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技術 NSCLC、SCLC、およびその他のがんをはじめとする肺がんに対する免疫療法で使用するための新規ペプチドおよびペプチド併用

出願人 イマティクスバイオテクノロジーズゲーエムベーハー
発明者 フリッチェ,イェンススホール,オリバーシン,ハープリートヴァインシェンク,トニソング,コレット
出願日 2018年7月3日 (2年7ヶ月経過) 出願番号 2019-571705
公開日 2020年10月29日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-530759
状態 未査定
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験 微生物、その培養処理 微生物による化合物の製造 ペプチド又は蛋白質 化合物または医薬の治療活性 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 突然変異または遺伝子工学
主要キーワード 数珠玉 有効形 伸長形態 中心傾向 平均サンプル 悪性物質 灰色点 整合配列
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重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

本発明は、免疫療法において使用される、ペプチドタンパク質核酸、および細胞に関する。特に、本発明は、がんの免疫療法に関する。本発明は、単独のまたはその他の腫瘍関連ペプチドと組み合わされた、腫瘍関連T細胞ペプチドエピトープにさらに関し、それは、例えば、抗腫瘍免疫応答刺激し、または生体外でT細胞を刺激して患者移入する、ワクチン組成物活性医薬品成分の役割を果たし得る。主要組織適合性複合体MHC)の分子と結合しているペプチド、またはペプチドそれ自体もまた、抗体、可溶性T細胞受容体、およびその他の結合分子の標的になり得る。

概要

背景

肺がんは、男性女性の双方で、がん関連死の最大要因である。世界的に、肺がんは、発生率死亡率の双方の観点から、最も一般的ながんである。2012年には、180万人を超える新規症例(総がん発生率の13%)、および肺がんによる160万人の死亡(総がん死亡率の20%)があった。肺がんは、87か国における男性の、26か国における女性のがんによる死亡の主要原因である。新規診断された症例の3分の1以上は、中国で発生した。最も高い率は、北米、欧州、および東アジアにある(World Cancer Report,2014)。

1987年以来、毎年、より多くの女性が、乳がんよりも肺がんのために死亡している。死亡率は、男性では1991年から2003年にかけて、毎年、約1.9%顕著に低下し続けている。女性の肺がん死亡率は、数十年間にわたって継続的に増大した後、平坦域に近づいている。肺がん死亡率のこれらの傾向は、過去30年間の喫煙率の低下を反映する。

米国国立がん研究所(NCI)によれば、2013年には、米国で、推定230,000件の新規肺がん症例と、肺がんに起因する160,000人の死亡が、予測されている。

歴史的に、小細胞肺がん(SCLC)は、腺がん扁平上皮細胞がん、および大細胞がん組織型をはじめとする、非小細胞肺がん(NSCLC)と区別されている。しかし、過去10年間で、腺がんと扁平上皮がんの間の区別は、ますます遺伝学および特定の療法に対する応答の大きな違いから認識されてきている。したがって、肺がんはますます分子サブタイプに従って分類され、肺腫瘍形成を推進し維持する特定の遺伝的変化に基づいている(Travis et al.,2013)。

予後は、一般的に不良である。全ての肺がん患者の10〜15%が、診断後5年間生存する。肺がん患者の生存不良は、少なくともある程度は、転移性疾患と診断されている80%の患者、および遠隔転移を有する過半数の患者に起因する(SEERTATfacts,2014)。診察時に、NSCLC症例の30〜40%は第IV期であり、SCLCの60%は第IV期である。

肺がんの1年相対生存率は、1975〜1979年における35%から2010年における44%に若干増加しているが、これは、外科的手法および併用療法の改善が主因である。しかし、全ての病期を合わせた5年間生存率は、17%に過ぎない。疾患が依然として局在性の時点で検出された症例では、生存率は54%である;しかし、この初期段階で診断されるのは肺がんの16%のみである(SEERSTATfacts,2014)。

治療選択肢は、がん型(小細胞または非小細胞)および病期によって決定され、外科手術放射線療法化学療法、およびベバシズマブ(AVASTIN(登録商標))やエルロチニブ(TARCEVA(登録商標))などの標的生物学的療法が挙げられる。限局性がんの場合、外科手術が通常、選択される治療法である。最近の研究は、早期の非小細胞肺がんの生存期間が、外科手術に続く化学療法によって改善されることを示唆する。疾患は、通常は、発見時までに広がっているので、放射線療法および化学療法が頻繁に使用され、時に手術と組み合せて使用される。化学療法単独または放射線との併用は、小細胞肺がんの通常の選択治療法であり;このレジメンでは、患者の大部分が寛解を経験し、それはいくつかの外科手術例では長期間持続する(S3−Leitlinie Lungenkarzinom,2011)。

進行性肺がんは、伝統的な化学療法に対して抵抗性である。しかし、近年の進歩は、組織学および遺伝学に依存する療法の興味深い進展をもたらした。精査のレベルは、KRASコドン12および13間の変異だけでなく、コドン12の特定の変異によって決定される異なるアミノ酸置換の間も識別するように設計された、補助化学療法試験によって例示される(Shepherd et al.,2013)。

NSCLCに対する治療選択肢を拡大するために、異なる免疫療法アプローチが試験されており、あるいはなお調査中である。L−BLP25またはMAGEA3を用いたワクチン接種は、NSCLC患者においてワクチン媒介延命効果を実証できなかった一方で、同種異系細胞由来ワクチンは、有望な臨床試験結果を示した。さらに、上皮成長因子受容体であるガングリオシドと、いくつかのその他の抗原とを標的とするさらなるワクチン接種治験が現在進行中である。患者の抗腫瘍細胞応答を高める代案ストラテジーは、特異的抗体によって阻害T細胞受容体またはそれらのリガンドブロックすることからなる。NSCLCにおける、イピリムマブ、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、MPDL3280A、およびMEDI−4736をはじめとする、これらの抗体のいくつかの治療的可能性が、現在臨床試験で評価されている(Reinmuth et al.,2015)。

概要

本発明は、免疫療法において使用される、ペプチドタンパク質核酸、および細胞に関する。特に、本発明は、がんの免疫療法に関する。本発明は、単独のまたはその他の腫瘍関連ペプチドと組み合わされた、腫瘍関連T細胞ペプチドエピトープにさらに関し、それは、例えば、抗腫瘍免疫応答を刺激し、または生体外でT細胞を刺激して患者に移入する、ワクチン組成物活性医薬品成分の役割を果たし得る。主要組織適合性複合体MHC)の分子と結合しているペプチド、またはペプチドそれ自体もまた、抗体、可溶性T細胞受容体、およびその他の結合分子の標的になり得る。

目的

本発明のペプチド、ポリペプチド、およびタンパク質をエンコードするDNA断片は、cDNA断片と短いオリゴヌクレオチドリンカーから構築され、または一連オリゴヌクレオチドから構築されて、微生物またはウイルスオペロンに由来する調節因子を含んでなる、組換え転写単位発現できる、合成遺伝子を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

列番号1〜配列番号489、および配列番号1〜配列番号489と少なくとも88%相同的なその変異配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含んでなるペプチド、およびその薬学的に許容可能な塩であって;前記変異型が、主要組織適合性複合体MHC分子と結合し、および/またはT細胞を前記変異型ペプチドと交差反応させ;前記ペプチドが完全長ポリペプチドでない、ペプチド。

請求項2

MHCクラスIまたはII分子に結合する能力を有し、前記MHCに結合した際に、CD4および/またはCD8T細胞によって認識されることができるようになる、請求項1に記載のペプチド。

請求項3

そのアミノ酸配列が、配列番号1〜配列番号489のいずれか1つに記載の一続きアミノ酸を含んでなる、請求項1または2に記載のペプチドまたはその変異型。

請求項4

前記ペプチドまたはその変異型が、8〜100、好ましくは8〜30、より好ましくは8〜16のアミノ酸の全長を有し、最も好ましくは前記ペプチドが、配列番号1〜配列番号489のいずれかに記載のアミノ酸配列からなり、またはそれから本質的になる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のペプチドまたはその変異型。

請求項5

前記ペプチドが、修飾され、および/または非ペプチド結合を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のペプチドまたはその変異型。

請求項6

前記ペプチドが、特にHLA−DR抗原関連不変鎖(Ii)のN末端アミノ酸を含んでなる融合タンパク質の一部である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその変異型。

請求項7

MHC分子と結合した際に、好ましくは請求項1〜5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその変異型である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその変異型を特異的に認識する、特に可溶性または膜結合抗体である、抗体、好ましくはモノクローナル抗体またはその断片。

請求項8

MHC分子と結合した際に、請求項1〜5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその変異型であり、好ましくは請求項1〜5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその変異型である、HLAリガンドと反応する、T細胞受容体、好ましくは可溶性または膜結合性、またはその断片。

請求項9

前記リガンドアミノ酸配列が、配列番号1〜配列番号489のいずれか1つと少なくとも88%同一であり、または前記リガンドアミノ酸配列が配列番号1〜配列番号489のいずれか1つからなる、請求項8に記載のT細胞受容体。

請求項10

前記T細胞受容体が可溶性分子として提供され、任意選択的に、免疫刺激ドメインまたは毒素などのさらなるエフェクター機能を保有する、請求項8または9に記載のT細胞受容体。

請求項11

請求項1〜5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその変異型、好ましくはMHC分子と結合している請求項1〜5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその変異型を特異的に認識する、アプタマー

請求項12

請求項1〜5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその変異型、請求項7に記載の抗体またはその断片、請求項8または9に記載のT細胞受容体またはその断片をコードする核酸であって、任意選択的に異種プロモーター配列または前記核酸を発現する発現ベクターに連結している、核酸。

請求項13

請求項1〜6のいずれか一項に記載のペプチド、請求項7に記載の抗体またはその断片、請求項8または9に記載のT細胞受容体またはその断片、または請求項12に記載の核酸または発現ベクターを含んでなり、好ましくは樹状細胞、T細胞またはNK細胞などの抗原提示細胞から選択される、組換え宿主細胞

請求項14

T細胞を、適切な抗原提示細胞の表面または抗原提示細胞を模倣する人工コンストラクトの表面に発現される抗原負荷ヒトクラスIまたはIIMHC分子に、前記T細胞を抗原特異的様式で活性化するのに十分な時間にわたり、生体外で接触させるステップを含んでなり、前記抗原が、請求項1〜4のいずれか一項に記載のペプチドである、活性化Tリンパ球を製造するインビトロ法

請求項15

請求項1〜4のいずれか一項に記載のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドを提示する細胞を選択的に認識する、請求項14に記載の方法によって製造される活性化Tリンパ球。

請求項16

請求項1〜6のいずれか一項に記載のペプチド、請求項7に記載の抗体またはその断片、請求項8または9に記載のT細胞受容体またはその断片、請求項11に記載のアプタマー、請求項12に記載の核酸または発現ベクター、請求項13に記載の宿主細胞、または請求項15に記載の活性化Tリンパ球、またはコンジュゲートされまたは標識された活性成分からなる群から選択される、少なくとも1つの活性成分と、薬学的に許容可能な担体、および任意選択的に、薬学的に許容可能な賦形剤および/または安定剤を含んでなる医薬組成物

請求項17

請求項13に記載の宿主細胞を培養するステップと、前記宿主細胞および/またはその培養液から、ペプチドまたはその変異型、抗体またはその断片、またはT細胞受容体またはその断片を単離するステップとを含んでなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載のペプチドまたはその変異型、請求7項に記載の抗体またはその断片、または請求項8または9に記載のT細胞受容体またはその断片を製造する方法。

請求項18

医薬品で使用するための請求項1〜6のいずれか一項に記載のペプチド、請求項7に記載の抗体またはその断片、請求項8または9に記載のT細胞受容体またはその断片、請求項11に記載のアプタマー、請求項12に記載の核酸または発現ベクター、請求項13に記載の宿主細胞、または請求項15に記載の活性化Tリンパ球。

請求項19

請求項15で定義される活性T細胞の有効数を患者投与するステップを含んでなる、その標的細胞が、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドを提示する患者において、標的細胞を死滅させる方法。

請求項20

がん診断および/または治療で使用するための、またはがんに対する薬剤の製造で使用するための、請求項1〜6のいずれか一項に記載のペプチド、請求項7に記載の抗体またはその断片、請求項8または9に記載のT細胞受容体またはその断片、請求項11に記載のアプタマー、請求項12に記載の核酸または発現ベクター、請求項13に記載の宿主細胞、または請求項15に記載の活性化Tリンパ球。

請求項21

前記がんが、ペプチド配列番号1〜配列番号489がそれに由来するタンパク質過剰発現を示す、肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)、急性骨髄性白血病乳がん胆管がん、脳がん、慢性リンパ球性白血病結腸直腸がん食道がん胆嚢がん胃がん、頭頸部上皮がん肝細胞がん黒色腫非ホジキンリンパ腫卵巣がん膵臓がん前立腺がん腎細胞がん、尿膀胱がん子宮がん、およびその他の腫瘍の群から選択される、請求項20に記載の使用。

請求項22

(a)溶液または凍結乾燥形態にある、請求項1〜6のいずれか一項に記載のペプチドまたは変異型、請求項7に記載の抗体またはその断片、請求項8または9に記載のT細胞受容体またはその断片、請求項11に記載のアプタマー、請求項12に記載の核酸または発現ベクター、請求項13に記載の宿主細胞、または請求項15に記載の活性化Tリンパ球を含有する医薬組成物を含んでなる容器;(b)任意選択的に、前記凍結乾燥製剤のための希釈剤または再構成溶液を含有する第2の容器;(c)任意選択的に、配列番号1〜配列番号531からなる群から選択される少なくとももう1つのペプチド、および(d)任意選択的に、(i)溶液の使用、または(ii)凍結乾燥製剤の再構成および/または使用のための取扱説明書を含んでなるキット

請求項23

(iii)緩衝液、(iv)希釈剤、(v)フィルター、(vi)針、または(v)シリンジの1つまたは複数をさらに含んでなる、請求項22に記載のキット。

請求項24

a)前記個々の患者からの腫瘍サンプルによって提示される腫瘍関連ペプチド(TUMAP)を同定するステップと;b)a)で同定された前記ペプチドを、正常組織との比較で腫瘍における免疫原性および/または過剰提示について予備選別されたペプチド貯蔵庫と比較するステップと;c)少なくとも1つのペプチドを、前記患者において同定されたTUMAPと一致する前記貯蔵庫から選択するステップと;d)ステップc)に基づいて、個別化ワクチンまたは化合物ベースのまたは細胞療法を作成および/または処方するステップとを含んでなる、個々の患者のための化合物ベースのおよび/または細胞療法のための個別化抗がんワクチンを生産する方法。

請求項25

前記TUMAPが、a1)前記腫瘍サンプルからの発現データを前記腫瘍サンプルの組織型に対応する正常組織サンプルからの発現データと比較して、前記腫瘍サンプルにおいて過剰発現されまたは異常に発現されるタンパク質を同定するステップと;a2)前記発現データを、前記腫瘍サンプル中のMHCクラスI/またはクラスII分子と結合しているMHCリガンドの配列と相関させて、前記腫瘍によって過剰発現されまたは異常に発現されるタンパク質に由来するMHCリガンドを同定するステップとによって同定される、請求項24に記載の方法。

請求項26

結合ペプチドを前記腫瘍サンプルから単離されたMHC分子から溶出させて、前記溶出したリガンドを配列決定することで、MHCリガンドの配列が同定される、請求項24または25に記載の方法。

