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技術 導電性配線材料組成物、導電配線基板および導電配線基板の製造方法

出願人 信越化学工業株式会社
発明者 畠山潤長谷川幸士渡邊修
出願日 2020年6月3日 (1年0ヶ月経過) 出願番号 2020-096752
公開日 2021年1月28日 (4ヶ月経過) 公開番号 2021-009839
状態 未査定
技術分野 プリント基板への印刷部品(厚膜薄膜部品) 導電材料 電線ケーブルの製造(1) 非絶縁導体 絶縁導体(2)
主要キーワード ウェアラブルデバイス パーコレーション現象 伸縮性樹脂 伸縮性基材 粘着膜 導電性材料組成物 金属添加物 粘着パッド
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重要な関連分野

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図面 (1)

課題

伸縮時に於ける導電性の変化が少ない導電性配線材料組成物、その導電性配線材料組成物を用いた導電配線基板、およびその導電配線基板の製造方法を提供する。

解決手段

導電性配線材料組成物が(A)フルオロスルホン酸フルオロスルホンイミド、及びフルオロスルホンアミドのうちのいずれかのアンモニウム塩リチウム塩ナトリウム塩カリウム塩銀塩から選ばれる構造を有する繰り返し単位aを有する高分子化合物、及び(B)金属粉を含有し、(B)成分が導電性配線材料組成物中の(B)成分を除いた固形分100質量部に対して50質量部を越える配合量で含有されている。

概要

背景

近年、IoT(Internet of Things)の普及と共にウェアラブルデバイスの開発が進んでいる。インターネットに接続できる時計眼鏡がその代表例である。また、医療分野スポーツ分野においても、体の状態を常時モニタリングできるウェアラブルデバイスが必要とされており、今後の成長分野である。

ウェアラブルデバイスとしては、体に貼り付けて常時体の状態をモニタリングする形態が示される。このようなウェアラブルデバイスは、通常、体からの電気信号を検知するための生体電極、電気信号をセンサーに送るための配線、センサーとなる半導体チップ電池からなる。また、通常、肌に粘着するための粘着パッドも必要である。生体電極及びこの周りの配線や粘着パッドの構造については、特許文献1に詳細に記載されている。特許文献1に記載のウェアラブルデバイスは、生体電極の周りにシリコーン系粘着膜が配置され、生体電極とセンサーデバイスの間は伸縮性ウレタン膜被覆された蛇腹の形の伸縮可能な銀配線で結ばれている。金属配線自体に伸縮性がなくても、が並んだ形の蛇腹の配線にしたり、皺がよったりしている基板にしたりして伸ばしても導電性を確保することが出来る。

蛇腹形ではなく、真っ直ぐな配線で伸縮時にも導通をとることが出来れば、よりコンパクト配線面積となるし、デザイン的にも美しいし、低コストになる。更には、高導電であればある程配線を細くしても導通を確保することが出来、目に見えないぐらいの極細の配線は、配線の存在を感じさせないためにデザインのフレキシビリティーさを生み、クールな印象がある。このため、高導電かつ伸縮性の導電ペースト導電インクの開発が盛んに行われている。

例えば、ガリウムインジウム−錫からなるガリスタンや、ガリウム−インジウムからなる液体金属を使った伸縮配線、シリコーン銀粒子を混ぜた導電性ペースト(特許文献2)、ポリエステルポリウレタン樹脂金属粒子の混合物(特許文献3)、金属添加物として銀ナノワイヤーエラストマー成分に混合した導電性組成物(特許文献4)、フッ素ゴム界面活性剤銀フィラーを組み合わせて、アニーリング中に銀のナノ粒子を発生させる伸縮性配線(特許文献5)等多くの提案や出願があるが、殆どが伸縮性樹脂に銀などの金属フィラーを混合させた導電ペーストである。

樹脂に金属フィラーを混合した導電ペーストを用いた導電配線は、導電性粒子間電子パーコレーション現象によって導通している。このような導電配線は、塗布した配線を基板と同時に伸張すると導電性が低下する。伸張時に配線中の金属粒子間の距離が伸びることによって絶縁距離が長くなり、パーコレーション現象が起こりづらくなって導電性が低下するのである。

概要

伸縮時に於ける導電性の変化が少ない導電性配線材料組成物、その導電性配線材料組成物を用いた導電配線基板、およびその導電配線基板の製造方法を提供する。導電性配線材料組成物が(A)フルオロスルホン酸フルオロスルホンイミド、及びフルオロスルホンアミドのうちのいずれかのアンモニウム塩リチウム塩ナトリウム塩カリウム塩銀塩から選ばれる構造を有する繰り返し単位aを有する高分子化合物、及び(B)金属粉を含有し、(B)成分が導電性配線材料組成物中の(B)成分を除いた固形分100質量部に対して50質量部を越える配合量で含有されている。なし

目的

本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、伸縮時に於ける導電性の変化が少ない導電性配線材料組成物、その導電性配線材料組成物を用いた導電配線基板、およびその導電配線基板の製造方法を提供する

効果

実績

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請求項1

(A)イオン性材料、及び(B)金属粉を含有する導電性配線材料組成物であって、前記(A)成分が、フルオロスルホン酸フルオロスルホンイミド、及びフルオロスルホンアミドのうちのいずれかのアンモニウム塩リチウム塩ナトリウム塩カリウム塩銀塩から選ばれる構造を有する繰り返し単位aを有する高分子化合物であり、前記(B)成分が導電性配線材料組成物中の前記(B)成分を除いた固形分100質量部に対して50質量部を越える配合量で含有されているものであることを特徴とする導電性配線材料組成物。

請求項2

更に(C)伸縮性樹脂を含有し、前記(B)成分の金属粉が前記(A)成分と前記(C)成分の合計100質量部に対して50質量部を越える配合量で含有されているものであることを特徴とする請求項1に記載の導電性配線材料組成物。

請求項3

前記(C)成分がポリウレタンポリエステルポリアミドシリコーンポリブタジエンポリアクリロニトリルから選ばれる樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の導電性配線材料組成物。

請求項4

前記繰り返し単位aが、下記一般式(1)−1から(1)−4で示される構造をいずれか1つ以上有する繰り返し単位であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の導電性配線材料組成物。(式中、Rf1、Rf2は水素原子フッ素原子酸素原子メチル基、又はトリフルオロメチル基であり、Rf1が酸素原子の時、Rf2も酸素原子であり、結合する炭素原子とともにカルボニル基を形成し、Rf3、Rf4は水素原子、フッ素原子、又はトリフルオロメチル基であり、かつ、Rf1〜Rf4のうち1つ以上はフッ素原子又はトリフルオロメチル基である。Rf5、Rf6、Rf7は、フッ素原子、炭素数1〜4の直鎖状分岐状のアルキル基であり、1つ以上のフッ素原子を有する。mは1〜4の整数である。M+はアンモニウムイオンリチウムイオンナトリウムイオンカリウムイオン銀イオンから選択されるイオンである。)

