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技術 フルオロアルキル化合物添加物を有する膜電極アセンブリ

出願人 バラードパワーシステムズインコーポレイテッド
発明者 バシュヤム,ラジェシュヘ,ピンイェ,シユ
出願日 2018年7月17日 (2年7ヶ月経過) 出願番号 2020-503822
公開日 2020年10月1日 (4ヶ月経過) 公開番号 2020-529103
状態 未査定
技術分野 無消耗性電極
主要キーワード 直列スタック グラファイトプレート スタック構成要素 オフサイクル 超音波スプレー テストフィクスチャ デカール転写 金属酸化物混合物
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題・解決手段

膜電極アセンブリは、アノード電極カソード電極との間に挟まれたポリマー電解質を含み、上記アノード電極は、上記ポリマー電解質の第1の主要表面のうちの少なくとも一部に隣接するアノード触媒層を含み、上記カソード電極は、上記ポリマー電解質の第2の主要表面のうちの少なくとも一部に隣接するカソード触媒層を含み;上記アノード触媒層およびカソード触媒層のうちの少なくとも一方は、貴金属を含む第1の触媒組成物;および金属酸化物を含む第2の組成物を含み;ここで上記第2の組成物は、フルオロホスホン酸化合物で処理されている。

概要

背景

関連分野の説明
燃料電池システムは現在、多くの適用(例えば、自動車および定置電源設備)における電力供給として使用するために開発されつつある。このようなシステムは、電力経済的に送達するという保証および環境的な利益および他の利益を提供する。しかし、商業的に存続可能であるためには、燃料電池システムは、その燃料電池がそれらの好ましい作動範囲外の条件に供されているときでも、作動に十分な信頼性を示すべきである。

燃料電池は、反応物、すなわち、燃料および酸化剤を変換して、電力および反応生成物を生成する。ポリマー電解質膜燃料電池(「PEM燃料電池」)は、膜電極アセンブリ(「MEA」)を使用し、このアセンブリは、2つの電極の間、すなわち、カソードアノードとの間に配置されたポリマー電解質またはイオン交換膜を含む。触媒は、代表的には、その電極において所望の電気化学的反応誘導する。セパレータープレート、またはその反応物を各電極基材の一方の表面を横断するように方向付けるためのフローフィールドプレートは、燃料電池を形成するために、そのMEAの各側面に配置される。

作動にあたっては、負荷がかかっている個々の燃料電池の出力電圧は、概して1ボルト未満である。従って、より大きな出力電圧を提供するために、通常は、多数の電池一緒積み重ね直列に接続して、より高い電圧燃料電池スタックを作製する。(エンドプレートアセンブリは、そのスタックを一緒に保持して、そのスタック構成要素を一緒に圧縮するために、そのスタックの各末端に配置される。圧縮力は、種々のスタック構成要素間の密封および十分な電気的接触を提供する)。次いで、燃料電池スタックは、さらに直列におよび/または並列に接続されて、より高電圧および/またはより高電流を送達するためのより大きなアレイを形成し得る。

実際には、燃料電池は、種々の作動条件に、特に、多くのオンオフサイクルが強いられるおよび/または動的な負荷追従電力出力を要求する適用(例えば、自動車適用)において強くある必要がある。例えば、燃料電池アノード触媒はまた、好ましくは、電池の電圧反転および一酸化炭素被毒許容する;カーボン担持触媒はまた、好ましくは、起動および作動停止手順の間の腐食抵抗性である。

PEM燃料電池は、代表的には、貴金属触媒を使用し、このような触媒、特に白金が一酸化炭素被毒に非常に敏感であることは周知である。これは、改質油で作動する燃料電池のアノード触媒に関する特定の懸念事項であるが、水素に接して作動する燃料電池に関する懸念事項でもある。なぜなら一酸化炭素(CO)はときおり、燃料汚染物質として水素供給の中に存在するからである。例えば、Niedrach et al. in Electrochemical Technology, Vol. 5, 1967, p.318によって記載されるように、白金/ルテニウムを含む二種金属のアノード触媒の使用は、一種金属である白金よりむしろ、代表的なPEM燃料電池作動温度において、COの被毒効果の低減を示す。よって、Pt−Ru触媒は、代表的には、PEM燃料電池アノード触媒として使用される。

ルテニウムベース燃料電池触媒はまた、電圧反転を軽減するために有用である。電圧反転は、直列スタックにある1個の燃料電池が、その直列スタックにある電池の残りについていくために十分な電流を生成できない場合に起こる。いくつかの条件が、PEM燃料電池において電圧反転をもたらし得る(例えば、不十分な酸化剤、不十分な燃料、および電池構成要素または構築に伴うある種の問題が挙げられる)。反転は概して、1またはこれより多くの電池が、そのスタックの中にある他の電池と比較して、これらの条件のうちの1つのより極端なレベルを経験した場合に起こる。これらの条件の各々が、負の燃料電池電圧を生じ得るが、このような反転の機構および結論は、どの条件がその反転を引き起こしたかに依存して異なり得る。スタック内の電池群はまた、電圧反転を受け得、さらにスタック全体が、そのアレイの中の他のスタックによって電圧反転へと駆動され得る。1またはこれより多くの電池が電圧反転になっていくことと関連した電力の喪失とは別に、この状況は、信頼性という懸念事項を引き起こす。望ましくない電気化学的反応が起こり得、これは、燃料電池構成要素に悪影響を及ぼし得る。構成要素劣化は、その影響を受けた燃料電池の、次には、その関連するスタックおよびアレイの信頼性および性能を低減させる。