請求項27

前記腫瘍サンプルの組織型に対応する前記正常組織が、前記同一患者から得られる、請求項24〜26のいずれか一項に記載の方法。

請求項28

前記貯蔵庫に包含される前記ペプチドが、aa.正常組織または組織群と比較して悪性組織で過剰発現される遺伝子を同定するステップを含んでなる、マイクロアレイまたは配列決定ベース発現プロファイリングなどの高度並列法によって、ゲノム規模メッセンジャーリボ核酸mRNA発現解析を実施するステップと;ab.ステップaaで検出された、選択的に発現されまたは過剰発現される遺伝子によってコードされる、ペプチドを選択するステップと;ac.健常ドナーまたは前記患者からのヒトT細胞を使用した生体外免疫原性アッセイを含んでなる、前記選択されたペプチドによる生体内細胞応答誘導を判定するステップ;またはba.HLAリガンドを前記腫瘍サンプルから質量分析を使用して同定するステップと;bb.正常組織または組織群と比較して悪性組織で過剰発現される遺伝子を同定するステップを含んでなる、マイクロアレイまたは配列決定ベース発現プロファイリングなどの高度並列法によって、ゲノム規模メッセンジャーリボ核酸(mRNA)発現解析を実施するステップと;bc.前記同定されたHLAリガンドを前記遺伝子発現データと比較するステップと;bd.ステップbcで検出された、選択的に発現されまたは過剰発現される遺伝子によってコードされる、ペプチドを選択するステップと;be.ステップbdから選択されたTUMAPを腫瘍組織上で再検出し、健常組織上の検出の欠如または希な検出が、mRNAレベルにおける過剰発現の関連性を裏付けるステップと;bf.健常ドナーまたは前記患者からのヒトT細胞を使用した生体外免疫原性アッセイを含んでなる、前記選択されたペプチドによる生体内T細胞応答の誘導を判定するステップに基づいて同定される、請求項24〜27のいずれか一項に記載の方法。

請求項29

前記貯蔵庫に包含される前記ペプチドの免疫原性が、生体外免疫原性アッセイ、個々のHLA結合についての患者免疫モニタリング、MHC多量体染色、ELISPOTアッセイおよび/または細胞内サイトカイン染色を含んでなる方法によって判定される、請求項24〜28のいずれか一項に記載の方法。

請求項30

前記貯蔵庫が、配列番号1〜配列番号531からなる群から選択される複数のペプチドを含んでなる、請求項24〜29のいずれか一項に記載の方法。

請求項31

前記個々の患者からの正常な対応する組織と比較して前記腫瘍サンプルに特有の少なくとも1つの変異を同定するステップと、前記ワクチンに包含するために、または細胞療法を作成するために、前記変異に関連があるペプチドを選択するステップとをさらに含んでなる、請求項24〜30のいずれか一項に記載の方法。

請求項32

前記少なくとも1つの変異が、全ゲノム配列決定を使用して同定される、請求項31に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、免疫療法において使用される、ペプチドタンパク質核酸、および細胞に関する。特に、本発明は、がんの免疫療法に関する。本発明は、単独のまたはその他の腫瘍関連ペプチドと組み合わされた、腫瘍関連T細胞ペプチドエピトープにさらに関し、それは、例えば、抗腫瘍免疫応答刺激し、または生体外でT細胞を刺激して患者移入する、ワクチン組成物活性医薬品成分の役割を果たし得る。主要組織適合性複合体MHC)の分子と結合しているペプチド、またはペプチドそれ自体もまた、抗体、可溶性T細胞受容体、およびその他の結合分子の標的になり得る。

0002

本発明は、ヒト腫瘍細胞HLAクラスI分子に由来する、いくつかの新規ペプチド配列およびそれらの変異型に関し、それらは抗腫瘍免疫応答を引き起こすためのワクチン組成物中で、または薬理的/免疫学的活性化合物および細胞の開発のための標的として、使用され得る。

背景技術

0003

肺がんは、男性女性の双方で、がん関連死の最大要因である。世界的に、肺がんは、発生率死亡率の双方の観点から、最も一般的ながんである。2012年には、180万人を超える新規症例(総がん発生率の13%)、および肺がんによる160万人の死亡(総がん死亡率の20%)があった。肺がんは、87か国における男性の、26か国における女性のがんによる死亡の主要原因である。新規診断された症例の3分の1以上は、中国で発生した。最も高い率は、北米、欧州、および東アジアにある(World Cancer Report,2014)。

0004

1987年以来、毎年、より多くの女性が、乳がんよりも肺がんのために死亡している。死亡率は、男性では1991年から2003年にかけて、毎年、約1.9%顕著に低下し続けている。女性の肺がん死亡率は、数十年間にわたって継続的に増大した後、平坦域に近づいている。肺がん死亡率のこれらの傾向は、過去30年間の喫煙率の低下を反映する。

0005

米国国立がん研究所(NCI)によれば、2013年には、米国で、推定230,000件の新規肺がん症例と、肺がんに起因する160,000人の死亡が、予測されている。

0006

歴史的に、小細胞肺がん(SCLC)は、腺がん扁平上皮細胞がん、および大細胞がん組織型をはじめとする、非小細胞肺がん(NSCLC)と区別されている。しかし、過去10年間で、腺がんと扁平上皮がんの間の区別は、ますます遺伝学および特定の療法に対する応答の大きな違いから認識されてきている。したがって、肺がんはますます分子サブタイプに従って分類され、肺腫瘍形成を推進し維持する特定の遺伝的変化に基づいている(Travis et al.,2013)。

0007

予後は、一般的に不良である。全ての肺がん患者の10〜15%が、診断後5年間生存する。肺がん患者の生存不良は、少なくともある程度は、転移性疾患と診断されている80%の患者、および遠隔転移を有する過半数の患者に起因する(SEERTATfacts,2014)。診察時に、NSCLC症例の30〜40%は第IV期であり、SCLCの60%は第IV期である。

0008

肺がんの1年相対生存率は、1975〜1979年における35%から2010年における44%に若干増加しているが、これは、外科的手法および併用療法の改善が主因である。しかし、全ての病期を合わせた5年間生存率は、17%に過ぎない。疾患が依然として局在性の時点で検出された症例では、生存率は54%である;しかし、この初期段階で診断されるのは肺がんの16%のみである(SEERSTATfacts,2014)。

0009

治療選択肢は、がん型(小細胞または非小細胞)および病期によって決定され、外科手術放射線療法化学療法、およびベバシズマブ(AVASTIN(登録商標))やエルロチニブ(TARCEVA(登録商標))などの標的生物学的療法が挙げられる。限局性がんの場合、外科手術が通常、選択される治療法である。最近の研究は、早期の非小細胞肺がんの生存期間が、外科手術に続く化学療法によって改善されることを示唆する。疾患は、通常は、発見時までに広がっているので、放射線療法および化学療法が頻繁に使用され、時に手術と組み合せて使用される。化学療法単独または放射線との併用は、小細胞肺がんの通常の選択治療法であり;このレジメンでは、患者の大部分が寛解を経験し、それはいくつかの外科手術例では長期間持続する(S3−Leitlinie Lungenkarzinom,2011)。

0010

進行性肺がんは、伝統的な化学療法に対して抵抗性である。しかし、近年の進歩は、組織学および遺伝学に依存する療法の興味深い進展をもたらした。精査のレベルは、KRASコドン12および13間の変異だけでなく、コドン12の特定の変異によって決定される異なるアミノ酸置換の間も識別するように設計された、補助化学療法試験によって例示される(Shepherd et al.,2013)。

0011

NSCLCに対する治療選択肢を拡大するために、異なる免疫療法アプローチが試験されており、あるいはなお調査中である。L−BLP25またはMAGEA3を用いたワクチン接種は、NSCLC患者においてワクチン媒介延命効果を実証できなかった一方で、同種異系細胞株由来ワクチンは、有望な臨床試験結果を示した。さらに、上皮成長因子受容体であるガングリオシドと、いくつかのその他の抗原とを標的とするさらなるワクチン接種治験が現在進行中である。患者の抗腫瘍細胞応答を高める代案ストラテジーは、特異的抗体によって阻害T細胞受容体またはそれらのリガンドブロックすることからなる。NSCLCにおける、イピリムマブ、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、MPDL3280A、およびMEDI−4736をはじめとする、これらの抗体のいくつかの治療的可能性が、現在臨床試験で評価されている(Reinmuth et al.,2015)。

発明が解決しようとする課題

0012

がんの治療に伴う重度副作用および費用を考慮すると、がん全般、そして特に肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)の治療に使用し得る要素を同定する必要がある。がんのより良い診断、予後の評価、および治療成功の予測につながる、がん全般、特に肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)のためのバイオマーカーに相当する要素を同定する必要性もまたある。

課題を解決するための手段

0013

がんの免疫療法は、がん細胞を特異的に標的化しながら副作用を最小化する選択肢に相当する。がん免疫療法は、腫瘍関連抗原の存在を利用する。

0014

腫瘍関連抗原(TAA)の現行の分類は、次の主要群を含んでなる:
a)がん精巣抗原:T細胞によって認識され得る初めて同定されたTAAはこのクラスに属し、元々はがん精巣(CT)抗原と称されたが、それは、そのメンバーが組織学的に異なるヒト腫瘍において発現され、正常組織では精巣の精母細胞精原細胞のみに存在し、時として胎盤に存在するためであった。精巣の細胞は、クラスIおよびIIHLA分子を発現しないので、これらの抗原は正常組織のT細胞によって認識され得ず、したがって免疫学的に腫瘍特異的と見なされる。CT抗原の周知の例は、MAGEファミリーメンバーおよびNY−ESO−1である。
b)分化抗原:これらのTAAは、腫瘍と、それから腫瘍が生じる正常組織との間で共有される。既知の分化抗原のほとんどは、黒色腫および正常メラノサイトに見いだされる。これらのメラノサイト系関連タンパク質の多くは、メラニン生合成関与し、したがって腫瘍特異的でないが、それでもなおがん免疫療法のために広く利用されている。例としては、黒色腫に対するチロシナーゼおよびMelan−A/MART−1、または前立腺がんに対するPSAが挙げられるが、これに限定されるものではない。
c)過剰発現TAA:広範に発現されるTAAをエンコードする遺伝子は、組織学的に異なる型の腫瘍において検出され、多数の正常組織においても概してより低い発現レベルで検出されている。正常組織によってプロセスされて潜在的に提示されるエピトープの多くは、T細胞認識閾値レベル未満であり得る一方で、腫瘍細胞におけるそれらの過剰発現は、以前確立された免疫寛容破壊することにより、抗がん応答を始動し得る。このクラスのTAAの顕著な例は、Her−2/neu、サバイビンテロメラーゼ、またはWT1である。
d)腫瘍特異的抗原:これらのユニークなTAAは、正常な遺伝子(β−カテニン、CDK4など)の変異から生じる。これらの分子変化のいくつかは、腫瘍性形質転換および/または進行に関連している。腫瘍特異的抗原は、通常、正常組織に対する自己免疫反応リスクなしに、強力な免疫応答誘導できる。他方、これらのTAAは、ほとんどの場合、その上でそれらが同定されたまさにその腫瘍のみと関係があり、通常は、多くの個々の腫瘍間で共有されない。腫瘍特異的(関連)イソ型を有するタンパク質では、ペプチドの腫瘍特異性(または関連性)はまた、ペプチドが腫瘍(関連)エクソンに由来する場合に生じてもよい。
e)異常な翻訳後修飾から生じるTAA:このようなTAAは、特異的でなく腫瘍において過剰発現もされないタンパク質から生じてもよいが、それでもなお、腫瘍において主に活性である翻訳後プロセスによって腫瘍関連になる。このクラスの例は、腫瘍でMUC1のような新規エピトープをもたらす改変グリコシル化パターンから、または腫瘍特異的であってもなくてもよい分解中のタンパク質スプライシング事象から生じる。
f)オンコウイルスタンパク質:これらのTAAはウイルスタンパク質であり、それらは発がん過程において重要な役割を果たしてもよく、外来性である(ヒト由来でない)ため、それらはT細胞応答を誘起し得る。このようなタンパク質の例は、子宮頸がんで発現される、ヒト乳頭腫16型ウイルスタンパク質E6およびE7である。

0015

細胞ベースの免疫療法は、主要組織適合性複合体(MHC)の分子によって提示される、腫瘍関連または腫瘍特異的タンパク質由来ペプチドエピトープを標的化する。腫瘍特異的Tリンパ球によって認識される抗原、すなわちそれらのエピトープは、酵素受容体転写因子などの全てのタンパク質クラスに由来する分子であり得て、それはそれぞれの腫瘍細胞において発現されて、同一起源の非改変細胞と比較して、通常、上方制御される。

0016

MHC分子には、MHCクラスIおよびMHCクラスIIの2つのクラスがある。MHCクラスI分子はα重鎖およびβ2ミクログロブリンから構成され、MHCクラスII分子はαおよびβ鎖から構成される。それらの三次元立体構造は、ペプチドとの非共有結合相互作用のために使用される結合溝をもたらす。

0017

MHCクラスI分子は、ほとんどの有核細胞上に見いだされる。それらは、主に、内因性タンパク質欠陥リボソーム産物(DRIP)、およびより大型のペプチドのタンパク質切断から得られる、ペプチドを提示する。しかし、エンドソームコンパートメントまたは外来性起源に由来するペプチドもまた、MHCクラスI分子上に頻繁に見られる。この非古典的様式のクラスI提示は、文献中で交差提示と称される(Brossart and Bevan,1997;Rock et al.,1990)。MHCクラスII分子は、大部分はプロフェショナル抗原提示細胞APC)に見いだされ、例えばエンドサイトーシス中にAPCに取り込まれて引き続きプロセシングされる、外因性または膜貫通タンパク質のペプチドを主に提示する。ペプチドとMHCクラスIの複合体が、適切なT細胞受容体(TCR)を有するCD8陽性T細胞によって認識される一方で、ペプチドとMHCクラスII分子の複合体は、適切なTCRを有するCD4陽性ヘルパーT細胞によって認識される。その結果、TCR、ペプチド、およびMHCは、化学量論的に1:1:1の量で存在することが良く知られている。

0018

CD4陽性ヘルパーT細胞は、CD8陽性細胞傷害性T細胞による、効果的な応答の誘導と維持に重要な役割を果たす。腫瘍関連抗原(TAA)に由来するCD4陽性T細胞エピトープの同定は、抗腫瘍免疫応答を始動させる医薬品の開発に非常に重要である(Gnjatic et al.,2003)。腫瘍部位において、Tヘルパー細胞は、細胞傷害性T細胞(CT)親和的サイトカイン環境を維持し(Mortara et al.,2006)、例えばCTLナチュラルキラー(NK)細胞、マクロファージ顆粒球などのエフェクター細胞を引きつける(Hwang et al.,2007)。

0019

炎症不在下では、MHCクラスII分子の発現は、免疫系細胞、特に、例えば、単球、単球由来細胞、マクロファージ、樹状細胞などの、プロフェッショナル抗原提示細胞(APC)に主に限定される。がん患者においては、腫瘍細胞がMHCクラスII分子を発現することが判明している(Dengjel et al.,2006)。

0020

伸長された(より長い)本発明のペプチドは、MHCクラスII活性エピトープとして作用し得る。

0021

MHCクラスIIエピトープによって活性化されたTヘルパー細胞は、抗腫瘍免疫におけるCTLのエフェクター機能統合するのに重要な役割を果たす。TH1型のTヘルパー細胞応答を始動するTヘルパー細胞エピトープは、それらの細胞表面に腫瘍関連ペプチド/MHC複合体を提示する腫瘍細胞に向けられた細胞傷害機能をはじめとする、CD8陽性キラーT細胞のエフェクター機能を支持する。このようにして腫瘍関連Tヘルパー細胞ペプチドエピトープは、単独で、またはその他の腫瘍関連ペプチドとの組み合わせで、抗腫瘍免疫応答を刺激するワクチン組成物の活性医薬品成分の役割を果たし得る。

0022

例えばマウスなどの哺乳類動物モデルにおいて、CD8陽性Tリンパ球の不在下であっても、インターフェロンγ(IFNγ)の分泌による血管新生阻害を通じて腫瘍発現を阻害するには、CD4陽性T細胞で十分であることが示された(Beatty and Paterson,2001;Mumberg et al.,1999)。CD4 T細胞が、直接抗腫瘍エフェクターであるという証拠がある(Braumuller et al.,2013;Tran et al.,2014)。

