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技術 閾値の緩和を含む核炉心を監視するための方法、および関連するプログラム、保持体、核原子炉

出願人 フラマトム
発明者 クリスチャン・ロワイエクリストフ・ラスヌ
出願日 2018年7月30日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2020-504335
公開日 2020年9月24日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-528559
状態 未査定
技術分野 原子力プラント 原子炉の監視、試験 原子炉燃料及び部品の製造
主要キーワード 出力スパイク エンジニアリング会社 破壊線 時間ピッチ 制御クラスタ 保護閾値 累積期間 出力閾値
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図面 (5)

課題・解決手段

本発明は、核燃料ペレットペレットを包囲する被覆とを各々が含む核燃料棒を各々が備える燃料集合体が搭載される炉心を備える核原子炉を監視するための方法に関する。 方法は、以下のステップ、すなわち、 − 被覆のうちの少なくとも1つの破壊を回避するように、低出力の核原子炉の長期低出力動作のために少なくとも1つの動作時間限度(TFPPI)を決定するステップ(100)と、 − 核原子炉を低出力において時間限度(TFPPI)より厳密に短い実時間にわたって動作させるステップ(102)と、 −原子力発電所を保護するための少なくとも1つの閾値を、時間限度(TFPPI)と実時間との間の差の関数として緩和するステップ(104)と を含む。

概要

背景

本発明は、例えば加圧水型原子炉に適用される。

従来から、このような原子炉炉心には核燃料集合体が搭載されている。

各々の集合体は核燃料棒の束を備え、棒は、核燃料ペレットを収容する被覆を備える。

具体的には、電力の80%が核原子炉を用いて生産されるフランスなどの国では、原子炉が供給する電力系統の要求に適応するために、原子炉によって供給される総出力が変化することが有用であり得る。

具体的には、必要な場合に公称総出力へと戻る前に、系統需要が小さい長期間にわたる低下した総出力において、原子炉を動作させることができることが望ましい。

そうは言うものの、その能力をより良く使用することを可能にする各々の原子炉のこのような動作は、安全上の問題を引き起こしてはならない。

具体的には、核原子炉の操縦性を制限する現象の1つはペレット被覆相互作用(PCI)である。

実際、原子炉がその公称総出力PNにおいて動作しているとき、核燃料棒は、当技術分野で知られている用語によれば、条件付けがされている。

所与の棒について、条件付けは、被覆のクリープおよびペレットの膨張のため、ペレットと被覆との間に径方向遊び閉じ込めることによって本質的に特徴付けられる。

かなり低い応力度合いにおいての被覆における熱機械的平衡おかげ定常状態における被覆の破壊の危険性はないが、当該の棒によって供給される出力がひとたび大幅に素早く変化すると、危険性が現れる。

実際、局所的な出力増加は、棒における温度上昇を発生させる。機械的な特性(熱膨張係数ヤング率)における違い、および、酸化ウランに基づくペレットと、ジルコニウム合金から典型的には作られる被覆との間の温度差を考えると、ペレットは、被覆より大きく膨張し、その変形を被覆に負わせることになる。

さらに、被覆とペレットとの間の空間におけるヨウ素などの腐食性核分裂生成物の存在が、応力下において腐食のための条件を作り出す。したがって、全体的な出力の移行の間、被覆へとペレットによって負わされる変形は、被覆の破壊を引き起こす可能性がある。

出力の移行の間の被覆の破壊の危険性は、棒がもはや条件付けられていないとき、つまり、ペレットと被覆との間に熱機械的な平衡がもはやないとき、悪化させられる。この平衡の破壊は、中間の出力での長期の動作の後、公称出力へと戻る間に現れる。

実際、出力が低下するとき、温度は被覆よりペレットにおいて大きく低下し、差のある膨張のため、径方向の遊びを再び開かせることになる。原子炉が中間の出力に留まる場合、一次流体の圧力が棒の内圧より大きいため、この遊びは被覆の内向きのクリープにより小さくなる。原子炉が公称圧力に戻るとき、それによってペレットは被覆に内向きの圧力を発揮し、そのため応力場が現れる。出力増加スパイクがこの瞬間に起こる場合、これはより早期の被覆破壊の危険性をもたらす。そのため、これは燃料の脱条件付けと呼ばれる。この脱条件付けは、原子炉が中間の出力において長時間にわたって動作するとき、より大きくなる。

