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技術 RNAの投与のための配合物

出願人 バイオンテックエールエヌアーファーマシューティカルズゲーエムベーハートロン-トランスラショナル・オンコロジー・アン・デア・ウニヴェルシテーツメディツィン・デア・ヨハネス・グーテンベルク-ウニヴェルシテート・マインツ・ゲマインニューツィゲ・ゲーエムベーハー
発明者 ウグール・シャヒンハインリッヒ・ハースアネッテ・フォーゲルシュテファニー・エルバーケルシュティン・ヴァルツァーアンネ・シュレーゲルセバスティアン・ヘルナーヨルゲ・モレノ・ヘレロトルシュテン・クランプセバスティアン・クライタームスタファ・ディケンフィリップ・ヘラー
出願日 2019年1月10日 (2年9ヶ月経過) 出願番号 2020-538130
公開日 2021年7月8日 (3ヶ月経過) 公開番号 2021-516660
状態 未査定
技術分野 動物,微生物物質含有医薬 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 医薬品製剤 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬
主要キーワード アインシュタインの式 ナノサイズ構造 複合配合物 トレハロース含有量 隣接区間 複合体製品 ケーキ様 標準感度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2021年7月8日)のものです。
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図面 (20)

課題・解決手段

本発明は、非経口投与後、特に筋肉内投与後に、標的器官又は標的細胞にRNAを送達するための、ポリプレックス配合物を含む組成物に関する。より厳密には、本発明は、特に筋肉内注射による、RNA、例えば自己複製RNA等の投与のための配合物に関する。より詳細には、配合物は、一本鎖RNA及びポリアルキレンイミン由来するポリプレックス粒子を含む。

概要

背景

予防及び治療上の目的のために、1種又は複数のポリペプチドをコードする外来核酸を導入することは、長年にわたって、生物医学研究の目標であった。従来技術のアプローチは、標的細胞又は有機体への核酸分子送達という点に関しては共通しているものの、核酸分子及び/又は送達系の種類において異なっている。デオキシリボ核酸(DNA)分子の使用と関連する安全性への懸念による影響から、近年では、リボ核酸(RNA)分子に対する注目が増している。例えば非ウイルス性又はウイルス性の送達媒体中の、のRNAの形態、又は複合体化若しくはパッケージ化された形態での、一本鎖RNA又は二本鎖RNA投与等を含めた、様々なアプローチが提案されている。ウイルス中及びウイルス性送達媒体中において、核酸は、典型的には、タンパク質及び/又は脂質によってカプセル封入されている(ウイルス粒子)。例えば、RNAウイルス由来遺伝子操作RNAウイルス粒子が、植物の治療(国際公開第2000/053780(A2)号)又は哺乳動物ワクチン接種(Tubulekasら、1997年、Gene、第190巻、191〜195頁)のための送達媒体として提案されている。安全性への懸念の観点から、医学界及び獣医学界は、ヒト又は動物に対するRNAウイルス粒子の投与には消極的である。遺伝子送達に基づく治療薬を開発するため、RNAに対して適用可能である非ウイルス性の送達媒体については、広範な調査が為されてきた。しかしながら、様々な理由から、非ウイルス性の遺伝子送達アプローチの臨床治療への移行は、非常に成功を遂げているとは言えない。関連付けられる理由としては、遺伝子発現のレベルが不十分であること、そのような複合体製品医薬開発に関する技術的問題及び規制の問題、並びに安全性の理由がある。

概要

本発明は、非経口投与後、特に筋肉内投与後に、標的器官又は標的細胞にRNAを送達するための、ポリプレックス配合物を含む組成物に関する。より厳密には、本発明は、特に筋肉内注射による、RNA、例えば自己複製RNA等の投与のための配合物に関する。より詳細には、配合物は、一本鎖RNA及びポリアルキレンイミンに由来するポリプレックス粒子を含む。

目的

本発明のすべての態様の一実施形態において、一本鎖RNAは、少なくとも1種の目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

請求項2

医薬品として使用するための、(a)抗原又はエピトープを含むペプチド又はタンパク質をコードする一本鎖自己複製RNA、及び(b)ポリアルキレンイミンを含む、組成物

請求項3

ポリアルキレンイミン中の窒素原子(N)の数と、一本鎖RNA中のリン原子(P)の数とのモル比(N:P比)が、2.0から15.0、好ましくは6.0から12.0である、請求項1又は2に記載の組成物。

請求項4

(a)抗原又はエピトープを含むペプチド又はタンパク質をコードする一本鎖自己複製RNA、及び(b)ポリアルキレンイミンを含む組成物であって、ポリアルキレンイミン中の窒素原子(N)の数と、一本鎖RNA中のリン原子(P)の数とのモル比(N:P比)が、2.0から15.0、好ましくは6.0から12.0である、組成物。

請求項5

イオン強度が50mM以下であり、好ましくは、一価カチオンイオンの濃度が25mM以下であり、二価カチオン性イオンの濃度が20μM以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。

請求項6

(a)抗原又はエピトープを含むペプチド又はタンパク質をコードする一本鎖自己複製RNA、及び(b)ポリアルキレンイミンを含む組成物であって、イオン強度が50mM以下である、組成物。

請求項7

一価カチオン性イオンの濃度が25mM以下であり、二価カチオン性イオンの濃度が20μM以下である、請求項6に記載の組成物。

請求項8

一本鎖自己複製RNAが、シスレプリコンである、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。

請求項9

一本鎖自己複製RNAが、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)に由来する、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。

請求項10

一本鎖自己複製RNAが、VEEV又はその弱毒化形態のゲノムRNAに対応するか、又は本質的に対応し、構造タンパク質をコードするオープンリーディングフレームが、抗原又はエピトープを含むペプチド又はタンパク質をコードするオープンリーディングフレームによって置き換えられる、請求項9に記載の組成物。

請求項11

抗原、又は抗原若しくはエピトープを含むペプチド若しくはタンパク質が、ウイルスエンベロープタンパク質等の膜タンパク質である、請求項9又は10に記載の組成物。

請求項12

抗原が、インフルエンザヘムアグルチニンである、請求項9から11のいずれか一項に記載の組成物。

請求項13

一本鎖自己複製RNAが、セムリキ森林ウイルス(SFV)に由来する、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。

請求項14

一本鎖自己複製RNAが、SFV又はその弱毒化形態のゲノムRNAに対応するか、又は本質的に対応し、構造タンパク質をコードするオープンリーディングフレームが、抗原又はエピトープを含むペプチド又はタンパク質をコードするオープンリーディングフレームによって置き換えられる、請求項13に記載の組成物。

請求項15

抗原、又は抗原若しくはエピトープを含むペプチド若しくはタンパク質が、膜タンパク質ではない、請求項13又は14に記載の組成物。

請求項16

抗原が、ウイルスキャプシドタンパク質である、請求項13から15のいずれか一項に記載の組成物。

請求項17

筋肉内注射等による筋肉内投与のための、請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物。

請求項18

一本鎖RNA及びポリアルキレンイミンが、ポリプレックス粒子中に存在する、請求項1から17のいずれか一項に記載の組成物。

請求項19

ポリアルキレンイミンが、以下の一般式(I):(式中、Rは、H、アシル基であるか、又は以下の一般式(II):を含む基であり、式中、R1は、Hであるか、又は以下の一般式(III):を含む基であり、n、m、及びlは、2から10の整数から独立して選択され、p、q、及びrは、整数であり、ここでp、q、及びrの合計は、ポリマーの平均分子量が1.5×102から107Da、好ましくは5000から105Da、より好ましくは10000から40000Da、より好ましくは15000から30000Da、更により好ましくは20000から25000Daとなるような値である)を含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の組成物。

請求項20

n、m、及びlが、2、3、4、及び5から、好ましくは2及び3から独立して選択される、請求項19に記載の組成物。

請求項21

R1がHである、請求項19又は20に記載の組成物。

請求項22

RがH又はアシル基である、請求項19から21のいずれか一項に記載の組成物。

請求項23

ポリアルキレンイミンが、ポリエチレンイミン及び/又はポリプロピレンイミン、好ましくはポリエチレンイミンを含む、請求項1から22のいずれか一項に記載の組成物。

請求項24

ポリアルキレンイミン中のN原子の少なくとも92%が、プロトン化可能である、請求項1から23のいずれか一項に記載の組成物。

請求項25

1種又は複数の添加剤を含む、請求項1から24のいずれか一項に記載の組成物。

請求項26

1種又は複数の添加剤が、緩衝物質、糖、安定化剤抗凍結剤凍結乾燥保護剤、及びキレート剤からなる群から選択される、請求項25に記載の組成物。

請求項27

緩衝物質が、4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、3-モルホリノ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(MOPSO)、酢酸酢酸緩衝液及び類似体リン酸及びリン酸緩衝液、並びにクエン酸及びクエン酸緩衝液からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項26に記載の組成物。

請求項28

糖が、単糖二糖三糖オリゴ糖、及び多糖からなる群から選択される、好ましくは、グルコーストレハロース、及びサッカロースから選択される少なくとも1種を含む、請求項26又は27に記載の組成物。

請求項29

抗凍結剤が、グリコール、例えばエチレングリコールプロピレングリコール、及びグリセロール等からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項26から28のいずれか一項に記載の組成物。

請求項30

キレート剤がEDTAを含む、請求項26から29のいずれか一項に記載の組成物。

請求項31

HEPES緩衝グルコース(HBG)、MES緩衝グルコース(MBG)、酢酸緩衝グルコース、又はHEPES緩衝トレハロース(HBT)を含む、請求項1から30のいずれか一項に記載の組成物。

請求項32

粒子の動的光散乱測定により導出したz平均が、200nm未満、好ましくは150nm未満、より好ましくは100nm未満であり、及び/又は前記粒子の動的光散乱測定により導出した多分散度指数が、0.5未満、好ましくは0.3未満、より好ましくは0.2未満である、請求項18から31のいずれか一項に記載の組成物。

請求項33

粒子のゼータ電位が、20mV以上、好ましくは25から40mVである、請求項18から32のいずれか一項に記載の組成物。

請求項34

HBGが、5%グルコース(w/v)及び10mMHEPES、pH7.1を含む、請求項31から33のいずれか一項に記載の組成物。

請求項35

HBTが、10%トレハロース(w/v)及び10mMHEPES、pH7.1を含む、請求項31から33のいずれか一項に記載の組成物。

請求項36

粒子が、生理学的pHにおいて中性であるか、又は正に帯電している、請求項18から35のいずれか一項に記載の組成物。

請求項37

一本鎖RNAが、6000から15000塩基、好ましくは9000から12000塩基の分子である、請求項1から36のいずれか一項に記載の組成物。

請求項38

療法において使用するための、請求項1から37のいずれか一項に記載の組成物。

請求項39

ワクチン組成物である、請求項1から38のいずれか一項に記載の組成物。

請求項40

免疫応答誘導するための、請求項1から39のいずれか一項に記載の組成物。

請求項41

筋肉内投与によって投与される、請求項40に記載の組成物。

請求項42

請求項1から40のいずれか一項に記載の組成物を投与する工程を含む、免疫応答を誘導する方法。

請求項43

組成物が、筋肉内投与によって投与される、請求項42に記載の方法。

請求項44

免疫応答が、抗原又はエピトープに対するものである、請求項40若しくは41に記載の組成物、又は請求項42若しくは43に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、非経口投与後、特に筋肉内投与後に、標的器官又は標的細胞にRNAを送達するための、ポリプレックス配合物を含む組成物に関する。より厳密には、本発明は、特に筋肉内注射による、RNA、例えば自己複製RNA等の投与のための配合物に関する。より詳細には、ポリプレックス粒子は、一本鎖RNA、好ましくは自己複製又は自己増幅RNAと、ポリアルキレンイミンとを含む。RNAは、目的とするタンパク質、例えば薬学的に活性なタンパク質等をコードしていてもよい。RNAは細胞によって取り込まれ、RNAは、好ましくは、その生理学的活性を呈し得るペプチド又はタンパク質へと翻訳される。本発明の組成物は、免疫応答誘導又は強化するために適用可能である。本発明の組成物はまた、タンパク質等の抗原関与する疾患の予防的及び/又は治療的処置においても有用である。更に、本発明は、RNA-ポリプレックス配合物を含む安定な組成物を生成するための方法であって、前記RNA-ポリプレックス配合物が、一本鎖RNA及びポリアルキレンイミンを含む、方法に関する。本明細書に記載されるRNA-ポリプレックス粒子配合物は、製品品質を失うことなく、特にRNA活性を実質的に失うことなく、凍結及び解凍することができ、又は脱水及び再水和することができる。特に、本明細書に記載されるRNA-ポリプレックス粒子配合物は、液体貯蔵に関して製品の貯蔵寿命延長を達成することを可能にする、凍結乾燥噴霧乾燥、又は関連する方法によって、凍結又は脱水することができる。更に、本明細書に記載されるRNA-ポリプレックス粒子配合物は、医薬製品に関する要件、より具体的に言及すれば、GMP製造に関する要件及び非経口適用のための医薬製品の品質に関する要件に準拠し得る。本明細書に記載されるRNA-ポリプレックス配合物は、特に、例えば感染性疾患に対するヒト又は動物ワクチン接種にとって有用である。

背景技術

0002

予防及び治療上の目的のために、1種又は複数のポリペプチドをコードする外来核酸を導入することは、長年にわたって、生物医学研究の目標であった。従来技術のアプローチは、標的細胞又は有機体への核酸分子の送達という点に関しては共通しているものの、核酸分子及び/又は送達系の種類において異なっている。デオキシリボ核酸(DNA)分子の使用と関連する安全性への懸念による影響から、近年では、リボ核酸(RNA)分子に対する注目が増している。例えば非ウイルス性又はウイルス性の送達媒体中の、のRNAの形態、又は複合体化若しくはパッケージ化された形態での、一本鎖RNA又は二本鎖RNAの投与等を含めた、様々なアプローチが提案されている。ウイルス中及びウイルス性送達媒体中において、核酸は、典型的には、タンパク質及び/又は脂質によってカプセル封入されている(ウイルス粒子)。例えば、RNAウイルス由来遺伝子操作RNAウイルス粒子が、植物の治療(国際公開第2000/053780(A2)号)又は哺乳動物のワクチン接種(Tubulekasら、1997年、Gene、第190巻、191〜195頁)のための送達媒体として提案されている。安全性への懸念の観点から、医学界及び獣医学界は、ヒト又は動物に対するRNAウイルス粒子の投与には消極的である。遺伝子送達に基づく治療薬を開発するため、RNAに対して適用可能である非ウイルス性の送達媒体については、広範な調査が為されてきた。しかしながら、様々な理由から、非ウイルス性の遺伝子送達アプローチの臨床治療への移行は、非常に成功を遂げているとは言えない。関連付けられる理由としては、遺伝子発現のレベルが不十分であること、そのような複合体製品医薬開発に関する技術的問題及び規制の問題、並びに安全性の理由がある。

0003

国際公開第2000/053780(A2)号
国際公開第2014/071963(A1)号
米国特許出願第12/671,312号

先行技術

0004

Tubulekasら、1997年、Gene、第190巻、191〜195頁
「A multilingual glossary of biotechnological terms: (IUPAC Recommendations)」、H.G.W. Leuenberger、B. Nagel、及びH. Koelbl編、Helvetica Chimica Acta、CH-4010 Basel、Switzerland、(1995年)
Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第2版、J. Sambrookら編、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、1989年
Koppel, D.、J. Chem. Phys.、第57巻、1972年、4814〜4820頁
Joseら、Future Microbiol.、2009年、第4巻、837〜856頁
Gouldら、2010年、Antiviral Res.、第87巻、111〜124頁
Strauss & Strauss、Microbiol. Rev.、1994年、第58巻、491〜562頁
Ruppら、2015年、J. Gen. Virology、第96巻、2483〜2500頁
Shirako & Strauss、1994年、J. Virol.、第68巻、1874〜1885頁
Kimら、2004年、Virology、第323巻、153〜163頁
Vasiljevaら、2003年、J. Biol. Chem.、第278巻、41636〜41645頁
Petterssonら、1980年、Eur. J. Biochem.、105、435〜443頁
Rozanovら、1992年、J. Gen. Virology、第73巻、2129〜2134頁
Rubachら、Virology、2009年、第384巻、201〜208頁
Whiteら、1998年、J. Virol.、第72巻、4320〜4326頁
Frolovら、2001年、RNA、第7巻、1638〜1651頁
McKinneyら、1963年、Am. J. Trop. Med. Hyg.、1963年、第12巻、597〜603頁
Hardy & Rice、J. Virol.、2005年、第79巻、4630〜4639頁
Smith及びWaterman、1981年、AdsApp. Math.、2、482頁
Neddleman及びWunsch、1970年、J. Mol. Biol.、48、443頁
Pearson及びLipman、1988年、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、85、2444頁
Current Protocols in Molecular Biology、F. M. Ausubelら編、John Wiley & Sons, Inc.、New York
Remington's Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.(A. R Gennaro編、1985年)
Demoulins, Thomasら、「Polyethylenimine-based polyplex delivery of self-replicating RNA vaccines.」、Nanomedicine: Nanotechnology, Biology and Medicine、(2015年)

発明が解決しようとする課題

0005

したがって、患者及び動物において、ワクチン等の治療的価値を有するタンパク質をコードするRNAを安全で効率的に送達するための医薬製品に対するニーズが存在する。本明細書において記載される場合、本発明の態様及び実施形態は、このニーズに対処するものである。

課題を解決するための手段

0006

免疫療法戦略は、例えば、感染性疾患及びがん疾患の予防及び療法のための有望な選択肢である。病原体関連抗原及び腫瘍関連抗原がますます特定されることによって、免疫療法にとって好適な標的の幅広蓄積がもたらされた。本発明は、疾患の予防及び療法のための免疫療法治療にとって好適な抗原の効率的な発現にとって好適な、改善された薬剤及び方法を包括する。

0007

一態様において、本発明は、
(a)一本鎖RNA、及び
(b)ポリアルキレンイミン
を含む、医薬組成物
に関する。

0008

更なる態様において、本発明は、医薬品として使用するための、
(a)一本鎖RNA、及び
(b)ポリアルキレンイミン
を含む、組成物
に関する。

0009

本発明のすべての態様の一実施形態において、ポリアルキレンイミン中の窒素原子(N)の数と、一本鎖RNA中のリン原子(P)の数とのモル比(N:P比)は、1.0から30、好ましくは2.0から15.0、より好ましくは6.0から12.0である。

