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技術 トナー、現像剤、及び画像形成装置

出願人 株式会社リコー
発明者 斉藤彰法山田博鎌田靖男行川真広竹林冬馬
出願日 2019年9月10日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-164182
公開日 2021年3月18日 (4ヶ月経過) 公開番号 2021-043289
状態 未査定
技術分野 電子写真における現像剤
主要キーワード ピーク積分比 光CVD法 マグネシウム系材料 定性定量分析 金属円柱 ホルダーユニット ブリリアントカーミン6B 界面活性剤製造
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2021年3月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

優れた帯電性能を有するトナーなどを提供する。

解決手段

結着樹脂着色剤、並びに下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかを含有するトナーである。 HOOC−CH(SO3−M+)−CH2−COO−R・・・一般式(1) R−OOC−CH(SO3−M+)−CH2−COOH・・・一般式(2) ただし、前記一般式(1)及び一般式(2)中、M+は1価の金属カチオンを表し、Rは炭素数5以上15以下のアルキル基を表す。

概要

背景

近年、トナーには、出力画像高品質化のための小粒径化、及び耐高温オフセット性省エネルギー化のための低温定着性、並びに製造後の保管時や運搬時における高温高湿に耐えうる耐熱保存性が要求されている。特に、定着時における消費電力画像形成工程における消費電力の多くを占めるため、低温定着性の向上は非常に重要である。

低温定着性と耐熱保存性の両立性に優れるトナーの中には、その軟質性により、摩擦帯電保持能力が低くなり、トナー飛散地汚れが起きやすくなる課題があった。

最近では、可塑性のあるアルキルスルホン酸塩をトナー表面に含有させることで、低温定着性能と耐熱保存性を両立させる手段も提案されているが、トナー表面のアルキルスルホン酸塩による帯電阻害が避けられない課題がある(例えば、特許文献1)。

帯電性能の改善としては、(1)造粒工程で用いる界面活性剤逆極性フッ素系界面活性剤乳化分散工程、脱溶剤工程、洗浄工程、及び水への再分散工程後に添加する(例えば特許文献2参照)、(2)有機物イオン変性した変性層状無機鉱物を含有することで、定着特性クリーニング性、帯電性能を得る(例えば特許文献3参照)、(3)スルホン酸基を有する界面活性剤でトナー製造時の安定性を確保し、カルボキシル基を有する界面活性剤で、スルホン酸基含有界面活性剤が凝集粒子内部まで浸透するのを抑制して、製造時の混合分散液中の凝集粒子の帯電性を確保する(例えば特許文献4参照)などが提案されているが、いずれも優れた低温定着性、優れた耐高温オフセット性、及び優れた耐熱保存性にも適用可能な、優れた帯電性能を有するトナーは得られていない。

したがって、優れた低温定着性、優れた耐高温オフセット性、及び優れた耐熱保存性を有するトナーにも適用可能な、優れた帯電性能を有するトナーの提供が求められているのが現状である。

概要

優れた帯電性能を有するトナーなどを提供する。結着樹脂着色剤、並びに下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかを含有するトナーである。 HOOC−CH(SO3−M+)−CH2−COO−R・・・一般式(1) R−OOC−CH(SO3−M+)−CH2−COOH・・・一般式(2) ただし、前記一般式(1)及び一般式(2)中、M+は1価の金属カチオンを表し、Rは炭素数5以上15以下のアルキル基を表す。

目的

本発明は、優れた帯電性能を有するトナーを提供することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

結着樹脂着色剤、並びに下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかを含有することを特徴するトナー。HOOC−CH(SO3−M+)−CH2−COO−R・・・一般式(1)R−OOC−CH(SO3−M+)−CH2−COOH・・・一般式(2)ただし、前記一般式(1)及び一般式(2)中、M+は1価の金属カチオンを表し、Rは炭素数5以上15以下のアルキル基を表す。

請求項2

前記一般式(1)で表される化合物の酸価が、100mgKOH/g以上200mgKOH/g以下であり、前記一般式(2)で表される化合物の酸価が、100mgKOH/g以上200mgKOH/g以下である請求項1に記載のトナー。

請求項3

前記結着樹脂が、ポリエステル樹脂を含有する請求項1から2のいずれかに記載のトナー。

請求項4

前記結着樹脂が、ウレタン結合及びウレア結合を有し、かつジオール成分及び架橋成分を構成成分として含むポリエステル樹脂を含有し、前記ジオール成分が、炭素数3以上10以下の脂肪族ジオールを50mol%以上含有し、前記架橋成分が、3価以上の脂肪族アルコールを含む請求項1から3のいずれかに記載のトナー。

請求項5

前記トナーの示差走査熱量測定DSC)の昇温回目ガラス転移温度(Tg1st)が、20℃以上50℃以下である請求項1から4のいずれかに記載のトナー。

請求項6

前記トナーの示差走査熱量測定(DSC)の昇温2回目のガラス転移温度(Tg2nd)が0℃以上30℃以下であり、かつ前記トナーの示差走査熱量測定(DSC)の昇温1回目のガラス転移温度(Tg1st)と前記Tg2ndとが、関係〔Tg1st>Tg2nd〕を満たす請求項1から5のいずれかに記載のトナー。

請求項7

請求項1から6のいずれかに記載のトナーと、キャリアとを含有することを特徴とする現像剤。

請求項8

静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、トナーを備える現像手段とを有し、前記トナーが、請求項1から6のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置

技術分野

0001

本発明は、トナー現像剤、及び画像形成装置に関する。

背景技術

0002

近年、トナーには、出力画像高品質化のための小粒径化、及び耐高温オフセット性省エネルギー化のための低温定着性、並びに製造後の保管時や運搬時における高温高湿に耐えうる耐熱保存性が要求されている。特に、定着時における消費電力画像形成工程における消費電力の多くを占めるため、低温定着性の向上は非常に重要である。

0003

低温定着性と耐熱保存性の両立性に優れるトナーの中には、その軟質性により、摩擦帯電保持能力が低くなり、トナー飛散地汚れが起きやすくなる課題があった。

0004

最近では、可塑性のあるアルキルスルホン酸塩をトナー表面に含有させることで、低温定着性能と耐熱保存性を両立させる手段も提案されているが、トナー表面のアルキルスルホン酸塩による帯電阻害が避けられない課題がある(例えば、特許文献1)。

0005

帯電性能の改善としては、(1)造粒工程で用いる界面活性剤逆極性フッ素系界面活性剤乳化分散工程、脱溶剤工程、洗浄工程、及び水への再分散工程後に添加する(例えば特許文献2参照)、(2)有機物イオン変性した変性層状無機鉱物を含有することで、定着特性クリーニング性、帯電性能を得る(例えば特許文献3参照)、(3)スルホン酸基を有する界面活性剤でトナー製造時の安定性を確保し、カルボキシル基を有する界面活性剤で、スルホン酸基含有界面活性剤が凝集粒子内部まで浸透するのを抑制して、製造時の混合分散液中の凝集粒子の帯電性を確保する(例えば特許文献4参照)などが提案されているが、いずれも優れた低温定着性、優れた耐高温オフセット性、及び優れた耐熱保存性にも適用可能な、優れた帯電性能を有するトナーは得られていない。

0006

したがって、優れた低温定着性、優れた耐高温オフセット性、及び優れた耐熱保存性を有するトナーにも適用可能な、優れた帯電性能を有するトナーの提供が求められているのが現状である。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、優れた帯電性能を有するトナーを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明のトナーは、結着樹脂着色剤、並びに下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかを含有することを特徴する。
HOOC−CH(SO3−M+)−CH2−COO−R・・・一般式(1)
R−OOC−CH(SO3−M+)−CH2−COOH・・・一般式(2)
ただし、前記一般式(1)及び一般式(2)中、M+は1価の金属カチオンを表し、Rは炭素数5以上15以下のアルキル基を表す。

発明の効果

0009

本発明によると、優れた帯電性能を有するトナーを提供することができる。

図面の簡単な説明

0010

図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
図2は、本発明の画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。
図3は、本発明の画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。
図4は、図3部分拡大図である。
図5は、プロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。

0011

(トナー)
本発明のトナーは、結着樹脂、及び着色剤を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
更に、前記トナーは、下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかを含有する。これら化合物は、いわゆる界面活性剤である。
HOOC−CH(SO3−M+)−CH2−COO−R・・・一般式(1)
R−OOC−CH(SO3−M+)−CH2−COOH・・・一般式(2)
ただし、前記一般式(1)及び一般式(2)中、M+は1価の金属カチオンを表し、Rは炭素数5以上15以下のアルキル基を表す。M+としては、例えば、アルカリ金属カチオンが挙げられる。アルカリ金属カチオンとしては、ナトリウムカチオンカリウムカチオンなどが挙げられる。

0012

前記トナーは、優れた低温定着性、優れた耐高温オフセット性、及び優れた耐熱保存性を有するトナーに好適に用いることができる。

0013

本発明者らは、以下の知見を得た。
スルホン酸塩アニオン系界面活性剤分散性に優れており、水系で製造するトナーに頻繁に用いられているが、トナーに残存すると帯電を阻害する。
一方、カルボキシル基は負帯電性を付与する効果があるため、スルホン酸塩の帯電阻害をキャンセルする効果がある。

0014

そこで、本発明者らは鋭意検討を行った結果、本発明では、定着阻害の少ないスルホコハク酸エステルスルホン酸塩をベースとした、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかをトナーに添加することで、トナー製造時の良好な分散性と優れた負帯電性が得られる技術を確立した。その結果、帯電性能に優れるトナーが得られた。当該トナーは、優れた低温定着性、優れた耐高温オフセット性、及び優れた耐熱保存性を有するトナーに好適に用いることができる。

0015

前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物は、例えば、スルホコハク酸エステル塩の界面活性剤を酸によりエステル基加水分解することで得ることができる。市販のスルホコハク酸エステル塩の界面活性剤としては、ビューライトSSS(三洋化成製)、カラボンDA−72(三洋化成製)、ペレックスOT−P(花王製)などがある。

0016

また、スルホコハク酸エステル塩を合成する場合は、マレイン酸アルキルアルコール類エステル化し、亜硫酸水素金属塩にてスルホン化することで望みのスルホコハク酸エステル塩が得られる。この合成法の場合、アルキルアルコール類のアルキル鎖の炭素数を自由に変えることで、望みのアルキル鎖を有するスルホコハク酸エステル塩を得ることができる(例えば特開昭58−203960号公報参照)。

0017

下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかがトナー中に存在することの確認は、液体クロマトグラフィーとMS検出器で行なうことができる。本発明では、日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムを用いて下記手法により測定を行う。

0018

トナーサンプル約0.2gを精評し、メタノール20mLに投入して攪拌分散させる。その後、超音波を30分間かけて、24時間静置する。上澄み液孔径0.2μmのメンブランフィルターでろ過し、得たサンプルをメタノールで100倍希釈してから前記液体クロマトグラフィーに供する。前記MS検出器により、ターゲットとなるm/z−に前記一般式(1)または(2)のピークが存在することを確認する。

0019

前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の酸価は100mgKOH/g〜200mgKOH/gであることが好ましい。その範囲では、大気中の湿気による影響を受けにくく、負帯電性の効果が最も良好に得られる。
ここで、本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ下限値及び上限値として含む範囲を示す。即ち、100mgKOH/g〜200mgKOH/gは、100mgKOH/g以上200mgKOH/g以下を意味する。

