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図面 (9)

課題

さらなる機能付与および強い微生物に対する抗微生物活性を可能にする抗微生物化合物およびナノ構造物、その化合物およびナノ構造物を含む組成物、ならびにその化合物、ナノ構造物および組成物を使用する抗微生物用途および/または抗ウイルス用途に有用な方法を提供すること。

解決手段

特許請求の範囲に記載のナノロッドおよび/またはナノワームにより、上記課題を解決する。

概要

背景

航空機上の疾患の伝播の防止は従来、空調/濾過システムの改善に焦点を合わせてきた。最近の研究では、航空機上および宇宙船上の疾患防止をさらに改善する1つの方法に、表面汚染処理、例えば航空機の表面の表面汚染処理が含まれ得ることが示唆された。しかし、一部の抗微生物化合物抗菌用途向けに生産されてきた間、抗ウイルス用途向けに具体的に実証された化合物はない。抗ウイルス化合物については、バイオテクノロジー業界および医薬業界では、微生物を標的にするタンパク質および小分子(例えば、分子量1,000未満)が使用されている。しかし、タンパク質および小分子は全身半減期が限られており、その結果、望ましい量よりも高い投与量を通常必要とする。

さらに、既存の抗微生物材料の疎水性結合は、有効になるまでに、脱水中に相当量の微生物の伝播が起こるような長い脱水時間を必要とし、したがって、抗微生物活性は、強い微生物(大腸菌(Escherichia coli、E.Coli)など)に対して効果的でない。

したがって、さらなる機能付与および強い微生物(E.Coliなど)に対する抗微生物活性を可能にする抗微生物化合物およびナノ構造物、その化合物およびナノ構造物を含む組成物、ならびにその化合物、ナノ構造物および組成物を使用する抗微生物用途および/または抗ウイルス用途に有用な方法が必要とされている。

概要

さらなる機能付与および強い微生物に対する抗微生物活性を可能にする抗微生物化合物およびナノ構造物、その化合物およびナノ構造物を含む組成物、ならびにその化合物、ナノ構造物および組成物を使用する抗微生物用途および/または抗ウイルス用途に有用な方法を提供すること。特許請求の範囲に記載のナノロッドおよび/またはナノワームにより、上記課題を解決する。

目的

本開示は、1つまたは複数の四級アンモニウム塩を含む化合物およびナノ構造物、その化合物およびナノ構造物を含む組成物、ならびにその化合物、ナノ構造物および組成物を使用して状態を治療するのに有用な方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

ポリエステルブロックポリ(N−イソプロピルアクリルアミドブロック、式:(式中、nは約10〜約100の整数であり、各zは独立に1〜約20の整数である)で表される複数のアンモニウム部分、および、式:(式中、Qはフルオロクロロ、ブロモ、およびヨードからなる群から選択され、各mは1〜約20の整数であり、各qおよび各xは独立に1〜約20の整数である)で表される複数のアンモニウム部分を含む、ナノロッド

請求項2

式:(式中、pは、1から約20の整数であり、Q、m、n、q、およびxは、請求項1で定義されたとおりである)で表される部分を含む、請求項1に記載のナノロッド。

請求項3

前記整数n対前記整数mの比が約5:1〜約15:1である、請求項1または2に記載のナノロッド。

請求項4

約10nm〜約20nmの直径を有する、および/または、約1ミクロン〜約2ミクロンの長さを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のナノロッド。

請求項5

ポリエステルブロック、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)ブロック、式:(式中、nは約10〜約100の整数であり、各zは独立に1〜約20の整数である)で表される複数のアンモニウム部分、および、式:(式中、Qはフルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードからなる群から選択され、各mは1〜約20の整数であり、各qおよび各xは独立に1〜約20の整数である)で表される複数のアンモニウム部分を含む、第1の化合物と、第2のポリエステルブロック、および第2のポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)ブロックを含む、第2の化合物を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のナノロッド。

請求項6

前記第1の化合物が、式:(式中、vは1〜約20の整数である)で表される部分、および式:(式中、jおよびpは独立に1〜約20の整数である)で表される部分を含む、請求項5に記載のナノロッド。

請求項7

前記第2の化合物が、式:(式中、vは1〜約20の整数である)で表される部分、および式:(式中、R1は−O−および−NH−からなる群から選択され、R2は−CH3、ビオチンピリジルジスルフィドベンゼンジオールチオラクトニル、およびアダマンチルからなる群から選択される)で表される部分を含む、請求項5または6に記載のナノロッド。

請求項8

前記第2の化合物が、以下の群:(式中、各sは独立に約25〜約35の整数であり、各bは独立に約40〜約50の整数である)またはこれらの組み合わせから選択される、請求項5〜7のいずれか一項に記載のナノロッド。

請求項9

ハロゲン化物である医薬的に許容される塩である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のナノロッド。

請求項10

前記塩がヨード塩である、請求項9に記載のナノロッド。

請求項11

請求項1〜10のいずれか一項に記載のナノロッドを含む、ゲル

請求項12

前記ゲルが、水性ゲルであり、ゲルの総質量に基づいて、約2wt%〜約16wt%のナノロッドを含む、請求項11に記載のゲル。

請求項13

ポリエステルブロック、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)ブロック、式:(式中、nは約10〜約100の整数であり、各zは独立に1〜約20の整数である)で表される複数のアンモニウム部分、および、式:(式中、Qはフルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードからなる群から選択され、各mは1〜約20の整数であり、各qおよび各xは独立に1〜約20の整数である)で表される複数のアンモニウム部分を含む、ナノワーム

請求項14

式:(式中、pは、1から約20の整数であり、Q、m、n、q、およびxは、請求項13で定義されたとおりである)で表される部分を含む、請求項13に記載のナノワーム。

請求項15

前記整数n対前記整数mの比が約5:1〜約15:1である、請求項13または14に記載のナノワーム。

請求項16

ポリエステルブロック、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)ブロック、式:(式中、nは約10〜約100の整数であり、各zは独立に1〜約20の整数である)で表される複数のアンモニウム部分、および、式:(式中、Qはフルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードからなる群から選択され、各mは1〜約20の整数であり、各qおよび各xは独立に1〜約20の整数である)で表される複数のアンモニウム部分を含む、第1の化合物と、第2のポリエステルブロック、および第2のポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)ブロックを含む、第2の化合物を含む、請求項13〜15のいずれか一項に記載のナノワーム。

請求項17

前記第1の化合物が、式:(式中、vは1〜約20の整数である)で表される部分、および式:(式中、jおよびpは独立に1〜約20の整数である)で表される部分を含む、請求項16に記載のナノワーム。

請求項18

前記第2の化合物が、式:(式中、vは1〜約20の整数である)で表される部分、および式:(式中、R1は−O−および−NH−からなる群から選択され、R2は−CH3、ビオチン、ピリジルジスルフィド、ベンゼンジオール、チオラクトニル、およびアダマンチルからなる群から選択される)で表される部分を含む、請求項16または17に記載のナノワーム。

請求項19

前記第2の化合物が、以下の群:(式中、各sは独立に約25〜約35の整数であり、各bは独立に約40〜約50の整数である)またはこれらの組み合わせから選択される、請求項16〜18のいずれか一項に記載のナノワーム。

請求項20

ハロゲン化物である医薬的に許容される塩である、請求項13〜19のいずれか一項に記載のナノワーム。

請求項21

前記塩がヨード塩である、請求項20に記載のナノワーム。

請求項22

請求項13〜21のいずれか一項に記載のナノワームを含む、ゲル。

請求項23

前記ゲルが、水性ゲルであり、ゲルの総質量に基づいて、約1wt%〜約8wt%のナノワームを含む、請求項22に記載のゲル。

請求項24

(i)官能性ナノワームを官能性カチオン性ポリマーと反応させる工程を含む、カチオン性ポリマーナノワームを調製する方法であって、前記官能性ナノワームがポリスチレンおよびポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)のコポリマーを含み、前記官能性カチオン性ポリマーが式:(式中、nは約10〜約100の整数であり、各zは独立に1〜約20の整数である)で表される複数のアンモニウム部分、および、式:(式中、Qはフルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードからなる群から選択され、各mは1〜約20の整数であり、各qおよび各xは独立に1〜約20の整数である)で表される複数のアンモニウム部分を含む、方法。

請求項25

前記官能性カチオン性ポリマーが式:(式中、pは、1から約20の整数であり、Q、m、n、q、およびxは、請求項24で定義されたとおりである)で表される部分を含む、請求項24に記載の方法。

請求項26

四級アンモニウム部分のn:mの比が約5:1〜約15:1である、請求項24または25に記載の方法。

請求項27

前記官能性ナノワームが、ビオチン、ピリジルジスルフィド、ベンゼンジオール、チオラクトニル、およびアダマンチルから選択される複数の官能基を含む、請求項24〜26のいずれか一項に記載の方法。

請求項28

工程(i)がポリスチレンおよびポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)のコポリマーを準備する工程を含む、請求項24〜27のいずれか一項に記載の方法。

請求項29

前記官能性ナノワームが、式IV:(式中、各sおよび各bは独立して約10〜100の整数であり、vは1〜約20の整数であり、R1は−O−または−NH−であり、R2は−CH3、ビオチン、ピリジルジスルフィド、ベンゼンジオール、チオラクトニル、またはアダマンチルである)の化合物を含む、請求項24〜28のいずれか一項に記載の方法。

請求項30

前記官能性ナノワームが、スチレンモノマーと、ビオチン、ピリジルジスルフィド、ベンゼンジオール、チオラクトニル、またはアダマンチルから選択される部分を有する1以上のポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)連鎖移動剤との反応生成物である、請求項24〜29のいずれか一項に記載の方法。

請求項31

前記ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)連鎖移動剤が、N−イソプロピルアクリルアミドモノマーと、式:(式中、vは1〜約20の整数である)で表される部分、および、式:(式中、R1は−O−および−NH−からなる群から選択され、R2は−CH3、ビオチン、ピリジルジスルフィド、ベンゼンジオール、チオラクトニル、およびアダマンチルからなる群から選択される)で表される部分を含む、RAFT剤との反応生成物である、請求項30に記載の方法。

請求項32

請求項24〜31のいずれか一項に記載の方法により調製したナノワームを超音波切断する工程を含む、カチオン性ポリマーナノロッドの調製方法

請求項33

前記ナノロッドが、約10:1〜約100:1のアスペクト比を有する、約10nm〜約20nmの直径を有する、および/または約100nm〜約10ミクロンの長さを有する、請求項32に記載の方法。

