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課題・解決手段

本発明はFcガンマ受容体変異体を含むポリペプチドに関するものである。本発明のFcガンマ受容体変異体は、Fcガンマ受容体の一部アミノ酸配列を他のアミノ酸配列に置換して最適化することにより、兔疫グロブリンに対する選択的結合力に優れて薬物の体内半減期の増加、免疫グロブリンの検出及び精製、臓器移植反応の抑制又は自己免疫疾患の予防又は治療の用途に有用に活用できる。

概要

背景

人体兔疫細胞発現するFcガンマ受容体(FcγRI、FcγRIIa、FcγRIIb、FcγRIIIa)はIgG抗体Fc領域(lower hinge region及びupper CH2 region)に結合する。これらのFcガンマ受容体のうち、FcγRIは血中IgGに最も高い親和度を持っているが、熱安定性(thermostability)があまり良くなくて発現率が低いため、医療用に開発するか産業的適用を目的で開発するのに難しさがある。

一方、FcγRIIaはマクロファージ(macrophage)、単球(monocyte)、好中球(neutrophil)などの多様な兔疫細胞の表面で発現している細胞膜タンパク質で、IgGとの親和度は低い方にある受容体である(KD=〜10−6)。FcγRIIaはIgG抗体Fc領域の上側部分(lower hinger regionとupper CH2 region)に結合し、細胞内部の信号伝逹メカニズムを介して該当兔疫細胞を活性化させる。

体内に存在する野生型Fcガンマ受容体よりIgGに対して数等高い親和度を有する細胞外側領域に存在するFcガンマ受容体を溶解可能に生産して注入することができれば、自己細胞抗原として認知した自己抗体が兔疫細胞の表面のFcガンマ受容体に結合することを効果的に阻害して、自己抗体(Auto−antibody)が臓器蓄積して自己細胞を外部の抗原として認知して炎症を引き起こす疾患である自己免疫疾患治療するのに決定的に役立つことができる。

また、一般に、抗体を除いた大部分のタンパク質医薬品は体内での持続時間が短く、血中半減期が24時間を超えない。抗体IgGは飲作用(pinocytosis)によって無作為に細胞内に入った後、弱酸性pHの条件であるエンドソームでFcRnと結合して分解せずに中性pHの血中に搬出されることにより約3週間体内に維持される特徴があり、Fcガンマ受容体が抗体IgGと結合する過程を用いてタンパク質医薬品の血中半減期を増加させる融合パートナーとして開発可能である。

ターゲット疾病に高い特異性と低い副作用を現すタンパク質医薬に対する需要が倦まず弛まず増加しており、これに応じてタンパク質医薬の効能及び安全性を改善するための研究が全世界的に活発に進んでいる。特に、タンパク質医薬の血中半減期(serum half−life)は該当タンパク質の作用機序、副作用程度、治療効能、生産費用、投与回数などに決定的な役割をするため、世界的な先頭製薬企業タンパク質工学先導研究グループを中心にタンパク質医薬の半減期増加のための研究が活発に行われている。

代表的に、PEG(polyethylene glycol)高分子を用いてタンパク質を修飾するか目的タンパク質を抗体Fc又はアルブミン(albumin)に融合させて血中半減期を増加させる技術が用いられている。

PEGのような生体親和的高分子で目的タンパク質の特定部位接合(conjugation)させるか又は多くの部位に非特異的に結合させる場合、タンパク質分解酵素による分解を減らし、分子量増加によって腎臓からの排泄が減少し、血中維持時間が増加することができる。1990年にEnzon社によって開発されたPEGで修飾されたアデノシンデアミナーゼ(adenosine deaminase)がUSFDA許可されて市販されて以来現在まで10個以上の製品が市販されて臨床に用いられている。Roche社はC型肝炎治療剤として使われるInterferon−αをPEG高分子で修飾(Pegylation)してPEGASYSという商品名で商業化し、Amgen社では白血球減少症を治療するために開発したFilgrastim(Neupogen)のN−末端に20kDa PEGを修飾した持続型剤形であるNeulastaを商業化して既存市場を拡大した。しかし、多量のタンパク質を注射する場合、体内でPEG moietyの除去が遅くなり、分子量の高いPEGを長期的に注射する場合に副作用の問題が引き起こされると報告されている。血中安全性はPEG分子量の大きさに密接した関係がある。分子量40,000Da以上のPEGの製造が易しくなく、分子量が増加するほどタンパク質との反応性が低くて収率が低くなり、タンパク質自体の力価も急激に低下すると知られている。また、PEG高分子は多様な分子量分布を有する重合体の混合物であるので、PEGに接合されたタンパク質治療剤は異質性(heterogeniety)を有することになり、生産及び品質管理に難しさを引き起こす。したがって、タンパク質医薬品の血中半減期増加のためには、PEGのような高分子修飾と差別化する新しいタンパク質工学技術の開発が切実に要求されている状況である。

薬理効果があるタンパク質医薬品の血中半減期向上のために、抗体Fcと融合した多様なFc−融合タンパク質医薬品が研究開発されており、治療用タンパク質に人間抗体Fc領域を融合して発現することで、FcRn受容体の結合によって細胞再循環機序を用いることができる。1998年にインターフェロン−α(interferon−α)とFc切片ペプチドリンカーで連結する技術が開発され、2003年には人間エリスロポエチン(erythropoietin)をペプチドリンカーでFcと連結する融合タンパク質が開発された。代表的な例として、etanercept(Enbrel(登録商標))は関節炎を引き起こす主なサイトカイン(cytokine)であるTNF−α阻害剤でTNF−α受容体のうち細胞外側部分に存在する部分を兔疫グロブリンFc断片と融合させたタンパク質医薬品であり、etanerceptを含めて現在10個のFc融合タンパク質がUSFDAから許可されて臨床に用いられている。しかし、Fc切片が融合したタンパク質治療剤はFc固有の機能である兔疫細胞活性化機能による細胞毒性の問題を克服しなければならない課題が台頭し、受容体介在性クリアランス(receptor−mediated clearance)によって半減期が大きく増加しないという欠点がある。また、ホモ二量体(homodimer)として存在するFc断片と融合して発現しなければならないので、いつも二量体(dimer)の形態に発現して目的タンパク質の薬理活性を変化させるという問題点がある。

抗体Fc切片だけでなく人間血清高濃度で存在するアルブミン(albumin)を融合パートナーとして使って目的タンパク質治療剤の血中半減期を増加させる研究も遂行されている。アルブミン融合技術を保有しているHuman genome science社は、人間成長ホルモン、インターフェロンなどのタンパク質医薬にアルブミンを融合して現在臨床に用いている。アルブミンは分子量の大きな巨大タンパク質(分子量:66.5kDa)であるから、融合タンパク質の形成時、目的タンパク質の活性を阻害する可能性を持っている。

FcγR変異体を用いる技術は現在まで試みたことがない新しい接近方法であり、発掘されるFcγR変異体を臨床に用いられている多様なタンパク質治療剤と新薬候補タンパク質に適用することによって血中半減期を大きく向上させることができると予想される。また、薬理学的効能は持っているが、体内で短い半減期と短い体内維持時間のため、臨床適用が難しい幾多のペプチド医薬品治療剤の開発にも発掘されたFcγR変異体融合によって血中半減期を大きく増加させることができる。したがって、薬物ターゲット組職で長時間の間に効能を発揮することができるようにすることにより、投与容量と頻度を画期的に減らすことができ、新薬開発費用の減少と新薬開発の可能性を大きく向上させることができると思われる。

追加的に、自己免疫疾患は体内で生成される抗体が自己細胞を認識して免疫反応を引き起こす兔疫細胞が自己細胞を攻撃する疾病である。兔疫細胞は抗体と結合することができるFcγRsが存在し、抗体と結合すれば、ADCCADCPのような免疫反応が起こることになる。したがって、可溶性FcγRIIaを投与することで、自己細胞を認識する抗体と結合することにより、自己細胞を認識しても兔疫細胞と結合することができないように遮断することができるから、自己免疫疾患治療剤にも開発可能な利点を有することができる。このような目的でIgG親和度が高くない野生型可溶性FcγRIIbを用いて自己免疫疾患を抑制する薬物が現在人間を対象として臨床試験されている(参考文献、Sondermann et. al., Curr Opin Immunol, 2016)。

前述した背景技術として説明した事項は本発明の背景に対する理解の増進のためのものであるだけ、当該技術分野で通常の知識を有する者に既に知られた従来技術に相当することを認めるものとして受け入れてはいけないであろう。

概要

本発明はFcガンマ受容体変異体を含むポリペプチドに関するものである。本発明のFcガンマ受容体変異体は、Fcガンマ受容体の一部アミノ酸配列を他のアミノ酸配列に置換して最適化することにより、兔疫グロブリンに対する選択的結合力に優れて薬物の体内半減期の増加、免疫グロブリンの検出及び精製、臓器移植反応の抑制又は自己免疫疾患の予防又は治療の用途に有用に活用できる。

目的

本発明の目的は、Fcガンマ受容体変異体を含むポリペプチドを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

Fcガンマ受容体変異体を含むポリペプチドであって、前記変異体配列リストの第43配列又は配列リストの第49配列の野生型(wildtype)Fcガンマ受容体の配列において117番目アミノ酸及び159番目アミノ酸が変形されていることを特徴とする、ポリペプチド。

請求項2

前記変異体は配列リストの第43配列又は配列リストの第49配列において117番目アミノ酸がアスパラギン(N)に置換され、159番目アミノ酸がグルタミン(Q)に置換された配列を含むFcガンマ受容体変異体であることを特徴とする、請求項1に記載のポリペプチド。

請求項3

前記変異体は、追加的に55番目アミノ酸、86番目アミノ酸、119番目アミノ酸、127番目アミノ酸及び171番目アミノ酸からなる群から選択される一つ又はそれ以上のアミノ酸置換を含むFcガンマ受容体変異体であることを特徴とする、請求項2に記載のポリペプチド。

請求項4

前記変異体は、55番目アミノ酸がヒスチジン(H)に、86番目アミノ酸がアスパラギン酸(D)に、119番目アミノ酸がメチオニン(M)又はバリン(V)に、127番目アミノ酸がロイシン(L)に、かつ171番目アミノ酸がグルタミン酸(E)に置換された群から選択される一つ又はそれ以上のアミノ酸置換を含むFcガンマ受容体変異体であることを特徴とする、請求項3に記載のポリペプチド。

請求項5

前記アミノ酸置換を含む変異体は、野生型Fcガンマ受容体と比較してIgG抗体のFc部位に対する結合力が向上したことを特徴とする請求項1に記載のポリペプチド。

請求項6

請求項1に記載のポリペプチドをコーディングする、核酸分子

請求項7

請求項6に記載の核酸分子を含む、ベクター

請求項8

請求項7に記載のベクターを含む、宿主細胞

請求項9

請求項1に記載のポリペプチド、請求項6に記載の核酸分子又は請求項7に記載のベクターを含む、組成物

請求項10

前記組成物は、試料に含まれたIgG抗体又はIgG抗体のFc部位を検出するためのものであることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。

請求項11

請求項10に記載の組成物を含む、IgG抗体又はIgG抗体のFc部位を検出するためのキット

請求項12

前記組成物は免疫抑制薬剤学的組成物であることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。

請求項13

前記組成物は、臓器移植反応抑制用薬剤学的組成物であることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。

請求項14

前記組成物は自己免疫疾患の予防又は治療用薬剤学的組成物であることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。

請求項15

請求項9に記載の組成物を投与する段階を含む、免疫抑制又は臓器移植反応抑制方法

請求項16

請求項9に記載の組成物を投与する段階を含む、自己免疫疾患の予防又は治療方法

請求項17

請求項1に記載のポリペプチドと生理活性タンパク質又は生理活性ペプチドが結合されたタンパク質又はペプチド融合体であって、前記タンパク質又はペプチド融合体は体内持続性を維持することによって体内半減期が増加することを特徴とする、タンパク質又はペプチド融合体。

請求項18

下記の段階を含むFcガンマ受容体変異体を含むポリペプチドの製造方法。a)請求項1に記載のポリペプチドをコーディングする核酸分子を含むベクターを含む宿主細胞を培養する段階、及びb)前記宿主細胞によって発現したポリペプチドを回収する段階。

請求項19

下記の段階を含む試料に含まれたIgG抗体又はIgG抗体のFc部位を精製する方法。a)IgG抗体又はIgG抗体のFc部位を含む試料に請求項1に記載のポリペプチドを混合して互いに結合させる段階、及びb)前記ポリペプチドが結合されたIgG抗体又はIgG抗体のFc部位を精製する段階。

