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技術 ハイブリッド式中子駆動装置及び成形機

出願人 東芝機械株式会社
発明者 内藤光俊辻眞野田三郎
出願日 2019年12月4日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-219814
公開日 2021年6月10日 (4ヶ月経過) 公開番号 2021-087977
状態 未査定
技術分野 チル鋳造・ダイキャスト プラスチック等の成形用の型 鋳型又は中子及びその造型方法
主要キーワード 往復直進運動 部分動作 回転止め機構 キャップカバー メタル圧 後退距離 ダイカスト品 油圧エネルギー
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

作動液の大幅な減少、装置の簡素化、省エネルギー化油汚れによる作業環境の悪化の抑制、成形機サイクルタイムの短縮を実現できるハイブリッド式中子駆動装置を提供する。

解決手段

実施形態のハイブリッド式中子駆動装置は、シリンダチューブと、シリンダチューブの一端の第1のカバー部材と、他端の第2のカバー部材と、シリンダチューブの中の、一端に中子を連結可能な連結部、第2のカバー部材の側に環状のフランジを有し、第1のカバー部材を貫通するロッドと、ロッドに固定されたナットと、第2のカバー部材及びナットを貫通し、ロッドの中に挿入可能に設けられたねじ軸と、ねじ軸を回転させるモータと、シリンダチューブの中の、ロッドが貫通し、シリンダチューブ及びロッドに対して摺動が可能なピストンと、シリンダチューブ、第1のカバー部材、及び、ピストンに囲まれた領域に、作動液を供給する配管接続可能な接続部と、を備える。

概要

背景

成形機の一例であるダイカストマシンは、型締装置を用いて型締めされた金型内キャビティ(空洞部)に、射出装置を用いて溶湯充填することで、製品ダイカスト品)を製造する。製品に型開閉方向アンダーカットがある場合には、固定金型及び可動金型に加え、中子を有する金型が用いられる。

中子を有する金型を用いる場合には、固定金型又は可動金型への中子の挿入、及び、固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行うための中子駆動装置が設けられる。固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行う際には、製品から中子を引き離すために、中子駆動装置には大きな駆動力が要求される。そして、製品から中子が引き離された後は、ダイカストマシンのサイクルタイムを短縮するために中子を高速後退させることが好ましい。

特許文献1には、油圧回路を用いて、動作の初期には低速で大きな駆動力を発生し、その後、高速で作動するシリンダ装置が記載されている。特許文献1のシリンダ装置には、作動油量が多い、構造が複雑、省エネルギー化が困難、油汚れによる作業環境の悪化等の問題がある。また、特許文献1のシリンダ装置を中子駆動装置として用いた場合に、ダイカストマシンの型締装置と中子駆動装置の油圧回路を共用するとする。油圧回路が共用されている場合、固定金型及び可動金型の開閉動作と、中子の動作が同時に行えず、ダイカストマシンのサイクルタイムの短縮が困難である。

概要

作動液の大幅な減少、装置の簡素化、省エネルギー化、油汚れによる作業環境の悪化の抑制、成形機のサイクルタイムの短縮を実現できるハイブリッド式中子駆動装置を提供する。実施形態のハイブリッド式中子駆動装置は、シリンダチューブと、シリンダチューブの一端の第1のカバー部材と、他端の第2のカバー部材と、シリンダチューブの中の、一端に中子を連結可能な連結部、第2のカバー部材の側に環状のフランジを有し、第1のカバー部材を貫通するロッドと、ロッドに固定されたナットと、第2のカバー部材及びナットを貫通し、ロッドの中に挿入可能に設けられたねじ軸と、ねじ軸を回転させるモータと、シリンダチューブの中の、ロッドが貫通し、シリンダチューブ及びロッドに対して摺動が可能なピストンと、シリンダチューブ、第1のカバー部材、及び、ピストンに囲まれた領域に、作動液を供給する配管接続可能な接続部と、を備える。

目的

本発明が解決しようとする課題は、作動液の大幅な減少、装置の簡素化、省エネルギー化、油汚れによる作業環境の悪化の抑制、成形機のサイクルタイムの短縮を実現できるハイブリッド式中子駆動装置及び成形機を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

シリンダチューブと、前記シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、前記シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、少なくとも一部が前記シリンダチューブの中に設けられ、一端に中子連結可能な連結部、前記連結部よりも前記第2のカバー部材の側に環状のフランジを有し、前記第1のカバー部材を貫通し、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能なロッドと、前記ロッドに固定されたナットと、前記第2のカバー部材及び前記ナットを貫通し、前記ロッドの中に挿入可能に設けられ、回転運動が可能なねじ軸と、前記ねじ軸を回転させるモータと、前記シリンダチューブに設けられ、前記ロッドが貫通し、前記シリンダチューブ及び前記ロッドに対して摺動が可能な円環状のピストンと、前記シリンダチューブに設けられ、前記シリンダチューブ、前記第1のカバー部材、及び、前記ピストンに囲まれた領域に、前記ピストンを作動させる作動液を供給する配管接続可能な接続部と、を備えることを特徴とするハイブリッド式中子駆動装置

請求項2

前記シリンダチューブは、前記第1のカバー部材の側の第1の領域と、前記第2のカバー部材の側の第2の領域とを有し、前記第1の領域の第1の内径は、前記第2の領域の第2の内径よりも大きく、前記第1の領域の内側に前記ピストンが設けられ、前記ピストンの外径は、前記第2の内径よりも大きいことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド式中子駆動装置。

請求項3

前記ピストンの移動可能な距離は10mm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のハイブリッド式中子駆動装置。

請求項4

前記配管と、前記配管に接続され、アキュムレータ切替弁とを有する第1の液圧回路を、更に備える請求項1ないし請求項3いずれか一項記載のハイブリッド式中子駆動装置。

請求項5

前記第1の液圧回路は、前記ピストンが前記第1のカバー部材の側へ移動する際に、前記アキュムレータに前記作動液を充填するように構成されることを特徴とする請求項4記載のハイブリッド式中子駆動装置。

