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技術 コイル装置、複合コイル装置、及びトランス装置

出願人 スミダコーポレーション株式会社
発明者 川畑良夫菅野知志佐々木尚樹
出願日 2006年8月31日 (14年3ヶ月経過) 出願番号 2007-534366
公開日 2009年3月19日 (11年8ヶ月経過) 公開番号 WO2007-029594
状態 拒絶査定
技術分野 一般用変成器のコイル 変成器又はリアクトル一般 通信用コイル・変成器
主要キーワード 一次コイル巻線 二次コイル巻線 複合コイル トランス装置 小型トランス 重ね構造 コイル巻枠 バイファイラ巻き
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題・解決手段

小型で、厚みが少なく、一次コイル二次コイル結合度の高いトランス型コイル装置、及び複数組のトランス型のコイル装置が組み込まれたトランス装置を提供する。一次コイル線5と二次コイル線6が交互に平面状に配列されてバイファイラ巻によって巻装された第1巻線部2と、二次コイル線6が第1巻線部のなす平面に平行して平面状に配列されて巻装された第2巻線部3と、第1巻線部の二次コイル線の内径側コイル線部と第2巻線部の二次コイル線の内径側コイル線部とを連結する二次コイル連結部4とでコイル装置1を構成する。また、かくして構成された複数組のトランス型のコイル装置1を組み込んでトランス装置50を構成する。

概要

背景

近年、DC−DCコンバータ等に用いられる低背型と呼ばれる小型トランス需要が増加している。特に、小型のDC電源などに用いられるDC−DCコンバータに使用される場合には、小型であり、しかも高さの低い低背型トランスが望まれている。また、良く知られているように、液晶表示装置などのバックライトには通常蛍光灯が用いられるが、この蛍光灯等の放電灯を駆動するインバータ回路においても小型のトランスが必要とされる。

従来、小型トランスに組み込まれるトランス型コイル装置の製造にあたっては、まず、コイル装置を構成する一次巻線部及び二次巻線部を独立に形成し、出来上がった一次巻線部と二次巻線部を重ね合わせてトランス型のコイル装置とする。次に、このトランス型のコイル装置を2組用意して、磁性体のコアに組み込み、小型トランスを製造するのが普通行われている。

DC−DCコンバータや、放電灯の駆動用に用いられるインバータ等に使用される小型の低背型トランスにおいても、一次コイル及び二次コイルで構成されるコイル装置が1組乃至複数組側コア部と下側コア部の間に組み込まれて、低背型トランスが構成されている。
特開2003−173913号公報

概要

小型で、厚みが少なく、一次コイルと二次コイルの結合度の高いトランス型のコイル装置、及び複数組のトランス型のコイル装置が組み込まれたトランス装置を提供する。一次コイル線5と二次コイル線6が交互に平面状に配列されてバイファイラ巻によって巻装された第1巻線部2と、二次コイル線6が第1巻線部のなす平面に平行して平面状に配列されて巻装された第2巻線部3と、第1巻線部の二次コイル線の内径側コイル線部と第2巻線部の二次コイル線の内径側コイル線部とを連結する二次コイル連結部4とでコイル装置1を構成する。また、かくして構成された複数組のトランス型のコイル装置1を組み込んでトランス装置50を構成する。

目的

特に、小型のDC電源などに用いられるDC−DCコンバータに使用される場合には、小型であり、しかも高さの低い低背型トランスが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

一次コイル巻線二次コイル巻線バイファイラ巻き巻装された第1巻線部と、少なくとも前記二次コイル巻線が前記第1巻線部のなす平面に平行して平面状に配列されて巻装された第2巻線部と、前記第1巻線部の二次コイル巻線の内径側コイル線部と前記第2巻線部の二次コイル巻線の内径側コイル線部とを連結する二次コイル連結部と、を備えたことを特徴とするコイル装置

請求項2

前記一次コイル巻線と前記二次コイル巻線は、丸線で構成されることを特徴とする請求項1に記載のコイル装置。

請求項3

前記二次コイル連結部からアルファ巻で前記第1巻線部と前記第2巻線部とを巻装したことを特徴とする請求項1又は2に記載のコイル装置。

請求項4

前記第1巻線部と前記第2巻線部は、複数の鍔部を備えるコイル巻枠に形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコイル装置。

