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技術 地下調節池

出願人 鹿島建設株式会社
発明者 安永正道
出願日 2019年7月22日 (2年7ヶ月経過) 出願番号 2019-134655
公開日 2021年2月15日 (1年0ヶ月経過) 公開番号 2021-017759
状態 未査定
技術分野 下水
主要キーワード 孔開きプレート 透水性マット 地上空間 ドレーン管 同種構造 自然勾配 洪水調節 部材寸法
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2021年2月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

地下調節池において地下水対策を施す。

解決手段

地下調節池1は、例えば河川2からの水を貯留可能な内部空間10bを有する地下躯体10と、地下躯体10内の水を地下躯体10の外部に排出する排水設備20と、地下躯体10の内外を貫通するように地下躯体10に設けられて、地下躯体10の周囲の地下水を地下躯体10内に導く地下水導入管ドレーン管27)と、地下水導入管に流入する地下水を集める集水層(集水層25,26、砕石層9)と、を有する。

概要

背景

調節池は洪水調節河川氾濫防止のための構造物である。調節池では、例えば集中豪雨時に一旦雨水を貯留受け入れ)し、豪雨が去った後に河川などに放流する。一般的には、対象となる河川の近傍の地下に調節池が建設されて、河川から直接受水し、同じ河川に放流する。ここで、地下に建設される調節池は「地下調節池」と称される。

地下調節池については、その流入口(受け入れ口)の高さを河川の氾濫時水位付近とすることで、例えば集中豪雨時に河川からの水を自然勾配で急速に流入させる。地下調節池からの放流については、時間的に余裕があることから、ポンプでの揚水及び河川への放流となる。また、地下調節池の屋根上面覆土されて公園などとして供用されることが多い。

特許文献1は地下調節池の一例を示している。特許文献1は、角椅子形状の複数のブロックを地中多数配列すると共に、その全体を防水シートで覆って埋設してなる地下調節池を開示している。

概要

地下調節池において地下水対策を施す。地下調節池1は、例えば河川2からの水を貯留可能な内部空間10bを有する地下躯体10と、地下躯体10内の水を地下躯体10の外部に排出する排水設備20と、地下躯体10の内外を貫通するように地下躯体10に設けられて、地下躯体10の周囲の地下水を地下躯体10内に導く地下水導入管ドレーン管27)と、地下水導入管に流入する地下水を集める集水層(集水層25,26、砕石層9)と、を有する。

目的

本発明は、このような実状に鑑み、地下調節池において地下水対策を施すことを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

水を貯留可能な内部空間を有する地下躯体と、前記地下躯体内の水を前記地下躯体の外部に排出する排水設備と、前記地下躯体の内外を貫通するように前記地下躯体に設けられて、前記地下躯体の周囲の地下水を前記地下躯体内に導く地下水導入管と、を有する、地下調節池。

請求項2

前記地下水導入管に流入する地下水を集める集水層を更に有し、前記集水層が前記地下水導入管の地下水流入口に隣接している、請求項1に記載の地下調節池。

請求項3

前記地下躯体は、水が流入する流入口を有して地中を鉛直方向に延びる筒状の側壁と、前記側壁の上面開口部を塞ぐように設けられて、上方が覆土層で覆われる屋根と、前記側壁の下面開口部を塞ぐように設けられる底版と、を備え、前記内部空間が前記側壁と前記屋根と前記底版とによって囲まれ、前記地下水導入管が、前記側壁と前記屋根と前記底版との少なくとも1つに設けられている、請求項1又は請求項2に記載の地下調節池。

