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技術 反応生成物製造装置及び反応生成物製造方法

出願人 三菱ケミカルエンジニアリング株式会社
発明者 長谷川貞夫三谷浩旭真史
出願日 2019年7月25日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-136627
公開日 2021年2月18日 (3ヶ月経過) 公開番号 2021-020139
状態 未査定
技術分野 物理的、化学的プロセスおよび装置
主要キーワード 経路配管 略棒形状 界面センサー 故障リスク 自動調節弁 計測制御機器 IPクリーン 位置高
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重要な関連分野

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図面 (16)

課題

静電噴霧を用いた反応生成物製造装置において、反応生成物の濃縮等の濃度変化、界面の上昇、界面及びノズル間の距離の変化等の状態変動が少なく、装置を長時間、連続的に定常状態運転でき、一定の品質の反応生成物を効率的に大量生産できる反応生成物製造装置を提供する。

解決手段

ノズル10と電極22の間に電位差を与えることでノズル10から静電噴霧された第1の溶液L1を含む微小液滴Dを、界面Bに到達させて、第1の物質R1と第2の物質R2とを反応させる反応生成物製造装置において、液相P2に第2の溶液L2を供給する供給管30と、反応槽20から反応生成物を排出する排出管31と反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように、液相P2の液位Hを一定に保持する制御を行う液位調節機構40とをさらに備える、反応生成物製造装置1A。

概要

背景

産業界の様々な用途及びニーズに合わせて、化合物の種々の物性及び特性を選択的に精密に制御する技術が求められている。例えば、ポリマー粒子金属ナノ粒子合成反応にあっては、粒子の大きさの分布を数ナノメートルから数マイクロメートルの特定の範囲に制御すること又は分子量を特定の分布に制御することにより、新たな機能特性素材に付与しうる。逐次反応による化学物質の合成では、逐次反応過程特定段階に精密に制御することで特定物質を高収率で獲得することができうる。

実用操作上における合成反応を制御する方法として、反応物質の量又は濃度、反応環境の温度、反応時間等の条件を管理、制御することがある。ごく一般的な反応生成物製造装置として、状の反応容器に第1物質溶液と第2物質の溶液を投入して供給し、両溶液を混合して接触させることで合成反応を進行させることが行われている。この場合、容器外壁ジャケット又は容器内部にコイル装備熱媒を通すことで反応液温度調整が行われている。加えて、反応容器内に配置された攪拌機によって混合することで、反応液の一様性の確保が試みられている。

しかしながら、第1物質と第2物質の2種類の溶液のかたまりバルク)を容器内に投入して撹拌混合しようとする限り、容器内液の濃度分布温度分布が生じることは避け難い。加えて、反応遂行に長時間を要することになり、精密な反応制御は困難である。この技術的限界を克服する装置として、静電噴霧を用いた反応生成物製造装置が提案されている(特許文献1)。特許文献1に記載の反応生成物製造装置の模式図を図1に示す。
図1に示す反応生成物製造装置101A,101Bは、第1の物質R1と第2の物質R2を反応させることで、反応生成物を製造する装置である。反応生成物製造装置101A,101Bは、第1の物質R1を含む第1の溶液L1を噴出させるノズル110と、ノズル110の噴出口110aに対向するようにノズル110から離れた位置に、第2の物質R2を含む第2の溶液L2からなる液相P2を備える。反応生成物製造装置101A,101Bは、導電性液体である第1の溶液L1及び第2の溶液L2の間に電位差を付与することで静電噴霧を起こさせることを特徴とする。
静電噴霧作用によりノズル110の噴出口110aで発生した微小液滴Dを含む液滴群は、相互に同一の電荷を持つため、反発力により互いに分散して飛翔し、かつ反対電荷を持つ液相P2の界面Bに引っ張られていく。その結果、第1の物質R1を含む第1の溶液L1からなる微小液滴Dは、液相P2の界面Bに衝突して化学反応を起こさせることができる。一つ一つの微小液滴Dは、点とみなせるほどに非常に容量サイズが小さいため、周辺環境の影響を受け難く、かつ液滴内部の一様性が高い。そのため、界面Bに衝突した瞬間にほぼ化学反応を完結させることができる。これによりシャープで精密な反応制御が可能となり、特定物質を効率的に生成しうる。

概要

静電噴霧を用いた反応生成物製造装置において、反応生成物の濃縮等の濃度変化、界面の上昇、界面及びノズル間の距離の変化等の状態変動が少なく、装置を長時間、連続的に定常状態運転でき、一定の品質の反応生成物を効率的に大量生産できる反応生成物製造装置を提供する。ノズル10と電極22の間に電位差を与えることでノズル10から静電噴霧された第1の溶液L1を含む微小液滴Dを、界面Bに到達させて、第1の物質R1と第2の物質R2とを反応させる反応生成物製造装置において、液相P2に第2の溶液L2を供給する供給管30と、反応槽20から反応生成物を排出する排出管31と反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように、液相P2の液位Hを一定に保持する制御を行う液位調節機構40とをさらに備える、反応生成物製造装置1A。

目的

本発明は、静電噴霧を用いた反応生成物製造装置において、反応生成物の濃縮等の濃度変化、界面の上昇、界面及びノズル間の距離の変化等の状態変動が少なく、装置を長時間、連続的に定常状態で運転でき、一定の品質の反応生成物を効率的に大量生産できる反応生成物製造装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

第1の物質を含む第1の溶液噴出させるノズルと、前記ノズルに対向して配置され、第2の物質を含む第2の溶液からなる液相P2と、前記液相P2を収容する反応槽と、前記液相P2の界面と、前記ノズルとの間で電場を形成するための電極とを備え、前記ノズルと前記電極の間に電位差を与えることで前記ノズルから静電噴霧された前記第1の溶液を含む微小液滴を、前記液相P2の界面に到達させて、前記第1の物質と前記第2の物質とを混合せしめて、前記第1の物質と前記第2の物質とを反応させる反応生成物製造装置において、前記反応槽内の前記液相P2に、前記第2の溶液を供給する供給管と、前記反応槽から前記第1の物質及び前記第2の物質の反応生成物を排出する排出管と、前記反応槽内の前記第2の溶液の液量が一定となるように、前記液相P2の液位を一定に保持する液位調節機構とをさらに備える、反応生成物製造装置。

請求項2

前記液位調節機構が、前記界面の位置を検出する界面計測部と、前記排出管から排出される液体の流量を調節する排出液量調節部とを有する、請求項1に記載の反応生成物製造装置。

請求項3

前記排出液量調節部が、前記排出管の開度を調節する開度自動調節弁を有する、請求項2に記載の反応生成物製造装置。

請求項4

前記排出液量調節部が、前記排出管内の液体の流量を調節する容量自動調節ポンプを有する、請求項2に記載の反応生成物製造装置。

請求項5

前記液位調節機構が、前記反応生成物を含む液体のオーバーフローによって前記液相P2の液位を一定に制御する、請求項1に記載の反応生成物製造装置。

請求項6

前記ノズルの噴出口と前記液相P2の間に低誘電率液体からなる液相PLをさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の反応生成物製造装置。

請求項7

前記ノズルの噴出口が、前記液相PLに接するか又は前記液相PL中に配置される、請求項6に記載の反応生成物製造装置。

請求項8

請求項1〜7のいずれか一項に記載の反応生成物製造装置を用いることを特徴とする、反応生成物製造方法。

技術分野

0001

本発明は、静電噴霧を用いた反応生成物製造装置及び反応生成物製造方法に関する。

背景技術

0002

産業界の様々な用途及びニーズに合わせて、化合物の種々の物性及び特性を選択的に精密に制御する技術が求められている。例えば、ポリマー粒子金属ナノ粒子合成反応にあっては、粒子の大きさの分布を数ナノメートルから数マイクロメートルの特定の範囲に制御すること又は分子量を特定の分布に制御することにより、新たな機能特性素材に付与しうる。逐次反応による化学物質の合成では、逐次反応過程特定段階に精密に制御することで特定物質を高収率で獲得することができうる。

0003

実用操作上における合成反応を制御する方法として、反応物質の量又は濃度、反応環境の温度、反応時間等の条件を管理、制御することがある。ごく一般的な反応生成物製造装置として、状の反応容器に第1物質溶液と第2物質の溶液を投入して供給し、両溶液を混合して接触させることで合成反応を進行させることが行われている。この場合、容器外壁ジャケット又は容器内部にコイル装備熱媒を通すことで反応液温度調整が行われている。加えて、反応容器内に配置された攪拌機によって混合することで、反応液の一様性の確保が試みられている。

0004

しかしながら、第1物質と第2物質の2種類の溶液のかたまりバルク)を容器内に投入して撹拌混合しようとする限り、容器内液の濃度分布温度分布が生じることは避け難い。加えて、反応遂行に長時間を要することになり、精密な反応制御は困難である。この技術的限界を克服する装置として、静電噴霧を用いた反応生成物製造装置が提案されている(特許文献1)。特許文献1に記載の反応生成物製造装置の模式図を図1に示す。
図1に示す反応生成物製造装置101A,101Bは、第1の物質R1と第2の物質R2を反応させることで、反応生成物を製造する装置である。反応生成物製造装置101A,101Bは、第1の物質R1を含む第1の溶液L1を噴出させるノズル110と、ノズル110の噴出口110aに対向するようにノズル110から離れた位置に、第2の物質R2を含む第2の溶液L2からなる液相P2を備える。反応生成物製造装置101A,101Bは、導電性液体である第1の溶液L1及び第2の溶液L2の間に電位差を付与することで静電噴霧を起こさせることを特徴とする。
静電噴霧作用によりノズル110の噴出口110aで発生した微小液滴Dを含む液滴群は、相互に同一の電荷を持つため、反発力により互いに分散して飛翔し、かつ反対電荷を持つ液相P2の界面Bに引っ張られていく。その結果、第1の物質R1を含む第1の溶液L1からなる微小液滴Dは、液相P2の界面Bに衝突して化学反応を起こさせることができる。一つ一つの微小液滴Dは、点とみなせるほどに非常に容量サイズが小さいため、周辺環境の影響を受け難く、かつ液滴内部の一様性が高い。そのため、界面Bに衝突した瞬間にほぼ化学反応を完結させることができる。これによりシャープで精密な反応制御が可能となり、特定物質を効率的に生成しうる。