請求項5

一次コイルと二次コイルとで構成された第1のコイル装置と、一次コイルと二次コイルとで構成された第2のコイル装置と、前記第1のコイル装置と第2のコイル装置を平面状に重ね合わせて構成された複合コイル装置において、前記少なくとも第1のコイル装置は、一次コイル巻線と二次コイル巻線が交互に平面状に配列されて巻装された第1巻線部と、前記二次コイル線が前記第1巻線部のなす平面に平行して平面状に配列されて巻装された第2巻線部と、前記第1巻線部の二次コイル巻線の内径側コイル線部と前記第2巻線部の二次コイル巻線の内径側コイル線部とを連結する二次コイル連結部と、を備えたことを特徴とする複合コイル装置。

請求項6

側コア部と、下側コア部と、一次コイルと二次コイルとで構成された第1のコイル装置と、一次コイルと二次コイルとで構成された第2のコイル装置と、を有し、前記第1のコイル装置と第2のコイル装置を平面状に重ね合わせ、前記上側コア部と下側コア部の間に配したトランス装置において、前記少なくとも第1のコイル装置は、一次コイル巻線と二次コイル巻線が交互に平面状に配列されて巻装された第1巻線部と、前記二次コイル巻線が前記第1巻線部のなす平面に平行して平面状に配列されて巻装された第2巻線部と、前記第1巻線部の二次コイル巻線の内径側コイル線部と前記第2巻線部の二次コイル巻線の内径側コイル線部とを連結する二次コイル連結部と、を備えたことを特徴とするトランス装置。

請求項7

前記一次コイル巻線と前記二次コイル巻線は、丸線で構成されることを特徴とする請求項6に記載のトランス装置。

請求項8

前記第1のコイル装置及び前記第2のコイル装置のそれぞれの前記一次コイル及び前記二次コイルは、前記二次コイル連結部を巻き始めとし、アルファ巻で巻装されることを特徴とする請求項6又は7に記載のトランス装置。

請求項9

前記第1のコイル装置及び前記第2のコイル装置は、複数の鍔部を備えるコイル巻枠に形成されることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載のトランス装置。

技術分野

0001

この発明は、たとえば、DC−DCコンバータに使用される低背型トランスや、インバータ等に使用されるトランスを構成するのに好適なコイル装置複合コイル装置、及びトランス装置に関し、特に、一次コイル二次コイル結合度の高い巻線構成とされたコイル装置、複合コイル装置、及びトランス装置に関する。

背景技術

0002

近年、DC−DCコンバータ等に用いられる低背型と呼ばれる小型トランス需要が増加している。特に、小型のDC電源などに用いられるDC−DCコンバータに使用される場合には、小型であり、しかも高さの低い低背型トランスが望まれている。また、良く知られているように、液晶表示装置などのバックライトには通常蛍光灯が用いられるが、この蛍光灯等の放電灯を駆動するインバータ回路においても小型のトランスが必要とされる。

0003

従来、小型トランスに組み込まれるトランス型のコイル装置の製造にあたっては、まず、コイル装置を構成する一次巻線部及び二次巻線部を独立に形成し、出来上がった一次巻線部と二次巻線部を重ね合わせてトランス型のコイル装置とする。次に、このトランス型のコイル装置を2組用意して、磁性体のコアに組み込み、小型トランスを製造するのが普通行われている。

0004

DC−DCコンバータや、放電灯の駆動用に用いられるインバータ等に使用される小型の低背型トランスにおいても、一次コイル及び二次コイルで構成されるコイル装置が1組乃至複数組側コア部と下側コア部の間に組み込まれて、低背型トランスが構成されている。
特開2003−173913号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特に、応用される製品の小型化に伴い、トランスの小型化が要求されてくるが、単に、出来上がった一次巻線部(一次コイル)と二次巻線部(二次コイル)を重ね合わせてトランス型のコイル装置とすると、1組であってもコイル装置の厚みが大きくなり問題であった。そして、トランス装置として、トランス型のコイル装置を2組組み込むと更に厚みが増し、トランスの小型化が難しかった。

0006

さらに、高さだけでなく、一次巻線部と二次巻線部を重ね合わせてトランス型のコイル装置とすると、一次巻線部と二次巻線部の結合度を高めることが難しかった。したがって、一次コイルと二次コイルが隙間なく密着して配置されるとともに、一次コイルで発生した磁束が二次コイルの全ての部分に無駄なく貫通するような、効率の高いトランス型のコイル装置が必要とされていた。