請求項20

下記の段階を含むIgG抗体又はIgG抗体のFc部位に対する結合力が向上したFcガンマ受容体変異体をスクリーニングする方法。a)配列リストの第43配列又は配列リストの第49配列において117番目アミノ酸がアスパラギン(N)に置換され、159番目アミノ酸がグルタミン(Q)に置換された配列を含む人間Fcガンマ受容体変異体ライブラリ構築する段階、及びb)前記ライブラリにおいて前記二つのアミノ酸配列の置換のみを含むFcガンマ受容体変異体と比較してIgG抗体又はIgG抗体のFc部位に対する結合力がより向上したFcガンマ受容体変異体を選別する段階。

技術分野

0001

本発明はIgG抗体に対する結合力が向上したFcガンマ受容体変異体に関するものである。

背景技術

0002

人体兔疫細胞発現するFcガンマ受容体(FcγRI、FcγRIIa、FcγRIIb、FcγRIIIa)はIgG抗体Fc領域(lower hinge region及びupper CH2 region)に結合する。これらのFcガンマ受容体のうち、FcγRIは血中IgGに最も高い親和度を持っているが、熱安定性(thermostability)があまり良くなくて発現率が低いため、医療用に開発するか産業的適用を目的で開発するのに難しさがある。

0003

一方、FcγRIIaはマクロファージ(macrophage)、単球(monocyte)、好中球(neutrophil)などの多様な兔疫細胞の表面で発現している細胞膜タンパク質で、IgGとの親和度は低い方にある受容体である(KD=〜10−6)。FcγRIIaはIgG抗体Fc領域の上側部分(lower hinger regionとupper CH2 region)に結合し、細胞内部の信号伝逹メカニズムを介して該当兔疫細胞を活性化させる。

0004

体内に存在する野生型Fcガンマ受容体よりIgGに対して数等高い親和度を有する細胞外側領域に存在するFcガンマ受容体を溶解可能に生産して注入することができれば、自己細胞抗原として認知した自己抗体が兔疫細胞の表面のFcガンマ受容体に結合することを効果的に阻害して、自己抗体(Auto−antibody)が臓器蓄積して自己細胞を外部の抗原として認知して炎症を引き起こす疾患である自己免疫疾患治療するのに決定的に役立つことができる。

0005

また、一般に、抗体を除いた大部分のタンパク質医薬品は体内での持続時間が短く、血中半減期が24時間を超えない。抗体IgGは飲作用(pinocytosis)によって無作為に細胞内に入った後、弱酸性pHの条件であるエンドソームでFcRnと結合して分解せずに中性pHの血中に搬出されることにより約3週間体内に維持される特徴があり、Fcガンマ受容体が抗体IgGと結合する過程を用いてタンパク質医薬品の血中半減期を増加させる融合パートナーとして開発可能である。

0006

ターゲット疾病に高い特異性と低い副作用を現すタンパク質医薬に対する需要が倦まず弛まず増加しており、これに応じてタンパク質医薬の効能及び安全性を改善するための研究が全世界的に活発に進んでいる。特に、タンパク質医薬の血中半減期(serum half−life)は該当タンパク質の作用機序、副作用程度、治療効能、生産費用、投与回数などに決定的な役割をするため、世界的な先頭製薬企業タンパク質工学先導研究グループを中心にタンパク質医薬の半減期増加のための研究が活発に行われている。

0007

代表的に、PEG(polyethylene glycol)高分子を用いてタンパク質を修飾するか目的タンパク質を抗体Fc又はアルブミン(albumin)に融合させて血中半減期を増加させる技術が用いられている。

0008

PEGのような生体親和的高分子で目的タンパク質の特定部位接合(conjugation)させるか又は多くの部位に非特異的に結合させる場合、タンパク質分解酵素による分解を減らし、分子量増加によって腎臓からの排泄が減少し、血中維持時間が増加することができる。1990年にEnzon社によって開発されたPEGで修飾されたアデノシンデアミナーゼ(adenosine deaminase)がUSFDA許可されて市販されて以来現在まで10個以上の製品が市販されて臨床に用いられている。Roche社はC型肝炎治療剤として使われるInterferon−αをPEG高分子で修飾(Pegylation)してPEGASYSという商品名で商業化し、Amgen社では白血球減少症を治療するために開発したFilgrastim(Neupogen)のN−末端に20kDa PEGを修飾した持続型剤形であるNeulastaを商業化して既存市場を拡大した。しかし、多量のタンパク質を注射する場合、体内でPEG moietyの除去が遅くなり、分子量の高いPEGを長期的に注射する場合に副作用の問題が引き起こされると報告されている。血中安全性はPEG分子量の大きさに密接した関係がある。分子量40,000Da以上のPEGの製造が易しくなく、分子量が増加するほどタンパク質との反応性が低くて収率が低くなり、タンパク質自体の力価も急激に低下すると知られている。また、PEG高分子は多様な分子量分布を有する重合体の混合物であるので、PEGに接合されたタンパク質治療剤は異質性(heterogeniety)を有することになり、生産及び品質管理に難しさを引き起こす。したがって、タンパク質医薬品の血中半減期増加のためには、PEGのような高分子修飾と差別化する新しいタンパク質工学技術の開発が切実に要求されている状況である。

0009

薬理効果があるタンパク質医薬品の血中半減期向上のために、抗体Fcと融合した多様なFc−融合タンパク質医薬品が研究開発されており、治療用タンパク質に人間抗体Fc領域を融合して発現することで、FcRn受容体の結合によって細胞再循環機序を用いることができる。1998年にインターフェロン−α(interferon−α)とFc切片ペプチドリンカーで連結する技術が開発され、2003年には人間エリスロポエチン(erythropoietin)をペプチドリンカーでFcと連結する融合タンパク質が開発された。代表的な例として、etanercept(Enbrel(登録商標))は関節炎を引き起こす主なサイトカイン(cytokine)であるTNF−α阻害剤でTNF−α受容体のうち細胞外側部分に存在する部分を兔疫グロブリンFc断片と融合させたタンパク質医薬品であり、etanerceptを含めて現在10個のFc融合タンパク質がUSFDAから許可されて臨床に用いられている。しかし、Fc切片が融合したタンパク質治療剤はFc固有の機能である兔疫細胞活性化機能による細胞毒性の問題を克服しなければならない課題が台頭し、受容体介在性クリアランス(receptor−mediated clearance)によって半減期が大きく増加しないという欠点がある。また、ホモ二量体(homodimer)として存在するFc断片と融合して発現しなければならないので、いつも二量体(dimer)の形態に発現して目的タンパク質の薬理活性を変化させるという問題点がある。

0010

抗体Fc切片だけでなく人間血清高濃度で存在するアルブミン(albumin)を融合パートナーとして使って目的タンパク質治療剤の血中半減期を増加させる研究も遂行されている。アルブミン融合技術を保有しているHuman genome science社は、人間成長ホルモン、インターフェロンなどのタンパク質医薬にアルブミンを融合して現在臨床に用いている。アルブミンは分子量の大きな巨大タンパク質(分子量:66.5kDa)であるから、融合タンパク質の形成時、目的タンパク質の活性を阻害する可能性を持っている。

0011

FcγR変異体を用いる技術は現在まで試みたことがない新しい接近方法であり、発掘されるFcγR変異体を臨床に用いられている多様なタンパク質治療剤と新薬候補タンパク質に適用することによって血中半減期を大きく向上させることができると予想される。また、薬理学的効能は持っているが、体内で短い半減期と短い体内維持時間のため、臨床適用が難しい幾多のペプチド医薬品治療剤の開発にも発掘されたFcγR変異体融合によって血中半減期を大きく増加させることができる。したがって、薬物ターゲット組職で長時間の間に効能を発揮することができるようにすることにより、投与容量と頻度を画期的に減らすことができ、新薬開発費用の減少と新薬開発の可能性を大きく向上させることができると思われる。

0012

追加的に、自己免疫疾患は体内で生成される抗体が自己細胞を認識して免疫反応を引き起こす兔疫細胞が自己細胞を攻撃する疾病である。兔疫細胞は抗体と結合することができるFcγRsが存在し、抗体と結合すれば、ADCCADCPのような免疫反応が起こることになる。したがって、可溶性FcγRIIaを投与することで、自己細胞を認識する抗体と結合することにより、自己細胞を認識しても兔疫細胞と結合することができないように遮断することができるから、自己免疫疾患治療剤にも開発可能な利点を有することができる。このような目的でIgG親和度が高くない野生型可溶性FcγRIIbを用いて自己免疫疾患を抑制する薬物が現在人間を対象として臨床試験されている(参考文献、Sondermann et. al., Curr Opin Immunol, 2016)。

0013

前述した背景技術として説明した事項は本発明の背景に対する理解の増進のためのものであるだけ、当該技術分野で通常の知識を有する者に既に知られた従来技術に相当することを認めるものとして受け入れてはいけないであろう。

発明が解決しようとする課題

0014

本発明者らは体内で短い半減期と短い体内維持時間のため臨床適用が難しい幾多のペプチド医薬品治療剤の血中半減期を延ばすことができるFcガンマ受容体変異体を捜そうと努力した。その結果、一部のアミノ酸配列を他のアミノ酸配列に置換して最適化することにより、野生型に比べてIgG結合力が画期的に向上したFcガンマ受容体を確認して本発明を完成した。

0015

したがって、本発明の目的は、Fcガンマ受容体変異体を含むポリペプチドを提供することにある。

0016

本発明の他の目的は、前記ポリペプチドをコーディングする核酸分子を提供することにある。

0017

本発明のさらに他の目的は、前記核酸分子を含むベクターを提供することにある。

0018

本発明のさらに他の目的は、前記ベクターを含む宿主細胞を提供することにある。

0019

本発明のさらに他の目的は、前記ポリペプチド、核酸分子又はベクターを含む組成物を提供することにある。

0020

本発明のさらに他の目的は、前記ポリペプチド又は核酸分子を含む組成物を提供することにある。

0021

本発明のさらに他の目的は、前記ポリペプチドを含むIgG抗体又はIgG抗体のFc部位を検出するためのキットを提供することにある。

0022

本発明のさらに他の目的は、前記ポリペプチドと生理活性タンパク質又は生理活性ペプチドが結合されたタンパク質又はペプチド融合体を提供することにある。

0023

本発明のさらに他の目的は、Fcガンマ受容体変異体を含むポリペプチドの製造方法を提供することにある。

0024

本発明のさらに他の目的は、試料に含まれたIgG抗体又はIgG抗体のFc部位の存在を確認する方法を提供することにある。

0025

本発明のさらに他の目的は、試料に含まれたIgG抗体又はIgG抗体のFc部位を精製する方法を提供することにある。

0026

本発明のさらに他の目的は、IgG抗体又はIgG抗体のFc部位に対する結合力が向上した人間Fcガンマ受容体変異体をスクリーニングする方法を提供することにある。

0027

本発明の他の目的及び利点は下記の発明の詳細な説明、請求範囲及び図面によってより明らかになる。

課題を解決するための手段

0028

本発明の一様態によれば、本発明はFcガンマ受容体変異体を含むポリペプチドを提供する。

0029

本発明者らは、体内での短い半減期と短い体内維持時間のため、臨床に適用しにくい幾多のペプチド医薬品治療剤の血中半減期を延ばすことができるFcガンマ受容体変異体を捜そうと努力した。その結果、一部のアミノ酸配列を他のアミノ酸配列に置換して最適化することにより、野生型と比較してIgG結合力が画期的に向上したFcガンマ受容体を確認した。

0030

この明細書で、“Fcガンマ受容体変異体”という用語はFcガンマ受容体のポリペプチドが野生型(wild type)Fcガンマ受容体とは違うものを意味する。このような違いとしては、免疫グロブリン結合能の差、治療能力の差、アミノ酸組成又は溶解性などを挙げることができる。好ましくは、免疫グロブリン又はそのFc部位(Fc region)に結合することができる天然又は合成アミノ酸からなるFcガンマ受容体において一つ又はそれ以上のアミノ酸配列が変形されたものを意味し、前記変形はアミノ酸が置換、欠失又は挿入された形態を含む。

0031

免疫グロブリンはIgG、IgEIgAIgM又はIgDのいずれか一つであってもよく、好ましくはIgGであってもよい。免疫グロブリンは、人間、ラットマウス山羊、鶏、駝又はラクダを含むいずれか動物来由のものであり得、好ましくは人間来由のものである。

