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技術 光硬化型光学フィルム用粘着剤組成物、光硬化型光学フィルム用粘着剤層、光学部材および画像表示装置

出願人 三星エスディアイ株式会社
発明者 須田薫乾州弘
出願日 2020年2月10日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2020-020671
公開日 2021年9月2日 (5ヶ月経過) 公開番号 2021-127354
状態 未査定
技術分野 積層体(2) 接着テープ 接着剤、接着方法
主要キーワード 水分保持性能 クリープ値 光学粘着 チオグリコール酸モノエタノールアミン 単官能チオール化合物 使用温度領域 多官能アリル化合物 印刷箇所
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図面 (2)

課題

十分な段差追従性を有する粘着剤層を安定して得ることができる手段を提供する。

解決手段

メタアクリル酸エステルモノマー組成物(A1)および前記組成物(A1)の部分重合物(A2)からなるシロップ(A)と、紫外線吸収剤(B)と、連鎖移動剤(C)と、を含み、前記シロップ(A)100質量部に対して、前記紫外線吸収剤(B)の含有量が0.010質量部以上5質量部以下であり、かつ、連鎖移動剤(C)の含有量が0.010質量部以上5質量部以下である、光硬化型光学フィルム用粘着剤組成物

概要

背景

現在、ディスプレイパネルとして、液晶ディスプレイパネル(LCD)およびプラズマディスプレイパネル(PDP)等の平面状ディスプレイパネルが主に使用されている。一般に、ディスプレイパネルの表面には、複数のフィルムが積層された積層体が貼り合わされている。例えば、LCDでは、液晶パネルの表面に、偏光板位相差板視野角拡大フィルムおよび輝度改善フィルム等の光学フィルムが積層されている。そして、ディスプレイパネルを構成する各層は、各種粘着剤により形成される粘着剤層を介して貼り合わされている。

スマートフォンに代表されるモバイルディスプレイにおいては、視認性向上のために、偏光板等の光学フィルムと、最表面に位置するカバーガラスカバープラスチックフィルムポリメタクリル酸メチルPMMA)、ポリカーボネート(PC)等)との間の空間に光学用粘着剤(OCA)層が設けられている。カバーガラスやカバープラスチックフィルムには美粧性を付与するために、光学粘着剤層が配置される側に黒色や白色の印刷処理が施されている。この印刷箇所隠蔽性が必要なため、一定以上の厚みを有する印刷インキ層が形成されている。カバーガラスやカバープラスチックフィルムと光学粘着剤層とを貼り合わせる際、印刷インキ層の段差に光学粘着剤層を空隙なく貼り合わせる必要がある。そのため、光学粘着剤層には、印刷インキ層の段差に追従する特性(段差追従性)が求められる。

特許文献1には、主成分100質量部に対し紫外線吸収剤を0.01〜5質量部含む画像表示装置用粘着シート及び、前記画像表示装置用粘着シートが備える粘着剤層を介して、被着物同士を貼り合わせて積層体を得る工程と、前記積層体に対し前記被着物のいずれか一方の側から紫外線照射する工程と、を備える、画像表示装置の製造方法が開示されている。特許文献1によると、当該製造方法により、より薄い厚さの樹脂組成物において印刷段差を吸収できるとされている。

概要

十分な段差追従性を有する粘着剤層を安定して得ることができる手段を提供する。(メタアクリル酸エステルモノマー組成物(A1)および前記組成物(A1)の部分重合物(A2)からなるシロップ(A)と、紫外線吸収剤(B)と、連鎖移動剤(C)と、を含み、前記シロップ(A)100質量部に対して、前記紫外線吸収剤(B)の含有量が0.010質量部以上5質量部以下であり、かつ、連鎖移動剤(C)の含有量が0.010質量部以上5質量部以下である、光硬化型光学フィルム用粘着剤組成物。なし

目的

本発明は、十分な段差追従性を有する粘着剤層を安定して得ることができる手段を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

メタアクリル酸エステルモノマー組成物(A1)および前記モノマー組成物(A1)の部分重合物(A2)からなるシロップ(A)と、紫外線吸収剤(B)と、連鎖移動剤(C)と、を含み、前記シロップ(A)100質量部に対して、前記紫外線吸収剤(B)の含有量が0.010質量部以上5質量部以下であり、かつ、連鎖移動剤(C)の含有量が0.010質量部以上5質量部以下である、光硬化型光学フィルム用粘着剤組成物

請求項2

前記シロップ(A)中に含まれる部分重合物(A2)のガラス転移温度が、−60℃以上20℃未満である、請求項1に記載の光硬化型光学フィルム用粘着剤組成物。

請求項3

前記(メタ)アクリル酸エステルモノマー組成物(A1)が、脂環式飽和炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含む、請求項1または2に記載の光硬化型光学フィルム用粘着剤組成物。

請求項4

前記(メタ)アクリル酸エステルモノマー組成物(A1)が、芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光硬化型光学フィルム用粘着剤組成物。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化型光学フィルム用粘着剤組成物を硬化してなる、光硬化型光学フィルム用粘着剤層

請求項6

前記粘着剤層重量平均分子量(Mw)が50000以上1000000以下である、請求項5に記載の光硬化型光学フィルム用粘着剤層。

請求項7

厚みが20μm以上1mm以下である、請求項5または6に記載の光硬化型光学フィルム用粘着剤層。

請求項8

請求項5〜7のいずれか1項に記載の光硬化型光学フィルム用粘着剤層の硬化物と、前記硬化物の一方の面に設けられた光学フィルムと、を有する、光学部材

請求項9

前記硬化物の他方の面に設けられた、ガラス板ポリメタクリル酸メチル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板および他の光学フィルムからなる群から選択される1種をさらに有する、請求項8に記載の光学部材。

請求項10

請求項8または9に記載の光学部材を有する、画像表示装置

請求項11

請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化型光学フィルム用粘着剤組成物を、第1の離型シート剥離処理された面上に塗布して塗膜を形成し、第2の離型シートの剥離処理された面が前記塗膜の表面に接するようにラミネートするラミネート工程と、前記第1の離型シートおよび/または前記第2の離型シートを介して塗膜に活性エネルギー線照射する活性エネルギー線照射工程と、を有する、光硬化型光学フィルム用粘着剤層の製造方法。