課題を解決するための手段

0007

本発明に係る第1の実施の形態によれば、一次コイル巻線二次コイル巻線バイファイラ巻き巻装された第1巻線部と、少なくとも前記二次コイル巻線が第1巻線部のなす平面に平行して平面状に配列されて巻装された第2巻線部と、第1巻線部の二次コイル巻線の内径側コイル線部と第2巻線部の二次コイル巻線の内径側コイル線部とを連結する二次コイル連結部と、を備えたことを特徴とするコイル装置を提供することが出来る。

0008

本発明に係る第2の実施の形態によれば、一次コイルと二次コイルとで構成された第1のコイル装置と、一次コイルと二次コイルとで構成された第2のコイル装置と、第1のコイル装置と第2のコイル装置を平面状に重ね合わせて構成された複合コイル装置であって、少なくとも第1のコイル装置は、一次コイル巻線と二次コイル巻線が交互に平面状に配列されて巻装された第1巻線部と、二次コイル巻線が第1巻線部のなす平面に平行して平面状に配列されて巻装された第2巻線部と、第1巻線部の二次コイル巻線の内径側コイル線部と第2巻線部の二次コイル巻線の内径側コイル線部とを連結する二次コイル連結部と、を備えたことを特徴とする複合コイル装置を提供することが出来る。

0009

本発明に係る第3の実施の形態によれば、上側コア部と、下側コア部と、一次コイルと二次コイルとで構成された第1のコイル装置と、一次コイルと二次コイルとで構成された第2のコイル装置とを有し、第1のコイル装置と第2のコイル装置を平面状に重ね合わせ、上側コア部と下側コア部の間に配したトランス装置であって、少なくとも第1のコイル装置は、一次コイル巻線と二次コイル巻線が交互に平面状に配列されて巻装された第1巻線部二次コイル巻線が前記第1巻線部のなす平面に平行して平面状に配列されて巻装された第2巻線部と、第1巻線部の二次コイル巻線の内径側コイル線部と第2巻線部の二次コイル巻線の内径側コイル線部とを連結する二次コイル連結部とを備えたことを特徴とするトランス装置を提供することが出来る。

発明の効果

0010

本発明によれば、一次巻線と二次巻線の結合度の高いコイル装置を提供することが出来る。また、巻数の多い二次巻線を分割して巻き、分割した2つの二次巻線をそれぞれの内径側で連結させる。これにより、巻線の重ね合わせ面に連結する線部分がはさみ込まれることをさけ、同時に一次巻線に分割した2つの二次巻線を近接させて配置することが出来る。したがって、一次巻線と二次巻線の結合度の高い、しかも厚みが薄く構成できるコイル装置を提供することが出来る。

0011

さらに、2つのコイル装置を重ね合わせて複合コイル装置を構成する場合に、それぞれの一次コイルと二次コイルの結合度が高く、しかも厚みを取らない複合コイル装置を提供することが出来る。

0012

さらにまた、本発明の実施の形態に従って作成された複合コイル装置を用いてトランスを構成すれば、小型で、かつ高効率の低背型トランスを提供することが可能となる。

0013

本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。

図面の簡単な説明

0014

添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施の形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。

0015

本発明の第1の実施の形態によるコイル装置の展開斜視図である。
第1の実施の形態によるコイル装置の側面図である。
第1の実施の形態によるコイル装置の製造の各過程における展開斜視図である。
第1の実施の形態によるコイル装置の変形例の側面図である。
本発明の第2の実施の形態による複合コイル装置の側面図である。
本発明の第3の実施の形態による低背型のトランス装置の斜視図である。
第3の実施の形態によるトランス装置の上面図及びX−X断面図である。
第3の実施の形態によるトランス装置に用いられる下側コア部及び上側コア部の展開図である。
第1の実施の形態の参考図である。
本発明の実施の形態に適用可能なコイル巻枠の斜視図である。

符号の説明

0016

1コイル装置
2 第1巻線部
3 第2巻線部
4二次コイル連結部
5一次コイル巻線
6二次コイル巻線
7一次コイル第1巻線部引出線
8 一次コイル中心部引出線
10 二次コイル第1巻線部引出線
11 二次コイル第2巻線部引出線
20複合コイル装置
50 トランス装置

