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技術 遺体収容システム、および、吊り上げ装置

出願人 株式会社アチーブメント
発明者 大橋元信
出願日 2020年9月16日 (9ヶ月経過) 出願番号 2020-155452
公開日 2021年4月1日 (3ヶ月経過) 公開番号 2021-049335
状態 未査定
技術分野 埋葬装置
主要キーワード 足踏み用 収容システム 解除レバ レバー周辺 身支度 ロックレバ 雌型部材 葬儀会社
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2021年4月1日)のものです。
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図面 (12)

課題

遺体を棺に収容する作業の負荷を軽減できる遺体収容システム、および、吊り上げ装置を提供する。

解決手段

遺体収容システム10は、複数の取っ手72が設けられたシーツ70の上に載せられた遺体を棺Hに収容するためのものであり、吊り上げ領域Pに遺体がある場合に複数の取っ手72と係合可能に構成された吊具50と、吊具50を吊り上げる巻上機31とを含み、複数の取っ手72に吊具50を係合させた状態で巻上機31を駆動することにより遺体を吊り上げる吊り上げ装置20と、棺Hを積載する運搬台車40とを備え、吊り上げ装置20が遺体を吊り上げた状態で棺Hが遺体の直下方に位置するように運搬台車40を移動させてから遺体を降下させることにより遺体を棺に収容する。

概要

背景

葬儀などを行う際には、葬儀前に遺体身支度を整えて棺に収容する、いわゆる納棺と呼ばれる儀式が行われることが多い。納棺では、近親者葬儀会社スタッフなどからなる複数の作業者シーツなどの上に安置された遺体をシーツごと慎重に持ち上げて棺に納める場合が多い。

しかしながら、遺体は数十kgの重量がある場合が通常であり、重量物である遺体を所定の高さまで持ち上げて棺に納める作業は作業負荷が大きく大変な労力を要している。

また、近年の少子高齢化などの影響により、葬儀会社などのスタッフの高齢化や、高齢の近親者しかいないという場合もあり、納棺作業を円滑に行うことが難しい場合も発生し得る。

特許文献1には、一方の端面に開閉扉が取り付けられた棺を収容可能な略箱状の本体を有し、この開閉扉を開いた状態で水平方向に棺を移動させることにより棺を持ち上げることなく棺を本体内に収容可能とした遺体保冷装置が開示されている。

概要

遺体を棺に収容する作業の負荷を軽減できる遺体収容システム、および、吊り上げ装置を提供する。遺体収容システム10は、複数の取っ手72が設けられたシーツ70の上に載せられた遺体を棺Hに収容するためのものであり、吊り上げ領域Pに遺体がある場合に複数の取っ手72と係合可能に構成された吊具50と、吊具50を吊り上げる巻上機31とを含み、複数の取っ手72に吊具50を係合させた状態で巻上機31を駆動することにより遺体を吊り上げる吊り上げ装置20と、棺Hを積載する運搬台車40とを備え、吊り上げ装置20が遺体を吊り上げた状態で棺Hが遺体の直下方に位置するように運搬台車40を移動させてから遺体を降下させることにより遺体を棺に収容する。

目的

本発明は、遺体を棺に収容する作業の負荷を軽減できる遺体収容システム、および、吊り上げ装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数の取っ手が設けられたシーツの上に載せられた遺体を棺に収容するための遺体収容システムであって、前記遺体が所定領域にある場合に前記複数の取っ手と各々係合可能に構成された吊具と、前記吊具を吊り上げる駆動部とを含み、前記複数の取っ手に前記吊具を係合させた状態で前記駆動部を駆動することにより前記遺体を吊り上げる吊り上げ装置と、前記棺を積載する運搬台車と、を備え、前記吊り上げ装置が前記遺体を吊り上げた状態で、前記棺が前記遺体の直下方に位置するように前記運搬台車を移動させてから前記遺体を降下させることにより前記遺体を前記棺に収容することを特徴とする、遺体収容システム。

