図面 (/)

技術 液晶表示装置の駆動方法、液晶表示装置の駆動装置、そのプログラムおよび記録媒体、並びに、液晶表示装置

出願人 シャープ株式会社
発明者 塩見誠
出願日 2006年3月10日 (13年4ヶ月経過) 出願番号 2007-508113
公開日 2008年8月21日 (10年11ヶ月経過) 公開番号 WO2006-098246
状態 特許登録済
技術分野 液晶6(駆動) 液晶6(駆動) 液晶表示装置の制御 電気信号の光信号への変換 陰極線管以外の表示装置の制御
主要キーワード 表示波長 各突起列 補正対象データ 突起列 演算手段内 分割割合 フレーム分割処理 閾値輝度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2008年8月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題・解決手段

本発明は、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質の向上した液晶表示装置を実現することを目的とする。サブフレーム処理部(32)は、サブ画素を暗表示する場合、サブフレームSFR1)用の映像データ(S1o)を暗表示用の範囲内の値に設定し、サブフレーム(SFR2)用の映像データ(S2o)を増減して、サブ画素の輝度を制御すると共に、明表示する場合は、映像データ(S2o)を明表示用の範囲内の値に設定し、映像データ(S1o)を増減して、サブ画素の輝度を制御する。また、上記暗表示用の範囲内の値は、黒よりも明るい輝度を示す値に設定されており、サブフレーム処理部(32)は、サブ画素(SPIX)への映像データ(D)が黒表示を示している場合であっても、上記映像データ(S1o)として当該値を出力する。

概要

背景

従来から、例えば、後述する特許文献1〜5に示すように、1画像を表示するフレームを複数のサブフレーム時分割して駆動する表示装置が広く使われている。これらの構成では、液晶表示装置のようにホールド型の表示装置において、1フレーム期間内黒表示あるいは暗表示期間を設けることによって、CRT(Cathode−Ray Tube)のようなインパルス型発光に近づけ、動画表示時の画質を向上させている。

また、後述する特許文献6に示すように、液晶表示装置の応答速度を向上させるために、前回から今回への階調遷移を強調するように、駆動信号変調して駆動する方法も使用されている。

さらに、後述する非特許文献1および2では、PVA(Patterned Vertial Alignment)モードの液晶セルの応答速度を向上させるために、画素に、プレティルト信号を印加した後で、オーバーシュート信号を印加する構成が記載されている。
特開平4−302289号公報(公開日:1994年10月26日)特開平5−68221号公報(公開日:1995年3月19日)特開2001−281625号公報(公開日:2001年10月10日)特開2002−23707号公報(公開日:2002年1月25日)特開2003−22061号公報(公開日:2003年1月24日)特許第2650479号公報(発行日:1997年9月3日)特開2003−295160号公報(公開日;2003年10月15日)特開2004−62146号公報(公開日;2004年2月26日)特開2004−78157号公報(公開日;2004年3月11日)特開2004−258139号公報(公開日;2004年9月16日)Sang Soo Kim、15.4:Invited Paper:Super PVA Sets New State−of−the−Art−for LCD−TV、SID 04 DIGEST、2004年、pp760−pp763Jang−Kun Song,et al.、48.2:DCCII:Novel Method for Fast Response Time in PVA Mode、SID 04 DIGEST、2004年、pp1344−pp1347新編色彩科学ハンドブック;第2版(東京大出版会;公開日;1998年6月10日)

概要

本発明は、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質の向上した液晶表示装置を実現することを目的とする。サブフレーム処理部(32)は、サブ画素を暗表示する場合、サブフレーム(SFR1)用の映像データ(S1o)を暗表示用の範囲内の値に設定し、サブフレーム(SFR2)用の映像データ(S2o)を増減して、サブ画素の輝度を制御すると共に、明表示する場合は、映像データ(S2o)を明表示用の範囲内の値に設定し、映像データ(S1o)を増減して、サブ画素の輝度を制御する。また、上記暗表示用の範囲内の値は、黒よりも明るい輝度を示す値に設定されており、サブフレーム処理部(32)は、サブ画素(SPIX)への映像データ(D)が黒表示を示している場合であっても、上記映像データ(S1o)として当該値を出力する。

目的

本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質の向上した液晶表示装置の駆動方法、液晶表示装置の駆動装置、そのプログラムおよび記録媒体、並びに、液晶表示装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

垂直配向モード液晶セルノーマリブラックモードで駆動する液晶表示装置駆動方法であって、画素への入力映像データが入力される度に繰り返される生成工程を含み、当該各生成工程では、当該画素を時分割駆動するために、当該画素への入力映像データに応じて、当該画素への出力映像データが、当該入力周期毎に予め定められた複数の個数生成される液晶表示装置の駆動方法において、上記各生成工程には、上記入映像データが予め定められた閾値よりも低い輝度を示している場合に行われ、上記複数個の出力映像データのうち、少なくとも1つを、暗表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値に設定し、残余の出力映像データのうちの少なくとも1つを増減して、当該複数個の出力映像データによって駆動される期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御する低輝度工程と、上記入力映像データが予め定められた閾値よりも高い輝度を示している場合に行われ、上記複数個の出力映像データのうち、少なくとも1つを、明表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値に設定し、残余の出力映像データのうちの少なくとも1つを増減して、当該複数個の出力映像データによって駆動される期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御する高輝度工程とが含まれていると共に、上記低輝度工程にて、入力映像データが黒を示している場合に生成される上記複数個の出力映像データの少なくとも1つは、黒以外の輝度を示していることを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。

請求項2

垂直配向モードの液晶セルをノーマリブラックモードで駆動する液晶表示装置の駆動方法において、上記液晶パネルの画素への入力映像データが予め定められた閾値よりも低い輝度を示している場合に行われ、当該入力映像データによって駆動される単位期間を複数の期間に分割して生成される各分割期間のうち、少なくとも1つの分割期間には、当該画素の輝度を、暗表示用に予め定められた範囲の輝度に設定し、残余の分割期間における画素の輝度を制御して、上記単位期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御する低輝度制御工程と、上記液晶パネルの画素への入力映像データが予め定められた閾値よりも高い輝度を示している場合に行われ、当該入力映像データによって駆動される単位期間を複数の期間に分割して生成される各分割期間のうち、少なくとも1つの分割期間には、当該画素の輝度を、明表示用に予め定められた範囲の輝度に設定し、残余の分割期間における画素の輝度を制御して、上記単位期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御する高輝度制御工程とを含み、上記低輝度工程にて、入力映像データが黒を示している場合、各分割期間のうちの少なくとも1つでは、上記画素の輝度を、黒以外の輝度に制御することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。

請求項3

画素への入力映像データが入力される度に、当該画素を時分割駆動するために、当該画素への入力映像データに応じて、当該画素への出力映像データを、当該入力周期毎に予め定められた複数の個数生成する生成手段を有し、垂直配向モードの液晶セルをノーマリブラックモードで駆動する液晶表示装置の駆動装置において、上記生成手段は、上記入力映像データが予め定められた閾値よりも低い輝度を示している場合、上記複数個の出力映像データのうち、少なくとも1つを、暗表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値に設定し、残余の出力映像データのうちの少なくとも1つを増減して、当該複数個の出力映像データによって駆動される期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御する一方、上記入力映像データが予め定められた閾値よりも高い輝度を示している場合、上記複数個の出力映像データのうち、少なくとも1つを、明表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値に設定し、残余の出力映像データのうちの少なくとも1つを増減して、当該複数個の出力映像データによって駆動される期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御すると共に、上記生成手段は、入力映像データが黒を示している場合、上記複数個の出力映像データの少なくとも1つを、黒以外の輝度を示す値に設定することを特徴とする液晶表示装置の駆動装置。

請求項4

上記生成手段は、入力映像データが黒を示している場合、上記複数個の出力映像データの少なくとも2つを、互いに異なる値に設定することを特徴とする請求項3記載の表示装置の駆動装置。

請求項5

暗表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値は、黒以外の値に設定されていることを特徴とする請求項3記載の表示装置の駆動装置。

請求項6

上記生成手段は、入力映像データが黒を示している場合、上記複数個の出力映像データのうち、それぞれに応じて画素が駆動される期間が最も後の出力映像データを、上記黒以外の輝度を示す値に設定することを特徴とする請求項3記載の表示装置の駆動装置。

請求項7

上記生成手段は、上記残余の出力映像データのうちの特定の1つである特定出力映像データを増減して、上記時間積分値を制御すると共に、当該複数個の出力映像データのうち、上記特定出力映像データ以外を、上記暗表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値、または、明表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値に設定することを特徴とする請求項3記載の表示装置の駆動装置。

請求項8

上記生成手段は、上記複数個の出力映像データのそれぞれに応じて画素が駆動される期間を分割期間、当該複数個の分割期間からなり、上記複数個の出力映像データに応じて当該画素が駆動される期間を単位期間とするとき、上記入力映像データの示す輝度が一番低い領域では、各分割期間のうち、上記単位期間の時間的な中心位置に最も近い分割期間に対応する出力映像データを、上記特定出力映像データとして選択すると共に、入力映像データの示す輝度が徐々に高くなり、当該特定出力映像データが上記明表示用に予め定められた範囲に入ると、当該分割期間の出力映像データを当該範囲内の値に設定し、残余の分割期間のうち、上記単位期間の時間的な中心位置に最も近い分割期間に対応する出力映像データを、新たに上記特定出力映像データとして選択することを特徴とする請求項7記載の表示装置の駆動装置。

請求項9

上記複数の出力映像データのそれぞれによって画素が駆動される期間同士の比率は、上記複数の出力映像データのうち、いずれの出力映像データを上記特定出力映像データとするかを切り換えるタイミングが、当該画素の表現可能な輝度の範囲を等分するタイミングよりも、画素の表現可能な明度の範囲を等分するタイミングに近くなるように設定されていることを特徴とする請求項7記載の表示装置の駆動装置。

請求項10

上記生成手段の前または後に配され、上記入力映像データまたは上記各出力映像データの一方である補正対象データ補正すると共に、補正後の補正対象データに応じて画素が駆動される期間を補正対象データの駆動期間と呼ぶとき、上記補正対象データの駆動期間の最後に上記画素が到達している輝度を予測する補正手段を備え、当該補正手段は、今回の補正対象データの補正処理を行う際、これまでの予測結果のうち、上記今回の補正対象データの駆動期間の最初の時点で画素が到達している輝度を示す予測結果に応じて、上記補正対象データを補正すると共に、これまでの予測結果と、これまでの補正対象データと、上記今回の補正対象データとのうち、少なくとも今回の補正対象データに基づいて、上記今回の補正対象データの駆動期間の最後の時点の輝度を予測することを特徴とする請求項3記載の表示装置の駆動装置。

請求項11

請求項3〜10のいずれか一項に記載の液晶表示装置の駆動装置と、それによって駆動される液晶表示装置とを備えていることを特徴とする液晶表示装置。

請求項12

垂直配向モードの液晶セルと、ノーマリブラックモードで駆動する駆動装置とを有する液晶表示装置において、上記駆動装置は、液晶セルの画素への入力映像データが予め定められた閾値よりも低い輝度を示している場合、当該入力映像データによって駆動される単位期間を複数の期間に分割して生成される各分割期間のうち、少なくとも1つの分割期間には、当該画素の輝度を、暗表示用に予め定められた範囲の輝度に設定し、残余の分割期間における画素の輝度を制御して、上記単位期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御する一方、上記液晶パネルの画素への入力映像データが予め定められた閾値よりも高い輝度を示している場合、当該入力映像データによって駆動される単位期間を複数の期間に分割して生成される各分割期間のうち、少なくとも1つの分割期間には、当該画素の輝度を、明表示用に予め定められた範囲の輝度に設定し、残余の分割期間における画素の輝度を制御して、上記単位期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御すると共に、入力映像データが黒を示している場合、各分割期間のうちの少なくとも1つでは、上記画素の輝度を、黒以外の輝度に制御することを特徴とする液晶表示装置。

請求項13

上記駆動装置は、上記残余の分割期間のうちの特定の1つである特定分割期間の輝度を増減して、上記時間積分値を制御すると共に、当該複数個の分割期間のうち、上記特定分割期間以外の輝度を、上記暗表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値、または、明表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値に設定することを特徴とする請求項12記載の液晶表示装置。

請求項14

上記駆動装置は、上記入力映像データの示す輝度が一番低い領域では、各分割期間のうち、上記単位期間の時間的な中心位置に最も近い分割期間を上記特定分割期間として選択すると共に、入力映像データの示す輝度が徐々に高くなり、当該分割期間の輝度が上記明表示用に予め定められた範囲に入ると、当該分割期間の輝度を当該範囲内の値に設定し、残余の分割期間のうち、上記単位期間の時間的な中心位置に最も近い分割期間を、新たに上記特定分割期間として選択することを特徴とする請求項13記載の液晶表示装置。

請求項15

上記各分割期間同士の比率は、当該複数の分割期間のうち、いずれの分割期間を上記特定出力分割期間とするかを切り換えるタイミングが、当該画素の表現可能な輝度の範囲を等分するタイミングよりも、画素の表現可能な明度の範囲を等分するタイミングに近くなるように設定されていることを特徴とする請求項13記載の液晶表示装置。

請求項16

テレビジョン放送を受信し、当該テレビジョン放送によって伝送された映像を示す映像信号を上記液晶表示装置の駆動装置へ入力する受像手段を備え、液晶テレビジョン受像機として動作することを特徴とする請求項11または12記載の液晶表示装置。

請求項17

上記液晶表示装置の駆動装置には、外部から映像信号が入力されていると共に、当該映像信号を示す映像を表示する液晶モニタ装置として動作することを特徴とする請求項11または12記載の液晶表示装置。

請求項18

ノーマリブラックモードで駆動される垂直配向モードの液晶セルを有する液晶表示装置を制御するコンピュータに、請求項1または2記載の各工程を実行させるプログラム

請求項19

請求項18記載のプログラムが記録された記録媒体

技術分野

0001

本発明は、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質の向上した液晶表示装置駆動方法、液晶表示装置の駆動装置、そのプログラムおよび記録媒体、並びに、液晶表示装置に関するものである。

背景技術

0002

従来から、例えば、後述する特許文献1〜5に示すように、1画像を表示するフレームを複数のサブフレーム時分割して駆動する表示装置が広く使われている。これらの構成では、液晶表示装置のようにホールド型の表示装置において、1フレーム期間内黒表示あるいは暗表示期間を設けることによって、CRT(Cathode−Ray Tube)のようなインパルス型発光に近づけ、動画表示時の画質を向上させている。

0003

また、後述する特許文献6に示すように、液晶表示装置の応答速度を向上させるために、前回から今回への階調遷移を強調するように、駆動信号変調して駆動する方法も使用されている。

0004

さらに、後述する非特許文献1および2では、PVA(Patterned Vertial Alignment)モードの液晶セルの応答速度を向上させるために、画素に、プレティルト信号を印加した後で、オーバーシュート信号を印加する構成が記載されている。
特開平4−302289号公報(公開日:1994年10月26日)特開平5−68221号公報(公開日:1995年3月19日)特開2001−281625号公報(公開日:2001年10月10日)特開2002−23707号公報(公開日:2002年1月25日)特開2003−22061号公報(公開日:2003年1月24日)特許第2650479号公報(発行日:1997年9月3日)特開2003−295160号公報(公開日;2003年10月15日)特開2004−62146号公報(公開日;2004年2月26日)特開2004−78157号公報(公開日;2004年3月11日)特開2004−258139号公報(公開日;2004年9月16日)Sang Soo Kim、15.4:Invited Paper:Super PVA Sets New State−of−the−Art−for LCD−TV、SID 04 DIGEST、2004年、pp760−pp763Jang−Kun Song,et al.、48.2:DCCII:Novel Method for Fast Response Time in PVA Mode、SID 04 DIGEST、2004年、pp1344−pp1347新編色彩科学ハンドブック;第2版(東京大出版会;公開日;1998年6月10日)

0005

しかしながら、上記構成のいずれであっても、動画表示時の画質向上は充分ではなく、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質の向上した液晶表示装置が求められている。

0006

本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質の向上した液晶表示装置の駆動方法、液晶表示装置の駆動装置、そのプログラムおよび記録媒体、並びに、液晶表示装置を提供することにある。