請求項6

ベースと、前記ベースの上に固定され、固定金型を保持する固定ダイプレートと、前記ベースの上に型開閉方向に移動可能に設けられ、可動金型を前記固定金型に対向して保持する可動ダイプレートと、前記固定金型及び前記可動金型に組み合わされる中子を駆動するハイブリッド式中子駆動装置と、前記固定金型と前記可動金型の型締めを行う型締装置と、前記固定金型、前記可動金型及び前記中子で形成されるキャビティの中に溶融材料を充填する射出装置と、前記ハイブリッド式中子駆動装置の動作を制御する制御部と、を備え、前記ハイブリッド式中子駆動装置は、シリンダチューブと、前記シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、前記シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、少なくとも一部が前記シリンダチューブの中に設けられ、一端に前記中子を連結可能な連結部、前記連結部よりも前記第2のカバー部材の側に環状のフランジを有し、前記第1のカバー部材を貫通し、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能なロッドと、前記ロッドに固定されたナットと、前記第2のカバー部材及び前記ナットを貫通し、前記ロッドの中に挿入可能に設けられ、回転運動が可能なねじ軸と、前記ねじ軸を回転させるモータと、前記シリンダチューブの中に設けられ、前記ロッドが貫通し、前記シリンダチューブ及び前記ロッドに対して摺動が可能な円環状のピストンと、前記シリンダチューブに設けられ、前記シリンダチューブ、前記第1のカバー部材、前記ピストンに囲まれた領域に、前記ピストンを作動させる作動液を供給する配管を接続可能な接続部と、を備えることを特徴とする成形機

請求項7

前記配管と、前記配管に接続され、アキュムレータと切替弁とを有する第1の液圧回路を、更に備えることを特徴とする請求項6記載の成形機。

請求項8

前記制御部は、前記中子を前記固定金型又は前記可動金型から引き抜く際に、前記領域への作動液の供給と、前記モータによる前記ねじ軸の回転とを同時に行うように前記ハイブリッド式中子駆動装置を制御することを特徴とする請求項6又は請求項7記載の成形機。

請求項9

前記型締装置又は前記射出装置を駆動させるための第2の液圧回路を、更に備え、前記第2の液圧回路で用いられる作動液の量は、前記第1の液圧回路で用いられる作動液の量よりも多いことを特徴とする請求項7記載の成形機。

請求項10

前記制御部は前記型締装置の制御を行い、前記制御部は、前記可動金型と前記中子が同時に動作するように前記型締装置及び前記ハイブリッド式中子駆動装置を制御することを特徴とする請求項6ないし請求項9いずれか一項記載の成形機。

技術分野

0001

本発明は、中子を有する金型を用いて製品を製造する際に使用される中子駆動装置及び成形機に関する。

背景技術

0002

成形機の一例であるダイカストマシンは、型締装置を用いて型締めされた金型内キャビティ(空洞部)に、射出装置を用いて溶湯充填することで、製品(ダイカスト品)を製造する。製品に型開閉方向アンダーカットがある場合には、固定金型及び可動金型に加え、中子を有する金型が用いられる。

0003

中子を有する金型を用いる場合には、固定金型又は可動金型への中子の挿入、及び、固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行うための中子駆動装置が設けられる。固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行う際には、製品から中子を引き離すために、中子駆動装置には大きな駆動力が要求される。そして、製品から中子が引き離された後は、ダイカストマシンのサイクルタイムを短縮するために中子を高速後退させることが好ましい。

0004

特許文献1には、油圧回路を用いて、動作の初期には低速で大きな駆動力を発生し、その後、高速で作動するシリンダ装置が記載されている。特許文献1のシリンダ装置には、作動油量が多い、構造が複雑、省エネルギー化が困難、油汚れによる作業環境の悪化等の問題がある。また、特許文献1のシリンダ装置を中子駆動装置として用いた場合に、ダイカストマシンの型締装置と中子駆動装置の油圧回路を共用するとする。油圧回路が共用されている場合、固定金型及び可動金型の開閉動作と、中子の動作が同時に行えず、ダイカストマシンのサイクルタイムの短縮が困難である。

先行技術

0005

特許3022551号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明が解決しようとする課題は、作動液の大幅な減少、装置の簡素化、省エネルギー化、油汚れによる作業環境の悪化の抑制、成形機のサイクルタイムの短縮を実現できるハイブリッド式中子駆動装置及び成形機を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

本発明の一態様のハイブリッド式中子駆動装置は、シリンダチューブと、前記シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、前記シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、少なくとも一部が前記シリンダチューブの中に設けられ、一端に中子を連結可能な連結部、前記連結部よりも前記第2のカバー部材の側に環状のフランジを有し、前記第1のカバー部材を貫通し、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能なロッドと、前記ロッドに固定されたナットと、前記第2のカバー部材及び前記ナットを貫通し、前記ロッドの中に挿入可能に設けられ、回転運動が可能なねじ軸と、前記ねじ軸を回転させるモータと、前記シリンダチューブに設けられ、前記ロッドが貫通し、前記シリンダチューブ及び前記ロッドに対して摺動が可能な円環状のピストンと、前記シリンダチューブに設けられ、前記シリンダチューブ、前記第1のカバー部材、及び、前記ピストンに囲まれた領域に、前記ピストンを作動させる作動液を供給する配管接続可能な接続部と、を備える。

0008

上記態様の中子駆動装置において、前記シリンダチューブは、前記第1のカバー部材の側の第1の領域と、前記第2のカバー部材の側の第2の領域とを有し、前記第1の領域の第1の内径は、前記第2の領域の第2の内径よりも大きく、前記第1の領域の内側に前記ピストンが設けられ、前記ピストンの外径は、前記第2の内径よりも大きいことが好ましい。

0009

上記態様のハイブリッド式中子駆動装置において、前記ピストンの移動可能な距離は10mm以下であることが好ましい。

0010

上記態様のハイブリッド式中子駆動装置において、前記配管と、前記配管に接続され、アキュムレータ切替弁とを有する第1の液圧回路を、更に備えることが好ましい。

0011

上記態様のハイブリッド式中子駆動装置において、前記第1の液圧回路は、前記ピストンが前記第1のカバー部材の側へ移動する際に、前記アキュムレータに前記作動液を充填するように構成されることが好ましい。