請求項5

前記繰り返し単位aが下記一般式(2)で示される繰り返し単位a1〜a7から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の導電性配線材料組成物。(式中、R1、R3、R5、R8、R10、R11及びR13は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、R2、R4、R6、R9、及びR12は、それぞれ独立に単結合エステル基、あるいはエーテル基かエステル基のいずれか又はこれらの両方を有していてもよい炭素数1〜13の直鎖状、分岐状、環状の炭化水素基のいずれかである。R7は、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキレン基であり、R7中の水素原子のうち、1個又は2個がフッ素原子で置換されていてもよい。X1、X2、X3、X4、及びX6は、それぞれ独立に単結合、フェニレン基ナフチレン基、エーテル基、エステル基、アミド基のいずれかであり、X5は、単結合、エーテル基、エステル基のいずれかであり、X7は、単結合、炭素数6〜12のアリーレン基、又は−C(=O)−O−X10−であり、X10は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状、環状のアルキレン基、又は炭素数6〜10の2価の芳香族炭化水素基であり、X10中にエーテル基、カルボニル基、エステル基を有していても良い。Yは酸素原子、−NR19−基であり、R19は水素原子、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキル基であり、YとR4とは結合し環を形成していてもよい。mは1〜4の整数である。a1、a2、a3、a4、a5、a6及びa7は、0≦a1<1.0、0≦a2<1.0、0≦a3<1.0、0≦a4<1.0、0≦a5<1.0、0≦a6<1.0、0≦a7<1.0であり、0<a1+a2+a3+a4+a5+a6+a7<1.0を満たす数である。M+はアンモニウムイオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、銀イオンから選択されるイオンである。)

請求項6

前記(A)成分が、前記アンモニウム塩構造を有する繰り返し単位aを有し、前記アンモニウム塩は、下記一般式(3)で示されるアンモニウムイオンを含有するものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の導電性配線材料組成物。(式中、R101d、R101e、R101f、R101gはそれぞれ水素原子、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状、もしくは環状のアルキル基、炭素数2〜12の直鎖状、分岐状、もしくは環状のアルケニル基又はアルキニル基、あるいは炭素数6〜20の芳香族基であり、エーテル基、カルボニル基、エステル基、ヒドロキシ基アミノ基、ニトロ基スルホニル基スルフィニル基ハロゲン原子、及び硫黄原子から選ばれる1種以上を有していてもよい。R101dとR101e、R101dとR101eとR101fはこれらが結合する窒素原子とともに環を形成してもよく、環を形成する場合には、R101dとR101e及びR101dとR101eとR101fは炭素数3〜10のアルキレン基であるか、又は式中の窒素原子を環の中に有する複素芳香族環を形成する。)

請求項7

前記導電性配線材料組成物が、更に有機溶剤を含有するものであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の導電性配線材料組成物。

請求項8

前記(B)成分が、金、銀、白金、銅、錫、チタンニッケルアルミニウムタングステンモリブデンルテニウムクロムインジウムから選ばれる金属粉であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の導電性配線材料組成物。

請求項9

前記(B)成分が、銀粉銅粉錫粉又はチタン粉であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の導電性配線材料組成物。

請求項10

基板上に請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の導電性配線材料組成物から形成された配線を有することを特徴とする導電配線基板

請求項11

前記基板が最大1000%伸張可能なものであることを特徴とする請求項10に記載の導電配線基板。

請求項12

請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の導電性配線材料組成物を基板上に印刷して配線を形成する工程を含む導電配線基板の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、導電性配線材料組成物、その導電性配線材料組成物を用いた導電配線基板、およびその導電配線基板の製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、IoT(Internet of Things)の普及と共にウェアラブルデバイスの開発が進んでいる。インターネットに接続できる時計眼鏡がその代表例である。また、医療分野スポーツ分野においても、体の状態を常時モニタリングできるウェアラブルデバイスが必要とされており、今後の成長分野である。

0003

ウェアラブルデバイスとしては、体に貼り付けて常時体の状態をモニタリングする形態が示される。このようなウェアラブルデバイスは、通常、体からの電気信号を検知するための生体電極、電気信号をセンサーに送るための配線、センサーとなる半導体チップ電池からなる。また、通常、肌に粘着するための粘着パッドも必要である。生体電極及びこの周りの配線や粘着パッドの構造については、特許文献1に詳細に記載されている。特許文献1に記載のウェアラブルデバイスは、生体電極の周りにシリコーン系粘着膜が配置され、生体電極とセンサーデバイスの間は伸縮性ウレタン膜被覆された蛇腹の形の伸縮可能な銀配線で結ばれている。金属配線自体に伸縮性がなくても、が並んだ形の蛇腹の配線にしたり、皺がよったりしている基板にしたりして伸ばしても導電性を確保することが出来る。

0004

蛇腹形ではなく、真っ直ぐな配線で伸縮時にも導通をとることが出来れば、よりコンパクト配線面積となるし、デザイン的にも美しいし、低コストになる。更には、高導電であればある程配線を細くしても導通を確保することが出来、目に見えないぐらいの極細の配線は、配線の存在を感じさせないためにデザインのフレキシビリティーさを生み、クールな印象がある。このため、高導電かつ伸縮性の導電ペースト導電インクの開発が盛んに行われている。

0005

例えば、ガリウムインジウム−錫からなるガリスタンや、ガリウム−インジウムからなる液体金属を使った伸縮配線、シリコーン銀粒子を混ぜた導電性ペースト(特許文献2)、ポリエステルポリウレタン樹脂金属粒子の混合物(特許文献3)、金属添加物として銀ナノワイヤーエラストマー成分に混合した導電性組成物(特許文献4)、フッ素ゴム界面活性剤銀フィラーを組み合わせて、アニーリング中に銀のナノ粒子を発生させる伸縮性配線(特許文献5)等多くの提案や出願があるが、殆どが伸縮性樹脂に銀などの金属フィラーを混合させた導電ペーストである。

0006

樹脂に金属フィラーを混合した導電ペーストを用いた導電配線は、導電性粒子間電子パーコレーション現象によって導通している。このような導電配線は、塗布した配線を基板と同時に伸張すると導電性が低下する。伸張時に配線中の金属粒子間の距離が伸びることによって絶縁距離が長くなり、パーコレーション現象が起こりづらくなって導電性が低下するのである。

先行技術

0007

特開2004−033468号公報
国際公開第2016/204162号パンフレット
特許第6343903号公報
国際公開第2017/217509号パンフレット
国際公開第2018/110632号パンフレット

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、伸縮時に於ける導電性の変化が少ない導電性配線材料組成物、その導電性配線材料組成物を用いた導電配線基板、およびその導電配線基板の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を達成するために、本発明では、(A)イオン性材料、及び(B)金属粉を含有する導電性配線材料組成物であって、前記(A)成分が、フルオロスルホン酸フルオロスルホンイミド、及びフルオロスルホンアミドのうちのいずれかのアンモニウム塩リチウム塩ナトリウム塩カリウム塩銀塩から選ばれる構造を有する繰り返し単位aを有する高分子化合物であり、前記(B)成分が導電性配線材料組成物中の前記(B)成分を除いた固形分100質量部に対して50質量部を越える配合量で含有されているものである導電性配線材料組成物を提供する。

0010

この導電性配線材料組成物は、伸縮時における導電性の変化が少なく、電気信号を効率良くデバイスに伝えることができ(即ち、導電性に優れ)、フレキシビリティーが高いデザインの軽量な配線を低コストで形成することができるものである。

0011

この導電性配線材料組成物は、更に(C)伸縮性樹脂を含有し、前記(B)成分の金属粉が前記(A)成分と前記(C)成分の合計100質量部に対して50質量部を越える配合量で含有されているものであることが好ましい。

