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解決手段
自律ロボット車両によってピアツーピア取引を実行するためのシステムは、1または複数のプロセッサと、命令を格納するメモリと、を備える。命令は、1または複数のプロセッサによって実行されると、システムに、品物についての売り手と買い手との間のピアツーピア取引に関する情報を受信させ、第1目的地へ移動して品物を受け取るよう自律車両へ命令を通信させ、品物を受け取った旨の表示を受信させ、第2目的地に移動して品物を買い手に配達するよう自律車両へ命令を通信させ、買い手資金が第三者預託されていることを示す信号を受信させ、品物が買い手によって受け取られたことまたは拒否されたことを示す信号を受信させる。品物が受け取られた場合、システムは、第三者預託から売り手に対する資金の受け渡しを通信する。品物が拒否された場合、システムは、品物のための取扱行程を決定する。
概要
背景
完全自律型および/または半自律型ロボットの分野は、成長中のイノベーション分野である。ロボットは、倉庫の在庫品業務、家庭用掃除機ロボット、病院搬送ロボット、衛生ロボット、ならびに、軍事または防衛用途など、多くの目的に利用されている。自律ロボット技術の進歩と共に、自律ロボットの新しい用途が可能になっている。
ピアツーピア購入は、このタイプの商取引の性質上、対面で行われる傾向にある。例えば、1つの要因は、買い手が商品について調べるためにある程度の時間を費やしたいと思うことであり、そのため、このタイプの販売では、高い割合で商品が受け入れられない。調べる時間と高い返品率により、宅配便を用いてピアツーピア購入のための商品を配送することは効率的でない。
ほとんどのピアツーピア商取引は、商品のリスト化を容易にする方法としてCraigslist(登録商標)またはFacebook(登録商標)マーケットプレイスなどの電子チャネルを利用することに伴って起きる。そうであっても、たいていの場合、買い手および売り手は、商品を調べて現金をやり取りするために、本人と直接会うことになる。したがって、ピアツーピア・マーケットプレイス取引を改善するための技術の開発に関心が持たれている。
概要
自律ロボット車両によってピアツーピア取引を実行するためのシステムは、1または複数のプロセッサと、命令を格納するメモリと、を備える。命令は、1または複数のプロセッサによって実行されると、システムに、品物についての売り手と買い手との間のピアツーピア取引に関する情報を受信させ、第1目的地へ移動して品物を受け取るよう自律車両へ命令を通信させ、品物を受け取った旨の表示を受信させ、第2目的地に移動して品物を買い手に配達するよう自律車両へ命令を通信させ、買い手資金が第三者預託されていることを示す信号を受信させ、品物が買い手によって受け取られたことまたは拒否されたことを示す信号を受信させる。品物が受け取られた場合、システムは、第三者預託から売り手に対する資金の受け渡しを通信する。品物が拒否された場合、システムは、品物のための取扱行程を決定する。
目的
一態様において、本開示は、ピアツーピア自律ロボット車両配達のためのシステムを提供する
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 0件
- 牽制数
- 0件
この技術が所属する分野
請求項1
自律ロボット車両によってピアツーピア取引を実行するためのシステムであって、1または複数のプロセッサと、命令を格納する少なくとも1つのメモリと、を備え、前記命令は、前記1または複数のプロセッサによって実行されると、前記システムに、売り手の品物についての売り手と買い手との間のピアツーピア取引に関する情報をピアツーピア・マーケットプレイスから受信させ、第1目的地へ移動して前記売り手の品物を受け取るよう、自律ロボット車両へ命令を通信させ、前記売り手の品物を受け取った旨の表示を前記自律ロボット車両から受信させ、第2目的地に移動して前記売り手の品物を前記買い手に配達するよう、前記自律ロボット車両へ命令を通信させ、買い手資金が第三者預託されていることを示す信号を受信させ、前記売り手の品物が前記買い手によって受け取られたこと、または、前記売り手の品物が前記買い手によって拒否されたこと、の内の一方を示す信号を前記自律車両から受信させ、前記売り手の品物が前記買い手によって受け取られた場合に、前記第三者預託から前記売り手に対する前記買い手資金の受け渡しを通信させ、前記売り手の品物が前記買い手によって拒否された場合に、前記売り手の品物のための取扱行程を決定させる、システム。
請求項2
請求項1に記載のシステムであって、前記命令は、前記1または複数のプロセッサによって実行されると、さらに、前記システムに、前記自律ロボット車両から動画を受信させ、前記動画は、前記買い手による前記売り手の品物の受け取りを記録している、システム。
請求項3
請求項2に記載のシステムであって、前記命令は、前記1または複数のプロセッサによって実行されると、さらに、前記システムに、前記少なくとも1つのメモリ内に前記動画を格納させる、システム。
請求項4
請求項1に記載のシステムであって、前記売り手の品物が前記買い手によって拒否された場合に、前記取扱行程は、前記第1目的地へ移動して前記売り手の品物を前記売り手に返すための前記自律車両への命令を含む、システム。
請求項5
請求項1に記載のシステムであって、前記システムは、前記買い手のデバイスと通信するよう構成されている、システム。
請求項6
請求項1に記載のシステムであって、前記自律ロボット車両は、前記買い手に対応するバイオメトリックデータと、買い手資金が第三者預託されていることを示す前記信号とに基づいて、ロック解除するよう構成されている少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールを備える、システム。
請求項7
請求項1に記載のシステムであって、前記自律ロボット車両は、前記売り手の品物が前記買い手によって拒否された場合に、前記売り手の品物が前記自律車両の少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻されたか否かを判定するよう構成されている、システム。
請求項8
請求項7に記載のシステムであって、前記自律ロボット車両は、前記売り手の品物の第1重量を決定し、前記売り手の品物が前記買い手によって拒否された場合に、前記少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物の第2重量を決定し、前記第1重量および前記第2重量を比較して、前記少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された前記品物が前記売り手の品物であるか否かを判定するよう構成されている、システム。
請求項9
請求項7に記載のシステムであって、前記自律ロボット車両は、前記売り手の品物の第1画像をキャプチャし、前記売り手の品物が前記買い手によって拒否された場合に、前記少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物の第2画像をキャプチャし、前記第1画像および前記第2画像を比較して、前記少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された前記品物が前記売り手の品物であるか否かを判定するよう構成されている、システム。
請求項10
請求項7に記載のシステムであって、前記自律ロボット車両は、前記売り手の品物が前記買い手によって拒否された場合に、前記少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物の動画をキャプチャし、前記売り手が見るために、前記動画を通信し、前記少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された前記品物が前記売り手の品物である旨の売り手の確認を受信するよう構成されている、システム。
請求項11
請求項12
自律ロボット車両によってピアツーピア取引を実行するための方法であって、売り手の品物についての売り手と買い手との間のピアツーピア取引に関する情報をピアツーピア・マーケットプレイスから受信し、第1目的地へ移動して前記売り手の品物を受け取るよう、自律ロボット車両へ命令を通信し、前記売り手の品物を受け取った旨の表示を前記自律ロボット車両から受信し、第2目的地に移動して前記売り手の品物を前記買い手に配達するよう、前記自律ロボット車両へ命令を通信し、買い手資金が第三者預託されていることを示す信号を受信し、前記売り手の品物が前記買い手によって受け取られたこと、または、前記売り手の品物が前記買い手によって拒否されたこと、の内の一方を示す信号を前記自律ロボット車両から受信し、前記売り手の品物が前記買い手によって受け取られた場合に、前記第三者預託から前記売り手に対する前記買い手資金の受け渡しを通信し、前記売り手の品物が前記買い手によって拒否された場合に、前記売り手の品物のための取扱行程を決定すること、を備える、方法。
請求項13
請求項12に記載の方法であって、さらに、前記自律ロボット車両から動画を受信することを備え、前記動画は、前記買い手による前記売り手の品物の受け取りを記録している、方法。
請求項14
請求項13に記載の方法であって、さらに、前記ビデオを格納することを備える、方法。
請求項15
請求項12に記載の方法であって、前記売り手の品物が前記買い手によって拒否された場合に、前記取扱行程は、前記第1目的地へ移動して前記売り手の品物を前記売り手に返すための前記自律車両への命令を含む、方法。
請求項16
請求項12に記載の方法であって、さらに、前記買い手に対応するバイオメトリックデータと、買い手資金が第三者預託されていることを示す前記信号とに基づいて、前記自律ロボット車両の少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールをロック解除することを備える、方法。
請求項17
請求項12に記載の方法であって、さらに、前記売り手の品物が前記買い手によって拒否された場合に、前記売り手の品物が前記自律車両の少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻されたか否かを判定することを備える、方法。
請求項18
請求項17に記載の方法であって、さらに、前記売り手の品物の第1重量を決定し、前記売り手の品物が前記買い手によって拒否された場合に、前記少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物の第2重量を決定し、前記第1重量および前記第2重量を比較して、前記少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された前記品物が前記売り手の品物であるか否かを判定すること、を備える、方法。
請求項19
請求項17に記載の方法であって、さらに、前記売り手の品物の第1画像をキャプチャし、前記売り手の品物が前記買い手によって拒否された場合に、前記少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物の第2画像をキャプチャし、前記第1画像および前記第2画像を比較して、前記少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された前記品物が前記売り手の品物であるか否かを判定すること、を備える、方法。
請求項20
請求項17に記載の方法であって、さらに、前記売り手の品物が前記買い手によって拒否された場合に、前記少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物の動画をキャプチャし、前記売り手が見るために、前記動画を通信し、前記少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された前記品物が前記売り手の品物である旨の売り手の確認を受信すること、を備える、方法。
請求項21
請求項12に記載の方法であって、前記第1目的地は、前記売り手の品物を保管する倉庫である、方法。
技術分野
背景技術
0003
完全自律型および/または半自律型ロボットの分野は、成長中のイノベーション分野である。ロボットは、倉庫の在庫品業務、家庭用掃除機ロボット、病院搬送ロボット、衛生ロボット、ならびに、軍事または防衛用途など、多くの目的に利用されている。自律ロボット技術の進歩と共に、自律ロボットの新しい用途が可能になっている。
0004
ピアツーピア購入は、このタイプの商取引の性質上、対面で行われる傾向にある。例えば、1つの要因は、買い手が商品について調べるためにある程度の時間を費やしたいと思うことであり、そのため、このタイプの販売では、高い割合で商品が受け入れられない。調べる時間と高い返品率により、宅配便を用いてピアツーピア購入のための商品を配送することは効率的でない。
0005