請求項2

複数の取っ手が設けられたシーツの上に載せられた遺体を棺に収容するための吊り上げ装置であって、前記遺体が所定領域にある場合に前記シーツに設けられた前記複数の取っ手と各々係合可能に構成された吊具と、前記吊具を吊り上げるための駆動部と、を備え、前記駆動部が前記吊具を介して前記遺体を吊り上げた状態で、前記遺体の直下方に前記棺を設置することにより前記遺体を前記棺内に降ろして収容するように構成されていることを特徴とする、吊り上げ装置。

技術分野

0001

本発明は、遺体を棺に収容する遺体収容システム、および、吊り上げ装置に関する。

背景技術

0002

葬儀などを行う際には、葬儀前に遺体の身支度を整えて棺に収容する、いわゆる納棺と呼ばれる儀式が行われることが多い。納棺では、近親者葬儀会社スタッフなどからなる複数の作業者シーツなどの上に安置された遺体をシーツごと慎重に持ち上げて棺に納める場合が多い。

0003

しかしながら、遺体は数十kgの重量がある場合が通常であり、重量物である遺体を所定の高さまで持ち上げて棺に納める作業は作業負荷が大きく大変な労力を要している。

0004

また、近年の少子高齢化などの影響により、葬儀会社などのスタッフの高齢化や、高齢の近親者しかいないという場合もあり、納棺作業を円滑に行うことが難しい場合も発生し得る。

0005

特許文献1には、一方の端面に開閉扉が取り付けられた棺を収容可能な略箱状の本体を有し、この開閉扉を開いた状態で水平方向に棺を移動させることにより棺を持ち上げることなく棺を本体内に収容可能とした遺体保冷装置が開示されている。

先行技術

0006

特開2017−104162号公報

発明が解決しようとする課題

0007

上記特許文献1に記載された遺体保冷装置では、開閉扉を開くことによって棺を水平方向に移動させて本体内にスムーズに収容することはできるものの、遺体を棺に収容する作業の作業負荷を軽減することはできないという問題がある。

0008

本発明は、遺体を棺に収容する作業の負荷を軽減できる遺体収容システム、および、吊り上げ装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明の遺体収容システムは、複数の取っ手が設けられたシーツの上に載せられた遺体を棺に収容するための遺体収容システムであって、遺体が所定領域にある場合に複数の取っ手と各々係合可能に構成された吊具と、吊具を吊り上げる駆動部とを含み、複数の取っ手に吊具を係合させた状態で駆動部を駆動することにより遺体を吊り上げる吊り上げ装置と、棺を積載する運搬台車と、を備え、吊り上げ装置が遺体を吊り上げた状態で棺が遺体の直下方に位置するように運搬台車を移動させてから遺体を降下させることにより遺体を棺に収容するものである。

0010

本発明の吊り上げ装置は、複数の取っ手が設けられたシーツの上に載せられた遺体を収容するための吊り上げ装置であって、遺体が所定領域にある場合にシーツに設けられた複数の取っ手と各々係合可能に構成された吊具と、吊具を吊り上げるための駆動部と、を備え、駆動部が吊具を介して遺体を吊り上げた状態で、遺体の直下方に棺を設置することにより遺体を棺内に降ろして収容するように構成されているものである。

発明の効果

0011

本発明の遺体収容システム、および、吊り上げ装置によれば、遺体を吊り上げた状態で直下方に棺を移動させてから遺体を降下させることにより遺体を棺に収容することができる。これにより、遺体を棺に収容するのに要する手間を軽減することができる。