請求項12

前記活性エネルギー線の照度は、0.1mW/cm2以上50mW/cm2以下である、請求項11に記載の光硬化型光学フィルム用粘着剤層の製造方法。

請求項13

前記活性エネルギー線の積算光量が300mJ/cm2以上2000mJ/cm2以下である、請求項11または12に記載の光硬化型光学フィルム用粘着剤層の製造方法。

請求項14

請求項11〜13のいずれか1項に記載の製造方法により得られた光硬化型光学フィルム用粘着剤層の一方の面に光学フィルムを配置する工程と、前記光硬化型光学フィルム用粘着剤層に積算光量が500mJ/cm2以上5000mJ/cm2以下となるように活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射工程と、を含む、光学部材の製造方法。

技術分野

背景技術

0002

現在、ディスプレイパネルとして、液晶ディスプレイパネル(LCD)およびプラズマディスプレイパネル(PDP)等の平面状ディスプレイパネルが主に使用されている。一般に、ディスプレイパネルの表面には、複数のフィルムが積層された積層体が貼り合わされている。例えば、LCDでは、液晶パネルの表面に、偏光板位相差板視野角拡大フィルムおよび輝度改善フィルム等の光学フィルムが積層されている。そして、ディスプレイパネルを構成する各層は、各種粘着剤により形成される粘着剤層を介して貼り合わされている。

0003

スマートフォンに代表されるモバイルディスプレイにおいては、視認性向上のために、偏光板等の光学フィルムと、最表面に位置するカバーガラスカバープラスチックフィルムポリメタクリル酸メチルPMMA)、ポリカーボネート(PC)等)との間の空間に光学用粘着剤(OCA)層が設けられている。カバーガラスやカバープラスチックフィルムには美粧性を付与するために、光学粘着剤層が配置される側に黒色や白色の印刷処理が施されている。この印刷箇所隠蔽性が必要なため、一定以上の厚みを有する印刷インキ層が形成されている。カバーガラスやカバープラスチックフィルムと光学粘着剤層とを貼り合わせる際、印刷インキ層の段差に光学粘着剤層を空隙なく貼り合わせる必要がある。そのため、光学粘着剤層には、印刷インキ層の段差に追従する特性(段差追従性)が求められる。

0004

特許文献1には、主成分100質量部に対し紫外線吸収剤を0.01〜5質量部含む画像表示装置用粘着シート及び、前記画像表示装置用粘着シートが備える粘着剤層を介して、被着物同士を貼り合わせて積層体を得る工程と、前記積層体に対し前記被着物のいずれか一方の側から紫外線照射する工程と、を備える、画像表示装置の製造方法が開示されている。特許文献1によると、当該製造方法により、より薄い厚さの樹脂組成物において印刷段差を吸収できるとされている。

先行技術

0005

特開2017−3943号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、本発明者らの検討によると、特許文献1に記載された手法を用いた場合、粘着剤層の特性が安定せず、十分な段差追従性が得られない場合があることが判明した。

0007

そこで、本発明は、十分な段差追従性を有する粘着剤層を安定して得ることができる手段を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記の問題を解決すべく、鋭意研究を行った。その結果、(メタアクリル酸エステルモノマー組成物(A1)および当該組成物(A1)の部分重合物(A2)からなるシロップ(A)に対して、特定量の紫外線吸収剤および特定量の連鎖移動剤を配合した粘着剤組成物を用いることにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0009

すなわち、本発明の一形態に係る光硬化型光学フィルム用粘着剤組成物は、(メタ)アクリル酸エステルモノマー組成物(A1)および前記組成物(A1)の部分重合物(A2)からなるシロップ(A)と、紫外線吸収剤(B)と、連鎖移動剤(C)と、を含む。そして、前記シロップ(A)100質量部に対して、前記紫外線吸収剤(B)の含有量が0.010質量部以上5質量部以下であり、かつ、連鎖移動剤(C)の含有量が0.010質量部以上5質量部以下であることを特徴とする。

発明の効果

0010

本発明によれば、十分な段差追従性を有する粘着剤層を安定して得ることが可能となる。

図面の簡単な説明

0011

薄型偏光板の構成を示す断面図である。
クリープ試験サンプルを示す斜視図である。

0012

以下、本発明の実施形態を説明するが、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきであり、以下の形態のみに制限されない。本明細書において、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20℃以上25℃以下)/相対湿度40%RH以上60%RH以下の条件で行う。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリルおよびメタクリルの総称である。また、本明細書において、「(共)重合体」とは、単一のモノマー重合してなる単独重合体ホモポリマー)および複数種類のモノマーが重合してなる共重合体コポリマー)の総称である。

0013

<光硬化型光学フィルム用粘着剤組成物>
本発明の一形態に係る光硬化型光学フィルム用粘着剤組成物(単に「粘着剤組成物」とも称する)は、(メタ)アクリル酸エステルモノマー組成物(A1)および前記モノマー組成物(A1)の部分重合物(A2)からなるシロップ(A)と、紫外線吸収剤(B)と、連鎖移動剤(C)と、を含む。そして、前記シロップ(A)100質量部に対して、前記紫外線吸収剤(B)の含有量が0.010質量部以上5質量部以下であり、かつ、連鎖移動剤(C)の含有量が0.010質量部以上5質量部以下であることを特徴とする。

0014

本発明者らは、十分な段差追従性を有する粘着剤層を安定して得るために、鋭意研究を行った。その過程において、粘着剤層を製造する際に照射する紫外線の積算光量が一定となるように設定していても、粘着剤層の硬化状態差異が生じることが判明した。これは実際に硬化反応に寄与する紫外線の量が塗膜毎に異なり、モノマーの重合率に差異が生じるためであると考えられた。このような現象は、特に紫外線の照度を高くした場合に顕著に生じることも分かった。そこで、比較的低い照度で硬化反応を行うことを試みたが、この場合も特性安定性は十分とは言えず、さらなる改良が求められた。

