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課題・解決手段

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物またはその塩を含有し、単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療等に進展抑制に有用な薬剤を提供する。

概要

背景

概要

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物またはその塩を含有し、単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療等に進展抑制に有用な薬剤を提供する。

目的

効果

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請求項1

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物もしくはそのプロドラッグまたはその塩を含有してなる単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制剤

請求項2

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が非ペプチド性化合物である請求項1記載の剤。

請求項3

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が分子内に酸素原子を有する化合物である請求項1記載の剤。

請求項4

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物がエーテル結合またはカルボニル基を有する化合物である請求項1記載の剤。

請求項5

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が式(I)ID=000003HE=059 WI=153 LX=0290 LY=1235(式中、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示し、Xはフェニレン基フェニル基が直接または原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していることを示し、nは1または2の整数を示し、環Aはさらに置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、R2は陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示し、R3はヘテロ原子を介して結合していてもよく、置換基を有していてもよい炭化水素残基を示す)で表される化合物である請求項1記載の剤。

請求項6

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物がロサルタンエプロサルタンカンデサルタンシレキセチル、カンデサルタン、バルサルタンテルミサルタンイルベサルタンまたはタソサルタンである請求項1記載の剤。

請求項7

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イルビフェニル−4−イル]メチルベンズイミダゾール−7−カルボン酸である請求項1記載の剤。

請求項8

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシエチル2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラートである請求項1記載の剤。

請求項9

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸である請求項1記載の剤。

請求項10

網膜電位または網膜浮腫改善剤である請求項1記載の剤。

請求項11

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物もしくはそのプロドラッグまたはその塩の有効量を哺乳動物投与することを特徴とする哺乳動物における単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制方法

請求項12

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物もしくはそのプロドラッグまたはその塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする哺乳動物における網膜電位または網膜浮腫の改善方法

請求項13

単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制のための医薬の製造のためのアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物もしくはそのプロドラッグまたはその塩の使用。

請求項14

網膜電位または網膜浮腫の改善のための医薬の製造のためのアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物もしくはそのプロドラッグまたはその塩の使用。

技術分野

0001

本発明は、アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物またはその塩を有効成分として含有する単純網膜症の予防、治療または進展抑制剤および前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制剤に関する。

背景技術

0002

糖尿病網膜症高血糖による細小血管障害に起因する糖尿病合併症であり、糖尿病罹病期間に依存して糖尿病網膜症を併発する患者が増加し続け、糖尿病罹病期間が20年までには80%以上が網膜症を併発すると言われている。糖尿病網膜症は、単純網膜症、前増殖網膜症、増殖網膜症へと進展する。単純網膜症では血管透過性亢進網膜浮腫基底膜肥厚血管内皮細胞障害周皮細胞脱落などがみられる。網膜電位視機能)が悪化し、血管閉塞が認められると、前増殖網膜症と診断され、最終的には結合組織性増殖膜や新生血管が観察される増殖網膜症となり、場合によっては網膜剥離を引き起こすこととなる。また、自覚症状が無いため目に異常が感じられたときには、手遅れとなっている場合が多く、初期の段階で予防、治療または進展抑制することが極めて重要である。また、成人失明原因の第一位となっており、快適な社会生活を送るという観点からも、大きな社会問題となっている。

0003

現在の糖尿病網膜症に対する治療は、眼底検査で新生血管が観察された場合に行われるレーザーによる光凝固治療あるいは結合組織性増殖膜、網膜剥離が観察されるようなさらに病状が進展した場合に行われる硝子体手術が主である。しかしながら、病変部位によっては光凝固治療や硝子体手術を施行できない場合や、手術成功しても視力回復しない場合が少なくなく、糖尿病網膜症の初期より治療可能な治療薬の開発が期待されている。

0004

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物は、高血圧症心臓病心肥大心不全心筋梗塞など)、脳卒中、腎炎などの循環器系疾患治療剤として知られており(特開平4−364171号など)、その作用機序については、強い血管収縮作用を有するアンギオテンシンIIのアンギオテンシンII受容体への結合を阻害することよるものと考えられている。

0005

糖尿病患者高血圧を併発している頻度非糖尿病患者に比べて高く、高血圧は網膜症の発症、進展の重要な危険因子の一つとなっている。網膜症を併発している糖尿病患者では、強い血管収縮作用を有するアンギオテンシンIIを産生するアンギオテンシン変換酵素の血中レベルが非糖尿病患者より高く、糖尿病患者のうちでも、増殖網膜症患者は、非増殖網膜症患者に比べ高い傾向が認められている。

0006

近年、糖尿病網膜症病態解明の研究が進展し、強力な内皮細胞増殖作用と血管透過性亢進作用を有する血管内皮増殖因子VEGF)が、その生理学的作用と増殖網膜症患者における硝子体中VEGFレベルの上昇、動物モデルにおける網膜でのVEGF発現亢進がみられることから、糖尿病網膜症の末期症状である増殖網膜症を惹起させると考えられている。さらに、VEGFは強力な血管透過性亢進作用を合わせ持ち、単純網膜症あるいは前増殖網膜症でみられる網膜浮腫の原因とも考えられている。網膜では独自のレニン−アンギオテンシン系の存在が報告され、アンギオテンシンIIが網膜組織におけるVEGFの産生を亢進していることが明らかになっている。これらのことから、糖尿病網膜症へのレニン−アンギオテンシン系の関与示唆される。

