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課題・解決手段

本開示は、複製可ウイルスゲノムをコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドであって、非ウイルス性送達ビヒクルによって細胞内に導入されたときに複製可能ウイルスを生み出すことができる、当該ポリヌクレオチドに関する。本開示はさらに、ポリヌクレオチドのカプセル封入ならびに、がん治療及び防止のためのポリヌクレオチド及び/または粒子の使用に関する。

概要

背景

腫瘍溶解ウイルスは、腫瘍細胞に感染してそれを溶解させることができる溶解性生活環を有する複製可ウイルスである。直接的な腫瘍細胞溶解は細胞死をもたらすだけでなく、局部の抗原提示細胞によって取り込まれ提示された腫瘍抗原に対する適応免疫応答の発生ももたらす。したがって、腫瘍溶解ウイルスは、直接的な細胞溶解と、ウイルスクリアランス後に抗腫瘍応答を維持することができる抗原特異的な適応応答を促進することとの両方によって腫瘍細胞成長に対向する。

しかしながら、複製可能ウイルスの臨床での使用はいくつかの難題を突き付けている。一般に、ウイルス曝露自然免疫経路活性化し、結果として広範な非特異的炎症応答を招く。患者が以前にウイルスに曝露されたことがない場合、この初回の自然免疫応答は適応抗ウイルス応答発達及び中和抗体の産生を引き起こし得る。患者が以前にウイルスに曝露されたことがある場合、既存の中和抗ウイルス抗体は、望まれる溶解作用を妨げ得る。どちらの場合にも、中和抗体の存在は、標的細胞ウイルス性溶解を妨げるだけでなく、ウイルス治療薬の再投与を非効果的なものにもする。これらの因子転移がん治療におけるウイルス治療薬の使用を制限する、というのも、そのようながんの治療に必要とされる繰り返される全身投与の有効性自然発生の抗ウイルス応答によって妨害されるからである。そのような障壁が存在していない場合でさえ、非疾患細胞における後のウイルス複製は、周囲の細胞及び組織に対する疾患以外によるかなりの副次的損傷を招く可能性がある。

当技術分野では複製可能ウイルスの治療的使用に関係する組成物及び方法の必要性が長年にわたって充たされないままである。本開示は、そのような組成物及び方法ならびにそれ以上のものを提供する。

概要

本開示は、複製可能ウイルスゲノムをコードする核酸配列を含むポリヌクレオチドであって、非ウイルス性送達ビヒクルによって細胞内に導入されたときに複製可能ウイルスを生み出すことができる、当該ポリヌクレオチドに関する。本開示はさらに、ポリヌクレオチドのカプセル封入ならびに、がんの治療及び防止のためのポリヌクレオチド及び/または粒子の使用に関する。

目的

本開示は、自己複製性ポリヌクレオチドをコードするDNAポリヌクレオチドならびに関連する組成物及び方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

複製可ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチド配列を含む組換えDNA分子を含む脂質ナノ粒子(LNP)であって、前記ポリヌクレオチド配列が、哺乳動物RNAポリメラーゼII(PolII)に結合することができるプロモーター配列に機能可能に繋げられており、かつ3’リボザイムコード配列と5’リボザイムコード配列とに挟まれており、前記複製可能ウイルスゲノムをコードする前記ポリヌクレオチド起源が非ウイルス性である、前記LNP。

請求項2

前記複製可能ウイルスゲノムが一本鎖RNA(ssRNAウイルスである、請求項1に記載のLNP。

請求項3

前記複製可能ウイルスゲノムが、一本鎖RNA(ssRNA)ウイルスであり、プラスセンス((+)センス)またはマイナスセンス((−)センス)ssRNAウイルスである、請求項1に記載のLNP。

請求項4

前記複製可能ウイルスゲノムが(+)センスssRNAウイルスであり、前記(+)センスssRNAウイルスがピコルナウイルスである、請求項3に記載のLNP。

請求項5

前記ピコルナウイルスがセネカバレーウイルス(SVV)またはコクサッキーウイルスである、請求項4に記載のLNP。

請求項6

前記LNPを細胞と接触させることでウイルス粒子が前記細胞によって産生され、前記ウイルス粒子が感染性及び溶解性である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のLNP。

請求項7

前記組換えDNA分子がさらに、外来搭載薬タンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のLNP。

請求項8

前記外来搭載薬タンパク質が、蛍光タンパク質酵素タンパク質サイトカインケモカイン、または細胞表面受容体に結合することができる抗原結合性分子である、請求項7に記載のLNP。

請求項9

前記サイトカインがFlt3リガンド及びIL−18から選択される、請求項8に記載のLNP。

請求項10

前記ケモカインがCXCL10及びCCL4から選択される、請求項8に記載のLNP。

請求項11

前記抗原結合性分子が、免疫チェックポイント受容体に対する結合及び阻害を行うことができる、請求項8に記載のLNP。

請求項12

前記免疫チェックポイント受容体がPD1である、請求項11に記載のLNP。

請求項13

前記複製可能ウイルスゲノムをコードする前記核酸配列の中にマイクロRNA(miRNA)標的配列(miR−TS)カセットが挿入されており、前記miR−TSカセットが1つ以上のmiRNA標的配列を含み、細胞における対応する1つ以上のmiRNAの発現が前記細胞における前記複製可能ウイルスゲノムの複製を阻害する、請求項1〜12のいずれか1項に記載のLNP。

請求項14

前記1つ以上のmiRNAが、miR−124、miR−1、miR−143、miR−128、miR−219、miR−219a、miR−122、miR−204、miR−217、miR−137、及びmiR−126から選択される、請求項13に記載のLNP。

請求項15

前記miR−TSカセットが、miR−124標的配列の1つ以上のコピー、miR−1標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−143標的配列の1つ以上のコピーを含む、請求項14に記載のLNP。

請求項16

前記miR−TSカセットが、miR−128標的配列の1つ以上のコピー、miR−219a標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−122標的配列の1つ以上のコピーを含む、請求項14に記載のLNP。

請求項17

前記miR−TSカセットが、miR−128標的配列の1つ以上のコピー、miR−204標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−219標的配列の1つ以上のコピーを含む、請求項14に記載のLNP。

請求項18

前記miR−TSカセットが、miR−217標的配列の1つ以上のコピー、miR−137標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−126標的配列の1つ以上のコピーを含む、請求項14に記載のLNP。

請求項19

前記組換えDNA分子が、複製可能ウイルスゲノムをコードする前記ポリヌクレオチド配列を含むプラスミドである、請求項1〜18のいずれか1項に記載のLNP。

請求項20

前記LNPが、カチオン性脂質コレステロール及び中性脂質を含む、請求項1〜19のいずれか1項に記載のLNP。

請求項21

前記カチオン性脂質が1,2−ジオレオイル−3−トリメチルアンモニウムプロパンDOAP)であり、前記中性脂質が1,2−ジラウロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DLPE)または1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DOPE)である、請求項20に記載のLNP。

請求項22

リン脂質ポリマー複合体をさらに含み、前記リン脂質−ポリマー複合体が、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−ポリエチレングリコール)(DSPE−PEG)、または1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[アミノポリエチレングリコール)](DSPE−PEG−アミン)である、請求項20または請求項21に記載のLNP。

請求項23

ヒアルロナンが前記LNPの表面と複合している、請求項1〜22のいずれか1項に記載のLNP。

請求項24

複数の、請求項1〜23のいずれか1項に記載の脂質ナノ粒子を含む、治療用組成物であって、前記複数のLNPの平均粒径が約150nm〜約500nmである、前記治療用組成物。

請求項25

前記複数のLNPの平均粒径が、約200nm〜約500nm、約300nm〜約500nm、約350nm〜約500nm、約400nm〜約500nm、約425nm〜約500nm、約450nm〜約500nm、または約475nm〜約500nmである、請求項24に記載の治療用組成物。

請求項26

前記複数のLNPの平均ゼータ電位が、約−20mV未満、約−30mV未満、約35mV未満、または約−40mV未満である、請求項24または請求項25に記載の治療用組成物。

請求項27

前記複数のLNPの平均ゼータ電位が、約−50mV〜約−20mV、約−40mV〜約−20mV、または約−30mV〜約−20mVである、請求項26に記載の治療用組成物。

請求項28

前記複数のLNPの平均ゼータ電位が、約−30mV、約−31mV、約−32mV、約−33mV、約−34mV、約−35mV、約−36mV、約−37mV、約−38mV、約−39mV、または約−40mVである、請求項26または請求項27に記載の治療用組成物。

請求項29

対象への前記治療用組成物の投与によって前記組換えDNAポリヌクレオチドが前記対象の標的細胞送達され、前記組換えDNAポリヌクレオチドが、前記対象の前記標的細胞を溶解させることができる感染性ウイルスを生み出す、請求項24〜28のいずれか1項に記載の治療用組成物。

請求項30

前記組成物静脈内または腫瘍内に送達される、請求項29に記載の治療用組成物。

請求項31

前記標的細胞ががん細胞である、請求項29に記載の治療用組成物。

請求項32

がん性腫瘍の成長を阻害することを、それを必要とする対象において行う方法であって、請求項24〜31のいずれか1項に記載の治療用組成物を、それを必要とする前記対象に投与することを含み、前記組成物の投与が前記腫瘍の前記成長を阻害する、前記方法。

請求項33

前記投与が腫瘍内投与または静脈内投与である、請求項32に記載の方法。

請求項34

前記がんが肺癌または肝臓癌である、請求項32または請求項33に記載の方法。

請求項35

複製可能ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチド配列を含む組換えDNA分子であって、前記ポリヌクレオチド配列が、哺乳動物RNAポリメラーゼII(PolII)に結合することができるプロモーター配列に機能可能に繋げられており、かつ3’リボザイムコード配列と5’リボザイムコード配列とに挟まれており、前記複製可能ウイルスゲノムをコードする前記ポリヌクレオチドの起源が非ウイルス性である、前記組換えDNA分子。

請求項36

前記コードされるウイルスが一本鎖RNA(ssRNA)ウイルスである、請求項35に記載の組換えDNA分子。

請求項37

前記ssRNAウイルスがプラスセンス((+)センス)またはマイナスセンス((−)センス)ssRNAウイルスである、請求項36に記載の組換えDNA分子。

請求項38

前記(+)センスssRNAウイルスがピコルナウイルスである、請求項37に記載の組換えDNA分子。

請求項39

前記ピコルナウイルスがセネカバレーウイルス(SVV)またはコクサッキーウイルスである、請求項38に記載の組換えDNA分子。

請求項40

前記組換えDNA分子が、非ウイルス性送達ビヒクルによって細胞内に導入されたときに感染性の溶解性ウイルスを生み出すことができる、請求項35〜39のいずれか1項に記載の組換えDNA分子。

請求項41

前記組換えDNA分子がさらに、外来搭載薬タンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を含む、請求項35〜39のいずれか1項に記載の組換えDNA分子。

請求項42

前記外来搭載薬タンパク質が、蛍光タンパク質、酵素タンパク質、サイトカイン、ケモカイン、細胞表面受容体に対するリガンド、または細胞表面受容体に結合することができる抗原結合性分子である、請求項41に記載の組換えDNA分子。

請求項43

前記サイトカインがIL−18である、請求項42に記載の組換えDNA分子。

請求項44

細胞表面受容体に対する前記リガンドがFlt3リガンドである、請求項42に記載の組換えDNA分子。

請求項45

前記ケモカインがCXCL10及びCCL4から選択される、請求項42に記載の組換えDNA分子。

請求項46

前記抗原結合性分子が、免疫チェックポイント受容体に対する結合及び阻害を行うことができる、請求項42に記載の組換えDNA分子。

請求項47

前記免疫チェックポイント受容体がPD1である、請求項46に記載の組換えDNA分子。

請求項48

前記複製可能ウイルスゲノムをコードする前記核酸配列の中にマイクロRNA(miRNA)標的配列(miR−TS)カセットが挿入されており、前記miR−TSカセットが1つ以上のmiRNA標的配列を含み、細胞における対応する1つ以上のmiRNAの発現が、前記細胞における前記コードされるウイルスの複製を阻害する、請求項35〜47のいずれか1項に記載の組換えDNA分子。

請求項49

前記1つ以上のmiRNAが、miR−124、miR−1、miR−143、miR−128、miR−219、miR−219a、miR−122、miR−204、miR−217、miR−137、及びmiR−126から選択される、請求項48に記載の組換えDNA分子。

請求項50

前記miR−TSカセットが、miR−124標的配列の1つ以上のコピー、miR−1標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−143標的配列の1つ以上のコピーを含む、請求項49に記載の組換えDNA分子。

請求項51

前記miR−TSカセットが、miR−128標的配列の1つ以上のコピー、miR−219a標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−122標的配列の1つ以上のコピーを含む、請求項49に記載の組換えDNA分子。

請求項52

前記miR−TSカセットが、miR−128標的配列の1つ以上のコピー、miR−204標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−219標的配列の1つ以上のコピーを含む、請求項49に記載の組換えDNA分子。

請求項53

前記miR−TSカセットが、miR−217標的配列の1つ以上のコピー、miR−137標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−126標的配列の1つ以上のコピーを含む、請求項49に記載の組換えDNA分子。

請求項54

前記組換えDNA分子が、複製可能ウイルスゲノムをコードする前記ポリヌクレオチド配列を含むプラスミドまたはNanoVである、請求項35〜53のいずれか1項に記載の組換えDNA分子。

請求項55

複製可能ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチド配列を含む組換えDNA分子であって、前記複製可能ウイルスをコードする前記ポリヌクレオチド配列の起源が非ウイルス性であり、前記組換えDNA分子が、非ウイルス性送達ビヒクルによって細胞内に導入されたときに複製可能ウイルスを生み出すことができる、前記組換えDNA分子。

請求項56

前記複製可能ウイルスゲノムがDNAウイルスゲノムまたはRNAウイルスのゲノムである、請求項55に記載の組換えDNA分子。

請求項57

前記DNAゲノムまたはRNAゲノムが二本鎖または一本鎖ウイルスである、請求項56に記載の組換えDNA分子。

請求項58

前記一本鎖ゲノムがプラスセンス((+)センス)またはマイナスセンス((−)センス)ゲノムである、請求項57に記載の組換えDNA分子。

請求項59

前記細胞が哺乳動物細胞である、請求項55に記載の組換えDNA分子。

請求項60

前記細胞が、哺乳動物対象の中に存在している哺乳動物細胞である、請求項59に記載の組換えDNA分子。

請求項61

前記複製可能ウイルスが、アデノウイルス、コクサッキーウイルス、ポリオウイルス、セネカバレーウイルス、ウマヘルペスウイルス単純ヘルペスウイルス1型(HSV−1)、ラッサウイルスマウス白血病ウイルス、A型インフルエンザウイルスB型インフルエンザウイルス、ニューカッスル病ウイルス麻疹ウイルスパルボウイルスレオウイルスシンドビスウイルスワクチニアウイルス粘液腫ウイルス水疱性口炎ウイルス(VSV)、マラバウイルスからなる群から選択される、請求項55に記載の組換えDNA分子。

請求項62

前記複製可能ウイルスゲノムをコードする前記ポリヌクレオチドの中に挿入された1つ以上のマイクロRNA(miRNA)標的配列(miR−TS)カセットをさらに含み、前記miR−TSカセットが1つ以上のmiRNA標的配列を含み、細胞における対応する1つ以上のmiRNAの発現が、前記細胞における前記コードされるウイルスの複製を阻害する、請求項55〜61のいずれかに記載の組換えDNA分子。

請求項63

前記1つ以上のmiR−TSカセットが1つ以上の必須ウイルス遺伝子の5’非翻訳領域(UTR)または3’UTRの中に組み込まれている、請求項62に記載の組換えDNA分子。

請求項64

前記1つ以上の必須ウイルス遺伝子が、UL1、UL5、UL6、UL7、UL8、UL9、UL11、UL12、UL14、UL15、UL17、UL18、UL19、UL20、UL22、UL25、UL26、UL26.5、UL27、UL28、UL29、UL30、UL31、UL32、UL33、UL34、UL35、UL36、UL37、UL38、UL39、UL40、UL42、UL48、UL49、UL50、UL52、UL53、UL54、US1、US3、US4、US5、US6、US7、US8、US12、ICP0、ICP4、ICP22、ICP27、ICP47、PB、F、B5R、SERO−1、Cap、Rev、VP1〜4、核タンパク質(N)、リンタンパク質(P)、マトリックスタンパク質(M)、糖タンパク質(G)、ポリメラーゼ(L)、E1、E2、E3、E3、VP1、VP2、VP3、VP4、2A、2B、2C、3A、3B、3C、及び3Dからなる群から選択される、請求項63に記載の組換えDNA分子。

請求項65

前記1つ以上のmiR−TSカセットが1つ以上の非必須遺伝子の5’非翻訳領域(UTR)または3’UTRの中に組み込まれている、請求項62に記載の組換えDNA分子。

請求項66

前記ポリヌクレオチドが、レプリコン、プラスミド、コスミドファージミドトランスポゾン細菌人工染色体酵母人工染色体、または末端閉鎖型線形二本鎖腫瘍溶解性ウイルス(Ov)DNA分子から選択される核酸ベクターの中に挿入されている、請求項55〜65のいずれかに記載の組換えDNA分子。

請求項67

前記ポリヌクレオチドが、DNAポリヌクレオチドであり、さらに、前記複製可能ウイルスゲノムをコードする前記核酸配列の5’末端に第1AAV由来末端逆位反復配列(ITR)、及び前記複製可能ウイルスゲノムをコードする前記核酸配列の3’末端に第2AAV由来ITRを含む、請求項55に記載の組換えDNA分子。

請求項68

前記ポリヌクレオチドが、DNAポリヌクレオチドであり、さらに、前記複製可能ウイルスゲノムをコードする前記核酸配列のすぐ3’側の第1リボザイムコード配列、及び前記複製可能ウイルスゲノムをコードする前記核酸配列のすぐ5’側の第2リボザイムコード配列を含む、請求項55に記載の組換えDNA分子。

請求項69

前記第1及び第2リボザイムコード配列が、ハンマーヘッド型リボザイムまたはデルタ肝炎ウイルスリボザイムをコードする、請求項68に記載の組換えDNA分子。

請求項70

前記プロモーター配列が、真核生物RNAポリメラーゼに結合することができる、請求項55に記載の組換えDNA分子。

請求項71

前記プロモーター配列が、哺乳動物RNAポリメラーゼに結合することができる、請求項55に記載の組換えDNA分子。

請求項72

前記ポリヌクレオチドがDNAポリヌクレオチドであり、前記哺乳動物ポリメラーゼが感染性複製可能RNAウイルスの転写を促す、請求項55に記載の組換えDNA分子。

請求項73

前記ポリヌクレオチドがDNAポリヌクレオチドであり、前記哺乳動物ポリメラーゼが感染性複製可能DNAウイルスの転写を促す、請求項55に記載の組換えDNA分子。

請求項74

前記プロモーター配列が選択的にがん細胞における前記ポリヌクレオチドの転写を促す、請求項55に記載の組換えDNA分子。

請求項75

前記プロモーター配列が、hTERT、HE4、CEA、OC、ARF、CgA、GRP78、CXCR4、HMGB2、INSM1、メソテリン、OPN、RAD51、TETP、H19、uPAR、ERBB2、MUC1、Frz1、またはIGF2−P4からなる群から選択される遺伝子に由来する、請求項55〜76のいずれか1項に記載の組換えDNA分子。

請求項76

細胞毒性ポリペプチド、サイトカイン、ケモカイン、抗原結合性分子、細胞表面受容体に対するリガンド、可溶性受容体酵素サソリポリペプチド、ヘビポリペプチド、クモポリペプチド、ハチポリペプチド、カエルポリペプチド及び治療用核酸からなる群から選択される搭載薬分子をコードする核酸配列をさらに含む、請求項55〜75のいずれかに記載の組換えDNA分子。

請求項77

1つ以上のmiR−TSカセットが、前記搭載薬分子をコードする前記核酸配列の5’非翻訳領域(UTR)または3’UTR配列の中に組み込まれている、請求項76に記載の組換えDNA分子。

請求項78

前記細胞毒性ポリペプチドが、p53、ジフテリア毒素(DT)、シュードモナス外毒素A(PEA)、I型リボソーム不活性化タンパク質(RIP)、II型RIP、または志賀様毒素1(Slt1)から選択される、請求項76に記載の組換えDNA分子。

