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図面 (6)

解決課題

水、水溶液親水性有機溶媒等の吸収対象液の吸収性に優れるモノリス状有機多孔質イオン交換体を提供すること。

解決手段

連続骨格連続空孔からなるモノリス状有機多孔質イオン交換体であり、該連続骨格は、(メタアクリル酸エステルと、ジビニルベンゼンとの架橋重合体加水分解物であり、イオン交換基として、−COOH基及び−COONa基のうちのいずれか一方又は両方を有する有機ポリマーにより形成されており、該連続骨格の厚みは0.1〜100μm、該連続空孔の平均直径は1.0〜1000μm、全細孔容積は0.5〜50.0mL/gであり、乾燥状態での重量当たりの−COOH基及び−COONa基の総イオン交換容量が4.0mg当量/g以上であること、を特徴とするモノリス状有機多孔質イオン交換体。

概要

背景

化学工場で使用される高濃度塩酸(例えば、35%濃度HCl水)のような高濃度の酸水溶液や、高濃度のアンモニア水(例えば、29%濃度アンモニア水)のようなアルカリ性水溶液などは、別の工場で製造されてタンクローリーなどで、輸送されてくるのが通常である。また、低濃度水酸化ナトリウム水溶液(例えば、4%濃度のNaOH水溶液)、低濃度の塩酸(例えば、4%濃度HCl水)であっても、濃度調整用容器が設置されていない場合には、所望の濃度に調整された水溶液が別の工場で製造され、タンクローリー等で輸送されてくることになる。

このタンクローリーでの輸送においては、タンクローリーが交通事故遭遇し、高濃度の塩酸等を積載したタンクローリーが横転した場合、積載されている塩酸が、道路周辺土地に流出する事故発展するおそれがある。そして、高濃度の塩酸等は有害物質であるため、流出事故が起こった場合には、速やかに回収する必要が生じる。そのため、これらの流出物を速やかに吸収することができる吸収材が求められている。

特許文献1には、互いにつながっているマクロポアとマクロポアの壁内に半径が0.01〜100μmのメソポアを有する連続気泡構造を有し、全細孔容積が1〜50ml/gであり、更に細孔分布曲線主ピークにおける半値幅を該主ピークの半径で除した値が0.5以下であり、且つイオン交換基を含有してなることを特徴とする有機多孔質イオン交換体が開示されている。

概要

水、水溶液、親水性有機溶媒等の吸収対象液の吸収性に優れるモノリス状有機多孔質イオン交換体を提供すること。連続骨格連続空孔からなるモノリス状有機多孔質イオン交換体であり、該連続骨格は、(メタアクリル酸エステルと、ジビニルベンゼンとの架橋重合体加水分解物であり、イオン交換基として、−COOH基及び−COONa基のうちのいずれか一方又は両方を有する有機ポリマーにより形成されており、該連続骨格の厚みは0.1〜100μm、該連続空孔の平均直径は1.0〜1000μm、全細孔容積は0.5〜50.0mL/gであり、乾燥状態での重量当たりの−COOH基及び−COONa基の総イオン交換容量が4.0mg当量/g以上であること、を特徴とするモノリス状有機多孔質イオン交換体。

目的

従って、本発明の目的は、水、水溶液、親水性有機溶媒等の吸収対象液の吸収性に優れるモノリス状有機多孔質イオン交換体を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

連続骨格連続空孔からなるモノリス状有機多孔質イオン交換体であり、該連続骨格は、(メタアクリル酸エステルと、一分子中に2個以上のビニル基を有する化合物架橋重合体加水分解物であり、イオン交換基として、−COOH基及び−COONa基のうちのいずれか一方又は両方を有する有機ポリマーにより形成されており、該連続骨格の厚みは0.1〜100μm、該連続空孔の平均直径は1.0〜1000μm、全細孔容積は0.5〜50.0mL/gであり、乾燥状態での重量当たりの−COOH基及び−COONa基の総イオン交換容量が4.0mg当量/g以上であること、を特徴とするモノリス状有機多孔質イオン交換体。

請求項2

気泡状マクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が平均直径1.0〜1000μmの開口となる連続気泡構造を有し、全細孔容積が1.0〜50.0mL/gであることを特徴とする請求項1記載のモノリス状有機多孔質イオン交換体。

技術分野

0001

本発明は、水、水溶液親水性有機溶媒等の吸収対象液の吸収性に優れるモノリス状有機多孔質イオン交換体に関する。

背景技術

0002

化学工場で使用される高濃度塩酸(例えば、35%濃度HCl水)のような高濃度の酸水溶液や、高濃度のアンモニア水(例えば、29%濃度アンモニア水)のようなアルカリ性水溶液などは、別の工場で製造されてタンクローリーなどで、輸送されてくるのが通常である。また、低濃度水酸化ナトリウム水溶液(例えば、4%濃度のNaOH水溶液)、低濃度の塩酸(例えば、4%濃度HCl水)であっても、濃度調整用容器が設置されていない場合には、所望の濃度に調整された水溶液が別の工場で製造され、タンクローリー等で輸送されてくることになる。

