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課題・解決手段

本発明は、エラストマーポリマー、特にゴムの製造における特定のアミノシリルモノマーの使用に関する。本発明は、特に、アミノシリルモノマーの共重合を含むエラストマーポリマーの調製方法、そのようにして得たまたは得ることができるエラストマーポリマー、当該エラストマーポリマーを含む非加硫及び加硫ポリマー組成物、ならびに加硫ポリマー組成物から形成された1種以上の成分を含む物品に関する。

概要

背景

ビニルシランモノマー、特にアミノビニルシランは、エラストマーポリマーゴム)の変性剤、特に骨格変性剤として従来から使用されている。つまり、(骨格の)変性により、タイヤで使用されるようなゴム加硫物中のポリマーフィラーとの改変された反応及び相互作用が可能になる。しかし、アミン含有アミノビニルシランから放出される二級アミンは、潜在的にニトロソアミンを形成させる可能性があり、これは、タイヤなどのゴム製品から染み出た場合に発がん可能性を有する。これまでに、TRGS−552(「Technische Regeln fuer Gefahrstoffe」、有害物質に関する技術的規則)が適用されている。

DE3243141には、加硫促進剤がゴム製品の製造において使用される場合に発がん性のニトロソアミンを生成しないような、とりわけ二級アミンに基づいて誘導される特定の加硫促進剤が記載されている。

アミノビニルシランは、ゴムの分野において、ブタジエンなどのジエンモノマー重合における変性モノマーとして、任意選択的にはスチレンなどの芳香族ビニルモノマーと共に、燃費効率の良いゴムの製造に有利に使用できるゴムを製造するために使用されている。燃料効率の良いタイヤを得るための1つのアプローチは、ヒステリシスロスが低減されたタイヤ配合物を製造することである。架橋エラストマーポリマー組成物のヒステリシスロスは、60℃でのそのtanδ値に関係する(ISO4664−1:2005;Rubber,Vulcanized or thermoplastic;Determination of dynamic properties−part1:General guidanceを参照)。一般的に、60℃での比較的低いtanδ値を有する加硫エラストマーポリマー組成物は、より低いヒステリシスロスを有するために好ましい。最終的なタイヤ製品では、これは転がり抵抗の低減と燃費の向上につながる。対照的に、0℃での低いtanδ値は、タイヤ製品のウェットグリップの悪化に対応し、ウェットグリップの悪化を犠牲にしてより低い転がり抵抗のタイヤを得ることが一般的に受け入れられている。例えば、ランダム溶液スチレン−ブタジエンゴム(ランダムSSBR)において、ポリスチレン単位濃度が総ポリブタジエン単位濃度に対して減らされると、SSBRのガラス転移温度が低下し、その結果、60℃でのtanδと0℃でのtanδの両方が低下し、これは、タイヤの転がり抵抗の改善とウェットグリップ性能の悪化に対応する。したがって、ゴム加硫物の性能を正確に評価する場合は、60℃でのtanδと0℃でのtanδの両方を、タイヤの発熱と共に監視する必要がある。

WO2015/055252には、タイヤなどのゴム製品に使用できるエラストマーポリマーを製造するための共役ジエンモノマーの重合における変性モノマーとして有用なビニルシラン化合物が記載されている。

US8,299,167は、アルカリ金属触媒の存在下で共役ジエンモノマーとビニルアミノシランとを重合することにより得られる共役ジエンポリマーに関する。

WO2012/091753は、シラン官能化ポリマー及びそれから調製されるゴム加硫物に関する。著者は、アニオン重合の開始に使用するためのある特定のアルケニルアミノシランの使用を記載している。

本発明は、エラストマーポリマーの製造及び加工中(特にゴムの混錬中)に発がん性のニトロソアミンが生成されない、またはその揮発性放出物が生成されないエラストマーポリマーの調製方法、ならびにその対応するエラストマーポリマー及び関連製品の提供を目的とする。本発明は、製造及び加工中に発がん性ニトロソアミンの放出がないか低減されながら、更にムーニー粘度CML1−4)の点で改善された貯蔵安定性を示す、エラストマーポリマーの提供を目的とする。最後に、本発明は、製造及び加工中に発がん性ニトロソアミンの放出がないか低減されながら、加工性と転がり抵抗特性の同じまたは改善されたバランスを示すそのようなエラストマーポリマーの提供を目的とする。

概要

本発明は、エラストマーポリマー、特にゴムの製造における特定のアミノシリルモノマーの使用に関する。本発明は、特に、アミノシリルモノマーの共重合を含むエラストマーポリマーの調製方法、そのようにして得たまたは得ることができるエラストマーポリマー、当該エラストマーポリマーを含む非加硫及び加硫ポリマー組成物、ならびに加硫ポリマー組成物から形成された1種以上の成分を含む物品に関する。なし

目的

燃料効率の良いタイヤを得るための1つのアプローチは、ヒステリシスロスが低減されたタイヤ配合物を製造することである

効果

実績

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請求項1

エラストマーポリマー調製方法であって、1種以上の開始剤化合物の存在下、1種以上の共役ジエンモノマーと、以下の式1:(式1)の1種以上のアミノシリルモノマーと、任意選択で1種以上の芳香族モノビニルモノマーとを重合することを含み、式中、x及びyは、x+y=3かつy≧1の整数であり、各Rは、C1〜C30ヒドロカルビルから独立して選択され、各Aは、独立して、以下の式2〜8から選択されるアミノ基である、前記調製方法:(式2)(式中、tBuはtert−ブチルであり、R1はC1〜C8アルキルである)(式3)(式中、各R2はC1〜C8アルキル及び−CH2O−(CH2)1〜6−Hから独立して選択され、Xは結合、−O−、−CH2−、及び−CH2CH2−から選択される)(式4)(式5)(式中、各R3は、アリル、シクロヘキシル、C8〜C20アルキル、及び−(CH2)2−Ym−CH3から独立して選択され、Yは、−CH2−、−O−、及び−S−から独立して選択され、mは5〜17から選択される整数であり、少なくとも1つのYは−O−及び−S−から選択されるが、−O−と−S−のいずれの基も−CH2−または−CH3のみに結合していることを条件とする)(式6)(式中、各R4は、H及びC1〜C8アルキルから独立して選択される)(式7)(式中、R’は、メチルエチルプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びベンジルから選択され、各R5は、H、メチル、エチル、及びプロピルから独立して選択される)(式8)(式中、R”は直鎖または分岐のC1〜C8アルキルから選択される)。

請求項2

前記重合が、アニオン重合ラジカル重合、または遷移金属触媒重合、好ましくはアニオン重合である、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記共役ジエンモノマーが、1,3−ブタジエンおよびイソプレンから選択される、請求項1または2に記載の方法。

請求項4

前記共役ジエンモノマーが、重合したモノマーの総重量を基準として30〜99.99重量%の合計量で重合される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。

請求項5

前記芳香族モノビニルモノマーがスチレンである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。

請求項6

前記芳香族モノビニルモノマーが、重合したモノマーの総重量を基準として最大70重量%、特には0〜40重量%の合計量で重合される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。

請求項7

前記式1のアミノシリルモノマーが、開始剤化合物の当量当たり0.5当量〜100当量、好ましくは開始剤の当量当たり1.25〜10当量、より好ましくは開始剤の当量当たり1.25〜5当量の合計量で重合される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。

請求項8

前記開始剤化合物が、メチルリチウム、エチルリチウムn−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、tert−オクチルリチウム、イソプロピルリチウムフェニルリチウム、シクロヘキシルリチウム、2−ブチルリチウム、4−フェニルブチルリチウム、tert−ブチルジメチルシリルオキシプロピルリチウム、ジアルキルアミノプロピルリチウム、ビストリ−N−アルキルシリルアミノプロピルリチウム、N−モルホリノプロピルリチウム、ナトリウムビフェニリド、ナトリウムナフタレニドカリウムナフタレニド、1,3−ビス(1−(フェニル)1−リチオヘキシル)ベンゼン、1,3−ビス(1−(4−エチルフェニル)1−リチオヘキシル)ベンゼン、1,3−ビス(1−(4−メチル−フェニル)1−リチオヘキシル)−ベンゼン、1,3−ビス(1−(4−プロピルフェニル)1−リチオヘキシル)ベンゼン、1,3−ビス(1−(4−(tert−ブチル)フェニル)1−リチオヘキシル)−ベンゼン、1,3−ビス(1−(4−(ジエチルアミノ)フェニル)1−リチオヘキシル)−ベンゼン、1,3−ビス(1−(4−(ジメチルアミノ)フェニル)1−リチオヘキシル)ベンゼン、1,3−ビス(1−(4−エトキシ−フェニル)1−リチオヘキシル)−ベンゼン、1,3−ビス(1−(4−(ジメトキシ)フェニル)1−リチオヘキシル)ベンゼン、(((ジメチルアミノ)ジメチルシリル)メチル)リチウム、(((ジエチルアミノ)ジメチルシリル)メチル)リチウム、(((ジブチルアミノ)−ジメチルシリル)メチル)リチウム、(((ジヘキシルアミノ)ジメチルシリル)メチル)リチウム、(((ジオクチルアミノ)−ジメチルシリル)メチル)リチウム、(((ジベンジルアミノ)ジメチルシリル)メチル)リチウム、((ジメチル−(ピペリジン−1−イルシリル)メチル)リチウム、((ジメチル(モルホリノ)シリル)メチル)リチウム、((ジメチル(4−メチルピペラジン−1−イル)シリル)メチル)リチウム、((ジメチル(4−エチルピペラジン−1−イル)シリル)メチル)リチウム、及び((ジメチル(4−ベンジルピペラジン−1−イル)シリル)メチル)リチウムから選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。

請求項9

1種以上の鎖末端変性剤が前記重合中に添加される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。

請求項10

請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法により得られるエラストマーポリマー。

請求項11

請求項10に記載のエラストマーポリマーと、(i)前記ポリマーの製造に使用される前記重合プロセスに添加されるか重合プロセスの結果として形成される成分、(ii)前記重合プロセスから溶媒を除去した後に残る成分、及び(iii)前記ポリマー製造プロセスの完了後に前記ポリマーに添加される成分、から選択される1種以上の追加的な成分とを含む、非加硫ポリマー組成物