発明の開示

0007

本発明は、単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制剤に有用である薬剤を提供する。

0008

本発明者らは、上記したような事情に鑑み、単純網膜症あるいは前増殖網膜症を予防、治療または進展抑制する薬剤について鋭意研究した結果、アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物、殊に特定の構造式で示されるアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が、網膜電位(視機能)改善および網膜浮腫(組織障害)改善に極めて有効であること、ならびに単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制剤に極めて有効であることを見い出し、これらの知見に基づいて更に研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物(アンギオテンシンII受容体拮抗作用を有する化合物)もしくはそのプロドラッグまたはその塩を含有してなる単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制剤;
(2)前記(1)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が非ペプチド性化合物である前記(1)記載の剤;
(3)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が分子内に酸素原子を有する化合物である前記(1)記載の剤;
(4)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物がエーテル結合またはカルボニル基を有する化合物である前記(1)記載の剤;
(5)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が式(I)
(式中、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示し、Xはフェニレン基フェニル基が直接または原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していることを示し、nは1または2の整数を示し、環Aはさらに置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、R2は陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示し、R3はヘテロ原子を介して結合していてもよく、置換基を有していてもよい炭化水素残基を示す)で表される化合物である前記(1)記載の剤;
(6)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物がロサルタンエプロサルタンカンデサルタンシレキセチル、カンデサルタン、バルサルタンテルミサルタンイルベサルタンまたはタソサルタンである前記(1)記載の剤;
(7)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イルビフェニル−4−イル]メチルベンズイミダゾール−7−カルボン酸である前記(1)記載の剤;
(8)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシエチル2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラートである前記(1)1記載の剤;
(9)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸である前記(1)記載の剤;
(10)網膜電位または網膜浮腫の改善剤である前記(1)記載の剤等に関する。

0009

本発明におけるアンギオテンシンII拮抗作用とは、細胞膜上のアンギオテンシンII受容体へのアンギオテンシンIIの結合を競合的、または非競合的に阻害し、アンギオテンシンIIにより誘導される強い血管収縮作用や血管平滑筋増殖作用を減弱し、高血圧の症状を緩和させる作用のことを言う。

0010

本発明で用いられるアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物はペプチド性でも非ペプチド性でもよいが、作用時間が長い利点がある、非ペプチド性の拮抗作用を有する化合物が好ましい。アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物としては、分子内に酸素原子を有する化合物が好ましく、なかでもエーテル結合またはカルボニル基(該カルボニル基は、共鳴して水酸基を形成していてもよい)を有する化合物であることが好ましく、エーテル結合を有する化合物またはケトン誘導体がさらに好ましく、とりわけエーテル誘導体が好ましい。

0011

非ペプチド性のアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物としては特に限定されないが、イミダゾール誘導体が特開昭56−71073号公報、特開昭56−71074号公報、特開昭57−98270号公報、特開昭58−157768号公報、USP4,355,040およびUSP4,340,598等に開示され、またEP−253310、EP−291969、EP−324377、EP−403158、WO−9100277、特開昭63−23868号公報および特開平1−117876号公報等には改良されたイミダゾール誘導体が開示され、また、USP5,183,899、EP−323841、EP−409332および特開平1−287071号公報等にはピロールピラゾールおよびトリアゾール誘導体が開示され、また、USP4,880,804、EP−0392317、EP−0399732、EP−0400835、EP−425921、EP−459136および特開平3−63264号公報等にはベンズイミダゾール誘導体が開示され、EP−399731等にはアザインデン誘導体が開示され、EP−407342等にはピリミドン誘導体が開示され、EP−411766等にはキナゾリン誘導体が開示され、EP−430300等にはキサンチン誘導体が開示され、EP−434038等には縮合イミダゾール誘導体が開示され、EP−442473等にはピリミジンジオン誘導体が開示され、EP−443568等にはチエノピリドン誘導体が開示され、さらに、EP−445811、EP−483683、EP−518033、EP−520423、EP−588299、EP−603712等には複素環化合物が開示されている。また、ジャーナルオブディシナケミストリー(Journal of Medicinal Chemistry、39巻、3号、625−656頁、1996年)には、これらのうちの代表的な化合物が記載されている。非ペプチド性のアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物としては、上述した公知文献に記載の化合物の他、アンギオテンシンII拮抗作用を有する非ペプチド性化合物であれば、何れを用いてよいが、なかでも、ロサルタン(Losartan(DuP753))、エプロサルタン(Eprosartan(SK&F108566))、カンデサルタンシレキセチル(Candesartan cilexetil(TCV−116))、バルサルタン(Valsartan(CGP−48933))、テルミサルタン(Telmisartan(BIBR277))、イルベサルタン(Irbesartan(SR47436))、タソサルタン(Tasosartan(ANA−756))およびこれらの代謝活性物質(カンデサルタンなど)等が好ましく用いられる。

0012

また、アンギオテンシンII拮抗作用を有する非ペプチド性化合物としては、例えば、式(I)
(式中、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接または原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していることを示し、nは1または2の整数を示し、環Aはさらに置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、R2は陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示し、R3はヘテロ原子を介して結合していてもよく、置換基を有していてもよい炭化水素残基(好ましくは、置換基を有していてもよく、酸素原子を介して結合する炭化水素残基)を示す)で表されるベンズイミダゾール誘導体またはその塩などが好ましく用いられる。

0013

上記式(I)中、R1としての陰イオンを形成しうる基(プロトンとして遊離しうる水素原子を有する基)としては、例えば、(1)カルボキシル基、(2)テトラゾリル基、(3)トリフルオロメタンスルホン酸アミド基(−NHSO2CF3)、(4)リン酸基、(5)スルホン酸基、(6)N,S,Oのうちの1個または2個以上を含む5〜7員(好ましくは5〜6員)の単環状の置換されていてもよい複素環残基などが挙げられる。

0014

上記した「N,S,Oのうちの1個または2個以上を含む5〜7員(好ましくは5〜6員)の単環状の置換されていてもよい複素環残基」としては、例えば、(IM) ID=000006HE=042 WI=153 LX=0290 LY=2170
などが挙げられ、また、R1で表される複素環残基と該複素環残基が結合するフェニル基との結合は、上記式中gが−NH−などを示す場合、上記に示すような炭素−炭素結合だけでなく、複数個存在する窒素原子の1つを介して結合していてもよい。

0015

例えば、R1が

0016

などを示す。窒素原子を介して結合する他の例としては、

0017

などが挙げられる。
上記式中、gは−CH2−,−NH−,−O−または−S(O)m−を示し、>=Z,>=Z’および>=Z’’はそれぞれカルボニル基,チオカルボニル基または酸化されていてもよい硫黄原子(例、S,S(O),S(O)2など)(好ましくはカルボニルまたはチオカルボニル基、さらに好ましくはカルボニル基)を示し、mは0,1または2の整数を示す。

