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図面 (19)

課題・解決手段

本開示は、CD9P−1経路阻害する、好ましくはCD9P−1/スタビリン1経路および/またはCD9P−1/TRAF−2経路を阻害する単離タンパク質、具体的にはヒトCD9P−1に対する単離抗体ならびに治療法または診断法へのその使用に関する。

概要

背景

化学薬品耐性のある腫瘍転移制止不可能な増殖および拡散が、癌による死亡の主要な原因の1つとなっている。腫瘍転移は、クローン分裂から生じ、多数の様々な前駆細胞由来するものであり得る。さらに、転移性細胞非腫瘍性細胞と比較して、自然変異率が高く、DNA修復機序欠陥がみられる。このことはいずれも、同じ化学療法に対して転移感受性の範囲が広いため従来の治療薬が奏効しない患者が存在することの説明となる。このため、癌細胞に対する宿主免疫応答を操作する癌免疫療法が、外科手術細胞傷害性治療および放射線療法と並んで癌治療基礎の1つとなっている。

抗CTL4および抗PDL1/抗PD1モノクローナル抗体による免疫チェックポイント遮断を用いた最近の臨床結果から、免疫療法が癌治療の極めて有望な方法となることが明確に確認されている。チェックポイント阻害剤(CPI、免疫チェックポイント阻害剤またはICIと呼ばれることもある)は、抗腫瘍応答刺激するために正常な免疫細胞を標的とするものである。チェックポイント阻害剤は、T細胞上に発現する抑制性受容体とそのリガンドとの間の相互作用を遮断することによって作用する。その効果は複数のタイプの癌で示されていた。しかし、これらの治療法が奏効する患者はごく一部に限られており、新たな免疫療法の標的が必要とされている。

腫瘍関連マクロファージの標的化も有望な免疫療法戦略であると考えられている。実際、固形腫瘍腫瘍間質の主要な構成要素である殺腫瘍マクロファージは、腫瘍性細胞を認識し、取込み、分解すると同時に、転移性細胞は無傷のままにしておくことができるため、腫瘍形成の予防および治療のための優れた標的となっている。このため、現在、新規抗癌治療を開発するため、腫瘍環境内へのマクロファージ動員阻害CSF−1R阻害剤)、殺腫瘍エフェクターBCG)の開発、M2 TAM枯渇誘導またはその抗腫瘍エフェクター、「M1様」モードとしての「再教育」(抗CD40);ならびに癌細胞の食作用および細胞内破壊を誘発する腫瘍標的化モノクローナル抗体(抗CD47)の開発といった戦略が臨床試験で検討されている。

腫瘍を破壊するには非特異的な自然免疫および抗原特異的で記憶促進的適応免疫をともに採り入れる戦略が最も有望な癌治療法である。例えばアポトーシス活性化による細胞死、食作用および共刺激経路を誘導するナチュラルキラー(NK)、マクロファージ、顆粒球および樹状細胞を含めた自然免疫の要素ならびに/あるいは適応免疫の要素、具体的には、体液性免疫応答B細胞)または細胞性免疫応答(T細胞)に関与するリンパ球(B細胞およびT細胞)によって駆動される抗腫瘍応答を誘導する治療法の組合せ。T細胞を効果的に活性化させるには、2種類の別個T細胞受容体が関与する必要がある。抗原特異的T細胞受容体(TCR)は外来ペプチド抗原−MHC複合体と結合し、CD28受容体は、抗原提示細胞APC)の表面に発現するB7(CD80/CD86)共刺激分子と結合し、このAPCは、単球、マクロファージ、樹状細胞またはBリンパ球であり得る。

テトラスパニンタンパク質は、特に腫瘍の成長、拡散および血管新生支えることによって、腫瘍形成に様々な形で寄与する。CD9は、最も試験が実施されているテトラスパニンであり、膜融合分化および細胞運動性を含めた複数の細胞事象で機能することがわかっており、転移に重要な役割を果たしているものと思われる。臨床観察から、CD9のダウンレギュレーションが固形腫瘍と進行と相関することが示唆されている。テトラスパニンは、4つの膜貫通ドメインを有し、血管新生、細胞遊走、細胞間の接触および融合を含めた多数の生理学過程に関与している大きさの異なる2つの細胞外ドメイン輪郭となる、タンパク質ファミリーを形成している。テトラスパニンの機能は、それらが互いに作用するとともに、様々な他の表面タンパク質とも相互作用して、テトラスパニンウェブと呼ばれる分子相互作用ネットワークを形成することができることと関係があると考えられている。テトラスパニンは、そのパートナータンパク質との相互作用を介して、癌に対する免疫応答にも関与している。テトラスパニンは、パターン認識受容体(PRR)およびその下流で誘導されるシグナル伝達統合ならびにMHC−IIペプチド輸送の調節を介して、抗原提示細胞(APC)による抗原の認識ならびに提示に関与する。CD9は、単球由来樹状細胞のMHC−II輸送を調節する。CD81は、癌および転移における免疫抑制を調節する。

免疫グロブリンスーパーファミリーIgSF)に属するCD9パートナー1(「CD9P−1」、「FPRP」または「EWI−F」とも呼ばれる)は、CD9、CD81およびCD151と関連し、したがって、テトラスパニンウェブ内に局在している。CD9P−1は、脂質マイクロドメインと関連するグリコシル化1型内在性膜タンパク質であり、多数の癌細胞系過剰発現する。CD9P−1遺伝子発現は、癌の転移状態と関連することが明らかにされており、CD9P−1が固形腫瘍のCD9発現消失の主な原因である可能性が示唆されている。具体的には、短縮型のCD9P−1であるGS−168AT2は、ヌードマウスの腫瘍誘導性血管新生を強力に阻害し、それによりin vivoの腫瘍成長を抑える。さらに、ヒト胎児腎細胞HEK293)にCD9P−1をコードするベクタートランスフェクトすることにより、細胞遊走、すなわち、ほぼ確実に腫瘍細胞浸潤が有意に増大した。このため、癌治療のためのCD9P−1に特異的な阻害剤を開発することが喫緊に必要とされている。

本発明者らは、CD9P−1タンパク質を特異的に標的とするモノクローナル抗体(以降、9bF4および10bB1)を開発した。驚くべきことに、これらの抗体は実際に、具体的には癌細胞アポトーシスの誘導を介する効果的な抗癌活性をそれ自体で有する。

前臨床試験および臨床試験では、マクロファージが様々な癌の腫瘍の主な構成要素となり、血管新生および転移の促進によって予後を不良にする可能性があることが明らかにされている。これらの腫瘍関連マクロファージ(TAM)はM2表現型を発現すると考えられている。驚くべきことに、本発明の抗体は、M2からM1へのマクロファージの再分極化を誘発し、それにより、M2状態のTAMによる有害な抗炎症作用および腫瘍促進作用を抑えることが明らかになった。

さらに、本発明の抗体は、有利な点として、単球およびリンパ球の増殖/活性を介して癌細胞アポトーシスを誘導することが明らかになった。したがって、9bF4抗体および10bB1抗体は、例えば、2つの主な殺腫瘍サイトカインおよび免疫応答の重要なエフェクターであるTNFアルファおよびIFNガンマの発現を、その組換え対応物の欠点(例えば、大量に生産することが困難であること、長期保管により生物活性が失われること、患者に投与すると副作用が生じることなど)を伴わずに誘発することができることから、これまでに知られている癌治療法に代わる予想外で有利な代替法となる。

したがって、本発明は、ヒトCD9P−1を標的とする新規な単離タンパク質、具体的にはCD9P−1に対する新規な抗体ならびにその治療剤および診断剤に関する。

概要

本開示は、CD9P−1経路を阻害する、好ましくはCD9P−1/スタビリン1経路および/またはCD9P−1/TRAF−2経路を阻害する単離タンパク質、具体的にはヒトCD9P−1に対する単離抗体ならびに治療法または診断法へのその使用に関する。

目的

本発明のタンパク質、組成物および方法は、腫瘍細胞転移を予防する、または減少させることも目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

CD9P−1経路阻害する、好ましくはCD9P−1/スタビリン1経路および/またはCD9P−1/TRAF−2経路を阻害する、単離タンパク質

請求項2

CD9P−1の内部移行および/または分解を誘導し、好ましくは、スタビリン1の内部移行および/または分解ならびに/あるいはTRAF−2の分解をさらに誘導する、請求項1に記載の単離タンパク質。

請求項3

CD9P−1と結合し、好ましくは、全抗体、ヒト化抗体一本鎖抗体二量体一本鎖抗体、Fv、Fab、F(ab)’2、脱フコシル化抗体、二特異性抗体、ダイアボディトライアボディテトラボディからなる群より選択される抗体分子ユニボディドメイン抗体およびナノボディからなる群より選択される抗体フラグメント、またはアフィボディ、アフィリン、アフィチンアドネクチンアトリマー、エバシン、DARPin、アンチカリンアビマー、ファイノマー、バーサボディおよびデュオカリンからなる群より選択される抗体模倣物である、請求項1または請求項2に記載の単離タンパク質。

請求項4

ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基202〜232の、またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基202〜232と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性共有する配列の、少なくとも1つのアミノ酸残基と、ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基422〜442の、またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基422〜442と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の、少なくとも1つのアミノ酸残基と、ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基472〜502の、またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基472〜502と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の、少なくとも1つのアミノ酸残基とを含む立体構造エピトープと結合する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の単離タンパク質。

請求項5

重鎖可変領域が、以下のCDR:VH−CDR1:GYTFTSYW(配列番号1);VH−CDR2:IFPGTGTT(配列番号2);およびVH−CDR3:SRDFDV(配列番号3)のうちの少なくとも1つのCDR、または配列番号1〜3と少なくとも60%の同一性を共有するアミノ酸配列を有する任意のCDRを含み、かつ/あるいは軽鎖の可変領域が、以下のCDR:VL−CDR1:QSLLDIDGKTY(配列番号4);VL−CDR2:LVS;およびVL−CDR3:WQGTHLPRT(配列番号5)のうちの少なくとも1つのCDR、または配列番号4、LVSおよび配列番号5と少なくとも60%の同一性を共有するアミノ酸配列を有する任意のCDRを含む、請求項3または請求項4に記載のヒトCD9P−1に対する単離抗体

請求項6

前記重鎖の可変領域が、請求項4で定められるCDRのうちの少なくとも1つのCDRを含み、前記軽鎖の可変領域が、請求項4で定められるCDRのうちの少なくとも1つのCDRを含む、請求項3〜5のいずれか1項に記載のヒトCD9P−1に対する単離抗体。

請求項7

前記重鎖の可変領域が、以下のCDR:GYTFTSYW(配列番号1)、IFPGTGTT(配列番号2)およびSRDFDV(配列番号3)を含み、前記軽鎖の可変領域が、以下のCDR:QSLLDIDGKTY(配列番号4)、LVSおよびWQGTHLPRT(配列番号5)、または前記配列番号1〜5およびLVSと少なくとも60%の同一性を共有するアミノ酸配列を有する任意のCDRを含む、請求項3〜6のいずれか1項に記載のヒトCD9P−1に対する単離抗体。

請求項8

前記重鎖可変領域のアミノ酸配列が配列番号6であり、配列中、X1がQまたはRであり、X2がRまたはGであり、X3がTまたはAであり、X4がSまたはTであり、前記軽鎖可変領域のアミノ酸配列が、配列番号7であり、配列中、X5がPまたはLであり、X6がSまたはFであり、X7がSであるか、存在しない、または前記配列番号6〜7と少なくとも60%の同一性を共有するアミノ酸配列を有する任意の配列である、請求項3〜7のいずれか1項に記載のヒトCD9P−1に対する単離抗体。

請求項9

配列番号6のX1がRであり、X2がRであり、X3がTであり、X4がTであり(配列番号8)、かつ/または配列番号7のX5がLであり、X6がSであり、X7がSである(配列番号24)、請求項8に記載のヒトCD9P−1に対する単離抗体。

請求項10

配列番号6のX1がQであり、X2がRであり、X3がTであり、X4がTであり(配列番号11)、かつ/または配列番号7のX5がLであり、X6がSであり、X7がSである(配列番号24)、請求項8に記載のヒトCD9P−1に対する単離抗体。

請求項11

請求項1〜10のいずれか1項に記載のタンパク質を含む、組成物

請求項12

癌を治療するための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の単離タンパク質。

請求項13

生体試料中のCD9P−1を検出するための、請求項1〜10のいずれか1項に記載のタンパク質の使用。

請求項14

請求項1〜10のいずれか1項に記載のタンパク質を用いる、生体試料中のCD9P−1、好ましくは135kDaのグリコシル化膜貫通型CD9P−1、の存在を判定するためのinvitroの診断アッセイまたは予後予測アッセイ

請求項15

請求項7に記載の抗体をコーティング抗体として用いるサンドイッチELISA法である、請求項14に記載のinvitroの診断アッセイまたは予後予測アッセイ。

請求項16

少なくとも1つの請求項3〜10のいずれか1項に記載のヒトCD9P−1に対する抗体、好ましくは請求項7に記載の抗体と、任意選択顕示抗体と、を含む、キット

請求項17

配列番号32および配列番号33または前記配列番号32〜33と少なくとも60%の同一性を共有する核酸配列を有する任意の配列のうちの少なくとも1つのものを含む、発現ベクター

請求項18

CNCMI−5213およびCNCMI−5214で登録されているヒトCD9P−1に対する抗体を産生する、ハイブリドーマ細胞系

請求項19

必要とする対象において癌細胞アポトーシスを誘導するための方法であって、前記対象に有効量の請求項1〜10のいずれか1項に記載のタンパク質を投与することを含む、方法。

請求項20

必要とする対象においてM2マクロファージのM1マクロファージへの再分極化を誘導するための方法であって、前記対象に有効量の請求項1〜10のいずれか1項に記載のタンパク質を投与することを含む、方法。

請求項21

必要とする対象において免疫応答および/または炎症性応答を誘導するための方法であって、前記対象に有効量の請求項1〜10のいずれか1項に記載のタンパク質を投与することを含む、方法。

技術分野

0001

本発明は、ヒト分化クラスターパートナー1(CD9P−1)を標的とするタンパク質、具体的にはCD9P−1に対する新規な抗体ならびに治療法および診断法へのその使用に関する。