請求項34

請求項1〜10いずれか一項に記載のナノロッドまたは請求項13〜21のいずれか一項に記載のナノワームの、抗微生物剤抗ウイルス剤、または抗菌剤としてとしての使用。

請求項35

請求項1〜10のいずれか一項に記載のナノロッド、または請求項13〜21のいずれか一項に記載のナノワームを含む、組成物

請求項36

微生物剤、抗ウイルス剤、または抗菌剤である、請求項35に記載の組成物。

請求項37

請求項35または36に記載の組成物を物体堆積させる方法であって、前記組成物を物体の表面の少なくとも一部に塗布する工程を含む、方法。

技術分野

0001

本開示は、1つまたは複数の四級アンモニウム塩を含む化合物およびナノ構造物、その化合物およびナノ構造物を含む組成物、ならびにその化合物、ナノ構造物および組成物を使用して状態を治療するのに有用な方法を提供する。

背景技術

0002

航空機上の疾患の伝播の防止は従来、空調/濾過システムの改善に焦点を合わせてきた。最近の研究では、航空機上および宇宙船上の疾患防止をさらに改善する1つの方法に、表面汚染処理、例えば航空機の表面の表面汚染処理が含まれ得ることが示唆された。しかし、一部の抗微生物化合物抗菌用途向けに生産されてきた間、抗ウイルス用途向けに具体的に実証された化合物はない。抗ウイルス化合物については、バイオテクノロジー業界および医薬業界では、微生物を標的にするタンパク質および小分子(例えば、分子量1,000未満)が使用されている。しかし、タンパク質および小分子は全身半減期が限られており、その結果、望ましい量よりも高い投与量を通常必要とする。

0003

さらに、既存の抗微生物材料の疎水性結合は、有効になるまでに、脱水中に相当量の微生物の伝播が起こるような長い脱水時間を必要とし、したがって、抗微生物活性は、強い微生物(大腸菌(Escherichia coli、E.Coli)など)に対して効果的でない。

0004

したがって、さらなる機能付与および強い微生物(E.Coliなど)に対する抗微生物活性を可能にする抗微生物化合物およびナノ構造物、その化合物およびナノ構造物を含む組成物、ならびにその化合物、ナノ構造物および組成物を使用する抗微生物用途および/または抗ウイルス用途に有用な方法が必要とされている。

発明が解決しようとする課題

0005

本開示は、1つまたは複数の四級アンモニウム塩を有する化合物およびナノ構造物、その化合物およびナノ構造物を含む組成物、ならびにその化合物、ナノ構造物および組成物を使用して状態(ウイルスおよび毒素に関連する状態など)を治療するのに有用な方法を提供する。

課題を解決するための手段

0006

少なくとも1つの化合物は、式(I):



で表され、またはその医薬的に許容される塩(式中、
Qはフルオロクロロ、ブロモまたはヨードであり、
s、bおよびnのそれぞれは独立して約10〜約100の整数であり、
v、j、p、z、q、xおよびmのそれぞれは独立して1〜約20の整数である。)である。

0007

本開示の少なくとも1つの組成物は、式(I)で表される化合物またはその医薬的に許容される塩および1つまたは複数の追加の成分を含む。組成物は、ナノワームまたはナノロッドである三次元形状を有し得る。

0008

少なくとも1つの方法は、航空機の内部表面など、物体の上に本開示の化合物または組成物を堆積させることを含む。少なくとも1つの方法は、治療的有効量の式(I)で表される化合物もしくはその医薬的に許容される塩(または式(I)で表される化合物もしくはその医薬的に許容される塩を含む組成物)を対象に投与することを含む、状態を治療するための方法であって、治療される状態が、ウイルス感染細菌感染慢性炎症性障害急性炎症障害またはがんを含む、方法を含む。

0009

少なくとも1つの方法は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を調製することを含む。少なくとも1つの方法は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を含む組成物を調製することを含む。

0010

本開示の上述の特徴が詳細に理解されるように、その一部を添付図に示した態様を参照することにより、上に簡潔にまとめた本開示をさらに詳細に説明することができる。しかし、添付図は、この本開示の典型的な態様のみを示しており、したがって、本開示は、等しく有効な他の態様が認められるため、添付図は、その範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。

図面の簡単な説明

0011

1つの態様による、重水素化クロロホルム中のポリマーの1H核磁気スペクトルを示す図である。
1つの態様による、重水中マレイミド官能四級ポリDMAEAの1HNMRスペクトルを示す図である。
1つの態様による、重水中のマレイミド官能性四級化ポリDMAEAの1H NMRスペクトルを示す図である。
1つの態様による、重水中のマレイミド官能性四級化ポリDMAEAの1H NMRスペクトルを示す図である。
1つの態様による、Dopa−およびPDS−官能性ナノワームとのマレイミド官能性カチオン性ポリマーの結合を示すスキームを示す図である。
1つの態様による、E.coli培養液に対する本開示のいくつかのポリマーの阻害効果を示す棒グラフである。
図5Aは、1つの態様による、ブランクおよびE.Coli対照を示す走査電子顕微鏡像である。図5Bは、1つの態様による、E.coliに対する本開示のいくつかのカチオン性ポリマーナノワームの抗菌活性を示す走査電子顕微鏡像である。
図5Cは、1つの態様による、E.coliに対する本開示のいくつかのカチオン性ポリマーナノワームの抗菌活性を示す走査電子顕微鏡像である。図5Dは、1つの態様による、E.coliに対する本開示のいくつかのカチオン性ポリマーナノワームの抗菌活性を示す走査電子顕微鏡像である。

0012

理解を容易にするために、可能な場合は、同一の参照番号を使用して、図に共通する同一の要素を示した。図は、原寸に比例して描かれておらず、明確にするために簡略化されている場合がある。1つの態様の要素および特徴を、さらに記載することなく他の態様に有利に組み込むことができることが企図される。

0013

本開示は、1つまたは複数の四級アンモニウム塩を含む化合物およびナノ構造物、その化合物およびナノ構造物を含む組成物、ならびにその化合物、ナノ構造物および組成物を使用して状態を治療するのに有用な方法を提供する。

0014

化合物
少なくとも1つの態様において、化合物は、式(I):



で表され、またはその医薬的に許容される塩(式中、Qはフルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード、好ましくはクロロであり、
s、bおよびnのそれぞれは独立して約10〜約100の整数であり、
v、j、p、z、q、xおよびmのそれぞれは独立して1〜約20の整数である。)である。

0015

少なくとも1つの態様において、sは約25〜約35など、約20〜約40の整数である。bは約40〜約50など、約30〜約60の整数であり得る。nは約50〜約60など、約30〜約60の整数であり得る。mは約5〜約10など、約1〜約10の整数であり得る。xは約5〜約15の整数、例えば7、11または15であり得る。

0016

理論によって制限されることなく、約5〜約15のx値は、(ウイルス細胞などの)細胞膜の疎水性部分内へのアルキル部分の細胞膜透過を実現する一方、式(I)の化合物のカチオン性窒素部分は、(リン脂質二重層リン酸エステル部分などの)細胞膜表面との(四級アンモニウム部分などの)式(I)の化合物のクーロン相互作用をもたらす。さらに、四級アンモニウム塩は、四級アンモニウム塩に結合したアルキル部分が三次元構造コア内に大きく埋まらない(例えば、組成物がナノワームまたはナノロッドの三次元構造を有するとき。)ような十分な親水性を与える。

0017

式(I)の化合物のポリスチレンブロックは、式(I)の化合物に高ガラス転移温度(Tg)成分を与えることができる(100%ポリスチレンは約100℃のTgを有する)。高Tgは、体温のナノ構造物に安定性を与える。さらに、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(ポリNIPAM)ブロックは、水性条件下、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む水性溶液下、式(I)の化合物のナノワーム(またはナノロッド)三次元形状を与えることができる。

0018

式(I)の化合物の細胞膜透過能に対してクーロン結合能微調整するために整数n対整数mの比を選択することができる。整数nの値がより大きいとクーロン結合が増大し、整数mがより大きいと式(I)の化合物の細胞膜透過能が高まる。少なくとも1つの態様において、整数n対整数mの比は、約5:1〜約15:1など、約1:1〜約100:1、例えば54:7である。

0019

v、j、p、zおよびqの値は、式(I)の化合物を生成するために使用される出発材料の、例えば、メチレン単位の数に基づいて変化させることができる。sの値は、以下でより詳しく説明する通り、NIPAMモノマーおよびマレイミド出発材料に対するスチレンモノマーモル比を制御することにより制御することができる。同様に、bの値は、スチレンモノマーおよびマレイミド出発材料に対するNIPAMモノマーのモル比を制御することにより制御することができる。nおよびmの値は、四級アンモニウム塩部分を形成するために使用される、例えば、他のハロゲン化アルキル(例えば、ハロゲン化オクチル)に対するハロゲン化メチルの比により制御することができる。

0020

少なくとも1つの態様において、式(I)で表される化合物は、式(II):



で表され、またはその医薬的に許容される塩(式中、Qはフルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード、好ましくはクロロであり、
s、bおよびnのそれぞれは独立して約10〜約100の整数であり、
xおよびmのそれぞれは独立して1〜約20の整数である。)である。

0021

少なくとも1つの態様において、式(II)のsは約25〜約35など、約20〜約40の整数である。式(II)のbは約40〜約50など、約30〜約60の整数であり得る。式(II)のnは約50〜約60など、約30〜約60の整数であり得る。式(II)のmは約5〜約10など、約1〜約10の整数であり得る。式(II)のxは約5〜約15の整数であり得る。

0022

少なくとも1つの態様において、式(I)または式(II)で表される化合物は、式(III):



で表され、またはその医薬的に許容される塩(式中、xは約5〜約15の整数、例えば7、11または15である。)である。

0023

組成物:
式(I)、式(II)もしくは式(III)で表される化合物またはその医薬的に許容される塩は、1つまたは複数の追加の成分を含む組成物中に存在することができる。追加の成分には、1つまたは複数の医薬的に活性な化合物が含まれ得る。

0024

少なくとも1つの態様において、組成物には、式(I):



で表される化合物またはその医薬的に許容される塩(式中、Qはフルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード、好ましくはクロロであり、
s、bおよびnのそれぞれは独立して約10〜約100の整数であり、
v、j、p、z、q、xおよびmのそれぞれは独立して1〜約20の整数である。)が含まれる。

0025

少なくとも1つの態様において、sは約25〜約35など、約20〜約40の整数である。bは約40〜約50など、約30〜約60の整数であり得る。nは約50〜約60など、約30〜約60の整数であり得る。mは約5〜約10など、約1〜約10の整数であり得る。xは約5〜約15の整数、例えば7、11または15であり得る。

