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技術 下肢静脈瘤予防・治療用組成物

出願人 持田製薬株式会社
発明者 垣内俊彦
出願日 2004年6月18日 (15年6ヶ月経過) 出願番号 2005-507294
公開日 2006年7月27日 (13年4ヶ月経過) 公開番号 WO2004-112777
状態 特許登録済
技術分野 食品の着色及び栄養改善 化粧料 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬
主要キーワード 抗酸化処理 調整油 ベイスン パウダー製品 弾性ストッキング クッキングオイル 立ち仕事 カーボネーター
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

下肢静脈瘤の予防・治療剤または下肢静脈瘤に関連する症状を予防または軽減する組成物の提供。イコサペント酸を含有することを特徴とする下肢静脈瘤予防・治療剤または下肢静脈瘤に関連する症状を予防または軽減する組成物。

概要

背景

下肢静脈瘤は、下肢大伏在静脈小伏在静脈穿通枝などの皮下静脈の弁機能不全により皮下静脈が異常に拡張蛇行して醜形を呈する。原因としては、遺伝的要因職業的な長時間の起立妊娠筋肉労働などによる下肢静脈静水圧持続的上昇などが挙げられる。治療方法としては圧迫療法弾性ストッキング弾性包帯等の着用)、手術療法静脈皮下抜去術、静脈硬化療法など)が挙げられる。下肢静脈瘤予防治療効果を有する薬剤は現在までに認められていない。重症例では、皮膚に潰瘍を生じるまで悪化する場合もあるが、通常は進行も遅く、痛みもなく、命にかかわる病気でもないため、医療従事者を含めて関心が薄く、正確な知識も少なく、多くの患者無処置のまま放置されているのが現状である。また、疾患と呼ぶに至る前段においても、「腕やふくらはぎのうらに、いつのまにかスパイダーベイン(くもののような血管)ができている」、「浮き上がった血管が異常に目立っている」というのは、美容上、特に女性においては好ましくない状態であり、有効な治療法、特に有効な薬剤または組成物が望まれている。
下肢静脈瘤の治療は、従来圧迫療法または手術療法に依存しており、これまでに有効な治療薬は認められていなかった。軽度の下肢静脈瘤の治療については、例えば、軽ないし中程度慢性下肢静脈不全に関連する不快を防止および軽減するための赤色ブドウ樹葉水性抽出物を含む食事補強剤が開示されている(例えば、特開2001−122791号公報参照)。また、フラン海岸樹皮の成分であるピクノジェノールを配合するクリームが、スパイダー・ベインに効果があるとして市販されている。
しかしながら、これらはいずれも、疾患と呼ぶに至る前段であるスパイダー・ベインを含んだ軽度ないし中程度の慢性下肢静脈不全を対象とするものであり、スパイダーベインのような軽度の症状から、皮膚への潰瘍の発生のような重度の症状までを対象としうる下肢静脈瘤の治療薬はこれまでなかった。

概要

下肢静脈瘤の予防・治療剤または下肢静脈瘤に関連する症状を予防または軽減する組成物の提供。イコサペント酸を含有することを特徴とする下肢静脈瘤予防・治療剤または下肢静脈瘤に関連する症状を予防または軽減する組成物。

目的

また、疾患と呼ぶに至る前段においても、「腕やふくらはぎや膝のうらに、いつのまにかスパイダー・ベイン(くもの巣のような血管)ができている」、「浮き上がった血管が異常に目立っている」というのは、美容上、特に女性においては好ましくない状態であり、有効な治療法、特に有効な薬剤または組成物が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

イコサペント酸を含有することを特徴とする下肢静脈瘤に関連する症状を予防または軽減する組成物

請求項2

組成物が、食品食事補強剤化粧品または医薬部外品である請求項1記載の組成物。

請求項3

イコサペント酸を有効成分として含有することを特徴とする下肢静脈瘤予防治療剤

請求項4

有効成分がイコサペント酸エチルエステルである請求項3記載の下肢静脈瘤予防・治療剤。

請求項5

下肢静脈瘤の予防・治療用薬剤の製造のためのイコサペント酸の用途

請求項6

イコサペント酸を用いる下肢静脈瘤の予防・治療方法

技術分野

本発明は、イコサペント酸(以下EPAと略する)を有効成分として含有することを特徴とする下肢静脈瘤に関連する症状を予防または軽減する組成物、および、下肢静脈瘤予防治療剤に関する。

