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課題・解決手段

細胞療法用のT細胞を調製するための方法、該方法によって作製される組成物、および対象へ該細胞を投与する方法が提供される。特に、本開示は、操作されたT細胞、例えば、遺伝子操作された受容体、例えば、操作された(組換え)TCRおよびキメラ抗原受容体(CAR)などの遺伝子操作された抗原受容体、または他の組換えキメラ受容体発現する、操作されたT細胞の調製に関する。方法の特徴には、他の方法と比較してより一貫したかつ/もしくは予測可能なT細胞産物、および/またはより低い毒性を生じることが含まれる。提供される方法は、刺激条件下で細胞をインキュベートして、刺激された組成物において非ナイーブ様T細胞と比較してナイーブ様T細胞の増大または増殖を誘導する工程を含み、これは次に、ナイーブ様T細胞に由来する細胞の優先的な形質導入を結果としてもたらすことができる。方法の特徴にはまた、他の方法と比較した、費用、工程の数、および資源支出額の低減も含まれ得る。

概要

背景

背景
治療用途細胞を調製するため、および細胞を投与するために、様々な方法が利用可能である。例えば、ある特定の亜集団枯渇または濃縮を含む方法を含めて、操作および細胞療法のために、T細胞を含む細胞を調製するための方法が、利用可能である。例えば、ある特定の養子細胞療法施与に関連する毒性を低減させるため、製造プロセスを改善するため、改善された施与を可能にするため、および/または費用もしくは他の資源を低減させるために、改善された方法が必要とされる。そのような必要を満たす方法、細胞、組成物キット、およびシステムが提供される。

概要

細胞療法用のT細胞を調製するための方法、該方法によって作製される組成物、および対象へ該細胞を投与する方法が提供される。特に、本開示は、操作されたT細胞、例えば、遺伝子操作された受容体、例えば、操作された(組換え)TCRおよびキメラ抗原受容体(CAR)などの遺伝子操作された抗原受容体、または他の組換えキメラ受容体発現する、操作されたT細胞の調製に関する。方法の特徴には、他の方法と比較してより一貫したかつ/もしくは予測可能なT細胞産物、および/またはより低い毒性を生じることが含まれる。提供される方法は、刺激条件下で細胞をインキュベートして、刺激された組成物において非ナイーブ様T細胞と比較してナイーブ様T細胞の増大または増殖を誘導する工程を含み、これは次に、ナイーブ様T細胞に由来する細胞の優先的な形質導入を結果としてもたらすことができる。方法の特徴にはまた、他の方法と比較した、費用、工程の数、および資源支出額の低減も含まれ得る。

目的

いくつかの局面において、提供される態様は、他の刺激法と比較して増加した数の、より均一なかつ/または予測可能なT細胞の組成物を生成する方法を提供し、いくつかの局面において、望ましくないT細胞の集団、例えば、その存在が、効力、有効性、および安全性を予測することが難しいそのような不均一性最終産物にもたらし得る細胞の削減または排除をさらに提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

(a) 2〜6日間、刺激条件下で、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含むT細胞の集団を含むインプット組成物インキュベートする工程であって、該刺激条件が、TCR複合体の1つもしくは複数の構成要素の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインおよび/または1つもしくは複数の共刺激分子の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを活性化することができる刺激試薬を含み、それによって、刺激された組成物を生成する、工程;ならびに(b)遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を、前記刺激されたT細胞の組成物中に導入する工程であって、該導入する工程が、前記インキュベートする工程の少なくとも一部分の最中に実施される、工程を含む、T細胞を遺伝子操作するための方法。

請求項2

2〜6日間、刺激条件下で、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含むT細胞の集団を含むインプット組成物をインキュベートする工程を含む、T細胞を遺伝子操作するための方法であって、前記刺激条件が、TCR複合体の1つもしくは複数の構成要素の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインおよび/または1つもしくは複数の共刺激分子の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを活性化することができる刺激試薬の存在を含み、それによって、刺激された組成物を生成し;かつ刺激条件下でインプット組成物をインキュベートする工程が、遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を導入する工程の前に、その最中に、および/またはその後に行われる、方法。

請求項3

前記インキュベートする工程が、少なくとも3日間実施される、請求項1または請求項2に記載の方法。

請求項4

前記インキュベートする工程が、少なくとも4日間実施される、請求項1または請求項2に記載の方法。

請求項5

前記インキュベートする工程が、少なくとも5日間実施される、請求項1または請求項2に記載の方法。

請求項6

前記インキュベートする工程が、少なくとも6日間実施される、請求項1または請求項2に記載の方法。

請求項7

(a)刺激条件下で、培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットを含むT細胞を含むインプット組成物をインキュベートし、それによって、刺激された組成物を生じさせる、インキュベートする工程であって、該刺激条件が、TCR複合体の1つもしくは複数の構成要素の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインおよび/または1つもしくは複数の共刺激分子の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを活性化することができる刺激試薬の存在を含み、それによって、刺激された組成物を生成する、工程;ならびに(b)遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を、前記刺激された細胞組成物中に導入する工程を含む、T細胞を刺激するための方法であって、それによって、遺伝子操作された組換え受容体を発現するT細胞を含むアウトプット組成物を生成する、方法。

請求項8

前記T細胞が、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含み、前記刺激条件が、前記刺激された組成物において非ナイーブ様T細胞と比較してナイーブ様T細胞の増大または増殖を優先的に誘導する、請求項7に記載の方法。

請求項9

前記導入する工程が、前記インキュベートする工程の少なくとも一部分の最中に実施されるか、または前記インキュベートする工程の後に実施される、請求項7または請求項8に記載の方法。

請求項10

前記培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットが、0.1×108〜5×108個または約0.1×108〜5×108個、0.1×108〜4×108個または約0.1×108〜4×108個、0.1×108〜2×108個または約0.1×108〜2×108個、0.1×108〜1×108個または約0.1×108〜1×108個、1×108〜5×108 個または約1×108〜5×108 個、1×108〜4×108個または約1×108〜4×108個、1×108〜2×108個または約1×108〜2×108個、2×108〜5×108個または約2×108〜5×108個、2×108〜4×108個または約2×108〜4×108個のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットである、請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。

請求項11

前記培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットが、少なくとも0.5×108個、0.75×108個、1×108個、1.5×108個、2×108個、もしくは4×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または少なくとも約0.5×108個、0.75×108個、1×108個、1.5×108個、2×108個、もしくは4×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または0.5×108個、0.75×108個、1×108個、1.5×108個、2×108個、もしくは4×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または約0.5×108個、0.75×108個、1×108個、1.5×108個、2×108個、もしくは4×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットである、請求項7〜10のいずれか一項に記載の方法。

請求項12

前記培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットが、少なくとも2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または少なくとも約2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または約2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットである、請求項7〜11のいずれか一項に記載の方法。

請求項13

刺激条件下で、1×108〜4×108個または約1×108〜4×108個のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットである培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットを含むT細胞を含むインプット組成物をインキュベートし、それによって、刺激された組成物を生じさせる、インキュベートする工程であって、該刺激条件が、TCR複合体の1つもしくは複数の構成要素の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインおよび/または1つもしくは複数の共刺激分子の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを活性化することができる刺激試薬の存在を含み、それによって、刺激された組成物を生成する、工程を含む、T細胞を刺激するための方法。

請求項14

前記T細胞が、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含み、前記刺激条件が、前記刺激された組成物において非ナイーブ様T細胞と比較してナイーブ様T細胞の増大または増殖を優先的に誘導する、請求項13に記載の方法。

請求項15

前記培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットが、少なくとも2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または少なくとも約2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または約2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットである、請求項13または請求項14に記載の方法。

請求項16

前記培養開始量が、ナイーブ様CD8+ T細胞の量である、請求項7〜15のいずれか一項に記載の方法。

請求項17

前記ナイーブ様T細胞またはナイーブ様CD8+ T細胞が、CD45RA、CD27、CD28、およびCCR7からなる群より選択されるT細胞活性マーカーについて表面陽性である;かつ/またはCD25、CD45RO、CD56、CD62L、KLRG1からなる群より選択されるマーカーについて表面陰性である;かつ/または低発現のCD95を有する:かつ/またはIL-2、IFN-γ、IL-4、IL-10からなる群より選択されるサイトカインの細胞内発現について陰性である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。

請求項18

前記ナイーブ様細胞またはナイーブ様CD8+細胞が、CD45RA、CD27、CD28、およびCCR7からなる群より選択されるT細胞活性化マーカーについて表面陽性である;かつ/またはCD45RO、CD56、KLRG1からなる群より選択されるマーカーについて表面陰性である;かつ/または低発現のCD95を有する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。

請求項19

前記ナイーブ様T細胞またはナイーブ様CD8+細胞が、CD45RA+、CD27+、CCR7+、および/またはCD45RO-である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。

請求項20

前記非ナイーブ様T細胞が、CD45RA、CD27、CD28、およびCCR7からなる群より選択されるT細胞活性化マーカーについて表面陰性である;かつ/またはCD25、CD45RO、CD56、CD62L、KLRG1、およびパーフォリンからなる群より選択されるマーカーについて表面陽性である;かつ/またはIL-2、IFN-γ、IL-4、IL-10からなる群より選択されるサイトカインの細胞内発現について陽性である;かつ/または高発現のCD95を有する、請求項1〜7、8〜12、および14〜19のいずれか一項に記載の方法。

請求項21

前記非ナイーブ様T細胞が、CD45RA-、CD27-、CCR7-、および/またはCD45RO+である、請求項1〜7、8〜12、および14〜20のいずれか一項に記載の方法。

請求項22

前記インプット組成物の細胞が、前記インキュベーションの前に、ナイーブ様T細胞と非ナイーブ様T細胞とを区別する内在性T細胞表面マーカーに基づく選択工程に供されていないまたは供されない、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。

請求項23

遺伝子操作された組換え受容体を、前記刺激された細胞中に導入する工程をさらに含み、それによって、遺伝子操作された組換え受容体を発現するT細胞を含むアウトプット組成物を生成する、請求項13〜22のいずれか一項に記載の方法。

請求項24

刺激条件下で組成物をインキュベートする工程が、遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を導入する工程の前に、その最中に、および/またはその後に行われる、請求項23に記載の方法。

請求項25

前記組換え受容体が、ある疾患、障害、または状態の、細胞または組織に関連している、それに特異的である、かつ/またはその上に発現している標的抗原に結合することができる、請求項1〜12および23〜24のいずれか一項に記載の方法。

請求項26

前記疾患、障害、または状態が、感染性疾患もしくは障害、自己免疫疾患炎症性疾患、または腫瘍もしくはがんである、請求項25に記載の方法。

請求項27

前記標的抗原が腫瘍抗原である、請求項25または請求項26に記載の方法。

請求項28

前記標的抗原が、αvβ6インテグリン(avb6インテグリン)、B細胞成熟抗原(BCMA)、炭酸アンヒドラーゼ9(CAIX)、Her2/neu(受容体チロシンキナーゼerbB2)、L1-CAM、B7-H3、B7-H6、炭酸アンヒドラーゼ9(CA9;CAIXまたはG250としても知られる)、がん-精巣抗原、がん/精巣抗原1B(CTAG;NY-ESO-1およびLAGE-2としても知られる)、がん胎児性抗原CEA)、およびB型肝炎表面抗原、抗葉酸受容体サイクリン、サイクリンA2、C-Cモチーフケモカインリガンド1(CCL-1)、CD19、CD20、CD22、CD23、CD24、CD30、CD33、CD38、CD44、CD44v6、CD44v7/8、CD123、CD133、CD138、CD171、コンドロイチン硫酸プロテオグリカン4(CSPG4)、上皮成長因子タンパク質(EGFR)、上皮糖タンパク質2(EPG-2)、上皮糖タンパク質40(EPG-40)、エフリンB2、エフリン受容体A2(EPHa2)、erb-B2、erb-B3、erb-B4、erbB二量体III型上皮成長因子受容体変異(EGFR vIII)、葉酸結合タンパク質(FBP)、Fc受容体様5(FCRL5;Fc受容体ホモログ5またはFCRH5としても知られる)、胎児アセチルコリン受容体(胎児AchR)、葉酸結合タンパク質(FBP)、葉酸受容体α、ガングリオシドGD2、O-アセチル化GD2(OGD2)、ガングリオシドGD3、グリピカン-3(GPC3)、Gタンパク質共役受容体5D(GPRC5D)、Her2/neu(受容体チロシンキナーゼerbB2)、Her3(erb-B3)、Her4(erb-B4)、erbB二量体、ヒト高分子量黒色腫関連抗原(HMW-MAA)、B型肝炎表面抗原、ヒト白血球抗原A1(HLA-A1)、ヒト白血球抗原A2(HLA-A2)、IL-22受容体α(IL-22R-α)、IL-13R-アルファ2(IL-13Rα2)、キナーゼインサートドメイン受容体(kdr)、κ軽鎖ルイスY、L1細胞接着分子(L1-CAM)、L1-CAMのCE7エピトープロイシンリッチリピート含有8ファミリーメンバーA(LRRC8A)、ルイスY、黒色腫関連抗原(MAGE)-A1、MAGE-A3、MAGE-A6、MAGE-A10、メソテリン(MSLN)、c-Met、マウスサイトメガロウイルス(CMV)、ムチン1(MUC1)、MUC16、ナチュラルキラーグループ2メンバーD(NKG2D)リガンド、メランA(MART-1)、神経細胞接着分子NCAM)、胎児腫瘍性抗原、黒色腫の優先発現抗原(PRAME)、プロゲステロン受容体前立腺特異抗原前立腺幹細胞抗原(PSCA)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、サバイビン栄養膜糖タンパク質(TPBG;5T4としても知られる)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72)、チロシナーゼ関連タンパク質1(TRP1;TYRP1またはgp75としても知られる)、チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP2;ドパクロムトートメラーゼ、ドパクロムデルタ-イソメラーゼ、またはDCTとしても知られる)、葉酸受容体-a、8H9、二重抗原、糖タンパク質100(gp100)、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)、血管内皮増殖因子受容体2(VEGF-R2)、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、ウィルムス腫瘍1(WT-1)、病原体特異的または病原体発現抗原、およびユニバーサルタグに関連する抗原の中から選択される、請求項25〜27のいずれか一項に記載の方法。

請求項29

前記組換え受容体が、機能的非TCR抗原受容体もしくはTCRまたはその抗原結合断片であるかまたはそれを含む、請求項1〜12および23〜28のいずれか一項に記載の方法。

請求項30

前記組換え受容体がキメラ抗原受容体(CAR)である、請求項1〜12および23〜29のいずれか一項に記載の方法。

請求項31

前記組換え受容体が、標的抗原に特異的に結合する抗原結合ドメインを含む細胞外ドメインと、ITAMを含む細胞内シグナル伝達ドメインとを含む、請求項1〜12および23〜30のいずれか一項に記載の方法。

請求項32

前記抗原結合ドメインが、抗体、または任意で一本鎖断片であるその抗体断片であるかまたはそれを含む、請求項31に記載の方法。

請求項33

前記細胞内シグナル伝達ドメインが、CD3鎖、任意でCD3-ゼータ(CD3ζ)鎖の細胞内シグナル伝達ドメイン、またはそのシグナル伝達部分であるかまたはそれを含む、請求項31または請求項32に記載の方法。

請求項34

細胞内シグナル伝達領域が、共刺激シグナル伝達領域をさらに含む、請求項31〜33のいずれか一項に記載の方法。

請求項35

前記共刺激シグナル伝達領域が、T細胞共刺激分子の細胞内シグナル伝達ドメインまたはそのシグナル伝達部分を含む、請求項34に記載の方法。

請求項36

前記共刺激シグナル伝達領域が、CD28、4-1BB、もしくはICOSの細胞内シグナル伝達ドメインまたはそのシグナル伝達部分を含む、請求項34または請求項35に記載の方法。

請求項37

前記CARが、抗原に特異的なscFv、膜貫通ドメイン、任意で4-1BBであるかもしくはそれを含む共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメイン、および、任意でCD3ζシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、一次シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインを含み、かつ任意で、膜貫通ドメインとscFvとの間にスペーサーをさらに含む;前記CARが、順番に、抗原に特異的なscFv、膜貫通ドメイン、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメイン、および、任意でCD3ζシグナル伝達ドメインである、一次シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインを含む;または前記CARが、順番に、抗原に特異的なscFv、スペーサー、膜貫通ドメイン、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインである、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメイン、および、任意でCD3ζシグナル伝達ドメインであるかもしくはそれを含む、一次シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインを含む、請求項30〜36のいずれか一項に記載の方法。

請求項38

前記刺激試薬が、TCR複合体のメンバーに特異的に結合する一次作用物質を含む、請求項1〜37のいずれか一項に記載の方法。

請求項39

前記刺激試薬が、CD3に特異的に結合する一次試薬を含む、請求項1〜38のいずれか一項に記載の方法。

請求項40

前記一次作用物質が、抗体または抗原結合断片である、請求項38または請求項39に記載の方法。

請求項41

前記刺激物質が、T細胞共刺激分子に特異的に結合する二次作用物質をさらに含み、任意で、該共刺激分子が、CD28、CD137(4-1-BB)、OX40、またはICOSからなる群より選択される、請求項38または請求項39に記載の方法。

請求項42

前記一次作用物質が、抗体または抗原結合断片である、請求項41に記載の方法。

請求項43

前記刺激試薬が、抗CD3抗体である一次作用物質と、抗CD28抗体である二次作用物質とを含む、請求項1〜40のいずれか一項に記載の方法。

請求項44

前記一次物および/または二次物が、固体支持体の表面上に存在する、請求項38〜43のいずれか一項に記載の方法。

請求項45

前記固体支持体が、ビーズであるかまたはそれを含む、請求項44に記載の方法。

請求項46

前記ビーズが、3.5μmよりも大きいかまたは約3.5μmよりも大きいが、約9μm以下または約8μm以下または約7μm以下または約6μm以下または約5μm以下の直径を含む、請求項45に記載の方法。

請求項47

前記ビーズが、4.5μmのまたは約4.5μmの直径を含む、請求項45または請求項46に記載の方法。

請求項48

前記ビーズが、リンパ球または抗原提示細胞と同じサイズである直径、またはほぼ同じサイズである直径を含む、請求項45〜47のいずれか一項に記載の方法。

請求項49

前記ビーズが不活性である、請求項45〜48のいずれか一項に記載の方法。

請求項50

前記ビーズが、ポリスチレン表面であるかまたはそれを含む、請求項45〜49のいずれか一項に記載の方法。

請求項51

前記ビーズが、磁性または超常磁性コアを含む、請求項45〜50のいずれか一項に記載の方法。

請求項52

前記刺激条件が、1:1〜10:1または約1:1〜10:1、1:1〜8:1または約1:1〜8:1、1:1〜6:1または約1:1〜6:1、1:1〜4:1または約1:1〜4:1、1:1〜3:1または約1:1〜3:1、2:1〜4:1または約2:1〜4:1、2:1〜3:1または約2:1〜3:1、1:1〜2:1または約1:1〜2:1、4:1〜10:1または約4:1〜10:1、4:1〜8:1または約4:1〜8:1、4:1〜6:1または約4:1〜6:1、6:1〜10:1または約6:1〜10:1、6:1〜8:1または約6:1〜8:1、8:1〜10:1または約8:1〜10:1、1:1〜1:10または約1:1〜1:10、1:1〜1:8または約1:1〜1:8、1:1〜1:6または約1:1〜1:6、1:1〜1:4または約1:1〜1:4、1:2〜1:3または約1:2〜1:3であるビーズ対細胞の比で、細胞をインキュベートすることを含む、請求項45〜51のいずれか一項に記載の方法。

請求項53

(a) 2〜6日間、刺激条件下で、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含むT細胞の集団を含むインプット組成物をインキュベートする工程であって、該刺激条件が、ビーズに付着している、抗CD3抗体と抗CD28抗体である二次作用物質とを含む刺激試薬を含み、該インキュベートする工程中のビーズ対細胞の比が、1:1〜4:1または約1:1〜4:1である、工程;ならびに(b)遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を、前記刺激されたT細胞の組成物中に導入する工程であって、該導入する工程が、前記インキュベートする工程の少なくとも一部分の最中に実施される、工程を含む、T細胞を遺伝子操作するための方法。

請求項54

2〜6日間、刺激条件下で、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含むT細胞の集団を含むインプット組成物をインキュベートする工程を含む、T細胞を遺伝子操作するための方法であって、前記刺激条件が、ビーズに付着している、抗CD3抗体と抗CD28抗体である二次作用物質とを含む刺激試薬を含み、前記インキュベートする工程中のビーズ対細胞の比が、1:1〜4:1または約1:1〜4:1であり;かつ刺激条件下でインプット組成物をインキュベートする工程が、遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を導入する工程の前に、その最中に、および/またはその後に行われる、方法。

