図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2020年9月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題・解決手段

本発明は、1つ以上のタンパク質発現レベルを検出することにより、入手が容易な単離サンプル中の子宮内膜癌診断及び予後を行う方法を提供する。特に、子宮液サンプルからである。本発明は、疾患の診断及び予後に使用するための前記タンパク質を検出する手段を含むキットも提供する。

概要

背景

子宮内膜癌(endometrial cancer、EC)は、女性生殖管の最も頻繁に認められる浸潤性腫瘍であり、先進国の女性で4番目に多い癌であり、米国では2017年に診断症例数が61380件、推定死亡者10,920名となっている。現在、EC症例の70%は疾患の初期段階で診断され、初期段階では腫瘍はまだ子宮内膜内に局在し、96%の全5年生存率に関連付けられる。しかし、EC患者の30%は、5年生存率の大幅な低下に関連付けられる、疾患の進行期にのみ診断され、5年生存率は、子宮筋層浸潤及び/又はリンパ節罹患が既に存在する場合、67%に低下し、遠隔転移の場合は18%に低下する。したがって、早期診断を改善することは、ECを適切に管理し、疾患に関連する死亡率を低下させるための主要な課題である。

EC患者を早期発見するには、ECと診断される女性の93%に存在する異常な出血などの症状が存在すると有利であるが、他の多くの良性の疾患によって同様の症状が引き起こされる。良性の子宮内膜病変の患者とECの患者の区別は、骨盤検査及び経膣超音波検査からなる冗長な診断過程の後、子宮内膜生検確認用組織病理学的検査を行った後にのみ達成される。この手順で使用される好ましい生検は、子宮吸引物及び/又はpipelle生検と呼ばれ、子宮腔内からの子宮内膜液の低侵襲吸引によって得られる。現行の子宮吸引物の診断手順細胞物質の存在に依存しているため、この過程は残念ながら診断の失敗を伴い、関連する不適切サンプリング率はそれぞれ8%及び15%である。不適切なサンプリング率は、閉経後の女性では12%及び22%まで上昇する。これらの症例では、子宮鏡により誘導される生検を行う必要があり、この侵襲的な技法によって、子宮穿孔、出血及び他の臓器に及ぼし得る害を含む合併症リスクが上昇する。

これまで、主に組織及び血清サンプル中のECタンパク質バイオマーカを同定するために多くの研究が行われてきた(例えば非特許文献1又は2参照のこと)。そのいずれも臨床的有用性につながっていない。

生検は腫瘍組織学及び腫瘍グレードに関する情報を与えて、EC患者のリスク層別化に役立ち外科病期分類手順を導くはずであるが、残念ながら、検査に利用できる細胞の数が限定され、病理学解釈における観察者間のばらつきが大きいため、生検と最終子宮摘出標本間のECの組織型及びグレード不一致が40〜50%生じる。したがって、EC腫瘍の組織型と悪性度の診断、予後、術前評価を改善する高感度、特異的、再現性のあるバイオマーカの同定は、EC患者を適切に管理し、この疾患に関連する死亡率及び罹患率を低下させるためにきわめて重要である。

ECのサブタイプ又は発現変種(manifestations variety)の中で、類内膜子宮内膜癌(EEC)はECで最も一般的な組織構造であり、非類内膜EC症例(NEEC)と比較すると予後は良好である。NEECは全EC症例の約20%に相当するが、ECの再発及び死亡の50%超を占めている。NEECの中で、漿液性EC(SEC)は最も一般的なサブタイプである。転帰が異なるこれら2つの組織構造を区別するために利用できる検査はない。

概要

本発明は、1つ以上のタンパク質発現レベルを検出することにより、入手が容易な単離サンプル中の子宮内膜癌の診断及び予後を行う方法を提供する。特に、子宮液サンプルからである。本発明は、疾患の診断及び予後に使用するための前記タンパク質を検出する手段を含むキットも提供する。

目的

したがって、早期診断を改善することは、ECを適切に管理し、疾患に関連する死亡率を低下させるための主要な課題である

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

女性生殖管からの子宮液サンプル中のCTNB1の発現レベルを判定することを含む、子宮内膜癌鑑別診断の方法。

請求項2

前記子宮液サンプルが、女性生殖管からの子宮吸引液サンプルである、請求項1に記載の方法。

請求項3

以下のタンパク質:MMP9、AGRINCAPG、HSPB1及びXPO2の1つ以上の発現レベルを判定することを含む、請求項1又は2のいずれかに記載の方法。

請求項4

以下のタンパク質:PIGR、VIME、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、AGR2、BCAM、PODXL、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3及びMX1の1つ以上の発現レベルを判定することを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。

請求項5

以下のタンパク質:PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、CAYP1、SG2A1、LDHA、PERM、OSTP、SPIT1、NAMPT、CASP3、K2C8、MUC1、ANXA1、ANXA2、FABP5及びWFDC2の1つ以上の発現レベルを判定することをさらに含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。

請求項6

XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL及びLDHAからなる群から選択される1つのタンパク質の発現レベルを判定することをさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載の方法。

請求項7

子宮吸引物から単離されたエクソソーム含有画分におけるCLD6、BCAM、IF2B3、PLD3及びMX1からなる群から選択される1つ以上のタンパク質の発現レベルを判定することをさらに含む、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。

請求項8

LAMP、MMP9、PIGR;AGRIN、MMP9、PIGR;AGR2、PIGR、PLD3;AGR2、BCAM、PODXL;BCAM、PODXL;PIGR、PLD3;BCAM、PIGR;CLD6、RAB8A;CLD6、PODXL;BCAM、RL29;BCAM、PODXL;CLD6、PPIA、AGRIN、BCAM;ANXA、BCAM;BCAM、RAB8A;BCAM、SYIC;CLD6、IFB3;及び表Cに挙げるセットからなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質の発現レベルを判定することを含む、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。

請求項9

子宮内膜癌の前記鑑別診断が、類内膜子宮内膜癌を非類内膜子宮内膜癌及び非癌と区別することによって判定される、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。

請求項10

前記発現レベルがタンパク質レベルで判定される、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。

請求項11

前記タンパク質レベルが、イムノアッセイ生物発光アッセイ蛍光アッセイ化学発光アッセイ電気化学アッセイ、質量分析及びその組合せからなる群から選択されるアッセイ又は技術によって判定される、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。

請求項12

タンパク質の前記発現レベルが、該タンパク質に結合することができる抗体又はそのフラグメントを使用して判定される、請求項10〜11のいずれかに記載の方法。

請求項13

前記抗体又はそのフラグメントがキットの一部を形成する、請求項12に記載の方法。

請求項14

女性生殖管からの子宮液サンプル中の子宮内膜癌の予後のためのインビトロマーカとしてのPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3及びMX1からなる群から選択されるタンパク質の1つ以上の使用。

請求項15

請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法における、子宮内膜癌の予後のための、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3及びMX1からなる群から選択されるタンパク質の1つ以上の使用。

請求項16

子宮内膜癌の予後のためのキットの使用であって、固体担体並びに以下のタンパク質PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3及びMX1の1つ以上の発現レベルを検出する手段、並びに任意に以下のタンパク質XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL及びLDHAの1つ以上の発現レベルを検出する手段を含む、キットの使用。