しかしながら、被覆のこのような破壊は、核原子炉の一次回路への核分裂生成物の放出をもたらす可能性があるため、安全性の理由により許容可能ではない。

特許出願FR2,924,852は、核原子炉の操縦性を表すパラメータの値を決定するための方法を開示している。

そのため、この方法は、偶発的な総出力スパイクが起こる場合であっても、核原子炉が安全に動作できる動作範囲を定めることを可能にしている。

しかしながら、特定の動作マージンは、具体的には長期低出力動作(ERPO: Extended Reduced Power Operation)において、原子炉の動作にとって制約がある。

フランスでは、長期低出力動作は、例えば移動する24時間の範囲当たり12時間超といった、例えば8時間超の累積期間にわたっての、例えば公称出力PNの約92%以下といった総出力PIにおける、定常状態での原子炉の動作であるとして、より明確に定められている。

これは、具体的には、電力生産をオンデマンドで適応させることを可能にする。

概要

本発明は、核燃料ペレットとペレットを包囲する被覆とを各々が含む核燃料棒を各々が備える燃料集合体が搭載される炉心を備える核原子炉を監視するための方法に関する。 方法は、以下のステップ、すなわち、 − 被覆のうちの少なくとも1つの破壊を回避するように、低出力の核原子炉の長期低出力動作のために少なくとも1つの動作時間限度(TFPPI)を決定するステップ(100)と、 − 核原子炉を低出力において時間限度(TFPPI)より厳密に短い実時間にわたって動作させるステップ(102)と、 −原子力発電所を保護するための少なくとも1つの閾値を、時間限度(TFPPI)と実時間との間の差の関数として緩和するステップ(104)と を含む。

目的

一次回路8の水は蒸気発生器3にも供給され、そこで冷却される一方で、二次回路12において循環する水の蒸発を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

核燃料ペレット(36)と前記ペレットを包囲する被覆(33)とを各々が含む核燃料棒(24)を各々が備える燃料集合体(10)が搭載される炉心を備える核原子炉を監視するための方法であって、前記被覆のうちの少なくとも1つの破壊を回避するように、前記核原子炉の低出力での動作のために少なくとも1つの動作時間限度(TFPPI)を決定するステップ(100)と、前記核原子炉を前記低出力において前記時間限度(TFPPI)より厳密に短い実時間にわたって動作させるステップ(102)と、原子力発電所の少なくとも1つの保護閾値を、前記時間限度(TFPPI)と前記実時間との間の差の関数として緩和するステップ(104)とを含む方法。

請求項2

前記保護閾値は、前記炉心の任意の点における線出力の閾値であることを特徴とする、請求項1に記載の監視方法

請求項3

前記時間限度(TFPPI)と前記実時間との間の前記差の関数としての前記保護閾値の前記緩和の関係を決定するためのステップ(106)を含み、前記緩和の前記関係の前記決定(106)は、前記原子炉を動作させる前記ステップ(102)の前に行われる、請求項1または2に記載の監視方法。

請求項4

前記動作時間限度(TFPPI)を決定する前記ステップ(100)の前に、閾線出力を計算するステップ(114)と、前記炉心の任意の点における時間の関数としての実際の出力の分布(Pm(x,y,z,t))の測定および/または計算(108)から、前記原子炉が公称出力で動作している場合、前記線出力の推定値に対応する100%における線出力を、前記炉心の任意の点において時間の関数として計算するステップ(116)とを含み、前記時間限度(TFPPI)の前記決定(100)は、前記閾線出力と前記100%における線出力との間の差の関数として行われる、請求項1から3のいずれか一項に記載の監視方法。

請求項5

前記閾線出力は前記炉心の任意の点において時間の関数として計算され、前記炉心の出力分布は、前記炉心の任意の点において、線出力が前記閾線出力未満となるようにされることを特徴とする、請求項4に記載の監視方法。

請求項6

前記閾線出力を計算する前に、破壊線出力を前記炉心の任意の点において時間の関数として計算するステップ(110)と、偶発的なスパイクによって引き起こされる、前記炉心の任意の点における最大線出力変化を計算するステップ(112)とを含み、前記閾線出力は、前記破壊線出力と、偶発的なスパイクによって誘発される前記最大変化との間の差に等しくなる、請求項4または5に記載の監視方法。

請求項7

前記破壊線出力は、前記炉心の熱機械的状態からの熱機械的コードによって計算され、前記炉心の前記熱機械的状態は、前記炉心の任意の点における時間の関数としての出力の分布の前記測定および/または前記計算(108)によって知られることを特徴とする、請求項6に記載の監視方法。