0018

R1で表される複素環残基としては、例えば、オキサジアゾロン環、オキサジアゾロチオン環またはチアジアゾロン環のようなプロトンドナーとしての−NH−や−OH基プロトンアクセプターとしてのカルボニル基、チオカルボニル基またはスルフィニル基などを同時に有する基などが好ましい。また、R1で示される複素環残基は環状の置換基が結合して縮合環を形成していてもよいが、R1で表される複素環残基としては、5ないし6員環さらに5員環残基が好ましい。

0019

R1で表される複素環残基としては、式
〔式中、iは−O−または−S−を示し、jは>=O,>=Sまたは>=S(O)mを示し、mは前記と同意義を示す〕で表される基(なかでも、2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、2,5−ジヒドロ−5−チオキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル、とりわけ、2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)が好ましい。

0020

又、上記複素環残基(R1)は下記に示すように互変異性体が存在する。例えば、
のようなa’,b’およびc’の3つの互変異性体が存在するが式
で示される複素環残基は上記のa’,b’およびc’のすべてを含むものである。

0021

R1としての陰イオンを形成しうる基は、置換可能な位置において、置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基またはアシル基(例、低級(C2−5)アルカノイルベンゾイルなど)などで保護されていてもよい。

0022

置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基としては、例えば、(1)ハロゲン原子ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニル基1ないし3個で置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基(例、メチル,トリフェニルメチル,p−メトキシベンジル,p−ニトロベンジルなど)、(2)低級(C1−4)アルコキシ—低級(C1−4)アルキル基(例、メトキシメチルエトキシメチルなど)、(3)式−CH(R4)−OCOR5〔式中、R4は(a)水素、(b)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピルイソプロピルn−ブチルイソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチルネオペンチルなど)、(c)炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニル基または(d)炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シクロペンチルシクロヘキシルシクロヘプチルなど)を示し、R5は(a)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルなど)、(b)炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニル基、(c)炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数1−3の低級アルキル基(例、ベンジル、p−クロロベンジルフェネチル、シクロペンチル メチル、シクロヘキシルメチルなど)、(d)炭素数3−8のシクロアルキルもしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数2−3の低級アルケニル基(例、シンナミル等のビニルプロペニルアリル、イソプロペニルなどのアルケニル部を持つものなど)、(e)置換されていてもよいアリール基(例、フェニル、p−トリルナフチル等のハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)、(f)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシイソプロポキシ、n−ブトキシイソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシなど)、(g)炭素数2−8の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニロキシ基(例、アリロキシ、イソブテニロキシなど)、(h)炭素数3−8のシクロアルキルオキシ基(例、シクロペンチルオキシシクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシなど)、(i)炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数1−3の低級アルコキシ基(例、ベンジロキシ、フェネチロキシ、シクロペンチルメトキシ、シクロヘキシルメトキシなどのメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどのアルコキシ部を持つものなど)、(j)炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数2−3の低級アルケニロキシ基(例、シンナミロキシ等のビニロキシ、プロペニロキシ、アリロキシ、イソプロペニロキシなどのアルケニロキシ部を持つものなど)または(k)置換されていてもよいアリールオキシ基(例、フェノキシ、p−ニトロフェノキシナフトキシ等のハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェノキシまたはナフトキシ基など)を示す〕で表される基などが挙げられる。

0023

また、R1としての陰イオンを形成しうる基は、上記した置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基またはアシル基(例、低級(C2−5)アルカノイル,ベンゾイルなど)などの保護基以外に、置換可能な位置において、置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基(前記したR1としての陰イオンを形成しうる基の保護基として例示された「置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基」と同様なものが挙げられる)、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ、低級(C1−4)アルコキシ、1ないし2個の低級(C1−4)アルキルで置換されていてもよいアミノなどの置換基を有していてもよい。

0024

前記式中、R1としての陰イオンを形成しうる基(プロトンとして遊離しうる水素原子を有する基)に変じうる基は、生物学的すなわち生理的条件下(例えば、生体内酵素などによる酸化、還元あるいは加水分解などの生体内反応など)で陰イオンを形成しうる基に変じうる基(いわゆるプロドラッグ)であってもよく、また、シアノ、N−ヒドロキシカルバムイミドイル基(−C(=N−OH)−NH2)、あるいは置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基またはアシル基でそれぞれ保護された(1)カルボキシル基、(2)テトラゾリル基、(3)トリフルオロメタンスルホン酸アミド基(−NHSO2CF3)、(4)リン酸基、(5)スルホン酸基、(6)N,S,Oのうちの1個または2個以上を含む5〜7員(好ましくは5〜6員)の単環状の置換されていてもよい複素環残基のように、化学的な反応により、R1で表される陰イオンを形成しうる基に変じうる基(いわゆる合成中間体)であってもよい。

0025

R1としては、置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル(例、メチル,トリフェニルメチル,メトキシメチル,エトキシメチル,p−メトキシベンジル,p−ニトロベンジルなど)もしくはアシル基(例、低級(C2−5)アルカノイル,ベンゾイルなど)で保護されていてもよいカルボキシルテトラゾリルあるいは2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル(好ましくは、テトラゾリル)またはシアノ、N−ヒドロキシカルバムイミドイル(好ましくはシアノ)が好ましく、とりわけシアノが好ましく用いられる。

0026

前記式中、Xは隣接するフェニレン基とフェニル基が直接または原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していること(好ましくは直接結合)を示し、原子鎖2以下のスペーサーとしては、直鎖部分を構成する原子数が1または2である2価の鎖であればいずれでもよく、側鎖を有していてもよい。具体的には直鎖部分を構成する原子数が1または2である低級(C1−4)アルキレン、−CO−,−O−,−S−,−NH−,−CO−NH−,−O−CH2−,−S−CH2−,−CH=CH−などが挙げられる。

