図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2021年6月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題・解決手段

本発明は、鋳型(10)で行われるゾルゲル法によって多孔質材料の前駆体に由来する多孔質材料から成る本体を製造するための鋳型(10)に関する。鋳型(10)は、多孔質材料の前駆体を受け入れるための内部容積(14)を規定する下部品(12)を備え、内部容積(14)は製造される本体の形状を規定し、下部品(12)は本体を下部品(12)から取り出し可能な少なくとも1つの第1の開口(20)を備える。内部容積(14)に面する下部品(12)の表面は、多孔質材料の前駆体から形成されたゲル及び/又は本体に対して電気散逸性かつ非粘着性である材料から作られたコーティング(26)を少なくとも部分的に設けられている。

概要

背景

多孔質材料、例えば、数ミクロン又はそれより著しく低い範囲のサイズの細孔、及び少なくとも70%の高い多孔度を有するポリマー発泡体は、理論的考察に基づき特に良好な断熱材である。

小さい平均孔径を有するこのような多孔質材料は、例えば、ゾルゲル法及び続く乾燥により生成される有機エアロゲル又はキセロゲルの形態で存在することができる。ゾル−ゲル法では、反応性有機ゲル前駆体に基づくゾルがまず生成され、次にそのゾルが架橋反応によってゲル化されてゲルを形成する。ゲルから多孔質材料、例えばエアロゲルを得るためには、液体が除去されなければならない。簡単にするために、この工程は以下で乾燥と称する。

特に、多孔質材料を調製するプロセス中に、反応性前駆体及び溶媒を含む混合物が提供される。多孔質材料の形状を規定するために、この混合物が充填される鋳型が基本的に使用されてよい。ゲル化及び乾燥した後、このようにして形成された多孔質材料で作られた本体は鋳型から取り出されなければならない。

概要

本発明は、鋳型(10)で行われるゾル−ゲル法によって多孔質材料の前駆体に由来する多孔質材料から成る本体を製造するための鋳型(10)に関する。鋳型(10)は、多孔質材料の前駆体を受け入れるための内部容積(14)を規定する下部品(12)を備え、内部容積(14)は製造される本体の形状を規定し、下部品(12)は本体を下部品(12)から取り出し可能な少なくとも1つの第1の開口(20)を備える。内部容積(14)に面する下部品(12)の表面は、多孔質材料の前駆体から形成されたゲル及び/又は本体に対して電気散逸性かつ非粘着性である材料から作られたコーティング(26)を少なくとも部分的に設けられている。

目的

本発明のさらなる展開によれば、鋳型は、下部品とカバー部品との間に配置されるように構成された少なくとも第1のシーリングをさらに有し、第1のシーリングは、カバー部品による第1の開口の気密閉鎖を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

鋳型(10)内で行われるゾルゲル法によって多孔質材料の前駆体に由来する多孔質材料から成る本体を製造するための鋳型(10)であって、前記多孔質材料の前駆体を受け入れるための内部容積(14)を規定する下部品(12)であって、前記内部容積(14)が製造される前記本体の形状を規定する下部品、及び、前記本体が前記下部品(12)から取り出し可能な少なくとも第1の開口(20)を有し、前記内部容積(14)に面する前記下部品(12)の表面(24)は、前記多孔質材料の前記前駆体から形成されるゲル及び/又は前記本体に対して電気散逸性かつ非粘着性である材料から作られるコーティング(26)を少なくとも部分的に設けられている、鋳型(10)。

請求項2

前記下部品(12)が前記第1の開口(20)を有している、請求項1に記載の鋳型(10)。

請求項3

前記下部品(12)が金属又はポリマーで作られている、請求項1又は2に記載の鋳型(10)。

請求項4

前記コーティング(26)の材料が108Ωm以下の電気抵抗を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の鋳型(10)。

請求項5

前記内部容積(14)は、前記本体に対して直方体形状を規定する、請求項1から4のいずれか1項に記載の鋳型(10)。

請求項6

前記形状は、10cmから100cmの範囲の長さ及び10cmから100cmの範囲の幅を有し、及び/又は前記形状の高さは可変である、請求項5に記載の鋳型(10)。

請求項7

前記第1の開口(20)を閉じるように構成されたカバー部品(34)と、第2の開口(36)と、前記第2の開口(36)を閉じるように構成された蓋(38)とをさらに備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の鋳型(10)。

請求項8

前記下部品(12)又は前記カバー部品(34)が前記第2の開口(36)を有していることを特徴とする、請求項7に記載の鋳型(10)。

請求項9

前記第1の開口(20)は第1の開口領域を有し、前記第2の開口(36)は第2の開口領域を有し、前記第2の開口領域は前記第1の開口領域よりも小さい、請求項7又は8に記載の鋳型(10)。

請求項10

前記下部品(12)と前記カバー部品(34)との間に配置されるように構成された少なくとも第1のシーリング(40)をさらに備え、前記第1のシーリング(40)は、前記カバー部品(34)によって前記第1の開口(20)を気密に閉じるように構成される、請求項7から9のいずれか1項に記載の鋳型(10)。

請求項11

前記下部品(12)は、底部(16)及び前記底部(16)から延びる側壁(18)を備え、前記底部(16)に対向する前記側壁(18)の上部リム(22)が前記第1の開口(20)を規定する、請求項1から10のいずれか1項に記載の鋳型(10)。

請求項12

前記下部品(12)の前記表面(24)は、前記多孔質材料の前記前駆体から形成されたゲルと接触することを意図された部分に前記コーティング(26)を有している、請求項1から11のいずれか1項に記載の鋳型(10)。

請求項13

前記コーティング(26)の前記材料は非腐食性である、請求項1から12のいずれか1項に記載の鋳型(10)。

請求項14

前記コーティング(26)は、少なくとも1つのハロゲン含有ポリマーと少なくとも1つの無機充填剤を含み、特に、前記コーティング(26)は、好ましくは、少なくとも1つの無機充填剤と、ポリテトラフルオロエチレンパーフルオロアルコキシポリマー、及びフッ素化エチレンプロピレンポリマーからなる群から選択される少なくとも1つのポリマーを含む、請求項1から13のいずれか1項に記載の鋳型(10)。

請求項15

前記コーティング(26)は、再利用可能なコーティング(26)であり、特に前記コーティング(26)は、ゾル−ゲル法の少なくとも50サイクル、好ましくは少なくとも100サイクル再使用可能である、請求項1から14のいずれか1項に記載の鋳型(10)。

技術分野

0001

本発明は、鋳型内で行われるゾルゲル法によって多孔質材料の前駆体から誘導される多孔質材料で作られる本体を製造するための鋳型に関する。

背景技術

0002

多孔質材料、例えば、数ミクロン又はそれより著しく低い範囲のサイズの細孔、及び少なくとも70%の高い多孔度を有するポリマー発泡体は、理論的考察に基づき特に良好な断熱材である。

0003

小さい平均孔径を有するこのような多孔質材料は、例えば、ゾル−ゲル法及び続く乾燥により生成される有機エアロゲル又はキセロゲルの形態で存在することができる。ゾル−ゲル法では、反応性有機ゲル前駆体に基づくゾルがまず生成され、次にそのゾルが架橋反応によってゲル化されてゲルを形成する。ゲルから多孔質材料、例えばエアロゲルを得るためには、液体が除去されなければならない。簡単にするために、この工程は以下で乾燥と称する。

0004

特に、多孔質材料を調製するプロセス中に、反応性前駆体及び溶媒を含む混合物が提供される。多孔質材料の形状を規定するために、この混合物が充填される鋳型が基本的に使用されてよい。ゲル化及び乾燥した後、このようにして形成された多孔質材料で作られた本体は鋳型から取り出されなければならない。

先行技術

0005

WO 00/24799

発明が解決しようとする課題

0006

鋳型の使用に関連する特定の問題は、射出成形などの他の成形方法既知の鋳型の一般的な材料が、ゾル−ゲル法では使用できないことである。例えば、金属又はポリエチレンテレフタレートは、ゾル−ゲル反応中に、ポリウレタン又はポリ尿素ベースの前駆体などの、前駆体から形成されたゲルに付着するという欠点をもたらす。言い換えれば、ゲルがゾルからの形成中に鋳型に付着するということである。したがって、多孔質材料で作られた本体が鋳型から完全に取り出せないことがある。鋳型と多孔質材料又はゾル前駆体の間に配置される一般的な離型剤は、溶媒に対する耐性を有しておらず、離型剤が前駆体又はゾルに溶解するため、ゾル−ゲル反応に悪影響を及ぼす可能性があり、及び/又は、ゲル化反応に悪影響を及ぼす可能性がある。それらが溶解すると、それらは機能を停止し、すなわち、もはや作用しなくなる可能性があり、及び/又は、それらは記載されているゾル−ゲル反応に影響を及ぼし、製品の性能の低下につながる可能性がある。さらに、このようなゾル−ゲル法で一般的に使用される溶媒は、アセトンエタノールメチルエチルケトン酢酸エチルなどのように可燃性である。したがって、このような材料の取り扱いは、一般に、結果として生じる可燃性溶媒蒸気のため爆発の危険性を示す処理工程を含み、それは、鋳型に使用される材料が爆発の危険を防止し、防爆要件準拠しなければならないことを要求する。したがって、本発明の1つの目的は、上記欠点を回避することである。特に、防爆環境においてさえ、ゾル−ゲル法による多孔質材料の任意のゲル形成前駆体と共に、特にポリウレタンベース又はポリ尿素ベースの前駆体と共に使用することができる鋳型が提供されるべきである。

課題を解決するための手段

0007

本発明によれば、この目的は、鋳型内で行われるゾル−ゲル法によって多孔質材料の前駆体に由来する多孔質材料で作られる本体を製造するための鋳型であって、多孔質材料の前駆体を受け入れるための内部容積を規定し、前記内部容積が製造される本体の形状を規定する下部品と、前記本体が前記下部品から取り出されることができる少なくとも第1の開口を有し、前記内部容積に面する前記下部品の表面に、多孔質材料の前駆体から形成されるゲル及び/又は前記本体に対して電気的に散逸性かつ非粘着性の材料から成るコーティングが、少なくとも部分的に設けられている。さらに、鋳型が任意の閉鎖部又は蓋と組み合わせて使用される場合、溶媒の蒸発及び細孔の崩壊が防止されるため、ゲル及び結果として得られる本体の品質は、本体の完全な製造プロセスを通して維持されることができる。

