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技術 定着ベルト、定着装置、及び画像形成装置

出願人 富士ゼロックス株式会社
発明者 吉川亮平稲垣智丈関口良
出願日 2019年11月1日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2019-199832
公開日 2021年5月6日 (5ヶ月経過) 公開番号 2021-071678
状態 未査定
技術分野 積層体(2) ロール及びその他の回転体 電子写真における定着
主要キーワード 自己回転 電磁誘導装置 脱水環化剤 歪線図 位置合わせローラ 耐酸化金属 界面密着強度 剥離有無
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2021年5月6日)のものです。
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図面 (4)

課題

高温高湿環境下で保管したときの、ポリイミド樹脂基材層と金属層との剥がれを抑制した定着ベルトの提供。

解決手段

厚さ方向中央部よりも外周面イミド化率が低い環状のポリイミド樹脂基材層と、前記ポリイミド樹脂基材層の外周面上に設けられた金属層と、前記金属層の外周面上に設けられた弾性層と、を有する定着ベルト。

概要

背景

電子写真方式を用いた画像形成装置複写機ファクシミリプリンタ等)では、記録材上に形成されたトナー像を、定着ベルトを備える定着装置によって定着して画像が形成される。

例えば、特許文献1には、「金属製の円筒状基体と、該円筒状基体の内周面に形成されたポリイミド樹脂層とを有する定着ベルトであって、 該ポリイミド樹脂層は、イミド化率が70〜93%である定着ベルト。」が開示されている。

また、特許文献2には、「ポリイミド樹脂層と金属層とが積層されてなるベルト基材を有する定着ベルトであって、該ポリイミド樹脂層を形成するポリイミドのイミド化率が95%以上である定着ベルト。」が開示されている。

また、特許文献3には、「ポリイミド樹脂層と、その表面に形成され電磁誘導により発熱する金属層と、最外周面に形成された離型層とを備える電磁誘導発熱用定着ベルトにおいて、前記ポリイミド樹脂層は脱水環化剤の存在下でポリアミド酸イミド化したイミド化物を含有し、そのイミド化物のイミド化率が95〜100%である電磁誘導発熱用定着ベルト」が開示されている。

また、特許文献4には、「少なくとも1層以上の金属層と、前記金属層に設けられた離型層とを有する無端状ベルトであり、前記金属層に用いられる金属材料は、JIS Z2241の金属材料の引張試験準拠し、金属材料の試験片はJIS Z2201の金属材料引張試験片に規定に従い、引っ張り試験に用いる試験機は、JIS B7721の引張・圧縮試験機力計測系較正検証方法に規定された試験機を用いて測定された応力歪線図において、上降伏点までの応力が、343N/mm2以上である無端状ベルト。」が開示されている。

また、特許文献5には、「合成樹脂からなる基層と、その上に積層された金属層と、さらにその上に積層された合成樹脂からなる被覆層とを有する無端状ベルトであって、前記金属層は、該ベルト曲げ変形が生じたときにひずみが生じない中立軸の近傍に形成されているベルト。」が開示されている。

概要

高温高湿環境下で保管したときの、ポリイミド樹脂基材層と金属層との剥がれを抑制した定着ベルトの提供。厚さ方向中央部よりも外周面のイミド化率が低い環状のポリイミド樹脂基材層と、前記ポリイミド樹脂基材層の外周面上に設けられた金属層と、前記金属層の外周面上に設けられた弾性層と、を有する定着ベルト。

目的

本発明の課題は、環状のポリイミド樹脂基材層と、ポリイミド樹脂基材層の外周面上に設けられた金属層と、金属層の外周面上に設けられた弾性層と、を有する定着ベルトにおいて、ポリイミド樹脂基材層における厚さ方向中央部よりも外周面のイミド化率が同じである場合に比べ、高温高湿環境下で保管したときの、ポリイミド樹脂基材層と金属層との剥がれを抑制した定着ベルトを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

厚さ方向中央部よりも外周面イミド化率が低い環状のポリイミド樹脂基材層と、前記ポリイミド樹脂基材層の外周面上に設けられた金属層と、前記金属層の外周面上に設けられた弾性層と、を有する定着ベルト

請求項2

前記ポリイミド樹脂基材層の外周面におけるイミド化率が、50%以上95%以下である請求項1に記載の定着ベルト。

請求項3

前記ポリイミド樹脂基材層の外周面におけるイミド化率が、60%以上90%以下である請求項2に記載の定着ベルト。

請求項4

前記ポリイミド樹脂基材層の外周面におけるイミド化率が、60%以上80%以下である請求項3に記載の定着ベルト。

請求項5

前記ポリイミド樹脂基材層における、前記厚さ方向中央部と前記外周面とのイミド化率の差(絶対値)が、5%以上50%以下である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の定着ベルト。

請求項6

前記ポリイミド樹脂基材層における、前記厚さ方向中央部と前記外周面とのイミド化率の差(絶対値)が、10%以上40%以下である請求項5に記載の定着ベルト。

請求項7

前記ポリイミド樹脂基材層における、前記厚さ方向中央部と前記外周面とのイミド化率の差(絶対値)が、20%以上40%以下である請求項6に記載の定着ベルト。

請求項8

前記ポリイミド樹脂基材層が、芳香族ポリイミド樹脂を含む基材層である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の定着ベルト。

請求項9

前記芳香族ポリイミド樹脂が、下記一般式(PI1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂である請求項8に記載の定着ベルト。(一般式中、RP1はフェニル基、またはビフェニル基を示し、RP2は2価の芳香族基を示す。)

請求項10

前記金属層が、前記ポリイミド樹脂基材層の外周面上に設けられた下地金属層と、前記下地金属層の外周面上に設けられた金属発熱層と、前記金属発熱層の外周面上に設けられた金属保護層と、を有する請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の定着ベルト。

請求項11

請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の定着ベルトと、前記定着ベルトの外周面を加圧する加圧部材と、前記定着ベルトの金属層の少なくとも一部を電磁誘導によって発熱させる電磁誘導装置と、を有し、未定着のトナー像が表面に形成された記録媒体を前記定着ベルトと前記加圧部材とで挟み込んで前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着装置