先行技術

0005

国際公開第2016/031695号

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、反応生成物製造装置101A,101Bにおいては、バッチ式、回分式の反応装置のように、運転時間の経過とともに液相P2中で反応生成物の濃度が上昇して、反応生成物の凝集等が起きる恐れがある。そのため、物性又は特性が一定の品質となるように制御された反応生成物を得るためには、反応生成物の濃度が過度に高くならないように一度運転を停止して、反応生成物を回収する必要がある。
また、反応生成物製造装置101A,101Bにおいては、第1の物質R1を含む第1の溶液L1がノズル110から反応槽120内へ静電噴霧によって微小液滴Dとして供給され、第2の溶液L2と混和する。そのため、反応槽120内の液相P2の液位H’が上昇していく。よって、液相P2の液位H’の上昇に伴い、界面Bとノズル110との間の距離が変動して、界面Bとノズル110の間の電場が安定せず、長時間の装置の運転が困難であるという問題もある。
よって、反応生成物製造装置101A,101Bにあっては、所望の物性又は特性を具備する反応生成物を得るためには、反応生成物の回収の際に装置の起動と停止を繰り返す必要がある。ところが、反応生成物の装置の起動と停止を繰り返すと、反応生成物の製造効率が低下する。そのため、反応生成物製造装置101A,101Bによる反応生成物の大量生産に際しては、装置の起動と停止をさらに多頻度で繰り返す必要がある。
上より、反応生成物製造装置101A,101Bでは、装置を長時間、連続的に運転し、かつ、所望の物性又は特性を具備する一定の品質の反応生成物を効率的に大量生産することが困難である。

0007

本発明は、静電噴霧を用いた反応生成物製造装置において、反応生成物の濃縮等の濃度変化、界面の上昇、界面及びノズル間の距離の変化等の状態変動が少なく、装置を長時間、連続的に定常状態で運転でき、一定の品質の反応生成物を効率的に大量生産できる反応生成物製造装置を提供する。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するため、本発明の一態様では図3に示すように、図1に記載の従来の反応生成物製造装置101A,101Bにおいて、供給管30、排出管31、液位調節機構40を付加することを提案する(図3)。
図3に示す本発明の一態様では、供給管30によって反応槽20に第2の物質R2を含む第2の溶液L2を供給し、排出管31によって反応槽20から反応生成物を排出し、かつ、液位調節機構40によって、液相P2の液位Hを一定に制御する構成を採用する。この構成の採用により、運転時間の経過に伴う液相P2における反応生成物の濃度の上昇、界面Bの上昇を抑制でき、反応生成物の物性及び特性を一定に制御できる。そのため、製造工程の途中で反応生成物の回収のために装置の運転を停止する必要がなくなり、装置を長時間、連続的に定常状態で運転し、かつ、所望の物性又は特性を具備する一定の品質の反応生成物を効率的に大量生産できる。
加えて、液位調節機構40によって、ノズル10の噴出口10aと界面Bとの間の距離を一定に保持することも可能となる。その結果、反応槽20内で静電噴霧の状態が安定しやすくなり、長時間にわたって、安定した静電噴霧条件のもとで、連続的に反応生成物を製造できる。

0009

請求項1に記載の発明は、上述の解決手段の構成要件を示したものである。
すなわち、請求項1に記載の発明は、第1の物質を含む第1の溶液を噴出させるノズルと、前記ノズルに対向して配置され、第2の物質を含む第2の溶液からなる液相P2と、前記液相P2を収容する反応槽と、前記液相P2の界面と、前記ノズルとの間で電場を形成するための電極とを備え、前記ノズルと前記電極の間に電位差を与えることで前記ノズルから静電噴霧された前記第1の溶液を含む微小液滴を、前記液相P2の界面に到達させて、前記第1の物質と前記第2の物質とを混合せしめて、前記第1の物質と前記第2の物質とを反応させる反応生成物製造装置において、前記反応槽内の前記液相P2に、前記第2の溶液を供給する供給管と、前記反応槽から前記第1の物質及び前記第2の物質の反応生成物を排出する排出管と、前記反応槽内の前記第2の溶液の液量が一定となるように、前記液相P2の液位を一定に保持する液位調節機構とをさらに備える、反応生成物製造装置である。
請求項1に記載の発明によれば、液位調節機構によって反応槽内の第2の溶液の液量が一定となるように、液相P2の液位を一定に制御するため、装置を長時間、連続的に定常状態で運転でき、一定の品質の反応生成物を効率的に大量生産できる。加えて、ノズルの噴出口と界面との間の距離を一定に保持でき、長時間にわたって、安定した静電噴霧条件のもとで、反応生成物を製造できる。

0010

請求項2に記載のさらなる発明は、前記液位調節機構が、前記界面の位置を検出する界面計測部と、前記排出管から排出される液体の流量を調節する排出液量調節部とを有する、請求項1に記載の反応生成物製造装置である。
請求項3に記載のさらなる発明は、前記排出液量調節部が、前記排出管の開度を調節する開度自動調節弁を有する、請求項2に記載の反応生成物製造装置である。
請求項4に記載のさらなる発明は、前記排出液量調節部が、前記排出管内の液体の流量を調節する容量自動調節ポンプを有する、請求項2に記載の反応生成物製造装置である。
請求項2〜4のいずれか一項に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様に、装置を長時間、連続的に定常状態で運転でき、一定の品質の反応生成物を効率的に大量生産できる。加えて、ノズルの噴出口と界面との間の距離を一定に保持でき、長時間にわたって、安定した静電噴霧条件のもとで、反応生成物を製造できる。

0011

請求項5に記載のさらなる発明は、前記液位調節機構が、前記反応生成物を含む液体のオーバーフローによって前記液相P2の液位を一定に制御する、請求項1に記載の反応生成物製造装置である。
請求項5に記載のさらなる発明によれば、第2の溶液が排出される部分の構造を第2の溶液のオーバーフローが起きるような形状構造とするだけで本発明の効果が得られ、界面位置計測機器自動弁、ポンプ等の動的機器の利用を省ける。よって、計測機器の故障リスク、動的機器の故障リスクを排除できる。また、第2の溶液が自然法則にしたがって反応槽から流出するオーバーフローを利用するため、本発明の効果を簡易にかつ信頼度高く得ることができる。

0012

請求項6に記載のさらなる発明は、前記ノズルの噴出口と前記液相P2の間に低誘電率液体からなる液相PLをさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の反応生成物製造装置である。
請求項7に記載のさらなる発明は、前記ノズルの噴出口が、前記液相PLに接するか又は前記液相PL中に配置される、請求項6に記載の反応生成物製造装置である。
請求項6又は7に記載の発明によっても、請求項1に記載の発明と同様の効果を得ることができる。

発明の効果

0013

本発明の反応生成物製造装置は、反応槽に第2の物質を供給する供給管と、反応槽から反応生成物を排出する排出管とを備えるため、流通系にて長時間の定常状態における連続運転が可能となる。加えて、本発明の反応生成物製造装置は、反応槽内の第2の溶液の液量が一定となるように、前記液相P2の液位を一定に制御する調節機構を備えるため、反応槽内の反応生成物の濃度を一定に保持でき、反応生成物の物性及び特性の変動が少なくなり、一定の品質の反応生成物を製造できる。加えて、液相P2の液位を一定に制御することで、ノズルの噴出口と界面との間の距離を一定に保持でき、長時間にわたって、安定した静電噴霧条件のもとで、連続的に反応生成物を製造できる。
よって、本発明の反応生成物製造装置によれば、装置を長時間、定常状態で連続的に運転でき、所望の物性及び特性を具備する一定の品質の反応生成物を効率的に大量生産できる。

図面の簡単な説明

0014

従来の反応生成物製造装置の構成を示す模式図である。
本発明の適用対象となる反応生成物製造装置の形態例を比較して示す模式図である。
第1の実施形態に係る反応生成物製造装置の一形態例の構成を示す模式図である。
第1の実施形態に係る反応生成物製造装置の一形態例の構成を示す模式図である。
第2の実施形態に係る反応生成物製造装置の一形態例の構成を示す模式図である。
第2の実施形態に係る反応生成物製造装置の一形態例の構成を示す模式図である。
第3の実施形態に係る反応生成物製造装置の一形態例の構成を示す模式図である。
第3の実施形態に係る反応生成物製造装置の一形態例の構成を示す模式図である。
第4の実施形態に係る反応生成物製造装置の一形態例の構成を示す模式図である。
第4の実施形態に係る反応生成物製造装置の一形態例の構成を示す模式図である。
第5の実施形態に係る反応生成物製造装置の一形態例の構成を示す模式図である。
第5の実施形態に係る反応生成物製造装置の一形態例の構成を示す模式図である。
第6の実施形態に係る反応生成物製造装置の一形態例の構成を示す模式図である。
第6の実施形態に係る反応生成物製造装置の一形態例の構成を示す模式図である。
第7の実施形態に係る反応生成物製造装置の一形態例の構成を示す模式図である。

実施例

0015

本明細書において数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。

0016

以下、本発明を適用した一実施形態の反応生成物製造装置及び反応生成物製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。

0017

<反応槽内の相構成の違い及びノズルの位置の違いによる形態例>
本発明の適用対象となる静電噴霧を用いた反応生成物製造装置には、反応槽内の相構成の違い及びノズルの位置の構成の違いに基づき、例えば、図2中の(2a)〜(2c)に示す3つの形態例がある。
図2は、本発明の適用対象となる反応生成物製造装置の形態例として、反応槽内の相構成及びノズルの位置の構成を比較して示す模式図である。図2中の(2a)〜(2c)の各形態例においては、反応物製造装置は、第1の物質R1を含む第1の溶液L1をノズル10から静電噴霧させ、第1の物質R1を含む微小液滴Dを界面Bに到達させて、第1の物質R1と第2の物質R2とを接触混合せしめて、第1の物質R1と第2の物質R2とを反応させる。

