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技術 二次電池電極材用撹拌部品

出願人 株式会社不二越パナソニック株式会社
発明者 浅井愼太郎山本拓哉渡邉耕三荒川恵介
出願日 2020年1月24日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2020-009576
公開日 2021年8月10日 (3ヶ月経過) 公開番号 2021-116446
状態 未査定
技術分野 回転撹拌具形混合機 電池の電極及び活物質
主要キーワード 撹拌機器 羽根状 焼入焼戻し後 焼入焼戻し 析出強化型 摩耗速度 オーステナイト結晶粒度番号 デントライト
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2021年8月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

腐食性を有して,高硬度かつ高粘性である二次電池電極材ペースト状の物質)を撹拌する際に耐食性耐摩耗性両立するマルテンサイト系ステンレス製撹拌部品を提供する。

解決手段

二次電池電極材用撹拌部品の素材として、質量%で、C:0.37〜0.45%、Si:0.60%以下、Mn:0.60%以下、P:0.030%以下、S:0.010%以下、Cr:15.00〜16.00%、Ni:0.30%以下、Cu:0.25%以下、Mo:1.50〜1.90%、W:0.40%以下、V:0.20〜0.40%、Co:0.25%以下、Al:0.10%以下、質量ppmでO:50ppm以下、残余がFeおよび不可避不純物からなるマルテンサイト系ステンレス鋼を使用する。

概要

背景

リチウムイオン電池に代表される二次電池電極材(正極材や負極材)は、基礎となる金属箔ペースト状の物質を塗布して乾燥させたものが使用される。このペースト状の物質は、リチウムイオン電池の正極材の場合には、例えばコバルト酸化物に加えてカーボンブラック有機溶媒など種々の材料を混錬(撹拌)して作製される。

また、撹拌に使用される部品素材にはペースト状の物質による腐食を防止する観点からSUS304に代表されるオーステナイト系ステンレス鋼が使用されていた(特許文献1参照)。

しかし、このペースト状の物質は、多数の物質から構成されて、かつ結着剤を用いて固めるので、撹拌中に非常に粘性が高くなる(高粘度)。また、コバルトマンガンリチウムニッケル等の各酸化物やカーボンブラック(炭素)は、硬度の高い物質でもある。

そこで、このペースト状の物質を撹拌する際に用いる混錬機器撹拌機器)は、他の物質を撹拌する場合に比べてその摩耗速度が速いので、撹拌を担う羽根状の部品には耐摩耗性の高いフェライト系やマルテンサイト系ステンレス鋼の使用も提案されている(特許文献2および3参照)。

概要

腐食性を有して,高硬度かつ高粘性である二次電池の電極材(ペースト状の物質)を撹拌する際に耐食性と耐摩耗性を両立するマルテンサイト系ステンレス製撹拌部品を提供する。二次電池電極材用撹拌部品の素材として、質量%で、C:0.37〜0.45%、Si:0.60%以下、Mn:0.60%以下、P:0.030%以下、S:0.010%以下、Cr:15.00〜16.00%、Ni:0.30%以下、Cu:0.25%以下、Mo:1.50〜1.90%、W:0.40%以下、V:0.20〜0.40%、Co:0.25%以下、Al:0.10%以下、質量ppmでO:50ppm以下、残余がFeおよび不可避不純物からなるマルテンサイト系ステンレス鋼を使用する。

目的

本発明は腐食性および高粘性である二次電池の電極材(ペースト状の物質)を撹拌する際に、耐食性と耐摩耗性を維持しながら、良好な靭性疲労強度を有すると同時にCuを含有しない(製造工程にて原材料に含有されている不可避なCuは除く)材料で製作した二次電池電極材用途のマルテンサイト系ステンレス製撹拌部品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

マルテンサイト系ステンレス鋼製の二次電池電極材用撹拌部品において、前記マルテンサイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.37〜0.45%、Si:0.60%以下、Mn:0.60%以下、P:0.030%以下、S:0.010%以下、Cr:15.00〜16.00%、Ni:0.30%以下、Cu:0.25%以下、Mo:1.50〜1.90%、W:0.40%以下、V:0.20〜0.40%、Co:0.25%以下、Al:0.10%以下、質量ppmでO:50ppm以下、残余がFeおよび不可避不純物からなるマルテンサイト系ステンレス鋼であり、前記マルテンサイト系ステンレス鋼の基地組織中には粒子の大きさが10μm以下である炭化物が均一に分布していることを特徴とする二次電池電極材用撹拌部品。