請求項12

像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる帯電装置と、帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、前記像保持体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、前記像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、前記トナー像を前記記録媒体に定着させる請求項11に記載の定着装置と、を有する画像形成装置

技術分野

0001

本発明は、定着ベルト定着装置、及び画像形成装置に関する。

背景技術

0002

電子写真方式を用いた画像形成装置(複写機ファクシミリプリンタ等)では、記録材上に形成されたトナー像を、定着ベルトを備える定着装置によって定着して画像が形成される。

0003

例えば、特許文献1には、「金属製の円筒状基体と、該円筒状基体の内周面に形成されたポリイミド樹脂層とを有する定着ベルトであって、 該ポリイミド樹脂層は、イミド化率が70〜93%である定着ベルト。」が開示されている。

0004

また、特許文献2には、「ポリイミド樹脂層と金属層とが積層されてなるベルト基材を有する定着ベルトであって、該ポリイミド樹脂層を形成するポリイミドのイミド化率が95%以上である定着ベルト。」が開示されている。

0005

また、特許文献3には、「ポリイミド樹脂層と、その表面に形成され電磁誘導により発熱する金属層と、最外周面に形成された離型層とを備える電磁誘導発熱用定着ベルトにおいて、前記ポリイミド樹脂層は脱水環化剤の存在下でポリアミド酸イミド化したイミド化物を含有し、そのイミド化物のイミド化率が95〜100%である電磁誘導発熱用定着ベルト」が開示されている。

0006

また、特許文献4には、「少なくとも1層以上の金属層と、前記金属層に設けられた離型層とを有する無端状ベルトであり、前記金属層に用いられる金属材料は、JIS Z2241の金属材料の引張試験準拠し、金属材料の試験片はJIS Z2201の金属材料引張試験片に規定に従い、引っ張り試験に用いる試験機は、JIS B7721の引張・圧縮試験機力計測系較正検証方法に規定された試験機を用いて測定された応力歪線図において、上降伏点までの応力が、343N/mm2以上である無端状ベルト。」が開示されている。

0007

また、特許文献5には、「合成樹脂からなる基層と、その上に積層された金属層と、さらにその上に積層された合成樹脂からなる被覆層とを有する無端状ベルトであって、前記金属層は、該ベルト曲げ変形が生じたときにひずみが生じない中立軸の近傍に形成されているベルト。」が開示されている。

先行技術

0008

WO2011/013221号公報
特開2005−121975号公報
特開2004−012669号公報
特開2013−61565号公報
特開2004−70191号公報

発明が解決しようとする課題

0009

本発明の課題は、環状のポリイミド樹脂基材層と、ポリイミド樹脂基材層の外周面上に設けられた金属層と、金属層の外周面上に設けられた弾性層と、を有する定着ベルトにおいて、ポリイミド樹脂基材層における厚さ方向中央部よりも外周面のイミド化率が同じである場合に比べ、高温高湿環境下で保管したときの、ポリイミド樹脂基材層と金属層との剥がれを抑制した定着ベルトを提供することである。

課題を解決するための手段

0010

前記課題を解決するための具体的手段には、下記の態様が含まれる。
<1>
厚さ方向中央部よりも外周面のイミド化率が低い環状のポリイミド樹脂基材層と、
前記ポリイミド樹脂基材層の外周面上に設けられた金属層と、
前記金属層の外周面上に設けられた弾性層と、
を有する定着ベルト。
<2>
前記ポリイミド樹脂基材層の外周面におけるイミド化率が、50%以上95%以下である<1>に記載の定着ベルト。
<3>
前記ポリイミド樹脂基材層の外周面におけるイミド化率が、60%以上90%以下である<2>に記載の定着ベルト。
<4>
前記ポリイミド樹脂基材層の外周面におけるイミド化率が、60%以上80%以下である<3>に記載の定着ベルト。
<5>
前記ポリイミド樹脂基材層における、前記厚さ方向中央部と前記外周面とのイミド化率の差(絶対値)が、5%以上50%以下である<1>〜<4>のいずれか1項に記載の定着ベルト。
<6>
前記ポリイミド樹脂基材層における、前記厚さ方向中央部と前記外周面とのイミド化率の差(絶対値)が、10%以上40%以下である<5>に記載の定着ベルト。
<7>
前記ポリイミド樹脂基材層における、前記厚さ方向中央部と前記外周面とのイミド化率の差(絶対値)が、20%以上40%以下である<6>に記載の定着ベルト。
<8>
前記ポリイミド樹脂基材層が、芳香族ポリイミド樹脂を含む基材層である<1>〜<7>のいずれか1項に記載の定着ベルト。
<9>
前記芳香族ポリイミド樹脂が、下記一般式(PI1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂である<8>に記載の定着ベルト。




(一般式中、RP1はフェニル基、またはビフェニル基を示し、RP2は2価の芳香族基を示す。)
<10>
前記金属層が、前記ポリイミド樹脂基材層の外周面上に設けられた下地金属層と、前記下地金属層の外周面上に設けられた金属発熱層と、前記金属発熱層の外周面上に設けられた金属保護層と、を有する<1>〜<9>のいずれか1項に記載の定着ベルト。
<11>
<1>〜<10>のいずれか1項に記載の定着ベルトと、
前記定着ベルトの外周面を加圧する加圧部材と、
前記定着ベルトの金属層の少なくとも一部を電磁誘導によって発熱させる電磁誘導装置と、
を有し、
未定着のトナー像が表面に形成された記録媒体を前記定着ベルトと前記加圧部材とで挟み込んで前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着装置。
<12>
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電させる帯電装置と、
帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
前記トナー像を前記記録媒体に定着させる<11>に記載の定着装置と、
を有する画像形成装置。

発明の効果

0011

<1>、<8>、<9>、又は<10>に係る発明によれば、環状のポリイミド樹脂基材層と、ポリイミド樹脂基材層の外周面上に設けられた金属層と、金属層の外周面上に設けられた弾性層と、を有する定着ベルトにおいて、ポリイミド樹脂基材層における厚さ方向中央部よりも外周面のイミド化率が同じである場合に比べ、高温高湿環境下で保管したときの、ポリイミド樹脂基材層と金属層との剥がれを抑制した定着ベルトが提供される。