ほとんどのピアツーピア商取引は、商品のリスト化を容易にする方法としてCraigslist(登録商標)またはFacebook(登録商標)マーケットプレイスなどの電子チャネルを利用することに伴って起きる。そうであっても、たいていの場合、買い手および売り手は、商品を調べて現金をやり取りするために、本人と直接会うことになる。したがって、ピアツーピア・マーケットプレイス取引を改善するための技術の開発に関心が持たれている。
0006
本開示は、完全自律型および/または半自律型ロボットフリートに関し、特に、非構造化屋外環境または閉鎖環境のいずれかで配達物を輸送または回収するためのロボット車両のフリートに関する。一態様において、本開示は、ピアツーピア自律ロボット車両配達のためのシステムを提供する。様々な実施形態において、自律車両は、特に、陸上車両、水上艇、および/または、航空機であってよい。
0007
本開示の態様によれば、システムは、1または複数のプロセッサと、命令を格納する少なくとも1つのメモリ、とを備える。命令は、1または複数のプロセッサによって実行されると、システムに、売り手の品物についての売り手と買い手との間のピアツーピア取引に関する情報をピアツーピア・マーケットプレイスから受信させ、第1目的地へ移動して売り手の品物を受け取るよう自律ロボット車両へ命令を通信させ、売り手の品物を受け取った旨の表示を自律ロボット車両から受信させ、第2目的地に移動して売り手の品物を買い手に配達するよう自律ロボット車両へ命令を通信させ、買い手資金が第三者預託されていることを示す信号を受信させ、売り手の品物が買い手によって受け取られたこと、または、売り手の品物が買い手によって拒否されたこと、の内の一方を示す信号を自律車両から受信させ、売り手の品物が買い手によって受け取られた場合に、第三者預託から売り手に対する買い手資金の受け渡しを通信させ、売り手の品物が買い手によって拒否された場合に、売り手の品物のための取扱行程を決定させる。
0008
様々な実施形態において、第1目的地は、売り手の品物を保管する倉庫である。
0009
様々な実施形態において、命令は、1または複数のプロセッサによって実行されると、システムに、買い手による売り手の品物の受け取りを記録する動画を自律ロボット車両から受信させる。様々な実施形態において、命令は、1または複数のプロセッサによって実行されると、システムに、少なくとも1つのメモリ内に動画を格納させる。
0010
様々な実施形態において、売り手の品物が買い手によって拒否された場合に、取扱行程は、第1目的地へ移動して売り手の品物を売り手に返すための自律車両への命令を含む。
0011
様々な実施形態において、システムは、買い手のデバイスと通信するよう構成されている。
0012
様々な実施形態において、自律ロボット車両は、買い手に対応するバイオメトリックデータと、買い手資金が第三者預託されていることを示す信号とに基づいて、ロック解除するよう構成されている少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールを備える。
0013
様々な実施形態において、自律ロボット車両は、売り手の品物が買い手によって拒否された場合に、売り手の品物が自律車両の少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻されたか否かを判定するよう構成されている。
0014
様々な実施形態において、自律ロボット車両は、売り手の品物の第1重量を決定し、売り手の品物が買い手によって拒否された場合に、少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物の第2重量を決定し、第1重量および第2重量を比較して、少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物が売り手の品物であるか否かを判定するよう構成されている。
0015
様々な実施形態において、自律ロボット車両は、売り手の品物の第1画像をキャプチャし、売り手の品物が買い手によって拒否された場合に、少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物の第2画像をキャプチャし、第1画像および第2画像を比較して、少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物が売り手の品物あるか否かを判定するよう構成されている。
0016
様々な実施形態において、自律ロボット車両は、売り手の品物が買い手によって拒否された場合に、少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物の動画をキャプチャし、売り手が見るために動画を通信し、少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物が売り手の品物である旨の売り手の確認を受信するよう構成されている。
0017
本開示の態様によれば、自律ロボット車両によってピアツーピア取引を実行するための方法は、売り手の品物についての売り手と買い手との間のピアツーピア取引に関する情報をピアツーピア・マーケットプレイスから受信し、買い手資金が第三者預託されていることを示す信号を受信し、第1目的地へ移動して売り手の品物を受け取るよう自律ロボット車両へ命令を通信し、売り手の品物を受け取った旨の表示を自律ロボット車両から受信し、第2目的地に移動して売り手の品物を買い手に配達するよう自律ロボット車両へ命令を通信し、売り手の品物が買い手によって受け取られたこと、または、売り手の品物が買い手によって拒否されたこと、の内の一方を示す信号を自律ロボット車両から受信し、売り手の品物が買い手によって受け取られた場合に、第三者預託から売り手に対する買い手資金の受け渡しを通信し、売り手の品物が買い手によって拒否された場合に、売り手の品物のための取扱行程を決定することを備える。
0018
様々な実施形態において、第1目的地は、売り手の品物を保管する倉庫である。
0019
様々な実施形態において、方法は、買い手による売り手の品物の受け取りを記録する動画を自律ロボット車両から受信する工程を備える。様々な実施形態において、方法は、動画を格納することを備える。
0020
様々な実施形態において、売り手の品物が買い手によって拒否された場合に、取扱行程は、第1目的地へ移動して売り手の品物を売り手に返すための自律車両への命令を含む。
0021
様々な実施形態において、方法は、買い手に対応するバイオメトリックデータと、買い手資金が第三者預託されていることを示す信号とに基づいて、自律ロボット車両の少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールをロック解除することを備える。
0022
様々な実施形態において、方法は、売り手の品物が買い手によって拒否された場合に、売り手の品物が自律車両の少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻されたか否かを判定することを備える。
0023
様々な実施形態において、方法は、売り手の品物の第1重量を決定し、売り手の品物が買い手によって拒否された場合に、少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物の第2重量を決定し、第1重量および第2重量を比較して、少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物が売り手の品物であるか否かを判定することを備える。
0024
様々な実施形態において、方法は、売り手の品物の第1画像をキャプチャし、売り手の品物が買い手によって拒否された場合に、少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物の第2画像をキャプチャし、第1画像および第2画像を比較して、少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物が売り手の品物であるか否かを判定することと、を備える。
0025
様々な実施形態において、方法は、売り手の品物が買い手によって拒否された場合に、少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物の動画をキャプチャし、売り手が見るために動画を通信し、少なくとも1つのセキュリティ保護可能なモジュールに戻された品物が売り手の品物である旨の売り手の確認を受信すること、を備える。
0026
本開示の典型的な実施形態のさらなる詳細および態様については、添付の図面を参照しつつ以下で詳述する。
0027
参照による引用
本明細書で言及するすべての出版物、特許、および、特許出願は、各出版物、特許、または、特許出願が、参照によって組み込まれることを具体的かつ個々に示された場合と同じ程度まで、参照によって本明細書に組み込まれる。
図面の簡単な説明
0028
開示された技術が利用されている実施形態を説明する以下の詳細な説明と、添付の図面とを参照することで、本技術の特徴および利点のより良い理解が得られる。
0031
平均的な人の身長と比較して示す、自律ロボットフリートの一部であるロボット車両を例示する正面図。
0032
各々がセキュリティ保護可能なコンパートメントを閉じる2つの大きいサイドドアを備えた構成を示す、自律ロボットフリートの一部であるロボット車両を例示する右側面図。
0033
平均的な人の身長と比較して示す、自律ロボットフリートの一部であるロボット車両を例示する左側面図。
0034
自律ロボットフリートの一部であるロボット車両を例示する後面図。
0036
任意のブランド企業のための自律型ピザ配達車両を示す、自律ロボットフリートの一部であるロボット車両を例示する等角図。
0037
任意のブランド企業のための自律型コーヒー配達車両を示す、自律ロボットフリートの一部であるロボット車両を例示する等角図。
0038
照明付きの内部を備えた任意のブランド企業のための自律型夕方/夜間配達車両を示す、自律ロボットフリートの一部であるロボット車両を例示する等角図。
0040
フリート管理制御モジュールからロボットプロセッサを通してロボットの様々なシステムおよびモジュールに至るロジックの流れを例示するフローチャート。
0041
ピアツーピア自律ロボット車両配達のための方法を示す図。
0042
売り手の品物の受け取りに関する動作のフローチャート。
0043
ピアツーピア自律ロボット車両配達の方法を示す図。
0044
ピアツーピア自律ロボット車両配達の方法を示す図。
実施例
0045
本開示は、完全自律型および/または半自律型ロボットフリートに関し、特に、開放的な非構造化屋外環境または閉鎖環境のいずれかで配達物を輸送または回収するためのロボット車両に関する。一態様において、本開示は、ピアツーピア自律ロボット車両配達のためのシステムおよび自律車両を提供する。
0046
本明細書では、完全自律的または半自律的に動作するロボット車両と、ロボットフリートの調整のためのフリート管理モジュールとを有するロボットフリートが提供されており、ここで、フリート内の各ロボットは、商品またはサービスを輸送、配達、または、回収するよう構成され、非構造化開放または閉鎖環境内で動作できる。各ロボットは、電力システムと、輸送システムと、ナビゲーションモジュールと、物品を保持するための少なくとも1つのセキュリティ保護可能なコンパートメントまたは複数のセキュリティ保護可能なコンパートメントと、割り当て可能な顧客、市場内の顧客グループ、または、提供者に、セキュリティ保護可能なコンパートメントの各々を関連付け、許可された時にエントリ(利用)を許すよう構成されているコントローラと、通信モジュールと、輸送システム、ナビゲーションモジュール、センサシステム、通信モジュール、および、コントローラを管理するよう構成されているプロセッサと、を備えうる。
0047
本明細書で用いられているように、「自律的」という用語は、完全自律、半自律、および、車両が人の介在なしに或る期間にわたって制御された方法で動作できる任意の構成、を含む。
0048
本明細書で用いられているように、「フリート」、「サブフリート」などの用語は、一緒に動作するかまたは同じ所有者の下で動作する複数の陸上車両、船舶、または、飛行機を示すために用いられる。いくつかの実施形態において、フリートまたはサブフリートは、同じ活動に従事する。いくつかの実施形態において、フリートまたはサブフリートは、同様の活動に従事する。いくつかの実施形態において、フリートまたはサブフリートは、異なる活動に従事する。
0049
本明細書で用いられているように、「ロボット」、「ロボット車両」、「ロボットフリート」、「車両」、「全地形対応車」などの用語は、貨物、物品、および/または、商品を輸送する移動機械を示すために用いられる。典型的な車両は、乗用車、ワゴン、バン、無人自動車(例えば、三輪車、トラック、トレーラー、バスなど)、無人列車(例えば、列車、路面電車など)、無人船舶(例えば、船、ボート、フェリー、上陸用舟艇、荷船、いかだなど)、空中ドローン、無人ホバークラフト(空中、陸上、および、水上タイプ)、無人飛行機、および、無人宇宙船までも含む。
