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図面 (20)

課題

平滑なポリマー膜及びそれを作製するためのエレクトロスプレープリント方法を提供する。

解決手段

ポリマー膜を作製する方法であって、その方法には、第1の溶媒を含む第1のモノマー溶液、第2の溶媒を含む第2のモノマー溶液、及び表面を有する基材を備える工程を含み、その基材表面の上に第1のモノマー溶液をエレクトロスプレーし、その基材表面の上に第2のモノマー溶液をエレクトロスプレーして、その基材表面の少なくとも一部の上にポリマー膜を形成させる工程を含む。

概要

背景

膜ベース脱塩プロセスにおいては、薄膜複合(TFC=thin film composite)膜が業界標準であり、それは、界面重合法を用いて、ポリマー基材の表面上に超薄ポリマー(たとえば、ポリアミド)層を形成させることにより作製される。このアプローチ方法を30年使用してきたが、逆浸透(RO)産業では、今なお、そのフィルムが、基材性質とは無関係に、調節可能な厚み、調節可能な粗さ、及びその他の性能を有するような、支持膜上にポリアミドフィルムを作り出す必要がある。公知技術におけるフィルム形成のための反応は、調節不能な方法で進行している。

概要

平滑なポリマー膜及びそれを作製するためのエレクトロスプレープリント方法を提供する。ポリマー膜を作製する方法であって、その方法には、第1の溶媒を含む第1のモノマー溶液、第2の溶媒を含む第2のモノマー溶液、及び表面を有する基材を備える工程を含み、その基材表面の上に第1のモノマー溶液をエレクトロスプレーし、その基材表面の上に第2のモノマー溶液をエレクトロスプレーして、その基材表面の少なくとも一部の上にポリマー膜を形成させる工程を含む。なし

目的

本発明は、ポリマー膜を作製する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

ポリマー膜を作製する方法であって、前記方法が、(a)第1の溶媒を含む第1のモノマー溶液、第2の溶媒を含む第2のモノマー溶液、及び基材を備える工程;並びに(b)前記基材の表面の上に前記第1のモノマー溶液をエレクトロスプレーし、前記基材表面の上に前記第2のモノマー溶液をエレクトロスプレーし、それにより、前記基材表面の少なくとも一部の上にポリマー膜を形成させる工程、を含み、前記ポリマー膜が、特定の厚み及び/又は特定の平滑性を有する、方法。

請求項2

工程(b)を少なくとも1回繰り返し、それにより、前記ポリマー膜に対して、1層又は複数の追加ポリマーの層を加える、請求項1に記載の方法。

請求項3

工程(b)を3〜9回繰り返して、前記ポリマー膜が、前記ポリマーの4〜10層から形成される、請求項1に記載の方法。

請求項4

前記第1のモノマー溶液及び/又は前記第2のモノマー溶液が、ジアミンm−フェニレンジアミン(MPD)、ピペラジン芳香族アミン脂肪族アミン酸塩化物トリメシン酸クロリド(TMC)、ポリビニルアルコールグルタルアルデヒド、又はそれらの任意の組合せを含む、請求項1に記載の方法。

請求項5

前記第1のモノマー溶液がMPDを含み、前記第2のモノマー溶液がTMCを含み、前記MPDの濃度が、約0.0625〜約0.5重量/前記第1の溶媒の容量の範囲であり、前記TMCの濃度が、約0.0375〜約0.3重量/前記第2の溶媒の容量の範囲である、請求項1に記載の方法。

請求項6

前記第1のモノマー溶液がMPDを含み、前記第2のモノマー溶液がTMCを含み、MPD:TMCのモル比が、1:1から4:1までの範囲である、請求項1に記載の方法。

請求項7

前記第1のモノマー溶液及び/又は前記第2のモノマー溶液が、導電性スプレー助剤をさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項8

RMS粗さによって特徴付けられる前記ポリマー膜の平滑性が、工程(b)の繰り返し回数によるか、及び/又は前記第1のモノマー溶液の濃度及び/又は前記第2のモノマー溶液の濃度によって調節される、請求項2に記載の方法。

請求項9

RMS粗さによって特徴付けられる前記ポリマー膜の平滑性が、約35nm未満の範囲内で調節可能である、請求項8に記載の方法。

請求項10

前記ポリマー膜の厚みが、工程(b)の繰り返し回数によるか、及び/又は前記第1のモノマー溶液の濃度及び/又は前記第2のモノマー溶液の濃度によって調節される、請求項2に記載の方法。

請求項11

前記膜の厚みが、追加される層の数と共に、ほぼ直線的に大きくなる、請求項10に記載の方法。

請求項12

前記膜の厚みが、約4nm以下の範囲内で調節可能である、請求項10に記載の方法。

請求項13

請求項14

前記ポリマー膜の厚み及び/又は平滑性が、前記基材の化学的素性の影響を受けない、請求項1に記載の方法。

請求項15

前記方法が、前記第1のモノマー溶液の前記エレクトロスプレー工程と、前記第2のモノマー溶液の前記エレクトロスプレー工程との間に、ナノ粒子溶液をエレクトロスプレーする工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項16

請求項1に記載の方法により作製される、1μm以上の厚みを有する、ポリアミドフィルム

請求項17

ポリマーを含む薄膜複合膜であって、前記薄膜複合膜が、RMS粗さ値によって特徴付けられる、約45nm以下の平滑性を有する、薄膜複合膜。

請求項18

前記膜が、実質的に5層の前記ポリマーからなり、前記ポリマーが、ポリアミドポリマーであり、前記膜が、RMS粗さによって特徴付けられるほぼ分子レベルの平滑性であり、前記膜が、多孔質基材に付着されている、請求項17に記載の薄膜複合膜。

請求項19

多孔質基材に付着させた薄膜複合膜を含む脱塩システムであって、前記薄膜複合膜が、ポリマーを含み、前記薄膜複合膜が、RMS粗さ値によって特徴付けられる、約45nm以下の平滑性を有する、脱塩システム。

請求項20

前記システムが、約0.1LMH/bar〜約16LMH/barの範囲の純水透過速度を示す、請求項19に記載の脱塩システム。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、米国仮特許出願第62/538,503号明細書(2017年7月28日出願)に対する優先権を主張し、その出願の内容を参考として引用し本明細書に組み入れたものとする。

0002

政府支援研究開発に関する陳述
本発明は、米国環境保護局による許可番号RD834872号の政府支援の下になされたものである。本発明に関しては政府も一定の権利を保有している。

背景技術

0003

膜ベース脱塩プロセスにおいては、薄膜複合(TFC=thin film composite)膜が業界標準であり、それは、界面重合法を用いて、ポリマー基材の表面上に超薄ポリマー(たとえば、ポリアミド)層を形成させることにより作製される。このアプローチ方法を30年使用してきたが、逆浸透(RO)産業では、今なお、そのフィルムが、基材性質とは無関係に、調節可能な厚み、調節可能な粗さ、及びその他の性能を有するような、支持膜上にポリアミドフィルムを作り出す必要がある。公知技術におけるフィルム形成のための反応は、調節不能な方法で進行している。

発明が解決しようとする課題

0004

厚み及び粗さはそれぞれ、膜の透過速度(permeance)及びファウリング傾向に影響し、これらのパラメーターを精密に調節することが可能となれば、TFC膜を使用する各種のプロセスに大いに役立つであろう。

課題を解決するための手段

0005

本明細書に含まれる開示は、一般的には、ポリマー薄膜の分野、並びにそれら薄膜の作製及び使用方法である。

0006

一つの実施形態においては、本発明は、ポリマー膜を作製する方法を提供するが、その方法には、第1の溶媒を含む第1のモノマー溶液、第2の溶媒を含む第2のモノマー溶液、及び表面を有する基材を備える工程を含み、そしてその基材表面の上に第1のモノマー溶液をエレクトロスプレーし、そしてその基材表面の上に第2のモノマー溶液をエレクトロスプレーして、その基材表面の少なくとも一部の上にポリマー膜を形成させる工程を含む。

0007

また別の実施形態においては、本発明は、薄膜複合膜を提供するが、その薄膜複合膜はポリマーを含み、そしてその薄膜複合膜が、RMS粗さ値で表して、約45nm以下の平滑性を有している。

0008

さらに別の実施形態においては、本発明は、多孔質基材に付着させた薄膜複合膜を含む脱塩システムを提供するが、その薄膜複合膜はポリマーを含み、そしてその薄膜複合膜は、RMS(二乗平均平方根)粗さ値で表して、約45nm以下の平滑性を有している。