背景技術

0002

化学薬品耐性のある腫瘍転移制止不可能な増殖および拡散が、癌による死亡の主要な原因の1つとなっている。腫瘍転移は、クローン分裂から生じ、多数の様々な前駆細胞由来するものであり得る。さらに、転移性細胞非腫瘍性細胞と比較して、自然変異率が高く、DNA修復機序欠陥がみられる。このことはいずれも、同じ化学療法に対して転移感受性の範囲が広いため従来の治療薬が奏効しない患者が存在することの説明となる。このため、癌細胞に対する宿主免疫応答を操作する癌免疫療法が、外科手術細胞傷害性治療および放射線療法と並んで癌治療基礎の1つとなっている。

0003

抗CTL4および抗PDL1/抗PD1モノクローナル抗体による免疫チェックポイント遮断を用いた最近の臨床結果から、免疫療法が癌治療の極めて有望な方法となることが明確に確認されている。チェックポイント阻害剤(CPI、免疫チェックポイント阻害剤またはICIと呼ばれることもある)は、抗腫瘍応答刺激するために正常な免疫細胞を標的とするものである。チェックポイント阻害剤は、T細胞上に発現する抑制性受容体とそのリガンドとの間の相互作用を遮断することによって作用する。その効果は複数のタイプの癌で示されていた。しかし、これらの治療法が奏効する患者はごく一部に限られており、新たな免疫療法の標的が必要とされている。

0004

腫瘍関連マクロファージの標的化も有望な免疫療法戦略であると考えられている。実際、固形腫瘍腫瘍間質の主要な構成要素である殺腫瘍マクロファージは、腫瘍性細胞を認識し、取込み、分解すると同時に、転移性細胞は無傷のままにしておくことができるため、腫瘍形成の予防および治療のための優れた標的となっている。このため、現在、新規な抗癌治療を開発するため、腫瘍環境内へのマクロファージ動員阻害CSF−1R阻害剤)、殺腫瘍エフェクターBCG)の開発、M2 TAM枯渇誘導またはその抗腫瘍エフェクター、「M1様」モードとしての「再教育」(抗CD40);ならびに癌細胞の食作用および細胞内破壊を誘発する腫瘍標的化モノクローナル抗体(抗CD47)の開発といった戦略が臨床試験で検討されている。

0005

腫瘍を破壊するには非特異的な自然免疫および抗原特異的で記憶促進的適応免疫をともに採り入れる戦略が最も有望な癌治療法である。例えばアポトーシス活性化による細胞死、食作用および共刺激経路を誘導するナチュラルキラー(NK)、マクロファージ、顆粒球および樹状細胞を含めた自然免疫の要素ならびに/あるいは適応免疫の要素、具体的には、体液性免疫応答B細胞)または細胞性免疫応答(T細胞)に関与するリンパ球(B細胞およびT細胞)によって駆動される抗腫瘍応答を誘導する治療法の組合せ。T細胞を効果的に活性化させるには、2種類の別個T細胞受容体が関与する必要がある。抗原特異的T細胞受容体(TCR)は外来ペプチド抗原−MHC複合体と結合し、CD28受容体は、抗原提示細胞APC)の表面に発現するB7(CD80/CD86)共刺激分子と結合し、このAPCは、単球、マクロファージ、樹状細胞またはBリンパ球であり得る。

0006

テトラスパニンタンパク質は、特に腫瘍の成長、拡散および血管新生支えることによって、腫瘍形成に様々な形で寄与する。CD9は、最も試験が実施されているテトラスパニンであり、膜融合、分化および細胞運動性を含めた複数の細胞事象で機能することがわかっており、転移に重要な役割を果たしているものと思われる。臨床観察から、CD9のダウンレギュレーションが固形腫瘍と進行と相関することが示唆されている。テトラスパニンは、4つの膜貫通ドメインを有し、血管新生、細胞遊走、細胞間の接触および融合を含めた多数の生理学過程に関与している大きさの異なる2つの細胞外ドメイン輪郭となる、タンパク質ファミリーを形成している。テトラスパニンの機能は、それらが互いに作用するとともに、様々な他の表面タンパク質とも相互作用して、テトラスパニンウェブと呼ばれる分子相互作用ネットワークを形成することができることと関係があると考えられている。テトラスパニンは、そのパートナータンパク質との相互作用を介して、癌に対する免疫応答にも関与している。テトラスパニンは、パターン認識受容体(PRR)およびその下流で誘導されるシグナル伝達統合ならびにMHC−IIペプチド輸送の調節を介して、抗原提示細胞(APC)による抗原の認識ならびに提示に関与する。CD9は、単球由来樹状細胞のMHC−II輸送を調節する。CD81は、癌および転移における免疫抑制を調節する。

0007

免疫グロブリンスーパーファミリーIgSF)に属するCD9パートナー1(「CD9P−1」、「FPRP」または「EWI−F」とも呼ばれる)は、CD9、CD81およびCD151と関連し、したがって、テトラスパニンウェブ内に局在している。CD9P−1は、脂質マイクロドメインと関連するグリコシル化1型内在性膜タンパク質であり、多数の癌細胞系過剰発現する。CD9P−1遺伝子発現は、癌の転移状態と関連することが明らかにされており、CD9P−1が固形腫瘍のCD9発現消失の主な原因である可能性が示唆されている。具体的には、短縮型のCD9P−1であるGS−168AT2は、ヌードマウスの腫瘍誘導性血管新生を強力に阻害し、それによりin vivoの腫瘍成長を抑える。さらに、ヒト胎児腎細胞HEK293)にCD9P−1をコードするベクタートランスフェクトすることにより、細胞遊走、すなわち、ほぼ確実に腫瘍細胞浸潤が有意に増大した。このため、癌治療のためのCD9P−1に特異的な阻害剤を開発することが喫緊に必要とされている。

0008

本発明者らは、CD9P−1タンパク質を特異的に標的とするモノクローナル抗体(以降、9bF4および10bB1)を開発した。驚くべきことに、これらの抗体は実際に、具体的には癌細胞アポトーシスの誘導を介する効果的な抗癌活性をそれ自体で有する。

0009

前臨床試験および臨床試験では、マクロファージが様々な癌の腫瘍の主な構成要素となり、血管新生および転移の促進によって予後を不良にする可能性があることが明らかにされている。これらの腫瘍関連マクロファージ(TAM)はM2表現型を発現すると考えられている。驚くべきことに、本発明の抗体は、M2からM1へのマクロファージの再分極化を誘発し、それにより、M2状態のTAMによる有害な抗炎症作用および腫瘍促進作用を抑えることが明らかになった。

0010

さらに、本発明の抗体は、有利な点として、単球およびリンパ球の増殖/活性を介して癌細胞アポトーシスを誘導することが明らかになった。したがって、9bF4抗体および10bB1抗体は、例えば、2つの主な殺腫瘍サイトカインおよび免疫応答の重要なエフェクターであるTNFアルファおよびIFNガンマの発現を、その組換え対応物の欠点(例えば、大量に生産することが困難であること、長期保管により生物活性が失われること、患者に投与すると副作用が生じることなど)を伴わずに誘発することができることから、これまでに知られている癌治療法に代わる予想外で有利な代替法となる。

0011

したがって、本発明は、ヒトCD9P−1を標的とする新規な単離タンパク質、具体的にはCD9P−1に対する新規な抗体ならびにその治療剤および診断剤に関する。

0012

本発明は、CD9P−1経路を阻害する、好ましくはCD9P−1/スタビリン1経路および/またはCD9P−1/TRAF−2経路を阻害する、単離タンパク質に関する。

0013

一実施形態では、前記タンパク質は、CD9P−1の内部移行および/または分解を阻害し、好ましくは、スタビリン1の内部移行および/または分解ならびに/あるいはTRAF−2の分解をさらに誘導する。

0014

一実施形態では、本発明のタンパク質はCD9P−1と結合し、好ましくは、前記タンパク質は、全抗体、ヒト化抗体一本鎖抗体二量体一本鎖抗体、Fv、Fab、F(ab)’2、脱フコシル化抗体、二特異性抗体、ダイアボディトライアボディテトラボディからなる群より選択される抗体分子ユニボディドメイン抗体およびナノボディからなる群より選択される抗体フラグメント、またはアフィボディ、アフィリン、アフィチンアドネクチンアトリマー、エバシン、DARPin、アンチカリンアビマー、ファイノマー、バーサボディおよびデュオカリンからなる群より選択される抗体模倣物である。

0015

一実施形態では、本発明のタンパク質は、
−ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基202〜232の、またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基202〜232と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基および
−ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基422〜442の、またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基422〜442と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基および
−ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基472〜502の、またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基472〜502と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基
を含む立体構造エピトープと結合する。

0016

一実施形態では、重鎖可変領域は、以下のCDR
VH−CDR1:GYTFTSYW(配列番号1);
VH−CDR2:IFPGTGTT(配列番号2);および
VH−CDR3:SRDFDV(配列番号3)
のうちの少なくとも1つのCDR、
または配列番号1〜3と少なくとも60%の同一性を共有するアミノ酸配列を有する任意のCDR
を含み、かつ/あるいは
軽鎖の可変領域は、以下のCDR:
VL−CDR1:QSLLDIDGKTY(配列番号4);
VL−CDR2:LVS;および
VL−CDR3:WQGTHLPRT(配列番号5)
のうちの少なくとも1つのCDR、
または配列番号4、LVSおよび配列番号5と少なくとも60%の同一性を共有するアミノ酸配列を有する任意のCDR
を含む。

0017

一実施形態では、重鎖の可変領域は、上記CDRのうちの少なくとも1つのCDRを含み、軽鎖の可変領域は、上記CDRのうちの少なくとも1つのCDRを含む。

0018

一実施形態では、重鎖の可変領域は、以下のCDR:GYTFTSYW(配列番号1)、IFPGTGTT(配列番号2)およびSRDFDV(配列番号3)を含み、軽鎖の可変領域は、以下のCDR:QSLLDIDGKTY(配列番号4)、LVSおよびWQGTHLPRT(配列番号5)、または前記配列番号1〜5およびLVSと少なくとも60%の同一性を共有するアミノ酸配列を有する任意のCDRを含む。

0019

一実施形態では、重鎖可変領域のアミノ酸配列は配列番号6であり、配列中、X1はQまたはRであり、X2はRまたはGであり、X3はTまたはAであり、X4はSまたはTであり、軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号7であり、配列中、X5はPまたはLであり、X6はSまたはFであり、X7はSであるか、存在しない、または前記配列番号6〜7と少なくとも60%の同一性を共有するアミノ酸配列を有する任意の配列である。

0020

一実施形態では、配列番号6のX1はRであり、X2はRであり、X3はTであり、X4はTであり(配列番号8)、かつ/または配列番号7のX5はLであり、X6はSであり、X7はSである(配列番号24)。

0021

一実施形態では、配列番号6のX1はQであり、X2はRであり、X3はTであり、X4はTであり(配列番号11)、かつ/または配列番号7のX5はLであり、X6はSであり、X7はSである(配列番号24)。

0022

本発明はさらに、上記タンパク質を含む組成物に関する。

0023

本発明はさらに、癌を治療するための上記単離タンパク質に関する。

0024

本発明はさらに、生体試料中のCD9P−1の検出への上記タンパク質の使用に関する。

0025

本発明はさらに、上記タンパク質を用いて、生体試料中のCD9P−1、好ましくは135kDaのグリコシル化膜貫通型CD9P−1の存在を判定する、in vitroの診断アッセイまたは予後予測アッセイに関する。

0026

一実施形態では、アッセイは、上記抗体をコーティング抗体として用いるサンドイッチELISA法である。

0027

本発明はさらに、少なくとも1つの上記ヒトCD9P−1に対する抗体、好ましくは、上に示した6つのCDR配列を特徴とする抗体と、任意選択顕示抗体(revealing antibody)とを含む、キットに関する。

0028

本発明はさらに、配列番号32および配列番号33または前記配列番号32〜33と少なくとも60%の同一性を共有する核酸配列を有する任意の配列のうちの少なくとも1つのものを含む、発現ベクターに関する。

0029

本発明はさらに、CNCM I−5213およびCNCM I−5214で登録されているヒトCD9P−1に対する抗体を産生するハイブリドーマ細胞系に関する。

0030

本発明はさらに、必要とする対象に癌細胞のアポトーシスを誘導する方法であって、対象に有効量の本明細書に記載されるタンパク質を投与することを含む、方法に関する。

0031

本発明はさらに、必要とする対象にM2マクロファージのM1マクロファージへの再分極化を誘導する方法であって、対象に有効量の本明細書に記載されるタンパク質を投与することを含む、方法に関する。

0032

本発明はさらに、必要とする対象に免疫応答および/または炎症性応答を誘導する方法であって、対象に有効量の本明細書に記載されるタンパク質を投与することを含む、方法に関する。

実施例

0033

定義
本発明では、以下に挙げる用語は以下のような意味を有する。

0034

CD9P−1は、免疫グロブリンドメインを有する細胞表面タンパク質であり、テトラスパニンタンパク質CD9と関連するテトラスパニンウェブの主要な構成要素である。ヒトCD9P−1タンパク質の完全なアミノ酸配列(配列番号34)(アクセッション番号NP_065173.2)は以下の通りである:
MGRLASRPLLLALLSLALCRG(シグナルペプチド
RVVRPTATLVRVVGTELVIPCNVSDYDGPSEQFDWSFSSLGSSFVEASTEVGFPAQLYQERLQRGEILLRRTANDAVELHIKNVQPSDGHYKCSTPSTDATVQGNYEDTVQVKVLADSLHVGPSARPPPSLSLREGEPFELRCTAASASPLHTHLALLWEVHRGPARRSVALTHEGRFHPGLGYEQRYHSGDVRLDTVGSDAYRLSVSRALSDQGSYRCIVSEWIAEQGNWQEIQEKAVEVATVVIQPSVLRAAVPKNVSVAEGKELDLTCNITTDRADDVRPEVTWSFSRMPDSTLPGSRVLARLDRDSLVHSSPHVALSHVDARSYHLLVRDVSKENSGYYYCHVSLWAPGHNRSWHKVAEAVSSPAGVVTLEPDYQVYLNASKVPGFADDPTELACRVDTKSGEANVRFTVSWYYRMNRRSDNVVTSELLAVMDGDWTLKYGERSKQRAQDGDFIFSKEHTDTFNFRIQRTTEEDRGNYYCVSAWTKQRNNSWVKSKDVFSKPVNIFWALEDSVLVVKARQPKFFAAGNTEMCKVSSKNIKSPRYSVLIMAEKPVGDLSSPNETKYIISLDQDSVVKLENWTDASRVDGVVLEKVQEDEFRYRMYQTQVSDAGLYRCMVTAWSPVRGSLWREAATSLSNPIEDFQTSGPIFNASVHSDTPSVIRGDLIKLFCIITVEGAALDPDDMAFDVSWFAVHSFGLDKAPVLLSSLDRKGIVTTSRDWSDLSLERVSVLEFLLQVHGSEDQDFGNYYCSVTPWVKSPTGSWQKEAEIHSKPVFITVKMDVLNAFKYP(細胞外ドメイン)
LLIGVGLSTVIGLLSCLIGYCSSHWCCKKEVQETRRERRRLMSMEMD(膜貫通ドメインおよび細胞内ドメイン)。

