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技術 真菌の細胞壁合成遺伝子

出願人 エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント株式会社
発明者 塚原克平畑桂相根康司中本和孝土谷満美子渡邉直彰大場史記塚田格上田教博田中圭悟甲斐純子
出願日 2001年7月6日 (18年2ヶ月経過) 出願番号 2002-509480
公開日 2003年8月26日 (16年0ヶ月経過) 公開番号 WO2002-004626
状態 特許登録済
技術分野 突然変異または遺伝子工学 酵素、微生物を含む測定、試験 微生物による化合物の製造 微生物、その培養処理 その他のIN系複素環式化合物 窒素含有縮合複素環(3) ピリジン系化合物 複数複素環系化合物 その他のN系縮合複素環2 O,S系縮合複素環 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性 ペプチド又は蛋白質 生物学的材料の調査,分析 特有な方法による材料の調査、分析
主要キーワード ライセル プロピオン酸ビニルエステル シアン水素 還元的脱離反応 形態学的構造 ベンジルハライド誘導体 比例計 輸送過程
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2003年8月26日)のものです。
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図面 (8)

課題・解決手段

本発明者らは、GPIアンカー蛋白質細胞壁への輸送過程を反映したレポータ系を作製し、その過程阻害する化合物を見出した。更に該化合物に対し耐性を付与する遺伝子を同定し、該遺伝子がコードする蛋白質活性を阻害する化合物のスクリーニング法を開発した。本発明は、GPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程を阻害するという、新規メカニズム抗真菌剤が可能であることを、新規化合物をもって示した。

概要

背景

概要

本発明者らは、GPIアンカー蛋白質細胞壁への輸送過程を反映したレポータ系を作製し、その過程阻害する化合物を見出した。更に該化合物に対し耐性を付与する遺伝子を同定し、該遺伝子がコードする蛋白質活性を阻害する化合物のスクリーニング法を開発した。本発明は、GPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程を阻害するという、新規メカニズム抗真菌剤が可能であることを、新規化合物をもって示した。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
1件

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請求項1

真菌における過剰発現により、真菌に対し下記式(Ia)で示される化合物に対する耐性を付与する作用を有する蛋白質をコードする、下記(a)から(e)のいずれかに記載のDNA。(a)配列番号:2、4、6、28、40または59に記載のアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするDNA。(b)配列番号:1、3、5、27、39、41、54または58に記載の塩基配列を含むDNA。(c)配列番号:1、3、5、27、39、41、54または58に記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA。(d)配列番号:2、4、6、28、40または59に記載のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が付加、欠失置換および/または挿入されたアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするDNA。(e)配列番号:29及び31あるいは配列番号:29及び30をプライマーとして増幅されるDNA。ID=000003HE=034 WI=153 LX=0290 LY=1575

請求項2

その機能の欠損により真菌の細胞壁におけるGPIアンカー蛋白質量を減少させる作用を有する蛋白質をコードする、下記(a)から(e)のいずれかに記載のDNA。(a)配列番号:2、4、6、28、40または59に記載のアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするDNA。(b)配列番号:1、3、5、27、39、41、54または58に記載の塩基配列を含むDNA。(c)配列番号:1、3、5、27、39、41、54または58に記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA。(d)配列番号:2、4、6、28、40または59に記載のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が付加、欠失、置換および/または挿入されたアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするDNA。(e)配列番号:29及び31あるいは配列番号:29及び30をプライマーとして増幅されるDNA。

請求項3

請求項1または2に記載のDNAによりコードされる蛋白質。

請求項4

請求項1または2に記載のDNAが挿入されたベクター

請求項5

請求項1または2に記載のDNAまたは請求項4に記載のベクターを保持する形質転換体

請求項6

請求項3に記載の蛋白質が過剰発現している真菌である、請求項5に記載の形質転換体。

請求項7

請求項3に記載の蛋白質の機能が欠損している真菌

請求項8

請求項5に記載の形質転換体を培養し、該形質転換体またはその培養上清から発現させた蛋白質を回収する工程を含む、請求項3に記載の蛋白質の製造方法。

請求項9

請求項3に記載の蛋白質に結合する抗体。

請求項10

抗真菌作用を有する化合物をスクリーニングする方法であって、(a)請求項3に記載の蛋白質に被検試料を接触させる工程、(b)該蛋白質と被検試料との結合活性を検出する工程、(c)該蛋白質に結合する活性を有する化合物を選択する工程、を含む方法。

請求項11

抗真菌作用を有する化合物をスクリーニングする方法であって、(a)請求項3に記載の蛋白質が過剰発現している真菌に被検試料を接触させる工程、(b)該真菌におけるGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送量を検出する工程、(c)請求項3に記載の蛋白質が過剰発現していない真菌に被検試料を接触させた場合と比較して、工程(b)において検出されるGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送量を減少させる化合物を選択する工程、を含む方法。

請求項12

請求項10または11に記載のスクリーニングにより単離しうる、抗真菌作用を有する化合物。

請求項13

真菌においてGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送阻害する化合物を有効成分とする抗真菌剤

請求項14

請求項9に記載の抗体または請求項12に記載の化合物を有効成分とする、抗真菌剤。

請求項15

一般式(I)ID=000004HE=034 WI=153 LX=0290 LY=0895[式中R1aおよびR2aは同一または相異なってそれぞれ水素原子ハロゲン原子水酸基ニトロ基シアノ基トリフルオロメチル基トリフルオロメトキシ基、置換されてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、または式ID=000005 HE=017 WI=153 LX=0290 LY=1575(式中X1は単結合カルボニル基、または式−S(O)2−で表わされる基を意味する;R5aおよびR6aは同一または相異なって、水素原子、または置換されていてもよいC1−6アルキル基を意味する)で表わされる基を示す。また、R1aとR2aは一緒になって、置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいピリジン環、置換されていてもよいピロール環、置換されていてもよいチオフェン環、置換されていてもよいフラン環、置換されていてもよいピリダジン環、置換されていてもよいピリミジン環、置換されていてもよいピラジン環、置換されていてもよいイミダゾール環、置換されていてもよいオキサゾール環、置換されていてもよいチアゾール環、置換されていてもよいピラゾール環、置換されていてもよいイソオキサゾール環、置換されていてもよいイソチアゾール環、置換されていてもよいシクロヘキサン環、および置換されていてもよいシクロペンタン環からなる群から選ばれる縮合環の形成してもよい;R3a、およびR4aは同一または相異なってそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基ホルミル基ヒドロキシイミノ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、式−C(O)NR7aR7b(式中、R7aおよびR7bは同一または相異なってそれぞれ水素原子、またはC1−6アルキル基を意味する)、式 −CO2R7a(式中、R7aは前記定義と同意義を意味する)、式−S(O)nR7a(式中、nは0ないし2の整数を意味する。R7aは前記定義と同意義を意味する)、式−S(O)2NR7aR7b(式中、R7aおよびR7bは前記定義と同意義を意味する)、式ID=000006 HE=017 WI=153 LX=0290 LY=1235(式中X2は単結合、カルボニル基、または式−S(O)2−で表わされる基を意味する;R5bおよびR6bは同一または相異なっていて、水素原子、置換されていてもよいC1−6アルキル基、または置換されていてもよいC6−14アリール基を意味する)で表わされる基、または式−Z1−Z2(式中、Z1は単結合、酸素原子ビニレン基、またはエチニレン基を意味する;Z2は単結合、または0ないし4個の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基を意味する)で表わされる基を意味する。R3aとR4aは一緒になって、メチレンジオキシ基、または1,2−エチレンジオキシ基を意味してもよく、またR3aとR4aは一緒になって、置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいピリジン環、置換されていてもよいピロール環、置換されていてもよいチオフェン環、置換されていてもよいフラン環、置換されていてもよいピリダジン環、置換されていてもよいピリミジン環、置換されていてもよいピラジン環、置換されていてもよいイミダゾール環、置換されていてもよいオキサゾール環、置換されていてもよいチアゾール環、置換されていてもよいピラゾール環、置換されていてもよいイソオキサゾール環、置換されていてもよいイソチアゾール環、置換されていてもよいシクロヘキサン環および置換されていてもよいシクロペンタン環からなる群から選ばれる縮合環の形成を意味してもよい。ただし、R1aおよびR2aがともに水素原子を意味する場合は除く。〕で示される化合物もしくはその塩またはそれらの水和物を有効成分とする請求項13に記載の抗真菌剤。

請求項16

式ID=000007HE=034 WI=153 LX=0290 LY=0980で表される化合物(Ia)を有効成分とする請求項13に記載の抗真菌剤。

請求項17

一般式(II)ID=000008HE=025 WI=153 LX=0290 LY=1490〔式中Arは下記式(IIIa)−(IIIf)からなる群ID=000009 HE=076 WI=153 LX=0290 LY=1830(式中、Kは硫黄原子、酸素原子、または式−NH−で表わされる基を意味する;R1b、R2bは同一または相異なってそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、式ID=000010 HE=017 WI=153 LX=0290 LY=0470(式中X3は単結合、カルボニル基、または式−S(O)2−で表わされる基を意味する;R5cおよびR6cは同一または相異なっていて、水素原子、置換されていてもよいC1−6アルキル基を意味する)で表わされる基、または式−X4−R8a(式中、X4は、単結合、酸素原子、または硫黄原子を意味する;R8aはC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、またはC3−8シクロアルケニル基を意味する)で表わされる基を示す。また、R1b、R2b)は一緒になってメチレンジオキシ基、または1,2−エチレンジオキシ基を形成してもよい。)から選ばれる置換基を意味する;R3b、およびR4bは同一または相異なってそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、ホルミル基、ヒドロキシイミノ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、または式、−Z1b−Z2b(式中、Z1bは単結合、ビニレン基、またはエチニレン基を意味する;Z2bは単結合、または0ないし4個の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基を意味する)で表わされる基を意味する。;ただし(1)Arが、R1bおよびR2bがともに水素原子である前記式(IIId)で表わされる場合、(2)R3bまたはR4bの少なくとも一方が水素原子を示し、もう一方が水素原子、メトキシ基、水酸基、メチル基ベンジルオキシ基、またはハロゲン原子であり、Arが、R1bおよびR2bがともに水素原子またはメトキシ基を意味する前記式(IIIc)で表わされる場合、、(3)R3bまたはR4bの少なくとも一方が水素原子を示し、もう一方が水素原子、水酸基、メトキシ基、またはベンジルオキシ基であり、Arが、R1bおよびR2bがともに水酸基またはベンジルオキシ基を意味する前記式(IIIc)で表わされる場合、または(4)Arが、R1bが水素原子でR2bがホルミル基、ヒドロキシメチル基またはメトキシカルボニル基である前記式(IIId)で表わされる場合を除く。〕で示される化合物もしくはその塩またはそれらの水和物

請求項18

Arが式、ID=000011HE=017 WI=153 LX=0290 LY=0810(式中、R1cが水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、ベンジル基を意味する)で表わされ、かつR3bが水素原子を意味する場合を除いた、請求項17記載の化合物もしくはその塩またはそれらの水和物

請求項19

一般式(IIIc2)ID=000012HE=034 WI=153 LX=0290 LY=1320〔式中R1b、R2bは前記定義と同意義を意味する。ただし、(1)R1bが式R1c−O−(式中、R1cは前記定義と同意義を意味する)で表わされる基であり、R2bが水素原子であり、R3bが水素原子を意味する場合、(2)R3bまたはR4bの少なくとも一方が水素原子を示し、もう一方が水素原子、メトキシ基、水酸基、メチル基、ベンジルオキシ基、またはハロゲン原子であり、R1bおよびR2bがともに水素原子またはメトキシ基を意味する場合、または(3)R3bまたはR4bの少なくとも一方が水素原子を示し、もう一方が水素原子、水酸基、メトキシ基、またはベンジルオキシ基であり、R1bおよびR2bがともに水酸基またはベンジルオキシ基を意味する場合を除く。〕で表される化合物もしくはその塩またはそれらの水和物

請求項20

抗真菌作用を有する請求項17記載の抗真菌剤

請求項21

R3a、およびR4aのうち少なくとも1つが、式−C(O)NR7aR7b(式中、R7aおよびR7bはは前記定義と同意義を意味する)、式−CO2R7a(式中、R7aは前記定義と同意義を意味する)、式−S(O)nR7a(式中、nは0ないし2の整数を意味する。R7aは前記定義と同意義を意味する)、式−S(O)2NR7aR7b(式中、R7aおよびR7bは前記定義と同意義を意味する)、式ID=000013HE=017 WI=153 LX=0290 LY=0640(式中X2、R5bおよびR6bは前記定義と同意義を意味する)で表わされる基、またはは0ないし4個の置換基で置換されてもよいC1−6アルコキシ基を意味し、またはR3aとR4aは一緒になって、メチレンジオキシ基、または1,2−エチレンジオキシ基を意味する請求項15記載の抗真菌剤。

請求項22

抗真菌作用を有する化合物が、(1)1−ベンジルイソキノリン、(2)1−(4−ブロモベンジル)イソキノリン、(3)1−(4−クロロベンジル)イソキノリン、(4)1−(4−フルオロベンジル)イソキノリン、(5)1−(4−ヨードベンジル)イソキノリン、(6)1−(3−メチルベンジル)イソキノリン、(7)1−(4−メチルベンジル)イソキノリン、(8)1−(3,4−ジメチルベンジル)イソキノリン、(9)1−(3−メトキシベンジル)イソキノリン、(10)1−(4−メトキシベンジル)イソキノリン、(11)1−(3,4−メチレンジオキシベンジル)イソキノリン、(12)1−(4−ベンジルオキシベンジル)イソキノリン、(13)1−(4−シアノベンジル)イソキノリン、(14)1−(4−ニトロベンジル)イソキノリン、(15)1−(4−アミノベンジル)イソキノリン、(16)1−(4−メトキシベンジル)−6,7−ジクロロ−イソキノリン、(17)1−(4−メトキシ−2−ニトロ−ベンジル)−イソキノリン、(18)1−(4−メトキシベンジル)−6,7−メチレンジオキシ−イソキノリン、(19)1−(2−アミノ−4−メトキシ−ベンジル)イソキノリン、(20)1−(4−メトキシベンジル)−7−ヒドロキシ−6−メトキシ−イソキノリン、(21)1−(4−ベンジルオキシベンジル)−6,7−ジメトキシ−イソキノリン、(22)1−(4−メトキシベンジル)−6,7−ジメトキシ−イソキノリン、(23)1−(4−メトキシ−2−ニトロ−ベンジル)−イソキノリン、(24)3−[4−(1−イソキノリルメチルフェノキシプロピルシアニド、(25)1−[4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)ベンジル]イソキノリン、(26)1−[4−(2−ピペリジノエトキシ)ベンジル]イソキノリン、(27)4−(1−イソキノリルメチル)フェニル(2−モルフォリノエチルエーテル、(28)1−[4−(2−メトキシエトキシ)ベンジル]イソキノリン、(29)N−{2−[4−(1−イソキノリルメチル)フェノキシ]エチル}−N,N−ジメチルアミン、(30)1−[4−(フェネチルオキシ)ベンジル]イソキノリン、(31)1−{4−[(2−メチルアリル)オキシ]ベンジル}イソキノリン、(32)1−(4−イソブトキシベンジル)イソキノリン、(33)1−[4−(2−フェノキシエトキシ)ベンジル]イソキノリン、(34)メチル2−[4−(1−イソキノリルメチル)フェノキシ]アセテート、(35)2−[4−(1−イソキノリルメチル)フェノキシ]−1−エタノール、(36)t−ブチルN−{2−[4−(1−イソキノリルメチル)フェノキシ]エチル}カーバメート、(37)1−{4−[3−(テトラヒドロ−2H−2−ピラニルオキシ)プロポキシ]ベンジル}イソキノリン、(38)2−[4−(1−イソキノリルメチル)フェノキシ]−1−エタンアミン、(39)1−[4−(3−ピペリジノプロポキシ)ベンジル]イソキノリン、(49)3−[4−(1−イソキノリルメチル)フェノキシ]−1−プロパノール、(41)1−[4−(2−エチルブトキシ)ベンジル]イソキノリン、(42)4−[4−(1−イソキノリルメチル)フェノキシ]ブタノイックアシッド、(43)1−(4−{3−[(4−ベンジルピペラジノスルフォニル]プロポキシ}ベンジル)イソキノリン、(44)1−(4−{3−[4−(4−クロロフェニル)ピペラジノ]プロポキシ}ベンジル)イソキノリン、(45)4−(1−イソキノリルメチル)アニリン、(46)N−[4−(1−イソキノリルメチル)フェニル]ブタンアミド、(47)N−[4−(1−イソキノリルメチル)フェニル]プロパンアミド、(48)N−[4−(1−イソキノリルメチル)フェニル]−1−エタンスルフォンアミド、(49)N−[4−(1−イソキノリルメチル)フェニル]−N−メチル−エタンスルフォンアミド、(50)N−[4−(1−イソキノリルメチル)フェニル]−N−メチルアミン、(51)N−[4−(1−イソキノリルメチル)フェニル]−N−プロピルアミン、または(52)N−[4−(1−イソキノリルメチル)フェニル]−N−メチル−N−プロピルアミンである請求項15記載の抗真菌剤。