0012

<2>に係る発明によれば、ポリイミド樹脂基材層の外周面におけるイミド化率が、50%未満又は95%超えである場合に比べ、高温高湿環境下で保管したときの、ポリイミド樹脂基材層と金属層との剥がれを抑制した定着ベルトが提供される。
<3>、又は<4>に係る発明によれば、ポリイミド樹脂基材層の外周面におけるイミド化率が、60%未満又は90%超えである場合に比べ、金属層の割れを抑制した定着ベルトが提供される。

0013

<5>に係る発明によれば、ポリイミド樹脂基材層における厚さ方向中央部と外周面とのイミド化率の差(絶対値)が、5%未満又は50%超えである場合に比べ、高温高湿環境下で保管したときの、ポリイミド樹脂基材層と金属層との剥がれを抑制した定着ベルトが提供される。
<6>、又は<7>係る発明によれば、ポリイミド樹脂基材層における厚さ方向中央部と外周面とのイミド化率の差(絶対値)が、10%未満又は40%超えである場合に比べ、金属層の割れを抑制した定着ベルトが提供される。

0014

<11>、又は<12>に係る発明によれば、環状のポリイミド樹脂基材層と、ポリイミド樹脂基材層の外周面上に設けられた金属層と、金属層の外周面上に設けられた弾性層と、を有する定着ベルトにおいて、ポリイミド樹脂基材層における厚さ方向中央部よりも外周面のイミド化率が同じである定着ベルトを有する場合に比べ、高温高湿環境下で保管したときの、ポリイミド樹脂基材層と金属層との剥がれを抑制した定着ベルトを備える定着装置、又は当該定着装置を備える画像形成装置が提供される。

図面の簡単な説明

0015

本実施形態に係る定着ベルトの一例における層構成を示す概略断面図である。
本実施形態に係る定着装置の一例を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。

0016

以下、本発明の一例である実施形態について説明する。

0017

[定着ベルト]
本実施形態に係る定着ベルトは、
厚さ方向中央部よりも外周面のイミド化率が低い環状のポリイミド樹脂基材層と、
前記ポリイミド樹脂基材層の外周面上に設けられた金属層と、
前記金属層の外周面上に設けられた弾性層と、
を有する。

0018

本実施形態に係る定着ベルトは、上記構成により、高温高湿環境下(例えば、40℃、80%RH)で保管したときの、ポリイミド樹脂基材層と金属層との剥がれが抑制される。その理由は、次の通り推測される。
ポリイミド樹脂基材層は、ポリイミド樹脂のイミド化により表面に極性基アミド基カルボキシル基)が少ない状態となっている。そのため、ポリイミド樹脂基材層は、例えば、めっき液との濡れ性が低い、極性基による金属層との相互作用水素結合等)が小さい等の理由から、金属層との接着性が低い。特に、高温高湿環境下では、ポリイミド樹脂層が吸湿した水分を金属層が透過しないため、ポリイミド樹脂基材層と金属層との接着性が低くなる。

0019

それに対して、ポリイミド樹脂基材層における、厚さ方向中央部よりも外周面のイミド化率を低くすると、厚さ方向中央部よりも外周面の極性基(アミド基、カルボキシル基)が増える。そのため、ポリイミド樹脂基材層の外周面において、めっき液との濡れ性が高くなり、極性基による金属層との相互作用(水素結合等)も機能する。その結果、高温高湿環境下でも、ポリイミド樹脂基材層と金属層との接着性が高くなる。

0020

以上から、高温高湿環境下で保管したときの、ポリイミド樹脂基材層と金属層との剥がれが抑制されると推測される。

0021

以下、本実施形態に係る定着ベルトの詳細について、図を用いて説明する。

0022

図1は、定着ベルトの一例を示す概略構成図である。
図1に示す定着ベルト10は、例えば、環状のポリイミド樹脂基材層10Aの外周面上に、金属層10Bと、接着剤層10Cと、弾性層10Dと、離型層10Eと、が順に積層された層構成を有する定着ベルトである。接着剤層10C及び離型層10Eは、必要に応じて設けられる層である。
また、金属層10Bは、例えば、下地金属層102、金属発熱層104、及び金属保護層106がこの順に積層されている。下地金属層102は必要に応じて設けられる層である。また、金属発熱層104は、定着ベルト10を電磁誘導方式の定着装置に用いた場合、電磁誘導作用により自己発熱する層である。

0023

なお、本実施形態に係る定着ベルト10は、上記構造に限定されるものではなく、さらに他の層を有していてもよい。なお、以下の説明において、各層の符号は省略して説明する場合がある。

0024

<ポリイミド樹脂基材層10A>
ポリイミド樹脂基材層10A(以下、単に「基材層10A」とも称する)は、ポリイミド樹脂を主成分として含む、なお、「主として」、「主成分」とは、質量比で50%以上であることを意味し、以下も同義である。基材層10Aには、ポリイミド樹脂以外に周知の添加剤を含んでもよい。

0025

基材層10A全体に対するポリイミド樹脂の含有量としては、例えば50質量%以上が挙げられ、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、78質量%以上がさらに好ましく、90質量%以上が特に好ましい。

0026

基材層10Aは、厚さ方向中央部よりも外周面のイミド化率が低い。そして、高温高湿環境下で保管したときの、基材層10Aと金属層10B(本実施形態では下地金属層102)との剥がれ抑制の観点から、基材層10Aの外周面のイミド化率は、50%以上95%以下が好ましい。
また、同観点から、基材層10Aにおける、厚さ方向中央部と外周面とのイミド化率の差(絶対値)は、5%以上50%以下が好ましい。

0027

基材層10Aの外周面のイミド化率を適度な範囲にすると、イミド結合の分解で生成する極性基(アミド基、カルボキシル基)による、基材層10Aと金属層10Bとの接着強度が高まる。一方、基材層10Aの外周面のイミド化率が低すぎると、イミド結合の過剰分解により、基材層10外周面の凝集破壊強度が低下し、基材層10Aと金属層10Bとの接着強度の低下が生じることがある。また、過剰に生成した極性基により、基材層10外周面の親水性が高まることで、基材層10Aと金属層10Bとの接着界面に水分が溜まり、基材層10Aと金属層10Bとの接着強度の低下が生じることがある。