0035

CD9P−1タンパク質は、具体的にはグリコシル化、すなわち、アミノ酸残基への糖部分の付加を含めた翻訳後修飾を受ける。グリコシル化は、糖タンパク質が細胞表面の受容体に対するリガンドとして細胞付着を媒介する、またはシグナル伝達経路を刺激する役割を果たすことを可能にすることを含めた多岐にわたる生物学的過程に極めて重要である。したがって、135kDa型のCD9P−1がグリコシル化膜貫通型タンパク質に相当する可能性が高い。

0036

数字の前にある「約」という用語は、前記数字の値の±10%を意味する。

0037

本明細書で使用される「抗体」(Ab)という用語は、所望の生物活性を示す限り、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)および抗体フラグメントを含む。「免疫グロブリン」(Ig)という用語は、本明細書では「抗体」と互換的に使用される。

0038

単離抗体」とは、その天然環境の構成要素から分離および/または回収した抗体のことである。その天然環境の夾雑構成要素とは、抗体の診断または治療への使用に干渉する物質のことであり、酵素ホルモンおよびその他のタンパク質成分または非タンパク質成分がこれに含まれ得る。好ましい実施形態では、抗体を(1)ローリー法による測定で抗体の95重量%超まで、最も好ましくは99重量%まで;(2)スピニングカップ配列決定装置の使用によってN末端もしくは内部のアミノ酸配列の少なくとも15残基を得るのに十分な程度まで;または(3)還元条件もしくは非還元条件下、クーマシーブルー、もしくは好ましくは銀染色を用いるSDS−PAGEによって示される均一性まで精製する。単離抗体は、抗体の天然環境の少なくとも1つの構成要素が存在しなくなることから、組換え細胞内のin situの抗体を含む。ただし、少なくとも1つの精製段階により単離抗体を調製するのが通常である。

0039

基本的な四本鎖抗体の単位は、2本の同一の軽(L)鎖と2本の同一の重(H)鎖とからなるヘテロ四量体糖タンパク質である。任意の脊椎動物種のL鎖は、その定常ドメイン(CL)のアミノ酸配列に基づき、カッパ([カッパ])およびラムダ([ラムダ])と呼ばれる2つの明確に異なるタイプのうちの1つに割り当てることができる。免疫グロブリンは、その重鎖(CH)の定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、異なるクラスまたはアイソタイプに割り当てることができる。免疫グロブリンには5つのクラス、すなわち、それぞれアルファ([アルファ)、デルタ([デルタ])、イプシロン([イプシロン])、ガンマ([ガンマ])およびミュー([ミュー])と命名される重鎖を有する、IgAIgDIgEIgGおよびIgMがある。[ガンマ]および[アルファ]のクラスはさらに、CHの配列および機能の比較的小さな差に基づいてサブクラスに分けられ、例えば、ヒトは、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2のサブクラスを発現する。各L鎖は1つの共有ジスルフィド結合によってH鎖と連結しており、2本のH鎖は、H鎖アイソタイプに応じて1つまたは複数のジスルフィド結合により互いに連結している。各H鎖およびL鎖には、規則的間隔の鎖間ジスルフィド架橋もある。各H鎖のN末端には可変ドメイン(VH)があり、それに続いて、[アルファ]鎖および[ガンマ]鎖ではそれぞれ3つの定常ドメイン(CH)があり、[ミュー]アイソタイプおよび[イプシロン]アイソタイプでは4つのCHドメインがある。各L鎖のN末端には可変ドメイン(VL)があり、それに続いて、その他方の末端に定常ドメイン(CL)がある。VLはVHと並んでおり、CLは重鎖の1番目の定常ドメイン(CH1)と並んでいる。特定のアミノ酸残基が軽鎖と重鎖の可変ドメイン間の境界面を形成すると考えられている。VHとVLが対になることによって単一の抗原結合部位を形成する。IgM抗体は、基本的なヘテロ四量体単位5つと、J鎖と呼ばれる追加のポリペプチドとからなり、したがって、抗原結合部位が10含まれており、分泌型IgA抗体は、多量体化して、基本的な4本鎖単位2〜5個個とJ鎖とを含む、多価集合体を形成することができる。IgGの場合、4本鎖単位は一般に、約150,000ダルトンである。様々クラスの抗体の構造および特性については、例えば、Basic and Clinical Immunology,8th edition,Daniel P.Stites,Abba I.Terr and Tristram G.Parslow(eds.),Appleton & Lange,Norwalk,Conn.,1994の71ページおよび第6章を参照されたい。

0040

「可変」という用語は、Vドメインの特定のセグメントの配列が抗体間で大きく異なることを指す。Vドメインは抗原結合を媒介し、特定の抗体のその特定の抗原に対する特異性を定める。ただし、この可変性は、可変ドメインの110アミノ酸の長さ全体に均一に分布しているわけではない。実際、V領域は、長さがそれぞれ9〜12アミノ酸で極めて可変性の高い「超可変領域」と呼ばれる短い領域によって隔てられた15〜30アミノ酸のフレームワーク領域(FR)と呼ばれる、比較的変化しにくい一続きの部分からなる。天然の重鎖および軽鎖の可変ドメインはそれぞれ、大部分が[ベータシート立体配置をとり、その[ベータ]シート構造つなぎ、場合によってはその一部を形成するループを形成する3つの超可変領域によってつながった、4つのFRを含む。各鎖の超可変領域は、FRにより接近して結びついており、他の鎖の超可変領域とともに抗体の抗原結合部位の形成に寄与する(Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Betheda、Md.(1991)を参照されたい)。定常ドメインは、抗体と抗原との結合に直接関与するわけではないが、様々なエフェクター機能、例えば抗体依存性細胞傷害ADCC)、補体依存性細胞傷害(CDC)または抗体依存性細胞食作用ADCP)への抗体の関与などを示す。

0041

本明細書で使用される「超可変領域」という用語は、抗体の抗原結合を担うアミノ酸残基を指す。超可変領域は一般に、「相補性決定領域」または「CDR」のアミノ酸残基(例えば、Kabat番号付け法;Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Betheda、Md.(1991)に従って番号付けした場合、VLの残基24〜34(L1)、50〜56(L2)および89〜97(L3)前後ならびにVHの31〜35(H1)、50〜65(H2)および95〜102(H3)前後);ならびに/あるいは「超可変ループ」のアミノ酸残基(例えば、Chothia番号付け法;Chothia and Lesk,J.Mol.Biol.196:901−917(1987)に従って番号付けした場合、VLの残基24〜34(L1)、50〜56(L2)および89〜97(L3)ならびにVHの26〜32(H1)、52〜56(H2)および95〜15 101(H3));ならびに/あるいは「超可変ループ」/CDRのアミノ酸残基(例えば、IMGT番号付け法;Lefranc,M.P.et al.,Nucl.AcidsRes.27:209−212(1999),Ruiz,M.et al.,Nucl.Acids Res.28:219−221(2000)に従って番号付けした場合、VLの残基27〜38(L1)、56〜65(L2)および105〜120(L3)ならびにVHの27〜38(H1)、56〜65(H2)および105〜120(H3))を含む。抗体は任意選択で、AHo(Honneger,A.and Plunkthun,A.J.Mol.Biol.309:657−670(2001))に従って番号付けした場合のVLの28、36(L1)、63、74〜75(L2)および123(L3)ならびにVHの28、36(H1)、63、74〜75(H2)および123(H3)の地点のうちの1つまたは複数の地点に対称性の挿入を有する。

0042

本明細書で使用される「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均一な抗体の集団、すなわち、集団に含まれている個々の抗体が、少数存在する可能性のある天然の変異を除いて同一である集団から得られる抗体を指す。モノクローナル抗体は、単一の抗原性部位に対する極めて特異的なものである。さらに、様々な決定基エピトープ)に対する様々な抗体を含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体は、それぞれが抗原上の単一の決定基に対するものである。モノクローナル抗体は、その特異性に加えて、他の抗体が混入せずに合成され得る点で有利である。

0043

モノクローナル」という修飾語は、何らかの特定の方法による抗体の作製を必要とするものであると解釈されるべきではない。例えば、本発明に有用なモノクローナル抗体は、最初にKohler et al.,Nature,256:495(1975)に記載されたハイブリドーマ方法論により調製しても、または細菌、真核動物細胞または真核植物細胞組換えDNA法を用いて作製してもよい(例えば、米国特許第4,816,567号を参照されたい)。「モノクローナル抗体」を例えば、Clackson et al.,Nature,352:624−628(1991)およびMarks et al.,J.Mol.Biol.,222:581−597(1991)に記載されている技術を用いて、ファージ抗体ライブラリーから単離してもよい。

0044

本明細書のモノクローナル抗体は、重鎖および/または軽鎖の一部分が、特定の種に由来する抗体または特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一または相同であり、鎖の残りの部分(1つまたは複数)が、別の種に由来する抗体または別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一または相同である、「キメラ」抗体のほか、所望の生物活性を示す限り、このような抗体のフラグメントも含む(米国特許第4,816,567号;およびMorrison et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81:6851−6855(1984)を参照されたい)。本発明は、ヒト抗体に由来する可変ドメイン抗原結合配列を提供する。

0045

したがって、本明細書で最も関心のあるキメラ抗体としては、1つまたは複数のヒト抗原結合配列(例えば、CDR)を有し、非ヒト抗体に由来する1つまたは複数の配列、例えばFR領域またはC領域の配列が含まれる、抗体が挙げられる。さらに、本明細書で最も関心のあるキメラ抗体としては、1つの抗体クラスまたはサブクラスのヒト可変ドメイン抗原結合配列と、別の配列、例えば、別の抗体クラスまたはサブクラスに由来するFR領域またはC領域の配列とを含む、抗体が挙げられる。本明細書で関心のあるキメラ抗体としては、本明細書に記載されるものと関連するか、非ヒト霊長類(例えば、旧世界ザル類人猿など)などの異なる種に由来する可変ドメイン抗原結合配列が含まれる、抗体も挙げられる。

0046

「キメラ抗体」とは、(a)抗原結合部位(可変領域)が、異なる、または変化したクラス、エフェクター機能および/または種の定常領域、あるいはキメラ抗体に新たな特性を与える全く異なる分子、例えば、酵素、毒素、ホルモン、増殖因子、薬物などと連結するように、定常領域あるいはその一部分を変化させた、置き換えた、あるいは交換した;あるいは(b)異なる、または変化した抗原特異性を有する可変領域を用いて、可変領域またはその一部分を変化させた、置き換えた、または交換した、抗体分子のことである。

0047

キメラ抗体としては、霊長類化抗体、具体的にはヒト化抗体も挙げられる。さらに、キメラ抗体は、レシピエント抗体にもドナー抗体にもみられない残基を含み得る。これらの改変を施して、抗体の性能をさらに高める。さらなる詳細については、Jones et al.,Nature 321:522−525(1986);Riechmann et al.,Nature 332:323−329(1988);およびPresta,Curr.Op.Struct.Biol.2:593−596(1992)を参照されたい。

0048

ヒト化」または「ヒト」抗体は、1つまたは複数のヒト免疫グロブリンの定常および可変フレームワーク領域が結合領域、例えば、動物の免疫グロブリンのCDRと融合している抗体を指す。このような抗体は、結合領域が由来する非ヒト抗体の結合特異性は維持するが、非ヒト抗体に対する免疫反応は回避するよう設計されている。このような抗体は、抗原投与に応答して特異的ヒト抗体を産生するよう「操作」されたトランスジェニックマウスまたはその他の動物から得ることができる(例えば、教示全体が参照により本明細書に組み込まれる、Green et al.,(1994)Nature Genet 7:13;Lonberg et 5 al.,(1994)Nature 368:856;Taylor et al.,(1994)Int Immun 6:579を参照されたい)。遺伝子または染色体トランスフェクション法およびファージディスプレイ技術により完全ヒト抗体を構築してもよく、これらの方法および技術はいずれも当該技術分野で公知である(例えば、McCafferty et al.,(1990)Nature 348:552−553を参照されたい)。in vitroで活性化したB細胞によりヒト抗体を作製してもよい(例えば、全体が参照により組み込まれる米国特許第5,567,610号および同第5,229,275号を参照されたい)。

