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図面 (1)

課題・解決手段

本発明は、比較的少ない設備コスト及び運転コストで、硫黄化合物を微量濃度まで低減する炭化水素油脱硫精製方法を提供することを目的とする。 本発明の炭化水素油の脱硫方法は、チオフェン類ベンゾチオフェン類及びジベンゾチオフェン類よりなる群から選ばれる少なくとも1つの硫黄化合物を含む炭化水素油と、あるいは、さらに芳香族炭化水素を含む炭化水素油と、固体酸触媒及び/又は遷移金属酸化物担持された活性炭とを接触して脱硫する。なお、固体酸触媒は、硫酸根ジルコニア硫酸根アルミナ硫酸根酸化すず、硫酸根酸化鉄タングステン酸ジルコニアタングステン酸酸化すずから選ばれる固体超強酸触媒が好ましい。

概要

背景

ベンゼン類ナフタレン類等の芳香族炭化水素は、石油及びコールタールから分離することによって得られるが、いずれも不純物として硫黄化合物を含有している。これら芳香族炭化水素は各種石化学製品或いは中間原料基礎原料として使用されるが、これらの製品或いは中間原料を製造する際に、硫黄化合物は触媒毒となるので、1ppm以下、好ましくは0.5ppm以下、さらに好ましくは0.1ppm以下までの脱硫処理が必要となる場合が多い。しかしながら、これら芳香族炭化水素に含まれる硫黄化合物はチオフェン類や、ベンゾチオフェン類ジベンゾチオフェン類等の芳香族硫黄化合物であって、沸点その他の性状が類似していることから、蒸留で精密に分離することは容易ではない。

反応を伴わない物理吸着剤で硫黄化合物を吸着除去する方法(特許文献1参照)も検討されているが、芳香族分の高い炭化水素油に含まれる硫黄化合物の吸着除去は容易ではなく、特に硫黄化合物の濃度が低い場合は難しい。反応を伴う化学吸着剤で硫黄化合物を硫黄として吸着除去する方法(特許文献2参照)も検討されているが、芳香族分の低いナフサについての検討であり、チオフェン類、ベンゾチオフェン類やジベンゾチオフェン類については言及されていない。水素化精製による脱硫反応は、高温高圧下で水素を使用する反応であるために運転コスト設備コストが高いという問題だけではなく、芳香族炭化水素自体が水素化や分解されて不純物が生成するという問題があり、特に硫黄化合物の濃度が低い場合は不純物の生成が顕著になる。酸化剤を用いる酸化脱硫は、過酸化水素などの酸化剤や酸触媒などを使用する上に相分離が必要であることから装置が複雑になり、運転コストや設備コストが高いという問題がある。無水塩化アルミニウムを添加して硫黄化合物を単独重合又は分解して除去する方法(特許文献3及び4参照)も知られているが、無水塩化アルミニウムを使用するために運転コストや設備コストが高いだけでなく、単独重合性分解性が低いため脱硫率が低いという問題がある。
特願2003−77594号明細書
特開平2−132186号公報
特公昭47−47021号公報
特開昭63−57539号公報

概要

本発明は、比較的少ない設備コスト及び運転コストで、硫黄化合物を微量濃度まで低減する炭化水素油の脱硫精製方法を提供することを目的とする。 本発明の炭化水素油の脱硫方法は、チオフェン類、ベンゾチオフェン類及びジベンゾチオフェン類よりなる群から選ばれる少なくとも1つの硫黄化合物を含む炭化水素油と、あるいは、さらに芳香族炭化水素を含む炭化水素油と、固体酸触媒及び/又は遷移金属酸化物担持された活性炭とを接触して脱硫する。なお、固体酸触媒は、硫酸根ジルコニア硫酸根アルミナ硫酸根酸化すず、硫酸根酸化鉄タングステン酸ジルコニアタングステン酸酸化すずから選ばれる固体超強酸触媒が好ましい。

目的

本発明は、比較的少ない設備コスト及び運転コストで、硫黄化合物を微量濃度まで低減する方法を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
7件

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請求項1

チオフェン類ベンゾチオフェン類及びジベンゾチオフェン類よりなる群から選ばれる少なくとも1つの硫黄化合物を含む炭化水素油と、あるいは、さらに芳香族炭化水素を含む炭化水素油と、固体酸触媒及び/又は遷移金属酸化物担持された活性炭とを接触して脱硫することを特徴とする炭化水素油の脱硫方法

請求項2

炭化水素油と、固体酸触媒とを接触させることにより、炭化水素油に含まれる硫黄化合物同士及び/又は硫黄化合物と芳香族炭化水素とを反応させることを特徴とする請求項1に記載の炭化水素油の脱硫方法。

請求項3

炭化水素油中の硫黄化合物、及び硫黄化合物同士及び/又は硫黄化合物と芳香族炭化水素との反応により生成した重質な硫黄化合物を、固体酸触媒及び/又は遷移金属酸化物が担持された活性炭に吸着することを特徴とする請求項2に記載の脱硫方法。

請求項4

炭化水素油に含まれる全硫黄化合物の濃度を硫黄として1ppm以下に脱硫することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の脱硫方法。

請求項5

固体酸触媒が、プロトンタイプフォージャサイト型ゼオライト、プロトンタイプのモルデナイト及びプロトンタイプのβゼオライトよりなる群から選ばれるゼオライトからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の脱硫方法。

請求項6

フォージャサイト型ゼオライト、モルデナイト、及びβゼオライトのシリカアルミナ比が、いずれも100mol/mol以下であることを特徴とする請求項5に記載の脱硫方法。

請求項7

フォージャサイト型ゼオライト、モルデナイト、及びβゼオライトのプロトン以外の陽イオン含有量が、5質量%以下であることを特徴とする請求項5又は6に記載の脱硫方法。

請求項8

固体酸触媒が、硫酸根ジルコニア硫酸根アルミナ硫酸根酸化すず、硫酸根酸化鉄タングステン酸ジルコニア、及びタングステン酸酸化すずよりなる群から選ばれる固体超強酸からなる触媒であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の脱硫方法。

請求項9

固体超強酸触媒比表面積が、100m2/g以上であることを特徴とする請求項8に記載の脱硫方法。

請求項10

遷移金属酸化物が、酸化銅であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の脱硫方法。

請求項11

炭化水素油が、芳香族炭化水素を主成分とすることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の脱硫方法。

請求項12

芳香族炭化水素が、ベンゼン炭素数7から14のアルキルベンゼンナフタレン、及び炭素数11から18のアルキルナフタレンよりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項11に記載の脱硫方法。

請求項13

炭化水素油が、灯油または軽油であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の脱硫方法。

請求項14

灯油または軽油をオンボード改質燃料として使用する燃料電池自動車において該灯油または軽油を脱硫することを特徴とする請求項13に記載の脱硫方法。

請求項15

硫黄分が1ppm以下であり、全硫黄分に対するチオフェン類、ベンゾチオフェン類及びジベンゾチオフェン類の割合が10%以下である灯油。

請求項16

硫黄分が1ppm以下であり、全硫黄分に対するチオフェン類及びベンゾチオフェン類の割合が10%以下である灯油。

請求項17

ジベンゾチオフェン類の濃度が硫黄として0.1ppm以下である灯油を請求項1〜12のいずれかに記載の脱硫方法により脱硫した後、燃料電池システムに供給して燃料電池用水素を発生させることを特徴とする燃料電池システム。

技術分野

0001

本発明は、炭化水素油、特には、ベンゼントルエンキシレンナフタレンメチルナフタレンジメチルナフタレン等の芳香族炭化水素油又は前記芳香族炭化水素を含んだ炭化水素油、あるいは灯油軽油などの脱硫方法に関するものである。

背景技術

0002

ベンゼン類ナフタレン類等の芳香族炭化水素は、石油及びコールタールから分離することによって得られるが、いずれも不純物として硫黄化合物を含有している。これら芳香族炭化水素は各種石化学製品或いは中間原料基礎原料として使用されるが、これらの製品或いは中間原料を製造する際に、硫黄化合物は触媒毒となるので、1ppm以下、好ましくは0.5ppm以下、さらに好ましくは0.1ppm以下までの脱硫処理が必要となる場合が多い。しかしながら、これら芳香族炭化水素に含まれる硫黄化合物はチオフェン類や、ベンゾチオフェン類ジベンゾチオフェン類等の芳香族硫黄化合物であって、沸点その他の性状が類似していることから、蒸留で精密に分離することは容易ではない。

