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技術 光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法

出願人 株式会社カネカ
発明者 本田達也前田博文長嶋伸夫川野茂八十原良彦
出願日 2005年8月4日 (14年1ヶ月経過) 出願番号 2006-531537
公開日 2008年5月1日 (11年4ヶ月経過) 公開番号 WO2006-016517
状態 未査定
技術分野 微生物による化合物の製造 有機低分子化合物及びその製造
主要キーワード サブスピ mL投入 低生産性 アルキル化反応後 カルボン酸マグネシウム カルボン酸系溶媒 本エステル 後処理法
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課題・解決手段

本発明は、2−オキソ−3−(4−置換オキシフェニルプロピオン酸を、酵素を用いて立体選択的還元して、光学活性2−ヒドロキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸とし、必要に応じてカルボキシル基エステル化を行い、続いて水酸基アルキル化し、必要に応じてエーテル型保護基を脱保護することによる光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法に関する。本発明によれば医薬中間体として有用な光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸誘導体を工業的に簡便かつ収率よく製造することができる。

概要

背景

光学活性な2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニルプロピオン酸誘導体の従来の製造方法としては、次のような方法が知られている。
(1)2−エトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸エチルラセミ体酵素を作用させて不斉加水分解を行い、光学活性体を分離する方法(特許文献1)。
(2)2−ヒドロキシ−3−(4−ベンジルオキシフェニルプロピオン酸のラセミ体に、光学活性なフェネチルアミンを作用させてジアステレオマー塩とし、再結晶により光学活性体を分離し、水酸基及びカルボキシル基アルキル化を経由して光学活性な2−エトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチルを合成する方法(特許文献2)。
(3)L−チロシン原料に用い、亜硝酸分解反応を経由して光学活性な2−エトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチルを合成する方法(特許文献2)。
WO01/11073
WO00/26200

概要

本発明は、2−オキソ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸を、酵素を用いて立体選択的還元して、光学活性2−ヒドロキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸とし、必要に応じてカルボキシル基のエステル化を行い、続いて水酸基をアルキル化し、必要に応じてエーテル型保護基を脱保護することによる光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法に関する。本発明によれば医薬中間体として有用な光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸誘導体を工業的に簡便かつ収率よく製造することができる。

目的

このように、従来のいずれの製法も、工業的製法としては、解決すべき課題を有している。従って、本発明は、上記現状に鑑み、効率的かつ経済的であり、工業的に好適に実施することができる光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法とその重要中間体を提供することを目的とするものである。

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実績

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請求項1

一般式(1):(式中、R1はエーテル型保護基を示す。)で示される2−オキソ−3−(4−置換オキシフェニルプロピオン酸を、酵素を用いて立体選択的還元して、一般式(2):(式中、*は不斉炭素原子を示し、R1は前記に同じ。)で示される光学活性2−ヒドロキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸とし、必要に応じてカルボキシル基エステル化を行い、続いて水酸基アルキル化し、必要に応じてR1を脱保護する、一般式(3):(式中、*は前記に同じ。R10は水素原子または前記R1を示し、R2は置換されていても良い炭素数1〜10のアルキル基、置換されていても良い炭素数7〜20のアラルキル基を示し、R3は水素原子、置換されていても良い炭素数1〜10のアルキル基、置換されていても良い炭素数6〜20のアリール基または置換されていても良い炭素数7〜20のアラルキル基を示す。)で示される光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法。

請求項2

前記式(2)で示される光学活性2−ヒドロキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸を、塩基存在下、エーテル系溶媒及び/またはニトリル系溶媒を用いて、水酸基のアルキル化を行い、前記式(3)として一般式(4):(式中、*、R10、R2は前記に同じ。)で示される光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸を製造する請求項1記載の製造方法。

請求項3

前記式(2)で示される光学活性2−ヒドロキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸の水酸基及びカルボキシル基のアルキル化を行い、前記式(3)として一般式(5):(式中、*、R10、R2は前記に同じ。)で示される光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸エステルを製造する請求項1記載の製造方法。

請求項4

前記式(2)で示される光学活性2−ヒドロキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸のカルボキシル基をエステル化した後に、水酸基のアルキル化を行い、前記式(3)として一般式(6):(式中、*、R10、R2は前記と同じであり、R30は置換されていても良い炭素数1〜10のアルキル基、置換されていても良い炭素数6〜20のアリール基、置換されていても良い炭素数7〜20のアラルキル基を示す。)で示される光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸エステルを製造する請求項1記載の製造方法。

請求項5

請求項3記載の製造方法で得られた、前記式(5)で示される化合物エステル基加水分解し、必要に応じてR10を脱保護する、一般式(4):(式中、*、R10、R2は前記に同じ。)で示される光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸の製造方法。

請求項6

請求項2記載の製造方法で得られた、前記式(4)で示される化合物をエステル化し、必要に応じてR10を脱保護する、一般式(6):(式中、*、R10、R2、R30は前記に同じ。)で示される光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸エステルの製造方法。

請求項7

請求項3記載の製造方法で得られた、前記式(5)で示される化合物をエステル交換し、必要に応じてR10を脱保護する、一般式(6):(式中、*、R10、R2、R30は前記に同じ。)で示される光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸エステルの製造方法。

請求項8

酵素がα−ケト酸還元酵素である、請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。

請求項9

酵素が乳酸脱水素酵素、ヒドロキシイソカプロン酸脱水素酵素もしくはマンデル酸脱水素酵素である、請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。

請求項10

酵素がL−もしくはD−乳酸脱水素酵素である、請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。

請求項11

一般式(2):(式中、*は不斉炭素原子、R1はエーテル型保護基を示す。)で示される光学活性2−ヒドロキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸を、塩基存在下、エーテル系溶媒及び/またはニトリル系溶媒を用いて、ハロゲン化アルキルにより、水酸基を選択的にアルキル化し、必要に応じてR1を脱保護する、一般式(4):(式中、*は前記に同じ。R10は水素原子または前記R1を示す。R2は置換されていても良い炭素数1〜10のアルキル基、置換されていても良い炭素数7〜20のアラルキル基を示す。)で示される光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸の製造方法。

請求項12

R1が、メチル基、tert−ブチル基、ベンジル基アリル基メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基ベンジルオキシメチル基、メチルチオメチル基、2−(トリメチルシリルエトキシメチル基、tert−ブトキシメチル基である請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法。

請求項13

R1がtert−ブチル基である請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法。

請求項14

R2がメチル基またはエチル基である請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法。

請求項15

R10が水素原子である請求項1〜14のいずれかに記載の製造方法。

請求項16

前記式(2)で示される光学活性2−ヒドロキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸の絶対立体配置がSである請求項1〜15のいずれかに記載の製造方法。

請求項17

エーテル系溶媒及び/またはニトリル系溶媒が、テトラヒドロフラン及び/またはアセトニトリルである請求項2,6,11〜15のいずれかに記載の製造方法。

請求項18

一般式(7):で示される2−オキソ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸またはその塩。

請求項19

一般式(8):(式中、*は不斉炭素原子を表す。R2は、置換されていても良い炭素数1〜10のアルキル基、置換されていても良い炭素数7〜20のアラルキル基を示す。R3は水素原子、置換されていても良い炭素数1〜10のアルキル基、置換されていても良い炭素数6〜20のアリール基または置換されていても良い炭素数7〜20のアラルキル基を示す)で示される光学活性2−置換オキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸誘導体。

請求項20

R2がメチル基またはエチル基である請求項19記載の化合物。

請求項21

R3が水素原子、メチル基、エチル基またはイソプロピル基である請求項19または20記載の化合物。

請求項22

絶対立体配置がSである請求項19〜21のいずれかに記載の化合物。

技術分野

0001

本発明は、医薬品や農薬等の合成中間体としてきわめて有用な、光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニルプロピオン酸誘導体及びその重要中間体の製造方法及びその重要中間体に関する。