0018

図2中の(2a)に示す形態例においては、反応槽20内には、導電性の液体である第2の溶液L2からなる第2の液相P2(以下、「液相P2」と記す。)と、気相PGとが形成されている。図2中の(2a)に示す形態例においては、ノズル10の噴出口10aは、液相P2と気相PGとの界面Bから上方に離れた位置の気相PGに配置されている。そして、ノズル10は、第1の溶液L1を微小液滴Dとして、気相PG中で静電噴霧させる。

0019

図2中の(2b)に示す形態例においては、反応槽20内には、液相P2と、低誘電率液体LLからなる液相PL(以下、「液相PL」と記す。)とが形成されている。
液相PLは、液相P2の上方にて液相P2と接している。液相PLは、液相P2と2相分離した状態で形成される。図2中の(2b)に示す形態例においては、ノズル10の噴出口10aは、液相P2と液相PLとの界面Bから上方に離れた位置の液相PLに配置されている。そして、ノズル10は、第1の溶液L1を微小液滴Dとして、液相PL中で静電噴霧させる。
ここで、図2中の(2b)に示す形態例においては、液相PLの上側に気相PGが形成されていると見なすこともできる。

0020

図2中の(2c)に示す形態例においては、反応槽20内には、液相P2と液相PLと気相PGとがこの順に形成されている。図2中の(2c)に示す形態例においては、ノズル10の噴出口10aは、液相PLから液相P2と反対側に離れた位置の気相PGに配置されている。そして、ノズル10は、第1の溶液L1を微小液滴Dとして、気相PG中で静電噴霧させる。

0021

<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態について、図3、4を参照して説明する。図3は、反応生成物製造装置1Aの構成を示す模式図である。図4は、反応生成物製造装置1Bの構成を示す模式図である。

0022

(実施形態例1A)
図3に示すように、反応生成物製造装置1Aは、液相P2と気相PGとノズル10と反応槽20とスターラー21と電極22と電源23と供給管30と排出管31と液位調節機構40とを備える。
反応生成物製造装置1Aにおいては、気相PG、液相P2が界面Bを境界面として2相分離した状態で重なっている。
液相P2は、ノズル10に対向して配置されている。そして、液相P2は、第2の物質R2を含む第2の溶液L2からなる相である。気相PGにはノズル10が配置されている。

0023

反応生成物製造装置1Aは、第1の物質R1と第2の物質R2とを反応させ、反応生成物を製造する装置である。
第1の物質R1は、第1の溶液L1に溶解している。第2の物質R2は、第2の溶液L2に溶解している。ただし、第1の物質R1の一部は、第1の溶液L1に分散していてもよい。同様に、第2の物質R2の一部は、第2の溶液L2に分散していてもよい。第1の溶液L1及び第2の溶液L2は、互いに相溶であることが好ましい。

0024

ノズル10は、第1の物質R1を含む第1の溶液L1を噴出させる。ノズル10は、第1の溶液L1を静電噴霧可能に構成されたエレクトロスプレーノズルである。ノズル10は、第1の溶液L1の供給源(図示略)と接続されている。
ノズル10は、液相P2と対向して配置される噴出口10aを有する。噴出口10aは、液相P2と気相PGとの界面Bから上方に離れた位置の気相PGに配置されている。ノズル10による静電噴霧によって第1の溶液L1からなる微小液滴Dが、噴出口10aから静電噴霧される。

0025

例えば、噴出口10aは、界面Bに対して垂直方向に静電噴霧するように配向されていると好ましい。
噴出口10aと界面Bとの間の距離は、電場の強度及び静電噴霧によって生成する微小液滴Dの断片化プロセスを考慮して、最適化することが好ましい。
生成物製造装置1Aは、ノズル10を1つ備える形態であるが、その他の実施形態例においては、ノズルの数は複数でもよい。

0026

反応生成物製造装置1Aにおいては、ノズル10の材質は、金属、合金等の導電性の材料である。この場合、図3に示すように、ノズル10と電源23の正電位側とを電気的に接続することで、ノズル10そのものを正電極として使用可能である。これにより、ノズル10と電極22(負電極)との間に電位差を付与できる。
ただし、本発明においてノズルの材質は特に限定されない。ノズルの材質は、ガラス樹脂セラミック等の絶縁性の材料でもよい。ガラス、樹脂、セラミック等の絶縁性の材料を使用する場合、ノズル内にはさらに電極を設ける必要がある。ガラス、樹脂、セラミック等の材料を使用する場合においては、ノズル内に設けられる電極と電源23とを電気的に接続することで、ノズルと電極22(負電極)との間に電位差を付与できる。

0027

反応槽20は、液相P2を収容する容器である。反応生成物製造装置1Aにおいては、反応槽20が気相PGをさらに収容している。そのため、反応槽20内には液相P2と気相PGとが形成されている。液相P2は、ノズル10に対向して収容され、気相PGは、液相P2の上方で反応槽20内に収容されている。
スターラー21は、反応槽20の底部に配置されている。スターラー21は、反応槽20内の第2の溶液L2を均一に攪拌できる形態であれば特に限定されない。

0028

電極22は、液相P2の界面Bにおける第2の溶液L2とノズル10の噴出口10aにおける第1の溶液L1との間で電場を形成するための電極である。電極22は液相P2に配置され、液相P2に通電できる形態であれば特に限定されない。
液相P2の第2の溶液L2は導電性の液体であるため、電極22に負電位が付与されると、液相P2の全体に通電し、液相P2に負電位が付与される。

0029

電極22に付与される電位は、正電位でも負電位でもよい。反応生成物製造装置1Aにおいては、負電位が電極22に付与されている。
電極22の形状は特に限定されない。電極22の形状としては、略プレート状、略リング形状略筒形状、略メッシュ形状略棒形状略球形状略半球形状等が例示される。

0030

電極22が配置される位置は、液相P2内であれば特に限定されない。反応生成物製造装置1Aにおいては、液相P2内の底面付近に配置されている。ただし、他の実施形態例においては電極22が反応槽20の内壁に配置されてもよく、ノズル10と対向するように配置されてもよい。

0031

電源23は、ノズル10と電極22との間に電位差を付与する。電源23としては高電圧電源が例示される。
反応生成物製造装置1Aにおいては、電源23の正電位側がノズル10と電気的に接続されている。そして、電源23の負電位側が電極22と電気的に接続されている。そのため、液相P2の全体が電極22を介して通電可能となり、負電位となる。その結果、ノズル10の噴出口10aにおける第1の溶液L1と液相P2の界面Bにおける第2の溶液L2との間に静電場が形成される。
反応生成物製造装置1Aにおいては、ノズル10に正電位が付与され、電極22に負電位が付与されている。ただし、他の形態例においては、電極22に正電位が付与され、ノズル10に負電位が付与されてもよい。

0032

反応生成物製造装置1Aは、ノズル10と電極22の間に電位差を与え第1の溶液L1を正に帯電させることで、ノズル10から第1の溶液L1を微小液滴Dとして静電噴霧させる。反応生成物製造装置1Aは、気相PGと液相P2との界面Bに、ノズル10による静電噴霧で生じる微小液滴Dを到達させて、第1の物質R1と第2の物質R2とを接触混合せしめて、第1の物質R1と第2の物質R2とを反応させる。その結果、第1の物質R1と第2の物質R2との化学反応が起き、反応生成物が生成する。反応生成物は、液相P2内で生成し、排出管31から排出される。
一つ一つの微小液滴Dは、点とみなせるほどに非常に容量サイズが小さいため、周辺環境の影響を受け難く、かつ液滴内部の一様性が高い。そのため、界面Bに衝突した瞬間にほぼ化学反応を完結させることができる。

0033

供給管30は、反応槽20内の液相P2に、第2の溶液L2を供給する。供給管30は、第2の溶液L2の供給源(図示略)と接続されている。具体的には、供給管30の第1の端部が図示略の第2の溶液L2の供給源と接続され、供給管30の第2の端部が反応槽20と接続されている。反応生成物製造装置1Aは供給管30を備えるため、反応槽20内に第2の溶液L2を連続的に供給できる。

0034

排出管31は、第1の物質R1及び第2の物質R2の反応生成物を含む液体を反応槽20内から排出する。排出管31は、反応生成物の貯留槽(図示略)と接続されている。具体的には、排出管31の第1の端部が反応槽20と接続され、排出管31の第2の端部が図示略の反応生成物の貯留槽と接続されている。反応生成物製造装置1Aは、排出管31を備えるため、反応槽20内から反応生成物を連続的に排出できる。

0035

液位調節機構40は、反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように、液相P2の液位Hを一定に保持する制御を行う。液位調節機構40は、界面計測部41と排出液量調節部42とを有する。

0036

界面計測部41は、界面Bの位置を検出する。界面計測部41は、液面センサー43と界面計44を有する。
液面センサー43は、反応槽20の底面から所定の高さの位置に反応槽20内で配置されている。液面センサー43は、液相P2の液位Hを測定できる形態であれば特に限定されない。例えば、液面センサー43は、界面Bとの物理的な接触を検知することで、反応槽20内の界面Bの高さ(すなわち、液相P2の液位H)を測定する形態でもよい。液面センサー43は、界面Bと反応槽20の底面との間の距離を測定する形態でもよい。
液面センサー43としては、例えば、フロートセンサー光学式センサー等が挙げられる。
液面センサー43は、界面計44と電気的に接続されている。これにより、液面センサー43は、測定した界面Bの高さを界面計44に電気信号として送信できる。

0037

界面計44は、後述の制御部45と電気的に接続されている。これにより、液面センサー43で測定した界面Bの高さ(すなわち、液相P2の液位H)の測定値を制御部45に送信できる。界面計44は、ディスプレイ等の界面Bの高さを表示する表示部を有してもよい。界面計44が、界面Bの高さを表示する表示部を有する場合、反応生成物製造装置1Aの使用者が界面Bの高さを容易に視認できる。本実施形態においては、界面センサー43と界面計44とが別々の構成であるが、他の実施形態例においては、界面センサーと界面計とを一体的な構成とする計測器を使用してもよい。