図面の簡単な説明

0012

本発明の一実施形態である遺体収容システムの構成を示す全体構成図である。
図2(a)は、図1に示す遺体収容システムに含まれる吊り上げ装置をA方向から見たときの構成を示す図である。図2(b)は、図1に示す吊り上げ装置に含まれる吊具の平面図である。
図3(a)は、本発明の一実施形態である遺体収容システムに含まれる運搬台車に棺を載置した状態と、同図(a)に示すB方向から見たときの足踏み用レバー周辺の構成を一部に示す図である。図3(b)は、運搬台車の昇降機構によって棺を上昇させた状態と、同図(b)に示す油圧シリンダ周辺部分拡大図を一部に示す図である。図3(c)は、図3(b)に示す運搬台車に搬送方向が同台車長手方向となるように搬送ローラユニットを載置した状態を示す平面図である。図3(d)は、図3(b)に示す運搬台車に搬送方向が同台車の幅方向となるように搬送ローラユニットを載置した状態を示す平面図である。
吊り上げ装置の本体内に遺体をストレッチャーに載せて運び入れる状態を示す図である。
吊り上げ装置の吊り上げ領域に搬送された遺体の下に敷かれているシーツの取っ手を吊具に係合させた状態を示す図である。
吊り上げ装置を用いて遺体を吊り上げた状態を示す図である。
吊り上げ装置において吊り上げ領域に運搬台車を用いて棺を運び込んだ状態を示す図である。
吊り上げ装置を用いて遺体を棺内に降ろす途中の状態を示す図である。
図1に示す遺体収容システムに含まれる吊り上げ装置の変形例を示す図である。
図9に示す吊り上げ装置上部に設けられた駆動機構の構成を模式的に示す図である。
図11(a)は、図9に示す吊り上げ装置の上面視における構成を示す図である。図11(b)は、図11(a)に示す吊り上げ装置に含まれる駆動機構における各アーム伸びたときの状態を示す図である。

実施例

0013

以下、本発明の一実施形態である遺体収容システム10について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において、図中に示すXは吊り上げ装置の長手方向と略平行な「水平方向X」、Yは吊り上げ装置の幅方向と略平行な「水平方向Y」、Zは水平方向Xおよび水平方向Yと直交する「上下方向Z」を示すものとする。

0014

図1は、遺体収容システム10の構成を示す全体構成図である。図2(a)は、図1に示す吊り上げ装置20をA方向から見たときの側面図と同側面図に含まれる動滑車38の構成を吊り上げ用ロープR1の図示を省略した状態で示す拡大図とを含む図である。図1および図2(a)に示すように、遺体収容システム10は、遺体を吊り上げる吊り上げ装置20と、棺Hを運搬して吊り上げ装置20に搬入する運搬台車40とを備える。この吊り上げ装置20は、門型に形成された本体30と、この本体30の上部30Rの端部に取り付けられた巻上機(駆動部)31と、巻上機31によって昇降可能に吊り下げられている吊具50とを備える。

0015

本体30は、上面視において略長方形状の外形を有し、各角部にほぼ同一構成からなる脚部32A,32B,32C(以下、特に区別する必要が無い場合は単に「脚部32」と表記)を複数の略水平に延びるフレーム33A,33B,33C,33Dで連結して構成されている。各脚部32の下端部には、同一構成からなるストッパ付きキャスター34A,34B,34C(以下、特に区別する必要が無い場合は単に「ストッパ付きキャスター34」と表記)が取り付けられている。このストッパ付きキャスター34は、図1実線で示すロック位置と破線で示す非ロック位置とに回転可能なロックレバー34−1を含む。

0016

これにより、吊り上げ作業時などにはストッパ付きキャスター34の回転を規制するロック位置にロックレバー34−1を回転させて本体30の移動を規制するとともに、本体30を移動させる際などには非ロック位置にロックレバー34−1を回転させることにより本体30を容易に移動できる。

0017

図2(a)に示すように、本体30の長手方向両端に各々配置された脚部32同士の間隔Wは、遺体を搬送するストレッチャー35や、後段にて詳述する運搬台車40が通過可能な寸法に設定されている。また、本体30の上部30Rにおける中央部には、定滑車36が取り付けられている。一方、巻上機31は、本体30における上部30Rの一端側に取り付けられており、吊り上げ用ロープR1が巻回収容されている。この吊り上げ用ロープR1の一端側は、定滑車36に架け渡されるとともに、同滑車36の直下方に配置された動滑車38に架け渡された状態で定滑車36に端部が固定されている。動滑車38は、連結金具39を介して吊具50に連結されており、動滑車38の昇降に伴い吊具50を昇降させることができる。