0028

そのため、基材層10Aの外周面のイミド化率は上記範囲が好ましい。また、基材層10Aにおける、厚さ方向中央部と外周面とのイミド化率の差(絶対値)も、上記範囲が好ましい。

0029

ここで、定着ベルト10は、例えば、定着装置内において加圧部材によって、外周面が加圧されながら回転することで、応力がかかり、繰り返し屈曲する。特に、記録媒体が定着ベルト10から容易に剥離させるために、加圧部材との接触領域において定着ベルト10が加圧部材の外周面にそって移動することで曲率周期的に変動させる場合、屈曲が繰り返されることによる金属層への負荷が大きくなる。
そして、定着ベルト10を画像形成装置の定着装置内で長期間使用すると、繰り返し屈曲によって、金属層10B(特に、金属発熱層104)に割れ(以下「クラック」ともいう)が生じてしまうことがある。特に、金属層10Bのクラックは、基材層10Aと金属層10Bの接着力が低い場合、高温高湿度下で水分を含んだ状態での急速加熱で、基材層10Aと金属層10Bとの剥離が生じた場合に発生しやすい。

0030

そこで、金属層10Bのクラックを抑制する観点から、基材層10Aの外周面のイミド化率は、60%以上90%以下が好ましく、60%以上80%以下がより好ましい。
同観点から、基材層10Aにおける、厚さ方向中央部と外周面とのイミド化率の差(絶対値)は、10%以上40%以下が好ましく、20%以上40%以下がより好ましい。

0031

基材層10Aの外周面のイミド化率を、厚さ方向中央部よりも低くする方法、又は上記範囲とする方法としては、1)基材層10Aの外周面をアルカリ溶液で処理する方法、2)基材層10Aの外周面に電子線(紫外線等)処理、エキシマレーザ処理、プラズマ処理を施す方法等が挙げられる。
により

0032

基材層10Aにおける、厚さ方向中央部と外周面とのイミド化率の測定方法は、次の通りである。
(i)フーリエ変換赤外分光光度計((PerkinElmer社製Frontier)を用いて、表面改質処理後のポリイミド樹脂基材層の外周面の赤外吸収スペクトルを測定する。表面近傍赤外スペクトルを得るため、ATR法(ユニバーサルATR/Geクリスタル)で測定する。1500cm−1付近芳香環由来ピーク(Ab1514cm−1)の吸光度に対する1714cm−1付近のイミド結合由来ピーク(Ab1714cm−1)の吸光度の比率I(x)を求める。一方、ポリイミド樹脂基材層の厚さ方向中央部は、機械的に切削内面露出させて測定する。
(ii)同様にして、380℃にて60分間加熱してイミド化反応を行ったイミド化率100%標準試料について測定を行い、1500cm−1付近の芳香環由来ピーク(Ab1514cm−1)の吸光度に対する1714cm−1付近のイミド結合由来ピーク(Ab1714cm−1)の吸光度の比率I’(100)を求める。

0033

そして、測定したイミド結合比率I’(100)、I(x)を使用し、下記式に基づき、ポリイミド基材外周面のイミド化率を算出する。
・式:ポリイミド樹脂基材層の外周面のイミド化率=I(x)/I’(100)
・式: I’(100)=(Ab’(1714cm−1))/(Ab’(1514cm−1))
・式: I(x)=(Ab(1714cm−1))/(Ab(1514cm−1))

0034

なお、このイミド化率の測定は、芳香族系ポリイミドのイミド化率の測定に適用される。脂肪族ポリイミドのイミド化率を測定する場合、芳香環吸収ピークに代えて、イミド化反応前後で変化のない構造由来のピークを内部標準ピークとして使用する。

0035

ポリイミド樹脂としては、例えば、テトラカルボン酸二無水物ジアミン化合物との重合体であるポリアミック酸(ポリイミド樹脂の前駆体)のイミド化物が挙げられる。ポリイミド樹脂として具体的には、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との等モル量を溶媒中で重合反応させてポリアミド酸の溶液として得て、そのポリアミド酸をイミド化して得られた樹脂が挙げられる。

0036

テトラカルボン酸二無水物としては、芳香族系、脂肪族系いずれの化合物も挙げられるが、耐熱性の観点から、芳香族系の化合物であることがよい。

0037

芳香族系テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物等を挙げられる。

0038

脂肪族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物;1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン等の芳香環を有する脂肪族テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。

0039

これらの中でも、テトラカルボン酸二無水物としては、芳香族系テトラカルボン酸二無水物がよく、具体的には、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物がよく、更に、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物がよく、特に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物がよい。

0040

なお、テトラカルボン酸二無水物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて併用してもよい。
また、2種以上を組み合わせて併用する場合、芳香族テトラカルボン酸二無水物、又は脂肪族テトラカルボン酸二無水物を各々併用しても、芳香族テトラカルボン酸二無水物と脂肪族テトラカルボン酸二無水物とを組み合わせてもよい。

0041

一方、ジアミン化合物は、分子構造中に2つのアミノ基を有するジアミン化合物である。ジアミン化合物としては、芳香族系、脂肪族系いずれの化合物も挙げられるが、芳香族系の化合物であることがよい。

0042

ジアミン化合物としては、例えば、p−フェニレンジアミンm−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,5−ジアミノ−3’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,5−ジアミノ−4’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,7−ジアミノフルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)−ビフェニル、1,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジアミン;ジアミノテトラフェニルチオフェン等の芳香環に結合された2個のアミノ基と当該アミノ基の窒素原子以外のヘテロ原子を有する芳香族ジアミン;1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミンテトラメチレンジアミンペンタメチレンジアミンオクタメチレンジアミンノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサンイソフォロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノイダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミン及び脂環式ジアミン等が挙げられる。

0043

これらの中でも、ジアミン化合物としては、芳香族系ジアミン化合物がよく、具体的には、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホンがよく、特に、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、p−フェニレンジアミンがよい。

0044

なお、ジアミン化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて併用してもよい。また、2種以上を組み合わせて併用する場合、芳香族ジアミン化合物、又は脂肪族ジアミン化合物を各々併用しても、芳香族ジアミン化合物と脂肪族ジアミン化合物とを組み合わせてもよい。

