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図面 (17)

課題・解決手段

本発明は、腫瘍併用療法のための抗腫瘍剤又は抗癌剤の新しい組合せ、併用を意図した医薬組成物、及び併用のための異なる抗腫瘍剤の組成物を含むキットに関する。特に、本発明は、PI3K‐クラスI阻害剤5‐(7‐メタンスルホニル‐2‐モルホリン‐4‐イル‐6,7‐ジヒドロ‐5H‐ピロロ[2,3‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐ピリミジン‐2‐イル‐アミン又はその薬学的に許容される塩と様々な腫瘍剤の組み合わせに関する。

概要

背景

酵素ホスファチジルイノシトール‐3‐キナーゼ(PI3K)は、ホスファチジルイノシトールのイノシトール環の3位でリン酸化するホスホリラーゼ一種として知られており、全身に広く発現している。PI3Kは成長因子ホルモンなどの刺激により活性化されることが知られている。PI3KはAktとPDK1を活性化し、細胞死阻害し、細胞骨格グルコース代謝小胞輸送などを調節する生存シグナル関与している。

PI3Kは、一次構造基質として機能するホスファチジルイノシトールのタイプに基づいて、正確にクラスI、クラスII、クラスIIIの3つのグループ分類される。クラスIの酵素は、活性化メカニズムに応じてクラスIa及びIbに細分類される。クラスIaは、サブタイプp110α、p110β及びp110δを含み、それぞれが調整サブユニット(p85)とヘテロダイマー複合体を形成し、チロシンキナーゼ受容体などによって活性化される。クラス1bは、三量体プロテインGのサブユティβγ(Gβγ)によって活性化されたサブタイプp110γを含み、調整サブユニティ(p101)とヘテロダイマーを形成する。

最近、いくつかの種類の癌(特に卵巣癌結腸癌乳癌)で3つの現象報告されている:PIK3CAp110αコード遺伝子増幅、変異による構成的活性化、及びタンパク質レベルでのp110αの高発現。結果として、生存シグナルの構成的活性化によるアポトーシス阻害は、腫瘍形成メカニズムの部分的な原因と考えられている。実際、PIK3CAは卵巣癌の発癌遺伝子として関与していることが報告されており(Natura Genet. 21, 99-102, (1999);ヒトの癌におけるPIK3CA遺伝子変異頻度は高く(Science, 304, 554, (2004)、大腸癌結腸直腸癌)におけるホスホイノシトール3‐キナーゼの活性のレベルが増加している(Cancer, 83, 41-47 (1998))。

この知識に基づいて、PI3K、特にp110α活性の阻害剤が、特に、高いPI3K活性を有する癌において、抗腫瘍作用を発揮することがわかった。
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それらのなかで、CH5132799としても文献で知られる、化合物5‐(7‐メタンスルホニル‐2‐モルホリン‐4‐イル‐6,7‐ジヒドロ‐5H‐ピロロ[2,3‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐ピリミジン‐2‐アミンは、以下の式Iを有する、PI3Kに対する阻害活性を有する抗腫瘍剤として特に効果的であるという結果になった。

化合物及びその調製方法は、WO‐A‐2008/018426に記載されている。化合物の薬理学的特徴は、科学文献 Jun Ohwada et al. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letter, 21 (2001) pages 1767-1772 に記載された。さらに、トラスツズマブ耐性のある癌形態の治療における式Iの化合物とモノクローナル抗体トラスツズマブとの関連性は、Hiroshi Tanaka et al. Clin. Cancer Res. 17, (10) May 15 (2011)に記載されている。

概要

本発明は、腫瘍併用療法のための抗腫瘍剤又は抗癌剤の新しい組合せ、併用を意した医薬組成物、及び併用のための異なる抗腫瘍剤の組成物を含むキットに関する。特に、本発明は、PI3K‐クラスI阻害剤5‐(7‐メタンスルホニル‐2‐モルホリン‐4‐イル‐6,7‐ジヒドロ‐5H‐ピロロ[2,3‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐ピリミジン‐2‐イル‐アミン又はその薬学的に許容される塩と様々な腫瘍剤の組み合わせに関する。

目的

本発明の目的は、そのような欠点のない医薬を提供する

効果

実績

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請求項1

第2の抗癌化合物に関連する抗癌治療で使用するための、活性化合物としてPI3K‐クラスI阻害剤化合物:5‐(7‐メタンスルホニル‐2‐モルホリン‐4‐イル‐6,7‐ジヒドロ‐5H‐ピロロ[2,3‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐ピリミジン‐2‐アミン又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物であって、ただし前記第2の化合物モノクローナル抗体トラスツズマブ又は化合物エベロリムスではなく、前記第2の抗癌化合物は、トラスツズマブとは異なる抗HER2抗体、EGF抗受容体抗体血管内皮増殖因子‐A(VEGF‐A)を阻害する抗体、エストロゲン受容体ER)の分解因子モジュレーター又は上皮成長因子受容体(EGFR阻害剤又はプロテインキナーゼ阻害剤などの抗体を含む群から選択される、上記医薬組成物。

請求項2

前記第2の抗癌化合物が、セツキシマブベバシズマブフルベストラント、又はゲフィチニブを含む群から選択される、請求項1に記載の医薬組成物。

請求項3

結腸癌前立腺癌乳癌肺癌卵巣癌の抗癌治療に使用するための、請求項1又は2のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項4

PI3KCAの変異及び野生型RASを伴う大腸癌の、PI3KCA及びKRASの変異を伴う大腸癌の、PI3KCA及びEGFRの変異を伴う又は伴わない非小細胞肺癌(NSCLC)の、PI3KCA変異を伴うHER2陽性乳癌、HER2陽性及びER陽性乳癌の治療における使用のための請求項3に記載の医薬組成物。

請求項5

第2の抗癌化合物を含む組成物と組み合わせて使用するための、PI3kクラスI阻害剤の経口投与に適した、請求項1〜4のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項6