0007

本発明に係る液晶表示装置の駆動方法は、上記課題を解決するために、垂直配向モードの液晶セルをノーマリブラックモード(Normally Black Mode:電圧無印加時には、黒表示となるモード)で駆動する液晶表示装置の駆動方法であって、画素への入力映像データが入力される度に繰り返される生成工程を含み、当該各生成工程では、当該画素を時分割駆動するために、当該画素への入力映像データに応じて、当該画素への出力映像データが、当該入力周期毎に予め定められた複数の個数生成される液晶表示装置の駆動方法において、上記各生成工程には、上記入映像データが予め定められた閾値よりも低い輝度を示している場合に行われ、上記複数個の出力映像データのうち、少なくとも1つを、暗表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値に設定し、残余の出力映像データのうちの少なくとも1つを増減して、当該複数個の出力映像データによって駆動される期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御する低輝度工程と、上記入力映像データが予め定められた閾値よりも高い輝度を示している場合に行われ、上記複数個の出力映像データのうち、少なくとも1つを、明表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値に設定し、残余の出力映像データのうちの少なくとも1つを増減して、当該複数個の出力映像データによって駆動される期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御する高輝度工程とが含まれていると共に、上記低輝度工程にて、入力映像データが黒を示している場合に生成される上記複数個の出力映像データの少なくとも1つは、黒以外の輝度を示していることを特徴としている。なお、入力映像データが黒を示している場合、上記複数個の出力映像データの少なくとも2つを、互いに異なる値に設定してもよい。また、暗表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値は、黒以外の値に設定されていてもよい。さらに、入力映像データが黒を示している場合、上記複数個の出力映像データのうち、それぞれに応じて画素が駆動される期間が最も後の出力映像データを、上記黒以外の輝度を示す値に設定してもよい。

0008

これらの構成では、上記入力映像データが予め定められた閾値よりも低い輝度を示している場合(暗表示の場合)、上記複数個の出力映像データのうち、少なくとも1つは、暗表示用に予め定められた範囲の輝度(暗表示用の輝度)を示す値に設定されると共に、当該複数個の出力映像データによって駆動される期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御するために、残余の出力映像データのうちの少なくとも1つが増減される。したがって、殆どの場合で、暗表示用の輝度を示す出力映像データに応じて駆動されている期間(暗表示期間)における画素の輝度を、残余の期間よりも低く設定できる。

0009

また、上記入力映像データが予め定められた閾値よりも高い輝度を示している場合(明表示の場合)、上記複数個の出力映像データのうち、少なくとも1つは、明表示用に予め定められた範囲の輝度(明表示用の輝度)を示す値に設定されると共に、当該複数個の出力映像データによって駆動される期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御するため、残余の出力映像データのうちの少なくとも1つが増減される。したがって、殆どの場合で、明表示用の輝度を示す出力映像データに応じて駆動されている期間(明表示期間)以外の期間における画素の輝度を、明表示期間よりも低く設定できる。

0010

これらの結果、殆どの場合、各入力周期毎に少なくとも1回、他の期間よりも画素の輝度が低い期間を設けることができるので、液晶表示装置が動画を表示する際の画質を向上させることができる。また、明表示の場合、入力映像データの示す輝度が高くなるに従って、明表示期間以外の期間における画素の輝度が高くなっていくので、各入力周期毎に少なくとも1回、暗表示を行う構成と比較して、各入力周期全体における画素の輝度の時間積分値を上昇させることができ、より明るい表示が可能な液晶表示装置を実現できる。

0011

なお、明表示期間以外の期間における画素の輝度が高くなっても、明表示期間の輝度との差が、ある程度以上あれば、動画表示時の画質を向上できるので、殆どの場合に、動画表示時の画質を向上できる。

0012

また、垂直配向モードの液晶表示装置であっても、画素の輝度が最大に近かったり、最小に近かったりする場合の方が、それらの中間の場合よりも、その輝度を許容範囲内に維持可能な視野角が広くなっている。これは、最大または最小輝度に近い状態では、液晶分子配向状態コントラストへの要請から単純なものとなり補正しやすいと共に、映像的にも好ましい結果を生み易いので、最大および最小(特に最小の輝度に近い部分)を、より選択的に視野角保証するからである。したがって、時分割駆動しない場合は、好適に中間調表示可能な視野角が狭くなり、その範囲外から見ると、白浮きなどの不具合が発生する虞れがある。

0013

ところが、上記構成では、暗表示の場合、上記出力映像データの1つが暗表示用の輝度を示す値に設定されるので、当該暗表示期間には、画素の輝度が許容範囲内に維持される視野角を拡大できる。同様に、明表示の場合は、上記出力映像データの1つが暗表示用の輝度を示す値に設定されるので、当該暗表示期間には、画素の輝度が許容範囲内に維持される視野角を拡大できる。この結果、時分割駆動しない構成よりも、白浮きなどの不具合の発生を防止でき、視野角を拡大できる。

0014

ここで、垂直配向モードの液晶セルをノーマリブラックモードで駆動する場合、黒表示状態、すなわち、略垂直配向状態にある液晶分子に電界を印加して、当該液晶分子を傾斜させようとすると、当該液晶分子は、方位配向方向の、基板に平行な面内成分)と傾斜角度(基板に垂直な方向から配向方向への角度)との双方を決定する必要がある。一方、既に方位が決定されている液晶分子は、電界に応じて自らの傾斜角を決定すればよい。この結果、垂直配向モードの液晶セルをノーマリブラックモードで駆動する場合、画素が黒を表示している状態から中間階調への応答時間は、黒よりも明るい暗表示状態から当該中間階調への応答時間よりも長くなってしまう。

0015

これに対して、上記構成では、上記低輝度工程にて、入力映像データが黒を示している場合に生成される上記複数個の出力映像データの少なくとも1つは、黒以外の輝度を示している。この結果、入力映像データが黒を示している場合に全出力映像データを黒を示す値に設定する構成と比較して、中間階調への応答速度を大幅に向上でき、動画表示時の画質を大幅に向上できる。なお、黒以外の輝度が充分に暗ければ、画素が実際には黒を表示していなくても、何ら支障なく、ユーザは、当該画素を黒と認識する。

0016

これらの結果、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質が向上された液晶表示装置を実現できる。

0017

また、本発明に係る液晶表示装置の駆動方法は、上記課題を解決するために、垂直配向モードの液晶セルをノーマリブラックモードで駆動する液晶表示装置の駆動方法において、上記液晶パネルの画素への入力映像データが予め定められた閾値よりも低い輝度を示している場合に行われ、当該入力映像データによって駆動される単位期間を複数の期間に分割して生成される各分割期間のうち、少なくとも1つの分割期間には、当該画素の輝度を、暗表示用に予め定められた範囲の輝度に設定し、残余の分割期間における画素の輝度を制御して、上記単位期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御する低輝度制御工程と、上記液晶パネルの画素への入力映像データが予め定められた閾値よりも高い輝度を示している場合に行われ、当該入力映像データによって駆動される単位期間を複数の期間に分割して生成される各分割期間のうち、少なくとも1つの分割期間には、当該画素の輝度を、明表示用に予め定められた範囲の輝度に設定し、残余の分割期間における画素の輝度を制御して、上記単位期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御する高輝度制御工程とを含み、上記低輝度工程にて、入力映像データが黒を示している場合、各分割期間のうちの少なくとも1つでは、上記画素の輝度を、黒以外の輝度に制御することを特徴としている。なお、入力映像データが黒を示している場合、上記複数個の分割期間の少なくとも2つを、互いに異なる輝度に設定してもよい。また、暗表示用に予め定められた範囲の輝度は、黒以外の値に設定されていてもよい。さらに、入力映像データが黒を示している場合、上記複数個の分割期間のうち、最後の分割期間の輝度を、上記黒以外の輝度に制御してもよい。

0018

これらの構成でも、上記液晶表示装置の駆動方法と同様に、殆どの場合、単位期間毎に少なくとも1回、他の分割期間よりも画素の輝度が低い期間を設けることができるので、液晶表示装置が動画を表示する際の画質を向上させることができる。さらに、明表示の場合、入力映像データの示す輝度が高くなるに従って、明表示用に予め定められた範囲の輝度に設定する分割期間(明表示期間)以外の期間における画素の輝度が高くなっていくので、より明るい表示が可能な液晶表示装置を実現できる。

0019

さらに、上記構成では、上記液晶表示装置の駆動方法と同様に、入力映像データが黒を示している場合には、分割期間の少なくとも1つは、黒以外の輝度に制御される。この結果、入力映像データが黒を示している場合に全分割期間を黒表示に制御する構成と比較して、中間階調への応答速度を大幅に向上でき、動画表示時の画質を大幅に向上できる。

0020

これらの結果、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質が向上された液晶表示装置を実現できる。

0021

一方、本発明に係る液晶表示装置の駆動装置は、上記課題を解決するために、画素への入力映像データが入力される度に、当該画素を時分割駆動するために、当該画素への入力映像データに応じて、当該画素への出力映像データを、当該入力周期毎に予め定められた複数の個数生成する生成手段を有し、垂直配向モードの液晶セルをノーマリブラックモードで駆動する液晶表示装置の駆動装置において、上記生成手段は、上記入力映像データが予め定められた閾値よりも低い輝度を示している場合、上記複数個の出力映像データのうち、少なくとも1つを、暗表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値に設定し、残余の出力映像データのうちの少なくとも1つを増減して、当該複数個の出力映像データによって駆動される期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御する一方、上記入力映像データが予め定められた閾値よりも高い輝度を示している場合、上記複数個の出力映像データのうち、少なくとも1つを、明表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値に設定し、残余の出力映像データのうちの少なくとも1つを増減して、当該複数個の出力映像データによって駆動される期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御すると共に、上記生成手段は、入力映像データが黒を示している場合、上記複数個の出力映像データの少なくとも1つを、黒以外の輝度を示す値に設定することを特徴としている。

0022

また、上記構成に加えて、上記生成手段は、入力映像データが黒を示している場合、上記複数個の出力映像データの少なくとも2つを、互いに異なる値に設定してもよい。さらに、上記構成に加えて、暗表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値は、黒以外の値に設定されていてもよい。また、上記構成に加えて、上記生成手段は、入力映像データが黒を示している場合、上記複数個の出力映像データのうち、それぞれに応じて画素が駆動される期間が最も後の出力映像データを、上記黒以外の輝度を示す値に設定してもよい。

0023

これらの構成でも、上記液晶表示装置の駆動装置と同様に、殆どの場合、各入力周期毎に少なくとも1回、他の期間よりも画素の輝度が低い期間を設けることができるので、液晶表示装置が動画を表示する際の画質を向上させることができる。さらに、明表示の場合、入力映像データの示す輝度が高くなるに従って、明表示期間以外の期間における画素の輝度が高くなっていくので、より明るい表示が可能な液晶表示装置を実現できる。

0024

さらに、上記構成では、上記液晶表示装置の駆動方法と同様に、入力映像データが黒を示している場合に生成される上記複数個の出力映像データの少なくとも1つは、黒以外の輝度を示している。この結果、入力映像データが黒を示している場合に全出力映像データを黒を示す値に設定する構成と比較して、中間階調への応答速度を大幅に向上でき、動画表示時の画質を大幅に向上できる。

0025

これらの結果、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質が向上された液晶表示装置を実現できる。

0026

さらに、上記構成に加えて、上記生成手段は、上記残余の出力映像データのうちの特定の1つである特定出力映像データを増減して、上記時間積分値を制御すると共に、当該複数個の出力映像データのうち、上記特定出力映像データ以外を、上記暗表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値、または、明表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値に設定してもよい。

0027

当該構成では、上記複数個の出力映像データのうち、上記特定出力映像データ以外の映像データは、暗表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値、または、明表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値に設定されているので、これら特定出力映像データ以外の映像データを、当該両範囲のいずれにも含まれない値に設定する場合と比較して、さらに、白浮きなどの不具合の発生を防止でき、視野角を拡大できる。

0028

また、上記構成に加えて、上記生成手段は、上記複数個の出力映像データのそれぞれに応じて画素が駆動される期間を分割期間、当該複数個の分割期間からなり、上記複数個の出力映像データに応じて当該画素が駆動される期間を単位期間とするとき、上記入力映像データの示す輝度が一番低い領域では、各分割期間のうち、上記単位期間の時間的な中心位置に最も近い分割期間に対応する出力映像データを、上記特定出力映像データとして選択すると共に、入力映像データの示す輝度が徐々に高くなり、当該特定出力映像データが上記明表示用に予め定められた範囲に入ると、当該分割期間の出力映像データを当該範囲内の値に設定し、残余の分割期間のうち、上記単位期間の時間的な中心位置に最も近い分割期間に対応する出力映像データを、新たに上記特定出力映像データとして選択してもよい。

0029

当該構成では、入力映像データの示す輝度に拘わらず、上記単位期間における当該画素の輝度の時間的な重心位置が、当該単位期間の時間的な中心位置の付近に設定されるので、以下の不具合、すなわち、時間的な重心位置が変動することに起因して、動く物体前端後端において、静止時には見えない異常な明暗が見えてしまい、これが動画品質を低下させるという不具合の発生を防止でき、動画表示時の品質を向上できる。

0030

さらに、上記構成に加えて、上記複数の出力映像データのそれぞれによって画素が駆動される期間同士の比率は、上記複数の出力映像データのうち、いずれの出力映像データを上記特定出力映像データとするかを切り換えるタイミングが、当該画素の表現可能な輝度の範囲を等分するタイミングよりも、画素の表現可能な明度の範囲を等分するタイミングに近くなるように設定されていてもよい。

0031

当該構成では、上記複数個の出力映像データによって駆動される期間における当該画素の輝度の時間積分値が、いずれの出力映像データの示す輝度によって主として制御されるかを、適切な明度で切り換えることができるので、輝度の範囲を等分するタイミングで切り換える場合よりも、人に認識される白浮きの量をさらに削減することができ、視野角を、さらに拡大できる。

0032

また、上記構成に加えて、上記生成手段の前または後に配され、上記入力映像データまたは上記各出力映像データの一方である補正対象データを補正すると共に、補正後の補正対象データに応じて画素が駆動される期間を補正対象データの駆動期間と呼ぶとき、上記補正対象データの駆動期間の最後に上記画素が到達している輝度を予測する補正手段を備え、当該補正手段は、今回の補正対象データの補正処理を行う際、これまでの予測結果のうち、上記今回の補正対象データの駆動期間の最初の時点で画素が到達している輝度を示す予測結果に応じて、上記補正対象データを補正すると共に、これまでの予測結果と、これまでの補正対象データと、上記今回の補正対象データとのうち、少なくとも今回の補正対象データに基づいて、上記今回の補正対象データの駆動期間の最後の時点の輝度を予測してもよい。

0033

なお、上記駆動期間の最後の時点の輝度は、例えば、今回の補正対象データの示す輝度としてもよい。この場合は、画素の応答速度が遅い場合には、ある程度の誤差が発生するが、今回の補正対象データ自体を予測結果として用いることができるので、予測のための構成を簡略化できる。一方、これまでの予測結果と、これまでの補正対象データと、上記今回の補正対象データとのうち、少なくとも今回の補正対象データを含む複数に基づいて予測すれば、予測結果を今回映像データとする場合よりも予測のための構成が複雑になるが、画素の応答速度が遅い場合でも、より正確に上記最後の時点の輝度を予測できる。

0034

上記構成では、これまでの予測結果のうち、上記今回の補正対象データの駆動期間の最初の時点で画素が到達している輝度を示す予測結果に応じて、上記今回の補正対象データを補正しているので、画素の応答速度を向上させることができ、上記液晶表示装置の駆動装置が駆動可能な液晶表示装置の種類を増加させることができる。

0035

より詳細には、上記のように、画素を時分割する場合、画素には、時分割駆動しない場合よりも速い応答速度が求められる。ここで、画素の応答速度が充分であれば、上記予測結果を参照せず、今回の補正対象データをそのまま出力しても、今回の駆動期間の最後の時点における画素の輝度は、今回の補正対象データの示す輝度に到達する。ところが、画素の応答速度が不足すると、今回の補正対象データをそのまま出力しただけでは、上記最後の時点における画素の輝度を今回の補正対象データの示す輝度に到達させることが難しくなる。この結果、時分割駆動する駆動装置が駆動可能な液晶表示装置の種類は、時分割駆動しない場合よりも限定されやすい。

