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図面 (2)

課題

抗VEGF抗体を用いた疾患及び病的状態治療に関し、より具体的には、一以上の付加的抗腫瘍治療剤と併用して抗VEGF抗体を用いて、神経膠芽腫感受性又は診断されたヒト患者を治療する方法を提供する。

解決手段

神経膠芽腫と診断された患者を治療する方法であって、前記患者に、抗VEGF抗体の有効量、化学療法剤の有効量、及び放射線治療の有効量を含む治療薬投与することを含み、前記治療は、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間中央値延長する、方法である。

概要

背景

神経膠腫は、全ての悪性脳腫瘍CNS腫瘍の81%を占めている。神経膠芽腫世界保健機関(WHO)グレードIVの星状細胞腫−は、悪性神経膠腫の60%から70%を占め、神経膠腫の最も侵襲的なサブタイプのままである。これは、成人で主に発症し(診断時の年齢中央値:64)、その発症率は、米国で3.05/100000、ヨーロッパで2/100000未満と推定されている。1年及び5年の全生存はそれぞれ29%と3%であり、神経膠芽腫の予後は特に悪いままである (Central Brain Tumor Registry of the United States (2005),(CBTRUS; http://www.cbtrus.org)。

神経膠芽腫の治療において一部の進歩がなされてきたが、この疾患は、治療の選択肢が限定されており、未だ対処されていない高度な医療ニーズに直面している。特に、ベバシズマブアバスチン登録商標))は、血管新生促進の血管内皮増殖因子VEGF)を標的とするモノクローナル抗体であり、重要な治療可能性を持っている。

概要

抗VEGF抗体を用いた疾患及び病的状態の治療に関し、より具体的には、一以上の付加的抗腫瘍治療剤と併用して抗VEGF抗体を用いて、神経膠芽腫に感受性又は診断されたヒト患者を治療する方法を提供する。神経膠芽腫と診断された患者を治療する方法であって、前記患者に、抗VEGF抗体の有効量、化学療法剤の有効量、及び放射線治療の有効量を含む治療薬投与することを含み、前記治療は、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間の中央値を延長する、方法である。なし

目的

本発明は、新規に神経膠芽腫と診断された患者を含む、神経膠芽腫と診断された患者を治療するための方法及びキットを提供する

効果

実績

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請求項1

神経膠芽腫診断された患者治療する方法であって、前記患者に、抗VEGF抗体の有効量、化学療法剤の有効量、及び放射線治療の有効量を含む治療薬投与することを含み、前記治療は、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間中央値延長する、方法。

請求項2

前記患者のWHOのパフォーマンスステータスは≦2である、請求項1に記載の方法。

請求項3

化学療法剤はテモゾロミドである、請求項1に記載の方法。

請求項4

テモゾロミドは150mg/m2で投与される、請求項3に記載の方法。

請求項5

テモゾロミドは200mg/m2で投与される、請求項3に記載の方法。

請求項6

前記抗VEGF抗体はA4.6.1エピトープに結合する、請求項1に記載の方法。

請求項7

前記抗VEGF抗体はベバシズマブである、請求項1に記載の方法。

請求項8

前記抗VEGF抗体は、可変重鎖(VH)及び可変軽鎖(VL)を含み、前記VHは、配列番号2のアミノ酸配列を有し、前記VLは、配列番号1のアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の方法。

請求項9

前記抗VEGF抗体の前記有効量は隔週で静脈内に10mg/kgである、請求項1に記載の方法。

請求項10

前記抗VEGF抗体の前記有効量は3週間毎に静脈内に15mg/kgである、請求項1に記載の方法。

請求項11

前記抗VEGF抗体の前記有効量は、最初に静脈内に90分間かけて、続いて60分かけて次いで30分かけて注入される、請求項1に記載の方法。

請求項12

前記抗VEGF抗体は最初に第一サイクルで前記患者に対して投与される、請求項1に記載の方法。

請求項13

前記抗VEGF抗体のその後の投与は、前記化学療法剤の前又は後のどちらかである、請求項9に記載の方法。

請求項14

前記抗VEGF抗体は、前記化学療法剤と同時に投与される、請求項1に記載の方法。

請求項15

抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、前記無増悪生存期間の中央値は約4.4ヶ月延長され、ハザード比(HR)は0.64に等しい、請求項1に記載の方法。

請求項16

抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、前記無増悪生存期間の中央値は少なくとも4ヶ月以上延長され、ハザード比(HR)は0.64に等しい、請求項1に記載の方法。

請求項17

抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、前記無増悪生存期間の中央値は約4.4ヶ月延長され、ハザード比(HR)は約0.55から約0.74である、請求項1に記載の方法。

請求項18

抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、前記無増悪生存期間の中央値は少なくとも4ヶ月以上延長され、ハザード比(HR)は約0.55から約0.74である、請求項1に記載の方法。

請求項19

前記患者は65未満である、請求項15、16、17又は18に記載の方法。

請求項20

前記患者は65歳以上である、請求項15、16、17又は18に記載の方法。

請求項21

エピトープA4.6.1に本質的に結合する抗VEGF抗体、化学療法剤、及び、前記患者に抗VEGF抗体及び化学療法剤の有効量を投与することを含む、神経膠芽腫と診断された患者を治療するための指示を有するパッケージ挿入物又はラベルを含むキットであり、前記患者は2つ以下の事前抗癌レジメンを受け、前記治療は、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間の中央値を延長する、キット。

請求項22

前記抗VEGF抗体はベバシズマブである、請求項21に記載のキット。

技術分野

0001

関連出願への相互参照
この出願は、2012年8月7日に出願された米国仮出願第61/680672号、2012年10月16日に出願された米国仮出願第61/714438号、2013年2月5日に出願された米国仮出願第61/760763号からの利益を主張し、それらの各々は全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に援用される。

0002

本発明は、抗VEGF抗体を用いた疾患及び病的状態の一般的な治療に関する。より具体的には、本発明は、一以上の付加的抗腫瘍治療剤と併用して抗VEGF抗体を用いて、神経膠芽腫感受性又は診断されたヒト患者の治療に関する。

背景技術

0003

神経膠腫は、全ての悪性脳腫瘍CNS腫瘍の81%を占めている。神経膠芽腫−世界保健機関(WHO)グレードIVの星状細胞腫−は、悪性神経膠腫の60%から70%を占め、神経膠腫の最も侵襲的なサブタイプのままである。これは、成人で主に発症し(診断時の年齢中央値:64)、その発症率は、米国で3.05/100000、ヨーロッパで2/100000未満と推定されている。1年及び5年の全生存はそれぞれ29%と3%であり、神経膠芽腫の予後は特に悪いままである (Central Brain Tumor Registry of the United States (2005),(CBTRUS; http://www.cbtrus.org)。

0004

神経膠芽腫の治療において一部の進歩がなされてきたが、この疾患は、治療の選択肢が限定されており、未だ対処されていない高度な医療ニーズに直面している。特に、ベバシズマブアバスチン登録商標))は、血管新生促進の血管内皮増殖因子VEGF)を標的とするモノクローナル抗体であり、重要な治療可能性を持っている。

0005

本発明は、新規に神経膠芽腫と診断された患者を含む、神経膠芽腫と診断された患者を治療するための方法及びキットを提供する。

0006

本発明の一実施態様は、前記患者に、抗VEGF抗体の有効量、化学療法剤の有効量、及び放射線治療を含む治療法を施すことを含む、神経膠芽腫と診断された患者を治療する方法を提供し、ここで前記治療は、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間の中央値を延長する。一実施態様において、患者のWHOのパフォーマンスステータスは≦2である。幾つかの実施態様において、化学療法剤はテモゾロミドである。幾つかの実施態様において、経口投与されるテノゾロミドの有効量はmg/m2である。幾つかの実施態様において、経口投与されるテノゾロミドの有効量は200mg/m2である。幾つかの実施態様において、抗VEGF抗体はA4.6.1エピトープに結合する。幾つかの実施態様において、抗VEGF抗体はベバシズマブである。幾つかの実施態様において、抗VEGF抗体は、可変重鎖(VH)及び可変軽鎖(VL)を含み、ここで前記VHは、配列番号2のアミノ酸配列を有し、前記VLは、配列番号1のアミノ酸配列を有することを特徴とする。幾つかの実施態様において、前記抗VEGF抗体の有効量は、隔週で静脈内に10mg/kg投与され、例えば、初回に静脈内に90分間かけて、続いて60分かけて次いで30分かけて注入される。幾つかの実施態様において、前記抗VEGF抗体の有効量は、3週間毎に静脈内に15mg/kg投与され、例えば、初回に静脈内に90分間かけて、続いて60分かけて次いで30分かけて注入される。上述された方法において、抗VEGF抗体は第一サイクルで最初に前記患者に対して投与され、次いで前記抗VEGF抗体のその後の投与は、前記化学療法剤の前又は後のどちらかである。別の実施態様において、抗VEGF抗体は、前記化学療法剤と放射線治療と同時に投与される。幾つかの実施態様において、患者へのステロイドの投与は中止される。

0007

神経膠芽腫と診断された患者を治療するための上述された方法において、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、無増悪生存期間の中央値は約4.4ヶ月延長され、ハザード比(HR)は0.64に等しい。別の実施態様において、神経膠芽腫と診断された患者を治療するための上述された方法において、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、無増悪生存期間の中央値は少なくとも4ヶ月以上延長され、ハザード比(HR)は0.64に等しい。別の実施態様において、神経膠芽腫と診断された患者を治療するための上述された方法において、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、無増悪生存期間の中央値は少なくとも4ヶ月以上延長され、ハザード比(HR)は約0.55から約0.74である。別の実施態様において、神経膠芽腫と診断された患者を治療するための上述された方法において、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、無増悪生存期間の中央値は約4.4ヶ月延長され、ハザード比(HR)は約0.55から約0.74である。上述された方法における更に別の実施態様において、患者は65歳未満である。上述された方法における更に別の実施態様において、患者は65歳又はそれ以上である。上述された方法における一実施態様において、患者は、約4週間の無治療期間(TFI)を有している。

0008

本発明の別の実施態様では、エピトープA4.6.1に本質的に結合する抗VEGF抗体、化学療法剤、及び、前記患者に抗VEGF抗体及び化学療法剤の有効量を投与することを含む、神経膠芽腫と診断された患者を治療するための指示を有するパッケージ挿入物又はラベルを含むキットを提供し、ここで前記治療は、抗VEGF抗体を含まない前記化学療法剤を受けた神経膠芽腫患者と比較して、前記患者の無増悪生存期間の中央値を延長することを特徴とする。上述のキットの別の実施態様では、抗VEGF抗体はベバシズマブであり、化学療法剤はテモゾロミドである。

図面の簡単な説明

0009

図1は、実施例1においてより詳細に開示されているように、図1は、2つ治療群の第III相試験の設計治療の順序を示す。試験治療は、減量手術又は神経膠芽腫の生検の後4から7週間の間に開始され、3つの異なる相が含まれる:10mg/kgのベバシズマブ又はプラセボが、テモゾロミド及び放射線治療と組み合わせて隔週で投与され、続いて28日間の治療中断が続く同時併用期、10mg/kgのベバシズマブ又はあプラセボがテモゾロミドとの組み合わせで隔週で投与される維持期、及び15mg/kgのベバシズマブ又はプラセボが病気が進行するまで3週間毎に投与される単剤療法期。
図2は、第III相AVAglio試験からのPFSカプラマイヤー曲線を示す。

0010

本発明の実施態様の詳細な説明
定義
抗血管新生剤」又は「血管新生インヒビター」は、小分子量物質ポリヌクレオチドポリペプチド、単離されたタンパク質組換えタンパク質、抗体、又はこれらのコンジュゲートないし融合タンパク質を指し、直接又は間接的に、血管新生、脈管形成又は望ましくない血管透過阻害するものである。抗血管新生剤は、結合して、血管新生因子又はその受容体血管新生活性ブロックする薬剤が含まれることが理解されるべきである例えば、抗血管新生剤は、本明細書を通して定義されるか、又は当技術分野で公知のように血管新生剤に対する抗体又は他のアンタゴニストであって、例えば、限定されないが、VEGF−A又はVEGF−A受容体に対する抗体(例えば、KDR受容体又はFlt−1受容体)、VEGF−トラップ、GleevecTM(メシル酸イマチニブ)などの抗PDGFR阻害剤である。また抗血管新生剤には、天然の血管新生インヒビター、例えばアンジオスタチンエンドスタチンなどが含まれる。例として、Klagsbrun and D'Amore, Annu. Rev. Physiol., 53:217-39 (1991); Streit and Detmar, Oncogene, 22:3172-3179 (2003)(例えば、悪性メラノーマ抗血管新生療法を列挙する表3);Ferrara & Alitalo, Nature Medicine 5:1359-1364 (1999); Tonini et al., Oncogene, 22:6549-6556 (2003)(例えば、周知の抗血管新生因子を列挙する表2);及び、Sato. Int. J. Clin. Oncol., 8:200-206 (2003)(例えば、表1に臨床試験で用いられる抗血管新生剤を挙げる)を参照。

