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技術 調味料の製造法

出願人 味の素株式会社
発明者 川口宏和坂本知大和泉正彰
出願日 2007年12月3日 (13年0ヶ月経過) 出願番号 2008-548274
公開日 2010年3月18日 (10年9ヶ月経過) 公開番号 WO2008-069173
状態 特許登録済
技術分野 調味料
主要キーワード 加熱反応終了後 パージアンドトラップ 動植物蛋白質 展開形態 エルソルビン酸 段階加熱 パン酵母エキス 酵母エキス粉末
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

酵母由来不快臭糖由来焦げ臭がなく、優れたローストミート様の風味を有する調味料の製造方法を提供する。システインシスチンメチオニングルタチオン、γ−グルタミルシステイン、システニルグリシン及びこれらの塩又は水和物の少なくとも1種を固形分あたり1質量%以上含む酵母エキスと、糖類及び/又は核酸関連物質とを水溶液中で混合し、当該混合物を、pH3.5〜5.5、及びpH6.0〜8.0の2種類の異なるpH条件において、それぞれ80〜130℃にて、0.5〜8時間加熱する。

概要

背景

近年、各種の加工食品伸びは著しく、消費者嗜好高級化洋風化に伴い、グルタミン酸ナトリウム核酸系調味料などの単純な味では、多様な需要に応じることは困難になっており、より複雑かつ天然感を有する調味料が求められている。

この様な需要を満たすために、従来、独特の豊かな風味を有するビーフエキスボーンエキスなどの動物性天然エキスが用いられている。しかしながら、これらのエキスを利用することにより、ある程度天然香味発現することはできるが、フレーバーの強さ、持続性欠けるという欠点がある。また、これらのエキスは供給量が限られていること、微生物により汚染を受けやすいこと、品質が一定しにくいこと、及び非常に高価であることなどが問題点として挙げられる。

そのため、アミノ酸あるいは蛋白質還元糖前駆物質とするいわゆるメイラード反応型の、ローストミート様の風味を有する調味料が開発されてきた。例えば、特公昭42−22194号公報(特許文献1)には、システイン及び(又は)グルタチオン単糖類の1つとその他の少なくとも1種のアミノ酸、必要に応じて乳酸塩、を水中で高温で反応させたフレーバー添加剤が開示されている。特公昭49−35149号公報(特許文献2)及び特開昭49−109561号公報(特許文献3)には、シスチン、システイン及び(又は)グルタチオン、単糖類、1種のアミノ酸及び還元性物質アスコルビン酸エルソルビン酸等)を添加し加熱した食肉風の風味を強く有した缶詰等の製造方法が開示されている。

また、アミノ酸、蛋白質源として、酵母エキスを利用した例も多い。酵母エキスは、従来、欧米を中心にミートエキスの代替物として生産、利用されている。しかし、酵母エキスをそのまま利用する場合には、酵母由来する特有の不快味、不快臭が発現することが指摘されている。

酵母を原料として、ローストミートフレーバー代替物を得る手段として、特公昭43−15799号公報(特許文献4)には、酵母の冷水抽出物核酸関連物質および動物性油脂混合加熱する方法、特開平4−66069号公報(特許文献5)には、グルタチオン等の含硫化合物を一定量含有する酵母エキスに糖類、必要に応じてアミノ酸を添加し加熱する調味料の製造方法などが提案されている。

特公昭42−22194号公報
特公昭49−35149号公報
特開昭49−109561号公報
特公昭43−15799号公報
特開平4−66069号公報

概要

酵母由来の不快臭、糖由来焦げ臭がなく、優れたローストミート様の風味を有する調味料の製造方法を提供する。システイン、シスチン、メチオニン、グルタチオン、γ−グルタミルシステイン、システニルグリシン及びこれらの塩又は水和物の少なくとも1種を固形分あたり1質量%以上含む酵母エキスと、糖類及び/又は核酸関連物質とを水溶液中で混合し、当該混合物を、pH3.5〜5.5、及びpH6.0〜8.0の2種類の異なるpH条件において、それぞれ80〜130℃にて、0.5〜8時間加熱する。