請求項17

固体担体並びにLAMP、MMP9、PIGR;AGRIN、MMP9、PIGR;AGR2、PIGR、PLD3;AGR2、BCAM、PODXL;BCAM、PODXL;PIGR、PLD3;BCAM、PIGR;CLD6、RAB8A;CLD6、PODXL;BCAM、RL29;BCAM、PODXL;CLD6、PPIA、AGRIN、BCAM;ANXA、BCAM;BCAM、RAB8A;BCAM、SYIC;CLD6、IFB3;及び表Cに挙げるセットからなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質の発現レベルを検出する手段を含む、請求項16に記載のキットの使用。

請求項18

前記タンパク質の発現レベルを検出する手段が、イムノアッセイ、生物発光アッセイ、蛍光アッセイ、化学発光アッセイ、電気化学アッセイ、質量分析及びその組合せからなる群から選択されるアッセイ又は技術を実施する手段である、請求項16〜17のいずれかに記載のキットの使用。

請求項19

前記タンパク質の発現レベルを検出する手段が抗体又はそのフラグメントである、請求項16〜18のいずれかに記載の使用。

請求項20

固体担体並びにPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、BCAM、IF2B3、PLD3、MX1、XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL及びLDHAからなる群から選択される1つ以上のタンパク質の発現レベルを検出する手段を含む、キット。

請求項21

固体担体並びにLAMP、MMP9、PIGR;AGRIN、MMP9、PIGR;AGR2、PIGR、PLD3;AGR2、BCAM、PODXL;BCAM、PODXL;PIGR、PLD3;BCAM、PIGR;CLD6、RAB8A;CLD6、PODXL;BCAM、RL29;BCAM、PODXL;CLD6、PPIA、AGRIN、BCAM;ANXA、BCAM;BCAM、RAB8A;BCAM、SYIC;CLD6、IFB3;及び表Cに挙げるセットからなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質の発現レベルを検出する手段を含む、キット。

請求項22

MMP9、PODXL、RAB8A;MMP9、PODXL、RSSA;AGRIN、MMP9、PODXL;MMP9、PODXL、VAMP8;MMP9、MX1;MMP9、RSSA;MMP9、MVP;MMP9、RAB8A;MMP9、VAMP8;BCAM、MMP9;MMP9、AGRIN;AGRIN、CD81、TERA;AGRIN、CD59、MVP;AGR2、AGRIN、CD81;AGRIN、CD166、MVP;AGRIN、CD81;AGRIN、CD166;AGRIN、CD59;AGRIN、MMP9;及び表Dに挙げるタンパク質のセットからなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質の発現レベルを検出する手段をさらに含む、請求項21に記載のキット。

請求項23

前記タンパク質の発現レベルを検出する手段が、イムノアッセイ、生物発光アッセイ、蛍光アッセイ、化学発光アッセイ、電気化学アッセイ、質量分析及びその組合せからなる群から選択されるアッセイ又は技術を実施する手段である、請求項20〜22のいずれかに記載のキット。

請求項24

前記タンパク質の発現レベルを検出する手段が抗体又はそのフラグメントである、請求項20〜23のいずれかに記載のキット。

請求項25

酵素結合免疫吸着アッセイを実施するためのキットである、請求項20〜24のいずれかに記載のキット。

請求項26

個々のサンプルを分類するためのパンネルダイヤグラムをさらに含む、請求項20〜25のいずれかに記載のキット。

請求項27

請求項1〜13のいずれかに記載の方法を実施するためのコンピュータ実装方法であって、ECの診断及び/又は予後のためにタンパク質の1つ以上の発現レベルを判定した後、前記レベルに値及び/又はスコアが与えられ、計算値を得るために数式で任意に計算され、前記レベル、スコア及び/又は計算値の機能において、ECに罹患している若しくは罹患していない選択肢の間で、及び/又は異なるECサブタイプ間で罹患している選択肢の間で決定がなされる、方法。

技術分野

0001

本出願は、2017年7月21日に出願された欧州特許出願EP17382483.0の利益を主張する。

0002

本発明は、子宮内膜癌診断及び予後に関する。

背景技術

0003

子宮内膜癌(endometrial cancer、EC)は、女性生殖管の最も頻繁に認められる浸潤性腫瘍であり、先進国の女性で4番目に多い癌であり、米国では2017年に診断症例数が61380件、推定死亡者10,920名となっている。現在、EC症例の70%は疾患の初期段階で診断され、初期段階では腫瘍はまだ子宮内膜内に局在し、96%の全5年生存率に関連付けられる。しかし、EC患者の30%は、5年生存率の大幅な低下に関連付けられる、疾患の進行期にのみ診断され、5年生存率は、子宮筋層浸潤及び/又はリンパ節罹患が既に存在する場合、67%に低下し、遠隔転移の場合は18%に低下する。したがって、早期診断を改善することは、ECを適切に管理し、疾患に関連する死亡率を低下させるための主要な課題である。

0004

EC患者を早期発見するには、ECと診断される女性の93%に存在する異常な出血などの症状が存在すると有利であるが、他の多くの良性の疾患によって同様の症状が引き起こされる。良性の子宮内膜病変の患者とECの患者の区別は、骨盤検査及び経膣超音波検査からなる冗長な診断過程の後、子宮内膜生検確認用組織病理学的検査を行った後にのみ達成される。この手順で使用される好ましい生検は、子宮吸引物及び/又はpipelle生検と呼ばれ、子宮腔内からの子宮内膜液の低侵襲吸引によって得られる。現行の子宮吸引物の診断手順細胞物質の存在に依存しているため、この過程は残念ながら診断の失敗を伴い、関連する不適切サンプリング率はそれぞれ8%及び15%である。不適切なサンプリング率は、閉経後の女性では12%及び22%まで上昇する。これらの症例では、子宮鏡により誘導される生検を行う必要があり、この侵襲的な技法によって、子宮穿孔、出血及び他の臓器に及ぼし得る害を含む合併症リスクが上昇する。

0005

これまで、主に組織及び血清サンプル中のECタンパク質バイオマーカを同定するために多くの研究が行われてきた(例えば非特許文献1又は2参照のこと)。そのいずれも臨床的有用性につながっていない。

0006

生検は腫瘍組織学及び腫瘍グレードに関する情報を与えて、EC患者のリスク層別化に役立ち外科病期分類手順を導くはずであるが、残念ながら、検査に利用できる細胞の数が限定され、病理学解釈における観察者間のばらつきが大きいため、生検と最終子宮摘出標本間のECの組織型及びグレード不一致が40〜50%生じる。したがって、EC腫瘍の組織型と悪性度の診断、予後、術前評価を改善する高感度、特異的、再現性のあるバイオマーカの同定は、EC患者を適切に管理し、この疾患に関連する死亡率及び罹患率を低下させるためにきわめて重要である。

0007

ECのサブタイプ又は発現変種(manifestations variety)の中で、類内膜子宮内膜癌(EEC)はECで最も一般的な組織構造であり、非類内膜EC症例(NEEC)と比較すると予後は良好である。NEECは全EC症例の約20%に相当するが、ECの再発及び死亡の50%超を占めている。NEECの中で、漿液性EC(SEC)は最も一般的なサブタイプである。転帰が異なるこれら2つの組織構造を区別するために利用できる検査はない。

先行技術

0008

DeSouza LV,et al,“Endometrial cancer biomarker discovery and verification using differentially tagged clinical samples with multidimensional liquid chromatography and tandem mass spectrometry”, Mol Cell ProteomicsMCP−2007,vol.no.6,pp.:1170−8
Kemik P, et al.“Diagnostic and prognostic values of preoperative serum levels of YKL−40,HE−4and DKK−3 in endometrial cancer”,Gynecol Oncol−2016;vol.no.140,pp.:64−9

