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技術 ブロックコポリマーのナノドメインの配向を制御するための方法

出願人 アルケマフランス
発明者 シュバリエ,ザビエル
出願日 2018年7月20日 (2年5ヶ月経過) 出願番号 2020-501785
公開日 2020年9月10日 (3ヶ月経過) 公開番号 2020-527860
状態 未査定
技術分野 高分子組成物 半導体の露光(電子、イオン線露光を除く)
主要キーワード 一次パターン 最小表面積 濡れ現象 二次パターン メモリポイント 過剰エネルギー 表面エネルギー値 非優先的
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題・解決手段

本発明は、下部界面が、事前中性化された基板の表面と接触しているブロックコポリマー(BCP)の、ナノドメイン配向を制御するための方法であって、前記ブロックコポリマーは、それ自体をナノ構造化して、所定の周期(L0)の少なくとも半分に等しい最小厚さ(t)にわたって同周期(L0)を持つナノドメインを与えることができる。本方法は、その総厚さ(T+t)が前記最小厚さ(t)よりも少なくとも2倍大きく、好ましくは少なくとも3倍大きくなるように、前記基板上に前記ブロックコポリマー(BCP)を堆積させること、及び次いで、前記ブロックコポリマー(BCP)上に、周囲雰囲気からそれを隔離することを可能にする界面材料を堆積させることからなることを特徴とする。

概要

背景

先行技術
ナノテクノロジーの進歩は、マイクロエレクトロニクス、特に微小電気機械システムMEMS)の分野で製品を絶え間なく小型化することを可能にしている。現時点では、従来のリソグラフィー技術は、60nm未満の寸法を有する構造を製造することができないため、小型化についてのこれらの絶え間ない必要性を満たすことをもはや可能にしない。

したがって、リソグラフィー技術を適合させ、ますます小さなパターン高分解能で作成することを可能にするエッチングレジストを作る必要性が存在している。ブロックコポリマーを用いて、ブロック間の相分離によりコポリマー構成ブロックの配置を構造化し、それにより50nm未満のスケールナノドメインを形成することが可能である。ナノ構造化されるこの能力のため、エレクトロニクス又はオプトエレクトロニクスの分野でのブロックコポリマーの使用は、今日よく知られている。

しかしながら、ナノリソグラフィーレジストを形成することが意図されるブロックコポリマーは、続いてブロックコポリマーのブロックのうちの1つを選択的に除去し、残りのブロックを用いて多孔質膜を作り出すことができるように、基板の表面に垂直に配向されるナノドメインを呈する必要がある。多孔質膜においてこのように作成されたパターンは、続いてエッチングにより下地基板転写され得る。

所定の材料「x」の表面エネルギー(γxと表される)は、その物体内の材料の表面エネルギーと比較した、材料の表面での過剰エネルギーとして定義される。材料が液状の場合、その表面エネルギーは表面張力と同等である。

ブロックコポリマーのブロックi、…jのそれぞれは、各ブロックに特異的であり、その化学成分、すなわち、それが構成されるモノマー又はコモノマー化学的性質に依存するγi…γjと表される表面エネルギーを呈する。同様に、基板の構成材料のそれぞれは、独自の表面エネルギー値を呈する。

加えて、ブロックコポリマーのブロックi、…jのそれぞれは、例えば、液体固体表面又は別のポリマー相であり得る所定の材料「x」と相互作用する場合、χixと表されるフローリー・ハギンズ型の相互作用パラメータ、及び「γix」と表され、γix=γi−(γx cos θix)[式中、θixは材料iとxとの間の接触角である]である界面エネルギーを呈する。したがって、ブロックコポリマーの2つのブロックi及びjの間の相互作用パラメータは、χijと表される。

Jia et al., Journal of Macromolecular Science, B, 2011, 50, 1042は、表面エネルギーγiと所定の材料のヒルブランド溶解パラメータδiとを結びつける関係が存在することを示している。実際、2つの所定の材料iとxとの間のフローリー・ハギンズ相互作用パラメータは、その材料に特有の表面エネルギーγi及びγxに間接的に関連する。材料の界面に現れる相互作用の物理的現象は、このように、表面エネルギーの観点から、又は相互作用パラメータの観点から説明される。

したがって、下地基板に対して完全に垂直であるブロックコポリマーの構成ナノドメインの構造化を得るために、ブロックコポリマーと物理的に接触している異なる界面との相互作用を正確に制御する必要があると思われる。一般に、ブロックコポリマーは2つの界面:説明の続きでは「下部」と称される、下地基板と接触する界面、及び「上部」と称される、別の化合物又は化合物の混合物と接触する界面と接触している。一般に、上部界面の化合物又は化合物の混合物は、周囲空気又は制御された組成雰囲気で構成されている。しかしながら、それは、より一般的には、ナノドメインの自己組織化の温度で、固体又は液体、すなわち不揮発性である場合、定義された分子構成及び定義された表面エネルギーの任意の化合物又は化合物の混合物で構成され得る。

各界面の表面エネルギーが制御されていない場合、一般的に、ブロックコポリマーのパターンの特定の配向、より具体的には基板に平行な配向が存在し、これはブロックコポリマーの形態がどのようなものであっても当てはまる。この平行配向は、主に、上部界面の基板及び/又は化合物(複数可)が、ブロックコポリマーの自己組織化温度で、ブロックコポリマーの構成ブロックのうちの1つとの好ましい親和性を呈するという事実による。言い換えれば、χi−substrateで表される、ブロックコポリマーのブロックiと、下地基板とのフローリー・ハギンズ型の相互作用パラメータ及び/又はχi−airと表される、ブロックコポリマーのブロックiと、上部界面での化合物、例えば空気とのフローリー・ハギンズ型の相互作用パラメータは、ゼロよりはるかに小さいか、又はゼロよりも大きく、かつ界面エネルギーγi−substrate及び/又はγi−airは互いに同等ではない。

結果として、所望の構造化、すなわち、基板の表面に垂直なドメインの生成(そのパターンは、例えば、円筒状、層状、らせん状又は球状であり得る)は、下部界面、すなわち下地基板との界面においてだけでなく、上部界面においても、表面エネルギーの制御を必要とする。

マイクロエレクトロニクス(リソグラフィー、メモリポイント導波路など)での適用のためのナノ構造化レジストとしてのブロックコポリマーの使用の文脈では、その目的は、下地基板上に事前に作製された事前定義されたパターンによって、所定のブロックコポリマーの異なるブロックの配向をガイドすることである。

基板上のブロックコポリマーのブロックの配向を制御及びガイドすることを可能にする2つの主要な技術:グラフォエピタキシー及び化学エピタキシーがある。グラフォエピタキシーは、トポロジー制約を使用して、ブロックコポリマーの周期性釣り合いの取れた事前定義された空間においてブロックコポリマーを強制的にそれ自体を組織化させる。このため、グラフォエピタキシーは、基板の表面で、ガイドとして知られる一次パターンを形成することからなる。これらのガイドは、ブロックコポリマーのブロックに関して化学的親和性があり、その内部にブロックコポリマーの層が堆積されるゾーンの範囲を定める。これらのガイドは、これらのゾーン内でより高い解像度二次パターンを形成するために、ブロックコポリマーのブロックの組織化を制御することを可能にする。従来、ガイドはフォトリソグラフィーによって形成される。

さらに、その後に堆積されるブロックコポリマーと接触する表面が、ブロックの1つとの好ましい親和性を呈さないように、ガイドの間にある基板の表面を中性化することができる。このために、Mansky et al., in Science, Vol. 275, pages 1458-1460 (7 March 1997)は、例えば、鎖末端ヒドロキシル官能基により官能化された、統計的ポリメチルメタクリレート−コ−スチレン)(PMMA−r−PS)コポリマーは、自然酸化物(Si/自然SiO2)の層を呈するシリコン基板の表面でのコポリマーの良好なグラフティングを可能にし、ナノ構造化されるブロックコポリマーのブロックに対して非優先的である表面エネルギーを得ることを可能にすることを示している。このアプローチの重要なポイントは、グラフト化層を得て、基板の特定の表面エネルギーに関してバリアとして機能することを可能にすることである。ブロックコポリマーの所定のブロックを含むこのバリアの界面エネルギーは、ブロックコポリマーのブロックi…jのそれぞれと同等であり、グラフト化統計コポリマーに存在するコモノマーの比により調節される。したがって、そのような統計コポリマーのグラフティングは、基板の表面に対するブロックコポリマーのブロックのうちの1つの好ましい親和性を抑制し、したがって、基板の表面に平行なナノドメインの好ましい配向が得られるのを防ぐことを可能にする。グラフティング反応は、任意の既知の手段(熱、光化学酸化還元など)によって得ることができる。

化学エピタキシーは、その一部として、基板上に事前に描画されたパターンとブロックコポリマーの異なるブロックとの間の化学的親和性のコントラストを使用する。したがって、ブロックコポリマーのブロックの垂直配向を可能にするために、ブロックコポリマーのブロックのうちの1つだけに対して高い親和性を呈するパターンが、下地基板の表面で事前に描画され、一方、表面の残りは、ブロックコポリマーのブロックに対して特異的親和性を呈さない。このため、一方では、堆積されるブロックコポリマーのブロックとの特異的親和性を呈さない中性ゾーン(例えば、グラフト化統計コポリマーからなる)、他方では、親和性を有するゾーン(例えば、堆積されるブロックコポリマーのブロックのうちの1つでグラフトされたホモポリマーからなり、ブロックコポリマーのこのブロックのアンカーポイントとして機能する)を含む層が、基板の表面に堆積される。アンカーポイントとして機能するホモポリマーは、好ましい親和性を有するブロックの幅よりわずかに大きい幅で生成でき、この場合、基板の表面でのブロックコポリマーのブロックの「疑似公平」な分布を可能にする。このような層は、基板の表面でブロックコポリマーのブロックの公平又は「擬似公平」な分布を可能にし、その結果、層は、その全体的な性質において、ブロックコポリマーのブロックのうちの1つとの好ましい親和性を呈さないので、「擬似中性」であると言われる。その結果、基板の表面でのそのような化学的エピタキシー層は、ブロックコポリマーに関して中性であると考えられる。

これまで説明してきた技術は、ブロックコポリマーの自己集合を1つ又は複数の特定の方向に沿って効率的にガイドすることを可能にするが、基板の表面に完全に垂直なブロックの配向を得るには不十分である。これは、基板の表面に垂直なこのような配向を最小厚さにわたって得るために、ブロックコポリマーの膜の「中性」な上部及び下部界面を生成できること、すなわち、ブロックコポリマーのブロックが、異なる界面のそれぞれと、互いに対して、優勢な親和性を呈さないことが必要であるためである。

