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技術 ポリカーボネート樹脂組成物及び成形体

出願人 出光興産株式会社
発明者 鳥居孝洋永山修也
出願日 2020年2月27日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2020-031887
公開日 2021年9月13日 (3ヶ月経過) 公開番号 2021-134286
状態 未査定
技術分野 高分子組成物
主要キーワード 長尺部品 導光部品 ランニングライト 照射性 初期ヘイズ値 測定波 初期色調 ジャケット部分
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課題

短い光路長での優れた色調、及び高い耐久性耐湿熱性耐熱性耐光性、耐LE照射性)を有する成形体を製造しうるポリカーボネート樹脂組成物を提供する。

解決手段

芳香族ポリカーボネート樹脂(A)、所定の酸化防止剤(B1)、フェノール系酸化防止剤(C)、脂環式エポキシ化合物(D)及び紫外線吸収剤(E)を含有し、前記(A)成分100質量部に対し、前記(B1)成分の含有量が0.01〜0.08質量部、前記(C)成分の含有量が0.005〜0.15質量部、前記(D)成分の含有量が0.005〜0.2質量部、前記(E)成分の含有量が0.1〜0.4質量部であり、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニルペンタエリスリトールジホスファイト(Z1)、及びトリフェニルホスフィン(Z2)を実質含まない、ポリカーボネート樹脂組成物である。

概要

背景

芳香族ポリカーボネート樹脂は、透明性、機械的性質熱的性質、及び電気的性質等に優れ、その特性を活かして、導光板等の導光部材や、レンズ光ファイバー等の各種光成形品に使用されている。また、発光ダイオードLED)は、ディスプレイ携帯電話ビデオカメラ等の電気電子製品だけではなく、照明器具等としての用途が広がりつつある。
そこで、ポリカーボネート樹脂組成物を、LED照明器具を構成するレンズ部品に用いることが検討されている。LED照明用レンズとして使用されるポリカーボネート樹脂組成物には、レンズ厚みに相当する1〜30mm程度の比較的短い光路長での優れた色調(初期YI値初期ヘイズ値)、及び高い耐久性耐湿熱性耐熱性耐光性、耐LED照射性)が要求される。
またポリカーボネート樹脂組成物の成形温度に関して、導光板のような薄肉透明部品では300℃以上の高温成形されることが多く、車両等のデイタイムランニングライト(DRL)の導光部品のような厚肉部品長尺部品では280℃以下の低温で成形されることが多い。一方、LED照明器具を構成するレンズ部品は、厚みが1〜30mm程度のため、射出成形温度は280℃以上300℃以下程度で行われることが多い。

特許文献1には、300℃を超える高温成形での熱安定性に優れ、光線透過率及び輝度が良好でかつ耐湿熱試験後に変色やクラックが発生しない成形品を得ることを目的としたポリカーボネート樹脂組成物として、芳香族ポリカーボネート樹脂に特定のジホスファイト化合物及び脂環式エポキシ化合物特定量配合した樹脂組成物が開示されている。
特許文献2には、車両用のDRL等の導光部品の用途に好適な、280℃以下の低温成形後の初期の色調が良好で、長期耐湿熱性及び長期耐熱性にも優れる成形品を得ることを目的としたポリカーボネート樹脂組成物として、芳香族ポリカーボネート樹脂に特定の脂環式エポキシ化合物、ホスファイト系酸化防止剤及びリン化合物を特定量配合した樹脂組成物が開示されている。
特許文献3には、自動車用照明装置に内蔵される導光部材用途に好適な、著しく優れた色相を有する成形品を得ることを目的としたポリカーボネート樹脂組成物として、芳香族ポリカーボネート樹脂に特定のホスファイト系安定剤及びポリアルキレングリコール化合物を特定量配合した樹脂組成物が開示されている。
特許文献4には、紫外線吸収剤含有量を少なくしても高度の耐候性を有する成形品を得ることを目的としたポリカーボネート樹脂組成物として、芳香族ポリカーボネート樹脂に特定の紫外線吸収剤、エポキシ化合物及びリン系安定剤を特定量配合した樹脂組成物が開示されている。

概要

短い光路長での優れた色調、及び高い耐久性(耐湿熱性、耐熱性、耐光性、耐LED照射性)を有する成形体を製造しうるポリカーボネート樹脂組成物を提供する。芳香族ポリカーボネート樹脂(A)、所定の酸化防止剤(B1)、フェノール系酸化防止剤(C)、脂環式エポキシ化合物(D)及び紫外線吸収剤(E)を含有し、前記(A)成分100質量部に対し、前記(B1)成分の含有量が0.01〜0.08質量部、前記(C)成分の含有量が0.005〜0.15質量部、前記(D)成分の含有量が0.005〜0.2質量部、前記(E)成分の含有量が0.1〜0.4質量部であり、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニルペンタエリスリトールジホスファイト(Z1)、及びトリフェニルホスフィン(Z2)を実質含まない、ポリカーボネート樹脂組成物である。なし

目的

特許文献1には、300℃を超える高温成形での熱安定性に優れ、光線透過率及び輝度が良好でかつ耐湿熱試験後に変色やクラックが発生しない成形品を得ることを目的とした

効果

実績

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請求項1

芳香族ポリカーボネート樹脂(A)、下記一般式(B1)で示されるペンタエリスリトールジホスファイト化合物(B1)、フェノール系酸化防止剤(C)、脂環式エポキシ化合物(D)、及び紫外線吸収剤(E)を含有し、前記(A)成分100質量部に対し、前記(B1)成分の含有量が0.01質量部以上0.08質量部以下、前記(C)成分の含有量が0.005質量部以上0.15質量部以下、前記(D)成分の含有量が0.005質量部以上0.2質量部以下、前記(E)成分の含有量が0.1質量部以上0.4質量部以下であり、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニルペンタエリスリトールジホスファイト(Z1)、及びトリフェニルホスフィン(Z2)を実質含まない、ポリカーボネート樹脂組成物。式(B1)中、RB11a〜RB11d、RB12a〜RB12dはアルキル基又はアルケニル基であり、同一であっても異なっていてもよい。あるいは、RB11aとRB12a、RB11bとRB12b、RB11cとRB12c、RB11dとRB12dは、互いに結合して環を形成してもよい。RB13a〜RB13dは水素原子又はアルキル基であり、同一でも異なっていてもよい。m1〜m4は0以上5以下の整数であり、同一であっても異なっていてもよい。m1〜m4が2以上である場合、複数のRB13a、RB13b、RB13c、RB13dは同一でも異なっていてもよい。Z1〜Z4は単結合又は炭素原子を示し、同一でも異なっていてもよい。Z1〜Z4が単結合を示す場合、RB11a〜RB11d、RB12a〜RB12dは一般式(B1)から除外される。

請求項2

下記一般式(B2)で示される化合物(B2)を含有し、前記(A)成分100質量部に対し、前記(B2)成分の含有量が0質量部超0.25質量部以下である、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。

請求項3

前記(E)成分がビスベンゾオキサジノン化合物である、請求項1又は2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。

請求項4

下記一般式(F1):RF3O−(RF1O)m−A−(RF2O)n−RF4(F1)(式中、RF1及びRF2は、炭素数1以上のアルキレン基を示し、RF1とRF2は、同一でも異なっていてもよい。m+nは5以上300未満である。mが2以上の場合にRF1は、同一であっても異なっていてもよく、nが2以上の場合にRF2は、同一であっても異なっていてもよい。RF3及びRF4は水素原子、炭素数1〜30の一価炭化水素基、炭素数1〜30のアルカノイル基、炭素数2〜30のアルケノイル基、又はグリシジル基を示し、RF3とRF4は、同一でも異なっていてもよい。Aは、単結合又は二価有機基を示す。)で示されるポリエーテル化合物(F)を含有し、前記(A)成分100質量部に対し、前記(F)成分の含有量が0質量部超0.4質量部以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。

請求項5

さらに、離型剤(G)を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。

請求項6

前記(G)成分が脂肪酸エステル(G1)であり、前記(A)成分100質量部に対し、前記(G)成分の含有量が0.005質量部以上0.1質量部以下である、請求項5に記載のポリカーボネート樹脂組成物。

請求項7

前記(A)成分が、分岐構造を有するポリカーボネート系樹脂(A−1)、及び該分岐構造を有するポリカーボネート系樹脂(A−1)以外の芳香族ポリカーボネート系樹脂(A−2)から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。