0012

この導電性配線材料組成物が(C)伸縮性樹脂を含有するものであれば、伸縮性に優れる配線を与えるものとなる。特に、伸縮時における導電性の変化を少なくできる。

0013

前記(C)成分はポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、シリコーン、ポリブタジエンポリアクリロニトリルから選ばれる樹脂であることが好ましい。

0014

前記(C)成分が前記特定の樹脂であれば、この導電性配線材料組成物がより伸縮性に優れる配線を与えるものとなる。

0015

前記繰り返し単位aは、下記一般式(1)−1から(1)−4で示される構造をいずれか1つ以上有する繰り返し単位であることが好ましい。



(式中、Rf1、Rf2は水素原子フッ素原子酸素原子メチル基、又はトリフルオロメチル基であり、Rf1が酸素原子の時、Rf2も酸素原子であり、結合する炭素原子とともにカルボニル基を形成し、Rf3、Rf4は水素原子、フッ素原子、又はトリフルオロメチル基であり、かつ、Rf1〜Rf4のうち1つ以上はフッ素原子又はトリフルオロメチル基である。Rf5、Rf6、Rf7は、フッ素原子、炭素数1〜4の直鎖状分岐状のアルキル基であり、1つ以上のフッ素原子を有する。mは1〜4の整数である。M+はアンモニウムイオンリチウムイオンナトリウムイオンカリウムイオン銀イオンから選択されるイオンである。)

0016

前記繰り返し単位aが前記特定の構造を有する繰り返し単位であると、この導電性配線材料組成物は、電気信号をより効率良くデバイスに伝えることができ(即ち、導電性に優れ)、フレキシビリティーが高いデザインの軽量な配線を低コストで形成することができるものとなる。

0017

前記繰り返し単位aは下記一般式(2)で示される繰り返し単位a1〜a7から選ばれる1種以上であることが好ましい。



(式中、R1、R3、R5、R8、R10、R11及びR13は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、R2、R4、R6、R9、及びR12は、それぞれ独立に単結合エステル基、あるいはエーテル基かエステル基のいずれか又はこれらの両方を有していてもよい炭素数1〜13の直鎖状、分岐状、環状の炭化水素基のいずれかである。R7は、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキレン基であり、R7中の水素原子のうち、1個又は2個がフッ素原子で置換されていてもよい。X1、X2、X3、X4、及びX6は、それぞれ独立に単結合、フェニレン基ナフチレン基、エーテル基、エステル基、アミド基のいずれかであり、X5は、単結合、エーテル基、エステル基のいずれかであり、X7は、単結合、炭素数6〜12のアリーレン基、又は−C(=O)−O−X10−であり、X10は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状、環状のアルキレン基、又は炭素数6〜10の2価の芳香族炭化水素基であり、X10中にエーテル基、カルボニル基、エステル基を有していても良い。Yは酸素原子、−NR19−基であり、R19は水素原子、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキル基であり、YとR4とは結合し環を形成していてもよい。mは1〜4の整数である。a1、a2、a3、a4、a5、a6及びa7は、0≦a1<1.0、0≦a2<1.0、0≦a3<1.0、0≦a4<1.0、0≦a5<1.0、0≦a6<1.0、0≦a7<1.0であり、0<a1+a2+a3+a4+a5+a6+a7<1.0を満たす数である。M+はアンモニウムイオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、銀イオンから選択されるイオンである。)

0018

前記繰り返し単位aが前記特定の繰り返し単位であると、本発明の効果を更に向上させることができる。

0019

前記(A)成分は、前記アンモニウム塩構造を有する繰り返し単位aを有し、前記アンモニウム塩は、下記一般式(3)で示されるアンモニウムイオンを含有するものであることが好ましい。



(式中、R101d、R101e、R101f、R101gはそれぞれ水素原子、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状、もしくは環状のアルキル基、炭素数2〜12の直鎖状、分岐状、もしくは環状のアルケニル基又はアルキニル基、あるいは炭素数6〜20の芳香族基であり、エーテル基、カルボニル基、エステル基、ヒドロキシ基アミノ基、ニトロ基スルホニル基スルフィニル基ハロゲン原子、及び硫黄原子から選ばれる1種以上を有していてもよい。R101dとR101e、R101dとR101eとR101fはこれらが結合する窒素原子とともに環を形成してもよく、環を形成する場合には、R101dとR101e及びR101dとR101eとR101fは炭素数3〜10のアルキレン基であるか、又は式中の窒素原子を環の中に有する複素芳香族環を形成する。)

0020

前記(A)成分が、前記特定のアンモニウム塩構造を有する繰り返し単位aを有するものであると、本発明の効果を更に向上させることができる。

0021

前記導電性配線材料組成物は更に有機溶剤を含有するものであることが好ましい。
前記導電性配線材料組成物が更に有機溶剤を含有するものであると、基板上に印刷できるものとなる。

0022

前記(B)成分は、金、銀、白金、銅、錫、チタンニッケルアルミニウムタングステンモリブデンルテニウムクロム、インジウムから選ばれる金属粉であることが好ましい。

0023

前記(B)成分が前記特定の金属粉であると、この導電性配線材料組成物はより導電性に優れる配線を形成できるものとなる。

0024

前記(B)成分は、銀粉銅粉錫粉又はチタン粉であることがより好ましい。
前記(B)成分が前記特定の金属粉であると、この導電性配線材料組成物はより導電性に優れる配線をより低コストで形成できるものとなる。

0025

また、本発明では、基板上に前記導電性配線材料組成物から形成された配線を有する導電配線基板を提供する。
この導電配線基板は、配線の導電性が高く、伸縮時における配線の導電性の変化が小さく、軽量であり、かつ低コストで製造できるものである。

0026

前記基板は最大1000%伸張可能なものであることが好ましい。
前記基板が最大1000%伸張可能なものであると、この導電配線基板は人体等の高い伸張度が求められる部位に貼付できるものとなる。

0027

さらに、本発明では、前記導電性配線材料組成物を基板上に印刷して配線を形成する工程を含む導電配線基板の製造方法を提供する。

0028

この導電配線基板の製造方法により、配線の導電性が高く、伸縮時における配線の導電性の変化が小さく、軽量である導電配線基板を低コストで製造できる。

発明の効果

0029

以上のように、本発明の導電性配線材料組成物であれば、伸縮時における導電性の変化が少なく、電気信号を効率良くデバイスに伝えることができ(即ち、導電性に優れ)、軽量な配線を低コストで形成することができるものである。
また、本発明の導電性配線材料組成物であれば、イオン導電性に優れるイオンポリマー電子導電性に優れる金属粉と組み合わせた材料を用いることによって、伸縮時における導電性の変化が少なく、優れた導電性を有する配線が形成される。配線の形成は印刷によって形成することも出来、この場合はフレキシビリティーが高いデザインの配線をスループット高く形成することが出来る。

図面の簡単な説明

0030

本発明の導電配線基板の一例を示す概略図である。

0031

上述のように、導電性が高く、伸縮時における導電性の変化が小さく、軽量であり、かつ低コストで製造することができる導電性配線材料組成物、該導電性配線材料組成物で形成した伸縮性導電性配線基板、及びその製造方法の開発が求められていた。

