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課題

OX40(CD134;TNFRSF4)アゴニスト療法の抗腫瘍効果を増強するための方法を提供する。

解決手段

特定の配列を有するヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片であり、ヒトOX40に特異的に結合することができる抗体を開示する。また、かかる抗体の作製方法、及び例えば癌の治療など、使用方法も提供される。

概要

背景

OX40(CD134;TNFRSF4)は、主に活性化CD4+及びCD8+T細胞調節性T(Treg)細胞及びナチュラルキラー(NK)細胞に見られる腫瘍壊死因子レセプターである(Croft et al.,2009,Immunol Rev.229:173−91)。OX40は1つの既知内因性リガンド、OX40リガンド(OX40L;CD152;TNFSF4)を有し、OX40リガンドは三量体形態で存在し、これがOX40をクラスター化すると、T細胞内に強力な細胞シグナル伝達イベントが生じ得る(同上)。活性化CD4+及びCD8+T細胞上のOX40を介したシグナル伝達により、サイトカイン産生グランザイム及びパーフォリン放出、並びにエフェクター及びメモリーT細胞プールの拡大が増強される(Jensen et al.,2010,Semin Oncol.37:524−32)。加えて、Treg細胞上のOX40シグナル伝達は、Tregの拡大を阻害し、Tregの誘導を終了させ、及びTreg抑制機能遮断する(Voo et al.,2013,J Immunol.191:3641−50;Vu et al.,2007,Blood.110:2501−10)。

免疫組織化学研究及び初期フローサイトメトリー解析により、OX40は、幅広い種類のヒト癌に浸潤するT細胞上に発現することが明らかになった(Baruah et al.,2011,Immunobiology 217:668−675;Curti et al,2013,Cancer Res.73:7189−98;Ladanyi et al,2004,Clin Cancer Res.10:521−30;Petty et al,2002,Am J Surg.183:512−8;Ramstad et al,2000,Am J Surg.179:400−6;Sarff et al,2008,Am J Surg.195:621−5;discussion 625;Vetto et al,1997,Am J Surg.174:258−65)。理論によって拘束されることを望むものではないが、腫瘍浸潤リンパ球上のOX40発現は幾つかのヒト癌における長期生存相関することから、OX40シグナル抗腫瘍免疫応答確立において役割を果たし得ることが示唆される(Ladanyi et al.,2004,Clin Cancer Res.10:521−30;Petty et al.,2002,Am J Surg.183:512−8)。

種々の非臨床マウス腫瘍モデルでは、抗体及びOX40リガンド融合タンパク質を含め、OX40のアゴニストの使用が成功を収めており、有望な結果が得られている(Kjaergaard et al.,2000,Cancer Res.60:5514−21;Ndhlovu et al.,2001,J Immunol.167:2991−9;Weinberg et al.,2000,J Immunol.164:2160−9)。OX40を介してT細胞を共刺激すると、抗腫瘍活性が促進され(これは場合によっては耐久性があった)、続く腫瘍チャレンジに対して持続的な保護が提供された(Weinberg et al.,2000,J Immunol.164:2160−9)。OX40アゴニストの腫瘍成長阻害には、Treg細胞阻害及びエフェクターT細胞の共刺激が必須であることが示された(Piconese et al.,2008,J Exp Med.205:825−39)。ワクチン化学療法放射線療法、及び免疫療法との併用によってOX40アゴニスト療法の抗腫瘍効果を増強しようと、多くの戦略及び技術が調査されている(Jensen et al.,2010,Semin Oncol.37:524−32;Melero et al.,2013,Clin Cancer Res.19:997−1008)。

概要

OX40(CD134;TNFRSF4)アゴニスト療法の抗腫瘍効果を増強するための方法を提供する。特定の配列を有するヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片であり、ヒトOX40に特異的に結合することができる抗体を開示する。また、かかる抗体の作製方法、及び例えば癌の治療など、使用方法も提供される。

目的

Croft et al.,2009,Immunol Rev.229:173−91
Jensen et al.,2010,Semin Oncol.37:524−32
Voo et al.,2013,J Immunol.191:3641−50
Vu et al.,2007,Blood.110:2501−10
Baruah et al.,2011,Immunobiology 217:668−675
Curti et al,2013,Cancer Res.73:7189−98
Ladanyi et al,2004,Clin Cancer Res.10:521−30
Petty et al,2002,Am J Surg.183:512−8
Ramstad et al,2000,Am J Surg.179:400−6
Sarff et al,2008,Am J Surg.195:621−5;discussion 625
Vetto et al,1997,Am J Surg.174:258−65
Kjaergaard et al.,2000,Cancer Res.60:5514−21
Ndhlovu et al.,2001,J Immunol.167:2991−9
Weinberg et al.,2000,J Immunol.164:2160−9
Piconese et al.,2008,J Exp Med.205:825−39
Melero et al.,2013,Clin Cancer Res.19:997−1008






本開示は、OX40、例えばヒトOX40に結合する抗体を提供する

効果

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請求項1

ヒト化重鎖可変領域(VH)とヒト化軽鎖可変領域(VL)とを含む抗体又はその抗原結合断片であって、前記VHが、式:HFW1−HCDR1−HFW2−HCDR2−HFW3−HCDR3−HFW4(式中、HFW1は配列番号6又は配列番号7であり、HCDR1は配列番号8であり、HFW2は配列番号9であり、HCDR2は配列番号14、配列番号15又は配列番号16であり、HFW3は配列番号17であり、HCDR3は配列番号25、配列番号26、又は配列番号27であり、及びHFW4は配列番号28である)を有するアミノ酸配列を含み、前記VLがアミノ酸配列、配列番号29又は配列番号32を含み、及びヒトOX40に特異的に結合することができる抗体又はその断片。

請求項2

前記HFW2のアミノ酸配列が、配列番号10、配列番号11、配列番号12、又は配列番号13である、請求項1に記載の抗体又はその断片。

請求項3

前記HFW3のアミノ酸配列が、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、又は配列番号24である、請求項1又は2に記載の抗体又はその断片。

請求項4

前記VHがアミノ酸配列、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、配列番号65、又は配列番号67を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項5

前記VLがアミノ酸配列、配列番号29を含み、且つ前記VHがアミノ酸配列、配列番号59を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項6

前記VLのC末端に融合した軽鎖定常領域又はその断片を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項7

前記軽鎖定常領域がヒトκ定常領域である、請求項6に記載の抗体又はその断片。

請求項8

前記VHのC末端に融合した重鎖定常領域又はその断片を更に含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項9

前記重鎖定常領域が、ヒトIgG1定常領域、ヒトIgG4P定常領域、ヒトIgG1TM定常領域又はマウスIgG1定常領域である、請求項8に記載の抗体又はその断片。

請求項10

前記重鎖定常領域がヒトIgG1定常領域である、請求項9に記載の抗体又はその断片。

請求項11

重鎖アミノ酸配列、配列番号71及び軽鎖アミノ酸配列、配列番号30を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項12

前記抗原結合断片が、Fv断片、Fab断片、F(ab’)2断片、Fab’断片、dsFv断片、scFv断片、又はsc(Fv)2断片、又はこれらの任意の組み合わせである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の抗体又は断片。

請求項13

カニクイザル、又はアカゲザルOX40に特異的に結合することができる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項14

ヒト、カニクイザル、アカゲザル、又はこれらの任意の組み合わせ由来ジャーカット細胞、初代活性化CD4+又はCD8+T細胞上に発現するとおりのOX40に特異的に結合することができる、請求項13に記載の抗体又はその断片。

請求項15

マウス又はラットOX40に結合しない、請求項1〜14のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項16

関連する腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリー(TNFRSFタンパク質交差反応しない、請求項1〜15のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項17

初代活性化ヒトCD4+T細胞上に発現するヒトOX40に対する結合親和性が、フローサイトメトリーによって計測するとき約250pM〜約370pMである、請求項14に記載の抗体又はその断片。

請求項18

前記結合親和性が約312pMである、請求項17に記載の抗体又はその断片。

請求項19

フローサイトメトリーによって計測するとき、初代活性化ヒトCD4+T細胞に対する20%レセプター占有率(EC20)を約63〜約93pMで、初代活性化ヒトCD4+T細胞に対する50%レセプター占有率(EC50)を約250〜約370pMで、及び初代活性化ヒトCD4+T細胞に対する90%レセプター占有率(EC90)を約2290〜約3330pMで実現することができる、請求項17又は18に記載の抗体又はその断片。

請求項20

EC20が約78pMであり、EC50が約312pMであり、及びEC90が約2810pMである、請求項19に記載の抗体又はその断片。

請求項21

OX40過剰発現ジャーカット細胞上に発現するヒトOX40に対する結合親和性が、フローサイトメトリーによって計測するとき約250pM〜約600pMである、請求項14に記載の抗体又はその断片。

請求項22

前記結合親和性が約424pMである、請求項21に記載の抗体又はその断片。

請求項23

フローサイトメトリーによって計測するとき、OX40過剰発現ジャーカット細胞に対するEC20を約60〜約150pMで、OX40過剰発現ジャーカット細胞に対するEC50を約250〜約600pMで、及びOX40過剰発現ジャーカット細胞に対するEC90を約2260〜約4380pMで実現することができる、請求項21又は22に記載の抗体又はその断片。

請求項24

EC20が約106pMであり、EC50が約424pMであり、及びEC90が約3820pMである、請求項23に記載の抗体又はその断片。

請求項25

初代活性化カニクイザルCD4+T細胞上に発現するカニクイザルOX40に対する結合親和性が、フローサイトメトリーによって計測するとき約340pM〜約820pMである、請求項14に記載の抗体又はその断片。

請求項26

前記結合親和性が約580pMである、請求項25に記載の抗体又はその断片。

請求項27

初代活性化アカゲザルCD4+T細胞上に発現するアカゲザルOX40に対する結合親和性が、フローサイトメトリーによって計測するとき約130pM〜約600pMである、請求項14に記載の抗体又はその断片。

請求項28

前記結合親和性が約370pMである、請求項27に記載の抗体又はその断片。

請求項29

プレートベースアッセイにおいて活性化CD4+T細胞の用量依存的増殖及び初代活性化ヒトCD4+T細胞における用量依存的サイトカイン放出誘導することができる、請求項1〜28のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項30

全てフローサイトメトリーによって計測するとき、20%最大増応答(EC20)を初代活性化ヒトCD4+T細胞において約14pM〜約28pMの抗体濃度で実現することができ、50%最大増殖応答(EC50)を初代活性化ヒトCD4+T細胞において約0.3pM〜約130pMの抗体濃度で実現することができ、及び90%最大増殖応答(EC90)を初代活性化ヒトCD4+T細胞において約50pM〜約90pMの抗体濃度で実現することができる、請求項29に記載の抗体又はその断片。

請求項31

EC20が約21pMであり、EC50が約28pMであり、及びEC90が約72pMである、請求項30に記載の抗体又はその断片。

請求項32

前記サイトカインが、IFNγ、TNFα、IL−5、IL−10、IL−2、IL−4、IL−13、IL−8、IL−12p70、IL−1β、又はこれらの任意の組み合わせである、請求項29〜31のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項33

前記サイトカインが、IFNγ、TNFα、IL−5、IL−10、IL−13、又はこれらの任意の組み合わせである、請求項32に記載の抗体又はその断片。

請求項34

初代活性化カニクイザルCD4+T細胞及び初代活性化アカゲザルCD4+T細胞においてCD4+T細胞増殖及びサイトカイン放出を実現することができる、請求項1〜28のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項35

FcγR発現細胞の存在下でOX40発現T細胞のNFκB経路を活性化させることができる、請求項1〜34のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項36

前記OX40発現T細胞が、NFκBシグナル伝達経路刺激に応答してルシフェラーゼを産生するOX40発現ジャーカットNFκB−ルシフェラーゼレポーター細胞である、請求項35に記載の抗体又はその断片。

請求項37

OX40発現細胞に対する補体依存性又は抗体依存性細胞傷害惹起することができる、請求項1〜36のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項38

C1qに結合して、前記OX40発現細胞に対するNK媒介性抗体依存性細胞傷害を惹起することができる、請求項37に記載の抗体又はその断片。

請求項39

癌治療を必要としている対象に有効用量を投与すると、前記対象の腫瘍成長阻害することができる、請求項1〜38のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項40

前記腫瘍成長阻害がT細胞の存在下で実現する、請求項39に記載の抗体又はその断片。

請求項41

アイソタイプ対応対照抗体又はその断片の投与と比較して、腫瘍成長が少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも70%阻害される、請求項39又は40に記載の抗体又はその断片。

請求項42

請求項1〜41のいずれか一項に記載の抗体又はその断片と担体とを含む組成物

請求項43

請求項1〜41のいずれか一項に記載の抗体又はその断片、又は請求項1〜41のいずれか一項に記載の抗体又はその断片のポリペプチドサブユニットをコードする核酸を含むポリヌクレオチド

請求項44

配列番号60の核酸、配列番号31の核酸、配列番号72の核酸、又はこれらの任意の組み合わせを含む、請求項43に記載のポリヌクレオチド。

請求項45

請求項43又は請求項44に記載のポリヌクレオチドを含むベクター

請求項46

請求項43又は請求項44に記載のポリヌクレオチド又は請求項45に記載のベクターを含む宿主細胞

請求項47

抗体又はその断片の作製方法であって、前記ポリヌクレオチドによってコードされる前記抗体又はその断片が発現する条件下で請求項46に記載の宿主細胞を培養するステップと、前記抗体又はその断片を回収するステップとを含む方法。

請求項48

活性化T細胞生存又は増殖を促進する方法であって、請求項1〜41のいずれか一項に記載の抗体又はその断片を活性化T細胞と接触させるステップを含み、前記抗体又はその断片が前記T細胞の表面上のOX40に特異的に結合することができる、方法。

請求項49

活性化T細胞からのサイトカイン放出を誘導する方法であって、請求項1〜41のいずれか一項に記載の抗体又はその断片を活性化T細胞と接触させるステップを含み、前記抗体又はその断片が前記T細胞の表面上のOX40に特異的に結合することができる、方法。

請求項50

前記サイトカインが、IFNγ、TNFα、IL−5、IL−10、IL−2、IL−4、IL−13、IL−8、IL−12p70、IL−1β、又はこれらの任意の組み合わせである、請求項49に記載の方法。

請求項51

前記サイトカインが、IFNγ、TNFα、IL−5、IL−10、IL−13、又はこれらの任意の組み合わせである、請求項50に記載の方法。

請求項52

前記活性化T細胞が、活性化CD4+T細胞、活性化CD8+T細胞、又はこれらの組み合わせである、請求項48〜51のいずれか一項に記載の方法。

請求項53

前記活性化CD4+T細胞が、ヒトCD4+T細胞、カニクイザルCD4+T細胞、アカゲザルCD4+T細胞、又はこれらの組み合わせである、請求項52に記載の方法。

請求項54

細胞活性化を促進する方法であって、請求項1〜41のいずれか一項に記載の抗体又はその断片をT細胞と接触させるステップを含み、前記抗体又はその断片が前記T細胞の表面上のOX40に特異的に結合することができる、方法。

請求項55

NFκBシグナル伝達経路の刺激によってT細胞活性化を計測することができる、請求項54に記載の方法。

請求項56

前記T細胞が、活性化CD4+T細胞、活性化CD8+T細胞、又はこれらの組み合わせである、請求項54又は55に記載の方法。

請求項57

前記活性化CD4+T細胞が、ヒトCD4+T細胞、カニクイザルCD4+T細胞、アカゲザルCD4+T細胞、又はこれらの組み合わせである、請求項56に記載の方法。

請求項58

前記接触させるステップが、対象に前記抗体又はその断片の有効量を投与するステップを含む、請求項54〜57のいずれか一項に記載の方法。

請求項59

対象の癌を治療する方法であって、治療を必要としている対象に、請求項1〜41のいずれか一項に記載の抗体若しくはその断片又は請求項42に記載の組成物の有効量を投与するステップを含む方法。

請求項60

前記癌が固形腫瘍である、請求項59に記載の方法。

請求項61

前記抗体若しくはその断片又は組成物の投与により腫瘍成長を阻害することができるか、腫瘍縮小を促進することができるか、又は両方である、請求項59又は60に記載の方法。

請求項62

腫瘍成長阻害がT細胞の存在下で実現する、請求項61に記載の方法。

請求項63

対象の免疫応答を増強する方法であって、それを必要としている対象に、請求項1〜41のいずれか一項に記載の抗体若しくはその断片、又は請求項42に記載の組成物の治療有効量を投与するステップを含む方法。

請求項64

前記対象がヒト対象である、請求項59〜63のいずれか一項に記載の方法。

請求項65

配列番号91のアミノ酸108〜146の範囲内にあるヒトOX40のエピトープに結合する、請求項1〜41のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。

請求項66

前記エピトープが少なくとも配列番号91のアミノ酸ロイシン116及びアラニン126を含む、請求項65に記載の抗体又はその断片。

請求項67

Q113L突然変異及びV124A突然変異を除いて配列番号92を含むマウスOX40変異体に結合する、請求項1〜41のいずれか一項に記載の抗体。

請求項68

100アミノ酸以下からなる単離ペプチドであって、請求項1〜41のいずれか一項に記載の抗体又はその断片が特異的に結合することのできるペプチド

請求項69

配列番号91のアミノ酸116〜126を含む、請求項68に記載のペプチド。

請求項70

L116及びA126を除く任意の位置における1、2、3、4、5、又は6個の単一アミノ酸置換欠失、又は挿入を除いて配列番号91のアミノ酸108〜146を含む、請求項68又は69に記載のペプチド。

背景技術

0001

OX40(CD134;TNFRSF4)は、主に活性化CD4+及びCD8+T細胞調節性T(Treg)細胞及びナチュラルキラー(NK)細胞に見られる腫瘍壊死因子レセプターである(Croft et al.,2009,Immunol Rev.229:173−91)。OX40は1つの既知内因性リガンド、OX40リガンド(OX40L;CD152;TNFSF4)を有し、OX40リガンドは三量体形態で存在し、これがOX40をクラスター化すると、T細胞内に強力な細胞シグナル伝達イベントが生じ得る(同上)。活性化CD4+及びCD8+T細胞上のOX40を介したシグナル伝達により、サイトカイン産生グランザイム及びパーフォリン放出、並びにエフェクター及びメモリーT細胞プールの拡大が増強される(Jensen et al.,2010,Semin Oncol.37:524−32)。加えて、Treg細胞上のOX40シグナル伝達は、Tregの拡大を阻害し、Tregの誘導を終了させ、及びTreg抑制機能遮断する(Voo et al.,2013,J Immunol.191:3641−50;Vu et al.,2007,Blood.110:2501−10)。

0002

免疫組織化学研究及び初期フローサイトメトリー解析により、OX40は、幅広い種類のヒト癌に浸潤するT細胞上に発現することが明らかになった(Baruah et al.,2011,Immunobiology 217:668−675;Curti et al,2013,Cancer Res.73:7189−98;Ladanyi et al,2004,Clin Cancer Res.10:521−30;Petty et al,2002,Am J Surg.183:512−8;Ramstad et al,2000,Am J Surg.179:400−6;Sarff et al,2008,Am J Surg.195:621−5;discussion 625;Vetto et al,1997,Am J Surg.174:258−65)。理論によって拘束されることを望むものではないが、腫瘍浸潤リンパ球上のOX40発現は幾つかのヒト癌における長期生存相関することから、OX40シグナル抗腫瘍免疫応答確立において役割を果たし得ることが示唆される(Ladanyi et al.,2004,Clin Cancer Res.10:521−30;Petty et al.,2002,Am J Surg.183:512−8)。

0003

種々の非臨床マウス腫瘍モデルでは、抗体及びOX40リガンド融合タンパク質を含め、OX40のアゴニストの使用が成功を収めており、有望な結果が得られている(Kjaergaard et al.,2000,Cancer Res.60:5514−21;Ndhlovu et al.,2001,J Immunol.167:2991−9;Weinberg et al.,2000,J Immunol.164:2160−9)。OX40を介してT細胞を共刺激すると、抗腫瘍活性が促進され(これは場合によっては耐久性があった)、続く腫瘍チャレンジに対して持続的な保護が提供された(Weinberg et al.,2000,J Immunol.164:2160−9)。OX40アゴニストの腫瘍成長阻害には、Treg細胞阻害及びエフェクターT細胞の共刺激が必須であることが示された(Piconese et al.,2008,J Exp Med.205:825−39)。ワクチン化学療法放射線療法、及び免疫療法との併用によってOX40アゴニスト療法の抗腫瘍効果を増強しようと、多くの戦略及び技術が調査されている(Jensen et al.,2010,Semin Oncol.37:524−32;Melero et al.,2013,Clin Cancer Res.19:997−1008)。

先行技術

0004

Croft et al.,2009,Immunol Rev.229:173−91
Jensen et al.,2010,Semin Oncol.37:524−32
Voo et al.,2013,J Immunol.191:3641−50
Vu et al.,2007,Blood.110:2501−10
Baruah et al.,2011,Immunobiology 217:668−675
Curti et al,2013,Cancer Res.73:7189−98
Ladanyi et al,2004,Clin Cancer Res.10:521−30
Petty et al,2002,Am J Surg.183:512−8
Ramstad et al,2000,Am J Surg.179:400−6
Sarff et al,2008,Am J Surg.195:621−5;discussion 625
Vetto et al,1997,Am J Surg.174:258−65
Kjaergaard et al.,2000,Cancer Res.60:5514−21
Ndhlovu et al.,2001,J Immunol.167:2991−9
Weinberg et al.,2000,J Immunol.164:2160−9
Piconese et al.,2008,J Exp Med.205:825−39
Melero et al.,2013,Clin Cancer Res.19:997−1008