米国特許第6,936,370号に記載されるように、燃料電池はまた、アノードにおいてアノード構成要素酸化より水の電気分解を促進することによって、電池反転により許容性になり得る。これは、そのアノードにおいて追加の触媒組成物を組み込んで、水の電気分解反応を促進することによって達成され得る。結果として、電圧反転の間にその燃料電池を通じて出された電流の多くは、アノード構成要素の酸化よりむしろ水の電気分解において消費され得る。開示される触媒組成物の中には、Pt−Ru合金、RuO2および他の金属酸化物混合物ならびに/またはRuを含む固溶体があった。

米国特許出願番号2004/0013935号はまた、水の電気分解反応を促進するために、必要に応じて耐腐食性支持体上のより高い触媒負荷(少なくとも60wt%触媒)およびある種の非担持触媒組成物を組み込むことの両方を用いるアノードを使用することによって、電池電圧反転許容性を改善するアプローチを記載する。開示される好ましい組成物は、化学式RuOxおよびIrOx(ここでxは1より大きい、特に約2であり、Ru 対 Irの原子比は、約70:30より大きく、特に、約90:10である)によって特徴づけられる酸化物を含む。

アノードにおける水の電気分解を促進するために、米国特許第6,517,692号は、アノード触媒層に対して疎水性材料(例えば、PTFEおよび/またはFEP)を使用して、それらをより疎水性にし、それによって、そのアノードを通る水の流れを妨げることを開示する。しかし、このようなポリマーは、イオノマーより高い温度および膜分解温度焼結される必要があり、これは、このようなポリマーが触媒層の中に組み込まれることを困難にする。
結果として、電池電圧反転を許容する膜電極アセンブリおよび燃料電池の必要性が存在する。本開示の実施形態は、この必要性に対処し、関連する利益を提供する。

概要

膜電極アセンブリは、アノード電極カソード電極との間に挟まれたポリマー電解質を含み、上記アノード電極は、上記ポリマー電解質の第1の主要表面のうちの少なくとも一部に隣接するアノード触媒層を含み、上記カソード電極は、上記ポリマー電解質の第2の主要表面のうちの少なくとも一部に隣接するカソード触媒層を含み;上記アノード触媒層およびカソード触媒層のうちの少なくとも一方は、貴金属を含む第1の触媒組成物;および金属酸化物を含む第2の組成物を含み;ここで上記第2の組成物は、フルオロホスホン酸化合物で処理されている。

目的

このようなシステムは、電力を経済的に送達するという保証および環境的な利益および他の利益を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

膜電極アセンブリであって、アノード触媒層およびアノードガス拡散層を含む、アノード電極カソード触媒層およびカソードガス拡散層を含む、カソード電極;該アノード触媒層と該カソード触媒層との間に挟まれた、ポリマー電解質膜;ならびに該アノードガス拡散層と該アノード触媒層、該アノード触媒層と該ポリマー電解質膜、該ポリマー電解質膜と該カソード触媒層、および該カソード触媒層と該カソードガス拡散層のうちの少なくとも1つの間にフルオロホスホン酸化合物を含む層、を含む膜電極アセンブリ。

請求項2

前記フルオロ−ホスホン酸化合物は、フルオロアルキル−ホスホン酸化合物である、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。

請求項3

前記フルオロ−ホスホン酸化合物は、以下の構造:を有し、ここで:mは、1〜12の整数であり;そしてnは、0〜6の整数である、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。

請求項4

mは5〜7であり、nは1〜2である、請求項3に記載の膜電極アセンブリ。

請求項5

前記フルオロ−ホスホン酸化合物は、以下の構造:を有する、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。

請求項6

前記フルオロ−ホスホン酸化合物は、以下の構造:を有する、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。

請求項7

前記フルオロ−ホスホン酸化合物を含む層は、約1マイクログラム/cm2〜約100マイクログラム/cm2の前記フルオロ−ホスホン酸化合物を含む、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。

請求項8

前記フルオロ−ホスホン酸化合物を含む層は、約3マイクログラム/cm2〜約50マイクログラム/cm2の前記フルオロ−ホスホン酸化合物を含む、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。

請求項9

前記フルオロ−ホスホン酸化合物は、少なくとも200g/molの分子量を有する、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。

請求項10

前記フルオロ−ホスホン酸化合物を含む層は、前記アノード触媒層と前記ポリマー電解質膜との間にある、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。

請求項11

前記フルオロ−ホスホン酸化合物を含む層は、前記アノードガス拡散層と前記アノード触媒層との間にある、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。

請求項12

前記フルオロ−ホスホン酸化合物を含む層は、前記ポリマー電解質膜と前記カソード触媒層との間にある、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。

請求項13

前記フルオロ−ホスホン酸化合物を含む層は、前記カソード触媒層と前記カソードガス拡散層との間にある、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。