0026

少なくとも1つの態様において、整数n対整数mの比は、約5:1〜約15:1など、約1:1〜約100:1、例えば54:7である。

0027

少なくとも1つの態様において、式(I)で表される化合物は、式(II):



で表され、またはその医薬的に許容される塩(式中、Qはフルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード、好ましくはクロロであり、
s、bおよびnのそれぞれは独立して約10〜約100の整数であり、
xおよびmのそれぞれは独立して1〜約20の整数である。)である。

0028

少なくとも1つの態様において、式(II)のsは約25〜約35など、約20〜約40の整数である。式(II)のbは約40〜約50など、約30〜約60の整数であり得る。式(II)のnは約50〜約60など、約30〜約60の整数であり得る。式(II)のmは約5〜約10など、約1〜約10の整数であり得る。式(II)のxは約5〜約15の整数であり得る。

0029

少なくとも1つの態様において、式(I)または式(II)で表される化合物は、式(III):



で表され、またはその医薬的に許容される塩(式中、xは約5〜約15の整数、例えば7、11または15である。)である。

0030

本開示の組成物はさらに、式(IV):



で表される化合物またはその医薬的に許容される塩(式中、式(IV)のsおよびbのそれぞれは独立して約10〜約100の整数であり、
式(IV)のvは約1〜約20の整数であり、
R1は−O−または−NH−であり、
R2は、−CH3、ビオチンピリジルジスルフィド、dopa、チオラクトンまたはアダマンチルである。)である追加の成分を含むことができる。ビオチンは次の構造のものであり得る:



。ピリジルジスルフィドは次の構造のものであり得る:



。Dopaは次の構造のものであり得る:



。チオラクトンは



の構造のγ−チオラクトンであり得る。アダマンチルは



の構造のものであり得る。

0031

ピリジルジスルフィドとしてのR2は、医薬的に活性な部分にさらに結合することができるため特に有利である。医薬的に活性な部分には、ポリマー、糖、ペプチドオリゴヌクレオチド、タンパク質または小分子(例えば、2,000g/mol以下)治療薬、例えば抗がん薬が含まれる。タンパク質には、糖タンパク質、例えばビトロネクチン(Vitornectin)が含まれる。小分子治療薬にはRelenza結合剤が含まれる。ペプチドにはツインアルギニン透過(twin−arginine or translocation、TAT)ペプチドが含まれる。オリゴヌクレオチドにはsiRNAが含まれる。

0032

さらに、ピリジルジスルフィドはチオール−ジスルフィド交換反応またはチオール−エン反応を経ることができ、Dopaは金属表面に結合することができ、γ−チオラクトンは(例えば、アミノ酸との)アミノ化反応を経ることができ、ビオチンは生体分子(例えば、ストレプトアビジン)に結合することができ、アダマンチル(adamantly)は、臭素化フッ素化カルボキシル化またはヒドロキシル化することができる。

0033

少なくとも1つの態様において、式(IV)のsは約25〜約35の整数である。式(IV)のbは約40〜約50の整数であり得る。式(IV)のvは1〜約10の整数、例えば2であり得る。

0034

少なくとも1つの態様において、式(IV)で表される化合物は、以下の式(V)、式(VI)もしくは式(VII)で表される化合物またはその医薬的に許容される塩のうちの1つまたは複数である:



(式中、sは約25〜約35の整数であり、bは約40〜約50の整数である)。

0035

少なくとも1つの態様において、式(I)、(II)または(III)で表される化合物対式(IV)、式(V)、式(VI)または式(VII)で表される化合物の比は約0.01:1〜約1:0.01である。

0036

少なくとも1つの態様において、組成物には、式(I)、(II)または(III)で表される化合物、式(V)で表される化合物、および式(IV)で表される追加の化合物が含まれる。式(I)、(II)または(III)で表される化合物対式(V)で表される化合物対式(IV)で表される化合物の比は、約0.9:0.05:0.05〜約0.1:0.08:0.01など、約0.8:0.1:0.1〜約0.1:0.1:0.8など、約0.99:0.005:0.005〜約0.01:0.09:0.009である。

0037

化合物または組成物の三次元構造物
長く柔軟なワームは、インビボ血液循環時間が、その球形の類似物よりも約10倍長く、循環時間が、いかなる合成粒子またはポリエチレンオキシド被覆ベシクルよりも大幅に長い。一方、短いロッドは、循環時間がはるかに短いが、より効率的に細胞に取り込まれる。

0038

本開示の化合物または組成物は、ナノワームまたはナノロッドである三次元構造を有し得る。ナノロッドは、約10:1〜約100:1など、約25:1〜約75:1など、約10:1〜約1000:1のアスペクト比を有し得る。ナノロッドは、約10nm〜約20nmの直径および約1ミクロン〜約2ミクロンなど、約100nm〜約10ミクロンの長さを有し得る。

0039

本開示の化合物および組成物はまた、球体、ベシクル、ドーナツまたはラメラシートである三次元構造を有し得る。本開示の組成物の三次元構造は、水中で長期間安定であり得(例えば、ナノワームは室温で1年間以上安定)、構造的再構築されることなく凍結乾燥および再水和も可能である。例えば、ナノワーム溶液は、乾燥粉末(dry power)を得るために凍結乾燥することができる。凍結乾燥された生成物は、Milli−Q水中、〜8wt%、2時間で再水和することができる。本開示の組成物の凍結乾燥できる能力により、本開示の組成物は安定して輸送できる。

0040

ナノワーム生成
官能性熱応答性ポリマーナノロッドの調製 水中における官能性ポリ(NIPAM)マクロ連鎖移動剤マクロCTA)を使用したスチレンのRAFT媒介重合
前駆体化合物(例えば、式(I)で表されるが、ポリスチレンブロックを含まない化合物)を水(Milli−Q水など)中のスチレン、ドデシル硫酸ナトリウムおよびアゾビスイソブチロニトリルAIBN)と混合して、反応混合物を生成することができる。1つまたは複数の追加の前駆体化合物(例えば、式(IV)で表されるが、ポリスチレンブロックを含まない化合物)を反応混合物に加えることもできる。

0041

AIBNをスチレンに溶解し、続いて他の反応成分が入ったフラスコに溶液を加えて、反応混合物を生成することができる。AIBNおよびスチレンの溶液は、アルゴンで例えば約15分間パージして脱酸素することができる。反応混合物は、氷浴中、アルゴンで例えば約10分間パージし、その後70℃まで約3.5時間加熱して、生成物混合物を生成することができる。

0042

生成物混合物中の式(IV)の化合物の数平均分子量(Mn)は、特に記載しない限り核磁気共鳴分光法により決定される。1H NMRは、生成物混合物を凍結乾燥してすべての水および低沸点化合物を除去し、次いで、生成物混合物をCDCl3に溶解させることにより測定することができる。サイズ排除クロマトグラフィースペクトルは、ラテックスを3滴採取し、THF 1mLに溶解させ、濾過し、溶液をSEC装置注入することにより得ることができる。

0043

あるいは、スチレンモノマーの転化率重量法により決定することができる。理論分子量はモノマー転化率に基づいて計算することができる。分子量(Mn(SEC))およびPDISECはTHF SECにより得ることができる。分子量(Mn(NMR))は1H NMRから得られる。粒径(Dh)および粒径分布(PDIDLS)は、反応停止直後に70℃で動的光散乱法(DLS)により測定することができて、結果は3つの測定値に基づく平均値であった。0.1未満のPDIDLSは分布が狭いことを意味する。

0044

音波を使用してナノロッドに切断されたナノワーム
ナノロッドは、ナノワームの温度指向性モルフォロジー変化(temperature directed morphology transformation、TDTM)および超音波切断により得ることができる。少なくとも1つの態様において、ナノワームのラテックス溶液6mLを各バイアルに60SLのトルエンが入っている2本の高温のバイアル(各3mL)に移すことができる。次いで、これらのバイアルを密封し、振盪することができる。これらのバイアル内の懸濁液を23℃まで冷却することができる。ラテックス溶液を70℃から15℃まで約30分間冷却することができる。蠕虫状のナノ構造物の生成を確認するために、ナノ構造物を透過型電子顕微鏡法TEM)により特徴づけることができる。ロッドを生成するために、Milli−Q水10mLを加えることによりワームを希釈し、氷浴中、超音波プローブを使用して(1パルスサイクルとしてオン3秒およびオフ2秒のパルスで)出力35%で3分間切断(Sonics&Materials製3mm先細マイクロチップVC−750システム)することができる。超音波切断後、ロッドの生成を確認するために、ナノ構造物を再びTEMにより特徴づけることができる。

0045

ナノワームのナノロッドへの超音波切断はまた、プローブされた超音波を異なるパルスサイクル(1パルスサイクルとしてオン15秒およびオフ10秒)、(B)12サイクル(3分)、(C)36サイクル(9分)および(D)48サイクル(12分)で印加することにより行うことができる。

0046

少なくとも1つの態様において、本開示のナノワームまたはナノロッド組成物をPNIPAMブロックの下限臨界溶液温度(LCST)(約37℃)より高く加熱するとゲルを生成することができて、これは冷却されたとき解離してゾル戻り、すなわち可逆的な過程である。ナノワームは、水性溶液中約1wt%〜約8wt%の最小重量分率でゲルを生成し得る。ナノロッドは、水性溶液中約2wt%〜約16wt%の最小重量分率でゲルを生成し得る。理論によって制限されることなく、ゲルは、高温(例えば、室温からヒトなどの対象の体温まで)で解離してワーム三次元構造の解離および血液中の移動を可能にするため有利である。

0047

ゲルが37℃で生成され得る水中のナノロッドの重量パーセントは次の通り測定することができる:一般に、凍結乾燥されたナノロッド(例えば、20mg)は、25℃の1.5mlエッペンドルフチューブ内で30wt%でボルテックスすることによりMilli−Q水中に再分散させることができる。次いで、このチューブにキャップをし、37℃の水浴に2分間浸漬することができる。次いで、このチューブを水浴下で反転させ、ゲル生成を観察することができる。ゲル生成は、30秒以内に流体の流れが観察されないことと定義される。重量パーセントは、より多くのMilli−Q水を加えてボルテックスすることにより下げることができる。次いで、ゲル生成を再び確認することができる。37℃でゲルを生成する(例えば水中の)ナノロッドの最小重量パーセントは、ゲルを生成するwt%と定義される。