0032

本発明の好適な具現例によれば、本発明のFcガンマ受容体変異体は野生型のFcガンマ受容体と比較して向上した特性を有する。

0033

この明細書で、“向上した特性”という用語は、野生型ガンマFc受容体に比べて好ましい特性を得ることができることを意味する。この特性は、免疫グロブリン又はFcに対する結合能を増加又は促進させるか、免疫グロブリンのFcに結合して免疫機能を調節又は抑制させるか、治療剤として使われるポリペプチド又はタンパク質の血清中の半減期を増加させるか、目的とするポリペプチド又はタンパク質(例えば、免疫グロブリン)を検出することができるようにするか、これに対する検出正確度を向上させることであり得る。

0034

この明細書で、“免疫グロブリンとの結合能の変化”という用語は、本発明のFcガンマ受容体変異体が野生型のFcガンマ受容体の免疫グロブリン結合活性とは違う活性を有することを意味する。このようなものとしては、免疫グロブリンとの受容体の結合能、すなわち受容体を野生型のFcガンマ受容体と比較した場合、免疫複合体凝集体、二量体又は単量体免疫グロブリンとの結合能が変化することを挙げることができる。

0035

この明細書で、“免疫グロブリンとの結合能に影響する一つ又はそれ以上のアミノ酸の変形”は野生型Fcガンマ受容体と免疫グロブリンの結合に係わるアミノ酸残基又はアミノ酸残基の領域がFcガンマ受容体内で変化することを意味する。免疫グロブリンの結合に係わるアミノ酸は直接免疫グロブリンの結合に機能すること又は結合が発生するように受容体の構造上の一体性を維持することなどによって間接的に発生するものであり得る。このような変化は置換、欠失又は挿入された結果であり得る。

0036

本発明の一実施例によれば、本発明のFcガンマ受容体変異体は、野生型(wild type)Fcガンマ受容体と比較して、IgG抗体又はIgG抗体のFc部位に対する結合力が向上する。前記変異したFcガンマ受容体変異体は、野生型Fcガンマ受容体と比較して、10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上又は90%以上結合力が向上するか、野生型(wild type)Fcガンマ受容体と比較して、2倍以上、3倍以上、4倍以上、5倍以上、6倍以上、7倍以上、8倍以上、9倍以上、10倍以上、20倍以上又は30倍以上増加することができる(実施例2、8、10、11、13、15〜17及び19)。

0037

本発明の好適な具現例によれば、前記変異体は、野生型(wild type)Fcガンマ受容体と比較して、IgG抗体又はIgG抗体のFc部位に対する結合力が3倍以上向上したものである。

0038

本発明の好適な具現例によれば、本発明のFc受容体は単離された調剤物の形態を有し、これは他のタンパク質及び/又は非タンパク質性分子が除去されている程度に精製されるものを意味する。

0039

調剤物の純度は、重量、活性、アミノ酸の類似性、抗体の反応性又は他の既存の手段によって測定されたときの非Fc収容体形分子に比べ、少なくとも40%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは75%以上、さらに好ましくは85%以上のFc受容体特性を示すものである。

0040

本発明のFc受容体を含むポリペプチドは細胞膜又は支持体手段に結合させるか又は可溶性形態を有するものであり得る。薬剤学的組成物として使おうとするときは、前記ポリペプチドは可溶性であることが好ましい。

0041

前記ポリペプチドは、適当な条件の下で検出可能なシグナルを形成するリポーター分子で標識されることができる。このようなレポーター分子としては、放射性ヌクレオチド(radio−nucleotide)、化学発光分子生物発光分子、蛍光分子又は酵素を挙げることができる。一般的に使われる酵素としては、何よりも西洋わさびペルオキシダーゼブドウ糖酸化酵素β−ガラクトシダーゼ及びアルカリホスファターゼなどを挙げることができる。

0042

好ましくは、本発明のFc受容体変異体は、野生型Fc受容体のアミノ酸の自然的又は人工突然変異体(mutant)、変異体(variant)又は誘導体を含む。前記突然変異体、変異体又は誘導体の基礎をなす野生型Fc受容体は人又は動物種来由であり得る。このような動物種は、マウス、ラット、兎、牛、羊、ラクダ又は山羊種などの哺乳動物種であることが好ましい。

0043

本発明のFc受容体変異体を製造するためのアミノ酸変形、すなわち、欠損、挿入又は置換は既存の手段によって遂行される。Fc受容体変異体が組み換え体来由であるとき、この分子をコード化する核酸は1以上のアミノ酸の挿入又は置換に関連する適当なコードをその配列内に導入するかコーディング配列で適当に欠損させることもできる。収容体型分子をdenovoペプチド合成によって製造するときは、目的とするアミノ酸配列を導入することもできる。

0044

本発明の好適な具現例によれば、前記変異体は配列リストの第43配列又は配列リストの第49配列の野生型(wild type)Fcガンマ受容体の配列において117番目アミノ酸及び159番目アミノ酸が変形されたものである。

0045

本発明の好適な具現例によれば、前記変異体は配列リストの第43配列又は配列リストの第49配列の野生型(wild type)Fcガンマ受容体の配列において117番目アミノ酸、119番目アミノ酸及び159番目アミノ酸が変形、及び追加的に86番目アミノ酸、127番目アミノ酸及び171番目アミノ酸からなる群から選択される一つ又はそれ以上のアミノ酸が変形されたものである。

0046

本発明の好適な具現例によれば、前記変異体は配列リストの第43配列又は配列リストの第49配列において117番目アミノ酸がアスパラギン(N)に置換され、159番目アミノ酸がグルタミン(Q)に置換された配列を含むFcガンマ受容体変異体である。

0047

本発明の好適な具現例によれば、前記変異体は前記配列リストの第43配列又は配列リストの第49配列において前記117番目アミノ酸及び159番目アミノ酸が置換されるとともに、追加的に55番目アミノ酸、86番目アミノ酸、119番目アミノ酸、127番目アミノ酸及び171番目アミノ酸からなる群から選択される一つ又はそれ以上のアミノ酸が置換されたものである。

0048

本発明の好適な具現例によれば、前記変異体は配列リストの第43配列又は配列リストの第49配列において86番目アミノ酸がアスパラギン酸(D)に、117番目アミノ酸がアスパラギン(N)に、119番目アミノ酸がメチオニン(M)又はバリン(V)に、127番目アミノ酸がロイシン(L)に、159番目アミノ酸がグルタミン(Q)に、171番目アミノ酸がグルタミン酸(E)に置換された配列を含むFcガンマ受容体変異体である。

0049

本発明の好適な具現例によれば、前記変異体は前記第43配列又は配列リストの第49配列において117番目アミノ酸及び159番目アミノ酸が置換されるとともに、追加的に55番目アミノ酸がヒスチジン(H)に、86番目アミノ酸がアスパラギン酸(D)に、119番目アミノ酸がメチオニン(M)又はバリン(V)に、127番目アミノ酸がロイシン(L)に、かつ171番目アミノ酸がグルタミン酸(E)に置換された群から選択される一つ又はそれ以上のアミノ酸が置換されたものである。

0050

本発明の好適な具現例によれば、前記変異体は配列リストの第44配列を含むものである。

0051

本発明の好適な具現例によれば、前記変異体は配列リストの第45配列を含むものである。

0052

本発明の好適な具現例によれば、前記変異体は配列リストの第46配列を含むものである。

0053

本発明の好適な具現例によれば、前記変異体は配列リストの第47配列を含むものである。

0054

本発明の好適な具現例によれば、前記変異体は配列リストの第48配列を含むものである。

0055

本発明の好適な具現例によれば、前記変異体は配列リストの第50配列を含むものである。

0056

本発明が含むFcガンマ受容体変異体は、多様な種類のFcガンマ受容体(FcγRI、FcγRIIa、FcγRIIb、FcγRIIIaなど)の変異体を含み、好ましくはFcガンマ受容体IIa変異体又はFcガンマ受容体IIb変異体であり得る。

0057

本発明のさらに他の様態によれば、本発明は前記ポリペプチドをコーディングする核酸分子、前記核酸分子を含むベクター又は前記ベクターを含む宿主細胞を提供する。

0058

本発明のさらに他の様態によれば、本発明は下記の段階を含むFcガンマ受容体変異体を含むポリペプチドの製造方法を提供する。

0059

a)前記のポリペプチドをコーディングする核酸分子を含むベクターを含む宿主細胞を培養する段階、及び
b)前記宿主細胞によって発現したポリペプチドを回収する段階。

0060

本発明の核酸分子は単離されたものであるか組み換えされたものであり得、一本鎖及び二重鎖形態のDNA及びRNAだけでなく、対応する相補性配列が含まれる。“単離された核酸”は天然生成源から単離された核酸の場合、核酸が単離された個体のゲノムに存在する周辺遺伝配列から分離された核酸である。鋳型から酵素的に又は化学的に合成された核酸、例えばPCR産物cDNA分子、又はオリゴヌクレオチドの場合、このような手続で生成された核酸が単離された核酸分子に理解されることができる。単離された核酸分子は別途の断片の形態又はより大きな核酸構築物の成分としての核酸分子を示す。核酸は他の核酸配列機能的関係で配置されるとき、“作動可能に連結”される。例えば、前配列又は分泌リーダー(leader)のDNAはポリペプチドが分泌される前の形態である前タンパク質(preprotein)として発現する場合、ポリペプチドのDNAに作動可能に連結され、プロモーター又はエンハンサーポリペプチド配列転写に影響を与える場合、コーディング配列に作動可能に連結され、あるいはリボソーム結合部位翻訳を促進するように配置されるとき、コーディング配列に作動可能に連結される。一般的に“作動可能に連結された”は連結されるDNA配列が隣接して位置することを意味し、分泌リーダーの場合、隣接して同じリーディングフレーム内に存在することを意味する。しかし、エンハンサーは隣接して位置する必要はない。連結は便利な制限酵素部位ライゲーションによって達成される。このような部位が存在しない場合、合成オリゴヌクレオチドアダプター又はリンカーを通常の方法で使用する。

0061

この明細書で、“ベクター”という用語は、核酸配列を複製することができる細胞への導入のために核酸配列を挿入することができる伝達体を意味する。核酸配列は外因性(exogenous)又は異種(heterologous)であり得る。ベクターとしては、プラスミドコスミド及びウイルス(例えば、バクテリオファージ)を有することができるが、これに制限されない。当業者標準的な組み換え技術によってベクターを構築することができる(Maniatis, et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, N.Y., 1988; 及びAusubel et al., In: Current Protocols in Molecular Biology, John, Wiley & Sons, Inc, NY, 1994など)。

0062

この明細書で、“発現ベクター”という用語は、転写される遺伝子産物の少なくとも一部をコーディングする核酸配列を含むベクターを意味する。一部の場合には、その後にRNA分子がタンパク質、ポリペプチド、又はペプチドに翻訳される。発現ベクターには多様な調節配列を含むことができる。転写及び翻訳を調節する調節配列とともに、ベクター及び発現ベクターにはさらに他の機能も提供する核酸配列も含まれることができる。

0063

この明細書で、“宿主細胞”という用語は、真核生物及び原核生物を含み、前記ベクターを複製することができるかベクターによってコーディングされる遺伝子を発現することができる任意の形質転換可能な生物を意味する。宿主細胞は前記ベクターによって形質移入(transfected)又は形質転換(transformed)されることができ、これは外因性核酸分子が宿主細胞内に伝達されるか導入される過程を意味する。

0064

本発明のさらに他の様態によれば、本発明は下記の段階を含む、試料に含まれたIgG抗体又はIgG抗体のFc部位の存在を確認する方法を提供する。

0065

a)IgG抗体又はIgG抗体のFc部位の存在有無を判断しようとする試料を準備する段階、
b)前記試料に記ポリペプチドを混合して互いに結合させる段階、及び
c)前記ポリペプチドが結合されたIgG抗体又はIgG抗体のFc部位の存在を確認する段階。

0066

本発明のさらに他の様態によれば、本発明は下記の段階を含む、試料に含まれたIgG抗体又はIgG抗体のFc部位を精製する方法を提供する。

0067

a)IgG抗体又はIgG抗体のFc部位を含む試料に前記ポリペプチドを混合して互いに結合させる段階、及び
b)前記ポリペプチドが結合されたIgG抗体又はIgG抗体のFc部位を精製する段階。

0068

上述したように、本発明のFcガンマ受容体変異体は、野生型Fcガンマ受容体と比較して、IgG抗体又はIgG抗体のFc部位に対する向上した結合力を有するから、前記特性を活用してIgG抗体又はIgG抗体のFc部位の存在を確認するか、これを検出するか、これを精製する用途に有用に活用することができる。