0003

反応を伴わない物理吸着剤で硫黄化合物を吸着除去する方法(特許文献1参照)も検討されているが、芳香族分の高い炭化水素油に含まれる硫黄化合物の吸着除去は容易ではなく、特に硫黄化合物の濃度が低い場合は難しい。反応を伴う化学吸着剤で硫黄化合物を硫黄として吸着除去する方法(特許文献2参照)も検討されているが、芳香族分の低いナフサについての検討であり、チオフェン類、ベンゾチオフェン類やジベンゾチオフェン類については言及されていない。水素化精製による脱硫反応は、高温高圧下で水素を使用する反応であるために運転コスト設備コストが高いという問題だけではなく、芳香族炭化水素自体が水素化や分解されて不純物が生成するという問題があり、特に硫黄化合物の濃度が低い場合は不純物の生成が顕著になる。酸化剤を用いる酸化脱硫は、過酸化水素などの酸化剤や酸触媒などを使用する上に相分離が必要であることから装置が複雑になり、運転コストや設備コストが高いという問題がある。無水塩化アルミニウムを添加して硫黄化合物を単独重合又は分解して除去する方法(特許文献3及び4参照)も知られているが、無水塩化アルミニウムを使用するために運転コストや設備コストが高いだけでなく、単独重合性分解性が低いため脱硫率が低いという問題がある。
特願2003−77594号明細書
特開平2−132186号公報
特公昭47−47021号公報
特開昭63−57539号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、比較的少ない設備コスト及び運転コストで、硫黄化合物を微量濃度まで低減する方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を進めた結果、有機硫黄化合物を効果的に、特には、硫黄として1ppm以下に除去できる本発明に想到した。すなわち、本発明は、チオフェン類、ベンゾチオフェン類及びジベンゾチオフェン類よりなる群から選ばれる少なくとも1つの硫黄化合物を含む炭化水素油と、あるいは、さらに芳香族炭化水素を含む炭化水素油と、固体酸触媒及び/又は遷移金属酸化物担持された活性炭とを接触して脱硫する炭化水素油の脱硫方法である。
該脱硫方法において、炭化水素油と、固体酸触媒とを接触させることにより、炭化水素油に含まれる硫黄化合物同士及び/又は硫黄化合物と芳香族炭化水素とを反応させて脱硫することが好ましい。
さらに、炭化水素油中の硫黄化合物、及び炭化水素油に含まれる硫黄化合物同士及び/又は硫黄化合物と芳香族炭化水素との反応で生成した重質な硫黄化合物を、固体酸触媒及び/又は遷移金属酸化物が担持された活性炭に吸着して、特には、炭化水素油に含まれる全硫黄化合物の濃度を硫黄として1ppm以下に脱硫することが好ましい。

0006

本発明の炭化水素油の脱硫方法に用いる固体酸触媒は、好ましくは、プロトンタイプフォージャサイト型ゼオライト、プロトンタイプのモルデナイト及びプロトンタイプのβゼオライトよりなる群から選ばれるゼオライトからなり、より好ましくは、これらのゼオライトはシリカアルミナ比が100mol/mol以下であり、さらに、これらのゼオライトは、プロトン以外の陽イオン含有量が5質量%以下であることが好ましい。
さらに、固体酸触媒は、硫酸根ジルコニア硫酸根アルミナ硫酸根酸化すず、硫酸根酸化鉄タングステン酸ジルコニア、及びタングステン酸酸化すずよりなる群から選ばれる固体超強酸からなる触媒が好ましく、その比表面積が100m2/g以上のものがより好ましい。
また、本発明の炭化水素油の脱硫方法に用いる遷移金属酸化物が担持された活性炭において、遷移金属酸化物は、酸化銅であることが好ましい。

0007

本発明の脱硫方法において、用いる炭化水素油は、芳香族炭化水素を主成分とするものが好ましく、さらに該芳香族炭化水素としては、ベンゼン、炭素数7から14のアルキルベンゼン、ナフタレン、及び炭素数11から18のアルキルナフタレンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の芳香族炭化水素が好ましく、かかる芳香族炭化水素を含むものであれば本発明の効果を享受できる。
また、本発明の脱硫方法は、灯油や軽油などの炭化水素油にも好ましく用いることができる。特に、灯油または軽油をオンボード改質燃料として使用する燃料電池自動車において、該灯油または軽油を脱硫する際に本発明の脱硫方法は好適に利用することができる。

0008

さらに、本発明は、ジベンゾチオフェン類の濃度が硫黄として0.1ppm以下である灯油を上記の脱硫方法を用いて脱硫した後、燃料電池システムに供給して燃料電池用水素を発生させる燃料電池システムである。

0009

さらに、本発明は、硫黄分が1ppm以下であり、全硫黄分に対するチオフェン類、ベンゾチオフェン類及びジベンゾチオフェン類の割合が10%以下である灯油、或いは全硫黄分に対するチオフェン類及びベンゾチオフェン類の割合が10%以下である灯油である。

発明の効果

0010

本発明の脱硫方法によれば、固体酸触媒及び/又は遷移金属酸化物が担持された活性炭を利用することにより、炭化水素油中の硫黄化合物、あるいは固体酸触媒などの触媒機能によって生成した重質化された硫黄化合物を固体酸触媒及び/又は遷移金属酸化物が担持された活性炭に吸着して脱硫するから、特には、芳香族炭化水素油中の硫黄化合物であっても効率よく、経済的に除去することができる。したがって、本発明により、特に硫黄分の少ない、灯油や軽油、あるいはベンゼン類、ナフタレン類等の芳香族炭化水素を含む炭化水素油を提供することできる。また、本発明の脱硫方法における硫黄化合物の重質化は、硫黄化合物をアルキル化して重質化するものではないから、オレフィンなどの特段アルキル化剤を用いずに、硫黄化合物同士及び/又は硫黄化合物と芳香族炭化水素とを反応させて行うことができる。

図面の簡単な説明

0011

図1は、硫酸根ジルコニアを充填したカラムに灯油を流通して脱硫したとき、カラムから流出した灯油の硫黄分の経時変化を示すグラフである。

発明を実施するための最良の形態

0012

本発明による脱硫方法においては、固体酸触媒或いは遷移金属酸化物担持活性炭によって、炭化水素油、特には、芳香族炭化水素を含む炭化水素油中に含まれる硫黄化合物を効率的に除去することができる。

0013

本発明の脱硫方法が好適に適用できる炭化水素油として、ベンゼンや、トルエン、キシレン等の炭素数7から14のアルキルベンゼン類、ナフタレンや、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン等の炭素数11から18のアルキルナフタレン類を主成分とする芳香族炭化水素油が挙げられ、特には、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレンなどを主成分とするものが好ましい。芳香族炭化水素の含有量としては、好ましくは60質量%以上、更には80質量%以上含有するものを挙げることができる。また、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等を精密蒸留して単離する前の芳香族炭化水素留分にも適用することができる。

0014

さらに、本発明の脱硫方法は、デカンなどのパラフィン系の炭化水素や灯油や軽油の脱硫に用いることもできる。燃料電池などの水素源として炭化水素を用いる場合、炭化水素に含まれる硫黄は、水素製造過程改質触媒の触媒毒であるから厳しく除去する必要がある。本発明の脱硫方法は、硫黄化合物を極めて微量濃度まで低減することができるので、灯油または軽油をオンボード改質燃料として燃料電池自動車に使用する場合、特に好ましく用いることができる。特に除去しにくいジベンゾチオフェン類の濃度が硫黄として0.1ppm以下である灯油を用いれば、さらに容易に本発明の脱硫方法で脱硫することができる。したがって、本発明の脱硫方法は、燃料電池システムに組み込むことにより、ジベンゾチオフェン類の濃度の低い灯油を用いて、水素製造用の改質触媒を被毒することなく水素を製造して燃料電池に供給することができる。本発明の脱硫方法を組み込んだ燃料電池システムは、定置式であっても良いし、可動式(例えば、燃料電池自動車など)であってもよい。