0010

更なる態様において、本発明は、
(a)一本鎖RNA、及び
(b)ポリアルキレンイミン
を含む組成物であって、
ポリアルキレンイミン中の窒素原子(N)の数と、一本鎖RNA中のリン原子(P)の数とのモル比(N:P比)が、1.0から30.0、好ましくは2.0から15.0、より好ましくは6.0から12.0である、組成物
に関する。

0011

本発明のすべての態様の一実施形態において、組成物のイオン強度は50mM以下であり、好ましくは、正に帯電した一価イオンの濃度は25mM以下であり、正に帯電した二価カチオン遊離イオンの濃度は20μM以下である。

0012

更なる態様において、本発明は、
(a)一本鎖RNA、及び
(b)ポリアルキレンイミン
を含む組成物であって、
イオン強度が50mM以下である、組成物
に関する。

0013

一実施形態において、正に帯電した一価イオンの濃度は25mM以下であり、正に帯電した二価カチオン性イオンの濃度は20μM以下である。

0014

本発明のすべての態様の一実施形態において、組成物は、筋肉内注射等による筋肉内投与のためである。

0015

本発明のすべての態様の一実施形態において、一本鎖RNA及びポリアルキレンイミンは、ポリプレックス粒子中に存在する。

0016

本発明のすべての態様の一実施形態において、ポリアルキレンイミンは、以下の一般式(I):

0017

0018

(式中、
Rは、H、アシル基であるか、又は以下の一般式(II):

0019

0020

を含む基であり、
式中、R1は、Hであるか、又は以下の一般式(III):

0021

0022

を含む基であり、
n、m、及びlは、2から10の整数から独立して選択され、
p、q、及びrは、整数であり、ここでp、q、及びrの合計は、ポリマーの平均分子量が1.5×102から107Da、好ましくは5000から105Da、より好ましくは10000から40000Da、より好ましくは15000から30000Da、更により好ましくは20000から25000Daとなるような値である)
を含む。

0023

一実施形態において、n、m、及びlは、2、3、4、及び5から、好ましくは2及び3から独立して選択される。一実施形態において、R1はHである。一実施形態において、RはH又はアシル基である。

0024

本発明のすべての態様の一実施形態において、ポリアルキレンイミンは、ポリエチレンイミン及び/又はポリプロピレンイミン、好ましくはポリエチレンイミンを含む。

0025

本発明のすべての態様の一実施形態において、ポリアルキレンイミン中のN原子の少なくとも92%は、プロトン化可能である。

0026

本発明のすべての態様の一実施形態において、本発明の組成物は、1種又は複数の添加剤を含む。一実施形態において、1種又は複数の添加剤は、緩衝物質、糖、安定化剤抗凍結剤凍結乾燥保護剤、及びキレート剤からなる群から選択される。本発明のすべての態様の一実施形態において、本発明の組成物は、1種又は複数のポリマーを含む。一実施形態において、緩衝物質は、4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、3-モルホリノ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(MOPSO)、酢酸緩衝系及び類似体リン酸緩衝系、又はクエン酸緩衝系からなる群から選択される少なくとも1種を含む。本発明のすべての態様の一実施形態において、本発明の組成物は、4から8の間、好ましくは5から7.5の間のpH範囲緩衝するための緩衝液を含む。そのような緩衝系の例は、酢酸緩衝液、又はHEPES緩衝液、又はリン酸緩衝液、又は酢酸緩衝液である。一実施形態において、糖は、単糖二糖三糖オリゴ糖、及び多糖からなる群から選択される、好ましくは、グルコーストレハロースサッカロース、及びデキストランから選択される少なくとも1種を含む。一実施形態において、添加剤は、1kDaから100kDaの間の平均モル質量を有するデキストランである。一実施形態において、抗凍結剤は、グリコール、例えばエチレングリコールプロピレングリコール、及びグリセロール等からなる群から選択される少なくとも1種を含む。一実施形態において、キレート剤はEDTAを含む。一実施形態において、脂質は、カチオン性脂質中性脂質、及びアニオン性脂質からなる群から選択される少なくとも1種を含む。一実施形態において、本発明の組成物は、エチレンオキシド構成ブロック及びプロピレンオキシド構成ブロックを含む、1種又は複数のブロックコポリマーを含む。一実施形態において、本発明の組成物は、エチレンジアミン基を含むコポリマーを含む。一実施形態において、本発明の組成物は、好ましくはエチレンオキシド構成ブロック及びプロピレンオキシド構成ブロックを含み、任意選択でエチレンジアミン基もまた含む、両親媒性ブロックコポリマーを含む。

0027

本発明のすべての態様の一実施形態において、組成物は、HEPES緩衝グルコース(HBG又はHBG×1)、MES緩衝グルコース(MBG又はMBG×1)、酢酸緩衝グルコース(ABG)、又はHEPES緩衝トレハロース(HBT又はHBT×1)を含む。本発明のすべての態様の一実施形態において、組成物は、酢酸緩衝液中に、0.1mMから10mMの範囲の濃度で、グルコース、又はトレハロース、又はサッカロースを含む。本発明のすべての態様の一実施形態において、組成物は、リン酸緩衝液中に、0.1mMから10mMの範囲の濃度で、グルコース、又はトレハロース、又はサッカロースを含む。

0028

本発明のすべての態様の一実施形態において、粒子のz平均サイズは、200nm未満、好ましくは150nm未満、より好ましくは100nm未満である。一実施形態において、粒子のz平均サイズは、50nmから200nmの間である。本発明のすべての態様の一実施形態において、粒子のゼータ電位は、20mV以上、好ましくは25から40mVである。本発明のすべての態様の一実施形態において、粒子の電気泳動移動度(μ)は、1から1.6μm*cm/V*Sの間である。本発明のすべての態様の一実施形態において、粒子のz平均サイズ、及び/又はゼータ電位、及び/又は電気泳動移動度は、ポリプレックス粒子と、HEPES緩衝グルコース(HBG)又はHEPES緩衝トレハロース(HBT)とを含む懸濁液中で決定される。一実施形態において、HBGは、5%グルコース(w/v)及び10mM HEPES、pH7.1を含み、又はHBTは、10%トレハロース(w/v)及び10mM HEPES、pH7.1を含む。一実施形態において、粒子のz平均サイズは、動的光散乱法及びキュムラントアルゴリズムによるデータ分析によって決定される。一実施形態において、並進拡散係数が、動的光散乱法によって測定される。次いで、Z平均を計算するために、ストークスアインシュタインの式を使用する。一実施形態において、電気泳動移動度は、レーザードップラー電気泳動法によって測定される。次いで、Z平均電位を計算するために、ヘンリーの式又はスモルコスキーの式を使用する。

0029

本発明のすべての態様の一実施形態において、粒子は、好ましくは生理学的pHにおいて又は4.5から7.5の間のpHにおいて、中性であるか、又は正に帯電している。

0030

本発明のすべての態様の一実施形態において、一本鎖RNAは、6000から15000塩基、好ましくは9000から12000塩基の分子である。本発明のすべての態様の一実施形態において、一本鎖RNAは、少なくとも1種の目的とするタンパク質をコードする。本発明のすべての態様の一実施形態において、一本鎖RNAは、レプリコン、好ましくは自己複製又は自己増幅RNAである。一実施形態において、レプリコンは、アルファウイルス由来レプリカーゼによって複製することができ、レプリコンは、好ましくは、アルファウイルス由来の5'複製認識配列又はそのバリアント、及びアルファウイルス由来の3'複製認識配列又はそのバリアントを含む。本発明のすべての態様の一実施形態において、一本鎖RNAは、目的とするペプチド又はタンパク質、例えば薬学的に活性なペプチド又はタンパク質等をコードするオープンリーディングフレームを含む。

0031

本発明のすべての態様の一実施形態において、本明細書に記載される組成物は、療法において使用するためのものである。本発明のすべての態様の一実施形態において、本明細書に記載される組成物は、ワクチン組成物である。

0032

更なる態様において、本発明は、細胞内にRNAを導入するため、特に、細胞においてRNAを発現させるための、本明細書に記載される組成物の使用に関する。一実施形態において、細胞は筋肉細胞である。

0033

更なる態様において、本発明は、RNAの筋肉内投与のための、本明細書に記載される組成物の使用に関する。

0034

更なる態様において、本発明は、本明細書に記載される組成物を筋肉内投与する工程を含む、RNAの筋肉内投与の方法に関する。

0035

更なる態様において、本発明は、
(a)一本鎖RNA、及び
(b)ポリアルキレンイミン
を含む、凍結、凍結乾燥、又は噴霧乾燥組成物であって、
抗凍結剤及び/又は凍結乾燥保護剤を含み、好ましくはトレハロース等の二糖又はデキストラン等の多糖を含む、組成物
に関する。

0036

一実施形態において、組成物は、EDTA等のキレート剤を更に含む。

0037

一実施形態において、組成物は、5〜20%(w/v)の二糖、及び任意選択で20μMから10mM、例えば80μMから5mM等のキレート剤を含む水性組成物から調製される。一実施形態において、水性組成物は、トレハロース、HEPES、及びEDTA、例えば10%トレハロース(w/v)、2.8mM HEPES、80μM EDTA、pH7.1等を含む。

0038

更なる態様において、本発明は、本明細書に記載される凍結組成物を解凍することによって、又は本明細書に記載される凍結乾燥若しくは噴霧乾燥組成物を再構成することによって得ることができる、水性組成物に関する。

0039

更なる態様において、本発明は、凍結、凍結乾燥、又は噴霧乾燥組成物を調製する方法であって、
(i)一本鎖RNA、ポリアルキレンイミン、並びに抗凍結剤及び/又は凍結乾燥保護剤、好ましくはトレハロース等の二糖又はデキストラン等の多糖を含む水性組成物を調製する工程と、
(ii)組成物を凍結、凍結乾燥、又は噴霧乾燥する工程と
を含む、方法
に関する。

0040

一実施形態において、水性組成物は、EDTA等のキレート剤を更に含む。一実施形態において、水性組成物は、5〜20%(w/v)の二糖、及び任意選択で20μMから10mM、例えば80μMから5mM等のキレート剤を含む。一実施形態において、水性組成物は、トレハロース、HEPES、及びEDTA、例えば10%トレハロース(w/v)、2.8mM HEPES、80μM EDTA、pH7.1等を含む。

0041

更なる態様において、本発明は、
(a)一本鎖RNA、及び
(b)ポリアルキレンイミン
を含む凍結、凍結乾燥、又は噴霧乾燥組成物を調製するための、抗凍結剤及び/又は凍結乾燥保護剤、好ましくはトレハロース等の二糖又はデキストラン等の多糖の使用
に関する。

0042

一実施形態において、二糖は、EDTA等のキレート剤と組み合わせて使用される。

0043

凍結、若しくは凍結乾燥、若しくは噴霧乾燥組成物、又は凍結、若しくは凍結乾燥、若しくは噴霧乾燥組成物を調製するための水性組成物は、以下のうちの1つ又は複数を含んでもよい:
(i)非水性溶媒、例えばエチレングリコール、グリセロール、ジメチルスルホキシド、及びジメチルホルムアミド等。
(ii)界面活性剤、例えばTween 80、Brij 35、Brij 30、Lubrol-px、Triton X-10;ポロキサマーポロキサミン、及びドデシル硫酸ナトリウムとしても公知である、Pluronic F127(ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンコポリマー)。
(iii)二糖、例えばトレハロース、スクロースラクトース、及びマルトース等。
(iv)ポリマー(異なるMWを有してもよい)、例えばポリエチレングリコール、デキストラン、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースゼラチンポリビニルピロリドンヒドロキシエチルセルロースフィコール、及びアルブミン等。
(v)アミノ酸、例えばグリシンプロリン4-ヒドロキシプロリン、L-セリングルタメートアラニンリジンサルコシン、及びガンマ-アミノ酪酸等。

0044

更なる態様において、本発明は、連続フローポンプ混合デバイスとを使用することによる、RNAポリプレックス配合物の連続フロー製造のための方法であって、2種の水性流体がmm又はμmサイズのチャネルによって混合される、方法に関する。