0009

本発明のその他の態様も、詳細な説明及び添付の図面を参照することにより、明らかになるであろう。

図面の簡単な説明

0010

エレクトロスプレー重合ESP)系の概要図、及びエレクトロスプレー重合を使用して調整可能なポリアミドフィルムを作製するための配合を示す。(A)垂直に置かれた2本のニードルを備えたESP系の側面図;(B)単一回のスキャンを示すESP系の真上からの図;(C)使用したm−フェニレンジアミン(MPD)及びトリメシン酸クロリド(TMC)モノマーの量(重量/溶媒容量);(D)MPDモノマー;(E)TMCモノマー;(F)有機相に好適なイオン性液体IL)の化学構造
本開示に従った限外濾過膜UF膜)の性質を示す。(A、B、C)これらのサンプルで使用した基材。(D、E、F)それぞれのサンプルでの接触角
0.5:0.3(重量/溶媒容量)の濃度のMPD:TMC比で、PAN50、PAN450、及びPS20の基材の上でTFC膜を作製した、ESP法TFC膜の一連走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す。比較のために、市販の膜(Dow SW30XLE)も示す。
AFM画像、並びにMPD及びTMCの濃度(左図)並びに基材上で実施したスキャン回数(右図)に関しての、表面粗さにおける変化のプロットを示す。
MPD:TMC濃度(左図)及びスキャン回数(右図)に関しての、ポリアミドの厚みにおける変化を示す。
5スキャンでの、PAN50 TFC及びPAN450 TFCのポリアミドフィルムのTEM顕微鏡写真を示す。最も右側の画像は、分離能(resolution)15.1±1.4nmで5層を示している。PANは、ポリアクリロニトリルを表している。
デッドエンドベースの逆浸透操作(setup)における、ESP法TFC膜の脱塩性能を示す。
デッドエンドベースの逆浸透操作における、スキャン回数に関連させた、ESP法TFC膜の脱塩性能を示す。
基材とは無関係に、ポリアミドフィルムを、4nm以内で厚み調節しながら、プリントするための、エレクトロスプレー法プロセスの詳細を示す。(A)本開示による、エレクトロスプレー法プロセスの概略側面図。(B)概略上面図が、回転ドラムの上に均質コーティングするために、水平方向(すなわち、図示した方向)に移動することが可能な、ニードル及びステージアセンブリを示す。基材に沿っての単一のスイープを、「単一スキャン(single scan)」と呼ぶ。(C)SEMからの、横断面を有する、空気中1.1μmの厚み寸法を有する自立ポリアミドフィルム。(D)MPD及びTMCの担持量の関数としてのポリアミドの厚み(1スキャンあたりに相当する厚みも記載)。(E)0.125:0.075のMPD:TMC濃度比での、スキャン回数の関数としてのポリアミドの厚み。C〜Eで提示された特性データのために、ポリアミドは、図14Aに従ってAlフォイル基材の上で調製してから分離した。(F〜I)5スキャン、及び0.5:0.3のMPD:TMC濃度比で作製したPAN50(F)、PS20(G)、及びPAN450(H及びI)のTFC膜の、断面TEM。表示した厚みは、画像からの20回の測定値を表しているが、ただし、図9Hは、最も薄い領域の測定値である。
表面モルホロジー、粗さ、及び脱塩性能の、モノマー条件及びスキャン回数への依存性を示す。(A)MPD及びTMCの異なった濃度での、TFC膜のSEM画像倍率100,000倍)。対照として、下地の基材及びDow SW30XLE膜も示す。(B)一連の3μm×3μmのAFMトポグラフィー画像は、MPD:TMC濃度比と共に表面粗さが増すことを示しているが、このことは(濃度比を変えての)5スキャン(上側の列)とも一致するし、或いは、所定のMPD:TMC濃度比の0.5:0.3での連続スキャン(下側の列)とも一致する。第1の列には、比較のために、ポリアミドフィルムを一切含まない基材を示している。組み入れた数値は、濃度比又はスキャン回数のいずれかを表している。(C)一連のMPD:TMC濃度比での、基材として3種のUF膜を使用したときの、TFC膜のRMS表面粗さを示すグラフ。グラフの最初のポイントは、基材単独の粗さを示している。(D)PS20 TFC膜では、3種の異なったMPD:TMC濃度比では、スキャン回数と共に表面粗さが増大している。ベンチマーク評価のために、市販のDow SW30XLE TFCRO膜を、点線で示している(C及びD)。
表面モルホロジー、粗さ、及び脱塩性能の、モノマー条件及びスキャン回数への依存性を示す。(A)異なった膜でのNaCl脱塩率純水透過速度の変動を、3種の異なったUF膜基材の関数として示す。(B及びC)MPD及びTMCの担持量を、1桁の単位(たとえば、約10倍)で増加させ、5スキャンで作製したTFC膜についての、UF基材の間での、純水透過速度及びNaCl脱塩率それぞれの比較。ベンチマーク評価のために、市販のDow SW30XLE TFC RO膜を、点線(B及びC)又はオレンジ色の星印(A)で示している。
チップドラムの距離を変えた場合の、液滴が空気中を移動してドラムの上で析出する際の、液滴サイズ及びMPDモノマー濃度における変化(A)、並びに、スプラッシュの直径におよぼす基材の親水性の効果(B)を示すモデル実験の結果を示す。モデル条件は次の通りである:印加電圧;10kV、流量;10mL/hr、MPD濃度;2%(MPD重量/水容量)、空気の粘度(μa);1.983×10-6Pa・sec、空気の密度(ρa);1.225kg/m3、水の粘度(μw);1.002×10-3Pa・sec、水の密度(ρw);1000kg/m3、水の蒸発潜熱(L);2.26476×106J/kg、水の拡散率(Dwa);2.82×10-5m2/sec、水の表面張力(γw);7.197×10-2N/m、水の導電率(Kw);0.008S/m、水の沸点(Tbw);100℃、水相温度(TL);25℃、真空誘電率(ε0);8.854×10-12A2・sec4/(kg・m3)、比誘電率(εr);80.1、及び摩擦抵抗係数(fd);0.6。
いくつかの例示的実施形態において使用した材料及び化学物質の詳細を示す。(A)重合反応で使用した2種のモノマー、及び親油性ILの構造。(B)倍率2500倍(上側の列)及び100,000倍(下側の列)で示した、3種のUF膜のSEM顕微鏡写真。(C)3種のUF膜の純水透過速度。(D)3種の基材の接触角データ。(E)TFC膜の接触角データ。
(A)Siウェハーの上へポリアミドフィルムを移行させるためのエッチングプロセスの概要図、及び(B)ポリアミドの厚みを測定するための原子間力顕微鏡法(AFM)の走査方法を示す。
しわくちゃにした(crumpled)ポリアミドについてのエネルギー分散X線分光光度法(EDX)分析を示す。6回の測定から標準偏差を計算した。
表示されたようにしてMPD:TMC濃度比を変化させて、Alフォイルの上に5スキャンでそれぞれ作製した、シリコンウェハーに貼り付けたポリアミドフィルムの端部の、高さ画像及び横断面の代表的なAFMを示す。透過型電子顕微鏡(TEM)の断面顕微鏡写真をEに示して、厚みの不均質性を示す。標準偏差は、1条件あたり3個のサンプル、1サンプルあたり6回の測定から計算した。
MPD:TMC濃度比を0.5:0.3に固定し、スキャン回数を変化させたときの、ポリアミドフィルムの一連のTEM断面画像を、倍率180,000倍で示す。標準偏差は、1条件あたり3個のサンプル、1サンプルあたり4回の測定から計算した。
各種の基材、及びMPD:TMC濃度比を変化させ、5スキャンを使用して作製したそれらのTFC膜の、2500倍の倍率で撮影したSEM画像を示す。
全部の基材、及びMPD:TMC濃度比を変化させ、5スキャンを使用して作製したそれらのTFC膜の、100,000倍の倍率で撮影したSEM画像を示す。
いくつかの基材、及び各種のMPD:TMC濃度比を用い、5スキャンを使用して作製したTFC膜の表面の3μm×3μmAFMトポグラフィー画像を示す。
デッドエンドRO操作では約46cm2、そしてクロスフローRO操作では約24cm2の面積を有する、検討した各種の膜での、水−塩選択透過性対純水透過速度のプロットを示す。図に示したいくつかの異なった基材上で調製したTFCからの結果を示している。点線で囲んだ楕円形オーバーレイは、PAN50支持体を使用して作製した膜を識別するものであって、それらは、とりわけ、クロスフローROで試験した。市販のDow SW30XLE TFC RO膜の性能も、示している。
理論的な上限境界関係に対して計算した膜の選択透過性を示す。示したすべての膜は、5スキャンを用いて作製し、デッドエンドRO操作では約46cm2、そしてクロスフローRO操作では約24cm2の試験面積(coupon area)を用いて、試験した。異なった組合せのモノマー溶液を用いて作製したポリアミド膜は、色分けして区別したが、それに対して、データポイントの形状で、それらが析出された特定の支持体を示している。一つの膜を、PAN50支持体のみを用いて作製し、それについても、クロスフロー系で試験した。Dow SW30XLEの値は、100nmのポリアミド厚みを仮定して計算した。
各種のTFC膜についての脱塩結果を示す:PAN50、PAN450、及びPS20 TFC膜についての、異なったスキャン回数及びMPD:TMC濃度比での、純水透過速度(A、B及びC)及びNaCl脱塩率(D、E及びF)。操作条件は、撹拌セル中、DI水及び2000ppmのNaCl溶液を用い、10barの加圧であった。その膜の試験面積は、46cm2であった。ベンチマーク評価のための、市販のDow SW30XLE TFC RO膜を使用した試験は、オレンジ色の点線で示している。

0011

本発明の各種の実施形態を詳しく説明する前に、本発明が、以下の記述で言及したり又は以下の図面で説明したりする成分の構成及び組合せへの適用に限定されるものではないということは理解されたい。本発明は、その他の実施形態も可能であり、そして、各種の方法で実行又は実施することができる。

0012

一つの態様においては、本明細書において開示されているのは、エレクトロスプレー重合を使用してTFC膜を作製するための新しい方法である。この新しく加わったアプローチ方法に含まれているのは、m−フェニレンジアミン(水相中)及びトリメシン酸クロリド(有機相中)のモノマーをこの順で、多孔質の支持体表面の上に析出させて、それらのモノマーに、超薄で、高度に選択性で、そして調整可能なポリアミド層を形成させることである。

0013

また別の態様においては、本明細書において開示されているのは、調整可能な厚み及び粗さを有するポリアミドの選択性の層を形成させ、しかも、支持基材構造的及び化学的性質からフィルムの形成を無縁にする、エレクトロスプレー法の使用である。たとえば、本明細書で示されているのは、厚みを調節して20nm以下の分離能を有するようにしたり、及び/又は3.5nm〜35nmの間にRMS粗さを調節したりする能力であるが、これは、積層(m−LBL)技術による分子層匹敵する。

0014

さらに別の態様においては、開示されているのは、支持体層の性質がフィルムの形成に影響しないようにすることによる、「支持体とは無関係な(support independent)」ポリアミドの選択性の層を形成させることの結果得られるメリットである。ここに開示されたアプローチ方法を使用することにより、PAN50限外濾過(UF)膜(Nanostone Water)の上にTFC膜を形成させた。それらの膜は、0.1〜0.75リットル/平方メートル/時間/bar(LMH/bar)の範囲の純水透過速度で、塩化ナトリウム及び硫酸マグネシウムそれぞれで、66%〜97%及び80%〜98.7%の阻止率(rejection)を示した。TFC膜のモノマー濃度性能をさらに調整できるようにすることが、ここに開示されたアプローチ方法の目的である。

0015

さらに別の態様においては、開示されているのは、1μmより厚い厚みを有する、自立した(self−standing、すなわち、基材に接合されていない)ポリマー(たとえば、ポリアミド)フィルムである。これらの比較的バルキーなフィルムは、これまで市販の膜では実施することが困難であった、各種の同定技術(characterization techniques)において使用することができる。その同定技術は、とりわけ、構造と性能の関係を検討するのに有用である。たとえば、その自立したフィルムは、EDXによって特性解析することが可能であり、それによってバルクのポリマー組成の、より良好で、より迅速な測定が可能となる。

0016

定義
「含む(comprise)」、「含む(include)」、「有する(having)」、「有する(has)」、「できる(can)」、「含む(contain)」及びそれらの各種変化した形の用語は、本明細書で使用するとき、オープンエンド転換技術用語、又は単語が意図されており、追加の動作や構造の可能性を排除するものではない。単数の形の「a」、「及び(and)」、及び「the」には、文脈的にそうではないと明瞭に断らない限り、複数の参照も含まれる。本開示ではさらに、明示しているか否かに関わらず、本明細書に提示された実施形態又は要素「を含む(comprising)」、「からなる(consisting of)」、及び「実質的にそれらからなる(consisting essentially of)」その他の実施形態も考慮に入っている。

0017

接続詞の「又は(or)」には、この接続詞に関わって記述されている一つ又は複数の要素の、いずれか又は全部の組合せが含まれる。たとえば、「A又はBを含む装置」という言い回しでは、「Aを含むが、Bを含まない装置」、「Bを含むが、Aを含まない装置」、又は「A及びBの両方を含む装置」を指すことができる。「A、B、・・・、及びNの少なくとも一つ」、又は「A、B、・・・、N、又はそれらの組合せの少なくとも一つ」という言い回しは、最も広い感覚で、「A、B、・・・、及びN」を含む群から選択される一つ又は複数の要素、すなわち、一つ又は複数の要素「A、B、・・・、又はN」の各種組合せで、どれか一つの要素単独、又は、一つ又は複数の他の要素との組合せを含むことを意味していると定義され、さらには、表記されていない追加の要素との組合せも含んでいてよい。

0018

量に関連して使用される修飾語の「約(about)」は、表記された数値を含み、その文脈で記述された意味合いを有している(たとえば、その特定の量を測定することに伴う、少なくともある程度の誤差が含まれる)。修飾語の「約(about)」はさらに、その二つの末端の絶対値によって定義される範囲を開示していると受け取るべきである。たとえば、「約2〜約4」という表現は、「2〜4」という範囲も開示している。「約(about)」という用語は、表記された数±10%を指している。たとえば、「約10%」は、「9%〜11%」の範囲を示している可能性があり、そして「約1%」は、「0.9〜1.1」の範囲を示している可能性がある。「約(about)」の他の意味合いでは、たとえば「丸める(rounding off)」といった文脈からも明らかになることも可能で、そのため、たとえば「約1」では、「0.5〜1.4」を意味することもまた可能である。

0019

本明細書において、数値の範囲を記述する場合、それらの間に入る、同じ精度のそれぞれの数値は、明らかに考慮されている。たとえば、「6〜9」の範囲では、6と9に加えて、7及び8の数値も考慮され、そして「6.0〜7.0」の範囲には、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、及び7.0の数が、明らかに考慮されている。