特に、ブロックコポリマーのブロックのうちの1つが界面の化合物(複数可)に対して好ましい親和性を呈する場合、ナノドメインはそれ自体をこの界面に平行に配向する傾向を有する。図1の図は、この例ではBCPと参照されるブロックコポリマーと周囲空気との間の上部界面での表面エネルギーは制御されず、一方、下地基板とブロックコポリマーとの間の下部界面は、ブロックの配向をガイドするために、図1に黒で表されている、堆積されるブロックコポリマーのブロックのうちの1つのホモポリマーを含むゾーン、及び図1にハッチングで表されている、ブロックコポリマーのブロックに関して中性である統計コポリマーを含むゾーンにより、化学的にエピタキシーされたパターンを呈する事例を示す。化学的にエピタキシーされた表面は、その全体的な性質において、ブロックコポリマーのブロックのうちの1つとの好ましい親和性を呈さず、すなわち、フローリー・ハギンズパラメータχi−substrate及びχj−substrateは、ブロックコポリマーのブロックi…jのそれぞれに対して同等である。次いで、このように化学的にエピタキシーされた基板の表面は、ブロックコポリマーに関して中性であると考えられる。この場合、コポリマーの組織化を可能にするアニーリング中(図1の1で参照される段階)、空気と最も強い親和性を呈するブロックコポリマーのブロックi又はjの1つの層(図1の例では、ブロック番号2である)が、ブロックコポリマーの膜の上部で、すなわち、空気との界面でそれ自体を組織化し、この界面に平行にそれ自体を配向させる。そのとき、少なくともコポリマーの周期L0に等しい最小厚さ「t」にわたって、基板の表面に完全に垂直であるナノドメインを得ることは可能ではない。

上部及び下部界面に対して完全に垂直であるブロックコポリマーのナノドメインの構造化を得るために、界面での材料とブロックコポリマーのブロックのそれぞれとの間の界面張力が同等であることが必要である。

コポリマーの界面での表面エネルギーが十分に制御されていない場合、一度自己集合したブロックコポリマーのナノドメインの不完全垂直性に起因する重大な欠陥が、実際には前記界面に完全に平行な構造化でさえ明らかとなる。

ブロックコポリマーとその下地基板との間の下部界面の中性は現時点では十分に制御されているが、ブロックコポリマーと化合物又は化合物の混合物(固体又は液体)との間の上部界面は著しく制御されていない。

しかしながら、これを克服するために、以下で説明されるさまざまなアプローチが存在し、ブロックコポリマーと下地基板との間の下部界面での表面エネルギーは、以下の3つのアプローチにおいて制御される。

第1の解決策は、ガス混合物の存在下でブロックコポリマーのアニーリングを行い、ブロックコポリマーのブロックのそれぞれに関して中性の条件を満たすことを可能にすることにあるであろう。しかしながら、そのようなガス混合物の組成は、見つけるのが非常に複雑であると思われる。

第2の解決策は、上部界面の化合物の混合物が周囲の空気で構成されている場合、ブロックコポリマー(その構成ブロックはすべて、自己組織化温度で互いに同一の(又は非常に類似した)表面エネルギーを呈する)を使用することにある。そのような場合、一方では、ブロックコポリマー/中性化基板界面によって、他方では、ブロックコポリマーBCPのブロックi…jが、本例では上部界面での成分、この場合は空気に対する同等の親和性を自然に呈するという事実によって、ブロックコポリマーのナノドメインの垂直な組織化が得られる。状況は、次いで、χi−substrate〜…〜χj−substrate(=0が好ましい)及びγi−air〜…〜γj−airである。それにもかかわらず、この特有の特徴を呈するブロックコポリマーは非常に限られた数しか存在しない。これは、例えば、ブロックコポリマー PS−b−PMMAの場合である。しかしながら、コポリマーPS−b−PMMAのローリー・ハギンズ相互作用パラメーターは、このコポリマーの自己組織化の150℃の温度では低く、すなわちおよそ0.039であり、これは生成されるナノドメインの最小サイズを制限する。

さらに、所定の材料の表面エネルギーは温度に依存する。実際には、自己組織化温度が上昇する場合、例えば、高重量又は高周期のブロックコポリマーを組織化することが望まれ、正確な組織化を得るために、結果として、大量のエネルギーを必要とする場合、ブロックの表面エネルギーにおける差異が、上部界面での化合物に関するブロックコポリマーのブロックのそれぞれの親和性が依然として同等とみなされるには、大きくなりすぎる可能性がある。この場合、自己組織化温度の上昇は、自己組織化温度でのブロックコポリマーのブロック間の表面エネルギーにおける差異の結果として、集合体の非垂直性に関連する欠陥の出現をもたらし得る。

Bates等の「Polarity-switching top coats enable orientation of sub-10nm block copolymer domains」と題される出版物Science, 2012, Vol. 338, pp 775-779及び米国特許出願公開第2013280497号において記載される、想定される最後の解決策は、「トップコート」としても知られる、ブロックコポリマーの表面に堆積される上部層の導入により、ポリ(トリメチルシリルスチレン−b−ラクチド)又はポリ(スチレン−b−トリメチルシリルスチレン−b−スチレン)型の、ナノ構造化されるブロックコポリマーの上部界面での表面エネルギーを制御することにある。この文書では、極性であるトップコートは、ナノ構造化されるブロックコポリマーの膜上にスピンコーティングによって堆積される。トップコートは酸性又は塩基性水溶液に可溶であり、これはトップコートが、水に不溶のブロックコポリマーの上部表面に塗布されることを可能にする。記載される例において、トップコートは水酸化アンモニウム水溶液に可溶である。トップコートは、統計又は交互コポリマーであり、その組成物無水マレイン酸を含む。溶液中、無水マレイン酸の開環は、トップコートがアンモニアを失うことを可能にする。アニーリング温度でのブロックコポリマーの自己組織化中、トップコートの無水マレイン酸の環は再び閉じ、トップコートは極性の低い状態への変換を受け、ブロックコポリマーに関して中性になり、したがって、2つの下部及び上部界面に対してナノドメインの垂直配向を可能にする。続いて、トップコートは、酸性又は塩基性溶液洗浄することにより除去される。

同様に、文書米国特許出願公開第2014238954A号は、文書米国特許出願公開第2013280497号と同じ原理を記載しているが、シルセスキオキサン型のブロックを含むブロックコポリマーに適用されている。

この解決策は、図2に示すように、組織化されるブロックコポリマーBCPと、ガス、固体若しくは液体である化合物又は化合物の混合物との間の上部界面を、ブロックコポリマー−トップコート界面と置き換えることを可能にする。2で参照される段階では、ブロックコポリマーは、化学的にエピタキシーされたパターンを生成することにより、事前に中性化された基板の表面上に堆積される。ブロックコポリマーBCPは、コポリマーの周期L0程度の厚さ「t」にわたって堆積される。次いで、段階3においてトップコートが堆積される。次に、ブロックコポリマーBCPをナノ構造化するために、アニーリングが段階4において実行される。最後に、基板の表面に完全に垂直に、その厚さ「t」全体にわたってナノドメインを持つナノ構造化ブロックコポリマーの膜を保持するために、ブロックコポリマーが組織化されるとすぐに、段階5においてトップコートが除去される。この場合、トップコートの材料は、考慮される集合温度でブロックコポリマーBCPのブロックi…jのそれぞれに対して同等の親和性(χi−TC=…=χj−TC(=〜0が好ましい))を呈する。

図1と図2の比較は、ブロックのうちの1つ(ブロック番号2)が周囲雰囲気との好ましい親和性を呈しているブロックコポリマーが(図1)、化学エピタキシーを介してガイドされる場合、トップコート層を使用する利点を示している(図2)。トップコート層は、アニーリングによるナノ構造化の段階4の間に、ブロックコポリマーのナノドメインを、基板の表面に垂直に、ブロックコポリマーBCPの膜の厚さ「t」全体にわたって配向させることを可能にすることは明らかである。この膜厚さ「t」は、その後パターンを基板に転写できるようにするために、ブロックコポリマーの少なくとも周期(「L0」)程度のものである。(図1に示されるように)トップコート層が使用されない場合、ブロックコポリマーの膜はその厚さ「t」がまったく均一ではなく、すなわち、つまり、周囲雰囲気に対するブロック番号2の好ましい親和性のために、最小厚さ「t」でのナノドメインの垂直性に到達しないということである。

しかしながら、トップコート層の使用と、その設計及びブロックコポリマーの集合のための全体的なスキームへの組み込みは、解決するのが複雑ないくつかの基本的な問題を提示する。最初の困難は、トップコート層自体の堆積にある。したがって、その堆積中に、基板上に事前に堆積されたブロックコポリマーが再び溶解されない場合、トップコート層の構成材料はブロックコポリマー自体が溶解しない溶媒に可溶であることが不可欠である。また、トップコート層は、例えば適切な溶媒、好ましくはそれ自体がエレクトロニクスの標準品目と適合する溶媒ですすぐことによって、容易に除去できることが必要である。さらに、トップコート層は、熱処理中に、ナノ構造化されるブロックコポリマーの異なるブロックのそれぞれに対して同等の界面張力を呈さなければならない。これらすべての困難を考慮すると、トップコート材料化学合成はそれ自体が課題であることが判明し得る。また、トップコート層の熱安定性の潜在的な問題、及び好ましくはブロックコポリマーの密度よりも低くなければならないトップコート材料の密度について言及することができる。その結果、所定の化学的性質のブロックコポリマーのトップコート系を生成するためのいくつかの解決策が存在する場合でも、すべての場合において、標的化ナノリソグラフィー用途にとって有利なパターンを得ることを目的とした、ブロックコポリマーのブロックのガイド、配向、及びナノ構造化の過程は、そのような用途のためのブロックコポリマーの使用の単純さを損ねて、結果として複雑であることがわかる。

それはともかく、トップコート層の使用は、基板に対して垂直にブロックコポリマーのナノドメインを配向するために推測的に不可欠であると思われ、問題のブロックコポリマーがグラフォエピタキシー又は化学エピタキシーなどの技術によりガイドされている場合においてはなおさらであり、そうでなければ、ブロックコポリマーをガイドする目的で基板上にパターンを生成するためになされた努力無意味になるであろう。

表面が事前に中性化された基板上に堆積されたブロックコポリマーの上部界面での表面エネルギーを制御するための上記の異なるアプローチは、一般的に実行するには面倒かつ複雑すぎるままであり、ブロックコポリマーのパターンの不完全な垂直性に関連する欠陥を大幅に減らすことを可能にしない。加えて、想定される解決策は、複雑すぎて工業用途に適合できないと思われる。