図面の簡単な説明

0045

A、HEK-293細胞におけるインビトロでの遊離の純粋なPEIの毒性を示す図である。IC50=77μMの窒素(遊離)。B、HEK-293細胞におけるインビトロでのPEI/レプリコン-RNAポリプレックスの毒性。IC50=542μMの窒素(ポリプレックス配合物)を示す図である。
1週間の保管後の異なる保管条件による、N/Pが11.6のPEI/レプリコン-RNAポリプレックスとともにインキュベートした後の、C2C12筋肉細胞からの相対的なルミネセンスを示す図である。
2週間の保管後の異なる保管条件における、N/Pが11.6のPEI/レプリコン-RNAポリプレックスの相対的なRNA完全性を示す図である。
ポリ(2-エチル-2-オキサゾリン)は、開始剤の存在下で、2-エチル-2-オキサゾリンを開環異性化重合することによって得られるを示す図である。
PEOZの酸加水分解による、完全に脱アシル化された直鎖状PEI22、PEI87、及びPEI217の合成を示す図である。条件:(i)24%(質量/体積)HCl、110℃、96時間;50kDaのPEOZの場合、n=504、200kDaのPEOZの場合、2,018、及び500kDaのPEOZの場合、5,044。
増加する塩濃度における、IVT(A)及びレプリコン(B)のポリプレックスの凝集動態を示す図である。
濾過前(最初)及び濾過後(最後)のポリプレックスの生理化学的パラメーターを示す図である。A及びB。ポリプレックスの直径及び多分散度を、DLSによって測定した。C。RNAをヘパリンによってポリプレックスから放出し、260nmでのUV吸収によって測定した。D。PEI濃度を、CuSO4アッセイによって測定した。
高度に純粋なPEIと通常の純度のPEIとの化学構造の比較を示す図である。25kDaのPEIの場合、n=58。PEI 25kDにおける-CH2CH2NH-モノマー平均数は581であり、これはまた、潜在的にプロトン化可能な窒素の隣接区間の長さでもある。通常のPEI25において、N-プロピオニル部分の分布が均一であると仮定すると、そのプロトン化可能な窒素の隣接区間は64でしかない。
異なるN/P比で、異なる純度レベルのPEIを使用して調製した、レプリコン-RNAポリプレックスによるインビトロでのC2C12筋肉細胞のトランスフェクションを示す図である。
1(-)及び11.6(+)のN/P比のレプリコン-RNAポリプレックスを、高度に純粋なPEI(jetPEI)及び通常の純度のPEI(25kDa)を用いて調製したことを示す図である。遊離RNAを対照として使用した。配合物は、マウス(n=3)の後肢に筋肉内注射した。マウスの筋肉からのルミネセンスシグナルを記録した。
N/P比が7.7及び11.6のレプリコン-RNAポリプレックスを、高度に純粋なPEI、jetPEI(Polyplus社製)、PEI-Max 40000(Polyscience社製)、及びExgen 500(Eurodamex社製)を用いて調製したことを示す図である。すべての配合物を、HBG×1緩衝液において調製したが、凍結乾燥配合物に関してのみ、HBT×1緩衝液において調製した。配合物は、マウス(n=3)の後肢に筋肉内注射した。マウスの筋肉からのルミネセンスシグナルを記録した。
異なる緩衝液を用いて調製した、N/Pが11.6のJetPEI/レプリコン-RNAポリプレックスの凍結乾燥ケーキを示す図である。
C2C12筋肉細胞を、ルシフェラーゼをコードするIVT-RNAによって、インビトロでトランスフェクトしたことを示す図である。RNAは、HBG×1緩衝液における、異なるN/P比のJetPEIとの複合体であった。ルミネセンスシグナルを、トランスフェクションの24時間後に測定した。
5.8及び11.6のN/P比のIVT-RNAポリプレックスを、純粋なPEIを用いて、HBG×1緩衝液において調製したことを示す図である。HBG×1緩衝液における遊離IVT-RNAを対照として使用した。配合物は、1回の注射当たり2〜8μgのRNA用量で、マウス(n=3)の後肢に筋肉内注射した。注射の6時間後に、マウスの筋肉からのルミネセンスシグナルを記録した。
N/P比が11.6の、レプリコン-RNA及びjetPEIのポリプレックスを、異なるRNA濃度で、HBG×1緩衝液において調製したことを示す図である。DLSによるサイズ測定のために、ポリプレックスを、RNA濃度が10mg/lになるまで希釈した。
C2C12筋肉細胞を、図16のポリプレックスによって、インビトロでトランスフェクトしたことを示す図である。ルミネセンスシグナルを、トランスフェクションの24時間後に測定した。
図16と同様に、N/P比が11.6のRep-RNAポリプレックスを、異なるRNA濃度で、HBG×1緩衝液において、純粋なPEIを用いて調製したことを示す図である。配合物は、1回の注射当たり2〜8μgのRNA用量で、マウス(n=3)の後肢に筋肉内注射した。マウスの筋肉からのルミネセンスシグナルを記録した。
ヒト樹状細胞(DC)及びマウス筋肉細胞(C2C12)における、PEI/レプリコン-RNAポリプレックスを用いたインビトロ研究を示す図である。A.毒性(ポリプレックスによる治療後の生存細胞の%として表される)、B.トランスフェクション(ポリプレックスによる治療後のルミネセンス発光として表される)。トランスフェクションの結果は、C2C12細胞に関してのみ示される。
N/P比が11.6又は15.8のRep-RNAポリプレックスを、HBG×1又はHepes 10mM緩衝液において、Polyplus社又はPolytheragene社製のPEIを用いて調製したことを示す図である。マウスへの注射前に、ポリプレックスは、HBG×1又はOpti-MEM緩衝液で希釈した。配合物は、1回の注射当たり2μgのRNA用量で、マウス(n=3)の後肢に筋肉内注射した。マウスの筋肉からのルミネセンスシグナルを記録した。
A)2μgの、非配合(緩衝溶液)又は配合後のレプリコン-ルシフェラーゼをコードするRNAを、Balb/cマウスの両方の後脛骨筋に筋肉内(i.m.)適用した4日後、7日後、及び11日後であり、これらの動物を、非侵襲的インビボバイオルミネセンス画像化に供したことを示す図である。ルシフェラーゼタンパク質由来の光子を1分間にわたって収集し、画像化されたマウスの写真と重ねて示す。B)注射部位における、測定した光子/秒(p/s)の図形表示
A)2μgの、非配合(緩衝溶液)又は配合後のレプリコン-ルシフェラーゼをコードするRNAを、Balb/cマウスの背部皮膚の2か所の注射部位に皮内(i.d.)適用した7日後であり、これらの動物を、非侵襲的インビボバイオルミネセンス画像化に供したことを示す図である。ルシフェラーゼタンパク質由来の光子を1分間にわたって収集し、画像化されたマウスの写真と重ねて示す。黒い矢印は、注射部位を示す。B)注射部位における、測定した光子/秒(p/s)の図形表示。
レプリコン-RNA配合物のワクチンとしての有益な効果を示す図である。
レプリコン-RNA配合物のワクチンとしての有益な効果を示す図である。
10%(w:v)トレハロースにおいて、PEIを用いて配合したレプリコン-RNAの噴霧乾燥からの結果を示す図である。
滅菌濾過前(調製後)及び滅菌濾過後(濾過後)の、異なるN/P比のPEI/レプリコン-RNAポリプレックスとともにインキュベートした後の、C2C12筋肉細胞からの正規化ルミネセンスを示す図である。
実施例16による、インビトロトランスフェクション効率に対する、短鎖及び長鎖PEIの組み合わせの効果を示す図である。図26A):ウェル当たり250ngのRNAでの、短鎖直鎖状PEI及び長鎖PEIポリプレックスのトランスフェクション有効性。図26B):ウェル当たり250ngのRNAでの、短鎖分岐状PEI及び長鎖PEIポリプレックスのトランスフェクション有効性。ベンチマーク、in vivo Jet PEIと比較した場合、及び同一の総合的なNP比の場合、異なる時間枠において、より高い発現レベルが、短鎖PEI(図26A:直鎖状、図26B:分岐状)と長鎖PEI(例えば、in vivo jetPEI)との比較によって達成された。
実施例17による、長鎖Jet PEI+短鎖PEIポリプレックス対ベンチマーク(すなわち、in vivo JetPEI NP12)のレプリコン-RNAトランスフェクション有効性:総合的NPが12である場合の、異なる組み合わせ(NP4+NP8又はNP1.15+NP11)の短鎖PEI(分岐状、1.8kDA)及び長鎖PEIを示す図である。
実施例18による、インビボでのレプリコン(saRNA)-RNAトランスフェクション有効性に対する塩の変動(例えば、NaCl)の効果を示す図である。バイオルミネセンスシグナルを、3日目(図28A)、6日目(図28B)、9日目(図28C)、及び13日目(図28D)に検出した。シグナル強度を、図28Eにおいて比較した。マウスの筋肉領域における最も強いシグナルは、PEI-レプリコン-RNAポリプレックス(例えば、長鎖PEI N/Pは12)と低濃度(5から10mM)の塩の添加とを受容したマウスにおける筋肉内注射の6日後に検出することができた。
実施例18による、レプリコン(saRNA)-PEI配合物のトランスフェクション有効性に対する、pH調整の効果を示す図である。6.5から7.1の間のpH値を有するsaRNA-PEIポリプレックス配合物で、良好な結果が得られた。最も強いシグナルは、pH6.5に調整された、NP12配合物のsaRNA-長鎖PEIで検出することができた。ベンチマークとして、pH未調整(BM)又はHBG(20mM Hepes、pH7.4、5質量%グルコース)の、NP12のsaRNA-Jet PEIポリプレックスを使用した。
実施例19による、異なるpH値に調整したin vivo jetPEI/レプリコン-RNAポリプレックス(N/P 4)の電気泳動移動度を示す図である。
実施例19による、N/P比が4であり、pH値が異なる(pH6.5〜pH8.5)場合の、異なる投与量のin vivo jetPEI/レプリコン-RNAポリプレックスとのインキュベーション後のC2C12筋肉細胞からの正規化ルミネセンスを示す図である。
実施例20による、異なる量のPEI/PEI配合物中の過剰な正電荷によるトランスフェクション後のルシフェラーゼ発現を示す図である。
実施例21による、2工程複合化を使用することによるポリプレックストランスフェクションの最適化を示す図である。
実施例22による免疫化実験を示す図であって、HEPES緩衝グルコース(HBG)と比較して、MES緩衝グルコース(MBG)と配合したsaRNA-ポリプレックスの優れた効果が示される。
動物が、A/California/7/2009(H1N1)ウイルスのHA(H1N1/Cf7-HA)をコードするPEI配合後自己増幅RNA(saRNA)での筋肉内(i.m.)免疫化後、中和抗体免疫応答を発生させることを示す図である。 (A)緩衝液、1/25用量のヒトワクチン、又は0.1μgの、12/1のN/P比のH1N1/Cf7-HAをコードするPEI配合後VEEV-saRNA若しくはSFV-saRNAで、BALB/cマウスを、0日目に1回免疫化した。28日後及び48日後に、動物から採血し、ウイルス中和アッセイ(VNT;n=4)によって測定されるHAに対する抗体に関して血清分析した。 (B)緩衝液、1用量のヒトワクチン、又は90μgの、12/1のN/P比のH1N1/Cf7-HAをコードするPEI配合後VEEV-saRNA若しくはSFV-saRNAで、飼育仔ブタを、0日目に1回免疫化した。免疫化後14日目、21日目、28日目、及び35日目に、ブタから採血して、VNT(n=8;緩衝液群n=4)を実施してHAに対する中和抗体免疫応答を分析した。 配合後VEEV-saRNAワクチンを受容した動物の群は、陽性対照を注射した動物に類似する免疫応答を発生させた。SFV-saRNAもまた中和抗体免疫応答の発生をもたらしたが、VEEV-saRNA免疫化後よりも低い力価をもたらした。平均±SEMを、グラフに示す。
動物が、ブタサーコウイルス2(PCV2)-cap_EUタンパク質をコードするPEI配合後自己増幅RNA(saRNA)での筋肉内(i.m.)免疫化後、抗体免疫応答を発生させることを示す図である。 緩衝液、1μgの、12/1のN/P比のPCV2-cap_EUをコードするPEI配合後SFV-saRNA又はVEEV-saRNAで、BALB/cマウスを、0日目及び35日目に2回免疫化した。14日目、34日目、及び56日目に、動物から採血し、市販のELISAアッセイ(INgezimCircoIgG、Ingenasa社;n=4)によって決定されるようにPCV2-capに対する抗体に関して血清を分析した。 配合後SFV-saRNAワクチン又は配合後VEEV-saRNAワクチンを受容した動物の群は、PCV2-cap_EUタンパク質に対する類似する抗体応答を発生させた。SFV-saRNAでの単回ワクチン接種後の抗体免疫応答は、VEEV-saRNAの場合よりもわずかに高かった。2回の免疫化後、抗体応答は、両種類のsaRNAワクチンに関してほぼ同一であった。平均±SEMを、グラフに示す。
レプリコン-RNA(saRNA)を、異なる緩衝系及びpH条件においてN/P12で複合体化した図である。酢酸緩衝液又はMES緩衝液の両種類の緩衝液は、最終濃度が10mMの緩衝剤及び最終濃度が5%w/vのD-グルコースを含有した。saRNA/PEI-ポリプレックスを、異なる期間(複合体化後1日間、2日間、4日間、及び8日間)にわたって、それぞれの緩衝液中において4℃で保管した。異なる配合物の複合体化の際、RNA完全性を直接測定した(t=0)。RNA完全性は、キャピラリー電気泳動法によって測定した。ポリプレックス中の複合体化したsaRNAは、ポリプレックス中に封入されたRNAを放出させる、ポリマーとの静電相互作用を誘導する非常に過剰なポリアニオンとのRTでの20分間のインキュベーション後に放出され得る。200ugの放出RNAを、キャピラリー電気泳動アッセイのための適切なキット(標準感度RNA分析キットDF471)とともに提供されるプロトコル厳格に従って使用する。それぞれの時間点に関して、基準RNAを、saRNA完全性の定量化のために使用した。 配合物緩衝液中のより高いpH値は、saRNAの分解の有意な増加をもたらす。酢酸緩衝液を用いたpH4で、複合体化時のsaRNAの最も少ない完全性損失に達した。
A/California/7/2009のHA(H1N1;Cf7/HA)をコードするPEI配合後saRNA-VEEVが、市販のワクチンと比較して強く、より長く続く抗体応答を誘導するが、タンパク質に基づくワクチンが誘導することを欠く強いT細胞応答を更に誘導することを示す図である。 緩衝液(黒色記号)、20μLの、季節性インフルエンザウイルス株に対する認可されたヒトワクチン(Begripal 2016/2017;hLIC;灰色の記号)、又は0.5μgの、Cf7/HAをコードするPEI配合後VEEV-saRNAに基づくワクチン(濃い灰色の記号)のいずれかで、BALB/cマウスを、0日目及び35日目(グラフ中、矢印によって指示)に筋肉内で2回免疫化した。異なる時間点で、マウスをと殺し、A)脾臓細胞を収集して、単一細胞懸濁液を用いてCf7/HA特異的ELISpotアッセイを実施した。ELISpot分析に関しては、異なるCF7/HA特異的ペプチドプールを使用して、IFNγ分泌によって測定されるCD8+T細胞(左)又はCD4+T細胞(右)応答刺激した。加えて、血清試料を収集して、B)血清抗体に対して、ウイルス細胞感染阻害する機能性に関する抗Cf4/HA特異的ウイルス中和アッセイを実施した。血清学的分析に関しては、A/California/4/2009(H1N1;Cf4)ウイルスを利用し、データは平均±SEM(緩衝液群n=3、ワクチン群n=4)を指示することに留意されたい。

0046

本発明については下で詳細に説明しているが、方法論、プロトコル、及び試薬は多様であり得るため、本発明は、本明細書に記載される特定の方法論、プロトコル、及び試薬に限定されるものではないということが理解されるべきである。また、本明細書において使用される専門用語は、特定の実施形態について説明することを目的とするに過ぎず、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことも理解されるべきである。本発明の範囲については、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることになる。別途定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語及び科学用語は、当業者が一般的に理解する意味と同じ意味を有する。

0047

好ましくは、本明細書において使用される用語は、「A multilingual glossary of biotechnological terms: (IUPAC Recommendations)」、H.G.W. Leuenberger、B. Nagel、及びH. Koelbl編、Helvetica Chimica Acta、CH-4010 Basel、Switzerland、(1995年)に記載されている通りに定義される。

0048

本発明の実践には、別途指示のない限り、当該技術分野の文献(例えば、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第2版、J. Sambrookら編、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、1989年を参照)において説明されている、化学生化学細胞生物学免疫学、及び組換えDNA技法の従来の方法を用いることになる。

0049

以下、本発明の要素について説明する。これらの要素は、具体的な実施形態とともに列挙されるが、これらは、更なる実施形態を創出するために、任意の様式で、任意の数で組み合わせることができることが理解されるべきである。様々に記載される実施例及び好ましい実施形態は、明示的に記載される実施形態にのみ本発明を限定するように解釈されるべきでない。本明細書は、明示的に記載される実施形態を、任意の数の、開示される要素及び/又は好ましい要素と組み合わせる実施形態を開示及び包括するように理解されるべきである。更に、文脈により別途示されない限り、本出願において記載されるすべての要素の任意の並び替え及び組み合わせが、本明細書によって開示されているものとみなされるべきである。

0050

「約」という用語は、およそ又はほぼを意味し、本明細書において示される数値又は範囲の文脈において、好ましくは、列挙又は主張される数値又は範囲の+/-10%を意味する。

0051

本発明について説明する文脈において(特に、特許請求の範囲の文脈において)使用される、「1つの(a)」、及び「1つの(an)」、及び「その(the)」という用語、並びに同様の言及は、本明細書において別途指示のない限り、又は文脈によって明確に否定されない限り、単数形及び複数形の両方を網羅するものと解釈されるべきである。本明細書の値の範囲の列挙は、単に、その範囲内に入るそれぞれ別個の値に対して個別に言及する省略表現方法として働くことを意図するものである。本明細書において別途指示のない限り、各個別の値は、それがあたかも本明細書において個別に列挙されているかの如く、本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるすべての方法は、本明細書において別途指示のない限り、又は文脈によって明確に否定されない限り、任意の好適な順序で実施することができる。本明細書において提供されるありとあらゆる例、又は例示的言語(例えば、「等」)の使用は、本発明をより良好に例示することを意図するものに過ぎず、別途主張される本発明の範囲に対する限定を提起するものではない。本明細書におけるいかなる言語も、本発明の実践にとって必須である、主張されていない任意の要素を示すものとして解釈されるべきでない。

0052

別途明示的に示されない限り、「含む」という用語は、本文書の文脈において、「含む」に先行するリストメンバーに加えて、更なるメンバーが任意選択で存在してもよいことを示すように使用される。しかしながら、本発明の特定の実施形態としては、「含む」という用語が、いかなる更なるメンバーも存在しないという可能性を包括することが企図される。すなわち、この実施形態の場合には、「含む」が、「からなる」の意味を有するものと理解されるべきである。

0053

いくつかの文献が、本明細書の本文全体にわたって引用されている。本明細書において引用されている文献(すべての特許、特許出願、科学刊行物製造業者仕様書指示書等を含む)のそれぞれは、上記のものであれ、又は以下のものであれ、それら全体がここに参照により組み込まれる。本明細書におけるいかなる記載も、本発明がそのような開示に先行する権利がないことに対する承認として解釈されるべきでない。

0054

以下、本発明のすべての態様に適用される定義を示す。

0055

本明細書において使用される場合、「低減する」又は「阻害する」等の用語は、レベルにおける全体的な減少、好ましくは5%以上、10%以上、20%以上、より好ましくは50%以上、最も好ましくは75%以上の全体的な減少を引き起こす能力を意味する。「阻害する」という用語又は類似する表現には、完全な阻害又は本質的に完全な阻害、すなわちゼロへの低減又は本質的にゼロへの低減が含まれる。

0056

「増加」する又は「強化する」等の用語は、好ましくは、少なくとも約10%、好ましくは少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも50%、更により好ましくは少なくとも80%、最も好ましくは少なくとも100%の増加又は強化に関する。

0057

核酸配列に関する「フラグメント」は、核酸配列の一部、すなわち、5'末端及び/又は3'末端において短縮された核酸配列を表す配列に関する。好ましくは、核酸配列のフラグメントは、前記核酸配列に由来するヌクレオチド残基の少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、95%、96%、97%、98%、又は99%を含む。本発明において、RNA安定性及び/又は翻訳効率を保持しているようなRNA分子のフラグメントが好ましい。

0058

アミノ酸配列(ペプチド又はタンパク質)に関する「フラグメント」は、アミノ酸配列の一部、すなわち、N末端及び/又はC末端において短縮されたアミノ酸配列を表す配列に関する。C末端において短縮されたフラグメント(N末端フラグメント)は、例えば、オープンリーディングフレームの3'末端を欠く、トランケートオープンリーディングフレームの翻訳によって得ることができる。N末端において短縮されたフラグメント(C末端フラグメント)は、例えば、トランケートオープンリーディングフレームが翻訳を開始するように働く開始コドンを含む限り、オープンリーディングフレームの5'末端を欠く、トランケートオープンリーディングフレームの翻訳によって得ることができる。アミノ酸配列のフラグメントは、例えば、アミノ酸配列に由来するアミノ酸残基の少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%を含む。

0059

「イオン強度」という用語は、特定の溶液中の異なる種類のイオン種の数と、それらそれぞれの電荷との間の数学的関係性を指す。したがって、イオン強度Iは、以下の式によって数学的に表される。

0060

0061

式中、cは、特定のイオン種のモル濃度であり、zは、その電荷の絶対値である。合計Σは、溶液中のすべての異なる種類のイオン(i)に対して計算される。

0062

本明細書に記載される組成物のイオン強度は、50mM以下、好ましくは25mM以下、好ましくは20mM以下、19mM以下、18mM以下、17mM以下、16mM以下、15mM以下、10mM以下、又は5mM以下であることが好ましい。好ましくは、本明細書に記載される組成物のイオン強度は、ポリプレックス粒子の凝集を予防するように、十分に低い。

0063

本発明によれば、「イオン強度」という用語は、好ましくは、一価イオンの存在に関する。二価イオン、特に二価カチオンの存在に関する場合、キレート剤の存在に起因する、それらの濃度又は有効濃度(遊離イオンの存在)は、好ましくは、RNAの分解を予防するように、十分に低い。特に好ましい一実施形態において、二価イオンの濃度又は有効濃度は、RNAヌクレオチド間のホスホジエステル結合加水分解にとっての触媒レベルより低い。特に好ましい一実施形態において、遊離二価イオンの濃度は20μM以下であり、好ましくは、遊離二価イオンは、まったく又は本質的にまったく存在しない。

0064

本明細書に記載される組成物のpHは、4から8の間であることが好ましく、より好ましくは5.5から8の間、例えば6から7.5の間、例えば6.5から7.1の間、6.5から7の間、又は6.5から6.9の間等である。

0065

「二糖」という用語は、グリコシド結合によって結合された2個の単糖残基で構成される炭水化物を指す。二糖の代表例としては、トレハロース、マルトース、スクロース、ラクトース、ラクツロースセロビオースイソマルトースゲンビオースラミナリン二糖(ラミナラビオース)、キトビオースキシロビオース(キシロビオース)、イヌリン二糖、及びマンノビオース糖が挙げられる。本明細書に記載される組成物中の二糖の好ましい含有量は、5〜20%(w/v)、例えば5〜15%(w/v)、7〜15%(w/v)、又は8〜12%(w/v)等である。本発明によれば、高いガラス転移温度を有する二糖が好ましい。

0066

「キレート剤」という用語は、金属イオン、好ましくは二価又は多価金属イオンとともにキレートを形成する化合物を意味する。キレート剤は、金属イオンとともに環構造を形成可能である複数の基、例えばOH、-COOHを有する。キレート剤の例は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トランス-1,2-ジアミノ-シクロヘキサン四酢酸一水和物、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)クエン酸、及びリン酸キレート剤(例えば、Dequest 2000)である。本発明によれば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)が好ましい。キレート剤は、本明細書に記載される組成物中に、少なくとも20μM、少なくとも40μM、少なくとも60μM、又は少なくとも80μMの濃度で存在することが好ましい。キレート剤は、本明細書に記載される組成物中に、最大で10mMまで、最大で5mMまで、最大で2mMまで、最大で1mMまで、最大で0.5mMまで、最大で0.2mMまで、又は最大で0.1mMまでの濃度で存在することが好ましい。