0018

ここで、この動滑車38は、図2(a)に示すように、同軸周りに回転可能に構成された2つの滑車38A,38Bを含む、いわゆる、2車式の滑車である。定滑車36(図1参照)も、動滑車38と同様に2つの滑車から構成される。そして、吊り上げ用ロープR1は、両滑車36,38を各々構成する各滑車の間に順番に架け渡されている、言い換えると、吊り上げ用ロープR1は両滑車36,38の間に2重に架け渡されているとも表現できる。このように、両滑車36,38の間に吊り上げ用ロープR1を2重に架け渡すことにより、吊り上げ重量の約1/4の力で遺体を吊り上げることができる。さらに、巻上機31の巻き上げ速度に対して吊具50の昇降速度も約1/4となるため、より遅い速度で遺体を昇降させることが可能となる。

0019

また、本体の脚部32には、巻上機31を正転または逆転させることにより吊り上げ用ロープR1を介して吊具50を昇降させる操作盤60が取り付けられている。

0020

図2(b)は、吊具50の構成を示す平面図である。図2(b)に示すように、吊具50は、同一構成からなる2本の長尺支柱51,52を3本の連結部材56A,56B,56Cで梯子状に連結して構成されている。支柱52には、フックF1,F2,F3,F4(図1参照)を係止する係止部52A,52B,52C,52Dが設けられている。支柱51については支柱52と同様であるため説明を省略する。

0021

また、連結部材56A,56Bには、リブ56A−1,56B−1が各々中央部に設けられている。そして、図1に示すように、リブ56A−1には位置調整用ロープR2が架け渡された動滑車57が連結金具58を介して連結されており、リブ56B−1には動滑車38が連結金具39を介して連結されている。

0022

位置調整用ロープR2は、吊具50を介して遺体を吊り上げたときに、吊具50の上下方向位置を調整する役割を有する。この位置調整用ロープR2は、本体30の上部30Rに取り付けられた定滑車59に連結金具59Aを介して一端部が連結され、直下方の動滑車57に架け渡されてから上方の定滑車59に架け渡された状態で本体30の端部側に延びるよう配置されている。そして、位置調整用ロープR2は、本体30の外側側面を構成するフレーム30Sの中央部に取り付けられたカムクリート62により挟持固定される。カムクリート62は、図1に実線で示す位置調整用ロープR2を挟み込む固定位置から図1に破線で示すように下方に回転可能に各々構成された2つの留具62A,62Bにより構成される。

0023

各留具62A、62Bには、位置調整用ロープR2を挟み込む部分に波形部W1,W2が形成されている。そして、各留具62A,62Bが位置調整用ロープR2を挟み込んだ状態で上方、すなわち、吊具50が降下する方向の引っ張り力が位置調整用ロープR2に作用すると、留具62A,62Bが位置調整用ロープR2に食い込むことにより同ロープR2が留具62A,62Bの間から脱落するのを防止できる。一方、位置調整用ロープR2を下方に少し引っ張ることにより各留具62A,62Bが下方に回転し、固定状態解除されるので、位置調整用ロープR2が吊具50を吊り上げる上下方向位置の調整が可能となる。

0024

また、吊具50の長手方向における両端部には、各々、ガイド用ロープR3,R4が取り付けられている。各ガイド用ロープR3,R4の構成および取付状態は同一であるためガイド用ロープR3の構成および取付状態についてのみ、以下において説明を行う。このガイド用ロープR3は、遺体を吊り上げる際、吊具50が幅方向において過度傾くのを抑制する役割を有する。ガイド用ロープR3は、本体の2つの脚部32に架け渡された状態で両端が吊具50の2つの支柱52,54の端部に各々立設したリブ52−1,54−1に係合されている。

0025

続いて、図3(a)、図3(b)を用いて遺体を運搬する運搬台車40の構成について説明を行う。図3(a)は、遺体収容システム10に含まれる運搬台車40に棺Hを載置した状態を示す図である。図3(b)は、運搬台車40の昇降装置42によって搬送ローラユニット64,66が棺Hを接触支持する位置まで昇降台42Aを上昇させた状態を示す図である。