背景技術

0002

光学活性な2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸誘導体の従来の製造方法としては、次のような方法が知られている。
(1)2−エトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸エチルラセミ体酵素を作用させて不斉加水分解を行い、光学活性体を分離する方法(特許文献1)。
(2)2−ヒドロキシ−3−(4−ベンジルオキシフェニルプロピオン酸のラセミ体に、光学活性なフェネチルアミンを作用させてジアステレオマー塩とし、再結晶により光学活性体を分離し、水酸基及びカルボキシル基アルキル化を経由して光学活性な2−エトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチルを合成する方法(特許文献2)。
(3)L−チロシン原料に用い、亜硝酸分解反応を経由して光学活性な2−エトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチルを合成する方法(特許文献2)。
WO01/11073
WO00/26200

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、(1)の方法は、2−エトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エチルのラセミ体を合成する工程数が多い上、最終工程が光学分割工程であるため、低収率低生産性となり、経済的に有利ではない。(2)の方法も(1)の方法と同様に、ラセミ体を合成する工程数が多い上、光学分割工程があるため低収率、低生産性となり、経済的に有利ではない。(3)の方法は、取り扱いに注意を要する亜硝酸イソアミルを使用するため工業的に有利でない。また亜硝酸分解工程において光学純度が低下する可能性があり、何らかの方法により光学純度を向上させる必要がある上、低収率である。さらに全工程数も多く、経済的に有利でない。

0004

このように、従来のいずれの製法も、工業的製法としては、解決すべき課題を有している。従って、本発明は、上記現状に鑑み、効率的かつ経済的であり、工業的に好適に実施することができる光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法とその重要中間体を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0005

本発明者らは、かかる課題を解決するため種々研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。

0006

すなわち、本発明は、一般式(1):

0007

0008

(式中、R1はエーテル型保護基を示す。)で示される2−オキソ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸を、酵素を用いて立体選択的還元して、一般式(2):

0009

0010

(式中、*は不斉炭素原子を示し、R1は前記に同じ。)で示される光学活性2−ヒドロキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸とし、必要に応じてカルボキシル基のエステル化を行い、続いて水酸基をアルキル化し、必要に応じてR1を脱保護する、一般式(3):

0011

0012

(式中、*は前記に同じ、R10は水素原子または前記式R1を示し、R2は置換されていても良い炭素数1〜10のアルキル基、または置換されていても良い炭素数7〜20のアラルキル基を示し、R3は水素原子、置換されていても良い炭素数1〜10のアルキル基、置換されていても良い炭素数6〜20のアリール基、または置換されていても良い炭素数7〜20のアラルキル基を示す。)で示される光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸誘導体の製造方法である。

0013

また、前記式(2)で示される光学活性2−ヒドロキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸を、塩基存在下、エーテル系溶媒及び/またはニトリル系溶媒を用いて、ハロゲン化アルキルにより、水酸基を選択的にアルキル化し、必要に応じてR1を脱保護する、
一般式(4):

0014

0015

(式中、*、R10、R2は前記に同じ。)で示される光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸の選択的な製造方法である。

0016

さらに、本発明は、一般式(7):

0017

0018

で示される2−オキソ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸であり、また、一般式(8):

0019

0020

(式中、*、R2、R3は前記に同じ。)で示される光学活性2−置換オキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸誘導体でもある。

発明の効果

0021

本発明は、上述の構成からなるので、2−オキソ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸から光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸誘導体、または光学活性2−置換オキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸誘導体を効率的かつ簡便に、工業的に有利に製造することができる。

発明を実施するための最良の形態

0022

以下、本発明について詳細に説明する。

0023

まず、一般式(1):

0024

0025

で表される2−オキソ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸を、酵素を用いて立体選択的に還元して、一般式(2):

0026

0027

で表される光学活性2−ヒドロキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸(2)を製造する工程について説明する。

0028

前記式(1)および(2)において、R1はエーテル型保護基を示し、例えば、メチル基、tert−ブチル基、ベンジル基アリル基メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基ベンジルオキシメチル基、メチルチオメチル基、2−(トリメチルシリルエトキシメチル基、tert−ブトキシメチル基等が挙げられる。なかでも容易かつ安価に保護、脱保護できる観点からメチル基、tert−ブチル基、ベンジル基、アリル基、メトキシメチル基が好ましく、tert−ブチル基がさらに好ましい。また、前記式(2)において*は不斉炭素原子を表す。

0029

前記式(1)で表される化合物は、例えば、4−置換オキシベンズアルデヒドヒダントイン縮合させてベンジリデンヒダントインとした後、これを加水分解して合成することができる。

0030

なお、前記式(1)においてR1がtert−ブチル基である化合物、すなわち、一般式(7):

0031

0032

で示される2−オキソ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸またはその塩は、医薬品中間体として有用な新規化合物である。

0033

本反応で用いる酵素としては、α—ケト酸を光学活性なα—ヒドロキシ酸へ還元する酵素、すなわちα−ケト酸還元酵素のうち、前記式(1)で表される化合物を不斉還元する能力を有する酵素であれば、いずれも上記の反応に用いることができる。

0034

本発明に用いるα−ケト酸還元酵素は、その起源を問わず使用することができ、微生物由来のものだけでなく、動物または植物由来のものでも良い。また、反応に用いるα−ケト酸還元酵素は、精製した純度の高いものでも良いし、該酵素を含む微生物菌体もしくはその菌体処理物等でも良い。更に、α−ケト酸還元酵素をコードする遺伝子を大腸菌等に導入することにより本酵素を大量発現させた形質転換体またはその処理物を反応に用いても良い。このように、反応に使用する酵素の純度に関係なく、使用することができる。

0035

α−ケト酸還元酵素の一部は市販されており、容易に入手可能である。また既知のα−ケト酸還元酵素を取得して反応に用いても良いし、新たに探索することにより見いだした酵素を用いても良い。

0036

α−ケト酸還元酵素としては、例えばL−またはD−乳酸脱水素酵素、L−またはD−ヒドロキシイソカプロン酸脱水素酵素、L−またはD−マンデル酸脱水素酵素等が挙げられる。このうち、L−もしくはD−乳酸脱水素酵素のいずれか一方の酵素を反応に用いるのが好ましい。これらは既知の酵素でも良いし、新たに見いだした酵素でも良い。

0037

L−乳酸脱水素酵素としては、例えば、次の微生物由来の酵素が知られている。ラクトバシラスプランタラム(Lactobacillus plantarum)WSO株(Food Microbiology, 3, 93-99 (1986))、ラクトバシラス・クルバツス(Lactobacillus curvatus)DSM20010株(Arch. Microbiol., 112, 81-93 (1977))、ラクトコッカスラクティスサブスピー・ラクティス(Lactococcus lactis subsp. lactis)LM0230株(J.Bacteriol., 174, 6956-6964 (1992))、ストレプトコッカスボビス(Streptococcus bovis)JB1株(Current Microbiology, 34, 367-373(1997))、バシラスステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)NCA1503(ATCC29609)株(Gene, 46, 47-55 (1986))、ビフィドバクテリウムロンガム(Bifidobacterium longum)aM101-2(Gene, 85, 161-168 (1989))、及びサーマスサーモフィラス(Thermus thermophilus)HB8株(Appl.Microbiol.Biotechnol., 40, 676-681(1994))等である。また、、鶏、ウサギまたは人間等のものも使用でき、これらは容易に入手することができる。