請求項8

前記(A)成分の粘度平均分子量が10,000以上30,000以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。樹脂組成物

請求項9

請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物を含む成形体

請求項10

LED照明用部材である、請求項9に記載の成形体。

請求項11

レンズ部品である、請求項10に記載の成形体。

技術分野

0001

本発明は、ポリカーボネート樹脂組成物及び成形体に関する。

背景技術

0002

芳香族ポリカーボネート樹脂は、透明性、機械的性質熱的性質、及び電気的性質等に優れ、その特性を活かして、導光板等の導光部材や、レンズ光ファイバー等の各種光成形品に使用されている。また、発光ダイオードLED)は、ディスプレイ携帯電話ビデオカメラ等の電気電子製品だけではなく、照明器具等としての用途が広がりつつある。
そこで、ポリカーボネート樹脂組成物を、LED照明器具を構成するレンズ部品に用いることが検討されている。LED照明用レンズとして使用されるポリカーボネート樹脂組成物には、レンズ厚みに相当する1〜30mm程度の比較的短い光路長での優れた色調(初期YI値初期ヘイズ値)、及び高い耐久性耐湿熱性耐熱性耐光性、耐LED照射性)が要求される。
またポリカーボネート樹脂組成物の成形温度に関して、導光板のような薄肉透明部品では300℃以上の高温成形されることが多く、車両等のデイタイムランニングライト(DRL)の導光部品のような厚肉部品長尺部品では280℃以下の低温で成形されることが多い。一方、LED照明器具を構成するレンズ部品は、厚みが1〜30mm程度のため、射出成形温度は280℃以上300℃以下程度で行われることが多い。

0003

特許文献1には、300℃を超える高温成形での熱安定性に優れ、光線透過率及び輝度が良好でかつ耐湿熱試験後に変色やクラックが発生しない成形品を得ることを目的としたポリカーボネート樹脂組成物として、芳香族ポリカーボネート樹脂に特定のジホスファイト化合物及び脂環式エポキシ化合物特定量配合した樹脂組成物が開示されている。
特許文献2には、車両用のDRL等の導光部品の用途に好適な、280℃以下の低温成形後の初期の色調が良好で、長期耐湿熱性及び長期耐熱性にも優れる成形品を得ることを目的としたポリカーボネート樹脂組成物として、芳香族ポリカーボネート樹脂に特定の脂環式エポキシ化合物、ホスファイト系酸化防止剤及びリン化合物を特定量配合した樹脂組成物が開示されている。
特許文献3には、自動車用照明装置に内蔵される導光部材用途に好適な、著しく優れた色相を有する成形品を得ることを目的としたポリカーボネート樹脂組成物として、芳香族ポリカーボネート樹脂に特定のホスファイト系安定剤及びポリアルキレングリコール化合物を特定量配合した樹脂組成物が開示されている。
特許文献4には、紫外線吸収剤含有量を少なくしても高度の耐候性を有する成形品を得ることを目的としたポリカーボネート樹脂組成物として、芳香族ポリカーボネート樹脂に特定の紫外線吸収剤、エポキシ化合物及びリン系安定剤を特定量配合した樹脂組成物が開示されている。

先行技術

0004

特許第5938419号公報
特許第6427299号公報
特許第5991420号公報
特開2019−006874号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1〜3に開示のポリカーボネート樹脂組成物は、比較的長い光路長(例えば100mm以上)の製品用途に用いるために、色調をより重視する設計となり、また、特許文献4に開示のポリカーボネート樹脂組成物は、LED照明用のレンズ部品の用途に要求される上記特性を充分に満足し得るものではない。特に近年のLED出力の上昇に伴い、レンズ部品の耐LED照射性を格段に高める必要がある。
本発明が解決しようとする課題は、短い光路長での優れた色調、及び高い耐久性(耐湿熱性、耐熱性、耐光性、耐LED照射性)を有する成形体を製造しうるポリカーボネート樹脂組成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、芳香族ポリカーボネート樹脂に、脂環式エポキシ化合物、所定の酸化防止剤、所定のリン化合物及び、所定の紫外線吸収剤をそれぞれ特定量配合した樹脂組成物により上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は以下のポリカーボネート樹脂組成物及び成形体に関する。
<1>芳香族ポリカーボネート樹脂(A)、
下記一般式(B1)で示されるペンタエリスリトールジホスファイト化合物(B1)、
フェノール系酸化防止剤(C)、
脂環式エポキシ化合物(D)、及び
紫外線吸収剤(E)を含有し、
前記(A)成分100質量部に対し、前記(B1)成分の含有量が0.01質量部以上0.08質量部以下、前記(C)成分の含有量が0.005質量部以上0.15質量部以下、前記(D)成分の含有量が0.005質量部以上0.2質量部以下、前記(E)成分の含有量が0.1質量部以上0.4質量部以下であり、
ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニルペンタエリスリトールジホスファイト(Z1)、及びトリフェニルホスフィン(Z2)を実質含まない、ポリカーボネート樹脂組成物。




式(B1)中、RB11a〜RB11d、RB12a〜RB12dはアルキル基又はアルケニル基であり、同一であっても異なっていてもよい。あるいは、RB11aとRB12a、RB11bとRB12b、RB11cとRB12c、RB11dとRB12dは、互いに結合して環を形成してもよい。
RB13a〜RB13dは水素原子又はアルキル基であり、同一でも異なっていてもよい。
m1〜m4は0以上5以下の整数であり、同一であっても異なっていてもよい。m1〜m4が2以上である場合、複数のRB13a、RB13b、RB13c、RB13dは同一でも異なっていてもよい。
Z1〜Z4は単結合又は炭素原子を示し、同一でも異なっていてもよい。Z1〜Z4が単結合を示す場合、RB11a〜RB11d、RB12a〜RB12dは一般式(B1)から除外される。

0007

<2>下記一般式(B2)で示される化合物(B2)を含有し、
前記(A)成分100質量部に対し、前記(B2)成分の含有量が0質量部超0.25質量部以下である、上記<1>に記載のポリカーボネート樹脂組成物。




<3>前記(E)成分がビスベンゾオキサジノン化合物である、上記<1>又は<2>に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
<4>下記一般式(F1):
RF3O−(RF1O)m−A−(RF2O)n−RF4 (F1)
(式中、RF1及びRF2は、炭素数1以上のアルキレン基を示し、RF1とRF2は、同一でも異なっていてもよい。m+nは5以上300未満である。mが2以上の場合にRF1は、同一であっても異なっていてもよく、nが2以上の場合にRF2は、同一であっても異なっていてもよい。RF3及びRF4は水素原子、炭素数1〜30の一価炭化水素基、炭素数1〜30のアルカノイル基、炭素数2〜30のアルケノイル基、又はグリシジル基を示し、RF3とRF4は、同一でも異なっていてもよい。Aは、単結合又は二価有機基を示す。)で表されるポリエーテル化合物(F)を含有し、
前記(A)成分100質量部に対し、前記(F)成分の含有量が0質量部超0.4質量部以下である、上記<1>〜<3>のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
<5>さらに、離型剤(G)を含有する、上記<1>〜<4>のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
<6>前記(G)成分が脂肪酸エステル(G1)であり、前記(A)成分100質量部に対し、前記(G)成分の含有量が0.005質量部以上0.1質量部以下である、上記<5>に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
<7>前記(A)成分が、分岐構造を有するポリカーボネート系樹脂(A−1)、及び該分岐構造を有するポリカーボネート系樹脂(A−1)以外の芳香族ポリカーボネート系樹脂(A−2)から選ばれる少なくとも1種を含有する、上記<1>〜<6>のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
<8>前記(A)成分の粘度平均分子量が10,000以上30,000以下である、上記<1>〜<7>のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
<9>上記<1>〜<8>のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物を含む成形体。
<10>LED照明用部材である、上記<9>に記載の成形体。
<11>レンズ部品である、上記<10>に記載の成形体。

発明の効果

0008

本発明のポリカーボネート樹脂組成物からなる成形体は、短い光路長での優れた色調、及び高い耐久性(耐湿熱性、耐熱性、耐光性、耐LED照射性)を有する。当該成形体はLED照明用部材として好適である。