0038

排出液量調節部42は、排出管31から排出される液体の液量を調節する。排出液量調節部42は、制御部45と開度自動調節弁46とを有する。
制御部45は、界面計44と電気的に接続されている。これにより、制御部45は、界面Bの高さ(すなわち、液相P2の液位H)を受信できる。
ここで、制御部45には、あらかじめ界面Bの高さ(すなわち、液相P2の液位H)の設定値が入力されている。制御部45は、界面計44から受信した界面Bの高さと、あらかじめ入力された設定値とを基に、開度自動調節弁46の弁の開閉度算定し、開度自動調節弁46に対する操作量を決定する。

0039

制御部45は、開度自動調節弁46と電気的に接続されている。これにより、制御部45は、開度自動調節弁46に弁の開度に関する操作量を電気的に送信して指示できる。そのため、制御部45は、開度自動調節弁46の弁の開閉度を自動的に制御できる。
このようにして、制御部45は、界面計44から受信した界面Bの高さを基に、反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように、開度自動調節弁46の弁の開閉度を操作して、排出管31の液体の排出量を制御できる。
制御部45は、フィードバック制御機能を有する調節計であれば特に限定されない。

0040

開度自動調節弁46は、排出管31に設けられている。開度自動調節弁46は、排出管31の開度を調節する。開度自動調節弁46は、制御部45から送信される弁の開閉度に関する操作量に基づいて排出管31の開度を調節する。これにより、開度自動調節弁46は、排出管31から排出される液体の流量を調節する。

0041

開度自動調節弁46は、制御部45と電気的に接続されている。そのため、開度自動調節弁46は、制御部45によって決定された開度に関する操作量を受信できる。
開度自動調節弁46は、制御部45によって決定される開度を基に自動的に排出管31の開度を調節する。これにより、排出液量調節部42は、排出管31から排出される液体の液量を自動的に調節できる。したがって、液位調節機構40は、界面計測部41によって検出した界面Bの位置を基に、反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように、液相P2の液位Hを一定に保持する制御を自動的に実行できる。
反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように、開度自動調節弁46によって排出管31の開度を調節して排出管31から排出される液体の液量を調節することで、液相P2の液位Hを一定に制御できる。

0042

開度自動調節弁46としては、排出管31の開度を連続的に調節できる形態が好ましい。排出管31の開度を連続的に調節する場合、排出管31から排出される液体の流量を連続的に調整できる。そのため、液位調節機構40によって、反応槽20内の第2の溶液L2の液量を一定とすることが容易となり、液相P2の液位Hを一定に制御することも容易となる。

0043

以上説明した反応生成物製造装置1Aは、液位調節機構40を備える。そのため、界面計測部41で検出した界面Bの高さに基づいて、反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように、開度自動調節弁46によって排出管31から排出される液体の流量を自動的に調節できる。このように、反応生成物製造装置1Aは、液位調節機構40により、液相P2の液位Hを一定に保持する制御を行うことができる。

0044

次に、上述した反応生成物製造装置1Aを用いる、反応生成物製造方法について説明する。
まず、液相P2とノズル10との間に電源23によって電位差を付与する。そして、電位差が付与されたノズル10から第1の物質R1を含む微小液滴Dを気相PGで静電噴霧する。これにより、微小液滴Dは、ノズル10と液相P2との間の電位差による電場勾配に沿って気相PGを通って、液相P2に向かって移動し、気相PGと液相P2との界面Bに到達させられる。液相P2には第2の溶液L2に含まれる第2の物質R2が存在する。そのため、第2の物質R2と微小液滴Dに含まれる第1の物質R1とが反応し、反応生成物が生成する。

0045

反応生成物の連続的な製造に際しては、液位調節機構40によって液相P2の液位Hを一定に保持する。
ここで、反応生成物の連続的な製造に際しては、供給管30から液相P2内に第2の溶液L2を連続的に供給し、ノズル10による静電噴霧を連続的に行う。そのため、界面計測部41によって検出した界面Bの位置が設定値より高い場合には、排出液量調節部42は、排出管31から排出される液体の液量を多くするように、開度自動調節弁46によって排出管31の開度を大きくする。これにより、界面Bの位置を設定値に制御して液相P2の液位Hを一定に保持する。
一方、界面計測部41によって検出した界面Bの位置が設定値より低い場合には、排出液量調節部42は、排出管31から排出される液体の液量を少なくするように、開度自動調節弁46によって排出管31の開度を小さくする。これにより、界面Bの位置を設定値に制御して液相P2の液位Hを一定に保持する。

0046

ここで、反応生成物の連続的な製造に際して、界面Bの位置を設定値に制御して液相P2の液位Hを一定に保持する結果、界面Bとノズル10の噴出口10aとの間の距離を一定に保持できる。界面Bとの噴出口10aの間には電源23によって電位差が付与され、静電場が形成されている。そのため、界面Bと噴出口10aとの間の距離を一定に保持することで、静電場の強さを一定に保持することができ、静電場の強度が安定する。その結果、反応生成物の連続的な製造に際して、長時間定常状態で、安定した静電噴霧条件のもとで、連続的に反応生成物を製造できる。

0047

ノズル10から微小液滴Dを静電噴霧する際には、例えば、ノズル10側の電位を−30〜30kVの範囲としてもよく、電極22側の電位も−30〜30kVの範囲としてもよい。ノズル10及び電源23間の電位差を、反応生成物に適合するように調整してもよい。
ノズル10及び電源23間の電位差は、例えば、絶対値にて0.3〜30kVの範囲とすることができる。反応生成物の安定性等を考慮すると、ノズル10及び電源23間の電位差の絶対値は、2.5kV以上が好ましく、さらに装置の安全性及びコストを考慮すると、10kV以下が好ましい。

0048

(実施形態例1B)
図4は、反応生成物製造装置1Bの構成を示す模式図である。以下の反応生成物製造装置1Bの説明において、反応生成物製造装置1Aの構成と同一の構成については、同一の語及び同一の符号を用いてその説明を省略する。
図4に示すように、反応生成物製造装置1Bは、液相P2と液相PLとノズル10と反応槽20とスターラー21と電極22と電源23と供給管30と排出管31と液位調節機構40とを備える。
反応生成物製造装置1Bは、反応生成物製造装置1Aと同様、第1の物質R1と第2の物質R2とを反応させ、反応生成物を製造する装置である。

0049

液相PLは、低誘電率液体LLからなる液相である。反応生成物製造装置1Bは、ノズル10の噴出口10aと液相P2の間に液相PLを備える。反応生成物製造装置1Bにおいては、液相PLと液相P2とが、界面Bを境界面として2相分離した状態で重なっている。
低誘電率液体LLは、第1の溶液L1及び第2の溶液L2と相溶しない液体の有機化合物が好ましく、非水溶性有機溶媒がより好ましい。
低誘電率液体LLの比誘電率は、第1の溶液L1及び第2の溶液L2の比誘電率より低いことが好ましい。低誘電率液体LLの比誘電率は、25以下が好ましく、20以下がより好ましく、15以下がさらに好ましく、10以下が特に好ましく、5以下が最も好ましい。低誘電率液体LLの具体例については、後述の<用途>の項で説明する。

0050

反応生成物製造装置1Bにおいては、ノズル10の噴出口10aは、液相P2と液相PLとの界面Bから上方に離れた位置の液相PLに配置されている。その他の実施形態例においては、噴出口10aは液相PLの上面に接して配置されてもよく、さらに液相PLの上面から離れて気相に配置されてもよい。液相PLの上面は、界面Bと平行であり、界面Bと対向する面である。

0051

反応生成物製造装置1Bにおいては、ノズル10は第1の溶液L1を微小液滴Dとして、液相PL中で静電噴霧させる。
反応生成物製造装置1Bにおいては、液相P2に加えて、反応槽20が液相PLをさらに収容している。そのため、反応槽20内で液相P2と液相PLとが形成されている。液相PLは、液相P2の上方で反応槽20内に収容されている。

0052

反応生成物製造装置1Bは、反応生成物製造装置1Aと同様、液相PLと液相P2との界面Bに微小液滴Dを到達させて、第1の物質R1と第2の物質R2とを接触混合せしめて、第1の物質R1と第2の物質R2とを反応させる。その結果、第1の物質R1と第2の物質R2との化学反応が起き、反応生成物が生成する。反応生成物は、液相P2内で生成し、排出管31から排出される。
反応生成物製造装置1Bを用いる反応生成物製造方法の詳細については、反応生成物製造装置1Aについて説明した反応生成物製造方法の内容と同内容とすることができる。

0053

以上説明した反応生成物製造装置1Bは、液位調節機構40を備える。そのため、界面計測部41で検出した界面Bの高さに基づいて、反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように、開度自動調節弁46によって排出管31から排出される液体の流量を自動的に調節できる。このように、反応生成物製造装置1Bは、反応生成物製造装置1Aと同様に、液位調節機構40により、液相P2の液位Hを一定に保持する制御を行うことができる。

0054

(第1の実施形態の作用効果
以上説明した第1の実施形態に係る反応生成物製造装置は、液位調節機構40を備える。そのため、開度自動調節弁46の自動的な制御を利用して、反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように液相P2の液位Hを一定に保持することが可能である。その結果、反応槽20内の反応生成物の濃度が過度に高くなることがなく、濃度を一定に保持できる。よって、反応生成物の物性及び特性の変動が少なくなり、一定の品質の反応生成物を製造できる。加えて、液相P2の液位Hを一定に制御することで、ノズル10の噴出口10aと界面Bとの間の距離を一定に保持でき、長時間にわたって、安定した静電噴霧条件のもとで、連続的に反応生成物を製造できる。
したがって、第1の実施形態に係る反応生成物製造装置によれば、反応生成物の濃縮等の濃度変化、界面の上昇、界面及びノズル間の距離の変化等の状態変動が少なくなる。
加えて、第1の実施形態に係る反応生成物製造装置は、供給管30を備えるため、供給管30によって液相P2に第2の溶液L2を連続的に供給し、ノズル10によって連続的に静電噴霧をすることで、第1の物質R1と第2の物質R2とを反応させ、反応生成物を連続的に製造できる。さらに、第1の実施形態に係る反応生成物製造装置は排出管31を備えるため、連続的に生成する反応生成物を反応槽20から連続的に回収できる。そのため、装置を長時間、連続的に定常状態で運転でき、一定の品質の反応生成物を効率的に大量生産できる。