これらの異なる技術的問題並行して、エレクトロニクスの分野で対象とされる用途に対する欠陥(垂直性が悪い、又は粒界などによる)の許容可能な含有量を呈するブロックコポリマーBCPの膜を製造する問題のまったく別のカテゴリーは、「湿潤」及び/又は基板への前記膜の接着の特性の制御にある。これは、T.P. Russell et al., Macromolecules, 2017, 50 (12), 4597-4609;M. Geoghegan et al., Prog. Polym. Sci., 2003, 28, 261-302; P. G. de Gennes, Rev. Mod. Phys., 1985, 57, 827-863の論文において報告された多くの研究が、例えば、所定の基板上に堆積されたポリマーなどの任意の材料の膜の品質均質性連続性)が、検討中の材料/基板系に内在する異なるパラメータに依存することを示しているからである。これらのパラメータには、特に、系の各成分の表面エネルギーと界面張力、温度、膜の厚さ、あるいはこれらの成分の性質そのもの(固体、液体、分子構成など)が含まれる。したがって、一般に、低い表面エネルギーを呈する基板は「湿式」/接着することが難しいと広く受け入れられている。その結果、このタイプの基板上のポリマー膜は、代わりに、厚さが非常に不均一になる傾向があるが、これは、前記ポリマーが、堆積後、例えばポリマーのガラス転移温度を超える熱加熱中に自由に変化できるままである場合にさらに当てはまる。同様に、堆積されたポリマー膜が薄いほど、すなわち、検討中のポリマーの分子鎖回転半径の少なくとも1倍であると、不安定又は準安定である傾向をさらに有することとなり、基板の表面エネルギーが、前記ポリマーの表面エネルギーと異なり、その系が自由に変化できるままである場合はなおさらである。最後に、「アニーリング温度/アニーリング時間」のペアが増加すると、基板上に堆積されたポリマー膜の不安定性は一般的に増加する。

実際、これらの異なる論点が、エレクトロニクス、又は基板の最小表面積にわたってブロックコポリマーBCPの連続膜を必然的に必要とする別の分野の用途の目的のための、専用のブロックコポリマーBCP系に直面している場合、ブロックの界面エネルギーと固体表面の界面エネルギーがすべてのブロックに対してバランスが取れている(言い換えれば、BCPの各ブロックが、表面エネルギーがそれ自体のとは異なる基板を「見る」)ように、ブロックコポリマーBCPの膜が官能化された基板上に堆積される場合、前記ブロックコポリマーが最小厚さ「t」に沿って堆積されると、潜在的な集合欠陥を減少させるために、高温アニールを組み合わせることができるようにすることは危険となる。このタイプのディウェッティング現象は、例えば、PS−b−PMMAなどのブロックコポリマーについて報告されており(R.A. Farrell et al., ACS Nano, 2011, 5, 1073-1085)、一方、これらのブロックコポリマーのPS及びPMMAブロックは、比較的高い表面エネルギーを呈する。実際、これらのブロックコポリマーに基づく膜は、ブロックがより低い表面エネルギーを呈するであろうブロックコポリマーに基づく膜よりも、ディウェッティングに関してより安定していると考えられている。

それゆえに、例えばリソグラフィーレジストなどの薄膜の形態でのブロックコポリマーBCPの使用の文脈において、基板に対するパターンの垂直性を保証するために、上部界面の親和性を制御できるだけでなく、ブロックコポリマーBCPの膜が、表面のディウェッティングなしに、検討中の基板のすべての表面を実際に覆うことを保証できること、及びこのようなトップコートタイプの上層が使用される場合、堆積されたブロックコポリマーBCPの膜とそのトップコートとの間のディウェッティングの完全な欠如を保証できることが不可欠である。

技術的問題
したがって、本発明の目的は、先行技術の欠点の少なくとも1つを克服することである。本発明は、特に、任意のブロックコポリマーのナノドメインの配向を制御するために工業的に実行できる単純な代替解決策を提供することを目的とし、これによりナノドメインは、少なくともブロックコポリマーの半周期L0に等しい最小厚さ「t」にわたって、基板及び上部界面に対して垂直にそれ自身を配向させ、これは、ブロックコポリマーBCPに対して中性であるトップコートタイプの特定の層を使用せずに行われる。

本発明はさらに、基板で起こり得る濡れ現象に関して、事前に中性化された基板上に堆積されたブロックコポリマーの膜を安定化することを目標とする。

概要

本発明は、下部界面が、事前に中性化された基板の表面と接触しているブロックコポリマー(BCP)の、ナノドメインの配向を制御するための方法であって、前記ブロックコポリマーは、それ自体をナノ構造化して、所定の周期(L0)の少なくとも半分に等しい最小厚さ(t)にわたって同周期(L0)を持つナノドメインを与えることができる。本方法は、その総厚さ(T+t)が前記最小厚さ(t)よりも少なくとも2倍大きく、好ましくは少なくとも3倍大きくなるように、前記基板上に前記ブロックコポリマー(BCP)を堆積させること、及び次いで、前記ブロックコポリマー(BCP)上に、周囲雰囲気からそれを隔離することを可能にする界面材料を堆積させることからなることを特徴とする。なし

目的

マイクロエレクトロニクス(リソグラフィー、メモリポイント、導波路など)での適用のためのナノ構造化レジストとしてのブロックコポリマーの使用の文脈では、その目的は、下地基板上に事前に作製された事前定義されたパターンによって、所定のブロックコポリマーの異なるブロックの配向をガイドすることである

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

下部界面が、事前中性化された基板の表面と接触しているブロックコポリマー(BCP)の、上部界面での表面エネルギーを制御するための方法であって、前記ブロックコポリマーは、それ自体をナノ構造化して、所定の周期(L0)の少なくとも半分に等しい最小厚さ(t)にわたって前記周期(L0)を持つナノドメインを与えることができ、前記方法が、その総厚さ(T+t)が前記最小厚さ(t)よりも少なくとも2倍、好ましくは少なくとも3倍大きくなるように、前記基板上に前記ブロックコポリマー(BCP)を堆積させることであって、前記最小厚さは周期(L0)の整数倍又は半整数倍に等しくなるように選択され、前記倍数は15以下、より好ましくは10以下である、堆積させること、及び、次いで前記ブロックコポリマー(BCP)上に、周囲雰囲気が呈する好ましい親和性よりも小さい、ブロックコポリマーのブロックのうちの1つとの好ましい親和性を呈する界面材料を堆積させることからなることを特徴とする、方法。

請求項2

ブロックコポリマー(BCP)の堆積に続く段階が、少なくとも前記最小厚さにわたってそれをナノ構造化するために、ブロックコポリマー(BCP)の自己組織化を実行することからなる、請求項1に記載の方法。

請求項3

ブロックコポリマーの上部界面が、定義された分子構成及び定義された表面エネルギーの化合物又は化合物の混合物を含む界面材料と接触しており、前記化合物又は化合物の混合物は、前記ブロックコポリマーの組織化の温度で固体又は液体であり得、ブロックコポリマー(BCP)の膜を周囲雰囲気又は定義されたガスの混合物の影響から隔離することを可能にする、請求項1又は2に記載の方法。

請求項4

前記化合物、又は化合物の混合物が、ブロックコポリマー(BCP)のブロックのうちの少なくとも1つと特異的親和性を呈することを特徴とする、請求項3に記載の方法。

請求項5

ブロックコポリマー(BCP)と接触する上部界面材料の前記化合物が、その表面エネルギーが、少なくとも値「γi−5」(mN/m)より大きく、かつ少なくとも値「γs+5」(mN/m)より小さくなるように選択され、ここでγiはブロックコポリマー(BCP)のブロックのそれぞれのすべての値の中で表面エネルギーの最低値を表し、γsはブロックコポリマー(BCP)のブロックのそれぞれのすべての値の中で表面エネルギーの最大値を表すことを特徴とする、請求項3又は4に記載の方法。

請求項6

ブロックコポリマー(BCP)と接触する上部界面材料の前記化合物が、その表面エネルギーが値γiとγsとの間にあるように選択されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。

請求項7

上部界面材料の前記化合物が、ブロックコポリマー(BCP)のブロックのそれぞれに関して中性でないように選択されることを特徴とする、請求項3から6のいずれか一項に記載の方法。

請求項8

上部界面材料の前記化合物が、ブロックコポリマー(BCP)のブロックのそれぞれに関して中性であるように選択されることを特徴とする、請求項3から6のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

基板がパターンを含むか又は含まず、前記パターンが、ブロックコポリマー(BCP)の膜の堆積の段階の前に、任意の性質リソグラフィー段階又は一連のリソグラフィー段階によって事前に描画され、前記パターンが、中性化表面を得るために、化学エピタキシー又はグラフォエピタキシーと称される技術、あるいはこれらの2つの技術の組み合わせによって、前記ブロックコポリマー(BCP)の組織化をガイドすることを意図していることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。

請求項10

下部界面が、事前に中性化された下地基板の表面と接触しているブロックコポリマー(BCP)から出発する、ナノリソグラフィーレジストの製造のための方法であって、前記方法が、請求項1から9のいずれか一項に記載のブロックコポリマー(BCP)のナノドメインの配向を制御するための方法の段階を含み、前記最小厚さ(t)にわたって前記基板に対して垂直にナノ構造化されたブロックコポリマーの膜を残すために、ブロックコポリマー(BCP)のナノ構造化後、界面材料及びさらには前記ブロックコポリマーの過剰厚さ(T)が除去され、次いで、ナノリソグラフィーレジストとして機能することができる多孔質膜を形成するために、前記ブロックコポリマーの膜のブロックうちの少なくとも1つが除去されることを特徴とする方法。

請求項11

界面材料の除去及び前記ブロックコポリマーの前記過剰厚さ(T)の除去が、同時に又は順次実行されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。

請求項12

界面材料及び過剰厚さ(T)の除去の段階(複数可)が、化学機械研磨(CMP)、溶媒イオン衝撃若しくはプラズマタイプの処理によって、又は前記処理の順次若しくは同時に実行される任意の組み合わせによって実行されることを特徴とする、請求項10又は11に記載の方法。

請求項13

界面材料及び過剰厚さ(T)の除去の段階(複数可)が、プラズマドライエッチングによって実行されることを特徴とする、請求項10から12のいずれか一項に記載の方法。

請求項14

ブロックコポリマーの前記膜の1つ又は複数のブロックの除去の段階が、ドライエッチングによって実行されることを特徴とする、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。

請求項15

界面材料、過剰厚さ(T)の除去、及びブロックコポリマーの膜の1つ又は複数のブロックの除去の段階が、プラズマエッチングによってまったく同一のエッチング装置において連続して実行されることを特徴とする、請求項10から14のいずれか一項に記載の方法。