請求項55

前記ビーズ対細胞の比が、3:1からまたは約3:1からである、請求項52〜54のいずれか一項に記載の方法。

請求項56

前記ビーズ対細胞の比が、1:1からまたは約1:1からである、請求項52〜54のいずれか一項に記載の方法。

請求項57

前記T細胞が、生物学的試料由来であり、任意で、該生物学的試料が、ヒト対象由来である、請求項1〜56のいずれか一項に記載の方法。

請求項58

前記生物学的試料が、全血試料バフィーコート試料末梢血単核細胞(PBMC)試料、未分画T細胞試料リンパ球試料白血球試料、アフェレーシス産物、または白血球アフェレーシス産物であるかまたはそれを含む、請求項57に記載の方法。

請求項59

前記T細胞が、CD4+および/またはCD8+細胞を含む、請求項1〜58のいずれか一項に記載の方法。

請求項60

前記T細胞が、CD4+およびCD8+ T細胞を含み、かつCD4+対CD8+のT細胞の比が、2:1または約2:1〜1:5または約1:5である、請求項1〜59のいずれか一項に記載の方法。

請求項61

前記T細胞が、CD4+およびCD8+ T細胞を含み、かつCD4+細胞対CD8+細胞の比が、1:1、1:2、2:1、1:3、もしくは3:1であるか、または約1:1、約1:2、約2:1、約1:3、もしくは約3:1である、請求項1〜60のいずれか一項に記載の方法。

請求項62

前記ナイーブ様T細胞が、ナイーブ様CD4+ T細胞および/またはナイーブ様CD8+ T細胞を含む、請求項1〜61のいずれか一項に記載の方法。

請求項63

前記ナイーブ様T細胞がポリクローナルである、請求項1〜62のいずれか一項に記載の方法。

請求項64

前記刺激条件が、N-アセチルシステイン(NAC)を含まない、請求項1〜63のいずれか一項に記載の方法。

請求項65

前記刺激条件が、IL-15および/またはIL-7を含まない、請求項1〜63のいずれか一項に記載の方法。

請求項66

前記刺激条件が、死または非ナイーブ様T細胞またはその亜集団を結果としてもたらすかまたは誘導する、請求項1〜65のいずれか一項に記載の方法。

請求項67

前記刺激条件が、非ナイーブ様T細胞またはその亜集団の活性化誘導細胞死(AICD)を結果としてもたらす、請求項1〜66のいずれか一項に記載の方法。

請求項68

前記インキュベーションの最中におよび/または前記刺激された組成物に、DNアーゼを添加する工程をさらに含む、請求項1〜67のいずれか一項に記載の方法。

請求項69

前記インキュベーションが、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、もしくは16日間よりも長く、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、もしくは約16日間実施される、請求項7〜65のいずれか一項に記載の方法。

請求項70

前記刺激された組成物における、ナイーブ様T細胞に由来する細胞のパーセントが、前記インプット組成物におけるナイーブ様細胞のパーセントと比較して、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、50倍、100倍よりも大きく、または約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍、約10倍、約50倍、約100倍よりも大きく増加している、請求項1〜69のいずれか一項に記載の方法。

請求項71

前記刺激された組成物における、非ナイーブ様T細胞に由来する細胞と比較したナイーブ様T細胞に由来する細胞の比が、前記インプット組成物における非ナイーブ様T細胞と比較したナイーブ様T細胞の比と比較して、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、50倍、100倍よりも大きく、または約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍、約10倍、約50倍、約100倍よりも大きく増加している、請求項1〜70のいずれか一項に記載の方法。

請求項72

前記刺激された組成物が、75%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%よりも多くの、前記インプット組成物のナイーブ様T細胞に由来する細胞を含む、請求項1〜71のいずれか一項に記載の方法。

請求項73

前記刺激された組成物が、10%未満の、非ナイーブ様T細胞に由来する細胞を含む、請求項1〜72のいずれか一項に記載の方法。

請求項74

前記刺激された組成物が、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、または0.1%未満の、非ナイーブT細胞に由来する細胞を含む、請求項1〜73のいずれか一項に記載の方法。

請求項75

前記インプット組成物における細胞のうち、非ナイーブ様T細胞と比較してより大きなパーセンテージのナイーブ様T細胞が、増殖するようにかつ/または活性化されるように誘導される、請求項1〜74のいずれか一項に記載の方法。

請求項76

前記インプット組成物において非ナイーブ様であったT細胞のパーセンテージと比較してより大きなパーセンテージの、前記インプット組成物においてナイーブ様であったT細胞が、前記インキュベーションの開始後1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10日目に分裂している、請求項1〜75のいずれか一項に記載の方法。

請求項77

前記刺激条件が、該条件下でのインキュベーションの開始後1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10日目に、ヒト非ナイーブ様T細胞と比較してより大きなパーセンテージの、ヒトナイーブ様T細胞集団の細胞の増殖を誘導することができる、請求項1〜76のいずれか一項に記載の方法。

請求項78

(i) 非ナイーブ様T細胞が、エフェクターT(TEFF)細胞、メモリーT細胞、セントラルメモリーT細胞(TCM)、エフェクターメモリーT(TEM)細胞、およびそれらの組み合わせからなる群より選択されるか、または(ii) 非ナイーブ様T細胞が、エフェクターT(TEFF)細胞および/もしくはメモリーT細胞を含むかもしくはそれからなる複数のT細胞であり、該メモリーT細胞がセントラルメモリーT細胞(TCM)および/もしくはエフェクターメモリーT(TEM)細胞を任意で含む、請求項1〜77のいずれか一項に記載の方法。

請求項79

前記インプット組成物におけるナイーブ様T細胞のパーセンテージが、前記インプット組成物におけるナイーブ様T細胞に由来する、前記刺激された組成物における操作された細胞のパーセンテージより小さい、請求項1〜78のいずれか一項に記載の方法。

請求項80

核酸が導入された細胞のうちのより大きなパーセンテージが、前記インプット組成物における非ナイーブ様T細胞と比較した、前記インプット組成物におけるナイーブ様T細胞であるか、またはその増殖に由来する、請求項1〜12および23〜79のいずれか一項に記載の方法。

請求項81

前記導入が、組換え受容体をコードする核酸を含むウイルスベクターでの形質導入による、請求項1〜12および23〜80のいずれか一項に記載の方法。

請求項82

前記ウイルスベクターが、レトロウイルスベクターである、請求項81に記載の方法。

請求項83

前記ウイルスベクターが、レンチウイルスベクターまたはガンマレトロウイルスベクターである、請求項81または請求項82に記載の方法。

請求項84

前記刺激された組成物における非ナイーブ様T細胞と比較したナイーブ様T細胞の比が、前記インプット組成物における非ナイーブ様T細胞と比較したナイーブ様T細胞の比と比較して、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍 、7倍、8倍、9倍、10倍、50倍、100倍よりも大きく、または約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍 、約7倍、約8倍、約9倍、約10倍、約50倍、約100倍よりも大きく増加している、請求項1〜83のいずれか一項に記載の方法。

請求項85

前記刺激された組成物が、前記インプット組成物と比較してよりポリクローナルまたはマルチクローナルである、請求項1〜84のいずれか一項に記載の方法。

請求項86

インビトロまたはエクスビボで行われる、請求項1〜85のいずれか一項に記載の方法。

請求項87

請求項1〜86のいずれか一項に記載の方法によって作製される、アウトプット組成物。

請求項88

請求項87に記載のアウトプット組成物を含む、薬学的組成物

請求項89

薬学的担体をさらに含む、請求項88に記載の薬学的組成物。

請求項90

請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法によって作製されるアウトプット組成物を、または請求項88もしくは請求項89に記載の薬学的組成物を、哺乳動物対象投与する工程を含む、処置の方法。

請求項91

細胞が、該細胞が投与される対象に由来する、請求項90に記載の方法。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、「METHODS AND COMPOSITIONS FOR PREPARING GENETICALLY ENGINEERED CELLS」と題する2017年8月9日に出願された米国特許仮出願第62/543,359号の優先権を主張し、その内容は全体が参照により組み入れられる。

0002

配列表の参照による組み入れ
本出願は、電子形式の配列表と共に提出されている。配列表は、サイズが35,434キロバイトである、2018年7月11日に作成された735042010540SEQLIST.txtと題するファイルとして提供される。配列表の電子形式の情報は、その全体が参照により組み入れられる。

0003

分野
本開示は、細胞療法用のT細胞を調製するための方法、該方法によって作製される組成物、および対象へ該細胞を投与する方法に関する。特に、本開示は、操作されたT細胞、例えば、遺伝子操作された受容体、例えば、操作された(組換え)TCRおよびキメラ抗原受容体(CAR)などの遺伝子操作された抗原受容体、または他の組換えキメラ受容体発現する、操作されたT細胞の調製に関する。方法の特徴には、他の方法と比較してより一貫したかつ/もしくは予測可能なT細胞産物、および/またはより低い毒性を生じさせることが含まれる。提供される方法は、刺激条件下で細胞をインキュベートして、刺激された組成物において非ナイーブ様T細胞と比較してナイーブ様T細胞の増大または増殖を誘導する工程を含み、これは次に、ナイーブ様T細胞に由来する細胞の優先的な形質導入を結果としてもたらすことができる。方法の特徴にはまた、他の方法と比較した、費用、工程の数、および資源支出額の低減も含まれ得る。

背景技術

0004

背景
治療用途の細胞を調製するため、および細胞を投与するために、様々な方法が利用可能である。例えば、ある特定の亜集団枯渇または濃縮を含む方法を含めて、操作および細胞療法のために、T細胞を含む細胞を調製するための方法が、利用可能である。例えば、ある特定の養子細胞療法施与に関連する毒性を低減させるため、製造プロセスを改善するため、改善された施与を可能にするため、および/または費用もしくは他の資源を低減させるために、改善された方法が必要とされる。そのような必要を満たす方法、細胞、組成物、キット、およびシステムが提供される。

0005

概要
2〜6日間、刺激条件下で、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含むT細胞の集団を含むインプット組成物をインキュベートする工程であって、該刺激条件が、TCR複合体の1つもしくは複数の構成要素の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインおよび/または1つもしくは複数の共刺激分子の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを活性化することができる刺激試薬を含み、それによって、刺激された組成物を生成する、工程;ならびに、遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を、刺激されたT細胞の組成物中に導入する工程であって、該導入する工程が、インキュベートする工程の少なくとも一部分の最中に実施される、工程を含む、T細胞を遺伝子操作するための方法が、本明細書において提供される。

0006

2〜6日間、刺激条件下で、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含むT細胞の集団を含むインプット組成物をインキュベートする工程を含む、T細胞を遺伝子操作するための方法であって、該刺激条件が、TCR複合体の1つもしくは複数の構成要素の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインおよび/または1つもしくは複数の共刺激分子の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを活性化することができる刺激試薬の存在を含み、それによって、刺激された組成物を生成し;かつ、該刺激条件下でインプット組成物をインキュベートする工程が、遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を導入する工程の前に、その最中に、および/またはその後に行なわれる方法が、本明細書において提供される。いくつかの態様において、インキュベートする工程は、少なくとも3日間実施される。いくつかの場合には、インキュベートする工程は、少なくとも4日間実施される。いくつかの態様において、インキュベートする工程は、少なくとも5日間実施される。いくつかの態様において、インキュベートする工程は、少なくとも6日間実施される。

0007

(a)刺激条件下で、培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットを含有するT細胞を含有するインプット組成物をインキュベートし、それによって、刺激された組成物を生じさせる、インキュベートする工程;および(b)遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を、刺激された細胞組成物中に導入する工程を含む、T細胞を刺激するための方法であって、それによって、遺伝子操作された組換え受容体を発現するT細胞を含有するアウトプット組成物を生成する方法が、本明細書において提供される。いくつかの態様において、T細胞は、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含有し、刺激条件は、刺激された組成物において非ナイーブ様T細胞と比較して、ナイーブ様T細胞の増大または増殖を優先的に誘導する。いくつかの態様において、導入する工程は、インキュベートする工程の少なくとも一部分の最中に実施されるか、またはインキュベートする工程の後に実施される。

0008

いくつかの態様において、培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットは、0.1×108〜5×108個または約0.1×108〜5×108個、0.1×108〜4×108個または約0.1×108〜4×108個、0.1×108〜2×108個または約0.1×108〜2×108個、0.1×108〜1×108個または約0.1×108〜1×108個、1×108〜5×108個または約1×108〜5×108個、1×108〜4×108個または約1×108〜4×108個、1×108〜2×108個または約1×108〜2×108個、2×108〜5×108個または約2×108〜5×108個、2×108〜4×108個または約2×108〜4×108個のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットである。いくつかの場合には、培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットは、少なくとも0.5×108個、0.75×108個、1×108個、1.5×108個、2×108個、もしくは4×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または少なくとも約0.5×108個、0.75×108個、1×108個、1.5×108個、2×108個、もしくは4×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または0.5×108個、0.75×108個、1×108個、1.5×108個、2×108個、もしくは4×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または約0.5×108個、約0.75×108個、約1×108個、約1.5×108個、約2×108個、もしくは約4×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットである。いくつかの例において、培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットは、少なくとも2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または少なくとも約2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または約2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットである。

0009

刺激条件下で、1×108〜4×108個または約1×108〜4×108個のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットの、培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットを含有するT細胞を含むインプット組成物をインキュベートし、それによって、刺激された組成物を生じさせる、インキュベートする工程を含む、T細胞を刺激するための方法が提供される。いくつかの局面において、T細胞は、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含有し、刺激条件は、刺激された組成物において非ナイーブ様T細胞と比較して、ナイーブ様T細胞の増大または増殖を優先的に誘導する。

0010

いくつかの態様において、培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットは、少なくとも2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または少なくとも約2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットであるか、または約2×108個のナイーブ様T細胞もしくはそのCD8+ T細胞サブセットである。いくつかの局面において、培養開始量は、ナイーブ様CD8+ T細胞の量である。

0011

いずれかのそのような態様のうちのいくつかにおいて、ナイーブ様T細胞またはナイーブ様CD8+ T細胞は、CD45RA、CD27、CD28、およびCCR7からなる群より選択されるT細胞活性マーカーについて表面陽性であり;かつ/またはCD25、CD45RO、CD56、CD62L、KLRG1からなる群より選択されるマーカーについて表面陰性であり;かつ/または低発現のCD95を有し;かつ/またはIL-2、IFN-γ、IL-4、IL-10からなる群より選択されるサイトカインの細胞内発現について陰性である。いくつかの態様において、ナイーブ様細胞またはナイーブ様CD8+細胞は、CD45RA、CD27、CD28、およびCCR7からなる群より選択されるT細胞活性化マーカーについて表面陽性であり;かつ/またはCD45RO、CD56、KLRG1からなる群より選択されるマーカーについて表面陰性であり;かつ/または低発現のCD95を有する。いくつかの態様において、ナイーブ様T細胞またはナイーブ様CD8+細胞は、CD45RA+、CD27+、CCR7+、CD62-、および/またはCD45RO-である。

0012

いずれかのそのような態様のうちのいくつかにおいて、非ナイーブ様T細胞は、CD45RA、CD27、CD28、およびCCR7からなる群より選択されるT細胞活性化マーカーについて表面陰性であり;かつ/またはCD25、CD45RO、CD56、CD62L、KLRG1、およびパーフォリンからなる群より選択されるマーカーについて表面陽性であり;かつ/またはIL-2、IFN-γ、IL-4、IL-10からなる群より選択されるサイトカインの細胞内発現について陽性であり;かつ/または高発現のCD95を有する。いくつかの局面において、非ナイーブ様T細胞は、CD45RA-、CD27-、CCR7-、CD62+、および/またはCD45RO+である。

0013

いくつかの態様において、インプット組成物の細胞は、インキュベーションの前に、ナイーブ様T細胞と非ナイーブ様T細胞とを区別する内在性T細胞表面マーカーに基づく選択工程に供されておらず、かつ供されない。

0014

いくつかの態様において、方法は、遺伝子操作された組換え受容体を刺激された細胞中に導入する工程をさらに含み、方法はそれによって、遺伝子操作された組換え受容体を発現するT細胞を含むアウトプット組成物を生成する。いくつかの場合には、刺激条件下で組成物をインキュベートする工程は、遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を導入する工程の前に、その最中に、および/またはその後に行われる。

0015

いくつかの態様において、組換え受容体は、ある疾患、障害、または状態の、細胞または組織に関連している、それに特異的である、かつ/またはその上に発現している標的抗原に結合することができる。いくつかの例において、疾患、障害、または状態は、感染性疾患もしくは障害、自己免疫疾患炎症性疾患、または腫瘍もしくはがんである。いくつかの例において、標的抗原は腫瘍抗原である。いくつかの態様において、標的抗原は、αvβ6インテグリン(avb6インテグリン)、B細胞成熟抗原(BCMA)、炭酸アンヒドラーゼ9(CAIX)、Her2/neu(受容体チロシンキナーゼerbB2)、L1-CAM、B7-H3、B7-H6、炭酸アンヒドラーゼ9(CA9;CAIXまたはG250としても知られる)、がん-精巣抗原、がん/精巣抗原1B(CTAG;NY-ESO-1およびLAGE-2としても知られる)、がん胎児性抗原CEA)、およびB型肝炎表面抗原、抗葉酸受容体サイクリン、サイクリンA2、C-Cモチーフケモカインリガンド1(CCL-1)、CD19、CD20、CD22、CD23、CD24、CD30、CD33、CD38、CD44、CD44v6、CD44v7/8、CD123、CD133、CD138、CD171、コンドロイチン硫酸プロテオグリカン4(CSPG4)、上皮成長因子タンパク質(EGFR)、上皮糖タンパク質2(EPG-2)、上皮糖タンパク質40(EPG-40)、エフリンB2、エフリン受容体A2(EPHa2)、erb-B2、erb-B3、erb-B4、erbB二量体III型上皮成長因子受容体変異(EGFR vIII)、葉酸結合タンパク質(FBP)、Fc受容体様5(FCRL5;Fc受容体ホモログ5またはFCRH5としても知られる)、胎児アセチルコリン受容体(胎児AchR)、葉酸結合タンパク質(FBP)、葉酸受容体α、ガングリオシドGD2、O-アセチル化GD2(OGD2)、ガングリオシドGD3、グリピカン-3(GPC3)、Gタンパク質共役受容体5D(GPRC5D)、Her2/neu(受容体チロシンキナーゼerbB2)、Her3(erb-B3)、Her4(erb-B4)、erbB二量体、ヒト高分子量黒色腫関連抗原(HMW-MAA)、B型肝炎表面抗原、ヒト白血球抗原A1(HLA-A1)、ヒト白血球抗原A2(HLA-A2)、IL-22受容体α(IL-22R-α)、IL-13R-アルファ2(IL-13Rα2)、キナーゼインサートドメイン受容体(kdr)、κ軽鎖ルイスY、L1細胞接着分子(L1-CAM)、L1-CAMのCE7エピトープロイシンリッチリピート含有8ファミリーメンバーA(LRRC8A)、ルイスY、黒色腫関連抗原(MAGE)-A1、MAGE-A3、MAGE-A6、MAGE-A10、メソテリン(MSLN)、c-Met、マウスサイトメガロウイルス(CMV)、ムチン1(MUC1)、MUC16、ナチュラルキラーグループ2メンバーD(NKG2D)リガンド、メランA(MART-1)、神経細胞接着分子NCAM)、胎児腫瘍性抗原、黒色腫の優先発現抗原(PRAME)、プロゲステロン受容体前立腺特異抗原前立腺幹細胞抗原(PSCA)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)、サバイビン栄養膜糖タンパク質(TPBG;5T4としても知られる)、腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72)、チロシナーゼ関連タンパク質1(TRP1;TYRP1またはgp75としても知られる)、チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP2;ドパクロムトートメラーゼ、ドパクロムデルタ-イソメラーゼ、またはDCTとしても知られる)、葉酸受容体-a、8H9、二重抗原、糖タンパク質100(gp100)、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)、血管内皮増殖因子受容体2(VEGF-R2)、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、ウィルムス腫瘍1(WT-1)、病原体特異的または病原体発現抗原、およびユニバーサルタグに関連する抗原の中から選択される。

0016

いくつかの態様において、組換え受容体は、機能的非TCR抗原受容体もしくはTCRまたはその抗原結合断片であるかまたはそれを含有する。いくつかの態様において、組換え受容体はキメラ抗原受容体(CAR)である。

0017

いずれかのそのような態様のうちのいくつかにおいて、組換え受容体は、抗原結合ドメインを含有する細胞外ドメインを含有し、任意で該抗原結合ドメインは、標的抗原に特異的に結合する。いくつかの場合には、抗原結合ドメインは、抗体、または任意で一本鎖断片であるその抗体断片であるかまたはそれを含有する。いくつかの局面において、断片は、フレキシブルリンカーによって連結された抗体可変領域を含有する。いくつかの例において、断片はscFvを含有する。