0009

[ポリカーボネート樹脂組成物]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)、
下記一般式(B1)で示されるペンタエリスリトールジホスファイト化合物(B1)、
フェノール系酸化防止剤(C)、
脂環式エポキシ化合物(D)、及び
紫外線吸収剤(E)を含有し、
前記(A)成分100質量部に対し、前記(B1)成分の含有量が0.01質量部以上0.08質量部以下、前記(C)成分の含有量が0.005質量部以上0.15質量部以下、前記(D)成分の含有量が0.005質量部以上0.2質量部以下、前記(E)成分の含有量が0.1質量部以上0.4質量部以下である。




式(B1)中、RB11a〜RB11d、RB12a〜RB12dはアルキル基又はアルケニル基であり、同一であっても異なっていてもよい。あるいは、RB11aとRB12a、RB11bとRB12b、RB11cとRB12c、RB11dとRB12dは、互いに結合して環を形成してもよい。
RB13a〜RB13dは水素原子又はアルキル基であり、同一でも異なっていてもよい。
m1〜m4は0以上5以下の整数であり、同一であっても異なっていてもよい。m1〜m4が2以上である場合、複数のRB13a、RB13b、RB13c、RB13dは同一でも異なっていてもよい。
Z1〜Z4は単結合又は炭素原子を示し、同一でも異なっていてもよい。Z1〜Z4が単結合を示す場合、RB11a〜RB11d、RB12a〜RB12dは一般式(B1)から除外される。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、さらに任意成分として下記一般式(B2)で示される化合物(B2)を含み得るものであり、(B2)成分を前記(A)成分100質量部に対し0質量部超0.25質量部以下含有するものであることが好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、さらにポリエーテル化合物(F)、離型剤(G)を含有してもよい。

0010

本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、耐LED照射性向上の観点から、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(Z1)、及びトリフェニルホスフィン(Z2)を実質含まないものである。本発明においてポリカーボネート樹脂組成物が(Z1)成分を含むと、優れた耐LED照射性が得られず、さらに優れた長期耐湿熱性の維持が困難となる。本発明においてポリカーボネート樹脂組成物が(Z2)成分を含むと、優れた耐LED照射性を得ることが困難となる。
なお、本発明において「成分Xを実質含まない」とは、「意図的に該成分Xを含めない」という意味であり、具体的には、成分Xの含有量が、前記(A)成分100質量部に対して、通常0.01質量部未満、好ましくは0.001質量部未満、より好ましくは0.0001質量部未満であることを意味する(以下の記載でも同様のことを意味する。)。

0011

LED照明用のレンズ部品としてポリカーボネート樹脂組成物を利用する場合に、高出力のLED照射とその光の集中によって発生する白濁黄変劣化初期)・焦げ・変形(劣化末期)を防ぐことが重要である。さらにLED照明用のレンズ部品は、車両等のDRLの導光部品と比べると、さらに高い出力でLEDが照射されることから樹脂の劣化が起きやすい。更には、照明器具はDRL部品などと異なり、劣化の発生に気づきにくいことから、変形による破損物の落下などのトラブルに繋がる恐れがあるという課題がある。そのため、安全面の観点から、これらのトラブルを抑制することが可能な、LED照射に対する耐久性(耐LED照射性)が高いことが要求される。
また、紫外線吸収剤を含有する成形体は、黄色味が高くなる傾向があり、成形体の色調が劣るという課題を有していた。さらに可視光領域での光吸収能もあることからLED光線を吸収し、発熱しやすく、熱に変換されるため、劣化しやすいという課題も有していた。

0012

本発明のポリカーボネート樹脂組成物は上記構成を有することにより、短い光路長での優れた色調、及び高い耐久性(耐湿熱性、耐熱性、耐光性、耐LED照射性)を有する成形体を製造することができる。本発明の成形体は、耐光性及び耐湿熱性が高いため、屋外用途にも長期間にわたり使用可能となる。さらに、本発明の成形体は、LEDの高出力化でも寿命が維持でき、耐熱性が高いため、温度が高くなるLEDチップ周辺に設置しても黄変や白濁を起きにくくすることが可能となる。
なお本明細書において、色調の評価には初期YI値、初期ヘイズ値を用いる。低YI値でヘイズ値も低ければ初期色調が良好であり、光学特性に優れることを意味する。
以下、本発明のポリカーボネート樹脂組成物に用いる各成分について説明する。

0013

<芳香族ポリカーボネート樹脂(A)>
本発明のポリカーボネート樹脂組成物に含有される芳香族ポリカーボネート樹脂(A)(以下「(A)成分」ともいう)は特に制限なく、公知の方法により製造したものを用いることができる。
例えば、二価フェノールカーボネート前駆体とを溶液法界面重縮合法)又は溶融法エステル交換法)により反応させて製造したもの、すなわち、末端停止剤の存在下に、二価フェノールとホスゲンとを反応させる界面重縮合法、又は末端停止剤の存在下に、二価フェノールとジフェニルカーボネート等とをエステル交換法等により反応させて製造したものを芳香族ポリカーボネート樹脂(A)として用いることができる。

0014

二価フェノールとしては様々なものを挙げることができるが、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニルプロパンビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン系化合物;4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、及びビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等を挙げることができる。この他、ハイドロキノンレゾルシン及びカテコール等を挙げることもできる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、及び1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンからなる群から選ばれる1種以上のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン系化合物が好ましく、特にビスフェノールAが好適である。

0015

カーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カルボニルエステル、又はハロホルメート等であり、具体的にはホスゲン、二価フェノールのジハロホルメート、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート及びジエチルカーボネート等である。

0016

芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は分岐構造を有するポリカーボネート系樹脂(A−1)を含有してもよい。すなわち、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は、好ましくは分岐構造を有するポリカーボネート系樹脂(A−1)、及び該分岐構造を有するポリカーボネート系樹脂(A−1)以外の芳香族ポリカーボネート系樹脂(A−2)から選ばれる少なくとも1種を含有する。
分岐構造を有するポリカーボネート系樹脂(A−1)における、分岐構造を導入するために用いられる分岐剤としては、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α’,α”−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼンフロログルシントリメリット酸及び1,3−ビス(o−クレゾール)等がある。 分岐構造を有するポリカーボネート系樹脂(A−1)を用いる場合は、材料の溶融張力が向上するため、レンズの劣化後に変形して落下する現象を抑制することができる。

0017

末端停止剤としては、一価のカルボン酸とその誘導体や、一価のフェノールを用いることができる。例えば、p−tert−ブチル−フェノール、p−フェニルフェノール、p−クミルフェノール、p−パーフルオロノニルフェノール、p−(パーフルオロノニルフェニル)フェノール、p−(パーフルオロヘキシルフェニル)フェノール、p−tert−パーフルオロブチルフェノール、1−(p−ヒドロキシベンジル)パーフルオロデカン、p−〔2−(1H,1H−パーフルオロトリドデシルオキシ)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル〕フェノール、3,5−ビス(パーフルオロヘキシルオキシカルボニル)フェノール、p−ヒドロキシ安息香酸パーフルオロドデシル、p−(1H,1H−パーフルオロオクチルオキシ)フェノール、2H,2H,9H−パーフルオロノナン酸、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール等を挙げることができる。

0018

芳香族ポリカーボネート樹脂(A)としては、主鎖が下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂であることが好ましい。




(式中、RA1及びRA2は炭素数1以上6以下のアルキル基又はアルコキシ基であり、RA1とRA2とは同一でも異なっていてもよい。Xは単結合、炭素数1以上8以下のアルキレン基、炭素数2以上8以下のアルキリデン基、炭素数5以上15以下のシクロアルキレン基、炭素数5以上15以下のシクロアルキリデン基、−S−、−SO−、−SO2−、−O−又は−CO−を示し、a及びbはそれぞれ独立に0以上4以下の整数を示す。aが2以上の場合にはRA1は同一でも異なっていてもよく、bが2以上の場合にはRA2は同一でも異なっていてもよい。)

0019

RA1及びRA2で示されるアルキル基としては、メチル基エチル基、n−プロピル基イソプロピル基、各種ブチル基(「各種」とは、直鎖状及びあらゆる分岐鎖状のものを含むことを示し、以下、同様である。)、各種ペンチル基、各種ヘキシル基が挙げられる。RA1及びRA2で示されるアルコキシ基としては、アルキル基部位が前記アルキル基である場合が挙げられる。
RA1及びRA2は、いずれも、好ましくは炭素数1以上4以下のアルキル基又は炭素数1以上4以下のアルコキシ基である。