請求項8

前記破壊線出力の前記計算(110)は2時間ごとに少なくとも1回行われ、次に前記閾線出力も再計算されることを特徴とする、請求項7に記載の監視方法。

請求項9

請求項1から8のいずれか一項に記載の方法のステップを実行するための命令を含むコンピュータプログラム

請求項10

コンピュータにおいて使用可能であり、請求項9に記載のプログラムが記録されている媒体

請求項11

核原子炉であって、核燃料ペレット(36)と前記ペレットを包囲する被覆(33)とを各々が含む核燃料棒(24)を各々が備える燃料集合体(10)が搭載される炉心と、前記被覆のうちの少なくとも1つの破壊を回避するように、前記核原子炉の低出力での動作のために少なくとも1つの動作時間限度(TFPPI)を決定するステップ(100)、前記核原子炉を前記低出力において前記時間限度(TFPPI)より厳密に短い実時間にわたって動作させるステップ(102)、および、原子力発電所の少なくとも1つの保護閾値を、前記時間限度(TFPPI)と前記実時間との間の差の関数として緩和するステップ(104)を実行するように構成されるコンピュータ(40)とを備える核原子炉。

技術分野

0001

本発明は、核燃料ペレットペレットを包囲する被覆とを各々が含む核燃料棒を各々が備える燃料集合体が搭載される炉心を備える核原子炉を監視するための方法に関する。

背景技術

0002

本発明は、例えば加圧水型原子炉に適用される。

0003

従来から、このような原子炉の炉心には核燃料集合体が搭載されている。

0004

各々の集合体は核燃料棒の束を備え、棒は、核燃料ペレットを収容する被覆を備える。

0005

具体的には、電力の80%が核原子炉を用いて生産されるフランスなどの国では、原子炉が供給する電力系統の要求に適応するために、原子炉によって供給される総出力が変化することが有用であり得る。

0006

具体的には、必要な場合に公称総出力へと戻る前に、系統需要が小さい長期間にわたる低下した総出力において、原子炉を動作させることができることが望ましい。

0007

そうは言うものの、その能力をより良く使用することを可能にする各々の原子炉のこのような動作は、安全上の問題を引き起こしてはならない。

0008

具体的には、核原子炉の操縦性を制限する現象の1つはペレット/被覆相互作用(PCI)である。

0009

実際、原子炉がその公称総出力PNにおいて動作しているとき、核燃料棒は、当技術分野で知られている用語によれば、条件付けがされている。

0010

所与の棒について、条件付けは、被覆のクリープおよびペレットの膨張のため、ペレットと被覆との間に径方向遊び閉じ込めることによって本質的に特徴付けられる。

0011

かなり低い応力度合いにおいての被覆における熱機械的平衡おかげ定常状態における被覆の破壊の危険性はないが、当該の棒によって供給される出力がひとたび大幅に素早く変化すると、危険性が現れる。

0012

実際、局所的な出力増加は、棒における温度上昇を発生させる。機械的な特性(熱膨張係数ヤング率)における違い、および、酸化ウランに基づくペレットと、ジルコニウム合金から典型的には作られる被覆との間の温度差を考えると、ペレットは、被覆より大きく膨張し、その変形を被覆に負わせることになる。

0013

さらに、被覆とペレットとの間の空間におけるヨウ素などの腐食性核分裂生成物の存在が、応力下において腐食のための条件を作り出す。したがって、全体的な出力の移行の間、被覆へとペレットによって負わされる変形は、被覆の破壊を引き起こす可能性がある。

0014

出力の移行の間の被覆の破壊の危険性は、棒がもはや条件付けられていないとき、つまり、ペレットと被覆との間に熱機械的な平衡がもはやないとき、悪化させられる。この平衡の破壊は、中間の出力での長期の動作の後、公称出力へと戻る間に現れる。

0015

実際、出力が低下するとき、温度は被覆よりペレットにおいて大きく低下し、差のある膨張のため、径方向の遊びを再び開かせることになる。原子炉が中間の出力に留まる場合、一次流体の圧力が棒の内圧より大きいため、この遊びは被覆の内向きのクリープにより小さくなる。原子炉が公称圧力に戻るとき、それによってペレットは被覆に内向きの圧力を発揮し、そのため応力場が現れる。出力増加スパイクがこの瞬間に起こる場合、これはより早期の被覆破壊の危険性をもたらす。そのため、これは燃料の脱条件付けと呼ばれる。この脱条件付けは、原子炉が中間の出力において長時間にわたって動作するとき、より大きくなる。