0018

いくつかの態様において、組換え受容体は、スペーサーおよび/またはヒンジ領域をさらに含有する。いくつかの局面において、組換え受容体は、細胞内シグナル伝達領域を含有する。いくつかの例において、細胞内シグナル伝達領域は、細胞内シグナル伝達ドメインを含有する。いくつかの局面において、細胞内シグナル伝達ドメインは、一次シグナル伝達ドメイン、T細胞において一次活性化シグナルを誘導することができるシグナル伝達ドメイン、T細胞受容体(TCR)構成要素のシグナル伝達ドメイン、および/または免疫受容体チロシン活性化モチーフ(ITAM)を含有するシグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含有する。いくつかの態様において、細胞内シグナル伝達ドメインは、CD3鎖、任意でCD3-ゼータ(CD3ζ)鎖の細胞内シグナル伝達ドメイン、またはそのシグナル伝達部分であるかまたはそれを含有する。

0019

いくつかの態様において、組換え受容体は、細胞外ドメインと細胞内シグナル伝達領域との間に配置された膜貫通ドメインをさらに含有する。いくつかの局面において、細胞内シグナル伝達領域は、共刺激シグナル伝達領域をさらに含有する。いくつかの態様において、共刺激シグナル伝達領域は、T細胞共刺激分子の細胞内シグナル伝達ドメインまたはそのシグナル伝達部分を含有する。いくつかの場合には、共刺激シグナル伝達領域は、CD28、4-1BB、もしくはICOSの細胞内シグナル伝達ドメインまたはそのシグナル伝達部分を含有する。いくつかの態様において、CARは、抗原に特異的なscFv、膜貫通ドメイン、任意で4-1BBであるかまたはそれを含む共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメイン、および、任意でCD3ζシグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む、一次シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインを含み、かつ任意で、膜貫通ドメインとscFvとの間にスペーサーをさらに含み;CARは、順番に、抗原に特異的なscFv、膜貫通ドメイン、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメイン、および、任意でCD3ζシグナル伝達ドメインである、一次シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインを含み;または、CARは、順番に、抗原に特異的なscFv、スペーサー、膜貫通ドメイン、任意で4-1BBシグナル伝達ドメインである、共刺激分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメイン、および、任意でCD3ζシグナル伝達ドメインであるかまたはそれを含む、一次シグナル伝達ITAM含有分子に由来する細胞質シグナル伝達ドメインを含む。

0020

いくつかの態様において、共刺激シグナル伝達領域は、膜貫通ドメインと細胞内シグナル伝達領域との間にある。

0021

いずれかのそのような態様のうちのいくつかにおいて、刺激条件は、T細胞、CD4+ T細胞、および/もしくはCD8+ T細胞を活性化することができる刺激試薬とのインキュベーションを含み;TCR複合体を通してシグナルを誘導することができ;かつ/またはT細胞、CD4+ T細胞、および/もしくはCD8+ T細胞の増殖を誘導することができる。いくつかの態様において、刺激条件は、TCR複合体の1つもしくは複数の構成要素の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメイン、および/または1つもしくは複数の共刺激分子の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを活性化することができる刺激試薬とのインキュベーションを含む。いくつかの場合には、刺激試薬は、TCR複合体のメンバーに特異的に結合する、任意でCD3に特異的に結合する一次作用物質を含有する。いくつかの態様において、一次作用物質は、抗体または抗原結合断片である。

0022

いくつかの例において、刺激物質は、T細胞共刺激分子に特異的に結合する二次作用物質をさらに含み、任意で、該共刺激分子は、CD28、CD137(4-1-BB)、OX40、またはICOSからなる群より選択される。いくつかの態様において、一次作用物質は、抗体または抗原結合断片である。いくつかの態様において、一次作用物質および二次作用物質は、抗体を含み、任意で、1つまたは複数の刺激物質は、抗CD3抗体および抗CD28抗体とのインキュベーションを含む。

0023

いくつかの態様において、一次物および/または二次物は、固体支持体の表面上に存在する。いくつかの場合には、固体支持体は、ビーズであるかまたはそれを含有する。いくつかの態様において、ビーズは、3.5μmよりも大きいかまたは約3.5μmよりも大きいが、約9μm以下または約8μm以下または約7μm以下または約6μm以下または約5μm以下の直径を含有する。いくつかの例において、ビーズは、4.5μmまたは約4.5μmの直径を含有する。いくつかの局面において、ビーズは、リンパ球または抗原提示細胞と同じサイズである直径、またはほぼ同じサイズである直径を含有する。

0024

いくつかの態様において、ビーズは不活性である。いくつかの場合には、ビーズは、ポリスチレン表面であるかまたはそれを含有し、かつ任意で、磁性または超常磁性コアを含有する。

0025

いくつかの態様において、刺激条件は、1:1〜10:1または約1:1〜10:1、1:1〜8:1または約1:1〜8:1、1:1〜6:1または約1:1〜6:1、1:1〜4:1または約1:1〜4:1、1:1〜3:1または約1:1〜3:1、2:1〜4:1または約2:1〜4:1、2:1〜3:1または約2:1〜3:1、1:1〜2:1または約1:1〜2:1、4:1〜10:1または約4:1〜10:1、4:1〜8:1または約4:1〜8:1、4:1〜6:1または約4:1〜6:1、6:1〜10:1または約6:1〜10:1、6:1〜8:1または約6:1〜8:1、8:1〜10:1または約8:1〜10:1、1:1〜1:10または約1:1〜1:10、1:1〜1:8または約1:1〜1:8、1:1〜1:6または約1:1〜1:6、1:1〜1:4または約1:1〜1:4、1:2〜1:3または約1:2〜1:3であるビーズ対細胞の比で細胞をインキュベートすることを含む。いくつかの例において、ビーズ対細胞の比は、3:1からまたは約3:1からである。いくつかの態様において、ビーズ対細胞の比は、1:1からまたは約1:1からである。

0026

2〜6日間、刺激条件下で、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含むT細胞の集団を含むインプット組成物をインキュベートする工程であって、該刺激条件が、ビーズに付着している、抗CD3抗体と抗CD28抗体である二次作用物質とを含む刺激試薬を含み、インキュベートする工程中のビーズ対細胞の比が、1:1〜4:1または約1:1〜4:1である、工程;ならびに、遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を、刺激されたT細胞の組成物中に導入する工程であって、該導入する工程が、インキュベートする工程の少なくとも一部分の最中に実施される、工程を含む、T細胞を遺伝子操作するための方法が、本明細書において提供される。

0027

2〜6日間、刺激条件下で、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含むT細胞の集団を含むインプット組成物をインキュベートする工程を含む、T細胞を遺伝子操作するための方法であって、該刺激条件が、ビーズに付着している、抗CD3抗体と抗CD28抗体である二次作用物質とを含む刺激試薬を含み、インキュベートする工程中のビーズ対細胞の比が、1:1〜4:1または約1:1〜4:1であり;かつ、刺激条件下でインプット組成物をインキュベートする工程が、遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を導入する工程の前に、その最中に、および/またはその後に行われる方法が、本明細書において提供される。

0028

いずれかのそのような態様のうちのいくつかにおいて、T細胞は、生物学的試料由来であり、任意で該生物学的試料は、ヒト対象由来である。いくつかの場合には、生物学的試料は、全血試料バフィーコート試料末梢血単核細胞(PBMC)試料、未分画T細胞試料リンパ球試料白血球試料、アフェレーシス産物、または白血球アフェレーシス産物であるかまたはそれを含有する。

0029

いくつかの態様において、T細胞は、CD4+および/またはCD8+細胞を含有する。いくつかの態様において、T細胞は、CD4+およびCD8+ T細胞を含み、CD4+対CD8+ のT細胞の比は、2:1または約2:1〜1:5または約1:5である。いくつかの場合には、CD4+細胞対CD8+細胞の比は、1:1、1:2、2:1、1:3、もしくは3:1であるか、または約1:1、約1:2、約2:1、約1:3、もしくは約3:1である。いくつかの態様において、ナイーブ様T細胞は、ナイーブ様CD4+ T細胞および/またはナイーブ様CD8+ T細胞を含む。

0030

いずれかのそのような態様のうちのいくつかにおいて、ナイーブ様T細胞はポリクローナルである。いくつかの場合には、ナイーブ様T細胞のクローン性は、クローンシーケンシング、任意で次世代シーケンシング、またはスペクトル解析によって決定される。

0031

いくつかの態様において、ナイーブ様T細胞の存在、量、数、またはパーセンテージは、フローサイトメトリーによって検出される。

0032

いずれかのそのような態様のうちのいくつかにおいて、刺激条件は、N-アセチルシステイン(NAC)を含まない。いくつかの態様において、刺激条件は、IL-15および/またはIL-7を含有しない。いくつかの態様において、刺激条件は、死または非ナイーブ様T細胞またはその亜集団を結果としてもたらすかまたは誘導する。いくつかの局面において、刺激条件は、非ナイーブ様T細胞またはその亜集団の活性化誘導細胞死(AICD)を結果としてもたらす。

0033

いくつかの態様において、方法は、インキュベーションの最中にかつ/または刺激された組成物にDNアーゼを添加する工程をさらに含む。

0034

いくつかの態様において、インキュベーションは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、もしくは16日間よりも長く、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、もしくは約16日間実施される。いくつかの態様において、刺激された組成物における、ナイーブ様T細胞に由来する細胞のパーセントは、インプット組成物におけるナイーブ様細胞のパーセントと比較して1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、50倍、100倍よりも大きく、または約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍、約10倍、約50倍、約100倍よりも大きく増加している。いくつかの態様において、刺激された組成物における、非ナイーブ様T細胞に由来する細胞と比較したナイーブ様T細胞に由来する細胞の比は、インプット組成物における非ナイーブ様T細胞と比較したナイーブ様T細胞の比と比較して1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、50倍、100倍よりも大きく、または約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍、約10倍、約50倍、約100倍よりも大きく増加している。

0035

いくつかの場合には、刺激された組成物は、75%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%よりも多くの、インプット組成物のナイーブ様T細胞に由来する細胞を含有する。いくつかの態様において、刺激された組成物は、10%未満の、非ナイーブ様T細胞に由来する細胞を含有する。いくつかの例において、刺激された組成物は、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、または0.1%未満の、非ナイーブT細胞に由来する細胞を含有する。

0036

いくつかの態様において、インプット組成物における細胞のうち、非ナイーブ様T細胞と比較してより大きなパーセンテージのナイーブ様T細胞が、増殖するようにかつ/または活性化されるように誘導される。いくつかの局面において、インプット組成物において非ナイーブ様であったT細胞のパーセンテージと比較してより大きなパーセンテージの、インプット組成物においてナイーブ様であったT細胞が、前記インキュベーションの開始後1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10日目に分裂している。いくつかの場合には、刺激条件は、条件下でのインキュベーションの開始後1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10日目に、ヒト非ナイーブ様T細胞と比較してより大きなパーセンテージの、ヒトナイーブ様T細胞集団の細胞の増殖を誘導することができる。

0037

いずれかのそのような態様のうちのいくつかにおいて、非ナイーブ様T細胞は、エフェクターT(TEFF)細胞、メモリーT細胞、セントラルメモリーT細胞(TCM)、エフェクターメモリーT(TEM)細胞、およびそれらの組み合わせからなる群より選択されるか;または、非ナイーブ様T細胞は、エフェクターT(TEFF)細胞および/もしくはメモリーT細胞を含むかもしくはそれからなる複数のT細胞であり、該メモリーT細胞は、セントラルメモリーT細胞(TCM)および/もしくはエフェクターメモリーT(TEM)細胞を任意で含有する。

0038

いくつかの態様において、インプット組成物におけるナイーブ様T細胞のパーセンテージは、インプット組成物におけるナイーブ様T細胞に由来する、刺激された組成物における操作された細胞のパーセンテージより小さい。いくつかの態様において、核酸が導入された細胞のうちのより大きなパーセンテージは、インプット組成物における非ナイーブ様T細胞と比較した、インプット組成物におけるナイーブ様T細胞であるか、またはその増殖に由来する。

0039

いずれかのそのような態様のうちのいくつかにおいて、導入は形質導入による。いくつかの態様において、核酸はウイルスベクターを含有する。いくつかの場合には、ウイルスベクターはレトロウイルスベクターである。いくつかの局面において、ウイルスベクターは、レンチウイルスベクターまたはガンマレトロウイルスベクターである。いくつかの態様において、導入は、核酸分子を含有するトランスポゾン転位による。いくつかの態様において、刺激された組成物における非ナイーブ様T細胞と比較したナイーブ様T細胞の比は、インプット組成物における非ナイーブ様T細胞と比較したナイーブ様T細胞の比と比較して1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、50倍、100倍よりも大きく、または約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍、約10倍、約50倍、約100倍よりも大きく増加している。いくつかの態様において、刺激された組成物は、インプット組成物と比較してよりポリクローナルまたはマルチクローナルである。いくつかの態様において、方法は、インビトロまたはエクスビボで行われる。

0040

本明細書に提供される方法のいずれかによって作製される、アウトプット組成物が提供される。また、記載されるアウトプット組成物を含有する薬学的組成物も提供される。いくつかの態様において、薬学的組成物は、薬学的担体をさらに含有する。

0041

記載される方法のいずれかによって作製されるアウトプット組成物または記載される薬学的組成物のいずれかを哺乳動物対象へ投与する工程を含む、処置の方法が提供される。いくつかの態様において、細胞は、細胞が投与される対象に由来する。

実施例

0042

詳細な説明
養子細胞療法用の細胞を調製するプロセスにおいて細胞をインキュベートする(例えば、刺激する)ための方法、ならびに該方法によって作製される組成物および細胞が、本明細書において提供される。いくつかの態様において、細胞は、いくつかの局面において遺伝子操作された抗原受容体を発現する、T細胞を含む。いくつかの態様において、遺伝子操作された抗原受容体は、遺伝子操作されたかまたは組換えのT細胞受容体(TCR)および機能的非TCR抗原受容体、例えばキメラ抗原受容体(CAR)を含む。

0043

いくつかの態様において、T細胞をインキュベートする(例えば、刺激する)ための方法が提供される。利用可能な方法は、T細胞の刺激のために抗CD3および抗CD28を使用している。しかし、現在利用可能な方法は、インキュベートプロセスを通して細胞の特異的な標的集団を得ること、およびより望ましいT細胞の集団およびその有益な結果を生じさせることに焦点を合わせていない。利用可能な方法はまた、インキュベートプロセスにおけるインプットT細胞集団からの望ましくないかつ特異的なT細胞集団の排除もその有益な結果も、結果としてもたらさない。さらに、利用可能な方法は、インキュベーションプロセス中のT細胞集団から、遺伝子操作された組換え受容体を発現するT細胞を含むアウトプット組成物を生成するために用いられる亜集団を排除するように設計されていない。利用可能な方法はまた、遺伝子操作、投薬、および/または臨床応答にとって有益である、より一貫したかつ/または予測可能なT細胞の集団を生じさせることを含む有益性を説明していない。

0044

いくつかの局面において、提供される態様は、他の刺激法と比較して増加した数の、より均一なかつ/または予測可能なT細胞の組成物を生成する方法を提供し、いくつかの局面において、望ましくないT細胞の集団、例えば、その存在が、効力、有効性、および安全性を予測することが難しいそのような不均一性最終産物にもたらし得る細胞の削減または排除をさらに提供する。いくつかの態様において、提供される方法は、そのような遺伝子操作された細胞の多数または大部分が非ナイーブ様T細胞に由来する、遺伝子操作されたT細胞の生成に関する問題に対処する。いくつかの局面において、存続欠如、消耗、およびまたは/または毒性に関する問題が、非ナイーブ様T細胞に由来する遺伝子操作された細胞を含有する、かつ/または非ナイーブ様T細胞に由来する遺伝子操作された細胞のパーセンテージもしくは数がある特定の閾値よりも上である、組成物を含む養子T細胞療法に関連し得る。いくつかの態様において、ナイーブ様細胞に由来する細胞が濃縮されている遺伝子操作されたT細胞組成物を結果としてもたらす方法は、健常細胞のパーセンテージの、および/またはそのようなナイーブ様細胞がそれほど濃縮されていない他の方法と比較して増加した存続を示す組成物における細胞の全体的な増加に関する特徴を示すことができる。

0045

したがって、本明細書に提供される養子療法用の操作されたT細胞を調製するための方法の中には、非ナイーブ様T細胞に由来する(またはCD27-、CD45RA-、CCR7-、CD62L+、もしくはCD45RO+ T細胞に由来する)細胞と比較してナイーブ様T細胞に由来する(またはCD27+、CD45RA+、CCR7+、CD62L-、もしくはCD45RO- T細胞に由来する)細胞の優先的な増大もしくは増殖、または遺伝子操作を結果としてもたらす条件を用いるものがある。いくつかの態様において、方法は、インプット組成物のナイーブ様T細胞に由来する細胞を含有する刺激された組成物を優先的に生じさせる刺激条件下で、ナイーブ様T細胞を含有するインプット組成物におけるT細胞をインキュベートする工程を含む。いくつかの局面において、T細胞集団は、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞両方の混合物を含有する。いくつかの態様において、刺激条件は、ナイーブ様T細胞と比較して非ナイーブ様T細胞における応答を優先的に誘導する。いくつかの場合には、応答は、非ナイーブ様T細胞の優先的な活性化を含み、これは、いくつかの態様において、細胞死をもたらし得る。

0046

いくつかの態様において、方法は、TCR複合体の1つもしくは複数の構成要素の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインおよび/または1つもしくは複数の共刺激分子の1つもしくは複数の細胞内シグナル伝達ドメインを活性化することができる刺激物質とのインキュベーションを含む刺激条件下で、細胞をインキュベートする工程を含む。いくつかの場合には、一次作用物質は、CD3に特異的に結合し、かつ/または共刺激分子は、CD28、CD137(4-1-BB)、OX40、もしくはICOSからなる群より選択される。例えば、いくつかの態様において、一次作用物質は、抗CD3であるかまたはそれを含み、二次作用物質は、抗CD28であるかまたはそれを含む。いくつかの場合には、一次作用物質および二次作用物質は、抗体を含み、かつ/または固体支持体の表面上に存在する。いくつかの例において、固体支持体はビーズである。

0047

いくつかの態様において、刺激条件は、インプット組成物の細胞をそのような刺激試薬、例えば、抗CD3/抗CD28ビーズとインキュベートすることを含み、ビーズ対細胞の比は、1:1〜10:1または約1:1〜10:1、1:1〜8:1または約1:1〜8:1、1:1〜6:1または約1:1〜6:1、1:1〜4:1または約1:1〜4:1、1:1〜3:1または約1:1〜3:1、4:1〜10:1または約4:1〜10:1、4:1〜8:1または約4:1〜8:1、4:1〜6:1または約4:1〜6:1、6:1〜10:1または約6:1〜10:1、6:1〜8:1または約6:1〜8:1、8:1〜10:1または約8:1〜10:1、1:1〜1:10または約1:1〜1:10、1:1〜1:8または約1:1〜1:8、1:1〜1:6または約1:1〜1:6、1:1〜1:4または約1:1〜1:4、1:2〜1:3または約1:2〜1:3である。いくつかの具体例において、ビーズ対細胞の比は、3:1からまたは約3:1からである。いくつかの場合には、ビーズ対細胞の比は、1:3からまたは約1:3からである。

0048

方法は概して、刺激されたT細胞の組成物の遺伝子操作のための工程をさらに含む。遺伝子操作は、最初のインキュベーションの開始に続いてもしくはその後の任意の時点で、および/またはインキュベーションと同時に、刺激された組成物に対して実施または開始されてもよい。いくつかの態様において、細胞は、そのような遺伝子操作された分子をコードする核酸と、核酸が導入されて遺伝子操作された分子が組成物中の細胞において発現され、それによってアウトプット組成物を生成するように、インキュベートされる。遺伝子操作された分子の中には、タンパク質、例えば、キメラ抗原受容体(CAR)、およびリガンド結合細胞外部分と細胞内シグナル伝達部分とを有するキメラ受容体などの他の組換え受容体を含む、遺伝子操作された抗原受容体がある。

0049

また、記載される方法において用いられるかまたはそれによって生成される、培養開始組成物、刺激された組成物、およびアウトプット組成物も提供される。また、そのような組成物および細胞の、がん患者を含むその必要がある対象への投与を含む方法も提供される。さらに、本明細書に記載される方法のいずれかによって作製される組成物および/または細胞を含むキットが提供される。

0050

方法は、有利であることができ、かつより望ましい産物を作製することができる。いくつかの態様において、提供される方法は、より一貫した製造プロセスを可能にする。いくつかの態様において、提供される方法は、細胞を操作する後期の工程において、より均一な形質導入および/または増大を結果としてもたらす細胞を作製する。いくつかの態様において、より均一な形質導入および/または増大は、製造プロセスを通してより予測可能であるT細胞産物をもたらすことができる。いくつかの場合には、T細胞産物は、対象への投与のためにより一貫して投薬することができる。そのような特徴は、いくつかの状況で、養子細胞療法後の対象において、潜在的な毒性ならびに/または関連するアウトカムおよび症状を低減させるかまたは阻止する可能性がある。