0023

HLAクラスII分子の構成的発現は、通常、免疫細胞に限定されるので、原発性腫瘍からクラスIIペプチドを直接単離する可能性があり得るとは、これまで考えられなかった。しかしDengjel et al.は、腫瘍からいくつかのMHCクラスIIエピトープを直接同定することに成功した(国際公開第2007/028574号パンフレット、欧州特許第1760088B1号明細書)。

0024

CD8およびCD4依存性の双方のタイプの応答は、抗腫瘍効果共同して相乗的に寄与するので、CD8+T細胞(リガンド:MHCクラスI分子+ペプチドエピトープ)、またはCD4陽性Tヘルパー細胞(リガンド:MHCクラスII分子+ペプチドエピトープ)のどちらかによって認識される、腫瘍関連抗原の同定および特性解析は、腫瘍ワクチンの開発にとって重要である。

0025

MHCクラスIペプチドが、細胞性免疫応答を始動(惹起)するためには、それはまた、MHC分子に結合しなくてはならない。この過程は、MHC分子の対立遺伝子と、ペプチドのアミノ酸配列の特定の多型性とに依存する。MHCクラスI結合ペプチドは、通常は、8〜12アミノ酸残基長であり、通常は、それらの配列中に、MHC分子の対応する結合溝と相互作用する2つの保存残基(「アンカー」)を含有する。このようにして、各MHC対立遺伝子は、どのペプチドが結合溝と特異的に結合し得るかを決定する、「結合モチーフ」を有する。

0026

MHCクラスI依存免疫反応においては、ペプチドは腫瘍細胞によって発現される特定のMHCクラスI分子に結合できるだけでなく、それらはまた、引き続いて特異的T細胞受容体(TCR)を有するT細胞によって認識されなくてはならない。

0027

タンパク質が、Tリンパ球によって腫瘍特異的または腫瘍関連抗原として認識され、治療で利用されるためには、必要条件が満たされなくてはならない。抗原は、主に腫瘍細胞によって発現され、健常組織によって発現されず、または比較的少量発現されるべきである。好ましい実施形態では、ペプチドは、健常組織と比較して、腫瘍細胞によって過剰提示されるべきである。それぞれの抗原は、ある種の腫瘍に存在するだけでなく、高い濃度(すなわち、それぞれのペプチド細胞当たりのコピー数)で存在することもさらに望ましい。腫瘍特異的および腫瘍関連抗原は、例えば細胞周期調節またはアポトーシス抑制における機能のために、正常細胞から腫瘍細胞への形質転換に直接関与するタンパク質に由来することが多い。さらに、形質転換の直接原因となるタンパク質の下流標的が、上方制御されてもよく、したがって間接的に腫瘍関連であってもよい。このような間接的腫瘍関連抗原もまた、ワクチン接種アプローチの標的であってもよい(Singh−Jasuja et al.,2004)。このようなペプチド(「免疫原性ペプチド」)が、腫瘍関連抗原に由来して、生体外または生体内T細胞応答をもたらすことを確実にするためには、抗原のアミノ酸配列内にエピトープが存在することが必須である。

0028

基本的に、MHC分子に結合できるあらゆるペプチドが、T細胞エピトープとして機能してもよい。生体外または生体内T細胞応答誘導のための必要条件は、対応するTCRを有するT細胞の存在、およびこの特定のエピトープに対する免疫寛容の不在である。

0029

したがって、TAAは、腫瘍ワクチンをはじめとするが、これに限定されるものではない、T細胞ベースの治療法開発の出発点である。TAAを同定し特性決定する方法は、通常は、患者または健常人から単離され得るT細胞の使用に基づき、またはそれらは、腫瘍と正常組織との間の示差的転写プロファイル、またはペプチド発現パターンの生成に基づく。しかし、腫瘍組織またはヒト腫瘍細胞株において過剰発現され、またはこのような組織または細胞株において選択的に発現される遺伝子の同定は、免疫療法においてこれらの遺伝子から転写される抗原の使用に関する、正確な情報を提供しない。これは、これらの抗原のエピトープの個々の亜集団のみが、このような用途に適するためであり、その理由は、対応するTCRがあるT細胞が存在しなくてはならず、この特定のエピトープに対する免疫寛容が不在または最小でなくてはならないからである。したがって本発明の非常に好ましい実施形態では、それに対する機能的および/または増殖性T細胞がある、過剰にまたは選択的に提示されるペプチドのみを選択することが、重要である。このような機能的T細胞は、特異的抗原による刺激時にクローン増殖され得て、エフェクター機能を果たすことができるT細胞(「エフェクターT細胞」)と定義される。

0030

本発明による特異的TCR(例えば、可溶性TCR)および抗体またはその他の結合分子(スキャフォールド)によってペプチドMHCを標的化する場合、基礎となるペプチドの免疫原性は二次的である。これらの場合には、提示が決定要因である。

実施例

0031

本発明の第1の態様では、本発明は、配列番号1〜配列番号489、または配列番号1〜配列番号489と少なくとも77%、好ましくは少なくとも88%相同的な(好ましくは少なくとも77%または少なくとも88%同一の)その変異配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を含んでなるペプチドに関し、その中で前記変異型は、MHCと結合し、および/またはT細胞と前記ペプチドまたはその薬学的に許容可能な塩との交差反応を誘導し、その中で前記ペプチドは、基礎となる完全長ポリペプチドでない。

0032

本発明は、配列番号1〜配列番号489、または配列番号1〜配列番号489と少なくとも77%、好ましくは少なくとも88%相同的な(好ましくは少なくとも77%または少なくとも88%同一の)その変異型からなる群から選択される配列を含んでなる、本発明のペプチドにさらに関し、前記ペプチドまたはその変異型は、8〜100、好ましくは8〜30、最も好ましくは8〜14アミノ酸全長を有する。

0033

続く表は、本発明によるペプチド、それらの各配列番号、およびそれらのペプチドの予測される起源(基礎)遺伝子を示す。表1において、配列番号1〜配列番号83を有するペプチドは、HLA−A*24に結合し、配列番号84〜配列番号133を有するペプチドは、HLA−A*02に結合し、配列番号134〜配列番号201を有するペプチドは、HLA−A*01に結合し、配列番号202〜配列番号219を有するペプチドは、HLA−A*03に結合し、配列番号220〜配列番号295を有するペプチドは、HLA−B*07に結合し、配列番号296〜配列番号318を有するペプチドは、HLA−B*08に結合し、配列番号319〜配列番号374を有するペプチドは、HLA−B*44に結合する。表2のペプチドは、誤り率が高い、またはアルゴリズムを使用して計算された、ハイスループットスクリーニングの結果としての大きなリスト中で以前開示されているが、これまでがんとは全く関連付けられていなかった。表2において、配列番号375〜配列番号387を有するペプチドは、HLA−A*24に結合し、配列番号388〜配列番号393を有するペプチドは、HLA−A*02に結合し、配列番号394〜配列番号452を有するペプチドは、HLA−A*01に結合し、配列番号453〜配列番号458を有するペプチドは、HLA−A*03に結合し、配列番号459〜配列番号475を有するペプチドは、HLA−B*07に結合し、配列番号476〜配列番号489を有するペプチドは、HLA−B*44に結合する。表3のペプチドは、本発明のその他のペプチドとの組み合わせで有用であってもよい、追加的なペプチドである。表3において、配列番号490〜配列番号508を有するペプチドは、HLA−A*24に結合し、配列番号509〜配列番号528を有するペプチドは、HLA−A*02に結合し、配列番号529〜配列番号530を有するペプチドは、HLA−B*07に結合し、配列番号531を有するペプチドは、HLA−B*44に結合する。

0034

表1:本発明によるペプチド

0035

表2:がん関連性が以前知られていない本発明による追加的なペプチド

0036

表3:例えば個別化がん治療に有用な本発明に記載のペプチド

0037

本発明は、さらに、例えば、急性骨髄性白血病、乳がん、胆管がん、脳がん、慢性リンパ球性白血病結腸直腸がん食道がん胆嚢がん胃がん、頭頸部上皮がん肝細胞がん、黒色腫、非ホジキンリンパ腫卵巣がん膵臓がん、前立腺がん、腎細胞がん、尿膀胱がん子宮がんなどの増殖性疾患の治療で使用するための本発明によるペプチドに一般に関する。

0038

特に好ましいのは、配列番号1〜配列番号489からなる群から選択される、本発明による単独のまたは組み合わされたペプチドである。より好ましいのは、配列番号1〜配列番号374(表1を参照されたい)からなる群から選択される単独のまたは組み合わせのペプチドと、肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)、急性骨髄性白血病、乳がん、胆管がん、脳がん、慢性リンパ球性白血病、結腸直腸がん、食道がん、胆嚢がん、胃がん、頭頸部扁上皮がん、肝細胞がん、黒色腫、非ホジキンリンパ腫、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、腎細胞がん、尿膀胱がん、子宮がん、および好ましくは肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)の免疫療法におけるそれらの使用とである。

0039

したがって、本発明の別の態様は、好ましくは、肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)、急性骨髄性白血病、乳がん、胆管がん、脳がん、慢性リンパ球性白血病、結腸直腸がん、食道がん、胆嚢がん、胃がん、頭頸部扁上皮がん、肝細胞がん、黒色腫、非ホジキンリンパ腫、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、腎細胞がん、尿膀胱がん、子宮がんの群から選択される増殖性疾患の併用治療のための、本発明によるペプチドの使用に関する。

0040

本発明は、ヒト主要組織適合性複合体(MHC)クラスIの分子に結合する能力を有し、または長さ変異型などの伸長形態では、MHCクラスIIに結合する能力を有する、本発明によるペプチドにさらに関する。

0041

本発明は、本発明によるペプチドにさらに関し、前記ペプチドは(それぞれ)配列番号1〜配列番号489に記載のアミノ酸配列からなり、またはそれから本質的になる。

0042

本発明は、本発明によるペプチドにさらに関し、前記ペプチドは、修飾され、および/または非ペプチド結合を含む。

0043

本発明は、本発明によるペプチドにさらに関し、前記ペプチドは、特にHLA−DR抗原関連不変鎖(Ii)のN末端アミノ酸に融合した、または例えば樹状細胞に対して特異的な抗体などの抗体に(またはその配列中に)融合した、融合タンパク質の一部である。

0044

本発明は、本発明によるペプチドをエンコードする核酸にさらに関する。本発明は、DNA、cDNA、PNA、RNA、またはそれらの組み合わせである、本発明による核酸にさらに関する。

0045

本発明は、本発明による核酸を発現でき、および/または発現する、発現ベクターにさらに関する。

0046

本発明は、疾患の治療においてそして医療において、特にがんの治療において使用するための本発明によるペプチド、本発明による核酸または本発明による発現ベクターにさらに関する。

0047

本発明は、本発明によるペプチドに対して、または前記本発明によるペプチドとMHCの複合体に対して特異的な対抗と、それらを製造する方法とにさらに関する。

0048

本発明は、T細胞受容体(TCR)、特に、自己由来または同種異系T細胞に組み込まれた可溶性TCR(sTCR)およびクローン化TCR;これらを製造する方法;ならびに前記TCRを有するまたは前記TCRと交差反応する、NK細胞またはその他の細胞を製造する方法にさらに関する。

0049

抗体およびTCRは、本発明によるペプチドの免疫療法用途の追加的な実施形態である。

0050

本発明は、前述のような本発明による核酸または発現ベクターを含んでなる、宿主細胞にさらに関する。本発明は、抗原提示細胞であり、好ましくは樹状細胞である、本発明による宿主細胞にさらに関する。

0051

本発明は、本発明による宿主細胞を培養するステップと、前記宿主細胞またはその培養液からペプチドを単離するステップとを含んでなる、本発明によるペプチドを製造する方法にさらに関する。

0052

本発明は、十分な量の抗原を抗原提示細胞に接触させることで、適切な抗原提示細胞または人工抗原提示細胞の表面に発現されるクラスIまたはIIMHC分子上に抗原が負荷される、本発明による方法にさらに関する。

0053

本発明は、抗原提示細胞が、配列番号1〜配列番号489を含有する、好ましくは配列番号1〜配列番号374または変異アミノ酸配列を含有する、前記ペプチドを発現できまたは発現する発現ベクターを含んでなる、本発明による方法にさらに関する。

0054

本発明は、本発明による方法によって製造される活性化T細胞にさらに関し、前記T細胞は、本発明によるアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドを発現する細胞を選択的に認識する。

0055

本発明は、本発明によって製造されるT細胞の有効数を患者に投与するステップを含んでなる、患者において、本発明による任意のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドを異常に発現する標的細胞死滅させる方法にさらに関する。

0056

本発明は、薬剤としてのまたは薬剤の製造における、記載される任意のペプチド、本発明による核酸、本発明による発現ベクター、本発明による細胞、本発明による活性化Tリンパ球、T細胞受容体または抗体またはその他のペプチドおよび/またはペプチドMHC結合分子の使用にさらに関する。好ましくは、前記薬剤は、がんに対して有効である。

0057

好ましくは、前記薬剤は、可溶性TCRまたは抗体に基づく、細胞療法、ワクチンまたはタンパク質である。

0058

本発明は、本発明による使用にさらに関し、前記がん細胞は、肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)、急性骨髄性白血病、乳がん、胆管がん、脳がん、慢性リンパ球性白血病、結腸直腸がん、食道がん、胆嚢がん、胃がん、頭頸部扁上皮がん、肝細胞がん、黒色腫、非ホジキンリンパ腫、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、腎細胞がん、尿膀胱がん、子宮がん、および好ましくは肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)細胞である。

0059

本発明は、がん、好ましくは肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)の診断において使用され得る、本明細書で「標的」と称される、本発明によるペプチドをベースとするバイオマーカーにさらに関する。マーカーは、ペプチドそれ自体の過剰提示、または対応遺伝子の過剰発現であり得る。マーカーはまた、好ましくは免疫療法、最も好ましくはバイオマーカーによって同定されるのと同じ標的を標的化する免疫療法である、治療の成功確率を予測するために使用されてもよい。例えば抗体または可溶性TCRを使用して腫瘍切片が染色され、MHCと複合体形成した目的ペプチドの存在が検出され得る。

0060

任意選択的に、抗体は、免疫刺激ドメインまたは毒素などのさらなるエフェクター機能を保有する。

0061

本発明はまた、がん治療の文脈におけるこれらの新規標的の使用に関する。

0062

免疫応答の刺激は、宿主免疫系によって外来性として認識された抗原の存在に依存する。腫瘍関連抗原の存在の発見は、宿主の免疫系を利用して腫瘍成長介入する可能性を高めた。免疫系の体液性および細胞性アームの双方を活用する様々な機構が、がん免疫療法のために目下探求されている。

0063

細胞性免疫応答の特異的要素は、腫瘍細胞を特異的に認識して破壊できる。腫瘍浸潤性細胞集団からの、または末梢血からのT細胞の単離は、がんに対する自然免疫防御において、このような細胞が重要な役割を果たすことを示唆する。細胞質ゾル内に位置するタンパク質または欠陥リボソーム産物(DRIPS)に由来する、通常は8〜10アミノ酸残基の主要組織適合性複合体(MHC)保有ペプチドのクラスI分子を認識するCD8陽性T細胞が、この応答において重要な役割を果たす。ヒトのMHC分子はまた、ヒト白血球抗原(HLA)とも称される。

0064

本明細書の用法では、別段の記載がない限り、全ての用語は下述のとおり定義される。

0065

「T細胞応答」という用語は、生体外または生体内でペプチドによって誘導される、エフェクター機能の特異的増殖および活性化を意味する。MHCクラスI拘束性細胞傷害性T細胞では、エフェクター機能は、ペプチドパルスされた、ペプチド前駆体パルスされた、または天然にペプチドを提示する、標的細胞の溶解;好ましくはペプチドによって誘導されるインターフェロン−γ、TNF−α、またはIL−2であるサイトカインの分泌;好ましくはペプチドによって誘導されるグランザイムまたはパーフォリンであるエフェクター分子の分泌;または脱顆粒であってもよい。

