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技術 形態変化繊維布帛

出願人 セーレン株式会社
発明者 槇田学福島博之
出願日 2007年1月17日 (13年11ヶ月経過) 出願番号 2007-555009
公開日 2009年6月18日 (11年6ヶ月経過) 公開番号 WO2007-083816
状態 特許登録済
技術分野 衣服の材料 繊維製品の化学的、物理的処理 繊維製品への有機化合物の付着処理
主要キーワード 水膨潤性層 接触面積率 ドット柄 柄形状 アクリル酸塩系樹脂 体積増加率 防水加工布 磨耗耐久性
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年6月18日)のものです。
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図面 (3)

課題・解決手段

繊維布帛の片面または両面に必要に応じ防水層を配し、最外層水不溶性水膨潤性樹脂パターン状に配した水膨潤層を設ける。

概要

背景

いろいろな機能性を有する繊維布帛の開発が従来から多数進められ、繊維素材布帛構造、機能後加工などを組み合わせた新商品が上市されている。
そのような商品群の中でも、発汗によるベトツキ感や蒸れ感を解消するものとして透湿防水布帛に関するものが多数開発されている。
例えば、特開2005−023431号公報、特開2005−146497号公報および特開2002−180323号公報には、湿度の影響による捲縮率が異なる2成分のポリマーを用いて、それをサイドバイサイド型紡糸した糸を用いることにより、湿度が高くなった時に異なる2成分のポリマーの捲縮率の違いにより、布帛の織編組織が大きく開き、通気性を向上されるものが提案されている。
特許第3212418号公報には、繊維布帛の少なくとも片面に形成された水膨潤性高分子材料を主成分とする樹脂膜層およびポリウレタン樹脂を主成分とする微多孔質膜層を有する透湿防水布帛が提案されている。
しかしながら、いずれも大量に発汗した場合などにベトツキ感や蒸れ感を解消し、十分な着用快適性を維持することは困難である。

概要

繊維布帛の片面または両面に必要に応じ防水層を配し、最外層水不溶性水膨潤性樹脂パターン状に配した水膨潤層を設ける。

目的

本発明の目的は上記した従来技術の問題点を解決し、などの水分を吸収したときのベトツキ感が抑制され、風合に優れ、湿潤時に形態が変化する布帛を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

繊維布帛の少なくとも片面に最外層として、水不溶性水膨潤性樹脂パターン状に配した水膨潤性層をもつことを特徴とする形態変化繊維布帛。

請求項2

繊維布帛と最外層との間に水膨潤性を有しない樹脂からなる防水連続層をもつ請求項1記載の形態変化繊維布帛。

請求項3

最外層のパターンが均一パターンである請求項1または2記載の形態変化繊維布帛。

請求項4

最外層のパターンが海島状パターンまたは平行線状パターンである請求項1〜3のいずれか1項記載の形態変化繊維布帛。

請求項5

最外層の厚みが1〜300μmである請求項1〜4のいずれか1項記載の形態変化繊維布帛。

請求項6

繊維布帛に対する最外層の樹脂部分の合計面積が5〜90%である請求項1〜5のいずれか1項記載の形態変化繊維布帛。

請求項7

非水溶性水膨潤性樹脂の膨潤度が5〜100%である請求項1〜6のいずれか1項記載の形態変化布帛

請求項8

防水連続層が透湿性防水連続層である請求項2〜7のいずれか1項記載の形態変化繊維布帛。

請求項9

請求項1〜8のいずれか1項記載の形態変化繊維布帛からなる衣料

技術分野

0001

本発明は、インナーウェアスポーツウェア雨衣などの衣料分野で好適に使用されている快適性を有する繊維布帛に関し、特になどの水分を吸収した繊維布帛が皮膚表面に貼り付くことによるベトツキ感が少なく着用快適性に優れた繊維布帛に関する。