請求項79

前記酵素が、メタロプロテアーゼコラゲナーゼエラスターゼヒアルロニダーゼカスパーゼゼラチナーゼ、または遺伝子指向性酵素プロドラッグ療法(GDEPT)システムの一部であり単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼシトシンデアミナーゼニトロレダクターゼカルボキシペプチダーゼG2、プリンヌクレオシドホスホリラーゼもしくはシトクロムP450から選択される酵素から選択される、請求項76に記載の組換えDNA分子。

請求項80

前記ゼラチナーゼが線維芽細胞活性化タンパク質FAP)である、請求項79に記載の組換えDNA分子。

請求項81

前記メタロプロテアーゼがマトリックスメタロプロテアーゼ(例えばMMP9)またはADAM17である、請求項79に記載の組換えDNA分子。

請求項82

前記サイトカインが、オステオポンチン、IL−13、TGFβ、IL−35、IL−18、IL−15、IL−2、IL−12、IFNα、IFNβ、IFNγからなる群から選択される、請求項76に記載の組換えDNA分子。

請求項83

前記ケモカインが、CXCL10、CCL4、CCL5、CXCL9及びCCL21から選択される、請求項76に記載の組換えDNA分子。

請求項84

細胞表面受容体に対する前記リガンドが、NKG2Dリガンド、ニューロピリンリガンド、Flt3リガンド、CD47リガンドである、請求項76に記載の組換えDNA分子。

請求項85

前記抗原結合性分子が、PD−1、PDL−1、CTLA4、CCR4、OX40、CD200R、CD47、CSF1R、EphA2、CD19、EpCAM、CEA、PSMA、CD33、EGFR、CCR4、CD200、CD40、CD47、HER2、DLL3、4−1BB、17−1A、GD2、及び表7中に列挙されている腫瘍抗原のうちの任意の1つ以上からなる群から選択される細胞表面抗原に結合する、請求項76に記載の組換えDNA分子。

請求項86

前記サソリポリペプチドが、クロロトキシン、BmKn−2、ネオプラジン1、ネオプラジン2及びマウリポリン(mauriporin)からなる群から選択される、請求項76に記載の組換えDNA分子。

請求項87

前記ヘビポリペプチドが、コントルトロスタチンアポシンI、ボトロプストキシンI、BJcuL、OHAP−1、ロドストミン(rhodostomin)、drCT−I、CTX−III、B1L、及びACTX−6からなる群から選択される、請求項76に記載の組換えDNA分子。

請求項88

前記クモポリペプチドが、ラタルシン及びヒアルロニダーゼからなる群から選択される、請求項76に記載の組換えDNA分子。

請求項89

前記ハチポリペプチドが、メリチン及びアパミンからなる群から選択される、請求項76に記載の組換えDNA分子。

請求項90

前記カエルポリペプチドが、PsT−1、PdT−1、及びPdT−2からなる群から選択される、請求項76に記載の組換えDNA分子。

請求項91

前記搭載薬タンパク質が免疫細胞に対して作用する、請求項76〜84のいずれか1項に記載の組換えDNA分子。

請求項92

前記免疫細胞が、T細胞、B細胞ナチュラルキラー(NK)細胞、NKT細胞マクロファージ、及び/または樹状細胞からなる群から選択される、請求項91に記載の組換えDNA分子。

請求項93

前記搭載薬ポリペプチドが、ヒト細胞表面抗原に結合することができる第1ドメインと、ヒト腫瘍細胞抗原に結合することができる第2ドメインとを含む二分ポリペプチドである、請求項76に記載の組換えDNA分子。

請求項94

前記二分ポリペプチドの片方または両方のドメインが、抗体、一本鎖可変断片(scFv)、F(ab)、免疫グロブリン重鎖可変ドメインダイアボディフレキシボディ、DOCK−AND−LOCK(商標)抗体、及びモノクローナル抗イディオタイプ抗体(mAb2)からなる群から選択される抗原結合性分子である、請求項93に記載の組換えDNA分子。

請求項95

前記二分ポリペプチドが、二重可ドメイン抗体(DVD−Ig(商標))、二重特異性T細胞係合子(BiTE(商標))、DuoBody(登録商標)、二重親和性再指向性(DART)ポリペプチドまたはTandab(登録商標)である、請求項94に記載の組換えDNA分子。

請求項96

前記抗体が、操作されたFcドメインを有するIgG抗体である、請求項94に記載の組換えDNA分子。

請求項97

前記治療用核酸が、アンタゴミール短鎖ヘアピンRNA(shRNA)、リボザイムまたはアプタマーである、請求項76に記載の組換えDNA分子。

請求項98

前記miR−TSカセット中に含まれた前記miRNA標的配列に結合するmiRNAが発現している細胞において前記ポリヌクレオチドが複製されない、または最小限に複製される、請求項62〜97のいずれかに記載の組換えDNA分子。

請求項99

前記miRNAが表3から選択される、請求項98に記載の組換えDNA分子。

請求項100

前記1つ以上のmiRNAが、miR−124、miR−1、miR−143、miR−128、miR−219、miR−219a、miR−122、miR−204、miR−217、miR−137、及びmiR−126から選択される、請求項98に記載の組換えDNA分子。

請求項101

前記miR−TSカセットが、miR−124標的配列の1つ以上のコピー、miR−1標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−143標的配列の1つ以上のコピーを含む、請求項100に記載の組換えDNA分子。

請求項102

前記miR−TSカセットが、miR−128標的配列の1つ以上のコピー、miR−219a標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−122標的配列の1つ以上のコピーを含む、請求項100に記載の組換えDNA分子。

請求項103

前記miR−TSカセットが、miR−128標的配列の1つ以上のコピー、miR−204標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−219標的配列の1つ以上のコピーを含む、請求項100に記載の組換えDNA分子。

請求項104

前記miR−TSカセットが、miR−217標的配列の1つ以上のコピー、miR−137標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−126標的配列の1つ以上のコピーを含む、請求項100に記載の組換えDNA分子。

請求項105

前記組換えDNA分子が、前記自己複製性ポリヌクレオチドを含むプラスミドである、請求項55〜104のいずれか1項に記載の組換えDNA分子。

請求項106

組換えDNA分子であって、(i)ウイルスゲノムのセンス配列を含む第1一本鎖DNA(ssDNA)分子、及び(ii)前記ウイルスゲノムのアンチセンス配列を含む第2ssDNA分子を含み、前記第1及び第2ssDNA分子の各々が3’末端逆位反復配列及び5’末端逆位反復配列を含むものであり、前記センスssDNA分子の前記3’末端が前記アンチセンスssDNA分子の前記5’末端に共有結合で繋げられ、かつ前記センスssDNA分子の前記5’末端が前記アンチセンスssDNA分子の前記3’末端に共有結合で繋げられて末端閉鎖型線形二本鎖腫瘍溶解性ウイルス(Ov)DNA分子を形成している、前記組換えDNA分子。

請求項107

前記コードされるウイルスがマイナスセンスまたはプラスセンス一本鎖(ss)RNAウイルスである、請求項106に記載の組換えDNA分子。

請求項108

前記プラスセンスssRNAウイルスがポリオウイルス(PV)である、請求項107に記載の組換えDNA分子。

請求項109

前記マイナスセンスssRNAウイルスが水疱性口炎ウイルス(VSV)ゲノムである、請求項107に記載の組換えDNA分子。

請求項110

前記第1及び第2ssDNA分子の各々がさらに、前記ウイルスゲノム配列のすぐ5’側のリボザイムコード配列、及び前記ウイルスゲノム配列のすぐ3’側のリボザイムコード配列を含む、請求項106に記載の組換えDNA分子。

請求項111

前記ウイルスゲノムが、1つ以上の必須ウイルス遺伝子の中に挿入された1つ以上のマイクロRNA(miRNA)標的配列を含む、請求項106〜110のいずれか1項に記載の組換えDNA分子。

請求項112

前記1つ以上のmiRNA標的配列が、前記1つ以上の必須ウイルス遺伝子の3’非翻訳領域(UTR)及び/または5’UTRの中に挿入されている、請求項111に記載の組換えDNA分子。

請求項113

前記1つ以上のmiRNA標的配列が、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つまたはそれより多くの必須ウイルス遺伝子の中に挿入されている、請求項111または請求項112に記載の組換えDNA分子。

請求項114

少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つのmiRNA標的配列が1つ以上の必須ウイルス遺伝子の中に挿入されている、請求項111〜113のいずれか1項に記載の組換えDNA分子。

請求項115

前記少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つのmiRNA標的配列が、1つのmiRNAの標的配列を含む、請求項114に記載の組換えDNA分子。

請求項116

前記少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つのmiRNA標的配列が、少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つの異なるmiRNAの標的配列を含む、請求項114に記載の組換えDNA分子。

請求項117

前記ウイルスゲノムがVSVゲノムであり、前記1つ以上のmiRNA標的配列が、核タンパク質(N)、リンタンパク質(P)、マトリックスタンパク質(M)、糖タンパク質(G)及び/またはポリメラーゼ(L)タンパク質をコードする遺伝子の1つ以上の中に挿入されている、請求項106に記載の組換えDNA分子。

請求項118

前記ウイルスゲノムがPVゲノムであり、前記1つ以上のmiRNA標的配列が、VP1、VP2、VP3、VP4、2A、2B、2C、3A、3B(VPg)、3Cまたは3Dタンパク質をコードする遺伝子の1つ以上の中に挿入されている、請求項106に記載の組換えDNA分子。

請求項119

3’及び5’ITRがAAVに由来する、請求項106〜118のいずれか1項に記載の組換えDNA分子。

請求項120

前記AAVがAAV2である、請求項119に記載の組換えDNA分子。

請求項121

有効量の、請求項1〜120のいずれか1項に記載の組換えDNA分子と、哺乳動物対象への投与に適した担体とを含む組成物。

請求項122

請求項55〜120のいずれか1項に記載の組換えDNA分子を含む粒子

請求項123

前記粒子が生分解性である、請求項122に記載の粒子。

請求項124

前記粒子が、ナノ粒子エクソソーム、リポソーム及びリポプレックスからなる群から選択される、請求項123に記載の粒子。

請求項125

前記エクソソームが、完全エクソソームまたは空エクソソームに由来する改変型エクソソームである、請求項124に記載の粒子。

請求項126

前記ナノ粒子が、カチオン性脂質、コレステロール及び中性脂質を含む脂質ナノ粒子(LNP)である、請求項124に記載の粒子。

請求項127

前記カチオン性脂質が1,2−ジオレオイル−3−トリメチルアンモニウム−プロパン(DOTAP)であり、前記中性脂質が1,2−ジラウロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DLPE)または1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DOPE)である、請求項126に記載のLNP。

請求項128

リン脂質−ポリマー複合体をさらに含み、前記リン脂質−ポリマー複合体が、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−ポリ(エチレングリコール)(DSPE−PEG)、または1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[アミノ(ポリエチレングリコール)](DSPE−PEG−アミン)である、請求項126または請求項127に記載のLNP。

請求項129

ヒアルロナンが前記LNPの表面と複合している、請求項126〜128のいずれか1項に記載のLNP。

請求項130

複数の、請求項126〜129のいずれか1項に記載の脂質ナノ粒子を含む、治療用組成物であって、前記複数のLNPの平均粒径が約150nm〜約500nmである、前記治療用組成物。

請求項131

前記複数のLNPの平均粒径が、約200nm〜約500nm、約300nm〜約500nm、約350nm〜約500nm、約400nm〜約500nm、約425nm〜約500nm、約450nm〜約500nm、または約475nm〜約500nmである、請求項130に記載の治療用組成物。

請求項132

前記複数のLNPの平均ゼータ電位が、約−20mV未満、約−30mV未満、約35mV未満、または約−40mV未満である、請求項130または請求項131に記載の治療用組成物。

請求項133

前記複数のLNPの平均ゼータ電位が、約−50mV〜約−20mV、約−40mV〜約−20mV、または約−30mV〜約−20mVである、請求項132に記載の治療用組成物。

請求項134

前記複数のLNPの平均ゼータ電位が、約−30mV、約−31mV、約−32mV、約−33mV、約−34mV、約−35mV、約−36mV、約−37mV、約−38mV、約−39mV、または約−40mVである、請求項131または請求項132に記載の治療用組成物。

請求項135

対象への前記組成物の送達によって前記カプセル封入DNA発現カセットが標的細胞に送達され、前記カプセル封入DNA発現カセットが、前記標的細胞を溶解させることができる感染性ウイルスを生み出す、請求項130〜134のいずれか1項に記載の治療用組成物。

請求項136

前記組成物が静脈内または腫瘍内に送達される、請求項135に記載の治療用組成物。

請求項137

前記標的細胞ががん細胞である、請求項136に記載の治療用組成物。

請求項138

請求項1〜120のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを含む無機粒子

請求項139

前記無機粒子が、金ナノ粒子(GNP)、金ナノロッド(GNR)、磁気ナノ粒子(MNP)、磁気ナノチューブ(MNT)、カーボンナノホーン(CNH)、カーボンフラーレンカーボンナノチューブ(CNT)、リン酸カルシウムナノ粒子(CPNP)、メソポーラスシリカナノ粒子(MSN)、シリカナノチューブ(SNT)、または星状中空シリカナノ粒子(SHSN)からなる群から選択される、請求項138に記載の粒子。

請求項140

前記粒子の平均直径が、約500nm未満である、約250nm〜約500nmである、または約350nmである、請求項138または請求項139に記載の粒子を含む組成物。

請求項141

がん細胞を死滅させる方法であって、前記がん細胞を、請求項122〜140のいずれか1項に記載の粒子もしくは組成物、またはその組成物に、前記粒子を前記がん細胞に細胞内送達するのに十分な条件の下で曝露することを含み、カプセル封入ポリヌクレオチドによって生み出される複製可能ウイルスが前記がん細胞の死滅をもたらす、前記方法。

請求項142

前記複製可能ウイルスが非がん性細胞では生み出されない、請求項141に記載の方法。

請求項143

前記方法が、生体内試験管内または生体外で実施される、請求項141または請求項142に記載の方法。

請求項144

対象のがんを治療する方法であって、前記がんに罹患している対象に有効量の、請求項122〜140のいずれか1項に記載の粒子もしくは組成物、またはその組成物を投与することを含む、前記方法。

請求項145

前記粒子またはその組成物が、静脈内に投与される、鼻腔内に投与される、吸入剤として投与される、または腫瘍中に直接注射される、請求項144に記載の方法。

請求項146

前記粒子またはその組成物が前記対象に繰り返し投与される、請求項144または請求項145に記載の方法。

請求項147

前記対象が、マウスラットウサギネコイヌ、ウマ、非ヒト霊長類またはヒトである、請求項144〜146のいずれかに記載の方法。

請求項148

前記がんが、肺癌、乳癌卵巣癌子宮頸癌前立腺癌精巣癌、大腸癌結腸癌膵臓癌、肝臓癌、胃癌頭頸部癌甲状腺癌悪性神経膠腫神経膠芽腫メラノーマ、B細胞慢性リンパ球性白血病びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、及び辺縁帯リンパ腫(MZL)から選択される、請求項144〜147のいずれかに記載の方法。

請求項149

前記肺癌が小細胞肺癌または非小細胞肺癌である、請求項148に記載の方法。

請求項150

前記肝臓癌が肝細胞癌腫(HCC)である、請求項148に記載の方法。

請求項151

先行請求項のいずれかに記載の組換えDNA分子を製造する方法であって、a.前記組換えDNA分子を第1ウイルス発現ベクターの中に挿入することであって、前記組換えDNA分子が前記ポリヌクレオチドの5’アデノ随伴ウイルス(AAV)由来末端逆位反復配列(ITR)及び3’AAV由来ITR末端を含む、前記挿入すること、b.ITRによって媒介される複製に必要とされるAAVタンパク質をコードするポリヌクレオチドを第2ウイルス発現ベクターの中に挿入すること、ならびにc.前記第1及び前記第2ウイルス発現ベクターを細胞に細胞内送達することを含み、前記組換えDNA分子がゲノムの中に安定的に組み込まれ、前記細胞が、前記ITRに挟まれたポリヌクレオチドを、ITRの非存在下で生み出される場合よりも多い量で産生する、前記方法。

請求項152

前記ウイルス発現ベクターがヘルペスウイルスまたはバキュロウイルスである、請求項144に記載の方法。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本願は、2017年7月14日に出願された米国仮出願第62/532,886号及び2018年3月27日に出願された第62/648,651号に基づく優先権を主張するものであり、参照によりこれらの各々の全体を本明細書に援用する。

0002

配列表に関する記載
本願に関連する配列表は紙のコピーの代わりにテキスト形式で提供され、これをもって参照により本明細書に援用される。配列表が入ったテキストファイル名前はONCR_005_03WO_ST25.txtである。テキストファイルは23KBであり、2018年7月13日に作成され、EFS−Webによって電子出願されている。

0003

分野
本開示は、総じて免疫学、炎症及びがん治療学の分野に関する。より具体的には、本開示は、粒子内に封入された、複製可ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチドに関する。本開示はさらに、がんなどの増殖性疾患治療及び防止に関する。

背景技術

0004

腫瘍溶解ウイルスは、腫瘍細胞に感染してそれを溶解させることができる溶解性生活環を有する複製可能ウイルスである。直接的な腫瘍細胞溶解は細胞死をもたらすだけでなく、局部の抗原提示細胞によって取り込まれ提示された腫瘍抗原に対する適応免疫応答の発生ももたらす。したがって、腫瘍溶解ウイルスは、直接的な細胞溶解と、ウイルスクリアランス後に抗腫瘍応答を維持することができる抗原特異的な適応応答を促進することとの両方によって腫瘍細胞成長に対向する。

0005

しかしながら、複製可能ウイルスの臨床での使用はいくつかの難題を突き付けている。一般に、ウイルス曝露自然免疫経路活性化し、結果として広範な非特異的炎症応答を招く。患者が以前にウイルスに曝露されたことがない場合、この初回の自然免疫応答は適応抗ウイルス応答発達及び中和抗体の産生を引き起こし得る。患者が以前にウイルスに曝露されたことがある場合、既存の中和抗ウイルス抗体は、望まれる溶解作用を妨げ得る。どちらの場合にも、中和抗体の存在は、標的細胞ウイルス性溶解を妨げるだけでなく、ウイルス治療薬の再投与を非効果的なものにもする。これらの因子転移がんの治療におけるウイルス治療薬の使用を制限する、というのも、そのようながんの治療に必要とされる繰り返される全身投与の有効性自然発生の抗ウイルス応答によって妨害されるからである。そのような障壁が存在していない場合でさえ、非疾患細胞における後のウイルス複製は、周囲の細胞及び組織に対する疾患以外によるかなりの副次的損傷を招く可能性がある。

0006

当技術分野では複製可能ウイルスの治療的使用に関係する組成物及び方法の必要性が長年にわたって充たされないままである。本開示は、そのような組成物及び方法ならびにそれ以上のものを提供する。

課題を解決するための手段

0007

本開示は、自己複製性ポリヌクレオチドをコードするDNAポリヌクレオチドならびに関連する組成物及び方法を提供する。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、複製可能ウイルスゲノムをコードする核酸配列を含み、ポリヌクレオチドは、非ウイルス性送達ビヒクルによって細胞内に導入されたときに複製可能ウイルスを生み出すことができるものである。

0008

一態様では、本開示は、複製可能ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチド配列を含む組換えDNA分子を含む脂質ナノ粒子(LNP)であって、ポリヌクレオチド配列が、哺乳動物RNAポリメラーゼII(Pol II)に結合することができるプロモーター配列に機能可能に繋げられており、かつ3’リボザイムコード配列と5’リボザイムコード配列とに挟まれており、複製可能ウイルスゲノムをコードする当該ポリヌクレオチドの起源が非ウイルス性である、当該LNPを提供する。

0009

一実施形態では、複製可能ウイルスゲノムは一本鎖RNA(ssRNA)ウイルスである。

0010

一実施形態では、複製可能ウイルスゲノムは、一本鎖RNA(ssRNA)ウイルスであり、プラスセンス((+)センス)またはマイナスセンス((−)センス)ssRNAウイルスである。

0011

一実施形態では、複製可能ウイルスゲノムは(+)センスssRNAウイルスであり、(+)センスssRNAウイルスがピコルナウイルスである。

0012

一実施形態では、ピコルナウイルスはセネカバレーウイルス(SVV)またはコクサッキーウイルスである。

0013

一実施形態では、LNPを細胞と接触させることでウイルス粒子が細胞によって産生され、ウイルス粒子は感染性及び溶解性である。

0014

一実施形態では、組換えDNA分子はさらに、外来搭載薬タンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を含む。