発明を実施するための最良の形態

0017

<実施の形態1>
図1は、本発明の第1の実施の形態によるコイル装置を示し、一次コイルと二次コイルで構成されたトランス構造とされた2層構造のコイル装置1を示す。コイル装置1は、基本的に、第1巻線部2、第2巻線部3、二次コイル連結部4とで構成される。この場合、第1巻線部2は、一次コイル巻線5及び二次コイル巻線6が交互に配列されるように平面状に捲かれた構造とされる。また、第2巻線部3では、二次コイル巻線6のみが平面状に捲かれた構造とされる。

0018

第1巻線部2の二次コイル巻線6の内径側コイル線部と第2巻線部3の二次コイル巻線6の内径側コイル線部は二次コイル連結部4で結合されている。図1において区別がしやすいように一次コイル巻線5にはハッチングを付し、二次コイル巻線6は白色で表示されている。また、一次コイル巻線5及び二次コイル巻線6は、絶縁用の被覆が施された、たとえばエナメル線等の断面が丸い電線が用いられる。勿論、一次コイル巻線5及び二次コイル巻線6は断面が丸くなくても、また、エナメル線でなく他の絶縁処理が施された線材を使用しても本発明は実施可能である。さらに、コイル装置1の第1巻線部2からは、一次コイル第1巻線部引出線7と、第2巻線部3の中心孔9を貫通して一次コイル中心部引出線8が設けられる。また、コイル装置1の第1巻線部2から二次コイル第1巻線部引出線10と、第2巻線部3から二次コイル第2巻線部引出線11が設けられている。

0019

第1巻線部2の有する平面と、第2巻線部3の巻装されている平面は平行となされる。図1においては、説明の都合上大きく隙間が取られた図面となっているが、実際には、図2に示す様に、第1巻線部2と第2巻線部3は、密着するように重ね合わされており、この隙間はない。

0020

すなわち、図2は、図1の実施の形態における本発明による2層構造のコイル装置1の実際の組上がり状態の側面図を示す。図2において、第1巻線部2の形成する平面上に第2巻線部3が密着するように隙間なく重ね合わされて配置されている。一次コイル中心部引出線8は、第1巻線部2との密着性を損なうことなく第2巻線部3の中心孔9から引き出されている。

0021

尚、図1、2で示した実施の形態においては、一次コイル中心部引出線8は第2巻線部3の中心孔9から引き出されている。しかしながら、必要に応じて図中の下側に引出しても、第1巻線部2と第2巻線部3との密着性を損なうことなく一次コイル中心部引出線8を引出すことが出来る。

0022

図1、2に示すコイル装置1において、一次コイルの巻数(ターン数)は第1巻線部2における一次コイル巻線5の巻数で決まる。また、二次コイルの巻数は第1巻線部2におけるニ次コイル巻線6の巻数と、第2巻線部3におけるニ次コイル巻線6の巻数との合計で決まる。図示の例では、1:2の巻線比のコイル装置1となっている。

0023

図1、2に示すコイル装置1は以下に示す手順で巻線が成される。すなわち、図3の3A〜3Fは巻線の作成の手順を示す。図1、2と同様に理解を容易にするため、図1、2で使用した参照番号を使用し、さらに便宜上、一次コイル巻線5にはハッチングを付し、二次コイル巻線6は白色で表示されている。

0024

先ず、巻線治具(図示せず)を用いてα巻き(内径側から外径側に巻線をする捲き方)する場合、二次コイル巻線6のみがα巻きされ、一次コイル巻線5と二次コイル巻線6がバイファイラ巻き(2本束ねて内径側から外径側に向かって巻線をする捲き方)になるように、一次コイル巻線5の一次コイル中心部引出線はあらかじめ巻線治具より逃がしておく。

0025

この状態にて、巻線治具でα巻きを行うと、図3の3Aから捲き始めると、図3の3Bに示す様に、図示の下側の第1巻線部2のみバイファイラ巻き(2本束ねて巻線をする捲き方)となる。したがって、図示の上側の第2巻線部3は下側の第一巻線部2とで通常にα巻きされる。図3の3Bの状態は、一次コイル巻線5は1.5T(1.5ターン)捲かれ、二次コイル巻線6は、第1巻線部2と第2巻線部3とを合わせて2.5T(2.5ターン)となった状態を示す。

