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技術 豆腐の製造方法

出願人 花王株式会社
発明者 小谷野真梨後藤健清水将夫
出願日 2019年7月2日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2019-124051
公開日 2021年1月28日 (7ヶ月経過) 公開番号 2021-007369
状態 未査定
技術分野 飼料または食品用豆類
主要キーワード パック機 圧縮破断 圧搾板 卓上試験 プレス状態 分散処理液 圧縮面 ベルトコンベア式
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

豆腐おいしさを損なうことなく、ボイルクール工程による離水を効果的に抑えて歩留りを向上させることができる豆腐の製造方法を提供する。

解決手段

ボイルクール工程を有するカット豆腐の製造方法であって、熟成工程により得られた豆腐をボイルクール工程に付すことを含むカット豆腐の製造方法であって、 前記豆腐が木綿豆腐の場合、前記熟成工程により、得られる木綿豆腐の硬度を130gf/cm2以下とし、 前記豆腐が豆腐の場合、前記熟成工程により、得られる絹豆腐の硬度を80gf/cm2以下とする、カット豆腐の製造方法。

概要

背景

豆腐は、豆乳凝固剤を加えてタンパク質架橋ゲル化して製造される。タンパク質が架橋されて形成される網目構造中には多数の水分子が保持され、豆腐特有の弾力とみずみずしさが発現する。豆腐は今日でも、家内制手工業的なスケールで昔ながらの職人技により製造されているところもあるが、大規模製造装置を用いた大量生産が主流になってきている。
例えば、バッチ式の大量生産方法においては、システムマグアースシステム21社製)、マルチカーディ(高井製作所製)等の製造装置が商業的に販売され、また、連続式大量生産方法においてもサーボシーラー(ケーヨーマシナリー製)、STシリーズ(サトウ製)、連続式自動成型機(高井製作所製、ソーエー製、アイテックスズヨ製)等が販売されている。
前記の豆腐の大量生産では、豆乳を最終製品包装容器充填した後に豆乳を凝固させる充填豆腐や、豆乳を凝固、熟成させてシート状ないしブロック状の豆腐生地を調製し、これをカットした後に、最終製品の包装容器に密封するカット豆腐等が製造されている。カット豆腐は、豆腐を包装容器に密封した後、消費期限延ばす目的で容器ごと加熱・冷却する、いわゆる「ボイルクール工程」を経た後に出荷されることが多い。
これまでに、カット豆腐の工業的な大量生産に用いる製造装置に係る技術が多数報告されている(例えば、特許文献1及び2)。

概要

豆腐のおいしさを損なうことなく、ボイルクール工程による離水を効果的に抑えて歩留りを向上させることができる豆腐の製造方法を提供する。ボイルクール工程を有するカット豆腐の製造方法であって、熟成工程により得られた豆腐をボイルクール工程に付すことを含むカット豆腐の製造方法であって、 前記豆腐が木綿豆腐の場合、前記熟成工程により、得られる木綿豆腐の硬度を130gf/cm2以下とし、 前記豆腐が豆腐の場合、前記熟成工程により、得られる絹豆腐の硬度を80gf/cm2以下とする、カット豆腐の製造方法。なし

目的

本発明は、
熟成工程により得られた豆腐をボイルクール工程に付すことを含むカット豆腐の製造方法であって、
前記豆腐が木綿豆腐の場合、前記熟成工程により、得られる木綿豆腐の硬度を130gf/cm2以下とし、
前記豆腐が絹豆腐の場合、前記熟成工程により、得られる絹豆腐の硬度を80gf/cm2以下とする、カット豆腐の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

熟成工程により得られた豆腐ボイルクール工程に付すことを含むカット豆腐の製造方法であって、前記豆腐が木綿豆腐の場合、前記熟成工程により、得られる木綿豆腐の硬度を130gf/cm2以下とし、前記豆腐が豆腐の場合、前記熟成工程により、得られる絹豆腐の硬度を80gf/cm2以下とする、カット豆腐の製造方法。