請求項23

治効量の請求項13から22のいずれかに記載の抗真菌剤を哺乳動物投与することを含む、真菌感染症治療方法

技術分野

0001

本発明は、真菌細胞壁合成関与する蛋白質をコードするDNA、該DNAがコードする蛋白質、ある化合物がGPIアンカー蛋白質細胞壁への輸送過程に影響を及ぼすか否かを検定する方法、GPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程に影響を及ぼす抗真菌剤に関する。

背景技術

0002

近年、高度な化学療法等により免疫機能の低下した患者高齢者の増加により、日和見感染に対する対策は益々重要性増してきている。カンジダアスペルギルスクリプトコッカス等による内臓真菌感染症はこうした日和見感染症の一部を占め、その割合は年々増加している。異なる弱毒菌による日和見感染が次々と起こっている事実は、患者の抵抗力が低下するような基礎疾患がある限り感染症の問題は後を絶たないことを示している。近い将来確実に訪れる高齢化社会においては、耐性菌の問題を含めた新たな感染症対策が重要な課題の一つとなるにもかかわらず、現状では有効な治療薬がきわめて少ない。

0003

これまでの真菌感染症治療剤既知骨格化学修飾新規化合物を開発するストラテジーが中心であったが、耐性菌の問題もあり新規メカニズムに基づく新薬の開発が切望されている。

0004

このような現状を踏まえ、発明者らは、未だ充分な治療薬が揃っていない抗真菌剤領域において「病原体病原性を発揮できないようにすることにより、感染症の発症進展持続に対して効果を示す」という新たなアプローチを試みた。感染を成立・進展させないためには、感染成立の第一段階である宿主への付着、およびその後のコロニゼーションの進展を抑えることが最も効果的であると考えた。そして、「付着因子自体の発現阻害する」というこれまで行われていない新たなアプローチを実施することにした。

0005

付着因子の発現を阻害するために、発明者らは、「付着因子等の細胞壁表層糖蛋白質は、一度細胞膜にGPI(Glycosylphosphatidylinositol)アンカリングした後、細胞壁表層に輸送される(図1)。」という仮説に着目した。現在までに付着リガンドを含む30種類以上の細胞壁表層糖蛋白質が、GPIアンカリングを介して輸送される(GPIアンカー蛋白質と称す)ことが明らかになっており、この輸送の段階を阻害すれば、付着因子および主要細胞壁構成蛋白の細胞壁表層での発現が阻害される可能性が高いと考えられた。(Hamada K et al,Mol.Gen.Genet.,258:53−59,1998)。また、病原性真菌であるカンジダにおいてもGPIアンカー蛋白質の存在が報告されていた(Kapteyn JC et al,Eur,J.Cell Biol.,65:402−407,1994)。

0006

発明者らは、真菌において細胞膜に存在するGPIアンカー蛋白質が、細胞壁に輸送される過程を阻害することにより、細胞壁合成の阻害による新規抗真菌剤が創出できると考えて、研究に着手した。

発明の開示

0007

本発明の課題は、細胞壁表層糖蛋白質の発現を阻害し、細胞壁assemblyを阻害するとともに細胞への付着を阻害して、病原体が病原性を発揮できないようにすることにより、感染症の発症・進展・持続に対して効果を示す、抗真菌剤を開発することにある。

0008

GPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程を阻害する化合物をスクリーニングするため、本発明者らは、GPIアンカー蛋白質の一つCWP2(Van Der Vaat JM et al,J.Bacteriol.,177:3104−3110,1995)のC末端にある輸送シグナルレポータ酵素融合蛋白質によるレポータ系の作製を試みた。

0009

分泌シグナル遺伝子+レポータ酵素遺伝子+CWP2のC末端遺伝子(有りor無し)から成るDNAを構築し、融合蛋白質をSaccharomyces cerevisiae(以下S.cerevisiae)に発現させたところ、レポータ酵素の活性が、CWP2のC末端が有る場合は細胞壁に、無い場合は培養上清中に見出されることが明らかとなった。この結果より、もし被検試料によってGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程が阻害されれば、細胞壁のレポータ酵素の活性が減少する、あるいはレポータ酵素の活性が培養上清中に見出されることが予想され、本レポータ系によるGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程を阻害する化合物のスクリーニングを開始した。

0010

本レポータ系によるスクリーニングより、幾つかのGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程を阻害する化合物が見出された。その代表的な例が、式(Ia)で表される化合物である。

0011

前記式(Ia)で表される化合物は、S.cerevieiae及びCandida albicans(以下C.albicans)の増殖を抑制し、前記式(Ia)で表される化合物存在下で培養したC.albicansは、細胞への付着能が弱く、前記式(Ia)で表される化合物は、GPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程を阻害することにより、付着因子の発現を抑制して真菌の付着を阻害するという、当初目的としていた化合物であることが確認された。更に透過型電子顕微鏡による観察により、前記式(Ia)で表される化合物存在下で培養したC.albicansは、細胞壁の合成に異常があることも確認された。

0012

前記式(Ia)に記載の化合物により、本発明者らは「GPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程を阻害する」というメカニズムによる抗真菌剤が可能であることを証明した。

0013

本発明者らは、更に前記式(Ia)で表される化合物が作用している標的蛋白質を特定するため、前記式(Ia)で表される化合物に対し耐性を付与する遺伝子の探索を行った。

0014

S.cerevisiaeに、S.cerevisiae遺伝子のプラスミドライブラリーを導入し、過剰発現により、前記式(Ia)で表される化合物に対して耐性を示すようになったS.cerevisiaeよりプラスミドを回収して、耐性遺伝子クローニングし、塩基配列を決定して、同遺伝子をGWT1と命名した(配列番号1)。GWT1遺伝子産物を過剰発現させたS.cerevisiaeでは、前記式(Ia)で表される化合物存在下でも、前述のGPIアンカー蛋白質のC末端を有するレポータ酵素は、細胞壁へ輸送された。また、前記式(Ia)で表される化合物存在下でも、細胞壁が正常であることが透過型電子顕微鏡観察において確認された。

0015

更に、S.cerevisiaeのゲノムDNA上にランダム点突然変異を導入し、前記式(Ia)で表される化合物特異的に耐性を示すようになった変異株R1,R5を単離したところ、R1変異株ではGWT1遺伝子の405番目コドンGTCからATCに、またR5変異株では140番目のコドンがGGGからAGGに変化する点突然変異が見出された。これら変異GWT1遺伝子をGWT1遺伝子破壊株に導入すると前記式(Ia)で表される化合物に対して耐性を示すことから、この化合物に対する耐性はGWT1遺伝子のみで説明可能なことが明らかとなった。これらのことから、前記式(Ia)で表される化合物は、GWT1遺伝子産物に直接作用して、GWT1タンパク質の機能を阻害していることが示唆された。

0016

同様な方法により、C.albicansの耐性遺伝子(配列番号3、及び5)もクローニングし塩基配列を決定し、同遺伝子をCaGWT1と命名した。

0017

また、データベースからのGWT1とのホモロジー検索により、Schizosaccharomyces pombe(以下S.pombe)のホモログ(配列番号27)が見出された。更に、S.cerevisiae,S.pombe,C.albicansのGWT1遺伝子のコードする蛋白において、高度に保存されている領域の配列を基にプライマーを設定してPCRを行うことによりAspergillus fumigatus(以下A.fumigatus)ホモログ(配列番号39、41)が見出された。また、データベースからのGWT1とのホモロジー検索により見出された配列を基にPCRを行って、Cryptococcus neoformans(以下C.neoformans)ホモログ(配列番号54、58)が見出された。

0018

すなわち本発明は、
1.真菌における過剰発現により、真菌に対し下記式(Ia)で示される化合物に対する耐性を付与する作用を有する蛋白質をコードする、下記(a)から(e)のいずれかに記載のDNA。
(a)配列番号:2、4、6、28、40または59に記載のアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするDNA。
(b)配列番号:1、3、5、27、39、41、54または58に記載の塩基配列を含むDNA。
(c)配列番号:1、3、5、27、39、41、54または58に記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA。
(d)配列番号:2、4、6、28、40または59に記載のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が付加、欠失置換および/または挿入されたアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするDNA。
(e)配列番号:29及び31あるいは配列番号:29及び30をプライマーとして増幅されるDNA。
2.その機能の欠損により真菌の細胞壁におけるGPIアンカー蛋白質量を減少させる作用を有する蛋白質をコードする、下記(a)から(e)のいずれかに記載のDNA。
(a)配列番号:2、4、6、28、40または59に記載のアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするDNA。
(b)配列番号:1、3、5、27、39、41、54または58に記載の塩基配列を含むDNA。
(c)配列番号:1、3、5、27、39、41、54または58に記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA。
(d)配列番号:2、4、6、28、40または59に記載のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が付加、欠失、置換および/または挿入されたアミノ酸配列からなる蛋白質をコードするDNA。
(e)配列番号:29及び31あるいは配列番号:29及び30をプライマーとして増幅されるDNA。

0019

ここでストリンジェントな条件とは、例えば65℃4xSSCにおけるハイブリダイゼーション、次いで65℃で1時間0.1xSSC中での洗浄である。また別法としてストリンジェントな条件は、50%ホルムアミド中42℃4xSSCである。また、PerfectHybTM(TOYOBO)溶液中65℃2.5時間ハイブリダイゼーション、次いで1).2xSSC,0.05% SDS溶液:25℃5分、2).2xSSC,0.05% SDS溶液:25℃15分、3).0.1xSSC,0.1% SDS溶液50℃20分の洗浄といった条件も許される。

0020

また該DNAを欠失するとは、機能を持った該DNAの遺伝子産物の発現が無い、あるいは発現が減少することを意味し、例えば相同組換えの技術を使って、該DNAのコード領域に無関係なDNA、例えば選択マーカー等を挿入することにより、該DNAを欠失させることを意味する。

0021

真菌細胞壁でのGPIアンカー蛋白質由来の蛋白質は、1).GPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程を反映したレポータ系、2).細胞壁中のGPIアンカー蛋白質の一種類を定量するELISA、3).動物細胞への付着といったGPIアンカー蛋白質の活性、4).透過型電子顕微鏡による菌体最外層綿状線維構造の観察、により定量が可能であり、これらの方法を単独であるいは組合わせて用いることにより、該蛋白質が減少することが確認できる。
3.1または2に記載のDNAによりコードされる蛋白質。
4.1または2に記載のDNAが挿入されたベクター
5.1または2に記載のDNAまたは4に記載のベクターを保持する形質転換体
6.3に記載の蛋白質が過剰発現している真菌である、5に記載の形質転換体。7.3に記載の蛋白質の機能が欠損している真菌
8.5に記載の形質転換体を培養し、該形質転換体またはその培養上清から発現させた蛋白質を回収する工程を含む、3に記載の蛋白質の製造方法。
9.3に記載の蛋白質に結合する抗体。
10.抗真菌作用を有する化合物をスクリーニングする方法であって、
(a)3に記載の蛋白質に被検試料を接触させる工程、
(b)該蛋白質と被検試料との結合活性を検出する工程、
(c)該蛋白質に結合する活性を有する化合物を選択する工程、を含む方法。
11.抗真菌作用を有する化合物をスクリーニングする方法であって、
(a)3に記載の蛋白質が過剰発現している真菌に被検試料を接触させる工程、
(b)該真菌におけるGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送量を検出する工程、
(c)3に記載の蛋白質が過剰発現していない真菌に被検資料を接触させた場合と比較して、工程(b)において検出されるGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送量を減少させる化合物を選択する工程、を含む方法。

0022

ここで被検試料によるGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送量の減少は、例えば増殖速度の低下、膨化温度感受性、細胞壁でのGPIアンカー蛋白質由来の蛋白質の減少等により検出することが可能であるが、好ましくは、細胞壁でのGPIアンカー蛋白質由来の蛋白質の減少により検出することが望ましい。

0023

GPIアンカー蛋白質由来の蛋白質の減少は、1).GPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程を反映したレポータ系、2).細胞壁中のGPIアンカー蛋白質の一種類を定量するELISA、3).動物細胞への付着といったGPIアンカー蛋白質の活性、4).透過型電子顕微鏡による菌体最外層の綿状線維構造の観察、により定量が可能であり、これらの方法を単独であるいは組合わせて用いることにより、GPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送量の減少が検定できる。
12.前記10または11に記載のスクリーニングにより単離しうる、抗真菌作用を有する化合物。
13.真菌においてGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送を阻害する化合物を有効成分とする抗真菌剤。
14.9に記載の抗体または前記12に記載の化合物を有効成分とする、抗真菌剤。
15.一般式(I)
[式中R1aおよびR2aは同一または相異なってそれぞれ水素原子ハロゲン原子水酸基ニトロ基シアノ基トリフルオロメチル基トリフルオロメトキシ基、置換されてもよいC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、置換されてもよいC1−6アルコキシ基、または式
(式中X1は単結合カルボニル基、または式−S(O)2−で表わされる基を意味する;

0024

R5aおよびR6aは同一または相異なって、水素原子、または置換されていてもよいC1−6アルキル基を意味する)で表わされる基を示す。また、R1aとR2aは一緒になって、置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいピリジン環、置換されていてもよいピロール環、置換されていてもよいチオフェン環、置換されていてもよいフラン環、置換されていてもよいピリダジン環、置換されていてもよいピリミジン環、置換されていてもよいピラジン環、置換されていてもよいイミダゾール環、置換されていてもよいオキサゾール環、置換されていてもよいチアゾール環、置換されていてもよいピラゾール環、置換されていてもよいイソオキサゾール環、置換されていてもよいイソチアゾール環、置換されていてもよいシクロヘキサン環、および置換されていてもよいシクロペンタン環からなる群から選ばれる縮合環を形成してもよい;

0025

R3a、およびR4aは同一または相異なってそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基ホルミル基ヒドロキシイミノ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、式−C(O)NR7aR7b(式中、R7aおよびR7bは同一または相異なってそれぞれ水素原子、またはC1−6アルキル基を意味する)、式−CO2R7a(式中、R7aは前記定義と同意義を意味する)、式−S(O)nR7a(式中、nは0ないし2の整数を意味する。R7aは前記定義と同意義を意味する)、式−S(O)2NR7aR7b(式中、R7aおよびR7bは前記定義と同意義を意味する)、式
(式中X2は単結合、カルボニル基、または式−S(O)2−で表わされる基を意味する;

0026

R5bおよびR6bは同一または相異なっていて、水素原子、置換されていてもよいC1−6アルキル基、または置換されていてもよいC6−14アリール基を意味する)で表わされる基、または式
−Z1−Z2
(式中、Z1は単結合、酸素原子ビニレン基、またはエチニレン基を意味する;