0051

本出願において言及される特許文書、科学論文、およびデータベースを含むすべての刊行物は、あたかも各々個々の刊行物が個別に参照により組み入れられるのと同じ程度に、すべての目的でその全体が参照により組み入れられる。本明細書において示される定義が、参照により本明細書に組み入れられる特許、出願、公開出願、および他の刊行物において示される定義と相反するか、またはさもなければ矛盾する場合は、本明細書において示される定義が、参照により本明細書に組み入れられる定義よりも優先される。

0052

本明細書において用いられる節の見出しは、組織化の目的だけのものであり、記載されている主題を限定すると解釈されるべきではない。

図面の簡単な説明

0053

図1A〜1Dは、ビーズベースの刺激試薬(ビーズ)、ビーズベースの刺激試薬および基本培地におけるインキュベーション(ビーズ-基本培地)、またはオリゴマー刺激試薬(オリゴマー)を含む増大プロセスおよび非増大プロセスから生成されたCAR+ T細胞組成物由来の結果を図示する。図1Aは、CCR7およびCD27の両方が陽性のCD4+およびCD8+ T細胞のパーセンテージを図示する。
図1A〜1Dは、ビーズベースの刺激試薬(ビーズ)、ビーズベースの刺激試薬および基本培地におけるインキュベーション(ビーズ-基本培地)、またはオリゴマー刺激試薬(オリゴマー)を含む増大プロセスおよび非増大プロセスから生成されたCAR+ T細胞組成物由来の結果を図示する。図1Bは、CD4+CAR+ T細胞に対するCCR7+CD27+細胞のパーセンテージを図示する。
図1A〜1Dは、ビーズベースの刺激試薬(ビーズ)、ビーズベースの刺激試薬および基本培地におけるインキュベーション(ビーズ-基本培地)、またはオリゴマー刺激試薬(オリゴマー)を含む増大プロセスおよび非増大プロセスから生成されたCAR+ T細胞組成物由来の結果を図示する。図1Cは、CD8+CAR+ T細胞に対するCCR7+CD27+細胞のパーセンテージを図示する。
図1A〜1Dは、ビーズベースの刺激試薬(ビーズ)、ビーズベースの刺激試薬および基本培地におけるインキュベーション(ビーズ-基本培地)、またはオリゴマー刺激試薬(オリゴマー)を含む増大プロセスおよび非増大プロセスから生成されたCAR+ T細胞組成物由来の結果を図示する。図1Dは、1日目の活性化(d1 AMAT)、2日目の形質導入(d2 XMAT)、および培養の開始後の様々な時間(d4 INOC+2、d6 INOC+4、d7 INOC+5)を含む、製造のプロセス中の様々な日の増大プロセス由来の代表的なドナーから生成されたCCR7+CD27+細胞のパーセンテージを示す。
図2A〜2Dは、ある特定の閾値レベルよりも上またはそれよりも下である、あるパーセンテージのCCR7+CD27+CAR+ T細胞をCD4+CAR+ T細胞の中で含有する組成物を投与された群に分けられた、CAR+ T細胞組成物を投与された対象についてのカプラン・マイヤー生存曲線(図2Aは無憎悪生存期間に対して)を示す。
図2A〜2Dは、ある特定の閾値レベルよりも上またはそれよりも下である、あるパーセンテージのCCR7+CD27+CAR+ T細胞をCD8+CAR+ T細胞の中で含有する組成物を投与された群に分けられた、CAR+ T細胞組成物を投与された対象についてのカプラン・マイヤー生存曲線(図2Bは無憎悪生存期間に対して)を示す。
図2A〜2Dは、ある特定の閾値レベルよりも上またはそれよりも下である、あるパーセンテージのCCR7+CD27+CAR+ T細胞をCD4+CAR+ T細胞の中で含有する組成物を投与された群に分けられた、CAR+ T細胞組成物を投与された対象についてのカプラン・マイヤー生存曲線(図2Cは奏効の期間に対して)を示す。
図2A〜2Dは、ある特定の閾値レベルよりも上またはそれよりも下である、あるパーセンテージのCCR7+CD27+CAR+ T細胞をCD8+CAR+ T細胞の中で含有する組成物を投与された群に分けられた、CAR+ T細胞組成物を投与された対象についてのカプラン・マイヤー生存曲線(図2Dは奏効の期間に対して)を示す。
図3は、操作前の単離されたCD4+およびCD8+ T細胞組成物(CMAT)の、ならびに操作後のCD4+およびCD8+治療用CAR+ T細胞組成物のT細胞クローン性を示す(シャノン指数を適用した)。

0054

I. T細胞をインキュベートする(例えば、刺激する)ための方法
養子細胞療法用の細胞を調製するプロセスにおいて、細胞をインキュベートする(例えば、刺激する)ための方法、ならびに該方法によって作製される組成物および細胞が、本明細書において提供される。いくつかの態様において、細胞は、典型的には、いくつかの態様において遺伝子操作された抗原受容体、例えば、遺伝子操作されたかまたは組換えのT細胞受容体(TCR)および機能的非TCR抗原受容体、例えばキメラ抗原受容体(CAR)を発現する、T細胞を含む。

0055

いくつかの態様において、刺激条件下で、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含むT細胞の集団を含有するインプット組成物をインキュベートする工程であって、該インプット組成物が、培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットを含有し、それによって、刺激された組成物を生じさせる、工程を含む、T細胞をインキュベートする(例えば、刺激する)ための方法が提供される。いくつかの局面において、刺激条件は、刺激された組成物において非ナイーブ様T細胞と比較して、ナイーブ様T細胞の増大または増殖を優先的に誘導する。いくつかの態様において、方法は、遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を、刺激された細胞組成物中に導入する工程をさらに含み、該方法はそれによって、遺伝子操作された組換え受容体を発現するT細胞を含むアウトプット組成物を生成する。いくつかの局面において、導入する工程は、インキュベートする工程の少なくとも一部分の最中に実施されるか、またはインキュベートする工程の後に実施される。いくつかの態様において、インプット組成物の細胞は、インキュベーションの前に、ナイーブ様T細胞と非ナイーブ様T細胞とを区別する内在性T細胞表面マーカーに基づく選択工程に供されていないか、または供されない。

0056

提供される方法のいくつかの態様において、遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を導入する工程は、遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を導入する工程の前に、その最中に、および/またはその後に行われる。いくつかの態様において、方法は、遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を導入する工程の前に、刺激条件下で組成物をインキュベートする工程を含む。いくつかの場合には、方法は、遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を導入する工程の最中に、刺激条件下で組成物をインキュベートする工程を含む。いくつかの態様において、方法は、遺伝子操作された組換え受容体をコードする核酸を導入する工程の後に、刺激条件下で組成物をインキュベートする工程を含む。

0057

ある特定の態様において、刺激条件は、細胞表面部分に結合する1つまたは複数の作用物質がそれに付着している、磁性ビーズなどの表面を含む。1つの態様において、表面には、少なくとも抗CD3抗体が付着している。別の態様において、表面には、抗CD3および/または抗CD28抗体が付着している。いくつかの態様において、インプット組成物におけるT細胞の少なくとも1つの集団のうちの少なくとも実質的な一部分は、おおよそインキュベートする工程の後に欠失している。1つの態様において、刺激条件における細胞対ビーズの比は、約50:1〜約5:1である。ある特定の態様において、比は約100:1〜約1:1である。いくつかの態様において、比は約1:1〜1:50である。ある特定の態様において、比は、少なくとも約40:1、35:1、30:1、25:1、20:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、または1:10である。1つの特定の態様において、比は、約3:1である。1つの特定の態様において、比は約1:3である。

0058

本明細書に提供される方法のいくつかの態様において、培養条件は、ナイーブ様T細胞と比較して、非ナイーブ様T細胞の増殖、刺激、および/または活性化を優先的に誘導する。いくつかの態様において、インキュベートする(例えば、刺激する)方法は、インプット組成物のナイーブ様T細胞に由来する所望の数の細胞から構成される所望のアウトプット組成物を生成する。本明細書に記載されるT細胞を刺激する方法を用いるいくつかの態様において、インプット組成物における細胞のうち、非ナイーブ様T細胞と比較してより大きいパーセンテージのナイーブ様T細胞が、増殖するように誘導され、かつ/または増大する。いくつかの局面において、本明細書に記載される刺激する方法から結果として生じる刺激された組成物は、10%未満の、非ナイーブ様T細胞に由来する細胞を含有する。いくつかの例において、刺激された組成物は、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、または0.1%未満の、非ナイーブT細胞に由来する細胞を含有する。いくつかの態様において、インプット組成物において非ナイーブ様であったT細胞のパーセンテージと比較してより大きなパーセンテージの、インプット組成物においてナイーブ様であったT細胞は、前記インキュベーションの開始後1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10日目に分裂している。いくつかの場合には、T細胞を刺激するための方法の刺激条件は、細胞の特定の亜集団において細胞死を誘導する。特定の例において、方法の刺激条件は、非ナイーブ様T細胞の活性化を誘導し、それによって、活性化誘導細胞死(AICD)を誘導する。

0059

1つの局面において、方法は、インプット組成物の非ナイーブ様T細胞を優先的に活性化し、それによって、インプット組成物の非ナイーブ様T細胞の細胞死を誘導し、それによって、インプット組成物の非ナイーブ様細胞に由来するT細胞を、刺激された組成物から排除する。同時に、残った所望の細胞、例えば、インプット組成物のナイーブ様T細胞に由来する細胞は、活性化され、生き延び、かつ増大するように刺激され、それによって、不要なT細胞の亜集団の少なくとも実質的な一部分がそれから排除されている活性化細胞の集団を結果としてもたらす。さらに、本明細書に記載される方法によって提供されるインキュベート(例えば、刺激)条件は、スペクトル型解析、またはクローン性を定量化する他の方法によって示されるように、発現されるTCR遺伝子に関してポリクローン性をT細胞の集団に回復させる。いくつかの態様において、インプット組成物のナイーブ様T細胞に由来するアウトプット組成物における細胞の特徴は、特異的マーカーの発現によって示される。

0060

A.インプット組成物
T細胞をインキュベートする(例えば、刺激する)ための提供される方法において、方法は、刺激条件下で、T細胞の集団を含むインプット組成物をインキュベートする工程を含む。インプット組成物は、いくつかの局面において、例えば、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含む、T細胞の集団を含む。いくつかの態様において、T細胞の集団は、CD4+および/またはCD8+細胞を含む。いくつかの態様において、インプット組成物は、培養開始量の細胞を含む。いくつかの場合には、細胞の培養開始量は、インプット組成物におけるナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットの量に基づく。いくつかの局面において、ナイーブ様T細胞および/または非ナイーブ様T細胞などのT細胞の特異的サブセットは、特異的なマーカーまたは特徴を用いて同定することができる。いくつかの具体例において、細胞表面マーカーの発現が、T細胞のサブセットを評価するかつ/または特定するために用いられる。いくつかの局面において、インプット組成物のクローン性を、特徴決定することができる。

0061

いくつかの局面において、インプット組成物などの、インキュベートされるかつ/または操作される細胞の組成物は、ナイーブ様T細胞の事前選択に供されておらず、かつ供されない。いくつかの態様において、方法は、インプット組成物のナイーブ様細胞の陽性選択もしくは陰性選択または濃縮を含まない。いくつかの局面において、インプット組成物および/または刺激された組成物などの、刺激されているかつ/または操作されている細胞の組成物は、インキュベーション(例えば、刺激)の前にそのような選択に供されておらず、かつ供されない。いくつかの態様において、細胞は、インキュベーションの前に、CD27、CD28、CD45RA、CD45RO、CD56、CD62L、CD95、KLRG1、またはCCR7などの、ナイーブ様T細胞と非ナイーブ様T細胞とを区別するT細胞表面マーカーのレベルまたは存在に基づく選択工程に供されておらず、かつ/または供されない。例えば、いくつかの局面において、インプット組成物における細胞は、刺激条件下でのインキュベーションの前に、そのようなマーカーの発現に基づくかまたは表面発現に基づく選択に供されていない。いくつかの局面において、刺激された組成物における細胞は、遺伝子操作、例えば、核酸とのインキュベーションの前に、そのようなマーカーの発現に基づくかまたは表面発現に基づく選択に供されない。いくつかの局面において、インプット組成物をインキュベートする工程は、ナイーブ様T細胞を濃縮するためのマーカーの表面発現に基づく選択を伴わずに実施される。

0062

いくつかの態様において、方法は、他の方法と比較してより少ない選択工程を含み、例えば、T細胞のサブセットの選択を含まず、したがって、複数工程選択法と比較してより単純であり、かつ費用および/または資源を節約する利点を伴う。いくつかの態様において、方法は、メモリーT細胞もしくはそのサブセットおよび/またはナイーブ様T細胞に特徴的なマーカーの発現に基づく濃縮を含まない。いくつかの局面において、インプット組成物および/または刺激された組成物などの、インキュベートされる(例えば、刺激される)細胞の組成物は、そのような選択に供されておらず、かつ供されない。

0063

いくつかの例において、方法は、CD62L、CCR7、CD27、CD28、CD56、CD3、CD122、CD95、CD25、IL7-Rα、および/またはCD127などの、非ナイーブ様T細胞の特徴であるか、またはT細胞の特定の亜集団を見分けるマーカーに基づく陽性選択を含まない。いくつかの例において、方法は、CD62L、CCR7、CD27、CD28、CD56、CD3、CD122、CD95、CD25、IL7-Rα、および/またはCD127の発現に基づく陽性選択または濃縮を含まない。いくつかの態様において、方法は、そのようなマーカーに基づいてまたは特定のサブタイプを濃縮するために、濃縮されているかまたは陽性選択されている試料または組成物を用いない。

0064

いくつかの態様において、方法は、ナイーブ様T細胞と非ナイーブ様T細胞とを分離するかまたは見分けるように設計された、親和性に基づく選択工程を含まない。いくつかの例において、方法は、CD27、CD28、CD45RO、CD45RA、CD56、CCR7、CD95、KLRG1、および/またはCD62Lなどの、ナイーブ様細胞もしくは非ナイーブ様細胞の特徴であるか、または互いを見分けるマーカーに基づく陽性選択を含まない。いくつかの例において、方法は、そのようなマーカーの発現に基づく陽性選択または濃縮を含まない。いくつかの態様において、方法は、そのようなマーカーに基づいてまたはそのようなサブタイプを濃縮するために、濃縮されているかまたは陽性選択されている試料または組成物を用いない。

0065

細胞
いくつかの態様において、本明細書に提供される方法は、例えば、細胞の刺激、増大、増殖、および/または遺伝子操作、例えば形質導入の1つまたは複数の工程を含む方法に関連して、培養開始量のナイーブ様T細胞が含有される細胞のインプット組成物を調製するための1つまたは複数の工程を含む。細胞は概して、哺乳動物細胞などの真核細胞であり、典型的にはヒト細胞である。インプット組成物は、生物学的試料からの細胞の単離または選択を含む様々な方法によって、作製するかまたは生成することができる。いくつかの態様において、インプット組成物は、例えば、1つまたは複数の単離、選択、または濃縮工程から得られるかまたはそれに由来する、生物学的試料に由来するCD4+細胞および/またはCD8+細胞を含有する。いくつかの具体例において、インプット培養のCD4+細胞対CD8+細胞の比は、1:1、1:2、2:1、1:3、もしくは3:1であるか、または約1:1、約1:2、約2:1、約1:3、もしくは約3:1である。いくつかの態様において、単離されたCD4+ T細胞および/またはCD8+ T細胞を含有するインプット組成物は、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞の混合物を含有する。

0066

いくつかの態様において、インプット組成物の細胞は、血液、骨髄リンパ液、またはリンパ系器官に由来し、免疫系の細胞、例えば、リンパ球、典型的にはT細胞を含む、骨髄系細胞またはリンパ系細胞を含有する試料由来のものを含む、自然免疫または適応免疫の細胞である。細胞は、典型的には、初代細胞、例えば、対象から直接単離されたものおよび/または対象から単離されて凍結されたものである。いくつかの態様において、細胞は、T細胞または他の細胞型の1つまたは複数のサブセット、例えば、全T細胞集団、CD4+細胞、CD8+細胞、およびその亜集団、例えば、機能;活性化状態成熟度分化、増大、再循環局在化、および/もしくは持続能力についての潜在能抗原特異性;抗原受容体のタイプ;特定の器官もしくは区画における存在;マーカーもしくはサイトカイン分泌プロファイル;ならびに/または分化の程度によって定義されるものを含む。処置される対象に関して、細胞は、同種異系および/または自己由来であり得る。方法の中には、既製の方法が含まれる。いくつかの態様において、方法は、本明細書に記載されているように、細胞を対象から単離する工程、それらを調製する工程、処理する工程、培養する工程、および/または操作する工程、ならびに凍結保存の前または後に、それらを同じ患者中に再導入する工程を含む。

0067

T細胞ならびに/またはCD4+ T細胞および/もしくはCD8+ T細胞のサブタイプおよび亜集団の中には、ナイーブT(TN)細胞、エフェクターT細胞(TEFF)、メモリーT細胞およびそのサブタイプ、例えば、幹細胞メモリーT(TSCM)、セントラルメモリーT(TCM)、エフェクターメモリーT(TEM)、または最終分化エフェクターメモリーT細胞、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)、未熟T細胞、成熟T細胞、ヘルパーT細胞細胞傷害性T細胞粘膜関連インバリアントT(MAIT)細胞、天然に存在するかつ適応性制御性T(Treg)細胞、ヘルパーT細胞、例えば、TH1細胞、TH2細胞、TH3細胞、TH17細胞、TH9細胞、TH22細胞、濾胞性ヘルパーT細胞、α/βT細胞、およびδ/γT細胞がある。いくつかの態様において、細胞は、制御性T細胞(Treg)である。いくつかの態様において、細胞は、組換えFOXP3またはそのバリアントをさらに含む。

0068

いくつかの態様において、操作された細胞の調製は、1つまたは複数の培養工程および/または調製工程を含む。操作のための細胞は、生物学的試料などの試料、例えば、対象から得られるかまたはそれに由来するものから単離され得る。いくつかの態様において、細胞が単離される対象は、疾患もしくは状態を有するか、または細胞療法の必要があるか、または細胞療法が施与される対象である。いくつかの態様における対象は、特定の治療的介入、例えば、そのために細胞が単離され、処理され、かつ/または操作されている養子細胞療法の必要があるヒトである。

0069

したがって、いくつかの態様における細胞は、初代細胞、例えば、初代ヒト細胞である。試料には、組織、体液、および対象から直接採取された他の試料、ならびに分離、遠心分離、遺伝子操作(例えば、ウイルスベクターでの形質導入)、洗浄、および/またはインキュベーションなどの1つまたは複数の処理工程から結果として生じた試料が含まれる。生物学的試料は、生物学的供給源から直接得られた試料、または処理される試料であることができる。生物学的試料には、血液、血漿血清脳脊髄液滑液、尿、およびなどの体液、組織および器官の試料が、それに由来する処理された試料を含めて含まれるが、それらに限定されない。

0070

いくつかの局面において、細胞が由来するかまたは単離される試料は、血液もしくは血液由来の試料であるか、またはアフェレーシスもしくは白血球アフェレーシスの産物であるかもしくはそれに由来する。例示的な試料には、全血、末梢血単核細胞(PBMC)、白血球、骨髄、胸腺、組織生検材料、腫瘍、白血病リンパ腫リンパ節腸管関連リンパ組織粘膜関連リンパ組織脾臓、他のリンパ組織肝臓、腸、結腸腎臓膵臓乳房、骨、前立腺子宮頸精巣卵巣扁桃腺、もしくは他の器官、および/またはそれに由来する細胞が含まれる。試料には、細胞療法、例えば、養子細胞療法に関連して、自己由来および同種異系の供給源由来の試料が含まれる。

0071

いくつかの態様において、細胞は、細胞株、例えばT細胞株に由来する。いくつかの態様における細胞は、異種供給源から、例えば、マウス、ラット非ヒト霊長類、またはブタから得られる。

0072

いくつかの態様において、細胞の単離は、1つまたは複数の調製工程および/または親和性に基づかない細胞分離工程を含む。いくつかの例において、例えば、不要な構成要素を除去する、所望の構成要素を濃縮する、特定の試薬に感受性の細胞を溶解するかまたは除去するために、細胞を、洗浄し、遠心分離し、かつ/または1つもしくは複数の試薬の存在下でインキュベートする。いくつかの例において、細胞は、密度接着特性、サイズ、特定の構成要素に対する感受性および/または耐性などの1つまたは複数の特性に基づいて分離される。

0073

いくつかの例において、対象の循環血液由来の細胞は、例えば、アフェレーシスまたは白血球アフェレーシスによって得られる。試料は、いくつかの局面において、T細胞を含むリンパ球、単球顆粒球、B細胞、他の有核白血球、赤血球、および/または血小板を含有し、いくつかの局面において、赤血球および血小板以外の細胞を含有する。