請求項12

エクステンダーオイル、安定剤、樹脂加工助剤、及び追加的なポリマーから選択される1種以上の成分を含む、請求項11に記載のポリマー組成物。

請求項13

1種以上のフィラーを更に含む、請求項11または12に記載のポリマー組成物。

請求項14

前記1種以上のフィラーが、カーボンブラックカーボンナノチューブ黒鉛グラフェンシリカ炭素−シリカ二相フィラー、粘土炭酸カルシウム炭酸マグネシウムリグニンガラス粒子主体とするフィラー、及びデンプンもしくはセルロースを主体とするフィラーから選択される、請求項13に記載のポリマー組成物。

請求項15

1種以上の加硫剤を更に含有する、請求項11〜14のいずれか1項に記載のポリマー組成物。

請求項16

請求項15に記載のポリマー組成物を加硫することにより得られる加硫ポリマー組成物。

請求項17

請求項15に記載のポリマー組成物を加硫するステップを含む、加硫ポリマー組成物の製造方法。

請求項18

請求項16に記載の前記加硫ポリマー組成物から形成される少なくとも1種の成分を含む物品

請求項19

イヤタイヤトレッドタイヤサイドウォールタイヤカーカスベルトガスケットシールホース振動ダンパー履物の構成要素、ゴルフボール、及びホースから選択される、請求項18に記載の物品。

技術分野

0001

本発明は、エラストマーポリマー、特にゴムの製造における特定のアミノシリルモノマーの使用に関する。特に、本発明は、アミノシリルモノマーの共重合を含むエラストマーポリマーの調製方法、そのようにして得たまたは得ることができるエラストマーポリマー、当該エラストマーポリマーを含む非加硫及び加硫ポリマー組成物、ならびに加硫ポリマー組成物から形成された1種以上の成分を含む物品に関する。

背景技術

0002

ビニルシランモノマー、特にアミノビニルシランは、エラストマーポリマー(ゴム)の変性剤、特に骨格変性剤として従来から使用されている。つまり、(骨格の)変性により、タイヤで使用されるようなゴム加硫物中のポリマーフィラーとの改変された反応及び相互作用が可能になる。しかし、アミン含有アミノビニルシランから放出される二級アミンは、潜在的にニトロソアミンを形成させる可能性があり、これは、タイヤなどのゴム製品から染み出た場合に発がん可能性を有する。これまでに、TRGS−552(「Technische Regeln fuer Gefahrstoffe」、有害物質に関する技術的規則)が適用されている。

0003

DE3243141には、加硫促進剤がゴム製品の製造において使用される場合に発がん性のニトロソアミンを生成しないような、とりわけ二級アミンに基づいて誘導される特定の加硫促進剤が記載されている。

0004

アミノビニルシランは、ゴムの分野において、ブタジエンなどのジエンモノマーの重合における変性モノマーとして、任意選択的にはスチレンなどの芳香族ビニルモノマーと共に、燃費効率の良いゴムの製造に有利に使用できるゴムを製造するために使用されている。燃料効率の良いタイヤを得るための1つのアプローチは、ヒステリシスロスが低減されたタイヤ配合物を製造することである。架橋エラストマーポリマー組成物のヒステリシスロスは、60℃でのそのtanδ値に関係する(ISO4664−1:2005;Rubber,Vulcanized or thermoplastic;Determination of dynamic properties−part1:General guidanceを参照)。一般的に、60℃での比較的低いtanδ値を有する加硫エラストマーポリマー組成物は、より低いヒステリシスロスを有するために好ましい。最終的なタイヤ製品では、これは転がり抵抗の低減と燃費の向上につながる。対照的に、0℃での低いtanδ値は、タイヤ製品のウェットグリップの悪化に対応し、ウェットグリップの悪化を犠牲にしてより低い転がり抵抗のタイヤを得ることが一般的に受け入れられている。例えば、ランダム溶液スチレン−ブタジエンゴム(ランダムSSBR)において、ポリスチレン単位濃度が総ポリブタジエン単位濃度に対して減らされると、SSBRのガラス転移温度が低下し、その結果、60℃でのtanδと0℃でのtanδの両方が低下し、これは、タイヤの転がり抵抗の改善とウェットグリップ性能の悪化に対応する。したがって、ゴム加硫物の性能を正確に評価する場合は、60℃でのtanδと0℃でのtanδの両方を、タイヤの発熱と共に監視する必要がある。

0005

WO2015/055252には、タイヤなどのゴム製品に使用できるエラストマーポリマーを製造するための共役ジエンモノマーの重合における変性モノマーとして有用なビニルシラン化合物が記載されている。

0006

US8,299,167は、アルカリ金属触媒の存在下で共役ジエンモノマーとビニルアミノシランとを重合することにより得られる共役ジエンポリマーに関する。

0007

WO2012/091753は、シラン官能化ポリマー及びそれから調製されるゴム加硫物に関する。著者は、アニオン重合の開始に使用するためのある特定のアルケニルアミノシランの使用を記載している。

0008

本発明は、エラストマーポリマーの製造及び加工中(特にゴムの混錬中)に発がん性のニトロソアミンが生成されない、またはその揮発性放出物が生成されないエラストマーポリマーの調製方法、ならびにその対応するエラストマーポリマー及び関連製品の提供を目的とする。本発明は、製造及び加工中に発がん性ニトロソアミンの放出がないか低減されながら、更にムーニー粘度CML1−4)の点で改善された貯蔵安定性を示す、エラストマーポリマーの提供を目的とする。最後に、本発明は、製造及び加工中に発がん性ニトロソアミンの放出がないか低減されながら、加工性と転がり抵抗特性の同じまたは改善されたバランスを示すそのようなエラストマーポリマーの提供を目的とする。

0009

第1の態様では、本発明は、1種以上の開始剤化合物の存在下、1種以上の共役ジエンモノマーと、以下の式1:
式1:



の1種以上のアミノシリルモノマーと、任意選択で1種以上の芳香族モノビニルモノマーとを重合することを含む、エラストマーポリマーの調製方法を提供し、
式中、x及びyは、x+y=3かつy≧1の整数であり、各Rは、C1〜C30ヒドロカルビルから独立して選択され、各Aは、独立して、以下に定義される式2〜8から選択されるアミノ基である。
式2:



(式中、tBuはtert−ブチルであり、R1はC1〜C8アルキルである)
式3:



(式中、各R2はC1〜C8アルキル及び−CH2O−(CH2)1〜6−Hから独立して選択され、Xは結合、−O−、−CH2−、及び−CH2CH2−から選択される)
式4:



式5:



(式中、各R3は、アリル、シクロヘキシル、C8〜C20アルキル、及び−(CH2)2−Ym−CH3から独立して選択され、Yは、−CH2−、−O−、及び−S−から独立して選択され、mは5〜17から選択される整数であり、少なくとも1つのYは−O−及び−S−から選択されるが、−O−と−S−のいずれの基も−CH2−または−CH3のみに結合していることを条件とする)
式6:



(式中、各R4は、H及びC1〜C8アルキルから独立して選択される)
式7:



(式中、R’は、メチルエチルプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びベンジルから選択され、各R5は、H、メチル、エチル、及びプロピルから独立して選択される)
式8:



(式中、R”は直鎖または分岐のC1〜C8アルキルから選択される)

0010

本発明の第1の態様の好ましい実施形態では、重合は、以下の式Xの化合物
式X:(D)−En
または式Xの化合物を有機アルカリ金属化合物と反応させることにより得られる化合物の不存在下で行われ、
式中、Dは少なくとも2つのアミノ基を有する有機基であり、
各Eは、基−Si(Ra)(Rb)(Rc)から独立して選択され、Ra、Rb、及びRcは、それぞれ独立して、ビニル、ブタジエニル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、フェニル、及びベンジルから選択されるが、Ra、Rb、及びRcのうちの少なくとも1つはビニル及びブタジエニルから選択されることを条件とし、各基Eは基Dのアミノ基の置換基であり、
基Dのアミノ基のうちの少なくとも2つは、少なくとも1つの基Eでそれぞれ置換されており、
nは少なくとも2の整数であり、好ましくは2〜6から選択される整数であり、
基Dの中の全てのアミノ基が三級アミノ基である。

0011

第2の態様では、本発明は、第1の態様またはその実施形態のいずれか1つで定義される方法により得ることができる、または得られたエラストマーポリマーを提供する。

0012

第3の態様では、本発明は、本発明の第2の態様のエラストマーポリマーと、(i)前記ポリマーの製造に使用される重合プロセスに添加されるか重合プロセスの結果として形成される成分、(ii)重合プロセスから溶媒を除去した後に残る成分、及び(iii)ポリマー製造プロセスの完了後にポリマーに添加される成分、から選択される1種以上の追加的な成分とを含有する非加硫ポリマー組成物を提供する。

0013

第4の態様では、本発明は、本発明の第3の態様のポリマー組成物及び1種以上の加硫剤を加硫することにより得ることができる加硫ポリマー組成物を提供する。

0014

第5の態様では、本発明は、1種以上の加硫剤を含む本発明の第3の態様のポリマー組成物を加硫するステップを含む、加硫ポリマー組成物の製造方法を提供する。

0015

第6の態様では、本発明は、本発明の第4の態様の加硫ポリマー組成物から形成された少なくとも1つの成分を含む物品を提供する。

0016

本発明は、典型的なポリマー混合プロセスにおいて、すなわち水分の存在下、例えば140〜170℃などの高温で、及び捏和、混練、または押出中にゴムコンパウンドが受けるような機械的応力の条件下で、ゴムコンパウンド中のアミン保護基がアミノビニルシラン変性ポリマーから放出されやすいという発見に基づいている。いくつかの二級アミンのニトロソアミンはNO(酸化窒素)の存在下で容易に形成されるが、二級アミンのいくつかのニトロソアミンは高い発がん可能性を有しているため、特にタイヤ配合物の製造時またはアミン含有ゴムの貯蔵時に、特にポリマー混合プロセスにおける副生成物としてのこれらの生成は回避する必要がある。1種以上のアミノビニルシラン化合物によって変性された本発明のエラストマーポリマーは、放出されるアミンからニトロソアミンを形成しないか、そのようなニトロソアミンのいずれも発がん性を有していないことが証明されている。結果として、本発明のエラストマーポリマーは、現在の最新技術に準拠して商業用途で取り扱うことができる。

0017

式1のアミノシリルモノマー
式1のアミノシリルモノマーでは、置換基の立体的嵩高さが重合速度に直接影響を与える可能性があるため、これを制御することが通常好ましい。そのため、重合速度に関して、同一のアミン置換基を考慮する場合、ジアミノ置換またはトリアミノ置換シランよりもモノアミノビニルシランが好ましい。結果として、重合速度が懸念される場合には、y=1かつx=2である式1の化合物が好ましい。しかし、ジアミノビニルシランまたはトリアミノビニルシランで変性されたポリマー加硫物は、同一のモル投与量での燃料消費量の指標の点でより優れた全体性能を示すことが観察されている。結果として、燃料消費量を考慮する場合、y=2かつx=1またはy=3かつx=0である式1の化合物が好ましい。