0027

Z2は単結合、または0ないし4個の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基を意味する)で表わされる基を意味する。R3aとR4aは一緒になって、メチレンジオキシ基、または1,2−エチレンジオキシ基を意味してもよく、またR3aとR4aは一緒になって、置換されていてもよいベンゼン環、置換されていてもよいピリジン環、置換されていてもよいピロール環、置換されていてもよいチオフェン環、置換されていてもよいフラン環、置換されていてもよいピリダジン環、置換されていてもよいピリミジン環、置換されていてもよいピラジン環、置換されていてもよいイミダゾール環、置換されていてもよいオキサゾール環、置換されていてもよいチアゾール環、置換されていてもよいピラゾール環、置換されていてもよいイソオキサゾール環、置換されていてもよいイソチアゾール環、置換されていてもよいシクロヘキサン環および置換されていてもよいシクロペンタン環からなる群から選ばれる縮合環の形成を意味してもよい。ただし、R1aおよびR2aがともに水素原子を意味する場合は除く。〕で示される化合物もしくはその塩またはそれらの水和物を有効成分とする前記13.に記載の抗真菌剤。
16.式
で表される化合物(Ia)を有効成分とする前記13.に記載の抗真菌剤。
17.一般式(II)
〔式中Arは下記式(IIIa)−(IIIf)からなる群
(式中、Kは硫黄原子、酸素原子、または式−NH−で表わされる基を意味する;
R1b、R2bは同一または相異なってそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、式

0028

(式中X3は単結合、カルボニル基、または式−S(O)2−で表わされる基を意味する;

0029

R5cおよびR6cは同一または相異なっていて、水素原子、置換されていてもよいC1−6アルキル基を意味する)で表わされる基、または式−X4−R8a(式中、X4は、単結合、酸素原子、または硫黄原子を意味する;R8aはC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、またはC3−8シクロアルケニル基を意味する)で表わされる基を示す。また、R1b、R2bは一緒になってメチレンジオキシ基、または1,2−エチレンジオキシ基を形成してもよい。)から選ばれる置換基を意味する;

0030

R3b、およびR4bは同一または相異なってそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、ホルミル基、ヒドロキシイミノ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、または式、
−Z1b−Z2b
(式中、Z1bは単結合、ビニレン基、またはエチニレン基を意味する;
Z2bは単結合、または0ないし4個の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基を意味する)で表わされる基を意味する。;
ただし(1)Arが、R1bおよびR2bがともに水素原子である前記式(IIId)で表わされる場合、(2)R3bまたはR4bの少なくとも一方が水素原子を示し、もう一方が水素原子、メトキシ基、水酸基、メチル基ベンジルオキシ基、またはハロゲン原子であり、Arが、R1bおよびR2bがともに水素原子またはメトキシ基を意味する前記式(IIIc)で表わされる場合、(3)R3bまたはR4bの少なくとも一方が水素原子を示し、もう一方が水素原子、水酸基、メトキシ基、またはベンジルオキシ基であり、Arが、R1bおよびR2bがともに水酸基またはベンジルオキシ基を意味する前記式(IIIc)で表わされる場合、または(4)Arが、R1bが水素原子でR2bがホルミル基、ヒドロキシメチル基またはメトキシカルボニル基である前記式(IIId)で表わされる場合を除く。〕で示される化合物もしくはその塩またはそれらの水和物
18.Arが式、
(式中、R1cが水素原子、置換されてもよいC1−6アルキル基、ベンジル基を意味する)で表わされ、かつR3bが水素原子を意味する場合を除いた、17.記載の化合物もしくはその塩またはそれらの水和物
19.一般式(IIIc2)
〔式中R1b、R2bは前記定義と同意義を意味する。ただし、(1)R1bが式R1c−O−(式中、R1cは前記定義と同意義を意味する)で表わされる基であり、R2bが水素原子であり、R3bが水素原子を意味する場合、(2)R3bまたはR4bの少なくとも一方が水素原子を示し、もう一方が水素原子、メトキシ基、水酸基、メチル基、ベンジルオキシ基、またはハロゲン原子であり、R1bおよびR2bがともに水素原子またはメトキシ基を意味する場合、または(3)R3bまたはR4bの少なくとも一方が水素原子を示し、もう一方が水素原子、水酸基、メトキシ基、またはベンジルオキシ基であり、R1bおよびR2bがともに水酸基またはベンジルオキシ基を意味する場合を除く。〕で表される化合物もしくはその塩またはそれらの水和物
20.抗真菌作用を有する前記17.記載の抗真菌剤
21.R3a、およびR4aのうち少なくとも1つが、式−C(O)NR7aR7b(式中、R7aおよびR7bは前記定義と同意義を意味する)、式−CO2R7a(式中、R7aは前記定義と同意義を意味する)、式−S(O)nR7a(式中、nは0ないし2の整数を意味する。R7aは前記定義と同意義を意味する)、式−S(O)2NR7aR7b(式中、R7aおよびR7bは前記定義と同意義を意味する)、式
(式中X2、R5bおよびR6bは前記定義と同意義を意味する)で表わされる基、または0ないし4個の置換基で置換されてもよいC1−6アルコキシ基を意味し、またはR3aとR4aは一緒になって、メチレンジオキシ基、または1,2−エチレンジオキシ基を意味する前記15.記載の抗真菌剤
22.抗真菌作用を有する化合物が、(1)1−ベンジルイソキノリン、(2)1−(4−プロモベンジル)イソキノリン、(3)1−(4−クロロベンジル)イソキノリン、(4)1−(4−フルオロベンジル)イソキノリン、(5)1−(4−ヨードベンジル)イソキノリン、(6)1−(3−メチルベンジル)イソキノリン、(7)1−(4−メチルベンジル)イソキノリン、(8)1−(3,4−ジメチルベンジル)イソキノリン、(9)1−(3−メトキシベンジル)イソキノリン、(10)1−(4−メトキシベンジル)イソキノリン、(11)1−(3,4−メチレンジオキシベンジル)イソキノリン、(12)1−(4−ベンジルオキシベンジル)イソキノリン、(13)1−(4−シアノベンジル)イソキノリン、(14)1−(4−ニトロベンジル)イソキノリン、(15)1−(4−アミノベンジル)イソキノリン、(16)1−(4−メトキシベンジル)−6,7−ジクロロ−イソキノリン、(17)1−(4−メトキシ−2−ニトロ−ベンジル)−イソキノリン、(18)1−(4−メトキシベンジル)−6,7−メチレンジオキシ−イソキノリン、(19)1−(2−アミノ−4−メトキシ−ベンジル)イソキノリン、(20)1−(4−メトキシベンジル)−7−ヒドロキシ−6−メトキシ−イソキノリン、(21)1−(4−ベンジルオキシベンジル)−6,7−ジメトキシ−イソキノリン、(22)1−(4−メトキシベンジル)−6,7−ジメトキシ−イソキノリン、(23)1−(4−メトキシ−2−ニトロ−ベンジル)−イソキノリン、(24)3−[4−(1−イソキノリルメチルフェノキシプロピルシアニド、(25)1−[4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)ベンジル]イソキノリン、(26)1−[4−(2−ピペリジノエトキシ)ベンジル]イソキノリン、(27)4−(1−イソキノリルメチル)フェニル(2−モルフォリノエチルエーテル、(28)1−[4−(2−メトキシエトキシ)ベンジル]イソキノリン、(29)N−{2−[4−(1−イソキノリルメチル)フェノキシ]エチル}−N,N−ジメチルアミン、(30)1−[4−(フェネチルオキシ)ベンジル]イソキノリン、(31)1−{4−[(2−メチルアリル)オキシ]ベンジル}イソキノリン、(32)1−(4−イソブトキシベンジル)イソキノリン、(33)1−[4−(2−フェノキシエトキシ)ベンジル]イソキノリン、(34)メチル2−[4−(1−イソキノリルメチル)フェノキシ]アセテート、(35)2−[4−(1−イソキノリルメチル)フェノキシ]−1−エタノール、(36)t−ブチルN−{2−[4−(1−イソキノリルメチル)フェノキシ]エチル}カーバメート、(37)1−{4−[3−(テトラヒドロ−2H−2−ピラニルオキシ)プロポキシ]ベンジル}イソキノリン、(38)2−[4−(1−イソキノリルメチル)フェノキシ]−1−エタンアミン、(39)1−[4−(3−ピペリジノプロポキシ)ベンジル]イソキノリン、(49)3−[4−(1−イソキノリルメチル)フェノキシ]−1−プロパノール、(41)1−[4−(2−エチルブトキシ)ベンジル]イソキノリン、(42)4−[4−(1−イソキノリルメチル)フェノキシ]ブタノイックアシッド、(43)1−(4−{3−[(4−ベンジルピペラジノスルフォニル]プロポキシ}ベンジル)イソキノリン、(44)1−(4−{3−[4−(4−クロロフェニル)ピペラジノ]プロポキシ}ベンジル)イソキノリン、(45)4−(1−イソキノリルメチル)アニリン、(46)N−[4−(1−イソキノリルメチル)フェニル]ブタンアミド、(47)N−[4−(1−イソキノリルメチル)フェニル]プロパンアミド、(48)N−[4−(1−イソキノリルメチル)フェニル]−1−エタンスルフォンアミド、(49)N−[4−(1−イソキノリルメチル)フェニル]−N−メチル−エタンスルフォンアミド、(50)N−[4−(1−イソキノリルメチル)フェニル]−N−メチルアミン、(51)N−[4−(1−イソキノリルメチル)フェニル]−N−プロピルアミン、または(52)N−[4−(1−イソキノリルメチル)フェニル]−N−メチル−N−プロピルアミンである前記15.記載の抗真菌剤
23.治効量の請求項13から22のいずれかに記載の抗真菌剤を哺乳動物投与することを含む、真菌感染症の治療方法、に関する。

0031

以下に、本願明細書において記載する用語、記号等の意義を説明し、本発明を詳細に説明する。

0032

なお、本願明細書中においては、化合物の構造式が便宜上一定の異性体を表すことがあるが、本発明には化合物の構造上生ずる総ての幾何異性体不斉炭素に基づく光学異性体立体異性体互変異性体等の異性体および異性体混合物を含み、便宜上の式の記載に限定されるものではなく、いずれか一方の異性体でも混合物でもよい。従って、分子内に不斉炭素原子を有し光学活性体およびラセミ体が存在することがあり得るが、本発明においては特に限定されず、いずれの場合も含まれる。さらに結晶多形が存在することもあるが同様に限定されず、いずれかの結晶形単一または混合物であってもよく、また、無水物であっても水和物であってもどちらでもよい。

0033

また本発明化合物が、生体内酸化還元加水分解、または抱合などの代謝を受けて抗真菌作用を示す化合物も含有する。またさらに、本発明は生体内で酸化、還元、加水分解などの代謝を受けて本発明化合物を精製する化合物をも含有する。

0034

明細書中において表される「C1−6アルキル基」とは、炭素数1ないし6個の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を意味し、具体的には例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2−エチルプロピル基、1−メチル−2−エチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基等があげられる。

0035

本明細書中において表される「C2−6アルケニル基」とは、炭素数2ないし6個の直鎖状または分枝鎖状のアルケニル基を意味し、具体的には例えばビニル基アリル基、1−プロペニル基イソプロペニル基、1−ブテン−1イル基、1−ブテン−2−イル基、1−ブテン−3−イル基、2−ブテン−1−イル基、2−ブテン−2−イル基等があげられる。

0036

本明細書中において表される「C2−6アルキニル基」とは、炭素数2ないし6個の直鎖状または分枝鎖状のアルキニル基を意味し、具体的には例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基ヘキシニル基等があげられる。

0037

本明細書中において表される「C1−6アルコキシ基」とは前記定義の「C1−6アルキル基」が結合したオキシ基であることを意味し、具体的には、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、i−ペンチルオキシ基、sec−ペンチルオキシ基、t−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、1−メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、1,1−ジメチルプロポキシ基、1,2−ジメチルプロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、i−ヘキシルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、1,3−ジメチルブトキシ基、2,3−ジメチルブトキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、1−エチルブトキシ基、2−エチルブトキシ基、1,1,2−トリメチルプロポキシ基、1,2,2−トリメチルプロポキシ基、1−エチル−1−メチルプロポキシ基、1−エチル−2−メチルプロポキシ基などが挙げられる。

0038

本明細書中において表される「C6−14アリール基」とは、炭素数6ないし14の芳香族環基をいい、具体的には例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、as−インダセニル基、S−インダセニル基、アセナフチレニル基などが挙げられる。

0039

本明細書中において表わされる「ハロゲン原子」とは、フッ素原子塩素原子臭素原子ヨウ素原子を意味する。

0040

本明細書中において表わされる「置換されていてもよい」とは、「置換可能な部位に、任意に組み合わせて1または複数個の置換基を有してもよい」と同意義であり、置換基は具体的には例えば、水素原子、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基メルカプト基ヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、C1−6アルコキシカルボニル基、C2−7アシルアミノ基、C1−6アルキルアミノ基ピリジル基、C1−6アルキルスルフィニル基、C1−6アルキルスルフォニル基、C1−6アルキルスルファモイル基、C1−6アルキルスルフィモイル基、C1−6アルキルスルフェナモイル基、テトラヒドロピラニル基、C1−6アルキルカルバモイル基、または式−X4−R8a(式中、X4は、単結合、酸素原子、または硫黄原子を意味する;R8aはC1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C6−14アリール基、C3−8シクロアルキル基、またはC3−8シクロアルケニル基を意味する)などが挙げられる。

0041

本明細書中において表わされる「0ないし4個の置換基で置換されていてもよい]とは、「置換可能な部位に、任意に組み合わせて1または4個の置換基を有してもよい」と同意義であり、置換基は前記定義と同意義である。

0043

以下に本発明に記載された、1.細胞壁合成に関与する蛋白質をコードするDNAを得る方法、2.被検試料がGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程に影響を及ぼすか否かを検定する方法、3.前記式(Ia)の化合物を得る方法について開示する。
1.真菌の細胞壁合成に関与する蛋白質をコードするDNAを得る方法

0044

以下に、(1).真菌に過剰発現することにより、前記式(Ia)に記載の化合物に対する耐性を獲得する蛋白質をコードするDNAを得る方法、(2).配列番号1、配列番号3あるいは配列番号5に記載のDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズするDNAを得る方法、(3).ホモロジー検索を基に、真菌の細胞壁合成に関与する蛋白質をコードするDNAを得る方法、(4).前記式(Ia)に記載の化合物に対する耐性を獲得する蛋白質を過剰発現、あるいは欠失した真菌を得る方法について述べる。
(1).真菌に過剰発現することにより、前記式(Ia)に記載の化合物に対する耐性を獲得する蛋白質をコードするDNAを得る方法

0045

ここで真菌とは、接合菌子嚢菌担子菌不完全菌門に属すもので、好ましくは病原性真菌、Mucor・Saccharomyces・Candida・Cryptococcus・Trichosporon・Malassezia・Aspergillus・Trichophyton・Microsporum・Sporothrix・Blastmyces・Coccidioides・Paracoccidioides・Penicillinium・Fusariumであり、更に好ましくはC.albicans・C.glabrata、C.neoformans及びA.fumigatusである。遺伝的な解析の容易なS.cerevisiae及びS.pombeも好ましい菌種である。

0046

真菌に、当該真菌遺伝子のプラスミドライブラリーを導入する。S.cerevisiae及びS.pombeのプラスミドライブラリーはATCC(Information for ATCC Number:37323)から入手可能であり、C.albicansのプラスミドライブラリーはNavaro−Garcia F et al,Mol.Cell.Biol.,15:2197−2206,1995に記載の方法により作製可能である。得られたプラスミドライブラリーは、Gietz D et al,Nucl.AcidsRes.20:1425,1992に記載の方法により真菌に導入する。あるいは、YEASTMKERTM Yeast Transformation System(Clontech)等のキットを使うことも許される。