0045

これらの中でも、耐熱性の観点から、ポリイミド樹脂としては、芳香族ポリイミド樹脂(具体的には、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物との重合体であるポリアミック酸(ポリイミド樹脂の前駆体)のイミド化物)が好ましい。つまり、基材層10Aは、芳香族ポリイミド樹脂を含む基材層が好ましい。
そして、芳香族ポリイミド樹脂としては、下記一般式(PI1)で表される構造単位を有するポリイミド樹脂であることがより好ましい。

0046

0047

一般式中、RP1はフェニル基、またはビフェニル基を示し、RP2は2価の芳香族基を示す。
RP2が示す2価の芳香族基は、フェニレン基ナフチル基、ビフェニル基、ジフェニルエーテル等が挙げられる。2価の芳香族基としては、耐熱性の観点から、フェニレン基、ビフェニル基が好ましい。

0048

ポリイミド樹脂の数平均分子量は、5000以上100000以下であることがよく、より好ましくは7000以上50000以下、更に好ましくは10000以上30000以下である。

0049

ポリイミド樹脂の数平均分子量は、下記測定条件ゲル・パーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法で測定される。
カラム:東ソーTSKgelα−M(7.8mm I.D×30cm)
溶離液DMFジメチルホルムアミド)/30mMLiBr/60mMリン酸
流速:0.6mL/min
注入量:60μL
検出器RI示差屈折率検出器

0050

基材層10Aには、ポリイミド樹脂以外に、導電剤充填剤潤滑剤などの周知の添加剤を含んでもよい。

0051

基材層10Aの厚みは、例えば、20μm以上200μm以下が好ましく、30μm以上150μm以下がより好ましく、40μm以上130μm以下がさらに好ましい。

0052

なお、基材層10Aの外周面は、下地金属層102を形成する際に金属粒子が付着し易いよう、表面粗さを予め粗くする処理(粗面化処理)が施されていてもよい。粗面化処理としては、例えば、アルミナ砥粒等を用いたサンドブラスト、切削、サンドペーパーがけ等が挙げられる。

0053

<下地金属層102>
下地金属層102は、基材層10Aの外周面に金属発熱層104を電解めっき法により形成するために予め形成される層であり、必要に応じて設けられる。金属発熱層104の形成方法としては、コスト等の観点から電解めっき法が好ましいが、主に樹脂で構成される基材層10Aを用いる場合は、直接電解めっきを行うことが困難である。そこで、金属発熱層104形成のため、下地金属層102を設けることが好ましい。

0054

基材層10Aの外周面に下地金属層102を形成する方法としては、無電解めっき法スパッタリング法蒸着法等が挙げられ、成膜容易性の観点から化学めっき法(無電解めっき法)が好ましい。
下地金属層102としては、例えば、無電解ニッケルめっき層無電解銅めっき層等が挙げられる。なお、「ニッケルめっき層」とは、Niを含むめっきの層(例えば、ニッケル層ニッケル合金層等)であることを表し、「銅めっき層」とは、Cuを含むめっきの層(例えば、銅層銅合金層等)であることを表す。

0055

下地金属層102の厚さは0.1μm以上5μm以下の範囲が好ましく、0.3μm以上3μm以下の範囲がより好ましい。

0056

なお、定着ベルト10を構成する各層の厚さは、ベルトの円筒体周方向、軸方向について断面を作製し、走査型電子顕微鏡日本電子社製「JSM6700F」)の加速電圧2.0kV、5000倍における観察像から膜厚を測定した値である。

0057

<金属発熱層104>
金属発熱層104は、磁界印加された際にこの層内に発生する渦電流により発熱する機能を有する発熱層であり、電磁誘導作用を生ずる金属で構成される。
電磁誘導作用を生ずる金属としては、例えば、ニッケル、鉄、銅、金、銀、アルミニウムクロム、錫、亜鉛などの単一金属、又は、2種類以上の金属を含む合金が挙げられる。コスト、発熱性能、及び加工性を考慮すると、銅、ニッケル、アルミニウム、鉄、クロムが適しており、その中でも特に、銅又は銅を主成分とする合金が好ましい。

0058

金属発熱層104は、周知の方法、例えば電解めっき処理を施すことで形成される。

0059

金属発熱層104の厚さは、その金属材質により最適な厚さが異なるが、例えば銅を金属発熱層104に用いる場合、効率的に発熱させる観点から、金属発熱層104の厚さは3μm以上50μmの範囲であることが好ましく、3μm以上30μmの範囲であることがより好ましく、5μm以上20μmの範囲であることがさらに好ましい。

0060

<金属保護層106>
金属保護層106は、金属発熱層104の膜強度を向上させ、繰り返しの変形による亀裂、長時間の繰り返し加熱による酸化劣化等を抑制し、発熱特性を維持するために、金属発熱層104と接触して設けられる。

0061

金属保護層106は、薄膜破断強度が高く、耐久性及び耐酸化性が高いことが良く、耐酸化金属であることが好ましい。具体的には、例えば、銅、又はニッケルを含んで構成されることがよく、特に、繰り返しの変形による亀裂の発生、及び繰り返し加熱での酸化劣化等の抑制の点から、耐酸化金属であるニッケル(又はニッケル合金)を含むことが好ましい。

0062

金属保護層106の厚さは、その材質により最適な厚さが異なるが、例えばニッケルによって金属保護層を形成する場合は、2μm以上20μm以下の範囲であることが好ましく、2μm以上15μm以下の範囲であることがより好ましく、5μm以上10μm以下の範囲であることがさらに好ましい。

0063

金属保護層106は、薄膜での加工性も考慮した場合、電解めっき法で形成することが好ましく、中でも強度が高い電解ニッケルめっきがより好ましい。
電界めっき法により形成する場合、まずニッケルイオン等の金属イオンを含むめっき液を準備し、このめっき液に下地金属層102及び金属発熱層104を有する基材層10Aを浸漬して電解めっきを行い、求められる厚さの電解めっき層を形成する。

0064

<接着剤層10C>
金属層10Bの外周表面を構成する層(図1では金属保護層106)と弾性層10Dとの間には、両層の接着性を向上させる観点で、必要に応じて、接着剤層10Cを介在させてもよい。