0036

これに対して、上記構成では、上記予測結果に応じて今回の補正対象データを補正するので、例えば、応答速度が足りないと見込まれる場合は、階調遷移を強調して画素の応答速度を向上させるなど、予測結果に応じた処理が可能になり、画素の応答速度を向上させることができる。

0037

一方、本発明に係る液晶表示装置は、上記液晶表示装置の駆動装置のいずれかと、当該駆動装置によって駆動される液晶表示装置とを備えていることを特徴としている。したがって、上記液晶表示装置の駆動装置と同様、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質が向上された液晶表示装置を実現できる。

0038

また、本発明に係る液晶表示装置は、垂直配向モードの液晶セルと、ノーマリブラックモードで駆動する駆動装置とを有する液晶表示装置において、上記駆動装置は、液晶セルの画素への入力映像データが予め定められた閾値よりも低い輝度を示している場合、当該入力映像データによって駆動される単位期間を複数の期間に分割して生成される各分割期間のうち、少なくとも1つの分割期間には、当該画素の輝度を、暗表示用に予め定められた範囲の輝度に設定し、残余の分割期間における画素の輝度を制御して、上記単位期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御する一方、上記液晶パネルの画素への入力映像データが予め定められた閾値よりも高い輝度を示している場合、当該入力映像データによって駆動される単位期間を複数の期間に分割して生成される各分割期間のうち、少なくとも1つの分割期間には、当該画素の輝度を、明表示用に予め定められた範囲の輝度に設定し、残余の分割期間における画素の輝度を制御して、上記単位期間における当該画素の輝度の時間積分値を制御すると共に、入力映像データが黒を示している場合、各分割期間のうちの少なくとも1つでは、上記画素の輝度を、黒以外の輝度に制御することを特徴としている。

0039

当該構成でも、上述した液晶表示装置の駆動方法と同様に、殆どの場合、単位期間毎に少なくとも1回、他の分割期間よりも画素の輝度が低い期間を設けることができるので、液晶表示装置が動画を表示する際の画質を向上させることができる。さらに、明表示の場合、入力映像データの示す輝度が高くなるに従って、明表示用に予め定められた範囲の輝度に設定する分割期間(明表示期間)以外の期間における画素の輝度が高くなっていくので、より明るい表示が可能な液晶表示装置を実現できる。さらに、上記構成では、上記液晶表示装置の駆動方法と同様に、入力映像データが黒を示している場合には、分割期間の少なくとも1つは、黒以外の輝度に制御される。この結果、入力映像データが黒を示している場合に全分割期間を黒表示に制御する構成と比較して、中間階調への応答速度を大幅に向上でき、動画表示時の画質を大幅に向上できる。これらの結果、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質が向上された液晶表示装置を実現できる。

0040

また、上記構成に加えて、上記駆動装置は、上記残余の分割期間のうちの特定の1つである特定分割期間の輝度を増減して、上記時間積分値を制御すると共に、当該複数個の分割期間のうち、上記特定分割期間以外の輝度を、上記暗表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値、または、明表示用に予め定められた範囲の輝度を示す値に設定してもよい。

0041

当該構成では、上記複数個の分割期間のうち、上記特定分割期間以外の分割期間では、画素の輝度が暗表示用に予め定められた範囲の輝度、または、明表示用に予め定められた範囲の輝度に設定されているので、これら特定分割期間以外の分割期間を、当該両範囲のいずれにも含まれない輝度に設定する場合と比較して、さらに、白浮きなどの不具合の発生を防止でき、視野角を拡大できる。

0042

さらに、上記構成に加えて、上記駆動装置は、上記入力映像データの示す輝度が一番低い領域では、各分割期間のうち、上記単位期間の時間的な中心位置に最も近い分割期間を上記特定分割期間として選択すると共に、入力映像データの示す輝度が徐々に高くなり、当該分割期間の輝度が上記明表示用に予め定められた範囲に入ると、当該分割期間の輝度を当該範囲内の値に設定し、残余の分割期間のうち、上記単位期間の時間的な中心位置に最も近い分割期間を、新たに上記特定分割期間として選択してもよい。

0043

当該構成では、入力映像データの示す輝度に拘わらず、上記単位期間における当該画素の輝度の時間的な重心位置が、当該単位期間の時間的な中心位置の付近に設定されるので、以下の不具合、すなわち、時間的な重心位置が変動することに起因して、動く物体の前端や後端において、静止時には見えない異常な明暗が見えてしまい、これが動画品質を低下させるという不具合の発生を防止でき、動画表示時の品質を向上できる。

0044

また、上記構成に加えて、上記各分割期間同士の比率は、当該複数の分割期間のうち、いずれの分割期間を上記特定出力分割期間とするかを切り換えるタイミングが、当該画素の表現可能な輝度の範囲を等分するタイミングよりも、画素の表現可能な明度の範囲を等分するタイミングに近くなるように設定されていてもよい。

0045

当該構成では、上記単位期間における当該画素の輝度の時間積分値が、いずれの分割期間における輝度によって主として制御されるかを、適切な明度で切り換えることができるので、輝度の範囲を等分するタイミングで切り換える場合よりも、人に認識される白浮きの量をさらに削減することができ、視野角を、さらに拡大できる。

0046

さらに、上記構成に加えて、テレビジョン放送を受信し、当該テレビジョン放送によって伝送された映像を示す映像信号を上記液晶表示装置の駆動装置へ入力する受像手段を備え、液晶テレビジョン受像機として動作してもよい。また、上記構成に加えて、上記液晶表示装置の駆動装置には、外部から映像信号が入力されていると共に、当該映像信号を示す映像を表示する液晶モニタ装置として動作してもよい。

0047

これらの構成では、上記液晶表示装置が液晶テレビジョン受像機または液晶モニタ装置として動作するので、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質の向上した液晶テレビジョン受像機または液晶モニタ装置を実現できる。

0048

ところで、液晶表示装置を制御する装置は、ハードウェアで実現してもよいし、プログラムをコンピュータに実行させることによって実現してもよい。具体的には、本発明に係るプログラムは、ノーマリブラックモードで駆動される垂直配向モードの液晶セルを有する液晶表示装置を制御するコンピュータに、上記液晶表示装置の駆動方法のいずれかの各各工程を実行させるプログラムであり、本発明に係る記録媒体には、当該プログラムが記録されている。

0049

これらのプログラムがコンピュータによって実行されると、当該コンピュータは、上記液晶表示装置の駆動方法に従って、上記液晶表示装置を制御できる。したがって、上記液晶表示装置の駆動方法と同様に、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質の向上した液晶表示装置を提供できる。

0050

このように本発明によれば、入力映像データが黒を示している場合、分割期間の少なくとも1つは、黒以外の輝度に制御されるので、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質の向上した液晶表示装置を提供できる。したがって、液晶テレビジョン受像機や液晶モニタをはじめとする種々の液晶表示装置の駆動装置として、広く好適に使用できる。

0051

本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分わかるであろう。また、本発明の利益は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。

図面の簡単な説明

0052

本発明の実施形態を示すものであり、画像表示装置に設けられた信号処理回路の要部構成を示すブロック図である。上記画像表示装置の要部構成を示すブロック図である。上記画像表示装置を備えたテレビジョン受像機の要部構成を示すブロック図である。上記画像表示装置を備えた液晶モニタ装置の要部構成を示すブロック図である。上記画像表示装置に設けられた画素の構成例を示す回路図である。上記画像表示装置に設けられた液晶セルを示すものであり、電圧無印加状態を示す模式図である。上記画像表示装置に設けられた液晶セルを示すものであり、電圧印加状態を示す模式図である。上記液晶セルの構成例を示すものであり、画素電極近傍を示す平面図である。上記画素を時分割せずに駆動した場合に、当該画素を正面から見たときと斜めから見たときの輝度の相違を示すグラフである。上記信号処理回路からの映像信号に応じて画素が駆動された場合に、当該画素を正面から見たときと斜めから見たときの輝度の相違を示すグラフである。比較例を示すものであり、信号処理部に入出力される映像データの時間変化を示すタイミングチャートである。上記信号処理部により画像表示装置が駆動された場合の輝度変化を示すグラフである。本実施形態に係る信号処理部に入出力される映像データの時間変化を示すタイミングチャートである。上記信号処理部により画像表示装置が駆動された場合の輝度変化を示すグラフである。暗表示されるサブフレームの輝度を変更しながら、黒表示時の平均輝度およびコントラスト比を評価した結果を示す図面である。比較例を示すものであり、信号処理回路内の変調処理部の前段に、γ補正回路を設けた構成を示すブロック図である。上記実施形態に係る信号処理回路に設けられた変調処理部の構成例を示すものであり、変調処理部の要部構成を示すブロック図である。図14に示した輝度のグラフを明度に変換したものを示すグラフである。図1に示したフレームメモリに入力される映像信号と、フレームメモリから前段LUT後段LUTに出力される映像信号を示す説明図である。本実施形態において、フレームを3:1に分割する場合における、前段表示信号と後段表示信号とに関する走査信号線ONタイミングを示す説明図である。本実施形態において、フレームを3:1に分割した場合における、予定明度と実際明度との関係を示すグラフである。電極間電圧極性フレーム周期反転させる方法を示す説明図である。電極間電圧の極性をフレーム周期で反転させる他の方法を示す説明図である。液晶の応答速度を説明するための図であり、中間階調の表示信号を表示する場合の、1フレームで液晶に印加される電圧を説明した図である。液晶の応答速度を説明するための図であり、電極間電圧を示した図である。液晶の応答速度を説明するための図であり、液晶の応答速度が遅い場合の電極間電圧を示した図である。応答速度の遅い液晶を用いてサブフレーム表示を行う場合に、液晶パネルから出力される表示輝度(予定輝度と実際輝度との関係)を示すグラフである。表示輝度がLmaxの3/4および1/4の場合に、前サブフレームおよび後サブフレームによって表示される輝度を示すグラフである。液晶に印加される電圧(液晶電圧)の極性をサブフレーム周期で変えた場合の、液晶電圧の遷移状態を示すグラフである。電極間電圧の極性をフレーム周期で反転させる方法を示す説明図であり、1フレームの間、同極性の電圧を印加する方法をとったときを示している。電極間電圧の極性をフレーム周期で反転させる方法を示す説明図であり、1フレーム内の2つのサブフレーム間で液晶電圧を逆極性とし、さらに、後サブフレームと、1つ後のフレームの前サブフレームとを同極性とする方法をとったときを示している。液晶パネルにおける4つのサブ画素と、各画素の液晶電圧の極性を示す説明図である。液晶パネルにおける4つのサブ画素と、各画素の液晶電圧の極性を示す別の説明図である。液晶パネルにおける4つのサブ画素と、各画素の液晶電圧の極性を示す別の説明図である。液晶パネルにおける4つのサブ画素と、各画素の液晶電圧の極性を示す別の説明図である。画素分割で駆動される液晶パネルの構成を示す説明図である。ソースラインSに正(≧Vcom)の表示信号が印加された場合における、部分画素の液晶容量に印加される電圧(液晶電圧)を示すグラフであり、補助容量配線CS1の補助信号立ち上がった場合を示している。ソースラインSに負(≦Vcom)の表示信号が印加された場合における、部分画素の液晶容量に印加される電圧(液晶電圧)を示すグラフであり、補助容量配線CS1の補助信号が立ち下がった場合を示している。ソースラインSに正(≧Vcom)の表示信号が印加された場合における、部分画素の液晶容量に印加される電圧(液晶電圧)を示すグラフであり、補助容量配線CS2の補助信号は立ち下がった場合を示している。ソースラインSに負(≦Vcom)の表示信号が印加された場合における、部分画素の液晶容量に印加される電圧(液晶電圧)を示すグラフであり、補助容量配線CS2の補助信号が立ち上がった場合を示している。画素分割駆動を行わない場合における、2つの視野角(0°(正面)および60°)での、液晶パネル21の透過率印加電圧との関係を示すグラフである。1フレームごとに液晶電圧の極性を反転させながらサブフレーム表示を行う場合における、液晶電圧(1画素分)の変化を示すグラフである。画素分割駆動において輝度の高くなる部分画素(明画素)の液晶電圧を示すグラフである。同じく輝度の低くなる部分画素(暗画素)の液晶電圧を示すグラフである。図30(b)に対応する、明画素の輝度を示すグラフである。図30(c)に対応する、暗画素の輝度を示すグラフである。フレーム周期で極性反転を行う場合における、明画素の輝度を示すグラフである。フレーム周期で極性反転を行う場合における、暗画素の輝度を示すグラフである。サブフレーム表示,極性反転駆動および画素分割駆動を組み合わせて表示を行った結果(破線および実線)と、通常ホールド表示を行った結果(一点鎖線および実線)と合わせて示すグラフである。サブフレーム周期で極性反転を行う場合における、明画素の輝度を示すグラフである。サブフレーム周期で極性反転を行う場合における、暗画素の輝度を示すグラフである。均等な3つのサブフレームにフレームを分割して表示を行った結果(破線および実線)と、通常ホールド表示を行った結果(一点鎖線および実線)とを合わせて示すグラフである。フレームを3つに分割し、フレームごとに電圧極性を反転した場合における、液晶電圧の遷移を示すグラフである。フレームを3つに分割し、サブフレームごとに電圧極性を反転した場合における、液晶電圧の遷移を示すグラフである。輝度を調整しないサブフレームにおける、表示部に出力される信号階調(%;表示信号の輝度階調)と、各信号階調に応じた実際輝度階調(%)との関係(視野角階調特性(実測))を示すグラフである。本発明の他の実施形態を示すものであり、信号処理回路の要部構成を示すブロック図である。上記信号処理回路に設けられた変調処理部の構成例を示すものであり、変調処理部の要部構成を示すブロック図である。上記信号処理回路の動作を示すタイミングチャートである。上記信号処理回路に設けられた変調処理部の他の構成例を示すものであり、変調処理部の要部構成を示すブロック図である。上記信号処理回路の動作を示すタイミングチャートである。変形例を示すものであり、変調処理部の要部構成を示すブロック図である。他の変形例を示すものであり、変調処理部の要部構成を示すブロック図である。上記液晶セルの他の構成例を示すものであり、画素電極を示す斜視図である。上記液晶セルのさらに他の構成例を示すものであり、画素電極近傍を示す平面図である。上記液晶セルの別の構成例を示すものであり、画素電極を示す斜視図である。上記液晶セルのまた別の構成例を示すものであり、画素電極および対向電極を示す斜視図である。上記液晶セルのさらに他の構成例を示すものであり、画素電極を示す平面図である。

符号の説明

0053

1画像表示装置(液晶表示装置)
44・44c制御回路(生成手段)
31・31a〜31f変調処理部(補正手段)
111液晶セル
VS映像信号源(受像手段)
SPIX(1,1)…サブ画素(画素)

発明を実施するための最良の形態

0054

〔第1の実施形態〕
本発明の一実施形態について図1ないし図38に基づいて説明すると以下の通りである。すなわち、本実施形態に係る画像表示装置は、入力映像データが黒を示している場合であっても、分割期間(例えば、サブフレーム)の少なくとも1つは、黒以外の輝度に制御することによって、より明るく、視野角が広く、応答速度が速く、しかも、動画表示時の画質を向上可能な液晶表示装置であって、例えば、テレビジョン受像機の画像表示装置として、好適に使用できる。なお、当該テレビジョン受像機が受像するテレビジョン放送の一例としては、地上波テレビジョン放送BS(Broadcasting Satellite)ディジタル放送やCS(Communication Satellite)ディジタル放送などの人工衛星を用いた放送、あるいは、ケーブルテレビテレビジョン放送などが挙げられる。

0055

以下では、入力映像データが黒を示している場合であってもサブフレーム期間の少なくとも1つを黒以外の輝度に設定するための信号処理回路について説明する前に、本実施形態で例示する画像表示装置全体の構成について簡単に説明する。

