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技術 N−置換ピラゾール−O−グリコシド誘導体及びそれらを含有する糖尿病治療薬

出願人 味の素株式会社
発明者 大角幸治松枝裕之畑中敏宏石田希影山陽子前園克己近藤信雄
出願日 2002年4月26日 (19年1ヶ月経過) 出願番号 2002-585455
公開日 2004年8月19日 (16年9ヶ月経過) 公開番号 WO2002-088157
状態 特許登録済
技術分野 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 糖類化合物 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 排出作用 ピラゾール骨格 グルコース排泄 アルコール付加物 カーバメート基 SGLT阻害剤 塩化ナトリウム水 グルコピラノシル基
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2004年8月19日)のものです。
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図面 (1)

課題・解決手段

本発明は、下記式で表されるピラゾール誘導体又はその類縁体に関する。本発明は、抗糖尿病薬として用いることができる。

概要

背景

概要

本発明は、下記式で表されるピラゾール誘導体又はその類縁体に関する。本発明は、抗糖尿病薬として用いることができる。

目的

本発明は、又、該新規化合物を含有する医薬組成物を提供することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
6件

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請求項1

下記一般式(1A)又は(1B)で表されるピラゾール誘導体またはその医薬的に許容しうる塩。[式中、Xはβ−D−グルコピラノシル基(その1若しくは複数の水酸基アシル化されていてもよい)を表し、Yは低級アルキル基パーフルオロ低級アルキル基のいずれかを表し、Zは置換されていてもよい環状アルキル基、置換されていてもよい環状不飽和アルキル基、置換されていてもよい環状アルキル基を有する低級アルキル基、置換されていてもよい環状不飽和アルキル基を有する低級アルキル基のいずれかを表し、R1〜R5は同じでも異なっていてもよく、水素原子、低級アルキル基、パーフルオロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、パーフルオロ低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、パーフルオロ低級アルキルチオ基、低級アルキルアミノ基ハロゲノ基、低級アルカノイル基アルケニル基、環状アルケニル基、アルキニル基、置換されていてもよいフェニル基、低級アルコキシカルボニル基のいずれかを表し、nは0から3の整数を表す。]

請求項2

一般式(1A)又は(1B)において、Yがトリフルオロメチル基である請求項1記載のピラゾール誘導体またはその医薬的に許容しうる塩。

請求項3

一般式(1A)又は(1B)において、Yがトリフルオロメチル基であり、nが1である請求項1記載のピラゾール誘導体またはその医薬的に許容しうる塩。

請求項4

一般式(1A)又は(1B)において、Yがトリフルオロメチル基であり、nが1であり、Xがβ−D−グルコピラノシル基(この基は炭素数2から20のアルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、及びベンゾイル基から選ばれる基で1もしくは複数の水酸基がアシル化されていてもよい)である請求項1記載のピラゾール誘導体またはその医薬的に許容しうる塩。

請求項5

以下に示される化合物から選ばれる請求項1記載の化合物またはその医薬的に許容しうる塩。

請求項6

請求項1から5のいずれか1項記載のピラゾール誘導体またはその医薬的に許容しうる塩を含有する医薬組成物

請求項7

請求項1から5のいずれか1項記載のピラゾール誘導体またはその医薬的に許容しうる塩を含有する糖尿病治療薬

請求項8

請求項1〜5のいずれか1項記載のピラゾール誘導体またはその医薬的に許容しうる塩を含有する尿糖排泄剤。

請求項9

腎臓尿細管でのグルコース取り込み量を低下させるための、請求項1〜5のいずれか1項記載のピラゾール誘導体またはその医薬的に許容しうる塩の使用。

請求項10

下記一般式(I)で表されるピラゾール−O−グリコシド誘導体またはその医薬的に許容しうる塩。[式中、X’はβ−D−グルコピラノシル基(その1若しくは複数の水酸基がアシル化されていてもよい)を表し、Y’は水素原子、低級アルキル基、フルオロ低級アルキル基、パーフルオロ低級アルキル基のいずれかを表し、Z’はハロ低級アルキル基を表し、R1’〜R5’は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、パーフルオロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、パーフルオロ低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、パーフルオロ低級アルキルチオ基、低級アルキルアミノ基、低級アルカノイル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基のいずれかを表す。]

請求項11

一般式(I)において、X’がβ−D−グルコピラノシル基(この基は炭素数2から20のアルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、及びベンゾイル基から選ばれる基で1もしくは複数の水酸基がアシル化されていてもよい)であり、Y’がトリフルオロメチル基であり、Z’がハロ低級アルキル基である請求項10記載のピラゾール−O−グリコシド誘導体またはその医薬的に許容しうる塩。

請求項12

一般式(I)において、X’がβ−D−グルコピラノシル基(この基は炭素数2から20のアルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、及びベンゾイル基から選ばれる基で1もしくは複数の水酸基がアシル化されていてもよい)であり、Y’がトリフルオロメチル基であり、Z’がフルオロ低級アルキル基である請求項10記載のピラゾール−O−グリコシド誘導体またはその医薬的に許容しうる塩。

請求項13

一般式(I)において、X’がβ−D−グルコピラノシル基(この基は炭素数2から20のアルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、及びベンゾイル基から選ばれる基で1もしくは複数の水酸基がアシル化されていてもよい)であり、Y’がメチル基であり、Z’がハロ低級アルキル基である請求項10記載のピラゾール−O−グリコシド誘導体またはその医薬的に許容しうる塩。

請求項14

一般式(I)において、X’がβ−D−グルコピラノシル基(この基は炭素数2から20のアルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、及びベンゾイル基から選ばれる基で1もしくは複数の水酸基がアシル化されていてもよい)であり、Y’がメチル基であり、Z’がフルオロ低級アルキル基である請求項10記載のピラゾール誘導体またはその医薬的に許容しうる塩。

請求項15

以下に示される化合物から選ばれる請求項10記載の化合物またはその医薬的に許容しうる塩。

請求項16

請求項10から15のいずれか1項記載のピラゾール−O−グリコシド誘導体またはその医薬的に許容しうる塩を含有する医薬組成物。

請求項17

請求項10から15のいずれか1項記載のピラゾール−O−グリコシド誘導体またはその医薬的に許容しうる塩を含有する糖尿病治療薬。

請求項18

請求項10から15のいずれか1項記載のピラゾール−O−グリコシド誘導体またはその医薬的に許容しうる塩を含有する経口投与用糖尿病治療薬。

請求項19

請求項10〜15のいずれか1項記載のピラゾール−O−グリコシド誘導体またはその医薬的に許容しうる塩を含有する尿糖排泄剤。

請求項20

腎臓の尿細管でのグルコースの取り込み量を低下させるための、請求項10〜15のいずれか1項記載のピラゾール−O−グリコシド誘導体またはその医薬的に許容しうる塩の使用。

