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図面 (6)

課題・解決手段

エンドセリン拮抗物質、例えば式(I):

で表される化合物、その製薬上許容される塩もしくはそれらの水和物、ボセンタンシクロ[D−アスパルチル−L−[3−(4−フェニルピペラジン−1−イルカルボニル)]−アラニル−L−アスパルチル−D−[2−(2−チエニル)]グリシル−L−ロイシル−D−トリプトフィル]・2Naまたはシクロ[D−Asp−L−Pro−D−Val−L−Leu−D−Trp−]を有効成分とする脳浮腫抑制剤に関する。さらに、エンドセリン拮抗物質の有効量を投与することによる脳浮腫を治療または予防する方法、脳浮腫の治療または予防のための医薬を製造するためのエンドセリン拮抗物質の使用に関する。エンドセリン拮抗物質は、発生機序に関わらず全ての脳浮腫に対して抑制作用を示し、脳浮腫の治療または予防に非常に有効である。

概要

背景

概要

エンドセリン拮抗物質、例えば式(I):

で表される化合物、その製薬上許容される塩もしくはそれらの水和物、ボセンタンシクロ[D−アスパルチル−L−[3−(4−フェニルピペラジン−1−イルカルボニル)]−アラニル−L−アスパルチル−D−[2−(2−チエニル)]グリシル−L−ロイシル−D−トリプトフィル]・2Naまたはシクロ[D−Asp−L−Pro−D−Val−L−Leu−D−Trp−]を有効成分とする脳浮腫抑制剤に関する。さらに、エンドセリン拮抗物質の有効量を投与することによる脳浮腫を治療または予防する方法、脳浮腫の治療または予防のための医薬を製造するためのエンドセリン拮抗物質の使用に関する。エンドセリン拮抗物質は、発生機序に関わらず全ての脳浮腫に対して抑制作用を示し、脳浮腫の治療または予防に非常に有効である。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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2件

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請求項1

エンドセリン拮抗物質を有効成分とすることを特徴とする脳浮腫抑制剤

請求項2

該エンドセリン拮抗物質が、式(I):ID=000005HE=059 WI=092 LX=0600 LY=0555[式中、R1は水素または代謝性エステル残基を表し、R2は水素または−R3−R4(ここでR3は、−SO3−、−CH2COO−、−COCOO−または−COR5COO−(ここでR5は、炭素数1〜6のアルキレンまたは炭素数2〜6のアルケニレンを表す)を表し、R4は水素または炭素数1〜6のアルキルを表す)である]で表される化合物、その製薬上許容される塩もしくはそれらの水和物、ボセンタンシクロ[D−アスパルチル−L−[3−(4−フェニルピペラジン−1−イルカルボニル)]−アラニル−L−アスパルチル−D−[2−(2−チエニル)]グリシル−L−ロイシル−D−トリプトフィル]・2Naまたはシクロ[D−Asp−L−Pro−D−Val−L−Leu−D−Trp−]である、請求の範囲第1項記載の脳浮腫抑制剤。

請求項3

該エンドセリン拮抗物質が、式(I)で表される化合物において、R1が水素、R2が−COCH=CHCOOHである化合物、その製薬上許容される塩またはそれらの水和物である請求の範囲第2項記載の脳浮重抑制剤。

請求項4

エンドセリン拮抗物質の有効量を投与することを特徴とする、脳浮腫の治療または予防の方法。

請求項5

脳浮腫の治療または予防のための医薬を製造するためのエンドセリン拮抗物質の使用。

技術分野

0001

本発明はエンドセリン拮抗物質を有効成分とする脳浮腫抑制剤に関する。

背景技術

0002

脳浮腫は、生体内の水が脳実質内部に異常に蓄積し、脳組織容積が増大して
いる状態である。脳浮腫を誘発する要因としては、例えば脳卒中等の脳血管障害
頭部外傷脳腫瘍高血圧呼吸不全、CO中毒低ナトリウム血症急性
障害血液透析時不均衡症候群高血糖低血糖副腎機能不全膠原病、ス
ズ、鉛またはヒ素中毒等が挙げられる。特に、脳卒中急性期および頭部外傷にお
ける脳浮腫の治療は非常に重要な課題となっている。また、脳浮腫は脳ヘルニア
頭痛悪心嘔吐不穏状態痙攣意識障害等の原因ともなる。特に脳ヘル
ニアが進行すると死に至ることもある。

