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技術 マーキングシステム、診断支援装置、診断支援方法、診断支援プログラム及び記憶媒体

出願人 株式会社キーエンス
発明者 岩渕修
出願日 2020年3月16日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2020-045249
公開日 2021年9月27日 (3ヶ月経過) 公開番号 2021-146343
状態 未査定
技術分野
  • -
主要キーワード 透過ウインドウ 合流機構 Qスイッチ レーザ印字装置 設定面 サーチ条件 印字確認 ガイド光源
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重要な関連分野

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図面 (20)

課題

印字不良に至った原因を効率よく特定し、ひいては、印字不良の診断に係るユーザビリティを向上させる。

解決手段

マーキングシステムSは、ワークWに生じた印字不良の状態を示す第1の状態項目と、該第1の状態項目とは異なる第2の状態項目と、を表示する表示部701と、第1及び第2の状態項目のうち少なくとも1つを選択する操作を受け付ける受付部702と、第1の状態項目と複数の第1の原因パラメータとの対応関係を記憶する一方、第2の状態項目と複数の第2の原因パラメータとの対応関係を記憶する対応関係記憶部703bと、受付部702を通じて第1の状態項目が選択されたときと、第2の状態項目が選択されたときとで、複数の第1の原因パラメータをなす各原因パラメータの表示優先順位と、複数の第2の原因パラメータをなす各原因パラメータの表示優先順位と、を異ならせる制御部704と、を備える。

概要

背景

従来、印字状態の確認等を行うためのカメラを備えたレーザマーカが知られている。

例えば特許文献1には、レーザヘッドレーザ光出射軸同軸撮像光学系と、その撮像光学系を通してワーク(被印字物)の印字面を撮像する撮像カメラと、を備えたレーザマーカ(レーザ印字装置)が開示されている。

前記特許文献1に開示されているレーザマーカは、印字加工後に印字面を撮像し、その撮像信号画像処理することで、レーザ印字良否判別する。このレーザマーカは、撮像光学系とレーザ光出射軸とを同軸にすることで、ワークを移動させなくとも、レーザ印字を行った直後に印字面を撮像することができる。

概要

印字不良に至った原因を効率よく特定し、ひいては、印字不良の診断に係るユーザビリティを向上させる。マーキングシステムSは、ワークWに生じた印字不良の状態を示す第1の状態項目と、該第1の状態項目とは異なる第2の状態項目と、を表示する表示部701と、第1及び第2の状態項目のうち少なくとも1つを選択する操作を受け付ける受付部702と、第1の状態項目と複数の第1の原因パラメータとの対応関係を記憶する一方、第2の状態項目と複数の第2の原因パラメータとの対応関係を記憶する対応関係記憶部703bと、受付部702を通じて第1の状態項目が選択されたときと、第2の状態項目が選択されたときとで、複数の第1の原因パラメータをなす各原因パラメータの表示優先順位と、複数の第2の原因パラメータをなす各原因パラメータの表示優先順位と、を異ならせる制御部704と、を備える。

目的

ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

励起光を生成する励起光生成部と、前記励起光生成部により生成された励起光に基づいてレーザ光を生成し、該レーザ光を出射するレーザ光出力部と、前記レーザ光出力部から出射されたレーザ光をワークに照射するとともに、該ワークの表面上で2次元走査するレーザ光走査部と、を備えたレーザマーカを含んでなるマーキングシステムであって、前記ワークに生じた印字不良の状態を示す第1の状態項目と、該第1の状態項目とは異なる状態を示す第2の状態項目と、を表示する表示部と、前記表示部上に表示された前記第1及び第2の状態項目のうち、少なくとも1つを選択する操作を受け付ける受付部と、前記第1の状態項目と、該第1の状態項目に対応した印字不良の原因候補である複数の第1の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第1の原因パラメータの表示優先順位とともに記憶する一方、前記第2の状態項目と、該第2の状態項目に対応した印字不良の原因候補である複数の第2の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第2の原因パラメータの表示優先順位とともに記憶する記憶部と、前記記憶部における記憶内容に基づいて、前記受付部を通じて前記第1の状態項目が選択されたときと、前記第2の状態項目が選択されたときとで、前記表示部上に表示されるべき複数の原因パラメータの組み合わせを異ならせる、又は、該複数の原因パラメータの表示優先順位を異ならせる制御部と、を備えることを特徴とするマーキングシステム。

請求項2

請求項1に記載されたマーキングシステムにおいて、前記制御部は、前記受付部を通じて前記第1の状態項目が選択されたときと、前記第2の状態項目が選択されたときとで、前記複数の第1の原因パラメータをなす各原因パラメータの表示優先順位と、前記複数の第2の原因パラメータをなす各原因パラメータの表示優先順位と、を異ならせるとともに、その表示優先順位の順に前記原因パラメータを前記表示部上に表示させるか、又は、前記受付部を通じて前記第1の状態項目が選択されたときと、前記第2の状態項目が選択されたときとで、前記複数の第1及び第2の原因パラメータを構成する原因パラメータのうち、前記表示部上に表示させるべき原因パラメータの組み合わせを少なくとも一部異ならせるとともに、その組み合わせに基づいて前記原因パラメータを前記表示部上に表示させることを特徴とするマーキングシステム。

請求項3

請求項1又は2に記載されたマーキングシステムにおいて、少なくとも前記レーザ光出力部及び前記レーザ光走査部が内部に設けられた筐体と、前記レーザ光出力部から出力されるレーザ光の出力を検出するパワーモニタと、前記筐体の内部又は外部に設けられ、該筐体から前記ワークまでの距離を測定する測距機構と、を備え、前記原因パラメータには、前記パワーモニタによって検出されるレーザ光の出力と、前記測距機構によって測定される前記ワークまでの距離と、が含まれることを特徴とするマーキングシステム。

請求項4

請求項3に記載されたマーキングシステムにおいて、前記測距機構は、前記筐体の内部に設けられることを特徴とするマーキングシステム。

請求項5

請求項1から4のいずれか1項に記載されたマーキングシステムにおいて、前記レーザマーカの筐体の内部又は外部に設けられ、前記レーザ光走査部によって2次元走査される領域内に配置された前記ワークを撮像することにより、該ワークの少なくとも一部を含んだ撮像画像を生成する画像取得部と、前記画像取得部によって生成された前記撮像画像上で、前記レーザ光走査部によって2次元走査される領域に沿って見たときの前記ワークの位置を特定する画像処理部と、を備え、前記原因パラメータには、前記画像処理部によって特定された前記ワークの位置が含まれることを特徴とするマーキングシステム。

請求項6

請求項1から5のいずれか1項に記載されたマーキングシステムにおいて、前記レーザマーカの筐体に設けられ、前記レーザ光走査部により2次元走査されたレーザ光が通過する透過ウインドウと、前記透過ウインドウにおける汚れを検知する汚れ検知部と、を備え、前記原因パラメータには、前記汚れ検知部によって検知される汚れが含まれることを特徴とするマーキングシステム。

請求項7

請求項1から6のいずれか1項に記載されたマーキングシステムにおいて、前記受付部は、前記第1及び第2の状態項目を双方とも選択可能に構成され、前記制御部は、前記記憶部における記憶内容に基づいて、前記受付部を通じて前記第1及び第2の状態項目が双方とも選択されたとき、前記複数の第1の原因パラメータの表示優先順位と、前記複数の第2の原因パラメータの表示優先順位とのうち順位の高い一方を参照することで、前記複数の第1及び第2の原因パラメータを双方とも前記表示部上に表示させる際の表示優先順位を設定することを特徴とするマーキングシステム。

請求項8

請求項1から7のいずれか1項に記載されたマーキングシステムにおいて、前記記憶部は、前記対応関係として、少なくとも、前記原因パラメータをそれぞれ前記表示部上に表示するか否かを記憶することを特徴とするマーキングシステム。

請求項9

請求項1から8のいずれか1項に記載されたマーキングシステムにおいて、前記制御部は、前記記憶部における記憶内容に基づいて、前記表示部上に、前記原因パラメータの経時変化を表示させることを特徴とするマーキングシステム。

請求項10

励起光を生成する励起光生成部と、前記励起光生成部により生成された励起光に基づいてレーザ光を生成し、該レーザ光を出射するレーザ光出力部と、前記レーザ光出力部から出射されたレーザ光をワークに照射するとともに、該ワークの表面上で2次元走査するレーザ光走査部と、を備えたレーザマーカによる印字加工に際して前記ワークに生じた印字不良の診断支援する診断支援装置であって、前記ワークに生じた印字不良の特徴を示す第1の状態項目と、該第1の状態項目とは異なる特徴を示す第2の状態項目と、を表示する表示部と、前記表示部上に表示された前記第1及び第2の状態項目のうち、少なくとも1つを選択する操作を受け付ける受付部と、前記第1の状態項目と、該第1の状態項目に対応した印字不良の原因を示す複数の第1の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第1の原因パラメータの表示優先順位とともに記憶する一方、前記第2の状態項目と、該第2の状態項目に対応した印字不良の原因を示す複数の第2の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第2の原因パラメータの表示優先順位とともに記憶する記憶部と、前記記憶部における記憶内容に基づいて、前記受付部を通じて前記第1の状態項目が選択されたときと、前記第2の状態項目が選択されたときとで、前記表示部上に表示されるべき複数の原因パラメータの組み合わせを異ならせる、又は、該複数の原因パラメータの表示優先順位を異ならせる制御部と、を備えることを特徴とする診断支援装置。

請求項11

ユーザに情報を表示する表示部と、前記ユーザによる操作を受け付ける受付部と、前記情報を記憶する記憶部と、前記表示部を制御する制御部と、を備えたコンピュータを用いることによって、励起光を生成する励起光生成部と、前記励起光生成部により生成された励起光に基づいてレーザ光を生成し、該レーザ光を出射するレーザ光出力部と、前記レーザ光出力部から出射されたレーザ光をワークに照射するとともに、該ワークの表面上で2次元走査するレーザ光走査部と、を備えたレーザマーカによる印字加工に際して前記ワークに生じた印字不良の診断を支援する診断支援方法であって、前記表示部が、前記ワークに生じた印字不良の特徴を示す第1の状態項目と、該第1の状態項目とは異なる特徴を示す第2の状態項目と、を表示するステップと、前記受付部が、前記表示部上に表示された前記第1及び第2の状態項目のうち、少なくとも1つを選択する操作を受け付けるステップと、前記記憶部が、前記第1の状態項目と、該第1の状態項目に対応した印字不良の原因を示す複数の第1の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第1の原因パラメータの表示優先順位とともに予め記憶する一方、前記第2の状態項目と、該第2の状態項目に対応した印字不良の原因を示す複数の第2の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第2の原因パラメータの表示優先順位とともに予め記憶するステップと、前記制御部が、前記記憶部における記憶内容に基づいて、前記受付部を通じて前記第1の状態項目が選択されたときと、前記第2の状態項目が選択されたときとで、前記表示部上に表示されるべき複数の原因パラメータの組み合わせを異ならせる、又は、該複数の原因パラメータの表示優先順位を異ならせるステップと、を備えることを特徴とする診断支援方法。

請求項12

ユーザに情報を表示する表示部と、前記ユーザによる操作を受け付ける受付部と、前記情報を記憶する記憶部と、前記表示部を制御する制御部と、を備えたコンピュータに実行させることによって、励起光を生成する励起光生成部と、前記励起光生成部により生成された励起光に基づいてレーザ光を生成し、該レーザ光を出射するレーザ光出力部と、前記レーザ光出力部から出射されたレーザ光をワークに照射するとともに、該ワークの表面上で2次元走査するレーザ光走査部と、を備えたレーザマーカによる印字加工に際して前記ワークに生じた印字不良の診断を支援する診断支援プログラムであって、前記表示部が、前記ワークに生じた印字不良の特徴を示す第1の状態項目と、該第1の状態項目とは異なる特徴を示す第2の状態項目と、を表示するステップと、前記受付部が、前記表示部上に表示された前記第1及び第2の状態項目のうち、少なくとも1つを選択する操作を受け付けるステップと、前記記憶部が、前記第1の状態項目と、該第1の状態項目に対応した印字不良の原因を示す複数の第1の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第1の原因パラメータの表示優先順位とともに予め記憶する一方、前記第2の状態項目と、該第2の状態項目に対応した印字不良の原因を示す複数の第2の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第2の原因パラメータの表示優先順位とともに予め記憶するステップと、前記制御部が、前記記憶部における記憶内容に基づいて、前記受付部を通じて前記第1の状態項目が選択されたときと、前記第2の状態項目が選択されたときとで、前記表示部上に表示されるべき複数の原因パラメータの組み合わせを異ならせる、又は、該複数の原因パラメータの表示優先順位を異ならせるステップと、を前記コンピュータに実行させることを特徴とする診断支援プログラム。

請求項13

請求項12に記載された診断支援プログラムを記憶することを特徴とするコンピュータ読取可能な記憶媒体

技術分野

0001

ここに開示する技術は、レーザマーカを含んでなるマーキングシステム、その診断支援装置診断支援方法診断支援プログラム、及びその診断支援プログラムを記憶する記憶媒体に関する。

背景技術

0002

従来、印字状態の確認等を行うためのカメラを備えたレーザマーカが知られている。

0003

例えば特許文献1には、レーザヘッドレーザ光出射軸同軸撮像光学系と、その撮像光学系を通してワーク(被印字物)の印字面を撮像する撮像カメラと、を備えたレーザマーカ(レーザ印字装置)が開示されている。

0004

前記特許文献1に開示されているレーザマーカは、印字加工後に印字面を撮像し、その撮像信号画像処理することで、レーザ印字良否判別する。このレーザマーカは、撮像光学系とレーザ光出射軸とを同軸にすることで、ワークを移動させなくとも、レーザ印字を行った直後に印字面を撮像することができる。

先行技術

0005

特開平9−220686号公報

発明が解決しようとする課題

0006

ところで、印字の欠落、印字の乱れ、印字位置のズレ等、印字不良を示す症状が発見されたとしても、その印字不良に至った原因が正しく特定されなくては、症状改善のための設定及び対策を短時間で行うのは困難である。

0007

特に、レーザマーカの操作に不慣れなユーザの場合、症状改善のための設定等を実行することはおろか、そもそも、印字不良に至った原因の特定に時間、手間等の労力が割かれてしまう。前記特許文献1に開示されている構成では、こうした問題を解決することはできない。

0008

ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、印字不良に至った原因を効率よく特定し、ひいては、印字不良の診断に係るユーザビリティを向上させることにある。

課題を解決するための手段

0009

本開示の第1の態様は、励起光を生成する励起光生成部と、前記励起光生成部により生成された励起光に基づいてレーザ光を生成し、該レーザ光を出射するレーザ光出力部と、前記レーザ光出力部から出射されたレーザ光をワークに照射するとともに、該ワークの表面上で2次元走査するレーザ光走査部と、を備えたレーザマーカを含んでなるマーキングシステムに係る。