請求項16

ブロックコポリマー(BCP)が、前記過剰厚さ(T)の除去の段階の前に、全部又は一部を架橋硬化段階に供することができることを特徴とする、請求項10から15のいずれか一項に記載の方法。

請求項17

架橋/硬化段階が、ブロックコポリマー(BCP)の、紫外線、紫外線/可視光線、若しくは赤外線から選択される定義された波長光放射、及び/又は電子放射線、及び/又は化学処理、及び/又は原子若しくはイオン衝撃への曝露により実行されることを特徴とする、請求項16に記載の方法。

技術分野

0001

発明の分野
本発明は、ブロックコポリマーナノ構造化の間に生成される、ブロックコポリマーのナノドメイン配向の制御の分野に関する。この配向は、特にブロックコポリマーの各界面での表面エネルギーに依存する。

0002

より具体的には、本発明は、液体又は固体形態化合物又は化合物の混合物と上部界面が接触しているブロックコポリマーのナノドメインの配向を制御するための方法に関する。加えて、本発明は、ブロックコポリマーから出発するナノリソグラフィーレジストの製造のため方法であって、前記ブロックコポリマーのブロックの配向を制御するための過程の段階を含む方法に関する。

背景技術

0003

先行技術
ナノテクノロジーの進歩は、マイクロエレクトロニクス、特に微小電気機械システムMEMS)の分野で製品を絶え間なく小型化することを可能にしている。現時点では、従来のリソグラフィー技術は、60nm未満の寸法を有する構造を製造することができないため、小型化についてのこれらの絶え間ない必要性を満たすことをもはや可能にしない。

0004

したがって、リソグラフィー技術を適合させ、ますます小さなパターン高分解能で作成することを可能にするエッチングレジストを作る必要性が存在している。ブロックコポリマーを用いて、ブロック間の相分離によりコポリマー構成ブロックの配置を構造化し、それにより50nm未満のスケールでナノドメインを形成することが可能である。ナノ構造化されるこの能力のため、エレクトロニクス又はオプトエレクトロニクスの分野でのブロックコポリマーの使用は、今日よく知られている。

0005

しかしながら、ナノリソグラフィーレジストを形成することが意図されるブロックコポリマーは、続いてブロックコポリマーのブロックのうちの1つを選択的に除去し、残りのブロックを用いて多孔質膜を作り出すことができるように、基板の表面に垂直に配向されるナノドメインを呈する必要がある。多孔質膜においてこのように作成されたパターンは、続いてエッチングにより下地基板転写され得る。

0006

所定の材料「x」の表面エネルギー(γxと表される)は、その物体内の材料の表面エネルギーと比較した、材料の表面での過剰エネルギーとして定義される。材料が液状の場合、その表面エネルギーは表面張力と同等である。

0007

ブロックコポリマーのブロックi、…jのそれぞれは、各ブロックに特異的であり、その化学成分、すなわち、それが構成されるモノマー又はコモノマー化学的性質に依存するγi…γjと表される表面エネルギーを呈する。同様に、基板の構成材料のそれぞれは、独自の表面エネルギー値を呈する。

0008

加えて、ブロックコポリマーのブロックi、…jのそれぞれは、例えば、液体、固体表面又は別のポリマー相であり得る所定の材料「x」と相互作用する場合、χixと表されるフローリー・ハギンズ型の相互作用パラメータ、及び「γix」と表され、γix=γi−(γx cos θix)[式中、θixは材料iとxとの間の接触角である]である界面エネルギーを呈する。したがって、ブロックコポリマーの2つのブロックi及びjの間の相互作用パラメータは、χijと表される。

0009

Jia et al., Journal of Macromolecular Science, B, 2011, 50, 1042は、表面エネルギーγiと所定の材料のヒルブランド溶解パラメータδiとを結びつける関係が存在することを示している。実際、2つの所定の材料iとxとの間のフローリー・ハギンズ相互作用パラメータは、その材料に特有の表面エネルギーγi及びγxに間接的に関連する。材料の界面に現れる相互作用の物理的現象は、このように、表面エネルギーの観点から、又は相互作用パラメータの観点から説明される。

0010

したがって、下地基板に対して完全に垂直であるブロックコポリマーの構成ナノドメインの構造化を得るために、ブロックコポリマーと物理的に接触している異なる界面との相互作用を正確に制御する必要があると思われる。一般に、ブロックコポリマーは2つの界面:説明の続きでは「下部」と称される、下地基板と接触する界面、及び「上部」と称される、別の化合物又は化合物の混合物と接触する界面と接触している。一般に、上部界面の化合物又は化合物の混合物は、周囲空気又は制御された組成雰囲気で構成されている。しかしながら、それは、より一般的には、ナノドメインの自己組織化の温度で、固体又は液体、すなわち不揮発性である場合、定義された分子構成及び定義された表面エネルギーの任意の化合物又は化合物の混合物で構成され得る。

0011

各界面の表面エネルギーが制御されていない場合、一般的に、ブロックコポリマーのパターンの特定の配向、より具体的には基板に平行な配向が存在し、これはブロックコポリマーの形態がどのようなものであっても当てはまる。この平行配向は、主に、上部界面の基板及び/又は化合物(複数可)が、ブロックコポリマーの自己組織化温度で、ブロックコポリマーの構成ブロックのうちの1つとの好ましい親和性を呈するという事実による。言い換えれば、χi−substrateで表される、ブロックコポリマーのブロックiと、下地基板とのフローリー・ハギンズ型の相互作用パラメータ及び/又はχi−airと表される、ブロックコポリマーのブロックiと、上部界面での化合物、例えば空気とのフローリー・ハギンズ型の相互作用パラメータは、ゼロよりはるかに小さいか、又はゼロよりも大きく、かつ界面エネルギーγi−substrate及び/又はγi−airは互いに同等ではない。

0012

結果として、所望の構造化、すなわち、基板の表面に垂直なドメインの生成(そのパターンは、例えば、円筒状、層状、らせん状又は球状であり得る)は、下部界面、すなわち下地基板との界面においてだけでなく、上部界面においても、表面エネルギーの制御を必要とする。

0013

マイクロエレクトロニクス(リソグラフィー、メモリポイント導波路など)での適用のためのナノ構造化レジストとしてのブロックコポリマーの使用の文脈では、その目的は、下地基板上に事前に作製された事前定義されたパターンによって、所定のブロックコポリマーの異なるブロックの配向をガイドすることである。

0014

基板上のブロックコポリマーのブロックの配向を制御及びガイドすることを可能にする2つの主要な技術:グラフォエピタキシー及び化学エピタキシーがある。グラフォエピタキシーは、トポロジー制約を使用して、ブロックコポリマーの周期性釣り合いの取れた事前定義された空間においてブロックコポリマーを強制的にそれ自体を組織化させる。このため、グラフォエピタキシーは、基板の表面で、ガイドとして知られる一次パターンを形成することからなる。これらのガイドは、ブロックコポリマーのブロックに関して化学的親和性があり、その内部にブロックコポリマーの層が堆積されるゾーンの範囲を定める。これらのガイドは、これらのゾーン内でより高い解像度二次パターンを形成するために、ブロックコポリマーのブロックの組織化を制御することを可能にする。従来、ガイドはフォトリソグラフィーによって形成される。

0015

さらに、その後に堆積されるブロックコポリマーと接触する表面が、ブロックの1つとの好ましい親和性を呈さないように、ガイドの間にある基板の表面を中性化することができる。このために、Mansky et al., in Science, Vol. 275, pages 1458-1460 (7 March 1997)は、例えば、鎖末端ヒドロキシル官能基により官能化された、統計的ポリメチルメタクリレート−コ−スチレン)(PMMA−r−PS)コポリマーは、自然酸化物(Si/自然SiO2)の層を呈するシリコン基板の表面でのコポリマーの良好なグラフティングを可能にし、ナノ構造化されるブロックコポリマーのブロックに対して非優先的である表面エネルギーを得ることを可能にすることを示している。このアプローチの重要なポイントは、グラフト化層を得て、基板の特定の表面エネルギーに関してバリアとして機能することを可能にすることである。ブロックコポリマーの所定のブロックを含むこのバリアの界面エネルギーは、ブロックコポリマーのブロックi…jのそれぞれと同等であり、グラフト化統計コポリマーに存在するコモノマーの比により調節される。したがって、そのような統計コポリマーのグラフティングは、基板の表面に対するブロックコポリマーのブロックのうちの1つの好ましい親和性を抑制し、したがって、基板の表面に平行なナノドメインの好ましい配向が得られるのを防ぐことを可能にする。グラフティング反応は、任意の既知の手段(熱、光化学酸化還元など)によって得ることができる。

0016

化学エピタキシーは、その一部として、基板上に事前に描画されたパターンとブロックコポリマーの異なるブロックとの間の化学的親和性のコントラストを使用する。したがって、ブロックコポリマーのブロックの垂直配向を可能にするために、ブロックコポリマーのブロックのうちの1つだけに対して高い親和性を呈するパターンが、下地基板の表面で事前に描画され、一方、表面の残りは、ブロックコポリマーのブロックに対して特異的親和性を呈さない。このため、一方では、堆積されるブロックコポリマーのブロックとの特異的親和性を呈さない中性ゾーン(例えば、グラフト化統計コポリマーからなる)、他方では、親和性を有するゾーン(例えば、堆積されるブロックコポリマーのブロックのうちの1つでグラフトされたホモポリマーからなり、ブロックコポリマーのこのブロックのアンカーポイントとして機能する)を含む層が、基板の表面に堆積される。アンカーポイントとして機能するホモポリマーは、好ましい親和性を有するブロックの幅よりわずかに大きい幅で生成でき、この場合、基板の表面でのブロックコポリマーのブロックの「疑似公平」な分布を可能にする。このような層は、基板の表面でブロックコポリマーのブロックの公平又は「擬似公平」な分布を可能にし、その結果、層は、その全体的な性質において、ブロックコポリマーのブロックのうちの1つとの好ましい親和性を呈さないので、「擬似中性」であると言われる。その結果、基板の表面でのそのような化学的エピタキシー層は、ブロックコポリマーに関して中性であると考えられる。

0017

これまで説明してきた技術は、ブロックコポリマーの自己集合を1つ又は複数の特定の方向に沿って効率的にガイドすることを可能にするが、基板の表面に完全に垂直なブロックの配向を得るには不十分である。これは、基板の表面に垂直なこのような配向を最小厚さにわたって得るために、ブロックコポリマーの膜の「中性」な上部及び下部界面を生成できること、すなわち、ブロックコポリマーのブロックが、異なる界面のそれぞれと、互いに対して、優勢な親和性を呈さないことが必要であるためである。