0008

本発明の鋳型によれば、驚くべきことに、多孔質材料の前駆体から形成されるゲル及び/又は前記本体に対して電気的に散逸性かつ非粘着性の材料から成るコーティングが、内部容積に面する鋳型の前記下部品の表面に提供されることにより、鋳型を、防爆環境においてさえ、ゾル−ゲル法における多孔質材料の任意のゲル形成前駆体、特にポリウレタンベース又はポリ尿素ベースの前駆体とともに使用することができることが見出された。さらに、鋳型内でゾル−ゲル法を行うために、離型剤が必要とされない。さらにまた、鋳型が再利用可能である。さらに、鋳型は、基本的には、本体の任意の形状を規定することができる。

0009

本発明の多孔質材料は、好ましくはエアロゲル又はキセロゲルである。

0010

コーティングは、好ましくは、少なくとも1つのハロゲン含有ポリマーと少なくとも1つの無機充填剤を含む。より好ましくは、ハロゲン含有ポリマーは、例えばポリテトラフルオロエチレンパーフルオロアルコキシポリマー、又はフッ素化エチレンプロピレンポリマーなどのフッ素化ポリマーである。

0011

コーティングは、好ましくは、少なくとも1つの無機充填剤と、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシポリマー、及びフッ素化エチレンプロピレンポリマーからなる群から選択される少なくとも1つのポリマーを含む。特に好ましいのは、パーフルオロエチレンプロピレンなどのフッ素化エチレンプロピレンポリマーである。

0012

このように、鋳型は、多孔質材料のそれぞれの製造プロセスに適切に鋳型を設計することを可能にする異なる材料からなるコーティングを備えていてよい。

0013

好ましい実施形態は、特許請求の範囲及び明細書で見出すことができる。好ましい実施形態の組み合わせは、本発明の範囲を逸脱しない。使用される構成要素の好ましい実施形態が以下に記載される。

0014

本発明によれば、下部品が内部容積を規定し、該内部容積は順に製造される多孔質材料の形状を規定する。多孔質材料の形状は、任意の形状であってよい。このように、形状は任意に規定されてもよく、これは、多孔質材料を広範囲の可能な形状で製造することを可能にする。好ましくは、形状は直方体である。内部容積に面する下部品の表面は、多孔質材料の前駆体から形成されるゲル及び/又は本体に対して電気的散逸性かつ非粘着性である材料から成るコーティングを少なくとも一部備えられているため、ゲルに接触することを意図した下部品の領域が、ゲル、こうして形成される多孔質材料、本体及び/又はその任意の中間生成物に付着することが防止される。これにより、多孔質材料から成る本体を第1の開口を介して鋳型から確実かつ完全に取り外すことができる。さらに、コーティングが電気的散逸性のある材料から成るので、あり得る点火源としての鋳型、ゾル及び/又はゲルの静電荷による爆発が防止され、鋳型を防爆環境で使用することができる。

0015

本発明のさらなる展開によれば、下部品は第1の開口を備える。これにより、多孔質材料で作られた本体を下部品から容易に取り出すことができる。例えば、第1の開口は、下部品の上部リムによって規定されてもよい。

0016

本発明のさらなる展開によれば、下部品は金属又はポリマーで作られる。このように、下部品は、鋳型の防爆特性を改善する電気的散逸性のある材料で作られてよい。

0017

本発明のさらなる展開によれば、コーティングの材料は、108Ωm以下の電気抵抗を有する。このように、材料は、かなり高い電気伝導を有するため、適切な電気的散逸性を有する。なお、電気抵抗及び電気伝導は、特に断りのない限り、それぞれ20°Cの温度で規定される。

0018

本発明のさらなる展開によれば、内部容積は、本体のために直方体形状を規定する。したがって、多孔質材料は、絶熱板又は平板に一般的に使用される形状で製造され得る。

0019

本発明のさらなる展開によれば、形状は、10cmから100cmの範囲の長さ及び10cmから100cmの範囲の幅を有する。したがって、鋳型は、一般的な寸法の断熱板又は平板を製造するために使用され得る。

0020

本発明のさらなる展開によれば、形状の高さは可変である。高さの変化は、下部品内の前駆体の充填レベルの変化によって提供され得る。したがって、同じ型を使用して、異なる高さの多孔質材料を製造することができる。

0021

本発明のさらなる展開によれば、鋳型は、さらに、第1の開口を閉じるように構成されたカバー部品と、第2の開口と、第2の開口を閉じるように構成された蓋と、を備える。このようにして、いかなる危険な溶媒蒸気漏洩、放出又は排出も防止する完全に閉鎖可能な鋳型が提供される。鋳型を閉じることができるため、溶媒の早期の損失や製品の品質低下を防止することができる。特に、揮発性溶媒の場合には、溶媒が早期に蒸発すると、細孔が崩壊しゲルの損傷が生じる。さらに、鋳型を閉じることができるため、周辺領域の保護が提供される。さらに、このような任意の閉鎖手段又は蓋と組み合わせて鋳型を使用する場合、溶媒の蒸発及び細孔の崩壊が防止されるため、ゲル及び得られる本体の品質は、本体の全製造プロセスを通して維持されることができる。

0022

特に、カバー部品は、下部品の第1開口を閉じるために使用されてよく、前駆体は第2開口を介して下部品に充填され、第2開口は次に蓋によって閉じられてよい。多孔質材料の形成後、カバー部品が取り除かれ、多孔質材料で作られた本体が第1開口を介して下部品から取り出されてよい。

0023

本発明のさらなる展開によれば、下部品又はカバー部品は第2の開口を有している。これにより、前駆体が第2の開口を介して下部品に容易に充填されることができる。

0024

本発明のさらなる展開によれば、第1の開口は第1の開口領域を有し、第2の開口は第2の開口領域を有し、第2の開口領域は第1の開口領域よりも小さい。これにより、前駆体を下部品に充填する際に、過剰な漏れや溶媒蒸気の放出が防止される。

0025

本発明のさらなる展開によれば、鋳型は、下部品とカバー部品との間に配置されるように構成された少なくとも第1のシーリングをさらに有し、第1のシーリングは、カバー部品による第1の開口の気密閉鎖を提供するように構成される。このように、鋳型は、密閉に、又は、気密に閉じられてよい。

0026

本発明のさらなる展開によれば、下部品は、底部及び底部から延びる側壁を有し、底部に対向する側壁の上部リムが第1の開口を規定する。従って、鋳型の全体設計は、ポット及び蓋と同様のように簡略化され得る。

0027

本発明のさらなる展開によれば、下部品の表面は、多孔質材料の前駆体と接触することを意図された領域にコーティングを有している。これにより、コーティングの材料の量を減らすことができ、鋳型の製造コストを削減することができる。

0028

本発明のさらなる展開によれば、コーティングの材料は非腐食性である。したがって、コーティング材料堅牢である。

0029

本発明のさらなる展開によれば、コーティング材料は、D60からD80の範囲のショア硬度を有している。従って、コーティングの材料は、傷などの影響を受けにくく、鋳型の堅牢性を高めることができる。

0030

本発明のさらなる展開によれば、コーティングは、20μmから70μmの範囲の厚さを有している。したがって、かなり薄いコーティングでも、上述の利点を提供するために十分である。

0031

本発明のさらなる展開によれば、コーティングは再使用可能なコーティングである。したがって、鋳型を数回使用されることができ、多孔質材料の製造コストを低減することができる。

0032

本発明のさらなる展開によれば、コーティングは、ゾル−ゲル法の少なくとも50サイクル、好ましくは少なくとも100サイクル再使用可能である。これにより、鋳型が経済的な方式で使用されることができる。

0033

有機及び無機エアロゲル及びキセロゲル、同様にそれらの調製方法は、現技術水準から知られている。ゾル−ゲル法では、反応性ゲル前駆体に基づくゾル又は前駆体が最初に生成され、続いてそのゾルが架橋反応によってゲル化されてゲルを形成する。ゲルから多孔質材料、例えばエアロゲルを得るために、液体が除去されなければならない。簡単にするために、この工程は以下で乾燥と称される。

0034

有機(例えばPU)又は無機(例えばシリカ)の前駆体に基づくゲルモノリス又は粒子が、好ましくは超臨界抽出(すなわち、超臨界状態媒体、例えばCO2を使用すること)により乾燥され、有機、無機又はハイブリッドエアロゲルが得られることは、一般に知られている。

0035

ゲルの化学的性質は様々であり得る。有機ゲルが提供される一方、無機ゲルもまた本発明による方法を適用されることが可能である。有機又は無機ゲルを調製する適切な方法は当業者に公知である。好ましくは、ゲルは、本発明による有機ゲルである。

0036

原則として、方法はゲルの化学的性質に依存しない。したがって、本発明によれば、任意の有機又は無機ゲルが使用されることができ、例えば、合成ポリマー又は生体高分子に基づくゲルなどの有機ゲル又は無機ゲルが使用され得る。

0037

したがって、さらなる実施形態によれば、本発明は上記の方法にも関し、そこではゲルは有機ゲルである。

0038

本発明の目的に好ましい有機キセロゲル及びエアロゲルを以下に説明する。有機エアロゲル又はキセロゲルは、イソシアネートに基づく、及び任意にイソシアネートに対して反応性のある他の成分に基づくことが好ましい。例として、有機エアロゲル又はキセロゲルは、イソシアネートと、OH−官能性及び/又はNH−官能性化合物に基づくことができる。

0039

本発明では、例えば、ポリウレタン、ポリイソシアヌレート、又はポリ尿素に基づく有機キセロゲル、又はポリウレタン、ポリイソシアヌレート、又はポリ尿素に基づく有機エアロゲルが好ましい。

0040

したがって、本発明の1つの好ましい実施形態は、上記のようなプロファイルを有する複合要素と、前記プロファイルによって少なくともある程度まで囲まれた断熱コアを提供し、前記有機多孔質材料は、ポリウレタン、ポリイソシアヌレート、又はポリ尿素に基づく有機キセロゲル、ポリウレタン、ポリイソシアヌレート、又はポリ尿素に基づく有機エアロゲル、及びこれらの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される1つである。

0041

有機エアロゲル又はキセロゲルは、イソシアネート、及びイソシアネートに対して反応性のある成分に基づいており、そこでは少なくとも1つの多官能芳香族アミンがイソシアネートに対して反応性のある成分として使用されていることが特に好ましい。有機キセロゲル又はエアロゲルがポリ尿素及び/又はポリイソシアヌレートに基づくものであることが好ましい。

