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技術 熱電変換シート

出願人 タツタ電線株式会社
発明者 竹村直人
出願日 2017年12月28日 (3年6ヶ月経過) 出願番号 2017-253323
公開日 2021年4月30日 (2ヶ月経過) 公開番号 2021-068716
状態 未査定
技術分野 熱電素子 特殊な電動機、発電機
主要キーワード アクリルケース 易変形性 イオンプレーティング膜 電圧測定結果 冷媒循環式 シリコーン樹脂シート 無機焼結体 温度計測装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

一面側から受熱し、他面側から放熱するような態様で用いられる熱電変換シートにおいて、構造が複雑化することを抑制しつつ熱電変換素子印加される温度差を増加させる。

解決手段

熱電変換シートをシート本体1の幅の約半分の幅を有する金属シート50でシート本体1の幅の幅方向の一端側を覆うようにシート本体1の放熱側から覆った構造とする。

概要

背景

近年、熱エネルギー電気エネルギーとを変換可能な熱電変換素子を利用した熱電変換装置が各種用途に利用されている。熱電変換素子は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換することができるため、例えば、発電装置温度計測装置主要部材として利用されている。熱電変換素子は、熱エネルギーを直接電気エネルギーに変換することができるため、前記のような装置の構成を簡素化することができる。この種の熱電変換素子は、通常、その一部の領域を他の領域よりも相対的に高温となる高温領域とし、他の領域をこの高温領域よりも相対的に温度が低い低温領域とすることで、高温領域から低温領域に向けて電子正孔が移動する、或いは、低温領域から高温領域に向けて電子や正孔が移動するという機能を有する。このような温度差によって一つの熱電変換素子に生じる電位差は微弱であるので、通常、この種の熱電変換素子は、複数の集合体とされ、且つ、集合体を構成する個々の熱電変換素子を直列に接続する形で用いられる。例えば、下記特許文献1においては、無機焼結体で形成された柱状の熱電変換素子が基板上に林立され、隣り合う熱電変換素子が底部どうし又は頂部どうしで電気的に接続されることが示されている(特許文献1の図1など参照)。ところで、近年、このような無機焼結体に代えて樹脂シートのようなシート状の熱電変換素子の利用が検討されている(下記特許文献2参照)。

概要

一面側から受熱し、他面側から放熱するような態様で用いられる熱電変換シートにおいて、構造が複雑化することを抑制しつつ熱電変換素子に印加される温度差を増加させる。熱電変換シートをシート本体1の幅の約半分の幅を有する金属シート50でシート本体1の幅の幅方向の一端側を覆うようにシート本体1の放熱側から覆った構造とする。

目的

本発明は、熱電変換に用いられ、一面側から受熱し、他面側から放熱して前記熱電変換が行われるシート本体と、前記一面側から前記シート本体に接する基材シートと、前記他面側から前記シート本体に接する金属シートとを備え、前記シート本体には該シート本体よりも面積の小さなシート状の熱電変換素子が複数配され、複数の前記熱電変換素子は直列となるように電気的に接続されて一つの導通経路を構成しており、複数の前記熱電変換素子のそれぞれには、前記導通経路の一方向に向けて電圧を発生させるべく相対的に高温にされる高温領域と相対的に低温にされる低温領域とが備えられ、前記金属シートは、前記高温領域を前記他面側から覆うように配され、前記基材シートは、前記高温領域と前記低温領域との両方を前記一面側から覆うように配されており、該基材シートの熱伝導率が8W/mK未満である熱電変換シートを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

熱電変換に用いられ、一面側から受熱し、他面側から放熱して前記熱電変換が行われるシート本体と、前記一面側から前記シート本体に接する基材シートと、前記他面側から前記シート本体に接する金属シートとを備え、前記シート本体には該シート本体よりも面積の小さなシート状の熱電変換素子が複数配され、複数の前記熱電変換素子は直列となるように電気的に接続されて一つの導通経路を構成しており、複数の前記熱電変換素子のそれぞれには、前記導通経路の一方向に向けて電圧を発生させるべく相対的に高温にされる高温領域と相対的に低温にされる低温領域とが備えられ、前記金属シートは、前記高温領域を前記他面側から覆うように配され、前記基材シートは、前記高温領域と前記低温領域との両方を前記一面側から覆うように配されており、該基材シートの熱伝導率が8W/mK未満である熱電変換シート

請求項2

前記熱電変換素子が前記金属シートによって覆われている部分の面積割合は、40%以上60%以下である請求項1記載の熱電変換シート。

請求項3

前記基材シートの熱伝導率が1.5W/mK以下である請求項1又は2記載の熱電変換シート。

請求項4

前記金属シートが、アルミニウム箔である請求項1乃至3の何れか1項に記載の熱電変換シート。

技術分野

0001

本発明は熱エネルギー電気エネルギーとの変換が行われる熱電変換シートに関する。

背景技術

0002

近年、熱エネルギーと電気エネルギーとを変換可能な熱電変換素子を利用した熱電変換装置が各種用途に利用されている。熱電変換素子は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換することができるため、例えば、発電装置温度計測装置主要部材として利用されている。熱電変換素子は、熱エネルギーを直接電気エネルギーに変換することができるため、前記のような装置の構成を簡素化することができる。この種の熱電変換素子は、通常、その一部の領域を他の領域よりも相対的に高温となる高温領域とし、他の領域をこの高温領域よりも相対的に温度が低い低温領域とすることで、高温領域から低温領域に向けて電子正孔が移動する、或いは、低温領域から高温領域に向けて電子や正孔が移動するという機能を有する。このような温度差によって一つの熱電変換素子に生じる電位差は微弱であるので、通常、この種の熱電変換素子は、複数の集合体とされ、且つ、集合体を構成する個々の熱電変換素子を直列に接続する形で用いられる。例えば、下記特許文献1においては、無機焼結体で形成された柱状の熱電変換素子が基板上に林立され、隣り合う熱電変換素子が底部どうし又は頂部どうしで電気的に接続されることが示されている(特許文献1の図1など参照)。ところで、近年、このような無機焼結体に代えて樹脂シートのようなシート状の熱電変換素子の利用が検討されている(下記特許文献2参照)。