0066

「ペプチド」という用語は、典型的に、隣接するアミノ酸のαアミノ基とカルボニル基の間のペプチド結合によって互いに連結する、一連のアミノ酸残基を命名するために、本明細書で使用される。ペプチドは、好ましくは9アミノ酸長であるが、8アミノ酸長程度に短くあり得て、10、11、または12以上に長くあり得て、MHCクラスIIペプチド(本発明のペプチドの伸長された変異型)の場合、それらは13、14、15、16、17、18、19または20アミノ酸長以上に長くあり得る。

0067

さらに「ペプチド」という用語は、典型的に、隣接するアミノ酸のα−アミノおよびカルボニル基の間のペプチド結合によって互いに連結する、一連のアミノ酸残基の塩を含むものとする。好ましくは、塩は、例えば、塩化物塩または酢酸塩トリフルオロ酢酸塩)などの、ペプチドの薬学的に許容可能な塩である。ペプチドは生体内で塩ではないので、本発明によるペプチドの塩は、それらの生体内の状態がペプチドと実質的に異なることに留意すべきである。

0068

「ペプチド」という用語は、「オリゴペプチド」もまた含むものとする。「オリゴペプチド」という用語は、典型的に、隣接するアミノ酸のαアミノ基とカルボニル基との間のペプチド結合によって互いに連結される、一連のアミノ酸残基を命名するために、本明細書で使用される。オリゴペプチドの長さは、その中で正しいエピトープまたはエピトープ群が保持されれば、本発明にとって重要でない。オリゴペプチドは、典型的に、約30アミノ酸残基長未満であり、約15アミノ酸長を超える。

0069

「ポリペプチド」という用語は、典型的に、隣接するアミノ酸のαアミノ基とカルボニル基との間のペプチド結合によって互いに連結される、一連のアミノ酸残基を指す。正しいエピトープが保持されれば、ポリペプチドの長さは本発明にとって重要でない。ペプチドまたはオリゴペプチドという用語とは対照的に、ポリペプチドという用語は、約30を超えるアミノ酸残基を含有する分子を指すことが意図される。

0070

ペプチド、オリゴペプチド、タンパク質またはこのような分子をコードするポリヌクレオチドは、免疫応答を誘導できれば「免疫原性」である(したがって本発明における「免疫原」である)。本発明では、免疫原性は、より具体的には、T細胞応答を誘導する能力と定義される。したがって「免疫原」は、免疫応答を誘導できる分子であり、本発明では、T細胞応答を誘導できる分子である。別の態様では、免疫原は、それに対する特異的抗体またはTCRを生じさせるために使用される、ペプチド、ペプチドとMHCの複合体、オリゴペプチド、および/またはタンパク質であり得る。

0071

クラスI T細胞「エピトープ」は、クラスIMHC受容体に結合している短いペプチドを必要とし、三成分複合体(MHCクラスIα鎖、β−2−ミクログロブリン、およびペプチド)を形成し、それは、適切な親和性でMHC/ペプチド複合体に結合する適合T細胞受容体を保有するT細胞によって、認識され得る。MHCクラスI分子に結合しているペプチドは、典型的に8〜14アミノ酸長であり、最も典型的には9アミノ酸長である。

0072

ヒトにおいては、MHCクラスI分子(ヒト白血球抗原(HLA)ともまた称されるヒトのMHC分子)をコードする、3つの異なる遺伝子座、HLA−A、HLA−B、およびHLA−Cがある。HLA−A*01、HLA−A*02、およびHLA−B*07は、これらの遺伝子座から発現され得る、異なるMHCクラスI対立遺伝子の例である。

0073

表4:HLA-A*02、HLA-A*01、HLA-A*03、HLA-A*24、HLA-B*07、HLA-B*08、およびHLA-B*44血清型発現頻度Fハプロタイプ頻度Gfは、米国で650万人以上のボランティアドナーの登録からのHLA分類データを使用した研究から得られた(Gragert et al., 2013)。ハプロタイプ頻度は、個々の染色体上の異なる対立遺伝子の頻度である。哺乳動物細胞内の染色体の二倍体セットのために、この対立遺伝子の遺伝子型発生の頻度はより高く、ハーディワインベルグ原理を用いて計算され得る(F = 1 - (1-Gf)2)。

0074

本発明のペプチドは、好ましくは本明細書に記載される本発明のワクチンに包含される場合、A*02、A*01、A*03、A*24、B*07、B*08またはB*44に結合する。ワクチンはまた、汎結合MHCクラスIIペプチドを含んでもよい。したがって、本発明のワクチンを使用して、A*02−、A*01−、A*03−、A*24−、B*07−、B*08−またはB*44−陽性である患者のがんが治療され得る一方で、これらのペプチドの汎結合特性のために、MHCクラスIIアロタイプを選択する必要はない。

0075

本発明のA*02ペプチドが、例えばA*24などの別の対立遺伝子に結合するペプチドと組み合わされた場合、MHCクラスI対立遺伝子のいずれか単独による対処と比較して、任意の患者集団のより高い割合を治療し得る。大多数集団では、対立遺伝子のいずれか単独によって、50%未満の患者が対処され得た一方で、HLA−A*24およびHLA−A*02エピトープを含んでなるワクチンは、任意の妥当な集団で、少なくとも60%の患者を治療し得る。具体的には、以下の様々な地域において、これらの対立遺伝子の少なくとも1つが、以下の百分率の患者で陽性である:米国61%、西欧62%、中国75%、韓国77%、日本86%(www.allelefrequencies.netから計算された)。

0076

表5:欧州の白人人口におけるHLA対立遺伝子カバー範囲((Gragert et al., 2013)から計算された)。

0077

好ましい実施形態では、「ヌクレオチド配列」という用語は、デオキシリボヌクレオチドヘテロ重合体を指す。

0078

特定のペプチド、オリゴペプチド、またはポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、天然起源であってもよく、またはそれらは合成的に構築されてもよい。一般に、本発明のペプチド、ポリペプチド、およびタンパク質をエンコードするDNA断片は、cDNA断片と短いオリゴヌクレオチドリンカーから構築され、または一連のオリゴヌクレオチドから構築されて、微生物またはウイルスオペロンに由来する調節因子を含んでなる、組換え転写単位で発現できる、合成遺伝子を提供する。

0079

本明細書の用法では「ペプチドをコーディング(またはコード)するヌクレオチド」という用語は、配列が、例えば、TCRの生産に有用な樹状細胞または別の細胞株によって発現される生体系適合性である、人工人造)開始および停止コドンを含むペプチドをコードする、ヌクレオチド配列を指す。

0080

本明細書の用法では、核酸配列への言及は、一本鎖および二本鎖の核酸の双方を含む。したがって、例えば、特異的配列は、文脈上明らかに別の意味が示唆されない限り、このような配列の一本鎖DNA、このような配列とその補体との二本鎖(二本鎖DNA)、およびこのような配列の補体を指す。

0081

「コード領域」という用語は、その天然ゲノム環境内で、遺伝子の発現産物を天然にまたは普通にコードする遺伝子の部分、すなわち、遺伝子の天然発現産物を生体内でコードする領域を指す。

0082

コード領域は、非変異(「正常」)、変異または改変遺伝子に由来し得て、またはDNA合成技術の当業者に周知の方法を使用して実験室で完全に合成された、DNA配列または遺伝子にさえ由来し得る。

0083

「発現産物」という用語は、遺伝子の、そして遺伝コード縮重に起因する同等物をコードし、したがって同一アミノ酸をコードする任意の核酸配列の、天然翻訳産物であるポリペプチドまたはタンパク質を意味する。

0084

コード配列に言及する場合、「断片」という用語は、その発現産物が、完全コード領域の発現産物と本質的に同一の生物学的機能または活性を保つ、完全未満のコード領域を含んでなるDNAの部分を意味する。

0085

DNAセグメント」という用語は、別々の断片の形態の、またはより大型のDNAコンストラクトの構成要素としての、DNAポリマーを指し、それは、実質的に純粋な、すなわち、混入内在性物質を含まない形態で、例えばクローニングベクターを使用する標準生化学的方法によって、セグメントおよびその構成ヌクレオチド配列を同定、操作、および回収できるようにする量または濃度で、少なくとも1回単離されたDNAに由来する。このようなセグメントは、典型的に真核生物遺伝子内に存在する内部非翻訳配列またはイントロンによって中断されていない、読み取り枠の形態で提供される。非翻訳DNA配列は、それがコード領域の操作または発現を妨げない、読み取り枠下流に存在してもよい。

0086

プライマー」という用語は、短い核酸配列を意味し、それはDNAの1本鎖と対合し得て、DNAポリメラーゼがそこでデオキシリボヌクレオチド鎖合成を開始する、遊離3’−OH末端を提供する。

0087

プロモーター」という用語は、転写を開始するためのRNAポリメラーゼ結合に関与する、DNAの領域を意味する。

0088

「単離」という用語は、物質が、その元の環境(例えばそれが天然起源であれば、天然環境)から取り出されることを意味する。例えば、生きている動物中に存在する天然ポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、単離されていないが、天然システムで共存する物質の一部または全部から分離された同一ポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、単離されている。このようなポリヌクレオチドはベクターの一部であり得て、および/またはこのようなポリヌクレオチドまたはポリペプチドは組成物の一部であり得るが、このようなベクターまたは組成物がその天然環境の一部でないと言う意味では、なおも単離されている。

0089

本発明によって開示されるポリヌクレオチド、および組換えまたは免疫原性ポリペプチドは、「精製」形態であってもよい。「精製」という用語は、完全に純粋である必要はなく;むしろ、それは相対的定義であることが意図され、これらの用語が当業者によって理解されるように、高度に精製された調製物、または部分的にのみ精製された調製物を含み得る。例えば、cDNAライブラリーから単離された個々のクローンは、電気泳動的に均一に、従来法で精製されている。少なくとも1桁、好ましくは2または3桁、より好ましくは4または5桁までの、出発原料または天然物質の精製が明示的に検討される。さらに、重量基準で、好ましくは99.999%、または少なくとも99.99%または99.9%;さらに望ましくは99%以上の純度を有する、特許請求されるポリペプチドが明示的に包含される。

0090

本発明によって開示される核酸およびポリペプチド発現産物、ならびにこのような核酸および/またはこのようなポリペプチドを含有する発現ベクターは、「富化形態」であってもよい。本明細書の用法では、「富化」という用語は、(例えば)その天然濃度の少なくとも約2、5、10、100、または1000倍の物質濃度を意味し、有利には重量基準で0.01%、好ましくは重量基準で少なくとも約0.1%である。重量基準で約0.5%、1%、5%、10%、および20%の富化調製物もまた、検討される。本発明を構成する、配列、コンストラクト、ベクター、クローン、およびその他の物質は、有利には、富化または単離形態であり得る。「活性断片」という用語は、通常は、単独で、または任意選択的に適切なアジュバントと共に、またはベクター中で、例えば、ウサギまたはマウスなどのそしてまたヒトをはじめとする哺乳類などの動物に投与されると免疫応答を生じる(すなわち、免疫原性を有する)ペプチド、ポリペプチドまたは核酸配列の断片を意味し、このような免疫応答は、ヒトなどのレシピエント動物内でT細胞応答を刺激する形態を取る。代案としては、「活性断片」はまた、生体外T細胞応答を誘導するために使用されてもよい。

0091

本明細書の用法では、ポリペプチドとの関連で使用される場合、「部分」、「セグメント」、および「断片」という用語は、アミノ酸残基などの連続する残基の配列を指し、その配列はより大型の配列のサブセットを形成する。例えば、ポリペプチドが、トリプシンまたはキモトリプシンなどの一般的エンドペプチダーゼのいずれかによって処理されれば、このような処理から得られるオリゴペプチドは、出発ポリペプチドの部分、セグメントまたは断片に相当するであろう。ポリヌクレオチドに関して使用される場合、これらの用語は、いずれかのエンドヌクレアーゼによる前記ポリヌクレオチドの処理によって生じる生成物を指す。

0092

本発明によると、配列に言及する場合、「同一性百分率」または「パーセント同一」という用語は、比較される配列(「比較配列」)と、記載されまたは特許請求される配列(「参照配列」)とのアライメント後に、配列が、特許請求されまたは記載される配列と比較されることを意味する。次に同一性百分率は、次式に従って判定される:
同一性百分率=100[1−(C/R)]
式中、Cは、参照配列と比較される配列との間のアライメント長にわたる、参照配列と比較配列の間の差異の数であり、
(i)比較配列中に対応する整列塩基またはアミノ酸を有しない、参照配列中の各塩基またはアミノ酸、および
(ii)参照配列中の各ギャップ、および
(iii)比較配列中の整列塩基またはアミノ酸と異なる参照配列中の各整列塩基またはアミノ酸が、差異を構成して、
(iiii)アライメントは、整合配列の1位から開始しなくてはならず;
Rは、比較配列とのアライメント長にわたる参照配列中の塩基またはアミノ酸の数であり、参照配列中に生じるあらゆるギャップも塩基またはアミノ酸として数えられる。

0093

比較配列と、それに対して同一性百分率が上のように計算される参照配列との間に、特定の最小同一性百分率とほぼ同じまたはそれを上回るアライメントが存在すれば、その中に、上記のように計算された同一性百分率が特定の同一性百分率未満であるアライメントが存在したとしても、比較配列は、参照配列との特定の最小同一性百分率を有する。

0094

したがって上述したように、本発明は、配列番号1〜配列番号489、または配列番号1〜配列番号489と88%相同的であるその変異型、またはT細胞を前記ペプチドと交差反応させるその変異型からなる群から選択される配列を含んでなる、ペプチドを提供する。本発明のペプチドは、ヒト主要組織適合性複合体(MHC)クラスI分子または前記ペプチドの伸長バージョンをクラスIIに結合する能力を有する。

0095

本発明では、「相同的」という用語は、2つのアミノ酸配列、すなわちペプチドまたはポリペプチド配列の配列間の同一性の程度を指す(上の同一性百分率を参照されたい)。前述の「相同性」は、比較される配列にわたり、最適条件下でアライメントされた2つの配列を比較することで判定される。このような配列相同性は、例えばClustalWアルゴリズムを使用してアライメントを作成することで、計算され得る。一般に利用できる配列解析ソフトウェア、より具体的には、VectorNTI、GENETYXまたはその他のツールが、公共データベースによって提供される。

0096

当業者は、特定のペプチドの変異型によって誘導されるT細胞が、ペプチドそれ自体と交差反応できるかどうかを評価できるであろう(Appay et al.,2006;Colombetti et al.,2006;Fong et al.,2001;Zaremba et al.,1997)。

0097

所与のアミノ酸配列の「変異型」によって、本発明者らは、ペプチドが、配列番号1〜配列番号489からなる所与のアミノ酸配列からなるペプチドと実質的に同様に、HLA分子となおも結合できるように、(例えば、それらを別の天然アミノ酸残基の側鎖で、またはその他の側鎖で置換することにより)例えば、アミノ酸の1つまたは2つの残基の側鎖が変化することを意味する。例えば、ペプチドは、それがHLA−A*02または−DRなどの適切なMHC分子の結合溝と相互作用して結合する能力を改善せずとも、少なくとも維持するように修飾されてもよく、このようにしてそれは、活性化T細胞のTCRに結合する能力を改善せずとも、少なくとも維持する。