0055

<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、図5、6を参照して説明する。図5は、反応生成物製造装置2Aの構成を示す模式図である。図6は、反応生成物製造装置2Bの構成を示す模式図である。
以下の第2の実施形態の説明において、第1の実施形態に係る反応生成物製造装置の構成と同一の構成については、同一の語及び同一の符号を用いてその説明を省略する。

0056

(実施形態例2A)
図5に示すように、反応生成物製造装置2Aは、液相P2と気相PGとノズル10と反応槽20とスターラー21と電極22と電源23と供給管30と排出管31と液位調節機構50とを備える。

0057

液位調節機構50は、反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように、液相P2の液位Hを一定に保持する制御を行う。液位調節機構50は、界面計測部41と排出液量調節部52とを有する。すなわち、反応生成物製造装置2Aは、開度自動調節弁を有する排出液量調節部42の代わりに、容量自動調節ポンプを有する排出液量調節部52を液位調節機構50が備える点において、反応生成物製造装置1Aと異なる。

0058

排出液量調節部52は、排出管31から排出される液体の液量を調節する。排出液量調節部52は制御部55と容量自動調節ポンプ56を有する。
制御部55は、界面計44と電気的に接続されている。これにより、制御部55は、界面Bの高さ(すなわち、液相P2の液位H)を受信できる。
ここで、制御部55には、あらかじめ界面Bの高さ(すなわち、液相P2の液位H)の設定値が入力されている。制御部55は、界面計44から受信した界面Bの高さと、あらかじめ入力された設定値と基に、容量自動調節ポンプ56による排出管31の液体の排出量を算定し、容量自動調節ポンプ56に対する操作量を決定する。

0059

制御部55は、容量自動調節ポンプ56と電気的に接続されている。これにより、制御部55は、容量自動調節ポンプ56に排出管31の液体の排出量に関する操作量を送信して指示できる。そのため、制御部55は、排出管31の液体の排出量を自動的に制御できる。
このようにして、制御部55は、界面計44から受信した界面Bの高さを基に、反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように、容量自動調節ポンプ56を操作して排出管31の液体の排出量を制御できる。
制御部55としては、制御部45と同様の機器が挙げられる。

0060

容量自動調節ポンプ56は、排出管31に設けられている。容量自動調節ポンプ56は、排出管31から排出される液体の流量を調節する。
容量自動調節ポンプ56は、制御部55と電気的に接続されている。そのため、容量自動調節ポンプ56は、制御部55によって決定された排出管31の液体の排出量に関する信号を受信できる。

0061

容量自動調節ポンプ56は、制御部55によって決定される排出管31の液体の排出量を基に自動的に排出管31の液体の排出量を調節する。これにより、排出液量調節部52は、排出管31から排出される液体の液量を自動的に調節できる。したがって、液位調節機構50は、界面計測部41によって検出した界面Bの位置を基に、反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように、液相P2の液位Hを一定に保持する制御を自動的に実行できる。
反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように、排出管31の液体の排出量を容量自動調節ポンプ56によって調節することで、液相P2の液位Hを一定に制御できる。

0062

容量自動調節ポンプ56は、排出管31の液体の排出量を連続的に調節できる。よって、液位調節機構50によって、反応槽20内の第2の溶液L2の液量を一定とすることができ、液相P2の液位Hを一定に制御することができる。

0063

以上説明した反応生成物製造装置2Aは、液位調節機構50を備える。そのため、界面計測部41で検出した界面Bの高さに基づいて、反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように、排出管31から排出される液体の流量を容量自動調節ポンプ56によって自動的に調節できる。このように、反応生成物製造装置2Aは、液位調節機構50により、液相P2の液位Hを一定に保持する制御を行うことができる。

0064

(実施形態例2B)
図6は、反応生成物製造装置2Bの構成を示す模式図である。以下の反応生成物製造装置2Bの説明において、反応生成物製造装置2Aの構成と同一の構成については、同一の語及び同一の符号を用いてその説明を省略する。
図6に示すように、反応生成物製造装置2Bは、液相P2と液相PLとノズル10と反応槽20とスターラー21と電極22と電源23と供給管30と排出管31と液位調節機構50とを備える。反応生成物製造装置2Bは、反応生成物製造装置2Aと同様、第1の物質R1と第2の物質R2とを反応させ、反応生成物を製造する装置である。

0065

反応生成物製造装置2Bは、液位調節機構50を備える。そのため、界面計測部41で検出した界面Bの高さに基づいて、反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように、排出管31から排出される液体の流量を容量自動調節ポンプ56によって自動的に調節できる。このように、反応生成物製造装置2Bは、反応生成物製造装置2Aと同様に、液位調節機構50により、液相P2の液位Hを一定に保持する制御を行うことができる。

0066

(第2の実施形態の作用効果)
以上説明した第2の実施形態に係る反応生成物製造装置は、液位調節機構50を備える。そのため、容量自動調節ポンプ56の自動的な制御を利用して、反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように液相P2の液位Hを一定に保持することが可能である。その結果、第1の実施形態に係る反応生成物製造装置と同様の作用効果が得られる。
したがって、第2の実施形態に係る反応生成物製造装置によれば、反応生成物の濃縮等の濃度変化、界面の上昇、界面及びノズル間の距離の変化等の状態変動が少なくなる。
加えて、第2の実施形態に係る反応生成物製造装置は、供給管30と排出管31を備えるため、反応生成物を連続的に製造でき、第1の実施形態に係る反応生成物製造装置と同様の作用効果が得られる。
したがって、第2の実施形態に係る反応生成物製造装置によれば、装置を長時間、連続的に定常状態で運転でき、一定の品質の反応生成物を効率的に大量生産できる。

0067

<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、図7、8を参照して説明する。図7は、反応生成物製造装置3Aの構成を示す模式図である。図8は、反応生成物製造装置3Bの構成を示す模式図である。
第1の実施形態、第2の実施形態においては液位調整機構が計測機器等を利用するのに対し、以下の第3の実施形態においては、液位調整機構が計測制御機器、自動弁、ポンプ等の動的機器をまったく使わず、配管構造のみによるオーバーフロー液抜き出しを利用する点が、第1の実施形態、第2の実施形態との相違点である。
以下の第3の実施形態の説明において、第1の実施形態又は第2の実施形態に係る反応生成物製造装置の構成と同一の構成については、同一の語及び同一の符号を用いてその説明を省略する。

0068

(実施形態例3A)
図7に示すように、反応生成物製造装置3Aは、液相P2と気相PGとノズル10と反応槽20とスターラー21と電極22と電源23と供給管30と液位調節機構60とを備える。

0069

液位調節機構60は、反応生成物を含む液体のオーバーフローによって液相P2の液位Hを一定に制御する。液位調節機構60は、排出管61と均圧管62を有する。
反応生成物製造装置3Aにおいて、排出管61と均圧管62は、接続点C1で互いに接続されている。

0070

排出管61は、第1の物質R1及び第2の物質R2の反応生成物を含む液体を反応槽20内から排出する。排出管61の第1の端部が反応槽20と接続され、排出管61の第2の端部が図示略の反応生成物の貯留槽と接続されている。
そのため、反応生成物を含む液体は、反応槽20内から排出管61によって排出され、排出管61の第1の端部側から排出管61の第2の端部側に向かって流れる。このように、反応生成物製造装置3Aは、排出管61を備えるため、反応生成物を含む液体を反応槽20内から連続的に排出できる。

0071

排出管61は、上昇部61Aと溢流部61Bと下降部61Cとを有する逆U字管部分61Uを有する。上昇部61Aは、溢流部61Bの上流側に位置する部分である。溢流部61Bは、上昇部61A及び接続点C1の下流側に位置する部分である。

0072

上昇部61Aは、排出管61の第1の端部の位置する高さから、溢流部61Bの高さ位置に向かって延在する配管部分である。そのため、反応槽20内から排出される液体は、上昇部61A内に流入し、上昇部61A内をゆっくりと上昇する。

0073

溢流部61Bは、接続点C1と同じ高さで水平方向に延在する配管部分である。そのため、溢流部61B内に流入する液体は、溢流部61B内を水平方向に流れる。
下降部61Cは、接続点C1の位置する高さから、接続点C1より低い位置に向かって延在する配管部分である。そのため、下降部61C内に流入する液体は、下降部61C内を下降して、反応生成物の貯留槽(図示略)に流出する。
ここで、図7に示す形態例においては、説明の便宜上、溢流部61Bが水平方向に延在する配管部分として図示されているが、水平部分の溢流部61Bの長さは極力短いことが好ましく、水平ではないことが望ましい。溢流部61Bの形状は、逆U字の曲線部分を形成するもの(例えば、エルボ管)が望ましい。

0074

均圧管62は、溢流部61Bの管内の圧力と反応槽20内の気相PGの圧力とを均圧にする。均圧管62の第1の端部は、接続点C1で排出管61と接続されている。均圧管62の第2の端部は、図示略の配管を介して、反応槽20内の気相PGと接続されている。均圧管62が、溢流部61Bの管内の圧力と反応槽20内の気相PGの圧力とを均圧にするため、サイフォン効果を防止できる。

0075

液位調節機構60は逆U字管部分61Uと均圧管62とを有するため、反応生成物を含む液体を反応槽20内からオーバーフローによって排出させることができる。
ここで、反応槽20から液体を抜き出してオーバーフローによって排出する経路配管は、管内を流れる液体の流動圧損が無視できる程度に軽微となるよう配管径を大きくし管流速を小さく抑えることが望ましい。
これにより、反応槽20内の液界面Bの高さは、液圧力バランスを保つようにオーバーフローを起こす逆U字管部分61Uの溢流部61Bの界面と同一の高さに自然原理のみにて自動的に保たれる。
オーバーフロー管は固定されたものではなく、高さ方向の位置を変えることのできるフレキシブルな配管としておくことが望ましい。これにより、反応槽20内の界面Bの所定の位置高さを調整することが可能となる。