0047

プラスミドライブラリーを導入した真菌は、前記式(Ia)に記載の化合物の存在下で培養する。具体的には、前記式(Ia)に記載の化合物を1.56μg/mlから25μg/ml、好ましくは1.56μg/mlから6.25μg/ml、更に好ましくは3.125μg/mlの濃度に含む寒天培地上にプラスミドライブラリーを導入した真菌を接種し、適当な時間、30℃から42℃で2日から5日、好ましくは37℃で3日間培養する。増殖してきたコロニーを、前記式(Ia)に記載の化合物を含む培地中で更に培養し、増殖させた菌体よりプラスミドを精製する。プラスミドの精製は、例えばMETHODS IN ENZYMOLOGY,Vol,194:169−182(1991)に記載の方法に行うことができる。

0048

得られたプラスミドは、好ましくは直接塩基配列を決定するが、必要で有れば、適当なベクター、例えば塩基配列の決定に適したpBluescript II、pUC19等にリクローニングを行い、塩基配列を決定する。塩基配列の決定は、例えばABI377 system(PE apllied Biosystems社製)マニュアルに記載の方法で行うことができる。

0049

本発明の実施例においては、S.cerevisiaeでは独立に取得した27コロニーの全てが、C.albicansでは30コロニー中28コロニーが、本発明に記載のDNAを含んでいた。前記式(Ia)に記載の化合物に対して耐性を付与する遺伝子は、該真菌にただ一つ存在し、上記の方法により取得することが可能である。
(2).配列番号1、配列番号3あるいは配列番号5に記載のDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズするDNAを得る方法

0050

本発明に記載の、真菌の細胞壁合成に関与する蛋白質をコードするDNAを得る方法としては、例えばS.cerevisiaeの遺伝子DNAを鋳型とし、配列番号1に記載の塩基配列の情報よりプライマーを設計して、あるいはC.albicansの遺伝子DNAを鋳型とし、配列番号3あるいは配列番号5に記載の塩基配列の情報よりプライマーを設計して、PCRを行い、増幅されたDNAを適当なベクター、例えばpBlueScript等にクローニングすることにより得る方法が挙げられる。プライマーは増幅したい領域に応じて適宜設計するが、好ましくは15bp以上、更に好ましくは20bp以上の長さが望ましく、場合によっては制限酵素部位等、後のDNA構築に必要な配列を付加しても構わない。PCRの条件はプライマーの長さ、増幅する領域の長さ、用いる鋳型DNAの量等に合わせ適宜決定できる。例えばC.albicansの遺伝子DNA 200ngを鋳型とし、配列番号21及び配列番号22をプライマーとして94℃4分→(94℃30秒→68℃5分)x 35サイクル→72℃4分の条件で、真菌の細胞壁合成に関与する蛋白質をコードするDNAを得ることができる。

0051

PCRで得られたDNAは、細胞壁合成に関与する蛋白質をコードするDNAとホモロジーのある、他類の真菌のDNAを得るためのプローブとしても使用することができる。具体的には、例えばS.cerevisiaeの細胞壁合成に関与する蛋白質をコードする、C.albicansの相同遺伝子を得るために、C.albicansの遺伝子ライブラリーあるいはc−DNAライブラリーから、S.cerevisiaeの遺伝子DNAを鋳型としてPCRで得られたDNAをプローブとし、ストリンジェントな条件で、ハイブリダイズするDNAをクローニングを行うことができる。ここでストリンジェントな条件とは、例えば65℃ 4xSSCにおけるハイブリダイゼーション、次いで65℃で1時間0.1 x SSC中での洗浄である。また別法としてストリンジェントな条件は、50%ホルムアミド中42℃ 4xSSCである。また、PerfectHybTM(TOYOBO)溶液中65℃2.5時間ハイブリダイゼーション、次いで1).2xSSC,0.05% SDS溶液:25℃5分、2).2xSSC,0.05% SDS溶液:25℃15分、3).0.1xSSC,0.1%

0052

SDS溶液50℃20分の洗浄といった条件も許される。

0053

本発明の実施例では、サザンブロット解析により、C.albicansには配列番号1に記載するDNAとハイブリダイズする遺伝子が1つだけ存在することが明らかとなっており、更に該遺伝子をクローニングしたことが示されている。上記方法により、配列番号1あるいは配列番号3とハイブリダイズするDNAを取得することが可能である。
(3).ホモロジー検索を基に、真菌の細胞壁合成に関与する蛋白質をコードするDNAを得る方法

0054

本発明により、S.cerevisiae,C.albicans,S.pombe,A.fumigatus及びC.neoformansのGWT1ホモログが明らかとなっている。これら遺伝子の間で保存されている領域は、GWT1遺伝子産物が機能を発揮するために重要であると考えられ、これ以外の真菌においても保存されている可能性が高い。

0055

そこで、保存されている領域のアミノ酸配列を基に、プローブを作製してハイブリダイズを行う、あるいはプライマーを設定してPCRを行うことにより、真菌の細胞壁合成に関与する蛋白質をコードするDNAを得ることができる。PCRのプライマーは、保存されている領域をコードするように設定されれば、如何なる配列も許されるが、好ましくは配列番号29及び31あるいは配列番号29及び30が望ましい。

0056

また別法としては、データベースに登録された遺伝子断片から、GWT1とホモロジーを示す塩基配列を探し出し、その塩基配列を基にプライマーを設定して、cDNAより、あるいはゲノムDNAよりPCRを行うことにより、真菌の細胞壁合成に関与する蛋白質をコードするDNAを得ることができる。

0057

得られた配列を基に、全長遺伝子を得るPCRの方法としては、3’RACE・5’RACE・inverse PCR等の手法が挙げられ、またハイブリダイズにより隣接した配列を含むクローンを選択することも可能である。これらの手法を組合わせることにより、全長遺伝子を得ることができる。
(4).前記式(Ia)に記載の化合物に対する耐性を獲得する蛋白質を過剰発現、あるいは欠失した真菌を得る方法

0058

本発明に記載の、前記式(Ia)に記載の化合物に対する耐性を獲得する蛋白質を過剰発現した真菌、好ましくはS.cerevisiaeは、該蛋白質を発現する発現ベクター、例えば真菌で強制発現が可能なプロモーター、好ましくは出芽酵母エノラーゼ遺伝子(ENO1)のプロモーターの下流に、配列番号1に記載のDNAをつないだ発現ベクターを、真菌染色体上のある特定の位置に挿入する方法により得られる。

0059

挿入する方法は、例えばpRS304(Sikorski RS et al,Genetics.122(1):19−27,1989)のマルチクローニングサイトに挿入したい配列を挿入し、インテグレーション用ベクターを作製して、真菌に導入することにより行うことができる。詳しい方法はMETHODS IN ENZYMOLOGY Vol.194:281−301(1991)を参照できる。

0060

またC.albicansの過剰発現株は、C.albicans用発現ベクター、例えばpCARS1、pRM1等(Pla J et al,Yeast

0061

12:1677−1702,1996)に配列番号3あるいは配列番号5に記載の遺伝子を組み込んでC.albicansに形質転換する(Sanglard D et al,Antimicrobiol.Agents Chemother.40:2300−2305,1996)ことにより得られる。

0062

本発明に記載の、前記式(Ia)に記載の化合物に対する耐性を獲得する遺伝子を欠失した真菌、好ましくはS.cerevisiaeは、以下の方法により得ることができるが、この例示によって本発明は限定されない。

0063

マーカー遺伝子、好ましくはS.pombeのhis5遺伝子を鋳型とし、両端に30bp以上好ましくは40bp以上の欠失したい遺伝子、S.cerevisiaeの場合配列番号1に記載の遺伝子の配列を含んだPCR産物が得られるように設計したプライマーを用いPCR増幅を行う。PCR産物を精製し、真菌に導入後、マーカー遺伝子に対応した選択、his5であればhis−の培地で培養して、欠失株を得ることができる。

0064

また、C.albicansの欠失株は、配列番号3あるいは配列番号5に記載の塩基配列情報を基に、hisG−URA3−hisGカセットを用いた常法(Fonzi WA et al,Genetics 134:717−728,1993)により得られる。
2.被検試料がGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程に影響を及ぼすか否かを検定する方法

0065

被検試料が、GPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程を阻害するか否か、あるいはGPIアンカー蛋白質の真菌表層への発現を阻害するか否かは、(1).レポータ酵素を用いる方法、(2).真菌細胞壁の表層糖蛋白質と反応する抗体を用いる方法、(3).動物細胞に対する付着能により検定する方法、(4).真菌を光学顕微鏡あるいは電子顕微鏡で観察する方法により検定できる。

0066

以下に説明する(1)〜(4)の方法により、好ましくは(1)〜(4)の方法を組み合わせて用いることにより、被検試料がGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程を阻害する、あるいはGPIアンカー蛋白質の真菌表層への発現を阻害すると判断され、しかも本件発明に記載のDNAがコードする蛋白質を、真菌に過剰発現させることにより、その阻害の程度が減弱する、あるいは阻害が見られなくなる場合に、被検試料は、GPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程に影響を与えたと判断される。

0067

以下、(1)〜(4)の方法を説明する。
(1).レポータ酵素を用いる方法

0068

GPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程は、例えばGPIアンカー蛋白質を放射性同位元素で標識し、真菌細胞壁画分を分画後、GPIアンカー蛋白質に対する抗体による免疫沈降を行うといったトレーサー実験により定量することが可能である。また、より容易には、GPIアンカー蛋白質に共通して見られ、輸送のシグナルとして働いていると考えられるC末端配列を、測定の容易な酵素との融合蛋白質(レポータ酵素)として発現させ、真菌細胞壁画分を分画後、各画分の酵素活性を測定するレポータ系により定量することが可能である(Van Berkel MAA et al,FEBSLetters,349:135−138,1994)。以下にレポータ酵素を用いた方法について説明するが、これは本発明を限定するものではない。

0069

先ず、レポータ遺伝子を構築し真菌に導入する。レポータ遺伝子は、真菌で働くプロモータ配列続き、それぞれシグナル配列・レポータ酵素・GPIアンカー蛋白質C末端配列をコードするDNAを、reading frameを合わせてつなぎ合わせて構築する。プロモータ配列としては、例えばGAL10、ENO1のプロモータの配列等が挙げられる。シグナル配列としては、例えばα−ファクターインベルターゼリゾチームのシグナル配列等が挙げられる。レポータ酵素としては、例えばβラクタマーゼ・リゾチーム・アルカリホスファターゼβガラクトシダーゼ等が挙げられる。酵素活性は持たないが容易に検出が可能なGreen Fluorescence Protein(GFP)を用いても良い。GPIアンカー蛋白質C末端配列としては、例えばα−agglutininC末端配列・CWP2C末端配列等が挙げられる。また、構築したレポータ遺伝子を含むベクター中に、適当な選択マーカ、例えばLEU2、URA3等を挿入しておくことが好ましい。

0070

構築したレポータ遺伝子を適当な方法、例えば酢酸リチウム法(Gietz D et al,Nucl.AcidsRes.20:1425,1992)により真菌に導入し、必要であれば選択マーカに適した方法、LEU2であればLeu−の培地、URA3であればUra−の培地で培養し、DNAが導入された真菌を選択する。

0071

被検試料がGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程に影響を与えるか否かは、以下の方法により検定する。

0072

レポータ遺伝子を導入した真菌を、被検試料の存在下、適当な条件、例えば30℃で48時間培養する。培養後、培養上清を遠心分離し、培養上清画分のレポータ酵素の活性を測定する。残された菌体画分は、洗浄後、適当な方法例えばグルカナーゼで細胞壁グルカンを分解することにより、細胞壁成分を分離し、細胞壁画分及び細胞質画分のレポータ酵素の活性を測定する。なおアッセイを簡便に行うため、遠心分離後、菌体の洗浄は行わずに、菌体画分中に残る培養上清画分由来のレポータ酵素量を比例計算により求め、菌体画分のレポータ酵素量から差し引いて菌体画分中のレポータ酵素量とすることも許される。

0073

被検試料に、一細胞当たりの培養上清画分中のレポータ酵素活性を上昇させる、あるいは一細胞当たりの細胞壁画分中のレポータ酵素活性を低下させる活性が認められれば、該被検試料はGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程に影響を与えたと判断される。
(2).真菌細胞壁の表層糖蛋白質と反応する抗体を用いる方法

0074

被検試料がGPIアンカー蛋白質の真菌表層での発現に影響を与えるか否かは、真菌細胞壁中のGPIアンカー蛋白質を、該蛋白質と反応する抗体によって定量することにより検出が可能である。

0075

抗体としては、例えばGPIアンカー蛋白質例えばα−agglutinin・Cwp2p・Als1p等のアミノ酸配列より抗原決定基を予想して(ChenMHet al,J.Biol.Chem.,270:26168−26177,1995,Van Der Vaat JM et al,J.Bacteriol.,177:3104−3110,1995,HoyerLLet al Mol.Micro biol.,15:39−54,1995)、その領域のペプチドを合成し、抗原性のある物質例えば異種蛋白質等に結合させて、家兎等に免疫してポリクローナル抗体を、マウス等に免疫してモノクローナル抗体を得ることが可能である。また、好ましくは、Als1pペプチドに対する家兎ポリクローナル抗体が望ましい。

0076

また別法として真菌、好ましくはGPIアンカー蛋白質例えばα−agglutinin・Cwp2p・Als1p等を過剰発現させた真菌を、場合によっては更に部分精製したGPIアンカー蛋白質を、マウス等に免疫し、融合後得られたクローンを、その産生する抗体をELISA・Western blot解析等で選択することにより、GPIアンカー蛋白質に対するモノクローナル抗体を得ることが可能である。

0077

被検試料がGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程に影響を与え、細胞壁中のGPIアンカー由来蛋白質の量を減少させるか否かは、以下の方法により検定できる。

0078

真菌を、被検試料の存在下、適当な条件、例えば30℃、48時間培養する。培養した真菌を遠心により集菌し、菌体を好ましくはガラスビーズを用いて破砕する。洗浄した破砕菌体を、好ましくはSDSで抽出遠心後、沈殿を洗浄する。抽出後の破砕菌体を、グルカンを分解する酵素、好ましくはグルカナーゼで処理し、その遠心上清をGPIアンカー蛋白質サンプルとする。

0079

抗Als1pペプチド抗体を、96wellプレートに4℃、overnightでコーティングする。洗浄液好ましくは0.05% Tween 20含有PBS(PBST)で洗浄後、96wellプレートの非特異的吸着部位をブロックする試薬、好ましくはBSA・ゼラチン等の蛋白質、更に好ましくはブロックエースブロッキングする。再度洗浄液好ましくはPBSTで洗浄後、場合によっては適当に希釈したGPIアンカー蛋白質サンプルを加え、適当な時間例えば室温で2時間反応させる。洗浄液好ましくはPBSTで洗浄後、酵素標識したC.albicansに対する抗体、好ましくはHRP標識抗カンジダ抗体を、適当な時間例えば室温で2時間反応させる。標識の方法は酵素標識であっても、放射性同位元素による標識であっても許される。洗浄液好ましくはPBSTで洗浄後、標識に適した方法、酵素標識であれば基質溶液を加え、反応停止後490nmの吸光度を測定することにより、GPIアンカー蛋白質サンプル中のAls1p量を算出する。
(3).動物細胞に対する付着能により検定する方法

0080

被検試料がGPIアンカー蛋白質の真菌表層での発現に影響を与えるか否かは、真菌細胞壁中のGPIアンカー蛋白質の活性、好ましくは真菌の動物細胞への付着能等を測定することにより、検定が可能である。GPIアンカー蛋白質の活性としては、動物細胞への付着に関与するAls1p、Hwp1等の他に、matingに関与するα−agglutinin、酵母凝集に関与するFlo1p等が知られている。以下に、真菌の動物細胞への付着能により検定する方法について具体的に記載するが、本発明はこれにより限定されるものではない。

0081

真菌としては、細胞に対する付着能を有する真菌を使用し、好ましくは真菌はC.albicansであることが望ましい。哺乳類細胞としては真菌が接着する性質を有する細胞を使用し、好ましくは細胞は腸管上皮細胞であることが望ましい。哺乳類細胞を培養し、適当な方法例えばエタノール固定により固定する。そこへ被検試料と適当な時間、例えば30℃で48時間インキュベートした真菌を接種し、一定時間例えば30℃で1時間培養後、培養上清を除去しバッファーで洗浄して寒天培地、例えばサブローデキストロース寒天培地(Difco)を重層する。30℃一晩培養後、コロニー数カウントし、付着率を計算する。