請求項4

前記地下水導入管が前記屋根に設けられ、前記集水層の少なくとも一部が前記屋根上に位置する、請求項3が請求項2に従属する場合の請求項3に記載の地下調節池。

請求項5

前記地下水導入管が前記側壁に設けられ、前記集水層が前記側壁の外周面に隣接している、請求項3が請求項2に従属する場合の請求項3に記載の地下調節池。

請求項6

前記地下水導入管が前記底版に設けられ、前記集水層が前記底版の下面に隣接している、請求項3が請求項2に従属する場合の請求項3に記載の地下調節池。

請求項7

地中を鉛直方向に延びて前記側壁の外周を囲む筒状の山留壁を更に有し、前記山留壁の下端部が不透水層に達している、請求項3〜請求項6のいずれか1つに記載の地下調節池。

請求項8

前記山留壁と前記側壁とを連結する連結手段を更に有する、請求項7に記載の地下調節池。

請求項9

前記屋根がアーチ状に湾曲している、請求項3〜請求項8のいずれか1つに記載の地下調節池。

請求項10

前記覆土層及び前記屋根を貫通して地上空間と前記内部空間とを連通する給排気管を更に有する、請求項3〜請求項9のいずれか1つに記載の地下調節池。

請求項11

前記給排気管が、前記アーチ状の屋根の頂部を貫通している、請求項10が請求項9に従属する場合の請求項10に記載の地下調節池。

技術分野

0001

本発明は、地下調節池に関する。

背景技術

0002

調節池は洪水調節河川氾濫防止のための構造物である。調節池では、例えば集中豪雨時に一旦雨水を貯留受け入れ)し、豪雨が去った後に河川などに放流する。一般的には、対象となる河川の近傍の地下に調節池が建設されて、河川から直接受水し、同じ河川に放流する。ここで、地下に建設される調節池は「地下調節池」と称される。

0003

地下調節池については、その流入口(受け入れ口)の高さを河川の氾濫時水位付近とすることで、例えば集中豪雨時に河川からの水を自然勾配で急速に流入させる。地下調節池からの放流については、時間的に余裕があることから、ポンプでの揚水及び河川への放流となる。また、地下調節池の屋根上面覆土されて公園などとして供用されることが多い。

0004

特許文献1は地下調節池の一例を示している。特許文献1は、角椅子形状の複数のブロックを地中多数配列すると共に、その全体を防水シートで覆って埋設してなる地下調節池を開示している。

先行技術

0005

実公平06−013872号公報

発明が解決しようとする課題

0006

ところで、地下調節池については、例えば集中豪雨時に河川などからの水を貯留できるように、通常時はその内部を空にしておく。この点、内部が空である地下調節池の周囲に地下水が存在しても地下調節池が浮き上がらないように地下調節池を構築しなければならず、これが、地下調節池の内部構造の複雑化や施工コストの増大を招いていた。

0007

本発明は、このような実状に鑑み、地下調節池において地下水対策を施すことを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

そのため本発明では、地下調節池は、水を貯留可能な内部空間を有する地下躯体と、地下躯体内の水を地下躯体の外部に排出する排水設備と、地下躯体の内外を貫通するように地下躯体に設けられて、地下躯体の周囲の地下水を地下躯体内に導く地下水導入管と、を有する。

発明の効果

0009

本発明によれば、地下躯体の周囲の地下水が地下水導入管を通って地下躯体内に流入することができる。これにより、地下躯体の周囲の地下水位を地下水導入管の設置高さ程度にすることができる。このようにして、地下調節池において地下水対策を施すことができる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の第1実施形態における地下調節池の概略構成を示す図
図1のA−A断面図
図1の部分Bの部分拡大図
本発明の第2実施形態における集水層及びドレーン管の配置を示す図
本発明の第3実施形態における地下調節池の概略構成を示す図
図5のC−C断面図
図5の部分Dの部分拡大図
本発明の第4実施形態における水平断面で見た側壁山留壁との連結方法を示す図
前記第4実施形態における鉛直断面で見た側壁と山留壁との連結方法を示す図
本発明の第5実施形態における地下調節池の概略構成を示す図
前記第5実施形態における山留壁の一例を示す図

実施例

0011

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。

0012

図1は、本発明の第1実施形態における地下調節池1の概略構成を示す。図2図1のA−A断面図である。図3図1の部分Bの部分拡大図である。尚、図2では図示簡略化のために排水設備20の図示を省略している。

0013

地下調節池1は河川2に近接して設けられている。地下調節池1は、3と、流入ピット4と、山留壁5と、地下躯体10と、を備える。堰3は例えばコンクリート製であり、河川2の河岸に臨むように設けられている。堰3の上端部は、通常時の河川2の水位より高位である。集中豪雨などによって河川2の水位が上昇して氾濫水位を超え始めると、河川2からの水が堰3を越えて流入ピット4内に流入するようになっている。流入ピット4は例えばコンクリート製であり、上面開口の箱形である。流入ピット4の底面4aが山留壁5の流入口5aの下面及び地下躯体10の流入口10aの下面と略同等の高さ位置になっている。堰3を越えて流入ピット4内に流入した水は、流入口5a,10aを通って、地下躯体10の内部空間10b内に流入し得る。

