図面 (/)

技術 発酵及び培養方法、植物発酵エキス、植物発酵エキス配合物、リポ多糖製造方法並びにリポ多糖

出願人 杣源一郎有限会社バイオメディカルリサーチグループ
発明者 杣源一郎河内千恵稲川裕之西澤孝志
出願日 2006年11月28日 (13年11ヶ月経過) 出願番号 2007-546528
公開日 2009年5月7日 (11年6ヶ月経過) 公開番号 WO2007-061102
状態 特許登録済
技術分野 微生物、その培養処理 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 動物,微生物物質含有医薬 化粧料 植物物質含有医薬 食品の着色及び栄養改善 化合物または医薬の治療活性 微生物による化合物の製造 多糖類及びその誘導体
主要キーワード 応用実施 シクネスゲージ ヨウ素デンプン反応 動物性材料 滅菌処理済み 符号検定 リボ核酸分解酵素 早期反応
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2009年5月7日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題・解決手段

動物由来の成分を用いる必要がなく、かつ、安価に食経験のある免疫賦活物質含有生物を培養する方法を提供するために、小麦粉又はおからを主成分とする培養液を用いて、免疫賦活機能を有する食用グラム陰性菌である酢酸菌グルコン酸菌、キサントモナス菌、ザイモモナス又はエンテロバクター菌を培養する。これにより酢酸菌などを安価及び安全に得ることができ、また、これにより免疫賦活物質である低分子量リポ多糖を安価及び安全に得ることができる。さらに、これらには動物成分由来不純物混入の問題がない。

概要

背景

ヒトを含む哺乳動物(具体的には家畜愛玩動物など)、鳥類(具体的には養鶏玩鳥類など)、両生類は虫類魚類(具体的には、愛玩魚類など)、無脊椎動物及び植物に関して、感染防除技術を含む疾病予防・治療法確立することは喫緊の課題である。しかもこれを達成する上では、化学物質を用いず、環境汚染がなく、耐性菌を生ずることなく、人体蓄積性がない方法が強く求められている。本発明者らは如上の課題に関して、すでに天然物由来免疫賦活物質が疾病予防・治療効果を安全に達成することを発見した(非特許文献1)。その一例として小麦粉常在菌であるパントエアアグロメランスから得たリポ多糖を用いることができる(非特許文献1)。リムラス陽性糖脂質には強い免疫増強活性があることが知られている(非特許文献2)。この中にはいわゆるリポ多糖も含まれる。リポ多糖は、グラム陰性菌細胞外壁の主要構成成分であるとともに、リポ多糖は、Coley’s(コウレイワクチンの主成分のひとつであり、強力な免疫賦活活性を持つことが知られている(非特許文献3)。

本発明者らは小麦粉中にリムラス陽性糖脂質が存在すること、その一部は小麦共生細菌のリポ多糖であること、これらが強力に自然免疫賦活することを発見した(非特許文献4)。そして、上記2者は経皮、経口で投与することで、安全かつ、強力に自然免疫を賦活し、感染症を含む広範な疾患に対して予防・治療効果を示す(非特許文献5)。さらに小麦粉を小麦粉常在菌のパントエア・アグロメランスによって発酵することでパントエア・アグロメランス由来のリポ多糖の含有量を増強しただけでなく小麦由来の成分を含んだ新規な免疫賦活物質である小麦発酵エキスは、畜産水産養殖分野において抗生・化学物質に代わる安全・安心天然素材として感染防除効果を発揮することを報告してきた。

リポ多糖の基本構造リピドAと呼ばれる脂質とこれに共有結合した各種の糖(多糖)からなっている。リピドAに続く部分は、近縁の菌では比較的均一な構造をとるRコアとこれに続き菌種によって異なる構造をとるO抗原多糖部分からなっている(非特許文献7)。また、O抗原はLPS(リポ多糖)を特徴づける同一のオリゴ糖繰り返し構造を有する(非特許文献1)。従って、一般にリポ多糖は複数の分子量を有する混合物を形成する。また、リポ多糖は由来する微生物により、構造が異なることが知られている。例えば、サルモネラ菌由来のリポ多糖と大腸菌由来のリポ多糖では構造が異なるし、生物活性も異なる。しかし、一般にリポ多糖の構造を決定することは容易ではないため、多くのグラム陰性菌リポ多糖の構造や機能の詳細は知られていない。そこで、一般的に機能的な違いがあることに基づいてリポ多糖として新規な構造をもつとされている。

ところで、最近の研究でリポ多糖がTLR4を介して自然免疫を活性化することが明らかとなった(非特許文献6)。リポ多糖のリピドA部分がTLR4との結合に必須であること、多糖部分がTLR4の細胞内情報伝達の効率に大きく影響を与えることが見いだされている。以上のことから、リポ多糖の細胞応答の差は構造的な差を示すことが推察される。

リポ多糖が経皮、経口投与で安心・安全であることを立証することは、リポ多糖の有用性確立に向けて重要である。そこで、食品の製造、発酵などに古来用いられているグラム陰性菌に注目した。すなわち、食品の製造に用いられ、あるいは発酵生産物と共に食用に供されるグラム陰性菌にリムラス陽性糖脂質なかんずくリポ多糖が存在すれば、この事実はリムラス陽性糖脂質あるいはリポ多糖の食経験を立証することになる。このことは、リムラス陽性糖脂質あるいはリポ多糖が経皮、経口投与で安心・安全であることを強力に示す知見であると共に、これら物質を用いた新たな化粧品・食品などのヘルスケア商品医薬品などの開発を可能とするはずである。
河内千恵 外6名、「小麦発酵抽出物の自然免疫調節作用」、New Food Industry (2006) Vol.48, p19-27
Ulmer, A.J. 外2名、"Lipopolysaccharide: Structure, Bioactivity, Receptors,andSignal Transduction."、Trendsin Glycoscience andGlycotechnology、(2002) Vol.14, p.53-68
Stames, C. O.、"Coley's toxins in perspective."、Nature、(1992) Vol.357, p.11-12
Nishizawa, T. 外7名, Chem. Pharm. Bull., (1992), Vol.40, p479-483
稲川裕之 外8名、「マクロファージ活性化作用を有する小麦粉由来リポ多糖(LPSw)の種々の疾患に対する治療または予防効果」、Biotherapy、(1991) Vol.5, p.617-621
Kiyoshi Takeda1 外1名、"Toll-like receptors in innate immunity."、International Immunology、Vol.17, p.1-14
生化学事典第二版(1990)、東京化学同人、p.1949

概要

動物由来の成分を用いる必要がなく、かつ、安価に食経験のある免疫賦活物質含有生物を培養する方法を提供するために、小麦粉又はおからを主成分とする培養液を用いて、免疫賦活機能を有する食用グラム陰性菌である酢酸菌グルコン酸菌、キサントモナス菌、ザイモモナス又はエンテロバクター菌を培養する。これにより酢酸菌などを安価及び安全に得ることができ、また、これにより免疫賦活物質である低分子量リポ多糖を安価及び安全に得ることができる。さらに、これらには動物成分由来の不純物混入の問題がない。

目的

本発明は、上記問題点に鑑み、食経験の長いグラム陰性菌の経口投与は安全性が高いと考えられることに着目し、植物成分で安価に培養できる食経験の長いグラム陰性菌を培養した培養液、エキス、エキス配合物並びにリポ多糖及びリポ多糖製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
7件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

食用植物由来する素材を、免疫賦活機能を有する食用グラム陰性菌である酢酸菌グルコン酸菌、キサントモナス菌、ザイモモナス又はエンテロバクター菌によって発酵させて、同時に該菌を培養することを特徴とする発酵及び培養方法

請求項2

請求項1記載の発酵及び培養方法で得られることを特徴とする植物発酵エキス

請求項3

請求項2記載の植物発酵エキスから得られることを特徴とする植物発酵エキス末

請求項4

請求項2記載の植物発酵エキス又は請求項3記載の植物発酵エキス末が配合されていることを特徴とする植物発酵エキス配合物

請求項5

前記植物発酵エキス配合物が医薬品、動物用医薬品医薬部外品化粧品食品機能性食品飼料、又は浴用剤であることを特徴とする請求項4記載の植物発酵エキス配合物。

請求項6

抗炎症性腸疾患効果、抗アレルギー疾患効果、鎮痛効果制がん効果コレステロール低下効果、血糖低下効果自然治癒力増強効果免疫増強効果を示すことを特徴とする請求項5記載の植物発酵エキス配合物。