0003

このタンクローリーでの輸送においては、タンクローリーが交通事故遭遇し、高濃度の塩酸等を積載したタンクローリーが横転した場合、積載されている塩酸が、道路周辺土地に流出する事故発展するおそれがある。そして、高濃度の塩酸等は有害物質であるため、流出事故が起こった場合には、速やかに回収する必要が生じる。そのため、これらの流出物を速やかに吸収することができる吸収材が求められている。

0004

特許文献1には、互いにつながっているマクロポアとマクロポアの壁内に半径が0.01〜100μmのメソポアを有する連続気泡構造を有し、全細孔容積が1〜50ml/gであり、更に細孔分布曲線主ピークにおける半値幅を該主ピークの半径で除した値が0.5以下であり、且つイオン交換基を含有してなることを特徴とする有機多孔質イオン交換体が開示されている。

先行技術

0005

特開2003−246809号公報

発明が解決しようとする課題

0006

ところが、特許文献1では、有機多孔質イオン交換体の溶質に対する吸着性は言及されているものの、溶液全体に対する吸収性の言及はない。そもそも、特許文献1の有機多孔質イオン交換体は、吸水状態で使用されるものなので、特許文献1には、溶液に対する吸収性との概念がなかった。

0007

従って、本発明の目的は、水、水溶液、親水性有機溶媒等の吸収対象液の吸収性に優れるモノリス状有機多孔質イオン交換体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

上記課題は、以下の本発明により解決される。
すなわち、本発明(1)は、連続骨格連続空孔からなるモノリス状有機多孔質イオン交換体であり、
該連続骨格は、(メタアクリル酸エステルと、ジビニルベンゼンとの架橋重合体加水分解物であり、イオン交換基として、−COOH基及び−COONa基のうちのいずれか一方又は両方を有する有機ポリマーにより形成されており、
該連続骨格の厚みは0.1〜100μm、該連続空孔の平均直径は1.0〜1000μm、全細孔容積は0.5〜50.0mL/gであり、
乾燥状態での重量当たりの−COOH基及び−COONa基の総イオン交換容量が4.0mg当量/g以上であること、
を特徴とするモノリス状有機多孔質イオン交換体を提供するものである。

0009

また、本発明(2)は、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が平均直径1.0〜1000μmの開口となる連続気泡構造を有し、全細孔容積が1.0〜50.0mL/gであることを特徴とする(1)のモノリス状有機多孔質イオン交換体を提供するものである。

発明の効果

0010

本発明によれば、水、水溶液、親水性有機溶媒等の吸収対象液の吸収性に優れるモノリス状有機多孔質イオン交換体を提供することができる。

図面の簡単な説明

0011

実施例1のモノリス状有機多孔質体のSEM写真である。
実施例1のモノリス状有機多孔質イオン交換体のSEM写真及びEPMA分析結果である。
実施例1のモノリス状有機多孔質イオン交換体の吸水速度試験結果である。
比較例1のモノリス状有機多孔質イオン交換体の吸水速度試験結果である。
実施例1及び実施例2の吸収対象が純水のときの吸水量と累積浸漬時間の関係を示すグラフである。

0012

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体は、連続骨格と連続空孔からなるモノリス状有機多孔質イオン交換体であり、
該連続骨格は、(メタ)アクリル酸エステルと、ジビニルベンゼンとの架橋重合体の加水分解物であり、イオン交換基として、−COOH基及び−COONa基のうちのいずれか一方又は両方を有する有機ポリマーにより形成されており、
該連続骨格の厚みは0.1〜100μm、該連続空孔の平均直径は1.0〜1000μm、全細孔容積は0.5〜50.0mL/gであり、
乾燥状態での重量当たりの−COOH基及び−COONa基の総イオン交換容量が4.0mg当量/g以上であること、
を特徴とするモノリス状有機多孔質イオン交換体である。なお、本発明において、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルの意味である。

0013

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体は、モノリス状有機多孔質体に、−COOH基又は−COONa基のいずれか一方、あるいは、−COOH基及び−COONa基の両方が導入されている多孔質体である。モノリス状有機多孔質イオン交換体に係るモノリス状有機多孔質体は、連続骨格が有機ポリマーにより形成されており、骨格間に吸収対象液の吸収場となる連通孔を多数有する多孔質体である。そして、モノリス状有機多孔質イオン交換体は、このモノリス状有機多孔質体の骨格中に、−COOH基又は−COONa基のいずれか一方、あるいは、−COOH基及び−COONa基の両方が均一に分布するように導入されている多孔質体である。

0014

なお、本明細書中、「モノリス状有機多孔質体」は、加水分解処理がなされる前の(メタ)アクリル酸エステルとジビニルベンゼンとの架橋重合体からなる有機多孔質体であり、「モノリス状有機多孔質体」を単に「モノリス」とも言う。また、「モノリス状有機多孔質イオン交換体」は、加水分解処理がなされた後の(メタ)アクリル酸エステルとジビニルベンゼンとの架橋重合体の加水分解物であり、「モノリス状有機多孔質イオン交換体」を単に「モノリスイオン交換体」とも言う。