0027

前記式中、nは1または2(好ましくは1)の整数を示す。

0028

前記式中、環Aは置換基R2以外にさらに置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、該置換基としては、例えば、(1)ハロゲン(例、F,Cl,Brなど),(2)シアノ,(3)ニトロ,(4)置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル,(5)低級(C1−4)アルコキシ,(6)置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ,N−低級(C1−4)アルキルアミノ(例,メチルアミノなど),N,N−ジ低級(C1−4)アルキルアミノ(例,ジメチルアミノなど),N−アリールアミノ(例、フェニルアミノなど)、脂環式アミノ(例、モルホリノ、ピベリジノ、ピペラジノ、N−フェニルピペラジノなど)など)、(7)式−CO−D′〔式中、D′は水酸基またはアルキル部分が水酸基,低級(C1−4)アルコキシ,低級(C2−6)アルカノイルオキシ(例、アセトキシピバロイルオキシなど)、低級(C1−6)アルコキシカルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキシエトキシカルボニルオキシなど)あるいは低級(C3−6)シクロアルコキシカルボニルオキシ(例、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)で置換されていてもよい低級(C1−4)アルコキシを示す〕で表わされる基または(8)置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル(前記したR1としての陰イオンを形成しうる基の保護基として例示された「置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基」と同様なものが挙げられる)もしくはアシル(例、低級(C2−5)アルカノイル、ベンゾイルなど)で保護されていてもよいテトラゾリル、トリフルオロメタンスルホン酸アミド基、リン酸基あるいはスルホン酸基などが挙げられる。

0029

これらの置換基は、ベンゼン環上の置換可能な位置に1〜2個同時に置換されていてもよいが、置換基R2以外に環Aがさらに有する置換基としては、置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル(例、水酸基、カルボキシル基,ハロゲンなどで置換されていてもよい低級(C1−4)アルキルなど),ハロゲンなどが好ましく、置換基R2以外に環Aが置換基を有さないことがより好ましい。

0030

前記式中、R2としての陰イオンを形成しうる基(プロトンとして遊離しうる水素原子を有する基)としては、例えば、(1)エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基、(2)テトラゾリル基、(3)トリフルオロメタンスルホン酸アミド基(−NHSO2CF3)、(4)リン酸基、(5)スルホン酸基などが挙げられ、これらの基は置換されていてもよい低級アルキル基(前記したR1としての陰イオンを形成しうる基の保護基として例示された「置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基」と同様なものが挙げられる)もしくはアシル基(例、低級(C2−5)アルカノイル、ベンゾイルなど)で保護されていてもよく、生物学的すなわち生理的条件下(例えば、生体内酵素などによる酸化、還元あるいは加水分解などの生体内反応など)で、または化学的に陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基であればいずれでもよい。

0031

R2としてのエステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシルとしては、例えば式−CO−D〔式中、Dは(1)水酸基、(2)置換されていてもよいアミノ(例えば、アミノ、N−低級(C1−4)アルキルアミノ、N,N−ジ低級(C1−4)アルキルアミノなど)または(3)置換されていてもよいアルコキシ{例、(i)アルキル部分が水酸基,置換されていてもよいアミノ(例、アミノ、N−低級(C1−4)アルキルアミノ、N,N−ジ低級(C1−4)アルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノなど),ハロゲン,低級(C1−6)アルコキシ、低級(C1−6)アルキルチオ、低級(C3−8)シクロアルコキシあるいは置換されていてもよいジオキソニル(例、5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イルなど)で置換されていてもよい低級(C1−6)アルコキシ基、または(ii)式−O−CH(R6)−OCOR7〔式中、R6は(a)水素、(b)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルなど)、(c)炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニル基または(d)炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)を示し、R7は(a)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルなど)、(b)炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニル基、(c)炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数1−3の低級アルキル基(例、ベンジル、p−クロロベンジル、フェネチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルなど)、(d)炭素数3−8のシクロアルキルもしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数2−3の低級アルケニル基(例、シンナミル等のビニル、プロペニル、アリル、イソプロペニルなどのアルケニル部を持つものなど)、(e)置換されていてもよいアリール基(例、フェニル、p−トリル、ナフチル等のハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)、(f)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシなど)、(g)炭素数2−8の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニロキシ基(例、アリロキシ、イソブテニロキシなど)、(h)炭素数3−8のシクロアルキルオキシ基(例、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシなど)、(i)炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数1−3の低級アルコキシ基(例、ベンジロキシ、フェネチロキシ、シクロペンチルメトキシ、シクロヘキシルメトキシなどのメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどのアルコキシ部を持つものなど)、(j)炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数2−3の低級アルケニロキシ基(例、シンナミロキシ等のビニロキシ、プロペニロキシ、アリロキシ、イソプロペニロキシなどのアルケニロキシ部を持つものなど)または(k)置換されていてもよいアリールオキシ基(例、フェノキシ、p−ニトロフェノキシ、ナフトキシ等のハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェノキシまたはナフトキシ基など)を示す〕で表される基など}を示す〕で表される基などが挙げられる。

0032

R2としては、エステル化されていてもよいカルボキシルが好ましく、その具体例としては、例えば、−COOH及びその塩、−COOMe、−COOEt、−COOtBu、−COOPr、ピバロイルオキシメトキシカルボニル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エトキシカルボニル、5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イルメトキシカルボニル、アセトキシメトキシカルボニル、プロピオニロキシメトキシカルボニル、n−ブチリロキシメトキシカルボニル、イソブチリロキシメトキシカルボニル、1−(エトキシカルボニロキシ)エトキシカルボニル、1−(アセトキシ)エトキシカルボニル、1−(イソブチリロキシ)エトキシカルボニル、シクロヘキシルカルボニルオキシメトキシカルボニル、ベンゾイルオキシメトキシカルボニル、シンナミロキシカルボニル、シクロペンチルカルボニロキシメトキシカルボニルなどが挙げられ、生物学的すなわち生理的条件下(例えば、生体内酵素による酸化・還元あるいは加水分解などの生体内反応など)で、または化学的に陰イオン(例、COO−、その誘導体など)を形成しうる基またはそれに変じうる基であればいずれであってもよく、カルボキシル基、またはそのプロドラッグ体であってもよい。