0010

そして、本開示の第1の態様によれば、前記マーキングシステムは、前記ワークに生じた印字不良の状態を示す第1の状態項目と、該第1の状態項目とは異なる状態を示す第2の状態項目と、を表示する表示部と、前記表示部上に表示された前記第1及び第2の状態項目のうち、少なくとも1つを選択する操作を受け付ける受付部と、前記第1の状態項目と、該第1の状態項目に対応した印字不良の原因候補である複数の第1の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第1の原因パラメータの表示優先順位とともに記憶する一方、前記第2の状態項目と、該第2の状態項目に対応した印字不良の原因候補である複数の第2の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第2の原因パラメータの表示優先順位とともに記憶する記憶部と、前記記憶部における記憶内容に基づいて、前記受付部を通じて前記第1の状態項目が選択されたときと、前記第2の状態項目が選択されたときとで、前記表示部上に表示されるべき複数の原因パラメータの組み合わせを異ならせる、又は、該複数の原因パラメータの表示優先順位を異ならせる制御部と、を備える。

0011

ここで、本開示の第1の態様は、「状態項目」を3つ以上有する構成も含む。例えば、表示部上に3つの状態項目が表示される場合、3つの状態項目のうちのいずれか1つが第1の状態項目に相当し、残り2つの状態項目のうちのいずれか一方が第2の状態項目に相当する。

0012

また、「表示優先順位」の語は、表示部上に表示させる際の優先順位を意味する。この優先順位は、表示部上での表示位置に反映させてもよいし、表示部上での表示態様に反映させてもよい。例えば、表示部上で、より上方に表示させることで優先順位が高いことを示したり、より下方に表示させることで優先順位が低いことを示したりしてもよい。他にも例えば、表示部上で、フォントや色の違いに応じて、優先順位を示してもよい(フォントが大きいほど優先順位が高い等)。

0013

また、複数の第1の原因パラメータを構成する各パラメータと、複数の第2の原因パラメータを構成する各パラメータと、は完全に同一であってもよいし、一部のみを異ならせてもよい。

0014

また、「複数の原因パラメータ」の語は、「複数の第1の原因パラメータ」と、「複数の第2の原因パラメータ」と、を総称した概念を指す。

0015

この構成によれば、ユーザによって状態項目が選択されると、選択された状態項目に対応した原因パラメータが所定の順番(表示優先順位)で表示部上に表示されたり、選択された状態項目に応じて、表示部上に表示されるべき原因パラメータの組み合わせが変更されたりする。

0016

これにより、使用経験の乏しいユーザでも、印字不良に至った原因を効率よく診断することができる。そのことで、印字不良の診断に係るユーザビリティを向上させることが可能になる。

0017

また、本開示の第2の態様によれば、前記制御部は、前記受付部を通じて前記第1の状態項目が選択されたときと、前記第2の状態項目が選択されたときとで、前記複数の第1の原因パラメータをなす各原因パラメータの表示優先順位と、前記複数の第2の原因パラメータをなす各原因パラメータの表示優先順位と、を異ならせるとともに、その表示優先順位の順に前記原因パラメータを前記表示部上に表示させるか、又は、前記受付部を通じて前記第1の状態項目が選択されたときと、前記第2の状態項目が選択されたときとで、前記複数の第1及び第2の原因パラメータを構成する原因パラメータのうち、前記表示部上に表示させるべき原因パラメータの組み合わせを少なくとも一部異ならせるとともに、その組み合わせに基づいて前記原因パラメータを前記表示部上に表示させる、としてもよい。

0018

この構成によれば、印字不良の診断に係るユーザビリティを向上させる上で有利になる。

0019

また、本開示の第3の態様によれば、前記マーキングシステムは、少なくとも前記レーザ光出力部及び前記レーザ光走査部が内部に設けられた筐体と、前記レーザ光出力部から出力されるレーザ光の出力を検出するパワーモニタと、前記筐体の内部又は外部に設けられ、該筐体から前記ワークまでの距離を測定する測距機構と、を備え、前記原因パラメータには、前記パワーモニタによって検出されるレーザ光の出力と、前記測距機構によって測定される前記ワークまでの距離と、が含まれる、としてもよい。

0020

この構成によれば、本開示に係るマーキングシステムは、レーザ光の出力及びワークまでの距離を原因パラメータとして利用することができる。これにより、印字不良に至った原因をより厳密に特定することができるようになる。

0021

また、本開示の第4の態様によれば、前記測距機構は、前記筐体の内部に設けられる、としてもよい。

0022

また、本開示の第5の態様によれば、前記マーキングシステムは、前記レーザマーカの筐体の内部又は外部に設けられ、前記レーザ光走査部によって2次元走査される領域内に配置された前記ワークを撮像することにより、該ワークの少なくとも一部を含んだ撮像画像を生成する画像取得部と、前記画像取得部によって生成された前記撮像画像上で、前記レーザ光走査部によって2次元走査される領域に沿って見たときの前記ワークの位置を特定する画像処理部と、を備え、前記原因パラメータには、前記画像処理部によって特定された前記ワークの位置が含まれる、としてもよい。

0023

この構成によれば、本開示に係るマーキングシステムは、ワークの位置を原因パラメータとして利用することができる。これにより、印字不良に至った原因をより厳密に特定することができるようになる。

0024

また、本開示の第6の態様によれば、前記マーキングシステムは、前記レーザマーカの筐体に設けられ、前記レーザ光走査部により2次元走査されたレーザ光が通過する透過ウインドウと、前記透過ウインドウにおける汚れを検知する汚れ検知部と、を備え、前記原因パラメータには、前記汚れ検知部によって検知される汚れが含まれる、としてもよい。

0025

この構成によれば、本開示に係るマーキングシステムは、透過ウインドウの汚れを原因パラメータとして利用することができる。これにより、印字不良に至った原因をより厳密に特定することができるようになる。

0026

また、本開示の第7の態様によれば、前記受付部は、前記第1及び第2の状態項目を双方とも選択可能に構成され、前記制御部は、前記記憶部における記憶内容に基づいて、前記受付部を通じて前記第1及び第2の状態項目が双方とも選択されたとき、前記複数の第1の原因パラメータの表示優先順位と、前記複数の第2の原因パラメータの表示優先順位とのうち順位の高い一方を参照することで、前記複数の第1及び第2の原因パラメータを双方とも前記表示部上に表示させる際の表示優先順位を設定する、としてもよい。

0027

この構成によれば、本開示に係るマーキングシステムは、前記受付部を介して、複数の状態項目を選択することができる。複数の状態項目が選択された場合に、各状態項目に係る表示優先順位を双方とも尊重するように設定することで、印字不良に至った原因をより適確に診断することができるようになる。

0028

また、本開示の第8の態様によれば、前記記憶部は、前記対応関係として、少なくとも、前記原因パラメータをそれぞれ前記表示部上に表示するか否かを記憶する、としてもよい。

0029

この構成によれば、表示の順番ばかりでなく、表示部に表示させるべきか否かも含めて設定可能とすることで、印字不良の診断に係るユーザビリティをさらに向上させることができる。

0030

また、本開示の第9の態様によれば、前記制御部は、前記記憶部における記憶内容に基づいて、前記表示部上に、前記原因パラメータの経時変化を表示させる、としてもよい。

0031

この構成によれば、特定の日時における原因パラメータの値のみを表示するのではなく、原因パラメータの経時変化を表示させることで、印字不良に至った原因を効率よく特定する上で有利になる。そのことで、印字不良の診断に係るユーザビリティをさらに向上させることが可能になる。

0032

また、本開示の第10の態様は、励起光を生成する励起光生成部と、前記励起光生成部により生成された励起光に基づいてレーザ光を生成し、該レーザ光を出射するレーザ光出力部と、前記レーザ光出力部から出射されたレーザ光をワークに照射するとともに、該ワークの表面上で2次元走査するレーザ光走査部と、を備えたレーザマーカによる印字加工に際して前記ワークに生じた印字不良の診断を支援する診断支援装置に係る。

0033

そして、本開示の第10の態様によれば、前記診断支援装置は、前記ワークに生じた印字不良の特徴を示す第1の状態項目と、該第1の状態項目とは異なる特徴を示す第2の状態項目と、を表示する表示部と、前記表示部上に表示された前記第1及び第2の状態項目のうち、少なくとも1つを選択する操作を受け付ける受付部と、前記第1の状態項目と、該第1の状態項目に対応した印字不良の原因を示す複数の第1の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第1の原因パラメータの表示優先順位とともに記憶する一方、前記第2の状態項目と、該第2の状態項目に対応した印字不良の原因を示す複数の第2の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第2の原因パラメータの表示優先順位とともに記憶する記憶部と、前記記憶部における記憶内容に基づいて、前記受付部を通じて前記第1の状態項目が選択されたときと、前記第2の状態項目が選択されたときとで、前記表示部上に表示されるべき複数の原因パラメータの組み合わせを異ならせる、又は、該複数の原因パラメータの表示優先順位を異ならせる制御部と、を備える。

0034

この構成によれば、印字不良に至った原因を効率よく特定し、ひいては、印字不良の診断に係るユーザビリティを向上させることができる。

0035

また、本開示の第11の態様は、ユーザに情報を表示する表示部と、前記ユーザによる操作を受け付ける受付部と、前記情報を記憶する記憶部と、前記表示部を制御する制御部と、を備えたコンピュータを用いることによって、励起光を生成する励起光生成部と、前記励起光生成部により生成された励起光に基づいてレーザ光を生成し、該レーザ光を出射するレーザ光出力部と、前記レーザ光出力部から出射されたレーザ光をワークに照射するとともに、該ワークの表面上で2次元走査するレーザ光走査部と、を備えたレーザマーカによる印字加工に際して前記ワークに生じた印字不良の診断を支援する診断支援方法に係る。

0036

そして、本開示の第11の態様によれば、前記診断支援方法は、前記表示部が、前記ワークに生じた印字不良の特徴を示す第1の状態項目と、該第1の状態項目とは異なる特徴を示す第2の状態項目と、を表示するステップと、前記受付部が、前記表示部上に表示された前記第1及び第2の状態項目のうち、少なくとも1つを選択する操作を受け付けるステップと、前記記憶部が、前記第1の状態項目と、該第1の状態項目に対応した印字不良の原因を示す複数の第1の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第1の原因パラメータの表示優先順位とともに予め記憶する一方、前記第2の状態項目と、該第2の状態項目に対応した印字不良の原因を示す複数の第2の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第2の原因パラメータの表示優先順位とともに予め記憶するステップと、前記制御部が、前記記憶部における記憶内容に基づいて、前記受付部を通じて前記第1の状態項目が選択されたときと、前記第2の状態項目が選択されたときとで、前記表示部上に表示されるべき複数の原因パラメータの組み合わせを異ならせる、又は、該複数の原因パラメータの表示優先順位を異ならせるステップと、を備える。

0037

この方法によれば、印字不良に至った原因を効率よく特定し、ひいては、印字不良の診断に係るユーザビリティを向上させることができる。

0038

また、本開示の第12の態様は、ユーザに情報を表示する表示部と、前記ユーザによる操作を受け付ける受付部と、前記情報を記憶する記憶部と、前記表示部を制御する制御部と、を備えたコンピュータに実行させることによって、励起光を生成する励起光生成部と、前記励起光生成部により生成された励起光に基づいてレーザ光を生成し、該レーザ光を出射するレーザ光出力部と、前記レーザ光出力部から出射されたレーザ光をワークに照射するとともに、該ワークの表面上で2次元走査するレーザ光走査部と、を備えたレーザマーカによる印字加工に際して前記ワークに生じた印字不良の診断を支援する診断支援プログラムに係る。

0039

そして、本開示の第12の態様によれば、前記診断支援プログラムは、前記表示部が、前記ワークに生じた印字不良の特徴を示す第1の状態項目と、該第1の状態項目とは異なる特徴を示す第2の状態項目と、を表示するステップと、前記受付部が、前記表示部上に表示された前記第1及び第2の状態項目のうち、少なくとも1つを選択する操作を受け付けるステップと、前記記憶部が、前記第1の状態項目と、該第1の状態項目に対応した印字不良の原因を示す複数の第1の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第1の原因パラメータの表示優先順位とともに予め記憶する一方、前記第2の状態項目と、該第2の状態項目に対応した印字不良の原因を示す複数の第2の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第2の原因パラメータの表示優先順位とともに予め記憶するステップと、前記制御部が、前記記憶部における記憶内容に基づいて、前記受付部を通じて前記第1の状態項目が選択されたときと、前記第2の状態項目が選択されたときとで、前記表示部上に表示されるべき複数の原因パラメータの組み合わせを異ならせる、又は、該複数の原因パラメータの表示優先順位を異ならせるステップと、を前記コンピュータに実行させる。

0040

このプログラムによれば、印字不良に至った原因を効率よく特定し、ひいては、印字不良の診断に係るユーザビリティを向上させることができる。

0041

また、本開示の第13の態様は、コンピュータ読取可能な記憶媒体に係る。この記憶媒体は、前記第12の態様に係る診断支援プログラムを記憶する。

発明の効果

0042

以上説明したように、本開示によれば、印字不良に至った原因を効率よく特定し、ひいては、印字不良の診断に係るユーザビリティを向上させることができる。

図面の簡単な説明

0043

図1は、マーキングシステムの全体構成を例示する図である。
図2は、レーザマーカの概略構成を例示するブロック図である。
図3Aは、マーカヘッドの概略構成を例示するブロック図である。
図3Bは、マーカヘッドの概略構成を例示するブロック図である。
図4は、マーカヘッドの外観を例示する斜視図である。
図5は、レーザ光走査部の構成を例示する図である。
図6は、三角距方式について説明する図である。
図7は、マーキングシステムの使用方法を例示するフローチャートである。
図8は、印字設定サーチ設定及び測距設定の作成手順を例示するフローチャートである。
図9は、加工領域と設定面との関係を例示する図である。
図10は、表示部における表示内容を例示する図である。
図11は、レーザマーカの運用手順を例示するフローチャートである。
図12は、印字ログの内容を例示する図である。
図13は、診断支援装置の概略構成を例示するブロック図である。
図14は、診断支援方法の具体的手順を例示するフローチャートである。
図15Aは、印字不良の症状の選択画面を例示する図である。
図15Bは、印字不良の発生日時の指定画面を例示する図である。
図15Cは、印字不良の診断画面を例示する図である。
図15Dは、印字不良の診断画面を例示する図である。
図15Eは、印字不良の診断画面を例示する図である。
図15Fは、印字不良を解決するための対策画面を例示する図である。
図16は、印字不良の原因と表示優先順位との関係を例示する表である。
図17は、複数の症状が選択された場合の表示優先順位について説明する図である。
図18は、複数の症状が選択された場合の診断画面を例示する図である。
図19は、診断画面の変形例を例示する図である。
図20は、判定結果の修正について説明する図である。

実施例

0044

以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明は例示である。

0045

また、本明細書においては、加工の代表例として印字加工について説明するが、印字加工に限定されず、QRコード登録商標)をはじめとする図形のマーキング等、レーザ光を使ったあらゆるマーキングにおいて利用することができる。