目的

以上の特許文献1〜5の開示事項は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとする。
しかしながら、上記従来技術の方法で得られた調味料は、フレーバーの強さ、持続性に欠けること、酵母由来の不快臭、糖由来の焦げ臭があること、安定性が悪いことなどの問題点があり、さらなる改善が望まれている。従って、本発明の目的は、上記課題を解決し、優れたローストミート様の風味を有する調味料の製造方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
6件

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請求項1

システインシスチンメチオニングルタチオン、γ−グルタミルシステイン、システニルグリシン及びこれらの塩又は水和物の少なくとも1種を固形分あたり1質量%以上含む酵母エキスと、糖類及び/又は核酸関連物質とを水溶液中で混合し、当該混合物を、pH3.5〜5.5及びpH6.0〜8.0の2種類の異なるpH条件において、それぞれ80〜130℃にて、0.5〜8時間加熱することを特徴とする調味料の製造方法。

請求項2

前記糖類が、リボースキシロースアラビノースグルコースフラクトースシュークロースマルトース及びラクトースからなる群より選択される1種以上であることを特徴とする請求項1記載の方法。

請求項3

前記核酸関連物質を予め水溶液中において加熱した後に、前記酵母エキスに添加することを特徴とする請求項1又は2記載の方法。

請求項4

前記核酸関連物質は、5’−イノシン酸、5’−グアニル酸、5’−ウリジル酸、5’−シチジル酸、5’−アデニル酸及びそれらの塩又は水和物からなる群より選択される1種以上の5’−ヌクレオチドであることを特徴とする請求項1〜3何れか記載の方法。

請求項5

請求項1〜4何れか記載の方法により製造されることを特徴とする調味料。

請求項6

香気成分として、少なくとも2,4−ジメチルチアゾール、2,4,5−トリメチルチアゾール、及び5−エチル−2,4−ジメチルチアゾールを含有することを特徴とする請求項5記載の調味料。

技術分野

0001

[関連出願の記載]
本発明は、日本国特許出願:特願2006−326517号(2006年12月04日出願)の優先権主張に基づくものであり、同出願の全記載内容は引用をもって本書に組み込み記載されているものとする。
本発明は、調味料の製造方法に関し、より詳細には、酵母エキスと、糖類及び/又は核酸関連物質とを用いて、良好なローストミート様の風味を有する調味料の製造方法並びに当該方法により製造される調味料等に関する。

背景技術

0002

近年、各種の加工食品伸びは著しく、消費者嗜好高級化洋風化に伴い、グルタミン酸ナトリウム核酸系調味料などの単純な味では、多様な需要に応じることは困難になっており、より複雑かつ天然感を有する調味料が求められている。

0003

この様な需要を満たすために、従来、独特の豊かな風味を有するビーフエキスボーンエキスなどの動物性天然エキスが用いられている。しかしながら、これらのエキスを利用することにより、ある程度天然香味発現することはできるが、フレーバーの強さ、持続性欠けるという欠点がある。また、これらのエキスは供給量が限られていること、微生物により汚染を受けやすいこと、品質が一定しにくいこと、及び非常に高価であることなどが問題点として挙げられる。

0004

そのため、アミノ酸あるいは蛋白質還元糖前駆物質とするいわゆるメイラード反応型の、ローストミート様の風味を有する調味料が開発されてきた。例えば、特公昭42−22194号公報(特許文献1)には、システイン及び(又は)グルタチオン単糖類の1つとその他の少なくとも1種のアミノ酸、必要に応じて乳酸塩、を水中で高温で反応させたフレーバー添加剤が開示されている。特公昭49−35149号公報(特許文献2)及び特開昭49−109561号公報(特許文献3)には、シスチン、システイン及び(又は)グルタチオン、単糖類、1種のアミノ酸及び還元性物質アスコルビン酸エルソルビン酸等)を添加し加熱した食肉風の風味を強く有した缶詰等の製造方法が開示されている。