0015

一実施形態では、外来搭載薬タンパク質は、蛍光タンパク質酵素タンパク質サイトカインケモカイン、または細胞表面受容体に結合することができる抗原結合性分子である。

0016

一実施形態では、サイトカインはFlt3リガンド及びIL−18から選択される。

0017

一実施形態では、ケモカインはCXCL10及びCCL4から選択される。

0018

一実施形態では、抗原結合性分子は、免疫チェックポイント受容体に対する結合及び阻害を行うことができる。

0019

一実施形態では、免疫チェックポイント受容体はPD1である。

0020

一実施形態では、複製可能ウイルスゲノムをコードする核酸配列の中にマイクロRNA(miRNA)標的配列(miR−TS)カセットが挿入されており、miR−TSカセットは1つ以上のmiRNA標的配列を含み、細胞における対応する1つ以上のmiRNAの発現は細胞における複製可能ウイルスゲノムの複製を阻害する。

0021

一実施形態では、1つ以上のmiRNAは、miR−124、miR−1、miR−143、miR−128、miR−219、miR−219a、miR−122、miR−204、miR−217、miR−137、及びmiR−126から選択される。

0022

一実施形態では、miR−TSカセットは、miR−124標的配列の1つ以上のコピー、miR−1標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−143標的配列の1つ以上のコピーを含む。

0023

一実施形態では、miR−TSカセットは、miR−128標的配列の1つ以上のコピー、miR−219a標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−122標的配列の1つ以上のコピーを含む。

0024

一実施形態では、miR−TSカセットは、miR−128標的配列の1つ以上のコピー、miR−204標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−219標的配列の1つ以上のコピーを含む。

0025

一実施形態では、miR−TSカセットは、miR−217標的配列の1つ以上のコピー、miR−137標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−126標的配列の1つ以上のコピーを含む。

0026

一実施形態では、組換えDNA分子は、複製可能ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチド配列を含むプラスミドである。

0027

一実施形態では、LNPは、カチオン性脂質コレステロール及び中性脂質を含む。

0028

一実施形態では、カチオン性脂質は1,2−ジオレオイル−3−トリメチルアンモニウムプロパンDOAP)であり、中性脂質は1,2−ジラウロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DLPE)または1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DOPE)である。

0029

一実施形態では、LNPはリン脂質ポリマー複合体を含み、リン脂質−ポリマー複合体が、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−ポリエチレングリコール)(DSPE−PEG)、または1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[アミノポリエチレングリコール)](DSPE−PEG−アミン)である。

0030

一実施形態では、ヒアルロナンがLNPの表面と複合している。

0031

一態様では、本開示は、複数の脂質ナノ粒子を含む治療用組成物であって、複数のLNPの平均粒径が約150nm〜約500nmである、当該治療用組成物を提供する。

0032

一実施形態では、複数のLNPの平均粒径は、約200nm〜約500nm、約300nm〜約500nm、約350nm〜約500nm、約400nm〜約500nm、約425nm〜約500nm、約450nm〜約500nm、または約475nm〜約500nmである。

0033

一実施形態では、複数のLNPの平均ゼータ電位は、約−20mV未満、約−30mV未満、約35mV未満、または約−40mV未満である。

0034

一実施形態では、複数のLNPの平均ゼータ電位は、約−50mV〜約−20mV、約−40mV〜約−20mV、または約−30mV〜約−20mVである。

0035

一実施形態では、複数のLNPの平均ゼータ電位は、約−30mV、約−31mV、約−32mV、約−33mV、約−34mV、約−35mV、約−36mV、約−37mV、約−38mV、約−39mV、または約−40mVである。

0036

一実施形態では、対象への治療用組成物の投与によって組換えDNAポリヌクレオチドが対象の標的細胞に送達され、組換えDNAポリヌクレオチドが、対象の標的細胞を溶解させることができる感染性ウイルスを生み出す。

0037

一実施形態では、組成物は静脈内または腫瘍内に送達される。

0038

一実施形態では、標的細胞はがん細胞である。

0039

一態様では、本開示は、がん性腫瘍の成長を阻害することを、それを必要とする対象において行う方法であって、治療用組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、組成物の投与が腫瘍の成長を阻害する、当該方法を提供する。

0040

一実施形態では、投与は腫瘍内投与または静脈内投与である。

0041

一実施形態では、がんは肺癌または肝臓癌である。

0042

一態様では、本開示は、複製可能ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチド配列を含む組換えDNA分子であって、ポリヌクレオチド配列が、哺乳動物RNAポリメラーゼII(Pol II)に結合することができるプロモーター配列に機能可能に繋げられており、かつ3’リボザイムコード配列と5’リボザイムコード配列とに挟まれており、複製可能ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチドの起源が非ウイルス性である、当該組換えDNA分子を提供する。

0043

一実施形態では、コードされるウイルスは一本鎖RNA(ssRNA)ウイルスである。

0044

一実施形態では、ssRNAウイルスはプラスセンス((+)センス)またはマイナスセンス((−)センス)ssRNAウイルスである。

0045

一実施形態では、(+)センスssRNAウイルスはピコルナウイルスである。

0046

一実施形態では、ピコルナウイルスはセネカバレーウイルス(SVV)またはコクサッキーウイルスである。

0047

一実施形態では、組換えDNA分子は、非ウイルス性送達ビヒクルによって細胞内に導入されたときに感染性の溶解性ウイルスを生み出すことができる。

0048

一実施形態では、組換えDNA分子はさらに、外来搭載薬タンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を含む。

0049

一実施形態では、外来搭載薬タンパク質は、蛍光タンパク質、酵素タンパク質、サイトカイン、ケモカイン、細胞表面受容体に対するリガンド、または細胞表面受容体に結合することができる抗原結合性分子である。

0050

一実施形態では、サイトカインがIL−18である。

0051

一実施形態では、細胞表面受容体に対するリガンドはFlt3リガンドである。

0052

一実施形態では、ケモカインはCXCL10及びCCL4から選択される。

0053

一実施形態では、抗原結合性分子は、免疫チェックポイント受容体に対する結合及び阻害を行うことができる。

0054

一実施形態では、免疫チェックポイント受容体はPD1である。

0055

一実施形態では、複製可能ウイルスゲノムをコードする核酸配列の中にマイクロRNA(miRNA)標的配列(miR−TS)カセットが挿入されており、miR−TSカセットは1つ以上のmiRNA標的配列を含み、細胞における対応する1つ以上のmiRNAの発現は、細胞におけるコードされるウイルスの複製を阻害する。

0056

一実施形態では、1つ以上のmiRNAは、miR−124、miR−1、miR−143、miR−128、miR−219、miR−219a、miR−122、miR−204、miR−217、miR−137、及びmiR−126から選択される。

0057

一実施形態では、miR−TSカセットは、miR−124標的配列の1つ以上のコピー、miR−1標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−143標的配列の1つ以上のコピーを含む。

0058

一実施形態では、miR−TSカセットは、miR−128標的配列の1つ以上のコピー、miR−219a標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−122標的配列の1つ以上のコピーを含む。

0059

一実施形態では、miR−TSカセットは、miR−128標的配列の1つ以上のコピー、miR−204標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−219標的配列の1つ以上のコピーを含む。

0060

一実施形態では、miR−TSカセットは、miR−217標的配列の1つ以上のコピー、miR−137標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−126標的配列の1つ以上のコピーを含む。

0061

一実施形態では、組換えDNA分子は、複製可能ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチド配列を含むプラスミドである。

0062

一態様では、本開示は、複製可能ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチド配列を含む組換えDNA分子であって、複製可能ウイルスをコードするポリヌクレオチド配列の起源が非ウイルス性であり、組換えDNA分子が、非ウイルス性送達ビヒクルによって細胞内に導入されたときに複製可能ウイルスを生み出すことができる、当該組換えDNA分子を提供する。

0063

一実施形態では、複製可能ウイルスゲノムは、DNAウイルスゲノムまたはRNAウイルスのゲノムである。

0064

一実施形態では、DNAゲノムまたはRNAゲノムは二本鎖または一本鎖ウイルスである。

0065

一実施形態では、一本鎖ゲノムはプラスセンス((+)センス)またはマイナスセンス((−)センス)ゲノムである。

0066

一実施形態では、細胞は哺乳動物細胞である。

0067

一実施形態では、細胞は、哺乳動物対象の中に存在している哺乳動物細胞である。

0068

一実施形態では、複製可能ウイルスは、アデノウイルス、コクサッキーウイルス、ウマヘルペスウイルス単純ヘルペスウイルスインフルエンザウイルスラッサウイルスマラバウイルス麻疹ウイルスマウス白血病ウイルス粘液腫ウイルスニューカッスル病ウイルスオルトミクソウイルスパルボウイルスポリオウイルスPVS−RIPOなどのキメラポリオウイルスを含む)、レオウイルス、セネカバレーウイルス(例えば、Seneca A)、シンドビスウイルスワクチニアウイルス及び水疱性口炎ウイルスからなる群から選択される。

0069

一実施形態では、組換えDNAポリヌクレオチドはさらに、複製可能ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチドの中に挿入された1つ以上のマイクロRNA(miRNA)標的配列(miR−TS)カセットをさらに含み、miR−TSカセットは1つ以上のmiRNA標的配列を含み、細胞における対応する1つ以上のmiRNAの発現は、細胞におけるコードされるウイルスの複製を阻害する。

0070

一実施形態では、1つ以上のmiR−TSカセットは1つ以上の必須ウイルス遺伝子の5’非翻訳領域(UTR)または3’UTRの中に組み込まれている。

0071

一実施形態では、1つ以上の必須ウイルス遺伝子は、UL1、UL5、UL6、UL7、UL8、UL9、UL11、UL12、UL14、UL15、UL17、UL18、UL19、UL20、UL22、UL25、UL26、UL26.5、UL27、UL28、UL29、UL30、UL31、UL32、UL33、UL34、UL35、UL36、UL37、UL38、UL39、UL40、UL42、UL48、UL49、UL50、UL52、UL53、UL54、US1、US3、US4、US5、US6、US7、US8、US12、ICP0、ICP4、ICP22、ICP27、ICP47、PB、F、B5R、SERO−1、Cap、Rev、VP1〜4、核タンパク質(N)、リンタンパク質(P)、マトリックスタンパク質(M)、糖タンパク質(G)、ポリメラーゼ(L)、E1、E2、E3、E3、VP1、VP2、VP3、VP4、2A、2B、2C、3A、3B、3C、及び3Dからなる群から選択される。

0072

一実施形態では、1つ以上のmiR−TSカセットは1つ以上の非必須遺伝子の5’非翻訳領域(UTR)または3’UTRの中に組み込まれている。

0073

一実施形態では、ポリヌクレオチドは、レプリコン、プラスミド、コスミドファージミドトランスポゾン細菌人工染色体酵母人工染色体、または末端閉鎖型線形二本鎖腫瘍溶解性ウイルス(Ov)DNA分子から選択される核酸ベクターの中に挿入されている。

0074

一実施形態では、ポリヌクレオチドは、DNAポリヌクレオチドであり、さらに、複製可能ウイルスゲノムをコードする核酸配列の5’末端に第1AAV由来末端逆位反復配列(ITR)、及び複製可能ウイルスゲノムをコードする核酸配列の3’末端に第2AAV由来ITRを含む。

0075

一実施形態では、ポリヌクレオチドは、DNAポリヌクレオチドであり、さらに、複製可能ウイルスゲノムをコードする核酸配列のすぐ3’側の第1リボザイムコード配列、及び複製可能ウイルスゲノムをコードする核酸配列のすぐ5’側の第2リボザイムコード配列を含む。

0076

一実施形態では、第1及び第2リボザイムコード配列は、ハンマーヘッド型リボザイムまたはデルタ肝炎ウイルスリボザイムをコードする。

0077

一実施形態では、プロモーター配列は、真核生物RNAポリメラーゼに結合することができる。

0078

一実施形態では、プロモーター配列は、哺乳動物RNAポリメラーゼに結合することができる。

0079

一実施形態では、ポリヌクレオチドはDNAポリヌクレオチドであり、哺乳動物ポリメラーゼが感染性複製可能RNAウイルスの転写を促す。

0080

一実施形態では、ポリヌクレオチドはDNAポリヌクレオチドであり、哺乳動物ポリメラーゼが感染性複製可能DNAウイルスの転写を促す。

0081

一実施形態では、プロモーター配列は選択的にがん細胞におけるポリヌクレオチドの転写を促す。

0082

一実施形態では、プロモーター配列は、hTERT、HE4、CEA、OC、ARF、CgA、GRP78、CXCR4、HMGB2、INSM1、メソテリン、OPN、RAD51、TETP、H19、uPAR、ERBB2、MUC1、Frz1、またはIGF2−P4からなる群から選択される遺伝子に由来する。

0083

一実施形態では、組換えDNAポリヌクレオチドはさらに、細胞毒性ポリペプチド、サイトカイン、ケモカイン、抗原結合性分子、細胞表面受容体に対するリガンド、可溶性受容体酵素サソリポリペプチド、ヘビポリペプチド、クモポリペプチド、ハチポリペプチド、カエルポリペプチド及び治療用核酸からなる群から選択される搭載薬分子をコードする核酸配列を含む。

0084

一実施形態では、1つ以上のmiR−TSカセットは、搭載薬分子をコードする核酸配列の5’非翻訳領域(UTR)または3’UTR配列の中に組み込まれている。

0085

一実施形態では、細胞毒性ポリペプチドは、p53、ジフテリア毒素(DT)、シュードモナス外毒素A(PEA)、I型リボソーム不活性化タンパク質(RIP)、II型RIP、または志賀様毒素1(Slt1)から選択される。

0086

一実施形態では、酵素は、メタロプロテアーゼコラゲナーゼエラスターゼヒアルロニダーゼカスパーゼゼラチナーゼ、または遺伝子指向性酵素プロドラッグ療法(GDEPT)システムの一部であり単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼシトシンデアミナーゼニトロレダクターゼカルボキシペプチダーゼG2、プリンヌクレオシドホスホリラーゼもしくはシトクロムP450から選択される酵素から選択される。

0087

一実施形態では、ゼラチナーゼは線維芽細胞活性化タンパク質FAP)である。

0088

一実施形態では、メタロプロテアーゼはマトリックスメタロプロテアーゼ(例えばMMP9)またはADAM17である。

0089

一実施形態では、サイトカインは、オステオポンチン、IL−13、TGFβ、IL−35、IL−18、IL−15、IL−2、IL−12、IFNα、IFNβ、IFNγからなる群から選択される。

0090

一実施形態では、ケモカインは、CXCL10、CCL4、CCL5、CXCL9及びCCL21から選択される。

0091

一実施形態では、細胞表面受容体に対するリガンドは、NKG2Dリガンド、ニューロピリンリガンド、Flt3リガンド、CD47リガンドである。

0092

一実施形態では、抗原結合性分子は、PD−1、PDL−1、CTLA4、CCR4、OX40、CD200R、CD47、CSF1R、EphA2、CD19、EpCAM、CEA、PSMA、CD33、EGFR、CCR4、CD200、CD40、CD47、HER2、DLL3、4−1BB、17−1A、GD2、及び表7中に列挙されている腫瘍抗原のうちの任意の1つ以上からなる群から選択される細胞表面抗原に結合する。

0093

一実施形態では、サソリポリペプチドは、クロロトキシン、BmKn−2、ネオプラジン1、ネオプラジン2及びマウリポリン(mauriporin)からなる群から選択される。

0094

一実施形態では、ヘビポリペプチドは、コントルトロスタチンアポシンI、ボトロプストキシンI、BJcuL、OHAP−1、ロドストミン(rhodostomin)、drCT−I、CTX−III、B1L、及びACTX−6からなる群から選択される。

0095

一実施形態では、クモポリペプチドは、ラタルシン及びヒアルロニダーゼからなる群から選択される。

0096

一実施形態では、ハチポリペプチドは、メリチン及びアパミンからなる群から選択される。

0097

一実施形態では、カエルポリペプチドは、PsT−1、PdT−1、及びPdT−2からなる群から選択される。

0098

一実施形態では、搭載薬タンパク質は免疫細胞に対して作用する。

0099

一実施形態では、免疫細胞は、T細胞、B細胞ナチュラルキラー(NK)細胞、NKT細胞マクロファージ、及び/または樹状細胞からなる群から選択される。

0100

一実施形態では、搭載薬ポリペプチドは、ヒト細胞表面抗原に結合することができる第1ドメインと、ヒト腫瘍細胞抗原に結合することができる第2ドメインとを含む二分ポリペプチドである。

0101

一実施形態では、二分ポリペプチドの片方または両方のドメインは、抗体、一本鎖可変断片(scFv)、F(ab)、免疫グロブリン重鎖可変ドメインダイアボディフレキシボディ、DOCK−AND−LOCKTM抗体、及びモノクローナル抗イディオタイプ抗体(mAb2)からなる群から選択される抗原結合性分子である。

0102

一実施形態では、二分ポリペプチドは、二重可ドメイン抗体(DVD−IgTM)、二重特異性T細胞係合子(BiTETM)、DuoBody(登録商標)、二重親和性再指向性(DART)ポリペプチドまたはTandab(登録商標)である。

0103

一実施形態では、抗体は、操作されたFcドメインを有するIgG抗体である。

0104

一実施形態では、治療用核酸は、アンタゴミール短鎖ヘアピンRNA(shRNA)、リボザイムまたはアプタマーである。

0105

一実施形態では、miR−TSカセット中に含まれたmiRNA標的配列に結合するmiRNAが発現している細胞においてポリヌクレオチドは複製されない、または最小限に複製される。

0106

一実施形態では、miRNAは表3から選択される。

0107

一実施形態では、1つ以上のmiRNAは、miR−124、miR−1、miR−143、miR−128、miR−219、miR−219a、miR−122、miR−204、miR−217、miR−137、及びmiR−126から選択される。

0108

一実施形態では、miR−TSカセットは、miR−124標的配列の1つ以上のコピー、miR−1標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−143標的配列の1つ以上のコピーを含む。

0109

一実施形態では、miR−TSカセットは、miR−128標的配列の1つ以上のコピー、miR−219a標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−122標的配列の1つ以上のコピーを含む。

0110

一実施形態では、miR−TSカセットは、miR−128標的配列の1つ以上のコピー、miR−204標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−219標的配列の1つ以上のコピーを含む。

0111

一実施形態では、miR−TSカセットは、miR−217標的配列の1つ以上のコピー、miR−137標的配列の1つ以上のコピー、及びmiR−126標的配列の1つ以上のコピーを含む。

0112

一実施形態では、組換えDNA分子は、自己複製性ポリヌクレオチドを含むプラスミドである。

0113

一態様では、本開示は、組換えDNA分子であって、ウイルスゲノムのセンス配列を含む第1一本鎖DNA(ssDNA)分子、及びウイルスゲノムのアンチセンス配列を含む第2ssDNA分子を含み、第1及び第2ssDNA分子の各々が3’末端逆位反復配列及び5’末端逆位反復配列を含むものであり、センスssDNA分子の3’末端がアンチセンスssDNA分子の5’末端に共有結合で繋げられかつセンスssDNA分子の5’末端がアンチセンスssDNA分子の3’末端に共有結合で繋げられて末端閉鎖型線形二本鎖腫瘍溶解性ウイルス(Ov)DNA分子を形成している、当該組換えDNA分子を提供する。

0114

一実施形態では、コードされるウイルスはマイナスセンスまたはプラスセンス一本鎖(ss)RNAウイルスである。

0115

一実施形態では、プラスセンスssRNAウイルスはポリオウイルス(PV)である。

0116

一実施形態では、マイナスセンスssRNAウイルスは水疱性口炎ウイルス(VSV)ゲノムである。

0117

一実施形態では、第1及び第2ssDNA分子の各々はさらに、ウイルスゲノム配列のすぐ5’側のリボザイムコード配列、及びウイルスゲノム配列のすぐ3’側のリボザイムコード配列を含む。

0118

一実施形態では、ウイルスゲノムは、1つ以上の必須ウイルス遺伝子の中に挿入された1つ以上のマイクロRNA(miRNA)標的配列を含む。

0119

一実施形態では、1つ以上のmiRNA標的配列は、1つ以上の必須ウイルス遺伝子の3’非翻訳領域(UTR)及び/または5’UTRの中に挿入されている。

0120

一実施形態では、1つ以上のmiRNA標的配列は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つまたはそれより多くの必須ウイルス遺伝子の中に挿入されている。

