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技術 表面改質高分子電解質膜ならびにそれを用いた膜電極接合体および高分子電解質形燃料電池

出願人 株式会社KRI
発明者 松田敏彦朝倉典昭墻内孝祐定塚哲也野稲啓二
出願日 2019年10月23日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2019-192550
公開日 2021年4月30日 (9ヶ月経過) 公開番号 2021-068571
状態 未査定
技術分野 グラフト、ブロック重合体
主要キーワード イオンクロマトグラフィー装置 未処理膜 メートル角 リーク状態 分岐鎖末端 水素リーク 試料燃焼装置 アニオン交換能
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2021年4月30日)のものです。
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課題

基材プロトン伝導性機械的強度を損なうことなく、かつ、燃料遮断性を向上させた表面改質パーフルオロ系高分子電解質膜の提供。

解決手段

本発明の高分子電解質膜は、基材であるイオン性基を有するパーフルオロ系高分子電解質膜の表面の第三級カーボンの位置に、フルオロスチレン重合物が選択的に化学結合したことを特徴とする。前記フルオロスチレンの重合物は、フルオロスチレンを化学開始剤グラフト重合により導入して製造する。前記高分子電解質膜は、膜電極接合体として固体高分子形燃料電池の高分子電解質膜に用いる。

概要

背景

高分子電解質形燃料電池を構成する膜電極接合体中に用いられる電解質膜としては、ナフィオン(Nafion(登録商標))やフレミオン(Flemion(登録商標))といったパーフルオロスルホン酸系高分子が主流として用いられてきたが、膨潤乾燥の繰り返しによる機械強度劣化燃料クロスオーバーの増加といった課題があった。

このような課題の克服のため、機械強度や耐熱水性燃料遮断性を高めた炭化水素系高分子電解質膜の開発が検討されている(特許文献1、2)。燃料クロスオーバー量の低減や耐熱水性を高めた電解質膜も出てきているが、一般的な炭化水素系高分子電解質膜の課題としてプロトン伝導度の向上がある。炭化水素系高分子電解質膜はプロトン伝導性を上げるためイオン性官能基を導入する必要があるが、その導入量を増やすと機械的強度が低下してしまう。今後求められる低加湿条件でプロトン伝導性の向上のためには、さらなる検討が必要である。

燃料クロスオーバーの低減を狙い、パーフルオロ系高分子電解質膜と炭化水素系高分子電解質膜を複合化した電解質膜も検討されている。例えば、含フッ素多孔体への含浸(特許文献3)や積層構造(特許文献4、5)による複合化が試みられている。しかし、これらの一般的な課題として、性能上の課題であるプロトン伝導性、燃料遮断性、耐溶剤性物理的耐久性などに加え、経済性加工性などの産業上の有用性も高める必要があり、それらを両立するためのさらなる検討が必要となっている。

概要

基材のプロトン伝導性や機械的強度を損なうことなく、かつ、燃料遮断性を向上させた表面改質パーフルオロ系高分子電解質膜の提供。 本発明の高分子電解質膜は、基材であるイオン性基を有するパーフルオロ系高分子電解質膜の表面の第三級カーボンの位置に、フルオロスチレン重合物が選択的に化学結合したことを特徴とする。前記フルオロスチレンの重合物は、フルオロスチレンを化学開始剤グラフト重合により導入して製造する。前記高分子電解質膜は、膜電極接合体として固体高分子形燃料電池の高分子電解質膜に用いる。 なし

目的

本発明によれば、基材のプロトン伝導性や機械的強度を損なうことなく、かつ、燃料遮断性を向上させた表面改質パーフルオロ系高分子電解質膜を得ることができ、近年活発となっている高分子電解質型燃料電池開発の電解質膜として提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基材であるイオン性基を有するパーフルオロ系高分子電解質膜の表面の第三級カーボンの位置に、フルオロスチレン重合物が選択的に化学結合したことを特徴とする高分子電解質膜