0020

化合物は、標準的な命名法で記述されている。たとえば、どのような指示された基によっても置換されていない位置はいずれも、示された結合又は水素原子によって満たされた原子価を有していると理解されたい。

0021

特に断らない限り、「置換された(substituted)」という用語は、本明細書で使用するとき、1個又は複数の水素の、1個又は複数の置換基を用いた置換を意味している。好適な置換基としては、たとえば以下のものが挙げられる:ヒドロキシル、C6〜C12アリール、C3〜C20シクロアルキル、C1〜C20アルキルハロゲン、C1〜C20アルコキシ、C1〜C20アルキルチオ、C1〜C20ハロアルキル、C6〜C12ハロアリール、ピリジルシアノ、チオシアナトニトロ、アミノ、C1〜C12アルキルアミノ、C1〜C12アミノアルキルアシル、スルホキシル、スルホニルアミド、又はカルバモイル

0022

本明細書で使用するとき、「アルキル(alkyl)」には、所定の数の炭素原子、一般的には、1〜約20個、環状の場合には3個を越える炭素原子を有する、直鎖状分岐状、及び環状の飽和脂肪族炭化水素基が含まれる。本明細書において記載されるアルキル基は、典型的には1〜約20個、特には3〜約18個、より特には約6〜約12個の炭素原子を有する。アルキルの例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:メチルエチル、n−プロピルイソプロピルn−ブチル、3−メチルブチル、t−ブチル、n−ペンチル、及びsec−ペンチル。本明細書で使用するとき、「シクロアルキル(cycloalkyl)」は、特定の数の炭素原子、通常は3〜約10個の環炭素原子を有する、単環式又は多環式で、飽和又は不飽和の炭化水素環の基を表している。単環式シクロアルキル基は、典型的には3〜約8個の炭素環原子又は3〜約7個の炭素環原子を有している。多環式シクロアルキル基は、2又は3個の縮合したシクロアルキル環を有するか、又は橋架け若しくはかご形シクロアルキル基を有していてよい。シクロアルキル基の例としては、以下のものが挙げられる:シクロプロピルシクロブチルシクロペンチル、又はシクロヘキシル、さらには橋架け若しくはかご形の飽和環基たとえば、ノルボルナン又はアダマンタン

0023

本明細書で使用するとき、「ハロアルキル(haloalkyl)」は、1個又は複数のハロゲン原子、一般的には、許容される最大の数のハロゲン原子(「ペルハロゲン化」)で置換された特定の数の炭素原子を有する分岐状及び直鎖状両方のアルキル基を表している。ハロアルキルの例としては以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:トリフルオロメチルジフルオロメチル、2−フルオロエチル、及びペンタフルオロエチル

0024

本明細書で使用するとき、「アルコキシ(alkoxy)」には、酸素の橋架け(−O−)を介して結合された、所定の数の炭素原子を有する先に定義されたアルキル基が含まれる。アルコキシの例としては以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:メトキシエトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、o−ブトキシ、2−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、2−ペントキシ、3−ペントキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、n−ヘキソキシ、2−ヘキソキシ、3−ヘキソキシ、及び3−メチルペントキシ。

0025

ハロアルコキシ(haloalkoxy)」は、酸素橋架けで結合された、先に定義されたハロアルキル基を表している。

0026

本明細書で使用するとき、「アリール(aryl)」という用語は、1個又は複数の芳香族環の中に炭素だけを含んでいる芳香族基を表している。そのような芳香族基は、炭素又は非炭素の原子又は基を用いてさらに置換されていてもよい。典型的なアリール基には、1個又は2個の個別であるか、縮合しているか、又はペンダントしている環、及び6〜約12個の環原子を含むが、環のメンバーとしてのヘテロ原子は含まない。指示されたアリール基が置換されていてもよい。そのような置換には、任意選択的に,N、O、及びSから独立して選択される1個又は2個のヘテロ原子を含み、たとえば3,4−メチレンジオキシフェニル基を形成する、5員〜7員の飽和の環状基への縮合が含まれていてもよい。アリール基としては、たとえば、以下のものが挙げられる:フェニルナフチル(1−ナフチル及び2−ナフチルを含む)、及びビフェニル

0027

本明細書で使用するとき、「ヘテロアリール(heteroaryl)」は、炭素、並びにN、O、及びSから選択された1個又は複数のヘテロ原子を含む芳香族基を表している。ヘテロアリールの例としては、以下のものが挙げられる:オキサゾールピリジンピラゾールチオフェンフランイソキノリンなど。ヘテロアリール基が、1個又は複数の置換基で置換されていてもよい。

0028

本明細書で使用するとき、「ハロ(halo)」又は「ハロゲン(halogen)」は、フルオロクロロ、ブロモ、又はヨードを指している。

0029

本明細書で使用するとき、「アリーレン(arylene)」には、各種の二価芳香族炭化水素、又は単結合、ヘテロ原子(たとえば、O、S、S(=O)、S(=O)2など)、カルボニル基、任意選択的に置換された炭素鎖、ヘテロ原子で中断された炭素鎖などによって結合された2個以上の芳香族炭化水素が含まれる。

0030

本明細書で使用するとき、「付着された(attached)」又は「貼り付けられた(affixed)」という用語には、直接的又は間接的な連結の、各種の物理的又は化学的手段が含まれていてよい。ある種の文脈においては、その用語は、直接的な物理的接触を表している。ある種の他の文脈においては、その用語は、間接的な物理的接触を表している。さらに他の文脈においては、その用語は、直接的及び/又は間接的な物理的接触を表している。

0031

特に断らない限り、「RMS粗さ(RMS roughness)」という用語は、本明細書で使用するとき、二乗平均平方根粗さを意味している。それは、AFMを使用して測定することができる。粗さの測定は、長さの次元であり、ある特定の表面の粗さがどの程度かを表し、そして、その表面の全領域で、最低点と最高点との間の差について、粗さを平均化している。

0032

特に断らない限り、「m−LBL技術(m−LBL technique)」という用語は、本明細書で使用するとき、薄膜を成長又は作製させるための、分子的なレイヤーバイ・レイヤー(layer−by−layer)アプローチ方法を意味している。適切な基材の上に、物質の超薄層(典型的には、0.2nm〜2nmの範囲)を、析出、形成、及び成長させる。参照、たとえば、Gu et al., Advanced Materials.”Molecular layer−by−layer assembled thin−film composite membranes for water desalination”,2013(そのすべてを、本明細書にとり入れたものとする)。

0033

特に断らない限り、「TFC膜(TFC membrane)」という用語は、本明細書で使用するとき、薄膜複合膜(thin film composite membrane)を意味する。

0034

特に断らない限り、「ESP」という用語は、本明細書で使用するとき、エレクトロスプレー重合(electrospray polymerization)を意味する。特に断らない限り、「エレクトロスプレー重合」、「エレクトロスプレー法(electrospraying)」、及び「エレクトロスプレープリント(electrospray printing)」という用語は、本明細書においては、相互に言い換え可能に使用される。

0035

他の定義をしない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語及び科学用語はすべて、当業者によって通常に理解されているのと同じ意味合いを有している。矛盾が起きた場合には、定義も含めて、本明細書の記述を優先させる。以下において、好ましい方法及び材料を述べるが、本明細書に記載しているものと同様又は等価の方法及び材料は、本発明の実施又は試験において使用することが可能である。本明細書に記述された、すべての公刊物、特許出願、特許及びその他の参考文献は、参照することにより、それらのすべてを取り入れたものとする。本明細書において開示された材料、方法、及び実施例は、説明のためだけのものであり、本発明を限定するものではない。

0036

ポリマー膜を作製するための方法
ここに開示された方法により、多孔質支持基材の上に、極めて薄く、選択性が高く、そして透過性のフィルムを形成させることが可能となる。その方法は、スケール変更が容易に可能であり、従来からの方法よりも、実質的に少ない化学物質を使用することができる。その方法はさらに、層の厚みを調節することが可能であり、そして従来からの界面重合と比較して、膜の表面粗さを大いに低下させることができる。膜がより薄いことで、高い生産性(透過速度)の膜を与えることができる。膜がより平滑なことで、各種の膜プロセスで、すぐれたファウリング抵抗性を与えることができる。

0037

本明細書に記載されたエレクトロスプレー重合法は、電場を使用して、2種(又はそれ以上の)溶液微細ミストを発生させ、基材表面の上にエアロゾルを析出させる。そのナノスケールサイズのエアロゾルによって、反応のための広い表面積が可能となり、それによって、反応速度が上がり、基材の上に、迅速に、欠陥のないフィルムを形成させることが可能となる。ここに開示されたプロセスは、表面粗さ及び表面の厚みの調節に関しては、細かく調整することが可能である。そのプロセスは、支持体の影響を受けることなく、必要なモノマー溶液の容積をはるかに少なくすることができる。

0038

別な方法として、2種のモノマー溶液に代えて、単一のポリマー溶液をエレクトロスプレーすることも可能である。単一のニードルから、混和性ポリマーブレンド物自己集合(self−assembled)ポリマー、又は析出させると活性化される重合開始剤(たとえば、光重合開始剤又は化学的重合開始剤)を含むモノマー溶液を析出させることも同様に可能である。たとえば、単一のナノ粒子を含むポリマー溶液から、取り込まれたそのナノ粒子を含むポリマーフィルムを形成させることもできるであろう。

0039

調整可能な厚みの調節は、溶液の濃度に関係するが、これについては後に述べる。厚みをより微細に調節できるようにするには、一般的には、より低い濃度が望ましい。厚みはさらに、形成されるポリマーの層の数(すなわち、スキャン回数)によっても決まる。同様にして、粗さも、一次的には、溶液の濃度と層の数に依存する。濃度が低いほど、典型的には、より平滑なフィルムが生成し(おそらくは、反応熱が低いと、フィルム形成の際の「しわ」のでき方が少ないからであろう)、そして、層の数が少ないほど、より平滑なフィルムとなる。

0040

厚みと粗さは、独立して調節することができる。たとえば、高い濃度のモノマー溶液から形成された2〜3層では、厚く、粗いフィルムが生成するが、それに対して、より低い濃度のモノマー溶液から形成される多数の層では、同じ厚みで、粗さのより低いフィルムを作ることが可能である。

0041

ある種の実施形態においては、そのスキャン回数(すなわち、層の数)が、1〜10回の間である。ある種の実施形態においては、そのスキャン回数が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10より大である。ある種の実施形態においては、そのスキャン回数が、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、又は2よりも少ない。ある種の実施形態においては、そのスキャン回数が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、又は100超である。

0042

ある種の実施形態においては、エレクトロスプレー法を使用して、多孔質基材の上に薄いポリマー(たとえば、ポリアミド)層が形成される。2種のモノマー、たとえば酸塩化物及びジアミンを、高電圧印加により荷電させた2本の隣接させたニードルから吐出させるのがよい。それらのニードルから両方のモノマーの液滴が飛び出して、電場によってコレクターの表面に向けて加速される。そのコレクターの表面が多孔質基材であってもよいし、或いはその多孔質基材が、コレクター表面のまわりを包み込んでいてもよい。

0043

さらには、そのコレクター表面が、回転しているシリンダーの上に配置されていてもよいし、及び/又はその表面材料が、多孔質の材料又は膜を含んでいてもよい。それら2種のモノマー溶液の間の反応が速いので、ポリアミドフィルムが形成される。ある種の実施形態においては、3種以上のモノマーが存在していてもよいし、或いは、その2種のモノマーが、同一の化合物であってもよい。

0044

エレクトロスプレー法では、極めて微細な液滴が形成され、そのことが、反応に利用可能な表面積全体を大きくし、それによって、重合反応の速度が増大する。ある種の実施形態においては、ここに開示された方法によって、均質な層の形成及びポリアミド層の厚みの緻密な調節が可能となる。