0020

前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の酸価はメトラー・トレド製電位自動滴定装置DL−53 Titratorで下記手法にて測定する。

0021

あらかじめ標定されたN/10苛性カリアルコール溶液滴定し、アルコールカリ液の消費量から次の計算で酸価を求める。
酸価=KOH(ml数)×N×56.1/試料重量
(ただしNはN/10KOHのファクター

0022

前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかの前記トナーにおける含有量としては、本発明の効果が得られる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかは、界面活性剤としての役割であるため、前記トナーにおける含有量としては、多くはなく、例えば、100質量ppm〜30000質量ppmであってもよいし、200質量ppm〜10000質量ppmであってもよい。

0023

<結着樹脂>
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記結着樹脂としては、例えば、スチレンα−メチルスチレンクロロスチレン、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂ポリエステル樹脂塩化ビニル樹脂ロジン変成マレイン酸樹脂フェノール樹脂エポキシ樹脂ポリエチレン樹脂ポリプロピレン樹脂アイオノマー樹脂ポリウレタン樹脂シリコーン樹脂ケトン樹脂キシレン樹脂石油系樹脂水素添加された石油系樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これら中でも、芳香族化合物構成単位として含有するスチレン系樹脂、及びポリエステル樹脂が好ましく、ポリエステル樹脂がより好ましい。

0024

前記結着樹脂には、結晶性樹脂を含有させることもできる。
前記結晶性樹脂としては、結晶性を有するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂ポリアミド樹脂ポリエーテル樹脂ビニル樹脂、変性結晶性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂が好ましい。

0025

<<ポリエステル樹脂>>
前記ポリエステル樹脂は、例えば、構成成分として、ジオール成分を含み、更に必要に応じて、架橋成分を含む。
前記ジオール成分は、例えば、炭素数3〜10の脂肪族ジオールを50mol%以上含有する。
前記架橋成分は、例えば、3価以上の脂肪族アルコールを含む。

0026

低温定着性を向上させるためは、ポリエステル樹脂(例えば、非晶質ポリエステル樹脂)を結晶性ポリエステル樹脂と共に溶融するように、ガラス転移温度を低くする方法又は分子量を小さくする方法が考えられる。しかし、単純にポリエステル樹脂のガラス転移温度を低くする又は分子量を小さくすることにより溶融粘性を低下させた場合、トナーの耐熱保存性、及び定着時の高温オフセット性が悪化することは容易に想像される。
それに対して、本発明の前記トナーの一実施形態において、前記ポリエステル樹脂は、構成成分としてジオール成分を含み、前記ジオール成分が炭素数3〜10の脂肪族ジオールを50mol%以上含有する。そうすることにより、ガラス転移温度や溶融粘性を低下させ、低温定着性を担保する。それとともに、前記ポリエステル樹脂の一実施形態は、3価以上の脂肪族アルコールを架橋成分として含む。そうすることにより、前記ポリエステル樹脂は、分子骨格中分岐構造を有し、分子鎖が三次元的な網目構造となるため、低温で変形するが、流動しないというゴム的な性質を有する。そのため、トナーの耐熱保存性、耐高温オフセット性の保持が可能となる。
この際に3価以上のカルボン酸エポキシ等を架橋成分として使用することも可能だが、カルボン酸の場合には芳香族化合物であることが多いことや架橋部分エステル結合密度が高くなることにより、トナーを加熱定着させて作製した定着画像の光沢が十分に発現できないことがある。エポキシ等の架橋剤を使用する場合にはポリエステル樹脂の重合後に架橋反応を実施しなければならず、架橋点間距離の制御が困難であり、狙い通りの粘弾性を得ることができないことや、ポリエステル生成時のオリゴマーと反応して架橋密度の高い部分ができやすいことから定着画像にムラが生じ光沢や画像濃度が劣ることがある。

0027

前記ポリエステル樹脂は、例えば、構成成分として、ジオール成分及び架橋成分を含み、更に好ましくは構成成分としてジカルボン酸成分を含む。

0028

前記ポリエステル樹脂は、非晶質ポリエステル樹脂であることが好ましい。

0029

前記ポリエステル樹脂において、前記ジオール成分は、炭素数3〜10の脂肪族ジオールを、50mol%以上含有することが好ましく、80mol%以上含有することがより好ましく、90mol%以上含有することが特に好ましい。
前記炭素数3〜10の脂肪族ジオールとしては、例えば、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールなどが挙げられる。
前記ポリエステル樹脂は、前記非晶質ポリエステル樹脂を構成するジオール成分の主鎖となる部分の炭素数が、奇数であり、前記ジオール成分が、アルキル基を側鎖に有することが好ましい。
前記炭素数3〜10の脂肪族ジオールは、主鎖となる部分の炭素数が奇数であり、アルキル基を側鎖に有することが好ましく、下記一般式(1)で表される脂肪族ジオールであることが好ましい。
HO−(CR1R2)n−OH ・・・一般式(1)
ただし、前記一般式(1)中、R1、及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基を表す。nは、3〜9の奇数を表す。n個の繰り返し単位において、R1、及びR2は、それぞれ、同一であってもよいし、異なっていてもよい。

0030

前記ポリエステル樹脂において、前記架橋成分は、3価以上の脂肪族アルコールを含み、3価〜4価の脂肪族アルコールを含むことが、定着画像の光沢及び画像濃度の点から好ましい。前記架橋成分は、前記3価以上の脂肪族アルコールのみであってもよい。
前記3価以上の脂肪族アルコールとしては、例えば、グリセリントリメチロールエタントリメチロールプロパンペンタエリスリトールソルビトールジペンタエリスリトールなどが挙げられる。
前記ポリエステル樹脂の構成成分における前記架橋成分の割合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5質量%〜5質量%が好ましく、1質量%〜3質量%がより好ましい。
前記ポリエステル樹脂の構成成分である多価アルコール成分における3価以上の脂肪族アルコールの割合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50質量%〜100質量%が好ましく、90質量%〜100質量%がより好ましい。

0031

前記ポリエステル樹脂において、前記ジカルボン酸成分は、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸を含有することが好ましく、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸を50mol%以上含有することが好ましい。
また、前記ポリエステル樹脂において、前記ジカルボン酸成分は、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸を60mol%未満含有することが好ましい。
前記炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、コハク酸グルタル酸アジピン酸ピメリン酸スベリン酸アゼライン酸セバシン酸ドデカン二酸などが挙げられる。

0032

前記ポリエステル樹脂は単独で使用してもよいし、他のポリエステル樹脂と併用してもよい。
前記他のポリエステル樹脂は、例えば、構成成分として、ジオール成分及びジカルボン酸成分を含む。なお、前記他のポリエステル樹脂は、炭素数3〜10の脂肪族ジオールを構成成分として含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。前記他のポリエステル樹脂は、前記架橋成分を構成成分として含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。

0033

前記ポリエステル樹脂は、紙などの記録媒体への接着性がより優れる点から、ウレタン結合及びウレア結合の少なくともいずれかを有することが好ましい。また、前記ポリエステル樹脂が、ウレタン結合及びウレア結合の少なくともいずれかを有することにより、ウレタン結合又はウレア結合が擬似架橋点のような挙動を示し、前記ポリエステル樹脂のゴム的性質が強くなり、トナーの耐熱保存性、耐高温オフセット性がより優れる。

0034

−ジオール成分−
前記ジオール成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール等の脂肪族ジオール;ジエチレングリコールトリエチレングリコールジプロピレングリコールポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコール等のオキシアルキレン基を有するジオール;1,4−シクロヘキサンジメタノール水素添加ビスフェノールA等の脂環式ジオール;脂環式ジオールに、エチレンオキシドプロピレンオキシドブチレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加したもの;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール類;ビスフェノール類に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加したもの等のビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物などが挙げられる。これらの中でも、炭素数4〜12の脂肪族ジオールが好ましい。
これらのジオールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。

0035

−ジカルボン酸成分−
前記ジカルボン酸成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。また、これらの無水物を用いてもよいし、低級(炭素数1〜3)アルキルエステル化物を用いてもよいし、ハロゲン化物を用いてもよい。
前記脂肪族ジカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、マレイン酸、フマル酸などが挙げられる。
前記芳香族ジカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フタル酸イソフタル酸テレフタル酸ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。これらの中でも、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸が好ましい。
これらのジカルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。

0036

−3価以上の脂肪族アルコール−
前記3価以上の脂肪族アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ジペンタエリスリトールなどが挙げられる。
これらの中でも3価〜4価の脂肪族アルコールが好ましい。これらの3価以上の脂肪族アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。

0037

−ウレタン結合及びウレア結合の少なくともいずれかを有するポリエステル樹脂−
前記ウレタン結合及びウレア結合の少なくともいずれかを有するポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性水素基を有するポリエステル樹脂とポリイソシアネートとの反応生成物(後述する硬化剤と反応させる反応前駆体(以下、「プレポリマー」と称することがある。)として使用することが好ましい。)などが挙げられる。また、ウレタン結合及びウレア結合の少なくともいずれかを有するポリエステル樹脂は、前記反応生成物と、硬化剤との反応生成物であってもよい。

0038

前記活性水素基を有するポリエステル樹脂としては、例えば、水酸基を有するポリエステル樹脂などが挙げられる。

0039

−−ポリイソシアネート−−
前記ポリイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジイソシアネート、3価以上のイソシアネートなどが挙げられる。

0040

前記ジイソシアネートとしては、例えば、脂肪族ジイソシアネート脂環式ジイソシアネート芳香族ジイソシアネート芳香脂肪族ジイソシアネートイソシアヌレート類、これらをフェノール誘導体オキシムカプロラクタム等でブロックしたものなどが挙げられる。

0041

前記脂肪族ジイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトカプロン酸メチルオクタメチレンジイソシアネートデカメチンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネートテトラメチルヘキサンジイソシアネートなどが挙げられる。

0042

前記脂環式ジイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イソホロンジイソシアネートシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。

0043

前記芳香族ジイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリレンジイソシアネートジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトジフェニル、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルジフェニル、4,4’−ジイソシアナト−3−メチルジフェニルメタン、4,4’−ジイソシアナト−ジフェニルエーテルなどが挙げられる。
前記芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。

0044

前記イソシアヌレート類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリス(イソシアナトアルキル)イソシアヌレート、トリス(イソシアナトシクロアルキル)イソシアヌレートなどが挙げられる。

0045

これらのポリイソシアネートは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。

0046

−−硬化剤−−
前記硬化剤としては、プレポリマーと反応するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性水素基含有化合物などが挙げられる。

0047

−−−活性水素基含有化合物−−−
前記活性水素基含有化合物における活性水素基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。

0048

前記活性水素基含有化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ウレア結合を形成可能な点で、アミン類が好ましい。

0049

前記アミン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジアミン、3価以上のアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタンアミノ酸、これらのアミノ基をブロックしたものなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ジアミン、ジアミンと少量の3価以上のアミンとの混合物が好ましい。

0050

前記ジアミンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、芳香族ジアミン脂環式ジアミン脂肪族ジアミンなどが挙げられる。前記芳香族ジアミンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェニレンジアミンジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなどが挙げられる。前記脂環式ジアミンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミノシクロヘキサンイソホロンジアミンなどが挙げられる。前記脂肪族ジアミンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンジアミンテトラメチレンジアミンヘキサメチレンジアミンなどが挙げられる。

