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技術 応力耐久成形体用のプロピレン単独重合体、および該重合体を含む組成物、並びにこれらから得られる応力耐久成形体

出願人 株式会社プライムポリマー三井化学株式会社
発明者 板倉啓太石居利之大西陸夫橋詰聡
出願日 2008年1月17日 (12年1ヶ月経過) 出願番号 2008-554081
公開日 2010年5月13日 (9年9ヶ月経過) 公開番号 WO2008-088022
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード パイプ継ぎ手 成形体部品 受けカバー ラジエーターファン スリップ材 配管容量 ホースジョイント メーターボックス
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題・解決手段

本発明は、長期に渡って応力が加わった状態で使用される自動車部品、住宅関連部品家電部品電動工具部品に使用されるプロピレン系重合体または該重合体を含んでなるプロピレン樹脂組成物、並びにこれらから得られる応力耐久成形体を提供することを目的とする。 本発明のプロピレン単独重合体(A)は下記要件(1)〜(3)を満たし、プロピレン樹脂組成物はプロピレン単独重合体(A)を含むことを特徴とする。 (1)GPCで測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.2〜3.5の範囲にあり、 (2)Mnが35,000〜400,000の範囲にあり、 (3)90℃のo-ジクロロベンゼンに可溶な成分量が4重量%以下である。

概要

背景

ポリプロピレン樹脂は、低比重剛性が高く、更に成形性が良いことから、日用雑貨台所用品家電製品機械部品電気部品自動車部品など各種構造部品として使用されている。

これら構造部品の中で、自動車エンジン周囲の構造部品やエアコン室外機ファンなどの電気部品では応力がかかった状態、場合によっては高温環境下で使用されることがあるので、振動疲労特性が良好であることが要求される。一般的に荷重負荷に対する変形を低減させる為、ポリプロピレンタルクガラス繊維などのフィラー類を配合したプロピレン系樹脂組成物が使用されることがあるが、製品の長期使用ニーズ背景プロピレン成形体部品の更なる長寿命化要望されている。これまで、特開2004−002837号公報、特開2003−321555号公報において、ポリプロピレン樹脂部の分子量を高くすることにより振動疲労強度が向上することが報告されている。しかし、ポリプロピレン樹脂部の分子量を高くすると、振動疲労強度は改善されるが、成形時の流動性が低くなり、大型部品への適用が難しいという問題が存在した。
特開2004−002837号公報
特開2003−321555号公報

概要

本発明は、長期に渡って応力が加わった状態で使用される自動車部品、住宅関連部品家電部品電動工具部品に使用されるプロピレン系重合体または該重合体を含んでなるプロピレン樹脂組成物、並びにこれらから得られる応力耐久成形体を提供することを目的とする。 本発明のプロピレン単独重合体(A)は下記要件(1)〜(3)を満たし、プロピレン樹脂組成物はプロピレン単独重合体(A)を含むことを特徴とする。 (1)GPCで測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.2〜3.5の範囲にあり、 (2)Mnが35,000〜400,000の範囲にあり、 (3)90℃のo-ジクロロベンゼンに可溶な成分量が4重量%以下である。

目的

本発明は、応力耐久成形体として良好な性能を発現するプロピレン単独重合体および該重合体を含んでなるポリプロピレン樹脂組成物を提供することを目的とする。更に詳しくは長期に渡って応力が加わった状態で使用される自動車部品、住宅部品、家電部品、電動工具部品に好適に使用されるプロピレン単独重合体または該重合体を含むポリプロピレン樹脂組成物、並びにこれらから得られる応力耐久成形体を提供することを目的としている。

効果

実績

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請求項1

下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とする応力耐久成形体用プロピレン単独重合体(A)。(1)GPCで測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.2〜3.5の範囲にあり、(2)Mnが35,000〜400,000の範囲にあり、(3)90℃のo-ジクロロベンゼンに可溶な成分量が4重量%以下である。

請求項2

下記要件(4)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の応力耐久成形体用のプロピレン単独重合体(A)。(4)融点(Tm)が155℃以上である。

請求項3

融点(Tm)が157℃以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の応力耐久成形体用のプロピレン単独重合体(A)。

請求項4

請求項1〜3のいずれかに記載のプロピレン単独重合体(A)を含んでなることを特徴とする応力耐久成形体用のポリプロピレン樹脂組成物

請求項5

請求項1〜3のいずれかに記載のプロピレン単独重合体(A)50〜99重量%およびエラストマー(B)1〜50重量%〔ただし、プロピレン単独重合体(A)とエラストマー(B)との合計は100重量%である〕からなる応力耐久成形体用のポリプロピレン樹脂組成物。

請求項6

請求項1〜3のいずれかに記載のプロピレン単独重合体(A)30〜95重量%およびフィラー(C)5〜70重量%〔ただし、プロピレン単独重合体(A)とフィラー(C)との合計は100重量%である〕からなる応力耐久成形体用のポリプロピレン樹脂組成物。

請求項7

請求項1〜3のいずれかに記載のプロピレン単独重合体(A)29〜94重量%、エラストマー(B)1〜60重量%およびフィラー(C)5〜70重量%〔ただし、プロピレン単独重合体(A)、エラストマー(B)およびフィラー(C)の合計は100重量%である〕からなる応力耐久成形体用のポリプロピレン樹脂組成物。

請求項8

エラストマー(B)が、エチレン炭素数3〜20のα—オレフィンとのランダム共重合体であって、エチレンから誘導される構成単位α-オレフィンから誘導される構成単位とのモル比(エチレンから誘導される構成単位/α-オレフィンから誘導される構成単位)が95/5〜15/85であることを特徴とする請求項5または7に記載の応力耐久成形体用のポリプロピレン樹脂組成物。

請求項9

フィラー(C)がガラス繊維または有機繊維であることを特徴とする請求項6または7に記載の応力耐久成形体用のプロピレン系樹脂組成物

請求項10

フィラー(C)が長繊維ガラスまたは短繊維ガラスであることを特徴とする請求項6または7に記載の応力耐久成形体用のプロピレン系樹脂組成物。

請求項11

請求項1〜3のいずれかに記載のプロピレン単独重合体(A)から得られることを特徴とする応力耐久成形体

請求項12

請求項4〜10のいずれかに記載のプロピレン系樹脂組成物から得られることを特徴とする応力耐久成形体。

請求項13

射出成形法によって得られることを特徴とする請求項11または12に記載の応力耐久成形体。

請求項14

ウェルド部が発生する金型を用いる射出成形法であることを特徴とする請求項13記載の応力耐久成形体。

請求項15

金属インサートを有する成形体であることを特徴とする請求項11〜14に記載の応力耐久成形体。

請求項16

自動車部品、二輪・自転車部品住宅部品家電部品、または電動工具部品であることを特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載の応力耐久成形体。

請求項17

エンジンファンクーリングファンまたはファンシュラウドであることを特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載の応力耐久成形体。

技術分野

0001

本発明は、応力耐久成形体用プロピレン単独重合体および該プロピレン単独重合体を含むポリプロピレン樹脂組成物、並びにこれらから得られる応力耐久成形体に関し、詳しくは長期に渡って応力が加わった状態で使用される自動車部品住宅部品家電部品電動工具部品等に使用されるプロピレン単独重合体または該プロピレン単独重合体を含むポリプロピレン樹脂組成物、並びにこれらから得られる応力耐久成形体に関する。

背景技術

0002

ポリプロピレン樹脂は、低比重剛性が高く、更に成形性が良いことから、日用雑貨台所用品家電製品機械部品電気部品、自動車部品など各種構造部品として使用されている。

0003

これら構造部品の中で、自動車エンジン周囲の構造部品やエアコン室外機ファンなどの電気部品では応力がかかった状態、場合によっては高温環境下で使用されることがあるので、振動疲労特性が良好であることが要求される。一般的に荷重負荷に対する変形を低減させる為、ポリプロピレンタルクガラス繊維などのフィラー類を配合したプロピレン系樹脂組成物が使用されることがあるが、製品の長期使用ニーズ背景プロピレン成形体部品の更なる長寿命化要望されている。これまで、特開2004−002837号公報、特開2003−321555号公報において、ポリプロピレン樹脂部の分子量を高くすることにより振動疲労強度が向上することが報告されている。しかし、ポリプロピレン樹脂部の分子量を高くすると、振動疲労強度は改善されるが、成形時の流動性が低くなり、大型部品への適用が難しいという問題が存在した。
特開2004−002837号公報
特開2003−321555号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、応力耐久成形体として良好な性能を発現するプロピレン単独重合体および該重合体を含んでなるポリプロピレン樹脂組成物を提供することを目的とする。更に詳しくは長期に渡って応力が加わった状態で使用される自動車部品、住宅部品、家電部品、電動工具部品に好適に使用されるプロピレン単独重合体または該重合体を含むポリプロピレン樹脂組成物、並びにこれらから得られる応力耐久成形体を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0005

本発明者らは上記課題解決するために鋭意研究した結果、下記特定のプロピレン単独重合体およびその組成物が、応力耐久成形体に好適に用いることができることを見いだし本発明を完成させた。

0006

すなわち本発明の第一は、下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とする応力耐久成形体用のプロピレン単独重合体(A)である。