0015

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体の構造について説明する。本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体は、連続骨格と連続空孔からなり、連続骨格の厚みが0.1〜100μm、連続空孔の平均直径が1.0〜1000μm、全細孔容積が0.5〜50.0mL/gである。なお、連続骨格の厚み、連続空孔の平均直径、全細孔容積の測定用サンプルについては、イオン交換体イオン形によらず減圧乾燥器によって50℃、18時間以上乾燥させたものをサンプル(乾燥状態)として用いる。最終到達圧力を0TORRとする。

0016

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体の乾燥状態での連続骨格の厚みは1.0〜100μmである。モノリスイオン交換体の連続骨格の厚みが、0.1μm未満であると、イオン交換体の強度が低くなり、また、100μmを超えると、液体の吸収が遅くなる。なお、本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体の乾燥状態での連続骨格の厚みの測定において、モノリス状有機多孔質イオン交換体の細孔構造は連続気泡構造であるために、電子顕微鏡測定用の試験片に現れる骨格断面を厚みの評価箇所とする。骨格は水滴同士の間隙で形成されるため、多角形をとることが多い。骨格の厚みは多角形断面に外接する円の直径の平均値とする。まれに多角形の中に小さな穴が開いている場合もあるが、その場合は小さな穴を囲んでいる多角形断面の外接円をとればよい。

0017

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体の乾燥状態での連続空孔の平均直径は、1.0〜1000μmである。モノリスイオン交換体の連続空孔の平均直径が、1μm未満であると吸収対象液の吸収速度が低下し、また、1000μmを超えると、イオン交換体の強度が低下する。なお、モノリスイオン交換体の乾燥状態での連続空孔の平均直径は、水銀圧入法により測定され、水銀圧入法により得られた細孔分布曲線の極大値を指す。

0018

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体の乾燥状態での全細孔容積は、0.5〜50.0mL/gである。モノリスイオン交換体の全細孔容積が、0.5ml/g未満であると、吸収対象液の吸収量と吸水速度が低下し、また、50.0ml/gを超えると、イオン交換体の強度が低下する。なお、全細孔容積は、水銀圧入法で測定される。全細孔容積の測定用サンプルについては、イオン交換体のイオン形によらず減圧乾燥器によって50℃、18時間以上乾燥させたものをサンプルとして用いる。最終到達圧力を0TORRとする。

0019

このようなモノリスイオン交換体の構造例としては、特開2002−306976号公報や特開2009−62512号公報に開示されている連続気泡構造や、特開2009−67982号公報に開示されている共連続構造や、特開2009−7550号公報に開示されている粒子凝集型構造や、特開2009−108294号公報に開示されている粒子複合型構造等が挙げられる。

0020

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体の連続骨格は、メタ(アクリル)酸エステルと、ジビニルベンゼンとの架橋重合体の加水分解物であり、イオン交換基として、−COOH基又は−COONa基のいずれか一方、あるいは、−COOH基及び−COONa基の両方を有する有機ポリマーにより形成されている。

0021

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体において、連続骨格を形成する有機ポリマーは、先ず、重合モノマーとして、(メタ)アクリル酸エステルと、架橋モノマーとして、ジビニルベンゼンとを用いて、架橋重合させ、次いで、得られる架橋重合体を加水分解することにより得られる。そのため、連続骨格を形成する有機ポリマーは、構成単位として、エチレン基重合残基(以下、構成単位Aとも記載する。)と、ジビニルベンゼンの架橋重合残基(以下、構成単位Bとも記載する。)と、からなる。連続骨格を形成する有機ポリマー中のエチレン基の重合残基(構成単位A)は、カルボン酸エステル基の加水分解により生成する−COOH基及び−COONa基のうちのいずれか一方又は両方を有する。なお、重合モノマーがメタクリル酸エステルの場合は、エチレン基の重合残基(構成単位A)は、−COOH基及び−COONa基のうちのいずれか一方又は両方と、メチル基と、を有する。また、エチレン基の重合残基(構成単位A)は、加水分解されなかったエステル基を一部に有していてもよい。

0022

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体において、連続骨格を形成する有機ポリマー中、ジビニルベンゼンの架橋重合残基(構成単位B)の割合は、全構成単位に対し、0.1〜30モル%、好ましくは0.1〜20モル%である。連続骨格を形成する有機ポリマー中のジビニルベンゼンの架橋重合残基の割合が、上記範囲未満だと、イオン交換体の強度が低下し、また、上記範囲を超えると、吸収対象液の吸収量が低下する。

0023

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体において、連続骨格を形成する有機ポリマー中、構成単位A及び構成単位Bの合計モル数に対する構成単位Bの割合は、好ましくは0.1〜30モル%、特に好ましくは0.1〜20モル%である。連続骨格を形成する有機ポリマー中の構成単位A及び構成単位Bの合計モル数に対する構成単位Bの割合が、上記範囲未満だと、イオン交換体の強度が低下し、また、上記範囲を超えると、吸収対象液の吸収量が低下する。