0074

いくつかの態様において、対象から収集された血球を、例えば、血漿画分を除去するため、および細胞をその後の処理工程に適切な緩衝液または培地に置くために洗浄する。いくつかの態様において、細胞を、リン酸緩衝生理食塩水PBS)で洗浄する。いくつかの態様において、洗浄溶液は、カルシウムおよび/もしくはマグネシウム、ならびに/または多くのもしくはすべての二価カチオンを含まない。いくつかの局面において、洗浄工程は、半自動フロースルー遠心分離機(例えば、Cobe 2991細胞プロセッサ、Baxter)において、製造業者説明書に従って達成される。いくつかの局面において、洗浄工程は、接線流濾過(TFF)によって、製造業者の説明書に従って達成される。いくつかの態様において、細胞を、洗浄後に、例えば、Ca++/Mg++を含まないPBSなどの様々な生体適合性緩衝液に再懸濁する。ある特定の態様において、血球試料の構成要素を除去し、細胞を、培養培地に直接再懸濁する。

0075

いくつかの態様において、方法は、密度に基づく細胞分離法、例えば、赤血球を溶解することによる末梢血からの白血球の調製、およびPercollまたはFicoll勾配を通した遠心分離を含む。

0076

いくつかの態様において、単離法は、表面マーカー、例えば、表面タンパク質、細胞内マーカー、または核酸などの1つまたは複数の特異的な分子の細胞における発現または存在に基づく、異なる細胞型の分離を含む。いくつかの態様において、そのようなマーカーに基づく分離のための任意の公知の方法が、用いられてもよい。いくつかの態様において、分離は、親和性または免疫親和性に基づく分離である。例えば、いくつかの局面における単離は、1つまたは複数のマーカー、典型的には細胞表面マーカーの細胞での発現または発現レベルに基づく、例えば、そのようなマーカーに特異的に結合する抗体または結合パートナーとのインキュベーション、ならびにその後概して続く、洗浄工程、および抗体または結合パートナーに結合していない細胞からの抗体または結合パートナーに結合した細胞の分離による、細胞および細胞集団の分離を含む。

0077

そのような分離工程は、試薬に結合した細胞がさらなる使用のために保持される陽性選択、および/または抗体もしくは結合パートナーに結合していない細胞が保持される陰性選択に基づくことができる。いくつかの例において、両方の画分が、さらなる使用のために保持される。いくつかの局面において、陰性選択は、分離が、所望の集団以外の細胞によって発現されるマーカーに基づいて最も良好に実施されるように、不均一な集団において細胞型を特異的に同定する抗体が利用可能ではない場合に、特に有用であり得る。

0078

分離は、特定の細胞集団または特定のマーカーを発現する細胞の100%の濃縮または除去を結果としてもたらす必要はない。例えば、マーカーを発現する細胞などの特定の型の細胞の陽性選択または濃縮は、そのような細胞の数またはパーセンテージを増加させることを指すが、マーカーを発現しない細胞の完全な非存在を結果としてもたらす必要はない。同様に、マーカーを発現する細胞などの特定の型の細胞の陰性選択、除去、または枯渇は、そのような細胞の数またはパーセンテージを減少させることを指すが、そのような細胞すべての完全な除去を結果としてもたらす必要はない。

0079

いくつかの例において、1つの工程由来の陽性選択または陰性選択された画分が、その後の陽性選択または陰性選択などの別の分離工程に供される、複数回の分離工程が実施される。いくつかの例において、例えば、細胞を、陰性選択のために標的とされるマーカーに各々特異的な多数の抗体または結合パートナーとインキュベートすることによって、単一の分離工程が、複数のマーカーを発現する細胞を同時に枯渇させることができる。同様に、細胞を、様々な細胞型上に発現される多数の抗体または結合パートナーとインキュベートすることによって、複数の細胞型を同時に陽性選択することができる。

0080

例えば、いくつかの局面において、T細胞の特異的な亜集団、例えば、1つまたは複数の表面マーカーについて陽性であるかまたは高レベルを発現する細胞、例えば、CD28+、CD62L+、CCR7+、CD27+、CD127+、CD4+、CD8+、CD56+、CD45RA+、CD95hi、および/またはCD45RO+ T細胞が、陽性選択または陰性選択の技法によって単離される。

0081

例えば、CD3+、CD28+ T細胞は、抗CD3/抗CD28コンジュゲート磁性ビーズ(例えば、DYNABEADS(登録商標)M-450 CD3/CD28 T Cell Expander)を用いて陽性選択することができる。

0082

いくつかの態様において、単離は、陽性選択による特定の細胞集団の濃縮、または陰性選択による特定の細胞集団の枯渇によって実施される。いくつかの態様において、陽性選択または陰性選択は、細胞を、それぞれ陽性選択または陰性選択される細胞上に発現される(マーカー+)かまたは比較的高いレベルで発現される(マーカー高)1つまたは複数の表面マーカーに特異的に結合する1つまたは複数の抗体または他の結合物質とインキュベートすることによって達成される。

0083

いくつかの態様において、T細胞は、B細胞、単球、または他の白血球などの非T細胞上に発現されるマーカー、例えばCD14の陰性選択によって、PBMC試料から分離される。いくつかの局面において、CD4+またはCD8+選択工程が、CD4+ヘルパーT細胞およびCD8+細胞傷害性T細胞を分離するために用いられる。そのようなCD4+およびCD8+集団は、1つまたは複数のナイーブ、メモリー、および/またはエフェクターT細胞亜集団上に発現されるかまたは比較的高い程度に発現されるマーカーについての陽性選択または陰性選択によって、さらに亜集団に選別することができる。

0084

いくつかの態様において、CD8+細胞は、例えば、それぞれの亜集団に関連する表面抗原に基づく陽性選択または陰性選択によって、ナイーブ、セントラルメモリー、エフェクターメモリー、および/またはセントラルメモリー幹細胞がさらに濃縮されるかまたは枯渇する。いくつかの態様において、セントラルメモリーT(TCM)細胞の濃縮は、有効性を増加させるために、例えば、いくつかの局面ではそのような亜集団において特に堅牢である、投与後の長期生存、増大、および/または生着を改善するために実施される。Terakura et al. (2012) Blood.1:72-82;Wang et al. (2012) J Immunother. 35(9):689-701を参照されたい。いくつかの態様において、TCM濃縮CD8+ T細胞とCD4+ T細胞とを組み合わせることは、有効性をさらに増強する。

0085

態様において、メモリーT細胞は、CD8+末梢血リンパ球のCD62L+およびCD62L-サブセットの両方に存在する。PBMCは、例えば抗CD8抗体および抗CD62L抗体を用いて、CD62L-CD8+および/またはCD62L+CD8+画分を濃縮するかまたは枯渇させることができる。

0086

いくつかの態様において、セントラルメモリーT(TCM)細胞の濃縮は、CD45RO、CD62L、CCR7、CD28、CD3、および/またはCD127の陽性または高い表面発現に基づき;いくつかの局面において、それは、CD45RAおよび/またはグランザイムBを発現するかまたは高発現する細胞についての陰性選択に基づく。いくつかの局面において、TCM細胞が濃縮されたCD8+集団の単離は、CD4、CD14、CD45RAを発現する細胞の枯渇、およびCD62Lを発現する細胞の陽性選択または濃縮によって実施される。1つの局面において、セントラルメモリーT(TCM)細胞の濃縮は、CD4発現に基づいて選択された細胞の陰性画分から出発して実施され、これが、CD14およびCD45RAの発現に基づく陰性選択、ならびにCD62Lに基づく陽性選択に供される。そのような選択は、いくつかの局面において同時に実施され、他の局面においては、連続的に任意の順序で実施される。いくつかの局面において、CD8+細胞集団または亜集団の調製において用いられるのと同じCD4発現に基づく選択工程がまた、CD4に基づく分離からの陽性画分および陰性画分が両方とも保持され、任意で1つまたは複数のさらなる陽性選択または陰性選択の工程後の、方法のその後の工程において用いられるように、CD4+細胞集団または亜集団を生成するためにも用いられる。

0087

特定の例において、PBMCの試料または他の白血球試料を、CD4+細胞の選択に供し、ここで、陰性画分および陽性画分は両方とも保持される。次いで、陰性画分を、CD14およびCD45RAまたはROR1の発現に基づく陰性選択、ならびにCD62LまたはCCR7などのセントラルメモリーT細胞に特徴的なマーカーに基づく陽性選択に供し、ここで、陽性選択および陰性選択はいずれかの順序で実施される。

0088

CD4+ Tヘルパー細胞は、細胞表面抗原を有する細胞集団を同定することによって、ナイーブ、セントラルメモリー、およびエフェクター細胞に選別される。CD4+リンパ球は、標準的な方法によって得ることができる。いくつかの態様において、ナイーブCD4+Tリンパ球は、CD45RO-、CD45RA+、CD62L-、CD4+ T細胞である。いくつかの態様において、セントラルメモリーCD4+細胞は、CD62L+およびCD45RO+である。いくつかの態様において、エフェクターCD4+細胞は、CD62L-およびCD45RO-である。

0089

1つの例において、陰性選択によってCD4+細胞を濃縮するために、モノクローナル抗体カクテルは、典型的には、CD14、CD20、CD11b、CD16、HLA-DR、およびCD8に対する抗体を含む。いくつかの態様において、抗体または結合パートナーは、陽性選択および/または陰性選択のための細胞の分離を可能にするように、磁性ビーズまたは常磁性ビーズなどの固体支持体またはマトリックスに結合している。例えば、いくつかの態様において、細胞および細胞集団は、免疫磁気(または親和性磁気)分離技法(Methodsin Molecular Medicine, vol. 58: Metastasis Research Protocols, Vol. 2: Cell Behavior In vitro and In vivo, p 17-25 Edited by: S. A. Brooks and U. Schumacher(著作権) Humana Press Inc., Totowa, NJにおいて概説されている)を用いて分離されるかまたは単離される。

0090

いくつかの局面において、分離されるべき細胞の試料または組成物を、小さな磁化可能または磁気応答性材料、例えば磁気応答性粒子または微小粒子、例えば常磁性ビーズ(例えば、DynalbeadsまたはMACSビーズなど)とインキュベートする。磁気応答性材料、例えば粒子は、概して、分離することが望ましい、例えば、陰性選択または陽性選択することが望ましい細胞、複数の細胞、または細胞の集団上に存在する分子、例えば表面マーカーに特異的に結合する結合パートナー、例えば抗体に、直接または間接的に付着している。

0091

いくつかの態様において、磁性粒子またはビーズは、抗体または他の結合パートナーなどの特異的結合メンバーに結合した磁気応答性材料を含む。いくつかの局面において、磁気分離法で用いられる磁気応答性材料を、用いることができる。適している磁性粒子には、参照により本明細書に組み入れられる、Moldayの米国特許第4,452,773号、および欧州特許明細書EP 452342 Bに記載されているものが含まれる。コロイドサイズの粒子、例えば、Owenの米国特許第4,795,698号およびLibertiらの米国特許第5,200,084号に記載されているものが、他の例である。

0092

インキュベーションは、概して、磁性粒子もしくはビーズに付着している抗体もしくは結合パートナー、または、そのような抗体もしくは結合パートナーに特異的に結合する二次抗体もしくは他の試薬などの分子が、試料内の細胞上に存在する場合は細胞表面分子に特異的に結合する条件下で実施される。

0093

いくつかの局面において、試料を磁場に置き、磁気応答性または磁化可能粒子が付着している細胞を、磁石に引きつけて、非標識細胞から分離する。陽性選択のためには、磁石に引きつけられる細胞が保持され;陰性選択のためには、引きつけられない細胞(非標識細胞)が保持される。いくつかの局面において、陽性選択と陰性選択との組み合わせが同じ選択工程中に行われ、ここで、陽性画分および陰性画分が保持され、さらに処理されるかまたはさらなる分離工程に供される。

0094

ある特定の態様において、磁気応答性粒子は、一次抗体または他の結合パートナー、二次抗体、レクチン酵素、またはストレプトアビジンコーティングされている。ある特定の態様において、磁性粒子は、1つまたは複数のマーカーに特異的な一次抗体のコーティングを介して細胞に付着している。ある特定の態様において、ビーズではなく細胞を、一次抗体または結合パートナーで標識し、次いで、細胞型特異的二次抗体または他の結合パートナー(例えば、ストレプトアビジン)でコーティングされた磁性粒子を添加する。ある特定の態様において、ストレプトアビジンコーティング磁性粒子を、ビオチン化一次抗体または二次抗体と組み合わせて用いる。

0095

いくつかの態様において、磁気応答性粒子は、その後インキュベート、培養、および/または操作されることになる細胞に付着したままであり;いくつかの局面において、粒子は、患者への投与のための細胞に付着したままである。いくつかの態様において、磁化可能または磁気応答性粒子は、細胞から除去される。磁化可能粒子を細胞から除去するための方法は、例えば、競合する非標識抗体、切断可能リンカーにコンジュゲートした磁化可能粒子または抗体などの使用を含むことができる。いくつかの態様において、磁化可能粒子は生分解性である。

0096

いくつかの態様において、親和性に基づく選択は、磁気活性化細胞選別(MACS)(Miltenyi Biotec, Auburn, CA)を介する。磁気活性化細胞選別(MACS)システムは、磁化粒子が付着している細胞の高純度の選択ができる。ある特定の態様において、MACSは、外部磁場印加後に非標的種および標的種が連続的に溶出されるモードで動作する。すなわち、磁化粒子に付着した細胞は、付着していない種が溶出される間、適所に保持される。次いで、この最初の溶出工程が完了した後に、磁場に捕捉されて溶出が阻止されていた種は、それらが溶出されて回収され得るように、何らかの方法で遊離される。ある特定の局面において、非標的細胞を、標識して、不均一な細胞の集団から枯渇させる。

0097

ある特定の態様において、単離または分離は、本発明の方法の単離、細胞調製、分離、処理、インキュベーション、培養、および/または製剤化工程のうちの1つまたは複数を実施するシステム、デバイス、または装置を用いて実施される。いくつかの局面において、システムは、例えば、エラー使用者の取り扱い、および/または汚染を最小化するように、これらの工程の各々を閉鎖環境または無菌環境で実施するために用いられる。1つの例において、システムは、国際PCT公開番号WO2009/072003、またはUS 20110003380 A1に記載されているようなシステムである。

0098

いくつかの態様において、システムまたは装置は、統合もしくは自己完結型システムで、および/または自動化もしくはプログラム可能方式で、単離、処理、操作、および製剤化工程のうちの1つまたは複数、例えばすべてを実施する。いくつかの局面において、システムまたは装置は、システムまたは装置に接続されたコンピュータおよび/またはコンピュータプログラムを含み、これにより、使用者が処理、単離、操作、および製剤化工程をプログラムする、制御する、そのアウトカムを評価する、かつ/またはその様々な局面を調整することが可能になる。

0099

いくつかの局面において、分離工程および/または他の工程は、例えば、閉鎖系および無菌系における臨床規模レベルでの細胞の自動分離のために、CliniMACSシステム(Miltenyi Biotec)を用いて実施される。構成要素には、統合マイクロコンピュータ磁気分離ユニット蠕動ポンプ、および様々なピンチバルブが含まれ得る。いくつかの局面における統合コンピュータは、機器のすべての構成要素を制御し、標準化された順序で反復手順を行うようにシステムに指令する。いくつかの局面における磁気分離ユニットは、可動永久磁石および選択カラム用のホルダを含む。蠕動ポンプは、チューブセット全体の流速を制御し、ピンチバルブと共に、システムを通る緩衝液の制御された流れおよび細胞の継続的な懸濁を確実にする。

0100

いくつかの局面におけるCliniMACSシステムは、無菌非発熱性溶液において供給される抗体カップリング磁化可能粒子を用いる。いくつかの態様において、細胞の磁性粒子での標識化後に、細胞を、洗浄して過剰の粒子を除去する。次いで、細胞調製バッグをチューブセットに接続し、これを次に、緩衝液を含有するバッグおよび細胞収集バッグに接続する。チューブセットは、プレカラムおよび分離カラムを含むあらかじめ組み立てられた無菌チューブからなり、使い捨て専用である。分離プログラムの開始後、システムは、自動的に細胞試料を分離カラム上にアプライする。非標識細胞が一連の洗浄工程によって除去される間、標識細胞は、カラム内に保持される。いくつかの態様において、本明細書に記載される方法での使用のための細胞集団は、標識されておらず、カラムに保持されない。いくつかの態様において、本明細書に記載される方法での使用のための細胞集団は、標識されており、カラムに保持される。いくつかの態様において、本明細書に記載される方法での使用のための細胞集団は、磁場の除去後にカラムから溶出され、細胞収集バッグ内に収集される。

0101

ある特定の態様において、分離工程および/または他の工程は、CliniMACS Prodigyシステム(Miltenyi Biotec)を用いて実施される。いくつかの局面におけるCliniMACS Prodigyシステムは、遠心分離による細胞の自動洗浄および分画を可能にする細胞処理ユニットを備える。CliniMACS Prodigyシステムはまた、供給源細胞産物の巨視的層を識別することによって最適な細胞分画エンドポイントを決定する、搭載カメラおよび画像認識ソフトウェアも含むことができる。例えば、末梢血は、赤血球、白血球、および血漿層に自動的に分離され得る。CliniMACS Prodigyシステムはまた、例えば、細胞分化および増大、抗原負荷、ならびに長期細胞培養などの細胞培養プロトコルを達成する、統合細胞培養チャンバも含むことができる。入力ポートは、培地の無菌除去および補充を可能にすることができ、細胞を、統合顕微鏡を用いてモニターすることができる。例えば、Klebanoff et al. (2012) J Immunother. 35(9): 651-660、Terakura et al. (2012) Blood.1:72-82、およびWang et al. (2012) J Immunother. 35(9):689-701を参照されたい。

0102

いくつかの態様において、本明細書に記載される細胞集団を、複数の細胞表面マーカーについて染色された細胞が流体の流れにおいて運ばれるフローサイトメトリーを介して、収集し、かつ濃縮する(または枯渇させる)。いくつかの態様において、本明細書に記載される細胞集団を、調製規模FACS)選別を介して、収集し、かつ濃縮する(または枯渇させる)。ある特定の態様において、本明細書に記載される細胞集団を、FACSに基づく検出システムと組み合わせた微小電気機械システムMEMS)チップの使用によって、収集し、かつ濃縮する(または枯渇させる)(例えば、WO 2010/033140、Cho et al. (2010) Lab Chip 10:1567-1573;およびGodin et al. (2008) J Biophoton. 1(5):355-376を参照されたい)。どちらの場合も、細胞を、明確に定義されたT細胞サブセットの高純度での単離を可能にする、複数のマーカーで標識することができる。

0103

いくつかの態様において、抗体または結合パートナーは、陽性選択および/または陰性選択のための分離を容易にするために、1つまたは複数の検出可能なマーカーで標識される。例えば、分離は、蛍光標識抗体への結合に基づいてもよい。いくつかの例において、1つまたは複数の細胞表面マーカーに特異的な抗体または他の結合パートナーの結合に基づく細胞の分離は、例えば、調製規模(FACS)を含む蛍光活性化細胞選別(FACS)、および/または、例えばフローサイトメトリー検出システムと組み合わせた微小電気機械システム(MEMS)チップによって、流体の流れにおいて行われる。そのような方法は、同時に複数のマーカーに基づく陽性選択および陰性選択を可能にする。

0104

いくつかの態様において、調製法は、単離、インキュベーション、および/または操作の前または後のいずれかに、細胞を凍結する、例えば凍結保存するための工程を含む。いくつかの態様において、凍結およびその後の解凍工程は、細胞集団中の顆粒球を、およびある程度まで、単球を除去する。いくつかの態様において、細胞は、例えば、血漿および血小板を除去するための洗浄工程の後に、凍結溶液中に懸濁される。様々な公知の凍結溶液およびパラメータのいずれかが、いくつかの局面において用いられてもよい。1つの例は、20%DMSOおよび8%ヒト血清アルブミンHSA)を含有するPBS、または他の適している細胞凍結培地を用いることを含む。次いで、これを培地で1:1希釈して、DMSOおよびHSAの最終濃度が、それぞれ10%および4%になるようにする。次いで、細胞を、1分あたり1°の速度で-80℃に凍結し、液体窒素貯蔵タンク気相中で保管する。