0020

Xで示されるアルキレン基としては、例えば、メチレン基エチレン基トリメチレン基テトラメチレン基ヘキサメチレン基等が挙げられ、炭素数1以上5以下のアルキレン基が好ましい。Xで示されるアルキリデン基としては、エチリデン基、イソプロピリデン基等が挙げられる。Xで示されるシクロアルキレン基としては、シクロペンタンジイル基シクロヘキサンジイル基、シクロオクタンジイル基等が挙げられ、炭素数5以上10以下のシクロアルキレン基が好ましい。Xで示されるシクロアルキリデン基としては、例えば、シクロヘキシリデン基、3,5,5−トリメチルシクロヘキシリデン基、2−アダマチリデン基等が挙げられ、炭素数5以上10以下のシクロアルキリデン基が好ましく、炭素数5以上8以下のシクロアルキリデン基がより好ましい。
a及びbは、それぞれ独立に0以上4以下の整数を示し、好ましくは0以上2以下、より好ましくは0又は1である。

0021

本発明において、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は、得られる成形体の透明性、機械的特性熱的特性等の観点から、ビスフェノールA構造を有するポリカーボネート樹脂を含むことが好ましい。ビスフェノールA構造を有するポリカーボネート樹脂としては、具体的には前記一般式(I)において、Xがイソプロピリデン基のものが挙げられる。芳香族ポリカーボネート樹脂(A)中のビスフェノールA構造を有するポリカーボネート樹脂の含有量は、好ましくは50質量%以上100質量%以下、より好ましくは75質量%以上100質量%以下、更に好ましくは85質量%以上100質量%以下である。

0022

本発明において、(A)成分の粘度平均分子量(Mv)は、流動性の観点から、好ましくは10,000以上、より好ましくは11,000以上であり、好ましくは30,000以下、より好ましくは25,000以下である。特に、本発明のポリカーボネート樹脂組成物をLED照明用部材に用いる場合には、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)のMvは11,500以上であることが好ましく、23,500以下であることがより好ましい。
本明細書において粘度平均分子量(Mv)とは、ウベローデ型粘度計を用いて、20℃における塩化メチレン溶液の粘度を測定し、これより極限粘度[η]を求め、次式にて算出するものである。
[η]=1.23×10-5Mv0.83

0023

本発明のポリカーボネート樹脂組成物中の(A)成分の含有量は、本発明の効果を得る観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは85質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは98質量%以上である。また、上限は好ましくは99.9質量%以下である。

0024

<式(B1)で示されるペンタエリスリトールジホスファイト化合物(B1)>
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、下記一般式(B1)で示されるペンタエリスリトールジホスファイト化合物(B1)(以下「化合物(B1)」又は「(B1)成分」ともいう)を含有する。
前記(B1)成分を含有することで、本発明のポリカーボネート樹脂組成物から得られる成形体は特に短い光路長での初期色調、並びに長期耐湿熱性が良好になる。




式(B1)中、RB11a〜RB11d、RB12a〜RB12dはアルキル基又はアルケニル基であり、同一であっても異なっていてもよい。あるいは、RB11aとRB12a、RB11bとRB12b、RB11cとRB12c、RB11dとRB12dは、互いに結合して環を形成してもよい。
RB13a〜RB13dは水素原子又はアルキル基であり、同一でも異なっていてもよい。
m1〜m4は0以上5以下の整数であり、同一であっても異なっていてもよい。m1〜m4が2以上である場合、複数のRB13a、RB13b、RB13c、RB13dは同一でも異なっていてもよい。
Z1〜Z4は単結合又は炭素原子を示し、同一でも異なっていてもよい。Z1〜Z4が単結合を示す場合、RB11a〜RB11d、RB12a〜RB12dは一般式(B1)から除外される。

0025

一般式(B1)中、RB11a〜RB11d、RB12a〜RB12dは、好ましくは炭素数1以上5以下のアルキル基又は炭素数2以上5以下のアルケニル基であり、より好ましくは炭素数1以上3以下のアルキル基であり、更に好ましくはメチル基である。RB11a〜RB11d及びRB12a〜RB12dのすべてがメチル基であることがより更に好ましい。
RB13a〜RB13dは、好ましくは水素原子又は炭素数1以上5以下のアルキル基、より好ましくは水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基、更に好ましくは水素原子であり、RB13a〜RB13dのすべてが水素原子であることがより更に好ましい。
m1〜m4は、0以上3以下が好ましく、より好ましくは0以上1以下であり、更に好ましくは0である。Z1〜Z4は好ましくは炭素原子であり、Z1〜Z4のすべてが炭素原子であることがより好ましい。

0026

化合物(B1)の中でも、ポリカーボネート樹脂組成物に対して長期耐湿熱性及び長期耐熱性を付与することができ、また入手容易であることから、下記式(B11)で表されるビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが特に好適である。この化合物は市販品として入手可能であり、例えばDover Chemical社製の「Doverphos S−9228PC」を使用することができる。

0027

ポリカーボネート樹脂組成物中の(B1)成分の含有量は、前記(A)成分100質量部に対し0.01質量部以上であり、好ましくは0.015質量部以上、より好ましくは0.02質量部以上であり、また0.08質量部以下であり、好ましくは0.07質量部以下、より好ましくは0.06質量部以下、更に好ましくは0.05質量部以下である。(B1)成分の含有量が前記(A)成分100質量部に対し0.01質量部未満であると、長期耐湿熱性及び長期耐熱性の向上効果が充分でない。また0.08質量部を超えると、短い光路長での初期のYI値が上昇する傾向がある。上記(B1)成分は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。複数種の(B1)成分を含む場合は、合計量が上記範囲となる。

0028

<式(B2)で示される化合物(B2)>
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、短い光路長での初期色調について優れた性能と耐LED照射性について優れた性能とを両立する成形体を得る観点から、好ましくは下記一般式(B2)で示される化合物(B2)(以下「化合物(B2)」又は「(B2)成分」ともいう)を含有する。




化合物(B2)は(トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト)である。この化合物は市販品として入手可能であり、例えばBASFジャパン(株)製の「Irgafos168」を使用することができる。
前記(B2)成分を含有する場合に、ポリカーボネート樹脂組成物中の(B2)成分の含有量は、前記(A)成分100質量部に対し好ましくは0質量部超、より好ましくは0.001質量部以上、更に好ましくは0.005質量部以上、より更に好ましくは0.008質量部以上、より更に好ましくは0.01質量部以上であり、また好ましくは0.25質量部以下、より好ましくは0.20質量部以下、更に好ましくは0.15質量部以下である。前記(B2)成分の含有量が0.25質量部以下であれば、耐光性及び耐LED照射性に優れる成形体が得られる。

0029

ポリカーボネート樹脂組成物中の(B1)及び(B2)成分の合計含有量は、前記(A)成分100質量部に対し好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.015質量部以上、更に好ましくは0.02質量部以上であり、また好ましくは0.3質量部以下、より好ましくは0.25質量部以下、更に好ましくは0.1質量部以下である。前記(B1)及び(B2)成分の合計含有量が0.01質量部以上であると、短い光路長での初期色調、長期耐熱性、長期耐湿熱性、並びに耐LED照射性に優れる成形体が得られる。また、さら前記(B1)及び(B2)成分の合計含有量が0.3質量部以下であれば、耐光性及び耐LED照射性に優れる成形体が得られる。
なお、(B2)成分は任意に含み得る成分であり、ポリカーボネート樹脂組成物中に(B2)成分を含有しない場合における、前記(B1)及び(B2)成分の合計含有量はポリカーボネート樹脂組成物中の(B1)成分の含有量を意味する。

0030

<フェノール系酸化防止剤(C)>
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、得られる成形体の長期耐湿熱性、長期耐熱性及び耐LED照射性を向上させるために、フェノール系酸化防止剤(C)(以下「(C)成分」ともいう)を含有する。フェノール系酸化防止剤(C)を含有することで、本発明のポリカーボネート樹脂組成物から得られる成形体は、高温高湿条件下及び高温条件下で長時間耐久試験を行っても黄変が少なく、良好な色調を維持することができる。さらに、長時間LEDを照射しても劣化し難く、耐LED照射性に優れる成形体が得られる。