請求項14

膜電極アセンブリを作製するための方法であって、該方法は、フルオロ−ホスホン酸化合物と、溶媒イオノマー導電性粒子、またはこれらの組み合わせとを混合して、混合物を作製する工程;該混合物を、以下:アノード触媒層;アノードガス拡散層;ポリマー電解質膜;カソード触媒層;またはカソードガス拡散層.のうちの1またはこれより多くに適用する工程を包含する方法。

請求項15

前記フルオロ−ホスホン酸化合物は、フルオロアルキル−ホスホン酸化合物である、請求項14に記載の方法。

請求項16

前記フルオロ−ホスホン酸化合物は、以下の構造:を有し、ここで:mは、1〜12の整数であり;そしてnは、0〜6の整数である、請求項14に記載の方法。

請求項17

mは5〜7であり、nは1〜2である、請求項16に記載の方法。

請求項18

前記フルオロ−ホスホン酸化合物は、以下の構造:を有する、請求項14に記載の方法。

請求項19

前記フルオロ−ホスホン酸化合物は、以下の構造:を有する、請求項14に記載の方法。

請求項20

前記フルオロ−ホスホン酸化合物は、少なくとも200g/molの分子量を有する、請求項14に記載の方法。

技術分野

0001

背景
技術分野
本開示は、PEM燃料電池における使用のための疎水性添加物を有する膜電極アセンブリ、ならびに上記疎水性添加物を含む触媒コーティング膜および燃料電池に関する。

背景技術

0002

関連分野の説明
燃料電池システムは現在、多くの適用(例えば、自動車および定置電源設備)における電力供給として使用するために開発されつつある。このようなシステムは、電力経済的に送達するという保証および環境的な利益および他の利益を提供する。しかし、商業的に存続可能であるためには、燃料電池システムは、その燃料電池がそれらの好ましい作動範囲外の条件に供されているときでも、作動に十分な信頼性を示すべきである。

0003

燃料電池は、反応物、すなわち、燃料および酸化剤を変換して、電力および反応生成物を生成する。ポリマー電解質膜燃料電池(「PEM燃料電池」)は、膜電極アセンブリ(「MEA」)を使用し、このアセンブリは、2つの電極の間、すなわち、カソードアノードとの間に配置されたポリマー電解質またはイオン交換膜を含む。触媒は、代表的には、その電極において所望の電気化学的反応誘導する。セパレータープレート、またはその反応物を各電極基材の一方の表面を横断するように方向付けるためのフローフィールドプレートは、燃料電池を形成するために、そのMEAの各側面に配置される。

0004

作動にあたっては、負荷がかかっている個々の燃料電池の出力電圧は、概して1ボルト未満である。従って、より大きな出力電圧を提供するために、通常は、多数の電池一緒積み重ね直列に接続して、より高い電圧燃料電池スタックを作製する。(エンドプレートアセンブリは、そのスタックを一緒に保持して、そのスタック構成要素を一緒に圧縮するために、そのスタックの各末端に配置される。圧縮力は、種々のスタック構成要素間の密封および十分な電気的接触を提供する)。次いで、燃料電池スタックは、さらに直列におよび/または並列に接続されて、より高電圧および/またはより高電流を送達するためのより大きなアレイを形成し得る。

0005

実際には、燃料電池は、種々の作動条件に、特に、多くのオンオフサイクルが強いられるおよび/または動的な負荷追従電力出力を要求する適用(例えば、自動車適用)において強くある必要がある。例えば、燃料電池アノード触媒はまた、好ましくは、電池の電圧反転および一酸化炭素被毒許容する;カーボン担持触媒はまた、好ましくは、起動および作動停止手順の間の腐食抵抗性である。

0006

PEM燃料電池は、代表的には、貴金属触媒を使用し、このような触媒、特に白金が一酸化炭素被毒に非常に敏感であることは周知である。これは、改質油で作動する燃料電池のアノード触媒に関する特定の懸念事項であるが、水素に接して作動する燃料電池に関する懸念事項でもある。なぜなら一酸化炭素(CO)はときおり、燃料汚染物質として水素供給の中に存在するからである。例えば、Niedrach et al. in Electrochemical Technology, Vol. 5, 1967, p.318によって記載されるように、白金/ルテニウムを含む二種金属のアノード触媒の使用は、一種金属である白金よりむしろ、代表的なPEM燃料電池作動温度において、COの被毒効果の低減を示す。よって、Pt−Ru触媒は、代表的には、PEM燃料電池アノード触媒として使用される。

0007

ルテニウムベース燃料電池触媒はまた、電圧反転を軽減するために有用である。電圧反転は、直列スタックにある1個の燃料電池が、その直列スタックにある電池の残りについていくために十分な電流を生成できない場合に起こる。いくつかの条件が、PEM燃料電池において電圧反転をもたらし得る(例えば、不十分な酸化剤、不十分な燃料、および電池構成要素または構築に伴うある種の問題が挙げられる)。反転は概して、1またはこれより多くの電池が、そのスタックの中にある他の電池と比較して、これらの条件のうちの1つのより極端なレベルを経験した場合に起こる。これらの条件の各々が、負の燃料電池電圧を生じ得るが、このような反転の機構および結論は、どの条件がその反転を引き起こしたかに依存して異なり得る。スタック内の電池群はまた、電圧反転を受け得、さらにスタック全体が、そのアレイの中の他のスタックによって電圧反転へと駆動され得る。1またはこれより多くの電池が電圧反転になっていくことと関連した電力の喪失とは別に、この状況は、信頼性という懸念事項を引き起こす。望ましくない電気化学的反応が起こり得、これは、燃料電池構成要素に悪影響を及ぼし得る。構成要素劣化は、その影響を受けた燃料電池の、次には、その関連するスタックおよびアレイの信頼性および性能を低減させる。