0015

このような状況の中、本発明者らがさらに検討を重ねたところ、紫外線吸収剤および連鎖移動剤を特定量ずつ含む粘着剤組成物により、積算光量が変化した場合であっても、重合率の変化が小さくなることを見出した。紫外線吸収剤のみ、または、連鎖移動剤のみを用いた場合は、積算光量が大きくなるに連れて重合率も緩やかに上昇する。しかしながら、紫外線吸収剤および連鎖移動剤を特定量ずつ含む場合は、驚くべきことに、積算光量が大きくなっても重合率の変化が有意に小さくなり、特性が安定した粘着剤層が得られることを見出した。本発明者らは、このような知見に基づき、本発明を完成させるに至った。

0016

[シロップ(A)]
シロップ(A)は、(メタ)アクリル酸エステルモノマー組成物(A1)および前記モノマー組成物(A1)の部分重合物(A2)を含む。

0017

〔(メタ)アクリル酸エステルモノマー組成物(A1)〕
(メタ)アクリル酸エステルモノマー組成物(A1)(単に「モノマー組成物(A1)」とも称する)は、粘着剤層およびその硬化物に含まれるポリマー原料であり、粘着性等の基本特性に寄与する。

0018

モノマー組成物(A1)に含まれる(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、分子内に(メタ)アクリロイル基を1つ有する。後述する架橋剤は、分子内に(メタ)アクリロイル基を2つ以上有する点において、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと相違する。本発明において、(メタ)アクリル酸エステルモノマーは特に制限されず、本技術分野で使用されるものを適宜採用することができる。以下、好ましい(メタ)アクリル酸エステルモノマーについて説明する。

0019

アルキル(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a1))
モノマー組成物(A1)は、アルキル(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a1)を含むことが好ましい。粘着剤層およびその硬化物において、アルキル(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a1)由来構成単位は、ポリマーの基本骨格として機能する。

0020

アルキル(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a1)は、典型的には、下記式(1)で示される。

0021

0022

式(1)中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R2は、アルキル基を表す。

0023

アルキル基の炭素数は、特に制限されないが、相溶性の観点や、ガラス転移温度を低く抑える観点から、好ましくは1以上20以下であり、より好ましくは2以上18以下であり、さらに好ましくは3以上16以下であり、特に好ましくは4以上12以下である。また、上記アルキル基は、直鎖状分枝鎖状、もしくは環状のいずれであってもよい。ガラス転移温度を低くする観点から、アルキル基は、直鎖状または分枝鎖状であることが好ましい。一方、ガラス転移温度を高くする観点や、誘電率を低下させる観点から、アルキル基は環状(脂環式飽和炭化水素基)であることもまた好ましい。すなわち、本発明の好ましい一形態に係る粘着剤組成物は、(メタ)アクリル酸エステルモノマー組成物(A1)が、脂環式飽和炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含む。

0024

アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基エチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、n−オクチル基、イソオクチル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル基、3−メチルヘプチル基、n−ノニル基、イソノニル基、1−メチルオクチル基、エチルヘプチル基、n−デシル基、1−メチルノニル基、n−ウンデシル基、1,1−ジメチルノニル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−へプタデシル基、n−オクタデシル基、シクロヘキシル基イソボルニル基ジシクロペンタニル基等が挙げられる。なかでも、粘着性の確保や基本特性を確保する観点から、n−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、イソボルニル基、n−ドデシル基が好ましい。

0025

アルキル(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a1)としては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、粘着剤としての特性バランスを確保しやすい観点から、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、n−ドデシルアクリレート(n−ラウリルアクリレート)が好ましい。これらは、1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。

0026

モノマー組成物(A1)に含まれるアルキル(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a1)の量は、特に制限されないが、モノマー組成物(A1)の総量100質量部に対して、好ましくは10質量部以上80質量部以下であり、より好ましくは15質量部以上80質量部以下である。当該割合が10質量部以上であると、段差追従性を確保しやすい点から好ましい。一方、当該割合が80質量部以下であると、粘着剤としての特性バランスを確保しやすい点から好ましい。

0027

ヒドロキシ基またはアミド基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a2))
モノマー組成物(A1)は、ヒドロキシ基またはアミド基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a2)を含むことが好ましい。ヒドロキシ基またはアミド基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a2)由来の構成単位は、親水性を有する。そのため、粘着剤層およびその硬化物において、ポリマーの水分保持性能を向上させ、結露を防止することができる。

0028

ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、典型的には、下記式(2)で示される。

0029

0030

式(2)中、R3は、水素原子またはメチル基を表し、R4は、2価の有機基または単結合を表す。

0031

2価の有機基は、特に制限はないが、段差追従性と特性安定性のバランスの観点から、好ましくは炭素数1以上10以下のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数2以上6以下のアルキレン基である。

0032

炭素数1以上10以下のアルキレン基としては、例えば、メチレン基(−CH2−)、エチレン基(−CH2CH2−)、トリメチレン基(−CH2CH2CH2−)、テトラメチレン基(−CH2CH2CH2CH2−)、プロピレン基(−CH(CH3)CH2−)、ペンタメチレン基ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、2−エチルヘキサメチレン基(−CH2CH(CH2CH3)CH2CH2CH2CH2−)、ノナメチレン基、デカメチレン基等が挙げられる。なかでも、段差追従性と特性安定性のバランスの観点から、エチレン基、テトラメチレン基が好ましい。

0033

ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、具体的には、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート等が挙げられる。なかでも、段差追従性と特性安定性のバランスの観点から、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。これらは、1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。

0034

アミド基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、典型的には、下記式(3)で示される。

0035

0036

式(3)中、R5は、水素原子またはメチル基を表し、R6は、2価の有機基または単結合を表し、R7は、水素原子、ヒドロキシ基を表し、R8は、水素原子または炭素数1以上10以下のアルキル基を表す。

0037

2価の有機基は、特に制限されないが、段差追従性と特性安定性のバランスの観点から、好ましくは炭素数1以上10以下のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数2以上6以下のアルキレン基である。

0038

炭素数1以上10以下のアルキレン基としては、例えば、式(2)で説明したものと同様の基等が挙げられる。なかでも、段差追従性と特性安定性のバランスの観点から、エチレン基、テトラメチレン基が好ましい。

0039

炭素数1以上10以下のアルキル基としては、例えば、式(2)で説明したものと同様の基等が挙げられる。なかでも、段差追従性と特性安定性のバランスの観点から、エチル基が好ましい。

0040

なお、R7とR8は、互いに環を形成してもよい。

0041

アミド基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、具体的には、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。なかでも、段差追従性と特性安定性のバランスの観点から、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドが好ましい。これらは、1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。