0105

a. ナイーブ様T細胞
いくつかの態様において、方法は、ナイーブ様T細胞またはある特定の閾値量のナイーブ様T細胞を含むインプット組成物をインキュベートする工程を含む。本発明の方法の1つの局面は、インキュベートする工程(例えば、刺激する工程)の前に、CD27、CD28、CD56、CD62L、CD95、KLRG1、CD45RAもしくはCD45RO、サイトカイン(例えば、IL-2、IFN-γ、IL-4、IL-10)、サイトカイン受容体(例えば、CD25)、パーフォリン、接着分子(例えば、VLA-1、VLA-2、VLA-4、LPAM-1、LFA-1)、および/またはホーミング分子(例えば、L-セレクチン)などの様々なマーカーの発現に基づいて、細胞の亜集団について評価されているインプット組成物を提供する。ナイーブ様T細胞を同定するために、いくつかの態様において、ナイーブ様T細胞の様々な特徴を利用することができる。いくつかの態様において、ナイーブ様T細胞の特定のマーカーの発現を評価することができる。例えば、いくつかの場合には、ナイーブ様T細胞は、CD27、CD28、CD45RA、CD62L、およびCCR7からなる群より選択される、T細胞活性化マーカーを含むマーカーについて表面陽性である。いくつかの局面において、ナイーブ様T細胞は、CD56および/またはCD45ROについて表面陰性である。いくつかの局面において、ナイーブ様T細胞は、CD45ROについて表面陰性であり、かつCD27、CD45RA、およびCCR7について細胞表面陽性である。いくつかの場合には、ナイーブ様T細胞は、IL-2、IFN-γ、IL-4、および/またはIL-10などのサイトカインの細胞内発現について陰性である。いくつかのさらなる例において、ナイーブ様T細胞は、マーカーCD25および/またはパーフォリンの発現について陰性である。いくつかの場合には、ナイーブ様T細胞はCD95loである。

0106

ナイーブ様T細胞のマーカーの発現を評価するために、いくつかの態様における方法は、インビトロアッセイを行うことによってマーカーを検出する工程を含む。いくつかの例において、インビトロアッセイは、イムノアッセイアプタマーベースのアッセイ、組織学的もしくは細胞学的アッセイ、またはmRNA発現レベルアセイである。いくつかの場合には、用いられるインビトロアッセイは、酵素結合免疫測定法ELISA)、イムノブロッティング免疫表現型決定、免疫沈降ラジオイムノアッセイRIA)、免疫染色、フローサイトメトリーアッセイ、表面プラズモン共鳴(SPR)、化学発光アッセイラテラルフローイムノアッセイ、阻害アッセイ、またはアビディティアッセイであることができる。いくつかの態様において、ナイーブ様T細胞のマーカーの発現は、RNA-seqによって決定される。

0107

インプット組成物のナイーブ様T細胞はまた、T細胞のクローン性によって評価することもできる。いくつかの態様において、T細胞の集団のクローン性を評価することは、T細胞の集団のクローン多様性の評価である。いくつかの態様において、ナイーブ様T細胞は、ポリクローナルまたはマルチクローナルである。T細胞の前記インプット組成物のポリクローン性は、所与の抗原に対する集団の応答の幅広さによって測定される。いくつかの局面において、インプット組成物は、抗原特異的細胞によって認識される異なるエピトープの数を測定することによって、評価することができる。これは、インビトロで抗原特異的T細胞を生成するためおよびクローニングするための標準的な技法を用いて、実施することができる。いくつかの態様において、ナイーブ様T細胞は、ナイーブ様T細胞の集団において優勢である単一のクローン型集団を有さず、ポリクローナル(またはマルチクローナル)である。

0108

例えばインプット組成物のT細胞の集団に関連して、いくつかの局面において、ポリクローン性の特徴は、複数のかつ広範な抗原特異性を有するT細胞の集団を指す。いくつかの態様において、ポリクローン性は、TCRレパートリーにおいて高い多様性を示すT細胞の集団に関する。いくつかの場合には、TCRレパートリーの多様性は、いくつかの点で、自己抗原および外来抗原に対する選択事象によって誘発されるV(D)J組換え事象による。いくつかの態様において、多様またはポリクローナルであるT細胞の集団は、集団中に存在する多数の多様なまたは異なるTCR転写物または産物の存在を解析が示す、T細胞の集団である。いくつかの態様において、高いかまたは比較的高いクローン性を示すT細胞の集団は、TCRレパートリーがより多様ではないT細胞の集団である。いくつかの態様において、T細胞の集団におけるいくつかの、例えば2つまたは3つのTCR転写物または産物の存在を解析が示す場合は、T細胞はオリゴクローナルである。いくつかの態様において、T細胞の集団における単一のTCR転写物または産物の存在を解析が示す場合は、T細胞はモノクローナルである。

0109

ナイーブ様T細胞などの、インプット組成物における細胞のクローン性は、いくつかの例において、クローンシーケンシング、任意で次世代シーケンシング、またはスペクトル型解析によって決定される。いくつかの局面において、相補性決定領域3(CDR3)をコードする配列を含む、TCRレパートリーを評価するために、T細胞由来ゲノムDNAまたはcDNAを用いて、次世代シーケンシング法を使用することができる。いくつかの態様において、RNA-seqによる全トランスクリプトームシーケンシングを使用することができる。いくつかの態様において、単一細胞シーケンシング法を用いることができる。

0110

いくつかの態様において、ポリクローン性は、スペクトル型解析(TCR Vβ、Vα、Vγ、またはVδ鎖超可変領域レパートリーの測定)によって評価するかまたは決定することができる。T細胞の集団は、所与のTCR Vβ、Vα、Vγ、またはVδファミリーについてのVβスペクトル型プロファイルが複数のピーク、典型的には5個以上の主なピークを、ほとんどの場合にはガウス分布を伴って有する時に、ポリクローナルと考えられる。ポリクローン性はまた、関心対象の抗原に対する抗原特異的クローンの生成および特徴決定によって定義することもできる。

0111

いくつかの態様において、クローン性を評価するための方法は、各々その全体が参照により組み入れられる、国際公開番号WO2012/048341、WO2014/144495、WO2017/053902、WO2016044227、WO2016176322、およびWO2012048340に記載されているような方法の様々な特徴を含むことができる。いくつかの態様において、そのような方法は、TCRなどの、細胞内の関心対象の標的ポリヌクレオチドについての配列情報を得るために用いることができる。標的遺伝子は、試料または細胞の集団由来の細胞のゲノムDNAまたはmRNAから得ることができる。試料または細胞の集団は、免疫細胞を含むことができる。例えば、標的TCR分子について、TCRの鎖をコードする遺伝子は、免疫細胞またはT細胞のゲノムDNAまたはmRNAから得ることができる。いくつかの態様において、出発材料は、TCRの鎖をコードする遺伝子から構成されるT細胞由来のRNAである。

0112

いくつかの態様において、シャノン指数を、クローンにフィルターをかけるための閾値として、クローン性に適用する(「シャノン調整されたクローン性」)。Chaara et al. (2018) Front Immunol 9:1038を参照されたい。

0113

いくつかの態様において、提供される方法は、インプット組成物由来のT細胞またはそのサブセットの集団のポリクローン性の増加を促進するか、または結果としてもたらす。いくつかの態様において、提供される方法は、インプット組成物由来のT細胞またはそのサブセットの集団の多様性の増加を促進するか、または結果としてもたらす。いくつかの態様において、インキュベートされたかまたは刺激された組成物の、T細胞またはそのCD4もしくはCD8サブセットは、方法を実施する前のインプット組成物におけるT細胞またはそのCD4もしくはCD8サブセットと比較して、低減したかまたは減少したクローン性を示す。いくつかの態様において、クローン性の程度は、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、もしくはそれよりも大きく、または約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍、約10倍、もしくはそれよりも大きく減少している。

0114

提供される方法の1つの局面において、インプット組成物におけるT細胞の集団は、以下の「細胞インキュベーション」と題するセクションに記載されるように、活性化されるかまたはアポトーシスを誘導するように刺激され、それによって、細胞の集団から亜集団を排除する。同時に、残った所望の細胞、例えば、ナイーブ様細胞は、例えば、インプット組成物のナイーブ様T細胞に由来する細胞は、活性化され、かつ増大するように刺激され、それによって、不要なT細胞の亜集団(例えば非ナイーブ様T細胞)の少なくとも実質的な一部分がそれから排除されている活性化細胞の集団を結果としてもたらす。以前に述べられたように、本明細書に記載されるような刺激/活性化は、アポトーシス促進性組成物に対する細胞の集団の直接の曝露後に残っている細胞に対して実施されてもよい。さらに、本発明によって提供されるその後の刺激および活性化は、スペクトル型解析またはシーケンシング法によって示されるように、発現されるTCR遺伝子に関して、T細胞の集団に対してポリクローン性を回復させる。

0115

培養開始量
提供される方法の局面において、インプット組成物は、ナイーブ様T細胞の優先的な活性化または増大のための培養開始量を含む。いくつかの場合には、培養開始量は、組成物におけるナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットの数を含むか、またはそれについて決定されるかもしくはそれに基づく。したがって、提供される方法の局面において、インキュベーション(例えば、刺激)は、インプット組成物中に閾値または培養開始量のナイーブ様T細胞が存在する限り、非ナイーブT細胞の総数またはパーセンテージにかかわらず実施される。

0116

細胞をインキュベートする(例えば、刺激する)ための本明細書に提供される方法のいくつかの態様において、培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットは、0.1×108〜5×108個または約0.1×108〜5×108個、0.1×108〜4×108個または約0.1×108〜4×108個、0.1×108〜2×108個または約0.1×108〜2×108個、0.1×108〜1×108個または約0.1×108〜1×108個、1×108〜5×108 個または約1×108〜5×108 個、1×108〜4×108個または約1×108〜4×108個、1×108〜2×108個または約1×108〜2×108個、2×108〜5×108個または約2×108〜5×108個、2×108〜4×108個または約2×108〜4×108個のナイーブ様T細胞である。いくつかの場合には、培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットは、少なくとも0.5×108個、0.75×108個、1×108個、1.5×108個、2×108個、もしくは4×108個のナイーブ様T細胞であるか、または少なくとも約0.5×108個、0.75×108個、1×108個、1.5×108個、2×108個、もしくは4×108個のナイーブ様T細胞であるか、または0.5×108個、0.75×108個、1×108個、1.5×108個、2×108個、もしくは4×108個のナイーブ様T細胞であるか、または約0.5×108個、約0.75×108個、約1×108個、約1.5×108個、約2×108個、もしくは約4×108個のナイーブ様T細胞である。いくつかの例において、培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットは、少なくとも2×108個の細胞であるか、または少なくとも約2×108個の細胞であるか、または2×108個の細胞であるか、または約2×108個の細胞である。

0117

本明細書に記載される刺激条件下での本明細書に提供されるインキュベートするための方法のいくつかの態様において、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含むT細胞の集団を含むインプット組成物は、1×108〜4×108個または約1×108〜4×108個のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットの培養開始量を含有する。いくつかの態様において、方法は、それによって、刺激された組成物を生じさせ、刺激条件は、刺激された組成物において非ナイーブ様T細胞と比較して、ナイーブ様T細胞の増大または増殖を優先的に誘導する。いくつかの局面において、培養開始量のナイーブ様T細胞またはそのCD8+ T細胞サブセットは、少なくとも2×108個の細胞であるか、または少なくとも約2×108個の細胞であるか、または2×108個の細胞であるか、または約2×108個の細胞である。いくつかの態様において、インプット組成物のナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞の量は、ほぼ同じである。いくつかの場合には、培養開始量は、ナイーブCD8+ T細胞の量である。いくつかの場合には、培養開始量は、インプット組成物における非ナイーブ様T細胞の量を考慮に入れない。いくつかの局面において、培養開始量は、刺激された組成物における標的非ナイーブ様T細胞の数に基づいて決定される。

0118

b. 非ナイーブ様T細胞
いくつかの態様において、方法は、ナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含むT細胞の集団を含むインプット組成物をインキュベートする工程を含む。いくつかの態様において、非ナイーブ様T細胞は、エフェクターT(TEFF)細胞、メモリーT細胞、セントラルメモリーT細胞(TCM)、エフェクターメモリーT(TEM)細胞、およびそれらの組み合わせを含む。本発明の方法の1つの局面は、インキュベートする工程(例えば、刺激する工程)の前に、CD27、CD28、CD56、CD62L、CD95、KLRG1、CD45RAもしくはCD45RO、サイトカイン(例えば、IL-2、IFN-γ、IL-4、IL-10)、サイトカイン受容体(例えば、CD25)、パーフォリン、接着分子(例えば、VLA-1、VLA-2、VLA-4、LPAM-1、LFA-1)、および/またはホーミング分子(例えば、L-セレクチン)などの様々なマーカーを発現する細胞の集団について評価されている、インプット組成物を提供する。非ナイーブ様T細胞を同定するために、いくつかの態様において、非ナイーブ様T細胞の様々な特徴を利用することができる。いくつかの態様において、非ナイーブ様T細胞の特定のマーカーの発現を評価することができる。例えば、いくつかの場合には、非ナイーブ様T細胞は、CD27、CD28、CD45RA、およびCCR7などの、T細胞活性化マーカーを含むマーカーについて表面陰性であり;かついくつかの場合には、非ナイーブ様T細胞は、CD62Lを含むマーカーについて表面陽性である。いくつかの局面において、非ナイーブ様T細胞は、CD56および/またはCD45ROについて表面陽性である。いくつかの局面において、非ナイーブ様T細胞は、CD45ROについて表面陽性であり、かつCD27、CD45RA、およびCCR7について細胞表面陰性である。いくつかの場合には、非ナイーブ様T細胞は、IL-2、IFN-γ、IL-4、および/またはIL-10などのサイトカインの細胞内発現について陽性である。いくつかのさらなる例において、非ナイーブ様T細胞は、マーカーCD25および/またはパーフォリンの発現について陽性である。いくつかの場合には、非ナイーブ様T細胞はCD95hiである。

0119

非ナイーブ様T細胞のマーカーの発現を評価するために、いくつかの態様における方法は、インビトロアッセイを行うことによってマーカーを検出する工程を含む。いくつかの例において、インビトロアッセイは、イムノアッセイ、アプタマーベースのアッセイ、組織学的もしくは細胞学的アッセイ、またはmRNA発現レベルアッセイである。いくつかの場合には、用いられるインビトロアッセイは、酵素結合免疫測定法(ELISA)、イムノブロッティング、免疫沈降、ラジオイムノアッセイ(RIA)、免疫染色、フローサイトメトリーアッセイ、表面プラズモン共鳴(SPR)、化学発光アッセイ、ラテラルフローイムノアッセイ、阻害アッセイ、またはアビディティアッセイであることができる。いくつかの態様において、非ナイーブ様T細胞のマーカーの発現は、RNA-seqによって決定される。

0120

インプット組成物の非ナイーブ様T細胞はまた、T細胞のクローン性によって評価することもできる。いくつかの態様において、非ナイーブ様T細胞はモノクローナルである。T細胞の前記インプット組成物のクローン性は、所与の抗原に対する集団の応答の幅広さによって測定される。いくつかの態様において、モノクローン性とは、低い多様性であるT細胞の集団を指す。いくつかの局面において、インプット組成物は、抗原特異的細胞によって認識される異なるエピトープの数を測定することによって、評価することができる。これは、インビトロで抗原特異的T細胞を生成するためおよびクローニングするための標準的な技法を用いて、実施することができる。いくつかの態様において、非ナイーブ様T細胞は、単一のTCR遺伝子再配列パターンの優勢を示す。非ナイーブ様T細胞などの、インプット組成物における細胞のクローン性は、いくつかの例において、クローンシーケンシング、任意で次世代シーケンシング、またはスペクトル型解析によって決定される。

0121

いくつかの態様において、T細胞の集団のクローン性を評価することは、T細胞の集団のクローン多様性の評価である。いくつかの態様において、モノクローナルであるT細胞の集団は、低い多様性を示すT細胞の集団を指す。例えばインプット組成物のT細胞の集団に関連して、モノクローン性とは、スペクトル型解析(TCR Vβ、Vα、Vγ、またはVδ鎖超可変領域レパートリーの測定)によって定義されるような単一の特異性を有するT細胞の集団を指す。T細胞の集団は、所与のTCR Vβ、Vα、Vγ、および/またはVδファミリーについてのVβ、Vα、Vγ、および/またはVδスペクトル型プロファイルが単一の優勢なピークを有する時に、モノクローナル(または単一特異性)と考えられる。スペクトル型解析は、配列ではなく、特定のサイズの再配列された可変遺伝子を見分ける。したがって、単一のピークは、接合領域に4個の可能性のあるヌクレオチドアデニン(a)、グアニン(g)、シトシン(c)、もしくはチミン(t))のうちのいずれか1つまたは4個のヌクレオチドの組み合わせを含む、限定された数の再配列されたTCR可変遺伝子(Vβ、Vα、Vγ、またはVδ)のうちのいずれか1つを発現するT細胞の集団に相当し得ると理解される。ある特定の態様において、特定の長さに相当するバンド中に存在する再配列された可変領域の配列を決定するために、特定のバンドをクローニングして、シーケンシングすることが望ましい場合がある。

0122

いくつかの態様において、クローン性を評価するための方法は、各々その全体が参照により組み入れられる、国際公開番号WO2012/048341、WO2014/144495、WO2017/053902、WO2016044227、WO2016176322、およびWO2012048340に記載されているような方法の様々な特徴を含むことができる。いくつかの態様において、そのような方法は、TCRなどの、細胞内の関心対象の標的ポリヌクレオチドについての配列情報を得るために用いることができる。標的遺伝子は、試料または細胞の集団由来の細胞のゲノムDNAまたはmRNAから得ることができる。試料または細胞の集団は、免疫細胞を含むことができる。例えば、標的TCR分子について、TCRの鎖をコードする遺伝子は、免疫細胞またはT細胞のゲノムDNAまたはmRNAから得ることができる。いくつかの態様において、出発材料は、TCRの鎖をコードする遺伝子から構成されるT細胞由来のRNAである。いくつかの態様において、シャノン指数を、クローンにフィルターをかけるための閾値として、クローン性に適用する(「シャノン調整されたクローン性」)。Chaara et al. (2018) Front Immunol 9:1038を参照されたい。

0123

したがって、養子療法用の操作されたT細胞の調製におけるT細胞をインキュベートする(例えば、刺激する)ための方法の中には、非ナイーブ様T細胞に由来する(またはCD45RA-もしくはCD45RO+ T細胞に由来する)細胞と比較してナイーブ様T細胞に由来する(またはCD45RA+もしくはCD45RO- T細胞に由来する)細胞の増大および増殖を優先的に誘導する条件を用いるものがある。いくつかの態様において、ナイーブ様T細胞は、CD45RA+、CD45RO-、CD27+、およびCCR7+である。いくつかの態様において、非ナイーブ様T細胞は、CD45RA-、CD45RO+、CD27-、およびCCR7-である。いくつかの態様において、方法は、非ナイーブ様T細胞と比較してナイーブ様T細胞の増大または増殖を優先的に誘導する刺激条件下で、培養開始組成物におけるT細胞をインキュベートし、それによって、刺激された組成物を生成する工程を含む。提供される方法の使用において、上記のマーカーおよび特徴を用いたインプット組成物の評価が、方法の一部として利用されてもよい。

0124

B.細胞インキュベーション
いくつかの態様において、提供される方法は、例えば、培養開始量のナイーブ様T細胞を含有するインプット組成物の、インプット組成物における細胞の育成、インキュベーション、培養、および/または遺伝子操作工程を含む。例えば、いくつかの態様において、記載されるような閾値数のナイーブ様T細胞が含有される、培養開始量の提供されるインプット組成物をインキュベートする、かつ/または操作するための方法が提供される。インキュベーションおよび/または操作は、ユニットチャンバウェル、カラム、チューブ、チューブセット、バルブバイアル培養皿、バッグ、または細胞の培養もしくは育成のための他の容器などの、培養容器において実施され得る。

0125

いくつかの態様において、例えば、セクションIIに記載される方法のいずれかに従って、細胞を、遺伝子操作の前にまたはそれに関連して、インキュベートおよび/または培養する。インキュベーション工程は、培養、育成、刺激、活性化、および/または増殖を含むことができる。いくつかの態様において、組成物または細胞を、刺激条件または刺激物質の存在下でインキュベートする。そのような条件には、集団中の細胞の増殖、増大、活性化、および/もしくは生存を誘導するように、抗原曝露を模倣するように、ならびに/または、組換え受容体、例えばCARの導入のためなどの遺伝子操作のために細胞をプライミングするように、設計されたものが含まれる。

0126

条件は、特定の培地、温度、酸素含量二酸化炭素含量、時間、作用物質、例えば、栄養素アミノ酸抗生物質イオン、および/または刺激因子、例えばサイトカイン、ケモカイン、抗原、結合パートナー、融合タンパク質、組換え可溶性受容体、および細胞を活性化するように設計された任意の他の作用物質のうちの1つまたは複数を含むことができる。