0049

「抗体フラグメント」は、インタクト抗体の一部分、好ましくはインタクト抗体の抗原結合領域または可変領域を含む。抗体フラグメントの例としては、Fab、Fab’、F(ab’)2およびFvフラグメント;ダイアボディ;線状抗体(米国特許第5,641,870号;Zapata et al.,Protein Eng.8(10):1057−1062[1995]を参照されたい);一本鎖抗体分子;ならびに抗体フラグメントから形成される多重特異性抗体が挙げられる。抗体の「機能性フラグメントまたは類似体」という語句は、完全長抗体と共通の定性的生物活性を有する化合物のことである。例えば、抗IgE抗体の機能性フラグメントまたは類似体とは、IgE免疫グロブリンが高親和性受容体であるFc[イプシロン]RIと結合する能力をもたないようにするか、そのような能力をもつ分子の能力を実質的に低下させるようにIgE免疫グロブリンと結合することができる、機能性フラグメントまたは類似体のことである。抗体をパパイン消化すると、「Fab」フラグメントと呼ばれる2つの同一の抗原結合フラグメントと、残りの「Fc」フラグメントが得られ、後者の名称は、容易に結晶化できることを表している。Fabフラグメントは、H鎖の可変領域ドメイン(VH)を伴うL鎖全体と、1本の重鎖の1番目の定常ドメイン(CH1)とからなる。各Fabフラグメントは、抗原結合に関して一価である、すなわち、単一の抗原結合部位を有する。抗体をペプシンで処理すると、二価抗原結合活性を有する2つのジスルフィド結合Fabフラグメントにほぼ相当し、依然として抗原を架橋することが可能である、単一の大きいF(ab’)2フラグメントが得られる。Fab’フラグメントは、抗体ヒンジ領域の1つまたは複数のシステインを含むCH1ドメインのカルボキシ末端に追加の残基を数個有する点で、Fabフラグメントとは異なる。Fab’−SHは、本明細書では、定常ドメインのシステイン残基(1つまたは複数)が遊離チオール基を有するFab’を表す名称である。F(ab’)2抗体フラグメントは最初、間にヒンジシステインを有するFab’フラグメントの対として得られたものであった。これ以外の抗体フラグメントの化学的結合も知られている。

0050

「Fc」フラグメントは、ジスルフィドによって結合した両H鎖のカルボキシ末端部分を含む。抗体のエフェクター機能はFc領域の配列によって決まり、このFc領域は、特定のタイプの細胞上にみられるFc受容体(FcR)によって認識される部分でもある。

0051

「Fv」とは、完全な抗原認識部位と抗原結合部位を含む最小限の抗体フラグメントのことである。このフラグメントは、1本の重鎖と1本の軽鎖の可変領域ドメインが非共有結合で固く結合した二量体からなる。この2つのドメインが折り畳まれることにより、抗原結合のアミノ酸残基となり、抗体に抗原結合特異性を与える、6つの超可変ループ(H鎖およびL鎖それぞれに由来する3つのループ)が生じる。ただし、単一の可変ドメイン(または抗原に特異的なCDRを3つしか含まない半分のFv)であっても、結合部位全体よりも親和性が低いものの、抗原を認識し、これと結合する能力がある。

0052

「sFv」または「scFv」とも略される「一本鎖Fv」は、結合して単一のポリペプチド鎖になったVH抗体ドメインとVL抗体ドメインを含む、抗体フラグメントである。好ましくは、sFvポリペプチドは、VHドメインとVLドメインとの間に、sFvが抗原結合に望ましい構造を形成することを可能にするポリペプチドリンカーをさらに含む。sFvの概説については、Pluckthun in The Pharmacology of Monoclonal Antibodies,vol.113,Rosenburg and Moore eds.,Springer−Verlag,New York,pp.269−315(1994);Borrebaeck 1995,下記を参照されたい。

0053

本明細書で使用される「エピトープ」という用語は、抗体が結合する1つまたは複数のタンパク質上にある特定のアミノ酸配置を指す。エピトープは多くの場合、アミノ酸または糖側鎖などの化学的に活性な表面分子団からなり、特有三次元構造的特徴および特有の電荷的特徴を有する。エピトープは、直線状のものであっても、または立体構造的なもの、すなわち、抗原の様々な領域に必ずしも連続的とは限らない2つ以上のアミノ酸の配列を含むものであってもよい。

0054

「ダイアボディ」という用語は、Vドメインの鎖内ではなく鎖間に対が形成されるように短いリンカー(約5〜10残基)を用いてsFvフラグメント(前の段落を参照されたい)を構築し、二価のフラグメント、すなわち、2つの抗原結合部位を有するフラグメントを得ることによって調製される小型の抗体フラグメントを指す。二重特異性ダイアボディは、2つの抗体のVHドメインとVLドメインが異なるポリペプチド鎖上に存在する2つの「クロスオーバー」sFvフラグメントのヘテロ二量体である。ダイアボディについては、例えば、欧州特許第404,097号;国際公開第93/11161号;およびHolliger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90:6444−6448(1993)にさらに十全に記載されている。

0055

本明細書で使用される抗体は、それが検出可能なレベルで、好ましくは約104M−1以上、または約105M−1以上、約106M−1以上、約107M−1以上、または108M−1以上、または109M−1以上、または1010M−1以上の親和性定数Kaで抗原と反応する場合、「免疫特異的である」、抗体に「対して特異的である」、または抗体と「特異的に結合する」と言う。抗体のそのコグネイト抗原に対する親和性は、解離定数Kdで表されることも多く、ある特定の実施形態では、抗体は、それが10−4M以下、約10−5M以下、約10−6M以下、10−7M以下、または10−8M以下、または5×10−9M以下、または10−9M以下、または5×10−10M以下、または10−10M以下のKdで結合する場合、抗原と特異的に結合することになる。抗体の親和性は、従来の技術、例えばScatchardら(Ann.N.Y.Acad.Sci.USA 51:660(1949))によって記載されている技術などを用いて容易に求めることができる。抗体のその抗原、細胞または組織に対する結合特性は一般に、例えば免疫組織化学(IHC)および/または蛍光活性細胞選別FACS)などの免疫蛍光法ベースのアッセイを含めた免疫検出法を用いて求め、評価し得る。

0056

癌細胞表面での本発明のタンパク質とCD9P−1抗原との結合に関係して使用される「内部移行する」という用語は、タンパク質−リガンド複合体(例えば抗体−抗原複合体)が受容体介在性エンドサイトーシス微飲作用、食作用およびその他の同様の細胞内取込みおよび/または輸送経路によって外部環境から迅速に取り込まれることを指す。したがって、一実施形態では、本発明のタンパク質の「内部移行」は、それが細胞膜陥入および小胞形成を含む機序によって外部環境から取り込まれることに関するものである。一実施形態では、前記内部移行は、細胞膜上での本発明のタンパク質とそのリガンドとの結合と、それに続くタンパク質−リガンド複合体の細胞質小胞への輸送を含む、受容体介在性エンドサイトーシスを含む。本発明のタンパク質の「内部移行」は、CD9P−1相互作用タンパク質、例えばスタビリン1およびTRAF−2などを含むCD9P−1タンパク質複合体の取込みを指すこともある。

0057

単離核酸」または「単離核酸配列」とは、天然の状態では天然の配列に付随する他のゲノムDNA配列ならびにタンパク質または複合体、例えばリボソームおよびポリメラーゼなどから実質的に分離されている、核酸のことである。この用語は、その天然の環境から取り出された核酸配列を包含し、組換えDNAまたはクローンDNA単離物および化学合成した類似体または異種の系によって生物学的に合成した類似体がこれに含まれる。実質的に純粋な核酸には、単離形態の核酸が含まれる。当然のことながら、これは、最初に単離された核酸を指し、のちに人為的にその単離核酸に付加した遺伝子も配列も除外するものではない。

0058

「ポリペプチド」という用語は、その従来の意味で、すなわち、一続きのアミノ酸として使用される。ポリペプチドは特定の長さの産物に限定されるものではない。ポリペプチドの定義にはペプチド、オリゴペプチドおよびタンパク質が含まれ、このような用語は、別途具体的に明記されない限り、本明細書で互換的に使用され得る。一実施形態では、本明細書で使用される「ペプチド」という用語は、ペプチド結合によって互いに結合し、好ましくは鎖長が15〜50アミノ酸残基である、アミノ酸の線状重合体を指し;「ポリペプチド」は、ペプチド結合によって互いに結合した少なくとも50アミノ酸の線状重合体を指し;タンパク質は特に、任意選択でグリコシル化された1つまたは複数のペプチドまたはポリペプチドおよび任意選択で非ポリペプチド補因子から形成される、機能性の実体を指す。したがって、一実施形態では、「タンパク質」という用語は、上で定義したペプチドを指す。この用語はまた、天然のもの、非天然のものともにポリペプチドの発現後修飾、例えば、グリコシル化、アセチル化リン酸化などおよび当該技術分野で公知のその他の修飾を指すわけでも除外するわけでもない。ポリペプチドは、タンパク質全体またはその部分配列を指し得る。本発明において目的とする特定のポリペプチドは、CDRを含み、抗原と結合することが可能なアミノ酸部分配列である。

0059

単離ポリペプチド」とは、その天然の環境の構成要素から同定され、分離および/または回収されたポリペプチドのことである。好ましい実施形態では、単離ポリペプチドを(1)ローリー法による測定でポリペプチドの95重量%超、最も好ましくは99重量%超まで、(2)スピニングカップ配列決定装置の使用によってN末端もしくは内部のアミノ酸配列の少なくとも15残基を得るのに十分な程度まで、または(3)還元条件もしくは非還元条件下、クーマシーブルー、もしくは好ましくは銀染色を用いるSDS−PAGEにより均一になるまで精製する。単離ポリペプチドは、ポリペプチドの天然環境の少なくとも1つの構成要素が存在しなくなることから、組換え細胞内のin situのポリペプチドを含む。ただし、少なくとも1つの精製段階により単離ポリペプチドを調製するのが通常である。

0060

天然配列ポリヌクレオチドとは、自然に由来するポリヌクレオチドと同じヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドのことである。「天然配列」ポリペプチドとは、自然(例えば、任意の種)に由来するポリペプチド(例えば、抗体)と同じアミノ酸配列を有するポリペプチドのことである。このような天然配列ポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、自然から単離するか、組換え手段または合成手段によって作製することができる。ポリヌクレオチド「バリアント」とは、同用語が本明細書で使用される場合、通常、1つまたは複数の置換欠失、付加および/または挿入がある点で、本明細書に具体的に開示されるポリヌクレオチドとは異なるポリヌクレオチドのことである。このようなバリアントは、天然に存在するものであっても、あるいは例えば、本明細書に記載されるように、本発明の1つもしくは複数のポリヌクレオチド配列を改変し、コードされるポリペプチドの1つもしくは複数の生物活性を評価することによって、および/または当該技術分野で周知の多数の技術のうちのいずれかを用いることによって、合成により作製したものであってもよい。ポリペプチド「バリアント」とは、同用語が本明細書で使用される場合、通常、1つまたは複数の置換、欠失、付加および/または挿入がある点で、本明細書に具体的に開示されるポリペプチドとは異なるポリペプチドのことである。このようなバリアントは、天然に存在するものであっても、あるいは例えば、本明細書に記載されるように、1つもしくは複数の上記の本発明のポリペプチド配列を改変し、そのポリペプチドの1つもしくは複数の生物活性を評価することによって、および/または当該技術分野で周知の多数の技術のうちのいずれかを用いることによって、合成により作製したものであってもよい。改変を本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドの構造に施してもよく、依然として、所望の特性を有するバリアントまたは誘導体ポリペプチドをコードする機能性分子が得られる。ポリペプチドのアミノ酸配列を変化させて、本発明のポリペプチドと同等の、または場合によっては改善されたバリアントまたは一部分を作出することを望む場合、当業者は通常、コードDNA配列の1つまたは複数のコドンを変化させる。例えば、タンパク質が他のポリペプチド(例えば、抗原)または細胞と結合する能力をそれほど失わせずに、特定のアミノ酸をタンパク質構造内の他のアミノ酸の代わりに用い得る。タンパク質の生物学的機能活性を決めるのはタンパク質の結合能および性質であるため、タンパク質配列および当然のことながら、その元となるDNAコード配列に特定のアミノ酸配列置換を施し、それでも類似した特性を有するタンパク質を得ることができる。したがって、本発明のペプチド配列または前記ペプチドをコードする対応するDNA配列に、その生物学的な有用性も活性もそれほど失わせずに様々な変化を施し得ることが企図される。多くの場合、ポリペプチドバリアントには1つまたは複数の保存的置換が含まれる。「保存的置換」とは、あるアミノ酸を類似した特性を有する別のアミノ酸の代わりに用いる置換のことであり、このため、ペプチド化学の当業者であれば、そのポリペプチドの二次構造およびハイドロパシー性が実質的に変化しないことが予想できる。したがって、上に概説した通り、アミノ酸置換は一般に、アミノ酸側鎖置換基の相対的類似性、例えば、その疎水性親水性、電荷、大きさなどに基づくものである。様々な上記の特性を考慮に入れた例示的置換は当業者に周知であり、アルギニンリジングルタミン酸アスパラギン酸セリントレオニングルタミンアスパラギン;およびバリンロイシンイソロイシンがこれに含まれる。さらに、アミノ酸置換を残基の極性、電荷、溶解度、疎水性、親水性および/または両親媒性の類似性に基づいて施してもよい。例えば、負荷電アミノ酸としてはアスパラギン酸およびグルタミン酸が挙げられ;正荷電アミノ酸としてはリジンおよびアルギニンが挙げられ;非荷電極頭部基を有し、同程度の親水性値を有するアミノ酸としては、ロイシン、イソロイシンおよびバリン;グリシンおよびアラニン;アスパラギンおよびグルタミン;ならびにセリン、トレオニン、フェニルアラニンおよびチロシンが挙げられる。保存的変化となり得る他のアミノ酸のグループとしては、(1)ala、pro、gly、glu、asp、gln、asn、ser、thr;(2)cys、ser、tyr、thr;(3)val、ile、leu、met、ala、phe;(4)lys、arg、his;および(5)phe、tyr、trp、hisが挙げられる。バリアントには、これに加えて、またはこれに代えて、非保存的変化を含み得る。好ましい実施形態では、バリアントポリペプチドは、5個以下のアミノ酸の置換、欠失または付加によって天然配列とは異なるものである。これに加えて(またはこれに代えて)、バリアントを例えば、ポリペプチドの免疫原性、二次構造およびハイドロパシー性に対する影響が最小限であるアミノ酸の欠失または付加によって改変してもよい。