0024

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体において、連続骨格を形成する有機ポリマーは、構成単位A及び構成単位Bのみからなるものであってもよいし、あるいは、構成単位A及び構成単位Bに加えて、構成単位A及び構成単位B以外の構成単位、すなわち、(メタ)アクリル酸エステル及びジビニルベンゼン以外のモノマーの重合残基を有していてもよい。構成単位A及び構成単位B以外の構成単位としては、スチレン、α—メチルスチレンビニルトルエンビニルベンジルクロライド、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシルイソブテンブタジエンイソプレンクロロプレン塩化ビニル、臭化ビニル塩化ビニリデンテトラフルオロエチレン、(メタ)アクリロニトリル酢酸ビニルエチレングリコールジ(メタ)アクリレートトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のモノマーの重合残基が挙げられる。また、連続骨格を形成する有機ポリマー中、構成単位A及び構成単位B以外の構成単位の割合は、全構成単位に対し、0〜80モル%、好ましくは0〜50モル%である。

0025

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体において、連続骨格を形成する有機ポリマーは、イオン交換基として、−COOH基及び−COONa基のうちのいずれか一方又は両方を有する。連続骨格を形成する有機ポリマー中の−COOH基及び−COONa基の存在は、赤外分光光度法弱酸性イオン交換基を定量する方法により分析することにより確認される。

0026

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体の乾燥状態での重量当たりの−COOH基及び−COONa基の総イオン交換容量は、4.0mg当量/g以上、好ましくは5.0mg当量/g以上、特に好ましくは6.0mg当量/g以上である。モノリスイオン交換体の乾燥状態での−COOH基及び−COONa基の総イオン交換容量が、上記範囲未満では、吸収対象液の吸収量が減り、吸収速度も遅くなる。また、モノリスイオン交換体の乾燥状態での−COOH基及び−COONa基の総イオン交換容量の上限値は、特に制限されないが、例えば、14.0mg当量/g以下、あるいは、13.0mg当量/g以下が挙げられる。

0027

なお、本発明において、−COOH基及び−COONa基の総イオン交換容量とは、本発明のモノリスイオン交換体が、−COOH基及び−COONa基のうち、−COOH基のみを有する場合は、−COOH基のイオン交換容量を指し、また、本発明のモノリスイオン交換体が、−COOH基及び−COONa基のうち、−COONa基のみを有する場合は、−COONa基のイオン交換容量を指し、また、本発明のモノリスイオン交換体が、−COOH基及び−COONa基の両方を有する場合は、−COOH基及び−COONa基のイオン交換容量の合計を指す。また、モノリスイオン交換体の乾燥状態での重量当たりの−COOH基及び−COONa基の総イオン交換容量は、モノリスイオン交換体のイオン交換基を充分量の酸を用いてすべて−COOH基としたサンプルを用いて中和滴定により−COOH基の量を定量し、この時用いたモノリスイオン交換体を全量回収し、乾燥重量の値を求めることにより測定される。

0028

モノリスイオン交換体において、導入されているイオン交換基は、モノリスの表面のみならず、モノリスの骨格内部にまで均一に分布している。ここで言う「イオン交換基が均一に分布している」とは、イオン交換基の分布が少なくともμmオーダーで表面及び骨格内部に均一に分布していることを指す。イオン交換基の分布状況は、EPMAを用いることで簡単に確認される。

0029

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体において、連続骨格を形成する有機ポリマーの重合原料のうち、(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に制限されないが、(メタ)アクリル酸のC1〜C10のアルキルエステルが好ましく、(メタ)アクリル酸のC4アルキルエステルが特に好ましい。(メタ)アクリル酸のC4アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸t−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸n−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸iso−ブチルエステルが挙げられる。

0030

<モノリス状有機多孔質イオン交換体の形態例>
本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体としては、以下に示す第1のモノリスイオン交換体が挙げられる。

0031

<第1のモノリスイオン交換体の説明>
第1のモノリスイオン交換体は、連続骨格と連続空孔からなるモノリス状有機多孔質イオン交換体であり、
連続骨格は、(メタ)アクリル酸エステルと、ジビニルベンゼンとの架橋重合体の加水分解物であり、イオン交換基として、−COOH基及び−COONa基のうちのいずれか一方又は両方を有する有機ポリマーにより形成されており、
気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が平均直径1.0〜1000μmの開口となる連続気泡構造を有し、連続骨格の厚みは0.1〜100μm、連続空孔の平均直径は1.0〜1000μm、全細孔容積が1.0〜50.0mL/gであり、
乾燥状態での重量当たりの−COOH基及び−COONa基の総イオン交換容量が4.0mg当量/g以上である、
モノリス状有機多孔質イオン交換体である。