請求項2

連続式製造方法である、請求項1記載のカット豆腐の製造方法。

請求項3

前記豆腐が木綿豆腐である、請求項1又は2に記載のカット豆腐の製造方法。

請求項4

豆乳凝固剤を分散させる分散工程と、該分散工程後の豆乳を型枠充填する充填工程と、該充填工程後の豆乳を凝固させる凝固工程と、該凝固工程後の凝固物を崩す崩し工程と、該崩し工程後の凝固物を圧搾する圧搾工程と、該圧搾工程後の圧搾物を熟成させる熟成工程とを有する、請求項3に記載のカット豆腐の製造方法。

請求項5

前記豆腐が絹豆腐である、請求項1又は2に記載のカット豆腐の製造方法。

請求項6

豆乳に凝固剤を分散させる分散工程と、該分散工程後の豆乳を型枠に充填する充填工程と、該充填工程後の豆乳を凝固させる凝固工程と、該凝固工程後の凝固物を熟成させる熟成工程とを有する、請求項5記載のカット豆腐の製造方法。

請求項7

前記熟成工程により、得られる豆腐の硬度を35gf/cm2以上とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のカット豆腐の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、カット豆腐の製造方法に関する。

背景技術

0002

豆腐は、豆乳凝固剤を加えてタンパク質架橋ゲル化して製造される。タンパク質が架橋されて形成される網目構造中には多数の水分子が保持され、豆腐特有の弾力とみずみずしさが発現する。豆腐は今日でも、家内制手工業的なスケールで昔ながらの職人技により製造されているところもあるが、大規模製造装置を用いた大量生産が主流になってきている。
例えば、バッチ式の大量生産方法においては、システムマグアースシステム21社製)、マルチカーディ(高井製作所製)等の製造装置が商業的に販売され、また、連続式大量生産方法においてもサーボシーラー(ケーヨーマシナリー製)、STシリーズ(サトウ製)、連続式自動成型機(高井製作所製、ソーエー製、アイテックスズヨ製)等が販売されている。
前記の豆腐の大量生産では、豆乳を最終製品包装容器充填した後に豆乳を凝固させる充填豆腐や、豆乳を凝固、熟成させてシート状ないしブロック状の豆腐生地を調製し、これをカットした後に、最終製品の包装容器に密封するカット豆腐等が製造されている。カット豆腐は、豆腐を包装容器に密封した後、消費期限延ばす目的で容器ごと加熱・冷却する、いわゆる「ボイルクール工程」を経た後に出荷されることが多い。
これまでに、カット豆腐の工業的な大量生産に用いる製造装置に係る技術が多数報告されている(例えば、特許文献1及び2)。

先行技術

0003

特開2009−55898号公報
特開2014−208398号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ここで、大規模な製造装置を用いて豆腐を製造するに際して、安定して製品生産するには種々の悩みがある。例えば、カット豆腐の製造における上記のボイルクール工程では、豆腐の離水を促進して豆腐の収縮を生じやすい。豆腐の収縮は外観や味に影響するため、ボイルクール工程の実施は豆腐品質の低下の要因ともなり得る。このような品質基準を満たさない豆腐は、出荷前の最終検査により廃棄される。
しかし、ボイルクール工程に付す前の豆腐を観察等しても、その後のボイルクール工程の影響(収縮)を予測することは難しい。すなわち、豆腐完成品における不良品の判断は、ボイルクール工程後の最終検査に依存せざるを得ないのが、豆腐の大規模生産における1つの悩みである。
換言すれば、大規模な製造装置を用いた豆腐の製造において、豆腐中間体の状態と豆腐完成品の良品率との関係を事前に把握し、豆腐中間体を所望の状態へと制御できれば、豆腐完成品が最終検査に付される前に、豆腐完成品の品質を事前に察知し、不良品の発生を最小限に抑えて歩留まりを向上させることが可能となる。