0026

さらに捲き進めると、図3の3Cで示す様に、一次コイル線5は2T(2ターン)捲かれ、二次コイル巻線6は、第1巻線部2と第2巻線部3とを合わせて3.5T(3.5ターン)となった状態を示す。

0027

さらに捲き進めると、図3の3Dで示す様に、一次コイル巻線5は2.5T捲かれ、二次コイル巻線6は、第1巻線部2と第2巻線部3とを合わせて4.5Tとなる。この状態になったら、第1巻線部2の一次コイル巻線5及び二次コイル巻線6を巻線治具より外し、第2巻線部3の二次コイル巻線6のみ継続してα捲きを行う。図3の3Eは、さらに第2巻線部3の二次コイル巻線6を1.5T継続してα捲きを行った状態を示す。これで、一次コイル巻線5は2.5T捲かれ、二次コイル巻線6は、第1巻線部2と第2巻線部3とを合わせて6Tと捲かれたことになる。

0028

この状態で図3の3Fに示すように、第1巻線部2の一次コイル巻線5の端部をさらに0.5T捲いて一次コイル第1巻線部引出線7とする。一方一次コイル中心部引出し線8は、一次コイル第1巻線部引出線7と引出方向を合わせ、コイル成形して一次コイル巻線5を3Tとなるようにする。以上のように巻線を行うと、図1、2で説明した1:2の巻線比を有する2層構造のコイル装置1を作成することが出来る。

0029

先に説明したように、一次コイル中心部引出し線8は図1において、下側から引出すことも可能である。この第1の実施の形態においては、第1巻線部2において、巻数比を変えることも可能である。さらに、第2巻線部3においても、一次コイルを捲くことも可能であり、この場合には、第2巻線部3においても、一次コイル巻線と二次コイル巻線が交互に平面状に配列されて巻装される。また、一次コイル巻線5及び二次コイル巻線6の太さは必ずしも同じ必要はない。

0030

完成したコイル装置1の巻数比は一例として、一次コイルと二次コイルの巻数比を1:2としたが、異なる巻数比のコイル装置を構成することも可能である。二次コイル巻線6を細くして巻数比を大きくとることも必要に応じて可能である。また、一次コイルと二次コイルの巻数比が1:5等のように大きな巻数比のコイル装置が要求されたとする。この場合、図1、2に示すコイル装置1で考えると、第2巻線部3の径が大きくなりすぎて、結合度の観点からも、また大きさの観点からも好ましくないコイル装置となってしまう。

0031

このように、一次コイルと二次コイルの巻数比が大きくなり、第2巻線部3の径が第1巻線部2の径を上回る場合には、第2巻線部3を2つに分割してもよい。すなわち、第1巻線部2の形成する上側及び下側の平面上に、分割したそれぞれの第2巻線部を密着するように隙間なく重ね合わせて3層構造となるように配置する。

0032

図4の4Aに示すように、第1巻線部2の上側と下側の面に第2巻線部3−1、3−2を密着させて重ね合わせて配置する。この場合、図中、上面側にある第2巻線部3−1の外径側から第1巻線部2の外周に二次コイル巻線6を図中の第1巻線部2の下面側に渡す。また、下面側では、第1巻線部2の下面側にそって内径に向かって捲く。そして、二次コイル第2巻線部引出線11を、第2巻線部3−2、第1巻線部2、第2巻線部3−2のそれぞれの中心孔9を貫通して引き出す。

0033

または、図4の4Bに示すように、第1巻線部2の外径側から二次コイル第1巻線部引出線10を下げて、第1巻線部2の下面側に第2巻線部3−2として内径側に向かって巻線し中心孔9を貫通して引き出す。かくして、図4の4A、又は4Bのように、3層構造として、本願のコイル装置は、巻線比の大きなコイル装置にも適用することが出来る。

0034

さらに、巻線比の問題ではなく、より全体を小型化するためには、図4の4Cのように、一次コイル巻線5を第2巻線部3−1の上側に捲いて3層構造のコイル装置を構成しても、結合度の高いトランス構造のコイル装置を提供することが出来る。