0048

式(I)の化合物を合成する好ましい方法
式(I)で表される化合物を合成する好ましい方法をスキーム1に示す。ピリジルジスルフィドキャップしたジブロックコポリマーが、水中のトリス(2−カルボキシエチルホスフィン(TCEP)の存在下、マレイミドキャップした四級アンモニウムポリマーと反応し、式(I)で表される化合物が生成される。ピリジルジスルフィドキャップしたジブロックコポリマーは、マレイミドキャップした四級アンモニウムポリマーと反応して式(I)で表される化合物を生成する出発材料として式(IV)または(V)で表される化合物であり得る。
スキーム1

0049

化合物および組成物を堆積させるための方法
本開示の化合物および組成物は、物体の表面に任意の適した堆積方法により堆積されてもよい。堆積方法には、塗装浸し塗りスプレー塗り、マーキングテーピング刷毛塗りスピンコーティングロールコーティングドクターブレードコーティングのうちの1つまたは複数が含まれ得る。堆積前、本開示の化合物または組成物を水などの溶媒中に希釈することができる。堆積後、次いで、溶媒が室温で蒸発して物体上に化合物/組成物層を形成することができる。

0050

少なくとも1つの態様において、物体は、航空機/宇宙船ボート内面または航空機/宇宙船/ボートのエアフィルター表面、例えば空調または濾過システムの表面である。物体は、航空機の内部の床面、シート面頭上荷物棚表面、天井面、ドア表面および/またはドアハンドル表面であり得る。

0051

少なくとも1つの態様において、本開示の化合物または組成物は、物体の表面に約30秒間〜約2分間など、約1秒間〜約10分間スプレーされる。少なくとも1つの態様において、化合物または組成物は、物体の表面に約100L〜約1kLなど、約1mL〜約25kLの量でスプレーされる。

0052

物体上に配置された本開示の化合物または組成物は、細菌およびウイルスの存在を防止、低減および/または排除し、これにより、そのような細菌およびウイルスとのヒトの接触を防止、低減および/または排除することができる。

0053

本開示のナノ構造物(例えば、ナノロッドまたはナノワーム)を含む組成物は、例えば、抗菌および抗ウイルス化合物を単層として塗布することができ、両方の化合物の効力を維持するため、表面に堆積させるのに有利である。上述のように、例えば、従来の抗微生物化合物を含む組成物の塗布は、表面に第1の層を形成するために表面に適用することができる。例えば、従来の抗ウイルス化合物を含む組成物は、第2の層を形成するために第1の層に塗布することができる。しかし、第2の層(抗ウイルス層)は、抗微生物性の第1の層をマスクする(その抗微生物能を妨げる)であろう。

0054

単層としてナノ構造物を含む組成物を塗布するとさらに、2層以上の塗布と比べて、化合物を表面に塗布するコストが低減し、時間が短縮される。

0055

医薬として使用するための方法
本開示はさらに、治療的有効量の上述の1つもしくは複数の化合物または組成物を対象に投与することにより、そのような状態である対象またはそのような状態になりやすい対象における状態を治療するための方法を提供する。1つの態様において、治療は予防的治療である。別の態様において、治療は対症的治療である。別の態様において、治療は回復的治療である。

0056

状態を治療するための方法には、治療的有効量の式(I)で表される化合物もしくはその医薬的に許容される塩(または式(I)で表される化合物を含む組成物もしくはその医薬的に許容される塩)を対象に投与することが含まれ得る。

0057

1.状態
本開示にしたがって治療され得る状態には、毒素(抗原など)および敗血症性ショックなどの炎症性障害によって引き起こされる状態が含まれるがこれらに限定されない。本開示にしたがって治療され得る状態には、ウイルス感染、細菌感染、慢性炎症性障害、急性炎症性障害およびがんが含まれるがこれらに限定されない。好ましくは、治療される状態には、細菌感染、ウイルス感染またはがん免疫療法が含まれる。がん免疫療法には、子宮頸がん、例えば、ヒトパピローマウイルスによる子宮頸部の感染の結果生じるものが含まれ得る。

0058

ウイルス感染には、エボラインフルエンザSARS、ノロ)またはジカによって引き起こされるものが含まれ得る。ウイルス感染には、(例えば、咽頭上気道またはの)ウイルス性呼吸器感染、例えば肺炎喉頭気管気管支炎細気管支炎が含まれ得る。ウイルス感染には、ウイルス性消化管感染、例えばノロウイルスまたはロタウイルスによって引き起こされる胃腸炎が含まれ得る。ウイルス感染には、ウイルス性肝臓感染、例えば肝炎が含まれ得る。ウイルス感染には、ウイルス性神経系感染、例えば狂犬病または西ナイルによって引き起こされる脳炎が含まれ得る。ウイルス感染には、ヒトパピローマウイルス(HPV)によって引き起こされる疣贅および/または感染が含まれる。ウイルス感染には、がんを引き起こす感染、例えばエプスタイン・バーウイルス、B型肝炎C型肝炎ヘルペスウイルス8またはヒトパピローマウイルスによって引き起こされる感染が含まれ得る。ウイルス感染の症状には、発熱筋痛咳嗽くしゃみ鼻水頭痛悪寒下痢嘔吐発疹または脱力が含まれ得る。

0059

細菌感染には、肺炎、髄膜炎食中毒および細菌性皮膚感染、例えばブドウ球菌(Staphylococcus)または連鎖球菌(Streptococcus)によって引き起こされるもの、蜂巣炎毛包炎膿痂疹およびおできが含まれ得る。(例えば、食中毒による)細菌感染には、大腸菌(E.coli)、カンピロバクタージェジュニ(Campylobacter jejuni)、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)、リステリア菌(listeria monocytogenes)、サルモネラ菌(salmonella)およびビブリオ菌(Vibrio)によって引き起こされる感染が含まれ得る。細菌感染には、細菌性髄膜炎中耳炎尿路感染、および気道感染、例えば咽頭炎気管支炎副鼻腔炎および肺炎が含まれ得る。細菌感染の症状には、悪心、嘔吐、下痢、発熱、悪寒および腹痛が含まれ得る。

0060

いくつかの態様において、本明細書に記載の方法は、調節不全サイトカイン酵素および/または炎症性メディエーター産生、安定性、分泌翻訳後プロセシングによって生じる障害を有する患者を治療するために使用される。調節不全になり得るサイトカインの例には、インターロイキン1、2、6、8、10、12、17、22および23が、腫瘍壊死因子アルファならびにインターフェロンアルファベータおよびガンマと共に含まれる。調節不全になり得る炎症性メディエーターの例には、一酸化窒素プロスタグランジンおよびロイコトリエンが含まれる。酵素の例には、シクロオキシゲナーゼ一酸化窒素合成酵素およびマトリックスメタロプロテアーゼが含まれる。

0061

本技術に関連する炎症状態の例には、敗血症、敗血症性ショック、エンドトキシンショック外毒素誘発毒素性ショックグラム陰性敗血症、毒素性ショック症候群が含まれるがこれらに限定されない。炎症状態には、免疫抑制者が経験するものが含まれ得、また、現在の療法に対して耐性がある菌株およびウイルス株を含む「スーパーバグ」が含まれ得る。

0062

2.対象
本開示により治療される適した対象には哺乳類対象が含まれる。本開示による哺乳類には、ヒト、イヌネコウシヤギウマヒツジブタ齧歯類ウサギ類、霊長類などが含まれるがこれらに限定されず、子宮内の哺乳類が包含される。対象は、いずれの性のどの発生段階のものでもよい。

0063

3.投与および投薬
本開示の化合物または組成物は、治療的有効量で対象に投与することができる。

0064

本開示の化合物または組成物は、任意の適した経路により、そのような経路に適合させた医薬組成物の形態で、かつ所期の治療に有効な用量で投与することができる。有効投与量は、典型的には、単一用量または分割用量で約0.001〜約100mg/kg体重/日、好ましくは約0.01〜約30mg/kg/日の範囲内である。治療される年齢、種および状態に応じて、この範囲の下限未満の投与量レベルが適していることもある。場合によっては、さらに高い用量を副作用なく使用することができる。より高い用量を1日を通して投与するために、いくつかのより低い用量に分割することもできる。

0065

医薬組成物
上述の状態の治療のために、本明細書に記載の化合物を以下の通り投与することができる。

0066

経口投与
本開示の化合物または組成物は、化合物が消化管に入るように、または口から直接血流に吸収されるように(例えば、頬側投与または舌下投与)、嚥下によるものを含めて、経口投与することができる。

0067

経口投与に適した組成物には、固形製剤、例えば錠剤ロゼンジおよびカプセルが含まれ、これらは液体、ゲルまたは粉末を含み得る。経口投与用組成物は、任意選択腸溶コーティングを備えた、遅延放出物または持続放出物を含む即時放出物または放出調節物として配合することができる。

0068

液体製剤には、溶液、シロップおよび懸濁液が含まれ得、これらは軟カプセルまたは硬カプセルで使用することができる。そのような製剤には、医薬的に許容される担体、例えば、水、エタノールポリエチレングリコールセルロースまたは油が含まれ得る。その製剤はまた、1つまたは複数の乳化剤および/または懸濁剤を含み得る。

0069

錠剤剤形において、存在する式(I)の化合物の量は、剤形の約2重量%〜約50重量%など、約0.05重量%〜約95重量%であり得る。さらに、錠剤は、約2%〜約25%など、約0.5重量%〜約35重量%の剤形を含む崩壊剤を含んでもよい。崩壊剤の例には、メチルセルロースナトリウムもしくはカルシウムカルボキシメチルセルロースクロスカルメロースナトリウムポリビニルピロリドンヒドロキシプロピルセルロースまたはデンプンが含まれる。

0070

錠剤における使用に適した滑沢剤は、約0.1重量%〜約5重量%の量で存在することができる。滑沢剤には、ステアリン酸カルシウムステアリン酸亜鉛もしくはステアリン酸マグネシウムまたはフマル酸ステアリルナトリウムが含まれ得る。

0071

錠剤における使用に適したバインダーには、ゼラチン、ポリエチレングリコール、糖、ガム、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロースなどが含まれる。錠剤における使用に適した希釈剤には、マンニトールキシリトールラクトースデキストローススクロースソルビトールまたはデンプンが含まれる。

0072

錠剤における使用に適した界面活性剤および流動化剤が約0.1重量%〜約3重量%の量で存在してもよい。界面活性剤および流動化剤には、polysorbate 80、ドデシル硫酸ナトリウム、タルクまたは二酸化ケイ素が含まれ得る。