0050
本明細書で用いるように、「コンパートメント」という用語は、隔室にアクセスするための専用ドアを車両の外部に有するロボット車両の内部隔室を示すために用いられ、隔室内に固定されたインサート(挿入物)のことも指す。「サブコンパートメント」という用語は、一般に、コンパートメントの細分区画または一部を示すために用いられる。コンパートメントまたはサブコンパートメントの文脈で用いられる時、「モジュール」という用語は、1または複数のコンパートメントまたはサブコンパートメントを示すために用いられてよい。
0051
本明細書で用いられているように、「ユーザ」、「オペレータ」、「フリートオペレータ」などの用語は、ロボットフリートを所有するか、または、管理および操作する責任のある実体を指すために用いられる。
0052
本明細書で用いられているように、「顧客」という用語は、ロボットフリートを条件としてサービスを要求する実体を指すために用いられる。
0053
本明細書で用いられているように、「提供者」、「企業」、「販売業者」、「サードパーティ販売業者」などの用語は、ロボットフリートのサービスを利用して、提供者の事業拠点または中継地から提供者の製品を配達する、および/または、そこへ製品を返送するために、フリートの所有者またはオペレータと協調して働く実体を示すために用いられる。
0054
本明細書で用いられているように、「サーバ」、「コンピュータサーバ」、「中央サーバ」、「メインサーバ」などの用語は、フリート資源(すなわち、ロボット車両)を管理するネットワーク上のコンピュータまたはデバイスを示すために用いられる。
0055
本明細書で用いられているように、「コントローラ」などの用語は、コンピュータから周辺デバイスへ、および、その逆への、データの転送を制御するデバイスを示すために用いられる。例えば、ディスクドライブ、ディスプレイスクリーン、キーボード、および、プリンタはすべて、コントローラを必要とする。パーソナルコンピュータにおいては、コントローラは、しばしば、シングルチップである。本明細書で用いられているように、コントローラは、一般に、ロボットの構成要素(セキュリティ保護可能なコンパートメントなど)へのアクセスを管理するために用いられる。
0056
本明細書で用いられているように、「メッシュネットワーク」は、各ノードがネットワークのためのデータを中継するネットワークトポロジである。すべてのメッシュノードが、ネットワークにおけるデータの分配に協力する。有線および無線ネットワークの両方に適用されうる。無線メッシュネットワークは、或る種の「無線アドホック」ネットワークと見なすことができる。したがって、無線メッシュネットワークは、モバイルアドホックネットワーク(MANET)と密接に関連している。MANETは、特定のメッシュネットワークトポロジに制限されず、無線アドホックネットワークまたはMANETは、任意の形態のネットワークトポロジを取りうる。メッシュネットワークは、フラッディング技術またはルーティング技術のいずれかを用いてメッセージを中継できる。ルーティングでは、メッセージは、その宛先に到達するまで、ノードからノードへホッピングすることによって、パスに沿って伝搬される。そのパスのすべてが利用可能であることを保証するために、ネットワークは、連続的な接続を可能にすると共に、自己修復アルゴリズム(最短パスブリッジングなど)を用いて、壊れたパスの周りで自身を再構成しなければならない。自己修復は、ノードが壊れた場合、または、接続が信頼できなくなった場合に、ルーティングベースのネットワークが動作することを可能にする。結果として、しばしば、ネットワーク内でのソースと宛先との間に2以上の経路があるので、ネットワークは、通例、かなり信頼できるようになる。この概念は、有線ネットワークおよびソフトウェアのやりとり(相互作用)にも適用できる。ノードすべてが互いに接続されているメッシュネットワークが、完全に接続されたネットワークである。
0057
本明細書で用いられているように、「モジュール」などの用語は、中央サーバの内蔵ハードウェアコンポーネントを示すために用いられ、中央サーバは、ソフトウェアモジュールを備える。ソフトウェアにおいて、モジュールは、プログラムの一部である。プログラムは、プログラムがリンクされるまで組み合わせられない1または複数の独立して開発されたモジュールで構成される。単一のモジュールが、1または複数のルーチン、または複数の、特定のタスクを実行するプログラムのセクションを含みうる。本明細書で用いられているように、フリート管理モジュールは、ロボットフリートの様々な側面および機能を管理するためのソフトウェアモジュールを備える。
0058
本明細書で用いられているように、「プロセッサ」、「デジタル処理デバイス」などの用語は、マイクロプロセッサまたは中央処理装置(CPU)を示すために用いられる。CPUは、命令によって特定される四則演算、論理、制御、および、入力/出力(I/O)動作を実行することにより、コンピュータプログラムの命令を実行するコンピュータ内の電子回路である。
0059
本明細書の記載によれば、適切なデジタル処理デバイスは、非限定的な例として、サーバコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、サブノートブックコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ネットパッドコンピュータ、セットトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、インターネット家電、モバイルスマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント、ビデオゲームコンソール、および、車両を含む。当業者であれば、多くのスマートフォンが本明細書に記載のシステムでの利用に適していることがわかる。適切なタブレットコンピュータは、ブックレット、スレート、および、当業者に周知の同義の構成備えたものを含む。
0060
いくつかの実施形態において、デジタル処理デバイスは、実行可能な命令を実行するよう構成されているオペレーティングシステムを備える。オペレーティングシステムは、例えば、プログラムおよびデータを含むソフトウェアであり、デバイスのハードウェアを管理し、アプリケーションの実行のためのサービスを提供する。当業者であれば、適切なサーバオペレーティングシステムは、非限定的な例として、FreeBSD、OpenBSD、NetBSD(登録商標)、Linux、Apple(登録商標)Mac OS X Server(登録商標)、Oracle(登録商標)Solaris(登録商標)、Windows Server(登録商標)、および、Novell(登録商標)NetWare(登録商標)を含むことがわかる。当業者であれば、適切なパーソナルコンピュータオペレーティングシステムは、非限定的な例として、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)、Apple(登録商標)Mac OS X(登録商標)、UNIX(登録商標)、および、UNIX様オペレーティングシステム(GNU/Linux(登録商標)など)を含むことがわかる。いくつかの実施形態において、オペレーティングシステムは、クラウドコンピューティングによって提供される。当業者であれば、適切なモバイルスマートフォンオペレーティングシステムは、非限定的な例として、Nokia(登録商標)Symbian(登録商標)OS、Apple(登録商標)iOS(登録商標)、Research In Motion(登録商標)BlackBerry OS(登録商標)、Google(登録商標)Android(登録商標)、Microsoft(登録商標)Windows Phone(登録商標)OS、Microsoft(登録商標)Windows Mobile(登録商標)OS、Linux(登録商標)、および、Palm(登録商標)WebOS(登録商標)を含むことがわかる。
0061
いくつかの実施形態において、デバイスは、ストレージおよび/またはメモリデバイスを備える。ストレージおよび/またはメモリデバイスは、一時的または永続的にデータまたはプログラムを格納するために用いられる1または複数の物理装置である。いくつかの実施形態において、デバイスは、揮発性メモリであり、格納された情報を維持するために電力を必要とする。いくつかの実施形態において、デバイスは、不揮発性メモリであり、デジタル処理デバイスが電力供給されていない時に、格納された情報を保持する。いくつかの実施形態において、不揮発性メモリは、フラッシュメモリを含む。いくつかの実施形態において、不揮発性メモリは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)を含む。いくつかの実施形態において、不揮発性メモリは、強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM(登録商標))を含む。いくつかの実施形態において、不揮発性メモリは、相変化ランダムアクセスメモリ(PRAM)を含む。いくつかの実施形態において、デバイスは、非限定的な例として、CD−ROM、DVD、フラッシュメモリデバイス、磁気ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光学ディスクドライブ、および、クラウドコンピューティングベースのストレージを含む、ストレージデバイスである。いくつかの実施形態において、ストレージおよび/またはメモリデバイスは、複数のデバイス(本明細書に開示したデバイスなど)の組み合わせである。
0062
いくつかの実施形態において、デジタル処理デバイスは、ユーザに視覚情報を送信するためのディスプレイを備える。いくつかの実施形態において、ディスプレイは、ブラウン管(CRT)である。いくつかの実施形態において、ディスプレイは、液晶ディスプレイ(LCD)である。いくつかの実施形態において、ディスプレイは、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT−LCD)である。いくつかの実施形態において、ディスプレイは、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイである。様々な実施形態において、OLEDディスプレイは、パッシブマトリクスOLED(PMOLED)またはアクティブマトリクスOLED(AMOLED)ディスプレイである。いくつかの実施形態において、ディスプレイは、プラズマディスプレイである。いくつかの実施形態において、ディスプレイは、ビデオプロジェクタである。いくつかの実施形態において、ディスプレイは、ユーザ相互作用/ジェスチャ/応答などを検出できるインタラクティブなディスプレイである(例えば、タッチスクリーン、もしくは、カメラ、3Dセンサ、LiDAR、レーダなどのセンサを有する)。また、いくつかの実施形態において、ディスプレイは、複数のデバイス(本明細書に開示したデバイスなど)の組み合わせである。
0063
ロボット車両のフリート
本明細書では、図1に示すようなロボットフリート100が提供されており、ロボットフリート100は、ロボット車両101を有しており、各ロボット車両101は、完全自律的または半自律的に動作する。
0064
図3〜図6に示すように、ロボット101の構成の一例は、陸上走行用に構成されている車両(小型完全自律(または半自律)自動車など)である。完全自律(または半自律)自動車の例は、幅が狭く(すなわち、2〜5フィート(0.61〜1.52メートル)幅)、軽量で、安定のために低重心であり、1または複数の顧客、小売業者、および/または、販売業者に割り当て可能な複数のセキュリティ保護可能なコンパートメントを有し、市街および住宅地の運転速度に対応するために中程度の作業速度範囲(すなわち、1.0(1.6km/h)〜45.0mph(72.4km/h)に向けて設計されている。さらに、いくつかの実施形態において、フリート内の陸上車両ロボットユニットは、高速での州内または州間の運転のために1.0mph〜約90.0mph(144.8km/h)の最高速度範囲を持つよう構成される。フリート内の各ロボットは、どこに安全に進むことができるのか、どのような他の物体が各ロボットの周りにあるのか、および、何をしてもよいのか、を常に決定するために、オンボードセンサ170(例えば、(ビデオと同様に、高フレームレートで動作する)カメラ、LiDAR、レーダ、超音波センサ、マイクなど)と、内部コンピュータ処理と、を備える。
0065