0011

用語「抗体」は最も広い意味で用いられ、様々な抗体構造包含し、限定されないが、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体多重特異性抗体(例えば二重特異性抗体)、及び、所望の抗原結合活性を示す限り、抗体断片を含む。

0012

用語「腹水」又は腹部腹水は、過剰な量の腹部に蓄積された流体を指す。腹水は、多くの場合、癌性増殖から離脱した浮遊癌細胞が含まれる。腹部腹水の提示は、典型的には症候性疾患や腹部腹水を持っていない患者に比べて、より悪い予後を示す。

0013

用語「ベバシズマブ」は、「rhuMAbVEGF」又は「Avastin(登録商標)」としても知られる、Presta et al. (1997) Cancer Res. 57:4593-4599に従って生産された組換えヒト化抗VEGFモノクローナル抗体である。これは変異ヒトIgGフレームワーク領域及びヒトVEGFのその受容体への結合をブロックするマウス抗ヒトVEGFモノクローナル抗体A4.6.1由来抗原結合相性決定領域を含む。フレームワーク領域の大部分を含むベバシツマブのアミノ酸配列のおよそ93%はヒトIgG1由来であり、配列の約7%はマウス抗体A4.6.1由来である。ベバスシズマブは、ハイブリドーマATCCHB10709により生産されるモノクローナル抗VEGF抗体A4.6.1と同じエピトープに結合する。

0014

用語「癌」及び「癌性」は、無秩序細胞増殖により典型的特徴付けられる哺乳動物における生理学的状態を指す。この定義に含まれるのは、良性及び悪性の癌、並びに休眠腫瘍又は微小転移である。癌の例には、これらに限定するものではないが、癌腫リンパ腫芽細胞腫肉腫及び白血病が含まれる。このような癌のより特定の例としては、限定されるものではないが、例えば、前神経GBM、神経GBM、古典的なGBM及び間葉系GBMを含む神経膠芽腫(GBM)を含む。他の癌は、例えば、乳癌扁平細胞癌、肺癌小細胞肺癌非小細胞肺癌腺癌、及び肺の扁平癌腫(squamous carcinoma)を含む)、腹膜の癌、肝細胞癌(gastric)又は腹部(stomach)癌(胃腸癌を含む)、膵臓癌卵巣癌子宮頸癌肝臓癌膀胱癌肝癌、乳癌、結腸癌結腸直腸癌子宮内膜又は子宮癌唾液腺癌、腎臓(kidney)又は(renal)癌、肝癌、前立腺癌産卵口癌、甲状腺癌、肝臓癌及び様々なタイプの頭頸部癌、並びにB細胞リンパ腫(低悪性度濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL);小リンパ球(SL)NHL;中悪性度/濾胞性NHL;中悪性度びまん性NHL;高悪性度免疫芽細胞性NHL;高悪性度リンパ芽球性NHL;高悪性度小非分割細胞NHL;バルキー疾患NHL;外套細胞リンパ腫;エイズ関連リンパ腫;及びヴァルデンストレームマクログロブリン血症を含む);慢性リンパ性白血病(CLL);急性リンパ芽球白血病(ALL);ヘアリー細胞白血病慢性骨髄芽球性白血病;及び移植リンパ増殖性疾患(PTLD)、並びに母斑症に関連した異常な血管増殖浮腫(例えば脳腫瘍に関連したもの)、及びメイグス症候群が含まれる。

0015

「化学療法剤」は、癌の治療に有用な化学物質である。化学療法剤の例としては、癌の治療に有用な化学物質を含む。化学療法剤の例には、例えば、アルキル化剤であるダカルバジンイミダゾテトラジン誘導体であるテモゾロミドなどのアルキル化剤を含む。化学療法剤の更なる例は、例えば、パクリタキセル又はトポテカン又はペグ化リポソームドキソルビシンPLD)が含まれる。化学療法剤の他の例には、チオテパ及びシクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標))のようなアルキル化剤;ブスルファンインプロスルファン及びピポスルファンのようなスルホン酸アルキル類;ベンゾドーパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)、及びウレドーパ(uredopa)のようなアジリジン類アルトレートアミン(altretamine)、トリエチレンメラミントリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド(triethiylenethiophosphoramide)及びトリメチローロメラミン(trimethylolomelamine)を含むエチレンイミン類及びメチラメラミン類;アセトゲニン(特にブラシン及びブラタシノン);カンプトセシンブリオスタチンカリスタチン;CC−1065(そのアドレシン、カルゼレシン及びビゼレシン合成アナログを含む);クリプトフィシン(特にクリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン;ドゥオカルマイシン(合成アナログ、KW−2189及びCB1−TM1を含む);エロテロビンパンクラチスタチンサルコジクチンスポンギスタチン;クロランブシルクロロナファジン(chlornaphazine)、チョホスファミド(cholophosphamide)、エストラムスチンイフォスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシドヒドロクロリドメルファラン、ノベンビチン(novembichin)、フェネステリン(phenesterine)、プレニムスチン(prednimustine)、トロフスファミド(trofosfamide)、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタードカルムスチン、クロロゾトシン(chlorozotocin)、フォテムスチン(fotemustine)、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチンなどのニトスレアス(nitrosureas);抗生物質、例えばエネジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン(calicheamicin)、特にカリケアマイシンγ1I及びカリケアマイシンωI1(例えばAgnew Chem Intl. Ed. Engl. 33:183-186(1994)参照);ダイネマイシン(dynemicin)Aを含むダイネマイシン;クロドロネートなどのビスホスホネートエスペラマイシン;並びにネオカルチノスタチン発色団及び関連する色素タンパクエネジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン類(aclacinomysins)、アクチノマイシン、オースラマイシン(authramycin)、アザセリンブレオマイシンカクチノマイシン(cactinomycin)、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン(caminomycin)、カルジノフィリン(carzinophilin)、クロモマイシン類、ダクチノマイシンダウノルビシン、デトルビシン(detorbicin)、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ADRIAMYCIN(登録商標)ドキソルビシンモルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マーセロマイシン(marcellomycin)、マイトマイシンCのようなマイトマイシンマイコフェノール酸(mycophenolic acid)、ノガラマイシン(nogalamycin)、オリボマイシン(olivomycins)、ペプロマイシンポトフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシンケラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリンストレプトゾシン、ツベルシジン(tubercidin)、ウベニメクス、ジノスタチン(zinostatin)、ゾルビシン(zorubicin);代謝拮抗剤、例えばメトトレキセート及び5−フルオロウラシル(5−FU);葉酸アナログ、例えばデノプテリン(denopterin)、メトトレキセート、プテロプテリン(pteropterin)、トリメトレキセート(trimetrexate);プリンアナログ、例えばフルダラビン(fludarabine)、6−メルカプトプリンチアミプリン、チオグアニンピリミジンアナログ、例えばアンシタビンアザシチジン(azacitidine)、6−アザウリジン(azauridine)、カルモフールシタラビンジデオキシウリジンドキシフルリジンエノシタビン(enocitabine)、フロキシウリジン(floxuridine);アンドロゲン類、例えばカルステロン(calusterone)、プロピオン酸ドロモスタノロンエピチオスタノールメピチオスタンテストラクトン(testolactone);抗副腎剤、例えばアミノグルテチミドミトタントリロスタン;葉酸リプレニッシャー(replenisher)、例えばフロリン酸(frolinic acid);アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸エニルウラシルアムサクリン(amsacrine);ベストラブシル(bestrabucil);ビサントレン(bisantrene);エダトラキセート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルシン(demecolcine);ジアジコン(diaziquone);エルフォルミチン(elformithine);酢酸エリプチニウム(elliptinium);エポチロン(epothilone);エトグルシド(etoglucid);硝酸ガリウムヒドロキシ尿素レンチナンロニダミン(lonidamine);メイタンシノイド(maytansinoid)類、例えばメイタンシン(maytansine)及びアンサミトシン(ansamitocine);ミトグアゾン(mitoguazone);ミトキサントロンモピダモール(mopidamol);ニトラクリン(nitracrine);ペントスタチン;フェナメット(phenamet);ピラルビシン;ロソキサントロンポドフィリン酸;2−エチルヒドラジドプロカルバジンPSK(登録商標)多糖複合体(JHS Natural Products, Eugene, Oreg.);ラゾキサン(razoxane);リゾキシンシゾフィラン(sizofuran);スピロゲルマニウム(spirogermanium);テニュアゾン酸(tenuazonic acid);トリアジコン(triaziquone);2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミントリコテセン類(特にT−2毒素ベラクリン(verracurin)A、ロリジン(roridine)A及びアングイジン(anguidine));ウレタンビンデシン;ダカーバジン;マンノムスチン(mannomustine);ミトブロニトール;ミトラクトール(mitolactol);ピポブロマン(pipobroman);ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド類、例えばTAXOL(登録商標)パクリタキセル(Bristol-Myers Squibb Oncology, Princeton, NJ)、ABRAXANE(登録商標)パクリタキセルのクレモフォー無添加アルブミン操作ナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners, Schaumberg, Ill.)、及びTAXOTERE(登録商標)ドキセタキセル(Rhone-Poulenc Rorer, Antony, France);クロランブシル;GEMZAR(登録商標)ゲムシタビン(gemcitabine)(GEMZAR(登録商標));6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサートプラチナアナログ、例えばシスプラチンオキサリプラチン及びカルボプラチンビンブラスチン(VELBAN(登録商標));プラチナ;エトポシド(VP−16);イホスファミドマイトキサントロンビンクリスチン(ONCOVIN(登録商標));オキサリプラチン;ロイコボビン(leucovovin);NAVELBINE(登録商標)ビノレルビン;ノバントロン;テニポシド;エダトレキセート;ダウノマイシンアミノプテリン;ゼローダイバンドロネートイリノテカンカンプトサール、CPT−11)(5−FU及びロイコボリンとのイリノテカンの治療レジメンを含む);トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチンDMFO);レチノイン酸などのレチノイドカペシタビンコンブレタスタチン;ロイコボリン(LV);オキサリプラチンの治療レジメン(FOLFOX)を含むオキサリプラチン;ラパチニブ(Tykerb(登録商標));PKC−α、Raf、H−Rasの阻害剤、EGFR阻害剤(例えば、エルロチニブタルセバ(登録商標))及び細胞増殖を減少させるVEGF−Aの阻害剤;薬学的に許容される塩類酸類又は上記の何れかの誘導体が含まれる。

0016

用語「同時に」は、投与の少なくとも一部が時間的に重なる二以上の治療薬の投与に言及するために使用される。従って、同時投与とは、一以上の他の薬剤の投与を中止した後に一以上の薬剤投与が継続する場合の投与レジメンを含む。

0017

「有効量」は、哺乳動物における疾患又は障害を治療するために有効な薬物の量を指す。癌の場合は、治療的有効量の医薬により、癌細胞の数を減少させ;腫瘍の大きさを小さくし;癌細胞の周辺器官への浸潤を阻害し(すなわち、ある程度に遅く、好ましくは止める);腫瘍の転移を阻害(すなわち、ある程度に遅く、好ましくは止める)し;腫瘍の増殖をある程度阻害し;及び/又は疾患に関連する一又は複数の症状をある程度和らげることが可能である。薬物が、成長を妨げ及び/又は現存の癌細胞を死滅させる範囲において、それは細胞分裂停止性及び/又は細胞障害性である。癌治療においては、インビボにおける効力は、例えば生存期間、無増悪生存期間(PFS)、応答速度(RR)、応答期間、及び/又は生活の質を評価することにより測定することができる。

0018

「エピトープA4.6.1」は抗VEGF抗体ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標))によって認識されるエピトープを指す(Muller Y et al., Structure 15 September 1998, 6:1153-1167を参照)。本発明のある実施態様において、抗VEGF抗体は、限定されないが、ハイブリドーマATCCHB10709によって生成されたモノクローナル抗VEGF抗体A4.6.1と同じエピトープに結合するモノクローナル抗体;Presta et al. (1997) Cancer Res. 57:4593-4599に従って生成された組換えヒト化抗VEGFモノクローナル抗体を含む。