0042

モノマー組成物(A1)に含まれるヒドロキシ基またはアミド基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a2)の量の合計は、特に制限されないが、モノマー組成物(A1)の総量100質量部に対して、好ましくは10質量部以上50質量部以下であり、より好ましくは20質量部以上40質量部以下である。当該割合が10質量部以上であると、段差追従性と特性安定性のバランスが良好となることから好ましい。一方、当該割合が50質量部以下であると、耐久性を確保出来ることから好ましい。

0043

芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a3))
モノマー組成物(A1)は、芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a3)を含むことが好ましい。粘着剤層およびその硬化物において、芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a3)由来の構成単位は、ポリマーの誘電率を低下させる効果を有する。すなわち、本発明の好ましい一形態に係る粘着剤組成物は、(メタ)アクリル酸エステルモノマー組成物(A1)が、芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含む。

0044

芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a3)は、典型的には、下記式(4)で示される。

0045

0046

式(4)中、R9は、水素原子またはメチル基を表し、R10は、芳香族炭化水素基を表す。

0047

芳香族炭化水素基は、特に制限されないが、炭素数6以上20以下の芳香族炭化水素基が好ましく、例えば、ベンゼン環ナフタレン環ビフェニル環、ベンジルフェニル基等が挙げられる。

0048

芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a3)としては、具体的には、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、p−t−ブチルフェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性クレゾール(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキシド変性(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシベンジル(メタ)アクリレート、クロロベンジル(メタ)アクリレート、クレジル(メタ)アクリレート、ポリスチリル(メタ)アクリレート等のベンゼン環を有するもの;ヒドロキシエチル化β−ナフトールアクリレート、2−ナフトエチル(メタ)アクリレート、2−ナフトキシエチルアクリレート、2−(4−メトキシ−1−ナフトキシ)エチル(メタ)アクリレート等のナフタレン環を有するもの;ビフェニル(メタ)アクリレート等のビフェニル環を有するもの等が挙げられる。なかでも、粘着剤としての特性バランスを確保しやすい観点から、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。これらは、1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。

0049

モノマー組成物(A1)に含まれる芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー(a3)の量は、特に制限されないが、モノマー組成物(A1)の総量100質量部に対して、好ましくは0質量部以上50質量部以下であり、より好ましくは10質量部以上40質量部以下である。当該割合が10質量部以上であると、段差追従性と特性安定性のバランスが良好であることから好ましい。一方、当該割合が50質量部以下であると、段差追従性と特性安定性のバランスが良好であることから好ましい。

0050

〔部分重合物(A2)〕
(メタ)アクリル酸エステルモノマー組成物(A1)の部分重合物(A2)(単に「部分重合物(A2)」とも称する)は、上記モノマー組成物(A1)を部分重合した際に得られるポリマーである。部分重合物(A2)は、粘着剤組成物の粘度に寄与する。

0051

なお、本明細書において、部分重合とは、モノマーの反応率(すなわち、ポリマーの収率;conversion)が3質量%以上20質量%以下となるような重合を意味する。当該反応率は、150℃以上で20分以上乾燥させてモノマー成分を蒸発させることによりポリマー成分の残量を求め、乾燥前の質量に対するポリマー成分の残量の割合を求めることにより確認できる。したがって、シロップ(A)は、モノマー組成物(A1)80質量%以上97質量%以下、部分重合物(A2)3質量%以上20質量%以下からなる混合物(合計量100質量%)であるとも言える。粘着剤組成物の粘度の観点から、シロップ(A)に含まれる部分重合物(A2)の割合は、好ましくは3質量%以上20質量%以下であり、より好ましくは5質量%以上15質量%以下である。

0052

部分重合物(A2)は、モノマー組成物(A1)を部分重合することによって得られる。原料となるモノマー組成物(A1)は、上記〔(メタ)アクリル酸エステルモノマー組成物(A1)〕の項で説明したので、ここでは詳細な説明を省略する。また、部分重合の際に、必要に応じて、後述する光重合開始剤を添加してもよい。なお、本発明において、モノマー組成物(A1)と、部分重合物(A2)の原料となるモノマー組成物とは、同一であっても、異なっていてもよい。ただし、粘着剤層およびその硬化物の特性を良好なものとするために、同一であることが好ましい。

0053

部分重合物(A2)のガラス転移温度(Tg)は、特に制限されないが、好ましくは−60℃以上20℃未満であり、より好ましくは−40℃以上20℃未満であり、さらに好ましくは−20℃以上10℃以下である。上記範囲であれば、粘着剤層を完全硬化した後の硬化物と被着体との密着性が良好となるとともに、使用温度領域で十分な特性を発揮することができる。

0054

部分重合物(A2)の重量平均分子量(Mw)は、特に制限されないが、段差追従性と特性安定性のバランスが良好の観点から、好ましくは300000以上3000000以下であり、より好ましくは500000以上2000000以下である。本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、ゲル・パーミエーションクロマトグラフィーにより測定された値を採用する。

0055

[紫外線吸収剤(B)]
紫外線吸収剤(B)は、紫外線を吸収する物質であり、段差追従性の向上および特性安定性の向上に寄与する。

0056

紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤トリアジン系紫外線吸収剤等が挙げられる。なかでも特性安定性確保の観点から、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。

0057

ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、具体的に、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールベンゼンプロパン酸3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ−C7−9−分岐および直鎖アルキルエステル、2−[5−クロロ−(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール誘導体等が挙げられる。市販品としては、BASFジャパン株式会社製のTinuvin(登録商標)PS、99−2、326、384−2、900、928、970等が挙げられる。

0058

トリアジン系紫外線吸収剤としては、具体的に、β−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル]−プロピオン酸ポリエチレングリコール)300−エステル、ビス{β−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル]−プロピオン酸}−ポリ(エチレングリコール)300−エステル、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(2’−エチル)ヘキシル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブチルオキシフェニル)−6−(2,4−ビス−ブチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−アルキルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)−5−α−クミルフェニル]−s−トリアジン骨格(アルキルオキシ=オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシなどの長鎖アルキルオキシ基)を有する紫外線吸収剤、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。市販品としては、BASFジャパン株式会社製のTinuvin(登録商標)1130、400、405、460、477、479等が挙げられる。