0042

「ポリ尿素に基づく」とは、有機キセロゲル又はエアロゲル中のモノマー単位の結合の少なくとも50mol%、好ましくは少なくとも70mol%、特に少なくとも90mol%がウレタン結合の形態をとることを意味する。「ポリ尿素に基づく」とは、有機キセロゲル又はエアロゲルにおけるモノマー単位の結合の少なくとも50mol%、好ましくは少なくとも70mol%、特に少なくとも90mol%が尿素結合の形態をとることを意味する。「ポリイソシアヌレートに基づく」とは、有機キセロゲル又はエアロゲルにおけるモノマー単位の結合の少なくとも50mol%、好ましくは少なくとも70mol%、特に少なくとも90mol%がイソシアヌレート結合の形態をとることを意味する。「ポリ尿素及び/又はポリイソシアヌレートに基づく」とは、有機エアロゲル中のモノマー単位の結合の少なくとも50mol%、好ましくは少なくとも70mol%、特に少なくとも90mol%が、尿素結合及び/又はイソシアヌレート結合の形態をとることを意味する。

0043

ここで、本発明の複合要素は、種々のエアロゲル及びキセロゲルの組み合わせを有することもできる。本発明の目的のために、複合要素が複数の断熱コアを有することも可能である。また、本発明の目的のために、複合要素は、有機多孔質材料と共に、他の断熱材料、例えばポリウレタンを含むことも可能である。

0044

有機多孔質材料という用語は、以下、本発明で使用される有機エアロゲル又はキセロゲルを指すために使用される。

0045

使用される有機多孔質材料は、以下の工程を有する方法で得られることが好ましい:
(a)少なくとも1つの多官能イソシアネート(a1)及び少なくとも1つの多官能芳香族アミン(a2)を、任意に成分(a3)としての水の存在下で、かつ、任意には少なくとも1つの触媒(a4)の存在下での反応させること;
(b)エアロゲル又はキセロゲルを得るために溶媒を除去すること。

0046

工程(a)の目的のために好ましくは使用される成分(a1)から(a4)、及び定量的比率を以下に説明する。

0047

成分(a1)という用語は、すべての多官能イソシアネート(a1)について以下で使用される。同様に、成分(a2)という用語は、すべての多官能芳香族アミン(a2)について以下で使用される。言及されたモノマー成分が、有機多孔質材料中に反応した形態で存在することは、当業者に明らかである。

0048

本発明の目的のために、化合物の官能性とは、分子当たりの反応性基の数を意味する。モノマー成分(a1)の場合、官能性とは、分子当たりのイソシアネート基の数である。モノマー成分(a2)のアミノ基の場合、官能性とは、分子当たりの反応性アミノ基の数である。ここで多官能性化合物とは、少なくとも2以上の官能性を有する。

0049

異なる官能性を有する化合物の混合物が成分(a1)又は(a2)として使用される場合、化合物の官能性は、それぞれの場合において、個々の化合物の官能性の数平均値から得られる。多官能性化合物は、分子当たり上記官能基のうち少なくとも2つの官能基を有する。

0050

成分(a1)
成分(a1)として、少なくとも1つの多官能イソシアネートを使用することが好ましい。

0051

本発明の方法の目的のために、成分(a1)の使用量は、好ましくは少なくとも20重量%、特に少なくとも30重量%、特に好ましくは少なくとも40重量%、非常に特に好ましくは少なくとも55重量%、特に少なくとも68重量%であり、いずれの場合も成分(a1)、(a2)、及び関連する場合には成分(a3)の合計重量が100重量%であることに基づいている。本発明の方法の目的のために、成分(a1)の使用量は、さらに好ましくは、多くても99.8重量%、特に多くても99.3%の重量、特に好ましくは多くても97.5重量%であり、いずれの場合も成分(a1)、(a2)、及び関連する場合には(a3)の合計重量が100重量%であることに基づいている。

0052

使用できる多官能イソシアネートとしては、芳香族脂肪族、脂環式、及び/又は芳香脂肪族のイソシアネートがある。このタイプの多官能イソシアネートは、それ自体が公知であるか、又はそれ自体が公知の方法で生成されることができる。多官能イソシアネートは、特に混合物の形態で使用されることもでき、この場合、成分(a1)はしたがって様々な多官能イソシアネートを含む。モノマーユニット(a1)として使用されることができる多官能イソシアネートは、モノマー成分の分子当たり2つ以上のイソシアネート基を有する(ここで、ジイソシアネートという用語が前者について以下で使用される)。

0053

特に適切な化合物は、ジフェニルメタン2,2’−、2,4’−、及び/又は4,4’−ジイソシアネート(MDI)、ナフチレン1,5−ジイソシアネート(NDI)、トリレン2,4−及び/又は2,6−ジイソシアネート(TDI)、3,3’−ジメチルジフェニルジイソシアネート、1,2−ジフェニルエタンジイソシアネート、及び/又はp−フェニレンジイソシアネート(PPDI)、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタ−、及び/又はオクタメチレンジイソシアネート、2−メチルペンタメチレン1,5−ジイソシアネート、2−エチルブチレン1,4−ジイソシアネート、ペンタメチレン−1,5ジイソシアネート、ブチレン1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサンイソホロンジイソシアネート、IPDI)、1,4−及び/又は1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(HXDI)、シクロヘキサン1,4−ジイソシアネート、1−メチルシクロヘキサン2,4−及び/又は2,6−ジイソシアネート、及び、ジシクロヘキシルメタン4,4’−、2,4’−、及び/又は2,2’−ジイソシアネートである。

0054

多官能イソシアネート(a1)としては、芳香族イソシアネートが好ましい。これは、水が成分(a3)として使用される場合に特に当てはまる

0055

以下は、成分(a1)の多官能イソシアネートの特に好ましい実施形態である:
i)トリレンジイソシアネート(TDI)、特に2,4−TDIもしくは2,6−TDI、又は2,4−及び2,6−TDIの混合物に基づく多官能イソシアネート;
ii)ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、特に2,2’−MDI又は2,4’−MDI又は4,4’−MDI、又はオリゴマーMDI(ポリフェニルポリメチレンイソシアネートとも称される)、又は上記のジフェニルメタンジイソシアネートの2つ又は3つの混合物、又はMDIの生成の間に得られる粗MDI、又はMDIの少なくとも1つのオリゴマー、及び上記の低分子量のMDI誘導体の少なくとも1つの混合物に基づく多官能イソシアネート;
iii)実施形態i)の少なくとも1つの芳香族イソシアネート、及び実施形態ii)の少なくとも1種の芳香族イソシアネートの混合物。

0056

オリゴマージフェニルメタンジイソシアネートは、多官能イソシアネートとして特に好ましい。オリゴマージフェニルメタンジイソシアネート(以下、オリゴマーMDIと称する)は、複数のオリゴマー縮合物、及びその結果のジフェニルメタンジイソシアネート誘導体の混合物を伴う。多官能イソシアネートはまた、好ましくはモノマー芳香族ジイソシアネート及びオリゴマーMDIの混合物から構成され得る。

0057

オリゴマーMDIは、2より大きい、特に3又は4又は5の官能性を有する1つ以上のMDIの多核縮合物(polynuclear condensate)を含む。オリゴマーMDIは公知であり、しばしばポリフェニルポリメチレンイソシアネート、あるいはポリマーMDIと称される。オリゴマーMDIは、通常、異なる官能性を有するMDIに基づくイソシアネートの混合物から構成される。オリゴマーMDIは、通常、モノマーMDIとの混合物で使用される。

0058

オリゴマーMDIを含むイソシアネートの(平均)官能性は、約2.2〜約5の範囲、特に2.4〜3.5の範囲、特に2.5〜3の範囲で変化し得る。異なる官能性を有するMDIに基づく多官能イソシアネートのこのタイプの混合物は、特に、通常、塩酸による触媒とともに行うMDIの生成中に、粗MDI生成の中間生成物の形態で生成される粗MDIである。

0059

MDIに基づく多官能イソシアネート及び複数の多官能イソシアネートの混合物は、公知であり、例として、BASFPolyurehanes GmbHより商標Lupranat登録商標)で販売されている。

0060

成分(a1)の官能性は少なくとも2、特に少なくとも2.2、特に好ましくは少なくとも2.4であることが好ましい。成分(a1)の官能性は、好ましくは2.2から4、特に好ましくは2.4から3である。

0061

成分(a1)におけるイソシアネート基の含有量は、好ましくは5から10mmol/g、特に6から9mmol/g、特に好ましくは7から8.5mmol/gである。当業者は、イソシアネート基の、mmol/gにおける含有量、及びg/当量における当量として知られる特性が、相互関係を有することを知っている。mmol/gでのイソシアネート基の含有量は、ASTMD−5155−96Aに従って重量%での含有量から得られる。

0062

好ましい一実施形態において、成分(a1)は、ジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン2,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン2,2’−ジイソシアネート、及びオリゴマージフェニルメタンジイソシアネートから選択される少なくとも1つの多官能イソシアネートから構成される。この好ましい実施形態の目的のため、成分(a1)は特に好ましくは、オリゴマージフェニルメタンジイソシアネートを含み、少なくとも2.4の官能性を有する。

0063

使用される成分(a1)の粘度は幅広く変化し得る。成分(a1)は、100から3000mPa.s、特に200から2500mPa.sの粘度を有することが好ましい。

0064

成分(a2)
本発明は、成分(a2)として、少なくとも1つの多官能OH−官能化又はNH−官能化化合物を使用する。

0065

本発明の好ましい方法の目的のため、成分(a2)は少なくとも1つの多官能芳香族アミンである。

0066

成分(a2)は、ある程度その場で生成することができる。このタイプの実施形態において、工程(a)のための反応は、水(a3)の存在下で行われる。水はイソシアネート基と反応し、CO2の放出と共にアミノ基を与える。したがって、多官能アミンは、ある程度、(その場で)中間生成物として生成される。反応において、それらは、イソシアネート基と反応して尿素結合を与える。

0067

この好ましい実施形態において、反応は水(a3)、及び成分(a2)としての多官能芳香族アミンの存在下で、及び任意で触媒(a4)の存在下で行われる。

0068

同様に好ましいように、別の実施形態においては、成分(a1)及び成分(a2)としての多官能芳香族アミンの反応は、任意で触媒(a4)の存在下で行われる。ここでは水(a3)は存在していない。