0015

灯油は、炭素数12〜16程度の炭化水素を主体とし、密度(15℃)0.790〜0.850g/cm3、沸点範囲150〜320℃程度の油である。パラフィン系炭化水素を多く含むが、芳香族系炭化水素を0〜30容量%程度含み、多環芳香族も0〜5容量%程度含む。一般的には、灯火用及び暖房用・ちゅう(厨)房用燃料として日本工業規格JIS K2203に規定される1号灯油である。品質として、引火点40℃以上、95%留出温度270℃以下、硫黄分0.008質量%以下、煙点23mm以上(寒候用のものは21mm以上)、銅板腐食(50℃、3時間)1以下、色(セーボルト)+25以上の規定がある。通常、硫黄分は数ppmから80ppm以下、窒素分は数ppmから十ppm程度含む。

0016

本発明の脱硫方法は、ジベンゾチオフェン類よりもチオフェン類およびベンゾチオフェン類の除去に顕著な効果を有することから、ジベンゾチオフェン類の含有量が少ない炭化水素油、なかでも軽質灯油がより好ましく使用できる。ジベンゾチオフェン類は、比較的沸点が高いので蒸留分離して除去してもよいし、その他の公知の方法で除去すればよい。

0017

軽油は、炭素数16〜20程度の炭化水素を主体とし、密度(15℃)0.820〜0.880g/cm3、沸点範囲140〜390℃程度の油である。パラフィン系炭化水素を多く含むが、芳香族系炭化水素も10〜30容量%程度含み、多環芳香族も1〜10容量%程度含む。硫黄分は数ppmから100ppm以下、窒素分は数ppmから数十ppm程度含む。

0018

本発明で使用する固体酸触媒は、炭化水素油中の硫黄化合物同士及び/又は硫黄化合物と芳香族炭化水素との反応(すなわち、チオフェン環ベンゼン環の反応など)を触媒して重質な硫黄化合物の生成を促進し、さらに炭化水素油中の硫黄化合物、特に生成した重質な硫黄化合物を吸着する吸着剤も兼ねるものである。なお、本発明における硫黄化合物の重質化は、硫黄化合物同士、あるいは主にチオフェン環とベンゼン環との反応であるから、ナフサに含まれる硫黄化合物をアルキル化剤(オレフィンなど)の存在下に固体酸でアルキル化して重質化する方法とは異なるものであり、本発明においては、オレフィンなどの特段のアルキル化剤は必要としない。

0019

固体酸触媒として具体的には、ゼオライト、シリカ・アルミナ活性白土などの固体酸のほかに、硫酸根ジルコニア、硫酸根アルミナ、硫酸根酸化すず、硫酸根酸化鉄、タングステン酸ジルコニア、タングステン酸酸化すずなどの固体超強酸も挙げることができる。
固体酸触媒は、好ましくは、プロトンタイプのフォージャサイト型ゼオライト、プロトンタイプのモルデナイト及びプロトンタイプのβゼオライトの中から選ばれる少なくとも1種のゼオライトである。特には、これらのゼオライトは、シリカ/アルミナ比が小さい方が吸着サイトとなる酸量が多いことから、シリカ/アルミナ比が100mol/mol以下であることが好ましく、さらには30mol/mol以下である好ましい。

0020

ゼオライトは、一般式:xM2/nO・Al2O3・ySiO2・zH2O(ここで、nは陽イオンMの価数、xは1以下の数、yは2以上の数、zは0以上の数)で表される結晶性含水アルミノシリケートの総称である。ゼオライトの構造は、International Zeolite Association(IZA)のStructure Commissionのホームページhttp://www.iza-structure.org/などに詳しく示されているが、Si又はAlを中心とするSiO4又はAlO4の四面体構造が三次元的に規則正しく配列した構造である。AlO4の四面体構造は負に帯電しているので、アルカリ金属アルカリ土類金属等の電荷補償陽イオンを細孔や空洞内に保持している。電荷補償陽イオンは、プロトン等の別の陽イオンと容易に交換することが可能である。また、酸処理等により、SiO2/Al2O3モル比が高まり、酸強度が増加して固体酸量が減少する。硫黄化合物の吸着には酸強度はあまり影響しないので、固体酸量を低下させないことが好ましい。

0021

フォージャサイト型ゼオライト(FAU)は、骨格構造構成単位が4員環、6員環及び6員二重環である。ミクロ細孔三次元構造であり、入口は非平面12員環で形成された円形で、結晶系は立方晶である。フォージャサイト型天然ゼオライトであるホージャス石は、分子式(Na2,Ca,Mg)29・Al58Si134O384・240H2Oなどで表わされ、ミクロ細孔径が7.4×7.4Å、単位胞の大きさが24.74Åである。フォージャサイト型の合成ゼオライトとしては、X型とY型が存在する。NaX型ゼオライトはNa88[(AlO2)88(SiO2)104]・220H2Oなどで示され、有効直径10Å程度までの分子を吸着可能である。NaY型ゼオライトは、有効直径8Å程度までの分子を吸着可能である。本発明に好ましく用いられるフォージャサイト型ゼオライトは、一般式:xNa2O・Al2O3・ySiO2で表され、好ましくはX<1、かつ、y<100、特に好ましくは、X<0.1、かつ、y<100、更に特に好ましくは、X<0.1、かつ、y<30が用いられる。SiO2/Al2O3モル比は、100mol/mol以下が好ましく、特には30mol/mol以下、更には10mol/mol以下が好ましく用いられる。ナトリウムなどのプロトン以外の陽イオン含有量は5質量%以下が好ましく、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下が用いられる。

0022

モルデナイト(MOR)は、骨格構造の構成単位が4員環、5員環及び8員環である。ミクロ細孔は一次元構造及び三次元構造であり、入口は非平面12員環及び8員環で形成された楕円形で、結晶系は斜方晶である。天然ゼオライトであるモルデナイトとしては、モルデンフッ石があり、分子式Na8Al8Si40O96・24H2Oなどで表わされ、ミクロ細孔径が12員環で6.5×7.0Åの一次元構造と8員環で2.6×5.7Åの三次元構造の二つのチャンネルをもち、両者は連結しており、単位胞の大きさは18.1×20.5×7.5Åである。モルデナイトは、合成ゼオライトとしても存在する。Naモルデナイトは、有効直径7Å程度までの分子を吸着可能である。本発明に好ましく用いられるモルデナイトは、一般式:xNa2O・Al2O3・ySiO2で表され、X<1、かつ、y<100、特に好ましくは、X<0.1、かつ、y<30で表される。SiO2/Al2O3モル比は、100mol/mol以下が好ましく、特には30mol/mol以下、更には10mol/mol以下が好ましく用いられる。ナトリウムなどのプロトン以外の陽イオン含有量は5質量%以下が好ましく、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下が用いられる。

0023

βゼオライト(BEA)は、骨格構造の構成単位が4員環、5員環及び6員環である。ミクロ細孔は二次元構造であり、入口は非平面12員環で形成された円形で、結晶系は正方晶である。Beta polymorph Aは、分子式Na7・Al7Si57O128などで表わされ、ミクロ細孔径が6.6×6.7Å及び5.6×5.6Å、単位胞の大きさが12.661×12.661×26.406Åである。SiO2/Al2O3モル比は、100mol/mol以下が好ましく、特には30mol/mol以下、更には10mol/mol以下が好ましく用いられる。ナトリウムなどのプロトン以外の陽イオン含有量は5質量%以下が好ましく、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下が用いられる。

0024

本発明に用いられるゼオライトの電荷補償陽イオンは、プロトン、つまり水素であり、ナトリウム、カリウムマグネシウムカルシウムなどのプロトン以外の陽イオン含有量は5質量%以下が好ましく、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。

0025

本発明に用いられるゼオライト結晶の性状としては、結晶化度は80%以上、特に90%以上が好ましく、結晶子径は5μm以下、特に1μm以下が好ましく、また、平均粒子径は30μm以下、特に10μm以下が好ましく、さらに比表面積は300m2/g以上、特には400m2/g以上が好ましい。