0032

第1のモノリスイオン交換体は、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が乾燥状態で平均直径1.0〜1000μm、好ましくは10.0〜200μm、特に好ましくは20.0〜100μmの共通の開口(メソポア)となる連続気泡構造体(連続マクロポア構造体)であり、その大部分がオープンポア構造のものである。マクロポアとマクロポアの重なりは、1個のマクロポアで1〜12個、多くのものは3〜10個である。図1には、第1のモノリスイオン交換体の形態例の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を示すが、図1に示す第1のモノリスイオン交換体は、多数の気泡状のマクロポアを有しており、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が共通の開口(メソポア)となる連続気泡構造体となっており、その大部分がオープンポア構造である。メソポアの乾燥状態での平均直径が、上記範囲未満であると、吸収対象液の吸収速度が遅くなり過ぎ、また、上記範囲を超えると、モノリスイオン交換体が脆くなる。第1のモノリスイオン交換体の構造が上記のような連続気泡構造となることにより、マクロポア群やメソポア群を均一に形成できると共に、特開平8−252579号公報等に記載されるような粒子凝集型多孔質体に比べて、細孔容積比表面積を格段に大きくすることができる。

0033

なお、本発明では、乾燥状態の第1のモノリスイオン交換体の開口の平均直径は、水銀圧入法により測定され、水銀圧入法により得られる細孔分布曲線の極大値を指す。

0034

第1のモノリスイオン交換体の乾燥状態での重量当りの全細孔容積は、1.0〜50.0ml/g、好ましくは2.0〜30.0ml/gである。全細孔容積が、上記範囲未満であると、吸収対象液の吸収量が少なくなり過ぎ、また、上記範囲を超えると、イオン交換体の強度が低下する。

0035

第1のモノリスイオン交換体の連続骨格は、(メタ)アクリル酸エステルと、ジビニルベンゼンとの架橋重合体の加水分解物であり、イオン交換基として、−COOH基及び−COONa基のうちのいずれか一方又は両方を有する有機ポリマーにより形成されている。

0036

第1のモノリスイオン交換体の連続骨格を形成する有機ポリマーは、先ず、重合モノマーとして、(メタ)アクリル酸エステルと、架橋モノマーとして、ジビニルベンゼンとを用いて、架橋重合させ、次いで、得られる架橋重合体を加水分解することにより得られる。そのため、連続骨格を形成する有機ポリマーは、構成単位として、エチレン基の重合残基(構成単位A)と、ジビニルベンゼンの架橋重合残基(構成単位B)と、からなる。連続骨格を形成する有機ポリマー中のエチレン基の重合残基(構成単位A)は、カルボン酸エステル基の加水分解により生成する−COOH基及び−COONa基のうちのいずれか一方又は両方を有する。なお、重合モノマーがメタクリル酸エステルの場合は、エチレン基の重合残基(構成単位A)は、−COOH基及び−COONa基のうちのいずれか一方又は両方と、メチル基と、を有する。また、エチレン基の重合残基(構成単位A)は、加水分解されなかったエステル基を一部に有していてもよい。

0037

第1のモノリスイオン交換体の連続骨格を形成する有機ポリマー中、ジビニルベンゼンの架橋重合残基(構成単位B)の割合は、全構成単位に対し、0.1〜10モル%、好ましくは0.3〜8モル%である。連続骨格相を形成する有機ポリマー中のジビニルベンゼンの架橋重合残基の割合が、上記範囲未満だと、(物理的強度が下がるため取扱いが難しくなり、また、上記範囲を超えると、硬くなり、吸収量が減少する。

0038

第1のモノリスイオン交換体において、連続骨格を形成する有機ポリマー中、構成単位A及び構成単位Bの合計モル数に対する構成単位Bの割合は、好ましくは0.1〜10モル%、特に好ましくは0.3〜8モル%である。連続骨格を形成する有機ポリマー中の構成単位A及び構成単位Bの合計モル数に対する構成単位Bの割合が、上記範囲未満だと、物理的強度が下がるため取扱いが難しくなり、また、上記範囲を超えると、吸収量が減少する。

0039

第1のモノリスイオン交換体において、連続骨格を形成する有機ポリマーは、構成単位A及び構成単位Bのみからなるものであってもよいし、あるいは、構成単位A及び構成単位Bに加えて、構成単位A及び構成単位B以外の構成単位、すなわち、(メタ)アクリル酸エステル及びジビニルベンゼン以外のモノマーの重合残基を有していてもよい。構成単位A及び構成単位B以外の構成単位としては、スチレン、α—メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルベンジルクロライド、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2エチルヘキシル、イソブテン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のモノマーの重合残基が挙げられる。また、連続骨格を形成する有機ポリマー中、構成単位A及び構成単位B以外の構成単位の割合は、全構成単位に対し、0〜80モル%、好ましくは0〜50モル%である。

