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技術 金属錯体、酸素還元電極触媒、膜電極接合体、及び燃料電池

出願人 旭化成株式会社国立大学法人東京工業大学国立大学法人静岡大学国立大学法人熊本大学
発明者 河島晋小島綾一難波江裕太早川晃鏡守谷誠大山順也
出願日 2020年1月16日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2020-005207
公開日 2021年8月5日 (3ヶ月経過) 公開番号 2021-113159
状態 未査定
技術分野 触媒 無消耗性電極 第5-8族元素を含む化合物及びその製造
主要キーワード アルゴンフロー 酸化還元電極 環境試験器 電極作製法 単結晶試料 酸素還元電極触媒 構造解析用 電気エネルギー供給源
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2021年8月5日)のものです。
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課題

解決手段

金属アザアヌレンの金属がアザアヌレン以外の配位子にも配位している金属錯体、当該金属錯体を含む酸素還元電極触媒、当該酸素還元電極触媒を含む膜電極接合体、及び前記燃料電池用膜電極接合体を含む燃料電池。

概要

背景

燃料電池は、電池内で水素メタノール等を電気化学的に酸化することにより、燃料化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換して取り出すものであり、地球環境への悪影響の少ないクリーン電気エネルギー供給源として注目されている。特に、固体高分子電解質膜を用いる固体高分子形燃料電池は、他の手法と比較して低温で作動することから、自動車用途としての代替動力源家庭用コジェネレーションシステム電源として期待されている。

固体高分子形燃料電池では、カソードで起こる酸素還元反応を促進するために、一般に白金又は白金合金触媒として用いられるが、白金の資源量が極めて少なく、また高価であるために実用化への大きな障壁となっている。

そこで白金等の貴金属を必要としない燃料電池用電極触媒として、コバルトフタロシアニンや鉄テトラアザアヌレン等の大環状金属錯体導電性担体担持した触媒、又はそれらを熱処理した触媒が知られている(非特許文献1、特許文献1参照)。

概要

高い酸素還元活性と、高い触媒安定性を示す金属錯体酸素還元電極触媒燃料電池用膜電極接合体、及び燃料電池の提供。金属アザアヌレンの金属がアザアヌレン以外の配位子にも配位している金属錯体、当該金属錯体を含む酸素還元電極触媒、当該酸素還元電極触媒を含む膜電極接合体、及び前記燃料電池用膜電極接合体を含む燃料電池。なし

目的

本発明は、上記現状に鑑み、高い酸素還元活性と、高い触媒安定性を示す金属錯体、酸素還元電極触媒、膜電極接合体、及び燃料電池を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記式(1)で表される金属錯体。(式(1)中、Mは、中心金属原子であり、R1〜R14は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基であり、Y1及びY3は、それぞれ独立に、中心金属配位する配位子であり、Y2は、異なる2つのMに配位した配位子であり、nは0〜10の整数である。nが1以上である場合、複数のM、及び複数のR1〜R14は、それぞれ、互いに同じであっても異なってもよく、nが2以上である場合、複数のY2は、互いに同じであっても異なってもよい。)

請求項2

前記式(1)中の前記Mが、Fe、Co、Ni、Cu、Mn、V、Ti、及びCrからなる群より選ばれる少なくとも1種類の遷移金属である、請求項1に記載の金属錯体。

請求項3

前記式(1)中の前記Y1及びY3が、それぞれ独立に、アクア、ヒドロキソオキソスルフィドスルホナートフルオロクロロ、ブロモヨードヒドリドシアナトアジドチオシアナト、イソチオシアナトニトロ、カルボキシラト、カルボニルジメチルホルムアミド、及びアンミンより選ばれる少なくとも1種類の配位子である、請求項1又は2に記載の金属錯体。

請求項4

前記式(1)中の前記Y2が、アクア、ヒドロキソ、オキソ、スルフィド、スルホナート、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドリド、シアナト、アジド、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、カルボキシラト、カルボニル、ジメチルホルムアミド、及びアンミンより選ばれる少なくとも1種類の配位子である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属錯体。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項に記載の金属錯体を含む、酸素還元電極触媒