0033

上記R2としては、式−CO−D〔式中、Dは(1)水酸基または(2)アルキル部分が水酸基、アミノ、ハロゲン、低級(C2−6)アルカノイルオキシ(例、アセトオキシ,ピバロイルオキシなど)、低級(C3−8)シクロアルカノイルオキシ、低級(C1−6)アルコキシカルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキシ,エトキシカルボニルオキシなど)、低級(C3−8)シクロアルコキシカルボニロキシ(例、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)、低級(C1−4)アルコキシまたは低級(C3−8)シクロアルコキシで置換されていてもよい低級(C1−4)アルコキシを示す〕で表わされる基が好ましく、なかでも低級(C1−4)アルキル(好ましくは、メチルまたはエチル)でエステル化されたカルボキシルが好ましい。

0034

前記式中、R3で表される「ヘテロ原子を介して結合していてもよく、置換基を有して炭化水素残基」における「炭化水素残基」としては、例えば、(1)アルキル基、(2)アルケニル基、(3)アルキニル基、(4)シクロアルキル基、(5)アリール基、(6)アラルキル基などが挙げられるが、なかでもアルキル基、アルケニル基およびシクロアルキル基が好ましい。

0035

前記(1)のアルキル基としては、炭素数1〜8程度の低級アルキル基で直鎖状、分枝状のいずれでもよく、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、i−ペンチル、ヘキシルヘプチルオクチルなどがあげられる。

0036

前記(2)のアルケニル基としては、炭素数2〜8程度の低級アルケニル基で直鎖状、分枝状のいずれでもよく、例えばビニル、プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、イソブテニル、2−オクテニルなどがあげられる。

0037

前記(3)のアルキニル基としては、炭素数2〜8程度の低級アルキニル基で直鎖状、分枝状のいずれでもよく、例えばエチニル、2−プロピニル、2−ブチニル、2−ペンチニル、2−オクチニルなどがあげられる。

0038

前記(4)のシクロアルキル基としては、炭素数3〜6程度の低級シクロアルキルがあげられ、例えばシクロプロピルシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどがあげられる。

0039

上記したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基またはシクロアルキル基は水酸基、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、N−低級(C1−4)アルキルアミノ,N,N−ジ低級(C1−4)アルキルアミノなど)、ハロゲン、低級(C1−4)アルコキシ基,低級(C1−4)アルキルチオ基などで置換されていてもよい。

0040

前記(5)のアラルキル基としては、例えばベンジル、フェネチルなどのフェニル−低級(C1−4)アルキルなどがあげられ、前記(6)のアリール基としては、例えばフェニルなどがあげられる。

0041

上記したアラルキル基またはアリール基は、そのベンゼン環上の任意の位置に、例えばハロゲン(例、F,Cl,Brなど)、ニトロ、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ,N−低級(C1−4)アルキルアミノ,N,N−ジ低級(C1−4)アルキルアミノなど)、低級(C1−4)アルコキシ(例、メトキシ、エトキシなど)、低級(C1−4)アルキルチオ(例、メチルチオエチルチオなど)、低級(C1−4)アルキル(例、メチル、エチルなど)などを有していてもよい。

0042

上記したなかでも、R3で表される「ヘテロ原子を介して結合していてもよく、置換基を有して炭化水素残基」における「炭化水素残基」としては、置換されていてもよいアルキルまたはアルケニル基(例、水酸基、アミノ基、ハロゲンまたは低級(C1−4)アルコキシ基で置換されていてもよい低級(C1−5)アルキルまたは低級(C2−5)アルケニル基など)が好ましく、とりわけ、低級(C1−5)アルキル(より好ましくは、エチル)が好ましい。

0043

R3で表される「ヘテロ原子を介して結合していてもよく、置換基を有して炭化水素残基」における「ヘテロ原子」としては、−O−、S(O)m−[mは0ないし2の整数を示す]、−NR’−[R’は水素原子または低級(C1−4)アルキルを示す]などが挙げられ、なかでも−O−が好ましく用いられる。

0044

上記したなかでも、R3としては、−O−、−S(O)m−[mは0ないし2の整数を示す]または−NR’−[R’は水素原子または低級(C1−4)アルキルを示す]を介して結合していてもよく、水酸基、アミノ基、ハロゲンおよび低級(C1−4)アルコキシ基から選ばれる置換基で置換されていてもよい低級(C1−5)アルキルまたは低級(C2−5)アルケニル基などが好ましく、とりわけ、低級(C1−5)アルキルまたは低級(C1−5)アルコキシ(より好ましくは、エトキシ)が好ましい。

0045

式(I)で表されるアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物のなかでも、式(I’)
(式中、R1は(1)カルボキシル基、(2)テトラゾリル基または(3)式
〔式中、iは−O−または−S−を示し、jは>=O,>=Sまたは>=S(O)mを示し、mは前記と同意義を示す〕で表される基を示し、環Aは置換基R2以外に置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル(例、水酸基、カルボキシル基,ハロゲンなどで置換されていてもよい低級(C1−4)アルキルなど)またはハロゲンで置換されていてもよいベンゼン環(好ましくは、置換基R2以外に置換基を有さないベンゼン環)を示し、R2は式−CO−D〔式中、Dは(1)水酸基または(2)アルキル部分が水酸基、アミノ、ハロゲン、低級(C2−6)アルカノイルオキシ(例、アセトオキシ,ピバロイルオキシなど)、低級(C3−8)シクロアルカノイルオキシ、低級(C1−6)アルコキシカルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキシ,エトキシカルボニルオキシなど)、低級(C3−8)シクロアルコキシカルボニロキシ(例、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)、低級(C1−4)アルコキシまたは低級(C3−8)シクロアルコキシで置換されていてもよい低級(C1−4)アルコキシを示す〕で表わされる基を示し、R3は−O−、−S(O)m−[mは0ないし2の整数を示す]または−NR’−[R’は水素原子または低級(C1−4)アルキルを示す]を介して結合していてもよく、水酸基、アミノ基、ハロゲンおよび低級(C1−4)アルコキシ基から選ばれる置換基で置換されていてもよい低級(C1−5)アルキルまたは低級(C2−5)アルケニル基(好ましくは、低級(C1−5)アルキルまたは低級(C1−5)アルコキシ;より好ましくは、エトキシ)を示す。〕で表されるベンズイミダゾール−7−カルボン酸誘導体またはその薬理学的に許容されうる塩などが好ましく、とりわけ、2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸〔Candesartan〕、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート〔Candesartan cilexetil〕、ピバロイルオキシメチル 2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート、2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸またはその塩などが好ましい。