請求項7

請求項1記載の発酵及び培養方法で培養された菌から得られることを特徴とするリポ多糖

請求項8

請求項1記載の発酵及び培養方法で培養された菌からリポ多糖を得ることを特徴とするリポ多糖製造方法。

請求項9

酢酸菌から得られることを特徴とするリポ多糖。

請求項10

酢酸菌からリポ多糖を得ることを特徴とするリポ多糖製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ヒトを含む哺乳動物(具体的には家畜愛玩動物など)、鳥類(具体的には養鶏玩鳥類など)、両生類は虫類魚類(具体的には、愛玩魚類など)、無脊椎動物及び植物などの動植物に及ぶ医薬品、医薬部外品化粧品機能性食品飼料肥料及び浴用剤などに添加しても安全な免疫賦活物質含有食用グラム陰性菌による発酵方法発酵によって得られる免疫賦活物質含有の培養液、その培養液から得られる免疫賦活物質、及び、その免疫賦活物質を濃縮したエキスなどに関する。

背景技術

0002

ヒトを含む哺乳動物(具体的には家畜、愛玩動物など)、鳥類(具体的には養鶏、愛玩鳥類など)、両生類、は虫類、魚類(具体的には、愛玩魚類など)、無脊椎動物及び植物に関して、感染防除技術を含む疾病予防・治療法確立することは喫緊の課題である。しかもこれを達成する上では、化学物質を用いず、環境汚染がなく、耐性菌を生ずることなく、人体蓄積性がない方法が強く求められている。本発明者らは如上の課題に関して、すでに天然物由来の免疫賦活物質が疾病予防・治療効果を安全に達成することを発見した(非特許文献1)。その一例として小麦粉常在菌であるパントエアアグロメランスから得たリポ多糖を用いることができる(非特許文献1)。リムラス陽性糖脂質には強い免疫増強活性があることが知られている(非特許文献2)。この中にはいわゆるリポ多糖も含まれる。リポ多糖は、グラム陰性菌の細胞外壁の主要構成成分であるとともに、リポ多糖は、Coley’s(コウレイワクチンの主成分のひとつであり、強力な免疫賦活活性を持つことが知られている(非特許文献3)。

0003

本発明者らは小麦粉中にリムラス陽性糖脂質が存在すること、その一部は小麦共生細菌のリポ多糖であること、これらが強力に自然免疫賦活することを発見した(非特許文献4)。そして、上記2者は経皮、経口で投与することで、安全かつ、強力に自然免疫を賦活し、感染症を含む広範な疾患に対して予防・治療効果を示す(非特許文献5)。さらに小麦粉を小麦粉常在菌のパントエア・アグロメランスによって発酵することでパントエア・アグロメランス由来のリポ多糖の含有量を増強しただけでなく小麦由来の成分を含んだ新規な免疫賦活物質である小麦発酵エキスは、畜産水産養殖分野において抗生・化学物質に代わる安全・安心天然素材として感染防除効果を発揮することを報告してきた。

0004

リポ多糖の基本構造リピドAと呼ばれる脂質とこれに共有結合した各種の糖(多糖)からなっている。リピドAに続く部分は、近縁の菌では比較的均一な構造をとるRコアとこれに続き菌種によって異なる構造をとるO抗原多糖部分からなっている(非特許文献7)。また、O抗原はLPS(リポ多糖)を特徴づける同一のオリゴ糖繰り返し構造を有する(非特許文献1)。従って、一般にリポ多糖は複数の分子量を有する混合物を形成する。また、リポ多糖は由来する微生物により、構造が異なることが知られている。例えば、サルモネラ菌由来のリポ多糖と大腸菌由来のリポ多糖では構造が異なるし、生物活性も異なる。しかし、一般にリポ多糖の構造を決定することは容易ではないため、多くのグラム陰性菌リポ多糖の構造や機能の詳細は知られていない。そこで、一般的に機能的な違いがあることに基づいてリポ多糖として新規な構造をもつとされている。

0005

ところで、最近の研究でリポ多糖がTLR4を介して自然免疫を活性化することが明らかとなった(非特許文献6)。リポ多糖のリピドA部分がTLR4との結合に必須であること、多糖部分がTLR4の細胞内情報伝達の効率に大きく影響を与えることが見いだされている。以上のことから、リポ多糖の細胞応答の差は構造的な差を示すことが推察される。

0006

リポ多糖が経皮、経口投与で安心・安全であることを立証することは、リポ多糖の有用性確立に向けて重要である。そこで、食品の製造、発酵などに古来用いられているグラム陰性菌に注目した。すなわち、食品の製造に用いられ、あるいは発酵生産物と共に食用に供されるグラム陰性菌にリムラス陽性糖脂質なかんずくリポ多糖が存在すれば、この事実はリムラス陽性糖脂質あるいはリポ多糖の食経験を立証することになる。このことは、リムラス陽性糖脂質あるいはリポ多糖が経皮、経口投与で安心・安全であることを強力に示す知見であると共に、これら物質を用いた新たな化粧品・食品などのヘルスケア商品、医薬品などの開発を可能とするはずである。
河内千恵 外6名、「小麦発酵抽出物の自然免疫調節作用」、New Food Industry (2006) Vol.48, p19-27
Ulmer, A.J. 外2名、"Lipopolysaccharide: Structure, Bioactivity, Receptors,andSignal Transduction."、Trendsin Glycoscience andGlycotechnology、(2002) Vol.14, p.53-68
Stames, C. O.、"Coley's toxins in perspective."、Nature、(1992) Vol.357, p.11-12
Nishizawa, T. 外7名, Chem. Pharm. Bull., (1992), Vol.40, p479-483
稲川裕之 外8名、「マクロファージ活性化作用を有する小麦粉由来リポ多糖(LPSw)の種々の疾患に対する治療または予防効果」、Biotherapy、(1991) Vol.5, p.617-621
Kiyoshi Takeda1 外1名、"Toll-like receptors in innate immunity."、International Immunology、Vol.17, p.1-14
生化学事典第二版(1990)、東京化学同人、p.1949

発明が解決しようとする課題

0007

免疫賦活物質はキノコ類海草などの多糖体、又は乳酸菌などのグラム陽性菌である場合が多い。キノコ類や海草からの多糖体の抽出は、多量に原料入手することが困難であること、抽出にかかるコストが高いことから、市販品は極めて高価である。一方、乳酸菌等のグラム陽性菌は培養に動物性材料を使用するため、培養コストが高く、動物由来の成分の安全性が問題となっている。一方、植物に広く常在する微生物から免疫賦活物質を得ようとすれば、植物成分で効率よく微生物を培養して、その構成成分又は生産物を取得することが有用である。一例として、小麦常在性のパントエア・アグロメランスは小麦粉を培地として培養することで安全に、安価に取得することができる。ところで、グラム陰性菌を意識的に経口で摂取した経験はほとんど無いため、経口での長期投与の安全性は一般には不明である。

0008

しかし、パントエア・アグロメランスの小麦粉培養エキスの経口投与は安全性が高いことが認められている。パントエア・アグロメランスは小麦に常在しているため、人類が小麦栽培を始めてから継続的に摂取してきた。すなわち、パントエア・アグロメランスおよびその成分は長期にわたり人類が摂取してきた経験を有する。実際、ライ麦パン乳酸増殖に必要な葉酸発酵過程で増殖するパントエア・アグロメランスが供給しているため、パントエア・アグロメランスの増殖はライ麦パンの製造に必須であるとされており、ライ麦パンを食するときには相当量菌体成分を摂取していることになる。同様に食経験を有し、植物成分で培養できるグラム陰性菌は、造酢に使用されるアセトバクター・アセチや、(1)ナタデココ、(2)テキーラ、(3)キサンタンガム、(4)サラパオの製造に使用される(1)アセトバクター・キシリウム、(2)ザイモモナスモビリス、(3)キサントモナスカンペストリス、(4)エンテロバクタークロアカがある。しかし、これらの発酵過程では複数種の細菌の培養が複雑に絡んでおり、単一の細菌が増殖しているのではない。例えば、造酢では、麹菌による糖の製造、次いで酵母によるエタノール製造過程を経て酢酸菌の増殖が起こる。一方、酢酸菌の単一の培養は標準培地であるSH培地(Schramm-Hestrin medium:グルコース20g、酵母エキス5g、ポリペプトン5g、クエン酸1.15g、リン酸水素二ナトリウム2.7g、蒸留水1,000mL)で行われる。しかしながら、ポリペプトン(カゼインペプトン)は牛乳カゼンイン酵素分解産物であり、牛由来タンパク質であり、高価であると共に、安全性に不安が残る。