0038

D−乳酸脱水素酵素としては、例えば、次の微生物由来の酵素が知られている。ラクトバシラス・ペントサス(Lactobacillus pentosus)ATCC8041株(J. Biol. Chem., 268, 12588-12594 (1991))、ラクトバシラス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)ATCC15009株(Eur.J.Biochem., 208, 799-805 (1992))、ラクトバシラス・ライマンニー(Lactobacillus leichmannii)NCDO302株(J.Gen.Microbiol., 62, 241-250 (1970))、ラクトバシラス・コンフューサス(Lactobacillus confusus)DSM20196株(Eur. J. Appl. Microbiol. Biotechnol., 18, 75-85 (1983))、ロイコノストックメセンテロイデス・サブスピー・クレモリス(Leuconostoc mesenteroides subsp. cremoris)195株(Res. Microbiol., 146, 291-302 (1995))、ロイコノストック・ラクティス(Leuconostoc lactis)NCDO546株(Biochemie, 55, 1047-1056 (1973))、及びスタフィロコッカスエピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)(シグマ社より酵素が販売されている)等である。

0039

L−ヒドロキシイソカプロン酸脱水素酵素としては、例えば、ラクトバシラス・コンフューサス(Lactobacillus confusus)DSM20196株由来のL−ヒドロキシイソカプロン酸脱水素酵素(Appl. Microbiol. Biotechnol., 19, 167-176 (1984))が挙げられる。

0040

D−ヒドロキシイソカプロン酸脱水素酵素としては、例えば、ラクトバシラス・カゼイエスエスピー・シュウドプランタラム(Lactobacillus casei ssp. pseudoplantarum)DSM20008株(Appl. Microbiol. Biotechnol., 21, 7-15 (1985))、及びラクトバシラス・デルブラキー・サブスピー・ブルガリカス(Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus)NCIB11778株(Eur. J. Biochem., 224, 439-446 (1994))由来のものがある。

0041

L−マンデル酸脱水素酵素としては、例えば、ロードトルーラ・グラミニス(Rhodotorula graminis)ATCC20804株由来のものがある。

0042

D−マンデル酸脱水素酵素としては、例えば、次の微生物由来の酵素が知られている。エンテロコッカスファエカリス(Enterococcus faecalis)IAM10071株(Appl. Environ. Microbiol., 68, 947-951 (2002))、ストレプトコッカス・ファエカリス(Streptococcus faecalis)IFO12964株(Agric. Biol. Chem., 50,2621-2631 (1986))、ラクトバシラス・クルバツス(Lactobacillus curvatus)DSM20019株(Appl. Microbiol. Biotechnol., 28, 433-439 (1988))、及びロードトルーラ・グラミニス(Rhodotorula graminis)KGX39株(Biochem. J., 281, 211-218 (1992))である。

0043

α−ケト酸還元酵素で、前記式(1)で示される化合物を立体選択的に還元する場合、補酵素としてNADHまたはNADPHが必要となる。反応系にNADHまたはNADPHを必要な量だけ添加しても実施し得るが、酸化された該補酵素(NAD+またはNADP+)を還元型(NADHまたはNADPH)に変換する能力(以後補酵素再生能力と呼ぶ)を有する酵素をその基質と共に、つまり補酵素再生系をα−ケト酸還元酵素と組み合わせて反応を行うことにより、高価な補酵素の使用量を大幅に削減することができる。

0044

補酵素再生能力を有する酵素としては、ヒドロゲナーゼギ酸脱水素酵素アルコール脱水素酵素グルコース−6−リン酸脱水素酵素及びグルコース脱水素酵素等を用いることができる。好適には、グルコース脱水素酵素、ギ酸脱水素酵素が用いられ、特にグルコース脱水素酵素が好ましい。このような反応は、補酵素再生系を不斉還元反応系内に添加することにより行われ得る。また、α−ケト酸還元酵素をコードするDNA及びグルコース脱水素酵素をコードするDNAの両者により形質転換された形質転換体を触媒として用いれば、補酵素再生能を有する酵素を別に調製し反応系内に添加しなくても、効率的に反応を行うことができる。

0045

α−ケト酸還元酵素を用いて前記式(1)で表される化合物を不斉還元する場合、以下のように実施され得る。但し、以下の方法に限定されるわけではない。

0046

適当な緩衝液、例えば100mMリン酸緩衝液等に、前記式(1)で表される化合物を加え、α−ケト酸還元酵素及び基質と当モル以上のNADHもしくはNADPHを添加後、攪拌して反応させる。もしくは、適当な緩衝液中に基質である前記式(1)で表される化合物を加え、α−ケト酸還元酵素、NAD+もしくはNADP+等の補酵素、及び先に述べた補酵素再生系(例えばグルコースとグルコース脱水素酵素、ギ酸脱水素酵素とギ酸等)を添加し、pH調整下で攪拌することにより反応を行なう。

0047

これらの反応は5〜80℃、好ましくは10〜60℃、より好ましくは20〜40℃の温度で行われる。また反応中、反応液のpHは3〜10、好ましくは4〜9、より好ましくは5〜8に維持する。反応はバッチ式あるいは連続方式で行われ得る。バッチ方式の場合は、反応基質は0.01〜60%(w/v)、好ましくは0.1〜40%、より好ましくは0.5〜20%の仕込み濃度で添加され得る。反応の途中、基質である前記式(1)で表される化合物を適時追加添加しても良い。

0048

生成した光学活性な化合物(2)の採取方法は特に限定されないが、反応液から直接、あるいは菌体等を分離後酢酸エチルトルエン、t−ブチルメチルエーテルヘキサン塩化メチレン等の溶剤で抽出し、蒸留や再結晶あるいはシリカゲルカラムクロマトグラフィー等により精製すれば、高純度の光学活性な化合物(2)が容易に得られる。

0049

本反応によって得られる化合物(2)は、絶対立体配置がS配置でもR配置でも良いが、S配置の化合物がより好ましい。

0050

次に、必要に応じて前記式(2)で表される化合物のカルボキシル基のエステル化を行い、続いて水酸基をアルキル化し、必要に応じてR1を脱保護して一般式(3):

0051

0052

で示される光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸誘導体を製造する工程について説明する。

0053

まず、該工程において合成される化合物中の置換基について説明する。
本工程で合成される化合物(3)におけるR2は、置換されていても良い炭素数1〜10のアルキル基、または置換されていても良い炭素数7〜20のアラルキル基を示し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基トリフルオロメチル基、ベンジル基等が挙げられ、なかでもメチル基またはエチル基が好ましい。

0054

また、R3は水素原子、置換されていても良い炭素数1〜10のアルキル基、置換されていても良い炭素数6〜20のアリール基、または置換されていても良い炭素数7〜20のアラルキル基を示し、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、ベンジル基等が挙げられ、なかでも水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基がさらに好ましい。

0055

R10は、前記R1と同一であるか、水素原子を示す。なかでも、tert−ブチル基、水素原子が好ましく、水素原子が特に好ましい。*は前記に同じである。

0056

次に、該反応工程について説明する。

0057

本反応工程では、化合物(2)の水酸基のアルキル化を行うが、アルキル化に先立ち、必要に応じて化合物(2)のカルボキシル基のエステル化を行っても良い。この場合、「必要に応じて」とは、反応条件目的化合物により、化合物(2)のカルボキシル基のエステル化を行っても良いし、エステル化を行わなくても良いことを意味する。エステル化を行う場合は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis 3rd ed.,Theodora W.Greene and Peter G. M. Wuts Ed., Wiley-Interscience: New York, 1999; 373-428. に記述されているカルボキシル基のエステル化方法を用いることができ、代表的な例を挙げると、酸触媒共存下にカルボン酸アルコールを縮合させる方法、カルボン酸とアルコールを縮合剤共存下に反応させる方法、塩基の共存下にカルボン酸とハロゲン化アルキルを反応させる方法、カルボン酸を酸塩化物混合酸無水物等として活性化させ、アルコールと反応させる方法、等である。

0058

特に化合物(2)のエーテル型保護基R1が酸性条件下で分解する懸念がある場合は、中性またはアルカリ性条件下でエステル化できることから、ハロゲン化アルキルを用いる方法が好ましい。