発明が解決しようとする課題

0009

結論として、費やした労力にもかかわらず、高い感度特異性で子宮内膜癌の診断及び予後さえも可能にするバイオマーカの必要性、特に臨床診療のためのバイオマーカの必要性が依然として存在する。

課題を解決するための手段

0010

発明者らは、子宮液から単離したエクソソーム中に検出可能なあるタンパク質マーカによって、子宮内膜癌(EC)の貴重診断情報を提供することを突き止めた。これらのタンパク質の多くは、エクソソーム画分を単離することなく、子宮液自体において検証された。したがって、このタンパク質は、子宮液中で分析した場合に、ECと非癌対照を高い感度及び特異性で区別可能にする、有意義な診断バイオマーカである。

0011

更に本発明者らは、子宮液及び子宮液のエクソソーム画分において検出できるいくつかのタンパク質が子宮内膜癌(EC)の有意義な予後バイオマーカであることを突き止めた。これらのタンパク質によって、子宮内膜癌のサブタイプを高い感度と高い特異性で区別できるようになるため、これらのサブタイプ間での偽陽性及び偽陰性分類のリスクを最小限に抑えることができる。

0012

更に、侵襲的診療なしで得られるサンプル中で、例えば更にEC診断における通常のサンプルタイプである子宮液サンプル中で検出可能なタンパク質であることにより、EC患者分類及び管理の臨床診療における真の利点と改善が想定される。

0013

発明者らは以前の研究で、子宮吸引物の液画分がECタンパク質バイオマーカのスクリーニングに重要な価値を有することを示した(例えば、Martinez−Garcia E,et al.“Development of a sequential workflow based on LC−PRM for the verification of endometrial cancer protein biomarkers in uterine aspirate samples”,Oncotarget−2016,vol.no.7(33),pp.:53102−53114を参照のこと)。この文献では、LC−PRMに基づいたシーケンシャルワークフロで実施された研究を示し、発見と臨床診療のギャップを埋めるバイオマーカ検証フェーズ重要性を示している。この研究は、非EC患者(対照)からEC患者を診断するための26のタンパク質の利点を強調した。

0014

子宮液のエクソソーム中で同定されたECの新たな診断バイオマーカに関して、本発明の一態様は、ECの診断方法であって、本方法は、女性生殖管からの子宮液サンプル中のAGRIN、MVP、VAMP8、SYIC、RAB8A、MX1、IMB1、CLIC1、SMD3、ILF2、TERA、RL11、BCAM、ANXA2、LAT1、RUVB1、SH3L3、RPL13A、RS16、RSSA、RL12、PDIA1、RL29、PPIA、AGR2、MMP9、KPYM、TACD2、FAS、SORT、LAT1、ADA10、ITA3、RUXE、PSMD2、VPS35、ANXA4、PLD3、SSRA、LAMP2、PODXL、CLD6、IF2B3、CD59、MLEC、PGBM、S10AC、CD14、H10、CD81、AR6P1、VAC14、ITB3及びCD166からなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベルを判定することを含む。

0015

本発明の別の態様は、女性生殖管からの子宮液サンプル中のECを診断するためのインビトロマーカとしての、AGRIN、MVP、VAMP8、SYIC、RAB8A、MX1、IMB1、CLIC1、SMD3、ILF2、TERA、RL11、BCAM、ANXA2、LAT1、RUVB1、SH3L3、RPL13A、RS16、RSSA、RL12、PDIA1、RL29、PPIA、AGR2、MMP9、KPYM、TACD2、FAS、SORT、LAT1、ADA10、ITA3、RUXE、PSMD2、VPS35、ANXA4、PLD3、SSRA、LAMP2、PODXL、CLD6、IF2B3、CD59、MLEC、PGBM、S10AC、CD14、H10、CD81、AR6P1、VAC14、ITB3及びCD166からなる群から選択されるタンパク質の1以上の使用である。この態様は、対象において1以上の子宮内膜癌マーカを検出するインビトロ法として構築することもでき、方法は、(a)女性生殖管から液体サンプルを取得すること、並びに(b)女性生殖管からの子宮液サンプル中のAGRIN、MVP、VAMP8、SYIC、RAB8A、MX1、IMB1、CLIC1、SMD3、ILF2、TERA、RL11、BCAM、ANXA2、LAT1、RUVB1、SH3L3、RPL13A、RS16、RSSA、RL12、PDIA1、RL29、PPIA、AGR2、MMP9、KPYM、TACD2、FAS、SORT、LAT1、ADA10、ITA3、RUXE、PSMD2、VPS35、ANXA4、PLD3、SSRA、LAMP2、PODXL、CLD6、IF2B3、CD59、MLEC、PGBM、S10AC、CD14、H10、CD81、AR6P1、VAC14、ITB3及びCD166から選択される、ECの診断の情報を与える、少なくとも1つの子宮内膜癌マーカの量をサンプル中で検出することを含む。一般に、女性生殖管から単離された子宮液サンプル中の子宮内膜癌を診断するためのインビトロマーカとしての、AGRIN、MVP、VAMP8、SYIC、RAB8A、MX1、IMB1、CLIC1、SMD3、ILF2、TERA、RL11、BCAM、ANXA2、LAT1、RUVB1、SH3L3、RPL13A、RS16、RSSA、RL12、PDIA1、RL29、PPIA、AGR2、MMP9、KPYM、TACD2、FAS、SORT、LAT1、ADA10、ITA3、RUXE、PSMD2、VPS35、ANXA4、PLD3、SSRA、LAMP2、PODXL、CLD6、IF2B3、CD59、MLEC、PGBM、S10AC、CD14、H10、CD81、AR6P1、VAC14、ITB3及びCD166からなる群から選択されるタンパク質の1以上の使用が含まれる。

0016

上掲の1以上のタンパク質を用いたECの診断は、これらのタンパク質の発現レベルを判定する手段を含むキットを使用して行うことができる。このため、固体担体並びに1以上の以下のタンパク質AGRIN、MVP、VAMP8、SYIC、RAB8A、MX1、IMB1、CLIC1、SMD3、ILF2、TERA、RL11、BCAM、ANXA2、LAT1、RUVB1、SH3L3、RPL13A、RS16、RSSA、RL12、PDIA1、RL29、PPIA、AGR2、MMP9、KPYM、TACD2、FAS、SORT、LAT1、ADA10、ITA3、RUXE、PSMD2、VPS35、ANXA4、PLD3、SSRA、LAMP2、PODXL、CLD6、IF2B3、CD59、MLEC、PGBM、S10AC、CD14、H10、CD81、AR6P1、VAC14、ITB3及びCD166の発現レベルを検出する手段を含むキットも本発明の態様である。