背景技術

0002

いろいろな機能性を有する繊維布帛の開発が従来から多数進められ、繊維素材布帛構造、機能後加工などを組み合わせた新商品が上市されている。
そのような商品群の中でも、発汗によるベトツキ感や蒸れ感を解消するものとして透湿防水布帛に関するものが多数開発されている。
例えば、特開2005−023431号公報、特開2005−146497号公報および特開2002−180323号公報には、湿度の影響による捲縮率が異なる2成分のポリマーを用いて、それをサイドバイサイド型紡糸した糸を用いることにより、湿度が高くなった時に異なる2成分のポリマーの捲縮率の違いにより、布帛の織編組織が大きく開き、通気性を向上されるものが提案されている。
特許第3212418号公報には、繊維布帛の少なくとも片面に形成された水膨潤性高分子材料を主成分とする樹脂膜層およびポリウレタン樹脂を主成分とする微多孔質膜層を有する透湿防水布帛が提案されている。
しかしながら、いずれも大量に発汗した場合などにベトツキ感や蒸れ感を解消し、十分な着用快適性を維持することは困難である。

0003

発明の目的
本発明の目的は上記した従来技術の問題点を解決し、汗などの水分を吸収したときのベトツキ感が抑制され、風合に優れ、湿潤時に形態が変化する布帛を提供することにある。
発明の要約
本発明は、第1に、繊維布帛の少なくとも片面に最外層として、水不溶性水膨潤性樹脂パターン状に配した水膨潤層をもつことを特徴とする形態変化繊維布帛である。
本発明は、第2に、繊維布帛と最外層との間に水膨潤性を有しない樹脂からなる防水連続層をもつ上記の形態変化繊維布帛である。
本発明は、第3に、最外層のパターンが均一パターンである上記第1または第2の形態変化繊維布帛である。
本発明は、第4に、最外層のパターンが海島状パターンまたは平行線状パターンである上記第1〜第3の形態変化繊維布帛である。
本発明は、第5に、最外層の厚みが1〜300μmである上記第1〜第4の形態変化繊維布帛である。
本発明は、第6に、繊維布帛に対する最外層の樹脂部分の合計面積が5〜90%である上記第1〜第5の形態変化繊維布帛である。
本発明は、第7に、水膨潤性樹脂の水膨潤度が5〜100%である上記第1〜第6の形態変化布帛である。
本発明は、第8に、防水連続層が透湿性防水連続層である上記第2〜第7の形態変化繊維布帛である。
本発明は、第9に、上記第1〜第8の形態変化繊維布帛からなる衣料である。

図面の簡単な説明

0004

図1は本発明の形態変化繊維布帛の一例を示す概略平面図である。
図2は本発明の形態変化繊維布帛の吸収変化を示す概略断面図である。
図中、1は水膨潤性樹脂、2は繊維布帛、3は防水層、4は凹凸差を示す。