0046

上記したベンズイミダゾール誘導体は、例えば、EP−425921、EP−459136、EP−553879、EP−578125、EP−520423、EP−668272などに記載の公知の方法又はそれに準じた方法などにより合成することが可能である。また、Candesartan cilexetilを用いる場合には、EP−459136に記載された安定なC型結晶を用いるのがよい。

0047

本発明で用いられるアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物またはそのプロドラッグはそれ自身であっても、薬理学的に許容される塩であってもよい。このような塩としては、該アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物がカルボキシル基等の酸性基を有する場合、無機塩基(例、ナトリウムカリウム等のアルカリ金属カルシウムマグネシウム等のアルカリ土類金属亜鉛、鉄、銅等の遷移金属等)や有機塩基(例、トリメチルアミントリエチルアミンピリジンピコリンエタノールアミンジエタノールアミントリエタノールアミンジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどの有機アミン類アルギニンリジンオルニチンなどの塩基性アミノ酸類等)などとの塩が挙げられる。

0048

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物がアミノ基等の塩基性基を有する場合、無機酸や有機酸(例、塩酸硝酸硫酸燐酸炭酸重炭酸ギ酸酢酸プロピオン酸トリフルオロ酢酸フマール酸シュウ酸酒石酸マレイン酸クエン酸コハク酸リンゴ酸メタンスルホン酸ベンゼンスルホン酸p−トルエンスルホン酸等)、アスパラギン酸グルタミン酸などの酸性アミノ酸等との塩が挙げられる。

0049

本発明で用いられるアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物[以下、AI拮抗化合物と称することがある。]のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応によりAII拮抗化合物に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こしてAII拮抗化合物に変化する化合物、胃酸等により加水分解などを起こしてAII拮抗化合物に変化する化合物をいう。AII拮抗化合物のプロドラッグとしては、AII拮抗化合物のアミノ基がアシル化アルキル化りん酸化された化合物(例、AII拮抗化合物のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物など);AII拮抗化合物の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物(例、AII拮抗化合物の水酸基がアセチル化パルミトイル化プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物など);AII拮抗化合物のカルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物(例、AII拮抗化合物)のカルボキシル基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など);等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によってAII拮抗化合物から製造することができる。

0050

また、AII拮抗化合物のプロドラッグは、広川書店1990年刊医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような、生理的条件でAII拮抗化合物に変化するものであってもよい。

0051

また、AII拮抗化合物は水和物および非水和物のいずれであってもよい。

0052

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物もしくはそのプロドラッグまたはその塩〔好ましくは、式(I)で表される化合物およびそれらの薬学的に許容される塩〕は、毒性も低く、そのまま、あるいは薬学的に許容される担体と混合して医薬組成物とすることにより、哺乳動物(例、ヒト、マウスラットウサギイヌネコウシブタサルなど)に対して、単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制剤として用いることができる。

0053

ここにおいて、薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤滑沢剤結合剤崩壊剤液状製剤における溶剤溶解補助剤懸濁化剤等張化剤緩衝剤無痛化剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤抗酸化剤着色剤甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。

0055

滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウムステアリン酸カルシウムタルクコロイドシリカなどが挙げられる。

0056

結合剤の好適な例としては、例えばα化デンプン、ショ糖ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロースカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースポリビニルピロリドンなどが挙げられる。

0057

崩壊剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウムクロスカルメロースナトリウムカルボキシメチルスターチナトリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。

0059

溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、トレハロース、安息香酸ベンジルエタノールトリスアミノメタンコレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウムクエン酸ナトリウムサリチル酸ナトリウム酢酸ナトリウムなどが挙げられる。

0060

懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウムラウリルアミノプロピオン酸レシチン塩化ベンザルコニウム塩化ベンゼトニウムモノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子ポリソルベート類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙げられる。

0061

等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウムグリセリン、D−マンニトール、D−ソルビトール、ブドウ糖などが挙げられる。

0062

緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩酢酸塩炭酸塩クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。

0063

無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。

0064

防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコールデヒドロ酢酸ソルビン酸などが挙げられる。

0065

抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩アスコルビン酸塩などが挙げられる。

0066

着色剤の好適な例としては、例えば水溶性食用タール色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号および5号、食用青色1号および2号などの食用色素水不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のアルミニウム塩など)、天然色素(例、β−カロチンクロロフィルベンガラなど)などが挙げられる。

0067

甘味剤の好適な例としては、例えばサッカリンナトリウムグリチルリチン二カリウムアスパルテームステビアなどが挙げられる。

0068

医薬組成物の剤形としては、例えば錠剤カプセル剤ソフトカプセルマイクロカプセルを含む)、顆粒剤散剤シロップ剤乳剤懸濁剤などの経口剤;および注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤、硝子体内注射剤、眼球内ないし網膜上への注射剤など)、点滴剤外用剤(例、経鼻投与製剤、経皮製剤軟膏剤など)、坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤など)、ペレット(例、網膜状に留置するためのペレット剤など)、点滴剤、眼局所投与剤(例、点眼剤眼軟膏など)等の非経口剤が挙げられ、これらはそれぞれ経口的あるいは非経口的に安全に投与できる。

0069

医薬組成物は、製剤技術分野において慣用の方法、例えば日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。以下に、製剤の具体的な製造法について詳述する。