0040

第1のモノリスイオン交換体において、連続骨格を形成する有機ポリマーは、イオン交換基として、−COOH基及び−COONa基のうちのいずれか一方又は両方を有する。第1のモノリスイオン交換体の乾燥状態での重量当たりの−COOH基及び−COONa基の総イオン交換容量は、4.0mg当量/g以上、好ましくは5.0mg当量/g以上、特に好ましくは6.0mg当量/g以上である。モノリスイオン交換体の乾燥状態での−COOH基及び−COONa基の総イオン交換容量が、上記範囲未満では、吸収対象液の吸収量や吸収速度が低下する。また、モノリスイオン交換体の乾燥状態での−COOH基及び−COONa基の総イオン交換容量の上限値は、特に制限されないが、例えば、14.0mg当量/g以下、あるいは、13.0mg当量/g以下が挙げられる。

0041

<第1のモノリス及び第1のモノリスイオン交換体の製造方法>
第1のモノリスの製造方法としては、特に制限されないが、特開2002−306976号公報記載の方法に準じた、製造方法の一例を以下示す。すなわち、第1のモノリス交換体は、架橋重合用のモノマーとして、(メタ)アクリル酸エステルとジビニルベンゼンと、界面活性剤と、水と、必要に応じて重合開始剤とを混合し、油中水滴型エマルジョンを得、これを架橋重合させてモノリスを形成することにより得られる。このような、第1のモノリスの製造方法は、モノリスの多孔構造の制御が容易である点で、好ましい。

0042

第1のモノリスの製造において、架橋重合に用いられる全モノマー中、ジビニルベンゼンの含有量は、0.1〜10モル%、好ましくは0.3〜8モル%である。また、第1のモノリスの製造において、(メタ)アクリル酸エステル及びジビニルベンゼンの合計に対するジビニルベンゼンの割合は、好ましくは0.1〜10モル%、特に好ましくは0.3〜8モル%である。

0043

第1のモノリスの製造において、架橋重合に用いられるモノマーは、(メタ)アクリル酸エステル及びジビニルベンゼンのみであってもよいし、あるいは、(メタ)アクリル酸エステル及びジビニルベンゼンに加えて、(メタ)アクリル酸エステル及びジビニルベンゼン以外のモノマーを含有していてもよい。(メタ)アクリル酸エステル及びジビニルベンゼン以外のモノマーとしては、スチレン、α—メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルベンジルクロライド、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2エチルヘキシル、イソブテン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、架橋重合に用いられる全モノマー中、(メタ)アクリル酸エステル及びジビニルベンゼン以外のモノマーの割合は、0〜50モル%、好ましくは0〜30モル%である。

0044

第1のモノリスの製造で用いられる界面活性剤は、架橋重合用モノマーと水とを混合した際に、油中水滴型(W/O)エマルジョンを形成できるものであれば特に制限はなく、ソルビタンモノオレエートソルビタンモノラウレートソルビタンモノパルミテートソルビタンモノステアレートソルビタントリオレエートソルビタンセスキオレエートポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルポリオキシアルキレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシアルキレンオレイルセチルエーテル等の非イオン界面活性剤オレイン酸カリウムドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムスルホコハク酸ジオクチルナトリウム等の陰イオン界面活性剤セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド等の陽イオン界面活性剤ラウリルジメチルベタイン等の両性界面活性剤を用いることができる。これら界面活性剤は一種単独又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。なお、油中水滴型エマルジョンとは、油相連続相となり、その中に水滴が分散しているエマルジョンを言う。上記界面活性剤の添加量としては、油溶性モノマーの種類および目的とするエマルジョン粒子(マクロポア)の大きさによって大幅に変動するため一概には言えないが、油溶性モノマーと界面活性剤の合計量に対して約2〜70%の範囲で選択することができる。また、必ずしも必須ではないが、モノリスの気泡形状やサイズを制御するために、メタノールステアリルアルコール等のアルコールステアリン酸等のカルボン酸オクタンドデカントルエン等の炭化水素テトラヒドロフランジオキサン等の環状エーテルを系内に共存させることもできる。

0045

また、第1のモノリスの製造において、重合によりモノリスを形成する際、必要に応じて用いられる重合開始剤は、熱及び光照射によりラジカルを発生する化合物が好適に用いられる。重合開始剤は水溶性であっても油溶性であってもよく、例えば、アゾビスイソブチロニトリルアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスシクロヘキサンニトリル、アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビス(2−メチルプロピオンアミジンジヒドロクロライド過酸化ベンゾイル過硫酸カリウム過硫酸アンモニウム過酸化水素塩化第一鉄過硫酸ナトリウム酸性亜硫酸ナトリウムテトラメチルチウラムジスルフィド等が挙げられる。ただし、場合によっては、重合開始剤を添加しなくても加熱のみや光照射のみで重合が進行する系もあるため、そのような系では重合開始剤の添加は不要である。