0069

ポリペプチドの分離及び精製は数種の公知技術のいずれか一つによって遂行されることができる。例えば、イオン交換クロマトグラフィーゲル濾過クロマトグラフィー及び親和性クロマトグラフィー高速液体クロマトグラフィーHPLC)、逆相高速液体クロマトグラフィー製造用ディスクゲル電気泳動法を有することができるが、これに限定されない。前記ポリペプチドの分離及び精製技術は通常的な方法によるポリペプチドの変形を要求することができる。例えば、ニッケルカラム精製の際、タンパク質にヒスチジンタグを付け加えることができる。他の変形としては、より高いかより低い活性を引き起こし、より高いタンパク質生産許すか、タンパク質の精製を単純化することができる。他のタグとしては、フラグタグ(flag−tag)も含むことができる。このようなタグは好ましくは真核生物宿主に使われる。

0070

ポリペプチドを精製するための方法としては、溶解度の変化によるタンパク質精製方法として硫酸アンモニウム沈澱法を含む。このような方法は塩析法(salting out)のような一般的な技術より特定のものである。硫酸アンモニウムは、その溶解度が高いので、高いイオン強度塩溶液を許すことができるので、一般的に使われる。ポリペプチドの溶解度は前記溶液のイオン強度によって変わるので、塩濃度によって変化する。

0071

ポリペプチドの溶解度は高いイオン強度で著しく違うから、塩析法は特定のポリペプチドの精製に役立つ非常に有用な方法である。コストロピック硫酸アンモニウム(kosmotropic ammonium sulfate)添加によって、解け及び異常折り畳みのようなフォルディング副産物だけではなく、宿主細胞来由の細胞壁成分のような不純物及びポリペプチドが沈澱される。沈澱濃度の増加につれて沈澱効果が増加するので、Fc受容体変異体が高濃度の硫酸アンモニウムでのような沈澱に対して抵抗するうちは高純度Fc受容体変異体製造物質を獲得することができる。

0072

前記沈澱されたポリペプチドは遠心分離によって除去され、溶液中に依然としてポリペプチド汚染物最大量が残っているうち、硫酸アンモニウム濃度は大部分の関心ポリペプチドが沈積する値に増加する。ついで、精製段階のために前記沈澱された関心ポリペプチドは遠心分離によって回収され、新しいバッファーに溶解される。

0073

本発明のさらに他の様態によれば、本発明は下記の段階を含む、IgG抗体又はIgG抗体のFc部位に対する結合力が向上したFcガンマ受容体変異体をスクリーニングする方法を提供する。

0074

a)配列リストの第43配列又は配列リストの第49配列において117番目アミノ酸がアスパラギン(N)に置換され、159番目アミノ酸がグルタミン(Q)に置換された配列を含むFcガンマ受容体変異体ライブラリを構築する段階、及び
b)前記ライブラリにおいて前記二つのアミノ酸配列の置換のみを含むFcガンマ受容体変異体と比較して、IgG抗体又はIgG抗体のFc部位に対する結合力がより向上したFcガンマ受容体変異体を選別する段階。

0075

本発明のさらに他の様態によれば、本発明は下記の段階を含む、IgG抗体又はIgG抗体のFc部位に対する結合力が向上したFcガンマ受容体変異体をスクリーニングする方法を提供する。

0076

a)配列リストの第43配列又は配列リストの第49配列において117番目アミノ酸がアスパラギン(N)に置換され、159番目アミノ酸がグルタミン(Q)に置換された配列を含み、追加的に86番目アミノ酸、127番目アミノ酸及び171番目アミノ酸からなる群から選択される一つ又はそれ以上のアミノ酸の置換を含むFcガンマ受容体変異体ライブラリを構築する段階、及び
b)前記ライブラリにおいて前記117番目及び159番目の二つのアミノ酸配列の置換のみを含むFcガンマ受容体変異体と比較して、IgG抗体又はIgG抗体のFc部位に対する結合力がより向上したFcガンマ受容体変異体を選別する段階。

0077

本発明のさらに他の様態によれば、本発明は下記の段階を含む、IgG抗体又はIgG抗体のFc部位に対する結合力が向上したFcガンマ受容体変異体をスクリーニングする方法を提供する。

0078

a)配列リストの第43配列又は配列リストの第49配列において55番目アミノ酸がヒスチジン(H)に、117番目アミノ酸がアスパラギン(N)に、119番目アミノ酸がバリン(V)に、159番目アミノ酸がグルタミン(Q)に、171番目アミノ酸がグルタミン酸(E)に置換された配列を含むFcガンマ受容体変異体ライブラリを構築する段階、及び
b)前記ライブラリにおいて前記55番目、117番目、119番目、159番目及び171番目の五つのアミノ酸配列の置換のみを含むFcガンマ受容体変異体と比較して、IgG抗体又はIgG抗体のFc部位に対する結合力がより向上したFcガンマ受容体変異体を選別する段階。

0079

本発明のスクリーニング方法を用いれば、Fcガンマ受容体変異体と比較して、IgG抗体又はIgG抗体のFc部位に対する結合力がより向上したFcガンマ受容体変異体を有用に選別することができる。

0080

本発明のスクリーニング方法によって選別された変異体は、下記のアミノ酸変形をさらに含むことができる。配列リストの第43配列又は配列リストの第49配列において55番目アミノ酸、86番目アミノ酸、119番目アミノ酸、127番目アミノ酸及び171番目アミノ酸からなる群から選択される一つ又はそれ以上のアミノ酸が置換。

0081

本発明の好適な具現例によれば、追加的に55番目アミノ酸がヒスチジン(H)に、86番目アミノ酸がアスパラギン酸(D)に、119番目アミノ酸がメチオニン(M)又はバリン(V)に、127番目アミノ酸がロイシン(L)に、かつ171番目アミノ酸がグルタミン酸(E)に置換された群から選択される一つ又はそれ以上のアミノ酸が置換されたものである。

0082

本発明の一実施例によれば、前記スクリーニング方法により、IgG抗体又はIgG抗体のFc部位に対する結合力がより向上したFcガンマ受容体変異体を選別した(実施例7及び8)。

0083

本発明のスクリーニング方法は、蛍光標識細胞分離(FACS)スクリーニング、又は他の自動化したフローサイトメトリー分析技術を用いることができる。フローサイトメトリー分析を実施するための機器は当業者に公知となっている。その機器の例としては、FACSAria、FACS Star Plus、FACScan及びFACSort機器(Becton Dickinson、FosterCity、CA)、Epics C(Coulter Epics Division、Hialeah、FL)、MOFLO(Cytomation、Colorado Springs、Colo.)、MOFLO−XDP(Beckman Coulter、Indianapolis、IN)を挙げることができる。一般に、フローサイトメトリー分析技術には液体試料中の細胞又は他の粒子の分離が含まれる。典型的には、フローサイトメトリー分析の目的は、分離された粒子をその一つ以上の特性(例えば、標識されたリガンド又は他の分子の存在)に対して分析することである。粒子はセンサーによって一つずつ通過し、大きさ、屈折光散乱不透明度照度、形状、蛍光などに基づいて分類される。

0084

本発明のさらに他の様態によれば、本発明は、前記ポリペプチド、核酸分子又はベクターを含む組成物を提供する。

0085

本発明の好適な具現例によれば、本発明の組成物は、試料に含まれたIgG抗体又はIgG抗体のFc部位を検出するためのものである。

0086

この明細書で、“試料”という用語はIgG抗体又はIgG抗体のFc部位を含む可能性がある物質を意味する。また、被検者から自然的又は人為的に分離されたものとして、体外に分離された糞便、細胞、血液、血漿、血清、毛髪又は尿などを用いることができる。

0087

この明細書で使われる“被検者”は、人間、チンパンジーを含む霊長類などの愛玩動物、牛、、羊、山羊などの家畜動物、マウス、ラットなどの齧歯類などの哺乳動物を含む意味に解釈される。

0088

また、前記組成物はキットに含まれることができ、試料に含まれたIgG抗体又はIgG抗体のFc部位を検出するか、被検者のIgG抗体の量を定量するか、患者(例えば、免疫過敏反応、自己免疫疾患、臓器移植による免疫の変化)の免疫能力関連状態を測定するか診断する用途に有用に活用できる。

0089

本発明のさらに他の様態によれば、本発明は、前記ポリペプチドと生理活性タンパク質又は生理活性ペプチドが結合されたタンパク質又はペプチド融合体を提供する。

0090

本発明によるタンパク質又はペプチド融合体は、生理活性タンパク質又は生理活性ペプチドを前記Fcガンマ受容体変異体と結合させて体内持続性を維持することにより体内半減期を増加させたことを特徴とする。

0091

この明細書で、“タンパク質融合体(fusion protein/fusion polypeptide)”という用語は一つ以上の生理活性を有するタンパク質をFcガンマ受容体変異体のN−末端又はC−末端に結合させた新しい分子構成を有するタンパク質融合体を意味することができる。また、“ペプチド融合体(fusion peptide)”は一つ以上の生理活性を有する低分子量のペプチドをFcガンマ受容体変異体のN−末端又はC−末端に結合させた新しい分子構成を有するペプチド融合体を意味する。

0092

前記生理活性タンパク質又は生理活性ペプチドは直接、又はアミノ酸からなるリンカーを介してFcガンマ受容体変異体に結合されることができる。

0093

前記生理活性タンパク質又は生理活性ペプチドとFcガンマ受容体変異体は遺伝子組み換え技術を用いて結合させることが好ましいが、当該分野に知られている架橋剤を使ってFcガンマ受容体変異体のN−末端、C−末端又は遊離基に結合させることができる。

0094

前記生理活性タンパク質は、ホルモン類及びその受容体、生物学的反応調節物質(biological response modifier)及びその受容体、サイトカイン類及びその受容体、酵素類、抗体類、抗体断片類などを含むことができる。具体的には、前記生理活性タンパク質は、人間成長ホルモン(hGH)、インスリン卵胞刺激ホルモン(follicle−stimulating hormone、FSH)、ヒト絨毛性腺刺激ホルモン(human chorionic gonadotropin)、副甲状線ホルモン(parathyroid hormone、PTH)、赤血球生成促進因子(EPO)、トロンボポエチンTPO)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子GM−CSF)、インターフェロンアルファインターフェロンベータインターフェロンガンマインターロイキン、マクロファージ(marophage)活性化因子腫瘍死因子(tumor necrosis factor)、組織プラスミノゲン活性化因子(tissue plasminogen activator)、血液凝固因子VII、VIIa、VIII、IX、ヒト骨形態形成タンパク質(human bone morphogenic protein2、hBMP2)、ケラチノサイト成長因子(keratinocyte growth factor、KGF)、血小板由来成長因子(platelet−derived growth factor、PDGF)、グルコセレブロシダーゼ(glucocerebrosidase)、アルファガラクトシダーゼA(α−galactosidase A)、アルファイズロニダーゼ(α−L−iduronidase)、イズロン酸−2−スルファターゼ(iduronate−2−sulfatase)、ラクターゼ(lactase)、アデノシンデアミナーゼ(adenosine deaminase)、ブチリルコリンエステラーゼ(butyrylcholinesterase)、キチナーゼ(chitinase)、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(glutamate decarboxylase)、イミグルセラーゼ(imiglucerase)、リパーゼ(lipase)、ウリカーゼ(uricase)、血小板活性化因子アセチルヒドロラーゼ(platelet−activating factor acetylhydrolase)、中性エンドペプチダーゼ(neutral endopeptidase)、ウロキナーゼストレプトキナーゼミエロペルオキシダーゼ(myeloperoxidase)、スーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase)、ボツリヌス毒素コラゲナーゼヒアルロニダーゼ(hyaluronidase)、L−アスパラギナーゼ(L−asparaginase)、単クローン抗体多クローン抗体、scFv、Fab、Fab’、F(ab’)2及びFdなどを含むが、これに限定されない。

0095

前記生理活性ペプチドは、グルカゴン様ペプチド−1(glucagon−like peptide−1、GLP−1)及びその類似体エキセンディン及びその類似体、ソマトスタチン(somatostatin)及びその類似体、黄体形成ホルモン放出ホルモン(luteinizing hormone−releasing hormone、LHRH)作用剤及び拮抗剤副腎皮質刺激ホルモン(adrenocorticotropic hormone)、成長ホルモン放出ホルモン(growth hormone−releasing hormone)、オキシトシン(oxytocin)、サイモシンアルファ−1(thymosin alpha−1)、コルチコトロピン放出因子(corticotropin−releasing factor)、カルシトニン(calcitonin)、ビバリルジン(bivalirudin)、バソプレシン誘導体(vasopressinan alogues)、及び生理活性タンパク質の断片などを含むが、これに限定されない。