0005

本発明は、豆腐のおいしさを損なうことなく、ボイルクール工程による離水の発生を十分に抑えることを事前に察知でき、歩留りを向上させることができる豆腐の製造方法に関する。

0006

本発明者らは、意外にもカット豆腐の製造における熟成工程によって得られる豆腐の硬度を特定のレベルへと制御すると、これをボイルクール工程に付しても離水を抑えることが事前に察知できること、また、熟成工程を経た豆腐を上記硬度としても、豆腐のおいしさ(みずみずしさ、弾力、風味)を十分に維持できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づきさらに検討を重ねて完成されるに至ったものである。

課題を解決するための手段

0007

すなわち本発明は、
熟成工程により得られた豆腐をボイルクール工程に付すことを含むカット豆腐の製造方法であって、
前記豆腐が木綿豆腐の場合、前記熟成工程により、得られる木綿豆腐の硬度を130gf/cm2以下とし、
前記豆腐が豆腐の場合、前記熟成工程により、得られる絹豆腐の硬度を80gf/cm2以下とする、カット豆腐の製造方法を提供するものである。

発明の効果

0008

本発明のカット豆腐の製造方法によれば、豆腐のおいしさを損なわずに、ボイルクール工程による離水の発生を十分に抑えることを事前に察知できるので、効果的に歩留りを向上させることができる。

0009

本発明のカット豆腐の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」とも称す。)について、好ましい実施の形態を以下に説明する。

0010

本発明の製造方法は、熟成工程によって、得られる豆腐の硬度を特定値以下とすること以外は、通常のカット豆腐の製造技術を適宜に適用することができる。本発明の製造方法に適用可能な技術として、例えば、特開2009−55898号公報や特開2014−208398号公報の記載を参照することができる。
カット豆腐の製造は、一般的には、豆乳に凝固剤を分散させる分散工程と、該分散工程後の豆乳を型枠に充填する充填工程と、該充填工程後の豆乳を凝固させる凝固工程と、該凝固工程後の凝固物を熟成させる熟成工程と、熟成工程後の豆腐をカットするカット工程とを有する。
また、カット工程後の豆腐を包装容器内に密封してから、容器ごと加熱槽で熱し、次いで冷却槽急冷する、いわゆるボイルクール工程を組み込むことにより、豆腐の消費期限を長期化することができる。本発明の製造方法はこのボイルクール工程を有する。また、本発明の製造方法は上記の各工程を有することが好ましい。
また、木綿豆腐を製造する場合には、凝固工程後、熟成工程前に、凝固物を崩す崩し工程と、該崩し工程後の凝固物を圧搾する圧搾工程とが組み込まれる。

0011

本発明の製造方法により得られるカット豆腐は、木綿豆腐又は絹豆腐である。本明細書において、「カット豆腐」とは、熟成工程により得られたシート状ないしブロック状の豆腐生地を、一定の大きさにカットするカット工程を経て得られる豆腐をいう。

0012

本発明の製造方法では、熟成工程によって、得られる豆腐(以下、本明細書において「熟成後豆腐」とも称す。)の硬度(以下、「豆腐硬度」とも称す。)を特定値以下とする。
すなわち、豆腐が木綿豆腐の場合には、熟成後豆腐の硬度を130gf/cm2(1gf/cm2=98.1Pa)以下とし、90gf/cm2以下とすることが好ましく、70gf/cm2以下とすることがより好ましい。
また、豆腐が絹豆腐である場合は、熟成後豆腐の硬度を80gf/cm2以下とし、70gf/cm2以下とすることが好ましく、60gf/cm2以下とすることがより好ましい。
熟成後豆腐の硬度を上記のように制御することにより、その後のボイルクール工程における離水の発生を十分に抑えることを事前に察知できるので、歩留まりを効率的に向上させることができる。