0009

現在、食品の発酵に用いられあるいは発酵生産物と共に食用に供されることが知られているグラム陰性菌には数種類ある。これら食用品の代表的なものは食酢であるし、テキーラ、ヨーグルトパンである。しかし、これら食品の発酵に用いられあるいは発酵生産物と共に食用に供されることが知られているグラム陰性菌(アセトバクター、グルコノバクターフラテウリア、ザイモモナス又はグルコン酸菌)にリムラス陽性糖脂質あるいはリポ多糖が存在することは報告されていない。

0010

本発明は、上記問題点に鑑み、食経験の長いグラム陰性菌の経口投与は安全性が高いと考えられることに着目し、植物成分で安価に培養できる食経験の長いグラム陰性菌を培養した培養液、エキス、エキス配合物並びにリポ多糖及びリポ多糖製造方法を提供することを目的とする。

0011

本発明は食品の発酵に用いられる、又は、その発酵生産物と共に食用に用いられている免疫賦活機能を有するグラム陰性菌が有するリポ多糖に着目している。酢酸菌群は、食品として世界中で利用されているとともに、免疫賦活機能を持つ。この免疫賦活機能は、酢酸菌群が有するリポ多糖に由来すると考えられる。したがって、酢酸菌以外であっても免疫賦活機能を有するグラム陰性菌は、同様の方法によりリムラス陽性糖脂質あるいはリポ多糖を抽出することができると考えられる。そこで、本発明は実施例に記載した微生物に限定されるわけではなく、免疫賦活機能を有するグラム陰性菌である、ザイモモナス及びグルコン酸菌などの他の微生物にも適応できることは明らかである。さらに、本発明により提供されるリムラス陽性糖脂質及びリポ多糖は、経口及び経皮投与で安全に免疫を活性化することができるので、医薬品、並びに、栄養補助特定機能性をもつ食品を含む食品、スキンケア製品、飼料及びペットフードなど動植物の健康維持を目的とした広範な用途に配合して用いることができる。

課題を解決するための手段

0012

本発明の発酵及び培養方法は、食用植物に由来する素材を、免疫賦活機能を有する食用グラム陰性菌である酢酸菌、グルコン酸菌、キサントモナス菌、ザイモモナス又はエンテロバクター菌によって発酵させて、同時に該菌を培養することを特徴とする。

0013

また、本発明の植物発酵エキスは、前記発酵及び培養方法で得られることを特徴とする。

0014

また、本発明の植物発酵エキス末は、植物発酵エキスから得られることを特徴とする。

0015

また、本発明の植物発酵エキス配合物は、植物発酵エキス又は請求項3記載の植物発酵エキス末が配合されていることを特徴とする。

0016

また、前記植物発酵エキス配合物は、医薬品、動物用医薬品、医薬部外品、化粧品、食品、機能性食品、飼料、又は浴用剤であることを特徴とする。

0017

また、前記植物発酵エキス配合物は、抗炎症性腸疾患効果、抗アレルギー疾患効果、鎮痛効果制がん効果コレステロール低下効果、血糖低下効果自然治癒力増強効果免疫増強効果を示すことを特徴とする。

0018

また、本発明のリポ多糖は、前記発酵及び培養方法で培養された菌から得られることを特徴とする。

0019

また、本発明のリポ多糖製造方法は、前記発酵及び培養方法で培養された菌からリポ多糖を得ることを特徴とする。

0020

また、本発明のリポ多糖は、酢酸菌から得られることを特徴とする。

0021

また、本発明のリポ多糖製造方法は、酢酸菌からリポ多糖を得ることを特徴とする。

発明の効果

0022

本発明によれば、アセトバクター・アセチエキス、酢酸菌カクテルエキスおよびグルコノバクター・サブオキシダンスにリムラス陽性糖脂質が含まれ、そのリムラス陽性糖脂質はリポ多糖が含まれることが明らかである。このことは、食品に利用されるグラム陰性菌にはリムラス陽性糖脂質或いはリポ多糖が含まれていることを明らかにするものであり、食経験をもつ安全・安心安価な免疫賦活物質として、リムラス陽性糖脂質就中、リポ多糖を提供することに繋がる。

0023

本明細書は本願の優先権基礎である特願2005−342971の明細書及び/又は図面に記載される内容を包含する。

発明を実施するための最良の形態

0024

以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。

0025

酢酸菌のリムラス陽性糖脂質含有植物発酵エキス
酢酸菌を植物成分だけで発酵させて得られる植物発酵免疫賦活エキス

0026

(1)小麦発酵エキス
A.製造
各種酢酸菌の小麦培養
小麦粉0.5gと塩類(リン酸水素二ナトリウム七水和物1.28g、リン酸二水素カリウム0.3g、塩化ナトリウム50mg、塩化アンモニウム100mg、1M硫酸マグネシウム水溶液0.2ml、1M塩化カルシウム水溶液0.01ml)と水を加え全量を100mlとした。これをオートクレーブ滅菌し、アセトバクター・アセチ(Acetobacter aceti)の一つのコロニー、または、酢酸菌カクテルの0.1ml、または、グルコノバクター・サブオキシダンス(Gluconobacter suboxydans)の一つのコロニーを加え、30℃にて5日間静置培養した。

0027

熱水抽出(エキス)
それぞれの培養液から遠心分離機固形分を回収し、この固形分に等量の蒸留水を加え、ブロックヒーターを用い、90℃にて30分間加熱した。室温まで冷えた後、マイクロ遠心機にて、10000rpmで10分間、遠心分離を行い、それぞれの上清を分離した。この上清に含まれる糖脂質含量をエンドスペシーにより測定した。

0028

B.物性と生物活性
リムラス反応
エンドスペシーによる各酢酸菌小麦発酵エキスの糖脂質含量を測定した結果、アセトバクター・アセチ小麦発酵エキス、酢酸菌カクテル小麦発酵エキス、グルコノバクター・サブオキシダンス小麦発酵エキスの各湿固形物重量1gあたり、18μg、56μg、43μg程度の糖脂質が抽出されていることがわかった。

0029

ヨウ素デンプン反応
本各種小麦発酵エキスには小麦由来の成分が含まれており、酢酸菌由来の精製リポ多糖とは異なるものである。これを明らかにするために、ヨウ素デンプン反応を用いた。それぞれの小麦発酵エキスはヨウ素デンプン反応について陽性を示したが、酢酸菌由来の精製リポ多糖は反応しなかった。すなわち、両者は同一物ではない。

0030

各種酢酸菌小麦発酵エキスの腫瘍壊死因子(TNF)産生及び一酸化窒素(NO)産生とこのポリミキシンBによる阻害
本各種小麦発酵エキスによるマクロファージ系培養細胞の活性化を、TNF及び、NO産生指標にして検討した。さらに、この活性化がリポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBで抑制されるかを検討した。

0031

アセトバクター・アセチ小麦発酵エキス、酢酸菌カクテル小麦発酵エキス、グルコノバクター・サブオキシダンス小麦発酵エキスの添加量は、リムラス反応の結果を基準にして、LPSp(パントエア・アグロメランスのリポ多糖)量に換算した数値で示す。TNF産生は、LPSp同様、酢酸菌小麦発酵エキスで、LPSp濃度換算で、100ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10U/ml以上のTNF産生が認められた。

0032

NO産生においても、アセトバクター・アセチ小麦発酵エキス、酢酸菌カクテル小麦発酵エキス、グルコノバクター・サブオキシダンス小麦発酵エキスで、LPSp濃度換算で、100ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10μM/ml以上のNO産生がすべてのエキスで認められた。

0033

アセトバクター・アセチ小麦発酵エキス、酢酸菌カクテル小麦発酵エキス、グルコノバクター・サブオキシダンス小麦発酵エキスのマクロファージ活性化作用が、リポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBによって、阻害されるか否かを、NO産生において検討した。LPSp同様に、NO産生は、すべての酢酸菌小麦発酵エキスが、LPSp濃度換算で、100ng/mlの濃度においてポリミキシンB添加によってほぼ完全に抑制された。

0034

(2)酢酸菌おから発酵エキス
A.製造
乾燥おから0.5gと塩類(リン酸水素二ナトリウム七水和物1.28g、リン酸二水素カリウム0.3g、塩化ナトリウム50mg、塩化アンモニウム100mg、1M硫酸マグネシウム水溶液0.2ml、1M塩化カルシウム水溶液0.01ml)と水を加え全量を100mlとした。これをオートクレーブで滅菌し、アセトバクター・アセチの一つのコロニー、または、酢酸菌カクテルの0.1ml、または、グルコノバクター・サブオキシダスの一つのコロニーを加え、30℃にて5日間静置培養した。