0067

「凍結する」という用語は、通常、熱の除去に伴う、液体凝固に関する。

0068

「凍結乾燥する」又は「凍結乾燥」という用語は、ある物質を凍結させ、次いで周囲の圧力を低減して、物質中の凍結媒体固相から気相へと直接昇華させることによる、物質の凍結乾燥を指す。

0069

「噴霧乾燥」という用語は、容器(噴霧乾燥器)内で、(加熱された)気体霧化(噴霧)された流体と混合して、形成された液滴から溶媒蒸発させ、乾燥粉末をもたらすことによる、物質の噴霧乾燥を指す。

0070

「抗凍結剤」という用語は、凍結段階の間に、活性成分を保護するために配合物に添加される物質を指す。

0071

「凍結乾燥保護剤」という用語は、乾燥段階の間に、活性成分を保護するために配合物に添加される物質を指す。

0072

「再構成する」という用語は、水等の溶媒を乾燥された製品に添加して、それを、液体状態、例えばその製品の元来の液体状態等に戻すことを指す。

0073

自家」という用語は、同一の対象に由来するあらゆるものについて説明するために使用される。例えば、「自家細胞」は、同一の対象に由来する細胞を指す。自家細胞の対象への導入は、それらの細胞が、さもなければ拒絶をもたらす免疫学的障壁乗り越えるため、有利である。

0074

同種異系」という用語は、同種の異なる個体に由来するあらゆるものについて説明するために使用される。1か所又は複数の座位における遺伝子が同一でない場合、2つ以上の個体が、互いに対して同種異系であると言われる。

0075

「同系」という用語は、同一の遺伝子型を有する個体又は組織、すなわち、一卵性双生児若しくは近交系の動物、又はそれらの組織若しくは細胞に由来するあらゆるものについて説明するために使用される。

0076

「異種」という用語は、複数の異なる要素からなるものについて説明するために使用される。例としては、ある個体の細胞を異なる個体へ導入することは、異種移植を構成する。異種遺伝子とは、対象以外の源に由来する遺伝子である。

0077

本発明によれば、非保護RNAの不安定性に起因して、RNA分子を複合体の形態で提供することが有利である。特に、一部の実施形態において、本発明の組成物は、RNAとポリアルキレンイミンとを含む粒子を含む。

0078

本発明による系が粒子性配合物として配合される場合、それぞれのRNA種(例えば、レプリコン、レプリカーゼコンストラクト、及び任意選択の追加的なRNA種、例えばIFNの阻害にとって好適なタンパク質をコードするRNA等)を、別個に、個別の粒子性配合物として配合することが可能である。この場合、それぞれの個別の粒子性配合物は、1つのRNA種を含むことになる。個別の粒子性配合物は、別個の実体として、例えば別個の容器中に存在してもよい。そのような配合物は、それぞれのRNA種を別個に(典型的には、それぞれをRNA含有溶液の形態で)、粒子形成剤一緒に提供し、それにより粒子を形成させることによって得ることができる。それぞれの粒子は、粒子が形成される際(個別の粒子性配合物)に提供されている、特定のRNA種を排他的に含有する。

0079

一実施形態において、本発明による組成物は、2種以上の個別の粒子配合物を含む。それぞれの組成物は、混合粒子性配合物と呼ばれる。本発明による混合粒子性配合物は、上記のような個別の粒子性配合物を別個に形成し、その後、これらの個別の粒子性配合物を混合する工程を経ることで得ることができる。混合工程により、RNA含有粒子混合集団を含む配合物が得られる(例証のために、例えば、第1の集団の粒子はレプリコンを含有してもよく、第2の粒子の配合物は、レプリカーゼコンストラクトを含有してもよい)。個別の粒子性集団は、1つの容器内において一緒にされ、個別の粒子性配合物の混合集団を含んでもよい。

0080

或いは、組成物のすべてのRNA種(例えば、レプリコン、レプリカーゼコンストラクト、及び任意選択の追加的な種、例えばIFNの阻害にとって好適なタンパク質をコードするRNA等)を、複合粒子性配合物として一緒に配合することが可能である。そのような配合物は、すべてのRNA種の複合配合物(典型的には、複合溶液)を、粒子形成剤と一緒に提供し、それにより粒子を形成させることによって得ることができる。混合粒子性配合物とは異なり、複合粒子性配合物は、典型的には、2種以上のRNA種を含む粒子を含むことになる。複合粒子性組成物において、異なるRNA種が、典型的には、単一の粒子内に一緒に存在する。

0081

一実施形態において、本発明の粒子性配合物は、ナノ粒子性配合物である。この実施形態において、本発明による組成物は、ナノ粒子の形態でRNAを含む。

0082

一般的定義において、「ナノ粒子」という用語は、1nmから1000ナノメートル(nm)の間の直径を有する任意の粒子を指す。

0083

本発明の文脈において、「粒子」という用語は、分子又は分子複合体によって形成された構造化実体に関する。一実施形態において、「粒子」という用語は、ミクロ又はナノサイズ構造、例えばミクロ又はナノサイズのコンパクト構造等に関する。

0084

「In vivo-jetPEITM」、「in vivo jetPEITM」、「in vivo jetPEI」、「jetPEI」、「jet PEI」、及び「JetPEI」はすべて、Polyplus-Transfection SA社(Illkirch、France)製の、市販のIn vivo-jetPEITM試薬、カタログ番号201-50Gを指す。

0085

本明細書において使用される場合、「ポリプレックス」という用語は、静電相互作用を介して形成された、ポリマーとRNA等の核酸との複合体を指す。ポリプレックスがRNAを含む場合、それは「RNA複合体」又は「RNAポリプレックス」とも呼ばれる場合がある。

0086

本発明は、少なくとも1種の一本鎖RNAと、少なくとも1種のポリアルキレンイミンとから形成される、ポリプレックス粒子に関する。

0087

一実施形態において、本明細書に記載される粒子は、約200nm未満、好ましくは約150nm未満、より好ましくは約100nm未満の平均直径を有する。一実施形態において、本明細書に記載される粒子は、少なくとも約30nm、少なくとも約40nm、少なくとも約50nm、少なくとも約60nm、少なくとも約70nm、少なくとも約80nm、少なくとも約90nm、又は少なくとも約100nmの平均直径を有する。

0088

「平均直径」という用語は、いわゆるキュムラントアルゴリズムを使用するデータ分析を伴う動的光散乱法によって測定されるような、粒子の流体力学的直径の平均を指し、これにより、長さの次元を有する、いわゆるZaverage、及び無次元である多分散度指数(PI)が結果としてもたらされる(Koppel, D.、J. Chem. Phys.、第57巻、1972年、4814〜4820頁、ISO 13321)。ここでは、粒子に関する「平均直径」、「直径」、又は「サイズ」は、このZaverageの値と同義的に使用される。

0089

正味電荷」という用語は、正電荷及び負電荷等の電荷の総計に関する。例えば、粒子が正電荷よりも多い数の負電荷を含む場合、この粒子の正味電荷は負である。粒子が負電荷よりも多い数の正電荷を含む場合、この粒子の正味電荷は正である。粒子が等しい数の正電荷及び負電荷を含む場合、この粒子の正味電荷は中性であり、特に電気的中性である。したがって、本発明による粒子の正味電荷は、負であってもよく、正であってもよく、又は中性であってもよい。一実施形態において、粒子の正味電荷は正である。一実施形態において、粒子の正味電荷は負である。

0090

「帯電した」、「正味電荷」、「負に帯電した」、又は「正に帯電した」のような用語は、妥当なpH(例えば、7.1)で水性緩衝液中に溶解又は懸濁された場合の、所与の化合物又は粒子の電気的正味電荷を指す。

0091

本発明によれば、「N/P比」、「NP比」、「N:P比」、「N/P」、及び「NP」は、ポリエチレンイミン中の窒素原子(N)とRNA中のリン原子(P)とのモル比を指す。

0092

本発明によれば、ポリアルキレンイミン中の窒素原子(N)の数とRNA中のリン原子(P)の数とのモル比(N/P比)は、好ましくは2.0から15.0、好ましくは8.0から12.0、6.0から14.0、又は6.0から12.0である。

0093

本発明によれば、本明細書に記載される組成物は、2回以上の工程、例えば2回、3回、4回、又はそれ以上の工程等で最終的なN/P比に調整することが好ましい。例えば、組成物は、第1の工程で、例えば長鎖ポリアルキレンイミンを使用して、最終的なN/P比よりも低い第1のN/P比に調整されてもよい。更なるポリアルキレンイミン、例えば、短鎖ポリアルキレンイミン又は長鎖ポリアルキレンイミン、例えば第1の工程で使用した長鎖ポリアルキレンイミン等を添加することによって、N/P比を、最終的なN/P比へと調整してもよい。一実施形態において、最終的なN/P比は、8から16の間、例えば9から14の間、例えば10から12の間等である。一実施形態において、第1の工程でもたらされるN/P比は、1から6の間、例えば2から5の間、例えば3又は4等である。

0094

ポリアルキレンイミン
本明細書において使用される場合、ポリアルキレンイミンは、好ましくは、以下の一般式(I):

0095

0096

(式中、
Rは、H、アシル基であるか、又は以下の一般式(II):

0097

0098

を含む基であり、
式中、R1は、Hであるか、又は以下の一般式(III):

0099

0100

を含む基であり、
n、m、及びlは、2から10の整数から独立して選択され、
p、q、及びrは、整数であり、ここでp、q、及びrの合計は、ポリマーの平均分子量が1.5×102から107Da、好ましくは5000から105Da、より好ましくは10000から40000Da、より好ましくは15000から30000Da、更により好ましくは20000から25000Daとなるような値である)
を含む。

0101

一実施形態において、n、m、及びlは、2、3、4、及び5から、好ましくは2及び3から独立して選択され、より好ましくは2である。一実施形態において、R1はHである。一実施形態において、RはH又はアシル基である。

0102

一実施形態において、ポリアルキレンイミンは、ポリエチレンイミン及び/又はポリプロピレンイミン、好ましくはポリエチレンイミンを含む。好ましいポリアルキレンイミンは、ポリエチレンイミン(PEI)である。PEIの平均分子量は、好ましくは1.5×102から107Da、好ましくは5000から105Da、より好ましくは10000から40000Da、より好ましくは15000から30000Da、更により好ましくは20000から25000Daである。

0103

本発明によれば、直鎖状ポリアルキレンイミン、例えば直鎖状ポリエチレンイミン(PEI)等が好ましい。一実施形態において、直鎖状PEIは、2-エチル-2-オキサゾリンを開環異性化重合してポリ(2-エチル-2-オキサゾリン)(PEOX、N-プロピオニル-PEI)を得て、次いでこれを酸加水分解して、N-プロピオニル基切り落としてPEIを生成することによって得られる。

0104

本発明によれば、直鎖状PEIを、PEOXの完全な又は本質的に完全な脱アシル化によって得ることが好ましい。例えば、50kDaの分子量を有するPEOXからは、22kDaの分子量を有する直鎖状PEIが得られる。ポリエチレンイミン等のポリアルキレンイミン中の窒素原子の置換基のうちの少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は本質的に100%が、水素である(すなわち、上式中のRがHである)ことが好ましい。したがって、ポリエチレンイミン等のポリアルキレンイミン中の窒素原子の少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は本質的に100%が、プロトン化可能であることが好ましい。

0105

本発明によれば、好ましいポリアルキレンイミンは、ポリエチレンイミン(PEI)、特に直鎖状ポリエチレンイミンである。そのような直鎖状ポリエチレンイミンは、好ましくは、15kDaから30kDaの間のモル質量を有し、好ましくは、自己複製又は自己増幅RNAと組み合わせて使用され、N/P比は、好ましくは、6から15の間であり、直鎖状ポリエチレンイミン及び自己複製又は自己増幅RNAは、好ましくは、200nm未満、好ましくは150nm未満、更により好ましくは100nm未満のサイズを有するポリプレックス粒子中に存在する。

0106

本発明の一実施形態において、ポリアルキレンイミンは、短鎖ポリアルキレンイミン、例えば0.6から11kDaの間、好ましくは1から6kDaの間又は1から4kDaの間、例えば1から3kDaの間等の短鎖ポリエチレンイミン(直鎖状及び/又は分岐状)等と、長鎖ポリアルキレンイミン、例えば20から40kDaの間の長鎖ポリエチレンイミン(直鎖状及び/又は分岐状)等との組み合わせであり、総合的なN/P比は、好ましくは、8から16の間、例えば9から14の間、例えば10から12の間等である。一実施形態において、長鎖ポリアルキレンイミンとRNAとの間でのN/P比は、1から6の間、例えば2から5の間、例えば3又は4等である。

0107

ポリエチレンイミン(PEI)は、高いカチオン性電荷密度を有する、有機高分子である。PEIは、核酸を、細胞表面におけるアニオン性プロテオグリカンとの相互作用が可能であり、エンドサイトーシスによる粒子の流入を促進することができる正に帯電した粒子へと圧縮することができる。

0108

PEIに関しては、いくつかの製造方法が存在する。本発明によれば、直鎖状ポリエチレンイミンは、好ましくは、99%を上回る純度の、所定量のモノマー、2-エチル-2-オキサゾリンから、前記量のモノマーを十分に乾燥させる工程と、前記量のモノマーを重合させて、ポリ(2-エチル-2-オキサゾリン)(PEOX)を以下のようにして得る工程とを含む方法によって合成及び調製される。

0109

- 所定量のアセトニトリルを十分に乾燥させた後、前記アセトニトリルを、前記量の乾燥モノマーにおいて溶媒として使用する一方で、既定量の十分に乾燥された重合反応の開始剤を添加し、それらを一緒に混合する工程、
- 得られた前記PEOXを蒸発によって精製して、前記溶媒を除去する一方で、メタノール及びジエチルエーテル、並びに対応する濾過を用いて、少なくとも3回の連続的な洗浄/沈殿工程を実施する工程、
(乾燥、重合、及び精製の前記操作は、(i)1H NMR試験を実施することによる、前記PEOXポリマーの正確な特定、1.0%未満のレベルに至るモノマーの不在の確認及び5.0%未満のレベルに至る溶媒の不在の確認、並びに(ii)ゲル浸透クロマトグラフィーを実施することによる、前記PEOXの、23,000Daを超える分子量(Mw)の平均及び1.5未満の多分散度が得られるように手配される)
-塩酸を用いて前記PEOXを加水分解して、1H-NMR試験を実施することによる、5%未満の量の残留側鎖又はプロピオン酸を有する前記PEIを十分に効率的に得て、このPEIが単一ピークであることを特定する工程。

0110

特定量のモノマー、アセトニトリル、又は開始剤を十分に乾燥させることとは、使用の直前に、10ppmの水より低い湿度の低減を得ることであるということが理解されるべきであり、これは、水素化カルシウム上での48時間の乾燥及びそれに次ぐ蒸留、並びに129℃より高い温度でのモノマーの収集によって得ることができる。

0111

本発明によれば、以下の特色のうちの1つ又は複数が好ましい:
(i)PEOXの分子量(Mw)の平均が、例えば、40,000Da(ii)モノマー/開始剤の比が、約500であること(約とは、±5%であることが理解されるべきである)、
(iii)モノマー/開始剤の比が、480であること、
(iv)モノマーが、99.95%を上回る純度であること、
(v)開始剤が、モノマーに添加する前に、アセトニトリルと混合されること、
(vi)重合が、85℃を上回る温度で、20時間を超える期間実施されること、
(vii)重合温度が、105℃以上であること、
(viii)最初の濾過の後、残留物をMeOH等の溶媒を十分に用いて洗浄し、ジエチルエーテルを添加した後、ポリ(2-エチル-2-オキサゾリン)が溶液から油として自然と分離し、溶媒全体デカントし、前記洗浄及び分離を少なくとも4回繰り返した後、真空中で乾燥させること、
(ix)加水分解工程が、1H-NMR分光法によって反応過程監視しながら、反応混合物から、定期的且つ少なくとも1日間の共沸蒸留によって得られる、排出されるプロピオン酸を除去することを含むこと、
(x)反応過程の最後に得られた残留物を水で希釈し、少なくとも3回蒸発させることで微量のプロピオン酸を除去し、その後、残留物を再度水中に溶解させ、凍結乾燥の前に濾過すること、
(xi)濾過が、0.20μmから0.25μmの間のメッシュ直径を有する滅菌メンブレン、特に滅菌酢酸セルロース(cellular acetate)メンブレンによって行われること。

0112

有利なことには、本発明による使用のための直鎖状PEIは、中間体PEOXが例えば40,000分子量Mwを有する点を特徴とする。

0113

重合度は、モノマー/開始剤の比及び合成の収率によって制御される。分子量の決定は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって実施することができる。

0114

本発明によれば、「核酸」という用語は、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、及びロックド核酸(LNA)を含む。本発明によれば、核酸は、ゲノムDNA、cDNAmRNA、ウイルスRNA、組換えで調製された分子、及び化学合成された分子を含む。本発明によれば、核酸は、一本鎖の形態であってもよく、又は二本鎖の形態であってもよく、直鎖状の分子であってもよく、又は共有結合的に閉じた環状分子であってもよい。また、本発明によれば、「核酸」という用語は、ヌクレオチド塩基、糖、又はホスフェートにおいて化学的誘導体化された核酸、並びに非天然ヌクレオチド及びヌクレオチド類似体を含有する核酸も含む。記載される核酸は、単離核酸及び/又は組換え核酸であってもよい。

0115

本明細書において使用される場合、「単離」という用語は、他の細胞物質等の他の分子を実質的に含まない分子を指すことを意図するものである。本発明によれば、「単離核酸」という用語は、核酸が、(i)例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によってインビトロで増幅されているか、(ii)クローニングによって組換え産生されているか、(iii)例えば切断及びゲル電気泳動分画によって精製されているか、又は(iv)例えば化学合成によって合成されていることを意味する。単離核酸は、組換え技法による操作に利用可能な核酸である。

0116

本発明の文脈において、「組換え」という用語は、「遺伝子操作によって作製された」ことを意味する。好ましくは、本発明の文脈において、「組換え物」は天然に存在しない。

0117

本明細書において使用される場合、「天然に存在する」という用語は、ある物を自然において見つけることができるという事実を指す。例えば、有機体(ウイルスを含む)中に存在し、自然における源から単離することができ、実験室において人による意図的な改変を受けていないペプチド又は核酸は、天然に存在する。「自然において見出される」という用語は、「自然において存在する」ことを意味し、公知の物、並びに未だ自然から発見及び/又は単離されてはいないが、将来的に天然源から発見及び/又は単離される可能性がある物も含む。