0017

本発明の別の態様は、ECの診断のための、上記で定義したタンパク質の1以上を判定する手段を含むキットの使用である。

0018

ECの診断に関連する更なる態様は、ECに罹患した疑いのある対象を同定する方法であって、
a)女性の子宮液サンプル中のAGRIN、MVP、VAMP8、SYIC、RAB8A、MX1、IMB1、CLIC1、SMD3、ILF2、TERA、RL11、BCAM、ANXA2、LAT1、RUVB1、SH3L3、RPL13A、RS16、RSSA、RL12、PDIA1、RL29、PPIA、AGR2、MMP9、CLIC1、BCAM及びKPYMからなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベルをインビトロで判定するステップ
b)子宮液から分離されたエクソソーム含有画分中のAGRIN、MVP、TACD2、FAS、VAMP8、SYIC、SORT、LAT1、TERA、RUVB1、RS16、RSSA、SMD3、ADA10、RPL13A、RL11、IMB1、AGR2、ITA3、RUXE、RL12、PSMD2、MX1、VPS35、ILF2、PDIA1、ANXA4、MMP9、RAB8A、SH3L3、RL29、PLD3、PPIA、ANXA2、SSRA、LAMP2、PODXL、CLD6、IF2B3、CD59、MLEC、PGBM、S10AC、CD14、H10、CD81、AR6P1、VAC14、ITB3及びCD166からなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベルをインビトロで任意に判定するステップ、並びに
c)ステップ(a)のレベル及び任意にステップ(b)のレベルを基準対照レベルと比較するステップを含み、ステップ(a)にて判定されたレベル及び任意にステップ(b)にて判定されたレベルが基準対照レベルよりも高い場合、対象が子宮内膜癌に罹患している疑いがあることを示す、方法を提供する。

0019

更なる態様において、本発明は、子宮内膜癌に罹患している疑いのある対象の医療レジメンを開始するか否かを決定又は推奨する方法であって、
a)女性の子宮液サンプル中のAGRIN、MVP、VAMP8、SYIC、RAB8A、MX1、IMB1、CLIC1、SMD3、ILF2、TERA、RL11、BCAM、ANXA2、LAT1、RUVB1、SH3L3、RPL13A、RS16、RSSA、RL12、PDIA1、RL29、PPIA、AGR2、MMP9及びKPYMからなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベルをインビトロで判定するステップ、
b)子宮液から分離されたエクソソーム含有画分中のAGRIN、MVP、TACD2、FAS、VAMP8、SYIC、SORT、LAT1、TERA、RUVB1、RS16、RSSA、SMD3、ADA10、RPL13A、RL11、IMB1、AGR2、ITA3、RUXE、RL12、PSMD2、MX1、VPS35、ILF2、PDIA1、ANXA4、MMP9、RAB8A、SH3L3、RL29、PLD3、PPIA、ANXA2、SSRA、LAMP2、PODXL、CLD6、IF2B3、CD59、MLEC、PGBM、S10AC、CD14、H10、CD81、AR6P1、VAC14、ITB3及びCD166からなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベルをインビトロで任意に判定するステップ、並びに
c)ステップ(a)のレベル及び任意にステップ(b)のレベルを基準対照レベルと比較するステップを含み、ステップ(a)にて判定されたレベル及び任意にステップ(b)にて判定されたレベルが基準対照レベルよりも高い場合、対象が子宮内膜癌に罹患している疑いがあることを示し、
i)対象が子宮内膜癌に罹患している、又は子宮内膜癌に罹患している疑いがあると診断された場合、医療レジメンの開始が推奨される、及び
ii)患者が子宮内膜癌に罹患していないと診断された場合、医師による患者の検査結果を考慮して、フォローアップが任意に実施される、
方法を提供する。

0020

検査サンプルのマーカレベルを判定することにより、サンプルで検出されたレベルが疾患の伸展(即ち重症度)を反映し得るため、当業者は更に、どれが推奨できる最も適切な治療法であるかを確定することができる。

0021

子宮液中のECの新しい予後バイオマーカに関連して、本発明の第1の態様は、子宮内膜癌の鑑別診断の方法であって、女性生殖管からの子宮液サンプル中のCTNB1の発現レベルを判定することを含む方法である。

0022

別の態様は、子宮内膜癌の予後の方法であって、女性生殖管からの子宮液サンプル中のPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3及びMX1の1以上のタンパク質の発現レベルを判定することを含む方法である。

0023

該方法が重要な診断及び予後情報を与えるのは、ECの2つの異なる組織学症状発現、即ち類内膜子宮内膜癌(EEC)と非類内膜子宮内膜癌(NEEC)が鑑別可能であるので、正確な予後診断が可能となるためであり、EECはより良好な、起こりがちな転帰(即ち、より良い予後)である。言い換えれば、子宮液サンプル中のタンパク質の判定により、EECとNEECを鑑別診断することができる。

0024

以下の例に示すように、上述のタンパク質により、EECに罹患した患者及びNEECに罹患した患者による単離サンプルにて、タンパク質が差次的に発現したという点で、ECの診断又はECの正確な予後のいずれも可能となった。診断的価値のあるタンパク質は、非ECサンプル(健常対照)との関係において、EC対象の子宮液サンプルにおける差次的発現のために、差次的に検出することができる。NEEC腫瘍にて増加したCAPGを除き、NEECサブタイプのレベルと比較して、EECサブタイプでは予後値を有するタンパク質が有意に増加した。そのためそのタンパク質によって、最も一般的な組織学的サブタイプの腫瘍の分類が可能となった。そのタンパク質はこのため、診断、予後及び/又は術前リスク評価を改善するための、並びに最適な外科的治療予測支援するための有用なツールである。以下にまた示すように、ECサンプルと非ECサンプルを正確な区別が可能であり、EC組織型(0.99のAUC)も正確に区別する、これら及び他のタンパク質を含むいくつかのタンパク質パネル(タンパク質の組合せ)が開発されている。これらのパネルを組織病理学的検査と組合せると、より侵襲的な診断サンプリングが必要なくなり、EC患者の最適な外科的治療を予測する助けとなることが期待される。

0025

したがって、一般的には、本発明の一態様は、子宮内膜癌(EC)の予後の方法であって、女性生殖管からの子宮液サンプル中のPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3及びMX1の1以上のタンパク質の発現レベルを判定することを含む、方法である。

0026

本発明の第2の態様は、女性生殖管からの子宮液サンプル中のECの予後を判定するためのインビトロマーカとしてのPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3及びMX1からなる群から選択されるタンパク質の1以上の使用である。この態様は、対象における1以上の子宮内膜癌マーカを検出するためのインビトロ法であって、(a)女性生殖管から液体サンプルを取得するステップ、並びに(b)サンプル中でPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3及びMX1から選択される少なくとも1つの子宮内膜癌マーカの量を検出するステップであって、マーカがEEC及びNEECの鑑別診断の情報を与える、ステップを含む方法として構築することもできる。一般に、女性生殖管からの単離された子宮液サンプル中の子宮内膜癌の予後を判定するためのインビトロマーカとしてのPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、BCAM、IF2B3、PLD3及びMX1からなる群から選択されるタンパク質の1以上の使用が含まれる。

0027

第3の態様において、本発明は、第1の態様の方法における子宮内膜癌の予後のための、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3及びMX1からなる群から選択されるタンパク質の1以上の使用を提供する。即ち、タンパク質はEECとNEECを鑑別診断するために使用される。

0028

重要なことには、本発明のタンパク質バイオマーカの目的は、病院で広く利用可能な免疫化学化学発光アッセイ又はELISAなどの簡単で低コストの方法により評価できる。結果として、これらのタンパク質バイオマーカは、日常的な臨床診断及び/又は予後キットとして容易に実装でき、医療制度のコストが低減される。加えて、本発明により提供されるバイオマーカに基づく診断キット検査は、診断及び予後の現在の方法を改善することができ、子宮吸引物に疾患の貴重な診断及び予後情報を与える能力を付与する。

0029

したがって、第4の態様において、本発明は、ECの予後のためのキットの使用を提供し、該キットは、固体担体並びに以下のタンパク質PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3及びMX1の1以上の発現レベルを検出する手段、並びに任意に以下のタンパク質XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL及びLDHAの1以上の発現レベルを検出する手段を含む。