0018

式1の基Rは、C1〜C30ヒドロカルビルから独立して選択される。特に、Rは、メチル、エチル、及びフェニルから独立して選択される。

0019

基Aは、独立して上で定義した式2〜8から選択されるアミノ基である。特に、Aは式3、5、6、及び7、より具体的には式5及び7から独立して選択され、更に具体的にはAは式7の構造を有する。

0020

式2及び3において、R1及びR2についてのC1〜C8アルキル基は、直鎖であってもよく、あるいはR1及びR3がC3〜C8アルキル基の場合には分岐または環状であってもよい。C1〜C8アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルn−ブチル、及びヘキシル、特にメチルが挙げられる。

0021

式3において、R2についての基−CH2O−(CH2)1〜6−Hは、好ましくは−CH2O−CH3及び−CH2O−CH2CH3から選択される。Xは、好ましくは−O−及び−CH2−から選択される。

0022

式5において、R3についてのC8〜C20アルキル基は、直鎖、分岐、または環状であってもよい。C8〜C20アルキル基の例としては、オクチル、デシルドデシルテトラデシルヘキサデシルオクタデシル、及び2−エチルヘキシル、特にオクチル、2−エチルヘキシル、及びオクタデシルが挙げられる。R3についての基−(CH2)2−Ym−CH3において、mは好ましくは3である。基−(CH2)2−Ym−CH3の例としては、−(CH2)2O−(CH2)2−O−CH2CH3が挙げられる。

0023

式6において、R4についてのC1〜C8アルキル基は、直鎖であってもよく、あるいはR4がC3〜C8アルキル基の場合には分岐または環状であってもよい。C1〜C8アルキル基の例としては、メチル及びエチル、特にメチルが挙げられる。R4は、好ましくはH及び直鎖C1〜C8アルキル、より好ましくはH及びメチルから選択される。

0024

式7において、R’は、好ましくはメチル、エチル、ブチル、及びベンジルから選択される。R5は、好ましくはH及びメチルから選択される。

0025

式8において、R”についての直鎖または分岐C1〜C8アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、及びヘキシル、特にメチル、エチル、及びn−ブチルが挙げられる。

0026

式1のアミノシリルモノマーの好ましい例としては以下のものが挙げられる。

0027

モノアミノビニルシラン:
ビス(6−メトキシヘキシルアミノ)](ジメチル)ビニルシラン、1−[ジメチル(ビニル)シリル]−4−メチル−ピペラジン、1−[ジメチル(ビニル)シリル]−4−エチルピペラジン、1−[ジメチル(ビニル)シリル]−4−プロピル−ピペラジン、1−[ジメチル(ビニル)シリル]−4−ブチルピペラジン、1−[ジメチル(ビニル)シリル]−4−ヘキシル−ピペラジン、1−[ジメチル(ビニル)シリル]−4−ベンジルピペラジン、1−[ジメチル(ビニル)シリル]−2,6−ジメチル−ピペリジン、(ジベンジルアミノ)(ジメチル)ビニルシラン、(ジオクチルアミノ)(ジメチル)ビニルシラン、(ジデシルアミノ)(ジメチル)ビニルシラン、(ジドデシルアミノ)(ジメチル)ビニルシラン、(ジテトラデシル−アミノ)(ジメチル)ビニルシラン、(ジヘキサデシルアミノ)(ジメチル)ビニルシラン、(ジオタデシル−アミノ)(ジメチル)ビニルシラン。

0028

ジアミノビニルシラン:
[ビス(ジベンジルアミノ)](ジメチル)ビニルシラン、ジ(4−メチルピペラジニル)(メチル)ビニルシラン、ジ(4−エチルピペラジニル)(メチル)ビニルシラン、ジ(4−プロピルピペラジニル)(メチル)ビニルシラン、ジ(ブチル−ピペラジニル)(メチル)ビニルシラン。

0029

トリアミノビニルシラン:
トリ(4−メチルピペラジニル)(メチル)ビニルシラン、トリ(4−エチルピペラジニル)(メチル)ビニルシラン、トリ(4−ブチルピペラジニル)(メチル)ビニルシラン。

0030

式1のアミノシリルモノマーの製造(合成)は、当業者の共通の一般常識の一部を構成する。更に、当業者は、反応物としてシラノールを使用せずにWO2015/055252に開示されているビニルシラン化合物についての合成方法に頼ることができる。

0031

重合
本発明の第1の態様によるエラストマーポリマーの調製方法は、1種以上の開始剤化合物の存在下、1種以上の共役ジエンモノマーと、1種以上の式1のアミノシリルモノマーと、任意選択で1種以上の芳香族モノビニルモノマーとを重合することを含む。エラストマーポリマーは、通常、アニオン重合、ラジカル重合、または遷移金属触媒による重合により調製することができるが、好ましくはアニオン重合により調製される。式1の2種以上のアミノシリル化合物が組み合わせて使用されてもよい。重合は、溶媒中で行うことができ、鎖末端変性剤変性カップリング剤などのカップリング剤ランダマイザー化合物、及び重合促進剤化合物のうちの1種以上を用いて行われてもよい。

0032

以下の具体的な開示に加えて、重合開始剤化合物極性調整剤化合物、及び促進剤を含む重合技術に広く適用可能な誘導(開始剤反応性を増加/変更するため、芳香族ビニルモノマーをランダムに配置するため、及び/またはポリマーに組み込まれる1,2−ポリブタジエンもしくは1,2−ポリイソプレンもしくは3,4−ポリイソプレン単位をランダムに配置するため及び/またはこれらの濃度を変更するため)、各化合物の量、モノマー(複数可)、ならびに適切なプロセス条件は、WO2009/148932に記載されており、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

0033

共役ジエン(共役ジエンモノマー)
本発明において有用な例示的な共役ジエンモノマーとしては、1,3−ブタジエン、2−(C1〜C5アルキル)−1,3−ブタジエン(イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)など)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,4−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−ヘプタジエン、1,3−オクタジエン、2−メチル−2,4−ペンタジエン、シクロペンタジエン、2,4−ヘキサジエン、1,3−シクロオクタジエンβ−ミルセンテルピネン、α−ファルネセンが挙げられる。2種以上の共役ジエンの混合物が使用されてもよい。好ましい共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン及びイソプレンが挙げられる。一実施形態では、共役ジエンは1,3−ブタジエンである。共役ジエンは、重合反応で使用されるモノマーの総重量を基準として、最大99.99重量%、好ましくは30〜99.99重量%の合計量で使用することができる。

0034

芳香族モノビニルモノマー
任意選択の芳香族モノビニルモノマーは、芳香族基に結合したビニル基を1つのみ有する化合物である。例示的な芳香族ビニルモノマーとしては、スチレン、C1〜4アルキル置換スチレン(2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、及び4−tert−ブチルスチレンなど)、スチルベンビニルベンジルジメチルアミン、(4−ビニルベンジル)ジメチルアミノエチルエーテル、N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、tert−ブトキシスチレン、及びビニルピリジンが挙げられる。2種以上の芳香族モノビニルモノマーが組み合わせて使用されてもよい。好ましい芳香族モノビニルモノマーはスチレンである。芳香族モノビニルモノマー(複数可)は、用途に応じて、重合反応で使用されるモノマーの総重量を基準として、最大70重量%、特に40〜70重量%または0〜40重量%、例えば15〜40重量%または2〜15重量%の合計量で使用することができる。

0035

他のモノマー
式1のアミノシリルモノマー、共役ジエンモノマー、及び芳香族ビニルモノマー以外の本発明のエラストマーポリマーの調製に使用され得るコモノマーとしては、アクリロニトリルアクリレート(例えばアクリル酸アクリル酸メチルアクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、及びアクリル酸ブチル)、及びメタクリレート(例えばメタクリル酸メチルメタクリル酸エチルメタクリル酸プロピル、及びメタクリル酸ブチル)などのアクリル系モノマーが挙げられる。

0036

コモノマーには、1,2−ジビニルベンゼン、1,3−ジビニルベンゼン、及び1,4−ジビニルベンゼンなどのジビニルベンゼンのような、芳香族基に結合している2つ以上のビニル基を有する芳香族ジビニルまたはそれ以上のビニル化合物も含まれる。それらは、(ポリマーを製造するために使用されるモノマーの総モル重量を基準として)1重量%以下の合計量で使用することができる。好ましい一実施形態では、1,2−ジビニルベンゼンは、スチレン及びブタジエンまたはイソプレンと組み合わせて使用される。

0037

開始剤化合物
本発明の重合プロセスでは、開始剤化合物が使用され、2種以上の開始剤化合物が組み合わせて使用されてもよい。開始剤化合物は、一価、またはジアニオン性開始剤などの多価(二価三価など)の開始剤化合物であってもよい。好適な開始剤化合物としては、アルカリ金属、有機アルカリ金属化合物、アルカリ金属と極性化合物との錯体、アルカリ金属を含有するオリゴマー、及びルイス酸塩基錯体が挙げられる。例示的なアルカリ金属としては、リチウムナトリウムカリウムルビジウム、及びセシウムが挙げられる。例示的な有機アルカリ金属化合物としては、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−オクチルリチウム、イソプロピルリチウム、フェニルリチウム、シクロヘキシルリチウム、2−ブチルリチウム、4−フェニルブチルリチウム、t−ブチルジメチルシリルオキシプロピルリチウム、ジアルキルアミノプロピルリチウム、N−モルホリノプロピルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムピペリジド、リチウムピロリジド、ジリチウム化ジフェニルエチレン化合物、マルチリチオ化トリビニルベンゼン化合物、ナトリウムビフェニリド、ナトリウムナフタレニド、及びカリウムナフタレニドが挙げられる。アルカリ金属と極性化合物との間の例示的な錯体としは、リチウム−テトラメチルエチレンジアミン錯体、リチウム−テトラヒドロフラン錯体、リチウム−ジテトラヒドロフランプロパン錯体、ならびにそれらのナトリウム及びカリウムの類似体が挙げられる。より好ましくは、開始剤化合物は、モノリチウムまたはジリチウムアルキル、アルキルアリール、またはアリール化合物である。更に有用な開始剤としては、WO2014/040640(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているアミノシラン重合開始剤及びWO2015/010710(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている重合開始剤が挙げられる。開始剤(複数可)、特に有機リチウム開始剤(複数可)の合計量は、モノマーと目標分子量に応じて調整される。合計量は、典型的には、モノマー100グラム当たり0.05〜5mmol、好ましくは0.2〜3mmolである。