0096

本発明のペプチドは他の生理活性タンパク質又はペプチドの体内半減期を増加させる目的で有用に活用されることができ、前記タンパク質又はペプチド融合体は体内持続性を維持することによって体内半減期が増加することができる。

0097

本発明の好適な具現例によれば、本発明の組成物は免疫抑制用薬剤学的組成物である。

0098

本発明の薬剤学的組成物は、(a)前記ポリペプチド、これをコーディングする核酸分子又は前記核酸分子を含むベクター、及び(b)薬剤学的許容される担体を含むことができる。

0099

本発明の好適な具現例によれば、本発明の組成物は臓器移植反応抑制用又は自己免疫疾患の予防又は治療用薬剤学的組成物である。

0100

本発明のさらに他の様態によれば、本発明は前記薬剤学的組成物を投与する段階を含む免疫又は臓器移植反応抑制方法を提供する。

0101

本発明のさらに他の様態によれば、本発明は前記薬剤学的組成物を投与する段階を含む自己免疫疾患の予防又は治療方法を提供する。

0102

この明細書で、“自己免疫疾患”という用語は“自己免疫障害”という用語と混用され、その自分の細胞、組職、臓器又はこれら対象の免疫学的反応によって引き起こされる細胞、組職、臓器又はこれらの損傷によって特定化した対象の状態を意味する。“炎症性疾患”という用語は“炎症性障害”という用語と混用され、炎症、好ましくは晩成的炎症によって特定化した状態を意味する。自己免疫疾患は炎症に関連することも、関連しないこともできる。また、炎症は自己免疫疾患を引き起こしても、引き起こさないこともできる。

0103

本発明の薬剤学的組成物によって予防又は治療可能な自己免疫疾患の例は、アロシアグレアタ(alopecia greata)、強直性脊椎炎抗リン脂質抗体症候群自己免疫アジソン疾患、副腎の自己免疫疾患、自己免疫溶血性貧血自己免疫肝炎、自己免疫卵巣炎及び精巣炎、自己免疫血小板減少症ベーチェット病水疱性類天疱瘡心筋症セリアックスプルー皮膚炎(celiac sprue−dermatitis)、アトピー性皮膚炎喘息鼻炎慢性疲労免疫異常症候群、慢性炎症脱髄性多発神経炎チャーグストラウス症候群(Churg−Strauss syndrome)、瘢痕性類天疱瘡、CREST症侯群、寒冷凝集素疾患、クローン病円盤紅斑性狼瘡本態性混合型クリオグロブリン血症線維筋痛線維筋炎糸球体腎炎グレーブス病ギランバレー症候群橋本甲状腺炎特発性肺線維症特発性血小板減少性紫斑病、IgA神経炎若年性関節炎、扁平苔癬、紅斑性狼瘡、メニエール病混合性連結組職疾患、多発性硬化症、タイプI又は免疫介在性糖尿病重症筋無力症尋常性天疱瘡悪性貧血結節性多発動脈炎多発性軟骨炎、多腺性自己免疫症候群、リウマチ性多発性筋痛多発性筋炎及び皮膚筋炎一次性無ガンマグロブリン血症原発性胆汁性肝硬変乾癬乾癬性関節炎レイノー症候群ライター症侯群、リウマチ性関節炎サルコイドーシス強皮症スティフマン症候群全身性紅斑性狼瘡、紅斑性狼瘡、高安動脈炎側頭動脈炎巨細胞性動脈炎潰瘍性大腸炎ブドウ膜炎白斑及びヴェグナー肉芽腫症を含むが、これに限定されるものではない。

0104

本発明の薬剤学的組成物に含まれる薬剤学的に許容される担体は製剤時に通常に用いられるもので、ラクトースデキストローススクロースソルビトールマンニトール澱粉アカシアゴムリン酸カルシウムアルギネートゼラチンケイ酸カルシウム微結晶性セルロースポリビニルピロリドンセルロース、水、シロップメチルセルロースメチルヒドロキシベンゾエートプロピルヒドロキシベンゾエート滑石ステアリン酸マグネシウム及びミネラルオイルなどを含むが、これに限定されるものではない。本発明の薬剤学的組成物は、前記成分の他に、滑剤湿潤剤甘味剤香味剤乳化剤懸濁剤保存剤などをさらに含むことができる。適切な薬剤学的に許容される担体及び製剤はRemington’s Pharmaceutical Sciences(19th ed.,1995)に詳細に記載されている。

0105

本発明の薬剤学的組成物は経口又は非経口で投与することができ、好ましくは非経口投与であり、例えば、静脈内注入局所注入及び腹腔注入などで投与することができる。

0106

本発明の薬剤学的組成物の適切な投与量は製剤化方法投与方式、患者の年齢、体重、性、病的状態飲食物、投与時間、投与経路排泄速度及び反応感応性のような要因によって多様であり、普通に熟練した医師は所望の治療又は予防に効果的な投与量を容易に決定及び処方することができる。本発明の好適な具現例によれば、本発明の薬剤学的組成物の1日投与量は0.0001〜100mg/kgである。

0107

本発明の薬剤学的組成物は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができる方法により、薬剤学的に許容される担体及び/又は賦形剤を用いて製剤化して単位容量形態に製造されるか、あるいは多用量容器内に注入して製造されることができる。ここで、剤形はオイル又は水性媒質中の溶液、懸濁液又は乳化液形態であるかエキス剤粉末剤顆粒剤錠剤又はカプセル剤の形態であることができ、分散剤又は安定化剤をさらに含むことができる。

0108

本発明の薬剤学的組成物は単独の療法で用いられることができるが、他の通常的な化学療法又は生物学的療法とともに用いられることもでき、このような並行療法を実施する場合にはより効果的に前記免疫関連疾患を治療することができる。

発明の効果

0109

本発明の特徴及び利点をまとめると次のようである。

0110

(i)本発明はFcガンマ受容体変異体を含むポリペプチドを提供する。

0111

(ii)また、本発明は前記ポリペプチドの製造方法を提供する。

0112

(iii)本発明のFcガンマ受容体変異体はFcガンマ受容体の一部のアミノ酸配列を他のアミノ酸配列に置換して最適化することにより、兔疫グロブリンに対する選択的結合力に優れて体内半減期増加、免疫グロブリンの検出及び精製、臓器移植反応抑制の用途又は自己免疫疾患の予防又は治療の用途に有用に活用されることができる。

図面の簡単な説明

0113

本発明のFcγRIIa変異体ライブラリ構築に対する模式図を示す。
ヒト血清IgGに対して高い親和度を現すSH2A40変異体の選別過程を示す。
SDS−PAGE上でFcγRIIaタンパク質(32kDa)が高純度に精製されたことを確認した結果を示す。
N−linked canonical glycosylation motifが加わったSH2A40のFcに対する結合力を野生型と比較したグラフである。
精製されたSH2A40の収得過程を示した模式図である。
発現精製後に発掘したSH2A40の活性を調べるためにELISAを進めた結果を示す。
N−linked canonical glycosylation motifが形成されないようにFcγRIIa変異体ライブラリを製作する過程の模式図である。
構築されたライブラリとフローサイトメトリー分析器を用いて選別した変異体(MG2A28及びMG2A45)のFcに対する結合力を比較したグラフである。
発掘した変異体を精製した結果を示す。
発掘した変異体のFcに対する結合力を分析するためのELISA結果を示す。
バイオレイヤー干渉法によるFcガンマ受容体変異体とリツキシマブ(rituximab)のKD値を測定した結果を示す。
構築されたライブラリとフローサイトメトリー分析器を用いて選別した変異体(MG2A28.1及びMG2A45.1)のFcに対する親和度を比較したグラフである。
発掘した変異体を精製した結果を示す。
発掘した変異体のFcに対する結合力を分析するためのELISA結果を示す。
バイオレイヤー干渉法によるFcガンマ受容体変異体とリツキシマブのKD値を測定した結果を示す。
Fcガンマ受容体変異体のマウス血清IgGとの結合力をELISAで分析した結果を示す。
野生型FcγRIIbとMG2A45.1突然変異が導入されたFcγRIIb(MG2B45.1)のヒト血清IgG−FITCに対する親和度比較結果を示す。
動物細胞で発現したBevacizumab scFv、Bevacizumab scFv−FcγRIIa wild type、Bevacizumab scFv−MG2A45.1を示す。
ELISA assay−Bevacizumab scFv、Bevacizumab scFv−FcγRIIa wild type、Bevacizumab scFv−MG2A45.1のBevacizumab scFvに対するVEGF結合活性分析結果を示す。
ELISA assay−Bevacizumab scFv、Bevacizumab scFv−FcγRIIa wild type、Bevacizumab scFv−MG2A45.1のFcγRIIaに対するIgG1 Fc(Rituximab)結合活性分析結果を示す。

実施例

0114

以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明しようとする。これらの実施例は単に本発明をより具体的に説明するためのもので、本発明の要旨によって本発明の範囲がこれらの実施例に制限されないというのは当該分野で通常の知識を有する者に明らかであろう。

0115

[実施例]
[実施例1:FcγRIIa変異体ライブラリ製作]
pMopac12−NlpA−FcγRIIa−FLAGベクターに基づき、FcγRIIa内に0.2%程度の無作為突然変異が生ずるようにプライマーMJ#160、MJ#161を用いて無作為に突然変異が導入されたFcγRIIa遺伝子を製作した。また、FcγRIIaのIgGFcとの結合位置に縮退コドンであるNNKを導入して多様なアミノ酸が導入されるようにfocused insertをプライマーMJ#160、MJ#161、p788、p789、p790、p791、p792、p793を用いて製作した(表1)。製作された2種のinsertをSfiI(New England Biolabs社製)で制限酵素処理してベクターとライゲーションした。その後、大膓菌Jude1((F’[Tn10(Tetr)proAB+lacIqΔ(lacZ)M15]mcrAΔ(mrr−hsdRMS−mcrBC)Φ80dlacZΔM15ΔlacX74deoRrecA1araD139Δ(araleu)7697galU galKrpsLendA1nupG)に形質転換して巨大FcγRIIa変異体ライブラリ(ライブラリの大きさ:2.2×109)を構築した(図1)。

0116

0117

[実施例2:バクテリア培養及びフローサイトメトリー分析器(flow cytometry)を用いたFcγRIIa変異体ライブラリ探索]
構築されたFcγRIIa変異体ライブラリ細胞1mlを37℃、250rpm振盪の条件で2%(w/v)グルコースクロラムフェニコール(40μg/ml)が含まれたTerrific Broth(TB)培地に入れ、4時間培養した。培養されたライブラリ細胞をTB培地に1:100で接種した後、37℃、250rpm振盪の条件でOD600が0.6に到逹するまで培養した。その後、冷却のために20分間25℃で培養した後、1mM isopropyl−1−thio−β−D−galactopyranoside(IPTG)を入れて発現を誘導した。培養が終わった後、細胞を回収し、OD600ノーマライゼーション(normalize)によって一定量ずつ14,000rpmで1分間遠心分離して細胞を収獲した。1mlの10mM Tris−HCl(pH8.0)を添加して細胞を再懸濁し、1分間遠心分離する洗浄する過程を2回繰り返した。1mlのSTE[0.5Mスクロース、10mM Tris−HCl、10mMEDTA(pH8.0)]で再懸濁し、37℃、30分間の回転によって細胞外膜を除去した。遠心分離して上澄み液を捨てた後、1mlの溶液A[0.5Mスクロース、20mM MgCl2、10mM MOPS pH6.8]を添加し、再懸濁及び遠心分離を行った。1mlの溶液Aと50mg/mlリゾチーム溶液20μlを混合した溶液を1ml添加して再懸濁した後、37℃で15分間回転させてペプチドグリカン層を除去した。遠心分離後、上澄み液を除去し、1mlのPBSで再懸濁した後、300μlを取り、700μlのPBSとヒト血清IgG−FITCプローブ(Sigma−aldrich社製)をともに入れ、常温で回転させてスフェロプラスト(spheroplast)に蛍光プローブラベリングした。ラベリング後、1mlのPBSで1回洗浄した後、フローサイトメトリー分析器(Flow cytometry:S3 cell sorter(Bio−rad))を用いて高い蛍光を現す上位3%の細胞を回収し、蛍光の高い細胞の純度を高めるために選別(sorting)された細胞を再選別(resorting)した。再選別されたサンプルをプライマーMJ#160、MJ#161及びTaqポリメラーゼ(Biosesang社製)を用いてPCRで遺伝子を増幅し、SfiI制限酵素処理、ライゲーション、形質転換過程を介して選別された細胞の遺伝子が増幅されたサブライブラリを製作した。この過程を総4ラウンドにかけて繰り返した後、40個の個別クローンをそれぞれ分析して野生型FcγRIIa(配列リストの第35配列及び第43配列)よりヒト血清IgGに対して高い親和度を現すSH2A40変異体(配列リストの第36配列及び第44配列)を選別した(図2)。