0007

(1)GPCで測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.2〜3.5の範囲にあり、
(2)Mnが35,000〜400,000の範囲にあり、
(3)90℃のo-ジクロロベンゼンに可溶な成分量が4重量%以下である。

0008

前記応力耐久成形体用のプロピレン単独重合体(A)は好ましくは下記要件(4)を満たす。

0009

(4)融点(Tm)が155℃以上である。

0010

前記融点(Tm)は157℃以上であることがより好ましい。

0011

本発明の第二は、前記プロピレン単独重合体(A)を含んでなることを特徴とする応力耐久成形体用のポリプロピレン樹脂組成物に関する。

0012

前記ポリプロピレン樹脂組成物の第1の態様は、前記プロピレン単独重合体(A)50〜99重量%およびエラストマー(B)1〜50重量%〔ただし、プロピレン単独重合体(A)とエラストマー(B)との合計は100重量%である〕からなる応力耐久成形体用のポリプロピレン樹脂組成物である。

0013

前記ポリプロピレン樹脂組成物の第2の態様は、前記プロピレン単独重合体(A)30〜95重量%およびフィラー(C)5〜70重量%〔ただし、プロピレン単独重合体(A)とフィラー(C)との合計は100重量%である〕からなる応力耐久成形体用のポリプロピレン樹脂組成物である。

0014

前記ポリプロピレン樹脂組成物の第3の態様は、前記プロピレン単独重合体(A)29〜94重量%、エラストマー(B)1〜60重量%およびフィラー(C)5〜70重量%〔ただし、プロピレン単独重合体(A)、エラストマー(B)およびフィラー(C)の合計は100重量%である〕からなる応力耐久成形体用のポリプロピレン樹脂組成物である。

0015

前記エラストマー(B)が、エチレン炭素数3〜20のα—オレフィンとのランダム共重合体であって、エチレンから誘導される構成単位α-オレフィンから誘導される構成単位とのモル比(エチレンから誘導される構成単位/α-オレフィンから誘導される構成単位)が95/5〜15/85であることが好ましい。

0016

前記フィラー(C)がガラス繊維または有機繊維であることが好ましく、長繊維ガラスまたは短繊維ガラスであることがより好ましい。

0017

本発明の第三は、前記プロピレン単独重合体(A)から得られる応力耐久成形体であり、好ましくは射出成形法によって得られる応力耐久成形体である。

0018

本発明の第四は、前記ポリプロピレン樹脂組成物から得られる応力耐久成形体であり、好ましくは射出成形法によって得られる応力耐久成形体である。

0019

本発明によれば、前記射出成型法が、ウェルド部が発生する金型を用いる射出成型法であっても、強度や耐衝撃性の低下が抑制された応力耐久成形体を得ることができる。また、本発明によれば、前記応力耐久成形体が、金属インサートを有する成形体であってもよく、この場合ポリプロピレン樹脂組成物と金属との線膨張率差から発生する内部応力に対して長期間耐えうる成形体を得ることができる。

0020

前記の応力耐久成形体は自動車部品、二輪・自転車部品、住宅部品、家電部品、または電動工具部品であることが好ましく、エンジンファンクーリングファンまたはファンシュラウドであることがより好ましい。

発明の効果

0021

本発明のプロピレン単独重合体および該プロピレン単独重合体を含んで成るポリプロピレン樹脂組成物から、疲労強度の優れたプロピレン系成形体を得ることができ、応力負荷のかかった振動環境下で長期使用に耐えられる応力耐久成形体を提供することができる。

図面の簡単な説明

0022

プロピレン単独重合体(A)または、エラストマー(B)含有ポリプロピレン樹脂組成物から得られる成形体の振動疲労試験用試験片の形状を示す。図1のRは切欠半径を示し、R≒50mmである。また試験片厚みは0.392cmである。
FPP(ウェルド無し成形体)の振動疲労試験用の試験片の形状を示す。
GFPP(ウェルド有り成形体)の振動疲労試験用の試験片の形状を示す。図3数値の単位は全てミリメートル(mm)であり、Rは切欠半径を示し、R=76mmである。また試験片厚みは3.2mmである。

発明を実施するための最良の形態

0023

以下、応力耐久成形体用のプロピレン単独重合体(A)(単に、プロピレン単独重合体(A)とも記す)、応力耐久成形体用のポリプロピレン樹脂組成物(単に、ポリプロピレン樹脂組成物とも記す)、並びにこれらから得られる応力耐久成形体について詳細に説明する。なお本発明において「応力耐久成形体」とは、後述するように連続もしくは繰り返して応力負荷がかかり、かつ部品としての寿命が1年以上要求される用途に使用可能な成形体の総称である。

0024

<プロピレン単独重合体(A)>
本発明のプロピレン単独重合体(A)は、下記要件(1)〜(3)を満たし、下記要件(4)を満たすことが好ましい。

0025

(1)GPCで測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.2〜3.5の範囲にある。

0026

(2)Mnが35,000〜400,000の範囲にある。

0027

(3)90℃のo-ジクロロベンゼンに可溶な成分量が4重量%以下である。

0028

(4)融点(Tm)が155℃以上である。

0029

以下、本発明のプロピレン単独重合体(A)が備える上記要件(1)〜(3)および、好ましくは備える上記要件(4)について詳細に説明する。

0030

要件(1)
本発明のプロピレン単独重合体(A)の、GPCで測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は1.2〜3.5、好ましくは2.0〜3.0、更に好ましくは2.0〜2.5である。Mw/Mnが3.5を超えると、プロピレン単独重合体に含まれる低分子量成分が増える為、振動疲労強度、耐クリープ性が低下し、長期間応力負荷下で使用される成形体には適さない。

0031

また、Mw/Mnが1.2を下まわると、射出成形時の流動性の低下あるいは押出成形性が悪くなる等、成形性が悪化する。

0032

要件(2)
本発明のプロピレン単独重合体(A)のMnは35,000〜400,000であり、好ましくは50,000〜200,000、更に好ましくは65,000〜150,000である。Mnが35,000に満たないとプロピレン単独重合体中に含まれる低分子量成分が増える為、振動疲労強度、耐クリープ性が低下し、長期間応力負荷下で使用される成形体には適さない。一方でMnが400,000を超える場合は、成形加工時に流動性が低下し過ぎて成形効率が低下する場合があるので好ましくない。

0033

要件(3)
本発明のプロピレン単独重合体(A)の、90℃のo-ジクロロベンゼンに可溶な成分量は、4重量%以下、好ましくは2重量%以下、更に好ましくは1重量%以下である。90℃のo-ジクロロベンゼンに可溶な成分が4重量%を超えると、低結晶性かつ低分子量のプロピレン単独重合体成分が多く含まれることになり、成形体の振動疲労強度および耐クリープ性が悪くなる。

0034

要件(4)
本発明のプロピレン単独重合体(A)の融点(Tm)は好ましくは155℃以上、より好ましくは157℃以上、さらに好ましくは160℃以上である。プロピレン単独重合体(A)の融点(Tm)が155℃以上であると、耐クリープ特性、振動疲労強度が向上するので、プロピレン単独重合体(A)を応力耐久成形体として好適に使用することができる。

0035

本発明のプロピレン単独重合体(A)は上記要件(1)〜(3)、好ましくは上記要件(1)〜(4)を満たす限りは本発明の効果を十分に発現するので、プロピレン単独重合体(A)の他の性状については特に制約はない。ただし、成形効率や成形体の耐衝撃性の観点からプロピレン単独重合体(A)の温度230℃、荷重2.16kgで測定した際のメルトフローレートMFR)は通常、0.1〜200(g/10分)、好ましくは0.5〜100(g/10分)、さらに好ましくは1.0〜80(g/10分)、特に好ましくは2.0〜50(g/10分)の範囲にある。MFRが0.1(g/10分)に満たない場合は加工時に流動性が低下し過ぎるので実用的でなく、一方200(g/10分)を超えると分子量が小さくなり過ぎて成形体の疲労特性および耐衝撃性が不十分となる場合がある。

0036

本発明のプロピレン単独重合体(A)の製造方法は、該プロピレン単独重合体(A)が前記要件(1)〜(3)、好ましくは前記要件(1)〜(4)を満たす限りにおいて何ら限定されるものではないが、通常はシクロペンタジエニル骨格を分子内に持つメタロセン化合物を含む重合触媒の存在下でプロピレンを単独重合することによって製造される。

0037

シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を分子内に含むメタロセン化合物としては、その化学構造から下記一般式[I]で表されるメタロセン化合物(D1)および下記一般式[II]で表される架橋型メタロセン化合物(D2)の二種類を例示することができる。これらの中では、架橋型メタロセン化合物(D2)が好ましい。