1〜10mg/Kg体重の単位用量に十分な量のPI3K‐クラス1阻害剤を含む、請求項5に記載の医薬組成物。

請求項7

5〜7mg/Kg体重のPI3Kクラス1阻害剤の単一投与量のための、請求項6に記載の医薬組成物。

請求項8

第2の抗癌化合物の経口又は非経口投与に適した医薬組成物と組み合わせて使用するための、請求項5〜7のいずれか一項に記載の医薬組成物。

請求項9

10〜80mg/Kg体重の単位用量に適した量の第2の抗癌化合物を含む医薬組成物と組み合わせて使用するための、請求項8に記載の医薬組成物。

請求項10

20〜70mg/Kg体重、好ましくは30〜50mg/Kg体重の単一投与量に適した量の第2の抗癌化合物を含む医薬組成物と組み合わせて使用するための請求項9に記載の医薬組成物。

請求項11

抗癌併用治療に使用するための、活性化合物としてPI3KクラスI阻害剤化合物:5‐(7‐メタンスルホニル‐2‐モルホリン‐4‐イル‐6,7‐ジヒドロ‐5H‐ピロロ[2,3‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐ピリミジン‐2‐アミン又はその薬学的に許容される塩、及び第2の抗癌化合物を含む第2の医薬組成物を含む医薬組成物を含むパーツキットであって、ただし、前記第2の化合物は、モノクローナル抗体トラスツズマブ又は化合物エベロリムスではなく、前記第2の抗癌化合物は、トラスツズマブとは異なる抗HER2抗体、EGF抗受容体抗体、血管内皮増殖因子A(VEGF‐A)を阻害する抗体、エストロゲン受容体(ER)の分解剤/モジュレーター又は上皮増殖因子受容体(EGFR)阻害剤、又はプロテインキナーゼ阻害剤を含む群から選択される、上記パーツのキット。

請求項12

前記第2の抗癌化合物が、セツキシマブ、ベバシズマブ、フルベストラント、又はゲフィチニブを含む群から選択される、請求項11に記載のパーツのキット。

請求項13

抗癌併用治療が結腸癌、前立腺癌、乳癌、肺癌、卵巣癌である、請求項11〜12のいずれか一項に記載のパーツのキット。

請求項14

PI3KCAの変異及び野生型KRASを伴う大腸癌、PI3KCA及びKRASの変異を伴う大腸癌、PI3KCA及びEGFRの変異を伴う又は伴わない非小細胞肺癌(NSCLC)、PI3KCA変異を伴うHER2陽性乳癌、HER2陽性及びER陽性乳癌の併用治療における使用のための請求項13に記載のパーツのキット。

請求項15

第1の医薬組成物が、1〜10mg/Kg体重、好ましくは5〜7mg/Kg体重の単位投与量に十分な量のPI3K‐クラス1阻害剤を含む、請求項11〜14のいずれか一項に記載のパーツのキット。

請求項16

第2の組成物が、10〜80mg/Kg体重、好ましくは20〜70mg/Kg又は30〜50mg/Kg体重の単位投与量に適した量の第2の抗癌化合物を含む、請求項15に記載のパーツのキット。

請求項17

第1の組成物がPI3kクラスI阻害剤の経口投与に適しており、第2の組成物が経口又は非経口投与に適している、請求項11〜16のいずれか一項に記載のパーツのキット。

技術分野

0001

本発明は、腫瘍併用療法のための抗腫瘍剤又は抗癌剤の新しい組合せ、併用を意図した医薬組成物、及び併用のための異なる抗腫瘍剤の組成物を含むキットに関する。特に、本発明は、PI3K‐クラスI阻害剤5‐(7‐メタンスルホニル‐2‐モルホリン‐4‐イル‐6,7‐ジヒドロ‐5H‐ピロロ[2,3‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐ピリミジン‐2‐イル‐アミン又はその薬学的に許容される塩と様々な腫瘍剤の組み合わせに関する。

背景技術

0002

酵素ホスファチジルイノシトール‐3‐キナーゼ(PI3K)は、ホスファチジルイノシトールのイノシトール環の3位でリン酸化するホスホリラーゼ一種として知られており、全身に広く発現している。PI3Kは成長因子ホルモンなどの刺激により活性化されることが知られている。PI3KはAktとPDK1を活性化し、細胞死阻害し、細胞骨格グルコース代謝小胞輸送などを調節する生存シグナル関与している。

0003

PI3Kは、一次構造基質として機能するホスファチジルイノシトールのタイプに基づいて、正確にクラスI、クラスII、クラスIIIの3つのグループ分類される。クラスIの酵素は、活性化メカニズムに応じてクラスIa及びIbに細分類される。クラスIaは、サブタイプp110α、p110β及びp110δを含み、それぞれが調整サブユニット(p85)とヘテロダイマー複合体を形成し、チロシンキナーゼ受容体などによって活性化される。クラス1bは、三量体プロテインGのサブユティβγ(Gβγ)によって活性化されたサブタイプp110γを含み、調整サブユニティ(p101)とヘテロダイマーを形成する。

0004

最近、いくつかの種類の癌(特に卵巣癌結腸癌乳癌)で3つの現象報告されている:PIK3CAp110αコード遺伝子増幅、変異による構成的活性化、及びタンパク質レベルでのp110αの高発現。結果として、生存シグナルの構成的活性化によるアポトーシス阻害は、腫瘍形成メカニズムの部分的な原因と考えられている。実際、PIK3CAは卵巣癌の発癌遺伝子として関与していることが報告されており(Natura Genet. 21, 99-102, (1999);ヒトの癌におけるPIK3CA遺伝子変異頻度は高く(Science, 304, 554, (2004)、大腸癌結腸直腸癌)におけるホスホイノシトール3‐キナーゼの活性のレベルが増加している(Cancer, 83, 41-47 (1998))。

0005

この知識に基づいて、PI3K、特にp110α活性の阻害剤が、特に、高いPI3K活性を有する癌において、抗腫瘍作用を発揮することがわかった。
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0006

それらのなかで、CH5132799としても文献で知られる、化合物5‐(7‐メタンスルホニル‐2‐モルホリン‐4‐イル‐6,7‐ジヒドロ‐5H‐ピロロ[2,3‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐ピリミジン‐2‐アミンは、以下の式Iを有する、PI3Kに対する阻害活性を有する抗腫瘍剤として特に効果的であるという結果になった。