発明を実施するための最良の形態

0005

以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の形態変化繊維布帛は、繊維布帛の片面または両面に最外層として非水溶性水膨潤性樹脂をパターン状に配した水膨潤層をもつことを特徴とする。
本発明において繊維布帛の素材は、ポリエステルナイロンアクリルポリビニルアルコールなどの合成繊維レーヨンなどの再生繊維、綿、羊毛などの天然繊維やこれらの混繊、交編織品であって、特に限定されるものではない。また、それらの形態としては織物編物、不織布などのいかなるものであってもよい。
また、本発明に用いる水不溶性水膨潤性樹脂は、その水膨潤度が5〜100%、特に10〜50%のものが好ましい。水膨潤度が5%より小さいと、繊維布帛の形状変化が小さく、ベトツキ感が解消されないおそれがある。また、100%より大きいと、繊維布帛の立体変化が大きくなりすぎたり、吸水時に同樹脂が繊維布帛から脱落しやすくなるおそれがあったり、着用感が損なわれるおそれがある。
ここで、水膨潤率は室温(20℃)で吸水が事実上飽和状態になったときの体積増加率を意味し、通常、乾燥状態樹脂片を20℃の蒸留水に24時間浸漬した後の体積増加率で表示される。
本発明で用いる非水溶性水膨潤性樹脂は、使用環境下で実質的に水不溶性であって湿分や水の存在下に吸水して膨潤する性質を有する樹脂であり、澱粉アクリル酸グラフト系樹脂、ポリアクリル酸塩系樹脂ポリビニルアルコール系樹脂酢酸ビニルアクリル酸塩系樹脂イソブチレンマレイン酸系樹脂ポリ−N−ビニルアセトアミド系樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリエステル・ポリエーテル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂などを用いることができる。特に、樹脂密着性磨耗耐久性や透湿性の点でポリエーテル系のウレタン樹脂が好ましく用いられ、具体的には、ポリエーテル系ウレタン樹脂として、サンプレンHMP−17A(三洋化成(株)製)、ハイムレンY301−3(大日精化工業(株)製)やクリスボンS525(大日本インキ化学工業(株)製)などを挙げることができる。
また、密着性を向上させるために、非水溶性水膨潤性樹脂にイソシアネート系、カルボジイミド系、エポキシ系などの架橋剤を加えることが好ましい。更に、水膨潤性および着用感を阻害しない範囲で、顔料染料界面活性剤可塑剤炭酸カルシウム酸化チタンコロイダルシリカセルロースタンパク質などの無機もしくは有機物質微粉末を添加することができる。
本発明において、非水溶性水膨潤性樹脂は繊維布帛の一方の面または両方の面に直接または他の層を介して最外層にパターン状に(即ち表面積全体に対し部分的に)付与される。パターンとしては均一パターン、特に海島状パターン(非水溶性水膨潤性樹脂が不連続層の島を形成していてもまた逆に連続層の海を形成していてもよい)や平行線状パターンが好ましい。海島パターンの島(ドット)形状としては、三角形四角形などの多角形円形楕円形などがある。平行線状パターン(ストライプ状パターン)の線形状としては、直線、曲線折れ線などがある。パターン間隔ドット間隔、平行線の太さ間隔)は適宜に定めうるが、通常、1〜30mm、特に3〜15mmが好ましい。
非水溶性水膨潤性樹脂からなる樹脂部の厚みは1〜300μm、特に5〜150μmが好ましい。1μmより小さいと、繊維布帛の形状変化が小さく、ベトツキ感が解消されないおそれがあり、300μmより大きいと着用した時に違和感が生じたり、吸水膨潤時に繊維布帛から同樹脂が脱落しやすくなるおそれがある。
繊維布帛の表面積に対する非水溶性水膨潤性樹脂部の面積割合は5〜90%、特に10〜60%が好ましい。5%未満であると繊維布帛の形状変化が小さく、ベトツキ感が解消されないおそれがあり、90%より大きいと着用した時に違和感が生じるおそれがある。