先行技術

0003

特開2015−192084号公報
特開2015−170766号公報

発明が解決しようとする課題

0004

シート状の熱電変換素子は、通常、無機焼結体に比べて厚さが薄く、可とう性に優れたものとなり得る点において有利である。薄さや可とう性に係る効果は、複数のシート状の熱電変換素子で集合体を形成させる場合においても、熱電変換素子を平面方向に配列するなどして一つの大きな熱電変換シートを形成させることで発揮され得る。

0005

上記のように複数の熱電変換素子が配列された熱電変換シートを使って発熱体周辺外気との温度差を利用した熱電変換を行うことを想定した場合、熱電変換シートを発熱体の表面に単に当接させるだけでは熱電変換素子内に温度差が生じないため高い起電力が生じることを期待することは難しい。そのため、一面側から受熱し、他面側から放熱するような態様で熱電変換シートに熱電変換を行わせる場合、通常、熱電変換素子内に温度差を生じさせるための工夫が必要になる。

0006

熱電変換素子に温度差を生じさせるための工夫としては、例えば、放熱フィンなどの空冷式放熱器冷媒循環式の放熱器などを装着し、熱電変換素子の一部を放熱器で冷却するような方法が考えられる。しかしながら、その場合は、熱電変換シートがシート状であることのメリットが十分反映されず、放熱器を含めた全体構造が、複雑でかさ高いものになってしまうおそれがある。即ち、一面側から受熱し、他面側から放熱するような態様で用いられる熱電変換シートについては、構造が複雑でかさ高いものになってしまうことを抑制しつつ熱電変換素子に温度差を設けることが困難であるという問題を有している。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、上記のような問題を解決すべく鋭意検討を行った結果、シート本体に配列された熱電変換素子の高温領域と低温領域との両方を受熱側から特定の熱伝導率を有する基材シートで覆うようにし、放熱側からは前記高温領域を金属シートで覆うことで該高温領域と前記低温領域との間に有効な温度差を生じさせ得ることを見出して本発明を完成させるに至った。

0008

即ち、上記課題を解決するための本発明は、熱電変換に用いられ、一面側から受熱し、他面側から放熱して前記熱電変換が行われるシート本体と、前記一面側から前記シート本体に接する基材シートと、前記他面側から前記シート本体に接する金属シートとを備え、前記シート本体には該シート本体よりも面積の小さなシート状の熱電変換素子が複数配され、複数の前記熱電変換素子は直列となるように電気的に接続されて一つの導通経路を構成しており、複数の前記熱電変換素子のそれぞれには、前記導通経路の一方向に向けて電圧を発生させるべく相対的に高温にされる高温領域と相対的に低温にされる低温領域とが備えられ、前記金属シートは、前記高温領域を前記他面側から覆うように配され、前記基材シートは、前記高温領域と前記低温領域との両方を前記一面側から覆うように配されており、該基材シートの熱伝導率が8W/mK未満である熱電変換シートを提供する。

発明の効果

0009

本発明の熱電変換シートは、良好な熱電変換を行わせるために複雑な構造を備えさせる必要性が無い。

図面の簡単な説明

0010

第1実施形態に係る熱電変換シート(バイポーラ型)の概略平面図。
図1におけるII−II’線矢視断面図。
他の実施形態に係る熱電変換シート(ユニレグ型)の概略平面図。
他の実施形態に係る熱電変換シート(ユニレグ型)の概略平面図。
実施例での電流電圧測定方法を示した図。(a)平面図、(b)側面図、(c)正面図。
実施例での電流、電圧測定結果を示した図(グラフ)。

0011

本発明の熱電変換シートに係る実施の形態について説明する。本実施形態の熱電変換シートは、熱エネルギーと電気エネルギーとの変換に用いられるシート体である。

0012

(第1実施形態)
本発明の熱電変換シートに係る第1の実施形態として、p型の熱電変換素子(以下、「p型熱電変換素子」ともいう)とn型の熱電変換素子(以下、「n型熱電変換素子」ともいう)とを備えたバイポーラ型の熱電変換シートについて説明する。図1、2に示すように第1実施形態に係る熱電変換シート100は、周辺の空気Vよりも温度が高い発熱体Aに当接させて用いられ、発熱体Aと周辺空気Vとの温度差を利用した熱電変換に用いられる。前記熱電変換シート100は、一面側(発熱体側)から受熱し、他面側(周辺空気側)から放熱して前記熱電変換が行われるシート本体1と、前記一面側から前記シート本体1に接する基材シートと、前記他面側から前記シート本体1に接する金属シートとを備えている。前記熱電変換シート100の前記シート本体1には該シート本体1よりも面積の小さなシート状の熱電変換素子10が複数配され、複数の前記熱電変換素子10は直列となるように電気的に接続されて一つの導通経路を構成している。複数の前記熱電変換素子10のそれぞれには、前記導通経路の一方向に向けて電圧を発生させるべく相対的に高温にされる高温領域と相対的に低温にされる低温領域とが備えられ、前記金属シートは、前記高温領域を前記他面側から覆うように配され、前記基材シートは、前記高温領域と前記低温領域との両方を前記一面側から覆うように配されている。