0045

ここに開示された方法のさらなる利点は、その方法では、少容積のモノマー溶液しか必要とせず、そのため、出発物質の有効利用が可能となるという点である。ここに開示された方法は、スケール変更が容易に可能である。

0046

開示された技術のある種の態様においては、水の脱塩、ガスの分離、及び/又はパーベーパレーションのための膜の製造業者は、多孔質又は高密度の支持体の上にポリアミド層の極めて薄い膜を形成させる目的で、この技術を使用することができる。そのアプローチ方法では、ポリマーフィルムの厚み及び粗さを、従来では不可能であったようなレベルで調節できる。実際のところ、このやり方で、たとえば、粗さが、従来からのポリアミドTFC膜の数分の一であるポリアミドフィルムを製造することができる。

0047

ある種のその他の実施形態においては、ここに開示された技術が、コーティング材料を用いた導電体のコーティングに有効である。そのようなコーティング材料としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:堅牢なポリアミドの薄層、また別の適切なポリマー、導電性ポリマー、ナノ粒子、カーボンナノチューブカーボンナノ材料(たとえば、グラフェン又は酸化グラフェン)、その他の2Dナノ材料、又はその他のナノチューブ材料の薄層。

0048

市販されている脱塩膜では、典型的なRMS粗さ値は、約80nm〜約100nmである。本明細書において開示された方法では、観察される粗さは、分子レベルの平滑さ(molecularly smooth)から約45nmまでの範囲であり、これは、市販の膜よりも顕著に低い。ある種の実施形態においては、ここに開示されたフィルムのRMS粗さは、約80nm、約70nm、約60nm、約50nm、約45nm、約40nm、約35nm、約30nm、約25nm、約20nm、約15nm、約10nm、約10nm、約5nm、約4nm、約3nm、約2nm未満、又はほぼ分子レベルの平滑さとすることができる。

0049

本明細書において開示される実施形態及び実施例では、ここに開示された膜を製造するために、開示された方法で使用することが可能な例示的な材料を記述している。特定の目的のためのTFC膜を作製するために使用可能な、数多くの各種のモノマーも存在している。たとえば、アミン源としてピペラジンをTMCと共に使用して、ナノ濾過のためのTFC膜を作製するためのポリアミド膜を作製することができる。逆浸透のためには、MPDとTMCとが、純水透過速度及びNaCl脱塩率に関して、「そのクラスで最高の(best in class)」性能を与える。一般的には、反応して(芳香族又は脂肪族いずれかの)ナイロンを形成することが可能なアミンなら何でも、このようにして使用することができる。

0050

本明細書において開示されたプロセスに適用可能なその他の可能性のあるモノマー及びその他の物質については、K.P.Lee et al.,J.Membrane Science,2011に記載がある(この文献のすべてを、本明細書に取り入れたものとする)。ここに開示された膜のために好適なポリマー材料としては、以下のものが挙げられる:ポリアミド、芳香族ポリアミドポリピペラジン−アミド、酢酸セルロースポリベンズイミダゾリンポリオキサジアゾールポリフランポリエーテル−ポリフラン、スルホン化ポリスルホンポリエチレンイミンからのポリアミド、ポリエピアミンからのポリアミド、ポリビニルアミン、ポリピロリジン、ポリピペラジン−アミド、架橋全芳香族ポリアミド、架橋アラルキルポリアミド、及びそれらの置換誘導体。好適な物質としてはさらに、コポリマーたとえば、ブロックコポリマーが挙げられる。好適な物質としてはさらに、自己集合性材料、たとえば、ジブロックポリマー又は双生イオンポリマーも挙げられる。

0051

さらに、モノマーを析出させ、次いで化学的架橋剤を用いて架橋させることが可能である(たとえば、グルタルアルデヒドを用いて架橋させたポリビニルアルコール)。さらには、モノマーを析出させ、次いで二次工程(たとえば、光重合開始剤も存在させているのなら、光重合)で架橋又は重合させることもできる。

0052

基材の上の細孔半径が十分に小さくて、細孔の内部での共形的なコーティングも、膜の運転中の細孔の中へのフィルムの崩れ込みも防止できるのであれば、このESPプロセスが、どのような基材でも処理することができるであろうというのが、ここに開示された技術の目的である。ROを目的としたポリアミドフィルムでは、この限界孔径(threshold pore size)が50nm未満であろうが、ただし、その限界サイズは、各種の因子に依存する可能性がある。たとえば、たとえばナノ濾過又は正浸透のように、膜にかかる圧力が低い場合には、その限界サイズは大きくてもよい。本明細書に記載したようなESP方法を使用すると、ポリマーを、市販されているUF膜又は精密濾過MF)膜の基材の上にコーティングすることができるが、それらの結果は実施例で示す(with exemplary results)。

0053

それに追加するか、又は別な方法として、一体化されたTFC膜では困難又は不可能である、薄膜の特性解析に役立たせるために、中実の基材の上にフィルムを直接形成させることも可能である。中実の基材としては、フォイル、たとえばアルミニウム、スズ、銅、又は金のフォイルが挙げられる。

0054

ここに開示された方法で使用することが可能な多孔質基材としては、MF膜、たとえば以下のものから作製されたポリマーのMF膜が挙げられる:ポリフッ化ビニリデンPVDF)、ナイロン、ポリスルホンポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネートポリベンズイミダゾールセルロース系ポリマー材料、又はそれらの組合せ。その他の好適な多孔質基材としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:UF膜(たとえば、ポリマー膜(先に挙げたポリマーで作製したものも含む))、無機膜(たとえば、シリカベースの基材、シロキサンベースのポリマー、セラミクッス、ガラス、又は金属膜)、繊維質の膜(適切な細孔及び繊維サイズを有する不織布又は織布の膜)、又はそれらの組合せ。

0055

ある種の実施形態においては、その基材が、非多孔質であってもよい。ある種の実施形態においては、その膜が、一つの基材の上で作製され、次いで別の基材に貼り付けられてもよい。たとえば、ポリマー膜をアルミニウム基材の上で形成させ、次いで、そのアルミニウム基材から剥離させ、そしてまた別の基材(たとえば、シリコンウェハー)に貼り付けてもよい。そのポリマー膜は、NaOHを含む水溶液、又は別の適切な溶質の中にフォイルを浸漬させることにより、アルミニウム基材から剥がすことができる。

0056

本明細書において提示された実施形態において、いくつかの例示的基材が記述されているが、一連のその他の基材もまた、ここに開示された方法で、使用することができる。基材に関しては、2種のポリアクリロニトリルUF膜で試験したが、その一つは、75kDaで分子量カットオフ(MWCO)し、もう一つは225kDaでMWCOしたものである。それらはいずれも、親水性である。20kDaのポリスルホンUF膜もまた、うまく試験することができたが、それは疎水性である。

0057

ある種の、モノマーの比率及びモノマーの濃度の例を、本明細書において提示された実施形態で記述してきたが、別なモノマー比をここに開示された方法で使用することもまた可能である。ある種の好ましい実施形態においては、本願発明者らは、0.0625〜0.5(重量/溶媒容量)のMPD濃度及び0.0375〜0.3(重量/溶媒容量)のTMC濃度で試験した。

0058

ある種の実施形態においては、一つのモノマー(たとえば、MPD)対また別のモノマー(たとえば、TMC)の比率が、次の比率よりも大きいか又は等しくてよい。1:2、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、10:1、15:1、20:1、又は25:1。ある種の実施形態においては、前記比率が、次の比率よりも小さいか等しくてよい:30:1、25:1、20:1、15:1、10:1、5:1、4:1、3:1、又は2:1。たとえば、前記比率が、以下の範囲であってよい:1:1から30:1まで、1:1から5:1まで、又は1:1から4:1まで。前記比率が、約4:1であってもよい。この文脈においては、「より大(greater than)」又は「より小(less than)」は、その比率の中の第1の数字の第2の数字に対するものであって、たとえば、1:2は、1:1より小であり、それは2:1よりも小である。

0059

ある種の用途においては、2%のMPDと0.15%のTMCが、適切な組合せである。MPD:TMCのモル比は、4:1から1:4までがよい。いくつかの実施形態においては、0.01%〜2%の範囲のMPDと、0.005%〜0.15%の範囲のTMCとを、膜を製作するためのESP方法において使用することができる。それらよりも高い、又は低い濃度を使用することも可能ではあるが、高濃度のモノマーでは、厚みの調節がいくぶん精度を欠き、平滑性の低いフィルムが得られる予想される。MPD:TMCのモル比には、変動があってもよい。

0060

ここにさらに開示されているのは、本明細書において開示されたフィルム/膜を含む脱塩システムである。そのような脱塩システムは、約0.1LMH/bar〜約16LMH/barの範囲の純水透過速度を示す。ある種の実施形態においては、その純水透過速度が、以下の範囲であってよい:約1〜約16、約2〜約16、約3〜約16、約4〜約16、約5〜約16、約6〜約16、約7〜約16、約8〜約16、約9〜約16、約10〜約16、約11〜約16、約12〜約16、約13〜約16、約14〜約16、又は約15〜約16LMH/bar。ある種の実施形態においては、その純水透過速度が、約0.1、約0.5、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、又は約15LMH/barに等しいか、又はそれより大であってもよい。

0061

ここに開示された方法及び以下の実施例で使用される材料の、供給源は以下のとおりであってもよい:ポリエチレンテレフタレート(PET)不織布(Novatexx 2442、Freudenberg(Weinheim,Germany))、m−フェニレンジアミン(MPD、>99%、Sigma Aldrich(St.Louis,MO))、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(TMC、98%)、ポリアクリロニトリル(PAN、MW 150,000、Scientic Polymer Products(Ontario,NY))、N,N−ジメチルホルムアミドDMF、>99.9%、Fisher Scientific(Fair Lawn,NJ))、ヘキサンHPLCグレード、>99.9%、Fisher Scientific(Fair Lawn,NJ))、及び/又は支持体としてのUF膜(Nanostone Water)。

0062

ここに記載されているのは、ESP方法を使用する膜の形成と、そのような膜を製造するためのシステムである。ここに開示された方法、膜、及びシステムの、さらなる詳細、変化、及び実施形態もまた記載されている。この出願にはさらに、本明細書において開示されたある種の方法及び膜についての特性解析及び性能も含まれている。

0063

実施例1:脱塩用のTMC膜のための電気流体力学的スプレー
図1に略図を示す。30kVを発生することが可能な高電圧DC電源(Gamma High Voltage Research(Ormond Beach,FL))を、2本のステンレス鋼製ニードル(26ゲージ)に接続した。それらのニードルを、ステージに取り付けたL字形アームからぶら下げた(図1参照)。それら2本のニードルの間の間隔は、約6cmに維持し、そしてそれらのニードルの尖端と回転ドラムとの距離は、約3cmに維持した(ただし、これらの距離は調整可能である)。そのステージは、ステッピングモーター及びモーターコントローラー(Velmex(Bloomfield,NY))を使用して、水平方向に移動可能とした、スライダーの上に据えた。UF膜(図2)を、約4インチの直径を有するアルミニウム製の円柱状回転ドラムに、テープを用いて貼り付けた。ドラムは接地して、極性及びニードルの尖端とドラムとの間の電位差を確保した。

0064

図1には、ある一定のエレクトロスプレー法システムが描かれてはいるが、このシステムでは、本発明の精神から逸脱することなく、多くの変化が可能である。たとえば、ニードルからのスプレーは、スライダーを使用せずに、上から下向き、横向き、或いは下から上向きに向けることも可能であるし、可動ニードルを有する動かないプレート、ニードルのバンクを備えたベルト、又はそれらのある種の組合せを使用してもよい。