0121

一実施形態では、少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つのmiRNA標的配列が1つ以上の必須ウイルス遺伝子の中に挿入されている。

0122

一実施形態では、少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つのmiRNA標的配列は、1つのmiRNAの標的配列を含む。

0123

一実施形態では、少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つのmiRNA標的配列は、少なくとも2つ、少なくとも3つまたは少なくとも4つの異なるmiRNAの標的配列を含む。

0124

一実施形態では、ウイルスゲノムはVSVゲノムであり、1つ以上のmiRNA標的配列は、核タンパク質(N)、リンタンパク質(P)、マトリックスタンパク質(M)、糖タンパク質(G)及び/またはポリメラーゼ(L)タンパク質をコードする遺伝子の1つ以上の中に挿入されている

0125

一実施形態では、ウイルスゲノムはPVゲノムであり、1つ以上のmiRNA標的配列は、VP1、VP2、VP3、VP4、2A、2B、2C、3A、3B(VPg)、3Cまたは3Dタンパク質をコードする遺伝子の1つ以上の中に挿入されている。

0126

一実施形態では、3’及び5’ITRはAAVに由来する。

0127

一実施形態では、AAVはAAV2である。

0128

一態様では、本開示は、有効量の組換えDNA分子と、哺乳動物対象への投与に適した担体とを含む組成物を提供する。

0129

一態様では、本開示は、任意の本開示の組換えDNA分子を含む粒子を提供する。

0130

一実施形態では、粒子は生分解性である。

0131

一実施形態では、粒子は、ナノ粒子エクソソーム、リポソーム及びリポプレックスからなる群から選択される。

0132

一実施形態では、エクソソームは、完全エクソソームまたは空エクソソームに由来する改変型エクソソームである。

0133

一実施形態では、ナノ粒子は、カチオン性脂質、コレステロール及び中性脂質を含む脂質ナノ粒子(LNP)である。

0134

一実施形態では、カチオン性脂質は1,2−ジオレオイル−3−トリメチルアンモニウム−プロパン(DOTAP)であり、中性脂質は1,2−ジラウロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DLPE)または1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DOPE)である。

0135

一実施形態では、LNPはさらにリン脂質−ポリマー複合体を含み、リン脂質−ポリマー複合体は、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−ポリ(エチレングリコール)(DSPE−PEG)、または1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[アミノ(ポリエチレングリコール)](DSPE−PEG−アミン)である。

0136

一実施形態では、ヒアルロナンはLNPの表面と複合している。

0137

一態様では、本開示は、複数の脂質ナノ粒子を含む治療用組成物であって、複数のLNPの平均粒径が約150nm〜約500nmである、当該治療用組成物を提供する。

0138

一実施形態では、複数のLNPの平均粒径は、約200nm〜約500nm、約300nm〜約500nm、約350nm〜約500nm、約400nm〜約500nm、約425nm〜約500nm、約450nm〜約500nm、または約475nm〜約500nmである。

0139

一実施形態では、複数のLNPの平均ゼータ電位は、約−20mV未満、約−30mV未満、約35mV未満、または約−40mV未満である。

0140

一実施形態では、複数のLNPの平均ゼータ電位は、約−50mV〜約−20mV、約−40mV〜約−20mV、または約−30mV〜約−20mVである。

0141

一実施形態では、複数のLNPの平均ゼータ電位は、約−30mV、約−31mV、約−32mV、約−33mV、約−34mV、約−35mV、約−36mV、約−37mV、約−38mV、約−39mV、または約−40mVである。

0142

一実施形態では、対象への組成物の送達によってカプセル封入DNA発現カセットが標的細胞に送達され、カプセル封入DNA発現カセットは、標的細胞を溶解させることができる感染性ウイルスを生み出す。

0143

一実施形態では、組成物は静脈内または腫瘍内に送達される。

0144

一実施形態では、標的細胞はがん細胞である。

0145

一態様では、本開示は、任意の本開示のポリヌクレオチドを含む無機粒子を提供する。

0146

一実施形態では、無機粒子は、金ナノ粒子(GNP)、金ナノロッド(GNR)、磁気ナノ粒子(MNP)、磁気ナノチューブ(MNT)、カーボンナノホーン(CNH)、カーボンフラーレンカーボンナノチューブ(CNT)、リン酸カルシウムナノ粒子(CPNP)、メソポーラスシリカナノ粒子(MSN)、シリカナノチューブ(SNT)、または星状中空シリカナノ粒子(SHSN)からなる群から選択される。

0147

一実施形態では、粒子の平均直径は、約500nm未満である、約250nm〜約500nmである、または約350nmである。

0148

一態様では、本開示は、がん細胞を死滅させる方法であって、粒子を上記がん細胞に細胞内送達するのに十分な条件の下で、がん細胞を、請求項122〜140のいずれか1項に記載の粒子もしくは組成物、またはその組成物に曝露することを含み、カプセル封入ポリヌクレオチドによって生み出される複製可能ウイルスががん細胞の死滅をもたらす、当該方法を提供する。

0149

一実施形態では、複製可能ウイルスは非がん性細胞では生み出されない。

0150

一実施形態では、方法は、生体内試験管内または生体外で実施される。

0151

一態様では、本開示は、対象のがんを治療する方法であって、がんに罹患している対象に有効量の、請求項122〜140のいずれか1項に記載の粒子もしくは組成物、またはその組成物を投与することを含む、当該方法を提供する。

0152

一実施形態では、粒子またはその組成物は、静脈内に投与される、鼻腔内に投与される、吸入剤として投与される、または腫瘍中に直接注射される。

0153

一実施形態では、粒子またはその組成物が対象に繰り返し投与される。

0154

一実施形態では、対象は、マウスラットウサギネコイヌ、ウマ、非ヒト霊長類またはヒトである。

0155

一実施形態では、がんは、肺癌、乳癌卵巣癌子宮頸癌前立腺癌精巣癌、大腸癌結腸癌膵臓癌、肝臓癌、胃癌頭頸部癌甲状腺癌悪性神経膠腫神経膠芽腫メラノーマ、B細胞慢性リンパ球性白血病びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、及び辺縁帯リンパ腫(MZL)から選択される。

0156

一実施形態では、肺癌は小細胞肺癌または非小細胞肺癌である。

0157

一実施形態では、肝臓癌が肝細胞癌腫(HCC)である。

0158

一態様では、本開示は、先行請求項のいずれかに記載の組換えDNA分子を製造する方法であって、組換えDNA分子を第1ウイルス発現ベクターの中に挿入することを含み、組換えDNA分子がポリヌクレオチドの5’アデノ随伴ウイルス(AAV)由来末端逆位反復配列(ITR)及び3’AAV由来ITR末端を含むものであり、ITRによって媒介される複製に必要とされるAAVタンパク質をコードするポリヌクレオチドを第2ウイルス発現ベクターの中に挿入すること、ならびに第1及び第2ウイルス発現ベクターを細胞に細胞内送達することを含み、組換えDNA分子がゲノムの中に安定的に組み込まれ、細胞が、ITRに挟まれたポリヌクレオチドを、ITRの非存在下で生み出される場合よりも多い量で産生する、当該方法を提供する。

0159

一実施形態では、ウイルス発現ベクターはヘルペスウイルスまたはバキュロウイルスである。

図面の簡単な説明

0160

ポリヌクレオチドゲノムの由来となり得る多種多様なDNAまたはRNAウイルスの例を示す。
自己複製性ポリヌクレオチドを中に封入しておりグリコサミノグリカン(CAG)ヒアルロナン(HA)で被覆されている脂質系ナノ粒子の例を示す(http://www.quietx.com)。
腫瘍を標的とするナノ粒子の中に封入された自己複製性ポリヌクレオチドによるがんの治療の例を示す。
A〜Bは、トランスで発現するRep52及びRep78を使用して5’及び3’ITRを含む自己複製性ウイルスゲノムを増殖させるため(A)ならびに、内在Repカセットを使用して5’及び3’ITRを含む自己複製性ウイルスゲノムを増幅させるため(B)の複製性HSVベクターの例を示す。gB:NT=gB遺伝子におけるウイルス進入増進性の二重突然変異;BAC=loxPに挟まれたクロラムフェニコール耐性及びlacZ配列;Δ接合部=ICP4遺伝子の1つのコピーを含めた全ての内在反復領域欠失;ITR=AAVに由来する末端逆位反復配列;Pol IIp=恒常的Pol IIプロモーター;Repカセット=ITRに挟まれたウイルスゲノムDNAの複製のためのAAV Rep52及びRep78をコードするカセット;任意選択のmiRNA転写減衰斜線縞模様四角で示されている。
A〜Bは、トランスで発現するRep52及びRep78を使用して5’及び3’ITRを含む自己複製性ポリヌクレオチドを増殖させるため(A)ならびに、内在Repカセットを使用して5’及び3’ITRを含む自己複製性ウイルスゲノムを増幅させるため(B)の非複製性HSVベクターの例の例を示す。gB:NT=gB遺伝子におけるウイルス進入増進性の二重突然変異;BAC=loxPに挟まれたクロラムフェニコール耐性及びlacZ配列;Δ接合部=ICP4遺伝子の1つのコピーを含めた全ての内在反復領域の欠失;ITR=AAVに由来する末端逆位反復配列;Pol IIp=恒常的Pol IIプロモーター;Repカセット=ITRに挟まれたウイルスゲノムDNAの複製のためのAAV Rep52及びRep78をコードするカセット;任意選択のmiRNA転写減衰は斜線縞模様の四角で示されている。
A〜Bは、プラス鎖RNAポリオウイルスI型ゲノムをコードするポリヌクレオチドの図を示す。ポリヌクレオチドは場合によって5’及び3’末端においてAAV由来ITRと隣接し得る(A及びB)。ポリヌクレオチドは場合によって、miRNA転写減衰のための1つ以上のmiRNA標的配列カセット(miR TSカセット)を含み得る(B)。
A〜Bは、ポリオウイルスI型ゲノムをコードする自己複製性ポリヌクレオチドを生み出すための、複製性HSVベクターの例を示す。ポリオウイルスゲノムは、場合によって、miRNA転写減衰のためのmiRNA標的部位を含み得る(斜線縞模様の四角で示されている)。Bは、5’及び3’末端においてAAV由来ITRと隣接しているポリオウイルスI型ゲノムをコードする自己複製性ポリヌクレオチドを生み出すための複製性HSVベクターを示す。gB:NT=gB遺伝子におけるウイルス進入増進性の二重突然変異;BAC=loxPに挟まれたクロラムフェニコール耐性及びlacZ配列;ΔUL19=主要カプシドタンパク質VP5をコードするUL19遺伝子の欠失;Δ接合部=ICP4遺伝子の1つのコピーを含めた全ての内在反復領域の欠失;Pol IIp=恒常的RNA Pol IIプロモーター;Repカセット=ITRに挟まれたウイルスゲノムDNAの複製のためのAAV Rep52及びRep78をコードするカセット;ポリオウイルスゲノムカセット=HSVゲノムの遺伝子間遺伝子座に挿入されている、転写によって生み出されるプラス鎖ゲノム;任意選択のmiRNA転写減衰は斜線縞模様の四角で示されている。
A〜Cは、非小細胞肺癌(A)、肝細胞癌腫(B)及び前立腺癌(C)などの特定のがんを治療するためのポリオウイルスI型ポリヌクレオチドゲノムの例を示す。
同上。
A〜Bは、水疱性口炎ウイルス(VSV)ゲノムをコードする自己複製性ポリヌクレオチドの例を示す。ポリヌクレオチドは場合によって5’及び3’末端においてAAV由来ITRと隣接し得る(B)。ポリヌクレオチドは場合によって、斜線縞模様の四角で示されているmiRNA転写減衰のための1つ以上のmiRNA標的配列を含み得る(B)。
A〜Bは、VSVゲノムポリヌクレオチドゲノムを生み出すための複製性HSVベクターの例を示す。VSVゲノムは場合によって、miRNA転写減衰のためのmiRNA標的部位を含み得る(A及びB)。Bは、5’及び3’末端においてAAV由来ITRと隣接しているVSVゲノムを生み出すための複製性HSVベクターを示す。gB:NT=gB遺伝子におけるウイルス進入増進性の二重突然変異;BAC=loxPに挟まれたクロラムフェニコール耐性及びlacZ配列;Δ接合部=ICP4遺伝子の1つのコピーを含めた全ての内在反復領域の欠失;ΔUL19=主要カプシドタンパク質VP5をコードするUL19遺伝子の欠失;VSVゲノムカセット=アンチゲノムマイナス鎖)VSVゲノムと、必須VSV遺伝子N、P及びLをコードする哺乳動物発現カセットとがマイナス鎖VSVゲノム及び必須VSV遺伝子の転写のための双方向性Pol IIプロモーター(BD Pol IIp)を伴ってHSVゲノムの遺伝子間遺伝子座に挿入されたもの;任意選択のmiRNA転写減衰は斜線縞模様の四角で示されている;Repカセット=ITRに挟まれたウイルスゲノムDNAの複製のためのAAV Rep52及びRep78をコードするカセット;Pol IIp=恒常的Pol IIプロモーター。
A〜Cは、肝細胞癌腫(A)、前立腺癌(B)及び非小細胞肺癌(C)などの特定のがんを治療するためのVSVポリヌクレオチドゲノムの例を示す。
同上。
A〜Bは、アデノウイルスポリヌクレオチドゲノムの例を示す。AAVゲノムは場合によって、斜線縞模様の四角で示されているmiRNA転写減衰のためのmiRNA標的部位を含み得る(B)。
A〜Cは、肝細胞癌腫(A)、前立腺癌(B)及び非小細胞肺癌(C)などの特定のがんを治療するためのAAVポリヌクレオチドゲノムの例を示す。
CVBウイルスゲノムの模式図を示す。CVB3は、約7.4kbゲノムサイズを有する+センスのssRNAピコルナウイルスである。
コクサッキーウイルスA21構築物の模式図を示す。
セネカバレーウイルス(SVV)構築物の模式図を示す。
ITRに挟まれた腫瘍溶解性ウイルス(OV)DNAカセットと、Repカセットとを含む組換えHSV−1細菌人工染色体(BAC)ベクターを示す。
Repカセット及びA/Cヘテロ二量体AP21967によるRep発現の対照を示す。
A〜Dは、図17に示すシステムによって生み出されるNanoV構築物の単量体及び二量体を示す。Aは、NanoV単量体及び二量体の構造及び大きさを示す。Bは、制限酵素消化後の予測される単量体及び二量体のゲル分析を示す。Cは、NanoV構築物の模式図を内在PCRプライマーの場所と共に示す。Dは、内在プライマーを使用したNanoVのPCR増幅を示す。
同上。
A〜Cは、予測される配向でのNanoVコンカテマーの生成を示す。Aは、NanoV単量体中のAflII切断部位の場所を示す。Bは、あり得るコンカテマー配向、及び予測されるAflII切断産物の大きさを示す。Cは、AflII消化されたNanoV DNAのゲル分析を示す。
同上。
NanoVDNA構築物からのmCherryの発現を示す。
3’及び5’リボザイム配列を含むピコルナウイルス構築物の模式図を示す。
A〜Bは、複製可能セネカバレーウイルス(SVV)をコードするポリヌクレオチドの設計及び培養プロトコール図式描写する。Aは、哺乳動物5’及び3’UTR配列とハンマーヘッド型リボザイムとデルタ肝炎リボザイムとを含むキャップ形成されポリアデニル化された転写産物を示す。Bは、感染性SVVを生み出すための培養プロトコールの模式図を示す。
SVVリボザイム(WT)及びSVV−mCherryリボザイムをコードするdsDNAでトランスフェクトされた293T細胞から産生されたウイルスによる単層の溶解を実証するクリスタルバイオレット染色を示す。
A〜Cは、図23に示すSVV転写産物からの3つの異なる外来搭載薬の発現を示す。図20Aは、mCherryの明視野及び蛍光顕微鏡観察を示す。図20Bは、ナノルシフェラーゼ(nanoluciferase)アッセイの結果を示す。図25Cは、CXCL10発現を示す。
SVVコードプラスミド構築物のmiRNA転写減衰を示す。
A〜Bは、生体内での感染性ウイルスの産生、及び腫瘍内に送達されたSVVコードDNAプラスミドによる腫瘍成長の阻害を示す。Aは、SVVコードプラスミドを腫瘍内に投与した後の腫瘍成長の阻害を示す。
A〜Bは、生体内での感染性ウイルスの産生、及び腫瘍内に送達されたSVVコードDNAプラスミドによる腫瘍成長の阻害を示す。Bは、Aに示す実験から採取された粉砕腫瘍からの生ウイルスの単離を示す。
A〜Bは、腫瘍内に送達されたSVVコードDNAプラスミドによる外来搭載薬の生体内での発現を示す。図22Aは、プラスミドDNAを腫瘍内に注射した後に腫瘍溶解物において検出された平均放射輝度を示す。図22Bは、プラスミドDNAを腫瘍内に注射した後に腫瘍溶解物において検出されたCXCL10レベルを示す。
静脈内送達後の腫瘍部位へのSVVコードプラスミドの送達を示す。
LNP内に封入されたSVVコードプラスミドDNAを静脈内に送達した後の腫瘍成長の阻害を示す。
SVVコードプラスミドのマップを示す。
CVA21コードプラスミドのマップを示す。
別個の3’及び5’天然末端を有する+センスssRNAウイルスゲノムを生み出すためのシステムを示す。
別個の3’及び5’天然末端を有する+センスssRNAウイルスゲノムを生み出すためのシステムを示す。

0161

当技術分野では、中和抗体の存在下で有効であり、繰り返し全身投与されることができ、複製が疾患細胞に限られ、それゆえ正常な非がん性細胞に対する副次的損傷を最小限に抑えながら治療有効性を最大化させる、自己複製性ウイルス療法が必要とされている。本開示は、これらの障壁を克服し、脂質ナノ粒子、ポリマーナノ粒子またはエクソソームなどの非免疫性粒子の中に封入され得る複製可能ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、複製可能ウイルスをコードする組換えDNA分子、ならびに増殖性疾患及び障害(例えばがん)の治療及び防止のための使用方法を提供する。特定の実施形態では、組換えDNA分子はさらに、治療用分子をコードするポリヌクレオチド配列を含む。本開示は、多様な増殖性障害(例えばがん)を治療するのに適した安全で有効な組換えポリヌクレオチドベクターの全身送達を可能にする。

0162

明細書中で使用する節の見出しは構成上の目的のためのものであるにすぎず、記載される主題を限定しているとみなされるべきでない。本明細書中で引用される全ての文書または文書の一部は、限定されないが特許、特許出願、論文書籍及び論説を含めて、これをもって参照によりそれらの全体をあらゆる目的のために明示的に援用される。援用される文書または文書の一部の1つ以上が本願における用語の定義に矛盾した用語を定義している場合には、本願の中で出現する定義が優先される。しかしながら、本明細書中で引用されるいかなる参考文献、論文、刊行物、特許、特許公報及び特許出願に関する言及も、それらが正当先行技術を構成するかまたは世界のいずれかの国での一般的常識の一部を形成するということの承認または何らかのかたちでの示唆としてみなされず、また、みなされるべきでない。

0163

I.定義
本記載において、いかなる濃度範囲百分率範囲、比率範囲または整数範囲も、別段の指示がない限り列挙された範囲の中に入る任意の整数の値、適切な場合にはその小数(例えば整数の10分の1及び100分の1)を含んでいると理解されるべきである。本明細書中で使用する「a」及び「an」という用語は、別段の指定がない限り列挙される構成要素の「1つ以上」を指すと理解されるべきである。選択肢(例えば、「または」)の使用は、選択肢の1つ、両方またはその任意の組合せを意味すると理解されるべきである。本明細書中で使用する場合、「含む(include)」及び「含む(comprise)」という用語は同義的に使用される。本明細書中で使用する場合、「複数」は1つ以上の構成要素(例えば1つ以上のmiRNA標的配列)を指し得る。本願において、「または」の使用は、特段の定めがない限り、「及び/または」を意味する。

0164

本願の中で使用する場合、「約」及び「およそ」という用語は同義語として使用される。本願の中で使用される、約/およそが付いているかまたは付いていないいかなる数字も、関連技術分野で通常の技能を有する者によって認識される任意の通常の変動を包含することが意図される。特定の実施形態では、「およそ」または「約」という用語は、特段の定めがない限り、または文脈から明らかでない限り、指定された基準値の両方向(上下)に25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%またはそれ未満のうちに入る値の範囲を指す(但し、そのような数が可能な値の100%を超えることになる場合は除く)。