0012

本発明の一態様の成形機は、ベースと、前記ベースの上に固定され、固定金型を保持する固定ダイプレートと、前記ベースの上に型開閉方向に移動可能に設けられ、可動金型を前記固定金型に対向して保持する可動ダイプレートと、前記固定金型及び前記可動金型に組み合わされる中子を駆動するハイブリッド式中子駆動装置と、前記固定金型と前記可動金型の型締めを行う型締装置と、前記固定金型、前記可動金型及び前記中子で形成されるキャビティの中に溶融材料を充填する射出装置と、前記ハイブリッド式中子駆動装置の動作を制御する制御部と、を備え、前記ハイブリッド式中子駆動装置は、シリンダチューブと、前記シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、前記シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、少なくとも一部が前記シリンダチューブの中に設けられ、一端に前記中子を連結可能な連結部、前記連結部よりも前記第2のカバー部材の側に環状のフランジを有し、前記第1のカバー部材を貫通し、前記シリンダチューブに対して直進運動が可能なロッドと、前記ロッドに固定されたナットと、前記第2のカバー部材及び前記ナットを貫通し、前記ロッドの中に挿入可能に設けられ、回転運動が可能なねじ軸と、前記ねじ軸を回転させるモータと、前記シリンダチューブの中に設けられ、前記ロッドが貫通し、前記シリンダチューブ及び前記ロッドに対して摺動が可能な円環状のピストンと、前記シリンダチューブに設けられ、前記シリンダチューブ、前記第1のカバー部材、前記ピストンに囲まれた領域に、前記ピストンを作動させる作動液を供給する配管を接続可能な接続部と、を備える。

0013

上記態様の成形機において、前記配管と、前記配管に接続され、アキュムレータと切替弁とを有する第1の液圧回路を、更に備えることが好ましい。

0014

上記態様の成形機において、前記制御部は、前記中子を前記固定金型又は前記可動金型から引き抜く際に、前記領域への作動液の供給と、前記モータによる前記ねじ軸の回転とを同時に行うように前記ハイブリッド式中子駆動装置を制御することが好ましい。

0015

上記態様の成形機において、前記型締装置又は前記射出装置を駆動させるための第2の液圧回路を、更に備え、前記第2の液圧回路で用いられる作動液の量は、前記第1の液圧回路で用いられる作動液の量よりも多いことが好ましい。

0016

上記態様の成形機において、前記制御部は前記型締装置の制御を行い、前記制御部は、前記可動金型と前記中子が同時に動作するように前記型締装置及び前記ハイブリッド式中子駆動装置を制御することが好ましい。

発明の効果

0017

本発明によれば、作動液の大幅な減少、装置の簡素化、省エネルギー化、油汚れによる作業環境の悪化の抑制、成形機のサイクルタイムの短縮を実現できるハイブリッド式中子駆動装置及び成形機を提供することができる。

図面の簡単な説明

0018

第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の模式図。
第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の模式図。
第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の模式図。
第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の模式図。
第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置を金型に固定した状態を示す図。
第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置を金型に固定した状態を示す図。
第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の動作の説明図。
第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の動作の説明図。
第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の動作の説明図。
第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の動作の説明図。
第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の動作の説明図。
第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の動作の説明図。
第1の実施形態の変形例のハイブリッド式中子駆動装置の模式図。
第2の実施形態の成形機の全体構成を示す模式図。
第2の実施形態の成形機の成形動作を示すフローチャート
第2の実施形態の成形機の動作の説明図。
第2の実施形態の成形機の動作の説明図。
第2の実施形態の成形機の動作の説明図。
第2の実施形態の成形機の動作の説明図。
第2の実施形態の成形機の動作の説明図。
第2の実施形態の成形機の動作の説明図。
第2の実施形態の成形機の動作の説明図。
第2の実施形態の成形機の動作の説明図。
第2の実施形態の成形機の動作の説明図。
第2の実施形態の成形機の動作の説明図。
第2の実施形態の成形機の動作の説明図。
第2の実施形態の比較例の成形機の成形動作を示すフローチャート。

実施例

0019

以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。

0020

なお、本明細書では、液圧の一例として、油圧を用いて説明する。例えば、液圧回路の一例として油圧回路を用いて説明する。油圧にかえて、例えば、水圧を用いることも可能である。また、本明細書では、作動液の一例として、作動油を用いて説明する。

0021

(第1の実施形態)
第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置は、シリンダチューブと、シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、少なくとも一部がシリンダチューブの中に設けられ、一端に中子を連結可能な連結部、連結部よりも第2のカバー部材の側に環状のフランジを有し、第1のカバー部材を貫通し、シリンダチューブに対して直進運動が可能なロッドと、ロッドに固定されたナットと、第2のカバー部材及びナットを貫通し、ロッドの中に挿入可能に設けられ、回転運動が可能なねじ軸と、ねじ軸を回転させるモータと、シリンダチューブに設けられ、ロッドが貫通し、シリンダチューブ及びロッドに対して摺動が可能な円環状のピストンと、シリンダチューブに設けられ、シリンダチューブ、第1のカバー部材、及び、ピストンに囲まれた領域に、ピストンを作動させる作動液を供給する配管を接続可能な接続部と、を備える。

0022

図1は、第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の模式図である。図1は、ハイブリッド式中子駆動装置の側面図である。図2は、第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の模式図である。図2(a)は上面図、図2(b)は下面図である。

0023

第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置100は、例えば、ダイカストマシンの固定金型又は可動金型への中子の挿入、及び、固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行う。第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置100は、油圧による駆動と、電力による駆動を併用する中子駆動装置である。本明細書では、油圧による駆動と、電力による駆動を併用する方式を、ハイブリッド式と称する。

0024

ハイブリッド式中子駆動装置100は、シリンダユニット10と第1の油圧回路12(第1の液圧回路)を含む。シリンダユニット10と第1の油圧回路12との間は、作動油が流れる配管14で接続される。

0025

図3は、第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の模式図である。図3は、シリンダユニット10の断面と、第1の油圧回路12の回路構成を示す。

0026

図4は、第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の模式図である。図4は、シリンダユニット10の断面を示す。図4(a)は図3のAA’断面、図4(b)は図3のBB’断面、図4(c)は図3のCC’断面を示す。

0027

シリンダユニット10は、シリンダチューブ16、ヘッドカバー18(第1のカバー部材)、キャップカバー20(第2のカバー部材)、ロッド22、ナット24、ねじ軸26、モータ28、ピストン30、配管接続部32(接続部)、第1のプーリー34、第2のプーリー36、ベルト38、ねじ軸ガイド40、油室42(領域)、パッキン48を有する。

0028

シリンダチューブ16は、第1の領域16aと第2の領域16bとを有する。ロッド22は、カップリング22a(連結部)とフランジ22bを有する。モータ28は、モータ軸28aを有する。