0031

フェノール系酸化防止剤(C)としては、n−オクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、6−メチルヘプチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのアルキル−3−(3,5−ジ−tert—ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(アルキル基としては、炭素数4〜20のものが挙げられ、好ましくは、炭素数8〜18のものである);2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノールなどの2,6−ジ−tert−ブチル−4−アルキルフェノール(アルキル基としては、炭素数1〜4のものが挙げられる);2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−アミル−p−クレゾール等が挙げられる。これらの中でも、2,6−ジ−tert−ブチル−4−アルキルフェノールが好ましく、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールがより好ましい。この化合物は市販品として入手可能であり、例えばBASFジャパン(株)製の「Irganox1076」を使用することができる。

0032

ポリカーボネート樹脂組成物中の(C)成分の含有量は、前記(A)成分100質量部に対し0.005質量部以上であり、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.02質量部以上であり、また0.15質量部以下であり、好ましくは0.14質量部以下、より好ましくは0.12質量部以下である。前記(C)成分の含有量が0.005質量部以上であると、長時間LEDを照射しても劣化し難く、耐LED照射性に優れる成形体が得られる。また、さら前記(C)成分の含有量が0.15質量部以下であれば、初期色調及び長期耐熱性について優れた性能と耐LED照射性について優れた性能との両立が可能となる。上記(C)成分は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。複数種の(C)成分を含む場合は、合計量が上記範囲となる。

0033

<脂環式エポキシ化合物(D)>
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、得られる成形体の長期耐湿熱性及び長期耐熱性を共に向上させるために、脂環式エポキシ化合物(D)(以下「(D)成分」ともいう)を含有する。脂環式エポキシ化合物(D)を含有することで、本発明のポリカーボネート樹脂組成物から得られる成形体は、高温高湿条件下及び高温条件下で長時間耐久試験を行っても黄変が少なく、良好な色調を維持することができる。さらに、長時間LED等のライトを照射しても劣化し難く、耐LED照射性に優れる成形体が得られる。
脂環式エポキシ化合物とは、脂環式エポキシ基、すなわち脂肪族環内のエチレン結合酸素原子が付加したエポキシ基を有する環状脂肪族化合物をいい、具体的には下記式(D1)〜(D13)で表されるものが好適に用いられる。

0034

(式中、RはH又はCH3である。)




(式中、RはH又はCH3である。)




(式中、a+b=1又は2である。)




(式中、a+b+c+d=1以上3以下である。)




(式中、a+b+c=n(整数)であり、Rは炭化水素基である。)




(式中、nは整数である。)




(式中、Rは炭化水素基である。)




(式中、nは整数,Rは炭化水素基である。)

0035

上記脂環式エポキシ化合物の中でも、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)への相溶性に優れ、透明性を損なうことがない点で、式(D1)、式(D7)及び式(D10)〜式(D13)で示される化合物からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、式(D1)及び式(D10)〜式(D13)で示される化合物からなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、式(D1)で表される化合物が更に好ましい。例えば、式(D1)で示される化合物は、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート((株)ダイセル製「セロサイド2021P」)として入手することができる。また、式(D10)で示される化合物は、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物((株)ダイセル製「EHPE3150」)として入手することができる。
また、セロキサイド2021PとEHPE3150との混合物として、(株)ダイセルから市販されている「EHPE3150CE」も好ましく用いることができる。
また、式(D11)〜式(D13)で示される化合物は、これらの混合物である、ビ−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン((株)ダイセル製「セロキサイド8010」)として入手することができる。

0036

ポリカーボネート樹脂組成物中の(D)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対し0.005質量部以上であり、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.02質量部以上であり、また0.2質量部以下であり、好ましくは0.18質量部以下、より好ましくは0.15質量部以下である。ポリカーボネート樹脂組成物中の(D)成分の含有量が(A)成分100質量部に対し0.005質量部未満であると長期耐湿熱性及び長期耐熱性の向上効果が十分でなく、0.2質量部を超える量であると、長期耐湿熱性及び長期耐熱性の向上効果が飽和する。上記(D)成分は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。複数種の(D)成分を含む場合は、合計量が上記範囲となる。

0037

<紫外線吸収剤(E)>
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、耐光性向上のため、さらに紫外線吸収剤(E)(以下「(E)成分」ともいう)を含有してもよい。
紫外線吸収剤(E)としては、ベンゾオキサジノン系化合物ベンゾトリアゾール系化合物サリチレート系化合物、マロン酸エステル系化合物オキサリルアラニド系化合物、トリアジン系化合物ベンゾフェノン系化合物シアノアクリレート系化合物等が挙げられる。これらは、1種を単独でも又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ベンゾオキサジノン系化合物としては、下記一般式(E1)で示される化合物を挙げることができる。




式(E1)中、RE1は分子中に1個又は2個の芳香族化合物からp個の水素原子を除いた残基を示す。RE2は水素原子、ハロゲン基原子、ニトロ基、炭素数1以上8以下のアルキル基、炭素数1以上8以下のアルコキシ基又は炭素数2以上8以下のアルケニルオキシ基を示す。pは2又は3であり、qは1以上4以下の整数を示す。

0038

一般式(E1)中、RE1としてはフェニレン基ビフェニレン基ナフチレン基が挙げられ、フェニレン基が好ましい。
RE2において、炭素数1以上8以下のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基を挙げることできる。炭素数1以上8以下のアルコキシ基としては、メトキシ基エトキシ基プロポキシ基、ブトキシ基を挙げることができる。炭素数2以上8以下のアルケニルオキシ基としては、アリルオキシ基、2−プロペニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、2−メチル−3−プロペニルオキシ基等を挙げることができる。RE2としては、好ましくは水素原子である。pは2又は3であるが、好ましくは2である。
上記一般式(E1)で示される化合物の中でも、ビスベンゾオキサジノン化合物が好ましく、下記式(E11)で示される、2,2’−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン]がより好ましい。

0039

ベンゾトリアゾール系化合物としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ドデシル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕等が挙げられる。
サリチレート系化合物としては、フェニルサリチレート、p−t−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート等が挙げられる。マロン酸エステル系化合物としては、ベンジリデンビスジエチルマロネート、4−メトキシフェニルメチレンジメチルエステル等が挙げられる。オキサリルアラニド系化合物としては、炭素数1以上12以下の炭化水素基を有するオキサリルアラニド化合物等が挙げられる。
上記化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の中でも、紫外線吸収剤(E)としてはベンゾオキサジノン系化合物が好ましく、ビスベンゾオキサジノン化合物がより好ましく、前記式(E11)で示される、2,2’−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン]がより好ましい。

0040

ポリカーボネート樹脂組成物中の(E)成分の含有量は、耐光性向上及び経済性の観点から、前記(A)成分100質量部に対し0.1質量部以上であり、また0.4質量部以下であり、好ましくは0.3質量部以下、より好ましくは0.2質量部以下、更に好ましくは0.15質量部以下である。上記(E)成分は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。複数種の(E)成分を含む場合は、合計量が上記範囲となる。

0041

[成分(F):ポリエーテル化合物(F)]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、短い光路長での初期色調、長期耐熱性、及び耐LED照射性を良好なものとするため、さらにポリエーテル化合物(F)(以下「(F)成分」ともいう)を含有してもよい。ポリエーテル化合物としては、例えば、ポリエーテルポリオール等の、分子内にポリオキシアルキレン構造を有する化合物が挙げられる。
ポリオキシアルキレン構造を有するポリエーテル化合物(F)としては、下記式(F1)で示されるポリエーテル化合物が挙げられる。
RF3O−(RF1O)m−A−(RF2O)n−RF4 (F1)
式中、RF1及びRF2は、炭素数1以上のアルキレン基を示し、RF1とRF2は、同一でも異なっていてもよい。m+nは5以上300未満である。mが2以上の場合にRF1は、同一であっても異なっていてもよく、nが2以上の場合にRF2は、同一であっても異なっていてもよい。RF3及びRF4は水素原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜30のアルカノイル基、炭素数2〜30のアルケノイル基、又はグリシジル基を示し、RF3とRF4は、同一でも異なっていてもよい。Aは、単結合又は二価の有機基を示す。