0165

「減少する」または「低下させる」は、特定の値が基準値に比べて少なくとも5%、例えば、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99または100%減少または低下することを指す。特定の値の減少または低下はまた、基準値と比べたときの値の変化倍率、例えば、基準値に比べて少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、500、1000倍またはそれ以上の減少としても表され得る。

0166

「増加」は、特定の値が基準値に比べて少なくとも5%、例えば、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99、100、200、300、400、500%またはそれ以上増加することを指す。特定の値の増加はまた、基準値と比べたときの値の変化倍率、例えば、基準値のレベルに比べて少なくとも1倍、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、500、1000倍またはそれ以上の増加としても表され得る。

0167

配列同一性」という用語は、2つのポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列の間で同一でありかつ同じ相対位置にある塩基またはアミノ酸の百分率を指す。したがって、あるポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列は、別のポリヌクレオチドまたはポリペプチドと比較して特定の配列同一性百分率を有する。配列比較のためには、典型的には1つの配列が、試験配列との比較に供される基準配列としての役割を果たす。「基準配列」という用語は、試験配列との比較に供される分子を指す。

0168

相補的」は、天然または非天然の(例えば上記のように改変された)塩基(ヌクレオシド)またはその類縁体を含む2つの配列の間での塩基スタッキング及び特異的水素結合によって対合する能力を指す。例えば、核酸のある位置の塩基が、標的の対応する位置の塩基と水素結合することができる場合には、塩基は互いにその位置で相補的であるとみなされる。核酸は、ユニバーサル塩基、または水素結合に正または負の寄与を何ら提供しない不活性な非塩基性スペーサーを含むことがある。塩基対合には、規範的ワトソンクリック型塩基対合も、非ワトソン・クリック型の塩基対合(例えば、ゆらぎ(Wobble)塩基対合及びフーグスティーン型塩基対合)も含まれ得る。相補的塩基対合ではアデノシン型塩基(A)がチミジン型塩基(T)またはウラシル型塩基(U)に対して相補的であり、シトシン型塩基(C)がグアノシン型塩基(G)に対して相補的であり、ユニバーサル塩基、例えば3−ニトピロールまたは5−ニトロインドールが任意のA、C、UまたはTとハイブリダイズすることができ相補的であるとみなされることは理解される。Nichols et al.Nature,1994;369:492−493、及びLoakes et al.Nucleic AcidsRes.,1994;22:4039−4043。イノシン(I)も当技術分野ではユニバーサル塩基であるとみなされており、任意のA、C、UまたはTと相補的であるとみなされる。Watkins and SantaLucia,Nucl.Acids Research,2005;33(19):6258−6267を参照されたい。

0169

「発現カセット」または「発現構築物」は、プロモーターに機能可能に繋げられたDNAポリヌクレオチド配列を指す。「機能可能に繋げられる」は、そう記載されている構成要素が、それらの意図される様式でそれらが機能することを可能にする関係性にある状態で並んで配置されていることを指す。例えば、プロモーターがポリヌクレオチド配列の転写または発現に影響を及ぼす場合、プロモーターはポリヌクレオチド配列に機能可能に繋げられている。

0170

「対象」という用語には、動物、例えば哺乳動物などが含まれる。いくつかの実施形態では、哺乳動物は霊長類である。いくつかの実施形態では、哺乳動物はヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、ウシヒツジヤギ乳牛ブタなどの家畜;または、イヌ及びネコなどの飼育動物である。いくつかの実施形態(例えば、特に研究との関連)では、対象は、齧歯動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター)、ウサギ、霊長類またはブタ、例えば近交系ブタなどである。「対象」及び「患者」という用語は本明細書において交換可能に使用される。

0171

「投与」は、本明細書において、薬剤または組成物を対象の中に導入することを指す。

0172

「治療すること」は、本明細書中で使用される場合、薬剤または組成物を対象に送達して生理学転帰に影響を及ぼすことを指す。いくつかの実施形態では、治療は、細胞の集団(例えば、改変型免疫エフェクター細胞の集団)を対象に送達することを含む。いくつかの実施形態では、治療することは、哺乳動物、例えばヒトの疾患の治療を指し、(a)疾患を阻害すること、つまり疾患の進展を阻止するかまたは疾患の進行を防止すること;(b)疾患を緩和すること、つまり疾患状態退縮を引き起こすこと;(c)疾患を治癒させることを含む。

0173

「有効量」という用語は、特定の生理作用をもたらすために必要とされる薬剤または組成物の最小量(例えば、特定の生理作用を増大させる、活性化させる、及び/または強化するのに必要な量)を指す。特定の薬剤の有効量は、薬剤の性質に基づいて様々な方法、例えば、質量/体積細胞数/体積、粒子/体積、(薬剤の質量)/(対象の体重)、細胞数/(対象の体重)、または粒子/(対象の体重)で表され得る。特定の薬剤の有効量は、半数効果濃度(EC50)としても表されることもあり、これは、基準レベルと最大応答レベルとの間の半分の大きさの特定の生理応答をもたらす薬剤の濃度を指す。

0174

細胞の「集団」は、1より多い任意の数の細胞を指すが、好ましくは、少なくとも1×103細胞、少なくとも1×104細胞、少なくとも少なくとも1×105細胞、少なくとも1×106細胞、少なくとも1×107細胞、少なくとも1×108細胞、少なくとも1×109細胞、少なくとも1×1010細胞またはそれより多くの細胞を指す。細胞の集団は、試験管内での集団(例えば、培養中の細胞の集団)または生体内での集団(例えば、特定組織に存在する細胞の集団)を指す場合がある。

0175

エフェクター機能」は、標的細胞または標的抗原に対する免疫応答の発生、維持及び/または増強に関係する免疫細胞の機能を指す。

0176

「マイクロRNA」、「miRNA」及び「miR」という用語は、本明細書において交換可能に使用され、それらの標的となる伝令RNAmRNA)を分解または翻訳抑制へと向かわせることによって遺伝子発現を調節する長さ約21〜25ヌクレオチドの小さな内因性非コードRNAを指す。

0177

本明細書中で使用する場合、「組成物」という用語は、対象または細胞に投与または送達されることができる本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドまたは粒子内に封入された自己複製性ポリヌクレオチドの配合物を指す。

0178

薬学的に許容される」という語句は、健全医学的判断の範囲内で過度の毒性、炎症、アレルギー反応または他の問題もしくは合併症を伴わずにヒト及び動物の組織に接触させて使用するのに適する、合理的なベネフィットリスク比に見合った化合物、材料、組成物及び/または剤形を指すために本明細書中で使用される。

0179

本明細書中で使用する場合、「薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤」には、ヒト及び/または飼育動物における使用が許容されることが米国食品医薬品局によって承認されている任意の佐剤、担体、賦形剤、滑剤甘味剤、希釈剤、保存剤色素着色剤香味増強剤界面活性剤湿潤剤分散剤懸濁化剤安定化剤等張化剤溶媒、界面活性剤及び/または乳化剤が含まれるが、これらに限定されない。

0180

「自己複製性ポリヌクレオチド」という用語は、さらなる外来ポリヌクレオチドまたは外来ベクターの非存在下で宿主細胞内で複製することができる外来ポリヌクレオチドを指す。

0181

「複製可能ウイルスゲノム」という用語は、感染性ウイルス粒子のウイルス複製及び産生に必要なウイルス遺伝子を全てコードするものである本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドにコードされるウイルスゲノムを指す。

0182

「腫瘍溶解性ウイルス」という用語は、がん細胞への優先的な感染をするように改変されているかまたは元来それをするものであるウイルスを指す。

0183

「ベクター」という用語は、本明細書では、別の核酸分子を移動させるかまたは輸送することができる核酸分子を指して使用される。

0184

分子細胞生物学において一般的な方法は、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,3rd Ed.(Sambrook et al.,HaRBor Laboratory Press 2001)、Short Protocols in Molecular Biology,4th Ed.(Ausubel et al.eds.,John Wiley &Sons 1999)、Protein Methods(Bollag et al.,John Wiley &Sons 1996)、Nonviral Vectors for Gene Therapy(Wagner et al.eds.,Academic Press 1999)、Viral Vectors(Kaplift &Loewy eds.,Academic Press 1995)、Immunology Methods Manual(I.Lefkovits ed.,Academic Press 1997)、及びCell and Tissue Culture:Laboratory Procedures in Biotechnology(Doyle &Griffiths,John Wiley & Sons 1998)などのような標準的な教材の中に見出すことができ、参照によりこれらの開示内容を援用する。

0185

II.自己複製性ポリヌクレオチド
いくつかの実施形態では、本開示は、非ウイルス性送達ビヒクルによって細胞内に導入されたときに感染性の溶解性ウイルスを生み出すことができる複製可能ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチドを含む組換え核酸分子を提供する。本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドは、感染性ウイルスを複製及び産生するために追加の外来遺伝子またはタンパク質を細胞内に存在させることを必要としない。もっと正確に言えば、宿主細胞内の内因性転写機構は自己複製性ポリヌクレオチドの最初の第1回目の転写または翻訳を媒介して複製可能ウイルスゲノムを産生する。自己複製性ポリヌクレオチドにコードされるウイルスゲノムは、ウイルスゲノムの複製継続、及び複製可能ウイルスゲノムを含む感染性ウイルス粒子(これはカプシドタンパク質、エンベロープタンパク質及び/または膜タンパク質を含み得る)への組立てに必要なウイルスタンパク質を発現させることができる。かくして、本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドにコードされる複製可能ウイルスゲノムは、宿主細胞に感染することができるウイルスを生み出すことができる。

0186

いくつかの実施形態では、組換え核酸分子は、複製可能ウイルスゲノムをコードするDNAポリヌクレオチドを含む組換えDNA分子である。いくつかの実施形態では、組換えDNA分子は、レプリコン、プラスミド、コスミド、ファージミド、トランスポゾン、細菌人工染色体、または酵母人工染色体である。いくつかの実施形態では、組換えDNA分子は、自己複製性ポリヌクレオチドを含むプラスミドである。

0187

いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、自己複製性ポリヌクレオチドの転写を促すかまたは調節するプロモーターなどの転写制御エレメントに機能可能に繋げられた自己複製性ポリヌクレオチド(例えば、複製可能ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチド)を含む。いくつかの実施形態では、転写制御エレメントは、哺乳動物プロモーター配列である。いくつかの実施形態では、哺乳動物プロモーター配列は、哺乳動物RNAポリメラーゼに結合することができる。例えば、いくつかの実施形態では、哺乳動物プロモーター配列は、RNAポリメラーゼII(Pol II)プロモーターである。いくつかの実施形態では、哺乳動物プロモーターは、恒常的プロモーター、例えば、CAG、UbC、EF1aまたはPGKプロモーターである。いくつかの実施形態では、転写制御エレメントはファージ由来プロモーター配列、例えばT7プロモーターである。そのような実施形態では、T7プロモーターの制御下にあるポリヌクレオチドは、細胞のサイトゾルの中で転写される。

0188

いくつかの実施形態では、プロモーターは誘導性プロモーター、例えば、テトラサイクリン誘導性プロモーター(例えば、TRE−Tight)、ドキシサイクリン(doxycline)誘導性プロモーター、温度誘導性プロモーター(例えば、Hsp70またはHsp90由来プロモーター)、ラクトース誘導性プロモーター(例えば、pLacプロモーター)である。いくつかの実施形態では、プロモーター配列は、転写を調節する1つ以上の転写エンハンサーエレメントを含む。例えば、いくつかの実施形態では、プロモーターは、1つ以上の低酸素応答エレメントまたは1つ以上の放射線応答エレメントを含む。いくつかの実施形態では、プロモーターは、がん細胞において優位に自己複製性ポリヌクレオチドの転写を促す。例えば、いくつかの実施形態では、転写制御エレメントは、がん細胞において発現が増加する遺伝子、例えば、hTERT、HE4、CEA、OC、ARF、CgA、GRP78、CXCR4、HMGB2、INSM1、メソテリン、OPN、RAD51、TETP、H19、uPAR、ERBB2、MUC1、Frz1、IGF2−P4、MycまたはE2Fに由来するプロモーターである。

0189

いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、複製可能ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチドを含み、ポリヌクレオチドは5’及び3’末端において末端逆位反復(ITR)配列と隣接している。本明細書において、「末端逆位反復配列」または「ITR」という用語は、異種ポリヌクレオチド配列(例えば、複製可能ウイルスゲノムをコードする核酸)の3’及び/または5’末端に位置する、1つ以上のストレッチの非パリンドローム配列によって隔てられたパリンドローム配列を含むポリヌクレオチド配列を指す。「パリンドローム」配列は、5’から3’への方向に読まれた場合にその相補鎖と等しい、核酸配列を指す。ITRのポリヌクレオチド配列は、パリンドローム配列間の相補的塩基対合によってステム−ループ構造(例えばヘアピンループ)を形成することになる。ITRポリヌクレオチド配列は、配列がステム−ループ構造を形成することができる限り、任意の長さであり得る。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは以下の構造を含む:

0190

5’−ITR−センスウイルスゲノム−ITR−3’、または

0191

3’−ITR−アンチセンスウイルスゲノム−ITR−5’。

0192

いくつかの実施形態では、本明細書に記載のITR配列は、ステム−ループ構造を形成することができるパリンドローム配列、Rep結合部位及び末端分解部位を最小限に含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のITRは、アデノ随伴ウイルス(AAV)に由来する。そのような実施形態では、ITRは、AAVの任意の既知血清型(例えば、AAV1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11)に由来し得る(例えば米国特許第9,598,703号を参照のこと)。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のITRは、パルボウイルスに由来し得る(例えば米国特許第5,585,254号を参照のこと)。本開示における使用に適するさらなる末端逆位反復配列は、国際PCT公開第WO2017/152149号及び第WO2016/172008号、ならびに米国特許出願公開第US2017−0362608号に記載されている。

0193

いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、ITRに挟まれたポリヌクレオチド分子を2つ含み、第1分子の5’ITRは第2分子の3’ITRに共有結合で繋げられており、第1分子の3’ITRは第2分子の5’ITRに共有結合で繋げられている。そのような実施形態では、共有結合で繋げられたITRに挟まれたポリヌクレオチドは末端閉鎖型線形二本鎖腫瘍溶解性ウイルス核酸分子を形成している。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、(i)ウイルスゲノムのセンス配列をコードするポリヌクレオチドを含む第1一本鎖DNA(ssDNA)分子、及び(ii)ウイルスゲノムのアンチセンス配列をコードするポリヌクレオチドを含む第2ssDNA分子を含み、第1及び第2ssDNA分子の各々は3’ITR及び5’ITRを含むものであり、第1ssDNA分子の3’末端が第2ssDNA分子の5’末端に共有結合で繋げられかつ第1ssDNA分子の5’末端が第2ssDNA分子の3’末端に共有結合で繋げられて本明細書中で「NanoV分子」と呼称される末端閉鎖型線形二本鎖腫瘍溶解性ウイルス(Ov)DNA分子を形成している。

0194

いくつかの実施形態では、自己複製性ポリヌクレオチドは、複製可能なDNAまたはRNAウイルスゲノムをコードする。いくつかの実施形態では、複製可能ウイルスゲノムは一本鎖ゲノム(例えばssRNAゲノムまたはssDNAゲノム)である。そのような実施形態では、一本鎖ゲノムはプラスセンスまたはマイナスセンスゲノムであり得る。いくつかの実施形態では、複製可能ウイルスゲノムは、二本鎖ゲノム(例えばdsRNAゲノムまたはdsDNAゲノム)である。いくつかの実施形態では、自己複製性ポリヌクレオチドは、複製可能腫瘍溶解性ウイルスをコードする。本明細書中で使用する場合、「腫瘍溶解性ウイルス」という用語は、がん細胞への優先的な感染をするように改変されているかまたは元来それをするものであるウイルスを指す。腫瘍溶解性ウイルスの例は、当技術分野で既知であり、単純ヘルペスウイルス、アデノウイルス、ポリオウイルス、ワクチニアウイルス、麻疹ウイルス、水疱性口炎ウイルス、オルトミクソウイルス、パルボウイルス、マラバウイルスまたはコクサッキーウイルスを含むがこれらに限定されない。

0195

いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドによって生み出される複製可能ウイルスは、アデノウイルス科の任意のウイルス、例えばアデノウイルス、ピコルナウイルス科の任意のウイルス、例えばコクサッキーウイルス、ポリオウイルスもしくはセネカバレーウイルス、ヘルペスウイルス科の任意のウイルス、例えばウマヘルペスウイルスもしくは単純ヘルペスウイルス1型(HSV−1)、アレナウイルス科の任意のウイルス、例えばラッサウイルス、レトロウイルス科の任意のウイルス、例えばマウス白血病ウイルス、オルトミクソウイルス科の任意のウイルス、例えばA型インフルエンザウイルス、パラミクソウイルス科の任意のウイルス、例えばニューカッスル病ウイルスもしくは麻疹ウイルス、パルボウイルス科の任意のウイルス、レオウイルス科の任意のウイルス、例えば哺乳動物オルソレオウイルス、トガウイルス科の任意のウイルス、例えばシンドビスウイルス、ポックスウイルス科の任意のウイルス、例えばワクチニアウイルスもしくは粘液腫ウイルス、またはラブドウイルス科の任意のウイルス、例えば水疱性口炎ウイルス(VSV)もしくはマラバウイルスであり、その例は図1に示される。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドによって生み出される複製可能ウイルスは、キメラウイルス、例えば改変型ポリオウイルス(例えば、PVS−RIPO)である。

0196

いくつかの実施形態では、本明細書において開示される組換え核酸分子は、組換え核酸分子が細胞内に導入される場合、細胞の内因性ポリメラーゼ(複数可)によって転写されて、感染性ウイルスに組立てられることができるウイルスゲノムを生み出す。生み出された感染性ウイルスの量は、培養物中で成長させた細胞の上清または対象の組織において標的細胞内または標的細胞の集団の中に存在するウイルスRNAまたはウイルスDNAの量を定量することを含むがこれに限定されない当技術分野で知られている方法によって測定され得る。そのような実施形態では、総DNAまたはRNAを標的細胞から単離することができ、ウイルスゲノム中に存在するRNAまたはDNA配列に対する特異的プライマーを使用してqPCRを実施することができる。いくつかの実施形態では、標的細胞の集団(例えば、試験管内の試料、または生体内の腫瘍から単離された試料)に組換え核酸が導入されている細胞の集団から産生されたウイルス粒子の数を、当技術分野で知られている方法によって定量することができる。いくつかの実施形態では、本開示の製剤は、少なくとも約103〜109TCID50/mL、例えば、少なくとも約103TCID50/mL、約104TCID50/mL、約105TCID50/mL、約106TCID50/mL、約107TCID50/mL、約108TCID50/mL、または約109TCID50/mLの50%組織培養感染量(TCID50)を含む。いくつかの実施形態では、本開示の製剤は生体内での腫瘍成長を著しく阻害する。

0197

いくつかの実施形態では、本明細書において開示される組換え核酸分子は、配列番号1〜2と少なくとも約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%または約100%同一であるポリヌクレオチド配列を含む。

0198

A.一本鎖RNAウイルス
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドは、一本鎖RNA(ssRNA)ウイルスゲノムをコードする。いくつかの実施形態では、ssRNAウイルスは、プラスセンスssRNA(+センスssRNA)ウイルスまたはマイナスセンスssRNA(−センスssRNA)ウイルスである。

0199

1.プラスセンス一本鎖RNAウイルイス
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドは、プラスセンス一本鎖RNA(+センスssRNA)ウイルスゲノムをコードする。例示的な+センスssRNAウイルスとしては、ピコルナウイルス科(例えば、コクサッキーウイルス、ポリオウイルス及び、SVV−Aを含めたセネカバレーウイルス(SVV))、コロナウイルス科(例えば、アルファコロナウイルス、例えばHCoV−229E及びHCoV−NL63、ベータコロナウイルス、例えば、HCoV−HKU1、HCoV−OC3及びMERS−CoV)、レトロウイルス科(例えばマウス白血病ウイルス)及びトガウイルス科(例えばシンドビスウイルス)のメンバーが挙げられる。他の例示的なプラスセンスssRNAウイルスの属及び種を以下の表4に示す。