0073

非経口投与
本開示の化合物および組成物は、血流中、筋肉内または内臓内に直接投与することができる。非経口投与に適した方法には、静脈内、筋肉内、皮下、動脈内、腹腔内、髄腔内または頭蓋内が含まれ得る。非経口投与に適したデバイスには、注射器針注射器および無針注射器を含む。)および注入法が含まれる。

0074

非経口投与用組成物は、遅延放出物または持続放出物を含む即時放出物または放出調節物として配合することができる。

0075

大部分の非経口製剤は、塩、緩衝剤および炭水化物を含む、賦形剤を含む水性溶液である。

0076

非経口製剤はまた、(例えば、凍結乾燥により)脱水された形態で、または非水滅菌溶液として調製することができる。これらの製剤には水が含まれ得る。溶解性向上剤非経口溶液の調製において使用することができる。

0077

局所投与
本開示の化合物および組成物は、皮膚に局所的に、または経皮的に投与することができる。この局所投与用製剤には、ローション、溶液、クリーム、ゲル、ヒドロゲル軟膏、泡、植込パッチなどが含まれ得る。局所投与製剤用の医薬的に許容される担体には、水、アルコール鉱油グリセリン、ポリエチレングリコールなどが含まれ得る。局所投与は、エレクトロポレーションイオントフォレシスまたはフォノフォレシスにより実施され得る。

0078

局所投与用組成物は、遅延放出物または持続放出物を含む即時放出物または放出調節物として配合することができる。

0079

併用および併用療法
本開示の化合物および組成物は、上に先述した状態などの状態を治療するために単独で、または他の医薬的に活性な化合物と併用して使用することができる。本開示の(1つまたは複数の)化合物/(1つまたは複数の)組成物および(1つまたは複数の)他の医薬的に活性な化合物は、同時に(同じ剤形または別個の剤形のいずれかで)または順次投与することができる。したがって、1つの態様において、本開示は、治療的有効量の本開示の1つまたは複数の化合物および1つまたは複数の追加の医薬的に活性な化合物を対象に投与することにより状態を治療するための方法を含む。

0080

別の態様において、本開示の1つまたは複数の化合物と、1つまたは複数の追加の医薬的に活性な化合物と、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物が提供される。

0081

別の態様において、1つまたは複数の追加の医薬的に活性な化合物は、1つまたは複数の抗炎症薬、抗アテローム硬化薬、免疫抑制薬免疫調節薬細胞分裂阻害薬抗増殖剤血管新生阻害剤キナーゼ阻害剤、サイトカインブロッカーまたは細胞接着分子阻害剤である。

0082

本開示の化合物および組成物はまた、治療される状態に対するそれらの治療的価値のために選択される他の治療試薬と併用して使用することができる。一般に、本明細書に記載の化合物および組成物、ならびに併用療法が使用される態様においては他の薬剤は、同じ医薬組成物で投与される必要はなく、物理的および化学的特性が異なるため、異なる経路により任意選択で投与される。初回投与は一般に、確立されたプロトコールにしたがって行われ、次いで、観察された効果に基づいて、投与量、投与方法および投与回数が続いて変更される。特定の例では、本明細書に記載の式(I)の化合物を別の治療剤と併用して投与することが適切である。単なる例として、式(I)の化合物を受け入れたときに患者が経験する副作用のうちの1つが発疹である場合は、抗ヒスタミン剤初期治療剤と併用して投与することが適切である。または、単なる例として、式(I)の化合物の治療的有効性は、治療上の利益も有する(治療計画も含む)別の治療剤の投与によって向上する。治療される疾患、障害または状態に関わらず、患者が受ける全体的な利益は、2つの治療剤の単なる相加であるか、または患者は相乗的な利益を受ける。

0083

薬物が治療の併用において使用されるとき、治療的有効投与量は様々である。併用治療計画における使用のために薬物および他の薬剤の治療的有効投与量を実験的に決定するための方法が、記述されている手法である。併用治療はさらに、患者の臨床的管理を支援するための、様々な時間に開始および中止する定期的な治療を含む。どのような場合でも、複数の治療剤(そのうちの1つは式(I)の化合物である。)が任意の順番で、または同時でも投与される。同時の場合、複数の治療剤は、任意選択で、一体化された単一の形態または複数の形態で(単なる例として、1つの丸剤または2つの別個の丸剤として)提供される。

0084

いくつかの態様において、治療剤のうちの1つが複数回投与で与えられ、または両方が複数回投与として与えられる。同時でない場合、複数回投与間のタイミングは、任意選択で、0週超から12週未満まで様々である。

0085

さらに、併用法、組成物および製剤は2つの薬剤のみの使用に限定されるべきではなく、複数の治療併用の使用も想定される。緩和が求められている(1つまたは複数の)状態を治療、防止または寛解するための投与計画は、任意選択で、様々な要因にしたがって変更されるものと理解される。これらの要因には、対象が患っている障害、ならびに対象の年齢、重量、性別食事および病状が含まれる。したがって、実際に使用される投与計画は、いくつかの態様では大幅に変わり得るため、本明細書に記載の投与計画とは異なり得る。

0086

本明細書に開示の併用療法を構成する医薬剤は、任意選択で、併用投与形態、または実質的に同時の投与が意図された別個の投与形態である。併用療法を構成する医薬剤はまた、任意選択で連続投与され、いずれかの薬剤が、2段階投与を要求する投与計画により投与される。2段階投与計画は、任意選択で、活性薬剤の連続投与または別個の活性薬剤の間隔を置いた投与を要求する。複数の投与段階間の時間は、各医薬剤の特性、例えば医薬剤の効力、溶解性バイオアベイラビリティ血漿半減期および動態プロファイルに応じて、数分から数時間の範囲である。最適な投与間隔を決定するために、標的分子濃度の概日変動が任意選択で使用される。

0087

式(I)で表される化合物および式(I)で表される化合物を含む組成物は、次のクラスからの薬物と併用して使用する(例えば、投与する)ことができる:NSAID、免疫抑制薬、免疫調節薬、細胞分裂阻害薬、抗増殖剤、血管新生阻害剤、生物学的薬剤ステロイドビタミンD3類似体レチノイド、他のキナーゼ阻害剤、サイトカインブロッカー、コルチコステロイドおよび細胞接着分子の阻害剤。対象がアテローム性動脈硬化またはアテローム性動脈硬化に関連する状態を患っている、または患うリスクを有する場合、本明細書に記載の式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物を含む組成物が、アテローム性動脈硬化またはアテローム性動脈硬化に関連する状態を治療するための1つもしくは複数の薬剤または方法と共に任意の組合せで任意選択で使用される。アテローム性動脈硬化またはアテローム性動脈硬化に関連する状態を治療するための治療剤/治療の例には次のいずれかが含まれるがこれらに限定されない:トルセトラピブアスピリンナイアシン、HMGCoA還元酵素阻害剤(例えば、アトルバスタチンフルバスタチンロバスタチンプラバスタチンロスバスタチンおよびシンバスタチン)、コレセベラムコレスチラミンコレスチポールゲムフィブロジルプロブコールおよびクロフィブレート

0088

対象が炎症状態を患っている、または患うリスクを有する場合、本明細書に記載の式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物を含む組成物が、炎症状態を治療するための1つもしくは複数の薬剤または方法と共に任意の組合せで任意選択で使用される。自己免疫状態および/または炎症状態を治療するための治療剤/治療の例には次のいずれかが含まれるがこれらに限定されない:コルチコステロイド、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)(例えば、イブプロフェンナプロキセンアセトアミノフェン、アスピリン、フェノプロフェン(Nalfon)、フルルビプロフェン(Ansaid)、ケトプロフェンオキサプロジン(Daypro)、ジクロフェナクナトリウム(Voltaren)、ジクロフェナクカリウム(Cataflam)、エトドラク(Lodine)、インドメタシン(Indocin)、ケトロラック(Toradol)、スリンダク(Clinoril)、トルメチン(Tolectin)、メクロフェナメート(Meclomen)、メフェナム酸(Ponstel)、ナブメトン(Relafen)、ピロキシカム(Feldene)、cox−2阻害剤(例えば、セレコキシブ(Celebrex)))、免疫抑制剤(例えば、メトトレキサート(Rheumatrex))、レフルノミド(Arava)、アザチオプリン(Imuran)、シクロスポリン(Neoral、Sandimmune)、タクロリムスおよびシクロホスファミド(Cytoxan)、CD20ブロッカー(Rituximab)、腫瘍壊死因子(TNF)ブロッカー(例えば、エタネルセプト(Enbrel)、インフリキシマブ(Remicade)およびアダリムマブ(Humira))、アバタセプト(CTLA4−Ig)およびインターロイキン−1受容体アンタゴニスト(例えば、アナキンラ(Kineret)、インターロイキン6阻害剤(例えば、Actemra)、インターロイキン17阻害剤(例えば、AlN457)、ヤヌスキナーゼ阻害剤(例えば、Tasocitinib)、syk阻害剤(例えば、R788)、クロロキンならびにその誘導体

0089

がんおよび腫瘍性疾患における使用のために、本明細書に記載の式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物を含む組成物が、次のクラスの薬物のうちの1つまたは複数と共に任意選択で使用される:抗がん剤が、EGFRキナーゼ阻害剤MEK阻害剤VEGFR阻害剤、抗VEGFR2抗体、KDR抗体、AKT阻害剤、PDK−1阻害剤、PI3K阻害剤、c−kit/Kdrチロシンキナーゼ阻害剤、Bcr−Ablチロシンキナーゼ阻害剤、VEGFR2阻害剤、PDGFR−ベータ阻害剤、KIT阻害剤、Flt3チロシンキナーゼ阻害剤、PDGF受容体ファミリー阻害剤、Flt3チロシンキナーゼ阻害剤、RETチロシンキナーゼ受容体ファミリー阻害剤、VEGF−3受容体アンタゴニスト、Rafプロテインキナーゼファミリー阻害剤、血管新生阻害剤、Erb2阻害剤、mTOR阻害剤、IGF−1R抗体、NFkB阻害剤、プロテオソーム阻害剤化学療法剤またはグルコース還元剤である。
態様
条項1.式(I):