0008

米国特許第6,936,370号に記載されるように、燃料電池はまた、アノードにおいてアノード構成要素酸化より水の電気分解を促進することによって、電池反転により許容性になり得る。これは、そのアノードにおいて追加の触媒組成物を組み込んで、水の電気分解反応を促進することによって達成され得る。結果として、電圧反転の間にその燃料電池を通じて出された電流の多くは、アノード構成要素の酸化よりむしろ水の電気分解において消費され得る。開示される触媒組成物の中には、Pt−Ru合金、RuO2および他の金属酸化物混合物ならびに/またはRuを含む固溶体があった。

0009

米国特許出願番号2004/0013935号はまた、水の電気分解反応を促進するために、必要に応じて耐腐食性支持体上のより高い触媒負荷(少なくとも60wt%触媒)およびある種の非担持触媒組成物を組み込むことの両方を用いるアノードを使用することによって、電池電圧反転許容性を改善するアプローチを記載する。開示される好ましい組成物は、化学式RuOxおよびIrOx(ここでxは1より大きい、特に約2であり、Ru 対 Irの原子比は、約70:30より大きく、特に、約90:10である)によって特徴づけられる酸化物を含む。

0010

アノードにおける水の電気分解を促進するために、米国特許第6,517,692号は、アノード触媒層に対して疎水性材料(例えば、PTFEおよび/またはFEP)を使用して、それらをより疎水性にし、それによって、そのアノードを通る水の流れを妨げることを開示する。しかし、このようなポリマーは、イオノマーより高い温度および膜分解温度焼結される必要があり、これは、このようなポリマーが触媒層の中に組み込まれることを困難にする。
結果として、電池電圧反転を許容する膜電極アセンブリおよび燃料電池の必要性が存在する。本開示の実施形態は、この必要性に対処し、関連する利益を提供する。

先行技術

0011

米国特許出願公開第2004/0013935号明細書
米国特許第6,517,692号明細書

課題を解決するための手段

0012

簡潔な要旨
まとめると、一実施形態は、アノード触媒層およびアノードガス拡散層を含むアノード電極カソード触媒層およびカソードガス拡散層を含むカソード電極;上記アノード触媒層と上記カソード触媒層との間に挟まれたポリマー電解質膜;ならびに上記アノードガス拡散層と上記アノード触媒層,上記アノード触媒層と上記ポリマー電解質膜、上記ポリマー電解質膜と上記カソード触媒層、および上記カソード触媒層と上記カソードガス拡散層のうちの少なくとも1つの間にフルオロホスホン酸を含む層を含む膜電極アセンブリを提供する。

0013

具体的実施形態において、上記フルオロ−ホスホン酸化合物は、フルオロアルキル−ホスホン酸化合物(例えば、ペルフルオロアルキル−ホスホン酸化合物)である。さらなる実施形態において、上記フルオロ−ホスホン酸化合物は、2−ペルフルオロヘキシルエチルホスホン酸、すなわち、以下の構造:



2−ペルフルオロヘキシルエチルホスホン酸
を有する化合物である。

0014

他の実施形態において、上記フルオロ−ホスホン酸化合物は、(1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデカ−1−イル)ホスホン酸、すなわち、以下の構造:



(1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデカ−1−イル)ホスホン酸
を有する化合物である。

0015

別の実施形態は、膜電極アセンブリを作製するための方法を提供し、上記方法は、フルオロ−ホスホン酸化合物と、溶媒、イオノマー、または導電性粒子とを混合して、混合物を作製する工程、および上記混合物を、以下のアノード触媒層、アノードガス拡散層、ポリマー電解質膜、カソード触媒層、またはカソードガス拡散層のうちの1またはこれより多くに適用する工程を包含する。

0016

本開示のこれらおよび他の局面は、添付の図面および以下の詳細な説明を参照した際に明らかになる。

図面の簡単な説明

0017

図1は、一実施形態に従う膜電極アセンブリを示す。

0018

図2は、別の実施形態に従う膜電極アセンブリを示す。

0019

詳細な説明
以下の説明において、ある種具体的な詳細が、本開示の種々の実施形態の完全な理解を提供するために示される。しかし、当業者は、本開示の実施形態がこれらの詳細なしに実施され得ることを理解する。他の場合には、燃料電池、燃料電池スタック、バッテリーおよび燃料電池システムと関連する周知の構造が、本開示の実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを回避するために、詳細に示されないかまたは記載されない。