0056

すなわち、当該画像表示装置(表示装置)1のパネル11は、例えば、R、G、Bの各色を表示可能なサブ画素から1つの画素を構成し、各サブ画素の輝度を制御することによって、カラー表示可能なパネルであって、例えば、図2に示すように、マトリクス状に配されたサブ画素SPIX(1,1)〜SPIX(n,m)を有する画素アレイ(表示部)2と、画素アレイ2のデータ信号線SL1〜SLnを駆動するデータ信号線駆動回路3と、画素アレイ2の走査信号線GL1〜GLmを駆動する走査信号線駆動回路4とを備えている。また、画像表示装置1には、両駆動回路3・4へ制御信号を供給する制御回路12と、映像信号源VSから入力される映像信号DATに基づいて、上記制御回路12へ与える映像信号DAT2を生成する信号処理回路21とが設けられている。なお、これらの回路は、電源回路13からの電力供給によって動作している。また、本実施形態では、走査信号線GL1〜GLmに沿った方向に隣接する3つのサブ画素SPIXから、1つの画素PIXが構成されている。なお、本実施形態に係るサブ画素SPIX(1,1)…が特許請求の範囲に記載の画素に対応している。

0057

ここで、上記映像信号源VSは、映像信号DATを生成できれば、どのような装置であってもよいが、一例として、当該画像表示装置1を含む装置がテレビジョン受像機の場合は、テレビジョン放送を受信し、当該テレビジョン放送によって伝送された映像を示す映像信号を生成するチューナ(受像手段)が挙げられる。この場合、チューナとしての映像信号源VSは、放送信号チャネルを選択し、選択されたチャネルのテレビ映像信号を、信号処理回路21に伝達し、信号処理回路21が、当該テレビ映像信号に基づいて、信号処理後の映像信号DAT2を生成する。また、当該画像表示装置1を含む装置が液晶モニタ装置の場合、上記映像信号源VSとして、例えば、パーソナルコンピュータなどが挙げられる。

0058

より詳細には、画像表示装置1を含む装置がテレビジョン受像機100aの場合、当該テレビジョン受像機100aは、映像信号源VSと画像表示装置1とを備え、図3(a)に示すように、当該映像信号源VSには、例えば、テレビ放送信号が入力される。さらに、当該映像信号源VSは、当該テレビ放送信号からのチャネルを選択し、選択されたチャネルのテレビ映像信号を、映像信号DATとして出力するチューナ部TSを備えている。

0059

一方、画像表示装置1を含む装置が液晶モニタ装置100bである場合、当該液晶モニタ装置100bは、図3(b)に示すように、例えば、パーソナルコンピュータなどからの映像のモニタ信号を、液晶パネル11への映像信号として出力するモニタ信号処理部101を備えている。なお、当該モニタ信号処理部101は、信号処理回路21あるいは制御回路12自体であってもよいし、これらの前段または後段に設けられる回路であってもよい。

0060

なお、以下では、説明の便宜上、例えば、i番目のデータ信号線SLiのように、位置を特定する必要がある場合にのみ、位置を示す数字または英字を付して参照し、位置を特定する必要がない場合や総称する場合には、位置を示す文字を省略して参照する。

0061

上記画素アレイ2は、複数(この場合は、n本)のデータ信号線SL1〜SLnと、各データ信号線SL1〜SLnに、それぞれ交差する複数(この場合は、m本)の走査信号線GL1〜GLmとを備えており、1からnまでの任意の整数をi、1からmまでの任意の整数をjとすると、データ信号線SLiおよび走査信号線GLjの組み合わせ毎に、サブ画素SPIX(i,j)が設けられている。

0062

本実施形態の場合、各サブ画素SPIX(i,j)は、隣接する2本のデータ信号線SL(i−1)・SLiと、隣接する2本の走査信号線GL(j−1)・GLjとで囲まれた部分に配されている。

0063

上記サブ画素SPIX(i,j)は、例えば、図4に示すように、スイッチング素子として、ゲートが走査信号線GLjへ、ソースがデータ信号線SLiに接続された電界効果トランジスタSW(i,j)と、当該電界効果トランジスタSW(i,j)のドレインに、一方電極が接続された画素容量Cp(i,j)とを備えている。また、画素容量Cp(i,j)の他端は、全サブ画素SPIX…に共通の共通電極線に接続されている。上記画素容量Cp(i,j)は、液晶容量CL(i,j)と、必要に応じて付加される補助容量Cs(i,j)とから構成されている。

0064

上記サブ画素SPIX(i,j)において、走査信号線GLjが選択されると、電界効果トランジスタSW(i,j)が導通し、データ信号線SLiに印加された電圧が画素容量Cp(i,j)へ印加される。一方、当該走査信号線GLjの選択期間が終了して、電界効果トランジスタSW(i,j)が遮断されている間、画素容量Cp(i,j)は、遮断時の電圧を保持し続ける。ここで、液晶の透過率あるいは反射率は、液晶容量CL(i,j)に印加される電圧によって変化する。したがって、走査信号線GLjを選択し、当該サブ画素SPIX(i,j)への映像データに応じた電圧をデータ信号線SLiへ印加すれば、当該サブ画素SPIX(i,j)の表示状態を、当該映像データに合わせて変更できる。

0065

本実施形態に係る上記画像表示装置1は、液晶セルとして、垂直配向モードの液晶セル、すなわち、電圧無印加時には、液晶分子が基板に対して略垂直に配向し、サブ画素SPIX(i,x)の液晶容量CL(i,j)への印加電圧に応じて、液晶分子が垂直配向状態から傾斜する液晶セルを採用しており、当該液晶セルをノーマリブラックモードで使用している。

0066

より詳細には、本実施形態に係る画素アレイ2は、図5に示すように、垂直配向(VA)方式の液晶セル(液晶表示装置)111と、当該液晶セル111の両側に配された偏光板112・113とを積層して構成されている。

0067

上記液晶セル111は、各サブ画素SPIXにそれぞれ対応する画素電極121aが設けられたTFT(Thin Film Transistor)基板111aと、対向電極121bが設けられた対向基板111bと、両基板111a・111bにて挟持され、負の誘電方性を有するネマチック液晶からなる液晶層111cとを備えている。なお、本実施形態に係る画像表示装置1は、カラー表示可能であり、上記対向基板111bには、各サブ画素SPIXの色に対応するカラーフィルタ(図示せず)が形成されている。

0068

さらに、上記TFT基板111aには、液晶層111c側の表面に垂直配向膜122aが形成されている。同様に、上記対向基板111bの液晶層111c側の表面には、垂直配向膜122bが形成されている。これにより、上記両電極121a・121b間に電圧が印加されていない状態において、両基板111a・111b間に配された液晶層111cの液晶分子Mを、上記基板111a・111b表面に対して略垂直に配向させることができる。

0069

一方、両電極121a・121b間に電圧が印加されると、液晶分子Mは、上記基板111a・111bの法線方向に沿った状態(電圧無印加状態)から、印加電圧に応じた傾斜角で傾斜する(図6参照)。なお、両基板111a・111bが対向しているので、特に区別する必要がある場合を除いて、それぞれの法線方向および面内方向を、単に法線方向あるいは面内方向と称する。

0070

ここで、本実施形態に係る液晶セル111は、マルチドメイン配向の液晶セルであって、各サブ画素SPIXが複数の範囲(ドメイン)に分割され、配向方向、すなわち、電圧印加時に液晶分子Mが傾斜する際の方位(配向方向の面内成分)が、各ドメイン間で異なるように制御されている。

0071

具体的には、図7に示すように、上記画素電極121aには、断面形状が山型で、面内の形状がジグザグと略直角に曲がる突起列123a…が、ストライプ状に形成されている。一方、上記対向電極121bには、面内の形状がジグザグと略直角に曲がるスリット(開口部:電極が形成されていない部分)123b…が、ストライプ状に形成されている。これらの突起列123aとスリット123bの面内方向における間隔は、予め定められた間隔に設定されている。また、上記突起列123aは、上記画素電極121a上に感光性樹脂を塗布し、フォトリソグラフィー工程で加工することで形成されている。さらに、上記両電極121a・121bは、それぞれの基板111a・111b上にITO(Indium Tin Oxide)膜を成膜した後、その上にフォトレジストを塗布して電極のパターン露光して現像した後エッチングすることにより形成されており、上記スリット123bは、対向電極121bを形成する際に、スリット123bの部分を除くようにパターニングすることによって形成される。

0072

ここで、突起列123aの近傍では、液晶分子が、突起列123aの斜面に垂直になるように配向する。加えて、電圧印加時において、突起列123aの近傍の電界は、突起列123aの斜面に平行になるように傾く。ここで、液晶分子は、長軸が電界に垂直な方向に傾くので、液晶分子は、基板表面に対して斜め方向に配向する。さらに、液晶の連続性によって、突起列123aの斜面から離れた液晶分子も斜面近傍の液晶分子と同様の方向に配向する。

0073

同様に、スリット123bのエッジ(スリット123bと対向電極121bとの境界)近傍の領域では、電圧印加時において、基板表面に対して傾斜した電界が形成されるので、液晶分子は、基板表面に対して斜め方向に配向する。さらに、液晶の連続性によって、エッジ近傍の領域から離れた液晶分子もエッジ近傍の液晶分子と同様の方向に配向する。

0074

これらの結果、各突起列123a…およびスリット123b…において、角部Cと角部Cとの間の部分を線部と称すると、突起列123aの線部L123aとスリット123bの線部L123bとの間の領域では、電圧印加時における液晶分子の配向方向の面内成分は、線部L123aから線部L123bへの方向の面内成分と一致する。

0075

ここで、突起列123aおよびスリット123bは、角部Cで略直角に曲がっている。したがって、液晶分子の配向方向は、サブ画素SPIX内で4分割され、サブ画素SPIX内に、液晶分子の配向方向が互いに異なるドメインD1〜D4を形成できる。

0076

一方、図5に示す両偏光板112・113は、偏光板112の吸収軸AA112と偏光板113の吸収軸AA113とが直交するように配置されている(図7参照)。さらに、両偏光板112・113は、それぞれの吸収軸AA112・AA113と、電圧印加時における、上記各ドメインD1〜D4の液晶分子の配向方向の面内成分とが、45度の角度をなすように配置されている(図7参照)。なお、図5では、直交し合う吸収軸AA112と吸収軸AA113との例として、吸収軸AA112を紙面に平行な軸、吸収軸AA113を紙面に直交する軸としているが、それぞれを90°回転させて、吸収軸AA112を紙面に直交する軸、吸収軸AA113を紙面に平行な軸としてもよい。

0077

以上説明した画素アレイ2では、画素電極121aと対向電極121bとの間に電圧を印加している間、液晶セル111の液晶分子は、図6に示すように、基板法線方向に対して、電圧に応じた角度だけ傾斜配向している。これにより、液晶セル111を通過する光には、電圧に応じた位相差が与えられる。

0078

ここで、両偏光板112・113の吸収軸AA112・AA113は、互いに直交するように配置されている。したがって、出射側の偏光板(例えば、112)へ入射する光は、液晶セル111が与える位相差に応じた楕円偏光になり、当該入射光の一部が偏光板112を通過する。この結果、印加電圧に応じて偏光板112からの出射光量を制御でき、階調表示が可能となる。

0079

さらに、上記液晶セル111では、サブ画素内に、液晶分子の配向方向が互いに異なるドメインD1〜D4が形成されている。したがって、あるドメイン(例えば、D1)に属する液晶分子の配向方向に平行な方向から、液晶セル111を見た結果、当該液晶分子が透過光に位相差を与えることができない場合であっても、残余のドメイン(この場合は、D2〜D4)の液晶分子は、透過光に位相差を与えることができる。したがって、各ドメイン同士が、互いに光学的に補償し合うことができる。この結果、液晶セル111を斜め方向から見た場合の表示品位を改善し、視野角を拡大できる。

0080

これとは逆に、画素電極121aと対向電極121bとの間に電圧を印加していない間、液晶セル111の液晶分子は、図5に示すように、垂直配向状態にある。この状態(電圧無印加時)では、法線方向から液晶セル111へ入射した光は、各液晶分子によって位相差が与えられず、偏光状態を維持したままで液晶セル111を通過する。この結果、出射側の偏光板(例えば、112)へ入射する光は、偏光板112の吸収軸AA112に略平行な方向の直線偏光となり、偏光板112を通過することができない。この結果、画素アレイ2は、黒を表示できる。

0081

このように、本実施形態に係る画素アレイ2では、画素電極121aと対向電極121bとの間に電圧を印加することによって、基板表面に対して斜めの電界を発生させ、液晶分子を傾斜配向させる。これにより、画素電極121aへ印加する電圧レベルに応じて、サブ画素SPIXの透過率を変更でき、階調表示できる。

0082

上記構成において、図2に示す走査信号線駆動回路4は、各走査信号線GL1〜GLmへ、例えば、電圧信号など、選択期間か否かを示す信号を出力している。また、走査信号線駆動回路4は、選択期間を示す信号を出力する走査信号線GLjを、例えば、制御回路12から与えられるクロック信号GCKやスタートパルス信号GSPなどのタイミング信号に基づいて変更している。これにより、各走査信号線GL1〜GLmは、予め定められたタイミングで、順次選択される。

0083

さらに、データ信号線駆動回路3は、映像信号として、時分割で入力される各サブ画素SPIX…への映像データ…を、所定のタイミングでサンプリングするなどしてで、それぞれ抽出する。さらに、データ信号線駆動回路3は、走査信号線駆動回路4が選択中の走査信号線GLjに対応する各サブ画素SPIX(1,j)〜SPIX(n,j)へ、各データ信号線SL1〜SLnを介して、それぞれへの映像データに応じた出力信号を出力する。

0084

なお、データ信号線駆動回路3は、制御回路12から入力される、クロック信号SCKおよびスタートパルス信号SSPなどのタイミング信号に基づいて、上記サンプリングタイミングや出力信号の出力タイミングを決定している。

0085

一方、各サブ画素SPIX(1,j)〜SPIX(n,j)は、自らに対応する走査信号線GLjが選択されている間に、自らに対応するデータ信号線SL1〜SLnに与えられた出力信号に応じて、発光する際の輝度や透過率などを調整して、自らの明るさを決定する。

0086

ここで、走査信号線駆動回路4は、走査信号線GL1〜GLmを順次選択している。
したがって、画素アレイ2の全画素を構成するサブ画素SPIX(1,1)〜SPIX(n,m)を、それぞれへの映像データが示す明るさ(階調)に設定でき、画素アレイ2へ表示される画像を更新できる。

0087

なお、上記各サブ画素SPIXへの映像データDは、当該サブ画素SPIXの階調レベルを特定できれば、階調レベル自体であってもよいし、階調レベルを算出するためのパラメータであってもよいが、以下では、一例として、映像データDがサブ画素SPIXの階調レベル自体である場合について説明する。

0088

また、上記画像表示装置1において、映像信号源VSから信号処理回路21へ与えられる映像信号DATは、後述するように、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。また、フレーム単位画面体単位)で伝送されていてもよいし、1フレームを複数のフィールドに分割すると共に、当該フィールド単位で伝送されていてもよいが、以下では、一例として、デジタルの映像信号DATがフレーム単位で伝送される場合について説明する。

0089

すなわち、本実施形態に係る映像信号源VSは、映像信号線VLを介して、画像表示装置1の信号処理回路21に映像信号DATを伝送する際、あるフレーム用の映像データを全て伝送した後に、次のフレーム用の映像データを伝送するなどして、各フレーム用の映像データを時分割伝送している。

0090

また、上記フレームは、複数の水平ラインから構成されており、上記映像信号線VLでは、例えば、あるフレームにおいて、ある水平ライン用の映像データ全てが伝送された後に、次に伝送する水平ライン用の映像データを伝送するなどして、各水平ライン用の映像データが時分割伝送されている。さらに、上記映像信号源VSは、1水平ライン分の映像データを伝送する際も上記映像信号線VLを時分割駆動しており、予め定められた順番で、映像データが順次伝送される。