0005

また、アミノ酸、蛋白質源として、酵母エキスを利用した例も多い。酵母エキスは、従来、欧米を中心にミートエキスの代替物として生産、利用されている。しかし、酵母エキスをそのまま利用する場合には、酵母由来する特有の不快味、不快臭が発現することが指摘されている。

0006

酵母を原料として、ローストミートフレーバー代替物を得る手段として、特公昭43−15799号公報(特許文献4)には、酵母の冷水抽出物に核酸関連物質および動物性油脂混合加熱する方法、特開平4−66069号公報(特許文献5)には、グルタチオン等の含硫化合物を一定量含有する酵母エキスに糖類、必要に応じてアミノ酸を添加し加熱する調味料の製造方法などが提案されている。

0007

特公昭42−22194号公報
特公昭49−35149号公報
特開昭49−109561号公報
特公昭43−15799号公報
特開平4−66069号公報

発明が解決しようとする課題

0008

以上の特許文献1〜5の開示事項は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとする。
しかしながら、上記従来技術の方法で得られた調味料は、フレーバーの強さ、持続性に欠けること、酵母由来の不快臭、糖由来焦げ臭があること、安定性が悪いことなどの問題点があり、さらなる改善が望まれている。従って、本発明の目的は、上記課題を解決し、優れたローストミート様の風味を有する調味料の製造方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、上記の現状に鑑み、かかる課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、システイン、シスチン、メチオニン、グルタチオン、γ−グルタミルシステイン、及びシステニルグリシンの少なくとも1種を固形分あたり1質量%以上含む酵母エキスに、糖類及び/又は核酸関連物質を添加して加熱することにより、酵母由来の不快臭、糖由来の焦げ臭がなく、優れたローストミート様の風味を有する調味料が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。

0010

すなわち本発明の第1は、システイン、シスチン、メチオニン、グルタチオン、γ−グルタミルシステイン、システニルグリシン及びこれらの塩又は水和物の少なくとも1種を固形分あたり1質量%以上含む酵母エキスと、糖類及び/又は核酸関連物質とを水溶液中で混合し、当該混合物を、pH3.5〜5.5、及びpH6.0〜8.0の2種類の異なるpH条件において、それぞれ80〜130℃にて、0.5〜8時間加熱することを特徴とする調味料の製造法に関する。

0011

前記糖類は、リボースキシロースアラビノースグルコースフラクトースシュークロースマルトース及びラクトースからなる群より選択される1種以上であることが好ましい。また、前記核酸関連物質は、予め水溶液中において加熱した後に、前記酵母エキスに添加することが好ましく、5’−イノシン酸、5’−グアニル酸、5’−ウリジル酸、5’−シチジル酸、5’−アデニル酸及びそれらの塩、又は水和物からなる群より選択される1種以上の5’−ヌクレオチドであることが更に好ましい。

0012

本発明の第2は、上記本発明の方法により製造されることを特徴とする調味料、又はそれを配合した食品に関する。このような本発明の調味料及び食品は、香気成分として、少なくとも2,4−ジメチルチアゾール、2,4,5−トリメチルチアゾール、及び5−エチル−2,4−ジメチルチアゾールを含有することを特徴とする。

発明の効果

0013

本発明の製造方法によれば、従来品に比べて酵母由来の不快臭、糖由来の焦げ臭がなく、優れたローストミート様の風味を有する調味料を容易に製造することができる。本発明の調味料には、上記2種類のpH条件下における加熱によってチアゾール類生成量が増加すると共にその他の成分との組み合わせによって前記の特徴的なローストミート様の風味が創り出されるものと考えられる。