0018

特に、ブロックコポリマーのブロックのうちの1つが界面の化合物(複数可)に対して好ましい親和性を呈する場合、ナノドメインはそれ自体をこの界面に平行に配向する傾向を有する。図1の図は、この例ではBCPと参照されるブロックコポリマーと周囲空気との間の上部界面での表面エネルギーは制御されず、一方、下地基板とブロックコポリマーとの間の下部界面は、ブロックの配向をガイドするために、図1に黒で表されている、堆積されるブロックコポリマーのブロックのうちの1つのホモポリマーを含むゾーン、及び図1ハッチングで表されている、ブロックコポリマーのブロックに関して中性である統計コポリマーを含むゾーンにより、化学的にエピタキシーされたパターンを呈する事例を示す。化学的にエピタキシーされた表面は、その全体的な性質において、ブロックコポリマーのブロックのうちの1つとの好ましい親和性を呈さず、すなわち、フローリー・ハギンズパラメータχi−substrate及びχj−substrateは、ブロックコポリマーのブロックi…jのそれぞれに対して同等である。次いで、このように化学的にエピタキシーされた基板の表面は、ブロックコポリマーに関して中性であると考えられる。この場合、コポリマーの組織化を可能にするアニーリング中図1の1で参照される段階)、空気と最も強い親和性を呈するブロックコポリマーのブロックi又はjの1つの層(図1の例では、ブロック番号2である)が、ブロックコポリマーの膜の上部で、すなわち、空気との界面でそれ自体を組織化し、この界面に平行にそれ自体を配向させる。そのとき、少なくともコポリマーの周期L0に等しい最小厚さ「t」にわたって、基板の表面に完全に垂直であるナノドメインを得ることは可能ではない。

0019

上部及び下部界面に対して完全に垂直であるブロックコポリマーのナノドメインの構造化を得るために、界面での材料とブロックコポリマーのブロックのそれぞれとの間の界面張力が同等であることが必要である。

0020

コポリマーの界面での表面エネルギーが十分に制御されていない場合、一度自己集合したブロックコポリマーのナノドメインの不完全垂直性に起因する重大な欠陥が、実際には前記界面に完全に平行な構造化でさえ明らかとなる。

0021

ブロックコポリマーとその下地基板との間の下部界面の中性は現時点では十分に制御されているが、ブロックコポリマーと化合物又は化合物の混合物(固体又は液体)との間の上部界面は著しく制御されていない。

0022

しかしながら、これを克服するために、以下で説明されるさまざまなアプローチが存在し、ブロックコポリマーと下地基板との間の下部界面での表面エネルギーは、以下の3つのアプローチにおいて制御される。

0023

第1の解決策は、ガス混合物の存在下でブロックコポリマーのアニーリングを行い、ブロックコポリマーのブロックのそれぞれに関して中性の条件を満たすことを可能にすることにあるであろう。しかしながら、そのようなガス混合物の組成は、見つけるのが非常に複雑であると思われる。

0024

第2の解決策は、上部界面の化合物の混合物が周囲の空気で構成されている場合、ブロックコポリマー(その構成ブロックはすべて、自己組織化温度で互いに同一の(又は非常に類似した)表面エネルギーを呈する)を使用することにある。そのような場合、一方では、ブロックコポリマー/中性化基板界面によって、他方では、ブロックコポリマーBCPのブロックi…jが、本例では上部界面での成分、この場合は空気に対する同等の親和性を自然に呈するという事実によって、ブロックコポリマーのナノドメインの垂直な組織化が得られる。状況は、次いで、χi−substrate〜…〜χj−substrate(=0が好ましい)及びγi−air〜…〜γj−airである。それにもかかわらず、この特有の特徴を呈するブロックコポリマーは非常に限られた数しか存在しない。これは、例えば、ブロックコポリマー PS−b−PMMAの場合である。しかしながら、コポリマーPS−b−PMMAのローリー・ハギンズ相互作用パラメーターは、このコポリマーの自己組織化の150℃の温度では低く、すなわちおよそ0.039であり、これは生成されるナノドメインの最小サイズを制限する。

0025

さらに、所定の材料の表面エネルギーは温度に依存する。実際には、自己組織化温度が上昇する場合、例えば、高重量又は高周期のブロックコポリマーを組織化することが望まれ、正確な組織化を得るために、結果として、大量のエネルギーを必要とする場合、ブロックの表面エネルギーにおける差異が、上部界面での化合物に関するブロックコポリマーのブロックのそれぞれの親和性が依然として同等とみなされるには、大きくなりすぎる可能性がある。この場合、自己組織化温度の上昇は、自己組織化温度でのブロックコポリマーのブロック間の表面エネルギーにおける差異の結果として、集合体の非垂直性に関連する欠陥の出現をもたらし得る。

0026

Bates等の「Polarity-switching top coats enable orientation of sub-10nm block copolymer domains」と題される出版物Science, 2012, Vol. 338, pp 775-779及び米国特許出願公開第2013280497号において記載される、想定される最後の解決策は、「トップコート」としても知られる、ブロックコポリマーの表面に堆積される上部層の導入により、ポリ(トリメチルシリルスチレン−b−ラクチド)又はポリ(スチレン−b−トリメチルシリルスチレン−b−スチレン)型の、ナノ構造化されるブロックコポリマーの上部界面での表面エネルギーを制御することにある。この文書では、極性であるトップコートは、ナノ構造化されるブロックコポリマーの膜上にスピンコーティングによって堆積される。トップコートは酸性又は塩基性水溶液に可溶であり、これはトップコートが、水に不溶のブロックコポリマーの上部表面に塗布されることを可能にする。記載される例において、トップコートは水酸化アンモニウム水溶液に可溶である。トップコートは、統計又は交互コポリマーであり、その組成物無水マレイン酸を含む。溶液中、無水マレイン酸の開環は、トップコートがアンモニアを失うことを可能にする。アニーリング温度でのブロックコポリマーの自己組織化中、トップコートの無水マレイン酸の環は再び閉じ、トップコートは極性の低い状態への変換を受け、ブロックコポリマーに関して中性になり、したがって、2つの下部及び上部界面に対してナノドメインの垂直配向を可能にする。続いて、トップコートは、酸性又は塩基性溶液洗浄することにより除去される。

0027

同様に、文書米国特許出願公開第2014238954A号は、文書米国特許出願公開第2013280497号と同じ原理を記載しているが、シルセスキオキサン型のブロックを含むブロックコポリマーに適用されている。

0028

この解決策は、図2に示すように、組織化されるブロックコポリマーBCPと、ガス、固体若しくは液体である化合物又は化合物の混合物との間の上部界面を、ブロックコポリマー−トップコート界面と置き換えることを可能にする。2で参照される段階では、ブロックコポリマーは、化学的にエピタキシーされたパターンを生成することにより、事前に中性化された基板の表面上に堆積される。ブロックコポリマーBCPは、コポリマーの周期L0程度の厚さ「t」にわたって堆積される。次いで、段階3においてトップコートが堆積される。次に、ブロックコポリマーBCPをナノ構造化するために、アニーリングが段階4において実行される。最後に、基板の表面に完全に垂直に、その厚さ「t」全体にわたってナノドメインを持つナノ構造化ブロックコポリマーの膜を保持するために、ブロックコポリマーが組織化されるとすぐに、段階5においてトップコートが除去される。この場合、トップコートの材料は、考慮される集合温度でブロックコポリマーBCPのブロックi…jのそれぞれに対して同等の親和性(χi−TC=…=χj−TC(=〜0が好ましい))を呈する。

0029

図1図2の比較は、ブロックのうちの1つ(ブロック番号2)が周囲雰囲気との好ましい親和性を呈しているブロックコポリマーが(図1)、化学エピタキシーを介してガイドされる場合、トップコート層を使用する利点を示している(図2)。トップコート層は、アニーリングによるナノ構造化の段階4の間に、ブロックコポリマーのナノドメインを、基板の表面に垂直に、ブロックコポリマーBCPの膜の厚さ「t」全体にわたって配向させることを可能にすることは明らかである。この膜厚さ「t」は、その後パターンを基板に転写できるようにするために、ブロックコポリマーの少なくとも周期(「L0」)程度のものである。(図1に示されるように)トップコート層が使用されない場合、ブロックコポリマーの膜はその厚さ「t」がまったく均一ではなく、すなわち、つまり、周囲雰囲気に対するブロック番号2の好ましい親和性のために、最小厚さ「t」でのナノドメインの垂直性に到達しないということである。

0030

しかしながら、トップコート層の使用と、その設計及びブロックコポリマーの集合のための全体的なスキームへの組み込みは、解決するのが複雑ないくつかの基本的な問題を提示する。最初の困難は、トップコート層自体の堆積にある。したがって、その堆積中に、基板上に事前に堆積されたブロックコポリマーが再び溶解されない場合、トップコート層の構成材料はブロックコポリマー自体が溶解しない溶媒に可溶であることが不可欠である。また、トップコート層は、例えば適切な溶媒、好ましくはそれ自体がエレクトロニクスの標準品目と適合する溶媒ですすぐことによって、容易に除去できることが必要である。さらに、トップコート層は、熱処理中に、ナノ構造化されるブロックコポリマーの異なるブロックのそれぞれに対して同等の界面張力を呈さなければならない。これらすべての困難を考慮すると、トップコート材料化学合成はそれ自体が課題であることが判明し得る。また、トップコート層の熱安定性の潜在的な問題、及び好ましくはブロックコポリマーの密度よりも低くなければならないトップコート材料の密度について言及することができる。その結果、所定の化学的性質のブロックコポリマーのトップコート系を生成するためのいくつかの解決策が存在する場合でも、すべての場合において、標的化ナノリソグラフィー用途にとって有利なパターンを得ることを目的とした、ブロックコポリマーのブロックのガイド、配向、及びナノ構造化の過程は、そのような用途のためのブロックコポリマーの使用の単純さを損ねて、結果として複雑であることがわかる。

0031

それはともかく、トップコート層の使用は、基板に対して垂直にブロックコポリマーのナノドメインを配向するために推測的に不可欠であると思われ、問題のブロックコポリマーがグラフォエピタキシー又は化学エピタキシーなどの技術によりガイドされている場合においてはなおさらであり、そうでなければ、ブロックコポリマーをガイドする目的で基板上にパターンを生成するためになされた努力無意味になるであろう。

0032

表面が事前に中性化された基板上に堆積されたブロックコポリマーの上部界面での表面エネルギーを制御するための上記の異なるアプローチは、一般的に実行するには面倒かつ複雑すぎるままであり、ブロックコポリマーのパターンの不完全な垂直性に関連する欠陥を大幅に減らすことを可能にしない。加えて、想定される解決策は、複雑すぎて工業用途に適合できないと思われる。