0091

なお、当該これらの映像データは、各サブ画素への映像データDを特定できるものであれば、サブ画素への映像データD自体を個別に伝送し、当該映像データ自体をサブ画素への映像データDとして使用したり、当該各映像データDに対して、何らかのデータ処理を行ったデータを送信し、信号処理回路21で当該データを元の各映像データDに復元してもよいが、本実施形態では、例えば、画素の色を示す映像データ(例えば、RGBで表示されたデータなど)が順次伝送されており、信号処理回路21が各画素の映像データに基づいて各サブ画素への映像データDを生成している。一例として、上記映像信号DATがXGA(eXtended Graphics Array)規格に沿った映像信号の場合、上記各画素の映像データの伝送周波数ドットクロック)は、65〔MHz〕である。

0092

一方、信号処理回路21は、映像信号線VLを介して伝送される映像信号DATに対して、階調遷移を強調する処理と、サブフレームへの分割処理およびγ変換処理とを行って、映像信号DAT2を出力できる。

0093

なお、当該映像信号DAT2は、処理後の各サブ画素への映像データから構成されており、あるフレームにおける各サブ画素への映像データは、各サブフレームにおける各サブ画素への映像データの組み合わせとして与えられている。また、本実施形態では、映像信号DAT2を構成する各映像データも時分割で伝送している。

0094

より詳細に説明すると、信号処理回路21は、映像信号DAT2を伝送する際、あるフレーム用の映像データを全て伝送した後に、次のフレーム用の映像データを伝送するなどして、各フレーム用の映像データを時分割伝送している。また、当該各フレームは、複数のサブフレームから構成されており、信号処理回路21は、例えば、あるサブフレーム用の映像データを全て伝送した後で、次に伝送するサブフレーム用の映像データを伝送するなどして、各サブフレーム用の映像データを時分割で伝送している。同様に、当該サブフレーム用の映像データは、複数の水平ライン用の映像データからなり、当該水平ライン用の映像データは、各サブ画素への映像データから構成されている。さらに、信号処理回路21は、あるサブフレーム用の映像データを送信する際、例えば、ある水平ライン用の映像データ全てが伝送された後に、次に伝送する水平ライン用の映像データを伝送するなどして、各水平ライン用の映像データが時分割伝送すると共に、各水平ライン用の映像データを送信する際、例えば、予め定められた順番で、各サブ画素への映像データを順次伝送している。

0095

ここで、後述するように、階調遷移強調処理を後に行ってもよいが、以下では、階調遷移を強調した後に、サブフレームへの分割処理およびγ変換処理を行う構成について説明する。

0096

すなわち、図1に示すように、本実施形態に係る信号処理回路21には、映像信号DATに対して、各サブ画素SPIXにおける階調遷移を強調する補正を行い、補正後の映像信号DAToを出力する変調処理部(補正手段)31と、当該映像信号DAToに基づいて、サブフレームへの分割およびγ変換の処理を行い、上記補正後の映像信号DAT2を出力するサブフレーム処理部32とが設けられている。なお、本実施形態に係る画像表示装置1は、カラー表示のために、R,G,B用のサブ画素を備えており、上記変調処理部31およびサブフレーム処理部32は、R,G,Bのそれぞれ毎に設けられているが、それぞれの回路は、入力される映像データD(i,j,k)を除いて同じ構成なので、以下では、図1を参照しながら、R用の回路についてのみ説明する。

0097

上記変調処理部31は、詳細は後述するが、入力される映像信号が示している各サブ画素への映像データ(この場合は、映像データD(i,j,k))のそれぞれを補正し、補正後の各映像データ(この場合は、映像データDo(i,j,k))からなる映像信号DAToを出力することができる。なお、図1、並びに、後述する図15図16図39図40図42図44および図45では、ある特定のサブ画素SPIX(i,j)に関する映像データのみを例示しており、これらの映像データを記載する際、例えば、映像データDo(k)のように、場所を示す符号i,jを省略している。

0098

一方、上記サブフレーム処理部32は、1フレーム期間を複数のサブフレームに分割すると共に、あるフレームFR(k)の映像データDo(i,j,k)に基づいて、当該フレームFR(k)の各サブフレーム用の映像データS…(i,j,k)を生成できる。

0099

本実施形態では、例えば、1フレームFR(k)を2つのサブフレームに分割しており、サブフレーム処理部32は、各フレーム毎に、そのフレーム(例えば、FR(k))の映像データDo(i,j,k)に基づいて、各サブフレームのそれぞれに対応する映像データSo1(i,j,k)およびSo2(i,j,k)を出力している。

0100

なお、以下では、あるフレームFR(k)を構成する各サブフレームのうち、時間的に前のサブフレームをSFR1(k)、時間的に後のサブフレームを、SFR2(k)と称し、信号処理回路21がサブフレームSFR1(k)用の映像データを送信した後でサブフレームSFR2(k)用の映像データを送信する場合について説明する。また、サブフレームSFR1(k)には、映像データSo1(i,j,k)が対応し、サブフレームSFR2(k)には、映像データSo2(i,j,k)が対応している。さらに、信号処理回路21に、あるフレームFR(k)の映像データD(i,j,k)が入力されてから、当該映像データD(i,j,k)に対応する電圧がサブ画素SPIX(i,j)に印加されるまでの時間は、種々の時間に設定できるが、当該時間の長さに拘わらず、あるフレームFR(k)の映像データD(i,j,k)と、当該映像データD(i,j,k)に対して、階調遷移強調処理、フレーム分割処理およびγ補正処理を施したデータ(補正後のデータSo1(i,j,k)およびSo2(i,j,k))と、当該補正後のデータに対応する電圧(V1(i,j,k)およびV2(i,j,k))とを、「互いに同じフレームFR(k)に対応するもの」と称し、これらのデータおよび電圧に対応する期間を、フレームFR(k)と称する。また、これらのデータ、電圧およびフレームを、互いに同じフレーム番号(例えば、k)を付して参照する。

0101

ここで、これらのデータおよび電圧に対応する期間とは、より詳細には、あるフレームFR(k)の映像データD(i,j,k)がサブ画素SPIX(i,j)に入力されてから、次のフレームFR(k+1)の映像データD(i,j,k+1)が入力されるまでの期間、上記映像データD(i,j,k)に対して上記各処理を施した補正後のデータSo1(i,j,k)およびSo2(i,j,k)のうちの最初の方(この例では、So1(i,j,k))を出力してから、次の上記映像データD(i,j,k+1)に対して上記各処理を施した補正後のデータSo1(i,j,k+1)およびSo2(i,j,k+1)のうちの最初の方(この例では、So1(i,j,k+1))を出力するまでの期間、あるいは、上記映像データSo1(i,j,k)に応じて印加される電圧V1(i,j,k)がサブ画素SPIX(i,j)に印加されてから、次の上記映像データSo1(i,j,k+1)に応じて印加される電圧V1(i,j,k+1)がサブ画素SPIX(i,j)に印加されるまでの期間である。

0102

また、説明の便宜上、以下では、各サブフレーム、並びに、それに対応する映像データまたは電圧を総称する際、例えば、サブフレームSFR(x)のように、サブフレームの番号を示す末尾の数字を省略して参照する。この場合、あるサブフレームSFR1(k)およびSFR2(k)は、サブフレームSFR(x)およびSFR(x+1)となる。

0103

上記サブフレーム処理部32は、より詳細には、1フレーム分の各サブ画素SPIXへの映像データDを記憶するフレームメモリ41と、映像データと第1のサブフレームにおける映像データSo1との対応関係を記憶したルックアップテーブル(LUT)42と、映像データと第2のサブフレームにおける映像データSo2との対応関係を記憶したLUT43と、これらを制御する制御回路44とを備えている。なお、当該LUT42・43が特許請求の範囲に記載の記憶手段に対応し、制御回路44が生成手段に対応する。

0104

当該制御回路44は、各フレーム毎に1回ずつ、そのフレーム(例えば、FR(k))における、各サブ画素SPIX(1,1)〜(n,m)への映像データD(1,1,k)〜D(n,m,k)を、当該フレームメモリ41へ書き込むと共に、各フレーム毎にサブフレームの個数(この場合は、2回)ずつ、当該フレームメモリ41から、上記各映像データD(1,1,k)〜D(n,m,k)を読み出すことができる。

0105

また、上記LUT42には、上記読み出した映像データ(1,1,k)〜D(n,m,k)が取り得る値のそれぞれに関連付けて、その値を取った場合に出力すべき映像データSo1を示す値が記憶されている。同様に、上記LUT43には、上記取り得る値のそれぞれに関連付けて、その値を取った場合に出力すべき映像データSo2を示す値が記憶されている。

0106

さらに、上記制御回路44は、LUT42を参照して、上記読み出した映像データD(i,j,k)に対応する映像データSo1(i,j,k)を出力すると共に、LUT43を参照して、上記読み出した映像データD(i,j,k)に対応する映像データSo2(i,j,k)を出力することができる。なお、各LUT42・43に記憶されている値は、各映像データSo1・So2を特定できれば、例えば、上記取り得る値との差などであってもよいが、本実施形態では、各映像データSo1・So2の値自体が格納されており、制御回路44は、各LUT42・43から読み出した値を、各映像データSo1・So2として出力している。

0107

上記LUT42・43に格納されている値は、上記各取り得る値をg、当該値gに対応して、それぞれに格納されている値を、P1、P2とするとき、以下のように設定されている。なお、サブフレームSFR1(k)の映像データSo1の方が高い輝度を示すように設定してもよいが、以下では、サブフレームSFR2(k)の映像データSo2が、映像データSo1以上の輝度を示すように設定されている場合について説明する。

0108

すなわち、gが予め定められた閾値以下の階調(閾値の示す輝度と同じかより低い輝度)を示している場合、値P1は、暗表示用に定められた範囲内の値に設定され、値P2は、当該値P1と上記値gとに応じた値に設定されている。なお、暗表示用の範囲の上限値は、暗表示用に予め定められた階調であり、下限値は、最低輝度を示す階調(黒)よりも大きな値に設定されている。なお、当該範囲は、上限値および下限値を含んでいる。また、当該暗表示用に予め定められた階調は、後述する白浮きの量を所望の量以下に抑制可能な値に設定することが望ましい。

0109

これとは逆に、gが予め定められた閾値よりも明るい階調(閾値の示す輝度よりも高い輝度)を示している場合、値P2は、明表示用に定められた範囲内の値に設定され、値P1は、当該値P2と上記値gとに応じた値に設定されている。なお、明表示用の範囲は、明表示用に予め定められた階調以上の階調であり、当該明表示用に予め定められた階調が最高輝度を示している場合は、最高輝度を示す階調(白)である。また、当該明表示用に予め定められた階調は、後述する白浮きの量を所望の量以下に抑制可能な値に設定することが望ましい。

0110

この結果、あるフレームFR(k)における、サブ画素SPIX(i,j)への映像データD(i,j,k)が、上記閾値以下の階調を示している場合、すなわち、低輝度領域では、当該フレームFR(k)におけるサブ画素SPIX(i,j)の輝度の高低は、主として、値P2の大小によって制御される。したがって、サブ画素SPIX(i,j)の表示状態を、フレームFR(k)のうち、少なくともサブフレームSFR1(k)の期間には、暗表示状態にすることができる。これにより、あるフレームFR(k)における映像データD(i,j,k)が低輝度領域の階調を示しているときに、当該フレームFR(k)におけるサブ画素SPIX(i,j)の発光状態を、CRT(Cathode−Ray Tube)のようなインパルス型発光に近づけることができ、画素アレイ2に動画表示する際の画質を向上できる。

0111

また、あるフレームFR(k)における、サブ画素SPIX(i,j)への映像データD(i,j,k)が、上記閾値よりも高い階調を示している場合、すなわち、高輝度領域では、当該フレームFR(k)におけるサブ画素SPIX(i,j)の輝度の高低は、主として、値P1の大小によって制御される。したがって、両サブフレームSFR1(k)およびSFR2(k)の輝度を略等分に割り振る構成と比較して、サブ画素SPIX(i,j)のサブフレームSFR1(k)における輝度と、サブフレームSFR2(k)における輝度との差を大きく設定できる。この結果、あるフレームFR(k)における映像データD(i,j,k)が高輝度領域の階調を示しているときにも、殆どの場合で、当該フレームFR(k)におけるサブ画素SPIX(i,j)の発光状態をインパルス型発光に近づけることができ、画素アレイ2に動画表示する際の画質を向上できる。

0112

さらに、上記構成では、上記映像データD(i,j,k)が高輝度領域の階調を示しているとき、サブフレームSFR2(k)用の映像データSo2(i,j,k)は、明表示用に定められた範囲内の値になり、上記映像データD(i,j,k)の示す輝度が高くなるに従って、サブフレームSFR1(k)用の映像データSo1(i,j,k)が大きくなる。したがって、白表示が指示された場合にも暗表示する期間を必ず設ける構成と比較して、当該フレームFR(k)におけるサブ画素SPIX(i,j)の輝度を高くすることができる。この結果、サブ画素SPIX(i,j)の発光状態を上記インパルス型に近づけることによって、動画表示時の画質を向上しているにも拘わらず、サブ画素SPIX(i,j)の輝度の最高値を大幅に増大させることができ、より明るい画像表示装置1を実現できる。

0113

ここで、広視野角といわれているVAパネルでも、視野角度による階調特性の変化を完全になくすことはできず、例えば左右方向の視野角度が大きくなると階調特性が悪化してしまう。

0114

例えば、図8に示すように、視野角度が60度となると、正面からパネルを望む場合(視野角度0度)に対し、階調γ特性が変わり、中間調の輝度が明るくなる白浮き現象が起こってしまう。

0115

これに対して、上記構成では、上記映像データD(i,j,k)が高輝度領域の階調と低輝度領域の階調とのいずれを示しているときであっても、上記両映像データSo1(i,j,k)およびSo2(i,j,k)の一方は、明表示用に定められた範囲内の値、あるいは、暗表示用に定められた範囲内の値に設定されており、当該フレームFR(k)におけるサブ画素SPIX(i,j)の輝度の高低は、主として、他方の大小によって制御される。

0116

ここで、図8からもわかるように、上記白浮きの量(想定している輝度とのズレ)は、中間階調の場合で最も大きくなり、充分に低い輝度の場合、および、充分に高い輝度の場合には、比較的少ない値に留められている。

0117

したがって、図9に示すように、各サブフレームSFR1(k)・SFR2(k)の双方を同程度に増減して上記輝度の高低を制御する構成(双方が中間調になる構成)、あるいは、フレーム分割せずに表示する構成と比較して、発生する白浮きの総量を大幅に抑えることができ、画像表示装置1の視野角特性を大幅に向上できる。

0118

ところで、本実施形態では、画素アレイ2が上記垂直配向モードの液晶セルであるため、液晶分子が略垂直に配向している状態(黒表示状態)から、傾斜状態(中間階調あるいは白表示状態)へ遷移するときの応答速度は、液晶分子が既に傾斜している状態(黒以外の表示状態)から、表示すべき階調に応じて傾斜角度を変更するときの応答速度よりも遅くなる。この結果、上記暗表示用に定められた範囲内の値を黒に設定すると、上述したようにサブフレームに分割して駆動する際の応答速度向上、あるいは、サブ画素SPIXの明るさの向上が制限されやすい。

0119

より詳細には、図5に示すように、液晶分子が略垂直に配向している状態(黒表示状態)において、画素電極121aに電圧を印加すると、図7に示す突起列123a…近傍の領域およびスリット123b近傍の領域の液晶分子は、上記電圧印加によって形成される斜め電界の影響を受けて、斜め方向に配向し、これらの領域から離れた液晶分子の配向方向は、液晶の連続性によって、上記各領域の液晶分子が配向した後で決定される。

0120

ただし、各液晶分子が略垂直に配向している状態では、配向方位(配向方向の基板に平行な面内成分)が未だ決定されていないため、電界あるいは液晶の連続性に従って、各液晶分子が自らの配向方向を決定する際には、液晶分子の傾斜角度(液晶分子の配向方向の基板法線方向成分)だけではなく、配向方位も決定する必要がある。したがって、既に配向方位が決定されている状態から遷移する場合と比較して、液晶分子の応答速度が遅くなる傾向にある。特に、上記近傍の領域から離れた領域では、近傍の領域の液晶分子の配向方向が決定された後に、液晶分子の配向方向が決定されるため、これらの液晶分子の応答速度はさらに遅くなる。これらの結果、サブ画素SPIXの輝度(透過率)の応答速度は、液晶分子が既に傾斜している状態(黒以外の表示状態)から、表示すべき階調に応じて傾斜角を変更する場合と比較して、液晶分子が略垂直に配向している状態(黒表示状態)から、傾斜状態(中間階調あるいは白表示状態)へ遷移するときの方が遅くなってしまう。なお、階調遷移を強調すれば、ある程度、応答時間を短縮できる。ただし、階調遷移を強調し過ぎると、上記近傍の領域の応答速度と上記離れた領域の応答速度との相違によって、サブ画素SPIX中に、輝度の異なる領域が視認されてしまう。この結果、階調遷移強調の程度は、輝度の異なる領域が視認されない程度、あるいは、視認されても許容されれる程度に制限する必要があり、階調遷移強調による応答速度向上には限界がある。