0046

第1のモノリスの製造において、架橋重合用モノマー、界面活性剤、水及び重合開始剤とを混合し、油中水滴型エマルジョンを形成させる際の混合方法としては、特に制限はなく、各成分を一括して一度に混合する方法、油溶性モノマー、界面活性剤及び油溶性重合開始剤である油溶性成分と、水や水溶性重合開始剤である水溶性成分とを別々に均一溶解させた後、それぞれの成分を混合する方法などが使用できる。エマルジョンを形成させるための混合装置についても特に制限はなく、通常のミキサーホモジナイザー高圧ホモジナイザーや、被処理物混合容器に入れ、該混合容器を傾斜させた状態で公転軸周り公転させながら自転させることで、被処理物を攪拌混合する、所謂遊星式攪拌装置等を用いることができ、目的のエマルジョン粒径を得るのに適切な装置を選択すればよい。また、混合条件についても特に制限はなく、目的のエマルジョン粒径を得ることができる攪拌回転数攪拌時間を、任意に設定することができる。これらの混合装置のうち、遊星式攪拌装置はW/Oエマルジョン中の水滴を均一に生成させることができ、その平均径幅広い範囲で任意に設定できるため、好ましく用いられる。

0047

第1のモノリスの製造において、このようにして得られた油中水滴型エマルジョンを重合させる重合条件は、モノマーの種類、開始剤系により様々な条件が選択できる。例えば、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル、過硫酸カリウム等を用いたときには、不活性雰囲気下の密封容器内において、30〜100℃で1〜48時間、加熱重合させればよく、開始剤として過酸化水素−塩化第一鉄、過硫酸ナトリウム−酸性亜硫酸ナトリウム等を用いたときには、不活性雰囲気下の密封容器内において、0〜30℃で1〜48時間重合させればよい。重合終了後、内容物を取り出し、イソプロパノール等の溶剤ソックスレー抽出し、未反応モノマー残留界面活性剤を除去して第1のモノリスを得る。

0048

第1のモノリスイオン交換体の製造方法としては、特に制限されず、上記第1のモノリスの製造方法により得られる第1のモノリスを加水分解して、第1のモノリス中のカルボン酸エステル基を、−COOH基及び/又は−COONa基に変換できる方法であればよい。

0049

例えば、第1のモノリスを加水分解する方法としては、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒クロロホルムジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒、テトラヒドロフランやイソプロピルエーテルなどのエーテル系溶媒ジメチルホルムアミドジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒、メタノールやエタノールなどのアルコール系溶媒酢酸プロピオン酸などのカルボン酸系溶媒、あるいは水を溶媒とし、水酸化ナトリウムなどの強塩基と接触させる方法や、塩酸などのハロゲン化水素酸硫酸硝酸トリフルオロ酢酸メタンスルホン酸p-トルエンスルホン酸などのブレンステッド酸、あるいは臭化亜鉛塩化アルミニウム臭化アルミニウム塩化チタン(IV)、塩化セリウム/ヨウ化ナトリウムヨウ化マグネシウムなどのルイス酸と接触させる方法等が挙げられる。

0050

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体は、高濃度の酸水溶液、特に高濃度の塩酸、例えば、0.1〜37%の塩酸の吸収量が多い。

0051

また、本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体は、水;0.1〜25%の塩化ナトリウム水溶液;0.1〜70%の酸水溶液、例えば、0.1〜37%の塩酸、硝酸水溶液硫酸水溶液等;高濃度のアルカリ性水溶液、特に高濃度のアンモニア水、例えば、1〜30%のアンモニア水;0.1〜30%のアルカリ性水溶液、例えば、0.1〜25%の水酸化ナトリウム水溶液などの吸収対象液の吸収速度が速い。

0052

また、本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体は、メタノール、エタノール等のアルコール、アセトン等のケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの親水性有機溶媒に対する吸収性に優れる。

0053

本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体は、水、水溶液、親水性有機溶媒等の吸収対象液の吸収材として、好適に用いられる。例えば、本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体は、水;0.1〜20%の塩化ナトリウム水溶液;0.1〜70%の酸水溶液、例えば、0.1〜37%の塩酸、硝酸水溶液、硫酸水溶液等;高濃度のアルカリ性水溶液、特に高濃度のアンモニア水、例えば、1〜30%のアンモニア水;0.1〜30%のアルカリ性水溶液、例えば、0.1〜20%の水酸化ナトリウム水溶液などの吸収対象液の吸収材として、好適に用いられる。また、本発明のモノリス状有機多孔質イオン交換体は、メタノール、エタノール等のアルコール、アセトン等のケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの親水性有機溶媒の吸収材として、好適に用いられる。

0054

次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。

0055

(実施例1)
(第1のモノリスの製造)
メタクリル酸t−ブチル9.2g、ジビニルベンゼン0.28g、ソルビタンモノオレエート(以下SMOと略す)1.0gおよび2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)0.4gを混合し、均一に溶解させた。次に、当該メタクリル酸t−ブチル/ジビニルベンゼン/SMO/2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)混合物を180gの純水に添加し、遊星式撹拌装置である真空撹拌脱泡ミキサー(イーエムイー社製)を用いて減圧撹拌して、油中水滴型エマルションを得た。このエマルションを速やかに反応容器に移し、密封静置下で60℃、24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、メタノールで抽出した後、減圧乾燥して、連続マクロポア構造を有するモノリスAを製造した。このようにして得られた第1のモノリスAの内部構造をSEMにより観察した(図1)。その結果、連続気泡構造を有しており、連続骨格の厚みは5.4μmであった。水銀圧入法により測定した平均直径は36.2μm、全細孔容積は15.5mL/gであった。