0127

いくつかの態様において、刺激条件または刺激物質は、TCR複合体の細胞内シグナル伝達ドメインを活性化することができる1つまたは複数の作用物質、例えばリガンドを含む。いくつかの局面において、作用物質は、T細胞におけるTCR/CD3細胞内シグナル伝達カスケードを作動するかまたは開始する。そのような作用物質は、TCRに特異的な抗体などの抗体、例えば抗CD3を含むことができる。いくつかの態様において、刺激条件は、共刺激受容体を刺激することができる1つまたは複数の作用物質、例えばリガンド、例えば抗CD28を含む。いくつかの態様において、そのような作用物質および/またはリガンドは、ビーズなどの固体支持体、および/または1つもしくは複数のサイトカインに結合していてもよい。任意で、増大法は、抗CD3抗体および/または抗CD28抗体を培養培地に(例えば、少なくとも約0.5 ng/mlの濃度で)添加する工程をさらに含んでもよい。

0128

提供される方法は、概して、非ナイーブ様T細胞に対してナイーブ様T細胞の増大または増殖を優先的に誘導する、かつ/またはナイーブ様T細胞と比較して非ナイーブ様T細胞における増大または増殖を優先的に誘導しない刺激条件の存在、設計、および/または使用を含む。いくつかの局面において、条件は、組成物中に存在する非ナイーブ様T細胞のみが、細胞死を誘導する様式で活性化されるように、活性化シグナルを誘導する作用物質を含む。そのような優先的な条件は、典型的には、操作された分子、例えば操作された抗原受容体をコードする核酸の導入の前の段階で用いられる。

0129

条件には、集団中の細胞の増殖、増大、活性化、および/もしくは生存を誘導するように設計されたものが含まれるが、それらに限定されない。いくつかの態様において、条件は、非ナイーブ様T細胞またはそのサブセットにおいて活性化する、かつ/または増殖もしくは分裂を誘導するのに十分な刺激シグナル、例えば、活性化シグナルを誘導する。ナイーブ様T細胞は、概して、活性化閾値に達するために、例えば、完全に活性化されて細胞周期中に進むために、TCR/CD3を介した最小シグナルを必要とする。この最小シグナルは、概して、非ナイーブ様T細胞および/またはそのある特定のサブセットにおいて活性化/細胞周期進入を誘導するのに必要とされるシグナルよりも高い。非ナイーブ様T細胞は、概して、活性化されて細胞周期中に入るために、ずっとより低いレベルのTCR/CD3結合を必要とする。いくつかの局面において、より強いシグナルは、非ナイーブ様細胞またはそのある特定の集団において、活性化誘導細胞死を引き起こすか、またはそのレベルを増加させることができる。

0130

したがって、いくつかの態様において、組成物がナイーブ様T細胞および非ナイーブ様T細胞を含み、かつ、ナイーブ様T細胞活性化に必要とされる活性化の閾値よりも下である活性化シグナルを誘導する条件が用いられる場合、主として非ナイーブ様T細胞が活性化されて、細胞死をもたらし得る刺激条件に影響されやすくなる。例えば、特定の刺激条件において、細胞死は、活性化誘導細胞死に起因してもよい。

0131

いくつかの局面において、刺激条件は、非ナイーブ様細胞における活性化誘導細胞死が、標準的な条件などの他の条件と比較して誘導されるようなものである。したがって、本発明は、任意の不要なT細胞の亜集団、例えば、インプット組成物の非ナイーブ様T細胞の少なくとも実質的な一部分の排除のための方法を提供する。提供される方法の目的で、実質的な一部分とは、不要な細胞の亜集団、例えば、インプット組成物の非ナイーブ様T細胞の少なくとも70%を意味する。ある特定の態様において、実質的な一部分とは、不要な細胞の亜集団、例えば、インプット組成物の非ナイーブ様T細胞の75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、およびそれよりも高くを意味する。例えば、非ナイーブ様T細胞の細胞死由来の細胞の排除は、様々な抗体および/またはペプチド-MHC四量体を用いたフローサイトメトリー解析、ならびに増殖およびクロム放出アッセイなどの機能的アッセイを含むがそれらに限定されない、任意の数の技法を用いて測定することができる。

0132

いくつかの態様において、細胞の排除から残った細胞構成要素を除去するために、酵素がインプット組成物に添加される。例えば、デオキシリボヌクレアーゼ(DNアーゼ)または組換えヒトデオキシリボヌクレアーゼI(Pulmozyme(登録商標))が、いくつかの例示的な態様においてインプット組成物に添加される。いくつかの局面において、刺激条件は、デオキシリボヌクレアーゼ(DNアーゼ)または組換えヒトデオキシリボヌクレアーゼI(Pulmozyme(登録商標))を含む。

0133

いくつかの場合には、刺激条件は、T細胞の特定のサブセット、例えば非ナイーブ様T細胞を保護するために補給される培養構成要素を含まない。したがって、いくつかの場合には、刺激条件の培養からの構成要素の除去が、非ナイーブ様T細胞の排除に寄与し得る。いくつかの局面において、刺激条件は、AICDを低減させることが公知であるかもしくは低減させる可能性が高い、および/または非ナイーブ細胞などのより古い細胞の生存を促進する培養試薬を除外するかまたはその濃度を低減させることによって、実施されるか、または追加的に実施される。いくつかの場合には、刺激条件は、N-アセチルシステインを含まないか、または低減した量もしくは濃度でN-アセチルシステインを含む。いくつかの場合には、刺激条件は、組換えIL-7および/もしくは組換えIL-15を含まないか、または低減した量もしくは濃度の組換えIL-7もしくはIL-15を含む。いくつかの態様において、非ナイーブ細胞の除去を追加的に補助するかまたは促進する培養添加物(例えば、CD45ROに付着した毒素)が、含まれ得る。

0134

ある特定の態様において、刺激および/または増大時間は、2〜15日、2〜12日、2〜10日、2〜8日、2〜6日、2〜4日、4〜12日、4〜10日、4〜8日、4〜6日、6〜12日、6〜10日、6〜8日、8〜12日、8〜10日、または10〜12日であり得る。いくつかの態様において、細胞は、少なくとも2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日間、または14日間よりも長くインキュベートされる。提供される方法の1つの態様において、混合物は、30分から数時間(約3時間)まで、約14日またはその間の任意の時間もしくは分の整数値までにわたって、培養されてもよい。別の態様において、混合物は、21日間培養されてもよい。1つの態様において、ビーズおよびT細胞は、約8日間、一緒に培養される。別の態様において、ビーズおよびT細胞は、少なくとも2〜3日間または少なくとも約2〜3日間、一緒に培養される。別の態様において、ビーズおよびT細胞は、少なくとも2日間もしくは少なくとも約2日間、または少なくとも48時間もしくは少なくとも約48時間、一緒に培養される。いくつかの局面において、T細胞の培養時間が60日以上であることができるように、数サイクルの刺激がまた、望ましい場合もある。

0135

インキュベーションおよび/または操作は、ユニット、チャンバ、ウェル、カラム、チューブ、チューブセット、バルブ、バイアル、培養皿、バッグ、または細胞の培養もしくは育成のための他の容器などの、培養容器において実施され得る。いくつかの態様において、組成物または細胞は、刺激条件または刺激物質の存在下でインキュベートされる。そのような条件には、集団中の細胞の増殖、増大、活性化、および/もしくは生存を誘導するように、抗原曝露を模倣するように、ならびに/または組換え抗原受容体の導入のためなどの遺伝子操作のために細胞をプライミングするように、設計されたものが含まれる。

0136

提供される方法は、概して、刺激条件下での(例えば、T細胞含有インプット組成物の)インキュベーションを含む。T細胞を刺激することに関連して、刺激条件は、概して、TCR複合体またはそのメンバー、例えばCD3に結合する、ライゲーションする、架橋する、および/またはその細胞内シグナル伝達ドメインを介して活性化を誘導することができる一次作用物質を含む。いくつかの態様において、刺激条件は、TCR複合体のメンバーに特異的に結合する一次作用物質と、T細胞共刺激分子に特異的に結合する二次作用物質とを含む。いくつかの具体例において、一次作用物質は、CD3に特異的に結合し、かつ/または共刺激分子は、CD28、CD137(4-1-BB)、OX40、もしくはICOSからなる群より選択される。

0137

いくつかの態様において、刺激条件は、固定化された抗CD3抗体および抗CD28抗体、可溶性抗CD3抗体、そのような抗体の誘導体、ならびに/またはT細胞上のTCR/CD3複合体を結合する他のリガンドを含む。いくつかの局面において、一次作用物質は、T細胞におけるTCR/CD3細胞内シグナル伝達カスケードを作動するかまたは開始する。そのような作用物質は、結合パートナー、例えば、抗原結合抗体断片、例えばCD3などのTCR構成要素に特異的なものを含む、天然のリガンドおよび/または抗体を含むことができる。例示的な抗CD3抗体は、BC3、OKT3、およびG19-4である。

0138

いくつかの態様において、刺激条件は、二次作用物質、例えば、T細胞にT細胞共刺激シグナル、例えば、一次シグナル(例えば、TCR/CD3ライゲーション)との組み合わせでT細胞の増殖および活性化をもたらすシグナルを誘導することができる作用物質とのインキュベーションを、さらに含む。例示的な二次作用物質は、CD28、CD137(4-1-BB)、OX40、ICOS、CD40、LFA-1、DAP10、および/またはCD54などのT細胞共刺激またはアクセサリー分子に特異的に結合する、ライゲーションする、架橋する、および/またはそれを介して細胞内シグナル伝達事象を誘導するものである。作用物質には、その断片を含む抗体、天然のリガンド、および他の結合パートナーが含まれる。いくつかの態様において、二次作用物質は、CD28に結合し、例えば、抗原結合抗体断片を含む、抗CD28抗体である。いくつかの局面において、それは抗CD28抗体である。例示的な抗CD28抗体は、B-T3およびXR-CD28である。

0139

いくつかの態様において、特定の分子、例えば、T細胞刺激または共刺激分子に特異的に結合する結合パーナーまたは作用物質は、抗原結合抗体断片を含む、そのような分子に特異的な抗体を含む。いくつかの局面において、抗体、例えば、抗CD3抗体および/または抗CD28抗体は、少なくとも0.5 ng/mLまたは少なくとも約0.5 ng/mLの濃度で含まれる。いくつかの局面において、作用物質は、天然の結合パートナーなどの、そのような分子に対する1つまたは複数の他の結合パートナーを含む。作用物質はまた、抗原提示細胞上の分子および/もしくは複合体、ならびに/またはスーパー抗原ブドウ球菌(Staphylococcus)エンテロトキシンA(SEA)、ブドウ球菌エンテロトキシンB(SEB)、毒素性ショック症候群毒素1(TSST-1)、エンドトキシン)を含む、天然のリガンドおよび複合体を含み得る。他の例示的な作用物質は、一次または共刺激T細胞シグナル伝達分子を通したシグナル伝達を模倣するもの、例えば、PKCアクチベーターホルボールリスタートアセタート(PMA)、フィトヘマグルチニンPHA)、および/またはカルシウムイオノフォア、例えばイオノマイシンを含むマイトジェンリポ多糖類LPS)、T細胞マイトジェン、ならびにサイトカインである。いくつかの局面において、条件は、1つまたは複数の刺激性サイトカインまたは他の因子、例えば、IL-2および/またはIL-15とのインキュベーションを含む。いくつかの局面において、サイトカインの濃度は、少なくとも約10単位/mLである。

0140

一次作用物質および二次(共刺激)作用物質は、いくつかの態様において、粒子、例えばビーズなどの固体表面または支持体に結合している。いくつかの態様において、細胞を、T細胞を活性化するかつ/または増大させることができる刺激物質とインキュベートするかつ/または接触させることができる。いくつかの局面において、一次作用物質および二次作用物質は、粒子、例えばビーズなどの固体表面にカップリングしている。ある特定の態様において、刺激物質は、細胞、例えば、T細胞を活性化するかつ/または増大させることができる1つまたは複数の作用物質、例えば生体分子に、コンジュゲートしているかまたは結合している粒子、例えばビーズを含む。いくつかの態様において、1つまたは複数の作用物質は、ビーズに結合している。いくつかの態様において、ビーズは、生体適合性であり、すなわち、生物学的使用に適している材料から構成されている。いくつかの態様において、ビーズは、培養細胞、例えば、培養T細胞に対して非毒性である。いくつかの態様において、ビーズは、作用物質と細胞との間の相互作用を可能にする様式で、作用物質を付着することができる任意の粒子であり得る。

0141

いくつかの態様において、刺激物質は、ビーズに、例えばビーズの表面に結合しているかまたはそうではなく付着している、細胞、例えば、T細胞を活性化するかつ/または増大させることができる1つまたは複数の作用物質を含む。ある特定の態様において、ビーズは、非細胞粒子である。特定の態様において、ビーズは、コロイド状粒子マイクロスフェアナノ粒子、磁性ビーズなどを含み得る。いくつかの態様において、ビーズは、アガロースビーズである。ある特定の態様において、ビーズは、セファロースビーズである。

0142

特定の態様において、刺激物質は、単分散であるビーズを含む。ある特定の態様において、単分散であるビーズは、互いに5%未満の直径標準偏差を有するサイズ分散を含む。

0143

いくつかの態様において、ビーズは、1つまたは複数の作用物質、例えば、ビーズの表面にカップリングしている、コンジュゲートしている、または連結している(直接または間接的に)作用物質を含有する。いくつかの態様において、本明細書において企図される作用物質には、RNA、DNA、タンパク質(例えば、酵素)、抗原、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、抗体断片、糖質、脂質レクチン、または所望の標的に対して親和性を有する任意の他の生体分子が含まれ得るが、それらに限定されない。いくつかの態様において、所望の標的は、T細胞受容体および/またはT細胞受容体の構成要素である。ある特定の態様において、所望の標的はCD3である。ある特定の態様において、所望の標的は、共刺激分子、例えば、CD28である。1つまたは複数の作用物質は、様々な方法によって、ビーズに直接または間接的に付着していてもよい。付着は、共有結合性非共有結合性静電気性、または疎水性であってもよく、例えば、化学的手段、機械的手段、または酵素的手段を含む、様々な付着手段によって達成されてもよい。いくつかの態様において、生体分子(例えば、ビオチン化抗CD3抗体)は、ビーズに直接付着している別の生体分子(例えば、抗ビオチン抗体)を介して、ビーズに間接的に付着していてもよい。

0144

いくつかの態様において、ビーズに付着した作用物質のうちの1つまたは複数は、抗体である。抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体(免疫グロブリンFc領域を有する完全長抗体を含む)、ポリエピトープ特異性を有する抗体組成物多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、ダイアボディ、および一本鎖分子、ならびに抗体断片(Fab、F(ab')2、およびFv)を含むことができる。いくつかの態様において、刺激試薬は、抗体断片(抗原結合断片を含む)、例えば、Fab、Fab'-SH、Fv、scFv、または(Fab')2断片である。IgGIgMIgAIgD、およびIgE定常領域を含む、任意のアイソタイプの定常領域が、本明細書において企図される抗体のために用いられ得ること、ならびに、そのような定常領域は、任意のヒトまたは動物種(例えば、マウス種)から得られ得ることが、理解されるであろう。いくつかの態様において、作用物質は、T細胞受容体の1つまたは複数の構成要素に結合する、かつ/またはそれを認識する抗体である。特定の態様において、作用物質は抗CD3抗体である。ある特定の態様において、作用物質は、共受容体に結合する、かつ/またはそれを認識する抗体である。いくつかの態様において、刺激試薬は、抗CD28抗体を含む。

0145

いくつかの態様において、ビーズは、約0.001μmよりも大きい、約0.01μmよりも大きい、約0.1μmよりも大きい、約1.0μmよりも大きい、約10μmよりも大きい、約50μmよりも大きい、約100μmよりも大きい、または約1000μmよりも大きい、かつ約 1500μm以下である直径を有する。いくつかの態様において、ビーズは、約1.0μm〜約500μm、約1.0μm〜約150μm、約1.0μm〜約30μm、約1.0μm〜約10μm、約1.0μm〜約5.0μm、約2.0μm〜約5.0μm、または約3.0μm〜約5.0μmの直径を有する。いくつかの態様において、ビーズは、約3μm〜約5μmの直径を有する。いくつかの態様において、ビーズは、少なくともまたは少なくとも約または約0.001μm、0.01μm、0.1μm、0.5μm、1.0μm、1.5μm、2.0μm、2.5μm、3.0μm、3.5μm、4.0μm、4.5μm、5.0μm、5.5μm、6.0μm、6.5μm、7.0μm、7.5μm、8.0μm、8.5μm、9.0μm、9.5μm、10μm、12μm、14μm、16μm、18μm、または20μmの直径を有する。ある特定の態様において、ビーズは、4.5μmのまたは約4.5μmの直径を有する。ある特定の態様において、ビーズは、2.8μmのまたは約2.8μmの直径を有する。

0146

いくつかの態様において、ビーズは、0.001 g/cm3よりも大きい、0.01 g/cm3よりも大きい、0.05 g/cm3よりも大きい、0.1 g/cm3よりも大きい、0.5 g/cm3よりも大きい、0.6 g/cmよりも大きい、0.7 g/cm3よりも大きい、0.8 g/cm3よりも大きい、0.9 g/cm3よりも大きい、1 g/cm3よりも大きい、1.1 g/cm3よりも大きい、1.2 g/cm3よりも大きい、1.3 g/cm3よりも大きい、1.4 g/cm3よりも大きい、1.5 g/cm3よりも大きい、2 g/cm3よりも大きい、3 g/cm3よりも大きい、4 g/cm3よりも大きい、または5g/cm3よりも大きい密度を有する。いくつかの態様において、ビーズは、約0.001 g/cm3〜約100 g/cm3、約0.01 g/cm3〜約50 g/cm3、約0.1 g/cm3〜約10 g/cm3、約0.1 g/cm3〜約.5 g/cm3、約0.5 g/cm3〜約1 g/cm3、約0.5 g/cm3〜約1.5 g/cm3、約1 g/cm3〜約1.5 g/cm3、約1 g/cm3〜約2 g/cm3、または約1 g/cm3〜約5 g/cm3の密度を有する。いくつかの態様において、ビーズは、約0.5 g/cm3、約0.6 g/cm3、約0.7 g/cm3、約0.8 g/cm3、約0.9 g/cm3、約1.0 g/cm3、約1.1 g/cm3、約1.2 g/cm3、約1.3 g/cm3、約1.4 g/cm3、約1.5 g/cm3、約1.6 g/cm3、約1.7 g/cm3、約1.8 g/cm3、約1.9 g/cm3、または約2.0 g/cm3の密度を有する。ある特定の態様において、ビーズは、約1.6 g/cm3の密度を有する。特定の態様において、ビーズまたは粒子は、約1.5 g/cm3の密度を有する。ある特定の態様において、粒子は、約1.3 g/cm3の密度を有する。

0147

ある特定の態様において、複数のビーズは、均一な密度を有する。ある特定の態様において、均一な密度は、平均ビーズ密度の10%未満、5%未満、または1%未満の密度標準偏差を含む。

0148

いくつかの態様において、ビーズは、約0.001の粒子の各グラム当たりのm2(m2/g)〜約1,000 m2/g、約0.010 m2/g〜約100 m2/g、約0.1 m2/g〜約10 m2/g、約0.1 m2/g〜約1 m2/g、約1 m2/g〜約10 m2/g、約10 m2/g〜約100 m2/g、約0.5 m2/g〜約20 m2/g、約0.5 m2/g〜約5 m2/g、または約1 m2/g〜約4 m2/gの表面積を有する。いくつかの態様において、粒子またはビーズは、約1 m2/g〜約4 m2/gの表面積を有する。

0149

いくつかの態様において、ビーズは、ビーズ表面にまたはその近くに、作用物質にカップリングされるか、連結されるか、またはコンジュゲートされることができる少なくとも1つの物質を含有する。いくつかの態様において、ビーズは、表面官能基化されており、すなわち、結合分子、例えば、ポリヌクレオチドまたはポリペプチド共有結合を形成することができる官能基を含む。特定の態様において、ビーズは、表面に露出したカルボキシル基アミノ基、ヒドロキシル基トシル基エポキシ基、および/またはクロロメチル基を含む。特定の態様において、ビーズは、表面に露出したアガロースおよび/またはセファロースを含む。ある特定の態様において、ビーズ表面は、結合分子に結合するかまたは付着することができる、付着した刺激試薬を含む。特定の態様において、生体分子はポリペプチドである。いくつかの態様において、ビーズは、表面に露出したプロテインAプロテインG、またはビオチンを含む。

0150

いくつかの態様において、ビーズは磁場で反応する。いくつかの態様において、ビーズは磁性ビーズである。いくつかの態様において、磁性ビーズは常磁性である。特定の態様において、磁性ビーズは超常磁性である。ある特定の態様において、ビーズは、磁場に曝されない限り、いかなる磁気的特性も示さない。