0046

<全体構成>
図1は、マーキングシステムSの全体構成を例示する図である。また、図2は、マーキングシステムSにおけるレーザマーカLの概略構成を例示するブロック図である。図1に例示されるマーキングシステムSは、レーザマーカLと、これに接続される操作用端末800、外部機器900及び外部端末700と、を含んでなる。

0047

そして、図1及び図2に例示されるレーザマーカLは、マーカヘッド1から出射されたレーザ光を、被印字物としてのワークWへ照射するとともに、そのワークWの表面上で3次元走査することによって印字を行うものである。なお、ここでいう「3次元走査」とは、レーザ光の照射位置をワークWの表面上で走査する2次元的な動作(いわゆる「2次元走査」)と、レーザ光の焦点位置を調整する1次元的な動作と、の組み合わせを総称した概念を指す。

0048

なお、以下の記載では、ワークWに印字加工を施すためのレーザ光を「印字用レーザ光」と呼称して、他のレーザ光と区別する場合がある。

0049

また、本実施形態に係るレーザマーカLは、マーカヘッド1に内蔵された測距ユニット5を介してワークWまでの距離(ワークWの高さ)を測定するとともに、その測定結果を利用して印字用レーザ光の焦点位置を調整することができる。この測距ユニット5は、本実施形態における「測距機構」の例示である。

0050

図1及び図2に示すように、レーザマーカLは、レーザ光を出射するためのマーカヘッド1と、マーカヘッド1を制御するためのマーカコントローラ100と、を備えている。

0051

マーカヘッド1及びマーカコントローラ100は、この実施形態においては別体とされており、電気配線を介して電気的に接続されているとともに、光ファイバーケーブルを介して光学的に結合されている。

0052

より一般には、マーカヘッド1及びマーカコントローラ100の一方を他方に組み込んで一体化することもできる。この場合、光ファイバーケーブル等を適宜省略することができる。

0053

操作用端末800は、例えば中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)及びメモリを有しており、マーカコントローラ100に接続されている。この操作用端末800は、印字設定など、種々の加工条件印字条件ともいう)を設定するとともに、レーザマーキングに関連した情報をユーザに示すための端末として機能する。この操作用端末800は、ユーザに情報を表示するための表示部801と、ユーザによる操作入力を受け付ける操作部802と、種々の情報を記憶するための記憶装置803と、を備えている。

0054

具体的に、表示部801は、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELパネルにより構成されている。表示部801には、レーザマーキングに関連した情報として、レーザマーカLの動作状況及び印字条件等が表示される。一方、操作部802は、例えばキーボード及び/又はポインティングデバイスにより構成されている。ここで、ポインティングデバイスには、マウス及び/又はジョイスティック等が含まれる。操作部802は、ユーザによる操作入力を受け付けるように構成されており、マーカコントローラ100を介してマーカヘッド1を操作するために用いられる。

0055

上記のように構成される操作用端末800は、ユーザによる操作入力に基づいて、レーザマーキングにおける印字条件を設定することができる。この印字条件には、例えば、ワークWに印字されるべき文字列、並びに、バーコード及びQRコード(登録商標)等の図形の内容(マーキングパターン)と、レーザ光に求める出力(目標出力)と、ワークW上でのレーザ光の走査速度(スキャンスピード)と、のうちの1つ以上が含まれる。

0056

また、本実施形態に係る印字条件には、前述の測距ユニット5に関連した条件及びパラメータ(以下、これを「測距条件」ともいう)も含まれる。そうした測距条件には、例えば、測距ユニット5による検出結果を示す信号と、ワークWの表面までの距離と、を関連付けるデータ等が含まれる。

0057

操作用端末800により設定される印字条件は、マーカコントローラ100に出力されて、その条件設定記憶部102に記憶される。必要に応じて、操作用端末800における記憶装置803が印字条件を記憶してもよい。

0058

なお、操作用端末800は、例えばマーカコントローラ100に組み込んで一体化することができる。この場合は「操作用端末」ではなく、コントロールユニット等の呼称が用いられることになるが、少なくとも本実施形態においては、操作用端末800とマーカコントローラ100は互いに別体とされている。

0059

外部機器900は、必要に応じてレーザマーカLのマーカコントローラ100に接続される。図1に示す例では、外部機器900として、画像認識装置901及びプログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controller:PLC)902が設けられている。

0060

具体的に、画像認識装置901は、例えば製造ライン上で搬送されるワークWの種別及び位置を判定する。画像認識装置901として、例えばイメージセンサを用いることができる。PLC902は、予め定められたシーケンスに従ってマーキングシステムSを制御するために用いられる。

0061

さらに、本実施形態に係るレーザマーカLは、マーカコントローラ100と有線又は無線で接続された外部端末700を備えている。この外部端末700は、ワークWに生じた印字不良の診断を支援するための診断支援方法を実行することができ、診断支援装置として機能する。この診断支援方法は、前述した操作用端末800に実行させてもよい。この場合、1台の端末が、操作用端末800と外部端末700を兼用することになる。こうした構成は、例えば、レーザマーカLを操作するためのプログラムと、診断支援方法を実行するためのプログラム(後述の診断支援プログラム)と、を共通の端末にインストールすることで実現可能である。

0062

以下、マーカコントローラ100及びマーカヘッド1それぞれのハード構成に係る説明と、マーカコントローラ100によるマーカヘッド1の制御に係る構成と、について順番に説明をする。その後、診断支援装置としての外部端末700の構成について詳細に説明をする。

0063

<マーカコントローラ100>
図2に示すように、マーカコントローラ100は、上述した印字条件を記憶する条件設定記憶部102と、これに記憶されている印字条件に基づいてマーカヘッド1を制御する制御部101と、レーザ励起光(励起光)を生成する励起光生成部110と、を備えている。

0064

具体的に、条件設定記憶部102は、揮発性メモリ不揮発性メモリハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等を用いて構成されており、印字条件を示す情報を一時的又は継続的に記憶することができる。

0065

(制御部101)
制御部101は、条件設定記憶部102に記憶された印字条件に基づいて、少なくとも、マーカコントローラ100における励起光生成部110、並びに、マーカヘッド1におけるレーザ光出力部2、レーザ光案内部3、レーザ光走査部4、測距ユニット5、並びに同軸カメラ6及び全体カメラ(非同軸カメラ)7を制御することにより、ワークWの印字加工等を実行する。

0066

具体的に、制御部101は、CPU、メモリ、入出力バスを有しており、操作用端末800を介して入力された情報を示す信号、及び、条件設定記憶部102から読み込んだ印字条件を示す信号に基づいて制御信号を生成する。制御部101は、そうして生成した制御信号をレーザマーカLの各部へと出力することにより、ワークWに対する印字加工、及び、ワークWまでの距離の測定を制御する。

0067

例えば、制御部101は、ワークWの加工を開始するときには、条件設定記憶部102に記憶された目標出力を読み込んで、その目標出力に基づき生成した制御信号を励起光源駆動部112へと出力し、レーザ励起光の生成を制御する。

0068

また、制御部101は、実際にワークWを加工する際には、例えば条件設定記憶部102に記憶されている印字内容(マーキングパターン)を読み込むとともに、その印字内容に基づき生成した制御信号をレーザ光走査部4へと出力し、印字用レーザ光を2次元走査する。

0069

このように、制御部101は、印字用レーザ光の2次元走査を実現するようにレーザ光走査部4を制御することができる。

0070

(励起光生成部110)
励起光生成部110は、駆動電流に応じたレーザ光を生成する励起光源111と、その励起光源111に駆動電流を供給する励起光源駆動部112と、励起光源111に対して光学的に結合された励起光集光部113と、を備えている。

0071

以下、励起光生成部110の各部について順番に説明する。

0072

励起光源駆動部112は、制御部101から出力された制御信号に基づいて、励起光源111へ駆動電流を供給する。詳細は省略するが、励起光源駆動部112は、制御部101が決定した目標出力に基づいて駆動電流を決定し、そうして決定した駆動電流を励起光源111へ供給する。

0073

励起光源111は、励起光源駆動部112から駆動電流が供給されるとともに、その駆動電流に応じたレーザ光を発振する。例えば、励起光源111は、レーザダイオード(Laser Diode:LD)等で構成されており、複数のLD素子を直線状に並べたLDアレイLDバーを用いることができる。

0074

励起光集光部113は、励起光源111から出力されたレーザ光を集光するとともに、レーザ励起光(励起光)として出力する。例えば、励起光集光部113は、フォーカシングレンズ等で構成されており、レーザ光が入射する入射面と、レーザ励起光を出力する出射面と、を有している。励起光集光部113は、マーカヘッド1に対し、前述の光ファイバーケーブルを介して光学的に結合されている。よって、励起光集光部113から出力されたレーザ励起光は、その光ファイバーケーブルを介してマーカヘッド1へ導かれることになる。

0075

(他の構成要素)
マーカコントローラ100はまた、測距ユニット5を介してワークWまでの距離を測定する距離測定部103を有している。距離測定部103は、測距ユニット5と電気的に接続されており、測距ユニット5による測定結果に関連した信号(少なくとも、測距光受光部5Bにおける測距光の受光位置を示す信号)を受信可能とされている。

0076

また、後述のように、本実施形態に係るレーザマーカLは、同軸カメラ6と、非同軸カメラとしての全体カメラ7と、を備えている。このレーザマーカLは、同軸カメラ6及び全体カメラ7の少なくとも一方を作動させることで、ワークWの表面を撮像することができる。

0077

マーカコントローラ100は、同軸カメラ6又は全体カメラ7により生成される撮像画像Pwに係る処理を行うべく、距離測定部103と、画像処理部104と、良否判定部105と、を備えている。

0078

マーカコントローラ100はまた、マーキングパターンに係る情報を設定する設定部107を備えている。設定部107における設定内容は、制御部101等が読み込んで使用する。

0079

ところで、測距ユニット5から出力される信号は、基本的には、ワークWの表面までの距離に対応している。しかしながら、例えば透過ウインドウ19が汚れていた場合には、ワークWの表面までの距離に対応する信号に加えて、透過ウインドウ19の表面までの距離に対応した信号が検出される場合がある。なお、ここでいう透過ウインドウ19とは、マーカヘッド1の内部にて生成・増幅された印字用レーザ光を外部へ出射するべく、その印字用レーザ光が通過する窓部を指す。

0080

そこで、本実施形態に係るマーカコントローラ100は、透過ウインドウ19における汚れを検知するための汚れ検知部106をさらに備えている。汚れ検知部106による検知結果は、距離測定部103、操作用端末800、及び/又は、外部機器900へ出力することができる。

0081

なお、距離測定部103、画像処理部104、良否判定部105及び汚れ検知部106は、制御部101によって構成してもよい。例えば、制御部101が距離測定部103を兼用してもよい。また、画像処理部104が、良否判定部105等を兼用してもよい。距離測定部103、画像処理部104、良否判定部105及び汚れ検知部106の詳細は、後述する。

0082

<マーカヘッド1>
前述のように、励起光生成部110により生成されたレーザ励起光は、光ファイバーケーブルを介してマーカヘッド1へ導かれる。このマーカヘッド1は、レーザ励起光に基づいてレーザ光を増幅・生成して出力するレーザ光出力部2と、レーザ光出力部2から出力されたレーザ光をワークWの表面へ照射して2次元走査を行うレーザ光走査部4と、レーザ光出力部2からレーザ光走査部4へ至る光路を構成するレーザ光案内部3と、レーザ光走査部4を介して投光及び受光した測距光に基づいてワークWの表面までの距離を測定するための測距ユニット5と、ワークWの表面を撮像する同軸カメラ6及び全体カメラ7と、を備えている。

0083

ここで、本実施形態に係るレーザ光案内部3は、単に光路を構成するばかりでなく、レーザ光の焦点位置を調整するZスキャナ焦点調整部)33、ガイド光を出射するガイド光源36、及び、ワークWの表面を撮像する同軸カメラ6など、複数の部材が組み合わされてなる。

0084

また、レーザ光案内部3はさらに、レーザ光出力部2から出力される印字用レーザ光とガイド光源36から出射されるガイド光を合流せしめる上流合流機構31と、レーザ光走査部4へ導かれるレーザ光と測距ユニット5から投光される測距光を合流せしめる下流側合流機構35と、を有している。

0085

図3A図3Bはマーカヘッド1の概略構成を例示するブロック図であり、図4はマーカヘッド1の外観を例示する斜視図である。図3A図3Bのうち、図3Aは印字用レーザ光を用いてワークWを加工する場合を例示し、図3Bは測距ユニット5を用いてワークWの表面までの距離を測定する場合を例示している。

0086

図3A図4に例示するように、マーカヘッド1は、少なくともレーザ光出力部2、レーザ光案内部3及びレーザ光走査部4が内部に設けられた筐体10を備えている。この筐体10は、図4に示すような略直方状の外形を有している。筐体10の下面は、板状の底板10aによって区画されている。この底板10aには、マーカヘッド1から該マーカヘッド1の外部へレーザ光を出射するための透過ウインドウ19が設けられている。透過ウインドウ19は、底板10aを板厚方向に貫く貫通孔に対し、印字用レーザ光、ガイド光及び測距光を透過可能な板状の透明部材を嵌め込むことによって構成されている。

0087

なお、以下の記載では、図4における筐体10の長手方向を単に「長手方向」又は「前後方向」と呼称したり、同図における筐体10の短手方向を単に「短手方向」又は「左右方向」と呼称したりする場合がある。同様に、図4における筐体10の高さ方向を単に「高さ方向」又は「上下方向」と呼称する場合もある。

0088

図5は、レーザ光走査部4の構成を例示する斜視図である。

0089

図5に例示するように、筐体10の内部には仕切部11が設けられている。筐体10の内部空間は、この仕切部11によって長手方向の一側と他側に仕切られている。

0090

具体的に、仕切部11は、筐体10の長手方向に対して垂直な方向に延びる平板状に形成されている。以下、筐体10内の長手方向他側(図4における後側)に仕切られるスペースを第1スペースS1と呼称する一方、その長手方向一側(図4における前側)に仕切られるスペースを第2スペースS2と呼称する。

0091

この実施形態では、第1スペースS1の内部には、レーザ光出力部2と、レーザ光案内部3における一部の部品と、レーザ光走査部4と、測距ユニット5が配置されている。一方、第2スペースS2の内部には、レーザ光案内部3における主要な部品が配置されている。

0092

詳しくは、第1スペースS1は、略平板状のベースプレート12によって、短手方向の一側(図4の左側)の空間と、他側(図4の右側)の空間と、に仕切られている。前者の空間には、主に、レーザ光出力部2を構成する部品が配置されている。後者の空間には、図5に示すヒートシンク22等が配置されている。

0093

また、第2スペースS2は、レーザ光案内部3を構成する部品の大部分を収容する。それらの部品は、仕切部11と、筐体10の前面を区画するカバー部材17と、により包囲された空間に収容されている。