0013

熟成後豆腐の硬度の下限値は、豆腐の食味製造過程における崩れやすさ等を考慮し、適宜に設定することができる。カット豆腐の製造過程(カット工程、搬送工程等)における豆腐崩れを抑制する観点からは、35gf/cm2以上とすることが好ましく、40gf/cm2以上とすることがより好ましく、45gf/cm2以上とすることがさらに好ましい。

0014

本発明において熟成後豆腐の硬度は、熟成工程温度(通常は75〜85℃)における硬度である。なお、豆腐の温度が熟成工程における温度付近であれば、硬度は実質的に変わらない。したがって、熟成工程直後に測定した硬度を、熟成後豆腐の硬度とみることができる。
熟成後豆腐の硬度は、例えば、使用する大豆の種類や豆乳の濃度、添加する凝固剤の種類や添加量撹拌状態、圧搾におけるプレス圧、熟成工程の温度や時間などを適宜に調整して行うことができる。
なお、本発明において「熟成工程により、得られる木綿豆腐の硬度を130gf/cm2以下と」するとは、熟成工程の温度、時間、プレス圧等の調整による豆腐硬度の制御の他、上述した大豆の種類や豆乳の濃度、凝固剤の種類や添加量による豆腐硬度の制御を含む意味である。換言すれば、熟成工程後に他の工程によって木綿豆腐の硬度を制御するのではなく、熟成工程を経ることで、熟成工程直後の木綿豆腐の硬度が130gf/cm2以下へと調整されていることを意味する。このことは絹豆腐についても同様である。

0015

本発明の製造方法は、熟成工程によって、得られる豆腐の硬度を特定値以下へと制御すること以外は、常法により製造することができる。本発明の製造方法に用い得る原料添加剤について、また、本発明の製造方法を構成する各工程について説明する。

0016

原料として用いる豆乳に特に制限はなく、大豆原料から常法により調製した豆乳を広く用いることができる。大豆原料としては、例えば、カナダ白目大豆(商品名:銀河、日清商会社製)、北海道産ユキホマレ、佐賀県産フクユタカなどが挙げられる。原料として用いる豆乳の豆乳濃度Brix値)に特に制限はなく、Brix値が、例えば10〜13の範囲にある豆乳を用いることができる。なお、Brix値は、例えばポケット豆乳濃度計PAL−27S(アタゴ社製)を用いて常法により測定することができる。

0017

豆乳の凝固誘導成分として豆腐用凝固剤が用いられる。この豆腐用凝固剤に特に制限はなく、豆腐の製造に通常使用されるものを広く適用することができる。豆腐用凝固剤は商業的にも入手可能であり、市販品として、例えば、マグネスフインHT(商品名、花王株式会社製)、マグネスファインAT(商品名、花王株式会社製)、にがり伝説(登録商標)2000(商品名、理研ビタミン株式会社製)などが挙げられる。豆腐用凝固剤は、塩化マグネシウム粗製海水塩化マグネシウム硫酸マグネシウムグルコノデルタラクトンなどを含むことが好ましく、塩化マグネシウムを含むことがより好ましい。

0018

本発明の製造方法により木綿豆腐を製造する場合の好ましい実施形態(実施形態−1)について説明する。
実施形態−1は、豆乳に凝固剤を分散させる分散工程と、該分散工程後の豆乳を型枠(コンベアにより搬送する製造ラインにおいては、コンベアが型枠を兼ねていてもよい)に充填する充填工程と、該充填工程後の豆乳を凝固させる凝固工程と、該凝固工程後の凝固物を崩す崩し工程と、該崩し工程後の凝固物を圧搾する圧搾工程と、該圧搾工程後の圧搾物を熟成させる熟成工程とを有することが好ましい。熟成工程後の木綿豆腐生地はカットされ、包装容器に密封されて、ボイルクール工程を経てカット豆腐として出荷される。
上記熟成工程後(好ましくは熟成工程直後)において、熟成温度における豆腐生地の硬度は130gf/cm2以下の状態にあるように制御される。
以下に上記工程について説明する。