0007

化合物及びその調製方法は、WO‐A‐2008/018426に記載されている。化合物の薬理学的特徴は、科学文献 Jun Ohwada et al. Bioorganic & Medicinal Chemistry Letter, 21 (2001) pages 1767-1772 に記載された。さらに、トラスツズマブ耐性のある癌形態の治療における式Iの化合物とモノクローナル抗体トラスツズマブとの関連性は、Hiroshi Tanaka et al. Clin. Cancer Res. 17, (10) May 15 (2011)に記載されている。

発明が解決しようとする課題

0008

PI3K阻害剤は非常に効果的であるが、他の有効成分に関連付けられている場合でも、すべての癌形態が同じ医薬に効果的に反応するわけではないという問題が残っている。

0009

したがって、本発明の目的は、そのような欠点のない医薬を提供することである。

0010

したがって、本発明の目的は、式Iの化合物と最終治療効果強化することができる追加の抗腫瘍剤との併用療法を提供する新しい抗腫瘍組合せを利用可能にすることである。前記目的は、その主要な特徴が最初の請求項で特定されている組成物で得られ、他の特徴は残りの請求項で特定されている。

課題を解決するための手段

0011

発明の要約
本発明は、いくつかの既知抗腫瘍化合物相乗効果を通じて式Iの化合物の有効性を改善することができ、したがって効果的に(又は少なくともより効果的に)以前の治療に耐性があるタイプの癌を治療することを可能にするという本発明者らによる発見に基づく。

0012

したがって、本発明は以下の実施形態に関する。
第2の抗癌化合物に関連する抗癌治療で使用するための、活性化合物としてPI3K‐クラスI阻害剤化合物:5‐(7‐メタンスルホニル‐2‐モルホリン‐4‐イル‐6,7‐ジヒドロ‐5H‐ピロロ[2,3‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐ピリミジン‐2‐アミン又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物、ただし前記第2の化合物がモノクローナル抗体トラスツズマブ又は化合物エベロリムスでない。

0013

前記第2の抗癌化合物が、トラスツズマブとは異なる抗HER2抗体、EGF抗受容体抗体血管内皮増殖因子‐A(VEGF‐A)を阻害する抗体、 又は上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤、エストロゲン受容体ER)の選択的分解剤モジュレーター又はタンパク質キナーゼ阻害剤などの抗体を含む群から選択される医薬化合物

0014

前記第2の抗癌化合物が、EGF抗受容体抗体、好ましくは抗体セツキシマブ、血管内皮増殖因子‐A(VEGF‐A)を阻害する抗体、好ましくは抗体ベバシズマブ、又は表皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤、好ましくは化合物ゲフィチニブ、エストロゲン受容体(ER)の選択的分解剤/モジュレーター、好ましくは化合物フルベストラントを含む群から選択される医薬化合物。

0015

結腸癌、前立腺癌、乳癌、肺癌、卵巣癌の抗癌治療に使用するための本発明による医薬組成物。

0016

第2の抗癌化合物を含む組成物と組み合わせて使用するための、PI3k‐クラスI阻害剤の経口投与に適した医薬組成物。

0017

第2の抗癌化合物の経口又は非経口投与に適した医薬組成物と組み合わせて使用するための医薬組成物。

0018

本発明はさらに以下に関する:
抗癌併用療法に使用するための、活性化合物としてPI3KクラスI阻害剤化合物:5‐(7‐メタンスルホニル‐2‐モルホリン‐4‐イル‐6,7‐ジヒドロ‐5H‐ピロロ[2,3‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐ピリミジン‐2‐アミン又はその薬学的に許容される塩、及び第2の抗癌化合物を含む第2の医薬組成物を含む医薬組成物を含むパーツのキット(ただし、前記第2の化合物がモノクローナル抗体トラスツズマブ又は化合物エベロリムスでない)。

0019

前記第2の抗癌化合物が、トラスツズマブとは異なる抗HER2抗体、EGF抗受容体抗体、好ましくは抗体セツキシマブ、血管内皮増殖因子A(VEGF‐A)を阻害する抗体、好ましくは抗体ベバシズマブ、エストロゲン受容体(ER)の選択的分解剤/モジュレーター、好ましくは化合物フルベストラント、又は上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤、好ましくは化合物ゲフィチニブ、又はプロテインキナーゼ阻害剤を含む群から選択される、パーツのキット。

