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図面 (20)

課題

解決手段

ある態様において、ヒトに影響を与える様々な疾患の治療に使用することができる新たな抗体および抗体系治療剤の特定ならびに開発のための改善されたインビボシステムが本明細書に提供される。ある実施形態において、操作されたイムノグロブリン座位、特に操作されたイムノグロブリン(Ig)λ軽鎖座位を有する、および/または別手段によりヒトVλ領域を有する軽鎖を特徴とする抗体レパートリー発現する、産生する、もしくは含有する、本明細書において提供される非ヒト動物(例えば齧歯類)は、例えば新規抗体系治療剤の特定および開発において、ヒトλ配列の多様性活用に有用である。

概要

背景

ヒト抗体は、最も急成長を遂げている治療薬である。現在その作製に使用されている技術のなかでも、ヒト抗体のすべてまたは一部をコードする遺伝物質を用いて操作されたトランスジェニック動物(例えば齧歯類)の開発は、様々な疾患治療に対するヒト治療用モノクローナル抗体の分野に革命をもたらした。さらには、ヒトモノクローナル抗体の作製を目的とした、宿主トランスジェニック動物中のヒト抗体レパートリー最大化された改善インビボステムの開発も必要とされている。

概要

ヒトモノクローナル抗体の作製を目的とした、宿主トランスジェニック動物中のヒト抗体レパートリーが最大化された改善インビボシステムの開発。ある態様において、ヒトに影響を与える様々な疾患の治療に使用することができる新たな抗体および抗体系治療剤の特定ならびに開発のための改善されたインビボシステムが本明細書に提供される。ある実施形態において、操作されたイムノグロブリン座位、特に操作されたイムノグロブリン(Ig)λ軽鎖座位を有する、および/または別手段によりヒトVλ領域を有する軽鎖を特徴とする抗体レパートリー発現する、産生する、もしくは含有する、本明細書において提供される非ヒト動物(例えば齧歯類)は、例えば新規抗体系治療剤の特定および開発において、ヒトλ配列の多様性活用に有用である。なし

目的

一部の実施形態において、本明細書に記載の非ヒト動物は、ヒトへの投与を目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

明細書に記載の発明。

技術分野

0001

関連出願
本出願は、2016年11月4日に出願された米国仮特許出願第62/417,845号明細書、および2017年10月4日に出願された米国仮特許出願第62/567,932号明細書の優先権の利益を主張するものであり、それら各出願は、参照によりその全体で本明細書に組み込まれる。

背景技術

0002

ヒト抗体は、最も急成長を遂げている治療薬である。現在その作製に使用されている技術のなかでも、ヒト抗体のすべてまたは一部をコードする遺伝物質を用いて操作されたトランスジェニック動物(例えば齧歯類)の開発は、様々な疾患治療に対するヒト治療用モノクローナル抗体の分野に革命をもたらした。さらには、ヒトモノクローナル抗体の作製を目的とした、宿主トランスジェニック動物中のヒト抗体レパートリー最大化された改善インビボステムの開発も必要とされている。

課題を解決するための手段

0003

ある態様において、ヒトに影響を与える様々な疾患の治療に使用することができる新たな抗体および抗体系治療剤の特定ならびに開発のための改善されたインビボシステムが本明細書に提供される。本明細書に開示されるように、ある実施形態において、操作されたイムノグロブリン座位、特に操作されたイムノグロブリン(Ig)λ軽鎖座位を有する、および/または別手段によりヒトVλ領域を有する軽鎖を特徴とする抗体レパートリー発現する、産生する、もしくは含有する、本明細書において提供される非ヒト動物(例えば齧歯類)は、例えば新規抗体系治療剤の特定および開発において、ヒトλ配列の多様性活用に有用である。一部の実施形態において、本明細書に記載の非ヒト動物は、ヒトへの投与を目的とした抗体および/または抗体系治療剤の開発のための改善されたインビボシステムを提供する。一部の実施形態において、本明細書に記載の非ヒト動物は、ヒトVλ領域配列を含有する既存のインビボシステムから取得された抗体および/または抗体系治療剤と比較して性能が改善されていることを特徴とする、ヒトVλドメインを含有する抗体および/または抗体系治療剤の開発のための改善されたインビボシステムを提供する。

0004

ある態様において、操作されたイムノグロブリン可変領域と定常領域を含有する、一部のある実施形態においては、操作された制御領域(または配列)もさらに含むIgλ軽鎖座位を有する非ヒト動物が本明細書において提供される。本明細書に記載されるように、ある実施形態において、提供される非ヒト動物は、一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメント、一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメント、一つ以上のヒトCλ領域遺伝子、および齧歯類Cλ領域遺伝子の存在を特徴とする操作されたIgλ軽鎖可変領域を含むIgλ軽鎖座位を、その生殖細胞ゲノム中に含有し、当該ヒトVλ、JλおよびCλ遺伝子セグメントは、互いに操作可能に連結され、および前記齧歯類Cλ領域遺伝子に操作可能に連結される。

0005

一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも11個、少なくとも12個、少なくとも13個、少なくとも14個、少なくとも15個、少なくとも16個、少なくとも17個、少なくとも18個、少なくとも19個、少なくとも20個、少なくとも21個、少なくとも22個、少なくとも23個、少なくとも24個、または少なくとも25個のヒトVλ遺伝子セグメントを含むIgλ軽鎖座位を含む。

0006

一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、5〜25、5〜24、5〜23、5〜22、5〜21、5〜20、5〜19、5〜18、5〜17、5〜16、5〜15、5〜14、5〜13、5〜12、5〜11、5〜10、5〜9、5〜8、5〜7、または5〜6個のヒトVλ遺伝子セグメントを含むIgλ軽鎖座位を含む。一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、10〜70、10〜69、10〜68、10〜67、10〜66、10〜65、10〜64、10〜63、10〜62、10〜61、10〜60、10〜59、10〜58、10〜57、10〜56、10〜55、10〜54、10〜53、10〜52、10〜51、10〜50、10〜49、10〜48、10〜47、10〜46、10〜45、10〜44、10〜43、10〜42、10〜41、10〜40、10〜39、10〜38、10〜37、10〜36、10〜35、10〜34、10〜33、10〜32、10〜31、10〜32、10〜31、10〜30、10〜29、10〜28、10〜27、10〜26、10〜25、10〜24、10〜23、10〜22、10〜21、10〜20、10〜19、10〜18、10〜17、10〜16、10〜15、10〜14、10〜13、10〜12、または10〜11個のヒトVλ遺伝子セグメントを含むIgλ軽鎖座位を含む。

0007

一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、6〜25、7〜25、8〜25、9〜25、10〜25、11〜25、12〜25、13〜25、14〜25、15〜25、16〜25、17〜25、18〜25、19〜25、20〜25、21〜25、22〜25、23〜25、または24〜25個のヒトVλ遺伝子セグメントを含むIgλ軽鎖座位を含む。一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、11〜70、12〜70、13〜70、14〜70、15〜70、16〜70、17〜70、18〜70、19〜70、20〜70、21〜70、22〜70、23〜70、24〜70、25〜70、26〜70、27〜70、28〜70、29〜70、30〜70、31〜70、32〜70、33〜70、34〜70、35〜70、36〜70、37〜70、38〜70、39〜70、40〜70、41〜70、42〜70、43〜70、44〜70、45〜70、46〜70、47〜70、48〜70、49〜70、50〜70、51〜70、52〜70、53〜70、54〜70、55〜70、56〜70、57〜70、58〜70、59〜70、60〜70、61〜70、62〜70、63〜70、64〜70、65〜70、66〜70、67〜70、68〜70、または69〜70個のヒトVλ遺伝子セグメントを含むIgλ軽鎖座位を含む。

0008

一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、6〜24、7〜23、8〜22、9〜21、10〜20、11〜19、12〜18、13〜17、14〜16、または15〜16個のヒトVλ遺伝子セグメントを含むIgλ軽鎖座位を含む。一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、11〜69、12〜68、13〜67、14〜66、15〜65、16〜64、17〜63、18〜62、19〜61、20〜60、21〜59、22〜58、23〜57、24〜56、25〜55、26〜54、27〜53、28〜52、29〜51、30〜50、31〜49、32〜48、33〜47、34〜48、35〜47、36〜46、37〜45、38〜44、39〜43、40〜42、または41〜42個のヒトVλ遺伝子セグメントを含むIgλ軽鎖座位を含む。

0009

ある実施形態において、提供される非ヒト動物は、5個、16個、または25個の機能的なヒトVλ遺伝子セグメントを含むIgλ軽鎖座位を含む。ある実施形態において、提供される非ヒト動物は、10個、27個、または40個のヒトVλ遺伝子セグメントを含むIgλ軽鎖座位を含む。ある実施形態において、ヒトVλ遺伝子セグメントは、前記ヒトVλ遺伝子セグメントがヒト細胞のヒトIgλ軽鎖座位において存在するように、連続的なヒトVλ遺伝子セグメントを含む。

0010

一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、Igλ軽鎖座位を含み、当該座位は、少なくとも5個のヒトJλ遺伝子セグメント(例えば限定されないが、5個のヒトJλ遺伝子セグメント、6個のヒトJλ遺伝子セグメント、7個のヒトJλ遺伝子セグメント、8個のヒトJλ遺伝子セグメントなど)を含む。一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、Igλ軽鎖座位を含み、当該座位は、少なくとも4個のヒトCλ領域遺伝子(例えば限定されないが、4個のヒトCλ領域遺伝子、5個のヒトCλ領域遺伝子、6個のヒトCλ領域遺伝子、7個のヒトCλ領域遺伝子、8個のヒトCλ領域遺伝子など)を含む。ある実施形態において、提供される非ヒト動物は、Igλ軽鎖座位を含み、当該座位は、少なくとも25個のヒトVλ遺伝子セグメント、少なくとも5個のJλ遺伝子セグメント、および少なくとも4個のヒトCλ領域遺伝子を、内因性Igλ軽鎖アレルで含む。一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、内因性非ヒトIgλ軽鎖座位で、ただ一つのネズミ科動物(例えばマウスまたはラット)のCλ領域遺伝子(例えばマウスCλ1領域遺伝子またはマウスCλ1遺伝子セグメント)を含む。一部の実施形態において、前記Igλ軽鎖座位は、三個の配列要素を特徴とするヒトEλ領域(または配列)をさらに含む。

0011

一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、天然の、または生殖細胞の配置で、内因性非ヒトIgλ軽鎖座位にヒトVλ、JλおよびCλ遺伝子セグメントを含有する。一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、ヒト細胞の生殖細胞ゲノムのヒトイムノグロブリンλ軽鎖座位に天然には存在しない配置で、内因性非ヒトIgλ軽鎖座位にヒトVλ、JλおよびCλ遺伝子セグメントを含有する。

0012

一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、内因性非ヒトIgλ軽鎖座位に、非コードヒトイノグロブリンλ軽鎖配列散在する(または並置する、関連するなど)複数のヒトVλ、JλおよびCλコード配列を含む、DNA配列を含有する。一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、内因性非ヒトIgλ軽鎖座位に、非コード非ヒト(例えばネズミ科動物)イムノグロブリンλ軽鎖配列が散在する複数のヒトVλ、JλおよびCλコード配列を含む、DNA配列を含有する。

0013

一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、前記非ヒト動物の生殖細胞ゲノム中の内因性非ヒトIgλ軽鎖座位からの抗体発現を特徴とするものであり、当該抗体は、ヒトVλドメインとヒトまたは非ヒトCλドメインを含有する。一部の実施形態において、提供される非ヒト動物は、操作されたイムノグロブリンλ軽鎖座位からのヒトVλ領域の使用(例えば、60:40κ:λの比率)が、一つ以上の参照操作非ヒト動物または野生型非ヒト動物(例えば限定されないが、95:5 κ:λの比率)と比較して増加していることを特徴とする。

0014

一部の実施形態において、そのゲノムが、一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメント、一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトCλ遺伝子セグメントの挿入を含む内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位を含む非ヒト動物、非ヒト細胞、または非ヒト組織が提供され、当該ヒトVλ、Jλ、およびCλ遺伝子セグメントは、非ヒトCλ遺伝子セグメントに操作可能に連結され、そして当該内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、一つ以上の非ヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)と一つ以上のヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)をさらに含む。

0015

一部の実施形態において、その生殖細胞ゲノムが、以下を含む内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位を含む非ヒト動物、非ヒト細胞または非ヒト組織が提供される:(a)一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメント、(b)一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメント、および(c)一つ以上のヒトCλ遺伝子セグメントであって、ここで(a)と(b)は、(c)と非ヒトCλ遺伝子セグメントに操作可能に連結され、そして当該内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、一つ以上の非ヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)と一つ以上のヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)をさらに含む。

0016

一部の実施形態において、本明細書に提供される内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、三つのヒトEλをさらに含む。一部の実施形態において、内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、三つの配列要素の存在を特徴とする一つのヒトEλをさらに含む。一部のある実施形態において、内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、モジュール方式で作用する(または機能する)三つの配列要素の存在を特徴とする一つのヒトEλをさらに含む。

0017

一部の実施形態において、本明細書に提供される内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、二つの非ヒトEλを含む。一部のある実施形態において、内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、二つの齧歯類Eλを含む。一部のある実施形態において、本明細書に提供される内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、二つのマウスEλを含む。一部のある実施形態において、本明細書に提供される内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、マウスEλとマウスEλ3−1を含む。一部のある実施形態において、本明細書に提供される内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、マウスEλ2−4を含有しない(または欠く)。一部のある実施形態において、内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、二つのラットEλを含む。

0018

一部の実施形態において、本明細書に提供される内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、内因性VλおよびJλ遺伝子セグメントのすべてまたは一部の欠失を含む。一部のある実施形態において、本明細書に提供される内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、Vλ2−Vλ3−Jλ2−Cλ2遺伝子セグメントと、Vλ1−Jλ3−Cλ3−Jλ1遺伝子セグメントの欠失を含む。一部のある実施形態において、内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、Vλ2−Vλ3−Jλ2−Cλ2−Jλ4P−Cλ4P遺伝子セグメントと、Vλ1−Jλ3−Jλ3P−Cλ3−Jλ1遺伝子セグメントの欠失を含む。一部の実施形態において、本明細書に提供される内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、非ヒトEλ2−4の欠失を含む。一部のある実施形態において、本明細書に提供される内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、Vλ2、Vλ3、Jλ2、Cλ2、Jλ4P、Cλ4P、Eλ2−4、Vλ1、Jλ3、Jλ3P、Cλ3およびJλ1の欠失を含む。一部のある実施形態において、本明細書に提供される内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、存在する唯一の非ヒト遺伝子セグメントまたは配列要素としてCλ1、EλおよびEλ3−1を含む。

0019

一部の実施形態において、本明細書に提供される内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、ヒトVλ遺伝子セグメントのVλ4−69〜Vλ3−1、少なくともヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対のJλ1−Cλ1、Jλ2−Cλ2、Jλ3−Cλ3、Jλ6−Cλ6、ヒトJλ遺伝子セグメントのJλ7と齧歯類Cλ1遺伝子セグメントの挿入を含む。一部の実施形態において、本明細書に提供される内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、ヒトVλ遺伝子セグメントのVλ5−52〜Vλ3−1、少なくともヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対のJλ1−Cλ1、Jλ2−Cλ2、Jλ3−Cλ3、Jλ6−Cλ6、ヒトJλ遺伝子セグメントのJλ7と齧歯類Cλ1遺伝子セグメントの挿入を含む。一部の実施形態において、本明細書に提供される内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、ヒトVλ遺伝子セグメントのVλ5−52〜Vλ1−40およびVλ3−27〜Vλ3−1、少なくともヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対のJλ1−Cλ1、Jλ2−Cλ2、Jλ3−Cλ3、Jλ6−Cλ6、ヒトJλ遺伝子セグメントのJλ7、ならびに齧歯類Cλ1遺伝子セグメントの挿入を含む。一部のある実施形態において、挿入には、ヒトVλ5−52〜Vλ1−40およびVλ3−27〜Vλ3−1の間に天然に存在するヒト非コードDNA、ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対のJλ1−Cλ1、Jλ2−Cλ2、Jλ3−Cλ3およびJλ6−Cλ6の間に天然に存在するヒト非コードDNA、ならびにヒトJλ遺伝子セグメントのJλ7の上流(または5’側)に天然に存在するヒト非コードDNAが含まれる。

0020

一部の実施形態において、非ヒトCλ遺伝子セグメントは、齧歯類Cλ遺伝子セグメントであるか、またはこれを含む。一部の実施形態において、齧歯類Cλ遺伝子セグメントは、ネズミ科動物(例えばマウスまたはラット)のCλ遺伝子セグメントであるか、またはこれを含む。一部の実施形態において、齧歯類Cλ遺伝子セグメントは、ラットCλ遺伝子セグメントであるか、またはこれを含む。一部の実施形態において、齧歯類Cλ遺伝子セグメントは、マウスCλ遺伝子セグメントであるか、またはこれを含む。一部のある実施形態において、齧歯類Cλ遺伝子セグメントは、マウスCλ1遺伝子セグメントである。

0021

一部の実施形態において、マウスCλ遺伝子(または遺伝子セグメント)は、マウスCλ1、マウスCλ2およびマウスCλ3からなる群から選択されるマウスCλ遺伝子に対し、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%同一であるか、または100%同一である配列を含む。一部の実施形態において、マウスCλ遺伝子は、マウスCλ1、マウスCλ2およびマウスCλ3からなる群から選択されるマウスCλ遺伝子に対し、実質的に同一であるか、または同一である配列を含む。一部のある実施形態では、マウスCλ1遺伝子は、配列番号1であるか、またはこれを含む。一部のある実施形態では、マウスCλ2遺伝子は、配列番号3であるか、またはこれを含む。一部のある実施形態では、マウスCλ3遺伝子は、配列番号5であるか、またはこれを含む。一部のある実施形態では、マウスCλ遺伝子は、マウスCλ1遺伝子と同一である配列を含む。

0022

一部のある実施形態において、マウスCλ遺伝子(または遺伝子セグメント)は、マウスCλ1、マウスCλ2、およびマウスCλ3からなる群から選択されるマウスCλ遺伝子に対し、50%〜100%、55%〜100%、60%〜100%、65%〜100%、70%〜100%、75%〜100%、80%〜100%、85%〜100%、90%〜100%、95%〜100%、または98%〜100%同一である配列を含む。

0023

一部のある実施形態において、マウスCλ遺伝子(または遺伝子セグメント)は、マウスCλ1、マウスCλ2、およびマウスCλ3からなる群から選択されるマウスCλ遺伝子に対し、50%〜98%、50%〜95%、50%〜90%、50%〜85%、50%〜80%、50%〜75%、50%〜70%、50%〜65%、50%〜60%、または50%〜55%同一である配列を含む。