0098

これらのT細胞は、引き続いて細胞と交差反応して、本発明の態様で定義される同族ペプチドの天然アミノ酸配列を含有するポリペプチドを発現する細胞を殺滅し得る。学術文献およびデータベース(Rammensee et al.,1999;Godkin et al.,1997)から演繹され得るように、HLA結合ペプチドの特定の位置は、典型的にアンカー残基であり、結合溝を構成するポリペプチド鎖極性電気物理的、疎水性、および空間特性によって画定されるHLA受容体の結合モチーフと適合する、コア配列を形成する。したがって、当業者は、既知のアンカー残基を保つことで、配列番号1〜配列番号489に記載されるアミノ酸配列を修飾でき、このような変異型がMHCクラスIまたはII分子に結合する能力を維持するかどうかを判定できるであろう。本発明の変異型は、活性化T細胞のTCRに結合する能力を維持し、それは引き続いて、本発明の態様で定義されるような同族ペプチドの天然アミノ酸配列を含有するポリペプチドを発現する細胞と交差反応して、それを殺滅し得る。

0099

本明細書で開示される元の(未修飾)ペプチドは、特に明記されない場合は、ペプチド鎖内の異なる、おそらくは選択的な部位における、1つまたは複数の残基の置換によって修飾され得る。好ましくはこれらの置換は、アミノ酸鎖の末端に位置する。このような置換は、保存的性質であってもよく、例えば、疎水性アミノ酸が別の疎水性アミノ酸によって置換されるなど、構造および特徴の類似したアミノ酸によってアミノ酸が置換される。さらにより保存的な置換は、ロイシンイソロイシンによる置換などの、同一または類似サイズおよび化学的性質のアミノ酸の置換である。天然起源相同タンパク質ファミリーの配列多様性の研究では、特定のアミノ酸置換は、他よりも耐容されることが多く、これらは、元のアミノ酸とその置換物との間のサイズ、電荷、極性、および疎水性の類似性との相関を示すことが多く、これが「保存的置換」の定義の基礎である。

0100

保存的置換は、本明細書では、以下の5つのグループの1つの中の交換として定義される:グループ1−小型脂肪族非極性またはわずかに極性の残基(Ala、Ser、Thr、Pro、Gly);グループ2−極性の負に帯電した残基およびそれらのアミド(Asp、Asn、Glu、Gln);グループ3−極性の正に帯電した残基(His、Arg、Lys);グループ4−大型脂肪族非極性残基(Met、Leu、Ile、Val、Cys);およびグループ5−大型芳香族残基(Phe、Tyr、Trp)。

0101

より保存的でない置換は、アラニンイソロイシン残基による置換などの、類似した特徴を有するがサイズがいくらか異なる別のアミノ酸による置換を伴うかもしれない。高度に非保存的な置換は、酸性アミノ酸による極性アミノ酸の置換、または塩基性でさえあるアミノ酸の置換を伴うかもしれない。しかし化学効果は完全に予測可能でなく、遊離基置換は単純な化学的原理からは予測できない偶然の効果をもたらす可能性があるので、このような「過激な」置換でも、潜在的に無効であるとして却下し得ない。

0102

もちろんこのような置換には、通常のL−アミノ酸以外の構造体が関与してもよい。したがってD−アミノ酸が、本発明の抗原性ペプチドに通常見いだされるL−アミノ酸を置換するかもしれず、依然として本明細書の開示に包含される。さらに、非標準アミノ酸(すなわち、一般的な天然タンパク質新生アミノ酸以外)もまた置換目的で使用して、本発明による免疫原および免疫原性ポリペプチドが製造されてもよい

0103

2つ以上の位置における置換が、以下に定義されるように実質的に同等のまたはそれを超える抗原活性のあるペプチドをもたらすことが判明した場合、これらの置換の組み合わせを試験して、置換の組み合わせが、ペプチドの抗原性相加または相乗効果をもたらすかどうかが判定される。最大でも、ペプチド内の4つを超える位置が、同時に置換されることはない。

0104

本明細書で示されるようなアミノ酸配列から本質的になるペプチドは、非修飾ペプチドと比較すると、ヒト主要組織適合性複合体(MHC)クラスIまたはII分子に結合する能力が実質的に変化したり悪影響を受けたりすることなく交換される、1つまたは2つの非アンカーアミノ酸を有し得る(アンカーモチーフについては下記を参照されたい)。別の実施形態では、本明細書で示されるようなアミノ酸配列から本質的になるペプチドにおいては、ヒト主要組織適合性複合体(MHC)クラスIまたはII分子に結合する能力が非修飾ペプチドと比較して実質的に変化したり悪影響を受けることなく、1つまたは2つのアミノ酸が、それらの保存的交換パートナー(以下を参照されたい)で交換され得る。

0105

T細胞受容体との相互作用に実質的に寄与しないアミノ酸残基は、その組み込みが、T細胞反応性に実質的に影響を及ぼさず、関連MHCとの結合を排除しない、その他のアミノ酸での置換によって修飾され得る。したがって与えられた但し書きを除いて、本発明のペプチドは、与えられたようなアミノ酸配列またはそれらの部分または変異型を含む、任意のペプチド(本発明者らは、その用語にオリゴペプチドまたはポリペプチドを含める)であってもよい。

0106

表6:配列番号4、13、90、93、138、171、202、204、224、294、306、316、322、および327に記載のペプチドの変異型およびモチーフ

0107

より長い(伸長された)ペプチドもまた、適切であってもよい。MHCクラスIエピトープは、通常は8〜11アミノ酸長であるが、実際のエピトープを含むより長いペプチドまたはタンパク質から、ペプチドプロセッシングによって作製することが可能である。実際のエピトープ側面に位置する残基は、プロセッシング中に実際のエピトープを曝露させるのに必要なタンパク質分解切断に、実質的に影響を及ぼさない残基であることが好ましい。

0108

本発明のペプチドは、最大4個のアミノ酸で伸長させ得て、すなわち4:0〜0:4の間のあらゆる組み合わせで、どちらかの末端に1、2、3または4個のアミノ酸が付加され得る。本発明による伸長の組み合わせは、表7にある。

0109

表7:本発明のペプチドの伸長の組み合わせ

0110

伸長/延長のためのアミノ酸は、元のタンパク質配列のペプチドまたは任意のその他のアミノ酸であり得る。伸長を利用して、ペプチドの安定性または溶解度を高め得る。

0111

したがって本発明のエピトープは、天然起源腫瘍関連または腫瘍特異的エピトープと同一であってもよく、またはそれらが実質的に同一の抗原活性を有しさえすれば、4つ以下の残基が参照ペプチドと異なるエピトープを含んでもよい。

0112

代案の実施形態では、ペプチドは、4つを超えるアミノ酸で、好ましくは最大30アミノ酸の全長まで、片側または両側で伸長される。これは、MHCクラスII結合ペプチドをもたらしてもよい。MHCクラスIIへの結合は、当該技術分野で公知の方法によって試験される得る。

0113

したがって、本発明は、MHCクラスIエピトープのペプチドおよび変異型を提供し、ペプチドまたは変異型は、8〜100、9〜100、10〜100、11〜100、12〜100、好ましくは8〜30、および9〜30、10〜30、11〜30、12〜30、最も好ましくは8〜14、9〜14、10〜14、11〜14、12〜14の全長を有する。本発明は、MHCクラスIエピトープのペプチドおよび変異型をさらに提供し、ペプチドまたは変異型は、すなわち8、9、10、11、12、13、または14個のアミノ酸の全長を有し、伸長されたクラスII結合ペプチドの場合、長さはまた、15、16、17、18、19、20、21または22個のアミノ酸であり得る。

0114

もちろん、本発明によるペプチドまたは変異型は、ヒト主要組織適合性複合体(MHC)クラスIまたはIIの分子に結合する能力を有する。ペプチドまたは変異型のMHC複合体への結合は、当該技術分野で既知の方法によって試験されてもよい。

0115

好ましくは、本発明によるペプチドに特異的なT細胞を置換ペプチドについて試験する場合、置換ペプチドが背景に対して最大溶解増加の半分を達成するペプチド濃度は、約1mM以下、好ましくは約1μM以下、より好ましくは約1nM以下、さらにより好ましくは約100pM以下、最も好ましくは約10pM以下である。置換ペプチドが、2人以上、少なくとも2人、より好ましくは3人の個人からのT細胞によって認識されることもまた好ましい。

0116

本発明の特に好ましい実施形態では、ペプチドは、配列番号1〜配列番号489に記載のアミノ酸配列からなり、またはそれから本質的になる。

0117

「から本質的になる」は、本発明によるペプチドが、配列番号1〜配列番号489のいずれかに記載の配列またはその変異型に加えて、MHC分子エピトープのエピトープとして機能するペプチドの一部を必ずしも構成しない、追加的なNおよび/またはC末端に位置するアミノ酸の一連の配列を含有することを意味するものとする。

0118

それでもなお、これらの一連の配列は、本発明によるペプチドの細胞への効率的な導入を提供するのに重要であり得る。本発明の一実施形態では、ペプチドは、例えば、NCBI、GenBank受入番号X00497に由来する、HLA−DR抗原関連不変鎖(p33、以下の「Ii」)の80個のN末端アミノ酸を含んでなる、融合タンパク質の一部である。その他の融合物においては、本発明のペプチドは、本明細書に記載されるような抗体、またはその機能的部分に、特に抗体の配列に、前記抗体によって特異的に標的化されるように融合し得て、または例えば、本明細書に記載されるような樹状細胞に対して特異的な抗体に、またはその中に融合し得る。

0119

さらにペプチドまたは変異型は、より強力な免疫応答を引き起こすために、安定性および/またはMHC分子への結合を改善するようにさらに修飾されてもよい。ペプチド配列のこのような最適化方法は当該技術分野で周知であり、例えば、逆ペプチド結合または非ペプチド結合の導入が挙げられる。

0120

逆ペプチド結合中では、アミノ酸残基はペプチド(−CO−NH−)結合によって連結せず、ペプチド結合が逆転する。このようなレトロインベルソペプチド模倣剤は、例えば参照により本明細書に援用される、Meziere et al(1997)(Meziere et al.,1997)に記載されるものなどの当該技術分野で既知の方法を使用して製造されてもよい。このアプローチは、側鎖の方向でなく、主鎖に関与する変化を含有する、擬ペプチドを作成することを伴う。Meziere et al.(Meziere et al.,1997)は、MHC結合およびTヘルパー細胞応答のために、これらの擬ペプチドが有用であることを示す。CO−NHペプチド結合の代わりにNH−CO結合を含有するレトロインバースペプチドは、タンパク質分解に対してはるかにより高い抵抗性がある。

0121

非ペプチド結合は、例えば、−CH2−NH、−CH2S−、−CH2CH2−、−CH=CH−、−COCH2−、−CH(OH)CH2−、および−CH2SO−である。米国特許第4,897,445号明細書は、標準手順によって合成されるポリペプチド、およびNaCNBH3の存在下でアミノアルデヒドとアミノ酸を反応させることで合成される非ペプチド結合が関与する、ポリペプチド鎖中の非ペプチド結合(−CH2−NH)を固相合成する方法を提供する。

0122

上述の配列を含んでなるペプチドは、それらのアミノおよび/またはカルボキシ末端に存在する追加的な化学基と共に合成されて、ペプチドの安定性、生物学的利用能、および/または親和性が向上されてもよい。例えば、カルボベンゾキシル、ダンシル、またはt−ブチルオキシカルボニル基などの疎水性基が、ペプチドのアミノ末端に付加されてもよい。同様に、アセチル基または9−フルオレニルメトキシカルボニル基が、ペプチドのアミノ末端に配置されてもよい。さらに、疎水性基、t−ブチルオキシカルボニル、またはアミド基が、ペプチドのカルボキシ末端に付加されてもよい。

0123

さらに、本発明のペプチドは、それらの立体配置を改変するように合成されてもよい。例えば、通常のL異性体でなく、ペプチドの1つまたは複数のアミノ酸残基のD異性体が使用されてもよい。なおもさらに、本発明のペプチドのアミノ酸残基の少なくとも1つは、周知の非天然起源アミノ酸残基の1つで置換されてもよい。これらのような改変は、本発明のペプチドの安定性、生物学的利用能および/または結合作用の増大に役立ってもよい。

0124

同様に、本発明のペプチドまたは変異型は、ペプチド合成の前または後のどちらかに、特定のアミノ酸を反応させることで化学的に修飾されてもよい。このような修飾の例は、当該技術分野で周知であり、例えば参照により本明細書に援用される、R.Lundblad,Chemical Reagents for Protein Modification,3rd ed.CRCPress,2004(Lundblad,2004)に要約される。アミノ酸の化学修飾としては、これに限定されるものではないが、アシル化アミジン化リジンピリドキシル化、還元アルキル化、2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)によるアミノ基のトリニトロベンジル化システインシステイン酸への過ギ酸酸化によるカルボキシル基のアミド修飾およびスルフヒドリル修飾、水銀誘導体形成、その他のチオール化合物との混合ジスルフィド形成、マレイミドとの反応、ヨード酢酸またはヨードアセトアミドによるカルボキシメチル化、およびアルカリ性pHでのシアネートによるカルバモイル化による修飾が挙げられるが、これに限定されるものではない。この点において、当業者は、タンパク質の化学修飾に関するより詳細な手順について、Current Protocols In Protein Science,Eds.Coligan et al.(John Wiley and Sons NY 1995−2000)(Coligan et al.,1995)の第15章を参照されたい。

0125

簡単に述べると、例えば、タンパク質中のアルギニル残基の修飾は、付加体を形成するためのフェニルグリオキサール、2,3−ブタンジオン、および1,2−シクロヘキサンジオンなどの隣接するジカルボニル化合物の反応に基づくことが多い。別の例は、メチルグリオキサールアルギニン残基の反応である。システインは、リジンおよびヒスチジンなどのその他の求核性部位の同時の修飾なしに修飾され得る。その結果、多数の試薬がシステイン修飾のために利用可能である。Sigma−Aldrichなどの会社のウェブサイト(http://www.sigma−aldrich.com)が、特定の試薬に関する情報を提供する。

0126

タンパク質中のジスルフィド結合の選択的還元もまた、一般的である。ジスルフィド結合は、生物医薬品加熱処理中に形成されて酸化され得る。ウッドワード試薬Kを使用して、特定のグルタミン酸残基が修飾されてもよい。N−(3−(ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドを使用して、リジン残基とグルタミン酸残基の間に分子内架橋が形成され得る。例えば、ジエチルピロ炭酸は、タンパク質中のヒスチジル残基修飾のための試薬である。ヒスチジンはまた、4−ヒドロキシ−2−ノネナールを使用して修飾され得る。リジン残基およびその他のα−アミノ基の反応物は、例えば、ペプチドの表面への結合またはタンパク質/ペプチド架橋で有用である。リジンはポリエチレングリコール付着部位であり、タンパク質のグリコシル化の主要な修飾部位である。タンパク質中のメチオニン残基は、例えば、ヨードアセトアミド、ブロモエチルアミン、およびクロラミンTによって修飾され得る。

0127

テトラニトロメタンおよびN−アセチルイミダゾールを使用して、チロシル残基が修飾され得る。ジチロシンの形成を通じた架橋は、過酸化水素銅イオンによって達成され得る。

0128

トリプトファンの修飾に関する最近の研究では、N−ブロモサクシニミド、臭化2−ヒドロキシ−5−ニトロベンジルまたは3−ブロモ−3−メチル−2−(2−ニトロフェニルメルカプト)−3H−インドール(BPNS−スカトール)が使用された。

0129

PEGによる治療用タンパク質およびペプチドの成功裏の修飾が、循環半減期の延長にしばしば関連している一方で、タンパク質と、グルタルアルデヒドポリエチレングリコールジアクリレート、およびホルムアルデヒドとの架橋は、ハイドロゲル調製のために使用される。免疫療法のためのアレルゲンの化学修飾は、カリウムシアネートを用いるカルバミル化によって達成されることが多い。