背景技術

下肢静脈瘤は、下肢大伏在静脈小伏在静脈穿通枝などの皮下静脈の弁機能不全により皮下静脈が異常に拡張蛇行して醜形を呈する。原因としては、遺伝的要因職業的な長時間の起立妊娠筋肉労働などによる下肢静脈静水圧持続的上昇などが挙げられる。治療方法としては圧迫療法弾性ストッキング弾性包帯等の着用)、手術療法静脈皮下抜去術、静脈硬化療法など)が挙げられる。下肢静脈瘤予防・治療効果を有する薬剤は現在までに認められていない。重症例では、皮膚に潰瘍を生じるまで悪化する場合もあるが、通常は進行も遅く、痛みもなく、命にかかわる病気でもないため、医療従事者を含めて関心が薄く、正確な知識も少なく、多くの患者無処置のまま放置されているのが現状である。また、疾患と呼ぶに至る前段においても、「腕やふくらはぎのうらに、いつのまにかスパイダーベイン(くもののような血管)ができている」、「浮き上がった血管が異常に目立っている」というのは、美容上、特に女性においては好ましくない状態であり、有効な治療法、特に有効な薬剤または組成物が望まれている。
下肢静脈瘤の治療は、従来圧迫療法または手術療法に依存しており、これまでに有効な治療薬は認められていなかった。軽度の下肢静脈瘤の治療については、例えば、軽ないし中程度慢性下肢静脈不全に関連する不快を防止および軽減するための赤色ブドウ樹葉水性抽出物を含む食事補強剤が開示されている(例えば、特開2001−122791号公報参照)。また、フラン海岸樹皮の成分であるピクノジェノールを配合するクリームが、スパイダー・ベインに効果があるとして市販されている。
しかしながら、これらはいずれも、疾患と呼ぶに至る前段であるスパイダー・ベインを含んだ軽度ないし中程度の慢性下肢静脈不全を対象とするものであり、スパイダーベインのような軽度の症状から、皮膚への潰瘍の発生のような重度の症状までを対象としうる下肢静脈瘤の治療薬はこれまでなかった。

従って本発明は、軽度の症状から重度の症状までの広範囲の下肢静脈瘤に対して予防・治療効果を有し、副作用の少ない薬剤、とりわけ内服薬を提供すること、あるいは、下肢静脈瘤に関連する症状を予防または軽減する組成物を提供することが課題である。また、下肢静脈瘤の予防・治療用薬剤の製造のためのイコサペント酸の用途および、イコサペント酸を用いる下肢静脈瘤の予防・治療方法を提供することも課題である。
本発明者は、下肢静脈瘤予防・治療効果を有し、副作用の少ない薬剤、あるいは、下肢静脈瘤に関連する症状を予防または軽減する組成物を見いだすべく鋭意研究を行ったところ、EPAを有効成分とする本発明の予防・治療剤および組成物が上記作用を有することを見いだした。
EPAは、そのエチルエステルが、「閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の改善」および「高脂血症」の適応医薬として使用されている。また、薬理作用としては、血清脂質低下作用抗血小板作用、赤血球変形能改善作用平滑筋異常収縮抑制作用などが知られている。しかしながら、EPAが下肢静脈瘤に治療効果を有することはこれまで報告されていなかった。
下肢静脈瘤は、下肢大伏在静脈、小伏在静脈、穿通枝などの皮下静脈の弁機能不全による、該皮下静脈での血流の悪化、さらには該皮下静脈での血液の逆流によって生じる。したがって、皮下静脈における血流の改善のみでは、下肢静脈瘤の治療、および下肢静脈瘤に関連する症状の軽減はできないと考えられる。
EPAによる下肢静脈瘤の治療および下肢静脈瘤に関連する症状の軽減がどのような機構によるのか明らかではないが、EPAが何らかの作用をし、この結果下肢静脈瘤が治療され、および下肢静脈瘤に関連する症状が軽減されると考えられる。
すなわち、上記の知見に基づく本発明は、イコサペント酸を含有することを特徴とする下肢静脈瘤に関連する症状を予防または軽減する組成物を提供する。
本発明の組成物は、好ましくは食品、食事補強剤、化粧品または医薬部外品である。
また、本発明は、イコサペント酸を有効成分として含有することを特徴とする下肢静脈瘤予防・治療剤を提供する。
本発明の下肢静脈瘤予防・治療剤は、有効成分がイコサペント酸エチルエステルであることが好ましい。