0013

第1実施形態に係る熱電変換シート100は、図に示すように天面が水平となるように配された発熱体Aの上に搭載される形で熱電変換に用いられる。熱電変換シート100は、横方向が長手方向(以下、「長さ方向L」ともいう)、縦方向が短手方向(以下、「幅方向W」ともいう)となる長方形のシート本体1を備えている。本実施形態のシート本体1には帯状の熱電変換素子10が複数配されており、該熱電変換素子10としてp型熱電変換素子10pとn型熱電変換素子10nとがそれぞれ複数ずつ備えられている。該シート本体1は、シート本体1の全体形状画定する2枚のラミネートフィルム20,20’をさらに備えている。即ち、該ラミネートフィルム20,20’の形状は、シート本体1と同様に横長な長方形である。

0014

前記のp型熱電変換素子10p及びn型熱電変換素子10nは、2枚の前記ラミネートフィルム20,20’の間に挟み込まれている。シート本体1は、ラミネートフィルム間に配されたp型熱電変換素子10pとn型熱電変換素子10nとを電気的に接続するとともにこれらの熱電変換素子10p,10nにおいて生じた電気エネルギーをシート本体外に導出するための配線30をさらに備えている。該配線30は、熱電変換素子10と同様に2枚のラミネートフィルム20,20’の間に挟み込まれている。前記配線30は、熱電変換素子10p,10nとともに熱電変換シート100の導通経路を形成するものである。該導通経路は、シート本体1が片面(下面)から熱を受けた際に各熱電変換素子に発生する電圧の方向が一方向となり、且つ、前記電圧によって生じる電流Iの方向に沿って複数の熱電変換素子10p,10nが直列に並ぶように構成されている。

0015

本実施形態の熱電変換シート100は、前記のようにシート本体1を一面側から覆う基材シート40を備えている。本実施形態の基材シート40は、前記ラミネートフィルム20,20’に対応した形状を有し、シート本体1と輪郭を揃えた状態でシート本体1の下面側に接着されている。即ち、前記基材シート40は、複数の熱電変換素子10p,10nが配されている領域よりも広い領域を覆うように配されている。言い換えれば、全ての熱電変換素子10p,10nは、平面視において、基材シート40の輪郭線よりも内側に位置し、該輪郭線よりも外側に延出するような状態にはなっていない。このように本実施形態では、熱電変換素子10p,10nに基材シート40の輪郭線よりも外側に延出した延出部が備えられてはいないが、当該延出部が全体に占める割合が極僅かであれば熱電変換に実用上大きな問題は生じないと考えられる。このような延出部は、仮に設けられるにしても、熱電変換素子10p,10nの全面積の5%以下とされることが好ましく、1%以下とされることがより好ましく、本実施形態のごとく実質的に0%とされることが特に好ましい。

0016

本実施形態の熱電変換シート100は、前記のようにシート本体1を他面側から覆う金属シート50をさらに備えている。本実施形態の金属シート50は、シート本体1の約半分の幅を有しており、シート本体1の幅方向一端側を覆うようにシート本体1の上面側に接着されている。即ち、前記熱電変換素子10p,10nは、平面視において、基材シート40の輪郭線に対して延出する延出部(以下、「一面側延出部」ともいう)を有していないものの前記金属シート50の輪郭線に対して延出する延出部(以下「他面側延出部」ともいう)を有している。そして、本実施形態の熱電変換シート100では、金属シート50の輪郭線に対する前記他面側延出部の割合(個々の熱電変換素子10p,10nの面積に占める他面側延出部の面積の割合)が約50%となっている。

0017

本実施形態のシート本体1には、長さ方向Lに向かってp型熱電変換素子10pとn型熱電変換素子10nとが交互に備えられており、p型熱電変換素子10p及びn型熱電変換素子10nは、シート本体1の長さ方向Lに所定の間隔を設けて配されている。本実施形態におけるp型熱電変換素子10p及びn型熱電変換素子10nは、何れも縦長な長方形となっており、シート本体1の幅方向Wに沿って長く延びる形状を有している。このp型熱電変換素子10p及びn型熱電変換素子10nは、シート本体1の幅方向一端側から他端側へと幅方向中央部を通って横断するように配されている。p型熱電変換素子10p及びn型熱電変換素子10nは、ボンディングシート(図示せず)によって2枚のラミネートフィルム20,20’の内の一方に接着されている。

0018

シート本体1は、一面側から受熱し、他面側から放熱することによってp型熱電変換素子10pの素子内、並びに、n型熱電変換素子10nの素子内に温度差が生じて熱電変換が行われるものであり、シート本体1に備えられたp型熱電変換素子10pは、前記金属シート50で覆われた領域が相対的に温度が高くなる高温領域PHとなっており、前記金属シート50で覆われていない領域(他面側延出部)が高温領域PHよりも相対的に温度が低い低温領域PLとなっている。また、n型熱電変換素子10nについても同様に、前記金属シート50で覆われた領域が相対的に温度が高くなる高温領域NHとなっており、前記金属シート50で覆われていない領域が高温領域NHよりも相対的に温度が低い低温領域NLとなっている。