0121

一例として、上記暗表示用に定められた範囲内の値を黒に設定した構成(第1の比較例の構成)では、図10に示すように、例えば、映像データDが黒を示している状態(t0〜t1の期間)の後、t1の時点において、上記予め定められた閾値を超える直前の階調に変化したとする。

0122

この場合、t0〜t1の期間のフレームFRを、例えば、フレームFR(1)〜FR(5)とすると、各フレームFR(1〜5)において、映像データD(i,j,1〜5)は、黒を示す値(例えば、0)となり、サブフレームSFR1(1〜5)の映像データSo1(i,j,1〜5)、および、サブフレームSFR2(1〜5)の映像データSo2(i,j,1〜5)も、黒を示す値に設定される。

0123

一方、t1以降のフレームFR(6〜)では、映像データD(i,j,6〜)が、上記閾値を超えていないので、サブフレーム処理部32は、サブフレームSFR1(6〜)の映像データSo1(i,j,6〜)を暗表示用に定められた範囲内の値(この場合は、黒)に設定し、サブフレームSFR2(6〜)の映像データSo2(i,j,6〜)を増減して、各フレームFR(6〜)におけるサブ画素SPIX(i,j)の輝度の時間積分値を制御しようとする。ここで、上述したように、映像データD(i,j,6〜)は、上記閾値を超えていないが、超える直前の値である。したがって、上記映像データSo2(i,j,6〜)は、白あるいは白に近い値に設定される。

0124

この場合、サブ画素SPIX(i,j)が、映像データSo1(i,j,6)によって駆動されていた期間から、映像データSo2(i,j,6)によって駆動される期間へと移行する時点(図中、t2の時点)において、サブ画素SPIX(i,j)には、黒表示状態から白状態への遷移が指示される。ただし、上述したように、垂直配向モードの液晶セルをノーマリブラックモードで駆動する構成では、当該遷移の際の応答速度が遅くなっており、サブ画素SPIX(i,j)は、この指示に充分に応答できなくなってしまう。なお、実際には、サブフレーム処理部32が各映像データSo1(i,j,k)・So2(i,j,k)を生成する時点と、サブ画素SPIX(i,j)が、これらの映像データSo1(i,j,k)・So2(i,j,k)によって駆動される期間の最初の時点との間には、時間差があるが、図10および後述する図12、あるいは、それらの説明では、便宜上、この時間差を0としている。

0125

この結果、上記閾値を超える直前の階調と黒とが繰り返して指示されると、サブ画素SPIX(i,j)の輝度の時間変化は、図11に示すようになる。なお、図11は、上記閾値が、白表示時の輝度を1としたとき、0.5の輝度に設定されており、輝度を増加させる階調遷移(ライズの階調遷移)の速度が、輝度を減少させる階調遷移(ディケイの階調遷移)の10倍遅い場合を示している。

0126

この場合、図11に示すように、本来であれば、サブ画素SPIX(i,j)の最大輝度は、白表示時と同一の輝度にまで到達すべきであるが、実際には、白表示時の0.4倍の輝度にまでしか到達しておらず、白表示時の0.5倍であるべき、サブ画素SPIX(i,j)の平均輝度は、実際には、0.14倍にまで下がってしまう。

0127

このように、上記暗表示用に定められた範囲内の値を黒に設定すると、サブ画素SPIX(i,j)の応答速度が低下して、サブ画素SPIXの明るさが低下する虞れがある。

0128

これに対して、本実施形態に係るサブフレーム処理部32では、上記暗表示用に定められた範囲内の値が、黒よりも明るい値に設定された暗階調(例えば、階調がγ2.2、8ビット表示で表現される場合の24階調)に設定されている。

0129

この結果、図10と同様の映像データD(i,j,1〜)が入力される場合に、サブフレーム処理部32が各フレームFR(1〜)において生成する各映像データSo1(i,j,1〜)およびSo2(i,j,1〜)は、図12に示すようになり、各サブフレームSFR1(1〜)の映像データSo1(i,j,1〜)は、上記黒以外の暗階調に設定される。

0130

この場合、図10と同様に、上記映像データSo2(i,j,6〜)は、白あるいは白に近い値に設定される。ところが、各サブフレームSFR1(1〜)の映像データSo1(i,j,1〜)は、上記黒以外の暗階調に設定されている。したがって、サブ画素SPIX(i,j)には、t1の時点で、黒から暗階調への遷移が指示された後、t2の時点では、暗階調から上記白または白に近い階調への遷移が指示される。

0131

ここで、t1の時点での階調遷移は、黒からの階調遷移であるが、暗階調への遷移なので、垂直配向モードの液晶セルをノーマリブラックモードで駆動する場合であっても、サブ画素SPIX(i,j)は、何ら支障なく、サブフレーム期間内に応答できる。一方、t2の時点での階調遷移は、黒からの階調遷移ではなく、暗階調からの階調遷移なので、図10のように黒からの階調遷移させる構成と比較して、大幅に応答速度を向上できる。

0132

なお、上記暗表示用に定められた範囲内の値を黒以外の暗階調に設定すると、黒に設定する場合と比較して、サブ画素SPIX(i,j)の輝度の時間積分値は大きく(明るく)なる。ところが、黒に充分に近い暗階調と黒との間で階調遷移する場合、ライズの階調遷移時の応答時間τriseは、ディケイの階調遷移時の応答時間τdよりも大幅に大きいため、フレーム期間全体での輝度の時間平均値を充分暗い値に保つことができ、使用者に黒と認識させることができる。

0133

したがって、例えば、図11と同様に、上記閾値を超える直前の階調と黒とが繰り返して指示したとき、サブ画素SPIX(i,j)の輝度の時間変化は、図13に示すようになり、サブ画素SPIX(i,j)の最大輝度を、白表示時と同一の輝度にまで到達させることができる。また、サブ画素SPIX(i,j)の平均輝度を、所望の値(0.5倍)に設定できる。なお、図11の場合と比較すると、サブ画素SPIX(i,j)の平均輝度は、3倍以上に増加されている。

0134

この結果、上記暗表示用に定められた範囲内の値を黒に設定する構成と比較して、上述したようにサブフレームに分割して駆動する際のサブ画素SPIX(i,j)の応答速度を向上させ、サブ画素SPIXの輝度の時間積分値を増加させることができる。より明るく、しかも、動画表示時の画質の高い画像表示装置1を実現できる。

0135

以下では、図14を参照しながら、一般的な用途で、暗表示用に定められた範囲内の値として好適な値について説明する。すなわち、上記液晶セルは、電圧無印加時において、配向膜近傍の液晶分子が略垂直に配向しているため、液晶セルのコントラスト比は、TN(Twisted Nematic)方式よりも格段に向上されており、コントラスト比が1000程度の液晶セルも数多く存在する。一方、一般的な用途として、液晶モニタ装置、あるいは、液晶テレビジョン受像機などの用途では、約400前後のコントラスト比を維持していればよい。

0136

一例として、コントラスト比が1000程度の液晶セルにおいて、サブフレームSFR1(k)の輝度を変更しながら、黒表示時の平均輝度およびコントラスト比を評価したところ、図14の結果が得られた。なお、図では、輝度を記載する際、白表示時の輝度を1として正規化して記載している。このように、サブフレームSFR1(k)の輝度が0.012であれば、400前後のコントラスト比が確保されている。したがって、ホールド表示時の輝度が白表示時の約1%以下の階調、すなわち、階調で記載すると、γ値が2.2で、しかも、映像データが8ビットで表現される場合、約32階調以下であれば、充分なコントラスト比を保ったままで、サブ画素SPIX(i,j)の応答速度を向上させることができる。

0137

なお、上記では、各サブフレームSFR1・SFR2用の映像データSo1・So2のうち、上記暗表示用に定められた範囲内の値に設定される映像データSo1を、黒以外の暗階調に変更すると共に、それ以外の映像データSo2は変更せず、黒のままに設定する場合を例にして説明したが、当該映像データSo2も、So1と同様に、黒以外の暗階調に設定してもよい。一例として、映像データDが黒を示している場合、映像データSo1・So2の双方を同じ暗階調に設定してもよい。

0138

ところで、入力される映像信号DATのγ特性と、画像表示装置1の画素アレイ2(図2参照)のγ特性とが異なっている場合には、映像信号DATが入力されてから、それに対応する電圧をパネル11に印加するまでの間に、γ補正処理を行う必要がある。また、上記両γ特性が一致していたとしても、ユーザの指示などによって、本来とは異なるγ特性で画像を表示する場合には、映像信号DATが入力されてから、それに対応する電圧をパネル11に印加するまでの間に、γ補正処理を行う必要がある。

0139

ここで、第2の比較例として、パネル11に入力する信号を変更せずに、パネル11へ印加する電圧を制御してγ補正を行う場合、基準電圧を制御する回路が必要になり、回路規模が増大する虞れがある。特に、本実施形態のように、カラー表示する場合に、各色成分(例えば、R,G,B)毎に基準電圧を制御する回路を設けると、回路規模が大幅に増大してしまう。

0140

一方、第3の比較例として、図15に示す信号処理回路521のように、図1と略同様の回路531〜544に加えて、変調処理部31の前段または後段に(図の例では、前段)、γ補正を行うγ補正回路533を設けて、パネル11に入力する信号を変更する構成では、基準電圧を制御する回路に代えて、γ補正回路533が必要になり、依然として、回路規模が増大する虞れがある。なお、図15の例では、γ補正回路533は、入力され得る値に対応付けて、当該値に対応するγ補正後の出力値を記憶するLUT533aを参照して、γ補正後の映像データを生成している。

0141

これに対して、本実施形態に係る信号処理回路21では、上記各LUT42・43が、γ変換された、各サブフレームの映像データを示す値を記憶することによって、時分割駆動のLUT542・543と、γ変換用のLUT533aとを共用している。この結果、γ変換用のLUT533aの分だけ回路規模を削減でき、信号処理回路21に必要な回路規模を大幅に削減できる。

0142

さらに、本実施形態では、上記LUT42・43がサブ画素SPIX(i,j)の色毎(この例では、R,G,Bのそれぞれ)に設けられているので、色毎に異なった映像データS1o・S2oを出力でき、互いに異なる色間で同じLUTを用いる場合よりも適切な値を出力できる。

0143

特に、画素アレイ2が液晶表示パネルの場合、表示波長に応じて複屈折が変化するため、色毎に異なったγ特性を持っている。この結果、本実施形態のように、時分割駆動による応答積算輝度によって階調を表現する場合には、独立したγ補正処理をすることが望ましいので、特に効果が大きい。

0144

さらに、γ値が変更可能な場合、上記LUT42・43は、変更可能なγ値毎に設けられ、制御回路44は、例えば、ユーザの操作などによって、γ値の変更指示受け付けると、これら複数のLUT42・43の中から、当該指示に合ったLUT42・43を選択して、当該LUT42・43を参照する。これにより、サブフレーム処理部32は、補正すべきγ値を切り換えることができる。

0145

また、サブフレーム処理部32は、γ値の変更指示に応じて、各サブフレームSFR1・SFR2の時間比を変更してもよい。なお、この場合、サブフレーム処理部32は、変調処理部31へ指示して、変調処理部31における各サブフレームSFR1・SFR2の時間比も変更させる。この場合は、γ値の変更指示に応じて、各サブフレームSFR1・SFR2の時間比を変更できるので、詳細は後述するように、いずれのγ値への補正が指示された場合であっても、いずれのサブフレーム(SFR1・SFR2)の輝度で1フレーム期間中の輝度を主として制御するかを、適切な明度で切り換えることができる。

0146

以下では、変調処理部31の詳細な構成について、図16を参照しながら説明する。すなわち、本実施形態に係る変調処理部31は、予測型の階調遷移強調処理を行っており、各サブ画素SPIX(i,j)の予測値E(i,j,k)を格納し、次のフレームFR(k+1)まで記憶するフレームメモリ(予測値記憶手段)51と、当該フレームメモリ51に格納されていた、前フレームFR(k−1)の予測値E(i,j,k−1)を参照して、現フレームFR(k)の各映像データD(i,j,k)を補正して、補正後の値を、映像データDo(i,j,k)として出力する補正処理部52と、現フレームFR(k)の各サブ画素SPIX(i,j)への映像データD(i,j,k)を参照して、当該フレームメモリ51に格納されていた当該サブ画素SPIX(i,j)に関する予測値E(i,j,k−1)を、新たな予測値E(i,j,k)へと更新する予測処理部53とを備えている。

0147

現フレームFR(k)の上記予測値E(i,j,k)は、補正後の映像データDo(i,j,k)によってサブ画素SPIX(i,j)が駆動された場合に、当該サブ画素SPIX(i,j)が、次のフレームFR(k+1)の開始時点、すなわち、次のフレームFR(k+1)の映像データDo(i,j,k+1)によるサブ画素SPIX(i,j)の駆動が開始される時点に到達していると予測される輝度に対応する階調を示す値であって、予測処理部53は、前フレームFR(k−1)の予測値E(i,j,k−1)と、現フレームFR(k)における映像データD(i,j,k)とに基づいて、上記予測値E(i,j,k)を予測している。

0148

本実施形態では、上述したように、補正後の映像データDo(i,j,k)に対して、フレーム分割およびγ補正処理を行って、1フレームあたりに、2つの映像データSo1(i,j,k)およびSo2(i,j,k)を生成し、1フレーム期間中に、それぞれに対応する電圧V1(i,j,k)およびV2(i,j,k)を、サブ画素SPIX(i,j)に印加している。ただし、後述するように、前フレームFR(k−1)の予測値E(i,j,k−1)と、現フレームFR(k)の映像データD(i,j,k)とが特定されれば、補正後の映像データDo(i,j,k)が特定され、当該映像データDo(i,j,k)が特定されれば、上記両映像データSo1(i,j,k)およびSo2(i,j,k)、並びに、上記両電圧V1(i,j,k)およびV2(i,j,k)も特定される。

0149

また、上記予測値E(i,j,k−1)は、前フレームFR(k−1)の予測値なので、現フレームFR(k)を基準にして言い直すと、当該予測値E(i,j,k−1)は、サブ画素SPIX(i,j)が現フレームFR(k)の開始時に到達していると予測される輝度に対応する階調を示す値であり、現フレームFR(k)の開始時点におけるサブ画素SPIX(i,j)の表示状態を示す値である。なお、サブ画素SPIX(i,j)が液晶表示素子の場合、当該値は、サブ画素SPIX(i,j)の液晶分子の配向状態をも示している。

0150

したがって、予測処理部53による予測方法が正確であり、前フレームFR(k−1)の予測値E(i,j,k−1)が正確に予測されていれば、予測処理部53は、前フレームFR(k−1)の予測値E(i,j,k−1)と、現フレームFR(k)における映像データD(i,j,k)とに基づいて、上記予測値E(i,j,k)も正確に予測できる。

0151

一方、上記補正処理部52は、上記前フレームFR(k−1)の予測値E(i,j,k−1)、すなわち、現フレームFR(k)の開始時点におけるサブ画素SPIX(i,j)の表示状態を示す値と、現フレームFR(k)の映像データD(i,j,k)とに基づいて、当該予測値E(i,j,k−1)の示す階調から、映像データD(i,j,k)への階調遷移を強調するように、映像データD(i,j,k)を補正できる。