0118

本発明によれば、「核酸配列」は、核酸、例えばリボ核酸(RNA)又はデオキシリボ核酸(DNA)中のヌクレオチドの配列を指す。この用語は、核酸分子全体(例えば、核酸分子全体の一本鎖等)を指してもよく、又はその一部(例えば、フラグメント)を指してもよい。

0119

本発明によれば、「核酸の3'末端」は、遊離ヒドロキシ基を有する方の末端を指す。二本鎖核酸、特にDNAの図式的表示において、3'末端は常に右側にある。本発明によれば、「核酸の5'末端」は、遊離ホスフェート基を有する方の末端を指す。二本鎖核酸、特にDNAの図式的表示において、5'末端は常に左側にある。
5'末端 5'--P-NNNNNNN-OH-3' 3'末端
3'-HO-NNNNNNN-P--5'

0120

上流」とは、核酸分子の第1の要素及び第2の要素の両方が同一の核酸分子内に含まれ、第1の要素が、核酸分子の第2の要素よりも、核酸分子の5'末端により近く位置する場合の、核酸分子の第1の要素の、当該核酸分子の第2の要素に対する相対的位置について説明するものである。そして、第2の要素は、当該核酸分子の第1の要素の「下流」にあると言われる。第2の要素の「上流」に位置する要素は、同義的に、第2の要素の「5'」側に位置すると呼ぶことができる。二本鎖核酸分子に関しては、「上流」及び「下流」といった指標は、(+)鎖に関して与えられる。

0121

本発明によれば、「遺伝子」という用語は、1種若しくは複数の細胞産物の産生、及び/又は1つ若しくは複数の細胞間若しくは細胞内機能の達成を担う、特定の核酸配列を指す。より具体的には、前記用語は、特異的タンパク質、又は機能若しくは構造RNA分子をコードする核酸を含む核酸セクション(DNA又はRNA)に関する。

0122

ベクター」という用語は、ここでは、その最も一般的な意味で使用され、例えば、核酸を原核及び/又は真核宿主細胞内に導入し、適切な場合、ゲノムへと一体化することを可能にする、前記核酸のための任意の媒介手段を含む。そのようなベクターは、好ましくは、細胞内で複製及び/又は発現される。ベクターは、プラスミドファージミドウイルスゲノム、及びそれらの断片を含む。

0123

本発明の文脈において、「RNA」という用語は、リボヌクレオチド残基を含み、好ましくは、全体的に又は実質的にリボヌクレオチド残基で構成されている分子に関し、本明細書に記載されるすべてのRNA型を含む。「リボヌクレオチド」という用語は、β-D-リボフラノシル基の2'位においてヒドロキシル基を有するヌクレオチドに関する。「RNA」という用語は、二本鎖RNA、一本鎖RNA、単離RNA、例えば部分的に又は完全に精製されたRNA、本質的に純粋なRNA、合成RNA、並びに1つ又は複数のヌクレオチドの付加、欠失置換、及び/又は変更によって天然に存在するRNAとは異なる改変RNA等の、組換えで生成されたRNAを含む。そのような変更としては、例えばRNAの末端、又は内部、例えばRNAの1つ若しくは複数のヌクレオチドにおける、非ヌクレオチド物質の付加を挙げることができる。また、RNA分子内のヌクレオチドは、非標準的ヌクレオチド、例えば天然に存在しないヌクレオチド、又は化学合成されたヌクレオチド若しくはデオキシヌクレオチドを含んでもよい。これらの変更されたRNAは、類似体、特に天然に存在するRNAの類似体と呼ばれる場合がある。本発明によって使用されるRNAは、公知の組成を有してもよく、又はRNAの組成は、部分的若しくは完全に未知であってもよい。

0124

RNAの「安定性」という用語は、RNAの「半減期」に関する。「半減期」は、分子の活性、量、又は数の半分を排除するのに必要とされる期間に関する。本発明の文脈において、RNAの半減期は、前記RNAの安定性を示す。RNAの半減期は、RNAの「発現の持続期間」に影響を与える場合がある。長い半減期を有するRNAは、長期間にわたって発現されるであろうことが予期され得る。

0125

「翻訳効率」という用語は、特定の期間内に、RNA分子によってもたらされる翻訳産物の量に関する。

0126

本発明によれば、「二本鎖RNA」又は「dsRNA」は、2本の部分的又は完全に相補的な鎖を有するRNAを意味する。

0127

本発明によれば、RNAは、好ましくは一本鎖RNA(ssRNA)である。「一本鎖RNA」という用語は、概して、相補的核酸分子(典型的には、相補的RNA分子)が結合していないRNA分子を指す。一本鎖RNAは、RNAの一部が折り返され、限定されるものではないが、塩基対ステムステムループ、及びバルジ等の二次構造モチーフを形成し得る、自己相補的配列を含有し得る。一本鎖RNAは、マイナス鎖[(-)鎖]又はプラス鎖[(+)鎖]として存在し得る。(+)鎖は、遺伝情報を含むか、又はそれをコードする鎖である。遺伝情報は、例えば、タンパク質をコードするポリヌクレオチド配列であってもよい。(+)鎖RNAがタンパク質をコードする場合、(+)鎖は、翻訳のための鋳型として直接働き得る(タンパク質合成)。(-)鎖は、(+)鎖の相補体である。二本鎖RNAの場合、(+)鎖及び(-)鎖は、2つの別個のRNA分子であり、これらのRNA分子の両方が互いと結合して、二本鎖RNA(「二重鎖RNA」)を形成する。

0128

本発明による特に好ましい一本鎖RNAは、mRNA及びレプリコン-RNA、例えば自己複製RNA等である。本発明によれば、RNAは、コード化RNA、すなわちペプチド又はタンパク質をコードするRNAであってもよい。好ましくは、RNAは、薬学的に活性なRNAである。

0129

「薬学的に活性なRNA」とは、薬学的に活性なペプチド若しくはタンパク質、例えば抗原等をコードするRNA、又は免疫学的に活性な化合物(抗原をコードしていない)であるか、或いはそれ自体が薬学的に活性であり、例えば、薬学的に活性なタンパク質に関して記載されている活性等の、1つ又は複数の薬学的活性を有する。

0130

本発明によれば、「ペプチド又はタンパク質をコードするRNA」という用語は、RNAが、適切な環境下、好ましくは細胞内に存在する場合、翻訳中にペプチド又はタンパク質を産生するようにアミノ酸の集合体を仕向けることことを意味する。好ましくは、本発明によるコード化RNAは、コード化RNAを翻訳して、ペプチド又はタンパク質を生成させる細胞翻訳機構と相互作用することができる。

0131

本発明によれば、「mRNA」という用語は、「メッセンジャー-RNA」を意味し、典型的にはDNA鋳型を使用することによって生成され、ペプチド又はタンパク質をコードする転写産物に関する。典型的には、mRNAは、5'-UTR、タンパク質コード領域、3'-UTR、及びポリ(A)配列を含む。mRNAは、DNA鋳型からのインビトロ転写によって生成される。インビトロ転写方法は、当業者に公知である。例えば、様々なインビトロ転写キットが市販されている。本発明によれば、mRNAは、修飾を安定化すること及びキャッピングによって改変することができる。

0132

非翻訳領域」又は「UTR」という用語は、転写されるが、アミノ酸配列へと翻訳されることはないDNA分子中のある領域、又はRNA分子、例えばmRNA分子中の対応する領域に関する。非翻訳領域(UTR)は、オープンリーディングフレームの5'(上流)(5'-UTR)及び/又はオープンリーディングフレームの3'(下流)(3'-UTR)に存在してもよい。

0133

存在する場合、3'-UTRは、遺伝子の3'末端、タンパク質コード領域の終結コドンの下流に位置するが、「3'-UTR」という用語は、好ましくは、ポリ(A)テールを含まない。したがって、3'-UTRは、ポリ(A)テールの上流にあり、例えばポリ(A)テールに直接隣接している(存在する場合)。存在する場合、5'-UTRは、遺伝子の5'末端、タンパク質コード領域の開始コドンの上流に位置する。5'-UTRは、5'-キャップの下流にあり、例えば5'-キャップに直接隣接している(存在する場合)。本発明によれば、5'-及び/又は3'-非翻訳領域は、これらの領域が、オープンリーディングフレームを含むRNAの安定性及び/又は翻訳効率が増加するような方法で前記オープンリーディングフレームと結合するように、オープンリーディングフレームと機能的に連結していてもよい。

0134

本発明によれば、「ポリ(A)配列」又は「ポリ(A)テール」という用語は、典型的にはRNA分子の3'末端に位置する、アデニレート残基の連続的又は断続的配列を指す。連続的配列は、連続したアデニレート残基によって特徴付けられる。自然においては、連続的なポリ(A)配列が典型的である。ポリ(A)配列は通常、真核生物のDNAにはコードされていないが、細胞核における真核生物転写中に、転写後の鋳型独立的なRNAポリメラーゼによってRNAの遊離3'末端に対して結合し、本発明は、DNAによってコードされるポリ(A)配列を包括する。

0135

「5'-キャップ」、「キャップ」、「5'-キャップ構造」、又は「キャップ構造」等の用語は、同義的に使用されて、メッセンジャーRNA前駆体等の、一部の真核生物の一次転写産物の5'末端において見出されるジヌクレオチドを指す。5'-キャップは、(任意選択で修飾された)グアノシンが、5'対5'トリホスフェート結合(又はある特定のキャップ類似体の場合には、改変されたトリホスフェート結合)を介してmRNA分子の第1のヌクレオチドに結合している構造である。これらの用語は、従来のキャップ又はキャップ類似体を指す場合もある。

0136

本発明によるRNA分子は、5'-キャップ、5'-UTR、3'-UTR、ポリ(A)配列、及び/又はコドン使用頻度適合によって特徴付けることができる。

0137

本発明による使用のためのRNA分子は、好ましくは、2000塩基超、好ましくは3000塩基超、4000塩基超、5000塩基超、6000塩基超、7000塩基超、8000塩基超、9000塩基超、又は10000塩基超のサイズを有する。本発明による使用のためのRNA分子は、好ましくは、6000から20000塩基、好ましくは6000から15000塩基、好ましくは9000から12000塩基のサイズを有する。

0138

本発明によれば、「発現」という用語は、その最も一般的な意味で使用され、RNA及び/又はタンパク質の産生を含む。また、この用語は、核酸の部分的な発現も含む。更に、発現は、一過性であってもよく、又は安定であってもよい。RNAに関しては、「発現」又は「翻訳」という用語は、コード化RNA(例えば、メッセンジャーRNA)の鎖が、ペプチド又はタンパク質を生成するようにアミノ酸の配列の集合体を仕向ける、細胞のリボソーム内の過程に関する。

0139

「転写」及び「転写する」という用語は、特定の核酸配列を有する核酸分子(「核酸鋳型」)が、RNAポリメラーゼによって読み取られ、その結果、RNAポリメラーゼによって一本鎖RNA分子が産生される過程に関する。転写中、核酸鋳型内の遺伝情報が転写される。核酸鋳型はDNAであってもよいが、例えば、アルファウイルスの核酸鋳型からの転写の場合、この鋳型は典型的にはRNAである。続いて、転写されたRNAは、タンパク質へと翻訳され得る。本発明によれば、「転写」という用語は「インビトロ転写」を含み、「インビトロ転写」という用語は、RNA、特にmRNAが無細胞系内においてインビトロ合成される過程に関する。好ましくは、クローニングベクターが、転写物を生成するために適用される。これらのクローニングベクターは、一般に転写ベクターと呼ばれ、本発明によれば、「ベクター」という用語によって包括される。クローニングベクターは、好ましくはプラスミドである。本発明によれば、RNAは、好ましくはインビトロで転写されたRNA(IVT-RNA)であり、適切なDNA鋳型のインビトロ転写によって得ることができる。転写を制御するためのプロモーターは、任意のRNAポリメラーゼのための任意のプロモーターであり得る。インビトロ転写のためのDNA鋳型は、核酸、特にcDNAをクローニングし、インビトロ転写のためにそれを適切なベクター中に導入することによって得ることができる。cDNAは、RNAの逆転写によって得ることができる。

0140

転写中に産生される一本鎖核酸分子は、典型的には、鋳型の相補的配列である核酸配列を有する。

0141

本発明によれば、「鋳型」、又は「核酸鋳型」、又は「鋳型核酸」という用語は、一般的に、複製又は転写可能である核酸配列を指す。

0142

発現制御配列」という用語は、本発明によれば、プロモーター、リボソーム結合配列、及び遺伝子の転写又は導出されたRNAの翻訳を制御する他の制御要素を含む。本発明の特定の実施形態において、発現制御配列は、調節することができる。発現制御配列の正確な構造は、種又は細胞型に応じて多様であり得るが、通常、それぞれ転写及び翻訳の開始に関与する、5'-非転写配列、並びに5'-及び3'-非翻訳配列を含む。より具体的には、5'-非転写発現制御配列は、機能的に連結した遺伝子の転写制御のためのプロモーター配列を包括するプロモーター領域を含む。発現制御配列はまた、エンハンサー配列又は上流アクチベーター配列も含み得る。DNA分子の発現制御配列は、通常、5'-非転写配列、並びに5'-及び3'-非翻訳配列、例えばTATAボックス、キャッピング配列、CAAT配列等を含む。アルファウイルスRNAの発現制御配列は、サブゲノムプロモーター、及び/又は1種若しくは複数の保存配列要素を含んでもよい。本発明による特定の発現制御配列は、本明細書に記載されるような、アルファウイルスのサブゲノムプロモーターである。

0143

「プロモーター」又は「プロモーター領域」という用語は、RNAポリメラーゼの認識及び結合部位を提供することによって、転写物、例えばコーディング配列を含む転写物の合成を制御する核酸配列を指す。プロモーター領域は、前記遺伝子の転写の調節に関与する更なる因子の更なる認識又は結合部位を含んでもよい。プロモーターは、原核生物又は真核生物遺伝子の転写を制御することができる。プロモーターは、「誘導性」であり、誘導因子に応答して転写を開始してもよく、又は転写が誘導因子によって制御されない場合、「構成的」であってもよい。誘導性プロモーターは、誘導因子が不在である場合、非常に小さい程度のみ発現されるか、又はまったく発現されない。誘導因子の存在下において、遺伝子は、「スイッチオン」されるか、又は転写のレベルが増大する。これは通常、特異的転写因子の結合によって媒介される。本発明による特定のプロモーターは、本明細書に記載されるような、アルファウイルスのサブゲノムプロモーターである。他の特定のプロモーターは、アルファウイルスのゲノムプラス鎖又はマイナス鎖プロモーターである。

0144

コアプロモーター」は、プロモーターに含まれる核酸配列を指す。コアプロモーターは、典型的には、転写を適正に開始するために必要とされる、プロモーターの最小部分である。コアプロモーターは、典型的には、転写の開始部位と、RNAポリメラーゼの結合部位とを含む。

0145

本明細書において特定される核酸配列、特に転写可能なコーディング核酸配列は、前記核酸配列と同種であってもよく、又は異種であってもよい任意の発現制御配列と組み合わせることができる。「同種」という用語は、核酸配列が、発現制御配列に対して天然に機能的に連結もされているという事実を指し、「異種」という用語は、核酸配列が、発現制御配列に対して天然に機能的に連結はされていないという事実を指す。

0146

核酸配列、特にペプチド又はタンパク質をコードする核酸配列と、発現制御配列とは、それらが、転写可能及び/又はコーディング核酸配列の転写又は発現が発現制御配列の制御下又は影響下にあるような方法で互いに対して共有結合している場合、互いに対して「機能的に」連結されている。

0147

本発明によれば「機能的連結」又は「機能的に連結された」とは、機能的関係性内での接続に関する。核酸は、それが別の核酸配列と機能的に関連している場合、「機能的に連結され」ている。例えば、プロモーターは、それがコーディング配列の転写に影響を及ぼす場合、前記コーディング配列に対して機能的に連結している。機能的に連結した核酸は、典型的には、互いと隣接しているが、適切な場合には、更なる核酸配列によって分離されている。

0148

特定の実施形態において、核酸は、本発明によれば、その核酸に対して同種であってもよく、又は異種であってもよい発現制御配列に対して機能的に連結されている。

0149

ポリメラーゼ」は、一般に、モノマー構成ブロックからのポリマー分子の合成を触媒することができる分子的実体を指す。「RNAポリメラーゼ」は、リボヌクレオチド構成ブロックからのRNA分子の合成を触媒することができる分子的実体である。「DNAポリメラーゼ」は、デオキシリボヌクレオチド構成ブロックからのDNA分子の合成を触媒することができる分子的実体である。DNAポリメラーゼ及びRNAポリメラーゼの場合、分子的実体は、典型的には、タンパク質、又は複数のタンパク質の集合体若しくは複合体である。典型的には、DNAポリメラーゼは、典型的にはDNA分子である鋳型核酸に基づいて、DNA分子を合成する。典型的には、RNAポリメラーゼは、DNA分子である(この場合、RNAポリメラーゼは、DNA依存性RNAポリメラーゼ、DdRPである)か、又はRNA分子である(この場合、RNAポリメラーゼは、RNA依存性RNAポリメラーゼ、RdRPである)鋳型核酸に基づいて、RNA分子を合成する。

0150

「RNA依存性RNAポリメラーゼ」又は「RdRP」は、RNA鋳型からのRNAの転写を触媒する酵素である。アルファウイルスのRNA依存性RNAポリメラーゼの場合、ゲノムRNAの(-)鎖の相補体及び(+)鎖ゲノムRNAの連続的合成により、RNA複製がもたらされる。したがって、アルファウイルスのRNA依存性RNAポリメラーゼは、同義的に、「RNAレプリカーゼ」と呼ばれる。自然において、RNA依存性RNAポリメラーゼは、典型的には、レトロウイルスを除くすべてのRNAウイルスによってコードされている。RNA依存性RNAポリメラーゼをコードするウイルスの典型的代表は、アルファウイルスである。