0019

ヒト抗体」は、ヒト又はヒト細胞により産生されるか、又はヒト抗体のレパートリー又は他のヒト抗体をコードする配列を利用した非ヒト起源に由来する抗体のアミノ酸配列に対応するアミノ酸配列を有するものである。ヒト抗体のこの定義は、非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を特に除外する。

0020

ヒト化」抗体は、非ヒトHVR由来のアミノ酸残基、及びヒトFR由来アミノ酸残基を含むキメラ抗体を指す。所定の実施態様において、ヒト化抗体は、少なくとも一つ、典型的には2つの可変ドメインの全てを実質的に含み、HVR(例えば、CDR)の全て又は実質的に全てが、非ヒト抗体のものに対応し、全て又は実質的にFRの全てが、ヒト抗体のものに対応する。ヒト化抗体は、任意で、ヒト抗体由来抗体定常領域の少なくとも一部を含んでもよい。抗体の「ヒト化型」、例えば、非ヒト抗体は、ヒト化を遂げた抗体を指す。

0021

本明細書で使用される用語「超可変領域」又は「HVR」は、配列が超可変であるか、及び/又は構造的に定義されたループ(「超可変ループ」)を形成する抗体可変ドメインの各領域を指す。一般的に、天然型4本鎖抗体体は、6つのHVR;VH(H1、H2、H3)に3つ、及びVL(L1、L2、L3)に3つを含む。HVRは、一般的に超可変ループ由来及び/又は「相補性決定領域」(CDR)由来のアミノ酸残基を含み、後者は、最高の配列可変性であり、及び/又は抗原認識関与している。典型的な超可変ループはアミノ酸残基26−32(L1)、50−52(L2)、91−96(L3)、26−32(H1)、53−55(H2)、及び96−101(H3)で生じる。(Chothia and Lesk, J. Mol. Biol. 196:901-917 (1987))。典型的なCDR(CDR−L1、CDR−L2、CDR−L3、CDR−H1、CDR−H2、及びCDR−H3)は、アミノ酸残基L1の24−34、L2の50−56、L3の89−97、H1の31−35B、H2の50−65、及びH3の95−102で生じる。(Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (1991))。VHのCDR1の例外を除いて、CDRは一般的に超可変ループを形成するアミノ酸残基を含む。CDRは、抗原に接触する残基である「特異性決定残基」又は「SDR」をも含む。SDRは、略称(abbreviated−)CDR、又はa−CDRと呼ばれる、CDRの領域内に含まれている。典型的なa−CDR(a−CDR−L1、a−CDR−L2、a−CDR−L3、a−CDR−H1、a−CDR−H2、及びa−CDR−H3)は、アミノ酸残基L1の31−34、L2の50−55、L3の89−96、H1の31−35B、H2の50−58、及びH3の95−102で生じる。(Almagro and Fransson, Front.Biosci.13:1619-1633 (2008)を参照)。特に断らない限り、可変ドメイン内のHVR残基及び他の残基(例えば、FR残基)は、上掲のKabatらに従い、本明細書において番号が付けられる。

0022

「個体」又は「被検体」は、哺乳動物である。哺乳動物は、限定されないが、家畜動物(例えば、ウシヒツジネコイヌウマ)、霊長類(例えば、ヒト、サルなどの非ヒト霊長類)、ウサギげっ歯類(例えば、マウス及びラット)を含む。所定の実施態様において、個体又は被検体はヒトである。

0023

本発明の方法については、被験体を「指示する」という用語は、適用可能な治療法、薬物、治療、治療レジメンなどのについての指示を、任意の手段によって、しかし好ましくは書面で、例えばパッケージ挿入物又は他の文書による宣伝用資料の形態で提供することを意味する。

0024

用語「静脈内注入」は、約5分を超える時間をかけて、好ましくは約30から90分の間に、動物又はヒト被験体の静脈への薬剤の導入を意味するが、本発明によれば、静脈内注入は代替的に10時間以下で投与される。

0025

用語「急速静脈内投与」又は「静注」は、身体が、約15分以下、好ましくは5分以下で薬物を受けるように、動物又はヒトの静脈への薬物投与を言う。

0026

「単離された」抗体は、その自然環境の成分から分離されたものである。幾つかの実施態様において、抗体は、例えば、電気泳動(例えば、SDS−PAGE、等電点電気泳動IEF)、キャピラリー電気泳動)又はクロマトグラフィー(例えば、イオン交換又は逆相HPLC)により決定されるように、95%以上又は99%の純度に精製される。純度の評価法総説としては、例えばFlatman et al., J. Chromatogr. B 848:79-87 (2007)を参照のこと。

0027

本明細書において「維持」量とは、治療期間中又はその後に被験体に投与される治療薬の一以上の用量を意味する。通常、維持量は、およそ毎週、およそ2週間毎、およそ3週間毎、又はおよそ4週間毎など、離間した治療間隔で投与される。

0028

維持療法」とは、疾患再発又は進行の可能性を低減するために与えられる治療レジメンを意味する。維持療法は、被験体の寿命まで延長された期間を含む任意の期間、提供することができる。維持療法は、初期治療後に又は初期治療若しくは付加的治療と組み合わせて提供することができる。維持療法のために使用される投与量は可変することができ、他のタイプの治療のために使用される投与量と比較して減少した投与量を含むことができる。本明細書における「維持」も参照のこと。

0029

用語「マーケティング」は、製品(例えば、薬物)の促進、販売又は配布を説明するために使用される。マーケティングは、具体的には、パッケージング広告、製品の商品化を目的としたすべてのビジネス活動が含まれる。

0030

「転移」又は「転移性」とは、身体のその原発部位から他の場所への癌の広がりを意味する。癌細胞は、原発腫瘍から離脱してリンパ管や血管に浸透し、血流を介して循環し、体の他の部分の正常組織中の離れた病巣で増殖する(転移する)ことができる。転移は局所的又は離れていることも可能である。転移は、腫瘍細胞が原発腫瘍から離脱し、血流を介して移動し、離れた部位で停止することを条件とした逐次プロセスである。新しい部位で、細胞血液供給確立し、そして増殖して生命脅かす塊を形成することができる。腫瘍細胞内刺激性抑制性の両方の分子経路がこの挙動を制御し、離れた部位における腫瘍細胞と宿主細胞間の相互作用もまた重要である。

0031

「単剤療法」とは、癌又は腫瘍の治療のために治療期間の過程において単一の治療薬のみを含む治療レジメンを意味する。VEGF特異的アンタゴニストを使用した単剤療法は、VEGF特異的アンタゴニストが、治療期間中に付加的な抗癌療法非存在下で投与されることを意味する。

0032

本明細書で使用される用語「モノクローナル抗体」とは、実質的に均質な抗体の集団から得られる抗体を意味し、即ち、例えば、天然に生じる変異を含み、又はモノクローナル抗体製剤の製造時に発生し、一般的に少量で存在している変異体などの、可能性のある変異体抗体を除き、集団を構成する個々の抗体は同一であり、及び/又は同じエピトープに結合する。異なる決定基(エピトープ)に対する異なる抗体を一般的に含む、ポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対するものである。従って、修飾語「モノクローナル」は、実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体の特徴を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とするものとして解釈されるべきではない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、限定されないが、ハイブリドーマ法、組換えDNA法、ファージディスプレイ法ヒト免疫グロブリン遺伝子座の全部又は一部を含むトランスジェニック動物を利用する方法を含む様々な技術によって作成され、モノクローナル抗体を作製するためのそのような方法及び他の例示的な方法は、本明細書に記載されている。

0033

用語「薬学的製剤」は、その中に有効で含有される活性成分生物学的活性を許容するような形態であって、製剤を投与する被検体にとって許容できない毒性である他の成分を含まない調製物を指す。

0034

「薬学的に許容される担体」は、被検体に非毒性であり、有効成分以外の薬学的製剤中の成分を指す。薬学的に許容される担体は、限定されないが、緩衝剤ビヒクル、安定剤、又は保存剤を含む。

0035

本発明の方法については、用語「促進する」とは、パッケージ挿入物の形態のような文書を含む任意の手段によって、特定の薬物、薬物の組み合わせ、又は治療法を提供し、広告し、販売し、又は説明することを意味する。本明細書において促進するとは、例えば乳癌治療などの適応のための、VEGFアンタゴニスト、例えば抗VEGF抗体又は化学療法剤などの治療薬の促進を指し、そこで促進は、食品医薬品局FDA)によって、被験体の集団において統計的に有意な治療効果許容可能な安全性が認められることが実証されているとして承認されている。

0036

「無増悪生存期間(PFS)」は、治療(又は無作為化)から最初の疾患の進行又は死亡までの時間を指す。例えば、それは、治療開始から又は最初の診断から、約1ヶ月、約2ヶ月、約3ヶ月、約4、ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月、約7ヶ月、約8ヶ月、約9ヶ月、約1年、約2年、約3年などの一定の期間、癌の再発を伴わずに、被験体が生存している時間である。本発明の一態様において、MacDonald et al., J Clin Oncol 1990;8:1277-80)に記載のようにPFSはマクドナルド応答基準によって評価することができる。

0037

被検体の「集団」は、例えば臨床試験において、又は例えば乳癌療法などの特定の症状についてFDA承認に従って腫瘍学者によって観察される癌を有する被検体の群を指す。

0038

「被験体」は、限定されないが、ヒト又は非ヒト哺乳動物、例えばウシ、ウマ、イヌ、ヒツジ、又はネコなどを含む、哺乳動物を意味する。好ましくは被検体はヒトである。患者はまた、本明細書において被験体である。

0039

「生存」は、生存している患者を指し、無増悪生存期間(PFS)及び全生存(OS)を含む。生存期間はカプラン・マイヤー法によって推定することができ、生存期間の違いは層別ログランク試験を用いて計算される。

0040

「全生存」は、治療の開始から又は初期診断から一定期間、例えば約1年、約2年、約3年、約4年、約5年、約10年などの間生存している患者を指す。本発明の根底となる研究では、生存分析のために使用した事象は、全死因死亡であった。

0041

「全奏効率」又は「奏効率」(ORR)は最小限の時間で癌の大きさ(又は血液癌の量)の減少を経験するヒトの割合であり;ORRは完全及び部分奏功率の合計である。

0042

「生存を延長させる」又は「生存の可能性を増大させる」とは、未治療の患者と比較して(つまり、例えばVEGF抗体で治療されていない被験者に対して)、又は神経膠芽腫のための標準的な治療において使用されるものなど、例えば放射線治療の有無によらずテモゾロミドなど、化学療法剤のみによる治療などの対照治療プロトコルと比較して、治療された被験者においてPFS及び/又はOSが増加していることを意味する。生存は、治療の開始後又は最初の診断後、少なくとも約1年又は少なくとも約2年、又は少なくとも約3年、又は少なくとも約4年、又は少なくとも約5年、又は少なくとも約10年等の間モニターされる。

0043

ハザード比(HR)は事象の割合に対する統計的定義である。本発明の目的では、ハザード比は、実験的治療群における事象の確率を、任意の特定の時点での対照治療群における事象の確率で割ったものを表すと定義される。無増悪生存期間解析における「ハザード比」は、2つの無増悪生存期間曲線の間の差のまとめであり、所定の追跡調査期間にわたって対照と比較した治療に対する死亡リスクの減少を表す。

0044

本明細書で用いられるように、「治療」(及び「治療する(treat)」又は「治療している(treating)」など文法上の変形)は、治療されている個体の自然経過を変えようと試みる臨床的介入を指し、予防のために、又は臨床病理の過程においての何れかで実行できる。治療の望ましい効果は、限定されないが、疾患の発症又は再発を予防すること、症状の緩和、疾患の直接的又は間接的な病理学帰結縮小、転移を予防すること、疾患の進行の速度を遅らせること、疾患状態の改善又は緩和、及び寛解又は予後の改善を含む。幾つかの実施態様において、本発明の抗体は、疾患の発症を遅延させるか又は疾患の進行を遅くするために使用される。