0118

[実施例3:発掘したSH2A40変異体を動物細胞で発現するためのクローニング及び発現、精製]
発掘した変異体の中でSH2A40をHEK293F細胞で発現するために遺伝子をベントポリメラーゼ(Vent polymerase)とプライマーMJ#162、MJ#163を用いてPCRで増幅した後、BssHII、XbaI(New England Biolabs社製)で制限酵素処理、ライゲーションしてpMAZ−FcγRIIa(野生型)、pMAZ−FcγRIIa変異体(variant)(SH2A40)を製作した。動物細胞用発現ベクターであるpMAZでクローニングした遺伝子はHEK293F細胞に形質移入(transfection)し、300mlの規模で臨時発現した。培養の終わった培養液に対し、2,000rpmで10分間の遠心分離によって細胞を除去し、上澄み液を取り、25×PBSを用いて平衡を保った。ボトルトップフィルター(bottle top filter)を用いて0.2μmフィルター(Merck Millipore社製)で濾過した。PBSで平衡を保ったNi−NTアガロース(Qiagen社製)1mlスラリーを添加し、4℃で16時間撹拌した後、ポリプロピレンカラム(Thermo Fisher Scientific社製)に流した。パススルー溶液(pass−through solution)を取り、もう一度樹脂に流して結合させた後、50mlの1×PBS、25mlの10mMイミダゾールバッファー、25mlの20mMイミダゾールバッファー、200μlの250mMイミダゾールバッファーの順に洗浄した。溶出(溶出)は250mMイミダゾールバッファー2.5mlで遂行した。得られたタンパク質はAmicon Ultra−4(Merck Millipore社製)を介してPBSにバッファーを交替した後、濃縮過程でSDS−PAGE(Bio−Rad社製)を介して精製されたタンパク質を確認した(図3)。SDS−PAGE上でFcγRIIaタンパク質(32kDa)が高純度に精製されたことが確認された。

0119

[実施例4:動物細胞培養によって生産したFcγRIIaタンパク質の活性及び結合力分析のためにIgG1サブクラスからなるリツキシマブを用いて遂行したELISA]
0.05M Na2CO3 pH9.6に4μg/mlに希釈したリツキシマブをそれぞれ50μlずつFlat Bottom Polystyrene High Bind 96 well microplate(costar)に4℃で16時間固定化した後、100μlの5%BSA(0.05%PBST)で常温で2時間ブロッキングした。0.05%PBST 180μlで4回ずつ洗浄を進めた後、ブロッキング溶液で順次希釈されたFcγRIIaタンパク質を50μlの各wellに分株し、常温で1時間反応させた。洗浄過程後、anti−His−HRP conjugate(Sigma−Aldrich社製)50μlずつを用いて常温で1時間抗体反応を進め、洗浄過程を遂行した。1−Step Ultra TMB−ELISA基質溶液(Thermo Fisher Scientific社製)50μlずつを添加して発色した後、2M H2SO4 50μlずつを入れて反応を終了させた後、Epoch Microplate Spectrophotometer(BioTek社製)を用いて分析した。各実験はいずれもduplicateで進め、ELISA結果、リツキシマブのFc部分と野生型FcγRIIa、SH2A40に対する結合力を比較分析することができた。その結果、SH2A40が新しいN−linked canonical glycosylation motifが追加されたから、WT FcγRIIaにほぼ同じ結合力を現した(図4)。

0120

[実施例5:MBP−FcγRIIaタンパク質発現のためのクローニング及び大腸菌での発現及び精製]
選別されたSH2A40を可溶性タンパク質形態に生産するために該当遺伝子をIIa_Fw_NdeI、IIa_Rv_HindIIIプライマーでPCRした後、NdeI、HindIII(New England Biolabs社製)処理を行った。その後、NdeI、HindIII一pET22b−MBP−TEVsite−Hisベクターとライゲーションした後、BL21(DE3)細胞に形質転換した。該当細胞を37℃で250rpm振盪の条件で2%(w/v)グルコースにアンピシリン(100μg/ml)が含まれたTB培地に入れて前培養した。培養された細胞をTB培地に1:100で接種した後、37℃で250rpmの振盪によってOD600が0.6に到逹するまで培養した。その後、冷却のために20分間18℃で培養した後、1mMIPTGを入れ、14時間の間に発現を誘導した。培養が終わった後、7,000rpmで10分間の遠心分離によって細胞を収獲した。細胞破砕のために超音波処理(5秒オン/10秒オフ、100回繰り返し)し、15,000rpmで30分間遠心分離し、上澄み液を0.45μmシリンジフィルターで濾過した。濾過された上澄み液をNi−NTA樹脂に結合させ、100mlの10mMイミダゾールバッファー、100mlの20mMイミダゾールバッファーで洗浄した後、50mMイミダゾールバッファー4mlで溶出した。溶出されたサンプルを50mM Tris−HClで緩衝液交換した後、TEV−GSTを用いてMBP−SH2A40をMBPとSH2A40で切断(cleavage)した後、GST樹脂とアミロース樹脂でTEV−GSTとMBPタンパク質を除去して純粋なSH2A40のみ得た(図5)。

0121

[実施例6:大膓菌で発現したFcγRIIa変異体のIgG1との結合力をELISAで分析]
発現精製後に発掘したSH2A40の活性を調べるためにELISAを行った。0.05M Na2CO3 pH9.6に4μg/mlに希釈したリツキシマブを50μlずつFlat Bottom Polystyrene High Bind 96 well microplate(costar)に4℃で16時間固定化した後、100μlの4%脱脂乳(GenomicBase)(0.05%PBST)で常温で2時間ブロッキングした。0.05%PBST 180μlで4回ずつ洗浄を行った後、1%脱脂乳(0.05%PBST)で順次希釈されたWT FcγRIIaとSH2A40を50μlの各wellに分株し、常温で1時間反応させた。洗浄過程後、anti−His−HRP conjugate(sigma社)50μlずつを用いて常温で1時間抗体反応を進め、洗浄過程を遂行した。1−Step Ultra TMB−ELISA基質溶液(Thermo Fisher Scientific社製)50μlずつ添加して発色した後、2M H2SO4 50μlずつ入れて反応を終了させた後、Epoch Microplate Spectrophotometer(BioTek社製)を用いて分析した(図6)。

0122

[実施例7:N−linked canonical glycosylation motifが形成されないようにFcγRIIa変異体ライブラリ製作]
FcγRIIa変異体(SH2A40:K117N、L159Q)に形成されたN−linked canonical glycosylation motif(N−X−S/T)を除去しながらIgGFcとの親和度の高いFcγRIIa変異体を探索するためにライブラリを製作した。このライブラリはSH2A40でN−linked canonical glycosylation motifが形成されたV116、K117、T119位置に集中して製作した。ライブラリのテンプレートとしてはSH2A40をテンプレートとして製作し、unpaired Cycを予防するために、Cysが生じないようにreduced codonを用いた(図7)。

0123

1.Sub−library−1:117番位置にAsn、Cysが生じないように製作
pMopac12−NlpA−FcγRIIa(SH2A40)−FLAGをテンプレートとし、116番、119番位置は20個のアミノ酸がコーディングされるようにNNK縮退コドンを使い、117番位置はNNG reduced codonを用いて13個アミノ酸をコーディングし、5個の残りのアミノ酸(Gln、Phe、His、Ile、Tyr)はそれぞれコーディングするプライマーを製作して同量で混合してから使った。プライマーMJ#160、MJ#112とベントポリメラーゼ(Vent polymerase)(New England Biolabs社製)を使ってFcγRIIa遺伝子の116番の前部分である断片−1(fragment−1)を増幅し、後側の断片−2を増幅するときはMJ#113−MJ#118を同一のアミノ酸の比率で交ぜた混合物とMJ#161を使った。準備された2個の断片はベントポリメラーゼ(Vent polymerase)でアセンブル(assemble)し、SfiI(New England Biolabs社製)制限酵素処理した。

0124

2.Sub−library−2:119番位置にSer、Thr、Cysが生じないように製作
pMopac12−NlpA−FcγRIIa(SH2A40)−FLAGをテンプレートとし、116番、117番位置は20個アミノ酸がコーディングされるようにNNK縮退コドンを使い、119番位置はNWK reduced codonを用いて12個アミノ酸をコーディングし、5個の残りのアミノ酸(Ala、Gly、Pro、Arg、Trp)はそれぞれコーディングするプライマーを製作し、同量で混合してから使った。プライマーMJ#160、MJ#112とベントポリメラーゼ(Vent polymerase)(New England Biolabs社製)を使ってFcγRIIa遺伝子の116番の前部分である断片−1を増幅し、後側の断片−2を増幅するときはMJ#119−MJ#124を同一のアミノ酸の比率で交ぜた混合物とMJ#161を使った。準備された2個の断片はベントポリメラーゼ(Vent polymerase)でアセンブル(assemble)し、SfiI(New England Biolabs社製)制限酵素処理した。

0125

制限酵素処理された2個のsub−library遺伝子は同量でライゲーション過程を経てJude1に形質転換してFcγRIIaライブラリを製作した(理論的ライブラリの大きさ:4.3×104、実験的ライブラリの大きさ:6.3×108)。

0126

[実施例8:構築されたライブラリとフローサイトメトリー分析器によるスクリーニング及びMG2A28、MG2A45などの変異体選別(ヒト血清IgGに対する親和度分析)]
構築されたライブラリは、250mlフラスコでTB+2%グルコース培地25mlに1vial(1ml)を溶かし、37℃で4時間培養した後、100mlのTB培地が収容された500mlフラスコで1:100接種してOD600=0.6まで培養した。直ちに25℃、250rpmで20分間冷却過程を経た後、1mMIPTGを添加し、25℃、250rpmで5時間過発現した。過発現後、OD600値を測定し、ノーマライゼーションされた量ずつ14,000rpmで1分間遠心分離して細胞を回収した。1mlの10mM Tris−HCl(pH8.0)を添加して細胞を再懸濁し1分間遠心分離する洗浄過程を2回繰り返した。1mlのSTE[0.5Mスクロース、10mM Tris−HCl、10mMEDTA(pH8.0)]で再懸濁し、37℃で30分間回転させて細胞外膜を除去した。遠心分離して上澄み液を除去した後、1mlの溶液A[0.5Mスクロース、20mM MgCl2、10mM MOPS pH6.8]を添加し、再懸濁及び遠心分離を行った。1mlの溶液Aと50mg/mlリゾチーム溶液20μlを混合した溶液を1ml添加して再懸濁した後、37℃で15分間回転させてペプチドグリカン層を除去した。遠心分離後、上澄み液を除去し、1mlのPBSで再懸濁した後、300μlを取り、700μlのPBSとヒト血清IgG−FITC(Sigma−aldrich社製)プローブを一緒に入れ、常温で回転させてスフェロプラストに蛍光プローブをラベリングした。ラベリング後、1mlのPBSで1回洗浄した後、PBSに20倍希釈し、S3 cell sorter(Bio−rad)装備を用いて上位3%の蛍光信号を出す細胞のみ分離して取った。より効率的なスクリーニングのために、分離した細胞はもう一度選別して再選別作業を遂行した。選別された細胞はMJ#1、MJ#2プライマーとTaqポリメラーゼ(Biosesang社製)を用い、PCRで遺伝子を増幅し、SfiI制限酵素処理、ライゲーション、形質転換過程を経て選別された細胞の遺伝子が増幅されたサブライブラリを製作した。この過程を総3ラウンドにかけて繰り返した後、50余個の個別クローンの塩基配列分析によってヒト血清IgGのFc部分と高い親和度を現す変異体を選別した(図8)。