0056

(第1のモノリスイオン交換体の製造)
上記の方法で製造した第1のモノリスAを、臭化亜鉛を入れたジクロロエタンに浸漬させて40℃、24h撹拌した後、メタノール、4%塩酸、4%水酸化ナトリウム水溶液、水の順で接触させて、加水分解を行い、第1のモノリスイオン交換体Aを得た。
得られた第1のモノリスカチオン交換体Aのイオン交換容量は、乾燥状態で10.4mg当量/gであり、カルボキシル基が導入されていることを確認した。また、水銀圧入法による測定から求めた、当該モノリスカチオン交換体Aの三次元的に連続した空孔の乾燥状態での平均直径は49.1μm、乾燥状態での全細孔容積は13.5mL/gであった。 SEM観察で得られた連続骨格の厚みは9.5μmであった。
次いで、第1のモノリスイオン交換体A中のカルボキシル基の分布状態を確認するため、EPMAによりナトリウムの分布状態を観察した(図2)。なお、図2中、左図が破断面のSEM写真であり、右図が左図と同一部分のNa分布のマッピングである。骨格断面におけるカルボキシル基の分布状態は、カルボキシル基がモノリスカチオン交換体の骨格表面のみならず、骨格内部にも均一に分布しており、カルボキシル基がモノリスイオン交換体中に均一に導入されていることが確認できた。
次いで、第1のモノリスイオン交換体Aの吸水速度試験を行った。その結果、吸水速度試験では吸収対象液を純水と0.9%塩化ナトリウム水溶液で試験し、いずれも飽和吸収量の90%の吸収量に到達するのに浸漬時間は5秒以内であった(図3)。また、第1のモノリスイオン交換体Aの吸水量試験を、試験水に、0.9%塩化ナトリウム水溶液、4%NaOH水溶液、35%塩酸、29%アンモニア水を用いて行った。その結果、0.9%塩化ナトリウム水溶液の吸水量は67g/g−resin、4%NaOH水溶液の吸水量は78g/g−resin、35%塩酸の吸水量は28g/g−resin、29%アンモニア水の吸水量は105g/g−resinであった。

0057

吸水性の評価>
(吸水速度試験方法
イオン交換体を保持するために不織布で片端を封じた長さ100mm、内径10mmチューブを用意し、これに乾燥状態のイオン交換体を入れてサンプルチューブとした。このときイオン交換体投入前後のチューブ重量を測定し、チューブ内のイオン交換体の重量を算出した。次に濃度既知の吸収対象液にサンプルチューブの不織布側を所定時間浸漬した後、溶液からチューブを引き上げて1分間保持した後にチューブ重量を測定し、重量変化がなくなるまで浸漬と測定を繰り返した。重量変化がなくなった時点の吸収量を飽和吸収量とした。
(吸水量試験方法)
JISの方法に準じて行った。ティーバッグにイオン交換体を入れサンプルとし、吸収対象液に24時間浸漬した後に吸収前後の重量から吸収対象液の吸収量を求めた。

0058

(比較例1)
和光純薬社製の超吸収性ポリマー商品名:高吸水性ポリマーアクリル酸塩系)を用いて、吸水速度試験と吸水量試験を行った。その結果、吸水速度試験では純水では飽和吸収量に対して90%の吸収量に到達するのに浸漬時間は12分を必要とし、0.9%塩化ナトリウム水溶液では飽和吸収量に対して90%の吸収量に到達するのに浸漬時間は3.5分を必要とした(図4)。また、0.9%塩化ナトリウム水溶液の吸水量は52g/g−resin、4%NaOH水溶液の吸水量は浸漬中に溶解してしまったため測定不能、35%塩酸の吸水量は2g/g−resin、29%アンモニア水の吸水量は128g/g−resinであった。

実施例

0059

(実施例2)
メタクリル酸t−ブチル9.2gに代えて、メタクリル酸t−ブチル6.4g及びメタクリル酸2エチルヘキシル2.8gとすること以外は、実施例1と同様にして、第1のモノリスイオン交換体Bを得た。第1のモノリスイオン交換体Bの乾燥状態でのイオン交換容量は、5.0mg当量/gであった。
次いで、得られた第1のモノリスイオン交換体Bに対し、吸収対象液として純水を用い、実施例1と同様の方法で、吸水速度試験を行った。飽和吸収量は18g/g−resinであり、飽和吸収量の90%の吸収量に到達するのに浸漬時間は5秒以内であった(図5)。なお、図5には、実施例1と実施例2について、吸収対象液が純水のときの吸水量と累積浸漬時間の関係を示した。

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