請求項6

請求項5に記載の酸素還元電極触媒を含む、膜電極接合体

請求項7

請求項6に記載の膜電極接合体を含む、燃料電池

技術分野

0001

本発明は、金属錯体、当該金属錯体を含む酸素還元電極触媒、当該酸素還元電極触媒を含む膜電極接合体、及び当該膜電極接合体を含む燃料電池に関する。

背景技術

0002

燃料電池は、電池内で水素メタノール等を電気化学的に酸化することにより、燃料化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換して取り出すものであり、地球環境への悪影響の少ないクリーン電気エネルギー供給源として注目されている。特に、固体高分子電解質膜を用いる固体高分子形燃料電池は、他の手法と比較して低温で作動することから、自動車用途としての代替動力源家庭用コジェネレーションシステム電源として期待されている。

0003

固体高分子形燃料電池では、カソードで起こる酸素還元反応を促進するために、一般に白金又は白金合金触媒として用いられるが、白金の資源量が極めて少なく、また高価であるために実用化への大きな障壁となっている。

0004

そこで白金等の貴金属を必要としない燃料電池用電極触媒として、コバルトフタロシアニンや鉄テトラアザアヌレン等の大環状金属錯体導電性担体担持した触媒、又はそれらを熱処理した触媒が知られている(非特許文献1、特許文献1参照)。

0005

特開2017−10853号公報

先行技術

0006

E. Claude et al, J. Appl. Electrochem., 28, 57−64, (1998)

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、このような触媒の酸素還元活性は十分ではなく、燃料電池のエネルギー効率を低下させる要因となっている。また、燃料電池の運転によって触媒が劣化し、酸素還元活性が大きく低下するため触媒の安定性が求められる。
本発明は、上記現状に鑑み、高い酸素還元活性と、高い触媒安定性を示す金属錯体、酸素還元電極触媒、膜電極接合体、及び燃料電池を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構造を有する金属錯体は、優れた酸素還元活性と触媒安定性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。

0009

即ち、本発明は、以下のとおりである。
[1]
下記式(1)で表される金属錯体。



(式(1)中、Mは、中心金属原子であり、R1〜R14は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基であり、Y1及びY3は、それぞれ独立に、中心金属配位する配位子であり、
Y2は、異なる2つのMに配位した配位子であり、nは0〜10の整数である。nが1以上である場合、複数のM、及び複数のR1〜R14は、それぞれ、互いに同じであっても異なってもよく、nが2以上である場合、複数のY2は、互いに同じであっても異なってもよい。)
[2]
前記式(1)中の前記Mが、Fe、Co、Ni、Cu、Mn、V、Ti、及びCrからなる群より選ばれる少なくとも1種類の遷移金属である、上記[1]に記載の金属錯体。
[3]
前記式(1)中の前記Y1及びY3が、それぞれ独立に、アクア、ヒドロキソオキソスルフィドスルホナートフルオロクロロ、ブロモヨードヒドリドシアナトアジドチオシアナト、イソチオシアナトニトロ、カルボキシラト、カルボニルジメチルホルムアミド、及びアンミンより選ばれる少なくとも1種類の配位子である、上記[1]又は[2]に記載の金属錯体。
[4]
前記式(1)中の前記Y2が、アクア、ヒドロキソ、オキソ、スルフィド、スルホナート、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドリド、シアナト、アジド、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、カルボキシラト、カルボニル、ジメチルホルムアミド、及びアンミンより選ばれる少なくとも1種類の配位子である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の金属錯体。
[5]
上記[1]〜[4]のいずれかに記載の金属錯体を含む、酸素還元電極触媒。
[6]
上記[5]に記載の酸素還元電極触媒を含む、膜電極接合体。
[7]
上記[6]に記載の膜電極接合体を含む、燃料電池。

発明の効果

0010

本発明によれば、高い酸素還元活性と高い触媒安定性を示す、金属錯体、酸素還元電極触媒、膜電極接合体、及び燃料電池を提供することができる。

0011

以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」ともいう。)について詳細に説明する。本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はその実施の形態のみに限定されるものではない。すなわち、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。

0012

本実施形態の金属錯体は、式(1)で表される。

0013

本実施形態の金属錯体は、窒素を含有する14員環金属錯体部位を含むことにより、高い酸素還元活性、及び触媒安定性を示すと考えられる。すなわち、14員環金属錯体部位を形成する2つのフェナントロリン骨格と、中心金属に配位した配位子によって中心金属の電子状態が変化し、酸素の4電子還元を促進させるとともに、錯体からの中心金属の溶出を抑える効果を発現すると考えられる。