0020

状況が別段要求しない限り、本明細書および続く請求項全体を通じて、語句「含む、包含する(comprise)」およびそのバリエーション(例えば、「含む、包含する(comprises)」および「含む、包含する(comprising)」)は、開放系包括的な意味において、すなわち「が挙げられるが、これらに限定されない(including, but not limited to)」として解釈されるべきである。

0021

アルキル」とは、炭素および水素原子のみからなる直線状または分枝状の炭化水素鎖の基であって、飽和または不飽和であり(すなわち、1またはこれより多くの二重結合および/または三重結合を含む)、1〜12個の炭素原子(C1−C12アルキル)、1〜8個の炭素原子(C1−C8アルキル)または1〜6個の炭素原子(C1−C6アルキル)を有し、そして単結合によってその分子の残りに結合されるものをいう(例えば、メチルエチル、n−プロピル、1−メチルエチルイソプロピル)、n−ブチル、n−ペンチル、1,1−ジエメチルエチル(t−ブチル)、3−メチルヘキシル、2−メチルヘキシル、エテニルプロパ−1−エニルブタ−1−エニル、ペンタ−1−エニル、ペンタ−1,4−ジエニルエチニルプロピニルブチニルペンチニルヘキシニルなど)。本明細書で別段具体的に述べられなければ、アルキル基は、必要に応じて置換され得る。

0022

「フルオロアルキル(fluoroalkyl)」とは、炭素およびフッ素原子のみからなる直線状または分枝状のフルオロカーボン鎖の基であって、飽和または不飽和であり(すなわち、1またはこれより多くの二重結合および/または三重結合を含む)、1〜12個の炭素原子(C1−C12フルオロアルキル)、1〜8個の炭素原子(C1−C8フルオロアルキル)または1〜6個の炭素原子(C1−C6フルオロアルキル)を有し、そして単結合によってその分子の残りに結合されるものをいう。本明細書で別段具体的に述べられなければ、フルオロアルキル基は、必要に応じて置換され得る。

0023

アルキレン(alkylene)」または「アルキレン鎖(alkylene chain)」とは、直線状または分枝状の二価の炭化水素鎖であって、その分子の残りを置換基に連結し、炭素および水素のみからなり、飽和または不飽和であり(すなわち、1またはこれより多くの二重結合および/または三重結合を含む)、そして1〜12個の炭素原子を有するものをいう(例えば、メチレンエチレンプロピレン、n−ブチレンエテニレン、プロペニレン、n−ブテニレンプロピニレン、n−ブチニレンなど)。そのアルキレン鎖は、単結合または二重結合を通じてその分子の残りに、および単結合または二重結合を通じてその置換基に結合される。そのアルキレン鎖の、その分子の残りへのおよびその置換基への結合点は、その鎖内の1個の炭素または任意の2個の炭素を通じてのものであり得る。本明細書で別段具体的に述べられなければ、アルキレン鎖は、必要に応じて置換され得る。

0024

「耐腐食性支持材料」とは、少なくとも、Shawiniganアセチレンブラック(Chevron Chemical Company, TX, USA; 例えば、Modern Aspects of Electrochemistry, Number 38(B.E. Conway (2006)編)に示されるとおり)と同程度に酸化的腐食耐性である。

0025

「フルオロ−ホスホン酸化合物(fluoro−phosphonic acid compound)」とは、ホスホン酸部分(すなわち、−P(=O)(OH)2)および少なくとも1個のフルオロ置換基(すなわち、−F)を含む化合物をいう。フルオロ−ホスホン酸化合物は、追加の構成要素、例えば、アリール(例えば、フェニル)、アルキル(またはアルキレン)などをさらに含み得る。一般に、そのフルオロ置換基は、追加の構成要素に、例えば、フェニルまたはアルキル上の置換基として結合され得る。

0026

「フルオロアルキル−ホスホン酸化合物(fluoroalkyl−phosphonic acid compound)」とは、ホスホン酸部分(すなわち、−P(=O)(OH)2)およびフルオロアルキル部分(すなわち、分枝状または直線状のフルオロカーボン鎖、例えば、−(CF2)nCF3(ここでnは0〜約12の範囲に及ぶ))を含む化合物をいう。そのフルオロアルキル部分は、分枝状であってもよく、フルオロアルキル−ホスホン酸化合物は、追加の構成要素、例えば、アリール(例えば、フェニル)、アルキル(またはアルキレン)などをさらに含んでいてもよい。

0027

図1に示されるように、膜電極アセンブリ2は、アノードガス拡散層6およびアノード触媒層8を有するアノード電極4;カソードガス拡散層12およびカソード触媒層14を有するカソード電極10;ならびにアノード触媒層8とカソード触媒層14との間に挟まれたポリマー電解質膜16を含む。フルオロ−ホスホン酸化合物を含む層18は、アノードガス拡散層6とアノード触媒層8、アノード触媒層8とポリマー電解質膜16、ポリマー電解質膜16とカソード触媒層14、およびカソード触媒層14とカソードガス拡散層12のうちの少なくとも1つの間に設置される。図1に示されるとおりの1つの具体的実施形態において、フルオロ−ホスホン酸化合物を含む層18は、アノード触媒層12とポリマー電解質膜16との間にある。図2に示されるとおりの別の具体的実施形態において、フルオロ−ホスホン酸化合物を含む層18は、ポリマー電解質膜16とカソード触媒層14との間にある。