0024

一部のある実施形態において、マウスCλ遺伝子(または遺伝子セグメント)は、マウスCλ1、マウスCλ2、およびマウスCλ3からなる群から選択されるマウスCλ遺伝子に対し、55%〜98%、60%〜95%、65%〜90%、70%〜85%、または75%〜80%同一である配列を含む。

0025

一部の実施形態において、ラットCλ遺伝子(または遺伝子セグメント)は、ラットCλ1、ラットCλ2、ラットCλ3、およびラットCλ4遺伝子からなる群から選択されるラットCλ遺伝子に対し、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%同一であるか、または100%同一である配列を含む。一部の実施形態において、ラットCλ遺伝子は、ラットCλ1、ラットCλ2、ラットCλ3、およびラットCλ4遺伝子からなる群から選択されるラットCλ遺伝子に対し、実質的に同一であるか、または同一である配列を含む。一部のある実施形態では、ラットCλ1遺伝子は、配列番号7であるか、またはこれを含む。一部のある実施形態では、ラットCλ2遺伝子は、配列番号9であるか、またはこれを含む。一部のある実施形態では、ラットCλ3遺伝子は、配列番号11であるか、またはこれを含む。一部のある実施形態では、ラットCλ4遺伝子は、配列番号13であるか、またはこれを含む。

0026

一部の実施形態において、ラットCλ遺伝子(または遺伝子セグメント)は、ラットCλ1、ラットCλ2、ラットCλ3、およびラットCλ4遺伝子からなる群から選択されるラットCλ遺伝子に対し、50%〜100%、55%〜100%、60%〜100%、65%〜100%、70%〜100%、75%〜100%、80%〜100%、85%〜100%、90%〜100%、95%〜100%、または98%〜100%同一である配列を含む。

0027

一部の実施形態において、ラットCλ遺伝子(または遺伝子セグメント)は、ラットCλ1、ラットCλ2、ラットCλ3、およびラットCλ4遺伝子からなる群から選択されるラットCλ遺伝子に対し、50%〜98%、50%〜95%、50%〜90%、50%〜85%、50%〜80%、50%〜75%、50%〜70%、50%〜65%、50%〜60%、または50%〜55%同一である配列を含む。

0028

一部の実施形態において、ラットCλ遺伝子(または遺伝子セグメント)は、ラットCλ1、ラットCλ2、ラットCλ3、およびラットCλ4遺伝子からなる群から選択されるラットCλ遺伝子に対し、55%〜98%、60%〜95%、65%〜90%、70%〜85%、または75%〜80%同一である配列を含む。

0029

提供される非ヒト動物、非ヒト細胞または非ヒト組織の一部の実施形態において、前記非ヒト動物、非ヒト細胞、又は非ヒト組織の生殖細胞ゲノムまたはゲノムは、(i)一つ以上のヒトVH遺伝子セグメント、一つ以上のヒトDH遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトJH遺伝子セグメントの挿入を含む内因性イムノグロブリン重鎖座位であって、当該ヒトVH、DH、およびJH遺伝子セグメントは、非ヒトイムノグロブリン重鎖定常領域に操作可能に連結される座位、または(ii)一つ以上のヒトVH遺伝子セグメント、一つ以上のヒトDH遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトJH遺伝子セグメントの挿入を含む内因性イムノグロブリン重鎖座位であって、当該ヒトVH、DH、およびJH遺伝子セグメントは、非ヒトイムノグロブリン重鎖定常領域に操作可能に連結される座位、ならびに一つ以上のヒトVκ遺伝子セグメントと一つ以上のヒトJκ遺伝子セグメントの挿入を含む内因性イムノグロブリンκ軽鎖座位であって、当該ヒトVκおよびJκ遺伝子セグメントは、非ヒトイムノグロブリンCκ領域に操作可能に連結される座位、をさらに含む。

0030

一部の実施形態において、挿入される一つ以上のヒトVH遺伝子セグメント、一つ以上のヒトDH遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトJH遺伝子セグメントは、非ヒトVH、DH遺伝子セグメントを置き換える。ある実施形態において、当該挿入には、ヒトVH、DH、およびJHセグメント、ならびにその組み合わせの間に天然に存在するヒト非コードDNAが含まれる。一部の実施形態において、非ヒトイムノグロブリン重鎖定常領域は、内因性非ヒトイムノグロブリン重鎖定常領域である。一部の実施形態において、イムノグロブリン重鎖座位は、VH3−74からVH6−1のヒトVH遺伝子セグメント、DH1−1からDH7−27のヒトDH遺伝子セグメント、およびヒトJH遺伝子セグメントのJH1−JH6の挿入を含む。ある実施形態において、当該挿入には、ヒトVH3−74〜VH6−1の間に天然に存在する(発生する)ヒト非コードDNA、ヒトDH1−1〜DH7−27の間に天然に存在する(発生する)ヒト非コードDNA、およびヒトJH1−JH6の間に天然に存在する(発生する)ヒト非コードDNAが含まれる。一部の実施形態において、イムノグロブリン重鎖座位は、全て機能性のヒトVH遺伝子セグメント、全て機能性のヒトDH遺伝子セグメント、および全て機能性のヒトJH遺伝子セグメントの挿入を含む。

0031

一部の実施形態において、イムノグロブリン重鎖座位は、内因性非ヒトAdam6遺伝子を欠く。一部の実施形態において、イムノグロブリン重鎖座位は、一つ以上の非ヒトAdam6ポリペプチドをコードする一つ以上のヌクレオチド配列の挿入をさらに含む。一部の実施形態において、一つ以上の齧歯類Adam6ポリペプチドをコードする一つ以上のヌクレオチド配列は、第一および第二のヒトVH遺伝子セグメントの間に挿入される。一部の実施形態において、第一のヒトVH遺伝子セグメントは、ヒトVH1−2であり、第二のヒトVH遺伝子セグメントは、ヒトVH6−1である。一部の実施形態において、一つ以上の齧歯類Adam6ポリペプチドをコードする一つ以上のヌクレオチド配列は、ヒトVH遺伝子セグメントとヒトDH遺伝子セグメントの間に挿入される。一部の実施形態において、一つ以上の齧歯類Adam6ポリペプチドをコードする一つ以上のヌクレオチド配列は、ヒトAdam6偽遺伝子の代わりに挿入される。

0032

一部の実施形態において、挿入される一つ以上のヒトVκ遺伝子セグメントと一つ以上のヒトJκ遺伝子セグメントは、非ヒトVκおよびJκ遺伝子セグメントを置換する。一部のある実施形態において、当該挿入には、ヒトVκおよびJκ遺伝子セグメント、ならびにその組み合わせの間に天然に存在するヒト非コードDNAが含まれる。一部の実施形態において、非ヒトイムノグロブリンCκ領域は、内因性非ヒトCκ領域である。一部の実施形態において、イムノグロブリンκ軽鎖座位は、ヒトイムノグロブリンκ軽鎖座位の近位Vκ重複のすべてまたは一部の挿入を含む。一部の実施形態において、イムノグロブリンκ軽鎖座位は、Vκ2−40からVκ4−1のヒトVκ遺伝子セグメント、およびJκ1−Jκ5のヒトJκ遺伝子セグメントの挿入を含む。一部のある実施形態において、当該挿入には、ヒトVκ2−40〜Vκ4−1の間に天然に存在するヒト非コードDNA、およびヒトJκ1−Jκ5の間に天然に存在するヒト非コードDNAが含まれる。

0033

本明細書に提供される非ヒト動物、非ヒト細胞または非ヒト組織の一部の実施形態において、当該非ヒト動物、非ヒト細胞、または非ヒト組織は、本明細書に記載されるイムノグロブリン重鎖座位(例えば本明細書に記載される内因性イムノグロブリン重鎖座位)に対しヘテロ接合性またはホモ接合性である。

0034

本明細書に提供される非ヒト動物、非ヒト細胞または非ヒト組織の一部の実施形態において、当該非ヒト動物、非ヒト細胞、または非ヒト組織は、本明細書に記載されるイムノグロブリンκ軽鎖座位(例えば本明細書に記載される内因性イムノグロブリンκ軽鎖座位)に対しヘテロ接合性またはホモ接合性である。

0035

本明細書に提供される非ヒト動物、非ヒト細胞または非ヒト組織の一部の実施形態において、当該非ヒト動物、非ヒト細胞、または非ヒト組織は、本明細書に記載されるイムノグロブリンλ軽鎖座位(例えば本明細書に記載される内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位)に対しヘテロ接合性またはホモ接合性である。

0036

本明細書に提供される非ヒト動物、非ヒト細胞または非ヒト組織の一部の実施形態において、前記非ヒト動物、非ヒト細胞、または非ヒト組織の生殖細胞ゲノムは、一つ以上の非ヒトAdam6ポリペプチドをコードする一つ以上のヌクレオチド配列の挿入をさらに含み、および当該動物は、前記挿入に対しヘテロ接合性またはホモ接合性である。

0037

一部の実施形態では、非ヒト細胞は、非ヒトリンパ球である。一部の実施形態では、非ヒト細胞は、B細胞樹状細胞マクロファージ単球、およびT細胞から選択される。

0038

一部の実施形態では、非ヒト細胞は、非ヒト胚性ES)細胞である。一部の実施形態では、非ヒトES細胞は、齧歯類ES細胞である。ある実施形態では、齧歯類ES細胞は、(例えば、129系、C57BL系、BALB/c系、またはそれらの混合系由来の)マウスES細胞である。一部のある実施形態では、齧歯類胚性幹細胞マウス胚性幹細胞であり、129系およびC57BL系の混合物である。一部のある実施形態では、齧歯類胚性幹細胞はマウス胚性幹細胞であり、129系、C57BL系、およびBALB/c系の混合物である。

0039

一部の実施形態では、非ヒト動物を作製するための、本明細書に記載される非ヒトES細胞の使用が提供される。ある実施形態では、非ヒトES細胞はマウスES細胞であり、および本明細書に記載される操作されたイムノグロブリンλ軽鎖座位を含むマウスを作製するために使用される。ある実施形態では、非ヒトES細胞はラットES細胞であり、および本明細書に記載される操作されたイムノグロブリンλ軽鎖座位を含むラットを作製するために使用される。

0040

一部の実施形態では、非ヒト組織は、脂肪膀胱、脳、乳房骨髄、目、心臓、腸、腎臓肝臓リンパ節筋肉膵臓血漿血清、皮膚、脾臓胸腺精巣卵子、およびこれらの組み合わせから選択される。

0041

一部の実施形態では、本明細書に記載される単離された非ヒトの細胞または組織から作製される、生成される、産生される、または取得される不死化細胞が提供される。

0042

一部の実施形態では、本明細書に記載される非ヒトES細胞から作製される、生成される、産生される、または取得される非ヒトが提供される。一部のある実施形態では、非ヒト胚は齧歯類胚であり、一部の実施形態ではマウス胚、一部の実施形態ではラット胎芽である。

0043

一部の実施形態では、本明細書に記載される非ヒト動物、非ヒト細胞、非ヒト組織、不死化細胞、非ヒトES細胞、または非ヒト胚を備えたキットが提供される。

0044

一部の実施形態では、治療または診断のための薬剤(例えば、抗体またはその断片)の製造および/または開発における使用のための、本明細書に記載されるキットが提供される。

0045

一部の実施形態では、疾患、障害もしくは状態の治療、予防、または改善のための薬剤(例えば、抗体またはその断片)の製造および/または開発における使用のための、本明細書に記載されるキットが提供される。

0046

一部の実施形態において、その生殖細胞ゲノムが、操作された内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位を含む非ヒト動物の作製方法が提供され、当該方法は、(a)DNA断片を非ヒト胚性幹細胞内に導入することであって、前記DNA断片は、(i)一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメント、(ii)一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメント、および(iii)一つ以上のヒトCλ遺伝子セグメントを含むヌクレオチド配列を含み、ここで(i)〜(iii)は非ヒトCλ遺伝子セグメントに操作可能に連結され、およびここで当該ヌクレオチド配列は、一つ以上のヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)をさらに含むこと、(b)(a)において作製された非ヒト胚性幹細胞を取得すること、および(c)(b)の非ヒト胚性幹細胞を使用して非ヒト動物を生成すること、を含む。

0047

一部の実施形態において、その生殖細胞ゲノムが、操作された内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位を含む非ヒト動物の作製方法が提供され、当該操作された内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメント、一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトCλ遺伝子セグメントの挿入を含み、当該ヒトVλおよびJλ遺伝子セグメントは、非ヒトおよび/またはヒトCλ遺伝子セグメントに操作可能に連結され、そして当該内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、一つ以上の非ヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)と一つ以上のヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)をさらに含み、当該方法は、非ヒト動物の生殖細胞ゲノムを改変し、それにより当該ゲノムに操作されたイムノグロブリンλ軽鎖座位を含ませること、ここで当該操作された座位は、一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメント、一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトCλ遺伝子セグメントの挿入を含み、当該ヒトVλおよびJλ遺伝子セグメントは、非ヒトおよび/またはヒトCλ遺伝子セグメントに操作可能に連結され、そして当該内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、一つ以上の齧歯類イムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)と一つ以上のヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)をさらに含むこと、それにより前記非ヒト動物を作製すること、を含む。

0048

本明細書に記載される非ヒト動物の作製方法の一部の実施形態において、一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメントは、Vλ4−69〜Vλ3−1、Vλ5−52〜Vλ3−1またはVλ3−27〜Vλ3−1を含む。非ヒト動物の作製方法の一部の実施形態において、一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメントは、Vλ5−52〜Vλ1−40および/またはVλ3−27〜Vλ3−1を含む。非ヒト動物の作製方法の一部のある実施形態において、一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメントは、Vλ5−52〜Vλ1−40および/またはVλ3−27〜Vλ3−1の間に天然に存在するヒト非コードDNAを含む。非ヒト動物の作製方法の一部の実施形態において、一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメントと一つ以上のヒトCλ遺伝子セグメントは、ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対のJλ1−Cλ1、Jλ2−Cλ2、Jλ3−Cλ3、Jλ6−Cλ6、およびヒトJλ7遺伝子セグメントを含む。非ヒト動物の作製方法の一部のある実施形態において、ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対のJλ1−Cλ1、Jλ2−Cλ2、Jλ3−Cλ3、およびJλ6−Cλ6は、当該ヒトJλおよびCλ遺伝子セグメント対の間に天然に存在するヒト非コードDNAを含み、および当該ヒトJλ7遺伝子セグメントは、ヒトJλ7の上流(または5’)に天然に存在するヒト非コードDNAを含む。

0049

本明細書に提供される非ヒト動物の作製方法の一部のある実施形態において、ヒトVλ遺伝子セグメントのVλ5−52〜Vλ1−40およびVλ3−27〜Vλ3−1の挿入は、ヒトVλ遺伝子セグメントの間に天然に存在するヒト非コードDNAを含み、ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対のJλ1−Cλ1、Jλ2−Cλ2、Jλ3−Cλ3、およびJλ6−Cλ6の挿入は、当該ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対の間に天然に存在するヒト非コードDNAを含み、そして当該ヒトJλ7遺伝子セグメントの挿入は、ヒトJλ7の上流(または5’)に天然に存在するヒト非コードDNAを含む。

0050

本明細書に提供される非ヒト動物の作製方法の一部の実施形態において、非ヒトCλ遺伝子セグメントは、齧歯類のCλ遺伝子セグメントであり、一部の実施形態においては、マウスのCλ1遺伝子セグメントである。

0051

本明細書に提供される非ヒト動物の作製方法の一部の実施形態において、DNA断片は一つ以上の選択マーカーをさらに含む。非ヒト動物の作製方法の一部の実施形態において、DNA断片は一つ以上の部位特異的組み換え部位をさらに含む。本明細書に提供される非ヒト動物の作製方法の一部のある実施形態において、DNA断片は、同じリコンビナーゼ再結合する部位特異的組み換え部位のセットを一つ以上さらに含む。非ヒト動物の作製方法の一部のある実施形態において、DNA断片は、異なるリコンビナーゼと再結合する部位特異的組み換え部位のセットを一つ以上さらに含む。

0052

本明細書に提供される非ヒト動物の作製方法の一部の実施形態において、DNA断片は、その生殖細胞ゲノムが、(i)一つ以上のヒトVH遺伝子セグメント、一つ以上のヒトDH遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトJH遺伝子セグメントの挿入を含む内因性イムノグロブリン重鎖座位であって、当該ヒトVH、DH、およびJH遺伝子セグメントは、非ヒトイムノグロブリン重鎖定常領域に操作可能に連結される座位、または(ii)一つ以上のヒトVH遺伝子セグメント、一つ以上のヒトDH遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトJH遺伝子セグメントの挿入を含む内因性イムノグロブリン重鎖座位であって、当該ヒトVH、DH、およびJH遺伝子セグメントは、非ヒトイムノグロブリン重鎖定常領域に操作可能に連結される座位、ならびに一つ以上のヒトVκ遺伝子セグメントと一つ以上のヒトJκ遺伝子セグメントの挿入を含む内因性イムノグロブリンκ軽鎖座位であって、当該ヒトVκおよびJκ遺伝子セグメントは、非ヒトイムノグロブリンCκ領域に操作可能に連結される座位、を含む非ヒト胚性幹細胞へと導入される。

0053

本明細書に提供される非ヒト動物の作製方法の一部の実施形態において、DNA断片は、その生殖細胞ゲノムが、(i)野生型内因性イムノグロブリン重鎖座位、または(ii)野生型内因性イムノグロブリン重鎖座位と野生型内因性イムノグロブリンκ軽鎖座位、を含む非ヒト胚性幹細胞へと導入され、そしてこの場合において当該方法は、前記非ヒト胚性幹細胞から作製された、生成された、産生された、または取得されたマウスと、第二のマウスを交配させる工程をさらに含む。

0054

本明細書に提供される非ヒト動物の作製方法の一部の実施形態において、非ヒト動物の生殖細胞ゲノムを改変し、当該ゲノムに操作されたイムノグロブリンλ軽鎖座位を含ませることが、その生殖細胞ゲノムが、(i)一つ以上のヒトVH遺伝子セグメント、一つ以上のヒトDH遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトJH遺伝子セグメントの挿入を含む内因性イムノグロブリン重鎖座位であって、当該ヒトVH、DH、およびJH遺伝子セグメントは、非ヒトイムノグロブリン重鎖定常領域に操作可能に連結される座位、または(ii)一つ以上のヒトVH遺伝子セグメント、一つ以上のヒトDH遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトJH遺伝子セグメントの挿入を含む内因性イムノグロブリン重鎖座位であって、当該ヒトVH、DH、およびJH遺伝子セグメントは、非ヒトイムノグロブリン重鎖定常領域に操作可能に連結される座位、ならびに一つ以上のヒトVκ遺伝子セグメントと一つ以上のヒトJκ遺伝子セグメントの挿入を含む内因性イムノグロブリンκ軽鎖座位であって、当該ヒトVκおよびJκ遺伝子セグメントは、非ヒトイムノグロブリンCκ領域に操作可能に連結される座位、をさらに含む非ヒト胚性幹細胞において実施される。