0014

Mは、中心金属である。中心金属としては、特に限定されないが、例えば、酸素還元活性と触媒安定性をより向上させる観点から、遷移金属であることが好ましい。Mは、Fe、Co、Ni、Cu、Mn、V、Ti、及びCrからなる群より選ばれる少なくとも1種類の遷移金属であることがより好ましく、Fe及びCoからなる群より選ばれる少なくとも1種類の遷移金属であることがさらに好ましく、Feであることがよりさらに好ましい。

0015

nが1以上である場合、複数のMは、互いに同じであっても異なってもよい。

0016

Y1及びY3が、それぞれ独立に、アクア、ヒドロキソ、オキソ、スルフィド、スルホナート、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドリド、シアナト、アジド、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、カルボキシラト、カルボニル、ジメチルホルムアミド、及びアンミンより選ばれる少なくとも1種類の配位子であることが好ましい。
スルホナートとしては、特に限定されないが、例えば、トリフルオロメタンスルホナート(以下、「トリフラート」ともいう。)、p−トルエンスルホナート(以下、「トシラート」ともいう。)が挙げられる。これらの中でも、アクアが好ましい。

0017

Y1、及びY3は、互いに同じであってもよく異なってもよい。

0018

Y2が、アクア、ヒドロキソ、オキソ、スルフィド、スルホナート、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドリド、シアナト、アジド、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、カルボキシラト、カルボニル、ジメチルホルムアミド、及びアンミンより選ばれる少なくとも1種類の配位子であることが好ましい。これらの中でも、オキソ、又はスルフィドが好ましく、オキソがより好ましい。

0019

nが2以上である場合、複数のY2は、互いに同じであっても異なってもよい。

0020

nは、酸素還元活性と触媒安定性の観点から、0〜10の整数である。nは、好ましくは0〜8の整数であり、より好ましくは0〜5の整数であり、さらに好ましくは1〜3の整数であり、よりさらに好ましくは1又は2の整数であり、さらにより好ましくは2である。本実施形態の金属錯体は、nが1以上であることで、窒素を含有する14員環金属錯体が架橋された構造を有する。このように、架橋構造を有することにより、窒素を含有する14員環金属錯体の中心金属の電子状態が変化し、酸素の4電子還元を促進するとともに、中心金属の安定性が向上する。

0021

R1〜R14は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基である。置換基とは、置換可能な基であればよく、例えば、ハロゲン原子フッ素原子塩素原子臭素原子又はヨウ素原子)、ヒドロキシ基シアノ基アルキル基アリール基ヘテロ環基アシル基カルボニル基カルバモイル基アミノ基、イミノ基メルカプト基スルホン酸基スルホニル基スルファモイル基ニトロ基ニトロソ基アゾ基ジアゾ基シリル基、ボロノ基、カルボキシル基スルホ基及びホスホノ基等が挙げられる。これらの置換基群はさらに置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基から選択される基を挙げることができる。

0022

nが1以上である場合、複数のR1〜R14は、それぞれ、互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。

0023

R1〜R14は、酸素還元活性と触媒安定性をより向上させる観点から、水素原子であることが好ましい。

0024

式(1)で表される金属錯体の具体例としては、以下の式(1−1)で表される金属錯体1が挙げられる。

0025

0026

式(1)で表される金属錯体の合成において、錯体形成に用いられる金属塩としては、特に限定されないが、有機溶剤に溶解する塩が好ましく、例えば、硝酸塩硫酸塩、亜硫酸塩リン酸塩酢酸塩トリフルオロメタンスルホン酸塩テトラフルオロホウ酸塩フッ化物塩化物臭化物ヨウ化物シアン化物、及びカルボニル化合物等が挙げられる。

0027

中心金属に配位する14員環構造の配位子は、例えば、2,9−ジクロロ−1,10−フェナントロリンと、アンモニアとを150〜300℃で反応させることで得られる。なお、当該反応は不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。

0028

14員環構造の配位子と、中心金属を含む金属塩とを100〜200℃で反応させることで、中心金属に14員環構造の配位子が配位した錯体が得られる。当該錯体を、水中で60〜100℃で加熱し、得られた水溶液から当該水を除去することで、式(1)で表される金属錯体が得られる。