0033

これらの異なる技術的問題並行して、エレクトロニクスの分野で対象とされる用途に対する欠陥(垂直性が悪い、又は粒界などによる)の許容可能な含有量を呈するブロックコポリマーBCPの膜を製造する問題のまったく別のカテゴリーは、「湿潤」及び/又は基板への前記膜の接着の特性の制御にある。これは、T.P. Russell et al., Macromolecules, 2017, 50 (12), 4597-4609;M. Geoghegan et al., Prog. Polym. Sci., 2003, 28, 261-302; P. G. de Gennes, Rev. Mod. Phys., 1985, 57, 827-863の論文において報告された多くの研究が、例えば、所定の基板上に堆積されたポリマーなどの任意の材料の膜の品質均質性連続性)が、検討中の材料/基板系に内在する異なるパラメータに依存することを示しているからである。これらのパラメータには、特に、系の各成分の表面エネルギーと界面張力、温度、膜の厚さ、あるいはこれらの成分の性質そのもの(固体、液体、分子構成など)が含まれる。したがって、一般に、低い表面エネルギーを呈する基板は「湿式」/接着することが難しいと広く受け入れられている。その結果、このタイプの基板上のポリマー膜は、代わりに、厚さが非常に不均一になる傾向があるが、これは、前記ポリマーが、堆積後、例えばポリマーのガラス転移温度を超える熱加熱中に自由に変化できるままである場合にさらに当てはまる。同様に、堆積されたポリマー膜が薄いほど、すなわち、検討中のポリマーの分子鎖回転半径の少なくとも1倍であると、不安定又は準安定である傾向をさらに有することとなり、基板の表面エネルギーが、前記ポリマーの表面エネルギーと異なり、その系が自由に変化できるままである場合はなおさらである。最後に、「アニーリング温度/アニーリング時間」のペアが増加すると、基板上に堆積されたポリマー膜の不安定性は一般的に増加する。

0034

実際、これらの異なる論点が、エレクトロニクス、又は基板の最小表面積にわたってブロックコポリマーBCPの連続膜を必然的に必要とする別の分野の用途の目的のための、専用のブロックコポリマーBCP系に直面している場合、ブロックの界面エネルギーと固体表面の界面エネルギーがすべてのブロックに対してバランスが取れている(言い換えれば、BCPの各ブロックが、表面エネルギーがそれ自体のとは異なる基板を「見る」)ように、ブロックコポリマーBCPの膜が官能化された基板上に堆積される場合、前記ブロックコポリマーが最小厚さ「t」に沿って堆積されると、潜在的な集合欠陥を減少させるために、高温アニールを組み合わせることができるようにすることは危険となる。このタイプのディウェッティング現象は、例えば、PS−b−PMMAなどのブロックコポリマーについて報告されており(R.A. Farrell et al., ACS Nano, 2011, 5, 1073-1085)、一方、これらのブロックコポリマーのPS及びPMMAブロックは、比較的高い表面エネルギーを呈する。実際、これらのブロックコポリマーに基づく膜は、ブロックがより低い表面エネルギーを呈するであろうブロックコポリマーに基づく膜よりも、ディウェッティングに関してより安定していると考えられている。

0035

それゆえに、例えばリソグラフィーレジストなどの薄膜の形態でのブロックコポリマーBCPの使用の文脈において、基板に対するパターンの垂直性を保証するために、上部界面の親和性を制御できるだけでなく、ブロックコポリマーBCPの膜が、表面のディウェッティングなしに、検討中の基板のすべての表面を実際に覆うことを保証できること、及びこのようなトップコートタイプの上層が使用される場合、堆積されたブロックコポリマーBCPの膜とそのトップコートとの間のディウェッティングの完全な欠如を保証できることが不可欠である。

0036

技術的問題
したがって、本発明の目的は、先行技術の欠点の少なくとも1つを克服することである。本発明は、特に、任意のブロックコポリマーのナノドメインの配向を制御するために工業的に実行できる単純な代替解決策を提供することを目的とし、これによりナノドメインは、少なくともブロックコポリマーの半周期L0に等しい最小厚さ「t」にわたって、基板及び上部界面に対して垂直にそれ自身を配向させ、これは、ブロックコポリマーBCPに対して中性であるトップコートタイプの特定の層を使用せずに行われる。

0037

本発明はさらに、基板で起こり得る濡れ現象に関して、事前に中性化された基板上に堆積されたブロックコポリマーの膜を安定化することを目標とする。

0038

発明の簡潔な説明
この目的のために、本発明の主題は、下部界面が、事前に中性化された基板の表面と接触している、ブロックコポリマーのナノドメインの配向を制御するための方法であり、前記ブロックコポリマーは、それ自体をナノ構造化して、周期の少なくとも半分に等しい最小厚さにわたって、所定の周期を持つナノドメインを与えることができ、前記方法は、前記基板上に前記ブロックコポリマーを堆積させることにより、その総厚さが前記最小厚さよりも少なくとも2倍大きく、好ましくは前記最小厚さよりも少なくとも3倍大きくなるようにし、次いで、前記ブロックコポリマー上に、周囲雰囲気からそれを隔離することを可能にする界面材料を堆積させることを特徴とする。

0039

したがって、ブロックコポリマーの上部界面上に堆積された界面材料は、ブロックコポリマーのブロックのうちの少なくとも1つと特異的親和性を呈し、この親和性は周囲雰囲気の親和性よりも顕著ではない。最小厚さを超えて堆積されるブロックコポリマーの過剰厚さは、その部分に対して、ブロックコポリマーのブロックのうち1つと界面材料の成分との好ましい親和性を補償することを可能にする。さらに、このかなりの過剰厚さは、中性化された基板で起こり得るディウェッティング現象に関して堆積されたブロックコポリマーBCPの膜を安定化させることも可能にする。したがって、過剰厚さは、例えば、より高いアニーリング温度/集合時間のペアを可能にし、あるいはディウェッティングのキネティクスを遅くするか、又はそれを完全に除去することを可能にする。

0040

ブロックコポリマーの表面エネルギー及びナノドメインの配向を制御するための方法の他の任意の特徴によれば:
− 前記ブロックコポリマーがそれ自体をナノ構造化することを意図している最小厚さは、周期(L0)の整数倍又は半整数倍に等しくなるように選択され、前記倍数は15以下、好ましくは10以下である;
− ブロックコポリマーの堆積に続く段階は、少なくとも前記最小厚さにわたってそれをナノ構造化するために、ブロックコポリマーの自己組織化を実行することからなる;
− ブロックコポリマーの自己組織化は、当業者に知られている任意の適切な技術又は適切な技術の組み合わせによって実行することができ、好ましい技術は熱処理である:
− ブロックコポリマーの上部界面は、定義された分子構成及び定義された表面エネルギーの化合物又は化合物の混合物を含む界面材料と接触しており、この化合物又は化合物の混合物は、前記ブロックコポリマーの組織化の温度で固体又は液体であり得、ブロックコポリマーの膜を周囲雰囲気又は定義されたガスの混合物の影響から隔離することを可能にする;
− 前記化合物、又は化合物の混合物は、ブロックコポリマーのブロックのうちの少なくとも1つと特異的親和性を呈する;
− ブロックコポリマーと接触する上部界面材料の前記化合物は、その表面エネルギーが、少なくとも値「γi−5」(mN/m)より大きく、かつ少なくとも値「γs+5」(mN/m)より小さくなるように選択され、ここでγiはブロックコポリマーのブロックのそれぞれのすべての値の中で表面エネルギーの最低値を表し、γsはブロックコポリマーのブロックのそれぞれのすべての値の中で表面エネルギーの最大値を表す;
− 好ましくは、ブロックコポリマーと接触する上部界面材料の前記化合物は、その表面エネルギーが値γiとγsとの間にあるように選択される;
− 上部界面材料の前記化合物は、ブロックコポリマーのブロックのそれぞれに関して中性でないように選択される;
− 上部界面材料の前記化合物は、ブロックコポリマーのブロックのそれぞれに関して中性であるように選択される;
−基板はパターンを含むか又は含まず、前記パターンは、ブロックコポリマーの膜の堆積の段階の前に、任意の性質のリソグラフィー段階又は一連のリソグラフィー段階によって事前に描画され、前記パターンは、中性化表面を得るために、化学エピタキシー又はグラフォエピタキシーと称される技術、あるいはこれらの2つの技術の組み合わせによって、前記ブロックコポリマーの組織化をガイドすることを意図している。

0041

本発明のさらなる主題は、下部界面が、事前に中性化された下地基板の表面と接触するブロックコポリマーから出発する、ナノリソグラフィーレジストの製造のための方法であり、前記方法が、上記のブロックコポリマーのナノドメインの配向を制御するための方法の段階を含み、前記最小厚さ(t)にわたって前記基板に対して垂直にナノ構造化されたブロックコポリマーの膜を残すために、ブロックコポリマーのナノ構造化後、界面材料及び前記ブロックコポリマーの過剰厚さも除去され、次いで、ナノリソグラフィーレジストとして機能することができる多孔質膜を形成するために、前記ブロックコポリマーの膜のブロックうちの少なくとも1つが除去されることを特徴とする。

0042

レジストの製造のための方法の他の任意の特徴によれば、
−界面材料の除去及び前記ブロックコポリマーの前記過剰厚さの除去は、同時に又は順次実行される;
− 界面材料及び過剰厚さの除去の段階(複数可)は、化学機械研磨(CMP)、溶媒、イオン衝撃若しくはプラズマタイプの処理によって、又は前記処理の順次若しくは同時に実行される任意の組み合わせによって実行される;
− 界面材料及び過剰厚さの除去の段階(複数可)は、プラズマドライエッチングによって実行される;
− ブロックコポリマーの前記膜の1つ又は複数のブロックの除去の段階は、ドライエッチングによって実行される;
− 界面材料、過剰厚さの除去、及びブロックコポリマーの膜の1つ又は複数のブロックの除去の段階は、プラズマエッチングによってまったく同一のエッチング装置において連続して実行される;
− ブロックコポリマーは、前記過剰厚さの除去の段階の前に、全部又は一部を架橋硬化段階に供することができる;
− 架橋/硬化段階は、ブロックコポリマーの、紫外線、紫外線/可視光線、若しくは赤外線から選択される定義された波長光放射、及び/又は電子放射線、及び/又は化学処理、及び/又は原子若しくはイオン衝撃への曝露により実行される。