0020

抗癌併用治療が結腸癌、前立腺癌、乳癌、肺癌、卵巣癌の治療である、請求項13〜14のいずれか一項に記載のパーツのキット。

0021

第1の組成物がPI3kクラスI阻害剤の経口投与に適しており、第2の組成物が経口又は非経口投与に適している、本発明によるパーツのキット。

0022

本発明によって提供される利点は、先行する治療及び常習性に耐性のある形態の癌又は腫瘍の治療においてさえも有効性の増加に言及することができる。

図面の簡単な説明

0023

図1は、ヌードマウス免疫不全)に移植された乳癌細胞IMT‐1(HER2+、PIK3CA遺伝子で変異)α)に対するトラスツズマブと組み合わせた化合物MEN1611(式Iの化合物)の抗腫瘍活性を示す。
MEN1611の抗腫瘍活性は、その薬力学的活性によっても、イムノブロッティングアッセイによって裏付けられている。PI3Kの下流のタンパク質である2つのタンパク質AKTとS6のリン酸化が評価された。MEN1611を単独で、又はJIMT‐1のトラスツズマブ(コンボ)と組み合わせて処置すると、2つのタンパク質AKT及びS6のリン酸化が大幅に阻害されるため、このような経路に対するMEN1611の作用が示される。代わりに、リン酸化はトラスツズマブによる処置後に阻害されない。分析された腫瘍塊は、MEN1611の3回目及び最後の投与の4時間後に収集された。
図3は、ヌードマウス(免疫不全)に移植された乳癌細胞HCC1954(HER2+、PIK3CA遺伝子で変異)に対するトラスツズマブと組み合わせた化合物MEN1611の抗腫瘍活性を示す。
MEN1611の抗腫瘍活性は、その薬力学的活性によっても、イムノブロッティングのアッセイによって裏付けられ、PI3Kの下流のタンパク質である2つのタンパク質AKTとS6のリン酸化が評価された。MEN1611単独で、又はHCC1954のトラスツズマブ(コンボ)と組み合わせた処置は、2つのタンパク質AKT及びS6のリン酸化を大幅に阻害するため、そのような経路に対するMEN1611の作用を示す。逆に、トラスツズマブによる処置後のリン酸化は阻害されない。分析された腫瘍塊は、MEN1611の3回目及び最後の投与の4時間後に収集された。
図5は、ヌードマウス(免疫不全)に移植された癌細胞HCC70(トリプルネガティブ乳癌、PIK3CA遺伝子の野生型及びPTEN遺伝子の欠損を伴う)におけるセツキシマブと組み合わせた化合物MEN1611の抗腫瘍活性を示す。
MEN1611の抗腫瘍活性は、その薬力学的活性によっても、イムノブロッティングのアッセイにより裏付けられている。PI3Kの下流のタンパク質である2つのタンパク質AKT及びS6のリン酸化が評価された。HCC70のMEN1611単独又はセツキシマブ(コンボ)との併用による処置は、2つのタンパク質AKT及びS6のリン酸化を著しく阻害し、したがって、そのような経路に対するMEN1611の作用を示す。逆に、セツキシマブによる処置後のリン酸化は阻害されない。分析された腫瘍塊は、MEN1611の3回目及び最後の投与の4時間後に収集された。
ヌードマウス(免疫不全)に移植されたRKO癌細胞(大腸癌、PIK3CA遺伝子及びBRAF遺伝子で変異)に対するセツキシマブと組み合わせた化合物MEN1611の抗腫瘍活性を示す。
MEN1611の抗腫瘍活性は、その薬力学的活性によっても、イムノブロッティングのアッセイによって裏付けられている。PI3Kの下流のタンパク質である2つのタンパク質AKTとS6のリン酸化が評価された。RKOのMEN1611単独又はセツキシマブ(コンボ)との併用による処置は、2つのタンパク質AKT及びS6のリン酸化を有意に阻害するため、そのような経路に対するMEN1611の作用を示す。逆に、セツキシマブによる処置後のリン酸化は阻害されない。分析された腫瘍塊は、MEN1611の3回目及び最後の投与の4時間後に収集された。
図9は、ヌードマウス(免疫不全)に移植された癌細胞HT‐29(大腸癌、PIK3CA遺伝子とBRAF遺伝子で変異)に対するセツキシマブと組み合わせた化合物MEN1611の抗腫瘍活性を示す。
MEN1611の抗腫瘍活性は、その薬力学的活性によっても、イムノブロッティングのアッセイにより裏付けられている。PI3Kの下流のタンパク質である2つのタンパク質AKT及びS6のリン酸化が評価された。MEN1611単独で、又はセツキシマブ(コンボ)と組み合わせてHT‐29を処置すると、2つのタンパク質AKT及びS6のリン酸化が大幅に阻害されるため、このような経路に対するMEN1611の作用が示される。逆に、セツキシマブによる処置後のリン酸化は阻害されない。分析された腫瘍塊は、MEN1611の3回目及び最後の投与の4時間後に収集された。
図11は、ヌードマウス(免疫不全)モデルCTG‐1509に移植された、PIK3CA遺伝子及びKRAS遺伝子で変異した大腸癌の腫瘍細胞に対するベバシズマブと組み合わせた化合物MEN1611の抗腫瘍活性を示す。
図12は、ヌードマウス(免疫不全)に移植された癌細胞NCI‐H‐1975(非小細胞肺癌、PIK3CA遺伝子及びEGFR遺伝子で変異)に対するエルロチニブと組み合わせた化合物MEN1611の抗腫瘍活性を示す。
MEN1611の抗腫瘍活性は、その薬力学的活性によっても、イムノブロッティングのアッセイにより裏付けられている。PI3Kの下流のタンパク質である2つのタンパク質AKT及びS6のリン酸化が評価された。NCI‐H‐1975のMEN1611単独又はエルロチニブ(コンボ)との併用による処置は、2つのタンパク質AKT及びS6のリン酸化を有意に阻害するため、そのような経路に対するMEN1611の作用を示す。逆に、エルロチニブによる処置後のリン酸化は阻害されない。分析された腫瘍塊は、MEN1611の3回目及び最後の投与の4時間後に収集された。
ヌードマウス(免疫不全)に移植された癌細胞NC‐H‐292(非小細胞肺癌、PIK3CA及びEGFR遺伝子の野生型)に対するエルロチニブと組み合わせた化合物MEN1611の抗腫瘍活性を示す。
図15は、MEN1611とフルベストラント(エストロゲン受容体の分解剤/モジュレーター)の組み合わせが、PIK3CA遺伝子で変異した乳癌HER2+/ER+のT47D細胞株に及ぼす相乗効果を示す。
図16は、ヌードマウス(免疫不全)に移植された癌細胞RU278(非小細胞肺癌、PIK3CA遺伝子e EGFRで変異)に対するエルロチニブと組み合わせた化合物MEN1611の抗腫瘍活性を示す。
図17は、ヌードマウス(免疫不全)に移植された癌細胞RB1(非小細胞肺癌、PIK3CA遺伝子は野生型、EGFR遺伝子で変異)に対するゲフィチニブと組み合わせた化合物MEN1611の抗腫瘍活性を示す。

0024

詳細な説明
PI3K‐クラス‐I阻害剤化合物5‐(7‐メタンスルホニル‐2‐モルホリン‐4‐イル‐6,7‐ジヒドロ‐5H‐ピロロ[2,3‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐ピリミジン‐2ーイルアミン(CH5132799又はMEN1611としても報告されている)又はその薬学的に許容される塩は、WO2008/018426に記載されている。特に、化合物の調製は、実施例1‐D‐02に記載されている。化合物自体と薬理学的特性は、科学文献 Jun Ohwada et al. (2011)(上掲)又は Hiroshi Tanaka et al. (2011)(上掲)に記載されている。

0025

式Iの阻害剤の化学式を考慮することにより、薬学的に許容される塩の下、酸塩又は塩基性塩が意味される。

0027

塩基性塩の例には、ナトリウム塩及びカリウム塩などのアルカリ金属の塩、カルシウム塩及びマグネシウム塩などのアルカリ土類金属の塩、アンモニウム塩N‐メチルグルカミンの塩などの水溶性アミンとの付加塩、低アルカノールアンモニウム塩(inferior alkanol ammonium salts)及び有機アミンの他の薬学的に許容される塩基から誘導される塩が含まれる。