発明を実施するための最良の形態

0014

以下、本発明について詳細に説明する。本発明の方法で使用する酵母エキスとしては、食品あるいは食品添加物として用いられている酵母を用いて調製されたものであれば特に制限されることはなく、例えば、パン酵母ビール酵母トルラ酵母などを用いて製造することができる。育種法培養法を工夫することによって、システイン、シスチン、メチオニン、グルタチオン、γ−グルタミルシステイン(γ−GC)、及びシステニルグリシンなどの含硫化合物を高濃度で含有する酵母を取得し、抽出又は自己消化することによって本発明で使用する酵母エキスを調製することができる。例えば、特開2004−290183号公報にはシステインを高濃度で含有する酵母エキスの製法が開示されている。この方法は、γ−GCを含有する酵母エキスを60℃以下の低温に制御しながら濃縮して固形分濃度10%以上の濃縮物となし、これを酸性条件下、好ましくはpH3.5〜6でかつ好ましくは還元糖の存在量が1%以下の水溶液状態で前記濃縮物より高温の70〜130℃に保持する加熱処理に付することによりγ−GCからシステインへの変換率を高めたものである。また、γ−GCを高濃度で含有する酵母エキスの製法については特開2004−201677号公報に、さらに、グルタチオン高含有酵母エキスの製法については特開2004−283125号公報等に記載されている。

0015

また、上記方法以外に、酵母エキスに含硫化合物を添加して得られるものであってもよい。含硫化合物としては、食品素材中に一般に含まれる含硫化合物であれば特に限定されず、例えば、システイン、シスチン、メチオニン、タウリン等の含硫アミノ酸、グルタチオン、γ−グルタミルシステイン、システニルグリシン等の含硫ペプチド、及びチアミン等の含硫ビタミン等を挙げることができる。その中でも、特にスルフヒドリル基を有する含硫化合物が好ましく、例えば、システイン、グルタチオン、及びγ—グルタミルシステイン、並びにそれらの塩、及び/又は水和物等を挙げることができる。例えば、システインは塩酸塩又は水和物でもよく、また、シスチンのようなジスルフィドから還元によってスルフヒドリル基が生成されてもよい。これらの含硫化合物は、1種又は2種以上の組成物として酵母エキスに予め添加するか、又は酵母エキスと共に糖類及び/又は核酸関連物質と混合して本発明に係る調味料を製造することができる。

0016

上記に示した酵母エキスに、糖類及び/又は核酸関連物質を加えて、また、必要に応じて水を加えて溶解し、pH3.5〜5.5及びpH6.0〜8.0の2種類の異なるpH条件において、それぞれ温度80〜130℃、0.5〜8時間加熱することにより、良質で安定性に優れたローストミート様のフレーバーを有する調味料が得られる。好ましい実施形態としては、上記2種類のpH条件における2段階加熱方法であるが、少なくとも上記2種類のpH条件における加熱工程を含んでいれば良く、例えば、連続的に加熱しながらpH条件を3段階以上に変動してもよい。ちなみに言うまでもないが、温度を下げると加熱は長時間を要し、逆に温度を上げると短時間になる。また、加熱反応が進行することにより、pHは徐々に低下し、最大で1程度低下する場合もある。

0017

糖類としては還元性単糖類が望ましいが、特に制限されず、目的とするフレーバーの種類によって適宜選択でき、例えば、リボース、キシロース、アラビノース、グルコース、及びフラクトースなどの単糖類、シュークロース、マルトース、及びラクトースなどの二糖類を挙げることができる。糖類の配合割合は特に制限されないが、例えば、酵母エキス100重量部に対して0.01重量部〜50重量部を例示することができる。

0018

核酸関連物質としては、5’−イノシン酸ナトリウム、5’−グアニル酸ナトリウム、5’−ウリジル酸ナトリウム、5’−シチジル酸ナトリウムあるいは5’−アデニル酸ナトリウムなどの5’−ヌクレオチド類が挙げられ、酸(遊離状態)、中和塩、水和物のいずれの形態でも構わない。核酸関連物質は、分子内にリボースを含有しており、溶液中で加熱することにより、一部、リボースに分解することが知られている。すなわち、糖類に類似した機能を有する。核酸関連物質の配合割合は特に制限されないが、例えば、酵母エキス100重量部に対して0.01重量部〜50重量部を例示することができる。