0094

以下、レーザ光出力部2、レーザ光案内部3、レーザ光走査部4及び測距ユニット5の構成について順番に説明をする。

0095

(レーザ光出力部2)
レーザ光出力部2は、励起光生成部110により生成されたレーザ励起光に基づいて印字加工用の印字用レーザ光を生成するとともに、その印字用レーザ光をレーザ光案内部3へと出力するように構成されている。

0096

具体的に、レーザ光出力部2は、レーザ励起光に基づき所定の波長を有するレーザ光を生成するとともに、これを増幅して印字用レーザ光を出射するレーザ発振器21aと、レーザ発振器21aから発振された印字用レーザ光の一部を分離させるためのビームサンプラー21bと、ビームサンプラー21bによって分離せしめた印字用レーザ光が入射するパワーモニタ21cと、を備えている。

0097

詳細は省略するが、本実施形態に係るレーザ発振器21aは、レーザ励起光に対応した誘導放出を行ってレーザ光を出射するレーザ媒質と、レーザ媒質から出射されるレーザ光をパルス発振するためのQスイッチと、Qスイッチによりパルス発振されたレーザ光を共振させるミラーと、を有している。

0098

パワーモニタ21cは、印字用レーザ光の出力を検出する。パワーモニタ21cは、マーカコントローラ100と電気的に接続されており、その検出信号を制御部101等へ出力することができる。

0099

(レーザ光案内部3)
レーザ光案内部3は、レーザ光出力部2から出射された印字用レーザ光をレーザ光走査部4へと案内するレーザ光路Pの少なくとも一部を形成する。レーザ光案内部3は、そうしたレーザ光路Pを形成するためのベンドミラー34に加えて、Zスキャナ(焦点調整部)33及びガイド光源(ガイド光出射部)36等を備えている。これらの部品は、いずれも筐体10の内部(主に第2スペースS2)に設けられている。

0100

レーザ光出力部2から入射した印字用レーザ光は、ベンドミラー34によって反射され、レーザ光案内部3を通過する。ベンドミラー34へ至る途中には、印字用レーザ光の焦点位置を調整するためのZスキャナ33が配置されている。Zスキャナ33を通過してベンドミラー34によって反射された印字用レーザ光が、レーザ光走査部4に入射することになる。

0101

レーザ光案内部3により構成されるレーザ光路Pは、焦点調整部としてのZスキャナ33を境として2分することができる。詳しくは、レーザ光案内部3により構成されるレーザ光路Pは、レーザ光出力部2からZスキャナ33へ至る上流側光路Puと、Zスキャナ33からレーザ光走査部4へ至る下流側光路Pdと、に区分することができる。

0102

さらに詳しくは、上流側光路Puは、筐体10の内部に設けられており、レーザ光出力部2から、前述の上流側合流機構31を経由してZスキャナ33に至る。

0103

一方、下流側光路Pdは、筐体10の内部に設けられており、Zスキャナ33から、ベンドミラー34と、前述の下流側合流機構35と、を順番に経由してレーザ光走査部4における第1スキャナ41に至る。

0104

このように、筐体10の内部においては、上流側光路Puの途中に上流側合流機構31が設けられているとともに、下流側光路Pdの途中に下流側合流機構35が設けられている。

0105

−Zスキャナ33−
焦点調整部としてのZスキャナ33は、レーザ光案内部3が構成する光路の途中に配置されており、レーザ光出力部2から出射された印字用レーザ光の焦点位置を調整することができる。

0106

具体的に、Zスキャナ33は、筐体10の内部において、レーザ光路Pのうち、ガイド光合流機構としての上流側合流機構31からレーザ光走査部4までの光路の途中に設けられている。

0107

詳しくは、本実施形態に係るZスキャナ33は、図3A図3Bに示すように、レーザ光出力部2から出射された印字用レーザ光を透過させる入射レンズ33aと、入射レンズ33aを通過した印字用レーザ光を通過させるコリメートレンズ33bと、入射レンズ33a及びコリメートレンズ33bを通過した印字用レーザ光を通過させる出射レンズ33cと、入射レンズ33aを移動させるレンズ駆動部33dと、入射レンズ33a、コリメートレンズ33b、出射レンズ33cを収容するケーシング33eと、を有している。

0108

焦点調整部としてのZスキャナ33は、印字用レーザ光を上下方向に走査するための手段として機能する。以下、Zスキャナ33による走査方向を「Z方向」と呼称する場合がある。

0109

なお、Zスキャナ33を通過する印字用レーザ光は、ガイド光源36から出射されるガイド光と同軸とされている。そのため、Zスキャナ33を作動させることにより、印字用レーザ光ばかりでなく、ガイド光の焦点位置も併せて調整することができる。

0110

なお、本実施形態に係るZスキャナ33、特にZスキャナ33におけるレンズ駆動部33dは、制御部101から出力された制御信号に基づいて作動するように構成されている。

0111

−ベンドミラー34−
ベンドミラー34は、下流側光路Pdの途中に設けられており、該光路Pdを折り曲げて後方に指向させるように配置されている。図示は省略したが、ベンドミラー34は、下流側合流機構35における光学部材35aと略同じ高さに配置されており、Zスキャナ33を通過した印字用レーザ光及びガイド光を反射することができる。

0112

ベンドミラー34によって反射された印字用レーザ光及びガイド光は、後方に向かって伝搬し、下流側合流機構35を通過してレーザ光走査部(具体的には第1スキャナ41)4へ至る。

0113

−下流側合流機構35−
下流側合流機構35は、測距ユニット5における測距光出射部5Aから出射された測距光を、前述の下流側光路Pdに合流させることによりレーザ光走査部4を介してワークWへ導く。加えて、下流側合流機構35は、ワークWにより反射されてレーザ光走査部4及び下流側光路Pdの順に戻る測距光を、測距ユニット5における測距光受光部5Bへ導く。

0114

下流側合流機構35は、例えばダイクロイックミラーを用いて構成することができる。具体的に、本実施形態に係る下流側合流機構35は、測距光及びガイド光の一方を透過させ、他方を反射するダイクロイックミラー35aを有している(図5を参照)。このダイクロイックミラー35aにおける一方側の鏡面には印字用レーザ光及びガイド光が入射する一方、他方側の鏡面には測距光が入射することになる。

0115

そして、本実施形態に係るダイクロイックミラー35aは、測距光を反射し、かつ印字用レーザ光とガイド光とを透過させることができる。これにより、例えば測距ユニット5から出射された測距光がダイクロイックミラー35aに入射したときには、その測距光を下流側光路Pdに合流させ、印字用レーザ光及びガイド光と同軸にすることができる。そうして同軸化された印字用レーザ光、ガイド光及び測距光は、図3A図3Bに示すように第1スキャナ41へ至る。

0116

一方、ワークWにより反射された測距光は、レーザ光走査部4へ戻ることにより下流側光路Pdに至る。下流側光路Pdへ戻った測距光は、下流側合流機構35におけるダイクロイックミラー35aにより反射されて測距ユニット5に至る。

0117

(レーザ光走査部4)
図3Aに示すように、レーザ光走査部4は、レーザ光出力部2から出射されてレーザ光案内部3により案内されたレーザ光(印字用レーザ光)をワークWへ照射するとともに、そのワークWの表面上で2次元走査するように構成されている。

0118

図5に示す例では、レーザ光走査部4は、いわゆる2軸式ガルバノスキャナとして構成されている。すなわち、このレーザ光走査部4は、レーザ光案内部3から入射した印字用レーザ光を第1方向に走査するための第1スキャナ41と、第1スキャナ41により走
査された印字用レーザ光を第2方向に走査するための第2スキャナ42と、を有している。

0119

ここで、第2方向は、第1方向に対して略直交する方向を指す。よって、第2スキャナ42は、第1スキャナ41に対して略直交する方向に印字用レーザ光を走査することができる。本実施形態では、第1方向は前後方向(筐体10の長手方向)に等しく、第2方向は左右方向(筐体10の短手方向)に等しい。以下、第1方向を「X方向」と呼称し、これと直交する第2方向を「Y方向」と呼称する。X方向とY方向は、双方とも前述のZ方向と直交している。

0120

第1スキャナ41は、その先端に第1ミラー41aを有している。第1ミラー41aは、第1スキャナ41に内蔵されたモータ(不図示)によって回転駆動される。このモータは、上下方向に延びる回転軸まわりに第1ミラー41aを回転させることができる。第1ミラー41aの回転姿勢を調整することで、第1ミラー41aによる印字用レーザ光の反射角を調整することができる。

0121

同様に、第2スキャナ42は、その先端に第2ミラー42aを有している。第2ミラー42aは、第2スキャナ42に内蔵されたモータ(不図示)によって回転駆動される。このモータは、前後方向に延びる回転軸まわりに第2ミラー42aを回転させることができる。第2ミラー42aの回転姿勢を調整することで、第2ミラー42aによる印字用レーザ光の反射角を調整することができる。

0122

よって、下流側合流機構35からレーザ光走査部4へ印字用レーザ光が入射すると、その印字用レーザ光は、第1スキャナ41における第1ミラー41aと、第2スキャナ42における第2ミラー42aとによって順番に反射され、透過ウインドウ19を介してマーカヘッド1の外部へ出射することになる。

0123

そのときに、第1スキャナ41のモータを作動させて第1ミラー41aの回転姿勢を調整することで、ワークWの表面上で印字用レーザ光を第1方向に走査することが可能となる。それと同時に、第2スキャナ42のモータを作動させて第2ミラー42aの回転姿勢を調整することで、ワークWの表面上で印字用レーザ光を第2方向に走査することが可能になる。

0124

また前述のように、レーザ光走査部4には、印字用レーザ光ばかりでなく、下流側合流機構35の光学部材35aを通過したガイド光、又は、同部材35aによって反射された測距光も入射することになる。本実施形態に係るレーザ光走査部4は、第1スキャナ41及び第2スキャナ42をそれぞれ作動させることで、そうして入射したガイド光又は測距光を2次元走査することができる。

0125

こうして、本実施形態に係るレーザ光走査部4は、走査制御部としての制御部101によって電気的に制御されることにより、ワークWの表面上に設定される印字領域R1に印字用レーザ光を照射して、その印字領域R1内に所定の印字パターン(マーキングパターン)を形成することができる。

0126

(同軸カメラ6)
同軸カメラ6は、レーザ光出力部2からレーザ光走査部4までのレーザ光路Pから分岐した撮像光軸A1を有する(図3A及び図3B参照)。同軸カメラ6は、レーザ光走査部4を介してワークWを撮像する。同軸カメラ6は、レーザ光走査部4によって2次元走査される領域(印字領域R1)内に配置されたワークWを撮像することにより、該ワークWの少なくとも一部を含んだ撮像画像Pwを生成する。同軸カメラ6は、本実施形態における「画像取得部」の例示である。

0127

同軸カメラ6は、印字加工用の印字用レーザ光と同軸化された撮像手段として構成されている。同軸カメラ6は、全体カメラ7よりも視野サイズこそ狭いが、撮像画像Pwとして、印字領域R1を相対的に高倍率で拡大した画像を生成したり、レーザ光走査部4を介して撮像領域を2次元走査したり、することができる。同軸カメラ6は、例えば、印字領域R1の一部を局所的に拡大した画像を生成するために用いられる。

0128

同軸カメラ6によって生成された撮像画像Pwは、その少なくとも一部を拡大縮小した状態で、表示部801上に表示することができる。

0129

本実施形態に係る同軸カメラ6は、筐体10に内蔵されている。具体的に、同軸カメラ6は、レーザ光案内部3において、ベンドミラー34と略同じ高さに配置されている。同軸カメラ6は、レーザ光走査部4からレーザ光案内部3へと入射した反射光を受光する。同軸カメラ6は、ワークWの印字点において反射された反射光が、ベンドミラー34を介して入射するように構成されている。同軸カメラ6は、そうして入射した反射光を結像することで、ワークWの表面を撮像することができる。なお、同軸カメラ6のレイアウトは、適宜、変更可能である。例えば、同軸カメラ6及びベンドミラー34の高さを互いに異ならせてもよい。

0130

同軸カメラ6が結像に用いる反射光は、前述の下流側光路Pdから分岐して伝搬する。よって、レーザ光走査部4を適宜作動させることで、図9に例示する印字領域R1を2次元的に走査することができる。

0131

なお、本実施形態に係る同軸カメラ6は、ガイド光源36等と同様に、制御部101から出力された制御信号に基づいて作動するように構成されている。

0132

(全体カメラ7)
全体カメラ7は、レーザ光路Pとは独立した撮像光軸A2を有する(図9参照)。全体カメラ7は、レーザ光走査部4の非介在下でワークWを撮像する。全体カメラ7は、同軸カメラ6と同様に、レーザ光走査部4によって2次元走査される領域(印字領域R1)内に配置されたワークWを撮像することにより、該ワークWの少なくとも一部を含んだ撮像画像Pwを生成する。全体カメラ7は、本実施形態における「画像取得部」の例示である。

0133

全体カメラ7は、印字加工用の印字用レーザ光と非同軸化された撮像手段として構成されている。全体カメラ7は、レーザ光走査部4を介した2次元走査こそできないが、同軸カメラ6よりも視野サイズが広く、撮像画像Pwとして、印字領域R1を相対的に広視野で撮像した画像を生成することができる。全体カメラ7は、例えば、印字領域R1全体を一度に撮像するために用いられる。

0134

全体カメラ7によって生成された撮像画像Pwは、その少なくとも一部を拡大縮小した状態で、表示部801上に表示することができる。表示部801は、全体カメラ7によって生成された撮像画像Pwと、同軸カメラ6によって生成された撮像画像Pwと、を並べて表示したり、2種類の撮像画像Pwのうちの一方を択一的に表示したり、することができる。

0135

本実施形態に係る全体カメラ7は、透過ウインドウ19の直上方に配置されており、その撮像レンズを下方に向けた姿勢で固定されている。前述のように、全体カメラ7の撮像光軸A2は、前述した印字用レーザ光の光軸Azと同軸化されていない(図3A図3B及び図9を参照)。

0136

なお、本実施形態に係る「画像取得部」は、同軸カメラ6及び全体カメラ7の少なくとも一方からなる。すなわち、撮像画像Pwは、同軸カメラ6又は全体カメラ7のいずれか一方を用いて生成してもよいし、両者を組み合わせて生成してもよい。同軸カメラ6及び全体カメラ7を双方とも備える構成は、必須ではない。何れか一方を備えればよい。

0137

(測距ユニット5)
図3Bに示すように、測距ユニット5は、レーザ光走査部4を介して測距光を投光し、それをワークWの表面に照射する。測距ユニット5はまた、ワークWの表面により反射された測距光を、レーザ光走査部4を介して受光する。

0138

測距ユニット5は、主に、測距光を投光するためのモジュールと、測距光を受光するためのモジュールと、に大別される。具体的に、測距ユニット5は、測距光を投光するためのモジュールとして構成された測距光出射部5Aと、測距光を受光するためのモジュールとして構成された測距光受光部5Bと、を備えている。