発明を実施するための最良の形態

以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の第1の態様は、イコサペント酸を含有することを特徴とする下肢静脈瘤に関連する症状を予防または軽減する組成物(以下、単に「本発明の組成物。」ということもある。)である。本発明の組成物は、食品、食事補強剤、化粧品または医薬部外品であることが好ましい。
また、本発明の第2の態様は、イコサペント酸を有効成分として含有することを特徴とする下肢静脈瘤予防・治療剤(以下、単に「本発明の予防・治療剤。」ということもある。)である。本発明の予防・治療剤は、有効成分がイコサペント酸エチルエステルであることが好ましい。
本明細書において、「下肢静脈瘤」とは、遺伝的要因、職業的な長時間の起立、妊娠、筋肉労働などによる下肢静脈の静水圧の持続的上昇などを原因とする、下肢大伏在静脈、小伏在静脈、穿通枝などの皮下静脈の弁機能不全により、皮下静脈が異常に拡張、蛇行して、醜形を呈する状態をいう。また、「下肢静脈瘤に関連する症状」とは、下肢静脈瘤に起因する無痛性の皮膚の醜形、スパイダー・ベイン、脚のむくみ、脚の疲労感などが例示されるが、これらに限定されるものではない。
本発明の組成物または予防・治療剤は、軽度から重度までの広い範囲の下肢静脈瘤またはこれに関連する症状に対して治療効果、軽減効果および予防効果を有する。すなわち、スパイダーベインのような皮下静脈が拡張し、その状態が外部から目視できるようになったものや、脚のむくみ、脚の疲労感といった軽度の症状から、皮下静脈が隆起し、静脈瘤として浮き出た中程度の症状、さらに皮膚に潰瘍の発生や色素沈着が生じた重度の症状までの広い範囲の下肢静脈瘤およびこれに関連する症状に対して治療効果、軽減効果および予防効果を有する。
本発明において、下肢静脈瘤またはこれに関連する症状に対する治療効果、軽減効果および予防効果とは、本発明の組成物または予防・治療剤を摂取または投与することにより、下肢静脈瘤またはこれに関連する症状の発生が防止される効果を意味する。下肢静脈瘤の誘因として、遺伝的要因、職業的傾向(立ち仕事)、出産経験等と関連性があることが確認されている。そのため、これら誘因となる要素を持った人が、前もって本発明の組成物または予防・治療剤を摂取または投与することで、下肢静脈瘤またはこれに関連する症状の発生を防止する効果が期待される。
本発明の組成物または予防・治療剤に用いられるEPAは、市販品の他、魚油やEPA産生菌およびその培養液を公知の方法、例えば連続式蒸留法尿素付加法液体クロマトグラフィー法超臨界流体クロマトグラフィー法等あるいはこれらの組み合わせで精製して得ることができ、必要によりエステル化処理してエチルエステル等のアルキルエステルグリセリド(例えばトリグリセリド等)等のエステルとすることができる。また、ナトリウム塩カリウム塩等の無機塩基またはベンジルアミン塩、ジエチルアミン塩等の有機塩基あるいはアルギニン塩リジン塩等の塩基性アミノ酸との塩とすることができる。本発明においてEPAとは、特に断らない限りは、脂肪酸遊離体のほか上記のような塩およびエステルも含むものとする。ヒトあるいは動物に投与する場合は、製薬学上および/または食品衛生学上許容しうるものが好ましい。
本発明の組成物または予防・治療剤はEPAの純品を使用できることはもちろん、有効成分にさらにEPA以外の脂肪酸を含有してもよい。これらの脂肪酸は、ドコサヘキサエン酸(以下DHAと略する)、ドコサペンタエン酸ドコサモノエン酸、アラキドン酸エイコサテトラエン酸エイコサトリエン酸、エイコサモノエン酸、オクタデカテトラエン酸、α−リノレン酸リノール酸オレイン酸パルミトオレイン酸ヘキサデカテトラエン酸、ヘキサデカトリエン酸およびヘキサデカジエン酸等の不飽和脂肪酸あるいはベヘン酸アラキジン酸ステアリン酸パルミチン酸およびミリスチン酸等の飽和脂肪酸等が例示される。