0019

(分散工程)
分散工程では、豆乳中に凝固剤を分散ないし溶解させる。凝固剤の使用量は凝固剤の種類、凝固剤中の凝固誘導成分(無機塩等)の含有量等に応じて適宜に決定される。例えば、豆乳100質量部に対して、主成分としての塩化マグネシウム六水和物量が好ましくは0.2〜0.60質量部、より好ましくは0.25〜0.55質量部、さらに好ましくは0.30〜0.50質量部となるように凝固剤を添加することができる。

0020

上記分散工程において、豆乳と凝固剤とを混合する際の温度は、85℃以下とすることが好ましく、80℃以下とすることがより好ましい。また、当該温度は通常は60℃以上であり、70℃以上であることが好ましい。
なお、豆乳と豆腐用凝固剤とを混合する前に、予め豆乳を加温しておくことが好ましい。豆腐用凝固剤と混合する前の豆乳の温度は、70〜85℃であることが好ましく、75〜83℃であることがより好ましい。

0021

豆乳と豆腐用凝固剤との混合は、豆乳に凝固剤を分散させる分散工程において通常用いられるミキサーにより、均質撹拌することにより行うことができる。
豆乳と豆腐用凝固剤との撹拌に用いるミキサーとしては、例えばTDミキサー(高井製作所製)、TKミキサー(プライミクス製)、マイルダー(太平洋機工製)など、豆腐の製造に通常用いられるものを適宜利用することができる。また、豆乳と豆腐用凝固剤を撹拌する際の回転数及び撹拌時間は、用いるミキサーの種類、豆乳及び豆腐用凝固剤の含有量、混合温度などによって適宜調整し、設定することができる。
例えば、連続式において、TKパイプラインミキサーを用いた場合、熟成後豆腐の硬度及び豆腐の均一性の観点から、4000〜7000rpmで連続的に処理することが好ましい。マイルダーを用いた場合、上記と同様の観点から、4000〜6000rpmで連続的に処理することが好ましい。バッチ式において、TKオートミクサーを用いた場合、上記と同様の観点から、4000〜7000rpmで10〜30秒間撹拌することが好ましい。上記に例示した攪拌機以外の攪拌機を用いる場合であっても、上記条件により得られる撹拌効果と同様の撹拌効果が得られうる撹拌条件により、豆乳と豆腐用凝固剤を混合することができる。

0022

なお、前記分散工程において、本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分を添加することも好ましい。他の成分としては、糖類、糖アルコール多価アルコール、並びにでんぷん寒天及びゼラチンなどの増粘安定剤、油脂、果汁香料などが挙げられる。

0023

(充填工程)
充填工程では、上記分散工程後の豆乳は、適宜に所望の形状の型枠に充填される。コンベアにより搬送する製造ラインにおいては、コンベアが型枠を兼ねていてもよい(コンベアと型枠が一体化していてもよい)。

0024

(凝固工程)
凝固工程では、充填工程後の豆乳を高温条件下で凝固させる。
豆乳を凝固させる際の凝固温度及び凝固時間は、熟成後豆腐における硬度及び豆腐の均一性の観点から、70〜85℃の温度下で10〜20分間凝固させることが好ましい。
なお、本明細書において、凝固工程により凝固させた豆腐を「豆腐中間体」とも称す。

0025

(崩し工程)
崩し工程は、木綿豆腐の製造において通常用いられる崩し手段を適用することができる。例えば、従来のような手作業による崩し作業であってもよく、搬送コンベア上で機械的に、自動的に崩し作業が行われても良い。得られる木綿豆腐の食感及び豆腐の均一性を確保する観点から、豆腐中間体が均一な大きさとなるように崩し工程が行われることが好ましい。
具体的な崩し手段としては、状、スクリュー形状、又は状の器具が挙げられ、これらを用いて豆腐中間体は所望の状態へと崩される。