0051

前記3価以上のアミンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジエチレントリアミントリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
前記アミノアルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エタノールアミンヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
前記アミノメルカプタンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
前記アミノ酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノプロピオン酸アミノカプロン酸などが挙げられる。
前記アミノ基をブロックしたものとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノ基を、アセトンメチルエチルケトンメチルイソブチルケトン等のケトン類でブロックすることにより得られるケチミン化合物オキサゾリン化合物などが挙げられる。

0052

前記ポリエステル樹脂の分子構造は、溶液又は固体によるNMR測定の他、X線回折GC/MS、LC/MS、IR測定などにより確認することができる。簡便には赤外線吸収スペクトルにおいて、965±10cm−1及び990±10cm−1にオレフィンのδCH(面外変角振動)に基づく吸収を有しないものをポリエステル樹脂として検出する方法が挙げられる。

0053

前記ポリエステル樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー100質量部に対して、50質量部〜95質量部が好ましく、70質量部〜93質量部がより好ましい。前記含有量が、50質量部以上であると、低温定着性、及び耐高温オフセット性が優れる。前記含有量が、95質量部以下であると、耐熱保存性が優れ、かつ定着後に得られる画像の光沢度及び着色度が優れる。前記含有量が、前記より好ましい範囲内であると、低温定着性、耐高温オフセット性、及び耐熱保存性の全てに優れる点で有利である。

0054

<<結晶性ポリエステル樹脂>>
前記結晶性ポリエステル樹脂は、結晶性をもつために、定着開始温度付近において急激な粘度低下を示す熱溶融特性を示す。このような特性を有する前記結晶性ポリエステル樹脂を前記ポリエステル樹脂と共に用いることで、溶融開始温度直前までは結晶性による耐熱保存性がよく、溶融開始温度では結晶性ポリエステル樹脂の融解による急激な粘度低下を起こし、それに伴いポリエステル樹脂と相溶し、共に急激に粘度低下することで定着することから、良好な耐熱保存性と低温定着性とを兼ね備えたトナーが得られる。また、離型幅(定着下限温度耐高温オフセット発生温度との差)についても、良好な結果を示す。

0055

前記結晶性ポリエステル樹脂は、多価アルコールと、多価カルボン酸多価カルボン酸無水物多価カルボン酸エステルなどの多価カルボン酸又はその誘導体とを用いて得られる。
なお、本発明において結晶性ポリエステル樹脂とは、上記のごとく、多価アルコールと、多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、多価カルボン酸エステル等の多価カルボン酸又はその誘導体とを用いて得られるものを指し、ポリエステル樹脂を変性したもの、例えば、前記プレポリマー、及びそのプレポリマーを架橋及び/又は伸長反応させて得られる樹脂は、前記結晶性ポリエステル樹脂には属さない。

0056

−多価アルコール−
前記多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジオール、3価以上のアルコールが挙げられる。

0057

前記ジオールとしては、例えば、飽和脂肪族ジオールなどが挙げられる。前記飽和脂肪族ジオールとしては、直鎖飽和脂肪族ジオール、分岐飽和脂肪族ジオールが挙げられるが、これらの中でも、直鎖飽和脂肪族ジオールが好ましく、炭素数が2以上12以下の直鎖飽和脂肪族ジオールがより好ましい。前記飽和脂肪族ジオールが分岐型であると、結晶性ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融点が低下してしまうことがある。また、前記飽和脂肪族ジオールの炭素数が12を超えると、実用上の材料の入手が困難となる。炭素数としては12以下であることがより好ましい。

0058

前記飽和脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,14−エイコサンデカンジオールなどが挙げられる。これらの中でも、前記結晶性ポリエステル樹脂の結晶性が高く、シャープメルト性に優れる点で、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールが好ましい。

0059

前記3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。

0060

−多価カルボン酸−
前記多価カルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2価のカルボン酸、3価以上のカルボン酸が挙げられる。

0061

前記2価のカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、マロン酸メサコニン酸等の二塩基酸等の芳香族ジカルボン酸;などが挙げられ、更に、これらの無水物やこれらの低級(炭素数1〜3)アルキルエステルも挙げられる。

0062

前記3価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等、及びこれらの無水物やこれらの低級(炭素数1〜3)アルキルエステルなどが挙げられる。

0063

また、前記多価カルボン酸としては、前記飽和脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸の他に、スルホン酸基を持つジカルボン酸が含まれていてもよい。更に、前記飽和脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸の他に、2重結合を持つジカルボン酸を含有してもよい。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。

0064

前記結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数4以上12以下の直鎖飽和脂肪族ジカルボン酸と、炭素数2以上12以下の直鎖飽和脂肪族ジオールとから構成されることが好ましい。
即ち、前記結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数4以上12以下の飽和脂肪族ジカルボン酸に由来する構成単位と、炭素数2以上12以下の飽和脂肪族ジオールに由来する構成単位とを有することが好ましい。そうすることにより、結晶性が高く、シャープメルト性に優れることから、優れた低温定着性を発揮できる点で好ましい。

0065

前記結晶性ポリエステル樹脂の融点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、60℃以上80℃以下であることが好ましい。前記融点が、60℃以上であると、結晶性ポリエステル樹脂が低温で溶融しにくく、トナーの耐熱保存性が優れる。前記融点が、80℃以下であると、定着時の加熱による結晶性ポリエステル樹脂の溶融が十分で、低温定着性が優れる。

0066

前記結晶性ポリエステル樹脂の分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、分子量分布シャープで低分子量のものが低温定着性に優れ、かつ分子量が低い成分が多いと耐熱保存性が低下するという観点から、前記結晶性ポリエステル樹脂のオルトジクロロベンゼンの可溶分が、GPC測定において、重量平均分子量(Mw)3,000〜30,000、数平均分子量(Mn)1,000〜10,000、Mw/Mn1.0〜10であることが好ましい。さらには、重量平均分子量(Mw)5,0
00〜15,000、数平均分子量(Mn)2,000〜10,000、Mw/Mn1.0〜5.0であることが好ましい。

0067

前記結晶性ポリエステル樹脂の酸価としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、紙と樹脂との親和性の観点から、所望の低温定着性を達成するためには、5mgKOH/g以上が好ましく、10mgKOH/g以上がより好ましい。一方、耐高温オフセット性を向上させるには、45mgKOH/g以下が好ましい。

0068

前記結晶性ポリエステル樹脂の水酸基価としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、所望の温定着性を達成し、かつ良好な帯電特性を達成するためには、0mgKOH/g〜50mgKOH/gが好ましく、5mgKOH/g〜50mgKOH/gがより好ましい。

0069

前記結晶性ポリエステル樹脂の分子構造は、溶液又は固体によるNMR測定の他、X線回折、GC/MS、LC/MS、IR測定などにより確認することができる。簡便には赤外線吸収スペクトルにおいて、965±10cm−1又は990±10cm−1にオレフィンのδCH(面外変角振動)に基づく吸収を有するものを結晶性ポリエステル樹脂として検出する方法が挙げられる。

0070

前記結晶性ポリエステル樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー100質量部に対して、2質量部〜20質量部が好ましく、3質量部〜15質量部がより好ましく、3質量%〜10質量%が特に好ましい。い。前記含有量が、2質量部以上であると、結晶性ポリエステル樹脂によるシャープメルト化が十分なため低温定着性が優れる。前記含有量が、20質量部以下であると、耐熱保存性が優れ、かつ画像のかぶりが生じにくい。前記含有量が、前記より好ましい範囲内であると、高画質、及び低温定着性の全てに優れる点で有利である。

0071

<その他の成分>
前記その他の成分としては、例えば、離型剤、着色剤、帯電制御剤外添剤流動性向上剤、クリーニング性向上剤磁性材料などが挙げられる。

0072

−離型剤−
前記離型剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。
ロウ類及びワックス類の離型剤としては、例えば、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウライスワックス等の植物系ワックスミツロウラノリン等の動物系ワックスオゾケライトセルシン等の鉱物系ワックスパラフィンマイクロクリスタリンペトロラタム等の石油ワックス;などの天然ワックスが挙げられる。

0073

また、これら天然ワックスのほか、フィッシャートロプシュワックスポリエチレンポリプロピレン等の合成炭化水素ワックスエステルケトンエーテル等の合成ワックス;などが挙げられる。

0075

これらの中でも、パラフィンワックスマイクロクリスタリンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックスポリプロピレンワックスなどの炭化水素系ワックスが好ましい。

0076

前記離型剤の融点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、60℃以上80℃以下が好ましい。前記融点が、60℃以上であると、低温で離型剤が溶融しにくく、耐熱保存性に優れる。前記融点が、80℃以下であると、樹脂が溶融して定着温度領域にある場合に、離型剤が十分に溶融するので、定着オフセットが生じにくく、その結果、画像欠陥が生じにくい。

0077

前記離型剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー100質量部に対して、2質量部〜10質量部が好ましく、3質量部〜8質量部がより好ましい。前記含有量が、2質量部以上であると、定着時の耐高温オフセット性、及び低温定着性に優れ、10質量部以下であると、耐熱保存性に優れ、かつ画像のかぶりなどが生じにくくなる。前記含有量が、前記より好ましい範囲内であると、高画質化、及び定着安定性を向上させる点で有利である。

0078

−着色剤−
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラックニグロシン染料鉄黒ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー黄色酸化鉄黄土黄鉛チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキキノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ鉛丹、鉛カドミウムレッドカドミウムマーキュリレッドアンチモン朱パーマネントレッド4Rパラレッドファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBSパーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファトルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6Bピグメントスカーレット3Bボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBLボルドー10Bボンマルーンライトボンマルーンメジアムエオシンレーキ、ローダミンレーキBローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッドキナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオンベンジジンオレンジペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルーセルリアンブルーアルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルーインダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ群青紺青アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーンジングリーン酸化クロムピリジアン、エメラルドグリーンピグメントグリーンBナフトールグリーンB、グリーンゴールドアシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン亜鉛華、リトボンなどが挙げられる。

0079

前記着色剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー100質量部に対して、1質量部〜15質量部が好ましく、3質量部〜10質量部がより好ましい。

0080

前記着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造又はマスターバッチとともに混練される樹脂としては、例えば、前記ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン又はその置換体重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体ポリメチルメタクリレートポリブチルメタクリレートポリ塩化ビニルポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂ポリウレタンポリアミドポリビニルブチラールポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジンテルペン樹脂脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂芳香族系石油樹脂塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。

0081

前記マスターバッチは、マスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合し、混練して得ることができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いることができる。また、いわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練を行い、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。

0082

−帯電制御剤−
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン系染料トリフェニルメタン系染料クロム含有金属錯体染料モリブデン酸キレート顔料ローダミン系染料アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素活性剤サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体金属塩などが挙げられる。

0083

具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエン化学工業株式会社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体TP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業株式会社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニンペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。

0084

前記帯電制御剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部が好ましく、0.2質量部〜5質量部がより好ましい。これらの帯電制御剤はマスターバッチ、樹脂とともに溶融混練した後溶解分散させることもできるし、もちろん有機溶剤に直接溶解、分散する際に加えてもよいし、トナー表面にトナー粒子作製後固定化させてもよい。

0085

−外添剤−
前記外添剤としては酸化物微粒子の他に、無機微粒子疎水化処理無機微粒子を併用することができるが、疎水化処理された一次粒子平均粒径は1nm〜100nmが好ましく、5nm〜70nmの無機微粒子がより好ましい。