0065

さらに、複数の材料を、順に析出させていくこともできる。たとえば、3本の異なったニードルからの3種の溶液を(MPD、ナノ材料、及びTMCの)順にスプレーすることによって、ポリアミドフィルムの間にナノ材料を「挟み込む(sandwiched)」ことも可能である。同様にして、ナノ材料の層の間にポリアミドの層をスプレーして、多層構造を形成させることも可能である。

0066

次の表に見られるように、MPDとTMC両方の、いくつか異なったモノマー濃度を検討した。MPD:TMCのモル比が約4:1で維持できるように、MPD及びTMCの濃度を選択した。TMC溶液の中で20μLのIL(図3F)を使用して、その導電率を上げた。

0067

0068

次いで、MPD及びTMCの2種のモノマー溶液を、流量5mL/hrのシリンジポンプ及びフレキシブルチューブを使用して、二つの別々のニードルの中にフィードした。それぞれのシリンジには、約10mLの溶液を含んでいた。次いで、円柱状のドラムを、1分あたり20回転(RPM)で回転するようにセットした。高電圧DC電源を4kV〜6kVにセットし、その都度調整して、安定したエレクトロスプレー条件が確保できるようにした。安定したエレクトロスプレー条件とは、コーンジェットモードを指しているが、そこでは、液体が引き伸ばされて、長い、微細なジェットとなり、それがコレクターに向けてまっすぐ噴出される。これが起きると、MPD及びTMC両方のニードルスプレーからの溶液が、UF膜の上に噴出される。ドラムを時計方向に回転させ(図1A参照)そして両方のニードルを水平方向に移動させる(図1B参照)と、約300ミリ秒前にスプレーされたMPD溶液の上に、TMC溶液が直接スプレーされる。スプレーが安定したら、2本のニードルを保持しているステージを、Velmexコントローラーを使用して、350μm/秒の速度で水平に移動するようにプログラムした。そのステージが、膜の長さ分を水平に完全に移動したら、それを、一回の「スキャン(scan)」と見なした。ESPを用いた3−Dプリントアプローチ方法を実演するために、スキャン回数を、4、5、及び10スキャンと変化させた。ESPを必要とされるスキャン回数実施したら、TFC膜を取り外し、保存して、さらなる特性解析にかけた。

0069

ESPを用いて形成させたポリアミドは、従来からの界面重合(IP)方法で作製したものとは全く異なることが見出されたが、そのことは、PAN50、PAN450、及びPS20のTFC膜の表面モルホロジーを示すSEM画像からも見ることができる(図3)。右側に示したDow SW30XLE膜から見られるような、山あり谷ありのモルホロジー(ridge and valley like morphology)とは対照的に、より平滑な表面が観察される。

0070

ESP法TFC膜の表面粗さを、図4に示す。MPD及びTMCの最低の濃度で分子レベルの平滑なTFC膜が製造されたが、それに対して、試験した各種の基材すべてで、MPD及びTMCの担持量と共に膜の粗さが増大した。粗さはさらに、スキャン回数と共にも増大したが、MPD及びTMCの濃度が低いほど、表面粗さの増大速度が低下した。Dow SW30XLE膜と比較すると、ESP法TFC膜の粗さは、顕著に低い。

0071

ポリアミドフィルムの厚みも、全体的な膜の性能決定に重要な役割を果たしている。ここで示されているのは、AFM及びTEMで実証された、フィルム厚みの調節である。図5から、MPD及びTMCの濃度が上がるにつれて、ポリアミドの厚みも増えることが見られる。最低の濃度のMPD及びTMCでは、4nm/スキャンの速度が達成されたが、それに対して、0.5:0.3のMPD:TMC濃度では、15nm/スキャンの速度が観察された。それと同時に評価したのが、スキャン回数に関連した厚みにおける変化であったが、スキャン回数の増大と共に、厚みが直線的に変化するということが見出された。

0072

厚みを確認するために、実際の膜のポリアミドについてTEMを実施した(図6参照)。0.5:0.3のMPD:TMC担持量では、PAN50のTFC膜及びPS20のTFC膜では同様の厚みが観察された。そのようなフィルムの一つでは、検討の結果、それぞれの層が15.1±1.4nmの厚みを有する、5層のポリアミドフィルムが認められたが、このことは、AFMからの見解裏付け、そして、アルミニウムフォイルの上でも同様の厚みを有するフィルムが見出されたので、ESPでの、支持体とは無関係なフィルム形成の様相を示している。

0073

ESP法TFC膜の脱塩性能を、図7及び図8に示す。図7から、MPD及びTMCの濃度が高くなるほど、純水透過速度が低下し、脱塩率が上昇することがわかる。このことは、使用した各種の基材すべてで観察されるが、中でも、PAN450のTFCが最高の性能を示している。これらの結果を、Dow SW30XLEの場合の結果と比較すると、これらの膜のいくつかは、市販の膜の性能を凌駕することが可能であったと見ることができる。図8からは、スキャン回数の増大に関連させた脱塩性能を見ることができる。特定のMPD:TMC濃度でスキャン回数を増やしていくと、透過速度が下がり、それに対して阻止率は上がる。このことは、TFC膜を作製するために使用したすべての濃度であてはまる。理論により制限されることを望むものではないが、透過速度及び阻止率における劇的な変化は、スキャン回数に伴う厚みの増大、並びに表面被覆及び阻止欠陥の改良が原因であった。これらの結果をDow SW30XLEの場合と比較すると、10スキャンを用いれば極めて良好な阻止率となるが、それに対してMPD及びTMCの最低の濃度で、より良好な透過速度が達成できたことがわかる。

0074

上述の実験が示しているのは、ポリアミドの厚み及び粗さを調節することによって、一連の脱塩性能を達成することができるということである。0.083:0.05のMPD:TMC濃度で形成された、分子レベルの平滑性を有する、厚み25nmのポリアミドは、業界を先導する脱塩膜のDow SW30XLEの脱塩性能に匹敵することができる。

0075

ここに開示された、0.5%のMPD及び0.3%のTMCを用いた方法は、この実施例で試験した全部の濃度の組合せの中でも、最低の透過速度で、最高の阻止率を示した。

0076

本明細書において開示されたような膜の製造は、従来からのIPプロセスで必要とされるモノマー溶液の、わずか数分の一の容積のモノマー溶液を使用することで達成された。前記の削減率は、95%にまで上げることができる。したがって、ここに開示されたESP法は、従来からのプロセスに対して、グリーン(green)な代替法を提供する。

0077

実施例2:脱塩のための、3Dプリントしたポリアミド膜
さらに別の例においては、ポリマー(たとえば、ポリアミド)の厚み及び粗さを、逆浸透のための薄膜複合膜性能に大きな影響を与える重要な性質として確認した。従来からの形成方法では、これらの性質を独立して、高い分離能又は精度で調節することができない。モノマーを基材の上に直接析出させ、それらを反応させてポリマー(たとえば、ポリアミド)を形成させる、エレクトロスプレー法を採用する、追加のアプローチ方法が提供された。理論により制限されることを望むものではないが、低いモノマー濃度と組み合わせた小さな液滴サイズ(たとえば、図12参照)では、従来からのポリアミドよりも平滑で且つより薄いポリアミドフィルムが得られ、しかも、そのアプローチ方法の追加の性質によって、厚みと粗さを調節することが可能となる。わずか4nm刻みまでに調節可能な厚みと、2nmもの低さの粗さを有し、それでもなお、市販されているベンチマーク評価のための膜と比較して、良好な選択透過性を示すポリアミドフィルムが形成される。

0078

TFC膜は、30年以上にわたって、脱塩産業での標準膜として使用されてきた。その期間の間、この膜には変化がほとんど無かった。その複合構造体に含まれているのは、機械的に支持するためのポリエステルバッキング層、多孔質を支持するための、転相反応によって注型されたポリスルホン中間層、並びに超薄で、高度に架橋されたポリアミドフィルム(このものは、水から塩のイオンを分離するのに十分な厚さではあるが、水を輸送するための低い抵抗性を有するのに十分な薄さを有している)である。このポリアミド層は、多孔質の中間層の上に、界面重合を介して、インシトウで形成されたものである。このアプローチ方法は、水相の中のアミン(たとえば、MPD)と、有機相の中の酸塩化物(たとえば、TMC)との間の反応に依存している。この二つの相が非混和性であるために、その反応が、相の境界でのみ起きることができる。フィルム成長はその境界に限定され、そして次いで、反応物質が、成長しつつあるフィルムによって阻止されるので、その反応が自己限定される。その結果が、自己停止であるが、約100nm〜約200nmの間の厚みと、粗い、山あり谷ありの表面モルホロジーを有する、制御不能なフィルム成長である。それらの膜は、市販の他のいかなる脱塩膜よりも良好な選択透過性を示すものの、そのフィルムの性質及びその組立手順の、ある種の特徴が原因で、本質的に限度がある。それらのフィルムの固有の粗さが、逆浸透及びナノ濾過プロセスでの高いファウリング傾向の原因とされてきた。さらに、膜の厚み(これは、その透過速度に比例する)も実質的に制御不能であるが、その理由は、そのプロセスでは単純に、フィルムが形成していくにつれて、自己停止するからである。最後に、その支持体層の表面の性質(孔径、細孔間隔、表面の多孔度、及び表面の科学反応性など)が、その二つの相の間の界面に影響し、そのため、その膜の性能が、予測不能となる。

0079

より良好なポリマー(たとえば、ポリアミド)の脱塩膜は、既存の膜と同等の選択透過性を有しながらも、それら他の性質のそれぞれが調整可能であるべきである。その厚みは、透過速度を最大化できるように薄くするべきであるが、その一方で、そのフィルムが、必要とされる水圧に耐えるのに十分な堅牢性を確保しなければならない。その粗さを最小限にして、その膜がファウリングを起こす可能性を抑え、さらにはクリーニング効率を改良できるようにするべきである。最後に、そのフィルムの性質を、その基材の性質とは切り離して、これら選択性のフィルムが、いかなるタイプの基材にも適用できるようにするべきである。

0080

厚み及び粗さをより良く調節する目的で、他の研究者が多くの方法を提案してきたが、それらは、複雑であり、そして商業生産のために容易にスケールアップできるものではない。

0081

本明細書において開示されているように、エレクトロスプレー法を使用すれば、モノマーをナノスケールの液滴として析出させ、基材の上にポリマー(たとえば、ポリアミド)を形成させることが可能となる。エレクトロスプレーの際には、強い電場の存在下に、液体がニードルから飛び出す。その吐出された液滴にクーロン斥力が働いて、1μmよりもはるかに小さい直径で分散される(図9A及び9B)。本明細書において開示されているように、個々のモノマーが基材の上に析出することが可能で、次いでそこで、それらがその位置で重合することができる。

0082

このアプローチ方法を、図9A及び9Bで説明する。ドラムは接地されていて、最高30kVまで発生することが可能な高電圧DC電源を介して、2本のニードルと繋がっている。ニードルの先端とドラムとの間の距離は、約2cm〜約3cmに維持されている。それぞれのニードルが、溶液中のモノマーの一方を吐出する。MPD(水中)及びTMC(ヘキサン中)は、広い濃度範囲で、4:1のモル比に維持した(以下の表参照)。親油性のILを有機相に添加して、導電率を高めた(図13A)。異なった孔径(図13B)、純水透過速度(図13C)、及び親水性を有する各種のUF膜基材について検討した(図13D、以下の表参照)。それぞれの場合において、最初に、その基材を回転ドラムに貼り付けた(図9A)。モノマー溶液がニードルの先端から飛び出すと、それらがスプレーされて、コレクターの表面の上に析出し、相互に接触して反応する。基材全体にわたる被覆を確保するために、ニードルステージを、コレクター表面に沿って横移動させる(図9B)。コレクターの表面を1回通過させると、「1スキャン」と呼ぶ。