0070

例えば、経口剤は、有効成分に、例えば賦形剤(例、乳糖,白糖,デンプン,D−マンニトールなど)、崩壊剤(例、カルボキシメチルセルロースカルシウムなど)、結合剤(例、α化デンプン,アラビアゴム,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,ポリビニルピロリドンなど)または滑沢剤(例、タルク,ステアリン酸マグネシウム,ポリエチレングリコール6000など)などを添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング腸溶性あるいは持続性を目的として、コーティング基剤を用いて自体公知の方法でコーティングすることにより製造される。

0071

該コーティング基剤としては、例えば糖衣基剤水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤徐放性フィルムコーティング基剤などが挙げられる。

0072

糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、プルラン、カルナバロウなどから選ばれる1種または2種以上を併用してもよい。

0073

水溶性フィルムコーティング基剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系高分子ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートアミノアルキルメタアクリレートコポリマーE〔オイドラギットE(商品名)、ロームファルマ社〕、ポリビニルピロリドンなどの合成高分子;プルランなどの多糖類などが挙げられる。

0074

腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートカルボキシメチルエチルセルロース酢酸フタル酸セルロースなどのセルロース系高分子;メタアクリル酸コポリマーL〔オイドラギットL(商品名)、ロームファルマ社〕、メタアクリル酸コポリマーLD〔オイドラギットL−30D55(商品名)、ロームファルマ社〕、メタアクリル酸コポリマーS〔オイドラギットS(商品名)、ロームファルマ社〕などのアクリル酸系高分子セラックなどの天然物などが挙げられる。

0075

徐放性フィルムコーティング基剤としては、例えばエチルセルロースなどのセルロース系高分子;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商品名)、ロームファルマ社〕、アクリル酸エチルメタアクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)、ロームファルマ社〕などのアクリル酸系高分子などが挙げられる。

0076

上記したコーティング基剤は、その2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。また、コーティングの際に、例えば酸化チタン三二酸化鉄等のような遮光剤を用いてもよい。

0077

注射剤は、有効成分を分散剤(例、ポリソルベート80,ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60など),ポリエチレングリコール,カルボキシメチルセルロース,アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例、メチルパラベンプロピルパラベン,ベンジルアルコール,クロロブタノール,フェノールなど)、等張化剤(例、塩化ナトリウム,グリセリン,D−マンニトール,D−ソルビトール,ブドウ糖など)などと共に水性溶剤(例、蒸留水,生理的食塩水,リンゲル液等)あるいは油性溶剤(例、オリーブ油,ゴマ油,綿実油,トウモロコシ油などの植物油、プロピレングリコール等)などに溶解、懸濁あるいは乳化することにより製造される。この際、所望により溶解補助剤(例、サリチル酸ナトリウム,酢酸ナトリウム等)、安定剤(例、ヒト血清アルブミン等)、無痛化剤(例、ベンジルアルコール等)等の添加物を用いてもよい。

0078

眼局所投与剤としては、点眼剤、眼軟膏などが好ましく、点眼剤としては、水性非水性の何れでもよく、溶液であっても懸濁液であってもよい。また、眼軟膏やゲル剤および徐放性ポリマーに分散あるいは吸着させた形態でも用いることができる。

0079

水性点眼剤には、通常点眼液に用いられる等張化剤、緩衝剤、pH調整剤、保存剤、キレート剤等の各種添加剤を適宜含有させてもよい。

0080

等張化剤としては、例えば塩化ナトリウム、マンニトール、ソルビトール、グリセリン等が挙げられ、緩衝剤としては、例えばリン酸塩、ホウ酸、酢酸塩、クエン酸塩等が挙げられ、pH調整剤としては、例えば塩酸、酢酸、水酸化ナトリウム等が挙げられ、保存剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、塩化ベンザルコニウム、クロヘキシジン、ベンジルアルコール、ソルビン酸またはその塩、チメロサール、クロロブタノール等が挙げられ、キレート剤としては、例えばエデト酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、縮合リン酸ナトリウム等が挙げられる。

0081

また、水性点眼剤には、増粘剤または/および沈殿防止剤などを配合してもよく、増粘剤または/および沈殿防止剤としては、例えばメチルセルロース、カルメロースまたはその塩、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。

0082

さらに、水性点眼剤には、界面活性剤(例、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリソルベート80等)などを配合してもよい。

0083

水性懸濁点眼剤とするときには、上記の高分子増粘剤、界面活性剤等を適宜選択して用いることができる。

0084

非水性点眼剤とするときの溶剤としては、例えば、ヒマシ油、ゴマ油、ダイズ油、オリーブ油等の植物油の他、流動パラフィン、プロピレングリコール、β−オクチルドデカノール等を適宜選択して用いることができる。

0085

非水性懸濁点眼剤とするときの溶剤としては、例えば、モノステアリン酸アルミニウム等の揺変膠質等を適宜選択して用いることができる。

0086

上述の点眼剤のpHは点眼に通常使用されるpHの範囲内であればよく、通常4.0〜9.0、好ましくは5.0〜8.0の範囲に調整するのがよい。

0087

眼軟膏として調製するときの軟膏基剤としては、例えばワセリンプラスチベース、流動パラフィン等を適宜選択して用いることができる。

0088

点眼剤のゲル剤として調製するときの基剤としては、例えばカルボキシビニルポリマー、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、エチレン無水マレイン酸ポリマー等を適宜選択して用いることができる。

0089

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物もしくはそのプロドラッグまたはその塩〔好ましくは、式(I)で表される化合物およびそれらの薬学的に許容される塩〕は、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、サルなど)に対して、単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制剤として用いることができる。

0090

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物もしくはそのプロドラッグまたはその塩〔好ましくは、式(I)で表される化合物およびそれらの薬学的に許容される塩〕は、優れた網膜電位(視機能)改善効果および網膜浮腫(組織障害)改善効果に基づいて、新生血管が観察されない初期の段階から、血管障害性網膜症、動脈硬化性網膜症高血圧性網膜症糖尿病性網膜症未熟児網膜症腎性網膜症、網膜静脈閉塞症加齢黄斑変性症などの網膜症を予防、治療または進展抑制するのに有用であり、単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制剤として有効である。