非水溶性水膨潤性樹脂の繊維布帛に塗布する方法としては、転写グラビアコーティングスクリーン捺染ロータリー捺染などが挙げられるが、グラビアコーティング、スクリーン捺染またはロータリー捺染で塗布することが好ましい。
グラビアコーティング法、スクリーン捺染法またはロータリー捺染法を用いることにより、樹脂部の形状および厚みを容易に調整することが可能となる。すなわち、グラビアコーティング法、スクリーン捺染法またはロータリー捺染法においては、用いるグラビアロールスクリーン捺染版またはロータリー捺染版に所定形状を設けることで、所定のパターンを有する樹脂部を繊維布帛に容易に形成することが可能となる。更に、連続して塗布することが可能であることから、大量生産も可能となり、生産性に優れている。
本発明の第2の態様では、繊維布帛の片面または両面に防水連続層を付与した上に、上記した水不溶性水膨潤性樹脂をパターン状に付与する。これは防水層と水膨潤層との水膨潤率の差により形態変化を生じさせるものであり、従って防水層を構成する樹脂は水膨潤性を有しないことが必要である。
本発明で用いることのできる防水層を形成する水膨潤性を有しない樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、アクリル樹脂合成ゴムポリ塩化ビニル系樹脂などを用いることができる。特にウレタン樹脂を主成分とした微多孔膜や、透湿性を有するウレタン樹脂を主成分とした無孔膜が好ましく用いられる。具体的には、微多孔膜用の樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂のレザミンCU4555HV(大日精化工業(株)製)やクリスボンMP859(大日本インキ化学工業(株)製)などが挙げられ、また、無孔膜用の樹脂としてはポリエーテル系ウレタン樹脂のクリスボンNYT−18(大日本インキ化学工業(株)製)やハイムレンNPU5(大日精化工業(株)製)などを挙げることができる。
防水層に用いられる樹脂は実質上水膨潤性のない(あっても5%以下)樹脂であり、防水層は通常JIS L 1092の低水圧法で1000mm以上の防水性を示すものをいう。特に透湿性防水層が好ましい。特に、JIS L 1099の塩化カルシウム法(A−1法)で3000g/m2・24hr以上の透湿性を示すものが好ましい。
防水連続層上への非水溶性水膨潤性樹脂からなるパターン状の水膨潤層の付与は前記したとおりに行うことができるが、防水層を設けた場合には、特に水膨潤率が5〜50%、更には10〜30%のものが特に好ましい。
水膨潤率が5%より小さいと、繊維布帛の形状変化が小さく、肌への接触面積が低減せずベトツキ感が解消されないおそれがある。また、50%より大きいと、防水層との密着性が低下し脱落しやすくなるおそれがある。
また防水層に対する水膨潤層の面積割合は10〜80%であることが好ましく、更には20〜60%であることがより好ましい。被覆面積が10%未満であると両層間の膨潤差による応力差が生じにくく、形態変化が生じないか、または、形態変化により生じた凸部分が少なく、繊維布帛が肌に接触しベトツキ感が軽減できないおそれがある。また、被覆面積が80%を超えると凸部分が多すぎるため、肌への接触面積が低減できず、ベトツキ感が軽減できないばかりか、風合が硬くなるなどのおそれがある。
図1は、本発明の形態変化繊維布帛の最外層の典型例を示す概略平面図であり、1は非水溶性水膨潤性樹脂部を示し、その下層が繊維布帛2または防水層3である。
図2は、本発明の形態変化繊維布帛の乾燥状態(AおよびC)と水膨潤した状態(BおよびD)を示す概略断面図である。図2のA(防水層なし)および図2のC(防水層2あり)に示すように、水膨潤性樹脂1が部分的にパターン状に配されており、これが運動などで発生する汗や結露を吸収して膨潤する。しかしその下層の繊維布帛や防水層は応力差が発生し、この応力差により下層の防水層や繊維布帛を押しやり、図2のB(防水層なし)や図2のD(防水層あり)に示すように形態変化布帛が形態変化する。また、乾燥時には水膨潤性樹脂が収縮し、それによって下層との応力差が無くなり形態も概ね元に戻る。