0086

また、疎水化処理された一次粒子の平均粒径が20nm以下の無機微粒子を少なくとも1種類以上含み、かつ30nm以上の無機微粒子を少なくとも1種類含むことが好ましい。また、BET法による比表面積は、20m2/g〜500m2/gであることが好ましい。

0087

前記外添剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ微粒子疎水性シリカ脂肪酸金属塩(例えばステアリン酸亜鉛ステアリン酸アルミニウム等)、金属酸化物(例えばチタニアアルミナ酸化錫酸化アンチモン等)、フルオロポリマーなどが挙げられる。

0088

好適な添加剤としては、疎水化されたシリカ、チタニア、酸化チタン、アルミナ微粒子が挙げられる。シリカ微粒子としては、例えば、R972、R974、RX200、RY200、R202、R805、R812(いずれも、日本アエロジル社製)などが挙げられる。また、チタニア微粒子としては、例えばP−25(日本アエロジル社製)、STT−30、STT−65C−S(いずれも、チタン工業株式会社製)、TAF−140(富士チタン工業株式会社製)、MT−150W、MT−500B、MT−600B、MT−150A(いずれも、テイカ株式会社製)などが挙げられる。

0089

疎水化処理された酸化チタン微粒子としては、例えば、T−805(日本アエロジル株式会社製)、STT−30A、STT−65S−S(いずれも、チタン工業株式会社製)、TAF−500T、TAF−1500T(いずれも、富士チタン工業株式会社製)、MT−100S、MT−100T(いずれも、テイカ株式会社製)、IT−S(石原産業株式会社製)などが挙げられる。

0090

疎水化処理された酸化物微粒子、疎水化処理されたシリカ微粒子、疎水化処理されたチタニア微粒子、疎水化処理されたアルミナ微粒子は、例えば、親水性微粒子メチルトリメトキシシランメチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤で処理して得ることができる。またシリコーンオイル必要ならば熱を加えて無機微粒子に処理した、シリコーンオイル処理酸化物微粒子、無機微粒子も好適である。

0092

前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウムチタン酸マグネシウムチタン酸カルシウムチタン酸ストロンチウム酸化鉄酸化銅酸化亜鉛酸化スズケイ砂クレー雲母ケイ灰石ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン酸化マグネシウム酸化ジルコニウム硫酸バリウム炭酸バリウム炭酸カルシウム炭化ケイ素窒化ケイ素などが挙げられる。これらの中でも、シリカと二酸化チタンが特に好ましい。

0093

前記外添剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー100質量部に対して、0.1質量部〜5質量部が好ましく、0.3質量部〜3質量部がより好ましい。

0094

前記無機微粒子の一次粒子の平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100nm以下が好ましく、3nm以上70nm以下がより好ましい。下限値以上であると、無機微粒子がトナー中に埋没しにくく、その機能が有効に発揮されやすい。また上限値以下であると、感光体表面を傷つけにくい。

0095

−流動性向上剤−
前記流動性向上剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止可能なものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネートカップリング剤アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが挙げられる。前記シリカ、前記酸化チタンは、このような流動性向上剤により表面処理行い、疎水性シリカ、疎水性酸化チタンとして使用するのが特に好ましい。

0096

−クリーニング性向上剤−
前記クリーニング性向上剤は、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するために前記トナーに添加されるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムステアリン酸等の脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子などが挙げられる。該ポリマー微粒子は、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01μm〜1μmのものが好適である。

0097

−磁性材料−
前記磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄粉マグネタイトフェライトなどが挙げられる。これらの中でも、色調の点で白色のものが好ましい。

0098

<ガラス転移温度(Tg1st)及び(Tg2nd)>
前記トナーは、示差走査熱量測定DSC)の昇温回目におけるガラス転移温度(Tg1st)が、20℃以上50℃以下であることが好ましく、25℃以上50℃以下であることがより好ましい。

0099

従来のトナーであると、Tgが50℃以下程度になると、夏場熱帯地方を想定したトナーの輸送時、及び保管環境での温度変化によりトナーの凝集が発生しやすくなる。その結果、トナーボトル中での固化、及び現像機内でのトナーの固着が発生する。また、トナーボトル内でのトナー詰りによる補給不良、及び現像機内でのトナー固着による画像異常が発生しやすくなる。

0100

本発明の前記トナーの一実施形態は、従来のトナーよりTgが低い。しかし、トナー中の低Tg成分である前記ポリエステル樹脂が非線状であるためなどにより、本発明の前記トナーの一実施形態は、耐熱保存性を保持することができる。特に、前記ポリエステル樹脂が凝集力の高いウレタン結合又はウレア結合を有する場合には、耐熱保存性を保持する効果がより顕著になる。

0101

前記トナーは、示差走査熱量測定(DSC)の昇温2回目におけるガラス転移温度(Tg2nd)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0℃以上30℃以下であることが好ましく、10℃以上30℃以下であることがより好ましい。

0102

前記トナーの示差走査熱量測定(DSC)の昇温1回目のガラス転移温度(Tg1st)と昇温2回目のガラス転移温度(Tg2nd)との差(Tg1st−Tg2nd)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0℃超(即ち、Tg1st>Tg2nd)であることが好ましく、10℃以上であることがより好ましい。前記差の上限は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記差(Tg1st−Tg2nd)は、50℃以下が好ましい。

0103

本発明の前記トナーの一実施形態が結晶性ポリエステル樹脂を含有すると、加熱前(昇温1回目の前)には非相溶状態で存在していた結晶性ポリエステル樹脂と、前記ポリエステル樹脂とが加熱後(昇温1回目の後)には相溶状態になる。

0104

前記Tg1stが、20℃以上であると、耐熱保存性に優れ、かつ現像機内でのブロッキング、及び感光体へのフィルミングが発生しにくい。前記Tg1stが、50℃以下であると、トナーの低温定着性に優れる。

0105

前記Tg2ndが、0℃以上であると、定着画像(印刷物)の耐ブロッキング性に優れる。前記Tg2ndが、30℃以下であると、十分な低温定着性や光沢度が得られる。

0106

<体積平均粒径>
前記トナーの体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3μm以上7μm以下であることが好ましい。また、個数平均粒径に対する体積平均粒径の比は1.2以下であることが好ましい。また、体積平均粒径が2μm以下である成分を1個数%以上10個数%以下含有することが好ましい。

0107

<トナー及びトナー構成成分の各種特性算出方法及び分析方法
前記ポリエステル樹脂、前記結晶性ポリエステル樹脂、及び離型剤のTg、酸価、水酸基価、分子量、及び融点は、それぞれ、それ自体について測定してもよいが、実際のトナーからゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)等により分離を行い、その分離した各成分について後述の分析手法を採ることで、SP値、Tg、分子量、融点、構成成分の質量比を算出してもよい。

0108

GPCによる各成分の分離は、例えば、以下の方法により行うことができる。
THF(テトラヒドロフラン)を移動相としたGPC測定において、溶出液についてフラクションコレクターなどにより分取を行い、溶出曲線全面積分のうちの所望の分子量部分に相当するフラクションをまとめる。

0109

このまとめた溶出液をエバポレーターなどにより濃縮及び乾燥した後、固形分を重クロロホルム又は重THFなどの重溶媒に溶解させ、1H−NMR測定を行い、各元素の積分比率から、溶出成分における樹脂の構成モノマー比率を算出する。

0110

また、他の手法としては、溶出液を濃縮後、水酸化ナトリウムなどにより加水分解を行い、分解生成物高速液体クロマトグラフィーHPLC)などにより定性定量分析することで構成モノマー比率を算出する。

0111

なお、前記トナーの製造方法が、前記非線状の反応性前駆体と前記硬化剤との伸長反応及び/又は架橋反応によりポリエステル樹脂を生成しながら、トナー母体粒子を形成する場合には、実際のトナーからGPC等により分離を行い、前記ポリエステル樹脂のTgなどを求めてもよいし、別途、前記非線状の反応性前駆体と前記硬化剤との伸長反応及び/又は架橋反応によりポリエステル樹脂を合成し、その合成したポリエステル樹脂からTgなどを測定してもよい。

0112

<<トナー構成成分の分離手段>>
前記トナーを分析する際の各成分の分離手段の一例を詳細に示す。
まず、トナー1gを100mLのTHF中に投入し、25℃の条件下、30分間攪拌しながら可溶分が溶解した溶解液を得る。
これを目開き0.2μmのメンブランフィルターにてろ過し、トナー中のTHF可溶分を得る。
次いで、これをTHFに溶解してGPC測定用試料とし、前述の各樹脂の分子量測定
に用いるGPCに注入する。一方、GPCの溶出液排出口にフラクションコレクターを配置して、所定のカウントごとに溶出液を分取しておき、溶出曲線の溶出開始(曲線立ち上がり)から面積率で5%毎に溶出液を得る。
次いで、各溶出分について、1mLの重クロロホルムに30mgのサンプルを溶解させ、基準物質として0.05体積%のテトラメチルシランTMS)を添加する。
溶液を5mm径のNMR測定用ガラス管充填し、核磁気共鳴装置日本電子株式会社製JNM−AL400)を用い、23℃〜25℃の温度下、128回の積算を行い、スペクトルを得る。
トナーに含まれる前記ポリエステル樹脂及び前記結晶性ポリエステル樹脂などのモノマー組成、及び構成比率は得られたスペクトルのピーク積分比率から求めることができる。

0113

例えば、以下のようにピークの帰属を行い、それぞれの積分比から構成モノマーの成分比率を求める。
ピークの帰属は、例えば、
8.25ppm付近トリメリット酸ベンゼン環由来(水素1個分)
8.07ppm〜8.10ppm付近:テレフタル酸のベンゼン環由来(水素4個分)
7.1ppm〜7.25ppm付近:ビスフェノールAのベンゼン環由来(水素4個分)
6.8ppm付近:ビスフェノールAのベンゼン環由来(水素4個分)及びフマル酸の二重結合由来(水素2個分)
5.2ppm〜5.4ppm付近:ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物のメチン由来(水素1個分)
4.0ppm〜5.0ppm付近:脂肪族アルコールのメチレン由来(水素2個分)
3.7ppm〜4.7ppm付近:ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物のメチレン由来(水素2個分)及びビスフェノールAエチレンオキサイド付加物のメチレン由来(水素4個分)
2.2ppm〜2.6ppm付近:脂肪族ジカルボン酸のメチレン由来(水素2個分)
1.6ppm付近:ビスフェノールA及び脂肪族アルコールのメチル基由来(水素6個分)
とすることができる。
これらの結果から、例えば、前記ポリエステル樹脂が90%以上を占めるフラクションに回収された抽出物を前記ポリエステル樹脂として扱うことができる。
同様に前記結晶性ポリエステル樹脂が90%以上を占めるフラクションに回収された抽出物を前記結晶性ポリエステル樹脂として扱うことができる。

0114

<<融点、及びガラス転移温度(Tg)の測定方法>>
本発明における融点、ガラス転移温度(Tg)は、例えば、DSCシステム(示差走査熱量計)(「Q−200」、TAインスツルメント社製)を用いて測定することができる。
具体的には、対象試料の融点、ガラス転移温度は、下記手順により測定できる。
まず、対象試料約5.0mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、試料容器をホルダーユニットに載せ、電気炉中にセットする。次いで、窒素雰囲気下、−80℃から昇温速度10℃/minにて150℃まで加熱する(昇温1回目)。その後、150℃から降温速度10℃/minにて−80℃まで冷却させ、更に昇温速度10℃/minにて150℃まで加熱(昇温2回目)する。この昇温1回目、及び昇温2回目のそれぞれにおいて、示差走査熱量計(「Q−200」、TAインスツルメント社製)を用いてDSC曲線計測する。