0151

本発明によれば、「RNA複製」は、概して、所与のRNA分子(鋳型RNA分子)のヌクレオチド配列に基づいて合成されたRNA分子を指す。合成されるRNA分子は、例えば、鋳型RNA分子と同一であってもよく、又はそれに対して相補的であってもよい。一般に、RNA複製は、DNA中間体の合成を介して起こる場合があり、又はRNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRP)によって媒介される、RNA依存性RNA複製によって直接起こる場合がある。アルファウイルスの場合、RNA複製は、DNA中間体を介しては起こらず、RNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRP)によって媒介される。鋳型RNA鎖(第1のRNA鎖)又はその一部が、第1のRNA鎖又はその一部に対して相補的である第2のRNA鎖を合成するための鋳型として働く。第2のRNA鎖又はその一部は、任意選択で、今度は、第2のRNA鎖又はその一部に対して相補的である第3のRNA鎖を合成するための鋳型として働く場合がある。それにより、第3のRNA鎖は、第1のRNA鎖又はその一部と同一である。したがって、RNA依存性RNAポリメラーゼは、鋳型の相補的RNA鎖を直接的に合成することが可能であり、(相補的中間体鎖を介して)同一のRNA鎖を間接的に合成することが可能である。

0152

本発明によれば、「鋳型RNA」という用語は、RNA依存性RNAポリメラーゼによって転写又は複製可能であるRNAを指す。

0153

本発明の好ましい実施形態において、本発明に従って使用されるRNAは、レプリコンRNA又は単に「レプリコン」、特に自己複製RNAである。特に好ましい一実施形態において、レプリコン又は自己複製RNAは、ssRNAウイルス、特にプラス鎖ssRNAウイルス、例えばアルファウイルス等に由来するか、又はそれに由来する要素を含む。

0154

一般に、RNAウイルスとは、RNAゲノムを有する感染性粒子多彩な群である。RNAウイルスは、一本鎖RNA(ssRNA)ウイルス及び二本鎖RNA(dsRNA)ウイルスのサブグループへと分類することができ、ssRNAウイルスは概して、プラス鎖[(+)鎖]ウイルス及び/又はマイナス鎖[(-)鎖]ウイルスへと更に分類することができる。プラス鎖RNAウイルスは、一見したところでは、それらのRNAが宿主細胞において翻訳のための鋳型として直接的に働くことができるため、バイオ医薬品における送達系として魅力的である。

0155

アルファウイルスは、プラス鎖RNAウイルスの典型的代表である。アルファウイルスの宿主としては、昆虫魚類、並びに哺乳動物、例えば飼育動物及びヒト等を含む、多種多様な有機体が挙げられる。アルファウイルスは、感染細胞細胞質において複製される(アルファウイルスの生活環総説については、Joseら、Future Microbiol.、2009年、第4巻、837〜856頁を参照されたい)。多くのアルファウイルスの総ゲノム長は、典型的には、11,000から12,000ヌクレオチドの範囲であり、ゲノムRNAは、典型的には、5'-キャップ、及び3'-ポリ(A)テールを有する。アルファウイルスのゲノムは、非構造タンパク質(ウイルスRNAの転写、修飾、及び複製、並びにタンパク質修飾に関与する)及び構造タンパク質(ウイルス粒子を形成する)をコードする。典型的には、ゲノム中には、2つのオープンリーディングフレーム(ORF)が存在する。4種の非構造タンパク質(nsP1〜nsP4)が、典型的には、ゲノムの5'末端付近から始まる第1のORFによって一緒にコードされている一方で、アルファウイルスの構造タンパク質は、第1のORFの下流において見出され、ゲノムの3'末端付近まで延在する第2のORFによって一緒にコードされている。典型的には、第1のORFは第2のORFよりも大きく、その比はおよそ2:1である。

0156

アルファウイルスに感染した細胞では、非構造タンパク質をコードする核酸配列のみがゲノムRNAから翻訳される一方で、構造タンパク質をコードする遺伝情報は、真核生物のメッセンジャーRNA(mRNA)に似たRNA分子である、サブゲノム転写物から翻訳可能である(Gouldら、2010年、Antiviral Res.、第87巻、111〜124頁)。感染後、すなわち、ウイルスの生活環の初期の段階において、(+)鎖ゲノムRNAが、非構造ポリタンパク質(nsP1234)をコードするオープンリーディングフレームの翻訳のためのメッセンジャーRNAのように直接的に作用する。一部のアルファウイルスにおいて、nsP3及びnsP4のコーディング配列間にオパール停止コドンが存在する。nsP1、nsP2、及びnsP3を含有するポリタンパク質P123が、オパール停止コドンにおいて翻訳が終結する際に生成され、追加的にnsP4を含有するポリタンパク質P1234は、このオパールコドンリードスルーされる際に生成される(Strauss & Strauss、Microbiol. Rev.、1994年、第58巻、491〜562頁、Ruppら、2015年、J. Gen. Virology、第96巻、2483〜2500頁)。nsP1234は、自己タンパク分解により、フラグメントnsP123及びnsP4へと切断される。ポリペプチドnsP123及びnsP4は結合して、(+)鎖ゲノムRNAを鋳型として使用することで(-)鎖RNAを転写する、(-)鎖レプリカーゼ複合体を形成する。典型的には、後の段階において、nsP123フラグメントは、個別のタンパク質nsP1、nsP2、及びnsP3へと完全に切断される(Shirako & Strauss、1994年、J. Virol.、第68巻、1874〜1885頁)。4種のタンパク質すべてによって、ゲノムRNAの(-)鎖の相補体を鋳型として使用することで新しい(+)鎖ゲノムを合成する、(+)鎖レプリカーゼ複合体が形成される(Kimら、2004年、Virology、第323巻、153〜163頁、Vasiljevaら、2003年、J. Biol. Chem.、第278巻、41636〜41645頁)。

0157

感染細胞において、サブゲノムRNA及び新しいゲノムRNAは、nsP1により、5'-キャップとともに提供され(Petterssonら、1980年、Eur. J. Biochem.、105、435〜443頁、Rozanovら、1992年、J. Gen. Virology、第73巻、2129〜2134頁)、nsP4により、ポリ-アデニレート[ポリ(A)]テールとともに提供される(Rubachら、Virology、2009年、第384巻、201〜208頁)。したがって、サブゲノムRNA及びゲノムRNAの両方が、メッセンジャーRNA(mRNA)と類似する。

0158

アルファウイルスの構造タンパク質は、典型的には、サブゲノムプロモーターの制御下にある1つのオープンリーディングフレームによってコードされている(Strauss & Strauss、Microbiol. Rev.、1994年、第58巻、491〜562頁)。サブゲノムプロモーターは、シスで作用するアルファウイルスの非構造タンパク質によって認識される。特に、アルファウイルスレプリカーゼは、ゲノムRNAの(-)鎖の相補体を鋳型として使用することで、(+)鎖サブゲノム転写物を合成する。(+)鎖サブゲノム転写物は、アルファウイルスの構造タンパク質をコードする(Kimら、2004年、Virology、第323巻、153〜163頁、Vasiljevaら、2003年、J. Biol. Chem.、第278巻、41636〜41645頁)。サブゲノムRNA転写物は、1つのポリタンパク質として構造タンパク質をコードするオープンリーディングフレームの翻訳のための鋳型として働き、このポリタンパク質が切断されて、構造タンパク質が生成される。宿主細胞におけるアルファウイルス感染の後の段階において、nsP2のコーディング配列内に位置するパッケージングシグナルによって、構造タンパク質によってパッケージされる、出芽ビリオンへのゲノムRNAの選択的パッケージングが確保される(Whiteら、1998年、J. Virol.、第72巻、4320〜4326頁)。

0159

感染細胞において、(-)鎖RNAの合成は、典型的には、感染後の最初の3〜4時間の間のみ観察され、後の段階では検出不可能となり、この時間には、(+)鎖RNA(ゲノム及びサブゲノムの両方)の合成のみが観察される。Frolovら、2001年、RNA、第7巻、1638〜1651頁によれば、RNA合成の調節のための一般的モデルによって、非構造ポリタンパク質のプロセシングに対する依存性示唆されている。非構造ポリタンパク質nsP1234の最初の切断により、nsP123及びnsP4が生成され、nsP4は、(-)鎖合成にとっては活性であるが、(+)鎖RNAの生成にとっては非効率である、RNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRp)として作用する。nsP2/nsP3接合部における切断等の、ポリタンパク質nsP123の更なるプロセシングにより、(+)鎖RNAの合成を増加し、(-)鎖RNAの合成を減少又は終結させるように、レプリカーゼの鋳型特異性が変更される。

0160

アルファウイルスRNAの合成はまた、4種の保存配列要素(CSE)を含めた、シス作用RNA要素によっても調節される(Strauss & Strauss、Microbiol. Rev.、1994年、第58巻、491〜562頁及びFrolov、2001年、RNA、第7巻、1638〜1651頁)。

0161

一般に、アルファウイルスゲノムの5'複製認識配列は、異なるアルファウイルス間での全体的相同性が低いことによって特徴付けられるが、保存された予測二次構造を有する。アルファウイルスゲノムの5'複製認識配列は、翻訳の開始に関与するだけでなく、ウイルスRNAの合成に関与する2つの保存配列要素、CSE1及びCSE2を含む、5'複製認識配列も含む。CSE1及びCSE2の機能に関しては、二次構造が、直鎖状配列よりも重要であると考えられている(Strauss & Strauss、Microbiol. Rev.、1994年、第58巻、491〜562頁)。

0162

対照的に、アルファウイルスゲノムの3'末端配列、すなわち、ポリ(A)配列の直ぐ上流の配列は、保存された一次構造、特に、「19-nt保存配列」とも呼ばれる、保存配列要素4(CSE4)によって特徴付けられる。これは、(-)鎖合成の開始にとって重要である。

0163

「接合配列」とも呼ばれるCSE3は、アルファウイルスのゲノムRNAの(+)鎖上の保存配列要素であり、(-)鎖上のCSE3の相補体は、サブゲノムRNA転写のためのプロモーターとして作用する(Strauss & Strauss、Microbiol. Rev.、1994年、第58巻、491〜562頁、Frolovら、2001年、RNA、第7巻、1638〜1651頁)。CSE3は、典型的には、nsP4のC末端フラグメントをコードする領域と重複している。

0164

アルファウイルスタンパク質に加えて、おそらくはタンパク質である宿主細胞因子も、保存配列要素に対して結合する場合がある(Strauss & Strauss、上記)。

0165

アルファウイルス由来のベクターが、標的細胞又は標的有機体への外来遺伝情報の送達に関して提案されている。単純なアプローチでは、アルファウイルスの構造タンパク質をコードするオープンリーディングフレームが、目的とするタンパク質をコードするオープンリーディングフレームによって置き換えられる。アルファウイルスに基づくトランス複製系は、2つの別個の核酸分子上のアルファウイルスヌクレオチド配列要素に依存する。一方の核酸分子は、ウイルスレプリカーゼをコードし(典型的には、ポリタンパク質nsP1234として)、他方の核酸分子は、前記レプリカーゼによってトランスで複製を受けることが可能である(したがって、トランス複製系という呼称である)。トランス複製は、所与の宿主細胞内における、これらの核酸分子両方の存在を必要とする。レプリカーゼによってトランスで複製を受けることが可能である核酸分子は、アルファウイルスのレプリカーゼによる認識及びRNA合成を可能にするため、ある特定のアルファウイルス配列要素を含まなければならない。

0166

本発明によれば、「アルファウイルス」という用語は、広く理解されることになり、アルファウイルスの特徴を有する任意のウイルス粒子が包含される。アルファウイルスの特徴としては、RNAポリメラーゼ活性を含めた、宿主細胞における複製にとって好適な遺伝情報をコードする、(+)鎖RNAの存在が挙げられる。多くのアルファウイルスの更なる特徴については、Strauss & Strauss、Microbiol. Rev.、1994年、第58巻、491〜562頁に記載されている。「アルファウイルス」という用語には、自然において見出されるアルファウイルスだけでなく、その任意のバリアント又は誘導体も包含される。一部の実施形態において、バリアント又は誘導体は、自然において見出されない。

0167

一実施形態において、アルファウイルスは、自然において見出されるアルファウイルスである。典型的には、自然において見出されるアルファウイルスは、任意の1種又は複数の真核生物、例えば動物(ヒト等の脊椎動物及び昆虫等の節足動物を含む)等に対して感染性である。

0168

自然において見出されるアルファウイルスは、好ましくは、以下からなる群から選択される:バーマフレストウイルス(Barmah Forest virus)複合体(バーマフォレストウイルスを含む)、東部ウマ脳炎(Eastern equine encephalitis)複合体(東部ウマ脳炎ウイルスの7種の抗原タイプを含む)、ミデルブルグウイルス(Middelburg virus)複合体(ミデルブルグウイルスを含む)、ヌドゥムウイルス(Ndumu virus)複合体(ヌドゥムウイルスを含む)、セムリキ森林ウイルス(Semliki Forest virus)複合体(ベバルウイルス(Bebaru virus)、チクングニアウイルス(Chikungunya virus)、マヤロウイルス(Mayaro virus)及びそのサブタイプであるウナウイルス(Una virus)、オニョンニョンウイルス(O'Nyong virus)及びそのサブタイプであるイグボオラウイルス(Igbo-Ora virus)、ロスリバーウイルス(Ross River virus)及びそのサブタイプであるベバルウイルス、ゲタウイルス(Getah virus)、サギヤマウイルス(Sagiyama virus)、セムリキ森林ウイルス及びそのサブタイプであるメトリウイルス(Me Tri virus)を含む)、ベネズエラウマ脳炎(Venezuelan equine encephalitis)複合体(カバソウウイルス(Cabassou virus)、エバグレーズウイルス(Everglades virus)、モッソダスペドラスウイルス(Mosso das Pedras virus)、ムカンボウイルス(Mucambo virus)、パラナウイルス(Paramana virus)、ピクスナウイルス(Pixuna virus)、リオグロウイルス(Rio Negro virus)、トロカラウイルス(Trocara virus)及びそのサブタイプであるビジューブリッジウイルス(Bijou Bridge virus)、ベネズエラウマ脳炎ウイルスを含む)、西部ウマ脳炎(Western equine encephalitis)複合体(アウラウイルス(Aura virus)、ババンキーウイルス(Babanki virus)、キジラガッチェウイルス(Kyzylagach virus)、シンドビスウイルス(Sindbis virus)、オケルボウイルス(Ockelbo virus)、ワタロアウイルス(Whataroa virus)、バギークリークウイルス(Buggy Creek virus)、フォートモーガンウイルス(Fort Morgan virus)、ハイランドJウイルス(HighlandsJ virus)、西部ウマ脳炎ウイルスを含む)、及びサケ膵臓病ウイルス(Salmon pancreatic disease virus)を含む一部の未分類のウイルス、睡眠病ウイルス(SleepingDisease virus)、ミナミゾアザラシウイルス(Southern elephant seal virus)、トナテウイルス(Tonate virus)。より好ましくは、アルファウイルスは、セムリキ森林ウイルス複合体(セムリキ森林ウイルス等の、上に示されたようなウイルスタイプを含む)、西部ウマ脳炎複合体(シンドビスウイルス等の、上に示されたようなウイルスタイプを含む)、東部ウマ脳炎ウイルス(上に示されたようなウイルスタイプを含む)、ベネズエラウマ脳炎複合体(ベネズエラウマ脳炎ウイルス等の、上に示されたようなウイルスタイプを含む)からなる群から選択される。

0169

更なる好ましい実施形態において、アルファウイルスは、セムリキ森林ウイルスである。代替的な更なる好ましい実施形態において、アルファウイルスは、シンドビスウイルスである。代替的な更なる好ましい実施形態において、アルファウイルスは、ベネズエラウマ脳炎ウイルスである。

0170

本発明の一部の実施形態において、アルファウイルスは、自然において見出されるアルファウイルスではない。典型的には、自然において見出されないアルファウイルスは、ヌクレオチド配列、すなわちゲノムRNAにおける少なくとも1か所の変異によって自然において見出されるアルファウイルスから区別される、自然において見出されるアルファウイルスのバリアント又は誘導体である。ヌクレオチド配列における変異は、自然において見出されるアルファウイルスと比較した場合の、1つ又は複数のヌクレオチドの挿入、置換、又は欠失から選択することができる。ヌクレオチド配列における変異は、ヌクレオチド配列によってコードされているポリペプチド又はタンパク質における変異と関連してもよく、又は関連しなくてもよい。例えば、自然において見出されないアルファウイルスは、弱毒性アルファウイルスであってもよい。自然において見出されない弱毒性アルファウイルスは、そのヌクレオチド配列中に少なくとも1か所の変異を典型的には有するアルファウイルスであり、この変異により、弱毒性アルファウイルスは、自然において見出されるアルファウイルスから区別され、この変異は、まったく感染性ではないか、又は感染性ではあるが、疾患を引き起こす能力がより低いか、若しくは疾患を引き起こす能力をまったく有しない。例証的な例としては、TC83が、自然において見出されるベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)から区別される弱毒性アルファウイルスである(McKinneyら、1963年、Am. J. Trop. Med. Hyg.、1963年、第12巻、597〜603頁)。

0171

また、アルファウイルス属のメンバーは、ヒトにおけるそれらの相対的な臨床的特色に基づいて、主に脳炎と関連するアルファウイルス、並びに主に発熱発疹、及び多発性関節炎と関連するアルファウイルスに分類することもできる。

0172

「アルファウイルスの」という用語は、アルファウイルスにおいて見出されること、又はアルファウイルスを起源とすること若しくは例えば遺伝子操作によってアルファウイルスから導出されることを意味する。

0173

本発明によれば、「SFV」は、セムリキ森林ウイルスの略語である。本発明によれば、「SIN」又は「SINV」は、シンドビスウイルスの略語である。本発明によれば、「VEE」又は「VEEV」は、ベネズエラウマ脳炎ウイルスの略語である。

0174

本発明によれば、「アルファウイルスの」又は「アルファウイルスに由来する」という用語は、アルファウイルスを起源とする実体を指す。例証すると、アルファウイルスのタンパク質とは、アルファウイルスにおいて見出されるタンパク質及び/又はアルファウイルスによってコードされているタンパク質を指す場合があり、アルファウイルスの核酸配列とは、アルファウイルスにおいて見出される核酸配列及び/又はアルファウイルスによってコードされている核酸配列を指す場合がある。好ましくは、「アルファウイルスの」核酸配列は、「アルファウイルスのゲノムの」核酸配列及び/又は「アルファウイルスのゲノムRNAの」核酸配列を指す。

0175

本発明によれば、「アルファウイルスRNA」という用語は、アルファウイルスのゲノムRNA(すなわち、(+)鎖)、アルファウイルスのゲノムRNAの相補体(すなわち、(-)鎖)、及びサブゲノム転写物(すなわち、(+)鎖)、又は任意のそれらのフラグメントのうちの任意の1つ又は複数を指す。