0016

しかしながら、被覆のこのような破壊は、核原子炉の一次回路への核分裂生成物の放出をもたらす可能性があるため、安全性の理由により許容可能ではない。

0017

特許出願FR2,924,852は、核原子炉の操縦性を表すパラメータの値を決定するための方法を開示している。

0018

そのため、この方法は、偶発的な総出力スパイクが起こる場合であっても、核原子炉が安全に動作できる動作範囲を定めることを可能にしている。

0019

しかしながら、特定の動作マージンは、具体的には長期低出力動作(ERPO: Extended Reduced Power Operation)において、原子炉の動作にとって制約がある。

0020

フランスでは、長期低出力動作は、例えば移動する24時間の範囲当たり12時間超といった、例えば8時間超の累積期間にわたっての、例えば公称出力PNの約92%以下といった総出力PIにおける、定常状態での原子炉の動作であるとして、より明確に定められている。

0021

これは、具体的には、電力生産をオンデマンドで適応させることを可能にする。

先行技術

0022

FR2,924,852
FR2,796,196
FR2,924,852B1

発明が解決しようとする課題

0023

本発明の1つの目的は、炉心の動作の間に安全な動作を保証する一方で原子炉の操縦性を高めることである。

課題を解決するための手段

0024

そのために、本発明は、
−被覆のうちの少なくとも1つの破壊を回避するように、核原子炉の低出力での動作のために少なくとも1つの動作時間限度を決定するステップと、
− 核原子炉を低出力において時間限度より厳密に短い実時間にわたって動作させるステップと、
原子力発電所の少なくとも1つの保護閾値を、時間限度と実時間との間の差の関数として緩和するステップと
を含む、前述の種類の監視方法に関する。

0025

本発明の特定の実施形態によれば、監視方法は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を、単独で考えて、または、任意の技術的に可能な組み合わせに従って有する。
−保護閾値は、炉心の任意の点における線出力の閾値である。
− 方法は、時間限度と実時間との間の差の関数としての保護閾値の緩和の関係を決定するためのステップを含み、緩和の関係の決定は、原子炉を動作させるステップの前に行われる。
− 方法は、動作時間限度を決定するステップの前に、
閾線出力を計算するステップと、
・ 炉心の任意の点における時間の関数としての実際の出力の分布の測定および/または計算から、炉心が公称出力で動作している場合、線出力の推定値に対応する100%における線出力を、炉心の任意の点において時間の関数として計算するステップと
を含み、
時間限度の決定は、閾線出力と100%における線出力との間の差の関数として行われる。
− 閾線出力は炉心の任意の点において時間の関数として計算され、炉心の出力分布は、炉心の任意の点において、線出力が閾線出力未満となるようにされる。
− 方法は、閾線出力を計算する前に、
破壊線出力を炉心の任意の点において時間の関数として計算するステップと、
・偶発的なスパイクによって引き起こされる、炉心の任意の点における最大線出力変化を計算するステップと
を含み、
閾線出力は、破壊線出力と、偶発的なスパイクによって誘発される最大変化との間の差に等しくなる。
− 破壊線出力は、炉心の熱機械的状態からの熱機械的コードによって計算され、炉心の熱機械的状態は、炉心の任意の点における時間の関数としての出力の分布の測定および/もしくは計算によって知られる、ならびに/または、
− 破壊線出力の計算は2時間ごとに少なくとも1回行われ、次に閾線出力も再計算される。

0026

本発明は、先に定めたような方法のステップを実行するための命令を含むコンピュータプログラムにさらに関する。

0027

本発明は、コンピュータにおいて使用可能であり、先に定められたようなプログラムが記録されている媒体にさらに関する。

0028

本発明は、
−核燃料ペレットとペレットを包囲する被覆とを各々が含む核燃料棒を各々が備える核燃料集合体が搭載される炉心と、
−コンピュータであって、
・ 被覆のうちの少なくとも1つの破壊を回避するように、核原子炉の低出力での動作のために少なくとも1つの動作時間限度を決定するステップ、
・ 核原子炉を低出力において時間限度より厳密に短い実時間にわたって動作させるステップ、および、
・原子力発電所の少なくとも1つの保護閾値を、時間限度と実時間との間の差の関数として緩和するステップ
を実行するように構成されるコンピュータと
を備える核原子炉にさらに関する。