課題を解決するための手段

0005

本開示は、OX40、例えばヒトOX40に結合する抗体を提供する。特定の態様において、提供される抗体はヒト化抗体である。例えば、本開示は、ヒト化重鎖可変領域(VH)とヒト化軽鎖可変領域(VL)とを含む抗体又はその抗原結合断片を提供し、ここでVHは、式:
HFW1−HCDR1−HFW2−HCDR2−HFW3−HCDR3−HFW4
[式中、HFW1は配列番号6又は配列番号7であり、HCDR1は配列番号8であり、HFW2は配列番号9(WIRX39HPGKGLEX47X48G;式中、X39はQ又はKであり、X47はW又はYであり、及びX48はI又はMである)であり、HCDR2は、配列番号14、配列番号15又は配列番号16であり、HFW3は配列番号17(RITINX71DTSKNQX78SLQLSVTPEDTAVYX91CAR;式中、X71はP又はRであり、X78はF又はYであり、及びX91はY又はFである)であり、HCDR3は、配列番号25、配列番号26、又は配列番号27であり、及びHFW4は配列番号28である]を有するアミノ酸配列を含み、VLはアミノ酸配列、配列番号29又は配列番号32を含み;及び抗体又はその断片はヒトOX40に特異的に結合することができる。特定の態様において、HFW2のアミノ酸配列は、配列番号10、配列番号11、配列番号12、又は配列番号1であり、特定の態様において、HFW3のアミノ酸配列は、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、又は配列番号24である。

0006

特定の態様において、提供される抗体又はその断片のVHは、アミノ酸配列、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、配列番号65、又は配列番号67を含む。特定の態様において、提供される抗体又はその断片のVLはアミノ酸配列、配列番号29を含み、VHはアミノ酸配列、配列番号59を含む。

0007

特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、VLのC末端に融合した軽鎖定常領域又はその断片、例えばヒトκ定常領域又はヒトλ定常領域を更に含む。特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、VHのC末端に融合した重鎖定常領域又はその断片、例えば、ヒトIgG1定常領域、ヒトIgG4P定常領域、ヒトIgG1TM定常領域又はマウスIgG1定常領域を更に含む。特定の態様において、重鎖定常領域はヒトIgG1定常領域である。特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、重鎖アミノ酸配列、配列番号71と軽鎖アミノ酸配列、配列番号30とを含む。本開示によって提供されるとおりの抗体の抗原結合断片は、例えば、Fv断片、Fab断片、F(ab’)2断片、Fab’断片、dsFv断片、scFv断片、又はsc(Fv)2断片、又はこれらの任意の組み合わせであり得る。

0008

特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、ヒト、カニクイザル、又はアカゲザルOX40に特異的に結合することができ、例えば、ヒト、カニクイザル、アカゲザル、又はこれらの任意の組み合わせ由来ジャーカット細胞、初代活性化CD4+又はCD8+T細胞上に発現するとおりのOX40に特異的に結合することができる。特定の態様において、提供される抗体又はその断片はマウス又はラットOX40に結合しない。特定の態様において、提供される抗体又はその断片は関連TNFRSFタンパク質交差反応しない。

0009

特定の態様において、提供される抗体又はその断片は初代活性化ヒトCD4+T細胞上に発現するヒトOX40に対し、フローサイトメトリーによって計測するとき約250pM〜約370pM、例えば約312pMの結合親和性を有し得る。特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、フローサイトメトリーによって計測するとき、初代活性化ヒトCD4+T細胞に対する20%レセプター占有率(EC20)を約63〜約93pMで、初代活性化ヒトCD4+T細胞に対する50%レセプター占有率(EC50)を約250〜約370pMで、及び初代活性化ヒトCD4+T細胞に対する90%レセプター占有率(EC90)を約2290〜約3330pMで実現することができる。例えば、特定の態様において、EC20は約78pMであり、EC50は約312pMであり、及びEC90は約2810pMである。

0010

特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、OX40過剰発現ジャーカット細胞上に発現するヒトOX40に対し、フローサイトメトリーによって計測するとき約250pM〜約600pM、例えば約424pMの結合親和性を有し得る。特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、フローサイトメトリーによって計測するとき、OX40過剰発現ジャーカット細胞に対するEC20を約60〜約150pMで、OX40過剰発現ジャーカット細胞に対するEC50を約250〜約600pMで、及びOX40過剰発現ジャーカット細胞に対するEC90を約2260〜約4380pMで実現することができる。例えば、特定の態様において、EC20は約106pMであり、EC50は約424pMであり、及びEC90は約3820pMである。

0011

特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、初代活性化カニクイザルCD4+T細胞上に発現するカニクイザルOX40に対し、フローサイトメトリーによって計測するとき約340pM〜約820pM、例えば約580pMの結合親和性を有し得る。特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、初代活性化アカゲザルCD4+T細胞上に発現するアカゲザルOX40に対し、フローサイトメトリーによって計測するとき約130pM〜約600pM、例えば約370pMの結合親和性を有し得る。

0012

特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、プレートベースアッセイで活性化CD4+T細胞の用量依存的増殖及び初代活性化CD4+T細胞における用量依存的サイトカイン放出を誘導し得る。例えば、特定の態様において、全てフローサイトメトリーによって計測するとき20%最大増殖応答(EC20)は初代活性化ヒトCD4+T細胞において約14pM〜約28pMの抗体濃度で実現することができ、50%最大増殖応答(EC50)は初代活性化ヒトCD4+T細胞において約0.3pM〜約130pMの抗体濃度で実現することができ、及び90%最大増殖応答(EC90)は初代活性化ヒトCD4+T細胞において約50pM〜約90pMの抗体濃度で実現することができる。特定の態様において、EC20は約21pMであり、EC50は約28pMであり、及びEC90は約72pMである。初代活性化ヒトCD4+T細胞における放出サイトインは、限定なしに、IFNγ、TNFα、IL−5、IL−10、IL−2、IL−4、IL−13、IL−8、IL−12 p70、IL−1β、又はこれらの任意の組み合わせ、例えば、IFNγ、TNFα、IL−5、IL−10、IL−13、又はこれらの任意の組み合わせのうちの1つ、2つ、3つ又はそれ以上であり得る。特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、初代活性化カニクイザルCD4+T細胞及び初代活性化アカゲザルCD4+T細胞におけるCD4+T細胞増殖及びサイトカイン放出を実現することができる。

0013

特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、FcγR発現細胞の存在下でOX40発現T細胞のNFκB経路を活性化させることができる。例えば、OX40発現T細胞は、NFκBシグナル伝達経路刺激に応答してルシフェラーゼを産生するOX40過剰発現ジャーカットNFκB−ルシフェラーゼレポーター細胞であり得る。特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、OX40発現細胞に対する補体依存性又は抗体依存性細胞傷害惹起することができる。特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、ヒトC1qに結合して、OX40発現細胞に対するNK媒介性抗体依存性細胞傷害を惹起することができる。

0014

特定の態様において、癌治療を必要としている対象に、提供される抗体又はその断片の有効用量を投与すると、対象の腫瘍成長を阻害することができる。例えば、腫瘍成長阻害はT細胞の存在下で実現し得る。特定の態様において、腫瘍成長は、アイソタイプ対応対照抗体又はその断片の投与と比較して少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも70%阻害される。

0015

本開示は、上記に記載したとおりの抗体又はその断片と担体とを含む組成物を更に提供する。

0016

本開示は、提供される抗体又はその断片をコードするか、或いは提供される抗体又はその断片のポリペプチドサブユニットをコードする核酸を含むポリヌクレオチドを更に提供する。特定の態様において、提供されるポリヌクレオチドは、配列番号60の核酸、配列番号31の核酸、配列番号72の核酸、又はこれらの任意の組み合わせを含む。本開示は、提供されるポリヌクレオチドを含むベクター、及び提供されるポリヌクレオチド又は提供されるベクターを含む宿主細胞を更に提供する。別の態様において、本開示は、抗体又はその断片の作製方法を提供し、この方法は、ポリヌクレオチドによってコードされる抗体又はその断片が発現する条件下で、提供される宿主細胞を培養するステップと、抗体又はその断片を回収するステップとを含む。

0017

更なる態様において、本開示は、活性化T細胞生存又は増殖を促進する方法を提供し、この方法は、提供される抗体又はその断片を活性化T細胞と接触させるステップを含み、ここで抗体又はその断片は、T細胞の表面上のOX40に特異的に結合することができる。

0018

更なる態様において、本開示は、活性化T細胞からのサイトカイン放出を誘導する方法を提供し、この方法は、提供される抗体又はその断片を活性化T細胞と接触させるステップを含み、ここで抗体又はその断片は、T細胞の表面上のOX40に特異的に結合することができる。特定の態様において、放出されるサイトカインは、限定なしに、IFNγ、TNFα、IL−5、IL−10、IL−2、IL−4、IL−13、IL−8、IL−12 p70、IL−1β、又はこれらの任意の組み合わせ、例えば、IFNγ、TNFα、IL−5、IL−10、IL−13、又はこれらの任意の組み合わせのうちの1つ、2つ、3つ又はそれ以上であり得る。特定の態様において、活性化T細胞は、活性化CD4+T細胞、活性化CD8+T細胞、又はこれらの組み合わせである。特定の態様において、活性化CD4+T細胞は、ヒトCD4+T細胞、カニクイザルCD4+T細胞、アカゲザルCD4+T細胞、又はこれらの組み合わせである。

0019

更なる態様において、本開示は、T細胞活性化を促進する方法を提供し、この方法は、提供される抗体又はその断片をT細胞と接触させるステップを含み、ここで抗体又はその断片は、T細胞の表面上のOX40に特異的に結合することができる。特定の態様において、T細胞活性化は、NFκBシグナル伝達経路の刺激によって計測することができる。特定の態様において、T細胞は、活性化CD4+T細胞、活性化CD8+T細胞、又はこれらの組み合わせである。特定の態様において、活性化CD4+T細胞は、ヒトCD4+T細胞、カニクイザルCD4+T細胞、アカゲザルCD4+T細胞、又はこれらの組み合わせである。特定の態様において、接触させるステップは、対象に抗体又はその断片の有効量を投与するステップを含む。

0020

更なる態様において、本開示は、対象の癌を治療する方法を提供し、この方法は、治療を必要としている対象に、提供される抗体若しくはその断片、又は提供される組成物の有効量を投与するステップを含む。特定の態様において、癌は固形腫瘍である。特定の態様において、抗体若しくはその断片又は組成物の投与は、腫瘍成長を阻害することができるか、腫瘍縮小を促進することができるか、又は両方である。特定の態様において、腫瘍成長阻害はT細胞の存在下で実現する。

0021

更なる態様において、本開示は、対象の免疫応答を増強する方法を提供し、この方法は、それを必要としている対象に、提供される抗体若しくはその断片、又は提供される組成物の治療有効量を投与するステップを含む。

0022

本開示によって提供される治療方法において、治療される対象はヒト対象であり得る。

0023

特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、配列番号91のアミノ酸108〜146の範囲内にあるヒトOX40のエピトープに結合することができる。特定の態様において、エピトープは、少なくとも、配列番号91のアミノ酸ロイシン116(L116)及びアラニン126(A126)を含む。特定の態様において、提供される抗体又はその断片は、Q113L突然変異及びV124A突然変異を除いて配列番号92のアミノ酸配列を有するマウスOX40変異体に結合することができる。

0024

本開示は、100アミノ酸以下からなる単離ペプチドを更に提供し、このペプチドには、提供される抗体又はその断片が特異的に結合し得る。特定の態様において、ペプチドは配列番号91のアミノ酸116〜126を含む。特定の態様において、ペプチドは、L116及びA126を除く任意の位置における1、2、3、4、5、又は6個の単一アミノ酸置換欠失、又は挿入を除いて配列番号91のアミノ酸108〜146を含む。
この発明はまた、以下に関する。
[1]
ヒト化重鎖可変領域(VH)とヒト化軽鎖可変領域(VL)とを含む抗体又はその抗原結合断片であって、
前記VHが、式:
HFW1−HCDR1−HFW2−HCDR2−HFW3−HCDR3−HFW4
(式中、HFW1は配列番号6又は配列番号7であり、HCDR1は配列番号8であり、HFW2は配列番号9であり、HCDR2は配列番号14、配列番号15又は配列番号16であり、HFW3は配列番号17であり、HCDR3は配列番号25、配列番号26、又は配列番号27であり、及びHFW4は配列番号28である)を有するアミノ酸配列を含み、
前記VLがアミノ酸配列、配列番号29又は配列番号32を含み、及び
ヒトOX40に特異的に結合することができる抗体又はその断片。
[2]
前記HFW2のアミノ酸配列が、配列番号10、配列番号11、配列番号12、又は配列番号13である、[1]に記載の抗体又はその断片。
[3]
前記HFW3のアミノ酸配列が、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、又は配列番号24である、[1]又は[2]に記載の抗体又はその断片。
[4]
前記VHがアミノ酸配列、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、配列番号65、又は配列番号67を含む、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[5]
前記VLがアミノ酸配列、配列番号29を含み、且つ前記VHがアミノ酸配列、配列番号59を含む、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[6]
前記VLのC末端に融合した軽鎖定常領域又はその断片を更に含む、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[7]
前記軽鎖定常領域がヒトκ定常領域である、[6]に記載の抗体又はその断片。
[8]
前記VHのC末端に融合した重鎖定常領域又はその断片を更に含む、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[9]
前記重鎖定常領域が、ヒトIgG1定常領域、ヒトIgG4P定常領域、ヒトIgG1TM定常領域又はマウスIgG1定常領域である、[8]に記載の抗体又はその断片。
[10]
前記重鎖定常領域がヒトIgG1定常領域である、[9]に記載の抗体又はその断片。[11]
重鎖アミノ酸配列、配列番号71及び軽鎖アミノ酸配列、配列番号30を含む、[1]〜[10]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[12]
前記抗原結合断片が、Fv断片、Fab断片、F(ab’)2断片、Fab’断片、dsFv断片、scFv断片、又はsc(Fv)2断片、又はこれらの任意の組み合わせである、[1]〜[11]のいずれか一項に記載の抗体又は断片。
[13]
カニクイザル、又はアカゲザルOX40に特異的に結合することができる、[1]〜[12]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[14]
ヒト、カニクイザル、アカゲザル、又はこれらの任意の組み合わせ由来のジャーカット細胞、初代活性化CD4+又はCD8+T細胞上に発現するとおりのOX40に特異的に結合することができる、[13]に記載の抗体又はその断片。
[15]
マウス又はラットOX40に結合しない、[1]〜[14]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[16]
関連する腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリー(TNFRSF)タンパク質と交差反応しない、[1]〜[15]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[17]
初代活性化ヒトCD4+T細胞上に発現するヒトOX40に対する結合親和性が、フローサイトメトリーによって計測するとき約250pM〜約370pMである、[14]に記載の抗体又はその断片。
[18]
前記結合親和性が約312pMである、[17]に記載の抗体又はその断片。
[19]
フローサイトメトリーによって計測するとき、初代活性化ヒトCD4+T細胞に対する20%レセプター占有率(EC20)を約63〜約93pMで、初代活性化ヒトCD4+T細胞に対する50%レセプター占有率(EC50)を約250〜約370pMで、及び初代活性化ヒトCD4+T細胞に対する90%レセプター占有率(EC90)を約2290〜約3330pMで実現することができる、[17]又は[18]に記載の抗体又はその断片。
[20]
EC20が約78pMであり、EC50が約312pMであり、及びEC90が約2810pMである、[19]に記載の抗体又はその断片。
[21]
OX40過剰発現ジャーカット細胞上に発現するヒトOX40に対する結合親和性が、フローサイトメトリーによって計測するとき約250pM〜約600pMである、[14]に記載の抗体又はその断片。
[22]
前記結合親和性が約424pMである、[21]に記載の抗体又はその断片。
[23]
フローサイトメトリーによって計測するとき、OX40過剰発現ジャーカット細胞に対するEC20を約60〜約150pMで、OX40過剰発現ジャーカット細胞に対するEC50を約250〜約600pMで、及びOX40過剰発現ジャーカット細胞に対するEC90を約2260〜約4380pMで実現することができる、[21]又は[22]に記載の抗体又はその断片。
[24]
EC20が約106pMであり、EC50が約424pMであり、及びEC90が約3820pMである、[23]に記載の抗体又はその断片。
[25]
初代活性化カニクイザルCD4+T細胞上に発現するカニクイザルOX40に対する結合親和性が、フローサイトメトリーによって計測するとき約340pM〜約820pMである、[14]に記載の抗体又はその断片。
[26]
前記結合親和性が約580pMである、[25]に記載の抗体又はその断片。
[27]
初代活性化アカゲザルCD4+T細胞上に発現するアカゲザルOX40に対する結合親和性が、フローサイトメトリーによって計測するとき約130pM〜約600pMである、[14]に記載の抗体又はその断片。
[28]
前記結合親和性が約370pMである、[27]に記載の抗体又はその断片。
[29]
プレートベースのアッセイにおいて活性化CD4+T細胞の用量依存的増殖及び初代活性化ヒトCD4+T細胞における用量依存的サイトカイン放出を誘導することができる、[1]〜[28]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[30]
全てフローサイトメトリーによって計測するとき、20%最大増殖応答(EC20)を初代活性化ヒトCD4+T細胞において約14pM〜約28pMの抗体濃度で実現することができ、50%最大増殖応答(EC50)を初代活性化ヒトCD4+T細胞において約0.3pM〜約130pMの抗体濃度で実現することができ、及び90%最大増殖応答(EC90)を初代活性化ヒトCD4+T細胞において約50pM〜約90pMの抗体濃度で実現することができる、[29]に記載の抗体又はその断片。
[31]
EC20が約21pMであり、EC50が約28pMであり、及びEC90が約72pMである、[30]に記載の抗体又はその断片。
[32]
前記サイトカインが、IFNγ、TNFα、IL−5、IL−10、IL−2、IL−4、IL−13、IL−8、IL−12 p70、IL−1β、又はこれらの任意の組み合わせである、[29]〜[31]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[33]
前記サイトカインが、IFNγ、TNFα、IL−5、IL−10、IL−13、又はこれらの任意の組み合わせである、[32]に記載の抗体又はその断片。
[34]
初代活性化カニクイザルCD4+T細胞及び初代活性化アカゲザルCD4+T細胞においてCD4+T細胞増殖及びサイトカイン放出を実現することができる、[1]〜[28]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[35]
FcγR発現細胞の存在下でOX40発現T細胞のNFκB経路を活性化させることができる、[1]〜[34]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[36]
前記OX40発現T細胞が、NFκBシグナル伝達経路の刺激に応答してルシフェラーゼを産生するOX40発現ジャーカットNFκB−ルシフェラーゼレポーター細胞である、[35]に記載の抗体又はその断片。
[37]
OX40発現細胞に対する補体依存性又は抗体依存性細胞傷害を惹起することができる、[1]〜[36]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[38]
C1qに結合して、前記OX40発現細胞に対するNK媒介性抗体依存性細胞傷害を惹起することができる、[37]に記載の抗体又はその断片。
[39]
癌治療を必要としている対象に有効用量を投与すると、前記対象の腫瘍成長を阻害することができる、[1]〜[38]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[40]
前記腫瘍成長阻害がT細胞の存在下で実現する、[39]に記載の抗体又はその断片。[41]
アイソタイプ対応対照抗体又はその断片の投与と比較して、腫瘍成長が少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも70%阻害される、[39]又は[40]に記載の抗体又はその断片。
[42]
[1]〜[41]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片と担体とを含む組成物。
[43]
[1]〜[41]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片、又は[1]〜[41]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片のポリペプチドサブユニットをコードする核酸を含むポリヌクレオチド。
[44]
配列番号60の核酸、配列番号31の核酸、配列番号72の核酸、又はこれらの任意の組み合わせを含む、[43]に記載のポリヌクレオチド。
[45]
[43]又は[44]に記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
[46]
[43]又は[44]に記載のポリヌクレオチド又は[45]に記載のベクターを含む宿主細胞。
[47]
抗体又はその断片の作製方法であって、前記ポリヌクレオチドによってコードされる前記抗体又はその断片が発現する条件下で[46]に記載の宿主細胞を培養するステップと、前記抗体又はその断片を回収するステップとを含む方法。
[48]
活性化T細胞の生存又は増殖を促進する方法であって、[1]〜[41]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片を活性化T細胞と接触させるステップを含み、前記抗体又はその断片が前記T細胞の表面上のOX40に特異的に結合することができる、方法。
[49]
活性化T細胞からのサイトカイン放出を誘導する方法であって、[1]〜[41]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片を活性化T細胞と接触させるステップを含み、前記抗体又はその断片が前記T細胞の表面上のOX40に特異的に結合することができる、方法。
[50]
前記サイトカインが、IFNγ、TNFα、IL−5、IL−10、IL−2、IL−4、IL−13、IL−8、IL−12 p70、IL−1β、又はこれらの任意の組み合わせである、[49]に記載の方法。
[51]
前記サイトカインが、IFNγ、TNFα、IL−5、IL−10、IL−13、又はこれらの任意の組み合わせである、[50]に記載の方法。
[52]
前記活性化T細胞が、活性化CD4+T細胞、活性化CD8+T細胞、又はこれらの組み合わせである、[48]〜[51]のいずれか一項に記載の方法。
[53]
前記活性化CD4+T細胞が、ヒトCD4+T細胞、カニクイザルCD4+T細胞、アカゲザルCD4+T細胞、又はこれらの組み合わせである、[52]に記載の方法。
[54]
T細胞活性化を促進する方法であって、[1]〜[41]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片をT細胞と接触させるステップを含み、前記抗体又はその断片が前記T細胞の表面上のOX40に特異的に結合することができる、方法。
[55]
NFκBシグナル伝達経路の刺激によってT細胞活性化を計測することができる、[54]に記載の方法。
[56]
前記T細胞が、活性化CD4+T細胞、活性化CD8+T細胞、又はこれらの組み合わせである、[54]又は[55]に記載の方法。
[57]
前記活性化CD4+T細胞が、ヒトCD4+T細胞、カニクイザルCD4+T細胞、アカゲザルCD4+T細胞、又はこれらの組み合わせである、[56]に記載の方法。
[58]
前記接触させるステップが、対象に前記抗体又はその断片の有効量を投与するステップを含む、[54]〜[57]のいずれか一項に記載の方法。
[59]
対象の癌を治療する方法であって、治療を必要としている対象に、[1]〜[41]のいずれか一項に記載の抗体若しくはその断片又は[42]に記載の組成物の有効量を投与するステップを含む方法。
[60]
前記癌が固形腫瘍である、[59]に記載の方法。
[61]
前記抗体若しくはその断片又は組成物の投与により腫瘍成長を阻害することができるか、腫瘍縮小を促進することができるか、又は両方である、[59]又は[60]に記載の方法。
[62]
腫瘍成長阻害がT細胞の存在下で実現する、[61]に記載の方法。
[63]
対象の免疫応答を増強する方法であって、それを必要としている対象に、[1]〜[41]のいずれか一項に記載の抗体若しくはその断片、又は[42]に記載の組成物の治療有効量を投与するステップを含む方法。
[64]
前記対象がヒト対象である、[59]〜[63]のいずれか一項に記載の方法。
[65]
配列番号91のアミノ酸108〜146の範囲内にあるヒトOX40のエピトープに結合する、[1]〜[41]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片。
[66]
前記エピトープが少なくとも配列番号91のアミノ酸ロイシン116及びアラニン126を含む、[65]に記載の抗体又はその断片。
[67]
Q113L突然変異及びV124A突然変異を除いて配列番号92を含むマウスOX40変異体に結合する、[1]〜[41]のいずれか一項に記載の抗体。
[68]
100アミノ酸以下からなる単離ペプチドであって、[1]〜[41]のいずれか一項に記載の抗体又はその断片が特異的に結合することのできるペプチド。
[69]
配列番号91のアミノ酸116〜126を含む、[68]に記載のペプチド。
[70]
L116及びA126を除く任意の位置における1、2、3、4、5、又は6個の単一アミノ酸置換、欠失、又は挿入を除いて配列番号91のアミノ酸108〜146を含む、[68]又は[69]に記載のペプチド。