0176

本発明によれば、「アルファウイルスゲノム」は、アルファウイルスのゲノム(+)鎖RNAを指す。

0177

本発明によれば、「天然アルファウイルス配列」という用語及び類似する用語は、典型的には、天然に存在するアルファウイルス(自然において見出されるアルファウイルス)の(例えば、核酸)配列を指す。一部の実施形態において、「天然アルファウイルス配列」という用語には、弱毒性アルファウイルスの配列も包含される。

0178

本発明によれば、「5'複製認識配列」という用語は、好ましくは、アルファウイルスゲノムの5'フラグメントと同一又はそれに対して相同性である、連続した核酸配列、好ましくはリボ核酸配列を指す。「5'複製認識配列」は、アルファウイルスのレプリカーゼによって認識することができる核酸配列である。5'複製認識配列という用語には、天然5'複製認識配列だけでなく、その機能的均等物、例えば自然において見出されるアルファウイルスの5'複製認識配列の機能的バリアント等も包含される。5'複製認識配列は、アルファウイルスゲノムRNAの(-)鎖の相補体の合成にとって必要とされ、(-)鎖鋳型に基づく(+)鎖ウイルスゲノムRNAの合成にとって必要とされる。天然の5'複製認識配列は、典型的には、少なくともnsP1のN末端フラグメントをコードするが、nsP1234をコードするオープンリーディングフレーム全体を含むわけではない。天然5'複製認識配列が、典型的には、少なくともnsP1のN末端フラグメントをコードするという事実から見て、天然5'複製認識配列は、典型的には、少なくとも1つの開始コドン、典型的にはAUGを含む。一実施形態において、5'複製認識配列は、アルファウイルスゲノムの保存配列要素1(CSE1)又はそのバリアント、及びアルファウイルスゲノムの保存配列要素2(CSE2)又はそのバリアントを含む。5'複製認識配列は、典型的には、4つのステムループ(SL)、すなわちSL1、SL2、SL3、SL4を形成することができる。これらのステムループの番号付けは、5'複製認識配列の5'末端から始まる。

0179

本発明によれば、「3'複製認識配列」という用語は、好ましくは、アルファウイルスゲノムの3'フラグメントと同一又はそれに対して相同性である、連続した核酸配列、好ましくはリボ核酸配列を指す。「3'複製認識配列」は、アルファウイルスのレプリカーゼによって認識することができる核酸配列である。3'複製認識配列という用語には、天然3'複製認識配列だけでなく、その機能的均等物、例えば自然において見出されるアルファウイルスの3'複製認識配列の機能的バリアント等も包含される。3'複製認識配列は、アルファウイルスゲノムRNAの(-)鎖の相補体の合成にとって必要とされる。一実施形態において、3'複製認識配列は、アルファウイルスゲノムの保存配列要素4(CSE4)又はそのバリアント、及び任意選択で、アルファウイルスゲノムのポリ(A)テールを含む。

0180

「保存配列要素」又は「CSE」という用語は、アルファウイルスRNAにおいて見出されるヌクレオチド配列を指す。これらの配列要素は、オーソログが異なるアルファウイルスのゲノムに存在するため、「保存された」と呼ばれ、異なるアルファウイルスのオーソログCSEは、好ましくは、高い割合の配列同一性、及び/又は類似する二次構造若しくは三次構造共有する。CSEという用語には、CSE1、CSE2、CSE3、及びCSE4が包含される。

0181

本発明によれば、「CSE1」又は「44-nt CSE」という用語は、同義的に、(-)鎖鋳型からの(+)鎖合成にとって必要とされるヌクレオチド配列を指す。「CSE1」という用語は、(+)鎖上の配列を指し、((-)鎖上の)CSE1の相補的配列は、(+)鎖合成のためのプロモーターとして機能する。好ましくは、CSE1という用語には、アルファウイルスゲノムの最も5'側のヌクレオチドが包含される。CSE1は、典型的には、保存されたステムループ構造を形成する。特定の理論によって束縛されることを望むものではないが、CSE1の場合、二次構造が、一次構造、すなわち直鎖状配列よりも重要であると考えられている。モデルアルファウイルスのシンドビスウイルスのゲノムRNAでは、CSE1は、44個のヌクレオチドの連続した配列からなり、これは、ゲノムRNAの最も5'側の44個のヌクレオチドによって形成されている(Strauss & Strauss、Microbiol. Rev.、1994年、第58巻、491〜562頁)。

0182

本発明によれば、「CSE2」又は「51-nt CSE」という用語は、同義的に、(+)鎖鋳型からの(-)鎖合成にとって必要とされるヌクレオチド配列を指す。(+)鎖鋳型は、典型的には、アルファウイルスゲノムRNA又はRNAレプリコンである(CSE2を含まないサブゲノムRNA転写物は、(-)鎖合成のための鋳型としては機能しないことに留意されたい)。アルファウイルスゲノムRNAにおいて、CSE2は、典型的には、nsP1のコーディング配列内に局在する。モデルアルファウイルスのシンドビスウイルスのゲノムRNAでは、51-nt CSEは、ゲノムRNAの155〜205のヌクレオチド位に位置する(Frolovら、2001年、RNA、第7巻、1638〜1651頁)。CSE2は、典型的には、2つの保存されたステムループ構造を形成する。これらのステムループ構造は、アルファウイルスゲノムRNAの5'末端から数えて、それぞれ、アルファウイルスゲノムRNAの3番目及び4番目の保存されたステムループであるため、ステムループ3(SL3)及びステムループ4(SL4)と呼称される。特定の理論によって束縛されることを望むものではないが、CSE2の場合、二次構造が、一次構造、すなわち直鎖状配列よりも重要であると考えられている。

0183

本発明によれば、「CSE3」又は「接合配列」という用語は、同義的に、アルファウイルスのゲノムRNAに由来し、サブゲノムRNAの開始部位を含むヌクレオチド配列を指す。(-)鎖におけるこの配列の相補体は、サブゲノムRNA転写を促進するように作用する。アルファウイルスゲノムRNAにおいて、CSE3は、典型的には、nsP4のC末端フラグメントをコードする領域と重複しており、構造タンパク質をコードするオープンリーディングフレームの上流に位置する短い非コーディング領域まで延在している。

0184

本発明によれば、「CSE4」、又は「19-nt保存配列」、又は「19-nt CSE」という用語は、同義的に、アルファウイルスゲノムの3'非翻訳領域中の、ポリ(A)配列の直ぐ上流の、アルファウイルスのゲノムRNAに由来するヌクレオチド配列を指す。CSE4は、典型的には、19個の連続したヌクレオチドからなる。特定の理論によって束縛されることを望むものではないが、CSE4は、(-)鎖合成を開始するためのコアプロモーターとして機能すると理解されており(Joseら、Future Microbiol.、2009年、第4巻、837〜856頁)、及び/又はアルファウイルスゲノムRNAのCSE4及びポリ(A)テールは、効率的な(-)鎖合成のために一緒に機能すると理解されている(Hardy & Rice、J. Virol.、2005年、第79巻、4630〜4639頁)。

0185

本発明によれば、「サブゲノムプロモーター」又は「SGP」という用語は、核酸配列(例えば、コーディング配列)の上流(5')にあり、RNAポリメラーゼ、典型的にはRNA依存性RNAポリメラーゼ、特に機能的アルファウイルス非構造タンパク質の認識及び結合部位を提供することによって、前記核酸配列の転写を制御する、核酸配列を指す。SGPは、更なる因子のための更なる認識又は結合部位を含んでもよい。サブゲノムプロモーターは、典型的には、アルファウイルス等のプラス鎖RNAウイルスの遺伝要素である。アルファウイルスのサブゲノムプロモーターは、ウイルスゲノムRNA中に含まれる核酸配列である。サブゲノムプロモーターは、概して、RNA依存性RNAポリメラーゼ、例えば機能的アルファウイルス非構造タンパク質の存在下において、転写を開始させる(RNA合成)という点を特徴とする。RNA(-)鎖、すなわち、アルファウイルスのゲノムRNAの相補体は、(+)鎖サブゲノム転写物を合成するための鋳型として働き、(+)鎖サブゲノム転写物の合成は、典型的には、サブゲノムプロモーターにおいて、又はその付近で開始される。本明細書において使用される場合、「サブゲノムプロモーター」という用語は、そのようなサブゲノムプロモーターを含む核酸において、いかなる特定の局在化にも限局されない。一部の実施形態において、SGPは、CSE3と同一であるか、又はCSE3と重複しているか、又はCSE3を含む。

0186

「サブゲノム転写物」又は「サブゲノムRNA」という用語は、同義的に、RNA分子を鋳型(「鋳型RNA」)として使用する転写の結果として得ることができるRNA分子を指し、この鋳型RNAは、サブゲノム転写物の転写を制御するサブゲノムプロモーターを含む。サブゲノム転写物は、RNA依存性RNAポリメラーゼ、特に機能的アルファウイルス非構造タンパク質の存在下において得ることができる。例えば、「サブゲノム転写物」という用語は、アルファウイルスゲノムRNAの(-)鎖の相補体を鋳型として使用して、アルファウイルスに感染した細胞において調製される、RNA転写物を指してもよい。しかしながら、本明細書において使用される場合、「サブゲノム転写物」という用語はこれに限定されず、異種RNAを鋳型として使用することによって得ることができる転写物も包含される。例えば、サブゲノム転写物は、本発明によるSGP含有レプリコンの(-)鎖の相補体を鋳型として使用することによって得ることもできる。したがって、「サブゲノム転写物」という用語は、アルファウイルスゲノムRNAのフラグメントを転写することによって得ることができるRNA分子を指すだけでなく、本発明によるレプリコンのフラグメントを転写することによって得ることができるRNA分子を指してもよい。

0187

本発明によれば、レプリカーゼ、好ましくはアルファウイルスのレプリカーゼによって複製することができる核酸コンストラクトは、レプリコンと呼ばれる。本発明によれば、「レプリコン」という用語は、RNA依存性RNAポリメラーゼによって複製され、DNA中間体を伴わずに、1つ又は複数の、RNAレプリコンの同一又は本質的に同一なコピーを生成することができるRNA分子を定義する。「DNA中間体を伴わずに」とは、デオキシリボ核酸(DNA)のコピー若しくはレプリコンの相補体が、RNAレプリコンのコピーを形成する過程においてまったく形成されないこと、及び/又はデオキシリボ核酸(DNA)分子が、RNAレプリコンのコピー若しくはその相補体を形成する過程においてまったく使用されないことを意味する。レプリカーゼの機能は、典型的には、機能的アルファウイルス非構造タンパク質によって提供される。

0188

本発明によれば、「複製することができる」及び「複製可能である」という用語は、概して、1つ又は複数の、核酸の同一又は本質的に同一なコピーが調製され得ることを説明している。「レプリカーゼ」という用語と一緒に使用される場合、例えば「レプリカーゼによって複製可能である」等において、「複製することができる」及び「複製可能である」という用語は、レプリカーゼに関する、核酸分子、例えばRNAレプリコンの機能的特徴について説明している。これらの機能的特徴は、(i)レプリカーゼが、レプリコンを認識可能であること、及び(ii)レプリカーゼが、RNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRP)として作用可能であることのうちの少なくとも1つを含む。好ましくは、レプリカーゼは、(i)レプリコンの認識及び(ii)RNA依存性RNAポリメラーゼとしての作用の両方が可能である。

0189

「認識可能である」という表現は、レプリカーゼが、レプリコンと物理的に結合可能であること、及び好ましくは、レプリカーゼが、非共有結合的に、レプリコンに対して結合可能であることについて説明している。「結合」という用語は、レプリカーゼが、保存配列要素1(CSE1)又はその相補的配列(レプリコンによって含まれている場合)、保存配列要素2(CSE2)又はその相補的配列(レプリコンによって含まれている場合)、保存配列要素3(CSE3)又はその相補的配列(レプリコンによって含まれている場合)、保存配列要素4(CSE4)又はその相補的配列(レプリコンによって含まれている場合)のうちの任意の1つ又は複数に対して結合する能力を有することを意味し得る。好ましくは、レプリカーゼは、CSE2[すなわち、(+)鎖]及び/若しくはCSE4[すなわち、(+)鎖]に対して結合可能であるか、又はCSE1の相補体[すなわち、(-)鎖]及び/若しくはCSE3の相補体[すなわち、(-)鎖]に対して結合可能である。

0190

「RdRPとして作用可能である」という表現は、レプリカーゼが、(+)鎖RNAが鋳型機能を有する場合、アルファウイルスのゲノム(+)鎖RNAの(-)鎖の相補体の合成を触媒可能であること、及び/又はレプリカーゼが、(-)鎖RNAが鋳型機能を有する場合、(+)鎖アルファウイルスゲノムRNAの合成を触媒可能であることを意味する。また、一般に、「RdRPとして作用可能である」という表現には、レプリカーゼが、(-)鎖RNAが鋳型機能を有し、(+)鎖サブゲノム転写物の合成が、典型的には、アルファウイルスサブゲノムプロモーターにおいて開始される場合、(+)鎖サブゲノム転写物の合成を触媒可能であることも包含され得る。

0191

「結合可能である」及び「RdRPとして作用可能である」という表現は、通常の生理学的条件における能力を指す。特に、これらの条件は、機能的アルファウイルス非構造タンパク質を発現する細胞、又は機能的アルファウイルス非構造タンパク質をコードする核酸でトランスフェクトされている細胞内の条件を指す。細胞とは、好ましくは、真核細胞である。結合する能力及び/又はRdRPとして作用する能力は、例えば、無細胞インビトロ系又は真核細胞内において実験的に試験することができる。任意選択で、前記真核細胞は、レプリカーゼの起源となる特定のアルファウイルスが感染性である種に由来する細胞である。例えば、ヒトに対して感染性である特定のアルファウイルスに由来するアルファウイルスレプリカーゼが使用される場合、通常の生理学的条件とは、ヒト細胞における条件のことである。より好ましくは、真核細胞(一例においてヒト細胞)は、レプリカーゼの起源となる特定のアルファウイルスが感染性である組織又は器官と同じ組織又は器官に由来する。

0192

本発明によれば、「天然アルファウイルス配列と比較した場合」及び類似する用語は、天然アルファウイルス配列のバリアントである配列を指す。バリアントは、典型的には、それ自体は天然アルファウイルス配列ではない。

0193

一実施形態において、RNAレプリコンは、5'複製認識配列及び3'複製認識配列等の複製認識配列を含む。複製認識配列は、機能的アルファウイルス非構造タンパク質によって認識することができる核酸配列である。換言すれば、機能的アルファウイルス非構造タンパク質は、複製認識配列を認識可能である。好ましくは、5'複製認識配列は、レプリコンの5'末端に位置する。一実施形態において、5'複製認識配列は、CSE1及びCSE2からなるか、又はそれらを含む。好ましくは、3'複製認識配列は、レプリコンの3'末端に位置する(レプリコンがポリ(A)テールを含まない場合)か、又はポリ(A)テールの直ぐ上流に位置する(レプリコンがポリ(A)テールを含む場合)。一実施形態において、3'複製認識配列は、CSE4からなるか、又はそれを含む。

0194

一実施形態において、5'複製認識配列及び3'複製認識配列は、機能的アルファウイルス非構造タンパク質の存在下において、RNAレプリコンの複製を指示することが可能である。したがって、単独で存在する場合、又は好ましくは一緒に存在する場合、これらの認識配列は、機能的アルファウイルス非構造タンパク質の存在下において、RNAレプリコンの複製を指示する。

0195

機能的アルファウイルス非構造タンパク質は、シスである(レプリコン上のオープンリーディングフレームによって、目的とするタンパク質としてコードされている)か、又はトランスである(レプリコンの5'複製認識配列及び3'複製認識配列の両方を認識可能である、別個のレプリカーゼコンストラクト上のオープンリーディングフレームによって、目的とするタンパク質としてコードされている)ことが好ましい。一実施形態において、これは、5'複製認識配列及び3'複製認識配列が、機能的アルファウイルス非構造タンパク質が由来するアルファウイルスにとって天然である場合に達成される。天然とは、これらの配列の天然起源が同じアルファウイルスであることを意味する。代替的な実施形態において、5'複製認識配列及び/又は3'複製認識配列は、機能的アルファウイルス非構造タンパク質が由来するアルファウイルスにとって天然ではないが、ただし、機能的アルファウイルス非構造タンパク質が、レプリコンの5'複製認識配列及び3'複製認識配列の両方を認識可能であることを条件とする。換言すれば、機能的アルファウイルス非構造タンパク質は、5'複製認識配列及び3'複製認識配列に対して適合性である。非天然の機能的アルファウイルス非構造タンパク質が、それぞれの配列又は配列要素を認識可能である場合、機能的アルファウイルス非構造タンパク質は、適合性であると言われる(クロスウイルス適合性)。クロスウイルス適合性が存在する限り、それぞれ、(3'/5')複製認識配列及びCSEと、機能的アルファウイルス非構造タンパク質との任意の組み合わせが可能である。クロスウイルス適合性は、本発明を扱う当業者であれば、例えば好適な宿主細胞内で、RNA複製にとって好適な条件において、試験する機能的アルファウイルス非構造タンパク質を、RNA(このRNAは、試験する3'複製認識配列及び5'複製認識配列を有する)と一緒にインキュベートすることによって容易に試験することができる。複製が起これば、(3'/5')複製認識配列と、機能的アルファウイルス非構造タンパク質は、適合性であると決定される。

0196

本発明の一実施形態において、レプリコンは、トランス複製系の一部であり、したがって、レプリコンはトランスレプリコンである。この実施形態において、RNAレプリコンは、機能的アルファウイルス非構造タンパク質をコードするオープンリーディングフレームを含まないことが好ましい。したがって、この実施形態において、本発明は、2種の核酸分子:機能的アルファウイルス非構造タンパク質を発現するための第1のRNAコンストラクト(すなわち、機能的アルファウイルス非構造タンパク質をコードする)、及び第2のRNA分子、RNAレプリコンを含む系を提供する。機能的アルファウイルス非構造タンパク質を発現するためのRNAコンストラクトは、本明細書において、同義的に、「機能的アルファウイルス非構造タンパク質を発現するためのRNAコンストラクト」又は「レプリカーゼコンストラクト」と呼ばれる。機能的アルファウイルス非構造タンパク質は、上に定義した通りであり、典型的には、レプリカーゼコンストラクトに含まれるオープンリーディングフレームによってコードされている。レプリカーゼコンストラクトによってコードされている機能的アルファウイルス非構造タンパク質は、レプリコンを複製可能である、任意の機能的アルファウイルス非構造タンパク質であってもよい。本発明によれば、レプリカーゼコンストラクトは、例えば混合粒子性配合物若しくは複合粒子性配合物として、同一の組成物内に存在してもよく、又は例えば個別の粒子性配合物として、別個の組成物内に存在してもよい。本発明の系が細胞、好ましくは真核細胞内に導入された場合、機能的アルファウイルス非構造タンパク質をコードするオープンリーディングフレームは、翻訳され得る。翻訳後、機能的アルファウイルス非構造タンパク質は、別個のRNA分子(RNAレプリコン)をトランスで複製可能である。