0029

第1の油圧回路12は、アキュムレータ52と切替弁54とを有する。

0030

シリンダユニット10は、油圧及び電力をエネルギー源として、往復直進運動を実現するアクチュエータである。

0031

シリンダチューブ16は、円筒形状である。シリンダチューブ16は、内径の異なる第1の領域16aと第2の領域16bとを有する。第1の領域16aの第1の内径(図4(a)中のd1)は、第2の領域16bの第2の内径(図4(b)中のd2)よりも大きい。第1の領域16aの厚さは、例えば、第2の領域16bの厚さよりも薄い。

0032

第1の領域16aのシリンダチューブ16の延伸方向の長さは、第2の領域16bのシリンダチューブ16の延伸方向の長さよりも短い。第1の領域16aのシリンダチューブ16の延伸方向の長さは、例えば、第2の領域16bのシリンダチューブ16の延伸方向の長さの5分の1以下である。

0033

ヘッドカバー18は、シリンダチューブ16の一端に固定される。ヘッドカバー18は、ロッド22が貫通する開口部を有する。ヘッドカバー18とシリンダチューブ16との接触部には、例えば、作動油の漏れを防止するためのパッキン48が設けられる。ヘッドカバー18とシリンダチューブ16とは、例えば、一体成型されていても構わない。

0034

キャップカバー20は、シリンダチューブ16の他端に固定される。キャップカバー20は、シリンダチューブ16のヘッドカバー18と反対側の端部に設けられる。キャップカバー20は、ねじ軸26が貫通する開口部を有する。キャップカバー20とシリンダチューブ16とは、例えば、一体成型されていても構わない。

0035

ロッド22の少なくとも一部は、シリンダチューブ16の中に設けられる。ロッド22は、一端に中子を連結することが可能なカップリング22aを有する。ロッド22は、ヘッドカバー18の側に、中子を連結することが可能なカップリング22aを有する。例えば、先端に中子を固定することが可能な固定治具を、カップリング22aにねじ止めすることが可能である。

0036

ロッド22は、カップリング22aのキャップカバー20の側にフランジ22bを有する。ロッド22は、例えば、キャップカバー20の側の端部にフランジ22bを有する。フランジ22bは円環状である。

0037

ロッド22は、ヘッドカバー18を貫通する。ロッド22は、ヘッドカバー18に対して摺動可能である。ロッド22とヘッドカバー18との接触部には、例えば、作動油の漏れを防止するためのパッキン48が設けられる。

0038

ロッド22の少なくとも一部は円筒形状である。ロッド22は、シリンダチューブ16に対して直進運動が可能である。

0039

ナット24は、ロッド22に固定される。ナット24は、例えば、ロッド22のキャップカバー20の側の端部に固定される。

0040

ねじ軸26は、キャップカバー20及びナット24を貫通する。ねじ軸26は、ロッド22の中に挿入可能に設けられる。ねじ軸26は、回転運動が可能である。

0041

ねじ軸26とナット24は、例えば、ボールねじを構成する。ねじ軸26とナット24との間には、ねじ軸26とナット24との間の摩擦抵抗を低減するためのボールが設けられる。

0042

ねじ軸ガイド40は、キャップカバー20とねじ軸26との間に設けられる。ねじ軸ガイド40は、ねじ軸26が回転可能な状態で支持する。ねじ軸ガイド40は、例えば、ボールベアリングである。ねじ軸ガイド40は、例えば、ねじ軸26の軸方向に働く力を受け止めることが可能なスラストベアリングである。

0043

モータ28は、例えば、キャップカバー20に固定される。モータ28は、ねじ軸26を回転させる。モータ28は、ねじ軸26を回転させるための動力源である。モータ28は、例えば、交流電源を用いる誘導モータである。

0044

第1のプーリー34は、ねじ軸26の端部に固定される。第2のプーリー36は、モータ28のモータ軸28aに固定される。第1のプーリー34と第2のプーリー36は、ベルト38で連結される。

0045

第1のプーリー34、第2のプーリー36、及び、ベルト38を用いて、モータ28の回転がねじ軸26に伝達され、ねじ軸26が回転する。ねじ軸26の回転数が所望の回転数となるように、第1のプーリー34の直径と第2のプーリー36の直径との比率が定められる。

0046

ピストン30は、シリンダチューブ16の中の、ヘッドカバー18の側に設けられる。ピストン30は、シリンダチューブ16の第1の領域16aの内側に設けられる。

0047

ピストン30は、円環状である。ロッド22は、ピストン30を貫通する。ピストン30は、シリンダチューブ16、及び、ロッド22に対して摺動が可能である。ピストン30とシリンダチューブ16との接触部、及び、ピストン30とロッド22との接触部には、例えば、作動油の漏れを防止するためのパッキン48が設けられる。

0048

ピストン30には、環状の切欠き部が設けられる。環状の切欠き部は、油室42の少なくとも一部を構成する

0049

ピストン30の外径(図4(a)中のd3)は、第2の領域16bの第2の内径(図4(b)中のd2)よりも大きい。

0050

ピストン30の移動可能な距離(図3中の(d4))は、例えば、1mm以上10mm以下である。

0051

油室42は、シリンダチューブ16、ヘッドカバー18、及び、ピストン30に囲まれた領域である。油室42には、作動油が充填される。

0052

配管接続部32は、シリンダチューブ16に設けられる。配管接続部32は、例えば、シリンダチューブ16のヘッドカバー18の側の側面に設けられる。

0053

配管接続部32は、油室42と導通する。配管接続部32は、配管14を接続可能に設けられる。配管14は、第1の油圧回路12から、ピストン30を作動させる作動油を油室42に供給する。配管接続部32の形状は、例えば、シリンダチューブ16の側面から側方伸びる管状であっても、シリンダチューブ16に形成された開口部であっても構わない。

0054

第1の油圧回路12は、油室42に繋がる配管14に接続される。

0055

切替弁54は、第1の油圧回路12を流れる作動油の流れる方向を制御する。切替弁54は、シリンダユニット10への作動油の供給、シリンダユニット10からの作動油の戻りを制御する。切替弁54は、例えば、ロッド22の位置と同期して、開閉動作が制御される。切替弁54は、例えば、電磁弁である。切替弁54は、例えば、サーボ弁であっても構わない。また、切替弁54は、流量調整機能を有する切替弁であっても構わない。

0056

アキュムレータ52は、高圧封入ガスを用いてエネルギー蓄積し、瞬間的にそのエネルギーを放出することで、作動油の流量を大きくする。

0057

第1の油圧回路12は、油圧ポンプ、及び、油を貯蔵するタンクのいずれも備えない。第1の油圧回路12は、いわゆるポンプレスの構成となっている。第1の油圧回路12で用いられる作動油の量は、例えば、1L以上20L以下である。