0003

脳浮腫は、発生機序により、細胞毒性浮腫血管原性浮腫等に分類されている
が、これらの各種の脳浮腫が組み合わさって出現することが多く、脳浮腫の原因
は、必ずしも明らかになっていない。現在、その原因の解明治療法確立が望
まれている。

0004

従来、脳浮腫の治療には、高浸透圧薬剤副腎皮質ステロイド等が用いられて
いる。

0005

高浸透圧薬剤としては、10%グリセロール、5%フラクトース生理食塩水
、15%または20%マンニトール液等が挙げられる。これらの高浸透圧薬剤を
静脈内に投与すると、血液浸透圧が上昇し、脳実質組織と血液の間で浸透圧差
生じるため、脳実質組織内に貯留した水分が血中に移行して脳浮腫の改善効果
得ることができる。また、これらの薬剤は血液脳関門を比較的通りにくい物質
あるので、脳実質組織に移行しにくく、副作用が生じにくい特徴がある。しかし

これらの薬剤であっても大量投与により血中濃度上昇が高度になると、ある程度
の脳内蓄積は避けられない。また、血液脳関門に障害のある場合には、薬剤の脳
内移行が生じ易くなり、投与を中止した後に薬剤の血中濃度が低下してくると、
脳実質組織と血液の間の浸透圧差の逆転が生じ、血中の水分が脳実質組織に逆移
行して浮腫が再現する場合がある。その他、これらの薬剤は電解質異常腎障害
等の副作用も有している。

0006

副腎皮質ステロイドとしては、デキサメタゾンヒドロコルチゾン等が挙げら
れる。これらの副腎皮質ステロイドは、脳腫瘍周辺における脳浮腫に対しては軽
減効果があるが、虚血性および外傷性脳浮腫にはほとんど効果がなく、消化管
血、感染症増悪糖尿病悪化等の副作用がある、等の問題を有していた。

0007

脳浮腫に対する他の治療薬として、最近、ニモジピンニカルジピンNC
1100等のカルシウム拮抗薬が注目されている。これらのカルシウム拮抗薬の
前投与は、細胞性脳浮腫の進行を遅らせる効果を有する事が判っている。また、
グルタミン酸拮抗薬であるMK−801にも脳浮腫抑制作用が認められている。
しかし、これらのカルシウム拮抗薬、グルタミン酸拮抗薬の脳浮腫抑制作用につ
いては未だ臨床上実用化されていない。

発明の開示

0008

本発明者らは、このような現状に鑑み、優れた脳浮腫抑制作用を有する薬物の
創製を目的として鋭意研究を重ねた結果、エンドセリン拮抗物質が脳浮腫を抑制
することを見出した。

0009

即ち、本発明はエンドセリン拮抗物質を有効成分とする脳浮腫抑制剤を提供す
るものである。また、エンドセリン拮抗物質の有効量を投与することによる、脳
浮腫の治療または予防の方法を提供するものである。さらに、脳浮腫の治療また
は予防のための医薬を製造するためのエンドセリン拮抗物質の使用に関する。

0010

エンドセリン拮抗物質は、従来エンドセリンの作用に起因する疾患、例えば、
クモ膜下出血後脳血管れん縮、高血圧、虚血性心疾患脳循環障害腎不全
喘息等に対する予防薬または治療薬として可能性のあることが知られているにす
ぎない。