0019

前記発熱体Aの熱が基材シート40を通じていち早く熱電変換素子10に伝達されるようであると前記高温領域PH,NHと前記低温領域PL,NLとの間に大きな温度差を生じさせることが難しくなる。前記高温領域PH,NHと前記低温領域PL,NLとの間により大きな温度差を発揮させる上において前記基材シート40は、熱伝導率が8W/mK未満の素材で構成されていることが好ましい。前記基材シート40の熱伝導率は、1.5W/mK以下であることがより好ましく、0.5W/mK以下であることがさらに好ましい。前記基材シート40の熱伝導率は、0.1W/mK以下であることが特に好ましい。尚、基材シート40の熱伝導率とは、例えば、JIS R2616に規定の「熱線法」などによって求められる前記基材シート40の厚さ方向における熱伝導率を意味する。

0020

前記高温領域PH,NHと前記低温領域PL,NLとの間により大きな温度差を生じさせる上において前記基材シート40は、100μm以上の厚さを有することが好ましい。前記基材シート40の厚さは、300μm以上であることがより好ましく、500μm以上であることがさらに好ましい。一方で、熱電変換シート100の厚さを薄くし、熱電変換シート100に優れた柔軟性を発揮させる上において、前記基材シート40の厚さは、5mm以下であることが好ましく、2.5mm以下であることがより好ましく、1.5mm以下であることがさらに好ましい。尚、前記基材シート40の厚さは、熱電変換シート100から基材シート40だけを単独で取り出せるようであれば、マイクロメータなどを用いて測定することができる。基材シート40の取り出しが困難であれば、前記基材シート40の厚さは、熱電変換シート100の断面写真顕微鏡を使って撮影するなどして求めることができる。基材シート40の厚さは、通常、無作為に選択した複数箇所(例えば、10箇所)における測定値算術平均値として求められ得る。

0021

上記のような基材シート40としては、例えば、繊維シートを採用することができる。該繊維シートとしては、薄手でありながら高い断熱性を示して低温領域PL,NLと高温領域PH,NHとの間に高い温度差を発生させる上において、エアロゲルなどの断熱性に優れた成分を含有することが好ましい。該エアロゲルとしては、シリカエアロゲルカーボンエアロゲルアルミナエアロゲルなどを採用することができる。

0022

該繊維シートを構成する繊維としては、パルプ、綿、などの天然繊維ポリエステル繊維ビニロン繊維ポリオレフィン繊維ポリウレタン繊維アラミド繊維アクリル繊維ポリ乳酸繊維ポリ塩化ビニル繊維ビニリデン繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維などの合成樹脂繊維が挙げられる。前記繊維としては、セラミック繊維アルミナ繊維ガラス繊維カーボンファイバーなどの無機繊維であってもよい。本実施形態における繊維シートは、上記繊維の1以上を含む織布、不織布、或いは、編地などとすることができる。

0023

基材シート40は、繊維シート以外によって形成させても良く、例えば、発泡シートスポンジシートなどの多孔体シートであってもよい。基材シート40は、樹脂シートやゴムシートであってもよい。

0024

該基材シート40とともに前記高温領域PH,NHと前記低温領域PL,NLとの間に温度差を生じさせるべく機能する前記金属シート50は、特に、その材質や厚さに限定が加えられるものではないが、例えば、その厚さは、通常、0.01μm以上1000μm以下とされ得る。前記金属シート50は、蒸着膜のような形でシート本体1に成膜しても、金属箔金属板のような状態でシート本体1に取り付けられてもよい。前記蒸着膜は、例えば、真空蒸着膜スパッタ膜イオンプレーティング膜などであってもよい。前記金属シート50は、一つの金属元素だけで構成されたものであっても、合金のように基となる金属元素と他の元素とを含むものであってもよい。金属シート50は、単層構造であっても、クラッド箔やめっき箔などの複層構造を有するものであってもよい。前記金属シート50としては、入手が容易である点において、例えば、アルミニウム箔銅箔錫箔、鉄箔、銀箔金箔などが好適である。また、前記金属シート50としては、ニッケルめっき銅箔、錫めっき銅箔、バリアめっき付き金めっき銅箔(Au/Ni/Cu箔など)などが好適である。特にアルミニウム箔は、軽量で熱伝導性にも優れ、耐候性に優れる点において好適である。

0025

前記熱電変換素子10のそれぞれは、前記金属シート50によって覆われている部分の面積割合(=W2/W1×100%)は、10%以上90%以下であることが好ましい。前記割合は、20%以上であることがより好ましく、30%以上であることがさらに好ましく、40%以上であることが特に好ましい。また、前記割合は、80%以下であることがより好ましく、70%以下であることがさらに好ましく、60%以下であることが特に好ましい。即ち、前記割合は、40%以上60%以下であることがとりわけ好ましい。

0026

前記熱電変換素子10p,10nは、例えば、ベース樹脂と、無機熱電変換材料と、電荷輸送材料とを含む樹脂組成物で作製したシートとすることができる。熱電変換素子10p,10nを形成する樹脂組成物は、他の成分として、従来から種々の樹脂組成物に配合されている添加剤を含んでいてもよい。

0027

前記熱電変換素子10p,10nのベース樹脂は、成膜容易なものが好ましく、従来、シート形成材として用いられているものから適宜選択することができる。該樹脂は、電気絶縁性を有することが好ましく電導率が1S/cm以下であることが好ましい。