0115

得られるDSC曲線から、Q−200システム中の解析プログラムを用いて、1回目の昇温時におけるDSC曲線を選択し、対象試料の昇温1回目におけるガラス転移温度を求めることができる。また同様に、2回目の昇温時におけるDSC曲線を選択し、対象試料の昇温2回目におけるガラス転移温度を求めることができる。

0116

また、得られるDSC曲線から、Q−200システム中の解析プログラムを用いて、1回目の昇温時におけるDSC曲線を選択し、対象試料の昇温1回目における吸熱ピークトップ温度を融点として求めることができる。また同様に、2回目の昇温時におけるDSC曲線を選択し、対象試料の昇温2回目における吸熱ピークトップ温度を融点として求める
ことができる。

0117

本明細書では、対象試料としてトナーを用いた際の、1回目昇温時におけるガラス転移温度をTg1st、2回目昇温時におけるガラス転移温度をTg2ndとする。

0118

また、本明細書では、前記ポリエステル樹脂、前記結晶性ポリエステル樹脂、更には前記離型剤等のその他構成成分のガラス転移温度、融点については、特に断りが無い場合、2回目昇温時における吸熱ピークトップ温度、Tgを各対象試料の融点、Tgとする。

0119

<トナーの製造方法>
前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナーは、前記ポリエステル樹脂を含み、好ましく前記結晶性ポリエステル樹脂を更に含み、更に必要に応じて、前記離型剤、前記着色剤などを含む油相水系媒体中で分散させることにより造粒されることが好ましい。
また、前記トナーは、前記ポリエステル樹脂として、ウレタン結合及びウレア結合の少なくともいずれかを有するプレポリマーであるポリエステル樹脂と、ウレタン結合及びウレア結合を有しないポリエステル樹脂を含み、好ましくは前記結晶性ポリエステル樹脂を含み、更に必要に応じて、前記硬化剤、前記離型剤、前記着色剤などを含む油相を水系媒体中で分散させることにより造粒されることがさらに好ましい。

0120

このような前記トナーの製造方法の一例としては、公知の溶解懸濁法が挙げられる。前記トナーの製造方法の一例として、前記プレポリマーと前記硬化剤との伸長反応及び/又は架橋反応によりポリエステル樹脂を伸張しながら、トナー母体粒子を形成する方法を以下に示す。このような方法においては、水系媒体の調製、トナー材料を含有する油相の調製、トナー材料の乳化乃至分散、有機溶媒の除去を行う。

0121

−水系媒体(水相)の調製−
前記水系媒体の調製は、例えば、樹脂粒子を水系媒体に分散させつつ、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかを推計媒体に溶解させることにより行うことができる。前記樹脂粒子の水系媒体中の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記水系媒体100質量部に対して、0.5質量部〜10質量部が好ましい。前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかの水系媒体中の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記水系媒体100質量部に対して、0.5質量部〜10質量部が好ましい。

0122

前記水系媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、水と混和可能な溶媒、これらの混合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水が好ましい。

0123

前記水と混和可能な溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セロソルブ類、低級ケトン類などが挙げられる。前記アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなどが挙げられる。前記低級ケトン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。

0124

−油相の調製−
前記トナー材料を含有する油相の調製は、ウレタン結合及びウレア結合の少なくともいずれかを有するプレポリマーであるポリエステル樹脂と、ウレタン結合及びウレア結合を有しないポリエステル樹脂と、前記結晶性ポリエステル樹脂とを少なくとも含み、更に必要に応じて前記硬化剤、前記離型剤、前記着色剤などを含むトナー材料を、有機溶媒中に溶解乃至分散させることにより行うことができる。

0125

前記有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、除去が容易である点で、沸点が150℃未満の有機溶媒が好ましい。

0126

前記沸点が150℃未満の有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエンキシレンベンゼン四塩化炭素塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタントリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼンジクロロエチリデン酢酸メチル酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。

0127

これらの中でも、酢酸エチル、トルエン、キシレン、ベンゼン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等が好ましく、酢酸エチルがより好ましい。

0128

−乳化乃至分散−
前記トナー材料の乳化乃至分散は、前記トナー材料を含有する油相を、前記水系媒体中に分散させることにより行うことができる。そして、前記トナー材料を乳化乃至分散させる際に、前記硬化剤と前記プレポリマーとを伸長反応及び/又は架橋反応させることができる。

0129

前記プレポリマーを生成させるための反応条件(反応時間、反応温度)としては、特に制限はなく、前記硬化剤と、前記プレポリマーとの組み合わせに応じて、適宜選択することができる。

0130

前記反応時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10分間〜40時間が好ましく、2時間〜24時間がより好ましい。

0131

前記反応温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0℃〜150℃が好ましく、40℃〜98℃がより好ましい。

0132

前記水系媒体中において、前記プレポリマーを含有する分散液を安定に形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水系媒体相中に、トナー材料を溶媒に溶解乃至分散させて調製した油相を添加し、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。

0133

前記分散のための分散機としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、低速せん断式分散機高速せん断式分散機、摩擦式分散機、高圧ジェット式分散機、超音波分散機などが挙げられる。

0134

これらの中でも、分散体油滴)の粒子径を2μm〜20μmに制御することができる点で、高速せん断式分散機が好ましい。

0135

前記高速せん断式分散機を用いた場合、回転数、分散時間、分散温度等の条件は、目的に応じて適宜選択することができる。

0136

前記回転数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1,000rpm〜30,000rpmが好ましく、5,000rpm〜20,000rpmがより好ましい。

0137

前記分散時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、バッチ方式の場合、0.1分間〜5分間が好ましい。

0138

前記分散温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、加圧下において、0℃〜150℃が好ましく、40℃〜98℃がより好ましい。なお、一般に、前記分散温度が高温である方が分散は容易である。

0139

前記トナー材料を乳化乃至分散させる際の、水系媒体の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、トナー材料100質量部に対して、50質量部〜2,000質量部が好ましく、100質量部〜1,000質量部がより好ましい。

0140

前記トナー材料を含有する油相を乳化乃至分散する際には、油滴等の分散体を安定化させ、所望の形状にすると共に粒度分布をシャープにする観点から、分散剤を用いることが好ましい。

0141

前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、難水溶性無機化合物分散剤、高分子系保護コロイドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、界面活性剤が好ましい。

0142

前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、陰イオン界面活性剤陽イオン界面活性剤非イオン界面活性剤両性界面活性剤などを用いることができる。

0143

前記陰イオン界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどが挙げられる。これらの中でも、フルオロアルキル基を有するものが好ましい。

0144

−有機溶媒の除去−
前記乳化スラリー等の分散液から有機溶媒を除去する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、反応系全体を徐々に昇温させて、油滴中の有機溶媒を蒸発させる方法、分散液を乾燥雰囲気中に噴霧して、油滴中の有機溶媒を除去する方法などが挙げられる。

0145

前記有機溶媒が除去されると、トナー母体粒子が形成される。トナー母体粒子に対しては、洗浄、乾燥等を行うことができ、さらに分級等を行うことができる。前記分級は、液中サイクロンデカンター遠心分離などにより、微粒子部分を取り除くことにより行ってもよいし、乾燥後に分級操作を行ってもよい。

0146

前記得られたトナー母体粒子は、前記外添剤、前記帯電制御剤等の粒子と混合してもよい。このとき、機械的衝撃力印加することにより、トナー母体粒子の表面から前記外添剤等の粒子が脱離するのを抑制することができる。

0147

前記機械的衝撃力を印加する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高速で回転する羽根を用いて混合物に衝撃力を印加する方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させて粒子同士又は粒子を適当な衝突板衝突させる方法などが挙げられる。

0148

前記方法に用いる装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して粉砕エアー圧力下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などが挙げられる。

0149

(現像剤)
本発明の現像剤は、少なくとも前記トナーを含み、必要に応じてキャリア等の適宜選択されるその他の成分を含む。
このため、転写性、帯電性等に優れ、高画質な画像を安定に形成することができる。なお、現像剤は、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等に使用する場合には、寿命が向上することから、二成分現像剤が好ましい。

0150

前記現像剤を一成分現像剤として用いる場合、トナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なく、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するブレード等の部材へのトナーの融着が少なく、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。

0151

前記現像剤を二成分現像剤として用いる場合、長期にわたるトナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なく、現像装置における長期の撹拌においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。

0152

<キャリア>
前記キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、芯材を被覆する樹脂層を有するものが好ましい。

0153

−芯材−
前記芯材の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、50emu/g〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム系材料、50emu/g〜90emu/gのマンガン−マグネシウム系材料などが挙げられる。また、画像濃度を確保するためには、100emu/g以上の鉄粉、75emu/g〜120emu/gのマグネタイト等の高磁化材料を用いることが好ましい。また、立ち状態となっている現像剤の感光体に対する衝撃を緩和でき、高画質化に有利であることから、30emu/g〜80emu/gの銅−亜鉛系等の低磁化材料を用いることが好ましい。

0154

これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。

0155

前記芯材の体積平均粒子径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10μm〜150μmが好ましく、40μm〜100μmがより好ましい。
前記体積平均粒子径が10μm以上であると、キャリア中微粉が少なく、一粒子当たりの磁化が低下せずにキャリアの飛散が生にくい。前記体積平均粒子径が150μm以下であると、比表面積が大きく、トナーの飛散が生じにくい。また、ベタ部分の多いフルカラーでは、特に、ベタ部の再現がよい。

0156

前記トナーを二成分系現像剤に用いる場合には、前記キャリアと混合して用いればよい。前記二成分現像剤中の前記キャリアの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記二成分現像剤100質量部に対して、90質量部〜98質量部が好ましく、93質量部〜97質量部がより好ましい。

0157

本発明の現像剤は、磁性一成分現像方法非磁性一成分現像方法二成分現像方法等の公知の各種電子写真法による画像形成に好適に用いることができる。

0158

現像剤収容容器
本発明に関する現像剤収容容器は、本発明の現像剤が収容されているが、容器としては、特に限定されず、公知のものの中から適宜選択することができるが、容器本体とキャップを有するもの等が挙げられる。

0159

また、容器本体の大きさ、形状、構造、材質等は、特に限定されないが、形状は、円筒状等であることが好ましく、内周面スパイラル状の凹凸が形成され、回転させることにより、内容物である現像剤が排出口側に移行することが可能であり、スパイラル状の凹凸の一部又は全てが蛇腹機能を有することが特に好ましい。さらに、材質は、特に限定されないが、寸法精度がよいものであることが好ましく、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂ポリ塩化ビニル樹脂ポリアクリル酸ポリカーボネート樹脂ABS樹脂ポリアセタール樹脂等の樹脂材料が挙げられる。

0160

現像剤収容容器は、保存、搬送等が容易であり、取扱性に優れるため、後述するプロセスカートリッジ、画像形成装置等に着脱可能に取り付け、現像剤の補給に使用することができる。

0161

(画像形成装置、及び画像形成方法
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。本発明に関する画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
前記画像形成方法は、前記画像形成装置により好適に行うことができ、前記静電潜像形成工程は、前記静電潜像形成手段により好適に行うことができ、前記現像工程は、前記現像手段により好適に行うことができ、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。