0065

なお、熱伝導性等の観点から、接着剤層10Cは通常薄膜の層(例えば1μm以下)として設けられる。接着剤層10Cの厚さとしては、接着剤層の成形容易性の観点から、0.1μm以上1μm以下が好ましく、0.2μm以上0.5μm以下がより好ましい。

0066

接着剤層10Cに用いられる接着剤としては、隣接する金属層10Bが発熱した状態でも物性の変化が少なく、かつ外周表面側への伝熱性に優れるものが好ましい。具体的には、シランカップリング剤系接着剤、シリコーン系接着剤エポキシ樹脂系接着剤、及びウレタン樹脂系接着剤等が挙げられる。

0067

接着剤層10Cの形成は、公知の方法を適用すればよく、例えば接着層形成用塗布液を、塗布法によって金属層10B上に形成すればよい。接着層形成用塗布液の調製は、公知の方法で行えばよく、例えば、接着剤と、必要に応じて溶剤と、を混合し、攪拌することで、接着層形成用塗布液を調製すればよい。
具体的には、例えば、まず、接着層形成用塗布液を金属層10B上に塗布(例えば、フローコート法螺旋巻き塗布)による塗布)して、必要に応じて、乾燥および加熱することで接着剤皮膜を形成する。上記乾燥における乾燥温度としては、例えば、10℃以上35℃以下が挙げられ、乾燥時間としては、例えば10分以上360分以下が挙げられる。また、上記加熱における加熱温度としては、100℃以上200℃以下の範囲が挙げられ、加熱時間としては、例えば10分以上360分以下が挙げられる。なお、加熱は、不活性ガス(例えば、窒素ガスアルゴンガス等)雰囲気下で行ってもよい。

0068

<弾性層10D>
弾性層10Dは、弾性を有する層であればよく、特に限定されるものではない。
弾性層10Dは、定着ベルト10への外周側からの加圧に対して弾性を付与する観点で設けられる層であり、記録媒体上のトナー像の凹凸追従して、定着ベルトの表面がトナー像に密着する役割を担う。

0069

弾性層10Dは、例えば、100Paの外力印加により変形させても、もとの形状に復元する弾性材料から構成されることがよい。
弾性層10Dに用いられる弾性材料としては、例えば、フッ素樹脂シリコーン樹脂シリコーンゴムフッ素ゴムフルオロシリコーンゴム等が挙げられる。弾性層の材質としては、耐熱性、熱伝導性、絶縁性等の観点から、シリコーンゴム及びフッ素ゴムが好ましく、シリコーンゴムがより好ましい。

0070

シリコーンゴムとしては、例えば、RTVシリコーンゴムHTVシリコーンゴム、液状シリコーンゴムなどが挙げられ、具体的には、ポリジメチルシリコーンゴム(MQ)、メチルビニルシリコーンゴム(VMQ)、メチルフェニルシリコーンゴム(PMQ)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)等が挙げられる。
シリコーンゴムの市販品としては、例えば、ダウコーニング社製の液状シリコーンゴムSE6744等が挙げられる。

0071

シリコーンゴムとしては、架橋形態として付加反応型を主とするものが好ましい。また、シリコーンゴムは様々な種類の官能基が知られており、メチル基を有するジメチルシリコーンゴム、メチル基とフェニル基を有するメチルフェニルシリコーンゴム、ビニル基を有するビニルシリコーンゴム(ビニル基含有シリコーンゴム)などが好ましい。なお、ビニル基を有するビニルシリコーンゴムがより好ましく、さらにビニル基を有するオルガノポリシロキサン構造ケイ素原子に結合する水素原子(SiH)を有するハイドロジェンオルガノポリシロキサン構造とを有するシリコーンゴムが好ましい。

0072

フッ素ゴムとしては、フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレンプロピレン系ゴム、四フッ化エチレン/パーフルオロメチルビニルエーテルゴム、フォスファゼン系ゴム、フルオロポリエーテル等が挙げられる。
フッ素ゴムの市販品としては、例えば、DuPont Dow elastmers社製のバイトンB−202等が挙げられる。

0073

弾性層10Dに用いられる弾性材料は、シリコーンゴムが主成分である(つまり質量比で50%以上含む)ことが好ましく、さらにその含有率は90質量%以上であることがより好ましく、99質量%以上であることがさらに好ましい。

0074

弾性層10Dは、弾性材料のほか、補強耐熱、及び伝熱等を目的として、無機系の充填剤を含んでもよい。無機系の充填剤としては、公知のものが挙げられ、例えば、煙霧状シリカ結晶性シリカ酸化鉄アルミナ金属珪素等が好ましく挙げられる。
無機系の充填剤の材質としては、上記のほか炭化物(例えば、カーボンブラックカーボンファイバカーボンナノチューブ等)、酸化チタン炭化ケイ素タルクマイカカオリン炭酸カルシウムケイ酸カルシウム酸化マグネシウム黒鉛窒化ケイ素窒化ホウ素酸化セリウム炭酸マグネシウム等の周知の無機フィラーが挙げられる。
これらの中でも、熱伝導性の点からは、窒化ケイ素、炭化ケイ素、黒鉛、窒化ホウ素、炭化物が好ましい。
弾性層10Dにおける無機系の充填剤の含有量は、求められる熱伝導性、機械的強度等により決定されればよく、例えば、1質量%以上20質量%以下が挙げられ、3質量%以上15質量%以下が好ましく、5質量%以上10質量%以下がより好ましい。

0075

また、弾性層10Dは、添加剤として、例えば、軟化剤パラフィン系等)、加工助剤ステアリン酸等)、老化防止剤アミン系等)、加硫剤硫黄金属酸化物過酸化物等)、機能性充填剤(アルミナ等)等が含んでいてもよい。