0045

用語「可変領域」又は「可変ドメイン」は、抗体の抗原への結合に関与する抗体の重鎖又は軽鎖ドメインを指す。天然型抗体の可変重鎖ドメイン及び軽鎖(それぞれVH及びVL)は、4つの保存されたフレームワーク領域(FR)と3つの超可変領域(HVR)を含む各ドメインを持ち、一般的に似たような構造を有する。(例えば、Kindt et al. Kuby Immunology, 第6版, W.H. Freeman and Co., 91頁 (2007)を参照)。単一のVH又はVLドメインが、抗原結合特異性を付与するのに十分であり得る。更に、特定の抗原に結合する抗体は、相補的なVL又はVHドメインのそれぞれのライブラリースクリーニングするために、抗原に特異的に結合する抗体からのVH又はVLドメインを用いて単離することができる。例えば、 Portolano et al., J. Immunol. 150:880-887 (1993); Clarkson et al., Nature 352:624-628 (1991)を参照。

0046

「VEGF」又は「VEGF−A」なる用語は、Leung et al. Science, 246:1306 (1989)、及びHouck et al. Mol. Endocrin., 5:1806 (1991により記載されているような、165アミノ酸ヒト血管内皮細胞増殖因子及び関連する121、145,189、及び206アミノ酸のヒト血管内皮細胞増殖因子を、その天然に生じる対立遺伝子及びプロセスされた形態と共に、意味するために使用される。VEGF−Aは、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D、VEGF−E、VEGF−F、及びPlGFを含む遺伝子ファミリーの一部である。VEGF−Aは、VEGFR−1(Flt−1)及びVEGFR−2(Flk−1/KDR)の2つの高親和性受容体チロシンキナーゼに主に結合し、後者はVEGF−Aの血管内皮細胞分裂促進シグナルの主な伝達物質である。更に、ニューロピリン−1は、ヘパリン−結合VEGF−Aアイソフォームの受容体として同定されており、血管の発達において役割を果たし得る。「VEGF」又は「VEGF−A」なる用語はまたマウス、ラット又は霊長類のような非ヒト種からのVEGFを意味する。時には特定の種由来のVEGFは、ヒトVEGFはhVEGF、マウスVEGFはmVEGFなどの用語で表される。典型的には、VEGFはヒトVEGFを指す。また、「VEGF」なる用語は、165アミノ酸のヒト血管内皮細胞増殖因子のアミノ酸8〜109、又は1〜109を含むポリペプチドの切断型ないしはその断片を意味する。VEGFの任意のそのような形態を指すときは、本出願では、例えば、「VEGF(8−109)」、「VEGF(1−109)」又は「VEGF165」によって識別され得る。「切断した(切断型の)」天然のVEGFのアミノ酸位置は、天然のVEGF配列に示されるように番号付けされる。例えば、切断型の天然VEGFのアミノ酸位置17(メチオニン)は、天然のVEGF中の位置17(メチオニン)でもある。切断型の天然VEGFは天然のVEGFに匹敵するKDR及びFlt−1受容体への結合親和性を有する。

0047

「抗VEGF抗体」は十分な親和性及び特異性でVEGFに結合する抗体である。選択した抗体は通常、VEGFに対して結合親和性を有し、例えば、抗体は100nM−1pMの間のKd値でhVEGFを結合しうる。抗体の親和性は、表面プラズモン共鳴に基づくアッセイ(例えばPCT出願公開番号第2005/012359号に記載されてビアコアアッセイなど);酵素結合免疫吸着検定法ELISA);及び競合アッセイ(例えばRIA)により決定することができる。ある実施態様において、本発明の抗VEGF抗体はVEGF活性が関与している疾患又は状態をターゲティング又は干渉する場合の治療薬として使用できる。また、抗体は、例えば治療としての有効性を評価するために、他の生物学的活性アッセイを施してもよい。このようなアッセイは、当技術分野で公知であり、標的抗原に依存し、抗体としての使用を意図している。例として、HUVEC阻害アッセイ;腫瘍細胞増殖阻害アッセイ(例えば国際公開第89/06692号に記載のもの);抗体依存性細胞傷害ADCC)及び補体媒介性細胞障害(CDC)アッセイ(米国特許第5500362号);及び、アゴニスト活性又は造血アッセイ(国際公開第95/27062号を参照)などがある。抗VEGF抗体は通常、VEGF−B又はVEGF−Cなどの他のVEGFホモログにも、PIGF、PDGF又はbFGFなどの他の増殖因子にも結合しないであろう。

0048

「VEGFアンタゴニスト」は一又は複数のVEGF受容体へのその結合を含む、VEGF活性を中和し、ブロックし、抑制し、消失させ、低減させ又は干渉することができる分子を意味する。VEGFアンタゴニストは、抗VEGF抗体及びその抗原結合断片、VEGFに特異的に結合し、それによってその一又は複数の受容体への結合を隔離する受容体分子及び誘導体、抗VEGF受容体抗体及びVEGFRチロシンキナーゼの小分子阻害剤などのVEGF受容体アンタゴニストを含む。

0049

キメラVEGF受容体タンパク質」は、少なくとも2つの異なるタンパク質由来であって、そのうち少なくとも一つはVEGF受容体タンパク質であるアミノ酸配列を有するVEGF受容体分子である。ある実施態様において、キメラVEGF受容体タンパク質は、VEGFに結合し、VEGFの生物学的活性を阻害することができる。

0050

キメラ及びヒト化抗体
ある実施態様において、本明細書で提供される抗体は、キメラ抗体である。所定のキメラ抗体は、例えば、米国特許第4816567号;及びMorrison et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81:6851-6855 (1984))に記載されている。一例において、キメラ抗体は、非ヒト可変領域(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、又はサル等の非ヒト霊長類由来の可変領域)及びヒト定常領域を含む。更なる例において、キメラ抗体は、クラス又はサブクラスが親抗体のものから変更された「クラススイッチ」抗体である。キメラ抗体は、その抗原結合断片を含む。

0051

所定の実施態様において、キメラ抗体は、ヒト化抗体である。典型的には、非ヒト抗体は、ヒトに対する免疫原性を低減するために、親の非ヒト抗体の特異性と親和性を保持したまま、ヒト化されている。一般に、ヒト化抗体は、HVR、例えば、CDR(又はその一部)が、非ヒト抗体から由来し、FR(又はその一部)がヒト抗体配列に由来する、一以上の可変ドメインを含む。ヒト化抗体はまた、任意で、ヒト定常領域の少なくとも一部をも含む。幾つかの実施態様において、ヒト化抗体の幾つかのFR残基は、抗体特異性又は親和性を回復もしくは改善するめに、非ヒト抗体(例えば、HVR残基が由来する抗体)由来の対応する残基で置換されている。

0052

ヒト化抗体及びそれらの製造方法は、例えば、Almagro and Fransson, Front. Biosci. 13:1619-1633 (2008)に総説され、更に、Riechmann et al., Nature 332:323-329 (1988); Queen et al., Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 86:10029-10033 (1989);米国特許第5821337号、第7527791号、第6982321号及び第7087409号;Kashmiri et al., Methods36:25-34 (2005) (SDR(a−CDR)グラフティング記述); Padlan, Mol. Immunol. 28:489-498 (1991) (「リサーフシング」を記述); Dall'Acqua et al., Methods 36:43-60 (2005) (「FRシャッフリング」を記述);及びOsbourn et al., Methods 36:61-68 (2005)及びKlimka et al., Br. J. Cancer, 83:252-260 (2000) (FRシャッフリングへの「誘導選択」アプローチを記述)に記載されている。

0053

ヒト化に用いられ得るヒトフレームワーク領域は、限定されないが、「ベストフィット」法を用いて選択されるフレームワーク領域(例えば、Sims et al. J. Immunol. 151:2296 (1993));軽鎖又は重鎖の可変領域の特定のサブグループのヒト抗体のコンセンサス配列由来のフレームワーク領域(例えば、Carter et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 89:4285 (1992);及びPresta et al. J. Immunol., 151:2623 (1993)を参照);ヒト成熟体細胞変異)フレームワーク領域又はヒト生殖細胞系フレームワーク領域(例えば、Almagro and Fransson, Front. Biosci. 13:1619-1633 (2008)を参照);及びFRライブラリスクリーニング由来のフレームワーク領域(例えば、Baca et al., J. Biol. Chem. 272:10678-10684 (1997)及びRosok et al., J. Biol. Chem. 271:22611-22618 (1996)を参照)を含む。

0054

ヒト抗体
ある実施態様において、本明細書で提供される抗体は、ヒト抗体である。ヒト抗体は、当技術分野で公知の様々な技術を用いて生産することができる。ヒト抗体は、van Dijk and van de Winkel, Curr. Opin. Pharmacol. 5: 368-74 (2001)及びLonberg, Curr. Opin. Immunol. 20:450-459 (2008)に一般的に記載されている。

0055

ヒト抗体は、抗原曝露に応答して、インタクトなヒト抗体又はヒト可変領域を持つインタクトな抗体を産生するように改変されたトランスジェニック動物に、免疫原を投与することにより調製することができる。このような動物は、典型的には、内因性免疫グロブリン遺伝子座を置換するか、又は染色体外に存在するかもしくは動物の染色体ランダムに組み込まれている、ヒト免疫グロブリン遺伝子座の全て又は一部を含む。このようなトランスジェニックマウスでは、内因性免疫グロブリン遺伝子座は一般的に不活性化される。トランスジェニック動物からヒト抗体を得るための方法の総説については、 Lonberg, Nat. Biotech. 23:1117-1125 (2005)を参照。また、例えば、XENOMOUSETM技術を記載している、米国特許第6075181号及び6150584号;HuMab(登録商標)技術を記載している米国特許第5770429号;K−M MOUSE(登録商標)技術を記載している米国特許第7041870号及び、VelociMouse(登録商標)技術を記載している米国特許出願公開第2007/0061900号)も参照のこと。このような動物で生成されたインタクトな抗体由来のヒト可変領域は、例えば、異なるヒト定常領域と組み合わせることにより、更に改変される可能性がある。

0056

ヒト抗体は、ハイブリドーマベース法によって作成することができる。ヒトモノクローナル抗体の産生のためのヒト骨髄腫及びマウス−ヒトヘテロ細胞株が記載されている。(例えば、Kozbor J. Immunol., 133: 3001 (1984); Brodeur et al., Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications, pp. 51-63 (Marcel Dekker, Inc., New York, 1987); 及びBoerner et al., J. Immunol., 147: 86 (1991)を参照)。ヒトB細胞ハイブリドーマ技術を介して生成されたヒト抗体はまた、Li et al., PNAS USA, 103:3557-3562 (2006)に記載されている。更なる方法は、例えば、米国特許第7189826号(ハイブリドーマ細胞株からのモノクローナルヒトIgM抗体の産生を記載している)及びNi, Xiandai Mianyixue, 26(4):265-268 (2006) (ヒト−ヒトハイブリドーマを記載している)に記載されたものを含む。ヒトハイブリドーマ技術(トリオーマ技術)はまた、Vollmers and Brandlein, Histology and Histopathology, 20(3):927-937 (2005) 及びVollmers and Brandlein, Methodsand Findings in Experimental and Clinical Pharmacology, 27(3):185-91 (2005)に記載される。

0057

ヒト抗体はまた、ヒト由来ファージディスプレイライブラリーから選択されたFvクローン可変ドメイン配列を単離することによって生成され得る。このような可変ドメイン配列は、次に所望のヒト定常ドメインと組み合わせてもよい。抗体ライブラリーからヒト抗体を選択するための技術が、以下に説明される。

0058

ライブラリー由来の抗体
本発明の抗体は、所望の活性又は活性(複数)を有する抗体についてコンビナトリアルライブラリーをスクリーニングすることによって単離することができる。例えば、様々な方法が、ファージディスプレイライブラリーを生成し、所望の結合特性を有する抗体についてのライブラリーをスクリーニングするために、当該技術分野で知られている。そのような方法は、例えば、Hoogenboom et al. in Methodsin Molecular Biology 178:1-37 (O'Brien et al., ed., Human Press, Totowa, NJ, 2001)に総説され、更に、例えば、McCafferty et al., Nature 348:552-554; Clackson et al., Nature 352: 624-628 (1991); Marks et al., J. Mol. Biol. 222: 581-597 (1992); Marks and Bradbury, in Methods in Molecular Biology 248:161-175 (Lo, ed., Human Press, Totowa, NJ, 2003); Sidhu et al., J. Mol. Biol. 338(2): 299-310 (2004); Lee et al., J. Mol. Biol. 340(5): 1073-1093 (2004); Fellouse, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 101(34): 12467-12472 (2004);及びLee et al., J. Immunol. Methods 284(1-2): 119-132(2004)に記載されている。