0011

本発明において「エンドセリン拮抗物質」とは、エンドセリン拮抗作用を有す
化合物全てを包含し、エンドセリン拮抗作用を有する化合物であればいずれの
化合物でも好適に用いる事ができる。代表的な具体例としては、式(I):
[式中、R1は水素または代謝性エステル残基を表し、R2は水素または−R3−
R4(ここでR3は、−SO3−、−CH2COO−、−COCOO−または−CO
R5COO−(ここでR5は、炭素数1〜6のアルキレンまたは炭素数2〜6のア
ルケニレンを表す)を表し、R4は水素または炭素数1〜6のアルキルを表す)
である]
で示される化合物(以下化合物(I)とする)、その製薬上許容される塩(国際
公開WO92/12991号、特開平7−53484号公報)もしくはそれらの
水和物、ボセンタン(Bosentan;p−tert−ブチル−N−[6−(
2−ヒドロキシエトキシ)−5−(o−メトキシフェノキシ)−2−(2−ピリ
ミジニル)−4−ピリミジニル]−ベンゼンスルホンアミドブリティッシュ
ジャーナルオブファルマコロジー(British Journal of

0012

Pharmacology)1994年11月、113(3)巻、845頁〜
852頁)、シクロ[D−アスパルチル−L−[3−(4−フェニルピペラジン
−1−イルカルボニル)]−アラニル−L−アスパルチル−D−[2−(2−チ
エニル)]グリシル−L−ロイシル−D−トリプトフィル]・2Na(以下TA
K−044とする;ライフサイエンス(Life Science)1994
年、55(4)巻、301頁〜310頁)、シクロ「D−Aso−L−ProD
−V
al−L−Leu−D−Trp−](以下、BQ−123とする;ライフ・サイ
エンス(Life Science)1992年、50巻、247頁〜255頁
)、2(R)−[2(R)−[2(S)[[1−(ヘキサヒドロ−1H−アゼピ
ニル)]カルボニルアミノ−4−メチルペンタノイル]アミノ−3−[3−(
1−メチル−1H−インドリル)]プロピオニル]アミノ−3−(2−ピリジル
プロピニックアシッド(FR139317;ファルマコロジー(Pharm
acology)1994年、49(5)巻、319頁〜324頁)、(1S,
2R,3S)−3−(2−カルボキシメトキシ−4−メトキシフェニル)−1−
(3,4−メチレンジオキシフェニル)−5−(プロプ−1−イルオキシイン
ダン−2−カルボキシリック・アシッド(SB−209670;バイオケミスト
リー(Biochemistry)1994年12月、33(48)巻、145
43頁〜14549頁)、3−ベンゾ−[1,3]−ジオキソール−5−イル
5−ヒドロキシ−5−(4−メトシキ−フェニル)−4−(2,3,4−トリ
トキシ−ベンジル)−5H−フラン−2−オン(PD−156123;国際公開
WO95/05376号)、および(−)−N−(4−イソプロピルベンゼン
ルホニル)−α−(4−カルボキシ−2−n−プロピルフェノキシ)−3,4−
メチレンジオキシフェニルアトアミド(L−754142;ザ・ジャーナル・オ
ブ・ファルマコロジー・アンドエクスペリメンタル・セラピューティックス(
The Journal of Pharmacology and Expe
rimental Therapeutics)1995年、275(3)巻、
1518頁〜1526頁)等のエンドセリン拮抗物質を挙げることができる。
図面の説明

0013

第1図は、化合物(I−Na)の脳浮腫に対する作用を示す図である。縦軸
脳水含有量(%)を表し、横軸は脳の部位を表す。ACAは前大脳動脈支配下
大脳皮質、MCAは中大脳動脈支配下の大脳皮質、Caudate puta
menは線条体をそれぞれ表す。棒は、左から、偽手術群(N=5)、媒体のみ
投与群(N=13)、前投与群(N=6)、後投与群(N=7)をそれぞれ表す

データは、標準偏差で示した。*は、媒体のみ投与群に対し、有意差検定におい
てP<0.05であることを示す。

0014

第2図は、化合物(I−Na)の脳浮腫に対する用量依存性を示す図である。
縦軸は脳水分含有量(%)、横軸は脳の部位を表す。ACA、MCAおよびCa
udate putamenは前記と同義である。棒は、左から、偽手術群(N
=5)、媒体のみ投与群(N=8)、化合物(I−Na)0.03mg/kg/
時間投与群(N=6)、化合物(I−Na)0.1mg/kg/時間投与群(N
=6)、化合物(I−Na)0.3mg/kg/時間投与群(N=6)、化合物
(I−Na)1.0mg/kg/時間投与群(N=6)をそれぞれ表す。データ
は標準偏差で示した。*は、媒体のみ投与群に対し、P<0.05であることを
表し、**は媒体のみ投与群に対し、P<0.01であることを表す。