0026

固体超強酸触媒とは、ハメット(Hammett)の酸度関数H0が−11.93である100%硫酸よりも酸強度が高い固体酸からなる触媒をいい、珪素アルミニウムチタンジルコニウムタングステンモリブデン、鉄等の水酸化物又は酸化物、或いはグラファイトイオン交換樹脂等からなる担体に、硫酸根、五フッ化アンチモン、五フッ化タンタル三フッ化ホウ素等を付着或いは担持したもの、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化第二スズ(SnO2)、チタニア(TiO2)または酸化第二鉄(Fe2O3)等に酸化タングステン(WO3)を担持したもの、さらにはフッ素化スルホン酸樹脂等を例示することができる。この中でも、特に、本出願人が先に提案したジルコニア、アルミナ、酸化すず、酸化鉄またはチタニアを硫酸で処理した硫酸根ジルコニア、硫酸根アルミナ、硫酸根酸化すず、硫酸根酸化鉄、硫酸根チタニア、或いは、複数の金属水酸化物及び/又は水和酸化物混練混合して焼成するなどしたタングステン酸ジルコニア、タングステン酸酸化すずなどを用いることが好適である。(例えば、特公昭59−6181号公報、特公昭59-40056号公報、特開平04-187239号公報、特開平04-187241号公報、特許2566814号公報、特許2992972号公報、特許3251313号公報、特許3328438号公報、特許3432694号公報、特許3517696号公報、特許3553878号公報、特許3568372号公報参照。)

0027

酸強度(H0)とは、触媒表面の酸点塩基にプロトンを与える能力あるいは塩基から電子対を受け取る能力で定義され、pKa値で表わされるものであり、既知指示薬法あるいは気体塩基吸着法等の方法で測定することができる。例えば、pKa値が既知の酸塩基変換指示薬を用いて、固体酸触媒の酸強度を、直接、測定することができる。p-ニトロトルエン(pKa値;−11.4)、m-ニトロトルエン(pKa値;−12.0)、p-ニトロクロロベンゼン(pKa値;−12.7)、2,4-ジニトロトルエン(pKa値;−13.8)、2,4-ジニトロフルオロベンゼン(pKa値;−14.5)、1,3,5-トリクロロベンゼン(pKa値;−16.1)等の乾燥シクロヘキサンあるいは塩化スルフリル溶液に触媒を浸漬し、触媒表面上の指示薬の酸性色への変色を観察したら、酸性色に変色するpKa値と同じかそれ以下の値である。触媒が着色している場合には、指示薬による測定ができないので、ブタンペンタン異性化活性から推定できることが報告されている〔"Studies in Surface Science and Catalysis" Vol.90, ACID-BASECATALYSIS II, p.507(1994)〕。

0028

固体酸触媒は、上述のゼオライトや固体超強酸触媒をそのまま用いることもできるが、これらのゼオライトや固体超強酸触媒を30重量%以上、特に60重量%以上含む成形体が好ましく用いられる。形状としては、硫黄化合物の濃度勾配を大きくするため、流通式の場合には脱硫剤を充填した容器前後の差圧が大きくならない範囲で小さい形状、特には球状が好ましい。球状の場合の大きさは、直径が0.5〜5mm、特には、1〜3mmが好ましい。円柱状の場合には、直径が0.1〜4mm、特には、0.12〜2mmで、長さは直径の0.5〜5倍、特には、1〜2倍が好ましい。

0029

固体酸触媒の比表面積は、固体超強酸触媒の場合も含めて、硫黄化合物の吸着容量に大きく影響するので、100m2/g以上が好ましく、さらには200m2/g以上、特には300m2/g以上が好ましい。細孔直径10Å以下の細孔容積は、硫黄化合物の吸着容量を大きくするために、0.10ml/g以上、特には、0.20ml/g以上とすることが好ましい。また、細孔直径10Å以上0.1μm以下の細孔容積は、硫黄化合物の細孔内拡散速度を大きくするために、0.05ml/g以上、特には、0.10ml/g以上とすることが好ましい。細孔直径0.1μm以上の細孔容積は、成形体の機械的強度を高くするために、0.3ml/g以下、特には、0.25ml/g以下とすることが好ましい。なお、通常、比表面積、全細孔容積は、窒素吸着法により、マクロ孔容積水銀圧入法により測定される。窒素吸着法は簡便で、一般に用いられており、様々な文献に解説されている。例えば、鷲尾一裕:島津評論,48 (1), 35-49 (1991)、ASTM(American Society for Testing and Materials) Standard Test Method D 4365-95 などである。

0030

ゼオライトを成形品として使用する場合には、特開平4−198011号公報に記載のように、半製品成形した後、乾燥及び焼成しても良いし、ゼオライト粉末に必要に応じてバインダー粘結剤)を混合して、成形した後、乾燥及び焼成しても良い。

0031

バインダーとしては、たとえば、アルミナ、スメクタイトなどの粘土水ガラス等の無機質系粘結剤などが例示される。これらの粘結剤は、成形できる程度に使用すればよく、特に限定されるものではないが、原料に対して通常0.05〜30重量%程度が使用される。シリカ、アルミナ、他のゼオライトなどの無機微粒子や活性炭などの有機物を混合して、ゼオライトが吸着しにくい硫黄化合物の吸着性能を向上したり、メソ孔及びマクロ孔の存在量を増やしたりして硫黄化合物の拡散速度を向上しても良い。また、金属との複合化により吸着性能を向上させても良い。粒子の場合、通常、主に平均直径0.8〜1.7mmの不定形であり、担体の破壊強度が3.0kg/ペレット以上、特には3.5kg/ペレット以上であることが吸着剤の割れを生じないので好ましい。通常、破壊強度は、木屋式錠剤破壊強度測定器(富山産業株式会社)等の圧縮強度測定器により測定される。

0032

遷移金属酸化物が担持された活性炭に用いられる遷移金属酸化物の種類としては、銀、水銀、銅、カドミウム、鉛、モリブデン、亜鉛コバルトマンガンニッケル白金パラジウム、鉄の酸化物を挙げることができる。安全性や経済性などから、好ましいのは銅、亜鉛、ニッケルの酸化物である。中でも銅は、安価な上に、常温付近から300℃程度の広い温度範囲で、また還元処理を行なわない酸化銅の状態のまま、且つ、水素非存在下でも硫黄化合物の吸着に優れた性能を示すので特に好ましい。

0033

多孔質担体として用いられる活性炭は、炭素を主成分とする多孔質の粒子で、比表面積500m2/g以上、好ましくは700m2/g以上である。粒状、繊維状、粉末又は成形品のいずれでも使用することが可能であるが、活性炭の成形品として使用することが好ましい。形状は、粒状、ハニカム状マット状、フェルト状などとすることができる。通常、主に平均直径0.8〜1.7mmの不定形である。担体の破壊強度が3.0kg/ペレット以上、特には3.5kg/ペレット以上であることが吸着剤の割れを生じないので好ましい。

0034

好ましく用いられる酸化銅担持活性炭吸着剤には、銅成分が担持されている。銅成分は吸着剤重量に対し銅元素重量として0.1〜30重量%、特には10〜20重量%含有されることが好ましい。必要に応じて銅以外の成分をさらに担持することも可能である。銅以外の成分として、亜鉛や鉄を担持することもできるが、銅のみが担持されていることが好ましく、吸着剤に含まれる遷移金属元素重量として、70重量%以上、特には95重量%以上が銅成分であることが好ましい。

0035

固体酸触媒或いは遷移金属酸化物担持活性炭と炭化水素油とを接触させる方法は、回分式(バッチ式)でも流通式でも良いが、容器に成形された固体酸触媒或いは酸化遷移金属担持活性炭を充填して炭化水素油を流通する流通式がより好ましい。