0038

0039

〔上記一般式[I]および[II]において、Mはチタン原子ジルコニウム原子、またはハフニウム原子を示し、Qはハロゲン原子炭化水素基アニオン配位子、及び孤立電子対配位可能な中性配位子から選ばれ、jは1〜4の整数であり、Cp1およびCp2は、互いに同一か又は異なっていてもよく、Mと共にサンドイッチ構造を形成することができるシクロペンタジエニルまたは置換シクロペンタジエニル基である。ここで、置換シクロペンタジエニル基は、インデニル基フルオレニル基アズレニル基およびこれらが一つ以上のハイドロカルビル基置換された基も包含し、インデニル基、フルオレニル基、アズレニル基の場合はシクペンタジエニル基縮合する不飽和環二重結合の一部ないし全部は水添されていてもよい。一般式[II]においてYは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、炭素原子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、-O-、-CO-、-S-、-SO-、-SO2-、-Ge-、-Sn-、-NRa-、-P(Ra)-、-P(O)(Ra)-、-BRa-または-AlRa-を示す。(但し、Raは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、水素原子、ハロゲン原子または窒素原子に炭素原子数1〜20の炭化水素基が1個または2個結合した窒素化合物残基である。)〕
本発明において好んで用いられる重合触媒は、本願出願人によって既に国際公開(WO01/27124)されている下記一般式[III]で表される架橋性メタロセン化合物、並びに、有機金属化合物有機アルミニウムオキシ化合物およびメタロセン化合物と反応してイオン対を形成することのできる化合物から選ばれる少なくても1種以上の化合物、さらに必要に応じて粒子状担体とからなるメタロセン触媒であることが好ましい。

0040

0041

上記一般式[III]において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14は水素原子、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。このような炭化水素基としては、メチル基エチル基、n-プロピル基アリル基n-ブチル基、n-ペンチル基n-ヘキシル基、n-ヘプチル基n-オクチル基、n-ノニル基、n-デカニル基などの直鎖状炭化水素基イソプロピル基、tert-ブチル基、アミル基、3-メチルペンチル基、1,1-ジエチルプロピル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチル-1-プロピルブチル基、1,1-プロピルブチル基、1,1-ジメチル-2-メチルプロピル基、1-メチル-1-イソプロピル-2-メチルプロピル基などの分岐状炭化水素基シクロペンチル基、シクロヘキシル基シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基アダマンチル基などの環状飽和炭化水素基フェニル基トリル基ナフチル基ビフェニル基フェナントリル基アントラセニル基などの環状不飽和炭化水素基ベンジル基クミル基、1,1-ジフェニルエチル基、トリフェニルメチル基などの環状不飽和炭化水素基で置換され飽和炭化水素基メトキシ基エトキシ基フェノキシ基フリル基、N-メチルアミノ基、N,N-ジメチルアミノ基、N-フェニルアミノ基ピリル基、チエニル基などのヘテロ原子含有炭化水素基等を挙げることができる。ケイ素含有基としては、トリメチルシリル基トリエチルシリル基ジメチルフェニルシリル基ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基などを挙げることができる。また、R5からR12の隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよい。このような置換フルオレニル基としては、ベンゾフルオレニル基ジベンゾフルオレニル基、オクタヒドロジベンゾフルオレニル基、オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル基、オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル基などを挙げることができる。

0042

本発明に関わるメタロセン化合物としては、前記一般式[III]において、シクロペンタジエニル環に置換するR1、R2、R3、R4は水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基であることが好ましく、R2とR4が炭素数1〜20の炭化水素基であることがより好ましく、R1とR3が水素原子であり、R2とR4が炭素数1〜5の直鎖状または分岐状アルキル基であることが特に好ましい。

0043

また、前記一般式[III]において、フルオレニル環に置換する、R5からR12は水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基であることが好ましい。炭素数1〜20の炭化水素基としては、前述の炭化水素基を例示することができる。R5からR12の隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよい。好ましい態様は、R6、R7、R10及びR11が同時に水素原子ではないフルオレニル環である。

0044

本発明に関わるメタロセン化合物としては、前記一般式[III]において、シクロペンタジエニル環とフルオレニル環を架橋するYが第14族元素であることが好ましく、炭素ケイ素、ゲルマニウムがより好ましく、炭素原子がより好ましい。

0045

また、Yに置換するR13、R14は相互に同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい炭素数1〜20の炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基から選ばれる。このような置換基としては、メチル基、エチル基、フェニル基、トリル基などが好ましい。なお、R13、R14はR5からR12の任意の置換基(但し、通常はR5又はR12である。)またはR1からR4の任意の置換基(但し、通常はR1又はR4である。)と互いに結合して環を形成しても良い。

0046

前記一般式[III]において、Mは好ましくは第4族遷移金属であり、さらに好ましくはチタン原子、ジルコニウム原子、またはハフニウム原子である。また、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選ばれる。jは1〜4の整数であり、jが2以上の時は、Qは互いに同一でも異なっていてもよい。ハロゲンの具体例としては、フッ素原子塩素原子臭素原子ヨウ素原子挙げられ、炭化水素基の具体例としては前述と同様のものなどが挙げられる。アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert-ブトキシフェノキシなどのアルコキシ基アセテートベンゾエートなどのカルボキシレート基メシレートトシレートなどのスルホネート基等が挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィントリエチルホスフィントリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物テトラヒドロフランジエチルエーテルジオキサン、1,2-ジメトキシエタンなどのエーテル類等が挙げられる。Qは少なくとも1つがハロゲンまたはアルキル基であることが好ましい。

0047

前記の好ましい架橋メタロセン化合物としては、ジメチルメチレン(3-tert-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、1-フェニルエチリデン(4-tert-ブチル-2-メチルシクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、[3-(1',1',4',4',7',7',10',10'-オクタメチルオクタヒドロジベンゾ[b,h]フルオレニル)(1,1,3-トリメチル-5-tert-ブチル-1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド等を例示することができる。

0048

なお、本発明に係わるメタロセン触媒において、前記一般式[III]で表わされるメタロセン化合物とともに用いられる、有機金属化合物、有機アルミニウムオキシ化合物、およびメタロセン化合物と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(共触媒)、さらには必要に応じて用いられる粒子状担体については、本出願人による前記公報(WO01/27124)や特開平11-315109号公報中に開示された化合物を制限無く使用することができる。

0049

後述する本願実施例においては、メタロセン化合物としての、前記一般式[III]においてR1とR3が水素原子でありR2がtert-ブチル基であり、R4がメチル基であり、R7とR10がtert-ブチル基であり、R5、R6、R8、R9、R11、R12が水素原子であり、Yが炭素原子であり、R13とR14がメチル基であり、Mがジルコニウム原子であり、Qが塩素原子であり、jが2であるジメチルメチレン(3-tert-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジtert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、共触媒としての、メチルアルミノキサンシリカ担体担持された固体触媒トリエチルアルミニウム共存下で前重合、続いて多段階からなる本重合を実施することによって本願発明のプロピレン単独重合体(A)が製造されたが本発明は該条件に何ら制約されるものではない。

0050

<ポリプロピレン樹脂組成物>
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、前記プロピレン単独重合体(A)を必須構成成分として含んでなる樹脂組成物である。本発明のポリプロピレン樹脂組成物としては前記プロピレン単独重合体(A)および後述する添加剤を含む樹脂組成物であってもよいが、本発明のプロピレン系樹脂組成物を構成するプロピレン単独重合体(A)以外の成分としては、例えばエラストマー(B)およびフィラー(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種が含まれていることが好ましい。

0051

すなわち本発明のプロピレン系樹脂組成物の好ましい態様は、プロピレン単独重合体(A)とエラストマー(B)とからなるポリプロピレン樹脂組成物(以下、「第1の態様」と呼ぶ場合がある)、プロピレン単独重合体(A)とフィラー(C)とからなるポリプロピレン樹脂組成物(以下、「第2の態様」と呼ぶ場合がある)、およびプロピレン単独重合体(A)とエラストマー(B)とフィラー(C)とからなるポリプロピレン樹脂組成物(以下、「第3の態様」と呼ぶ場合がある)の3種の態様に分類される。

0052

ポリプロピレン樹脂組成物の3種の態様がどのような用途に好適に用いられるかについて以下に非限定的な具体例を示すが、いずれの態様を選択するかは、本発明のポリプロピレン樹脂組成物を、後述する応力耐久成形体用途のいずれに応用するかによって当業者が適宜決定する事項である。従って下記具体例は本発明のポリプロピレン樹脂組成物の用途を何ら限定するものではない。

0053

例えば、第1の態様、すなわちプロピレン単独重合体(A)とエラストマー(B)とからなるポリプロピレン樹脂組成物はエンジンファン、ラジエーターファン等の自動車部品、洗濯機部品等の家電部品に好適に使用できる。

0054

例えば、第2の態様、すなわちプロピレン単独重合体(A)とフィラー(C)とからなるポリプロピレン樹脂組成物は、温水洗浄便座部品、浴室部品等の住宅関連部品エンジン周囲の自動車部品に好適に使用できる。

0055

例えば、第3の態様、すなわちプロピレン単独重合体(A)とエラストマー(B)とフィラー(C)とからなるポリプロピレン樹脂組成物は、フロントエンドファンシェラウドホイールカバー等の自動車部品、ラゲージボックス等の二輪・自転車部品に好適に使用できる。

0056

以下、本発明のポリプロピレン樹脂組成物の3態様のいずれかを構成する成分である、エラストマー(B)およびフィラー(C)、並びにプロピレン単独重合体(A)とこれら成分の一以上から構成される本発明のポリプロピレン樹脂組成物について説明する。

0057

<エラストマー(B)>
エラストマー(B)は、本発明のポリプロピレン樹脂組成物の第1の態様および第3の態様における組成物構成成分である。

0058

プロピレン単独重合体(A)とエラストマー(B)とからなるポリプロピレン樹脂組成物(第1の態様)におけるプロピレン単独重合体(A)およびエラストマー(B)の含有量は、衝撃強度、剛性の観点から、プロピレン単独重合体(A)が50〜99重量%、好ましくは70〜97重量%、さらに好ましくは75〜95重量%であり、エラストマー(B)が1〜50重量%、好ましくは3〜30重量%、さらに好ましくは5〜25重量%である。ただし、プロピレン単独重合体(A)とエラストマー(B)との合計は100重量%である。