0069

多官能芳香族アミンはそれ自体当業者に知られている。多官能アミンは、分子当たり少なくとも2つのイソシアネートに対して反応性のアミノ基を有するアミンである。ここでイソシアネートに対して反応性の基は、第一級及び第二級アミノ基であり、ここで第一級アミノ基の反応性は、一般に、第二級アミノ基の反応性よりも著しく高い。

0070

多官能芳香族アミンは、好ましくは、2つの第一級アミノ基を有する二核(binuclear)芳香族化合物(二官能芳香族アミン)、2つより多い第一級アミノ基を有する対応する三(tri−)、又は多核(polynuclear)芳香族化合物、又は、上記化合物の混合物である。特に好ましい成分(a2)の多官能芳香族アミンは、ジアミノジフェニルメタン異性体及び誘導体である。

0071

上記の二官能二核芳香族アミンは、特に好ましくは一般式Iのものである、



式中、R1及びR2は同一でも異なっていてもよく、互いに独立して、水素及び1〜6つの炭素原子を有する直鎖状又は分岐状アルキル基から選択され、及び、全ての置換基Q1〜Q5及びQ1’〜Q5’は同一であるか又は異なり、互いに独立して、水素、第一級アミノ基、及び1〜12個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐状アルキル基から選択され、そこではアルキル基はさらなる官能基を有してもよく、ただし一般式Iの化合物が少なくとも2つの第一級アミノ基を有し、Q1、Q3及びQ5のうち少なくとも1つが第一級アミノ基であり、Q1’、Q3’及びQ5’のうち少なくとも1つが第一級アミノ基である。

0072

一実施形態において、一般式Iの置換基Qのためのアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピルイソプロピルn−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルから選択される。以下、この種類の化合物は、置換芳香族アミン(a2−s)と称される。しかしながら、全ての置換基Qは、それらが上記で規定されているアミノ基でない範囲(使用される用語は、非置換多官能芳香族アミンである)で水素であることは同様に好ましい。

0073

一般式IのためのR1及びR2は、同一であるか又は異なり、及び、互いに独立して水素、第一級アミノ基、及び1〜6つの炭素原子を有する直鎖状又は分岐状アルキル基から選択されることが好ましい。R1及びR2は、水素及びメチルから選択されることが好ましい。特に好ましくはR1=R2=Hである。

0074

他の適切な多官能芳香族アミン(a2)は、特にトルエンジアミンの異性体及び誘導体である。成分(a2)の目的のために、特に好ましいトルエンジアミンの異性体及び誘導体は、トルエン−2,4−ジアミン及び/又はトルエン−2,6−ジアミン及びジエチルトルエンジアミン、特に3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン及び/又は3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミンである。

0075

成分(a2)は、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ジアミノジフェニルメタン及びオリゴマージアミノジフェニルメタンから選択される少なくとも1つの多官能芳香族アミンを含むことが特に非常に好ましい。

0076

オリゴマージアミノジフェニルメタンは、アニリン及びホルムアルデヒドの1つ以上の多核メチレン架橋縮合物を含む。オリゴマーMDAは、少なくとも1つ、しかし一般的には複数の、2を超える、特に3又は4又は5の官能性を有するMDAのオリゴマーを含む。オリゴマーMDAは既知であり、それ自体既知の方法により生成することができる。オリゴマーMDAは通常はモノマーMDAとの混合物の形態で使用される。

0077

成分(a2)の多官能アミンの(平均)官能性は、このアミンがオリゴマーMDAを含む場合、約2.3〜約5、特に2.3〜3.5、特に2.3〜3の範囲で変化し得る。このような様々な官能性を有するMDAに基づく多官能アミンの混合物の1つは、特に粗MDIであり、それは特に、アニリンとホルムアルデヒドとの縮合中に通常は塩酸により触媒される粗MDIの生成の中間生成物として生成される。

0078

少なくとも1つの多官能芳香族アミンが、ジアミノジフェニルメタン、又はジアミノジフェニルメタンの誘導体を含むことが特に好ましい。少なくとも1つの多官能芳香族アミンが、オリゴマージアミノジフェニルメタンを含むことが特に好ましい。成分(a2)が、化合物(a2)としてオリゴマージアミノジフェニルメタンを含み、その全官能性が、少なくとも2.1であることが特に好ましい。特に、成分(a2)はオリゴマージアミノジフェニルメタンを含み、その官能性は少なくとも2.4である。

0079

本発明の目的のために、成分(a2)のために置換多官能芳香族アミンを使用して第一級アミンの反応性を制御することが可能である。上記及び以降(a2−s)と称される下記の置換多官能芳香族アミンは、単独で、又は上記の(非置換)ジアミノジフェニルメタン(式Iにおける全てのQは、それらがNH2でない範囲で、水素である)との混合物で使用されることができる。

0080

この実施形態において、上記式Iの目的のためのQ2,Q4、Q2’、及びQ4’は、付随する規定を含めて、一般式Iの化合物が少なくとも1つの直鎖状又は分岐状のアルキル基を有するように選択されることが好ましく、それは芳香族環に結合した少なくとも1つの第一級アミノ基に関してα位に1〜12個の炭素原子を有するさらなる官能基を有することができる。本実施形態において、Q2,Q4、Q2’、及びQ4’は、置換芳香族アミン(a2−s)が、それぞれα位に1〜12個の炭素原子を有する1つ又は2つの直鎖状又は分岐状アルキル基を有する少なくとも2個の第一級アミノ基を有するように選択されることが好ましく、そこではそれらはさらなる官能基を有することができる。Q2,Q4、Q2’、及びQ4’の1つ以上が、それらが1〜12個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐状のアルキル基であるように選択されるという範囲で、これらがさらなる官能基を有する場合、これらの官能基としては、アミノ基及び/又はヒドロキシ基、及び/又はハロゲン原子が好ましい。

0081

アミン(a2−s)は、3,3’,5,5’−テトラアルキル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラアルキル−2,2’−ジアミノジフェニルメタン、及び3,3’,5,5’−テトラアルキル−2,4’−ジアミノジフェニルメタンからなる群から選択されることが好ましく、3、3’、5、及び5’位のアルキル基は、同一でも異なっていてもよく、互いに独立して1〜12個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐状のアルキル基から選択され、これらはさらなる官能基を有してもよい。上記のアルキル基、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル又はtert−ブチル(それぞれの場合で非置換)であることが好ましい。

0082

一実施形態において、置換基Qの1つ以上のアルキル基の水素原子の1つ、複数、又は全ては、ハロゲン原子、特に塩素によって置換されていてもよい。あるいは、置換基Qの1つ以上のアルキル基の水素原子の1つ、複数、又は全ては、NH2又はOHによって置換されていてもよい。しかしながら、一般式Iのためのアルキル基は、炭素及び水素から構成されることが好ましい。

0083

特に好ましい一実施形態において、成分(a2−s)は、3,3’,5,5’−テトラアルキル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンを含み、アルキル基は、同一でも異なっていてもよく、及び互いに独立して1〜12個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐状のアルキル基から選択され、これらは官能基を任意に有してもよい。上記のアルキル基は、好ましくは非置換のアルキル基、特にメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、及びtert−ブチルから選択され、特に好ましくはメチル及びエチルから選択される。3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、及び/又は3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンが特に非常に好ましい。

0084

上記の成分(a2)の多官能アミンは、それ自体当業者には既知であるか、又は既知の方法で生成されることができる。これら既知の方法の1つは、アニリン又はアニリン誘導体とホルムアルデヒドとを、酸性触媒を用いて反応させる方法である。

0085

上記で説明した通り、成分(a3)としての水は、多官能芳香族アミンを置き換えることができ、そこでは水は成分(a1)の追加の多官能芳香族イソシアネート事前に計算された量で反応し、その場で相当する多官能芳香族アミンを与える。

0086

有機ゲル前駆体(A)という用語は、以下、成分(a1)〜(a3)について使用される。

0087

触媒(a4)
好ましい一実施形態において、本発明の方法は、好ましくは、成分(a4)として少なくとも1つの触媒の存在下で実行される。

0088

使用可能な触媒は、原則として、当業者に知られており、イソシアネートの三量化を加速させる触媒(これらは三量化触媒として知られている)、及び/又はイソシアネートとアミノ基との反応を加速させる任意の触媒(これらはゲル化触媒として知られている)、及び/又は—水が使用される範囲で—イソシアネートと水との反応を加速させる触媒(これらは発泡触媒として知られている)である。

0089

対応する触媒は、それ自体知られており、上記3つの反応について異なる方法で機能する。したがって、それらは性能に応じて、上記タイプの1つ以上に割り当てられることができる。当業者はさらに、上記反応以外の反応も生じ得ることを知っている。

0090

対応する触媒は、とりわけそれらの発泡に対するゲル化比に基づいて特徴付けることができ、例としてPolyurehane[Polyurehanes]3rd edition,G.Oeterl,Hanser Verlag,Munich,1993年、104〜110頁により知られている。

0091

成分(a3)がない場合、すなわち水が使用されない場合、好ましい触媒は、三量化プロセスに関して著しい活性を有する。これはネットワーク構造均一性に有利な効果を有し、結果として、特に有利な機械的特性が得られる。

0092

成分(a3)として水が使用される限り、好ましい触媒(a4)は、バランスのとれた発泡に対するゲル化比を有し、それによって成分(a1)と水との反応が、ネットワーク構造に不利な影響を伴って過度に促進されず、同時に短いゲル化時間が得られ、それにより離型時間が有利に短縮する。好ましい触媒は、同時に三量化に関して著しい活性を有する。これは、ネットワーク構造の均一性に有利な効果を有し、特に有利な機械的特性を与える。

0093

触媒はモノマー単位(組み込み可能な触媒)であっても、又は組み込み不可能であってもよい。

0094

成分(a4)の最小有効量を使用することは、有利である。成分(a1)、(a2)及び(a3)の合計100重量部に基づいて、成分(a4)を、0.01〜5重量部、特に0.1〜3重量部、特に好ましくは0.2〜2.5重量部使用することが好ましい。

0095

成分(a4)の目的のための好ましい触媒は、第一級、第二級、及び第三級アミントリアジン誘導体有機金属化合物金属キレート第四級アンモニウム塩水酸化アンモニウム、ならびにアルカリ金属及びアルカリ土類金属水酸化物アルコキシド、及びカルボキシレートからなる群から選択される。