0028

式Iの化合物との併用療法で使用するための抗腫瘍活性を有する化合物はすべて、クラスL01(抗新生物薬)又はWHOコラボレーティブセンター(WHOCC)ATCDDインデックスに分類される既知の医薬品である。

0029

医薬組成物
異なる抗腫瘍剤の有効投与量の間の不一致及び投与計画の間の不一致を考慮して、組み合わせとして投与される2つの抗腫瘍剤は、自律的組成物中に処方される。

0030

本発明の医薬組成物は、経口又は非経口経路(例えば、静脈内、筋肉内、皮下、直腸鼻腔嚢内腹部嚢胞内経路又は局所的)によって処方及び投与することができる。経口投与用の製剤の例には、錠剤カプセル顆粒粉末丸薬溶液、並びに水性及び非水性の経口懸濁液が含まれる。非経口投与のための製剤の例には、静脈内、筋肉内、皮下注射用の水性又は油性溶液が含まれる。軟膏ゲルクリーム坐剤、経口又は経鼻経路によるスプレー乳濁液油剤及び懸濁剤などの他の製剤は、状況に応じて適切であれば等しく使用することができる。非経口使用のための溶液は、通常、少量の個別用量での投与に適した容器分配される。しかしながら、投与量が体重に比例することを考えると、様々な有効成分の処方は、標準量の投与ではなく、カスタマイズされた量の医薬の投与を可能にするものでなければならない。さらに、投与形態は、皮下移植モードでの制御放出製剤を含む様々な投与方法適合させることができる。

0031

特に、PI3K阻害剤である式Iの化合物は、通常、経口経路によって投与され、したがって、そのような投与経路に適した任意の形態で処方される。ただし、他の投与経路は除外されない。

0032

第2の化合物は、その性質に応じて、非経口経路又は経口経路により投与することができ、したがって、適切に処方される。

0033

PI3K阻害剤並びに第2の抗腫瘍剤の投与量は、症状、年齢、体重、相対的な健康状態、他の薬物の存在、投与経路などに基づいて適切に変更することができる。

0034

経口製剤の場合に患者に有効な式IのPI3K阻害剤の典型的な投与量は、好ましくは、毎日体重1kgあたり、0.1〜1000mg、より好ましくは1〜100mgである。好ましい投与量は、1〜10mg/Kg、例えば3、4、5、6、7、8又は9mg/Kg体重である。

0035

特に、40mg/ダイ〜100mg/ダイの毎日の投与量、例えば、毎日2つの48mgカプセル(毎日合計96mg)が投与される。

0036

非経口投与の場合、典型的な有効量は、好ましくは、毎日体重1kgあたり0.1〜1000mg、より好ましくは1〜100mgである。

0037

すでに市販されている医薬品である第2の医薬は、販売承認(MA)の申請書に記載されているそれぞれの技術レポートに記載されている処方に準拠した投与量で投与される。これらの投与量は通常、1〜100mg/Kg体重、又は10〜80mg/Kg又は20〜70mg/Kg又は30〜50mg/Kg体重で変動する。

0038

以下に、以下の医薬の臨床使用のために処方された投与量を示す:
セツキシマブ:投与量は単剤療法と併用の両方についてである:初期用量:400mg/m2IV2時間;維持:250mg/m2IVを60分間qWeek、疾患の進行又は毒性イベントまで
トラスツズマブ:治療計画は非常に複雑で、用量は2mg/Kg〜8mg/KgIVである。
ベバシズマブ:5〜10mg/kgIV q2週間
エルロチニブ:MEN1611と同様の小分子であるため、患者が進行するか毒性イベントが発生するまで、経口経路での投与量は1日150mgである
フルベストラント:単剤療法と併用療法の両方の投与量は、1、15、29日目に筋肉内に500mg、その後月1回である
ゲフィチニブ:単剤療法の投与量は、患者が進行するか毒性イベントが発生するまで、経口経路で1日250mgである。

0039

投与計画でさえも、本発明の組み合わせで使用される各単一の抗腫瘍剤の最大の有効性を得るために考案されている。したがって、本発明の組み合わせによる併用療法は、必ずしも投与が同時に行われることを必要とせず、単に治療が重複することを伴う。したがって、2つの有効成分の投与は、同時期にかつ迅速な順序で、例えば数分又は数時間間隔で分けて、並びに、交互により長い期間、例えば数日又は数週間間隔で分けて行うことができる。

0040

例えば、PI3K阻害剤は、7、10、12、15又は20日間、1日1回投与することができる(q1dx7、10、12、15又は20)。

0041

第2の医薬は、同一又は異なるレジームに従って投与することができるが、第1の医薬に関しては隔日である。

0042

異なることに、第2の医薬が抗体である場合、これは数日間隔で、例えば5日ごと、週に1回、2週間に1回又は月に1回投与することができる。

0043

本発明の組み合わせで治療される癌の例には固形腫瘍が含まれるが、固形腫瘍の例には乳癌、結腸癌、大腸癌(結腸直腸癌)、卵巣癌、前立腺癌及び非小細胞肺癌が含まれる。

0044

本発明の追加の実施形態は、パーツのキット、すなわち、第1のセクションに式IのPI3K阻害剤である第1の医薬、第2のセクションに第2の医薬及び2つの医薬の組み合わせの、同時の、連続の又は交互の投与のための説明書付きのパッケージリーフレットを含む、すぐに使用できるパッケージにある。このキットは、完全な治療サイクルに必要かつ十分な、第1及び第2の医薬の多数の単回投与を含む。

0045

特に、第1のセクションには、例えば、完全なサイクルに十分な凍結乾燥された医薬又は粉末の小袋又は顆粒の錠剤、硬い又は柔らかいカプセル又は小瓶のような経口投与用の第1の医薬の単回投与のブリスターが含まれる。一方、第2のセクションには、第1のセクションと同様に、経口使用のための第2の医薬を含むブリスター又は小瓶又は小袋、又は溶液を含む小瓶又は非経口使用のための第2の医薬の凍結乾燥物を含む小瓶を含む。第1又は第2の医薬の凍結乾燥製剤の場合、それぞれのセクションは、凍結乾燥物を溶液に戻すのに適した必要な使い捨て量の溶媒を含む。