0032

伸縮性基板上に伸縮性樹脂に金属フィラーを添加した材料によって形成された導電配線を形成し、これを伸張させると導電性が低下する。これは金属フィラー間の距離が伸びることによって電子の伝導パーコレーションが起こりづらくなるためである。金属フィラー間のパーコレーションの効率を上げることが出来れば、伸張時の導電性の低下を防ぐことが出来るだけでなく、伸張していない場合に於いても導電性が向上する。

0033

本発明者らは、高イオン導電性の材料としてイオン性液体に着目した。イオン性液体は熱的、化学的定性が高く、導電性に優れる特徴を有しており、バッテリー用途への応用が広がっている。また、イオン性液体としては、スルホニウムホスホニウムアンモニウムモルホリニウム、ピリジニウムピロリジニウムイミダゾリウム塩酸塩、臭酸塩ヨウ素酸塩トリフルオロメタンスルホン酸塩ノナフルオロブタンスルホン酸塩ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸塩ヘキサフルオロホスファート塩、テトラフルオロボラート塩等が知られている。しかしながら、イオン液体を添加することによって静止時の導電性向上は期待されるが、イオン液体は伸張できる材料ではないので、金属粉と混合して配線を印刷したときに金属粉を保持することが出来ずに金属粉が剥がれ落ち、伸張時においては導電性が低下する。

0034

金属粉を保持するためにはイオン性材料はポリマーである必要がある。イオン性ポリマーとしてはナフィオン登録商標)が知られている。ナフィオンはフルオロスルホン酸を有しており、このもののリチウム塩やナトリウム塩は高く分極しており高いイオン導電性を有し、バッテリー用途に用いられている。しかしながら、ナフィオンは主鎖がフッ素化されているために剛直で伸縮性が全くなく、伸縮性導電材料用途には不向きである。

0035

本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、伸張時に於いても高導電性を保持できる配線を形成するための導電性配線材料として、高分極のイオンを有する高分子化合物と、金属粉を組み合わせた材料を開発した。高分極のイオンを有する高分子化合物は主鎖にフッ素を含有しないために伸縮性が高く、このために伸張時に配線中にクラックが入って断線することが無く、高分極しているイオンによって金属粉間のパーコレーションの効率が高い。これによって、伸縮時における導電性の変化が小さい配線を形成できることを見出し、本発明を完成させた。

0036

即ち、本発明は、(A)イオン性材料、及び(B)金属粉を含有する導電性配線材料組成物であって、前記(A)成分が、フルオロスルホン酸、フルオロスルホンイミド、及びフルオロスルホンアミドのうちのいずれかのアンモニウム塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、銀塩から選ばれる構造を有する繰り返し単位aを有する高分子化合物であり、前記(B)成分が導電性配線材料組成物中の前記(B)成分を除いた固形分100質量部に対して50質量部を越える配合量で含有されているものである導電性配線材料組成物である。

0037

以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0038

<導電性配線材料組成物>
本発明の導電性配線材料組成物は、(A)イオン性材料、及び(B)金属粉を含有するものである。以下、各成分について、更に詳細に説明する。

0039

[(A)イオン性材料]
本発明の導電性配線材料組成物に(A)イオン性材料(導電性材料)として配合される塩は、フルオロスルホン酸、フルオロスルホンイミド、及びフルオロスルホンアミドのうちのいずれかのアンモニウム塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、銀塩から選ばれる構造を有する繰り返し単位aを有する高分子化合物である。

0040

(A)イオン性材料は、主鎖にフッ素を含有しない高分子化合物であることが好ましい。このような(A)イオン性材料は伸縮性が高いため、この(A)イオン性材料及び(B)金属粉を含有する導電性配線材料組成物は、伸縮時における導電性の変化がより小さい配線を形成できる。

0041

前記繰り返し単位aは、下記一般式(1)−1から(1)−4で示される構造をいずれか1つ以上有することが好ましい。



(式中、Rf1、Rf2は水素原子、フッ素原子、酸素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基であり、Rf1が酸素原子の時、Rf2も酸素原子であり、結合する炭素原子とともにカルボニル基を形成し、Rf3、Rf4は水素原子、フッ素原子、又はトリフルオロメチル基であり、かつ、Rf1〜Rf4のうち1つ以上はフッ素原子又はトリフルオロメチル基である。Rf5、Rf6、Rf7は、フッ素原子、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキル基であり、少なくとも1つ以上のフッ素原子を有する。mは1〜4の整数である。M+はアンモニウムイオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、銀イオンから選択されるイオンである。)

0042

上記一般式(1)−1、(1)−2で示されるフルオロスルホン酸、(1)−3で示されるスルホンイミド、(1)−4で示されるスルホンアミドのアンモニウム塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、銀塩から選ばれる1種以上の繰り返し単位が、下記一般式(2)記載の繰り返し単位a1〜a7から選ばれる1種以上であることが好ましい。



(式中、R1、R3、R5、R8、R10、R11及びR13は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、R2、R4、R6、R9、及びR12は、それぞれ独立に単結合、エステル基、あるいはエーテル基かエステル基のいずれか又はこれらの両方を有していてもよい炭素数1〜13の直鎖状、分岐状、環状の炭化水素基のいずれかである。R7は、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキレン基であり、R7中の水素原子のうち、1個又は2個がフッ素原子で置換されていてもよい。X1、X2、X3、X4、及びX6は、それぞれ独立に単結合、フェニレン基、ナフチレン基、エーテル基、エステル基、アミド基のいずれかであり、X5は、単結合、エーテル基、エステル基のいずれかであり、X7は、単結合、炭素数6〜12のアリーレン基、又は−C(=O)−O−X10−であり、X10は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状、環状のアルキレン基、又は炭素数6〜10の2価の芳香族炭化水素基であり、X10中にエーテル基、カルボニル基、エステル基を有していても良い。Yは酸素原子、−NR19−基であり、R19は水素原子、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキル基であり、YとR4とは結合し環を形成していてもよい。mは1〜4の整数である。a1、a2、a3、a4、a5、a6及びa7は、0≦a1<1.0、0≦a2<1.0、0≦a3<1.0、0≦a4<1.0、0≦a5<1.0、0≦a6<1.0、0≦a7<1.0であり、0<a1+a2+a3+a4+a5+a6+a7<1.0を満たす数である。M+はアンモニウムイオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、銀イオンから選択されるイオンである。)

0043

前記一般式(2)で示される繰り返し単位a1〜a7のうち、繰り返し単位a1〜a5を得るためのフルオロスルホン酸塩モノマーとしては、具体的には下記のものを例示することができる。

0044

0045

0046

0047

0048

0049

0050

0051

0052

0053

0054

0055

0056

0057

0058

0059

0060

0061

0062

0063

0064

前記一般式で示される繰り返し単位a6を得るためのスルホンイミド塩モノマーは、具体的には下記に例示することができる。

0065

0066

0067

0068

0069

前記一般式で示される繰り返し単位a7を得るためのスルホンアミド塩モノマーは、具体的には下記に例示することができる。

0070

(式中、R1、R3、R5、R8、R10、R11、及びR13は前述の通りである。)

0071

また、(A)成分は、繰り返し単位a(繰り返し単位a1)中のM+として、下記一般式(3)で示されるアンモニウムイオン(アンモニウムカチオン)を含有するものであることが好ましい。



