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技術 注入材

出願人 日鉄住金セメント株式会社
発明者 佐藤隆祐
出願日 2006年5月25日 (14年6ヶ月経過) 出願番号 2008-517713
公開日 2009年10月1日 (11年1ヶ月経過) 公開番号 WO2007-138648
状態 拒絶査定
技術分野 セメント、コンクリート、人造石、その養生 さく井用組成物
主要キーワード 基礎処理 増大要因 ゲル状化 注入改良 注入範囲 充填効果 水和遅延 アルミノケイ酸カルシウム
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年10月1日)のものです。
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課題・解決手段

セメントクリンカーを30〜60質量%、高炉スラグを40〜70質量%、セメントクリンカー及び高炉スラグの合計を100質量部としたとき石膏をSO3換算で0.5〜3質量部含有し、そのブレーン比表面積が5000cm2/g以上の微粒子材料に対し、前記微粒子材料100質量部としたとき(i)カルシウムアルミネート系速硬性混和材を4〜8質量部、(ii)凝結調節剤を0.05〜0.2質量部、及び(iii)高性能減水剤を0.5〜1.7質量部を含有する注入材は、低粘性状態を長時間保持し、ゲルタイムの制御が可能であり、且つ短期強度発現が良好である。

概要

背景

ダム基礎処理地盤液状化防止トンネル掘削時の岩盤地山補強に加え、アンカーボルト定着用などの充填材としてセメント系注入材が利用されている。

セメント系注入材としては、注入効果をより確実なものとするため、高炉スラグ主材としたポルトランドセメントとの混合物粉砕分級したブレーン比表面積で5000cm2/g以上の微粒子注入材が用いられており、実績例も多い。

微粒子注入材は、粒度が細かいことから水和活性が高く、水和により注入材スラリー粘性が増大することにより、所期注入性能を発揮できないことが多い。また、充填効果を確実にするためには低粘性状態を長時間維持する必要がある。このため、粒子の高度な分散及び水和の抑制が必要であり、その方法として高性能減水剤を使用する方法が一般的に用いられている(例えば特開2003−49164号公報;特許文献1)。

微粒子注入材の強度発現は、ポルトランドセメントと同等であるが、高性能減水剤を使用するため、注入後のゲル化及び強度発現が遅延され、10〜20時間に及ぶ場合もある。

注入された注入材スラリーはゲル化前及び強度発現前に外力を受けたり、被圧水流水に接触した場合、地盤の被注入範囲から逸脱、流亡することにより十分な注入効果が得られないばかりでなく、強度発現が著しく遅延することは注入の次工程を含む施工の全般工程に支障を及ぼし、経済的損失を招くことがある。

一方、限定注入用注入材として、凝結時間の短縮を目的に、特定の速硬性混和材無機硫酸塩及び水ガラスを使用し、ゲルタイムを付与した注入材の組成が提案されている(特開2004−231884号公報;特許文献2)。しかし、それらの注入材は強度発現が不十分であったり、水和速度が速く低粘性状態を保持できない等の課題がある。

特開2003−49164号公報
特開2004−231884号公報

概要

セメントクリンカーを30〜60質量%、高炉スラグを40〜70質量%、セメントクリンカー及び高炉スラグの合計を100質量部としたとき石膏をSO3換算で0.5〜3質量部含有し、そのブレーン比表面積が5000cm2/g以上の微粒子材料に対し、前記微粒子材料100質量部としたとき(i)カルシウムアルミネート系速硬性混和材を4〜8質量部、(ii)凝結調節剤を0.05〜0.2質量部、及び(iii)高性能減水剤を0.5〜1.7質量部を含有する注入材は、低粘性状態を長時間保持し、ゲルタイムの制御が可能であり、且つ短期強度発現が良好である。

目的

前記背景より、注入効率工期の短縮化応える微粒子注入材として、低粘性状態を長時間保持し、且つ、一液にてゲルタイムが制御可能で、短期強度の発現が良好な特性を兼備した注入材が望まれている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

セメントクリンカーを30〜60質量%、高炉スラグを40〜70質量%、セメントクリンカー及び高炉スラグの合計を100質量部としたとき石膏をSO3換算で0.5〜3質量部含有し、そのブレーン比表面積が5000cm2/g以上の微粒子材料に対し、前記微粒子材料100質量部としたとき(i)カルシウムアルミネート系速硬性混和材を4〜8質量部、(ii)凝結調節剤を0.05〜0.2質量部、及び(iii)高性能減水剤を0.5〜1.7質量部を含有することを特徴とする注入材