で表される、化合物またはその医薬的に許容される塩(式中、
Qはフルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードであり、
s、bおよびnのそれぞれは独立して約10〜約100の整数であり、
v、j、p、z、q、xおよびmのそれぞれは独立して1〜約20の整数である)。
条項2.sが約20〜約40の整数である、条項1に記載の化合物。
条項3.sが約25〜約35の整数である、条項1または2に記載の化合物。
条項4.bが約30〜約60の整数である、条項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
条項5.bが約40〜約50の整数である、条項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
条項6.nが約30〜約60の整数である、条項1から5のいずれか一項に記載の化合物。
条項7.nが約50〜約60の整数である、条項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
条項8.mが約1〜約10の整数である、条項1から7のいずれか一項に記載の化合物。
条項9.mが約5〜約10の整数である、条項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
条項10.Qがクロロである、条項1から9のいずれか一項に記載の化合物。
条項11.xが約5〜約15の整数である、条項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
条項12.xが整数7、11または15である、条項1から11のいずれか一項に記載の化合物。
条項13.整数n対整数mの比が約1:1〜約100:1である、条項1から12のいずれか一項に記載の化合物。
条項14.整数n対整数mの比が約5:1〜約15:1である、条項1から13のいずれか一項に記載の化合物。
条項15.式(II):



で表される、条項1から14のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩(式中、
Qはフルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードであり、
s、bおよびnのそれぞれは独立して約10〜約100の整数であり、
xおよびmのそれぞれは独立して1〜約20の整数である)。
条項16.式(II)のsが約20〜約40の整数である、条項15に記載の化合物。
条項17.式(II)のsが約25〜約35の整数である、条項15または16に記載の化合物。
条項18.式(II)のbが約30〜約60の整数である、条項15から17のいずれか一項に記載の化合物。
条項19.式(II)のbが約40〜約50の整数である、条項15から18のいずれか一項に記載の化合物。
条項20.式(II)のnが約30〜約60の整数である、条項15から19のいずれか一項に記載の化合物。
条項21.式(II)のnが約50〜約60の整数である、条項15から20のいずれか一項に記載の化合物。
条項22.式(II)のmが約1〜約10の整数である、条項15から21のいずれか一項に記載の化合物。
条項23.式(II)のmが約5〜約10の整数である、条項15から22のいずれか一項に記載の化合物。
条項24.Qがクロロである、条項15から23のいずれか一項に記載の化合物。
条項25.式(II)のxが約5〜約15の整数である、条項15から24のいずれか一項に記載の化合物。
条項26.式(III):



で表される条項15から25のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩(式中、xは約5〜約15の整数である)。
条項27.xが整数7、11または15である、条項15から26のいずれか一項に記載の化合物。
条項28.条項15から27のいずれか一項に記載の化合物と、
式(IV):



で表される化合物またはその医薬的に許容される塩(式中、
式(IV)のsおよびbのそれぞれは独立して約10〜約100の整数であり、
式(IV)のvは約1〜約20の整数であり、
R1は−O−または−NH−であり、
R2は、−CH3、ビオチン、ピリジルジスルフィド、dopa、チオラクトンまたはアダマンチルである。)
とを含む、組成物。
条項29.式(IV)のsが約25〜約35の整数である、条項28に記載の組成物。
条項30.式(IV)のbが約40〜約50の整数である、条項28または29に記載の組成物。
条項31.式(IV)のvが2である、条項28から30のいずれか一項に記載の組成物。
条項32.R2が



である、条項28から31のいずれか一項に記載の組成物。
条項33.式(IV)で表される化合物が、



のうちの1つまたは複数であり、式(IV)のsが約25〜約35の整数であり、式(IV)のbが約40〜約50の整数である、
条項28から32のいずれか一項に記載の組成物。
条項34.ナノワームまたはナノロッドである三次元構造を有する、条項28から33のいずれか一項に記載の組成物。
条項35.約10:1〜約1000:1のアスペクト比を有するナノロッドである、条項28から34のいずれか一項に記載の組成物。
条項36.約10nm〜約20nmの直径および約1ミクロン〜約2ミクロンの長さを有するナノロッドである、条項28から35のいずれか一項に記載の組成物。
条項37.式(I)で表される化合物対式(IV)で表される化合物の比が約0.01:1〜約1:0.01である、条項28から36のいずれか一項に記載の組成物。

0090

実験:
測定
核磁気共鳴(NMR)。すべてのNMRスペクトルをBruker DRX 400または500MHz分光計で外部ロック(CDCl3またはDMSO−d6)を使用して記録し、残りの非重水素化溶媒(CHCl3またはDMSO)を参照した。

0091

サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)およびトリプル検出−サイズ排除クロマトグラフィー(TD−SEC)。ポリマーの分子量分布分析は、示差屈折率検出器を備えたPolymer Laboratories GPC50 Plusを使用して決定した。ポリマーの絶対分子量は、デュアルアングルレーザー光散乱検出器粘度計および示差屈折率検出器を備えたPolymer Laboratories GPC50 Plusを使用して決定した。高性能液体クロマトグラフィー(HPLCグレードN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc、0.03wt%LiClを含む。)を溶離液として流量1.0mL/minで使用した。直列に接続された2本のPLGel Mixed B(7.8×300mm)SECカラムを使用し、50℃の一定温度に保持して分離を実現した。5mg/mL 110Kポリスチレン(PSTY)標準を使用してトリプル検出システムを校正した。既知濃度サンプルをDMAc+0.03wt%LiCl中で新たに調製し、注入前に0.45μmPTFEシリンジフィルターに通した。絶対分子量およびdn/dc値は、Polymer Laboratories MultiCirrusソフトウェアを使用して定量的質量回収法に基づいて決定した。

0092

透過型電子顕微鏡法(TEM)。JEOL−1010透過型電子顕微鏡を使用し、加速電圧100kVを使用して、スポットサイズ5、周囲温度でポリマー格子のナノ構造物外観を分析した。典型的なTEMグリッドの作製は次の通りであった:ナノ構造物サンプルを34℃のMilli−Q水で約0.05wt%に希釈した。次いで、formvar予熱(34℃)銅TEMグリッドを希釈溶液に浸し、過剰な溶液を濾紙で吸い取り、次いで34℃で乾燥した。

0093

マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析法(MALDI−TOF)。反射モードで動作させたBruker autoflex III smartbeamを使用して質量分析スペクトルを記録した。337nmで放射する窒素レーザーを使用して電位20kVでイオン加速した。ポリマー溶液濃度は、テトラヒドロフラン(THF)中1mg/mL、トリフルオロ酢酸ナトリウム(NaTFA)についてはTHF中1mg/mL、DCTB(T−2−(3−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチル−2−プロペニリデンマロノニトリル)については10mg/mlであった。測定用サンプルを調製するために、ポリマー溶液20μL、DCTB溶液20μLおよびNaTFA溶液2μLをエッペンドルフチューブ内で混合し、ボルテックスし、遠心分離した。溶液1μLをサンプル滴板上にとり、周囲条件で乾燥し、次いで測定を進めた。

0094

UV−Vis分光計。UV−Vis吸収スペクトルをUV−Vis Cary 4000分光光度計で25℃で記録した。

0095

共焦点顕微鏡法蛍光プローブ標識ナノロッドの共焦点顕微鏡像をMilli−Q水中に20mg/mLで分散させた。5SLの各サンプルをガラススライド上に落とした。油浸対物レンズ(1.40 OilDICM27/63x)を備えた共焦点LSMZeiss 710レーザー走査顕微鏡倒立)を使用して共焦点顕微鏡像を撮影した。488nmおよび561nmの2つの励起波長をそれぞれOregon green 488およびSAv−DyLight 550に対して使用した。

0096

動的光散乱法(DLS)。Malvern Zetasizer Nano Series 3000HSを使用し、DTSソフトウェアを実行し、633nmの4mWHe−Neレーザーを動作させて動的光散乱測定を実施した。角度173°で分析を実施した。サンプル屈折率RI)をポリスチレンについて1.59に設定した。分散剤の粘度および水のRIをそれぞれ0.4071mP(70℃)および1.33Ns/m2に設定した。流体力学数平均粒径および粒径分布(PSD)を報告した。粒径分布の幅を記述するためにPSDを使用した。これは、DLS測定強度自己相関関数の累積分析により計算し、仮想ガウス分布標準偏差に関係していた(すなわち、PSDDLS=σ2/ZD2(式中、σは標準偏差であり、ZDはZ平均平均サイズである。))。

0097

すべてのPNIPAMマクロCTAの下限臨界溶液温度(LCST)を決定するために、ポリマーマクロCTAを氷浴中、Milli−Q水に濃度5mg/mLまたは53.8mg/mLで溶解し、SDSをそれぞれ濃度0.21mg/mLまたは2.23mg/mLで加えた。次いで、0.45μmセルロースシリンジフィルターを使用してDLSキュベット内に直接溶液を濾過した。ポリマー溶液を5℃まで冷却し、キュベットをDLS分光装置内に置いた。SOP(標準作業手順)ソフトウェアにより制御されたランプ速度で温度を5℃から70℃までゆっくり上げることにより測定を行った。

0098

材料:
官能性ポリマーナノ構造材料の合成
他に記載されていない限り、化学物質はすべて受け入れたまま使用した。使用した溶媒はHPLCまたはARグレードのいずれかの溶媒であり、これらには、ジクロロメタン(DCM;Aldrich ARグレード)、ジメチルホルムアミドDMF;Aldrich、ARグレード)およびテトラヒドロフラン(THF;Labscan、HPLCグレード)、DMSO(Aldrich、99.9%)が含まれていた。塩基性活性アルミナ(Aldrich:Brockmann I、標準グレード、〜150メッシュ、58A)、Milli−Q水(Biolab、18.2M=m)、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS;Aldrich、99%)、トリエチルアミン(TEA;Fluka、99%)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、Aldrich、99%)、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS、Aldrich、98%)、エタノールアミン(Aldrich、>99%)、4−(ジメチルアミノピリジン(DMAP、Merck、99%)、硫酸銅(II)(Aldrich、99%)、L−アスコルビン酸(Aldrich、99%)、1−ブタンチオール(Aldrich、99%)、プロパルギルアルコール(Aldrich、99%)、アジ化ナトリウム(Aldrich、99.5%)、メタクリロイルクロリド(Fluka、97%)、3−クロロ−1−プロパノール(Aldrich、98%)、ポリ(エチレングリコールモノチオキシエーテル−2000(mPEG、Aldrich)、p−トルエンスルホニルクロリド(Aldrich、>99%)、β−シクロデキストリン(Sigma、>97%)、アリルアミン(Aldrich、98%)、Aldrithiol(商標)−2(DPDS、Aldrich、98%)、2−メルカプトエタノール(Merck、>98%)、塩酸ドーパミン(Sigma)、DL−ホモシステインチオラクトン塩酸塩(Tla、Aldrich、>99%)、ビオチン(Sigmal−Aldrich、>99%)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC・HCl、Fluka、>98%)、還元型L−グルタチオン(Sigma−Aldrich、>98%)、ストレプトマイセスアビジニ(Streptomyces avidinii)由来ストレプトアビジン(SAv、Sigma)、ストレプトアビジンDyLight 550コンジュゲート(Pierce)、Oregon Green(登録商標)488マレイミド(Molecular Probes(登録商標))、二硫化炭素(Aldrich、>99.9%)、2−ブロモ−2−メチルプロピオン酸(Aldrich、98%)およびメチル−2−ブロモプロピオネート(MBP;Aldrich、98%)を受け入れたまま使用した。スチレン(STY:Aldrich、>99%)を塩基性アルミナカラムに通し、阻害剤を除去した。N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAM:Aldrich、97%)を(n−ヘキサン/トルエン、9/1、v/v)から再結晶させ、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN、Riedel−de Haen)を使用前にメタノールから2回再結晶させた。