0019

本発明の方法における加熱工程は、水若しくは有機溶媒またはこれらの混合溶液中において行うことができるが、水溶液中で行うことが好ましい。該加熱反応における水分含量は特に制限されないが、反応物全体100重量部に対して、水分含量が40重量部以上であることが好ましい。

0020

本発明の典型的な実施形態において、反応混合物溶液のpHを2段階に調整して加熱することにより、得られた調味料のローストミート様のフレーバーを顕著に増強することができる。また、1段目と2段目のpH値の組み合わせを変えることにより、フレーバーの質、強さをコントロールすることが可能である。ここでpH3.5〜5.5の後にpH6.0〜8.0の条件とするとローストミート様のフレーバーがさらに強くなる傾向があり、pH6.0〜8.0の後にpH3.5〜5.5の条件とするとより複合的な香りが強くなる傾向があることが判明した。そこで望ましい調味料の形態によってpH条件を選択することもできる。

0021

加熱反応時、または加熱反応終了後に、必要に応じて動植物エキス類や動植物蛋白質加水分解物などを加えても良い。動植物エキス類としては、例えば、野菜エキス香辛料エキスなどの植物エキス類、ビーフエキス、ポークエキスチキンエキスかつお節エキス、かつおエキス、エビエキス、カニエキス、アサリエキスなどの動物エキス類を挙げることができる。

0022

動植物蛋白加水分解物としては、動植物蛋白質の酸、アルカリ又は蛋白質分解酵素による加水分解物を挙げることができ、具体的には、例えば、大豆蛋白小麦蛋白等の加水分解物(HVP)、魚介類蛋白等の加水分解物(HAP)などを例示することができる。

0023

また、本発明に係る調味料に保存性静菌性を付与する目的で食塩アルコール等を添加しても構わない。さらに、本発明の調味料のローストミート様フレーバーの増強又は改良剤として、天然香料、香辛料を配合し、嗜好性を高めることもできる。

0024

該調味料の形態としては、液状、乳液状、ペースト状などは言うまでもないが、例えば、アラビアガムデキストリンなどを添加して粉末状、顆粒状とすることもできる。粉末化の方法としてはスプレードライフリーズドライ真空ドラムドライヤー法などが、顆粒化法としては、押出造粒転動造粒などが挙げられる。

0025

本発明の調味料がローストミート様のフレーバーを有するのは、加熱反応中にチアゾール類が生成するためと推定している。ここで言うチアゾール類とは、チアゾール、4−メチルチアゾール、2,4−ジメチルチアゾール、2,5−ジメチルチアゾール、4,5−ジメチルチアゾール、2,4,5−トリメチルチアゾール、5−エチル−2,4−ジメチルチアゾール、2−イソブチルチアゾール、2−メチル−5−メトキシチアゾール、2−イソプロピル−4−メチルチアゾール、5−エチル−4−メチルチアゾール等が含まれる。中でも、2,4−ジメチルチアゾール、2,4,5−トリメチルチアゾール、及び5−エチル−2,4−ジメチルチアゾールの3種類のチアゾールを含むことが好ましく、本発明の方法により調味料を調製すると、これら3種類のチアゾールが生成する。

0026

また、これらの各種チアゾール類はパージアンドトラップ法を用いたヘッドスペース−GC−MS(ガスクロマトグラフィー質量分析計)により、定量可能である。

0027

本発明の加熱調理フレーバーは、優れた且つユニークな加熱調理フレーバーとして広い利用分野に応用でき、例えば、スープ類調味料類畜肉鶏肉、魚介類などの加工食品類、ふりかけ類、インスタント食品スナック食品類、缶詰食品類、その他広範な食品類用の加熱調理フレーバーとして有用である。