0096

適切な触媒は、特に、強塩基、例えばアルキル部分に1〜4つの炭素原子を有する水酸化テトラアルキルアンモニム及び水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムなどの第四級水酸化アンモニウム、例えば水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物、及び例えばナトリウムメトキシドカリウムエトキシド、及びナトリウムエトキシド、及びカリウムイソプロポキシドなどのアルカリ金属アルコキシドである。

0097

さらに適切な三量化触媒は、特にカルボン酸アルカリ金属塩、例えばギ酸カリウム酢酸トリム酢酸カリウム酢酸セシウム酢酸アンモニウムプロピオン酸カリウム、ソルビン酸カリウム2−エチルヘキサン酸カリウム、オクタン酸カリウム、トリフルオロ酢酸カリウム、トリクロロ酢酸カリウム、クロロ酢酸ナトリウムジクロロ酢酸ナトリウムトリクロロ酢酸ナトリウムアジピン酸カリウム、安息香酸カリウム安息香酸ナトリウム、10〜20個の炭素原子を有し、及び任意に側面OH基を有する長鎖脂肪酸のアルカリ金属塩である。

0098

他の適切な触媒は、特にN−ヒドロキシアルキル第四級アンモニウムカルボキシレート、例えばギ酸トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウムである。

0099

適切な有機リン化合物、特にホスホレン酸化物の例は、1−メチルホスホレンオキシド、3−メチル−1−フェニルホスホレンオキシド、1−フェニルホスホレンオキシド、3−メチル−1−ベンジルホスホレンオキシドである。

0100

有機金属化合物は、それ自体、特にゲル化触媒として当業者に既知であり、同様に触媒(a4)として適切である。スズ2−エチルヘキサノエート及びジブチルスズジラウレートなどの有機スズ化合物が、成分(a4)の目的のために好ましい。金属アセチルアセトネート、特に亜鉛アセチルアセトネートがさらに好ましい。

0101

第三級アミンは、それ自体、ゲル触媒及び三量化触媒として当業者に知られている。第三級アミンは、触媒(a4)として、特に好ましい。好ましい第三級アミンは、特に、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、例えばN,N’,N”−トリス(ジメチルアミノプロピル)−s−ヘキサヒドロトリアジンなどのN,N’,N”−トリス(ジアルキルアミノアルキル)−s−ヘキサヒドロトリアジン、トリス(ジメチルアミノメチルフェノール、ビス(2−ジメチルアミノエチルエーテル、N,N,N,N,N−ペンタメチルジエチレントリアミンメチルイミダゾールジメチルイミダゾールアミノプロピルイミダゾール、ジメチルベンジルアミン、1,6−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エントリエチルアミントリエチレンジアミン(IUPAC:1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン)、ジメチルアミノエタノールアミンジメチルアミノプロピルアミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N−トリメチルアミノエチルエタノールアミントリエタノールアミンジエタノールアミントリイソプロパノールアミン、及びジイソプロパノールアミンメチルジエタノールアミン、ブチルジエタノールアミン、及びヒドロキシエチルアニリンである。

0102

成分(a4)の目的のために特に好ましい触媒は、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N,N,N−ペンタメチルジエチレントリアミン、メチルイミダゾール、ジメチルイミダゾール、アミノプロピルイミダゾール、ジメチルベンジルアミン、1,6−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン、トリスジメチルアミノプロピルヘキサヒドロトリアジン、トリエチルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエチレンジアミン(ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン)、ジメチルアミノエタノールアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、メチルジエタノールアミン、ブチルジエタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン、金属アセチルアセトネート、酢酸塩プロピオン酸塩ソルビン酸塩ヘキサン酸エチルオクタン酸塩及び安息香酸塩からなる群から選択される。

0103

本発明の目的のための好ましい触媒(a4)の使用は、改善された機械的特性、特に改善した圧縮強度を有する多孔質材料をもたらす。さらに、触媒(a4)の使用は、ゲル化時間を短縮、すなわち、他の特性に一切不利な影響なしに、ゲル化反応を加速させる。

0104

溶媒
本発明において使用される有機エアロゲル又はキセロゲルは、溶媒の存在下で生成される。

0105

本発明の目的のため、溶媒という用語は、液体希釈剤、すなわち狭義での溶媒だけでなく、分散媒体も含む。混合物は、特に真性溶液コロイド溶液、又は例えば乳濁液又は懸濁液などの分散液であってよい。混合物は真性の溶液であることが好ましい。溶媒は、工程(a)の条件下で液体である化合物、好ましくは有機溶媒である。

0106

使用される溶媒は、原則として有機化合物、又は複数の化合物の混合物を含むことができ、溶媒は、混合物が供給される温度条件及び圧力条件(簡略化して溶液条件)下で液体である。溶媒の組成は、溶媒が、有機ゲル前駆体を溶解又は分散させる、好ましくは溶解させることが可能であるように選択される。有機エアロゲル又はキセロゲルを生成するための上記の好ましい方法のために、好ましい溶媒は、有機ゲル前駆体(A)のための溶媒、すなわち、反応条件下で有機ゲル前駆体(A)が完全に溶解するものである。

0107

溶媒の存在下での反応の初期反応生成物は、ゲル、すなわち溶媒で膨潤した粘弾性化学的ネットワークである。形成されたネットワークに対して良好な膨潤剤である溶媒は通常、微細な細孔、及び小さい平均孔径を有するネットワークをもたらす一方で、得られるゲルの膨潤剤として不十分な溶媒は通常、大きい平均孔径を有する粗い細孔のネットワークをもたらす。

0108

したがって、溶媒の選択は、所望の孔径分布、及び所望の多孔性に影響を及ぼす。溶媒の選択は、一般に、本発明の方法の工程(a)の間又は後に沈殿反応生成物の形成による沈殿又は凝集を非常に実質的に回避するような方法でも行われる。

0109

適切な溶媒が選択されると、沈殿反応生成物の割合は、通常、混合物の総重量に基づいて、1重量%未満である。特定の溶媒中で形成される沈殿生成物の量は、ゲル化点の前に、適切なフィルタを通し反応混合物をろ過することにより、重量測定で決定することができる。

0110

使用できる溶媒は、先行技術からイソシアネートに基づくポリマーのための溶媒であることが知られている。ここで好ましい溶媒は、成分(a1)、(a2)、及び該当する場合は(a3)のための溶媒、すなわち、成分(a1)、(a2)、及び該当する場合は(a3)の成分が反応条件下で実質的に完全に溶解するものである。溶媒は、成分(a1)に対して不活性、すなわち、それと反応しないものであることが好ましい。

0111

使用できる溶媒の例は、ケトンアルデヒドアルキルアルカノエートホルムアミド及びN−メチルピロリドンなどのアミドジメチルスルホキシドなどのスルホキシド、脂肪族及び脂環式ハロゲン化炭化水素ハロゲン化芳香族化合物、及びフッ素化エーテルが挙げられる。上記の化合物の2つ以上で作られた混合物を使用することも可能である。

0112

アセタール、特にジエトキシメタンジメトキシメタン、及び1,3−ジオキソランもまた、溶媒として使用することができる。

0113

ジアルキルエーテル及び環状エーテルも、溶媒として適切である。好ましいジアルキルエーテルは特に2つから6つの炭素原子を有するもの、特にメチルエチルエーテルジエチルエーテルメチルプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、プロピルエチルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、ジプロピルエーテル、プロピルイソプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテルメチルブチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、エチル−n−ブチルエーテル、エチルイソブチルエーテル、及びエチルtert−ブチルエーテルである。特に好ましい環状エーテルは、テトラヒドロフランジオキサン、及びテトラヒドロピランである。

0114

他の好ましい溶媒は、アルキルアルカノエート、特にギ酸メチル酢酸メチルギ酸エチル酢酸ブチル、及び酢酸エチルである。好ましいハロゲン化溶媒は、WO00/24799、4頁、12行〜5頁4行に記載されている。

0115

アルデヒド、及び/又はケトンは、好ましい溶媒である。溶媒として適切なアルデヒド、又はケトンは特に、一般式R2−(CO)−R1に対応するものであり、ここでR1及びR2は、水素、又は1、2、3又は4つの炭素原子を有するアルキル基である。適切なアルデヒド又はケトンは特に、アセトアルデヒドプロピオンアルデヒドn−ブチルアルデヒドイソブチルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、バレルアルデヒドイソペンタアルデヒド、2−メチルペンタアルデヒド、2−エチルヘキサアルデヒド、アクロレインメタクロレインクロトンアルデヒドフルフラールアクロレイン二量体、メタクロレイン二量体、1,2,3,6−テトラヒドロベンズアルデヒド、6−メチル−3−シクロヘキセンアルデヒド、シアンアセトアルデヒド、グリオキシル酸エチル、ベンズアルデヒド、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ブチルケトン、エチルイソプロピルケトン、2−アセチルフラン、2−メトキシ−4−メトキシペンタン−2−オンシクロヘキサノン及びアセトフェノンである。上記のアルデヒド及びケトンは、混合物の形態でも使用されることもできる。溶媒として、置換基当たり3つまでの炭素原子を有するアルキル基を有するケトン及びアルデヒドが、特に好ましい。一般式R1(CO)R2のケトンが、特に極めて好ましく、式中、R1及びR2は、互いに独立して、1つから3つの炭素原子を有するアルキル基から選択される。第一の好ましい実施形態において、ケトンはアセトンである。別の好ましい実施形態において、2つの置換基R1及び/又はR2の少なくとも1つは、少なくとも2つの炭素原子を有するアルキル基、特にメチルエチルケトンを含む。本発明の方法と組合せて上記の特に好ましいケトンを使用することにより、特に小さい平均孔径を有する多孔質材料が得られる。限定を意図するものではないが、得られるゲルの細孔構造は、上記の特に好ましいケトンの比較的高い親和性のために、特に微細であると考えられる。

0116

多くの場合において、特に適切な溶媒は、上記溶媒から選択され、互いに完全に混和する2つ以上の化合物の混合物を使用することにより得られる。

0117

成分(a1)、(a2)、及び該当する場合は(a3)、及び該当する場合は(a4)、及び溶媒は、本発明の方法の工程(a)における反応の前に、適切な形態で供給されることが好ましい。