0035

熱水抽出(エキス)
それぞれの培養液から遠心分離機で固形分を回収し、この固形分に等量の蒸留水を加え、ブロックヒーターを用い、90℃にて30分間加熱した。室温まで冷えた後、マイクロ遠心機にて、10000rpmで10分間、遠心分離を行い、それぞれの上清を分離した。この上清に含まれる糖脂質含量をエンドスペシーにより測定した。

0036

B.物性と生物活性
リムラス反応
エンドスペシーによる各酢酸菌おから発酵エキスの糖脂質含量を測定した結果、アセトバクター・アセチおから発酵エキス、酢酸菌カクテルおから発酵エキス、グルコノバクター・サブオキシダンスおから発酵エキスの各湿固形物重量1gあたり、4μg、23μg、21μg程度の糖脂質が抽出されていることがわかった。

0037

キサントプロテイン反応
本各種酢酸菌おから発酵エキスにはおから由来の成分が含まれており、酢酸菌由来の精製リポ多糖とは異なるものである。これを明らかにするために、キサントプロテイン反応を用いた。おから発酵エキスはキサントプロテイン反応について陽性を示したが、酢酸菌由来の精製LPSは反応しなかった。すなわち、両者は同一物ではない。

0038

酢酸菌おから発酵エキスのTNF産生及びNO産生とこのポリミキシンBによる阻害
本各種酢酸菌おから発酵エキスによるマクロファージ系培養細胞の活性化を、TNF及び、NO産生を指標にして検討した。さらに、この活性化がリポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBで抑制されるかを検討した。

0039

アセトバクター・アセチおから発酵エキス、酢酸菌カクテルおから発酵エキス、グルコノバクター・サブオキシダンスおから発酵エキスの添加量は、リムラス反応の結果を基準にして、LPSp量に換算した数値で示す。TNF産生は、LPSp同様、酢酸菌おから発酵エキスで、LPSp濃度換算で、100ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10U/ml以上のTNF産生が認められた。

0040

NO産生においても、アセトバクター・アセチおから発酵エキス、酢酸菌カクテルおから発酵エキス、グルコノバクター・サブオキシダンスおから発酵エキスで、LPSp濃度換算で、100ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10μM/ml以上のNO産生がすべてのエキスで認められた。

0041

アセトバクター・アセチ小麦発酵エキス、酢酸菌カクテル小麦発酵エキス、グルコノバクター・サブオキシダンス小麦発酵エキスのマクロファージ活性化作用が、リポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBによって、阻害されるか否かを、NO産生において検討した。LPSp同様に、NO産生は、すべての酢酸菌おから発酵エキスでは、LPSp濃度換算で、100ng/mlの濃度においてポリミキシンB添加によってほぼ完全に抑制された。

0042

(3)酢酸菌わかめ発酵エキス
A.製造
乾燥わかめめかぶ粉末0.5gと塩類(リン酸水素二ナトリウム七水和物1.28g、リン酸二水素カリウム0.3g、塩化ナトリウム50mg、塩化アンモニウム100mg、1M硫酸マグネシウム水溶液0.2ml、1M塩化カルシウム水溶液0.01ml)と水を加え全量を100mlとした。これをオートクレーブで滅菌し、アセトバクター・アセチの一つのコロニー、または、酢酸菌カクテルの0.1ml、または、グルコノバクター・サブオキシダスの一つのコロニーを加え、30℃にて5日間静置培養した。

0043

熱水抽出(エキス)
それぞれの培養液から遠心分離機で固形分を回収し、この固形分に等量の蒸留水を加え、ブロックヒーターを用い、90℃にて30分間加熱した。室温まで冷えた後、マイクロ遠心機にて、10000rpmで10分間、遠心分離を行い、それぞれの上清を分離した。この上清に含まれる糖脂質含量をエンドスペシーにより測定した。

0044

B.物性と生物活性
リムラス反応
エンドスペシーによる各酢酸菌わかめ発酵エキスの糖脂質含量を測定した結果、アセトバクター・アセチわかめ発酵エキス、酢酸菌カクテルわかめ発酵エキス、グルコノバクター・サブオキシダンスわかめ発酵エキスの各湿固形物重量1gあたり、17μg、62μg、46μg程度の糖脂質が抽出されていることがわかった。

0045

β-グルカンに対する反応
本各種酢酸菌わかめ発酵エキスにはわかめ由来の成分が含まれており、酢酸菌由来の精製リポ多糖とは異なるものである。これを明らかにするために、ファンテックGテストMK(生化学工業)を用いたβ-グルカンに対する反応を用いた。それぞれの酢酸菌わかめ発酵エキスはβ-グルカンの反応について陽性を示したが、酢酸菌由来の精製LPSは反応しなかった。すなわち、両者は同一物ではない。

0046

各種酢酸菌わかめ発酵エキスのTNF産生及びNO産生とこのポリミキシンBによる阻害
本各種酢酸菌わかめ発酵エキスによるマクロファージ系培養細胞の活性化を、TNF及び、NO産生を指標にして検討した。さらに、この活性化がリポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBで抑制されるかを検討した。

0047

アセトバクター・アセチわかめ発酵エキス、酢酸菌カクテルわかめ発酵エキス、グルコノバクター・サブオキシダンスわかめ発酵エキス添加量は、リムラス反応の結果を基準にして、LPSp量に換算した数値で示す。TNF産生は、LPSp同様、酢酸菌わかめ発酵エキスで、LPSp濃度換算で、100ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10U/ml以上のTNF産生が認められた。

0048

NO産生においても、アセトバクター・アセチわかめ発酵エキス、酢酸菌カクテルわかめ発酵エキス、グルコノバクター・サブオキシダンスわかめ発酵エキスで、LPSp濃度換算で、100ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10μM/ml以上のNO産生がすべてのエキスで認められた。

0049

アセトバクター・アセチわかめ発酵エキス、酢酸菌カクテルわかめ発酵エキス、グルコノバクター・サブオキシダンスわかめ発酵エキスのマクロファージ活性化作用が、リポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBによって、阻害されるか否かを、NO産生において検討した。LPSp同様に、NO産生は、すべての酢酸菌わかめ発酵エキスが、LPSp濃度換算で、100ng/mlの濃度においてポリミキシンB添加によってほぼ完全に抑制された。

0050

(4)各種アセトバクター・アセチ植物発酵エキスの機能性食品への応用実施
各種アセトバクター・アセチ植物発酵エキス入りアメの製造
原材料としてグラニュー糖水飴、水に実施例で製造した各種のアセトバクター・アセチ植物発酵エキス(アセトバクター・アセチ小麦、おから、わかめ発酵エキス)を加えたものを5:5:5:1の割合で混合し、加熱して120℃〜160℃で煮詰める。煮詰めたものを冷却用鉄板上で冷却し、棒状に引き伸ばして1g前後の粒状に成型し飴を得た。

0051

本アメ適量を水20mlに入れ、加熱することで溶解させた。この溶液中の酢酸菌植物発酵エキス有効成分としてリポ多糖量を測定したところ、アセトバクター・アセチ小麦発酵エキス、アセトバクター・アセチおから発酵エキス、アセトバクター・アセチわかめ発酵エキス、それぞれ、3.5、3.1、2.4μg/gであった。このアメを、風邪をひいてのどの痛みのある6名に摂取させた。その後、直ちにのどの痛みに対するアンケート調査を行った。のどの痛みについては、6名とも各アセトバクター・アセチ植物発酵エキス添加アメで痛みが軽減したと感じた(一標本符号検定:P<0.03)。

0052

(5) 各種アセトバクター・アセチ植物発酵エキスの薬効実施例
本アセトバクター・アセチ各種植物発酵エキスのアトピー性皮膚炎抑制効果
各種酢酸菌植物発酵エキスのアトピー性皮膚炎に対する効果を調べるために、I型アレルギーモデルを導入した。一群5匹の雄性のBALB/cマウスに抗ジニトロフェニルマウスモノクローナル抗体を1μg/マウスで静脈投与した。一時間後に実施例で製造したアセトバクター・アセチ小麦発酵エキス、アセトバクター・アセチおから発酵エキス、アセトバクター・アセチわかめ発酵エキス、それぞれ、(50μl/マウス)を腹部皮内投与し、さらに1時間後に、マウスの耳介表裏に0.25%ジニトロフルオロベンゼン含有アセトンオリーブオイル混合溶液(4対1)をアレルゲンとして20μl塗布した。塗布後、1、2、24及び48時間目の耳介の厚さをシクネスゲージで測定し、塗布直前の厚さとの差(△)を浮腫の程度とした。薬剤投与の効果は、アレルゲン投与1時間後に認められる早期反応と、24時間後に誘導される遅発反応の抑制率= (1−薬剤投与後の△耳介の浮腫/対照の△耳介の浮腫×100)で評価した。結果を表に示す。表から明らかなように、アセトバクター・アセチ小麦発酵エキス、アセトバクター・アセチおから発酵エキス、アセトバクター・アセチわかめ発酵エキス、それぞれ、アレルギー反応を抑制した。