本発明の組成物については、これらEPA以外の脂肪酸を含有することがむしろ好ましい。本発明の組成物は、好ましくは食品、食事補強剤、化粧品または医薬部外品であるため、下肢静脈瘤に関連する症状の予防または軽減に加えて、さらに別の効果を有するものであってもよく、むしろ好ましい。本発明の組成物が、EPAに加えて、上記例示したEPA以外の脂肪酸を含有していれば、これらEPA以外の脂肪酸による効果も享受することができる。
また、本発明の組成物については、天然に存在する脂肪酸を用いることが好ましく、具体的にはイワシ油イカ油、タラ肝油メンハーデン油、オキアミ油ニシン油、サンマ油サバ油などを脱酸、脱色、脱臭脱ガム、脱ロウなど公知の精製方法で処理し、必要に応じて溶剤分画法、尿素付加法、分子蒸留法などを行うことで、EPAと、DHA等の他の脂肪酸とを所定量まで濃縮した混合物として使用することができる。
一方、予防・治療剤については、下肢静脈瘤の予防または治療効果が、効果的に発現されることが好ましいことから、EPA以外の脂肪酸、特にω−6系の多価不飽和脂肪酸およびDHAを実質的に含まないものが好ましい。
また、上述の例の脂肪酸は遊離体のほか、それらのナトリウム塩等の無機塩基との塩またはベンジルアミン塩等の有機塩基との塩、さらにはそれらのエチルエステル等のアルキルエステルまたはグリセリド等のエステル体であってもよい。
本発明の組成物または予防・治療剤の全脂肪酸中のEPA含量は特に規定されないが、予防・治療剤としては好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは85質量%以上、とりわけ好ましくは他の脂肪酸成分を実質的に含まないものが使用できる。また、有効成分としてはイコサペント酸エチルエステル(以下EPA−Eと略する)が好ましい。一方、組成物としては、全脂肪酸中のEPA含量が10〜100質量%、好ましくは15〜75質量%のものが使用できる。
また、本発明の組成物は、組成物全質量に対するEPA含量は、組成物の形態によって適宜選択してよいが、好ましくは0.05〜50質量%であり、より好ましくは0.1〜25質量%である。組成物全質量に対するEPA含量が上記範囲であれば、下肢静脈瘤に関連する症状を予防または治療する効果が損なわれず、かつ組成物に求められる他の性質に優れている。例えば、組成物が食品または食事補強剤である場合、食感味覚等が損なわれることがない。また、組成物が化粧品または医薬部外品である場合、これらに要求される他の性質が損なわれない。
本発明の組成物または予防・治療剤は、有効成分として化合物単独で投与するか、或いは化合物を一般的に用いられる適当な担体または媒体の類、例えば賦形剤結合剤滑沢剤着色剤香味剤、必要に応じて滅菌水植物油、更には無害有機溶媒あるいは無害性溶解補助剤(たとえばグリセリンプロピレングリコール)、乳化剤懸濁化剤(例えばツイーン80、アラビアゴム溶液)、等張化剤pH調整剤安定化剤無痛化剤などと適宜選択組み合わせて適当な組成物または医薬用製剤に調製することができる。また、上記手順で調製したものを食品、食事補強剤、化粧品または医薬部外品の製造時に含有させることで所望の組成物を得ることができる。
EPAをはじめとする不飽和脂肪酸は酸化安定性が極めて悪く、しかも、酸化物活性の低下、風味劣化、健康への悪影響をもたらすことが多い。そこで、本発明の組成物または予防・治療剤は、さらに、抗酸化剤たとえばブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、プロピルガレート没食子酸、医薬として許容されうるキノンおよびα−トコフェロールをEPAをはじめとする不飽和脂肪酸の酸化を抑制する有効量含有させることが望ましい。さらに、レモンパインなどの香料香辛料シクロデキストリンレシチンなどのマスキング剤の使用も好ましい。さもなくば、EPAをはじめとする不飽和脂肪酸について、(i)可食性皮膜形成物質により実質的に外気遮断するように被覆する(例えば特開昭59−17949号公報参照)、(ii)シクロデキストリン含有溶液中に乳化分散させた後に乾燥粉末化する(例えば特開昭58−13541号公報および特開昭60−34156号公報参照)、(iii)カゼイン、糖類などを加えて粉末化する(例えば特開昭60−49097号公報参照)などの処置を施すこともできる。本段落に記載した各種方法は、適宜組み合わせて使用することができる。