0099

RAFT剤メチル2−(ブチルチオカルボノチオイルチオ)プロパノエート(MCEBTTC)を以前の手順にしたがって合成した。(C.N.Urbani,M.J.Monteiro,Macromolecules,2009,42,3884−3886。)

0100

カルボン酸官能性RAFT剤(酸−RAFT)の合成
三塩基性リン酸カリウム(16.6g、0.0782mol)を500mL丸底フラスコ内のアセトン130mLに溶解した。この混合物を5時間撹拌し続け、淡黄色の懸濁液を調製した。この混合物に1−ブタンチオール(8.0mL、0.0742mol)を加え、1時間撹拌した。次いで、二硫化炭素(9.1mL、0.151mol)をこの撹拌混合物滴加し、0.5℃(氷浴中)で2時間撹拌した。2−ブロモ−2−メチルプロピオン酸(11.7g、0.07mol)を混合物に撹拌下で加え、混合物を室温(23℃)で一晩反応させた。固体を濾過により単離し、回転蒸発を使用することにより溶媒量を減らした。次いで、残留物を冷10%HCl溶液(4×50mL)で希釈し、室温で一晩撹拌した。次いで、この溶液をn−ヘキサンで2回抽出し、無水MgSO4で乾燥し、濾過し、回転蒸発により溶媒を除去した。残留黄色固体カラムクロマトグラフィーシリカ上、石油スピリット酢酸エチル:3/2、Rf=0.51)により精製した。次いで、溶媒を回転蒸発により除去し、化合物をn−ヘキサンに溶解し、冷凍庫内保管して結晶化させた。生成物を濾過し、高真空下で24時間乾燥し、61%の収率を得た。1H NMR(CDCl3、298K、300MHz):ppm 3.27(t,2H;J=7.38Hz;CH3CH2CH2CH2S−)、1.70(s,6H;(CH3)2−)、1.64(m,2H,J=8.94Hz;CH3CH2CH2CH2S−)、1.41(m,2H;J=7.29Hz;CH3CH2CH2CH2S−)、0.90(t,3H,J=7.26Hz;CH3CH2CH2CH2S−);13C NMR(CDCl3、298K、75MHz):228.3、128.9、55.6、36.7、29.8、25.2、22.1、13.6。

0101

ピリジルジスルフィド官能性RAFT剤(PDS−RAFT)の合成
反応混合物を室温まで昇温させ、24時間撹拌した。DCMを回転蒸発により除去した。残留物をジエチルエーテル中に再分散させ、濾過した。濾液粘性残留物に濃縮し、シリカカラムクロマトグラフィー(1/4石油スピリット/酢酸エチル)により精製した(収率:59.4%)。
スキーム2

0102

ドーパミン官能性RAFT剤(Dopa−RAFT)の合成
スキーム3に示す通り、RAFT−酸(3.0g、0.012mol)、NHS(1.5g、0.013mol)およびDCC(2.67g、0.013mol)をDCM 50mLに溶解し、これを氷浴で0℃まで冷却した。反応混合物を室温まで加温し、2時間撹拌した。反応をTLCにより監視して、RAFT−活性エステルに完全に変換した。次いで、撹拌機を備えた別の丸底フラスコに混合物を濾過した。塩酸ドーパミン(2.0g、0.011mol)およびTEA(1.7mL、0.012mol)をDMF10mLに溶解し、上述のRAFT−活性エステルに滴加した。反応混合物をさらに24時間撹拌した。反応混合物の色が色に変わった。DCM 50mLを反応混合物に加えた。次いで、混合物を0.1N HCl溶液で洗い、続いてMilli−Q水で洗った。DCM相の色が黄色に変わった。DCM相をMgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。濾液を粘性残留物に濃縮し、シリカカラムクロマトグラフィー(1/1石油スピリット/酢酸エチル)により精製した(収率:44.3%)。
スキーム3

0103

ビオチン官能性RAFT剤(ビオチン−RAFT)の合成
ヒドロキシル官能性RAFT(RAFT−OH)の合成
スキーム4に示す通り、RAFT−酸(1.75g、6.9×10−3mol)、NHS(0.95g、8.3×10−3mol)およびDCC(1.72g、8.3×10−3mol)をDCM 30mLに溶解し、これを氷浴で0℃まで冷却した。反応混合物を室温まで加温し、2時間撹拌した。反応をTLCにより監視して、RAFT−活性エステルに完全に変換した。次いで、撹拌機を備えた別の丸底フラスコに混合物を濾過した。エタノールアミン(0.4g、6.5×10−3mol)をDMF10mLに溶解し、上述のRAFT−活性エステルに滴加した。反応混合物をさらに24時間撹拌した。混合物を濾過し、粘性残留物に濃縮し、シリカカラムクロマトグラフィー(1/2石油スピリット/酢酸エチル)により精製した(収率:55.0%)。
スキーム4



ビオチン官能性RAFT(ビオチン−RAFT)の合成

0104

スキーム5に示す通り、RAFT−OH(1.10g、3.73×10−3mol)、ビオチン(0.91g、3.73×10−3mol)、EDC.HCl(1.42g、7.45×10−3mol)およびDMAP(45.5mg、3.73×10−3mol)をDMF20mLに溶解し、これを氷浴で0℃まで冷却した。反応混合物を室温まで加温し、48時間撹拌した。次いで、反応混合物をDCM 100mLで希釈し、脱イオン水で5回洗った。次いで、DCM相をMgSO4で乾燥し、濾過し、粘性残留物に濃縮し、シリカカラムクロマトグラフィー(1/8メタノール/DCM)により精製した(収率:69.6%)。
スキーム5



官能性ポリ(NIPAM)マクロCTAの合成

0105

60℃のDMSO中の可逆的付加−開裂連鎖移動重合(RAFT重合)により、すべての官能性ポリ(NIPAM)マクロCTAを合成した。NIPAM/RAFT剤/AIBNの供給比を、すべての異なる官能性RAFT剤について44/1/0.1に保った。DMSO対NIPAMの比を2/1(v/w)に保った。典型的には、(10g、8.85×10−2mol)、メチル−RAFT(0.58g、2.0×10−3mol)およびAIBN(3.3mg、2.0×10−4mol)をDMSO 20mLに溶解した。混合物をアルゴンで30分間パージし、次いで、60℃で16時間加熱した。氷浴中、0℃まで冷却することにより反応を停止し、空気に曝した。次いで、溶液をDCM 500mLで希釈し、Milli−Q水(5×100mL)で洗った。次いで、DCM相を無水MgSO4で乾燥し、濾過し、回転蒸発により濃縮した。大過剰のジエチルエーテル(500mL)中で沈殿させることによりポリマーを回収し、濾過により単離し、次いで真空下、室温で24時間乾燥し、黄色粉末生成物を得た(収率45%)。1H NMR分光法により決定された転化率は96%であった。

0106

表1に官能性ポリ(NIPAM)マクロCTAのデータをまとめる。

0107

0108

水中における官能性ポリ(NIPAM)マクロCTAとのスチレンのRAFT媒介乳化重合
重合は次の通りであった:ポリ(NIPAM)マクロCTAの累計質量は(0.35g)であった。反応混合物中に存在する他の成分は、スチレン(0.35g);SDS(14.5mg)、AIBN(1.2mg)、Milli−Q水(6.25g)であった。Dopa−ポリ(NIPAM)マクロCTA 3(0.105g、1.33×10−5mol)、ビオチン−ポリ(NIPAM)マクロCTA 4(0.07g、1.66×10−5mol)およびSDS(7.25mg、5×10−5mol)をシュレンク管内の冷水(3.125g)に溶解した。混合物をアルゴンで15分間パージして脱酸素した。AIBN(0.6mg、3.7×10−6mol)をスチレン(0.175g、1.7×10−3)に溶解し、次いで、溶液をシュレンクフラスコに注入した。次いで、混合物を氷浴中、アルゴンでさらに10分間パージし、その後、70℃まで3.5時間加熱した。70℃の空気に曝すことにより反応を停止した。次いで、ポリマーエマルションをSEC、1H NMRおよびDLSにより特徴づけた。データを表2に示す。

0109

0110

さらに、60%Dopa−官能性/40%ビオチン−官能性組成物透過型電子顕微鏡像は、組成物の三次元構造物がナノワームであることを示す。1H NMRは、ジブロックポリマーのそれぞれにおいて平均45個の繰返しNIPAM単位および29〜30個の繰返しPSTY単位を示した。

0111

表面へのナノワームの被覆
ガラススリップ(およびシリコンウエハ)を水性10%HCl、アセトンおよびメタノールで順次洗った。次いで、このスリップを窒素流下で乾燥した。4本の50mlプラスチックバイアル(a、b、cおよびd)に、10mgの60%Dopa−および40%ビオチン官能性ナノワームを各バイアル内に加え、トリス(ヒドロキシメチルアミノメタン(Tris)溶液(10mM、pH=8.5)4ml中に分散させ、20分間再水和させた。ガラススリップおよびシリコンウエハを加えた。次いで、異なる量(1、60、120、240μL)のドーパミン溶液(33mg/ml)をそれぞれバイアルa、b、cおよびdに加えた。次いで、混合物を4時間振盪した。シリコンウエハを取り出し、SEM像用に水で洗って乾燥した。ガラススリップを水で洗い、次いで、SAv−DyLight 550タンパク質溶液0.5mlに1分間浸漬した。次いで、このスリップを水で再び洗い、蛍光顕微鏡法用に水中で保管した。

0112

異なる量の遊離ドーパミン((a)0mg/ml、(b)0.5mg/ml、(a)1.0mg/mlおよび(e)2.0mg/ml)を加え、次いでSAv−550溶液で処理したガラススリップ上の60%Dopa−および40%ビオチン官能性ナノワームの蛍光像(a〜d)は、ビオチンの取込みがワームの表面でほぼ定量的であったことを示した。