0028

ベース樹脂の好適な例としては、ポリプロピレン樹脂高密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂直鎖低密度ポリエチレン樹脂、架橋ポリエチレン樹脂超高分子量ポリエチレン樹脂ポリブテン−1、ポリ−3−メチルペンテン、ポリ−4−メチルペンテン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体エチレン−プロピレン共重合体ポリエチレンノルボルネン等のシクロオレフィンとの共重合体等のポリオレフィン系樹脂ポリ塩化ビニル樹脂ポリ塩化ビニリデン樹脂塩素化ポリエチレン樹脂塩素化ポリプロピレン樹脂ポリフッ化ビニリデン樹脂塩化ゴム塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル−シクロヘキシルマレイミド共重合体等のハロゲン化ポリオレフィン樹脂;石油樹脂クマロン樹脂ポリスチレン樹脂ポリ酢酸ビニル樹脂ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂ポリアクリロニトリル樹脂;AS樹脂、ABS樹脂、ACS樹脂、SBS樹脂、MBS樹脂耐熱ABS樹脂等のスチレン系共重合体樹脂ポリビニルアルコール樹脂ポリビニルホルマール樹脂ポリビニルブチラール樹脂ポリエチレンテレフタレート樹脂ポリトリメチレンテレフタレート樹脂ポリブチレンテレフタレート樹脂ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂等のポリアルキレンテレフタレート樹脂ポリエチレンナフタレート樹脂ポリブチレンナフタレート樹脂等のポリアルキレンナフタレート樹脂液晶ポリエステル(LCP);ポリヒドロキシブチレート樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、ポリブチレンサクシネート樹脂ポリエチレンサクシネート樹脂、ポリ乳酸樹脂ポリリンゴ酸樹脂、ポリグリコール酸樹脂、ポリジオキサン樹脂、ポリ(2−オキセタノン)樹脂等の分解性脂肪族ポリエステル樹脂ポリフェニレンオキサイド樹脂;ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6,6、ポリアミド6,10、ポリアミド6T、ポリアミド6I、ポリアミド9T、ポリアミドM5T、ポリアミド6,12、ポリアミドMXD6、パラ系アラミドメタ系アラミド等のポリアミド系樹脂ポリカーボネート樹脂ポリアセタール樹脂ポリフェニレンサルファイド樹脂ポリウレタン樹脂ポリイミド樹脂ポリアミドイミド樹脂ポリエーテルケトン樹脂ポリエーテルエーテルケトン樹脂が挙げられる。これらの樹脂は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0029

以上例示した樹脂の中では、樹脂組成物の成膜性の点からポリオレフィン系樹脂、及びハロゲン化ポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリ塩化ビニル樹脂が特に好ましい。

0030

樹脂組成物中のベース樹脂の含有量は、1質量%以上80質量%以下であることが好ましく、10質量%以上30質量%以下であることがより好ましい。樹脂組成物は、該ベース樹脂の一部又は全部が有機熱電変換材料として機能する高分子材料であってもよい。該高分子材料としては、チオフェン化合物ピロール化合物アニリン化合物アセチレン化合物、p−フェニレン化合物、p−フェニレンビニレン化合物、p−フェニレンエチニレン化合物フルオレン化合物およびアリールアミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物に対応する構成成分を繰り返し構造として含むものが好ましい。より具体的には、このような高分子材料としては、ポリチオフェン系高分子ポリピロール系高分子、ポリ−p−フェニレン系高分子、ポリ−p−フェニレンビニレン系高分子、ポリ−p−フェニレンエチニレン系高分子であることが好ましい。ポリチオフェン系高分子、ポリピロール系高分子は、チオフェン環ピロール環が、それぞれ2,5位で結合することにより得られるものが好ましい。ポリ−p−フェニレン系高分子、ポリ−p−フェニレンビニレン系高分子、ポリ−p−フェニレンエチニレン系高分子は、フェニレン基パラ位(1,4位)で結合することにより得られるものが好ましい。

0031

無機熱電変換材料は、従来知られているものを用いることができる。このような、材料の具体例としては、単層カーボンナノチューブ酸化亜鉛酸化スズチタン酸ストロンチウムチタン酸バリウム、(Zn,Al)O、NaCo2O4、Ca3Co4O9、Bi2Sr2Co2Oy、及び硫化銀等の金属の酸化物硫化物;Bi、Sb、Ag、Pb、Ge、Cu、Sn、As、Se、Te、Fe、Mn、Co、及びSiから選択される少なくとも2種以上の元素を含む金属元素複合材料が挙げられる。金属元素複合材料の好適な例としては、BiTe系、BiSb系、BiSbTe系、BiSbSe系、CoSb系、PbTe系、TeSe系、及び、SiGe系の材料やマグネシウムシリサイド系材料(Mg2Si系材料)が挙げられる。

0032

無機熱電変換材料の形態は、粒子状チューブ状、又はワイヤー状であるのが好ましく、チューブ状、又はワイヤー状であるのがより好ましい。チューブ状、又はワイヤー状の無機熱電変換材料は、樹脂組成物を用いて形成されたシート中で点接触しやすいため、チューブ状、又はワイヤー状の無機熱電変換材料を用いる場合、シート化された際に当該シート(熱電変換素子)中でキャリア電荷)が移動しやすいという利点を有する。

0033

無機熱電変換材料の形態が粒子状である場合、無機熱電変換材料の平均粒子径は、2nm以上100μm以下であることが好ましく、2nm以上10μm以下であることがより好ましい。無機熱電変換材料の形態がチューブ状、又はワイヤー状である場合、当該チューブ又はワイヤー平均径単軸方向の平均長)は、0.5nm以上3000nm以下であることが好ましく、0.5nm以上2000nm以下であることがより好ましい。また、当該チューブ又はワイヤーのアスペクト比(平均長/平均径、平均長は長軸方向の平均長)は10以上が好ましく、10以上2000以下であることが好ましい。上記の平均粒子径、平均長、及び平均径は、粒子状の無機変換材料電子顕微鏡観察画像から求められる数平均値である。