また、本発明の組成物または予防・治療剤は、EPA以外の有効成分として、赤色ブドウ樹葉の水性抽出物またはその有効成分であるフラボノイド、フランス海岸松樹皮抽出物またはその有効成分であるピクノジェノール、ウマグリ抽出物ハシバミ抽出物などを含んでいてもよい。また、EPAをはじめとする不飽和脂肪酸の吸収を高めるための成分、例えばレシチンなどを含んでいてもよい。
本発明の組成物または予防・治療剤の形状または製剤の剤形としては、錠剤カプセル剤マイクロカプセル剤顆粒剤細粒剤散剤経口用液体製剤坐剤シロップ剤吸入剤点眼剤軟膏注射剤乳濁性、懸濁性非水性)、あるいは用時乳濁または懸濁して用いる固形注射剤の形で、経口および静脈内あるいは動脈内、吸入点眼直腸内、内あるいは外用を問わず患者に投与されるが、とりわけカプセルたとえば、軟カプセルマイクロカプセル封入しての経口投与が好ましい。また、注射剤(乳濁性、懸濁性、非水性)、あるいは使用時乳濁または懸濁して用いる固形注射剤での静脈内あるいは動脈内投与が好ましい。
また、本発明の組成物は、好ましくは食品、食事補強剤、化粧品または医薬部外品であるため、その態様に応じた所望の形状とすることができる。
組成物のうち、食品および食事補強剤としては、一般食品の他、機能性食品特定保健用食品栄養補助食品妊産婦食品又は老人用食品等を挙げることができる。具体的に、食品としては、パンデニッシュペイストリー、パイ、ケーキ、ビスケットクラッカークッキードーナッツウエハースジャムチョコレートチューインガムゼリープリン、飴、キャンデーキャラメルなどのパンや菓子類、クリーム、ホイップクリームコーヒー用クリーム、アイスクリームバターチーズ乳飲料加工乳ヨーグルトハムソーセージなどの乳肉加工食品マーガリンショートニングファットスプレッドマヨネーズドレッシングクッキングオイルサラダ油などの油脂加工食品味噌醤油ソースなどの調味料豆腐麺類、ふりかけなどの加工食品粉末飲料粉末スープなどの粉末食品清涼飲料水スポーツドリンクジュース乳酸菌飲料アルコール飲料スープ豆乳ビタミンミネラル飲料プロテイン飲料などの飲料、等が例示されるが、これらに限定されない。食事補強剤としては、例えば、経腸栄養剤粉末顆粒、錠剤、タブレット、カプセル、トローチ内服液、懸濁液、乳濁液シロップ等の加工形態が例示されるが、これらに限定されない。
化粧品または医薬部外品としては、化粧水エッセンス乳液、クリーム、ローションパックパウダー製品ボディーソープ石鹸などが例示され、クリームが好ましい。
なお、高純度EPA−E含有軟カプセル剤であるエパデールおよびエパデールS(いずれも持田製薬社製)は副作用の発現が少ない安全な閉塞性動脈硬化症および高脂血症治療薬として既に日本で市販されており、本発明の組成物または予防・治療剤は、これらを使用することができる。
本発明の組成物または予防・治療剤の投与量は対象となる作用を現すのに十分な量とされるが、その剤形、投与方法、1日当たり投与回数、症状の程度、体重、年齢等によって適宜増減することができる。例えば、予防・治療剤として経口投与する場合、EPAとして0.1〜9g/日、好ましくは0.5〜6g/日、さらに好ましくは1〜3g/日投与することが好ましい。投与する際は、必要に応じて全量を1回で投与してもよく、あるいは数回に分けて投与してもよい。但し、数回、具体的には3回程度に分けて投与することが好ましい。静脈内あるいは動脈内投与の場合は、EPAとして1〜200mg、好ましくは5〜100mg、さらに好ましくは10〜50mg投与することが好ましい。投与する際は、全量を1回で投与してもよく、あるいは数回に分けて投与してもよい。また、必要に応じて点滴あるいはインフュージョンポンプ等を用いて数時間から数日にかけて持続的に投与することもできる。