0091

アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物もしくはそのプロドラッグまたはその塩〔好ましくは、式(I)で表される化合物およびそれらの薬学的に許容される塩〕の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状などによっても異なるが、例えば哺乳動物、特に成人(体重50kg)に経口投与する場合、有効成分であるアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物もしくはそのプロドラッグまたはその塩〔好ましくは、式(I)で表される化合物およびそれらの薬学的に許容される塩〕を通常1回量として約0.001〜500mg、好ましくは1〜50mgであり、この量を1日1回〜3回投与するのが望ましい。

0092

点眼剤として使用する場合、通常0.001〜10w/v%程度、好ましくは0.01〜5w/v%程度、さらに好ましくは0.1〜2w/v%程度とし、例えば、成人の患者では、1回量1ないし数滴、好ましくは1ないし2滴(1滴量は約50μlである)を、1日3〜6回程度、好ましくは4〜5回程度投与するのが望ましい。また、眼軟膏とする場合は、通常0.001〜10w/w%程度、好ましくは0.01〜5w/w%程度、さらに好ましくは0.1〜2w/w%程度とし、1回量0.1ないし0.2g程度を、1日1〜4回、結膜嚢に点入するのが望ましい。

発明を実施するための最良の形態

0093

以下に実施例および試験例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
実施例
試験例1
糖尿病ラットにおける網膜VEGF産生抑制ならびに網膜電位改善作用
化合物1:(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル−2−エトキシ−1−〔〔2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル〕−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート(化合物1)
方法:10週齢雄性(脳卒中易発症系高血圧自然発症:SHRSP)ラットにストレプトゾトシン(STZ)を30mg/kgの容量で静脈内投与した。STZ投与9週間後に血糖値を測定し、投薬前群溶媒投与対照群および化合物1の3mg/kg/day,p.o.群の3群に群分けした。4週間後に、血糖値および網膜電位を測定後、エーテル麻酔下にて腹部大動脈切開することにより放血致死させ、眼球摘出した。化合物1は0.5%メチルセルロース含有生理食塩水の懸濁液として1日1回、4週間経口投与した。また、無処置群として23週齢SHRSPを用いた。

0094

血糖値測定は以下に示す方法で行った。血液を尾静脈よりヘパリン採血し、遠心後、血漿採取した。自動分析装置(7070:日立製作所)を用いて血漿中グルコース量を測定した。

0095

網膜電位測定は以下に示す方法で行った。被験動物を90〜120分間、暗室暗順応させた後、塩酸ケタミン(50mg/kg,i.m.)で麻酔し、キシラジン(2mg/kg,i.m.)で不動化し、四肢および頭部を固定紐を用いて固定した。左眼球に散瞳剤を点眼し散瞳させ、コンタクトレンズ型電極コンタクトレンズ角膜装着補助剤を用いて装着した。キセノンランプ(1.2joule)を被検眼(左眼)前方10cmの位置に設置し、光刺激装置日本光電SLS−3100)で光刺激を制御した。光刺激(0.5Hz、16回)によって生じた網膜電位はニューロパック(日本光電MEB−5100:Low cut0.5Hz、掃引時間200msec)で増幅および加算平均した。得られた波形から、律動小波(O1、O2、O3)の潜時を計測した。

0096

網膜中のVEGFmRNA定量的測定は以下に示す方法で行った。摘出眼球からISOGEN(ニッポンジーン)を用いて、RNAを抽出した。抽出されたRNAから2種の蛍光プローブFAM:VEGF,VIC:β−actin)を用いた半定量的RTPCR法ABIRISM7700:パーキンエルマー)でVEGFmRNA量を測定した。VEGF mRNA量はβ−actin mRNA量で補正し、SDラットの網膜のVEGF mRNA量を1として算出した。

0097

統計学有意差検定はDunnett検定を用いた。
成績:〔表1〕に示す。血漿中glucose濃度は、投与前群、対照群および化合物1投与群で顕著な高血糖を示しており、3群間に差は見られなかった。律動様小波の潜時は、投薬前群および対照群は無処置群に比べO1、O2、O3いずれも潜時の延長がみられた。化合物1投与群ではO1、O2、O3いずれも潜時の短縮がみられ、特にO1において対照群と比較し有意な改善が認められた。網膜組織中のVEGFmRNA量は、投薬前群および対照群では正常値(SDラットの網膜組織中のVEGF mRNA量を1とした)と比較し顕著に増加していた。化合物1投与群では有意に減少し、正常レベルまで回復していた。
値は平均値±標準偏差で示す。
対照群のそれぞれに相当する値との有意差検定:*P<0.05**P<0.01

0098

本発明におけるアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物もしくはそのプロドラッグまたはその塩〔好ましくは、式(I)で表される化合物およびそれらの薬学的に許容される塩〕を有効成分として含有する単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制剤は、例えば次のような処方によって製造することができる。
実施例1.カプセル剤
(1)化合物1 30mg
(2)ラクトース90mg
(3)微結晶セルロース70mg
(4)ステアリン酸マグネシウム10mg
カプセル200mg
(1)、(2)と(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセル封入する。
実施例2.錠剤
(1)化合物1 30mg
(2)ラクトース 35mg
(3)コーンスターチ150mg
(3)微結晶セルロース 30mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 5mg
1錠 250mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
実施例3.懸濁点眼剤
(1)化合物1 1.0g
(2)リン酸二水素ナトリウム0.2g
(3)塩化ナトリウム0.9g
(4)ポリソルベート800.1g
(5)塩化ベンザルコニウム0.005g
(6)エデト酸ナトリウム0.01g
(7)1N水酸化ナトリウム適量
(8)滅菌精製水全量 100ml

0099

(8)の約80mlに(2)、(3)、(4)、(5)および(6)を溶解後、(7)でpH7に調整する。(8)で全量100mlとし、0.2μmのメンブランフィルターでろ過する。この液に予め滅菌した(1)を懸濁させ、懸濁点眼剤を調製する。
産業上の利用可能性
本発明の薬剤は、優れた網膜電位(視機能)改善および網膜浮腫(組織障害)改善作用を示し、単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制に有利に利用できる。

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