0059

本エステル化反応の反応溶媒は、反応を阻害しない溶媒であれば特に制限はないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンシクロヘキサン石油エーテル等の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶媒、トルエン、ベンゼンキシレン等の芳香族炭化水素系溶媒アセトニトリルプロピオニトリル等のニトリル系溶媒、tert−ブチルメチルエーテル、ジエチルエーテルジイソプロピルエーテルテトラヒドロフランジオキサン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、塩化メチレン、1,2−ジクロロエチレンクロロホルム四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒酢酸、ギ酸等のカルボン酸系溶媒メタノールエタノールイソプロパノール等のアルコール系溶媒及び水が挙げられ、これら溶媒の2種以上を混合して用いても良い。混合溶媒を用いる場合、混合割合に特に制限はない。

0060

反応を行う際の化合物(2)の濃度は用いる反応溶媒によって異なるが、一般的には1〜50重量%で反応を実施することができ、好ましくは5〜30重量%である。

0061

反応時の反応温度は、用いる酸や塩基等の種類と量、反応溶媒の種類により異なるが、通常は用いる反応溶剤凝固点から沸点以下の範囲である。反応を短時間で完了させるためには温度を高めて実施する方が良く、副反応を抑える観点からは温度は低く設定して実施する方が良い。一般的には−40〜100℃が好適であり、更に好適には−20〜80℃である。

0062

反応時の反応時間は、用いる酸や塩基等の種類と量、反応溶媒の種類及び反応温度により異なるが、反応温度を−20〜80℃で実施した場合、通常1〜24時間程度である。

0063

本反応の後処理としては、反応液から生成物を取得するための一般的な処理を行えば良い。例えば、反応終了後の反応液に水、塩酸アルカリ水等を添加して中和し、一般的な抽出溶媒、例えば酢酸エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン等を用いて抽出操作を行う。得られた抽出液から反応溶媒及び抽出溶媒を減圧留去すると、目的物が得られる。このようにして得られる生成物は、必要であれば、シリカゲルクロマトグラフィーや蒸留、再結晶等の一般的精製を行い、さらに純度を高めても良い。

0064

次に、化合物(2)の水酸基のアルキル化反応について説明する。化合物(2)の水酸基のアルキル化は、塩基の存在下に、アルキル化剤を作用させて行うことができる。

0065

用いる塩基としては、水酸化ナトリウム炭酸ナトリウム炭酸カリウム等の無機塩基ナトリウムメトキシドナトリウムエトキシドナトリウムイソプロポキシドカリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド水素化ナトリウム水素化カリウム等のアルカリ金属ヒドリド金属ナトリウム等のアルカリ金属、tert−ブチルマグネシウムクロリド、n−ブチルマグネシウムクロリドエチルマグネシウムクロリド等のグリニャール試薬リチウムジイソプロピルアミドナトリウムアミド等のアルカリ金属アミド、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等の有機リチウム化合物が挙げられ、なかでも収率、経済性の観点から炭酸ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウムが好ましい。

0066

塩基の使用量は、特に制限されるものではないが、通常、化合物(2)に対して2モル当量以上、その塩(2)に対しては1モル当量以上を用いて反応を実施することができる。経済性の面から一般的には10.0モル当量以下の使用が好ましく、より好ましくは5.0モル当量以下、さらに好ましくは4.0モル当量以下である。

0067

用いるアルキル化剤としては、ヨウ化メチルヨウ化エチル臭化メチル臭化エチル臭化ベンジル塩化メチル塩化エチル塩化ベンジル等のハロゲン化アルキル、硫酸ジメチル硫酸ジエチル等の硫酸エステルメタンスルホン酸メチルメタンスルホン酸エチルp−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸エチル、p−トリフルオロメタンスルホン酸メチル等のスルホン酸エステルが挙げられ、なかでも収率、経済性の観点からヨウ化メチル、ヨウ化エチル、臭化メチル、臭化エチル、臭化ベンジル、塩化ベンジル、メタンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸エチル、p−トルエンスルホン酸メチル、硫酸ジメチル、硫酸ジエチルが好ましい。なかでも、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、硫酸ジメチル、硫酸ジエチルが特に好ましい。

0068

アルキル化剤の使用量は、特に制限されるものではないが、通常、化合物(2)に対して1モル当量以上を用いて反応を実施することができる。経済性の面から一般的には10.0モル当量以下の使用が好ましいが、より好ましくは5.0モル当量以下、さらに好ましくは4.0モル当量以下である。

0069

また、該反応には、通常溶媒が使用されるが、反応溶媒としては、反応を阻害しない溶媒であれば特に制限はない。例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピルプロピオン酸メチル等のエステル系溶媒、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、tert−ブチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、塩化メチレン、1,2−ジクロロエチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒及びピリジントリエチルアミン等のアミン系溶媒が挙げられ、これら溶媒の2種以上を混合して用いても良い。

0070

なかでも反応基質の溶解性及び収率の観点から、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドまたはそれらの2種以上を混合した溶媒が好ましく、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドが特に好ましい。混合溶媒を用いる場合、混合割合に特に制限はない。

0071

反応を行う際の化合物(2)の濃度は用いる反応溶媒によって異なるが、一般的には1〜50重量%で反応を実施することができ、好ましくは5〜30重量%である。

0072

反応時の反応温度は、用いる塩基、アルキル化剤、反応溶媒の種類により異なるが、通常は用いる反応溶剤の凝固点から沸点以下の範囲である。反応を短時間で完了させるためには温度を高めて実施する方が良く、副反応を抑える観点からは温度は低く設定して実施する方が良い。一般的には−40〜100℃が好適であり、更に好適には−20〜80℃である。

0073

反応時の反応時間は、用いる塩基、アルキル化剤、反応溶媒の種類及び反応温度により異なるが、反応温度を−20〜80℃で実施した場合、通常1〜40時間程度である。

0074

本反応の後処理としては、反応液から生成物を取得するための一般的な処理を行えば良い。例えば、反応終了後の反応液に水、塩酸等を添加して中和し、一般的な抽出溶媒、例えば、酢酸エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン等を用いて抽出操作を行う。得られた抽出液から反応溶媒及び抽出溶媒を減圧留去すると、目的物が得られる。このようにして得られる目的物は、必要であれば、シリカゲルクロマトグラフィーや蒸留、再結晶等の一般的精製を行い、さらに純度を高めても良い。

0075

本工程では、水酸基をアルキル化した後、必要に応じて保護基R1を脱保護しても良い
。ここで、「必要に応じて」とは、反応条件、目的化合物により、保護基R1を脱保護し
ても良いし、脱保護を行わなくても良いことを意味する。

0076

脱保護反応の条件は、用いる保護基によって異なるが、例えば、保護基がメトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、ベンジルオキシメチル基、tert−ブチル基、メチル基の場合、酸を用いて脱保護反応を行うことができる。

0077

用いる酸としては、特に制限されるものではないが、塩酸、臭化水素酸硫酸等の鉱酸トリフルオロ酢酸、酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられ、なかでも、経済性の観点から塩酸が好ましい。

0078

また、保護基がメチル基の場合、メタンチオールエタンチオールオクタンチオール等のチオール類を用いても脱保護反応を行うことができる。

0079

チオール類の使用量は、特に制限されるものではないが、通常、化合物(3)に対して1モル当量以上を用いる。経済性の面から一般的には10モル当量以下のが好ましく、より好ましくは3モル当量以下である。

0080

脱保護反応の反応溶媒は、反応を阻害しない溶媒であれば特に制限はないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶媒、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、tert−ブチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン等のアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、塩化メチレン、1,2−ジクロロエチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、酢酸、ギ酸等のカルボン酸系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒及び水が挙げられる。また、これら溶媒の2種以上を混合して用いても良い。混合溶媒を用いる場合、混合割合に特に制限はない。