0046

第1及び第2の医薬の単回投与の数は、処方されたものに従って完全なサイクルに必要な用量に対応するであろう。

0047

例えば、第1のセクションには、7〜40日、又は10〜30日、又は12〜20日の範囲の期間、毎日の投与に十分な多数の単一用量(錠剤、カプセル剤など)が含まれる(q1dx7‐40又はq1dx10‐30又はq1dx12‐20)。

0048

第2のセクションには、処方に従って、第1の医薬による治療の期間と重複する期間、1回の投与又は毎日又は毎週又は隔週又は毎月の投与に十分な単一用量が含まれる。例えば、同じ1日目に2つの重複した治療を開始することにより、第2の医薬を4、5、7、10、又は12日ごとに続いて投与できる。第2の医薬が抗体である場合、通常、限られた回数(2〜4回)の投与で完全なサイクルに十分である。

0049

PI3K阻害剤と第2の医薬との併用治療を提供する他の明白な実施形態は、本発明の目的に含まれる。

0050

本発明は、純粋に説明の手段として意図され、限定の目的ではない以下の実験のセクション及び実施例において説明される。

0051

実験のセクション
MEN1611はMENARINRICERCHESPA Pisaによって得られる。粉末は、DMSO/Cremophor EL(容量50%/50%)で構成される保存溶液に溶解し、毎日使用する量に等分した。すべての分割量を使用する日まで冷蔵庫で4℃で保管する。保存溶液del MEN1611は6.5mg/mlの濃度で調製される。希釈液は、ヒドロキシプロピルベータシクロデキストリン(HPCD)とポリエチレングリコール400をそれぞれ蒸留水10%(w/v)と10%(v/v)に溶解して調製した。この溶液は、最大6か月間、4℃の冷蔵庫に保管される。MEN1611の保存溶液とビヒクル保存溶液は希釈液で10倍に希釈され、0.65mg/mlの投与溶液を得る。

0052

トラスツズマブは、HER2陽性に分類された乳癌の治療に使用されるHER2受容体に対するモノクローナル抗体である。

0053

セツキシマブは、EGF受容体に対するキメラマウス/ヒト)モノクローナル抗体であり、結腸直腸転移非小細胞転移癌、及び頭頸部癌の治療に使用される。

0054

ベバシズマブは、血管及び内皮増殖因子‐A(VEGF‐A)の阻害を通じて血管新生を停止するヒト化組換えモノクローナル抗体であり、標準的な化学療法と組み合わせて、又は2位として、5‐フルオロウラシルと組み合わせて、転移性大腸癌(結腸直腸癌)の治療に対してFDAによって承認されている。

0055

エルロチニブは、上皮成長因子受容体(EGFR)の阻害剤である。進行性又は転移性非小細胞肺癌(NSCLC)の治療、EGF受容体の変異を伴う又は伴わない転移性膵臓癌、さらには他の種類の癌にも使用される。

0056

フルベストラント:エストロゲン受容体(ER)の選択的分解剤/モジュレーター。転移性陽性エストロゲン乳癌の治療に、好ましくは閉経後の患者に使用される。

0057

ゲフィチニブは、EGF受容体(EGFR)の細胞内に存在するチロシンキナーゼの阻害剤である。EGF受容体の変異と過剰発現を伴う局所進行性又は転移性非小細胞肺癌(NSCLC)の治療に使用される。

0058

異種移植腫瘍モデル
6〜8週齢無胸腺ヌードマウスの雌をCharles River (Calco, Lecco, Italy)から入手し、環境条件の継続的な制御下でマイクロ隔離ケージに入れた。飲料水と特定の食品VRF1, Charles River)は自由に提供された。環境条件、並びに動物の安定化及び操作の手順は、ガイドラインUKCCCR(4)及び実験的及び科学的目的で使用される脊椎動物の保護に関する欧州条約(2010/63/EU; ref 5)に準拠した。

0059

すべての異種移植腫瘍モデルは、0.2mlのBMEタイプ3 5.6mg/ml(TREVIGEN)に再懸濁された、20x106細胞の、マウスの各々右側への皮下接種により作成された。

0060

腫瘍の成長に続いて、ゲージを使用して各腫瘍塊の長さと厚さを測定した(週2回)。腫瘍の体積は、次の式を使用して計算された:体積(mm3)=厚さ2x長さ/2

0061

マウスの体重も監視した。腫瘍塊が平均体積200〜300mm3に達したときに処置を開始した。

0062

各グループは6匹/7匹のマウスで形成された。以下の有効性パラメーターも評価した:‐対照マウスと比較した、処置されたマウスにおける腫瘍体積%(TVI%)の阻害。-科学的目的で使用される脊椎動物の保護に関する指令に従って、研究の終わりに毒性によって引き起こされる死亡は回避し、動物を保護する手順に置き換える必要がある。特に、我々の実験では、少なくとも7日間、腫瘍塊の体積がマウスの総体重の10%に達したとき、又はマウスの体重が対照マウスに対して20%超減少したとき、そして食欲の欠損が伴う場合、標準的な手順(Annex IV, ref.5)に従って、マウスを二酸化炭素に曝して安楽死させる。

0063

例1:PIK3CA遺伝子で変異した乳癌HER2+のJIMT‐1異種移植モデルにおけるトラスツズマブと組み合わせたMEN1611の抗腫瘍活性。
PIK3CAで変異した乳癌HER2+の2つの異種移植モデルでトラスツズマブと組み合わせてMEN1611の治療の可能性を調査した。この研究では、q1dx12の投与スキームで、経口経路により6.5mg/Kgの臨床的に適切な用量でMEN1611の有効性を試験し、q7dx2の投与スキームで、トラスツズマブを30mg/Kgの用量で腹腔内に使用した。
有効性は、腫瘍体積減少率(%TVI)を使用して評価した。
トラスツズマブに耐性があり、PI3KCA p.C420Rに変異を有するHER2+乳癌、JIMT‐1異種移植モデルでは、MEN1611とトラスツズマブとの組み合わせにより、強力な相乗抗腫瘍効果が示された。実際、コンボで処置された群の動物は、研究の終わりには、対照群と比較して67.6%の腫瘍体積の減少が得られた。逆に、単剤療法でのMEN1611とトラスツズマブは、それぞれ−0.4%と8.8%を決定する(図1)。すべての処置群において、体重の低下や致命的な事象に関する毒性効果は観察されなかった。