0118

一方で成分(a1)、並びに他方では(a2)及び該当する場合は(a3)、及び該当する場合は(a4)が、それぞれ溶媒の適切な一部として別々に供給されることが好ましい。別々の供給は、混合プロセス前又はその間のゲル化反応の理想的な監視又は制御を可能にする。

0119

水が成分(a3)として使用される限り、成分(a3)を成分(a1)とは別に供給することが特に好ましい。これにより、成分(a2)が存在しないでネットワークの形成を伴う水と成分(a1)の反応を回避する。そうでなければ、水と成分(a1)の予混合は、細孔構造の均一性及び得られる材料の熱伝導率に関して、より少ない有利な特性をもたらす。

0120

工程(a)を実施する前に供給される混合物はまた、さらなる成分として、当業者に公知の補助剤を含むこともできる。例として、界面活性剤物質核形成剤酸化安定剤、潤滑剤及び離型剤、染料及び顔料、例えば加水分解、光、熱、又は変色に対する安定剤、無機及び/又は有機充填剤補強剤、及び殺生物剤を挙げることができる。

0121

上記の補助剤及び添加剤に関するさらなる詳細は、技術文献、例えばPlastics Additive Handbook,5th edition,H.Zweifel,ed.Hanser Publishers,Munchen,2001年、1頁、及び41〜43頁に見出すことができる。方法の工程(a)における反応を実行するため、まず、工程(a)の反応の前に供給される成分の均一な混合物を生成する必要がある。

0122

工程(a)の目的のために反応される成分は、従来の方法で供給され得る。この目的のためには、良好で迅速な攪拌を達成するために、攪拌器、又は他の混合装置を使用することが好ましい。混合プロセスにおける欠陥を回避するため、均一な混合物を生成するために必要とされる時間は、ゲル化反応が、少なくとも部分的にゲルの形成をもたらすまでの時間との関連で短くなければならない。他の混合条件は一般に重要ではなく、例として、混合プロセスは、0〜100℃、及び0.1〜10bar(絶対圧)、特に例として、室温及び大気圧で実施することができる。均一な混合物が生成されると、混合装置は好ましくはスイッチオフされる。

0123

ゲル化反応は、重付加反応、特にイソシアネート基、及びアミノ基又はヒドロキシ基の重付加反応を伴う。

0124

本発明の目的のため、ゲルは、液体(ソルボゲル又はリオゲル、若しくは、水が液体として使用される場合:アクアゲル又はヒドロゲルという用語が使用される)と接触しているポリマーに基づく架橋系である。ここで、ポリマー相は、連続的する三次元的ネットワークを形成する。

0125

本発明の方法の工程(a)の目的のため、ゲルは通常、静置、すなわち、単に混合物を収容する容器反応容器、又は反応器(以下、ゲル化装置と称する)を静置することにより生成される。ゲル化(ゲル形成)プロセスの間に、混合物はさらに攪拌、又は混合されないことが好ましい、なぜならこれはゲルの形成を妨げる可能性があるからである。ゲル化プロセスの間、混合物を覆うか、又はゲル化装置を密封することが有利であることが証明されている。

0126

ゲル化プロセス自体は当業者に公知であり、例えばWO2009/027310の21頁19行〜23頁13行に記載されている。

0127

原則として、いかなる溶媒も、それが二酸化炭素と混和可能であるか、又は得られたゲルからの溶媒の除去を可能にする十分な沸点を有するかである限り使用することができる。一般に、溶媒は、当技術分野で公知の他の液体を使用することもできるが、低分子有機化合物、すなわち1つから6つ、好ましくは2つから4つの炭素原子を有するアルコールである。可能な溶媒は、例えば、ケトン、アルデヒド、アルキルアルカノエート、ホルムアミドなどのアミド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド、脂肪族及び脂環式ハロゲン化炭化水素、ハロゲン化芳香族化合物、及びフッ素化エーテルが挙げられる。上記の化合物の2つ以上で作られた混合物を使用することも可能である。他の有用な液体の例としては、酢酸エチル、アセト酢酸エチル、アセトン、ジクロロメタンイソプロパノール、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、プロピレンカーボネートなどが挙げられるが、これらに限定されない。

0128

溶媒のさらなる可能性はアセタール特にジエトキシメタン、ジメトキシエタン及び1,3−ジオキソランである。

0129

ジアルキルエーテル及び環状エーテルも同様に溶媒として適している。好ましいジアルキルエーテルは、特に、2つから6つの炭素原子を有するものであり、特にメチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、プロピルエチルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、ジプロピルエーテル、プロピルイソプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルブチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、エチルn−ブチルエーテル、エチルイソブチルエーテル及びエチルt−ブチルエーテルである。好ましい環状エーテルは、特にテトラヒドロフラン、ジオキサン及びテトラヒドロピランである。

0130

アルデヒド及び/又はケトンが溶媒として特に好ましい。溶媒として適切なアルデヒド又はケトンは、特に、一般式R2−(CO)−R1に対応するものであり、式中、R1及びR2は、それぞれ水素又は1、2、3、4、5、6又は7つの炭素原子を有するアルキル基である。適切なアルデヒド又はケトンは特に、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、イソペンタアルデヒド、2−メチルペンタアルデヒド、2−エチルヘキサアルデヒド、アクロレイン、メタクロレイン、クロトンアルデヒド、フルフラール、アクロレイン二量体、メタクロレイン二量体、1,2,3,6−テトラヒドロベンズアルデヒド、6−メチル−3−シクロヘキセンアルデヒド、シアンアセトアルデヒド、グリオキシル酸エチル、ベンズアルデヒド、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチルペンチルケトン、ジプロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチルブチルケトンジイソブチルケトン、5−メチル−2−アセチルフラン、2−アセチルフラン、2−メトキシ−4−メトキシペンタン−2−オン、5−メチルヘプタン−3−オン、2−ヘプタノンオクタノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン及びアセトフェノンである。上記のアルデヒド及びケトンは、混合物の形態で使用することもできる。溶媒としては、置換基当たり3個までの炭素原子を有するアルキル基を有するケトン及びアルデヒドが好ましい。

0131

さらに好ましい溶媒は、アルキルアルカノエート特にギ酸メチル、酢酸メチル、ギ酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸エチル、三酢酸グリセリン及びアセト酢酸エチルである。好ましいハロゲン化溶媒は、WO00/24799、4頁12行目から5頁4行目に記載されている。

0132

さらに適切な溶媒は、例えばジメチルカーボネートジエチルカーボネートエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート又はブチレンカーボネートのような有機カーボネートである。

0133

多くの場合、特に適切な溶媒は、上記溶媒から選ばれる2以上の完全に混和性のある化合物を使用することによって得られる。

0134

本発明の方法はまた、例えば適切な処理工程などのさらなる工程を含んでもよい。

0135

本発明の方法で得られる生成物は、少なくとも70体積%の細孔度を有する多孔質材料、特にエアロゲルである。多孔質材料は、粉末又は一体のブロックであってもよい。多孔質材料は、有機多孔質材料であっても、無機多孔質材料であってもよい。本発明に関して、多孔質材料はキセロゲルであってもよい。

0136

さらなる実施態様において、多孔質材料は、約2nmから約2000nmの平均孔径を有する。さらなる実施形態において、乾燥されたゲル材料の平均孔径は、約4nm、約6nm、約8nm、約10nm、約12nm、約14nm、約16nm、約18nm、約20nm、約25nm、約30nm、約35nm、約40nm、約45nm、約50nm、約60nm、約70nm、約80nm、約90nm、約100nm、約200nm、約500nm、約1000nm、又は約2000nmであってよい。本発明によれば、多孔質材料の細孔のサイズ分布は、単峰性又は多峰性であり得る。

0137

本発明に関して、表面積細孔径、同様に細孔容積は、特に明記しない限り、ISO9277:2010に従って、BETにより測定した。この国際規格は、Brunauer,Emmett and Teller(BET)法に従って、物理的に吸着した気体の量を測定することにより、分散体(例えばナノ粉末)又は多孔質固体の全体的な比外表面積と比内表面積を決定することを規定している。これは国際純正応用化学連合(IUPAC)の1984年と1994年の推奨を考慮している。

0138

さらなる態様によれば、本発明はまた、本発明の方法により得られた又は得ることができる多孔質材料に関する。

0139

本発明の方法により得られた又は得ることができる多孔質材料は、異なる用途に適合可能である。

0140

本発明はまた、断熱材として、又は真空断熱パネルコア材料として、上記に開示された多孔質材料、又は上記に開示された方法によりって得られた又は得ることができる多孔質材料の使用に関する。

0141

本発明はまた、多孔質材料を含む建築材料及び真空断熱パネル、ならびに断熱のための多孔質材料の使用に関する。好ましくは、本発明により得られた材料は、特に建築物における断熱のために、又は特に移動、輸送用途、又は例えば冷却装置などの固定用途、又は移動用途における冷断熱のために使用される。

0142

特定の用途のための機械的補強のために、繊維を添加剤として使用することができる。

0143

断熱材に使用される材料は、以下の用途分野:中空ブロックの断熱材として、マルチシェルビルディングブロックコア断熱材として、真空断熱パネル(VIP)のコア断熱材として、外部断熱システムのコア断熱材として、空洞壁工事の断熱材として、特にルーズフィル断熱材の関連、において使用されることが好ましい。

0144

本発明のさらなる目的は、本発明による多孔質材料を含むか、又はそれからなる、成形品、ビルディングブロック又はモジュールビルシステム、及びビル複合材である。本発明の別の目的は、本発明による多孔質材料を含む真空断熱パネルである。さらに、断熱材及び多孔質材料は、特に押出し中空形材の断熱に適しており、特に窓枠の断熱材のコア材料として適している。

0145

断熱材は、例えば、建物の内部又は外部の断熱、又は壁の空洞の断熱に用いられる断熱材である。本発明による多孔質材料は、例えば複合材料などの断熱システムに有利に使用されることができる。