発明の背景
本発明は新規ピラゾール誘導体およびそれらの化合物を有効成分とする糖尿病治療薬に関する。
Na+−dependent glucose transporter(SGLT)はグルコース輸送する膜蛋白質であり、SGLT−1,SGLT−2が知られている。腎臓尿細管では主にSGLT−2が発現している。腎臓の尿細管のSGLT−2は原尿中のグルコースを再吸収し、取り込まれたグルコースは血流に乗って体内で再利用される。SGLT−2を阻害すれば、腎臓の尿細管でのグルコースの取り込み量が低下し、グルコースは尿から排泄される。その結果、血糖値が低下すると考えられる。そのため、経口投与で有効なSGLT阻害剤糖尿病治療に有用であると考えられる。SGLTを阻害し、動物において尿糖排泄作用を示す化合物には3−(ベンゾ[b]フラン−5−イル)−2’,6’−ジヒドロキシ−4’−メチルプロピオフェノン2’−O−(6−O−メトキシカルボニル−β−D−グルコピラノシド)が知られており(J.Med.Chem.,42,5311−5324,1999)、ラットにおいて経口投与で尿糖排泄量の増加と血糖低下作用を示す。(Diabetes,Vol.48,p1794−1800,1999)しかしながら、薬効を発現させる用量が100mg/kgと高いことが欠点となっている。又、WO 0116147に記載されている化合物はラットに対して糖負荷試験を行う評価系において、静脈投与あるいは皮下投与で10mg/kgの用量で効果を示している。しかしながら経口投与で有効との記載はない。
発明の開示
本発明は、新規ピラゾール誘導体を提供することを目的とする。
本発明は、又、該新規化合物を含有する医薬組成物を提供することを目的とする。
本発明は、又、該新規化合物を含有する糖尿病の治療剤を提供することを目的とする。
本発明は、合成が容易であり、毒性が低く、治療効果の高い糖尿病治療薬を見いだし、それを医薬品として提供することを目的とする。
本発明は、又、該新規化合物を含有する尿糖排泄剤を提供することを目的とする。
本発明は、又、腎臓の尿細管でのグルコースの取り込み量を低下させるための、該新規化合物の使用を提供することを目的とする。
本発明者らはピラゾール骨格にグルコース(すなわち、β−D−グルコピラノース)が結合した誘導体(1A)又は(1B)を種々合成し、それらの尿糖排出作用を鋭意探索した結果、特に、一般式(1A)又は(1B)においてZが置換されていてもよい環状アルキル基、置換されていてもよい環状不飽和アルキル基不飽和結合を有する低級アルキル基、置換されていてもよい環状アルキル基を有する低級アルキル基、置換されていてもよい環状不飽和アルキル基を有する低級アルキル基のいずれかで表される化合物に動物試験で顕著な尿糖排出作用を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。本発明者らはまた、一般式(I)で表わされる一般式のZ’がハロ低級アルキル基である化合物が動物試験で経口投与において顕著な尿糖排出作用を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。これらの化合物は今までに合成されておらず、全く新規なピラゾール−O−グリコシド誘導体である。
すなわち、本発明は下記一般式(1A)又は(1B)で示されるピラゾール誘導体またはその医薬的に許容しうる塩を提供する。

[式中、Xはβ−D−グルコピラノシル基(その1若しくは複数の水酸基アシル化されていてもよい)を表し、Yは低級アルキル基、パーフルオロ低級アルキル基のいずれかを表し、Zは置換されていてもよい環状アルキル基、置換されていてもよい環状不飽和アルキル基、置換されていてもよい環状アルキル基を有する低級アルキル基、置換されていてもよい環状不飽和アルキル基を有する低級アルキル基のいずれかを表し、R1〜R5は同じでも異なっていてもよく、水素原子、低級アルキル基、パーフルオロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、パーフルオロ低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、パーフルオロ低級アルキルチオ基、低級アルキルアミノ基ハロゲノ基、低級アルカノイル基アルケニル基、環状アルケニル基、アルキニル基、置換されていてもよいフェニル基、低級アルコキシカルボニル基のいずれかを表し、nは0から3の整数を表す。]
本発明はまた、下記一般式(I)で示されるピラゾール−O−グリコシド誘導体またはその医薬的に許容しうる塩を提供する。