0038

溶媒
重合は、通常、形成されたポリマーが反応混合物に実質的に可溶性である溶液重合として、または形成されたポリマーが反応媒体に実質的に不溶性である懸濁/スラリー重合として行われる。「溶液重合」及び「懸濁重合」または「スラリー重合」という用語は、重合の技術分野における従来の意味で使用される。より好ましくは、ポリマーは溶液重合で得られる。重合溶媒としては、開始剤、触媒、または活性ポリマー鎖を失活させない炭化水素溶媒が通常使用される。2種以上の溶媒の組み合わせが使用されてもよい。例示的な炭化水素溶媒としては、脂肪族及び芳香族の溶媒が挙げられる。具体例としては、(考えられる全ての構成異性体を含む)プロパン、ブタンペンタンヘキサンヘプタンブテンプロペンペンテン、ヘキサン、オクタンベンゼントルエンエチルベンゼン、及びキシレンが挙げられる。

0039

鎖末端変性剤
本発明のポリマー中ポリマー鎖末端と反応させることによりポリマー特性を更に制御するために、本発明の重合反応において1種以上の鎖末端変性剤が使用されてもよい。通常、WO2007/047943、WO2009/148932、US6,229,036、及びUS2013/0131263(それぞれその全体が参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているようなシラン−スルフィドオメガ鎖末端変性剤を、この目的のために使用することができる。本発明における使用に適した他の鎖末端変性剤は、WO2014/040640及びWO2015/010710に開示されているもの、ならびにWO2014/040639に記載されているシランスルフィド変性剤であり、それぞれその全体が参照により本明細書に組み込まれる。

0040

鎖末端変性剤は、重合中に断続的に(規則的または不規則な間隔で)または連続的に添加されてもよいが、好ましくは80パーセントを超える重合変換率で、より好ましくは90パーセントを超える変換率で添加される。好ましくは、大部分の量のポリマー鎖末端は、鎖末端変性剤との反応の前に停止しない。すなわち、リビングポリマー鎖末端が存在し、これらが変性剤と反応することができる。

0041

カップリング剤
ポリマーの分子量及びポリマー特性を更に制御するために、本発明の方法における任意成分としてカップリング剤(「連結剤」)が使用されてもよい。カップリング剤は、同一分子量のカップリングされていない本質的に直鎖のポリマー高分子と比較して、エラストマーポリマーの自由鎖末端の数を減らすことによりヒステリシスロスを低減する、及び/またはポリマー溶液の粘度を低下させる。四塩化スズ及びテトラメトキシシランなどのカップリング剤は、ポリマー鎖末端を官能化し、エラストマー組成物の成分、例えばフィラーまたはポリマーの不飽和部分と反応することができる。例示的なカップリング剤は、U.S.3,281,383、U.S.3,244,664、及びU.S.3,692,874(例えばテトラクロロシラン)、U.S.3,978,103、U.S.4,048,206,4,474,908、及びU.S.6,777,569(ブロック化メルカプトシラン)、U.S.3,078,254(1,3,5−トリ(ブロモメチル)ベンゼンなどのハロゲン多置換炭化水素)、U.S.4,616,069(スズ化合物及び有機アミノまたはアミン化合物)、ならびにU.S.2005/0124740に記載されている。通常、鎖末端変性剤は、カップリング剤の添加前、添加中、または添加後に添加され、変性反応は、好ましくはカップリング剤の添加後に行われる。使用されるカップリング剤の合計量は、カップリングされたポリマーのムーニー粘度に影響を与え、典型的には、エラストマーポリマー100グラム当たり0.001〜4.5ミリ当量、例えばポリマー100グラム当たり0.01〜約1.5ミリ当量の範囲である。

0042

ランダム化剤化合物
ポリマーの共役ジエン部分微細構造(すなわちビニル結合含有率)を調整するために、またはポリマー鎖中の任意の芳香族ビニルモノマーとビニル結合の組成分布を調整するために、当該技術分野で従来知られているランダム化剤化合物(別名極性調整剤化合物)がモノマー混合物または重合反応物に任意選択で添加されてもよい。2種以上のランダム化剤化合物の組み合わせが使用されてもよい。本発明において有用なランダム化剤化合物は、通常ルイス塩基化合物によって例示される。本発明における使用に適したルイス塩基は、例えば、ジエチルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテルジエチレングリコールジメチルエーテルプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、(C1〜C8アルキル)テトラヒドロフリルエーテル(メチルテトラヒドロフリルエーテル、エチルテトラヒドロフリルエーテル、プロピルテトラヒドロフリルエーテル、ブチルテトラヒドロフリルエーテル、ヘキシルテトラヒドロフリルエーテル、及びオクチルテトラヒドロフリルエーテルを含む)、テトラヒドロフラン、2,2−(ビステトラヒドロフリル)プロパン、ビステトラヒドロフリルホルマールテトラヒドロフルフリルアルコールメチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコールのエチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコールのブチルエーテル、α−メトキシテトラヒドロフランジメトキシベンゼン、及びジメトキシエタンなどのエーテル化合物、ならびにトリエチルアミンピリジン、Ν,Ν,Ν’,Ν’−テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、Ν,Ν−ジエチルエタノールアミンのメチルエーテル、N,N−ジエチルエタノールアミンのエチルエーテル、Ν,Ν−ジエチルエタノールアミン、及びジメチルN,N−テトラヒドロフルフリルアミンなどの三級アミンである。好ましいランダム化剤化合物の例は、WO2009/148932(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)の中で特定されている。ランダム化剤化合物は、典型的には、0.012:1〜10:1、好ましくは0.1:1〜8:1、より好ましくは0.25:1〜約6:1のランダム化剤化合物対開始剤化合物のモル比で添加される。

0043

促進剤化合物
開始剤の反応性を増加させる(結果として重合速度を高める)ため、ポリマーに導入される芳香族ビニルモノマーをランダムに配置するため、または芳香族ビニルモノマーの単鎖を得ることでリビングアニオン性エラストマーコポリマー中の芳香族ビニルモノマーの分布に影響を与えるために、重合は促進剤を任意で含んでいてもよい。促進剤の例としては、ナトリウムアルコキシドまたはナトリウムフェノキシド及びカリウムアルコキシドまたはカリウムフェノキシド、好ましくはカリウムイソプロポキシド、カリウムt−ブトキシド、カリウムt−アミロキシド、カリウムn−ヘプチルオキシド、カリウムベンジルオキシド、カリウムフェノキシドなどのカリウムアルコキシドまたはカリウムフェノキシド;イソ吉草酸カプリル酸ラウリン酸パルミチン酸ステアリン酸オレイン酸リノレン酸安息香酸フタル酸、及び2−エチルヘキサン酸などのカルボン酸カリウム塩ドデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸、及びオクタデシルベンゼンスルホン酸などの有機スルホン酸のカリウム塩;ならびに亜リン酸ジエチル亜リン酸ジイソプロピル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸ジブチル、及び亜リン酸ジラウリルなどの有機亜リン酸のカリウム塩が挙げられる。そのような促進剤化合物は、開始剤の1.0グラム原子当量当たり0.005〜0.5molの合計量で添加することができる。0.005mol未満が添加される場合、典型的には十分な効果が得られない。他方で、促進剤化合物の量が約0.5molを超えると、鎖末端変性反応の生産性及び効率が著しく低下する場合がある。

0044

投与
式1のアミノシリルモノマーは、開始剤化合物(複数可)の当量当たり0.5当量から開始剤の当量当たり100当量、好ましくは開始剤の当量当たり1.25〜10当量、より好ましくは開始剤の当量当たり1.5〜10、または2〜10、または2〜5当量の合計量で使用することができる。エラストマーポリマーの残りの量は、共役ジエンモノマー(複数可)と任意選択の芳香族モノビニルモノマー(複数可)、ならびに他のモノマー(複数可)、鎖末端変性剤(複数可)、カップリング剤(複数可)、及びランダム化剤(複数可)などの追加的な任意成分由来である。

0045

共役ジエンモノマー及び任意選択の芳香族モノビニルモノマー、開始剤化合物、ならびに他の成分に対する重合プロセスにおける式1のアミノシリルモノマーの添加(「投与」)形式は、得られるポリマーの構造に影響を与える。したがって、ビニルシランポリマーのブロックと、他のモノマーのブロックとを望みの割合及び配列で有する統計コポリマー及び統計ブロックコポリマーを調製することができる。

0046

ポリマー
本発明の第2の態様によるエラストマーポリマーは、本発明の方法により、すなわち1種以上の開始剤化合物の存在下、1種以上の共役ジエンモノマーと、式1の1種以上のアミノシリルモノマーと、任意選択で1種以上の芳香族モノビニルモノマーとを含むモノマーを重合することにより、得ることができる、または得られる。本発明のポリマーは、統計コポリマー、ブロックコポリマー、またはテーパードコポリマーであってもよく、あるいは式1のアミノシリルモノマーがそのビニル官能基によりポリマー鎖に組み込まれたアルファ変性またはアルファ・オメガ変性ポリマーであってもよい。ポリマーは直鎖であっても分岐であってもよい。

0047

好ましい実施形態では、本発明のポリマーは、(具体的な用途に応じて)5〜80%、より好ましくは30〜75%、最も好ましくは40〜70%の好ましいビニル含有率、(具体的な用途に応じて)40〜70重量%または15〜40重量%または2〜15重量%のスチレン含有率を有するSSBR(溶液スチレンブタジエンゴム)、15%未満または15〜40%または40〜80%のビニル含有率を有するPBR(ポリブタジエンゴム)、PIR(ポリイソプレンゴム)、SSIR(溶液スチレンイソプレンゴム)、またはSSIBR(溶液スチレンイソプレンブタジエンゴム)であり、より好ましくはSSBRまたはPBRであり、更に好ましくは、式1のアミノシリルモノマーの組み込みによりそれぞれ変性されたSSBRである。SSBRの場合、エラストマーポリマーは、−90〜0℃、好ましくは−80〜−5℃、より好ましくは−70〜−10℃のガラス転移温度(Tg、DSCにより決定)により特徴付けられる。トラックのタイヤ用途に最も好ましいTgは−70〜−40℃であり、乗用車のタイヤ用途に最も好ましいTgは−40〜−10℃である。好ましい実施形態では、本発明のポリマーは、800〜10,000g/molまたは10,000〜50,000g/molまたは50,000〜120,000g/molまたは120,000〜250,000g/molまたは250,000〜400,000g/molまたは400,000〜800,000g/molのピーク分子量(GPCにより測定)を有する。