0042

RF1及びRF2のアルキレン基における炭素数は、1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜5が更に好ましく、最も好ましくは2〜5である。RF1及びRF2のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基等を挙げることができる。
(RF1O)mで表されるポリオキシアルキレン基は、ポリオキシエチレン基ポリオキシプロピレン基等の単一のオキシアルキレン単位を繰り返し単位として有するものに限定されず、オキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位など炭素数の異なる複数のオキシアルキレン単位を繰り返し単位として有するものであってもよい。
(RF2O)nで表されるポリオキシアルキレン基は、ポリオキシエチレン基やポリオキシプロピレン基等の単一のオキシアルキレン単位を繰り返し単位として有するものに限定されず、オキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位など炭素数の異なる複数のオキシアルキレン単位を繰り返し単位として有するものであってもよい。

0043

RF3及びRF4で示される炭素数1〜30の一価の炭化水素基としては、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基等が挙げられる。
アルキル基及びアルケニル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基アリル基プロペニル基、各種ブテニル基、各種ヘキセニル基、各種オクテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。アリール基としては、例えばフェニル基トリル基キシリル基等が挙げられる。アラルキル基としては、例えばベンジル基フェネチル基、メチルベンジル基等が挙げられる。
Aで示される二価の有機基としては、例えば下記式(a)で表される二価の基が挙げられる。

0044

RF3及びRF4で示される炭素数1〜30のアルカノイル基としては、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、例えばメタノイル基、エタノイル基、n−プロパノイル基、イソプロパノイル基、n−ブタノイル基、t−ブタノイル基、n−ヘキサノイル基、n−オクタノイル基、n−デカノイル基、n−ドデカノイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。これらの中でも、相溶性や、熱安定性及び製造容易性の観点から、炭素数1〜20のアルカノイル基が好ましい。
RF3及びRF4で示される炭素数2〜30のアルケノイル基としては、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、例えばエテノイル基、n−プロペノイル基、イソプロペノイル基、n−ブテノイル基、t−ブテノイル基、n−ヘキセノイル基、n−オクテノイル基、n−デセノイル基、n−ドデセノイル基等が挙げられる。これらの中でも、低分子量とする観点、相溶性や溶解性の観点及び製造容易性の観点から、炭素数2〜10のアルケノイル基が好ましく、炭素数2〜6のアルケノイル基がより好ましい。

0045

前記一般式(F1)で表されるポリエーテル化合物は、好ましくは式(F1)中のRF1、RF2が炭素数2〜5のアルキレン基であって、RF3、RF4が水素原子で表されるポリオキシアルキレングリコールである。
また、前記一般式(F1)で表されるポリエーテル化合物の具体例としては、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコールポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールポリオキシエチレンポリオキシテトラメチレングリコールポリオキシプロピレンポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンモノメチルエーテル、ポリオキシエチレンジメチルエーテル、ポリオキシエチレン−ビスフェノールAエーテル、ポリオキシプロピレン−ビスフェノールAエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ビスフェノールAエーテル、ポリエチレングリコール−アリルエーテル、ポリエチレングリコール−ジアリルエーテル、ポリプロピレングリコール−アリルエーテル、ポリプロピレングリコール−ジアリルエーテル、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−アリルエーテル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジステアレート等が挙げられる。

0046

これらは市販品として入手可能であり、例えば日油(株)製の「ユニオックス登録商標)」、「ユニオール(登録商標)」、「ユニルーブ(登録商標)」、「ユニセーフ(登録商標)」、「ポリセリン(登録商標)」、「エピオール(登録商標)」等を使用することができる。
これらの中でも、分子量が1000〜5000のポリオキシエチレングリコールポリオキシプロピレングリコールランダム共重合タイプのユニルーブDEシリーズ、ポリオキシエチレングリコールとポリオキシテトラメチレングリコールのランダム共重合タイプのポリセリンDCシリーズ、ポリオキシプロピレングリコールとポリオキシテトラメチレングリコールのランダム共重合タイプのポリセリンDCBシリーズが特に好ましい。

0047

ポリエーテル化合物(F)の数平均分子量(Mn)は特に限定されないが、好ましくは200〜10000、より好ましくは500〜8000、更に好ましくは1000〜5000である。

0048

(F)成分を用いる場合、ポリカーボネート樹脂組成物中の(F)成分の含有量は、短い光路長での初期色調、長期耐熱性、及び耐LED照射性が良好なポリカーボネート樹脂組成物を得る観点から、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し好ましくは0質量部超、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上、更に好ましくは0.05質量部以上であり、また好ましくは0.4質量部以下、より好ましくは0.35質量部以下、更に好ましくは0.30質量部以下である。ポリカーボネート樹脂組成物中の(F)成分の含有量が(A)成分100質量部に対し0.4質量部以下であれば、LED照明用レンズにおいて要求される優れた初期ヘイズを維持することができる。上記(F)成分は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。複数種の(F)成分を含む場合は、合計量が上記範囲となる。

0049

<離型剤(G)>
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、さらに離型剤(G)(以下「(G)成分」ともいう)を含有してもよい。
離型剤としては、脂肪酸エステル(G1)を挙げることができる。脂肪酸エステル(G1)は、脂肪族カルボン酸アルコールとの縮合物である。
前記脂肪族カルボン酸としては、飽和又は不飽和の、脂肪族モノカルボン酸脂肪族ジカルボン酸脂肪族トリカルボン酸脂肪族テトラカルボン酸等が挙げられ、脂肪族モノカルボン酸及び脂肪族ジカルボン酸からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、脂肪族モノカルボン酸がより好ましい。脂肪族カルボン酸は、鎖状脂肪族カルボン酸、環状脂肪族カルボン酸のいずれでもよいが、鎖状脂肪族カルボン酸が好ましい。脂肪族カルボン酸の炭素数は、好ましくは6以上40以下、より好ましくは8以上32以下、更に好ましくは12以上24以下である。
飽和脂肪族カルボン酸としては、カプリン酸ネオデカン酸ラウリン酸ミリスチン酸パルミチン酸ステアリン酸アラキジン酸ベヘン酸及びリグノセリン酸等の飽和脂肪族モノカルボン酸アジピン酸アゼライン酸、及びセバシン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸;等が挙げられる。不飽和脂肪族カルボン酸としては、ウンデシレン酸オレイン酸エライジン酸エルカ酸ネルボン酸リノール酸リシノール酸、γ−リノレン酸アラキドン酸、α−リノレン酸、ステアリドン酸エイコサペンタエン酸、及びドコサヘキサエン酸等が挙げられる。
上記の中でも、脂肪族カルボン酸としてはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、及びベヘン酸からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸、及びベヘン酸からなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、ステアリン酸が更に好ましい。

0050

前記アルコールとしては、脂肪族アルコールが好ましく、飽和脂肪族アルコールがより好ましい。飽和脂肪族アルコールは飽和鎖状脂肪族アルコール、飽和環状脂肪族アルコールのいずれでもよいが、飽和鎖状脂肪族アルコールが好ましい。これらアルコールは一価アルコール及び多価アルコールのいずれでもよい。また、当該アルコールは、フッ素原子塩素原子臭素原子、アリール基等の置換基を有していてもよい。
アルコールの炭素数は、好ましくは1以上30以下、より好ましくは2以上24以下である。
アルコールの具体例としては、オクタノールデカノールドデカノールテトラデカノールステアリルアルコールベヘニルアルコールエチレングリコールジエチレングリコールグリセリンペンタエリスリトール、2,2−ジヒドロキシペルフルオロプロパノールネオペンチレングリコールジトリメチロールプロパンジペンタエリスリトール等が挙げられる。

0051

脂肪酸エステル(G1)としては、例えば、ベヘニルベヘネートオクチルドデシルベヘネート、ステアリルステアレート、グリセリンモノパルミテートグリセリンモノステアレート、グリセリンモノオレエート、グリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、ペンタエリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、脂肪酸エステル(G1)としてはステアリン酸エステルが好ましく、グリセリンモノステアレートがより好ましい。

0052

(G)成分を用いる場合、ポリカーボネート樹脂組成物中の(G)成分の含有量は、前記(A)成分100質量部に対し好ましくは0.005質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上であり、また好ましくは0.1質量部以下である。(G)成分の含有量が(A)成分100質量部に対し0.005質量部以上であれば離型性向上効果が良好であり、0.1質量部以下であれば長期耐熱性が良好である。上記(G)成分は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。複数種の(G)成分を含む場合は、合計量が上記範囲となる。