[式中、X’はβ−D−グルコピラノシル基(その1若しくは複数の水酸基がアシル化されていてもよい)を表し、Y’は水素原子、低級アルキル基、フルオロ低級アルキル基、パーフルオロ低級アルキル基のいずれかを表し、Z’はハロ低級アルキル基を表し、R1’〜R5’は同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲノ基、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、パーフルオロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、パーフルオロ低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、パーフルオロ低級アルキルチオ基、低級アルキルアミノ基、低級アルカノイル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基のいずれかを表す。]
本発明は、上記ピラゾール誘導体またはその医薬的に許容しうる塩を有効成分とする医薬組成物を提供する。
本発明は、又、上記ピラゾール誘導体またはその医薬的に許容しうる塩を有効成分とする糖尿病治療薬を提供する。
本発明はまた、上記ピラゾール誘導体またはその医薬的に許容しうる塩を含有する尿糖排泄剤を提供する。
本発明はまた、腎臓の尿細管でのグルコースの取り込み量を低下させるための、上記ピラゾール誘導体またはその医薬的に許容しうる塩の使用を提供する。
発明を実施するための最良の形態
本明細書において、「低級アルキル」とは、炭素数1から6(好ましくは1〜3)のアルキル基を表す。
本明細書において、「低級アルケニル」とは、炭素数2から6(好ましくは2〜4)のアルケニル基を表す。
本明細書において、「低級アルキニル」とは、炭素数2から6(好ましくは2〜4)のアルキニル基を表す。
アルキル基、パーフルオロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、パーフルオロ低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、パーフルオロ低級アルキルチオ基、低級アルキルアミノ基、低級アルカノイル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基における「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」は、直鎖でも分岐してもよい。
アルキル基としては、メチル基エチル基プロピル基ブチル基、ペンチル基ヘキシル基、イソプロピル基イソブチル基イソペンチル基、イソヘキシル等が挙げられる。
ハロ低級アルキル基としては、フルオロ低級アルキル基、クロロ低級アルキル基、ブロモ低級アルキル基があげられ、例えば、フルオロメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、フルオロブチル基、フルオロペンチル基、フルオロヘキシル基、クロロメチル基クロロエチル基、クロロプロピル基、クロロブチル基、クロロペンチル基、クロロヘキシル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基、ブロモプロピル基、ブロモブチル基、ブロモペンチル基、ブロモヘキシル基等が挙げられる。
フルオロ低級アルキル基としては、例えば、モノフルオロメチル基ジフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、1,3−ジフルオロイソプロピル基、1,1,1−トリフルオロ−2−プロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピル基等が挙げられる。
パーフルオロ低級アルキル基としては、トリフルオロメチル基ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基等が挙げられる。
低級アルコキシ基としては、メトキシ基エトキシ基プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基等が挙げられる。
パーフルオロ低級アルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ基、、ペンタフルオロエトキシ基、ヘプタフルオロプロピルオキシ基等が挙げられる。
低級アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基プロピルチオ基等が挙げられる。
パーフルオロ低級アルキルチオ基としては、トリフルオロメチルチオ基、ペンタフルオロエチルチオ基、ヘプタフルオロプロピルチオ基等が挙げられる。
低級アルキルアミノ基としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基プロピルアミノ基、ジメチルアミノ基ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基等が挙げられる。
低級アルカノイル基としては、アセチル基プロピオニル基等が挙げられる。
低級アルケニル基としては、ビニル基プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基等が挙げられる。
低級アルキニル基としては、エチニル基、2−メチルエチニル等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基ベンゼン環が置換されていてもよいベンジル基、フェネチル基、ベンゼン環が置換されていてもよいフェネチル基等が挙げられる。ここで、置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲノ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基等があげられる。
ハロゲノ基としては、フッ素原子塩素原子臭素原子ヨウ素原子が挙げられる。
低級アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基エトキシカルボニル基イソプロポキシカルボニル等が挙げられる。
「置換されていてもよい環状アルキル基」としては、置換されていてもよい炭素数3〜7の環状アルキル基を表す。例えば、シクロプロピル基シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基シクロヘプチル基等が挙げられる。これらの環は、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等により置換されていてもよい。置換基数及び置換位置は特に限定されない。
「置換されていてもよい環状不飽和アルキル基」としてはシクロペンテニル基、シクロヘキセニル基が挙げられる。これらの環は、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等により置換されていてもよい。置換基数及び置換位置は特に限定されない。また、不飽和結合の数、種類及び位置も特に限定されない。
「置換されていてもよい環状アルキル基を有する低級アルキル基」としては、例えば、シクロブチルメチル基、シクロブチルエチル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基等が挙げられる。これらの環は、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等により置換されていてもよい。置換基数及び置換位置は特に限定されない。
「置換されていてもよい環状不飽和アルキル基を有する低級アルキル基」としては、シクロペンテエニルメチル基、シクロヘキセニルメチル基が挙げられる。これらの環は、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等により置換されていてもよい。置換基数及び置換位置は特に限定されない。また、不飽和結合の数、種類及び位置も特に限定されない。
水酸基をアシル化するための基としては、アシル基カーバメート基が挙げられる。アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、ピバロイル基等が挙げられる。カーバメート基としては、炭酸メチル基、炭酸エチル基、炭酸プロピル基、炭酸イソプロピル基、炭酸フェニル基等が挙げられる。
上記一般式(1A)又は(1B)において、Xで表される基としてのβ−D−グルコピラノシル基は、その1若しくは複数の水酸基がアシル化されていてもよく、特に、この基は炭素数2から20のアルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、及びベンゾイル基から選ばれる基で1もしくは複数の水酸基がアシル化されていてもよく、例えば、6−アセチル−β−D−グルコピラノシル基、6−カルボメトキシ−β−D−グルコピラノシル基が挙げられる。
Xで表される基としては、特に、β−D−グルコピラノシル基、6−アセチル−β−D−グルコピラノシル基、6−カルボメトキシ−β−D−グルコピラノシル基であるのが好ましい。更には、β−D−グルコピラノシル基、が好ましい。
Yで表される基としては、炭素数1から6のパーフルオロ低級アルキル基が好ましく、特に、トリフルオロメチル基が好ましい。
Yで表される基としては、炭素数1から6の低級アルキル基が好ましく、特に、メチル基が好ましい。
Zで表される基としては、置換されていてもよい環状アルキル基が好ましく、炭素数3〜7の環状アルキル基が更に好ましく、特にシクロブチル基、シクロペンチル基が好ましい。また、Zで表される基としては、不飽和結合を有する低級アルキル基も好ましく、不飽和結合を有する炭素数2〜6のアルキル基が更に好ましく、特にアリル基、ビニル基が好ましい。Zで表される基としては、置換されていてもよい環状不飽和アルキル基が好ましく、炭素数4〜7の環状アルキル基が更に好ましく、特にシクロペンテニル基、シクロヘキセニル基が好ましい。
R1〜R5で表される基としては、炭素数1から6の低級アルキル基、、炭素数1から6の低級アルキルチオ基が好ましく、特に、メチル基、エチル基、メチルチオ基、エチルチオ基が好ましい。
nとしては、1の整数が特に好ましい。
又、一般式(1A)又は(1B)において、Yがトリフルオロメチル基であるのが好ましい。
又、一般式(1A)又は(1B)において、Yがトリフルオロメチル基であり、nが1であるのが好ましい。
又、一般式(1A)又は(1B)において、Yがトリフルオロメチル基であり、nが1であり、Xがβ−D−グルコピラノシル基(この基は炭素数2から20のアルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、及びベンゾイル基から選ばれる基で1もしくは複数の水酸基がアシル化されていてもよい)であるのが好ましい。
又、一般式(1A)又は(1B)において、Yがトリフルオロメチル基であり、nが1であり、Xがβ−D−グルコピラノシル基であるのが好ましい。
又、一般式(1A)において、Yがトリフルオロメチル基であり、nが1であり、Xが6−アセチル−β−D−グルコピラノシル基であるのが好ましい。
又、一般式(1A)又は(1B)において、Yがトリフルオロメチル基であり、nが1であり、Xが6−カルボメトキシ−β−D−グルコピラノシル基であるのが好ましい。
また、一般式(1A)又は(1B)において、以下に示されるいずれかの化合物またはその医薬的に許容しうる塩が好ましい。
1’−シクロブチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−β−D−グルコピラノシド;
1’−シクロペンチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−β−D−グルコピラノシド;
1’−シクロヘキシル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−β−D−グルコピラノシド;
1’−(3−シクロペンテン−1−イル)−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−β−D−グルコピラノシド;
1’−シクロブチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−β−D−グルコピラノシド;
1’−シクロペンチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−β−D−グルコピラノシド;
1’−シクロヘキシル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−β−D−グルコピラノシド;
1’−(3−シクロペンテン−1−イル)−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−β−D−グルコピラノシド;
1’−シクロブチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−カルボメトキシ)−β−D−グルコピラノシド;
1’−シクロペンチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−カルボメトキシ)−β−D−グルコピラノシド;
1’−シクロヘキシル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−カルボメトキシ)−β−D−グルコピラノシド;
1’−(3−シクロペンテン−1−イル)−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−カルボメトキシ)−β−D−グルコピラノシド;
1’−シクロブチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−カルボメトキシ)−β−D−グルコピラノシド;
1’−シクロペンチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−カルボメトキシ)−β−D−グルコピラノシド;
1’−シクロヘキシル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−カルボメトキシ)−β−D−グルコピラノシド;
1’−(3−シクロペンテン−1−イル)−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−カルボメトキシ)−β−D−グルコピラノシド。
上記のうち、特に、以下に示される化合物またはその医薬的に許容しうる塩が好ましい。