(式中、R101d、R101e、R101f、R101gはそれぞれ水素原子、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状、もしくは環状のアルキル基、炭素数2〜12の直鎖状、分岐状、もしくは環状のアルケニル基又はアルキニル基、あるいは炭素数6〜20の芳香族基であり、エーテル基、カルボニル基、エステル基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、スルホニル基、スルフィニル基、ハロゲン原子、及び硫黄原子から選ばれる1種以上を有していてもよい。R101dとR101e、R101dとR101eとR101fはこれらが結合する窒素原子とともに環を形成してもよく、環を形成する場合には、R101dとR101e及びR101dとR101eとR101fは炭素数3〜10のアルキレン基であるか、又は式中の窒素原子を環の中に有する複素芳香族環を形成する。)

0072

前記一般式(3)で示されるアンモニウムイオンとして、具体的には、以下のものを例示することができる。

0073

0074

0075

0076

0077

0078

0079

0080

0081

0082

0083

0084

0085

0086

0087

0088

前記一般式(3)で示されるアンモニウムイオンとしては、3級又は4級のアンモニウムイオンが特に好ましい。

0089

(繰り返し単位b)
本発明の導電性配線材料組成物の(A)成分は、上記のa1〜a7から選ばれる繰り返し単位に加えて、金属粉を保持するための繰り返し単位bを有することも出来る。金属粉を保持するためには、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、スルホンアミド基ウレタン基尿素基カルバメート基、βケトエステル基カーボネート基、エステル基、エーテル基、ラクトン環から選ばれる極性基を有することが好ましい。具体的には以下のものを例示することが出来る。下記において、Rはメチル基又は水素原子である。

0090

0091

0092

0093

0094

0095

0096

(繰り返し単位c)
本発明の導電性配線材料組成物の(A)成分は、上記のa1〜a7から選ばれる繰り返し単位a、および前記bに加えて、珪素を有する繰り返し単位cを有することも出来る。具体的には、以下のものを例示することができる。以下において、nは0〜100である。

0097

0098

(繰り返し単位d)
本発明の導電性配線材料組成物の(A)成分は、上記のa1〜a7から選ばれる繰り返し単位a、前記b、cに加えて、フッ素を有する繰り返し単位dを有することも出来る。具体的には、以下のものを例示することができる。下記において、Rはメチル基又は水素原子である。フッ素を有する繰り返し単位の中でも、フルオロアルコール基やスルホンアミド基は酸性を帯びており、導電ペースト塗布後のアニーリング中に銀フレーク酸化還元反応によって銀ナノパーティクルを生成させ、これによって導電性が向上する。

0099

0100

0101

0102

0103

0104

(繰り返し単位e)
本発明の導電性配線材料組成物の(A)成分には、前記繰り返し単位a1〜a7、b、c、dに加えて、イオン導電性を向上させるためにグライム鎖を有する繰り返し単位eを共重合することも出来る。グライム鎖を有する繰り返し単位eを得るためのモノマーは、具体的には下記に例示することが出来る。下記において、Rはメチル基又は水素原子である。グライム鎖を有する繰り返し単位を共重合することによって、イオンのホッピングによってイオン導電性を向上させることができる。

0105

0106

0107

0108

(繰り返し単位f)
本発明の導電性配線材料組成物における(A)成分は、前記繰り返し単位a1〜a7、b、c、d、eに加えて、伸縮性を付与させる繰り返し単位fを有することが出来る。繰り返し単位fを得るためのモノマーとして、具体的には下記のものを例示することができる。

0109

0110

0111

0112

0113

(繰り返し単位g)
本発明の導電性配線材料組成物における(A)成分は、前記繰り返し単位a1〜a7、b、c、d、e、fに加えて繰り返し単位gを共重合することも出来る。架橋性の繰り返し単位はオキシラン環又はオキセタン環を有する繰り返し単位を挙げることが出来る。
オキシラン環又はオキセタン環を有する繰り返し単位gを得るためのモノマーとして、具体的には下記のものを挙げることができる。

0114

Rはメチル基又は水素原子である。

0115

(A)成分の高分子化合物(イオン性材料)を合成する方法の1つとして、繰り返し単位a(a1〜a7)、必要に応じてb〜gを与えるモノマーのうち所望のモノマーを、有機溶剤中、ラジカル重合開始剤を加えて加熱重合し、共重合体の高分子化合物を得る方法を挙げることができる。

0116

重合時に使用する有機溶剤としては、トルエンベンゼンテトラヒドロフランジエチルエーテルジオキサン等を例示できる。重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルAIBN)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ベンゾイルパーオキシドラウロイルパーオキシド等を例示できる。加熱温度は好ましくは50〜80℃であり、反応時間は好ましくは2〜100時間、より好ましくは5〜20時間である。

0117

ここで、繰り返し単位a1〜a7、b、c、d、e、f、gの割合は、0≦a1≦1.0、0≦a2≦1.0、0≦a3≦1.0、0≦a4≦1.0、0≦a5≦1.0、0≦a6≦1.0、0≦a7≦1.0、0<a1+a2+a3+a4+a5+a6+a7≦1.0、0≦b<1.0、0≦c<1.0、0≦d<1.0、0≦e<1.0、0≦f<1.0、0≦g<1.0、好ましくは0≦a1≦0.9、0≦a2≦0.9、0≦a3≦0.9、0≦a4≦0.9、0≦a5≦0.9、0≦a6≦0.9、0≦a7≦0.9、0.01≦a1+a2+a3+a4+a5+a6+a7≦1.0、0≦b≦0.9、0≦c≦0.8、0≦d≦0.6、0≦e<0.4、0≦f<0.4、0≦g<0.4、より好ましくは0≦a1≦0.8、0≦a2≦0.8、0≦a3≦0.8、0≦a4≦0.8、0≦a5≦0.8、0≦a6≦0.8、0≦a7≦0.8、0.02≦a1+a2+a3+a4+a5+a6+a7≦0.8、0.1≦b≦0.8、0≦c≦0.7、0≦d≦0.5、0≦e<0.3、0≦f<0.3、0≦g<0.3である。

0118

なお、例えば、a1+a2+a3+a4+a5+a6+a7+b+c+d+e+f+g=1とは、繰り返し単位a1、a2、a3、a4、a5、a6、a7、b、c、d、e、f、gを含む高分子化合物において、繰り返し単位a1、a2、a3、a4、a5、a6、a7、b、c、d、e、f、gの合計量が全繰り返し単位の合計量に対して100モル%であることを示し、a1+a2+a3+a4+a5+a6+a7+b+c+d+e+f+g<1とは、繰り返し単位a1、a2、a3、a4、a5、a6、a7、b、c、d、e、f、gの合計量が全繰り返し単位の合計量に対して100モル%未満でa1、a2、a3、a4、a5、a6、a7、b、c、d、e、f、g以外に他の繰り返し単位を有していることを示す。

0119

(A)成分の分子量は、重量平均分子量として500以上が好ましく、より好ましくは1,000以上、1,000,000以下であり、更に好ましくは2,000以上、500,000以下である。本発明において、(A)成分の重量平均分子量は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される。また、重合後に(A)成分に組み込まれていないイオン性モノマー残存モノマー)が少量であれば、配線伸張時の配線の導電性の低下が小さくてすむため、残存モノマーの量は減らすことが好ましい。残存モノマーの量は、(A)成分全体100質量部に対し、10質量部以下であることが好ましい。