0015

第3図は、ボセンタンの脳浮腫に対する作用を示す図である。縦軸は脳水分含
有量(%)、横軸は脳の部位を表す。ACA、MCAおよびCaudate p
utamenは前記と同義である。棒は、左から、媒体のみ投与群(N=5)、
後投与群(N=5)を表す。データは、標準偏差で示した。*は、媒体のみ投与
群に対し、P<0.05であることを表す。

0016

第4図は、TAK−044の脳浮腫に対する作用を示す図である。縦軸は脳水
分含有量(%)、横軸は脳の部位を表す。ACA、MCAおよびCaudate

0017

putamenは前記と同義である。棒は、左から、媒体のみ投与群(N=7
)、後投与群(N=7)を表す。データは、標準偏差で示した。*は、媒体のみ
投与群に対し、P<0.05であることを表す。

0018

第5図は、BQ−123の脳浮腫に対する作用を示す図である。縦軸は脳水分
含有量(%)、横軸は脳の部位を表す。ACA、MCAおよびCaudate
putamenは前記と同義である。棒は、左から、媒体のみ投与群(N=8)
、後投与群(N=7)を表す。データは、標準偏差で示した。*は、媒体のみ投
与群に対し、P<0.05であることを表す。

発明を実施するための最良の形態

0019

本発明中、エンドセリン拮抗物質とはエンドセリン拮抗作用を有する化合物で
あればいずれの化合物でも好適に用い得る。具体的には、化合物(I)、その製
薬上許容される塩もしくはそれらの水和物、ボセンタン、TAK−044または
BQ−123等のエンドセリン拮抗物質を挙げることができる。好ましくは化合
物(I)、その製薬上許容される塩またはそれらの水和物であり、より好ましく
は式(I)において、R1が水素、R2が−COCH=CHCOOHである化合物
、その製薬上許容される塩またはそれらの水和物である。

0020

明細書中、「代謝性エステル残基」とは、生体内で加水分解され、生物活性
カルボン酸を産生し得るエステル残基を意味する。

0021

上記代謝性エステル残基としては、例えば、メチル、エチル、t−ブチル等の
炭素数1〜6のアルキル:フェニル等のアリールピバロイルオキシメチル、ア
セトキシメチル、1−アセトキシエチル等の1−(アシルオキシ)アルキル;1
−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキ
シ)エチル等の1−(アルキルオキシカルボニルオキシ)アルキル;(5−メチ
ル−1、3−ジオキソレン−4−イル)メチル等を挙げることができる。

0022

上記「炭素数1〜6のアルキル」とは、直鎖状または分枝状のアルキルを意味
し、例えば、メチル、エチル、プロピル、t−ブチル等を挙げることができる。
単に「アルキル」とした場合もこれと同義である。

0023

上記「炭素数2〜6のアルキレン」としては、例えば、メチレンエチレン
トリメチレン等を挙げることができる。好ましくは、−(CH=CH)m−(m
は1〜3の整数を表す。)で表される基である。

0025

化合物(I)はその水和物をも包含し、化合物(I)1分子に対して1以上の
水分子と結合していてもよい。

0026

本発明の脳浮腫抑制剤は頭蓋内圧下作用を有し、発生機序に関わらず全ての
脳浮腫に対して抑制作用を示すが、特に虚血性および外傷性脳浮腫に対して有効
である。さらに梗塞巣縮小作用をも有する。

0027

本発明の脳浮腫抑制剤は、脳卒中等の脳血管障害、頭部外傷、脳腫瘍等の脳浮
腫が誘発された、または誘発され得る状態にあるときに投与し、脳浮腫を治療ま
たは予防することができる。また、本発明の脳浮腫抑制剤は脳浮腫が原因となっ
て起こる脳ヘルニア、意識障害等をも治療または予防することができる。特に、
脳卒中急性期および頭部外傷における脳浮腫の治療に有効である。