0026

図3(a)および図3(b)に示すように、運搬台車40は、中央部に設けられた昇降装置42と、昇降装置42の両端側(すなわち、運搬台車40における長手方向両端側)に各々設けられた固定台41A,41Bとを備える。昇降装置42は、昇降台42Aと、昇降台42Aを昇降させるための昇降機構42Bとを備える。昇降機構42Bは、内蔵する油圧シリンダ44の伸縮によって昇降台42Aを昇降させる機能を有する。

0027

より具体的には、図3(a)に示すように、昇降機構42Bは、固定台41Bの側面における略中央下端部に設けられた切り欠き41B−1から突き出すように配置された回動可能な足踏み用レバー45を備える。この足踏み用レバー45を図3(b)に破線で示すように繰り返し踏み込むことにより油圧シリンダ44のロッド44Rが徐々に伸びるよう構成されている。そして、このロッド44Rの付勢力によって、昇降機構42Bを介して昇降台42Aが昇降するように構成される。また、足踏み用レバー45に取り付けられている解除レバー46を操作することにより油圧シリンダ44のロッド44Rが徐々に縮むよう構成されている。これにより、昇降機構42Bを介して昇降台42Aを下降させることができる。

0028

図3(a)および図3(b)に示すように、固定台41Bの底面には、運搬台車40が動かないように固定する機能を有するロック機構47が取り付けられている。このロック機構47は、伸縮可能に構成されたストッパ47Aと、このストッパ47Aを伸縮させるペダル47Bとを備える。そして、ロック機構47は、ペダル47Bを繰り返し踏むことによってストッパ47Aが床面に接触する固定位置U2(図3(b)参照)と床面から離れる固定解除位置U1(図3(a)参照)とに交互に移動するように構成されている。これにより、遺体や棺Hを運搬台車40に積載する、或いは、運搬台車40から降ろす際に運搬台車40が動かないようにできる。また、昇降台42Aは、略長方形状を呈する底面の各角部にキャスター48A,48B,48Cが各々軸支されている。これにより、運搬台車40を略水平方向に移動させることができる。キャスター48A,48B,48Cとして、ストッパ付きキャスター34Aと同様に、ロック機能を有するキャスタ—を用いてもよい。

0029

昇降台42Aには、同一構成からなる2つの搬送ローラユニット64,66が各々載置されている。搬送ローラユニット64は、3本のローラ64A,64B,64Cを含む。図3(a)に示すように、例えば、運搬台車40で棺Hを運搬するときには、両搬送ローラユニット64,66が棺Hの底面に接触しない第1の所定位置Q1まで昇降台42Aを下降させる。これにより、棺Hを両固定台41A,41Bで支持させることができる。このように、両固定台41A,41Bによって棺Hを支持させることによって、例えば、運搬台車40で棺Hを運搬するときや、後段にて詳述するように棺Hに遺体を収容するときには棺Hが動かないように両固定台41A,41Bで棺Hを支えることができる。

0030

一方、運搬台車40から棺Hを霊柩車などに載せ替える際には、図3(b)に示すように、棺Hの底面を両搬送ローラユニット64,66が接触支持する、換言すると、両搬送ローラユニット64,66に各々含まれる各ローラが棺Hの底面を接触支持する第2の所定位置Q2まで昇降台42Aを上昇させる。これにより、棺Hを容易に水平方向に移動させることができる。

0031

図3(c)および図3(d)は、搬送ローラユニット64,66の配置状態を示す運搬台車40の平面図である。図3(c)および図3(d)に示すように、昇降台42Aに載置するときの搬送ローラユニット64,66の向きを90°回転させることで棺Hの搬送方向を切り替えることもできる。