請求項2

前記フルオロスチレンの重合物が選択的に化学結合したパーフルオロ系高分子電解質膜が、プロトン伝導性を有することを特徴とする請求項1に記載の高分子電解質膜。

請求項3

請求項1又は請求項2に記載の高分子電解質膜を含む膜電極接合体

請求項4

請求項3に記載の膜電極接合体を含む固体高分子形燃料電池

請求項5

基材であるイオン性基を有するパーフルオロ系高分子電解質膜の第三級カーボンの位置に、フルオロスチレンを化学開始剤グラフト重合により導入することを特徴とする高分子電解質膜の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、パーフルオロ系高分子電解質膜表面にフルオロスチレンを導入した表面改質高分子電解質膜ならびにそれを用いた膜電極接合体および高分子電解質形燃料電池に関するものである。

背景技術

0002

高分子電解質形燃料電池を構成する膜電極接合体中に用いられる電解質膜としては、ナフィオン(Nafion(登録商標))やフレミオン(Flemion(登録商標))といったパーフルオロスルホン酸系高分子が主流として用いられてきたが、膨潤乾燥の繰り返しによる機械強度劣化燃料クロスオーバーの増加といった課題があった。

0003

このような課題の克服のため、機械強度や耐熱水性燃料遮断性を高めた炭化水素系高分子電解質膜の開発が検討されている(特許文献1、2)。燃料クロスオーバー量の低減や耐熱水性を高めた電解質膜も出てきているが、一般的な炭化水素系高分子電解質膜の課題としてプロトン伝導度の向上がある。炭化水素系高分子電解質膜はプロトン伝導性を上げるためイオン性官能基を導入する必要があるが、その導入量を増やすと機械的強度が低下してしまう。今後求められる低加湿条件でプロトン伝導性の向上のためには、さらなる検討が必要である。

0004

燃料クロスオーバーの低減を狙い、パーフルオロ系高分子電解質膜と炭化水素系高分子電解質膜を複合化した電解質膜も検討されている。例えば、含フッ素多孔体への含浸(特許文献3)や積層構造(特許文献4、5)による複合化が試みられている。しかし、これらの一般的な課題として、性能上の課題であるプロトン伝導性、燃料遮断性、耐溶剤性物理的耐久性などに加え、経済性加工性などの産業上の有用性も高める必要があり、それらを両立するためのさらなる検討が必要となっている。

先行技術

0005

特開2009−238515号公報
特開2010−70600号公報
特開2013−62240号公報
特開2009−81129号公報
特開2013−77554号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の目的は、パーフルオロ系高分子電解質膜表面にフルオロスチレンの重合物を導入した新しい電解質膜を提供し、電解質膜の燃料遮断性を向上させることにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、下記に示す発明を完成するに至った。

0008

〔1〕基材であるイオン性基を有するパーフルオロ系高分子電解質膜の表面の第三級カーボンの位置に、フルオロスチレンの重合物が選択的に化学結合したことを特徴とする高分子電解質膜。
〔2〕 前記フルオロスチレンの重合物が選択的に化学結合したパーフルオロ系高分子電解質膜が、プロトン伝導性を有することを特徴とする前記〔1〕に記載の高分子電解質膜。
〔3〕 前記〔1〕又は前記〔2〕に記載の高分子電解質膜を含む膜電極接合体。
〔4〕 前記〔3〕に記載の膜電極接合体を含む固体高分子型燃料電池
〔5〕 基材であるイオン性基を有するパーフルオロ系高分子電解質膜の第三級カーボンの位置に、フルオロスチレンを化学開始剤グラフト重合により導入することを特徴とする高分子電解質膜の製造方法。

発明の効果

0009

本発明によれば、基材のプロトン伝導性や機械的強度を損なうことなく、かつ、燃料遮断性を向上させた表面改質パーフルオロ系高分子電解質膜を得ることができ、近年活発となっている高分子電解質型燃料電池開発の電解質膜として提供することができる。

0010

本発明の高分子電解質膜は、基材であるイオン性基を有するパーフルオロ系高分子電解質膜の表面の第三級カーボンの位置に、フルオロスチレンの重合物が選択的に化学結合したことを特徴とする。