0059

これらは、1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。

0060

紫外線吸収剤(B)の量は、シロップ(A)100質量部に対して、0.010質量部以上5質量部以下である。紫外線吸収剤(B)の量が0.010質量部未満であると、粘着剤層が硬化しすぎて十分な段差追従性が得られない場合や、硬化反応を制御することが困難となり十分な段差追従性を有する粘着剤層が安定して得られない場合がある。紫外線吸収剤(B)の量が5質量部を超えると、粘着剤組成物の硬化反応が進まず、粘着剤層が得られない場合がある。紫外線吸収剤(B)の量は、好ましくは0.010質量部以上3質量部以下であり、より好ましくは0.010質量部以上1質量部以下であり、さらに好ましくは0.010質量部以上0.1質量部以下であり、特に好ましくは0.05質量部以上0.1質量部以下である。上記範囲であれば、十分な段差追従性を有する粘着剤層を安定して得ることが可能となる。

0061

[連鎖移動剤(C)]
連鎖移動剤(C)は成長ポリマー鎖からラジカルを受け取ることにより成長ポリマーの伸長を止めるとともに、ラジカルを受け取った連鎖移動剤(C)はモノマーを攻撃することにより再び重合反応を開始させる機能を有する。本発明においては、連鎖移動剤(C)は、段差追従性の向上および特性安定性の向上に寄与する。

0062

連鎖移動剤(C)としては、例えば、1級もしくは2級の単官能チオール化合物または多官能チオール化合物チオグリコール酸化合物チオカルボニル化合物メルカプトプロピオン酸化合物等が挙げられる。

0063

連鎖移動剤(C)としては、具体的に、β−メルカプトプロピオン酸、2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート、メトキシブチル−3−メルカプトプロピオネート、ステアリル−3−メルカプトプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレートペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、3,3’−チオジプロピオン酸ジチオプロピオン酸、ラウリルチオプロピオン酸、チオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニウムチオグリコール酸モノエタノールアミン、チオグリコール酸ジアンモニウム等が挙げられる。市販品としては、製品名BMPA、EHMP、NOMP、MBMP、STMP、TMMP、TEMPIC、PEMP、EGMP−4、DPMP、TDPA、DTDPA、LTPA、ATG、TG−MEADATG(SC有機化学株式会社製)等が挙げられる。これらは、1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。

0064

連鎖移動剤(C)の量は、シロップ(A)100質量部に対して、0.010質量部以上5質量部以下である。連鎖移動剤(C)の量が0.010質量部未満であると、粘着剤層において分子量が不均一となり十分な段差追従性が得られない場合や、硬化反応を制御することが困難となり十分な段差追従性を有する粘着剤層が安定して得られない場合がある。連鎖移動剤(C)の量が5質量部を超えると、分子量が低くなり過ぎて粘着剤層が得られない場合や粘着特性が悪化する。連鎖移動剤(C)の量は、好ましくは0.010質量部以上3質量部以下であり、より好ましくは0.05質量部以上1質量部以下であり、さらに好ましくは0.05質量部以上0.1質量部以下である。上記範囲であれば、十分な段差追従性を有する粘着剤層を安定して得ることが可能となる。

0065

[その他の成分]
粘着剤組成物は、必要に応じて、シロップ(A)、紫外線吸収剤(B)および連鎖移動剤(C)以外の成分(「その他の成分」)を含んでもよい。

0066

その他の成分としては、架橋剤、光重合開始剤、光増感剤等が挙げられる。

0067

架橋剤としては、例えば、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリス((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、トリアリルイソシナレート等の多官能アリル化合物等が挙げられる。市販品としては、新中化学工業株式会社製のNKエステルA−TMMT、A−DPH、DCP、DCP−A(共栄社化学株式会社製、TMPA、共栄社化学株式会社製のライトアクリレート TMP−A、PE−4A、ライトエステルTMP、東亞合成株式会社製のアロニックスM−315、大阪ソーダ株式会社製のDAPネオアリル(登録商標)T−20、ネオアリルP−30、三菱ケミカル株式会社製のTAIC、EDMA等が挙げられる。これらは、1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。

0068

架橋剤の量は、シロップ(A)100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上5質量部以下であり、より好ましくは0.03質量部以上3質量部以下である。上記範囲であれば、段差追従性と特性安定性のバランスが良好である。

0070

光重合開始剤としては、具体的には、1−ヒドロキシフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−4−モルフォリノブチルフェノン、2−メチル−4’−(メチルチオ)−2−モルホリノプロピオフェノン、1,7−(9−アクリジニルヘプタン、及び2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、7−(ジエチルアミノ)−4−メチル−2H−1−ベンゾピラン−2−オン(7−(ジエチルアミノ)−4−メチルクマリン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、2−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエチルエステル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキシド等が挙げられる。市販品としては、IGMResins B.V.社製のOmnirad(登録商標)907、369、184、819、日本曹達株式会社製のニッソキュアーMABP、保土谷化学工業株式会社製のEAB、日本化薬株式会社製のカヤキュア(登録商標)EPA、DMBI、インターナシナルバイオシンセエティックス社製のQuantacure DMB、BEA、Van Dyk社製のEsolol 507社製のTPO等が挙げられる。これらは、1種のみが単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。

0071

光重合開始剤の量は、シロップ(A)100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上1質量部以下であり、より好ましくは0.05質量部以上0.5質量部以下である。上記範囲であれば、段差追従性と特性安定性のバランスが良好である。

0072

<光硬化型光学フィルム用粘着剤層>
本発明の他の一形態によると、上記光硬化型光学フィルム用粘着剤組成物を硬化してなる、光硬化型光学フィルム用粘着剤層(単に「粘着剤層」とも称する)が提供される。粘着剤層はモノマーの反応率が95質量%超である点において、前述の粘着剤組成物と区別される。また、架橋剤を含有し反応性を有する点において、後述の粘着剤層の硬化物と区別される。

0073

粘着剤層の厚さは、特に制限されないが、好ましくは20μm以上1mm以下であり、より好ましくは30μm以上500μm以下であり、さらに好ましくは50μm以上300μm以下である。厚さが20μm以上であると、印刷段差(通常1μm以上100μm以下程度)に追従しやすくなる。厚さが1mm以下であると塗工性と粘着剤層の厚みの均一性を確保できる。