いくつかの実施形態において、ロボットフリートは、完全自律型である。いくつかの実施形態において、ロボットフリートは、半自律型である。いくつかの実施形態において、前もって予測できない問題(例えば、ナビゲーションモジュールとの誤作動、提供者の在庫の問題、不測の交通または道路条件、もしくは、ロボットが顧客の位置に到着した後の直接的な顧客とのやりとり(相互作用))に対処するために、ロボット101と、フリートオペレータ200、提供者204、および/または、顧客202との間で、人間とのやりとり(相互作用)を行う必要がありうる。
0066
いくつかの実施形態において、ロボットフリート100は、ユーザ200によって直接制御される。いくつかの実施形態において、メンテナンスの問題(機械的故障、電気的故障、または、交通事故など)に対処するために、ロボット101および/またはフリートオペレータ200の間で、直接的な人間とのやりとり(相互作用)を行う必要がありうる。
0067
いくつかの実施形態において、ロボットフリートは、陸上走行用に構成される。いくつかの実施形態において、フリート内の各ロボット陸上車両は、13.0mph(20.9km/h)から45.0mphの作業速度範囲を持つよう構成される。いくつかの実施形態において、フリート内の陸上車両ロボットユニットは、13.0mph〜約90.0mphの最高速度範囲を持つよう構成される。
0068
いくつかの実施形態において、ロボットフリートは、船舶として水上移動用に構成され、1.0mph〜約45.0mphの作業速度範囲を持つよう構成される。
0069
いくつかの実施形態において、ロボットフリートは、陸上または水上ホバークラフトとしてホバリング移動用に構成され、1.0mph〜約60.0mph(96.5km/h)の作業速度範囲を持つよう構成される。
0070
いくつかの実施形態において、ロボットフリートは、空中ドローンまたは空中ホバークラフトとして空中移動用に構成され、1.0mph〜約80.0mph(128.7km/h)の作業速度範囲を持つよう構成される。
0071
ロボットフリートのいくつかの実施形態において、フリート内の自律ロボットは、サードパーティ販売業者/サービス提供者のために運転される。
0072
例えば、フリート管理サービスが、サードパーティ飲料/食品提供者のための移動配達サービス(例えば、サードパーティ販売業者(すなわち、スターバックス)のためのコーヒーサービス/体験)を提供するために構築される。フリート管理サービスは、完全自律的または半自律的のいずれかで動作してこのサービスを提供するように、サードパーティ飲料/食品提供者のロゴおよび製品を運ぶ「ホワイトラベル」車両のサブフリートを提供することが想定される。
0073
ロボットフリートのいくつかの実施形態において、フリート内の自律ロボットは、さらに、自律ロボットのサブフリートの一部であるように構成され、各サブフリートは、独立的に、または、2以上のサブフリート(100−a、100−b)を有する複数のサブフリートとタンデムで動作するよう構成される。
0074
例えば、荷物配達サービスは、「即時専用急行サービス」、「午前/午後配達保証サービス」、または、「一般配達サービス」など、複数レベルサービスを提供するよう構成される。そして、サービス提供者は、車両フリート全体の中で、サービスの各タイプに専用の配達車両のサブフリートを持つことができる。さらに別の例では、サードパーティが、フリート内の特定数の車両の優先権を有する。そうすることで、特定レベルの応答性を保証できる。それらのサードパーティが車両を利用しない時、車両は、フリート内の一般サービスに(例えば、他のサードパーティのために)利用される。
0075
いくつかの実施形態において、ロボットフリートは、ユーザによって直接制御される。
0076
いくつかの実施形態において、車両が故障した場合、内部システムまたはモジュールの故障を有する場合、または、メンテナンスの必要がある場合がありうる。例えば、ナビゲーションモジュールが故障した場合、フリート内の各ロボットは、修理のために基地ステーションへ車両を安全に帰還させることができるように、フリートオペレータによる輸送システムセンサシステム(すなわち、カメラなど)のオーバーライド操作に向けてロボットのプロセッサの直接制御を可能にするよう構成可能である。
0077
動作環境
いくつかの実施形態において、非構造化開放環境は、通行可能な経路によってアクセス可能な閉ざされていない地理的領域であり、例えば、公道、私道、自転車専用道路、野原、開けた公有地、開けた私有地、歩道、湖、河川、または、水路を含む。
0078
いくつかの実施形態において、閉鎖環境は、通行可能な経路によってアクセス可能な閉じられた、閉鎖的、または、半閉鎖的な構造であり、例えば、構造または障害物が存在しまたは存在しない商業施設内の開放的な領域または部屋、構造または障害物が存在しまたは存在しない商業施設内の開放的な領域または部屋の中の空間、公的または専用通路、廊下、トンネル、ランプ、エレベータ、コンベヤ、または、歩道を含む。
0080
いくつかの実施形態において、ナビゲーションモジュールは、非構造化開放または閉鎖環境においてフリート内のロボットの輸送システムのルーティングを制御する。
0081
フリート管理モジュール
ロボットフリート100のいくつかの実施形態において、フリートは、ロボットフリート100の調整およびフリート内の各ロボット101へのタスクの割り当てのために(中央サーバに関連する)フリート管理モジュール120を備える。フリート管理モジュールは、フリート内の各ロボットの活動および配置を調整する。ロボットフリート、フリート所有者/オペレータ、および/または、ユーザとの通信に加えて、フリート管理モジュールは、システム全体の挙動を最適化するために、提供者/販売業者/企業および顧客とも通信する。
0083
図11に示すように、一実施形態において、メインサーバ110(通例は、フリート所有者の位置またはフリート管理者の位置に配置される)に要求が送信され、次いで、メインサーバは、フリート管理モジュール120と通信する。次いで、フリート管理モジュールは、サービスの適切な提供者204(例えば、レストラン、デリバリサービス、販売業者、または、小売業者)と、フリート内の適切なロボット101とに、要求を中継する。次いで、地理的領域内のフリートの中で通例はサービス提供者に最も近い1または複数の最適なロボットが、タスクを割り当てられ、その後、サービスの提供者204は、事業所でそのロボット101とやりとり(相互作用)する(例えば、必要であれば、ロボットに商品を積み込む)。次いで、ロボットは、顧客202の所まで移動し、顧客は、商品またはサービス(例えば、注文した商品)を受け取るためにロボットと相互作用する。相互作用は、顧客のアプリを通してまたはロボット自身のユーザインターフェースを通して(例えば、RFIDリーダおよび顧客の電話、タッチパッド、キーパッド、音声コマンド、視覚ベースの個人認識などを用いて)、そのコンパートメント102、104を開くようロボットに要求することを含みうる。配達(または、適切であれば、回収)が完了すると、ロボットは、任務の完了を報告し、再割り当てに向けてフリート管理モジュールに報告を返す。
0084
上述し、図12でさらに示すように、いくつかの実施形態において、フリート管理モジュール120は、ロボットフリート100の調整およびフリート内の各ロボット101へのタスクの割り当てを扱う。フリート管理モジュールは、フリート内の各ロボットの活動および配置を調整する。また、フリート管理モジュールは、システム全体の挙動を最適化するために、販売業者/企業204および顧客202と通信する。フリート管理モジュールは、ロボットのプロセッサ125を利用して、フリート内の各ロボットの様々な機能を効果的に管理および調整するように、ロボットのシステムおよびモジュール(輸送システム130、電力システム135、ナビゲーションモジュール140、センサシステム170、175、通信モジュール160、および、コントローラ150など)の各々からの様々な入力および出力を処理することによって、この通信を行う。
0085
いくつかの実施形態において、ロボットは、別の当事者へ配達する目的で物品(例えば、文書)の受け取りを要求されうる。このシナリオにおいて、フリート管理モジュールは、特定の位置に行くようロボットを割り当て、物品の受け取りのためのセキュリティ保護可能なコンパートメントを割り当て、第1当事者からフリート管理モジュールへの受け取りを確認し、その後、第2位置に進み、そこで、情報を得た受け取り側が、適切なPINまたはその他の認識コードを用いてセキュリティ保護可能なコンパートメントへアクセスすることでロボットから物品を回収する。次いで、ロボットは、任務の完了を報告し、再割り当てに向けてフリート管理モジュールに報告を返す。
0086
輸送システム
フリート内の各ロボット車両101は、輸送システム130(例えば、推進エンジン、車輪、無限軌道、翼、ロータ、ブロワ、ロケット、プロペラ、ブレーキなどを備えた駆動システム)を備える。
0087
上述のように、ロボットフリートは、陸上、水上、または、空中用に構成可能である。典型的な車両は、乗用車、ワゴン、バン、無人自動車(例えば、三輪車、トラック、トレーラー、バスなど)、無人列車(例えば、列車、路面電車など)、無人船舶(例えば、船、ボート、フェリー、上陸用舟艇、荷船、いかだなど)、空中ドローン、無人ホバークラフト(空中、陸上、および、水上タイプ)、無人飛行機、および、無人宇宙船を含む。
0088
典型的な一実施形態では、ロボット陸上車両101が、従来のステアリングシステムおよびブレーキシステムを備えた従来の四輪自動車構成で構成される。駆動系は、標準的な二輪駆動または四輪オールテレーン駆動のために構成可能である。推進システム(エンジン)は、ガスエンジン、タービンエンジン、電気モータ、および/または、ハイブリッドガス/電気エンジンとして構成可能である。あるいは、ロボットは、バックアップ非常用電力または小規模低電力サブシステムのための電力を供給するために補助太陽光発電システム135を備えるよう構成されてもよい。
0090
いくつかの実施形態において、ロボットフリートは、ガスエンジン、タービンエンジン、電気モータ、および/または、ハイブリッドガス/電気エンジンとして構成可能であると共にプロペラを備えるようさらに構成される推進システム(エンジン)を備えた船舶として水上移動用に構成される。
0091
いくつかの実施形態において、ロボットフリートは、陸上または水上ホバークラフトすなわちエアクッション艇(ACV)としてホバリング移動用に構成され、大気圧を若干超える大量の空気を船体の下に生み出すブロワを備えるよう構成される。推進システム(エンジン)は、ガスエンジン、タービンエンジン、電気モータ、および/または、ハイブリッドガス/電気エンジンとして構成可能である。
0092
いくつかの実施形態において、ロボットフリートは、空中ドローンまたは空中ホバークラフトとして空中移動用に構成され、翼、ロータ、ブロワ、ロケット、および/または、プロペラと、適切なブレーキシステムとを備えるよう構成される。推進システム(エンジン)は、ガスエンジン、タービンエンジン、電気モータ、および/または、ハイブリッドガス/電気エンジンとして構成可能である。
0093
電力システム
いくつかの実施形態において、ロボットフリートの各ロボットは、1または複数の電源を備えるよう構成され、電源は、電力システム135(例えば、バッテリ、ソーラ、ガソリン、プロパンなど)を含む。
0094
ナビゲーションモジュール
フリート内の各ロボットは、さらに、非構造化開放環境または閉鎖環境内でのナビゲーションのためのナビゲーションモジュール140(例えば、デジタルマップ、HDマップ、GPSなど)を備える。いくつかの実施形態において、フリート100は、ユーザ、オペレータ、または、フリートオペレータによって生成された、具体手には、ロボットがそこで動作するよう構成されている意図した環境を網羅するように作成されたマップに頼る。そうして、これらのマップは、フリート内の各ロボットの全般的な誘導に用いられ、ロボットは、様々なオンボードセンサ(カメラ、LiDAR、高度計、または、レーダなど)を用いて、その相対地理位置および高度を確認することによって、この環境の理解を補う。
0095
いくつかの実施形態において、ナビゲーションのために、ロボットのフリートは、内部マップを利用して、ロボットが進んでいる場所および道路環境の構造(例えば、レーンなど)に関する情報を提供し、この情報をオンボードセンサ(例えば、カメラ、LiDAR、レーダ、超音波、マイクなど)および内部コンピュータ処理と組み合わせて、ロボットがどこに安全に進むことができるのか、どのような他の物体が各ロボットの周りにあるのか、および、何をしてもよいのか、を常に決定する。さらに別の実施形態において、フリートは、オンラインマップを組み込んで、内部マップを増補する。次いで、この情報は、ロボットがたどるための安全でロバストな軌道を決定するために組み合わせられ、その後、これは、ロボット上の低レベルアクチュエータによって実行される。
0096
いくつかの実施形態において、フリートは、陸上、海上、空中のユーザが、24時間、すべての天候条件で、世界中のどこでも、正確な位置、速度、および、時間を決定することを可能にするグローバルポジショニングシステム(GPS)に依存する。