0035

しかしながら、3層構造のコイル装置であっても、たとえば、図9の参考図で示すように、第2巻線部3−2を第2巻線部3−1の上側に捲くことも考えられる。しかしながら、図9の場合には、一次コイルと二次コイルの結合度において問題があり好ましくない。この点で、図4の4A、4B、又は4Cに示す本願の実施の形態における3層構造のコイル装置は非常に結合度の高いコイル装置を提供することが出来る。

0036

また、第1の実施の形態におけるコイル装置は、低背型のトランス装置に限らず、色々な用途のトランス装置に利用することが可能である。

0037

<実施の形態2>
図5は、図1、2に示すコイル装置1を2組設けて形成した複合コイル装置20を示す。すなわち、図5において、複合コイル装置20は、基本的に第1巻線部2と第2巻線部3を有する第1のコイル装置1と、第1巻線部2’と第2巻線部3’を有する第2のコイル装置1’とを有する。

0038

第1のコイル装置1は、第1巻線部2の外側から、一次コイル第1巻線部引出線7と、二次コイル第1巻線部引出線10が引出される。さらに第1巻線部2の内側から、第2巻線部3の中心孔9を通じて一次コイル中心部引出線8が引出されている。さらに、第2巻線部3の外側から二次コイル第2巻線部引出線11が引出されている。

0039

一方、第2のコイル装置1’においては、第1巻線部2’の外側から、一次コイル第1巻線部引出線7’と、二次コイル第1巻線部引出線10’が引出される。さらに第1巻線部2’の内側から、直接一次コイル中心部引出線8’が引出されていると共に、第2巻線部3’の外側から二次コイル第2巻線部引出線11’が引出されている。かくして、第1及び第2のコイル装置1、1’の4つの巻線2、3、2’3’が密着された状態で形成された複合コイル装置20を得ることが出来る。

0040

図5に示す第2の実施の形態においては、2組のコイル装置を重ねて、4層構造の複合コイル装置を構成した。また、さらに、2組以上重ね合わせて多層構造の複合コイル装置を構成することも可能である。

0041

このように、2組又はそれ以上のコイル装置の組を重ね合わせて複合コイル装置を構成する場合、必ずしも、重ね合わせた全てのコイル装置が第1の実施の形態の構成となる必要はない。たとえば、巻線比1:1のコイル装置と巻線比1:2のコイル装置を重ね合わせて複合コイル装置を作成する必要があるとする。この場合、巻線比1:2のコイル装置としては、本願の第1の実施の形態に示すコイル装置を用い、巻線比1:1のコイル装置としては、単にバイファイラ巻きで作成したコイル装置を用いても結合度の高い巻線構成とされた複合コイル装置を得ることが出来る。

0042

第1の実施の形態の図4で示した3層構造のコイル装置も複合コイル装置を構成することが出来ることは言うまでもない。しかしながら、3層構造のコイル装置を用いる場合は、一次コイル中心部引出線8及び二次コイル第2巻線部引出線11は同一の側から引出す必要がある。すなわち、一次コイル中心部引出線8及び二次コイル第2巻線部引出線11を異なる側から引出すと、重ね合わせた第1コイル装置と第2コイル装置の間にいずれかの引出し線がはさまれることになる。したがって、構造上、高さも高くなり、また、第1コイル装置と第2コイル装置の間に空間が出来てしまい好ましくない。

0043

また、本発明の第2の実施の形態における複合コイル装置は、低背型のトランス装置に限らず、色々な用途の複合コイル装置として応用することが出来る。

0044

<実施の形態3>
図6は、図5の第2の実施の形態で示した2層構造の複合コイル装置20を用いた、本発明の第3の実施の形態による低背型のトランス50装置の斜視図を示す。また、図7の7Aは上面図、そして、7Bは、7Aのトランス装置50のX−X断面図を示す。また、図8は、複合コイル装置20を取り去ったトランス装置50の磁性体コアの構造を示す。

0045

この低背型のトランス装置50は、図8の8Aに示す磁性体よりなる上側コア部21と、8Bに示す同じく磁性体よりなる下側コア部22を基本構成とする。そして、上側コア部21の内面中央には、円柱コア部21’が設けられる。また、下側コア部22の内面中央には、円柱コア部22’が設けられる。低背型トランス50の組み立て時には円柱コア部21’と円柱コア部22’とが、図7の7Bに示す様に付き合わされて組み立てられ、それにより複合コイル装置20の中心孔9を円柱コア部21’と円柱コア部22’が貫通する構成とされる。