0059

エラストマー(B)の含有量が上記範囲を超えると剛性および耐熱性が低下する場合があるので好ましくなく、一方でエラストマー(B)の含有量が上記範囲を下回る場合は充分な耐衝撃性が発現しない場合がある。

0060

プロピレン単独重合体(A)、エラストマー(B)およびフィラー(C)とからなるポリプロピレン系樹脂組成物(第3の態様)における、プロピレン単独重合体(A)、エラストマー(B)およびフィラー(C)の含有量は、プロピレン単独重合体(A)が29〜94重量%、好ましくは40〜82重量%、さらに好ましくは50〜75重量%であり、エラストマー(B)が1〜60重量%、好ましくは10〜50重量%、さらに好ましくは15〜40重量%であり、後述するフィラー(C)が5〜70重量%、好ましくは8〜60重量%、さらに好ましくは10〜60重量%である。ただし、プロピレン単独重合体(A)、エラストマー(B)およびフィラー(C)の合計は100重量%である。

0061

エラストマー(B)の含有量が上記範囲を超えると強度や剛性が低下する傾向があり、一方エラストマー(B)の含有量が上記範囲を下回る場合は充分な耐衝撃性が発現しない場合がある。

0062

またフィラー(C)の含有量が上記範囲を超えると成形加工性が低下する場合があり、一方フィラー(C)の含有量が上記範囲を下回る場合は応力耐久成形体として十分な剛性が得られない場合がある。

0063

エラストマー(B)としては、エチレン・α-オレフィンランダム共重合体(B-a)、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(B-b)、水素添加ブロック重体(B-c)、その他の弾性重合体、又はこれらの混合物が用いられる。

0064

エチレン・α-オレフィンランダム共重合体(B-a)としては、エチレンと炭素数3〜20のα-オレフィンとのランダム共重合体が挙げられる。エチレンと炭素数3〜20のα-オレフィンとのランダム共重合体としては、エチレンから誘導される構成単位とα-オレフィンから誘導される構成単位とのモル比(エチレンから誘導される構成単位/α-オレフィンから誘導される構成単位)が95/5〜15/85であることが好ましく、80/20〜25/75であることがより好ましい。

0065

エチレン・α-オレフィンランダム共重合体(B-a)の、230℃、荷重2.16kgにおけるMFRは、0.1(g/10分)以上、好ましくは0.5〜10(g/10分)であることが好ましい。エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B-a)のα-オレフィンがプロピレンの場合、プロピレン単独重合体(A)とエチレン・プロピレンランダム共重合体から構成される樹脂組成物の代わりにプロピレンブロック共重合体(A')を使用しても良い。プロピレンブロック共重合体(A')は、例えば特開2006−28449号公報など公知の文献に記載されているように、前記したメタロセン触媒の存在下で、第1工程でプロピレン単独重合体を重合後、引き続き第2工程でエチレン・プロピレン共重合体を重合することにより製造することができる。

0066

エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(B-b)としては、エチレンと炭素数3〜20のα-オレフィンと非共役ポリエンとのランダム共重合体ゴムが挙げられる。上記炭素数3〜20のα-オレフィンとしては、前記と同じものがあげられる。非共役ポリエチレンとしては、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-プロピリデン-5-ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5-ビニル-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、ノルボルナジエンなどの非環状ジエン; 1,4-ヘキサジエン、4-メチル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,5-ヘプタジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジエン、6-メチル-1,7-オクタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエンなどの鎖状の非共役ジエン; 2,3-ジイソプロピリデン-5-ノルボルネンなどのトリエン等があげられる。これらの中では、1,4-ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、5-エチリデン-2-ノルボルネンが好ましく用いられる。

0067

エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(B-b)は、エチレンから誘導される構成単位が94.9〜30モル%、好ましくは89.5〜40モル%であり、α-オレフィンから誘導される構成単位が5〜45モル%、好ましくは10〜40モル%であり、非共役ポリエンから誘導される構成単位が0.1〜25モル%、好ましくは0.5〜20モル%である。(ただし、エチレンから誘導される構成単位と、α-オレフィンから誘導される構成単位と、非共役ポリエンから誘導される構成単位との合計を100モル%とする)
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(B-b)の、230℃、荷重2.16kgにおけるMFRは0.05(g/10分)以上、好ましくは0.1〜10(g/10分)であるものが望ましい。エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(B-b)の具体例としては、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体(EPDM)があげられる。

0068

水素添加ブロック共重合体(B-c)は、ブロックの形態が下式(a)または(b)で表されるブロック共重合体水素添加物であり、水素添加率が90モル%以上、好ましくは95モル%以上の水素添加ブロック共重合体である。

0069

0070

式(a)または式(b)におけるXで示される重合ブロックを構成するモノビニル置換芳香族炭化水素としては、スチレンα-メチルスチレン、p-メチルスチレンクロロスチレン、低級アルキル置換スチレンビニルナフタレン等のスチレンまたはその誘導体などがあげられる。これらは一種単独で使用することもできるし、二種以上を組み合せて使用することもできる。式(a)または(b)のYで示される重合ブロックを構成する共役ジエンとしては、ブタジエンイソプレンクロロプレンなどがあげられる。これらは一種単独で使用することもできるし、二種以上を組み合せて使用することもできる。nは1〜5の整数、好ましくは1または2である。

0071

水素添加ブロック共重合体(B-c)の具体的なものとしては、スチレン・エチレン・ブテンスチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)およびスチレン・エチレン・プロピレンブロック共重合体(SEP)等のスチレン系ブロック共重合体の水素添加物などがあげられる。

0072

水素添加前のブロック共重合体は、例えば不活性溶媒中で、リチウム触媒またはチーグラー触媒の存在下に、ブロック共重合を行わせる方法により製造することができる。詳細な製造方法は、例えば特公昭40−23798号などに記載されている。水素添加処理は、不活性溶媒中で公知の水素添加触媒の存在下に行うことができる。詳細な方法は、例えば特公昭42−8704号、同43−6636号、同46−20814号などに記載されている。共役ジエンモノマーとしてブタジエンが用いられる場合、ポリブタジエンブロックにおける1,2-結合量の割合は20〜80重量%、好ましくは30〜60重量%であることが望ましい。水素添加ブロック共重合体(B-c)としては市販品を使用することもできる。具体的なものとしては、クレイトンG1657(登録商標)(シェル化学製)、セプトン2004(登録商標)(クラレ製)、タフテックH1052(登録商標)(旭化成製)などがあげられる。

0073

エラストマー(B)は一種単独で使用することもできるし、二種以上を組み合せて使用することもできる。

0074

<フィラー(C)>
本発明のプロピレン単独重合体(A)には、成形品の剛性、高温下での剛性付与を目的として、フィラー(C)が添加されていても良い。すなわち、フィラー(C)は、本発明のポリプロピレン樹脂組成物の第2の態様および第3の態様における組成物構成成分である。フィラー(C)としては、タルク、クレー炭酸カルシウムマイカけい酸塩類、炭酸塩類、ガラス繊維などの無機フィラー炭素繊維ポリエチレンテレフタレート繊維ポリエチレンナフタレート繊維ケナフ繊維等の有機繊維が挙げられる。無機フィラーの中では、タルク、ガラス繊維が好ましい。

0075

フィラー(C)としては、ガラス繊維または有機繊維であることが高剛性、高耐熱性、軽量化の点で好ましく、長繊維ガラスまたは短繊維ガラスが更に好ましい。

0076

本発明のポリプロピレン樹脂組成物の第2の態様および第3の態様においてフィラー(C)としてタルクを使用する場合は、タルクの平均粒径は、1〜5μm、好ましくは1〜3μmの範囲内にあることが望ましい。ポリプロピレン樹脂組成物中、タルクの含有量は5〜70重量%、好ましくは10〜40重量%である。

0077

プロピレン単独重合体(A)とフィラー(C)とからなるポリプロピレン樹脂組成物(第2の態様)におけるプロピレン単独重合体(A)およびフィラー(C)の含有量は、衝撃強度、剛性の観点から、プロピレン単独重合体(A)が30〜95重量%、好ましくは50〜90重量%であり、フィラー(C)が5〜70重量%、好ましくは10〜50重量%である。ただし、プロピレン単独重合体(A)とフィラー(C)との合計は100重量%である。

0078

フィラー(C)の含有量が上記範囲を超えると成形加工性が低下する場合があり、一方でフィラー(C)の含有量が上記範囲を下回る場合は応力耐久成形体として十分な剛性が得られない場合がある。

0079

本発明のポリプロピレン樹脂組成物の第2の態様および第3の態様においてフィラー(C)としてガラス繊維を使用する場合は、該ガラス繊維は1mm以下の短繊維、1mm以上の長繊維の形態で組成物中に含まれる。

0080

上記第2の態様および第3の態様のポリプロピレン樹脂組成物において、フィラー(C)として、短繊維ガラスを用いる場合、ポリプロピレン樹脂組成物中の短繊維ガラス含有量は、5〜70重量%、好ましくは10〜50重量%、更に好ましくは20〜40重量%である。