0034

樹脂組成物中の無機熱電変換材料の含有量は、4質量%以上70質量%以下であることが好ましく、10質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。

0035

電荷輸送材料は、電子又は正孔を輸送するか、輸送を促進させる物質であって、樹脂組成物を用いて形成されるシート状の熱電変換素子の熱電変換効率を高める作用を有する。電荷輸送材料は、種々の用途において、電子又は正孔の輸送を促進させるために使用されている種々の物質を用いることができる。例えば、有機電界発光素子構成材料や、光電変換素子の構成材料や、電子写真装置に使用される電子写真感光体が備える感光層の構成材料として使用される電荷輸送材料を本実施形態の電荷輸送材料として好適に使用することができる。

0036

電荷輸送材料の好ましい例としては、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノフェニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミンTPD)、2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニルプロパン、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラ−p−トリル−4,4’−ジアミノビフェニル、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン、ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル、N,N,N−トリ(p−トリル)アミン、4−(ジ−p−トリルアミノ)−4’−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリルスチルベン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニルベンゼン;3−メトキシ−4’−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン、N−フェニルカルバゾール、4,4’−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、及び4,4’,4”−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミンMTDATA)等の芳香族アミン化合物アントラセンテトラセンペンタセンヘキサセンヘプタセン、クリセンピセン、フルミネン、ピレンペロピレンペリレンテリレン、クオテリレン、コロネン、オバレンサーカムアントラセン、ビスアンテン、ゼスレン、ヘプタゼスレン、ピランスレン、ビオランテン、イソビオランテン、サーコビフェニル、及びアントラジチオフェン、並びにこれらの誘導体等の縮合多環芳香族化合物テトラチアフルバレン化合物、キノン化合物、及びテトラシアノキノジメタン等のシアノ化合物等の共役系化合物テトラチアフルバレン−テトラシアノキノジメタン錯体、及びポリ(ニッケル1,1,2,2−エテンテトラチオラート)等のポリ(金属 1,1,2,2−エテンテトラチオラート)のドデシルトリメチルアンモニウム塩テトラメチルアンモニウム塩、テトラジメチルアンモプロパスルホナート塩等の錯体が挙げられる。これらの電荷輸送材料は、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0037

電荷輸送材料の具体例の中では、熱電変換特性に優れるシートを形成できる樹脂組成物を得やすいことから、テトラチアフルバレン、テトラチアフルバレン−テトラシアノキノジメタン錯体、及びポリ(ニッケル1,1,2,2−エテンテトラチオラート)のドデシルトリメチルアンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、又はテトラジメチルアンモノプロパスルホナート塩からなる群より選択される1種以上が好ましい。

0038

樹脂組成物中の電荷輸送材料の含有量は、15質量%以上95質量%以下であることが好ましく、30質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。

0039

樹脂組成物には、必要に応じて、粘着性付与剤酸化防止剤顔料染料可塑剤紫外線吸収剤消泡剤レベリング剤充填剤難燃剤、粘度調節剤等の添加剤を含有させることができる。

0040

該樹脂組成物は、溶媒を用いたキャスト法押出法などによって成膜し熱電変換素子とすることができる。

0041

前記ラミネートフィルム20,20’は、例えば、樹脂フィルムや繊維シートなどとすることができ、樹脂フィルムであれば、ポリオレフィン樹脂フィルムポリエステル樹脂フィルムポリアミド樹脂フィルムポリイミド樹脂フィルムフッ素樹脂フィルムポリ塩化ビニル樹脂フィルムなどとすることができる。前記ラミネートフィルム20,20’を不織布などの繊維シートとする場合、ポリプロピレン樹脂不織布、ポリエステル樹脂不織布などとすることができる。さらに、ラミネートフィルム20,20’は、芳香族ポリアミド紙アラミドペーパー)などであってもよい。前記ラミネートフィルム20,20’は、通常、平均厚みが1μm以上500μm以下であることが好ましく、5μm以上100μm以下であることがより好ましい。

0042

前記配線30は、例えば、金属箔、導電性ペースト金属蒸着膜などによって形成されたものを採用することができる。

0043

前記ボンディングシートは、タック性を有する樹脂と無機フィラーとを含む粘着性樹脂組成物で形成されたシートを採用することができる。粘着性樹脂組成物に含有させる無機フィラーとしては、例えば、シリカ酸化ホウ素、アルミナ、チタニアジルコニアなどの金属酸化物炭化珪素炭化ホウ素炭化チタンなどの金属炭化物窒化アルミニウム窒化ホウ素窒化チタンなどの金属窒化物水酸化マグネシウム水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物炭酸カルシウム炭酸マグネシウムなどの炭酸塩が挙げられる。無機フィラーは、カーボンブラックグラファイト金属粒子などの導電性のものであってもよい。粘着性樹脂組成物のベースとなる樹脂は、例えば、シリコーン樹脂アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂などが挙げられる。

0044

上記のような部材によって構成される熱電変換シート100は、基材シート40によって発熱体Aと熱電変換素子10との間の熱の移動がある程度規制されている。それとともに熱電変換シート100は、熱電変換素子10の高温領域となる部位が金属シート50で覆われている。通常、金属の熱伝導率は、数十〜数百W/mKと非常に高い。そして、金属は、比重が大きく、定容比熱が小さい。一方で、前記基材シート40は、金属に比べて熱伝導率が低く、定容比熱が高い。金属シート50で覆われた部分が金属シート50で覆われていない部分に比べて高温となるのは、このことが関連しているとみられる。即ち、定容比熱が小さい金属シート50が熱を放出し易い性質を示し、空気Vに対して放熱するばかりでなく基材シート40にも放熱し、当該基材シート40が熱を蓄え易い性質を示すために金属シート50で覆われた部分が金属シート50で覆われていない部分に比べて高温になるとみられる。そして、本実施形態の熱電変換シート100は、複雑な形状を設けなくても高温領域と低温領域との間に熱電変換を行うのに有効なレベルでの温度差を生じさせ得る。また、本実施形態の熱電変換シート100は、放熱側に金属シート50を設けただけのシンプルな構造となるため、小型化も容易である。

0045

実施形態の熱電変換シート100は、柔軟性を有し、易変形性を有する。また、本実施形態の熱電変換シート100は、表面が曲面となった発熱体に当接させて該発熱体が発する熱を使って電気を発生させることができる。本実施形態の熱電変換シート100は、一般的な生活環境で用いる場合、大気放熱対象とすることが好ましい。そのため本実施形態の熱電変換シート100は、一般的な大気温度よりも高温の発熱体に当接させて用いることが好ましく、表面温度が25℃以上の発熱体で表面が平面的ではない発熱体に当接させて用いることが好ましい。本実施形態の熱電変換シート100は、例えば、人体体温測定などに好適である。

0046

(第2の実施形態)
次に、図3、4を参照しつつ第2実施形態の熱電変換シートについて説明する。
第1実施形態においては、バイポーラ型の熱電変換シートを例示していたが、本発明の熱電変換シートは、図3,4に例示するようなユニレグ型であってもよい。即ち、本発明の熱電変換シートは、前記熱電変換素子10として複数のp型熱電変換素子10pが備えられ、導通経路が直列となるように電気的に接続された複数のp型熱電変換素子10pが前記シート本体1に配されており、前記低温領域PLと前記高温領域PHとを有するp型熱電変換素子10pを複数備え、且つ、前記低温領域PLと前記高温領域PHとが導通経路の方向に並ぶ順が共通するp型熱電変換素子10pを複数備えているものであってもよい。さらに、本発明の熱電変換シートは、前記熱電変換素子10として複数のn型熱電変換素子10nが備えられ、導通経路が直列となるように電気的に接続された複数のn型熱電変換素子10nが前記シート本体1に配されており、前記低温領域NLと前記高温領域NHとを有するn型熱電変換素子10nを複数備え、且つ、前記低温領域NLと前記高温領域NHとが導通経路の方向に並ぶ順が共通するn型熱電変換素子10nを複数備えているものであってもよい。

0047

図3、4に例示した熱電変換シートも、基材シートとして所定の熱伝導率を有するものを採用し、高温領域PH,NHを金属シート50で覆う形態を採用することで高温領域PH,NHと低温領域PL,NLとの間に高い温度差を生じさせ得る。

0048

本発明は上記以外の変更を上記の例示に各種加え得るものであり、上記例示に何等限定されるものではない。

0049

次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(熱電変換シートの作製、及び、性能評価
まず、シート本体を作製した。
シート本体を作製するために、ラミネートフィルムとして長辺の寸法が17cmで短辺の寸法が6cmの長方形のポリイミド樹脂フィルム(厚さ:50μm)を2枚用意した。
また、幅5mm、長さ4cmのシート状のp型熱電変換素子10枚と、同形状のn型熱電変換素子10枚と、p型熱電変換素子やn型熱電変換素子と同形状に切断したボンディングシート(厚み:25μm)20枚と、を用意し、一枚のラミネートフィルム上に該ボンディングシートで各熱電変換素子を貼り合せ、これらを電気的に直列に接続した後にその上からもう一枚のラミネートフィルムを重ね合せ、シート本体を作製した。
このシート本体と、各種基材シートとを組み合わせたものを試験体とした。
図5に示すように、試験体Xはラミネートフィルムの長辺方向に所定の間隙を設けてp型熱電変換素子10pとn型熱電変換素子10nとが交互に並ぶように配置し、これらが導通経路に沿って直列に並ぶように電気的に接続して作製した。
次に、金属シートとして、総厚さ6μmで試験体Xと同等の長さを有する細幅の金めっき銅箔50’(ニッケルバリアめっき付:Au/Ni/Cu)を複数枚用意し、金メッキ側が表側に現れるように試験体Xの表面に重ね合せた。
該金めっき銅箔50’は、熱電変換素子10p,10nの長さ方向一端部を上から覆うようにして試験体Xの表面に重ね合せ、評価用の熱電変換シートを作製した。
熱電変換シートの評価においては、この試験体Xの表面に重ね合せた金めっき銅箔50’の隣に別の金めっき銅箔50’を重ね合せるなどして熱電変換素子10p,10nを金めっき銅箔50’が覆う割合(熱電変換素子10p,10nの面積に対する金めっき銅箔50’で覆われている部分の面積の割合)を調整した。
上記のようにして作製した評価用の熱電変換シートを温度が75℃となるように設定されたホットプレート熱盤HTの上にセットし、負荷抵抗を徐々に変化させた際に試験体Xの両端に位置する熱電変換素子の間に発生する電流および電圧を測定した。
なお、測定は、ホットプレートをアクリルケースで覆い試験体Xに風があたらないようにして実施した。
また、測定では、負荷抵抗を徐々に変化させて電流および電圧を測定し、得られたI−Vカーブに2次多項式外挿して「最大出力」を導出した。
そして、金めっき銅箔50’で熱電変換素子10p,10nを覆う割合(被覆率)を、10%から90%まで変化させて負荷抵抗を徐々に変化させた際に試験体Xから発生する電流および電圧の変化を測定した。