0053

0054

キサントモナス菌のリムラス陽性糖脂質含有植物発酵エキス
キサントモナス菌を植物成分だけで発酵させて得られる植物発酵免疫賦活エキス

0055

(1)小麦発酵エキス
A.製造
キサントモナス菌の小麦培養
小麦粉0.5gと塩類(リン酸水素二ナトリウム七水和物1.28g、リン酸二水素カリウム0.3g、塩化ナトリウム50mg、塩化アンモニウム100mg、1M硫酸マグネシウム水溶液0.2ml、1M塩化カルシウム水溶液0.01ml)と水を加え全量を100mlとした。これをオートクレーブで滅菌し、キサントモナス・カンペストリスの一つのコロニーを加え、30℃にて5日間静置培養した。

0056

熱水抽出(エキス)
培養液から遠心分離機で固形分を回収し、この固形分に等量の蒸留水を加え、ブロックヒーターを用い、90℃にて30分間加熱した。室温まで冷えた後、マイクロ遠心機にて、10000rpmで10分間、遠心分離を行い、上清を分離した。この上清に含まれる糖脂質含量をエンドスペシーにより測定した。

0057

B.物性と生物活性
リムラス反応
エンドスペシーによるキサントモナス菌小麦発酵エキスの糖脂質含量を測定した結果、キサントモナス・カンペストリスエキスの各湿固形物重量1gあたり、2.2mg程度の糖脂質が抽出されていることがわかった。

0058

ヨウ素デンプン反応
本キサントモナス菌小麦発酵エキスには小麦由来の成分が含まれており、キサントモナス菌由来の精製リポ多糖とは異なるものである。これを明らかにするために、ヨウ素デンプン反応を用いた。小麦発酵エキスはヨウ素デンプン反応について陽性を示したが、キサントモナス菌由来の精製リポ多糖は反応しなかった。すなわち、両者は同一物ではない。

0059

キサントモナス菌小麦発酵エキスのTNF産生及びNO産生とこのポリミキシンBによる阻害
キサントモナス菌小麦発酵エキスによるマクロファージ系培養細胞の活性化を、TNF及び、NO産生を指標にして検討した。さらに、この活性化がリポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBで抑制されるかを検討した。

0060

キサントモナス・カンペストリスエキスの添加量は、リムラス反応の結果を基準にして、LPSp量に換算した数値で示す。TNF産生は、LPSp同様、キサントモナス菌小麦発酵エキスで、LPSp濃度換算で、10ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10U/ml以上のTNF産生が認められた。

0061

NO産生においても、キサントモナス菌小麦発酵エキスで、LPSp濃度換算で、10ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10μM/ml以上のNO産生が認められた。

0062

キサントモナス菌小麦発酵エキスのマクロファージ活性化作用が、リポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBによって、阻害されるか否かを、NO産生において検討した。LPSp同様に、NO産生は、キサントモナス菌小麦発酵エキスでは、LPSp濃度換算で、10ng/mlの濃度においてポリミキシンB添加によってほぼ完全に抑制された。

0063

(2)キサントモナス菌おから発酵エキス
A.製造
乾燥おから0.5gと塩類(リン酸水素二ナトリウム七水和物1.28g、リン酸二水素カリウム0.3g、塩化ナトリウム50mg、塩化アンモニウム100mg、1M硫酸マグネシウム水溶液0.2ml、1M塩化カルシウム水溶液0.01ml)と水を加え全量を100mlとした。これをオートクレーブで滅菌し、キサントモナス・カンペストリスの一つのコロニーを加え、30℃にて5日間静置培養した。

0064

熱水抽出(エキス)
培養液から遠心分離機で固形分を回収し、この固形分に等量の蒸留水を加え、ブロックヒーターを用い、90℃にて30分間加熱した。室温まで冷えた後、マイクロ遠心機にて、10000rpmで10分間、遠心分離を行い、上清を分離した。この上清に含まれる糖脂質含量をエンドスペシーにより測定した。

0065

B.物性と生物活性
リムラス反応
エンドスペシーによるキサントモナス菌おから発酵エキスの糖脂質含量を測定した結果、キサントモナス・カンペストリスエキスの湿固形物重量1gあたり、1.6mg程度の糖脂質が抽出されていることがわかった。

0066

キサントプロテイン反応
本キサントモナス菌おから発酵エキスにはおから由来の成分が含まれており、キサントモナス菌由来の精製リポ多糖とは異なるものである。これを明らかにするために、キサントプロテイン反応を用いた。おから発酵エキスはキサントプロテイン反応について陽性を示したが、キサントモナス菌由来の精製LPSは反応しなかった。すなわち、両者は同一物ではない。

0067

キサントモナス菌おから発酵エキスのTNF産生及びNO産生とこのポリミキシンBによる阻害
キサントモナス菌おから発酵エキスによるマクロファージ系培養細胞の活性化を、TNF及び、NO産生を指標にして検討した。さらに、この活性化がリポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBで抑制されるかを検討した。

0068

キサントモナス・カンペストリスおから発酵エキスの添加量は、リムラス反応の結果を基準にして、LPSp量に換算した数値で示す。TNF産生は、LPSp同様、キサントモナス菌おから発酵エキスで、LPSp濃度換算で、10ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10U/ml以上のTNF産生が認められた。

0069

NO産生においても、キサントモナス菌おから発酵エキスで、LPSp濃度換算で、10ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10μM/ml以上のNO産生が認められた。

0070

キサントモナス菌おから発酵エキスのマクロファージ活性化作用が、リポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBによって、阻害されるか否かを、NO産生において検討した。LPSp同様に、NO産生は、キサントモナス菌おから発酵エキスでは、LPSp濃度換算で、10ng/mlの濃度においてポリミキシンB添加によってほぼ完全に抑制された。

0071

(3)キサントモナス菌わかめ発酵エキス
A.製造
乾燥わかめめかぶ粉末0.5gと塩類(リン酸水素二ナトリウム七水和物1.28g、リン酸二水素カリウム0.3g、塩化ナトリウム50mg、塩化アンモニウム100mg、1M硫酸マグネシウム水溶液0.2ml、1M塩化カルシウム水溶液0.01ml)と水を加え全量を100mlとした。これをオートクレーブで滅菌し、キサントモナス・カンペストリスの一つのコロニーを加え、30℃にて5日間静置培養した。

0072

熱水抽出(エキス)
培養液から遠心分離機で固形分を回収し、この固形分に等量の蒸留水を加え、ブロックヒーターを用い、90℃にて30分間加熱した。室温まで冷えた後、マイクロ遠心機にて、10000rpmで10分間、遠心分離を行い、上清を分離した。この上清に含まれる糖脂質含量をエンドスペシーにより測定した。

0073

B.物性と生物活性
リムラス反応
エンドスペシーによるキサントモナス菌わかめ発酵エキスの糖脂質含量を測定した結果、キサントモナス・カンペストリスわかめ発酵エキスの湿固形物重量1gあたり、2.2mg程度の糖脂質が抽出されていることがわかった。

0074

β-グルカンに対する反応
本キサントモナス菌わかめ発酵エキスにはわかめ由来の成分が含まれており、キサントモナス菌由来の精製リポ多糖とは異なるものである。これを明らかにするために、ファンギテックGテストMK(生化学工業)を用いたβ-グルカンに対する反応を用いた。キサントモナス菌わかめ発酵エキスはβ-グルカンの反応について陽性を示したが、キサントモナス菌由来の精製LPSは反応しなかった。すなわち、両者は同一物ではない。

0075

キサントモナス菌わかめ発酵エキスのTNF産生及びNO産生とこのポリミキシンBによる阻害
キサントモナス菌わかめ発酵エキスによるマクロファージ系培養細胞の活性化を、TNF及び、NO産生を指標にして検討した。さらに、この活性化がリポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBで抑制されるかを検討した。

0076

キサントモナス・カンペストリスエキスの添加量は、リムラス反応の結果を基準にして、LPSp量に換算した数値で示す。TNF産生は、LPSp同様、キサントモナス菌わかめ発酵エキスで、LPSp濃度換算で、10ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10U/ml以上のTNF産生が認められた。

0077

NO産生においても、キサントモナス菌わかめ発酵エキスで、LPSp濃度換算で、10ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10μM/ml以上のNO産生が認められた。