0026

(圧搾工程)
圧搾工程では、崩し工程後の豆腐中間体がプレスされる。本発明で好適に用いられる圧搾工程は特に制限されず、木綿豆腐の製造において通常用いられる方法を適用することができる。例えば、上記崩し工程によって崩された豆腐中間体(凝固物)の上面に布を敷き、上部から圧力をかけることにより圧搾することができる。前記圧力は、下記熟成工程後の熟成後豆腐の硬度が本発明の規定の範囲となるように調整される。圧搾工程におけるプレス圧は0.01〜0.5MPaが好ましく、より好ましくは0.1〜0.4MPa、さらに好ましくは0.15〜0.35MPaである。圧搾時間は、20〜60分間が好ましく、より好ましくは30〜50分間、さらに好ましくは35〜45分間である。

0027

(熟成工程)
熟成工程では、上記圧搾工程によって得られた圧搾後の豆腐中間体を熟成させる。この熟成工程は、圧搾工程のプレス状態のまま行うことが好ましい。
熟成工程は、75〜85℃で20〜60分間が好ましく、より好ましくは78〜83℃で30〜50分間が好ましく、さらに好ましくは79〜82℃で35〜45分間の加熱工程である。このようにして熟成後豆腐が得られる。

0028

(カット工程、密封工程)
カット工程では、熟成工程後のシート状ないしブロック状の豆腐生地(熟成後豆腐)を所望のサイズにカットする。このカット後の豆腐切片は、包装容器に充填されてシールされ、密封状態とされる(密封工程)。
なお、熟成工程後のシート状ないしブロック状の豆腐生地、又は該豆腐生地をカットした個々の豆腐は、密封前に、適宜に水晒し工程によって余分な凝固剤やアクを除くことも好ましい。水晒し工程は、通常5〜15℃の水槽の中に5〜20分潜らせることで行うことができる。

0029

(ボイルクール工程)
ボイルクール工程では、密封されたカット豆腐が包装容器ごと加熱槽に入れて加熱し、次いで、冷却槽において冷却(急冷)される。加熱槽における加熱条件は、80〜90℃で30〜50分間が好ましく、83〜87℃で35〜45分間がより好ましく、84〜86℃で37〜43分間がさらに好ましい。冷却槽における冷却条件は、3〜10℃で40〜100分間が好ましく、4〜7℃で50〜80分間がより好ましい。

0030

本発明のカット豆腐の製造方法は、例えばベルトコンベア式の製造ラインを用いた連続式製造方法であることが好ましい。具体的には、豆乳に豆腐用凝固剤を添加して撹拌する工程からボイルクール工程までの工程が、連続的に移動するベルトコンベア上で行われることが好ましい。

0031

本発明の製造方法により絹豆腐を製造する場合の好ましい実施形態(実施形態−2)は、豆乳に凝固剤を分散させる分散工程と、該分散工程後の豆乳を型枠(コンベアにより搬送する製造ラインにおいては、コンベアが型枠を兼ねていてもよい)に充填する充填工程と、該充填工程後の豆乳を凝固させる凝固工程と、該凝固工程後の凝固物を熟成させる熟成工程とを有することが好ましい。熟成工程後の絹豆腐はカットされ、包装容器に密封されて、ボイルクール工程を経てカット豆腐として出荷される。
上記熟成工程後(好ましくは熟成工程直後)において、熟成温度における豆腐生地の硬度は80gf/cm2以下の状態にあるように制御される。
実施形態−2は上述した実施形態−1(木綿豆腐の製造)に対し、崩し工程及び圧搾工程を有していない点で製造工程が異なるが、それ以外は、実施形態−1で説明した各工程の実施の形態に準じて、目的の応じて適宜に行うことができる。また、絹豆腐の製造では凝固工程と熟成工程は連続的であり、必ずしも明確に区別されるものではない。