0058

図5及び図6は、第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置を金型に固定した状態を示す図である。図5は、金型が開いている状態を示す図である。図6は、金型が閉じている状態を示す図である。図5及び図6は、金型の一部を示している。

0059

金型は、固定金型60、可動金型62、中子64を含む。固定金型60には、例えば、ストッパ60aが設けられる。ハイブリッド式中子駆動装置100のシリンダユニット10は、固定台66により、例えば、可動金型62に固定される。

0060

中子64は、ハイブリッド式中子駆動装置100のシリンダユニット10に固定される。例えば、中子を固定した固定治具68が、シリンダユニット10のカップリング22aにねじ止めされる。

0061

図6に示すように、金型が閉じた状態では、中子64は、固定金型60と可動金型62の間に組み込まれる。ストッパ60aは、中子64が金型内のキャビティに充填される溶湯の圧力により押し出されることを防止する。ストッパ60aには、例えば、固定金型60の他の領域よりも、硬度が高い材料が用いられる。

0062

次に、ハイブリッド式中子駆動装置100の動作について説明する。図7図8図9図10図11図12は、第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置の動作の説明図である。

0063

図7は、ロッド22が後退限位置にある状態を示す。すなわち、図7は、ロッド22が最もキャップカバー20に近い位置にある場合を示す。

0064

ロッド22が後退限位置にある場合、油室42には作動油が充填されている。この場合、第1の油圧回路12のアキュムレータ52は、作動油が充填されていない。ピストン30は、最もキャップカバー20に近い位置にある。この場合、ピストン30のキャップカバー20側の端部は、シリンダチューブ16の第2の領域16bに接する。

0065

図8に示すように、モータ28が駆動することにより、モータ軸28aが回転し、第2のプーリー36が回転する。第2のプーリー36の回転は、ベルト38により第1のプーリー34に伝達され、第1のプーリー34が回転する。第1のプーリー34が回転することにより、ねじ軸26が回転する。

0066

ねじ軸26の回転運動は、ナット24により直進運動に変換され、ロッド22がヘッドカバー18側に前進する。ロッド22が所定の距離だけ前進した後、ロッド22のフランジ22bが、ピストン30のキャップカバー20側の端部に接する。その後、図9に示すように、ピストン30がロッド22のフランジ22bに押され前進し、ヘッドカバー18に接することで停止する。

0067

ロッド22及びピストン30の前進により、油室42の作動油が配管14に押し出され、アキュムレータ52に作動油が充填される。切替弁54は、ピストン30の前進に連動して動作し、配管14からアキュムレータ52に作動油を流す。

0068

図10は、ロッド22が前進限位置にある状態を示す。すなわち、図10は、ロッド22がキャップカバー20から最も遠い位置にある場合を示す。

0069

図11に示すように、アキュムレータ52を動作させて油室42に作動油を充填することにより、油圧でピストン30が後退する。ピストン30により、ロッド22のフランジ22bが押し上げられ、ロッド22が後退する。ピストン30の後退距離は、例えば、1mm以上10mm以下である。

0070

図11に示すように、アキュムレータ52を動作させて油室42に作動油を充填すると同時に、モータ28を駆動させる。モータ28の駆動により、ロッド22が後退する。この場合、油圧エネルギー及び電力エネルギーの両方を用いて、ロッド22が後退する。

0071

なお、ピストン30が後退して停止するまで、モータ28を駆動させず、油圧エネルギーのみを用いてロッド22を後退させることも可能である。

0072

図12に示すように、ピストン30が停止した後は、モータ28の駆動により、ロッド22が後退する。そして、ロッド22が後退限位置にきたところで、モータ28の駆動を停止する。

0073

次に、第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置100の作用及び効果について説明する。

0074

中子を有する金型を用いる場合には、固定金型又は可動金型への中子の挿入、及び、固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行うための中子駆動装置が設けられる。固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを行う際には、製品から中子を引き離すために、中子駆動装置には大きな駆動力が要求される。そして、製品から中子が引き離された後は、ダイカストマシンのサイクルタイムを短縮するために中子を高速に後退させることが好ましい。

0075

第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置100は、油圧による駆動と、電力による駆動を併用するハイブリッド式の中子駆動装置である。中子の引き抜き時初期段階では、第1の油圧回路12を用いてシリンダユニット10を油圧で駆動させる。シリンダユニット10を油圧で駆動させることで、中子を製品から引き離すために必要な大きな駆動力を得ることが可能となる。

0076

第1の油圧回路12は、中子を引き離すためだけに用いるため、例えば、アキュムレータ52の容量を小さくすることができる。したがって、ハイブリッド式中子駆動装置100に用いる作動油の量の大幅な減少が実現できる。

0077

また、アキュムレータ52への作動油の充填は、ロッド22及びピストン30の前進により行われる。言い換えれば、第1の油圧回路12は、油圧ポンプや油を貯蔵するためのタンクが不要となる。

0078

また、作動油の量の大幅な減少が実現でき、油圧ポンプやタンクも不要となることから、油汚れによる作業環境の悪化を抑制することが可能となる。また、油漏れによる火災リスクが低減する。

0079

また、アキュムレータ52の容量が小さくでき、油圧ポンプやタンクも不要となることから、第1の油圧回路12の小型化が可能となる。したがって、ハイブリッド式中子駆動装置100の構造の簡素化が実現できる。第1の油圧回路12の小型化を実現する観点から、ピストン30の移動可能な距離(図3中の(d4))は、10mm以下であることが好ましい。

0080

また、第1の油圧回路12は、油圧ポンプやタンクも不要となることから、ハイブリッド式中子駆動装置100の省エネルギー化が実現できる。また、第1の油圧回路12は、油圧ポンプやタンクが不要となることから、第1の油圧回路12と、型締装置の油圧回路とを独立させることができる。

0081

ハイブリッド式中子駆動装置100では、中子を引き離した後は、モータ28を用いてシリンダユニット10を電力で駆動させる。シリンダユニット10を電力で駆動させることにより、中子を高速に後退させることが可能となる。モータ28には大きな駆動力が不要となり、モータ28の小型化が可能となる。