0053

<その他の添加剤
本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、上述の各成分の他に、任意の添加剤を適宜添加することができる。任意の添加剤としては、例えば、化合物(B1)、(B2)、(Z1)及び(Z2)以外の有機リン化合物(H)(以下「化合物(H)」又は「(H)成分」ともいう)、ポリオルガノシロキサン等が挙げられる。
化合物(H)としては、下記一般式(H1)で示されるペンタエリスリトールジホスファイト化合物(H1)、及び下記一般式(H2)で示されるアリールホスフィン(H2)が挙げられる。化合物は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。




式(H1)中、RH11〜RH16は水素原子又は炭素数1以上12以下のアルキル基であり、同一であっても異なっていてもよい。但し、RH11〜RH16のすべてが水素原子になることはない。また、RH12及びRH15がともにメチルである場合には、RH11、RH13、RH14及びRH16のすべてがtert−ブチル基になることはない。

0054

P−(RH21)3 (H2)
式(H2)中、RH21は置換基を有していてもよい炭化水素基であり、少なくとも1つは炭素数6以上18以下のアリール基である。複数のRH21は同一でも異なっていてもよい。但し、RH21のすべてがフェニル基になることはない。

0055

アリールホスフィン(H2)としては、例えば、ジフェニルブチルホスフィン、ジフェニルオクタデシルホスフィン、トリス(p−トリル)ホスフィン、トリス(p−ノニルフェニル)ホスフィン、トリス(ナフチル)ホスフィン、ジフェニル(ヒドロキシメチル)ホスフィン、ジフェニル(アセトキシメチル)ホスフィン、ジフェニル(β−エチルカルボキシエチル)ホスフィン、トリス(p−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(p−フルオロフェニル)ホスフィン、ジフェニルベンジルホスフィン、ジフェニル−β−シアノエチルホスフィン、ジフェニル(p−ヒドロキシフェニル)ホスフィン、ジフェニル−1,4−ジヒドロキシフェニル−2−ホスフィン、フェニルナフチルベンジルホスフィン等が挙げられる。これらの化合物は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0056

化合物(H)を用いる場合、ポリカーボネート樹脂組成物中の化合物(H)の含有量は、長期耐湿熱性及び長期耐熱性の観点から、前記(A)成分100質量部に対し好ましくは0.01質量部以上であり、また好ましくは0.05質量部以下、より好ましくは0.04質量部以下である。

0057

ポリオルガノシロキサンとしては、アルコキシ基、アリールオキシ基、ポリオキシアルキレン基、カルボキシル基シラノール基アミノ基、メルカプト基、エポキシ基及びビニル基等の官能基を1種以上有する化合物であることが好ましい。
ポリオルガノシロキサンの動粘度は、離型性としての滑性効果の観点から、25℃において、好ましくは10mm2/s以上であり、ポリカーボネート樹脂への分散性の観点から、好ましくは200mm2/s以下である。上記観点から、ポリオルガノシロキサンの動粘度は、より好ましくは20mm2/s以上150mm2/s以下、更に好ましくは40mm2/s以上120mm2/s以下の範囲である。
ポリオルガノシロキサンの屈折率は、ポリカーボネートに添加した際に透明性を低下させないために、ポリカーボネートとの屈折率の差を出来るだけ小さくすることが好ましい。ポリカーボネートの屈折率は1.58であることから、ポリオルガノシロキサンの屈折率は、好ましくは1.45以上、より好ましくは1.50以上である。

0058

ポリオルガノシロキサンを用いる場合、その添加量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.02質量部以上、更に好ましくは0.05質量部以上であり、また好ましくは0.15質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下である。上記範囲内であれば離型性を向上させることができ、連続成形条件であっても金型付着物を大幅に低減することができる。

0059

本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、短い光路長での初期色調についての優れた性能と耐LED照射性についての優れた性能とを両立させる観点から波長500〜600nmの範囲に吸収極大を有さないものであることが好ましい。通常、ポリカーボネート樹脂組成物にブルーイング剤がごく微量でも含まれていると、波長500〜600nmの範囲に吸収極大を有するものとなる。ブルーイング剤を配合することで黄色の着色を相殺し、成形体のYI値を調整することができるが、本発明ではこのようなブルーイング剤を配合しなくても、短い光路長での初期色調についての優れた性能と耐LED照射性についての優れた性能とを両立させることができる。
本発明において「波長500〜600nmの範囲に吸収極大を有さない」とは、本発明のポリカーボネート樹脂組成物を成形して得られる芳香族ポリカーボネート樹脂成形体6gを塩化メチレン50mLに溶解し、光路長5cmの石英セルを用いて紫外可視分光光度計にて透過法吸収スペクトルを測定した場合に、波長500〜600nmの範囲において吸収極大が存在しないことをいう。本発明においては、波長500〜600nmの範囲において芳香族ポリカーボネート樹脂に由来する吸収以外の吸収が存在しないことが好ましい。

0060

<ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法>
本発明のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法は特に限定されない。例えば前記成分(A)、(B1)、(C)〜(E)成分、及び必要に応じ(B2)、(F)、(G)成分、その他添加剤を混合し、溶融混練を行うことで製造できる。溶融混練は、通常用いられている方法、例えば、単軸スクリュー押出機二軸スクリュー押出機コニーダ多軸スクリュー押出機等を用いる方法により行うことができる。溶融混練時加熱温度は、通常220〜300℃の範囲で適宜選定される。

0061

[成形体]
本発明の成形体は、上記本発明のポリカーボネート樹脂組成物を含むものである。当該成形品は、上記ポリカーボネート樹脂組成物の溶融混練物、又は、溶融混練を経て得られたペレット原料として、射出成形法射出圧縮成形法押出成形法異形押出成形法、ブロー成形法プレス成形法真空成形法及び発泡成形法等により製造することができる。特に、得られたペレットを用いて、射出成形法又は射出圧縮成形法により成形品を製造することが好ましい。成形温度には特に制限はないが、例えば、240℃以上300℃以下、好ましくは280℃以上300℃以下の温度で成形することができる。

0062

本発明の成形品は初期色調が良好で高い耐久性(耐湿熱性、耐熱性、耐光性、耐LED照射性)にも優れることから、その特長を活かすため、LED照明用部材であることが好ましくLED照明用レンズ部品であることがより好ましい。

0063

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0064

製造例1(分岐PC1:THPE0.90mol%の製造)
ポリカーボネートオリゴマー合成工程)
5.6wt%水酸化ナトリウム水溶液に、後から溶解するBPA(ビスフェノールA)に対して2000質量ppmの亜二チオン酸ナトリウムを加え、これにBPA濃度が13.5wt%となるようにBPAを溶解し、BPAの水酸化ナトリウム水溶液を調製した。
5.6wt%水酸化ナトリウム水溶液に、後から溶解するTHPE(1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニルエタン))に対して2000質量ppmの亜二チオン酸ナトリウムを加え、これにTHPE濃度が11.3wt%となるようにTHPEを溶解し、THPEの水酸化ナトリウム水溶液を調製した。
上記BPAの水酸化ナトリウム水溶液42L/hr、THPEの水酸化ナトリウム水溶液0.87L/hr、塩化メチレン15L/hrの流量で、ホスゲンを4.0kg/hrの流量で、内径6mm、管長30mの管型反応器に連続的に通した。管型反応器はジャケット部分を有しており、ジャケット冷却水を通して反応液の温度を40℃以下に保った。
管型反応器を出た反応液を、後退翼を備えた内容積40Lのバッフル付き槽型反応器へ連続的に導入し、ここにBPAの水酸化ナトリウム水溶液2.8L/hr、25wt%水酸化ナトリウム水溶液0.07L/hr、水17L/hr、1wt%トリエチルアミン水溶液を0.69L/hr、PTBP(p−tert−ブチルフェノール)の塩化メチレン溶液(濃度4.0wt%)4.6L/hrをさらに添加して反応を行った。
槽型反応器から溢れ出る反応液を連続的に抜き出し、静置することで水相分離除去し、塩化メチレン相採取した。
得られたポリカーボネートオリゴマーは濃度330g/L、クロロホーメート基濃度0.72mol/Lであった。