0139

このうち、測距光出射部5Aは、筐体10の内部に設けられており、レーザマーカLにおけるマーカヘッド1からワークWの表面までの距離を測定するための測距光を、レーザ光走査部4に向けて出射する。

0140

一方、測距光受光部5Bは、測距光出射部5Aと同様に筐体10の内部に設けられており、ワークWの表面上で反射されてレーザ光走査部4及び下流側合流機構35を介して戻った測距光を受光する。

0141

以下、測距ユニット5を成す各部の構成について、順番に説明をする。

0142

−測距光出射部5A−
測距光出射部5Aは、筐体10の内部に設けられており、レーザマーカLにおけるマーカヘッド1から、ワークWの表面までの距離を測定するための測距光を出射するよう構成されている。

0143

具体的に、測距光出射部5Aは、前述の測距光源51及び投光レンズ52を有している。

0144

測距光源51は、制御部101から入力された制御信号に従って、筐体10の前側に向かって測距光を出射する。本実施形態に係る測距光源51は、測距光として、可視光域にあるレーザ光を出射することができる。

0145

投光レンズ52は、例えば平凸レンズとすることができる。投光レンズ52は、測距光源51から出射された測距光を集光し、ケーシングの外部に出射する。

0146

測距光源51から出射された測距光は、投光レンズ52の中央部を通過して、測距ユニット5の外部に出力される。そうして出力された測距光は、ベンドミラー59と、下流側合流機構35における光学部材35aと、によって反射されて、レーザ光走査部4に入射する。

0147

レーザ光走査部4に入射した測距光は、第1スキャナ41の第1ミラー41aと、第2スキャナ42の第2ミラー42aと、によって順番に反射され、透過ウインドウ19からマーカヘッド1の外部へ出射することになる。

0148

レーザ光走査部4の説明に際して記載したように、第1スキャナ41の第1ミラー41aの回転姿勢を調整することで、ワークWの表面上で測距光を第1方向に走査することができる。それと同時に、第2スキャナ42のモータを作動させて第2ミラー42aの回転姿勢を調整することで、ワークWの表面上で測距光を第2方向に走査することが可能になる。

0149

そうして走査された測距光は、ワークWの表面上で反射される。そうして反射された測距光の一部(以下、これを「反射光」ともいう)は、透過ウインドウ19を介してマーカヘッド1の内部に入射する。マーカヘッド1の内部に入射した反射光は、レーザ光走査部4を介してレーザ光案内部3に戻る。反射光は、レーザ光案内部3における下流側合流機構35の光学部材35aによって反射され、ベンドミラー59を介して測距ユニット5に入射する。

0150

−測距光受光部5B−
測距光受光部5Bは、筐体10の内部に設けられており、測距光出射部5Aから出射されてワークWにより反射された測距光(前述の「反射光」に等しい)を受光するよう構成されている。

0151

具体的に、測距光受光部5Bは、一対の受光素子56L、56Rと、受光レンズ57と、を有している。

0152

一対の受光素子56L、56Rは、それぞれ、斜め前方に指向せしめた受光面を有しており、各受光面における反射光の受光位置を検出し、その検出結果を示す信号(検出信号)を出力する。各受光素子56L、56Rから出力される検出信号は、マーカコントローラ100に入力されて距離測定部103に至る。

0153

受光レンズ57は、筐体10の内部において一対の受光素子56L、56Rそれぞれの光軸が通過するように配置されている。受光レンズ57はまた、下流側合流機構35と一対の受光素子56L、56Rとを結ぶ光路の途中に設けられており、下流側合流機構35を通過した反射光を、一対の受光素子56L、56Rそれぞれの受光面に集光させることができる。

0154

受光レンズ57は、レーザ光走査部4へ戻った反射光を集光し、各受光素子56L、56Rの受光面上に反射光のスポットを形成させる。各受光素子56L、56Rは、そうして形成されたスポットのピーク位置と、受光量を示す信号を距離測定部103に出力する。

0155

レーザマーカLは、基本的には、受光素子56L、56R各々の受光面における反射光の受光位置(本実施形態ではスポットのピークの位置)に基づいて、ワークWの表面までの距離を測定することができる。距離の測定手法としては、いわゆる三角測距方式が用いられる。

0156

−距離の測定手法について−
図6は、三角測距方式について説明する図である。図6においては、測距ユニット5のみが図示されているが、以下の説明は、前述のようにレーザ光走査部4を介して測距光が出射される場合にも共通である。

0157

図6に例示するように、測距光出射部5Aにおける測距光源51から測距光が出射されると、その測距光は、ワークWの表面に照射される。ワークWによって測距光が反射されると、その反射光(特に拡散反射光)は、仮に正反射の影響を除いたならば、略等方的に伝搬することになる。

0158

そうして伝搬する反射光には、受光レンズ57を介して受光素子56Lに入射する成分が含まれるものの、マーカヘッド1とワークWとの距離に応じて、その入射光の受光素子56Lへの入射角増減することになる。受光素子56Lへの入射角が増減すると、その受光面56aにおける受光位置が変位することになる。

0159

このように、マーカヘッド1とワークWとの距離と、受光面56aにおける受光位置と、は所定の関係を以て関連付いている。したがって、その関係を予め把握しておくとともに、例えばマーカコントローラ100に記憶させておくことで、受光面56aにおける受光位置から、マーカヘッド1とワークWとの距離を算出することができる。このような算出方法は、いわゆる三角測距方式を用いた手法に他ならない。

0160

すなわち、前述の距離測定部103が、測距光受光部5Bにおける測距光の受光位置に基づいて、三角測距方式によりレーザマーカLからワークWの表面までの距離を測定する。

0161

具体的に、前述の条件設定記憶部102には、受光面56aにおける受光位置と、マーカヘッド1からワークWの表面までの距離との関係が予め記憶されている。一方、距離測定部103には、測距光受光部5Bにおける測距光の受光位置、詳しくは測距光の反射光が、受光面56a上に形成するスポットのピークの位置を示す信号が入力される。

0162

距離測定部103は、そうして入力された信号と、条件設定記憶部102が記憶している関係と、に基づいて、ワークWの表面までの距離を測定する。そうして得られた測定値は、例えば制御部101に入力されて、制御部101によるZスキャナ33等の制御に用いられる。

0163

例えば、レーザマーカLは、ワークWの表面のうち、マーカヘッド1による加工対象となる部位(印字点)を自動又は手動で決定する。続いて、レーザマーカLは、印字加工を実行するに先だって、各印字点(より正確には、印字点周辺に設定した測距点)までの距離を測定するとともに、測定された距離に見合う焦点位置となるようにZスキャナ33の制御パラメータを決定する。レーザマーカLは、そうして決定された制御パラメータに基づいてZスキャナ33を作動させた後に、印字用レーザ光によってワークWに印字加工を施す。

0164

以下、マーキングシステムSの具体的な使用方法について説明をする。

0165

<マーキングシステムSの使用方法について>
図7は、マーキングシステムSの使用方法を示すフローチャートである。また、図8は、印字設定、サーチ設定及び測距設定の作成手順を例示するフローチャートであり、図9は、印字領域R1と設定面R4の関係を例示する図であり、図10は、表示部801における表示内容を例示する図である。

0166

また、図11は、レーザマーカLの運用手順を例示するフローチャートである。図12は、レーザマーカLの運用時に生成される印字ログLgの内容を例示する図である。

0167

レーザマーカLを備えたマーキングシステムSは、例えば、工場の製造ライン上に設置して運用することができる。その運用に際しては、まず、製造ラインの稼働に先だって、そのラインを流れることになるワークWの設置位置、並びに、そのワークWに照射する印字用レーザ光及び測距光の出力等の条件設定を作成する(ステップS1)。

0168

このステップS1において作成された設定内容は、マーカコントローラ100、及び/又は、操作用端末800等に転送されて記憶されたり、作成直後にマーカコントローラ100が読み込んだりする(ステップS2)。

0169

そして、製造ラインの稼働に際して、マーカコントローラ100は、予め記憶されていたり、作成直後に読み込まれたりした設定内容を参照する。レーザマーカLは、参照された設定内容に基づいて運用され、ライン上を流れる各ワークWに対して印字加工を実行する(ステップS3)。詳しくは、各ワークWがマーカヘッド1付近まで搬送される度に、PLC903がマーカコントローラ100にトリガ入力する。マーカコントローラ100は、トリガ入力される度に、各ワークWに印字シーケンスを実行する。ここでいう印字シーケンスとは、各ワークWに印字加工を施すための動作をいう(詳細は、図11を参照)。マーカコントローラ100は、印字対象とされるワークWの1つ1つに対し、印字シーケンスを実行する。

0170

また、全てのワークWに対する印字加工が完了すると、マーカコントローラ100は、各印字結果を時系列に沿って並べた印字ログLgを出力する(ステップS4)。印字ログLgは、一般的なテキストファイルによって構成することができ、条件設定記憶部102をはじめとする各種記憶媒体に記憶される。印字ログLgの生成は、ステップS3の処理と並行して、リアルタイムで実行することができる。マーカコントローラ100は、そうして生成された印字ログLgを、診断支援装置としての外部端末700に出力する。

0171

(各設定の具体的な作成手順)
図8は、図7のステップS1における具体的な処理を例示している。

0172

まず、ステップS11において、レーザマーカLに内蔵されている同軸カメラ6又は全体カメラ7は、印字領域R1の少なくとも一部を含んだ撮像画像Pwを生成する。同軸カメラ6又は全体カメラ7によって生成された撮像画像Pwは、操作用端末800に出力される。

0173

操作用端末800における表示部801は、印字領域R1に対応付けられた設定面R4を表示するとともに、その設定面R4上に、撮像画像Pwを重ねて表示する(図9及び図10参照)。

0174

これにより、表示部801における設定面R4上に規定される座標系(印字座標系)と、撮像画像Pw上に規定される座標系(カメラ座標系)と、を対応付けることができる。例えば、ユーザが撮像画像Pwを見ながら印字点を指定することで、設定面R4を介して印字領域R1上に印字することができるようになる。撮像画像Pwは、設定面R4を通じて種々の設定を行う際の背景画像として機能する。

0175

続くステップS12において、設定部107が印字条件を設定する。設定部107は、条件設定記憶部102等における記憶内容を読み出したり、操作用端末800介した操作入力等を読み込んだりすることで、印字条件を設定する。

0176

印字条件の一例として、設定部107は、ワークWの表面上に、印字領域R1内に形成されるべき印字内容を示す印字パターン(マーキングパターン)Pmを設定する。印字パターンPmの設定は、前述の設定面R4を介して実行される。

0177

印字条件には、マーキングパターンとしての印字パターンPmの他、この印字パターンPmの位置を示す印字ブロックBが含まれる。印字ブロックBは、印字パターンPmのレイアウト、サイズ、回転姿勢等の調整に用いることができる。また、印字ブロックBは、後述の測距位置Iと紐付けられて用いられる。

0178

表示部801は、印字パターンPm及び印字ブロックBを撮像画像Pwと重ね合わせて表示することができる。例えば、図10では、ワークWの表面上に、「123」という文字列からなる印字パターンPmと、これを取り囲む矩形状の印字ブロックBと、が設定面R4上に配置されている。表示部801は、そうして配置された印字パターンPm及び印字ブロックBを、撮像画像Pwと重ね合わせて表示する。

0179

また、図示は省略したが、設定面R4上に複数のワークWを表示してもよいし、図10に例示するように、1つのワークWのみを表示してもよい。また、1つのワークW上に、複数の印字ブロックBを配置してもよい。印字パターンPmについても、例えばバーコード、QRコード等、文字列以外のパターンを用いることができる。

0180

図8のステップS12に戻ると、同ステップでは、例えばユーザが手動で印字ブロックBを作成し、その印字ブロックBを設定面R4上に配置する。前述のように設定面R4と撮像画像Pwとが関連付いているため、ユーザは、撮像画像Pwを視認しながら印字ブロックBを配置することができる。

0181

そうして、1つ又は複数の印字ブロックBが配置されると、ユーザは、印字ブロックB毎に印字パターンPmを決定する。印字パターンPmの決定は、例えば、ユーザが操作部802を操作するとともに、その際の操作入力に基づいて、操作部802がマーカコントローラ100に印字パターンPmを入力することによって実行される。

0182

設定部107は、そうして配置された印字ブロックB、及び、印字ブロックB毎に決定された印字パターンPmを読み込んで、それを印字条件として設定する。本実施形態に係る設定部107は、設定面R4上での印字ブロックBの座標(印字座標系での座標)等を、条件設定記憶部102等に一時的に又は継続的に記憶させる。

0183

なお、印字条件には、印字用レーザ光に係る条件(以下、「レーザ条件」という)も含まれる。このレーザ条件には、印字用レーザ光の出射位置、印字用レーザ光の目標出力(レーザーパワー)、レーザ光走査部4による印字用レーザ光の走査速度(スキャンスピード)、印字用レーザ光の繰り返し周波数パルス周波数)、印字用レーザ光のレーザスポット可変にするか否か(スポット可変)、及び、印字用レーザ光が印字パターンPmをなぞる回数印字回数)のうちの少なくとも1つが含まれる。図10の右下に表示されるメニューD1に示すように、こうした印字条件は、印字ブロックB毎に設定することができる。

0184

また、一般に、製造ラインを稼働させた際に順次加工されることになる各ワークWには、それぞれX方向及びY方向(XY方向)に位置ズレが生じることになる。本実施形態に係るレーザマーカLは、種々の手法を用いることで、そうした位置ズレを補正することができる。

0185

そこで、ステップS12から続くステップS13では、設定部107は、XY方向の位置ズレを補正するための条件設定(サーチ設定)を作成する。本実施形態に係るレーザマーカLは、XY方向における位置ズレを補正するための手法として、例えば、パターンサーチを用いることができる。

0186

パターンサーチを用いる場合、設定部107は、パターンサーチに係る条件(サーチ条件)として、ワークWの位置を特定するためのパターン領域(不図示)と、パターン領域(不図示)の移動範囲として定義されるサーチ領域(不図示)と、を撮像画像Pw上に設定する。

0187

マーカコントローラ100によって設定されたサーチ条件は、サーチ設定として条件設定記憶部102等に記憶される。サーチ設定の作成が完了すると、制御プロセスは、ステップS13からステップS14へ進む。

0188

また一般に、製造ラインを稼動させた際に順次加工されることになる各ワークWには、それぞれ、Z方向に位置ズレが生じることになる。そうした位置ズレは、印字用レーザ光の焦点位置のズレを招くため望ましくない。本実施形態に係るレーザマーカLは、測距ユニット5を備えているため、ワークWの表面までの距離に基づいて、Z方向の位置ズレを検知することができる。これにより、Z方向の位置ズレ、ひいては焦点位置のズレを補正することができる。そのために、ステップS13から続くステップS14では、Z方向の位置ズレを補正するための条件設定(測距設定)を作成する。