0082

被検試料に、化合物処理を行わなかった真菌と比較して、細胞に付着することにより形成されたコロニー数を低下させる活性が認められれば、該被検試料はGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程に影響を与えたと判断される。
(4).真菌を電子顕微鏡あるいは光学顕微鏡で観察する方法

0083

被検試料がGPIアンカー蛋白質の真菌表層での発現に影響を与えるか否かは、真菌細胞壁の構造を電子顕微鏡により観察することにより検定が可能である。

0084

被検試料の存在下で、真菌例えばC.albicansを、一定時間例えば30℃で48時間培養し、透過型電子顕微鏡を用いて超微形態学的構造を観察する。ここで、透過型電子顕微鏡による観察は、例えば電子顕微鏡チャートマニュアル(医学出版センター)に記載の方法により行うことができる。透過型電子顕微鏡像で見られる、電子密度の高い菌体最外層の綿状線維構造は、GPIアンカー蛋白質を構成成分とする表層糖蛋白質層であると考えられ、既存の他の抗真菌剤では影響を受けない。無処置菌体と比較し、この電子密度の高い菌体最外層の綿状線維構造が、僅かな高電子密度の層を残して消失している場合は、該被検試料が、GPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程に影響を与えたと判断される。

0085

また透過型電子顕微鏡に併せ、光学顕微鏡下による観察で、真菌細胞が大きく膨化し出芽分裂)が阻害されている像が観察される場合、該被検試料が細胞壁に対して影響を与えていると判断される。
式(I)
(式中の記号は前記定義に同意義を意味する。)で表わされる本発明化合物は、これまでに知られている通常の有機化学反応などを利用して合成することができるが、例えば以下の方法で合成することができる。
一般製造方法(1)
(式中、Xはハロゲン基アシル基などの脱離基を表す。R3cは、R3aと同意義を示す。式中のその他の記号は前記定義と同意義を意味する。)
A1工程ライセルト(Reissert)化合物(V)を製造する反応である。Org.Synth.,VI,115(1988)、Heterocycles,36(11),2489(1993)、J.Chem.Soc.(C),666(1969)、またはJ.Heterocycl.Chem.,29(5),1165(1992)などの文献に記載の反応条件に基づいて製造することができる。用いる試薬としては具体的には、例えばベンゾイルクロリドシアン化カリウムの組み合わせの条件等があげられる。
A2工程アルキル化の工程である。化合物(V)と置換基を有するベンジルハライド誘導体や置換基を有するベンジルメタンスルフォナート誘導体などと塩基存在下反応させることにより化合物(VI)を製造することができる。塩基としては具体的には、例えば水素化ナトリウム水酸化ナトリウムなどを挙げることができる。
A3工程加水分解反応の工程である。化合物(VI)を塩基存在下、加水分解することにより化合物(I)を製造することができる。

0086

A法とは、A1工程、A2工程そしてA3工程を経由して化合物(I)を製造する方法である。
B1工程 化合物(V)から化合物(VII)への工程である。化合物(V)と置換基を有するベンズアルデヒドを塩基と相間移動触媒の存在下、反応させることにより化合物(VII)を製造することができる。例えば、塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。相間移動触媒としては、トリエチルベンジルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
B2工程アルコールからケトンへの酸化の工程である。アルコールからケトンへの酸化反応で一般に用いられる酸化剤、条件を用いることによりケトン体(VIII)を製造することができる。酸化剤としては具体的には、例えば二酸化マンガン二酸化クロムまたはベンゾキノンなどが挙げられる。
B3工程 ケトンからメチレンへの還元の工程である。ケトン体(VIII)からメチレン体(I)への還元反応で一般に用いられる還元剤の条件を用いることによりメチレン体(I)を製造することができる。例えば、還元剤としては、ヒドラジン水和物と水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウム、トリエチルシランボロントリフルオライドあるいはトリフルオロメタンスルフォン酸などが挙げられる。

0087

B法とは、A1工程、B1工程、B2工程そしてB3工程を経由して化合物(I)を製造する方法である。
C1工程水酸基のハロゲン化あるいはアシル化の工程である。化合物(VII)をハロゲン化剤あるいはアシル化剤を用いて化合物(IX)を製造することができる。ハロゲン化剤としては、例えば塩化チオニル濃塩酸三臭化リンなどがあげられる。また、アシル化剤としては、例えばアセチルクロリドなどの酸ハライド無水酢酸などの酸無水物などが挙げられる。
C2工程ハロゲン基あるいはアシル基の還元的脱離反応の工程である。化合物(IX)を触媒などを用いて水素化脱離することにより化合物(I)を製造することができる。

0088

例えば、触媒としては、パラジウム炭素などが挙げられる。

0089

C法とは、A1工程、B1工程、C1工程そしてC2工程を経由して化合物(I)を製造する方法である。
一般製造方法(2)

0090

一般式(I)で表わされる本発明化合物は、以下の方法でも合成することができる。
(式中、Xはハロゲン基、アシル基などの脱離基を表す。式中のその他の記号は前記定義と同意義を意味する。)
D1工程グリニャール反応とそれに続く酸加水分解反応の工程である。化合物(X)と置換基を有していてもよいフェニルグリニャール試薬を反応させ、続いて酸存在下加水分解することにより化合物(VIII)を製造することができる。
D2工程 B3工程と同様な条件により、ケトン体(VIII)からメチレン体(I)を製造することができる。
D法とは、D1工程とD2工程を経由して化合物(I)を製造する方法である。E1工程ケトンからアルコールへの還元反応の工程である。ケトンからアルコールへの還元反応で一般に用いられる還元剤、条件を用いて化合物(VIII)から化合物(VII)を製造することができる。用いる還元剤としては具体的には、例えば水素化ホウ素ナトリウム水素化アルミニウムリチウムなどが挙げられる。
E2工程 C1工程と同様な条件により、アルコール体(VII)からハロゲン化あるいはアシル化体(IX)を製造することができる。
E3工程 C2工程と同様な還元的脱離反応の条件で、化合物(IX)から化合物(I)を製造することができる。

0091

E法とは、D1工程、E1工程、E2工程そしてE3工程を経由して化合物(I)を製造する方法である。
一般製造方法(3)

0092

一般式(I)で表わされる本発明化合物は、以下の方法でも合成することができる。
(式中の記号は前記定義に同意義を意味する。)
F1工程塩素化反応の工程である。化合物(XI)を塩素化剤用いることにより化合物(XII)を製造することができる。塩素化剤としては、例えばオキシ塩化リン、塩化チオニルなどが挙げられる。
F2工程グリニャール試薬とのカップリング反応の工程である。Arch.Pharm,314,156(1981)などの文献に記載の反応条件に基づいて、化合物(XII)に置換基を有していても良いベンジルグリニャール試薬を触媒存在下反応させることにより化合物(I)を製造することができる。触媒としては、例えば、[1,1’−ビスジフェニルホスフィノフェロセンジクロロニッケル(II)などが挙げられる。

0093

F法とは、F1工程とF2工程を経由して化合物(I)を製造する方法である。
一般製造方法(4)

0094

本発明化合物、一般式(1)のうち、R1aとR2aが一緒になってベンゼン環、ピリジン環、ピロール環、チオフェン環、フラン環、シクロヘキサン環、またはシクロペンタン環などの縮合環を形成する場合、以下の方法で合成することができる。
(式中の記号は前記定義に同意義を意味する。)

0095

製造方法の例としてイソキノリン環を形成する場合の製造方法を示す。
G1工程縮合反応とそれに続く還元反応の工程である。置換基を有していてもよいベンズアルデヒド誘導体(XIII)とニトロメタンとの縮合反応後、ニトロ基の還元を行うことにより化合物(XIV)を製造することができる。例えば、ニトロ基の還元に用いられる試薬としては、パラジウム−炭素とギ酸アンモニウム、水素化アルミニウムリチウムなどの組み合わせが挙げられる。
G2工程アミド結合形成反応である。化合物(XIV)と置換基を有していても良いフェニル酢酸クロリドをアミド結合生成反応に用いるカップリング試薬を用いることにより化合物(XV)を製造することができる。例えば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドとN−ヒドロキシスクシンイミド、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドとN−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1,1’−カルボニルジイミダゾールなどが挙げられる。
G3工程環化反応の工程である。化合物(XV)をOrganic Reaction,6,74(1951)、J.Hetetocyclic Chem.,30,1581(1993)などの文献に記載の反応条件に基づいて、製造することができる。例えば、試薬としてはオキシ塩化リン、ポリリン酸などが挙げられる。

0096

G法とは、G1工程、G2工程そしてG3工程を経由して化合物(I)を製造する方法である。
一般製造方法(5−1)

0097

前記の一般製造方法で合成した化合物(I)のR3a、R4aの置換基変換(5−1)アミノ基、アミド基スルホンアミド基等への置換基の変換
(式中の記号は前記定義に同意義を意味する。)
H1工程ニトロ基の還元反応である。化合物(XVI)を一般的に利用されるニトロ基の還元法で還元することにより化合物(XVII)を製造することができる。例えば、ニトロ基の還元法としては、パラジウム−炭素、水酸化パラジウムよる接触水素化還元、鉄−塩化アンモニウム、鉄−塩酸、鉄−酢酸などによる還元が挙げられる。
H2工程アシル化あるいはスルフォニル化反応の工程である。化合物(XVII)を酸クロリドあるいは酸無水物を用いることにより化合物(XVIII)を製造することができる。

0098

H法とは、H1工程とH2工程を経由して化合物(XVIII)を製造する方法である。
(式中の記号は前記定義に同意義を意味する。)
I1工程還元的アミノ化反応の工程である。化合物(XIX)と置換基を有していても良いアルデヒドをJ.Am.Chem.Soc.,93,2897(1971)、Comprehensive Organic Synthese,8,25(1991)、Tetrahedron,40,1783(1984)そしてTetrahedron,41,5307(1985)などの文献に記載の反応条件に基づいて、化合物(XX)を製造することができる。例えば、還元的アミノ化試薬としては、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムシアン水素ホウナトリウムボラン−ピリジン錯体、パラジウム−炭素/水素等が挙げられる。
I2工程アシル化、スルフォニル化あるいは還元的アミノ化反応の工程である。化合物(XX)を酸クロリドあるいは酸無水物を用いることにより化合物(XXIa)あるいは化合物(XXIb)を製造することができる。または、還元的アミノ化反応をI1工程と同様に行うことにより化合物(XXIc)を製造することができる。
I法とは、I1工程とI2工程を経由することにより化合物(XXIa)、化合物(XXIb)あるいは化合物(XXIc)を製造する方法である。
一般製造方法(5−2)

0099

前記の一般製造方法で合成した化合物(I)のR3a、R4aの置換基変換(5−2)水酸基、アルコキシ基等への置換基の変換
(式中の記号は前記定義に同意義を意味する。)
J1工程脱メチル化反応で、Bull.Chem.Soc,Jpn.,44,1986(1971)、Org.Synth.,Collect.Vol.V,412(1073)、J.Am.Chem.Soc.,78,1380(1956)、またはJ.Org.Chem.,42,2761(1977)などの文献に記載の反応条件に基づいて、化合物(XXII)から化合物(XXIII)を製造することができる。例えば、脱メチル化反応に使用される試薬としては、47%臭化水素酸水溶液、ボロントリブロミドピリジン塩酸塩そしてヨードトリメチルシランなどが挙げられる。
J2工程アルキル化反応の工程である。化合物(XXIII)を塩基存在下置換基されていても良いアルキルハライドあるいは置換基されていてもよいアルキルメタンスルフォネートなどと反応させることにより化合物(XXIV)を製造することができる。

0100

J法とは、J1工程とJ2工程を経由して化合物(XXIV)を製造する方法である。
一般製造方法(5−3)

0101

前記の一般製造方法で合成した化合物(I)のR3a、R4aの置換基変換(5−3)ビニレン基またはエチニレン基、アルキル基等への置換基の変換
(式中の記号は前記定義に同意義を意味する。)
K1工程トリフラート化反応の工程である。化合物(XXIII)を塩基存在下トリフルオロメタンスルフォン酸無水物と反応させることにより化合物(XXV)を製造することができる。
K2工程アルキンとのカップリング反応の工程である。化合物(XXV)とアルキン誘導体をパラジウムのホスフィン錯体ヨウ化銅そして塩基存在下、カップリングすることにより化合物(XXVI)を製造することができる。例えば、パラジウムのホスフィン錯体を系中で生成させる試薬としては、パラジウム−炭素とトリフェニルホスフィンテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)とトリフェニルホスフィン、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)とトリ(o−トリルホスフィン、酢酸パラジウム(II)と1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセンなどが挙げられる。塩基としては、トリエチルアミンピペリジン、ピリジン、炭酸カリウムなどが挙げられる。反応により塩化リチウムを使用することがある。K3工程不飽和炭化水素の還元反応の工程である。化合物(XXVI)を触媒を用いた接触水素化還元などにより化合物(XXVIIa)あるいは化合物(XXVIIb)を製造する方法である。例えば、触媒として用いられるものとしてはパラジウム−炭素、水酸化パラジウム、酸化白金、パラジウム−炭素−炭酸カルシウムなどが挙げられる。
(式中の記号は前記定義に同意義を意味する。)
L1工程アルケンとのカップリング反応(ヘック(Heck)反応)の工程である。J.Org.Chem.,37,2320(1972)、Org.Reactions.,27,345(1982)、Comprehensive Organic Synthesis,Vol.4,833(1991)、Palladium Reagents and Catalysts,125(1995)、Chem.Commun.,1287(1984)、Tetrahedron Lett,26,2667(1985)そしてTetrahedron Lett,31,2463(1990)などの文献に記載の反応条件に基づいて、触媒(パラジウム錯体配位子など)を用いて、化合物(XXVIII)から化合物(XXVIIa)を製造することができる。この反応に用いる触媒(パラジウム錯体と配位子)の組み合わせとしては、例えば酢酸パラジウム(II)と1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン、酢酸パラジウム(II)とトリ(o−トリル)フォスフィンなどが挙げられる。用いられる3級塩基としてはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンそして1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンなどが挙げられる。化合物(XXVIII)は脱離基を意味し、例えばハロゲン基、トリフルオロメタンスルフォニルオキシ基などを挙げることができる。
L2工程 K3工程と同様な不飽和炭化水素の還元反応の条件により、化合物(XXVIIa)から化合物(XXVIIb)を製造することができる。

0102

L法とは、L1工程により化合物(XXVIIa)、続いてL2工程により化合物(XXVIIb)を製造する方法である。

0103

本発明にかかる前記式(I)で表わされる化合物について得られる種々の異性体は、通常の分離手段(例えば再結晶クロマトグラフィー等)を用いることにより精製し、単離することができる。