0061

2つ以上のポリペプチドまたは核酸配列の配列の間に関連して使用される「同一性」または「同一である」という用語は、一続きの2つ以上のアミノ酸残基またはヌクレオチド残基の間のマッチ数によって求められるポリペプチドまたは核酸配列間配列類似度を指す。「同一性」は、特定の数学的モデルまたはコンピュータプログラム(すなわち、「アルゴリズム」)によって扱われる、ギャップアライメント(存在する場合)を有する2つ以上の配列のうち短い方の間の同一マッチパーセントを測定するものである。関連するポリペプチドまたは核酸配列の同一性は、既知の方法によって容易に算出することができる。このような方法としては、特に限定されないが、Computational Molecular Biology,Lesk,A.M.,ed.,Oxford University Press,New York,1988;Biocomputing:Informatics and Genome Projects,Smith,D.W.,ed.,Academic Press,New York,1993;Computer Analysis of Sequence Data,Part 1,Griffin,A.M.,and Griffin,H.G.,eds.,Humana Press,New 10 Jersey,1994;Sequence Analysis in Molecular Biology,von Heinje,G.,Academic Press,1987;Sequence Analysis Primer,Gribskov,M.and Devereux,J.,eds.,M.Stockton Press,New York,1991およびCarillo et al.,SIAM J.Applied Math.48,1073(1988)に記載されているものが挙げられる。同一性を求めるのに好ましい方法は、被験配列の間のマッチが最大になるよう設計される。同一性を求める方法は、公開されているコンピュータプログラムに記載されている。2つの配列の間の同一性を求めるのに好ましいコンピュータプログラム法としては、GAPを含めたGCプログラムパッケージ(Devereux et al.,Nucl.Acid.Res.\2,387(1984);Genetics Computer Group,University of Wisconsin,Madison,Wis.)、BLASTP、BLASTNおよびFASTA(Altschul et al.,J.MoI.Biol.215,403−410(1990))が挙げられる。BLASTXプログラムは、米国立生物工学情報センターNCBI)およびその他の入手源(BLAST Manual,Altschul et al.,NCB/NLM/NIH Bethesda,Md.20894;Altschul et al.,上記)に公開されている。よく知られているSmith Watermanアルゴリズムを用いて同一性を求めてもよい。

0062

「治療すること」または「治療」または「緩和」は、治療的処置および予防措置の両方を指し、その目的は、標的とする病的状態または障害を予防する、またはその進行を遅らせる(低下させる)ことである。治療を必要とする者には、既に障害がある者のほかにも障害が発現しやすい者または障害を予防するべき者が含まれる。治療量の本発明によるタンパク質を投与した後、対象に観察可能かつ/または測定可能病原細胞数の減少;病原性のある細胞全体のパーセントの減少;ならびに/あるいは特定の疾患または病態に関連する1つまたは複数の症状のある程度の軽減;罹患率および死亡率の低下ならびに/あるいは生活の質に関する問題の改善がみられる場合、その対象は良好に「治療された」ことになる。疾患の良好な治療および改善を評価するための上記パラメータは、医師がよく知るルーチンの方法によって容易に測定可能なものである。

0063

「治療有効量」という用語は、標的に有意な負の副作用も有害な副作用も引き起こさずに、(1)標的とする病的状態もしくは障害の発症を遅らせる、もしくは予防すること;(2)標的とする病的状態もしくは障害の1つもしくは複数の症状の進行、悪化もしくは増悪を遅らせる、もしくは止めること;(3)標的とする病的状態もしくは障害の症状に改善をもたらすこと;(4)標的とする病的状態もしくは障害の重症度もしくは発症率を抑えること;または(5)標的とする病的状態もしくは障害を治癒させることを目標とする、薬剤のレベルまたは量を指す。予防処置には、標的とする病的状態または障害が発症する前に治療有効量を投与し得る。上記のものに代えて、またはこれに加えて、治療処置には、標的とする病的状態または障害が発症した後に治療有効量を投与し得る。

0064

薬学的に許容される添加剤」または「薬学的に許容される担体」という用語は、動物、好ましくはヒトに投与したとき、有害反応アレルギー反応もその他の望ましくない反応も引き起こさない添加剤を指す。ありとあらゆる溶媒分散媒コーティング剤抗菌剤および抗真菌剤等張剤および吸収遅延剤などがこれに含まれる。ヒト投与には、調製物は、規制当局、例えばFDA局またはEMAなどの無菌性発熱原性全般的安全性および純度に関する基準を満たすものであるべきである。

0065

「対象」という用語は、温血動物、好ましくは哺乳動物(ヒト、家畜および農業動物ならびに動物園スポーツまたはペットの動物、例えばネコウシウマヒツジブタヤギウサギなどを含む)、より好ましくはヒトを指す。好ましくは、対象は患者である、すなわち、医療を受けるのを待っている、もしくは現在受けている、または医療処置の対象であった/対象である/対象となる、または疾患発現監視されている。一実施形態では、対象は男性である。別の実施形態では、対象は女性である。

0066

(詳細な説明)
本発明の1つの目的は、CD9P−1経路を阻害するタンパク質である。一実施形態では、本発明のタンパク質は、CD9P−1/スタビリン1経路および/またはCD9P−1/TRAF−2経路を阻害する。

0067

本明細書で使用される「経路を阻害する」という用語は、タンパク質が、CD9P−1とそのパートナーの1つ、例えばスタビリン1またはTRAF−2などとの結合によって生じるシグナル伝達を遮断する、低下させる、妨げる、または打ち消すことが可能であることを意味する。

0068

一実施形態では、本発明のタンパク質は、細胞表面膜に存在するCD9P−1の細胞質内への内部移行を誘導する。一実施形態では、本発明のタンパク質はさらに、細胞表面膜に存在するスタビリン1の細胞質内への内部移行を誘導する。

0069

あるタンパク質がCD9P−1および/またはスタビリン1の内部移行を誘導するかどうかを判定する方法は当業者に周知であり、特に限定されないが、部位特異的免疫標識とそれに続くフローサイトメトリー、例えば、蛍光活性化細胞選別(FACS)、固定および透過処理した標本を用いるレーザー走査共焦点顕微鏡法(LSCM)、生きた標本を用いる蛍光生細胞イメージング(FLCI)または蛍光退色後回復測定(FRAP)など、および非特異的細胞表面化学架橋(例えば、ビオチン化など)とそれに続くイムノブロッティングまたは放射標識抗体による染色、および細胞膜の超遠心分離または連続界面活性剤抽出による細胞内タンパク質分画とそれに続くイムノブロッティングがこれに含まれる。

0070

一実施形態では、本発明のタンパク質は、CD9P−1および/またはスタビリン1および/またはTRAF−2の分解を誘導する。タンパク質がCD9P−1、スタビリン1および/またはTRAF−2の分解を誘導するかどうかを判定する方法は当業者に周知であり、特に限定されないが、ウエスタンブロットELISA、イムノブロッティングなどがこれに含まれる。

0071

一実施形態では、本発明のタンパク質は、CD9P−1とスタビリン1および/またはCD9P−1とTRAF−2の結合を不安定化する。

0072

一実施形態では、本発明のタンパク質は、CD9P−1とスタビリン1の結合および/またはCD9P−1とTRAF−2の結合を阻害する。

0073

本明細書で使用される「結合を不安定化する」という用語は、タンパク質が、CD9P−1とスタビリン1の結合および/またはCD9P−1とTRAF−2の結合を遮断する、低下させる、妨げる、または打ち消すことが可能であることを意味する。

0074

一実施形態では、本発明のタンパク質は、CD9P−1/スタビリン1複合体および/またはCD9P−1/TRAF−2複合体の解離を誘導する。

0075

一実施形態では、CD9P−1/スタビリン1複合体および/またはCD9P−1/TRAF−2複合体の不安定化または解離は、スタビリン1および/またはTRAF−2の内部移行および/または分解に関連する、またはこれに起因するものである。

0076

CD9P−1とスタビリン1の結合および/またはCD9P−1とTRAF−2の結合の阻害または不安定化を検討する方法は当業者に周知であり、特に限定されないが、免疫沈降、共免疫沈降、免疫蛍光、タンパク質複合体の架橋および化学架橋とそれに続く高質量分MALDI質量分析がこれに含まれる。

0077

一実施形態では、本発明のタンパク質は、CD9P−1とスタビリン1の結合を阻害または不安定化する。一実施形態では、本発明のタンパク質は、CD9P−1および/またはスタビリン1および/またはCD9P−1/スタビリン1複合体の分解を誘導する。一実施形態では、本発明のタンパク質は、CD9P−1および/またはスタビリン1および/またはCD9P−1/スタビリン1複合体の内部移行を誘導する。

0078

スタビリン1(アクセッション番号NP_055951)は、2570のアミノ酸からなり、内皮細胞サブタイプおよび活性化M2マクロファージ上に発現する膜貫通タンパク質である。スタビリン1は、炎症、血管新生、腫瘍微小環境局所免疫抑制、腫瘍の成長および転移に関与する。スタビリン1の遺伝子サイレンシングまたは抗体処理が、TNF−αを含む炎症誘発性応答を増大させ、リンパ球による高IFNガンマ産生を補助し、腫瘍成長を抑える。一実施形態では、CD9P1/スタビリン1の阻害が細胞遊走および腫瘍に対する免疫寛容の低下を誘導する。

0079

別の実施形態では、本発明のタンパク質は、CD9P−1とTRAF−2の結合を阻害または不安定化する。一実施形態では、本発明のタンパク質は、CD9P−1および/またはTRAF−2および/またはCD9P−1/TRAF−2複合体の分解を誘導する。

0080

TRAF−2(アクセッション番号Q12933.2)は、TNFRシグナル伝達経路のアダプターとして知られ、TNF受容体関連因子(TRAF)ファミリーに属する、501のアミノ酸からなるタンパク質である。TRAF−2は免疫応答および炎症性応答に関与する。TRAF−2タンパク質は、免疫応答および炎症性応答の重要な側面、例えば、Bリンパ球およびTリンパ球の機能、NFカッパB炎症シグナル伝達経路ならびにマクロファージ分極化などの鍵となる調節因子であることが明らかにされていた。TRAF−2の喪失が、炎症誘発性サイトカイン(例えば、TNFアルファおよびIL1ベータなど)の過剰発現を特徴とするマクロファージのM1様抗腫瘍機能を促進して抗腫瘍免疫を誘導し、IFNγを産生するCD4+およびCD8+エフェクターT細胞による腫瘍浸潤を引き起こすことが示唆されている。さらに、TRAF−2には、c−IAPタンパク質を含むタンパク質複合体を介して抗アポトーシスシグナルを伝達する役割がある。TRAF−2およびTRAF−2/c−IAPの欠乏が、癌細胞をTNF誘導性アポトーシスに対して感作する。TRAF−2は最近、上皮癌発癌遺伝子であることが確認された。TRAF−2過剰発現を示す癌細胞のTRAF−2を抑制すると、増殖、NF−κB活性化、足場非依存性増殖および腫瘍形成が阻害される。いかなる理論にも束縛されるものではないが、本出願者は、本発明のタンパク質によって誘導されるTRAF−2の分解が、マクロファージの炎症性応答および癌細胞のアポトーシス経路を活性化することを示唆する。

0081

一実施形態では、本発明のタンパク質は単離されている。

0082

一実施形態では、本発明のタンパク質は、CD9P−1、好ましくはヒトCD9P−1と結合する。一実施形態では、本発明のタンパク質はCD9P−1の細胞外ドメインと結合する。一実施形態では、細胞外ドメインまたはCD9P−1は、配列番号34のアミノ酸22〜832に対応する。別の実施形態では、本発明のタンパク質は、配列番号34のアミノ酸22〜724を含むCD9P−1の領域に含まれるエピトープと結合する。別の実施形態では、本発明のタンパク質は、配列番号34のアミノ酸724〜832を含むCD9P−1の領域に含まれるエピトープとは結合しない。

0083

一実施形態では、本発明のタンパク質は、ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基202〜232またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基202〜232と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む、エピトープと結合する。

0084

一実施形態では、エピトープは、ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基202〜232またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基202〜232と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列のアミノ酸残基を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個または31個含む。

0085

一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、214R、215Yおよび224Tのうちの少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、3つまたは4つ)の残基を含む。

0086

一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち211Yを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち214Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち215Yを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち224Tを含む。

0087

一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Yおよび214Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Yおよび215Yを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Yおよび224Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、214Rおよび215Yを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、214Rおよび224Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、215Yおよび224Tを含む。

0088

一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、214Rおよび215Yを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、214Rおよび224Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、215Yおよび224Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、214R、215Yおよび224Tを含む。

0089

一実施形態では、エピトープは、ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、214R、215Yおよび224Tを含む。

0090

一実施形態では、本発明のタンパク質は、ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基422〜442またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基422〜442と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む、エピトープと結合する。

0091

一実施形態では、エピトープは、ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基422〜442またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基422〜442と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列のアミノ酸残基を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個または21個含む。

0092

一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、425Tおよび436Sのうちの少なくとも1つ(例えば、1つまたは2つ)の残基を含む。

0093

一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち425Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち436Sを含む。

0094

一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、425Tおよび436Sを含む。

0095

一実施形態では、本発明のタンパク質は、ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基472〜502またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基472〜502と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む、エピトープと結合する。

0096

一実施形態では、エピトープは、ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基472〜502またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基472〜502と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列のアミノ酸残基を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個または31個含む。

0097

一実施形態では、エピトープは、ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、478R、497Tおよび501Rのうちの少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、3つ、4つまたは5つ)の残基を含む。

0098

一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち472Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち474Kを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち478Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち497Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち501Rを含む。

0099

一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472Tおよび474Kを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472Tおよび478Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472Tおよび497Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472Tおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、474Kおよび478Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、474Kおよび497Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、474Kおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、478Rおよび497Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、478Rおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、497Tおよび501Rを含む。

0100

一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474Kおよび478Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474Kおよび497Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474Kおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、478Rおよび497Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、478Rおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、497Tおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、474K、478Rおよび497Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、474K、478Rおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、474K、497Tおよび501Rを含む。

0101

一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、474K、478R、497Tおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、478R、497Tおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、497Tおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、478Rおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、478Rおよび497Tを含む。

0102

一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、478R、497Tおよび501Rを含む。

0103

一実施形態では、本発明のタンパク質は立体構造エピトープと結合する。

0104

一実施形態では、前記立体構造エピトープは、ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基202〜232またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基202〜232と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む。

0105

一実施形態では、立体構造エピトープは、ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基202〜232またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基202〜232と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列のアミノ酸残基を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個または31個含む。

0106

一実施形態では、立体構造エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、214R、215Yおよび224Tのうちの少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、3つまたは4つ)の残基を含む。

0107

一実施形態では、立体構造エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち211Yを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち214Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち215Yを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち224Tを含む。

0108

一実施形態では、立体構造エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Yおよび214Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Yおよび215Yを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Yおよび224Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、214Rおよび215Yを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、214Rおよび224Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、215Yおよび224Tを含む。