0028

次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限られるものではない。

0029

[比較例1]単一pHによる一段階加熱
システインを固形分あたり4.5質量%含有する酵母エキス粉末6.7g(味の素(株)製)に、ブドウ糖0.2gとキシロース1.0gを混合し、水11.7gに溶解した。その後、水酸化ナトリウム溶液にてpHを7.0、もしくは5.0に調整し、オイルバスにて95℃で7時間加熱した。加熱終了後、速やかに冷却し得られた調味料の内、pH7.0に調整したものを比較例1−1、pH5.0に調整したものを比較例1−2とした。

0030

[比較例2]汎用酵母エキスの使用による二段階加熱
システイン非含有である市販パン酵母エキスパウダーSpringer 0203/0-PW-L(バイオスプリンガー社製)7.3gに、ブドウ糖0.2gとキシロース1.0gを混合し、水11.7gに溶解した。その後、水酸化ナトリウム溶液にてpHを5.0に調整し、オイルバスにて95℃で5時間加熱した。加熱終了後、pHを7.0に調整し、再度オイルバスにて95℃で2時間加熱した。加熱終了後、速やかに冷却し得られた調味料を比較例2とした。

0031

[実施例1]
システインを固形分あたり4.5質量%含有する酵母エキス粉末6.7g(味の素(株)製)に、ブドウ糖0.2gとキシロース1.0gを混合し、水11.7gに溶解した。その後、水酸化ナトリウム溶液にてpHを5.0に調整し、オイルバスにて95℃で5時間加熱した。加熱終了後、pHを7.0に調整し、再度オイルバスにて95℃で2時間加熱した。加熱終了後、速やかに冷却し調味料を得た。

0032

市販ラーメン醤油たれ(東洋水産(株)製)に1.0質量%となるように本実施例の調味料、もしくは前記比較例の調味料を添加した。その後包材に記載の作り方に従い、ラーメンを試作官能評価を実施した。

0033

官能評価は、パネラー12人を用い、各試験区を比較官能し、最もローストミート香が強く、あるいは好ましく感じ試験区を挙げることにより行った。評価結果を表1に示す。なお、表中の数字はパネラーの人数を指す(以下、同様)。

0034

0035

[実施例2]
システインを固形分あたり4.5質量%含有する酵母エキス粉末6.7g(味の素(株)製)に、ブドウ糖0.2gとキシロース1.0gを混合し、水11.7gに溶解した。その後、水酸化ナトリウム溶液にてpHを4.6に調整し、オイルバスにて95℃で5時間加熱した。加熱終了後、pHを6.6に調整し、再度オイルバスにて95℃で2時間加熱した。加熱終了後、速やかに冷却し調味料を得た。

0036

デミグラスソース270gハインツ日本(株)製)に0.1質量%となるように本実施例の調味料、もしくは前記比較例の調味料を添加した。その後、デミグラスソースの2重量倍熱湯希釈し、官能評価を実施した。

0037

官能評価は、実施例1に記載の内容に準じて実施した。評価結果を表2に示す。

0038

0039

[実施例3]
システインを固形分あたり4.5質量%含有する酵母エキス粉末6.7g(味の素(株)製)に、果糖0.2gとキシロース1.0gを混合し、水11.7gに溶解した。その後、水酸化ナトリウム溶液にてpHを7.5に調整し、オイルバスにて95℃で3時間加熱した。加熱終了後、pHを4.5に調整し、再度オイルバスにて95℃で2時間加熱した。加熱終了後、速やかに冷却し調味料を得た。

0040

中華風味調味料(味の素(株)製)に1.0質量%となるように本実施例の調味料、もしくは前記比較例の調味料を添加した。その後、中華風風味調味料に対し、120重量部の熱湯で希釈し、官能評価を実施した。

0041

官能評価は、実施例1に記載の内容に準じて実施した。評価結果を表3に示す。

0042

[実施例4]