請求項2

(i)カルシウムアルミネート系速硬性混和材が12CaO・7Al2O3を含むものである請求項1に記載の注入材。

請求項3

(i)カルシウムアルミネート系速硬性混和材がさらに無水石膏を含むものである請求項2に記載の注入材。

請求項4

(ii)凝結調節剤がオキシカルボン酸またはその塩である請求項1〜3のいずれかに記載の注入材。

請求項5

(iii)高性能減水剤がメラミンスルホン酸縮合物である請求項1〜3のいずれかに記載の注入材。

請求項6

(i)カルシウムアルミネート系速硬性混和材が12CaO・7Al2O3及び無水石膏を含むものであり、(ii)凝結調節剤がグルコン酸ナトリウムであり、(iii)高性能減水剤がメラミンスルホン酸系縮合物である請求項1に記載の注入材。

技術分野

0001

本発明は土木分野において使用されるセメント系注入材組成に関する。

背景技術

0002

ダム基礎処理地盤液状化防止トンネル掘削時の岩盤地山補強に加え、アンカーボルト定着用などの充填材としてセメント系注入材が利用されている。

0003

セメント系注入材としては、注入効果をより確実なものとするため、高炉スラグ主材としたポルトランドセメントとの混合物粉砕分級したブレーン比表面積で5000cm2/g以上の微粒子注入材が用いられており、実績例も多い。

0004

微粒子注入材は、粒度が細かいことから水和活性が高く、水和により注入材スラリー粘性が増大することにより、所期注入性能を発揮できないことが多い。また、充填効果を確実にするためには低粘性状態を長時間維持する必要がある。このため、粒子の高度な分散及び水和の抑制が必要であり、その方法として高性能減水剤を使用する方法が一般的に用いられている(例えば特開2003−49164号公報;特許文献1)。

0005

微粒子注入材の強度発現は、ポルトランドセメントと同等であるが、高性能減水剤を使用するため、注入後のゲル化及び強度発現が遅延され、10〜20時間に及ぶ場合もある。

0006

注入された注入材スラリーはゲル化前及び強度発現前に外力を受けたり、被圧水流水に接触した場合、地盤の被注入範囲から逸脱、流亡することにより十分な注入効果が得られないばかりでなく、強度発現が著しく遅延することは注入の次工程を含む施工の全般工程に支障を及ぼし、経済的損失を招くことがある。

0007

一方、限定注入用注入材として、凝結時間の短縮を目的に、特定の速硬性混和材無機硫酸塩及び水ガラスを使用し、ゲルタイムを付与した注入材の組成が提案されている(特開2004−231884号公報;特許文献2)。しかし、それらの注入材は強度発現が不十分であったり、水和速度が速く低粘性状態を保持できない等の課題がある。

0008

特開2003−49164号公報
特開2004−231884号公報

発明が解決しようとする課題

0009

前記背景より、注入効率工期の短縮化応える微粒子注入材として、低粘性状態を長時間保持し、且つ、一液にてゲルタイムが制御可能で、短期強度発現が良好な特性を兼備した注入材が望まれている。

課題を解決するための手段

0010

本発明者が鋭意研究を行った結果、材料構成配合割合及びブレーン比表面積を特定した微粒子注入材料に対し、速硬性混和材、凝結調節剤及び高性能減水剤を併用することにより、低粘性状態を保持しつつゲルタイムの制御が可能で、短期強度の発現が良好な注入用スラリーが得られるという知見に基づき本発明を見出すに至った。
すなわち、本発明は以下の構成からなる注入材を提供する。

0011

[1]セメントクリンカーを30〜60質量%、高炉スラグを40〜70質量%、セメントクリンカー及び高炉スラグの合計を100質量部としたとき石膏をSO3換算で0.5〜3質量部含有し、そのブレーン比表面積が5000cm2/g以上の微粒子材料に対し、前記微粒子材料100質量部としたとき(i)カルシウムアルミネート系速硬性混和材を4〜8質量部、(ii)凝結調節剤を0.05〜0.2質量部、及び(iii)高性能減水剤を0.5〜1.7質量部を含有することを特徴とする注入材。
[2](i)カルシウムアルミネート系速硬性混和材が12CaO・7Al2O3を含むものである前記1に記載の注入材。
[3](i)カルシウムアルミネート系速硬性混和材がさらに無水石膏を含むものである前記2に記載の注入材。
[4](ii)凝結調節剤がオキシカルボン酸またはその塩である前記1〜3のいずれかに記載の注入材。
[5](iii)高性能減水剤がメラミンスルホン酸縮合物である前記1〜3のいずれかに記載の注入材。
[6](i)カルシウムアルミネート系速硬性混和材が12CaO・7Al2O3及び無水石膏を含むものであり、(ii)凝結調節剤がグルコン酸ナトリウムであり、(iii)高性能減水剤がメラミンスルホン酸系縮合物である前記1に記載の注入材。