0064

さらに、MEN1611の活性は、PI3K、AKT(Serina 473)シグナル、及びS6(240‐244)因子カスケードの下流にある2つのタンパク質のリン酸化を阻害する能力によって、MEN1611の3回目の投与と最後の投与の4時間後に収集された各グループに所属するマウスの腫瘍塊で評価された。両方のリン酸化はMEN1611とトラツズマブの組み合わせで処置されたマウスの腫瘍で抑制されたが、トラスツズマブ単独で処置されたマウスの腫瘍塊におけるリン酸化のレベルは変化しなかった。2つの総タンパク質Akt及びS6の一定レベルは、MEN1611がこれらのタンパク質の安定性に影響を与えないことを示した(図2)。

0065

サンプルは、リン酸化akt(pS473‐Akt)、総Akt、S6のリン酸化(240/244)、及び総S6に対する抗体を用いたイムノブロッティングで分析した(図2)。

0066

例2:PIK3CA遺伝子で変異した、トラスツズマブに耐性のあるHCC1954異種移植モデルにおけるトラスツズマブと組み合わせたMEN1611の抗腫瘍活性。
トラスツズマブと組み合わせたMEN1611の抗腫瘍活性の増加は、トラスツズマブに耐性があり、PIK3を発現する遺伝子に変異p.H1047Rを有するHER2+乳癌HCC1954の追加の異種移植モデルでも観察された。2つの分子の組み合わせにより、研究の最後に評価したところ、腫瘍体積の65.1%の減少が誘発される。逆に、MEN1611とトラスツズマブで処置したマウスでは、それぞれ20.4%と15.3%しか誘発されなかった(図3)。すべての処置群のマウスにおいて、体重の低下や致命的な事象に関する毒性効果は観察されなかった。このモデルでも、トラスツズマブと組み合わせたMEN1611の薬力学が確認された(図4)。

0067

サンプルは、リン酸化akt(pS473‐Akt)、総Akt、リン酸化S6(240/244)、及び総S6に対する抗体を用いたイムノブロッティングで分析した。

0068

例3:PIK3CA遺伝子が野生型でPTEN遺伝子が欠失した、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)のHCC70異種移植モデルにおけるセツキシマブと組み合わせたMEN1611の抗腫瘍活性。
セツキシマブと組み合わせたMEN1611の治療の可能性は、PIK3CA遺伝子が野生型で、PTENが欠失した、乳癌の異種移植モデルTNBCで評価した。これは、PI3Kの経路の過剰活性化を同様に誘発する。この研究では、MEN1611の有効性を臨床的に適切な6.5mg/kgの用量で経口経路により、q1dx12のスキームで試験し、セツキシマブを30mg/Kgの用量でq7dx2の投与スキームで腹腔内投与した。研究の終わりに、2つの分子の組み合わせにより、対照群と比較して60.2%の腫瘍体積の減少が決定される。これに対して、MEN1611単独での処置群では50.5%、セツキシマブで処置した群では38.1%である(図5)。このモデルでも、セツキシマブと組み合わせたMEN1611の薬力学は確認された(図6)。

0069

例4:PI3KCAで変異し、BRAFで変異しているがKRASでは野生型(w.t.)である大腸癌のRKO異種移植モデルにおけるセツキシマブと組み合わせたMEN1611の抗腫瘍活性。
セツキシマブと組み合わせたMEN1611の治療の可能性は、PI3KCAで変異しているがKRASではw.t.である、大腸癌の2つの異種移植モデルで評価された。この研究では、MEN1611の有効性を、6.5mg/Kgの臨床的に適切な用量で、経口経路により治療スキームq1dx12で試験し、セツキシマブを30mg/Kgの用量で腹腔内に投与スキームq7dx2で使用した。

0070

大腸癌のRKO異種移植モデルでは、PIK3CAにp.H1047R、BRAFにpV600Eの変異を有し、セツキシマブと組み合わせたMEN1611は相乗的な抗腫瘍効果を示し、実際には研究の終わりに、2つの薬の併用で処置した群は、腫瘍容積が59.6%減少している。逆に、MEN1611及びセツキシマブ単独では、それぞれ32.3%と37.3%の腫瘍体積の減少を誘発する(図7)。

0071

すべての処置群で、体重の低下や致命的な事象に関する毒性作用は観察されなかった。両方のタンパク質のリン酸化は、MEN1611で処置したマウスの腫瘍塊で抑制されたが、セツキシマブで処置したマウスの腫瘍塊には変化が観察されなかった。2つの総タンパク質AktとS6の一定レベルは、MEN1611がこれらのタンパク質の安定性に影響を与えないことを示す(図8)。サンプルは、リン酸化akt(pS473‐Akt)、総Akt、S6のリン酸化(240/244)、及び総S6に対する抗体を用いたイムノブロッティングで分析した。

0072

例5:PIK3CAで変異し、BRAFで変異しているが、KRASについてはw.t.の、大腸癌のHT29異種移植モデルにおけるセツキシマブと組み合わせたMEN1611の抗腫瘍活性。
セツキシマブと組み合わせたMEN1611の効果的な抗腫瘍活性は、PI3Kを発現する遺伝子に変異p.P449Tを有する大腸癌の追加モデルでも観察された。2つの医薬の組み合わせにより、Nadirで評価された腫瘍体積の89.4%の減少を誘発する(図9)。体重の減少や致命的な事象に関する毒性作用は観察されなかった。このモデルでも、セツキシマブと組み合わせたMEN1611の薬力学は実証された(図10)。サンプルは、リン酸化akt(pS473‐Akt)、総Akt、S6のリン酸化(240/244)、及び総S6に対する抗体を用いたイムノブロッティングで分析した。

0073

例6:PI3KCA及びKRASで変異した大腸癌のPDXモデルにおけるベバシズマブと組み合わせたMEN1611の抗腫瘍活性。
ベバシズマブと組み合わせたMEN1611の治療の可能性は、PIK3CAとKRASで変異した大腸癌のPDXモデルで評価された。この研究では、MEN1611の有効性が臨床的に適切な6.5mg/Kgの用量で経口経路により、q1dx12の投与スキームで試験され、ベバシズマブが腹腔内に2mg/Kgで、週に2回の投与スキームで2週間使用された。