0032

本発明を実施例に基づき以下に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0033

主にバッチ式や連続式のカット豆腐の大規模な製造装置を用いた製造での熱履歴を念頭に置いて、大規模な製造装置と同様な熱履歴となるように以下の実験室レベルでの豆腐を製造した。
[調製例1] 豆腐中間体の調製
カナダ産白目大豆2016年、2017年産(商品名:銀河、日清商会社製)を原料として得られた、Brix値が10.5又は11.5である豆乳を使用し、さらに豆腐用凝固剤として「マグネスファインHT(商品名、花王株式会社製)」又は「マグネスファインAT(商品名、花王株式会社製)」を用いて豆腐を製造した。具体的には、20〜60℃に調整した豆乳500gに、凝固剤を豆乳中の塩化マグネシウム六水和物(MgCl2・6H2O)濃度が0.2〜0.65質量%になるように添加し、アヂホモミクサー(2M−03型、プライミクス社製)を用いて5000〜6000rpmで20秒間攪拌分散処理液とした。
前記分散処理液150gを豆腐容器型式C−150、縦83mm×横83mm×高さ34mm、第一パック機工業製)に充填し、容器を密閉した。この密閉した容器を80℃にて20分間加熱して凝固させ、豆腐中間体を得た。

0034

[調製例2]熟成による絹豆腐の調製
上記製造例1で得られた豆腐中間体を、さらに80℃で40分間加熱して熟成させ、絹豆腐を得た。

0035

[調製例3] 崩し、圧搾及び熟成による木綿豆腐の調製
上記調製例1で得られた豆腐中間体に対して、泡だて器(BAW−06、φ33mm、レズレー社製)を当該中間体の高さに対して上面から5〜55%の深さで浸入させ、豆腐中間体が入っている容器のヘリに沿って、四角を描くようにおおよそ20〜30秒かけて一周させた。
次いで崩した豆腐中間体の上の全面に紙タオルキムワイプS−200、日本製紙クレシア社製)を1枚敷き、圧搾板ポリプロピレン、縦65mm×横65mm×厚さ2mm)を置いて上面全体に均等に圧力がかかるようにその上に重りを置いて圧力をかけた(圧搾板の質量の分も込みで0.02〜0.37MPa)。この状態で、80℃で40分間加熱し、木綿豆腐を得た。

0036

上記調製例2及び3で得られた熟成工程直後の絹豆腐と熟成工程直後の木綿豆腐の各豆腐について、以下の試験を行った。

0037

[試験例1]豆腐の圧縮破断試験(硬度の測定)
熟成工程直後の豆腐(約80℃)を上記豆腐容器に入れた状態で十字状に4等分にカットし(それぞれ縦35mm×横35mm×高さ34mm、約37g)、カットした4切れそれぞれについて、小型卓上試験機EZ−SX、ロードセル20N(島津製作所社製)を用い圧縮破断試験を行った。試験は、豆腐が容器に入った状態で直径15mmのステンレス製プランジャーを用いて実施した。圧縮破断試験により30mm/分の速度でひずみ60%地点までプランジャーを下げたときの最大強度圧縮面積(プランジャー断面積)で割った値(応力)を硬度とした。得られた4つの各値の平均値をその豆腐における豆腐硬度(gf/cm2)とした。

0038

[試験例2]ボイルクール工程による豆腐の離水試験
熟成工程直後の豆腐を上記豆腐容器から取り出して十字状にカットして4等分し(それぞれ縦35mm×横35mm×高さ34mm、約37g)、次いで、上記豆腐容器に1つずつ再度充填した。この豆腐容器を脱イオン水で満たし、再度密閉した。これを85℃で40分間加熱し、次いで5℃恒温槽で60分間維持することにより豆腐をボイルクール工程に付した。以下の計算式(式1)によってボイルクール工程による豆腐の離水率を計算した。得られた4つの各値の平均値をその豆腐における離水率とした。