0162

<静電潜像担持体>
前記静電潜像担持体の材質、構造、大きさとしては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、その材質としては、例えば、アモルファスシリコンセレン等の無機感光体、ポリシランフタポリメチン等の有機感光体などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコンが好ましい。

0163

前記アモルファスシリコン感光体としては、例えば、支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法スパッタリング法イオンプレーティング法熱CVD化学気相成長、Chemical Vapor Deposition)法、光CVD法プラズマCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を有する感光体を用いることができる。これらの中でも、プラズマCVD法、即ち、原料ガス直流又は高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適である。

0164

前記静電潜像担持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、円筒状が好ましい。前記円筒状の前記静電潜像担持体の外径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3mm〜100mmが好ましく、5mm〜50mmがより好ましく、10mm〜30mmが特に好ましい。

0165

<静電潜像形成手段及び静電潜像形成工程>
前記静電潜像形成手段としては、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光部材とを少なくとも有する手段などが挙げられる。
前記静電潜像形成工程としては、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記静電潜像担持体の表面を帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段を用いて行うことができる。

0166

−帯電部材及び帯電−
前記帯電部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性ローラブラシ、フィルムゴムブレード等を備えたそれ自体公知接触帯電器コロトロンスコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器などが挙げられる。
前記帯電は、例えば、前記帯電部材を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。

0167

前記帯電部材の形状としては、ローラの他にも、磁気ブラシファーブラシ等どのような形態をとってもよく、前記画像形成装置の仕様や形態にあわせて選択することができる。
前記帯電部材としては、前記接触式の帯電部材に限定されるものではないが、帯電部材から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られるので、接触式の帯電部材を用いることが好ましい。

0168

−露光部材及び露光−
前記露光部材としては、前記帯電部材により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系液晶シャッタ光学系等の各種露光部材などが挙げられる。前記露光部材に用いられる光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、蛍光灯タングステンランプハロゲンランプ水銀灯ナトリウム灯発光ダイオードLED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)等の発光物全般などが挙げられる。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルターバンドパスフィルター近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター干渉フィルター色温度変換フィルター等の各種フィルターを用いることもできる。前記露光は、例えば、前記露光部材を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。

0169

<現像手段及び現像工程>
前記現像手段としては、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、トナーを備える現像手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記現像工程としては、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像して可視像を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記現像手段により行うことができる。

0170

前記現像手段は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよい。また、単色用現像手段であってもよいし、多色用現像手段であってもよい。前記現像手段としては、前記トナーを摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、内部に固定された磁界発生手段を有し、かつ表面に前記トナーを含む現像剤を担持して回転可能な現像剤担持体を有する現像装置が好ましい。前記現像手段内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体近傍に配置されている。そのため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体の表面に該トナーによる可視像が形成される。

0171

<その他の手段及びその他の工程>
前記その他の手段としては、例えば、転写手段、定着手段、クリーニング手段、除電手段、リサイクル手段、制御手段などが挙げられる。
前記その他の工程としては、例えば、転写工程、定着工程、クリーニング工程、除電工程、リサイクル工程、制御工程などが挙げられる。

0172

−転写手段及び転写工程−
前記転写手段としては、可視像を記録媒体に転写する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
前記転写工程としては、可視像を記録媒体に転写する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましい。
前記転写工程は、例えば、前記可視像を、転写帯電器を用いて前記感光体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。
ここで、前記記録媒体上に二次転写される画像が複数色のトナーからなるカラー画像である場合に、前記転写手段により、前記中間転写体上に各色のトナーを順次重ね合わせて当該中間転写体上に画像を形成し、前記中間転写手段により、当該中間転写体上の画像を前記記録媒体上に一括で二次転写する構成とすることができる。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルトなどが好適に挙げられる。

0173

前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記感光体上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写器としては、例えば、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ圧力転写ローラ、粘着転写器などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。

0174

−定着手段及び定着工程−
前記定着手段としては、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧部材が好ましい。前記加熱加圧部材としては、加熱ローラ加圧ローラとの組み合わせ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せなどが挙げられる。
前記定着工程としては、前記記録媒体に転写された可視像を定着させる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着工程は、前記定着手段により行うことができる。
前記加熱加圧部材における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。

0175

前記定着工程における面圧としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10N/cm2〜80N/cm2であることが好ましい。

0176

−クリーニング手段及びクリーニング工程−
前記クリーニング手段としては、前記感光体上に残留する前記トナーを除去できる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ静電ブラシクリーナ磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナブラシクリーナウエブクリーナなどが挙げられる。
前記クリーニング工程としては、前記感光体上に残留する前記トナーを除去できる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記クリーニング手段により行うことができる。

0177

−除電手段及び除電工程−
前記除電手段としては、前記感光体に対し除電バイアスを印加して除電する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電ランプなどが挙げられる。
前記除電工程としては、前記感光体に対し除電バイアスを印加して除電する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記除電手段により行うことができる。

0178

−リサイクル手段及びリサイクル工程−
前記リサイクル手段としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像装置にリサイクルさせる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の搬送手段などが挙げられる。
前記リサイクル工程としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像装置にリサイクルさせる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記リサイクル手段により行うことができる。

0179

−制御手段及び制御工程−
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御できる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサーコンピュータ等の機器などが挙げられる。
前記制御工程としては、前記各工程の動きを制御できる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記制御手段により行うことができる。

0180

次に、本発明の画像形成装置により画像を形成する方法を実施する一の態様について、図1を参照しながら説明する。図1に示すカラー画像形成装置100Aは、前記静電潜像担持体としての感光体ドラム10(以下「感光体10」と称することがある)と、前記帯電手段としての帯電ローラ20と、前記露光手段としての露光装置30と、前記現像手段としての現像器40と、中間転写体50と、クリーニングブレードを有する前記クリーニング手段としてのクリーニング装置60と、前記除電手段としての除電ランプ70とを備える。

0181

中間転写体50は、無端ベルトであり、その内側に配置されこれを張架する3個のローラ51によって、矢印方向に移動可能に設計されている。3個のローラ51の一部は、中間転写体50へ所定の転写バイアス一次転写バイアス)を印加可能転写バイアスローラとしても機能する。中間転写体50の近傍には、クリーニングブレードを有するクリーニング装置90が配置されている。また、中間転写体50の近傍には、記録媒体としての転写紙95に現像像トナー画像)を転写(二次転写)するための転写バイアスを印加可能な前記転写手段としての転写ローラ80が、中間転写体50に対向して配置されている。中間転写体50の周囲には、中間転写体50上のトナー画像に電荷を付与するためのコロナ帯電器58が、該中間転写体50の回転方向において、感光体10と中間転写体50との接触部と、中間転写体50と転写紙95との接触部との間に配置されている。

0182

現像器40は、前記現像剤担持体としての現像ベルト41と、現像ベルト41の周囲に併設したブラック現像ユニット45K、イエロー現像ユニット45Y、マゼンタ現像ユニット45M及びシアン現像ユニット45Cとから構成されている。なお、ブラック現像ユニット45Kは、現像剤収容部42Kと現像剤供給ローラ43Kと現像ローラ44Kとを備えている。イエロー現像ユニット45Yは、現像剤収容部42Yと現像剤供給ローラ43Yと現像ローラ44Yとを備えている。マゼンタ現像ユニット45Mは、現像剤収容部42Mと現像剤供給ローラ43Mと現像ローラ44Mとを備えている。シアン現像ユニット45Cは、現像剤収容部42Cと現像剤供給ローラ43Cと現像ローラ44Cとを備えている。また、現像ベルト41は、無端ベルトであり、複数のベルトローラに回転可能に張架され、一部が静電潜像担持体10と接触している。

0183

図1に示すカラー画像形成装置100において、例えば、帯電ローラ20が感光体ドラム10を一様に帯電させる。露光装置30が感光体ドラム10上に像様に露光を行い、静電潜像を形成する。感光体ドラム10上に形成された静電潜像を、現像器40からトナーを供給して現像してトナー画像を形成する。該トナー画像が、ローラ51から印加された電圧により中間転写体50上に転写(一次転写)され、更に転写紙95上に転写(二次転写)される。その結果、転写紙95上には転写像が形成される。なお、感光体10上の残存トナーは、クリーニング装置60により除去され、感光体10における帯電は除電ランプ70により一旦、除去される。

0184

図2に、本発明の画像形成装置の他の一例を示す。画像形成装置100Bは、現像ベルト41を設けずに、感光体ドラム10の周囲に、ブラック現像ユニット45K、イエロー現像ユニット45Y、マゼンタ現像ユニット45M及びシアン現像ユニット45Cが直接対向して配置されている以外は、図1に示す画像形成装置100Aと同様の構成を有する。

0185

図3に、本発明の画像形成装置の他の一例を示す。図2に示す画像形成装置は、複写装置本体150と、給紙テーブル200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置(ADF)400とを備えている。複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体50が中央部に設けられている。
そして、中間転写体50は、支持ローラ14、15及び16に張架され、図3中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ15の近傍には、中間転写体50上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング装置17が配置されている。支持ローラ14と支持ローラ15とにより張架された中間転写体50には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段18が対向して並置されたタンデム型現像器120が配置されている。タンデム型現像器120の近傍には、前記露光部材である露光装置21が配置されている。中間転写体50における、タンデム型現像器120が配置された側とは反対側には、二次転写装置22が配置されている。二次転写装置22においては、無端ベルトである二次転写ベルト24が一対のローラ23に張架されており、二次転写ベルト24上を搬送される転写紙と中間転写体50とは互いに接触可能である。二次転写装置22の近傍には前記定着手段である定着装置25が配置されている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26と、これに押圧されて配置された加圧ローラ27とを備えている。
なお、タンデム画像形成装置においては、二次転写装置22及び定着装置25の近傍に、転写紙の両面に画像形成を行うために該転写紙を反転させるためのシート反転装置28が配置されている。

0186

次に、タンデム型現像器120を用いたフルカラー画像の形成(カラーコピー)について説明する。即ち、先ず、原稿自動搬送装置(ADF)400の原稿台130上に原稿をセットするか、あるいは原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。

0187

スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス32上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ300が駆動する。そして、第1走行体33及び第2走行体34が走行する。このとき、第1走行体33により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体34におけるミラー反射し、結像レンズ35を通して読取りセンサ36で受光されてカラー原稿(カラー画像)が読み取
られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報とされる。

0188

そして、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各画像情報は、タンデム型現像器120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段、及びシアン用画像形成手段)にそれぞれ伝達される。そして、各画像形成手段において、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各トナー画像が形成される。即ち、タンデム型現像器120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段及びシアン用画像形成手段)は、図4に示すように、それぞれ、静電潜像担持体10(ブラック用静電潜像担持体10K、イエロー用静電潜像担持体10Y、マゼンタ用静電潜像担持体10M、及びシアン用静電潜像担持体10C)と、該静電潜像担持体10を一様に帯電させる前記帯電手段である帯電装置160と、各カラー画像情報に基づいて各カラー画像対応画像様に前記静電潜像担持体を露光(図4中、L)し、該静電潜像担持体上に各カラー画像に対応する静電潜像を形成する露光装置と、該静電潜像を各カラートナーブラックトナーイエロートナーマゼンタトナー、及びシアントナー)を用いて現像して各カラートナーによるトナー画像を形成する前記現像手段である現像装置61と、該トナー画像を中間転写体50上に転写させるための転写帯電器62と、クリーニング装置63と、除電器64とを備えている。そして、各画像形成手段18は、それぞれのカラーの画像情報に基づいて各単色の画像(ブラック画像イエロー画像マゼンタ画像、及びシアン画像)を形成可能である。こうして形成された該ブラック画像、該イエロー画像、該マゼンタ画像及び該シアン画像は、支持ローラ14、15及び16により回転移動される中間転写体50上にそれぞれ、ブラック用静電潜像担持体10K上に形成されたブラック画像、イエロー用静電潜像担持体10Y上に形成されたイエロー画像、マゼンタ用静電潜像担持体10M上に形成されたマゼンタ画像及びシアン用静電潜像担持体10C上に形成されたシアン画像が、順次転写(一次転写)される。そして、中間転写体50上に前記ブラック画像、前記イエロー画像、マゼンタ画像、及びシアン画像が重ね合わされて合成カラー画像(カラー転写像)が形成される。