0078

キサントモナス菌わかめ発酵エキスのマクロファージ活性化作用が、リポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBによって、阻害されるか否かを、NO産生において検討した。LPSp同様に、NO産生は、キサントモナス菌わかめ発酵エキスでは、LPSp濃度換算で、10ng/mlの濃度においてポリミキシンB添加によってほぼ完全に抑制された。

0079

(4) 各種キサントモナス菌植物発酵エキスの機能性食品への応用実施例
各種キサントモナス菌植物発酵エキス入りアメの製造
原材料としてグラニュー糖、水飴、水に実施例で製造した各種のキサントモナス菌植物発酵エキス(キサントモナス菌小麦、おから、わかめ発酵エキス)を加えたものを5:5:5:1の割合で混合し、加熱して120℃〜160℃で煮詰める。煮詰めたものを冷却用鉄板上で冷却し、棒状に引き伸ばして1g前後の粒状に成型し飴を得た。

0080

本アメ適量を水20mlに入れ、加熱することで溶解させた。この溶液中のキサントモナス菌植物発酵エキス有効成分としてリポ多糖量を測定したところ、キサントモナス菌小麦発酵エキス、キサントモナス菌おから発酵エキス、キサントモナス菌わかめ発酵エキス、それぞれ、3.5、3.1、2.4μg/gであった。このアメを、風邪をひいてのどの痛みのある男女6名に摂取させた。その後、直ちにのどの痛みに対するアンケート調査を行った。のどの痛みについては、6名とも各植物発酵エキス添加アメで痛みが軽減したと感じた(一標本符号検定:P<0.03)。

0081

(5) 各種キサントモナス菌植物発酵エキスの薬効実施例
各種キサントモナス菌植物発酵エキスのアトピー性皮膚炎抑制効果
各種キサントモナス菌植物発酵エキスのアトピー性皮膚炎に対する効果を調べるために、I型アレルギーモデルを導入した。一群5匹の雄性のBALB/cマウスに抗ジニトロフェニル、マウスモノクローナル抗体を1μg/マウスで静脈投与した。一時間後に実施例で製造したキサントモナス菌小麦発酵エキス、キサントモナス菌おから発酵エキス、キサントモナス菌わかめ発酵エキス、それぞれ、(50μl/マウス)を腹部皮内投与し、さらに1時間後に、マウスの耳介の表裏に0.25%ジニトロフルオロベンゼン含有アセトン−オリーブオイル混合溶液(4対1)をアレルゲンとして20μl塗布した。塗布後、1、2、24及び48時間目の耳介の厚さをシクネスゲージで測定し、塗布直前の厚さとの差(△)を浮腫の程度とした。薬剤投与の効果は、アレルゲン投与1時間後に認められる早期反応と、24時間後に誘導される遅発反応の抑制率= (1−薬剤投与後の△耳介の浮腫/対照の△耳介の浮腫×100)で評価した。結果を表に示す。表から明らかなように、キサントモナス菌小麦発酵エキス、キサントモナス菌おから発酵エキス、キサントモナス菌わかめ発酵エキス、それぞれ、アレルギー反応を抑制した。

0082

0083

エンテロバクター菌のリムラス陽性糖脂質含有植物発酵エキス
エンテロバクター菌を植物成分だけで発酵させて得られる植物発酵免疫賦活エキス。

0084

(1)小麦発酵エキス
A.製造
エンテロバクター菌の小麦培養
小麦粉0.5gと塩類(リン酸水素二ナトリウム七水和物1.28g、リン酸二水素カリウム0.3g、塩化ナトリウム50mg、塩化アンモニウム100mg、1M硫酸マグネシウム水溶液0.2ml、1M塩化カルシウム水溶液0.01ml)と水を加え全量を100mlとした。これをオートクレーブで滅菌し、エンテロバクター・クロアカの一つのコロニーを加え、30℃にて5日間静置培養した。

0085

熱水抽出(エキス)
培養液から遠心分離機で固形分を回収し、この固形分に等量の蒸留水を加え、ブロックヒーターを用い、90℃にて30分間加熱した。室温まで冷えた後、マイクロ遠心機にて、10000rpmで10分間、遠心分離を行い、上清を分離した。この上清に含まれる糖脂質含量をエンドスペシーにより測定した。

0086

B.物性と生物活性
リムラス反応
エンドスペシーによるエンテロバクター菌小麦発酵エキスの糖脂質含量を測定した結果、エンテロバクター・クロアカエキスの湿固形物重量1gあたり、1.9mg程度の糖脂質が抽出されていることがわかった。

0087

ヨウ素デンプン反応
本エンテロバクター菌小麦発酵エキスには小麦由来の成分が含まれており、エンテロバクター菌由来の精製リポ多糖とは異なるものである。これを明らかにするために、ヨウ素デンプン反応を用いた。小麦発酵エキスはヨウ素デンプン反応について陽性を示したが、エンテロバクター菌由来の精製リポ多糖は反応しなかった。すなわち、両者は同一物ではない。

0088

エンテロバクター菌小麦発酵エキスのTNF産生及びNO産生とこのポリミキシンBによる阻害
エンテロバクター菌小麦発酵エキスによるマクロファージ系培養細胞の活性化を、TNF及び、NO産生を指標にして検討した。さらに、この活性化がリポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBで抑制されるかを検討した。

0089

エンテロバクター・クロアカエキスの添加量は、リムラス反応の結果を基準にして、LPSp量に換算した数値で示す。TNF産生は、LPSp同様、エンテロバクター菌小麦発酵エキスで、LPSp濃度換算で、10ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10U/ml以上のTNF産生が認められた。

0090

NO産生においても、エンテロバクター菌小麦発酵エキスで、LPSp濃度換算で、10ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10μM/ml以上のNO産生が認められた。

0091

エンテロバクター菌小麦発酵エキスのマクロファージ活性化作用が、リポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBによって、阻害されるか否かを、NO産生において検討した。LPSp同様に、NO産生は、エンテロバクター菌小麦発酵エキスでは、LPSp濃度換算で、10ng/mlの濃度においてポリミキシンB添加によってほぼ完全に抑制された。

0092

(2)エンテロバクター菌おから発酵エキス
A.製造
乾燥おから0.5gと塩類(リン酸水素二ナトリウム七水和物1.28g、リン酸二水素カリウム0.3g、塩化ナトリウム50mg、塩化アンモニウム100mg、1M硫酸マグネシウム水溶液0.2ml、1M塩化カルシウム水溶液0.01ml)と水を加え全量を100mlとした。これをオートクレーブで滅菌し、エンテロバクター・クロアカの一つのコロニーを加え、30℃にて5日間静置培養した。

0093

熱水抽出(エキス)
培養液から遠心分離機で固形分を回収し、この固形分に等量の蒸留水を加え、ブロックヒーターを用い、90℃にて30分間加熱した。室温まで冷えた後、マイクロ遠心機にて、10000rpmで10分間、遠心分離を行い、上清を分離した。この上清に含まれる糖脂質含量をエンドスペシーにより測定した。

0094

B.物性と生物活性
リムラス反応
エンドスペシーによるエンテロバクター菌おから発酵エキスの糖脂質含量を測定した結果、エンテロバクター・クロアカエキスの湿固形物重量1gあたり、560μg程度の糖脂質が抽出されていることがわかった。

0095

キサントプロテイン反応
本エンテロバクター菌おから発酵エキスにはおから由来の成分が含まれており、エンテロバクター菌由来の精製リポ多糖とは異なるものである。これを明らかにするために、キサントプロテイン反応を用いた。おから発酵エキスはキサントプロテイン反応について陽性を示したが、エンテロバクター菌由来の精製LPSは反応しなかった。すなわち、両者は同一物ではない。

0096

エンテロバクター菌おから発酵エキスのTNF産生及びNO産生とこのポリミキシンBによる阻害
エンテロバクター菌おから発酵エキスによるマクロファージ系培養細胞の活性化を、TNF及び、NO産生を指標にして検討した。さらに、この活性化がリポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBで抑制されるかを検討した。

0097

エンテロバクター・クロアカおから発酵エキスの添加量は、リムラス反応の結果を基準にして、LPSp量に換算した数値で示す。TNF産生は、LPSp同様、エンテロバクター菌おから発酵エキスで、LPSp濃度換算で、10ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10U/ml以上のTNF産生が認められた。

0098

NO産生においても、エンテロバクター菌おから発酵エキスで、LPSp濃度換算で、10ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10μM/ml以上のNO産生が認められた。

0099

エンテロバクター菌おから発酵エキスのマクロファージ活性化作用が、リポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBによって、阻害されるか否かを、NO産生において検討した。LPSp同様に、NO産生は、エンテロバクター菌おから発酵エキスでは、LPSp濃度換算で、10ng/mlの濃度においてポリミキシンB添加によってほぼ完全に抑制された。