0120

[(B)金属粉]
本発明の導電性配線材料組成物には、導電性を高めるために、(B)成分として金、銀、白金、銅、錫、チタン、ニッケル、アルミニウム、タングステン、モリブデン、ルテニウム、クロム、インジウム等の金属粉又はナノ粒子を添加する。(B)成分の配合量は、本発明の導電性配線材料組成物中の(B)成分を除いた固形分100質量部に対して50質量部を越える範囲である。(B)成分の配合量が前記固形分100質量部に対して50質量部以下であると、導電性配線材料組成物から形成される配線の導電性が低く、伸縮時における配線の導電性の低下が大きくなる。

0121

(B)成分の配合量は前記固形分100質量部に対して100質量部を超える範囲であることが好ましく、200質量部以上であることがより好ましく、300質量部以上であることが更に好ましい。

0122

(B)成分の金属粉の種類として導電性の観点では金、銀、白金が好ましく、価格の観点では銀、銅、錫、チタン、ニッケル、アルミニウム、タングステン、モリブデン、ルテニウム、クロムが好ましい。これらの観点で総合的には銀、銅、錫、チタンが最も好ましい。

0123

(B)成分の金属粉の形状としては、球状、円盤状、フレーク状、針状を挙げることができるが、フレーク状の粉末を添加したときの導電性が最も高くて好ましい。(B)成分の金属粉のサイズは100μm以下、タップ密度が5g/cm3以下、比表面積が0.5m2/g以上の比較的低密度で比表面積が大きいフレークが好ましい。

0124

[(C)伸縮性樹脂]
本発明の導電性配線材料組成物は(C)伸縮性樹脂を含有するものであることが好ましい。本発明の導電性配線材料組成物において、(C)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0〜300質量部とすることが好ましく、0〜200質量部とすることがより好ましい。本発明の導電性配線材料組成物が(C)成分を含有するものである場合、(B)成分は(A)成分と(C)成分の合計100質量部に対して50質量部を超える配合量で含有されることが好ましい。また、(C)成分は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合で使用してもよい。

0125

本発明の導電性材料組成物に配合される(C)成分は、上記の(A)イオン性材料(塩)と相溶して金属粉等の導電性向上剤を保持し、伸縮性を発現させるための成分である。なお、(C)成分は、上述の(A)成分以外の樹脂であればよく、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、シリコーン、ポリブタジエン、ポリアクリロニトリルから選ばれる成分を含有する樹脂であることが好ましい。

0126

カーボン材料
導電性向上剤として、金属粉に加えてカーボン材料を添加することができる。カーボン材料としては、カーボンブラックカーボンナノチューブ炭素繊維等を挙げることができる。カーボンナノチューブは単層多層のいずれであってもよく、表面が有機基で修飾されていても構わない。カーボン材料の配合量は、本発明の導電性配線材料組成物中の(B)成分を除いた固形分100質量部に対して0〜50質量部の範囲とすることが好ましい。

0127

[有機溶剤]
また、本発明の導電性配線材料組成物には、有機溶剤を添加することができる。有機溶剤としては、具体的には、トルエン、キシレンクメン、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、スチレン、αメチルスチレンブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、イソブチルベンゼンシメンジエチルベンゼン、2−エチルp−キシレン、2−プロピルトルエン、3−プロピルトルエン、4−プロピルトルエン、1,2,3,5−テトラメチルトルエン、1,2,4,5−テトラメチルトルエン、テトラヒドロナフタレン、4−フェニル−1−ブテン、tert−アミルベンゼン、アミルベンゼン、2−tert−ブチルトルエン、3−tert−ブチルトルエン、4−tert−ブチルトルエン、5−イソプロピルm−キシレン、3−メチルエチルベンゼン、tert−ブチル−3−エチルベンゼン、4−tert−ブチル−o−キシレン、5−tert−ブチル−m−キシレン、tert−ブチル−p−キシレン、1,2−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ジイソプロピルベンゼン、1,4−ジイソプロピルベンゼン、ジプロピルベンゼン、ペンタメチルベンゼン、ヘキサメチルベンゼンヘキシルベンゼン、1,3,5−トリエチルベンゼン等の芳香族系炭化水素系溶剤、n−ヘプタンイソヘプタン、3−メチルヘキサン、2,3−ジメチルペンタン、3−エチルペンタン、1,6−ヘプタジエン、5−メチル1−ヘキシンノルボルナンノルボルネンジシクロペンタジエン、1−メチル−1,4−シクロヘキサジエン、1−ヘプチン、2−ヘプチン、シクロヘプタンシクロヘプテン、1,3−ジメチルシクロペンタン、エチルシクロペンタンメチルシクロヘキサン、1−メチル−1−シクロヘキセン、3−メチル−1−シクロヘキセン、メチレンシクロヘキサン、4−メチル−1−シクロヘキセン、2−メチル−1−ヘキセン、2−メチル−2−ヘキセン、1−ヘプテン、2−ヘプテン、3−ヘプテン、n−オクタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,3−ジメチルヘキサン、2,4−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジメチルヘキサン、3,4−ジメチルヘキサン、3−エチル−2−メチルペンタン、3−エチル−3−メチルペンタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、シクロオクタンシクロオクテン、1,2−ジメチルシクロヘキサン、1,3−ジメチルシクロヘキサン、1,4−ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンビニルシクロヘキサン、イソプロピルシクロペンタン、2,2−ジメチル−3−ヘキセン、2,4−ジメチル−1−ヘキセン、2,5−ジメチル−1−ヘキセン、2,5−ジメチル−2−ヘキセン、3,3−ジメチル−1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、2−エチル−1−ヘキセン、2−メチル−1−ヘプテン、1−オクテン2−オクテン、3−オクテン、4−オクテン、1,7−オクタジエン、1−オクチン、2−オクチン、3−オクチン、4−オクチン、n−ノナン、2,3−ジメチルヘプタン、2,4−ジメチルヘプタン、2,5−ジメチルヘプタン、3,3−ジメチルヘプタン、3,4−ジメチルヘプタン、3,5−ジメチルヘプタン、4−エチルヘプタン、2−メチルオクタン、3−メチルオクタン、4−メチルオクタン、2,2,4,4−テトラメチルペンタン、2,2,4−トリメチルヘキサン、2,2,5−トリメチルヘキサン、2,2−ジメチル−3−ヘプテン、2,3−ジメチル−3−ヘプテン、2,4−ジメチル−1−ヘプテン、2,6−ジメチル−1−ヘプテン、2,6−ジメチル−3−ヘプテン、3,5−ジメチル−3−ヘプテン、2,4,4−トリメチル−1−ヘキセン、3,5,5−トリメチル−1−ヘキセン、1−エチル−2−メチルシクロヘキサン、1−エチル−3−メチルシクロヘキサン、1−エチル−4−メチルシクロヘキサン、プロピルシクロヘキサンイソプロピルシクロヘキサン、1,1,3−トリメチルシクロヘキサン、1,1,4−トリメチルシクロヘキサン、1,2,3−トリメチルシクロヘキサン、1,2,4−トリメチルシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルシクロヘキサン、アリルシクロヘキサン、ヒドリンダン、1,8−ノナジエン、1−ノニン、2−ノニン、3−ノニン、4−ノニン、1−ノネン、2−ノネン、3−ノネン、4—ノネン、n−デカン、3,3−ジメチルオクタン、3,5−ジメチルオクタン、4,4−ジメチルオクタン、3−エチル−3−メチルヘプタン、2−メチルノナン、3−メチルノナン、4−メチルノナン、tert−ブチルシクロヘキサン、ブチルシクロヘキサン、イソブチルシクロヘキサン、4−イソプロピル−1−メチルシクロヘキサンペンチルシクロペンタン、1,1,3,5−テトラメチルシクロヘキサンシクロドデカン、1−デセン、2−デセン、3−デセン、4−デセン、5−デセン、1,9−デカジエンデカヒドロナフタレン、1−デシン、2−デシン、3−デシン、4−デシン、5−デシン、1,5,9−デカトリエン、2,6−ジメチル−2,4,6−オクタトリエンリモネンミルセン、1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエン、α−フェランドレンピネンテルピネンテトラヒドロジシクロペンタジエン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、1,4−デカジイン、1,5−デカジイン、1,9−デカジイン、2,8−デカジイン、4,6−デカジイン、n−ウンデカン、アミルシクロヘキサン、1−ウンデセン、1,10−ウンデカジエン、1−ウンデシン、3−ウンデシン、5−ウンデシン、トリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−4−エン、n−ドデカン、2−メチルウンデカン、3−メチルウンデカン、4−メチルウンデカン、5−メチルウンデカン、2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン、1,3−ジメチルアダマンタン、1−エチルアダマンタン、1,5,9−シクロドデカトリエン、1,2,4−トリビニルシクロヘキサンイソパラフィン等の脂肪族炭化水素系溶剤シクロヘキサノンシクロペンタノン2−オクタノン、2−ノナノン、2−ヘプタノン3−ヘプタノン4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、ジイソブチルケトンメチルシクロヘキサノン、メチルn−ペンチルケトン等のケトン系溶剤、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール系溶剤プロピレングリコールモノメチルエーテルエチレングリコールモノメチルエーテルプロピレングリコールモノエチルエーテルエチレングリコールモノエチルエーテルプロピレングリコールジメチルエーテルジエチレングリコールジメチルエーテルジエチレングリコールジエチルエーテルジエチレングリコールモノメチルエーテルジエチレングリコールモノエチルエーテルジエチレングリコールモノプロピルエーテルジエチレングリコールモノブチルエーテルジイソプロピルエーテルジイソブチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、ジ−n−ペンチルエーテル、メチルシクロペンチルエーテル、メチルシクロヘキシルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジ−secブチルエーテル、ジ−sec−ペンチルエーテル、ジ−tert−アミルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテルアニソール等のエーテル系溶剤プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートプロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテートプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート乳酸エチルピルビン酸エチル酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert−ブチル、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテルアセテート等のエステル系溶剤γ−ブチロラクトン等のラクトン系溶剤などを挙げることができる。