0130

ペプチド、または修飾されまたは非ペプチド結合を含むペプチド変異型は、本発明の好ましい実施形態である。

0131

本発明の別の実施形態は、非天然ペプチドに関し、前記ペプチドは、配列番号1〜配列番号489に記載のアミノ酸配列からなり、またはそれから本質的になり、薬学的に許容可能な塩として合成的に生産される(例えば、合成される)。ペプチドを合成的に生産する方法は、当該技術分野で周知である。生体内で産生されるペプチドは塩でないため、本発明によるペプチドの塩は、ペプチドの生体内での状態と実質的に異なる。ペプチドの非天然塩形態は、特に、ペプチドを含んでなる医薬組成物、例えば、本明細書で開示されるペプチドワクチンなどの文脈で、ペプチドの溶解性を媒介する。治療される対象にペプチドを効率的に提供するためには、ペプチドの十分で少なくとも実質的な溶解性が必要である。好ましくは、塩は、ペプチドの薬学的に許容可能な塩である。本発明によるこれらの塩としては、アニオンとしてのPO43−、SO42−、CH3COO−、Cl−、Br−、NO3−、ClO4−、I−、SCN−、およびカチオンとしてのNH4+、Rb+、K+、Na+、Cs+、Li+、Zn2+、Mg2+、Ca2+、Mn2+、Cu2+およびBa2+を含んでなるホフマイスター系列塩類などのアルカリ塩およびアルカリ土類塩類が挙げられる。特に塩類は、(NH4)3PO4、(NH4)2HPO4、(NH4)H2PO4、(NH4)2SO4、NH4CH3COO、NH4Cl、NH4Br、NH4NO3、NH4CIO4、NH4I、NH4SCN、Rb3PO4、Rb2HPO4、RbH2PO4、Rb2SO4、Rb4CH3COO、Rb4Cl、Rb4Br、Rb4NO3、Rb4CIO4、Rb4I、Rb4SCN、K3PO4、K2HPO4、KH2PO4、K2SO4、KCH3COO、KCl、KBr、KNO3、KClO4、KI、KSCN、Na3PO4、Na2HPO4、NaH2PO4、Na2SO4、NaCH3COO、NaCl、NaBr、NaNO3、NaCIO4、NaI、NaSCN、ZnCI2Cs3PO4、Cs2HPO4、CsH2PO4、Cs2SO4、CsCH3COO、CsCl、CsBr、CsNO3、CsCIO4、CsI、CsSCN、Li3PO4、Li2HPO4、LiH2PO4、Li2SO4、LiCH3COO、LiCl、LiBr、LiNO3、LiClO4、LiI、LiSCN、Cu2SO4、Mg3(PO4)2、Mg2HPO4、Mg(H2PO4)2、Mg2SO4、Mg(CH3COO)2、MgCl2、MgBr2、Mg(NO3)2、Mg(ClO4)2、MgI2、Mg(SCN)2、MnCl2、Ca3(PO4),、Ca2HPO4、Ca(H2PO4)2、CaSO4、Ca(CH3COO)2、CaCl2、CaBr2、Ca(NO3)2、Ca(ClO4)2、CaI2、Ca(SCN)2、Ba3(PO4)2、Ba2HPO4、Ba(H2PO4)2、BaSO4、Ba(CH3COO)2、BaCl2、BaBr2、Ba(NO3)2、Ba(ClO4)2、BaI2、およびBa(SCN)2から選択される。特に好ましいのは、例えば、塩化物塩または酢酸塩(トリフルオロ酢酸塩)などのNH酢酸塩、MgCl2、KH2PO4、Na2SO4、KCl、NaCl、およびCaCl2である。

0132

一般に、ペプチドおよび変異型(少なくともアミノ酸残基間にペプチド結合を含有するもの)は、Lukas et al.(Lukas et al.,1981)によって、そしてその中で引用される参考文献によって開示される、Fmoc−ポリアミド様式の固相ペプチド合成によって合成されてもよい。一時的なN−アミノ基保護は、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)基によってもたらされる。この高度に塩基不安定性保護基の反復切断は、N、N−ジメチルホルムアミド中の20%ピペリジンを使用して実施される。側鎖官能基は、それらのブチルエーテルセリンスレオニン、およびチロシンの場合)、ブチルエステルグルタミン酸およびアスパラギン酸の場合)、ブチルオキシカルボニル誘導体(リジンおよびヒスチジンの場合)、トリチル誘導体(システインの場合)、および4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル誘導体(アルギニンの場合)として保護されてもよい。グルタミンまたはアスパラギンがC末端残基である場合、側鎖アミ官能基を保護するために、4,4’−ジメトキシベンズヒドリル基が活用される。固相担体は、ジメチルアクリルアミド(主鎖単量体)、ビスアクリロイルエチレンジアミン(架橋剤)、およびアクリロイルサルコシンメチルエステル機能化因子)の3つの単量体から構成される、ポリジメチルアクリルアミドポリマーをベースとする。使用されるペプチドと樹脂との切断可能な結合剤は、酸不安定性4−ヒドロキシメチルフェノキシ酢酸誘導体である。逆転N,N−ジシクロヘキシル−カルボジイミド/1ヒドロキシベンゾトリアゾール媒介共役手順を使用して付加されるアスパラギンおよびグルタミンを除いて、全てのアミノ酸誘導体は、それらのあらかじめ形成された対称的な無水物誘導体として付加される。全ての共役および脱保護反応は、ニンヒドリン、トリニトロベンゼンスルホン酸またはイサチン試験手順を使用してモニターされる。合成完了時に、ペプチドは樹脂担体から切断され、同時に、50%スカベンジャー合物を含有する95%トリフルオロ酢酸処理によって、側鎖保護基が除去される。一般に使用されるスカベンジャーとしては、エタンジチオールフェノールアニソール、および水が挙げられ、正確な選択は、合成されるペプチドの構成アミノ酸に左右される。ペプチドの合成のための固相法溶液相法の組み合わせもまた、可能である(例えば、(Bruckdorfer et al.,2004)、およびその中で引用される参考文献を参照されたい)。

0133

トリフルオロ酢酸は、真空蒸発によって除去され、引き続くジエチルエーテルを用いた磨砕は、粗製ペプチドをもたらす。存在するあらゆるスカベンジャーは、単純な抽出手順によって除去され、それは水相凍結乾燥に際して、スカベンジャーを含まない粗製ペプチドを与える。ペプチド合成のための試薬は、通常、例えば、Calbiochem−Novabiochem(英国ノッティンガム)から入手できる。

0134

精製は、再結晶化サイズ排除クロマトグラフィーイオン交換クロマトグラフィー疎水性相互作用クロマトグラフィー、および(通常は)例えば、アセトニトリル水勾配分離を使用した逆相高速液体クロマトグラフィーなどの技術の任意の1つまたは組み合わせによって実施されてもよい。

0135

ペプチドの分析は、薄層クロマトグラフィー電気泳動法、特にキャピラリー電気泳動法、固相抽出(CSPE)、逆相高速液体クロマトグラフィー、酸加水分解後のアミノ酸分析を使用して、高速原子衝撃FAB)質量分光分析によって、ならびにMALDIおよびESI−Q−TOF質量分光分析によって、実施されてもよい。

0136

過剰提示ペプチドを選択するために、中央値サンプル提示ならびに反復試験変動を示す、提示プロファイルが計算される。プロファイルは、関心のある腫瘍実体のサンプルを正常なサンプルのベースライン並置させる。次に、線形混合効果モデルのp値を計算し(Pinheiro et al.,2015)、発見率によって複数試験について補正することで(Benjamini and Hochberg,1995)、これらの各プロファイルが過剰提示スコアに統合され得る(実施例1、図1参照)。

0137

質量分析によるHLAリガンドの同定と相対的定量化のために、衝撃凍結サンプルからのHLA分子が精製されて、HLA関連ペプチドが単離された。単離ペプチドを分離して、オンラインナノエレクトロスプレーイオン化(nanoESI)液体クロマトグラフィー質量分析(LC−MS)実験によって配列を同定した。その結果生じたペプチド配列は、肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)サンプル(N=201個のサンプル)から記録された天然腫瘍関連ペプチド(TUMAP)の断片化パターンと、同一配列の対応する合成標準ペプチドの断片化パターンとの比較によって、確認された。ペプチドは、原発性腫瘍のHLA分子のリガンドとして直接、同定されたので、これらの結果は、201人の肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)患者から入手された原発性がん組織上における、同定されたペプチドの天然プロセッシングおよび提示の直接的証拠を提供する。

0138

発見パイプラインXPRESIDENT(登録商標)v2.1(例えば、その内容全体が参照により本明細書に援用される、米国特許第2013−0096016号明細書を参照されたい)は、いくつかの異なる非がん性組織および臓器と比較した、がん組織上のHLA拘束性ペプチドレベルの直接相対定量化に基づく、妥当な過剰提示ペプチドワクチン候補の同定と選択ができるようにする。これは、独自仕様データ解析パイプラインで処理された獲得LC−MSデータを使用して、配列同定のためのアルゴリズム、スペクトルクラスタリングイオン計数、滞留時間アライメント、電荷状態デコンボリューション、および正規化を組み合わせる、無標識示差定量化の開発によって達成された。

0139

各ペプチドおよびサンプルの誤差推定値を含む、提示レベルが確立された。腫瘍組織上で排他的に提示されるペプチド、および腫瘍において過剰提示されるペプチドが、非がん性の組織および臓器との比較で同定されている。

0140

肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)組織サンプルからのHLAペプチド複合体が精製されてHLA関連ペプチドが単離され、LC−MSによって分析された(実施例1を参照されたい)。本出願に含まれる全てのTUMAPは、このアプローチによって肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)サンプル上で同定され、肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)上におけるそれらの提示が確認された。

0141

複数の肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)および正常組織上で同定されたTUMAPは、ラベルフリーLC−MSデータのイオンカウントを使用して定量化された。方法は、ペプチドのLC−MSシグナル面積が、サンプル中のその存在量と相関すると仮定する。様々なLC−MS実験におけるペプチドの全ての定量的シグナルは、中心傾向に基づいて正規化され、サンプル当たりで平均化されて、提示プロファイルと称される棒グラフマージされた。提示プロファイルは、タンパク質データベース検索、スペクトルクラスタリング、電荷状態デコンボリューション(除電)、および滞留時間アライメントおよび正規化のような、異なる解析法を統合する。

0142

ペプチドの過剰提示に加えて、基礎遺伝子mRNA発現が試験された。mRNAデータは、正常組織およびがん組織のRNASeq分析を通して得られた(実施例2、図2参照)。正常組織データのさらなる出典は、約3000の正常組織サンプル(Lonsdale,2013)に由来する、公的に利用可能なRNA発現データのデータベースであった。それがコードするmRNAが、がん組織では高度に発現されるが、生命維持に必要な正常組織では非常に低いかまたは存在しない、タンパク質に由来するペプチドが、好ましくは本発明に包含される。

0143

本発明は、本発明のペプチドを過剰にまたは排他的に提示する、がん/腫瘍、好ましくは肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)の治療に有用なペプチドを提供する。これらのペプチドは、原発性ヒト肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)サンプル上のHLA分子によって自然に提示されることが質量分析によって示された。

0144

それにペプチドが由来する起源遺伝子/タンパク質(「完全長タンパク質」または「基礎タンパク質」とも称される)の多くは、正常組織と比較してがんにおいて高度に過剰発現されることが示されて、起源遺伝子の高度な腫瘍関連性が実証され、「正常組織」は、本発明との関連で、健康な肺細胞またはその他の正常組織細胞のどちらかを意味するものとする(実施例2を参照されたい)。さらに、ペプチド自体は、腫瘍組織上では強く過剰提示されるが、正常組織上では過剰提示されず、「腫瘍組織」は、本発明との関連で、肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)に罹患している患者に由来するサンプルを意味するものとする(実施例1を参照されたい)。

0145

HLA結合ペプチドは、免疫系、特にTリンパ球によって認識され得る。T細胞は、例えば誘導ペプチドを提示する肺がん(NSCLCおよびSCLCをはじめとする)細胞などの、認識されたHLA/ペプチド複合体を提示する細胞を破壊し得る。

0146

本発明のペプチドは、T細胞応答を刺激でき、および/または過剰提示されることが示されおり、したがって本発明に従って、抗体および/または可溶性TCRなどのTCRの製造のために使用され得る(実施例3、実施例4を参照されたい)。さらに、ペプチドは、それぞれのMHCと複合体化した場合に、本発明による抗体および/またはTCR、特にTCR製造のためにも使用され得る。それぞれの方法は当業者に良く知られており、それぞれの参考文献にもまた見られる(下記もまた参照されたい)。したがって本発明のペプチドは、それによって腫瘍細胞が破壊され得る、患者における免疫応答を生じさせるのに有用である。患者における免疫応答は、理想的には免疫原性を増強する薬剤(すなわちアジュバント)との組み合わせで、記載されるペプチド、または適切な前駆体(例えば、伸長ペプチド、タンパク質、またはこれらのペプチドをコードする核酸)を患者に直接投与することで、誘導され得る。本発明の標的ペプチドは、正常組織上では同等のコピー数で提示されないので、このような治療的ワクチン接種から生じる免疫応答は、腫瘍細胞に対して高度に特異的であることが予測され得て、患者の正常細胞に対する望まれない自己免疫反応のリスクを防止する。

0147

本明細書は、α鎖およびβ鎖(「α/βTCR」)を含んでなるT細胞受容体(TCR)にさらに関する。また、MHC分子によって提示されるとTCRおよび抗体に結合できる、本発明によるペプチドもまた提供される。

0148

The本明細書はまた、HLA分子によって提示され際に、本発明によるペプチド抗原と結合できる、本発明によるTCRの断片にも関する。本用語は、特に、例えば膜貫通部分および/または定常領域が欠損しているTCRなどの可溶性TCR断片、一本鎖TCR、および例えばIgなどのそれらの融合物に関する。

0149

本明細書はまた、本明細書のTCRおよびペプチドを発現するための核酸、ベクター、および宿主細胞;そしてそれを使用する方法にも関する。

0150

「T細胞受容体」(TCRと略記される)という用語は、αポリペプチド鎖(α鎖)およびβポリペプチド鎖(β鎖)を含んでなるヘテロ二量体分子を指し、ヘテロ二量体受容体は、HLA分子によって提示されるペプチド抗原と結合できる。本用語は、いわゆるγ/δTCRもまた含む。

0151

一実施形態では、実施形態は、本明細書に記載されるようなTCRを製造する方法を提供し、方法は、TCRの発現を促進するのに適した条件下でTCRを発現できる、宿主細胞を培養するステップを含んでなる。

0152

別の態様における説明は、十分な量の抗原を抗原提示細胞に接触させることで、適切な抗原提示細胞または人工抗原提示細胞の表面に発現されるクラスIまたはIIMHC分子上に抗原が負荷され、または抗原/クラスIまたはIIMHC複合体モノマー四量体化することで、クラスIまたはIIMHC四量体上に抗原が負荷される、本明細書に記載の方法に関する。

0153

α/βTCRのαおよびβ鎖、そしてγ/δTCRのγおよびδ鎖は、一般にそれぞれ2つの「ドメイン」、すなわち可変および定常ドメインを有すると見なされる。可変ドメインは、可変領域(V)と接合領域(J)の連結からなる。可変ドメインはまた、リーダー領域(L)を含んでもよい。βおよびδ鎖はまた、多様性領域(D)を含んでもよい。αおよびβ定常ドメインはまた、αおよびβ鎖を細胞膜に固着させるC末端膜貫通(TM)ドメインを含んでもよい。

0154

γ/δTCRに関して、「TCRγ可変ドメイン」という用語は、本明細書の用法ではリーダー領域(L)のないTCRγV(TRGV)領域とTCRγJ(TRGJ)領域との連結を指し、TCRγ定常ドメインという用語は、細胞外TRGC領域を指し、またはC末端切断型TRGC配列を指す同様に、「TCRδ可変ドメイン」という用語は、リーダー領域(L)のないTCRδV(TRDV)領域とTCRδD/J(TRDD/TRDJ)領域との連結を指し、「TCRδ定常ドメイン」という用語は、細胞外TRDC領域を指し、またはC末端切断型TRDC配列を指す。