0043

最後に、本発明の主題は、上記の方法に従って得られるナノリソグラフィーレジストである。

0044

本発明の他の顕著な特徴及び利点は、添付の図面を参照して、例示的かつ非限定的な例として与えられた説明を読むことで明らかになるであろう。

図面の簡単な説明

0045

すでに説明した、上部界面での表面エネルギーが制御されていない場合、自己集合に必要なアニーリング段階の前と後で、化学的にエピタキシーされたパターンを生成することにより表面が中性化されている、基板上に堆積されたブロックコポリマーの断面で見た図。
すでに説明した、アニーリング段階の前に、ブロックコポリマーが表面中性化のための特定の上層で覆われている場合、自己集合に必要なアニーリング段階の前と後で、化学エピタキシーパターンを生成することにより表面が中性化されている、基板上に堆積されたブロックコポリマーの断面で見た図。
ブロックコポリマーのナノドメインの配向を制御するための本発明による方法の異なる段階を含むブロックコポリマーの断面で見た図であり、前記方法は、ブロックコポリマーのナノドメインが最小厚さ「t」にわたって基板の表面に対して垂直に配向されるように、ブロックコポリマーがそれ自体をナノ構造化することを可能にする。

実施例

0046

発明の詳細な説明
用語「ポリマー」は、(統計、グラジエント、ブロック又は交互型の)コポリマー、又はホモポリマーのいずれかを意味すると理解されている。

0047

使用される用語「モノマー」とは、重合を受けることができる分子に関する。

0048

使用される用語「重合」は、モノマー又はモノマーの混合物をポリマーに転換するための過程に関する。

0049

用語「コポリマー」は、いくつかの異なるモノマー単位一緒にするポリマーを意味するものと理解される。

0050

用語「統計コポリマー」は、鎖に沿ったモノマー単位の分布が、例えばベルヌーイゼロ次マルコフ)又は一次若しくは二次マルコフ型の統計法則に従う、コポリマーを意味すると理解される。繰り返し単位が鎖に沿ってランダムに分布する場合、ポリマーは、ベルヌーイ過程により形成され、ランダムコポリマーと称される。用語「ランダムコポリマー」は、コポリマー−の合成中に広がる統計的過程が知られていない場合でさえも、しばしば使用される。

0051

用語「グラジエントコポリマー」は、モノマー単位の分布が鎖に沿って次第に変化するコポリマーを意味すると理解される。

0052

用語「交互コポリマー」は、鎖に沿って交互に分布している少なくとも2つのモノマー物質を含むコポリマーを意味すると理解される。

0053

用語「ブロックコポリマー」は、個々のポリマー物質のそれぞれの1つ又は複数の連続した配列を含むポリマーを意味すると理解され、そのポリマー配列は互いに化学的に異なり、化学結合共有イオン水素又は配位)を介して互いに結合している。これらのポリマー配列は、ポリマーブロックとしても知られている。これらのブロックは、各ブロックの重合度臨界値より大きい場合、それらは互いに混和せず、ナノドメインに分離するように、相分離パラメータ(フローリー・ハギンズ相互作用パラメータ)を呈する。

0054

上記の用語「混和性」は、2つ以上の化合物が完全に混合して均質又は「擬似均質」相、すなわち、明らかな短距離又は長距離結晶又は準結晶対称性のない相を形成する能力を意味すると理解される。混合物の混和性の性質は、混合物のガラス転移温度(Tg)の合計が、単独で取られた化合物のTg値の合計より厳密に小さい場合に決定することができる。

0055

説明では、アニーリング温度としても知られている集合温度でのブロックコポリマーの相分離のよく知られた現象を説明するために、「自己集合」及び「自己組織化」の両方、あるいは「ナノ構造化」について言及される。

0056

L0で示される「ブロックコポリマーの周期」という用語は、異なる化学組成を有するドメインにより分離された、同じ化学組成を有する2つの隣接ドメインを分離する最小距離を意味すると理解される。

0057

最小厚さ「t」は、ナノリソグラフィーレジストとして機能するブロックコポリマーの膜の厚さを意味すると理解され、それより小さいと、ブロックコポリマーの膜のパターンを下地基板に転写することはもはやできない。一般に、高い相分離パラメータχを有するブロックコポリマーの場合、この最小厚さ「t」は、ブロックコポリマーの周期L0の半分に少なくとも等しい。

0058

「多孔質膜」という用語は、そこから1つ又は複数のナノドメインが除去され、その形状が、除去された球状、円筒状、層状又はらせん状であり得るナノドメインの形状に対応する穴を残しているブロックコポリマーの膜を意味する。

0059

「中性」又は「擬似中性」表面は、その全体的な性質において、ブロックコポリマーのブロックのうちの1つとの好ましい親和性を呈さない表面を意味すると理解される。したがって、表面でのブロックコポリマーのブロックの公平又は「疑似公平」な分布を可能にする。

0060

基板の表面の中性化は、そのような「中性」又は「擬似中性」表面を得ることを可能にする。

0061

表面エネルギー、又はより具体的には所定のブロックコポリマーの材料及びブロックの界面張力について言及される場合、これらは、所定の温度、より具体的にはブロックコポリマーの自己組織化を可能にする温度で比較される。

0062

ナノ構造化されるブロックコポリマーの「下部界面」という用語は、前記ブロックコポリマーが堆積される下地基板と接触する界面を意味すると理解される。説明の続きを通じて、この下部界面が中性化されること、すなわち、その全体的な性質において、ブロックコポリマーのブロックのうちの1つとの好ましい親和性を呈さないことに留意すべきである。

0063

ナノ構造化されるブロックコポリマーの「上部界面」又は「上部表面」という用語は、ナノドメインの自己組織化の温度で、固体又は液体、すなわち不揮発性であるかによらず、定義された分子構成及び定義された表面エネルギーの化合物又は化合物の混合物と接触する界面を意味すると理解される。したがって、化合物が液体である場合、これは、ブロックコポリマーが不溶性である溶媒又は溶媒の混合物であり得る。化合物が固体の場合、これは、例えば、ブロックコポリマーのブロックのうちの少なくとも1つとの親和性が周囲空気よりも顕著ではないコポリマーであり得る。

0064

説明の続きにおいてBCPと示される、ナノ構造化されるブロックコポリマーの膜に関して、それは「n」ブロックを含み、nは2以上の任意の整数である。ブロックコポリマーBCPは、より具体的には次の一般式により定義される:
[式中、A、B、C、D、…、Zは、いずれかの純粋な化学物質を表すブロック「i」…「j」であり、すなわち、各ブロックが、一緒に重合された同一の化学的性質のモノマーのセットであるか、又は全部若しくは一部がブロック若しくは統計若しくはランダム若しくはグラジエント若しくは交互コポリマーの形態で、一緒に共重合されたコモノマーのセットである。]

0065

したがって、ナノ構造化されるブロックコポリマーBCPのブロック「i」…「j」のそれぞれは、潜在的に、全部又は一部を次の形式:i=ai−co−bi−co−…−co−zi(i≠…≠j)で書き表すことができる。

0066

物質ai…ziの体積分率は、ブロックコポリマーBCPのブロックi…jのそれぞれにおいて、モノマー単位として1%から99%の範囲であり得る。

0067

ブロックi…jのそれぞれの体積分率は、ブロックコポリマーBCPの5%から95%の範囲であり得る。

0068

体積分率は、ブロックの体積に関する物質の体積、又はブロックコポリマーの体積に関するブロックの体積であるとして定義される。

0069

コポリマーのブロックの各物質、又はブロックコポリマーの各ブロックの体積分率は、以下に説明する方法で測定される。ブロックコポリマーが関与している場合、物質のうちの少なくとも1つ、又はブロックのうちの1つが、いくつかのコモノマーを含むコポリマー内で、コポリマー全体における各モノマーのモル分率プロトンMRにより測定し、次いで各モノマー単位のモル質量を使用して質量分率を算出することが可能である。次いで、ブロックの各物質、又はコポリマーの各ブロックの質量分率を得るためには、物質又はブロックの構成コモノマーの質量分率を合計すれば十分である。続いて、各物質又はブロックの体積分率は、各物質又はブロックの質量分率から及びその物質又はブロックを形成するポリマーの密度から決定することができる。しかしながら、そのモノマーが共重合されているポリマーの密度を常に得ることは可能ではない。この場合、物質又はブロックの体積分率は、その質量分率から、及び物質又はブロック内の重量で支配的な化合物の密度から決定される。

0070

ブロックコポリマーBCPの分子量は、1000から500000g.mol−1の範囲であり得る。

0071

ブロックコポリマーBCPは、直鎖状星形分岐状(3つ又は複数のアーム)、グラフト化、樹枝状はくし状のいずれかの型のアーキテクチャを呈することができる。

0072

ブロックコポリマーの膜の下部からの好ましい親和性を同時に効率的にスクリーニングし、基板のディウェッティングの現象の可能性に関してブロックコポリマーの膜を安定化するために、前記ブロックコポリマーBCPをナノ構造化する段階の間に、最小厚さ(t)にわたって、所望の方向に沿ってブロックコポリマーのナノドメインを配向させるために、表面が事前に中性化されている下地基板上に事前に堆積されているブロックコポリマーBCPのナノドメインの配向を制御するための方法に関しては、本発明の原理は、前記ブロックコポリマーBCPの高い厚さと組み合わせて、周囲雰囲気との好ましい親和性ではなく、上部界面の材料(液体、固体、ポリマーなど)に対するブロックコポリマーBCPのブロックのうちの1つの好ましい親和性を使用することにある。

0073

下地基板は、無機有機又は金属性の固体であり得る。特定の例では、それをシリコンで作ることができる。その表面は事前に中性化されている。このため、基板はパターンを含むか又は含まず、前記パターンは、ブロックコポリマーBCPの膜の堆積の段階の前に、任意の性質のリソグラフィー段階又は一連のリソグラフィー段階によって事前に描画され、前記パターンは、中性化表面を得るために、化学エピタキシー又はグラフォエピタキシーと称される技術、あるいはこれらの2つの技術の組み合わせによって、前記ブロックコポリマーBCPの組織化をガイドすることを意図している。

0074

ブロックコポリマーは、少なくとも周期(L0)の半分に等しい最小厚さ(t)にわたってそれ自体が周期(L0)を持つナノドメインにナノ構造化することができる。

0075

上部界面を中性化するために、ブロックコポリマーは、有利には、総厚さ(T+t)[前記最小厚さ(t)と、前記最小厚さ(t)よりも少なくとも2倍大きい過剰厚さ(T)との合計を表す]で前記基板上に堆積される。続いて、BCP膜を周囲雰囲気又は定義されたガスの混合物から隔離するために、ブロックコポリマーBCPのブロックのうちの少なくとも1つに対して、特異的親和性(たとえこれがわずかであっても)を呈する液体又は固体材料の任意の厚さがブロックコポリマーBCPの膜上に堆積される。