0189

一方、給紙テーブル200においては、給紙ローラ142の1つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の1つからシート(記録紙)を繰り出す。シートは、分離ローラ145で1枚ずつ分離されて給紙路146に送り出され、搬送ローラ147で搬送されて複写機本体150内の給紙路148に導かれ、レジストローラ49に突き当てて止められる。あるいは、給紙ローラ142を回転して手差しトレイ54上のシート(記録紙)を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。なお、レジストローラ49は、一般には接地されて使用されるが、シートの紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。そして、中間転写体50上に合成された合成カラー画像(カラー転写像)にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転させ、中間転写体50と二次転写装置22との間にシート(記録紙)を送出させ、二次転写装置22により該合成カラー画像(カラー転写像)を該シート(記録紙)上に転写(二次転写)する。そうすることにより、該シート(記録紙)上にカラー画像が転写され形成される。なお、画像転写後の中間転写体50上の残留トナーは、中間転写体クリーニング装置17によりクリーニングされる。

0190

カラー画像が転写され形成された前記シート(記録紙)は、二次転写装置22により搬送されて、定着装置25へと送出され、定着装置25において、熱と圧力とにより前記合成カラー画像(カラー転写像)が該シート(記録紙)上に定着される。その後、該シート(記録紙)は、切換爪55で切り換え排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。あるいは、シートは、切換爪55で切り換えてシート反転装置28により反転されて再び転写位置へと導かれ、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。

0191

(プロセスカートリッジ)
本発明に関するプロセスカートリッジは、各種画像形成装置に着脱可能に成型されており、静電潜像を担持する静電潜像担持体と、静電潜像担持体上に担持された静電潜像を本発明の現像剤で現像してトナー像を形成する現像手段を少なくとも有する。なお、本発明のプロセスカートリッジは、必要に応じて、他の手段をさらに有していてもよい。

0192

前記現像手段としては、本発明の現像剤を収容する現像剤収容容器と、現像剤収容容器内に収容された現像剤を担持すると共に搬送する現像剤担持体を少なくとも有する。なお、現像手段は、担持する現像剤の厚さを規制するため規制部材等をさらに有してもよい。

0193

図5に、本発明に関するプロセスカートリッジの一例を示す。プロセスカートリッジ110は、感光体ドラム10、コロナ帯電器52、現像器40、転写ローラ80及びクリーニング装置90を有する。

0194

以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。「部」は、特に明示しない限り「質量部」を表す。「%」は、特に明示しない限り「質量%」を表す。下記実施例における各測定値は、本明細書中に記載の方法により測定した。

0195

界面活性剤製造例1)
<界面活性剤1の調製>
スルホコハク酸ドデシル二ナトリウム三洋化成工業製ビューライトSSS)200部に塩酸をpH3.0になるまで投入した後、30分攪拌した。その後、吸引ろ過にてろ液を回収し、イオン交換水で固形分を30%に調整して、[界面活性剤1]を得た。
[界面活性剤1]を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかが得られていることをMS検出器のピークから確認した。また、酸価はメトラー・トレド社製電位差自動滴定装置DL−53 Titratorにて測定して、酸価140mgKOH/gが得られた。

0196

(界面活性剤製造例2)
<界面活性剤2の調製>
スルホコハク酸デシル二ナトリウム(三洋化成工業製カラボンDA−72)200部に塩酸をpH5.0になるまで投入した後、30分攪拌した。その後、吸引ろ過にてろ液を回収し、イオン交換水で固形分を30%に調整して、[界面活性剤2]を得た。
[界面活性剤2]を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかが得られていることをMS検出器のピークから確認した。また、酸価はメトラー・トレド社製電位差自動滴定装置DL−53 Titratorにて測定して、酸価150mgKOH/gが得られた。

0197

(界面活性剤製造例3)
<界面活性剤3の調製>
スルホコハク酸オクチル(花王製ペレックスOT−P)200部に塩酸をpH5.0になるまで投入した後、30分攪拌した。その後、吸引ろ過にてろ液を回収し、イオン交換水で固形分を30%に調整して、[界面活性剤3]を得た。
[界面活性剤3]を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかが得られていることをMS検出器のピークから確認した。また、酸価はメトラー・トレド社製電位差自動滴定装置DL−53 Titratorにて測定して、酸価170mgKOH/gが得られた。

0198

(界面活性剤製造例4)
<界面活性剤4の調製>
マレイン酸とペンタノール等モル反応させた後、亜硫酸ナトリウムをマレイン酸と等モル反応させた。そこへ、塩酸をpH 5.0になるまで投入した後、30分攪拌した。その後、吸引ろ過にてろ液を回収し、イオン交換水で固形分を30%に調整して、[界面活性剤4]を得た。
[界面活性剤4]を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかが得られていることをMS検出器のピークから確認した。また、酸価はメトラー・トレド社製電位差自動滴定装置DL−53 Titratorにて測定して、酸価190mgKOH/gが得られた。

0199

(界面活性剤製造例5)
<界面活性剤5の調製>
マレイン酸とペンタデカノールを等モル反応させた後、亜硫酸ナトリウムをマレイン酸と等モル反応させた。そこへ、塩酸をpH 5.0になるまで投入した後、30分攪拌した。その後、吸引ろ過にてろ液を回収し、イオン交換水で固形分を30%に調整して、[界面活性剤5]を得た。
[界面活性剤5]を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかが得られていることをMS検出器のピークから確認した。また、酸価はメトラー・トレド社製電位差自動滴定装置DL−53 Titratorにて測定して、酸価110mgKOH/gが得られた。

0200

(界面活性剤製造例6)
<界面活性剤6の調製>
マレイン酸とペンタノールを等モル反応させた後、亜硫酸ナトリウムをマレイン酸と等モル反応させた。そこへ、塩酸をpH 4.0になるまで投入した後、30分攪拌した。その後、吸引ろ過にてろ液を回収し、イオン交換水で固形分を30%に調整して、[界面活性剤5]を得た。
[界面活性剤6]を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかが得られていることをMS検出器のピークから確認した。また、酸価はメトラー・トレド社製電位差自動滴定装置DL−53 Titratorにて測定して、酸価210mgKOH/gが得られた。

0201

(界面活性剤製造例7)
<界面活性剤7の調製>
マレイン酸とペンタデカノールを等モル反応させた後、亜硫酸ナトリウムをマレイン酸と等モル反応させた。そこへ、塩酸をpH 6.0になるまで投入した後、30分攪拌した。その後、吸引ろ過にてろ液を回収し、イオン交換水で固形分を30%に調整して、[界面活性剤7]を得た。
[界面活性剤7]を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかが得られていることをMS検出器のピークから確認した。また、酸価はメトラー・トレド社製電位差自動滴定装置DL−53 Titratorにて測定して、酸価90mgKOH/gが得られた。

0202

表1に、界面活性剤製造例1〜7で得られた界面活性剤のエステル基炭素数及び酸価を示した。

0203

0204

(製造例A−1)
<非晶質ポリエステル樹脂A1の合成>
冷却管攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸26.5部、ビスフェノールAのエチレンオキシド2.2モル付加物13.5部、ビスフェノールAのプロピレンオキシド2.2モル付加物59.9部、及びジブチルスズオキシド0.2部を投入し、常圧下、230℃で4時間反応させた後に10mmHg〜15mmHgの減圧下、5時間反応させ、非晶質ポリエステル樹脂A1を得た。

0205

(製造例A−1−a)
<非晶質ポリエステル樹脂A1−aの合成>
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸26.5部、ビスフェノールAのエチレンオキシド2.2モル付加物13.5部、ビスフェノールAのプロピレンオキシド2.2モル付加物59.9部、及びジブチルスズオキシド0.2部を投入し、常圧下、230℃で2時間反応させた後に10mmHg〜15mmHgの減圧下、2時間反応させ、非晶質ポリエステル樹脂A1−aを得た。

0206

(製造例A−1−b)
<非晶質ポリエステル樹脂A1−bの合成>
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸26.5部、ビスフェノールAのエチレンオキシド2.2モル付加物13.5部、ビスフェノールAのプロピレンオキシド2.2モル付加物59.9部、及びジブチルスズオキシド0.2部を投入し、常圧下、230℃で6時間反応させた後に10mmHg〜15mmHgの減圧下、8時間反応させ、非晶質ポリエステル樹脂A1−bを得た。

0207

(製造例A−2)
<非晶質ポリエステル樹脂A2の合成>
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応槽中に、イソフタル酸22.4部、アジピン酸4.9部、ビスフェノールAのエチレンオキシド2.2モル付加物56.9部、ビスフェノールAのプロピレンオキシド2.2モル付加物15.8部、及びジブチルスズオキシド0.2部を投入し、常圧下、230℃で4時間反応させた後に10mmHg〜15mmHgの減圧下、5時間反応させ、非晶質ポリエステル樹脂A2を得た。

0208

(製造例A−2−a)
<非晶質ポリエステル樹脂A2−aの合成>
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応槽中に、イソフタル酸22.4部、アジピン酸4.9部、ビスフェノールAのエチレンオキシド2.2モル付加物56.9部、ビスフェノールAのプロピレンオキシド2.2モル付加物15.8部、及びジブチルスズオキシド0.2部を投入し、常圧下、230℃で2時間反応させた後に10mmHg〜15mmHgの減圧下、2時間反応させ、非晶質ポリエステル樹脂A2−aを得た。

0209

(製造例A−2−b)
<非晶質ポリエステル樹脂A2−bの合成>
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応槽中に、イソフタル酸22.4部、アジピン酸4.9部、ビスフェノールAのエチレンオキシド2.2モル付加物56.9部、ビスフェノールAのプロピレンオキシド2.2モル付加物15.8部、及びジブチルスズオキシド0.2部を投入し、常圧下、230℃で6時間反応させた後に10mmHg〜15mmHgの減圧下、2時間反応させ、非晶質ポリエステル樹脂A2−bを得た。

0210

(製造例A−3)
<非晶質ポリエステル樹脂A3の合成>
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸25.8部、アジピン酸27.8部、3−メチル−1,5−ペンタンジオール44.9部、トリメチロールプロパン1.5部、及びジブチルスズオキシド0.2部を投入し、常圧下、230℃で4時間反応させた後に10mmHg〜15mmHgの減圧下、5時間反応させ、非晶質ポリエステル樹脂A3の中間体を得た。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、非晶質ポリエステル樹脂A3の中間体90部、及びイソホロンジイソシアネート(IPDI)10部を投入し、酢酸エチル100部で希釈後、80℃で5時間反応させ、プレポリマーである[非晶質ポリエステル樹脂A3の酢酸エチル溶液]を得た。