0055

本明細書に提供される非ヒト動物の作製方法の一部のある実施形態において、一つ以上のヒトVH遺伝子セグメント、一つ以上のヒトDH遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトJH遺伝子セグメントの挿入は、一つ以上のヒトVH遺伝子セグメントの間に天然に存在するヒト非コードDNA、一つ以上のヒトDH遺伝子セグメントの間に天然に存在するヒト非コードDNA、および一つ以上のヒトJH遺伝子セグメントの間に天然に存在するヒト非コードDNAを含む。本明細書に提供される非ヒト動物の作製方法の一部のある実施形態において、一つ以上のヒトVκ遺伝子セグメントおよび一つ以上のヒトJκ遺伝子セグメントの挿入は、一つ以上のヒトVκ遺伝子セグメントの間に天然に存在するヒト非コードDNA、および一つ以上のヒトJκ遺伝子セグメントの間に天然に存在するヒト非コードDNAを含む。

0056

本明細書に提供される非ヒト動物の作製方法の一部の実施形態において、非ヒト動物の生殖細胞ゲノムを改変し、その生殖細胞ゲノムに操作されたイムノグロブリンλ軽鎖座位を含ませることが、その生殖細胞ゲノムが、(i)野生型内因性イムノグロブリン重鎖座位、または(ii)野生型内因性イムノグロブリン重鎖座位と野生型内因性イムノグロブリンκ軽鎖座位、を含む非ヒト胚性幹細胞において実施され、そしてこの場合において当該方法は、前記非ヒト胚性幹細胞から作製された、生成された、産生された、または取得されたマウスと、第二のマウスを交配させる工程をさらに含む。

0057

一部の実施形態において、本明細書に記載されるマウスは、野生型のIgHおよびIgκ座位、ホモ接合性またはヘテロ接合性のヒト化IgHおよびIgκ座位であって、当該ホモ接合性またはヘテロ接合性のヒト化IgH座位は挿入された齧歯類Adam6コード配列を含有する座位、または(Adam6コード配列の挿入を伴う、または伴わない)ホモ接合性もしくはヘテロ接合性のヒト化IgH座位とホモ接合性もしくはヘテロ接合性の不活化Igκ座位を含む生殖細胞ゲノムを有する。

0058

一部の実施形態では、本明細書に記載される方法から作製される、生成される、産生される、取得される、または取得可能である非ヒト動物が提供される。

0059

一部の実施形態において、抗体を非ヒト動物で産生させる方法が提供され、当該方法は、(a)対象抗原を用いて本明細書に記載される非ヒト動物を免疫化する工程、(b)齧歯類が対象抗原に対する免疫反応を生じさせるのに十分な条件下で当該非ヒト動物を維持する工程、および(c)当該非ヒト動物、または非ヒト細胞から対象抗原に結合する抗体を回収する工程を含む。一部の実施形態において、抗体は、ヒトラム軽鎖可変ドメインを含む。

0060

一部の実施形態において、非ヒト動物においてヒトラムダ軽鎖可変ドメインをコードする核酸を産生させる方法が提供され、当該方法は、(a)対象抗原を用いて本明細書に記載される非ヒト動物を免疫化する工程、(b)齧歯類が対象抗原に対する免疫反応を生じさせるのに十分な条件下で当該非ヒト動物を維持する工程、および(c)当該非ヒト動物、または非ヒト細胞からヒトラムダ軽鎖可変ドメインをコードする核酸を回収する工程を含む。一部の実施形態において、方法は、当該非ヒト動物または非ヒト細胞からヒト重鎖可変ドメインをコードする核酸を回収する工程をさらに含む。

0061

非ヒト動物において抗体または核酸を産生させる方法の一部の実施形態において、非ヒト細胞は、B細胞である。非ヒト動物において抗体または核酸を産生させる方法の一部の実施形態において、非ヒト細胞は、ハイブリドーマである。

0062

非ヒト動物において抗体を産生させる方法の一部の実施形態において、齧歯類または齧歯類細胞から回収される、対象抗原に結合する抗体はヒト重鎖可変ドメインとヒトラムダ軽鎖可変ドメインを含む。

0063

非ヒト動物において抗体または核酸を産生させる方法の一部の実施形態において、ヒト重鎖可変ドメインは、再構成されたヒトVH遺伝子セグメントを含み、当該セグメントは、VH3−74、VH3−73、VH3−72、VH2−70、VH1−69、VH3−66、VH3−64、VH4−61、VH4−59、VH1−58、VH3−53、VH5−51、VH3−49、VH3−48、VH1−46、VH1−45、VH3−43、VH4−39、VH4−34、VH3−33、VH4−31、VH3−30、VH4−28、VH2−26、VH1−24、VH3−23、VH3−21、VH3−20、VH1−18、VH3−15、VH3−13、VH3−11、VH3−9、VH1−8、VH3−7、VH2−5、VH7−4−1、VH4−4、VH1−3、VH1−2およびVH6−1からなる群から選択される。

0064

非ヒト動物において抗体または核酸を産生させる方法の一部の実施形態において、ヒトラムダ軽鎖可変ドメインは、再構成されたヒトVλ遺伝子セグメントを含み、当該セグメントは、Vλ4−69、Vλ8−61、Vλ4−60、Vλ6−57、Vλ10−54、Vλ5−52、Vλ1−51、Vλ9−49、Vλ1−47、Vλ7−46、Vλ5−45、Vλ1−44、Vλ7−43、Vλ1−40、Vλ5−39、Vλ5−37、Vλ1−36、Vλ3−27、Vλ3−25、Vλ2−23、Vλ3−22、Vλ3−21、Vλ3−19、Vλ2−18、Vλ3−16、Vλ2−14、Vλ3−12、Vλ2−11、Vλ3−10、Vλ3−9、Vλ2−8、Vλ4−3およびVλ3−1からなる群から選択される。

0065

一部の実施形態において、非ヒト動物において抗原特異的免疫反応を誘導させる方法が提供され、当該方法は、(a)対象抗原を用いて本明細書に記載される非ヒト動物を免疫化する工程、(b)齧歯類が対象抗原に対する免疫反応を生じさせるのに十分な条件下で当該非ヒト動物を維持する工程を含む。

0066

一部の実施形態において、その生殖細胞ゲノムがホモ接合性の内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位を含む非ヒト動物が提供され、当該軽鎖座位は、(i)ヒトVλ遺伝子セグメントのVλ4−69〜Vλ3−1、Vλ5−52〜Vλ3−1、Vλ3−27〜Vλ3−1、またはVλ5−52〜Vλ1−40およびVλ3−27〜Vλ3−1、(ii)ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対のJλ1−Cλ1、Jλ2−Cλ2、Jλ3−Cλ3およびJλ6−Cλ6、(iii)ヒトJλ遺伝子セグメント、のJλ7、ならびに(iv)三つのヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(または三つの配列要素を有するヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー)の挿入を含み、この場合において(i)〜(iv)は、互いに操作可能に連結され、当該挿入は、非ヒトCλ遺伝子セグメントの上流であり、当該内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、内因性非ヒトイムノグロブリンEλ2−4を欠く。

0067

一部の実施形態において、その生殖細胞ゲノムが以下を含むホモ接合性の内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位を含む非ヒト動物が提供される:(i)ヒトVλ遺伝子セグメントのVλ5−52〜Vλ1−40およびVλ3−27〜Vλ3−1、(ii)ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対のJλ1−Cλ1、Jλ2−Cλ2、Jλ3−Cλ3およびJλ6−Cλ6、(iii)ヒトJλ遺伝子セグメントのJλ7、および(iv)三つのヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(または三つの配列要素を有するヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー)であって、(i)〜(iv)は互いに操作可能に連結され、そして(i)〜(iii)は非ヒトCλ遺伝子セグメントの上流(または5’)であり、そして当該内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、内因性非ヒトイムノグロブリンEλ2−4を欠き、ヒトVλ遺伝子セグメントのVλ5−52〜Vλ1−40およびVλ3−27〜Vλ3−1はヒトVλ遺伝子セグメントの間に天然に存在するヒト非コードDNAを含み、ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対のJλ1−Cλ1、Jλ2−Cλ2、Jλ3−Cλ3およびJλ6−Cλ6は、ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対の間に天然に存在するヒト非コードDNAを含み、そしてヒトJλ遺伝子セグメントのJλ7は、ヒトJλ7の上流(または5’)に天然に存在するヒト非コードDNAを含む。

0068

提供される非ヒト動物の一部の実施形態において、非ヒトCλ遺伝子(または遺伝子セグメント)は、マウスCλ1遺伝子(または遺伝子セグメント)である。提供される非ヒト動物の一部のある実施形態において、内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、内因性非ヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサーのEλとEλ3−1をさらに含む。提供される非ヒト動物の一部のある実施形態において、内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、内因性非ヒトVλ2−Vλ3−Jλ2−Cλ2−Jλ4P−Cλ4P遺伝子セグメントと、Vλ1−Jλ3−Jλ3P−Cλ3−Jλ1遺伝子セグメントの欠失を含む。

0069

一部の実施形態において、本明細書に記載される非ヒト動物、非ヒト細胞または非ヒト組織は、治療または診断のための薬剤(例えば、抗体またはその断片)の製造および/または開発における使用のために提供される。

0070

一部の実施形態において、本明細書に記載される非ヒト動物、非ヒト細胞または非ヒト組織は、疾患、障害または状態の治療、予防または改善のための医薬の製造における使用のために提供される。

0071

一部の実施形態において、例えば医薬としての使用など、医療における使用のための薬剤またはワクチンの製造および/または開発における、本明細書に記載される非ヒト動物、非ヒト細胞または非ヒト組織の使用が提供される。

0072

一部の実施形態において、抗体またはその断片の製造および/または開発における、本明細書に記載される非ヒト動物または非ヒト細胞の使用が提供される。

0073

様々な実施形態において、本明細書に記載される、提供される非ヒト動物、非ヒト細胞または非ヒト組織は、齧歯類、齧歯類細胞または齧歯類組織であり、一部の実施形態において、マウス、マウス細胞またはマウス組織であり、一部の実施形態において、ラット、ラット細胞またはラット組織である。一部の実施形態において、本明細書に記載されるマウス、マウス細胞またはマウス組織は、129系、BALB/c系、C57BL/6系、129xC57BL/6系の混合系、またはその組み合わせを含む遺伝的背景を含む。

0074

本明細書で使用される場合、「約」および「およそ」という用語は同意義として使用される。約またはおよその有無に関わらず、本明細書で使用される任意の数字は、関連分野の当業者により認識される任意の通常の変動を網羅することが意図される。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
その生殖細胞ゲノムが、
(a)一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメント、
(b)一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメント、および
(c)一つ以上のヒトCλ遺伝子セグメント、
を含む内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位を含む齧歯類であって、
(a)および(b)が、(c)および齧歯類Cλ遺伝子セグメントに操作可能に連結され、および
前記内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位が、一つ以上の齧歯類イムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)および一つ以上のヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)をさらに含む、齧歯類。
(項目2)
前記内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位が二つの齧歯類Eλを含む、項目1に記載の齧歯類。
(項目3)
前記二つの齧歯類Eλが、マウスEλおよびマウスEλ3−1である、項目2に記載の齧歯類。
(項目4)
前記内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位が三つのヒトEλを含む、項目1〜3のいずれか一項に記載の齧歯類。
(項目5)
前記生殖細胞ゲノムが、
(i)一つ以上のヒトVH遺伝子セグメント、一つ以上のヒトDH遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトJH遺伝子セグメントの挿入を含む内因性イムノグロブリン重鎖座位であって、前記ヒトVH、DH、およびJH遺伝子セグメントが、齧歯類イムノグロブリン重鎖定常領域に操作可能に連結されている内因性イムノグロブリン重鎖座位、または
(ii)一つ以上のヒトVH遺伝子セグメント、一つ以上のヒトDH遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトJH遺伝子セグメントの挿入を含む内因性イムノグロブリン重鎖座位であって、前記ヒトVH、DH、およびJH遺伝子セグメントが、齧歯類イムノグロブリン重鎖定常領域に操作可能に連結されている内因性イムノグロブリン重鎖座位、ならびに一つ以上のヒトVκ遺伝子セグメントおよび一つ以上のヒトJκ遺伝子セグメントの挿入を含む内因性イムノグロブリンκ軽鎖座位であって、前記ヒトVκおよびJκ遺伝子セグメントが、齧歯類イムノグロブリンCκ領域に操作可能に連結されている内因性イムノグロブリンκ軽鎖座位、をさらに含む、項目1〜4のいずれか一項に記載の齧歯類。
(項目6)
一つ以上のヒトVH遺伝子セグメント、一つ以上のヒトDH遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトJH遺伝子セグメントの前記挿入は、齧歯類VH、DH遺伝子セグメントを置き換える、項目5に記載の齧歯類。
(項目7)
前記挿入は、ヒトVH、DH、およびJH遺伝子セグメント、ならびにその組み合わせの間に天然に存在するヒト非コードDNAを含む、項目6に記載の齧歯類。
(項目8)
一つ以上のヒトVκ遺伝子セグメントおよび一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメントの前記挿入が、齧歯類VκおよびJκ遺伝子セグメントを置き換える、項目5または6に記載の齧歯類。
(項目9)
前記挿入は、ヒトVκおよびJκ遺伝子セグメント、ならびにその組み合わせの間に天然に存在するヒト非コードDNAを含む、項目8に記載の齧歯類。
(項目10)
前記齧歯類イムノグロブリン重鎖定常領域が、内因性齧歯類イムノグロブリン重鎖定常領域である、項目5〜8のいずれか一項に記載の齧歯類。
(項目11)
前記齧歯類Cκ領域が、内因性齧歯類Cκ領域である、項目5〜10のいずれか一項に記載の齧歯類。
(項目12)
前記内因性イムノグロブリンκ軽鎖座位は、内因性VλおよびJλ遺伝子セグメントのすべてまたは一部の欠失を含む、項目1〜9のいずれか一項に記載の齧歯類。
(項目13)
前記齧歯類Cλ遺伝子セグメントが、マウスCλ□遺伝子セグメントである、項目1〜12のいずれか一項に記載の齧歯類。
(項目14)
前記イムノグロブリンκ軽鎖座位は、ヒトイムノグロブリンκ軽鎖座位の近位Vκ重複のすべてまたは一部の挿入を含む、項目5〜13のいずれか一項に記載の齧歯類。
(項目15)
前記イムノグロブリン重鎖座位が、内因性齧歯類Adam6遺伝子を欠く、項目5〜14のいずれか一項に記載の齧歯類。
(項目16)
前記イムノグロブリン重鎖座位は、一つ以上の齧歯類Adam6ポリペプチドをコードする一つ以上のヌクレオチド配列の挿入をさらに含む、項目15に記載の齧歯類。
(項目17)
前記齧歯類が、前記内因性イムノグロブリン重鎖座位に対しホモ接合性である、項目5〜16のいずれか一項に記載の齧歯類。
(項目18)
前記齧歯類が、前記内因性イムノグロブリンκ軽鎖座位に対しホモ接合性である、項目5〜17に記載の齧歯類。
(項目19)
前記齧歯類が、前記内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位に対しホモ接合性である、項目1〜18のいずれか一項に記載の齧歯類。
(項目20)
前記齧歯類がラットまたはマウスである、項目1〜19のいずれか一項に記載の齧歯類。
(項目21)
その生殖細胞ゲノムが、
(a)一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメント、
(b)一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメント、および
(c)一つ以上のヒトCλ遺伝子セグメント、
を含む内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位を含む単離齧歯類細胞であって、
(a)および(b)が、(c)および齧歯類Cλ遺伝子セグメントに操作可能に連結され、および
前記内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位が、一つ以上の齧歯類イムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)および一つ以上のヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)をさらに含む、単離齧歯類細胞。
(項目22)
前記齧歯類細胞が、齧歯類胚性幹細胞である、項目21に記載の単離齧歯類細胞。
(項目23)
その生殖細胞ゲノムが、操作された内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位を含む齧歯類を作製する方法であって、前記方法は、
(a)齧歯類胚性幹細胞内にDNA断片を導入することであって、前記DNA断片は、
(i)一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメント、
(ii)一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメント、および
(iii)一つ以上のヒトCλ遺伝子セグメント、
を含むヌクレオチド配列を含み、
ここで(i)〜(iii)は、齧歯類Cλ遺伝子セグメントに操作可能に連結され、および
前記ヌクレオチド配列は、一つ以上のヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)をさらに含むこと、
(b)(a)で作製された前記齧歯類胚性幹細胞を取得すること、ならびに
(c)(b)の前記齧歯類胚性幹細胞を使用して齧歯類を作製すること、を含む、方法。
(項目24)
その生殖細胞ゲノムが、操作された内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位を含み、前記操作された内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位が、一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメント、一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトCλ遺伝子セグメントの挿入を含み、前記ヒトVλおよびJλ遺伝子セグメントが、齧歯類またはヒトのCλ遺伝子セグメントに操作可能に連結され、そして前記内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位が、一つ以上の齧歯類イムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)と一つ以上のヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)をさらに含む、齧歯類を作製する方法であって、前記方法が、
齧歯類の前記生殖細胞ゲノムが、一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメント、一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメント、および一つ以上のヒトCλ遺伝子セグメントの挿入を含むよう操作されたイムノグロブリンλ軽鎖座位を含むよう、齧歯類の前記生殖細胞ゲノムを改変することであって、前記ヒトVλおよびJλ遺伝子セグメントが、齧歯類またはヒトのCλ遺伝子セグメントに操作可能に連結され、そして前記内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位が、一つ以上の齧歯類イムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)と一つ以上のヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)をさらに含み、それにより前記齧歯類を作製すること、を含む方法。
(項目25)
前記一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメントが、Vλ5−52〜Vλ1−40および/またはVλ3−27〜Vλ3−1を含む、項目23または24に記載の方法。
(項目26)
前記一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメントが、ヒトVλ5−52〜Vλ1−40および/またはVλ3−27〜Vλ3−1の間に天然に存在するヒト非コードDNAを含む、項目25に記載の方法。
(項目27)
前記一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメントおよび前記一つ以上のヒトCλ遺伝子セグメントが、前記ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対のJλ1−Cλ1、Jλ2−Cλ2、Jλ3−Cλ3、Jλ6−Cλ6、および前記ヒトJλ遺伝子セグメントを含む、項目26〜26のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
前記ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対のJλ1−Cλ1、Jλ2−Cλ2、Jλ3−Cλ3、およびJλ6−Cλ6は、前記ヒトJλおよびCλ遺伝子セグメント対の間に天然に存在するヒト非コードDNAを含み、および前記ヒトJλ遺伝子セグメントは、ヒトJλの上流(または5’側)に天然に存在するヒト非コードDNAを含む、項目27に記載の方法。
(項目29)
前記齧歯類Cλ遺伝子セグメントが、マウスCλ遺伝子セグメントである、項目23〜28のいずれか一項に記載の方法。
(項目30)
前記内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位が、三つのヒトEλを含む、項目23〜29のいずれか一項に記載の方法。
(項目31)
内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位が、二つの齧歯類Eλを含む、項目23〜30のいずれか一項に記載の方法。
(項目32)
前記二つの齧歯類Eλが、マウスEλおよびマウスEλ3−1である、項目31に記載の方法。
(項目33)
齧歯類において抗体を産生する方法であって、
(a)対象抗原で齧歯類を免疫化する工程であって、前記齧歯類は、
(i)一つ以上のヒトVλ遺伝子セグメント、
(ii)一つ以上のヒトJλ遺伝子セグメント、および
(iii)一つ以上のヒトCλ遺伝子セグメント、
を含む内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位を含む生殖細胞ゲノムを有し、
ここで(i)および(ii)は、(iii)および齧歯類Cλ遺伝子セグメントに操作可能に連結され、そして
前記内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位が、一つ以上の齧歯類イムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)および一つ以上のヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー(Eλ)をさらに含む工程、
(b)前記齧歯類が、前記対象抗原に対する免疫反応を生じさせるのに十分な条件下で、前記齧歯類を維持する工程、ならびに
(c)前記齧歯類または齧歯類細胞から、前記対象抗原に結合する抗体を回収する工程、を含む方法。
(項目34)
前記齧歯類がラットまたはマウスである、項目23〜33のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
その生殖細胞ゲノムが、
(i)ヒトVλ遺伝子セグメントのVλ5−52〜Vλ1−40およびVλ3−27〜Vλ3−1、
(ii)ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対のJλ1−Cλ1、Jλ2−Cλ2、Jλ3−Cλ3、およびJλ6−Cλ6、
(iii)ヒトJλ遺伝子セグメントのJλ7、および
(iv)三つのヒトイムノグロブリンλ軽鎖エンハンサー、
を含むホモ接合性内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位を含む齧歯類であって、
ここで(i)〜(iv)は、互いに操作可能に連結され、そして(i)〜(iii)は齧歯類Cλ遺伝子セグメントの上流にあり、ここで前記内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位は、内因性齧歯類イムノグロブリンEλ2−4を欠き、
前記ヒトVλ遺伝子セグメントのVλ5−52〜Vλ1−40およびVλ3−27〜Vλ3−1が、前記ヒトVλ遺伝子セグメントの間に天然に存在するヒト非コードDNAを含み、
前記ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対のJλ1−Cλ1、Jλ2−Cλ2、Jλ3−Cλ3、およびJλ6−Cλ6は、前記ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対の間に天然に存在するヒト非コードDNAを含み、および
前記ヒトJλ遺伝子セグメントのJλ7は、ヒトJλ7の上流(または5’側)に天然に存在するヒト非コードDNAを含む、齧歯類。
(項目36)
前記齧歯類がラットまたはマウスである、項目35に記載の齧歯類。