また、上記一般式(I)において、X’で表される基としてのβ−D−グルコピラノシル基は、その1若しくは複数の水酸基がアシル化あるいはカーバメート化されていてもよく、特に、この基は炭素数2から20(好ましくは2〜6)のアルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、及びベンゾイル基から選ばれる基で1もしくは複数の水酸基がアシル化されていてもよく、例えば、6−アセチル−β−D−グルコピラノシル基、6−カルボメトキシ−β−D−グルコピラノシル基が挙げられる。
X’で表される基としては、特に、β−D−グルコピラノシル基、6−アセチル−β−D−グルコピラノシル基、6−カルボメトキシ−β−D−グルコピラノシル基、6−カルボエトキシ−β−D−グルコピラノシル基が好ましい。
Y’で表される基としては、低級アルキル基及びパーフルオロ低級アルキル基が好ましく、特にトリフルオロメチル基ならびにメチル基が好ましい。
Z’で表される基としては、ハロ低級アルキル基の炭素数が2〜6であるのが好ましく、該アルキル基が分岐しているのがより好ましい。ハロゲノ基による置換は一置換でも多置換でもよい。また、ハロゲノ基による置換位置は特に限定されない。特に、フルオロ低級アルキル基が好ましく、モノフルオロエチル、モノフルオロプロピル、モノフルオロイソプロピル、ジフルオロイソプロピル、トリフルオロイソプロピルがより好ましく、さらに特に1,3−ジフルオロイソプロピル基が好ましい。また、Z’で表される基は、パーフルオロ低級アルキル基でないのが好ましい。
R1’〜R5’で表される基としては、炭素数1から6の低級アルキル基、炭素数1から6の低級アルキルチオ基、炭素数1から6の低級アルコキシ基、ハロゲノ基、が好ましく、特に、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、フッ素が好ましい。中でも、R3’がこれらの基であるのが最も好ましい。
一般式(I)において、X’がβ−D−グルコピラノシル基(この基は炭素数2から20のアルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、及びベンゾイル基から選ばれる基で1もしくは複数の水酸基がアシル化されていてもよい)であり、Y’がトリフルオロメチル基であり、Z’がハロ低級アルキル基であるのが好ましい。
一般式(I)において、X’がβ−D−グルコピラノシル基(この基は炭素数2から20のアルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、及びベンゾイル基から選ばれる基で1もしくは複数の水酸基がアシル化されていてもよい)であり、Y’がトリフルオロメチル基であり、Z’がフルオロ低級アルキルであるのが好ましい。
一般式(I)において、X’がβ−D−グルコピラノシル基(この基は炭素数2から20のアルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、及びベンゾイル基から選ばれる基で1もしくは複数の水酸基がアシル化されていてもよい)であり、Y’がメチル基であり、Z’がハロ低級アルキル基であるのが好ましい。
また、一般式(I)において、X’がβ−D−グルコピラノシル基(この基は炭素数2から20のアルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基、及びベンゾイル基から選ばれる基で1もしくは複数の水酸基がアシル化されていてもよい)であり、Y’がメチル基であり、Z’がフルオロ低級アルキルであるのが好ましい。
又、一般式(I)においてX’が6−アセチル−β−D−グルコピラノシル基であり、Y’がトリフルオロメチル基であり、Z’がフルオロ低級アルキルであるのが好ましい。
又、一般式(I)において、X’が6−カルボメトキシ−β−D−グルコピラノシル基であり、Y’がトリフルオロメチル基であり、Z’がフルオロ低級アルキルであるのが好ましい。
又、一般式(I)において、X’が6−アセチル−β−D−グルコピラノシル基であり、Y’がメチル基であり、Z’がフルオロ低級アルキルであるのが好ましい。
又、一般式(I)において、X’が6−カルボメトキシ−β−D−グルコピラノシル基であり、Y’がメチル基であり、Z’がフルオロ低級アルキルであるのが好ましい。
また、一般式(I)において、以下に示されるいずれかの化合物またはその医薬的に許容しうる塩が好ましい。
4−((4−エチルフェニル)メチル)−1−(1,3−ジフルオロ−2−プロピル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−O−β−D−グルコピラノシド;
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(1’,3’−ジフルオロ−2’−プロピル)−5’−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3’−O−(6−O−アセチル−β−D−グルコピラノシド);
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(1’,3’−ジフルオロ−2’−プロピル)−5’−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3’−O−(6−O−メトキシカルボニル−β−D−グルコピラノシド);
4−((4−エチルフェニル)メチル)−1−(1,3−ジフルオロ−2−プロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−O−β−D−グルコピラノシド;
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(1’,3’−ジフルオロ−2’−プロピル)−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−O−アセチル−β−D−グルコピラノシド);
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(1’,3’−ジフルオロ−2’−プロピル)−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−O−メトキシカルボニル−β−D−グルコピラノシド);
4−((4−エチルフェニル)メチル)−1−(2−モノフルオロエチル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−O−β−D−グルコピラノシド;
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(2−モノフルオロエチル)−5’−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3’−O−(6−O−アセチル−β−D−グルコピラノシド);
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(2’−モノフルオロエチル)−5’−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3’−O−(6−O−メトキシカルボニル−β−D−グルコピラノシド);
4−((4−エチルフェニル)メチル)−1−(2−モノフルオロエチル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−O−β−D−グルコピラノシド;
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(2’−モノフルオロエチル)−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−O−アセチル−β−D−グルコピラノシド);
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(2’−モノフルオロエチル)−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−O−メトキシカルボニル−β−D−グルコピラノシド);
4−((4−エチルフェニル)メチル)−1−(3−モノフルオロプロピル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−O−β−D−グルコピラノシド;
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(3’−モノフルオロプロピル)−5’−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3’−O−(6−O−アセチル−β−D−グルコピラノシド);
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(3’−モノフルオロプロピル)−5’−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3’−O−(6−O−メトキシカルボニル−β−D−グルコピラノシド);
4−((4−エチルフェニル)メチル)−1−(3−モノフルオロプロピル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−O−β−D−グルコピラノシド;
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(3’−モノフルオロプロピル)−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−O−アセチル−β−D−グルコピラノシド);
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(3’−モノフルオロプロピル)−5’−メチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−O−メトキシカルボニル−β−D−グルコピラノシド);

本発明のピラゾール誘導体(1A)又は(1B)の製造方法の例として、例えば、Xがβ−D−グルコピラノシル基である場合、次に示す方法を用いることにより製造することができる。