0048

非加硫(非硬化)ポリマー組成物
本発明の第3の態様の非加硫ポリマー組成物は、本発明のエラストマーポリマーと、(i)前記ポリマーの製造に使用される重合プロセスに添加されるか重合プロセスの結果として形成される成分、(ii)重合プロセスから溶媒を除去した後に残る成分、及び(iii)ポリマー製造プロセスの完了後にポリマーに添加される成分、から選択される1種以上の追加的な成分を含有する。特に、このような成分(i)及び(iii)は、オイルエクステンダーオイル)、フィラー、安定剤、及び追加的なポリマー(ポリマーオイル(Mp(実測値)=800〜50,000g/mol、GPCにより測定)(これは本発明のポリマーではない)など)から選択される1種以上の成分であってもよい。そのような追加的なポリマーとしては、本分野で従来オリゴマーと呼ばれているものが挙げられる。一実施形態では、ポリマー組成物は、1種以上の加硫剤を更に含む。

0049

一実施形態では、非加硫(非架橋または非硬化)ポリマー組成物は、重合プロセスで得られた反応混合物の従来の後処理によって得られる。後処理とは、水蒸気ストリッピング真空蒸発技術を使用して溶媒を除去することを意味する。

0050

別の実施形態では、本発明の非加硫ポリマー組成物は、好ましくはゴムベールの形態(すなわちインターナルミキサー及び/または2本ロールミルによる従来の混錬プロセスの生成物)の後処理反応混合物(本発明のポリマーを含む)及び少なくとも1種のフィラーが関与する更なる機械的混合プロセスの結果として得られる。

0051

タイヤに使用される非加硫組成物には、通常、以下の成分が添加される:エクステンダーオイル、安定剤、フィラー、追加的なポリマー(ポリマーオイル(Mp(実測値)=800〜50,000g/mol、GPCにより測定)など)。

0052

(エクステンダー)オイル
一実施形態では、本発明のポリマー組成物は、本発明のエラストマーポリマーを、1種以上のオイル、特には鉱油と組み合わせて含有する。オイルの代表的な例及び分類については、WO2009/148932及びUS2005/0159513を参照のこと。これらのそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。そのようなオイルとしては、例えば、芳香族、ナフテン系及びパラフィン系のエクステンダーオイルなどの従来公知のエクステンダーオイル、例えばMES(軽度抽出溶媒和物)、TDAE(処理留出物芳香族抽出物)、ゴム液化(RTL)油、バイオマス液化(BTL)油、ファクチス、エクステンダー樹脂、またはメジアン分子量(BSISO 11344:2004に従ってGPCにより決定)が800〜50,000g/molの液体ポリマー液体BRなど)が挙げられる。エクステンダーオイルとして鉱油を使用する場合、それは、好ましくはDAE(蒸留芳香族抽出物)、RAE(残留芳香族抽出物)、TDAE、MES、及びナフテン油から選択される1種以上である。前述のオイルは、様々な濃度の多環式芳香族化合物パラフィン類ナフテン類、及び芳香族を含有し、様々なガラス転移温度を有する。上述した種類のオイルについては、“Kautschuk,Gummi,Kunststoffe”,vol.52,pages799−805において特徴が述べられている。いくつかの実施形態では、MES、RAE、及びTDAEがゴム用の好ましいエクステンダーオイルである。

0053

1種以上のオイルが、重合プロセスの終了前または終了後にポリマーに添加されてもよい。エクステンダーオイルがポリマー溶液に添加される場合、添加のタイミングは、好ましくは、ポリマーの変性または重合の終了後、例えば変性剤または重合停止剤の添加後にする必要がある。エクステンダーオイルを添加した後、直接乾燥法または水蒸気ストリッピングによりポリマーから重合溶媒を分離し、真空乾燥機熱風乾燥機ローラーなどを使用してゴムを乾燥させることにより、油展ポリマー組成物を得ることができる。

0054

ポリマー組成物は、0〜70phr、好ましくは0.1〜60phr、より好ましくは0.1〜50phrの合計量の1種以上のオイルを含有していてもよい。液体ポリマーが本発明のポリマー組成物におけるエクステンダーオイルとして使用される場合、ポリマーマトリックス組成を計算する際にそれらは考慮されない。

0055

別の実施形態では、オイルは、好ましくは少なくとも1種のフィラー及び少なくとも1種の追加的なポリマーと共にメカニカルミキサー内で「無溶媒」ポリマーに添加される。

0056

フィラー
上で定義した1種以上のエクステンダーオイルを任意選択的に含有していてもよい本発明のポリマー組成物は、1種以上のフィラーを更に含有していてもよい。フィラーは、重合プロセスの終了前または終了後にポリマーに添加することができる。好適なフィラーの例としては、カーボンブラック導電性カーボンブラックなど)、カーボンナノチューブ(CNT)(離散CNT、中空炭素繊維(HCF)、及びヒドロキシル基カルボキシル基カルボニル基などの1つ以上の官能基を有する変性CNTなど)、黒鉛グラフェン(離散グラフェンプレートレットなど)、シリカ炭素−シリカ二相フィラー、粘土剥離ナノクレイ有機粘土などの層状ケイ酸塩)、炭酸カルシウム炭酸マグネシウム酸化マグネシウム二酸化チタンゴムゲルリグニンアモルファスフィラー(ガラス粒子主体とするフィラー、デンプンを主体とするフィラーなど)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。適切なフィラーの更なる例は、WO2009/148932に記載されており、これは参照により本明細書に完全に組み込まれる。

0057

当業者に従来知られている任意のタイプのカーボンブラックが使用されてもよい。一実施形態では、カーボンブラックは、20〜250mg/g、好ましくは30〜180mg/g、より好ましくは40〜180mg/g、更に好ましくは40〜130mg/gの、ASTMD1510によるヨウ素価と、80〜200ml/100g、好ましくは100〜200ml/100g、より好ましくは115〜200ml/100gの、ASTM D2414によるDBP価を有する(DBP価は、フタル酸ジブチルによりカーボンブラックまたは任意の光沢フィラーの比吸収量を決定する)。

0058

タイヤゴムブレンド用のフィラーとして当業者に従来知られている適切な任意のタイプのシリカを使用することができる。35〜350m2/g、好ましくは35〜260m2/g、より好ましくは100〜260m2/g、更に好ましくは130〜235m2/gの窒素表面積BET表面積;DIN ISO9277及びDIN66132に準拠)と、30〜400m2/g、好ましくは30〜250m2/g、より好ましくは100〜250m2/g、更に好ましくは125〜230m2/gのCTAB表面積(ASTMD3765に準拠)を有する高分散沈降シリカを使用することが特に好ましい。そのようなシリカは、例えば、タイヤトレッド用のゴムブレンドにおいて、特に加硫物の有益な物理的特性をもたらす。加えて、これはブレンドの加工において、つまり製品の特性を維持しながらブレンドに必要な時間を短縮し、結果として生産性を向上させることにより利点をもたらし得る。有用なシリカとしては、Ultrasil(登録商標)VN3(Evonik Industriesの商標)タイプのもの、及びいわゆるHDシリカと呼ばれる高分散タイプのもの(例えばRhodiaのZeosil(登録商標)1165MP)が挙げられる。

0059

安定剤
分子酸素によるエラストマーポリマーの分解を防止するために、重合プロセスの終了前または終了後に、1種以上の安定剤(「酸化防止剤」)をポリマーに任意選択で添加することができる。2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、6,6’−メチレンビス(2−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、イソオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネートヘキサメチレン−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、イソトリデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,2’−エチリデンビス−(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、テトラキスメチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、及び2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレートなどの立体障害フェノールに基づく酸化防止剤、ならびに4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾールペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)などのチオエステル系酸化防止剤が典型的に使用される。適切な安定剤の更なる例は、F.Rothemeyer,F.Sommer,Kautschuk Technologie,2nd ed.,(Hanser Verlag,2006)pages340−344、及びその中で引用されている参考文献の中で見ることができる。

0060

シランカップリング剤
いくつかの実施形態では、シリカ、層状ケイ酸塩(マガディアイトなど)、及び炭素−シリカ二重相フィラーのうちの1種以上を追加的に含有する場合、本発明のポリマー組成物に(ポリマーとフィラーの相溶化のために使用される)シランカップリング剤が添加されてもよい。添加されるシランカップリング剤の典型的な量は、シリカ及び/または炭素−シリカ二重相フィラーの合計量100重量部に対して約1〜約20重量部であり、いくつかの実施形態では約5〜約15重量部である。

0061

シランカップリング剤は、Fritz Rothemeyer,Franz Sommer:Kautschuk Technologie,(Carl Hanser Verlag 2006)に従って分類することができる:
(A)Si230((EtO)3Si(CH2)3Cl)、Si225((EtO)3SiCH=CH2)、Si263((EtO)3Si(CH2)3SH)、[(EtO)3Si(CH2)3Sx(CH2)3Si(OEt)3](x=3.75(Si69)、2.35(Si75)、または2.15(Si266))、Si264((EtO)3Si−(CH2)3SCN)、及びSi363((EtO)Si((CH2−CH2−O)5(CH2)12CH3)2(CH2)3SH))(Evonic Industries AG);NXT(3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン)、NXT−Z45、NXT−Z100(Momentive Performance Materials Inc.);Xiameter(登録商標)ofs−6030シラン(メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン)、Xiameter(登録商標)ofs−6300シラン((MeO)3SiCH=CH2)などの二官能化シラン、ならびに
(B)Si203((EtO)3−Si−C3H7)、Si208((EtO)3−Si−C8H17)、及びSi216((EtO)3−Si−C16H33)などの単官能性シラン。

0062

シランカップリング剤の更なる適切な例は、WO2009/148932に示されており、それらとしては、ビス−(3−ヒドロキシ−ジメチルシリル−プロピル)テトラスルフィド、ビス−(3−ヒドロキシ−ジメチルシリル−プロピル)ジスルフィド、ビス−(2−ヒドロキシ−ジメチルシリル−エチル)テトラスルフィド、ビス−(2−ヒドロキシ−ジメチルシリル−エチル)ジスルフィド、3−ヒドロキシ−ジメチルシリル−プロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、及び3−ヒドロキシ−ジメチルシリル−プロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドが挙げられる。