0200

+センスssRNAウイルスのゲノムは、5’−3’配向のssRNA分子を含み、宿主細胞によって直接ウイルスタンパク質に翻訳され得る。したがって、+センスssRNAウイルスをコードする自己複製性ポリヌクレオチドは、感染性ウイルス粒子を生み出すために追加のウイルス複製タンパク質の存在を何ら必要としない。

0201

いくつかの実施形態では、本明細書に記載のポリヌクレオチドにコードされる+センスssRNA複製可能ウイルスゲノムは、ウイルス本来の別個の5’及び3’末端を必要とする。哺乳動物RNA Pol IIによって産生されるmRNA転写産物は、哺乳動物5’及び3’UTRを含有し、よって、感染性ssRNAウイルスの産生に必要とされる別個の天然末端を含有しない。したがって、いくつかの実施形態において、感染性+センスssRNAウイルス(例えば、表5に示すウイルス)を産生するには、ウイルスの別個の内因性5’及び3’末端を維持すべく非ウイルス性RNAが転写産物から除去されるような、Pol IIによってコードされるウイルスゲノム転写産物をウイルスssRNAと哺乳動物mRNA配列との連結部のところで切断することを可能にする追加の5’及び3’配列が必要である。そのような配列は、本明細書において連結部切断配列と呼称される。例えば、いくつかの実施形態では、自己ポリヌクレオチドは以下の構造を含む:
(a)5’−Pol II−連結部切断−センスウイルスゲノム−連結部切断−3’、
(b)3’−Pol II−連結部切断−アンチセンスウイルスゲノム−連結部切断−5’。

0202

連結部切断配列、及びウイルスゲノム転写産物からの非ウイルス性RNAの除去は、様々な方法で成し遂げられ得る。例えば、いくつかの実施形態では、連結部切断配列はsiRNA標的配列であり、自己複製性ポリヌクレオチドの5’及び3’末端の中に組み込まれている。そのような実施形態では、siRNAは、RNA誘導サイレンシング複合体RISC)またはArgonauteタンパク質によるウイルスゲノム転写産物の切断を媒介すべく生成し得る。例示的な構築物デザイン図32A及び図32Bに描写される。いくつかの実施形態では、連結部切断配列は、前駆体miRNA(pri−miRNA)をコードする配列であり、自己複製性ポリヌクレオチドの5’及び3’末端の中に組み込まれている。そのような実施形態では、pri−miRNA配列は、Droshaによるウイルスゲノム転写産物の切断を可能にするヘアピンループを形成する。いくつかの実施形態では、連結部切断配列はガイドRNA標的配列であり、自己複製性ポリヌクレオチドの5’及び3’末端の中に組み込まれている。そのような実施形態では、gRNAは、RNアーゼ活性を有するCasエンドヌクレアーゼと共に設計及び導入されて正確な連結部位でのウイルスゲノム転写産物の切断を媒介し得る。いくつかの実施形態では、連結部切断配列はリボザイムコード配列であり、ウイルスゲノムをコードするポリヌクレオチド配列のすぐ5’及び3’側で本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドの中に組み込まれている。そうして、コードしているリボザイムはウイルスゲノム転写産物の切断を媒介してウイルスの別個の天然末端を生成する。さらには、当技術分野で現在知られている、または将来定義されることになっている、RNA転写産物を特定部位で切断するための任意のシステムを用いて、本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドにコードされるウイルス本来の別個の末端を生成することができる。

0203

いくつかの実施形態では、自己複製性ポリヌクレオチドは、ウイルス転写産物の別個の天然末端を生成するための5’及び3’連結部切断配列を含み、5’及び3’ITRに挟まれている。例えば、いくつかの実施形態では、自己ポリヌクレオチドは以下の構造を含む:
(a)5’−ITR−Pol II−連結部切断−センスウイルスゲノム−連結部切断−ITR−3’、または
(b)3’−ITR−Pol II−連結部切断−アンチセンスウイルスゲノム−連結部切断−ITR−5’。

0204

いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは以下の構造を含む:
(a)5’−Pol II−リボザイム−センスウイルスゲノム−リボザイム−3’、
(b)3’−Pol II−リボザイム−アンチセンスウイルスゲノム−リボザイム−5’、
(c)5’−ITR−Pol II−リボザイム−センスウイルスゲノム−リボザイム−ITR−3’、または
(d)3’−ITR−Pol II−リボザイム−アンチセンスウイルスゲノム−リボザイム−ITR−5’。

0205

いくつかの実施形態では、3’リボザイムコード配列及び5’リボザイムコード配列は同じリボザイムをコードする。いくつかの実施形態では、リボザイムコード配列はデルタ肝炎ウイルスリボザイムまたはハンマーヘッド型リボザイムをコードする。いくつかの実施形態では、3’リボザイムコード配列及び5’リボザイムコード配列は異なるリボザイムをコードする。いくつかの実施形態では、3’リボザイムコード配列はデルタ肝炎ウイルスリボザイムをコードし、5’リボザイムコード配列はハンマーヘッド型リボザイムをコードする。

0206

2.マイナスセンスssRNAウイルス
いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、マイナスセンス一本鎖RNA(−センスssRNA)ウイルスゲノムをコードする。−センスssRNAウイルスのゲノムは、3’−5’配向のssRNA分子を含み、直接タンパク質に翻訳されることができない。もっと正確に言えば、−センスssRNAウイルスのゲノムは最初にRNAポリメラーゼによって+センスmRNA分子に転写されねばならない。例示的な−センスssRNAウイルスとしては、パラミクソウイルス科(例えば麻疹ウイルス及びニューカッスル病ウイルス)、ラブドウイルス科(例えば水疱性口炎ウイルス(VSV)及びマラバ(marba)ウイルス)、アレナウイルス科(例えばラッサウイルス)及びオルトミクソウイルス科(例えばインフルエンザウイルス、例えば、A型インフルエンザB型インフルエンザ、C型インフルエンザ及びD型インフルエンザ)のメンバーが挙げられる。

0207

いくつかの実施形態では、−センスssRNAウイルスゲノムをコードする自己複製性ポリヌクレオチドは、−センスssRNAゲノムの複製に必要なウイルスタンパク質に直接翻訳されることができるmRNA転写産物をコードする第1ポリヌクレオチド配列と、ウイルスゲノムのアンチゲノム配列を含む第2ポリヌクレオチド配列とを含む。いくつかの実施形態では、第1及び第2ポリヌクレオチド配列は、真核細胞における発現が可能なプロモーター、例えば哺乳動物プロモーターに機能可能に繋げられている。いくつかの実施形態では、第1及び第2ポリヌクレオチド配列は双方向性プロモーター、例えば双方向性Pol IIプロモーターに機能可能に繋げられている(例えば、図9図10及び図11を参照のこと)。

0208

いくつかの実施形態では、−センスssRNAゲノムの複製に必要とされるウイルス遺伝子は同じ発現カセットから発現する。いくつかの実施形態では、−センスssRNAゲノムの複製に必要とされるウイルス遺伝子は、異なる発現カセット、例えば2つまたは3つの発現カセット、例えば、遺伝子1つにつき1つの発現カセット、または3つのうち2つの遺伝子についての1つの発現カセットと3つ目の遺伝子についてのもう1つの発現カセットとから発現する。−センスssRNAゲノムの複製に必要とされるウイルス遺伝子は、同じオープンリーディングフレームから、または2つもしくは3つの異なるオープンリーディングフレームから翻訳され得る。一実施形態では、−センスssRNAゲノムの複製に必要とされるウイルス遺伝子は、単一のオープンリーディングフレームから同時翻訳的に発現し、翻訳後に成熟ポリペプチドプロセシングされる。一実施形態では、−センスssRNAゲノムの複製に必要とされるウイルス遺伝子は2Aペプチド配列によって繋げられており、その結果、オープンリーディングフレームから翻訳されたポリペプチドが自己切断されて個々のポリペプチドになる。−センスssRNAゲノム遺伝子の複製に必要とされるウイルス遺伝子はいかなる順序で並んでいてもよい。いくつかの実施形態では、発現カセットは、−センスssRNAゲノム遺伝子の複製に必要とされるウイルス遺伝子の1つ以上の機能性変異体を含む。当業者であれば、特定の−センスssRNAウイルスに必要とされる遺伝子エレメントに応じて上記システムの適切な変化形態を操作する方法を認識するであろう。この操作は、複製に必須となる追加遺伝子を追加する形態をとり得る。

0209

いくつかの実施形態では、複製に必要なウイルスタンパク質に直接翻訳されることができるmRNA転写産物をコードする第1ポリヌクレオチド配列は、真核細胞における発現が可能なプロモーター、例えば哺乳動物Pol IIプロモーターに機能可能に繋げられており、さらにT7ポリメラーゼをコードする。そのような実施形態では、第2ポリヌクレオチド配列はT7プロモーターに機能可能に繋げられている。例えば、いくつかの実施形態では、自己複製性ポリヌクレオチドは以下の構造を含む:
(a)5’−[複製に必要なウイルス遺伝子]−双方向性プロモーター−[アンチゲノムウイルスゲノム]−3’、
(b)5’−Pol II−[複製に必要なウイルス遺伝子+T7 pol]−T7プロモーター−[アンチゲノムウイルスゲノム]−3’。

0210

いくつかの実施形態では、−センスssRNAウイルスゲノムをコードする自己複製性ポリヌクレオチドは、5’及び3’末端においてAAV由来ITRと隣接しており、例えば、
(a)5’−ITR−[複製に必要なウイルス遺伝子]−双方向性プロモーター−[アンチゲノムウイルスゲノム]−ITR−3’、
(b)5’−ITR−Pol II−[複製に必要なウイルス遺伝子+T7 pol]−T7プロモーター−[アンチゲノムウイルスゲノム]−ITR−3’
である。

0211

B.二本鎖RNAウイルス
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドは、二本鎖RNA(dsRNA)ウイルスゲノムをコードする。例示的なdsRNAウイルスとしては、アマルガウイルス科、ビルナウイルス科、クリソウイルス科、シストウイルス科エンドルナウイルス科、ハイポウイルス科、メガビルナウイルス科、パルティティウイルス科、ピコビルナウイルス科、クオドリウイルス科、レオウイルス科、トティウイルス科のメンバーが挙げられる。

0212

いくつかの実施形態では、本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドはdsRNAウイルスゲノムをコードする。いくつかの実施形態では、dsRNAウイルスゲノムは、マイナスセンス(相補)鎖の5’側のプラスセンス鎖としてコードされる。かくして、いくつかの実施形態では、dsRNAウイルスゲノムは、同じDNAポリヌクレオチド鎖からもう一方に相補的な2つのRNA分子として転写される。いくつかの実施形態では、dsRNAウイルスゲノムの2つのRNA分子は単一のRNAとして転写され、これが例えばリボザイム、エンドヌクレアーゼ、CRISPR系システムまたはそれに類似するものによって切断されてプラス及びマイナスセンス分子になる。

0213

一実施形態では、dsRNAウイルスゲノムは、共有dsDNA鋳型に隣接するプロモーターに機能可能に繋げられた共有dsDNA鋳型から転写される。片方のプロモーターはDNAポリヌクレオチドのワトソン鎖からの転写を引き起こし、それによってdsRNAゲノムのプラス鎖を生成する。もう片方のプロモーターはDNAポリヌクレオチドのクリック鎖からの転写を引き起こし、それによってdsRNAゲノムのマイナス鎖を生成する。いくつかのdsRNAウイルス、例えばレオウイルスは、それらのゲノムが複数のRNA分子からなり、ある場合においてはdsRNAとssRNAとの混合物からなる、という意味でセグメント化されたウイルスである。本開示は、DNAポリヌクレオチドが各セグメント転写単位を含んでいる実施形態を提供する。いくつかの実施形態では、セグメントは、DNAポリヌクレオチドのワトソン及び/またはクリック鎖上のいくつかのプロモーターから転写される。いくつかの実施形態では、RNAセグメントは、例えばリボザイム、エンドヌクレアーゼ、CRISPR系システムまたはそれに類似するものによる1つ以上のRNAセグメントの転写後切断によって生成する。いくつかの実施形態では、システムのプロモーターの1つ以上はT7プロモーターであり、システムは、T7RNAポリメラーゼをコードするポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、T7システムの使用は、dsRNAウイルスゲノムの1つ以上のセグメントの天然5’末端を生成する。いくつかの実施形態では、システムのプロモーターの1つ以上は、真核生物において活性なプロモーター、例えば哺乳動物プロモーターである。

0214

C.一本鎖DNAウイルス
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドは一本鎖DNA(ssDNA)ウイルスゲノムをコードする。例示的なssDNAウイルスとしては、パルボウイルス科(例えばアデノ随伴ウイルス)、アネロウイルス科、ビドナウイルス科、サーコウイルス科、ジェミニウイルス科、ゲノモウイルス科、イノウイルス科ミクロウイルス科、ナノウイルス科、スマコウイルス科及びスピラウイルス科のメンバーが挙げられる。一実施形態では、自己複製性ポリヌクレオチドはパルボウイルスをコードする。一実施形態では、自己複製性ポリヌクレオチドはアデノ随伴ウイルス(AAV)をコードする。

0215

D.二本鎖DNAウイルス
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドは、二本鎖DNA(dsDNA)ウイルスゲノムをコードする。例示的なdsDNAウイルスとしては、マイオウイルス科、ポドウイルス科、サイフォウイルス科、アロヘルペスウイルス科、ヘルペスウイルス科(例えば、HSV−1、HSV−1、ウマヘルペスウイルス)、ポックスウイルス科(例えばワクチニアウイルス及び粘液腫ウイルス)のメンバーが挙げられる。一実施形態では、自己複製性ポリヌクレオチドはアデノウイルスをコードする。

0216

E.miRNA転写減衰
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドは、1つ以上の必須ウイルス遺伝子の中に挿入された1つ以上のマイクロRNA(miRNA)標的配列を含む複製可能ウイルスゲノムをコードする。miRは、細胞増殖及びアポトーシスの制御に関与するものを含めた幾多のタンパク質をコードする多くの転写産物を調節する。miRによって調節される例示的なタンパク質としては、一般的な原がんタンパク質及び腫瘍抑制因子、例えば、Ras、Myc、Bcl2、PTEN及びp53が挙げられる。

0217

miRNAは正常細胞プロセスに密接に関連しており、それらの調節不全は、がんを含めた多様な疾患の原因になる。重要なことに、miRNAは、正常組織に比べてがん組織において差次的に発現しており、それらを様々ながんの標的機構として役立てることを可能にする。発がん悪性形質転換または転移との(正あるいは負の)関連を有するmiRNAは「oncomiR」として知られている。表2は、oncomiR及び特定のがんにおけるそれらの相対的発現の一覧を示す。

0218

いくつかの態様では、特定のmiRNAの発現は特定のがん及び/または転移の進展または維持との正の関連を有する。そのようなmiRのことを本明細書では「発がん性miRNA」または「oncomiR」と呼ぶ。いくつかの実施形態では、がんの細胞または組織において発がん性miRNAの発現は、非がん性対照細胞(すなわち正常または健常対照)に認められる発現レベルと比較して増加するかまたは、異なるがんタイプに由来するがん細胞に認められる発現レベルと比較して増加する。例えば、がん細胞における発がん性miRNAの発現は、非がん性対照細胞または異なるがんタイプに由来するがん細胞における発がん性miRNAの発現と比較して少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、150%、200%、300%、400%、500%、1000%またはそれ以上増加し得る。いくつかの態様では、がん細胞は、非がん性対照細胞に発現しない発がん性miRNAを発現させ得る。

0219

いくつかの実施形態では、特定のoncomiRの発現は特定のがん及び/または転移の進展または維持との負の関連を有する。そのようなoncomiRのことを本明細書では「腫瘍抑制因子miRNA」または「腫瘍抑制性miRNA」と呼ぶ、というのも、それらの発現はがんの進展を防止または抑制するからである。いくつかの実施形態では、がんの細胞または組織において腫瘍抑制因子miRNAの発現は、非がん性対照細胞(すなわち正常または健常対照)に認められる発現レベルと比較して減少するかまたは、異なるがんタイプに由来するがん細胞に認められる腫瘍抑制因子miRNAの発現レベルと比較して減少する。例えば、がん細胞における腫瘍抑制因子miRNAの発現は、非がん性対照細胞または異なるがんタイプに由来するがん細胞における腫瘍抑制因子miRNAの発現と比較して少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%または100%減少し得る。いくつかの態様では、非がん性対照細胞は、がん細胞に発現しない腫瘍抑制因子miRNAを発現させ得る。

0220

典型的には、腫瘍抑制性miRNAと対比して発がん性miRNAとして特定のmiRNAを指定することは、がんのタイプによって異なるであろう。例えば、特定のがんにおいて、あるmiRNAの発現は増加すること及びそのがんの進展に関係することがある一方、同じmiRNAの発現が、異なるがんでは減少すること及びそのがんの進展の防止に関係することがある。しかしながら、いくつかのmiRNAはがんのタイプに無関係に発がん性miRNAとして機能することがある。例えば、いくつかのmiRNAは、腫瘍抑制因子遺伝子のmRNA転写産物を分解の標的とし、それによって腫瘍抑制因子タンパク質の発現を減少させる。表2は、いくつかのがん、及び各がんタイプに認められる対応する「上方制御される」miRNA及び「下方制御される」miRNAの一覧を示す。表2中、上方制御されるmiRNAは、その特定のがんにおいて発がん性の可能性があるmiRNAであり、他方、下方制御されるmiRNAは、その特定のがんにおいて腫瘍抑制性の可能性がある。さらなる腫瘍抑制性miRNAの一覧を表3に示す。表1は、選出された12個のoncomiR(9個の腫瘍抑制因子及び3個の発がん性miRNA)と幾多のがんとの関係性を示す。

0221

いくつかの態様では、本明細書に記載のポリヌクレオチドによって生み出されたウイルスの複製は、ウイルスゲノム中の1つ以上の場所に1つ以上のmiRNA標的配列が組み込まれていることで腫瘍細胞に限定される。いくつかの実施形態では、1つ以上のmiRNA標的配列は、複製可能ウイルスゲノムの5’UTR及び/または3’UTRの中に組み込まれている。いくつかの実施形態では、1つ以上のmiRNA標的配列は、必須ウイルス遺伝子の1つ以上の遺伝子座に組み込まれている。本明細書中で使用する場合、「必須ウイルス遺伝子」は、ウイルス複製、ウイルス遺伝子産物感染性粒子への組立てに必要とされる、または組立てられた感染性粒子の構造的完全性を維持するのに必要とされる、ウイルス遺伝子を指す。いくつかの実施形態において、必須ウイルス遺伝子には、UL1、UL5、UL6、UL7、UL8、UL9、UL11、UL12、UL14、UL15、UL17、UL18、UL19、UL20、UL22、UL25、UL26、UL26.5、UL27、UL28、UL29、UL30、UL31、UL32、UL33、UL34、UL35、UL36、UL37、UL38、UL39、UL40、UL42、UL48、UL49、UL50、UL52、UL53、UL54、US1、US3、US4、US5、US6、US7、US8、US12、ICP0、ICP4、ICP22、ICP27、ICP47、PB、F、B5R、SERO−1、Cap、Rev、VP1〜4、核タンパク質(N)、リンタンパク質(P)、マトリックスタンパク質(M)、糖タンパク質(G)、ポリメラーゼ(L)、E1、E2、E3、E4、VP1、VP2、VP3、VP4、2A、2B、2C、3A、3B、3C及び3Dが含まれ得る。

0222

いくつかの実施形態では、必須ウイルス遺伝子の1つ以上の遺伝子座に挿入されているmiRNA標的配列は、正常な非がん性細胞によって発現されるががん細胞では発現しないかまたは発現の減少を示すmiRNAに対応している。正常(非がん性)細胞に発現するmiRNAは、ポリヌクレオチド中の対応する標的配列に結合することになり、miRNA標的配列を含有するウイルス遺伝子の発現を抑制することになり、それによってウイルス複製及び/または感染性粒子への構造組立てを防止する。かくして、miRNA標的配列の挿入は、コードされるウイルスの溶解作用から正常細胞を保護する。いくつかの実施形態では、miRNA標的配列は、腫瘍抑制性miRNA(例えば、表3中に列挙されるmiRNA)の標的配列である。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、少なくとも1個、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個または少なくとも10個の必須ウイルス遺伝子の遺伝子座に挿入されたmiRNA標的配列を含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のmiRNA標的配列が1つ以上の必須ウイルス遺伝子の5’非翻訳領域(UTR)及び/または3’UTRの中に組み込まれている。いくつかの実施形態では、1つ以上のmiRNA標的配列がウイルスゲノム中の非必須遺伝子(例えば、ガンマ34.5)の3’または5’UTRの中に組み込まれている。