0074

粘着剤層の重量平均分子量は、好ましくは50000以上1000000以下であり、より好ましくは100000以上800000以下であり、さらに好ましくは200000以上750000以下である。重量平均分子量が50000以上であると、特性安定性の観点から好ましい。重量平均分子量が1000000以下であると段差追従性の観点から好ましい。本明細書において、重量平均分子量は、後述の実施例に記載された方法により測定された値を採用する。

0075

[粘着剤層の製造方法]
本発明の他の一形態によると、上記光硬化型光学フィルム用粘着剤組成物を、第1の離型シート剥離処理された面上に塗布して塗膜を形成し、第2の離型シートの剥離処理された面が前記塗膜の表面に接するようにラミネートするラミネート工程と、前記第1の離型シートおよび/または前記第2の離型シートを介して塗膜に活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射工程と、を有する、光硬化型光学フィルム用粘着剤層の製造方法が提供される。

0076

粘着剤組成物を光学フィルムに使用する際には、光学フィルム上に直接粘着剤組成物を塗布・硬化して粘着剤層を形成してもよい。しかしながら、剥離処理が施された離型シート(「離型フィルム」または「セパレータ」とも称される)上に粘着剤組成物を塗布し、塗布面を剥離処理した離型シートでラミネートした後に硬化して粘着剤層を形成する。そして、得られた粘着剤層を様々な光学フィルムに転写して使用することが望ましい。

0077

粘着剤層付の離型シートは、製造工程で一緒に巻き取ってロール状とすることができる。様々な光学フィルムや液晶パネルなどに粘着剤層を貼着する際には、必要に応じてロール状の粘着剤層付の離型シートを裁断や加工し、離型シートを取りはずして使用する。粘着剤層が実用に供されるまで、離型シートは、粘着剤層を保護する役割も果たす。

0078

離型シートの構成材料としては、例えば、ポリエチレンポリプロピレンポリエチレンテレフタレートポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルム、紙、布、不織布などの多孔質材料ネット発泡シート金属箔、およびこれらのラミネート体などの適宜な薄葉体などを挙げることができる。表面平滑性に優れる点から、プラスチックフィルムが好適に用いられる。

0079

離型シートの厚さは、通常5μm以上200μm以下であり、好ましくは5μm以上100μm以下である。

0080

離型シートは剥離処理が施されている。剥離処理としては、例えば、シリコーン系フッ素系、長鎖アルキル系、脂肪酸アミド系の離型剤や、シリカ粉等を用いた剥離処理が挙げられる。

0081

粘着剤組成物を離型シート上に塗布する際の塗布方法は、特に制限されない。塗布方法としては、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコートリバースコート、ロールブラッシュスプレーコートディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコートダイコーターなどによる押出しコート等の方法が挙げられる。

0082

離型シート上に形成した塗膜に、活性エネルギー線を照射する。活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、レーザー線α線β線γ線X線電子線などが挙げられる。制御性および取り扱い性の良さや、コストの観点から、活性エネルギー線として、紫外線を用いることが好ましく、より好ましくは波長200nm以上400nm以下の紫外線が用いられる。紫外線は、高圧水銀灯マイクロ波励起ランプ、ケミカルランプ、ブラックライトどの光源を用いて照射する。紫外線は、塗膜の一方の面のみから照射してもよいが、より安定した性能の粘着剤層を得る観点から、塗膜の両面から照射することが好ましい。

0083

紫外線の照度は、特に制限されないが、通常よりも低い照度の紫外線を照射して粘着剤層を製造することが好ましい。好ましくは0.1mW/cm2以上50mW/cm2以下であり、より好ましくは0.5mW/cm2以上50mW/cm2以下であり、さらに好ましくは1.0mW/cm2以上30mW/cm2以下である。照度が0.1mW/cm2以上であると、硬化反応を良好に行うことができる。照度が50mW/cm2以下であると、粘着剤層の十分な段差追従性を有する粘着剤層をより安定して製造することができる。

0084

粘着剤層の製造において紫外線を照射する際の積算光量は、特に制限されないが、好ましくは300mJ/cm2以上2000mJ/cm2以下であり、より好ましくは500mJ/cm2以上1000mJ/cm2以下である。積算光量が上記範囲内であると、十分な段差追従性を有する粘着剤層をより安定して製造することができる。

0085

<光学部材>
上記粘着剤層は、光学フィルムと貼着された後に、さらに活性エネルギー線を照射することにより完全に硬化される。これにより、粘着剤層の硬化物の一方の面に光学フィルムが設けられた光学部材が得られる。すなわち、本発明の他の一形態によると、上記粘着剤層の硬化物と、硬化物の一方の面に設けられた光学フィルムとを有する、光学部材が提供される。

0086

硬化物の他方の面には、さらに、カバーガラスやカバープラスチックフィルム、他の光学フィルムが設けられてもよい。すなわち、好ましい形態にかかる光学部材は、硬化物の他方の面に設けられた、ガラス板ポリメタクリル酸メチル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板および他の光学フィルムからなる群から選択される1種をさらに有する。

0087

硬化物の両面に光学フィルムが設けられる形態において、硬化物の一方の面に設けられた光学フィルム(「第一の光学フィルム」)と、他方の面に設けられた光学フィルム(「第二の光学フィルム」)とは、同じ構成(材料、機能等)を有するフィルムであってもよく、異なる構成(材料、機能等)を有するフィルムであってもよい。

0088

光学フィルム(第一の光学フィルムまたは第二の光学フィルム)は、特に制限されないが、例えば、偏光板、着色防止としての位相差板、液晶ディスプレイ視野角を改善するための視野角拡大フィルム等の光学補償フィルムディスプレイコントラストを高めるための輝度向上フィルム、さらにはこれらが積層されているもの等が挙げられる。好ましくは、光学フィルム(第一の光学フィルムまたは第二の光学フィルム)は、偏光板である。