0076

(実施形態例3B)
図8は、反応生成物製造装置3Bの構成を示す模式図である。以下の反応生成物製造装置3Bの説明において、反応生成物製造装置3Aの構成と同一の構成については、同一の語及び同一の符号を用いてその説明を省略する。
図8に示すように、反応生成物製造装置3Bは、液相P2と液相PLと気相PGとノズル10と反応槽20とスターラー21と電極22と電源23と供給管30と液位調節機構66とを備える。

0077

液位調節機構66は、反応生成物を含む液体のオーバーフローによって液相P2の液位Hを一定に制御する。液位調節機構66は、排出管67と均圧管68を有する。
反応生成物製造装置3Bにおいて、排出管67と均圧管68は、接続点C2で互いに接続されている。

0078

排出管67は、第1の物質R1及び第2の物質R2の反応生成物を含む液体を反応槽20内から排出する。排出管67の第1の端部が反応槽20と接続され、排出管67の第2の端部が図示略の反応生成物の貯留槽と接続されている。
そのため、反応生成物を含む液体は、反応槽20内から排出管67によって排出され、排出管67の第1の端部側から排出管67の第2の端部側に向かって流れる。このように、反応生成物製造装置3Bは、排出管67を備えるため、反応生成物を含む液体を反応槽20内から連続的に排出できる。

0079

排出管67は、上昇部67Aと溢流部67Bと下降部67Cとを有する逆U字管部分67Uを有する。上昇部67Aは、溢流部67Bの上流側に位置する部分である。溢流部67Bは、上昇部67A及び接続点C1の下流側に位置する部分である。

0080

上昇部67Aは、排出管67の第1の端部の位置する高さから、溢流部67Bの高さ位置に向かって延在する配管部分である。そのため、反応槽20内から排出される液体は、上昇部67A内に流入し、上昇部67A内をゆっくりと上昇する。

0081

溢流部67Bは、接続点C1と同じ高さで水平方向に延在する配管部分である。そのため、溢流部67B内に流入する液体は、溢流部67B内を水平方向に流れる。
下降部67Cは、接続点C1の位置する高さから、接続点C1より低い位置に向かって延在する配管部分である。そのため、下降部67C内に流入する液体は、下降部67C内を下降して、反応生成物の貯留槽(図示略)に流出する。
ここで、図8に示す形態例においては、説明の便宜上、溢流部67Bが水平方向に延在する配管部分として図示されているが、水平部分の溢流部67Bの長さは極力短いことが好ましく、水平ではないことが望ましい。溢流部67Bの形状は、逆U字の曲線部分を形成するもの(例えば、エルボ管)が望ましい。

0082

均圧管68は、溢流部67Bの管内の圧力と反応槽20内の気相PGの圧力とを均圧にする。均圧管68の第1の端部は、接続点C1で排出管67と接続されている。均圧管68の第2の端部は、図示略の配管を介して、反応槽20内の気相PGと接続されている。均圧管68が、溢流部67Bの管内の圧力と反応槽20内の気相PGの圧力とを均圧にするため、サイフォン効果を防止できる。

0083

液位調節機構66は逆U字管部分67Uと均圧管68とを有するため、反応生成物を含む液体を反応槽20内からオーバーフローによって排出させることができる。
ここで、反応槽20から液体を抜き出してオーバーフローによって排出する経路配管は、管内を流れる液体の流動圧損が無視できる程度に軽微となるよう配管径を大きくし管内流速を小さく抑えることが望ましい。

0084

低誘電率液体LLの密度ρLと第2の溶液L2の密度ρ2との関係については、排出管67内の流動圧損が無視できる程度に軽微な場合、圧力バランス(自然原理)により常にHL×ρL=H2×ρ2の関係性を保つように高さ位置(相対的位置)は維持される。そのため、余剰となる液は溢流排出される。
ここで、HLは、液相PLの液位の界面Bからの高さであり、H2は、溢流部67B内の溢流の液位の界面Bからの高さである。

0085

オーバーフロー管は固定されたものではなく高さ方向の位置を変えることのできるフレキシブルな配管としておくことが望ましい。これにより、反応槽20内の界面Bの所定の位置高さを調整することが可能となる。

0086

(第3の実施形態の作用効果)
以上説明した第3の実施形態に係る反応生成物製造装置は、反応生成物を含む液体のオーバーフローによって液相P2の液位Hを一定に制御する液位調節機構を備える。そのため、反応槽20内の第2の溶液L2の液量が一定となるように液相P2の液位Hを一定に保持でき、第1の実施形態に係る反応生成物製造装置と同様の作用効果が得られる。
加えて第3の実施形態においては、液位調節機構が圧力バランスに関する自然原理にしたがって液相P2の液位Hを一定に制御する。そのため、信頼性が高く、界面計等の機器を使用する必要がなくなり、機器の故障のおそれがない。

0087

<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、図9、10を参照して説明する。図9は、反応生成物製造装置4Aの構成を示す模式図である。図10は、反応生成物製造装置4Bの構成を示す模式図である。
本発明では反応槽へ連続的に新しい液体を供給する供給管と反応生成液抜き出す排出管を設けることが一つの特徴である。上述の第1〜第3の実施形態では反応槽の壁に直接上述の供給管と排出管を設けている。ここで、反応槽20内の液体の混合を促進する目的で、反応槽20内の液体を循環させるための循環経路を設けることができる。この場合、上述の供給管及び排出管の両方または一方を循環経路に接続することで、本発明の効果を達成できる。この循環経路として供給管と排出管を設ける場合について、第4の実施形態として以下に説明する。
以下の第4の実施形態の説明において、第1の実施形態、第2の実施形態又は第3の実施形態に係る反応生成物製造装置の構成と同一の構成については、同一の語及び同一の符号を用いてその説明を省略する。

0088

(実施形態例4A)
図9に示すように、反応生成物製造装置4Aは、液相P2と気相PGとノズル10と反応槽20とスターラー21と電極22と電源23と供給管30と液位調節機構70と循環管路71と循環ポンプ72とを備える。
液位調節機構70は、反応生成物を含む液体のオーバーフローによって液相P2の液位Hを一定に制御する。液位調節機構70は、排出管61と均圧管62とを有する。

0089

反応槽には槽内液を混合し一様性を得ることを目的として、スターラーで撹拌することが行われることがあるが、より一層の槽内の液体の混合の一様性を促進するために槽内の液体を強制的に外部で循環させる循環経路を設けることができる。
循環管路71は、反応槽20内から液体を抜き出し、循環ポンプ72を介して再び同じ反応槽20内に戻す管路である。
循環管路71の第1の端部は、反応槽20の底部と接続されている。そのため、循環管路71は、反応生成物を含む液体を反応槽20内から排出できる。
循環管路71の第2の端部は、反応槽20の側面と接続されている。そのため、反応生成物を含む液体は反応槽20内に再度供給される。
この場合、槽内液の混合機能を担う循環経路も含めて一体として反応槽と見なすこともできる。

0090

反応生成物製造装置4Aにおいては、循環管路71の第2の端部の近傍に供給管30が接続されている。そのため、第2の溶液L2は、供給管30及び循環管路71を介して反応槽20内に供給される。
反応生成物製造装置4Aにおいては、循環管路71の第1の端部の近傍に排出管61が接続されている。そのため、反応生成物を含む液体の一部が、循環管路71及び排出管61を介して反応槽20内から排出される。
循環ポンプ72は循環管路71に設けられている。循環ポンプ72は、循環管路71内で液体を圧送して循環させる。

0091

反応生成物製造装置4Aは、液位調節機構70を備える。そのため、反応生成物製造装置3Aと同様の作用効果を奏する。

0092

(実施形態例4B)
図10は、反応生成物製造装置4Bの構成を示す模式図である。以下の反応生成物製造装置4Bの説明において、反応生成物製造装置4Aの構成と同一の構成については、同一の語及び同一の符号を用いてその説明を省略する。
図10に示すように、反応生成物製造装置4Bは、液相P2と液相PLとノズル10と反応槽20とスターラー21と電極22と電源23と供給管30と循環管路71と循環ポンプ72と液位調節機構76とを備える。

0093

反応生成物製造装置4Bにおいては、循環管路71の第2の端部の近傍に供給管30が接続されている。そのため、第2の溶液L2は、供給管30及び循環管路71を介して反応槽20内に供給される。
反応生成物製造装置4Bにおいては、循環管路71の第1の端部の近傍に排出管67が接続されている。そのため、反応生成物を含む液体の一部が、循環管路71及び排出管67を介して反応槽20内から排出される。

0094

液位調節機構76は、反応生成物を含む液体のオーバーフローによって液相P2の液位Hを一定に制御する。液位調節機構76は、排出管67と均圧管68とを有する。
反応生成物製造装置4Bは、液位調節機構76を備えるため、液位調節機構66を備える反応生成物製造装置3Bと同様の作用効果を奏する。

0095

(第4の実施形態の作用効果)
以上説明した第4の実施形態によれば、第3の実施形態に係る反応生成物製造装置と同様の作用効果が得られる。

0096

<第5の実施形態>
以下、第5の実施形態について、図11、12を参照して説明する。図11は、反応生成物製造装置5Aの構成を示す模式図である。図12は、反応生成物製造装置5Bの構成を示す模式図である。
上述の第3の実施形態では、槽内の液位の調節機能を果たすオーバーフローを反応槽からの排出管の経路途中に逆U字管を設けることでその槽外部配管内にて溢流させるものであったのに対し、本実施形態のように、反応槽内にを設けて溢流を起こさせることで、オーバーフローを利用する液位調節機構を実現できる。この反応槽内に溢流堰を設けた形態を第5の実施形態として以下に説明する。
以下の第5の実施形態の説明において、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態又は第4の実施形態に係る反応生成物製造装置の構成と同一の構成については、同一の語及び同一の符号を用いてその説明を省略する。

0097

(実施形態例5A)
図11に示すように、反応生成物製造装置5Aは、液相P2と気相PGとノズル10と反応槽20とスターラー21と電極22と電源23と供給管30と排出管33と液位調節機構80とを備える。反応生成物製造装置5Aにおいては、電極22が液相P2内の界面B1の付近に配置されている。