0076

弾性層10Dの厚みは、例えば、30μm以上600μm以下の範囲であることがよく、100μm以上500μm以下の範囲であることが好ましい。

0077

弾性層10Dの形成は、公知の方法を適用すればよく、例えば、塗布法によって接着剤層10C上に形成すればよい。
弾性層10Dの弾性材料としてシリコーンゴムを用いる場合、例えば、まず、加熱により硬化されてシリコーンゴムとなる液状シリコーンゴムを含む弾性層形成用塗布液を調製する。次に、接着層形成用塗布液の塗布及び乾燥により形成された接着剤皮膜上に、弾性層形成用塗布液を塗布(例えば、フローコート法(螺旋巻き塗布)による塗布)して弾性塗膜を形成し、例えば、必要に応じて弾性塗膜を加硫させることで、接着剤層上に弾性層が形成される。なお、加硫における加硫温度としては、例えば150℃以上250℃以下が挙げられ、加硫時間としては、例えば30分以上120分以下が挙げられる。

0078

<離型層10E>
離型層10Eは、記録媒体と接触する側の面(外周面)に、定着時に溶融状態のトナー像が固着するのを抑制する役割を担う層である。離型層は、必要に応じて設けられる。

0079

離型層10Eは、例えば耐熱性や離型性が求められる。この観点から、離型層を構成する材料には耐熱性離型材料を用いることが好ましく、具体的にはフッ素ゴム、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、耐熱性離型材料としては、フッ素樹脂がよい。
フッ素樹脂として、具体的には、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレンPTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデンPVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。

0080

離型層の弾性層側の面には表面処理を施してもよい。表面処理としては、湿式処理であっても乾式処理であってもよく、例えば、液体アンモニア処理、エキシマレーザ処理、プラズマ処理等が挙げられる。

0081

離型層10Eの厚さは、10μm以上100μm以下の範囲であることがよく、20μm以上50μm以下の範囲であることがより好ましい。

0082

離型層10Eの形成は公知の方法を適用すればよく、例えば塗布法によって形成すればよい。
また、離型層10Eは、チューブ状の離型層を予め準備し、例えばチューブの内面に接着剤層を形成した上で、弾性層10Dの外周上に被覆させることで、離型層10Eを形成してもよい。

0083

<定着装置>
本実施形態に係る定着装置は、前述の本実施形態に係る定着ベルトと、前記定着ベルトの外周面を加圧し、未定着のトナー画像が表面に形成された記録媒体を前記定着ベルトと共に挟み込む加圧部材と、前記定着ベルトの金属層の少なくとも一部(具体的には、金属発熱層)を電磁誘導によって発熱させる電磁誘導装置と、を有する。
以下、本実施形態に係る定着装置の一例を説明するが、これに限られない。

0084

図2は、本実施形態に係る定着装置の一例を示す概略構成図である。
本実施形態に係る定着装置100は上記本実施形態に係る定着ベルトを備える電磁誘導方式の定着装置である。図2に示すごとく、定着ベルト10の一部を加圧するよう加圧ロール(加圧部材)11が配置され、効率的に定着を行う観点で定着ベルト10と加圧ロール11との間に接触領域(ニップ)が形成され、定着ベルト10は加圧ロール11の周面に沿った形に湾曲している。また、記録媒体の剥離性を確保する観点で前記接触領域(ニップ)の末端において定着ベルト10が屈曲する屈曲部が形成される。

0085

加圧ロール11は、基材11A上にシリコーンゴム等による弾性層11Bが形成され、さらに弾性層11B上にフッ素系化合物による離型層11Cが形成されて構成されている。

0086

定着ベルト10の内側には、加圧ロール11と対向する位置に対向部材13が配置されている。対向部材13は、金属、耐熱性樹脂耐熱ゴム等からなり、定着ベルト10の内周面に接して局所的に圧力を高めるパッド13Bと、パッド13Bを支持する支持体13Aを有している。

0087

定着ベルト10を中心として加圧ロール11(加圧部材の一例)と対向する位置には、電磁誘導コイル励磁コイル)12aを内蔵した電磁誘導発熱装置12が設けられている。電磁誘導発熱装置(電磁誘導装置)12は、電磁誘導コイルに交流電流を印加することにより、発生する磁場を励磁回路で変化させ、定着ベルト10の金属層10B(特に図1に示す態様の定着ベルトでは金属発熱層104)に渦電流を発生させる。この渦電流が金属層10Bの電気抵抗によって熱(ジュール熱)に変換され、結果的に定着ベルト10の表面が発熱する。
なお、電磁誘導発熱装置12の位置は図2に示す位置に限定されず、例えば、定着ベルト10の接触領域に対して回転方向Bの上流側に設置されていてもよいし、定着ベルト10の内側に設置されていてもよい。

0088

本実施形態に係る定着装置100では、定着ベルト10の端部に固定されたギア駆動装置により駆動力が伝達されることで、定着ベルト10が矢印B方向に自己回転し、定着ベルト10の回転に伴って加圧ロール11は逆方向、すなわち矢印C方向に回転する。
未定着トナー像14が形成された記録媒体15は、矢印A方向に、定着装置100における定着ベルト10と加圧ロール11との接触領域(ニップ)に通され、未定着トナー像14が溶融状態として圧力が加えられて記録媒体15に定着される。

0089

<画像形成装置>
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる帯電装置と、帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、前記像保持体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、前記像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、前記トナー像を前記記録媒体に定着させる本実施形態に係る定着装置と、を有する。

0090

図3は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置200は、図3に示すように、感光体(像保持体の一例)202、帯電装置204、レーザ露光装置潜像形成装置の一例)206、ミラー208、現像装置210、中間転写体212、転写ロール(転写装置の一例)214、クリーニング装置216、除電装置218、定着装置100、及び給紙装置給紙ユニット220、給紙ローラ222、位置合わせローラ224、及び記録媒体ガイド226)を備えている。

0091

この画像形成装置200で画像形成を行う場合、まず、感光体202に近接して設けられた非接触型の帯電装置204が、感光体202の表面を帯電させる。

0092

帯電装置204により帯電した感光体202の表面に各色の画像情報(信号)に応じたレーザ光が、ミラー208を介してレーザ露光装置206より照射されて静電潜像が形成される。

0093

現像装置210は、感光体202の表面に形成された潜像にトナーを付与することによりトナー像を形成する。現像装置210は、シアンマゼンタイエローブラックの4色のトナーをそれぞれ収容した各色の現像器(不図示)を備えており、現像装置210が矢印方向に回転することにより、感光体202の表面に形成されている潜像に各色のトナーを付与し、トナー像が形成される。