0104

本発明にかかる化合物もしくはその塩またはそれらの水和物は、それ自体を哺乳動物(好ましくはヒト)に投与することもできるが、慣用されている方法により錠剤散剤細粒剤顆粒剤被覆錠剤カプセル剤シロップ剤トローチ剤吸入剤坐剤注射剤軟膏剤眼軟膏剤点眼剤点鼻剤点耳剤パップ剤ローション剤等として製剤化して投与することもできる。製剤化には通常用いられる製剤化助剤(例えば賦形剤結合剤滑沢剤着色剤矯味矯臭剤や、および必要により安定化剤乳化剤吸収促進剤界面活性剤、pH調製剤防腐剤抗酸化剤など)を使用することができ、一般に医薬品製剤原料として用いられる成分を配合して常法により製剤化される。例えば経口製剤を製造するには、本発明にかかる化合物またはその薬理学的に許容される塩と賦形剤、さらに必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤などを加えた後、常法により散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、被覆錠剤、カプセル剤等とする。これらの成分としては例えば、大豆油牛脂合成グリセライド等の動植物油流動パラフィンスクワラン固形パラフィン等の炭化水素ミリスチン酸オクチルドデシルミリスチン酸イソプロピル等のエステル油セトステアリルアルコールベヘニルアルコール等の高級アルコールシリコン樹脂シリコン油ポリオキシエチレン脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステルグリセリン脂肪酸エステルポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルポリオキシエチレン硬化ひまし油ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー等の界面活性剤;ヒドロキシエチルセルロースポリアクリル酸カルボキシビニルポリマーポリエチレングリコールポリビニルピロリドンメチルセルロースなどの水溶性高分子;エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコールグリセリンプロピレングリコールジプロピレングリコールソルビトールなどの多価アルコールグルコースショ糖などの糖;無水ケイ酸ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸アルミニウムなどの無機粉体精製水などがあげられる。賦形剤としては、例えば乳糖コーンスターチ白糖ブドウ糖マンニトールソルビット結晶セルロース二酸化ケイ素などが、結合剤としては、例えばポリビニルアルコールポリビニルエーテル、メチルセルロース、エチルセルロースアラビアゴムトラガント、ゼラチン、シェラックヒドロキシプロピルメチルセルロースヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリプロピレングリコールポリオキシエチレンブロックポリマーメグルミンなどが、崩壊剤としては、例えば澱粉寒天、ゼラチン末、結晶セルロース、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウムクエン酸カルシウムデキストリンペクチンカルボキシメチルセルロースカルシウム等が、滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウムタルク、ポリエチレングリコール、シリカ硬化植物油等が、着色剤としては医薬品に添加することが許可されているものが、矯味矯臭剤としては、ココア末ハッカ脳芳香散、ハッカ油竜脳桂皮末等が用いられる。これらの錠剤・顆粒剤には糖衣、その他必要により適宜コーティングすることはもちろん差支えない。また、シロップ剤や注射用製剤等の液剤を製造する際には、本発明にかかる化合物またはその薬理学的に許容される塩にpH調整剤溶解剤等張化剤などと、必要に応じて溶解補助剤、安定化剤などを加えて、常法により製剤化する。外用剤を製造する際の方法は限定されず、常法により製造することができる。すなわち製剤化にあたり使用する基剤原料としては、医薬品、医薬部外品化粧品等に通常使用される各種原料を用いることが可能である。使用する基剤原料として具体的には、例えば動植物油、鉱物油、エステル油、ワックス類、高級アルコール類、脂肪酸類、シリコン油、界面活性剤、リン脂質類アルコール類多価アルコール類、水溶性高分子類、粘土鉱物類、精製水などの原料が挙げられ、さらに必要に応じ、pH調整剤、抗酸化剤、キレート剤防腐防黴剤着色料香料などを添加することができるが、本発明にかかる外用剤の基剤原料はこれらに限定されない。また必要に応じて分化誘導作用を有する成分、血流促進剤殺菌剤消炎剤細胞賦活剤ビタミン類、アミノ酸、保湿剤角質溶解剤等の成分を配合することもできる。なお上記基剤原料の添加量は、通常外用剤の製造にあたり設定される濃度になる量である。

0105

本発明にかかる化合物もしくはその塩またはそれらの水和物を投与する場合、その形態は特に限定されず、通常用いられる方法により経口投与でも非経口投与でもよい。例えば錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、トローチ剤、吸入剤、坐剤、注射剤、軟膏剤、眼軟膏剤、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、パップ剤、ローション剤などの剤として製剤化し、投与することができる。本発明にかかる医薬の投与量は、症状の程度、年齢性別、体重、投与形態・塩の種類、疾患の具体的な種類等に応じて適宜選ぶことができる。

0106

本発明にかかる抗真菌剤は、患者に対して治効量投与される。ここで「治効量」とは、意図される薬理学的結果を生じさせ、処置されるべき患者の症状を回復または軽減するために有効な薬剤の量である。投与量は、患者の体重、疾患の種類、症状の程度、患者の年齢、性差、薬剤に対する感受性差などにより著しく異なるが、通常成人として1日あたり、約0.03−1000mg、好ましくは0.1−500mg、さらに好ましくは0.1−100mgを1日1−数回、または数日に1−数回に分けて投与する。注射剤の場合は、通常約1μg/kg−3000μg/kgであり、好ましくは約3μg/kg−1000μg/kgである。
[実施例A]

発明を実施するための最良の形態

0107

以下の実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を制限するものではない。
実施例A1レポータ遺伝子の構築とS.cerevisiaeへの導入
(1).リゾチームをレポータ酵素とするレポータ遺伝子の構築

0108

ENO1プロモーター+分泌シグナル+リゾチーム遺伝子を含むプラスミドpESH(Ichikawa K et al,Biosci.Biotech.Biochem.,57(10),1686−1690,1993)を鋳型に、配列番号8及び配列番号9に記載のオリゴヌクレオチドをプライマーとして、プロモータ配列を含むリゾチーム遺伝子をPCRにより増幅し、pCR−ScriptSK(+)のSalI−EcoRIsiteにサブクローニングした(a)。また、S.cerevisiae染色体DNAを鋳型に、配列番号10及び配列番号11に記載のオリゴヌクレオチドをプライマーとしてCWP2遺伝子をPCR増幅し、pUC19のEcoRI−HindIII siteにサブクローニングした(b)。同様に、pYES2(INVITROGEN)を鋳型に、配列番号12及び配列番号13に記載のオリゴヌクレオチドをプライマーとしてしてCYC1ターミネーターをPCR増幅し、pUC19の新たに導入したNotI−KpnI siteサブクローニングした(c)。

0109

次に、pESHのSalI−HindIII切断部分にSalI−EcoRIで切り出したリゾチーム遺伝子(a)およびEcoRI−HindIIIで切り出したCWP2遺伝子(b)を挿入した。最後に、ENO1プロモーター+分泌シグナル+リゾチーム遺伝子+CWP2遺伝子を含む遺伝子をBamHI−HindIIIで切り出し、インテグレーション用ベクターpRS306(Sikorski RS et al,Genetics.122(1):19−27,1989)に挿入後、HindIII−KpnI切断部分にHindIII−KpnIで切り出したCYC1ターミネーター(c)を挿入し、pRLW63Tを作製した。
(2).セファロスポリナーゼをレポータ酵素とするレポータ遺伝子の構築

0110

上述のpESHを鋳型にして、ENO1プロモーターC末+分泌シグナル部分(d)を鋳型にし、配列番号14及び配列番号15に記載のオリゴヌクレオチドをプライマーとして、プロモータ配列・分泌シグナル部分を含むDNAをPCRにより増幅し、pUC19の新たに導入したBamHI−NotI siteににサブクローニングした(d)。また、Citrobacter freundii染色体DNAを鋳型にし、配列番号16及び配列番号17に記載のオリゴヌクレオチドをプライマーとして、セファロスポリナーゼ遺伝子をPCR増幅し、pUC19の新たに導入したNspV−XbaI siteにサブクローニングした(e)。同様にS.cerevisiae染色体DNAを鋳型にし、配列番号18及び配列番号19に記載のオリゴヌクレオチドをプライマーとして、CWP2遺伝子PCR増幅し、pUC19のXbaI−HindIII siteにサブクローニングした(f)。

0111

(d)を挿入したプラスミドのBamHI−SalI切断部分にpESHのBamHI−SalI断片を挿入し、ENO1プロモーター全長+分泌シグナル部分を作製後、NspV−HindIII切断部分にNspV−XbaIで切り出したセファロスポリナーゼ遺伝子およびXbaI−HindIIIで切り出したCWP2遺伝子を挿入した。次いで、EcoRI−HindIIIで切り出し、上述のpRS306に挿入後、HindIII−KpnI切断部分にCYC1ターミネーターを挿入して、pRCW63Tを作製した。
(3).レポータ遺伝子のS.cerevisiaeへの導入

0112

S.cerevisiae G2−10株を、10mlのYPD培地にて30℃で振とう培養し、対数増殖後期(2〜5x107 cells/ml)の時点で集菌した。滅菌水で洗浄後、YEASTMAKERTM Yeast Transformation System(Clontech)を用いた酢酸リチウム法(YEASTMAKERTM Yeast Transformation System User Manualに記載)によって上述したpRLW63TおよびをpRCW63Tを導入した。pRLW63TはEcoRVで、pRCW63TはApaIでURA3遺伝子を切断したものを用いた。SD(Ura−)培地で30℃、3日間培養後、増殖したコロニーをYPD培地で培養した。

0113

リゾチームおよびセファロスポリナーゼ活性の局在を確認したところ、両活性共に主として細胞壁に局在し、CWP2のC端配列が細胞壁への輸送シグナルとして働いていることが確認された。
実施例A2 S.cerevisiaeレポータ系による薬剤のスクリーニング

0114

リゾチームと比較して、セファロスポリナーゼの方が酵素反応感度が良いことから、化合物のスクリーニングには、pRCW63Tを導入したS.cerevisiae(S.cerevisiae CW63株)を用いた。

0115

PD液体培地に30℃、48時間静置培養後、YPD液体培地で100倍希釈した菌液(3〜5x105 cells/ml)75μl/wellを、被検試料希釈液25μl/wellが入ったV底96wellプレートに接種し、30℃で48時間静置培養した。プレートを遠心後、上清25μlを96well平底プレートにサンプリングし、培養上清画分とした。

0116

沈殿した菌を懸濁し、2.4Mソルビトールで調整したザイモリエース(生化学工業)溶液75μl/wellを加え、30℃、1時間作用させた。プレートを遠心後、上清10μlを96well平底プレートにサンプリングし、15μlのリン酸バッファーを加え、細胞壁画分とした。

0117

プールしたサンプルに200μMニトロセフィン溶液を加え、一定時間後にクエン酸バッファーで反応停止後、490nmの吸光度を測定することにより、培地および細胞壁画分中のセファロスポリナーゼ活性を測定した。

0118

また、被検試料存在下での菌の増殖は、肉眼による観察で判定した。

0119

図2には、前記式(Ia)に記載の化合物の存在下では、0.39〜1.56μg/mlの濃度で培養上清画分中のセファロスポリナーゼ活性が上昇し、細胞壁画分中の活性が低下することを示した。この様に、培養上清画分中のセファロスポリナーゼ活性を上昇させ、かつ細胞壁画分中のセファロスポリナーゼ活性を減少させる化合物を、GPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程を阻害する化合物とした。
実施例A3カンジダの動物細胞への付着を指標とした薬剤のスクリーニング

0120

6穴マルチウェルプレートの各穴に、10%牛胎児血清および2mMグルタミンを含むD−MEM培地(日水製薬)で1x105個/mlに調整したIEC−18細胞を、3mlずつ分注した。該プレートを炭酸ガスインキュベータ内で37℃、3日間培養後、培養上清を除去し、エタノール固定した。

0121

各濃度の被検試料を含有したサブロー・デキストロース液体培地で30℃・48時間培養したC.albicansを4x102個/mlに調整し、固定したIEC−18細胞を培養したプレートの各穴に、1ml接種した。30℃・1時間培養後、培養上清を除去し、PBSで洗浄後、サブロー・デキストロース寒天培地(Difco)を2ml重層した。30℃、一夜培養後、増殖してきたコロニー数(CFU)をカウントし、付着率を算出した。

0122

図3には前記式(Ia)に記載の化合物で、増殖抑制の見られない1.56μg/mlの濃度でも、C.albicansの動物細胞への付着が半分程度にまで抑制されたことを示した。処理しないC.albicansと比較して、細胞に付着したCFUを減少させた被検試料を、C.albicansの動物細胞への付着を抑制する化合物とした。
実施例A4ELISAによるGPIアンカー蛋白質の定量値を指標とした薬剤のスクリーニング
(1).抗Als1pペプチド抗体の作製

0123

配列番号20に記載の合成ペプチドをKLHコンジュゲートし、家兎に免疫した。得られた抗血清アフィニティ精製し、IgG画分を抗Als1pペプチド抗体とした。
(2).抗Als1pペプチド抗体を用いたELISAによる薬剤のスクリーニング

0124

C.albicansを、各濃度の被検薬剤を含有したサブロー・デキストロース液体培地中(5ml)で30℃・48時間培養し、遠心による集菌、洗浄後、300μlのトリス塩酸バッファーに懸濁した。懸濁した菌体を、ガラスビーズを入れたマイクロチューブに移し、1分間の攪拌、1分間の氷冷を10回繰り返すことにより破砕した。洗浄した破砕菌体を2%SDSで95℃・10分間抽出し、遠心後、沈殿をリン酸バッファーで5回洗浄した。その沈殿に5μg/mlのザイモリエース溶液0.5mlを加え37℃・1時間反応後、その遠心上清をGPIアンカー蛋白質サンプルとした。

0125

50μlの抗Als1pペプチド抗体(40μg/ml)を、96wellプレートに4℃・overnightコーティングした。0.05%Tween20含有PBS(PBST)で5回洗浄後、25%ブロックエースで室温、2時間ブロッキングした。PBSTで3回洗浄後、2倍階段希釈したGPIアンカー蛋白質サンプル50μlを室温、2時間反応させた。PBSTで5回洗浄後、1000倍希釈したHRP標識抗カンジダ抗体(ViroStat)100μlを室温、2時間反応させ、PBSTで5回洗浄後、基質溶液75μlを加えた。反応停止後、490nmの吸光度を測定した。

0126

図4には、前記式(Ia)に記載の化合物の存在下では、0.1〜0.39μg/mlの濃度で、培養上清画分中のAls1p抗原量が上昇し、細胞壁画分中の抗原量が低下していることを示した。この様に、化合物で処理しないC.albicansと比較して、ELISAで定量した培養上清画分中のAls1p量細を上昇させ、あるいは胞壁画分中のAls1p量を減少させた化合物を、C.albicansのGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程を阻害する化合物とした。
実施例A5被検試料の存在下で培養したC.albicans細胞壁の電子顕微鏡による観察

0127

各濃度の被検薬剤を含有したサブロー・デキストロース液体培地中(5ml)で30℃・48時間培養後、遠心、集菌したC.albicansを過マンガン酸カリ固定法により固定し、透過型電子顕微鏡像を観察した。

0128

菌体最外層に電子密度の高い綿状線維構造が観察され、GPIアンカー蛋白質を構成成分とする表層糖蛋白質層であると考えらた。この綿状線維構造は既存の他の抗真菌剤では影響を受けなかった。

0129

前記式(Ia)に記載の化合物の存在下で培養したC.albicansは、無処置菌体と比較し、電子密度の高い菌体最外層の綿状線維構造が、僅かな高電子密度の層を残して消失していた。この様に、電子密度の高い菌体最外層の綿状線維構造が消失している場合に、被検試料をGPIアンカー蛋白質の細胞壁への輸送過程に影響を与える化合物とした。
実施例A6 S.cerevisiaeの前記式(Ia)に記載の化合物に対する耐性遺伝子のスクリーニング

0130

S.cerevisiae遺伝子のプラスミドライブラリーは、ATCC(Information for ATCC Number:37323)から入手した。

0131

S.cerevisiae G2−10株を、10mlのYPD培地にて30℃で振とう培養し、対数増殖後期(1〜2x107cells/ml)の時点で集菌した。滅菌水で洗浄後、YEASTMAKERTM Yeast Transformation System(Clontech)を用いた酢酸リチウム法(YEASTMAKERTM Yeast Transformation System User Manualに記載)によって、S.cerevisiae遺伝子のプラスミドライブラリーを導入し、SD(Leu−)プレート上にに撒いて、約80000個のコロニーを得た。コロニーを回収・希釈し、前記式(Ia)に記載の化合物を1.56μg/ml及び3.125μg/mlの濃度で含むSD(Leu−)プレートに、プレート当たり57万コロニーになるように撒いた。その後、37℃で72時間インキュベートして耐性クローンを獲得した。

0132

27個のクローンをピックアップし、METHODS IN ENZYMOLOGY,Vol.194:169−182(1991)に記載の方法によりプラスミドを回収して、インサートを解析したところ、27個全てが同一のフラグメントを含んでいた。