0030

本態様は、ECの予後で使用するための、固体担体並びに以下のタンパク質PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3及びMX1の1以上の発現レベルを検出する手段、並びに任意に以下のタンパク質XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL及びLDHAの1以上の発現レベルを検出する手段を含むキットとして構築することもできる。

0031

本発明の方法及び使用の実施を容易にする新しいキットが開発されている。このため、第5の態様において、本発明は、固体担体並びにPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、MX1、XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL及びLDHAからなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベルを検出する手段を含むキットも提供する。

0032

追加の態様は、固体担体並びにLAMP、MMP9、PIGR;AGRIN、MMP9、PIGR;AGR2、PIGR、PLD3;AGR2、BCAM、PODXL;BCAM、PODXL;PIGR、PLD3;BCAM、PIGR;CLD6、RAB8A;CLD6、PODXL;BCAM、RL29;BCAM、PODXL;CLD6、PPIA;AGRIN、BCAM;ANXA、BCAM;BCAM、RAB8A;BCAM、SYIC;CLD6、IFB3;及び表Cに挙げるセットからなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質の発現レベルを検出する手段を含むキットである。

0033

追加の態様において、本発明は、本発明の第1の態様の方法における子宮内膜癌の予後のための、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、MX1の発現レベルを判定する手段の使用を提供する。このため、これはEECとNEECの鑑別診断のための手段である。本発明の第1の態様の方法における子宮内膜癌の予後のための、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、MX1の発現レベルを判定する手段及び任意にXPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL及びLDHAの発現レベルを判定する手段の使用も提供される。

0034

更なる態様において、本発明は、NEECのEECを鑑別診断することによって、子宮内膜癌に罹患している疑いのある対象を同定する、及び更にECサブタイプを同定する方法であって、
a)対象の女性生殖管の子宮液サンプル中のPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、MX1からなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベル並びに任意にタンパク質XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL及びLDHAの1以上のタンパク質の発現レベルをインビトロで判定するステップ、並びに
b)ステップ(a)のレベルを基準対照レベルと比較するステップであって、ステップ(a)で判定したレベルがPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、MX1の基準対照レベルよりも高く、CAPGの基準対照レベルよりも低い場合、対象がNEECに罹患している及びEECに罹患している疑いがあることを示す、ステップ、を含む方法を提供する。

0035

本発明のこの態様において、基準対照レベルは、非EC及びNEECサンプルから不明瞭に選択される。上で明るみになったように、CAPGを除いて、EECの発現レベルはNEECの発現レベルよりも高い。更に、CADH1、CAPG、CTNB1及びCD44のレベルも、非EC(癌なし)対照サンプルよりも高い。

0036

更なる態様において、本発明は、予後の機能における、子宮内膜癌に罹患している対象の医療レジメンを開始するか否かを決定又は推奨する方法であって、
a)対象の女性生殖管からの子宮液サンプル中の、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、MX1からなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベル及び任意にタンパク質XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL及びLDHAの1以上の発現レベルをインビトロで判定するステップ、並びに
b)検査サンプル中のタンパク質レベルがPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、MX1の基準対照レベルよりも高く、及びCAPGの基準対照レベルよりも低い場合、EECとNEECを区別することによってECの予後を確立するステップ、
を含み、
i)対象が子宮内膜癌に罹患している、又は子宮内膜癌に罹患している疑いがあると診断され、対象がEECに罹患していると鑑別診断された場合、EECの医療レジメンの開始が推奨され;
ii)対象が子宮内膜癌に罹患している、又は子宮内膜癌に罹患している疑いがあると診断され、対象がNEECに罹患していると鑑別診断された場合、NEECの医療レジメンの開始が推奨され、及び
検査サンプルのマーカレベルを判定することにより、サンプル中で検出されたレベルが疾患の攻撃性を反映し得るため、当業者が更に、推奨できる最も好適な治療法を確立できる、方法を提供する。

0037

最後に、本発明の別の態様は、上記の態様で定義された診断及び/又は予後の方法のいずれかを実施するためのアルゴリズムを提供することである。本発明の意味において、「アルゴリズム」という用語は、個々のサンプルを正しく分類するためのパンネル又は決定ダイヤグラム予測子、及びデータの組合せの同義語でもある。

0038

本発明の態様及び実施形態により、ECの診断及び予後を、上記のECの診断及び予後のバイオマーカの1以上を含む生体分子、タンパク質、抗体及び/又はmRNAの検出可能なレベルを評価する数学的アルゴリズムを、他の臨床パラメータと併せて、又は他の臨床パラメータから独立して使用して行って、健常な患者、子宮内膜の非悪性疾患の患者、 子宮内膜の前悪性疾患の患者、子宮内膜癌の患者に由来するものとして個々のサンプルを正しく分類することができ、又は上記のように、子宮内膜癌の特定の組織学的サブタイプを有する対象、特定の組織学的グレード若しくは病期を有する対象、若しくはECの特定の分子サブタイプを有する対象に由来するものとして個々のサンプルを更に分類することができる。

0039

分類アルゴリズムは、測定した特定のバイオマーカ又はバイオマーカのサブセットの量が特定のカットオフ数を上回るか下回るかの判定と同程度に容易であり得る。複数のバイオマーカを使用する場合、分類アルゴリズムは線形回帰式であり得る。又は、分類アルゴリズムは、いくつかの学習アルゴリズムのいずれかの積であってもよい。複雑な分類アルゴリズムの場合、コンピュータ、例えばプログラム可能デジタルコンピュータを使用して、データに対してアルゴリズムを実行し、それによって分類を判定することが必要であり得る。どちらの場合でも、次いで例えばメモリドライブ若しくはディスクなどのコンピュータで読み取り可能な形式で、又は単に紙に印刷して、有形媒体に状態を記録することができる。結果はコンピュータ画面に表示することもできる。このアルゴリズムは、診断及び/又は予後法として使用され、特に前の態様で開示した方法を実施するためのキットの一部である。

0040

レベル、スコア、及び/又は計算値関数におけるECの診断及び/又は予後のためのタンパク質の1以上の発現レベルの判定後、前悪性病変及び/若しくはECの罹患の有無の選択肢、並びに/又は異なるECサブタイプ間の罹患の選択肢の間で決定がなされる。

図面の簡単な説明

0041

図1は、NEECからEECを区別するマーカのROC曲線を示し、具体的にはNEECの症例は漿液性子宮内膜癌(SEC)である。CTNB1、XPO2、CAPGそれぞれの感度及び特異性並びに3つの組合せ(又はタンパク質のパネル)を示す。

0042

発明の詳細な説明

0043

本出願において本明細書で使用される全ての用語は、別途記載しない限り、当分野で既知であるような通常の意味で理解されるものとする。本出願で使用するある用語の他のより具体的な定義は、後述の通りであり、明示的に定義された定義がより広い定義を提供しない限り、明細書及び請求項全体に均一に適用されるものである。