0128

有機溶剤の配合量は、樹脂100質量部に対して10〜50,000質量部の範囲とすることが好ましい。

0129

以上のように、本発明の導電性配線材料組成物であれば、伸張時に於いても高導電で電気信号を効率良くデバイスに伝えることができ、印刷によって配線パターンを基板上に低コストで形成することが可能なものである。

0130

<導電性配線基板>
本発明では、伸縮性基材上に形成された伸縮性を示す配線基板を提供する。
以下、本発明の配線基板について、図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0131

図1は、本発明の導電配線基板100の一例を示す概略断面図である。図1に示される装置は、心電図測定器(ECG)である。これは、図1の伸縮性基板1上に、生体電極2とセンターデバイス3が伸縮性を示す配線4によって繋がれている。これは、例えば特開2004−033468号公報に記載の構造である。

0132

伸縮性基板1は、ポリウレタン、ポリエステル、シリコーン、ニトリルゴムブタジエンゴムポリエチレンポリプロピレンポリオレフィンPTFE、PFA等の伸縮性フィルムシートが用いられる。伸縮性基板1の表面は平坦でも良いが、凹凸がついていても良い。凹凸がついていると、伸縮性基板1に対して垂直方向蛇腹構造の伸縮配線を形成することが出来、伸縮時の導電性の変化を抑えることが可能である。また不織布や伸縮性の繊維からなる布を用いることも可能である。

0133

伸縮性基板1は、最大1000%の伸縮性を有することが好ましい。人間の動きに対する肌の伸張度は、などの骨の上は10%、腹部などは20%、関節部では50%と言われており、肌に貼り付ける部分に応じて配線4に求められる伸張度が異なる。また、伸縮性の生地では数百%伸張するので、更に高い伸張性が求められる。

0134

伸縮性基板1上に本発明の導電性配線材料組成物による配線4を形成する。伸縮性基板1上に本発明の導電性配線材料組成物を塗布する方法は、特に限定されないが、例えばディップコートスプレーコートスピンコートロールコート、フローコート、ドクターコートスクリーン印刷フレキソ印刷グラビア印刷インクジェット印刷等の方法が好適である。特に印刷によって配線パターンを形成することによって生産性を向上させることが出来、配線幅を含めて自由なデザインが可能になる。

0135

配線4の膜厚は10nm〜1000μmの範囲が好ましい。配線4が薄くなるほど導電性配線材料組成物の使用量が少なくてすむが、配線4の電気抵抗が増大する。電気抵抗と配線幅と配線厚みバランスによってこれらの値が決定される。

0136

伸縮性基板1上に本発明の導電性配線材料組成物を印刷によってコートし、その後ベークする。ベークは溶剤を蒸発させるだけの目的だけではなく、アニーリングによって金属フレークから酸化還元反応によって金属ナノパーティクルを発生させる。これによって伸張時における導電性が向上する。アニーリングによるナノパーティクル発生の現象は、前述の特許文献5に記載されている。ベーク温度は50〜200℃、好ましくは100℃〜150℃の範囲、時間は1秒から10時間、好ましくは2秒〜5時間である。ベークはホットプレートオーブン中で行うことが出来るが、フラッシュアニーリングによって前記温度よりも高温で短時間で行うことも出来、赤外光照射によるベークを行うことも可能である。

0137

ECGデバイスの場合、肌に接触する部分には生体電極2を設ける必要がある。生体電極2としては、特開平11−349786号公報に記載のゲル電解質ベースとするもの、特開2015−37696号公報に記載のPEDOT−PSSのような導電性高分子が被覆された繊維を用いたもの、特開2018−110845号公報、特開2018−126496号公報に記載のイオンポリマーを含有するものを挙げることが出来るが、生体信号を検知することが出来れば特に限定はしない。しかしながら、シャワーを浴びたり入浴したり、をかくスポーツ中に装着する場合は耐水性が必要であり、特開2018−110845号公報、特開2018−126496号公報に記載のシリコーンベースのイオンポリマー含有のドライ電極は、長時間の装着が可能な点で好ましい。

0138

生体電極2と配線4の間には、塩化銀の層を設けることが出来る。ゲル電極の場合、塩化銀の銀への還元反応によって電位を生み出しているので、塩化銀層の存在が必須である。前述のイオンポリマードライ電極の場合、電位の伝達に還元反応を使っていないので、必ずしも塩化銀層は必要ではない。