0014

山留壁5は筒状であり、地面GLから下方に延びるように構築されている。山留壁5は、その下端部が、地盤Gの不透水層Mに達している。ここで、図1に示す地面GLは、地盤Gの上面に対応する。図1には地盤Gの不透水層Mと平均地下水位WL1とが図示されている。平均地下水位WL1とは、地盤Gの地下水位の平均値である。

0015

本実施形態では山留壁5は円筒状である。山留壁5は、地中(地盤G中)を鉛直方向に延びており、後述する側壁11の外周を囲む。本実施形態では、山留壁5は、地中連続壁工法によって構築される鉄筋コンクリート連続壁(RC連壁)からなる。ここで、地中連続壁工法では、地盤Gにて安定液を用いて掘削した掘削溝鉄筋籠を挿入し、当該掘削溝にコンクリートを打設することで、地盤G中にRC連壁を構築する。

0016

尚、本実施形態では、山留壁5の構築方法として地中連続壁工法を採用したが、山留壁5の構築方法はこれに限らない。例えば、山留壁5の構築方法として、SM工法登録商標)やTRD工法(登録商標)などのソイルモルタル連壁工法を採用してしてもよい。
山留壁5は遮水性を有する。ゆえに山留壁5は遮水壁として機能し得る。

0017

山留壁5の流入口5aは、流入ピット4と地下躯体10の流入口10aとを連通する。本実施形態では山留壁5の流入口5aの断面形状を矩形状としているが、当該断面形状は矩形状に限らない。

0018

地下躯体10は、地盤Gにおける山留壁5によって囲まれた領域内かつ不透水層Mの上方に構築されている。地下躯体10は、筒状の側壁11と、側壁11の上面開口部を塞ぐように設けられる屋根12と、側壁11の下面開口部を塞ぐように設けられる底版13とを備える。

0019

本実施形態では、地下躯体10は、強度版式円筒形ドーム屋根形式である。ここで、強度版式とは、底版13に地下水からの揚圧力が作用し、かつ、側壁11に地下水圧が作用する方式である。また、本実施形態における底版13の構造形式は「剛底版形式」とも称される。本実施形態では、底版13は、地下水圧に対してその強度及び重量により抵抗できるように形成されている。また、地下水圧によって地下躯体10が浮き上がることの無いように各部位の寸法が決められている。

0020

本実施形態では側壁11は円筒状である。側壁11は例えば鉄筋コンクリート製である。側壁11は、地中(地盤G中)を鉛直方向に延びている。側壁11は、その内部に、河川2からの水を貯留可能な空間(内部空間10b)を有する。内部空間10bは、屋根12の下面と、側壁11の内周面と、底版13の上面とによって囲まれている。尚、本実施形態では、内部空間10bの高さ(鉛直方向距離)が例えば30〜40m程度であり、側壁11の内径が例えば20〜30m程度である。また、本実施形態では、側壁11の厚さが例えば2〜3m程度である。

0021

地下躯体10の流入口10aとして機能する側壁11の流入口11aは、山留壁5の流入口5aと地下躯体10の内部空間10bとを連通する。本実施形態では側壁11の流入口11a(地下躯体10の流入口10a)の断面形状を矩形状としているが、当該断面形状は矩形状に限らない。

0022

底版コンクリートとも称されるコンクリート製の底版13は、地下躯体10の構築に先立って山留壁5の内部掘削で形成された掘削底面7上に構築される。尚、図示は省略するが、掘削底面7と底版13との間には、集水層として機能し得る砕石層が形成されてもよい。尚、本実施形態では、底版13の厚さが例えば4〜6m程度である。

0023

屋根12は、鉄筋コンクリート製のドーム屋根であり、側壁11の上面開口部を塞ぐように側壁11に連結されている。本実施形態では屋根12(鉄筋コンクリート製のドーム屋根)の構築にエアードーム工法(登録商標)が用いられる。エアードーム工法(登録商標)では、まず、膜材シート)を設置し、その内部に送気することで加圧して膜材を膨らませる。次に、膜材上にラス金網を敷き、吹付コンクリートを吹き付けてモルタルドームを形成する。次に、モルタルドーム上に鉄筋を配置して、コンクリートの打設及び養生を行う。このようにして、屋根12(鉄筋コンクリート製のドーム屋根)が構築され得る。尚、本実施形態では屋根12が鉄筋コンクリート製のドーム屋根であるが、屋根12は鉄筋コンクリート製のドーム屋根に限らない。