0146

さらなる態様によれば、本発明はまた、上記に開示されているような多孔質材料、特に無機又は有機多孔質材料、又は触媒担体として上記に開示されているようなプロセスによって得られた又は得ることができる多孔質材料、特に無機多孔質材料を、食品用途、又は医療医薬及び化粧品用途のための添加剤としてのセンサの調製のために使用することにも向けられている。用途によっては、生体高分子、より具体的には多糖類に基づく多孔質材料を使用することが好ましい場合がある。化粧品用途においては、本発明の方法により得られた又は得ることができる多孔質材料、特に無機又は有機多孔質材料は、例えば、人体臭気処置する1つの方法である消臭活性剤として使用することができる。これらは、デオドラント組成物として考えられるあらゆる形態で提供することができる。それは、ローションスプレー又はエアゾールとしての分散;クリーム特にチューブ又はグレーチング分配されるクリーム;ロールアン又はグレーチングとして分配される液体ゲル;棒の形態;ルースパウダー又はコンパクトパウダーの形態であり得、この点に関し、当業者には周知のこのタイプの製品に一般的に使用される成分を含むが、ただし、それらは本発明によるエアロゲルを妨害しないことを条件とする。

0147

本発明はまた、断熱材料としての、又は真空断熱パネルのための、上記に開示された多孔質材料、又は上記に開示された方法によって得られた又は得ることができる多孔質材料の使用に関する。断熱材は、例えば、建物の内部又は外部の断熱に用いられる断熱材である。本発明による多孔質材料は、例えば複合材料などの断熱システムに有利に使用されることができる。

0148

さらなる実施形態によれば、本発明はしたがって、上で開示された多孔質材料の使用に向けられ、多孔質材料は、内部又は外部断熱システムに使用される。

0149

要約すると、本発明は、以下の実施形態を含み、これらは、その中で定義されるそれぞれの相互依存性によって示される実施形態の特定の組み合わせを含む。

0150

実施形態1:鋳型内で行われるゾル−ゲル法によって多孔質材料の前駆体に由来する多孔質材料から成る本体を製造するための鋳型であって、
前記多孔質材料の前駆体を受け入れるための内部容積を規定する下部品であって、前記内部容積が製造される前記本体の形状を規定する下部品、及び、
前記本体が前記下部品から取り出し可能な少なくとも第1の開口を有し、
前記内部容積に面する前記下部品の表面は、前記多孔質材料の前駆体から形成されるゲル及び/又は前記本体に対して電気的散逸性かつ非粘着性である材料から成るコーティングを少なくとも部分的に設けられている、鋳型。

0151

実施形態2:前記下部品が前記第1の開口を有している、実施形態1による鋳型。

0152

実施形態3:前記下部品が金属又はポリマーで作られている、実施形態1又は2による鋳型。

0153

実施形態4:前記コーティングの材料が108Ωm以下の電気抵抗を有する、実施形態1から3のいずれか1つによる鋳型。

0154

実施形態5:前記内部容積は、前記本体に対して直方体形状を規定する、実施形態1から4のいずれか1つによる鋳型。

0155

実施形態6:前記形状は、形状は、10cmから100cmの範囲の長さ及び10cmから100cmの範囲の幅を有する、実施形態5による鋳型。

0156

実施形態7:前記形状の高さは可変である、実施形態5又は6による鋳型。

0157

実施形態8:前記第1の開口を閉じるように構成されたカバー部品と、第2の開口と、前記第2の開口を閉じるように構成された蓋とをさらに備える、実施形態1から7のいずれか1つによる鋳型。

0158

実施形態9:前記下部品又は前記カバー部品が前記第2の開口を備える、実施形態8による鋳型。

0159

実施形態10:前記第1の開口は第1の開口領域を備え、前記第2の開口は第2の開口領域を備え、前記第2の開口領域は前記第1の開口領域よりも小さい、実施形態8又は9による鋳型。

0160

実施形態11:前記下部品と前記カバー部品との間に配置されるように構成された少なくとも第1のシーリングをさらに備え、前記第1のシーリングは、前記カバー部品によって前記第1の開口を気密に閉じるように構成される、実施形態8から10のいずれか1つによる鋳型。

0161

実施形態12:前記下部品は、底部及び前記底部から延びる側壁を備え、前記底部に対向する前記側壁の上部リムが前記第1の開口を規定する、実施形態1から11のいずれか1つによる鋳型。

0162

実施形態13:前記下部品の前記表面は、前記多孔質材料の前記前駆体と接触することを意図された部分に前記コーティングを備える、実施形態1から12のいずれか1つによる鋳型。

0163

実施形態14:前記コーティングの材料は非腐食性である、実施形態1から13のいずれか1つによる鋳型。

0164

実施形態15:前記コーティングの材料は、D60からD80の範囲のショア硬度を有する、実施形態1から14のいずれか1つによる鋳型。

0165

実施形態16:前記コーティングは、20μmから70μmの範囲の厚さを有する、実施形態1から15のいずれか1つによる鋳型。

0166

実施形態17:前記コーティングは、少なくとも1つのハロゲン含有ポリマーと少なくとも1つの無機充填剤を含む、実施形態1から16のいずれか1つによる鋳型。

0167

実施形態18:前記コーティングは、好ましくは、少なくとも1つの無機充填剤と、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシポリマー、及びフッ素化エチレンプロピレンポリマーからなる群から選択される少なくとも1つのポリマーを含む、実施形態17による鋳型。

0168

実施形態19:前記コーティングは、再利用可能なコーティングである、実施形態1から18のいずれか1つによる鋳型。

0169

実施形態20:前記コーティングは、ゾル−ゲル法の少なくとも50サイクル、好ましくは少なくとも100サイクル再使用可能である、実施形態19による鋳型。

図面の簡単な説明

0170

本発明のさらなる特徴及び実施形態は、後続の説明において、特に従属請求項と関連して、より詳細に開示される。そこで、それぞれの特徴は、当業者が理解するように、分離された態様で、また任意の実行可能な組み合わせで実現されてよい。実施形態は、図に概略的に示されている。なお、これらの図において同一の符号は、同一の要素又は機能的に同一の要素を示す。

0171

図1は本発明による鋳型の開いた状態の斜視図を示す。
図2は鋳型の閉じた状態の斜視図を示す。

0172

以下で使用されるように、「有する」、「備える」、「含む」という用語、又はそれらの任意の文法的変形は、非排他的な方法で使用される。したがって、これらの用語は、これらの用語によって導入される特徴に加え、この文脈で説明される実体にさらなる特徴が存在しない状況、及び1つ以上のさらなる特徴が存在する状況の両方を指すことができる。一例として、「AはBを有する」、「AはBを備える」及び「AはBを含む」という表現は、B以外にAに他の要素が存在しない状況(すなわち、AがもっぱらBから構成される状況)、及びB以外に1つ以上のさらなる要素が実体Aに存在する状況、例えば、要素C、要素C及びD、又はさらなる要素が存在する状況の両方を指すことができる。

0173

さらに、用語「少なくとも1つ」、「1つ以上の」又は特徴又は要素が1度以上存在してもよいことを示す同様の表現は、典型的には、それぞれの特徴又は要素を導入する際に1度のみ使用されることに留意されたい。以下、ほとんどの場合、各特徴又は要素を参照する際には、「少なくとも1つ」又は「一つ以上の」という表現は、各特徴又は要素が1度以上存在していてもよいという事実にかかわらず、繰り返されることはない。

0174

さらに、以下で使用されるように、用語「特に」、「より詳細には」、「具体的に」、「より具体的に」又は同様の用語は、代替の可能性を制限することなく、付加的/代替的特徴と組み合わせて使用される。したがって、これらの用語によって導入される特徴は、付加的/代替的特徴であり、いかなる意味でも特許請求の範囲の範囲を制限することを意図しない。本発明は、当業者であれば認識するように、代替的特徴を使用することによって実行され得る。同様に、「本発明の実施形態において」又は類似の表現によって導入される特徴は、本発明の代替の実施形態に関する制限なしに、本発明の範囲に関する制限なしに、及びそのような方法で導入された特徴を本発明の他の追加的/代替的又は非追加的/代替的特徴と組み合わせる可能性に関する制限なしに、追加的/代替的特徴であることを意図している。

0175

本明細書で使用されるように「鋳型」という用語は、ゾルゲルの前駆体によって提供されるゾル−ゲル法のための液体又は柔軟な材料で充填されるように構成された中空のブロック又は容器を指す。特に、ゾル−ゲル法は鋳型内で行われる。ゾル−ゲル法の間、前駆体はゾルを形成し、続いてゲル化を開始する。このように、液体は、その内部容積によって規定される形状を採用して、鋳型内で硬化又は固化する。鋳型は基本的にゾル−ゲル法を行うために用いられる。しかしながら、溶媒が、このようにして形成されたゲルから、ゲルが鋳型内に残った状態で、又はゲルを鋳型から取り出した状態で除かれてもよいことに留意されたい。本発明では、鋳型は、複数の部品から構成されてもよく、内部容積は、下部品によって規定される。

0176

本明細書で使用される「ゾル−ゲル法」という用語は、低分子から固体材料を生成する方法を指す。本発明では、この方法は、エアロゲル、キセロゲル及び/又はクリオゲルのような多孔質材料の製造に使用される。この方法は、前駆体としてのモノマーをコロイド溶液、いわゆるゾルに変換することを含み、続いて、離散粒子又はネットワークポリマー統合ネットワーク、いわゆるゲルに反応する。この化学的手順では、ゾルは、離散粒子から連続ポリマーネットワークまでの範囲の形態の液相と固相の両方を含むゲル状二相系の形成に向かって徐々に発達する。このゲル状二相系をゲルと呼ぶ。特に、ゲルは、互いに接続された細孔内に溶媒を封入又は包囲する、すなわち、細孔は相互貫入ネットワークを形成する。残留液相、すなわち溶媒を除去するには、乾燥プロセスが必要であり、それは典型的には一定量の収縮及び緻密化を伴う。溶媒が除去される速度は、ゲル中の多孔度の分布によって最終的に決定される。最終的な成分の最終的な微細構造は、この処理段階の間の構造テンプレートに課される変化によって明らかに強く影響される。

0177

本明細書で使用される「本体」という用語は、識別可能な物質の集合体によって形成される固体物体を指し、それは識別可能な境界によって拘束されてもよく、及び、3次元空間内で並進又は回転によって単位として移動してもよいし、又は移動させられてもよい。

0178

本明細書で使用される「多孔質」という用語は、細孔を有する材料特性を指す。ゲルが鋳型内に存在又は残留している状態、又はゲルが鋳型から取り出された後に、ゲルから溶媒を除去してもよいため、用語「多孔質」という用語は、液体、特に溶媒で満たされた細孔、又は空気などのガスで満たされた細孔の両方をカバーする。細孔は、ある種のネットワークを形成するように互いに接続されてもよい。