0081

長繊維ガラスを用いる場合は、公知のブレンド方法が使用できる。特に、特開2006−117839号公報、特開2004−2837号公報に記載されているようにガラス繊維処理用変性ポリオレフィン系樹脂を含むサイジング剤で処理された表面処理ガラス繊維を含む繊維強化プロピレン系樹脂を長さ2〜200mmのペレットに加工して、本発明のプロピレン単独重合体(A)またはプロピレン単独重合体(A)とエラストマー(B)との組成物にブレンドすることが望ましい。

0082

上記第2の態様および第3の態様のポリプロピレン樹脂組成物において、フィラー(C)として、長繊維ガラスを用いる場合、長繊維ガラスの含有量は、5〜70重量%、好ましくは10〜70重量%、更に好ましくは35〜55重量%である。

0083

上記第2の態様および第3の態様のポリプロピレン樹脂組成物において、フィラー(C)としてポリエステル等の有機繊維を添加する場合、特開2006−291171号等に開示された公知の方法で有機繊維を添加することができる。プロピレン系樹脂組成物中の有機繊維含有量は、5〜70重量%、好ましくは10〜50重量%、更に好ましくは20〜40重量%である。

0084

なお、フィラー(C)は一種単独で使用することもできるし、二種以上を組み合せて使用することもできる。

0085

本発明のポリプロピレン樹脂組成物にはその他の各種添加剤が添加されていても良い。添加剤としては例えば強度や耐衝撃性改良剤としての無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂、公知の耐熱安定剤、耐候安定剤帯電防止剤滑材スリップ材塩酸吸収剤分散剤核剤難燃剤等があげられ、その添加量はプロピレン単独重合体(A)100重量部に対して通常は0.01〜10重量部の範囲で添加される。特に、フィラー(C)が使用される第2の態様および第3の態様においては、無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂が、組成物中に0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%含有されていることが好ましい。

0086

<応力耐久成形体>
前述のプロピレン単独重合体(A)やポリプロピレン樹脂組成物を公知の方法で造粒し、射出成形、押出成形等公知の方法を使用して成形することによって本発明の応力耐久成形体を得ることができる。

0087

本発明の応力耐久成形体は射出成形法によって得られることが成形サイクルの観点で好ましい。特にウェルド部が発生する金型を用いる射出成型法で応力耐久成形体を得た場合であっても、ウェルド部の強度低下が極めて少ないという公知技術では達成できなかった効果を発現することができる。

0088

なお、本発明において、「応力耐久成形体」とは、連続もしくは繰り返して応力負荷がかかり、かつ部品としての寿命が1年以上要求される用途に使用可能な成形体として定義される。応力耐久成形体が産業界から要求される具体例としては、エンジンファンやファンシェラウド部品が挙げられる。エンジンファンやファンシェラウドでは、回転、停止に伴い繰り返して応力負荷がかかる。更に、これら部品では金属インサートを内部に含み、かつ幅広温度環境下で使用される為、ポリプロピレン樹脂組成物と金属インサートとの線膨張率の差から内部応力が繰り返して生じる。それ故、これら部品では応力負荷や内部応力に対して、長期に渡って耐久性を有することが必要とされるのである。

0089

本発明のプロピレン単独重合体(A)およびポリプロピレン樹脂組成物は、特に、振動疲労強度、クリープ強度が良好であるという特性を有するので、本発明の応力耐久成形体は、長期に渡って信頼性の高い性質が要求される分野に好適に用いられる。また本発明の応力耐久成形体が金属インサートを有する成形体であっても好適に長期に渡って耐久性を有することができるため好ましい。

0090

本発明のプロピレン単独重合体(A)およびポリプロピレン樹脂組成物から得られる応力耐久成形体は、具体的には自動車部品、二輪・自転車部品、住宅部品、家電部品、電動工具部品として好適に用いられる。

0091

自動車部品としては、フロントエンド、エンジンファン、ファンシェラウド、クーリングファン、エンジンアンダーカバーラジエターボックスサイドドアバックドアインナーバックアウター外板ルーフレールドアハンドル、ラゲージボックス、ホイールカバー、ハンドルクーリングモジュールエアークリーナー部品、エアークリーナーケース座席シートレバーおよびペダル等があげられ、二輪・自転車部品としてはラゲージボックス、ハンドル、ホイール等が挙げられ、住宅部品としては温水洗浄便座部品、浴室部品、椅子の脚、バルブ類メーターボックス等が挙げられ、家電部品としては、OAハウジング、エアコン室外機ファン、洗濯機部品や洗濯乾燥機部品具体的には、バランスリング脱水受けカバー、脱水受け、排気口ガイド等が挙げられ、電動工具部品としては電動ドリル等が挙げられる。また、本発明の応力耐久成形体は、草刈機ハンドル、ホースジョイント樹脂ボトルコンクリート型枠パイプ継ぎ手発電機カバーとしても有用である。

0092

これらの応力耐久成形体の中では、射出成形時に、リング部分にウェルドが形成される、エンジンファン、クーリングファンまたはファンシュラウドは回転振動によるウェルド部耐久性に極めて優れた性能を発現する好ましい成形体である。

0093

〔実施例〕
次に本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。なお、本発明において採用した分析方法は以下の通りである。

0094

〔Mn及びMw/Mn測定〕
プロピレン単独重合体(A)のMn及びMw/Mn(ここでMwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量である)の測定はウォーターズ社製GPC-150C Plusを用い以下の様にして測定した。分離カラムは、TSKgelGMH6-HT及びTSK gel GMH6-HTLであり、カラムサイズはそれぞれ内径7.5mm、長さ600mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo-ジクロロベンゼン(和光純薬工業)および酸化防止剤としてBHT(和光純薬工業)0.025重量%を用い、1.0 ml/分で移動させ、試料濃度は0.1重量%とし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、分子量がMw<1000およびMw>4×106については東ソー社製を用い、1000≦Mw≦4×106についてはプレッシャーケミカル社製を用い、汎用較正法を用いてPPに換算した。なお、PS、PPのMark-Houwink係数はそれぞれ、文献(J. Polym. Sci., Part A-2, 8, 1803 (1970)、Makromol. Chem., 177, 213 (1976))に記載の値を用いた。

0095

〔融点(Tm)〕
プロピレン単独重合体の融点(Tm)は示差走査熱量計DSCパーキンエルマー社製)を用いて測定を行った。ここで、第3stepにおける吸熱ピークを融点(Tm)と定義した。
測定条件
第1step : 10℃/minで240℃まで昇温し、10min間保持する。

0096

第2step : 10℃/minで60℃まで降温する。

0097

第3step : 10℃/minで240℃まで昇温する。

0098

〔MFR(メルトフローレート)〕
プロピレン単独重合体のMFRは、ASTMD1238(230℃、荷重2.16kg)に従って測定した。

0099

クロスクロマト分別測定(CFC)〕
プロピレン単独重合体(A)のクロスクロマト分別測定は、90℃のo-ジクロロベンゼンに可溶な成分量の測定はクロスクロマト分別測定(CFC)により行った。

0100

各温度でのオルトジクロロベンゼンに可溶な成分の分析は、クロスクロマト分別測定(CFC)で行った。CFCは組成分別を行う温度上昇溶離分別(TREF)部と、分子量分別を行うGPC部とを備えた下記装置を用いて、下記条件で測定し、各温度での量を算出した。

0101

測定装置: CFC T-150A型、三菱油化(株)製、
カラム: Shodex AT-806MS(×3本)
溶解液: o-ジクロロベンゼン
流速: 1.0 ml/min
試料濃度: 0.3 wt%/vol%(0.1% BHT入り)
注入量 : 0.5 ml
溶解性完全溶解
検出器:赤外吸光検出法、3.42μ(2924 cm-1)、NaCl板
溶出温度: 0〜135℃、28フラクション
0、10、20、30、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、94、97、100、103、106、109、112、115、118、121、124、127、135 (℃)
測定の詳細は、試料を145℃で2時間加熱して溶解してから、135℃で保持した後、0℃まで10℃/hrで降温、さらに0℃で60分保持して試料をコーティングさせた。昇温溶出カラム容量は0.83 ml、配管容量は0.07 mlである。検出器はFOXBORO社製赤外分光器MIRAN 1ACVF型(CaF2セル)を用い、応答時間10秒の吸光度モードの設定で、3.42μm(2924cm-1)の赤外光を検知した。溶出温度は0℃〜135℃までを28フラクションに分けた。温度表示は全て整数であり、例えば94℃の溶出画分とは、91〜94℃で溶出した成分のことを示す。0℃でもコーティングされなかった成分および各温度で溶出したフラクションの分子量を測定し、汎用較正曲線を使用して、ポリプロピレン換算分子量を求めた。SEC温度は135℃であり、内標注入量は0.5mlであり、注入位置は3.0mlであり、データサンプリング時間は0.50秒である。データ処理は、装置付属解析プログラム「CFCデータ処理(バージョン1.50)」で実施した。