0081

脱保護反応を行う際の化合物(3)の濃度は用いる反応溶媒によって異なるが、一般的には1〜50重量%で実施することができ、好ましくは5〜30重量%である。

0082

脱保護反応時の反応温度は、用いる酸やチオール類の種類と量、反応溶媒の種類により異なるが、通常は用いる反応溶剤の凝固点から沸点以下の範囲である。反応を短時間で完了させるためには温度を高めて実施する方が良く、副反応を抑える観点からは温度は低く設定して実施する方が良い。一般的には0〜150℃が好適であり、更に好適には20〜120℃である。

0083

脱保護反応の反応時間は、用いる酸やチオール類の種類と量、反応溶媒の種類及び反応温度により異なるが、反応温度を20〜120℃で実施した場合、通常1〜24時間程度である。

0084

脱保護反応後は、反応液から生成物を取得するための一般的な処理を行えば良い。例えば、反応終了後の反応液に水、アルカリ水等を添加して中和し、一般的な抽出溶媒、例えば、酢酸エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン等を用いて抽出操作を行う。得られた抽出液から反応溶媒及び抽出溶媒を減圧留去すると、目的物が得られる。このようにして得られる生成物は、必要であれば、シリカゲルクロマトグラフィーや蒸留、再結晶等の一般的精製を行い、さらに純度を高めても良い。

0085

尚、上記(2)から(3)の反応において、化合物(2)のエステル化を行ったのち、アルキル化を行う場合、化合物(3)として一般式(6);

0086

0087

で表される化合物を得ることができる。化合物(6)において、R2,R10、*は前記に同じである。R30は、置換されていても良い炭素数1〜10のアルキル基、置換されていても良い炭素数6〜20のアリール基、または置換されていても良い炭素数7〜20のアラルキル基を表し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、ベンジル基等が挙げられる。なかでもメチル基、エチル基、イソプロピル基が好ましく、イソプロピル基が特に好ましい。

0088

また、化合物(2)に対して、カルボキシル基を事前にエステル化することなく、上記アルキル化反応を行った場合には、化合物(3)として、一般式(4);

0089

0090

で表される化合物、及び/または、一般式(5);

0091

0092

で表される化合物が得られる。

0093

化合物(4)、(5)中、R2,R10、*は前記に同じである。

0094

この場合、得られる化合物(4)及び/または(5)の割合は、化合物(2)の水酸基のアルキル化の反応条件による。

0095

本発明者らは、塩基存在下、反応溶媒にエーテル系溶媒及び/またはニトリル系溶媒を用い、さらにアルキル化剤としてハロゲン化アルキルを使用してアルキル化反応を行うことにより、水酸基を選択的にアルキル化して、化合物(4)を高選択的に取得できることを見いだした。

0096

ハロゲン化アルキルとしては、例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、臭化メチル、臭化エチル、塩化メチル、塩化エチル等のハロゲン化アルキルが挙げられ、なかでもヨウ化メチル、ヨウ化エチル、臭化メチル、臭化エチルが好ましい。

0097

ハロゲン化アルキルの使用量は、特に制限されるものではないが、通常、化合物(2)に対して1モル当量以上を用いて反応を実施することができる。経済性の面から一般的には10.0モル当量以下の使用が好ましいが、より好ましくは5.0モル当量以下、さらに好ましくは4.0モル当量以下である。

0098

また、上記反応で使用する反応溶媒については、化合物(4)を選択的に合成する場合、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒が挙げられ、なかでも経済性の観点から、テトラヒドロフラン、アセトニトリルが好ましく、テトラヒドロフランが特に好ましい。また、これらを混合した溶媒を用いても良い。

0099

一方、反応溶媒にN,N−ジメチルホルムアミド及び/またはN,N−ジメチルアセトアミドを使用する場合は、他の条件に関わらず化合物(4)の生成が抑制され、化合物(5)を高選択的に取得することができる。化合物(5)を選択的に合成する場合、N,N−ジメチルホルムアミド及び/またはN,N−ジメチルアセトアミドが好ましい。混合溶媒を用いる場合、混合割合に特に制限はない。

0100

尚、本反応で使用する塩基の種類、塩基の使用量、反応温度、反応濃度、反応時間、後処理法、脱保護を行う場合の脱保護方法は全て前記した化合物(2)から(3)への反応と同様である。

0101

なお、前記式(3)においてR10がtert−ブチル基である化合物、すなわち、一般式(8):

0102

0103

で示される光学活性2−置換オキシ−3−(4−t−ブトキシフェニル)プロピオン酸誘導体は、医薬品中間体として有用な新規化合物である。化合物(8)におけるR2及びR3、*は既に説明したのと同様である。医薬中間体としての有用性から、R2としては、メチル基、エチル基が好ましく、R3としては水素原子、メチル基、エチル基またはイソプロピル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基がさらに好ましい。絶対立体配置はS配置でもR配置でもよいが、S配置の化合物が好ましい。

0104

次に、化合物(5)を加水分解して、必要に応じてR10を脱保護して、化合物(4)を製造する工程について説明する。

0105

本反応は通常、酸または塩基存在下で反応を行い、どちらの反応条件を用いても良い。用いる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられ、なかでも経済性の面から塩酸、硫酸が好ましい。

0106

用いる塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム水酸化カルシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩基が挙げられ、なかでも経済性の面から水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。

0107

酸及び塩基の使用量は、特に制限されるものではないが、通常、化合物(5)に対して0.1モル当量以上用いて反応を実施することができる。経済性の面から一般的には10.0モル当量以下の使用が好ましいが、より好ましくは3.0モル当量以下、さらに好ましくは1.5モル当量以下である。特に塩基を使用する場合は、1.0モル当量以上用いて反応を実施することが多い。

0108

本反応の反応溶媒は、反応を阻害しない溶媒であれば特に制限はないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素系溶媒、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、tert−ブチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、塩化メチレン、1,2−ジクロロエチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、酢酸、ギ酸等のカルボン酸系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒及び水が挙げられ、これら溶媒の2種以上を混合して用いても良い。なかでも収率の観点から、水、メタノール、エタノール、イソプロパノールまたはそれらの2種以上を混合した溶媒が好ましい。混合溶媒を用いる場合、混合割合に特に制限はない。

0109

反応を行う際の化合物(5)の濃度は用いる反応溶媒によって異なるが、一般的には1〜50重量%で反応を実施することができ、好ましくは5〜30重量%である。

0110

反応時の反応温度は、用いる酸または塩基の種類と量、反応溶媒の種類により異なるが、通常は用いる反応溶剤の凝固点から沸点以下の範囲である。反応を短時間で完了させるためには温度を高めて実施する方が良く、副反応を抑える観点からは温度は低く設定して実施する方が良い。一般的には−40〜100℃が好適であり、更に好適には−20〜80℃である。

0111

反応時の反応時間は、用いる酸または塩基の種類と量、反応溶媒の種類及び反応温度により異なるが、反応温度を−20〜80℃で実施した場合、通常1〜24時間程度である。

0112

本反応の後処理としては、反応液から生成物を取得するための一般的な処理を行えば良い。例えば、反応終了後の反応液に水、塩酸、アルカリ水等を添加して中和し、一般的な抽出溶媒、例えば、酢酸エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン等を用いて抽出操作を行う。生成物はカルボン酸であるため、通常、酸性条件下で抽出する。得られた抽出液から反応溶媒及び抽出溶媒を減圧留去すると、目的物が得られる。このようにして得られる生成物は、必要であれば、シリカゲルクロマトグラフィーや蒸留、再結晶等の一般的精製を行い、さらに純度を高めても良い。

0113

本工程では、必要に応じて保護基R10を脱保護しても良い。脱保護は、前述したR1の脱保護と同じ方法で行うことができる。酸を用いて脱保護する場合には、上記エステルの加水分解と脱保護を同時に行うこともできる。なお、化合物(2)を化合物(5)に変換し、次いで化合物(5)を加水分解して化合物(4)とする場合には、保護基R1(またはR10)の脱保護は、化合物(2)の水酸基のアルキル化反応後、任意の時期に行うことができる。通常は、化合物(5)の加水分解の前に脱保護を行うが、加水分解後に行っても良いし、加水分解と同時に行っても良い。