0050

(比較例1〜3)
基材シートなしでシート本体を熱盤HTの上に直接載せた場合を比較例1とした。
該比較例1について被覆率10%から90%まで変化させて電流および電圧の変化を測定した結果を図6に示す。
なお、図6は、金めっき銅箔50’を全く用いていない場合に発生した前記最大出力を基準値倍率=1)とし、被覆率を変化させた際に発生した最大出力については基準値に対する倍率で表している。
基材シートとしてシート本体と熱盤HTとの間に銅板(熱伝導率398W/mK)を介挿させた場合を比較例2とし、比較例1と同様に負荷抵抗を徐々に変化させた際に75℃のホットプレート上で発生する電流、電圧の測定を被覆率を変化させて実施した。
基材シートとしてシート本体と熱盤HTとの間に放熱用シリコーンゴムシート(熱伝導率8W/mK)を介挿させた場合を比較例3とし、比較例1と同様に負荷抵抗を徐々に変化させた際に75℃のホットプレート上で発生する電流、電圧の測定を被覆率を変化させて実施した。

0051

(実施例1)
基材シートとしてシート本体と同じ大きさの繊維シート(商品名「DEXPAPER」、熱伝導率0.01W/m・K、厚さ:700μm)を用意し、この基材シートでシート本体を下面側から覆った試験体を作製し比較例1〜3と同様に75℃のホットプレート上で発生する電圧の測定を実施した。
(実施例2、3)
基材シートとして繊維シートに代えて熱伝導率0.3W/mKのポリプロピレン樹脂シート(実施例2)、及び、熱伝導率1.4W/mKのシリコーンゴムシート(実施例3)を用いたこと以外は実施例1と同様に負荷抵抗を徐々に変化させた際に75℃のホットプレート上で発生する電流、電圧の測定を実施した。
(実施例4、5)
これまでの実施例、比較例で用いたのとは別のシート本体を作製し、実施例1と同様に負荷抵抗を徐々に変化させた際に75℃のホットプレート上で発生する電流、電圧の測定を実施した。
結果を図6に示す。

0052

図6に示された結果からは、被覆率が40%から60%の間で特に高い倍率で熱電変換が行われていることが確認できた。
尚、実施例1〜3及び比較例2、3での被覆率50%における測定結果を下記表に示す。

0053

0054

(比較例4)
シート本体の種類を変更したこと、金めっき銅箔に代えて厚さ40μmのシリコーン樹脂シートを被覆率が50%となるように配置したこと以外は実施例1と同様に負荷抵抗を徐々に変化させた際に75℃のホットプレート上で発生する電流、電圧の測定を実施した(基材シートは、実施例1と同じ繊維シート(商品名「DEXPAPER」、熱伝導率0.01W/m・K、厚さ:700μm)を採用した)。

0055

(比較例5)
シート本体の種類を変更したこと、金めっき銅箔に代えて厚さ78μmのポリエチレンテレフタレート樹脂シートを被覆率が50%となるように配置したこと以外は実施例1と同様に負荷抵抗を徐々に変化させた際に75℃のホットプレート上で発生する電流、電圧の測定を実施した。

0056

(実施例6〜8)
シート本体の種類を変更したこと、金めっき銅箔に代えて厚さ0.1μm〜0.3μmの銀箔を採用し、該銀箔を被覆率が50%となるように配置したこと以外は実施例1と同様に熱電変換シートを作製し、負荷抵抗を徐々に変化させた際に該熱電変換シートが75℃のホットプレート上で発生する電流、電圧の測定を実施した。
(実施例9)
シート本体の種類を変更したこと、厚さ2μmの金めっき銅箔を採用し、該銀箔を被覆率が50%となるように配置したこと以外は実施例1と同様に熱電変換シートを作製し、負荷抵抗を徐々に変化させた際に該熱電変換シートが75℃のホットプレート上で発生する電流、電圧の測定を実施した。
(実施例10)
シート本体の種類を変更したこと以外は実施例1と同様にして熱電変換シートを作製し、負荷抵抗を徐々に変化させた際に該熱電変換シートが75℃のホットプレート上で発生する電流、電圧の測定を実施した。
(実施例11、12)
シート本体の種類を変更したこと、金めっき銅箔に代えて厚さ0.1μm、10μmのアルミニウム箔を採用し、該アルミニウム箔を被覆率が50%となるように配置したこと以外は実施例1と同様に熱電変換シートを作製し、負荷抵抗を徐々に変化させた際に該熱電変換シートが75℃のホットプレート上で発生する電流、電圧の測定を実施した。
(実施例13)
シート本体の種類を変更したこと、金めっき銅箔に代えて厚さ47μmの銅箔を採用し、該銅箔を被覆率が50%となるように配置したこと以外は実施例1と同様に熱電変換シートを作製し、負荷抵抗を徐々に変化させた際に該熱電変換シートが75℃のホットプレート上で発生する電流、電圧の測定を実施した。
以上の結果を下記表に示す。

0057

実施例

0058

以上の結果から、本発明によれば複雑な形状を設けなくても高温領域と低温領域との間に熱電変換に有効な温度差を生じさせ得ることがわかる。

0059

1シート本体
10熱電変換素子
10n n型熱電変換素子
10p p型熱電変換素子
40基材シート
NH (n型熱電変換素子の)高温領域
NL(n型熱電変換素子の)低温領域
PH (p型熱電変換素子の)高温領域
PL(p型熱電変換素子の)低温領域
50金属シート
100 熱電変換シート

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