0127

[実施例9:発掘した変異体を動物細胞で発現するためのクローニング及び発現精製]
発掘した変異体の中でMG2A28(配列リストの第37配列及び第45配列)、MG2A45(配列リストの第38配列及び第46配列)をHEK293F細胞で発現するために遺伝子をベントポリメラーゼ(Vent polymerase)とプライマーMJ#162、MJ#163を使ってPCRで増幅した後、BssHII、XbaI(New England Biolabs社製)で制限酵素処理、ライゲーションしてpMAZ−FcγRIIa変異体(MG2A28)、pMAZ−FcγRIIa変異体(MG2A45)を製作した。動物細胞用発現ベクターであるpMAZにクローニングした遺伝子はHEK293F細胞に形質移入し、300mlの規模で臨時発現した。培養の終わった培養液は2000rpmで10分間遠心分離して細胞を除去し、上澄み液を取り、25×PBSを用いて平衡を保った。ボトルトップフィルターを用いて0.2μmフィルター(Merck Millipore社製)で濾過した。PBSで平衡を保ったNi−NTAアガロース(Qiagen社製)1mlのスラリーを添加し、4℃で16時間撹拌した後、ポリプロピレンカラム(Thermo Fisher Scientific社製)に流した。パススルー溶液(pass−through solution)を取り、もう一度樹脂に流して結合させた後、50mlの1×PBS、25mlの10mMイミダゾールバッファー、25mlの20mMイミダゾールバッファー、200μlの250mMイミダゾールバッファーの順に洗浄した。溶出は250mMイミダゾールバッファー2.5mlで遂行した。得られたタンパク質はAmicon Ultra−4(Merck Millipore社製)を介してPBSにバッファーを交替した後、濃縮過程を経てSDS−PAGE(Bio−Rad社製)を介して精製されたタンパク質を確認した(図9)。SDS−PAGE上でFcγRIIaタンパク質(32kDa)が高純度に精製されたことが確認された。

0128

[実施例10:IgG1サブクラスからなるリツキシマブを用いた変異体のFcに対する結合力を分析するためのELISA]
0.05M Na2CO3 pH9.6に4μg/mlに希釈したリツキシマブをそれぞれ50μlずつFlat Bottom Polystyrene High Bind 96 well microplate(costar)に4℃で16時間固定化した後、100μlの5%BSA(0.05%PBST)で常温で2時間ブロッキングした。0.05%PBST180μlで4回ずつ洗浄した後、ブロッキング溶液で順次希釈されたFcγRIIa変異体を50μlの各wellに分株し、常温で1時間反応させた。洗浄過程後、anti−His−HRP conjugate(Sigma−Aldrich社製)50μlずつを用いて常温で1時間抗体反応を進め、洗浄過程を遂行した。1−Step Ultra TMB−ELISA基質溶液(Thermo Fisher Scientific社製)50μlずつを添加して発色した後、2M H2SO4 50μlずつ入れて反応を終了させた後、Epoch Microplate Spectrophotometer(BioTek社製)を用いて分析した(図10)。各実験はいずれもduplicateで進め、ELISA結果、リツキシマブのFc部分とFcγRIIa変異体(野生型、SH2A40、MG2A28、MG2A45)に対する結合力を比較分析することができた。

0129

[実施例11:バイオレイヤー干渉法によるFcγRIIa変異体とリツキシマブのKD値測定]
ヒト血清の約70%以上を占め、各種の抗体医薬品に主に使われるIgGサブクラスであるIgG1のFcとの結合力を測定するために、リツキシマブを用いてFcγRIIa変異体の親和度測定を遂行した。Blitz(Fortebio社製)を使ってFcγRIIa変異体の結合力を測定した。安定的な分析のために、Amine reactive 2nd generation(AR2G) biosensor(Fortebio社製)に酢酸ナトリウムpH5.0溶液に40μg/mlに希釈したリツキシマブ抗体を固定化し、1×キネティックバッファー(Fortebio社製)で順次希釈したFcγRIIa変異体(野生型SH2A40、MG2A28、MG2A45)をそれぞれ反応させて結合力を分析した(図11)。平衡結合定数(Equilibrium binding constant)(KD)を計算するために、Blitz Pro 1.2software(Fortebio社製)を活用した(表3)。その結果、この研究によって発掘したSH2A40とMG2A28、MG2A45は野生型と比較してFcに対する結合力がそれぞれ3.57倍、6.16倍、8.26倍増加したことを確認することができた。

0130

[実施例12:親和性成熟(Affinity maturation)のためのMG2A28、MG2A45に基づくFcγRIIa error−pronePCRライブラリ構築]
MG2A28とMG2A45に基づくFcγRIIa変異体ライブラリを製作するために、pMopac12−NlpA−FcγRIIa(MG2A28、MG2A45)−FLAGをテンプレートとして変異性(error−prone)PCRを進めた。FcγRIIa部分に無作為な点突然変異を加えるための方法としてTaqポリメラーゼ(Takara社製)を用いた変異性PCR技法を用いた。ライブラリにMG2A28とMG2A45の2種の変異体が50%ずつ同じ比率で存在するようにするためにそれぞれPCRを進め、プライマーMJ#160、MJ#161を使って全てのFcγRIIa遺伝子で0.3%のヌクレオチドに点突然変異が導入されるようにした。その後、SfiI制限酵素処理及びライゲーション過程を経てJude1に形質転換してFcγRIIaライブラリを製作した(ライブラリの大きさ:2.6×109、実験誤差率(experimental error rate):0.32%)。大膓菌の内膜にFcγRIIa変異体がディスプレイされるライブラリを構築した。

0131

[実施例13:構築されたライブラリとフローサイトメトリー分析器によるスクリーニング及びMG2A28.1、MG2A45.1などの変異体選別(ヒト血清IgGに対する親和度分析)]
構築されたライブラリは、250mlフラスコでTB+2%グルコース培地25mlに1vial(1ml)を溶かし、37℃で4時間培養した後、100mlのTB培地が収容された500mlフラスコで1:100で接種してOD600=0.6まで培養した。直ちに25℃、250rpmで20分間冷却過程を経た後、1mMIPTGを添加し、25℃、250rpmで5時間過発現した。過発現後、OD600値を測定し、ノーマライゼーションされた量ずつ14,000rpmで1分間遠心分離して細胞を回収した。1mlの10mM Tris−HCl(pH8.0)を添加して細胞を再懸濁し、1分間遠心分離する洗浄過程を2回繰り返した。1mlのSTE[0.5Mスクロース、10mM Tris−HCl、10mMEDTA(pH8.0)]で再懸濁し、37℃で30分間回転させて細胞外膜を除去した。遠心分離して上澄み液を除去した後、1mlの溶液A[0.5Mスクロース、20mM MgCl2、10mM MOPS pH6.8]を添加して再懸濁及び遠心分離を行った。1mlの溶液Aと50mg/mlリゾチーム溶液20μlを混合した溶液を1ml添加して再懸濁した後、37℃で15分間回転させてペプチドグリカン層を除去した。遠心分離後、上澄み液を除去し、1mlのPBSで再懸濁した後、300μlを取り、700μlのPBSとヒト血清IgG−FITC(Sigma−aldrich社製)プローブを一緒に入れ、常温で回転させてスフェロプラストに蛍光プローブをラベリングした(1及び2ラウンド:20nM、3ラウンド:5nM)。ラベリング後、1mlのPBSで1回洗浄した後、PBSに20倍希釈し、S3 cell sorter(Bio−rad)装備を用いて上位3%の蛍光信号を出す細胞のみ分離して取った。より効率的なスクリーニングのために、分離した細胞をもう一度選別して再選別作業を遂行した。選別された細胞はMJ#1、MJ#2プライマーとTaqポリメラーゼ(Biosesang社製)を用いてPCRで遺伝子を増幅し、SfiI制限酵素処理、ライゲーション、形質転換過程を介して選別された細胞の遺伝子が増幅されたサブライブラリを製作した。この過程を総5ラウンドにかけて繰り返した後、70余個の個別クローンのIgG−FITCとの結合による蛍光信号強度を分析した。これにより、ヒト血清IgGのFc部分と高い親和度を現す変異体を選別し、塩基配列分析によってMG2A28に基づく変異体とMG2A45に基づく変異体がそれぞれ1種類ずつ分離(isolation)されたことが確認された(図12)。

0132

[実施例14:発掘した変異体を動物細胞で発現するためのクローニング及び発現精製]
発掘した変異体の中でMG2A28.1(配列リストの第39配列及び第47配列)、MG2A45.1(配列リストの第40配列及び第48配列)をHEK293F細胞で発現するために、遺伝子をベントポリメラーゼ(Vent polymerase)とプライマーMJ#162、MJ#163を使ってPCRで増幅した後、BssHII、XbaI(New England Biolabs社製)で制限酵素処理、ライゲーションしてpMAZ−FcγRIIa変異体(MG2A28.1)、pMAZ−FcγRIIa変異体(MG2A45.1)を製作した。動物細胞用発現ベクターであるpMAZにクローニングした遺伝子はHEK293F細胞に形質移入し、300mlの規模で臨時発現した。培養の終わった培養液は、2000rpmで10分間遠心分離して細胞を除去し、上澄み液を取り、25×PBSを用いて平衡を保った。ボトルトップフィルターを用いて0.2μmフィルター(Merck Millipore社製)で濾過した。PBSで平衡を保ったNi−NTAアガロース(Qiagen社製)1mlスラリーを添加し、4℃で16時間撹拌した後、ポリプロピレンカラム(Thermo Fisher Scientific社製)に流した。パススルー溶液(pass−through solution)を取り、もう一度樹脂に流して結合させた後、50mlの1×PBS、25mlの10mMイミダゾールバッファー、25mlの20mMイミダゾールバッファー、200μlの250mMイミダゾールバッファーの順に洗浄した。溶出は250mMイミダゾールバッファー2.5mlで遂行した。得られたタンパク質はAmicon Ultra−4(Merck Millipore社製)を介してPBSにバッファーを交替した後、濃縮過程によってSDS−PAGE(Bio−Rad社製)で精製されたタンパク質を確認した(図13)。SDS−PAGE上でFcγRIIaタンパク質(32kDa)が高純度に精製されたことが確認された。

0133

[実施例15:IgG1サブクラスからなるリツキシマブを用いた変異体のFcに対する結合力を分析するためのELISA]
0.05M Na2CO3 pH9.6に4μg/mlに希釈したリツキシマブをそれぞれ50μlずつFlat Bottom Polystyrene High Bind 96 well microplate(costar)で4℃で16時間固定化した後、100μlの5%BSA(0.05%PBST)で常温で2時間ブロッキングした。0.05%PBST 180μlで4回ずつ洗浄を進めた後、ブロッキング溶液で順次希釈されたFcγRIIa変異体を50μlの各wellに分株し、常温で1時間反応させた。洗浄過程後、anti−His−HRP conjugate(Sigma−Aldrich社製)50μlずつを用いて常温で1時間抗体反応を進め、洗浄過程を遂行した。1−Step Ultra TMB−ELISA基質溶液(Thermo Fisher Scientific社製)50μlずつ添加して発色した後、2M H2SO4 50μlずつ入れて反応を終了させた後、Epoch Microplate Spectrophotometer(BioTek社製)を用いて分析した(図14)。各実験はいずれもduplicateで進め、ELISA結果、リツキシマブのFc部分とFcγRIIa変異体(野生型、MG2A28、MG2A45、MG2A28.1、MG2A45.1)に対する結合力を比較分析することができた。

0134

[実施例16:バイオレイヤー干渉法によるFcγRIIa変異体とリツキシマブのKD値測定]
ヒト血清の約70%以上を占め、各種の抗体医薬品に主に使われるIgGサブクラスであるIgG1のFcとの結合力を測定するために、リツキシマブを用いてFcγRIIa変異体の親和度測定を遂行した。Blitz(Fortebio社製)を使ってFcγRIIa変異体の結合力を測定した。安定的な分析のために、Amine reactive 2nd generation(AR2G) biosensor(Fortebio社製)に酢酸ナトリウムpH5.0溶液に40μg/mlに希釈したリツキシマブ抗体を固定化し、1×キネティックバッファー(Fortebio社製)で順次希釈したFcγRIIa変異体(MG2A28.1、MG2A45.1)をそれぞれ反応させて結合力を分析した(図15)。平衡結合定数(KD)を計算するために、Blitz Pro 1.2 software(Fortebio社製)を活用した(表4)。その結果、この研究によって発掘したMG2A28.1とMG2A45.1は野生型と比較してFcに対する結合力がそれぞれ5.39倍、32.09倍増加したことを確認することができた。