0006

以下、実施例に基づいて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の各特性値は、以下の方法により測定したものである。
(1)防水層に対する水膨潤性樹脂の被覆面積割合(%)
防水層と水膨潤性樹脂層が積層された試験布表面をマイクロスコープにより観察し、全体面積に対する水膨潤性樹脂層の面積の割合を被覆面積割合とした。
(2)水膨潤性樹脂の水膨潤率(%)
樹脂片を20℃の蒸留水に24時間浸漬後取り出し、体積増加率より算出した。
(3)水膨潤性樹脂部の厚み(μm)
マイクロスコープ(KEYENCE製、DIGITALMAICROSCOPC VHX−200)を用いて水膨潤性を有する樹脂部の断面観察により厚みを測定した。
(4)耐水圧(Kpa)
防水加工布についてはJIS L 1092 高水圧法に準じて測定した。
(5)凹凸差
各実施例、比較例で得られた被試験布をエマルゲン910 0.01%水溶液(花王(株)製、非イオン活性剤)に10分間浸漬後取り出し、ろ紙にて水滴を取り除いた後、マイクロスコープ(KEYENCE製、DIGITALMAICROSCOPE VHX−200)を用いて凹凸差を測定した。
(6)接地面積率(%)
被試験布を10cm×10cmの大きさに切り取り、被試験布にエマルゲン910 0.01%水溶液を0.5ml滴下後、10cm×10cmガラス板(重量70g)で5分間押さえた後、防水衣料樹脂面とガラス板との濡れ面積より接触面積率を算出した。数字が小さいほど肌への接触が少なく快適であることを示している。
(7)風合い
被試験布の風合いを被験者による官能評価により次の3段階に評価した。
○:未処理布と比べて風合変化無く良好である。
△:未処理布と比べて若干の風合変化があるが、ほぼ良好である。
×:未処理布と比べて風合変化が大きく、不良である。
(8)着用快適性(ベトツキ感)
被試験布を10cm×10cmの大きさにカットし、被試験布にエマルゲン901(花王(株)製 非イオン活性剤)0.01%水溶液を0.5ml滴下後、10cm×10cmガラス板(重量70g)で5分間押さえた後、樹脂面を上腕部に接触させ触感を3段階で評価した。
○:ベトツキ感が弱く、快適である。
△:ベトツキ感有るも、やや快適である。
×:ベトツキ感強く、不快である。
〔実施例1〕
ポリエステル糸84dtex/36fおよびポリエステル糸110dtex/24fから構成された丸編物を常法にて精練後、プレセット、染色、吸水加工を実施した後、150℃で1分間の熱処理を実施した。
次いで、ドット柄のパターン(ドットの大きさ:5mm角正方形ドット間の間隔:10mm)を有するグラビアロールにて、下記処方1の水膨潤性樹脂を塗布し、130℃で1分間の熱処理を実施した。次いで、後処理として50℃のお湯によるソーピングを実施し、脱水した後、150℃で1分間の熱処理を行い、形態変化繊維布帛を得た。
処方1
ハイムレンY−611−124 100重量部
(大日精化工業(株)製、溶剤系ポリエーテル系ウレタン樹脂、固形分25%)
N,N−ジメチルホルムアミド40重量部
〔実施例2〕
経糸にポリエステル糸110dtex/24f、緯糸にポリエステル糸84dtex/36fからなる平織物を実施例1と同様にして精練、プレセット、染色、吸水加工を行い、乾熱処理した布帛に、ライン柄ライン幅:10mm、ライン間の間隔:10mm)のパターンを有するグラビアロールにて、上記処方1の水膨潤性樹脂を塗布し、130℃で1分間の熱処理を実施した。次いで、後処理として50℃のお湯によるソーピングを実施し、脱水した後、150℃で1分間の熱処理を行い、形態変化繊維布帛物を得た。評価結果を表1に示す。
〔実施例3〕
ナイロン繊維78dtex/68fの生(なま)糸100%から構成されたタフタ織物を常法にて精練、プレセット、染色、染料固着加工を実施した後、150℃で1分間の熱処理を実施した。次いで、ドット柄(ドットの大きさ:5mm角の正方形、ドット間の間隔:10mm)のパターンを有するグラビアロールにて、下記処方2の水膨潤性樹脂を塗布し、130℃で1分間の熱処理を実施した。次いで、後処理として50℃のお湯によるソーピングを実施し、脱水した後、150℃で1分間の熱処理を行い、形態変化繊維布帛を得た。評価結果を表1に示す。
処方2
ハイムレンY−611−124 60重量部
(大日精化工業(株)製、溶剤系ポリエーテル系ウレタン樹脂、固形分25%)
ハイムレンNPU5 40重量部
(大日精化工業(株)製、溶剤系ポリエーテル系ウレタン樹脂、固形分25%)
N,N−ジメチルホルムアミド 40重量部