請求項2

前記マルテンサイト系ステンレス鋼には、質量ppmで1600ppm以上2500ppm以下の範囲の窒素が更に含有されていることを特徴とする請求項1に記載の二次電池電極材用撹拌部品。

請求項3

前記マルテンサイト系ステンレス鋼のオーステナイト結晶粒度番号は12番以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の二次電池電極材用撹拌部品。

技術分野

0001

本発明は、ニッケル水素電池リチウムイオン電池などに代表される二次電池電極材撹拌する際に使用する撹拌部品に関する。

背景技術

0002

リチウムイオン電池に代表される二次電池の電極材(正極材や負極材)は、基礎となる金属箔ペースト状の物質を塗布して乾燥させたものが使用される。このペースト状の物質は、リチウムイオン電池の正極材の場合には、例えばコバルト酸化物に加えてカーボンブラック有機溶媒など種々の材料を混錬(撹拌)して作製される。

0003

また、撹拌に使用される部品の素材にはペースト状の物質による腐食を防止する観点からSUS304に代表されるオーステナイト系ステンレス鋼が使用されていた(特許文献1参照)。

0004

しかし、このペースト状の物質は、多数の物質から構成されて、かつ結着剤を用いて固めるので、撹拌中に非常に粘性が高くなる(高粘度)。また、コバルトマンガンリチウムニッケル等の各酸化物やカーボンブラック(炭素)は、硬度の高い物質でもある。

0005

そこで、このペースト状の物質を撹拌する際に用いる混錬機器撹拌機器)は、他の物質を撹拌する場合に比べてその摩耗速度が速いので、撹拌を担う羽根状の部品には耐摩耗性の高いフェライト系やマルテンサイト系ステンレス鋼の使用も提案されている(特許文献2および3参照)。

先行技術

0006

特開2015−89527号公報
特開2012−186113号公報
特開2019−063770号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかし、一般的なフェライト系やマルテンサイト系ステンレスは、本用途に対しては耐食性の点で不十分である。また、耐食性と耐摩耗性のバランスに優れたSUS630に代表される析出強化型ステンレス鋼は、その組織中に強化元素としてCu(銅)を含有している。

0008

そのため、ペースト状の物質を撹拌した際に当該ステンレス鋼の一部が混入すると、そのCuがペースト状の物質中でデントライト成長して、電池性能が大幅に低下するという問題がある。

0009

そこで、本発明は腐食性および高粘性である二次電池の電極材(ペースト状の物質)を撹拌する際に、耐食性と耐摩耗性を維持しながら、良好な靭性疲労強度を有すると同時にCuを含有しない(製造工程にて原材料に含有されている不可避なCuは除く)材料で製作した二次電池電極材用途のマルテンサイト系ステンレス製撹拌部品を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0010

前述した課題を解決するために、本発明はマルテンサイト系ステンレス鋼製の二次電池電極材用撹拌部品において、その化学成分を質量%で、C:0.37〜0.45%、Si:0.60%以下、Mn:0.60%以下、P:0.030%以下、S:0.010%以下、Cr:15.00〜16.00%、Ni:0.30%以下、Cu:0.25%以下、Mo:1.50〜1.90%、W:0.40%以下、V:0.20〜0.40%、Co:0.25%以下、Al:0.10%以下、質量ppmでO:50ppm以下、残余がFeおよび不可避不純物からなるものとして、基地組織中には粒子の大きさが10μm以下である炭化物を均一に分布させる二次電池電極材用撹拌部品とした。

0011

また、質量ppmで1600ppm以上2500ppm以下の範囲の窒素が更に含有したマルテンサイト系ステンレス鋼製の二次電池電極材用撹拌部品としても構わない。また、素材であるマルテンサイト系ステンレス鋼のオーステナイト結晶粒度番号は12番以上とすることもできる。なお、本願での「結晶粒度番号」は、Snyder−graff法と呼ばれる手法で測定したものであり、別の測定手法で評価した場合は、これに相当する結晶粒度番号に置き換えることができる。

発明の効果

0012

本発明の二次電池電極材用撹拌部品は、その素材としてCuの含有量を抑えて、Cr量Mo量,V量の各含有量を一定の範囲に規定することでSUS440CやSUS420J2等のマルテンサイト系ステンレス鋼と同等の硬さを維持しながら、耐食性を向上させた。その結果、耐食性と耐摩耗性が要求されるリチウムイオン電池等の電極材料(ペースト状の物質)用途の撹拌部品に有効である。