0083

0084

0085

ポリアミドフィルムの特性解析をし、架橋密度、厚み、機械的性質などの性質を見出すために、アルミニウム(Al)フォイルの上で、フィルムをプリントさせた。プリントの後で、そのフィルムを、アルミニウムフォイルから何か他の基材に移行させるか(図14A)、又は自立したフィルムとして保持した(図9C)。手で扱うことが可能なほどの厚みを有するフィルムでは、フィルムの性質を、より容易に特性解析することが可能となる。従来からのポリアミドフィルムでは、このタイプの操作が困難であるが、その理由は、それらが薄く、脆く、そして典型的なTFC膜の支持構造体の中に一体化されているからである。たとえば、ポリアミドフィルムの架橋密度の測定は、典型的には、X線光電子分光法(XPS)を使用して実施される。しかしながら、このXPS法は、表面粗さ、不十分なサンプルサイズ、及び深さ方向での組成の不均質性が理由で、不正確となる可能性がある。それに代えて、1μmの厚みのポリアミドを、より厚い、しわくちゃにした形(crumpled form)(図15)にする操作をすると、EDX法で使用することが可能となるが、その方法は、サンプルの奥深くまで貫通して、それにより、バルクのポリアミド組成物のより良好な測定値をあたえる。その架橋密度が、83%であることが見出されたが、これは、MPD及びTMCモノマーから作製したフィルムとしては順当なものである(図15)。

0086

理論により制限されることを望むものではないが、架橋密度は、多くのナノスケール液滴を使用することによって上げることが可能であるが、その理由は、より小さな液滴では、異なった溶液からスプレーされたモノマーの間での表面積を高めることができるからである。このようにすることによって、架橋密度を、83%より高くにまで改良することができるであろう。

0087

さらに、AFMを使用した厚み測定のために、Alフォイルの上に各種のMPD及びTMCの濃度で(上の表を参照)フィルムをプリントしてから、シリコンウェハーに移行させた(図14B)。フィルムの端部での断面(図16)から、下地の平坦な基材に対する、フィルムのプロファイルを明らかにした。モノマー濃度が低いほど、より薄いポリアミドフィルムが得られるだけでなく、エレクトロスプレー法の1スキャンあたりのフィルムの厚みをより良好に調節できるようになった。5スキャンをベースにして、20nmの厚みしかないポリアミドフィルムが作製されたが、このことは、1スキャンあたり、平均してちょうど4nmの厚みであることを示唆している(図9D)。1スキャンあたりの厚みの調節は、とりわけ一定であって、図9Eに示されているように、スキャン回数を増やしていくと、フィルムの成長も直線的に増える。濃度が低くすると、厚みの調節をさらにより良好とすることができる。

0088

さらに、多孔質ポリマー基材の上に、同一の組成のフィルムをプリントさせて、それらの厚み、表面モルホロジー、粗さ、脱塩性能、及び基材から受ける影響を評価した。断面のTEM画像を、図1F〜1I及び17に示す。3種のUF膜基材の上にプリントしたポリアミド層は、Alフォイルの上にプリントしたもの(図9D)と、同程度の厚みを示している(図1F〜1H)。図9Iから、厚みに反復性が存在し、それぞれ15±3nmと測定された5層のポリアミドフィルムが見られる。この、1スキャンあたりの厚みは、AFMによる、図9Dにおいてアルミニウムフォイル上で取得した、1スキャンあたりの厚みのデータとよく一致している。図17に示したTEM画像から、厚みにおける直線性も確認された。

0089

ポリマー基材の上に形成させたポリアミドフィルムの表面モルホロジーを、SEMを使用して調べた(図10A、18、及び19)。従来からのポリアミドフィルム、たとえば業界標準のDow SW30XLEのRO膜の典型的な山あり谷ありのモルホロジー(図10A)に比較すると、すべての基材、すべてのモノマー濃度で、顕著に平滑性の高いポリアミドフィルムが形成されている。これらの結果は、AFM分析で定量化される(図10B参照)。モノマー濃度が高いほど(図10C)、そしてスキャン回数が多いほど(図10D)、RMS粗さが粗くなる。それぞれのモノマー濃度では、フィルムの粗さは、評価したすべての基材で同等であった(図20及び下記の表参照)。PAN450のUF基材の上で形成させた場合、MPD:TMC濃度が最大0.5:0.3のところで最大の粗さ(40±4nm)が観察された(図10C)。しかしながら、これら最も粗いフィルムであってさえも、Dow SW30XLE膜の粗さ(オレンジ色の点線で重ね書き)のわずか半分しか示していない。試験した内で最も低いモノマー濃度では、約2nm未満の粗さ値のフィルムが得られ、基材そのものの粗さと区別がつかない。

0090

0091

0092

試験した全部の膜の脱塩性能を図11Aに示すが、この場合、より高い脱塩率と水透過速度が望ましい。SW30XLEを対照として、そしてベンチマーク評価の目的のために使用すると、試験した膜の内の6個は、阻止率と水透過速度の両方が高く(灰色の長方形の重ね書きの中)、そして30個が、どちらか一方の測定基準で高い(higher in one metric or theother)。これらの膜が、厚みの調節が意のままになり、実質的には低い粗さを有することが可能でありながら、さらに、水透過速度及び脱塩率についての従来からの測定基準で、業界標準の膜と同等又はより高い性能を示しているということに注目すべきである。

0093

水透過速度(図11B)及び脱塩率(図11C)が、モノマー濃度に強い依存性を有していることが示された。モノマー濃度が高いと、より厚く(図11A)そしてより低い透過性(図11B)のフィルムが形成されたが、脱塩率が改良された(図11C)。TMC膜の有効性は、そのようなデータを選択透過性の観点(図21参照)から再定義することによって考えることも可能であるが、その場合でもまた、これらの膜は同様に、従来からの膜よりは優れている。

0094

基材の選択は、透過速度には著しい影響を与える。このことは、基材の上の細孔の孔径と間隔のためだと考えられる。最も透過性の高い基材(PAN 450、図13C)は、細孔が最も大きく、さらに、それらが互いに最も近接していることを示している。このことは、そのフィルムの中を拡散通過する水が、開いている細孔を通過して多孔質の支持体の中へ脱着されるのに、移行する距離が短く、その結果、透過速度がより高くなるということを意味している。このように透過速度の値が高いことによって、選択性−透過率トレードオフの関係の上限に匹敵する、ベストの性能を発揮する膜が可能となった(図22参照)。さらに、阻止率におよぼす基材の影響はまったくなかったが(図11C)、その理由は、阻止率が、原理的には、選択性フィルムの化学組成及び構造の関数だからである。これらのフィルムの特徴により、3種の異なった基材の上に析出させても、何の区別もできなかった。

0095

脱塩性能のさらなる調整は、スキャン回数、したがったポリアミドの厚みを変化させることによって、達成された(図23参照)。最も薄い膜のいくつかは、極めて高い透過速度を示したが、これらの最高のものは、低い脱塩率(約10%)に対応していた。PAN 450のUF膜の上で、5スキャン、及び0.083:0.05のMPD:TMC比で作製したTFC膜は、透過速度が約14.7LMH/barで、94%の順当な脱塩率を示した。この膜はさらに、基材のRMS粗さ11.7nmよりも、わずか2.3nm高いだけのRMS粗さも示した。これは、SW30XLE膜の1/6未満である。95%もの高い阻止率が、0.125:0.075のMPD:TMC比での同一の基材で達成されたが、それのRMS粗さは、基材よりもわずか約4.3nm高いだけ、そして水透過速度は3.68LMH/barであった。スキャン回数を10まで上げると、97.5%の脱塩率が得られたが、それでもなお、2.87LMH/barの水透過速度及び20nm未満のRMS粗さが維持されていた。

0096

TFC膜を作製するためのこの追加のアプローチ方法は、逆浸透膜で期待される選択率を維持しながらも、調整可能な厚み及び粗さを有する膜を与えた。これらの膜は、既存のTFC膜では見られない固有の平滑性を有し、厚み調節における約4nmの小さな分離能で、意のままに約15nmもの薄さの厚みとすることができ、そして基材の上に前準備なしで形成させることができる。さらには、ポリアミドの形成が、基材の性質から切り離されていることで、従来では使用されなかった基材の上にでもTFCを形成させることが可能であり、そして、従来からの界面重合法ではポリアミドフィルム形成が不可能であったであろう特性のフィルムも使用可能となった。他のモノマーや、さらには溶媒中に溶解させた単一のポリマーに対して、このアプローチ方法を採用することで、また別の分離で使用するための、また別のTFC膜を開発することも可能であろう。

0097

PS 20(ポリスルホンベースのUF膜、20kDaのMWCO)、PAN 50(ポリアクリロニトリルベースのUF膜、75kDaのMWCO)、及びPAN 450(ポリアクリロニトリルベースのUF膜、250kDaのMWCO)も含めて、数種のUF膜を、Sepro(現、Nanostone Water)から購入し、入手したままで使用した。Dowから市販されているSW30XLEのフラットシートのROTFC膜を、試験した膜に対するベンチマーク性能に用いた。市販グレードのアルミニウムフォイル(ReynoldsWrap)及びシリコンウェハー(University Wafer)を、手を加えずに使用した。m−フェニレンジアミン(MPD、>99%)、トリへキシルテトラデシルホスホニウムビス−(トリフルオロメチルスルホニル)アミド(IL、>95%)、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド(TMC、98%)、及び水酸化ナトリウム(NaOH、>97%)は、Sigama−Aldrichから購入した。ヘキサン(HPLCグレード、>99%)、塩化ナトリウム(NaCl、結晶、ACS認証品)、及びイソプロパノール(IPA、>99.5%)は、Fischer Scientificから購入した。脱イオン水(DI)は、Millipore Integral 10 水システムを使用して、作製した。

0098

開示されたエレクトロスプレー法システムの例示的実施形態を、図9A及び9Bに示す。最高30kVを発生することが可能な高電圧DC電源(Gamma High Voltage Research)を、2本のステンレス鋼製ニードル(26ゲージ)に接続した。それらのニードルを、ステージに取り付けたL字形のアーム(図9A)からぶら下げた(図9B)。2本のニードルの間の間隔は6cmであり、そしてニードルの先端と回転ドラムとの間の間隔は、2cm〜3cmの間であった。ニードルとドラムとの間の間隔は、エレクトロスプレー法のための実験モデルからのシミュレーション結果に基づき決定した(図12参照)。2本のニードルは、図9Bに示したようにして、X軸方向に配列した。そのステージを、Y軸方向(ドラムの軸の方向)に移動する、モーターコントローラー(Velmex)によって調節されるステッピングモーターを使用した、スクリュースライダーに搭載した。ドラムを接地して、ニードルの先端とドラムとの間に電位差を生じさせた。

0099

アルミニウムフォイルを使用して、ドラム全体を被覆した。次いで、UF膜を、フォイルで包んだドラムの回りに取り付け、巻き付けたが、ドラムの端のフォイルの部分は、さらした状態で残した。アルミニウムフォイルの上でエレクトロスプレー法を開始して、スプレーを安定化させた(理由は、析出した物質を容易に観察することができたから)。フォイルの上で、ポリアミドの均質な生成を示す、ぼんやりとした析出(hazy deposition)が見えるようにしなければならない。液滴や線が見えるようでは、まだ安定なスプレーには達していない。フォイルの上での析出領域の幅が、両方のスプレーで約1cm〜約2cmとなるようにするべきである。このことは、一般には、ニードルの先端からドラムまでの距離を約2.5cm〜約5cmの間、そして印加電圧を約4kV〜約7kVの間に設定することにより、達成される。目視により、析出が均質になったことが観察されたら、ドラムを回転させながら、Y方向に16cmの距離でのニードルステージの移動(図9B参照)を開始させるようにプログラムされたVelmexコントローラーを起動した。ニードルが基材全体に、1回横移動したら、それを「1スキャン」とみなした。より多くのスキャンを望むのなら、ステージを4cm/秒の速度で元の位置に戻し(出発点に戻るのに約5秒)、次のスキャンを開始する。脱塩試験を目的とした膜を作製するためには、ポリマー基材を使用した場合、スキャン回数を、1〜10回で変化させた。厚み測定及びその他の特性を解析するためには、5〜60スキャンの間で、フォイルの上にフィルムを作製した(図9C、9D、及び9E)。ドラムを20RPMで回転させ、そしてY方向のステージの速度が約350μm/秒〜約500μm/秒の場合、その前の回転との析出領域の重複が約95%あった。これは、ポリアミドの良好な被覆を確保するために実施された。