0082

モータ28の小型化が可能となることで、ハイブリッド式中子駆動装置100の構造の簡素化が実現できる。また、モータ28の小型化により、省エネルギー化が可能となる。

0083

ハイブリッド式中子駆動装置100は、油圧による駆動と、電力による駆動を併用することで、装置の構造の簡素化が実現されている。

0084

また、ハイブリッド式中子駆動装置100は、モータ28を用いて駆動させることで、固定金型又は可動金型への中子の挿入、及び、固定金型又は可動金型からの中子の引き抜きを、固定金型及び可動金型の開閉と同時に行うことが可能となる。したがって、ハイブリッド式中子駆動装置100を用いたダイカストマシンのサイクルタイムの短縮が可能となる。すなわち、ハイブリッド式中子駆動装置100を用いたダイカストマシンによる製品の製造のサイクルタイムの短縮が可能となる。

0085

特に、第1の油圧回路12を、固定金型及び可動金型の開閉動作を行う型締装置の油圧回路と独立させることで、中子の引き抜き時の初期段階の第1の油圧回路12を用いたシリンダユニット10の駆動も、固定金型及び可動金型の開閉と同時に行うことが可能となり、更にダイカストマシンのサイクルタイムの短縮が可能となる。

0086

第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置100は、駆動の一部を電力で行うことにより、例えば、駆動の全てに油圧回路を用いる場合と比較して、省エネルギー化が可能である。

0087

(変形例)
図13は、第1の実施形態の変形例のハイブリッド式中子駆動装置の模式図である。変形例のハイブリッド式中子駆動装置200は、第1の油圧回路12が、油圧ポンプ50とタンク56を、更に有する。

0088

油圧ポンプ50により、第1の油圧回路12の中に作動油を補充することが可能である。例えば、第1の油圧回路12からリークにより減少した作動油を、油圧ポンプ50により補充する。作動油はタンク56に貯留される。タンク56に貯留される作動油の量は、例えば、1L以上20L以下である。

0089

以上、第1の実施形態によれば、油圧による駆動と、電力による駆動を併用することにより、作動油の大幅な減少、装置の簡素化、省エネルギー化、油汚れによる作業環境の悪化の抑制、成形機のサイクルタイムの短縮を実現できるハイブリッド式中子駆動装置を実現できる。

0090

(第2の実施形態)
第2の実施形態の成形機は、ベースと、ベースの上に固定され、固定金型を保持する固定ダイプレートと、ベースの上に型開閉方向に移動可能に設けられ、可動金型を固定金型に対向して保持する可動ダイプレートと、固定金型及び可動金型に組み合わされる中子を駆動するハイブリッド式中子駆動装置と、固定金型と可動金型の型締めを行う型締装置と、固定金型、可動金型及び中子で形成されるキャビティの中に溶融材料を充填する射出装置と、ハイブリッド式中子駆動装置の動作を制御する制御部と、を備え、ハイブリッド式中子駆動装置は、シリンダチューブと、シリンダチューブの一端に固定された第1のカバー部材と、シリンダチューブの他端に固定された第2のカバー部材と、少なくとも一部がシリンダチューブの中に設けられ、一端に中子を連結可能な連結部、連結部よりも第2のカバー部材の側に環状のフランジを有し、第1のカバー部材を貫通し、シリンダチューブに対して直進運動が可能なロッドと、ロッドに固定されたナットと、第2のカバー部材及びナットを貫通し、ロッドの中に挿入可能に設けられ、回転運動が可能なねじ軸と、ねじ軸を回転させるモータと、シリンダチューブの中に設けられ、ロッドが貫通し、シリンダチューブ及びロッドに対して摺動が可能な円環状のピストンと、シリンダチューブに設けられ、シリンダチューブ、第1のカバー部材、ピストンに囲まれた領域に、ピストンを作動させる作動液を供給する配管を接続可能な接続部と、を備える。第2の実施形態の成形機が備えるハイブリッド式中子駆動装置は、第1の実施形態のハイブリッド式中子駆動装置と同様である。以下、第1の実施形態と重複する内容については一部記述を省略する。

0091

図14は、第2の実施形態の成形機の全体構成を示す模式図である。図14は、一部に断面図を含む側面図である。第2の実施形態の成形機は、ダイカストマシン300である。ダイカストマシン300は、コールドチャンバ式のダイカストマシンである。

0092

ダイカストマシン300は、固定金型60、可動金型62、中子64、型締装置70、押出装置72、射出装置74、制御部76、第2の油圧回路78(第2の液圧回路)、ハイブリッド式中子駆動装置100を備える。ダイカストマシン300は、ベース82、固定ダイプレート84、可動ダイプレート86、リンクハウジング88、タイバー90を備える。

0093

ダイカストマシン300は、固定金型60、可動金型62、及び、中子64で構成される金型の内部(図14中のキャビティCa)に液状金属である溶湯(溶融材料)を射出して充填する。そして、溶湯を金型内で凝固させることにより、ダイカスト品を製造する。金属は、例えば、アルミニウムアルミニウム合金亜鉛合金、又は、マグネシウム合金である。

0094

金型は、固定金型60、可動金型62、及び、中子64を含む。金型は、型締装置70と射出装置74との間に設けられる。中子64は、固定金型60及び可動金型62に組み合わされる。

0095

固定ダイプレート84はベース82の上に固定される。固定ダイプレート84は、固定金型60を保持することが可能である。

0096

可動ダイプレート86は、ベース82の上に型開閉方向に移動可能に設けられる。型開閉方向とは、図14に示す型開方向及び型閉方向の両方向を意味する。可動ダイプレート86は、可動金型62を固定金型60に対向して保持することが可能である。

0097

リンクハウジング88は、ベース82の上に設けられる。リンクハウジング88には、型締装置70を構成するリンク機構の一端が固定される。

0098

固定ダイプレート84とリンクハウジング88は、タイバー90により固定される。タイバー90は、固定金型60と可動金型62に型締力が加えられている間は、型締力を支える。

0099

型締装置70は、金型の開閉及び型締めを行う機能を有する。射出装置74は、金型のキャビティCaに溶湯を射出し、溶湯を加圧する機能を有する。押出装置72は、製造されたダイカスト品を金型から押し出す機能を有する。

0100

ハイブリッド式中子駆動装置100は、固定金型60又は可動金型62への中子64の挿入、及び、固定金型60又は可動金型62からの中子64の引き抜きを行う機能を有する。ハイブリッド式中子駆動装置100は、シリンダユニット10と、第1の油圧回路12とを有する。

0101

第2の油圧回路78は、例えば、型締装置70、押出装置72、及び、射出装置74を油圧により駆動する機能を有する。第2の油圧回路78は、ハイブリッド式中子駆動装置100の第1の油圧回路12とは、独立して設けられる。