0133

ABI377 system(PE apllied Biosystems社製)を用いて塩基配列を決定した結果、配列番号1に記載のDNAが、前記式(Ia)に記載の化合物に対する耐性を付与するDNAであることが明らかとなりGWT1と命名した。
実施例A7 S.cerevisiae GWT1遺伝子の、C.albicansホモログのサザンブロット解析

0134

25μgのC.albicansゲノムDNAを、EcoRI(TaKaRa)、HindIII(TaKaRa)、BamHI(TOYOBO)、PstI(New England Biolabs)(2種類の酵素の組み合わせも含む)で16時間処理後、エタノール沈殿により濃縮し、25μlの滅菌水に溶解してサンプルとした。制限酵素消化した25μgのgenome DNAを、0.75%アガロースゲル電気泳動法により分離し、ナイロンメンブレン(GeneScreenPLUS/NEN)へトランスファーした。

0135

プローブは、配列番号1に記載の約1.5kbDNAフラグメント20ngを、ランダムプライマー法によりalpha33P−dCTPでラベルし、GeneQuantカラム(Amersham−Pharmacia)を用いて精製し作製した。

0136

ハイブリダイゼーションは、メンブレンを、10mlのPerfectHybTM(TOYOBO)溶液に浸し65℃で1時間プレインキュベーションをおこなった後、ラベルした上記プローブを添加し、65℃で更に2.5時間インキュベーションした。洗浄は、1).2xSSC,0.05% SDS溶液:25℃5分、2).2xSSC,0.05% SDS溶液:25℃15分、3).0.1xSSC,0.1% SDS溶液50℃20分で行った。洗浄後のメンブレンをサランラップ包み、Imaging Plate(FUJI)と室温で12時間接触させ、Imaging Plateに転写されたイメージをBAS2000(FUJI)を用いて取り込み、画像解析をおこなった。

0137

その結果、EcoRIで6.5kb、HindIIIで4.0kb、EcoRI−HindIIIで2.0kb、EcoRI−PstIで2.5kbの単一のバンドが観察され(図5)、C.albicansの前記式(Ia)に記載の化合物に対する耐性遺伝子のホモログは、単一の遺伝子として存在することが予想された。
実施例A8 C.albicansの前記式(Ia)に記載の化合物に対する耐性遺伝子のスクリーニング

0138

C.albicansのゲノムライブラリーは、Navaro−Garcia F et al,Mol.Cell.Biol.,15:2197−2206,1995に記載の方法により作製した。具体的には、C.albicansのゲノムDNAをSau3AI部分消化した後、3〜5kb前後のDNAフラグメントを回収し、YEp352シャトルベクターのBamHIサイトに挿入した。

0139

S.cerevisiae G2−10株を、10mlのYPD培地にて30℃で振とう培養し、対数増殖後期(2〜5x107cells/ml)の時点で集菌した。滅菌水で洗浄後、YEASTMAKERTM Yeast Transformation System(Clontech)を用いた酢酸リチウム法(YEASTMAKERTM Yeast Transformation System User Manualに記載)によって、C.albicansのゲノムライブラリーを導入し、SD(Ura−)プレート上にに撒いて、約25000個のコロニーを得た。コロニーを回収・希釈し、前記式(Ia)に記載の化合物を1.56μg/mlの濃度で含むSDプレートに、プレート当たり50万コロニーになるように撒いた。その後、30℃で6時間、37℃へ移して66時間インキュベートして耐性クローンを獲得した。

0140

30個のクローンをピックアップし、METHODS IN ENZYMOLOGY,Vol.194:169−182(1991)に記載の方法によりプラスミドを回収して、インサートを解析したところ、30個のうち28個が同一のフラグメントを含んでいた。

0141

ABI377 system(PE apllied Biosystems社製)を用いて、塩基配列を決定した結果、配列番号3に記載のDNAが、前記式(Ia)に記載の化合物に対する耐性を付与するDNAであることが明らかとなった。
実施例A9 C.albicans臨床分離株からの前記式(Ia)に記載の化合物に対する耐性遺伝子ホモログのクローニング

0142

発明者らが保存するC.albicans臨床分離株より精製した、ゲノムDNAを鋳型とし、配列番号21及び配列番号22をプライマーとしてPCRによる増幅を行った。独立した3本のPCRサンプルから、いずれも約1.6kbのDNAフラグメントが増幅され、増幅されたフラグメントを精製し、pT7−Blueベクター(Novagen)にサブクローニングして塩基配列を決定したところ、配列番号5に示すDNA配列が見いだされた。実施例A7に記載のDNA(配列番号3)との間で3箇所の配列が異なっていた。

0143

また、Stanford大のsequenceセンター(http://sequence−www.stanford.edu/)で決定されたC.albicans遺伝子塩基配列中にも、実施例A7に記載のDNAのホモログが見出され(配列番号7)、実施例A7に記載のDNA(配列番号3)との間で4箇所の配列が異なっていた。
実施例A10 GWT1遺伝子産物を過剰発現したS.cerevisiaeの作製

0144

実施例A6で得られた前記式(Ia)に記載の化合物に対する耐性クローンより精製したプラスミドを鋳型とし、配列番号23及び配列番号24をプライマーとして、PCR増幅を行った。PvuIIで切断したPCR産物を、実施例A1で作製したpRLW63TのSalI−HindIII切断部分に挿入した。BamHI−KpnIでインサート全体を切り出し、pRS304(Sikorski RS et al,Genetics.122(1):19−27,1989)のMCSに挿入し、インテグレーション用ベクターを作製した。

0145

セファロスポリナーゼ遺伝子ををレポータ遺伝子として持つ、S.cerevisiae CW63株を実施例A1に記載の方法で培養し、インテグレーション用ベクターのTRP1をEcoRVで切断後、実施例A1に記載の方法で形質転換した。SD(Trp−)培地で30℃、3日間培養することによりGWT1過剰発現株を得た(S.cerevisiae CW63/GWT1株)。

0146

GWT1過剰発現株は、前記式(Ia)に記載の化合物に対して耐性を示す以外に、野生株との差異は見られず、他の抗真菌剤シクロヘキシミドベノミルアンホテリシンBに対して感受性であった。
実施例A11 GWT1遺伝子を欠失したS.cerevisiaeの作製

0147

S.pombeのhis5遺伝子(Longtine MS et al,Yeast,14:953−961,1998)を鋳型とし、配列番号25及び配列番号26をプライマーとして、両端にGWT1配列を含むhis5カセットをPCRで増幅した。

0148

S.cerevisiae G2−10を実施例A1に記載の方法で培養、集菌し、上述のPCR産物を実施例A1に記載の方法で形質転換した。SD(His−)培地で30℃、5〜7日間培養することによりGWT1欠失株を得た。

0149

GWT1欠失株は生育が非常に遅いものの、その生育は前記式(Ia)に記載の化合物の影響を受けず、GWT1遺伝子産物が該化合物の標的であることが示唆された。また、GWT1欠失株は、高温で生育できない、細胞が膨化しているといった特徴を示し、透過型電子顕微鏡による観察では、電子密度の高い菌体最外層の綿状線維構造が、消失していた。
実施例A12 GWT1遺伝子産物を過剰発現したS.cerevisiaeにおける前記式(Ia)に記載の化合物の活性

0150

S.cerevisiae CW63株及びGWT1遺伝子を導入したS.cerevisiae CW63/GWT1を用い、実施例A2に記載した方法に準じた方法で、前記式(Ia)に記載の化合物の活性を検討した。

0151

その結果、S.cerevisiae CW63株では、培養上清画分中のセファロスポリナーゼ活性が上昇し、細胞壁画分中の活性が低下している前記式(Ia)に記載の化合物濃度(0.39〜1.56μg/ml)でも、S.cerevisiae CW63/GWT1株では影響が見られず、またS.cerevisiae CW63株では増殖が抑制される前記式(Ia)に記載の化合物濃度(>3.13μg/ml)でも、S.cerevisiae CW63/GWT1株では増殖抑制が見られなかった(図6)。
実施例A13 (4−ブチルフェニル)(1−イソキノリル)ケトンの合成

0152

窒素雰囲気下、マグネシウム338mg(13.9ミリモル)とテトラヒドロフラン6.5mlの混合溶液に、1−ブロモ−4−ブチルベンゼン2.29ml(13.0ミリモル)と開始剤として触媒量の1,2−ジブロモエタンを加え、10分間還流撹拌した。この溶液を0℃まで冷却し、1−イソキノリンカルボニトリル1.0g(6.49ミリモル)のテトラヒドロフラン溶液を加え、さらに室温で1時間、70℃で3時間撹拌した。その後、再度0℃に冷却し、濃塩酸2.56mlそしてメタノール11mlを加えた後、2時間加熱還流した。濃縮後残渣を5規定水酸化ナトリウムとトルエンに溶解し、セライト濾過した。濾液トルエン層分配し、水洗硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物1.72gを得た。

0153

1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):0.93(3H,t),1.32−1.43(2H,m),1.58−1.66(2H,m),2.68(2H,t),7.28(2H,d),7.61(1H,td),7.74(1H,td),7.80(1H,d),7.87(2H,d),7.92(1H,d),8.20(1H,d),8.60(1H,d)
実施例A14 前記式(Ia)に記載の化合物{1−(4−ブチルベンジル)イソキノリン}の合成

0154

実施例A13の化合物1.72g(5.95ミリモル)、ヒドラジン1水和物836mg(16.7ミリモル)そして水酸化カリウム769mg(13.7ミリモル)をジエチレングリコール8.5mlに加え、80℃で1時間、160℃で3時間半そして200℃で1時間撹拌した。室温まで冷却後、氷水を加え酢酸エチルで抽出した。これを水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、前記式(Ia)に記載の化合物を914mgを得た。

0155

1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):0.89(3H,t),1.26−1.36(2H,m),1.50−1.59(2H,m),2.53(2H,t),4.64(2H,s),7.06(2H,d),7.19(2H,d),7.53(1H,td),7.56(1H,d),7.64(1H,td),7.81(1H,d),8.18(1H,dd,),8.50(1H,d)
実施例A15 前記式(Ia)に記載の化合物{1−(4−ブチルベンジル)イソキノリン}の製造方法の別法

0156

60%水素化ナトリウム16mg(0.40ミリモル)のジメチルホルムアミド(1.8ml)溶液に窒素雰囲気下−16℃で、Org.Synth.,VI,115(1988)の文献に基づいて合成した1−シアノ−2−ベンゾイル−1,2−ジヒドロイソキノリン100mg(0.38ミリモル)と4−n−ブチルベンジルクロリド70mg(0.38ミリモル)のジメチルホルムアミド(3.6ml)溶液を滴下し、さらに室温で30分間撹拌した。水を加え、濃縮し、残渣にトルエンと水を加えた。トルエン層を水洗後、炭酸カリウムで乾燥後、濃縮した。残渣のエタノール(1.6ml)溶液に50%水酸化ナトリウム水溶液(0.63ml)を加え、2時間加熱還流した。濃縮後、トルエンと水を加えた。トルエン層を水洗後、炭酸カルシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、前記式(Ia)に記載の化合物18mgを得た。
実施例A16 S.cereviciae GWT1遺伝子の、C.albicansホモログのクローニング

0157

HindIII(TaKaRa)で16時間処理した25μgのC.albicansゲノムDNAを、0.75%アガロースゲル電気泳動法により分離し、約3.5から4.5kbの大きさのDNAフラグメントをゲルから回収した。回収したDNAフラグメントをpKF3ベクター(TaKaRa)のHindIIIサイトに挿入して、カンジダゲノムライブラリを作製した。

0158

作製したライブラリを用いて約1万個のコロニーをLB/Ampicillinプレートにdisplayした後、Colony/Plaque Screen(NEN)メンブレンを用いてコロニーリフトを行いハイブリダイゼーションに供した。プローブは、配列番号1に記載の約1.5kbのDNAフラグメント20ngを、ランダムプライマー法によりalpha33P−dCTPでラベルし、GeneQuantカラム(Amersham−Pharmacia)を用いて精製し作製した。

0159

ハイブリダイゼーションは、メンブレンをPerfectHybTM(TOYOBO)溶液に浸し65℃で1時間プレインキュベーションをおこなった後、ラベルした上記プローブを添加し、65℃で更に2.5時間インキュベーションした。洗浄は、1).2xSSC,0.05% SDS溶液:25℃5分、2).2xSSC,0.05% SDS溶液:25℃15分、3).0.1xSSC,0.1% SDS溶液50℃20分で行った。洗浄後のメンブレンをサランラップで包み、X−RAY FILM(KONICA)に室温で24時間接触させた後現像した。感光したスポットに相当する大腸菌コロニーを分離して、2次スクリーニングに供した。分離したコロニーをLB/Ampicillinプレートに約200個づつdisplayし、1次スクリーニング同様にコロニーリフトをおこないハイブリダイゼーションに供した。ハイブリダイゼーションの条件は1次スクリーニングと同一の条件でおこなった。

0160

その結果、プローブと強く反応する大腸菌の単一なコロニーが分離された。このコロニーからプラスミドを回収し、含有する配列を決定したところ、実施例A9で見出された配列(配列番号5)と同一の新規配列が見いだされ(カンジダGWT1の配列)、C.albicansホモログであることが予想された。
実施例A17 S.cereviciae GWT1遺伝子の、S.Pombeホモログ

0161

データベース検索により、S.cereviciae GWT1遺伝子とホモロジーを示すS.Pombe遺伝子(配列番号27、及びその遺伝子産物のアミノ酸配列:配列番号28)が見出され、GWT1のS.Pombeホモログであると考えられた。
実施例A18 S.cereviciae GWT1遺伝子の、Aspergillus fumigatusホモログのクローニング

0162

発明者らは遺伝子配列解析により、S.cerevisiae,S.pombe,C.albicansのGWT1遺伝子のコードする蛋白において高度に保存されている領域を2カ所見いだした(図7)。この保存領域のアミノ酸をコードするDNAの予測から、配列番号29、配列番号30及び配列番号31のプライマーを設計した。STRATAGENE社から購入したライブラリ(Aspergillus fumigatuscDNAlibrary:#937053)1μlを鋳型に用いて、配列番号29および配列番号31のプライマーを用いてPCR増幅をおこなった。さらにこの増幅サンプル1μlを鋳型に、配列番号29および配列番号30のプライマーでnested−PCRをおこなった結果、約250bpの単一フラグメントの増幅が確認された。このフラグメントの配列を決定したところ配列番号32に示す、S.cerevisiaeのGWT1遺伝子と相同性を有する新規の配列が得られ、これがA.fumigatusのホモログであることが予想された。

0163

全長のcDNAを獲得するために、増幅フラグメントの配列をもとに配列番号33および配列番号34のプライマーを設計した。また、ライブラリの遺伝子挿入部位の外側のプライマー配列番号35および配列番号36を設計した。A.fumigatus cDNAライブラリを鋳型にして、配列番号33および配列番号35のプライマーセット、または配列番号34および配列番号36のプライマーセットを用いてPCRをおこなった結果、両者から約1kbのDNAフラグメントの増幅が確認された。これらのフラグメントの塩基配列を決定した結果、配列番号1に示すS.cerevisiaeのGWT1遺伝子と高い相同性を有する新規の配列が得られた。同配列はS.cerevisiae,S.pombe,C.albicansのGWT1遺伝子と全体を通じて高い相同性を有することから、この配列がA.fumigatusのホモログであることが強く示唆された。

0164

A.fumigatusのホモログ全体をクローニングするために、得られた配列をもとに、開始コドン上流に相当する配列番号37に示すプライマーおよび終止コドン下流に相当するプライマー配列番号38を新たに設計した。A.fumigatuscDNAライブラリ(STRATAGENE社)およびA.fumigatusゲノムライブラリ(STRATAGENE社)を鋳型に、配列番号37および配列番号38のプライマーで35サイクルのPCRをおこなった結果、両方の鋳型から約1.6kbの単一な増幅フラグメントが検出された。このフラグメントの塩基配列をダイレクトシークエンスによって決定した結果、cDNAライブラリからは配列番号39に示す塩基配列が見いだされ、配列番号40に示す501アミノ酸からなる蛋白をコードしていることが示唆された。また、ゲノムライブラリからは配列番号41に示す塩基配列が見いだされ、77塩基対からなるイントロンを1カ所有していることが判った。
実施例A19 S.cereviciae GWT1遺伝子の、Cryptococcusホモログのクローニング
1).データベースサーチ