0109

一実施形態では、立体構造エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、214Rおよび215Yを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、214Rおよび224Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、215Yおよび224Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、214R、215Yおよび224Tを含む。

0110

一実施形態では、立体構造エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、214R、215Yおよび224Tを含む。

0111

一実施形態では、立体構造エピトープは、ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基422〜442またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基422〜442と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む。

0112

一実施形態では、立体構造エピトープは、ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基422〜442またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基422〜442と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列のアミノ酸残基を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個または21個含む。

0113

一実施形態では、立体構造エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、425Tおよび436Sのうちの少なくとも1つ(例えば、1つまたは2つ)の残基を含む。

0114

一実施形態では、立体構造エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち425Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち436Sを含む。

0115

一実施形態では、立体構造エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、425Tおよび436Sを含む。

0116

一実施形態では、立体構造エピトープは、ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基472〜502またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基472〜502と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む。

0117

一実施形態では、立体構造エピトープは、ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基472〜502またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基472〜502と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列のアミノ酸残基を1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個または31個含む。

0118

一実施形態では、立体構造エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、478R、497Tおよび501Rのうちの少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、3つ、4つまたは5つ)の残基を含む。

0119

一実施形態では、立体構造エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち472Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち474Kを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち478Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち497Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち501Rを含む。

0120

一実施形態では、立体構造エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472Tおよび474Kを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472Tおよび478Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472Tおよび497Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472Tおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、474Kおよび478Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、474Kおよび497Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、474Kおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、478Rおよび497Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、478Rおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、497Tおよび501Rを含む。

0121

一実施形態では、立体構造エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474Kおよび478Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474Kおよび497Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474Kおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、478Rおよび497Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、478Rおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、497Tおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、474K、478Rおよび497Tを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、474K、478Rおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、474K、497Tおよび501Rを含む。

0122

一実施形態では、立体構造エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、474K、478R、497Tおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、478R、497Tおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、497Tおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、478Rおよび501Rを含む。一実施形態では、エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、478Rおよび497Tを含む。

0123

一実施形態では、立体構造エピトープはヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、478R、497Tおよび501Rを含む。

0124

一実施形態では、前記立体構造エピトープは、
−ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基202〜232またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基202〜232と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基と、
−ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基422〜442またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基422〜442と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基と
を含む。

0125

一実施形態では、前記立体構造エピトープは、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、214R、215Yおよび224Tのうちの少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、3つまたは4つ)の残基と、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、425Tおよび436Sのうちの少なくとも1つ(例えば、1つまたは2つ)の残基と
を含む。

0126

一実施形態では、前記立体構造エピトープは、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、214R、215Yおよび224Tと、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、425Tおよび436Sと
を含む。

0127

一実施形態では、前記立体構造エピトープは、
−ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基202〜232またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基202〜232と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基と、
−ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基472〜502またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基472〜502と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基と
を含む。

0128

一実施形態では、前記立体構造エピトープは、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、214R、215Yおよび224Tのうちの少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、3つまたは4つ)の残基と、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、478R、497Tおよび501Rのうちの少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、3つ、4つまたは5つ)の残基と
を含む。

0129

一実施形態では、前記立体構造エピトープは、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、214R、215Yおよび224Tと、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、478R、497Tおよび501Rと
を含む。

0130

一実施形態では、前記立体構造エピトープは、
−ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基422〜442またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基422〜442と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基と、
−ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基472〜502またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基472〜502と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基と
を含む。

0131

一実施形態では、前記立体構造エピトープは、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、425Tおよび436Sのうちの少なくとも1つ(例えば、1つまたは2つ)の残基と、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、478R、497Tおよび501Rのうちの少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、3つ、4つまたは5つ)の残基と
を含む。

0132

一実施形態では、前記立体構造エピトープは、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、425Tおよび436Sと、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、478R、497Tおよび501Rと
を含む。

0133

一実施形態では、前記立体構造エピトープは、
−ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基202〜232またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基202〜232と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基と、
−ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基422〜442またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基422〜442と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基と、
−ヒトCD9P−1(配列番号34)内のアミノ酸残基472〜502またはヒトCD9P−1(配列番号34)のアミノ酸残基472〜502と少なくとも60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する配列の少なくとも1つのアミノ酸残基と
を含む。

0134

一実施形態では、前記立体構造エピトープは、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、214R、215Yおよび224Tのうちの少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、3つまたは4つ)の残基と、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、425Tおよび436Sのうちの少なくとも1つ(例えば、1つまたは2つ)の残基と、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、478R、497Tおよび501Rのうちの少なくとも1つ(例えば、1つ、2つ、3つ、4つまたは5つ)の残基と
を含む。

0135

一実施形態では、前記立体構造エピトープは、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、211Y、214R、215Yおよび224Tと、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、425Tおよび436Sと、
−ヒトCD9P−1配列(配列番号34)の以下の残基、すなわち、472T、474K、478R、497Tおよび501Rと
を含む。

0136

一実施形態では、本発明のタンパク質は、ヒトCD9P−1との結合のKDが約10−5M以下、好ましくは約5×10−6M以下、約10−6M以下、約5×10−7M以下または約10−7M以下である。

0137

一実施形態では、単離タンパク質は、ヒトCD9P−1との結合のkdが約5×10−2sec−1以下、好ましくは約2×10−2sec−1以下、より好ましくは約5×10−3sec−1以下である。

0138

一実施形態では、単離タンパク質は、ヒトCD9P−1との結合のkaが少なくとも約104M−1sec−1、好ましくは少なくとも約5×104M−1sec−1である。

0139

タンパク質のリガンドに対する親和性を求める(例えば、KD、kaおよびkdを求めることを含む)方法は当該技術分野で周知であり、特に限定されないが、表面プラズモン共鳴(SPR、BIAcore)がこれに含まれる。

0140

一実施形態では、前記タンパク質は、全抗体、ヒト化抗体、一本鎖抗体、二量体一本鎖抗体、Fv、Fab、F(ab)’2、脱フコシル化抗体、二特異性抗体、ダイアボディ、トライアボディ、テトラボディからなる群より選択される抗体分子である。

0141

別の実施形態では、前記タンパク質は、ユニボディ、ドメイン抗体およびナノボディからなる群より選択される抗体フラグメントである。

0142

別の実施形態では、前記タンパク質は、アフィボディ、アフィリン、アフィチン、アドネクチン、アトリマー、エバシン、DARPin、アンチカリン、アビマー、ファイノマー、バーサボディおよびデュオカリンからなる群より選択される抗体模倣物である。

0143

ドメイン抗体は、当該技術分野で周知であり、抗体の重鎖または軽鎖の可変領域に相当する、抗体の最も小さい機能性結合単位を指す。

0144

ナノボディは、当該技術分野で周知であり、天然の重鎖抗体固有構造的特性および機能的特性を有する、抗体由来治療タンパク質を指す。これらの重鎖抗体には、単一の可変ドメイン(VHH)と2つの定常ドメイン(CH2およびCH3)が含まれている。

0145

ユニボディは、当該技術分野で周知であり、IgG4抗体のヒンジ領域がない抗体フラグメントを指す。ヒンジ領域の欠如により、実質的に従来のIgG4抗体の半分の大きさであり、IgG4抗体の二価の結合領域ではなく一価の結合領域を有する分子が生じる。

0146

アフィボディは、当該技術分野で周知であり、ブドウ球菌プロテインAIgG結合ドメインのうちの1つに由来する58アミノ酸残基のタンパク質ドメインをベースとする、親和性タンパク質を指す。

0147

DARPins(設計アンキリン反復タンパク質)は、当該技術分野で周知であり、非抗体ポリペプチドの結合能を利用するよう開発された抗体模倣物DRP(設計反復タンパク質)技術を指す。

0148

アンチカリンは、当該技術分野で周知であり、結合特異性がリポカリンに由来する、また別の抗体模倣物技術を指す。アンチカリンは、デュオカリンと呼ばれる二重標的化タンパク質としてもフォーマットされ得る。

0149

アビマーは、当該技術分野で周知であり、また別の抗体模倣物技術を指す。

0150

バーサボディは、当該技術分野で周知であり、また別の抗体模倣物技術を指す。バーサボディは、システインを15%超含み、それが高ジスルフィド密度足場を形成し、典型的なタンパク質にある疎水性コアの代わりとなっている、3〜5kDaの小型のタンパク質である。

0151

アフィリンは、当該技術分野で周知であり、抗原と選択的に結合するよう設計された人工タンパク質を指す。アフィリンは、その抗原に対する親和性および特異性の点では抗体と類似しているが、構造の点では類似しておらず、このため、抗体模倣物の一種とされる。

0152

モノボディとしても知られるアドネクチンは、当該技術分野で周知であり、抗原と高い親和性および特異性で結合するよう設計されたタンパク質を指す。アドネクチンは、「抗体模倣物」と総称される分子のクラスに属する。

0153

アトリマーは、当該技術分野で周知であり、生物活性の特典として三量体化する、標的タンパク質に対する結合分子を指す。アトリマーは、他の抗体模倣物足場と比較して大きい。

0154

エバシンは、当該技術分野で周知であり、ケモカイン結合タンパク質のクラスの1つを指す。

0155

ファイノマーは、当該技術分野で周知であり、抗体模倣物のクラスに属するタンパク質を指す。ファイノマーは、熱安定性が高く、免疫原性が低いため、魅力的な結合分子である。

0156

別の実施形態では、前記タンパク質は、造影剤コンジュゲートした本発明のタンパク質を含む、コンジュゲートである。前記タンパク質は、例えばイメージング用途に使用することが可能である。

0157

一実施形態では、前記タンパク質はモノクローナル抗体である。

0158

別の実施形態では、前記タンパク質はポリクローナル抗体である。

0159

一実施形態では、前記タンパク質は、CD9P−1に対する、好ましくはヒトCD9P−1に対する単離抗体である。

0160

一実施形態では、前記抗CD9P−1抗体は135kDa型のCD9P−1と結合する。いかなる理論にも束縛されるものではないが、本出願者は、135kDa型のCD9P−1がグリコシル化型のタンパク質に対応することを示唆する。

0161

一実施形態では、前記抗CD9P−1抗体は、天然の条件下でCD9P−1を免疫沈降させることが可能である。

0162

ある抗体が天然の条件下でCD9P−1を免疫沈降させることが可能であるかどうかを判定する方法は当業者に周知である。このような方法の非限定的な例として、以下のものがある:細胞を冷PBSで2回洗浄し、1%のtriton X−100緩衝液で4℃にて1時間溶解させる。本発明の抗体を加えることによりタンパク質を免疫沈降させ;例えばプロテインセファロースビーズを用いて、免疫複合体を回収し、溶解緩衝液で洗浄し、SDS−PAGEで分離し、タンパク質を膜(例えば、PVDF膜)に移し、抗CD9P−1抗体で明らかにする。

0163

本発明の1つの目的は、重鎖の可変領域が以下のCDR:
VH−CDR1:GYTFTSYW(配列番号1);
VH−CDR2:IFPGTGTT(配列番号2);および
VH−CDR3:SRDFDV(配列番号3)
のうちの少なくとも1つのCDRを含む、ヒトCD9P−1に対する抗体である。

0164

CDRの番号付けおよび定義はIMTGの定義に従うものである。

0165

本発明のまた別の目的は、軽鎖の可変領域が以下のCDR:
VL−CDR1:QSLLDIDGKTY(配列番号4);
VL−CDR2:LVS;および
VL−CDR3:WQGTHLPRT(配列番号5)
のうちの少なくとも1つのCDRを含む、ヒトCD9P−1に対する抗体である。

0166

本発明の一実施形態では、抗CD9P−1抗体は、その重鎖内に1つのVH−CDR1(GYTFTSYW)(配列番号1)、1つのVH−CDR2(IFPGTGTT)(配列番号2)および/または1つのVH−CDR3(SRDFDV)(配列番号3)を含む。

0167

本発明の別の実施形態では、抗CD9P−1抗体は、その軽鎖内に1つのVL−CDR1(QSLLDIDGKTY)(配列番号4)、1つのVL−CDR2(LVS)および/または1つのVL−CDR3(WQGTHLPRT)(配列番号5)を含む。

0168

本発明の別の実施形態では、抗CD9P−1抗体は、その重鎖内に3つのCDR、すなわち、配列番号1、配列番号2および配列番号3を含む。

0169

本発明の別の実施形態では、抗CD9P−1抗体は、その軽鎖内に3つのCDR、すなわち、配列番号4、LVSおよび配列番号5を含む。

0170

本発明の一実施形態では、抗CD9P−1抗体は、
−その重鎖内に3つのCDR、すなわち、配列番号1、配列番号2および配列番号3;ならびに
−その軽鎖内に3つのCDR、すなわち、配列番号4、LVSおよび配列番号5
を含む。

0171

本発明では、重鎖および軽鎖のCDR1、2および3のうちのいずれかが、対応する配列番号1〜5およびLVSに挙げられる特定のCDRまたはCDRの組と少なくとも約60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有するアミノ酸配列を有することを特徴とするものであり得る。

0172

本発明の一実施形態では、抗CD9P−1抗体は、配列番号6の配列の重鎖可変領域を含む。

0173

(配列番号6)
QVQLQQSGAELVKPGTSVKLSCKTSGYTFTSYWIQWIKX1RPGQGLGWIGEIFPGTGTTSYHEKFKGKATLTIDTSSSTAYLQLSNLTSEDSAVYFCSX2DFDVWGAGX3X4VTVSS;
配列中、X1はQまたはRであり、X2はRまたはGであり、X3はTまたはAであり、X4はSまたはTである。