0155

本明細書のTCRは、好ましくは、約100μM以下、約50μM以下、約25μM以下、または約10μM以下の結合親和性(KD)で、ペプチド−HLA分子複合体に結合する。より好ましいのは、約1μM以下、約100nM以下、約50nM以下、約25nM以下の結合親和性を有する、高親和性TCRである。本発明のTCRの好ましい結合親和性範囲の非限定的例としては、約1nM〜約10nM;約10nM〜約20nM;約20nM〜約30nM;約30nM〜約40nM;約40nM〜約50nM;約50nM〜約60nM;約60nM〜約70nM;約70nM〜約80nM;約80nM〜約90nM;および約90nM〜約100nMが挙げられる。

0156

本明細書の用法では、本明細書のTCRとの関連で、「特異的結合」およびそれらの文法変種は、ペプチド−HLA分子複合体に対して、100μM以下の結合親和性(KD)を有するTCRを意味するために使用される。

0157

本明細書のα/βヘテロ二量体TCRは、それらの定常ドメインの間に導入された、ジスルフィド結合を有してもよい。このタイプの好ましいTCRとしては、TRAC定常ドメイン配列とTRBC1またはTRBC2定常ドメイン配列とを有するものが挙げられるが、ただし、TRACのThr48およびTRBC1またはTRBC2のSer57は、システイン残基によって置換されており、前記システインは、TCRのTRAC定常ドメイン配列とTRBC1またはTRBC2定常ドメイン配列との間に、ジスルフィド結合を形成する。

0158

上述の導入された鎖間結合の存在下または不在下で、本明細書のα/βヘテロ二量体TCRは、TRAC定常ドメイン配列とTRBC1またはTRBC2定常ドメイン配列とを有してもよく、TCRのTRAC定常ドメイン配列と、TRBC1またはTRBC2定常ドメイン配列とが、TRACのエクソン2のCys4と、TRBC1またはTRBC2のエクソン2のCys2との間の天然ジスルフィド結合によって連結されてもよい。

0159

本明細書のTCRは、放射性核種フルオロフォア、およびビオチンからなる群から選択される、検出可能な標識を含んでなってもよい。本明細書のTCRは、放射性核種、化学療法剤、または毒素などの治療的活性薬剤コンジュゲートされてもよい。

0160

一実施形態では、α鎖に少なくとも1つの変異を有し、および/またはβ鎖に少なくとも1つの変異を有する本明細書のTCRは、非変異TCRと比較して修飾されたグリコシル化を有する。

0161

一実施形態では、TCRα鎖および/またはTCRβ鎖に少なくとも1つの変異を含んでなるTCRは、ペプチドHLA分子複合体に対して、非変異TCRα鎖および/または非変異TCRβ鎖を含んでなるTCRの少なくとも2倍の結合親和性および/または結合半減期を有する。腫瘍特異的TCRの親和性増強とその利用は、最適TCR親和性のウィンドウの存在に依存する。このようなウィンドウの存在は、HLA−A2拘束性病原体に対して特異的なTCRが、HLA−A2拘束性腫瘍関連自己抗原に対して特異的なTCRと比較して、一般に約10分の1のKD値を有するという観察に基づく。腫瘍関連自己抗原と比較して、その他の対立遺伝子に拘束された病原体に特異的なTCRでは、KD値は若干異なる範囲にあるかもしれないが、TCRを生成する可能性に関して、異なる対立遺伝子間に一般的な違いはない。腫瘍抗原は免疫原性である可能性を有するが、腫瘍は個人自身の細胞から生じるので、改変された翻訳プロセッシングのある変異タンパク質またはタンパク質のみが、免疫系によって異質と見なされることが今や知られている。上方制御されまたは過剰発現される抗原(いわゆる自己抗原)は、腫瘍に対する機能的免疫応答を必ずしも誘導せず;これらの抗原に対して高度に反応性のTCRを発現するT細胞は、中枢性免疫寛容として知られている過程、すなわち自己抗原に対する低親和性TCRを有するT細胞のみが残留する過程によって、胸腺において負選択される。したがって、ペプチドに対する本明細書のTCRまたは変異型の親和性は、当技術分野で周知の方法によって高め得る。

0162

本明細書は、本明細書に従ってTCRを同定し単離する方法にさらに関し、前記方法は、本対立遺伝子に関して陰性健常ドナーからのPBMCをHLA/ペプチドモノマーと共にインキュベートするステップと、PBMCを四量体フィコエリトリン(PE)と共にインキュベートするステップと、高結合活性T細胞を蛍光活性細胞選別FACS)Calibur分析によって単離するステップとを含んでなる。

0163

本明細書は、本明細書に従ってTCRを同定し単離する方法にさらに関し、前記方法は、そのT細胞がマウスTCR欠損を補う多様なヒトTCRレパートリーを発現する、全ヒトTCRαβ遺伝子遺伝子座(1.1および0.7Mb)を有する、遺伝子組換えマウスを得るステップと、マウスをペプチドで免疫化するステップと、四量体フィコエリトリン(PE)を有する遺伝子組換えマウスから得られたPBMCを培養するステップと、高結合活性T細胞を蛍光活性化細胞選別(FACS)Calibur分析によって単離するステップとを含んでなる。

0164

一態様では、本明細書のTCRを発現するT細胞を得るために、本明細書のTCR−αおよび/またはTCR−β鎖をコードする核酸が、γレトロウイルスまたはレンチウイルスなどの発現ベクターにクローン化される。組換えウイルスが作製され、次に、抗原特異性および機能的結合活性などの機能について試験される。次に、最終生成物アリコートを使用して、標的T細胞集団(一般に患者のPBMCから精製される)が形質導入され、患者への輸液前に増殖される。

0165

別の態様では、本明細書のTCRを発現するT細胞を得るために、例えば、生体外転写などの当該技術分野で公知の技術によって、TCR RNAが合成される。次に生体外で合成されたTCR RNAは、健常ドナーから得られた原発性CD8+T細胞内に電気穿孔によって導入され、腫瘍特異的TCR−αおよび/またはTCR−β鎖が再発現される。

0166

発現を増加させるために、本明細書のTCRをコードする核酸は、レトロウイルス長末端反復LTR)、サイトメガロウイルス(CMV)、マウス幹細胞ウイルス(MSCV)U3、ホスホグリセリン酸キナーゼPGK)、β−アクチンユビキチン、およびシミアンウイルス40SV40)/CD43複合プロモーター伸長因子(EF)−1a、および脾臓フォーカス形成ウイルス(SFFV)プロモーターなどの強力なプロモーターと作動可能に連結されてもよい。好ましい実施形態では、プロモーターは、発現される核酸に対して異種である。

0167

強力なプロモーターに加えて、本明細書のTCR発現カセットは、レンチウイルスコンストラクトの核転座を促進する、中央ポリプリントラクト(cPPT)(Follenzi et al.,2000)、およびRNA安定性を増大させることで導入遺伝子発現のレベルを高める、ウッドチャック肝炎ウイルス転写後調節因子(wPRE)(Zufferey et al.,1999)をはじめとする導入遺伝子発現を高め得る追加的な要素を含有してもよい。

0168

本発明のTCRのαおよびβ鎖は、別々のベクターにある核酸によってコードされてもよく、または同一ベクターにあるポリヌクレオチドによってコードされてもよい。

0169

高レベルのTCR表面発現の達成には、導入されたTCRのTCR−αおよびTCR−β鎖の双方が高レベルで転写される必要がある。これを行うために、本明細書のTCR−αおよびTCR−β鎖は、この障害を克服できることが示されている、単一ベクター内のバイシストニックコンストラクトにクローン化されてもよい。TCR−αおよびTCR−β鎖は、翻訳中に2つのタンパク質に分かれて等モル比のTCR−αおよびTCR−β鎖の生成を確実にする単一転写物から生成されるので、TCR−α鎖とTCR−β鎖との間のウイルス配列リボソーム進入部位の使用は、双方の鎖の協調発現をもたらす(Schmitt et al.,2009)。

0170

本明細書のTCRをコードする核酸はコドン最適化されて、宿主細胞からの発現が増加されてもよい。遺伝コードの重複は、いくつかのアミノ酸が2つ以上のコドンによってコードされるようにするが、特定のコドンは、適合tRNAの相対可用性ならびにその他の要因のために、他のものよりも「最適」でない(Gustafsson et al.,2004)。各アミノ酸が、哺乳類遺伝子発現のための最適コドンによってコードされるように、TCR−αおよびTCR−β遺伝子配列を修飾すること、ならびにmRNA不安定モチーフまたは潜在的なスプライス部位を除去することは、TCR−αおよびTCR−β遺伝子発現を有意に高めることが示されている(Scholten et al.,2006)。

0171

さらに、導入TCR鎖と内因性TCR鎖との間の誤対合は、重大な自己免疫リスクをもたらす特異性の獲得を引き起こすこともある。例えば、混合TCR二量体の形成は、適切に対合するTCR複合体を形成するために利用できるCD3分子の数を減少させてもよく、ひいては導入TCRを発現する細胞の機能的結合活性を有意に低下させ得る(Kuball et al.,2007)。

0172

誤対合を減少させるために、本明細書の導入TCR鎖のC末端領域は、鎖間親和性を高める一方で、導入鎖が内因性TCRと対形成する能力を低下させるために、修飾されてもよい。これらのストラテジーとしては、ヒトTCR−αおよびTCR−βのC末端領域をそれらのマウス対応物(マウス化C末端領域)で置換すること;導入TCRのTCR−αおよびTCR−β鎖の双方に第2のシステイン残基を導入することによって、C末端領域に第2の鎖間ジスルフィド結合を生成すること(システイン修飾);TCR−αおよびTCR−β鎖のC末端領域内の相互作用残基を交換すること(「ノブインホール」);そしてTCR−αおよびTCR−β鎖の可変領域をCD3ζに直接融合させる(CD3ζ融合)ことが挙げられる。(Schmitt et al.,2009)。

0173

一実施形態では、宿主細胞は、本細書のTCRを発現するように遺伝子操作される。好ましい実施形態では、宿主細胞は、ヒトT細胞またはT細胞前駆体である。いくつかの実施形態では、T細胞またはT細胞前駆体は、がん患者から得られる。その他の実施形態では、T細胞またはT細胞前駆体は、健常ドナーから得られる。本明細書の宿主細胞は、治療される患者に関して、同種異系または自己由来であり得る。一実施形態では、宿主は、α/βTCRを発現するように形質転換されたγ/δT細胞である。

0174

「医薬組成物」は、医学的状況においてヒトへの投与に適する組成物である。好ましくは、医薬組成物は無菌であり、GMPガイドライン準拠して製造される。

0175

医薬組成物は、遊離形態または薬学的に許容可能な塩の形態のどちらかのペプチドを含んでなる(上記もまた参照されたい)。一態様では、本明細書に記載のペプチドは、薬学的に許容可能な塩の形態である。別の態様では、医薬品塩の形態のペプチドは、結晶形態である。

0176

一態様では、本明細書に記載の薬学的に許容可能な塩は、製薬用途のために許容される範囲内の毒性プロファイル有する塩を指す。

0177

本明細書の用法では、「薬学的に許容可能な塩」は、開示されたペプチドの誘導体を指し、ペプチドは、薬剤の酸性または塩基性塩を生成することで修飾される。例えば、適切な酸との反応を伴って、遊離塩基(典型的には中性形態の薬物が中性の−NH2基を有する)から酸性塩が調製される。酸性塩を調製するための適切な酸としては、例えば、酢酸プロピオン酸グリコール酸ピルビン酸シュウ酸リンゴ酸マロン酸コハク酸マレイン酸フマル酸酒石酸クエン酸安息香酸ケイ皮酸マンデル酸メタンスルホン酸エタンスルホン酸p−トルエンスルホン酸サリチル酸などの有機酸、ならびに例えば、塩酸臭化水素酸硫酸硝酸リン酸などの無機酸の双方が挙げられる。逆に、ペプチド上に存在してもよい酸部分の塩基性塩の調製物は、水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化アンモニウム水酸化カルシウムトリメチルアミンなどの薬学的に許容可能な塩基を使用して調製される。

0178

一態様では、薬学的に許容される塩は、本明細書に記載のペプチドの溶解性および/または安定性を高めてもよい。別の態様では、本明細書に記載の医薬品塩は、例えば、適切な酸または塩基を本明細書に記載されるようなペプチドまたは複合体形成と反応させることによって、対応する担体ペプチドまたは複合体から従来の手段によって調製されてもよい。別の態様では、薬学的に許容される塩は、結晶形態または半結晶形態である。さらに別の態様では、薬学的に許容可能な塩としては、例えば、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use By P.H.Stahl and C.G.Wermuth(Wiley−VCH 2002);およびL.D.Bighley,S.M.Berge,D.C.Monkhouse,in”Encyclopedia of Pharmaceutical Technology”.Eds.J.Swarbrick and J.C.Boylan,Vol.13,Marcel Dekker,Inc.,New York,Basel,Hong Kong 1995,pp.453−499に記載されるものが挙げられ、これらの参考文献のそれぞれは、その内容全が参照により本明細書に援用される。

0179

特に好ましい一実施形態では、医薬組成物は、酢酸(酢酸塩)、トリフルオロ酢酸または塩酸(塩化物)の塩としてのペプチドを含んでなる。

0180

好ましくは、本発明の薬剤はワクチンなどの免疫療法である。それは、患者に直接、罹患臓器に、または全身的に、i.d.、i.m.、s.c.、i.p.、およびi.v.投与され、または生体外で患者またはヒト細胞株に由来する細胞に適用されて、それが引き続いて患者に投与され、または生体外で使用されて患者に由来する免疫細胞の亜集団が選択され、次にそれが患者に再投与されてもよい。核酸が、生体外で細胞に投与される場合、インターロイキン2などの免疫刺激サイトカインを同時発現させるように、細胞を形質移入することが有用であってもよい。ペプチドは、実質的に純粋であり、または免疫刺激アジュバント(下記参照)と組み合わされ、または免疫賦活性サイトカインと組み合わせて使用され、または例えば、リポソームなどの適切な送達系によって投与されてもよい。ペプチドはまた、キーホールリンペットヘモシニアン(KLH)またはマンナンなどの適切な担体に共役されてもよい(国際公開第95/18145号パンフレットおよび(Longenecker et al.,1993)を参照されたい)。ペプチドはまた、標識されてもよく、融合タンパク質であってもよく、またはハイブリッド分子であってもよい。その配列が本発明に記載されるペプチドは、CD4またはCD8 T細胞を刺激することが予測される。しかし、CD8 T細胞の刺激は、CD4 Tヘルパー細胞によって提供される援助の存在下で、より効率的である。したがって、CD8 T細胞を刺激するMHCクラスIエピトープでは、ハイブリッド分子の融合パートナーまたはセクションは、適切にはCD4陽性T細胞を刺激するエピトープを提供する。CD4およびCD8刺激エピトープは、当該技術分野で周知であり、本発明で同定されたものが含まれる。

0181

一態様では、ワクチンは、配列番号1〜配列番号489に記載されるアミノ酸配列を有する少なくとも1つのペプチドと、少なくとも1つの追加的なペプチド、好ましくは2〜50、より好ましくは2〜25、なおもより好ましくは2〜20、最も好ましくは2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17または18個のペプチドとを含んでなる。ペプチドは、1つまたは複数の特異的TAAから誘導されてもよく、MHCクラスI分子に結合してもよい。