0100

MPD及びTMCの数段階のモノマー濃度を考慮した(前の表を参照)。MPD:TMCのモル比が約4:1一定で保持できるように、MPD及びTMCの濃度を選択した。従来からの界面重合で実施されていたように、MPDを過剰なままにして、高い架橋密度を確保した。MPDは、DI水の中に溶解させ、その一方でTMCは、ヘキサンの中に溶解させた。非極性ヘキサン溶液の中に親油性のILを添加することにより、導電率を改良した。過去の質量分析の検討に基づいて、ヘキサン1mLあたり1μLのILの比率で添加した。導電率を改良するために、親油性のILに加えて、たとえば塩化リチウム又はその他の塩のような、他のスプレー助剤を使用することも可能であったが、全部の塩が、有機溶媒のなかに適切に溶解するという訳ではなかった。

0101

次いで、MPD及びTMCのモノマー溶液を、シリンジポンプを使用して5mL/hrの流量で、2本の別々のニードルにフィードしたが、その供給ラインとしては、フレキシブルチューブ(McMaster−Carr#1883T1)を使用した。最初に、システムを開始させる前に、約2mL〜約3mLの溶液を用いて、ラインフラッシュさせた。次いで、20RPMで回転するようにドラムを設定し、そして電圧を4kV〜6kVの間に設定し、それぞれの試験で、安定したスプレー条件が得られるように調節した。安定したエレクトロスプレー条件とは、コーンジェットモードを指しているが、そこでは、その液体が引き伸ばされて、長い、微細な液滴のジェットとなり、それが基材の表面に析出される。ドラムが回転し(図9A参照)、そして両方のニードルが回転の方向に配列されると(図9B参照)、TMC溶液が、それよりも約300ミリ秒前に析出されたMPD溶液の上に、析出される。

0102

安定したスプレーが形成され、アルミニウムフォイルの上で試験した後で、先に述べたようにして、Velmexコントローラーによって、ステージの移動を開始させた。所望のスキャン回数に達したら、サンプルを取り出し、さらなる特性解析のために保存した。それぞれの膜を作製した後では、DI水を用いてその供給ラインを完全に洗浄し、空気を用いて乾燥させ、そして典型的に使用される溶媒(たとえば、MPDには水、TMCにはヘキサン)を用いて洗い流し、そして一貫性を確保するためにニードルを更新した。それぞれの試験の前に、その試験で使用される液体を用いて、ラインをフラッシュした。

0103

表面の親水性:
CAM101シリーズの接触角ゴニオメーター(KSVCompany)を使用し、液滴法(sessile drop method)を用いて接触角を測定した。それぞれの試験で、TFC膜の3個の独立した板状試験片ランダムな6箇所の位置、並びに基材で、DI水の10±1μLの液滴容積を使用した。接触角は、表面上に液滴を落としてから1秒以内に測定した。その試験は、室温、相対湿度60%で実施した。

0104

走査型電子顕微鏡:
走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して、ポリアミド層の上側表面及び膜の支持基材層の画像を撮影した。FEITeneoLoVac SEMを使用した。表面モルホロジーの画像撮影には、膜サンプルを乾燥させ、SEMステージに取り付け、そして真空下(0.6torr)で、金(Au)及び白金(Pt)の薄層を用いて、スパッタコーティングをした。20mAの電流で、30秒のコーティング時間を選択したが、それにより、約10nm〜約20nmのコーティングが加わった。コーティングの後、10kV〜15kVの加速電圧、5mm〜10mmの作動距離、及びSEモードを使用したETD検出器を使用して、SEMで膜の画像撮影をした。

0105

元素分析
EDXを実施するために、厚いフィルム(60スキャン)をアルミニウムフォイルの上で形成させ、そのフォイルを1.5MのNaOH溶液の中に浸漬させて、取り外した。フォイルから剥離されたフィルムが水面上に浮かび上がったので、それを捕集することができた。そのポリアミドの厚いフィルムを、図9Cに示し、図14にその手順を示している。そのポリアミドに、NaOHが確実に一切残存しないようにするために、DI水を用いてそれを数回洗浄した。次いで、それを新しいフォイル片に移し、しわくちゃにして、図示したような約100μmの層厚とした(図15参照)。導電テープを用いて、そのAlフォイルをSEMのスタブに取り付け、導電コーティング層は使用せずに顕微鏡の中に挿入した。

0106

厚み1μmのポリアミドを、より厚いしわくちゃの形にすることで(図15)、EDXで使用することが可能となったが、EDXは、従来からの方法で形成したポリアミドフィルムで使用するには、浸透が深すぎた(約1μm〜約2μm)。EDXを、基材にまだ貼り付けたままのポリアミドフィルムについて使用すると、ポリアミドではなく、基材についての測定をしてしまうであろう。EDXでは、作動距離14mmで、加速電圧15kV、プローブ電流6.4nAを使用した。ポイントスキャンのために、6個の異なった位置を選択した。それぞれのポイントスキャンをしてから、準備しておいたEDX分析ソフトウェアによって、C、N、及びOだけの元素組成を含む表を作成させた。次いで、O/N比を用いて架橋密度を計算した。ポリマーの完全に架橋された部分(mと呼ぶ)では、この比が1である。ポリマーの完全に直鎖状の部分(nと呼ぶ)では、この比が2である。次いで、次の連立方程式を解いて、m及びnを計算した。



m+n=1

0107

架橋度は、次式に従って計算した。

0108

粗さの測定:
ポリアミドフィルム及び基材物質の表面粗さのいくつかの測定を、シリコンAFMチップ(Pointprobe、Nanoworld Innovative Technologies)を備えた、AFM(Asylum ResearchMFP−3D)を使用して、測定した。ベンチマークとしては、Dow SW30XLETFC膜を、入手したままで使用した。サンプルを乾燥させ、両面テープ及び接着グルーを用いてガラススライドに貼り付けて、ガラススライドとサンプルとの間で、完全な物理的接触を確保した。最初に、1Hzで、20μm×20μmの画像測定をして、プローブチップを傷める可能性がある、異常な妨害物が存在しないことを確認した。次いで、表面トラッキングを最適化するための典型的なフィードバックゲイン設定を用いた間欠接触(ACとも呼ばれる)モードを使用して、3Hzのラインレートで、3μm×3μmの画像を撮影した。 それと同じ領域を、1Hzのラインレートで再度画像撮影したが、その差は、大きくはなかった。特性解析を迅速化するために、最終速度として、3Hzを選択した。それらの結果は、二乗平均平方根粗さ(Rq)、平均粗さ(Ra)、及び表面積差(SAD)として表し、先に表とし、また図10C、10D、及び21でグラフを示した。標準偏差には、N=15が含まれている。これは、それぞれの膜のタイプからの3サンプルで、それぞれのサンプルについて5箇所の領域を分析した画像に基づいている。

0109

フィルムの厚み:
Siウェハーの上に貼り付けたポリアミドフィルムの厚みを、AFM画像の横断面から求めた。凹凸のある端部を横切るときのプローブの破損を防止し、真の表面トポグラフィーを最もうまく引き出すために、低い0.5Hzのラインレートで実施した。ポリアミドフィルムを転写する方法を、図14に模式的に示す。最初に、アルミニウムフォイルの上にポリアミドフィルムをプリントし、次いで先に述べたようにして、1.5MのNaOH水溶液を使用して、エッチング除去した。次いでそのフィルムを、約2cm×2cmのサイズのSiウェハーの上に移し、3つの異なったDI水浴を使用して洗浄した。最後に、そのSiウェハー上のポリアミドフィルム(PA−Siと呼ぶ)を、室温で風乾させ、AFMによる特性解析のために保存した。厚みの測定のためには、サンプルの端部が見えるようにセットし、AFMのカンチレバーチップを、間欠接触(AC)モードで使用して、画像撮影した。図14に描写したように、カンチレバーチップでステップエッジ追尾させると、下地のSiウェハーの平面とポリアミドフィルムの上面との差(図14参照)から、ポリアミドフィルムの厚みをナノスケールで定量化することができる(図17)。表示された標準偏差は、示した画像一つあたり、3個の異なった部分に基づいたものである。

0110

透過型電子顕微鏡:
膜のサンプルを、1mm×2mmの小片に切断し、1%の四酸化オスミウム溶液中に、1時間浸漬させた。この工程の際には、アルミニウムフォイルを用いてシェルバイアルを覆って、オスミウム光分解を防止した。サンプルを、それぞれ10分間一連の品質エタノール(30%、50%、70%、90%、及び100%×4回)に通して、脱水させた。ERL 4221(3,4−エポキシシクロヘキシルカルボン酸3,4−エポキシシクロヘキサンメチル)、DER 736エポキシ樹脂、NSA(変性ノネニル無水コハク酸)、及びDMAE(2−(ジメチルアミノ)エタノール)を含むSpurr樹脂新規に調製した。それらの膜を、樹脂:エタノールの1:2混合物に2時間、そして樹脂:エタノールの2:1混合物に一夜含浸させた。その翌日に、サンプルを100%Spurr樹脂の中に4時間浸漬させたが、2時間後に樹脂を1回交換した。サンプルを、ダブルエンド金型(Cat #10590、Ted Pella,Inc.)の中に平らに埋込み、適切なラベルを付け、そしてオーブン(Lab−Line Instruments,Inc.)中、真空下60℃で一夜かけて重合させた。半薄の(semi−thin)断片(約1μm)を、Leica Ultracut UCTミクロトーム上で、ヒスト45度Diatomeダイヤモンドナイフを用いて切り出し、Superfrost Plus顕微鏡スライドガラス(Fischer Scientific)上の蒸留水の液滴の上で集めた。それらの断片を、1:1のメチレンブルーアズールブルーIIの作業溶液の中で染色し、30−8010ABスライドウォーマー(Buehler Ltd)の上に、70℃で15秒間置いた。断片を、Olympus顕微鏡の中で光学顕微鏡レベルで調べて、電子顕微鏡に適した材料であることを確認した。超薄の(約70nm〜約100nm)断片を、Leica Ultracut UCT ミクロトームの上で、ウルトラ45度Diatomeダイヤモンドナイフを用いて切り出し、そして150メッシュの銅/パラジウムグリッド(Ted Pella,INC.)の上で捕集した。それらの断片を、2%の酢酸ウラニル水溶液を用いて8分間対比染色し、蒸留水ですすぎ、2.5%の佐クエン酸鉛を用いて3分間染色し、そしてもう一度蒸留水を用いてすすいだ。加速電圧80kVの操作条件で、AMT2k(4メガピクセル)XR40CCDカメラを備えた、明視野FEITecnai Biotwin G2 Spirit透過型電子顕微鏡を使用して、画像を得た。すべての工程は、Pelco R2ロータリーミキサー(Ted Pella,INC.)(設定値20)上の蓋付きの2ドラムのガラスシェルバイアル(Fischer Scientific)の中、室温で実施して、化学薬品貫入を促進させた。サンプルを加工するために使用したすべての化学薬品は、Electron Microscopy Sciences(EMS)から購入したEMグレードであった。