0011

本発明において用いることのできるイオン性基を有するパーフルオロ系高分子電解質膜は、パーフルオロカーボンからなる直鎖状の主鎖に、パーフルオロカーボンからなる分岐鎖を有する構造を特徴とするフッ素系電解質膜である。通常、分岐鎖末端にイオン性基を有しており、分岐鎖の導入数や構造により得られる電解質膜の性能が特徴づけられている。市販されているものとしてはナフィオン(Nafion(登録商標)、デュポン社製)やフレミオン(Flemion(登録商標)、旭硝子株式会社製)、アシプレクス(Aciplex(登録商標)、旭化成株式会社製)などがある。

0012

本発明において用いることのできるイオン性基は、負電荷あるいは正電荷を有する原子団のいずれかであり、原子団を構成する官能基の種類は特に制限されない。

0013

前記イオン性基が負電荷を有する原子団の場合、構成される電解質膜はカチオン交換能を有し、特にカチオンプロトンの場合、プロトン伝導性を有する。プロトン伝導性に寄与する官能基としては、スルホン酸基(−SO3H)、ホスホン酸基(−PO3H2)、カルボン酸基(−COOH)、硫酸基(−SO4H)、リン酸基(−PO4H2)などが好ましく用いられる。

0014

前記イオン性基が正電荷を有する原子団の場合、構成される電解質膜のイオン性基はカウンターアニオン付随する塩であり、対応するアニオン交換能を有する。正電荷を有する原子団としては、四級アンモニウム塩が一般的である。

0015

本発明において用いることのできるフルオロスチレンは、フッ素原子を含むスチレン誘導体であれば特に制限を受けないが、例えば、ペンタフルオロスチレンテトラフルオロスチレントリフルオロスチレン、4−フルオロスチレン、3−フルオロスチレン等を例示することができ、それら構造を含む誘導体使用可能である。

0016

本発明において、基材であるイオン性基を有するパーフルオロ系高分子電解質膜の表面の第三級カーボンの位置に、フルオロスチレンの重合物を選択的に化学結合させるには、化学開始剤グラフト重合により化学結合させる。

0017

イオン性基を有するパーフルオロ系高分子電解質膜の表面の第三級カーボンの位置に、フルオロスチレンの重合物を化学結合させる具体的な方法を以下に例示する。
本発明では、化学開始剤グラフト重合法である原子移動ラジカル重合(以下、ATRPと記載する)によってパーフルオロ系高分子電解質膜表面を改質する。ATRPは、遷移金属配位子からなる金属錯体触媒として、開始剤モノマーの組み合わせにより多様なポリマーを得ることができる手法である。本発明ではパーフルオロ系高分子電解質膜の表面のC−F結合が開始剤、フルオロスチレンがモノマーにあたる。C−F結合の中でも、結合長が最も長く結合エネルギーが小さい第三級カーボンに結合したC−Fが開裂して生じるラジカルが開始剤として働くことで位置選択的に重合物が導入される。

0018

本発明において触媒として用いる遷移金属と配位子からなる金属錯体の遷移金属について例示する。本発明の化学開始剤グラフト重合に用いることのできる遷移金属としては、Ti、Fe、Co、Ni、Mo、Ru、Rh、Pd、Re、Os、Cuを用いることができる。中でも汎用性が高く、安価で入手容易なCuがより好ましく利用される。

0019

本発明において触媒として用いる遷移金属と配位子からなる金属錯体の配位子について例示する。本発明の化学開始剤グラフト重合に用いることのできる配位子としては、窒素原子配位する、二座配位子三座配位子四座配位子のいずれを用いることができる。具体的には、二座配位子であるビピリジルピリジルメタンイミン、三座配位子であるジエチレントリアミン、四座配位子であるトリエチレンテトラアミンテトラアザシクロテトラデカントリス(2−ピリジルメチルアミン、トリス[2−(ジメチルアミノエチル]アミンおよびそれら誘導体を用いることができる。

0020

本発明において用いることのできる溶媒について例示する。本発明の化学開始剤グラフト重合に用いることのできる溶媒としては、水や、メタノールエタノールなどのアルコール類や、ベンゼントルエンなどの芳香族溶媒に加え、テトラヒドロフランなどの環状エーテルなどの幅広い溶媒を使用可能である。