図面の簡単な説明

0075

以下の図から成る本明細書に含まれる図面は、例示目的のみであり限定を目的としない。

0076

図1は、操作された内因性Igλ軽鎖座位を齧歯類において構築するための戦略の例に関する正確な縮尺ではない略図を示すものであり、当該座位は、複数のヒトVλ、JλおよびCλコード配列の存在が特徴であり、それらコード配列は互いに操作可能に連結され、齧歯類Cλ領域(または齧歯類Cλ遺伝子)に操作可能に連結される。図示されるように、五つの別個標的化ベクター(6286、6571、6596、6597および6680)が示されており、それらはヒトIgλ軽鎖座位由来の様々な量の遺伝物質を有し、内因性齧歯類(例えばマウス)Igλ軽鎖座位内に連続して挿入される(上に示す)。第一の標的化ベクター(6286)は、齧歯類Cλ1領域の下流に挿入され、三つの配列要素により特徴付けられるモジュール式ヒトIgλエンハンサー(Eλ)領域(または配列)を含有するよう構築された。第二の標的化ベクター(6571)は、齧歯類Cλ1領域の上流に挿入され、五つの機能性ヒトVλ遺伝子セグメント、四つの機能性ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対、およびヒトJλ7遺伝子セグメント(ヒトJλ1−Cλ1−Jλ2−Cλ2−Jλ3−Cλ3−Jλ4−Cλ4−Jλ5−Cλ5−Jλ6−Cλ6−Jλ7)を含有するよう操作された。第三(6596)および第四(6597)の標的化ベクターは、追加のヒトVλ遺伝子セグメント(それぞれ11個および9個)のセットをさらに含み、それらは第一の標的化ベクターの標的化が成功した後に、内因性マウスIgλ軽鎖座位の総ヒトVλ遺伝子セグメント内容に連続的に追加される。両方の標的化ベクターともに、3’末端に重複領域(縞模様の黒四角)を含み、それにより内因性マウスIgλ軽鎖座位に統合されたときに、先行する標的化ベクターの5’末端との相同組換えが促進される。代替的な第五の標的化ベクター(6680)も示されており、この代替的標的化ベクターは、齧歯類Vλ2遺伝子セグメントの5’(または上流)配列と同一である配列を有する5’相同アームを含んだという点を除き、6597標的化ベクターと同じ遺伝物質を有しており、これにより、標的化ベクターとの相同組換えが行われたときに、内因性Vλ2−Vλ3−Jλ2−Cλ2−Jλ4P−Cλ4P−Eλ2−4−Vλ1−Jλ3−Jλ3P−Cλ3−Jλ1遺伝子セグメントの除去が促進される。別段の示唆が無い限り、黒い記号は齧歯類の遺伝子セグメントおよび/または配列を示し、一方で白い記号はヒトの遺伝子セグメントおよび/または配列を示す。部位特異的組み換え認識部位(例えばloxP、Frt)も示されており、これは選択カセット(HYG:ユビキチンプロモーター転写制御下にあるハイグロマイシン抵抗性遺伝子[HYGR]、ユビキチンプロモーターの転写制御下にあるNEOネオマイシン抵抗性遺伝子[NEOR])に隣接する。選択されたヌクレオチド接合部の場所は各接合部の下の線で示され、それぞれ配列番号で示されている。

0077

図2は、実施例1に記載される標的化ベクターの連続挿入後の、齧歯類Igλ軽鎖アレルの例の、正確な縮尺ではない略図を示す。6597アレル:Igλ軽鎖アレルであり、25個の機能性ヒトVλ遺伝子セグメント、四個の機能性ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対、およびヒトJλ7遺伝子セグメントを含有し、それらセグメントは齧歯類Cλ領域(例えばマウスCλ1領域)に操作可能に連結されている。当該Igλ軽鎖座位は、内因性Vλ−Jλ−Cλ遺伝子セグメント、三つ(すなわち、E2.4、EおよびE3.1)の内因性Igλエンハンサー領域(または配列)、および三つの配列要素により特徴付けられるモジュール式ヒトIgλエンハンサー領域(または配列)をさらに含む。6680アレル:Vλ−Jλ−Cλ遺伝子セグメントとIgλエンハンサーEλ2−4の部位特異的切除が行われた後のIgλ軽鎖アレルであり、当該Igλ軽鎖アレルは、25個の機能性ヒトVλ遺伝子セグメント、四個の機能性ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対、およびヒトJλ7遺伝子セグメントを含有し、それらセグメントは齧歯類Cλ領域(例えばマウスCλ1領域)に操作可能に連結されている。当該Igλ軽鎖座位は、二つ(すなわち、EおよびE3.1)内因性Igλエンハンサー領域(または配列)およびモジュール式ヒトIgλエンハンサー領域(または配列、上記を参照)をさらに含む。別段の示唆が無い限り、黒い記号は齧歯類の遺伝子セグメントおよび/または配列を示し、一方で白い記号はヒトの遺伝子セグメントおよび/または配列を示す。部位特異的組み換え認識部位(例えばFrt)も示されており、これは選択カセット(HYG:ユビキチンプロモーターの転写制御下にあるハイグロマイシン抵抗性遺伝子[HYGR])に隣接する。破線は、二つの図示されるIgλアレルの間の削除された領域を示す。選択されたヌクレオチド接合部の場所は各接合部の下の線で示され、それぞれ配列番号で示されている。

0078

図3は、操作された内因性Igλ軽鎖座位を齧歯類において構築するための戦略のもう一つの例に関する正確な縮尺ではない略図を示すものであり、当該座位は、複数のヒトVλ、JλおよびCλコード配列の存在が特徴であり、それらコード配列は互いに操作可能に連結され、齧歯類Cλ領域に操作可能に連結される。図示されるように、ヒトIgλ軽鎖座位由来の様々な量の遺伝物質を有する、二つの異なる標的化ベクターが示されており、それらは操作された齧歯類(例えばマウス)Igλ軽鎖座位内(上に示される)に同時に挿入され、当該座位は、五つのヒトVλ遺伝子セグメント、ヒトJλ−Cλクラスター、およびマウスCλ1遺伝子を含有する。6596標的化ベクターは、ネオマイシン選択カセットを除去して、5’末端と3’末端に重複配列(縞模様の黒四角)を組み込み、相同領域を提供して、対応するヒト配列との組み換えが促進されるように改変される。第二の標的化ベクターは、当該構築物の3’末端に重複領域(縞模様の黒四角)を含有するよう設計され、当該領域は、改変された6596標的化ベクター(トリミングされた6596標的化ベクター)と相同な配列を共有しており、これによりトリミングされた6596標的化ベクターの5’末端との相同組換えが促進される。これら二つの標的化ベクターは、追加のヒトVλ遺伝子セグメント(それぞれ11個および9個)のセットをさらに含み、それらは第一の標的化ベクターの標的化が成功した後に、内因性マウスIgλ軽鎖座位の総ヒトVλ遺伝子セグメント内容に連続的に追加される。第二の標的化ベクターは、齧歯類Vλ2遺伝子セグメントの5’(または上流)配列と同一である配列を有する5’相同アームを含み、これにより、標的化ベクターとの相同組換えが行われたときに、内因性Vλ2−Vλ3−Jλ2−Cλ2−Jλ4P−Cλ4P−Eλ2−4−Vλ1−Jλ3−Jλ3P−Cλ3−Jλ1遺伝子セグメントの除去が促進される。この二つの標的化ベクターは、ガイドRNA(gRNA)とともに共エレクトロポレーションされ、それにより操作されたIgλ軽鎖座位の統合が促進される。これは核配列位置の近くで矢印により示され、各々配列番号により示されている。別段の示唆が無い限り、黒い記号は齧歯類の遺伝子セグメントおよび/または配列を示し、一方で白い記号はヒトの遺伝子セグメントおよび/または配列を示す。部位特異的組み換え認識部位(例えばloxP、Frt)も示されており、これは選択カセット(HYG:ユビキチンプロモーターの転写制御下にあるハイグロマイシン抵抗性遺伝子[HYGR]、ユビキチンプロモーターの転写制御下にあるNEOネオマイシン抵抗性遺伝子[NEOR])に隣接する。選択されたヌクレオチド接合部の場所は各接合部の下の線で示され、それぞれ配列番号で示されている。

0079

図4は、実施例3に記載される実験で採用された齧歯類の野生型、および操作された齧歯類Igλ軽鎖アレルの例の、正確な縮尺ではない略図を示す。野生型アレル野生型マウスIgλ軽鎖座位(例えば米国特許第9,006,511号の図2も参照のこと)。6571アレル:Igλ軽鎖アレルであり、当該アレルは、5つの機能性ヒトVλ遺伝子セグメントと四つの機能性ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対とヒトJλ7遺伝子セグメントを含有し、それらセグメントは齧歯類Cλ領域(例えばマウスCλ1領域)に操作可能に連結されている。そして当該Igλ軽鎖座位は、内因性Vλ−Jλ−Cλ遺伝子セグメント、三つの内因性Igλエンハンサー領域(または配列)、およびモジュール式ヒトIgλエンハンサー領域(または配列、上記を参照)をさらに含む。6597アレル:上記を参照。6680アレル:上記を参照。選択されたヌクレオチド接合部の場所は各接合部の下の線で示され、それぞれ配列番号で示されている。

0080

図5Aおよび5Bは、6680標的化ベクターの挿入に対しホモ接合性のマウス(6680HO)および野生型の同腹仔(WT)から採取された、CD19(y軸)およびCD3(x軸)の発現を示す単一細胞ゲーティングされた脾臓細胞(A)、および脾臓当たりの細胞絶対数(B)を示す、代表的な等高線図を示す。

0081

図6Aおよび6Bは、6680標的化ベクターの挿入に対しホモ接合性のマウス(6680HO)および野生型の同腹仔(WT)から採取された、IgD(y軸)およびIgM(x軸)の発現を示すCD19+上でゲーティングされた脾臓細胞中の成熟B細胞および移行期B細胞(A)、ならびに脾臓当たりの細胞絶対数(B)を示す、代表的な等高線図を示す。脾臓B細胞亜群は、各ドットプロット上に記載される(例えば成熟、移行期など)。

0082

図7Aおよび7Bは、6680標的化ベクターの挿入に対しホモ接合性のマウス(6680HO)および野生型の同腹仔(WT)から採取された、CD19+でゲーティングされた脾臓細胞におけるマウスIgλ(mIgλ、y軸)、マウスIgκ(mIgκ、x軸)またはヒトIgλ(hIgλ、y軸)の発現を示す代表的な等高線図を示す。

0083

図8Aおよび8Bは、6680標的化ベクターの挿入に対しホモ接合性のマウス(6680HO)および野生型の同腹仔(WT)から採取された、CD19(y軸)およびCD3(x軸)の発現を示す単一細胞でゲーティングされた骨髄(A)、および大腿骨当たりの細胞絶対数(B)を示す、代表的な等高線図を示す。

0084

図9Aおよび9Bは、6680標的化ベクターの挿入に対しホモ接合性のマウス(6680HO)および野生型の同腹仔(WT)から採取された、c−kit(y軸)およびCD43(x軸)の発現を示すCD19+IgMlowB220intでゲーティングされた骨髄(A)、および大腿骨当たりの細胞絶対数(B)を示す、代表的な等高線図を示す。脾臓B細胞亜群は、各ドットプロット上に記載される(例えばプロB、プレBなど)。

0085

図10Aおよび10Bは、6680標的化ベクターの挿入に対しホモ接合性のマウス(6680HO)および野生型の同腹仔(WT)から採取された、IgM(y軸)およびB220(x軸)の発現を示すCD19+でゲーティングされた骨髄(A)、および大腿骨当たりの細胞絶対数(B)を示す、代表的な等高線図を示す。具体的なB細胞亜群は各ドットプロット上に記載される(例えば未成熟、成熟、プレおよびプロB細胞)。

0086

図11Aおよび11Bは、6680標的化ベクターの挿入に対しホモ接合性のマウス(6680HO)および野生型の同腹仔(WT)からの、マウスIgλ(mIgλ、y軸)、マウスIgκ(mIgκ、x軸)またはヒトIgλ(hIgλ、y軸)の発現を示す未成熟骨髄(CD19+IgM+B220intでゲーティングされた)を示す代表的な等高線図を示す。

0087

図12Aおよび12Bは、6680標的化ベクターの挿入に対しホモ接合性のマウス(6680HO)および野生型の同腹仔(WT)からの、マウスIgλ(mIgλ、y軸)、マウスIgκ(mIgκ、x軸)またはヒトIgλ(hIgλ、y軸)の発現を示す成熟骨髄(CD19+IgM+B220+でゲーティングされた)を示す代表的な等高線図を示す。

0088

図13は、本明細書に記載される、選択された操作マウス系統由来の脾臓、未成熟骨髄(未成熟BM)、および成熟骨髄(成熟BM)における、Igκ発現(%κC)およびヒトIgλ発現(%ヒトλC)B細胞の代表的な割合平均を示す。データは平均値として表され、標準偏差も示されている。6680HO/VI HO/Adam6 HO:ホモ接合性の操作Igλ軽鎖座位を含有する操作マウス系統であり、当該座位は、25個の機能性ヒトVλ遺伝子セグメント、四個の機能性ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対、およびヒトJλ7遺伝子セグメントを含有するよう設計され、それらセグメントは齧歯類Cλ領域(例えばマウスCλ1領域)に操作可能に連結されている。当該Igλ軽鎖座位は、二個の内因性Igλエンハンサー領域(または配列)およびモジュール式ヒトIgλエンハンサー領域(または配列、上記を参照のこと)をさらに含む。そして当該マウス系統は、ホモ接合性のヒト化IgHおよびIgκ座位を含み、当該ホモ接合性ヒト化IgH座位は、挿入齧歯類Adam6コード配列(例えば、米国特許第8,642,835号および第8,697,940号を参照のこと。当該内容はその全体で参照により本明細書に組み込まれる)を含有した。6889HO/VI HO/Adam6 HO:ホモ接合性の操作Igλ軽鎖座位を含有する操作マウス系統であり、当該座位は、25個の機能性ヒトVλ遺伝子セグメント、四個の機能性ヒトJλ−Cλ遺伝子セグメント対、およびヒトJλ7遺伝子セグメントを含有し、それらセグメントは齧歯類Cλ領域(例えばマウスCλ1領域)に操作可能に連結され、当該Igλ軽鎖座位は、二個の内因性Igλエンハンサー領域(または配列)およびモジュール式ヒトIgλエンハンサー領域(または配列、上記を参照)をさらに含む。そして当該マウス系統は、ホモ接合性のヒト化IgHとIgκ座位を含み、当該ホモ接合性ヒト化IgH座位は、挿入齧歯類Adam6コード配列(例えば、米国特許第8,642,835号および第8,697,940号を参照のこと。当該内容はその全体で参照により本明細書に組み込まれる)を含有した。各遺伝子型コホートのマウスの数は、一群当たり、少なくとも三匹から最大で八匹が含まれた。

0089

図14Aおよび14Bは、マウス(B、右の画像)またはヒト(A、左の画像)のλ軽鎖の発現を示す、6680標的化ベクターの挿入に対しホモ接合性の操作マウス(6680HO)および野生型の同腹仔(WT)から単離された血清を使用した、非還元条件下でのSDS−PAGEの代表的なイムノブロットウェスタンブロット)を示す。各サンプルは1.5μl量の血清でレーン内に流された。PHS:0.25μl量でプールされたヒト血清(Labquip Ltdカタログ番号#9101A)。分子量Kdは、各ゲル画像の右側に示される。