0044

本発明は、女性生殖管液中の子宮内膜癌の診断及び予後のための新たなバイオマーカを提供する。

0045

「診断」という用語は、当業者に既知である。「診断」は、本明細書で使用する場合、対象における特定の医学的状態の合併症若しくはリスクを認識するようになること、疾患若しくは状態の性質を判定すること、又は、ある疾患若しくは状態を別のものと区別することとして理解される。これは、考えられる疾患又は障害を判定又は同定しようとする方法、及びその方法によって到達した意見の両方を示す。診断は、診断手順の意味で、治療及び予後に関する医学的決定を可能にする別個の異なるカテゴリに、個人の状態を分類する試みとみなすことができる。続いて、診断上の意見は、疾患又は他の状態の観点から説明されることが多い。しかし、診断は多くの形をとることができる。診断は、存在を検知し、疾患、病変、機能不全又は障害を命名することであり得る。診断は、あるカテゴリを管理又は予後のためカテゴリに帰属させる作業であり得る。診断は、連続体の異常の程度又は分類上の異常の種類のいずれのどちらかを示し得る。一般に、本明細書に記載する診断マーカは、子宮内膜癌サンプル(複数のEC型を含む)に対する対照の単離サンプル(非癌個人)において、レベル発現で差次的に検出されるタンパク質である。

0046

本発明の第1の態様のインビトロ方法は、(a)無症候性対象、(b)子宮内膜癌に罹患している疑いがあると既に同定されている対象、(c)相補的確定診断アッセイ時に子宮内膜癌と既に診断されている対象又は(d)疾患に罹患するリスクの高い対象のサンプルを用いて行うことができる。

0047

本発明において、本発明の態様のいずれかの方法において言う「基準対照レベル」という用語は、所与分子マーカ又は所与の分子マーカの組合せの、この場合、第1又は第2の態様並びに詳細な実施形態に挙げたタンパク質のいずれかの、所定の値として理解されるべきであり、この値はサンプル又はサンプルグループ中の分子マーカ又は複数のマーカのレベルから誘導される。発現レベルがタンパク質レベルで判定される場合、「基準発現レベル」はタンパク量所定値であるのに対して、発現レベルがmRNAレベルで判定される場合、「基準発現レベル」は、mRNA量の所定値である。サンプルは、疾患の存在、非存在、病期、組織学的サブタイプ若しくはグレード又は経過が以前に適切に行われた対象又は対象のグループから採取される。この値は、特に疾患の組織学的サブタイプ、子宮内膜癌の発生又は罹患のリスクを判定するために、分析される状態が存在する対象をそのような状態が存在しない対象から(即ち、子宮内膜癌を有する対象を子宮内膜癌のない対象から)区別するための閾値として使用される。この基準対照レベルは、対象の医療レジメン開始の必要性及びレジメンの有効性を判定するのにも有用である。「基準対照レベル」が得られる1名以上の対象は、状態が存在しない1名以上の対象、状態が存在する1名以上の対象又はその両方を含み得る。一般知識を利用する当業者は、本発明の各方法の基準対照レベルを得るためにより適切な対象又は対象の群を選択することができる。選択された対象の群から基準値を得る方法は、最新技術において周知である(Burtis C.A.et al.,2008,Chapter14,section“Statistical Treatment of Reference Values”)。詳細な場合において、「基準対照レベル」は、従来のROC分析(受信者操作特性分析、Receiver Operating Characteristic analysis)によって定義されたカットオフ値である。当業者によって認識されるように、最適なカットオフ値は、診断法又は予後法の特定の用途:目的、診断又は予後の対象集団、特異性と感受性バランスなどに従って定義される。

0048

「予後」とは、本明細書で使用する場合、疾患の起こり得る進行及び転帰の予測を示す。予後は、新生物類別(増加する退形成が新生物の攻撃性と相関するとき、新生物における細胞の分化のレベルを反復可能な用語で表現しようとする試み)、新生物の病期分類(患者における新生物の程度を反復可能な用語で表現しようとする試み)、新生物の組織学的サブタイプ及び新生物の分子サブタイプを含む。予後とは、本明細書で使用する場合、詳細な実施形態において、類内膜子宮内膜癌と非類内膜子宮内膜癌との区別を意味する。

0049

「女性生殖管からの液体サンプル」という用語は、女性生殖管の一部を形成する子宮器官により生成され、吸引、例えば真空吸引によって若しくはcornier pipelle及び/又は子宮腔から液体回収する他の任意の方法によって採取された液体(即ち「子宮吸引物サンプル」)を示す。このため、サンプルは子宮洗浄液を含む。本発明により、流体の吸引は特に、以前の生理食塩水注入ステップなしで行われる。即ち「吸引物」という用語には、子宮洗浄液から生じるサンプルは含まれない。

0050

本発明において、「エクソソーム」は、「細胞外小胞」、「微小胞」、「エクソソーム様小胞」又は「ユーテロソーム(uterosome)」と互換的に呼ばれ、血液、尿及び細胞培養物培養培地を含む多くの真核細胞液中に存在する、細胞由来小胞である。報告されているエクソソームの直径は30〜100nmであり、低密度リポタンパク質(LDL)よりも大きいが、例えば赤血球よりもはるかに小さい。エクソソームは、多小胞体細胞膜と融合したときに細胞から放出されるか、又は細胞膜から直接放出される。エクソソームは、場合によっては診断、予後、治療に並びに健康及び疾患のバイオマーカとして使用することができる。「UAから単離されたエクソソーム含有画分」は、主にエクソソームを含む子宮吸引物からの任意の精製画分として理解されるべきである。子宮吸引物からエクソソームを単離する方法の非限定的な例を以下に詳述する。

0051

子宮液のエクソソームにて同定されたECの新たな診断バイオマーカに関する態様の詳細な実施形態において、上記又は下記の任意の実施形態と任意に組合せた、本発明の一態様は、サンプルが子宮液吸引物(UA)であるECの診断方法である。

0052

上記又は下記の任意の実施形態と任意に組合せた、ECの診断方法の別の詳細な実施形態において、サンプルは、子宮吸引物(子宮液サンプル)から単離されたエクソソーム含有画分であり、該方法は、AGRIN、MVP、TACD2、FAS、VAMP8、SYIC、SORT、LAT1、TERA、RUVB1、RSSA、RS16、SMD3、ADA10、RPL13A、RL11、IMB1、AGR2、ITA3、RUXE、RL12、PSMD2、MX1、VPS35、ILF2、PDIA1、ANXA4、MMP9、RAB8A、SH3L3、RL29、PLD3、PPIA、ANXA2、SSRA、LAMP2、PODXL、CLD6、IF2B3、CD59、MLEC、PGBM、S10AC、CD14、H10、CD81、AR6P1、VAC14、ITB3、及びCD166からなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベルを判定することを含む。

0053

別の実施形態において、ECの診断方法は、UAから単離したエクソソーム含有画分中のAGRIN、MVP、TACD2、FAS、VAMP8、SYIC、SORT、LAT1、TERA、RUVB1、RS16、RSSA、SMD3、ADA10、RPL13A、RL11、IMB1、AGR2、ITA3、RUXE、RL12、PSMD2、MX1、VPS35、ILF2、PDIA1、ANXA4、MMP9、RAB8A、SH3L3、RL29、PLD3、PPIA、ANXA2、SSRA、LAMP2、PODXL、CLD6、IF2B3、CD59、MLEC、PGBM、S10AC、CD14、H10、CD81、AR6P1、VAC14、ITB3、及びCD166から選択される1以上のタンパク質の発現レベル、並びに女性生殖管からの子宮液サンプル中のAGRIN、MVP、VAMP8、SYIC、RAB8A、MX1、IMB1、CLIC1、SMD3、ILF2、TERA、RL11、BCAM、ANXA2、LAT1、RUVB1、SH3L3、RPL13A、RS16、RSSA、RL12、PDIA1、RL29、PPIA、AGR2、MMP9、及びKPYMからなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベルを判定することを含み、この後者のサンプルは、エクソソームの単離又は精製は行わない。