0099
時間と共に、ユーザ200および/または販売業者204は、領域の様々な地域から、一日の特定の時間に、どれだけの注文(およびどのようなタイプの注文)がなされたかに関するデータを蓄積することによって、ロボットサービスへの需要を予測できるようになる。これは、ソース(例えば、レストラン、食料品店、一般企業など)および宛先(例えば、顧客、他の企業など)の両方に対してなされうる。次いで、特定の現在日時について、この蓄積されたデータを用いて、予測された需要を所与としてフリートの最適な位置がどこであるかを決定する。より具体的には、予測されたソース位置が、システムに新しい注文の入る可能性が最も高い位置であることを予期して、それらのソース位置の可能な限り近くにフリートを配置することができる。さらにより具体的には、その後の1時間に各可能なソースからの注文回数を評価し、この回数で各ソース位置に重み付けすることが可能である。そうして、フリートがこれらの回数に基づいて重み付けされた位置を最適に網羅するように、フリートを配置することができる。
0101
センサシステム
上述のように、各ロボットは、どこに安全に進むことができるのか、どのような他の物体が各ロボットの周りにあるのか、および、すぐ周辺の範囲内で何をしてもよいのか、を常に決定するために、最低限の数のオンボードセンサ(例えば、カメラ(例えば、ビデオと同様に、高フレームレートで動作するカメラ)、LiDAR、レーダ、超音波センサ、マイクなど)を含むセンサシステム170と、内部計算処理125と、を備える。
0102
いくつかの実施形態において、ロボットフリートのロボットは、さらに、輸送システムセンサ175を備えており、輸送システムセンサ175は、駆動メカニズムの性能(例えば、推進エンジン)を監視するように、電力システムレベル135(例えば、バッテリ、ソーラ、ガソリン、プロパンなど)を監視するように、もしくは、駆動系の性能(例えば、トランスミッション、タイヤ、ブレーキ、ロータなど)を監視するように構成される。
0103
通信モジュール
フリート内の各ロボットは、さらに、フリート管理モジュールに対して、ユーザに対して、フリート管理モジュール120との間で、フリート100内のロボットとの間で、データを受信、格納、および、送信するよう構成可能な通信モジュール160を備える。いくつかの実施形態において、データは、例えば、スケジュールされた要求または注文、オンデマンドの要求または注文、もしくは、非構造化開放または閉鎖環境内で予測される需要に基づいたロボットフリートの自己ポジショニングの必要性など、少なくともユーザのやりとり(相互作用)およびロボットフリートのやりとり(相互作用)に関連する。
0104
いくつかの実施形態において、フリート内の各ロボットは、データを受信、格納、および、送信するよう、ならびに、将来的なデータ転送または手動ダウンロードのためにメモリデバイスにそのデータを格納するよう構成可能な少なくとも1つの通信モジュールを備える。
0105
いくつかの実施形態において、各企業204および顧客202は、フリートオペレータ200と通信するための自身のアプリ/インターフェース(例えば、電話上にある顧客用の「Nuro customer app」、タブレットまたは電話または内部コンピュータシステム上にあるビジネス用の「Nuro vendor app」など)を有する。
0107
いくつかの実施形態において、ユーザの無線伝送のやりとり(相互作用)およびロボットフリート無線伝送のやりとり(相互作用)は、モバイルアプリケーションを介して行われ、電子デバイスによって送信されて、中央サーバ、フリート管理モジュール、および/または、メッシュネットワークを介して通信モジュールに転送される。
0108
いくつかの実施形態において、1つの好ましい通信方法は、フリート管理者とロボットのフリートとの間でセルラー通信(例えば、3G、4G、5Gなど)を用いる方法である。あるいは、フリート管理モジュールとロボットとの間の通信は、衛星通信システムを介してなされてもよい。
0109
いくつかの実施形態において、顧客は、(携帯電話、ラップトップ、タブレット、コンピュータ、または、任意のインタラクティブデバイスのいずれかの上の)アプリを用いて、サービス(例えば、オンデマンド食品注文、または、移動店舗ロボットを呼ぶ注文)を要求する。
0110
いくつかの実施形態において、電子デバイスは、以下を含む。電話、個人用モバイルデバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、メインフレームコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、および/または、ウェアラブルコンピュータデバイス(通信ヘッドセット、スマートメガネ、コンタクトレンズ、デジタル時計、ブレスレット、リング、ジュエリー、または、それらの組みあわせなど)。
0112
いくつかの実施形態において、サービスは、以下を含む。定期購入サービス、処方サービス、マーケティングサービス、広告サービス、通知サービス、もしくは、要求、発注、または、スケジュールされた配達サービス。特定の実施形態において、スケジュールされた配達サービスは、例として、食料品、処方薬、飲料、手紙、文書など、特別な繰り返しの配達を含む。
0113
いくつかの実施形態において、サービスは、さらに、以下を含む。ユーザが、同じ相互作用(例えば、署名された文書)の範囲内で同じまたは類似の商品を受け取って返品するサービス、ユーザが、同じ相互作用の範囲内で1セットの商品を受け取り、別のセットの商品を返すサービス(例えば、製品の交換/返品、食料品、商品、書籍、記録、ビデオ、動画、支払い取引など)、サードパーティユーザが、別の位置の原理ユーザへの商品を準備、輸送、配達、および/または、回収するように、商品またはサービスの提供者に指示および/または許可を与えるサービス。
0114
いくつかの実施形態において、サービスは、さらに、以下を含む。広告サービス、土地測量サービス、パトロールサービス、監視サービス、交通調査サービス、標識および信号調査サービス、建築構造物または道路のインフラ調査サービス。
0115
いくつかの実施形態で、少なくとも1つのロボットが、さらに、商品を処理または加工するよう構成される。
0117
いくつかの実施形態において、フリート内のロボットには、金融取引のための機能が装備される。これらは、デビット/クレジットカードリーダなど周知の取引方法を用いて達成されうる。
0118
本開示の態様によれば、フリート内の様々なロボットが各々、身元(アイデンティティ)の開示なしに安全なピアツーピア取引を可能にするよう構成される。本開示の一実施形態は、ピアツーピア取引および決済を実行するためのピアツーピア・フルフィルメントシステムを提供する。図11を参照すると、様々な実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、中央サーバ110の一部であってもよいし、別個のサーバまたはシステムであってもよい。
0119
図13は、自律ロボット車両を用いるピアツーピア取引のフルフィルメントのための高レベル方法1300を示す図である。図14〜図16は、高レベル方法の様々な動作をより詳細に示す。方法1300は、整然とした順序で様々な動作を含む。しかしながら、当業者であれば、方法1300の1以上の動作が、本開示の範囲から逸脱せずに、異なる順序で実行される、繰り返される、および/または、省略されてもよいことがわかる。
0120
本開示の態様によれば、方法1300は、商品のリスト化およびピアツーピア通信を可能にするピアツーピア・マーケットプレイス(Craigslist(登録商標)など)と共に動作するが、ピアツーピア・マーケットプレイスの動作を含まない。むしろ、方法1300は、ピアツーピア取引を実行するために、ピアツーピア・マーケットプレイスと連携して動作する。一実施形態において、本開示は、身元の開示なしに買い手と売り手との間での取引を可能にするために、ピアツーピア・フルフィルメントシステムを提供する。ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、入ってくる取引に基づいて自律車両を送り出してよい。別の実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、買い手または売り手が、できるだけ早く、または、将来に予定された時間に、集荷および/または受け取りを要求することを可能にしうる。
0121
方法1300は、本開示のピアツーピア・フルフィルメントシステムが、売り手の品物に対する売り手と買い手との間のピアツーピア取引に関する情報をピアツーピア・マーケットプレイスから受信する工程1302から始まってよい。ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、工程1304において、ピアツーピア・マーケットプレイス取引が発生し、買い手資金が第三者に預託されていることを示す信号を受信する。例えば、買い手は、モバイルデバイス上のアプリケーションを用いて、第三者預託に資金を移すことができる。モバイルデバイスは、資金が第三者預託されていることを示す信号を送信することによって、ピアツーピア・フルフィルメントシステムと通信する。システムは、第三者預託システムを備えてよい。「第三者預託」という用語は、本明細書では、認可された第三者による支払者資金の管理、および、支払者資金の支払先へ受け渡す条件のことを指すために用いられ、ここで、第三者は、支払者でも支払先でもない。様々な実施形態において、条件は、例えば、買い手が売り手の品物を受け取ることある。一実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、買い手から電子支払いを受信し、正しい売り手に正しい量の資金を移す。ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、所定の額または振り替えた資金の所定の割合を手数料として差し引くことができる。ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、少なくとも、買い手の支払処理システムと、取引完了から特定の期間内に売り手に支払いを行うシステムと、を備える。別の実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、買い手が商品へのアクセスを許され、第三者預託にお金を預託する前の或る時点に、潜在的な買い手への請求を処理する第三者預託システムを備えてもよい。お金は、買い手が品物を受け取るか、または、拒否するまで、第三者預託に保持されうる。例えば、品物が拒否された場合、その支払は、買い手へ返金される。品物が受け取られた場合、その支払は、売り手の口座に移される。
0122
自律ロボット車両がそのセキュリティ保護可能なコンパートメントを買い手に対して開放する前に、お金が第三者預託される限りは、潜在的な買い手のお金が第三者預託される前にロボット車両を派遣してもよいことが想定される。別の実施形態において、買い手は、他の形態の支払(クレジットカードなど)を用いてもよい。例えば、システムは、売り手の品物の正規の購入価格でクレジットカードを事前に許可し、品物が買い手によって拒否された場合には取引をキャンセルできる。様々な実施形態において、買い手の資金が第三者預託されていることを示す信号は、自律ロボット車両がそのセキュリティ保護可能なコンパートメントを買い手に開放する直前など、自律ロボット車両がそのセキュリティ保護可能なコンパートメントを買い手に開放する前のいつでも、受信されうる。
0123
工程1306において、システムは、第1目的地へ移動して売り手の品物を受け取るよう、自律ロボット車両101に命令を通信する。この第1目的地は、例えば、住居用住所、商業用住所、または、GPS位置でありうる。次に、売り手の品物は、自律ロボット車両101の少なくとも1つのセキュリティ保護可能なコンパートメント102、104に受け取られる。それらは、例えば、売り手から、または、倉庫から受け取られてよく、これについては、図14および図16に関連してさらに詳細に説明する。品物が自律ロボット車両101によって受け取られた後、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、工程1308において、売り手の品物を受け取った旨の表示を自律ロボット車両101から受信する。
0124