0090

図15Aは、6889HETマウス(n=5)から採取された脾臓細胞から単離されたRNAから増幅された、ヒトCλプライミング配列における、代表的なヒトVλ(上)およびヒトJλ(下)遺伝子セグメントの使用を示す。

0091

図15Bは、6889HETマウス(n=5)から採取された脾臓細胞から単離されたRNAから増幅された、マウスCλプライミング配列における、代表的なヒトVλ遺伝子セグメントの使用を示す。

0092

図15Cは、6889HO/VI HO/Adam6 HOマウス(n=6)から採取された脾臓細胞から単離されたRNAから増幅された、ヒトCλプライミング配列における、代表的なヒトVλ(上)およびヒトJλ(下)遺伝子セグメントの使用を示す。

0093

図15Dは、6889HO/VI HO/Adam6 HOマウス(n=6)から採取された脾臓細胞から単離されたRNAから増幅された、マウスCλプライミング配列における、代表的なヒトVλ遺伝子セグメントの使用を示す。

0094

図16Aおよび16Bは、6597(6597HET、n=6)標的化ベクターまたは6680(6680HET、n=6)標的化ベクターの挿入に対してヘテロ接合性の免疫化マウス、および免疫化野生型対照(WT、n=6)から採取された、0日目および22日目の血清中の代表的な総IgG力価(A)および抗原特異的IgG力価(B)を示す。

0095

図17A〜Cは、6597(6597HET、n=6)標的化ベクターまたは6680(6680HET、n=6)標的化ベクターの挿入に対してヘテロ接合性の免疫化マウス、および免疫化野生型対照(WT、n=6)から採取された、0日目および22日目の血清中の抗原特異的IgGにおける代表的なヒトλ軽鎖(hIgλ、左)、マウスλ軽鎖(mIgλ、真ん中)、およびマウスκ軽鎖(mIgκ、右)の力価を示す。
同上。
同上。

0096

図18Aおよび18Bは、6889標的化ベクターの挿入に対しホモ接合性のマウス(6889HO VI HO Adam6 HO)および参照操作マウス(VI)から採取された、CD19(y軸)およびCD3(x軸)の発現を示す単一細胞でゲーティングされた脾臓細胞(左)、および脾臓当たりの総B細胞(右)を示す、代表的な等高線図を示す。6889HO/VI HO/Adam6 HO:上記を参照のこと。VI:ホモ接合性のヒト化IgHおよびIgκ座位を含有する操作マウス系統であり、当該ホモ接合性ヒト化IgH座位は、挿入された齧歯類Adam6コード配列を含有した(例えば、米国特許第8,642,835号および第8,697,940号を参照のこと。それら特許はその全体で参照により本明細書に組み込まれる)。生単一細胞の脾臓細胞は、活性染色(Thermo Fisher社)により決定した。

0097

図19は、6889標的化ベクターの挿入に対しホモ接合性のマウス(6889HO VI HO Adam6 HO)および参照操作マウス(VI)から採取された、CD19+でゲーティングされた脾臓細胞中のヒトIgλ(hIgλ、y軸)およびマウスIgκ(mIgκ、x軸)の発現を示す代表的な等高線図を示す。6889HO/VI HO/Adam6 HO:上記を参照。VI:上記を参照。

0098

図20は、6889標的化ベクターの挿入に対しホモ接合性のマウス(6889HO VI HO Adam6 HO)および参照操作マウス(VI)の大腿骨から採取された、IgM(y軸)およびB220(x軸)の発現を示す骨髄由来の単一細胞でゲーティングされたリンパ球を示す、代表的な等高線図を示す。6889HO/VI HO/Adam6 HO:上記を参照。VI:上記を参照。未成熟および成熟B細胞亜群は各等高線図上に記載されている。

0099

図21は、6889標的化ベクターの挿入に対しホモ接合性のマウス(6889HO VI HO Adam6 HO)および参照操作マウス(VI)からの、ヒトIgλ(hIgλ、y軸)およびマウスIgκ(mIgκ、x軸)の発現を示す未成熟骨髄(CD19+IgM+B220intでゲーティング、左のカラム)および成熟骨髄(CD19+IgM+B220+でゲーティング、右のカラム)を示す代表的な等高線図を示す。6889HO/VI HO/Adam6 HO:上記を参照。VI:上記を参照。

0100

配列表中選択配列の簡単な説明
マウスCλ1 DNA(配列番号1):
GCCAGCCCAAGTCTTCGCCATCAGTCACCCTGTTTCCACCTTCCTCTGAAGAGCTCGAGACTAACAAGGCCACACTGGTGTGTACGATCACTGATTTCTACCCAGGTGTGGTGACAGTGGACTGGAAGGTAGATGGTACCCCTGTCACTCAGGGTATGGAGACAACCCAGCCTTCCAAACAGAGCAACAACAAGTACATGGCTAGCAGCTACCTGACCCTGACAGCAAGAGCATGGGAAAGGCATAGCAGTTACAGCTGCCAGGTCACTCATGAAGGTCACACTGTGGAGAAGAGTTTGTCCCGTGCTGACTGTTCC

0101

マウスCλ1アミノ酸(配列番号2):
GQPKSSPSVTLFPPSSEELETNKATLVCTITDFYPGVVTVDWKVDGTPVTQGMETTQPSKQSNNKYMASSYLTLTARAWERHSSYSCQVTHEGHTVEKSLSRADCS

0102

マウスCλ2 DNA(配列番号3):
GTCAGCCCAAGTCCACTCCCACTCTCACCGTGTTTCCACCTTCCTCTGAGGAGCTCAAGGAAAACAAAGCCACACTGGTGTGTCTGATTTCCAACTTTTCCCCGAGTGGTGTGACAGTGGCCTGGAAGGCAAATGGTACACCTATCACCCAGGGTGTGGACACTTCAAATCCCACCAAAGAGGGCAACAAGTTCATGGCCAGCAGCTTCCTACATTTGACATCGGACCAGTGGAGATCTCACAACAGTTTTACCTGTCAAGTTACACATGAAGGGGACACTGTGGAGAAGAGTCTGTCTCCTGCAGAATGTCTC

0103

マウスCλ2アミノ酸(配列番号4):
GQPKSTPTLTVFPPSSEELKENKATLVCLISNFSPSGVTVAWKANGTPITQGVDTSNPTKEGNKFMASSFLHLTSDQWRSHNSFTCQVTHEGDTVEKSLSPAECL

0104

マウスCλ3 DNA(配列番号5):
GTCAGCCCAAGTCCACTCCCACACTCACCATGTTTCCACCTTCCCCTGAGGAGCTCCAGGAAAACAAAGCCACACTCGTGTGTCTGATTTCCAATTTTTCCCCAAGTGGTGTGACAGTGGCCTGGAAGGCAAATGGTACACCTATCACCCAGGGTGTGGACACTTCAAATCCCACCAAAGAGGACAACAAGTACATGGCCAGCAGCTTCTTACATTTGACATCGGACCAGTGGAGATCTCACAACAGTTTTACCTGCCAAGTTACACATGAAGGGGACACTGTGGAGAAGAGTCTGTCTCCTGCAGAATGTCTC

0105

マウスCλ3アミノ酸(配列番号6):
GQPKSTPTLTMFPPSPEELQENKATLVCLISNFSPSGVTVAWKANGTPITQGVDTSNPTKEDNKYMASSFLHLTSDQWRSHNSFTCQVTHEGDTVEKSLSPAECL

0106

ラットCλ1 DNA(配列番号7):
GTCAGCCCAAGTCCACTCCCACACTCACAGTATTTCCACCTTCAACTGAGGAGCTCCAGGGAAACAAAGCCACACTGGTGTGTCTGATTTCTGATTTCTACCCGAGTGATGTGGAAGTGGCCTGGAAGGCAAATGGTGCACCTATCTCCCAGGGTGTGGACACTGCAAATCCCACCAAACAGGGCAACAAATACATCGCCAGCAGCTTCTTACGTTTGACAGCAGAACAGTGGAGATCTCGCAACAGTTTTACCTGCCAAGTTACACATGAAGGGAACACTGTGGAGAAGAGTCTGTCTCCTGCAGAATGTGTC

0107

ラットCλ1アミノ酸(配列番号8):
GQPKSTPTLTVFPPSTEELQGNKATLVCLISDFYPSDVEVAWKANGAPISQGVDTANPTKQGNKYIASSFLRLTAEQWRSRNSFTCQVTHEGNTVEKSLSPAECV

0108

ラットCλ2 DNA(配列番号9):
ACCAACCCAAGGCTACGCCCTCAGTCACCCTGTTCCCACCTTCCTCTGAAGAGCTCAAGACTGACAAGGCTACACTGGTGTGTATGGTGACAGATTTCTACCCTGGTGTTATGACAGTGGTCTGGAAGGCAGATGGTACCCCTATCACTCAGGGTGTGGAGACTACCCAGCCTTTCAAACAGAACAACAAGTACATGGCTACCAGCTACCTGCTTTTGACAGCAAAAGCATGGGAGACTCATAGCAATTACAGCTGCCAGGTCACTCACGAAGAGAACACTGTGGAGAAGAGTTTGTCCCGTGCTGAGTGTTCC

0109

ラットCλ2アミノ酸(配列番号10):
DQPKATPSVTLFPPSSEELKTDKATLVCMVTDFYPGVMTVVWKADGTPITQGVETTQPFKQNNKYMATSYLLLTAKAWETHSNYSCQVTHEENTVEKSLSRAECS

0110

ラットCλ3 DNA(配列番号11):
GTCAGCCCAAGTCCACTCCCACACTCACAGTATTTCCACCTTCAACTGAGGAGCTCCAGGGAAACAAAGCCACACTGGTGTGTCTGATTTCTGATTTCTACCCGAGTGATGTGGAAGTGGCCTGGAAGGCAAATGGTGCACCTATCTCCCAGGGTGTGGACACTGCAAATCCCACCAAACAGGGCAACAAATACATCGCCAGCAGCTTCTTACGTTTGACAGCAGAACAGTGGAGATCTCGCAACAGTTTTACCTGCCAAGTTACACATGAAGGGAACACTGTGGAAAAGAGTCTGTCTCCTGCAGAGTGTGTC

0111

ラットCλ3アミノ酸(配列番号12):
GQPKSTPTLTVFPPSTEELQGNKATLVCLISDFYPSDVEVAWKANGAPISQGVDTANPTKQGNKYIASSFLRLTAEQWRSRNSFTCQVTHEGNTVEKSLSPAECV

0112

ラットCλ4 DNA(配列番号13):
ACCAACCCAAGGCTACGCCCTCAGTCACCCTGTTCCCACCTTCCTCTGAAGAGCTCAAGACTGACAAGGCTACACTGGTGTGTATGGTGACAGATTTCTACCCTGGTGTTATGACAGTGGTCTGGAAGGCAGATGGTACCCCTATCACTCAGGGTGTGGAGACTACCCAGCCTTTCAAACAGAACAACAAGTACATGGCTACCAGCTACCTGCTTTTGACAGCAAAAGCATGGGAGACTCATAGCAATTACAGCTGCCAGGTCACTCACGAAGAGAACACTGTGGAGAAGAGTTTGTCCCGTGCTGAGTGTTCC

0113

ラットCλ4アミノ酸(配列番号14):
DQPKATPSVTLFPPSSEELKTDKATLVCMVTDFYPGVMTVVWKADGTPITQGVETTQPFKQNNKYMATSYLLLTAKAWETHSNYSCQVTHEENTVEKSLSRAECS

0114

定義
本発明の範囲は、本明細書に添付される請求の範囲により規定されるものであり、本明細書に記載されるいくらかの実施形態により限定されない。当分野の当業者は、本明細書を読むことで、かかる記載される実施形態に対し均等であり得る様々な改変、または別の手段で請求の範囲内にあり得る様々な改変を認識するであろう。

0115

概して、本明細書で使用される用語は、明白な別段の示唆が無い限り、当分野で理解される意味に従う。ある用語の明白な定義を以下に提供する本明細書全体を通じ、特定の例におけるこれらの用語および他の用語の意味は、文脈から、当分野の当業者には明らかであろう。以下の用語および他の用語に関する追加的な定義は、本明細書全体を通じて説明される。本明細書内またはその関連部分内に引用されている特許および非特許参考文献は、参照によりその全体で本明細書に援用される。

0116

投与:本明細書において使用される場合、対象またはシステム(たとえば、細胞、臓器、組織、生物、または関連構成要素もしくはその構成要素のセット)に対する組成物の投与を含む。当業者であれば、投与経路は、例えば、その組成物が投与される対象またはシステム、組成物の性質、投与目的などに応じて異なり得ることを認識するであろう。例えば、特定の実施形態では、動物対象(例えば、ヒトまたは齧歯類)への投与は、気管支投与(気管支注入を含む)、口腔投与、腸内投与、皮間投与、動脈内投与、皮内投与、胃内投与、内投与、筋肉内投与鼻内投与腹腔内投与髄腔内投与静脈内投与心室内投与、粘膜投与経鼻投与経口投与直腸投与皮下投与舌下投与局所投与気管投与(気管内注入を含む)、経皮投与投与、および/または硝子体投与であってもよい。一部の実施形態では、投与は、間欠投薬を含み得る。一部の実施形態では、投与は、少なくとも選択された期間にわたる連続投薬(例えば、灌流)を含み得る。

0117

改善:本明細書において使用される場合、状態の防止、減少、もしくは緩和、または対象の状態の改善を含む。改善は、疾患、障害、または症状の完全な回復または完全な防止を含むが、必須ではない。

0118

およそ:一つ以上の対象の値に適用される場合、指定された参照値に類似した値を含む。特定の実施形態では、「およそ」または「約」という用語は、別段定めがない限り、または文脈からそうでないことが明らかな場合(このような数字が可能な値の100%を超える場合を除く)を除いて、指定された参照値のいずれかの方向に25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%またはそれ未満以内の範囲の値を指す。

0119

生物学的に活性:本明細書で使用される場合、生物系、インビトロまたはインビボ(例えば、生物中)で活性を持つ任意の薬剤の特徴を示す。例えば、薬剤が生物内に存在する場合、その生物内で生物学的効果を持つ薬剤は、生物学的に活性であるとみなされる。特定の実施形態では、タンパク質またはポリペプチドが生物学的に活性な場合、タンパク質またはポリペプチドの少なくとも一つの生物学的活性を共有するそのタンパク質またはポリペプチドの一部は、「生物学的に活性」な部分と一般的に呼ばれる。

0120

同等:本明細書において使用される場合、お互いに同一ではなくてもよいが、それらの間の比較を許容できるほど十分に類似しており、従って観察された差異または類似性に基づいて合理的に結論を導き得る、二つ以上の剤、実体、状況、状態のセットなどを指す。当分野の通常の技能を有する者であれば、文脈内において、任意の所与の環境下でかかる剤、実体、状況、条件群などの二つ以上が同等とみなされるためにはどの程度の同一性が必要とされるかを理解するであろう。

0121

保存的:本明細書で使用される場合、保存的アミノ酸置換を記載する例を指し、類似の化学特性(例えば、電荷または疎水性)を伴う側鎖R基を有する別のアミノ酸残基によるアミノ酸残基の置換を含む。一般的に、保存的アミノ酸置換は、対象のタンパク質の機能特性、例えば、リガンドに結合する受容体能力などを実質的に変化させない。類似の化学特性を伴う側鎖を有するアミノ酸群の例には以下が挙げられる:例えばグリシン(Gly、G)、アラニン(Ala、A)、バリン(Val、V)、ロイシン(Leu、L)、及びイソロイシン(Ile、I)などの脂肪族側鎖;例えばセリン(Ser、S)及びスレオニン(Thr、T)などの脂肪族−ヒドロキシル側鎖;例えばアスパラギン(Asn、N)及びグルタミン(Gln、Q)などのアミド含有側鎖;例えばフェニルアラニン(Phe、F)、チロシン(Tyr、Y)、及びトリプトファン(Trp、W)などの芳香族側鎖;例えばリシン(Lys、K)、アルギニン(Arg、R)、及びヒスチジン(His、H)などの塩基性側鎖;例えばアスパラギン酸(Asp、D)及びグルタミン酸(Glu、E)などの酸性側鎖;ならびに例えばシステイン(Cys、C)及びメチオニン(Met、M)などの硫黄含有側鎖。保存的アミノ酸置換基には、例えば、バリン/ロイシン/イソロイシン(Val/Leu/Ile、V/L/I)、フェニルアラニン/チロシン(Phe/Tyr、F/Y)、リシン/アルギニン(Lys/Arg、K/R)、アラニン/バリン(Ala/Val、A/V)、グルタミン酸/アスパラギン酸(Glu/Asp、E/D)、及びアスパラギン/グルタミン(Asn/Gln、N/Q)が含まれる。一部の実施形態では、保存的アミノ酸置換は、例えばアラニンスキャニング変異誘導などで使用される、アラニンを含むタンパク質の任意の未変性残基の置換である可能性がある。一部の実施形態では、Gonnet,G.H.et al.,1992,Science 256:1443−1445に開示されるPAM250対数尤度マトリクスにおいて正の値を有する保存的置換が行われる。一部の実施形態では、置換は中等度に保存的な置換であり、この場合において該置換はPAM250対数尤度マトリックスで負ではない値を有する。

0122

対照:本明細書において使用される場合、結果が比較される基準である「対照」という当技術分野の意味を指す。一般的に、対照は、変数についての結論を出すために、このような変数を分離することによって実験の完全性を増加させるのに使用される。一部の実施形態では、対照は、コンパレーターを提供するために、試験反応またはアッセイと同時に実施される反応またはアッセイである。「対照」とは、「対照動物」も含む。「対照動物」は本明細書に記述された改変、本明細書に記述されたものとは異なる改変を持つか、または未改変(すなわち、野生型動物)である場合がある。ある実験では、「試験」(すなわち、試験されている変数)が適用される。その「対照」である第二の実験では、その試験されている変数が適用されない。一部の実施形態では、対照は歴史的対照(すなわち、以前に実施された試験またはアッセイの、または以前に知られた量または結果)である。一部の実施形態では、対照は印刷されたかまたはそれ以外の方法で保存された記録であるか、またはそれを含む。対照は、陽性対照または陰性対照である場合がある。

0123

0124

〜から誘導された:再構成されていない可変領域および/または再構成されていない可変領域遺伝子セグメント「から誘導された」再構成された可変領域遺伝子または可変ドメインに関して使用される場合、当該再構成された可変領域遺伝子または可変ドメインの配列を、再構成されていない可変領域遺伝子セグメント群まで遡り突き止める能力を指し、当該遺伝子セグメントは再構成されて、可変ドメインを発現する再構成済み可変領域遺伝子を形成した(適切な場合には、スプライス差異、および体細胞変異の原因となる)。例えば、体細胞変異を経た再構成済み可変領域遺伝子は、再構成されていない可変領域遺伝子セグメントから誘導されたという事実は変わらない。