0028

前述で考察されるように、疎水性材料は、水管理のために、特に、電圧反転を軽減するという理由から、アノードにおける水の電気分解を促進するために望ましい。しかし、疎水性材料は代表的には、触媒層、特に、高い焼結温度を要するものへと組み込むことは困難である。さらに、疎水性添加物はまた、かたまりになる傾向を有し、それによって、高剪断混合を要し、これは、その疎水性添加物を触媒とともに触媒インクへと処理するのを困難にする。さらに、疎水性添加物は、濡らして触媒インクの中に十分に分散させ続けることが困難であり、これは、ガス拡散層、触媒デカールフィルムおよびポリマー電解質膜のうちのいずれかに触媒インクを一様にまたは均質に適用することを難題にする。

0029

本発明者らは驚くべきことに、アノード触媒層とポリマー電解質膜との間にフルオロ−ホスホン酸化合物を含む層を含めることによって、フルオロ−ホスホン酸化合物がアノード触媒層へと混合されないとしても、性能に影響を及ぼすことなく電池反転許容性を改善することを発見した。理論によって拘束されないが、ホスホン酸基は水保持を助ける一方で、フルオロアルキル基が酸素(これは水の電気分解反応の副生成物である)を、水の電気分解触媒の反応部位から離れるように除去することを助けると考えられる。

0030

いくつかの実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物の平均分子量は、約200〜1200g/molの範囲に及ぶ。具体的実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物の平均分子量は、約300〜1000g/molの範囲に及ぶ。いくつかの実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物の平均分子量は、約250〜1100g/mol、約350〜900g/mol、約350〜800g/mol、約350〜700g/mol、約400〜650g/mol、または約400〜600g/molの範囲に及ぶ。

0031

ある種の実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、少なくとも200g/molの分子量を有する。いくつかの実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、少なくとも150g/molの分子量を有する。ある種の実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、少なくとも100g/molの分子量を有する。

0032

層の中へのフルオロ−ホスホン酸化合物の負荷は、約1マイクログラム/cm2〜約100マイクログラム/cm2の範囲に及び得る。いくつかの実施形態において、その層の中へのフルオロ−ホスホン酸化合物の負荷は、約1.5マイクログラム/cm2〜約90マイクログラム/cm2、約1.5マイクログラム/cm2〜約80マイクログラム/cm2、約2マイクログラム/cm2〜約70マイクログラム/cm2、約2マイクログラム/cm2〜約65マイクログラム/cm2、または約2.5マイクログラム/cm2〜約60マイクログラム/cm2の範囲に及ぶ。いくつかの実施形態において、その負荷は、約3マイクログラム/cm2〜約50マイクログラム/cm2の範囲に及び得る。当業者は、所定の膜電極アセンブリデザインおよび燃料電池適用のために適切な負荷を容易に決定し得る。

0033

一実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、フルオロアルキル−ホスホン酸化合物である。ある種の実施形態において、そのフルオロアルキル−ホスホン酸化合物は、アルキル構成要素およびペルフルオロ−アルキル構成要素を有する。例えば、いくつかの実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、以下の構造:



を有し、ここで:
mは1〜12の整数であり;そして
nは0〜6の整数である。

0034

いくつかの実施形態において、mは3〜10である。ある種の実施形態において、mは4〜9である。いくつかの具体的実施形態において、mは5〜7である。いくつかの実施形態において、mは5である。いくつかの実施形態において、mは6である。いくつかの実施形態において、mは7である。いくつかの実施形態において、mは9である。

0035

いくつかの実施形態において、nは1〜6である。ある種の実施形態において、nは1〜4である。いくつかの具体的実施形態において、nは1〜2である。いくつかの実施形態において、nは2である。いくつかの実施形態において、nは0である。

0036

いくつかの実施形態において、mは3〜10であり、nは1〜4である。ある種の実施形態において、mは4〜9であり、nは1〜4である。いくつかの実施形態において、mは4〜9であり、nは1〜2である。いくつかの実施形態において、mは5〜7であり、nは1〜2である。いくつかの具体的実施形態において、mは5であり、nは2である。他の実施形態において、mは7であり、nは2である。さらに他の実施形態において、mは9であり、nは0である。

0037

具体的実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、フルオロアルキル−ホスホン酸化合物(例えば、2−ペルフルオロヘキシルエチルホスホン酸および1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデカ−1−イルホスホン酸(C10−PFPA))である。すなわち、いくつかの実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、以下の構造:



のうちの一方を有する。

0038

より具体的な実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、以下の構造:



を有する。

0039

他の具体的実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、以下の構造:



を有する。

0040

本開示の化合物は、完全にプロトン化されている(すなわち、−P(=O)(OH)2)ように示されているが、当業者は、その化合物のプロトン化状態がpHに依存して変動し、その脱プロトン化形態(すなわち、−P(=O)(O−)2および−P(=O)(O−)(OH))が前述の実施形態の中に包含されることを理解する。そのアノード触媒層および/またはカソード触媒層は、少なくとも1種の貴金属および結合材(例えば、イオノマーおよび/または疎水性因子)を含み得る。その貴金属は、希少金属(例えば、白金または白金の合金)を含み得る。白金合金触媒が使用される実施形態において、その合金は、別の貴金属(例えば、金、ルテニウム、イリジウムオスミウムパラジウム、銀);ならびにこれらの化合物、合金、固溶体、および混合物を含み得る。貴金属がここで記載されるが、貴金属でないもの(例えば、コバルト、鉄、モリブデンニッケルタンタル、スズ、タングステン);ならびにこれらの化合物、合金、固溶体、および混合物がまた、そのアノード触媒層および/もしくはカソード触媒層において、その貴金属触媒の代わりにまたはその貴金属触媒に加えて使用され得ることは、予測される。

0041

その貴金属触媒は、担持されなくても、適切な導電性粒状支持体上に分散した形態で担持されても、いずれでもよい。いくつかの実施形態において、その使用される支持体は、それ自体が電圧反転を許容する。従って、より耐腐食性である支持体を使用することを考慮することは、望ましい。

0042

その耐腐食性支持材料は、望ましい場合、カーボンを含み得る。高表面積カーボン(例えば、アセチレンブラックまたはファーネスブラック(furnace black))は、このような触媒の支持体として一般に使用される。一般に、カーボン支持材料の耐腐食性は、そのグラファイトとしての性質に関連する:グラファイト的であるほど、そのカーボン支持体は、耐腐食性がより高い。Graphitized carbon BA(TKK, Tokyo, JP)は、Shawiniganアセチレンカーボンに類似のBET表面積を有し、いくつかの実施形態において適切なカーボン支持材料である。他の実施形態において、適切なカーボン支持材料は、窒素ホウ素、硫黄、および/またはリンがドープされたカーボンを含み得る。いくつかの実施形態において、そのカーボン支持材料は、カーボンナノ繊維カーボンナノチューブカーボンナノホーングラフェンエアロゲルおよびこれらの組み合わせを含む。カーボンの代わりに、カーバイドまたは導電性の金属酸化物は、耐腐食性支持材料に適切な高表面積支持体として考慮され得る。例えば、いくつかの実施形態において、その耐腐食性支持材料は、酸化タンタル酸化チタン酸化ニオブまたはこれらの組み合わせを含む。この点において、他のバルブ金属酸化物は、これらが触媒支持体として作用する場合に許容可能な導電性を有するのであれば、同様に考慮され得る。

0043

フルオロ−ホスホン酸化合物を含む層は、溶媒中に分散または溶解され得、次いで、種々の方法によって適用され得る。このような方法としては、ガス拡散層、触媒層、およびポリマー電解質膜のうちのいずれか1つに対するスプレーディップコーティングワイヤ巻き付けコーティング(wire−wound coating)、スクリーンプリンティングマイクログラビアコーティング原子層堆積などが挙げられるが、これらに限定されない。あるいは、フルオロ−ホスホン酸化合物は、ガス拡散層(「GDL」)および/または触媒層を浸漬することによって組み込まれ得る。いくつかの実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、適用する前に、別のイオノマー(例えば、スルホン酸イオノマー)、および/または導電性粒子(例えば、カーボン)と混合され得る。

0044

先に言及したように、アノード触媒層およびカソード触媒層は、アノード電極およびカソード電極を形成するためにGDLに適用され得るか、またはデカール転写シート(次いで、そのシートは、GDLもしくはポリマー電解質の表面にデカール転写される)に適用され得るか、または触媒コーティング膜(「CCM」)を形成するためにそのポリマー電解質の表面に直接適用され得る。次いで、その電極またはCCMは、熱および/または圧力の下で他の構成要素と接着されて、MEAを形成し得る。あるいは、所望の基材へのその触媒層の適用は、同時に起こり得、その残りのMEA構成要素は、一緒に接着される。

0045

本発明の触媒層は、公知の方法に従って適用され得る。例えば、その触媒は、触媒インクもしくはスラリーとして、または乾式混合物として適用され得る。触媒インクは、そのポリマー電解質またはGDLの表面に種々の適切な技術を使用して適用され得る(例えば、ハンドブラッシングノッチバーコーティング(notch bar coating)、流体ベアリングダイコーティング(fluid bearing die coating)、ワイヤ巻き付けロッドコーティング(wire−wound rod coating)、流体ベアリングコーティング(fluid bearing coating)、スロットフェッドナイフコーティング(slot−fed knife coating)、3本ロールコーティング(three−roll coating)、シルクスクリーン超音波スプレーインクジェット、およびデカール転写を含む、手動および機械による方法)。乾式堆積法の例としては、スプレー、真空蒸着、および静電粉体塗装(electrostatic powder deposition)技術が挙げられる。