0152

上記両処理部52・53は、LUTのみによって実現してもよいが、本実施形態では、LUTの参照処理補間処理との併用によって実現している。

0153

具体的には、本実施形態に係る補正処理部52は、LUT61を備えている。当該LUT61には、映像データD(i,j,k)と予測値E(i,j,k−1)とが取り得る組み合わせのそれぞれに対応付けて、当該組み合わせが入力された場合に出力すべき映像データDoを示す値が格納されている。なお、当該値は、上述したLUT42・43の場合と同様、映像データDoを特定できる値であれば、どのような値であってもよいが、以下では、映像データDo自体が格納されている場合について説明する。

0154

ここで、LUT61には、取り得る組み合わせ全てに対応する値を格納してもよいが、本実施形態に係るLUT61は、記憶容量を削減するため、予め定められた一部の組み合わせについてのみ、それに対応する値を格納している。また、補正処理部52に設けられた演算部62は、LUT61に格納されていない組み合わせが入力された場合は、LUT61から、当該入力された組み合わせに近い複数の組み合わせに対応する値を読み出し、それらの値を予め定められた演算によって補間して、入力された組み合わせに対応する値を算出している。

0155

同様に、本実施形態に係る予測処理部53に設けられたLUT71には、映像データD(i,j,k)と予測値E(i,j,k−1)とが取り得る組み合わせのそれぞれに対応付けて、当該組み合わせが入力された場合に出力すべき値を示す値が格納されている。なお、LUT71にも、上記と同様、出力すべき値(この場合は、予測値E(i,j,k))自体が格納されている。また、上記と同様に、LUT71に値を格納する組み合わせも予め定められた一部の組み合わせに制限されていると共に、予測処理部53に設けられた演算部72は、LUT71を参照した補間演算によって、入力された組み合わせに対応する値を算出している。

0156

上記構成では、フレームメモリ51に、前フレームFR(k−1)の映像データD(i,j,k−1)自体ではなく、予測値E(i,j,k−1)が格納されており、補正処理部52は、前フレームFR(k−1)の予測値E(i,j,k−1)、すなわち、現フレームFR(k)の開始時点におけるサブ画素SPIX(i,j)の表示状態を予測した値を参照して、現フレームFR(k)の映像データD(i,j,k)を補正している。これにより、インパルス型発光に近づけて動画表示時の画質を向上させた結果、ライズ→ディケイの繰り返しが頻繁に発生するにも拘わらず、不適切な階調遷移強調を防止できる。

0157

具体的には、応答速度の遅いサブ画素SPIX(i,j)を使用している場合、前々回から前回への階調遷移を強調しても、前回のサブフレームSFR(x−1)の終了時点におけるサブ画素SPIX(i,j)の輝度(現サブフレームFR(x)の開始時点における輝度)が、前サブフレームSFR(x−1)の映像データSo(i,j,x)の示す輝度に到達していない場合がある。この場合の例としては、階調差が大きいときや、階調遷移強調前の階調が、最大値または最小値に近くて、階調遷移を充分に強調できない場合などが挙げられる。

0158

この場合に、信号処理回路21が、現サブフレームFR(x)の開始時点における輝度が前サブフレームSFR(x−1)の映像データSo(i,j,x)の示す輝度に到達していると見なして、階調遷移を強調すると、階調遷移を強調し過ぎたり、階調遷移の強調が不充分だったりする。

0159

特に、輝度が増加する階調遷移(ライズの階調遷移)と、輝度が減少する階調遷移(ディケイの階調遷移)とを繰り返している場合には、上記のように見なして階調遷移を強調すると、階調遷移を強調し過ぎてサブ画素SPIX(i,j)の輝度が不所望に明るくなってしまう。この結果、不適切な階調遷移強調を、ユーザが視認し易くなり、画質が低下する虞れがある。

0160

一方、本実施形態では、上述したように、映像データSo1(i,j,k)およびSo2(i,j,k)に対応する電圧V1(i,j,k)およびV2(i,j,k)をサブ画素SPIX(i,j)に印加することによって、当該サブ画素SPIX(i,j)の発光状態をインパルス型発光に近づけているため、サブ画素SPIX(i,j)が取るべき輝度は、サブフレーム毎に増減している。この結果、上記のように見なして階調遷移を強調すると、不適切な階調遷移によって画質が低下する虞れがある。

0161

これに対して、本実施形態では、予測値E(i,j,k)を参照することによって、上記のように見なす場合よりも高精度に予測しているので、インパルス型発光に近づけた結果、ライズ→ディケイの繰り返しが頻繁に発生するにも拘わらず、不適切な階調遷移強調を防止できる。この結果、不適切な階調遷移強調による画質低下を招くことなく、インパルス型に近づけた発光によって動画表示時の画質を向上できる。なお、上記のように見なすよりも高精度な予測方法の他の例としては、例えば、これまでに入力された映像データの複数を参照して予測したり、これまでの予測結果の複数を参照して予測したりする方法や、これまでの予測結果と、これまでに入力された映像データと、上記今回映像データとのうち、少なくとも今回映像データを含む複数を参照して予測する方法などが挙げられる。

0162

また、垂直配向モードかつノーマリブラックモードの液晶セルは、ディケイの階調遷移に対する応答速度がライズの場合に比べて遅く、階調遷移を強調するように変調して駆動したとしても、前々回から前回へのディケイの階調遷移において、実際の階調遷移と、所望の階調遷移とに差が発生しやすい。したがって、本実施形態のように画素アレイ2として当該液晶セルを用いた場合は、特に効果が大きい。

0163

以下では、図17〜図30(c)を参照しながら、サブフレーム処理部32によるサブフレームへの分割処理(映像データS1oおよびS2oの生成処理)について、以下の構成、すなわち、画素アレイ2がVAモードのアクティブマトリックス(TFT)液晶パネルであり、各サブ画素SPIXが8ビットの階調を表示可能である構成を例にして、さらに詳細に説明する。なお、以下では、説明の便宜上、上記映像データS1oおよびS2oを、前段表示信号および後段表示信号と称する。

0164

まず、液晶パネルに関する一般的な表示輝度(パネルによって表示される画像の輝度)について説明する。

0165

通常の8ビットデータを、サブフレームを用いずに1フレームで画像を表示する場合(1フレーム期間で、液晶パネルの全走査信号線GL1〜GLmを1回だけONとする、通常ホールド表示する場合)、液晶パネルに印加される信号(映像信号DAT2)の輝度階調(信号階調)は、0〜255までの段階となる。

0166

そして、液晶パネルにおける信号階調と表示輝度とは、以下の(1)式によって近似的に表現される。
((T−T0)/(Tmax−T0))=(L/Lmax)−^γ ・・・(1)
ここで、Lは1フレームで画像を表示する場合(通常ホールド表示で画像を表示する場合)の信号階調(フレーム階調)、Lmaxは最大の輝度階調(255)、Tは表示輝度、Tmaxは最大輝度(L=Lmax=255のときの輝度;白)、T0は最小輝度(L=0のときの輝度;黒)、γは、補正値(通常2.2)である。
なお、実際の液晶パネルでは、T0=0ではない。しかしながら、説明を簡略化するため、以下では、T0=0とする。

0167

また、この場合(通常ホールド表示の場合)に液晶パネルから出力される表示輝度Tは、上述した図8に示すようになる。
図8に示すグラフは、横軸に『出力されるはずの輝度(予定輝度;信号階調に応じた値,上記の表示輝度Tに相当)』を、縦軸に『実際に出力された輝度(実際輝度)』を示している。

0168

このグラフに示すように、この場合には、上記した2つの輝度は、液晶パネルの正面(視野角度0度)においては等しくなる。
一方、視野角度を60度としたときには、実際輝度が、階調γ特性の変化によって、中間調の輝度で明るくなってしまう。

0169

次に、本構成例に係る画像表示装置1における表示輝度について説明する。
本画像表示装置1では、制御回路44が、
(a)「前サブフレームおよび後サブフレームのそれぞれにおいて画素アレイ2によって表示される画像の輝度(表示輝度)の時間積分値(1フレームにおける積分輝度)を、通常ホールド表示を行う場合の1フレームの表示輝度と等しくする」
(b)「一方のサブフレームを上記暗階調表示、または白(最大輝度)にする」
を満たすように階調表現を行うように設計されている。

0170

このために、本構成例に係る画像表示装置1では、制御回路44が、フレームを2つのサブフレームに均等に分割し、1つのサブフレームによって最大輝度の半分までの輝度を表示するように設計されている。

0171

すなわち、最大輝度の半分(閾輝度;Tmax/2)までの輝度を1フレームで出力する場合(低輝度の場合)、制御回路44は、前サブフレームを暗階調表示とし、後サブフレームの表示輝度のみを調整して階調表現を行う(後サブフレームのみを用いて階調表現を行う)。
この場合、1フレームにおける積分輝度は『(最小輝度+後サブフレームの輝度)/2』の輝度となる。

0172

また、上記の閾輝度より高い輝度を出力する場合(高輝度の場合)、制御回路44は、後サブフレームを最大輝度(白)とし、前サブフレームの表示輝度を調整して階調表現を行う。
この場合、1フレームにおける積分輝度は『(前サブフレームの輝度+最大輝度)/2』の輝度となる。

0173

次に、このような表示輝度を得るための表示信号(前段表示信号および後段表示信号)の信号階調設定について具体的に説明する。
なお、信号階調設定については、図1に示した制御回路44が行う。
制御回路44は、上記した(1)式を用いて、上記した閾輝度(Tmax/2)に対応するフレーム階調をあらかじめ算出しておく。

0174

すなわち、このような表示輝度に応じたフレーム階調(閾輝度階調;Lt)は、(1)式より、
Lt=0.5^(1/γ)×Lmax ・・・(2)
ただし、Lmax=Tmax^γ ・・・(2a)
となる。

0175

そして、制御回路44は、画像を表示する際、フレームメモリ41から出力された映像信号に基づいて、フレーム階調Lを求める。
そして、このLがLt以下の場合、制御回路44は、前段表示信号の輝度階調(Fとする)を、前段LUT42によって最小(0)とする。
一方、制御回路44は、後段表示信号の輝度階調(Rとする)を、(1)式に基づいて、
R=0.5^(1/γ)×L ・・・(3)
となるように、後段LUT43を用いて設定する。

0176

また、フレーム階調LがLtより大きい場合、制御回路44は、後段表示信号の輝度階調Rを最大(255)とする。
一方、制御回路44は、前サブフレームの輝度階調Fを、(1)式に基づいて、
F=(L^γ−0.5×Lmax^γ)^(1/γ) ・・・(4)
とする。

0177

次に、本構成例に係る画像表示装置1における表示信号の出力動作について、より詳細に説明する。
この場合、制御回路44は、図2に示す制御回路12へ、信号処理後の映像信号DAT2を送信することによって、データ信号線駆動回路3に、倍クロックで、1番目の走査信号線GL1のサブ画素SPIX(n個)の前段表示信号を蓄積させる。

0178

そして、制御回路44は、制御回路12を介して、走査信号線駆動回路4に、1番目の走査信号線GL1をONにさせ(選択させ)、この走査信号線GL1のサブ画素SPIXに対して前段表示信号を書き込ませる。その後、制御回路44は、データ信号線駆動回路3に蓄積させる前段表示信号を変えながら、同様に、2〜m番目の走査信号線GL2〜GLmを倍クロックでONさせてゆく。これにより、1フレームの半分の期間(1/2フレーム期間)で、全てのサブ画素SPIXに前段表示信号を書き込める。

0179

さらに、制御回路44は、同様の動作を行って、残りの1/2フレーム期間で、全走査信号線GL1〜GLmのサブ画素SPIXに後段表示信号の書き込みを行う。
これにより、各サブ画素SPIXには、前段表示信号と後段表示信号とが、それぞれ均等の時間(1/2フレーム期間)ずつ書き込まれることになる。

0180

上述した図9は、このような前段表示信号および後段表示信号を前・後サブフレームに分けて出力するサブフレーム表示を行った結果(破線および実線)を、図2に示した結果(一点鎖線および実線)と合わせて示すグラフである。

0181

本構成例に係る画像表示装置1では、図8に示したように、大きな視野角度での実際輝度と予定輝度(実線と同等)とのズレが、表示輝度が最小あるいは最大の場合に最小(0)となる一方、中間調(閾輝度近傍)で最も大きくなる液晶パネルを用いている。

0182

そして、本構成例に係る画像表示装置1では、1つのフレームをサブフレームに分割するサブフレーム表示を行っている。
さらに、2つのサブフレームの期間を等しく設定し、低輝度の場合、1フレームにおける積分輝度を変化させない範囲で、前サブフレームを暗階調表示とし、後サブフレームのみを用いて表示を行っている。
したがって、前サブフレームでのズレが最小となるので、図9の破線に示すように、両サブフレームのトータルのズレを約半分に減らせる。

0183

一方、高輝度の場合、1フレームにおける積分輝度を変化させない範囲で、後サブフレームを白表示とし、前サブフレームの輝度だけを調整して表示を行っている。
このため、この場合にも、後サブフレームのズレが最小となるので、図9の破線に示すように、両サブフレームのトータルのズレを約半分に減らせる。

0184

このように、本構成例に係る画像表示装置1では、通常ホールド表示を行う構成(サブフレームを用いずに1フレームで画像を表示する構成)に比して、全体的にズレを約半分に減らすことが可能となっている。
このため、図8に示したような、中間調の画像が明るくなって白く浮いてしまう現象(白浮き現象)を抑制することが可能である。

0185

なお、本構成例では、前サブフレームと後サブフレームとの期間が等しいとしている。これは、最大値の半分までの輝度を1つのサブフレームで表示するためである。
しかしながら、これらのサブフレームの期間を、互いに異なる値に設定してもよい。

0186

すなわち、本構成例に係る画像表示装置1において問題とされている白浮き現象は、視野角度の大きい場合に実際輝度が図8のような特性を持つことで、中間調の輝度の画像が明るくなって白く浮いて見える現象のことである。

0187

なお、通常、カメラ撮像された画像は、輝度に基づいた信号となる。そして、この画像をデジタル形式で送信する場合には、(1)式に示したγを用いて画像を表示信号に変換する(すなわち、輝度の信号を(1/γ)乗し、均等割りして階調をつける)。そして、このような表示信号に基づいて、液晶パネル等の画像表示装置1によって表示される画像は、(1)式によって示される表示輝度を有することとなる。

0188

ところで、人間の視覚感覚は、画像を、輝度ではなく明度として受け取っている。また、明度(明度指数)Mとは、以下の(5)(6)式によって表されるものである(非特許文献3参照)。

0189

M=116×Y^(1/3)−16,Y>0.008856 ・・・(5)
M=903.29×Y,Y≦0.008856 ・・・(6)
ここで、Yは、上記した実際輝度に相当するものであり、Y=(y/yn)なる量である。なお、yは、任意な色のxyz表色系における三刺激値のy値であり、また、ynは、完全拡散反射面標準の光によるy値でありyn=100と定められている。

0190

これらの式より、人間は、輝度的に暗い映像に対して敏感であり、明るい映像に対しては鈍感になっていく傾向がある。
そして、白浮きに関しても、人間は、輝度のズレではなく、明度のズレとして受け取っていると考えられる。

0191

ここで、図17は、図8に示した輝度のグラフを明度に変換したものを示すグラフである。
このグラフは、横軸に『出力されるはずの明度(予定明度;信号階調に応じた値,上記の明度Mに相当)』を、縦軸に『実際に出力された明度(実際明度)』を示している。このグラフに実線で示すように、上記した2つの明度は、液晶パネルの正面(視野角度0度)においては等しくなる。

0192

一方、このグラフの破線に示すように、視野角度を60度とし、かつ、各サブフレームの期間を均等とした場合(すなわち、最大値の半分までの輝度を1つのサブフレームで表示する場合)には、実際明度と予定明度とのズレは、通常ホールド表示を行う従来の場合よりは改善されている。したがって、白浮き現象を、ある程度は抑制できていることがわかる。

0193

また、人間の視覚感覚にあわせて白浮き現象をより大きく抑制するためには、輝度ではなく、明度に合わせてフレームの分割割合を決定することがより好ましいといえる。
そして、実際明度と予定明度とのズレは、輝度の場合と同様に、予定明度における最大値の半分の点で最も大きくなる。

0194

したがって、最大値の半分までの輝度を1つのサブフレームで表示するようにフレームを分割するよりも、最大値の半分までの明度を1つのサブフレームで表示するようにフレームを分割する方が、人間に感じられるズレ(すなわち白浮き)を改善できることになる。