0174

一実施形態では、配列番号6において、X1はRであり、X2はRであり、X3はTであり、X4はTである(配列番号8の配列に対応する)。

0175

一実施形態では、配列番号6において、X1はQであり、X2はRであり、X3はAであり、X4はTである(配列番号9の配列に対応する)。

0176

一実施形態では、配列番号6において、X1はQであり、X2はRであり、X3はTであり、X4はSである(配列番号10の配列に対応する)。

0177

一実施形態では、配列番号6において、X1はQであり、X2はRであり、X3はTであり、X4はTである(配列番号11の配列に対応する)。

0178

一実施形態では、配列番号6において、X1はQであり、X2はGであり、X3はAであり、X4はSである(配列番号12の配列に対応する)。

0179

一実施形態では、配列番号6において、X1はQであり、X2はGであり、X3はAであり、X4はTである(配列番号13の配列に対応する)。

0180

一実施形態では、配列番号6において、X1はQであり、X2はGであり、X3はTであり、X4はSである(配列番号14の配列に対応する)。

0181

一実施形態では、配列番号6において、X1はQであり、X2はGであり、X3はTであり、X4はTである(配列番号15の配列に対応する)。

0182

一実施形態では、配列番号6において、X1はRであり、X2はRであり、X3はAであり、X4はSである(配列番号16の配列に対応する)。

0183

一実施形態では、配列番号6において、X1はRであり、X2はRであり、X3はAであり、X4はTである(配列番号17の配列に対応する)。

0184

一実施形態では、配列番号6において、X1はRであり、X2はRであり、X3はTであり、X4はSである(配列番号18の配列に対応する)。

0185

一実施形態では、配列番号6において、X1はQであり、X2はRであり、X3はAであり、X4はSである(配列番号19の配列に対応する)。

0186

一実施形態では、配列番号6において、X1はRであり、X2はGであり、X3はAであり、X4はSである(配列番号20の配列に対応する)。

0187

一実施形態では、配列番号6において、X1はRであり、X2はGであり、X3はAであり、X4はTである(配列番号21の配列に対応する)。

0188

一実施形態では、配列番号6において、X1はRであり、X2はGであり、X3はTであり、X4はSである(配列番号22の配列に対応する)。

0189

一実施形態では、配列番号6において、X1はRであり、X2はGであり、X3はTであり、X4はTである(配列番号23の配列に対応する)。

0190

したがって、本発明では、抗CD9P−1抗体の重鎖可変領域は、配列番号8〜23と少なくとも約60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を有する配列を有する。

0191

本発明の一実施形態では、抗CD9P−1抗体は、配列番号7の配列の軽鎖可変領域を含む。

0192

(配列番号7)
DVVMTQTPX5TLSVTIGQPASISCKSSQSLLDIDGKTYLNWLLQRPGQX6PKRLIYLVSKLDSGVPDRVTGSGSGTDFTKIX7RVEAEDLGVYYCWQGTHLPRTFGGGTNLEIK;
配列中、X5はPまたはLであり、X6はSまたはFであり、X7はSであるか、存在しない。

0193

一実施形態では、配列番号7において、X5はLであり、X6はSであり、X7はSである(配列番号24の配列に対応する)。

0194

一実施形態では、配列番号7において、X5はPであり、X6はSであり、X7は存在しない(配列番号25の配列に対応する)。

0195

一実施形態では、配列番号7において、X5はPであり、X6はFであり、X7はSである(配列番号26の配列に対応する)。

0196

一実施形態では、配列番号7において、X5はPであり、X6はFであり、X7は存在しない(配列番号27の配列に対応する)。

0197

一実施形態では、配列番号7において、X5はPであり、X6はSであり、X7はSである(配列番号28の配列に対応する)。

0198

一実施形態では、配列番号7において、X5はLであり、X6はSであり、X7は存在しない(配列番号29の配列に対応する)。

0199

一実施形態では、配列番号7において、X5はLであり、X6はFであり、X7はSである(配列番号30の配列に対応する)。

0200

一実施形態では、配列番号7において、X5はLであり、X6はFであり、X7は存在しない(配列番号31の配列に対応する)。

0201

したがって、本発明では、抗CD9P−1抗体の軽鎖可変領域は、配列番号24〜31と少なくとも約60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を有する配列を有する。

0202

一実施形態では、抗CD9P−1抗体は、配列番号6の配列を有する重鎖可変領域と、配列番号7の配列を有する軽鎖可変領域とを含む。

0203

本発明の別の実施形態では、抗CD9P−1抗体は、配列番号8〜23から選択される配列を有する重鎖可変領域と、配列番号24〜31から選択される配列を有する軽鎖可変領域とを含む。

0204

一実施形態では、抗CD9P−1抗体は、配列番号8の配列を有する重鎖可変領域と、配列番号24の配列を有する軽鎖可変領域とを含む。

0205

一実施形態では、抗CD9P−1抗体は、配列番号11の配列を有する重鎖可変領域と、配列番号24の配列を有する軽鎖可変領域とを含む。

0206

配列番号6の配列を有する重鎖可変領域と、配列番号7の配列を有する軽鎖可変領域とを含む抗体のグループには、具体的には抗体9bF4および10bB1が含まれる。

0207

本発明の抗体9bF4は、配列番号6の配列を有し、X1がQであり、X2がRであり、X3がTであり、X4がTである(配列番号11の配列に対応する)、重鎖可変領域を含む。X3位には、T残基の代わりにA残基であり得るクローン変異が認められ得る。さらに、本発明の抗体9bF4は、配列番号7の配列を有し、X5がLであり、X6がSであり、X7がSである(配列番号24の配列に対応する)、軽鎖可変領域を含む。

0208

本発明の抗体10bB1は、配列番号6の配列を有し、X1がQであり、X2がRであり、X3がTであり、X4がTである(配列番号11の配列に対応する)、重鎖可変領域を含む。X1位(Q残基の代わりにR残基であり得る)、X2位(R残基の代わりにG残基であり得る)および/またはX4位(T残基の代わりにS残基であり得る)には、クローン変異が認められ得る。さらに、本発明の抗体10bB1は、配列番号7の配列を有し、X5がLであり、X6がSであり、X7がSである(配列番号24の配列に対応する)、軽鎖可変領域を含む。X6位(S残基の代わりにF残基であり得る)および/またはX7位(S残基である代わりに不在であり得る)にはクローン変異が認められ得る。

0209

本発明では、重鎖可変領域または軽鎖可変領域のアミノ酸のうちの1つ、2つ、3つ、4つまたはそれ以上のアミノ酸を異なるアミノ酸に置換し得る。

0210

本発明では、重鎖可変領域は、配列番号6または8〜23と少なくとも約60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を有する配列を包含する。

0211

本発明では、軽鎖可変領域は、配列番号7または24〜31と少なくとも約60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を有する配列を包含する。

0212

本発明の抗体、例えば9bF4および10bB1では、特定の可変領域およびCDR配列が保存的配列改変を含み得る。保存的配列改変は、そのアミノ酸配列を含む抗体の結合特性に大きな影響を及ぼすことも、それを大幅に変化させることもないアミノ酸改変を指す。このような保存的改変としては、アミノ酸の置換、付加および欠失が挙げられる。当該技術分野で公知の標準的技術、例えば部位特異的変異誘発およびPCR媒介性変異誘発などにより、本発明の抗体に改変を導入することができる。

0213

保存的アミノ酸置換とは通常、あるアミノ酸残基を、物理化学的特性の類似した側鎖を有するアミノ酸残基で置き換える、アミノ酸置換のことである。特定の可変領域およびCDR配列がアミノ酸の挿入、欠失または置換を1つ、2つ、3つ、4つまたはそれ以上含み得る。置換を施す場合、好ましい置換は保存的改変である。当該技術分野ではこれまでに、類似した側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーが明らかにされている。これらのファミリーとしては、塩基性側鎖を有するアミノ酸(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、チロシン、システイン、トリプトファン)、非極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン)、ベータ分岐側鎖を有するアミノ酸(例えば、トレオニン、バリン、イソロイシン)および芳香族側鎖を有するアミノ酸(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)が挙げられる。したがって、本発明の抗体のCDR領域内にある1つまたは複数のアミノ酸残基を同じ側鎖ファミリーの他のアミノ酸残基に置き換えることができ、その変化させた抗体が保持している機能(すなわち、本明細書に記載される特性)について、本明細書に記載されるアッセイを用いて試験することができる。

0214

一実施形態では、本発明のタンパク質は、CD9P−1との結合に関してモノクローナル抗体9bF4および10bB1のうちのいずれか1つと競合する。一実施形態では、競合は一方向性である。別の実施形態では、競合は双方向性であり、このことは、本発明のタンパク質がCD9P−1との結合に関してモノクローナル抗体9bF4および10bB1のうちのいずれか1つと競合し、その逆も同様であることを意味する。

0215

一実施形態では、本発明のタンパク質は、CD9P−1上(好ましくは、CD9P−1の細胞外ドメイン上)にあるヒトモノクローナル抗体9bF4または10bB1のうちのいずれか1つと同じエピトープまたは同じエピトープのグループと結合する。

0216

本発明では、CD9P−1との結合に関して本発明の9bF4もしくは10bB1抗体と(一方向性または双方向性に)競合し、かつ/または実質的に本発明の9bF4もしくは10bB1抗体と同じエピトープと結合する抗体を、それぞれ9bF4様抗体または10bB1様抗体と呼ぶ。

0217

本発明のまた別の目的は、配列番号8の配列の重鎖可変領域をコードする単離核酸配列である。

0218

一実施形態では、前記核酸配列は配列番号32である。

0219

配列番号32
CAGGTCCAGCTGCGCAGTCTGGAGCTGAACTGGTGAAGCCTGGGACTTCAGTGAAACTGTCCTGCAAGACTTCTGGCTACACCTTCACCAGCTACTGGATTCAGTGGATAAAACAGAGGCCTGGACAGGGCCTTGGGTGGATTGGAGAGATATTTCCTGGAACTGGCACGACTTCCTACCATGAGAAATTCAAGGGCAAGGCCACACTGACTATAGACACATCCTCCAGCACAGCCTACTTGCAGCTCAGCAACCTGACCTCTGAAGACTCTGCTGTCTATTTCTGTTCAAGAGACTTCGATGTCTGGGGCGCAGGCACCACTGTCACCGTCTCCTCAA。

0220

本発明のまた別の目的は、配列番号24の配列の軽鎖可変領域をコードする単離核酸配列である。

0221

一実施形態では、前記核酸配列は配列番号33である。

0222

配列番号33
GATGTTGTGATGACCCAGACTCCACTCACTTTGTCGGTTACCATTGGGCAACCAGCCTCCATCTCTTGCAAGTCAAGTCAGAGCCTCTTAGATATTGATGGAAAGACATATTTGAATTGGTTGTTACAGAGGCCAGGCCAGTCTCCAAAGCGCCTAATCTATCTGGTGTCTAAACTGGACTCTGGAGTCCCTGACAGGGTCACTGGCAGTGGATCAGGGACAGATTTCACACTGAAAATCAGCAGAGTGGAGGCTGAGGATTTGGGAGTTTATTATTGTTGGCAAGGTACACATCTTCCTCGGACGTTCGGTGGAGGCACCAACCTGGAAATCAAAC。

0223

本発明のまた別の目的は、本発明の抗CD9P−1抗体をコードする核酸配列を含む、発現ベクターである。一実施形態では、本発明の発現ベクターは、配列番号32、配列番号33または前記配列番号32〜33と少なくとも約60%、70%、75%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%の同一性を共有する核酸配列を有する任意の配列のうちの少なくとも1つのものを含む。

0224

本発明のまた別の目的は、前記ベクターを含む単離宿主細胞である。前記宿主細胞は、本発明の抗体の組換え産生に使用し得る。

0225

本発明のまた別の目的は、本発明の抗体を産生するハイブリドーマ細胞系である。

0226

本発明による好ましいハイブリドーマ細胞系は、Genopole Industries社のGENE SIGNAL(4 rue Pierre Fontaine、91000 Evry、フランス)がパスツール研究所のCollection Nationale de Culture de Microorganismes(CNCM)(25 rue du Docteur Roux、75014 Paris)に寄託したものである:

0227

本発明の一実施形態では、抗体はモノクローナル抗体である。本発明の抗体のフラグメントおよび誘導体(別途明記されない限り、または文脈上明らかに矛盾しない限り、本願で使用される「抗体」(1つまたは複数)という用語に包含される)、好ましくは9bF4様抗体または10bB1様抗体を当該技術分野で公知の技術により作製することができる。「フラグメント」は、インタクト抗体の一部分、一般には抗原結合部位または可変領域を含む。抗体フラグメントの例としては、Fab、Fab’、Fab’−SH、F(ab’)2およびFvフラグメント;ダイアボディ;途切れのない連続するアミノ酸残基の1つの配列からなるポリペプチドである、抗体フラグメント(本明細書では「一本鎖抗体フラグメント」または「一本鎖ポリペプチド」と呼ぶ)、特に限定されないが、(1)一本鎖Fv分子、(2)重鎖部分が付随せず、軽鎖可変ドメインを1つだけ含む一本鎖ポリペプチドまたは軽鎖可変ドメインの3つのCDRを含むそのフラグメント、および(3)軽鎖部分が付随せず、重鎖可変領域を1つだけ含む一本鎖ポリペプチドまたは重鎖可変領域の3つのCDRを含むそのフラグメント;ならびに抗体フラグメントから形成される多重特異性抗体が挙げられる。本発明の抗体のフラグメントは、標準的な方法を用いて得ることができる。

0228

例えば、従来技術に従い、単離抗体のプロテアーゼ消化によってFabまたはF(ab’)2フラグメントを作製し得る。既知の方法を用いて免疫反応性のフラグメントを改変して、例えばin vivoのクリアランスの速度を低下させ、より望ましい薬物動態プロファイルを得ることができることが理解されよう。ポリエチレングリコール(PEG)でフラグメントを改変し得る。PEGとFab’フラグメントにカップリングし、部位特異的にコンジュゲートする方法については、例えば、Leong et al.,Cytokines 16(3):106−119(2001)およびDelgado et al.,Br.J.Cancer 5 73(2):175−182(1996)に記載されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。

0229

あるいは、本発明の抗体、好ましくは9bF4様抗体または10bB1様抗体を産生するハイブリドーマのDNAを、本発明のフラグメントをコードするよう改変してもよい。次いで、改変DNAを発現ベクターに挿入し、適切な細胞を形質転換またはトランスフェクトするのに使用し、次いで、これに所望のフラグメントを発現させる。