0102

第2の油圧回路78は、図示しないタンクを有する。第2の油圧回路78のタンクに貯留される作動油の量は、第1の油圧回路12のタンク56に貯留される作動油の量よりも多い。言い換えれば、第2の油圧回路78で用いられる作動油の量は、第1の油圧回路12で用いられる作動油の量よりも多い。

0103

第2の油圧回路78で用いられる作動油の量は、第1の油圧回路12で用いられる作動油の量の、例えば、100倍以上500倍以下である。第1の油圧回路12で用いられる作動油の量は、例えば、100L以上1000L以下である。

0104

制御部76は、例えば、型締装置70、押出装置72、射出装置74、及び、ハイブリッド式中子駆動装置100を制御する機能を有する。制御部76は、例えば、可動金型62と中子64が同時に移動するように型締装置70及びハイブリッド式中子駆動装置100を制御する。

0105

制御部76は、各種の演算を行って、ダイカストマシン300の各部に制御指令を出力する機能を有する。制御部76は、例えば、成形条件等を記憶する機能を有する。

0106

制御部76は、例えば、ハードウェアソフトウェアとの組み合わせで構成される。制御部76は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、半導体メモリ、及び半導体メモリに記憶された制御プログラムを含む。

0107

次に、ダイカストマシン300の成形動作の一例について説明する。

0108

図15は、第2の実施形態の成形機の成形動作を示すフローチャートである。

0109

ダイカストマシン300の成形動作には、成形動作の開始から終了の間に、複数の部分動作がある。部分動作は、例えば、図15に示すように、「中子入り」、「型締め」、「注湯」、「射出」、「冷却」、「型開き」、「中子戻り」、「押出し」、「取り出し」である。

0110

図16図17図18図19図20図21図22図23図24図25図26は、第2の実施形態の成形機の動作の説明図である。図16図17図18図19図20図21図22図23図24図25図26は、特に、固定金型60、可動金型62、及び、中子64の動作を示す。図16図17図18図19図20図21図22図23図24図25図26において、ハイブリッド式中子駆動装置100の第1の油圧回路12の図示は省略している。

0111

成形動作の開始時は、図16に示すように、固定金型60と可動金型62は開いた状態にある。中子64は、可動金型62から引き抜かれた状態にある。

0112

「中子入」は、ハイブリッド式中子駆動装置100を用いて、可動金型62に中子64を挿入する動作である。「型閉」は、型締装置70を用いて、固定金型60と可動金型62を型閉方向に閉じ、固定金型60と可動金型62を締め上げる動作である。

0113

「中子入」と「型閉」の少なくとも一部の動作は同時に行われる。図17図18図19が、「中子入」及び「型閉」が終了するまでの動作を示す。

0114

図17に示すように、型締装置70を用いて可動金型62を移動させ、固定金型60と可動金型62を型閉方向に閉じる。この動作と同時に、ハイブリッド式中子駆動装置100を用いて、可動金型62に中子64を挿入する動作を行う。中子64の挿入は、ハイブリッド式中子駆動装置100のモータ28を駆動させることによりロッド22を前進させることにより行う。

0115

図18に示すように、例えば、中子64が可動金型62の所定の位置まで挿入された後に、ハイブリッド式中子駆動装置100は停止される。その後、可動金型62の移動は継続する。

0116

図19に示すように、固定金型60と可動金型62が接触した後に、型締装置70により更に型締力が加えられる。

0117

「注湯」は、図示しない給湯装置を用いて、射出装置74の射出スリーブに液状金属(溶湯)を供給する動作である。

0118

「射出」は、射出装置74を用いて、金型の内に溶湯を射出する動作である。図20に示すように、固定金型60、可動金型62、及び、中子64で囲まれたキャビティ内に溶湯92が充填される。この時、溶湯92の圧力(メタル圧)が中子64を押し出す方向に加わる。中子64は、固定金型60に設けられたストッパ60aにより押し出されることが抑制される。

0119

「冷却」は、金型の内部の溶湯92を冷却し、ダイカスト品を製造する動作である。図21に示すように、金型の内部の溶湯92は冷却されダイカスト品94となる。

0120

「型開」は、型締装置70を用いて、固定金型60と可動金型62を型開方向に開ける動作である。「中子戻」は、ハイブリッド式中子駆動装置100を用いて、可動金型62から中子64を引き抜く動作である。

0121

「型開」と「中子戻」の少なくとも一部の動作は同時に行われる。図22図23図24が、「型開」及び「中子戻」が終了するまでの動作を示す。

0122

図22に示すように、型締装置70を用いて可動金型62を型開方向に移動させることで、中子64及びダイカスト品94が固定金型60から離れる。その後、図23に示すように、可動金型62の型開方向の移動と同時に、中子64をダイカスト品94から引き離す動作を行う。

0123

中子64のダイカスト品94からの引き離しは、ハイブリッド式中子駆動装置100の第1の油圧回路12を駆動させ、ロッド22を後退させることにより行う。中子64がダイカスト品94から引き離され、中子64が可動金型62から引き抜かれる。

0124

中子64をダイカスト品94から引き離す際に、ハイブリッド式中子駆動装置100のモータ28を駆動させる。モータ28の駆動力を油圧と併用して、中子64がダイカスト品94から引き離され、中子64が可動金型62から引き抜かれる。

0125

制御部76は、中子64を可動金型62から引き抜く際に、油室42への作動油の供給と、モータ28によるねじ軸26の回転とを同時に行うようにハイブリッド式中子駆動装置100を制御する。なお、中子64をダイカスト品94から引き離し、中子64を可動金型62から引き抜く際に、モータ28を停止させた状態で油圧のみを用いることも可能である。

0126

中子64のダイカスト品94から引き離した後は、ハイブリッド式中子駆動装置100のモータ28の駆動によりロッド22を後退させる。

0127

図24に示すように、中子64が所定の位置まで後退した時点で、ハイブリッド式中子駆動装置100のモータ28の駆動を停止する。また、可動金型62が所定の位置まで移動した時点で、型締装置70を停止する。

0128

「押出」は、押出装置72を用いて、ダイカスト品94を金型から押し出し、金型から離脱させる動作である。図25に示すように、ダイカスト品94が可動金型62から離脱する。

0129

取出」は、金型から押し出されたダイカスト品94を、例えば、ロボットアームにより取り出す動作である。図26に示すように、ダイカスト品94は、例えば、図示しないロボットアームにより金型から取り出される。