0165

データベースサーチによってS.cereviciae GWT1遺伝子と相同性のある遺伝子を検索した結果、スタフォード大学のゲノムセンターのサーバー(http://baggage.stanford.edu/cgi−misc/cneoformans/)から、502042C05.x1の配列を見いだした。また、米国オクラホマ大学のサーバー(http://www.genome.ou.edu/cneo blast.html)から、b6e06cn.f1の配列を見いだした。
2).ゲノムDNAを鋳型としたPCR

0166

502042C05.x1の配列をもとに配列番号42のプライマーを作製し、またb6e06cn.f1の配列をもとに配列番号43のプライマーを作製した。クリプトコッカス(Cryptococcus neoformans)のゲノムDNAを鋳型にして、配列番号42のプライマーおよび配列番号43のプライマーを用いてPCR増幅を行ったところ、約2kbの増幅フラグメントが検出された。このフラグメントの塩基配列を決定したところ、配列番号44に示す、S.cerevisiaeのGWT1遺伝子と相同性を有する新規の配列が得られた。

0167

クリプトコッカスGWT1遺伝子の開始コドン上流の配列を獲得するために、502042C05.x1の配列をもとに配列番号45のプライマーを設計し、また配列番号44の配列をもとに配列番号46のプライマーを設計した。クリプトコッカスのゲノムDNAを鋳型にして、配列番号45のプライマーおよび配列番号46のプライマーを用いてPCR増幅を行ったところ、約500bpの増幅フラグメントが検出された。このフラグメントの塩基配列を決定したところ、配列番号47に示す配列が得られ、配列番号44とオーバーラップすることが判った。
3).3’−RACE

0168

クリプトコッカスGWT1遺伝子の3’末端の配列を得るために、3’−RACEをおこなった。クリプトコッカスから抽出した16μgのtotal RNAをもとに配列番号48で示すadaptor−primerでプライミングし、SuperScript II Reverse Transcriptase(GIBCO/BRL社製)を用いて逆転写反応をおこない、以降のRT−PCRの鋳型となる1本鎖cDNAを作製した。1本鎖cDNAを鋳型に、配列番号49および配列番号50に示すプライマーで35サイクルのPCRをおこなった結果、約1.2kbの増幅フラグメントが検出された。このフラグメントの塩基配列をDirect−Sequence法によって解析したところ、配列番号51に示す、S.cerevisiaeのGWT1遺伝子と相同性を有する新規の配列が得られた。
4).全長ゲノムDNAのPCR

0169

配列番号47をもとに設計した配列番号52のプライマーおよび、配列番号51をもとに設計した配列番号53のプライマーを用いて、クリプトコッカスのゲノムDNAを鋳型に独立した3本のpreparationで35サイクルのPCRをおこなった。その結果、独立した3本のtubeからはいずれも約2kbの増幅フラグメントが検出されたので、それぞれ個別にDirect−Sequenceに供し、全塩基配列を決定した。その結果、3つの独立した配列は完全に一致し、配列番号54に示すクリプトコッカスのGWT1遺伝子ホモログ全長を含む配列が得られた。
5).cDNA配列の決定

0170

配列番号54に示すゲノム由来のクリプトコッカスGWT1遺伝子配列を、3’−RACEによって得られたcDNA配列51と比較することにより、2カ所のイントロンの存在が示唆された。また、開始ATG以降のOpen Reading Frameが通っていないことから、さらにもう1カ所のイントロンの存在が示唆された。そこで、予想されるアミノ酸配列およびスプライシングドナーアクセプター配列から、cDNA構造を予測し、エクソン間のジャンクションと予想される部位に、配列番号55および配列番号56で示すプライマーを設計した。クリプトコッカス由来の一本鎖cDNAをテンプレートに上記プライマーを用いて35サイクルのPCRをおこなった結果、約1.4kbの増幅フラグメントが確認された。同フラグメントをDirect−Sequenceに供し塩基配列の決定をおこなった結果、配列番号57に示す配列が得られ、配列番号54と照合することにより、クリプトコッカスのGWT1遺伝子のcDNA配列が配列番号58に示す構造であることが示唆された。同配列はS.cerevisiae,S.pombe,C.albicans,A.fumigatusのGWT1遺伝子と部分的に高い相同性を有することから、この配列がクリプトコッカスのホモログであることが強く示唆された。
実施例A20 前記式(Ia)で表される化合物に対し耐性を付与する遺伝子変異

0171

pRLW63Tを導入することによりリゾチーム遺伝子をレポータ遺伝子として持つ、S.cerevisiae LW63株をメタンスルホン酸エチルで処理した後、前記式(Ia)で表される化合物を1.56,3.13,6.25μg/mlの濃度で含むSD培地で37℃、3日間培養することにより耐性変異株を5株得た(R1〜R5)。この内、R1変異株およびR5変異株は、一遺伝子変異により前記式(Ia)で表される化合物に対する特異的な耐性形質を獲得していることがわかった。この2つの突然変異株がGWT1遺伝子上に変異を持っているかどうかを確かめるために、両変異株からゲノムDNAを抽出し、GWT1遺伝子部分について塩基配列決定を行った。この結果、R1変異株では1213番目のグアニンアデニンに変異していた。またR5変異株では418番目のグアニンからアデニンに変異していた。これによりR1変異株では405番目のアミノ酸であるイソロイシンバリンに、またR5変異株では140番目のアミノ酸であるグリシンアルギニンに変わっていることが判明した。

0172

次にこれらの変異が前記式(Ia)で表される化合物に対する特異的な耐性形質獲得の原因となっているかを確かめるために、両変異株由来ゲノムDNAを鋳型として配列番号60及び61に記載のプライマーを用いて変異GWT1遺伝子(R1またはR5)を単離した。同時にGWT1のプロモータ領域(配列番号62)、およびターミネーター領域(配列番号63)を単離し、GWT1遺伝子プロモータ、変異GWT1遺伝子ORF、およびGWT1遺伝子ターミネーターをpRS316ベクターに挿入して、変異GWT1遺伝子を1コピー発現するプラスミドを構築した(pRS316GWT1−R1,pRS316GWT1−R5)。これをGWT1遺伝子が1コピーのみ破壊されている2倍体株(WDG1)に導入した。このコロニーを胞子形成培地上で培養することにより胞子を形成させ、四分子分析を行うことにより、上記プラスミドを持ち、かつ染色体上のGWT1遺伝子が破壊されているクローンを得た。これを前記式(Ia)で表される化合物を含む培地で培養したところ、もとのR1変異株、R5変異株と同様に、前記式(Ia)で表される化合物に対して耐性を示した。以上のことから、GWT1遺伝子上に起こったアミノ酸変異を伴う点突然変異により前記式(Ia)で表される化合物に対する特異的な耐性形質が付与されることが明らかとなり、この化合物がGWT1タンパク質に直接結合してその機能を阻害していることが強く示唆された。

0173

[実施例B]

0174

本発明にかかる化合物は、例えば以下の実施例に記載した方法により製造することができる。ただし、これらは例示的なものであって、本発明にかかる化合物は如何なる場合も以下の具体例に制限されるものではない。
実施例B1
1−(クロロメチル)−4−n−ブチルベンゼン

0175

4−n−ブチルベンジルアルコール2.0g(12ミリモル)のエーテル(25ml)溶液に、塩化チオニル2.5ml(34ミリモル)を加え、室温で3時間撹拌した。濃縮後、ベンゼンによる共沸により過剰の塩化チオニルを除去し、表題化合物2.3gを得た。この化合物は精製することなく次の反応に用いた。実施例B2
1−(4−ブチルベンジル)イソキノリン

0176

60%水素化ナトリウム16mg(0.40ミリモル)のジメチルホルムアミド(1.8ml)溶液に窒素雰囲気下−16℃で、Org.Synth.,VI,115(1988)の文献に基づいて合成した1−シアノ−2−ベンゾイル−1,2−ジヒドロイソキノリン100mg(0.38ミリモル)と4−n−ブチルベンジルクロリド70mg(0.38ミリモル)のジメチルホルムアミド(3.6ml)溶液を滴下し、さらに室温で30分間撹拌した。水を加え、減圧濃縮し、残渣にトルエンと水を加えた。トルエン層を水洗後、炭酸カリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣のエタノール(1.6ml)溶液に50%水酸化ナトリウム水溶液(0.63ml)を加え、2時間加熱還流した。濃縮後、トルエンと水を加えた。トルエン層を水洗後、炭酸カルシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物18mgを得た。

0177

1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):0.89(3H,t),1.26−1.36(2H,m),1.50−1.59(2H,m),2.53(2H,t),4.64(2H,s),7.06(2H,d),7.19(2H,d),7.53(1H,td),7.56(1H,d),7.64(1H,td),7.81(1H,d),8.18(1H,dd),8.50(1H,d)
実施例B3
(4−ブチルフェニル)(1−イソキノリル)ケトン

0178

窒素雰囲気下、マグネシウム338mg(14ミリモル)とテトラヒドロフラン6.5mlの混合溶液に、1−ブロモ−4−ブチルベンゼン2.29ml(13ミリモル)と開始剤として触媒量の1,2−ジブロモエタンを加え、10分間還流下撹拌した。この溶液を0℃まで冷却し、1−イソキノリンカルボニトリル1.0g(6.5ミリモル)のテトラヒドロフラン溶液を加え、さらに室温で1時間、70℃で3時間撹拌した。その後、再度0℃に冷却し、濃塩酸2.6mlそしてメタノール11mlを加えた後、2時間加熱還流した。濃縮後、残渣を5規定水酸化ナトリウムとトルエンに溶解し、セライトで濾過した。濾液のトルエン層を分離し、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物1.7gを得た。

0179

1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):0.93(3H,t),1.32−1.43(2H,m),1.58−1.66(2H,m),2.68(2H,t),7.28(2H,d),7.61(1H,td),7.74(1H,td),7.80(1H,d),7.87(2H,d),7.92(1H,d),8.20(1H,d),8.60(1H,d)
実施例B4
1−(4−ブチルベンジル)イソキノリンの製造方法の別法

0180

実施例B3の化合物1.7g(6.0ミリモル)、ヒドラジン1水和物836mg(17ミリモル)そして水酸化カリウム769mg(14ミリモル)をジエチレングリコール8.5mlに加え、80℃で1時間、160℃で3時間半そして200℃で1時間撹拌した。室温まで冷却後、氷水を加え酢酸エチルで抽出した。これを水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物914mgを得た。

0181

1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):0.89(3H,t),1.26−1.36(2H,m),1.50−1.59(2H,m),2.53(2H,t),4.64(2H,s),7.06(2H,d),7.19(2H,d),7.53(1H,td),7.56(1H,d),7.64(1H,td),7.81(1H,d),8.18(1H,dd),8.50(1H,d)
実施例B5
1−(4−エチルベンジル)イソキノリン

0182

p−エチルベンジルクロリドを用いて実施例B2と同様にして表題化合物を得た。

0183

1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):1.18(3H,t),2.57(2H,q),4.64(2H,s),7.08(2H,d),7.20(2H,d),7.50−7.55(2H,m),7.61−7.65(1H,m),7.80(1H,d),8.16−8.18(1H,m),8.49(1H,d)
実施例B6
(4−プロピルフェニル)メタノール

0184

0℃まで冷却したp−n−プロピルベゾイックアシッド5.0g(32ミリモル)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム2.9g(76ミリモル)と濃硫酸のエーテル(エーテル4.0mlに濃硫酸2.0mlを加えて調製した。)溶液を反応系内の温度が20℃以上に上昇しないように滴下し、室温で3時間撹拌した。氷冷後、メタノールと1規定水酸化ナトリウムを加え酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、表題化合物を4.33g得た。この化合物は精製することなく次の反応に用いた。
実施例B7
1−(クロロメチル)−4−プロピルベンゼン

0185

実施例B6の化合物を実施例B1と同様にして表題化合物を得た。この化合物はさらに精製することなく次の反応に用いた。
実施例B8
1−(4−プロピルベンジル)イソキノリン

0186

実施例B7の化合物を実施例B2と同様にして表題化合物を得た。

0187

1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):0.90(3H,t),1.55−1.61(2H,m),2.51(2H,t),4.64(2H,s),7.06(2H,d),7.19(2H,d),7.51−7.55(2H,m),7.61−7.65(1H,m),7.81(1H,d),8.17(1H,dd),8.49(1H,d)
実施例B9
(4−ペンチルフェニル)メタノール

0188

4−n−アミルベンゾイックアシッドを実施例B6と同様に還元して表題化合物を得た。
実施例B10
1−(クロロメチル)−4−ペンチルベンゼン

0189

実施例B9の化合物を実施例B1と同様にして表題化合物を得た。この化合物はさらに精製することなく次の反応に用いた。
実施例B11
1−(4−ペンチルベンジル)イソキノリン

0190

実施例B10を実施例B2と同様にして表題化合物を得た。

0191

1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):0.86(3H,t),1.26−1.33(4H,m),1.52−1.59(2H,m),2.52(2H,t),4.64(2H,s),7.06(2H,d),7.18(2H,d),7.50−7.55(2H,m),7.61−7.65(1H,m),7.80(1H,d),8.17(1H,dd),8.49(1H,d)
実施例B12
(4−ヘキシルフェニル)メタノール

0192

4−n−ヘキシルベンゾイックアシッドを実施例B6と同様に還元して表題化合物を得た。この化合物はさらに精製することなく次の反応に用いた。
実施例B13
1−(クロロメチル)−4−ヘキシルベンゼン

0193

実施例B12の化合物を実施例B1と同様にして表題化合物を得た。この化合物はさらに精製することなく次の反応に用いた。
実施例B14
1−(4−ヘキシルベンジル)イソキノリン

0194

実施例B13の化合物を実施例B2と同様にして表題化合物を得た。

0195

1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):0.86(3H,t),1.26−1.31(6H,m),1.51−1.58(2H,m),2.52(2H,t),4.63(2H,s),7.06(2H,d),7.18(2H,d),7.50−7.55(2H,m),7.61−7.65(1H,m),7.80(1H,d),8.17(1H,dd),8.49(1H,d)
実施例B15
1−(4−イソプロピルベンジル)イソキノリン

0196

p−イソプロピルベンジルクロリドを実施例B2と同様にして表題化合物を得た。

0197

1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):1.19(6H,d),2.80−2.87(1H,m),4.64(2H,s),7.11(2H,d),7.21(2H,d),7.51−7.56(2H,m),7.61−7.65(1H,m),7.81(1H,d),8.19(1H,dd),8.50(1H,d)
実施例B16
1−[4−(tert−ブチル)ベンジル]イソキノリン

0198

4−tert−ブチルベンジルクロリドを実施例B2と同様にして表題化合物を得た。

0199

1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):1.26(9H,s),4.64(2H,s),7.22(2H,d),7.27(2H,d),7.52−7.56(2H,m),7.62−7.66(1H,m),7.81(1H,d),8.19(1H,dd),8.50(1H,d)
実施例B17
(4−イソブチルフェニル)メタノール

0200

4−イソブチルベンゾイックアシッドを実施例B6と同様に還元して表題の化合物を得た。さらに精製することなく次の反応に用いた。
実施例B18
1−(クロロメチル)−4−イソブチルベンゼン

0201

実施例B17の化合物を実施例B1と同様にして表題化合物を得た。さらに精製することなく次の反応に用いた。
実施例B19
1−(4−イソブチルベンジル)イソキノリン

0202

実施例B18の化合物を実施例B2と同様にして表題化合物を得た。

0203

1H−NMR(CDCl3)δ(ppm):0.86(6H,d),1.75−1.83(1H,m),2.39(2H,d),4.66(2H,s),7.02(2H,d),7.18(2H,d),7.52−7.58(2H,m),7.63−7.67(1H,m),7.82(1H,d),8.18(1H,d),8.50(1H,d)
実施例B20
1−(クロロメチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン

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