0114

次に化合物(4)をエステル化して、必要に応じてR10を脱保護して、一般式(6):

0115

0116

で表される化合物光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸エステルを製造する工程について説明する。

0117

化合物(4)のエステル化反応は、既に説明した化合物(2)のカルボキシル基のエステル化反応と同様の方法で行うことができる。

0118

本工程では、必要に応じて保護基R10を脱保護しても良い。脱保護は、前述したR1の脱保護と同じ方法で行うことができる。酸を用いて脱保護する場合には、上記エステル化反応と脱保護を同時に行うこともできる。なお、化合物(2)を化合物(4)に変換し、次いで化合物(4)をエステル化して化合物(6)とする場合には、保護基R1(またはR10)の脱保護は、化合物(2)の水酸基のアルキル化反応後、任意の時期に行うことができる。通常は、化合物(4)のエステル化前に脱保護を行うが、エステル化後に行っても良いし、エステル化と同時に行っても良い。

0119

次に光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸エステル(5)をエステル交換して、必要に応じてR10を脱保護して、光学活性2−置換オキシ−3−(4−置換オキシフェニル)プロピオン酸エステル(6)を製造する工程について説明する。

0120

化合物(5)のエステル交換反応の方法としては、特に限定されるものではないが、通常用いる方法で実施することができる。例えば、アルコールと化合物(5)の混合物に、硫酸やp−トルエンスルホン酸等の酸や四塩化チタン等のルイス酸を添加する方法、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基を添加する方法が挙げられ、なかでも経済性の観点から、アルコールと化合物(5)の混合物に酸を添加する方法が好ましい。

0121

本反応の反応溶媒は、反応を阻害しない溶媒であれば特に制限はないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶媒、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、tert−ブチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、塩化メチレン、1,2−ジクロロエチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、酢酸、ギ酸等のカルボン酸系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒及び水が挙げられ、なかでもメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒が好ましい。また、これら溶媒の2種以上を混合して用いても良い。混合溶媒を用いる場合、混合割合に特に制限はない。

0122

反応を行う際の化合物(5)の濃度は用いる反応溶媒によって異なるが、一般的には1〜50重量%で反応を実施することができ、好ましくは5〜30重量%である。

0123

反応時の反応温度は、用いる酸または塩基の種類と量、反応溶媒の種類により異なるが、通常は用いる反応溶剤の凝固点から沸点以下の範囲である。反応を短時間で完了させるためには温度を高めて実施する方が良く、副反応を抑える観点からは温度は低く設定して実施する方が良い。一般的には−40〜100℃が好適であり、更に好適には−20〜80℃である。

0124

反応時の反応時間は、用いる酸または塩基の種類と量、反応溶媒の種類及び反応温度により異なるが、反応温度を−20〜80℃で実施した場合、通常1〜24時間程度である。

0125

また、本反応は1段階で行っても良いし、化合物(5)を加水分解して化合物(4)とし、エステル化して化合物(6)としても良い。化合物(5)の加水分解の方法及び化合物(4)のエステル化方法は既に述べた方法と同じである。

0126

本反応の後処理としては、反応液から生成物を取得するための一般的な処理を行えば良い。例えば、反応終了後の反応液に水、塩酸、アルカリ水等を添加して中和し、一般的な抽出溶媒、例えば、酢酸エチル、ジエチルエーテル、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン等を用いて抽出操作を行う。得られた抽出液から反応溶媒及び抽出溶媒を減圧留去すると、目的物が得られる。このようにして得られる生成物は、必要であれば、シリカゲルクロマトグラフィーや蒸留、再結晶等の一般的精製を行い、さらに純度を高めても良い。

0127

本工程では、必要に応じて保護基R10を脱保護しても良い。脱保護は、前述したR1の脱保護と同じ方法で行うことができる。酸を用いて脱保護する場合には、上記エステル交換反応と脱保護を同時に行うこともできる。なお、化合物(2)を化合物(5)に変換し、次いで化合物(5)をエステル交換して化合物(6)とする場合には、保護基R1(またはR10)の脱保護は、化合物(2)の水酸基のアルキル化反応後、任意の時期に行うことができる。通常は、化合物(5)のエステル交換前に脱保護を行うが、エステル交換後に行っても良いし、エステル交換と同時に行っても良い。

0128

なお、本発明の方法においては、いずれの工程においても、化合物がカルボン酸である場合、カルボン酸がカルボン酸塩の態様でも構わない。カルボン酸塩としては、カルボン酸ナトリウムカルボン酸カリウムカルボン酸リチウム等の、カルボン酸アルカリ金属塩カルボン酸マグネシウム、カルボン酸カルシム等のカルボン酸アルカリ土類金属塩が挙げられ、中でもカルボン酸ナトリウムが好ましい。

0129

以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0130

(参考例)2−オキソ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸ナトリウムの製造
4−tert−ブトキシベンズアルデヒド(30.0g、168mmol)、ヒダントイン(33.73g、337mmol、2eq.)、1−アミノ−2−プロパノール(12.73g、168mmol、1eq.)の蒸留水(300mL)懸濁液を還流条件下で4時間撹拌した。室温まで冷却後、析出物減圧濾過すると、5−(4−tert−ブトキシベンジリデン)ヒダントイン(43.0g、収率98%)が得られた。

0131

引き続き、上記で合成した5−(4−tert−ブトキシベンジリデン)ヒダントイン(30.0g、115mmol)、NaOH(24.0g、576mmol、5eq.)の蒸留水(300mL)懸濁液を還流条件下で4.5時間撹拌した。室温に冷却後、塩酸を用いてpH7.94へと調整した。NaCl(35.3g、600mmol)投入後、室温にてさらに15時間撹拌した。析出した目的物を減圧濾過により分取し、メタノールにて洗浄後、真空乾燥すると、目的とする2−オキソ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸ナトリウム(25.9g、収率88%)が得られた。
1H NMR(400MHz,D2O/ppm):δ1.19(s,9H),3.92(s,2H),6.91−6.94(m,2H),7.04−7.06(m,2H)。

0132

(実施例1)乳酸脱水素酵素を用いた2−オキソ−3−(4−t−ブトキシフェニル)プロピオン酸の還元反応
200mMリン酸緩衝液(pH7)1.0mlを入れた試験管に、参考例と同様の方法で合成した2−オキソ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸のナトリウム塩10mg、グルコース13mg、NAD+1mg、グルコース脱水素酵素(天野エンザイム社製)5U、および豚心臓由来のL−乳酸脱水素酵素(シグマ社製)100Uを加え、30℃で16時間攪拌した。酢酸エチル2ml、6規定塩酸10μlを加えて十分に攪拌ののち、有機相を抽出液として回収した。抽出液を下記のHPLC条件分析し、2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸へのモル変換率、および生成した2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸の光学純度を測定した。その結果、モル変換率は100%、生成した2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸の絶対立体配置はS体で、その光学純度は99.8%eeであった。
HPLC分析条件]
カラム:CHIRALPAK AD−H(4.6mmI.D.×250mm)(ダイセル化学社製)、カラム温度:室温、移動相n−ヘキサン/エタノール/トリフルオロ酢酸=950/50/1、流速:1ml/min、検出波長:230nm、保持時間:R体−15.6分、S体−21.3分。