0036

流通式の場合、接触させる条件としては、圧力は、常圧〜50kg/cm2G、好ましくは常圧〜10kg/cm2G、特には0.1〜3kg/cm2Gが好ましい。流量は、LHSVで0.1〜100hr−1、特には0.5〜20hr−1が好ましい。脱硫処理を行う温度は、固体酸触媒の場合、重質な硫黄化合物を生成する硫黄化合物同士及び/又は硫黄化合物と芳香族炭化水素との反応を伴うので若干高めが好ましく10〜200℃、特には30〜100℃が好ましい。遷移金属酸化物担持活性炭の場合、反応は期待できないが、物理吸着にたけているので、物理吸着に適する150℃以下の温度が好ましく、特には0〜80℃が好ましい。

0037

固体酸触媒と遷移金属酸化物担持活性炭は、それぞれ単独で用いても、両者を併用しても良いし、固体酸触媒による反応生成物は、固体酸触媒自身、活性アルミナや活性炭など1種類以上の他の吸着剤で吸着してもよい。固体酸触媒と遷移金属酸化物担持活性炭や他の吸着剤とを流通式装置で併用する場合には、上流に固体酸触媒を、下流に遷移金属酸化物担持活性炭や吸着剤を設置し、固体酸触媒による反応生成物を下流の遷移金属酸化物担持活性炭や吸着剤で除去する方式が好ましい。また、活性炭や吸着剤で硫黄化合物を吸着除去する前に、固体酸触媒により重質化された硫黄化合物を分留によって除去してもよい。

0038

吸着剤は、吸着剤の前処理として、吸着している微量の水分を予め除去することが好ましい。水分が吸着していると、硫黄化合物の吸着を阻害するばかりか、炭化水素導入開始直後に吸着剤から脱離した水分が炭化水素に混入する。ゼオライトは130〜500℃、好ましくは350〜450℃程度で乾燥することが好ましい。活性炭の場合は、空気などの酸化雰囲気下ならば100〜200℃程度で乾燥することが好ましい。200℃以上では酸素と反応して重量が減少するので好ましくない。一方、窒素などの非酸化雰囲気下では100〜800℃程度で乾燥することが可能である。400〜800℃で熱処理を行なうと、有機物や含有酸素が除去され、吸着性能が向上するので特に好ましい。

0039

遷移金属酸化物担持活性炭は物理吸着が主なので脱着再生が可能である。吸着脱硫後の吸着剤は、溶剤による洗浄窒素雰囲気下での加熱、減圧下での加熱などにより、容易に脱着再生させ、繰り返し使用することが可能である。特に、非酸化雰囲気下(通常は窒素雰囲気下)及び/又は減圧下で加熱することにより、短時間で十分な再生が可能である。

0040

チオフェン類は、1個以上の硫黄原子を異原子として含む複素環式化合物のうち、複素環が五原子環又は六原子環で且つ芳香性をもち(複素環に二重結合を2個以上有し)、さらに複素環がベンゼン環と縮合していない硫黄化合物及びその誘導体である。複素環同士が縮合した化合物も含む。チオフェンは、チオフランとも呼ばれ、分子式C4H4Sで表わせる、分子量84.1の硫黄化合物である。その他の代表的なチオフェン類として、メチルチオフェンチオトレン、分子式C5H6S、分子量98.2)、チアピランペンチオフェン、分子式C5H6S、分子量98.2)、チオフテン(分子式C6H4S2、分子量140)、テトラフェニルチオフェン(チオネサル、分子式C20H20S、分子量388)、ジチエニルメタン(分子式C9H8S2、分子量180)及びこれらの誘導体が挙げられる。

0041

ベンゾチオフェン類は、1個以上の硫黄原子を異原子として含む複素環式化合物のうち、複素環が五原子環又は六原子環で且つ芳香性をもち(複素環に二重結合を2個以上有し)、さらに複素環が1個のベンゼン環と縮合している硫黄化合物及びその誘導体である。ベンゾチオフェンは、チオナフテン、チオクマロンとも呼ばれ、分子式C8H6Sで表わせる、分子量134の硫黄化合物である。その他の代表的なベンゾチオフェン類として、メチルベンゾチオフェン、ジメチルベンゾチオフェン、トリメチルベンゾチオフェン、テトラメチルベンゾチオフェン、ペンタメチルベンゾチオフェン、ヘキサメチルベンゾチオフェン、メチルエチルベンゾチオフェン、ジメチルエチルベンゾチオフェン、トリメチルエチルベンゾチオフェン、テトラメチルエチルベンゾチオフェン、ペンタメチルエチルベンゾチオフェン、メチルジエチルベンゾチオフェン、ジメチルジエチルベンゾチオフェン、トリメチルジエチルベンゾチオフェン、テトラメチルジエチルベンゾチオフェン、メチルプロピルベンゾチオフェン、ジメチルプロピルベンゾチオフェン、トリメチルプロピルベンゾチオフェン、テトラメチルプロピルベンゾチオフェン、ペンタメチルプロピルベンゾチオフェン、メチルエチルプロピルベンゾチオフェン、ジメチルエチルプロピルベンゾチオフェン、トリメチルエチルプロピルベンゾチオフェン、テトラメチルエチルプロピルベンゾチオフェンなどのアルキルベンゾチオフェン、チアクロメンベンゾア−γ−ピラン、分子式C9H8S、分子量148)、ジチアナフタリン(分子式C8H6S2、分子量166)及びこれらの誘導体が挙げられる。

0042

ジベンゾチオフェン類は、1個以上の硫黄原子を異原子として含む複素環式化合物のうち、複素環が五原子環又は六原子環で且つ芳香性をもち(複素環に二重結合を2個以上有し)、さらに複素環が2個のベンゼン環と縮合している硫黄化合物及びその誘導体である。ジベンゾチオフェンジフニレスルフィドビフェニレンスルフィド、硫化ジフェニレンとも呼ばれ、分子式C12H8Sで表わせる、分子量184の硫黄化合物である。4−メチルジベンゾチオフェンや4,6−ジメチルジベンゾチオフェンは、水素化精製における難脱硫化合物として良く知られている。その他の代表的なジベンゾチオフェン類として、トリメチルジベンゾチオフェン、テトラメチルジベンゾチオフェン、ペンタメチルジベンゾチオフェン、ヘキサメチルジベンゾチオフェン、ヘプタメチルジベンゾチオフェン、オクタメチルジベンゾチオフェン、メチルエチルジベンゾチオフェン、ジメチルエチルジベンゾチオフェン、トリメチルエチルジベンゾチオフェン、テトラメチルエチルジベンゾチオフェン、ペンタメチルエチルジベンゾチオフェン、ヘキサメチルエチルジベンゾチオフェン、ヘプタメチルエチルジベンゾチオフェン、メチルジエチルジベンゾチオフェン、ジメチルジエチルジベンゾチオフェン、トリメチルジエチルジベンゾチオフェン、テトラメチルジエチルジベンゾチオフェン、ペンタメチルジエチルジベンゾチオフェン、ヘキサメチルジエチルジベンゾチオフェン、ヘプタメチルジエチルジベンゾチオフェン、メチルプロピルジベンゾチオフェン、ジメチルプロピルジベンゾチオフェン、トリメチルプロピルジベンゾチオフェン、テトラメチルプロピルジベンゾチオフェン、ペンタメチルプロピルジベンゾチオフェン、ヘキサメチルプロピルジベンゾチオフェン、ヘプタメチルプロピルジベンゾチオフェン、メチルエチルプロピルジベンゾチオフェン、ジメチルエチルプロピルジベンゾチオフェン、トリメチルエチルプロピルジベンゾチオフェン、テトラメチルエチルプロピルジベンゾチオフェン、ペンタメチルエチルプロピルジベンゾチオフェン、ヘキサメチルエチルプロピルジベンゾチオフェンなどのアルキルジベンゾチオフェン、チアントレン(ジフェニレンジスルフィド、分子式C12H8S2、分子量216)、チオキサンテンジベンゾチオピランジフェニルメタンスルフィド、分子式C13H10S、分子量198)及びこれらの誘導体が挙げられる。