0094

感光体202の表面に形成された各色のトナー像は、感光体202と中間転写体212との間に印加されたバイアス電圧により、感光体202と中間転写体212との接触部において、各色のトナー像毎に画像情報と一致するように中間転写体212の外周面に重ねて転写される。

0095

中間転写体212は、外周面が感光体202の表面に接触し矢印E方向に回転する。
中間転写体212の周囲には、感光体202の他に、転写ロール214が設けられている。

0096

多色のトナー像が転写された中間転写体212は矢印E方向に回転する。中間転写体212上のトナー像は、転写ロール214と中間転写体212との接触部において、給紙装置によって接触部に矢印A方向に搬送されてきた記録媒体15の表面に転写される。

0097

なお、中間転写体212と転写ロール214との接触部への給紙は、給紙ユニット220に収納された記録媒体が、給紙ユニット220に内蔵された不図示の記録媒体押し上げ手段により給紙ローラ222に接触する位置まで押し上げられ、その記録媒体15が給紙ローラ222に接触した時点で、給紙ローラ222及び位置合わせローラ224が回転することにより記録媒体ガイド226に沿って矢印A方向に搬送されることにより行われる。

0098

記録媒体15の表面に転写されたトナー像は、矢印A方向に移動し、定着ベルト10と加圧ロール11との接触領域(ニップ)では、トナー像14は溶融状態で記録媒体15の表面に押圧され、記録媒体15の表面に定着される。これにより、記録媒体の表面に定着した画像が形成される。

0099

中間転写体212の表面にトナー像を転写した後の感光体202の表面はクリーニング装置216によって清掃される。
感光体202の表面はクリーニング装置216によって清掃された後、除電装置218によって除電される。

0100

以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。

0101

<実施例1>
ポリイミド基材層
外径30mmの円筒形ステンレス型の表面に、下記構造式(PI)で示される繰り返し単位からなるポリイミド樹脂皮膜を形成した。ステンレス型の表面からポリイミド皮膜を剥離することにより、内径30mm、膜厚60μm、長さ390mmの無端ベルト状のポリイミド樹脂基材層を得た。

0102

0103

(基材層の外周面改質
ポリイミド樹脂基材層の外周面にブラスト処理を施した後、ポリイミド樹脂基材層をpH12に調整したアルカリ水溶液に10分浸漬させた。

0104

(金属層形成)
次に、ポリイミド樹脂基材層の外周面に、下地金属層として膜厚0.8μmの無電解ニッケルめっき層、金属発熱層として膜厚10μmの銅めっき層と、金属保護層として膜厚10μmのニッケルめっき層を順次形成した。

0105

(弾性層形成)
次に、ニッケルめっき層の外周面に、膜厚200μmのシリコーンゴム弾性層を形成した。

0106

(離型層形成)
次に、PFAを原料とするフッ素樹脂チューブを弾性層の上に被せた。

0107

以上の工程を経て、定着ベルトを得た。

0108

<実施例2>
基材層の外周面改質のアルカリ水溶液をpH12.4にしたこと以外は実施例1と同様の条件で定着ベルトを得た。

0109

<実施例3>
基材層の外周面改質のアルカリ水溶液をpH12.9にしたこと以外は実施例1と同様の条件で定着ベルトを得た。

0110

<実施例4>
基材層の外周面改質のアルカリ水溶液をpH13.2にしたこと以外は実施例1と同様の条件で定着ベルトを得た。

0111

<実施例5>
基材層の外周面改質のアルカリ水溶液をpH13.2、時間を12分にしたこと以外は実施例1と同様の条件で定着ベルトを得た。

0112

<実施例6>
基材層の外周面改質のアルカリ水溶液をpH13.2、時間を14分にしたこと以外は実施例1と同様の条件で定着ベルトを得た。

0113

<比較例1>
基材層の外周面改質をせず、その他は実施例1と同様の条件で定着ベルトを得た。

0114

<イミド化率の測定>
各例の定着ベルトにおける、ポリイミド樹脂基材層の厚さ方向中央部および外周面のイミド化率について、既述の方法に従って測定した。

0115

界面密着強度
各例の定着ベルトを20mm幅輪切り状態に切断後、切り開き短冊状の評価用サンプルを準備した。短辺の片端を折り曲げて基材層からめっき層(つまり金属層)を手で引き剥がした際のめっき層はがれ程度を以下の基準で評価した。
A:剥離面積50%未満
B:剥離面積50%以上95%未満
C:剥離面積95%以上

0116

<高温高湿耐久性評価:高温高湿環境下で保管したときの、ポリイミド樹脂基材層と金属層との剥がれ評価>
各例の定着ベルトを、150℃、100%RHの環境下で96時間保管した。
取り出した定着ベルトを観察して基材と金属層との剥離有無について目視観察し、以下の基準で評価した。
A:剥離発生無し
B:剥離発生あり(3ヶ所未満)
C:剥離発生あり(3ヶ所以上)

0117

クラック耐久性評価>
各例の定着ベルトを20mm幅の輪切り状態に切断後、切り開き、短冊状の評価用サンプルを準備した。5つの評価用サンプルを輪状に連結させ、R=15とR=4の曲率半径で引っ張り及び圧縮を交互に繰り返す回転装置巻き付けた。400mm/secで回転させ繰り返し屈曲付加を与え続けクラックが発生するまでの時間を測定した。

0118

実施例

0119

上記結果から、本実施例の定着ベルトは、比較例の定着ベルトに比べ、高温高湿耐久性が高い(つまり、高温高湿環境下で保管したときの、ポリイミド樹脂基材層と金属層との剥がれが抑制されている)ことがわかる。
特に、本実施例の定着ベルトは、ポリイミド樹脂基材層の外周面のイミド化率を60%以上80%以下とすると、クラック耐久性が高くなることがわかる。

0120

10ベルト
10A基材
102下地金属層
104金属発熱層
106金属保護層
10B金属層
10C接着剤層
10D弾性層
10E離型層
11加圧ロール
11A 基材
11B 弾性層
11C 離型層
12電磁誘導発熱装置
13対向部材
13A支持体
13Bパッド
14トナー像
15記録媒体
100定着装置
200画像形成装置
202感光体
204帯電装置
206露光装置
210現像装置
212中間転写体
214 転写ロール

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