0029

(導電性担体)
本実施形態の酸素還元電極触媒は、前記金属錯体の他に、導電性担体を含んでいてもよい。前記金属錯体と導電性担体を混合することで、導電性が付与され、酸素還元活性を向上させることができる。また前記金属錯体を導電性担体に微分散させると、表面が有効に利用され、酸素還元活性はさらに向上する。導電性担体としては、特に制限はなく、例えば、カーボンブラックケッチェンブラックファーネスブラックアセチレンブラック等)、活性炭黒鉛等の炭素質材料が挙げられる。特に、カーボンブラックは、導電性に優れ、比表面積が大きいことから触媒材料として好ましい。カーボンブラックの代表例としては、ライオンスペシャリティケミカルズ株式会社製ECP600JD、キャボット社製VULCAN XC−72、東海カーボン株式会社製トーカブラック#5500等が挙げられる。

0030

燃料電池用膜電極接合体
前記酸素還元電極触媒を備えた本実施形態の膜電極接合体(Membran Electrode Assembly)(以下、「MEA」ともいう。)は、酸素還元活性等の電池特性、及び、安定性に優れ、燃料電池用として好適に用いることができる。

0031

本実施形態のMEAは、例えば、電解質膜と、当該電解質膜の両面にアノード電極触媒層及びカソード電極触媒層を備える。アノード電極触媒層及びカソード電極触媒層のさらに外側に一対のガス拡散層を備えていてもよい。アノード電極触媒層及びカソード電極触媒層はプロトン伝導性を有する。

0032

アノード電極触媒層は、燃料(例えば、水素)を酸化して容易にプロトンを生ぜしめる触媒を含有し、カソード電極触媒層は、プロトン及び電子と酸化剤(例えば、酸素)を反応させて水を生成させる触媒を含有する。本実施形態に係る酸素還元電極触媒は、アノード電極触媒層及びカソード電極触媒層のいずれにも用いることができ、特にカソード電極触媒層に好適に用いることができる。

0033

本実施形態のMEAの製造方法は特に限定されず、前記窒素含有金属錯体を含む酸化還元電極触媒、アイオノマー、及び溶剤からなるインクを調製し、そのインクを転写シート又はガス拡散電極に塗布し、乾燥した後、塗布面を向かい合わせにして、その間に電解質膜を挟み込み、熱プレスするといった一般的な方法を用いることができる(例えば、特開2012−43612号公報参照)。

0034

[燃料電池]
本実施形態の燃料電池は、本実施形態の酸化還元電極触媒を含むMEAを備えることが好ましい。本実施形態の燃料電池は、固体高分子形燃料電池であることが好ましい。本実施形態の燃料電池は、燃料電池を構成するガス等の構成成分を含むものであってよい。本実施形態の燃料電池は、本実施形態の酸化還元電極触媒を有するMEAを備えるものであるため、酸素還元活性等の電池特性、及び安定性に優れる。

0035

本実施形態の燃料電池は、本実施形態のMEA(一対のガス拡散層が対向した構造のMEAを含む。)と、バイポーラプレートとを備えることが好ましい。バイポーラプレートとは、その表面に燃料や酸化剤等のガスを流すための溝を形成させたグラファイト樹脂との複合材料、又は金属製のプレート等を意味する。バイポーラプレートは、電子を外部負荷回路へ伝達する機能の他、燃料や酸化剤を電極触媒近傍に供給する流路としての機能を持っている。こうしたバイポーラプレートの間にMEAを挿入して複数積み重ねることにより、燃料電池が製造される。

0036

本実施形態の燃料電池は、上述の他、バッキングプレート等の一般的な燃料電池に用いられる構成を有していてもよい。

0037

以下、実施例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらは例示的なものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。したがって、当業者は以下に示す実施例に様々な変更を加えて本発明を実施することができる。

0038

実施例・比較例の各物性は以下の方法により測定した。

0039

電極作製及び電気化学測定
実施例及び比較例で用いた、電極作製法及び回転電極法によるリニアスイープボルタンメトリー測定方法を以下に示す。リニアスイープボルタンメトリーの測定方法には、回転リングディスク電極装置「RRDE−1」(製品名、有限会社日厚計測)、ポテンショスタット「HZ−7000」(製品名、電工株式会社)を使用した。
まず、バイアル瓶に、金属錯体2.5mgを取し、そこに、ケッチェンブラック「ECP600JD」(製品名、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)を2.5mg、ガラスビーズスパチュラ一杯、5質量%ナフィオン登録商標)分散液(シグマアルドリッチジャパン社製)を50μL、並びにイオン交換水及びエタノールをそれぞれ150μLずつ添加し、それらの混合物に20分間超音波照射してスラリーを作製した。このスラリーを4μL秤取し、回転電極ガラス状炭素上(0.2827cm2)に塗布し、飽和水蒸気下で乾燥した。