0032

例えば、霊柩車のリアハッチを開いて車両後部から車両内に棺Hを載せる場合には、図3(c)に示すように搬送ローラユニット64,66の搬送方向Dが運搬台車40の長手方向、すなわち、水平方向Xとなるように同ローラユニット64,66を載置すればよい。一方、棺Hを幅方向に移動させて出し入れする保冷室、より具体的には、側面が開閉するよう構成された保冷室などに棺Hを収容する場合には、図3(d)に示すように搬送ローラユニット64,66の搬送方向Dが運搬台車40の幅方向、すなわち水平方向Yとなるように搬送ローラユニット64,66を載置すればよい。

0033

そして、昇降台42Aに搬送ローラユニット64,66を載置してから第2の所定位置Q2まで昇降台42Aを上昇させることにより、棺Hを水平方向にスムーズに送り出すことが可能となる。このように、棺Hを移し替える際、移動先の状況に応じて運搬台車40の長手方向および幅方向のいずれにも棺Hを送り出すことができる。

0034

運搬台車40によれば、搬送ローラユニット64,66が棺Hの底面に接触しない第1の所定位置Q1と、搬送ローラユニット64,66が棺Hの底面を接触支持する第2の所定位置Q2との間で昇降可能に構成されている。このため、第1の所定位置Q1に昇降台42Aが位置することにより固定台41A,41Bによって棺Hが支持される状態と、第2の所定位置Q2に昇降台42Aが位置することにより搬送ローラユニット64,66を用いて棺Hを搬送可能な状態とに切り替えることができる。

0035

この結果、棺Hを運搬する際などには棺Hを固定台41A,41Bで直接支持させることで棺Hが運搬台車40の上で容易に動かない状態に保持できる。一方、棺Hの取り出し作業の際などには、固定台41A,41Bの代わりに搬送ローラユニット64,66で棺Hを支えさせることにより、棺Hが昇降台42Aの上を容易に移動できる状態に保持される。

0036

ところで、霊柩車の荷台などに棺を運び込む際、霊柩車の荷台と台車との間の段差が大きいと棺を載せ替えるのに手間を要するという問題もある。

0037

これに対し、本実施形態の運搬台車40によれば、昇降台42Aを昇降させることにより、棺Hの上下方向位置を調節しスムーズに棺Hの載せ替え作業を行うことができるという利点もある。

0038

続いて、図4図8を用いて、遺体収容システム10の使用方法について説明を行う。図4に示すように、作業者は、本体30に設けられた吊具50の直下方の吊り上げ領域Pまで遺体をストレッチャー35などで搬送する。この際、遺体は、ストレッチャー35に予め敷かれたシーツ70の上に安置されており、同シーツ70には遺体を持ち上げて移動する際などに用いる複数の取っ手72A,72B,72C,72D(以下、区別する必要が無い場合は単に「取っ手72」と表記する)が幅方向両端部に長手方向に沿って各々複数個所設けられている。

0039

作業者は、吊り上げ領域Pまで遺体を移動させると、操作盤60を操作してシーツ70の取っ手72が吊具50の各フックF1,F2,F3,F4(以下、区別する必要が無い場合は単に「フックF」と表記する)に引っ掛けられる位置まで吊具50を下降させる。そして、図5に示すように、シーツ70の複数の取っ手72を各々吊具50の各フックFに係合さてシーツ70によって遺体が包み込まれる状態とする。

0040

そして、図6に示すように、操作盤60を操作して吊具50を上昇させることにより、シーツ70に包み込まれた遺体を吊り上げる。この状態で、ストレッチャー35を吊り上げ領域Pから退避させてから、上蓋H1(図3(a)参照)が取り外された棺Hを運搬台車40に積載した状態で本体30内に移動させる。この際、運搬台車40は、固定台41A,41Bによって棺Hが支持されるよう昇降台42Aを第1の所定位置Q1まで予め下降させておくのが好ましい。そして、図7に示すように、吊具50で吊り上げられている遺体の直下方に棺Hが位置するように運搬台車40を移動させ、ロック機構47の足踏み用レバー45を踏み込んでストッパ47Aを床面に接触させ、運搬台車40を固定する。