0043

システインを固形分あたり4.5質量%含有する酵母エキス粉末6.7g(味の素(株)製)に、ブドウ糖0.2gとキシロース1.0gを混合し、水11.7gに溶解した。その後、水酸化ナトリウム溶液にてpHを4.6に調整し、オイルバスにて95℃で5時間加熱した。加熱終了後、pHを6.6に調整し、再度オイルバスにて95℃で2時間加熱した。加熱終了後、速やかに冷却し調味料を得た。

0044

和風風味調味料(味の素(株)製)に0.5質量%となるように、本実施例の調味料、もしくは前記比較例の調味料を添加した。その後、和風風味調味料に対し、150重量部の熱湯で希釈し、官能評価を実施した。

0045

官能評価は、実施例1に記載の内容に準じて14人で実施した。評価結果を表4に示す。

0046

0047

[実施例5]
5’−イノシン酸2ナトリウム7.5水和物1.8gに水2.6gおよび濃塩酸0.4gを加え、95℃で10時間加熱した後、システインを固形分あたり4.5質量%含有する酵母エキス粉末6.7g(味の素(株)製)とブドウ糖0.6gを混合し、水11.7gに溶解した。その後、水酸化ナトリウム溶液にてpHを4.5に調整し、オイルバスにて95℃で5時間加熱した。加熱終了後、pHを7.5に調整し、再度オイルバスにて95℃で7時間加熱した。加熱終了後、速やかに冷却し調味料を得た。

0048

デミグラスソース270g缶(ハインツ日本(株)製)に0.1質量%となるように本実施例の調味料、もしくは前記比較例の調味料を添加した。その後、デミグラスソースの2重量倍の熱湯で希釈し、官能評価を実施したところ、実施例1の調味料と同等の効果を示し、ローストミート香が強くなった。

0049

官能評価は、実施例1に記載の内容に準じて12人で実施した。評価結果を表5に示す。

0050

0051

[実施例6]
チアゾール類の分析法を以下に示す。上記実施例又は比較例に示した方法で調製した調味料を水で適切な倍率に希釈した。それを60℃に加温し、ヘリウムガスを40mL/分の流量で20分パージし、TENAX−TA樹脂に香気成分を吸着させた。吸着した香気成分をGC−MSに導入した。

0052

2,4−ジメチルチアゾール、2,4,5−トリメチルチアゾール、及び5−エチル−2,4−ジメチルチアゾールについて、実施例1のサンプルと、比較例1−1、比較例2のサンプル中の含量を表6に示す。また、同表中に市販のミートフレーバー様調味料2種類(A=ジボダンジャパン(株)、B=シムライズ(株))の分析値も示す。なお、表中の数字は固形分当たりのチアゾール類の含量(ppm)である。

0053

本発明は、上記実施例に基づいて説明したが、上記実施例に限定されるものではない。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲(クレーム)の枠内において、種々の開示要素の多様な組み合せないし選択が可能である。また、本発明のさらなる課題、目的及び展開形態は、請求の範囲を含む本発明の全開示事項からも明らかにされる。

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    【課題】香料成分の香気及び/又は香味の保留性に優れた香料組成物、例えば、加熱調理等の加熱工程後や長期保管後等においても香料成分の香気及び/又は香味の保留性に優れた香料組成物及び、それを用いた食品組成物... 詳細

  • 白石良蔵の「 冷凍調味料」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】野菜にかける調味料であるドレッシングに米粉やおからを所定の割合で混合し凍らせたものを削ることで、野菜にかける調味料の量を自由に調節できて、且つ、溶けにくくさせた冷凍調味料の提供。【解決手段】摩... 詳細

  • 株式会社ADEKAの「 油脂分解物」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】異味の付与が抑えられた、好ましい風味やコク味を有する飲食品を得ることができ、且つ、ベーカリー食品に適用した場合には、歯切れの悪さを生じさせずに、適度にソフトな食感と、老化耐性を有するベーカリー... 詳細

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