0130

次に、第2の実施形態のダイカストマシン300の作用及び効果について説明する。

0131

図27は、第2の実施形態の比較例の成形機の成形動作を示すフローチャートである。比較例の成形機はダイカストマシンである。比較例のダイカストマシンは、中子駆動装置が油圧のみにより駆動され、中子駆動装置の油圧回路と型締装置の油圧回路とが共用される点で、第2の実施形態のダイカストマシン300と異なる。

0132

比較例のダイカストマシンは、中子駆動装置の油圧回路と型締装置の油圧回路とが共用されるため、図27に示すように、「中子入」と「型閉」は同時に行うことができない。したがって、「中子入」の動作の終了後に「型閉」の動作を行う。また、比較例のダイカストマシンは、「型開」と「中子戻」は同時に行うことができない。したがって、「型開」の動作の終了後に「中子戻」の動作を行う。

0133

「中子入」と「型閉」、及び、「型開」と「中子戻」は同時に行うことができないため、ダイカストマシンのサイクルタイムの短縮が困難である。

0134

第2の実施形態のダイカストマシン300は、油圧による駆動と、電力による駆動を併用するハイブリッド式中子駆動装置100を備える。また、ハイブリッド式中子駆動装置100の第1の油圧回路12と、型締装置70を駆動する第2の油圧回路78は独立して設けられる。

0135

そして、制御部76は、可動金型62と中子64が同時に動作するように型締装置70及びハイブリッド式中子駆動装置100を制御する。したがって、「中子入」と「型閉」の少なくとも一部の動作を同時に行うことができる。また、「型開」と「中子戻」の少なくとも一部の動作を同時に行うことができる。よって、ダイカストマシン300によるダイカスト品94の製造のサイクルタイムの短縮が可能となる。

0136

以上、第2の実施形態によれば、油圧による駆動と、電力による駆動を併用するハイブリッド式中子駆動装置を備えることにより、製品の製造のサイクルタイムを短縮できる成形機を実現できる。

0137

以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。実施形態においては、ハイブリッド式中子駆動装置、成形機などで、本発明の説明に直接必要としない部分については記載を省略したが、必要とされる、中子駆動装置、成形機などに関わる要素を適宜選択して用いることができる。

0138

第1の実施形態においては、ねじ軸26とナット24が、ボールねじを構成する場合を例に説明した。しかし、ねじ軸26とナット24の構成は、この構成に限定されるものではない。ねじ軸26に、例えば、断面が台形となる台形ねじを用いることも可能である。ねじ軸26に台形ねじを用いることで、ねじ軸26とナット24との間の摩擦抵抗が大きくなり、例えば、固定金型60がストッパ60aを備えない場合でも、溶湯92の圧力で中子64が押し出されることを抑制できる。

0139

第1の実施形態においては、モータ28が誘導モータである場合を例に説明したが、モータ28は誘導モータに限定されるものではない。モータ28として、サーボモータを用いることも可能である。例えば、サーボモータを用いることで、中子64をダイカスト品94から引き離す際にはモータ28のトルク制御を行い、引き離した後にはロッド22の速度制御移行することが可能となる。

0140

第1の実施形態においては、モータ28の回転のねじ軸26への伝達機構として、第1のプーリー34、第2のプーリー36、及びベルト38を用いた。しかし、伝達機構はこの構成に限られるものではない。例えば、モータ28の回転を直接ねじ軸26に伝達する構成としても良い。また、例えば、伝達機構として、複数の歯車の組み合わせを用いても構わない。

0141

第1の実施形態においては、ロッド22の前進により、油室42の作動油が配管14に押し出され、アキュムレータ52に作動油が充填される場合を例に説明した。しかし、例えば、新たな油室やピストンを設けることにより、ロッド22の後退によりアキュムレータ52に作動油を充填する構成とすることも可能である。

0142

第2の実施形態においては、ダイカストマシン300が、第1の油圧回路12と第2の油圧回路78とを独立に設ける場合を例に説明した。しかし、例えば、第1の油圧回路12と第2の油圧回路78の少なくとも一部を共用する構成とすることも可能である。この場合でも、少なくともハイブリッド式中子駆動装置100のモータ28による駆動は、型締装置70の動作と独立に行うことができる。したがって、「中子入」と「型閉」の少なくとも一部の動作を同時に行うことができる。

0143

第2の実施形態においては、成形機がダイカストマシンである場合を例に説明したが、成形機は、例えば、プラスチック製品を製造する射出成形機であっても構わない。

0144

第2の実施形態においては、ハイブリッド式中子駆動装置100が可動金型62に固定される場合を例に説明したが、ハイブリッド式中子駆動装置100が固定金型60に固定される構成とすることも可能である。

0145

また、第1及び第2の実施形態では、ロッド22のシリンダチューブ16に対する回転止め機構については言及しなかった。これは、ロッド22の先に固定される中子64が、可動金型62と組み合わさることにより、ロッド22のシリンダチューブ16に対する回転止め機構として機能するためである。しかしながら、例えば、シリンダチューブ16の中に、リニアガイド等のロッド22の回転止め機構を設けることも可能である。

0146

その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのハイブリッド式中子駆動装置及び成形機は、本発明の範囲に包含される。本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物の範囲によって定義されるものである。

0147

10シリンダユニット
12 第1の油圧回路(第1の液圧回路)
14配管
16シリンダチューブ
16a 第1の領域
16b 第2の領域
18ヘッドカバー(第1のカバー部材)
20キャップカバー(第2のカバー部材)
22ロッド
22aカップリング(連結部)
22bフランジ
24ナット
26 ねじ軸
28モータ
30ピストン
32配管接続部(接続部)
34 第1のプーリー
36 第2のプーリー
38ベルト
40 ねじ軸ガイド
42油室(領域)
48パッキン
50油圧ポンプ
52アキュムレータ
54切替弁
56タンク
60固定金型
62可動金型
64中子
70型締装置
72押出装置
74射出装置
76 制御部
78 第2の油圧回路(第2の液圧回路)
82ベース
84固定ダイプレート
86可動ダイプレート
88リンクハウジング
90タイバー
92溶湯(溶融材料)
94ダイカスト品
100ハイブリッド式中子駆動装置
200 ハイブリッド式中子駆動装置
300ダイカストマシン(成形機)
Caキャビティ
d1 第1の内径
d2 第2の内径
d3 ピストンの外径
d4 移動可能な距離

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