以下に、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。

[対象、方法および結果]
高血圧糖尿病、高脂血症および下肢静脈瘤(重度:両側下腿の多数の怒張屈曲した静脈瘤および皮膚への色素沈着)と診断された83の女性に、アダラートL(商品名;バイエル薬品社製;一般名ニフェジピン冠血管拡張薬))、ベイスン(商品名;武田薬品工業社製;一般名ボグリボースα−グルコシダーゼ阻害薬))、ローコール(商品名;日本チバガイギー社製;一般名フルバスタチン(HMG−CoA還元酵素阻害剤))、ニューロタン(商品名;萬有製薬社製;一般名ロサルタンアンジオテンシンII受容体拮抗薬))と共に、下肢静脈瘤に対する治療効果を期待して慢性動脈閉塞症治療剤であるドルナー(商品名;東レ社製;一般名ベラプロスト)が投与された。しかしながら、上記投薬によっても下肢静脈瘤の改善は認められなかった。そこで、ドルナーをエパデールS(商品名;持田製薬社製;一般名イコサペント酸エチル(EPA−E)600mg×3包/日に変更したところ、服用後1ヶ月ほどで右下腿の静脈瘤はほぼ消失し、左下腿の静脈瘤についてもかなりの改善が認められた。皮膚の色素沈着も消失した。エパデールSによると思われる有害事象は特に認められなかった。ドルナーからエパデールSへの薬剤変更以外に、治療方法の変更は行わなかった。
以上から、EPAは下肢静脈瘤の有効かつ有用な治療剤となりうることが確認された。
製品例]
以下、本発明の組成物の具体的な製造例を示す。
(1)バタークッキー
バター150g、ショートニング250g、牛乳80gおよび砂糖90gを家庭用ホイッパーでよく攪拌しながら鶏卵90gを加えて十分に混合した後、小麦粉330g、ベーキングパウダー2.5gおよび抗酸化処理を施したEPA5gを加えてさらに混捏した。次いで、このドウを30分間ねかせた後、金型で50個に分割し、オーブンで焼いてEPA含有バタークッキーを作成した。バタークッキー全質量に対するEPA含量は、0.5%であった。
(2)マヨネーズ1
卵黄りん脂質20%含有)8kg、サラダ油70kg、抗酸化処理したEPA10kg、食酢11kg、塩0.8kg、調味料0.2kgを真空攪拌機にて攪拌し、EPA含有マヨネーズを作成した。マヨネーズ全質量に対するEPA含量は、10%であった。
(3)マヨネーズ2
抗酸化処理したEPA濃縮(EPA30%含有)精製魚油20%を配合したコーン油66kg、卵黄20kg、食酢14kgを使用して、常法によりEPA含有マヨネーズを製造した。マヨネーズ全質量に対するEPA含量は、4.0%であった。
(4)アイスクリーム
抗酸化処理したEPA6kgに脱脂粉乳7.9kg、砂糖20kg、ステアリン酸モノグリセライド0.2kg、及びカゼイン0.2kgを加え、更に水を加えて合計100kgとし、かき混ぜながら60℃に加熱、混合する。混合した原料ホモゲナイザーにて均質化する。続いて70℃で30分間加熱殺菌し、すぐに0℃まで冷却する。その温度で一昼夜放置した混合物を激しくかき混ぜ空気を含ませながら−2℃に冷却する。最後にフリーザーにて硬化してEPA含有アイスクリームを作成した。アイスクリーム全質量に対するEPA含量は、6%であった。
(5)ビスケット
EPAおよびDHAを含有する魚油精製油脂(EPA20%含有)を2重管内管に、40〜50℃に加熱溶解したゼラチン液を2重管の外管にそれぞれ導入し、同時に冷却水へ導き、ゼラチン皮膜で被覆された直径1mmのビーズ状の皮膜化油脂を得た。