0059

所定のファージディスプレイ法において、VH及びVL遺伝子のレパートリーがポリメラーゼ連鎖反応PCR)により個別にクローニングされ、ファージライブラリーにランダムに再結合され、その後、Winter et al., Ann. Rev. Immunol., 12: 433-455 (1994)に記載されるように、抗原結合ファージについてスクリーニングすることができる。ファージは、通常、抗体断片を、単鎖Fv(scFv)断片、又はFab断片の何れかとして提示する。免疫された起源からのライブラリーは、ハイブリドーマを構築する必要性を伴うことなく免疫原に高親和性抗体を提供する。代わりに、Griffiths et al.,EMBO J, 12: 725-734 (1993)に記載されるように、ナイーブなレパートリーが、任意の免疫感作無しで、広範囲非自己抗原及び自己抗原に対して、抗体の単一起源を提供するために、(例えば、ヒトから)クローン化することができる。最後に、ナイーブなライブラリーはまた、Hoogenboom and Winter, J. Mol. Biol., 227: 381-388 (1992)に記載されるように、非常に可変なCDR3領域をコードし、インビトロ再構成を達成するために、幹細胞由来の未転位遺伝子セグメントをクローニングし、ランダム配列を含むPCRプライマーを使用することにより合成することができる。ヒト抗体ファージライブラリーを記述する特許公報は、例えば、米国特許第5750373号、及び米国特許出願公開第2005/0079574号、第2005/0119455号、第2005/0266000号、第2007/0117126号、第2007/0160598号、第2007/0237764号、第2007/0292936号及び第2009/0002360号を含む。

0060

ヒト抗体ライブラリーから単離された抗体又は抗体断片は、本明細書でヒト抗体又はヒト抗体の断片とみなされる。

0061

抗VEGF抗体及びアンタゴニスト
VEGF抗体の生成のために使用されるVEGF抗原は、例えば、VEGF165分子、並びに所望のエピトープを含む他のVEGFのアイソフォーム又はその断片であってよい。一実施態様において、所望されるエピトープは、ハイブリドーマATCCHB10709によって産生されるモノクローナル抗VEGF抗体A4.6.1と同じエピトープ(本明細書中で定義される「エピトープA.4.6.1」として知られている)に結合する、ベバシズマブによって認識されるものである。本発明の抗VEGF抗体を生成するために有用なVEGFの他の形態は当業者には明らかであろう。

0062

ヒトVEGFは、ハイブリダイゼーションプローブとしてウシVEGFcDNAを使用して、ヒト細胞から作製したcDNAライブラリーを最初にスクリーニングすることにより得られた。Leung et al. (1989) Science, 246:1306。それによって識別された一のcDNAは、ウシVEGFに95%以上の相同性を有する165アミノ酸のタンパク質をコードし;この165アミノ酸タンパク質は、典型的にはヒトVEGF(hVEGF)又はVEGF165と呼ばれる。ヒトVEGFの分裂促進活性は、哺乳動物宿主細胞においてヒトVEGFのcDNAを発現することによって確認した。ヒトVEGF cDNAでトランスフェクトされた細胞によって馴化した培地は、毛細血管内皮細胞の増殖を促進したが、対照細胞はしなかった。Leung et al. (1989) Science、上掲。組換えDNA技術を介してVEGFをクローニングし発現するように、更なる努力がなされた。(例えば、Ferrara, Laboratory Investigation 72:615-618 (1995)、及びそこに引用された参考文献を参照)。

0063

VEGFは、様々な組織において、選択的RNAスプライシングから生じる複数のホモ二量体の形態(単量体あたり121、145、165、189、及び206アミノ酸)として発現される。VEGF121は、ヘパリンに結合しない可溶性マイトジェンであり;VEGFのより長い形態は漸次的により高い親和性でヘパリンに結合する。VEGFのヘパリン結合形態は、プラスミンによってカルボキシ末端において切断され、VEGFの拡散性形態(複数)を放出することができる。プラスミン切断後に同定されるカルボキシ末端ペプチドのアミノ酸配列決定は、Arg110−Ala111である。アミノ末端「コア」タンパク質は、ホモ二量体として単離されたVEGF(1−110)であり、インタクトなVEGF165ホモ二量体と比較して類似の親和性で、中和モノクローナル抗体(例えば4.6.1及び3.2E3.1.1と呼ばれる抗体など)及びVEGF受容体の可溶性形態に結合する。

0064

胎盤増殖因子(PIGF)、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D及びVEGF−Eを含む、VEGFに構造的に関連する幾つかの分子が最近同定されている。Ferrara and Davis-Smyth (1987) Endocr. Rev.、上掲; Ogawa et al. J. Biological Chem. 273:31273-31281 (1998); Meyer et al.EMBO J., 18:363-374 (1999)。受容体チロシンキナーゼ、Flt−4(VEGFR−3)は、VEGF−C及びVEGF−Dの受容体として同定されている。Joukov et al. EMBO. J. 15:1751 (1996); Lee et al. PNAS USA 93:1988-1992 (1996); Achen et al. (1998) PNAS USA 95:548-553。VEGF−Cはリンパ管新生の調節に関与することが示されている。Jeltsch et al. Science 276:1423-1425 (1997)。

0065

二つのVEGF受容体Flt−1(VEGFR−1とも呼ばれる)及びKDR(VEGFR−2とも呼ばれる)が同定されている。Shibuya et al. (1990) Oncogene 8:519-527; de Vries et al. (1992) Science 255:989-991; Terman et al. (1992) Biochem. Biophys. Res. Commun. 187:1579-1586。ニューロピリン−1は、ヘパリン−結合VEGFアイソフォームに結合することができる選択的VEGF受容体であることが示されている(Soker et al. (1998) Cell 92:735-45)。

0066

本発明の方法において有用な抗VEGF抗体は、VEGFに十分な親和性と特異性で結合し、VEGFの生物学的活性を減少又は阻害することができる任意の抗体が含まれる。抗VEGF抗体は通常、VEGF−B又はVEGF−Cなどの他のVEGFホモログにも、PIGF、PDGF又はbFGFなどの他の増殖因子にも結合しないであろう。

0067

本発明のある実施態様において、抗VEGF抗体は、限定されないが、ハイブリドーマATCCHB10709によって生成されたモノクローナル抗VEGF抗体A4.6.1と同じエピトープに結合するモノクローナル抗体;Presta et al. (1997) Cancer Res. 57:4593-4599に従って生成された組換えヒト化抗VEGFモノクローナル抗体を含む。一実施態様において、抗VEGF抗体は、「rhuMAb VEGF」又は「アバスチン(登録商標)」としても知られている「ベバシズマブ(BV)」である。これは変異ヒトIgG1フレームワーク領域及びヒトVEGFのその受容体への結合をブロックするマウス抗hVEGFモノクローナル抗体A4.6.1由来の抗原結合相補性決定領域を含む。フレームワーク領域のほとんどを含め、ベバシズマブのアミノ酸配列のおよそ93%は、ヒトのIgG1に由来し、配列のおよそ7%はマウスの抗体A4.6.1に由来する。

0068

ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))は、FDAによって承認された最初の抗血管新生療法であり、転移性結腸直腸癌(静脈内5−FUベースの化学療法と組み合わせた第一選択及び第二選択治療)、進行性扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)(カルボプラチン及びパクリタキセルと組み合わせた、切除不能局所進行性、再発性又は転移性NSCLCの第一選択治療)及び転移性HER2陰性乳癌(パクリタキセルと組み合わせた、以前に未治療である転移性HER2陰性乳癌)の治療に対して承認されている。

0069

ベバシズマブ及び他のヒト化抗VEGF抗体は、2005年2月26日に発行された米国特許第6884879号にさらに記載されている。追加の抗体は、特許出願の内容が参照により本明細書に組み込まれる、PCT公開番号WO2005/012359、PCT公開番号WO2005/044853、及び米国特許出願第60/991302号に記載されるように、G6又はB20シリーズの抗体(例えば、G6−31、B20−4.1)が含まれる。更なる抗体については、米国特許第7060269号、第6582959号、第6703020号;第6054297号;国際公開第98/45332号;国際公開第96/30046号;国際公開第94/10202号;欧州特許第0666868号B1;米国特許出願公開第2006009360号、第20050186208号、第20030206899号、第20030190317号、第20030203409号及び第20050112126号;及びPopkov et al., Journal of Immunological Methods288:149-164 (2004)を参照。他の抗体には、残基F17、M18、D19、Y21、Y25、Q89、I191、K10l、E103、及びC104を含む、又は、代わりに、残基F17、Y21、Q22、Y25、D63、I83及びQ89を含む、ヒトVEGF上の機能的エピトープに結合するものが含まれる。

0070

本発明の一実施態様において、抗VEGF抗体は、以下のアミノ酸配列
IQMTSPSSSASGDRVTITCSASQDISNYLNWYQQKPGAPKVLIYFTSLHSGVPSRFSGSGSGTDFTLTSSLQPEDFATYYCQQYSTVPWTFGQGTKVEIKR(配列番号1)を含む軽鎖可変領域と、以下のアミノ酸配列
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGYTFTNYGMNWVRQAPGKGLEWVGWINTYTGEPTYAADFKRRFTFSLDTSKSTAYLQMNSLRAEDTAVYYCAKYPHYYGSSHWYFDVWGQGTLVTVSS(配列番号2)を含む重鎖可変領域を有する。

0071

本発明に係る「G6シリーズ抗体」は、PCT公開番号WO2005/012359の、図7、図24〜26、及び34〜35の何れか一項に記載のG6抗体又はG6由来抗体の配列に由来する抗VEGF抗体であり、その全開示は、参照により本明細書に援用される。また、開示全体が参照により本明細書に援用されるPCT公開番号WO2005/044853も参照のこと。一実施態様において、G6シリーズ抗体は、残基F17、Y21、Q22、Y25、D63、I83及びQ89を含むヒトVEGF上の機能的エピトープに結合する。

0072

本発明に係る「B20シリーズ抗体」は、PCT公開番号WO2005/012359の、図27〜29の何れか一に記載のB20抗体又はB20由来抗体の配列に由来する抗VEGF抗体であり、その全開示は、参照により本明細書に援用される。また、特許出願の内容は参照により本明細書に明示的に組み込まれる、PCT公開番号WO2005/044853及び米国特許出願第60/991302号を参照のこと。一実施態様では、B20シリーズの抗体は、残基F17、M18、D19、Y21、Y25、Q89、I91、K10l、E103、及びC104を含むヒトVEGF上の機能的エピトープに結合している。

0073

本発明の「機能的エピトープ」は、抗体の結合にエネルギー的に寄与する抗原のアミノ酸残基を意味する。エネルギー的に寄与する抗原の残基の何れか一の変異(例えば、アラニンによる野生型VEGFの変異又はホモログの変異)は、抗体の相対的親和性比(IC50変異体VEGF/IC50野生型VEGF)が5より大きくなるように抗体の結合を破壊するであろう(国際公開第2005/012359号の実施例2を参照のこと)。一実施態様において、相対的親和性比は、溶液結合ファージディスプレイELISAによって決定される。簡潔には、96ウェルMaxisorpイムノプレート(NUNC)を、PBS中2μg/mlの濃度で試験されるべき抗体のFab形態により4℃で一晩コーティングし、室温で2時間PBS、0.5%BSA、及び0.05%のTween20(PBT)でブロックした。hVEGFアラニン点変異体(残基8−109の形態)又は野生型hVEGF(8−109)を提示するファージのPBSによる段階希釈を、室温で15分間、Fabでコーティングしたプレート上で最初にインキュベートし、そのプレートをPBS、0.05%のTween20(PBST)で洗浄する。結合したファージを、PBSで1:5000希釈した抗M13モノクローナル抗体西ワサビペルオキシダーゼ(Amersham Pharmacia)コンジュゲートを用いて検出し、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(Kirkegaard & Perry Labs, Gaithersburg, Md.)基質でおよそ5分間現像し、1.0MのH3PO4でクエンチし、そして450nmで分光光度的に読み取る。IC50値の比(IC50,ala/IC50,wt)は結合親和性(相対的結合親和性)の減少の倍数を表している。