0189

具体的に、このステップS14では、測距ユニット5に係る条件(測距条件)が決定される。本実施形態に係る設定部107は、測距条件として、少なくとも、マーカヘッド1、特に筐体10からワークWの表面までの距離を測定するための測距位置Iを、撮像画像Pw上に設定する(図10星印を参照)。この測距位置Iは、基本的にはワークWの表面と重なり合うように設定されるものであり、測距光が照射されるべき座標を示している。

0190

なお、設定部107は、複数の印字ブロックBが設定されている場合には、印字ブロックB毎に測距条件を設定することができる。この場合、設定部107は、各印字ブロックB内に測距位置Iを設定することができる(図10の星印を参照)。これに代えて、設定部107は、各印字ブロックBの外部に測距位置Iを設定してもよい。

0191

設定部107によって設定された測距条件は、測距設定として条件設定記憶部102等に記憶される。測距設定の作成が完了すると、制御プロセスは、ステップS14からステップS15に進んでリターンする。

0192

(印字加工の実行)
図11は、図7のステップS3における具体的な処理を例示している。すなわち、図11に示す処理は、製造ラインを稼働させたときに流れてくる各ワークWに対して順番に実行される。

0193

まず、図11に示す各ステップに先だって、図7のステップS1と、図8のステップS11〜ステップS15と、を用いて説明したように、マーカコントローラ100は、所定のワークWについて、印字パターンPm及び印字ブロックB等の設定(印字設定)と、パターン画像等の設定(サーチ設定)と、測距位置I等の設定(測距設定)と、を予め作成する。

0194

各設定の作成が完了することで、マーカコントローラ100は、図11に例示した制御プロセスを実行可能な状態となる。この制御プロセスは、主なプロセスとして、XYトラッキング(XY方向における位置ズレの検出)及びZトラッキング(Z方向における高さ測定)を実行するための制御プロセス(ステップS31〜ステップS33)と、XYトラッキング及びZトラッキングを反映した印字加工を実行するとともに、その印字結果を保存するための制御プロセス(ステップS34〜ステップS39)と、を含んだ構成とされている。

0195

まず、図11のステップS31において、PLC902等からマーカコントローラ100にトリガ入力される。このとき、測距設定をはじめとする種々の設定に用いたワークWと同種のワークWが搬送される。また、マーカコントローラ100にトリガ入力されると、該マーカコントローラ100は、印字シーケンスが開始された旨を印字ログLgに書き込む。印字ログLgへの書き込みに際しては、例えば図12の符号N1,N2に示すように、印字シーケンスを区別するための通し番号を付してもよい。

0196

このステップS31において、マーカコントローラ100は、同軸カメラ6又は全体カメラ7を介して同種のワークWを撮像し、その撮像画像(カメラ画像)Pwを生成する。マーカコントローラ100は、生成された撮像画像Pwを設定面R4と重ね合わせて表示する。その際、マーカコントローラ100は、「印字前カメラ画像ファイルパス」として、印字前のワークWと、そのワークWを撮像することで生成される撮像画像Pwと、を紐付けるためのファイルパスを設定する。マーカコントローラ100は、そうして設定されたファイルパスを、印字シーケンス毎に印字ログLgに書き込む(図12参照)。

0197

続くステップS32において、マーカコントローラ100は、サーチ対象とした印字ブロックBの各々についてサーチ設定(サーチ条件)を読み込むとともに、そのサーチ設定に基づいて、パターンサーチを用いたXYトラッキングを実行する。この処理は、前述の画像処理部104によって実行される。

0198

具体的に、ステップS32では、画像処理部104が撮像画像Pw上でパターンサーチを実行する。これにより、画像処理部104は、撮像画像Pw上で、印字領域R1に沿って見たとき(すなわち、XY平面に沿って見たとき)のワークWの位置を特定することができる。なお、ここでいうワークWの位置とは、サーチ設定の作成に用いたワークWに対する、XYトラッキングの実行対象とされたワークWの相対位置を示す。この相対位置こそが、XY方向におけるワークWの位置ズレに他ならない。

0199

このように、画像処理部104がXYトラッキングを実行することで、印字設定、サーチ設定及び測距設定の作成に用いたワークWと、運用時に新たに搬送されてきたワークWと、の間のXY方向における位置ズレが検出される。その際、マーカコントローラ100は、「XYトラッキング結果」として、XY方向におけるワークWのズレ量を、印字シーケンス毎にテキストログLgに書き込む(図12参照)。

0200

また、ステップS32において、マーカコントローラ100は、測距対象とした印字ブロックBの各々について測距設定(測距条件)を読み込むとともに、その測距設定に基づいて、測距ユニット5を用いたZトラッキングを実行する。具体的に、このステップS32では、距離測定部103は、測距ユニット5を作動させることによって、マーカヘッド1から測距位置Iまでの距離、ひいては、その測距位置IにおけるワークWの高さを測定する。その際、マーカコントローラ100は、「Zトラッキング結果」として、測定されたワークWの高さを、印字シーケンス毎にテキストログLgに書き込む(図12参照)。

0201

さらに、ステップS32において、マーカコントローラ100は、XY方向における位置ズレの検出結果に基づいて、同方向におけるワークWの位置ずれを補正する。具体的に、マーカコントローラ100は、XY方向におけるワークWの位置ずれを減殺するように、設定面R4上での印字ブロックBの位置を補正する。

0202

さらに、ステップS32において、マーカコントローラ100は、ワークWの高さの測定結果に基づいて、Z方向におけるワークWの位置ズレを補正する。具体的に、マーカコントローラ100は、Z方向におけるワークWの位置ズレに基づいて、印字用レーザ光の焦点位置を補正する。

0203

このように、ステップS32においては、製造ラインの稼働に伴い搬送される各ワークWについて、印字ブロックBのXYZ方向における位置ズレが補正される。

0204

続くステップS33では、マーカコントローラ100は、印字パターンPmの詳細を決定する。ステップS33で決定される情報には、製造年月日消費期限ロット番号、カウント値等、実際の運用時(特に、トリガ入力後のタイミング)に確定する情報が含まれる。

0205

また、本実施形態に係るレーザマーカLは、マーカヘッド1により形成された印字パターンPmをユーザに確認させる機能と、その印字パターンPmの良否を判定する機能と、を備えている。

0206

それらの機能を実現するためには、同軸カメラ6又は全体カメラ7によって、実際に形成された印字パターンPmを撮像することが求められる。特に、印字パターンPmの良否を判定するためには、少なくとも、印字パターンPm全体を含んだ撮像画像Pwを生成することが求められる。印字パターンPm全体を撮像するためには、少なくとも、撮像されるべき領域を示す指標が必要となる。

0207

そこで、マーカコントローラ100は、ステップS33から続くステップS34において、撮像されるべき領域を示す撮像エリアを設定する。具体的に、マーカコントローラ100は、印字パターンPmを含んだ撮像エリアをワークWの表面上に規定する。マーカコントローラ100はまた、そうして規定された撮像エリアの位置及びサイズを設定し、これを条件設定記憶部102に一時的又は継続的に記憶させる。

0208

ステップS34から続くステップS35において、マーカコントローラ100は、マーカヘッド1を介して印字加工を実行する。印字加工を実行することで、マーキング対象とされたワークWの表面上に、ステップS33で詳細決定された印字パターンPmが形成される。

0209

次いで、ステップS35から続くステップS36において、マーカコントローラ100は、同軸カメラ6及び全体カメラ7のうちの一方を選択し、そうして選択されたカメラによって、前述した撮像エリアを撮像する。これにより、印字パターンPm全体を含んだ撮像画像Pwが取得される。その際、マーカコントローラ100は、「印字後カメラ画像ファイルパス」として、印字後のワークWと、そのワークWを撮像することで生成される撮像画像Pwと、を紐付けるためのファイルパスを設定する。マーカコントローラ100は、そうして設定されたファイルパスを、印字シーケンス毎に印字ログLgに書き込む(図12参照)。

0210

次いで、ステップS36から続くステップS37において、マーカコントローラ100は、ステップS36で取得された撮像画像Pwを用いることによって、ワークWに施された印字加工の良否を判定する。

0211

具体的に、このステップS37において、良否判定部105は、ワークWの表面上に形成された印字パターンPmに基づいて、印字加工の品質が良好であったと判定したり(OK判定)、印字加工の品質が不良であったと判定したり(NG判定)する。これらの判定は、印字パターンPmの種類に応じて、様々な方法を用いて実行することができる。

0212

例えば、印字パターンPmとして、QRコード等の2次元コードをマーキングする場合、良否判定部105は、国際自動認識工業会(Automatic Identification Manufacturers:AIM)によって定められた印字品質の評価規格(AIMDPM)を用いて品質を評価する。この評価規格は、高評価側から順に、「A」から「F」までの6段階で総合グレードが規定されており、その総合グレードが高いほど、印字品質が高く評価される。条件設定記憶部102は、各印字パターンPmに対し、「A」から「F」のうち、いずれかの総合グレードを付与する。

0213

また、条件設定記憶部102には、OK判定とNG判定との境界を規定する総合グレードの閾値(閾値ランク)が予め記憶されている。良否判定部105は、その閾値ランクと、各印字パターンPmに付与された総合グレードと、を比較することで、印字パターンPm毎にOK判定又はNG判定を下す。例えば、閾値ランクが「C」に設定されていた場合、良否判定部105は、「A」又は「B」の総合グレードが付与された印字パターンPmにはOK判定を下し、「C」、「D」、「E」又は「F」の総合グレードが付与された印字パターンPmにはNG判定を下す。

0214

一方、印字パターンPmとして文字列をマーキングする場合、良否判定部105は、撮像画像Pwの差分に基づいて、各印字パターンPmの品質を評価する。具体的に、良否判定部105は、例えば、印字シーケンス毎に、印字直前に生成された撮像画像Pwと、印字直後に生成された撮像画像Pwと、の差分画像を生成する。次いで、良否判定部105は、その差分画像と、印字設定から生成される印字イメージ(印字パターンPmの設定画像)と、の差分を算出することでスコア(以下、「印字スコア」という)を算出する。差分画像と印字イメージとの差が大きい場合は、その差が小さい場合に比して印字スコアは小さくなる(より低評価となる)。この実施形態では、印字スコアは、0以上100以下の範囲内で算出される。

0215

また、条件設定記憶部102には、OK判定とNG判定との境界を規定する印字スコアの閾値(閾値スコア)が予め規定されている。良否判定部105は、その閾値スコアと、各印字パターンPmに係る印字スコアと、を比較することで、印字パターンPm毎にOK判定又はNG判定を下す。例えば、閾値スコアが「50」に設定されていた場合、良否判定部105は、50を超える印字スコアが算出された印字パターンPmにはOK判定を下し、50以下の印字スコアが算出された印字パターンPmにはNG判定を下す。

0216

なお、条件設定記憶部102は、複数種類判定方法を組み合わせて実行することもできる。例えば、印字パターンPmとして2次元コードをマーキングする場合、良否判定部105は、総合グレードを用いた判定と、印字スコアを用いた判定と、を両方とも実行する。この場合、良否判定部105は、総合グレードが「C」、「D」、「E」又は「F」となるか、或いは、印字スコアが50以下となった場合に、NG判定を下す。

0217

また、ステップS37において、マーカコントローラ100は、「印字確認結果」として、各ワークになされた良否の判定結果を、印字シーケンス毎に印字ログLgに書き込む(図12参照)。ここで、マーカコントローラ100は、良否の判定結果として、前述の総合グレート及び/又は印字スコアを印字ログLgに書き込んでもよいし、OK判定又はNG判定であることを示す情報のみを印字ログLgに書き込んでもよい。

0218

次いで、ステップS37から続くステップS38において、マーカコントローラ100は、測距ユニット5から測距光を出射することで、透過ウインドウ19の汚れを検知する。この処理は、前述の汚れ検知部106によって実行される。

0219

具体的に、汚れ検知部106は、測距光受光部5Bにおいて受光される測距光のうち、透過ウインドウ19による反射光に起因した測距光を特定することで、透過ウインドウ19の汚れを検知する。

0220

前述のように、透過ウインドウ19は、筐体10に対して固定されている。そのため、透過ウインドウ19と測距光出射部5Aとの間の光路長既知となる。光路長が既知であるため、透過ウインドウ19の表面によって反射された測距光が一対の受光素子56L,56Rの受光面上でピークを成す位置は、予め推測することができる。汚れ検知部106は、ピークを成すと推測される受光位置における受光状況(例えば、受光量)を監視することで、透過ウインドウ19の汚れの程度を検知する。この検知結果(汚れの程度)は、「印字後のウインドウモニタ結果」として、印字シーケンス毎に印字ログLgに書き込まれる。

0221

次いで、ステップS38から続くステップS39において、マーカコントローラ100は、パワーモニタ21cによって印字用レーザ光の出力を検知する。この検知結果は、「レーザーパワー」として、印字シーケンス毎に印字ログLgに書き込まれる。

0222

また、全てのワークWに対する印字加工が完了すると、マーカコントローラ100は、ステップS3に係る処理を終了し、ステップS4に係る処理を開始する。

0223

(印字ログの出力)
ステップS4では、マーカコントローラ100は、外部端末700に印字ログLgを入力する。印字ログLgは、トリガ入力される度にグループ化されるようになっている。前述のように、トリガ入力される度に印字シーケンスが開始されるため、このグループ化によって、ワークW毎に状態情報を分割し、それを時系列の順に並べることができる。図12に示す例では、1回目の印字シーケンスに対応するグループG1と、2回目の印字シーケンスに対応するグループG2と、が印字ログLgに含まれている。

0224

また、印字ログLgは、前述の「印字確認結果」と、「印字後カメラ画像ファイルパス」と、「XYトラッキング結果」等の状態情報と、を通じて、各印字加工に係る良否の判定結果と、各判定結果の取得に際して用いられた撮像画像Pwと、各判定結果の取得時における複数種類の状態情報と、を互いに紐付けることができる。

0225

ここで、「状態情報」とは、レーザマーカLの状態を示す情報を指す。複数種類の状態情報には、少なくとも、画像処理部104によって特定されたワークWの位置(XYトラッキング結果)と、測距ユニット5によって測定されるワークWまでの距離(Zトラッキング結果)と、印字加工を行った後に汚れ検知部106によって検知される汚れ(印字後ウインドウモニタ結果)と、パワーモニタ21cによって検出される印字用レーザ光の出力(レーザーパワー結果)と、のうちの1つ以上を含めることができる。図12に示す例では、複数の状態情報には、これら情報の全てが含まれる。

0226

このように、印字ログLgは、複数のワークWに対して印字加工を実行したときの、各印字加工に係る良否の判定結果と、各判定結果の取得に際して用いられた撮像画像Pwと、各判定結果の取得時における複数種類の状態情報と、を互いに紐付けた状態で、かつ時系列に沿って並べた状態で構成される。印字ログLgは、本実施形態における「履歴情報」の例示である。