次いで、小麦粉100kg、ショートニング20kg、砂糖40kg、グルコース5kg、脱脂粉乳3kg、食塩1kg、重炭酸ナトリウム0.5kg及び上記皮膜化油脂20kgを混練ビスケット生地を作り、180℃で焼成してEPA含有ビスケットを作成した。ビスケット全質量に対するEPA含量は、2.1%であった。
(6)チューインガム
(5)と同様の方法を用いて得た直径0.5mmの皮膜化油脂5kg、ガムベース22kg、炭酸カルシウム22kg、水あめ15kg、粉糖60kg及びレモンフレーバー1kgをミキサーで均一に混合し、EPA含有チューインガムを作成した。チューインガム全質量に対するEPA含量は、0.8%であった。
(7)チョコレート
EPAおよびDHAを含有する魚油精製油脂(EPA20%含有)40kgに、水60kg、カゼインナトリウム3kg及びゼラチン6kgを加え、攪拌した後ホモジナイザーで均一化して水中油型乳化脂を得た。次いで、得られた乳化脂を直径約0.1mmの孔から約120℃の熱風中に噴霧し、微細な粉末状の皮膜化油脂を得た。そして、さらに、ビターチョコレート20.5kg、チョコレート用油脂20kg、全脂粉乳17kg、粉糖42.5kg、レシチン0.45kg、バニラ香料0.5kg及び上記皮膜化油脂10kgを用いて、常法によりEPA含有チョコレートを作成した。チョコレート全質量に対するEPA含量は、0.3%であった。
(8)カプセル1
EPA15%含有魚油精製油脂9.7kg、卵黄レシチン0.5kgを攪拌槽に入れて、均一化するまで混合攪拌して原料混合液状物とする。一方、ゼラチン60%、グリセリン30%、水10%を混合し、フィルム状にした後内容量300mgのカプセル状楕円球状)に射出成型した容器に原料混合液状物を300mg注入し、注入口を加熱して密封し、カプセル状のEPA含有食事補強剤34,000錠を作成した。1カプセル当たりのEPA含量は、14.3%であった。
(9)カプセル2
EPA28%含有精製魚油10kg、トコフェノール0.1kgを攪拌漕に入れて、均一化するまで混合攪拌して原料混合液状物とする。一方、ゼラチン2.6kg、グリセリン0.9kg、水1.8kgを混合し、フィルム状にした後、内容量300mgのカプセル状(楕円球状)に射出成型した容器に原料混合液状物を300mg注入し、注入口を加熱密封し、総重量460mgのカプセル状のEPA含有食事補強剤33,600カプセルを作成した。1カプセル当たりのEPA含量は18.1%であった。
(10)乳飲料1
脱脂乳96.35kgに脱脂粉乳0.5kgを溶解したものに、別に調製した乳化剤(モノグリセリド0.1kg、ショ糖エステル0.05kg)を加えて65℃で溶解した。これに抗酸化処理したEPA濃縮(EPA30%含有)精製魚油20%を配合したコーン油3kgを徐々に注加、攪拌乳化し、さらに均質機にかけて均質化してEPA含有栄養乳飲料を作成した。乳飲料全質量に対するEPA含量は、0.2%であった。
(11)乳飲料2
EPA濃縮(EPA含量30%含有)精製魚油10kgにレシチン100gを溶解し、これをシクロデキストリン含有溶液(シクロデキストリン21%、他の糖類46%、水分33%)10kgの攪拌中(毎分30回転)に滴下し乳化分散させた。7分間で滴下終了、更に3分間攪拌し、乳白色のペースト状の乳化分散液を得た。