0074

VEGF受容体分子
最良特性評価された2つのVEGF受容体は、VEGFR1(Flt−1としても知られる)及びVEGFR2(マウスホモログにおいてKDR及びFLK−1としても知られる)である。各VEGFファミリーメンバーに対する各受容体の特異性は変化するが、VEGF−Aは、Flt−1及びKDRの双方に結合する。Flt−1及びKDRは共に受容体チロシンキナーゼ(RTK)のファミリーに属する。RTKは、多様な生物学的活性を有する膜貫通受容体の大きなファミリーを含む。少なくとも19の異なるRTKサブファミリーが同定されている。受容体チロシンキナーゼ(RTK)ファミリーは、種々の細胞型の増殖及び分化に重要である受容体を含む(Yarden and Ullrich (1988) Ann. Rev. Biochem. 57:433-478; Ullrich and Schlessinger (1990) Cell 61:243-254)。RTKの内因性機能は、リガンド結合の際に活性化され、その受容体及び複数の細胞基質リン酸化、及び続いて種々の細胞応答を生じる(Ullrich & Schlessinger (1990) Cell 61:203-212)。従って、受容体チロシンキナーゼを介するシグナル伝達は、特定の増殖因子(リガンド)との細胞外相互作用によって開始され、典型的には、受容体の二量体化内因性タンパク質チロシンキナーゼ活性刺激及び受容体トランスリン酸化が続く。それによって結合部位が細胞内シグナル伝達のために作り出され、適切な細胞応答を容易にする様々な細胞質シグナル伝達分子複合体を形成する。(例えば細胞分裂、分化、代謝効果、細胞外微小環境の変化)Schlessinger and Ullrich(1992) Neuron 9:1-20を参照のこと。構造的には、Flt−1とKDRの双方共、細胞外ドメインに7の免疫グロブリン様ドメイン、単一の膜貫通領域、及びキナーゼ活性ドメインによって中断されているコンセンサスチロシンキナーゼ配列を有している。Matthews et al. (1991) PNAS USA 88:9026-9030; Terman et al. (1991) Oncogene 6:1677-1683。細胞外ドメインはVEGFの結合に関与しており、細胞内ドメインはシグナル伝達に関与している。

0075

VEGFに特異的に結合するVEGF受容体分子又はその断片は、VEGFタンパク質に結合して隔離し、それによってシグナル伝達を妨げるために本発明の方法において使用されうる。ある実施態様では、VEGF受容体分子又はそのVEGF結合断片は、可溶型、例えばsFlt−1である。受容体の可溶型は、VEGFに結合して標的細胞の表面上に存在する天然の受容体へのその結合を妨げることによって、VEGFタンパク質の生物活性に対して阻害作用を及ぼす。また、VEGF受容体融合タンパク質も包含され、その例を後述する。

0076

キメラVEGF受容体タンパク質は、少なくとも2つの異なるタンパク質由来のアミノ酸配列を有する受容体分子であり、そのうちの少なくとも一はVEGF受容体タンパク質(例えばflt−1又はKDR受容体)であり、VEGFに結合してVEGFの生物活性を阻害することができる。ある実施態様では、本発明のキメラVEGF受容体タンパク質は、2つの異なるVEGF受容体分子だけから得られるアミノ酸配列からなるが、flt−1及び/又はKDR受容体の細胞外リガンド結合領域の1、2、3、4、5、6又は7つすべてのIg様ドメインを含むアミノ酸配列は、他の無関係なタンパク質、例えば免疫グロブリン配列のアミノ酸配列に連結されうる。Ig様ドメインが結合される他のアミノ酸配列は、当業者に容易に明らかであろう。キメラVEGF受容体タンパク質の例には、限定するものではないが、可溶性Flt−1/Fc、KDR/Fc、又はFLt−1/KDR/Fc(VEGF Trapとしても知られている)が含まれる。(例えばPCT出願公開番号第97/44453号を参照のこと)。

0077

本発明の可溶性VEGF受容体タンパク質又はキメラVEGF受容体タンパク質には、膜貫通ドメインを介して細胞の表面に固定されていないVEGF受容体タンパク質が含まれる。また、キメラ受容体タンパク質を含むVEGF受容体の可溶型は、VEGFに結合してVEGFを不活性化することができるが、膜貫通領域を含んでおらず、したがって一般に、この分子が発現される細胞の細胞膜に結合したものとならない。

0078

治療的使用及び組成物
本発明は、腫瘍増殖支える栄養分の供給に必要な腫瘍血管の発達を阻害することを目的とした新規な癌治療戦略である抗血管新生療法を包含する。血管新生は原発性腫瘍増殖と転移を伴うので、本発明によって提供される抗血管新生療法は、原発部位での腫瘍の新生物性増殖の阻害並びに二次部位での腫瘍の転移を予防することができ、よって他の療法による腫瘍の攻撃を可能とする。

0079

具体的には本明細書で与えられるのは、被験体に有効量の化学療法剤と抗VEGF抗体とを組み合わせた治療レジメンを投与することを含む神経膠芽腫と診断された被験体を治療する方法である。化学療法と抗VEGF抗体の投与を組み合わせた治療レジメンは、被験体の無増悪生存期間(PFS)又は全生存(OS)を延長する。

0080

併用療法
本発明は、一又は複数の付加的抗癌治療法と抗VEGF抗体の組み合わせの使用又は組成物を特徴とする抗癌療法の例としては、限定されないが、手術、放射線治療(放射線治療)、生物療法免疫療法、化学療法(例えば、テモゾロミド)、又はこれらの治療の組み合わせを含む。加えて、細胞傷害性薬物、抗血管新生剤及び抗増殖剤は、抗VEGF抗体と組み合わせて使用することができる。

0081

何れかの方法及び使用の特定の態様において、本発明は、抗VEGF抗体及び化学療法剤の有効量を神経膠芽腫と診断された被験体に投与することによる神経膠芽腫の治療を提供する。様々な化学療法剤が本発明の併用治療の方法及び使用で用いられ得る。考慮する化学療法剤の例示的及び非限定的リストは本明細書中の「定義」の項目に与えられ又は本明細書に記載される。一実施態様では、化学療法剤はテモゾロミドである。別の実施態様において、化学療法剤は、放射線治療と同時に投与される。

0082

一例において、上記に意図される併用治療は、別個の製剤又は単一の薬学的製剤及び何れかの順番での連続投与を用いた、同時投与を含み、ここで好ましくは両方(又は全ての)活性薬剤が同時にその生物学的活性を発揮する期間が存在することを特徴とする。このような化学療法剤の調製及び投与計画製造者の指示に従って使用されても当業者によって経験的に決定されるように使用されても良い。化学療法の調製及び投与計画はChemotherapy Service Ed., M. C. Perry, Williams & Wilkins, Baltimore, Md. (1992)にも記載される。化学療法剤は、抗VEGF抗体の投与の前若しくは後であってよく、又はそれと同時に与えられてもよい。

0083

本方法及び使用の何れかの幾つかの他の態様では、本発明の抗体との併用腫瘍療法に有用な他の治療剤は、EGFR、ErbB3、ErbB4、又はTNFのような腫瘍増殖に関与する他の因子のアンタゴニストを含む。時には、被験体に一又は複数のサイトカインを投与することが有益であり得る。一実施態様において、VEGF抗体は、増殖阻害剤と同時投与される。例えば、増殖阻害剤は最初に投与され、続いてVEGF抗体が投与されてもよい。しかしながら、同時投与又は最初にVEGF抗体の投与もまた意図される。増殖阻害剤の適切な用量は現在使用されているものであり、増殖阻害剤と抗VEGF抗体は、の複合作用(相乗作用)に起因して低下することがある。

0084

また、本明細書中の製剤は、治療される特定の徴候の必要に応じて、一よりも多い活性な化合物、好ましくは互いに悪影響を与えない相補的活性を有するものを含有してもよい。例えば、一製剤中に、EGFR、VEGF(例えばVEGF上の異なるエピトープ又は同じエピトープに結合する抗体)、VEGFR、又はErbB2(例えば、ハーセプチン(登録商標))に結合する抗体を提供することが望まれうる。あるいは又は加えて、化合物は化学療法剤、又は細胞障害性剤を含んでよい。そのような分子は意図する目的に有効な量で適切に組み合わせる。

0085

方法及び使用の何れかの特定の態様では、本発明の抗体と組み合わせた癌治療に有用な他の治療剤は、他の抗血管新生剤が含まれる。多くの抗血管新生剤が同定されており、Carmeliet and Jain (2000)によってリストされるものを含み、当該技術分野で周知である。一実施態様において、本発明の抗VEGF抗体は、別のVEGFアンタゴニスト又はVEGF変異体などのVEGF受容体アンタゴニスト、このような、可溶性VEGF受容体断片、VEGF又はVEGFRを遮断することができるアプタマー、中和抗VEGFR抗体、VEGFRチロシンキナーゼの低分子量阻害剤及びこれらの任意の組み合わせと組み合わせて使用される。あるいは、又は加えて、二以上の抗VEGF抗体を被験体に同時投与することができる。

0086

疾患の予防又は治療のために、VEGF特異的アンタゴニストの好適な用量は、上記に定義した治療する疾患のタイプ、疾患の重症度及び経過、VEGF特異的アンタゴニストを予防目的で投与するか治療目的で投与するか、以前の治療法、被験体の病歴及びVEGF特異的アンタゴニストへの応答性、及び担当医師の判断に依存するであろう。VEGF特異的アンタゴニストは、被験体に対して、単回、又は一連の治療に渡って適切に投与される。併用療法レジメンでは、VEGF特異的アンタゴニスト及び本発明の一又は複数の抗癌治療薬は、治療的に有効な又は相乗的な量で投与される。本明細書で使用される場合、治療上有効な量は、VEGF特異的アンタゴニスト及び一又は複数の他の治療剤の同時投与、又は本発明の組成物の投与が、上記のように癌の減少又は阻害を生じるものである。治療的に相乗的な量とは、相乗的に又は有意に特定の疾患に関連する状態又は症状を低減させ又は取り除くために必要なVEGF特異的アンタゴニスト及び一又は複数の他の治療薬の量である。

0087

VEGF特異的アンタゴニスト及び一又は複数の他の治療薬は、腫瘍、休眠腫瘍、又は微小転移の発生又は再発を減少させ又は取り除くのに十分な量及び時間で、同時に又は逐次に投与することができる。VEGF特異的アンタゴニスト及び一又は複数の他の治療薬は、腫瘍の再発の可能性を予防又は低減するための維持療法として投与することができる。

0088

当業者によって理解されるように、化学療法剤又は他の抗癌剤の適切な用量は、一般的に、例えば化学療法剤が単独ないしは他の化学療法剤と組み合わせて投与される臨床治療において既に用いられている用量の程度であろう。用量の変更はおそらく治療する症状に応じて行うであろう。治療を行う医師は、個々の被検体ごとに適当な用量を決定することが可能であろう。

0089

上記の治療レジメンに加えて、被験体は放射線治療を施してもよい。

0090

方法、使用及び組成物の何れかの特定の実施態様において、投与されるVEGF抗体は、インタクトな、ネイキッド抗体である。しかしながら、VEGF抗体は細胞傷害性薬物とコンジュゲートされてもよい。方法及び使用の何れかの特定の実施態様において、コンジュゲートされた抗体及び/又はそれに結合した抗原は細胞により内部移行され、結合した癌細胞を死滅させることにおいてコンジュゲートの治療的有効性の増大をもたらす。一実施態様において、細胞傷害性薬剤は、癌細胞内の核酸を標的とし又は干渉する。そのような細胞傷害性薬物の例には、メイタンシノイド、カリケアマイシン、リボヌクレアーゼ及びDNAエンドヌクレアーゼが含まれる。

0091

本発明はまた、無増悪生存時間を増加させ、被験体の癌再発リスクを減少させ、被験体の生存可能性を高めるために、化学療法剤(例えば、テモゾロミド)と一以上の他の治療剤、例えば、放射線治療とを組み合わせて、抗VEGF抗体を用いた治療を受けるための説明書を提供することにより、神経膠芽腫を有するヒト被験体又は医療提供者を指示する方法を特徴とする。幾つかの実施態様では、本方法は更に、少なくとも一の化学療法剤による治療を受けるための説明書を提供することを含む。抗VEGF抗体による治療は、化学療法剤による治療と同時又は逐次的であってもよい。ある実施態様において、指示する方法により指示されるように被験体は治療される。化学療法の有無によらず、他の治療剤の有無によらず、抗VEGF抗体の投与による神経膠芽腫の治療は、癌の再発又は死亡まで継続することができる。