図面の簡単な説明

0025

ヒト化9B12 VH領域の突然変異:クローンニックネーム数字は、Kabat付番によるVH中のアミノ酸の位置を表す。Mab1、2、5及び8は、ヒト化VLと対のVHキメラ変異体である。Mab10〜17は、マウス復帰突然変異を有するヒト化VH変異体である。Mab18〜27は、潜在的な配列易障害性(sequence liabilities)が除去されるように操作した変異体である。Mab24及びmAb27の可変領域を種々の重鎖定常領域にグラフトし、得られたアイソタイプ変異体について、それぞれmAb28〜30及びmAb31〜32、mAb37と命名した。
初代活性化ヒトCD4+T細胞の表面上に発現するOX40に対するOX40mAb24及び9B12の結合。初代ヒトCD4+T細胞上のOX40mAb24に結合するAlexaFluor(登録商標)647標識二次抗ヒト抗体(図2A〜図2B)のMFI=平均蛍光強度
初代活性化ヒトCD4+T細胞の表面上に発現するOX40に対するOX40mAb24及び9B12の結合。初代ヒトCD4+T細胞上の9B12に結合するAlexaFluor(登録商標)488標識抗マウス二次抗体(図2C〜図2D)のMFI=平均蛍光強度。
ジャーカットT細胞上に発現するヒトOX40に対するOX40mAb24及び9B12の結合。ジャーカットT細胞上のOX40mAb24に結合するAlexaFluor(登録商標)647標識二次抗ヒト抗体(図3A〜図3C)のMFI=平均蛍光強度。
ジャーカットT細胞上に発現するヒトOX40に対するOX40mAb24及び9B12の結合。ジャーカットT細胞上の9B12に結合するAlexaFluor(登録商標)488標識抗マウス二次抗体(図3D〜図3F)のMFI=平均蛍光強度。
TNFRSF発現HEK293細胞及びOX40発現ジャーカットT細胞に対するOX40mAb24の結合。(図4A)HEK293細胞におけるTNFRSFメンバーヒストグラムの左に示されるとおり)の一過性発現、及びTNFRSF特異的mAb又はOX40mAb24(ヒストグラムの上に示されるとおり)に対する結合。灰色のヒストグラム、TNFRSF特異的mAbに対する蛍光色素コンジュゲートアイソタイプ対照抗体結合、又はOX40mAb24に対するヤギ抗ヒトAlexaFluor(登録商標)647二次抗体結合対照;白色のヒストグラム、TNFRSF特異的mAb結合又はOX40mAb24結合。
TNFRSF発現HEK293細胞及びOX40発現ジャーカットT細胞に対するOX40mAb24の結合。(図4A)HEK293細胞におけるTNFRSFメンバー(ヒストグラムの左に示されるとおり)の一過性発現、及びTNFRSF特異的mAb又はOX40mAb24(ヒストグラムの上に示されるとおり)に対する結合。灰色のヒストグラム、TNFRSF特異的mAbに対する蛍光色素コンジュゲートアイソタイプ対照抗体結合、又はOX40mAb24に対するヤギ抗ヒトAlexaFluor(登録商標)647二次抗体結合対照;白色のヒストグラム、TNFRSF特異的mAb結合又はOX40mAb24結合。(図4B):陽性対照としてのOX40発現ジャーカットに対するOX40mAb24の結合。灰色のヒストグラム、ヤギ抗ヒトAlexaFluor(登録商標)647二次抗体結合対照;白色のヒストグラム、OX40mAb24結合。
ELISAによる組換えヒトTNFRSFメンバーに対するOX40mAb24(OX40mAb29)(相補性決定領域)CDR及び9B12の結合。OX40mAb29(図5A)及び9B12(図5B)によるOX40の特異的結合を実証するELISAアッセイの結果。OX40mAb29はOX40mAb24のCDRを含む。OX40の抗体結合を他のヒトTNFRSFタンパク質の結合と比較した。
OX40mAb24プレート合生物活性アッセイの概略図。Q=OX40mAb24;¥=抗ヒトCD3抗体クローンOKT3。
OX40mAb24及び9B12に応答したヒトCD4+T細胞増殖。(図7A)サブマイトジェニックなTCR刺激(抗CD3)と組み合わせたプレート固定化OX40mAb24によって媒介される独立した4ドナーのCD4T細胞増殖。データ点は、各応答のダイナミックレンジ可視化を増強するため、グラフ化前にローデータ曲線の下方漸近値に対して正規化した。(図7B)OX40mAb24+サブマイトジェニックなTCR刺激(抗CD3)によって駆動される増殖、及びR347ヒトIgG1対照mAb、同時のTCRシグナル伝達の存在下又は非存在下での可溶性OX40mAb24、OX40mAb24のない抗CD3 mAb単独、及び抗CD3 mAbの非存在下でのプレート固定化OX40mAb24によって媒介される増殖の相対的欠如を実証するドナー651の代表的なローデータ。(図7C)サブマイトジェニックなTCR刺激と組み合わせたプレート固定化9B12によって媒介される独立した4ドナーのCD4T細胞増殖。記号平均値エラーバー、平均値の標準偏差;全て抗CD3と組み合わせたOX40mAb24、R347ヒトIgG1対照mAb、及び9B12についてn=3テクカルレプリケート;可溶性OX40mAb24、及びOX40mAb24の非存在下でのCD3、抗CD3のないプレート結合OX40mAb24、及び抗CD3のない可溶性OX40mAb24についてn=2テクニカルレプリケート。
OX40mAb24に応答したヒトCD4+T細胞サイトカイン放出。(図8A)IFNγ、(図8B)TNFα及び(図8C)IL−10を含めた、ドナー651についての代表的なOX40mAb24誘導ヒトCD4T細胞サイトカイン放出。記号、平均値;エラーバー、平均値の標準偏差;両方ともに抗CD3と組み合わせたOX40mAb24及びR347ヒトIgG1対照mAbについてn=3テクニカルレプリケート;可溶性OX40mAb24、抗CD3のない可溶性OX40mAb24、及びOX40mAb24の非存在下での抗CD3についてn=2テクニカルレプリケート。
OX40mAb24に応答したヒトCD4+T細胞サイトカイン放出。(図8D)IL−13、及び(図8E)IL−5を含めた、ドナー651についての代表的なOX40mAb24誘導ヒトCD4T細胞サイトカイン放出。記号、平均値;エラーバー、平均値の標準偏差;両方ともに抗CD3と組み合わせたOX40mAb24及びR347ヒトIgG1対照mAbについてn=3テクニカルレプリケート;可溶性OX40mAb24、抗CD3のない可溶性OX40mAb24、及びOX40mAb24の非存在下での抗CD3についてn=2テクニカルレプリケート。
9B12に応答したヒトCD4+T細胞サイトカイン放出。(図9A)IFNγ、(図9B)TNFα及び(図9C)IL−10を含めた、ドナー651についての代表的な9B12誘導ヒトCD4T細胞サイトカイン放出。記号、平均値;エラーバー、平均値の標準偏差;両方ともに抗CD3と組み合わせた9B12及びマウスIgG1対照mAbについてn=3テクニカルレプリケート;可溶性9B12、抗CD3のない可溶性9B12、及び9B12の非存在下での抗CD3についてn=2テクニカルレプリケート。
9B12に応答したヒトCD4+T細胞サイトカイン放出。(図9D)IL−13、及び(図9E)IL−5を含めた、ドナー651についての代表的な9B12誘導ヒトCD4T細胞サイトカイン放出。記号、平均値;エラーバー、平均値の標準偏差;両方ともに抗CD3と組み合わせた9B12及びマウスIgG1対照mAbについてn=3テクニカルレプリケート;可溶性9B12、抗CD3のない可溶性9B12、及び9B12の非存在下での抗CD3についてn=2テクニカルレプリケート。
OX40mAb24及び9B12生物活性の計測に用いられる細胞システムを示す概略図である。FcγR発現細胞によるOX40mAb24架橋結合がOX40発現ジャーカットNFκB−ルシフェラーゼレポーター細胞株の細胞表面上のOX40のクラスター化及び活性化を媒介するとNFκB媒介性のルシフェラーゼ産生が生じ、これをOX40活性化の代用として計測することができる。FcγR=断片結晶化可能γレセプター;NFκB=核内因子κB。
FcγRによる架橋結合を有する及び有しないOX40発現ジャーカットNFκBレポーター細胞におけるOX40mAb24の生物活性。2細胞バイオアッセイにおけるジャーカットNFκB−ルシフェラーゼレポーター細胞株の細胞表面上に発現するヒトOX40を介したOX40mAb24誘導シグナル伝達の濃度依存的活性(RLU単位)。(図11A)CD32A発現HEK293細胞、及びHEK293親細胞(HEK)による、又は(図11B)CD32B発現HEK293細胞、(図11C)RajiB細胞、又は(図11D)原発肺腫瘍から単離したCD45+細胞の存在下でのOX40mAb24の架橋結合後のレポーター活性。データは、表5−2に掲載する他の結果を代表するものである。mAb=モノクローナル抗体、RLU=相対発光単位
細胞生物活性アッセイにおける種々の細胞型によるFcγR架橋結合を使用したOX40発現ジャーカットNFκBレポーター細胞における9B12の生物活性。2細胞バイオアッセイにおけるジャーカットNFκB−ルシフェラーゼレポーター細胞株の細胞表面上に発現するヒトOX40を介した9B12誘導シグナル伝達の濃度依存的活性(RLU単位)。(図12A)CD32A発現HEK293細胞、又は(図12B)CD32B発現HEK293細胞による9B12の架橋結合後のレポーター活性。データは、表5−3に掲載する他の結果を代表するものである。mAb=モノクローナル抗体;RLU=相対発光単位。
2細胞生物活性アッセイにおける種々の細胞型によるFcγR架橋結合を使用したOX40発現ジャーカットNFκBレポーター細胞における9B12の生物活性。2細胞バイオアッセイにおけるジャーカットNFκB−ルシフェラーゼレポーター細胞株の細胞表面上に発現するヒトOX40を介した9B12誘導シグナル伝達の濃度依存的活性(RLU単位)。(図12C)Raji B細胞、又は(図12D)原発肺腫瘍から単離したCD45+細胞による9B12の架橋結合後のレポーター活性。データは、表5−3に掲載する他の結果を代表するものである。mAb=モノクローナル抗体;RLU=相対発光単位。
OX40mAb24のナチュラルキラー細胞媒介性抗体依存性細胞傷害、実験1。(図13A)10μ/mLの9B12、OX40mAb24、又はIgG1三重突然変異体(mAb29)若しくはヒトIgG4P(mAb28)バージョンのOX40mAb24を使用した同種(左)又は自己(右)NK及びCD4+T細胞ドナー対由来のヒトNK細胞によるOX40発現活性化CD4+T細胞の特異的死滅。(図13B)リツキシマブの存在下における、しかしR347ヒトIgG1アイソタイプ対照抗体の存在下においてはない、ドナー350及び351由来のNK細胞によるToledo B細胞の溶解。テクニカルレプリケートはトリプリケートで行った。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。ADCC抗体薬依存性細胞傷害;mAb=モノクローナル抗体;NK=ナチュラルキラー。
OX40mAb24のナチュラルキラー細胞媒介性抗体依存性細胞傷害、実験2。(図14A)10μ/mLの対照R347ヒトIgG1、9B12、OX40mAb24、ヒトIgG4P(mAb28)又はIgG1三重突然変異体(mAb29)バージョンのOX40mAb24を使用した同種(左)又は自己(右)NK及びCD4T細胞ドナー対由来のヒトNK細胞によるOX40発現活性化CD4T細胞の特異的死滅。(図14B)リツキシマブの存在下における、しかしR347ヒトIgG1アイソタイプ対照抗体の存在下においてはない、ドナー558及び589由来のNK細胞によるToledo B細胞の溶解。テクニカルレプリケートはトリプリケートで行った。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。ADCC=抗体薬物依存性細胞傷害;mAb=モノクローナル抗体;NK=ナチュラルキラー。
OX40mAb24及び9B12のナチュラルキラー細胞媒介性抗体依存性細胞傷害の評価、実験3。(図15A〜図15B)指示されるとおりの2人の別個ドナー由来の初代ヒトNK細胞を使用した、OX40mAb24によって媒介されるが9B12によっては媒介されないOX40発現ヒトCD4T細胞の特異的死滅。(図15C〜図15D)リツキシマブの存在下における、しかしR347ヒトIgG1アイソタイプ対照抗体の存在下においてはない、ドナー363及び504由来のNK細胞によるToledo B細胞の溶解。テクニカルレプリケートはデュプリケートで行った。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。ADCC=抗体薬物依存性細胞傷害;mAb=モノクローナル抗体;NK=ナチュラルキラー。
OX40mAb24のナチュラルキラー細胞媒介性抗体依存性細胞傷害の評価、実験4。(図16A〜図16B)指示されるとおりの2人の別個のドナー由来の初代ヒトNK細胞を使用した、OX40mAb24によって媒介されるOX40発現ヒトCD4T細胞の特異的死滅。(図16C〜図16D)リツキシマブの存在下における、しかしR347ヒトIgG1アイソタイプ対照抗体においてはない、ドナー464及び532由来のNK細胞によるToledo B細胞の溶解。テクニカルレプリケートはデュプリケートで行った。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。ADCC=抗体薬物依存性細胞傷害;mAb=モノクローナル抗体;NK=ナチュラルキラー。
OX40mAb24のナチュラルキラー細胞媒介性抗体依存性細胞傷害の評価、実験(Experimnent)5。指示されるとおりのドナー601(パネルA)及び602(パネルB)由来の初代ヒトNK細胞を使用した、OX40mAb24によって媒介されるOX40発現ヒトCD4+T細胞の特異的死滅。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。ADCC=抗体薬物依存性細胞傷害;mAb=モノクローナル抗体;NK=ナチュラルキラー。
精製ヒトC1qタンパク質に対するOX40mAb24及び9B12結合の評価。指示濃度の精製ヒトC1qタンパク質をバイオセンサーチップ注入した。ブランクは、PBS/0.005%Tween 20媒体単独の注入を表す。パネルA:精製ヒトC1qに対するOX40mAb24結合。パネルB:精製ヒトC1qに対する9B12結合。
カニクイザル/アカゲザルOX40発現ジャーカットNFκB−ルシフェラーゼクローンB2及びLCL8664アカゲザルB細胞生物活性アッセイにおけるOX40mAb24活性。アカゲザルB細胞株LCL8664と組み合わせたカニクイザル/アカゲザルOX40発現ジャーカットNFκB−ルシフェラーゼレポーター細胞株におけるOX40mAb24によるNFκB活性の濃度依存的誘導(RLU単位)。データは2つの独立したアッセイについて示し、各データ点につき4レプリケートである。エラーバーは平均値の標準誤差を表し、目盛が原因で見えない。RLU=相対発光単位。
カニクイザル/アカゲザルOX40発現ジャーカットNFκB−ルシフェラーゼクローンB2及びLCL8664アカゲザルB細胞生物活性アッセイにおける9B12活性。アカゲザルB細胞株LCL8664と組み合わせたカニクイザル/アカゲザルOX40発現ジャーカットNFκB−ルシフェラーゼレポーター細胞株における9B12によるNFκB活性の濃度依存的誘導(RLU単位)。データは2つの独立したアッセイについて示し、各データ点につき4レプリケートである。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。RLU=相対発光単位。
カニクイザル/アカゲザルOX40発現ジャーカットNFκB−ルシフェラーゼクローンB2及びFcγレセプター発現アカゲザル免疫細胞生物活性アッセイにおけるOX40mAb24及び9B12活性。Fcγレセプター発現アカゲザル免疫細胞と組み合わせたカニクイザル/アカゲザルOX40発現ジャーカットNFκB−ルシフェラーゼレポーター細胞株におけるOX40mAb24(パネルA)及び9B12(パネルB)によるNFκB活性の濃度依存的誘導(RLU単位)。データ点につき2レプリケート。RLU=相対発光単位。
OX40mAb24及び9B12は初代アカゲザルCD4T細胞の増殖を引き起こす。初代活性化アカゲザルCD4+T細胞におけるOX40mAb24(図22A〜図22B)誘導性細胞分裂。トリプリケートウェルでの2つの独立したアッセイのデータを示す。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。
OX40mAb24及び9B12は初代アカゲザルCD4T細胞の増殖を引き起こす。初代活性化アカゲザルCD4+T細胞における9B12(図22C〜図22D)誘導性細胞分裂。トリプリケートウェルでの2つの独立したアッセイのデータを示す。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。
マウス異種移植モデルにおいてOX40mAb24及び9B12がA375細胞の成長に及ぼす効果−実験1。1日目に、E:T比1:6でアロ反応性ヒトCD4+及びCD8+T細胞株と混合したA375細胞を各群6匹のNOD/SCIDマウスにSC移植した。3、5、7、10及び12日目にOX40mAb24(図23A)及び9B12(図23B)及びアイソタイプ対照(図23A〜図23B)をIP投与した。腫瘍容積の平均値を示す。それぞれ25及び18日目にOX40mAb24処置動物(図23A)又は9B12処置動物(図23B)とアイソタイプ対照処置動物との比較を行い、マンホイットニー順位和検定による統計的有意性について群間差を分析した。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。*:TGI>68%、P≦0.05 対アイソタイプ対照群。E:T=エフェクター対標的比;IP腹腔内;NOD/SCID=非肥満糖尿病重症複合免疫不全;SC=皮下;TGI=腫瘍成長阻害。
マウス異種移植モデルにおいてOX40mAb24及び9B12がA375細胞の成長に及ぼす効果−実験2。1日目に、E:T比1:6でアロ反応性ヒトCD4+及びCD8+T細胞株と混合したA375細胞を各群6匹のNOD/SCIDマウスにSC移植した。3、5、7、10及び12日目にOX40mAb24(図24A)及び9B12(図24B)及びアイソタイプ対照(図24A−24B)をIP投与した。腫瘍容積の平均値を示す。18日目にOX40mAb24処置動物(図12A)又は9B12処置動物(図12B)とアイソタイプ対照処置動物との比較を行い、マン・ホイットニー順位和検定による統計的有意性について群間差を分析した。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。#:TGI≧75%、P≦0.0004 対アイソタイプ対照群。*:TGI=53%、P≦0.05 対アイソタイプ対照群。E:T=エフェクター対標的比;IP=腹腔内;NOD/SCID=非肥満糖尿病/重症複合免疫不全;SC=皮下;TGI=腫瘍成長阻害。
マウス異種移植モデルにおいてOX40mAb24がA375細胞の成長に及ぼす効果−実験3。1日目に、E:T比1:6でアロ反応性ヒトCD4+及びCD8+T細胞株と混合したA375細胞を各群6匹のNOD/SCIDマウスにSC移植した。3、6、8、10及び13日目にOX40mAb24をIP投与した。腫瘍容積の平均値を示す。28日目にOX40mAb24処置動物とアイソタイプ対照処置動物との比較を行い、マン・ホイットニー順位和検定による統計的有意性について群間差を分析した。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。*:TGI=75%、P≦0.05 対アイソタイプ対照群;E:T=エフェクター対標的比;IP=腹腔内;NOD/SCID=非肥満糖尿病/重症複合免疫不全;SC=皮下;TGI=腫瘍成長阻害。