0133

(実施例2及び3)
実施例1において豚心臓由来のL−乳酸脱水素酵素(シグマ社製)の代わりに、バシラス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)由来のL−乳酸脱水素酵素(シグマ社製)もしくはロイコノストック・メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)由来のD−乳酸脱水素酵素(シグマ社製)を用いて同様に反応後分析した。その結果、バシラス・ステアロサーモフィラス由来のL−乳酸脱水素酵素を用いた場合は、モル変換率が98%、生成した2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸の絶対立体配置はS体で、その光学純度は99.8%eeであった。また、ロイコノストック・メセンテロイデス由来のD−乳酸脱水素酵素を用いた場合は、モル変換率が77%、生成した2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸の絶対立体配置はR体で、その光学純度は99.5%eeであった。

0134

(実施例4)バシラス・ステアロサーモフィラス由来のL−乳酸脱水素酵素を用いた2−オキソ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸の還元反応
100mMリン酸緩衝液(pH6.5)1.5Lに、グルコース23.5g、バシラス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)由来のL−乳酸脱水素酵素(シグマ社製)122,000U、グルコース脱水素酵素(天野エンザイム社製)67,500U、NAD+ 100mgおよび参考例で合成した2−オキソ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸のナトリウム塩15.0gを添加後、5規定水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより反応液のpHを6.5に調整しながら、30℃で攪拌した。反応2時間目に2−オキソ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸のナトリウム塩15.0gを追加添加し、更に21時間反応を行なった。反応終了後、反応液のpHを6規定水酸化ナトリウム水溶液で9.5に調整の後、酢酸エチルで洗浄した。洗浄後の水相を6N塩酸でpHを2.5とし、酢酸エチルで2−ヒドロキシ−3−(4−t−ブトキシフェニル)プロピオン酸を抽出した。抽出液の溶媒を減圧下で留去することにより、光学純度99.4%eeの(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸19.2gを取得した。

0135

(実施例5)(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸の製造
実施例4で合成した(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸(14.57g、61mmol、光学純度99.4%ee)とNaH(10.66g、244mmol)のテトラヒドロフラン(380mL)混合液を、還流条件下で3.5時間撹拌した。反応液の温度を38℃に冷却後、ヨウ化メチル(34.86g、244mmol)を添加してさらに29.5時間撹拌した。氷浴で冷却した後、3規定塩酸(20mL)と蒸留水(25mL)を投入して反応を停止した。減圧濃縮にてテトラヒドロフランを留去後、水層をトルエン洗浄した。水層にトルエンを投入後、3規定塩酸(23mL)にてpH2.1とした。トルエンにて抽出後、トルエン層を蒸留水にて洗浄した後、減圧濃縮すると、(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸(15.5g、収率100%、光学純度99.4%ee)が得られた。1H NMR(400MHz,CDCl3/ppm):δ1.33(s,9H),2.94−2.99(m,1H),3.08−3.13(m,1H),3.39(s,3H),3.95−4.00(m,1H),6.90−6.96(m,2H),7.12−7.14(m,2H)。

0136

(実施例6)(S)−2−メトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の製造
実施例5で合成した(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸(15.0g、60mmol、光学純度99.4%ee)と3規定塩酸(290mL)の混合液を60℃のオイルバス中で2時間撹拌した。氷冷後、30%NaOH水溶液にてpH2.0とした。酢酸エチルにて抽出後、減圧濃縮すると、(S)−2−メトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸(11.4g、収率97%、光学純度99.4%ee)が得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl3/ppm):δ2.94−2.99(m,1H),3.05−3.09(m,1H),3.41(s,3H),3.98−4.00(m,1H),6.73−6.76(m,2H),7.08−7.11(m,2H)。

0137

(実施例7)(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステルの製造
実施例4と同様の方法で合成した(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸(165.4mg、0.69mmol、光学純度99.6%ee)のジメチルホルムアミド(3.5mL)溶液に、氷冷下でNaH(69mg、1.73mmol、2.5eq.)を投入した。10分後に室温へと昇温後、引き続き室温にて1時間撹拌した。50℃の湯浴中で40分間撹拌後、−10℃に冷却し、ヨウ化メチル(393.7mg、2.89mmol、4eq.)を滴下した。−10℃にて20時間撹拌後、飽和塩アンモニウム水溶液(3.5mL)を加えて反応を停止した。蒸留水1mLを投入後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH9.52へと調整した。トルエンにて抽出後、有機層硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥剤を減圧濾過にて除去後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10.23g、溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=15/1)にて精製すると、(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル(133.9mg、収率73%、光学純度99.1%ee)が得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl3/ppm):δ1.33(s,9H),2.96−2.98(m,1H),3.34(s,3H),3.69(s,3H),3.93−3.96(m,1H),6.89−6.91(m,2H),7.09−7.11(m,2H).
HPLC光学純度分析条件]
カラム:OJ−RH(2本使用)、カラム温度:30℃、移動相:リン酸バッファー(pH2)/アセトニトリル=6/4、流速:0.5ml/min.、検出波長:210nm、保持時間:R体−20.9分、S体−21.8分。

0138

(実施例8)(S)−2−メトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の製造
実施例7と同様の方法で合成した(S)−2−メトキシ−3−(4−t−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル(83mg、0.31mmol)と3規定塩酸(1mL)の混合液を室温にて17時間、60℃で4時間撹拌した。反応液のHPLC定量を行うと、(S)−2−メトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸(58.8mg、収率87%)が生成していた。

0139

(実施例9)(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステルおよび(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステルの製造
実施例2と同様の方法で合成した(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸(188.3mg、0.52mmol、光学純度99.6%ee)のジメチルホルムアミド(2.6mL)溶液に、室温でNaH(83.2mg、2.08mmol、4eq.)を投入した。引き続き室温にて1時間撹拌後、46℃へと昇温してから30分間撹拌した。−5℃に冷却後、硫酸ジメチル(267.7mg、2.08mmol、4eq.)を滴下した。−5℃にて21時間撹拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液(2.6mL)を加えて反応を停止した。蒸留水5mL投入後、30%水酸化ナトリウム水溶液を用いて、反応液をpH9.65へと調整した。トルエンにて抽出後、有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥剤を減圧濾過にて除去後、減圧濃縮後,HPLC定量を行うと、(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル(91.4mg、収率66%、光学純度98.9%ee)と(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル(7.1mg、収率5.4%)が生成していた。(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸は生成していなかった。
[(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル]
1H NMR(400MHz,CDCl3/ppm):δ1.33(s,9H),2.69(d,J=6.35Hz,1H),2.90−2.96(m,1H),3.05−3.10(m,1H),3.75(s,3H),4.41−4.46(m,1H),6.90−6.92(m,2H),7.09−7.11(m,2H)。
[HPLC分析条件]
カラム:Hydroshere、カラム温度:30℃、移動相:リン酸バッファー(pH2)/アセトニトリル=7/3、流速:1ml/min.、検出波長:210nm、保持時間:(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル=22.2分、(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル=9.6分。

0140

(実施例10)(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステルの製造
実施例4と同様の方法で合成した(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸(124.8mg、0.52mmol)のジメチルアセトアミド(2.6mL)溶液に、室温でNaH(52mg、1.3mmol、2.5eq.)を投入した。引き続き室温にて1時間撹拌後、48℃へと昇温してから30分間撹拌した。−10℃に冷却後、ヨウ化メチル(295.2mg、2.08mmol、4eq.)を滴下した。−10℃にて20時間撹拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液(2.6mL)を加えて反応を停止した。蒸留水1.1mLを投入後、30%水酸化ナトリウム水溶液を用いて、反応液をpH9.65へと調整した。トルエンにて抽出後、有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥した。乾燥剤を減圧濾過にて除去後、減圧濃縮後、HPLC定量を行うと、(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル(103.0mg、収率79%)が生成していた。(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステルと(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸は生成していなかった。

0141

(実施例11)(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル及び(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステルの製造
還流条件下、NaH(52mg、1.3mmol、2.5eq.)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、実施例2と同様の方法で合成した(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸(124.8mg、0.52mmol)と硫酸ジメチル(267.7mg、2.08mmol、4eq.)のテトラヒドロフラン(2.6mL)溶液を滴下した。引き続き還流条件下で3時間撹拌後、HPLC定量を行うと、(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル(90.0mg、収率69%)、(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル(23.7mg、収率18%)及び(S)−2−メトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸(0.4mg、収率0.3%)が生成していた。