0028

本発明の脳浮腫抑制剤を医薬として投与する場合、経口的、非経口的のいずれ
の方法でも安全に投与することができる。経口投与は常法に従って錠剤顆粒剤
散剤カプセル剤丸剤液剤懸濁剤シロップ剤バッカル剤または
剤等の通常用いられる剤型に調製して投与すればよい。非経口投与は、例えば静
脈投与、筋肉内投与等の注射剤坐剤経皮吸収剤吸入剤等、通常用いられる
いずれの剤型でも好適に投与することができるが、特に静脈内投与が好ましい。

0029

本発明の医薬組成物は、有効成分の有効量に最終投与剤型に適した賦形剤、結
合剤、湿潤剤崩壊剤滑沢剤および希釈剤等の各種医薬用添加剤を必要に応じ
て混合して調製することができる。注射剤の場合には適当な担体と共に滅菌処理
を行って製剤とすればよい。

0030

具体的には、賦形剤としては乳糖白糖ブドウ糖デンプン炭酸カルシウ
ムまたは結晶セルロース等、結合剤としてはメチルセルロース、カルボキシメチ
セルロースヒドロキシプロピルセルロースゼラチンまたはポリビニルピロ
ドン等、崩壊剤としてはカルボキシメチルセルロースカルボキシメチルセル
ロースナトリウム、デンプン、アルギン酸ナトリウムカンテン末またはラウリ
硫酸ナトリウム等、滑沢剤としてはタルクステアリン酸マグネシウムまたは
マクロゴール等が挙げられる。坐剤の基剤としてはカカオ脂、マクロゴール、、
またはメチルセルロース等を用いることができる。さらに、液剤または乳濁性、
懸濁性の注射剤として調製する場合には通常使用されている溶解補助剤、懸濁化
剤、乳化剤安定化剤保存剤等張剤等を適宜添加してもよく、経口投与の場
合には嬌味剤、芳香剤等を加えてもよい。

0031

脳浮腫抑制剤としての投与量は、患者年齢、体重、投与経路病気の種類や
程度等を考慮した上で設定することが望ましいが、ヒトへ経口的に投与する場合
には、成人に対して通常1μg〜200mg/kg/日を1回〜数回に分けて投
与すればよい。また、非経口的に投与する場合には、投与経路により大きく異な
るが、通常、0.1μg〜20mg/kg/日を1回〜数回に分けて投与すれば
よい。
実施例

0032

以下に試験例および製剤例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は
これらに限定されるものではない。
試験方法
(1)実験動物

0033

12週令の雄性ウィスター(Wistar)ラット(270g〜320g、静
実験動物社製)を1週間以上予備飼育した後、実験に用いた。
(2)局所脳虚血再灌流モデルの作成方法

0034

局所脳虚血再灌流モデルは、ロンガ(Longa)ら(1989年)の方法(
ストローク(Stroke)、1989年、20巻、84頁〜91頁)を改良し
て作成した。ラットを2%ハロタン麻酔下に、右総頸動脈露出して注意深く右
頸動脈(ECA)を剥離し、結紮切断した。切断した右外頸動脈を翻転し、シ
リコン処理した4−0ナイロン栓止(18mm)を右外頸動脈より右内頸動脈
挿入することによって右中大脳動脈の起始部を閉塞した。栓止末端と外頸動脈を
結紮して血流の逆流を防ぎ、麻酔を解除した。麻酔解除後、ラットをヒートパッ
ド上で37℃に維持し、15分以内に左前肢の片麻酔を示したラットを虚血負荷
成功例とし、以降の実験に使用した。中大脳動脈閉塞60分後に再度ハロタン