0100

(3)エンテロバクター菌わかめ発酵エキス
A.製造
乾燥わかめめかぶ粉末0.5gと塩類(リン酸水素二ナトリウム七水和物1.28g、リン酸二水素カリウム0.3g、塩化ナトリウム50mg、塩化アンモニウム100mg、1M硫酸マグネシウム水溶液0.2ml、1M塩化カルシウム水溶液0.01ml)と水を加え全量を100mlとした。これをオートクレーブで滅菌し、エンテロバクター・クロアカの一つのコロニーを加え、30℃にて5日間静置培養した。

0101

B.物性と生物活性
熱水抽出(エキス)
培養液から遠心分離機で固形分を回収し、この固形分に等量の蒸留水を加え、ブロックヒーターを用い、90℃にて30分間加熱した。室温まで冷えた後、マイクロ遠心機にて、10000rpmで10分間、遠心分離を行い、上清を分離した。この上清に含まれる糖脂質含量をエンドスペシーにより測定した。

0102

リムラス反応
エンドスペシーによるエンテロバクター菌わかめ発酵エキスの糖脂質含量を測定した結果、エンテロバクター・クロアカわかめ発酵エキスの湿固形物重量1gあたり、910μg程度の糖脂質が抽出されていることがわかった。

0103

β-グルカンに対する反応
本エンテロバクター菌わかめ発酵エキスにはわかめ由来の成分が含まれており、エンテロバクター菌由来の精製リポ多糖とは異なるものである。これを明らかにするために、ファンギテックGテストMK(生化学工業)を用いたβ-グルカンに対する反応を用いた。エンテロバクター菌わかめ発酵エキスはβ-グルカンの反応について陽性を示したが、エンテロバクター菌由来の精製LPSは反応しなかった。すなわち、両者は同一物ではない。

0104

エンテロバクター菌わかめ発酵エキスのTNF産生及びNO産生とこのポリミキシンBによる阻害
エンテロバクター菌わかめ発酵エキスによるマクロファージ系培養細胞の活性化を、TNF及び、NO産生を指標にして検討した。さらに、この活性化がリポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBで抑制されるかを検討した。

0105

エンテロバクター・クロアカエキスの添加量は、リムラス反応の結果を基準にして、LPSp量に換算した数値で示す。TNF産生は、LPSp同様、エンテロバクター菌わかめ発酵エキスで、LPSp濃度換算で、10ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10U/ml以上のTNF産生が認められた。

0106

NO産生においても、エンテロバクター菌わかめ発酵エキスで、LPSp濃度換算で、10ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10μM/ml以上のNO産生が認められた。

0107

エンテロバクター菌わかめ発酵エキスのマクロファージ活性化作用が、リポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBによって、阻害されるか否かを、NO産生において検討した。LPSp同様に、NO産生は、エンテロバクター菌わかめ発酵エキスでは、LPSp濃度換算で、10ng/mlの濃度においてポリミキシンB添加によってほぼ完全に抑制された。

0108

(4)各種エンテロバクター菌植物発酵エキスの機能性食品への応用実施例
各種エンテロバクター菌植物発酵エキス入りアメの製造
原材料としてグラニュー糖、水飴、水に実施例で製造した各種のエンテロバクター菌植物発酵エキス(エンテロバクター菌小麦、おから、わかめ発酵エキス)を加えたものを5:5:5:1の割合で混合し、加熱して120℃〜160℃で煮詰める。煮詰めたものを冷却用鉄板上で冷却し、棒状に引き伸ばして1g前後の粒状に成型し飴を得た。

0109

本アメ適量を水20mlに入れ、加熱することで溶解させた。この溶液中のエンテロバクター菌植物発酵エキス有効成分としてリポ多糖量を測定したところ、エンテロバクター菌小麦発酵エキス、エンテロバクター菌おから発酵エキス、エンテロバクター菌わかめ発酵エキス、それぞれ、10.1、8.4、6.8μg/gであった。このアメを、風邪をひいてのどの痛みのある男女6名に摂取させた。その後、直ちにのどの痛みに対するアンケート調査を行った。のどの痛みについては、6名とも各植物発酵エキス添加アメで痛みが軽減したと感じた(一標本符号検定:P<0.03)。

0110

(5)各種エンテロバクター菌植物発酵エキスの薬効実施例
各種エンテロバクター菌植物発酵エキスのアトピー性皮膚炎抑制効果
各種エンテロバクター菌植物発酵エキスのアトピー性皮膚炎に対する効果を調べるために、I型アレルギーモデルを導入した。一群5匹の雄性のBALB/cマウスに抗ジニトロフェニル、マウスモノクローナル抗体を1μg/マウスで静脈投与した。一時間後に実施例で製造したエンテロバクター菌小麦発酵エキス、エンテロバクター菌おから発酵エキス、エンテロバクター菌わかめ発酵エキス、それぞれ、(50μl/マウス)を腹部皮内投与し、さらに1時間後に、マウスの耳介の表裏に0.25%ジニトロフルオロベンゼン含有アセトン−オリーブオイル混合溶液(4対1)をアレルゲンとして20μl塗布した。塗布後、1、2、24及び48時間目の耳介の厚さをシクネスゲージで測定し、塗布直前の厚さとの差(△)を浮腫の程度とした。薬剤投与の効果は、アレルゲン投与1時間後に認められる早期反応と、24時間後に誘導される遅発反応の抑制率= (1−薬剤投与後の△耳介の浮腫/対照の△耳介の浮腫×100)で評価した。結果を表に示す。表から明らかなように、エンテロバクター菌小麦発酵エキス、エンテロバクター菌おから発酵エキス、エンテロバクター菌わかめ発酵エキス、それぞれ、アレルギー反応を抑制した。

0111

0112

酢酸菌(アセトバクター・アセチ、酢酸菌カクテル、グルコノバクター・サブオキシダンス)リポ多糖
酢酸菌は、世界中で広範囲に使用され、また食経験も豊富であると共に食酢醸造において不可欠なグラム陰性菌である。酢酸菌のリポ多糖は、動物性材料による培養及び植物性材料による培養によるもののいずれであるかにかかわらずこれまで知られていない。また、生物活性も既知のリポ多糖と異なる。

0113

(1) 一般的酢酸菌培養方法による酢酸菌リポ多糖
A.製造
アセトバクター・アセチ、グルコノバクター・サブオキシダンスを寒天培地(ポリペプトン5.0g、酵母抽出物5.0g、グルコース5.0g、硫酸マグネシウム7水和物1.0gおよび寒天15.0g/リットル)にまき、30℃にて、2日間培養した。アセトバクター・アセチ、グルコノバクター・サブオキシダンスの一つのコロニー、または酢酸菌カクテルの0.1mlを滅菌処理済み液体培地(ポリペプトン5.0g、酵母抽出物5.0g、グルコース5.0g、硫酸マグネシウム7水和物1.0g/リットル)50mlの入った培養フラスコに加え、30℃にて5日間静置培養した。5日間培養後、各50mlの入った30枚の培養フラスコに1mlずつ培養した菌液を加え、30℃にて5日間静置培養した。

0114

抽出
ウエストファールの方法による抽出を用いた。アセトバクター・アセチ、グルコノバクター・サブオキシダンス、または酢酸菌カクテル湿菌体終濃度100mg/mlになるように蒸留水を加え、菌を懸濁した。懸濁液に、90%フェノール溶液を等量加え、65℃から68℃の範囲で20分間、攪拌した。その後、10℃以下まで液を冷やして、高速冷却遠心機にて、4℃で、10000rpm、20分間遠心分離を行った。遠心後、上部の水層のみを別の容器に移した。中間層と下層フェノール層を元の容器に移し、これに回収した水層と同容量の蒸留水を加え、再度、65℃から68℃の範囲で20分間、攪拌した。その後、10℃以下まで液を冷やして、高速冷却遠心機にて、4℃で、10000rpm、20分間遠心分離を行い、上部の水層のみを回収し、一度目採取した水層とあわせた。回収した水層は、フェノールを除く目的で、限外濾過ないし透析を行った。得られた、各抽出液に含まれる糖脂質含量をエンドスペシーにより測定した。