離水率(%)={(熟成工程直後の豆腐の質量)—(ボイルクール工程後の豆腐の質量)}÷(熟成工程直後の豆腐の質量)×100 (式1)

なお、豆腐の質量は、豆腐表面の付着水を紙タオル(キムワイプS−200、日本製紙クレシア社製)により除去してから測定した。

0039

上記一連の操作によって得られた木綿豆腐の製造条件及び得られた豆腐の試験結果を表1に示す(実施例1〜6、比較例1)。
また、上記一連の操作によって得られた絹豆腐の製造条件及び得られた豆腐の試験結果を表2に示す(実施例7〜12、比較例2)。

0040

0041

0042

表1に示されるように、熟成工程後の豆腐硬度とボイルクール工程で生じる離水量との間に相間があることがわかる。そして、熟成工程後の豆腐硬度が本発明で規定するよりも高い木綿豆腐(比較例1)は、ボイルクール工程における離水率が高く、熟成工程後のみずみずしさが損なわれる結果となった。これに対し、熟成工程後の豆腐硬度が本発明の規定内にある木綿豆腐(実施例1〜6)は、ボイルクール工程における離水が効果的に抑えられることがわかった。また、表2に示されるように、熟成工程後の豆腐強度が本発明で規定するよりも高い絹豆腐(比較例2)は、ボイルクール工程における離水率が高く、熟成工程後のみずみずしさが損なわれる結果となった。これに対し、熟成工程後の豆腐硬度が本発明の規定内にある絹豆腐(実施例7〜12)は、ボイルクール工程における離水が効果的に抑えられることがわかった。
また、各実施例の豆腐(実施例1〜12)は、みずみずしさ、弾力、風味がいずれも良好であり、本発明の製造方法により、豆腐のおいしさを十分に発現させることができることもわかった。
以上の実施例では、豆腐用凝固剤として「マグネスファインHT(商品名、花王株式会社製)」又は「マグネスファインAT(商品名、花王株式会社製)」を用いて豆腐を製造して評価したところ、良好な結果が得られた。なお、にがり伝説(登録商標)2000(商品名、理研ビタミン株式会社製)を用いても同様に良好な結果が得られる。

0043

[参考例] 形状安定性
熟成工程後の豆腐を上記豆腐容器から取り出して十字状にカットして4等分し(それぞれ縦35mm×横35mm×高さ34mm、約37g)、これら4切れの豆腐を、高さ20cmの台の上からテーブル上に落下させた。落下直後の豆腐の状態を目視観察し、以下の基準に当てはめ評価した。
A:型崩れヒビ割れ共になく、形状を維持した。
B:型崩れはしないものの、ヒビ割れが見られた。
C:型崩れした。
上記Aの崩れ率を0%、Bの崩れ率を50%、Cの崩れ率を100%とし、4切れの豆腐それぞれの崩れ率の平均値をそのサンプルの崩れ率とした。結果を下表に示す。下表中、参考例1〜3は木綿豆腐、参考例4〜7は絹豆腐である。

0044

実施例

0045

ベルトコンベアを用いた搬送により行う豆腐の連続製造方式等においては、熟成工程後に豆腐をカットした後、カット豆腐は反転させられたり、別のコンベアへ移動させられたりしながら搬送される。つまり、豆腐は機械的ストレスに曝される。上記の表3の結果は、熟成工程後の豆腐硬度が柔らかすぎると、衝撃により豆腐が崩れやすいことを示している。他方、表3には、熟成工程後の豆腐硬度を34gf/cm2(参考例7)から37f/cm2(参考例5)へと高めると、崩れ率が急激に減少することも示されている。つまり、熟成工程後の豆腐硬度を一定以上へと高めることにより、連続製造方式における機械的ストレス面の観点からも歩留りを効果的に高めることができることがわかる。

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