〔実施例4〕
実施例1と同様の布帛を実施例1と同様に精練、プレセット、染色、吸水加工、乾熱処理したポリエステル繊維丸編物に、ドット柄(ドットの大きさ:5mm角の正方形、ドット間の間隔:8mm)のパターンを有するグラビアロールにて、上記処方1の水膨潤性樹脂を塗布し、130℃で1分間の熱処理を実施した。次いで、後処理として50℃のお湯によるソーピングを実施し、脱水した後、150℃で1分間の熱処理を行い、形態変化繊維布帛を得た。評価結果を表1に示す。
〔実施例5〕
実施例1と同様の布帛を実施例1と同様に精練、プレセット、染色、吸水加工、乾熱処理したポリエステル繊維丸編物に、ドット柄(ドットの大きさ:5mm角の正方形、ドット間の間隔:10mm)のパターンを有するスクリーン捺染版を用いて、下記処方3の水膨潤性樹脂を塗布し、130℃で1分間の熱処理を実施した。次いで、後処理として50℃のお湯によるソーピングを実施し、脱水した後、150℃で1分間の熱処理を行い、形態変化繊維布帛を得た。評価結果を表1に示す。
処方3
UPM−212NH 100重量部
(一方社油脂工業(株)製、水系ポリエーテル系ウレタン樹脂、固形分20%)
M−2005A 2重量部
(第一工業製薬(株)製、高分子量ポリオキシエチレン誘導体、固形分30%)
〔実施例6〕
実施例1と同様の布帛を実施例1と同様に精練、プレセット、染色、吸水加工、乾熱処理したポリエステル繊維丸編物に、ライン柄(ライン幅:10mm、ライン間の間隔:10mm)のパターンを有するスクリーン捺染版を用いて、下記処方2の水膨潤性樹脂を塗布し、130℃で1分間の熱処理を実施した。次いで、後処理として50℃のお湯によるソーピングを実施し、脱水した後、150℃で1分間の熱処理を行い、形態変化繊維布帛を得た。評価結果を表1に示す。
〔実施例7〕
実施例3と同様な布帛を実施例3と同様に精練、プレセット、染色、染料固着加工、乾熱処理したナイロン繊維タフタ織物に、ドット柄(ドットの大きさ:5mm、角の正方形、ドット間の間隔:3mm)のパターンを有するスクリーン捺染版を用いて、下記処方4の水膨潤性樹脂を塗布し、130℃で1分間の熱処理を実施した。次いで、後処理として50℃のお湯によるソーピングを実施し、脱水した後、150℃で1分間の熱処理を行い、形態変化繊維布帛を得た。評価結果を表1に示す。
処方4
UPM−212NH 70重量部
(一方社油脂工業(株)製、水系ポリエーテル系ウレタン樹脂、固形分20%)
スーパーフレックス860 30重量部
(第一工業製薬(株)製、水系ポリエステル系ウレタン樹脂、固形分40%)
M−2005A 2重量部
(第一工業製薬(株)製、高分子量ポリオキシエチレン誘導体、固形分30%)
〔比較例1〕
水膨潤性樹脂を塗布しなかった以外は、実施例1と同様にして精練、プレセット、染色、吸水加工、乾熱処理したポリエステル繊維丸編物を用いた。評価結果を表1に示す。
〔比較例2〕
水膨潤性樹脂を塗布しなかった以外は、実施例3と同様にして精練、プレセット、染色、染料固着加工、乾熱処理したナイロン繊維タフタ編物を用いた。評価結果を表1に示す。
〔比較例3〕
実施例3と同様にして精練、プレセット、染色、染料固着加工、乾熱処理したナイロン繊維タフタ織物に、ナイフオンベットを用いて、下記処方5の水膨潤性樹脂を全面に塗布し、130℃で1分間の熱処理を実施した。次いで、後処理として50℃のお湯によるソーピングを実施し、脱水した後、150℃で1分間の熱処理を実施した。評価結果を表1に示す。
処方5
ハイムレンY−611−124 100重量部
(大日精化工業(株)製、溶剤系ポリエーテル系ウレタン樹脂、固形分25%)
N,N−ジメチルホルムアミド 20重量部
〔比較例4〕
実施例1と同様にして精練、プレセット、染色、吸水加工、乾熱処理したポリエステル繊維丸編物に、ドット柄(ドットの大きさ:5mm角の正方形、ドット間の間隔:10mm)のパターンを有するグラビアロールにて、下記処方6の水膨潤性樹脂を塗布し、130℃で1分間の熱処理を実施した。次いで、後処理として50℃のお湯によるソーピングを実施し、脱水した後、150℃で1分間の熱処理を実施した。評価結果を表1に示す。
処方6
ハイムレンNPU5 100重量部
(大日精化工業(株)製、溶剤系ポリエーテル系ウレタン樹脂、固形分25%)
N,N−ジメチルホルムアミド 40重量部
〔実施例8〕