0211

(製造例A−4〜A−6)
<非晶質ポリエステル樹脂A−4〜A−6の合成>
製造例A−3において、各モノマーの種類及び配合量を表2−1及び表3に示す種類及び配合量に変更した以外は、製造例A−3と同様にして、プレポリマーである非晶質ポリエステル樹脂A4〜A6の酢酸エチル溶液を得た。

0212

表2−1に、各モノマーの種類及び配合量を示した。単位は「質量部」である。
表2−2に、ジカルボン酸成分における各ジカルボン酸のモル比率(%)、及びジオール成分における各ジオールのモル比率(%)を示した。
表3に、非晶質ポリエステル樹脂A3〜A6の酢酸エチル溶液の原材料配合比を示す。単位は、「質量部」である。

0213

0214

0215

0216

<結晶性ポリエステル樹脂Bの合成>
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対装備した5Lの四つ口フラスコに、ドデカン二酸、及び1,6−ヘキサンジオールを、水酸基とカルボキシル基とのモル比であるOH/COOHが0.9となるように仕込みチタンテトライソプロポキシド(樹脂成分に対して500ppm)と共に、180℃で10時間反応させた後、200℃に昇温して3時間反応させ、更に8.3kPaの圧力にて2時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂Bを得た。

0217

(実施例1)
<マスターバッチ(MB)の調製>
水1,200部、カーボンブラック(Printex35デクサ製)〔DBP吸油量=42mL/100mg、pH=9.5〕500部、及び非晶質ポリエステル樹脂A1 500部を、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分間混練後、圧延冷却パルペライザーで粉砕し、[マスターバッチ1]を得た。

0218

WAX分散液の作製>
撹拌棒、及び温度計をセットした容器に離型剤としてパラフィンワックス50部(日本精株式会社製、HNP−9、炭化水素系ワックス、融点75℃、SP値8.8)、及び酢酸エチル450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却し、ビーズミルウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒間、直径0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、分散を行い[WAX分散液]を得た。

0219

結晶性ポリエステル樹脂分散液の作製>
撹拌棒、及び温度計をセットした容器に結晶性ポリエステル樹脂B50部、及び酢酸エチル450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒間、直径0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、分散を行ない[結晶性ポリエステル樹脂分散液]を得た。

0220

<油相の調製>
[WAX分散液]500部、[非晶質ポリエステル樹脂A3の酢酸エチル溶液]300部、[結晶性ポリエステル樹脂分散液]500部、[非晶質ポリエステル樹脂A1]700部、[マスターバッチ1]100部、プレポリマーの硬化剤としてイソホロンジアミン2部を容器に入れ、TKホモミキサープライミクス株式会社製)で5,000rpmで60分間混合し、[油相]を得た。

0221

有機微粒子エマルション微粒子分散液)の合成>
撹拌棒、及び温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルナトリウム塩エレミノールRS−30:三洋化成工業株式会社製)11部、スチレン138部、メタクリル酸138部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分間で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し、5時間反応させた。更に、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液]を得た。
[微粒子分散液]をLA−920(HORIBA社製)で測定した体積平均粒径は、0.14μmであった。[微粒子分散液]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。

0222

<水相の調製>
水938部、[微粒子分散液]50部、[界面活性剤1]120部、及び酢酸エチル92部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相]とした。

0223

<乳化・脱溶剤>
前記[油相]が800部入った容器に、[水相]1,200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで20分間混合し[乳化スラリー]を得た。撹拌機及び温度計をセットした容器に、[乳化スラリー]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で10時間熟成を行い、[分散スラリー]を得た。

0224

<洗浄・乾燥>
[分散スラリー]100部を減圧濾過した後、(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3):(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する、という前記(1)〜(4)の操作を2回行い[濾過ケーキ]を得た。
[濾過ケーキ]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmのメッシュい[トナー母体粒子1]を得た。
得られた[トナー母体粒子1]を、前記条件にて、日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供した。MS検出器により、前記一般式(1)及び(2)の少なくともいずれかに由来するm/z−=365のピークが観察され、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかがトナー中に存在することが確認できた。

0225

外添処理
トナー母体粒子1を100質量部に対して、平均粒径100nmの疎水性シリカ0.6質量部と、平均粒径20nmの酸化チタン1.0質量部と、平均粒径15nmの疎水性シリカ微粉体を0.8部とをヘンシェルミキサーにて混合し、[トナー1を]得た。

0226

<キャリアの作製>
トルエン100質量部に、シリコーン樹脂(オルガノストレートシリコーン)100質量部、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン5質量部、及びカーボンブラック10質量部を添加し、ホモミキサーで20分間分散させて、樹脂層塗布液を調製した。流動床型コーティング装置を用いて、平均粒径50μmの球状マグネタイト1000質量部の表面に前記樹脂層塗布液を塗布して、キャリアを作製した。

0227

<現像剤の作製>
ボールミルを用いて、[トナー1]5質量部とキャリア95質量部とを混合し、現像剤を作製した。次に、作製した各現像剤を用いて、以下のようにして諸特性の評価を行った。

0228

以下の評価を行った。結果を表5〜6に示した。

0229

<Tg1st及びTg2nd>
本明細書に記載の方法で測定した。

0230

耐オフセット性
imageo MP C4300(株式会社リコー製)のユニットに上記で作製した現像剤を投入した後、PPC用紙タイプ6000<70W>A4 T目(株式会社リコー製)に2cm×15cmの長方形ベタ画像をトナーの付着量が0.40mg/cm2となるように形成した。このとき、定着ローラ表面温度を変化させ、ベタ画像の現像残画像が所望の場所以外の場所に定着されるオフセットが発生するかどうかを観察し、オフセットが発生する温度を以下の評価基準で耐オフセット性として評価した。
コールドオフセット定着下限)評価基準〕
◎:110℃未満
○:110℃以上120℃未満
△:120℃以上130℃未満
×:130℃以上
ホットオフセット(定着上限)評価基準〕
◎:170℃以上
○:160℃以上170℃未満
△:150℃以上160℃未満
×:150℃未満

0231

<耐熱保存性>
50mLのガラス容器にトナーを充填し、50℃の恒温槽に24時間放置した後、24℃まで冷却した。次に、針入度試験(JIS K 2235−1991)により針入度[mm]を測定し、耐熱保存性を評価した。
〔評価基準〕
◎:針入度20mm以上
○:針入度15mm以上20mm未満
△:針入度10mm以上15mm未満
×:針入度10mm未満

0232

<帯電性>
成分系現像剤6gを計量し、密閉できる金属円柱に仕込み、280rpmの攪拌速度で攪拌し、ブローオフ法により帯電量を求めた。なお、攪拌時間は15秒(TA15)、60秒(TA60)、600秒(TA600)で測定した。キャリアはTEFV200/300(パウダーテック株式会社製)を用いた。
成分現像剤は、ボールミルを用いて、[トナー1]5質量部とキャリア95質量部とを混合して、作製した。
〔評価基準〕
◎:36以上
○:33以上36未満
△:30以上33未満
×:30未満

0233

(実施例2)
実施例1の<水相の調製>において、[界面活性剤1]を[界面活性剤2]に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2のトナーを得た。
実施例1と同様に、トナー母体粒子を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、MS検出器により、前記一般式(1)及び(2)の少なくともいずれかに由来するm/z−=337のピークが観察され、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかがトナー中に存在することが確認できた。
得られたトナーを実施例1と同様にして評価を行った。結果を表5〜6に示した。

0234

(実施例3)
実施例1の<水相の調製>において、[界面活性剤1]を[界面活性剤3]に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例3のトナーを得た。
実施例1と同様に、トナー母体粒子を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、MS検出器により、前記一般式(1)及び(2)の少なくともいずれかに由来するm/z−=309のピークが観察され、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかがトナー中に存在することが確認できた。
得られた実施例1と同様にして評価を行った。結果を表5〜6に示した。

0235

(実施例4)
実施例1の<水相の調製>において、[界面活性剤1]を[界面活性剤4]に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例4のトナーを得た。
実施例1と同様に、トナー母体粒子を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、MS検出器により、前記一般式(1)及び(2)の少なくともいずれかに由来するm/z−=267のピークが観察され、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかがトナー中に存在することが確認できた。
得られた実施例1と同様にして評価を行った。結果を表5〜6に示した。

0236

(実施例5)
実施例1の<水相の調製>において、[界面活性剤1]を[界面活性剤5]に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例5のトナーを得た。
実施例1と同様に、トナー母体粒子を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、MS検出器により、前記一般式(1)及び(2)の少なくともいずれかに由来するm/z−=407のピークが観察され、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかがトナー中に存在することが確認できた。
得られた実施例1と同様にして評価を行った。結果を表5〜6に示した。

0237

(実施例6)
実施例1の<マスターバッチ(MB)の調製>及び<油相の調製>において、[非晶質ポリエステル樹脂A1]を[非晶質ポリエステル樹脂A2]に変更した以外は実施例1と同様にして実施例6のトナーを得た。
実施例1と同様に、トナー母体粒子を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、MS検出器により、前記一般式(1)及び(2)の少なくともいずれかに由来するm/z−=365のピークが観察され、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかがトナー中に存在することが確認できた。
得られた実施例1と同様にして評価を行った。結果を表5〜6に示した。

0238

(実施例7)
実施例1の<油相の調製>において、[非晶質ポリエステル樹脂A3の酢酸エチル溶液]を[非晶質ポリエステル樹脂A4の酢酸エチル溶液]に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例7のトナーを得た。
実施例1と同様に、トナー母体粒子を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、MS検出器により、前記一般式(1)及び(2)の少なくともいずれかに由来するm/z−=365のピークが観察され、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかがトナー中に存在することが確認できた。
得られた実施例1と同様にして評価を行った。結果を表5〜6に示した。

0239

(実施例8)
実施例1の<油相の調製>において、[非晶質ポリエステル樹脂A3の酢酸エチル溶液]を[非晶質ポリエステル樹脂A5の酢酸エチル溶液]に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例8のトナーを得た。
実施例1と同様に、トナー母体粒子を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、MS検出器により、前記一般式(1)及び(2)の少なくともいずれかに由来するm/z−=365のピークが観察され、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかがトナー中に存在することが確認できた。
得られた実施例1と同様にして評価を行った。結果を表5〜6に示した。

0240

(実施例9)
実施例1の<油相の調製>において、[非晶質ポリエステル樹脂A3の酢酸エチル溶液]を[非晶質ポリエステル樹脂A6の酢酸エチル溶液]に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例9のトナーを得た。
実施例1と同様に、トナー母体粒子を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、MS検出器により、前記一般式(1)及び(2)の少なくともいずれかに由来するm/z−=365のピークが観察され、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかがトナー中に存在することが確認できた。
得られた実施例1と同様にして評価を行った。結果を表5〜6に示した。

0241

(実施例10)
実施例1の<水相の調製>において、[界面活性剤1]を[界面活性剤6]」に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例10のトナーを得た。
実施例1と同様に、トナー母体粒子を日本ウォーターズ製液体クロマトグラフィーAQUITY−UPLC/SQDシステムに供して、MS検出器により、前記一般式(1)及び(2)の少なくともいずれかに由来するm/z−=267のピークが観察され、前記一般式(1)で表される化合物及び前記一般式(2)で表される化合物の少なくともいずれかがトナー中に存在することが確認できた。
得られた実施例1と同様にして評価を行った。結果を表5〜6に示した。

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