0092

本発明は更に、ヒト被験体における神経膠芽腫の治療のために、抗VEGF抗体及び一以上の他の治療剤の投与を促進することを含む、促進方法を提供する。幾つかの実施態様では、本方法は更に、少なくとも一の化学療法剤の投与を促進することを含む。抗VEGF抗体の投与は、化学療法剤の投与と同時又は逐次的であってもよい。促進は、利用可能な任意の手段によって行うことができる。幾つかの実施態様において、促進は、抗VEGF抗体の市販製剤に伴うパッケージ挿入物によるものである。促進はまた、化学療法剤の市販製剤に伴うパッケージ挿入物によるものであってもよい。促進は、医師又は医療提供者に対する書面又は口頭伝達によるものであってもよい。幾つかの実施態様において、促進は、パッケージ挿入物が一以上の他の化学療法剤又は治療剤と組合わせた抗VEGF抗体を用いた神経膠芽腫の治療を受けるための指示を提供するパッケージ挿入物によるものである。更なる実施態様において、パッケージ挿入物は実施例1の結果の一部又は全てを含む。幾つかの実施態様において、促進は、化学療法剤及び他の治療剤と共に抗VEGF抗体を用いる被験体の治療が続く。

0093

本発明は、被験体の無増悪生存期間の時間を増大させ、被験体の癌再発の可能性を減少させ、又は被験体の生存の可能性を高めるように、ヒト被験体における神経膠芽腫の治療のために一以上の他の治療剤と組み合わせた抗VEGF抗体を販売することを含むビジネス方法を提供する。幾つかの実施態様において、本方法は更に、抗VEGF抗体と組み合わせて使用するための化学療法剤を販売することを含む。幾つかの実施態様において、販売は、化学療法剤と共に抗VEGF抗体を用いる被験体の治療が続く。

0094

また提供されるのは、被験体の無増悪生存期間の時間を増大させ、被験体の癌再発の可能性を減少させ、又は被験体の生存の可能性を高めるように、ヒト被験体における神経膠芽腫の治療のために抗VEGF抗体と組合わせて化学療法剤をを販売することを含むビジネス方法を提供する。幾つかの実施態様において、販売は、化学療法剤と抗VEGF抗体とを組み合わせた被験体の治療が続く。

0095

投与量と期間
本発明は、良好な医療行為に一致した形で処方され、投与量が決められ、投与される。この場合に考慮される因子には、治療されている特定の疾患、治療されている特定の被験体、個々の被検体の臨床症状、疾患の原因、薬剤の送達部位投与方法投与スケジュール、及び医師に知られている他のファクターが含まれる。投与される本発明の「治療的有効量」は、そのような考慮によって決定され得るものであり、増悪するまでの時間(無増悪生存期間)を増加させるため、又は腫瘍、休眠腫瘍、又は微小転移の発生若しくは再発を治療又は予防するために、癌を、予防、改善、又は治療、又は安定化するために必要な最少量である。VEGF特異的アンタゴニストは、必要ではないが任意で、癌又は癌の発症のリスクを予防又は治療するために、現在使用中の一又は複数の薬剤ともに処方される。かかる他の薬剤の有効量は、製剤中に存在するVEGF特異的アンタゴニストの量、疾患又は治療のタイプ、及び上で検討した他の因子に依存する。これらは、一般に、これまで使用されたものと同じ用量及び投与経路で、あるいはこれまで用いられた投薬量の約1から99%で使用される。

0096

疾患の種類及び重症度に応じて、例えば一回以上の別個の投与によるか、連続注入によるかに関わらず、約1ug/kgから100mg/kg(例えば0.1から20mg/kg)の何れの抗VEGF抗体が被験体への投与のための初期候補用量となり得る。一実施態様において、所望される投与量は、例えば、6mg/kg、8mg/kg、10mg/kg、及び15mg/kgを含む。数日間又はそれ以上にわたる反復投与又はサイクルのために、状態に応じて、上述又は当該技術分野における既知の方法によって測定される場合、癌が治療されるまで治療は持続される。しかしながら他の投薬レジメンが有用であってもよい。一例において、抗VEGF抗体は、限定されないが、6mg/kg、8mg/kg、10mg/kg、又は15mg/kgを含む、約6mg/kgから約15mg/kgの用量範囲で、毎週、隔週、又は3週間毎に、1回投与される。本発明の治療の経過は従来の技術及びアッセイにより容易にモニターされる。他の実施態様において、そのような投薬レジメンは、神経膠芽腫において化学療法レジメンと組み合わせて使用される。適切な用量に関する更なる情報は、以下の実施例に与えられる。

0097

治療期間は、医学的に示される限り、又は所望の治療効果(例えば、本明細書に記載されるもの)が達成されるまで継続される。ある実施態様において、主張される治療は、1ヶ月、2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月、8ヶ月、10ヶ月、1年、2年、3年、4年、5年間、又は被験体の寿命までの多年にわたって継続される。

0098

本発明のVEGF特異的アンタゴニストは、被験体、例えばヒト被験体に、ボーラスとして静脈内投与など既知の方法に従って、又はある期間にわたる連続注入によって、筋肉内、腹腔内、脳脊髄内(intracerobrospinal)、皮下、関節内、滑液内髄腔内、経口、局所、又は吸入経路によって投与される。広範な副作用又は毒性がVEGFアンタゴニストと関連付けられている場合、局所投与は特に望まれる。また、エキソビボストラテジーを治療的用途に使用することもできる。エクスビボストラテジーは、VEGFアンタゴニストをコードするポリヌクレオチドを被検体から得られる細胞に形質移入させるか又は形質導入させることを伴う。形質移入させるか又は形質導入させた細胞は、次いで被検体に戻される。細胞は、造血性細胞(例えば骨髄細胞マクロファージ単球樹状細胞、T細胞又はB細胞)、線維芽細胞上皮細胞、内皮細胞、ケラチン合成細胞又は筋細胞を含むが、これらに限定されるものではない様々な範囲のいずれかでありうる。

0099

例えば、VEGF特異的アンタゴニストが抗体である場合、抗体は、任意の適切な手段によって投与することができ、経口、肺内、及び鼻腔内、そして局所治療が所望される場合には病巣内投与が含まれる。非経口注入には、筋肉内、静脈内、動脈内、腹腔内、又は皮下投与が含まれる。更に、抗体は、とりわけ抗体の用量を減少させるパルス注入により、適切に投与されてもよい。好ましくは、投与が短期間又は慢性的であるかどうかに部分的に依存して、投薬は、例えば注射、最も好ましくは静脈又は皮下注射により与えられる。

0100

別の例では、VEGF抗体は、腫瘍の障害又は場所が許容する場合、例えば、直接注射することにより局所的に投与され、その注射は定期的に繰り返すことができる。また、VEGF抗体は、例えば、休眠腫瘍又は微小転移の局所の再発又は転移を予防するか又は低減するために、被検体に全身的に、又は腫瘍細胞、例えば腫瘍の外科的切除後の腫瘍又は腫瘍に直接送達されてよい。

0101

薬学的製剤
本発明に従って使用される、本明細書に記載される抗体の治療製剤は、所望の程度の純度を有する抗体と任意の薬学的に許容される担体、賦形剤又は安定剤(Remington's Pharmaceutical Sciences 16th edition, Osol, A. Ed.: Williams and Wilkins PA, USA (1980))とを、凍結乾燥製剤又は水性溶液の形態で混合することによって調製される。許容される担体、賦形剤又は安定剤は、使用される投薬量及び濃度でレシピエントに毒性でなく、リン酸塩クエン酸塩及び他の有機酸のような緩衝液アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化剤防腐剤(例えば、オクタデシルジメチオルベンジルアンモニウムクロライドヘキサメトニウムクロライド塩化ベンザルコニウム塩化ベンゼトニウムフェノールブチル又はベンジルアルコールアルキルパラベン、例えば、メチル又はプロピルパラベンカテコールレゾルシノールシクロヘキサノール;3−ペンタノール;及びm−クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;タンパク質、例えば、血清アルブミンゼラチン、又は免疫グロブリン親水性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えば、グリシングルタミンアスパラギンヒスチジンアルギニン又はリジンマンサッカライドジサッカライド、及びグルコースマンノース又はデキストリンを含む他の炭水化物キレート剤、例えば、EDTA;糖、例えば、スクロースマンニトールトレハロース又はソルビトール塩形成対イオン、例えば、ナトリウム金属錯体(例えば、Zn−タンパク質錯体);及び/又はTWEENTM、PLURONICSTM又はポリエチレングリコール(PEG)等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。凍結乾燥した抗VEGF抗体製剤は、参照により本明細書に援用される国際公開第97/04801号に記載されている。

0102

場合によっては、しかし好ましくは、製剤は、薬学的に許容可能な塩、典型的には例えば塩化ナトリウムを、好ましくは生理的濃度で含有する。場合によって、本発明の製剤は、薬学的に許容可能な防腐剤を含有してもよい。いくつかの実施態様では、保存の濃度は、0.1から2.0%、一般的にv/vの範囲である。好適な防腐剤には製薬の分野で知られているものが含まれる。ベンジルアルコール、フェノール、m−クレゾール、メチルパラベン及びプロピルパラベンは防腐剤の例である。場合によって、本発明の製剤は、0.005〜0.02%の濃度で、薬学的に許容可能な界面活性剤を含んでもよい。

0103

典型的には、ベバシズマブが、5ml又は16mlのベバシズマブ(25mg/ml)を送達する100mg及び400mgの防腐剤フリー、単回使用バイアルにおいて治療的使用のために供給される。製品の100mgが、米国薬局方による、240mgのα,α−トレハロース二水和物、23.2mgのリン酸ナトリウム一塩基性一水和物)、4.8mgのリン酸ナトリウム(二塩基性無水)、1.6mgのポリソルベート20、及び注射用水中に処方される。製品の400mgが、米国薬局方による、960mgのα,α−トレハロース二水和物、92.8mgのリン酸ナトリウム(一塩基性、一水和物)、19.2mgのリン酸ナトリウム(二塩基性無水)、6.4mgのポリソルベート20、及び注射用水中に処方される。ベバスシズマブのラベルも参照のこと。

0104

また、本明細書中の製剤は、治療される特定の徴候の必要に応じて、一よりも多い活性な化合物、好ましくは互いに悪影響を与えない相補的活性を有するものを含有してもよい。例えば、一製剤中に、VEGF(例えばVEGF上の異なるエピトープに結合する抗体)、VEGFRに結合する抗体を更に提供することが望まれうる。あるいは又は加えて、化合物は細胞傷害性薬物、サイトカイン、増殖阻害性剤及び/又はVEGFアンタゴニストを含んでよい。そのような分子は意図する目的に有効な量で適切に組み合わせる。

0105

また、活性成分は、例としてコアセルベーション技術又は界面重合法により調製したマイクロカプセル、例として、それぞれ、コロイド薬物送達系(例えばリポソーム、アルブミン微小球体ミクロエマルジョンナノ粒子及びナノカプセル)における又はマクロエマルジョンにおける、ヒドロキシメチルセルロース又はゼラチン−マイクロカプセル及びポリ−(メチルメタクリラート)マイクロカプセルに包含してよい。このような技術は、Remington's Pharmaceutical Sciences 16th edition, Osol, A. Ed. (1980)に開示される。

0106

徐放性製剤が調製されてもよい。徐放性製剤の好適な例は、抗体を含有する固体疎水性ポリマー半透性マトリクスを含み、そのマトリックス成形品、例えばフィルム又はマイクロカプセルの形をしている。徐放性マトリックスの例として、ポリエステルヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)又はポリ(ビニルアルコール))、ポリアクチド(米国特許第3773919号)、L−グルタミン酸とγエチル−L−グルタマートの共重合体、非−分解性エチレン−ビニルアセテート、LUPRON DEPOTTM(乳酸グリコール酸共重合体及び酢酸ロイプロリド(leuprolide acetate)から構成される注射用ミクロスフェア)のような分解性乳酸−グリコール酸共重合体、及びポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸が挙げられる。エチレン−酢酸ビニル及び乳酸−グリコール酸などのポリマーは分子を100日に渡って放出することができるが、ある種のヒドロゲルはより短時間でタンパク質を放出する。カプセル化された抗体が身体内に長時間残ると、それらは37℃の水分に露出されることにより変性又は凝集し、その結果、生物学的活性の低下及び起こりうる免疫原性の変化をもたらす。合理的な方法は、含まれる機構に依存する安定化について工夫することができる。例えば、凝集機構チオ−ジスルフィド交換を通した分子間S−S結合形成であると発見された場合、安定化はスルフヒドリル残基の修飾、酸性溶液からの凍結乾燥、水分含有量の制御、適切な添加剤の付加、及び特異的ポリマーマトリクス組成物の開発によって達成されうる。