0197

本明細書では、トランス(例えばトランス作用性、トランス調節性の文脈における)は、一般に、「異なる分子から作用すること」(すなわち、分子間)を意味する。これは、一般に、「同じ分子から作用すること」(すなわち、分子内)を意味するシス(例えばシス作用性、シス調節性の文脈における)とは反対である。RNA合成(転写及びRNA複製を含む)の文脈において、トランス作用性要素としては、RNA合成が可能である酵素(RNAポリメラーゼ)をコードする遺伝子を含有する核酸配列が挙げられる。RNAポリメラーゼは、第2の核酸分子、すなわち、それがコードされている核酸分子以外の核酸分子を、RNAを合成するための鋳型として使用する。RNAポリメラーゼ及びRNAポリメラーゼをコードする遺伝子を含有する核酸配列の両方が、第2の核酸分子に対して「トランスで作用する」と言われる。本発明の文脈において、トランス作用性RNAによってコードされているRNAポリメラーゼは、機能的アルファウイルス非構造タンパク質であってもよい。機能的アルファウイルス非構造タンパク質は、RNAレプリコンである第2の核酸分子を、RNAレプリコンの複製を含めた、RNAの合成のための鋳型として使用可能である。レプリカーゼによってトランスで複製され得る、本発明によるRNAレプリコンは、本明細書において、同義的に、「トランス-レプリコン」と呼ばれる。

0198

本発明によれば、機能的アルファウイルス非構造タンパク質の役割は、レプリコンを増幅すること、及びサブゲノムプロモーターがレプリコン上に存在する場合、サブゲノム転写物を調製することである。レプリコンが、発現のための目的とする遺伝子をコードする場合、目的とする遺伝子の発現レベル及び/又は発現の持続期間は、機能的アルファウイルス非構造タンパク質のレベルを修正することによって、トランスで調節することができる。

0199

本発明のトランス複製系は、少なくとも2種の核酸分子を含む。好ましい実施形態において、系は、厳密に2種のRNA分子、レプリコン及びレプリカーゼコンストラクトからなる。代替的な好ましい実施形態において、系は、それぞれが好ましくは少なくとも1種の目的とするタンパク質をコードする、2種以上のレプリコンを含み、また、レプリカーゼコンストラクトも含む。これらの実施形態において、レプリカーゼコンストラクトによってコードされている機能的アルファウイルス非構造タンパク質は、それぞれのレプリコンに対して作用して、それぞれ、複製と、任意選択でサブゲノム転写物の産生とを促進し得る。例えば、それぞれのレプリコンは、薬学的に活性なペプチド又はタンパク質をコードしていてもよい。これは、例えば、いくつかの異なる抗原に対する対象のワクチン接種が所望される場合、有利である。

0200

好ましくは、レプリカーゼコンストラクトは、(+)鎖鋳型に基づく(-)鎖合成にとって必要であり、及び/又は(-)鎖鋳型に基づく(+)鎖合成にとって必要である、少なくとも1種の保存配列要素(CSE)を欠いている。より好ましくは、レプリカーゼコンストラクトは、いかなるアルファウイルスの保存配列要素(CSE)も含まない。特に、アルファウイルスの4種のCSE(Strauss & Strauss、Microbiol. Rev.、1994年、第58巻、491〜562頁、Joseら、Future Microbiol.、2009年、第4巻、837〜856頁)の中でも、以下のCSE:CSE1、CSE2、CSE3、CSE4のうちの任意の1つ又は複数が、好ましくは、レプリカーゼコンストラクト上に存在しない。特に、任意の1つ又は複数のアルファウイルスのCSEの不在下では、本発明のレプリカーゼコンストラクトは、アルファウイルスのゲノムRNAに類似しているよりも、典型的な真核生物のmRNAに対して遥かに類似している。

0201

本発明のレプリカーゼコンストラクトは、好ましくは、少なくとも、自己複製が不可能である点及び/又はサブゲノムプロモーターの制御下のオープンリーディングフレームを含まない点において、アルファウイルスのゲノムRNAから区別される。自己複製が不可能である場合、レプリカーゼコンストラクトは、「自殺コンストラクト」とも呼ばれる場合がある。

0202

本発明によるレプリカーゼコンストラクトは、好ましくは、一本鎖RNA分子である。本発明によるレプリカーゼコンストラクトは、典型的には、(+)鎖RNA分子である。一実施形態において、本発明のレプリカーゼコンストラクトは、単離核酸分子である。

0203

一実施形態において、本発明によるレプリコン等のRNAは、目的とするペプチド又は目的とするタンパク質をコードする、少なくとも1つのオープンリーディングフレームを含む。様々な実施形態において、目的とするペプチド又はタンパク質は、異種核酸配列によってコードされている。本発明によれば、「異種」という用語は、核酸配列が、アルファウイルス核酸配列等の核酸配列に対して天然に機能的に又は構造的に連結はされていないという事実を指す。

0204

本発明によるRNAは、単一のポリペプチドをコードしていてもよく、又は複数のポリペプチドをコードしていてもよい。複数のポリペプチドは、単一のポリペプチド(融合ポリペプチド)としてコードされていてもよく、又は別個のポリペプチドとしてコードされていてもよい。一部の実施形態において、本発明によるRNAは、2つ以上のオープンリーディングフレームを含んでもよく、これらのオープンリーディングフレームはそれぞれ、レプリコンの場合、サブゲノムプロモーターの制御下であるか、又はそうでないかについて、独立して選択され得る。或いは、ポリタンパク質又は融合ポリペプチドが、任意選択で自己触媒的プロテアーゼ切断部位によって分離される個別のポリペプチド(例えば、口蹄疫ウイルス2Aタンパク質)、又はインテインを含む。

0205

目的とするタンパク質は、例えば、レポータータンパク質、薬学的に活性なペプチド又はタンパク質、細胞内インターフェロン(IFN)シグナル伝達阻害剤、及び機能的アルファウイルス非構造タンパク質からなる群から選択することができる。

0206

本発明によれば、「ペプチド」という用語は、オリゴペプチド及びポリペプチドを含み、ペプチド結合を介して互いに連結された、2個以上、好ましくは3個以上、好ましくは4個以上、好ましくは6個以上、好ましくは8個以上、好ましくは10個以上、好ましくは13個以上、好ましくは16個以上、好ましくは20個以上、最大で好ましくは50個まで、好ましくは100個、又は好ましくは150個の連続したアミノ酸を含む物質を指す。「タンパク質」という用語は、大きいペプチド、好ましくは少なくとも151個のアミノ酸を有するペプチドを指すが、「ペプチド」及び「タンパク質」という用語は、本明細書において、同義語として通常使用される。

0207

「ペプチド」及び「タンパク質」という用語は、本発明によれば、アミノ酸成分だけでなく、糖及びホスフェート構造等の非アミノ酸成分も含有する物質を含み、エステルチオエーテル、又はジスルフィド結合等の結合を含有する物質も含む。

0208

例えば核酸配列及びアミノ酸配列に関する「バリアント」という用語には、本発明によれば、任意のバリアント、特に変異体ウイルス株バリアント、スプライスバリアントコンホメーションアイソフォーム対立遺伝子バリアント、種バリアント及び種ホモログ、特に天然に存在するものが包含される。対立遺伝子バリアントは、遺伝子の通常の配列における改変に関し、その優位性は不明確であることが多い。完全な遺伝子配列決定により、所与の遺伝子に関して、多数の対立遺伝子バリアントが特定されることが多い。核酸分子に関して、「バリアント」という用語には、変性核酸配列が包含され、本発明による変性核酸は、遺伝子コード縮重に起因して(例えば、コドン使用頻度の適合に起因して)コドン配列における基準核酸とは異なっている核酸である。種ホモログは、所与の核酸配列又はアミノ酸配列のものとは異なる種の起源を有する核酸配列又はアミノ酸配列である。ウイルスホモログは、所与の核酸配列又はアミノ酸配列のものとは異なるウイルスの起源を有する核酸配列又はアミノ酸配列である。

0209

本発明によれば、核酸バリアントには、基準核酸と比較した場合、単一又は複数のヌクレオチド欠失、付加、変異、置換、及び/又は挿入が含まれる。欠失は、基準核酸からの1つ又は複数のヌクレオチドの除去を含む。付加バリアントは、1個又は複数のヌクレオチド、例えば1個、2個、3個、5個、10個、20個、30個、50個、又はそれ以上のヌクレオチドの、5'末端及び/又は3'末端融合を含む。置換の場合、配列中の少なくとも1個のヌクレオチドが除去され、その場所に少なくとも1個の他のヌクレオチドが挿入される(例えば、トランスバージョン及びトランジション等)。変異には、非塩基部位架橋部位、及び化学変性又は化学修飾塩基が含まれる。挿入には、基準核酸への少なくとも1個のヌクレオチドの付加が含まれる。

0210

本発明によれば、「ヌクレオチド変化」は、基準核酸と比較した場合、単一又は複数のヌクレオチド欠失、付加、変異、置換、及び/又は挿入を指す場合がある。一部の実施形態において、「ヌクレオチド変化」は、基準核酸と比較した場合の、単一のヌクレオチドの欠失、単一のヌクレオチドの付加、単一のヌクレオチドの変異、単一のヌクレオチドの置換、及び/又は単一のヌクレオチドの挿入からなる群から選択される。本発明によれば、核酸バリアントは、基準核酸と比較した場合、1つ又は複数のヌクレオチド変化を含み得る。

0211

特定の核酸配列のバリアントは、好ましくは、前記特定の配列の少なくとも1つの機能的特性を有し、好ましくは、前記特定の配列と機能的に同等であり、例えば、特定の核酸配列の特性と同一又はそれに類似する特性を呈する核酸配列である。

0212

好ましくは、所与の核酸配列と、前記所与の核酸配列のバリアントである核酸配列との間の同一性の程度は、少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、更により好ましくは少なくとも90%、又は最も好ましくは少なくとも95%、96%、97%、98%、若しくは99%となる。同一性の程度は、好ましくは、少なくとも約30個、少なくとも約50個、少なくとも約70個、少なくとも約90個、少なくとも約100個、少なくとも約150個、少なくとも約200個、少なくとも約250個、少なくとも約300個、又は少なくとも約400個のヌクレオチドの領域について与えられる。好ましい実施形態において、同一性の程度は、基準核酸配列の全長について与えられる。

0213

「配列類似性」は、同一であるか、又は保存的アミノ酸置換を表すアミノ酸の割合を示す。2つのポリペプチド又は核酸配列間の「配列同一性」は、配列間で同一であるアミノ酸又はヌクレオチドの割合を示す。

0214

「同一性%」という用語は、特に、比較する2つの配列間での最適なアライメントにおいて同一であるヌクレオチドの割合を指すことを意図するものであり、前記割合は純粋に統計的であり、2つの配列の間での最適なアライメントを得るために、2つの配列間における差異は、配列の全長にわたってランダムに分布していてもよく、比較する配列は、基準配列と比較した場合に付加又は欠失を含んでいてもよい。2つの配列の比較は、通常、最適なアライメントの後、対応する配列の局所領域を同定するために、セグメント又は「比較窓」に関して前記配列を比較することによって実行される。比較のための最適なアライメントは、手作業で実行されてもよく、又はSmith及びWaterman、1981年、AdsApp. Math.、2、482頁の局所相同性アルゴリズムを用いて、Neddleman及びWunsch、1970年、J. Mol. Biol.、48、443頁の局所相同性アルゴリズムを用いて、並びにPearson及びLipman、1988年、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、85、2444頁の類似性検索アルゴリズムを用いて、若しくは前記アルゴリズムを使用するコンピュータープログラム(Wisconsin Genetics Software Package、Genetics Computer Group社、575 Science Drive、Madison、Wis.のGAP、BESTFIT、FASTA、BLASTP、BLAST N、及びTFASTA)を用いて実行されてもよい。

0215

同一性割合は、比較されている配列が対応している同一の位置の数を決定し、この数を比較されている位置の数で除し、この結果に100を乗じることによって得られる。

0216

例えば、ウェブサイト、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/blast/bl2seq/wblast2.cgiにおいて利用可能である、BLASTプログラム「BLAST 2 sequences」を使用してもよい。

0217

核酸は、別の核酸に対して、これら2つの配列が互いと相補的である場合、「ハイブリダイズ可能である」か、又は「ハイブリダイズする」。核酸は、別の核酸に対して、これら2つの配列が互いとともに安定な二重鎖を形成可能である場合、「相補的」である。本発明によれば、ハイブリダイゼーションは、好ましくは、ポリヌクレオチド間で特定のハイブリダイゼーションが許容される条件(ストリンジェント条件)下で実行される。ストリンジェント条件については、例えば、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、J. Sambrookら編、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press社、Cold Spring Harbor、New York、1989年又はCurrent Protocols in Molecular Biology、F. M. Ausubelら編、John Wiley & Sons, Inc.、New Yorkに記載されており、例えば、ハイブリダイゼーション緩衝液(3.5×SSC、0.02%フィコール、0.02%ポリビニルピロリドン、0.02%ウシ血清アルブミン、2.5mM NaH2PO4(pH7)、0.5% SDS、2mMEDTA)中、65℃でのハイブリダイゼーションが参照される。SSCとは、0.15Mの塩化ナトリウム/0.15Mのクエン酸ナトリウム、pH7である。ハイブリダイゼーションの後、DNAが移ったメンブレンを、例えば、室温で2×SSCにおいて洗浄し、次いで、最大68℃までの温度で0.1〜0.5×SSC/0.1×SDSにおいて洗浄する。

0218

相補性パーセントは、第2の核酸配列と水素結合を形成することができる(ワトソンクリック塩基対)、核酸分子中の隣接する残基の割合を示す(例えば、10個のうちの5個、6個、7個、8個、9個、10個は、50%、60%、70%、80%、90%、及び100%相補的である)。「完璧に相補的」又は「完全に相補的」とは、核酸配列のすべての隣接する残基が、第2の核酸配列中の同数の隣接する残基と水素結合することを意味する。好ましくは、本発明による相補性の程度は、少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、更により好ましくは少なくとも90%、又は最も好ましくは少なくとも95%、96%、97%、98%、若しくは99%である。最も好ましくは、本発明による相補性の程度は100%である。

0219

「誘導体」という用語は、ヌクレオチド塩基、糖、又はホスフェートにおいて化学的に誘導体化された任意の核酸を含む。また、「誘導体」という用語は、ヌクレオチド及び天然に存在しないヌクレオチド類似体を含有する核酸も含む。好ましくは、核酸の誘導体化は、その安定性を増加させる。

0220

本発明によれば、「核酸配列に由来する核酸配列」は、それが由来する核酸のバリアントであってもよい核酸のことを指す。

0221

一実施形態において、オープンリーディングフレームは、レポータータンパク質をコードする。その実施形態において、オープンリーディングフレームは、レポーター遺伝子を含む。ある特定の遺伝子は、それらの遺伝子がそれらを発現する細胞又は有機体に対して付与する特徴が、容易に特定及び測定できるため、又はそれらが選択的マーカーであるため、レポーターとして選ばれる場合がある。レポーター遺伝子は、多くの場合、ある特定の遺伝子が、細胞又は有機体集団に取り込まれているか、又はそこで発現されているかどうかの指標として使用される。好ましくは、レポーター遺伝子の発現産物は、視覚的に検出可能である。一般的な、視覚的に検出可能であるレポータータンパク質は、典型的には、蛍光タンパク質又は発光タンパク質を保有する。特定のレポーター遺伝子の例としては、クラゲ緑色蛍光タンパク質(GFP)(それを発現する細胞を、青色光の下で緑色に輝かせる)、酵素ルシフェラーゼ(ルシフェリンとの反応を触媒して発光する)、及び赤色蛍光タンパク質(RFP)をコードする遺伝子が挙げられる。これらの特定のレポーター遺伝子のうちのいずれかのバリアントも、それらのバリアントが視覚的に検出可能な特性を保有している限り、可能である。例えば、eGFPは、GFPの点変異体バリアントである。

0222

本発明によれば、一実施形態において、RNAは、薬学的に活性なRNAを含むか、又はそれからなる。「薬学的に活性なRNA」は、薬学的に活性なペプチド又はタンパク質をコードするRNAであってもよい。好ましくは、本発明によるRNAは、薬学的に活性なペプチド又はタンパク質をコードする。好ましくは、オープンリーディングフレームは、薬学的に活性なペプチド又はタンパク質をコードする。好ましくは、RNAは、任意選択で、サブゲノムプロモーターの制御下であるRNAレプリコンの場合、薬学的に活性なペプチド又はタンパク質をコードするオープンリーディングフレームを含む。

0223

「薬学的に活性なペプチド又はタンパク質」は、治療有効量で対象に投与された場合、対象の状態又は病態に対してプラスの又は有利な効果を有する。好ましくは、薬学的に活性なペプチド又はタンパク質は、治癒的又は緩和的特性を有し、疾患又は障害の1つ又は複数の症状を寛解させ、緩和し、軽減し、逆転し、その発症遅延させ、又はその重症度を小さくするために投与することができる。薬学的に活性なペプチド又はタンパク質は、予防的特性を有する場合があり、疾患の発症を遅延させ、又はそのような疾患若しくは病理学的状態の重症度を小さくするために使用することができる。「薬学的に活性なペプチド又はタンパク質」という用語は、タンパク質又はポリペプチド全体を包含し、その薬学的に活性なフラグメントも指すことができる。また、この用語は、薬学的に活性な、ペプチド又はタンパク質の類似体も包含し得る。「薬学的に活性なペプチド又はタンパク質」という用語は、抗原であるペプチド及びタンパク質を包含し、すなわち、ペプチド又はタンパク質は、対象において、治療的、又は部分的若しくは完全に保護的であり得る免疫応答を誘発する。

0224

一実施形態において、薬学的に活性なペプチド又はタンパク質は、免疫学的に活性な化合物、又は抗原、又はエピトープであるか、又はそれを含む。

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