0227

外部端末700は、マーカコントローラ100から入力された印字ログLgに基づいて、レーザマーカLの診断を支援する。以下、診断支援装置としての外部端末700の構成について、詳細に説明する。

0228

<診断支援装置>
図13は、外部端末(診断支援装置)700の概略構成を例示するブロック図である。図14は、診断支援方法の具体的手順を例示するフローチャートである。また、図15Aは、印字不良の症状の選択画面Sc1を例示する図である。図15Bは、印字不良の発生日時の指定画面Sc2を例示する図である。図15Cは、印字不良の診断画面Sc3を例示する図である。図15Dは、印字不良の診断画面Sc4を例示する図である。図15Eは、印字不良の診断画面Sc5を例示する図である。図15Fは、印字不良を解決するための対策画面Sc6を例示する図である。図16は、印字不良の原因と表示優先順位との関係を例示する表である。

0229

(外部端末700)
外部端末700は、例えばパーソナル・コンピュータによって構成されており、マーカコントローラ100と有線又は無線で接続されている。外部端末700は、後述の診断支援方法を実行することで、ワークWに生じた印字不良の診断を支援するための診断支援装置として機能する。

0230

詳しくは、外部端末700は、レーザマーカLによる印字加工に際してワークWに生じた印字不良の診断を支援するべく、印字不良の具体的な症状を選択する操作を受け付けたり、選択された症状に応じて印字不良の原因をユーザに表示したりする。

0231

具体的に、外部端末700は、ユーザに情報を表示する表示部701と、ユーザによる操作を受け付ける受付部702と、種々の情報を記憶する記憶部703と、少なくとも表示部701を制御する制御部704と、を備えている。

0232

このうち、表示部701は、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELパネルによって構成される。表示部701は、印字不良の症状を選択するための選択画面Sc1を表示したり、印字不良を診断するための診断画面Sc5を表示したりする。

0233

受付部702は、例えば、キーボード及び/又はポインティングデバイスにより構成されている。ここで、ポインティングデバイスには、マウス及び/又はジョイスティック等が含まれる。受付部702は、ユーザによる操作入力を受け付けるように構成されており、選択画面Sc1上での症状の選択等に用いられる。

0234

記憶部703は、例えば、2次記憶装置としてのハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブにより構成される。記憶部703は、機能的な要素として、後述の履歴保存部703aと対応関係記憶部703bとを有する。

0235

制御部704は、CPU、メモリ、入出力バスを有する。制御部704は、種々のプログラムを実行することで、表示部701等、外部端末700を構成する各部を制御する。

0236

また、外部端末700は、プログラムを記憶する記憶媒体705を読み込むことができる。特に、本実施形態に係る記憶媒体705は、診断支援方法をプログラム化してなる診断支援プログラムを記憶する。この診断支援プログラムは、制御部704によって読み込まれて実行される。制御部704が診断支援プログラムを実行することで、外部端末700が診断支援装置として機能する。

0237

−履歴保存部703a−
履歴保存部703aは、履歴情報として、レーザマーカLから送られた印字ログLgを保存する。履歴保存部703aは、少なくとも印字不良の診断よりも早いタイミングで印字ログLgを保存する。

0238

また、履歴保存部703aは、印字加工が実行されたワークWの数だけ、良否判定部105による判定結果を保存することになる。特に、実際に印字不良が診断される場合、履歴保存部703aは、少なくともNG判定結果を含んだ複数の判定結果を保存することになる。履歴保存部703aに保存された履歴情報は、表示部701上に表示することができる。

0239

特に、本実施形態に係る履歴保存部703aは、NG判定結果ばかりでなく、OK判定結果も保存するように構成されている。具体的に、本実施形態に係る履歴保存部703aは、良否判定部105による判定結果のうち少なくとも複数のOK判定結果と、各OK判定結果の取得に際して用いられた撮像画像Pwと、複数の状態情報のうち、各OK判定結果の取得時における複数の状態情報と、を相互に紐付けた状態で時系列に沿って履歴情報として保存する。この工程は、本実施形態に係る診断支援方法を構成するステップの1つとみなすことができる。

0240

−対応関係記憶部703b−
対応関係記憶部703bは、ワークWに生じた印字不良の状態を示す状態項目と、この状態項目に対応した印字不良の原因候補である複数の原因パラメータとの対応関係を、該複数の原因パラメータの表示優先順位とともに記憶する。

0241

ここで、「状態項目」とは、例えば図15Aに示すように、印字不良の症状を区分した項目を指す。「状態項目」は、ユーザによって知覚可能な項目としてもよいし、ユーザには知覚されない項目としてもよい。

0242

前者に該当する状態項目には、例えば、「印字されていない」、「印字が欠けている」、「印字が濃い、印字が薄い、印字にムラがある」、「印字が乱れている」、「印字内容が間違っている」、「印字位置がずれている」等の症状が含まれる。一方、後者に該当する状態項目には、「総合グレード、印字スコア等が低い」等の症状を示す項目が含まれる。

0243

また、「原因パラメータ」とは、状態項目毎に、印字不良が生じた原因可能性を示すパラメータを指す。原因パラメータとしては、例えば、レーザマーカLの状態情報を用いることができる。原因パラメータは、少なくとも2つ以上設定される。

0244

具体的に、本実施形態に係る原因パラメータには、図16に示すように、パワーモニタ21cによって検出されるレーザ光の出力(レーザーパワー)と、汚れ検知部106によって検知される透過ウインドウ19の汚れ(ウインドウ点検)と、測距ユニット5によって測定されるワークWまでの距離(Zトラッキング結果)と、画像処理部104によって特定されたワークWの位置(XYトラッキング結果)と、が含まれる。これらのパラメータの値は、履歴保存部703aに保存されている印字ログLgから読み込むことができる。例えば、レーザーパワーの値は、図12における「レーザーパワー結果」の値に対応し、ウインドウ点検の値は、図12における「印字後ウインドウ点検結果」の値に対応する。

0245

これら4つの原因パラメータは、印字不良の原因そのものを示すというよりはむしろ、その原因を特徴付けるパラメータと言える。その意味で、これらの原因パラメータは、「表面的な原因」を示すパラメータとみなすことができる。また、4つの原因パラメータのうち、レーザーパワーとウインドウ点検は、レーザマーカLそのものに印字不良の原因があると判断され、Zトラッキング結果とXYトラッキング結果は、ワークWの搬送装置、ワークWの治具、ワークW自体の形状等、レーザマーカL以外の要因が印字不良を引き起こしたと判断される。

0246

さらに、本実施形態に係る原因パラメータには、レーザーパワーのように経時的に変化するパラメータに加えて、例えば「印字設定が変更された否か」、「撮像画像Pwに異物写り込んだか否か」等のように、特定の事象が生じたか否かを示すパラメータも含まれる。

0247

後者の類のパラメータには、例えば図16に示すように、「特定のイベントが生じたか否か(イベントログ)」、「ジョブNo.を間違えたか否か(ジョブNo.間違い)」、「印字設定を変更したか否か(設定内容変更)」、「印字加工中に撮像画像Pwがずれたか否か(カメラ画像:印字中ズレ)」、「撮像画像Pwの明るさの変動など、カメラ、照明等の使用状況が変動したか否か(カメラ画像:照明・カメラ変動)」、「撮像画像Pwに、異物、遮蔽物等が写り込んだか否か(カメラ画像:異物・遮蔽物)」、「印字用レーザ光のパワーダウン等、その他の事象が生じたか否か(その他)」等が含まれる。

0248

これら7つの原因パラメータは、印字不良の原因そのものを示すパラメータ、或いは、その原因と深く結びついたパラメータと言える。その意味で、これらの原因パラメータは、「根本的な原因」を示すパラメータとみなすことができる。また、7つの原因パラメータのうち、イベントログ、ジョブNo.間違い及び設定内容変更は、ユーザの操作ミス、PLC902の動作等に印字不良の原因があると判断され、他の4つの原因パラメータは、その他の環境要因に起因して印字不良が引き起こされたと判断される。

0249

各状態項目は、複数の原因パラメータと対応付けられる。後述のように、診断支援装置としての外部端末700は、印字不良の症状を状態項目としてユーザが指定することで、その症状に対応した原因パラメータをユーザに表示する。

0250

そこで、対応関係記憶部703bは、各状態項目と複数の原因パラメータとの対応関係として、少なくとも、複数の原因パラメータのそれぞれを、表示部701上に表示するか否かを記憶する。

0251

つまり、症状との相関が強いと考えられる原因パラメータについては、表示部701上に表示してユーザに教示する。一方、症状との相関が弱いと考えられる原因パラメータについては、表示部701上に敢えて表示しないことで、ユーザに教示しない。こうすることで、不要な原因パラメータを診断対象から除外することができるため、印字不良の診断に際し、ユーザビリティを向上させることができる。

0252

具体的に、状態項目の一例として、「印字位置がずれている」に着目した場合を考える。直感的に考えると、この症状は、XYトラッキングとの相関が強い一方で、レーザーパワーとの相関が弱いと考えられる。そこで、対応関係記憶部703bは、「印字位置がずれている」という症状と、複数の原因パラメータと、の対応関係として、XYトラッキングについては表示部701上に表示するように関係を設定する一方、レーザーパワーについては表示部701上に表示しないように関係を設定する(図16も参照)。

0253

さらに、対応関係記憶部703bは、そうした対応関係とともに、複数の原因パラメータをそれぞれ表示部701上に表示させる際の優先順位(表示優先順位)を記憶する。

0254

例えば、表示部701上に表示させるべき原因パラメータのうち、症状との相関が相対的に強いと考えられる原因パラメータは、その相関が相対的に弱いと考えられる原因パラメータよりも優先的に表示部701上に表示させる。こうすることで、より重要な原因パラメータから順に表示させることができるため、印字不良の診断に際し、ユーザビリティを向上させることができる。

0255

また、状態項目は、少なくとも2つ以上にわたって設定される。したがって、その状態項目に対応した複数の原因パラメータも、少なくとも2セット以上にわたって用意されることになる。

0256

換言すれば、本実施形態に係る対応関係記憶部703bは、第1の状態項目と、この第1状態項目に対応した印字不良の原因候補である複数の第1の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第1の原因パラメータの表示優先順位とともに記憶すると同時に、第1の状態項目とは異なる状態を示す第2の状態項目と、該第2の状態項目に対応した印字不良の原因候補である複数の第2の原因パラメータとの対応関係を、該複数の第2の原因パラメータの表示優先順位とともに記憶することができる。

0257

以下、診断支援方法の詳細について、具体例を用いて説明する。

0258

(診断支援方法)
診断支援方法は、前述の診断支援プログラムが外部端末700に実行させる方法として構成されている。この診断支援方法が開始されると、図14に示す各ステップが順番に実行される。

0259

まず、図14のステップS101においては、表示部701が、ワークWに生じた印字不良の状態を示す2つ以上の状態項目を表示する。詳しくは、このステップS01において、表示部701は、少なくとも、第1の状態項目と、該第1の状態項目とは異なる状態を示す第2の状態項目と、を表示する。これにより、表示部701上には、印字不良の症状(状態項目)が一覧表示される。

0260

図15Aは、表示部701上に表示される選択画面Sc1を例示するものである。この選択画面Sc1には、状態項目として、「印字されていない」という症状を示す状態項目B1と、「印字が欠けている」という症状を示す状態項目B2と、「印字が濃い、印字が薄い、印字にムラがある」という症状を示す状態項目B3と、「印字が乱れている」という症状を示す状態項目B4と、「印字内容が間違っている」という症状を示す状態項目B5と、「印字位置がずれている」という症状を示す状態項目B6と、「印字評価値が低い(総合グレード、印字スコア等が低い)」という症状を示す状態項目B7と、が表示される。

0261

続くステップS102においては、ユーザは、受付部702を介して、ワークWに生じた印字不良の症状を選択する。具体的に、このステップS102では、受付部702が、表示部701上に表示された2つ以上の状態項目のうち、少なくとも1つ選択する操作を受け付ける。詳しくは、このステップS102において、受付部702は、第1の状態項目と、第2の状態項目とを含んだ2つ以上の状態項目のうち、少なくとも1つを選択する操作を受け付ける。さらに詳しくは、このステップS102では、ユーザが受付部702を操作することで、前述の状態項目B1〜B7のうち、ワークWに生じた症状に対応する状態項目が選択される。

0262

図15Aに示す例では、選択画面Sc1上に一覧表示された状態項目B1〜B7のうちのいずれか1つをクリック操作することで、所望の状態項目を選択することができる。その状態項目が選択された状態で、「次へ」と記載されたボタンB8をクリック操作することで、表示部701上での表示内容が切り替わる。ここでは、「印字が欠けている」という症状が選択されたものと仮定して、説明を続ける。

0263

続くステップS103において、制御部704は、ステップS102で選択された症状(状態項目)に基づいて、各原因パラメータの表示の要否、及び/又は、表示の際の優先順位を決定する。具体的に、このステップS103では、制御部704は、ステップS102で選択された状態項目と、対応関係記憶部703bにおける記憶内容と、に基づいて、受付部702を通じて第1の状態項目が選択されたときと、その第1の状態項目とは異なる第2の状態項目が選択されたときとで、複数の原因パラメータの表示優先順位を異ならせる。より詳細には、制御部704は、複数の第1の原因パラメータを構成する各原因パラメータの表示優先順位と、複数の第2の原因パラメータを構成する各原因パラメータの表示優先順位と、を異ならせる。言い換えると、制御部704は、状態項目毎に、表示部701上に各原因パラメータを表示させる際の表示順を変更することができる。

0264

このステップS103において、制御部704は、前述のように表示優先順位を異ならせる制御に加えて、又は、当該制御の代わりに、受付部702を通じて第1の状態項目が選択されたときと、第2の状態項目が選択されたときとで、表示部701上に表示されるべき複数の原因パラメータの組み合わせを異ならせる。より詳細には、制御部704は、複数の第1の原因パラメータと複数の第2の原因パラメータとをなす全原因パラメータのうち、表示部701上に表示させるべき原因パラメータの組み合わせを少なくとも一部異ならせる。言い換えると、制御部704は、状態項目毎に、例えば、前述した対応関係を変更することができる。

0265

特に、本実施形態に係る制御部704は、表示優先順位を異ならせる制御と、表示部701上に表示させるべき原因パラメータの構成を異ならせる制御と、を両方とも実行するように構成されている。

0266

このように、本実施形態に係る制御部704は、状態項目ごとに、その状態項目に対応する原因パラメータの表示優先順位を変更したり、状態項目ごとに、各原因パラメータを表示部701上に表示するか否か(例えば、前記対応関係)を変更したり、することができる。

0267

図16には、各原因パラメータと、それに対応する対応関係および表示優先順位およびと、が例示されている。ここで、英字「A」、「B」及び「C」は、表示部701上に表示される原因パラメータであることを示し、記号「×」は、表示部701上に表示されない原因パラメータであることを示す。さらに、英字「A」、「B」、「C」は、アルファベット順に、表示優先順位が高いことを示している。