0076

周囲空気の親和性よりも顕著ではない、ブロックコポリマーブロックのうちの少なくとも1つとの特異的親和性を呈する、ブロックコポリマーの上部界面で別の化合物を選択することが可能であるため、図3の図に6で参照される、ブロックコポリマーBCPと周囲雰囲気との間の、説明の続きにおいて界面材料としても知られる中間「バッファー」層の堆積の後者の段階は、この発明の中核を構成する。上部界面でのこの化合物は、例えば、コポリマーなどの固体、又はブロックコポリマーBCPが不溶性である溶媒などの液体、あるいはイオン液体であり得る。この方法は、従来技術のトップコートの方法に対して、ブロックコポリマーBCPのブロックに対して中性であるが、代わりにブロックコポリマーBCP/初期雰囲気親和性を大幅に減少させることを可能にする、上部材料を使用しないという大きな利点を示している。

0077

より好ましくは、総厚さ(T+t)は、前記最小厚さ(t)よりも少なくとも3倍大きい。

0078

最小厚さ(t)は、ナノリソグラフィーレジストとして機能するナノ構造化ブロックコポリマーによって、下地基板にパターンをその後エッチングできるようにするために、ブロックコポリマーがそれ自体をナノ構造化するのに必要な厚さを表す。高相分離パラメータを有するコポリマーの場合、この最小厚さ(t)は、ブロックコポリマーのナノ構造化周期(L0)の半分に少なくとも等しい。

0079

図3は、基板の事前に化学エピタキシーによって中性化された表面上のブロックコポリマーBCP及び事前に堆積されたブロックコポリマーと雰囲気との間の「バッファー」層として機能することを意図した界面材料の層の堆積の段階6を示す。この界面材料は、固体又は液体の形態で提供される。ブロックコポリマーBCPは、有利には総厚さ(T+t)にわたって堆積される。界面材料及びブロックコポリマーBCPの過剰厚さ「T」は、ブロックコポリマーBCPの最小厚さ「t」をスクリーニングし、前記ブロックコポリマーのブロックのうちの1つとの雰囲気の好ましい親和性の影響から保護することを可能にする。したがって、ブロックコポリマーBCPの上部界面上に堆積した界面材料と接触する空気は、コポリマーの深さ、特に最小厚さ「t」に影響を及ぼさない。したがって、本発明によるブロックコポリマーのナノドメインの配向を制御するための方法は普遍的であり、ブロックコポリマーの化学系が何であれ適用される。

0080

ブロックコポリマーBCPの最小総厚さ(T+t)は、(T+t)≧2t、好ましくは(T+t)≧3tで、tが少なくともL0の半分に等しくなるように選択される。

0081

加えて、本発明は、周期L0の半分程度の最小厚さ「t」を得ることに限定されない。これは、この最小厚さを、有利には周期(L0)の整数倍又は半整数倍に等しくなるように選択できるためであり、前記倍数は15以下、好ましくは10以下である。したがって、例えば、2L0に等しい最小厚さ「t」にわたって、下部及び上部界面に対して垂直にブロックコポリマーのナノドメインを組織化することが望まれる場合、少なくとも4L0から6L0(=2tから3t)の総厚さ(T+t)にわたってブロックコポリマーを堆積させることが望ましい。同様に、例えば、3L0に等しい最小厚さ「t」にわたって、下部及び上部界面に対して垂直にブロックコポリマーのナノドメインを組織化することが望まれる場合、少なくとも6L0から9L0(= 2tから3t)の総厚さ(T+t)にわたってブロックコポリマーを堆積させることが望ましい。

0082

ブロックコポリマーBCPと接触する上部界面での化合物は、その表面エネルギーが、少なくとも値「γi−5」(mN/m)より大きく、かつ少なくとも値「γs+5」(mN/m)より小さくなるように選択され、ここでγiはブロックコポリマーのブロックのそれぞれのすべての値の中で表面エネルギーの最低値を表し、γsはブロックコポリマーBCPのブロックのそれぞれのすべての値の中で表面エネルギーの最大値を表す。好ましくは、ブロックコポリマーと接触する上部界面の化合物は、その表面エネルギーが値γiとγsとの間にあるように選択される。上部界面での化合物は、ブロックコポリマーのブロックのそれぞれに関して中性でないように選択され得る。

0083

ブロックコポリマーは、例えば、スピンコーティング、ドクターブレードナイフステム、あるいはスロットダイシステム技術などの当業者に知られている技術に従って、堆積させることができる。このために、ブロックコポリマーBCPは事前に溶媒に混合されている。

0084

ブロックコポリマーBCPの堆積及び上部界面材料の堆積に続く段階は、少なくとも最小厚さ「t」にわたってそれ自体をナノ構造化するように、ブロックコポリマーBCPの自己組織化に進むことからなる(図3の図で7で参照される段階)。このために、ブロックコポリマーの自己組織化は、当業者に知られている任意の適切な技術又は適切な技術の組み合わせによって実行することができる。好ましくは、表面が事前に中性化された基板、ブロックコポリマーBCP及び界面材料を含む得られたスタックを熱処理に供することにより実行される。次いで、ブロックコポリマーは、熱処理の影響下でそれ自体をナノ構造化し、得られたナノドメインは、少なくとも前記最小厚さ「t」にわたって基板の表面にそれ自身を垂直に配向させる。

0085

ナノリソグラフィーレジストの製造のための方法に関して、ブロックコポリマーBCPがナノ構造化され、そのパターンが少なくとも前記最小厚さ「t」にわたって基板の表面に垂直に配向している場合、ナノ構造化されたブロックコポリマーBCPの膜を得るために、最初に上部界面の材料の除去、次いで過剰厚さ「T」の除去へと進むことが望ましい(図3の段階8)。この膜は、そのパターンを下地基板に転写するために、後続のナノリソグラフィーの過程においてレジストとして機能することを意図している。

0086

このために、上部界面材料の除去、及びブロックコポリマーの過剰厚さ「T」の除去も、化学機械研磨(CMP)、溶媒、イオン衝撃若しくはプラズマタイプの処理によって、同時若しくは順次、又はこれらの処理の順次若しくは同時に実行される任意の組み合わせによって実行することができる。

0087

好ましくは、上部界面材料の除去及びブロックコポリマーの過剰厚さ「T」の除去は、例えばプラズマエッチングなどのドライエッチングによって実行され、そのために、ブロックコポリマーBCPの所定のブロックに対して特異的選択性を呈さないように、使用されるガス(複数可)の化学的性質(複数可)が選択される。したがって、エッチングは、ブロックコポリマーBCPのすべてのブロックに対して同じ速度で行われる。したがって、事前に選択されたブロックコポリマーBCPの前記最小厚さ「t」が基板上に残るまで、過剰厚さ「T」のエッチングが実行される。

0088

一例では、ブロックコポリマーは、例えば、少なくとも50nmよりも大きい総厚さ(T+t)にわたって堆積され、45nm未満、好ましくは40nm未満の最小厚さ「t」を保持するために、上部界面材料及び過剰厚さ「T」が除去される。この場合は、例えば、20nmに等しい周期L0を有し、例えばL0又は2L0に等しい最小厚さ「t」が望まれるブロックコポリマーで存在することができる。

0089

過剰厚さTの除去の前に、ブロックコポリマーは、全部又は一部を、架橋/硬化段階に供することができる。そのような場合、ブロックコポリマーの全部又は一部を架橋/硬化できるようにするために、過剰厚さTの除去の前に界面材料の除去が実行されるであろう。

0090

この架橋/硬化段階は、ブロックコポリマーBCPの、紫外線、紫外線/可視光線、若しくは赤外線から選択される定義された波長の光放射、及び/又は電子放射線、及び/又は化学処理、及び/又は原子若しくはイオン衝撃への曝露により実行され得る。

0091

上部界面材料及び前記過剰厚さTの除去の後、厚さ「t」にわたってナノ構造化されたブロックコポリマーBCPの膜が得られ、図3の図に示すように、そのナノドメインは下地基板の表面に垂直に配向されている。このブロックコポリマーの膜は、次いで、多孔質膜を残し、そのパターンをナノリソグラフィー過程によって下地基板に転写することができるようにするために、そのブロックのうちの少なくとも1つの除去の後、レジストとして機能することができる。

0092

ブロックコポリマーの膜のブロック又はブロック(複数)の除去は、他のブロックを保持しながら除去されるブロック(複数可)を溶解できる溶媒を使用するウェットエッチング、又はドライエッチングなどの任意の既知の手段によって実行することができる。

0093

ウェットエッチングが選択される場合、残っているブロックコポリマーの膜のブロック又はブロック(複数)の除去の前に、ブロックコポリマーの前記膜の全部又は一部に刺激を加えることが可能である。そのような刺激は、例えば、UV可視光線、電子ビーム、あるいは、例えば、酸/塩基又は酸化/還元特性を呈する液体への曝露によって生成され得る。次いで、刺激は、ポリマー鎖の切断、イオン性物質の形成などにより、ブロックコポリマーBCPの全部又は一部にわたって化学修飾を誘発することを可能にする。次いで、そのような修飾は、刺激への曝露前又は後に、コポリマーBCPの他のブロックが溶解しない溶媒又は溶媒混合物中における、除去されるべきコポリマーの1つ又は複数のブロックの溶解を促進する。

0094

一例において、レジストとして機能することが意図されるブロックコポリマーがPS−b−PMMAブロックコポリマーである場合、ブロックコポリマーの膜のUV照射への曝露による刺激は、PSポリマーの鎖の架橋を引き起こしながらPMMAのポリマー鎖を切断することを可能にするであろう。この場合、ブロックコポリマーのPMMAパターンは、当業者によって賢明に選択された溶媒又は溶媒の混合物に溶解することにより除去することができる。

0095

ブロックコポリマーの膜の1つ又は複数のブロックを除去する別の方法は、例えばプラズマエッチングなどのドライエッチングを使用することにある。このようなプラズマエッチングは、界面材料の除去及び過剰厚さ「T」の除去の段階(複数可)と同じ機械で実行できるため好ましい;除去されるべきブロック(複数可)を選択的に除去し、他のブロックを保持できるようにするためには、プラズマの構成ガスの化学的性質のみを変更する必要がある。

0096

同様に、このプラズマエッチングの別の利点は、上部界面材料の除去、過剰厚さ「T」の除去、ブロックコポリマーの膜のブロック(複数可)の除去、及びブロックコポリマーの膜のパターンの下地基板への転写が、同じエッチング装置において実行することができるという事実にある。この場合、除去されるべき材料に応じて、プラズマのガスの化学的性質のみが変更される必要があるか、又は変更される必要はないであろう。

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