0223

いくつかの実施形態では、本明細書に記載のポリヌクレオチドは、必須ウイルス遺伝子の遺伝子座に組み込まれたmiRNA標的配列を含む。いくつかの態様では、本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドは、1つ以上の必須ウイルス遺伝子の中に組み込まれた複数のmiRNA標的配列を含む。いくつかの実施形態では、ポリヌクレオチドは、複数(例えば2つ以上)の必須ウイルス遺伝子の中に組み込まれたmiRNA標的配列を含む。例えば、本明細書に記載のポリヌクレオチドは、2、3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれより多くの必須ウイルス遺伝子の中に挿入されたmiRNA標的配列を含み得る。そのような実施形態では、各必須ウイルス遺伝子が1つのmiRNA標的配列を含むことになると同時に、ポリヌクレオチドが全体として複数のmiRNA標的配列を含むことになるであろう。そのような実施形態では、複数のmiRNA標的配列が同じmiRNAに対応していてもよい。例えば、本明細書に記載のポリヌクレオチドは、2、3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれより多くの必須ウイルス遺伝子の中に挿入された同じmiRNA標的配列を含み得る。そのような実施形態では、複数のmiRNA標的配列が、2つ以上の異なるmiRNAに対応していてもよい。例えば、本明細書に記載のポリヌクレオチドは、第1必須ウイルス遺伝子の中に挿入され第1miRNAに対応しているmiRNA標的配列、第2必須ウイルス遺伝子の中に挿入され第2miRNAに対応しているmiRNA標的配列、第3必須ウイルス遺伝子の中に挿入され第3miRNAに対応しているmiRNA標的配列などを含み得る。

0224

いくつかの実施形態では、miRNA標的配列の複数のコピーが必須ウイルス遺伝子の遺伝子座の中に組み込まれている。例えば、いくつかの実施形態では、miRNA標的配列の2、3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれより多くのコピーが必須ウイルス遺伝子の遺伝子座に挿入され得る。いくつかの実施形態では、必須ウイルス遺伝子の遺伝子座に挿入されている複数のmiRNA標的配列の各々は、同じmiRNAに対応している。いくつかの実施形態では、必須ウイルス遺伝子の遺伝子座に挿入されている複数のmiRNA標的配列の各々は、異なるmiRNAに対応している。例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれより多くの異なるmiRNAに対応するmiRNA標的配列が必須ウイルス遺伝子の遺伝子座に挿入され得る。

0225

いくつかの実施形態では、miRNA標的配列の複数のコピーが複数の必須ウイルス遺伝子の遺伝子座の中に組み込まれている。例えば、いくつかの実施形態では、miRNA標的配列の2、3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれより多くのコピーが2、3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれより多くの必須ウイルス遺伝子の遺伝子座に挿入され得る。いくつかの実施形態では、特定の必須ウイルス遺伝子の中に挿入されている複数のmiRNA標的配列が全て、同じmiRNAに対応し得る。例えば、いくつかの実施形態では、第1必須ウイルス遺伝子は、各々第1miRNAに対応している複数のmiRNA標的配列を含み得、第2必須ウイルス遺伝子は、各々第2miRNAに対応している複数のmiRNA標的配列を含み得る。いくつかの実施形態では、自己複製性ポリヌクレオチドはさらに、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9または第10miRNAに各々対応する複数のmiRNA標的配列を含んだそれぞれ第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9または第10の必須ウイルス遺伝子を含み得る。

0226

いくつかの実施形態では、異なるmiRNAに対応する複数のmiRNA標的配列が、複数の必須ウイルス遺伝子遺伝子座に挿入されている。例えば、いくつかの実施形態では、第1必須ウイルス遺伝子は、2つ以上の異なるmiRNAに対応する複数のmiRNA標的配列を含み得、第2必須ウイルス遺伝子は、2つ以上の異なるmiRNAに対応する複数のmiRNA標的配列を含み得る。そのような実施形態では、第1必須ウイルス遺伝子中のmiRNA標的配列は第2必須ウイルス遺伝子中のmiRNA標的配列と同じであってもよいし、または異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、自己複製性ポリヌクレオチドはさらに、異なるmiRNAに対応する複数のmiRNA標的配列を各々含むものである第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9または第10必須ウイルス遺伝子を含み得る。いくつかの実施形態では、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9または第10必須ウイルス遺伝子のうちのいずれか1つの中にあるmiRNA標的配列は、その他の必須ウイルス遺伝子のうちのいずれかの中にあるmiRNA標的配列と同じであり得る。いくつかの実施形態では、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9または第10必須ウイルス遺伝子のうちのいずれか1つの中にあるmiRNA標的配列は、その他の必須ウイルス遺伝子のうちのいずれかの中にあるmiRNA標的配列とは異なり得る。

0227

いくつかの実施形態では、複数のmiRNA標的配列が縦並びに1つ以上の必須ウイルス遺伝子の遺伝子座に挿入されており、互いにリンカー配列またはスペーサー配列によって隔てられている。いくつかの実施形態では、リンカーまたはスペーサー空間配列は4つ以上のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、リンカーまたはスペーサー空間配列は5、6、7、8、9、10個またはそれより多くのヌクレオチドを含む。一実施形態では、リンカー配列またはスペーサー配列は少なくとも4つ〜少なくとも6つのヌクレオチドを含む。

0228

いくつかの実施形態では、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個またはそれより多くの下記サブユニットのどちらかが縦並びに1つ以上の必須ウイルス遺伝子の遺伝子座に挿入されている:(a)第1miRNAの標的配列−リンカーまたはスペーサー配列−第1miRNAの標的配列、または(b)第1miRNAの標的配列−リンカーまたはスペーサー配列−第2miRNAの標的配列。いくつかの実施形態では、miRNA標的配列は、表3中に列挙されるmiRNAのうちのいずれか1つ以上の標的配列である。

0229

F.搭載薬分子
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のポリヌクレオチドは、搭載薬分子をコードする核酸配列を含む。本明細書中で使用する場合、「搭載薬分子」(「治療用分子」とも呼称される)は、本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドにコードされるウイルスまたはその感染性粒子の治療有効性をさらに増強することができる任意の分子を指す。本開示において使用するのに適する搭載薬分子としては、タンパク質またはペプチド、例えば細胞毒性ペプチド免疫調節性ペプチド(例えば、抗原結合性分子、例えば抗体またはその抗原結合性断片、サイトカイン、ケモカイン、可溶性受容体、細胞表面受容体リガンド、二分ペプチド、及び酵素が挙げられる。そのような搭載薬分子はさらに、核酸配列(例えば、shRNA、siRNA、アンチセンスRNA、アンタゴミール、リボザイム及びアプタマー)を含んでいてもよい。搭載薬分子の性質は疾患の種類及び望まれる治療転帰によって様々であろう。

0230

いくつかの実施形態では、1つ以上のmiRNA標的配列は、搭載薬分子をコードするポリヌクレオチド配列の3’または5’UTRの中に組み込まれている。そのような実施形態では、搭載薬の翻訳及びその後の発現は、対応するmiRNAが発現する細胞では起こらないかまたはかなり低減される。いくつかの実施形態では、1つ以上のmiRNA標的配列は、治療用ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列の3’及び/または5’UTRの中に挿入されている。

0231

いくつかの実施形態では、治療用分子の発現は、非がん性細胞に比べてがん細胞において増進する治療用分子の発現を促す転写制御エレメント(例えば、hTERT、HE4、CEA、OC、ARF、CgA、GRP78、CXCR4、HMGB2、INSM1、メソテリン、OPN、RAD51、TETP、H19、uPAR、ERBB2、MUC1、Frz1、IGF2−P4または低酸素(HRE)及び放射線応答エレメントに由来するプロモーター)によってさらに調節され得る。いくつかの実施形態では、搭載薬分子の発現は自己複製性ポリヌクレオチドと同じ転写制御エレメントの制御下にある。

0232

いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は自己複製性ポリヌクレオチドを含み、さらに、細胞毒性ペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む。本明細書中で使用する場合、「細胞毒性ペプチド」は、宿主細胞に発現した場合に細胞死を、及び/または宿主細胞によって分泌された場合に隣接細胞の細胞死を誘導することができるタンパク質を指す。いくつかの実施形態では、細胞毒性ペプチドは、カスパーゼ、p53、ジフテリア毒素(DT)、シュードモナス外毒素A(PEA)、I型リボソーム不活性化タンパク質(RIP)(例えば、サポリン及びゲロニン)、II型RIP(例えばリシン)、志賀様毒素1(Slt1)、感光活性酸素種(例えば、killer−red)である。特定の実施形態では、細胞毒性ペプチドは、カスパーゼ遺伝子などのアポトーシスによる細胞死を招く自殺遺伝子にコードされる。

0233

いくつかの実施形態では、搭載薬は免疫調節性ペプチドである。本明細書中で使用する場合、「免疫調節性ペプチド」は、特定の免疫受容体及び/または経路を調節すること(例えば、活性化させること、または阻害すること)ができるペプチドである。いくつかの実施形態では、免疫調節性ペプチドは、免疫細胞、組織細胞及び間質細胞を含めた任意の哺乳動物細胞に作用することができる。好ましい実施形態では、免疫調節性ペプチドは、T細胞、NK細胞、NKT T細胞、B細胞、樹状細胞、マクロファージ、好塩基球マスト細胞または好酸球などの免疫細胞に対して作用する。例示的な免疫調節性ペプチドとしては、抗原結合性分子、例えば抗体またはその抗原結合性断片、サイトカイン、ケモカイン、可溶性受容体、細胞表面受容体リガンド、二分ペプチド、及び酵素が挙げられる。

0234

いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、自己複製性ポリヌクレオチドを含み、さらに、IL−1、IL−12、IL−15、IL−18、TNFα、IFNα、IFNβまたはIFNγなどのサイトカインをコードするポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、自己複製性ポリヌクレオチドを含み、さらに、CXCL10、CXCL9、CCL21、CCL4またはCCL5などのケモカインをコードするポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、自己複製性ポリヌクレオチドを含み、さらに、NKG2Dリガンド、ニューロピリンリガンド、Flt3リガンド、CD47リガンド(例えばSIRP1α)などの、細胞表面受容体のリガンドをコードするポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、自己複製性ポリヌクレオチドを含み、さらに、可溶性受容体、例えば可溶性サイトカイン受容体(例えば、IL−13R、TGFβR1、TGFβR2、IL−35R、IL−15R、IL−2R、IL−12R、及びインターフェロン受容体)または可溶性自然免疫受容体(例えば、toll様受容体補体受容体など)をコードするポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、自己複製性ポリヌクレオチドを含み、さらに、細胞内RNA及び/またはDNAの感知に関与するタンパク質の優勢作動薬突然変異体(例えば、STING、RIG−1またはMDA−5の優勢作動薬型突然変異体)をコードするポリヌクレオチドを含む。

0235

いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、自己複製性ポリヌクレオチドを含み、さらに、抗体またはその抗原結合性断片(例えば、一本鎖可変断片(scFv)、F(ab)など)などの抗原結合性分子をコードするポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、抗原結合性分子は、細胞表面受容体、例えば、免疫チェックポイント受容体(例えば、PD1、PDL1及びCTLA4)、または細胞成長及び活性化に関与する別の細胞表面受容体(例えば、OX40、CD200R、CD47、CSF1R、41BB、CD40及びNKG2D)に特異的に結合する。

0236

いくつかの実施形態では、搭載薬分子は、サソリポリペプチド、例えば、クロロトキシン、BmKn−2、ネオプラジン1、ネオプラジン2及びマウリポリン(mauriporin)である。いくつかの実施形態では、治療用分子は、ヘビポリペプチド、例えば、コントルトロスタチン、アポキシンI、ボトロプストキシンI、BJcuL、OHAP−1、ロドストミン(rhodostomin)、drCT−I、CTX−III、B1L、及びACTX−6である。いくつかの実施形態では、搭載薬分子は、クモポリペプチド、例えばラタルシン及びヒアルロニダーゼである。いくつかの実施形態では、搭載薬分子は、ハチポリペプチド、例えばメリチン及びアパミンである。いくつかの実施形態では、搭載薬分子は、カエルポリペプチド、例えば、PsT−1、PdT−1、及びPdT−2である。

0237

いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、自己複製性ポリヌクレオチドを含み、さらに、酵素をコードするポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、酵素は、細胞外マトリックスを改変することによって腫瘍微小環境を調整することができる。そのような実施形態において、酵素には、マトリックスメタロプロテアーゼ(例えばMMP9)、コラゲナーゼ、ヒアルロニダーゼ、ゼラチナーゼまたはエラスターゼが含まれ得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、酵素は、遺伝子指向性酵素プロドラッグ療法(GDEPT)システムの一部、例えば、単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ、シトシンデアミナーゼ、ニトロレダクターゼ、カルボキシペプチダーゼG2、プリンヌクレオシドホスホリラーゼもしくはシトクロムP450である。いくつかの実施形態では、酵素は、標的細胞において細胞死経路を誘導するかまたは活性化させることができる(例えばカスパーゼ)。

0238

いくつかの実施形態では、搭載薬分子は二分ペプチドである。本明細書中で使用する場合、「二分ペプチド」は、非がん性エフェクター細胞上に発現した細胞表面抗原に結合することができる第1ドメインと、標的細胞(例えば、がん細胞、腫瘍細胞、または異なる種類のエフェクター細胞)によって発現された細胞表面抗原に結合することができる第2ドメインとからなる多量体タンパク質を指す。いくつかの実施形態では、二分ポリペプチドの個々のポリペプチドドメインは、抗体またはその抗原結合断片(例えば、一本鎖可変断片(scFv)またはF(ab))、サソリポリペプチド、ダイアボディ、フレキシボディ、DOCK−AND−LOCK(商標)抗体、またはモノクローナル抗イディオタイプ抗体(mAb2)を含み得る。いくつかの実施形態では、二分ポリペプチドの構造は、二重可変ドメイン抗体(DVD−Ig(商標))、Tandab(登録商標)、二重特異性T細胞係合子(BiTE(商標))、DuoBody(登録商標)または二重親和性再指向性(DART)ポリペプチドであり得る。いくつかの実施形態では、二分ポリペプチドはBiTEであり、表6及び/または表7に示す抗原に特異的に結合するドメインを含む。例示的なBiTEを以下の表5に示す。

0239

いくつかの実施形態では、エフェクター細胞上に発現する細胞表面抗原は、以下の表6から選択される。いくつかの実施形態では、腫瘍細胞上またはエフェクター細胞上に発現する細胞表面抗原は、以下の表7から選択される。いくつかの実施形態では、腫瘍細胞上に発現する細胞表面抗原は、腫瘍抗原である。いくつかの実施形態では、腫瘍抗原は、CD19、EpCAM、CEA、PSMA、CD33、EGFR、HER2、EphA2、MCSP、ADAM17、PSCA、17−A1、NKGD2リガンド、CSF1R、FAP、GD2、DLL3またはニューロピリンから選択される。いくつかの実施形態では、腫瘍抗原は、表7に列挙されるものから選択される。

0240

III.自己複製性ポリヌクレオチドを含む組換え核酸分子を製造する方法
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、1つ以上のベクターを使用して試験管内で製造される。「ベクター」という用語は、別の核酸分子を移動させるかまたは輸送することができる核酸分子を指して本明細書中で使用される。大抵は、移動させる核酸をベクター核酸分子の中に挿入する。ベクターは、細胞における自律複製を指示する配列を含み得、及び/または宿主細胞DNA中への組込みを可能にするのに十分な配列を含み得る。

0241

いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドをプラスミド主鎖の中に挿入することによって製造される。

0242

いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、1つ以上のウイルスベクターを使用して製造される。時としてウイルスベクターのことを「組換えウイルス」または「ウイルス」と呼ぶことがある。いくつかの実施形態では、二ベクターシステムを使用する。例えば、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドをAAV由来ITRで挟む。そうした上で、ITRに挟まれたポリヌクレオチドを第1発現ベクターの中に挿入し、第2発現ベクターの中には、ITRによって媒介される複製に必要とされるAAVタンパク質(例えばRep78及びRep52)をコードするポリヌクレオチドを挿入する。そのような実施形態では、第1及び第2ベクターを(トランスフェクション形質導入電気穿孔などの手段で)好適な宿主細胞(例えば昆虫細胞株)に細胞内送達して、ITRに挟まれたポリヌクレオチドが宿主細胞のゲノムの中に安定的に組み込まれた細胞を生成する。いくつかの実施形態では、第1及び第2ベクターはヘルペスウイルス発現ベクターである。いくつかの実施形態では、第1及び第2ベクターはバキュロウイルス発現ベクターである。そのような発現システムは、例えば、Li et al.,Plos One,8:8,2013に記載されている。いくつかの実施形態では、宿主細胞は、ITRに挟まれた自己複製性ポリヌクレオチドを、ITRの非存在下で生み出される量よりも多い量で産生する。いくつかの実施形態では、ITRに挟まれた導入遺伝子をトランスフェクトした宿主細胞から得られるITRに挟まれたウイルスゲノムDNAは、ITRを含有せずに同様に(例えば組換えバキュロウイルス感染によって)トランスフェクトされた導入遺伝子に比べて4〜60倍多いDNAを生み出し得る。(Li et al,PLoS One,2013を参照のこと)。

0243

いくつかの実施形態では、本明細書に記載のポリヌクレオチドは、単一ベクター発現システムを使用して試験管内で製造される。例えば、いくつかの実施形態では、AAV ITRに挟まれた本明細書に記載の自己複製性ポリヌクレオチドを含む発現カセットを組換えHSVゲノム主鎖のUL3遺伝子とUL4遺伝子との間(例えば遺伝子間遺伝子座)またはICP4遺伝子座に挿入する(例えば図4B及び図5Bを参照のこと)。ITRによって媒介される複製に必要とされるAAVタンパク質(例えばRep78及びRep52)をコードするポリヌクレオチドを含む第2発現カセットは組換えHSVゲノム主鎖のICP0またはICP4遺伝子座に挿入する。Repタンパク質の発現は、ITRに挟まれたポリヌクレオチドが単一ベクターから効率的に複製されることを可能にする。いくつかの実施形態では、Repタンパク質をコードするポリヌクレオチドは、調節性または誘導性プロモーターに機能可能に繋げられている。

0244

いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組換え核酸分子は、ITRに挟まれた自己複製性ポリヌクレオチドを含む発現カセットと、ITRによって媒介される複製に必要なAAVタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む発現カセットとを含むHSVベクターを好適な宿主細胞の細胞内に(例えば、トランスフェクション、形質導入、電気穿孔などの手段で)送達することによって製造される。好適な宿主細胞としては、昆虫及び哺乳動物細胞株が挙げられる。HSVベクターを含む宿主細胞は、挿入された発現カセットの発現及び組換えDNA分子の産生を可能にする適切な時間量にわたって培養される。その後、組換えDNA分子を宿主細胞DNAから単離し、治療的使用のために製剤化する(例えば、粒子内に封入する)。

0245

いくつかの実施形態では、上記AAV−ITRシステムによって製造される組換えDNA分子は、各末端が共有結合で繋がっている2本の一本鎖DNA分子の産生をもたらす。例えば、第1DNA分子の5’ITRは第2DNA分子の3’ITRに共有結合で繋げられており、第1DNA分子の3’ITRは第2DNA分子の5’ITRに共有結合で繋げられている。そのような実施形態では、共有結合で繋げられた、ITRに挟まれたポリヌクレオチドは、本明細書中でNanoV分子と呼称される末端閉鎖型線形二本鎖腫瘍溶解性ウイルス核酸分子を形成している。いくつかの実施形態では、各一本鎖DNA分子は、ITRに挟まれたポリヌクレオチドを1つ含む。例えば、いくつかの実施形態では、NanoV分子は2つのssDNA分子を含むものであり、ここで、1つのssDNA分子は下記構造:5’−ITR−[自己複製性ポリヌクレオチドのセンス配列]−ITR−3’を含んでおり、1つのssDNA分子は下記構造:3’−ITR−[自己複製性ポリヌクレオチドのアンチセンス配列]−ITR−3’を含んでいる。いくつかの実施形態では、各一本鎖DNA分子は、ITRに挟まれたポリヌクレオチドを2つ以上含む(つまり、ITRに挟まれたポリヌクレオチドのコンカテマー)。ITRに挟まれたポリヌクレオチドのコンカテマーは様々な配向を有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、コンカテマーは頭−頭配向または尾−尾配向で形成される。