0063

追加的なポリマー
本発明のポリマー、エクステンダーオイル(複数可)、フィラー(複数可)などとは別に、本発明のポリマー組成物は、追加的なポリマー、特に追加的なエラストマーポリマーを更に含有していてもよい。追加的なポリマーは、ポリマーブレンドの後処理の前に本発明のポリマーの溶液に溶液形態で添加されてもよく、あるいは機械的混合プロセス中に例えばブラベンダーミキサー内に添加されてもよい。

0064

本明細書で言及される追加的な(エラストマー)ポリマーは、本発明のポリマーと一致しない、すなわち式1のアミノシリルモノマー由来繰り返し単位を含まないエラストマーポリマーである。そのような追加的なポリマーとしては、本分野で従来オリゴマーと呼ばれているものが挙げられる。

0065

加硫剤及び加硫促進剤
本発明のポリマー組成物は、任意選択で1種以上の加硫剤を更に含んでいてもよい。ゴム製品の製造において従来使用されている任意の加硫剤を本発明で使用することができ、2種以上の加硫剤の組み合わせが使用されてもよい。

0066

硫黄硫黄供与体として機能する硫黄含有化合物ジチオールなど)、硫黄促進剤系、及び過酸化物が、最も一般的な加硫剤である。硫黄供与体として機能する硫黄含有化合物の例としては、ジチオジモルホリン(DTDM)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)、及びジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドDPTT)が挙げられる。硫黄促進剤の例としては、アミン誘導体グアニジン誘導体アルデヒドアミン縮合生成物チアゾールキサントゲン酸塩チウラムスルフィドジチオカルバメート、及びチオリン酸塩が挙げられる。N−シクロヘキシル2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)、N,N−ジシクロヘキシルベンゾチアゾール2−スルフェンアミド(DCBS)、ベンゾチアジル2−スルフェンモルホリド(MBS)、及びN−tert−ブチル2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(TBBS)から選択される1種以上のスルホンアミド促進剤を使用することが好ましい。Vulkuren(登録商標)(1,6−ビス(N,N−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)−ヘキサン;Lanxess)、Duralink(登録商標)またはPerkalink(登録商標)(1,3−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼン;Lanxess)の商品名で入手可能なものや、WO2010/049261に開示されているものなどの更なる架橋系が、ポリマー組成物に添加されてもよい。過酸化物の例としては、ジ−tert−ブチル−ペルオキシド、ジ−(tert−ブチル−ペルオキシ−トリメチル−シクロヘキサン)、ジ−(tert−ブチル−ペルオキシ−イソプロピル−)ベンゼン、ジクロロベンゾイルペルオキシドジクミルペルオキシド、tert−ブチル−クミル−ペルオキシド、ジメチル−ジ(tert−ブチル−ペルオキシ)ヘキサン、ジメチル−ジ(tert−ブチル−ペルオキシ)ヘキシン、及びブチル−ジ(tert−ブチル−ペルオキシ)バレレートが挙げられる(Rubber Handbook,SGF,The Swedish Institution of Rubber Technolgy 2000)。

0067

スルフェンアミドタイプ、グアニジンタイプ、またはチウラムタイプの加硫促進剤が、必要に応じて加硫剤と共に使用されてもよい。

0068

更に、本発明のポリマー組成物は、従来使用されている割合で、従来の添加剤及び加硫助剤を含有していてもよい。そのような添加剤としては、以下のものが挙げられる:
a)N−フェニルN’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(6PPD)、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)、N,N’−ジトリル−p−フェニレンジアミン(DTPD)、N−イソプロピルN’−フェニル−p−フェニレンジアミン(IPPD)、2,2,4−トリメチル1,2−ジヒドロキノリン(TMQ)などの老化防止剤
b)酸化亜鉛脂肪酸(例えばステアリン酸)などの活性化剤
c)ワックス
d)樹脂、特に接着性樹脂
e)2,2’−ジベンズアミドジフェニルジスルフィド(DBD)などの素練り添加剤、ならびに
f)亜鉛石鹸及び脂肪酸エステルならびにそれらの誘導体などの加工助剤

0069

硫黄促進剤系の成分として酸化亜鉛(亜鉛華)が好ましくは使用される。

0070

加硫剤は、典型的には、ポリマー100重量部当たり、0.5〜10重量部、いくつかの実施形態では1〜6重量部の合計量でポリマー組成物に添加される。加硫促進剤の例及びポリマーに対するその量は、WO2009/148932に示されており、これはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。

0071

加硫ポリマー組成物及びその製造方法
本発明の第4の態様の加硫ポリマー組成物は、1種以上の加硫剤を含有する本発明のポリマー組成物を、当該技術分野で従来知られている条件及び機械を用いて加硫することにより得られる。

0072

加硫ポリマー組成物を含む物品
本発明の加硫ポリマー組成物は、低い転がり抵抗、低い動的発熱、及び増加したウェットグリップを示すことから、これらは、例えば、タイヤまたはタイヤの一部(例えばタイヤトレッド、サイドウォールタイヤカーカスを含む)のみならず、ベルトホース振動ダンパー、及び履物の構成要素などの他の工業製品の製造において使用するためにもよく適している。したがって、本発明の第6の態様の物品は、本発明の加硫ポリマー組成物から形成された少なくとも1つの構成要素を含む。物品は、例えば、タイヤトレッド、タイヤサイドウォール、及びタイヤカーカスなどの一部を含むタイヤ、ベルト、ガスケットシール、ホース、振動ダンパー、ゴルフボール、または履物の構成要素(靴底など)であってもよい。

0073

定義
本明細書で使用されるアルキル基には、別途具体的に規定されていない限り、それ自体であるかアルキルアリールやアルコキシなどの他の基との関連においてであるかに関わらず、メチル(Me)、エチル(Et)、n−プロピル(Pr)、n−ブチル(Bu)、n−ペンチル、n−ヘキシル、オクチル(oct)などの直鎖アルキル基と、イソプロピル、tert−ブチルなどの分岐アルキル基と、シクロヘキシルなどの環状アルキル基のいずれもが含まれる。

0074

本明細書で使用されるアリール基には、フェニル、ビフェニル、及び他のベンゼノイド化合物が含まれる。アリール基は、好ましくは芳香環を1つのみ含み、最も好ましくはC6芳香環を含む。

0075

本明細書で使用されるアルキルアリール基は、例えばアルキル−アリール、アリール−アルキル、アルキル−アリール−アルキル、及びアリール−アルキル−アリールの形態などの、1つ以上のアルキル基に結合した1つ以上のアリール基の組み合わせを指す。アルキルアリール基は、好ましくは芳香環を1つのみを含み、最も好ましくはC6芳香環を含む。

0076

本発明を実施例により更に詳しく説明するが、これは本発明を限定することを意図するものではない。

0077

1)アミノシリルモノマーの調製及びキャラクタリゼーション
変性剤1g:ジエチルアミノジメチルビニルシラン;1h:ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン

0078

1−[ジメチル(ビニル)シリル]−4−メチルピペラジン(1j)



クロロジメチルビニルシラン(12.1g、100mmol、1.0当量)を、メチルピペラジン(11.0g、110mmol、1.1当量)とLiH(0.95g、120mmol、1.2当量)のMTBE(80ml)溶液に周囲温度滴下した。混合物を周囲温度で18時間撹拌した。ろ過後、溶媒を減圧下で除去し、40mbarで蒸留することで、1j(14.1g、76.5mmol、76%)を無色オイルとして得た(沸点55〜57℃(0.2mbar))。C9H20N2Si、Mw=184.36g mol−1
1H NMR(400MHz, 20°C, C6D6): δ = 6.12 (dd, J = 20.2 Hz, J = 14.7 Hz, 1H), 5.93 (dd, J = 14.7 Hz, J = 4.1 Hz, 1H), 5.71 (dd, J = 20.2 Hz, J = 4.1 Hz, 1H), 2.88 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 2.14−2.11 (m, 4H), 2.11 (s, 3H), 0.10 (s, 6H) ppm。 13C NMR (101 MHz, 20℃, C6D6): δ = 139.28 (CH, ビニル), 132.20 (CH2, ビニル), 57.22 (2 CH2), 47.00 (CH3), 45.67 (2 CH2), −2.32 (2 CH3) ppm。GC−MS (EI, 70 eV): m/z (%) = 184 (M+, 100), 169 (M+ −CH3, 24), 155 (5), 140 (22), 114 (28), 85 (C4H9Si+, 42)。

0079

ジ(4−メチルピペラジニル)(メチル)ビニルシラン(1k)



メチルピペラジン(10.9g、109mmol、2.2当量)を、ジクロロメチルビニルシラン(7.00g、49.6mmol、1.0当量)とトリエチルアミン(12.5g、124mmol、2.5当量)のDCM(90ml)溶液に周囲温度で滴下した。混合物を16時間撹拌した。ヘキサン(60ml)を添加してろ過した後、溶媒を減圧下で除去した。減圧蒸留することで、1k(12.1g、45.0mmol、91%)を無色オイルとして得た(沸点135〜136℃(8mbar))。C13H28N4Si、Mw=268.48gmol−1
1H NMR(400MHz, 20℃, C6D6): δ = 6.11 (dd, J = 20.0 Hz, J = 14.4 Hz, 1H), 5.96 (dd, J = 14.8 Hz, J = 4.4 Hz, 1H), 5.79 (dd, J = 20.0 Hz, J = 4.4 Hz, 1H), 2.97 (t, J = 4.4 Hz, 8H), 2.17−2.12 (m, br, 8H), 2.13 (s, 6H), 0.12 (s, 3H) ppm。 13C NMR (101 MHz, 20℃, C6D6): δ = 137.29 (CH,ビニル), 133.18 (CH2, ビニル), 57.26 (4 CH2), 47.03 (2 CH3), 45.41 (4 CH2), −3.97 (CH3) ppm。GC−MS (EI, 70 eV): m/z (%) = 268 (M+, 0.7), 169 (M+ −C5H11N2, 100), 126 (7), 98 (14), 71 (C3H7Si+, 18)。 IR (ATR, cm−1): 2934 (m), 2831 (m), 2741 (m), 2732 (w), 2687 (w), 1447 (m), 1371 (m), 1285 (s), 1149 (s), 1098 (s), 1066 (m), 1005 (s), 970 (vs), 920 (m), 778 (vs), 734 (s)。

0080

トリ(4−メチルピペラジニル)ビニルシラン(1l)