発明の効果

0012

本発明の注入材は、低粘性状態を長時間保持し、かつゲルタイムの制御が可能で速やかに短期強度を発現することができる。本発明の注入材を用いることにより、従来の微粒子注入材を使用した注入改良効果と比較し、長距離の圧送が可能であり、大幅な注入施工の効率化及び工期の短縮に貢献することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0013

本発明で用いる微粒子材料は、セメントクリンカー、高炉スラグ及び石膏を含有してなる。

0014

セメントクリンカーとしては、JIS R5210に定めるポルトランドセメントクリンカーが利用でき、具体的には早強ポルトランドセメントクリンカー普通ポルトランドセメントクリンカー、中庸熱ポルトランドセメントクリンカー、低熱ポルトランドセメントクリンカー、耐硫酸塩ポルトランドセメントクリンカー等が挙げられる。これらの中では、注入性及びゲルタイム制御の容易性の点で、普通ポルトランドセメントクリンカーが好ましい。

0015

高炉スラグとしては、JIS A6206に定める急冷高炉スラグが利用でき、注入材としての強度の観点からガラス化率が90%以上、塩基度が1.6以上のものが好ましい。

0016

セメントクリンカーと高炉スラグの配合比は、セメントクリンカーが30〜60質量%、高炉スラグが70〜40質量%であり、好ましくはセメントクリンカーが40〜55質量%、高炉スラグが60〜45質量%である。セメントクリンカーの配合比が30質量%未満だと(高炉スラグの配合比が70質量%を超えると)、水和反応が弱く目的の凝結および強度発現が得られない。セメントクリンカーの配合比が60質量%を超えると(高炉スラグの配合比が40質量%未満だと)、水和反応が制御できず、粘性の保持が困難となる。

0017

石膏はセメントクリンカーの水和調整と高炉スラグの水和促進を目的として配合する。石膏としては、無水石膏、二水石膏が利用でき、その配合量はセメントクリンカー及び高炉スラグの合計を100質量部としたときSO3換算で0.5〜3質量部であり、好ましくは1.2〜2.5質量部である。配合量がSO3換算で0.5質量部未満だとセメントクリンカーの水和調整が不十分となり、3質量部を超えると高炉スラグの水和促進が高くなり、粘性を一定範囲に保持することが困難となる。

0018

本発明で用いる微粒子材料は、そのブレーン比表面積が5000cm2/g以上であり、好ましくはブレーン比表面積が6000cm2/g以上である。ブレーン比表面積が5000cm2/g以上であることにより、注入材ミルク中の粒子の沈降速度が遅くなり、注入性が良好となる。また、ブレーン比表面積は8000cm2/g以下が好ましく、より好ましくは7000cm2/g以下である。ブレーン比表面積が大きくすれば、それだけ微粒子材料の調製が高コスト化する。

0019

本発明では上記の微粒子材料に対して、特定量のカルシウムアルミネート系速硬性混和材、凝結調節剤及び高性能減水剤を配合する。

0020

本発明で用いるカルシウムアルミネート系速硬性混和材とは、CaO・Al2O3、CaO・2Al2O3、3CaO・Al2O3、12CaO・7Al2O3等のカルシウムアルミネート、さらには12CaO・7Al2O3の1つのCaOをCaF2などのハロゲン化物で置き換えた11CaO・7Al2O3・CaF2、組成成分にSiO2を多く含むアルミノケイ酸カルシウム、SO3成分を含むものなどが挙げられる。これらのカルシウムアルミネートは、結晶質もしくは非晶質のどちらを用いることができるが、注入性、強度発現性の点から非晶質であることが好ましい。

0021

また、初期強度長期強度をさらに向上させる観点から前記のカルシウムアルミネートに石膏を混合したものも使用できる。石膏を配合する場合、その配合量はカルシウムアルミネート1質量部に対して0.5〜1.5質量部であり、好ましくは両者をほぼ等量とする。石膏を配合することにより強度発現性が良好となる。