0115

B.物性と生物活性
酢酸菌からウエストファールの方法により酢酸菌由来リポ多糖を得た。今回の検討には3種類の酢酸菌を用いた。ひとつは、酢酸菌の中で代表的な菌株であるアセトバクター・アセチ、食酢を醸造する際に用いられている各種酢酸菌カクテル、グルコノバクター・サブオキシダンスである。エンドスペシーによる糖脂質含量を測定した結果、アセトバクター・アセチ、酢酸菌カクテル、グルコノバクター・サブオキシダンスの湿菌体1gあたり、それぞれ、5mg程度、12.5mg程度と10mg程度の糖脂質が抽出されていることがわかった。生物活性等の検討の目的で、得られたフェノール抽出液をさらに精製を試みた。抽出液に含まれる糖脂質以外の主な成分としては核酸であるので、はじめに、デオキシリボ核酸分解酵素により処理し、続いてリボ核酸分解酵素処理を行った。その後、等量の90%フェノールを加えて、10分間攪拌したのち、液を高速冷却遠心機にて、4℃で、10000rpm、20分間遠心分離を行い、上部の水層のみを回収した。回収した水層は、フェノールを除く目的で、限外濾過ないし透析を行った。

0116

リムラス反応
生化学工業から市販されているリポ多糖特異的反応を検出するエンドスペシーキットを用いてアセトバクター・アセチ、酢酸菌カクテル、グルコノバクター・サブオキシダンスにリムラス陽性糖脂質が含まれているか否か検討した。その結果、アセトバクター・アセチ、酢酸菌カクテル、グルコノバクター・サブオキシダンスの各湿菌体1gあたり、それぞれ、5mg程度、12.5mg程度と10mg程度のリムラス陽性糖脂質が抽出されていることがわかった。これより、アセトバクター・アセチ、酢酸菌カクテル、グルコノバクター・サブオキシダンスにはリムラス陽性糖脂質が含まれていることが明らかとなった。

0117

分子量
アセトバクター・アセチ、酢酸菌カクテル由来リムラス陽性糖脂質(リポ多糖)の分子量を解析するため、SDS-PAGEを行った。LPSpでは5000付近バンドが見られ、低分子であることが認められる。アセトバクター・アセチ、酢酸菌カクテル由来のリポ多糖は、5000付近にバンドが認められ、これらのリムラス陽性糖脂質、リポ多糖は低分子であることが示唆される。

0118

TNF産生及びNO産生とこのポリミキシンBによる阻害
アセトバクター・アセチリポ多糖、グルコノバクター・サブオキシダンスリポ多糖、酢酸菌カクテルリポ多糖によるマクロファージ系培養細胞の活性化を、TNF及び、NO産生を指標にして検討した。さらに、この活性化がリポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBで抑制されるかを検討した。

0119

アセトバクター・アセチリポ多糖、グルコノバクター・サブオキシダンスリポ多糖、酢酸菌カクテルリポ多糖の添加量は、リムラス反応の結果を基準にして、LPSp量に換算した。TNF産生は、LPSp同様、アセトバクター・アセチリポ多糖、グルコノバクター・サブオキシダンスリポ多糖、酢酸菌カクテルリポ多糖で、LPSp濃度換算で、1000ng/ml以上の濃度において濃度依存的に10U/ml以上のTNF産生が認められた。

0120

NO産生においても、アセトバクター・アセチリポ多糖、グルコノバクター・サブオキシダンスリポ多糖、酢酸菌カクテルリポ多糖で、LPSp濃度換算で、10000ng/ml以上の濃度において濃度依存的に20μM/ml以上のNO産生が認められた。

0121

酢酸菌リポ多糖のマクロファージ活性化作用が、リポ多糖の阻害剤であるポリミキシンBによって、阻害されるか否かを、NO産生において検討した。LPSp同様に、NO産生は、アセトバクター・アセチリポ多糖、グルコノバクター・サブオキシダンスリポ多糖、酢酸菌カクテルリポ多糖では、LPSp濃度換算で、10000ng/mlの濃度においてポリミキシンB添加によってほぼ完全に抑制された。

0122

TLR4欠損マクロファージを用いたTNF産生
リポ多糖の受容体であるTLR4を欠損するマクロファージ細胞を用いることで、アセトバクター・アセチリポ多糖、グルコノバクター・サブオキシダンスリポ多糖、酢酸菌カクテルリポ多糖のマクロファージ活性化機能が減弱することを確認した。リポ多糖は、細胞膜表面に存在する受容体であるTLR4を介してマクロファージ細胞へのシグナルを伝達する。一方、酵母細胞壁である、ザイモザンなどは、TLR2を介してシグナル伝達を行い、マクロファージ細胞を活性化する。従って、酢酸菌に含まれるマクロファージ活性化物質の本体がリポ多糖による場合には、TLR4を欠損したマクロファージ細胞では、シグナルが伝達されず、その結果マクロファージ活性化の減弱が起こりTNF産生やNO産生が減弱すると考えられる。

0123

TLR4欠損のマクロファージ細胞ではTNF産生は、アセトバクター・アセチリポ多糖、グルコノバクター・サブオキシダンスリポ多糖、酢酸菌カクテルリポ多糖では、LPSp濃度換算で、1000ng/ml以上の濃度においてもTNF産生は認められなかった。この結果は、マクロファージ活性化の減弱が起こりTNF産生やNO産生が減弱したことを意味する。よって、アセトバクター・アセチリポ多糖、グルコノバクター・サブオキシダンスリポ多糖、酢酸菌カクテルリポ多糖によるマクロファージ活性化はTLR4を介するものを含むことが明らとなった。

0124

酢酸菌リポ多糖と既知のリポ多糖との機能の違い
アセトバクター・アセチリポ多糖および酢酸菌カクテルリポ多糖は、TNF産生とNO産生において、これまで判っているリポ多糖、例えば大腸菌リポ多糖、パントエア・アグロメランスのリポ多糖と用量依存性が全く異なる。これまで知られている大腸菌のリポ多糖やパントエア・アグロメランスのリポ多糖が10ng/ml(リムラス反応によるLPSp量換算)以上の濃度において濃度依存的に10U/ml以上のTNF産生を示す。NO産生においても、10ng/ml以上の濃度において濃度依存的に20μM/ml以上のNO産生を示す。一方、アセトバクター・アセチリポ多糖および酢酸菌カクテルリポ多糖は、100ng/ml(リムラス反応によるLPSp量換算)ではTNF産生を示さない。また、NO産生においても、アセトバクター・アセチリポ多糖および酢酸菌カクテルリポ多糖で、LPSp濃度換算で、1000ng/mlでもNOの産生は起こらない。すなわち、酢酸菌のリポ多糖は従来のリポ多糖とは生物活性が異なることを示しており、酢酸菌のリポ多糖は物質として新規なものであると考えられる。

0125

(2)酢酸菌リポ多糖の機能性食品への応用実施例
酢酸菌リポ多糖入りアメの製造
原材料としてグラニュー糖、水飴、水に実施例2で製造したアセトバクター・アセチリポ多糖を加えたものを5:5:5:1の割合で混合し、加熱して120℃〜160℃で煮詰める。煮詰めたものを冷却用鉄板上で冷却し、棒状に引き伸ばして1g前後の粒状に成型し飴を得た。

0126

本アメ適量を水20mlに入れ、加熱することで溶解させた。この溶液中のアセトバクター・アセチの有効成分としてリポ多糖量を測定したところ、2.1μg/gであった。このアメを、風邪をひいてのどの痛みのある男女6名に摂取させた。その後、直ちにのどの痛みに対するアンケート調査を行った。のどの痛みについては、6名とも痛みが軽減したと感じた(一標本符号検定:P<0.03)。

0127

(3)酢酸菌リポ多糖の薬効実施例
酢酸菌リポ多糖のアトピー性皮膚炎抑制効果
アセトバクター・アセチリポ多糖のアトピー性皮膚炎に対する効果を調べるために、I型アレルギーモデルを導入した。一群5匹の雄性のBALB/cマウスに抗ジニトロフェニル、マウスモノクローナル抗体を1μg/マウスで静脈投与した。一時間後に実施例で製造したアセトバクター・アセチリポ多糖(50μl/マウス)を腹部皮内投与または経口投与(200μl/マウス)し、さらに1時間後に、マウスの耳介の表裏に0.25%ジニトロフルオロベンゼン含有アセトン−オリーブオイル混合溶液(4対1)をアレルゲンとして20μl塗布した。塗布後、1、2、24及び48時間目の耳介の厚さをシクネスゲージで測定し、塗布直前の厚さとの差(△)を浮腫の程度とした。薬剤投与の効果は、アレルゲン投与1時間後に認められる早期反応と、24時間後に誘導される遅発反応の抑制率= (1−薬剤投与後の△耳介の浮腫/対照の△耳介の浮腫×100)で評価した。結果を表に示す。表から明らかなように、酢酸菌リポ多糖は皮内投与でも、経口投与でもアレルギー反応を抑制した。

0128

本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