本発明の化合物(11)で表される化合物は、例えば、1,2−ジヒドロ−4−[(4−エチルフェニル)メチル]−5−(トリフルオロメチル)−3H−ピラゾール−3−オン(4)の水酸基をtert−ブチルジメチルシリルクロライドで保護して(5)とし、光延法によってシクロブチルアルコールとピラゾール上の窒素を反応させて(6)とすることができる。ついで、(6)のTBS基を希塩酸で脱保護したのちに、2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコピラノシルブロマイド(8)と炭酸カリウム存在下、クロロホルム−水中で一晩反応させて、クロマトグラフィーなどを用いて精製し、テトラ−O−アセチル中間体(9)を得、次いで水酸化ナトリウム水溶液で脱保護することにより(10)を得ることが出来る。得られた(10)の1級水酸基クロロ炭酸メチルを反応させることにより(11)を得ることができる。
本発明のピラゾール誘導体(I)の製造方法の例として、例えば、X’がβ−D−グルコピラノシル基である場合、次に示す方法を用いることにより製造することができる。

本発明の一般式(I)で表される化合物は、例えば、1,2−ジヒドロ−4−[(4−エチルフェニル)メチル]−5−(トリフルオロメチル)−3H−ピラゾール−3−オン(IV)(J.Med.Chem 1996,39,3920−3928に記載の方法で調製)を出発原料として得ることができる。具体的には(4)の水酸基をTBS基で保護し、(V)とした後に、ピラゾール上の窒素を光延反応により、選択的にアルキル化して(VI)を得る。続いて、(VI)のTBS基を脱保護して(VII)を得る。(VII)とアセトブロモグルコース(VIII)を炭酸カリウム存在下、室温で反応させてグリコシド(IV)を得る。グリコシド(IV)のアセチル保護基を1N LiOHaqで脱保護してピラゾールグルコシド(II)を得ることができる。(II)をコリジンに溶かし、クロロ炭酸メチルと−10度で反応させることによりグルコースの6位が炭酸メチル化された(III)を得ることができる。
上記の方法により製造した本発明のピラゾール−O−グリコシド誘導体は、常法の単離精製手段、例えば溶媒による抽出、クロマトグラフィー、結晶化によって反応混合物から容易に分離し、かつ精製することが出来る。
また、本発明化合物における水酸基は、生体内で水酸基に交換される適当な置換基により置換されていてもよい。例えば、水酸基の置換基としては、アシル基、カーバメート基が挙げられ、アシル基としては例えば、炭素数2から20のアルカノイル基、ベンゾイル基が挙げられ、カーバメート基としては例えば、低級アルコキシカルボニル基が挙げられる。
本発明の一般式(1A)、(1B)又は(I)で示される化合物が塩の形態を成し得る場合、その塩は医薬的に許容しうるものであればよく、例えば、式中に酸性基が存在する場合の酸性基に対しては、アンモニウム塩ナトリウムカリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウムマグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、アルミニウム塩亜鉛塩トリエチルアミンエタノールアミンモルホリンピペリジンジシクロヘキシルアミン等の有機アミンとの塩、アルギニンリジン等の塩基性アミノ酸との塩が挙げることができる。式中に塩基性基が存在する場合の塩基性基に対しては、塩酸硫酸リン酸などの無機酸との塩、シュウ酸酢酸クエン酸リンゴ酸安息香酸マレイン酸フマル酸酒石酸コハク酸グルタミン酸等の有機カルボン酸との塩、メタンスルホン酸p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸との塩を挙げることができる。塩を形成する方法としては、一般式(1A)、(1B)又は(I)の化合物と必要な酸または塩基とを適当な量比で溶媒、分散剤中で混合することや、他の塩の形より陽イオン交換または陰イオン交換を行うことによっても得られる。
本発明の一般式(1A)、(1B)又は(I)で示される化合物にはその溶媒和物、例えば水和物、アルコール付加物等も含んでいる。
本発明において、一般式(1A)、(1B)又は(I)で示される化合物またはその塩を有効成分とする阻害剤は、医薬品として、特に糖尿病の治療に利用できる。
本発明において、前記ピラゾール−O−グリコシド誘導体を医薬品として、例えば糖尿病治療薬として使用する場合には、経口投与もしくは非経口投与筋肉内、皮下、静脈内、坐薬等)により投与される。式(I)で示される化合物の場合、経口投与が好ましい。上記目的のために用いる投与量は、目的とする治療効果、投与方法、治療期間、年齢、体重などにより決定されるが、経口もしくは非経口のルートにより、通常成人一日あたりの投与量として経口投与の場合で1μg〜10g、非経口投与の場合で0.01μg〜1gを用いる。式(I)で示される化合物について、経口投与の場合、0.5mg〜1gがより好ましく、1.0mg〜500mgがさらに好ましい。
さらに、本発明のピラゾール−O−グリコシド誘導体を経口用製剤として調製する場合には賦形剤、さらに必要に応じて結合剤崩壊剤滑沢剤着色剤矯味矯臭剤などを加えた後、常法により例えば錠剤散剤丸剤顆粒剤カプセル剤坐剤溶液剤、糖衣剤、デボー剤、またはシロップ剤などとする。賦形剤としては、例えば乳糖コーンスターチ白糖ブトウ糖、ソルビット結晶セルロースなどが、結合剤としては例えば、ポリビニルアルコールポリビニルエーテルエチルセルロースメチルセルロースアラビアゴムトラガントゼラチンシェラックヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシプロピルスターチポリビニルピロリドン等が、崩壊剤としては例えばデンプン寒天、ゼラチン末、結晶セルロース、炭酸カルシウム炭酸水素ナトリウムクエン酸カルシウムデキストランペクチン等が、滑沢剤としては例えば、ステアリン酸マグネシウムタルクポリエチレングリコールシリカ硬化植物油等が、着色剤としては医薬品に添加することが許可されているものが、矯味矯臭剤としては、ココア末ハッカ脳芳香酸、ハッカ油竜脳桂皮末等が用いられる。これらの錠剤または顆粒剤には、糖衣、ゼラチン衣、その他必要により適宜コーティングすることはもちろん差しつかえない。
注射剤を調整する場合には必要によりpH調整剤緩衝剤安定化剤保存剤などを添加し、常法により皮下、筋肉内、静脈内注射剤とする。
実施例
以下の実施例により本発明を詳細に説明する。これらは本発明の好ましい実施態様でありこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
1’−シクロブチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−β−D−グルコピラノシドの合成工程1
4−[(4−エチルフェニル)メチル]−5−トリフルオロメチル−3−O−t−ブチルジメチルシリル−1H−ピラゾールの合成