0022

本発明で用いるカルシウムアルミネート系速硬性混和材として好ましくは、12CaO・7Al2O3または12CaO・7Al2O3と無水石膏の混合物である。

0023

本発明で用いるカルシウムアルミネート系速硬性混和材は粉末度がブレーン比表面積で5000cm2/g以上のものを使用することが好ましい。ブレーン比表面積で5000cm2/g以上のものを使用することにより、注入性に優れ、ゲルタイムの制御及び短期強度の発現が良好な注入材を得ることができる。

0024

カルシウムアルミネート系速硬性混和材は、それ単独で粉砕処理して上記粉末度に調整することもできるが、微粒子材料やその他の添加剤と混合して粉砕処理してもよいし、ポルトランドセメントクリンカーや高炉スラグと混合して粉砕処理することもできる。

0025

微粒子材料とカルシウムアルミネート系速硬性混和材を混合してスラリーとした場合、カルシウムアルミネート成分がスラリーに迅速に溶解し、石膏成分との反応によりエトリンガイト及びモノサルフェートを生成すると同時に、水酸化アルミニウム遊離生成する。更に、カルシウムアルミネートは微粒子注入材中のポルトランドセメントクリンカー鉱物であるエーライトの水和を促進させ、エトリンガイトの生成の相乗効果により、ゲル化を促進する働きをする。一方、水酸化アルミニウムは高炉スラグ粒子表面に形成し、高炉スラグの水和を促進させ、短期強度の発現に寄与する。

0026

速硬性混和材の配合量は、微粒子材料を100質量部としたとき4〜8質量部であり、好ましくは4.5〜7.5質量部である。この添加量は、コンクリート及びモルタルに使用される量に比べ少ない量にもかかわらず、所期の目的を達成することができる。4質量部未満では、ゲル化が遅延し、また短期強度の発現が得られない。8質量部を超えると水和活性が高まり、スラリーの粘性が増加するため注入性が悪化する。

0027

本発明で用いる凝結調節剤としては、グルコン酸クエン酸酒石酸リンゴ酸等のオキシカルボン酸またはそれらの塩が挙げられる。塩としてはナトリウム塩カリウム塩などのアルカリ金属塩が好ましい。好ましい凝結調節剤は、グルコン酸のアルカリ金属塩であり、グルコン酸ナトリウムがより好ましい。グルコン酸ナトリウムは、カルシウムアルミネートの水和を効果的に遅延することができ、粘性増大要因となるエトリンガイトの生成時間を制御し、低粘性を保持することができる。また、高性能減水剤との相互作用により、スラリーの高分散化を維持することができる。

0028

凝結調節剤の配合量は、微粒子材料を100質量部としたとき0.05〜0.2質量部であり、好ましくは0.08〜0.18質量部である。配合量が0.05質量部未満では、速硬性混和材の水和遅延効果が期待できなく、初期段階から粘性が増加する。0.2質量部を超えると、低粘性状態の保持はできるものの、ゲル状態とならず、短期強度の発現が困難になる。

0029

本発明に用いる高性能減水剤は、凝結遅延成分を含まない、ナフタレンスルホン酸高縮合物、メラミンスルホン酸系縮合物、ポリカルボン酸系ポリエーテル系等が挙げられる。好ましくは、本発明の組成において特に分散性を向上できるメラミンスルホン酸系縮合物である。高性能減水剤を配合することで、低粘性状態を保持しつつ、短期強度の発現を阻害しない注入材を得ることができる。

0030

高性能減水剤の配合量は、微粒子材料を100質量部としたとき0.5〜1.7質量部であり、好ましくは0.5〜1.5質量部である。高性能減水剤の添加量が0.5質量部未満だとスラリー中の注入材粒子の分散が不十分となり、所要の粘性が得られない。1.7質量部を超えて配合しても粘性の低下効果はこれ以上期待できず、短期強度の発現が遅れる。

0031

本発明の注入材は、通常の方法により製造することができる。例えば、必要に応じて粉砕処理等により粒度等を調整した各成分を混合する方法、1種以上の成分を混合した後、必要に応じて粉砕し、次いで他の成分を混合する方法や、すべての成分を混合した後必要に応じて粉砕処理等により粒度等を調整する方法等が挙げられる。