0024

本実施形態では、屋根12は、上に凸のアーチ状に湾曲しており(図1参照)、平面視で円形状である。屋根12はその上方が覆土層8で覆われている。この覆土層8には前述の山留壁5の内部掘削で発生した掘削土砂が用いられてもよい。

0025

地下調節池1は、覆土層8及び屋根12を貫通して鉛直方向に延びる給排気管15を有する。給排気管15は、地面GL上の空間(地上空間)と地下躯体10の内部空間10bとを連通する。本実施形態では、給排気管15は、アーチ状の屋根12の頂部(中央部)を上下に貫通している。尚、本実施形態では、屋根12の頂部の内面の高さと、給排気管15の下端開口部の高さと、堰3の上端部の高さとが略同等である。

0026

河川2からの水が堰3を越えて流入ピット4に流入し、更に地下躯体10の流入口10aから内部空間10b内に流入するときには、地下躯体10の内部空間10b内の空気が給排気管15を通って地上空間に排出され得る。ゆえに、地下躯体10はその内部空間10b内に、屋根12の頂部の内面の高さまで水を貯留することができる。

0027

一方、地下躯体10の内部空間10b内に貯留されている水を排水設備20を用いて地下躯体10の外部(例えば河川2)に排出するときには、地上空間の空気が給排気管15を通って地下躯体10の内部空間10b内に供給される。ゆえに、地下躯体10内の貯留水を外部に排出するときに地下躯体10内が負圧になることを防止することができる。

0028

地下躯体10における流入口10a側(すなわち河川2側)に排水設備20が設けられている。排水設備20は、鉛直方向に延びる排水管21と、排水管21に吊り下げられた排水ポンプ22とにより構成される。尚、図1は、排水設備20が1つの排水管21と1つの排水ポンプ22とにより構成される例を示しているが、実際には、排水設備20が複数(例えば4つ)の排水管21を備え、各排水管21ごとに排水ポンプ22が吊り下げられていることが好ましい。尚、排水ポンプ22は、底版13の上面における流入口10a側(すなわち河川2側)に凹設された集水ピット23内に配置される。集水ピット23の深さは例えば1m程度である。

0029

排水管21は、地下躯体10内から、屋根12及び覆土層8を貫通して地面GL上に至っている。排水設備20の排水ポンプ22を作動させることで、地下躯体10の内部空間10b内に貯留されている水を排水管21を介して地下躯体10の外部(例えば河川2)に排出することができる。尚、排水管21内には水位計(図示せず)が設置されている。それゆえ、地下躯体10の内部空間10b内の水位を監視しつつ当該内部空間10b内の水の排出を行うことができる。

0030

本実施形態では、覆土層8のうち山留壁5に隣接する部分と、側壁11の上端部及び屋根12の外周部との間に集水層25が形成されている。つまり、本実施形態では、集水層25の少なくとも一部が屋根12上に位置している。集水層25は平均地下水位WL1以下に形成されている。集水層25は、側壁11及び屋根12の外周部の全周にわたって形成されている。例えば、集水層25は、砕石土木シートなどの透水性シートでくるんだものであり得る。つまり、集水層25は砕石を含み得る。

0031

屋根12の外周部には、複数のドレーン管27が、屋根12の周方向に所定の間隔を空けて(例えば5〜6m間隔で)設けられている。ドレーン管27は、屋根12を貫通して地下躯体10の内外を連通する。すなわち、ドレーン管27は、地下躯体10の内外を貫通するように地下躯体10に設けられている。ドレーン管27の上端開口(地下水流入口)は集水層25に臨んでいる。換言すれば、集水層25は、ドレーン管27の上端開口(地下水流入口)に隣接している。ドレーン管27の下端開口(地下水流出口)は地下躯体10の内部空間10bに臨んでいる。

0032

集水層25には、主として、後述の(ア)及び(イ)に記載の地下水及び雨水を集める機能がある。
(ア)山留壁5内に漏れ入って、山留壁5の内周面と側壁11の外周面との間の水道(みずみち)、及び/又は、覆土層8を経て、集水層25に至る地下水。
(イ)覆土層8上に降って覆土層8を通って集水層25に至る雨水。
ここにおいて、前述の(ア)及び(イ)に記載の地下水及び雨水は、本発明の「地下躯体の周囲の地下水」に含まれるものである。

0033

ドレーン管27は、集水層25に集まった地下水及び雨水を地下躯体10の内部空間10b内に導く。ゆえに、本実施形態では、ドレーン管27が本発明の「地下水導入管」に対応する。