0151

特定の態様において、ビーズは、磁性コア、常磁性コア、または超常磁性コアを含む。いくつかの態様において、磁性コアは金属を含有する。いくつかの態様において、金属は、鉄、ニッケル、銅、コバルトガドリニウムマンガンタンタル亜鉛ジルコニウム、またはそれらの任意の組み合わせであることができるが、それらに限定されない。ある特定の態様において、磁性コアは、金属酸化物(例えば、酸化鉄)、フェライト(例えば、マンガンフェライトコバルトフェライトニッケルフェライトなど)、赤鉄鉱、および合金(例えば、CoTaZn)を含む。いくつかの態様において、磁性コアは、フェライト、金属、合金、酸化鉄、または二酸化クロムのうちの1つまたは複数を含む。いくつかの態様において、磁性コアは、元素鉄またはその化合物を含む。いくつかの態様において、磁性コアは、マグネタイト(Fe3O4)、マグヘマイト(γFe2O3)、またはグレイガイト(Fe3S4)のうちの1つまたは複数を含む。いくつかの態様において、内部コアは、酸化鉄(例えば、Fe3O4)を含む。

0152

ある特定の態様において、ビーズは、表面官能基化コートまたはコーティングによって覆われている、磁性、常磁性、および/または超常磁性のコアを含有する。いくつかの態様において、コートは、ポリマー多糖類シリカ脂肪酸、タンパク質、炭素、アガロース、セファロース、またはそれらの組み合わせを含むことができるがそれらに限定されない、材料を含有することができる。いくつかの態様において、ポリマーは、ポリエチレングリコールポリ乳酸グリコール酸共重合体ポリグルタルアルデヒドポリウレタン、ポリスチレン、またはポリビニルアルコールであることができる。ある特定の態様において、外部コートまたはコーティングは、ポリスチレンを含む。特定の態様において、外部コーティングは、表面官能基化されている。

0153

いくつかの態様において、刺激試薬は、金属酸化物コア(例えば、酸化鉄コア)およびコートを含有するビーズを含み、ここで、金属酸化物コアは、少なくとも1つの多糖類(例えば、デキストラン)を含み、かつコートは、少なくとも1つの多糖類(例えば、アミノデキストラン)、少なくとも1つのポリマー(例えば、ポリウレタン)、およびシリカを含む。いくつかの態様において、金属酸化物コアは、コロイド状酸化鉄コアである。ある特定の態様において、1つまたは複数の作用物質は、抗体またはその抗原結合断片を含む。特定の態様において、1つまたは複数の作用物質は、抗CD3抗体および抗CD28抗体を含む。いくつかの態様において、刺激試薬は、抗CD3抗体、抗CD28抗体、および抗ビオチン抗体を含む。いくつかの態様において、刺激試薬は、抗ビオチン抗体を含む。いくつかの態様において、ビーズは、約3μm〜約10μmの直径を有する。いくつかの態様において、ビーズは、約3μm〜約5μmの直径を有する。ある特定の態様において、ビーズは、約3.5μmの直径を有する。

0154

いくつかの態様において、刺激試薬は、金属酸化物コア(例えば、酸化鉄内部コア)およびコート(例えば、保護コート)を含むビーズに付着している1つまたは複数の作用物質を含み、ここで、コートはポリスチレンを含む。ある特定の態様において、ビーズは、超常磁性鉄コア、例えば、マグネタイト(Fe3O4)および/またはマグヘマイト(γFe203)cを含むコア、ならびにポリスチレンコートまたはコーティングを含む、単分散の超常磁性ビーズである。いくつかの態様において、ビーズは非多孔性である。いくつかの態様において、ビーズは、1つまたは複数の作用物質が付着している官能基化表面を含有する。ある特定の態様において、1つまたは複数の作用物質は、表面でビーズに共有結合している。いくつかの態様において、1つまたは複数の作用物質は、抗体またはその抗原結合断片を含む。いくつかの態様において、1つまたは複数の作用物質は、抗CD3抗体および抗CD28抗体を含む。ある特定の態様において、ビーズは、約1.5 g/cm3の密度、および約1 m2/g〜4 m2/gの表面積を有する。特定の態様において、ビーズは、約4.5μmの直径および約1.5 g/cm3の密度を有する、単分散の超常磁性ビーズである。いくつかの態様において、ビーズは、約2.8μmの平均直径および約1.3 g/cm3の密度を有する、単分散の超常磁性ビーズである。

0155

様々なT細胞集団の単離を実現するために、粒子への曝露時間を変動させてもよい。例えば、1つの好ましい態様において、T細胞は、所望のT細胞の陽性選択に十分な期間にわたる、DYNABEADS(登録商標)M-450、またはDynabeads(登録商標)CD3/CD28CTS(商標)などの3×28ビーズとのインキュベーションによって単離される。1つの態様において、期間は約30分である。さらなる態様において、期間は、少なくとも1、2、3、4、5、または6時間である。さらに別の好ましい態様において、期間は、10〜24時間であるかまたはそれよりも長い。1つの好ましい態様において、インキュベーション期間は24時間である。がん患者からのT細胞の単離のためには、24時間などの、より長いインキュベーション時間の使用が、細胞収率を増加させることができる。

0156

表面にカップリングさせる場合に、作用物質を、同じ表面に(すなわち、「シス」編成で)または別々の表面に(すなわち、「トランス」編成で)カップリングさせてもよい。あるいは、1つの作用物質を表面にカップリングさせ、他の作用物質は溶液中にあってもよい。1つの態様において、共刺激シグナルを提供する作用物質は、細胞表面に結合しており、一次活性化シグナルを提供する作用物質は、溶液中にあるかまたは表面にカップリングしている。好ましい態様において、2つの作用物質が、同じビーズ上に、すなわち「シス」で、または別々のビーズに、すなわち「トランス」でのいずれかで、ビーズ上に固定化される。例として、一次活性化シグナルを提供する作用物質は抗CD3抗体であり、共刺激シグナルを提供する作用物質は抗CD28抗体であり;両方の作用物質は、同等の分子の量で、同じビーズに同時固定化されている。1つの態様において、CD4+ T細胞増大およびT細胞増殖のために、1:1比のビーズに結合した各抗体が用いられる。本発明のある特定の局面において、ビーズに結合した抗CD3:CD28抗体の比は、1:1の比を用いて観察される増大と比較して、T細胞増大の増加が観察されるように用いられる。1つの特定の態様において、約0.5〜約3倍の増加が、1:1の比を用いて観察される増大と比較して観察される。1つの態様において、ビーズに結合したCD3:CD28抗体の比は、100:1〜1:100およびその間のすべての整数値の範囲にわたる。本発明の1つの局面において、抗CD3抗体よりも多くの抗CD28抗体が、粒子に結合し、すなわち、CD3:CD28の比は1未満である。本発明のある特定の態様において、ビーズに結合した抗CD28抗体対抗CD3抗体の比は、2:1よりも大きい。1つの特定の態様において、1:200のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。1つの特定の態様において、1:150のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。1つの特定の態様において、1:100のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。別の態様において、1:75のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。さらなる態様において、1:50のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。別の態様において、1:45のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。別の態様において、1:40のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。別の態様において、1:35のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。別の態様において、1:30のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。別の態様において、1:25のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。別の態様において、1:20のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。別の態様において、1:15のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。1つの態様において、1:10のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。別の態様において、1:5のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。別の態様において、1:4のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。別の態様において、1:3のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。さらに別の態様において、3:1のCD3:CD28比の、ビーズに結合した抗体が用いられる。

0157

いくつかの態様において、作用物質、例えば抗体は、培養または組成物に可溶性形態で添加される。いくつかの態様において、1つの作用物質は可溶性形態で含まれ、もう1つの作用物質は固体支持体上にカップリングして含まれる。いくつかの局面において、2つ以上の作用物質を固体支持体にカップリングさせる場合、2つの作用物質を、同じ支持体または粒子にカップリングさせ、例えば、CD3およびCD28を認識する抗体を含有するビーズである抗CD3/抗CD28ビーズとのインキュベーションである。他の局面において、2つ以上の作用物質を、別々のビーズなどの、別々の支持体にカップリングさせる。例えば、いくつかの局面における抗CD3ビーズおよび抗CD28ビーズは、培養に別々に添加される。

0158

いくつかの態様において、培養条件は、人工抗原提示細胞を含む。例えば、いくつかの局面における表面は、TCR複合体を通してシグナルを強化することができる1つまたは複数の作用物質、例えば、抗CD3抗体および/または抗CD28抗体を負荷した人工抗原提示細胞である。例示的な抗原提示細胞は、Fc受容体、例えば、CD32中程度親和性Fc受容体またはCD64高親和性Fc受容体を発現するように操作された骨髄系細胞(例えば、K562またはU937)などの、遺伝子操作された細胞である。培養においてシグナルを送達するために、そのような細胞に、Fc受容体によって認識される抗CD3抗体および/または抗CD28抗体を負荷し、T細胞とインキュベートしてもよい。例示的な人工APC、ならびに培養条件におけるその使用の比および方法は、例えば、Suhoski et al., Molecular Therapy (2007) 15 5, 981-988;Thomas et al., Clin Immunol (2002) 105(3): 259-72;Kim et al., Nature Biotechnology 22, 403 - 410 (2004)に記載されている。いくつかの態様において、培養条件は、抗原、例えば、形質導入されるべき細胞、例えば、特定の腫瘍抗原に特異的なT細胞上のTCR複合体または他の受容体によって認識される抗原を負荷した、PBMCなどの抗原提示細胞を含む。

0159

いくつかの態様において、非ナイーブ様T細胞に対するナイーブ様T細胞の優先的な増大または増殖は、例えば、非ナイーブ様T細胞の細胞死を誘導するための、ある特定のレベルよりも高い刺激または活性化シグナルの強さなどの、特定の強さのシグナルを誘導するように設計された刺激条件の使用によって達成される。いくつかの局面において、より強いシグナルは、インプット組成物の非ナイーブ様T細胞の細胞死を誘導するのに対して、より弱いシグナルは、より強いシグナルと比較して、インプット組成物の非ナイーブ様T細胞の細胞死を誘導せず、かつ/または非ナイーブ様T細胞の生存を維持する。したがって、いくつかの態様において、より強いシグナルは、非ナイーブ様T細胞を優先的に活性化するか、またはその細胞死を引き起こす。

0160

いくつかの局面において、非ナイーブ様T細胞に対するナイーブ様T細胞の優先的な増大または増殖は、特定の比のビーズ対細胞によって達成される。いくつかの態様において、非ナイーブ様T細胞を上回る増大または生存またはナイーブ様T細胞に偏らせる任意の刺激条件を、使用することができる。いくつかの態様において、刺激条件は、例えば、ナイーブ様細胞の増殖および/もしくは生存に好都合である、かつ/または非ナイーブ様細胞の活性化誘導細胞死(AICD)を優先的に誘導する量で提供される、T細胞活性化のための一次シグナルおよび/または二次シグナルを含有するビーズ試薬、例えば抗CD3/抗CD28ビーズ試薬の存在下でのインキュベーションを含む。いくつかの場合には、そのようなビーズ試薬は、1:1またはそれよりも高いビーズ対細胞の比で、細胞とインキュベートされ、これは、いくつかの局面において、より多くのAICDおよびナイーブ様細胞の生存パーセンテージの増加に向かって進めることができる。例えば、Kalamasz et al., J Immunother. (2004) 27(5):405-418、ならびに米国特許第7,977,095号および同第9,528,088号を参照されたい。1つの態様において、比は、約50:1〜約5:1である。ある特定の態様において、比は、約100:1〜約1:1である。1つの態様において、比は、少なくとも約45:1である。ある特定の態様において、比は、少なくとも約40:1、35:1、30:1、25:1、20:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、または1:1である。いくつかの局面において、5:1未満または3:1未満のビーズ対細胞比が、用いられる。1つの特定の態様において、比は約3:1である。

0161

提供される方法の1つの態様において、ビーズ:細胞比を、所望のT細胞表現型を得るためにあつらえることができる。1つの特定の態様において、ビーズ:細胞比を、T細胞のサブセットを選択的に増大させるかまたは欠失させるために変動させることができる。1つの態様において、用いられる特定のビーズ:細胞比は、インプット組成物の非ナイーブ様T細胞または非ナイーブ様T細胞に由来する細胞において細胞死を選択的に誘導する。さらなる態様において、用いられる特定のビーズ:細胞比は、ナイーブ様T細胞またはナイーブ様T細胞に由来する細胞を選択的に増大させる。いくつかの態様において、T細胞のサブセットの所望の増大または欠失が起こる限り、特定の比を用いることができる。したがって、本明細書に記載される組成物および方法を、本明細書に記載される任意の様々な免疫治療設定における使用に向けて、T細胞の特異的な集団を増大させるために、またはT細胞の特異的な集団を欠失させるために用いることができる。

0162

また、T細胞をインキュベートする(例えば、刺激する)方法に適切な刺激条件も提供される。T細胞培養に適切な条件は、血清(例えば、胎児ウシ血清もしくはヒト血清)、血清代替産物、またはインターロイキン-2(IL-2)、インスリン、または細胞の増殖のための任意の他の添加物を含む、増殖および生存度に必要な因子を含有し得る、適切な培地(例えば、OpTmizer(商標)(Gibco)、または最小必須培地、またはRPMI培地1640 、またはX-vivo 15(BioWhittaker))を含む。培地は、添加されたアミノ酸およびビタミンを伴う、無血清か、または適切な量の血清(もしくは血漿)もしくは血清代替物もしくは規定されたセットのホルモン、ならびに/もしくはT細胞の増殖および増大に十分な量のサイトカインが補給されたかのいずれかの、RPMI 1640、AIM-V、DMEM、MEM、α-MEM、F-12、X-Vivo 15、およびX-Vivo 20を含むことができる。抗生物質、例えば、ペニシリンおよびストレプトマイシンは、実験培養においてのみ含まれ、対象中に注入されることになる細胞の培養には含まれない。標的細胞は、増殖を支持するのに必要な条件、例えば、適切な温度(例えば、37℃)および雰囲気(例えば、空気+5% CO2)の下で維持される。

0163

別の態様において、抗CD3/抗CD28(すなわち、3×28)コーティングビーズなどの刺激物質に対する曝露の時間は、所望のT細胞表現型を得るような方法で改変してもよく、またはあつらえてもよい。ヘルパーT細胞(TH)の増大は、全体的な免疫応答性を改善するかまたは回復させることができるため、CD8+細胞傷害性T細胞または制御性T細胞とは対照的に、TH細胞、典型的にはCD4+のより多くの集団が望ましい場合がある。多くの特異的免疫応答が、標的細胞を直接溶解するかまたは死滅させることができるCD8+抗原特異的T細胞によって媒介されるが、ほとんどの免疫応答は、例えば、GM-CSF、CD40L、およびIL-2などの重要な免疫制御分子を発現するCD4+ T細胞の助けを必要とする。CD4媒介性の助けが好ましい場合、CD4:CD8比を保護するかまたは増強する方法、例えば本明細書に記載されるものは、有意に有益であり得る。CD4+ T細胞の数の増加は、患者中に導入される細胞によって発現されるCD40Lの量を増加させることができ、潜在的に標的細胞可視性を改善する(APC機能の改善)。そのすべてが主にCD4+ T細胞によって発現される、GM-CSF、またはIL-2を発現する注入される細胞の数を増加させることによって、同様の効果を見ることができる。同様に、本明細書に記載される方法を用いて生成し、かつ増大させることができる制御性T細胞の集団を利用することが、ある特定の適用において望ましい場合がある(例えば、Autoimmun Rev. 2002 August; 1(4):190-7;Curr Opin Immunol. 2002 December; 14(6):771-8)。あるいは、CD4の助けがあまり必要とされず、CD8+ T細胞の数の増加が望ましい状況では、本明細書に記載されるXCELLERATE(商標)アプローチをまた、例えば、刺激および/または培養の前のCD8+細胞についての事前選択によって利用することもできる。そのような状況は、IFN-γのレベルの増加または標的細胞の細胞溶解の増加が好ましい場合に存在し得る。例えば、所望のVβファミリー遺伝子を発現する、所望のTCRレパートリーを有するT細胞を増大させるために、刺激物質に対する曝露の時間およびタイプも改変してもよい。

0164

刺激条件のうちの他の条件は、いくつかの態様において、特定の培地、温度、酸素含量、二酸化炭素含量、時間、作用物質、例えば、栄養素、アミノ酸、抗生物質、イオン、および/または刺激因子、例えばサイトカイン、ケモカイン、抗原、結合パートナー、融合タンパク質、組換え可溶性受容体、および細胞を活性化するように設計された任意の他の作用物質のうちの1つまたは複数も含む。

0165

いくつかの態様において、細胞または組成物は、インキュベーション工程の最中に評価され、かつ/または調整される。例えば、評価および/または調整は、インキュベーションまたは培養の開始後の任意の時間、例えば、インキュベーション中のある時間であってもよい。評価は、組成物、または細胞を含有する容器の1つまたは複数の測定値を採用すること、例えば、増殖速度、生存の程度、表現型、例えば、1つまたは複数の表面マーカーまたは細胞内マーカー、例えばタンパク質またはポリヌクレオチドの発現について細胞を評価すること、ならびに/または、温度、培地構成要素、酸素もしくは二酸化炭素の含量、および/または1つもしくは複数の因子、作用物質、構成要素、および/もしくはサブタイプを含む細胞型の存在もしくは非存在もしくは量もしくは相対量について組成物または容器を評価することを、含むことができる。評価はまた、例えば、本明細書に記載されるようなインビトロまたはエクスビボを用いる、毒性アウトカムの指標または予測因子についての評価を含むこともできる。

0166

いくつかの局面において、評価は、例えば、本明細書に記載されるようなデバイスを用いて、自動方式で行われ、かつ/またはインキュベーション中のある特定の時点で実施されるように前もって設定される。いくつかの局面において、評価のアウトカムは、調整がなされるべきであることを示す。

0167

調整は、任意の細胞培養因子またはパラメータ、例えば、温度、インキュベーションまたはその工程が実施される長さ(時間)(インキュベーションの持続時間)、補充、インキュベートされている組成物における1つまたは複数の構成要素、例えば、培地もしくは緩衝液またはその構成要素、作用物質、例えば、栄養素、アミノ酸、抗生物質、イオン、および/または刺激因子、例えばサイトカイン、ケモカイン、抗原、結合パートナー、融合タンパク質、組換え可溶性受容体、または細胞もしくは細胞型もしくは細胞の集団の添加および/または除去を調整することを、含むことができる。いくつかの局面において、様々な構成要素の除去もしくは添加、または他の調整は、例えば、本明細書に記載されるようなデバイスまたはシステムを用いて、自動方式で実施される。いくつかの態様において、システムは、調整が暫定的な評価からのある特定の読み取り値に基づいて自動で開始されるように、プログラムされる。例えば、いくつかの場合には、システムまたはデバイスは、特定の時間に1つまたは複数の評価を実施するようにプログラムされ;システムまたはデバイスは、そのような場合に、そのような評価の特定のアウトカム、例えば1つの細胞型対別の細胞型の特定の比が、特定の調整、例えば細胞型のうちの1つまたは複数の添加を開始するように、さらにプログラムすることができる。

0168

いくつかの局面において、調整は、例えば、本明細書に記載されるような1つまたは複数のデバイスまたはシステムにおいて、細胞および組成物を含有する閉鎖環境を破壊しない方法での添加または除去によって、例えば、無菌性を維持しながら構成要素を添加するかまたは除去するように設計された入力バルブおよび/または除去バルブによって、実施される。特定の細胞型における応答および/またはアウトカムに好都合である刺激条件の様々な調整は、例えば、米国特許第8,617,884号において、および米国特許出願公開第20030235908 A1号において開示されている。

0169

いくつかの態様において、細胞は、合計でまたは操作の前のいずれかに、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、もしくは14日間または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、もしくは約14日間、または、1、2、3、4週間もしくはそれよりも長い週間または約1、約2、約3、約4週間もしくはそれよりも長い週間、インキュベートされる。いくつかの例において、インキュベーションは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、もしくは16日間よりも長く、または約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、もしくは約16日間実施される。

0170

いくつかの局面において、インキュベーションは、Riddellらの米国特許第6,040,177号、Klebanoff et al. (2012) J Immunother. 35(9): 651-660、Terakura et al. (2012) Blood.1:72-82、および/またはWang et al. (2012) J Immunother. 35(9):689-701に記載されている技法などの技法に従って実施される。

0171

いくつかの態様において、刺激条件は、非分裂末梢血単核細胞(PBMC)などのフィーダ細胞の添加(例えば、結果として生じる細胞の集団が、増大させるべき初期集団中の各Tリンパ球に対して少なくとも約5、10、20、もしくは40個、またはそれよりも多いPBMCフィーダ細胞を含有するように);および培養物をインキュベートすること(例えば、T細胞の数を増大させるのに十分な時間)を含む。いくつかの局面において、非分裂フィーダ細胞は、γ線照射PBMCフィーダ細胞を含むことができる。いくつかの態様において、PBMCは、細胞分裂を阻止するために、約3000〜3600ラドの範囲のγ線照射される。いくつかの局面において、フィーダ細胞は、T細胞の集団の添加の前に、培養培地に添加される。

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