次に、工程1310において、システムは、第2目的地に移動して売り手の品物を買い手に配達するよう、自律ロボット車両101に命令を通信する。この目的地は、買い手がどこにいても、例えば、住居用住所、商業用住所、または、GPS位置でありうる。例えば、買い手は、ビーチまたはキャンプサイトにいる場合がある。自律ロボット車両101は、目的地を含む移動ルートを決定する。ルートは、複数の目的地を含んでもよい。自律車両のナビゲーションシステムは、最小限の時間または燃料で複数の配達を達成するルートを決定してよい。自律ロボット車両101の輸送システムは、ルートを移動して目的地に到達するよう制御される。最終的に、自律ロボット車両101は、工程1312、1314において、買い手が調べて、受け取りまたは拒否するために、目的地で売り手の品物を引き渡す。買い手が売り手の品物を受け取る場合、システムは、工程1316において、第三者預託から売り手への買い手の資金の受け渡しを通信する。買い手が売り手の品物を拒否した場合、システムは、工程1318において、売り手の品物のための取扱行程を決定する。
0125
図14は、売り手の品物の受け取りに関する動作のフローチャート1400である。最初に、工程1402において、自律ロボット車両101は、売り手から品物を受け取るよう、命令を受信する。命令は、例えば、売り手の身元、品物の記述、および、位置を含む。自律ロボット車両101への命令は、例えば、ピアツーピア・マーケットプレイスによって提供された情報に基づいて、ピアツーピア・フルフィルメントシステムによって提供されうる。
0126
自律ロボット車両101は、工程1404において、売り手の位置へ移動する。一実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、車両が行く途中に、売り手および/または買い手に通知してよい。一実施形態において、ロボット車両は、他のピアツーピア取引をフルフィルしつつ、売り手から品物を集荷する/受け取るのに最も効率的なルートを見つけるために、ナビゲーションシステムを利用してよい。例えば、効率的なルートは、燃料の利用が最も少ないルート、または、最短時間のルートであってよい。その他のルート決定要因および技術が、本開示の範囲内で想定される。
0127
本開示の態様によれば、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、対面のやり取りなしに、品物とお金の双方向取引の信頼を実現する。例えば、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、売り手の身元を買い手に知らせることなしに、売り手の身元を認証してよい。工程1406において、自律ロボット車両101は、売り手の身元を確認し、コンパートメント102、104を開く。一実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、買い手および売り手が互いに身元を開示する必要なしに、意図された人物によってのみ行われる自律ロボット車両101および中の品物への安全なアクセスを保証する。一実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、売り手の位置と、売り手の識別に役立つその他のデータポイントを格納しており、かかるデータポイントは、例えば、氏名、誕生日、PIN番号、電話番号、ユーザアカウント、および/または、バイオメトリック情報(顔認識または指紋など)を含んでよい。ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、この情報を取引中に買い手に暴露しないが、これらの任意の組みあわせを用いて売り手を識別してよく、認証された売り手にのみ車両のコンパートメントへのアクセスを許可する。一実施形態において、売り手は、自身のアカウントにログインしたスマートフォンアプリを用いて、ロボット車両101にアクセスできる。別の実施形態において、売り手は、ロボット車両101を開くために利用できるPINコードを、ピアツーピア・フルフィルメントシステムからのテキストメッセージを介して受信する。別の実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、ロボット車両101の内部にアクセスさせる前に、顔認識またはその他のバイオメトリック情報を用いて、売り手を識別してもよい。かかる例は、例示にすぎず、その他の認証または識別メカニズムが、本開示の範囲内で想定される。
0128
売り手の身元の確認後、ロボット車両は、コンパートメント102、104に品物を受け取り、受け取った品物が正しいことを確認する。一実施形態において、ロボット車両101は、例えば、特に、重量、写真、または、RFIDタグを用いて、受け取った品物が正しいことを確認してよい。様々な実施形態において、ロボット車両は、サブコンパートメントに品物を受け取ってもよく、コンパートメントに関する記載は、サブコンパートメントにも同様に当てはまる。様々な実施形態において、ロボット車両は、売り手による品物の記述に基づいて、特定の買い手にどのコンパートメントまたはサブコンパートメントを割り当てるのかを決定してよく、記述は、寸法情報および重量情報を含んでよい。
0129
工程1408において、自律ロボット車両101は、コンパートメント102、104を閉じて、品物を受け取った確認を売り手に送信する。例えば、自律ロボット車両101は、品物を受け取った確認として、受け取った品物の写真および重量測定値を記録して、売り手に送信できる。様々な実施形態において、自律ロボット車両は、この情報をピアツーピア・フルフィルメントシステムに送信でき、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、この情報に基づいて売り手に確認を送信できる。
0130
一実施形態において、ロボット車両101は、例えば、買い手が品物を調べたいことを、ピアツーピア・マーケットプレイスシステムが表示した後、または、ピアツーピア・フルフィルメントシステムが買い手資金の第三者預託を受けた後など、ピアツーピア・マーケットプレイス取引が発生した時に、売り手から品物を受け取る。別の実施形態において、ロボット車両101は、ピアツーピア・マーケットプレイス取引がまだ発生していない時でも、売り手から品物を受け取ることができる。例えば、売り手は、取引が実際に発生する前にピアツーピア・フルフィルメントシステムの倉庫で品物を保管することを選択でき、自律ロボット車両101は、売り手の品物を受け取り、保管するために倉庫にそれらを配送できる。次いで、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、後に、その品物に対するピアツーピア・マーケットプレイス取引の確認を受信すると、倉庫に移動して品物を積み込み買い手に配達するようよう、ロボット車両101に命令する。図16は、より詳細にかかる動作を示す。
0131
別の実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、非同期のピアツーピア・フルフィルメントシステムであってもよい。売り手および買い手が、同時に対応可能である必要はない。売り手は、自律ロボット車両101のコンパートメント102に品物を入れて、或る期間(例えば、数日、数週間、または、数ヶ月)にわたってコンパートメント102に品物を置いておくことができる。任意の潜在的な買い手が、この後の時点に、自律ロボット車両101から購入できる。
0132
図15は、買い手への品物の配達に関する動作のフローチャート1500である。最初に、工程1502において、ロボット車両101は、買い手へ品物を配達するよう、命令を受信する。命令は、買い手の身元、品物の記述、および、位置を含んでよい。一実施形態において、この情報は、モバイルデバイスアプリケーションによって、または、ピアツーピア・マーケットプレイスシステムによって、ピアツーピア・フルフィルメントシステムに送信されうる。様々な実施形態において、買い手に品物を配達するための命令は、品物が自律ロボット車両の中にあると確認された後に、ピアツーピア・フルフィルメントシステムによって発行されうる。
0133
工程1504において、ロボット車両101は、ナビゲーションシステムおよび輸送システムを用いて、買い手の位置まで移動する。一実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、ロボット車両101が行く途中に、買い手に通知してよい。一実施形態において、ロボット車両は、他のピアツーピア取引をフルフィルしつつ、買い手に品物を配達するのに最も効率的なルートを見つけるために、ナビゲーションシステムを利用してよい。例えば、効率的なルートは、燃料の利用が最も少ないルート、または、最短移動時間のルートであってよい。その他のルート決定要因および技術が、本開示の範囲内で想定される。
0134
次に、工程1506において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、買い手の身元を認証し、コンパートメント102、104を開き、それによって買い手に品物を受け渡す。一実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、買い手の位置と、買い手の識別に役立つその他のデータポイントを格納しており、かかるデータポイントは、例えば、氏名、誕生日、PIN番号、電話番号、ユーザアカウント、および、バイオメトリック情報(顔認識または指紋など)を含んでよい。ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、この情報を取引中に売り手に暴露しないが、これらの任意の組みあわせを用いて買い手を識別してよく、認証された買い手にのみ車両のコンパートメント102、104へのアクセスを許可する。一実施形態において、買い手は、自身のアカウントにログインしたスマートフォンアプリを用いて、車両にアクセスできる。別の実施形態において、買い手は、ロボット車両101を開くために利用できるPINコードを、ピアツーピア・フルフィルメントシステムからのテキストメッセージを介して受信する。別の実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、ロボット車両101のコンパートメント102、104内の中身にアクセスさせる前に、顔認識またはその他のバイオメトリック情報を用いて、買い手を識別してもよい。かかる例は、例示にすぎず、その他の認証または識別メカニズムが、本開示の範囲内で想定される。
0135
様々な実施形態において、ロボット車両101は、認証された買い手に配達された品物が正しい品物であることを確認できる。様々な実施形態において、ロボット車両101は、品物の重量または品物の画像などの情報に基づいて確認を実行できる。
0136
工程1508において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、買い手が品物を受け取るか否かを示す表示を受信する。表示は、例えば、空のコンパートメントを閉じること、モバイルデバイスアプリケーション上での確認、または、ロボット車両101上のインターフェースでの確認であってよい。一実施形態において、品物が買い手によって受け取られた場合、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、売り手に資金を移し、買い手および売り手にフルフィルメントを確認する。
0137
工程1510において、買い手が品物を拒否した場合、ロボット車両101は、コンパートメントまたはサブコンパートメント内に品物を受け取り、それらが正しい品物であることを確認する。品物が買い手によって拒否された場合、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、売り手に通知する。コンパートメントまたはサブコンパートメントに戻された品物が正しくない場合、ロボット車両101は、警告を発してもよいし、警告を送信できるピアツーピア・フルフィルメントシステムに信号を送信してもよい。一実施形態において、警告は、売り手に通知する。一実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、ロボット車両に戻された受け取られない品物が正しくない場合、買い手の第三者預託を差し控える。ロボット車両101は、後に詳述するように、例えば、重量、サイズ、および/または、画像認識に基づいて、コンパートメント102、104に戻された品物が正しいものであるか否かを検出できる。
0138