0046

触媒インクは代表的には、その触媒および結合剤を溶媒/分散媒の中に組み込んで、溶液分散物またはコロイド混合物を形成する。適切な溶媒/分散媒としては、水、有機溶媒(例えば、アルコール(例えば、メタノールエタノールイソプロピルアルコールなど)および極性非プロトン溶媒(例えば、N−メチルピロリジノンジメチルスルホキシドジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミド)、ならびにこれらの混合物が挙げられる。水の量に依存して、水ベースインク(ここでは、使用される溶媒のうちの大部分を水が形成する)が、インク(ここでは、有機溶媒が大部分を形成する)から区別され得る。触媒インクは、望ましい場合、界面活性剤および/または細孔形成剤(pore forming agent)をさらに含み得る。適切な細孔形成剤としては、メチルセルロース昇華細孔形成剤(sublimating pore−forming agent)(例えば、デュレンカンフェンカンファーおよびナフタレン);ならびに触媒インク溶媒/分散媒と非混和性細孔形成溶媒(例えば、極性非プロトン溶媒/分散媒系中の酢酸n−ブチル)が挙げられる。

0047

よって、一実施形態は、膜電極アセンブリを作製する方法であって、フルオロ−ホスホン酸化合物と、溶媒、イオノマー、導電性粒子、またはこれらの組み合わせとを混合して、混合物を作製する工程、およびその混合物を、以下、アノード触媒層、アノードガス拡散層、ポリマー電解質膜、カソード触媒層、またはカソードガス拡散層のうちの1またはこれより多くに適用する工程を包含する方法を提供する。

0048

前述の実施形態のうちのいくつかにおいて、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、フルオロアルキル−ホスホン酸化合物である。より具体的な実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、以下の構造:



を有し、ここで:
mは1〜12の整数であり;そして
nは0〜6の整数である。

0049

例えば、いくつかの実施形態において、mは5〜7であり、nは1〜2である。

0050

いくつかの実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、以下の構造:



を有する。

0051

他の実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、以下の構造:



を有する。

0052

ある種の具体的実施形態において、そのフルオロ−ホスホン酸化合物は、少なくとも200g/molの分子量を有する。

0053

触媒混合物の追加の構成要素の選択、ならびに適用方法およびその触媒混合物が適用されるGDLの選択は、本開示に必須ではなく、その混合物およびその混合物が適用される基材の物理的特性、その触媒層の適用法および所望の構造に依存する。当業者は、適切な触媒混合物および所定の適用のための適用方法を容易に選択し得る。

0054

MEAを、2つのAvCarb(登録商標)GDL(AvCarb Materials Solutions, Lowell, Massachusetts)の間にサンドイッチ状に挟まれたCCMとともに、表1に列挙されるとおりの以下の電極構造で作製した。そのMEAの各々の活性領域は、45cm2であった。

0055

実施例MEA1に関して、C10−PFPAをイソプロパノールと混合し、次いで、アノード触媒層上に75℃においてスプレーした。スプレー後、C10−PFPAの薄い層を有するそのアノード触媒層を、そのC10−PFPA層がそのアノード触媒層と膜との間にあるように、Nafion(登録商標)膜の表面にデカール転写した。

0056

次いで、そのMEAを、グラファイトプレートを有するBallard Standard Test Cell(STCテストフィクスチャにおいて試験した。その燃料電池を、1.3A/cm2において以下の条件下で一晩条件付けした。

0057

電池反転試験
その燃料電池を、1.3A/cm2において、表2に列挙した条件で一晩条件付けした。両方とも、2つの燃料電池間に性能差はないことが示された。従って、C10−PFPAは、性能に対して負の効果を有しなかった。

0058

次いで、燃料供給加湿窒素へと切り替え、その電池に、電流制御モード下で外部電力供給を通じて200mA/cm2の電流を供給した。その電池反転許容時間を、その電池電圧が−2.0Vに達するまでモニターした。比較MEA1が、約50分間の電池反転許容時間を有する一方で、C10−PFPA層を有する実施例MEA 1は、70分間にわたって電池反転許容時間を有することを示した。

0059

フルオロ−ホスホン酸化合物は、アノードにおける使用に関して記載されてきたが、そのフルオロ−ホスホン酸は、カソード触媒層とポリマー電解質膜との間および/またはカソード触媒層とカソードガス拡散層との間のいずれでも、カソードにも有益であると予測される。当業者は、所定のMEAデザインおよび燃料電池適用のためのそれらの層のうちの一方または両方において、所望の量のフルオロ−ホスホン酸化合物を容易に決定し得る。

0060

本発明の電極は、PEM燃料電池における使用に関して記載されてきたが、それらが、約250℃未満の作動温度を有する他の燃料電池において有用であり得ることが予想される。それらは、酸電解質燃料電池(リン酸、PEMおよび液体供給燃料電池を含む)に特に適している。この処理がルテニウムを含む他の金属酸化物にも有用であり得ることはまた、企図される。

0061

明細書中で言及されるおよび/または出願データシートの中に列挙される上記の米国特許、米国特許出願公報、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許刊行物は全て、それらの全体において本明細書に参考として援用される。本出願はまた、米国仮特許出願第62/537,365号(2017年7月26日出願、その全体において本明細書に参考として援用される)の利益を主張する。

実施例

0062

本開示の特定の要素、実施形態および適用が示されかつ記載されてきたが、当然のことながら、本開示がこれらに限定されないことは理解される。なぜなら改変は、特に、前述の教示に鑑みて当業者によって行われ得るからである。従って、本開示の範囲内に入るそれら特徴を組み込むこのような改変を網羅することは、添付の請求項によって企図される。

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