0135

[実施例17:マウスモデルを用いた動物実験のためにマウス血清IgGとの結合力をELISAで分析]
0.05M Na2CO3 pH9.6に4μg/mlに希釈したマウス血清IgGをそれぞれ50μlずつFlat Bottom Polystyrene High Bind 96 well microplate(costar)に4℃で16時間固定化した後、100μlの5%BSA(0.05%PBST)で常温で2時間ブロッキングした。0.05%PBST 180μlで4回ずつ洗浄を進めた後、ブロッキング溶液で順次希釈されたFcγRIIa変異体(野生型、MG2A28、MG2A45、MG2A28.1、MG2A45.1)を50μlの各wellに分株し、常温で1時間反応させた。洗浄過程後、anti−His−HRP conjugate(Sigma−Aldrich社製)50μlずつを用いて常温で1時間抗体反応を進め、洗浄過程を遂行した。1−Step Ultra TMB−ELISA基質溶液(Thermo Fisher Scientific社製)50μlずつ添加して発色した後、2M H2SO4 50μlずつ入れて反応を終了させた後、Epoch Microplate Spectrophotometer(BioTek社製)を用いて分析した(図16)。各実験はいずれもduplicateで進め、ELISA結果、マウス血清IgGとFcγRIIa変異体(野生型、MG2A28、MG2A45、MG2A28.1、MG2A45.1)に対する結合力を比較分析することができた。MG2A28を除いた全ての変異体は野生型と比較して同等乃至高い親和度でマウス血清IgGと結合するということが分かり、その中でMG2A45とMG2A45.1変異体がマウス血清IgGと最も高い親和度で結合することを確認した。

0136

[実施例18:FcγRIIaと約96%の相同性(homology)を有するFcγRIIbのFcに対する親和度に及ぶ影響を確認するための点突然変異導入]
発掘した点突然変異のFcγRIIb(配列リストの第41配列及び第49配列)に対する影響を分析するための実験を遂行した。このために、pMopac12−NlpA−FcγRIIb−FLAGプラスミドをテンプレートとして使い、FcγRIIb遺伝子部分にMG2A45.1点突然変異(R55H、K117N、T119V、L159Q、V171E)のうちR55HとL159Qを導入するために、Quikchange site directed mutagenesis(Agilent社製)技法を用いた。各点突然変異の導入のために、MJ#200とMJ#201、MJ#202とMJ#203プライマーを使い、Pfu turbo polymerase(Agilent社製)を用いてPCRを行った後、DpnI(New England Biolabs社製)制限酵素処理のために、37℃で3時間培養(incubation)した。準備された遺伝子は、形質転換した後、塩基配列分析によって点突然変異が成功的に挿入されたことを確認した。また、K117N、T119V、V171Eの3種の点突然変異を導入するために、assembly PCR技法を活用した。Quikchange site directed mutagenesisによってR55HとL159Qが導入されているプラスミドをテンプレートとし、MJ#160とMJ#197、MJ#198とMJ#199プライマーとベントポリメラーゼ(Vent polymerase)(New England Biolabs社製)を用いて2個の断片を増幅し、MJ#160とMJ#199でアセンブルした。その後、SfiI制限酵素処理及びライゲーション、形質転換過程を経て塩基配列を分析して、MG2A45.1の5個の点突然変異が全て挿入されたpMopac12−NlpA−FcγRIIb(MG2B45.1)−FLAG遺伝子の製作を完了した。

0137

[実施例19:野生型FcγRIIbとMG2A45.1突然変異が導入されたFcγRIIb(MG2B45.1)のヒト血清IgG−FITCに対する親和度比較]
FcγRIIb変異体(MG2B45.1)(配列リストの第42配列及び第50配列)はヒト血清IgG−FITCに対する親和度を野生型FcγRIIbと比較分析した。5mlのTB+2%グルコース培地で前培養した接種材料(inoculum)を5mlのTB培地に1:100で接種してOD600=0.6まで培養した。直ちに25℃、250rpmで20分間冷却過程を経た後、1mMIPTGを添加して25℃、250rpmで5時間過発現した。過発現後、OD600値を測定し、ノーマライゼーションされた量ずつ14,000rpmで1分間遠心分離して細胞を回収した。1mlの10mM Tris−HCl(pH8.0)を添加して細胞を再懸濁し1分間遠心分離する洗浄過程を2回繰り返した。1mlのSTE[0.5Mスクロース、10mM Tris−HCl、10mMEDTA(pH8.0)]で再懸濁し、37℃で30分間回転させて細胞外膜を除去した。遠心分離して上澄み液を除去した後、1mlの溶液A[0.5Mスクロース、20mM MgCl2、10mM MOPS pH6.8]を添加して再懸濁及び遠心分離を行った。1mlの溶液Aと50mg/mlリゾチーム溶液20μlを混合した溶液を1ml添加して再懸濁した後、37℃で15分間回転させてペプチドグリカン層を除去した。遠心分離後、上澄み液を除去し、1mlのPBSで再懸濁した後、300μlを取り、700μlのPBSとヒト血清IgG−FITC(Sigma−aldrich社製)プローブを一緒に入れ、常温で1時間回転させてスフェロプラストに蛍光プローブをラベリングした。ラベリング後、1mlのPBSで1回洗浄した後、Guava(Merck Millipore社製)装備を用いてFcγRIIbに結合されたヒト血清IgG−FITCによる蛍光信号を分析した(図17)。

0138

[実施例20:血中半減期増加検証のためのベバシズマブ(Bevacizumab) scFvとBevacizumab scFv−FcγRIIa変異体クローニング]
Bevacizumabの重鎖をテンプレートとして、ベントポリメラーゼ(Vent polymerase)とプライマーBR#1、BR#2を用いてVH遺伝子を増幅し、軽鎖をテンプレートとして、プライマーBR#4、BR#5を用いてVL遺伝子を増幅した。それぞれ増幅された遺伝子はプライマーBR#3に導入されたGSリンカーを用いてアセンブルし、BssHII、XbaI(New England Biolabs社製)で制限酵素処理、ライゲーション過程を経て動物細胞発現用ベクターであるpMAZベクターにクローニングしてBevacizumab scFvを製作した。FcγRIIa野生型とFcγRIIa変異体はプライマーBR#6、BR#7を用いてそれぞれ増幅した。増幅されたFcγRIIa遺伝子はBR#6に導入されたGSリンカーを用いてアセンブルしてBevacizumab scFv−FcγRIIa野生型、Bevacizumab scFv−MG2A45.1遺伝子をそれぞれ増幅した。増幅された遺伝子はBssHII、XbaI(New England Biolabs社製)で制限酵素処理、ライゲーションし、動物細胞発現用ベクターであるpMAZベクターにクローニングしてpMAZ−Bevacizumab scFv、pMAZ−Bevacizumab scFv−FcγRIIa野生型、pMAZ−Bevacizumab scFv−MG2A45.1をそれぞれ製作した。本実施例で用いられたプライマーについての情報は表2の通りである。

0139

0140

[実施例21:Bevacizumab scFvとBevacizumab scFv−FcγRIIa変異体の発現及び精製]
製作された遺伝子はExpi 293F細胞に300mlの規模で臨時発現した。培養が終わった後、7500rpmで15分間遠心分離して細胞を除去し、上澄み液を取り、25×PBSを用いて平衡を保った後、ボトルトップフィルターを用いて0.2μmフィルター(Merck Millipore社製)で濾過した。PBSで平衡を保ったNi−NTAアガロース(Qiagen社製)1mlのスラリーを添加し、4℃で16時間撹拌した後、ポリプロピレンカラム(Thermo Fisher Scientific社製)に流した。その後、25mlの10mMイミダゾールバッファー、25mlの20mMイミダゾールバッファー、250μlの250mMイミダゾールバッファーの順に洗浄した。溶出は250mMイミダゾールバッファー4mlで遂行した。得られたタンパク質は、Amicon Ultra−4(Merck Millipore社製)によってPBSにバッファーを交替した後、濃縮過程を経てSDS−PAGE(Bio−Rad社製)によって精製されたタンパク質を確認した(図18)。

0141

[実施例22:動物細胞培養によって生産したBevacizumab scFv、Bevacizumab scFv−FcγRIIa変異体のBevacizumab scFvの活性及び結合力分析のためにVEGFを用いて遂行したELISA]
0.05M Na2CO3 pH9.6に500ng/mlに希釈したVEGF(Genscript社製)をそれぞれ50μlずつFlat Bottom Polystyrene High Bind 96 well microplate(costar)に4℃で16時間固定化した後、100μlの5%BSA(0.05%PBST)で常温で1時間ブロッキングした。0.05%PBST 180μlで4回ずつ洗浄した後、ブロッキング溶液で順次希釈されたBevacizumab scFv、Bevacizumab scFv−FcγRIIa−野生型、Bevacizumab scFv−MG2A45.1タンパク質を50μlずつ各wellに分株し、常温で1時間反応させた。洗浄過程後、二次抗体(secondary antibody)であるanti−His antibody−HRP conjugate(Sigma−Aldrich社製)のFc domainとFcγRIIaの架橋結合(cross−linking)を防止するために、20μg/mlのヒト血清IgGを50μlずつ各wellに分株し、常温で1時間反応させた。洗浄過程を経た後、anti−His−HRP conjugate50μlずつを用いて常温で1時間抗体反応を進め、洗浄過程を遂行した。1−Step Ultra TMB−ELISA基質溶液(Thermo Fisher Scientific社製)50μlずつ添加して発色した後、2M H2SO4 50μlずつ入れて反応を終了させた後、Epoch Microplate Spectrophotometer(BioTek社製)を用いて450nmでの吸光度を分析した。各実験はいずれもduplicateで進め、ELISA結果、FcγRIIa変異体が融合したBevacizumab scFvのVEGFに対する結合活性を分析することができた。その結果、FcγRIIa野生型とFcγRIIa変異体であるMG2A45.1がBevacizumab scFvに融合してもBevacizumab scFv固有の特性であるVEGF結合が正常になされることを確認した(図19)。また、FcγRIIaが非共有結合によって二量体を成す性質があるから(Maxwell, K. F., M. S. Powell, M. D. Hulett, P. A. Barton, I. F. McKenzie, T. P. Garrett, and P. M. Hogarth. 1999. Crystal structure of the human leukocyte Fc receptor, FcγRIIa. Nat. Struct. Biol.6: 437-442)FcγRIIaが融合したタンパク質がELISA上で親和性(avidity)によって結合力が一層高く現れたことを確認することができた。

0142

[実施例23:動物細胞培養によって生産したBevacizumab scFv、Bevacizumab scFv−FcγRIIa変異体のFcγRIIa活性及び結合力分析のためにリツキシマブを用いて遂行したELISA]
0.05M Na2CO3 pH9.6に4μg/mlに希釈したリツキシマブをそれぞれ50μlずつFlat Bottom Polystyrene High Bind 96 well microplate(costar)に4℃で16時間固定化した後、100μlの5%BSA(0.05%PBST)で常温で1時間ブロッキングした。0.05%PBST180μlで4回ずつ洗浄した後、ブロッキング溶液で順次希釈されたBevacizumab scFv、Bevacizumab scFv−FcγRIIa野生型、Bevacizumab scFv−MG2A45.1タンパク質を50μlずつ各wellに分株し、常温で1時間反応させた。洗浄過程後、anti−His−HRP conjugate(Sigma−Aldrich社製)50μlずつを用いて常温で1時間の間に抗体反応を進め、洗浄過程を遂行した。1−Step Ultra TMB−ELISA基質溶液(Thermo Fisher Scientific社製)50μlずつ添加して発色した後、2M H2SO4 50μlずつ入れて反応を終了させた後、Epoch Microplate Spectrophotometer(BioTek社製)を用いて吸光度を分析した。各実験はいずれもduplicateで進めた。ELISA結果、FcγRIIaのないBevacizumab scFvを除いたBevacizumab scFv−FcγRIIa野生型とBevacizumab scFv−FcγRIIa−MG2A45.1のIgG1 Fcから構成されたリツキシマブに対する結合力がいずれも正常に維持されることを確認した。また、Fcとの結合力が向上したMG2A45.1を融合したタンパク質のリツキシマブに対する結合力がもっと増加したことが現れることから、Bevacizumab scFvを融合しても野生型FcγRIIaとその変異体であるMG2A45.1がその特性を維持していることを確認した(図20)。

0143

以上で本発明の特定の部分を詳細に記述したが、当該分野の通常の知識を有する者にとって、このような具体的な技術はただ好適な具現例であるだけ、これに本発明の範囲が制限されるものではない点は明らかである。よって、本発明の実質的な範囲は添付の請求範囲及びその等価物によって定義されると言える。

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