0142

(実施例12)(S)−2−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル及び(S)−2−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸の製造
氷冷下、(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸(196.2mg、1.0mmol、光学純度79%ee)のジメチルホルムアミド(5mL)溶液にNaH(100mg、2.5mmol、2.5eq.)を添加後,−10℃で1.8時間、室温で0.75時間、さらに−10℃で0.7時間撹拌した。−10℃でヨウ化メチル(575.8mg、4.0mmol、4eq.)を投入後,さらに−10℃で1.9時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)を加えて反応を停止した。酢酸エチルにて抽出後、減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=5/1)にて精製すると、(S)−2−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル(91.2mg、収率41%、光学純度79%ee)が得られた。水層をHPLCを用いて定量すると、(S)−2−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸(86.2mg、収率41%)が含まれていた。
[(S)−2−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル]1H NMR(400MHz,CDCl3/ppm):δ2.91−3.01(m,2H),3.35(s,3H),3.72(s,3H),3.79(s,3H),3.90−3.96(m,1H),6.81−6.84(m,2H),7.12−7.14(m,2H).
[(S)−2−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸]1H NMR(400MHz,CDCl3/ppm):δ2.94−2.99(m,1H),3.07−3.11(m,1H),3.40(s,3H),3.79(s,3H),3.97−4.00(m,1H),6.82−6.85(m,2H),7.15−7.17(m,2H)。
[HPLC定量分析条件]
カラム:Lichrosphere、カラム温度:30℃、移動相:リン酸バッファー(pH2)/アセトニトリル=8/2、流速:1ml/min.、検出波長:210nm、
保持時間:23.6分
[HPLC光学純度分析条件]
カラム:OD−H(2本使用)、カラム温度:30℃、移動相:n−ヘキサン/2−プロパノール=95/5、流速:0.5ml/min.、検出波長:210nm、保持時間:(R)体−20.9分、(S)体−21.8分。

0143

(実施例13)(S)−2−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸の製造
氷冷下、実施例12と同様の方法で合成した(S)−2−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル(5.16g、23mmol、光学純度87%ee)に、NaOH(1.06g、27.8mmol、1.2eq.)の水(39.5mL)溶液とメタノール(38mL)を添加した。室温にて2.7時間撹拌後、トルエンにて洗浄した。水層に塩酸を加えて、pH2.02へと調整した後、酢酸エチルで抽出した。減圧濃縮すると、(S)−2−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸(4.63g、収率96%、光学純度87%ee)が得られた。(S)−2−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸の光学純度は、トリメチルシリルジアゾメタンを用いて(S)−2−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸メチルエステルへと誘導後、測定した。
1H NMR(400MHz,CDCl3/ppm):δ2.94−2.99(m,1H),3.06−3.11(s,3H),3.40(s,3H),3.79(s,3H),3.97−4.00(m,1H),6.82−6.85(m,2H),7.13−7.17(m,2H)。

0144

(実施例14)(S)−2−メトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の製造
実施例13で合成した(S)−2−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸(525.5mg、2.5mmol、光学純度87%ee)、KOH(632.1mg、11.3mmol、4.5eq.)、オクタンチオール(1.28g、8.75mmol、3.5eq.)の1−メチル−2−ピロリドン(2.6mL)溶液を46時間120℃にて撹拌した。蒸留水(2mL)投入後、室温まで冷却し、4規定塩酸(1.8mL)にてpH6.9に調整した。酢酸エチルで抽出後、酢酸エチル層水洗した。減圧濃縮すると、(S)−2−メトキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸(451.3mg、収率92%、光学純度87%ee)が得られた。

0145

(実施例15)(S)−2−エトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸及び(S)−2−エトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸エチルの製造
実施例2と同様の方法で合成した(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−t−ブトキシフェニル)プロピオン酸(119.2mg、0.5mmol)と55%NaH(87.9mg、2mmol)のジメチルホルムアミド(2.5mL)混合液を、室温で1時間攪拌後、さらに50℃で1時間撹拌した。反応液の温度を−15℃まで冷却後、ヨウ化エチル(329.8mg、2mmol)を添加してさらに23時間撹拌した。これに飽和塩化アンモニウム水溶液と水を添加後(pH9.0)、酢酸エチルで抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、(S)−2−エトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸エチルを取得した(53.2mg、収率36%)。前記の抽出後の水層に3規定塩酸を添加して、pH1.9とした。酢酸エチルにて抽出後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、(S)−2−エトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸を得た(63.9mg、収率48%)。
[(S)−2−エトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸]
1H NMR(400MHz,CDCl3/ppm):δ1.18(t,3H),1.34(s,9H),2.91−2.97(m,2H),3.36−3.63(m,2H),4.04(m,1H),6.91−6.93(m,2H),7.13−7.15(m,2H)。
[(S)−2−エトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸エチル]
1H NMR(400MHz,CDCl3/ppm):δ1.13−1.20(m,6H),1.34(s,9H),2.92−3.00(d,2H),3.31−3.64(m,2H),3.95−4.00(m,1H),4.12−4.21(q,2H),6.89−6.92(m,2H),7.12−7.14(m,2H)。

0146

(実施例16)(S)−2−エトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸の製造
実施例2と同様の方法で合成した(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−t−ブトキシフェニル)プロピオン酸(238.8mg、1mmol)と55%NaH(174.5mg、4mmol)のテトラヒドロフラン(6.3mL)混合液を、還流条件下で4時間撹拌した。反応液の温度を40℃まで冷却後、ヨウ化エチル(657.1mg,4mmol)を添加してさらに22時間撹拌した。氷冷却後、3規定塩酸と蒸留水を投入して反応を停止し、pH1.7とした。酢酸エチルにて抽出後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、(S)−2−エトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸が得られた(55.9mg、収率21%)。本反応では、(S)−2−エトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸エチルは生成していなかった。

0147

(実施例17)(S)−2−エトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸の製造
実施例2と同様の方法で合成した(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−t−ブトキシフェニル)プロピオン酸(119.1mg、0.5mmol)と55%NaH(87.9mg、2mmol)のテトラヒドロフラン(3.2mL)混合液を、還流条件下で4時間撹拌した。反応液の温度を40℃まで冷却後、臭化エチル(155μl,2mmol)を添加してさらに22時間撹拌した。氷冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液と水を添加後(pH9.0)、酢酸エチルで洗浄した。水層を3規定塩酸でpH2.0とし、酢酸エチルにて抽出後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、(S)−2−エトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸が得られた(17.3mg、収率13%)。本反応では、(S)−2−エトキシ−3−(4−tert−ブトキシフェニル)プロピオン酸エチルは生成していなかった。

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    【課題・解決手段】ラムノシド構造をもつ難溶性フラボノイドを、シクロデキストリンの存在下、ラムノシダーゼ活性を有する酵素で処理してラムノースを脱離する脱離工程を含む、フラボノイド包接化合物の製造方法。本... 詳細

  • DIC株式会社の「 レジスト材料」が 公開されました。( 2019/07/25)

    【課題・解決手段】塗膜の平滑性や均質性が高く、解像度等のパターニング性能にも優れるレジスト材料を提供することを目的とし、下記構造式(1)(式中R1はパーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基を有... 詳細

  • 康建生物科技股ふん有限公司の「 ベニクスノキタケ発酵玄米の製法及びその組成物」が 公開されました。( 2019/07/22)

    【課題】ベニクスノキタケ発酵玄米の製法及びその組成物を提供する。【解決手段】ベニクスノキタケ発酵を経た玄米で、玄米を培養基質としてベニクスノキタケ菌を植え付け発酵し得られる。本発明により得られるベニク... 詳細

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