0034

ところで、地下調節池1については、例えば集中豪雨時に河川2からの水を貯留できるように、通常時は地下躯体10の内部空間10b内を空にしておく。このため、通常時は、ドレーン管27から地下躯体10の内部空間10b内に流入する前述の地下水及び雨水を排水設備20を用いて地下躯体10の外部(例えば河川2)に排出することで、地下躯体10の内部空間10b内を空の状態で維持する。この通常時には、ドレーン管27から地下躯体10の内部空間10b内に流入する前述の地下水及び雨水の量に応じて、排水設備20の排水能力を適宜調整することが好ましい。具体的には、例えば、作動させる排水ポンプ22の台数を適宜増減することが考えられる。地盤条件にもよるが、内部空間10b内に流入する前述の地下水及び雨水は、同種構造物の例から5〜10m3/日程度であり、排水ポンプの間欠運転、あるいは小型ポンプ連続運転によって、容易に排水することができる。

0035

本実施形態では、集水層25に集まった地下水及び雨水がドレーン管27を経て地下躯体10の内部空間10b内に流入する。ゆえに、山留壁5内の地下水位WL2は、ドレーン管27の上端開口(地下水流入口)の高さ位置と略同等になる(図3参照)。この山留壁5内の地下水位WL2は、平均地下水位WL1より低位である。ゆえに、地下躯体10の設計については、平均地下水位WL1よりも低位の山留壁5内の地下水位WL2を基準とすればよいので、その分、地下躯体10の内部構造を簡素化(部材寸法を小さく)することができる。

0036

本実施形態によれば、地下調節池1は、河川2からの水を貯留可能な内部空間10bを有する地下躯体10と、地下躯体10内の水を地下躯体10の外部に排出する排水設備20と、地下躯体10の内外を貫通するように地下躯体10に設けられて、地下躯体10の周囲の地下水を地下躯体10内に導くドレーン管27(地下水導入管)と、を有する。これにより、地下躯体10の周囲の地下水位をドレーン管27の設置高さ程度に保持することができる。

0037

また本実施形態によれば、地下調節池1は、ドレーン管27(地下水導入管)に流入する地下水を集める集水層25を更に有する。集水層25がドレーン管27の上端開口(地下水流入口)に隣接している。ゆえに、集水層25に集められた地下水をスムーズにドレーン管27に導くことができる。

0038

また本実施形態によれば、地下躯体10は、河川2からの水が流入する流入口11aを有して地中を鉛直方向に延びる筒状の側壁11と、側壁11の上面開口部を塞ぐように設けられて、上方が覆土層8で覆われる屋根12と、側壁11の下面開口部を塞ぐように設けられる底版13と、を備える。地下躯体10の内部空間10bが側壁11と屋根12と底版13とによって囲まれる。ドレーン管27(地下水導入管)は屋根12に設けられており、集水層25の少なくとも一部が屋根12上に位置する。ゆえに、集水層25に集められた地下水及び雨水をスムーズにドレーン管27を介して地下躯体10の内部空間10b内に導くことができる。

0039

また本実施形態によれば、地下調節池1は、地中を鉛直方向に延びて側壁11の外周を囲む筒状の山留壁5を更に有する。山留壁5の下端部が不透水層Mに達している。ゆえに、山留壁5内の地下水位WL2を、ドレーン管27の上端開口(地下水流入口)の高さ位置と略同等とすることができる。従って、山留壁5内の地下水位WL2を平均地下水位WL1より低位とすることができる。

0040

また本実施形態によれば、地下調節池1は、覆土層8及び屋根12を貫通して地面GL上の空間(地上空間)と地下躯体10の内部空間10bとを連通する給排気管15を更に有する。ゆえに、地下躯体10の内部空間10b内に貯留されている水を排水設備20を用いて地下躯体10の外部(例えば河川2)に排出するときには、地上空間の空気が給排気管15を通って地下躯体10の内部空間10b内に供給されるので、当該排水設備20による排水時に地下躯体10内が負圧になることを防止することができる。

0041

また本実施形態によれば、屋根12がアーチ状に湾曲している。給排気管15が、アーチ状の屋根12の頂部を貫通している。ゆえに、河川2からの水が堰3を越えて流入ピット4に流入し、更に地下躯体10の流入口10aから内部空間10b内に流入するときには、地下躯体10の内部空間10b内の空気が給排気管15を通って地上空間に排出されるので、地下躯体10はその内部空間10b内に、屋根12の頂部の内面の高さまで水を貯留することができる。