0065

(分岐PC1の製造工程)
邪魔板パドル型攪拌翼及び冷却用ジャケットを備えた50L槽型反応器に、先に得られたポリカーボネートオリゴマー溶液15L、塩化メチレン10.2L及びトリエチルアミン2.8mLを仕込み、混合した。
この混合液に、BPAの水酸化ナトリウム水溶液(NaOH:639gと亜二チオン酸ナトリウム:2.3gを水:9.3Lに溶解した水溶液に、BPA:1166gを溶解させたもの)を添加し60分間重合反応を実施した。
希釈のために塩化メチレン10Lを加え10分間攪拌した後、分岐PC1を含む有機相と、過剰のBPA及びNaOHを含む水相とに分離し、有機相を単離した。
得られた分岐PC1の塩化メチレン溶液を、その溶液に対して順次、15容積%の0.03mol/L水酸化ナトリウム水溶液、0.2N塩酸洗浄し、次いで洗浄後の水相中の電気伝導度が0.01μS/m以下になるまで純水で洗浄を繰り返した。洗浄により得られた分岐PC1の塩化メチレン溶液を濃縮粉砕し、このフレーク減圧下120℃で乾燥した。
得られた分岐PC1の1H−NMRにより求めた0.90mol%、ISO 1628−4(1999)に準拠して測定した粘度平均分子量Mvは22,800であった。

0066

[粘度平均分子量(Mv)の測定]
粘度平均分子量(Mv)は、ウベローデ型粘度計を用いて、20℃における塩化メチレン溶液(濃度:g/l)の粘度を測定し、これより極限粘度[η]を求め、次式(Schnell式)にて算出した。

0067

0068

実施例及び比較例で使用した各成分は以下のとおりである。
<芳香族ポリカーボネート樹脂(A)>
(A1):「タフロンFN1700」(FORMOSA IDEMITSU PETROCHEMICAL CORP.製、ビスフェノールAポリカーボネート樹脂、粘度平均分子量(Mv)=17,700)
(A2):分岐PC1(製造例1)
(A3):「タフロン FN1200」(FORMOSA IDEMITSU PETROCHEMICAL CORP.製、ビスフェノールAポリカーボネート樹脂、粘度平均分子量(Mv)=11,500)
(A4):「タフロン FN2500」(FORMOSA IDEMITSU PETROCHEMICAL CORP.製、ビスフェノールAポリカーボネート樹脂、粘度平均分子量(Mv)=23,500)

0069

<ホスファイト系酸化防止剤(B)>
(B1):「Doverphos S−9228PC」(Dover Chemical社製、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト)
<化合物(B2)>
(B2):「Irgafos168」(BASFジャパン(株)製、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト)

0070

<フェノール系酸化防止剤(C)>
(C1):「Irganox1076」(BASFジャパン(株)製、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)

0071

<脂環式エポキシ化合物(D)>
(D1):「セロキサイド2021P」((株)ダイセル製、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)
(D2):「セロキサイド8010」((株)ダイセル製、ビ−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン)

0072

<紫外線吸収剤(E)>
(E1):「CYASORB UV−3638F」(Cytec社製、2,2’−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン])

0073

<ポリエーテル化合物(F)>
(F1):「ユニルーブ50DE−25」(日油(株)製、ポリオキシエチレングリコール−ポリオキシプロピレングリコール)

0074

<離型剤(G)>
(G1):「S−100A」(理研ビタミン(株)製、グリセリンモノステアレート)

0075

<その他>
(Z1):「アデカスタブPEP−36」((株)ADEKA製、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト)
(Z2):「JC−263」(化学工業(株)製、トリフェニルホスフィン)

0076

実施例1〜13及び比較例1〜10
各例において、表1に示す量比で各成分を配合してポリカーボネート樹脂組成物を調製した。スクリュー径40mmのベント単軸押出機(田辺プラスチックス機械(株)製「VS−40」)を使用して、シリンダー温度250℃でポリカーボネート樹脂組成物を溶融混練し、ストランドカットによりペレットを得た。得られたペレットを110℃で5時間乾燥した後、下記方法で成形体の作製及び各種評価を行った。

0077

[成形体のYI値]
上記乾燥後のペレットを、射出成形機(日精樹脂工業(株)製「ES1000」)を用いて、射出成形法により、シリンダー温度280℃、金型温度80℃、サイクル時間50秒にて、50mm×90mm×厚さ3mmの平板試験片(成形体(1))を成形した。
得られた試験片について、分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ製「U−4100」)を用い、C光源、2度視野の条件でYI値(初期YI値:YI1)を測定した。結果を表に示す。合格基準は、YI1が1.35以下である。

0078

[成形体の初期ヘイズ値]
前記方法で作製した50mm×90mm×厚さ3mmの平板状試験片(成形体(1))に対し、ISOヘイズメーター(日本電色工業株式会社製「NDH−5000」)を用い、測定光束14mmφ、積分球入射開口部径25mmφ、ランプ5V3W白色LEDランプの条件でヘイズ値(初期ヘイズ値)を測定した。

0079

[成形体の耐熱試験
また、YI1測定後の上記平板状試験片を、温度140℃に調整したギアーオーブンTABAI社製「GPS−222」)内に1,000時間入れた。試験後の試験片について上記と同様にYI値(YI2)を測定し、ΔYI(YI2−YI1)を求めた。結果を表に示す。耐熱試験の合格基準は、ΔYI(YI2−YI1)が4.10以下である。

0080

[成形体の耐湿熱試験
YI1測定後の上記平板状試験片を温度85℃、相対湿度85%に設定した恒温恒湿槽(ナガノサイエンス(株)製「LH33−12P」)に1,000時間入れた。試験後の試験片について上記と同様にYI値(YI3)を測定し、ΔYI(YI3−YI1)を求めた。結果を表に示す。耐湿熱試験の合格基準は、ΔYI(YI3−YI1)が0.20以下である。

0081

[成形体の耐光性(耐UV照射性)試験]
キセノンウェザーメーター((株)DJK製「Ci4000型」)を用い、ブラックパネル温度63℃、降雨サイクルなし、湿度50%RHで1,000時間、前記方法で作製した50mm×90mm×厚さ3mmの平板状試験片(成形体(1))を暴露した。
暴露後の試験片について、分光光度計((株)日立製作所製「U−4100」)を使用しC2光源でYI値を測定した。結果を表に示す。耐光性試験の合格基準はYI値が5.25以下である。

0082

[成形体の耐LED照射性試験]
前記方法で作製した50mm×90mm×厚さ3mmの平板状試験片(成形体(1))に対し、下記LED照射条件のもと、100℃の恒温槽中で、該試験片に対しLEDを500時間照射した。LED照射には、LEDチップとしてOpto Supply社製の「OSW4XAHAE1E」を使用した。
(LED照射条件)
LED電力:10W(1A×10V)
LED照射強度:850lm
LED照射距離:1mm
LED照射後、平板状試験片表面のLED照射部のFT−IRを、以下の条件で測定した。
(FT−IR測定
装置:顕微FT−IR装置(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製、型式:Nicolet 8700(IR照射部)、CONTINUUM(顕微部))
測定方法全反射法(ATR
測定波数範囲:650〜4000cm-1
分解能:4cm-1
測定条件ゲルマニウムクリスタルを用い、入射角29°で照射
測定範囲:平板状試験片(成形体(1))のLED照射部中心の約100μm×100μmの範囲
積算回数:200回
得られたFT−IR測定チャートにおいて、縦軸をAbsorbance、横軸波数とし、波数1950cm-1におけるAbsorbanceをベースラインとした際の、波数1776cm-1のピーク強度に対する波数1686cm-1のピーク強度の比(波数1686cm-1のピーク強度/波数1776cm-1のピーク強度)を求めた。結果を表に示す。耐LED照射性試験の合格基準は、前記で求めた比が0.50以下である。

0083

0084

実施例

0085

表1の結果から、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、短い光路長での低い初期YI値及び低い初期ヘイズ値を有し、優れた色調を有することがわかる。さらに、耐湿熱試験及び耐熱試験後も優れたYI値を保ち、長期耐熱性だけでなく、長期耐湿熱性に優れることがわかる。さらに本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、耐光性、耐LED照射性にも優れることがわかる。

0086

本発明のポリカーボネート樹脂組成物からなる成形体は、短い光路長での優れた色調、及び高い耐久性(耐湿熱性、耐熱性、耐光性、耐LED照射性)を有する。当該成形体はLED照明用のレンズ部品として好適である。

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