下で栓止を抜去し、右総頸動脈から虚血部位への血流を再開させた。
(3)脳浮腫(脳水分含有量)の測定方法

0035

虚血再灌流24時間後にペントバルビタール麻酔下でラットを断頭し、脳を取
り出した。加湿箱内で脳を3部位:(a)前大脳動脈支配下脳皮質(虚血隣接皮
質;ACA)、(b)中大脳動脈(虚血部皮質;MCA)および(c)線条体(
虚血中心部;caudate putamen)にピンセットで分離した。各サ
プル湿重量を測定後、105℃にて24時間乾燥させ、乾燥重量を測定した
。以下の式から水分含有量を求めて脳浮腫の指標とした。

0036

脳水分含有量(%)=(湿重量−乾燥重量)/湿重量×100
試験例1化合物(I−Na)の前投与および後投与による脳浮腫抑制効果

0037

エンドセリン拮抗物質として、式(I)においてR1がNa、R2が−COCH
=CHCOONaである化合物(以下「化合物(I−Na)」とする)を生理
塩水に溶解して用いた。

0038

前投与群は中大脳動脈閉塞(虚血負荷)の24時間前に、化合物(I−Na)
充填した浸透圧ポンプをラットの背部皮下に埋め込み、虚血負荷24時間前か
ら再灌流24時間後まで持続皮下投与(12mg/kg/日)した。後投与群は
虚血再灌流直後に化合物(I−Na)(12mg/kg)を尾静脈から静注し(
bolus投与)、さらに再灌流10分後から24時間後まで持続皮下投与(1
2mg/kg/日)した。

0039

中大脳動脈閉塞再灌流24時間後、媒体のみ投与群では偽手術群に比べ、虚血
側での脳水分含有量が有意に増加した。これは脳浮腫の形成を示している。

0040

化合物(I−Na)の前投与により、脳浮腫の形成はACA領域およびMCA
領域で有意に抑制されたが、線条体では抑制されなかった(図1)。化合物(I
−Na)の後投与でも、ACA領域およびMCA領域で脳浮腫の形成が有意に抑
制され、さらに線条体でも脳浮腫の形成が抑制されていた(図1)。

0041

この結果は、化合物(I−Na)は後投与でも著名に脳浮腫を抑制することを
示す。
試験例2 脳浮腫抑制効果に対する化合物(I−Na)の投与量の影響

0042

生理食塩水に溶解した化合物(I−Na)をラットの背部に埋め込んだ浸透圧
ポンプに充填し、ポリエチレンチューブを通じて股静脈より、虚血再灌流10分
後から24時間後まで投与(0.03〜1.0mg/kg/時間)した。その結
果、0.1〜1.0mg/kg/時間の化合物(I−Na)は用量依存的にかつ
有意に脳浮腫の形成を抑制した(図2)。この作用はACA領域、MCA領域お
よび線条体のすべての部位で認められた。作用は0.3mg/kg/時間で最大
となり、最小有効量は0.1mg/kg/時間と考えられた。
試験例3 その他のエンドセリン拮抗物質による脳浮腫抑制効果

0043

生理食塩水に溶解したボセンタン、TAK−044およびBQ−123をそれ
ぞれ背部に埋め込んだ浸透圧ポンプに充填し、ポリエチレンチューブを通じて股
静脈より、虚血再灌流10分後から24時間後まで投与(0.3mg/kg/時
間)した。その結果、ACA領域、MCA領域では有意に脳浮腫の形成が抑制さ
れ、やや弱いながらも線条体でも抑制が認められた(図3図4および図5)。
製剤例1

0044

化合物(I−Na) 50mg

0045

乳糖46mg

0049

ステアリン酸マグネシウム1mg
計 130mg

0050

ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびステアリン酸マグネシウムを除く
上記処方成分を均一に混合した後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース8%(
w/w)水溶液を結合剤として湿式造粒法にて打錠用顆粒を製造した。これにス

アリン酸マグネシウムを混合した後、打錠機を用いて直径7mm、1錠重量13
0MGに形成し、内服錠とした。
製剤例2

0051

TAK−044 50mg

0052

生理食塩水200ml

0053

TAK−044を生理食塩水に溶解し、点滴剤とした。
発明の効果

0054

本発明の脳浮腫抑制剤は、脳浮腫が誘発された、または誘発され得る状態にあ
るときに投与し、脳浮腫を治療または予防することができるため有用である。

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