次に牛乳120kg、脱脂乳55.5kg、脱脂粉乳0.9kgを配合した調整乳に、上記で得られた乳化分散液3.6kgを加えて溶解分散した後、200kg/cm2の圧力で均質化し、130℃、2秒殺菌してEPA含有乳飲料を作成した。乳飲料全質量に対するEPA含量は、0.3%であった。
(12)キャラメル
抗酸化処理したEPA濃縮(EPA30%含有)精製魚油20%を配合したサフラワー油6kgをキャラメル配合物(水あめ35kg、砂糖20kg、無糖練乳35kg、小麦粉4kg、食塩0.2kg)中に入れて煮詰め、成型、冷却してEPA含有キャラメルを作成した。キャラメル全質量に対するEPA含量は、0.4%であった。
(13)粉末1
コーン油9kgにEPA濃縮(EPA30%含有)精製魚油1kg、レシチン0.1kgを配合溶解し調整油を得る。シクロデキストリン含有溶液(シクロデキストリン21%、他の糖類46%、水分33%)6kgに対し調製油4kgを攪拌(毎分60回転)しつつ滴下し、10分間で乳化分散液10kgを得た。
この乳化分散液5kgに水5kgを加えて希釈した後、スプレードライヤーにより、1分間100mlの量、熱風温度130℃で乾燥、急冷、粉末化した。この粉末は、そのままで食事補強剤となるほか、粉末スープ、粉末飲料、粉末アイスクリームミックスに2〜10%配合することによって良好な栄養補助食品が得られた。なお、粉末全質量に対するEPA含量は、4%であった。
(14)粉末2
γ−シクロデキストリン40gに、水40mLおよび高純度EPA−E30gを加えて15分間混練し、60℃で4時間減圧乾燥し、粉末化して約70gEPA・γ−シクロデキストリン包接化合物の粉末を得た。なお、粉末全質量に対するEPA含量は、42.9%であった。
(15)炭酸飲料
市販の異性化糖異性化率55%)1.97kg、(14)で調製したEPA・γ−シクロデキストリン包接化合物含有粉末15g、クエン酸23g、ビタミンB1−硝酸塩0.2gおよびビタミンB6 0.5gを、水8Lに攪拌溶解し、常法に従ってカーボネーターで2倍容炭酸ガスを封入してEPA含有炭酸飲料を作成した。なお、炭酸飲料全質量に対するEPA含量は、0.06%であった。
(16)錠剤
結晶性粉末マルトース(商品名サンマルト、林原社製)100g、コーンスターチ10gおよび(14)で調製したEPA・γ−CD包接化合物含有粉末10gを均一に混合した後、直径12mm、20Rを用いて1錠680mg、錠剤の厚さ5.25mm、硬度8kg±1kgで打錠し、EPA含有錠剤を作成した。なお、錠剤1錠当たりのEPA含量は、3.6%であった。
(17)クリーム
以下の組成よりなるEPA含有クリームを常法にて作成した。ミツロウ5%、セタノール5%、スクワラン20%、親油型モノステアリン酸グリセリル5%、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート2%、1,3−ブチレングリコール5%、EPA2%、抗酸化剤(適量)、防腐剤(適量)、香料(適量)、精製水(残量)。なお、クリーム全質量に対するEPA含量は2.0%であった。

イコサペント酸を有効成分として含有することを特徴とする組成物、下肢静脈瘤予防・治療剤は、下肢静脈瘤に関連する症状を予防または軽減する有用な組成物、下肢静脈瘤の有効かつ有用な予防・治療剤となりうる。

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