0139

生体電極2は肌に貼り付ける必要があるので粘着力を有していた方が好ましい。生体電極2に粘着性がない場合、別途肌に貼り付けるための粘着剤が必要である。別途粘着膜を設ける場合には、アクリル型ウレタン型、シリコーン型等の粘着膜材料を用いて粘着膜を形成すればよく、特にシリコーン型は酸素透過性が高いためこれを貼り付けたままの皮膚呼吸が可能であり、撥水性も高いため汗による粘着性の低下が少なく、更に、肌への刺激性が低いことから好適である。

0140

生体電極2の生体接触層の厚さは、1μm以上5mm以下が好ましく、2μm以上3mm以下がより好ましい。生体接触層が薄くなるほど粘着力は低下するが、フレキシブル性は向上し、軽くなって肌へのなじみが良くなる。粘着性や肌への風合いとの兼ね合いで生体接触層の厚さを選択することができる。

0141

配線4を伸縮性基板1上に印刷し、配線4の両端間の電気抵抗を測定することによって導電性の評価が可能である。電気抵抗の絶対値が小さい程、伸縮性基板1を伸ばさない場合と伸ばした場合の導電性の変化が小さい程、伸縮性基板1を収縮させて元に戻したときの導電性の劣化が小さい程、優れたものと言える。繰り返し伸縮を行った場合に配線4の破断が起こらずに、導電性の変化が小さい方が好ましい。

0142

更に、配線4を覆うためのカバー膜を設けることも出来る。カバー膜を設けることによって、耐水性や機械的強度を向上させることが出来る。伸縮性基板1と配線4の両方が伸縮性を有しているので、カバー膜も伸縮性を有している必要がある。カバー膜の材質は伸縮性基板1と同じくポリウレタン、ポリエステル、シリコーン、ニトリルゴム、ブタジエンゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、PTFE、PFAから選択される。カバー膜の膜厚は10nm〜1mmの範囲が好ましく用いられる。

0143

以下、実施例及び比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0144

導電性配線材料組成物にイオン性材料(導電性材料)として配合したイオン性ポリマー1〜19、比較イオン性ポリマー1は、以下のようにして合成した。各モノマーの30質量%プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA溶液反応容器に入れて混合し、反応容器を窒素雰囲気下−70℃まで冷却し、減圧脱気窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)をモノマー全体1モルに対して0.01モル加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。得られたポリマーの組成は、溶剤を乾燥後、1H−NMRにより確認した。また、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)及び分散度(Mw/Mn、分子量分布とも称される)は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により確認した。このようにして合成したイオン性ポリマー1〜19、比較イオン性ポリマー1を以下に示す。

0145

イオン性ポリマー1
Mw=14,300、Mw/Mn=1.68

0146

イオン性ポリマー2
Mw=14,100、Mw/Mn=1.99

0147

イオン性ポリマー3
Mw=18,100、Mw/Mn=1.87

0148

イオン性ポリマー4
Mw=21,900、Mw/Mn=1.77

0149

イオン性ポリマー5
Mw=23,500、Mw/Mn=1.85

0150

イオン性ポリマー6
Mw=19,900、Mw/Mn=1.81

0151

イオン性ポリマー7
Mw=19,600、Mw/Mn=2.10

0152

イオン性ポリマー8
Mw=31,100、Mw/Mn=2.02

0153

イオン性ポリマー9
Mw=16,300、Mw/Mn=2.11

0154

イオン性ポリマー10
Mw=14,600、Mw/Mn=1.94

0155

イオン性ポリマー11
Mw=26,500、Mw/Mn=1.91

0156

イオン性ポリマー12
Mw=15,200、Mw/Mn=1.82

0157

イオン性ポリマー13
Mw=21,300、Mw/Mn=1.68

0158

イオン性ポリマー14
Mw=14,300、Mw/Mn=1.61

0159

イオン性ポリマー15
Mw=64,100
Mw/Mn=2.29

0160

イオン性ポリマー16
Mw=52,300
Mw/Mn=2.02

0161

イオン性ポリマー17
Mw=56,500
Mw/Mn=1.93

0162

イオン性ポリマー18
Mw=63,500
Mw/Mn=1.94

0163

イオン性ポリマー19
Mw=51,700
Mw/Mn=1.98

0164

比較例の導電性配線材料組成物にイオン性材料として配合した比較塩1〜3を以下に示す。

0165

比較イオン性ポリマー1
Mw=24,900、Mw/Mn=2.09

0166

導電性配線材料組成物に配合した有機溶剤を以下に示す。
PGMEA:プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート
DGEEA:ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート
DEG:ジエチレングリコール
PG:プロピレングリコール

0167

導電性配線材料組成物に添加剤として配合した(B)金属粉、(C)伸縮性樹脂、カーボン材料(カーボンブラック、カーボンナノチューブ)を以下に示す。
金属粉
銀粉:Sigma-Aldrich社製銀フレーク(直径10μm)
金粉:Sigma-Aldrich社製 金粉(直径10μm以下)
錫粉:Sigma-Aldrich社製 錫粉(直径45μm以下)
チタン粉:Sigma-Aldrich社製 チタン粉(直径45μm以下)
銅粉:Sigma-Aldrich社製 銅粉(直径45μm以下)
伸縮性樹脂
ポリウレタン:Sigma-Aldrich社製Poly[4,4′-methylenebis(phenyl isocyanate)-alt-1,4-butanediol/di(propylene glycol)/polycaprolactone]
スチレンブタジエンゴム:Sigma-Aldrich社製
ニトリルゴム:Sigma-Aldrich社製ポリ(アクリロニトリル−co−ブタジエン)
カーボンブラック:デンカ社製 デンカブラックHS−100
多層カーボンナノチューブ:Sigma-Aldrich社製(直径110〜170nm、長さ5〜9μm)

0168

[実施例1〜28、比較例1〜6]
表1〜表3に記載の組成で、イオン性材料(塩)、金属粉、伸縮性樹脂、有機溶剤、及びカーボン材料をブレンドし、導電性配線材料組成物(導電性配線材料組成物1〜28、比較導電性配線材料組成物1〜6)を調製した。

0169

0170

0171

0172

導電性評価
幅1mm、長さ70mmのパターンが開口している、厚み30μmのステンレス板を用い、厚さ100μmの伸縮性ポリウレタンフィルム上に導電性配線材料組成物をロールコーターで塗布し、オーブン中でベークして幅1mm、長さ70mmの配線を作製した。
配線層の厚さを3D顕微鏡を用いて測定し、配線の両端に導電端子を付けた。伸縮性ポリウレタンフィルムを伸ばす前(初期抵抗)、20%伸張時、50%伸張時における導電端子間の電気抵抗を測定した。結果を表4に示す。

0173

0174

0175

表4及び5に示されるように、特定の構造を有する塩(イオン性材料)及び金属粉を配合した本発明の導電性配線材料組成物を用いて導電性配線を形成した実施例1〜28では、初期抵抗が低く、伸張後も大幅な抵抗値の上昇は起こらなかった。つまり、実施例1〜28では、初期の導電性が高く伸張時に於いても大幅な導電性の低下が起こらない伸縮性を示す配線が得られた。また、このような実施例1〜28の配線は、本発明のイオン性材料が含まれていない比較例1及び3〜6の配線、金属粉の配合量が少なすぎる比較例2の配線よりも、特に伸張時に於いて高い導電性が得られた。

実施例

0176

なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

0177

1…伸縮性基板、2…生体電極、3…センターデバイス、4…配線、
100…導電配線基板。

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