0029

本発明の他の特徴および利点は、単に例として提供されており、添付の図面を参照して行われている以下の記載を読むことで明らかとなる。

図面の簡単な説明

0030

加圧水型核原子炉の概略図である。
図1の原子炉の炉心の燃料集合体の側方からの概略図である。
図2の集合体の燃料棒長手方向の断面概略図である。
図1の原子炉において実施される監視方法の連続ステップを示す流れ図である。

実施例

0031

図1は、
−炉心2と、
蒸気発生器3と、
電気エネルギー発生器5に連結されたタービン4と、
復水器6と
を従来から備える加圧水型核原子炉1を概略的に示している。

0032

原子炉1は、ポンプ9が備え付けられ、図1において矢印によって具体化された経路に沿って加圧水が循環する一次回路8を備える。この水は、具体的には、炉心2の冷却を提供する一方で、炉心2を通じてそこで加熱されるように上昇する。

0033

一次回路8は、一次回路8において循環する水を加圧することと、前記圧力を制御することとを可能にする加圧器10をさらに備える。

0034

一次回路8の水は蒸気発生器3にも供給され、そこで冷却される一方で、二次回路12において循環する水の蒸発を提供する。

0035

発生器3によって生成された蒸気は、二次回路12によってタービン4に向けて運ばれ、次に復水器6に向けて運ばれ、そこでこの蒸気は復水器6において循環する冷却水との間接的な熱交換によって凝縮させられる。

0036

二次回路12は、復水器6の下流に、ポンプ13および加熱器14を備える。

0037

同じく従来から、炉心2は、容器18に搭載された核燃料集合体16を備える。単一の集合体16が図1に示されているが、炉心2は、例えば157個の集合体16を備える。

0038

原子炉1は、特定の集合体16の上方において容器18に位置決めされている制御クラスタ20を備えている。単一のクラスタ20が図1に示されているが、炉心2は、例えば約60個のクラスタ20を備え得る。

0039

クラスタ20は、機構22によって、それらが覆い被さる燃料集合体16へと挿入されるように移動させられ得る。

0040

従来から、各々の制御クラスタ20は、中性子を吸収する1つまたはいくつかの材料を含むロッドを備える。

0041

したがって、各々のクラスタ20の鉛直方向の移動は、原子炉1の反応度を調節し、集合体16へのクラスタ20の押込みの関数として、ゼロの出力から公称出力PNまでの炉心2によって供給される総出力Pの変化を許可することを可能にする。

0042

これらのクラスタ20のうちの一部は、出力または温度の意味において、炉心2の動作を規制するように意図されており、制御クラスタと呼ばれている。他のクラスタ20は、原子炉1を停止するためだけに意図されており、停止クラスタと呼ばれる。

0043

クラスタ20は、それらの性質および意図された使用に基づいて、グループで結び付けられている。例えば、900MWeの種類の原子炉の大部分について、これらのグループは、グループG1、G2、N1、N2、R、SA、SB、SC、SDなどと呼ばれる。

0044

原子炉1は、原子炉の動作パラメータの実際の値を測定するためのある数のセンサも備え、具体的には、容器18の出口における一次回路の水の平均温度を測定するための熱電対21Aと、容器18の入口における一次回路の水の平均温度を測定するための熱電対21Bとを備える。

0045

同じく従来から、核原子炉1は、中性子束を測定するための外側室21Cを備え、前記室21Cは炉心2の容器18の周りに配置されている。室21Cの数および位置は、典型的には「炉外室」と呼ばれ、原子炉1の種類の関数として変化する。

0046

同じく従来から、原子炉1は、集合体16の出口における一次回路の水の温度を測定するために、炉心2において集合体16の上方に配置されている熱電対21Dを備える。単一の室21Cと単一のセンサ21Dとが図1に示されている。

0047

さらに、特定の原子炉は、中性子束を測定するための固定内側室(図示せず)も備え、これらの室は、炉心に配置された特定の燃料集合体の内側に配置されている。これらの室の数および位置は、典型的には「炉内室」と呼ばれ、原子炉の種類の関数として変化する。