マウス同系モデルにおいてOX86 mIgG2aがCT26細胞株の成長に及ぼす効果。1日目に各群10匹のBALB/cマウスにCT26細胞をSC接種した。9及び12日目((図26A)の矢印)に対照(陰性対照)及び被験物質(OX86 mIgG2a)をIP投与した。腫瘍容積の平均値(図26A)及び個々の値(図26B)を示す。OX86 mIgG2a処置動物と陰性対照処置動物との比較を行い、GraphPad Prism 6.0ソフトウェアを使用して一元配置ANOVAによる統計的有意性について群間差を分析した。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。*:TGI>50%、P≦0.0001 対21日目のアイソタイプ対照群。IP=腹腔内;SC=皮下;TGI=腫瘍成長阻害。
マウス同系モデルにおいてOX86 mIgG2aがCT26細胞株の成長に及ぼす効果。1日目に各群12匹のBALB/cマウスにCT26細胞をSC接種した。13及び16日目((図27A)の矢印)に被験物質(OX86 mIgG2a)をIP投与した。腫瘍容積の平均値(図27A)及び個々の値(図27B)を示す。OX86 mIgG2a処置動物と未処置対照動物との比較を行い、GraphPad Prism 6.0ソフトウェアを使用して一元配置ANOVAによる統計的有意性について群間差を分析した。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。*:TGI>50%、P≦0.0001 対24日目の未処置対照群。IP=腹腔内;SC=皮下;TGI=腫瘍成長阻害。
マウス同系モデルにおいてOX86 mIgG2aがMCA205細胞株に及ぼす効果。1日目に各群14匹のC57BL/6マウスにMCA205細胞をSC接種した。11及び14日目に対照物質(アイソタイプ対照)及び被験物質(OX86 mIgG2a)をIP投与した。腫瘍容積の平均値(図28A)及び個々の値(図28B)を示す。OX86 mIgG2a処置動物とアイソタイプ対照処置動物との比較を行い、GraphPad Prism 6.0ソフトウェアを使用して一元配置ANOVAによる統計的有意性について群間差を分析した。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。*:TGI>50%、P≦0.0001 対27日目のアイソタイプ対照群。IP=腹腔内;SC=皮下;TGI=腫瘍成長阻害。
マウス同系モデルにおいてOX86 mIgG2aが4T1細胞株の成長に及ぼす効果。1日目に各群12匹のBALB/cマウスに4T1細胞をS接種した。13、16、20、及び23日目に対照物質(アイソタイプ対照)及び被験物質(OX86 mIgG2a)をIP投与した。腫瘍容積の平均値(図29A)及び個々の値(図29B)を示す。OX86 mIgG2a処置動物とアイソタイプ対照処置動物との比較を行い、GraphPad Prism 6.0ソフトウェアを使用して一元配置ANOVAによる統計的有意性について群間差を分析した。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。IP=腹腔内;SC=皮下;TGI=腫瘍成長阻害。
ヒト及びマウスOX40分子細胞外ドメインのアミノ酸アラインメント。ヒトOX40(NCBI参照配列NP_003318.1)はマウスOX40(NCBI参照配列NP_035789.1)と60%の配列同一性共有する。アラインメントはClustal W法を用いて実施した。OX40の細胞外ドメインを詳細に示す。CRDドメインにおいてヒトとマウスとの間で異なるアミノ酸を矢印で示す。2つの必須エピトープ残基L116及びA126を枠で囲む。CRD=システインリッチドメイン
キメラヒト/マウスOX40変異体の命名及び概略図。マウスOX40(白抜き)の様々なドメイン又は残基をヒト(塗り潰し)に(KO)、又はヒトOX40アミノ酸のそれをマウスOX40に(KIスワップイン又はスワップアウトすることにより、キメラヒト/マウスOX40変異体を構築した。個々のアミノ酸又は組み合わせの突然変異を赤色(KO)及び緑色(KI)の矢印で示す。CRD=システインリッチドメイン;KI=ノックイン;KO=ノックアウト;TM=膜貫通ドメイン
キメラヒト/マウスOX40変異体に対するOX40mAb24の結合のFACS分析。OX40mAb24及びその親マウスmAb、9B12を使用したFACS分析による結合特性決定のため、293F細胞を使用して全ての変異体を一過性に発現させた。抗ヒト及びマウスOX40ポリクローナル抗体を使用して発現レベルモニタした。(A)ドメインスワップキメラ変異体を使用すると、CRD3ドメインがエピトープ含有ドメインと同定された。OX40mAb24及び9B12は、マウスCRD3ドメインをコードするKO変異体(KO_CRD3及びKO_CRD3+4)と結合せず、ヒトCRD3ドメインをコードするKI変異体(KI_CRD3)を認識する。
図32A−1の続きである。
キメラヒト/マウスOX40変異体に対するOX40mAb24の結合のFACS分析。OX40mAb24及びその親マウスmAb、9B12を使用したFACS分析による結合特性決定のため、293F細胞を使用して全ての変異体を一過性に発現させた。抗ヒト及びマウスOX40ポリクローナル抗体を使用して発現レベルをモニタした。(B)加えて、個々の又は組み合わせのアミノ酸を突然変異させることにより、CRD3ドメインにおいてヒトとマウスとの間で異なる必須エピトープ残基がCRD3ドメインのL116及びA126と決定された(図11−1)。ヒト残基L116及びA126をマウス対応物によって置き換えると(KO_L116+A126)、OX40mAb24及び9B12の結合性消失した。
図32B−1の続きである。
図32B−2の続きである。
キメラヒト/マウスOX40変異体に対するOX40mAb24の結合のFACS分析。OX40mAb24及びその親マウスmAb、9B12を使用したFACS分析による結合特性決定のため、293F細胞を使用して全ての変異体を一過性に発現させた。抗ヒト及びマウスOX40ポリクローナル抗体を使用して発現レベルをモニタした。(C)KI/機能獲得型変異体は、これらの2つの必須残基の重要性裏付ける。L116、A126、又は組み合わせをマウスOX40にグラフトすると、OX40mAb24及び9B12の結合性がもたらされた。
図32C−1の続きである。
イーブマウスにOX86 mIgG2aを投与した後の末梢血及び脾臓CD4+T細胞上のKi67及びICOSの発現レベル。1日目に各群7匹のナイーブBALB/cマウスに対照物質(生理食塩水及びNIP228 IgG2aアイソタイプ対照)及び被験物質(OX86 mIgG2a)を指示用量レベルで腹腔内接種した。指示日に血液(パネルA及びC)を採取し、10日目に5群から脾臓を摘出した。CD4+T細胞上のKi67(パネルA及びB)及びICOS(パネルC及びD)の発現レベルをフローサイトメトリーによって計測した。各群について、Ki67(パネルA)及びICOS(パネルC)を発現する血中のCD4細胞の割合の平均値を示す。個々の群の各動物について、Ki67(パネルB)及びICOS(パネルD)を発現する脾臓中のCD4細胞の割合をプロットした。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。*:パネルA及びCにおいてP≦0.05を示す;パネルB及びDでは有意性のある各群についてP値を掲載する。
ナイーブマウスにOX86 mIgG2aを投与した後の末梢血及び脾臓CD4+T細胞上のKi67及びICOS発現の相関。指示用量レベルの対照物質(生理食塩水及びNIP228 IgG2aアイソタイプ対照)及び被験物質(OX86 mIgG2a)による処置から10日後の図12−1に示す個々の動物の末梢血(パネルA)及び脾臓(パネルB)から単離されたKi67及びICOS陽性CD4T細胞の割合の間の比較を行った。個々のマウスについて計測値をプロットした。得られた一群データセットに対し、GraphPad Prism 6.0ソフトウェアを使用して線形回帰分析を実施し、このデータの最良適合線を決定した。決定係数(r2)及び傾きがゼロでない有意性(P値)を各グラフについて提供する。
ナイーブマウスにOX86 mIgG2aを投与した後の末梢血及び脾臓CD8+T細胞上のKi67及びICOSの発現レベル。1日目に各群7匹のナイーブBALB/cマウスに対照物質(生理食塩水及びNIP228 IgG2aアイソタイプ対照)及び被験物質(OX86 mIgG2a)を指示用量レベルで腹腔内接種した。指示日に血液(パネルA及びC)を採取し、10日目に5群から脾臓を摘出した。CD8+T細胞上のKi67(パネルA及びB)及びICOS(パネルC及びD)の発現レベルをフローサイトメトリーによって計測した。各群について、Ki67(パネルA)及びICOS(パネルC)を発現する血中のCD8細胞の割合の平均値を示す。個々の群の各動物について、Ki67(パネルB)及びICOS(パネルD)を発現する脾臓中のCD8細胞の割合をプロットした。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。*:パネルA及びCにおいてP≦0.05を示す;パネルB及びDでは有意性のある各群についてP値を掲載する。
ナイーブマウスにOX86 mIgG2aを投与した後の末梢血及び脾臓CD8+T細胞上のKi67及びICOS発現の相関。指示用量レベルの対照物質(生理食塩水及びNIP228 IgG2aアイソタイプ対照)及び被験物質(OX86 mIgG2a)による処置から10日後の図12−1に示す個々の動物の末梢血(パネルA)及び脾臓(パネルB)から単離したKi67及びICOS陽性CD8+T細胞の割合の間の比較を行った。個々のマウスについて計測値をプロットした。得られた一群のデータセットに対し、GraphPad Prism 6.0ソフトウェアを使用して線形回帰分析を実施し、このデータの最良適合線を決定した。決定係数(r2)及び傾きがゼロでない有意性(P値)を各グラフについて提供する。
阻害性(Fcgr2b−/−)又は活性化(Fcer1g−/−)Fcγレセプターが欠損した同系マウスモデルにおけるマウスOX86 IgG2aがCT26細胞株の成長に及ぼす効果。1日目に、阻害性FcγレセプターIIb(Fcgr2b−/−;パネルA及びB)又は活性化Fcγレセプター(Fcer1g−/−;パネルC及びD)が欠損するように遺伝子操作された8匹のBALB/cマウスの群にCT26細胞をSC接種した。4及び7日目に対照物質(生理食塩水/未処置及びOX86 mIgG1 D265A突然変異体/アイソタイプ対照)及び被験物質(OX86 mIgG2a)をIP投与した。平均(パネルA及びC)及び個々の(パネルB及びD)腫瘍容積を示す。OX86 mIgG2a処置動物と未処置とアイソタイプ対照処置動物との比較を行い、GraphPad Prism 6.0ソフトウェアを使用して一元配置ANOVAによる統計的有意性について群間差を分析した。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。SC=皮下;IP=腹腔内;TGI=腫瘍成長阻害
阻害性(Fcgr2b−/−)又は活性化(Fcer1g−/−)Fcγレセプターが欠損した同系マウスモデルにおいてマウスOX86 IgG2aがMCA205細胞株の成長に及ぼす効果。1日目に、阻害性FcγレセプターIIb(Fcgr2b−/−;パネルA及びB)又は活性化Fcγレセプター(Fcer1g−/−;パネルC及びD)が欠損するように遺伝的に突然変異させた8匹のC57BL/6マウスの群にMCA205細胞をSC接種した。4及び7日目に対照物質(生理食塩水/未処置及びOX86 mIgG1 D265A突然変異体/アイソタイプ対照)及び被験物質(mOX40LFP)をIP投与した。平均(パネルA及びC)及び個々の(パネルB及びD)腫瘍容積を示す。mOX40L FP処置動物と未処置及びアイソタイプ対照処置動物との比較を行い、GraphPad Prism 6.0ソフトウェアを使用して一元配置ANOVAによる統計的有意性について群間差を分析した。エラーバーは平均値の標準誤差を表す。*:TGI≧95%、P≦0.023 対試験20日目の未処置及びアイソタイプ対照群。SC=皮下;IP=腹腔内;TGI=腫瘍成長阻害
阻害性(Fcgr2b−/−)又は活性化(Fcer1g−/−)Fcγレセプターが欠損したマウスにOX86マウスIgG2aを投与した後の末梢血、脾臓及びCT26腫瘍から単離されたCD4+T細胞におけるKi67の発現レベル。1日目に、阻害性FcγレセプターIIb(Fcgr2b−/−;パネルA)又は活性化Fcγレセプター(Fcer1g−/−;パネルB)が欠損するように遺伝子操作された4匹のBalb/cマウスの群にCT26細胞をSC接種した;この試験は図12−5に提供する試験と独立しているが、それと同様に行われた。4及び7日目に対照物質(生理食塩水/未処置及びOX86 mIgG1 D265A突然変異体/アイソタイプ対照)及び被験物質(OX86 mIgG2a)をIP投与した。パネルAについては14日目に、及びパネルBについては13日目に、血液、脾臓及び腫瘍を採取した。CD4+T細胞におけるKi67の発現レベルをフローサイトメトリーによって計測した。記号は、個々のマウスの各組織からのKi67陽性CD4+T細胞の割合を表す;水平のバーは各群の平均値を表す。GraphPad Prism 6.0ソフトウェアを使用して一元配置ANOVAによる統計的有意性について群間差を分析し、計算P値と共に水平のバーで示した。SC=皮下;IP=腹腔内
阻害性(Fcgr2b−/−)又は活性化(Fcer1g−/−)Fcγレセプターが欠損したマウスにOX86マウスIgG2aを投与した後の末梢血、脾臓及びCT26腫瘍から単離されたCD8+T細胞におけるKi67の発現レベル。1日目に、阻害性FcγレセプターIIb(Fcgr2b−/−;パネルA)又は活性化Fcγレセプター(Fcer1g−/−;パネルB)が欠損するように遺伝子操作された4匹のBalb/cマウスの群にCT26細胞をSC接種した;この試験は図12−5に提供する試験と独立しているが、それと同様に行われた。4及び7日目に対照物質(生理食塩水/未処置及びOX86 mIgG1 D265A突然変異体/アイソタイプ対照)及び被験物質(OX86 mIgG2a)をIP投与した。パネルAについては14日目に、及びパネルBについては13日目に、血液、脾臓及び腫瘍を採取した。CD8+T細胞のKi67の発現レベルをフローサイトメトリーによって計測した。記号は、個々のマウスの各組織からのKi67陽性CD8+T細胞の割合を表す;水平のバーは平均値を表す。GraphPad Prism 6.0ソフトウェアを使用して一元配置ANOVAによる統計的有意性について群間差を分析し、計算P値と共に水平のバーで示した。SC=皮下;IP=腹腔内
阻害性(Fcgr2b−/−)又は活性化(Fcer1g−/−)Fcγレセプターが欠損したマウスにOX86マウスIgG2aを投与した後の流入領域リンパ節、脾臓及びMCA205腫瘍から単離されたCD4T細胞におけるKi67の発現レベル。1日目に、阻害性FcγレセプターIIb(Fcgr2b−/−;パネルA)又は活性化Fcγレセプター(Fcer1g−/−;パネルB)が欠損するように遺伝子操作された4匹のC57BL/6マウスの群にMCA205細胞をSC接種した;試験は独立しているが、図12−6に提供する試験と同様に行う。4及び7日目に対照物質(生理食塩水/未処置及びOX86 mIgG1 D265A突然変異体/アイソタイプ対照)及び被験物質(OX86 mIgG2a)をIP投与した。パネルBについて、20日目に流入領域リンパ節、脾臓及び腫瘍を摘出した。CD4+T細胞におけるKi67の発現レベルをフローサイトメトリーによって計測した。記号は、個々のマウスの各組織からのKi67陽性CD4+T細胞の割合を表す;水平のバーは平均値を表す。GraphPad Prism 6.0ソフトウェアを使用して一元配置ANOVAによる統計的有意性について群間差を分析し、計算P値と共に水平のバーで示した。SC=皮下;IP=腹腔内
阻害性(Fcgr2b−/−)又は活性化(Fcer1g−/−)Fcγレセプターが欠損したマウスにOX86マウスIgG2aを投与した後の流入領域リンパ節、脾臓及びMCA205腫瘍から単離されたCD8T細胞におけるKi67の発現レベル。1日目に、阻害性FcγレセプターIIb(Fcgr2b−/−;パネルA)又は活性化Fcγレセプター(Fcer1g−/−;パネルB)が欠損するように遺伝子操作された4匹のC57BL/6マウスの群にMCA205細胞をSC接種した;この試験は図12−6に提供される試験と独立しているが、それと同様に行われた。4及び7日目に対照物質(生理食塩水及びmOX40L FP D265A突然変異体対照)及び被験物質(OX86 mIgG2a)をIP投与した。20日目に流入領域リンパ節、脾臓及び腫瘍を摘出した。CD8+T細胞上のKi67の発現レベルをフローサイトメトリーによって計測した。記号は、個々のマウスの各組織からのKi67陽性CD8+T細胞の割合を表す;水平のバーは平均値を表す。GraphPad Prism 6.0ソフトウェアを使用して一元配置ANOVAによる統計的有意性について群間差を分析し、計算P値と共に水平のバーで示した。SC=皮下;IP=腹腔内
OX40mAb24による調節性T細胞の減少。パネルA:KLH免疫化及びNIP228 huIgG1対照(huIgG1)又はOX40mAb24による処置の直前ヒト免疫細胞を移植したマウスの末梢血において計測したヒトCD4+Foxp3+Treg細胞の割合。mAb無しは、免疫化がなく、且つmAb処置がないことを意味する。パネルB:免疫化及びmAbによる処置後の同じ群内のマウスの末梢血中におけるヒトCD4+FoxP3+ Treg細胞の割合。統計学的p値は一元配置ANOVAによる。Hu=ヒト;mAb=モノクローナル抗体;Treg=調節性T細胞
OX40mAb24処置後の調節性T細胞と比べたエフェクター及びメモリーCD4T細胞の拡大。全CD4+(パネルA);CD4+エフェクター細胞(Teff)(パネルB);CD4+エフェクターメモリー細胞(Tem)(パネルC);及びCD4+セントラルメモリーT細胞(Tcm)(パネルD)について、KLH免疫化と、続く指示されるとおりのNIP228 huIgG1 mAb(huIgG1)又はOX40mAb24による処置前(左)又は処置後(右)のいずれかの、ヒト免疫細胞を移植したマウスの末梢血中におけるヒトTreg細胞に対するヒトCD4+T細胞の比。mAb無しは、免疫化がないとともにmAb処置もないことを意味する。統計学的p値は一元配置ANOVAによる。Hu=ヒト;mAb=モノクローナル抗体;Tcm=セントラルメモリーT細胞;Teff=エフェクターT細胞;Tem=エフェクターメモリーT細胞
OX40mAb24で処置したマウスにおける調節性T細胞に対するCD8+エフェクターの比の増加。KLH免疫化と、続く指示されるとおりのNIP228 huIgG1 mAb(huIgG1)又はOX40mAb24による処置前(左)又は処置後(右)のいずれかの、ヒト免疫細胞を移植したマウスの末梢血中におけるヒトTreg細胞に対するヒトCD8+エフェクターT細胞の比。mAb無しは、免疫化がないとともにmAb処置もないことを意味する。全ての群を比較する一元配置ANOVAによる統計学的p値を示す。Hu=ヒト;mAb=モノクローナル抗体;Teff=エフェクターT細胞;Treg=調節性T細胞
OX40mAb24で処置したマウスにおけるCD8+T細胞上のCD25(IL−2レセプター)レベルの増加。(A)全CD8+、(B)CD8+エフェクター(Teff)、(C)CD8+エフェクターメモリー(Tem)T細胞について、処置無し(mAb無し)、又はKLH免疫化と、続く指示されるとおりのNIP228 huIgG1 mAb(huIgG1)又はOX40MAB24による処置後(左)又は処置前(右)のいずれかの、ヒト免疫細胞を移植したマウスの末梢血中におけるヒトCD8+T細胞中のヒトCD25(IL−2レセプター)陽性細胞の割合。mAb無しは、免疫化がないとともにmAb処置もないことを意味する。統計学的p値は一元配置ANOVAによる。Hu=ヒト;mAb=モノクローナル抗体;Teff=エフェクターT細胞;Tem=エフェクターメモリーT細胞。