0098

液位調節機構80は、堰81を有する。堰81は、供給管30による第2の溶液L2の供給によって発生する液相P2内の液体の流れをせき止めるための堰壁面81aを有する。堰81は反応槽20の底面に設けられている。そして、堰壁面81aは、供給管30が接続されている反応槽20の側面から離間した位置に配置されている。

0099

液位調節機構80は、堰81によって液相P2内の第2の溶液L2の流れをせき止めることで、反応生成物を含む液体のオーバーフローを発生させることができる。その結果、反応槽20内には気相PGと液相P2との間に界面B1が形成される。
液位調節機構80は、反応槽20内に設けられた堰81を用いて液体の流れをせき止めることで、界面B1を有する部分の液相P2の液位H1を堰81によって一定の高さに保持できる。

0100

反応生成物製造装置5Aにおいては、ノズル10による第1の溶液L1の静電噴霧の結果、反応槽20内全体として、液相P2の液量が増加したとしても、静電噴霧による液量の増加分は、堰81によるオーバーフローによって流出する。ここで、反応生成物製造装置5Aにおいては主に、微小液滴Dの界面B1との衝突によって、第1の物質R1と第2の物質R2との化学反応が起きる。そのため、界面B1を有する部分の液相P2内の液量を堰81によって一定に保持することで、反応生成物の濃縮等の濃度変化、界面B1の上昇、界面B1及びノズル間の距離の変化等の状態変動が少なくなる。
よって、反応生成物製造装置5Aにおいても、本発明の効果を得ることができる。

0101

(実施形態例5B)
図12に示すように、反応生成物製造装置5Bは、液相P2と液相PLと気相PGとノズル10と反応槽20とスターラー21と電極22と電源23と供給管30と排出管33と液位調節機構80と区画壁82を備える。

0102

区画壁82は、反応槽20内に配置されている。区画壁82は、反応槽20内の水平方向において、液相PLと液相P2との境界を区画するための壁面である。反応生成物製造装置5Bにおいては、区画壁82によって液相P2と液相PLとの2相分離が可能となる。区画壁82は、液相PLと液相P2との2相分離が可能となる形態であれば特に限定されない。

0103

反応生成物製造装置5Bにおいては、2つの界面B1、B2が形成されている。
界面B1は、液相PLと液相P2との界面である。界面B2は液相P2と気相PGとの界面である。界面B2は、堰81によって一定の高さの位置に保持される。

0104

ここで、液相PLの高さHL、界面B1と界面B2との間に位置する液相P2の高さH2、低誘電率液体LLの密度ρL、第2の溶液L2の密度ρ2は、各液体の液深圧のつり合いを考慮すると、下式(1)を満たす。反応生成物製造装置5Bにおいては、式(1)を満たすようにして界面B1、界面B2の位置が決定される。
HL×ρL=H2×ρ2 ・・・式(1)

0105

反応生成物製造装置5Bは、液位調節機構80を備えるため、反応生成物を含む液体のオーバーフローによって反応生成物を含む液体を反応槽20内から余剰分の液体が排出される。よって、界面B1の位置を所定の高さに自動的に制御できるため、反応生成物製造装置3Bと同様の作用効果を得ることができる。

0106

(第5の実施形態の作用効果)
以上説明した第5の実施形態によれば、第3の実施形態に係る反応生成物製造装置と同様の作用効果が得られる。

0107

<第6の実施形態>
以下、第6の実施形態について、図13、14を参照して説明する。図13は、反応生成物製造装置6Aの構成を示す模式図である。図14は、反応生成物製造装置6Bの構成を示す模式図である。
上述の第1〜第4の実施形態では、排出配管計装制御方式又はオーバーフロー方式を設けることで槽内の液位の調節機能を果たすものであったのに対し、それに加えて反応槽内に溢流機構をもう一段設けることで静電噴霧の反応域界面の定位性をより確実にすることができる。その実施形態を第6の実施形態として以下に説明する。
以下の第6の実施形態の説明において、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、第4の実施形態又は第5の実施形態に係る反応生成物製造装置の構成と同一の構成については、同一の語及び同一の符号を用いてその説明を省略する。

0108

(実施形態例6A)
図13に示すように、反応生成物製造装置6Aは、液相P2と液相PLと複数のノズル10と反応槽20と電極22と電源23と供給管30と循環管路71と循環ポンプ72と槽内液量液位調節機構77と反応域界面液位調節機構90を備える。槽内液量液位調節機構77は、排出管67と均圧管68とを有する。
反応域界面液位調節機構90は、堰81を有する。そのため、反応域界面液位調節機構90は、実施形態例5Aの液位調節機構80と同様の機能を果たすことができる。

0109

反応生成物製造装置6Aは、反応域界面液位調節機構90を備えるため、堰81を用いて液体の流れをせき止めることで、界面B1を有する部分の液相P2の液位H1を堰81によって一定の高さに保持できる。加えて、反応生成物製造装置6Aは、槽内液量液位調節機構77を備えるため、界面B2を有する部分の液相P2の液位H3を一定に制御できる。

0110

反応生成物製造装置6Aは、槽内液量液位調節機構77と反応域界面液位調節機構90の2段階の独立した液位調節機構を備える。そのため、下流の排出管系統外乱から受ける槽内液量液位調節機構77の制御振れ変動を槽内液量界面B2の振れへの影響だけに止めることができ、反応域界面B1はより確実に精密に静定を保つことができる。その結果、より安定した静電噴霧と界面での合成反応を維持できる。

0111

(実施形態例6B)
図14は、反応生成物製造装置6Bの構成を示す模式図である。図14に示すように、反応生成物製造装置6Bは、液相P2と液相PLと複数のノズル10と反応槽20と電極22と電源23と供給管30と槽内液量液位調節機構77と反応域界面液位調節機構85を備える。

0112

反応域界面液位調節機構85は、ブロック86を有する。ブロック86は反応槽20の底面に設けられている。
反応域界面液位調節機構85は、ブロック86によって液相P2内の第2の溶液L2の流れをせき止めることで、反応生成物を含む液体のオーバーフローを発生させることができる。そのため、反応域界面液位調節機構85によれば、反応生成物製造装置6Aが備える反応域界面液位調節機構90と同様に、反応生成物を含む液体が、界面B1を有する部分の液相P2内から、オーバーフローによって排出される。
このように反応域界面液位調節機構85は、反応槽20内に設けられたブロック86を用いて液体の流れをせき止めることで、界面B1を有する部分の液相P2の液位H1をブロック86によって一定の高さに保持できる。
反応生成物製造装置6Bにおいては、ブロック状の堰を使用することで反応生成物製造装置6Aに比べて反応槽内の保有液量を格段に少なくできるという利点がある。

0113

反応生成物製造装置6Bは、槽内液量液位調節機構77と反応域界面液位調節機構85の2段階の独立した液位調節機構を備えるため、下流の排出管系統の外乱から受ける槽内液量液位調節機構77の制御振れ変動を槽内液量界面B2の振れへの影響だけに止めることができ、反応域界面B1はより確実に精密に静定を保つことができる。その結果、より安定した静電噴霧と界面での合成反応を維持できる。

0114

(第6の実施形態の作用効果)
以上説明した第6の実施形態によれば、第4の実施形態に係る反応生成物製造装置と同様の作用効果が得られる。加えて、槽内液量液位調節機構と反応域界面液位調節機構の2段階の独立した液位調節機構を備える。そのため、下流の排出管系統の外乱から受ける槽内液量液位調節機構の制御振れ変動を槽内液量界面B2の振れへの影響だけに止めることができ、反応域界面B1はより確実に精密に静定を保つことができる。その結果、より安定した静電噴霧と界面での合成反応を維持できる。そのため、本発明の効果をさらに効果的に得ることができる。

0115

<第7の実施形態>
以下、第7の実施形態について、図15を参照して説明する。図15は、反応生成物製造装置7の構成を示す模式図である。
上述の第1〜第6の実施形態では、反応槽における液相P2へ連続的に新しい液体として第2の溶液L2を供給する供給管と反応生成液を抜き出す排出管を設けるものであった。これに対し、第7の実施形態では、これに加えて、反応槽における液相PLへ連続的に新しい液体として低誘電率液体LLを供給する供給管と使用後の低誘電率液体LLを抜き出す排出管を設ける。このように、本発明においては、液相P2の流通連続系に加えて、液相PLの流通連続系を組み合わせた実施形態も可能である。その実施形態を第7の実施形態として以下に説明する。
以下の第7の実施形態の説明において、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、第4の実施形態、第5の実施形態又は第6の実施形態に係る反応生成物製造装置の構成と同一の構成については、同一の語及び同一の符号を用いてその説明を省略する。

0116

図15は、反応生成物製造装置7の構成を示す模式図である。図15に示すように、反応生成物製造装置7は、気相PGと液相P2と液相PLと複数のノズル10と反応槽20と電極22と電源23と供給管30と槽内液量液位調節機構77と反応域界面液位調節機構85と供給管95と槽内液量液位調節機構99を備える。

0117

供給管95は、反応槽20内の液相PLに低誘電率液体LLを供給する。供給管95は、低誘電率液体LLの供給源(図示略)と接続されている。具体的には、供給管95の第1の端部が図示略の低誘電率液体LLの供給源と接続され、供給管95の第2の端部が反応槽20と接続されている。反応生成物製造装置7は供給管95を備えるため、反応槽20内の液相PLに低誘電率液体LLを連続的に供給できる。
槽内液量液位調節機構99は、排出管97と均圧管98とを有する。
排出管97は、ノズル10による静電噴霧が行われた後、すなわち使用後の低誘電率液体LLを反応槽20内の液相PLから排出する。排出管97の第1の端部が反応槽20と接続され、排出管97の第2の端部が図示略の低誘電率液体LLの貯留槽と接続されている。
使用後の低誘電率液体LLは、反応槽20内から排出管97によって排出され、排出管97の第1の端部側から排出管97の第2の端部側に向かって流れる。このように、反応生成物製造装置7は排出管97を備えるため、使用後の低誘電率液体LLを反応槽20内から連続的に排出できる。