0182

本発明のさらなる態様は、本発明のペプチドまたはペプチド変異型をエンコードする核酸(例えばポリヌクレオチド)を提供する。ポリヌクレオチドは、それがペプチドをコードしさえすれば、例えば、一本鎖および/または二本鎖のいずれかのDNA、cDNA、PNA、RNAまたはそれらの組み合わせであってもよく、または例えばホスホロチオエート主鎖を有するポリヌクレオチドなどのポリヌクレオチドの未変性または安定化形態であってもよく、それはイントロンを含有してもまたはしなくてもよい。もちろん、天然起源ペプチド結合によって連結する天然アミノ酸残基を含有するペプチドのみが、ポリヌクレオチドによってエンコードされ得る。本発明のなおもさらなる態様は、本発明によるポリペプチドを発現できる発現ベクターを提供する。

0183

例えば、相補的付着端を通じて、ポリヌクレオチド、特にDNAをベクターに連結する、多様な方法が開発されている。例えば、ベクターDNAに挿入されるDNAセグメントに、相補的ホモポリマー配列が付加され得る。次に、相補的ホモポリマー尾部間の水素結合によって、ベクターとDNAセグメントが連結されて、組換えDNA分子が形成する。

0184

1つまたは複数の制限部位を含有する合成リンカーは、DNAセグメントをベクターに連結する代替え方法を提供する。多様な制限エンドヌクレアーゼ部位を含有する合成リンカーは、米国コネチカットニューイブンのInternational Biotechnologies Inc.をはじめとするいくつかの供給元から商業的に入手できる。

0185

本発明のポリペプチドをコードするDNAを修飾する望ましい方法は、Saiki RK,et al.(Saiki et al.,1988)で開示されるようなポリメラーゼ連鎖反応を用いる。この方法は、例えば、適切な制限部位を遺伝子操作することで、DNAを適切なベクターに導入するために使用されてもよく、またはそれは、当該技術分野で既知のその他の有用な様式でDNAを修飾するために使用されてもよい。ウイルスベクターを使用するのであれば、ポックスウイルスまたはアデノウイルスベクターが好ましい。

0186

次にDNA(またはレトロウイルスベクターの場合はRNA)を適切な宿主において発現させ、本発明のペプチドまたは変異型を含んでなるポリペプチドが製造されてもよい。このようにして、本明細書に含まれる教示を考慮して適切に修正された既知の技術に従って、本発明のペプチドまたは変異型をコードするDNAを使用して、発現ベクターが構築されてもよく、次にそれを使用して、本発明のポリペプチドの発現および製造のために、適切な宿主細胞が形質転換される。このような技術としては、例えば、米国特許第4,440,859号明細書、米国特許第4,530,901号明細書、米国特許第4,582,800号明細書、米国特許第4,677,063号明細書、米国特許第4,678,751号明細書、米国特許第4,704,362号明細書、米国特許第4,710,463号明細書、米国特許第4,757,006号明細書、米国特許第4,766,075号明細書、および米国特許第4,810,648号明細書で開示されるものが挙げられる。

0187

本発明の化合物を構成するポリペプチドをエンコードするDNA(またはレトロウイルスベクターの場合はRNA)は、適切な宿主への導入のために、多種多様なその他のDNA配列に連結されてもよい。コンパニオンDNAは、宿主の性質、DNAの宿主への導入様式、およびエピソームの維持または組み込みが所望されるかどうかに左右される。

0188

一般に、DNAは、発現のための適切な方向および正しい読み枠で、プラスミドなどの発現ベクターに挿入される。必要ならば、DNAは、所望の宿主によって認識される適切な転写および翻訳調節制御ヌクレオチド配列に連結されてもよいが、このような制御は、一般に発現ベクター中で利用できる。次に、標準的な技術を通じて、ベクターが宿主に導入される。一般に、全ての宿主がベクターによって形質転換されるわけではない。したがって、形質転換された宿主細胞を選択することが必要になる。一選択技術は、抗生物質耐性などの形質転換細胞内で選択可能な形質をコードする、任意の必要な制御要素があるDNA配列を発現ベクター内に組み込むことを伴う。

0189

代案としては、このような選択可能な形質の遺伝子は、所望の宿主細胞を同時形質転換するために使用される、別のベクター上にあり得る。

0190

次に、本明細書で開示される教示を考慮して、当業者に知られている適切な条件下で十分な時間にわたり、本発明の組換えDNAによって形質転換された宿主細胞が培養されてポリペプチドが発現され、次にそれが回収され得る。

0191

細菌(例えば大腸菌(E.coli)およびバチルスサブチリス(Bacillus subtilis)、酵母(例えばサッカロミセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、糸状菌(例えばアスペルギルス属(Aspergillus))、植物細胞動物細胞、および昆虫細胞をはじめとする多数の発現系が知られている。好ましくは、発現系は、ATCCCell Biology Collectionから入手できるCHO細胞などの哺乳類細胞であり得る。

0192

構成的発現のための典型的な哺乳類細胞ベクタープラスミドは、適切なポリA尾部を有するCMVまたはSV40プロモーター、およびネオマイシンなどの耐性マーカーを含んでなる。一例は、米国ニュージャージーピスカタウェイのPharmaciaから入手できるpSVLである。誘導性哺乳類発現ベクターの一例であるpMSGもまた、Pharmaciaから入手できる。有用な酵母プラスミドベクターは、pRS403−406およびpRS413−416であり、通常、米国郵便番号92037カリフォルニア州ラホヤのStratagene Cloning Systemsから入手できる。プラスミドpRS403、pRS404、pRS405、およびpRS406は、酵母組み込みプラスミド(YIps)であり、酵母の選択可能なマーカーHIS3、TRP1、LEU2、およびURA3が組み込まれている。プラスミドpRS413−416は、酵母セントロメアプラスミド(Ycps)である。CMVプロモーターベースのベクター(例えばSigma−Aldrich製)は、一過性または安定性発現、細胞質内発現または分泌、およびFRAG、3xFLAG、c−mycまたはMATの様々な組み合わせでのN末端またはC末端標識付けを提供する。これらの融合タンパク質は、組換えタンパク質を検出、精製、および分析できるようにする。二重標識融合物は、検出に融通性を与える。

0193

強力なヒトサイトメガロウイルス(CMV)プロモーター調節領域は、COS細胞において構成タンパク質発現レベルを1mg/L程度の高さに上昇させる。効力がより低い細胞株では、タンパク質レベルは、典型的に約0.1mg/Lである。SV40複製起点の存在は、SV40複製許容COS細胞内で高レベルのDNA複製をもたらす。CMVベクターは、例えば、細菌細胞内のpMB1(pBR322の誘導体)複製起点、細菌におけるアンピシリン耐性選択のためのb−ラクタマーゼ遺伝子、hGHポリA、およびf1起点を含有し得る。プレプロトリプシンリーダー(PPT)配列を含有するベクターは、抗FRAG抗体、樹脂、およびプレートを使用した精製のために、培養液中へのFRAG融合タンパク質分泌を誘導し得る。多様な宿主細胞と共に使用するためのその他のベクターおよび発現系が、当該技術分野で周知である。

0194

別の実施形態では、本発明の2つ以上のペプチドまたはペプチド変異型がコードされ、したがって順次発現される(「数珠玉構造」コンストラクトに類似する)。その際に、ペプチドまたはペプチド変異型は、例えばLLLLLLなどの一続きのリンカーアミノ酸によって、共に連結または融合してもよく、またはそれらの間の任意の追加的なペプチドなしに連結してもよい。これらのコンストラクトはまた、がん療法のために使用され得て、MHCIとMHC IIの双方が関与する免疫応答を誘導してもよい。

0195

本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドベクターコンストラクトで形質転換された宿主細胞にも関する。宿主細胞は、原核または真核生物のどちらかであり得る。細菌細胞は、いくつかの状況では、好ましい原核宿主細胞であってもよく、典型的には、例えば、米国メリーランド州ベセスダのBethesda Research Laboratories Inc.,から入手できる大腸菌(E.coli)DH5株、および米国メリーランド州ロックビルの米国微生物系統保存機関(ATCC)から入手できるRR1(ATCC番号31343)などの大腸菌(E.coli)株である。好ましい真核宿主細胞としては、酵母、昆虫、および哺乳類細胞、好ましくはマウス、ラットサルまたはヒトの線維芽細胞株および結腸細胞株に由来するものなどの脊椎動物細胞が挙げられる。酵母宿主細胞としては、米国郵便番号92037カリフォルニア州ラホヤのStratagene Cloning Systemsから一般に入手できる、YPH499、YPH500、およびYPH501が挙げられる。好ましい哺乳類宿主細胞としては、ATCCからCCL61として入手できるチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、ATCCからCRL1658として入手できるNIH Swissマウス胚細胞NIH/3T3、ATCCからCRL1650として入手できるサル腎臓由来COS−1細胞、およびヒト胎児由来腎細胞である293細胞が挙げられる。好ましい昆虫細胞は、バキュロウイルス発現ベクターで形質移入され得るSf9細胞である。発現のための適切な宿主細胞の選択に関する概説は、例えば、Paulina BalbasおよびArgelia Lorenceの教科書、”Methodsin Molecular Biology Recombinant Gene Expression,Reviews and Protocols,”Part One,Second Edition,ISBN 978−1−58829−262−9、および当業者に知られているその他の文献にある。

0196

本発明のDNAコンストラクトによる適切な細胞宿主の形質転換は、典型的に使用されるベクターのタイプに左右される周知の方法によって達成される。原核宿主細胞の形質転換に関しては、例えば、Cohen et al.(Cohen et al.,1972)および(Green and Sambrook,2012)を参照されたい。酵母細胞の形質転換は、Sherman et al.(Sherman et al.,1986)に記載される。Beggs(Beggs,1978)の方法もまた有用である。脊椎動物細胞に関しては、このような細胞を形質移入するのに有用な、例えば、リン酸カルシウムおよびDEAEデキストランまたはリポソーム製剤などの試薬が、米国郵便番号20877メリーランド州ゲイザースバーグのLife Technologies Inc.,から入手できる。電気穿孔もまた、細胞を形質転換および/または形質移入するために有用であり、酵母細胞、細菌細胞、昆虫細胞、および脊椎動物細胞を形質転換する技術分野で周知である。

0197

成功裏に形質転換された細胞、すなわち本発明のDNAコンストラクトを含有する細胞は、PCRなどの周知の技術によって同定され得る。代案としては、抗体を使用して、上清中のタンパク質の存在が検出され得る。

0198

例えば、細菌、酵母、および昆虫細胞などの本発明の特定の宿主細胞は、本発明のペプチドの調製において有用であることが理解されるであろう。しかしその他の宿主細胞が、特定の治療法において有用であってもよい。例えば、樹状細胞などの抗原提示細胞は、それらが適切なMHC分子中に負荷されてもよいように、本発明のペプチドを発現するために有用に使用されてもよい。したがって、本発明は、本発明による核酸または発現ベクターを含んでなる宿主細胞を提供する。

0199

好ましい実施形態では、宿主細胞は、抗原提示細胞、特に樹状細胞または抗原提示細胞である。前立腺酸性ホスファターゼPAP)を含有する組換え融合タンパク質が負荷されたAPCは、無症候性または微小症候性転移性HRPCを治療するために、米国食品医薬品局FDA)によって2010年4月20日に認可された(シプロイセルT)(Rini et al.,2006;Small et al.,2006)。

0200

本発明のさらなる態様は、宿主細胞を培養するステップと、宿主細胞またはその培養液からペプチドを単離するステップとを含んでなる、ペプチドまたはその変異型を製造する方法を提供する。

0201

別の実施形態では、本発明のペプチド、核酸または発現ベクターは、医療で使用される。例えば、ペプチドまたはその変異型は、静脈内(i.v.)注射、皮下(s.c.)注射、皮内(i.d.)注射、腹腔内(i.p.)注射、筋肉内(i.m.)注射のために調合されてもよい。ペプチド注射の好ましい方法としては、s.c.、i.d.、i.p.、i.m.、およびi.v.が挙げられる。DNA注射の好ましい方法としては、i.d.、i.m.、s.c.、i.p.、およびi.v.が挙げられる。例えば、50μg〜1.5mg、好ましくは125μg〜500μgのペプチドまたはDNAの用量が投与されてもよく、それぞれのペプチドまたはDNAに左右される。この範囲の用量は、以前の治験で成功裏に使用された(Walter et al.,2012)。

0202

活性ワクチン接種のために使用されるポリヌクレオチドは、実質的に純粋であってもよく、または適切なベクターまたは送達系に含有されてもよい。核酸は、DNA、cDNA、PNA、RNAまたはそれらの組み合わせであってもよい。このような核酸をデザインして導入する方法は、当該技術分野で周知である。概説は、例えばTeufel et al.(Teufel et al.,2005)によって提供される。ポリヌクレオチドワクチンは調製が容易であるが、免疫応答誘導におけるこれらのベクターの作用機序は、完全には分かっていない。適切なベクターおよび送達系としては、アデノウイルスワクシニアウイルス、レトロウイルス、ヘルペスウイルスアデノ随伴ウイルスまたは2つ以上のウイルスの構成要素を含有するハイブリッドベースのシステムなどのウイルスDNAおよび/またはRNAが挙げられる。非ウイルス送達系としては、カチオン性脂質およびカチオン性ポリマーが挙げられ、DNA送達技術分野において周知である。「遺伝子銃」などを介した、物理的送達もまた使用されてもよい。核酸によってコードされるペプチド(単数)またはペプチド(複数)は、例えば上述のように、それぞれの逆CDRのT細胞を刺激する、エピトープとの融合タンパク質であってもよい。

0203

本発明の薬剤は、1つまたは複数のアジュバントもまた含んでもよい。アジュバントは、免疫応答(例えば、CD8陽性T細胞およびヘルパーT(TH)細胞によって媒介される抗原に対する免疫応答を非特異的に促進または増強する物質であり、したがって本発明の薬剤中で有用であると見なされる。適切なアジュバントとしては、1018 ISSアルミニウム塩AMPLIVAX(登録商標)、AS15、BCG、CP−870,893、CpG7909、CyaA、dSLIMフラジェリンまたはフラジェリン由来TLR5リガンド、FLT3リガンド、GMCSF、IC30、IC31、イミキモド(ALDARA(登録商標))、レシキモド、ImuFact IMP321、IL−2やL−13やIL−21などのインターロイキン、インターフェロン−αまたは−βまたはそれらのPEG化誘導体、ISパッチ、ISS、ISCOATRIX、ISCOM、JuvImmune(登録商標)、LipoVac、MALP2、MF59、モノホスホリルリピドA、モンタニドIMS1312、モンタニドISA206、モンタニドISA50V、モンタニドISA−51、油中水型および水中油型エマルション、OK−432、OM−174、OM−197−MP−EC、ONTAK、OspA、PepTel(登録商標)ベクター系、ポリ(ラクチドコグリコリド)[PLG]ベースおよびデキストラン微粒子タラクトフェリンSRL172、ビロソームおよびその他のウイルス様粒子、YF−17D、VEGFトラップ、R848、β−グルカン、Pam3Cys、サポニンに由来するAquila’s QS21 stimulon、マイコバクテリア抽出物および合成細菌細胞壁模倣体、およびRibi’s DetoxまたはQuilまたはSuperfosなどのその他の独自仕様の補助剤が挙げられるが、これに限定されるものではない。フロイントまたはGM−CSFなどのアジュバントが好ましい。樹状細胞およびそれらの調製物に対して特異的な、いくつかの免疫学的アジュバント(例えばMF59)が、以前記載されている(Allison and Krummel,1995)。またサイトカインも使用されてもよい。数種のサイトカインは、樹状細胞のリンパ組織(例えばTNF−)への遊走に影響を与えること、Tリンパ球(例えば、GM−CSF、IL−1、およびIL−4)のための効率的な抗原提示細胞への樹状細胞の成熟加速すること(その内容全体が参照により本明細書に具体的に援用される、米国特許第5,849,589号明細書)、および免疫増強剤(例えば、IL−12、IL−15、IL−23、IL−7、IFN−α、IFN−β)として作用することと、直接関連付けられている(Gabrilovich et al.,1996)。

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