0041

本実施形態では、シーツ70の取っ手72に吊具50に取り付けられたフックFを係合させることでシーツ70に包み込まれた状態で遺体を吊り上げているが、例えば、サイドリリースバックルなどの互いに嵌合可能に構成された雄型部材および雌型部材からなる留具を用いてもよい。

0042

続いて、図8に示すように、操作盤60(図2(a)参照)を操作して吊具50を下降させ、遺体を棺Hに収容する。この際、位置調整用ロープR2を調整して遺体の頭部の方が遺体の足側よりも上下方向位置がやや高くなるように維持しつつ遺体を足側から棺Hに収容するのが好ましい。遺体を棺Hに完全に降ろして収容後、吊具50のフックFからシーツ70の取っ手72を各々取り外して遺体の棺Hへの収容作業が完了する。

0043

本実施形態の遺体収容システム10及び吊り上げ装置20によれば、遺体を吊り上げた状態で直下方に棺Hを移動させてから遺体を降ろすことにより遺体を棺Hに収容することができる。これにより、遺体を棺Hに収容するのに要する手間を軽減することができる。

0044

本実施形態では、ストレッチャー35を用いて遺体を吊り上げ装置20の吊り上げ領域Pまで搬送する例を挙げているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、畳の上に敷かれた布団などの上に遺体が安置されている場合もあるが、このような場合には、遺体の下に上記実施形態と同様に、複数の取っ手72が設けられているシーツ70を予め敷いておき、遺体の安置されている場所まで吊り上げ装置20を移動させればよい。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。

0045

本実施形態では、図4に示すように、ストレッチャー35を吊り上げ装置20における本体30の長手方向端部側からストレッチャー35を本体30の内部に運び入れる例を挙げているが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、図4に示す本体30を構成するフレーム33Cの位置をより高い位置に変更する、または、取り除くことによって本体30の長手方向と直交する方向からストレッチャー35や運搬台車40を本体30の中に搬入できるようにしてもよい。

0046

続いて、図9図10を用いて上述した遺体収容システム10に含まれる吊り上げ装置20の変形例である吊り上げ装置120の構成について説明を行う。図9は、吊り上げ装置120の全体構成を示す図である。図10は、図9に含まれる吊具50を昇降させる駆動機構140の構成を示すために吊り上げ装置120の上部30Rを構成するフレーム33A,33Bや位置調整用ロープR2および同ロープR2周辺の構成を一部省略して模式的に示した部分拡大図である。以下の説明において、吊り上げ装置120が上記実施形態における吊り上げ装置20と構成の共通する部分については同一の符号を付すとともに適宜説明を省略し、構成の異なる部分についてのみ主に説明を行うものとする。

0047

図9および図10に示すように、吊り上げ装置120は、巻上機31を用いて吊具50を昇降させる代わりに駆動機構140を用いて吊具80を昇降させる構成を備える点を除いて上記実施形態の吊り上げ装置20とほぼ同一の構成を備える。

0048

図10に示すように、駆動機構140は、伸縮機構142と、伸縮機構142の駆動力によって一端に連結された吊具80を昇降させるベルト144とを含む。伸縮機構142は、水平方向Xに略平行な方向に伸縮可能に各々構成された1軸アクチュエータ132,134を含む。各アクチュエータ132,134は、アーム132A,134Aと、各アーム132A,134Aを各々伸縮可能に支持する本体132B,134Bを備え、各本体132B,134B同士をアーム132A,134Aの伸縮方向が反対向きとなるように連結固定して構成される。本実施形態では、1軸アクチュエータ132,134を用いているが、スピンドルシャフトなど直線移動可能な他の駆動機構を用いてもよい。

0049

1軸アクチュエータ132におけるアーム132Aの先端部は、上下方向Zに略平行な軸周りに回転自在にフレーム33Cの長手方向中央部に連結される(図11(a)参照)。これに対し、1軸アクチュエータ134におけるアーム134Aの先端部には、水平方向Yに略平行な軸周りに回転可能に支持された動滑車134Cが取り付けられている。これにより、フレーム33Cとベルト144との間に、上下方向Zおよび水平方向Yに各々略平行をなす軸周りに回転自在な状態で伸縮機構142を設置できる。