0102

密度
射出成形体の密度はJIS K7112に従って測定した。

0103

〔射出成形体の引張降伏強度〕
(1)プロピレン単独重合体(A)、エラストマー(B)含有ポリプロピレン樹脂組成物では、ASTMD638に従って測定した。

0104

<測定条件>
試験片:ASTM−1号ダンベル
19mm(幅)×3.2mm(厚さ)×165mm(長さ)
引張速度 : 50mm/分
スパン間距離 : 115mm
温度 : 23℃、80℃
(2)フィラー(C)含有ポリプロピレン樹脂組成物(短繊維ガラス強化PP(GFPP))では、JIS K7161に従って測定した。
<測定条件>
試験片 : 多目的試験片 (ISO-A型:厚さ4mm)
引張速度 : 5mm/分
温度 : 23℃
〔成形体の引張クリープ試験
促進試験として、成形体のクリープ試験は、以下の測定条件にて破断伸びの評価を行った。

0105

<測定条件>
試験片:ASTM−1号ダンベル
19mm(幅)×3.2mm(厚さ)×165mm(長さ)
スパン間距離 : 115mm
温度 : 23℃、80℃
荷重: 7.4MPa(23℃)、3.4MPa(80℃)
〔成形体の振動疲労試験
促進試験として、成形体の振動疲労試験を下記条件にて行い、破断回数を測定した。

0106

(1)振動疲労試験条件(プロピレン単独重合体(A))
試験片形状図1参照(厚み 0.392cm)
温度:23℃、周波数:30Hz、応力:20、25MPa(引張変形)
チャック間距離: 60mm
(2) 振動疲労試験条件(エラストマー(B)含有ポリプロピレン樹脂組成物)
試験片形状 :図1参照(厚み 0.392cm)
温度:23℃、周波数:30Hz、応力:10MPa(引張変形)
チャック間距離 : 60mm
(3) 振動疲労試験条件(フィラー(C)含有ポリプロピレン樹脂組成物(短繊維ガラス強化PP(GFPP)))
<非ウェルド(ウェルド無し)成形体>
試験片形状 :図2参照(厚み 3.2mm)
温度:80℃、周波数:16Hz、応力:12.5MPa、15MPa(引張変形)
チャック間距離 : 60mm
<ウェルド有り成形体>
試験片形状 :図3参照(厚み 3.2mm)
温度:85℃、周波数:1Hz、応力:5MPa(引張変形)
チャック間距離 : 115mm

0107

[プロピレン単独重合体(A−1)の調製]
(1)固体触媒担体の製造
1L枝付フラスコにSiO2 300gをサンプリングし、トルエン800mlを入れ、スラリー化した。次に5L4つ口フラスコへ移液をし、トルエン260mlを加えた。メチルアルミノキサン(以下、MAO)-トルエン溶液(10wt%溶液)を2830ml導入した。室温下、30分間攪拌した。1時間で110℃に昇温し、4時間反応を行った。反応終了後、室温まで冷却した。冷却後、上澄みトルエンを抜き出し、フレッシュなトルエンで、置換率が95%になるまで、置換を行った。

0108

(2)固体触媒の製造(担体への金属触媒成分の担持)
グローブボックス内にて、5L4つ口フラスコにジメチルメチレン(3-tert-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライドを2.0g取った。フラスコを外へ出し、トルエン0.46リットルと前記(1)項で調製したMAO/SiO2/トルエンスラリー1.4リットルを窒素下で加え、30分間攪拌し担持を行った。得られたジメチルメチレン(3-tert-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド/MAO/SiO2/トルエンスラリーはn-ヘプタンにて99%置換を行い、最終的なスラリー量を4.5リットルとした。この操作は、室温で行った。

0109

(3)前重合触媒の製造
前記の(2)項で調製した固体触媒成分404g、トリエチルアルミニウム218ml、ヘプタン100Lを内容量200Lの攪拌機付きオートクレーブに挿入し、内温15〜20℃に保ちエチレンを1212g装入し、180分間攪拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を二回行った。得られた前重合触媒を精製ヘプタン再懸濁して、固体触媒成分濃度で4g/Lとなるよう、ヘプタンにより調整を行った。この前重合触媒は固体触媒成分1g当りポリエチレンを3g含んでいた。

0110

(4)本重合
内容量58Lの管状重合器にプロピレンを28kg/時間、水素を3NL/時間、前記(3)項で調製した触媒スラリーを固体触媒成分として3.8g/時間、トリエチルアルミニウム5.5ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状反応器の温度は30℃であり、圧力は3.1 MPa/Gであった。

0111

得られたスラリーは内容量1000Lの攪拌機付きベッセル重合器送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを130kg/時間、水素を気相部の水素濃度が0.14 mol%になるように供給した。重合温度70℃、圧力3.0 MPa/Gで重合を行った。

0112

得られたスラリーは内容量500Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを14kg/時間、水素を気相部の水素濃度が0.14 mol%になるように供給した。重合温度69℃、圧力2.9 MPa/Gで重合を行った。

0113

得られたスラリーは内容量500Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを18kg/時間、水素を気相部の水素濃度が0.14 mol%になるように供給した。重合温度68℃、圧力2.9 MPa/Gで重合を行った。

0114

得られたスラリーは内容量500Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを14kg/時間、水素を気相部の水素濃度が0.14 mol%になるように供給した。重合温度67℃、圧力2.8 MPa/Gで重合を行った。

0115

得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、応力耐久成形体用のプロピレン単独重合体(A−1)を得た。得られたプロピレン単独重合体(A−1)は、80℃で真空乾燥を行った。プロピレン単独重合体(A−1)の物性を表1に示す。

0116

[プロピレン単独重合体(A−1)の応力耐久成形体としての評価]
プロピレン単独重合体(A-1)100重量部に対して熱安定剤IRGANOX1010(チバガイギー(株)商標)0.1重量部、熱安定剤IRGAFOS168(チバガイギー(株)商標)0.1重量部、ステアリン酸カルシウム(塩酸吸収剤)0.1重量部をタンブラーにて混合後、二軸押出機にて溶融混練してペレット状のポリプロピレン樹脂組成物を調製した。射出成形機品番IS100、東機械(株)製]にて引張試験用およびクリープ試験用ASTM試験片を成形した。また、射出成形機[品番 IS150E、東芝機械(株)製]にて成形体(振動疲労試験用試験片)を得た。溶融混練条件および射出成形条件の詳細を下記した。また、成形体の物性を表1に示した。

0117

<溶融混練条件>
同方向二軸混練機:品番NR2−36、ナカタニ機械(株)製
混練温度: 230℃
スクリュー回転数: 200rpm
フィーダー回転数: 500rpm
引張試験片クリープ試験片/射出成形条件>
射出成形機: 品番 IS100、東芝機械(株)製
シリンダー温度: 230℃
金型温度: 40℃
<振動疲労試験片/射出成形条件>
射出成形機 : 品番 IS150E、東芝機械(株)製
シリンダー温度 : 230℃
金型温度 : 40℃

0118

[プロピレン単独重合体(A−2)の調製]
(1)固体触媒担体の製造
1L枝付フラスコにSiO2 300gをサンプリングし、トルエン800 mlを入れ、スラリー化した。次に5L4つ口フラスコへ移液をし、トルエン260 mlを加えた。メチルアルミノキサン(以下、MAO)-トルエン溶液(10wt%溶液)を2830 ml導入した。室温下、30分間攪拌した。1時間で110℃に昇温し、4時間反応を行った。反応終了後、室温まで冷却した。冷却後、上澄みトルエンを抜き出し、フレッシュなトルエンで、置換率が95%になるまで、置換を行った。

0119

(2)固体触媒の製造(担体への金属触媒成分の担持)
グローブボックス内にて、5L4つ口フラスコに[3-(1’,1’,4’,4’,7’,7’,10’,10’-オクタメチルオクタヒドロジベンゾ[b,h]フルオレニル)(1,1,3-トリメチル-5-tert-ブチル-1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライドを2.0g秤取った。フラスコを外へ出し、トルエン0.46リットルと前記(1)項で調製したMAO/SiO2/トルエンスラリー1.4リットルを窒素下で加え、30分間攪拌し担持を行った。得られた[3-(1’,1’,4’,4’,7’,7’,10’,10’-オクタメチルオクタヒドロジベンゾ[b,h]フルオレニル)(1,1,3-トリメチル-5-tert-ブチル-1,2,3,3a-テトラヒドロペンタレン)]ジルコニウムジクロライド/MAO/SiO2/トルエンスラリーはn-ヘプタンにて99%置換を行い、最終的なスラリー量を4.5リットルとした。この操作は、室温で行った。

0120

(3)前重合触媒の製造
前記の(2)項で調製した固体触媒成分404 g、トリエチルアルミニウム218 ml、ヘプタン100 Lを内容量200 Lの攪拌機付きオートクレーブに挿入し、内温15〜20℃に保ちエチレンを1212 g挿入し、180分間攪拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を2回行った。得られた前重合触媒を精製ヘプタンに再懸濁して、固体触媒成分濃度で6g/Lとなるよう、ヘプタンにより調整を行った。この前重合触媒は固体触媒成分1g当りポリエチレンを3g含んでいた。

0121

(4)本重合
内容量58Lのジャケット循環式管状重合器にプロピレンを35kg/時間、水素を2.5NL/時間、前記(3)項で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として7g/時間、トリエチルアルミニウム8.0ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状重合器の温度は30℃であり、圧力は3.0 MPa/Gであった。

0122

得られたスラリーは内容量1000Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを85 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が0.12 mol%になるように供給した。重合温度70℃、圧力3.0 MPa/Gで重合を行った。