0125

破壊:本明細書において使用される場合、(例えば、遺伝子または座位などの内因性相同配列を有する)DNA分子との相同組み換え事象の結果を指す。一部の実施形態では、破壊は、DNA配列の挿入、欠失、置換、交換ミスセンス変異、もしくはフレームシフト、またはこれらの任意の組み合わせを達成または示す場合がある。挿入は、遺伝子全体または例えばエクソンなどの遺伝子の断片の挿入を含む場合があり、これは内因性配列以外の起源のもの(例えば、異種配列)であってもよい。一部の実施形態では、破壊は遺伝子または遺伝子産物の(例えば、遺伝子によってコードされたポリペプチドの)発現および/または活性を増加させる場合がある。一部の実施形態では、破壊は遺伝子または遺伝子産物の発現および/または活性を減少する場合がある。一部の実施形態では、破損は遺伝子またはコードされた遺伝子産物(例えば、コードされたポリペプチド)の配列を変える場合がある。一部の実施形態では、破壊は遺伝子またはコードされた遺伝子産物(例えば、コードされたポリペプチド)を切断または断片化する場合がある。一部の実施形態では、破壊は遺伝子またはコードされた遺伝子産物を伸長させる場合がある。一部のかかる実施形態では、破損は融合ポリペプチド組立遂行する場合がある。一部の実施形態では、破壊は遺伝子または遺伝子産物のレベルに影響するが、その活性には影響しない場合がある。一部の実施形態では、破壊は遺伝子または遺伝子産物の活性に影響するが、そのレベルには影響しない場合がある。一部の実施形態では、破壊は遺伝子または遺伝子産物のレベルに対して顕著な効果を持たない場合がある。一部の実施形態では、破壊は遺伝子または遺伝子産物の活性に対して顕著な効果を持たない場合がある。一部の実施形態では、破壊は遺伝子または遺伝子産物のレベルまたは活性のいずれに対しても顕著な効果を持たない場合がある。

0126

決定すること、測定すること、査定すること、評価すること、検査すること、および分析すること:本明細書において相互交換可能に使用され、任意の形態の測定結果を指し、要素が存在するかどうかを決定することを含む。これらの用語は、定量的および/または定性的決定の両方を含む。アッセイは相対的または絶対的である場合がある。「の存在をアッセイする」ことは、存在する何かの量を決定するおよび/またはそれが存在するか不在かを決定することである可能性がある。

0127

内因性座位または内因性遺伝子:本明細書において使用される場合、本明細書に記述される破損、欠失、置換、変化、または改変の導入前に、親または参照生物において存在する遺伝子座位を指す。一部の実施形態では、内因性座位は自然界に存在する配列を有する。一部の実施形態では、内因性座位は野生型座位である。一部の実施形態では、内因性座位は操作された座位である。一部の実施形態では、参照生物は野生型生物である。一部の実施形態では、参照生物は遺伝子操作された生物である。一部の実施形態では、参照生物は実験室繁殖された生物(野生型または遺伝子操作型)である。

0128

内因性プロモーター:本明細書で使用される場合、例えば、野生型生物で、内因性遺伝子と自然に関連するプロモーターを指す。

0129

操作された(Engineered):本明細書において使用される場合、概して、ヒトの手により操作された態様を指す。例えば一部の実施形態では、自然界での順序では一緒に連結されていない二つ以上の配列がヒトの手により操作され、操作ポリヌクレオチド中で互いに直接連結された場合に、「操作された」とみなされ得る。一部の特定のかかる実施形態において、操作されたポリヌクレオチドは、自然界で第一のコード配列と作動的に関連しているが、第二のコード配列とは作動的に関連せずに存在し、ヒトの手により連結されて第二のコード配列と作動的に関連した制御配列を含んでいてもよい。あるいは、またはさらに、一部の実施形態では、各々、自然界では互いに連結されていないポリペプチド要素またはドメインをコードしている第一及び第二の核酸配列が、一つの操作されたポリヌクレオチドにおいて互いに連結されていてもよい。同様に、一部の実施形態では、細胞または生物体が操作され、それによりその遺伝情報が改変された(例えば、従前には存在していなかった新たな遺伝物質が導入されたり、または従前には存在していた遺伝物質が変更もしくは除去された)場合に、「操作された」とみなされ得る。一般的なことであり、当技術分野の当業者に理解されているとおり、操作されたポリヌクレオチドまたは細胞の子孫物も通常、実際の操作は過去の実体に対して行われていたのだとしても、「操作された」とみなされる。さらに、当技術分野の当業者により認識されているように、様々な技法利用可能であり、それらを介して、本明細書に記載される「操作」を行うことができる。例えば、一部の実施形態では、「操作」には、分析または比較を行うようプログラムされた、または推奨された配列および/もしくは選択された配列を別手段により分析するようプログラムされた、コンピューターシステムの使用を介して(例えば核酸配列、ポリペプチド配列、細胞、組織および/または生物体の)選択または設計を行うことを含んでもよい。あるいは、またはさらに、一部の実施形態では「操作」には、インビトロ化学合成技術の使用、及び/または組み換え核酸技術、例えば(例えばポリメラーゼ鎖反応などを介した)核酸増幅ハイブリダイゼーション突然変異誘導、形質転換トランスフェクションなどの使用を含んでもよく、及び/または様々な任意の制御交配法の使用を含んでもよい。当技術分野の当業者に認識されているように、確立されている様々なこうした技術(例えば組み換えDNAオリゴヌクレオチド合成、ならびに組織培養および形質転換(例えばエレクトロポレーション法リポフェクション法など))が当技術分野に周知であり、様々な概説および詳説の参照文献中に記載されており、それらは本明細書全体を通じて引用および/または考察されている。例えば、SambrookらのMolecular Cloning:A Laboratory Manual 2nd ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1989、およびPrinciples of Gene Manipulation:An Introduction to Genetic Manipulation,5th Ed.,ed.By Old,R.W.and S.B.Primrose,Blackwell Science,Inc.,1994を参照のこと。

0130

機能性:本明細書において使用される場合、特定の特性を示す(例えばコード配列の一部を形成する)および/または活性を示す実体(例えば遺伝子または遺伝子セグメント)の形態または断片を指す。例えばイムノグロブリンとの関連において、可変ドメインは固有の遺伝子セグメント(すなわちV、Dおよび/またはJ)によりコードされ、アセンブリされて(または組み替えられて)機能性コード配列を形成する。ゲノム中に存在する場合、遺伝子セグメントはクラスター中に構造化されるが、多様性は発生する。「機能性」遺伝子セグメントは、発現配列(すなわち可変ドメイン)中に現れた遺伝子セグメントであり、それに対応するゲノムDNAは単離され(すなわちクローニングされ)、配列により特定されている。一部のイムノグロブリン遺伝子セグメント配列はオープンリーディングフレームを含有しており、機能性であるとみなされるが、発現レパートリー中には現れない。一方で他のイムノグロブリン遺伝子セグメント配列は終止コドンおよび/または短縮配列を生じさせる変異(すなわち点変異、挿入、欠失など)を含有し、それによりその後、かかる遺伝子セグメント配列は、非変異配列と関連した特性および/または活性を実施できなくなる。かかる配列は発現配列中に現れず、ゆえに偽遺伝子とカテゴライズされる。

0131

遺伝子:本明細書において使用される場合、産物(例えばRNA産物及び/またはポリペプチド産物)をコードする、染色体中のDNA配列を指す。一部の実施形態では、遺伝子は、コード配列(すなわち、特定の産物をコードする配列)を含む。一部の実施形態では、遺伝子は、非コード配列を含む。一部の特定の実施形態では、遺伝子は、コード配列(例えばエクソン配列)と非コード配列(例えばイントロン配列)の両方を含む。一部の実施形態では、遺伝子は、一つ以上の制御配列(例えば、プロモーター、エンハンサーなど)を含んでもよく、および/または例えば遺伝子発現(例えば、細胞型特異的発現、誘導発現など)の一つ以上の態様を制御することができる、もしくは影響を与えることができるイントロン配列を含んでもよい。明確化のために記載すると、本開示において使用される場合、用語「遺伝子」は、概してポリペプチドまたはその断片をコードする核酸の一部を意味し;当該用語は任意選択的に制御配列を包含する場合があり、これは当技術分野の当業者には文脈から明らかであるはずである。この定義は、「遺伝子」という用語を非タンパク質をコードする発現単位に適用することを除外する意図はなく、本明細書に使用される当該用語は、多くの場合においてはポリペプチドをコードする核酸を指すことを明らかにすることを意図している。

0132

異種:本明細書において用いられる場合、異なる起源からの主体または実体を指す。例えば、特定の細胞もしくは生物に存在するポリペプチド、遺伝子、または遺伝子産物に関連して使用される場合、該用語は、関連ポリペプチド、遺伝子または遺伝子産物が、1)ヒトの手により操作されていること、2)ヒトの手を介して細胞または生物(またはその前駆体)に導入されていること、および/または3)当該関連細胞もしくは生物(例えば関連細胞型または生物型)中に自然状態では産生されない、または存在しないこと、を明らかにする。「異種」は、たとえば天然では関連していない、および一部の実施形態では非内因性制御因子(たとえばプロモーター)の制御下にある、特定の天然の細胞または生物中に通常存在するが、突然変異または置換により変化する、または改変されるポリペプチド、遺伝子、または遺伝子産物も含む。

0133

宿主細胞:本明細書において使用される場合、その中に核酸またはタンパク質が導入された細胞を指す。当業者が本開示を読めば、このような用語が特定の主題細胞を指すだけでなく、このような細胞の子孫を指すためにも使用されることを理解するであろう。突然変異または環境の影響によって特定の改変は後続世代にも起こる可能性があるため、このような子孫は、実際は、親細胞と同一でない場合があるが、それでも「宿主細胞」という文言の範囲内に含まれる。一部の実施形態では、宿主細胞は原核細胞または真核細胞であるかそれを含む。一般的に、宿主細胞は、細胞が指定される種に関わらず、異種核酸またはタンパク質の受け入れおよび/または生産に適した任意の細胞である。細胞の例としては、原核生物および真核生物単細胞または多細胞)の細胞、細菌細胞(例えば、大腸菌(Escherichia coli)、バチルス属(Bacillus spp.)、ストレプトマイセス属(Streptomyces spp.)などの株)、マイコバクテリア細胞、真菌細胞酵母細胞(例えば、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)、分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)、ピキアパストリス(Pichia pastoris)、ピキア・メタノリカ(Pichia methanolica)など)、植物細胞昆虫細胞(例えば、SF−9、SF−21、バキュロウイルス感染昆虫細胞、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)など)、非ヒト動物細胞、ヒト細胞、または例えば、ハイブリドーマもしくはクアドローマなどの細胞融合体が挙げられる。一部の実施形態では、細胞はヒト、サル類人猿ハムスター、ラット、またはマウス細胞である。一部の実施形態では、細胞は真核細胞であり、以下の細胞から選択される:CHO(例えば、CHO K1、DXB−11 CHO、Veggie−CHO)、COS(例えば、COS−7)、網膜細胞、Vero、CV1、腎臓(例えば、HEK293、293 EBNA、MSR 293、MDCK、HaK、BHK)、HeLa、HepG2、WI38、MRC 5、Colo205、HB 8065、HL−60、(例えば、BHK21)、Jurkat、Daudi、A431(表皮)、CV−1、U937、3T3、L細胞、C127細胞、SP2/0、NS−0、MMT060562、セルトリ細胞BRL3A細胞、HT1080細胞、骨髄腫細胞腫瘍細胞、および前述細胞から派生する細胞株。一部の実施形態では、細胞は一つ以上のウイルス遺伝子、例えば、ウイルス遺伝子を発現する網膜細胞(例えば、PER.C6(登録商標)細胞)を含む。一部の実施形態では、宿主細胞は単離細胞であるかそれを含む。一部の実施形態では、宿主細胞は組織の一部である。一部の実施形態では、宿主細胞は生物の一部である。

0134

同一性:配列の比較と関連して本明細書において用いられる場合、ヌクレオチド及び/またはアミノ酸配列の同一性を測定するために使用できる当技術分野において公知の多くの異なるアルゴリズムによって決定される同一性を指す。一部の実施形態では、本明細書に記述された同一性は、10.0のギャップ開始ペナルティ、0.1のギャップ延長ペナルティを用い、Gonnet類似性マトリックス(MACVECTOR(商標)10.0.2、MacVector Inc.、2008年)を使用したClustalW v.1.83(slow)アラインメントを使用して決定される。

0135

in vitro(インビトロ):本明細書で使用する場合、多細胞生物体内ではなく、例えば試験管または反応容器などの人工的環境、細胞培養などにおいて発生する事象を指す。

0136

in vivo(インビボ):本明細書で使用される場合、例えばヒトおよび/または非ヒト動物などの多細胞生物内で発生する事象を指す。細胞ベース系の文脈において、当該用語を使用して、(例えばインビトロシステムとは対照的に)生細胞内で発生する事象を意味する場合もある。

0137

単離された:本明細書において使用される場合、(1)(天然環境及び/もしくは実験環境のいずれかで)最初に産生された時にそれが関連していた成分の少なくとも一部から分離された物質ならびに/または実体、ならびに/あるいは(2)ヒトの手によって設計、産生、調製、及び/もしくは製造された物質ならびに/または実体を指す。単離された物質および/または実体は、それらが最初に関連していたその他の成分の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または約99%超から分離される場合がある。一部の実施形態において、単離された物質は、それらが最初に関連していた他の成分の10%〜100%、15%〜100%、20%〜100%、25%〜100%、30%〜100%、35%〜100%、40%〜100%、45%〜100%、50%〜100%、55%〜100%、60%〜100%、65%〜100%、70%〜100%、75%〜100%、80%〜100%、85%〜100%、90%〜100%、95%〜100%、96%〜100%、97%〜100%、98%〜100%、または99%〜100%から分離される。一部の実施形態において、単離された物質は、それらが最初に関連していた他の成分の10%〜100%、10%〜99%、10%〜98%、10%〜97%、10%〜96%、10%〜95%、10%〜90%、10%〜85%、10%〜80%、10%〜75%、10%〜70%、10%〜65%、10%〜60%、10%〜55%、10%〜50%、10%〜45%、10%〜40%、10%〜35%、10%〜30%、10%〜25%、10%〜20%、または10%〜15%から分離される。一部の実施形態において、単離された物質は、それらが最初に関連していた他の成分の11%〜99%、12%〜98%、13%〜97%、14%〜96%、15%〜95%、20%〜90%、25%〜85%、30%〜80%、35%〜75%、40%〜70%、45%〜65%、50%〜60%、または55%〜60%から分離される。一部の実施形態において、単離された物質は、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または約99%を超えて純粋である。一部の実施形態において、単離された物質は、80%〜99%、85%〜99%、90%〜99%、95%〜99%、96%〜99%、97%〜99%、または98%〜99%純粋である。一部の実施形態において、単離された物質は80%〜99%、80%〜98%、80%〜97%、80%〜96%、80%〜95%、80%〜90%、または80%〜85%純粋である。一部の実施形態において、単離された物質は85%〜98%、90%〜97%、または95%〜96%純粋である。一部の実施形態では、物質は、その他の成分が実質的に含まれない場合、「純粋」である。一部の実施形態では、当業者であれば理解するように、例えば、一つ以上の担体または賦形剤(例えば、緩衝剤溶媒、水など)などの特定のその他の成分と組み合わされた後でも、物質はまだ「単離された」または「純粋」とさえもみなされる場合があり、このような実施形態では、物質の単離または純度パーセントはこのような担体または賦形剤を含めることなく計算される。一例を挙げると、一部の実施形態では、自然界に存在するポリペプチドまたはポリヌクレオチドなどの生体高分子は、a)導出の起源またはソースが、自然界の天然状態でそれに付随する成分の一部またはすべてと関連していない時、b)それが、自然界でそれを生産する種と同じ種のその他のポリペプチドまたは核酸を実質的に含まない時、またはc)自然界でそれを生産する種ではない細胞またはその他の発現系によって発現されるか、またはそうでなければそれからの成分と関連している時、「単離された」とみなされる。従って、例えば、一部の実施形態では、化学的に合成された、または自然界でそれを生産するものとは異なる細胞系で合成されたポリペプチドは、「単離された」ポリペプチドとみなされる。あるいはまたは追加的に、一部の実施形態では、一つ以上の精製技術を受けたポリペプチドは、それが、a)それが自然界で関連している、および/またはb)最初に生産された時にそれが関連していたその他の成分から分離されている限りは「単離された」ポリペプチドとみなされることができる。

0138

座位:本明細書において使用される場合、遺伝子(または重要な配列)、DNA配列、ポリペプチドをコードする配列、または生物ゲノムの染色体上の位置の特定の場所を指す。 例えば、「イムノグロブリン座位」とは、イムノグロブリン遺伝子セグメント(例えばV、D、JまたはC)の特定の位置、イムノグロブリン遺伝子セグメントDNA配列、イムノグロブリン遺伝子セグメントをコードする配列、またはかかる配列が存在する場所として特定された生物体ゲノムの染色体上のイムノグロブリン遺伝子セグメントの位置を指す場合がある。「イムノグロブリン座位」は、限定されないが、エンハンサー、プロモーター、5’および/もしくは3’の制御配列または領域、またはそれらの組み合わせをはじめとする、イムノグロブリン遺伝子セグメントの制御因子を含有する場合がある。「イムノグロブリン座位」は、通常、野生型座位の遺伝子セグメント間に存在するDNAを含有する場合があるが、そのDNA自身はイムノグロブリン遺伝子セグメントを欠いている(例えば、自然界ではV遺伝子セグメント群とJ遺伝子セグメント群の間に存在するイムノグロブリンDNA配列、自然界ではJ遺伝子セグメント群と定常領域遺伝子の間に存在するイムノグロブリンDNA配列、または自然界では定常領域遺伝子の3’側に存在するイムノグロブリンDNA配列など)。当技術分野の当業者には、一部の実施形態において、染色体が、数百、さらには数千の遺伝子を含有し得ること、及び異なる種の間で比較した場合に、類似した座位の物理的な共局在を示し得ることが理解されるであろう。かかる遺伝子座位は、シンテニー(synteny)を共有したと記載され得る。

0139

非ヒト動物:本明細書で使用される場合、ヒトではない任意の脊椎動物を指す。一部の実施形態では、非ヒト動物は、円口類硬骨魚軟骨(例えば、サメまたはエイ)、両生類は虫類哺乳類、およびである。一部の実施形態では、非ヒト動物は哺乳類である。一部の実施形態では、非ヒト哺乳類は、霊長類ヤギヒツジブタイヌウシ、または齧歯類である。一部の実施形態では、非ヒト動物はラットまたはマウスなどの齧歯類である。