1,2−ジヒドロ−4−[(4−エチルフェニル)メチル)−5−トリフルオロメチル−3H−ピラゾール−3−オン4.76g(17.6mmol)(J.Med.Chem 1996,39,3920−3928に記載の方法で調製)、イミダゾール1.57g(23.1mmol)をジメチルホルムアミド20mlに溶かし、t−ブチルジメチルシリルクロライド2.98g(19.8mmol)を加えて室温で30分攪拌した。水100mlを加えて、酢酸エチルヘキサン(2:1の混合溶媒)で3回抽出した。有機相水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、濃縮目的物6.9gを得た。(17.9mmol,定量的)
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ:0.21(6H,s),0.93(9H,s),1.19(3H,t,J=7.6Hz),2.59(2H,q,J=7.6Hz),3.74(2H,s),7.09(4H,m)ESI−MS(m/z)269[(M−TBS)−]
工程2
1−シクロブチル−4−[(4−エチルフェニル)メチル]−5−トリフルオロメチル−3−O−t−ブチルジメチルシリル−1H−ピラゾールの合成
4−[(4−エチルフェニル)メチル]−5−トリフルオロメチル−3−O−t−ブチルジメチルシリル−1H−ピラゾール2.5g(6.5mmol)、トリフェニルホスフィン1.9g(7.2mmol)、シクロブタノール0.71g(9.8mmol)を無水テトラヒドロフラン15mlに溶かし、室温で攪拌した。アゾジカルボン酸ジエチルの40%トルエン溶液3.4ml(7.5mmol)をゆっくりと加えた。20分後、濃縮してヘキサン20mlを加え、沈殿濾別後、濃縮した。シリカゲルカラム(ヘキサン→5%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して目的物1.4g(3.3mmol)を得た。(51%)
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ:0.27(6H,s),0.96(9H,s),1.20(3H,t,J=7.5Hz),2.26−2.34(2H,m),2.59(2H,q,J=7.5Hz),2.54−2.67(2H,m),3.72(2H,s),4.67(1H,quint,J=8.1Hz),7.06(2H,d,J=8.5Hz),7.10(2H,d,J=8.5Hz)ESI−MS(m/z)[323(M−TBS)−]
工程3
1−シクロブチル−4−[(4−エチルフェニル)メチル]−5−トリフルオロメチル−1H−ピラゾールの合成
1−シクロブチル−4−[(4−エチルフェニル)メチル]−5−トリフルオロメチル−3−O−t−ブチルジメチルシリル−1H−ピラゾール1.4g(3.3mmol)をテトラヒドロフラン25ml,メタノール5mlに溶かした後、1M−HCl水溶液を5ml加えて、室温で1晩攪拌した。水100mlを加え、酢酸エチル10mlで3回抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮後、シリカゲルカラム(ヘキサン→5%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して目的物0.84g(2.6mmol)を得た。(78%)
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ:1.20(3H,t,J=7.5Hz),1.70−1.90(2H,m),2.28−2.36(2H,m),2.59(2H,q,J=7.5Hz),2.55−2.68(2H,m),3.80(2H,s),4.75(1H,pseudo quint,J=8.1Hz),7.10(2H,d,J=8.8Hz),7.18(2H,d,J=8.8Hz)ESI−MS(m/z)[325(M+H)+],[323(M−H)−]
工程4
1’−シクロブチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−(2,3,4,6−テトラアセチル)−β−D−グルコピラノシドの合成
1−シクロブチル−4−[(4−エチルフェニル)メチル]−5−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール0.84g(2.61mmol)2,3,4,6−O−テトラアセチル−α−D−グルコピラノシルブロマイド1.5g(3.7mmol)、塩化ベンジルトリn−ブチルアンモニウム0.10g(0.32mmol)、炭酸カリウム3.23g(23mmol)に水2mL及びクロロホルム10mLを加え、室温で18時間撹拌した。有機層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン→ヘキサン:酢酸エチル=10:1〜2:1)により精製し、目的物を主に含む粗精製物2.1gを得て、次の反応に用いた。
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ:1.19(3H,t,J=7.6Hz),1.72−1.84(2H,m),1.89(3H,s),2.03(3H,s),2.04(3H,s),2.06(3H,s),2.29−2.38(2H,m),2.58(2H,q,J=7.6Hz),2.58−2.68(2H,m),3.72(2H,s),3.88(1H,ddd,J=9.9,4.9,2.3Hz),4.11−4.17(1H,m),4.26(1H,dd,J=12.3,9.4Hz),4.70−4.76(1H,m),5.15−5.22(1H,m),5.28−5.32(2H,m),5.64−5.66(1H,m),7.06(4H,s)ESI−MS(m/z)[655(M+H)+]
工程5
1’−シクロブチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−β−D−グルコピラノシドの合成
1’−シクロブチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−(2,3,4,6−テトラアセチル)−β−D−グルコピラノシドの粗精製物2.1gをエタノール20mlに溶かし、4NNaOH水溶液4mlを加えて室温で攪拌した。1時間後、飽和食塩水50ml、水10mlを加え酢酸エチル20mlで3回抽出した。濃縮後、シリカゲルカラム(ジクロロメタン→10%メタノール/ジクロロメタン)で精製して目的物0.63gを得た(1.3mmol)。(50%)1H−NMR(300MHz,CD3OD)δ=1.18(3H,t,J=7.6Hz),1.79−1.89(2H,m),2.28−2.36(2H,m),2.57(2H,q,J=7.6Hz),2.60−2.72(2H,m),3.37−3.45(4H,m),3.65−3.71(1H,m),3.81(2H,s),3.81−3.86(1H,m),5.39−5.41(1H,m),7.06(4H,s)MS(ESI)m/z[487(M+H)+],[485(M−H)−]
実施例2
1’−シクロブチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−カルボメトキシ)−β−D−グルコピラノシドの合成