0026

抗原によるプライミング中、又はその直後には、T細胞、例えばCD4+T細胞上のOX40レセプターが会合することにより、抗原に対するT細胞、例えばCD4+T細胞の応答が増加する。本開示の文脈では、用語「会合」は、OX40レセプターとの結合及びそれによって媒介される少なくとも1つの活性の刺激を指す。例えば、抗原特異的T細胞、例えばCD4+T細胞上のOX40レセプターの会合により、単独での抗原に対する応答と比較したときT細胞増殖が増加し、サイトカイン産生が増加し得る。抗原に対する応答の上昇は、OX40レセプター会合がない場合と比べて実質的に長い期間維持され得る。このように、OX40レセプターを介した刺激は、抗原、例えば腫瘍抗原のT細胞認識ブーストすることによって抗原特異的免疫応答を増強する。

0027

OX40アゴニストは、抗原によるT細胞のプライミング中、又はその直後に対象に投与されるとき、ヒト対象などの対象の抗原特異的免疫応答を増強し得る。OX40アゴニストには、OX40リガンド(「OX40L」)、例えば可溶性OX40L融合タンパク質及び抗OX40抗体又はその断片が含まれる。具体的な例は、OX40に特異的に結合して、それによりシグナル伝達を惹起するヒト化抗体である。本開示により、一群のヒト化抗OX40モノクローナル抗体が提供される。また、かかる抗体をコードするポリヌクレオチド配列を含む核酸も記載される。本開示はまた、ヒト化抗OX40モノクローナル抗体を使用して対象の抗原特異的免疫応答を増強する方法も提供する。

0028

定義
用語「一つの(a)」又は「一つの(an)」実体とは、当該の実体の1つ以上を指し;例えば、「一つの結合分子(a binding molecule)」は、1つ以上の結合分子を表すものと理解されることに留意すべきである。従って、用語「一つの(a)」(又は「一つの(an)」)、「1つ以上」、及び「少なくとも1つ」は、本明細書では同義的に用いられ得る。

0029

更に、「及び/又は」は、本明細書で使用される場合、2つの指定される特徴又は構成要素の各々の、他方を伴う又は伴わない具体的な開示であると解釈されるべきである。従って、用語「及び/又は」は、本明細書において「A及び/又はB」などの語句で用いられるとき、「A及びB」、「A又はB」、「A」(単独)、及び「B」(単独)を含むことが意図される。同様に、用語「及び/又は」は、「A、B、及び/又はC」などの語句で用いられるとき、以下の実施形態:A、B、及びC;A、B、又はC;A又はC;A又はB;B又はC;A及びC;A及びB;B及びC;A(単独);B(単独);及びC(単独)の各々を包含することが意図される。

0030

特に定義されない限り、本明細書で使用される科学技術用語は、本開示が関係する技術分野の当業者が一般に理解するのと同じ意味を有する。例えば、Concise Dictionary of Biomedicine and Molecular Biology,Juo,Pei−Show,2nd ed.,2002,CRCPress;The Dictionary of Cell and Molecular Biology,3rd ed.,1999,Academic Press;及びthe Oxford Dictionary Of Biochemistry And Molecular Biology,Revised,2000,Oxford University Pressが、本開示で使用される用語の多くの一般的な辞書を当業者に提供する。

0031

単位、接頭辞、及び記号は、それらの国際単位系(SI)で認められている形式で示される。数値範囲は、その範囲を定義する数を含む。特に指示されない限り、アミノ酸配列は左から右にアミノからカルボキシ方向に記載する。本明細書に提供される見出しは、本明細書を全体として参照することによって有され得る様々な態様又は本開示の態様の限定ではない。従って、このすぐ下に定義する用語は、本明細書を全体として参照することによって更に十全に定義される。

0032

本明細書で使用されるとき、用語「天然に存在しない」物質、組成物、実体、及び/又は物質、組成物、若しくは実体の任意の組み合わせ、又はその任意の文法上の変形は、裁判官又は行政若しくは司法機関によって「天然に存在する」と判断又は解釈されるか、又はいかなる時でもそのように判断又は解釈されるであろう形態の物質、組成物、実体、及び/又は物質、組成物、若しくは実体の任意の組み合わせを明示的に除外するが、但しそれらを除外するのみである条件付きの用語である。

0033

本明細書で使用されるとき、用語「ポリペプチド」は、単数形「ポリペプチド」並びに複数形「ポリペプチド」を包含することが意図され、アミド結合ペプチド結合としても知られる)によって線状に連結されている単量体(アミノ酸)で構成される分子を指す。用語「ポリペプチド」は2つ以上のアミノ酸の任意の1つ又は複数の鎖を指し、特定の長さの産物を指すものではない。従って、2つ以上のアミノ酸の1つ又は複数の鎖を指すために用いられるペプチド、ジペプチドトリペプチドオリゴペプチド、「タンパク質」、「アミノ酸鎖」、又は任意の他の用語が「ポリペプチド」の定義の範囲内に含まれ、用語「ポリペプチド」はこれらの用語のいずれかの代わりに、又はそれと同義的に用いることができる。用語「ポリペプチド」はまた、限定なしに、グリコシル化アセチル化リン酸化アミド化、及び既知の保護基ブロック基による誘導体化タンパク質分解切断、又は天然に存在しないアミノ酸による修飾を含め、ポリペプチドの発現後修飾の産物を指すことも意図される。ポリペプチドは生物学的供給源から得られてもよく、又は組換え技術によって作製されてもよいが、必ずしも指定の核酸配列から翻訳されなくてもよい。ポリペプチドは、化学合成によることを含め、任意の方法で作成することができる。

0034

本明細書に開示されるとおりのポリペプチドは、約3以上、5以上、10以上、20以上、25以上、50以上、75以上、100以上、200以上、500以上、1,000以上、又は2,000以上のアミノ酸サイズのものであり得る。ポリペプチドは定義付けられた三次元構造を有し得るが、必ずしもかかる構造を有しなくてもよい。定義付けられた三次元構造を有するポリペプチドは、折り畳まれたと称され、定義付けられた三次元構造を有さず、むしろ多数の異なるコンホメーションをとることのできるポリペプチドは、折り畳まれていないと称される。本明細書で使用されるとき、用語の糖タンパク質は、アミノ酸、例えばセリン又はアスパラギン酸素含有又は窒素含有側鎖を介してタンパク質に結合している少なくとも1つの炭水化物部分カップリングしたタンパク質を指す。

0035

「単離」ポリペプチド又はその断片、変異体、若しくは誘導体とは、その自然環境にないポリペプチドが意図される。特別な精製レベルは要求されない。例えば、単離ポリペプチドは、その天然又は自然環境から取り出され得る。宿主細胞において発現した組換え産生ポリペプチド及びタンパク質は、任意の好適な技術によって分離され、分画され、又は部分的若しくは実質的に精製されている天然又は組換えポリペプチドと同じく、本明細書に開示されるとおり単離されていると見なされる。

0036

本明細書で使用されるとき、用語「天然に存在しない」ポリペプチド、又はその任意の文法上の変形は、裁判官又は行政若しくは司法機関によって「天然に存在する」と判断又は解釈されるか、又はいかなる時でもそのように判断又は解釈されるであろう形態のポリペプチドを明示的に除外するが、但しそれらを除外するのみである条件付きの用語である。

0037

本明細書に開示される他のポリペプチドは、前述のポリペプチドの断片、誘導体、類似体、又は変異体、及びこれらの任意の組み合わせである。用語「断片」、「変異体」、「誘導体」及び「類似体」は、本明細書に開示されるとき、対応する天然抗体又はポリペプチドの特性、例えば抗原との特異的結合性の少なくとも一部を保持する任意のポリペプチドを含む。ポリペプチドの断片には、本明細書の他の部分で考察される具体的な抗体断片に加えて、例えば、タンパク質分解性断片、並びに欠失断片が含まれる。例えばポリペプチドの変異体には、上記に記載したとおりの断片が含まれ、また、アミノ酸置換、欠失、又は挿入によって改変されたアミノ酸配列を有するポリペプチドも含まれる。特定の態様において、変異体は天然に存在しないものであってもよい。天然に存在しない変異体は、当該技術分野において公知の突然変異誘発技術を用いて作製することができる。変異ポリペプチドは、保存的又は非保存的アミノ酸置換、欠失又は付加を含み得る。誘導体は、元のポリペプチドに見られない追加的な特徴を呈するように改変されているポリペプチドである。例としては、融合タンパク質が挙げられる。変異ポリペプチドまた、本明細書では「ポリペプチド類似体」とも称される。本明細書で使用されるとき、ポリペプチドの「誘導体」はまた、官能側基の反応によって化学的に誘導体化された1つ以上のアミノ酸を有する対象ポリペプチドも指し得る。また、「誘導体」としては、20個の標準的なアミノ酸の1つ以上の誘導体を含有するペプチドも含まれる。例えば、4−ヒドロキシプロリンプロリンに代えることができ;5−ヒドロキシリジンリジンに代えることができ;3−メチルヒスチジンをヒスチジンに代えることができ;ホモセリンをセリンに代えることができ;及びオルニチンをリジンに代えることができる。

0038

「保存的アミノ酸置換」は、あるアミノ酸が、同様の側鎖を有する別のアミノ酸に置き換えられているものである。同様の側鎖を有するアミノ酸のファミリーは当該技術分野において定義されており、塩基性側鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸グルタミン酸)、非荷電極性側鎖(例えば、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニンチロシンシステイン)、非極性側鎖(例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニンメチオニントリプトファン)、β分枝側鎖(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)及び芳香族側鎖(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)が挙げられる。例えば、フェニルアラニンとチロシンの置換は保存的置換である。特定の実施形態では、アミノ酸配列を含有するポリペプチド又は抗体の、その結合分子が結合する抗原との結合性が、本開示のポリペプチド及び抗体の配列中の保存的置換によって無効になることはない。抗原結合性が消失しないヌクレオチド及びアミノ酸保存的置換を同定する方法は、当該技術分野において周知である(例えば、Brummell et al.,Biochem.32:1180−1 187(1993);Kobayashi et al.,Protein Eng.12(10):879−884(1999);及びBurks et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:.412−417(1997)を参照のこと)。

0039

用語「ポリヌクレオチド」は、単数形の核酸並びに複数形の核酸を包含することが意図され、単離核酸分子又はコンストラクト、例えば、メッセンジャーRNAmRNA)、cDNA、又はプラスミドDNA(pDNA)を指す。ポリヌクレオチドは、従来のリン酸ジエステル結合又は非従来的な結合(例えば、ペプチド核酸(PNA)に見られるようなアミド結合)を含み得る。用語「核酸」又は「核酸配列」は、ポリヌクレオチド中に存在する任意の1つ以上の核酸セグメント、例えばDNA又はRNA断片を指す。

0040

「単離」核酸又はポリヌクレオチドとは、その天然環境から分離されている任意の形態の核酸又はポリヌクレオチドが意図される。例えば、ゲル精製ポリヌクレオチド、又はベクターに含まれるポリペプチドをコードする組換えポリヌクレオチドであれば、「単離されている」と見なされる。また、クローニング用の制限部位を有するように操作されているポリヌクレオチドセグメント、例えばPCR産物も、「単離されている」と見なされる。単離ポリヌクレオチドの更なる例としては、異種宿主細胞に維持される組換えポリヌクレオチド、又は緩衝液若しくは生理食塩水などの非天然溶液中の(部分的に若しくは実質的に)精製されたポリヌクレオチドが挙げられる。単離RNA分子には、ポリヌクレオチドのインビボ又はインビトロRNA転写物が含まれ、ここで転写物は自然中に見出されるものではない。単離ポリヌクレオチド又は核酸には、合成的に作製されたかかる分子が更に含まれる。加えて、ポリヌクレオチド又は核酸は、プロモーターリボソーム結合部位、又は転写ターミネーターなどの調節エレメントであってもよく、又はそれを含んでもよい。

0041

本明細書で使用されるとき、「天然に存在しない」ポリヌクレオチド、又はその任意の文法上の変形は、裁判官又は行政若しくは司法機関によって「天然に存在する」と判断又は解釈されるか、又はいかなる時でもそのように判断又は解釈されるであろう形態のポリヌクレオチドを明示的に除外するが、但しそれらを除外するのみである条件付きの定義である。

0042

本明細書で使用されるとき、「コード領域」は、アミノ酸に翻訳されるコドンからなる核酸の一部分である。「終止コドン」(TAG、TGA、又はTAA)はアミノ酸に翻訳されないものの、コード領域の一部であると見なすことができ、しかし任意のフランキング配列、例えば、プロモーター、リボソーム結合部位、転写ターミネーター、イントロンなどは、コード領域の一部ではない。2つ以上のコード領域が単一のポリヌクレオチドコンストラクト内、例えば単一のベクター上、又は別個のポリヌクレオチドコンストラクト内、例えば別個の(異なる)ベクター上に存在し得る。更に、任意のベクターが単一のコード領域を含有してもよく、又は2つ以上のコード領域を含んでもよく、例えば、単一のベクターが免疫グロブリン重鎖可変領域免疫グロブリン軽鎖可変領域とを別個にコードすることができる。加えて、ベクター、ポリヌクレオチド、又は核酸は、別のコード領域と融合した又は融合していない異種コード領域を含むことができる。異種コード領域としては、限定なしに、分泌シグナルペプチド又は異種機能ドメインなどの特別なエレメント又はモチーフをコードするものが挙げられる。

0043

特定の実施形態において、ポリヌクレオチド又は核酸はDNAである。DNAの場合、ポリペプチドをコードする核酸を含むポリヌクレオチドは通常、1つ以上のコード領域と作動可能に結合したプロモーター及び/又は他の転写若しくは翻訳制御エレメントを含み得る。遺伝子産物の発現が1つ又は複数の調節配列の影響下又は制御下に置かれるようにして遺伝子産物、例えばポリペプチドのコード領域が1つ以上の調節配列と結合しているときが、作動可能な結合である。2つのDNA断片(ポリペプチドコード領域及びそれと結合したプロモーターなど)は、所望の遺伝子産物をコードするmRNAの転写がプロモーター機能の誘導によってもたらされる場合、及び2つのDNA断片間の連結の性質が、遺伝子産物の発現を導く発現調節配列能力干渉しないか、又はDNA鋳型が転写される能力に干渉しない場合、「作動可能に結合している」。従って、プロモーター領域は、そのプロモーターが当該核酸の転写を生じさせる能力を有したならば、ポリペプチドをコードする核酸と作動可能に結合していると言える。プロモーターは、所定の細胞においてDNAの実質的な転写を導く細胞特異的プロモーターであり得る。プロモーターの他に、他の転写制御エレメント、例えば、エンハンサーオペレーターリプレッサー、及び転写終結シグナルが、細胞特異的転写を導くためポリヌクレオチドと結合され得る。

0044

種々の転写制御領域が当業者に公知である。それらとしては、限定なしに、脊椎動物細胞において機能する転写制御領域、例えば、限定はされないが、サイトメガロウイルス由来のプロモーター及びエンハンサーセグメント(イントロンAと併せた前初期プロモーター)、シミアンウイルス40(初期プロモーター)、及びレトロウイルスラウス肉腫ウイルスなど)が挙げられる。他の転写制御領域としては、アクチン熱ショックタンパク質ウシ成長ホルモン及びウサギβ−グロビンなどの脊椎動物遺伝子に由来するもの、並びに真核細胞における遺伝子発現を制御する能力を有する他の配列が挙げられる。更なる好適な転写制御領域としては、組織特異的プロモーター及びエンハンサー並びにリンホカイン誘導性プロモーター(例えば、インターフェロン類又はインターロイキン類によって誘導可能なプロモーター)が挙げられる。

0045

同様に、種々の翻訳制御エレメントが当業者に公知である。それらとしては、限定はされないが、リボソーム結合部位、翻訳開始及び終止コドン、及びピコルナウイルスに由来するエレメント(特に配列内リボソーム進入部位、即ちIRES、別名CITE配列)が挙げられる。

0046

他の実施形態において、ポリヌクレオチドはRNA、例えば、メッセンジャーRNA(mRNA)、トランスファーRNA、又はリボソームRNAの形態のRNAであり得る。

0047

ポリヌクレオチド及び核酸コード領域は、本明細書に開示されるとおりのポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドの分泌を導く分泌ペプチド又はシグナルペプチドをコードする更なるコード領域と結合することができる。シグナル仮説によれば、哺乳類細胞によって分泌されるタンパク質はシグナルペプチド又は分泌リーダー配列を有し、これは、粗面小胞体を通じた成長タンパク質鎖の運び出しが始まると、成熟タンパク質から切断される。当業者は、脊椎動物細胞によって分泌されるポリペプチドが、ポリペプチドのN末端に融合したシグナルペプチドを有することができ、それが完成した又は「完全長」ポリペプチドから切断されて分泌形態又は「成熟」形態のポリペプチドが産生されることを認識している。特定の実施形態では、天然シグナルペプチド、例えば免疫グロブリン重鎖又は軽鎖シグナルペプチド、又は作動可能に結合したポリペプチドの分泌を導く能力を保持している当該配列の機能性誘導体が用いられる。或いは、異種哺乳類シグナルペプチド、又はその機能性誘導体が用いられてもよい。例えば、野生型リーダー配列ヒト組織プラスミノーゲンアクチベーター(TPA)又はマウスβ−グルクロニダーゼのリーダー配列に置換することができる。

0048

本明細書には、ある種の結合分子、又はその抗原結合断片、変異体、若しくは誘導体が開示される。具体的にフルサイズの抗体と言及しない限り、用語「結合分子」は、フルサイズの抗体並びにかかる抗体の抗原結合サブユニット、断片、変異体、類似体、又は誘導体、例えば、改変抗体分子、又は抗体分子と同じように抗原と結合するが異なる足場を使用する断片を包含する。

0049

本明細書で使用されるとき、用語「結合分子」は、その広義の意味において、レセプター、例えばエピトープ又は抗原決定基に特異的に結合する分子を指す。本明細書に更に記載するとおり、結合分子は、本明細書に記載される1つ以上の「抗原結合ドメイン」を含み得る。結合分子の非限定的な例は、抗体又は抗原特異的結合を保持しているその断片である。

0050

本明細書で使用されるとき、用語「結合ドメイン」、「レセプター結合ドメイン」、又は「抗原結合ドメイン」は、エピトープに特異的に結合するために必要且つ十分な結合分子の一領域を指す。例えば、「Fv」、例えば2つの別個のポリペプチドサブユニットとしての、或いは単鎖としての、抗体の可変重鎖及び可変軽鎖は、「結合ドメイン」と見なされる。他の結合ドメインとしては、限定なしに、ラクダ科動物種に由来する抗体の可変重鎖(VHH)、又は異種フレームワーク、例えば異なる生殖細胞系列若しくは種、又は異なる足場、例えばフィブロネクチン足場において発現する6つの免疫グロブリン相補性決定領域(CDR)が挙げられる。本明細書に記載されるとおりの「結合分子」は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個又はそれ以上の「抗原結合ドメイン」を含み得る。

0051

用語「抗体」及び「免疫グロブリン」は、本明細書では同義的に用いられ得る。抗体(又は本明細書に開示されるとおりのその断片、変異体、又は誘導体)は、少なくとも重鎖可変ドメイン(ラクダ科動物種について)又は少なくとも重鎖及び軽鎖の可変ドメインを含む。脊椎動物系における基本的な免疫グロブリン構造は、比較的十分に理解されている。例えば、Harlow et al.,Antibodies:A Laboratory Manual,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,2nd ed.1988)を参照のこと。特に指定しない限り、用語「抗体」は、抗体の小型の抗原結合断片からフルサイズの抗体、例えば2つの完全な重鎖と2つの完全な軽鎖とを含むIgG抗体、4つの完全な重鎖と4つの完全な軽鎖とを含み、且つ任意選択J鎖及び/又は分泌成分を含むIgA抗体、又は10若しくは12個の完全な重鎖と10若しくは12個の完全な軽鎖とを含み、且つ任意選択でJ鎖を含むIgM抗体にまで及ぶ任意のものを包含する。

0052

以下で更に詳細に考察するとおり、用語「免疫グロブリン」は、生化学的に区別され得る様々な幅広いクラスのポリペプチドを含む。当業者は、重鎖がガンマミューアルファデルタ、又はイプシロン(γ、μ、α、δ、ε)に分類され、それらの間に幾つかのサブクラスが含まれる(例えば、γ1〜γ4又はα1〜α2))ことを理解するであろう。抗体の「クラス」をそれぞれIgG、IgMIgAIgG、又はIgEと決定するのは、この鎖の性質である。免疫グロブリンサブクラス(アイソタイプ)、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2等は十分に特徴付けられており、機能上の特殊化を付与することが知られている。これらのクラス及びアイソタイプの各々の修飾バージョンは、本開示に鑑みて当業者が容易に識別し得るものであり、従って本開示の範囲内にある。