0043

チオフェン類もベンゾチオフェン類も硫黄原子を異原子として含む複素環の反応性が高く、固体酸触媒存在下で、複素環の解裂や複素環と芳香環との反応、或いは、分解が容易に起こる。ジベンゾチオフェン類はチオフェン環の両側にベンゼン環が結合していることから、チオフェン類やベンゾチオフェン類に比べて反応性が低い。
従って、ジベンゾチオフェン類を含まない炭化水素油、例えば、ジベンゾチオフェン類を含まない灯油の脱硫においては、固体酸触媒がより一層効果的である。ジベンゾチオフェン類の濃度が硫黄として0.1ppm以下、好ましくは0.01ppm以下、さらに好ましくは0.001ppm以下である灯油を、固体酸触媒による脱硫方法により脱硫すれば、硫黄含有量は極めて低濃度にまで低減することができる。したがって、炭化水素油から燃料電池用水素を発生させる燃料電池システムにおいて、硫黄を極端嫌う改質触媒に悪影響を与えずすむから、本発明の脱硫方法は、燃料電池システムに特に好適に用いることができる。

0044

以下本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが,本発明はそれに限定されるものではない。

0045

トルエン(試薬特級純正化学株式会社製)で10質量%に稀釈したベンゾチオフェン(試薬特級、東京化成工業株式会社製)4.0gを、400℃で3時間乾燥した酸性触媒H−Y型ゼオライト(東ソー株式会社製HSZ−330HUA、SiO2/Al2O3比6mol/mol、Na含有率0.2質量%、比表面積550m2/g、結晶子径0.2〜0.4μm、粒子径6〜8μm)を1.0g浸せきし、室温で36時間放置後、上澄みを採取し、ガスクロマトグラフ質量分析装置GC−MS)で分析した。硫黄化合物として、ベンゾチオフェン類以外にジフェニルプロペンチオールフェニルベンゾチオフェン類や更に重質の硫黄化合物が確認された。

0046

デカン溶媒(試薬特級、純正化学株式会社製)で10質量%に稀釈した2−メチルチオフェン(試薬特級、東京化成工業株式会社製)4.0gに、400℃で3時間乾燥した酸性触媒を1.0g浸せきし、室温で24時間以上放置後、浸せき前後の硫黄化合物含有量をガスクロマトグラフで分析することにより吸着剤の吸着容量を測定した。酸性触媒としては、SiO2/Al2O3比の異なる3種類の東ソー株式会社製H−Y型ゼオライト(HSZ−320HOA(実施例2−1):SiO2/Al2O3比5.5mol/mol、Na含有率3質量%、比表面積550m2/g、HSZ−330HUA(実施例2−2):SiO2/Al2O3比6.0mol/mol、Na含有率0.2質量%、比表面積550m2/g、HSZ−390HUD3C(実施例2−3):SiO2/Al2O3比360mol/mol、Na含有率0.03質量%)、東ソー株式会社製H−βゼオライト(HSZ−930HOD1A(実施例2−4):SiO2/Al2O3比27.4mol/mol、Na含有率0.02質量%)を粉末にして使用した。

0047

また、比較例として東ソー株式会社製NaY型ゼオライト(HSZ−320NAA(比較例2−1):SiO2/Al2O3比5.5mol/mol、Na含有率8質量%、比表面積700m2/g)、和光純薬工業社製NaX型ゼオライト(F−9(比較例2−2):SiO2/Al2O3比2.5mol/mol、Na含有率12質量%)、東ソー株式会社製KL型ゼオライト(HSZ−550KOA(比較例2−3):SiO2/Al2O3比6.1mol/mol、K含有率7質量%、Na含有率0.2質量%、比表面積280m2/g)、東ソー株式会社製Naモルデナイト(HSZ−642NAA(比較例2−4)、SiO2/Al2O3比18.3mol/mol、Na含有率4質量%、比表面積360m2/g)、東ソー株式会社製Kフェリエライト(HSZ−720KOA(比較例2−5)、SiO2/Al2O3比18.2mol/mol、K含有率2質量%、Na含有率1質量%、比表面積170m2/g)、和光純薬工業社製シリカゲル(WAKOGEL−G(比較例2−6)、比表面積687m2/g)、Alcoa社製活性アルミナF−200(比較例2−7)(比表面積350m2/g)、酸化銅担持アルミナオリエンキャタリスト社製NK−311(比較例2−8)、銅含有率7.6質量%、比表面積264m2/g)、酸化ニッケル担持アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK−392(比較例2−9)、酸化ニッケル含有率50質量%)、酸化亜鉛(オリエントキャタリスト社製NK−301H(比較例2−10)、酸化亜鉛含有率99質量%、比表面積10m2/g)及び活性炭(Aldrich社製DarcoKB(比較例2−11)、比表面積1,500m2/g)を用いて同様の実験を行った。
なお、比較例2−1〜5のNaY型ゼオライト、NaX型ゼオライト、KL型ゼオライト、Naモルデナイト、Kフェリエライトは、一般的には酸性触媒ではなく酸性の弱い(或いは無い)吸着剤である。

0048

0049

トルエン溶媒(試薬特級、純正化学株式会社製)で10質量%に稀釈した2−メチルチオフェン(試薬特級、東京化成工業株式会社製)4.0gに、400℃で3時間乾燥した酸性触媒を1.0g浸せきし、室温で24時間以上放置後、浸せき前後の硫黄化合物含有量をガスクロマトグラフで分析することにより吸着剤の吸着容量を測定した。酸性触媒としては、SiO2/Al2O3比の異なる3種類の東ソー株式会社製H−Y型ゼオライト(HSZ−320HOA(実施例3−1):SiO2/Al2O3比5.5mol/mol、Na含有率3質量%、比表面積550m2/g、HSZ−330HUA(実施例3−2):SiO2/Al2O3比6.0mol/mol、Na含有率0.2質量%、比表面積550m2/g、HSZ−390HUD3C(実施例3−3):SiO2/Al2O3比360mol/mol、Na含有率0.03質量%)、東ソー株式会社製H−モルデナイト(HSZ−640HOA(実施例3−4):SiO2/Al2O3比18.3mol/mol、Na含有率0.3質量%、比表面積380m2/g)、東ソー株式会社製H−βゼオライト(HSZ−930HOD1A(実施例3−5):SiO2/Al2O3比27.4mol/mol、Na含有率0.02質量%)を粉末にして使用した。

0050

また、比較例として東ソー株式会社製NaY型ゼオライト(HSZ−320NAA(比較例3−1):SiO2/Al2O3比5.5mol/mol、Na含有率8質量%、比表面積700m2/g)、和光純薬工業社製NaX型ゼオライト(F−9(比較例3−2):SiO2/Al2O3比2.5mol/mol、Na含有率12質量%)、東ソー株式会社製KL型ゼオライト(HSZ−550KOA(比較例3−3):SiO2/Al2O3比6.1mol/mol、K含有率7質量%、Na含有率0.2質量%、比表面積280m2/g)、東ソー株式会社製Naモルデナイト(HSZ−642NAA(比較例3−4)、SiO2/Al2O3比18.3mol/mol、Na含有率4質量%、比表面積360m2/g)、東ソー株式会社製Kフェリエライト(HSZ−720KOA(比較例3−5)、SiO2/Al2O3比18.2mol/mol、K含有率2質量%、Na含有率1質量%、比表面積170m2/g)、和光純薬工業社製シリカゲル(WAKOGEL−G(比較例3−6)、比表面積687m2/g)、Alcoa社製活性アルミナF−200(比較例3−7)(比表面積350m2/g)、酸化銅担持アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK−311(比較例3−8)、銅含有率7.6質量%、比表面積264m2/g)、酸化ニッケル担持アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK−392(比較例3−9)、酸化ニッケル含有率50質量%)、酸化亜鉛(オリエントキャタリスト社製NK−301H(比較例3−10)、酸化亜鉛含有率99質量%、比表面積10m2/g)及び活性炭(Aldrich社製DarcoKB(比較例3−11)、比表面積1,500m2/g)を用いて同様の実験を行った。