0040

乾燥後の回転電極を作用極とし、可逆水素電極(RHE)を参照極として、炭素電極対極とした。0.5M硫酸水溶液電解液とし、その電解液に酸素を30分間バブリングした後、掃引速度10mV/s、回転速度1500rpmで0Vから1.0Vまで掃引して電気化学測定を行った。当該電気化学測定において、0.6Vでの電流密度の絶対値が大きいほど、触媒の酸素還元活性が高いと判定した。

0041

その後、掃引速度50mV/s、回転速度0rpmで0Vと1.0Vの間を往復50サイクル掃引した後、再度、前述の電気化学測定法により触媒の酸素還元活性を評価した。50サイクルの電位掃引後に、酸素還元活性(0.6Vにおける電流密度の絶対値)の保持率が高いほど、触媒の安定性が高いと判定した。

0042

(単結晶X線構造解析
単結晶X線回折装置「XtaLAB P200」(製品名、リガク株式会社製)を用い、ナイロンループを用いて固定した単結晶試料に、−120℃の窒素気流下においてMo−Kα源からの単色X線を照射することにより、回折データ収集した。構造解析用ソフトウェアCrysAlis(Pro)、Olex2により、得られた回折データに基づく構造解析を行い、測定試料結晶構造を確認した。

0043

[実施例1]
(金属錯体の合成)
金属錯体を以下の方法で合成した。石英ボートに、2,9−ジクロロ−1,10−フェナントロリン30gを秤取し、管状炉ボートを入れた後、アルゴンで置換した。アルゴンフローで管状炉を200℃まで昇温した後、アンモニアフロー切り替えて10分間熱処理し、さらに管状炉を300℃まで昇温して、そのまま8時間熱処理した。アルゴンフローに切り替えて室温まで放冷後、石英ボートから固体回収し、ジクロロメタン及びメタノールで洗浄した。得られた粗生成物をメタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、単に「DMF」ともいう。)でそれぞれ熱洗浄し、窒素を含有する14員環構造の配位子1を得た。
次に、窒素置換したグローブボックス内で、上記配位子1を2.0g、シュレンク管に入れ、臭化鉄(II)1.12g、脱水DMF40mLを加えて攪拌した。系内を140℃に昇温させた後、10時間保持し、室温まで放冷した。グローブボックス内でろ過し、得られた固体をDMF及びヘキサンで洗浄した後、24時間真空乾燥した。
得られた固体7.8mgをスクリュー管にとり、イオン交換水10mLを加え、懸濁液を得た。この懸濁液を小型環境試験器「SU−241)(製品名、株式会社エスペック製)により85℃に加熱し、緑色溶液を得た。この溶液を室温下、空気中で静置し、水をすべて蒸発させることにより、目的とする化合物を褐色針状結晶として得た。得られた針状結晶について単結晶X線構造解析を行ったところ、上述の式(1−1)で表される錯体1(式(1)中、Y1及びY3がアクア、Y2がオキソ、nが2で表される金属錯体)に帰属された。

0044

(電気化学測定の結果)
実施例1に記載の方法で作製した錯体(錯体1)を用いて、上述の方法で、電気化学測定を行った。比較例として、5,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィリン鉄(III)塩化物(シグマアルドリッチ社製、式(A)で表される金属錯体、以下「FeTPP」ともいう。)、及び特許文献1に記載の方法で合成した鉄ジベンゾテトラアザ[14]アヌレン(以下、式(B)で表される金属錯体、「FeTAA」ともいう。)を用いて同様に、電気化学測定を行った。表1に電気化学測定の結果を示す。

0045

0046

0047

実施例

0048

実施例に記載の窒素含有金属錯体を含む電極触媒は、比較例と比べて、高い酸素還元活性と優れた触媒安定性を有する。

0049

本発明の酸素還元電極触媒は、高い酸素還元活性と優れた触媒安定性を有することから、産業上有用である。

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