0053

軽鎖はカッパ又はラムダ(κ、λ)のいずれかに分類される。各重鎖クラスは、カッパ又はラムダ軽鎖のいずれかと結合し得る。一般に、ハイブリドーマ、B細胞又は遺伝子操作宿主細胞のいずれかによって免疫グロブリンを作成したとき、軽鎖と重鎖とは互いに共有結合的に結合しており、且つ2つの重鎖の「テイル」部分が互いに共有結合性ジスルフィド連結又は非共有結合性の連結によって結合している。重鎖では、アミノ酸配列がY構造の分岐の先端にあるN末端から各鎖の最末端にあるC末端まで延在する。ある種の抗体、例えばIgG抗体の基本構造は、本明細書では「H2L2」構造とも称される、ジスルフィド結合を介して共有結合的につながることによって「Y」構造を形成する2つの重鎖サブユニットと2つの軽鎖サブユニットとを含む。

0054

軽鎖及び重鎖は、いずれも構造的及び機能的相同領域に分けられる。機能的には、用語「定常」及び「可変」が用いられる。この点で、可変軽(VL)鎖部分及び可変重(VH)鎖部分の両方の可変ドメインによって抗原認識及び特異性が決まることが理解されるであろう。逆に、軽鎖(CL)及び重鎖(CH1、CH2又はCH3)の定常ドメインは、分泌、経胎盤移動度Fcレセプター結合、補体結合などの生物学的特性を付与する。慣習上、定常領域ドメインの付番は、抗体の抗原結合部位又はアミノ末端から遠位になる程増える。N末端部分は可変領域であり、C末端部分には定常領域があり;実際にはCH3(又はIgMの場合CH4)及びCLドメインが、それぞれ重鎖及び軽鎖のカルボキシ末端を含む。

0055

上記に指摘したとおり、結合ドメイン、例えば抗体可変領域によって、結合分子が抗原上のレセプター、又はエピトープを選択的に認識し、それに特異的に結合することが可能となる。即ち、結合分子、例えば抗体のVLドメイン及びVHドメイン、又は相補性決定領域(CDR)のサブセットが組み合わせになって、三次元抗原結合部位を規定する可変領域を形成する。より具体的には、抗原結合部位は、VH鎖及びVL鎖の各々にある3つのCDRによって規定される。ある種の抗体は、より大型の構造を形成する。例えば、IgAは、全てがジスルフィド結合を介して共有結合的につながった2つのH2L2単位とJ鎖と分泌成分とを含む分子を形成することができ、IgMは、ジスルフィド結合を介して共有結合的につながった5個又は6個のH2L2単位と任意選択でJ鎖とを含む五量体又は六量体分子を形成することができる。

0056

抗体抗原結合ドメインに存在する6つの「相補性決定領域」又は「CDR」は、抗体が水性環境中でその三次元配置をとるとき特異的な位置取りで結合ドメインを形成するアミノ酸の短い非連続配列である。「フレームワーク」領域又は「FW」領域と称される結合ドメイン中の残りのアミノ酸は、分子間のばらつきがより小さい。フレームワーク領域は概してβシートコンホメーションをとり、CDRは、そのβシート構造をつなぎ合わせ、且つ場合によってはその一部を形成するループを形成する。従って、フレームワーク領域は、鎖間の非共有結合性相互作用によってCDRが正しい配向で置かれるようにするための足場を形成する働きをする。配置されたCDRによって形成される結合ドメインが、免疫反応性抗原上のエピトープと相補的な表面を規定する。この相補的な表面が、抗体とそのコグネイトエピトープとの非共有結合性の結合を促進する。当業者は所与の重鎖又は軽鎖可変領域について、それらが種々の方法で定義されていることに伴い、それぞれCDR及びフレームワーク領域を構成するアミノ酸を容易に同定することができる(“Sequences of Proteins of Immunological Interest”,Kabat,E.,et al.,米国保健社会福祉省(U.S.Department of Health and Human Services),(1983);及びChothia and Lesk,J.Mol.Biol.,196:901−917(1987)(これらは全体として参照により本明細書に援用される)を参照)。

0057

当該技術分野において使用される及び/又は認められている用語に2つ以上の定義がある場合、本明細書で使用されるときのその用語の定義は、反する旨が明記されない限り、かかる意味の全てを含むことが意図される。具体的な例は、重鎖及び軽鎖ポリペプチドの両方の可変領域内に見られる非連続抗原結合部位を記載するための用語「相補性決定領域」(「CDR」)の使用である。これらの特定の領域は、例えば、Kabat et al.,米国保健社会福祉省(U.S.Dept.of Health and Human Services),“Sequences of Proteins of Immunological Interest”(1983)及びChothia et al.,J.Mol.Biol.196:901−917(1987)(これらは参照により本明細書に援用される)によって記載されている。Kabat及びChothiaの定義は、互いに比較したときアミノ酸の重複又はサブセットを含む。それにも関わらず、抗体又はその変異体のCDRを参照するためのいずれの定義(又は当業者に公知の他の定義)の適用も、特に指示されない限り、本明細書において定義及び使用されるとおりの用語の範囲内であることが意図される。比較として、上記に引用した文献の各々によって定義されるとおりのCDRを包含する適切なアミノ酸を以下の表1に記載する。特定のCDRを包含する正確なアミノ酸番号は、CDRの配列及びサイズに応じて異なることになる。当業者は、抗体の可変領域アミノ酸配列を所与として、どのアミノ酸が特定のCDRを含むかをルーチンで決定することができる。

0058

0059

Kabatらはまた、任意の抗体に適用可能な抗体重鎖及び軽鎖、例えば抗体可変ドメイン配列の付番方式も定義した。当業者は、配列それ自体を越えたいかなる実験データにも頼ることなく、この「Kabat付番」方式を任意の可変ドメイン配列に一義的に割り当てることができる。本明細書で使用されるとき、「Kabat付番」は、Kabat et al.,米国保健社会福祉省(U.S.Dept.of Health and Human Services),“Sequence of Proteins of Immunological Interest”(1983)によって示される付番方式を指す。しかしながら、Kabat付番方式の使用が明示的に注記されない限り、本開示の全てのアミノ酸配列について連続番号が用いられる。

0060

結合分子、例えば、抗体又はその抗原結合断片、変異体、若しくは誘導体としては、限定はされないが、ポリクローナルモノクローナル、ヒト、ヒト化、又はキメラ抗体一本鎖抗体エピトープ結合断片、例えば、Fab、Fab’及びF(ab’)2、Fd、Fv、単鎖Fv(scFv)、一本鎖抗体、ジスルフィド結合Fv(sdFv)、VL又はVHドメインのいずれかを含む断片、Fab発現ライブラリによって産生される断片が挙げられる。ScFv分子は当該技術分野において公知であり、例えば米国特許第5,892,019号明細書に記載されている。本開示に包含される免疫グロブリン又は抗体分子は、任意のタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA、及びIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2)又はサブクラスの免疫グロブリン分子であってもよい。

0061

「特異的に結合する」とは、概して、結合分子、例えば、抗体又はその断片、変異体、若しくは誘導体がその抗原結合ドメインを介してエピトープに結合すること、及び結合が抗原結合ドメインとエピトープとの間の何らかの相補性を伴うものであることを意味する。この定義によれば、結合分子は、それがランダムな無関係のエピトープに結合する場合と比べてより容易にその抗原結合ドメインを介して当該のエピトープに結合するとき、エピトープに「特異的に結合する」と言われる。用語「特異性」は、本明細書では、ある種の結合分子がある種のエピトープに結合する相対的親和性を評価するために用いられる。例えば、結合分子「A」は、結合分子「B」と比べて所与のエピトープに対してより高い特異性を有すると見なすことができ、又は結合分子「A」は、それが関連エピトープ「D」に対して有する特異性と比べてより高い特異性でエピトープ「C」に結合すると言うことができる。

0062

本明細書に開示される結合分子、例えば、抗体又はその断片、変異体、若しくは誘導体は、例えば、5×10−2sec−1、10−2sec−1、5×10−3sec−1、10−3sec−1、5×10−4sec−1、10−4sec−1、5×10−5sec−1、又は10−5sec−1 5×10−6sec−1、10−6sec−1、5×10−7sec−1又は10−7sec−1以下のoff速度(k(off))で標的抗原に結合すると言うことができる。

0063

本明細書に開示される結合分子、例えば、抗体又は抗原結合断片、変異体、若しくは誘導体は、例えば、103M−1sec−1、5×103M−1sec−1、104M−1sec−1、5×104M−1sec−1、105M−1sec−1、5×105M−1sec−1、106M−1sec−1、又は5×106M−1sec−1又は107M−1sec−1以上のon速度(k(on))で標的抗原に結合すると言うことができる。

0064

結合分子、例えば、その抗体又は断片、変異体、若しくは誘導体は、それが所与のエピトープに対する参照抗体又は抗原結合断片の結合を何らかの度合いで遮断する程度に当該エピトープに優先的に結合する場合、そのエピトープに対する参照抗体又は抗原結合断片の結合を競合的に阻害すると言われる。競合的阻害は、当該技術分野において公知の任意の方法、例えば競合ELISAアッセイによって決定することができる。結合分子は、所与のエピトープに対する参照抗体又は抗原結合断片の結合を少なくとも90%、少なくとも80%、少なくとも70%、少なくとも60%、又は少なくとも50%競合的に阻害すると言うことができる。

0065

本明細書で使用されるとき、用語「親和性」は、例えば免疫グロブリン分子の1つ以上の結合ドメインとの個々のエピトープの結合強度尺度を指す。例えば、Harlow et al.,Antibodies:A Laboratory Manual,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,2nd ed.1988)の27〜28頁を参照のこと。本明細書で使用されるとき、用語「アビディティ」は、結合ドメインの集団と抗原との間の複合体の全体的な安定性を指す。例えば、Harlowの29〜34頁を参照のこと。アビディティは、特定のエピトープに対する集団中の個々の結合ドメインの親和性と、また免疫グロブリン及び抗原の結合価との両方に関係する。例えば、二価モノクローナル抗体と、ポリマーなど、高度に反復性のあるエピトープ構造を有する抗原との間の相互作用は、高アビディティの一つであり得る。二価モノクローナル抗体と細胞表面上に高密度で存在するレセプターとの間の相互作用もまた、高アビディティであり得る。

0066

本明細書に開示されるとおりの結合分子又はその抗原結合断片、変異体若しくは誘導体はまた、その交差反応性の観点からも記載又は特定することができる。本明細書で使用されるとき、用語「交差反応性」は、ある抗原に特異的な結合分子、例えば、抗体又はその断片、変異体、若しくは誘導体が第2の抗原と反応する能力;2つの異なる抗原性物質の間の関連性の尺度を指す。従って、結合分子は、それがその形成を誘導したもの以外のエピトープに結合する場合、交差反応する。交差反応性エピトープは、概して、誘導エピトープと同じ相補的構造特徴の多くを備え、場合によっては、実に元のエピトープよりも良好に適合し得る。

0067

結合分子、例えば、抗体又はその断片、変異体、若しくは誘導体はまた、抗原へのそれらの結合親和性によっても記述又は特定が可能である。例えば、結合分子は、例えば、5×10−2M、10−2M、5×10−3M、10−3M、5×10−4M、10−4M、5×10−5M、10−5M、5×10−6M、10−6M、5×10−7M、10−7M、5×10−8M、10−8M、5×10−9M、10−9M、5×10−10M、10−10M、5×10−11M、10−11M、5×10−12M、10−12M、5×10−13M、10−13M、5×10−14M、10−14M、5×10−15M、又は10−15M以下の解離定数又はKDで抗原に結合可能である。

0068

一本鎖抗体又は他の結合ドメインを含む抗体断片は、単独で、又は次のもの、すなわち、ヒンジ領域、CH1、CH2、CH3、若しくはCH4ドメイン、J鎖、又は分泌成分の1つ以上との組合せで、存在可能である。また、可変領域と、ヒンジ領域、CH1、CH2、CH3、若しくはCH4ドメイン、J鎖、又は分泌成分の1つ以上と、の任意の組合せを含み得る抗原結合断片も含まれる。結合分子、例えば、抗体又はその抗原結合断片は、トリ哺乳動物をはじめとする任意の動物起源であり得る。抗体は、ヒト、ネズミロバ、ウサギ、ヤギ、モルモットラクダラマウマ、又はニワトリの抗体であり得る。別の実施形態では、可変領域は、軟骨(condricthoid)起源(例えばサメ由来)であり得る。本明細書で用いられる場合、「ヒト」抗体は、ヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を有する抗体を含み、また、ヒト免疫グロブリンライブラリーから又は1種以上のヒト免疫グロブリンが導入されたトランスジェニック動物から単離された抗体を含み、このトランスジェニック動物の中には、以下に及び例えばKucherlapatiらによる米国特許第5,939,598号明細書に記載されるように、内因性免疫グロブリンを発現可能なものもあればそうでないものもある。

0069

本明細書で用いられる場合、「重鎖サブユニット」という用語は、免疫グロブリン重鎖に由来するアミノ酸配列を含む。結合分子、例えば、重鎖サブユニットを含む抗体は、VHドメイン、CH1ドメイン、ヒンジ(例えば、上側、中間、及び/若しくは下側のヒンジ領域)ドメイン、CH2ドメイン、CH3ドメイン、CH4ドメイン、又はそれらの変異体若しくは断片の少なくとも1つを含む。例えば、結合分子、例えば、抗体又はその断片、変異体、若しくは誘導体は、VHドメインのほかに、CH1ドメイン、CH1ドメインとヒンジとCH2ドメイン、CH1ドメインとCH3ドメイン、CH1ドメインとヒンジとCH3ドメイン、又はCH1ドメインとヒンジドメインとCH2ドメインとCH3ドメインを含み得る。ある特定の態様では、結合分子、例えば、抗体又はその断片、変異体、若しくは誘導体は、VHドメインのほかに、CH3ドメインとCH4ドメイン、又はCH3ドメインとCH4ドメインとJ鎖を含み得る。さらに、本開示で使用するための結合分子は、ある特定の定常領域部分、例えば、CH2ドメインの全部又は一部が欠如し得る。これらのドメイン(例えば、重鎖サブユニット)を元の免疫グロブリン分子とアミノ酸配列が異なるように修飾可能であることは、当業者であれば理解されよう。

0070

結合分子例えば抗体又はその断片の重鎖サブユニットは、異なる免疫グロブリン分子に由来するドメインを含み得る。例えば、ポリペプチドの重鎖サブユニットは、IgG1分子に由来するCH1ドメインとIgG3分子に由来するヒンジ領域とを含み得る。別の例では、重鎖サブユニットは、一部がIgG1分子及び一部がIgG3分子に由来するヒンジ領域を含み得る。別の例では、重鎖サブユニットは、一部がIgG1分子及び一部がIgG4分子に由来するキメラヒンジを含み得る。

0071

本明細書で用いられる場合、「軽鎖サブユニット」という用語は、免疫グロブリン軽鎖に由来するアミノ酸配列を含む。軽鎖サブユニットは、VL又はCL(例えばCκ若しくはCλ)ドメインの少なくとも1つを含む。

0072

結合分子、例えば、抗体又はその抗原結合断片、変異体、若しくは誘導体は、認識されるか又は特異的に結合される抗原のエピトープ又は部分により記述又は特定が可能である。抗体の抗原結合ドメインと特異的に相互作用する標的抗原の部分は、「エピトープ」又は「抗原決定基」である。標的抗原は、単一のエピトープ又は少なくとも2つのエピトープを含み得るとともに、抗原のサイズ、コンフォメーション、及びタイプに依存していずれかの数のエピトープを含み得る。

0073

前述したように、種々の免疫グロブリンクラスの定常領域のサブユニット構造及び三次元配置は周知である。本明細書で用いられる場合、「VHドメイン」という用語は、免疫グロブリン重鎖のアミノ末端可変ドメインを含み、「CH1ドメイン」という用語は、免疫グロブリン重鎖の第1(最もアミノ末端側)の定常領域ドメインを含む。CH1ドメインは、VHドメインに近接し、且つ典型的な免疫グロブリン重鎖分子のヒンジ領域のアミノ末端側にある。

0074

本明細書で用いられる場合、「CH2ドメイン」という用語は、例えば、従来の付番方式を用いてIgG抗体の約アミノ酸244〜アミノ酸360(Kabat付番系ではアミノ酸244〜360及びEU付番系ではアミノ酸231〜340、前掲文献のKabat EA et al.を参照のこと)に延在する重鎖分子の部分を含む。CH3ドメインは、IgG分子のCH2ドメインからC末端まで延在し且つ約108アミノ酸を含む。ある特定の免疫グロブリンクラス例えばIgMは、CH4領域をさらに含む。

0075

明細書で用いられる場合、「ヒンジ領域」という用語は、CH1ドメインをCH2ドメインに連結する重鎖分子の部分を含む。このヒンジ領域は、約25アミノ酸を含み可撓性であるので、2つのN末端抗原結合領域の独立した運動を可能にする。

0076

本明細書で用いられる場合、「ジスルフィド結合」という用語は、2個の硫黄原子間に形成された共有結合を含む。アミノ酸のシステインは、第2のチオール基とジスルフィド結合又は架橋を形成可能なチオール基を含む。ある特定のIgG分子では、ジスルフィド結合によりCH1領域とCL領域とが結合され、且つKabat付番系を用いて239及び242に対応する位置(EU付番系では226又は229の位置)で2つのジスルフィド結合により2つの重鎖が結合される。本明細書に提供されたある特定の態様では、ヒトIgG4Fcドメインは、2つのヒンジ領域間ジスルフィド結合形成が確保されるようにヒンジ領域で突然変異が可能であり、とくに位置228(EU付番による)でセリンからプロリンへの突然変異が可能である。S228P突然変異を含むヒトIgG4 Fcドメインは、本明細書では「IgG4P Fcドメイン」という。

0077

本明細書で用いられる場合、「Fc−TM領域」とは、Kabatに記載のEUインデックスによる付番でL234F、L235E、及びP331Sのアミノ酸置換を含むヒトIgGFc領域のことであり、エフェクター(ADCC及び/又はCDC)機能の低減若しくは破壊、Fcレセプターへの結合の低減若しくは破壊、及び/又は毒性の低減若しくは破壊を呈する。例えば、米国特許出願公開第2011/0059078号明細書(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)を参照のこと。

0078

本明細書で用いられる場合、「キメラ抗体」という用語は、免疫反応性の領域又は部位が第1の種から得られるか又はそれに由来し且つ定常領域(無傷であり得るか、一部であり得るか、又は修飾され得る)が第2の種から得られる抗体を意味する。いくつかの実施形態では、標的結合の領域又は部位は、非ヒト源(例えば、マウス又は長動物)に由来するであろう。また、定常領域はヒト由来である。

0079

多重特異的抗体」又は「二重特異的抗体」という用語は、単一抗体分子内に2つ以上の異なるエピトープに対する結合ドメインを有する抗体を意味する。他の結合分子は、カノニカル体構造のほかに2つの結合特異性をもたせて構築可能である。二重特異的抗体又は多重特異的抗体によるエピトープ結合は、同時であり得るか又は逐次的であり得る。トリオーマ及びハイブリッドハイブリドーマは、二重特異的抗体を分泌可能な細胞系の2つの例である。二重特異的抗体は、組換え手段によっても構築可能である。(Stroehlein and Heiss,Future Oncol.6:1387−94(2010);Mabry and Snavely,IDrugs.13:543−9(2010))。二重特異的抗体はダイアボディーでもあり得る。

0080

本明細書で用いられる場合、「工学操作抗体」という用語は、CDR領域又はフレームワーク領域のいずれかで1アミノ酸以上の少なくとも部分的な置換えにより重鎖及び軽鎖の一方又は両方の可変ドメインが改変された抗体を意味する。ある特定の態様では、既知の特異性の抗体の全CDRを異種抗体のフレームワーク領域にグラフト可能である。代替CDRは、フレームワーク領域の由来源の抗体と同一のクラス又はさらにはサブクラスの抗体に由来し得るが、CDRは、異なるクラスの抗体、例えば、異なる種の抗体にも由来し得る。既知の特異性の非ヒト抗体の1つ以上の「ドナー」CDRをヒト重鎖又は軽鎖のフレームワーク領域にグラフトした工学操作抗体は、本明細書では「ヒト化抗体」という。ある特定の態様では、すべてのCDRがドナーの可変領域の完全CDRで置き換えられるとは限らないが、それでも依然としてドナーの抗原結合能レシピエントの可変ドメインに導入可能である。例えば、米国特許第5,585,089号明細書、同第5,693,761号明細書、同第5,693,762号明細書、及び同第6,180,370号明細書に示される説明を考慮すれば、ルーチンの実験を行うことにより又は試行錯誤の試験により工学操作又はヒト化された機能性抗体を得ることは、十分に当業者の能力の範囲内であろう。

0081

本明細書で用いられる場合、「工学操作」という用語は、合成手段(例えば、組換え技術、in vitroペプチド合成、ペプチドの酵素的結合若しくは化学的結合、又はこれらの技術のいくつかの組合せ)による核酸分子又はポリペプチド分子の操作を含む。