0048

炉外室21Cと、熱電対21Dまたは固定「炉内」室とは、炉心における局所的な出力の三次元での分布に対して情報を提供する。

0049

出願FR2,796,196は、例えば、三次元の出力の分布を得るための方法を開示している。

0050

図2に示されているように、各々の集合体16は、核燃料棒24の配列と、棒24のための保持骨格26とを従来から備える。

0051

骨格26は、下方端部28と、上方端部30と、2つの端部30および28を連結し、制御クラスタ20の棒およびスペーサ格子32を受け入れるように設計された案内管31とを従来から備える。

0052

図3によって示されているように、各々の燃料棒24は、その下方端において下方停止部34によって閉じられ、その上方端において上方停止部35によって閉じられた管の形態で被覆33を従来から備える。棒24は、被覆33において積み重ねられ、下方停止部34に荷重の掛かる一連のペレット36を備える。保持するバネ40が、上方停止部35と上方のペレット36とに荷重の掛かるように被覆33の上方部分に位置決めされている。

0053

従来から、ペレット36は酸化ウランの主成分を有し、被覆33はジルコニウム合金から作られている。

0054

製造から生じ、放射の前である燃料棒24に対応している図3では、径方向の遊びJがペレット36と被覆33との間に存在する。これは、図3円形拡大部分によってより具体的に示されている。

0055

この遊びJは、燃料棒の条件付けおよび再条件付けの間に閉まり、燃料棒の脱条件付けの間に開く。

0056

図1によって示されているように、原子炉1はコンピュータ40も備える。コンピュータ40は、例えば、核原子炉1の動作を命令および制御するためにより広く使用されるシステムである。

0057

このコンピュータ40は、例えば、1つまたはいくつかの処理装置と、データ保存手段44と、入力/出力手段46と、任意選択での表示手段48とを備える情報処理ユニット42を備える。例えば1つまたはいくつかの記憶装置を備える保存手段44は、後で開示されているステップを実行するための1つまたはいくつかのコンピュータプログラムを保管している。

0058

システム40は、センサ21A〜21Dを含む核原子炉1の動作パラメータを測定するための様々なセンサに繋がれている。

0059

ここで、例えば先に開示されている種類の核原子炉を監視するための方法が開示される。

0060

方法は、以下のステップ、すなわち、
−核原子炉の低出力での動作のために少なくとも1つの動作時間限度TFPPIを決定するステップ100と、
− 核原子炉を低出力において動作させるステップ102と、
−原子力発電所の少なくとも1つの保護閾値を緩和するステップ104と
を含む。

0061

方法は、以下のステップ、すなわち、
−緩和の関係を決定するステップ106と、
− 出力Pm(x,y,z,t)の分布を測定および/または計算するステップ108と、
− 線破壊出力




を炉心の任意の点において時間の関数として計算するステップ110と、
−偶発的なスパイクによって引き起こされる、炉心の任意の点における最大線出力変化




を計算するステップ112と、
−閾線出力




を計算するステップ114と、
− 100%における線出力




を計算するステップ116と
を好ましくは含む。

0062

時間限度TFPPIは、具体的には、低出力での核原子炉の動作の間に生じる出力増加スパイクの間であるが、公称出力での動作への原子炉の移行の最中および後にも、具体的には被覆のうちの少なくとも1つの破壊を回避するように、ステップ100において決定される。

0063

実際、核原子炉が低出力において動作しているとき、燃料棒はもはや条件付けされていない。例えば、燃料ペレット後退し、遊びが燃料と被覆との間に現れる。次に、一次回路の圧力が棒の内圧より大きいため、この遊びは被覆の内向きのクリープにより小さくなる。

0064

核原子炉が再び公称出力へと移行するとき、遊びは完全に閉まり、被覆への力が増加する。

0065

時間限度TFPPIは、具体的には原子炉が低出力で動作するとき、リアルタイムで連続的に計算される。原子炉が公称出力に戻るとき、時間限度TFPPIは燃料棒の再条件付けのため増加し、この進行はリアルタイムで連続的に計算される。リアルタイムでの連続的なこの正確な計算は、具体的には、操作者によって望まれる時間より大きい時間限度を得ることを可能にし、保護閾値の緩和への残り時間の変換を可能にする。