0123

得られたスラリーは内容量500Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを15 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が0.12 mol%になるように供給した。重合温度68℃、圧力2.9 MPa/Gで重合を行った。

0124

得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン単独重合体(A−2)を得た。プロピレン重合体(A−2)は、80℃で真空乾燥を行った。プロピレン単独重合体(A−2)の物性を表1に示す。

0125

[プロピレン単独重合体(A−2)の応力耐久成形体としての評価]
実施例1において、プロピレン単独重合体(A−1)をプロピレン単独重合体(A−2)に変えた以外は同様に行った。成形体の物性を表1に示す。

0126

〔比較例1〕
[プロピレン単独重合体(a−1)の調製]
(1)固体状チタン触媒成分の調製
無水塩化マグネシウム952g、デカン4420 mlおよび2-エチルヘキシルアルコール3906gを、130℃で2時間加熱して均一溶液とした。この溶液中に無水フタル酸213gを添加し、130℃にてさらに1時間攪拌混合を行って無水フタル酸を溶解させた。

0127

このようにして得られた均一溶液を23℃まで冷却した後、この均一溶液の750 mlを、−20℃に保持された四塩化チタン2000 ml中に1時間にわたって滴下した。滴下後、得られた混合液の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでフタル酸ジイソブチル(DIBP)52.2gを添加し、これより2時間攪拌しながら同温度に保持した。次いで熱時濾過にて固体部を採取し、この固体部を2750 mlの四塩化チタンに再懸濁させた後、再び110℃で2時間加熱した。

0128

加熱終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、110℃のデカンおよびヘキサンを用いて、洗浄液中チタン化合物が検出されなくなるまで洗浄した。

0129

上記の様に調製された固体状チタン触媒成分はヘキサンスラリーとして保存されるが、このうち一部を乾燥して触媒組成を調べた。固体状チタン触媒成分は、チタンを2重量%、塩素を57重量%、マグネシウムを21重量%およびDIBPを20重量%の量で含有していた。

0130

(2)前重合触媒の製造
前記の固体状チタン触媒成分168g、トリエチルアルミニウム37.3 ml、ヘプタン112Lを内容量200Lの攪拌機付きオートクレーブに挿入し、内温5℃に保ちプロピレンを1680g挿入し、60分間攪拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を二回行った。得られた前重合触媒を精製ヘプタンに再懸濁して、遷移金属触媒成分濃度で1.5g/Lとなるよう、ヘプタンにより調整を行った。この前重合触媒は遷移金属触媒成分1g当りポリプロピレンを10g含んでいた。

0131

(3)本重合
内容量500Lの攪拌機付きベッセル重合器に、プロピレンを130kg/時間、製造例2の(3)項で調製した触媒スラリーを固体触媒成分として1.9g/時間、トリエチルアルミニウム7.0ml/時間、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン4.4ml/時間、水素を気相部の水素濃度が0.6 mol%になるように供給した。重合温度70℃、圧力3.0 MPa/Gで重合を行った。

0132

得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン単独重合体(a−1)を得た。得られたプロピレン単独重合体(a−1)は、80℃で真空乾燥を行った。プロピレン単独重合体(a−1)の物性を表1に示す。

0133

[プロピレン単独重合体(a−1)の応力耐久成形体としての評価]
実施例1において、プロピレン単独重合体(A−1)をプロピレン単独重合体(a−1)に変えた以外は同様に行った。成形体の物性を表1に示す。

0134

〔比較例2〕
[プロピレン単独重合体(a−2)の調製]
比較例1の(3)本重合を以下のように変更した以外は、比較例1と同様の方法で行った。

0135

(3)本重合
内容量500Lの攪拌機付きベッセル重合器に、プロピレンを130kg/時間、製造例2の(3)項で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として2.2g/時間、トリエチルアルミニウム8.3 ml/時間、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン5.2 ml/時間、水素を気相部の水素濃度が0.2 mol%になるように供給した。重合温度70℃、圧力3.0 MPa/Gで重合を行った。

0136

得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン単独重合体(a−2)を得た。得られたプロピレン単独重合体(a−2)は、80℃で真空乾燥を行った。

0137

プロピレン単独重合体(a−2)の物性を表1に示す。

0138

[プロピレン単独重合体(a−2)の応力耐久成形体としての評価]
実施例1において、プロピレン単独重合体(A−1)をプロピレン単独重合体(a−2)に変えた以外は同様に行った。成形体の物性を表1に示す。

0139

〔比較例3〕
[プロピレン単独重合体(a−3)の調製]
実施例1の(4)本重合を以下のように変更した以外は、実施例1と同様の方法で行った。

0140

(4)本重合
内容量58Lの管状重合器にプロピレンを28kg/時間、水素を3NL/時間、実施例1の(3)項で調製した触媒スラリーを固体触媒成分として0.5g/時間、トリエチルアルミニウム5.5 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状反応器の温度は30℃であり、圧力は3.1 MPa/Gであった。

0141

得られたスラリーは内容量1000Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを130kg/時間、水素を気相部の水素濃度が1.1 mol%になるように供給した。重合温度70℃、圧力3.0 MPa/Gで重合を行った。

0142

得られたスラリーは内容量500Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを14 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が1.1 mol%になるように供給した。重合温度69℃、圧力2.9 MPa/Gで重合を行った。

0143

得られたスラリーは内容量500Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを18 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が1.1 mol%になるように供給した。重合温度68℃、圧力2.9 MPa/Gで重合を行った。

0144

得られたスラリーは内容量500Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを14 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が1.1 mol%になるように供給した。重合温度67℃、圧力2.8 MPa/Gで重合を行った。

0145

得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン単独重合体(a−3)を得た。得られたプロピレン単独重合体(a−3)は、80℃で真空乾燥を行った。

0146

プロピレン単独重合体(a−3)の物性を表1に示す。

0147

[プロピレン単独重合体(a−3)の応力耐久成形体としての評価]
実施例1において、プロピレン単独重合体(A−1)をプロピレン単独重合体(a−3)に変えた以外は同様に行った。成形体の物性を表1に示す。

0148

0149

プロピレン単独重合体(A-1)85重量部とプロピレン−エチレン共重合体ゴムタフマーS−4020(三井化学(株)商標)(B−a—1)15重量部と合わせて100重量部に対して熱安定剤IRGANOX1010(チバガイギー(株)商標)0.1重量部、熱安定剤IRGAFOS168(チバガイギー(株)商標)0.1重量部、ステアリン酸カルシウム(塩酸吸収剤)0.1重量部をタンブラーにて混合後、二軸押出機にて溶融混練してペレット状のポリプロピレン樹脂組成物(エラストマー(B)含有ポリプロピレン樹脂組成物)を調製した。射出成形機[品番IS100、東芝機械(株)製]にて引張試験用およびクリープ試験用ASTM試験片を成形した。また、射出成形機[品番 IS150E、東芝機械(株)製]にて成形体(振動疲労試験用試験片)を得た。成形体の物性を表2に示す。

0150

<溶融混練条件>
同方向二軸混練機:品番NR2−36、ナカタニ機械(株)製
混練温度: 230℃
スクリュー回転数: 200rpm
フィーダー回転数: 500rpm
<引張試験片・クリープ試験片/射出成形条件>
射出成形機: 品番 IS100、東芝機械(株)製
シリンダー温度: 230℃
金型温度: 40℃
<振動疲労試験片/射出成形条件>
射出成形機 : 品番 IS150E、東芝機械(株)製
シリンダー温度 : 230℃
金型温度 : 40℃
〔比較例4〕
実施例3においてプロピレン単独重合体(A−1)85重量部をプロピレン単独重合体(a—1)85重量部に変えた以外は同様に行った。得られた成形体の物性を表2に示す。

0151

0152

[プロピレン単独重合体(A−3)の製造]
重合方法を以下の様に変えた以外は、製造例1と同様の方法で行った。

0153

(1)固体触媒の製造(担体への金属触媒成分の担持)
グローブボックス内にて、5L4つ口フラスコにイソプロピル(3-tert-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリドを2.0 g秤取った。フラスコを外へ出し、トルエン0.46リットルと、実施例2の(1)項で調製したMAO/SiO2/トルエンスラリー1.4リットルを窒素下で加え、30分間攪拌し担持を行った。得られたイソプロピル(3-tert-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジ-tert-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド/MAO/SiO2/トルエンスラリーはn-ヘプタンにて99%置換を行い、最終的なスラリー量を4.5リットルとした。この操作は、室温で行った。

0154

(2)前重合触媒の製造
前記の(1)項で調製した固体触媒成分404 g、トリエチルアルミニウム218 ml、ヘプタン100Lを内容量 200 Lの攪拌機付きオートクレーブに挿入し、内温15〜20℃に保ちエチレンを1212 g挿入し、180分間攪拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を2回行った。得られた前重合触媒を精製ヘプタンに再懸濁して、固体触媒成分濃度で6g/Lとなるよう、ヘプタンにより調整を行った。この前重合触媒は固体触媒成分1g当りポリエチレンを3g含んでいた。

0155

(3)本重合
内容量58Lのジャケット付循環式管状重合器にプロピレンを35kg/時間、水素を2.5NL/時間、(2)項で製造した触媒スラリーを固体触媒成分として17g/時間、トリエチルアルミニウム8.0ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状重合器の温度は30℃であり、圧力は3.1 MPa/Gであった。