0082

本明細書で用いられる場合、「結合された」、「融合された」、若しくは「融合」という用語又は他の文法的等価表現は、同義的に用いることが可能である。これらの用語は、化学的コンジュゲーション又は組換え手段を含めてどんな手段を用いるにせよ、さらに2つの要素又は成分を連結一体化することを意味する。「インフレーム融合」とは、元のORFの翻訳リーディングフレームを維持するように2つ以上のポリヌクレオチドオープンリーディングフレーム(ORF)を連結して連続したより長いORFを形成することを意味する。従って、組換え融合タンパク質は、元のORFによりコードされるポリペプチドに対応する2つ以上のセグメントを含有する単一のタンパク質である(それらのセグメントは天然では通常そのように連結されていない)。リーディングフレームは、このように融合セグメント全体を通じて連続した状態で作製されるが、セグメントは、例えば、インフレームリンカー配列により物理的又は空間的に分離可能である。例えば、免疫グロブリン可変領域のCDRをコードするポリヌクレオチドは、インフレームで融合可能であるが、「融合」CDRが連続したポリペプチドの一部として共翻訳される限り、少なくとも1つの免疫グロブリンフレームワーク領域又は追加のCDR領域をコードするポリヌクレオチドにより分離可能である。

0083

ポリペプチドとの関連では、「線状配列」又は「配列」とは、ポリペプチド中におけるアミノ末端からカルボキシル末端方向のアミノ酸の順序のことであり、この場合、配列中で互いに近接するアミノ酸は、ポリペプチドの一次構造中で隣接している。ポリペプチドの別の部分の「アミノ末端側」又は「N末端側」のポリペプチドの部分は、逐次ポリペプチド鎖中でより前にくる部分である。同様に、ポリペプチドの別の部分の「カルボキシ末端側」又は「C末端側」のポリペプチドの部分は、逐次ポリペプチド鎖中でより後にくる部分である。例えば、典型的な抗体では、可変ドメインは定常領域の「N末端側」であり、且つ定常領域は可変ドメインの「C末端側」である。

0084

本明細書で用いられる「発現」という用語は、遺伝子が生化学物質例えばポリペプチドを産生するプロセスを意味する。このプロセスは、限定されるものではないが、遺伝子ノックダウンさらには一過性発現及び安定発現の両方を含めて、細胞内の遺伝子機能の存在の任意の出現を含む。限定されるものではないが、メッセンジャーRNA(mRNA)への遺伝子の転写及びポリペプチドへのかかるmRNAの翻訳を含む。最終的な所望の産物が生化学物質である場合、発現は、その生化学物質及び任意の前駆体の形成を含む。遺伝子の発現により「遺伝子産物」が産生される。本明細書で用いられる場合、遺伝子産物とは、いずれかの核酸、例えば、遺伝子の転写により産生されるメッセンジャーRNA、又は転写物から翻訳されるポリペプチドのことであり得る。本明細書に記載の遺伝子産物はさらに、ポリアデニル化などの翻訳後修飾を受けた核酸、又はメチル化、グリコシル化、脂質の付加、他のタンパク質サブユニットの会合、タンパク質分解切断などの翻訳後修飾を受けたポリペプチドを含む。

0085

「治療」や「軽減」などの用語は、既存の診断された病理学病態又は障害の症状の治癒遅延、低減、及び/又はその進行の停止若しくは遅延を行う治療手段を意味する。「予防」、「回避」、「抑止」などの用語は、診断されていない標的の病理学的病態又は障害の発生の予防を行う予防手段を意味する。従って、「治療が必要とされる者」は、すでに障害を有する者、障害を起こしやすい者、及び障害を予防すべき者を含み得る。

0086

OX40又は「OX40レセプター」は、活性化T細胞、例えば、CD4+及びCD8+T細胞の表面上、さらにはFoxp3+CD4+調節性T細胞(Treg)上に発現するタンパク質である(種々の名称があり、CD134、腫瘍壊死因子レセプタースーパーファミリーメンバー4、及びACT−35とも称される)。ナイーブCD4+及びCD8+T細胞はOX40を発現しない(Croft,M.,(2010)Ann Rev Immunol 28:57−78)。

0087

「OX40リガンド」(「OX40L」)(種々の名称があり、腫瘍壊死因子リガンドスーパーファミリーメンバー4、gp34、TAX転写活性化糖タンパク質1、及びCD252とも称される)は、主に抗原提示細胞APC)上に見いだされ、活性化B細胞、樹状細胞(DC)、ランゲルハンス細胞形質細胞様DC、及びマクロファージ上に誘導され得る(同上)。活性化T細胞、NK細胞、マスト細胞内皮細胞、及び平滑筋細胞をはじめとする他の細胞は、炎症性サイトカインに反応してOX40Lを発現可能である(同上)。OX40LはOX40レセプターに特異的に結合する。ヒトタンパク質は、PCT国際公開第95/21915号パンフレットに記載されている。マウスOX40Lは、米国特許第5,457,035号明細書に記載されている。OX40Lは、細胞の表面上に発現され、細胞内、膜貫通、及び細胞外レセプター結合ドメインを含む。機能活性溶形OX40Lは、例えば、米国特許第5,457,035号明細書及び同第6,312,700号明細書並びに国際公開第95/21915号パンフレット(それらの開示はあらゆる目的で本明細書に組み込まれる)に記載されているように、細胞内ドメイン及び膜貫通ドメインを欠失させることにより産生可能である。機能活性形OX40Lは、OX40に特異的に結合する能力を保持する形態、すなわち、OX40「レセプター結合ドメイン」を有する形態である。OX40に特異的に結合するOX40L分子又は誘導体の能力を決定する方法は以下で考察される。OX40L及びその誘導体(例えば、OX40結合ドメインを含む誘導体)の作製方法及び使用方法は、国際公開第95/21915号パンフレットに記載されている。そこには、ヒト免疫グロブリン(「Ig」)Fc領域などの他のペプチドに結合される可溶形OX40Lを含むタンパク質も記載されている。これは、培養細胞からのOX40リガンドの精製を容易にするために又は哺乳動物へのin vivo投与後の分子の安定性を向上させるために産生可能である(米国特許第5,457,035号明細書及びPCT国際公開第2006/121810号パンフレット(両方ともその全体が参照により本明細書に組み込まれる)も参照されたい)。

0088

被験体」又は「個体」又は「動物」又は「患者」又は「哺乳動物」とは、診断、予後判定、又は治療が望まれる任意の被験体とくに哺乳動物被験体を意味する。哺乳動物被験体としては、ヒト、家畜農場動物、及び動物園用、スポーツ用、又はペット用の動物、例えば、イヌネコ、モルモット、ウサギ、ラット、マウス、ウマ、イノシシウシクマなどが挙げられる。

0089

本明細書で用いられる場合、「療法が奏効すると思われる被験体」、「治療が必要とされる動物」などの語句は、ヒト化抗OX40抗体の投与が奏効すると思われる被験体例えば哺乳動物被験体を含む。かかる抗体は、例えば、癌などの疾患の診断手順及び/又は治療若しくは予防のために使用が可能である。

0090

ヒト化抗OX40抗体及びその抗原結合断片
本開示は、OX40に特異的に結合する抗体例えばヒト化抗体に関する。ある特定の態様では、本明細書に提供される抗体又はその断片は単離可能である。ある特定の態様では、本明細書に提供される抗体又はその断片は実質的に純粋であり得る。ある特定の態様では、本明細書に提供される抗体又はその断片は天然に存在しえない。

0091

ある特定の態様では、本開示は、OX40mAb5、OX40mAb8、OX40mAb10、OX40mAb11、OX40mAb12、OX40mAb13、OX40mAb14、OX40mAb15、OX40mAb16、OX40mAb17、OX40mAb18、OX40mAb19、OX40mAb20、OX40mAb21、OX40mAb22、OX40mAb23、OX40mAb24、OX40mAb25、OX40mAb25a、OX40mAb26、OX40mAb27、OX40mAb28、OX40mAb29、OX40mAb30、OX40mAb31、OX40mAb32、又はOX40mAb37のVH及びVLを含むヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片を提供する。ある特定の態様では、本開示は、OX40mAb5、OX40mAb8、OX40mAb10、OX40mAb11、OX40mAb12、OX40mAb13、OX40mAb14、OX40mAb15、OX40mAb16、OX40mAb17、OX40mAb18、OX40mAb19、OX40mAb20、OX40mAb21、OX40mAb22、OX40mAb23、OX40mAb24、OX40mAb25、OX40mAb25a、OX40mAb26、OX40mAb27、OX40mAb28、OX40mAb29、OX40mAb30、OX40mAb31、又はOX40mAb32の重鎖及び軽鎖を含むヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片を提供する。

0092

ある特定の態様では、本開示は、抗体VH及び抗体VLを含むヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片を提供する。ただし、VLは、参照アミノ酸配列の配列番号29又は配列番号32に対して少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。

0093

ある特定の態様では、本開示は、抗体VH及び抗体VLを含むヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片を提供する。ただし、VLは、配列番号29又は配列番号32を含む。

0094

本開示は、抗体VH及び抗体VLを含むヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片をさらに提供する。ただし、VHは、VHCDR1アミノ酸配列の配列番号8、VHCDR2アミノ酸配列の配列番号14、配列番号15、若しくは配列番号16、及びVHCDR3アミノ酸配列の配列番号25、配列番号26、若しくは配列番号27と同一であるか又はVH−CDRの1つ以上における8、7、6、5、4、3、2、若しくは1つの単一アミノ酸置換、欠失、若しくは挿入を除いて同一であるVH−CDR1、VH−CDR2、及びVH−CDR3アミノ酸配列を含む。

0095

本開示は、抗体VH及び抗体VLを含むヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片をさらに提供する。ただし、VHは、式:
HFW1−HCDR1−HFW2−HCDR2−HFW3−HCDR3−HFW4、を有するアミノ酸配列を含む。式中、HFW1は配列番号6又は配列番号7であり、HCDR1は配列番号8であり、HFW2は配列番号9であり、HCDR2は配列番号14、配列番号15、又は配列番号16であり、HFW3は配列番号17であり、HCDR3は配列番号25、配列番号26、又は配列番号27であり、且つHFW4は配列番号28である。ある特定の態様では、HFW2のアミノ酸配列は、配列番号10、配列番号11、配列番号12、又は配列番号13である。ある特定の態様では、HFW3のアミノ酸配列は、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、又は配列番号24である。

0096

さらに、本開示は、抗体VH及び抗体VLを含むヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片を提供する。ただし、VHは、参照アミノ酸配列の配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、配列番号65、又は配列番号67に対して、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。

0097

一態様では、本開示は、抗体VH及び抗体VLを含むヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片を提供する。ただし、VLはアミノ酸配列の配列番号29を含み、且つVHはアミノ酸配列の配列番号59を含む。

0098

本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、VH及びVLのほかに、重鎖定常領域又はその断片を含み得る。ある特定の態様では、重鎖定常領域は、ヒト重鎖定常領域、例えば、ヒトIgG定常領域、例えば、ヒトIgG1定常領域又はヒトIgG4定常領域である。ある特定の態様では、本明細書の他の箇所に記載されるように、重鎖定常領域又はその断片、例えば、ヒトIgG定常領域又はその断片は、野生型IgG定常領域に対して1つ以上のアミノ酸置換を含み得るとともに、この修飾IgGは、野生型IgG定常領域と比較して1つ以上の望ましい性質を有する。例えば、ヒトIgG定常領域は、本明細書の他の箇所に記載されるように、IgG4P定常領域又はIgG1−TM定常領域であり得る。

0099

本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、VH及びVLのほかに、任意選択的に、重鎖定常領域又はその断片、軽鎖定常領域又はその断片を含み得る。ある特定の態様では、軽鎖定常領域は、κ又はλ軽鎖定常領域、例えば、ヒトκ定常領域又はヒトλ定常領域である。特定の態様では、軽鎖定常領域はヒトκ定常領域である。

0100

ある特定の態様では、本開示は、抗体重鎖又はその断片と抗体軽鎖又はその断片とを含むヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片を提供する。ただし、重鎖はアミノ酸配列の配列番号71を含み、且つ軽鎖はアミノ酸配列の配列番号30を含む。

0101

本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、例えば、モノクローナル、ポリクローナル、組換え、多重特異的、又はそれらの任意の組合せであり得る。ヒト化抗OX40抗体又は抗原結合断片は、例えば、Fv断片、Fab断片、F(ab’)2断片、Fab’断片、dsFv断片、scFv断片、sc(Fv)2断片、Fd断片、ジスルフィド結合Fv断片、V−NARドメイン、IgNar、イントラボディー、IgGΔCH2、ミニボディー、F(ab’)3断片、テトラボディートリアボディー、ダイアボディー、単一ドメイン抗体、DVD−Ig、Fcab断片、mAb2断片、(scFv)2断片、又はscFv−Fc断片であり得る。

0102

ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、ヒト、カニクイザル、又はアカゲザルOX40に特異的に結合可能である。ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、一次ヒト、カニクイザル、又はアカゲザルCD4 T細胞又はジャーカット細胞の表面に特異的に結合可能である。ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、ヒト、カニクイザル、アカゲザル、又はそれらの任意の組合せに由来する活性化CD4+又はCD8+T細胞上に発現されるOX40に特異的に結合可能である。ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、ヒト、カニクイザル、アカゲザル、又はそれらの任意の組合せに由来する一次活性化CD4+T細胞上に発現されるOX40に特異的に結合可能である。ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、ネズミ又はラットOX40に結合しない。ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、関連TNFRSFタンパク質、例えば、以下の実施例3の表3−1に列挙されたTNFRSFタンパク質と交差反応しない。

0103

本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、ヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片の生化学的機能、例えば、OX40に特異的に結合してシグナル伝達を惹起する機能を変化させることなくポリペプチド中に変化を引き起こすことが可能であるならば、1つ以上の保存アミノ酸変化、例えば、10までの保存変化(例えば、2つの置換アミノ酸、3つの置換アミノ酸、4つの置換アミノ酸、又は5つの置換アミノ酸など)を含み得る。例えば、OX40への結合能ブロックすることなく、本明細書に提供される抗体のレセプター結合ドメイン中に1つ以上の保存変化を引き起こすことが可能である。

0104

そのほかに、ポリペプチドドメインの一部を欠失させることが可能であるが、それにより機能のすべてが損なわたり排除されたりするわけではない。同様に、以下に記載されるように、機能が損なわたり排除されたりすることなく、挿入又は付加、例えば、エピトープタグの付加をポリペプチド鎖中で行うことが可能である。ポリペプチドの1つ以上の機能が実質的に損なわれることなく行い得る他の修飾としては、例えば、異常アミノ酸が取り込まれるin vivo又はin vitroの化学的及び生化学的な修飾が挙げられる。当業者であれば容易に分かるであろうが、かかる修飾としては、例えば、アセチル化、カルボキシル化、リン酸化、グリコシル化、標識化例えば放射性核種による標識化、及び種々の酵素修飾が挙げられる。ポリペプチドの様々な標識方法及びかかる目的に有用な標識は当該技術分野で周知であり、32Pなどの放射性同位体フルオロフォア化学発光剤酵素、及び抗リガンドが挙げられる。

0105

本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、異種作用剤、例えば、安定化剤免疫反応調整剤、又は検出可能剤をさらに含み得る。ある特定の態様では、異種作用剤は、ペプチド結合によるポリペプチドサブユニットに融合される1つ以上の追加のポリペプチド配列、例えば、シグナル配列(例えば、分泌シグナル配列)、リンカー配列、アミノ酸タグ若しくは標識、又は精製を容易にするペプチド配列若しくはポリペプチド配列を含む。ある特定の態様では、ドメインの機能特性が維持される限り、重鎖又は軽鎖の抗体サブユニットのいずれか又はその断片のN末端又はC末端に異種ポリペプチドを融合可能である。

0106

ある特定の態様では、異種作用剤は、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片に化学的にコンジュゲート可能である。ポリペプチドサブユニットに化学的にコンジュゲート可能な例示的な異種作用剤としては、限定されるものではないが、リンカー薬剤毒素イメージング剤放射性化合物有機及び無機のポリマー、並びにポリペプチドサブユニット自体により提供されない所望の活性を提供可能な任意の他の組成物が挙げられる。具体的な作用剤としては、限定されるものではないが、ポリエチレングリコール(PEG)、細胞傷害剤、放射性核種、イメージング剤、ビオチンが挙げられる。

0107

ある特定の態様では、本開示は、対照又は研究ツールとして使用されるある特定の抗OX40抗体を提供する。例えば、本開示は、VH及びVLがそれぞれネズミIgG1重鎖及びネズミκ軽鎖に融合された以上に記載のヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片を提供する。この「リバースキメラ」は、アカゲザルのin vivo特徴付けに役立つ。別の例では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体上のVH領域は、改変されたエフェクター機能を有する種々の重鎖定常領域に装着可能である。例えば、ヒトIgG4P又はヒトIgG1TMが本明細書の他の箇所に記載されている。

0108

本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、一次活性化T細胞、例えば、ヒト、カニクイザル、アカゲザル、又はそれらの任意の組合せに由来する一次活性化CD4+T細胞、一次活性化CD8+T細胞、及び/又は調節性T細胞上に発現されるOX40に特異的に結合可能である。ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片、例えばOX40mAb24は、すべてフローサイトメトリーにより測定したときに、約0.01pM〜約1nM、例えば約1pM〜約500pM、例えば約100pM〜約400pM、例えば約250pM〜約370pMの結合親和性で、一次活性化ヒトCD4+T細胞上に発現されるヒトOX40に結合可能である。例えば、ヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、すべてフローサイトメトリーにより測定したときに、約0.1pM、約0.5pM、約1pM、約10pM、約50pM、約100pM、約150pM、約200pM、約250pM、約275pM、約300pM、約325pM、約350pM、約370pM、約400pM、約425pM、約450pM、約475pM、約500pM、約550pM、約600pM、約650pM、約700pM、約750pM、又は約1nMの結合親和性で、一次活性化ヒトCD4+T細胞上に発現されるヒトOX40に結合可能である。ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、約312pMの結合親和性で一次活性化ヒトCD4+T細胞上に発現されるヒトOX40に結合可能である。結合親和性は、いくつかの異なる方法及び/又は装置により測定可能であり、当業者によく理解されているように、相対結合親和性は、方法又は装置に依存して異なり得る。

0109

本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、細胞例えば一次活性化ヒトCD4+T細胞の表面上のOX40分子の一部又は全部を占有して架橋することが可能である。ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、フローサイトメトリーにより測定したときに、約0.01pM〜約1nM、例えば約0.1pM〜約500pM、例えば約1pM〜約200pM、例えば約10pM〜約100pM、例えば約50pM〜約100pM、例えば約63pM〜約93pM、例えば約1pM、約10pM、約20pM、約30pM、約40pM、約50pM、約60pM、約70pM、約78pM、約80pM、約90pM、約100pM、又は約150pMの濃度で、一次活性化ヒトCD4+T細胞上に発現されるヒトOX40に結合可能であり、且つ一次活性化ヒトCD4+T細胞上で20%のレセプター占有率を達成可能である(EC20)。ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、フローサイトメトリーにより測定したときに約78pMの濃度で一次活性化ヒトCD4+T細胞上で20%のレセプター占有率を達成可能である(EC20)。ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、すべてフローサイトメトリーにより測定したときに、約0.01pM〜約1nM、例えば約1pM〜約500pM、例えば約100pM〜約400pM、例えば約250pM〜約370pM、例えば約100pM、約150pM、約200pM、約250pM、約275pM、約300pM、約325pM、約350pM、約370pM、約400pM、約425pM、約450pM、約475pM、又は約500pMの濃度で、一次活性化ヒトCD4+T細胞上に発現されるヒトOX40に結合可能であり、且つ一次活性化ヒトCD4+T細胞上で50%のレセプター占有率を達成可能である(EC50)。ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、フローサイトメトリーにより測定したときに約312pMの濃度で一次活性化ヒトCD4+T細胞上で50%のレセプター占有率を達成可能である(EC50)。ある特定の態様では、ヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、フローサイトメトリーにより測定したときに、約100pM〜約100nM、例えば約500pM〜約10nM、例えば約1nM〜約500nM、例えば約2nM〜約4nM、例えば約1nM、約2nM、約3nM、約4nM、又は約5nMの濃度で、一次活性化ヒトCD4+T細胞上に発現されるヒトOX40に結合可能であり、且つ一次活性化ヒトCD4+T細胞上で90%のレセプター占有率を達成可能である(EC90)。ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、フローサイトメトリーにより測定したときに約2290pM〜約3330pM、例えば約2810pMの濃度で一次活性化ヒトCD4+T細胞上で90%のレセプター占有率を達成可能である(EC90)。

0110

ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、フローサイトメトリーにより測定したときに約250pM〜約600pM、例えば約424pMの結合親和性でOX40過剰発現ジャーカット細胞上に発現されるヒトOX40に結合可能である。

0111

ある特定の態様では、ヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、OX40過剰発現ジャーカット細胞上に発現されるヒトOX40に結合可能であり、フローサイトメトリーにより測定したときに約60〜約150pMの濃度のEC20、約250〜約600pMの濃度のEC50、及び約2260〜約4390pMの濃度のEC90を達成可能である。ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、OX40過剰発現ジャーカット細胞上に発現されるヒトOX40に結合可能であり、フローサイトメトリーにより測定したときに約106pMの濃度のEC20、約424pMの濃度のEC50、及び約3820pMの濃度のEC90を達成が可能である。