0140

核酸:本明細書において使用される場合、オリゴヌクレオチド鎖であるか、もしくはオリゴヌクレオチド鎖に組み込まれることができる任意の化合物および/または物質を指す。一部の実施形態では、「核酸」とはオリゴヌクレオチド鎖であるか、またはホスホジエステル結合でオリゴヌクレオチド鎖組み込むことができる化合物および/または物質である。文脈から明らかであるように一部の実施形態では、「核酸」とは個別の核酸残基(例えば、ヌクレオチドおよび/またはヌクレオシド)を指し、一部の実施形態では、「核酸」とは個別の核酸残基を備えるオリゴヌクレオチド鎖を指す。一部の実施形態では、「核酸」はRNAであるかまたはそれを含み、一部の実施形態では、「核酸」はDNAであるかまたはそれを含む。一部の実施形態では、「核酸」は、一つ以上の天然核酸残基を含むかまたはそれらから成る。一部の実施形態では、「核酸」は、一つ以上の核酸類似体を含むかまたはそれらから成る。一部の実施形態では、核酸類似体は、ホスホジエステル骨格を利用しないという点で「核酸」とは異なる。例えば、一部の実施形態では、「核酸」は、当技術分野で公知であり、骨格にホスホジエステル結合の代わりにペプチド結合を持つ、一つ以上の「ペプチド核酸」であるか、それらを含むか、またはそれらからなる。あるいはまたはさらに、一部の実施形態では、「核酸」は、ホスホジエステル結合ではなく、一つ以上のホスホロチオエートおよび/または5’−N−ホスホラミダイト結合を持つ。一部の実施形態では、「核酸」は一つ以上の天然ヌクレオシド(例えば、アデノシンチミジングアノシンシチジンウリジンデオキシアデノシンデオキシチミジンデオキシグアノシン、およびデオキシシチジン)であるか、または一つ以上の天然ヌクレオシドから成る。一部の実施形態では、「核酸」は、一つ以上のヌクレオシド類似体(例えば、2−アミノアデノシン、2−チオチミジン、イノシンピロロピリミジン、3−メチルアデノシン、5−メチルシチジン、C−5プロピニル−シチジン、C−5 プロピニル−ウリジン、2−アミノアデノシン、C5−ブロモウリジン、C5−フルオロウリジン、C5−ヨードウリジン、C5−プロピニル−ウリジン、C5−プロピニル−シチジン、C5−メチルシチジン、2−アミノアデノシン、7−デアザアデノシン、7−デアザグアノシン、8−オキソアデノシン、8−オキソグアノシン、O(6)−メチルグアニン、2−チオシチジンメチル化塩基インターカレート塩基、およびそれらの組み合わせ)であるか、またはそれらから成る。一部の実施形態では、「核酸」は、天然核酸のものと比べて、一つ以上の改変された糖(例えば、2’−フルオロリボース、リボース、2’−デオキシリボースアラビノース、およびヘキソース)を含む。一部の実施形態では、「核酸」は、RNAまたはポリペプチドなどの機能的遺伝子産物をコードするヌクレオチド配列を持つ。一部の実施形態では、「核酸」は、一つ以上のイントロンを含む。一部の実施形態では、「核酸」は、一つ以上のエクソンを含む。一部の実施形態では、「核酸」は、天然起源物からの単離、相補的鋳型に基づく重合による酵素合成(インビボまたはインビトロ)、組み換え細胞または系での複製、および化学合成の一つ以上によって調製される。一部の実施形態では、「核酸」は、少なくとも限定されないが、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、20、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500、5000またはそれを超える残基の長さである。一部の実施形態では、「核酸」は一本鎖であり、一部の実施形態では、「核酸」は二重鎖である。一部の実施形態では、「核酸」はポリペプチドをコードするか、またはポリペプチドをコードする配列の補体である少なくとも一つの要素を含むヌクレオチド配列を有する。一部の実施形態では、「核酸」は酵素活性を持つ。

0141

操作可能に連結された:本明細書において使用される場合、記載される構成要素が、それらが意図された様式で機能することができるような関係にある並置を指す。例えば、再構成されていない可変領域遺伝子セグメントが再構成されて、再構成済み可変領域遺伝子を形成することができ、そして当該再構成済み可変領域が、定常領域遺伝子と連結されて抗原結合タンパク質ポリペプチド鎖として発現される場合は、当該再構成されていない可変領域遺伝子セグメントは、連続的な定常領域遺伝子に「操作可能に連結されている」。コード配列に「操作可能に連結した」対照配列は、対照配列に適合する条件下でコード配列の発現が達成されるように結合されている。「操作可能に連結した」配列には、対象の遺伝子と連続する発現制御配列と、トランスで、または離れて作用して対象の遺伝子(または対象の配列)を制御する発現制御配列の両方を含む。「発現制御配列」という用語は、ポリヌクレオチド配列を含み、それらが結合されるコード配列の発現およびプロセッシングに作用するために必要である。「発現制御配列」には、適切な転写開始終結、プロモーターおよびエンハンサー配列スプライシングおよびポリアデニル化シグナルなどの効率的RNAプロセシングシグナル細胞質mRNAを安定化する配列、翻訳効率強化する配列(すなわち、コザック配列)、ポリペプチド安定性を強化する配列、および望ましい場合には、ポリペプチド分泌を強化する配列を含む。このような制御配列の性質は、宿主生物によって異なる。例えば、原核生物では、かかる制御配列としては、概して、プロモーター、リボソーム結合部位、および転写終結配列が挙げられる一方、真核生物では、かかる制御配列としては、概して、プロモーターおよび転写終結配列が挙げられる。「制御配列」という用語は、その存在が発現およびプロセシングのために必須である要素を含むことを意図しており、その存在が有利である追加的要素、例えば、リーダー配列および融合パートナー配列も含むことができる。

0142

生理学的条件:本明細書において使用される場合、細胞および生物が生存し、および/または繁殖する条件に言及する当分野に理解される意味を指す。一部の実施形態では、当該用語には、生物または細胞系に対し自然界で発生し得る外的環境または内的環境の条件が含まれる。一部の実施形態では、生理学的条件は、ヒトまたは非ヒト動物の身体内にある条件であり、特に手術部位の、および/または手術部位内の条件である。生理学的条件は、典型的には、たとえば20〜40℃の範囲の温度、1気圧、pH6〜8、1〜20mMのグルコース濃度大気中の酸素濃度、および地球上で遭う重力などを含む。一部の実施形態では、実験室での条件は、生理学的条件に操作され、および/または維持される。一部の実施形態では、生理学的条件は、生物内で遭う条件である。

0143

ポリペプチド:本明細書において使用される場合、アミノ酸の任意のポリマー鎖を指す。一部の実施形態では、ポリペプチドは、自然界に存在するアミノ酸配列を持つ。一部の実施形態では、ポリペプチドは、自然界に存在しないアミノ酸配列を持つ。一部の実施形態では、ポリペプチドは、お互いに別々に自然界に存在する部分を含むアミノ酸配列を持つ(すなわち、例えば、ヒトおよび非ヒト部分など、二つ以上の異なる生物からのもの)。一部の実施形態では、ポリペプチドは、それが人の手の作用を通して、設計および/または生産されるという点で、遺伝子操作されたアミノ酸配列を持つ。一部の実施形態では、ポリペプチドは、自然界には存在しない配列にコードされるアミノ酸配列を有する(例えば、それがヒトの手の作用を介して、前記ポリペプチドをコードするように設計および/または生産されるという点で操作された配列を有する)。

0144

組み換え:本明細書で使用される場合、組み換え手段によって設計、操作、調製、発現、生成または単離されたポリペプチドを指すことが意図されており、例えば、宿主細胞中にトランスフェクトされた組み換え発現ベクターを使用して発現されたポリペプチド、組み換えコンビナトリアルトポペプチドライブラリから単離されたポリペプチド(Hoogenboom,H.R.,1997,TIB Tech.15:62−70;Azzazy,H.and W.E.Highsmith,2002,Clin.Biochem.35:425−45;Gavilondo,J.V.and J.W.Larrick,2002,BioTechniques 29:128−45;Hoogenboom H.,and P.Chames,2000,Immunol.Today 21:371−8)、ヒト免疫グロブリン遺伝子に対しトランスジェニックである動物(例えば、マウス)から単離された抗体(例えば、Taylor,L.D.et al.,1992,Nucl.AcidsRes.20:6287−95;Kellermann,S−A.and L.L.Green,2002,Curr.Opin.Biotechnol.13:593−7;Little,M.et al.,2000,Immunol.Today 21:364−70;Osborn,M.J.et al.,2013,J.Immunol.190:1481−90;Lee,E−C.et al.,2014,Nat.Biotech.32(4):356−63;Macdonald,L.E.et al.,2014,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.111(14):5147−52;Murphy,A.J.et al.,2014,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.111(14):5153−8を参照)または選択された配列要素の相互スプライスを伴うその他の任意の手段によって調製、発現、生成または単離されたポリペプチドを指す。一部の実施形態では、このような選択された配列要素の一つ以上は自然界に存在する。一部の実施形態では、このような選択された配列要素の一つ以上はインシリコで設計される。一部の実施形態では、一つ以上のこのような選択配列要素は、例えば、天然または合成起源の既知の配列要素の変異誘導(例えば、インビボまたはインビトロ)から生じる。例えば、一部の実施形態では、組み換えポリペプチドは、対象のソース生物(例えば、ヒト、マウスなど)のゲノムに見られる配列から成る。一部の実施形態では、組み換えポリペプチドは、変異誘導(例えば、非ヒト動物での、インビトロまたはインビボ)から生じるアミノ酸配列を持ち、従って、組み換えポリペプチドのアミノ酸配列は、ポリペプチド配列から由来するが、インビボで非ヒト動物のゲノム内に自然には存在しない場合がある。

0145

参照:本明細書で使用される場合、対象の剤、動物、コホート、個人集団、サンプル、配列または値が比較される、標準または対照の剤、動物、コホート、個人、集団、サンプル、配列または値を指す。一部の実施形態では、参照の剤、動物、コホート、個人、集団、サンプル、配列または値は、対象の剤、動物、コホート、個人、集団、サンプル、配列もしくは値の試験または決定と実質的に同時に試験および/または決定される。一部の実施形態では、参照の作用剤、動物、コホート、個人、集団、サンプル、配列または値は、任意選択的に有形媒体具現化された公知の参照である。一部の実施形態では、参照は対照を指す場合がある。「参照」は、「参照動物」も含む。「参照動物」は本明細書に記述された改変、本明細書に記述されたものとは異なる改変を持つか、または未改変(すなわち、野生型動物)である場合がある。典型的には、当業者には理解されるように、参照の剤、動物、コホート、個人、集団、サンプル、配列または値は、対象の剤、動物(例えば、哺乳類)、コホート、個人、集団、サンプル、配列もしくは値を決定または特徴付けるために利用される条件と同等の条件下で決定または特徴付けられる。

0146

置換:本明細書に記載される場合、それを通して(例えば、ゲノムの)宿主座位に見られる「置換された」核酸配列(例えば、遺伝子)がその座位から取り除かれ、異なる「置換」用核酸がその場所に配置されるプロセスを指す。一部の実施形態では、置換された核酸配列及び置換用核酸配列は、例えば、それらがお互いに相同である、及び/または対応する要素(例えば、タンパク質コード要素調節エレメントなど)を含有するという点でお互いに同等である。一部の実施形態では、置換された核酸配列は、プロモーター、エンハンサー、スプライス供与部位スプライスアクセプター部位、イントロン、エクソン、非翻訳領域(UTR)のうち一つ以上を含み、一部の実施形態では、置換用核酸配列は、一つ以上のコード配列を含む。一部の実施形態では、置換用核酸配列は、置換された核酸配列のホモログまたはバリアント(たとえば変異体)である。一部の実施形態では、置換用核酸配列は、置換された配列のオルソログまたはホモログである。一部の実施形態では、置換用核酸配列はヒト核酸配列であるかまたはそれを含む。一部の実施形態では、置換用核酸配列がヒト核酸配列であるかまたはそれを含む場合を含め、置換された核酸配列は齧歯類配列(例えば、マウスまたはラット配列)であるかまたはそれを含む。一部の実施形態では、置換用核酸配列がヒト核酸配列であるかまたはそれを含む場合を含め、置換された核酸配列はヒト配列であるかまたはそれを含む。一部の実施形態では、置換用核酸配列は、置換された配列のバリアントまたは変異体(すなわち、置換された配列と比較して、たとえば置換などの一個以上の配列の違いを含有する配列)である。そのように配置された核酸配列は、そのように配置された配列を得るために使用されるソース核酸配列の一部である一つ以上の調節配列を含む場合がある(例えば、プロモーター、エンハンサー、5’−または3’−非翻訳領域など)。例えば、様々な実施形態で、置換は、そのように配置された核酸配列(異種配列を含む)からの遺伝子産物の産生を生じる異種配列を伴う内因性配列の代替であるが、内因性配列の発現の代替ではない。置換は、内因性配列によってコードされるポリペプチドと類似の機能を有するポリペプチドをコードする核酸配列を持つ内因性ゲノム配列のものである(例えば内因性ゲノム配列は非ヒト可変ドメインポリペプチドのすべてまたは一部をコードし、DNA断片は一つ以上のヒト可変ドメインポリペプチドのすべてまたは一部をコードする)。様々な実施形態において、内因性非ヒトイムノグロブリン遺伝子セグメントまたはその断片は、ヒトイムノグロブリン遺伝子セグメントまたはその断片で置換される。

0147

実質的に:本明細書で使用される場合、対象の特徴または特性のすべてのまたはほぼすべての範囲または程度を示す定性的状態を指す。生物学分野の当業者であれば、生物学的および化学的な現象はあったとしても、完了まで進む、および/または完全な状態まで進行する、または絶対的な結果を達成または避けることは稀であることを理解するであろう。従って「実質的に」という用語は本明細書では、多くの生物学的および化学的現象に固有の完全性の欠如の可能性をとらえるために使用される。

0148

実質的な相同性:本明細書で使用される場合、アミノ酸配列間または核酸配列間の比較を指す。当業者であれば理解するように、二つの配列はそれらが対応する位置に相同な残基を含む場合、「実質的に相同」であると一般的にみなされる。相同残基は同一の残基である場合がある。あるいは、相同残基は、適度に類似した構造および/または機能的特徴を持つ非同一残基であってもよい。例えば、当業者には周知のように、特定のアミノ酸は「疎水性」または「親水性」アミノ酸、および/または「極性」または「非極性」側鎖を持つものとして一般的に分類される。一つのアミノ酸の同じタイプの別のアミノ酸での置換は、「相同」置換とみなされる場合がよくある。一般的なアミノ酸分類を以下の表に要約する。

0149

当技術分野で周知のように、アミノ酸または核酸配列は、ヌクレオチド配列に対するBLASTNおよびBLASTP、gapped BLAST、およびアミノ酸配列に対するPSI−BLASTなどの市販のコンピュータプログラムで利用可能なものを含む、様々なアルゴリズムの任意のものを使用して比較することができる。かかるプログラムの例は、Altschul,S.F.et al.,1990,J.Mol.Biol.,215(3):403−10;Altschul,S.F.et al.,1996,Meth.Enzymol.266:460−80;Altschul,S.F.et al.,1997,Nucleic AcidsRes.,25:3389−402;Baxevanis,A.D.and B.F.F.Ouellette(eds.) Bioinformatics:A Practical Guide to the Analysis of Genes and Proteins,Wiley,1998;およびMisener et al.(eds.)Bioinformatics Methods and Protocols,Methods in Molecular Biology,Vol.132,Humana Press,1998に解説されている。相同配列を特定することに加えて、上述のプログラムは相同性の程度の指標を一般的に提供する。一部の実施形態では、二つの配列は、残基の関連する区間に渡って、その対応残基の少なくとも例えば限定されないが、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上が相同の場合、実質的に相同であるとみなされる。一部の実施形態では、関連する区間は完全配列である。一部の実施形態では、関連する区間は少なくとも9、10、11、12、13、14、15、16、17またはそれ以上の残基である。一部の実施形態では、関連する区間は完全配列に沿った隣接残基を含む。一部の実施形態では、関連する区間は完全配列に沿って不連続な残基を含み、例えばポリペプチドまたはその一部のフォールディングされた構造により引き合わされた非隣接残基を含む。一部の実施形態では、関連する区間は少なくとも例えば限定されないが、10、15、20、25、30、35、40、45、50またはそれ以上の残基である。

0150

実質的な同一性:本明細書で使用される場合、アミノ酸配列間または核酸配列間の比較を指す。当業者であれば理解するように、二つの配列はそれらが対応する位置に同一な残基を含む場合、「実質的に同一」であると一般的にみなされる。当技術分野で周知のように、アミノ酸または核酸配列は、ヌクレオチド配列に対するBLASTNおよびBLASTP、gapped BLAST、およびアミノ酸配列に対するPSI−BLASTなどの市販のコンピュータプログラムで利用可能なものを含む、様々なアルゴリズムの任意のものを使用して比較することができる。かかるプログラムの例は、Altschul,S.F.et al.,1990,J.Mol.Biol.,215(3):403−10;Altschul,S.F.et al.,1996,Meth.Enzymol.266:460−80;Altschul,S.F.et al.,1997,Nucleic AcidsRes.,25:3389−402;Baxevanis,A.D.and B.F.F.Ouellette(eds.)Bioinformatics:A Practical Guide to the Analysis of Genes and Proteins,Wiley,1998;およびMisener et al.(eds.)Bioinformatics Methods and Protocols,Methods in Molecular Biology,Vol.132,Humana Press,1998に解説されている。同一配列の特定に加え、上述のプログラムは多くの場合、同一性の程度の指標も提供する。一部の実施形態では、二つの配列は、残基の関連する区間に渡って、その対応残基の少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上が同一の場合、実質的に同一であるとみなされる。一部の実施形態では、関連する残基区間は完全配列である。一部の実施形態では、関連する残基区間は例えば限定されないが少なくとも10、15、20、25、30、35、40、45、50またはそれ以上の残基である。