0118

排出管97は、逆U字管部分97Uを有する。逆U字管部分97Uの構成は、逆U字管部分67Uと同内容とすることができる。そのため、反応槽20内から排出される使用後の低誘電率液体LLは、逆U字管部分97U内に流入し、ゆっくりと上昇した後、逆U字管部分の頂点に到達し、逆U字管部分97U内を下降して、低誘電率液体LLの貯留槽(図示略)に流出する。

0119

均圧管98は、逆U字管部分97Uの管内の圧力と反応槽20内の気相PGの圧力とを均圧にする。均圧管98の構成は、均圧管68と同内容とすることができる。均圧管98により、サイフォン効果を防止できる。

0120

(第7の実施形態の作用効果)
以上説明した第7の実施形態によれば、第6の実施形態に係る反応生成物製造装置と同様の作用効果が得られる。加えて、反応生成物製造装置7は、槽内液量液位調節機構99を備えるため、使用後の低誘電率液体LLを反応槽20内からオーバーフローによって排出させることができる。
例えば、本発明において、装置を長期間連続して運転すると、液相PLにおける液体の補充、入れ替えが必要になる場合が生じることが想定される。具体的には、液相PLにおける液体の蒸発や、微量の低誘電率液体LLの液相P2への溶け込みにより、液相PLの液量が減少することが想定される。より詳細に説明すると、微量の低誘電率液体LLが液相P2に長期間にわたって溶け込み続けることで、低誘電率液体LLが液相P2に移動し、液相P2の液体の排出にともない、低誘電率液体LLが液相P2を経由して反応槽から排出されることが想定される。
加えて、液相PL中の低誘電率液体LLに汚れが生じることも想定される。
これらの想定される問題点に対して、反応生成物製造装置7は槽内液量液位調節機構99を備えるため、装置を長期間連続して運転しながら、液相PL中の低誘電率液体LLの補充、入れ替えを連続的に実行できるという利点がある。

0121

<用途>
以上説明した第1〜第7の実施形態に係る反応生成物製造装置においては、反応生成物は特に限定されない。反応生成物の具体例としては、金属粒子繊維粒子樹脂粒子有機結晶半導体粒子オリゴマー粒子、ポリマー粒子等の粒子;金属ナノ粒子、繊維ナノ粒子、樹脂ナノ粒子、有機ナノ結晶半導体ナノ粒子オリゴマーナノ粒子、ポリマーナノ粒子等のナノ粒子が例示される。

0122

第1の溶液L1及び第2の溶液L2は、特に限定されない。第1の溶液L1及び第2の溶液L2の溶媒の具体例は、水、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミドDMF)、アセトン又はこれらの2種以上を含む混合物が例示される。第1の溶液L1及び第2の溶液L2は、水又は水と水溶性の溶媒(例えば、エタノール、DMF、アセトン等)とを含む混合溶液が好ましい。また、第1の溶液L1の溶媒と第2の溶液L2の溶媒は同種であると好ましい。
第1の溶液L1及び第2の溶液L2は、反応生成物に応じて適宜選択できる。

0123

第1の物質R1及び第2の物質R2は特に限定されない。第1の物質R1及び第2の物質R2の具体例としては、セルロースグアーガムカラギーナンアラビアガムキサンタンガムキトサン等の天然多糖類もしくはその誘導体(アセチルセルロース等);ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール、ポリアクリルニトリルポリアクリル酸ポリフッ化ビニリデンポリエチレンオキシドポリエステル金属塩等:これらの2種類以上を含む混合物が例示される。
第1の物質R1及び第2の物質R2は、反応生成物に応じて適宜選択できる。
第1の物質R1及び第2の物質R2の含有量は、特に限定されない。例えば、2〜30質量%とすることができ、5〜20質量%としてもよい。

0124

低誘電率液体LLは、第1の溶液L1及び第2の溶液L2と相溶しない有機溶剤系を構成できる液体の有機化合物が好ましく、非水溶性の有機溶媒がより好ましい。
そして、低誘電率液体LLの比誘電率は、第1の溶液L1及び第2の溶液L2の比誘電率より低いことが好ましい。低誘電率液体LLの比誘電率は、25以下が好ましく、20以下がより好ましく、15以下がさらに好ましく、10以下が特に好ましく、5以下が最も好ましい。

0126

市販のイソパラフィン系炭化水素の具体例としては、出光興産株式会社製のIPソルベント1016、IPクリーンLX(登録商標)、丸善石油化学株式会社製のマルカゾールR、エクソンモービル社製のアイソパーH(登録商標)、アイソパーE(登録商標)、アイソパーL(登録商標)等が例示される。

0127

(金属ナノ粒子の分散体の製造)
反応生成物が金属ナノ粒子の分散体である場合について説明する。
反応生成物が金属ナノ粒子である場合、第1の物質R1及び第2の物質R2として金属塩を選択する。金属塩の具体例としては、白金、金、銀、銅、錫、ニッケル、鉄、パラジウム亜鉛、鉄、コバルトタングステンルテニウムインジウムモリブテン等の一種もしくは複合系の塩;錯体化合物等;これらの2種以上を含む混合物が例示される。金属塩としては、硝酸塩硫酸塩、塩化物等が例示される。

0128

第1の物質R1が金属塩である場合、ノズル10から噴霧される液滴の表面張力を相対的に低くするために、第1の溶液L1がメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜3の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;又はこれらの2種以上を含む混合物を含有していてもよい。また、第1の溶液L1中又は第2の溶液L2中における金属塩の含有量は、金属塩の溶解度、金属ナノ粒子の分散体の使用目的等に対応して適宜調整可能である。例えば、この金属塩の含有量は、0.01〜5mol/Lの範囲が好ましい。

0129

反応生成物が金属ナノ粒子である場合、第1の物質R1及び第2の物質R2のうちいずれか一方が還元剤であることが好ましい。還元剤は、特に限定されず、金属イオンに合わせて適宜選択可能である。還元剤の具体例としては、ヒドロキシメタンスルフィン酸チオグリコール酸亜硫酸;もしくはこれらのナトリウム塩カリウム塩アンモニウム塩等の塩;アスコルビン酸クエン酸ハイドロサルファイトナトリウムチオ尿素ジチオスレイトールヒドラジン類ホルムアルデヒド類ホウ素ハイドライド;又はこれらの2種以上を含む混合物が例示される。

0130

金属ナノ粒子の分散体を製造する際、目的に応じて、添加剤を使用してもよい。添加剤としては、高分子樹脂分散剤顔料可塑剤、安定剤、酸化防止剤等、これらの2種以上を含む混合物等が例示される。
金属ナノ粒子の分散体の製造において、必要に応じて、各種分離手法によって、添加剤等の任意成分を低減させることができ、金属ナノ粒子の濃縮操作を実行してもよい。添加剤の低減及び副生成物塩類の除去のための方法としては、遠心分離限外ろ過イオン交換樹脂、膜等を用いる方法が例示される。金属ナノ粒子の分散体は、所定の濃度に希釈又は濃縮可能であり、使用用途に応じて濃度を調整してもよい。

0131

(その他の粒子の分散体の製造)
反応生成物が繊維粒子、樹脂粒子、有機結晶、半導体粒子、オリゴマー粒子、ポリマー粒子、繊維ナノ粒子、樹脂ナノ粒子、有機ナノ結晶、半導体ナノ粒子、オリゴマーナノ粒子、ポリマーナノ粒子等のその他の粒子の分散体である場合について説明する。

0132

ラジカル重合にて得られる重合体の分散体を製造する場合、第1の物質R1及び第2の物質R2のうち一方をモノマーとし、第1の物質R1及び第2の物質R2のうち他方を重合開始剤としてもよい。すなわち、第1の物質R1及び第2の物質R2のうち一方を重合体の原料とする。ここで、第2の物質R2は、モノマーでも重合開始剤でもよいが、低誘電率液体LLに溶解可能なものを選択する。
モノマーの具体例としては、アクリル酸メタクリル酸及びそのエステル類スチレン類等が例示される。そして、重合開始剤は、2,2’‐アゾビスイソブチロニトリル、1,1’‐アゾビス(シクロヘキサン‐1‐カルボニトリル)等のアゾ系開始剤ジメチル‐2,2’‐アゾビスイソブチレート等のノンシアン系開始剤等が例示される。
酸化重合にて得られる重合体の分散体を製造する場合、第1の物質R1及び第2の物質R2のうち一方をモノマーとし、第1の物質R1及び第2の物質R2のうち他方を酸化剤とする。この場合、モノマーの具体例としては、ピロール類チオフェン類等が例示される。そして、酸化剤の具体例としては、過酸化水素過硫酸等が例示される。

0133

その他の粒子の分散体を製造する場合、第1の物質R1及び第2の物質R2の含有量は、2〜30質量%以下の範囲とするとよい。さらに、かかる含有量は、5〜20質量%以下の範囲とすると好ましい。

0134

中和反応又はイオン交換反応を利用する析出物の分散体の製造)
第1の物質R1と第2の物質R2とを中和反応又はイオン交換反応させる場合、反応生成物を析出させて、析出物の分散体を製造できる。この場合、第2の物質R2は、第2の溶液L2に含まれても、低誘電率液体LLに含まれてもよい。ただし、第2の物質R2は第2の溶液L2に含まれていることが好ましい。

0135

以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されない。また、本発明は特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が加えられてよい。

0136

1A,1B反応生成物製造装置
2A,2B 反応生成物製造装置
3A,3B 反応生成物製造装置
4A,4B 反応生成物製造装置
5A,5B 反応生成物製造装置
6A,6B 反応生成物製造装置
7 反応生成物製造装置
10ノズル
20反応槽
22電極
23電源
B 界面
D微小液滴
30,95供給管
31,32,33,61,67,97排出管
40,50,60,66,70,76,77,80,85,90,99調節機構
LL低誘電率液体
L1 第1の溶液
L2 第2の溶液
P2 第2の溶液からなる液相
PL低誘電率液体からなる液相
R1 第1の物質
R2 第2の物質

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