0089

[光学部材の製造方法]
上記光学部材は、上記粘着剤層の一方の面に光学フィルムを配置し、粘着剤層に活性エネルギー線を照射して粘着剤層を完全に硬化することにより製造できる。すなわち、本発明の他の一形態に係る光学部剤の製造方法は、上記粘着剤層の一方の面に光学フィルムを配置する工程と、粘着剤層に積算光量が500mJ/cm2以上5000mJ/cm2以下となるように活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射工程とを含む。粘着剤層の他方の面に、さらに、カバーガラスやカバープラスチックフィルム、他の光学フィルムが設けられた形態にあっては、上記粘着剤層の一方の面に光学フィルムを配置し、他方の面にカバーガラスやカバープラスチックフィルム、他の光学フィルムを配置した後、粘着剤層に積算光量が500mJ/cm2以上5000mJ/cm2以下となるように活性エネルギー線を照射すればよい。

0090

活性エネルギー線としては、粘着剤層の製造方法において使用される活性エネルギー線と同様であり、例えば、紫外線、レーザー線、α線、β線、γ線、X線、電子線などが挙げられる。制御性および取り扱い性の良さや、コストの観点から、活性エネルギー線として、紫外線を用いることが好ましく、より好ましくは波長200nm以上400nm以下の紫外線が用いられる。紫外線は、高圧水銀灯、マイクロ波励起型ランプ、ケミカルランプ、ブラックライトなどの光源を用いて照射する。紫外線は、塗膜の一方の面のみから照射してもよいが、より安定した性能の粘着剤層を得る観点から、塗膜の両面から照射することが好ましい。

0091

活性エネルギー線(例えば紫外線)の照度は、特に制限されないが、好ましくは50mW/cm2以上500mW/cm2以下であり、より好ましくは80mW/cm2以上300mW/cm2以下である。ことができる。照度が50mW/cm2以上であると、硬化時間を短縮することができる。照度が500mW/cm2以下であると、過剰な反応を抑制でき、段差追従性を確保できる。

0092

活性エネルギー線(例えば紫外線)を照射する際の積算光量は、特に制限されないが、好ましくは500mJ/cm2以上5000mJ/cm2以下であり、より好ましくは1000mJ/cm2以上3000mJ/cm2以下である。積算光量が上記範囲内であると、十分な耐久性を有する光学部材を製造することができる。

0093

<画像表示装置>
本発明の他の一形態によると、上記光学部材を有する画像表示装置が提供される。

0094

画像表示装置としては、特に限定されず、例えば、液晶表示装置有機EL表示装置、プラズマディスプレイパネル、マイクロLEDディスプレイパネル等が挙げられる。

0095

以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を限定するものではない。なお、以下の説明において、「部」はすべて「質量部」を意味する。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は、室温23℃、相対湿度55%RHの条件下で行った。

0096

物性値測定方法
(ガラス転移温度(Tg))
部分重合物(A2)のガラス転移温度は、部分重合物(A2)を構成するモノマーのホモポリマーのガラス転移温度と、当該モノマーの含有割合とから、Foxの式により算出した。Foxの式より求められるガラス転移温度の理論値は、示差走査熱量測定DSC
)や動的粘弾性などにより求められる実測のガラス転移温度とよく一致する。

0097

0098

(重量平均分子量(Mw))
部分重合物(A2)、粘着剤層および粘着剤層の硬化物の重量平均分子量(Mw)は、試料テトラヒドロフランに溶解し、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定した。

0099

分析装置:東ソー社製、HLC−8120GPC
カラム:東ソー社製、G7000HXL+GMHXL+GMHXL
カラムサイズ:各7.8mmφ×30cm 計90cm
カラム温度:40℃
流量:0.8ml/min
注入量:100μl
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器示差屈折計RI
標準試料ポリスチレン

0100

<薄型偏光板の作製>
薄型偏光板の作製方法について、図1を用いながら、説明する。

0101

厚さ20μmのポリビニルアルコールフィルムを、速度比の異なるロール間において、30℃、0.3%濃度のヨウ素溶液中で1分間染色しながら、3倍まで延伸した。その後、60℃、4%濃度のホウ酸、10%濃度のヨウ化カリウムを含む水溶液中に0.5分間浸漬しながら総合延伸倍率が6倍になるまで延伸した。次いで、30℃、1.5%濃度のヨウ化カリウムを含む水溶液中に10秒間浸漬することで洗浄した後、50℃で4分間乾燥を行い、厚さ7μmの偏光子4を得た。

0102

当該偏光子4の片面に、厚さ20μmのポリカーボネート系フィルム2と、それとは逆側の偏光子4の面に膜厚50μmの位相差フィルム6(1/4波長板、帝人社製「WRS」)をポリビニルアルコール系接着剤3、5によりそれぞれ貼り合せて合計厚みが77μmの薄型偏光板1を作製した。

0103

<シロップ(A)の調製>
[製造例1]
外部の紫外線をカットした反応ボックス内に、UVランプであるブラックライト(三共電気社製FL20SBL)4本を4方にそれぞれ設置した。反応ボックス内に、攪拌機温度計窒素ガス導入管および冷却管を備えた、容量2Lの四つ口フラスコを設置した。2−エチルヘキシルアクリレート40部、ブチルアクリレート15部、4−ヒドロキシブチルアクリレート20部、アクリロイルモルホリン25部をフラスコ投入し、フラスコ内の空気を窒素置換しながら30℃まで加熱した。

0104

次いで、光重合開始剤として、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(Omnirad(登録商標)651;IGMResins B.V.社製)0.005部を攪拌しながら投入し、均一に混合した。

0105

重合を開始するために、ブラックライトを用いて紫外線を照射した(積算光量200mJ/cm2)。反応開始後、反応温度が10℃上昇した段階で、フラスコ内に空気ポンプにて空気を導入することにより、反応を停止させてシロップ(A−1)を得た。シロップ(A−1)100g中には、部分重合物(A2−1)が10.5g、未反応のモノマーが89.5g含まれていた。シロップ(A−1)に含まれる部分重合物(A2−1)のガラス転移温度(Tg)および重量平均分子量(Mw)を表1に示す。

0106

[製造例2〜4]
製造例1において、モノマーの種類およびその割合を表1に示すように変更したこと以外は、製造例1と同様の方法で、シロップ(A−2)〜(A−4)をそれぞれ得た。シロップ(A−2)〜(A−4)100g中には、部分重合物(A2−2)〜(A2−4)が10.5g、未反応のモノマーが89.5gそれぞれ含まれていた。シロップ(A−2)〜(A−4)にそれぞれ含まれる部分重合物(A2−2)〜(A2−4)のガラス転移温度(Tg)および重量平均分子量(Mw)を表1に示す。