0054

詳細な実施形態において、ECの診断方法は、2以上のタンパク質、より詳細には3以上のタンパク質、更には4以上のタンパク質の発現レベルを判定することを含む。

0055

別の詳細な実施形態において、ECの診断方法は、PERM、OSTP、CTNB1、CAYP1、XPO2、NGAL、SG2A1、CADH1、SPIT1、MMP9、NAMPT、LDHA、CASP3、PRDX1、MIF、K2C8、CAPG、MUC1、ANXA1、HSPB1、PIGR、CH10、CD44、CLIC1、TPIS、GSTP1、GTR1、ENOA、PDIA1、KPYM、ANXA2、及びFABP5からなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベルを判定することを更に含む。

0056

上記又は下記の任意の実施形態と任意に組合せた、別の詳細な実施形態において、ECの診断方法は、UAから単離されたエクソソーム含有画分中のAGRIN、CD81、TERA;AGRIN、CD59、MVP;AGR2、AGRIN、CD81;AGRIN、CD166、MVP;AGRIN、CD81;AGRIN、CD166;AGRIN、CD59;及びAGRIN、MMP9からなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質(即ちバイオマーカ)の発現レベルを判定すること、並びに/又は子宮吸引物中のMMP9、PODXL、RAB8A;MMP9、PODXL、RSSA;AGRIN、MMP9、PODXL;MMP9、PODXL、VAMP8;MMP9、MX1;MMP9、RSSA;MMP9、MVP;MMP9、RAB8A;MMP9、VAMP8;BCAM、MMP9;MMP9、AGRINからなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質(即ちバイオマーカ)の発現レベルを判定することを含む。

0057

上記又は下記の任意の実施形態と任意に組合せた、更に別の詳細な実施形態において、ECの診断方法は、(本明細書の最後に示す)表Dのリストからなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質(即ちバイオマーカ)の発現レベルを判定することを更に含む。

0058

本発明の別の態様は、女性生殖管からの子宮液サンプル中のECを診断するためのインビトロマーカとしての、AGRIN、MVP、VAMP8、SYIC、RAB8A、MX1、IMB1、CLIC1、SMD3、ILF2、TERA、RL11、BCAM、ANXA2、LAT1、RUVB1、SH3L3、RPL13A、RS16、RSSA、RL12、PDIA1、RL29、PPIA、AGR2、MMP9、KPYM、TACD2、FAS、SORT、LAT1、ADA10、ITA3、RUXE、PSMD2、VPS35、ANXA4、PLD3、SSRA、LAMP2、PODXL、CLD6、IF2B3、CD59、MLEC、PGBM、S10AC、CD14、H10、CD81、AR6P1、VAC14、ITB3、及びCD166からなる群から選択されるタンパク質の1以上の使用である。この態様は、対象において1以上の子宮内膜癌マーカを検出するインビトロ法として構築することもでき、方法は、(a)女性生殖管から液体サンプルを取得すること、並びに(b)女性生殖管からの子宮液サンプル中のAGRIN、MVP、VAMP8、SYIC、RAB8A、MX1、IMB1、CLIC1、SMD3、ILF2、TERA、RL11、BCAM、ANXA2、LAT1、RUVB1、SH3L3、RPL13A、RS16、RSSA、RL12、PDIA1、RL29、PPIA、AGR2、MMP9、KPYM、TACD2、FAS、SORT、LAT1、ADA10、ITA3、RUXE、PSMD2、VPS35、ANXA4、PLD3、SSRA、LAMP2、PODXL、CLD6、IF2B3、CD59、MLEC、PGBM、S10AC、CD14、H10、CD81、AR6P1、VAC14、ITB3、及びCD166から選択される、ECの診断の情報を与える、少なくとも1つの子宮内膜癌マーカの量をサンプル中で検出することを含む。一般に、女性生殖管から単離された子宮液サンプル中の子宮内膜癌を診断するためのインビトロマーカとしての、AGRIN、MVP、VAMP8、SYIC、RAB8A、MX1、IMB1、CLIC1、SMD3、ILF2、TERA、RL11、BCAM、ANXA2、LAT1、RUVB1、SH3L3、RPL13A、RS16、RSSA、RL12、PDIA1、RL29、PPIA、AGR2、MMP9、KPYM、TACD2、FAS、SORT、LAT1、ADA10、ITA3、RUXE、PSMD2、VPS35、ANXA4、PLD3、SSRA、LAMP2、PODXL、CLD6、IF2B3、CD59、MLEC、PGBM、S10AC、CD14、H10、CD81、AR6P1、VAC14、ITB3、及びCD166からなる群から選択されるタンパク質の1以上の使用が含まれる。

0059

上掲の1以上のタンパク質を用いたECの診断は、これらのタンパク質の発現レベルを判定する手段を含むキットを使用して行うことができる。診断キットの詳細な実施形態において、キットは、UAから単離したエクソソーム含有画分からの以下のタンパク質AGRIN、MVP、TACD2、FAS、VAMP8、SYIC、SORT、LAT1、TERA、RUVB1、RSSA、RS16、SMD3、ADA10、RPL13A、RL11、IMB1、AGR2、ITA3、RUXE、RL12、PSMD2、MX1、VPS35、ILF2、PDIA1、ANXA4、MMP9、RAB8A、SH3L3、RL29、PLD3、PPIA、ANXA2、SSRA、LAMP2、PODXL、CLD6、IF2B3、CD59、MLEC、PGBM、S10AC、CD14、H10、CD81、AR6P1、VAC14、ITB3、及びCD166の1以上の発現レベルを検出する手段を含む。

0060

上記又は下記の任意の実施形態と任意に組合せた、別の詳細な実施形態において、キットは、以下のタンパク質PERM、OSTP、CTNB1、CAYP1、XPO2、NGAL、SG2A1、CADH1、SPIT1、MMP9、NAMPT、LDHA、CASP3、PRDX1、MIF、K2C8、CAPG、MUC1、ANXA1、HSPB1、PIGR、CH10、CD44、CLIC1、TPIS、GSTP1、GTR1、ENOA、PDIA1、KPYM、ANXA2、及びFABP5の1以上の発現レベルを更に検出する手段を含む。

0061

また別の更に詳細な実施形態において、キットは、詳細な予後情報を与え(即ち予後バイオマーカ)、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、LDHA、AGR2、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、BCAM、IF2B3、PLD3、及びMX1から選択される1以上のタンパク質の発現レベルを検出する手段を含む。

0062

本発明の別の態様は、ECの診断のための、上記で定義したタンパク質の1以上を判定する手段を含むキットの使用である。

0063

キットの使用の別の詳細な実施形態において、タンパク質の発現レベルを検出する手段は、イムノアッセイ生物発光アッセイ蛍光アッセイ、化学発光アッセイ、電気化学アッセイ、質量分析、及びその組合せからなる群から選択されるアッセイ又は技術を実施する手段である。

0064

ここに挙げたすべてのタンパク質のUniprotデータベースアクセッション番号は、2017年7月7日にアクセス可能バージョンに対応する。アクセッション番号を実施例の表に更に示す。

0065

AGRINのUniprotデータベースアクセッション番号はO00468である。このタンパク質は、神経筋接合部の形成と維持に関与するヘパリン硫酸基底膜糖タンパク質である。

0066

MVPは、主要なヴォールトタンパク質としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ14764である。MVPはシグナル伝達に関与する。