工程1512において、ロボット車両は、コンパートメントを閉じる。品物が受け取られた場合、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、品物が受け取られた旨の通知を売り手に送信できる。品物が拒否された場合、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、品物が拒否された旨の通知を売り手に送信できる。様々な実施形態において、品物が拒否された場合、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、品物を売り手に返すことができるように売り手の位置まで移動するよう、ロボット車両に命令できる。様々な実施形態において、品物が拒否された場合、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、品物を倉庫に保管できるように倉庫の位置まで移動するよう、ロボット車両に命令できる。様々な実施形態において、アイテムが拒否された場合、ピアツーピア・ルフィルメントシステムは、他のピアツーピア取引をフルフィルしつつ品物を保管するよう、ロボット車両に命令できる。品物がまだロボット車両101に保管されている時に新しい買い手が現れた場合、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、新しい買い手の位置へ移動するよう、ロボット車両に命令できる。
0139
本開示に従った別の実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、買い手が簡単に、拒否した品物を返して返金を受けることを可能にする。一実施形態において、自律ロボット車両101は、ピアツーピア・フルフィルメントシステムを介して扱われる品物を監視するために、ソフトウェアおよびハードウェアシステムの両方を備えてよい。ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、正しい商品がロボット車両101の中に置かれていることを保証するために、戻される商品を監視する。ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、複数のセンサを用いて、自律ロボット車両101内の中身を検出する。潜在的な買い手が、ロボット車両101から中身を取り出し、中身を受け取らないと決めて、ロボット車両101に戻した時、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、これらのセンサを用いて、戻された中身が、買い手が調べるために取り出したものと同じであることを確認できる。様々な実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、コンパートメント内の重量センサおよび/またはカメラを用いて、売り手が最初に置いた時、そして、潜在的な買い手が中身をコンパートメント102、104へ戻した時に再び、中身の属性を決定し、それらが同じものであることを確認してよい。
0140
様々な実施形態において、自律ロボット車両は、買い手に配達する前に、売り手の品物の重量を決定するか、または、重量にアクセスすることができる。売り手の品物が買い手によって拒否され、品物が車両に戻された場合に、自律ロボット車両は、車両に戻された品物の重量を決定し、売り手の品物の重さと車両に戻された品物の重さを比較することで、車両に戻された品物が売り手の品物であるか否かを判定できる。かかる一実施形態において、自律ロボット車両は、1または複数のセキュリティ保護可能なコンパートメント内に重量センサを備えてよい。
0141
様々な実施形態において、自律ロボット車両は、買い手に配達する前に、売り手の品物の画像をキャプチャするか、または、画像にアクセスすることができる。売り手の品物が買い手によって拒否され、品物が車両に戻された場合に、自律ロボット車両は、車両に戻された品物の画像をキャプチャし、売り手の品物の画像と車両に戻された品物の画像を比較することで、車両に戻された品物が売り手の品物であるか否かを判定できる。かかる一実施形態において、自律ロボット車両は、1または複数のセキュリティ保護可能なコンパートメント内に撮像装置(カメラなど)を備えてよい。様々な実施形態において、画像比較は、機械学習、コンピュータビジョン、ニューラルネットワーク、および/または、物体認識技術など、様々な技術およびテクノロジを用いて実行されうる。
0142
様々な実施形態において、自律ロボット車両は、車両に戻された品物が売り手の品物であることを売り手に確認させることができる。ロボット車両は、車両に戻された品物の動画をキャプチャし、売り手に見せるために動画を通信できる。様々な実施形態において、動画は、ライブでストリーミングされてもよいし、ライブではなく遅延配信されてもよい。様々な実施形態において、動画は、売り手のデバイスに直接通信されてよい。様々な実施形態において、動画は、ピアツーピア・フルフィルメントシステムに通信されてよく、次いで、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、売り手のデバイスに動画をリダイレクトまたは転送する。動画を見た後、売り手は、品物が正しい売り手の品物であるか否かを示すことができる。品物が正しい場合、売り手は、売り手のデバイスにそのように表示することができ、自律ロボット車両は、車両に戻された品物が売り手の品物である旨の売り手の確認を受信できる。
0143
図16は、倉庫への品物の配送および倉庫からの品物の受け取りに関する動作のフローチャート1600である。本開示の態様によれば、システムは、売り手および買い手が同時に対応可能である必要なしに、ピアツーピア購入が起こりうることを保証する。システムは、商品が買い手に配達されるかまたは売り手に戻されうるまで一時的に商品を保管するために、ソフトウェアおよび倉庫の間の統合システムを提供する。これは、買い手および売り手が同時に対応可能ではない状態でのピアツーピア取引を可能にする。最初に、工程1602において、ロボット車両101は、倉庫へ品物を配送するよう、命令を受信する。命令は、倉庫の位置および品物の記述を含んでよい。
0144
工程1604において、ロボット車両101は、ナビゲーションシステムおよび輸送システムを用いて、倉庫まで移動する。一実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、ロボット車両101が行く途中に、倉庫に通知してよい。一実施形態において、ロボット車両101は、他のピアツーピア取引をフルフィルしつつ、倉庫に品物を配送するのに最も効率的なルートを見つけるために、ナビゲーションシステムを利用してよい。例えば、効率的なルートは、燃料の利用が最も少ないルート、または、最短時間のルートであってよい。その他のルート決定要因および技術が、本開示の範囲内で想定される。
0145
工程1606において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、倉庫作業員の身元を確認し、コンパートメント102、104を開き、品物を受け渡し、倉庫は、品物が正しいことを確認する。一実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、倉庫の位置と、倉庫作業員の識別に役立つその他のデータポイントを格納しており、かかるデータポイントは、例えば、氏名、誕生日、PIN番号、電話番号、ユーザアカウント、および、バイオメトリック情報(顔認識または指紋など)を含んでよい。ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、これらの任意の組みあわせを用いて倉庫作業員を識別してよく、認証された倉庫作業員にのみロボット車両101のコンパートメント102、104へのアクセスを許可する。一実施形態において、倉庫作業員は、自身のアカウントにログインしたスマートフォンアプリを用いて、ロボット車両101にアクセスできる。別の実施形態において、倉庫作業員は、ロボット車両101を開くために利用できるPINコードを、ピアツーピア・フルフィルメントシステムからのテキストメッセージを介して受信する。別の実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、ロボット車両101のコンパートメント102、104へのアクセスを許可する前に、顔認識またはその他のバイオメトリック情報を用いて、倉庫作業員を識別してもよい。一実施形態において、品物は、倉庫で、自律的に、または、人間によって、降ろされてよい。別の実施形態において、倉庫は、ロボットまたはその他の機械装置を用いた自動荷下ろし方法を用いてもよい。
0146
工程1608において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、倉庫が品物を受け入れるか否かを示す表示を受信する。一実施形態において、倉庫作業員は、受け入れるか拒否するかについて品物を調べてよい。品物が受け入れられた場合、倉庫は、品物が受け入れられたことをピアツーピア・フルフィルメントシステムに示す。次いで、工程1610において、コンパートメントは閉じられる。
0147
一実施形態において、買い手が、倉庫に保管されている品物を購入してよい。工程1612において、ロボット車両101は、倉庫から品物を積み込むよう、命令を受信する。倉庫から品物を積み込む特定のロボット車両101は、倉庫で品物を降ろしたのと同じロボット車両であってもよいし、別のロボット車両であってもよい。この際、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、倉庫に移動して品物を積み込むよう、ロボット車両101に命令する。命令は、品物の記述および位置を含んでよい。様々な実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、倉庫作業員の身元を確認してよく、ロボット車両101は、品物をそのコンパートメント102、104へ受け入れる。品物は、倉庫作業員によって、もしくは、機械または自動ロボットによって、倉庫でロボット車両101に積み込まれてよい。工程1614において、ロボット車両101は、次に、品物が正しいことを確認する。次いで、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、品物が積み込まれて買い手へ輸送中である旨の表示を、買い手および売り手に送信してよい。
0148
本開示の態様によれば、ユーザが品物および価格を投稿することを可能にし、さらに、ユーザ情報(位置およびプライベートでの都合など)を保持するユーザインターフェース(ウェブサイトおよび/またはスマートフォンアプリなど)を備えたピアツーピア・マーケットプレイスシステムが提供されてよい。したがって、ピアツーピア・マーケットプレイスシステムが、本開示の下で提供されうることが想定される。マーケットプレイスインターフェースは、潜在的な買い手が、ピアツーピア・フルフィルメントシステムを通して検索/ブラウズを行い、ピアツーピア・マーケットプレイスシステムに表示された商品を購入することを可能にする。本明細書に記載のピアツーピア・フルフィルメントシステムは、かかるピアツーピア・マーケットプレイスシステムと統合されてもよい。別の実施形態において、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、ピアツーピアのやり取りの自律的フルフィルメントを直接的に要求するおよび/またはスケジュールするために、サードパーティマーケットプレイスシステムにAPIを提供する。
0149
本明細書に記載のように、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、倉庫に中身を保管する際に、オプションを売り手に提供できる。ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、例えば、売り手に近いこと、潜在的な買い手に近いこと、倉庫の収容能力、および/または、その他の要因に基づいて、どの倉庫が中身を保管すべきかを最適化できる。次いで、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、図14および図16に関連して記載したように、売り手から中身を受け取って、選択された倉庫へ向かうように、ロボット車両101を派遣する。ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、中身を倉庫の保管スペースの特定の領域に割り当てることができ、中身が倉庫内で保管されている場所を記録できる。潜在的な買い手が品物を要求すると、ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、保管スペースから中身を取り出して自律ロボット車両101へ届けるよう、人間オペレータまたはロボットシステムに通知する。ピアツーピア・フルフィルメントシステムは、倉庫に中身を保管するために、特定の料金または販売価格の一定割合を売り手に請求してよい。
0150
一実施形態において、遠隔オペレータが、ビデオカメラを介してフルフィルメント取引を監視してもよい。買い手または売り手が、問題があること(セキュリティ保護可能なコンパートメントが開いているなど)をロボット車両101に通知すると、ロボット車両101は、システムを通して遠隔オペレータへ動画および音声を送信してよい。遠隔オペレータは、例えば、取引に関する情報を遠隔で確認し、買い手または売り手を遠隔で支援することによって、買い手または売り手を支援できる。例えば、遠隔オペレータは、買い手が、PIN番号、バイオメトリックデータ、または、顔認識を通して身元を認証した後に、セキュリティ保護可能なコンパートメントを遠隔でロック解除できる。