0021

本発明において実施する化学開始剤グラフト重合による表面改質パーフルオロ系高分子電解質膜の製造方法の一般的な条件について例示する。本発明の化学開始剤グラフト重合は、まず表面改質を施すパーフルオロ系高分子電解質膜と、反応溶媒重合触媒反応容器に加え、不活性ガス雰囲気下において凍結脱気を行う。続いて、モノマーであるフルオロスチレンを加え、不活性ガス雰囲気下で加熱攪拌し、重合反応を行う。得られた電解質膜の洗浄イオン交換を行った後、所定温度・圧力での熱プレスを施すことで、表面改質したパーフルオロ系高分子電解質膜を得ることができる。

0022

本発明のフルオロスチレンの重合物が選択的に化学結合したパーフルオロ系高分子電解質膜は、プロトン伝導性を有する。化学開始剤グラフト重合により得られる表面改質された高分子電解質膜は、前記フルオロスチレンの重合物が、基材であるイオン性基を有するパーフルオロ系高分子電解質膜のプロトン伝導度を大幅に損なわない程度の導入量であり、具体的には、イオン性基を有する元のパーフルオロ系高分子電解質膜の含フッ素量に対して、1〜10wt%の導入量であり、好ましくは1〜8wt%で、より好ましくは2〜4wt%である。

0023

本発明における膜電極接合体(以下、MEAと記載する)の作製について例示する。本発明におけるMEAはカソードおよびアノード電極と、その間に挟んだ高分子電解質膜から構成される。任意の電極触媒粉末を用い、後述の調製法により触媒インクを調製する。得られた触媒インクを所定の高分子電解質膜に塗布することでカソード(空気極触媒層を作製する。電解質膜への塗布法としては、スプレー塗布装置を用いる方法、あるいはバーコーターを用いる方法のいずれによっても可能である。カソード触媒塗布面の対面に、アノード(燃料極)触媒として任意の触媒を用いた触媒インクを塗布することで触媒層が両面塗布された固体高分子電解質膜を得る。得られた触媒塗布電解質膜の両側をガス拡散層で挟むように積層し、ホットプレスにより密着させることでMEAが作製される。

0024

本発明における触媒インクの調製法を例示する。触媒インクは、活性を担う任意の触媒とイオン電導性を担う高分子電解質とを任意の溶媒に分散することで調製される。高分子電解質としてはプロトン伝導性のフッ素系高分子電解質あるいは炭化水素系高分子電解質を用いることができる。また、分散溶媒としては、メタノール、エタノールなどの低級アルコールや、アセトンメチルエチルケトンシクロヘキサノンなどのケトン類、あるいはテトラヒドロフラン、ジオキサンジブチルエーテルなどのエーテル類、その他ジメチルホルムアミドジメチルアセトアミドエチレングリコールなどの極性溶媒などの各種有機溶媒を用いることができる。これらは単独、あるいは二種以上の混合溶媒としても用いることができる。また、触媒インクの発火性の危険を低減するために、水を混合溶媒として用いることもできる。

0025

本発明における高分子電解質形燃料電池(以下、PEFCと記載する)の作製法を例示する。上述の作製法により得られるMEAを燃料電池電極とし、所定のセルに組み付けることでPEFCが完成する。

0026

以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0027

評価方法
実施例中の物性は下記の方法で評価した。

0028

1.燃料遮断性
燃料ガス遮断性は、燃料電池評価単セルを用いて島津製作所製ガスクロマトグラフィGC−2014)により燃料遮断性試験を実施し定量した。燃料遮断性試験ではアノード側に試験ガス、例えば水素ガスを供給し、そのリーク状態をカソード側で測定した。温度は耐熱性も併せて確認できる120℃で測定した。燃料遮断性は、未処理膜を100とした場合に、処理膜の燃料遮断性割合を求めた。

0029

2.プロトン伝導度
交流インピーダンス法にて膜試料のプロトン伝導度を評価した。測定装置にはKEYSIGHT社製E4990Aインピーダンスアナライザを用いた。有効電極面積0.25 mm2の電極で膜の上下を挟み、80℃、80RH%にて交流振幅10mV膜厚方向のプロトン伝導度を計測した。