0151

標的化構築物または標的化ベクター:本明細書で使用される場合、標的化領域を備えるポリヌクレオチド分子を指す。標的化領域は、標的細胞、組織または動物の配列と同一または実質的に同一の配列を含み、相同組み換えにより、標的化構築物を、細胞、組織または動物のゲノム内の位置に統合する。部位特異的リコンビナーゼ認識部位(例えば、loxP部位またはFrt部位)を使用して標的にする標的化領域も含まれ、本明細書に記載される。一部の実施形態では、本明細書に記載の標的化構築物は、特に対象となる核酸配列または遺伝子と、選択可能マーカーと、制御配列および/または調製配列と、こうした配列が関与する組み換えを補助または促進するタンパク質を外部から付加することにより媒介する組み換えを可能にする、その他の核酸配列とをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書に記載される標的化構築物は対象の遺伝子の全部または一部をさらに含み、対象の該遺伝子は、内因性配列によってコードされるタンパク質と類似の機能を持つポリペプチドの全部または一部をコードする異種遺伝子である。一部の実施形態では、本明細書に記載される標的化構築物は対象のヒト化遺伝子の全部または一部をさらに含み、対象の該ヒト化遺伝子は、内因性配列によってコードされるポリペプチドと類似の機能を持つポリペプチドの全部または一部をコードする。一部の実施形態では、標的化構築物(または標的化ベクター)は、人の手によって操作された核酸配列を含み得る。例えば一部の実施形態では、標的化構築物(または標的ベクター)は、自然界での状態では互いに連結されていないが、操作されたポリヌクレオチドまたは組み換えポリヌクレオチドにおいて互いに直接連結されるように人の手により操作されている二つ以上の配列を含む、操作されたポリヌクレオチドまたは組み換えポリヌクレオチドを含むように構築され得る。

0152

導入遺伝子または導入遺伝子構築物:本明細書に記載される場合、例えば本明細書に記載される方法などにより、ヒトの手により細胞内に導入された核酸配列(例えば対象ポリペプチドのすべてまたは一部をコードする核酸配列)を指す。導入遺伝子は、部分的または全体的に異種、すなわち、導入されるトランスジェニック動物または細胞に対して外来性であってもよい。導入遺伝子は、例えばイントロンまたはプロモーターなどの一つ以上の転写制御配列と、任意の他の核酸とを含む場合があり、それらは選択された核酸配列の発現に必要になり得る。

0153

トランスジェニック動物、トランスジェニック非ヒト動物、またはTg+:本明細書において相互交換可能に使用することができ、任意の非天然非ヒト動物を意味し、非ヒト動物の細胞の一つ以上が、対象のポリペプチドの全部または一部をコードする、異種核酸および/または遺伝子を含有している。例えば一部の実施形態において、「トランスジェニック動物」または「トランスジェニック非ヒト動物」とは、本明細書に記載される導入遺伝子または導入遺伝子構築物を含有する動物または非ヒト動物を指す。一部の実施形態では、異種核酸および/または遺伝子は、例えばマイクロインジェクションを用いるか、または組み換えウイルスによる感染を用いるなどの計画的な遺伝子操作を介した前駆細胞への導入によって、直接的または間接的に細胞内に導入される。遺伝子操作という用語は、伝統的な交配技術を含めずに、むしろ組み換えDNA分子の導入を対象にするものである。この分子は、染色体内に組み込まれてもよく、または染色体外で複製するDNAであってもよい。用語「Tg+」には、異種核酸および/もしくは遺伝子に対してヘテロ接合性もしくはホモ接合性である動物、ならびに/または異種核酸および/または遺伝子の単一コピーもしくは多コピーを有する動物が含まれる。

0154

バリアント:本明細書で使用される場合、参照実体とかなりの構造的同一性を示すが、参照実体と比較して、一つ以上の化学的部分の存在またはレベルにおいて、参照実体とは構造的に異なる実体を指す。多くの実施形態では、「バリアント」は、その参照実体とは機能的にも異なる。一般的に、特定の実体が、参照実体の「バリアント」と正しくみなされるかどうかは、参照実体とのその構造同一性の程度に基づく。当業者であれば理解するように、すべての生物学的または化学的参照実体は特定の特徴的構造要素を持つ。「バリアント」は、定義によると、一つ以上のこのような特徴的構造要素を共有する別個の化学的実体である。数例ではあるが、ポリペプチドは特徴的な配列要素を有する場合があり、当該配列要素は、直線または三次元空間中に互いに対して相対的な指定位置を有し、および/または特定の生物学的機能に寄与する複数のアミノ酸から構成される。またはポリペプチドは、直線または三次元空間中で互いに対し相対的な指定位置を有する複数のヌクレオチド残基から構成される特徴的な配列要素を有する場合がある。別の例では、「バリアントポリペプチド」は、アミノ酸配列の一つ以上の差異および/またはポリペプチド骨格に共有結合した化学的部分(例えば、炭化水素、脂質など)の一つ以上の差異の結果として、参照ポリペプチドとは異なる場合がある。一部の実施形態では、「バリアントポリペプチド」は、参照ポリペプチドと少なくとも85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、または99%の全体的配列同一性を示す。あるいはまたはさらに、一部の実施形態では、「バリアントポリペプチド」は、少なくとも一つの特徴的配列要素を参照ポリペプチドと共有しない。一部の実施形態では、参照ポリペプチドは一つ以上の生物活性を持つ。一部の実施形態では、「バリアントポリペプチド」は参照ポリペプチドの生物活性の一つ以上を共有する。一部の実施形態では、「バリアントポリペプチド」は参照ポリペプチドの生物活性の一つ以上を欠く。一部の実施形態では、「バリアントポリペプチド」は参照ポリペプチドと比べて一つ以上の生物活性のレベル減少を示す。多くの実施形態で、特定位置での少数配列変更がなければ対象のポリペプチドが親のものと同一のアミノ酸配列を持つ場合、対象のポリペプチドは親または参照ポリペプチドの「バリアント」であるとみなされる。一般的に、親と比べて、バリアントの残基の20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、または2%未満が置換される。一部の実施形態では、「バリアント」は、親と比べて、例えば限定されないが10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、または1個の置換残基を有する。しばしば、「バリアント」は、非常に少数の(例えば、5、4、3、2、または1未満)の置換された機能残基(すなわち、特定の生物活性に参加する残基)を持つ。さらに、「バリアント」は一般的には例えば限定されないが5、4、3、2、または1以下の付加または欠失を持ち、親と比べて付加または欠失を持たないことがよくある。さらに、任意の付加または欠失は一般的には、約25、約20、約19、約18、約17、約16、約15、約14、約13、約10、約9、約8、約7、約6未満であり、通常は約5、約4、約3、または約2残基である。一部の実施形態では、親または参照ポリペプチドは自然界に存在するものである。当分野の当業者であれば理解するように、特に対象のポリペプチドが感染因子ペプチドである時、対象の特定ポリペプチドの複数のバリアントは、通常は自然界に見られる場合がある。

0155

ベクター:本明細書で使用される場合、それが関連している別の核酸を輸送することができる核酸分子を指す。一部の実施形態では、ベクターは、染色体外複製および/または、真核および/または原核細胞などの宿主細胞中でそれらが連結している核酸の発現能力がある。操作可能に連結された遺伝子の発現を誘導することができるベクターは、本明細書では「発現ベクター」と称される。

0156

野生型:本明細書で使用される場合、(変異型、病的、変更などとは対照をなす)「正常」な状態または状況で自然界に存在する構造および/または活性を有する実体を指す。当業者であれば、野生型の遺伝子およびポリペプチドは複数の異なる形態(例えば、アレル)で存在することが多いことを理解するであろう。

0157

特定の実施形態の詳細な説明
ある態様において、本明細書において特にヒト可変ドメインをコードする、一部の実施形態においてはヒト定常ドメインをコードする異種遺伝物質を有する操作された非ヒト動物が提供され、当該異種遺伝物質は、ヒトVλ、JλおよびCλ遺伝子配列(すなわち遺伝子セグメント)ならびに適切な再構成、およびヒト部分と非ヒト部分を有する抗体または実質的にヒトもしくは実質的にほぼヒトである配列を有する抗体の発現をもたらす他のヒト配列を含む。様々な実施形態において、提供される操作された非ヒト動物は異種遺伝物質を含有し、当該異種遺伝物質は、ヒトVλドメインとヒトまたは非ヒトCλドメインを有する軽鎖を含有する抗体が非ヒト動物の抗体レパートリー中で発現されるような方法で挿入される。さらに、提供される操作された非ヒト動物は異種遺伝物質を含有し、当該異種遺伝物質は、ヒトVλドメインとヒトまたは非ヒトCλドメインを有する軽鎖を含有する抗体が操作されたIgλ軽鎖座位から発現されるような方法で挿入され、当該軽鎖座位は非ヒト動物の生殖細胞ゲノム中にヒトおよび非ヒトIgλエンハンサー領域(または配列)を含む。

0158

任意の特定の説に拘束されることは望まないが、本明細書に記載される非ヒト動物の実施形態は、治療用抗体の産生を目的とした、ヒトVλドメインを含有する抗体発現を活用する改善インビボシステムを提供することが予期される。また、本明細書に記載される非ヒト動物の実施形態は、一部の実施形態において、偏った抗体反応(例えばκまたはλ軽鎖のいずれかが圧倒的な比率であることを特徴とする抗体反応)と関連した疾患標的に対するヒト抗体系治療剤(例えばヒトモノクローナル抗体、多特異性結合剤、scFv、融合ポリペプチドなど)の開発を目的とした、異種遺伝物質を含有するIgλ軽鎖座位の別の操作型を提供することも予期される。ゆえに本明細書に記載される非ヒト動物の実施形態は、非対称な抗体レパートリーおよび/または抗体反応を部分的には原因とする、貧弱な免疫原性と関連した標的(例えばウイルス)に対するヒト抗体の開発に特に有用である。

0159

特にある態様において本開示は操作されたIgλ軽鎖座位を含有する生殖細胞ゲノムを有する非ヒト動物(例えばラットまたはマウスなどの齧歯類)の産生を記載するものであり、一部の実施形態において当該軽鎖座位は、複数のヒトVλ、JλおよびCλ遺伝子配列が非ヒトCλ領域に操作可能に連結されて導入されることが特徴であり、それによりヒトVλドメインとヒトまたは非ヒトCλドメインを含む軽鎖を含有する抗体の発現が生じる。本明細書に記載されるように、そのような操作Igλ軽鎖座位が作製されることで、ヒトVλドメインとヒトまたは非ヒトCλドメインを含む軽鎖を含有する抗体の発現が、非ヒト動物の生殖細胞ゲノム中の前記操作Igλ軽鎖座位から生じる。提供される非ヒト動物の生殖細胞ゲノムは一部の実施形態において(1)ヒト化IgHおよびIgκ座位または(2)ヒト化IgH座位および機能的にサイレンシングされた、または別手段で非機能的となったIgκ軽鎖座位をさらに含む。本明細書に記載されるように、提供される非ヒト動物はIgλ軽鎖を含有する抗体レパートリーを発現し、当該軽鎖はヒトVλドメインを含んでいる。

0160

一部の実施形態において、本明細書に記載される非ヒト動物は単一Igλ軽鎖座位内にヒトと非ヒトのIgλ軽鎖配列を含有する。一部の実施形態において、本明細書に記載される非ヒト動物はIgλ軽鎖座位内にヒトIgλ軽鎖配列とネズミ科(例えばマウスまたはラット)Igλ軽鎖配列を含有する。本明細書に記載される非ヒト動物の多くの実施形態において、非ヒトIgλ軽鎖配列はネズミ科(例えばマウスまたはラット)の配列であるか、またはこれを含有する。

0161

一部の実施形態において、Igλ軽鎖配列は、ヒトおよび/またはネズミ科(例えばマウスまたはラット)起源のものである遺伝子間DNAを含む。一部の実施形態において、Igλ軽鎖配列は合成であり、およびヒトまたはネズミ科(例えばマウスまたはラット)起源の配列に基づいた遺伝子間DNAを含む。一部の実施形態において、前記遺伝子間DNAは、同じイムノグロブリン座位のものであり、その座位中で当該遺伝子間DNAはそのように配置され、挿入され、位置付けられ、または操作される(例えばIgλ軽鎖座位中のIgλ遺伝子間DNA)。一部のある実施形態において本明細書に記載される非ヒト動物は操作されたIgλ軽鎖座位を含有し、当該軽鎖座位は非ヒト起源のIgλ軽鎖配列(例えばマウスまたはラットのIgλ軽鎖配列)を含む遺伝子間DNAを含有する。

0162

様々な実施形態において、ヒト化IgH座位は複数のヒトVH、DH、およびJH遺伝子セグメントを含有し、それらセグメントは非ヒトIgH定常領域(例えばIgM、IgGなどの一つ以上のIgH定常領域遺伝子を含む内因性非ヒトIgH定常領域)に操作可能に連結される。様々な実施形態において、ヒト化Igκ軽鎖座位は複数のヒトVκおよびJκ遺伝子セグメントを含有し、それらセグメントは非ヒトIgκ定常領域に操作可能に連結される。一部のある実施形態において提供される非ヒト動物は、本明細書に提供される図面(例えば図1、2、3および/または4を参照)に図示されるイムノグロブリン座位(またはアレル)を含む生殖細胞ゲノムを有する。そのような操作された非ヒト動物は、ヒト抗体およびヒト抗体断片、ならびに/または当該ヒト抗体およびヒト抗体断片をコードする核酸の供給源を提供し、ならびにヒト治療用抗体の産生を目的としたヒトVλ配列の活用に適した改善インビボシステムを提供する。

0163

本明細書に記載されるように、ある実施形態において、内因性イムノグロブリンλ軽鎖座位で非ヒトイムノグロブリンλ軽鎖遺伝子セグメントの代わりに複数のヒトλ軽鎖遺伝子セグメント(例えばVλ、JλおよびCλ)を含有するゲノムを有する非ヒト動物が提供され、当該非ヒト動物は、ヒト可変領域遺伝子セグメントの間にヒト非コード遺伝子間DNAを含む。一部のある実施形態において、本明細書に提供される非ヒト動物は、ヒト重鎖可変領域遺伝子セグメント(すなわちVH、DHおよびJH)とκ軽鎖可変領域遺伝子セグメント(例えばVκおよびJκ)を、非ヒト重鎖可変領域遺伝子セグメント(すなわち VH、DHおよびJH)とκ軽鎖可変領域遺伝子セグメント(例えばVκおよびJκ)の代わりにそれぞれ内因性イムノグロブリン重鎖座位とκ軽鎖座位にさらに含むゲノムを有する。多くの実施形態において、ヒトイムノグロブリン遺伝子セグメント(重鎖および/または軽鎖)は、ヒト遺伝子間DNA(すなわちヒト非コードイムノグロブリン遺伝子間DNA)で操作される。当該ヒト遺伝子間DNAは前記遺伝子セグメントと天然に関連する(すなわち非コードゲノムDNAは、ヒト細胞のヒトイムノグロブリン座位に天然に存在する前記遺伝子セグメントと関連する)。かかる遺伝子間DNAとしては例えばプロモーター、リーダー配列および組み換えシグナル配列が挙げられ、それらにより抗体可変ドメインとの関連でヒト遺伝子セグメントの適切な組み換えと発現が可能となる。当業者であれば、非ヒトイムノグロブリン座位はそのような非コード遺伝子間DNAも含有すること、および本開示を読むことで他のヒトまたは非ヒト遺伝子間DNAをかかる操作イムノグロブリン座位の構築に利用し、非ヒト動物の抗体関連においてヒト可変ドメインを同じように発現させ得ることを理解する。かかる類似操作イムノグロブリン座位は、ヒト可変ドメインを含有する抗体発現を達成するために、所望される遺伝子セグメントのヒトコード配列(すなわちエクソン)、またはヒト遺伝子セグメントの組み合わせを含有することのみを必要とする。

0164

ある実施形態の様々な態様を以下の項において詳細に記載する。それら各々は、本明細書に記載される任意の態様または実施形態に適用することができる。項の使用は限定を目的としたものではなく、「または」の使用は、別段の記載がない限り「および/または」を意味する。

0165

非ヒト動物における抗体レパートリー
イムノグロブリン(抗体とも呼ばれる)は大きな(約150kD)、Y字型糖たんぱく質であり、宿主免疫系のB細胞により産生され、外来性抗原(例えばウイルス、細菌など)を中和する。各イムノグロブリン(Ig)は、二つの同一の重鎖と二つの同一の軽鎖から構成され、それら各々が可変ドメインと定常ドメインの二つの構造的構成要素を有する。異なるB細胞により産生された抗体において重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインは異なっているが、単一のB細胞またはB細胞クローンから産生された抗体はすべて同一である。各抗体の重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインはともに抗原結合領域(または抗原結合部位)を含む。イムノグロブリンは様々な型で存在し得、含有する重鎖定常領域(またはドメイン)に基づきアイソタイプまたはクラスと呼称される。同じアイソタイプの抗体のすべてにおいて重鎖定常ドメインは同一であるが、異なるアイソタイプの抗体では異なっている。以下の表に、マウスおよび人類(ヒト)の九種の抗体アイソタイプを要約する。

0166

他の種でも追加のアイソタイプが特定されている。アイソタイプは、別のアイソタイプで異なる構造的特徴を有することで、抗体に特殊化した生物特性を与え、動物の身体内の異なる場所(細胞、組織など)に存在している。初期にはB細胞はIgMとIgDを産生し、それらは同一の抗原結合領域を有する。活性化されるとB細胞はクラススイッチと呼称されるプロセスにより別のアイソタイプへと切り替える。クラススイッチにはB細胞により産生される抗体の定常ドメインの変化が含まれるが、可変ドメインは変わらず、それにより元々の抗体(B細胞)の抗原特異性は保存される。

0167

二つの別個の座位(IgκとIgλ)は、抗体軽鎖をコードする遺伝子セグメント含有し、アレル排除とアイソタイプ排除の両方を示す。κ+とλ+B細胞の発現比率は種により異なっている。例えばヒトは約60:40(κ:λ)の比率を示す。マウスとラットでは95:5(κ:λ)の比率が観察されている。興味深いことには、ネコにおいてκ:λの比率(5:95)が観察されており、マウスおよびラットとは対極的である。いくつかの研究により、これらの観察された比率の背景にある可能性の高い理由が説明されており、論理根拠として座位の複雑性(すなわち遺伝子セグメントの数、特にV遺伝子セグメントの数)と遺伝子セグメントの再構成の効率の両方が提唱されている。ヒトイムノグロブリンλ軽鎖座位は1,000kbを越えて広がっており、およそ70個のVλ遺伝子セグメント(29〜33個が機能性)と七個のJλ−Cλ遺伝子セグメント対(4〜5個が機能性)を含有し、それらは三つのクラスターへと組織化されている(例えば米国特許第9,006,511号の図1を参照)。発現抗体レパートリーで観察されたVλ領域の大部分は、最も近位のクラスター(すなわちクラスターA)内に含有される遺伝子セグメントによりコードされている。マウスイムノグロブリンλ軽鎖座位はヒトの座位とは大きく異なっており、系統に応じて数個のVλおよびJλ遺伝子セグメントを含有するのみであり、それらは二つの別個の遺伝子クラスターに組織化されている(例えば米国特許第9,006,511号の図2を参照)。

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