0151
セキュリティ保護可能なコンパートメント
図2に示すように、フリート内のロボットは各々、品物またはサービスを輸送、配達、または、回収するために構成され、非構造化開放環境または閉鎖環境内で動作できる。いくつかの実施形態において、車両101は、小型の全地形対応車が陸上で移動できるどのような場所でも実際的に移動するよう構成される一方で、少なくとも1つ、好ましくは2つの大きい収納コンパートメント102を提供し、より好ましくは、少なくとも1つの大きいコンパートメント102は、配達されるまたは顧客から回収する必要のある個々の物品を運ぶために、可変構成の小さい内部セキュリティ保護可能なコンパートメント104を備えるよう構成される。
0152
コンパートメント102という用語は、一般に、隔室にアクセスするための専用ドアを車両の外部に有するロボット車両101の内部隔室を示すために用いられ、隔室内に固定されたインサート(挿入物)のことも指す。サブコンパートメントという用語は、一般に、コンパートメントの細分区画または一部を示すために用いられる。1つのアクセスドアが、1つのコンパートメント102内の複数のスペースすなわちサブコンパートメント104にアクセスするために開きうる。本開示によれば、以下の記載は、コンパートメントについての記載であり、任意のかかる記載は、サブコンパートメントにも等しく当てはまる。
0153
あるいは、いくつかの実施形態において、車両は、水上移動用に構成されてもよく、少なくとも1つ、好ましくは2つの大きい収納コンパートメントを提供し、より好ましくは、少なくとも1つの大きいコンパートメントは、配達されるまたは顧客から回収する必要のある個々の物品を運ぶために、可変構成の小さい内部セキュリティ保護可能なコンパートメントを備えるよう構成される。
0154
さらにまた、いくつかの実施形態において、車両101は、ホバリング移動用に構成されてもよく、少なくとも1つ、好ましくは2つの大きい収納コンパートメントを提供し、より好ましくは、少なくとも1つの大きいコンパートメントは、配達されるまたは顧客から回収する必要のある個々の物品を運ぶために、可変構成の小さい内部セキュリティ保護可能なコンパートメントを備えるよう構成される。
0155
いくつかの実施形態において、車両101は、空中ドローンまたは空中ホバリング移動用に構成されてもよく、少なくとも1つ、好ましくは2つの大きい収納コンパートメントを提供し、より好ましくは、少なくとも1つの大きいコンパートメントは、配達されるまたは顧客から回収する必要のある個々の物品を運ぶために、可変構成の小さい内部セキュリティ保護可能なコンパートメントを備えるよう構成される。コンパートメントは、ユーザ、遠隔オペレータ、リモートコントローラ、または、それらの組みあわせによってロックおよびロック解除されることができるセキュリティ保護可能なコンパートメントであってよい。
0156
図7〜図10に示すように、いくつかの実施形態において、セキュリティ保護可能なコンパートメントは、例えば、温かい商品、冷たい商品、湿った商品、乾いた商品、もしくは、それらの組みあわせまたは変形例のために湿度および温度が制御される。さらに、図8〜図10に示すように、1または複数のコンパートメントは、夜間配達用のコンパートメント照明および調味料ディスペンサなど、様々なアメニティを備えるよう構成可能である。
0157
いくつかの実施形態において、セキュリティ保護可能なコンパートメントは、様々な品物用に構成可能である。かかる構成および品物は、以下を含む。書籍のための本棚、文書のための薄い引き出し、小包のための大型の箱状の引き出し、ならびに、ベンディングマシン、コーヒーメーカー、ピザオーブン、および、ディスペンサにサイズを合わせたコンパートメント。
0159
さらにまた、各ロボットは、上述の商品、または、上述のサービスに関連する物品を保持するためのセキュリティ保護可能なコンパートメントと、割り当て可能な顧客202または提供者204にセキュリティ保護可能なコンパートメント102、104の各々を関連付け、許可された時にエントリ(利用)を許すよう構成可能なコントローラ150と、を備える。各ロボット車両は、さらに、輸送システム、ナビゲーションモジュール、センサシステム、フリート管理モジュールからの命令、通信モジュール、および、コントローラを管理するよう構成されている少なくとも1つのプロセッサを備える。
0160
上述のように、各ロボットは、セキュリティ保護可能なコンパートメントを備えるよう構成される。あるいは、ロボットが、1セットの商品、または、移動店舗(ホテルのミニバーのようなもの)をも含むよう構成可能である。
0161
ロボットが顧客202に割り当てられると、コンパートメント102、104の内の1または複数も、その顧客に割り当てられる。大きいコンパートメント12の各々が別個に確保され、別個のセットの顧客202へ安全に商品を輸送できる。
0162
顧客の宛先にロボットが到着すると、顧客は、ロボットで身元確認を行うことによって、それぞれのコンパートメントを開くことができる。これは、以下を含むがそれらに限定されない様々なアプローチを通してなされうる:
1.顧客は、最初の要求/注文をする時に、PIN(例えば、4桁の数字)を与えられうる。そうして、顧客は、タッチスクリーンまたはキーパッドを用いてロボットに自分のPINを入力できる。
2.顧客は、携帯電話およびロボット上のRFIDリーダを用いて本人確認または認証を行うことができる。
3.顧客は、ロボットに話しかけた声と個人のキーワードまたはキーフレーズとを用いて本人確認を行うことができる。
4.顧客は、ロボット上のカメラおよび顔認証もしくは磁気ストライプまたはその他のタイプのリーダを用いて、顔、政府ID、または、ビジネスIDバッチを通して本人確認を行うことができる。
5.顧客は、電話上のボタンまたは所定のコードを押すことで、携帯電話を用いて本人確認を行うことができる。(そして、システムは、電話からのGPS位置を用いて、顧客がロボットの近くにいることを任意選択的に検出できる)。
0163
様々な実施形態において、包装容器420は、本明細書で上述したようにユーザがPINまたは別の方法でアクセスできるロボット車両のコンパートメント内に配置されてよい。
0164
本開示によれば、上の記載は、コンパートメントについての記載であり、任意のかかる記載は、サブコンパートメントにも等しく当てはまる。
0165
コントローラおよびプロセッサ
いくつかの実施形態において、ロボットフリート内の各ロボットは、処理のための高レベルの計算およびハードウェアを制御するための低レベルのセーフティクリティカルな計算能力の両方が可能な1または複数のプロセッサ125を備えられる。少なくとも1つのプロセッサは、輸送システム、ナビゲーションモジュール、センサシステム、フリート管理モジュールからの命令、通信モジュール、および、コントローラを管理するよう構成される。
0166
さらに、いくつかの実施形態において、ロボットフリート内の各ロボットは、割り当て可能な顧客202または提供者204にセキュリティ保護可能なコンパートメント102、104の各々を関連付け、許可された時にエントリ(利用)を許すよう構成可能なコントローラ150を備える。
0167
さらなる特徴
いくつかの実施形態において、ロボットフリートは、さらに、以下を含む精選されたコンテンツのためのデジタルディスプレイを有する少なくとも1つのロボットを備える。提供サービス、マーケティング/販売促進、サービス提供エリアの地域/場所、顧客の詳細、地域環境を含む、広告(すなわち、特定ユーザおよび一般大衆の両方のための広告)、迷い人、尋ね人、または、発見された人、公共広告、日付、時刻、もしくは、気象。
0168
本明細書に開示された実施形態は、開示の例であり、様々な形態で具現化されてよい。例えば、本明細書のいくつかの実施形態は、別個の実施形態として記載されているが、本明細書の実施形態の各々が、本明細書の他の実施形態の内の1以上と組み合わせられてもよい。本明細書に開示された具体的な構造および機能の詳細は、限定として解釈されるべきではなく、請求項の根拠として、および、実質的に任意の適切に詳述された構造で本開示を様々に利用するよう当業者に教示するための代表的な根拠として解釈される。同じ符号は、図面の記載にわたって類似または同一の要素に言及しうる。
0169
「一実施形態において」、「実施形態において」、「様々な実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、または、「別の実施形態において」という表現は各々、本開示に従った同じまたは異なる実施形態の内の1以上に言及しうる。「AまたはB」の形態の表現は、「(A)、(B)、または、(AおよびB)」を意味する。「A、B、または、Cの少なくとも1つ」という形態の表現は、「(A);(B);(C);(AおよびB);(AおよびC);(BおよびC);または、(A,B、および、C)」を意味する。
0170
本明細書に記載した方法、プログラム、アルゴリズム、または、コードはいずれも、プログラミング言語またはコンピュータプログラムに変換されるか、または、それらで表現されてよい。本明細書で用いられる「プログラミング言語」および「コンピュータプログラム」という用語は各々、コンピュータへの命令を記述するために用いられる任意の言語を含み、以下の言語およびそれらの派生物を含む(ただし、これらに限定されない)。アセンブラ、ベーシック、バッチファイル、 BCPL、C、C+、C++、デルファイ、フォートラン、Java、JavaScript、マシンコード、オペレーティングシステムコマンド言語、パスカル、パール、PL1、スクリプト言語、ビジュアルベーシック、それら自身がプログラムを記述するメタ言語、および、すべての第1、第2、第3、第4、第5、または、さらなる世代のコンピュータ言語。また、データベースおよびその他のデータスキーマならびに任意のその他のメタ言語も含まれる。解釈される、コンパイルされる、または、コンパイルおよび解釈アプローチの両方に利用される言語は区別されない。プログラムのコンパイルバージョンおよびソースバージョンは区別されない。したがって、プログラムへの言及は、(ここで、プログラミング言語は、2以上の状態(ソース、コンパイル、オブジェクト、または、リンクなど)で存在しうる)、ありとあらゆるかかる状態への言及である。プログラムへの言及は、実際の命令および/またはそれらの命令の意図を含みうる。
0171
本明細書に記載のシステムは、1または複数のコントローラを用いて、様々な情報を受信し、受信した情報を変換して出力を生成してもよい。コントローラは、メモリに格納された一連の命令を実行できる任意のタイプのコンピュータデバイス、計算回路、もしくは、任意のタイプのプロセッサまたは処理回路を備えてよい。コントローラは、マルチプロセッサおよび/またはマルチコア中央処理装置(CPU)を備えてよく、任意のタイプのプロセッサ(マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など)を備えてよい。コントローラは、1または複数のプロセッサによって実行された時に、1または複数のプロセッサに、1または複数の方法および/またはアルゴリズムを実行させるデータおよび/または命令を格納するメモリも備えてよい。
0172
本明細書に記載した方法、プログラム、アルゴリズム、または、コードはいずれも、プログラミング言語またはコンピュータプログラムに変換されるか、または、それらで表現されてよい。本明細書で用いられる「プログラミング言語」および「コンピュータプログラム」という用語は各々、コンピュータへの命令を記述するために用いられる任意の言語を含み、以下の言語およびそれらの派生物を含む(ただし、これらに限定されない)。アセンブラ、ベーシック、バッチファイル、BCPL、C、C+、C++、デルファイ、フォートラン、Java、JavaScript、マシンコード、オペレーティングシステムコマンド言語、パスカル、パール、PL1、スクリプト言語、ビジュアルベーシック、それら自身がプログラムを記述するメタ言語、および、すべての第1、第2、第3、第4、第5、または、さらなる世代のコンピュータ言語。また、データベースおよびその他のデータスキーマならびに任意のその他のメタ言語も含まれる。解釈される、コンパイルされる、または、コンパイルおよび解釈アプローチの両方に利用される言語は区別されない。プログラムのコンパイルバージョンおよびソースバージョンは区別されない。したがって、プログラムへの言及は、(ここで、プログラミング言語は、2以上の状態(ソース、コンパイル、オブジェクト、または、リンクなど)で存在しうる)、ありとあらゆるかかる状態への言及である。プログラムへの言及は、実際の命令および/またはそれらの命令の意図を含みうる。