0042

本実施形態では、山留壁5がRC連壁であるので、無支保での内部掘削及び地下躯体10の構築が可能である。この点、山留壁5がソイルモルタル連壁である場合には、側壁11の構築を逆巻き工法(側壁11の構築を上から下に向かって行う工法)で行うことにより、無支保での内部掘削及び地下躯体10の構築が可能となる。

0043

本実施形態では、屋根12の構築にエアードーム工法(登録商標)を用いている。ゆえに、大空間に屋根施工のための支保工を要しないことから、短時間で屋根12を構築することができる。

0044

次に、本発明の第2実施形態について、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態における集水層26及びドレーン管27の配置を示す図である。ここで、図4は、図1の部分B(図3)に対応するものである。
前述の第1実施形態と異なる点について説明する。

0045

本実施形態では、側壁11の上端部の外周面と山留壁5の内周面との間に集水層26が形成されている。すなわち、集水層26は側壁11の外周面及び山留壁5の内周面に隣接している。集水層26は平均地下水位WL1以下に形成されている。集水層26は、側壁11の上端部の外周面に全周にわたって形成されている。例えば、集水層26は、ヘチマロン(登録商標)などの透水性マットにより構成される。つまり、集水層26は透水性マットを含み得る。

0046

側壁11の上端部には、複数のドレーン管27が、側壁11の周方向に所定の間隔を空けて(例えば5〜6m間隔で)設けられている。ドレーン管27は、側壁11の径方向に延びており、側壁11を貫通して地下躯体10の内外を連通する。すなわち、ドレーン管27は、地下躯体10の内外を貫通するように地下躯体10に設けられている。ドレーン管27の一端開口(地下水流入口)は集水層26に臨んでいる。換言すれば、集水層26は、ドレーン管27の一端開口(地下水流入口)に隣接している。ドレーン管27の他端開口(地下水流出口)は地下躯体10の内部空間10bに臨んでいる。

0047

集水層26には、主として、後述の(ウ)及び(エ)に記載の地下水及び雨水を集める機能がある。
(ウ)山留壁5内に漏れ入って、山留壁5の内周面と側壁11の外周面との間の水道(みずみち)、及び/又は、覆土層8を経て、集水層26に至る地下水。
(エ)覆土層8上に降って覆土層8を通って集水層26に至る雨水。
ここにおいて、前述の(ウ)及び(エ)に記載の地下水及び雨水は、本発明の「地下躯体の周囲の地下水」に含まれるものである。

0048

ドレーン管27は、集水層26に集まった地下水及び雨水を地下躯体10の内部空間10b内に導く。ゆえに、本実施形態では、ドレーン管27が本発明の「地下水導入管」に対応する。

0049

本実施形態では、集水層26に集まった地下水及び雨水がドレーン管27を経て地下躯体10の内部空間10b内に流入する。ゆえに、山留壁5内の地下水位WL3は、ドレーン管27の一端開口(地下水流入口)の高さ位置と略同等になる(図4参照)。この山留壁5内の地下水位WL3は、平均地下水位WL1より低位である。ゆえに、地下躯体10の設計については、平均地下水位WL1よりも低位の山留壁5内の地下水位WL3を基準とすればよいので、その分、地下躯体10の内部構造を簡素化(部材寸法を小さく)することができる。

0050

尚、通常時は、ドレーン管27から地下躯体10の内部空間10b内に流入する前述の地下水及び雨水を排水設備20を用いて地下躯体10の外部(例えば河川2)に排出することで、地下躯体10の内部空間10b内を空の状態で維持する。

0051

特に本実施形態によれば、ドレーン管27(地下水導入管)が側壁11に設けられており、集水層26が側壁11の外周面に隣接している。ゆえに、集水層26に集められた地下水及び雨水をスムーズにドレーン管27を介して地下躯体10の内部空間10b内に導くことができる。

0052

次に、本発明の第3実施形態について、図5図7を用いて説明する。図5は、本実施形態における地下調節池1の概略構成を示す。図6図5のC−C断面図である。図7図5の部分Dの部分拡大図である。尚、図6では図示簡略化のために排水設備20の図示を省略している。
前述の第1実施形態と異なる点について説明する。