0074

大腸癌のPDX CTG‐1509モデルでは、PIK3CAにp.H1047R、KRASにp.Q61Hの変異を有する。ベバシズマブと組み合わせたMEN1611は、腫瘍体積の67%の減少を誘発することにより相乗効果を示した。逆に、MEN1611及びベバシズマブ単独では、それぞれ46.1%と46.9%しか誘発しなかった(図11)。すべての処置群で、体重の減少や致命的な事象に関する毒性作用は観察されなかった。

0075

例7:PIK3CA及びEGFR遺伝子で変異した、非小細胞肺癌のNCI‐H‐1975異種移植モデルにおけるエルロチニブと組み合わせたMEN1611の抗腫瘍活性。
エルロチニブと組み合わせたMEN1611の治療の可能性は、PIK3CA及びEGFR遺伝子で変異した非小細胞肺癌の異種移植モデルで評価された。この研究では、MEN1611の有効性は、臨床的に適切な用量6.5mg/Kgで経口経路により、q1dx12の治療スキームで試験され、エルロチニブは経口経路により50mg/Kgの用量で、q1dx6の治療スキームで試験された。MEN1611とエルロチニブの組み合わせの有意な抗腫瘍活性が、PIK3CAの変異p.G118DとEGFR遺伝子の二重変異p.T790M及びp.L858Rを有する、非小細胞肺癌を有する、NCI‐H‐1975異種移植モデルで観察された。2つの分子の組み合わせにより、研究の終わりに腫瘍体積が51.4%減少する。逆に、MEN1611及びエルロチニブ単独では、腫瘍体積の減少を誘発しない(図12)。このモデルにおいても、エルロチニブと組み合わせたMEN1611の薬力学は確認された(図13)。サンプルは、リン酸化akt(pS473‐Akt)、総Akt、S6のリン酸化(240/244)、及び総S6に対する抗体を用いたイムノブロッティングで分析した。

0076

例8:PIK3CA及びEGFRについてw.t.の非小細胞肺癌のNCI‐H‐292異種移植モデルにおけるエルロチニブと組み合わせたMEN1611の抗腫瘍活性。
エルロチニブと組み合わせたMEN1611の治療の可能性は、PIK3CA及びEGFR遺伝子についてw.t.の非小細胞肺癌の異種移植モデルで評価された。この研究では、MEN1611の有効性は、q1dx5の治療スキームを用いて、6.5mg/Kgの臨床的に適切な用量で経口経路により試験され、エルロチニブは、経口経路により50mg/Kgの用量で、q1dx5の治療スキームを用いて試験された。PIK3CA及びEGFR遺伝子についてw.t.の非小細胞肺癌のNC‐H‐292異種移植モデルで、MEN1611とエルロチニブの組み合わせの良好な抗腫瘍活性が観察された。最下点で評価された2つの分子の組み合わせにより、腫瘍体積の62%の減少を誘発する(図14)。

0077

例9:乳癌の細胞株に対するMEN1611とフルベストランの組み合わせの相乗効果。
PIK3CA遺伝子で変異した乳癌HER2+/ER+のT47D細胞株は、増加する用量のMEN1611(すなわち0.013-0.068-0.34-1.7-8.5uM)単独で、又はフルベストラント(エストロゲン受容体の分解剤/モジュレーター)と組み合わせて処置された)(0.0049-0.024-0.124-0.62uM)。Chou‐Talalay組み合わせインデックスCI‐Chou‐Talalay組み合わせインデックスCI)は、Preclinical versus Clinical Drugs Combination Studies(前臨床対臨床の薬物組み合わせ研究)(Chou TC. Leuk. Lymphoma.5 2008;49(11):2059-2080)で指定されたものに従って評価した。

0078

このようなインデックスは、相乗効果の定量的な定義、特に以下を提供する:
‐CI<0.3は強力な相乗効果を示し、
‐0.3<CI<0.9は相乗効果を示し、
‐0.9<CI<1.1は相加効果を示し、
‐CI>1.1は拮抗作用を示す。
図15に示すように、異なる濃度でのMEN161とフルベストラントの組み合わせは、強力な相乗効果又は相乗効果を示すCI値を示す。

0079

例10:PIK3CA及びEGFR遺伝子で変異した、非小細胞肺癌のPDXモデルにおけるエルロチニブと組み合わせたMEN1611の抗腫瘍活性。
エルロチニブと組み合わせたMEN1611の治療の可能性は、PIK3CA及びEGFR遺伝子で変異した非小細胞肺癌のPDXモデルで評価した。この研究では、MEN1611の有効性は臨床的に適切な用量である6.5mg/Kgを経口経路によりq1dx12の治療スキームで試験し、エルロチニブは25mg/Kgを経口経路により、q1dx5の治療スキームで3週間試験した。delMEN1611とエルロチニブの組み合わせの有意な抗腫瘍活性が、PIK3CAの変異p.E542KとEGFR遺伝子のエクソン19の欠失、p.E746_A750delを有する非小細胞肺癌のPDX RU278モデルで観察された。研究の最後に、2つの分子を組み合わせると、腫瘍体積の77.7%の減少を誘発する。逆に、MEN1611及びエルロチニブ単独では、それぞれ43.6%と14%の腫瘍体積の減少を誘発する(図16)。

実施例

0080

例11:EGFR遺伝子で変異し、PIK3CA遺伝子について野生型の非小細胞肺癌のRB1異種移植モデルにおけるゲフィチニブと組み合わせたMEN1611の抗腫瘍処置。
ゲフィチニブと組み合わせたMEN1611の治療の可能性は、EGFR遺伝子で変異し、PIK3CA遺伝子については野生型の、非小細胞肺癌のPDXモデルで評価された。この研究では、MEN1611の有効性は、臨床的に適切な6.5mg/Kgの用量で経口経路により、q1dx20の治療スキームで試験され、ゲフィチニブは経口経路により50mg/Kgの投与量で、q1dx20の治療スキームで試験された。MEN1611とゲフィチニブの組み合わせによる有意な抗腫瘍活性が、EGFR遺伝子のエクソン19の欠失、p.E746_A750delを有する非小細胞肺癌のRB1モデルで観察された。2つの分子の組み合わせにより、研究の終わりに、MEN1611及びゲフィチニブ単独の場合と比較して、腫瘍体積の大幅な減少を誘発する(図17)。

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