1’−シクロブチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−β−D−グルコピラノシド0.18g(0.32mmol)を2,4,6−コリジン2.0mlに溶かし、−50℃に冷却した。クロロ炭酸メチル0.035ml(0.45mmol)を加え0.5時間掛けて室温に戻した。27時間後、酢酸エチル20ml,1M HCl水溶液20mlを加えて、酢酸エチルで抽出した。乾燥、濃縮後、シリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:1〜1:3→酢酸エチル)で精製して、目的物0.12g(0.20mmol)を得た。(62%)
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ:1.20(3H,t,J=7.6Hz),1.71−1.86(2H,m),2.29−2.38(2H,m),2.48(1H,d,J=2.6Hz),2.60−2.68(2H,m),2.60(2H,q,J=7.6Hz),2.68(1H,s),2.72(1H,s),3.49−3.65(4H,m),3.72(1H,d,J=15.2Hz),3.79(3H,s),3.87(1H,d,J=15.2 Hz),4.32(1H,dd,J=12.0,2.1Hz),4.48(1H,dd,J=12.0,4.1Hz),4.74(1H,pseudo quint,J=8.4Hz),5.22(1H,d,J=7.9Hz),7.10(4H,s)MS(ESI)m/z[545(M+H)+],[543(M−H)−]
実施例3
1’−シクロペンチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−β−D−グルコピラノシドの合成工程1
1−シクロペンチル−4−[(4−エチルフェニル)メチル]−5−トリフルオロメチル−3−O−t−ブチルジメチルシリル−1H−ピラゾールの合成
実施例1の工程2と同様にシクロブタノールの代わりにシクロペンタノールを用いて目的物を得た。(86%)
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ:0.23(6H,s),0.94(9H,s),1.20(3H,t,J=7.6Hz),1.55−1.70(2H,m),1.80−2.05(6H,m),2.59(2H,q,J=7.6Hz),3.72(2H,s),4.54−4.66(1H,m),7.06(2H,d,J=8.4Hz),7.11(2H,d,J=8.4Hz)
工程2
1−シクロペンチル−4−[(4−エチルフェニル)メチル]−5−トリフルオロメチル−1H−ピラゾールの合成
実施例1の工程3と同様に、1−シクロペンチル−4−[(4−エチルフェニル)メチル]−5−トリフルオロメチル−3−O−t−ブチルジメチルシリル−1H−ピラゾールより目的物を得た。(95%)
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ:1.20(3H,t,J=7.6Hz),1.50−1.70(2H,m),1.80−2.10(6H,m),2.60(2H,q,J=7.6Hz),3.79(2H,s),4.53−4.68(1H,m),7.09(2H,d,J=8.1Hz),7.17(2H,d,J=8.1Hz),10.1−10.2(1H,br)MS(ESI)m/z 339[(M+H)+],[337(M−H)−]
工程3
1’−シクロペンチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−(2,3,4,6−テトラアセチル)−β−D−グルコピラノシドの合成
実施例1の工程4と同様に、1−シクロペンチル−4−[(4−エチルフェニル)メチル]−5−トリフルオロメチル−1H−ピラゾールより目的物の粗精製物を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ:1.19(3H,t,J=7.6Hz),1.60−1.68(2H,m),1.88(3H,s),2.02(3H,s),2.04(3H,s),2.06(3H,s),1.98−2.0(2H,m),2.58(2H,q,J=7.6Hz),3.72(2H,s),3.80−3.85(1H,m),4.11(1H,dd,J=8.5,3.8Hz),4.25(1H,dd,J=12.5,4.8Hz),4.65(1H,pseudo quint,J=7.0Hz),5.14−5.20(1H,m),5.24−5.30(2H,m),5.56−5.59(1H,m),7.06(4H,s)MS(ESI)m/z[669(M+H)+]
工程4
1’−シクロペンチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−β−D−グルコピラノシドの合成
実施例1の工程5と同様に、1’−シクロペンチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−(2,3,4,6−テトラアセチル)−β−D−グルコピラノシドの粗精製物を加水分解することにより、目的物を得た。(90%)
1H−NMR(300MHz,CD3OD)δ=1.19(3H,t,J=7.6Hz),1.62−1.68(2H,m),1.87−2.04(6H,m),2.57(2H,q,J=7.6Hz),3.32−3.45(3H,m),3.67(1H,dd,J=12.0,5.0Hz),3.78−3.82(3H,m),4.70(1H,pseudo quint,J=6.9Hz),5.30−5.37(1H,m),7.06(4H,s)MS(ESI)m/z[501(M+H)+],[499(M−H)−]
実施例4
1’−シクロペンチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−(6−カルボメトキシ)−β−D−グルコピラノシドの合成
実施例1の工程6と同様に、1’−シクロペンチル−4’−[(4−エチルフェニル)メチル]−5’−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−3’−O−β−D−グルコピラノシドとクロロ炭酸メチルを反応させることにより目的物を得た。(67%)
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ:1.20(3H,t,J=7.5Hz),1.60−1.70(2H,m),1.84−1.94(2H,m),1.98−2.04(4H,m),2.55(1H,d,J=2.3Hz),2.60(2H,q,J=7.5Hz),2.75(1H,d,J=2.1Hz),2.85(1H,d,J=2.6Hz),3.47−3.63(4H,m),3.72(1H,dd,J=15.8,1.2Hz),3.78(3H,s),3.87(1H,d,J=15.8Hz),4.36(1H,dd,J=12.0,1.8Hz),4.45(1H,dd,J=12.0,4.1Hz),4.66(1H,pseudo quint,J=6.9Hz),5.14(1H,d,J=7.9Hz),7.10(4H,s)MS(ESI)m/z[559(M+H)+],[557(M−H)−]
実施例1〜4の構造を下記に示す。