0268

例えば、状態項目として「印字が乱れる」が選択された場合、制御部704は、レーザーパワーとウインドウ点検は表示部701上に表示させずに、ZトラッキングとXYトラッキングから優先的に表示させる。特に、本実施形態に係る制御部704は、「表面的な原因」に分類される状態項目と、「根本的な原因」に分類される状態項目と、のうち、「表面的な原因」に分類される状態項目から順に、表示部701上に表示させる。具体的な表示内容は、ステップS106の説明に際して例示する。

0269

続くステップS104において、表示部701は、印字加工の良否の判定結果を、撮像画像Pw及び印字スコアとともに時系列順に表示する。具体的に、このステップS104では、表示部701が、履歴保存部703aに保存された複数の判定結果(良否の判定結果)を時系列に沿って表示する第1表示領域Rc1と、この第1表示領域Rc1に表示される複数の判定結果の各々に対応する撮像画像Pwを時系列に沿って表示する第2表示領域Rc2と、のうちの少なくとも一方を表示する。

0270

図15Bは、印字不良の発生日時の指定画面Sc2を例示するものである。同図に示すように、本実施形態に係る表示部701は、第1表示領域Rc1と、第2表示領域Rcと、を双方とも同時に表示することができる。図15Bに示す例では、第1表示領域Rc1は、時系列順に、印字シーケンスが行われたことを示す縦棒を、複数本にわたって表示している。第1表示領域Rcに表示される縦棒のうち、2点鎖線で表示される縦棒は、印字良好だったという判定結果(OK判定結果)を示しており、マークMnが付されていて実線で表示される縦棒は、印字不良が生じたという判定結果(NG判定結果)を示している。この例では、12時付近に実行された、最後から2番目の印字シーケンスに対する判定結果がNG判定とされている。

0271

また、図15Bに示す例では、第2表示領域Rc2は、各判定結果に対応する撮像画像Pwを、左側から時系列順に表示している。ここでは、複数回にわたって行われた印字シーケンスのうち、最後から5回分の印字シーケンスにおいて生成された撮像画像Pwが表示されている。各撮像画像Pwは、印字パターンPmとして「ABC」という文字列が採用された場合を例示している。また、各撮像画像Pwの表示領域(正方形状の領域)の右上付近には、印字加工の良否を判定する際に算出された印字スコアが表示される。

0272

ここで、5つの撮像画像Pwのうち、最後から2番目の撮像画像Pwに対応する判定結果は、前述のようにNG判定とされている。その判定結果を裏付けるように、最後から2番目の撮像画像Pwには、50未満の「46」という印字スコアと、NG判定であることを示す「NG」という文字列と、が表示されている。このように、「NG」という文字列が付された撮像画像Pwは、NG判定結果と紐付けられている。一方、「NG」という文字列が付されていない撮像画像Pwは、OK判定結果と紐付けられている。

0273

ここで、受付部702を介することで、第1表示領域Rc1におけるいずれかの判定結果を選択すると、第2表示領域Rc2においては、選択された判定結果に紐付いた撮像画像Pwも選択状態となる。それとは反対に、第2表示領域Rc2におけるいずれかの撮像画像Pwを選択すると、第1表示領域Rc1においては、選択された撮像画像Pwに紐付いた判定結果も選択状態となる。

0274

このように、本実施形態にかかる診断支援装置は、第1表示領域Rc1内での操作入力と、第2表示領域Rc2内での操作入力と、が互いに連動するよう構成されている。

0275

図15Bに示す例では、第1表示領域Rc1は、第2表示領域Rc2の上方に配置されている。そして、第1表示領域Rc1のさらに上方には、第1表示領域Rc1における判定結果の抽出期間を設定するための第3表示領域Rc3が表示される。第3表示領域Rc3における日時の指定欄C1と、時間の指定欄C2と、に所望の数値を入力することで、判定結果の抽出期間を設定することができる。

0276

判定結果の抽出期間を変更することで、第1表示領域Rc1における表示内容が変更される。この変更と連動するように、制御部704は、第2表示領域Rc2における表示内容を変更することができる。具体的に、制御部704は、第1表示領域Rc1における変更後の判定結果に対応する撮像画像Pwを表示するように、第2表示領域Rc2における表示内容を変更する。

0277

一方、第2表示領域Rc2には、表示対象とする撮像画像Pwを変更するためのボタンBb1,Bb2が表示されている。例えばボタンBb1をクリック操作することで、表示対象とする撮像画像Pwの撮像タイミングを過去に遡り、第2表示領域Rc2における表示内容を変更することができる。また、ボタンBb2がクリック操作された場合は、表示対象とする撮像画像Pwの撮像タイミングを、ボタンBb1がクリック操作された場合と反対方向に変更することができる。これらの変更と連動するように、制御部704は、第1表示領域Rc1における表示内容を変更することができる。具体的に、制御部704は、第2表示領域Rc2における変更後の撮像画像Pwに対応する判定結果を表示するように、第1表示領域Rc1における表示内容を変更する。

0278

このように、本実施形態に係る制御部704は、第1表示領域Rc1及び第2表示領域Rc2のうちの一方の表示内容が変更されたときに、他方の表示内容が連動して変更されるように表示部701を制御することができる。なお、ここでいう表示内容には、判定結果又は撮像画像Pwの選択に伴う表示の変化も含む。

0279

ところで、前述のように、第1表示領域Rc1及び第2表示領域Rc2には、第1表示領域Rcにおける縦棒の表示態様等を通じて、良否判定部105による判定結果が示される。しかし、良否判定部105が“印字良好”と判定した場合にあっても、ユーザが撮像画像Pwを視認したときに、なんらかの印字不良(総合グレード、印字スコアには現れない印字不良)を発見する可能性がある。

0280

そこで、本実施形態に係る受付部702は、良否判定部105による判定結果を修正する操作を受け付けるように構成されている。受付部702を介して判定結果が修正されると、制御部704は、受付部702を介した修正が反映されるように、表示部701を制御する。

0281

具体的に、受付部702は、第2表示領域Rc2内の撮像画像Pwに対するクリック操作等を通じて、OK判定をNG判定に変更したり、NG判定をOK判定に変更したり、することができる(図20を参照)。その変更内容は、適宜、第1表示領域Rc1及び第2表示領域Rc2における表示態様に反映されるようになっている。

0282

続くステップS105において、ユーザは、受付部702を介して、印字加工の良否の判定結果、又は、各印字加工に紐付いた撮像画像Pwを選択する。前述のように、各判定結果及び撮像画像Pwは、印字シーケンスを単位としてグループ化されている。したがって、判定結果又は撮像画像Pwを選択することで、印字不良の発生日時が指定される(太枠Fnを参照)。具体的に、このステップS105では、受付部702が、第1表示領域Rc1に表示されるNG判定結果と、第2表示領域Rc2に表示されかつ該NG判定結果に対応した撮像画像Pwとのいずれかを、それぞれ1つ以上選択する操作を受け付ける。

0283

言い換えると、本実施形態に係る受付部702は、NG判定結果を複数選択したり、撮像画像Pwを複数選択したり、する操作を受け付ける。この場合、印字不良の発生日時は、複数個にわたって選択された判定結果又は撮像画像Pwを含んだ「印字不良の発生期間」として指定されることになる。

0284

続くステップS106において、表示部701は、ステップS105においてNG判定結果又は撮像画像Pwを選択することで指定された発生日時を中心に、レーザマーカLの状態情報を表示する。具体的に、このステップS106では、制御部704は、複数種類の状態情報(本実施形態では、前述した複数の原因パラメータ)のうち、少なくとも、受付部702を介して選択されたNG判定結果又は撮像画像Pwに紐付いた状態情報が表示部701上に表示されるように、表示部701を制御する。ステップS106に係る処理は、例えば、「診断開始」という文言が記載されたボタンをクリック操作することで開始してもよいし、そうした操作を伴うことなく、自動的に開始してもよい。

0285

また、制御部704は、受付部702を介してNG判定結果又は撮像画像Pwが指定されたとき、複数種類の状態情報のうちの少なくとも一種類について、該状態情報を時系列の順に表示部701上に表示させる。具体的に、制御部704は、NG判定結果又は撮像画像Pwが複数個にわたって選択された場合には、各NG判定結果又は撮像画像Pwに紐付いた状態情報を時系列の順に並べて表示することができる。しかし、この方法では、NG判定結果又は撮像画像Pwが1つのみ選択された場合に対応することができない。

0286

そこで、本実施形態に係る表示部801は、選択されたNG判定結果又は撮像画像Pw以外の判定結果又は撮像画像Pwに紐付いた状態情報と、選択されたNG判定結果又は撮像画像Pwに紐付いた状態情報と、を並べて表示することができる。具体的に、ステップS106では、制御部704は、複数種類の状態情報のうち、受付部702を介して指定されたNG判定結果以外の判定結果に紐付いた状態情報、又は、受付部702を介して指定された撮像画像Pw以外の撮像画像Pwに紐付いた状態情報が表示部701上に表示されるように、表示部701を制御する。

0287

特に本実施形態においては、表示部701は、複数種類の状態情報として、複数の原因パラメータを表示する。この場合、診断支援装置としての外部端末700は、前述のように、印字不良の症状に応じて、原因パラメータの表示順と、表示の要否と、を変更するように構成されている。

0288

具体的に、ステップS106では、制御部704は、ステップS103で決定された表示優先順位の順に、原因パラメータを表示部701上に表示させたり、ステップS103で決定された組み合わせに基づいて、原因パラメータを表示部701上に表示させたりすることができる。

0289

図15Cは、印字不良の診断画面Sc3を例示するものである。この診断画面Sc3は、指定画面Sc2から切り替わった直後に表示されるものであり、1つ目の原因パラメータを診断するための画面である。診断画面Sc3の左側には、複数の原因パラメータを表示優先順位に従って上から並べた原因リストLtが表示されている。

0290

前述のように、ウインドウ点検等、「根本的な原因」に分類される4つの原因パラメータは、イベントログ等、「表面的な原因」に分類される複数の原因パラメータに比して、表示優先順位が高い。また、「根本的な原因」に分類される原因パラメータの表示優先順位は、図16に例示した表に基づいて決定される。図16に例示されるように、状態項目として「印字が欠けている」が選択された場合、ウインドウ点検が最優先で表示され、その後にレーザーパワー及びXYトラッキングが表示され、その後にZトラッキングが表示されることになる。

0291

具体的に、制御部704は、履歴保存部703aにおける記憶内容に基づいて、表示部701上に、状態情報としての原因パラメータを表示させることになる。図15Cに示す例では、画面中央に配置されるグラフ表示領域Rc4に、最優先で表示させるべき原因パラメータであるウインドウ点検の経時変化が表示される(原因リストLtにおける白抜き部分を参照)。

0292

詳しくは、図15Cに例示されるグラフ表示領域Rc4には、原因パラメータとしてのウインドウ点検の経時変化を示すべく、各ウインドウ点検の値を結んでなる折れ線グラフが表示されている。ウインドウ点検の値が小さいときには、大きいときに比して、透過ウインドウ19が汚れていると判断することができる。また、グラフ表示領域Rc4におけるマークMnは、前述のように、NG判定結果が下された印字シーケンスを指す。このマークMnに示すように、NG判定結果が下された印字シーケンスにおいては、他のタイミングに比して、ウインドウ点検の値が大きく変動している。

0293

続くステップS107において、ユーザは、原因パラメータの経時変化に基づいて印字不良を診断する。その際、本実施形態に係る診断支援方法は、ユーザとの対話形式で、印字不良の診断を支援することができる。

0294

具体的に、図15Cに例示するように、グラフ表示領域Rc4の上方には、ユーザと対話するための対話領域Rc5が表示される。この対話領域Rc5には、グラフ表示領域Rc4に表示されている原因パラメータの経時変化が、特定の振る舞い(具体的には、表示されている原因パラメータに異常がある場合の振る舞い)をしているか否かを訪ねる質問文と、特定の振る舞いをしていると判断される場合にクリック操作される「はい」という項目Byと、そうした振る舞いをしていないと判断される場合にクリック操作される「いいえ」という項目Bnと、そうした振る舞いをしているともしていないとも判断できない場合にクリック操作される「わからない」という項目Biと、が表示されている。

0295

言い換えると、「はい」という項目Byは、グラフ表示領域Rc4に表示されている原因パラメータが、印字不良を特徴付ける症状の引き金になっていると判断される場合に選択される。「いいえ」という項目Bnは、グラフ表示領域Rc4に表示されている原因パラメータが、印字不良を特徴付ける症状の引き金になっていないと判断される場合に選択される。「わからない」という項目Biは、グラフ表示領域Rc4に表示されている原因パラメータが、印字不良を特徴付ける症状と関係し得ると判断される場合に選択される。

0296

図例の場合、NG判定結果が下されたタイミング(マークMnが付されたタイミング)で、ウインドウ点検の結果が大きく変動している。この場合、ユーザは、「はい」という項目Byをクリック操作することになる。

0297

制御部704は、表示部701に表示させるべきと判断される全ての原因パラメータについて、ステップS106とステップS107を繰り返す。例えば、図15Dは、3番目の原因パラメータを診断するための診断画面Sc4を示している。この診断画面Sc4は、ウインドウ点検よりも表示優先順位が低い原因パラメータとして、Zトラッキングの経時変化を例示している。

0298

詳しくは、図15Dに例示されるグラフ表示領域Rc4には、Zトラッキングの値(測距ユニット5による測定値)を結んでなる折れ線グラフが表示されている。図例の場合、NG判定結果が下された印字シーケンスにおいて、Zトラッキングの結果が大きく変動していると判断することができる。そのため、ユーザは、「はい」という項目Byをクリック操作することになる。

0299

なお、「印字が欠けている」という症状が選択されている場合、制御部704は、表示部701上に、「表面的な原因」に分類される4つの原因パラメータを全て表示することになる(図16を参照)。「表面的な原因」に分類される原因パラメータに係る診断が完了すると、制御部704は、表示部701上に、「根本的な原因」に分類される原因パラメータの表示を開始する。

0300

例えば、図15Eは、6番目の原因パラメータを診断するための診断画面Sc5を示している。この診断画面Sc5は、イベントログの経時変化(特定のイベントが生じたことが、印字ログLgに書き込まれたか否か)を例示している。

0301

図例の場合、NG判定結果が下された印字シーケンスにおいて、NGであることを示すプロットが表示されている。そのため、ユーザは、「はい」という項目Byをクリック操作することになる。

0302

なお、ここまでに例示した診断画面Sc3〜Sc5においては、状態情報としての原因パラメータの経時変化を示すべく、各原因パラメータの値を結んでなる折れ線グラフが表示されていたが、経時変化を示す表示方法は、折れ線グラフに限定されない。状態情報としての原因パラメータの経時変化は、折れ線グラフ、棒グラフ及び散布図の少なくとも1つを用いて表示部701上に表示することができる。また、状態情報の種類ごとに、表示方法に異ならせてもよい。

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