0051

0052

デカン溶媒(試薬特級、純正化学株式会社製)で10質量%に稀釈したベンゾチオフェン(試薬特級、東京化成工業株式会社製)4.0gに、400℃で3時間乾燥した酸性触媒を1.0g浸せきし、室温で24時間以上放置後、浸せき前後の硫黄化合物含有量をガスクロマトグラフで分析することにより吸着剤の吸着容量を測定した。酸性触媒としては、SiO2/Al2O3比の異なる3種類の東ソー株式会社製H−Y型ゼオライト(HSZ−320HOA(実施例4−1):SiO2/Al2O3比5.5mol/mol、Na含有率3質量%、比表面積550m2/g、HSZ−330HUA(実施例4−2):SiO2/Al2O3比6.0mol/mol、Na含有率0.2質量%、比表面積550m2/g、HSZ−390HUD3C(実施例4−3):SiO2/Al2O3比360mol/mol、Na含有率0.03質量%)、東ソー株式会社製H−βゼオライト(HSZ−930HOD1A(実施例4−4):SiO2/Al2O3比27.4mol/mol、Na含有率0.02質量%)を粉末にして使用した。

0053

また、比較例として東ソー株式会社製KL型ゼオライト(HSZ−550KOA(比較例4−1):SiO2/Al2O3比6.1mol/mol、K含有率7質量%、Na含有率0.2質量%、比表面積280m2/g)、東ソー株式会社製Naモルデナイト(HSZ−642NAA(比較例4−2)、SiO2/Al2O3比18.3mol/mol、Na含有率4質量%、比表面積360m2/g)、東ソー株式会社製Kフェリエライト(比較例4−3)(SiO2/Al2O3比18.2mol/mol、K含有率2HSZ−720KOA、SiO2/Al2O318.2、Na含有率1質量%、比表面積170m2/g)、和光純薬工業社製シリカゲル(WAKOGEL−G(比較例4−4)、比表面積687m2/g)、Alcoa社製活性アルミナF−200(比較例4−5)(比表面積350m2/g)、酸化銅担持アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK−311(比較例4−6)、銅含有率7.6質量%、比表面積264m2/g)、酸化ニッケル担持アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK−392(比較例4−7、酸化ニッケル含有率50質量%)、及び酸化亜鉛(オリエントキャタリスト社製NK−301H(比較例4−8)、酸化亜鉛含有率99質量%、比表面積10m2/g)を用いて同様の実験を行った。

0054

0055

トルエン溶媒(試薬特級、純正化学株式会社製)で10質量%に稀釈したベンゾチオフェン(試薬特級、東京化成工業株式会社製)4.0gに、400℃で3時間乾燥した酸性触媒を1.0g浸せきし、室温で24時間以上放置後、浸せき前後の硫黄化合物含有量をガスクロマトグラフで分析することにより吸着剤の吸着容量を測定した。酸性触媒としては、SiO2/Al2O3比の異なる3種類の東ソー株式会社製H−Y型ゼオライト(HSZ−320HOA(実施例5−1):SiO2/Al2O3比5.5mol/mol、Na含有率3質量%、比表面積550m2/g、HSZ−330HUA(実施例5−2):SiO2/Al2O3比6.0mol/mol、Na含有率0.2質量%、比表面積550m2/g、HSZ−390HUD3C(実施例5−3):SiO2/Al2O3比360mol/mol、Na含有率0.03質量%)を粉末にして使用した。

0056

また、比較例として東ソー株式会社製NaY型ゼオライト(HSZ−320NAA(比較例5−2):SiO2/Al2O3比5.5mol/mol、Na含有率8質量%、比表面積700m2/g)、和光純薬工業社製NaX型ゼオライト(F−9(比較例5−3):SiO2/Al2O3比2.5mol/mol、Na含有率12質量%)、東ソー株式会社製KL型ゼオライト(HSZ−550KOA(比較例5−4):SiO2/Al2O3比6.1mol/mol、K含有率7質量%、Na含有率0.2質量%、比表面積280m2/g)、東ソー株式会社製Naモルデナイト(HSZ−642NAA(比較例5−5)、SiO2/Al2O3比18.3mol/mol、Na含有率4質量%、比表面積360m2/g)、東ソー株式会社製Kフェリエライト(HSZ−720KOA(比較例5−6)、SiO2/Al2O3比18.2mol/mol、K含有率2質量%、Na含有率1質量%、比表面積170m2/g)、和光純薬工業社製シリカゲル(WAKOGEL−G(比較例5−7)、比表面積687m2/g)、Alcoa社製活性アルミナF−200(比較例5−8)(比表面積350m2/g)、酸化銅担持アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK−311(比較例5−9)、銅含有率7.6質量%、比表面積264m2/g)、酸化ニッケル担持アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK−392(比較例5−10)、酸化ニッケル含有率50質量%)、酸化亜鉛(オリエントキャタリスト社製NK−301H(比較例5−11)、酸化亜鉛含有率99質量%、比表面積10m2/g)及び活性炭(Aldrich社製DarcoKB(比較例5−12)、比表面積1,500m2/g)を用いて同様の実験を行った。

0057

0058

トルエン溶媒(試薬特級、純正化学株式会社製)で100質量ppmに稀釈したチオフェン(試薬特級、東京化成工業株式会社製)6.0gに、400℃で3時間乾燥した酸性触媒を1.0g浸せきし、50℃で4時間放置後、浸せき前後の硫黄化合物含有量を燃料酸化−紫外蛍光法で硫黄分を分析することにより吸着剤の吸着容量を測定した。酸性触媒としては、SiO2/Al2O3比の異なる3種類の東ソー株式会社製H−Y型ゼオライト(HSZ−320HOA(実施例6−1):SiO2/Al2O3比5.5mol/mol、Na含有率3質量%、比表面積550m2/g、HSZ−330HUA(実施例6−1):SiO2/Al2O3比6.0mol/mol、Na含有率0.2質量%、比表面積550m2/g、HSZ−390HUD3C(実施例6−3):SiO2/Al2O3比360mol/mol、Na含有率0.03質量%)、東ソー株式会社製H−βゼオライト(HSZ−930HOD1A(実施例6−4):SiO2/Al2O3比27.4mol/mol、Na含有率0.02質量%)を粉末にして使用した。

0059

また、比較例として和光純薬工業社製NaX型ゼオライト(F−9(比較例6−1):SiO2/Al2O3比2.5mol/mol、Na含有率12質量%)、酸化銅担持アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK−311(比較例6−2)、銅含有率7.6質量%、比表面積264m2/g)、酸化ニッケル担持アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK−392(比較例6−3)、酸化ニッケル含有率50質量%)及び酸化亜鉛(オリエントキャタリスト社製NK−301H(比較例6−4)、酸化亜鉛含有率99質量%、比表面積10m2/g)を用いて同様の実験を行った。

0060

0061

トルエン溶媒(試薬特級、純正化学株式会社製)で10質量ppmに稀釈したチオフェン(試薬特級、東京化成工業株式会社製)6.0gに、400℃で3時間乾燥した酸性触媒を1.0g浸せきし、50℃で4時間放置後、浸せき前後の硫黄化合物含有量を燃料酸化−紫外蛍光法で硫黄分を分析することにより吸着剤の吸着容量を測定した。酸性触媒としては、SiO2/Al2O3比の異なる3種類の東ソー株式会社製H−Y型ゼオライト(HSZ−320HOA(実施例7−1):SiO2/Al2O3比5.5mol/mol、Na含有率3質量%、比表面積550m2/g、HSZ−330HUA(実施例7−2):SiO2/Al2O3比6.0mol/mol、Na含有率0.2質量%、比表面積550m2/g、HSZ−390HUD3C(比較例7−3):SiO2/Al2O3比360mol/mol、Na含有率0.03質量%)、東ソー株式会社製H−βゼオライト(HSZ−930HOD1A(実施例7−4):SiO2/Al2O3比27.4mol/mol、Na含有率0.02質量%)を粉末にして使用した。

0062

また、比較例として和光純薬工業社製NaX型ゼオライト(F−9(比較例7−1):SiO2/Al2O3比2.5mol/mol、Na含有率12質量%)、酸化銅担持アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK−311(比較例7−2)、銅含有率7.6質量%、比表面積264m2/g)、酸化ニッケル担持アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK−392(比較例7−3)、酸化ニッケル含有率50質量%)及び酸化亜鉛(オリエントキャタリスト社製NK−301H(比較例7−4)、酸化亜鉛含有率99質量%、比表面積10m2/g)を用いて同様の実験を行った。