0246

IV.自己複製性ポリヌクレオチドを含む粒子
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のポリヌクレオチドは「粒子」の中に封入されている。本明細書中で使用する場合、粒子は、非組織由来構成物、例えば、リポソーム、リポプレックス、ナノ粒子、ナノカプセルマイクロ粒子マイクロスフェア脂質粒子、エクソソーム、小胞などを指す。特定の実施形態では、粒子は、非タンパク質性及び非免疫原性である。そのような実施形態では、本明細書に記載のポリヌクレオチドのカプセル封入は、全身性抗ウイルス免疫応答を誘導することなくウイルス性搭載薬の送達を可能にし、中和抗ウイルス抗体の作用を軽減する。さらに、本明細書に記載のポリヌクレオチドのカプセル封入は、ポリヌクレオチドを分解から防護し、標的宿主細胞内へのポリヌクレオチドの導入を容易にする。

0247

いくつかの実施形態では、粒子は対象の中で生分解性である。そのような実施形態では、対象における粒子の蓄積を伴わずして多回用量の粒子を対象に投与することができる。好適な粒子の例としては、ポリスチレン粒子、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸PLGA粒子、ポリペプチド系カチオン性ポリマー粒子シクロデキストリン粒子キトサン粒子、脂質系粒子、ポリ(β−アミノエステル)粒子、低分子量ポリエチレンイミン粒子、ポリホスホエステル粒子、ジスルフィド架橋ポリマー粒子ポリアミドアミン粒子、ポリエチレンイミン(PEI)粒子、及びPLURIONICS安定化ポリプロピレンスルフィド粒子が挙げられる。

0248

いくつかの実施形態では、本明細書に記載のポリヌクレオチドは無機粒子の中に封入されている。いくつかの実施形態では、無機粒子は、金ナノ粒子(GNP)、金ナノロッド(GNR)、磁気ナノ粒子(MNP)、磁気ナノチューブ(MNT)、カーボンナノホーン(CNH)、カーボンフラーレン、カーボンナノチューブ(CNT)、リン酸カルシウムナノ粒子(CPNP)、メソポーラスシリカナノ粒子(MSN)、シリカナノチューブ(SNT)、または星状中空シリカナノ粒子(SHNP)である。

0249

A.エクソソーム
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のポリヌクレオチドはエクソソームの中に封入されている。エクソソームは、多胞体親細胞(例えば、本明細書中でドナー細胞とも呼称される、エクソソームを放出する細胞)の形質膜との融合の後に細胞外環境へと放出される、細胞内に起源を有する小さな膜小胞である。エクソソームの表面は、親細胞の細胞膜に由来する脂質二重層を含み、親細胞表面に発現した膜タンパク質をさらに含むことがある。いくつかの実施形態では、エクソソームはさらに、親細胞からのサイトゾルを含有することがある。エクソソームは、上皮細胞、B及びTリンパ細胞、マスト細胞(MC)ならびに樹状細胞(DC)を含めた多様な細胞種によって産生され、血漿、尿、気管支肺胞洗浄液腸管上皮細胞及び腫瘍組織の中に確認されている。エクソソームの組成はその由来となる親細胞種に依存するため、「エクソソーム特有の」タンパク質は存在しない。しかしながら、多くのエクソソームは、親細胞においてエクソソームの起源となった細胞内小胞に関連するタンパク質(例えば、エンドソーム及びリソソームに関連する及び/またはそれらによって発現されるタンパク質)を含む。例えば、エクソソームは、抗原提示分子、例えば主要組織適合性複合体I及びII(MHC−I及びMHC−II)、テトラスパニン(例えばCD63)、いくつかの熱ショックタンパク質細胞骨格構成要素、例えばアクチン及びチューブリン細胞内膜融合、細胞−細胞相互作用(例えばCD54)に関与するタンパク質、シグナル伝達タンパク質、ならびにサイトゾル酵素に富んでいることがある。

0250

エクソソームは、エクソソーム膜と標的細胞の形質膜との融合によって1つの細胞(例えば親細胞)から標的またはレシピエント細胞への細胞タンパク質の移動を媒介し得る。したがって、エクソソームによって封入される材料を変更することは、本明細書に記載のポリヌクレオチドなどの外来薬剤を標的細胞に導入し得る機構を提供する。1つ以上の外来薬剤(例えば本明細書に記載のポリヌクレオチド)を含有すべく改変されたエクソソームのことを本明細書では「改変型エクソソーム」と呼ぶ。いくつかの実施形態では、改変型エクソソームは、外来薬剤(例えば本明細書に記載のポリヌクレオチド)を親細胞内に導入することによって製造される。そのような実施形態では、親細胞から産生される改変型エクソソームの中に外来核酸自体または外来核酸の転写産物が組み込まれるように、エクソソーム産生親細胞の中に外来核酸を導入する。当技術分野で知られている手段、例えば、外来核酸の形質導入、トランスフェクション、形質転換及び/またはマイクロインジェクションによって親細胞に外来核酸を導入することができる。

0251

いくつかの実施形態では、改変型エクソソームは、本明細書に記載のポリヌクレオチドをエクソソーム内に直接導入することによって製造される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のポリヌクレオチドを完全エクソソームの中に導入する。「完全エクソソーム」は、産生の由来を親細胞とするタンパク質及び/または遺伝物質を含むエクソソームを指す。完全エクソソームを得る方法は当技術分野で既知である(例えば、Alvarez−Erviti L.et al.,Nat Biotechnol.2011 Apr;29(4):34−5、Ohno S,et al.,Mol Ther 2013 Jan;21(1):185−91、及び欧州特許公報第2010663号を参照のこと)。

0252

特定の実施形態では、外来薬剤(例えば本明細書に記載のポリヌクレオチド)を空エクソソームの中に導入する。「空エクソソーム」は、親細胞に由来するタンパク質及び/または遺伝物質(例えばDNAまたはRNA)を欠くエクソソームを指す。空エクソソーム(例えば、親細胞由来の遺伝物質を欠くもの)を製造する方法は、UV曝露、エクソソーム内への核酸の装填を媒介する内因性タンパク質の突然変異/欠失、ならびに空いた穴から内因性遺伝物質がエクソソームの外へ抜け出るような穴をエクソソーム膜に空ける電気穿孔及び化学処理を含めて当技術分野で既知である。いくつかの実施形態では、空エクソソームは、pHが約9〜約14である水溶液による処理によってエクソソームを開いてエクソソーム膜を得ること、小胞内成分(例えば小胞内タンパク質及び/または核酸)を除去すること、及びエクソソーム膜の再組立てを行って空エクソソームを形成することによって製造される。いくつかの実施形態では、小胞内成分(例えば小胞内タンパク質及び/または核酸)を超遠心分離または密度勾配超遠心分離によって除去する。いくつかの実施形態では、超音波処理機械的振動多孔質膜に通す押出し、電流、またはこれらの技術のうちの1つ以上の組合せによって膜の再組立てを行う。特定の実施形態では、超音波処理によって膜の再組立てを行う。

0253

いくつかの実施形態では、完全または空エクソソームに外来薬剤(例えば本明細書に記載のポリヌクレオチド)を装填して改変型エクソソームを生成することは、従来の分子生物学技術、例えば、試験管内での形質転換、トランスフェクション及び/またはマイクロインジェクションを用いて成し遂げられ得る。いくつかの実施形態では、電気穿孔によって完全または空エクソソームの中に外来薬剤(例えば本明細書に記載のポリヌクレオチド)を直接導入する。いくつかの実施形態では、リポフェクション(例えばトランスフェクション)によって完全または空エクソソームの中に外来薬剤(例えば本明細書に記載のポリヌクレオチド)を直接導入する。本開示に係るエクソソームの製造に使用するのに適するリポフェクションキットは当技術分野で既知であり、市販されている(例えば、Roche提供のFuGENE(登録商標)HDトランスフェクション試薬、及びInvitrogen提供のLIPOFECTAMINE(商標)2000)。いくつかの実施形態では、熱ショックを用いる形質転換によって完全または空エクソソームの中に外来薬剤(例えば本明細書に記載のポリヌクレオチド)を直接導入する。そのような実施形態では、親細胞から単離したエクソソームをエクソソーム膜の透過化のために二価カチオン、例えば(CaCl2の)Ca2+の存在下で冷却する。その後、エクソソームに外来核酸とのインキュベート及び短時間の熱ショック処理(例えば、42℃で30〜120秒間のインキュベート)が行われ得る。特定の実施形態では、外来核酸が環状DNAプラスミドである場合に、熱ショック法を用いる完全または空エクソソームの形質転換を用いる。特定の実施形態では、空エクソソームへの外来薬剤(例えば本明細書に記載のポリヌクレオチド)の装填は、小胞内成分の除去後に薬剤とエクソソーム膜との混合または共インキュベーションを行うことによって成し遂げられ得る。したがって、エクソソーム膜から再組立てされた改変型エクソソームは小胞内空間内に外来薬剤が組み込まれることになる。エクソソーム内に封入された核酸を製造するためのさらなる方法は当技術分野で既知である(例えば、米国特許第9,889,210号、第9,629,929号及び第9,085,778号;国際PCT公開第WO2017/161010号及び第WO2018/039119号を参照のこと)。

0254

エクソソームは、細胞株骨髄由来細胞及び一次患者試料に由来する細胞を含めた幾多の異なる親細胞から得ることができる。親細胞から放出されたエクソソームは、当技術分野で知られている手段によって親細胞培養物の上清から単離され得る。例えば、エクソソームの物理特性を利用してそれらを培地またはその他の材料源から分離することができ、これには、電荷(例えば電気泳動分離)、大きさ(例えば、濾過分子ふるいなど)、密度(例えば、通常の遠心分離、または勾配遠心分離)及びスベドベリ定数(例えば、外力を伴うかまたは伴わない沈降など)に基づく分離が含まれる。あるいは、またはさらに、単離は、1つ以上の生物学的特性に基づくものであり得、表面マーカーを利用することができる方法(例えば、沈降の場合、固相との可逆的結合FACS分離、特異的リガンド結合、非特異的リガンド結合など)を含み得る。エクソソーム表面タンパク質分析は、エクソソームと会合したCD63などのタンパク質に対する蛍光標識抗体を使用するフローサイトメトリーによって決定され得る。エクソソームを特性評価するためのさらなるマーカーは国際PCT公開第WO2017/161010号に記載されている。さらに他の企図される方法では、PEGによって誘導される融合及び/または超音波融合を含めた化学的及び/または物理的方法を用いてエクソソームを融合させることもできる。

0255

いくつかの実施形態では、サイズ排除クロマトグラフィーを利用してエクソソームを単離することができる。いくつかの実施形態では、当技術分野で一般的に知られているように、クロマトグラフィー分離後に(1つ以上のクロマトグラフィー画分の)遠心分離技術によってエクソソームをさらに単離することができる。いくつかの実施形態では、エクソソームの単離は、以前に記載(Raposo,G.et al.,J.Exp.Med.183,1161−1172(1996))を参照のこと)がなされている分画遠心法、超遠心分離、サイズに基づく膜濾過濃縮、及び/またはレートゾーナル遠心法を含むがこれらに限定されない方法の組合せを伴い得る。

0256

いくつかの実施形態では、エクソソーム膜は、リン脂質、糖脂質脂肪酸スフィンゴ脂質ホスホグリセリドステロール、コレステロール及びホスファチジルセリンのうちの1つ以上を含む。加えて、膜は1つ以上のポリペプチド及び1つ以上の多糖、例えばグリカンを含むことがある。例示的なエクソソーム膜組成、及び1つ以上の膜成分の相対量を変化させる方法は国際PCT公開第WO2018/039119号に記載されている。

0257

好ましくは、本明細書に記載の粒子は、溶解性を増大させ、生体内での凝集によって引き起こされる可能性がある合併症を回避し、ピノサイトーシスを容易にするために、ナノスケールの大きさを有する。いくつかの実施形態では、粒子の平均直径は約1000nm未満である。いくつかの実施形態では、粒子の平均直径は約500nm未満である。いくつかの実施形態では、粒子の平均直径は約30〜約100nm、約50〜約100nm、または約75〜約100nmである。いくつかの実施形態では、粒子の平均直径は約30〜約75nm、または約30〜約50nmである。いくつかの実施形態では、粒子の平均直径は約100〜約500nmである。いくつかの実施形態では、粒子の平均直径は約200〜約400nmである。いくつかの実施形態では、粒子の平均粒径は約350nmである。

0258

いくつかの実施形態では、粒子はエクソソームであり、直径が約30〜約100nm、約30〜約200nm、または約30〜約500nmである。いくつかの実施形態では、粒子はエクソソームであり、直径が約10〜約100nm、約20〜約100nm、約30〜約100nm、約40〜約100nm、約50〜約100nm、約60〜約100nm、約70〜約100nm、約80〜約100nm、約90〜約100nm、約100〜約200nm、約100〜約150nm、約150〜約200nm、約100〜約250nm、約250〜約500nm、または約10〜約1000nmである。いくつかの実施形態では、粒子はエクソソームであり、直径が約20nm〜300nm、約40nm〜200nm、約20nm〜250nm、約30nm〜150nm、または約30nm〜100nmである。

0259

B.脂質ナノ粒子
特定の実施形態では、本明細書に記載の組換えDNA分子は、脂質ナノ粒子(LNP)の中に封入されている。特定の実施形態では、LNPは、1つ以上の脂質、例えば、トリグリセリド(例えばトリステアリン)、ジグリセリド(例えばベヘン酸グリセロール(glycerol bahenate))、モノグリセリド(例えば、モノステアリン酸グリセロール)、脂肪酸(例えばステアリン酸)、ステロイド(例えばコレステロール)及びワックス(例えばパルミチン酸セチル)を含む。いくつかの実施形態では、LNPはカチオン性脂質及び1つ以上のヘルパー脂質を含む。

0260

カチオン性脂質は、選択されたpH、例えば生理的pHで正味正電荷を有するいくつかの脂質種のいずれかを指す。そのような脂質としては、限定されないが、1,2−ジリノレイルオキシ−N,N−ジメチルアミノプロパン(DLinDMA)、1,2−ジリノレニルオキシ−N,Nジメチルアミノプロパン(DLenDMA)、ジオクタデシルジメチルアンモニウムDODMA)、ジステアリルジメチルアンモニウム(DSDMA)、N,N−ジオレイル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド(DODAC)、N−(2,3−ジオレイルオキシプロピル)−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)、N,N−ジステアリル−N,N−ジメチルアンモニウムブロミドDDAB)、N−(2,3−ジオレオイルオキシ)プロピル)−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド(DOTAP)、3−(N−(N’,N’−ジメチルアミノエタン)−カルバモイル)コレステロール(DC−Chol)、及びN−(1,2−ジミリストイルオキシプロパ−3−イル)−N,N−ジメチル−N−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DMRIE)が挙げられる。例えば、生理的pH未満で正電荷を有するカチオン性脂質としては、限定されないが、DODAP、DODMA、及びDMDMAが挙げられる。いくつかの実施形態では、カチオン性脂質は、C18アルキル鎖頭部基とアルキル鎖との間のエーテル結合、及び0〜3個の二重結合を含む。そのような脂質としては、例えば、DSDMA、DLinDMA、DLenDMA、及びDODMAが挙げられる。カチオン性脂質は、エーテル結合、及びpH滴定可能な頭部基を含み得る。そのような脂質としては、例えば、DODMAが挙げられる。さらなるカチオン性脂質は、参照により本明細書に援用される米国特許第7,745,651号、第5,208,036号、第5,264,618号、第5,279,833号、第5,283,185号、第5,753,613号、第5,785,992号に記載されている。

0261

いくつかの実施形態では、カチオン性脂質は、プロトン化可能な第三級アミン頭部基を含む。そのような脂質のことを本明細書ではイオン化可能脂質と呼ぶ。イオン化可能脂質は、イオン化可能アミン頭部基を含み典型的に約7未満のpKaを含む脂質種を指す。したがって、酸性pHを有する環境においてイオン化可能アミン頭部基は、負に帯電した分子(例えば核酸、例えば本明細書に記載の組換えポリヌクレオチド)と優先的にイオン化可能脂質が相互作用するようにプロトン化され、かくしてナノ粒子の組立て及びカプセル封入を容易にする。したがって、いくつかの実施形態では、イオン化可能脂質は、脂質ナノ粒子内への核酸の装填を増加させることができる。pHが約7より高い環境(例えば、約7.4の生理的pH)では、イオン化可能脂質は中性電荷を含む。イオン化可能脂質を含む粒子がエンドソームの低pH(例えばpH<7)環境中に取り込まれると、イオン化可能脂質は再びプロトン化され、アニオン性エンドソーム膜と会合し、粒子の中に封入された内容物の放出が促進される。

0262

いくつかの実施形態では、LNPは1つ以上の非カチオン性ヘルパー脂質を含む。例示的なヘルパー脂質としては、(1,2−ジラウロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン)(DLPE)、1,2−ジフィタノイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DiPPE)、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(DSPC)、1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(DPPC)、1,2−ジオレイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DOPE)、1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DPPE)、1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DMPE)、(1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホ−(1’−rac−グリセロール)(DOPG)、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(DSPE)、セラミドスフィンゴミエリン及びコレステロールが挙げられる。

0263

ポリエチレングリコール(PEG)修飾リン脂質及び誘導体化脂質、例えば誘導体化セラミド(PEG−CER)、例えばN−オクタノイルスフィンゴシン−1−[スクシニルメトキシポリエチレングリコール)−2000](C8 PEG−2000セラミド)を、好ましくは本明細書において開示される化合物及び脂質の1つ以上と組み合わせて、本明細書に記載のリポソーム性医薬組成物に使用する及び含ませることも、企図される。

0264

いくつかの実施形態では、脂質ナノ粒子はさらに、1つ以上のC6−C20アルキルを含む脂質と共有結合した5kDa以下の長さのポリ(エチレングリコール鎖を含むPEG修飾脂質を1つ以上含み得る。いくつかの実施形態では、LNPはさらに、1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−ポリ(エチレングリコール)(DSPE−PEG)、または1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[アミノ(ポリエチレングリコール)](DSPE−PEG−アミン)を含む。いくつかの実施形態では、PEG修飾脂質は、脂質ナノ粒子中の総脂質含有量の約0.1%〜約1%を構成する。いくつかの実施形態では、PEG修飾脂質は脂質ナノ粒子中の総脂質含有量の約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、または約1.0%を構成する。

0265

いくつかの実施形態では、LNPはカチオン性脂質及び1つ以上のヘルパー脂質を含み、カチオン性脂質はDOTAPである。いくつかの実施形態では、LNPはカチオン性脂質及び1つ以上のヘルパー脂質を含み、1つ以上のヘルパー脂質はコレステロールを含む。いくつかの実施形態では、LNPはカチオン性脂質及び1つ以上のヘルパー脂質を含み、1つ以上のヘルパー脂質はDLPEを含む。いくつかの実施形態では、LNPはカチオン性脂質及び1つ以上のヘルパー脂質を含み、1つ以上のヘルパー脂質はDOPEを含む。いくつかの実施形態では、LNPはカチオン性脂質及び少なくとも2つのヘルパー脂質を含み、カチオン性脂質はDOTAPであり、少なくとも2つのヘルパー脂質はコレステロール及びDLPEを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも2つのヘルパー脂質はコレステロール及びDOPEを含む。いくつかの実施形態では、LNPはカチオン性脂質及び少なくとも3つのヘルパー脂質を含み、カチオン性脂質はDOTAPであり、少なくとも3つのヘルパー脂質はコレステロール、DLPE及びDSPEを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも3つのヘルパー脂質はコレステロール、DOPE及びDSPEを含む。いくつかの実施形態では、LNPはDOTAP、コレステロール及びDLPEを含む。いくつかの実施形態では、LNPはDOTAP、コレステロール及びDOPEを含む。いくつかの実施形態では、LNPはDOTAP、コレステロール、DLPE及びDSPEを含む。いくつかの実施形態では、LNPはDOTAP、コレステロール、DLPE及びDSPE−PEGを含む。いくつかの実施形態では、LNPはDOTAP、コレステロール、DOPE及びDSPEを含む。いくつかの実施形態では、LNPはDOTAP、コレステロール、DOPE及びDSPE−PEGを含む。

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