0230

ある特定の実施形態では、本発明の抗体、好ましくは9bF4様抗体または10bB1様抗体を産生するハイブリドーマのDNAを発現ベクターに挿入する前に、それを例えば、相同な非ヒト配列の代わりにヒト重鎖および軽鎖定常ドメインのコード配列に置き換えることにより(例えば、Morrison et al.,PNAS pp.6851(1984))、または非免疫グロブリンポリペプチドのコード配列の全部もしくは一部を免疫グロブリンコード配列に共有結合で結合させることにより、改変することができる。このようにして、元の抗体の結合特異性を有する「キメラ」または「ハイブリッド」抗体を調製する。通常、このような非免疫グロブリンポリペプチドを本発明の抗体の定常ドメインの代わりに用いる。

0231

したがって、別の実施形態では、本発明の抗体、好ましくは9bF4様抗体または10bB1様抗体はヒト化である。本発明による「ヒト化」型の抗体とは、マウス免疫グロブリンに由来する最小限の配列が含まれる、特異的な免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖またはそのフラグメント(Fv、Fab、Fab’、F(ab’)2または抗体のその他の抗原結合部分配列など)のことである。ほとんどの場合、ヒト化抗体は、相補性決定領域(CDR)の残基が元の抗体(ドナー抗体)のCDRの残基に置き換えられていると同時に、元の抗体の所望の特異性、親和性および能力を保持している、ヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。

0232

いくつかの場合には、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク残基を対応する非ヒト残基で置き換え得る。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体にも移入するCDRおよびフレームワーク配列にもみられない残基を含み得る。これらの改変を施して、抗体の性能をさらに高め最適化する。ヒト化抗体は一般に、CDR領域の全部または実質的に全部が元の抗体のものに対応し、FR領域の全部または実質的に全部がヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のものである、少なくとも1つ、通常2つの可変ドメインを実質的に全て含む。

0233

ヒト化抗体は、免疫グロブリン定常領域(Fc)、通常はヒト免疫グロブリンのFcの少なくとも一部分も含むのが最適である。さらなる詳細については、開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、Jones et al.,Nature,321,pp.522(1986);Reichmann et al.,Nature,332,pp.323(1988);Presta et al.,Curr.Op.Struct.Biol.,2,pp.593(1992);Verhoeyen et al.,Science,239,pp.1534;および米国特許第4,816,567号を参照されたい。本発明の抗体をヒト化する方法は当該技術分野で周知である。ヒト化抗体の作製に使用するヒト可変ドメインの選択は軽鎖、重鎖ともに、抗原性を低下させるのに極めて重要である。

0234

いわゆる「ベストフィット」法では、本発明の抗体の可変ドメインの配列を既知のヒト可変ドメイン配列のライブラリー全体に対してスクリーニングする。次いで、マウス配列に最も近いヒト配列をヒト化抗体のヒトフレームワーク(FR)とする(Sims et al.,J.Immunol.151,pp.2296(1993);Chothia and Lesk,J.Mol.Biol.196,pp.901)。

0235

また別の方法では、特定のサブグループの軽鎖または重鎖の全ヒト抗体のコンセンサス配列から特定のフレームワークを用いる。同じフレームワークを複数の異なるヒト化抗体に用いることができる(Carter et al.,PNAS 89,pp.4285(1992);Presta et J.Immunol.,51(1993))。さらに、CD9P−1に対する高い親和性およびその他の好ましい生物学的特性を保持しながら抗体をヒト化するのが重要である。この目的を達成するには、好ましい方法では、親配列およびヒト化配列の三次元モデルを用いて親配列および様々な概念上のヒト化産物を解析する過程によりヒト化抗体を調製する。

0236

次元免疫グロブリンモデルは、一般に入手可能なものであり、当業者によく知られている。選択した候補免疫グロブリン配列に対して可能な三次元構造を図解し表示するコンピュータプログラムが入手可能である。

0237

このように表示されたものを調べることにより、残基が候補免疫グロブリン配列の機能に果たす可能性のある役割の解析、すなわち、候補免疫グロブリンがその抗原と結合する能力に影響を及ぼす残基の解析が可能になる。このようにして、抗体の所望の特性、例えば標的抗原(1つまたは複数)に対する親和性の増大などが得られるよう、コンセンサス配列および重要な配列からCDR残基を選択して組み合わせることができる。CDR残基は一般に、抗原結合に影響を及ぼすことに直接的に、かつ最も大きく関与する。「ヒト化」モノクローナル抗体を作製するまた別の方法として、免疫感作に使用するマウスとしてXenoMouse(Abgenix社、フリーモント、カリフォルニア州)を用いるものがある。XenoMouseは、免疫グロブリン遺伝子が機能性ヒト免疫グロブリン遺伝子に置き換えられた本発明によるマウス宿主である。したがって、このマウスによって、またはこのマウスのB細胞から作製したハイブリドーマで産生される抗体は、既にヒト化されている。XenoMouseについては、全体が参照により組み込まれる米国特許第6,162,963号に記載されている。

0238

様々な他の技術に従い、例えば、ヒト抗体レパートリーを発現するよう操作した他のトランスジェニック動物を免疫感作に用いること(Jakobovitz et al.,Nature 362(1993)255)、またはファージディスプレイ方法を用いる抗体レパートリーの選択などにより、ヒト抗体を作製してもよい。このよう技術は当業者に公知であり、本願に開示されるモノクローナル抗体から出発して実施することができる。

0239

本発明の抗体、好ましくは9bF4様抗体または10bB1様抗体を、重鎖/軽鎖(1つまたは複数)の一部分が元の抗体の対応する配列と同一または相同であると同時に、鎖(1つまたは複数)の残りの部分が別の種に由来する抗体または別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一または相同である、「キメラ」抗体(免疫グロブリン)のほか、所望の生物活性および結合特異性を示す限り、このような抗体のフラグメントに誘導体化してもよい(Morrison et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,pp.6851(1984))。

0240

本発明のまた別の目的は、少なくとも1つの本発明のタンパク質、好ましくは9bF4様抗体または10bB1様抗体を含むか、実質的にこれよりなるか、これよりなる、組成物である。

0241

本明細書で組成物に関して使用される「実質的に〜よりなる」は、少なくとも1つの上に記載した本発明のタンパク質が、前記組成物内で生物学的活性を有する唯一の治療剤であることを意味する。

0242

本発明のまた別の目的は、少なくとも1つの上に記載した本発明のタンパク質、好ましくは9bF4様抗体または10bB1様抗体と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物である。

0243

薬学的に許容される担体の例としては、特に限定されないが、媒体、溶媒、コーティング剤、等張剤および吸収遅延剤、添加剤、安定剤、保存剤、界面活性剤、酵素による分解を阻害する物質、アルコールpH調整剤および噴射剤が挙げられる。

0244

薬学的に許容される媒体の例としては、特に限定されないが、水、リン酸緩衝生理食塩水、通常の生理食塩水もしくはその他の生理学的緩衝生理食塩水またはその他の溶媒、例えばグリコールグリセロールおよび油など、例えばオリーブ油もしくは注射用有機エステルなどが挙げられる。薬学的に許容される媒体は、リポソームまたはミセルを含有してもよく、ポリペプチドまたはペプチド抗原と界面活性剤およびグリコシドとを混合することによって調製した免疫刺激複合体を含有し得る。

0245

コーティング材料の例としては、特に限定されないがレシチンが挙げられる。

0246

等張剤の例としては、特に限定されないが、糖、塩化ナトリウムなどが挙げられる。

0247

吸収を遅らせる物質の例としては、特に限定されないが、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンが挙げられる。

0248

添加剤の例としては、特に限定されないが、マンニトールデキストラン、糖、グリシン、ラクトースもしくはポリビニルピロリドンまたはその他の添加剤、例えば抗酸化剤もしくは不活性ガス、安定剤またはvivo投与に適した組換えタンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン)などが挙げられる。

0249

適切な安定剤の例としては、特に限定されないが、スクロース、ゼラチン、ペプトン消化タンパク質抽出物、例えばNZ−AmineまたはNZ−Amine ASなどが挙げられる。

0250

これらの組成物に使用し得る薬学的に許容される担体としてはさらに、特に限定されないが、イオン交換体アルミナステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミンなど、緩衝物質、例えばリン酸塩など、グリシン、ソルビン酸ソルビン酸カリウム飽和植物脂肪酸部分グリセリド合物、水、塩または電解質、例えば硫酸プロタミンリン酸水素二ナトリウムリン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩など、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウムポリアクリラートロウポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が挙げられる。

0251

本発明のまた別の目的は、少なくとも1つの上に記載した本発明のタンパク質、好ましくは9bF4様抗体または10bB1様抗体を含むか、これよりなるか、実質的にこれよりなる、薬物である。

0252

対象への投与に使用するには、対象への投与に合わせて組成物を製剤化する。本発明の組成物、医薬組成物および薬物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーにより、局所的に、経直腸的に、経鼻的に、頬側的に、経膣的に、または埋込みリザーバーから投与し得る。本明細書の使用は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、肝内病巣内および頭蓋内への注射または注入技術を含む。

0253

本発明の無菌注射用形態の組成物は、水性または油性懸濁剤であり得る。これらの懸濁剤は、当該技術分野で公知の技術に従い、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて製剤化し得る。無菌注射用製剤は、無毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒を用いた無菌注射用液剤または懸濁剤であってもよい。使用し得る許容される媒体および溶媒に含まれるものとして、水、リンガー溶液および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌不揮発性油を従来通りに溶媒または懸濁媒として使用し得る。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含めた任意の無刺激性不揮発性油を使用し得る。注射用製剤の調製には、オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸が有用であり、オリーブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に許容される油、特にポリオキシエチル化型のものも同様である。これらの油性液剤または懸濁剤は、カルボキシメチルセルロースなどの長鎖アルコール希釈剤もしくは分散剤、または乳剤および懸濁剤を含めた薬学的に許容される剤形の製剤化によく使用される同様の分散剤も含有し得る。他のよく使用される界面活性剤、例えば、薬学的に許容される固体液体またはその他の剤形の製造によく使用されるTween、Spanおよびその他の乳化剤またはバイオアベイラビリティ促進剤なども製剤化の目的で使用し得る。

0254

本発明の組成物は、特に限定されないが,カプセル剤錠剤水性懸濁剤または液剤を含めた任意の経口的に許容される剤形の形で経口的に投与し得る。経口使用のための錠剤の場合、よく用いられる担体として、ラクトースおよびコーンスターチが挙げられる。通常、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤も添加する。

0255

カプセル形態での経口投与には、有用な希釈剤として、例えばラクトースが挙げられる。経口使用に水性懸濁剤が必要とされる場合、有効成分を乳化剤および懸濁化剤と組み合わせる。必要に応じて、特定の甘味剤香味剤または着色剤を添加してもよい。

0256

本発明のタンパク質を本発明の医薬組成物の形で投与するためのスケジュールおよび用量は、これらの製品について知られている方法に従って、例えば製造業者指示書を用いて決定することができる。

0257

本願では、本発明者は、本発明のタンパク質、具体的には本発明の抗体が、CD9P1、スタビリン1およびTRAF−2の分解および/または内部移行を誘導することを明らかにした。

0258

したがって、本発明のまた別の目的は、CD9P−1関連病態、スタビリン1関連病態および/またはTRAF−2関連病態を治療する、またはその治療に使用する、本発明のタンパク質である。

0259

「CD9P−1関連病態」という用語は、CD9P−1タンパク質の発現および/または機能の障害に関連する障害であって、好ましくはCD9P−1の阻害が有益であり得る障害を指す。したがって、「スタビリン1関連病態」という用語は、スタビリン1タンパク質の発現および/または機能の障害に関連する障害であって、好ましくはスタビリン1の阻害が有益であり得る障害を指し、「TRAF−2関連病態」という用語は、TRAF−2タンパク質の発現および/または機能の障害に関連する障害であって、好ましくはTRAF−2の阻害が有益であり得る障害を指す。

0260

本発明のまた別の目的は、癌を治療する、またはその治療に使用する、本発明のタンパク質である。

0261

本発明のタンパク質、組成物および方法によって治療し得る癌の例としては、特に限定されないが、肺癌中皮腫乳癌膀胱癌心臓の癌、消化管癌泌尿生殖器癌、肝臓癌骨癌、神経系癌、婦人科癌血液系癌、皮膚癌および副腎癌が挙げられる。

0262

一実施形態では、前記癌は腫瘍、例えば固形腫瘍などである。別の実施形態では、前記癌は血液癌である。別の実施形態では、前記癌は血液悪性腫瘍である。

0263

肺癌の例としては、特に限定されないが、腺癌(以前の細気管支肺胞上皮癌)、未分化小細胞癌、未分化大細胞癌、小細胞癌、大細胞癌、大細胞神経内分泌腫瘍、小細胞肺癌(SCLC)、未分化非小細胞肺癌気管支腺腫肉腫リンパ腫軟骨過誤腫パンコースト腫瘍およびカルチノイド腫瘍が挙げられる。

0264

中皮腫の例としては、特に限定されないが、胸膜中皮腫、腹膜中皮腫、心膜中皮腫、末期中皮腫ならびに類上皮中皮腫、肉腫様中皮腫および二相性中皮腫が挙げられる。

0265

乳癌の例としては、特に限定されないが、非浸潤性乳管癌、浸潤性乳管癌、乳腺管状癌、乳腺髄様癌、乳腺粘液癌、乳腺乳頭癌、乳腺篩状癌、浸潤性小葉癌炎症性乳癌、非浸潤性小葉癌、男性乳癌、乳頭パジェット病乳腺葉状腫瘍および再発性転移性乳癌が挙げられる。

0266

膀胱癌の例としては、特に限定されないが、移行細胞膀胱癌(以前の尿路上皮癌)、浸潤性膀胱癌、扁平上皮癌、腺癌、非筋肉浸潤性(表在または初期)膀胱癌、肉腫、膀胱小細胞癌および続発性膀胱癌が挙げられる。

0267

心臓の癌の例としては、特に限定されないが、肉腫(血管肉腫線維肉腫横紋筋肉腫脂肪肉腫)、粘液腫横紋筋腫線維腫脂肪腫および奇形腫が挙げられる。

0268

消化管癌の例としては、特に限定されないが、食道癌(扁平上皮癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃癌癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓癌導管腺癌、インスリノーマグルカゴノーマガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、VIP産生腫瘍)、小腸癌(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カルポジ肉腫(Karposi’s sarcoma)、平滑筋腫血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸癌(腺癌、管状腺腫絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、結腸癌結腸直腸癌および直腸癌が挙げられる。

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