0032

本発明の注入材は、水性スラリー化して使用される。水の添加量は微粒子材料とカルシウムアルミネート系速硬性混和材の合計量を100質量部としたとき50〜600質量部が好ましい。スラリー化の方法は特に限定されるものではなく、例えばグラウトミキサー等に本発明の注入材と水を投入撹拌混合することにより行なうことができる。

0033

以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。

0034

実施例及び比較例で使用した微粒子材料(日鐵セメント社製)の組成及び粒度を表1に示す。

0035

0036

ここで普通ポルトランドセメントクリンカーは日鐵セメント社製、高炉スラグは新日本製鉄社製、ガラス化率99%、石膏は天然無水石膏を使用した。

0037

また、各添加剤は以下に示すものを用いた。
(A)カルシウムアルミネート系速硬性混和材
フォーム商品名);電気化学工業社製、ブレーン比表面積5600cm2/g
(B)凝結調節剤
グルコン酸ナトリウム(アステラス製薬社製)
(C)高性能減水剤
シーカメントFF86(商品名);日本シーカ社製
(比較用)
高性能減水剤:マイテイ150R(商品名);花王製
凝結促進剤炭酸ナトリウムソーダ灰(商品名);セントラル硝子製)

0038

実施例1〜5,比較例1〜9
これらの材料を使用し、表2に示す配合条件水比55%(水/微粒子材料+速硬性混和材)のスラリーを調製し、粘性、ゲルタイム及び短期強度の評価、及び注入材としての総合評価を行った。結果を表3に示す。
なお、各評価方法は以下の通りである。

0039

(1)粘性
スラリー600mlをハンドミキサーにて3分間混練した後、JIS K7117−1に準拠し、B形回転粘度計(トキメック製TV-20形粘度計)を用い粘度測定を行った。なお、測定は1号スピンドルを用い、60rpmにて行った。この評価は、初期と経時について実施し、経時の評価はスラリー調整30分及び60分後に同一条件にて測定を行なった。

0040

(2)ゲルタイム
スラリー500mlをハンドミキサーにて3分間混練した後、攪拌棒を用い攪拌を続け、スラリーの流動性が停止した状態を目視にて観察し、その時間の測定を行った。

0041

(3)短期強度
スラリー2000mlをハンドミキサーにて3分間混練した後、φ5×10cm型枠成形し、JIS A1108に準拠し、材齢6時間及び7日の圧縮強度試験により行った。なお、各材齢までは20±1℃の温度にて養生を行った。

0042

(4)注入材の性能(総合評価)
粘性、ゲルタイム及び短期強度の発現性能の三特性について総合評価を行った。

0043

0044

0045

速硬性混和材を3質量部しか添加していない比較例1では、粘性は満足するものの、ゲル状化が認められず、強度発現が不十分であった。一方、速硬性混和材を9質量部添加した比較例2では、強度発現は良好なものの粘性が保持できず、ゲルタイムが短い結果となった。
凝結調節剤を添加していない比較例3では初期から粘性が保持できず、ゲルタイムは10分と著しく短い結果となった。0.3質量部添加した比較例4は、ゲル状化が認められず、強度発現が不十分であった。
高性能減水剤を0.4質量部しか添加していない比較例5では、スラリーの粘性が初期から高く60分後の粘度が100mPa・sを超えた。1.8質量部添加した比較例6では、十分な強度発現が得られなかった。
凝結遅延剤が配合された高性能減水剤(マイテイ150R)を使用した比較例7では、強度発現が不十分であり、高性能減水剤の吸着及び高性能減水剤に含まれる凝結遅延剤による影響が認められた。
炭酸ナトリウムを添加した比較例8では、強度発現は十分であるが、粘性は60分にて100mPa・sを超え、ゲル性状が認められなかった。これは、60分までの比較的短時間に水和が促進されているがゲル化の過程を経ずに硬化に至る結果となった。
混和材(剤)を一切添加していない比較例9では、比較例5以上にスラリーの粘性が高く、粘性は混練直後から100mPa・sを超えた。
総合評価から、比較例1〜9の注入材は粘性、ゲルタイム及び短期強度の発現のいずれかの特性が目的に達しないものであった。

0046

それに対して実施例1〜5は初期粘性が小さく、60分間は低粘性を保持している。また、ゲルタイムは70〜173分であり、短期強度は0.3〜1.4N/mm2を発現し、ゲルタイムと短期強度の制御が可能となった。
総合評価から、実施例1〜5の注入材は粘性、ゲルタイム及び短期強度の発現において所期の目的を達成できた。このことから、実施例1〜5の注入材は良好な注入材であることがわかる。

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