0179

本明細書で使用される「コーティング」という用語は、鋳型の下部品の内面に適用される被覆を指す。特に、コーティングは、少なくとも、多孔質材料の前駆体及びそれで作られた本体と接触することを意図した下部品のこれらの領域に適用されてよい。言うまでもなく、コーティングは、内部容積を規定する下部品の内面全体に適用してもよい。

0180

本明細書で使用される「電気的散逸性」は、導電性材料と比較した場合、電荷接地へ流れるが、より制御された方式でよりゆっくりと接地に流れることができる材料特性を指す。

0181

本明細書で使用される「非粘着性」という用語は、ある部品が別の部品に付着しない特性を指す。したがって、両方の部分は互いに緩やかに接触している。本発明によれば、コーティングは、鋳型内に充填された前駆体から形成された、又は生じたゲルに付着しない。ゾル−ゲル法で用いられる溶媒を、ゲルが鋳型内にある状態で除去する場合には、コーティングは、本体が鋳型から取り出されるように、このように形成された本体に付着しないように構成される。

0182

本明細書で使用されるように、本体の形状の「幅」及び「長さ」という用語は、本体の形状の高さ又は厚さに垂直な寸法を指す。

0183

本明細書で使用される「開口領域」という用語は、開口の境界によって規定される開口の面積を指す。

0184

本明細書で使用される「シーリング」という用語は、漏れを防止すること、圧力を内包すること、又は汚染を排除することにより、2つの部品を一緒に結合するのを助ける装置を指す。

0185

本明細書で使用する「気密」という用語は、ガスに対して不透過性を有する材料の特性を指す。言うまでもなく、ガス不透過性は、完全又は絶対的な程度は不可能であるが、技術的に可能な限りの程度という意味で理解すべきである。

0186

図1は、本発明による鋳型10内で実施されるゾル−ゲル法によって、多孔質材料の前駆体から誘導される多孔質材料から成る本体を製造するための鋳型10の斜視図を示す。鋳型10は開いた状態で示されている。鋳型10は下部品12を備える。下部品12は金属製である。下部品12は、多孔質材料の前駆体を受け入れるための内部容積14を規定する。内部容積14は、製造される本体の形状を規定する。特に、下部品12は、底部16と底部16から延びる側壁18とを有している。内部容積14は、底部16と側壁18とによって規定される。鋳型10は、本体を下部品12から取り出すことができる少なくとも第1の開口20をさらに有している。この実施例では、下部品12は、第1の開口20を備えている。特に、底部16に対向する側壁18の上部リム22は、第1の開口20を規定する。

0187

内部容積14に面する下部品12の表面24は、多孔質材料の前駆体から形成されたゲル及び/又は本体に対して電気的散逸性でかつ非粘着性である材料で作られたコーティング26を少なくとも部分的に設けられている。より詳細には、下部品12の表面24は、少なくとも多孔質材料の前駆体から形成されたゲルと接触することを意図された領域にコーティング26を備えている。換言すれば、コーティング26は、内部容積14に面する下部品の表面24を完全に覆う必要はなく、多孔質材料の前駆体と接触することを意図した部分又は領域のみを覆うことができる。コーティング26の材料は、108Ωm以下、例えば106Ωm以下の電気抵抗を有する。コーティング26の材料は非腐食性である。コーティング26の材料は、D60からD80の範囲、例えばD70のショア硬度を有する。コーティング26は、20μmから70μmの範囲、例えば50μmの厚さを有する。コーティング26は再使用可能なコーティングである。特に、コーティング26は、ゾル−ゲル法の少なくとも50サイクル、好ましくは少なくとも100サイクルで再利用可能である。コーティングは、少なくとも1つのハロゲン含有ポリマー及び少なくとも1種の無機充填剤を含むことが好ましい。より好ましくは、ハロゲン含有ポリマーは、フッ素化ポリマー、例えばポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシポリマー又はフッ素化エチレンプロピレンポリマーである。コーティングは、少なくとも1つの無機充填剤と、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシポリマー及びフッ素化エチレンプロピレンポリマーからなる群から選択される少なくとも1つのポリマーとを含むことが好ましい。特に好ましいのは、パーフルオロエチレンプロピレンのようなフッ素化エチレンプロピレンポリマーである。本実施形態では、コーティング26は、導電性添加剤及び耐スクラッチ添加剤を有するフッ素化ポリマーで作られる。このような材料は、Rhenolease MK IIIG clear SiC/leitfという名称(以下「レノラーゼ」という)で、ドイツ、47906ケンペンのRhenotherm KunstoffbeschhtungsGmbH社より市販されている。

0188

基本的に、内部容積14は、円形長円形楕円形多角形、丸みを帯びたエッジを有する多角形などの任意の形状を本体に対して規定することができる。本実施例では、内部容積14は、本体に対して直方体形状を規定する。形状は、10cmから100cmの範囲、例えば60cmの範囲の長さ28と、10cmから100cmの範囲、例えば40cmの範囲の幅30とを有する。形状の高さ32は可変であり、下部品12内の前駆体の充填レベルによって調整することができる。

0189

鋳型10は、さらに、第1の開口20を閉じるように構成されたカバー部品34と、第2の開口36と、第2の開口36を閉じるように構成された蓋38とを備える。本実施例では、カバー部品34は、第2の開口36を備える。第1の開口20は、第1の開口領域を備え、第2の開口36が第2の開口領域を備える。第2の開口領域は、第1開口領域よりも小さい。鋳型10は、下部品12とカバー部品34との間に配置されるように構成された少なくとも第1のシーリング40をさらに備える。第1のシーリング40は、カバー部品34によって第1の開口20を気密に閉じるように構成されている。任意に、鋳型10は、蓋38とカバー部品34との間に配置されるように構成され、蓋38によって第2の開口36を気密に閉じるように構成された第2のシーリング(詳細は示されていない)をさらに備えることができる。

0190

図2は、閉じた状態の鋳型10の斜視図を示す。特に、カバー部品34は、第1の開口20が閉じられるように、下部品12上に配置される。カバー部品34は、下部品12に取り外し可能に取り付けられている。例えば、カバー部品34は、スナップフィット接続ネジフック等によって下部品12に接続されてもよい。さらに、蓋38は、第2の開口36を閉じる。

0191

鋳型10は、以下のようにして用いることができる。カバー部品34は、第1の開口20を閉じた状態で下部品12上に配置される。溶媒に溶解された多孔質材料の前駆体は、第2の開口36を介して所定量まで下部品12に充填される。続いて、第2の開口36が蓋38によって閉じられる。これにより、溶媒蒸気が鋳型10から漏れたり、放出されたりすることが防止される。次に、ゾル−ゲル反応が起こり、前駆体は最初に溶媒とゾルを形成し、その後ゲルを形成する。ゲル化後、ゲルを所定時間、例えば少なくとも2時間、好ましくは少なくとも8時間硬化させる。硬化は、ゲルを鋳型から取り出すことができるように、ゾル−ゲル反応が十分に進行するために必要な一種のゲルのエージングを引き起こす。ゾル−ゲル反応が十分に進行しなかった場合、ゲルは取り扱い、特に乾燥のために十分に機械的に安定していない可能性があり、又は未反応の材料が乾燥中にゲルから漏出する可能性があり、又は性能に負の影響、例えば、火気挙動、望ましくない排出のような他の問題を引き起こす可能性がある。硬化後、カバー部品34を下部品12から取り出す。それにより、第1の開口20が再び露出する。次いで、溶媒をゲルから除去する。溶媒は、ゲルをオーブン等で乾燥させて除去することができる。なお、溶媒は、ゲルが下部品12にある間に除去してもよいし、ゲルを乾燥させる前に下部品12から取り出してもよい。溶媒がゲルから除去された後、本体が形成される。ゲルが下部分12内で乾燥された場合、本体は、その後、鋳型10及び下部品12からそれぞれ取り出されることができる。特定のコーティング26により、下部品12内の前駆体から形成されたゲルも本体も鋳型10に付着することはない。鋳型10の下部品12からゲルを取り出した状態で溶媒を除去することを意図している場合には、コーティングの材料は、単に形成されたゲルに付着しないように選択されることができる。

0192

鋳型10は、以下のように修正することができる。下部品12は、ポリマーで作られていてもよい。コーティング26は、内部容積14に面する表面24を完全に覆ってもよく、又は、下部品12を完全に覆ってもよい。鋳型10は、溶媒蒸気の過剰放出が防止される場合には、カバー部品34なしで使用されてもよい。第2の開口36は、下部品12に設けられていてもよい。本体の形状は、正方形、円形等の任意の形状であってもよい。鋳型10は、下部品12とカバー部品34との間に配置可能な中間部など、下部品12とカバー部品34以外により多くの部分を備えてもよい。

0193

鋳型10、より詳細には、コーティング26の材料は、以下のようにさらに詳細に特定される。

0194

以下の成分を調製した:
成分1:メチルエチルケトンに3〜4%MDEA、1.5〜2.5%ソルビン酸カリウム溶液(モノエチレングリコール中20%)、1.8〜3.5%n−ブタノールを加えた。

0195

成分2:メチルエチルケトンに15〜20%のポリマーMDIを加えた。

0196

成分1と2を室温で混合し、鋳型に直接注入してゲルスラブを形成した。鋳型をゲルからの溶媒の蒸発を防ぐために覆った。1時間後、カバーを取り除き、鋳型を平坦な表面上で裏返してゲルスラブを型から外した。

0197

表1は、分析した鋳型及びコーティングの簡単な要約、ならびに分析した実施例の結果を示す。本体は、上記の成分から生成されている。

0198

左から1列目には、下部品12及びコーティング26のそれぞれの材料が示されている。左から2番目の列には、解析した鋳型の各寸法が示されている。左から3番目の列には、鋳型とコーティングに関するその他のコメントがそれぞれ示されている。左から4列目には、本体がコーティング26により下部品12から取り出し可能であった数が示されている。左から5列目は、下部品12及びコーティング26の各材料が引っ掻きに対して堅固か否かを示している。左から6列目は、下部品12及びコーティング26の各材料が電気的散逸性を有するか否かを示している。左から7列目には、離型性についての備考を示している。表1の最後の行から分かるように、レノリーゼに存在するような導電性添加剤及び耐スクラッチ添加剤を有するフッ素化ポリマーを使用することは、取り出されたものの数が他の材料よりも著しく多いという著しい利点を提供し、引っ掻きに強く電気的散逸性がある。

0199

実施例

0200

引用文
−WO 00/24799

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