0053

本実施形態では、地下躯体10は、揚水式の円筒形・ドーム屋根形式である。ここで、揚水式とは、底版13及び側壁11に地下水圧が作用しない方式である。また、本実施形態における底版13の構造形式は「柔底版形式」とも称される。ゆえに、本実施形態では、底版13及び側壁11の厚さが前述の第1実施形態よりも薄い。本実施形態では、底版13の厚さが例えば1〜2m程度であり、側壁11の厚さが例えば1〜2m程度である。

0054

掘削底面7の上面と底版13の下面との間には、集水層として機能し得る砕石層9が形成されている。すなわち、砕石層9は掘削底面7の上面及び底版13の下面に隣接している。砕石層9は、掘削底面7上に砕石を敷き詰めることで形成され得る。砕石層9は平均地下水位WL1より低位に形成されている。

0055

底版13には、複数のドレーン管27が所定の間隔を空けて設けられている。ドレーン管27は鉛直方向に延びており、底版13を貫通して地下躯体10の内外を連通する。すなわち、ドレーン管27は、地下躯体10の内外を貫通するように地下躯体10に設けられている。ドレーン管27の下端開口(地下水流入口)は砕石層9に臨んでいる。換言すれば、砕石層9は、ドレーン管27の下端開口(地下水流入口)に隣接している。ドレーン管27の上端開口(地下水流出口)は地下躯体10の内部空間10bに臨んでいる。

0056

砕石層9には、主として、後述の(オ)及び(カ)に記載の地下水及び雨水を集める機能がある。
(オ)山留壁5内に漏れ入って、山留壁5の内周面と側壁11の外周面との間の水道(みずみち)などを経て砕石層9に至る地下水。
(カ)覆土層8上に降って覆土層8及び前述の水道を通って砕石層9に至る雨水。
ここにおいて、前述の(オ)及び(カ)に記載の地下水及び雨水は、本発明の「地下躯体の周囲の地下水」に含まれるものである。

0057

ドレーン管27は、砕石層9に集まった地下水及び雨水を地下躯体10の内部空間10b内に導く。ゆえに、本実施形態では、ドレーン管27が本発明の「地下水導入管」に対応する。

0058

通常時は、ドレーン管27から地下躯体10の内部空間10b内に流入する地下水及び雨水を排水設備20を用いて地下躯体10の外部(例えば河川2)に排出することで、地下躯体10の内部空間10b内を空の状態で維持する。ゆえに、山留壁5内の地下水位は、例えば、ドレーン管27の上端開口(地下水流出口)の高さ位置より僅かに上の位置となる。この山留壁5内の地下水位は、平均地下水位WL1より低位である。ゆえに、地下躯体10の設計については、平均地下水位WL1よりも低位の山留壁5内の地下水位を基準とすればよいので、その分、地下躯体10の内部構造を簡素化(部材寸法を小さく)することができる。

0059

特に本実施形態によれば、ドレーン管27(地下水導入管)が底版13に設けられており、砕石層9(集水層)が底版13の下面に隣接している。ゆえに、砕石層9に集められた地下水及び雨水をスムーズにドレーン管27を介して地下躯体10の内部空間10b内に導くことができる。

0060

次に、本発明の第4実施形態について、図8及び図9を用いて説明する。図8は、本実施形態における水平断面で見た側壁11と山留壁5との連結方法を示す図である。図9は、本実施形態における鉛直断面で見た側壁11と山留壁5との連結方法を示す図である。ここで、図8では、紙面の左右方向が側壁11及び山留壁5の周方向に一致する。つまり、図8の図示では、説明の便宜上、側壁11及び山留壁5の周方向を直線状としているが、実際には円弧状に湾曲している。
前述の第3実施形態と異なる点について説明する。

0061

本実施形態では、山留壁5がソイルモルタル連壁であり、側壁11の構築を逆巻き工法で行っている。山留壁5は、例えばH形鋼又はI形鋼からなる複数の芯材30を含む。芯材30は鉛直方向に延びている。

0062

本実施形態では、山留壁5の芯材30のうち側壁11に隣接するフランジに複数のスタッドボルト31の各々の基端部が固定されている。各芯材30において、これらスタッドボルト31は、鉛直方向に互いに間隔を空けて並んでいる。各スタッドボルト31のうち基端部以外の大部分は山留壁5の外部に露出しており、この露出部分は側壁11の構築時に側壁11内に巻き込まれる。従って、スタッドボルト31を介して山留壁5と側壁11とが一体化される。

0063

本実施形態では、スタッドボルト31が本発明の「連結手段」に対応して、山留壁5と側壁11とを連結する機能を実現する。尚、本発明の「連結手段」は、スタッドボルト31に限らず、例えば、孔開きプレートであってもよい。すなわち、スタッドボルト31の代わりに、芯材30に孔開きプレートが固定されてもよい。