0046

また、低背型のトランス装置50は絶縁体よりなる端子盤23と24が両側面に設けられる。端子盤23には金属のコイル端子23A〜23Dが、また端子盤24には同じく金属のコイル端子24A〜24Dが設けられている。端子盤23のコイル端子23A、23Bには、コイル装置1の一次コイル第1巻線部引出線7、一次コイル中心部引出線8が半田接続固定される。また、コイル端子23C、23Dには、コイル装置1’の一次コイル第1巻線部引出線7’、一次コイル中心部引出線8’が半田で接続固定される。

0047

一方、端子盤24のコイル端子24A、24Bには、二次コイル第1巻線部引出線10と、二次コイル第2巻線部引出線11が半田で接続固定される。また、コイル端子24C、24Dには二次コイル第1巻線部引出線10’二次コイル第2巻線部引出線11’がそれぞれ半田で接続固定されて低背型のトランス装置50が構成される。

0048

第3の実施の形態においては、インバータ等に用いられる低背型のトランス装置の例で説明したが、本発明は、DC−DCコンバータや放電灯駆動用のインバータ等に用いられる低背型のトランス装置に限られることなく、色々な用途の小型のトランス装置に応用することが出来る。

0049

特許文献1に開示された発明(先行技術とする)と、本発明とを実際に作成して比較した結果、以下のようになった。まず、先行技術の場合も、本発明の場合も、線径が0.7mmである同じ銅の丸線を使用して巻線をした。

0050

先行技術においては、アルファ巻で一次巻線を上下に3Tずつ巻線を行い、その間に二次巻線を2T巻く構成とした。これにより、全体の巻数比は、一次巻線6T:二次巻線2Tの構成とした。測定した結果、一次巻線のインダクタンス値は100μHとなり、リーケージインダクタンス値は0.4μHとなった。

0051

一方、本発明においては、一次巻線と二次巻線をバイファイラ巻(一緒巻き)で2T巻き、上段に一次巻線のみ4T巻く構成とした。これにより、全体の巻数比は、一次巻線6T:二次巻線2Tの構成とした。測定した結果、一次巻線のインダクタンス値は100μHとなり、リーケージインダクタンス値は0.2μHとなった。

0052

以上の測定結果によれば、本発明においてはリーケージインダクタンス値が少なくなるため、一次巻線と二次巻線との結合度が、先行技術の場合より良いことが分かる。なお、先行技術が、巻線構造として3段積重ね構造となるのに対し、本発明においては2段積み重ね構造であるので、本発明を実施することで、トランス装置としての低背化も可能となる。

0053

尚、以上の各実施の形態の説明では、コイル巻枠を使用しない形で説明した。しかしながら、当然にしてコイル巻枠を使用することも考えられる。たとえば、図10は、本発明の実施の形態に適用可能なコイル巻枠の斜視図である。図において、コイル巻枠は4つの鍔部20を備える。また、中央には、空洞部21を有する。各鍔部20の間には、巻胴部25が設けられている。さらに、鍔部20の180度対向する位置に1対の凹部24が設けられ、さらに、一方の凹部24の両側には、切欠部22、23がもうけられて構成されている。

0054

上記の構成のコイル巻枠において、たとえば、図1に示す第1巻線部2及び第2巻線部3が巻胴部25に巻かれる。さらに、一次コイル中心部引出線8及び一次コイル第1巻線部引出線7が、切欠部22にはめ込まれて、図中下側に引出される。また、二次コイル第1巻線部引出線10及び二次コイル第2巻線部引出線11が、切欠部23にはめ込まれて、図中下側に引出される。さらに、二次コイル連結部4は、凹部24に位置されることになる。図10に示したコイル巻枠は1例であり、この構造に限定するものではない。また、同様にして、各実施の形態のコイル装置、複合コイル装置、及びトランス装置において、図10に示すコイル巻枠と同様なコイル巻枠を使用することが出来る。

0055

本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。

0056

本願は、2005年9月8日提出の日本国特許出願特願2005−260937を基礎として優先権を主張するものであり、その記載内容の全てを、ここに援用する。

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