0107

0108

<粘着剤組成物、粘着剤層および粘着剤層付偏光板の作製>
[実施例1]
製造例1で得られた、シロップ(A−1)100部に対して、架橋剤としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(A−DPH;新中村化学社製)0.05部、紫外線吸収剤としてヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(Tinuvin(登録商標)479;BASFジャパン社製)0.05部、連鎖移動剤として2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート(EHMP;SC有機化学社製)0.1部、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(Omnirad(登録商標)184;IGMResins B.V.社製)0.1部を添加し、混合・脱泡処理して粘着剤組成物を得た。

0109

得られた粘着剤組成物を、片面が剥離処理(シリコーン処理)された厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの剥離処理面に、150μmの塗布厚さになるように塗布した。この塗布表面に剥離処理された厚さ75μmのPETフィルムの剥離処理面を貼着することによって、粘着剤組成物の上下にPETフィルムを配置してサンドイッチ状に密閉した。ブラックライトを用いて上下から2.0mW/cm2の紫外線(積算光量:上下各400mJ/cm2)を照射して、粘着剤層を得た。

0110

次いで、一方のPETフィルムを剥がして粘着剤層を露出させ、当該粘着剤層と薄型偏光板とを貼り合わせて、粘着剤層付偏光板を作製した。

0111

[実施例2〜19、比較例1〜10]
実施例1の<粘着剤組成物の調製>において、シロップの種類ならびに添加剤の種類およびその添加量を表2Aおよび表2Bに示すように変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、粘着剤組成物、粘着剤層および粘着剤層付偏光板を得た。

0112

<粘着剤層の評価>
(段差追従性)
実施例および比較例で作製した粘着剤層付偏光板から、残っている他方のPETフィルムを剥がして粘着剤層を露出させた。そして、当該粘着剤層と、50μmの印刷段差のある厚さ0.5mmのポリカーボネート板とを貼り合わせた(ラミネートロールの温度:25℃または60℃)。次いで、50℃、0.5MPaで15分間オートクレーブ処理して、上記粘着剤層付偏光板を完全にポリカーボネート板に密着させた。その後、ポリカーボネート板側から、メタルハライドランプを用いて紫外線(照度:100mW/cm2、積算光量:2000mJ/cm2)を照射した。外観目視にて評価し、印刷段差と粘着剤層の硬化物との間の気泡を下記の基準で評価した。

0113

◎:端部に気泡が全くない
○:端部に僅かに気泡があるが、実用上問題なし
△:端部に気泡があるが、特別な用途でなければ、実用上問題なし
×:端部に著しい数の気泡があり、実用上問題あり。

0114

(特性安定性)
(1)重合率
実施例および比較例で得られた粘着剤組成物を、片面が剥離処理(シリコーン処理)された厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの剥離処理面に、150μmの塗布厚さになるように塗布した。この塗布表面に剥離処理された厚さ75μmのPETフィルムの剥離処理面を貼着することによって、粘着剤組成物の上下にPETフィルムを配置してサンドイッチ状に密閉した。ブラックライトを用いて上下から2.0mW/cm2の紫外線を、積算光量が上下各350mJ/cm2、450mJ/cm2となるように照射して、積算光量が異なる粘着剤層を得た。得られた粘着剤層を約1g採取し、この際の質量(加熱前の質量)と、180℃で30分間加熱して残存モノマーを蒸発させた後の質量とを測定した。そして、式:(加熱後の質量÷加熱前の質量)×100により算出される値を重合率(%)とした。積算光量を上下各350mJ/cm2、450mJ/cm2のそれぞれで得られた粘着剤層の重合率の差を求め、得られた差の値(%)を下記の基準で評価した。

0115

10:差が0.1%未満
9:差が0.1%以上0.2%未満
8:差が0.2%以上0.3%未満
7:差が0.3%以上0.4%未満
6:差が0.4%以上0.5%未満
5:差が0.5%以上0.6%未満
4:差が0.6%以上0.7%未満
3:差が0.7%以上0.8%未満
2:差が0.8%以上1.0%未満
1:差が1.0%以上。

0116

(2)クリープ試験
上記(1)重合率にて作製した粘着剤層を1.5×10cmに切断した。コロナ処理をした厚さ50μm、縦10cm、長さ5cmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製カプトンフィルム)に粘着剤層の一方の面を貼り合わせ、他方の面を逆方向に貼り合わせて縦10cm、長さ8.5cmの積層体を得た。この積層体を幅1.5cmに切断し、図2に示すようなクリープ試験用サンプルを得た。フィルムをチャックするギャップを4cmに設定したテクスチャーアナライザーTX−AT(英弘精機株式会社製)を用いて、荷重500gで10分間引張り方向に荷重を加えた。粘着剤層のズレ量(μm)を測定し、式:{ズレ量(μm)/粘着剤層の厚み(μm)}×100により算出される値をクリープ値(%)とした。積算光量を上下各350mJ/cm2、450mJ/cm2のそれぞれで得られた粘着剤層のクリープ値の差を求め、得られた差の値(%)を下記の基準で評価した。

0117

10:差が10%未満
9:差が10%以上20%未満
8:差が20%以上30%未満
7:差が30%以上40%未満
6:差が40%以上50%未満
5:差が50%以上60%未満
4:差が60%以上70%未満
3:差が70%以上80%未満
2:差が80%以上100%未満
1:差が100%以上。

0118

結果を表2Aおよび表2Bに示す。

0119

0120

0121

表2Aおよび表2Bの結果より、本発明の粘着剤組成物によると、十分な段差追従性を有する粘着剤層を安定して得られることが示された。

実施例

0122

実施例1〜4は、シロップ(A)の原料となるモノマー組成が異なる例である。当該結果より、モノマー組成が異なる場合であっても、十分な段差追従性が安定して得られることが分かる。

0123

1薄型偏光板、
2ポリカーボネート系フィルム、
3ポリビニルアルコール系接着剤、
4偏光子、
5 ポリビニルアルコール系接着剤、
6位相差フィルム、
10クリープ試験用サンプル、
11ポリイミドフィルム、
12粘着剤層。

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