メチルピペラジン(9.95g、99.3mmol、3.5当量)をトリクロロビニルシラン(4.58g、28.4mmol、1.0当量)とトリエチルアミン(10.0g、99.3mmol、3.5当量)のDCM(60ml)溶液に周囲温度で滴下した。混合物を5時間撹拌した。ヘキサン(60ml)を添加してろ過した後、溶媒を減圧下で除去した。減圧蒸留することで、1l(7.73g、21.9mmol、77%)を無色オイルとして得た(沸点185℃(1.4mbar))。C17H36N6Si、Mw=352.60gmol−1
1H NMR(400MHz, 20℃, C6D6): δ = 6.13−5.85 (m, 3H), 3.02−2.99 (m, 12H), 2.17 (s, br 12H), 2.14 (s, 3H) ppm。 13C NMR (101 MHz, 20℃, C6D6): δ = 134.11 (CH,ビニル), 133.25 (CH2, ビニル), 57.22 (6 CH2), 47.07 (3 CH3), 45.40 (6 CH2) ppm。GC−MS (EI, 70 eV): m/z (%) = 352 (M+, 0.7), 325 (M+ −C2H3, 2), 255 (79), 253 (M+ −C5H11N2, 74), 198 (5), 155 (M+ −C10H21N4, 100), 98 (C5H10N2+, 27)。 IR (ATR, cm−1): 2934 (w), 2823 (m), 2780 (m), 2732 (w), 1457 (m), 1370 (m), 1285 (m), 1150 (s), 1098 (s), 1066 (m), 1003 (s), 961 (vs), 916 (m), 715 (m)。

0081

1−[ジメチル(ビニル)シリル]−4−ベンジルピペラジン(1m)



ベンジルピペラジン(11.3g、63.8mmol、1.1当量)を、クロロジメチルビニルシラン(7.00g、58.0mmol、1.0当量)とトリエチルアミン(7.04g、69.6mmol、1.2当量)のDCM(70ml)溶液に周囲温度で滴下した。混合物を18時間撹拌した。ヘキサン(60ml)を添加してろ過した後、溶媒を減圧下で除去した。減圧蒸留することで、1m(11.4g、43.9mmol、76%)を無色オイルとして得た(沸点151〜153℃(9mbar))。C15H24N2Si、Mw=260.45gmol−1
1H NMR(400MHz, 20℃, C6D6): δ = 7.36−7.34 (m, 2H), 7.21−7.08 (m, 3H), 6.12 (dd, J = 20.0 Hz, J = 14.8 Hz, 1H), 5.93 (dd, J = 14.8 Hz, J = 4.0 Hz, 1H), 5.71 (dd, J = 20.0 Hz, J = 4.0 Hz, 1H), 3.33 (s, 2H), 2.86 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 2.14−2.11 (m, 4H), 0.10 (s, 6H) ppm。 13C NMR (101 MHz, 20℃, C6D6): δ = 139.28 (C, Ph), 139.22 (CH, ビニル), 132.21 (CH2, ビニル), 129.34 (2 CH, Ph), 128.47 (2 CH, Ph), 127.19 (CH, Ph), 64.10 (CH2), 55.47 (2 CH2), 45.71 (2 CH2), −2.38 (2 CH3) ppm。GC−MS (EI, 70 eV): m/z (%) = 260 (M+, 66), 245 (M+ −CH3, 8), 219 (11), 169 (M+ −C7H7, 50), 113 (78), 91 (C7H7+, 100)。 IR (ATR, cm−1): 3027 (w), 2941 (w), 2801 (m), 2758 (w), 1495 (w), 1453 (w), 1252 (m), 1130 (m), 1029 (m), 1007 (m), 959 (s), 816 (s), 772 (s), 734 (s), 696 (vs)。

0082

1−[ジメチル(ビニル)シリル]−4−エチルピペラジン(1n)



エチルピペラジン(7.95g、69.6mmol、1.2当量)を、クロロジメチルビニルシラン(7.00g、58.0mmol、1.0当量)とトリエチルアミン(7.04g、69.6mmol、1.2当量)のDCM(70ml)溶液に周囲温度で滴下した。混合物をこの温度で3日間撹拌した。ヘキサン(60ml)を添加してろ過した後、溶媒を減圧下で除去した。減圧蒸留することで、1n(9.40g、47.4mmol、82%)を無色オイルとして得た(沸点73〜75℃(10mbar))。C10H22N2Si、Mw=198.38gmol−1
1H NMR(400MHz, 20℃, C6D6): δ = 6.14 (dd, J = 20.4 Hz, J = 14.8 Hz, 1H), 5.94 (dd, J = 14.8 Hz, J = 4.0 Hz, 1H), 5.72 (dd, J = 20.4 Hz, J = 4.0 Hz, 1H), 2.90 (t, J = 5.2 Hz, 4 H), 2.24 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.21−2.17 (m, 4H), 1.00 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.13 (s, 6H) ppm。 13C NMR (101 MHz, 20℃, C6D6): δ = 139.32 (CH, ビニル), 132.19 (CH2, ビニル), 57.22 (2 CH2), 53.26 (CH2), 45.82 (2 CH2), 12.34 (CH3), −2.33 (2 CH3) ppm。GC−MS (EI, 70 eV): m/z (%) = 198 (M+, 100), 183 (M+ −CH3, 71), 113 (C4H13N2+, 72), 85 (C4H9Si+, 79), 59 (49)。 IR (ATR, cm−1): 3048 (w), 2944 (m), 2803 (m), 1447 (w), 1377 (m), 1249 (m), 1150 (s), 1101 (m), 1009 (m), 972 (s), 816 (vs), 772 (vs), 700 (m)。

0083

(ジベンジルアミノ)(ジメチル)ビニルシラン(1o)



ジベンジルアミン(11.4g、58.0mmol、1.0当量)をクロロジメチルビニルシラン(7.00g、58.0mmol、1.0当量)とトリエチルアミン(6.46g、63.8mmol、1.1当量)のDCM(70ml)溶液に周囲温度で滴下した。混合物を18時間撹拌した。ヘキサン(60ml)を添加してろ過した後、溶媒を減圧下で除去した。減圧蒸留することで、1o(15.6g、55.2mmol、95%)を無色オイルとして得た(沸点163〜166℃(9mbar))。C18H23NSi、Mw=281.47gmol−1
1H NMR(400MHz, 20℃, C6D6): δ = 7.21−7.08 (m, 10H), 6.26 (dd, J = 20.4 Hz, J = 14.8 Hz, 1H), 5.93 (dd, J = 14.8 Hz, J = 3.6 Hz, 1H), 5.72 (dd, J = 20.4 Hz, J = 4.0 Hz, 1H), 3.83 (s, 4H), 0.24 (s, 6 H) ppm。 13C NMR (101 MHz, 20℃, C6D6): δ = 141.00 (2 C, Ph), 139.40 (CH,ビニル), 132.55 (CH2, ビニル), 128.54 (4 CH, Ph), 128.28 (4 CH, Ph), 126.90 (2 CH, Ph), 49.74 (2 CH2),−1.34 (2 CH3) ppm。GC−MS (EI, 70 eV): m/z (%) = 281 (M+, 47), 266 (M+ −CH3, 12), 204 (97), 190 (M+ −C7H7, 50), 91 (C7H7+, 100), 85 (C4H9Si+, 36)。 IR (ATR, cm−1): 3027 (w), 2954 (w), 2847 (w), 1602 (w), 1493 (m), 1452 (m), 1251 (m), 1198 (m), 1137 (m), 1060 (m), 954 (s), 822 (vs), 773 (s), 731 (m), 695 (vs)。

0084

ジアリルアミノ)(ジメチル)ビニルシラン(1p)



ジアリルアミン(6.76g、69.9mmol、1.2当量)を、クロロジメチルビニルシラン(7.00g、58.0mmol、1.0当量)とトリエチルアミン(7.04g、69.6mmol、1.2当量)のDCM(70ml)溶液に周囲温度で滴下した。混合物を18時間撹拌した。ヘキサン(60ml)を添加してろ過した後、溶媒を減圧下で除去した。減圧蒸留することで、1p(8.90g、49.1mmol、85%)を無色の液体として得た(沸点92〜94℃(75mbar))。C10H19NSi、Mw=181.35gmol−1
1H NMR(400MHz, 20℃, C6D6): δ = 6.15 (dd, J = 20.4 Hz, J = 14.8 Hz, 1H), 5.92 (dd, J = 14.8 Hz, J = 4.0 Hz, 1H), 5.70 (dd, J = 20.4 Hz, J = 4.0 Hz, 1 H), 5.66 (ddt, J = 17.2 Hz, J = 10.0 Hz, J = 5.8 Hz, 2H), 5.06 (dq, J = 17.2 Hz, J = 2.0 Hz, 2H), 5.02 (ddt, J = 10.0 Hz, J = 2.0 Hz, J = 1.2 Hz, 2H), 3.33 (dt, J = 6.0 Hz, J = 1.4 Hz, 4H), 0.14 (s, 6 H) ppm。 13C NMR (101 MHz, 20℃, C6D6): δ = 139.52 (CH,ビニル), 138.24 (2 CH,アリル), 132.11 (CH2, ビニル), 115.13 (2 CH2, アリル), 49.14 (2 CH2), −1.72 (2 CH3) ppm。GC−MS (EI, 70 eV): m/z (%) = 181 (M+, 20), 166 (M+ −CH3, 34), 154 (93), 138 (9), 112 (13), 85 (C4H9Si+, 100), 59 (54)。 IR (ATR, cm−1): 3077 (w), 2957 (m), 2843 (w), 1637 (m), 1415 (m), 1356 (m), 1249 (m), 1149 (m), 1054 (m), 914 (s), 820 (vs), 773 (s), 690 (m)。

0085

2)重合手順及び性能評価
基本重合手順
シクロヘキサン、ブタジエン、及びスチレン(表2及び表3に示す量)を空気が入っていない10lの反応器に入れ、撹拌されている混合物を40℃まで加熱した。その後、TMEDAとアミノシリルモノマー(表2及び3に示す量及び材料)を添加し、n−ブチルリチウムを滴下して、反応混合物の色が黄色っぽくなるまで不純物を反応させた(滴定)。続いて、ポリマーの目標分子量に対応するシクロヘキサン中の望みの量の開始剤を直ちに添加してして重合を開始した。開始剤の添加の開始時間を重合の開始時間として定義した。並行して、開始剤の添加により開始してから定量的変換が示されるまで約80分間、60℃の最終重合温度まで、反応器の壁で加熱または冷却することにより温度を上げた。その後、ポリマーRef.Bについてのみ鎖末端変性剤であるジメトキシジメチルシランDMDS、表2に示す量)を添加した。20分後にメタノールを添加することにより反応を停止した。ポリマー溶液をIrganox 1520Dで安定化し、ポリマーを水蒸気ストリッピングにより回収し、残留揮発分含有率が0.6%未満になるまで乾燥させた。サンプルの完全なデータセットを表2及び3に示す。