0013

また、N量(窒素量)を1600ppm以上2500ppm以下の範囲で更に含有させることでマルテンサイト系ステンレス鋼の靭性や疲労強度を向上させた。その結果、同マルテンサイト系ステンレス鋼を用いた撹拌部品としても欠け割れなどの発生を抑制できるものとなった。

図面の簡単な説明

0014

本発明の一実施形態である撹拌部品1の斜視図である。

実施例

0015

本発明であるマルテンサイト系ステンレス鋼製の二次電池電極材用途の撹拌部品1の一実施形態を図1に示す。なお、本発明の撹拌部品は図1に示すように縁部分が図面中の上下方向に屈曲した形態に限定されず、撹拌機能を有する限りにおいて形態は特に制限されない。

0016

次に、本発明の二次電池電極材用撹拌部品の素材であるマルテンサイト系ステンレス鋼の化学成分(単位は質量%または質量ppm)について、所定の範囲に規定した理由を以下に説明する。まず、C(炭素)は0.37〜0.45%とする。0.37%を下回ると、組織中の硬質な炭化物の形成量が少なくなり、結果として焼入焼戻し後の硬さが確保できない。また、0.45%を上回ると、組織中の炭化物の形成量が多量になり、母相中のCr、Mo等の固溶量が低下するので耐食性が低下する。また、組織中の巨大炭化物が析出して、靱性や疲労強度も低下させる。

0017

Si(ケイ素)は0.60%以下とする。0.60%を上回ると、マルテンサイト系ステンレス鋼としての熱間および冷間での加工性が低下して、靱性も低下する。また、Mn
(マンガン):0.60%以下についても、0.60%を上回ると、マルテンサイト系ステンレス鋼としての熱間および冷間での加工性が低下する。

0018

P(リン)は0.030%以下とする。0.030%を上回ると、結晶粒界偏析が起こり、靱性が低下する。また、S(硫黄):0.010%以下については、0.010%を上回ると、組織中に硫化物を形成して、靱性が低下する。

0019

Cr(クロム)は15.00〜16.00%とする。15.00%を下回るとマルテンサイト系ステンレス鋼として十分な耐食性が得られない。また、16.00%を上回ると、組織中に巨大炭化物が析出して、靱性が低下する。

0020

Ni(ニッケル)は0.30%以下とする。0.30%を上回ると、組織中に残留オーステナイト量が増加して、寸法の経年変化を起こす。また、冷間での加工性も低下する。また、Cu(銅)は0.25%以下とする。0.25%を上回ると、組織中の残留オーステナイト量が増加して、寸法の経年変化を起こす。また、熱間での加工性も低下する。

0021

Mo(モリブデン)は1.50〜1.90%とする。1.50%を下回ると耐食性が低下し、合わせて焼戻し2次硬化も充分に得られない。また、1.90%を上回ると、組織中に巨大炭化物が析出して、靱性が低下する。W(タングステン)は0.40%以下とする。0.40%を上回ると、組織中に巨大炭化物が析出して、靱性が低下する。

0022

V(バナジム)は0.20〜0.40%とする。0.20%を下回ると焼戻し2次硬化が充分に得られない。また、0.40%を上回ると、組織中に巨大炭化物が析出して、靱性が低下する。

0023

Co(コバルト)は0.25%以下とする。0.25%を上回ると材料費用の増加を招き、製造費用が上昇する。また、Al(アルミニウム)は0.10%以下とする。0.10%を上回ると組織中のO(酸素)と結合して粗大な酸化物を形成して、靱性や疲労強度が低下する。

0024

O(酸素)は質量ppmで50ppm以下とする。50ppmを超えると、組織中のMg、Al、Si、Caなどの元素と粗大な酸化物を形成して、靱性や疲労強度が低下する。また、N(窒素)は質量ppmで1600〜2500ppmとする。1600ppmを下回ると耐食性や焼入焼戻し硬さが充分に得られない。また、2500ppmを上回ると、材料内部においてブローホール鋳巣)が発生する。

0025

なお、本発明のマルテンサイト系ステンレス鋼の組織中の炭化物は、主にM23C6(M=Crを主とした金属元素)と表記できる炭化物である。また、オーステナイト結晶粒度は、JIS規定(JIS G0202)にて定義される結晶粒度であり、JIS規定(JIS G0551)にて定義される鋼のオーステナイト結晶粒度試験方法を用いて測定されたものをいう。

0026

1撹拌部品

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