0064

特に本実施形態によれば、地下調節池1は、山留壁5と側壁11とを連結する連結手段(例えばスタッドボルト31)を更に有する。これにより、山留壁5と側壁11とが一体化され得るので、地震などに伴う山留壁5の目開きを防止することができ、ひいては、山留壁5の遮水性を良好に維持することができる。

0065

次に、本発明の第5実施形態について、図10及び図11を用いて説明する。図10は、本実施形態における地下調節池1の概略構成を示す図である。図11は、本実施形態における山留壁5の一例を示す図である。ここで、図11では、紙面の左右方向が山留壁5の周方向に一致する。つまり、図11の図示では、説明の便宜上、山留壁5の周方向を直線状としているが、実際には円弧状に湾曲している。
前述の第3実施形態と異なる点について説明する。

0066

本実施形態では、RC連壁からなる山留壁5のエレメント間継手構造重ね継手としている。図11は、当該重ね継手を示しており、先行エレメント35の鉄筋35aと後行エレメント36の鉄筋36aとが重ね継手部37にてオーバーラップしている。このようにすることで、本実施形態では、山留壁5が側壁11の役割も果たしている。すなわち、本実施形態では、地下躯体10を構成する側壁11が省略され、その役割を山留壁5が担っている。尚、本実施形態では、底版13が山留壁5に一体化され得る。

0067

本実施形態では、RC連壁からなる山留壁5のエレメント間継手構造を重ね継手とすることで側壁11を省略しているが、この他、RC連壁からなる山留壁5のエレメント間継手カッティング工法とし、その内面に上下方向5m間隔程度でRCのリングビームを配置することで側壁11を省略してもよい。この場合においても、底版13が山留壁5に一体化され得る。

0068

前述の第1〜第5実施形態では、ドレーン管27が、側壁11と屋根12と底版13とのいずれか1つに設けられている。この点、本発明の「地下水導入管」に対応するドレーン管27については、側壁11と屋根12と底版13との少なくとも1つに設けられることが想定される。すなわち、本発明の「地下水導入管」に対応するドレーン管27の設置に際して、前述の第1〜第5実施形態に示した態様を適宜組み合わせたものも想定される。例えば、前述の第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせて、ドレーン管27が、側壁11と屋根12との双方に設けられてもよい。また、例えば、前述の第1実施形態と第3実施形態とを組み合わせて、ドレーン管27が、屋根12と底版13との双方に設けられてもよい。また、例えば、前述の第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせて、ドレーン管27が、側壁11と底版13との双方に設けられてもよい。また、例えば、前述の第1〜第3実施形態を組み合わせて、ドレーン管27が、側壁11と屋根12と底版13とに設けられてもよい。

0069

前述の第1〜第5実施形態では筒状の山留壁5及び側壁11の断面形状が円形状であるが、当該断面形状は円形状に限らず、例えば、楕円形状、又は、矩形状であってもよい。また、平面視における屋根12の形状についても、筒状の山留壁5及び側壁11の断面形状に対応させて、例えば、楕円形状、又は、矩形状としてもよい。尚、筒状の山留壁5及び側壁11の断面形状が矩形状である場合には、屋根12はいわゆる蒲鉾状となる。

0070

前述の第1〜第5実施形態では、地下躯体10の流入口10aから内部空間10b内に流入する水が河川2からのものであるが、この他、地下躯体10の流入口10aから内部空間10b内に流入する水が溜池などからのものであってもよい。すなわち、地下調節池1に貯留可能な水は河川2からのものに限らず、例えば溜池からのものであってもよい。

0071

図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。

0072

1…地下調節池、2…河川、3…堰、4…流入ピット、4a…底面、5…山留壁、5a…流入口、7…掘削底面、8…覆土層、9…砕石層(集水層)、10…地下躯体、10a…流入口、10b…内部空間、11…側壁、11a…流入口、12…屋根、13…底版、15…給排気管、20…排水設備、21…排水管、22…排水ポンプ、23…集水ピット、25,26…集水層、27…ドレーン管、30…芯材、31…スタッドボルト(連結手段)、35…先行エレメント、35a…鉄筋、36…後行エレメント、36a…鉄筋、37…重ね継手部、G…地盤、GL…地面、M…不透水層、WL1…平均地下水位、WL2,WL3…地下水位

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