0111

膜の脱塩試験:
膜の純水透過速度及び溶質阻止率は、以下に記述する二つの独立した方法(デッドエンド濾過及びクロスフロー濾過)を使用して、特性解析した。

0112

デッドエンド濾過試験の操作には、それぞれ直径3インチの円盤状の膜試験片収納するように設計された、3個の撹拌セルが含まれていた。透過液の流れのための空隙を与えるために、微細なメッシュが、透過液側のそれぞれの膜の下のスペーサーとして使用された。フィードとしてDI水を使用し、その系を300rpmで撹拌しながら、圧力を75psiから115psiへと変化させた。その試験は、室温で実施した。透過液を捕集し、経時的に量して、それぞれの圧力での流束を求めた。脱塩率及び塩の透過率を評価するために、2000ppmのNaClフィード溶液を使用した。これらの撹拌セル試験では、次式を使用してレイノルズ数を計算した。



式中、Dは、インペラーの直径であり、Nは、インペラーの回転(単位、秒)であり、ρは、溶液の密度であり、そしてμは溶液の粘度である。そのデッドエンド系のための物質移動係数(Kmt)は、次式のデッドエンドセルと層流との相関を使用して計算した。
Sh=0.285Re0.567・Sc0.33(8×103<Re≦3.2×104の場合)

0113

ここで、Shは、シャーウッド数(Sh=KmtL/DAB)であり、ここで、Lは、代表長さであり、DABは、拡散係数であり、そしてScは、シュミット数である(Sc=μ/(ρ×DAB))。溶質の観察された阻止率(%R)及び溶質の透過率(B)は、次の二つの式を使用して計算した。

0114

ここで、Cpermeateは、透過液中の溶質の濃度であり、CFeedは、フィード溶液中の溶質の濃度であり、そしてJwは、水の流束である。物質移動係数は、約1.44×10-5m・sec-1であると計算された。

0115

デッドエンド操作で安定且つ再現性のある結果が得られたら、次いで、クロスフローのベンチスケールの逆浸透操作を使用して、クロスフロー条件下での膜の試験を行って、堅牢性を証明した。この操作では、8×3cm2の板状膜試験片を収納したクロスフロー試験セルを使用した。フィードとしてDI水を使用し、チャンネル速度を0.24m・sec-1一定に維持しながら、系の圧力を75psiから〜225psiと変化させた。その系を、24時間動かして、膜を平衡に達しさせ、流束を安定させた。試験セルからの透過流束を捕集し、経時的に秤量して、純水の流束を求めた。水の流束対加えた圧力のグラフの勾配から、純水の透過速度、Aが求まる。脱塩率及び透過率を測定するために、クロスフローセル中の膜を交換することなく、NaCl塩を含む2000ppmのフィード溶液を、フィード液として使用した。脱塩率の値が安定してから、225psiで透過液を捕集した。225psiで24時間安定化させてから、純水透過速度試験を約2日間で完了させた。5日間かけて脱塩率を測定したところ、膜が損なわれることなく残っていることが確認できた。したがって、その膜は、クロスフローで加圧下、約7日間かけて試験したことになった。

0116

塩の透過率を計算するために、層流についての次式を使用して、物質移動係数を計算した。

0117

このクロスフロー系について計算して得られた物質移動係数が、1.85×10-5m・sec-1であることがわかった。

0118

さらに、いくつかの膜で、ポリアミドのフィルムの厚みが入手可能であったので、水に対する膜の透過率(PH2O)、及び理想的な水/塩の選択率(αW/S)を求めることが可能であった。これを、図22で、理論的な上限に対してプロットしている。これらの膜は、水の脱塩膜の上限の性能に近いか、又はいくつかの場合においては等しい性能を示している。

0119

液滴サイズのモデル化
エレクトロスプレー法で作製されるフィルムの厚みを予測し、そして調節するためには、液滴サイズ及び動きを予測する、十分に確立されたモデルが多数存在している。これらのモデルの多くは、たとえば質量分析法などの高精度の分析手段において、エレクトロスプレー法の使用の一部として開発されたものである。

0120

エレクトロスプレーの際には、溶液がニードル/キャピラリーから出て、ニードルの先端でテーラーコーンを形成し、そこから、液滴の形成が始まり、そして、逆の電荷を有するか又は接地された基材の方へと移動する。エレクトロスプレーの際の、電流、電荷密度、及び液滴サイズについてのスケーリング則は、すでに開発され、次の文献に記載されている:C.Mundo,M.Sommerfeld,C.Tropea,Int.J.Multiph.Flow,21,151−173(1995)(参照することにより、そのすべてを本明細書に取り入れたものとする)。そのモデル化では、液滴のサイズ及び電荷密度におよぼす、導電率(Kw)、液体の流量(Q)、誘電率(ε0)、液体の密度(ρw)、粘度(μw)、及び液−ガスの界面の表面張力(γw)の影響が考慮されている。単純な一例として、液滴のサイズは、溶液の性質並びにニードルとコレクターとの間で液滴が移動する距離に基づいて変化する可能性がある(参照、たとえば図12)。

0121

この解析法を使用すると、基材表面にぶつかるときの、液滴のスプラッシュ径(DSplash)を計算することができる。DSplashがわかれば、それぞれの液滴が、どの程度の領域をカバーすることが可能であるかを計算することができる。一例を挙げれば、2%MPD水溶液の5mLを10mL/hrの速度でエレクトロスプレーすると、それは、約1.6μmのサイズ(Dp)の液滴を形成することができる。その液滴が接地された表面に到達すると、そのサイズが約1μmのDp,alに低下し、それが、約200nmのフィルムの厚みで、約1.8μmのDSplashを作ることになるであろう。このことは、理論的には、5mL溶液で、約23m2の面積を被覆することができるということを意味している。しかしながら、円状のスプラッシュパターンを仮定しているので、フィルムの欠陥を防止するためには、スプラッシュを重ね合わせることが必要となるであろう。

0122

本明細書において開示されているのは、とりわけ、脱塩膜において優れた性能を有する、薄膜の粗さ及び厚みを調節する効率的な方法である。そのようなフィルムの合成では、粗さ及び厚みに関しては、支持体とは無関係である。ここに開示された方法には、容易にスケールアップが可能な単純なプロセスが含まれている。

0123

好ましい実施形態を参照しながら本発明を説明してきたが、本発明の範囲から外れることなく、各種の変更が可能であり、そして同等物によりその要素を置き換えることができることは、当業者には理解できるであろう。それに加えて、本発明の本質的な範囲及び精神から外れることなく、本発明の教示に適用するための、特定の使用、用途、製造条件使用条件、組成、媒体、サイズ、及び/又は材料の多くの修正も可能である。したがって、本発明が、本明細書において記述された本発明を実施するために考えられた特定の実施形態及びベストモードに限定されるものではない、と考えられたい。

0124

完璧を期して、以下の項目を記述する。

0125

第1項
ポリマー膜を作製する方法であって、
前記方法が、
(a)第1の溶媒を含む第1のモノマー溶液、第2の溶媒を含む第2のモノマー溶液、及び基材を備える工程;並びに
(b)前記基材の表面の上に前記第1のモノマー溶液をエレクトロスプレーし、そして前記基材表面の上に前記第2のモノマー溶液をエレクトロスプレーし、それにより、前記基材表面の少なくとも一部の上にポリマー膜を形成させる工程、
を含み、
前記ポリマー膜が、特定の厚み及び/又は特定の平滑性を有する、方法。

0126

第2項
工程(b)を少なくとも1回繰り返し、それにより、前記ポリマー膜に対して、1層又は複数の追加ポリマーの層を加える、第1項に記載の方法。

0127

第3項
工程(b)を3〜9回繰り返して、前記ポリマー膜が、前記ポリマーの4〜10層から形成される、第1項又は第2項に記載の方法。

0128

第4項
前記第1のモノマー溶液及び/又は前記第2のモノマー溶液が、ジアミン、m−フェニレンジアミン(MPD)、ピペラジン、芳香族アミン脂肪族アミン、酸塩化物、トリメシン酸クロリド(TMC)、ポリビニルアルコール、グルタルアルデヒド、又はそれらの各種組合せを含む、第1〜3項のいずれか1項に記載の方法。

0129

第5項
前記第1のモノマー溶液がMPDを含み、前記第2のモノマー溶液がTMCを含み、前記MPDの濃度が、約0.0625〜約0.5重量/第1の溶媒の容量の範囲であり、そして前記TMCの濃度が、約0.0375〜約0.3重量/第2の溶媒の容量の範囲である、第1〜4項のいずれか1項に記載の方法。

0130

第6項
前記第1のモノマー溶液がMPDを含み、前記第2のモノマー溶液がTMCを含み、MPD:TMCのモル比が、1:1から4:1までの範囲である、第1〜5項のいずれか1項に記載の方法。

0131

第7項
前記第1のモノマー溶液及び/又は前記第2のモノマー溶液が、導電性スプレー助剤をさらに含む、第1〜6項のいずれか1項に記載の方法。

0132

第8項
RMS粗さによって表される前記ポリマー膜の平滑性が、工程(b)の繰り返し回数によるか、及び/又は前記第1のモノマー溶液の濃度及び/又は前記第2のモノマー溶液の濃度によって調節される、第1〜7項のいずれか1項に記載の方法。

0133

第9項
RMS粗さで表される前記ポリマー膜の平滑性が、約35nm未満の範囲内で調節可能である、第1〜8項のいずれか1項に記載の方法。

0134

第10項
前記ポリマー膜の厚みが、工程(b)の繰り返し回数によるか、及び/又は前記第1のモノマー溶液の濃度及び/又は前記第2のモノマー溶液の濃度によって調節される、第1〜9項のいずれか1項に記載の方法。

0135

第11項
前記膜の厚みが、追加される層の数と共に、ほぼ直線的に大きくなる、第1〜10項のいずれか1項に記載の方法。

0136

第12項
前記膜の厚みが、約4nm以下の範囲内で調節可能である、第1〜11項のいずれか1項に記載の方法。

0137

第13項
前記基材が、ポリフッ化ビニリデン、ナイロン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリベンズイミダゾール、セルロースシリカシロキサンセラミック、ガラス、金属、繊維質膜、又はそれらの各種組合せを含む、第1〜12項のいずれか1項に記載の方法。

0138

第14項
前記ポリマー膜の厚み及び/又は平滑性が、前記基材の化学的な素性の影響を受けない、第1〜13項のいずれか1項に記載の方法。

0139

第15項
前記方法が、前記第1のモノマー溶液のエレクトロスプレー工程と、前記第2のモノマー溶液のエレクトロスプレーと工程との間に、ナノ粒子溶液をエレクトロスプレーする工程をさらに含む、第1〜14項のいずれか1項に記載の方法。

0140

第16項
第1〜15項のいずれか1項に記載の方法により作製される、1μm以上の厚みを有する、ポリアミドフィルム。

0141

第17項
ポリマーを含む薄膜複合膜であって、前記薄膜複合膜が、RMS粗さ値で表して、約45nm以下の平滑性を有する、薄膜複合膜。

0142

第18項
前記膜が、実質的に5層のポリマーからなり、前記ポリマーが、ポリアミドポリマーであり、前記膜が、RMS粗さで表してほぼ分子レベルの平滑性であり、前記膜が、多孔質基材に付着されている、第17項に記載の薄膜複合膜。

0143

第19項
多孔質基材に付着させた薄膜複合膜を含む脱塩システムであって、前記薄膜複合膜が、ポリマーを含み、前記薄膜複合膜が、RMS粗さ値で表して、約45nm以下の平滑性を有する、脱塩システム。

0144

第20項
前記システムが、約0.1LMH/bar〜約16LMH/barの範囲の純水透過速度を示す、第19項に記載の脱塩システム。

実施例

0145

本発明の各種の特徴及び利点を、以下の請求項に示す。

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