0156

得られたスラリーは内容量1000 Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを85 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が0.14 mol%になるように供給した。重合温度70℃、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。

0157

得られたスラリーは内容量500 Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを15 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が0.14 mol%になるように供給した。重合温度68℃、圧力 2.9 MPa/Gで重合を行った。

0158

得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン単独重合体(A−3)を得た。プロピレン重合体(A−3)は、80℃で真空乾燥を行った。

0159

[フィラー(C)含有ポリプロピレン樹脂組成物(短繊維ガラス強化PP)の調製と応力耐久成形体としての評価]
プロピレン単独重合体(A−3) 79重量部、ガラス繊維(平均繊維径10μm、平均長さ3mm、アミノシランカップリング剤による表面処理を施したチョップドストランド)20重量部、無水マレイン酸変性ポリプロピレン1重量部を二軸押出機を用い、ガラス繊維以外の各成分をドライブレンド後、定量供給機ホッパー部へ定量供給するとともに、樹脂溶融した後のサイドフィード口にガラス繊維を定量供給機で定量供給し、200℃で混練してペレット化してフィラー(C)含有ポリプロピレン樹脂組成物(短繊維ガラス強化PP)を得た。

0160

射出成形機[品番ROBOSHOT α—100B、(株)FANUC製]にて成形体(振動疲労試験用試験片)を得た。成形体の物性を表3に示す。

0161

<溶融混練条件>
同方向二軸混練機:品番TEX−30α、日本製鋼(株)製
混練温度: 210℃
<引張試験片・振動疲労試験片/射出成形条件>
射出成形機: 品番 ROBOSHOT α—100B、(株)FANUC製
シリンダー温度: 230℃
金型温度: 40℃

0162

[プロピレン単独重合体(A−4)の製造]
重合方法を以下の様に変えた以外は、実施例4にて記載されたプロピレン単独重合体(A−3)の製造と同様の方法で行った。

0163

(1)本重合
内容量 58 Lのジャケット付循環式管状重合器にプロピレンを35 kg/時間、水素を2.5NL/時間、実施例4の(2)項で調製した触媒スラリーを固体触媒成分として13g/時間、トリエチルアルミニウム8.0 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状重合器の温度は30℃であり、圧力は3.1 MPa/Gであった。

0164

得られたスラリーは内容量1000 Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを85 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が0.19 mol%になるように供給した。重合温度70℃、圧力 3.0 MPa/Gで重合を行った。

0165

得られたスラリーは内容量500 Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを15 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が0.19 mol%になるように供給した。重合温度68℃、圧力 2.9 MPa/Gで重合を行った。

0166

得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン単独重合体(A−4)を得た。プロピレン単独重合体(A−4)は、80℃で真空乾燥を行った。

0167

[フィラー(C)含有ポリプロピレン樹脂組成物(短繊維ガラス強化PP)の調製と応力耐久成形体としての評価]
実施例4においてプロピレン単独重合体(A−3)をプロピレン単独重合体(A−4)に変えた以外は同様に行った。得られた成形体の物性を表3に示す。

0168

[プロピレン単独重合体(A−5)の製造]
重合方法を以下の様に変えた以外は、実施例5と同様の方法で行った。

0169

(1)本重合
内容量58 Lのジャケット付循環式管状重合器にプロピレンを35 kg/時間、水素を2.5NL/時間、実施例4の(2)項で調製した触媒スラリーを固体触媒成分として12 g/時間、トリエチルアルミニウム8.0 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状重合器の温度は30℃であり、圧力は 301 MPa/Gであった。

0170

得られたスラリーは内容量 1000 Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを85 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が0.22 mol%になるように供給した。重合温度70℃、圧力 3.0MPa/Gで重合を行った。

0171

得られたスラリーは内容量 500 Lの攪拌機付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを15 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が0.22 mol%になるように供給した。重合温度68℃、圧力 2.9 MPa/Gで重合を行った。

0172

得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン単独重合体(A−5)を得た。プロピレン単独重合体(A−5)は、80℃で真空乾燥を行った。

0173

[フィラー(C)含有ポリプロピレン樹脂組成物(短繊維ガラス強化PP)の調製と応力耐久成形体としての評価]
実施例4においてプロピレン単独重合体(A−3)をプロピレン単独重合体(A−5)に変えた以外は同様に行った。得られた成形体の物性を表3に示す。

0174

〔比較例5〕
[プロピレン単独重合体(a−4)の製造]
(1)固体状チタン触媒成分の調製
無水塩化マグネシウム952g、デカン4420 mlおよび2-エチルヘキシルアルコール3906 gを、130℃で2時間加熱して均一溶液とした。この溶液中に無水フタル酸213gを添加し、130℃にてさらに1時間攪拌混合を行って無水フタル酸を溶解させた。

0175

このようにして得られた均一溶液を23℃まで冷却した後、この均一溶液の750 mlを、-20℃に保持された四塩化チタン2000 ml中に1時間にわたって滴下した。滴下後、得られた混合液の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところでフタル酸ジイソブチル(DIBP)52.2 gを添加し、これより2時間攪拌しながら同温度に保持した。次いで熱時濾過にて固体部を採取し、この固体部を2750 mlの四塩化チタンに再懸濁させた後、再び110℃で2時間加熱した。

0176

加熱終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、110℃のデカンおよびヘキサンを用いて、洗浄液中にチタン化合物が検出されなくなるまで洗浄した。

0177

上記の様に調製された固体状チタン触媒成分はヘキサンスラリーとして保存されるが、このうち一部を乾燥して触媒組成を調べた。固体状チタン触媒成分は、チタンを2重量%、塩素を57重量%、マグネシウムを21重量%およびDIBPを20重量%の量で含有していた。

0178

(2)前重合触媒の製造
前記(1)項で調製した固体状チタン触媒成分56 g、トリエチルアルミニウム20.7 ml、ヘプタン80 Lを内容量200 Lの攪拌機付きオートクレーブに挿入し、内温5℃に保ちプロピレンを560 g挿入し、60分間攪拌しながら反応させた。重合終了後、固体成分を沈降させ、上澄み液の除去およびヘプタンによる洗浄を2回行った。得られた前重合触媒を精製ヘプタンに再懸濁して、遷移金属触媒成分濃度で0.7 g/Lとなるよう、ヘプタンにより調整を行った。この前重合触媒は固体状チタン触媒成分 1g当りポリプロピレンを10 g含んでいた。

0179

(3)本重合
内容量 58 Lのジャケット付循環式管状重合器にプロピレンを 30kg/時間、水素を33NL/時間、触媒スラリーを遷移金属触媒成分として 0.6 g/時間、トリエチルアルミニウム1.9 ml/時間、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン1.1 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状反応器の温度は70℃であり、圧力は3.6 MPa/Gであった。

0180

得られたスラリーは内容量100 Lの攪拌器付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを15 kg/時間、水素を気相部の水素濃度が2.2 mol%になるように供給した。重合温度70℃、圧力 3.1 MPa/Gで重合を行った。

0181

得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン単独重合体(a−4)を得た。プロピレン単独重合体(a−4)は、80℃で真空乾燥を行った。

0182

[フィラー(C)含有ポリプロピレン樹脂組成物(短繊維ガラス強化PP)の調製と応力耐久成形体としての評価]
実施例4においてプロピレン単独重合体(A−3)をプロピレン単独重合体(a−4)に変えた以外は同様に行った。得られた成形体の物性を表3に示す。

0183

〔比較例6〕
[プロピレン単独重合体(a−5)の製造]
重合方法を以下の様に変えた以外は、比較例5にて記載されたプロピレン単独重合体(a−4)製造方法と同様の方法で行った。

0184

(1)本重合
内容量 58 Lのジャケット付循環式管状重合器にプロピレンを30 kg/時間、水素を46NL/時間、触媒スラリーを遷移金属触媒成分として0.5 g/時間、トリエチルアルミニウム1.8 ml/時間、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン1.1 ml/時間を連続的に供給し、気相の存在しない満液の状態にて重合した。管状反応器の温度は70℃であり、圧力は 3.6 MPa/Gであった。

0185

得られたスラリーは内容量 100 Lの攪拌器付きベッセル重合器へ送り、更に重合を行った。重合器へは、プロピレンを 15kg/時間、水素を気相部の水素濃度が 3.0 mol%になるように供給した。重合温度70℃、圧力 3.2 MPa/Gで重合を行った。

0186

得られたスラリーを気化後、気固分離を行い、プロピレン単独重合体(a−5)を得た。プロピレン単独重合体(a−5)は、80℃で真空乾燥を行った。

0187

[フィラー(C)含有ポリプロピレン樹脂組成物(短繊維ガラス強化PP)の調製と応力耐久成形体としての評価]
実施例4においてプロピレン単独重合体(A−3)をプロピレン単独重合体(a−5)に変えた以外は同様に行った。得られた成形体の物性を表3に示す。

0188

産業上の利用の可能性

0189

本発明のプロピレン単独重合体および該プロピレン単独重合体を含んでなるポリプロピレン樹脂組成物からなる成形体は振動疲労強度、クリープ特性にていることから、自動車部品、住宅部品等の長期に渡って信頼性が要求される部品に好適に使用することができる。

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