0066

時間限度TFPPIを計算するための例示の方法が以後において開示されている。

0067

そのため、原子炉は、ステップ102において、時間限度TFPPIより厳密に短い実時間にわたって低出力(ERPO)で動作する。

0068

低出力は、例えば、その公称出力PNの約92%以下の出力に相当する。

0069

残り時間が、時間限度と実時間との間の差として定められる。そのため残り時間は正数である。

0070

最後に、発電所の少なくとも1つの保護閾値が、残り時間の関数として緩和104される。

0071

保護閾値は、例えばそれを超えたときに原子炉の自動的な停止をもたらす、例えば最大の線出力である。

0072

保護システムがリアルタイムで連続的に最大線出力を推定することができる原子炉について、この閾値は、例えば、炉外検出器21Cの中性子束の測定から定められる。これらの炉外束検出器はここでは多段とされており、これは、再構成アルゴリズムを使用して平均出力軸方向側の関数として推定することを可能にする。クラスタ構成による軸方向の力率と組み合わされたこの軸方向の出力の形態は、炉心の最大線出力を推定することを可能にする。

0073

ヨーロッパ加圧水型原子炉(EPR)などの原子炉について、この推定は、したがって炉心の内部に配置される「炉内」束検出器から行われる。

0074

保護閾値は、炉心のあらゆる点において超えられることのない絶対閾値に対応する。

0075

保護閾値は、例えば、軸方向の出力不均衡に依存し、つまり、炉心の下部と上部との間の出力差に依存する。

0076

出力分布が炉心の上部または下部に向けて過度に不均等されないとき、つまり、軸方向の出力不均衡が0付近の特定の間隔にあるとき、この出力の軸方向の集中は、局所的な出力がPCIによる破壊をもたらし得る値に達するほど十分ではない。そのため、保護閾値は、燃料が溶解するのを保護する値で設定される。反対に、軸方向の出力不均衡が絶対値において十分に大きいとき、つまり、軸方向の出力不均衡の値が前述の間隔の外にあるとき、軸方向の出力の集中は、PCIによる破壊を引き起こすことができる局所的な出力をもたらすのに十分であり、そのため高線出力保護閾値がこの破壊を回避するために形成される。

0077

開示されている例では、残り時間の関数としての保護閾値の緩和104は、緩和または緩和する関係によって計算される。

0078

「緩和」は、保護閾値における増加を言っている。

0079

増加は、例えば、動作モードと無関係に動作サイクルの終了まで有効である。代替で、操作者は、発電所の保護閾値を再び低下させ、それによって緩和をその後に再分布させることができる。

0080

緩和の関係の決定106は、例えばエンジニアリング会社において、原子炉の動作102の前に行われる。

0081

時間限度TFPPIを計算するための例示の方法が以後において開示されている。

0082

線出力Pm(x,y,z,t)の分布の測定および/または計算108は、例えば測定センサを使用して、炉心の任意の点において時間の関数として行われる。これは、例えば、測定と計算とを組み合わせる再構成を伴う。

0083

再構成108は、例えば特定の時間ピッチ規則的に行われる。

0084

線出力の分布から、炉心の棒の熱機械的状態、つまり、ここでは被覆と燃料ペレットとの間の熱機械的状態が熱機械的計算コードによって計算される。そのため、これは、全体としては、被覆におけるペレットの潜在的な圧力による被覆における応力場、または、ERPOの場合に応答して再び開くときのペレットと被覆との間の遊びの大きさである。

0085

炉心の熱機械的状態は、具体的には、棒の条件付けに依存する。

0086

この熱機械的状態の知識から、線破壊出力




は、コンピュータによって実施される熱機械的コードを用いてステップ110において計算される。

0087

線破壊出力




の計算110は、時間のオーダーにおいて時定数で行われる。

0088

好ましくは、エンジニアリング会社において、偶発的なスパイクによって誘発される最大線出力変化




が、炉心の任意の点で計算112される。

0089

最大線出力変化




は、監視システムの入力データである。

0090

最大変化は、PCIによる破壊に関する偶発的なスパイクを制限するシミュレーションによってもたらされる限度条件からの炉心の静的な出力分布の計算によって得られる線出力の変化のセットの最大値に対応する。

0091

好ましくは、前記シミュレーションされた移行は、炉心において最も強力で最も素早い出力変化を引き起こす、いわゆるカテゴリー2の偶発的な移行である。

0092

これらのスパイクは、例えば、
−過度の負荷増加
出力制御クラスタの制御不能な除去、および、
−制御クラスタの失陥
である。

0093

これは、例えば、FR2,924,852B1に開示されている。

0094

線破壊出力




および最大線出力変化




から、閾線出力




がステップ114において計算される。

0095

ここで、閾線出力




は、線破壊出力




と、偶発的なスパイクによって誘発される最大変化




との間の差に等しく、すなわち、




である。

0096

出力閾値は、炉心の任意の点において時間の関数として計算される。

0097

炉心の出力分布は、炉心の任意の点において、線出力が閾線出力未満となるようにされなければならない。

0098

出力分布は、例えば、Plin(x,y,z,t)=P(x,y,z,t)*Plinnomとなるように炉心において計算および正規化され、ここで、Pinは炉心の点における線出力であり、Pは炉心の点における炉心全体において1で正規化された局所的な出力であり、Plinnomは炉心における公称平均線出力であり、Prelは公称割合としての出力レベルである。