0030

3.含フッ素量
燃焼イオンクロマトグラム法により膜試料中の含フッ素量を評価した。サンプルの燃焼装置には三菱アナリテック製自動試料燃焼装置AQF−2100Hを用いた。膜試料の燃焼ガス過酸化水素水で吸収し、吸収液中に含まれるフッ化物イオンイオンクロマトグラフィーで定量した。イオンクロマトグラフィー装置はThermo Fisher Scientific製のDionex Integrionを用いた。分析したフッ化物イオン量を膜試料の面積割り付けた値を含フッ素量とした。

0031

4.耐熱水性
電解質膜の耐熱水性を、寸法変化率で評価した。具体的には、膜の試料を10ミリメートル角打ち抜いた試験片を作製し、90℃の熱水中に3時間浸漬した後の寸法を浸漬前後で比較し評価した。

0032

<実施例1>
シュレンク管に市販のパーフルオロ系高分子電解質膜であるナフィオン(Nafion212(登録商標)、デュポン社製)をセットし、トルエン、臭化銅、ビピリジルを加えた後、凍結脱気を2回行った。その後、窒素ガス雰囲気下、ペンタフルオロスチレン(0.05g/L)を加え反応溶液を80℃に昇温重合を行った。15時間攪拌後、取り出した電解質膜を、イオン交換水を入れたビーカー移し替え10分間超音波処理を施した。続けて、洗浄溶媒にテトラヒドロフラン、イオン交換水を用いて順に洗浄操作を行った。洗浄後の電解質膜を12M H2SO4水溶液に加え70℃で1時間攪拌後、大量の純水を入れたビーカーに移し替え一晩攪拌した。得られる電解質膜をプレス機により70℃、1メガパスカルで10分間、加圧することで、表面改質パーフルオロ系高分子電解質膜が得られる。

0033

<実施例2>
モノマー濃度を実施例1の3倍まで上げ、導入量を増やした電解質膜を作製した。シュレンク管に市販のパーフルオロ系高分子電解質膜であるナフィオン(Nafion212(登録商標)、デュポン社製)をセットし、トルエン、臭化銅、ビピリジルを加えた後、凍結脱気を2回行った。その後、窒素ガス雰囲気下、ペンタフルオロスチレン(0.15g/L)を加え反応溶液を80℃に昇温し重合を行った。15時間攪拌後、取り出した電解質膜を、イオン交換水を入れたビーカーに移し替え10分間超音波処理を施した。続けて、洗浄溶媒にテトラヒドロフラン、イオン交換水を用いて順に洗浄操作を行った。洗浄後の電解質膜を12M H2SO4水溶液に加え70℃で1時間攪拌後、大量の純水を入れたビーカーに移し替え一晩攪拌した。得られる電解質膜をプレス機により70℃、1メガパスカルで10分間、加圧することで、表面改質パーフルオロ系高分子電解質膜が得られる。

0034

評価結果を表1に示す。

0035

燃料遮断性の評価結果を比較すると、実施例1および実施例2のいずれの膜も燃料遮断性が未処理膜より向上した。それぞれの燃料遮断性割合は、実施例1が132%、実施例2が119%であり、本発明における化学開始剤グラフト重合による水素リーク抑制効果は、実施例1の方が実施例2より大きかった。

0036

プロトン伝導度の評価結果を比較すると、実施例1と実施例2のプロトン伝導度は同程度であり、本発明における化学開始剤グラフト重合において、未処理膜と比較してオーダーが変わるような顕著な低下は見られなかった。

0037

含フッ素量の評価結果を比較すると、実施例1および実施例2のいずれの膜も未処理膜より含フッ素量の増加が見られた。それぞれの含フッ素量の増加量は、実施例1が2.1wt%、実施例2が3.7wt%であった。

実施例

0038

耐熱水性の評価結果を比較すると、実施例1および実施例2のいずれの膜も未処理膜と同等の寸法変化率であり、本発明における化学開始剤グラフト重合による機械的強度の低下は見られなかった。

0039

本発明の表面改質パーフルオロ系高分子電解質膜は、自動車産業やコジェネレーションに代表される燃料電池分野の高分子電解質膜に使用できる。

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