0063

0064

トルエン溶媒(試薬特級、純正化学株式会社製)で1質量ppmに稀釈したチオフェン(試薬特級、東京化成工業株式会社製)9.0gに、400℃で3時間乾燥した酸性触媒を1.0g浸せきし、50℃で4時間放置後、浸せき前後の硫黄化合物含有量を燃料酸化−紫外蛍光法で硫黄分を分析することにより吸着剤の吸着容量を測定した。酸性触媒としては、SiO2/Al2O3比の異なる3種類の東ソー株式会社製H−Y型ゼオライト(HSZ−320HOA(実施例8−1):SiO2/Al2O3比5.5mol/mol、Na含有率3質量%、比表面積550m2/g、HSZ−330HUA(実施例8−2):SiO2/Al2O3比6.0mol/mol、Na含有率0.2質量%、比表面積550m2/g、HSZ−390HUD3C(実施例8−3):SiO2/Al2O3比360mol/mol、Na含有率0.03質量%)、東ソー株式会社製H−βゼオライト(HSZ−930HOD1A(実施例8−4):SiO2/Al2O3比27.4mol/mol、Na含有率0.02質量%)を粉末にして使用した。

0065

また、比較例として和光純薬工業社製NaX型ゼオライト(F−9(比較例8−1):SiO2/Al2O3比2.5mol/mol、Na含有率12質量%)、酸化銅担持アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK−311(比較例8−2)、銅含有率7.6質量%、比表面積264m2/g)、酸化ニッケル担持アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK−392(比較例8−3)、酸化ニッケル含有率50質量%)及び酸化亜鉛(オリエントキャタリスト社製NK−301H(比較例8−4)、酸化亜鉛含有率99質量%、比表面積10m2/g)を用いて同様の実験を行った。

0066

0067

ベンゼン(純ベンゼン、日鉱石油化学株式会社製、硫黄分0.38質量ppm)9.0gに、400℃で3時間乾燥した酸性触媒を1.0g浸せきし、50℃で5時間放置後、浸せき前後の硫黄化合物含有量を燃料酸化−紫外蛍光法で硫黄分を分析することにより吸着剤の吸着容量を測定した。酸性触媒としては、東ソー株式会社製H−Y型ゼオライト(HSZ−330HUA(実施例9−1):SiO2/Al2O3比6.0mol/mol、Na含有率0.2質量%、比表面積550m2/g)、東ソー株式会社製H−βゼオライト(HSZ−930HOD1A(実施例9−2):SiO2/Al2O3比27.4mol/mol、Na含有率0.02質量%)を粉末にして使用した。

0068

また、比較例として東ソー株式会社製NaY型ゼオライト(HSZ−320NAA(比較例9−1):SiO2/Al2O3比5.5mol/mol、Na含有率8質量%、比表面積700m2/g)、和光純薬工業社製NaX型ゼオライト(F−9(比較例9−2):SiO2/Al2O3比2.5mol/mol、Na含有率12質量%)、東ソー株式会社製KL型ゼオライト(HSZ−550KOA(比較例9−3):SiO2/Al2O3比6.1mol/mol、K含有率7質量%、Na含有率0.2質量%、比表面積280m2/g)、Alcoa社製活性アルミナF−200(比較例9−4)(比表面積350m2/g)、酸化銅担持アルミナ(オリエントキャタリスト社製NK−311(比較例9−5)、銅含有率7.6質量%、比表面積264m2/g)を用いて同様の実験を行った。

0069

0070

ベンゼン(純ベンゼン、日鉱石油化学株式会社製、硫黄分0.78質量ppm)9.0gに、150℃で3時間乾燥した吸着剤を1.0g浸せきし、10℃で48時間以上放置後、浸せき前後の硫黄化合物含有量を燃料酸化−紫外蛍光法で硫黄分を分析することにより吸着剤の吸着容量を測定した。吸着剤としては、酸化銅担持活性炭(東洋CCI社製NSR−1(実施例10−1):銅担持量12.7質量%、比表面積790m2/g)、活性炭(Aldrich社製DarcoKB(比較例10−1)、比表面積1,500m2/g)を用いた。

0071

0072

灯油(ジャパンエナジー社製、沸点範囲158.5〜270.0℃、5%留出点170.5℃、10%留出点175.0℃、20%留出点181.5℃、30%留出点188.0℃、40%留出点194.5℃、50%留出点202.5℃、60%留出点211.0℃、70%留出点221.0℃、80%留出点232.0℃、90%留出点245.5℃、95%留出点256.5℃、97%留出点263.5℃、密度(15℃)0.7982g/ml、芳香族分17.5容量%、飽和分82.5容量%、硫黄分13.3ppm、ベンゾチオフェン類8.8ppm、ジベンゾチオフェン類4.5ppm、窒素分1ppm以下)20gに、固体超強酸触媒を1.0g浸せきし、10℃で24時間以上放置後、浸せき前後の硫黄化合物含有量を燃焼酸化−紫外蛍光法で硫黄分を分析した。固体超強酸触媒としては、硫酸根ジルコニア・アルミナ(比表面積162m2/g、細孔容積0.305ml/g、中央細孔径56.4Å、ジルコニア59wt%、アルミナ31wt%、硫黄2.9wt%)、タングステン酸ジルコニア・アルミナ(比表面積101m2/g、細孔容積0.302ml/g、中央細孔径95.0Å、ジルコニア53wt%、アルミナ25wt%、タングステン酸20wt%)、硫酸根アルミナ(比表面積300m2/g、細孔容積0.601ml/g、中央細孔径58.9Å、硫黄含有率4.0wt%)、硫酸根酸化すず・アルミナ(比表面積177m2/g、細孔容積0.113ml/g、中央細孔径26.7Å)の粒子を用いた。また比較例として、活性アルミナ(アルコア社製F−200、比表面積350m2/g)を用いて同様の実験を行った。

0073

0074

実施例11で用いた灯油と同じ灯油4gに、固体超強酸触媒を1.0g浸せきし、10℃で24時間以上放置後、浸せき前後の硫黄化合物含有量を燃焼酸化−紫外蛍光法で硫黄分を分析した。固体超強酸触媒としては、実施例11と同じものを用いた。

0075

0076

タングステン酸ジルコニアを用いて0.3ppmまで脱硫した灯油に残存する硫黄化合物の種類をAgilent Technologies社製ガスクロマトグラフ−誘導結合プラズマ−質量分析装置(GC−ICP−MS)で分析した。チオフェン類およびベンゾチオフェン類は検出限界である2ppb以下であり、残存している主な硫黄化合物はジベンゾチオフェン類であった。本発明がチオフェン類およびベンゾチオフェン類の除去に極めて有効でることが確認できた。

0077

硫酸根ジルコニアを、長さ300mm、内容積27mlのカラムに25g充填し、室温及び70℃で、実施例11で用いた灯油と同じ灯油を1ml/minで流通して脱硫した。カラムから流出した灯油の硫黄分の経時変化を図1に示す。長時間に渡って硫黄分が除去されていることがわかる。また、ガスクロマトグラフ(GC)−化学発光検出器(Sulfur Chemiluminescence Detector:SCD)によりカラムから流出した灯油の硫黄化合物の種類を分析したところ、すべてのサンプルにおいてベンゾチオフェン類は検出されず、残存している硫黄化合物はジベンゾチオフェン類のみであり、本発明が特にベンゾチオフェン類の除去に対して特に有効であることが確認できた。

0078

本発明の脱硫方法によれば、固体酸触媒及び/又は遷移金属酸化物が担持された活性炭を利用することにより、固体酸触媒、及び遷移金属酸化物担持活性炭の触媒機能及び吸着機能活用して、灯油、軽油はもとより、特には、芳香族炭化水素油中の硫黄化合物であっても効率よく、経済的に除去することができる。したがって、特に硫黄分の少ない灯・軽油を製造することができ、同様に、硫黄分の極めて少ないベンゼン類、ナフタレン類等の芳香族炭化水素を製造し、各種石油化学製品或いは中間原料の基礎原料として提供することできる。

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