0050

また、吊具80は、上記実施形態における吊具50の一部を構成する連結部材56Bの代わりに後述する連結部材56D(図11(a)参照)を備える点を除いて吊具50とほぼ同一の構成を備える。

0051

図10に示すように、ベルト144は、フレーム33Dの長手方向中央部に設置された上面視略U字状をした固定金具33D−1に一端が連結されるとともに反対側に位置する動滑車134Cに架け渡されてからフレーム33Dの中央部に固定されている定滑車33D−2、および、吊り下げ用滑車146に各々架け渡された状態で吊具80に取り付けられた固定金具150に他端側が連結される。上述した吊り下げ用滑車146は、吊具80の固定金具150に対向するよう、フレーム33A,33Bの間に取り付けられた支持板148の中央部に固定設置される。

0052

通常、遺体は、頭部を含む上半身側の方が脚部を含む下半身側よりも重い場合が多いため、吊具80を用いて遺体を吊り上げたときに重心の位置が吊具80の長手方向中央部からやや頭部側に位置している場合が多い。そこで、本変形例では、吊具80の長手方向中央部よりもやや一端側、すなわち、頭部側に、吊具80を構成する2本の支柱51,52の間に連結部材56Dを架け渡すとともに同連結部材56D中央部に固定金具150を取り付けている。そして、固定金具150の直上に吊り下げ用滑車146が配置される。これにより、吊具80を用いて遺体を吊り上げる際、重心に近接した位置を吊り上げることができるため、吊り上げおよび吊り下げ作業をよりスムーズに行うことが可能となるという利点がある。本変形例では、吊具80の長手方向中央部よりもやや一端側に位置する部分に固定金具150を取り付けて遺体を吊り上げているが、使用環境仕様に応じて、吊具80の長手方向中央部に固定金具150を取り付けて吊り上げるようにしてもよい。

0053

続いて、図11(a)および図11(b)を用いて吊り上げ装置120の動作について説明する。図11(a)は、上面視における吊り上げ装置120の構成を示す図である。図11(b)は、図11(a)に示す吊り上げ装置120に含まれる駆動機構140におけるアクチュエータ132,134のアーム132A,134Aが伸びたときの動作状態を示す図である。なお、図11(a),図11(b)において、吊り上げ装置120周辺の構成については適宜図示を省略して示している。

0054

図11(a)に示すように、駆動機構140に含まれる2台の1軸アクチュエータ132,134のアーム132A,134Aが各々本体132B,134B内に収容される方向に移動、換言すると1軸アクチュエータ132,134が各々縮むことによりベルト144を介して吊具80が上昇する。一方、図11(b)に示すように、駆動機構140に含まれる2台の1軸アクチュエータ132,134のアーム132A,134Aが各々伸び方向に移動、換言すると、1軸アクチュエータ132,134の全長が各々伸びることによりベルト144を介して吊具80が下降する。

0055

上記構成に係る吊り上げ装置120においても、吊り上げ装置20を用いた場合と同様に吊具80を昇降させることができる。また、吊り上げ装置120を用いる場合には、巻上機31を用いる場合よりも作動音を低減するとともにより低速で吊具80を昇降させることができるため遺体の収容作業により好適である。

0056

本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。

0057

10遺体収容システム
20 吊り上げ装置
30 本体
31巻上機(駆動部)
40運搬台車
41A,41B固定台
42昇降装置
42A昇降台
42B昇降機構
44油圧シリンダ
47ロック機構
50,80 吊具
38,57動滑車
36,59 定滑車
60操舵盤
62カムクリート
132、134 1軸アクチュエータ
140駆動機構(駆動部)
142伸縮機構
144ベルト
146吊り下げ用滑車
150固定金具
P 所定領域
R1 吊り上げ用ロープ
R2位置調整用ロープ
R3,R4ガイド用ロープ
X,Y 水平方向
Z 上下方向

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