実施例5
ラット尿糖排出作用の評価
週齢雄性Wistarラット(日本チャースリバー株式会社より購入)を約一週間代ケージ予備飼育した後に実験に用いた。被験化合物オリーブオイルに懸濁して、ラットの体重1kgあたり5mlの投与量となるように20mg/ml溶液を作製した。
ラットを4時間絶食後、午前11時に被験化合物をラットに100mg/kg経口投与した。投与直後から投与24時間後までの尿を採集し、尿量を測定後、グルコースオキシダーゼ法にて尿中グルコース濃度を測定して一日あたり、個体あたりの尿へのグルコース排泄量を計算した。
結果を表1に示す。

実施例6
工程1
3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−4−((4−エチルフェニル)メチル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾールの合成
1,2−ジヒドロ−4−((4−エチルフェニル)メチル))−5−(トリフルオロメチル)−3H−ピラゾール−3−オン(4)(J.Med.Chem 1996,39,3920−3928に記載の方法で調製)15.0g(55.6mmol)をジメチルホルムアミド150mlに溶かし、0度に冷却した。t−ブチルジメチルシリルクロライド9.3g(61.1mmol)を分割して加え、次いでイミダゾール4.2g(61.1mmol)を分割して加えた。室温に戻して3時間攪拌した。反応液に水を加えて、酢酸エチルで2回抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮して、目的物21.4g(55.6mmol)を得た。(収率100%)
工程2
3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−4−((4−エチルフェニル)メチル)−1−(1,3−ジフルオロ−2−プロピル)−5−(トリフルオロメチル)ピラゾールの合成
3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−4−((4−エチルフェニル)メチル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール2.0g(5.2mmol)をテトラヒドロフラン20mlに溶かし、トリフェニルホスフィン1.6g(6.25mmol)、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール0.48ml(6.25mmol)を加えた。この溶液を0度に冷却し、40%ジエチルアゾジカルボキシレート/トルエン溶液2.84ml(6.25mmol)を反応液の温度が10度を超えないようにゆっくりと加えた。室温に戻し、2時間反応させた後、濃縮した。濃縮液に酢酸エチル−ヘキサン1:10の溶媒を加えてトリフェニルホスフィンを析出させて、濾別した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラム(酢酸エチル−ヘキサン 1:4)で精製して目的のジフルオロイソプロピル体1.95g(4.22mmol)を得た。(収率81%)
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ:0.22(6H,s),0.91(9H,s),1.13(3H,t,J=7.5),2.53(2H,q,J=7.5),3.70(2H,s),4.65(2H,brs),4.81(3H,brs),7.02(2H,d,J=8.4),7.11(2H,d,J=8.7).
ESI−MS(m/z):347[(M−TBS)−]
工程3
1,2−ジヒドロ−4−((4−エチルフェニル)メチル)−1−(1,3−ジフルオロ−2−プロピル)−5−(トリフルオロメチル)−3H−ピラゾール−3−オンの合成
3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−4−((4−エチルフェニル)メチル)−1−(1,3−ジフルオロ−2−プロピル)−5−(トリフルオロメチル)ピラゾール1.95g(4.22mmol)をテトラヒドロフラン30ml、0度に冷却した。1Mテトラブチルアンモニウムフルオライド−テトラヒドロフラン溶液6.33ml(6.33mmol)をゆっくりと加えて、室温で30分攪拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラム(酢酸エチル−ヘキサン 1:4)で精製して目的物684mg(1.96mmol)を得た。(収率46%)
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ:1.18(3H,t,J=7.5),2.58(2H,q,J=7.5),3.74(2H,s),4.70(2H,s),4.86(3H,brs),7.08(2H,d,J=7.8),7.15(2H,d,J=8.4),10.75(1H,brs).
ESI−MS(m/z):347[(M−H)−]
工程4
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(1’,3’−ジフルオロ−2’−プロピル)−5’−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3’−O−(2,3,4,6−O−テトラアセチル)−β−D−グルコピラノシドの合成
1,2−ジヒドロ−4−((4−エチルフェニル)メチル)−1−(1,3−ジフルオロ−2−プロピル)−5−(トリフルオロメチル)−3H−ピラゾール−3−オン684mg(1.96mmol)をクロロホルム10mlに溶かし、炭酸カリウム2.2g(15.7mmol),ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド153mg(0.49mmol)を加えた。さらに、室温で攪拌しながら、2,3,4,6−テトラアセチル−α−D−グルコピラノシルブロマイド1.2g(2.9mmol)をくわえた。反応液を室温で一晩攪拌した。1N塩酸水中和し、飽和食塩水を加えて、ジクロロメタンで3回抽出した。有機相を乾燥、濃縮し、シリカゲルカラム(酢酸エチル−ヘキサン 1:2)で精製して目的物2.51g(3.7mmol)を得た。(アセトブロモグルコースとの混合物
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ:1.13(3H,t,J=7.5),1.89(3H,s),1.96(3H,s),1.97(3H,s),2.00(3H,s),2.53(2H,q,J=7.5),3.69(2H,s),3.98−4.04(1H,m),4.11−4.19(3H,m),4.69(1H,t,J=5.7),4.84(1H,t,J=6.6),4.96−5.11(3H,m),5.46(1H,t,J=9.6),5.85(1H,d,J=8.1),6.98(2H,d,J=8.1),7.09(2H,d,J=8.1),ESI−MS(m/z):679[(M+H)+]
工程5
4−((4−エチルフェニル)メチル)−1−(1,3−ジフルオロ−2−プロピル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−O−β−D−グルコピラノシドの合成
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(1’,3’−ジフルオロ−2’−プロピル)−5’−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3’−O−(2,3,4,6−O−テトラアセチル)−β−D−グルコピラノシド1.33g(1.96mmol)をテトラヒドロフラン2ml,メタノール2mlに溶かし、1N水酸化リチウムを加えて室温で攪拌した。30分後、1N塩酸水で中和して飽和食塩水を加えた。酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮後、シリカゲルカラム(メタノール−ジクロロメタン 1:10)で精製して目的物1.52g(2.98mmol)を得た。1H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ:1.14(3H,t,J=7.5),2.54(2H,q,J=7.5),3.19−3.25(4H,m),3.47(1H,m),3.61−3.66(1H,m),3.77(2H,s),4.47(1H,t,J=6.0),4.66(1H,t,J=4.8),4.82(1H,t,J=4.8),4.83−4.97(1H,m),4.97(1H,d,J=3.0),5.08(1H,d,J=4.2),5.23(1H,d,J=7.5),5.36(1H,d,J=4.8),7.09(4H,s),ESI−MS(m/z):509[(M−H)−]
実施例7
4’−((4’−エチルフェニル)メチル)−1’−(1’,3’−ジフルオロ−2’−プロピル)−5’−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3’−O−(6−O−メトキシカルボニル−β−D−グルコピラノシド)の合成
4−((4−エチルフェニル)メチル)−1−(1,3−ジフルオロ−2−プロピル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−O−β−D−グルコピラノシド700mg(1.37mmol)を2,4,6−コリジン10mlにとかし、−10度に冷却した。この溶液にクロロ炭酸メチル0.13ml(1.64mmol)を加えて、−10度で一晩反応させた。2N塩酸で中和し、飽和塩化ナトリウム水を加えて、酢酸エチルで2回抽出した。有機相を1N塩酸、飽和炭酸ナトリウム水、塩化ナトリウム水、の順に洗浄し、乾燥、濃縮した。シリカゲルカラム(5% MeOH−CH2Cl2)で精製して目的物526mgを得た。(68%)
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ:1.14(3H,t,J=7.5),2.53(2H,q,J=7.5),3.15−3.30(4H,m),3.46−3.51(1H,m),3.75(2H,s),4.12(1H,d,J=11.7),4.32(1H,d,J=11.7),4.64−4.68(2H,m),4.80−4.83(2H,m),4.91(1H,m),5.21(1H,d,J=4.2),5.22(1H,d,J=7.8),5.31(1H,d,J=5.7),5.46(1H,d,J=4.8),7.08(4H,s).ESI−MS(m/z):569[(M+H)+],567[(M−H)−]
実施例6および7の化合物の構造を下記に示す。

実施例8
ラット尿糖排出作用の評価
5週齢の雄性Wistarラット(日本チャールスリバー株式会社より購入)を約一週間代謝ケージで予備飼育した後に実験に用いた。被験化合物をオリーブオイルに懸濁して、ラットの体重1kgあたり5mlの投与量となるように6及び20mg/ml溶液を作製した。ラットを4時間絶食後、午前11時に被験化合物をラットに10、30及び100mg/kg経口投与した。投与直後から投与24時間後までの尿を採集し、尿量を測定後、グルコースオキシダーゼ法にて尿中グルコース濃度を測定して一日あたり、個体あたりの尿へのグルコース排泄量を計算した。陽性対象として3−(ベンゾ[b]フラン−5−イル)−2’,6’−ジヒドロキシ−4’−メチルプロピオフェノン2’−O−(6−O−メトキシカルボニル−β−D−グルコピラノシド)を用いた。結果を表2に示す。

上記から明らかのごとく新規ピラゾール誘導体は優れた尿糖排泄作用を示した。本発明の新規ピラゾール誘導体は優れた抗糖尿病作用を示し、医薬産業上極めて有用である。

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