経糸、緯糸の双方にナイロンマルチフィラメント78デシテックス/68フィラメントを用い、経糸密度180本/インチ緯糸密度80本/インチのナイロンタフタを製織し、常法により精練、染色を行った後、アサガードAG7000(明成化学工業株式会社製、フッ素系撥水剤)3重量%水溶液で絞り率50%にてパッディングし、120℃で1分間乾燥後170℃で60秒間の熱処理を行った。更に温度170℃、圧力30kgf/cm2の条件にてカレンダー加工を行った。
次に、下記処方7に示す組成ポリウレタン樹脂溶液を、ナイフオーバーロールコーターを用いて、上述のカレンダー面に塗布量80g/m2にて塗布した後、20℃の水中に120秒間浸漬して樹脂分を凝固させ、続いて50℃の温水中で10分間の洗浄を行った後、130℃にて乾燥し、ナイロンタフタの片面に微多孔質膜防水層を形成した。
次に下記処方8に示す組成の樹脂液をドット柄のパターン(柄形状:直径4mmの円形、柄間隔:4mm)を有するグラビアロール、柄深度300μmにて塗布し、130℃で1分間の熱処理を実施して形態変化繊維布帛を得た。評価結果を表2に示す。
処方7(微多孔質膜防水層用樹脂液)
レザミンCU4550HV100重量部
(大日精化工業(株)製、エステル系ポリウレタン樹脂
CCR(白石工業(株)製、炭酸カルシウム) 5重量部
コロネートHX 1重量部
(日本ポリウレタン(株)製、イソシアネート系架橋剤
N,N−ジメチルホルムアミド 40重量部
処方8 (吸水膨潤性樹脂液)
ハイムレンY611−124 100重量部
(大日精化工業(株)製、ポリエーテル系ウレタン樹脂)
N,N−ジメチルホルムアミド 50重量部
〔実施例9〕
水膨潤性樹脂部の柄パターンを直径4mmの円形、柄間隔6mmに変更した以外は実施例8と同様にして形態変化繊維布帛を得た。
〔実施例10〕
水膨潤性樹脂部の柄パターンを実施例9の逆配置柄(逆水玉模様)に変更した以外は実施例8と同様にして形態変化繊維布帛を得た。
〔実施例11〕
水膨潤性樹脂液を下記処方9に変更した以外は、実施例8と同様にして形態変化繊維布帛を得た。
処方9 (吸水膨潤性を有する樹脂液)
ハイムレンY301−3 100重量部
(大日精化工業(株)製、ポリエーテル系ウレタン樹脂)
イソプロピルアルコール50重量部
〔実施例12〕
水膨潤性樹脂を塗工する際、グラビアの柄深度80μmに変更した以外は実施例8と同様にして形態変化繊維布帛を得た。
〔比較例5〕
積層する樹脂液を下記処方10に変更した以外は実施例8と同様に加工して加工布帛を得た。
処方10
ハイムレンNPU5 100重量部
(大日精化工業(株)製、ポリエーテル系ウレタン樹脂)
イソプロピルアルコール 50重量部
〔比較例6〕
樹脂の塗工法をナイフコートに変更して防水層の全面に塗工した以外は実施例8と同様に加工して加工布帛を得た。
〔比較例7〕
積層する樹脂液を下記処方11に変更した以外は実施例8と同様に加工して布帛を得た。
処方11(吸水膨潤性樹脂液)
スーパーフレックス610 100重量部
(第一工業製薬(株)製、ポリエステル系ウレタン樹脂)
M−2005A 2重量部
(第一工業製薬(株)製、ポリオキシエチレン増粘剤
〔比較例8〕
実施例8にて作製した微多孔質膜防水層上に下記処方12に示す接着剤溶液塗布面積30%のドット状に塗布して100℃乾燥後、ナイロン22デシテックスのハーフトリコット布を貼り合わせて布帛を得た。
処方12 (接着剤樹脂液
RISVON 4365T 100重量部
(大日本インキ化学工業(株)製、ポリエーテル系ポリウレタン接着剤
BURNOCKDN−950 5重量部
(大日本インキ化学工業(株)製、架橋剤)
CRISVON Accel T 1重量部
(大日本インキ化学工業(株)製、架橋促進剤
トルエン40重量部

0007

本発明によれば、本発明の形態変化繊維布帛からなる衣服を着用した場合、着用時に発汗しても、発汗による水分を繊維布帛が吸収し、水分を吸収した繊維布帛の形状が立体的に変化するため、水分を含む繊維布帛と皮膚表面との接触面積が低下するので、繊維布帛が皮膚表面に貼り付くことによるベトツキ感が低下し、着用快適性が著しく向上する。更に、乾燥すると可逆的に元のフラットな形状に戻るため着用者に快適な着心地を提供することができる。
また、繊維布帛が本来有する機械的性質染色堅牢性が大きく損なわれることなく、可逆的に形状変化が起こるため、各種衣料用途に適した場合、快適性に優れ、かつ実用に十分耐え得るものとなる。更に、その製造は容易で、使用する繊維を限定することなく、汎用性に優れたものである。
これ故、本発明の形態変化繊維布帛は、インナーウェア、スポーツウェア、雨衣などに有効に利用できる。

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