0086

シリカ充填混合物

0087

未変性サンプル参照Aと比較して、鎖末端が変性されたサンプル参照B、及び共に現在の最新技術のサンプルである参照Cと参照Dは、対応する変性によって引き起こされる、より高いコンパウンド粘度に反映されるより顕著なゴム−フィラー相互作用を明確に示している。サンプル参照B、参照C、及び参照Dと同様の傾向が、79.5MU(G)〜93.8MU(H)の範囲でありそのため未変性の参照Aについてよりも大幅に大きいコンパウンド粘度を示すサンプルE、F、G、及びHで観察され、個々のアミノビニルシランコモノマーが効果的なゴム−フィラー相互作用をサポートしていることをはっきりと示している。サンプルEとGは、70℃でそれぞれ62.3%と63.1%の反発弾性を更に示しており、これは現在の最新技術のサンプル参照C及び参照D(63.5%及び63.8%)と同等である。対照的に、サンプルFとHの70℃での反発弾性の値は1〜2%明らかに大きくなっており、これは、それぞれのアミノビニルシランに由来するより一層効果的なゴム−フィラー相互作用による、より大きい弾性に起因し得る。この傾向は、動的発熱の低下、わずかに大きいコンパウンド粘度、及びサンプルEとGに対して最大17%減少した60℃でのtanデルタと密接に関連する。現在の最新技術のサンプル参照C及び参照Dと比較して、サンプルF及びHは、大幅に改善された60℃でのtanデルタ値を依然として示すが、鎖末端が変性された参照B及び特に未変性の参照Aからの急激な増加は更に顕著である。

0088

加工性の指標であるコンパウンド粘度CML1+4と、転がり抵抗の指標である60℃でのtanデルタを、両方の逆数掛けることにより関連付けると、両方のキーサイズ間のバランスを与える加工性能指数(proc−perf指数)が得られ(大きいほどよい)、特に加工性能指数が138である本発明のサンプルFは、他の全ての現在の最新技術のサンプルよりも明らかに優れており、そのため加工と性能の指標の間で目的が衝突することに対する最も優れた解決策を与える。本発明の全てのサンプルE〜Hは、TRGS−552の下で懸念が大きい二級アミンの染み出しなしに優れた処理性能バランスを与える。

0089

ここで比較した全てのサンプルの加硫物の非常に類似した動的Tgのため、ウェットグリップの指標である0℃でのtanデルタ及び摩耗の指標であるDINによっては、方法により与えられる予想範囲内の偏差を除いて、注目すべき傾向が示唆されない。すなわち、予想されるように、観察された偏差は有意ではない。

0090

試験方法
A)ポリマーに結合しているアミンの分析
シクロヘキサンを水蒸気により除去した後、乾燥ポリマーをトルエンに溶解した(5重量%)。規定量のポリマー溶液を調製した。2滴のクロギ酸イソブチル(IBCF)を添加し、混合物を室温で20分間振とうした。存在するアミンの誘導体化と得られたカルバメート有機相への抽出を同時に行った。400μlのアルカリ性メタノールを添加した。混合物を5分間振とうして、過剰なIBCFを破壊した。トルエン相を新しい10mLの遠心分離バイアルに移し、洗浄ステップとして5分間1mLのNaOH水溶液と混合した。トルエン相をバイアルに移して分析した。

0091

B)混合中のアミンの放出(空気)
空気放出分析のための混合実験(1段階混合プロセス)を、78cm3の混合チャンバーを備えたHaake Rheomix OS(Thermo Scientific)を使用して行った。成分:100phrのSSBR、80phrのUltrasil 7000GR、6.4phrのSi75、1.5phrのステアリン酸。混合時間:30分、最低温度150℃。アミンが入っているゴムのサンプルで実験構成を試験した。2000ppmの量の各アミン(ジエチルアミン、メチルピペラジン、エチルピペラジン)を添加した。検出:DEA(300mg/m3)、メチルピペラジン(8mg/m3)、エチルピペラジン(0.4mg/m3)

0092

C)ポリマーのアミン及びニトロソアミンのソックスレー抽出
ポリマー参照Dを、亜硝酸ガスが入っている丸底フラスコの中に3日間保管した(ディーゼル排気ガスシミュレーション)。続いて、ニトロソ化されていないアミンの酸化を防ぐためのアスコルビン酸の存在下でポリマーを、メタノールを用いて24時間連続的に抽出した(ソックスレー法)。サンプルは、較正したGC/MSで分析した。

0093

有害化合物の技術的規則(TRGS−552)によれば、ゴム及びタイヤ産業におけるニトロソアミンcat1及び2(例えばジエチルアミン、ジブチルアミン由来)の制限は、空気1m3当たり0.5〜1μgである。上で示したように、式1の範囲外のアミノビニルシランは工業規模では安全に利用できない。

0094

サンプルの準備(活性炭チューブの空気測定):
活性炭(Draeger BIA)が入っているサンプルチューブを混合チャンバーの上部の雰囲気においた。0.8〜1.0l/分の連続気流空気サンプルを15分間採取した(DraegerポンプX−act5000)。チューブを適切なキャップで閉じ、実験室冷蔵庫に2日間保管した。活性炭の溶媒脱離のために、ガラスカッターでチューブを開けた。回収ゾーンブレークスルーゾーンを別々の11mlバイアルに移した。

0095

2mLのジクロロメタン/メタノール(75:25)混合物を添加し、直後にセプタムキャップでバイアルを密封した。脱離のためにバイアルを室温で放置し、時々手で振とうした。GC−MS分析の前に、脱離溶液をGC−バイアルの中に直接ろ過した。

0096

GC−MS分析は、5973N質量分析計を備えたAgilent6890ガスクロマトグラフを使用して行った。5%フェニル−メチルシロキサン(HP−5)キャピラリーカラム(30m×内径0.32mm×膜厚0.25μm)を分離に使用した。クロマトグラフィー条件は次の通りであった:初期カラム温度は0.5分間40℃であり、2.5℃/分で60℃まで昇温し、次いで5℃/分で100℃まで昇温し、15℃/分で200℃まで昇温し、最後に35℃/分で280℃まで昇温した。注入ポート検出器の温度は、それぞれ250℃と230℃に設定した。サンプル溶液の1μLの注入は、スプリットモードで自動的に行った(1:50)。質量分析計は、電子イオン化モード(EI)で運転した。取得はスキャンモードで実行し、40〜400m/zの質量範囲収集した。

0097

サンプルの準備(シリカチューブの空気測定):
変性シリカ(Draeger ADS)が入っているサンプルチューブを混合チャンバーの上部の雰囲気においた。0.8〜1.0l/分の連続気流で空気サンプルを15分間採取した。チューブを適切なキャップで閉じ、実験室の冷蔵庫に2日間保管した。変性シリカ炭素の脱離のために、ガラスカッターでチューブを開けた。回収ゾーンとブレークスルーゾーンを別々の50mlの遠心分離バイアルに移し、40mLのアルカリ水(NaOH)を添加した。バイアルを室温で30分間振とうした。次の手順を利用して、30mLの脱離溶液を誘導体化に使用した:200μLのNaOHの脱離水溶液に、3mLのトルエンと2滴のクロロギ酸イソブチル(IBCF)を添加し、混合物を室温で20分間振とうする。存在するアミンの誘導体化と得られたカルバメートの有機相への抽出が同時に行われる。上澄み相を10mLの遠心分離バイアルに移し、400μlのアルカリ性メタノールを添加した。混合物を5分間振とうして、過剰なIBCFを破壊した。トルエン相を新しい10mLの遠心分離バイアルに移し、洗浄工程として5分間1mLのNaOH水溶液と混合した。トルエン相をバイアルに移して分析した。

0098

GC−MS分析は、5973N質量分析計を備えたAgilent6890ガスクロマトグラフを使用して行った。5%フェニル−メチルシロキサン(HP−5)キャピラリーカラム(30m×内径0.32mm×膜厚0.25μm)を分離に使用した。クロマトグラフィー条件は次の通りであった:初期カラム温度は1分間40℃であり、10℃/分で180℃まで昇温し、最後に30℃/分で300℃まで昇温した。注入ポートと検出器の温度は、それぞれ250℃と230℃に設定した。サンプル溶液の2μLの注入は、スプリットモードで自動的に行った(1:50)。質量分析計は、電子イオン化モード(EI)で運転した。取得はシムモードで行った(ジエチルアミン−カルバメートについては57;118;158、メチルピペラジン−カルバメートについては58;70;200)。

0099

分子量分析は、HELETT PACKARD HP1100を使用してSEC/RIにより行った。溶離液のTHFはオンライン脱気した。溶媒流量は1.0ml/分であった。分析ごとに100μLのポリマー溶液を注入した。分析は40℃で行った。分子量は、最初にポリスチレンによる校正に基づいて計算し、表ではポリスチレンとして示した。実際の分子量(SSBR分子量)は、SEC/RI及びSEC/MALLSからの分子量間の以前の比較から導き出される係数で割ることによって決定することができる。この係数の値は、ポリマーの組成(スチレンとブタジエンの含有率)に依存し、またある程度分子量に依存する。21%及び30%のスチレンを含むSSBRには1.52の係数を使用することができる。

0100

NMR分光法は、5mmのBBOプローブでBRUKER Avance400上で行った。溶媒、周波数、及び温度はキャラクタリゼーションデータに示されている。

0101

減衰全反射で測定されるFTIR分光法を使用して、ビニル含有率及びスチレン含有率を決定した。

0102

ガラス転移温度は、DSCQ2000を使用して以下の条件で決定した:
重量:約10〜12mg
サンプル容器:Alu/S
温度範囲:(−140…80)℃
加熱速度:20K/分それぞれ5K/分
冷却速度フリークーリング
パージガス:20mlAr/分
冷却剤:液体窒素

0103

各サンプルを少なくとも1回測定した。測定には2回の加熱の実行が含まれる。2回目の加熱の実行を使用してガラス転移温度を決定した。

実施例

0104

ASTMD5289−95に準拠した非加硫レオロジー特性の測定は、硬化特性を特徴付けるために、ローターレスせん断レオメーター(MDR2000E)を使用して行った。

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