0113

60%Dopa−および40%ビオチン官能性ナノワームで被覆されたシリコンウエハのSEM(e〜h)は、4時間の被覆および1.0mg/mlの遊離ドーパミンが、ガラススリップおよびシリコンウエハの両方に最良の被覆を与えたことを示した。
マレイミド官能性カチオン性ポリマーの合成
フラン保護マレイミド開始剤の合成



。文献(Geng,et al.,J.Am.Chem.Soc.,2007,129(49),pp 15156−15163)にしたがって開始剤を合成した。

0114

フラン保護マレイミドポリジメチルアミノEA(ポリDMAEA)の合成
DMAEA 15ml(0.1mol)、開始剤0.197g(6.6×10−4mol)、CuCl2 8.8mg(6.6×10−5mol)、Tris[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミン(Me6TREN)61mg(2.6×10−4mol)をイソプロパノール7.5mlに加え、アルゴンで30分間パージした。Cu(0)(<425μm)12.6mgをアルゴン下で加えた。室温で6.5時間重合させ、転化率は41%であった。次いで、重合混合物をアセトンで希釈し、中性Al2O3に通して銅を除去し、溶液を濃縮し、石油スピリット中で3回沈殿させ、高真空下で乾燥し、ポリマー3.5gを得た。NMRによるMn=9740。図1は、重水素化クロロホルム(CDCl3)中のポリマーの1H核磁気スペクトルである。図1に示したポリマーの場合、nは61の整数である。

0115

四級化フラン保護マレイミドPDMAEAの合成
スキーム6に示す通り、ヨウ化メチルおよび(表3に示す)鎖長が異なる1−ヨードアルカンを使用してポリDMAEAを四級化した。ポリDMAEAを長鎖ヨードアルカンと60℃で8時間反応させた。溶液を室温まで冷却し、対応する量のヨードメタンを加えた。反応物を室温で一晩撹拌させた。次いで、反応混合物をアセトン中で沈殿させて淡黄色粉末を得、次いでこれを高真空下で乾燥した。
スキーム6

0116

0117

四級化フラン保護マレイミドポリDMAEAの脱保護
スキーム7に示す通り、四級化ポリDMAEAを次いでDMSO(0.2g、4ml中)に溶解し、次いで120℃で3時間加熱した。次いで、残留物をアセトン中で沈殿させ、薄茶色ポリマー材料を得た。マレイミド鎖末端を確認するためにポリマーをNMRにより特徴づけた。長い炭素鎖の割合は目標量に非常に近かった(〜10%)。
スキーム7



図2A、図2Bおよび図2Cは、D2O中のマレイミド官能性四級化ポリDMAEAの1HNMRスペクトルを示す(n=61)。(図2A)10mol%1−ヨードオクタン、(図2B)10mol%1−ヨードドデカンおよび(図2C)10mol%1−ヨードヘキサデカン

0118

Dopa−およびPDS−官能性ナノワームとのマレイミド官能性カチオン性ポリマーの結合
図3は、Dopa−およびPDS−官能性ナノワームとのマレイミド官能性カチオン性ポリマーの結合を示すスキームである。マレイミド官能性カチオン性ポリマーA、BまたはC(それぞれ12.7mg)をエッペンドルフチューブに入れ、水1mlを加えた。ポリマーが溶解した後、ナノワームDopa−(60%)およびPDS−(40%)(ナノワーム20mg)が入った別のエッペンドルフチューブにポリマーA、BまたはCの溶液を加えた。次いで、TCEP溶液(32.5mg/ml)10μlを加え、エッペンドルフチューブをアルミ箔包み(光からの保護)、このチューブを一晩振盪した。最終生成物は下に示す化学構造を有しており、ナノワームAはn=7を有し、ナノワームBはn=11を有し、ナノワームCはn=15を有していた。

0119

抗菌試験
溶液中のマレイミド官能性カチオン性ポリマーA、BおよびCの抗菌試験
実験の構成
・マレイミド官能性カチオン性ポリマーA、BおよびCについて、5mg/mlの溶液を水中で調製した。
・24ウェルプレートに、水中のポリマー溶液500μlを二つ組で加え、LBブランクおよびE.coliが入るウェルに水500μlを加えた。
・水中のポリマーが入ったウェルにE.coli溶液1×105細胞/ml 500μlを加えた。LB 500μlをブランクウェルに加えた。
プレートの上部をパラフィルムで覆い、その後、蓋を上に置き、次いで、さらにパラフィルムを使用して縁部をシールして溶媒の蒸発を防いだ。
・次いで、プレートを37℃のインキュベーター内に置き、120rpmで14時間振盪した。

0120

E.coli培養液の光学密度に基づいてポリマーの抗菌活性を測定した。図4は、E.coli培養液に対するポリマーの阻害効果を示す棒グラフである。3つすべてのポリマーが、細菌増殖の大きい阻害(>90%)を示した。

0121

溶液中の官能性カチオン性ナノワームA、BおよびCの抗菌試験
実験の構成
・ナノワームA、BおよびCについて、5mg/mlの溶液を水中で調製した。
・24ウェルプレートに、水中のナノワーム溶液500μlを二つ組で加え、LBブランクおよびE.coliが入ることになるウェルに水500μlを加えた。
・水中のポリマーが入ったウェルにE.coli溶液1×105細胞/ml 500μlを加えた。LB 500μlをブランクウェルに加えた。
・プレートの上部をパラフィルムで覆い、その後、蓋を上に置き、次いで、さらにパラフィルムを使用して縁部をシールして蒸発を防いだ。
・プレートを37℃のインキュベーター内に置き、120rpmで14時間振盪した。
・溶液の色のために、ODを測定する通常の方法ではE.coliを測定できなかった。
・LB寒天平板上にナノワーム/E.coli溶液をプレーティングすることによりE.coliの増殖を監視した。LBにおいて希釈を行い、20μlプレーティングし、オンにしたインキュベーター内に放置した。

0122

図5A〜図5Dは、E.coliに対するカチオン性ポリマーナノワームA、BおよびCの抗菌活性を示す走査電子顕微鏡像である。(図5A)LBブランクおよびE.Coli対照、(図5B)ナノワームB、(図5C)ナノワームCおよび(図5D)ナノワームD(図に示した通り、すべて希釈度が異なる(102、104および106))。すべてのナノワームが細菌をほぼ100%殺滅することができた。(図5D中、丸で囲った)ただ1つのE.coliコロニーが見られた。一方、+ve対照平板上には多くのE.coliコロニーが見られた(図5A)。これは、カチオン性ポリマーナノワームが、ほぼすべてのE.coliを効率的に殺滅できることを示した。

0123

全体として、SAv−ビオチン結合実験およびSEMを使用することにより、ナノワームをガラススリップおよびシリコンウエハ上に効果的に被覆できることが実証されたことが明らかになった。マレイミド官能性カチオン性ポリマーは、E.coli増殖の大きい阻害(>90%)を示した。PDS−およびDopa官能性ナノワーム上にこれらのマレイミド官能性ナノワームがさらに結合しても抗細菌特性は保持される。

0124

全体として、本開示の化合物および組成物は、微生物との目標とする結合および微生物の細胞変性を可能にする抗微生物ナノ構造物を提供することができる。本開示の組成物の機能性のレシオメトリック制御は、細菌からウイルスまで幅広い微生物を標的にし、変性させる能力を提供する。

0125

定義
「医薬的に許容される」という用語は、医薬調製物における使用に適していること、そのような使用に安全であると一般に見なされていること、そのような使用が国または州の政府規制当局により正式に承認されていること、またはU.S.Pharmacopoeiaもしくは動物における、とりわけヒトにおける使用のための他の一般に認識された薬局方収載されていることを意味する。

0126

「医薬的に許容される塩」という用語は、所望の薬理活性を向上させ得る塩を指す。医薬的に許容される塩の例には、無機酸または有機酸により生成される酸付加塩金属塩およびアミン塩が含まれる。無機酸により生成される酸付加塩の例には、塩酸臭化水素酸硫酸硝酸およびリン酸との塩が含まれる。有機酸、例えば酢酸プロピオン酸ヘキサン酸ヘプタン酸シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸ピルビン酸乳酸マロン酸コハク酸リンゴ酸マレイン酸フマル酸酒石酸クエン酸安息香酸、o−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸マンデル酸メタンスルホン酸エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸2−ヒドロキシエタンスルホン酸ベンゼンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸p−トルエンスルホン酸カンファースルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エネルカルボン酸グルコヘプトン酸、4,4’−メチレンビス3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)、3−フェニルプロピオン酸トリメチル酢酸三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸グルタミン酸ヒドロキシナフトエ酸サリチル酸ステアリン酸およびムコン酸により生成される酸付加塩の例。金属塩の例には、ナトリウムイオンカリウムイオンカルシウムイオンマグネシウムイオンアルミニウムイオン鉄イオンおよび亜鉛イオンとの塩が含まれる。アミン塩の例には、カルボン酸との塩を生成するのに十分強いアンモニアおよび有機窒素性塩基との塩が含まれる。

0127

「治療的有効量」という用語は、状態を治療するために対象に投与されたとき、状態が治療されるのに十分な化合物の量を指す。「治療的有効量」は、化合物、治療される対象の状態およびその重症度、年齢ならびに重量に応じて異なり得る。

0128

「ウイルス」という用語は、典型的に遺伝物質のRNAまたはDNAコアを取り囲むタンパク膜を含むが半透膜は含まない複雑な非生物分子を含み、生細胞内で成長および増殖が可能であり、かつヒト、動物または植物において病気を引き起こし得る超顕微鏡的感染病原体を指す。

0129

本開示の化合物には、化合物の互変異性体幾何異性体または立体異性体が含まれる。化合物のエステルオキシムオニウム水和物、溶媒和物およびN−オキシドの形態も本開示により包含される。本開示は、cis−およびtrans−幾何異性体(Z−およびE−幾何異性体)、R−およびS−エナンチオマージアステレオマー、d−異性体、l−異性体、アトロプ異性体エピマー配座異性体回転異性体、異性体の混合物ならびにそれらのラセミ体を含むすべてのそのような化合物が本開示により包含されると見なす。

実施例

0130

本開示の様々な態様の説明は、例示の目的のために提示されたものであり、網羅的であること、または開示されている態様に限定することを意図するものではない。記載された態様の範囲および趣旨から逸脱することなく、多くの修正および変形が当業者には明らかになるであろう。本明細書において使用された専門用語は、市場において見られる技術と比べて態様の原理、実際の応用もしくは技術的改善を最も良く説明するために、または他の当業者が、本明細書に開示されている態様を理解できるよう選ばれた。

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