0099

より明確には、正規化された局所的な出力P(x,y,z,t)は、この出力の炉心における平均値(Plin(x,y,z,t))coreによって除算された線出力Plin(x,y,z,t)と等しい、または、




である。

0100

平均線出力(Plin(x,y,z,t))coreは、割合での出力レベルによって乗じられた公称出力での平均線出力にも等しく、すなわち、(Plin(x,y,z,t))core=Plinnom*Prelであり、先行の数式を生み出す。

0101

実際、任意の瞬間において、線出力は、出力スパイクが起こる場合、線出力が被覆の破壊を引き起こす可能性のある線出力未満のままとなるようでなければならない。したがって、出力スパイクの場合であっても、被覆は撓まない。

0102

ここで、閾線破壊は、線破壊出力




が計算されるたびに再計算される。

0103

さらに、100%における線出力が、ステップ116において、出力Pm(x,y,z,t)の分布から計算される。

0104

原子炉がその現在の状態から公称出力での動作へと素早く持って行かれる場合、100%における線出力




は、炉心の任意の点において時間の関数として線出力の推定値に対応する。

0105

各々の瞬間における炉心の状態を知ることで、監視システムは、原子炉が公称出力において検討されている瞬間から動作するようにさせられる場合に、炉心の状態がどうなるかを計算することができる。

0106

次に、時間限度が、ステップ100において、閾線出力と100%における線出力




との間の差の関数として決定される。

0107

先に述べているように、線出力は、閾線出力




未満に留まるように意味されている。

0108

閾線出力を100%の線出力から引くこと、つまり、差




がゼロ以上に留まるように意味されている。

0109

したがって、時間限度TFPPIは、ステップ100において、TFPPI未満の各々の瞬間tについて、差




がゼロ以上となるように決定される。

0110

公称動作における出力分布は、この状態では、差




が最小となるため、興味深い。

0111

は、原子炉がERPOにおいて動作するとき、時間の関数として低下する。




は、原子炉が安定した出力でERPOにおいて動作するとき、若干変動する。

0112






は、原子炉が安定した出力でERPOにおいて動作するとき、全体的に時間の関数として低下し、つまり、時間限度は、低出力動作へと移行するにつれて小さくなる。

0113

そのため、操作者は、原子炉を低出力動作で動作させることができる範囲を決定することができる。

0114

変形では、時間限度TFPPIは、特許FR2,924,852B1において開示されているように、他の計算を実施する方法によって計算される。

0115

この監視方法は、先に得られたものより大きい時間限度を得ることを可能にする。したがって、以前に、操作者は、概して、本発明の監視方法を用いて得られるものより小さい、時間限度に近い時間の間に、原子炉を低出力で動作させていたが、今日、時間限度と、操作者が原子炉を低出力で動作させたい期間との間に余地がある。

0116

この計算方法は、各々の瞬間において燃料棒の条件付けを決定するためにオンラインで行われる熱機械的計算が炉心に存在する各々の燃料の種類の特性を考慮するため、炉心に存在する燃料の種類のすべての特性を考慮することで時間限度を決定することを可能にもする。

0117

監視方法は、炉心の使用中の安全な動作を保証する一方で、少なくとも1つの保護閾値を増加させることで原子炉の操縦性を高めるように、時間限度と、低出力の原子炉の実動作時間との間の余地を用いる。

0118

1加圧水型核原子炉
2炉心
3蒸気発生器
4タービン
5電気エネルギー発生器
6復水器
8一次回路
9ポンプ
10加圧器
12二次回路
13 ポンプ
14加熱器
16核燃料集合体
18容器
20制御クラスタ
21A、21B熱電対、センサ
21C外側室、炉外室、炉外検出器、センサ
21D 熱電対、センサ
22機構
24核燃料棒
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30 上方端部
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32スペーサ格子
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35 上方停止部
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