0195

そこで、以下に、フレームの分割点における好ましい値について説明する。
まず、演算を簡単に行うために、上記した(5)(6)式を、以下の(6a)式のような形((1)式に類似の形)にまとめて近似する。
M=Y^(1/α) ・・・(6a)
このような形に変換した場合、この式のαは、約2.5となる。

0196

また、このαの値が2.2〜3.0の間にあれば、(6a)式における輝度Yと明度Mとの関係は適切となる(人間の視覚感覚に対応している)と考えられている。

0197

そして、1つのサブフレームで、最大値の半分の明度Mを表示するためには、2つのサブフレームの期間を、γ=2.2のときは約1:3、γ=3.0のときは約1:7とすることが好ましいことがわかっている。
なお、このようにフレームを分割する場合には、輝度の小さいときに表示に使用する方のサブフレーム(高輝度の場合に最大輝度に維持しておく方のサブフレーム)を短い期間とすることとなる。

0198

以下に、前サブフレームと後サブフレームとの期間を3:1とする場合について説明する。
まず、この場合における表示輝度について説明する。

0199

この場合には、最大輝度の1/4(閾輝度;Tmax/4)までの輝度を1フレームで出力する表示する低輝度表示を行う際、制御回路44は、前サブフレームを暗階調表示とし、後サブフレームの表示輝度のみを調整して階調表現を行う(後サブフレームのみを用いて階調表現を行う)。
このときには、1フレームにおける積分輝度は『(最小輝度+後サブフレームの輝度)/4』の輝度となる。

0200

また、閾輝度(Tmax/4)より高い輝度を1フレームで出力する場合(高輝度の場合)、制御回路44は、後サブフレームを最大輝度(白)とし、前サブフレームの表示輝度を調整して階調表現を行う。
この場合、1フレームにおける積分輝度は『(前サブフレームの輝度+最大輝度)/4』の輝度となる。

0201

次に、このような表示輝度を得るための表示信号(前段表示信号および後段表示信号)の信号階調設定について具体的に説明する。
なお、この場合にも、信号階調(および後述する出力動作)は、上記した(a)(b)の条件を満たすように設定される。

0202

まず、制御回路44は、上記した(1)式を用いて、上記した閾輝度(Tmax/4)に対応するフレーム階調をあらかじめ算出しておく。

0203

すなわち、このような表示輝度に応じたフレーム階調(閾輝度階調;Lt)は、(1)式より、
Lt=(1/4)^(1/γ)×Lmax ・・・(7)
そして、制御回路44は、画像を表示する際、フレームメモリ41から出力された映像信号に基づいて、フレーム階調Lを求める。
そして、このLがLt以下の場合、制御回路44は、前段表示信号の輝度階調(F)を、前段LUT42を用いて最小(0)とする。
一方、制御回路44は、後段表示信号の輝度階調(R)を、(1)式に基づいて、
R=(1/4)^(1/γ)×L ・・・(8)
となるように、後段LUT43を用いて設定する。

0204

また、フレーム階調LがLtより大きい場合、制御回路44は、後段表示信号の輝度階調Rを最大(255)とする。
一方、制御回路44は、前サブフレームの輝度階調Fを、(1)式に基づいて、
F=((L^γ−(1/4)×Lmax^γ))^(1/γ) ・・・(9)
とする。

0205

次に、このような前段表示信号および後段表示信号の出力動作について説明する。
上記したように、フレームを均等分割する構成では、サブ画素SPIXには、前段表示信号と後段表示信号とが、それぞれ均等の時間(1/2フレーム期間)づつ書き込まれる。
これは、倍クロックで前段表示信号を全て書き込んだ後に、後段表示信号の書き込みを行うため、各表示信号に関する走査信号線GL…のON期間が均等となったためである。

0206

したがって、後段表示信号の書き込みの開始タイミング(後段表示信号に関する走査信号線GL…のONタイミング)を変えることにより、分割の割合を変えられる。

0207

図18の(a)は、図1に示したフレームメモリ41に入力される映像信号、図18の(b)は、3:1に分割する場合における、フレームメモリ41から前段LUT42に出力される映像信号、そして、図18の(c)は、同じく後段LUT43に出力される映像信号を示す説明図である。
また、図19は、同じく3:1に分割する場合における、前段表示信号と後段表示信号とに関する走査信号線GL…のONタイミングを示す説明図である。

0208

これらの図に示すように、この場合、制御回路44は、1フレーム目の前段表示信号を、通常のクロックで各走査信号線GL…のサブ画素SPIXに書き込んでゆく。
そして、3/4フレーム期間後に、後段表示信号の書き込みを開始する。このときからは、前段表示信号と後段表示信号とを、倍クロックで、交互に書き込んでゆく。

0209

すなわち、「全走査信号線GL1〜GLmの3/4」番目のGL(m*3/4)のサブ画素SPIXに前段表示信号を書き込んだ後、データ信号線駆動回路3に1番目の走査信号線GL1に関する後段表示信号の蓄積し、この走査信号線GL1をONする。次に、データ信号線駆動回路3に「全走査信号線GL1〜GLmの3/4」+1番目の走査信号線GL(m*3/4+1)に関する前段表示信号を蓄積し、この走査信号線GL(m*3/4+1)をONする。

0210

このように1フレーム目の3/4フレーム期間後から、倍クロックで、前段表示信号と後段表示信号とを交互に出力することで、前サブフレームと後サブフレームとの割合を3:1とすることが可能となる。
そして、これら2つのサブフレームにおける表示輝度の時間積分値(積分総和)が、1フレームにおける積分輝度となる。
なお、フレームメモリ41に蓄えられたデータは、走査信号線GL…のONタイミングにあわせてデータ信号線駆動回路3に出力されることになる。

0211

また、図20は、フレームを3:1に分割した場合における、予定明度と実際明度との関係を示すグラフである。
この図に示すように、この構成では、予定明度と実際明度とのズレの最も大きくなる点でフレームを分割できている。したがって、図17に示した結果に比べて、視野角度を60度とした場合における予定明度と実際明度との差が、非常に小さくなっている。

0212

すなわち、本構成例に係る画像表示装置1では、「Tmax/4」までの低輝度(低明度)の場合、1フレームにおける積分輝度を変化させない範囲で、前サブフレームを暗階調表示とし、後サブフレームのみを用いて表示を行っている。
したがって、前サブフレームでのズレ(実際明度と予定明度との差)が最小となるので、図20の破線に示すように、両サブフレームのトータルのズレを約半分に減らせる。

0213

一方、高輝度(高明度)の場合、1フレームにおける積分輝度を変化させない範囲で、後サブフレームを白表示とし、前サブフレームの輝度だけを調整して表示を行っている。
このため、この場合にも、後サブフレームのズレが最小となるので、図20の破線に示すように、両サブフレームのトータルのズレを約半分に減らせる。

0214

このように、本構成例に係る画像表示装置1では、通常ホールド表示を行う構成に比して、全体的に明度のズレを約半分に減らすことが可能となっている。
このため、図8に示したような、中間調の画像が明るくなって白く浮いてしまう現象(白浮き現象)を、より効果的に抑制することが可能である。

0215

ここで、上記では、表示開始時から3/4フレーム期間までの間において、1フレーム目の前段表示信号を、通常のクロックで各全走査信号線GL…のサブ画素SPIXに書き込むとしている。これは、後段表示信号を書き込むべきタイミングに達していないからである。

0216

しかしながら、このような措置に変えて、ダミーの後段表示信号を用いて、表示開始時から倍クロックでの表示を行うようにしてもよい。すなわち、表示開始時から3/4フレーム期間までの間に、前段表示信号と、信号階調0の後段表示信号(ダミーの後段表示信号)とを交互に出力するようにしてもよい。

0217

ここで、以下に、より一般的に、前サブフレームと後サブフレームとの割合をn:1とする場合について説明する。
この場合、制御回路44は、最大輝度の1/(n+1)(閾輝度;Tmax/(n+1))までの輝度を1フレームで出力する場合(低輝度の場合)、前サブフレームを暗階調表示とし、後サブフレームの表示輝度のみを調整して階調表現を行う(後サブフレームのみを用いて階調表現を行う)。
この場合、1フレームにおける積分輝度は『(最小輝度+後サブフレームの輝度)/(n+1)』の輝度となる。

0218

また、閾輝度(Tmax/(n+1))より高い輝度を出力する場合(高輝度の場合)、制御回路44は、後サブフレームを最大輝度(白)とし、前サブフレームの表示輝度を調整して階調表現を行う。
この場合、1フレームにおける積分輝度は『(前サブフレームの輝度+最大輝度)/(n+1)』の輝度となる。

0219

次に、このような表示輝度を得るための表示信号(前段表示信号および後段表示信号)の信号階調設定について具体的に説明する。
なお、この場合にも、信号階調(および後述する出力動作)は、上記した(a)(b)の条件を満たすように設定される。

0220

まず、制御回路44は、上記した(1)式を用いて、上記した閾輝度(Tmax/(n+1))に対応するフレーム階調をあらかじめ算出しておく。

0221

すなわち、このような表示輝度に応じたフレーム階調(閾輝度階調;Lt)は、(1)式より、
Lt=(1/(n+1))^(1/γ)×Lmax ・・・(10)
そして、制御回路44は、画像を表示する際、フレームメモリ41から出力された映像信号に基づいて、フレーム階調Lを求める。
そして、このLがLt以下の場合、制御回路44は、前段表示信号の輝度階調(F)を、前段LUT42を用いて最小(0)とする。
一方、制御回路44は、後段表示信号の輝度階調(R)を、(1)式に基づいて、
R=(1/(n+1)^(1/γ)×L ・・・(11)
となるように、後段LUT43を用いて設定する。

0222

また、フレーム階調LがLtより大きい場合、制御回路44は、後段表示信号の輝度階調Rを最大(255)とする。
一方、制御回路44は、前サブフレームの輝度階調Fを、(1)式に基づいて、
F=((L^γ−(1/(n+1))×Lmax^γ))^(1/γ)・・・(12)
とする。

0223

また、表示信号の出力動作については、フレームを3:1に分けた場合の動作において、1フレーム目のn/(n+1)フレーム期間後から、倍クロックで、前段表示信号と後段表示信号とを交互に出力するように設計すればよい。

0224

また、フレームを均等分割する構成は、以下のような構成であるといえる。すなわち、1フレームを「1+n(=1)」のサブフレーム期間に分割する。そして、通常クロックの「1+n(=1)」倍のクロックで、1つのサブフレーム期間に前段表示信号を出力し、後のn(=1)個のサブフレーム期間に後段表示信号を連続的に出力する。

0225

しかしながら、この構成では、nが2以上となると、クロックを非常に速める必要があるため、装置コストが増大する。
したがって、nが2以上となる場合には、上記したような前段表示信号と後段表示信号とを交互に出力する構成とすることが好ましい。
この場合には、後段表示信号の出力タイミングを調整することで、前サブフレームと後サブフレームとの割合をn:1とすることが可能となるため、必要となるクロック周波数を、通常の2倍に維持できる。

0226

また、液晶パネルは、交流により駆動されることが好ましい。これは、交流駆動とすることにより、フレーム毎に、サブ画素SPIXの電荷極性(液晶を挟む画素電極間の電圧(電極間電圧)の向き)を変えられるからである。

0227

直流駆動とすると、電極間に偏った電圧がかかるため、電極に電荷がたまる。そして、この状態が続くと、電圧を印加していないときでも、電極間に電位差が発生した状態(いわゆる焼き付きという状態)になってしまう。

0228

ここで、本構成例に係る画像表示装置1のようにサブフレーム表示を行う場合、サブフレーム間で、画素電極間に印加される電圧値(絶対値)が異なることが多い。

0229

したがって、電極間電圧の極性をサブフレーム周期で反転させると、前サブフレームと後サブフレームとの電圧値の違いにより、印加される電極間電圧に偏りが生じる。このため、液晶パネルを長時間駆動させると、電極に電荷がたまり、上記した焼き付きやフリッカなどの発生する可能性がある。

0230

そこで、本構成例に係る画像表示装置1では、電極間電圧の極性をフレーム周期で反転させることが好ましい。
なお、電極間電圧の極性をフレーム周期で反転させる方法は2つある。1つの方法は、1フレームの間、同極性の電圧を印加する方法である。
また、もう1つの方法は、1フレーム内の2つのサブフレーム間で電極間電圧を逆極性とし、さらに、後サブフレームと、1つ後のフレームの前サブフレームとを同極性で駆動する方法である。

0231

図21(a)に、前者の方法をとった場合における、電圧極性(電極間電圧の極性)とフレーム周期との関係を示す。また、図21(b)に、後者の方法をとった場合における、電圧極性とフレーム周期との関係を示す。
このようにフレーム周期で電極間電圧を交流化することにより、サブフレーム間で電極間電圧が大きく異なっていても、焼き付きやフリッカを防止できる。

0232

なお、焼き付きやフリッカを防止するためには、上記2つの方法のどちらを採用しても良いが、例えば、後半のサブフレームを比較的明るい表示に使用すると決めた場合においては、1フレームの間同極性とする構成がより好ましい。より詳細には、サブフレームに分割すると、TFTの充電時間が減少するので、充電時間がたとえ設計範囲内であったとしても、サブフレームに分割しない構成と比較すると、充電のためのマージンが減少することは否定できない。そのため、量産においては、パネル、TFT性能のバラツキにより充電不足による輝度バラツキが発生する虞れがある。ところが、上記構成によると、輝度表示主体となる後半フレームが同極性書き込みの2回目に相当し、輝度表示の主体となる後半フレームにおける電圧変化を少なくできる。この結果、必要となる充電電荷量を減少させることができ、充電不足による表示不良を防止することができる。

0233

また、上記のように、本構成例に係る画像表示装置1では、サブフレーム表示によって液晶パネルを駆動しており、これにより、白浮きを抑制している。
しかしながら、液晶の応答速度(液晶にかかる電圧(電極間電圧)が印加電圧と等しくなるまでの速度)が遅い場合、このようなサブフレーム表示による効果が薄れてしまうことがある。

0234

すなわち、通常ホールド表示を行う場合、TFT液晶パネルでは、ある輝度階調に対して1つの液晶状態が対応する。したがって、液晶の応答特性は、表示信号の輝度階調に依存しない。

0235

一方、本構成例に係る画像表示装置1のようにサブフレーム表示を行う場合、前サブフレームが最小輝度(白)で後サブフレームが最大輝度となる、中間階調の表示信号を表示する場合、1フレームで液晶に印加される電圧は、図22(a)に示すように変動する。
また、電極間電圧は、液晶の応答速度(応答特性)に従って、図22(b)に実線Xで示すように変化する。

0236

ここで、液晶の応答速度が遅い場合、このような中間調表示を行うと、電極間電圧(実線X)は、図22(c)に示すように変化する。
したがって、この場合には、前サブフレームの表示輝度が最小とならないとともに、後サブフレームの表示輝度が最大とならない。

0237

このため、予定輝度と実際輝度との関係は、図23に示すようになる。すなわち、サブフレーム表示を行っても、視野角度の大きい場合における予定輝度と実際輝度との差(ズレ)の少なくなる輝度(最小輝度・最大輝度)での表示を行えなくなる。
このため、白浮き現象の抑制効果が減少する。

0238

したがって、本構成例に係る画像表示装置1のようなサブフレーム表示を良好に行うためには、液晶パネルにおける液晶の応答速度が、以下の(c)(d)を満足するように設計されていることが好ましい。

0239

(c)最小輝度(黒;最小明度に相当)を表示している液晶に最大輝度(白;最大明度に相当)となるための電圧信号(表示信号に基づいてデータ信号線駆動回路3によって生成されるもの)を与えたときに、短い方のサブフレーム期間内で、液晶の電圧(電極間電圧)が、電圧信号の電圧における90%以上の値に到達する(正面の実際明度が最大明度の90%に到達する。)
(d)最大輝度(白)を表示している液晶に最小輝度(黒)となるための電圧信号を与えたときに、短い方のサブフレーム期間内で、液晶の電圧(電極間電圧)が、電圧信号の電圧における5%以下の値に到達する(正面の実際明度が最小明度の5%に到達する)。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