0107

インビボ投与に使用される製剤は無菌でありうる。これは滅菌濾過メンブレンによる滅菌によって容易に達成される。

0108

治療の有効性
本明細書において提供される方法、使用及び組成物の主な利点は、被験体が治療全般から恩恵を受けるように、ヒト被験体において、有意な毒性又は副作用を引き起こすことなく、著しい抗癌作用を生み出す能力である。本方法、使用又は組成物の何れかの一実施態様において、安全性プロファイルは、以前のベバシズマブ第III相試験に匹敵する。本発明の治療の有効性は、限定されないが、腫瘍退縮、腫瘍の重量又は大きさの縮小、進行までの時間、生存期間、無増悪生存期間、全奏効率、奏効期間、及び生活の質を含む、一般的に癌治療を評価する際に使用される様々なエンドポイントによって測定することができる。

0109

キット
本発明の他の実施態様において、上述した障害の治療に有用な物質を含む製造品が提供される。製造品は容器、ラベル及びパッケージ挿入物を含む。適切な容器は、例としてボトル、バイアル、シリンジ等を含む。容器はガラス又はプラスチックなどの様々な物質から形成されうる。容器は、症状の治療に有効である組成物を収容し、無菌のアクセスポートを有し得る(例えば、容器は皮下注射針により貫通可能なストッパーを有する静脈内溶液バッグ又はバイアルであってよい)。組成物中の少なくとも一つの活性剤は抗VEGF抗体である。容器に添付又は付属するラベルは、組成物が選択した症状の治療に使用されることを示す。さらに製造品は、薬学的に許容される緩衝液、例えばリン酸緩衝生理食塩水リンガー液及びデキストロース溶液を含む第二の容器を更に具備してもよい。これは、他の緩衝液、希釈剤フィルター、針、及びシリンジを含む、商業的及びユーザー立場から望まれる他の物質をさらに含んでもよい。加えて、製造品は、例えば、組成物の使用者に抗VEGF抗体組成物及び化学療法剤、例えば、テモゾロミドを被験体に投与することを指示することを含む、使用のための指示を有するパッケージ挿入物を含む。パッケージ挿入物は、場合によっては、実施例1に見いだされた結果の一部又は全てを含んでも良い。

0110

抗VEGF抗体は、単独で、又はキットのような他の抗癌治療用化合物と組み合わせてパッケージ化することができる。キットは、粉末形態を再構成するためのバイアル、注射用シリンジ、カスタマイズされたIV送達システム吸入器など、被験体への単位用量の投与を補助する任意の構成要素を含むことができる。更に、単位用量キットは組成物の調製及び投与のための説明書を含むことができる。ある実施態様において、説明書は、例えば、組成物の使用者に抗VEGF抗体組成物及び化学療法剤、例えば、テモゾロミドを被験体に投与することを指示することを含む、使用のための説明書を含む。説明書は、場合によっては、実施例1に見いだされた結果の一部又は全てを含んでも良い。キットは、一人の被験体のための単回使用の単位用量として、特定の被験体に対する複数の使用として(一定用量で又は個々の化合物は治療が進行するにつれて効力が変化してもよい)製造することができ;又はキットは、複数被験体への投与に適した複数用量を含み得る(「バルク包装」)。キットの構成要素は、カートンブリスターパック、ボトル、チューブなどに組み立てることができる。

0111

以下は本発明の方法及び組成物の例である。上記提供される一般的な説明を前提として、他の様々な実施態様が実施され得ることが理解される。

0112

実施例1 − 新たに診断された神経膠芽腫の患者における、ベバシズマブ、テモゾロミド及び放射線治療、続くプラセボ、テモゾロミド及び放射線治療に対するベバシズマブとテモゾロミド、続くプラセボとテモゾロミドの無作為化、二重盲検、プラセボを対照とした多施設第III相臨床試験(AVAglio)。

0113

AVAglio試験は、新たに診断された神経膠芽腫ための、テモゾロミドと放射線治療との組合わせたベバシズマブの有効性と安全性を評価した。この試験は、ベバシズマブ+化学療法対化学療法単独の前向き、無作為化、二重盲検、プラセボを対照とした第III相評価として設計された。適格でためには、外科切除又は生検の何れかの後に確定された組織診断で患者は新たに神経膠芽腫と診断されていなければならない。化学療法や放射線治療にベバシズマブを追加することにより、AVAglio試験は、治療の選択肢が限られ、特に予後不良に直面している患者のこのグループに対する全生存(OS)及び無増悪生存期間(PFS)を改善することを目的とした。主な目的は、テモゾロミド及び放射線治療にのみに対して、又はテモゾロミド及び放射線治療+ベバシズマブに対して無作為化された患者のOSとPFSを比較することであった。

0114

試験設計− この試験は、3相(同時、維持、及び単剤療法)、及び2つ(2)の治療群:テモゾロミド及び放射線治療(治療群1)とテモゾロミド及び放射線治療+ベバシズマブ(治療群2)から構成された。患者は無作為にどちらかの治療群に割り当てらてた(1:1)。図1を参照。

0115

治療群1(化学療法及び放射線治療単独):適格患者は、6週間、週5日、2Gyの放射線治療と、放射線治療の1日目から最終日まで6週間毎日、経口で75mg/m2のテモゾロミド(TMZ)を受けた。4週間の治療中断の後、適格患者は、2週間毎に10mg/kgのプラセボの静脈注射と併用して、4週間毎のスケジュールの1日目から5日目に150−200mg/m2のTMZを6サイクル受けた。TMZは、増加されうる150mg/m2の用量で開始して経口投与された。次いでプラセボ単剤療法(15mg/kgを3週間毎)は疾患の進行まで継続された。

0116

疾患の進行の際、患者は治験責任医師の判断で治療された。

0117

治療群2(TMZ及び放射線治療+ベバシズマブ):適格患者は、6週間、週5日、2Gyの放射線治療と、放射線治療の1日目から最終日まで6週間毎日、経口で75mg/m2のTMZを、2週間毎に10mg/kgのベバシズマブの静脈注射と併用して受けた。4週間の治療中断の後、適格患者は、2週間毎に10mg/kgのベバシズマブの静脈注射と併用して、4週間毎のスケジュールの1日目から5日目に150−200mg/m2のTMZを6サイクル受けた。TMZは、増加されうる150mg/m2の用量で開始して経口投与された。次いでベバシズマブ単剤療法(15mg/kgを3週間毎)は疾患の増悪まで継続された。

0118

疾患増悪の際、患者は治験責任医師の判断で治療された。

0119

初回のベバシズマブの注入は90分にわたり、忍容性があれば続く注入は60分にわたり次いで30分であった。ベバシズマブは、放射線治療及びTMZの最終日の日に、すなわち、TMZ治療の中断の開始前日に投与した。

0120

PFSの分析は、Macdonald et al., Response criteria for phase II studies of supratentorial malignant glioma. J Clin Oncol 1990;8:1277-80に記載されるように、脳のMRI及び神経学的評価を用いた腫瘍評価マクドナルドの応答基準(WHO基準の改変版)に基づいていた。

0121

腫瘍評価は、ベースラインで、4週間の治療中断の終了時で、その後8週間毎に実施された。

0122

試験集団−包含基準
18歳以上で、外科的切除又は生検の何れかの後に確定された組織診断で新たに神経膠芽腫と診断された患者。これは、組織学的に検証されたGBMにアップグレードされた低悪性度星細胞腫の診断を以前に受けた未治療(化学療法及び放射線治療)患者を含む。患者のWHOのパフォーマンスステータスは≦2でなければならない。

0123

試験集団−排除基準
脳の手術後のMRIにおける最近の出血証拠。しかし、手術に関連した出血性変化が消散した、臨床的に無症状ヘモジデリンの存在、腫瘍において点状出血の存在を有する患者は試験に参加を許可される。臨床試験への登録のためMGMTステータスについての事前の集中スクリーニング;神経膠芽腫及び低悪性度星細胞腫に対する任意の事前の化学療法(カルムスチン含有ウエハー(Gliadel(登録商標)を含む)又は免疫療法(ワクチン療法を含む);脳への任意の事前の放射線治療又は放射線場に潜在的な重複が生じる任意の事前の放射線治療;高血圧性クリーゼ又は高血圧性脳症既往歴;無作為化前の1ヶ月以内にNCI−CTCの基準に従って≧グレード2の喀血の既往歴;(治療的抗凝血がない場合)出血性素因又は凝固障害の証拠;無作為化前の28日以内の、大手術直視下生検頭蓋内生検、脳室腹腔短絡術又は重大な外傷性損傷;無作為化前の7日以内の、コア生検(頭蓋内生検を除く)又は他の軽微外科的処置。ベバシズマブ/プラセボ投与の前の2日以内に行われる場合、中心血管アクセスデバイスCVAD)の配置;無作為化前の6ヶ月以内に腹又は消化管穿孔の既往歴;無作為化前の6ヶ月以内に、頭蓋内膿瘍の既往歴;深刻な非治癒傷、活動性潰瘍又は未治療骨折妊娠中又は授乳中女性。試験治療開始前の7日以内又は(試験治療開始前の7日以内に確認の尿妊娠検査を伴う)14日以内に評価される血清妊娠検査;非常に効果の高い、ホルモン避妊手段又は非ホルモン性の避妊手段(即ち、子宮内避妊具)を使用しない(最後の月経後2年未満又は外科的に不妊ではないと定義される)繁殖性の女性と男性;無作為化前6ヶ月以内の脳卒中又は一過性脳虚血発作(TIA)の既往歴;無作為化前6ヶ月以内に、制御が不十分な高血圧(持続的収縮期血圧>150mmHg及び/又は拡張期圧>100mmHg)、又は外科的修復を必要とする大動脈瘤又は最近の末梢動脈血栓症を含む重大な血管疾患。無作為化前6ヶ月以内に心筋梗塞又は不安定狭心症又はニューヨーク心臓協会(NYHA)グレードII以上のうっ血性心不全(CHF);試験薬物又は賦形剤の何れかに対する既知の過敏症

0124

結果:
適格患者は、新たに神経膠芽腫と診断された(WHOのパフォーマンスステータスが≦2)。外科的切除の後、患者は、放射線とプラセボと共にテモゾロミドとの、又は放射線とベバシズマブと共にテモゾロミドとの同時併用療法、続く28日間の治療中断、テモゾロミドと組み合わせて10mg/kgのベバシズマブ又はプラセボを隔週投与される維持療法、及び疾患の進行又は許容できない毒性に至るまで、15mg/kgのベバシズマブ又はプラセボが3週間毎に投与される単剤療法に対して無作為化された。プラセボ治療群の患者は増悪時に研究者の裁量で治療された。本計画は、テモゾロミド+放射線治療+プラセボにより7.0カ月、及びテモゾロミド+放射線治療+ベバシズマブにより9.1カ月のPFS中央値を仮定して、677事象について両側ログランク検定及びα=0.01を用いてPFSのハザード比(HR)0.769を検出するのに80%検出力を提供した。

0125

2009年6月と2011年3月の間に、921人の患者が、放射線とプラセボと共にテモゾロミド、又は放射線とベバシズマブと共にテモゾロミドを受けるために無作為に割り付けられた。追跡調査期間の中央値は、プラセボ+テモゾロミド+放射線治療で13.7カ月、ベバシズマブ+テモゾロミド+放射線治療で14.4ヶ月であった。

0126

0127

図2は、AVAglioにおけるPFSのカプランマイヤー曲線を示す。

0128

AVAglioは、新たに診断された神経膠芽腫において、ベバシズマブの最初の無作為化試験である。上記表1に示すように、放射線治療と組み合わせたベバスシズマブと化学療法は、放射線治療と組み合わせた化学療法に対して、PFSの統計的に有意かつ臨床的に意味のある改善を提供する。慎重な患者スクリーニングは、ベバシズマブの有害事象のリスクを最小限に抑える。ベバシズマブでは、プラセボを受けている患者の47%に対して、ベースライン時にステロイドを受けている患者の66%は、彼らの無増悪生存期間の一部においてステロイドを中止することができた。下記の表2に示すように、第1選択のテモゾロミド+放射線治療に対するベバシズマブの添加は、ORRを改善する。

0129

0130

これは、化学療法及び放射線治療に対して、ベバシズマブ、化学療法及び放射線治療の組み合わせによる利益を示す、膠芽腫における最初の第III相試験である。

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