0112

別の例では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、フローサイトメトリーにより測定したときに約340pM〜約820pM、例えば約580pMの結合親和性で一次活性化カニクイザルCD4+T細胞上に発現されるカニクイザルOX40に結合可能である。別の例では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、フローサイトメトリーにより測定したときに約130pM〜約600pM、例えば約370pMの結合親和性で一次活性化アカゲザルCD4+T細胞上に発現されるアカゲザルOX40に結合可能である。

0113

ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、プレートベースのアッセイで活性化CD4+T細胞の用量依存性増殖を誘導可能である。例えば、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片、例えばOX40mAb24のin vitroアッセイで、すべてフローサイトメトリーにより測定したときに、約14pM〜約28pM、例えば約21pMの抗体濃度で20%最大増殖反応を一次活性化ヒトCD4+T細胞で達成可能であり(EC20)、約0.3pM〜約130pM、例えば約28pMの抗体濃度で50%最大増殖反応を一次活性化ヒトCD4+T細胞で達成することが可能であり(EC50)、且つ約50pM〜約90pM、例えば約72pMの抗体濃度で90%最大増殖反応を一次活性化ヒトCD4+T細胞で達成可能である(EC90)。

0114

ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、活性化CD4+T細胞、例えば、ヒト一次活性化CD4+T細胞からの用量依存性サイトカイン放出を誘導可能である。ある特定の態様では、放出サイトカインは、IFNγ、TNFα、IL−5、IL−10、IL−2、IL−4、IL−13、IL−8、IL−12p70、IL−1β、又はそれらの任意の組合せである。ある特定の態様では、サイトカインは、IFNγ、TNFα、IL−5、IL−10、IL−13、又はそれらの任意の組合せである。同様に、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、一次活性化カニクイザルCD4+T細胞及び一次活性化アカゲザルCD4+T細胞でCD4+T細胞増殖及びサイトカイン放出を達成可能である。

0115

そのほかの態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、FcγR発現細胞の存在下でOX40発現T細胞のNFκB経路を活性化可能である。例えば、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、NFκBシグナル伝達経路の刺激に反応してルシフェラーゼを産生するOX40発現ジャーカットNFκBルシフェラーゼレポーター細胞のNFκB経路を活性化可能である。他の選択肢として、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、ヒトOX40、カニクイザルOX40、又はアカゲザルOX40を発現する細胞のNFκB経路を活性化可能である。

0116

さらに別の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、癌治療が必要とされる被験体に有効用量で投与した場合、例えば、腫瘍成長を遅らせたり、腫瘍成長を停止させたり、又は存在する腫瘍のサイズを低減したりすることにより、癌治療を促進可能である。ある特定の態様では、癌治療の促進はT細胞の存在下で達成可能である。ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、治療が必要とされる被験体に有効用量で投与した場合、アイソタイプマッチ対照抗体の投与と比較して、腫瘍成長を少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも70%低減可能である。

0117

このほかのさらなる態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、OX40への結合により活性化OX40発現T細胞の増殖を誘導可能であり、それと同時に、OX40発現T細胞、例えば、活性化CD4+T細胞、活性化CD8+T細胞、及び/又は調節性T細胞に対して補体依存性又は抗体依存性細胞傷害性を惹起することが可能である。さらに、ある特定の態様では、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片は、OX40への結合によりOX40発現T細胞、例えば、活性化OX40発現CD4+、CD8+T細胞、及び/又は調節性T細胞の増殖を誘導可能であり、それと同時にはC1qに結合可能であるか、又はOX40発現T細胞、例えば、活性化CD4+T細胞、活性化CD8+T細胞、及び/又は調節性T細胞のNK細胞媒介抗体依存性細胞傷害性を惹起することが可能である。

0118

ある特定の態様では、本開示は、ネズミ重鎖定常領域に装着されたヒト化VHとネズミ軽鎖定常領域に装着されたヒト化VLとを含む抗OX40抗体又はその断片を提供する。ただし、重鎖は配列番号81を含み、且つ軽鎖は配列番号83を含む。ある特定の態様では、重鎖定常領域は、例えば、ネズミIgG1定常領域であり得る。ある特定の態様では、軽鎖定常領域は、例えば、ネズミκ定常領域であり得る。

0119

ある特定の態様では、本開示は、ラットVH及びラットVLを含むラット抗マウスOX40抗体又はその抗原結合断片を提供する。ただし、VHはアミノ酸配列の配列番号85を含み、且つVLはアミノ酸配列の配列番号88を含む。ある特定の態様では、この抗体又はその断片は、VLのC末端に融合された軽鎖定常領域又はその断片をさらに含む。軽鎖定常領域は、例えば、ネズミκ定常領域であり得る。ある特定の態様では、この抗体又はその断片は、VHのC末端に融合された重鎖定常領域又はその断片をさらに含む。重鎖定常領域は、例えば、ネズミIgG2a定常領域であり得る。ある特定の態様では、このラット抗マウスOX40抗体は、重鎖アミノ酸配列の配列番号86及び軽鎖アミノ酸配列の配列番号89を含む。ある特定の態様では、本明細書に提供されるラット抗マウスOX40抗体又はその断片は、マウスOX40に特異的に結合可能である。ある特定の態様では、本明細書に提供されるラット抗マウスOX40抗体又はその断片を有効用量でマウスに投与することにより、マウスにおいてマウス癌細胞系成長を阻害可能である。

0120

ある特定の態様では、本明細書に提供されるラット抗マウスOX40抗体断片は、例えば、Fv断片、Fab断片、F(ab’)2断片、Fab’断片、dsFv断片、scFv断片、若しくはsc(Fv)2断片、又はそれらの任意の組合せであり得る。

0121

ヒト化抗OX40抗体、断片、又はサブユニットをコードするポリヌクレオチド
本開示は、ヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片をコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドを提供する。例えば、本開示は、ヒト化抗OX40抗体若しくはヒト化抗OX40抗体のサブユニットをコードするか又はかかる抗体の抗原結合断片をコードする核酸配列を含む1種のポリヌクレオチド又は2種以上のポリヌクレオチドを提供する。本開示のポリヌクレオチドは、RNA形又はDNA形であり得る。DNAは、cDNA、ゲノムDNA例えば修飾ゲノムDNA、及び合成DNAを含み、且つ二本鎖又は一本鎖であり得るとともに、一本鎖の場合、コード鎖又は非コード(アンチセンス)鎖であり得る。

0122

ある特定の態様では、ポリヌクレオチドは単離し得る。ある特定の態様では、ポリヌクレオチドは実質的に純粋であり得る。ある特定の態様では、ポリヌクレオチドは天然に存在しえない。ある特定の態様では、ポリヌクレオチドはcDNAであり得るか又はcDNAに由来し得る。ある特定の態様では、ポリヌクレオチドは組換え産生し得る。ある特定の態様では、ポリヌクレオチドは、宿主細胞からのポリペプチドの発現及び分泌を支援するポリヌクレオチド(例えば、細胞からのポリペプチドの輸送を制御するための分泌配列として機能するリーダー配列)に同一のリーディングフレームで融合された、成熟ポリペプチドに対するコード配列を含み得る。リーダー配列を有するポリペプチドはプレタンパク質であり、リーダー配列が宿主細胞により切断されてポリペプチドの成熟形を形成可能である。

0123

ある特定の態様では、本開示は、本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体若しくはその抗原結合断片又は本明細書に提供されるヒト化抗OX40抗体若しくはその抗原結合断片のポリペプチドサブユニットをコードする核酸を含むポリヌクレオチドを提供する。

0124

また、1つ又は少数の欠失、付加、及び/又は置換を含む核酸配列を含むポリヌクレオチドが提供される。かかる変化は隣接可能であるか、又は核酸中の様々な位置に分布可能である。実質的に同一の核酸配列は、例えば、1又は2又は3又は4又はさらにはそれ以上のヌクレオチド欠失、付加、及び/又は置換を有し得る。ある特定の態様では、修飾(「突然変異」)されるが実質的に同一のポリペプチドが核酸の発現時に産生されるように、1つ以上の欠失、付加、及び/又は置換は、ポリヌクレオチド配列によりコードされるリーディングフレームを改変しない。

0125

ある特定の態様では、本開示は、抗体VLをコードする核酸を含む単離されたポリヌクレオチドを提供する。ただし、VLは、参照アミノ酸配列の配列番号29又は配列番号32に対して少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある特定の態様では、ポリヌクレオチドは、抗体軽鎖をコードし、且つ参照核酸配列の配列番号31に対して少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%同一であるヌクレオチド配列を含む。

0126

ある特定の態様では、本開示は、抗体VLをコードする核酸を含む単離されたポリヌクレオチドを提供する。ただし、VLは配列番号29又は配列番号32を含む。

0127

本開示は、抗体VHをコードする核酸を含む単離されたポリヌクレオチドをさらに提供する。ただし、VHは、VHCDR1アミノ酸配列の配列番号8、VHCDR2アミノ酸配列の配列番号14、配列番号15、若しくは配列番号16、及びVHCDR3アミノ酸配列の配列番号25、配列番号26、若しくは配列番号27と同一であるか又はVH−CDRの1つ以上における8、7、6、5、4、3、2、若しくは1つの単一アミノ酸置換、欠失、若しくは挿入を除いて同一であるVH−CDR1、VH−CDR2、及びVH−CDR3アミノ酸配列を含む。

0128

本開示は、抗体VHをコードする核酸を含む単離されたポリヌクレオチドをさらに提供する。ただし、VHは、式:
HFW1−HCDR1−HFW2−HCDR2−HFW3−HCDR3−HFW4、を有するアミノ酸配列を含む。式中、HFW1は配列番号6又は配列番号7であり、HCDR1は配列番号8であり、HFW2は配列番号9であり、HCDR2は配列番号14、配列番号15、又は配列番号16であり、HFW3は配列番号17であり、HCDR3は配列番号25、配列番号26、又は配列番号27であり、且つHFW4は配列番号28である。ある特定の態様では、HFW2のアミノ酸配列は、配列番号10、配列番号11、配列番号12、又は配列番号13である。ある特定の態様では、HFW3のアミノ酸配列は、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、又は配列番号24である。

0129

さらに、本開示は、抗体VHをコードする核酸を含む単離されたポリヌクレオチドを提供する。ただし、VHは、参照アミノ酸配列の配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、配列番号65、又は配列番号67に対して少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある特定の態様では、ポリヌクレオチドは、参照核酸配列の配列番号34、配列番号36、配列番号38、配列番号40、配列番号42、配列番号44、配列番号46、配列番号48、配列番号50、配列番号52、配列番号54、配列番号56、配列番号58、配列番号60、配列番号62、配列番号64、配列番号66、又は配列番号68に対して少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%同一であるヌクレオチド配列を含む。

0130

ある特定の態様では、本開示は、配列番号60の核酸、配列番号31の核酸、配列番号72の核酸、又はそれらの任意の組合せを含むポリヌクレオチドを提供する。

0131

さらに、以上に記載のポリヌクレオチドを含むベクターが提供される。好適なベクターは本明細書の他の箇所に記載されており、当業者に公知である。

0132

ある特定の態様では、本開示は、以上に記載のポリヌクレオチド又はベクターを含み、任意選択的に1種以上の担体、希釈剤賦形剤、又は他の添加剤をさらに含む組成物例えば医薬組成物を提供する。

0133

ある特定の態様では、本開示は、VHをコードする核酸を含むポリヌクレオチドとVLをコードする核酸を含むポリヌクレオチドとを含むポリヌクレオチド組成物を提供する。この態様によれば、VL及びVHは、参照アミノ酸配列の配列番号29又は配列番号32に対して少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%同一であるVLアミノ酸配列と、(a)VHCDR1アミノ酸配列の配列番号8、VHCDR2アミノ酸配列の配列番号14、配列番号15、若しくは配列番号16、及びVHCDR3アミノ酸配列の配列番号25、配列番号26、若しくは配列番号27と同一であるか又はVH−CDRの1つ以上における8、7、6、5、4、3、2、若しくは1つの単一アミノ酸置換、欠失、若しくは挿入を除いて同一であるVH−CDR1、VH−CDR2、及びVH−CDR3アミノ酸配列、(b)式:
HFW1−HCDR1−HFW2−HCDR2−HFW3−HCDR3−HFW4、(式中、HFW1は配列番号6又は配列番号7であり、HCDR1は配列番号8であり、HFW2は配列番号9であり、HCDR2は配列番号14、配列番号15、又は配列番号16であり、HFW3は配列番号17であり、HCDR3は配列番号25、配列番号26、又は配列番号27であり、且つHFW4は配列番号28である)
を有するアミノ酸配列、又は(c)参照アミノ酸配列の配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、配列番号65、又は配列番号67に対して少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%同一であるアミノ酸配列、を含むVHと、を一体的に含み得る。VH(b)では、HFW2のアミノ酸配列は、配列番号10、配列番号11、配列番号12、若しくは配列番号13であり得るとともに、且つ/又はHFW3のアミノ酸配列は、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、若しくは配列番号24であり得る。

0134

以上に記載のポリヌクレオチド組成物では、VHをコードする核酸を含むポリヌクレオチド及びVLをコードする核酸を含むポリヌクレオチドは、単一のベクターに存在可能であるか、又は個別の同一でないベクターに存在可能である。それに応じて、本開示は、以上に記載のポリヌクレオチド組成物を含む1種以上のベクターを提供する。

0135

いくつかの場合には、以上に記載のVH及びVLをコードするポリヌクレオチド組成物は、OX40、例えば、ヒトOX40、カニクイザルOX40、及び/又はアカゲザルOX40に特異的に結合可能なヒト化抗体又はその抗原結合断片をコード可能である。

0136

ある特定の態様では、本開示は、ネズミ重鎖定常領域に装着されたヒト化VHとネズミ軽鎖定常領域に装着されたヒト化VLとを含む抗OX40抗体又はその断片をコードする核酸を含む単離されたポリヌクレオチドを提供する。ただし、重鎖は配列番号81を含み、且つ軽鎖は配列番号83を含む。ある特定の態様では、重鎖定常領域は、例えば、ネズミIgG1定常領域であり得る。ある特定の態様では、軽鎖定常領域は、例えば、ネズミκ定常領域であり得る。

0137

ある特定の態様では、本開示は、ラットVH及びラットVLを含むラット抗マウスOX40抗体又はその抗原結合断片をコードする核酸を含む単離されたポリヌクレオチドを提供する。ただし、VHはアミノ酸配列の配列番号85を含み、且つVLはアミノ酸配列の配列番号88を含む。ある特定の態様では、この抗体又はその断片は、VLのC末端に融合された軽鎖定常領域又はその断片をさらに含む。軽鎖定常領域は、例えば、ネズミκ定常領域であり得る。ある特定の態様では、この抗体又はその断片は、VHのC末端に融合された重鎖定常領域又はその断片をさらに含む。重鎖定常領域は、例えば、ネズミIgG2a定常領域であり得る。ある特定の態様では、このラット抗マウスOX40抗体は、重鎖アミノ酸配列の配列番号86及び軽鎖アミノ酸配列の配列番号89を含む。ある特定の態様では、本明細書に提供されるラット抗マウスOX40抗体又はその断片は、マウスOX40に特異的に結合可能である。ある特定の態様では、本明細書に提供されるラット抗マウスOX40抗体又はその断片を有効用量でマウスに投与することにより、マウスにおいてマウス癌細胞系成長を阻害可能である。

0138

本開示は、以上に提供されるポリヌクレオチド、ポリヌクレオチド組成物、又はベクターを含む宿主細胞をさらに提供する。ただし、宿主細胞は、いくつかの場合には、OX40、例えば、ヒトOX40、カニクイザルOX40、又はアカゲザルOX40に特異的に結合する抗体又はその抗原結合断片を発現可能である。かかる宿主細胞は、本明細書に提供される抗体又はその抗原結合断片の作製方法に利用可能である。この方法は、(a)宿主細胞を培養する工程と、(b)発現された抗体又はその抗原結合断片を宿主細胞から単離する工程と、を含む。

0139

ポリヌクレオチド変異体も提供される。ポリヌクレオチド変異体は、コード領域、非コード領域、又はその両方に改変を含み得る。いくつかの態様では、ポリヌクレオチド変異体は、サイレント置換、付加、又は欠失を生じる改変を含むが、コードポリペプチドの性質や活性を改変しない。いくつかの態様では、ポリヌクレオチド変異体は、遺伝暗号縮重に基づいてサイレント置換により産生される。ポリヌクレオチド変異体は、様々な理由で、例えば、特定の宿主でコドン発現を最適化するために(ヒトmRNAのコドンを大腸菌(E.coli)などの細菌宿主によるコドンに変化させるために)産生され得る。本明細書に記載のポリヌクレオチドを含むベクター及び細胞も提供される。

0140

いくつかの態様では、ヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片をコードするDNA配列は、オリゴヌクレオチドシンセサイザーを用いて化学合成により構築可能である。かかるオリゴヌクレオチドは、所望のポリペプチドのアミノ酸配列と、対象の組換えポリペプチドを産生する宿主細胞に有利なコドンの選択と、に基づいて設計可能である。標準的方法を適用して、対象の単離ポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチド配列を合成可能である。例えば、完全アミノ酸配列を用いて逆翻訳遺伝子を構築可能である。さらに、特定の単離ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含有するDNAオリゴマーを合成可能である。例えば、所望のポリペプチドの一部をコードするいくつかの小さなオリゴヌクレオチドを合成してからライゲートすることが可能である。個別のオリゴヌクレオチドは、相補的集合のために5’又は3’オーバーハングを含み得る。

0141

集合させた後(合成、部位指向突然変異誘発、又は別の方法により)、対象の特定の単離ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を発現ベクターに挿入し、所望の宿主でのタンパク質発現に適した発現制御配列に作動的に連結可能である。適正な集合は、例えば、ヌクレオチド配列決定、制限切断マッピング、及び/又は好適な宿主での生物学的活性ポリペプチドの発現により確認可能である。宿主でトランスフェクト遺伝子の高い発現レベルを得るために、選択された発現宿主で機能する転写・翻訳発現制御配列に遺伝子を作動的に連結したり又は関連付けしたりすることが可能である。

0142

ある特定の態様では、組換え発現ベクターは、ヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片をコードするDNAの増幅及び発現のために使用される。組換え発現ベクターは、哺乳動物、微生物ウイルス、又は昆虫の遺伝子に由来する好適な転写調節エレメント又は翻訳調節エレメントに作動的に連結された、ヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片のポリペプチド鎖をコードする合成DNA断片又はcDNA由来DNA断片を有する複製可能なDNA構築物である。一例では、転写ユニットは、以下に詳細に記載されるように、(1)遺伝子エレメント又は遺伝子発現で調節的役割を担うエレメント、例えば、転写プロモーター又はエンハンサーと、(2)構造配列又はmRNAに転写されてタンパク質に翻訳されるコード配列と、(3)適切な転写及び翻訳の開始配列及び終止配列と、の集合を含み得る。かかる調節エレメントは、転写を制御するオペレーター配列を含み得る。宿主での複製能力、例えば、複製起点により付与される複製能力、及びトランスフォーマントの認識を容易にする選択遺伝子は、追加的に組込み可能である。互いに機能的に関連付けられている場合、DNA領域は作動的に連結されている。例えば、ポリペプチドの分泌に関与する前駆体として発現されるのであれば、シグナルペプチド(分泌リーダー)のDNAはポリペプチドのDNAに作動的に連結されており、配列の転写を制御するのであれば、プロモーターはコード配列に作動的に連結されており、又は翻訳を可能にするように配置されているのであれば、リボソーム結合部位はコード配列に作動的に連結されている。酵母発現系に使用することが意図される構造エレメントは、宿主細胞による翻訳タンパク質の細胞外分泌を可能にするリーダー配列を含む。他の選択肢として、組換えタンパク質がリーダー配列や輸送配列を含まずに発現される場合、タンパク質はN末端メチオニンを含み得る。このメチオニンは、任意選択的に、発現された組換えタンパク質から後続的に切り離されて最終生成物を提供可能である。

0143

発現制御配列及び発現ベクターの選択は、宿主の選択に依存するであろう。多種多様な発現宿主/ベクターの組合せを利用可能である。真核宿主に有用な発現ベクターとしては、例えば、SV40、ウシパピローマウイルスアデノウイルス、及びサイトメガロウイルスに由来する発現制御配列を含むベクターが挙げられる。細菌宿主に有用な発現ベクターとしては、公知の細菌プラスミド、例えば、pCR1、pBR322、pMB9、及びそれらの誘導体を含めて大腸菌(E.coli)由来のプラスミド、より広範な宿主域のプラスミド、例えば、M13及び糸状一本鎖DNAファージが挙げられる。

0144

ヒト化抗OX40抗体又はその抗原結合断片を発現するのに好適な宿主細胞としては、適切なプロモーターの制御下にある原核細胞酵母細胞昆虫細胞、又は高等真核細胞が挙げられる。原核生物としては、グラム陰性又はグラム陽性生物、例えば、大腸菌(E.coli)又は桿菌が挙げられる。高等真核細胞としては、以下に記載の哺乳動物起源の樹立細胞系が挙げられる。細胞フリー翻訳システムを利用することも可能である。抗体産生を含めてタンパク質産生の方法に関する追加情報は、例えば、米国特許出願公開第2008/0187954号明細書、米国特許第6,413,746号明細書及び同第6,660,501号明細書、並びに国際公開第04009823号パンフレット(それぞれその全体が本出願をもって参照により本明細書に組み込まれる)に見いだし得る。

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