0067

VAMP8は、小胞関連膜タンパク質8としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ9BV40である。VAMP8は、リソソーム膜とのオートファゴソーム膜融合直接制御によるオートファジーに関与する可溶性N−エチルマレイミド感受性因子付着タンパク質受容体SNARE)である。

0068

SYICは、イソロイシンtRNAリガーゼとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP41252である。

0069

RAB8Aは、Ras関連タンパク質Rab−8Aとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP61006である。RAB8Aは、細胞内膜輸送に関与する小型GTPアーゼRabである。

0070

MX1は、インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP20591である。MX1は、広範囲RNAウイルスと一部のDNAウイルスに対する抗ウイルス活性を有する。

0071

IMB1は、インポーチンサブユニットベータ1としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ14974である。IMB1は核タンパク質輸送に関与している。

0072

SMD3は、小型核リボ核タンパク質Sm D3としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP62318である。SMD3はスプライソソームの成分である。

0073

ILF2は、インターロイキンエンハンサ結合因子2としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ12905である。ILF2はIL2遺伝子の調節に関与している。

0074

TERAは、移行性小胞体ATPアーゼとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP55072である。このタンパク質は、移行性小胞体の形成に関与している。

0075

RL11は、60Sリボソームタンパク質L11としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP62913である。このタンパク質はリボソームの成分であるため、細胞内のタンパク質の合成に関与している。

0076

BCAMは、基底細胞接着分子としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP50895である。このタンパク質は、ラミニンα−5受容体である。

0077

ANXA2は、アネキシンA2としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP07355である。このタンパク質は、PSCK強化LDLR分解を阻害する、カルシウム調節性膜結合タンパク質である。

0078

LAT1は、大型中性アミノ酸トランスポータ小型サブユニット1としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ01650である。このタンパク質は、細胞のアミノ酸取り込みに関与している。

0079

RUVB1は、ポンチン52又はINO80複合体サブユニットHとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ9Y265である。このタンパク質は、主にヌクレオソームヒストンH4及びH2Aのアセチル化による選択遺伝子転写活性化に関与する、NuA4ヒストンアセチルトランスフェラーゼ複合体の成分である。

0080

SH3L3は、SH3ドメイン結合グルタミン酸リッチライクタンパク質3又はSH3ドメイン結合タンパク質1としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ9H299である。このタンパク質は、グルタレドキシン活性の調節に関与し得る。

0081

RPL13Aは、60Sリボソームタンパク質としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP40429である。RPL13Aは炎症過程におけるインターフェロンγ誘発転写産物選択的翻訳阻害に関与している。

0082

RS16は、40Sリボソームタンパク質S16としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP62249である。

0083

RSSAは、40Sリボソームタンパク質SA又はラミニン受容体1としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP08865である。RSSAは40Sリボソームサブユニットの組立て及び/又は安定性に必要である。

0084

RL12は、60Sリボソームタンパク質L12としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP30050である。

0085

RL29は、60Sリボソームタンパク質L29としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP47914である。このタンパク質は、大型リボソームサブユニットの成分である。

0086

PPIAは、ペプチジルプロリルシス−トランスイソメラーゼA、シクロフィリンA又はロタマーゼAとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP62937である。このタンパク質は、タンパク質の折りたたみに関与している。

0087

AGR2は、前部勾配(anterior gradient)タンパク質2ホモログ又はHPC8としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はO95994である。このタンパク質は、MUC2の転写後の合成と分泌に関与している。

0088

PODXLは、ポドカリキシン又はGCTM−2抗原としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はO00592である。PODXLは接着細胞形態及び癌の進行の調節に関与している。

0089

CD59は、CD59糖タンパク質又はMAC阻害タンパク質としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP13987である。CD59は、補体攻撃複合体(MAC)作用の阻害に関与している。

0090

TACD2は、腫瘍関連カルシウムシグナル伝達物質2又は細胞表面糖タンパク質Trop−2としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP09758である。このタンパク質は成長因子受容体として機能し得る。

0091

FASは、脂肪酸シンターゼとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP49327である。FASはアセチルCoAマロニルCoA及びNADPHからの長鎖脂肪酸の形成に関与している。

0092

SORTは、ソルチリン又はニューロテンシン受容体3としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ99523である。このタンパク質は、ゴルジ体領域における選別受容体として、及び細胞表面のクリアランス受容体として機能する。

0093

ADA10は、ディスインテグリン及びメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質10としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はO14672である。ADA10はTNF−αの膜結合前駆体等、複数の細胞表面タンパク質タンパク質分解放出に関与している。

0094

PGBMは、基底膜特異的ヘパラン硫酸プロテオグリカンコアタンパク質又はパールカンとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP98160である。PGBMは負の静電膜電荷及び血管新生の固定に関与している。

0095

ITA3は、インテグリンα−3又はVLA−3サブユニットαとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP26006である。ITA3はフィブロネクチン、ラミニン、コラーゲンエピリグリントロンボスポンジン及びCSPG4の受容体である。

0096

RUXEは、小型核リボ核タンパク質Eとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP62304である。このタンパク質は、ヒストン3´末端プロセシングに関与している。間接的に発毛に関与し得る。

0097

PSMD2は、26Sプロテアソームの非ATPアーゼ調節サブユニット2としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ13200である。PSMD2はユビキチン化タンパク質ATP依存性分解に関与している。

0098

VPS35は、液胞タンパク質選別関連タンパク質35としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ96QK1である。VPS35は、選択された膜貫通型カーゴタンパク質のリソソーム分解経路への誤選別の防止に関与している。

0099

ANXA4は、アネキシンA4又はリポコルチンIVとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP09525である。ANXA4は膜融合関連過程及びエキソサイトーシスに関与している。

0100

PLD3は、ホスホリパーゼD3又はコリンホスファターゼ3としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ8IV08である。このタンパク質は、APPプロセシングに関与し得る。

0101

S10ACは、タンパク質S100−A12又はカルグラニュリン−Cとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP80511である。このタンパク質は、炎症過程及び免疫応答の調節に関与している。

0102

CD14は、単球分化抗原CD14としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP08571である。このタンパク質は、細菌性リポ多糖LPS)に対する自然免疫応答に関与する、細菌性LPSの共受容体である。

0103

LAMP2は、リソソーム関連膜糖タンパク質2としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP13473である。LAMP2はシャペロン介在性オートファジーに関与している。

0104

CLD6は、クローディン−6又はSkullinとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP56747である。CLD6は、細胞間空間のタイトジャンクション特異的閉塞に関与している。

0105

IF2B3は、インスリン様成長因子2mRNA結合タンパク質3又はVICKZファミリーメンバー3としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はO00425である。IF2B3は細胞質タンパク質RNA複合体への標的転写物の補充に関与している。

0106

MLECは、マレクチンとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ14165である。このタンパク質は、タンパク質N−グリコシル化の初期段階に関与している。

0107

H10は、ヒストンH1.0又はヒストンH1’としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP07305である。このタンパク質は、ヌクレオソーム鎖の高次構造への縮合に関与している。

0108

CD166は、CD166抗原としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ13740である。ヘテロ型及びホモ型細胞間接触の両方に関与している。

0109

CD81は、CD81抗原又はテトラスパニン−28としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP60033である。このタンパク質は、リンパ腫細胞増殖の調節に関与し得る。

0110

AR6P1は、ADPリボシル化因子様タンパク質6−相互作用タンパク質1としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ15041である。このタンパク質は、SLC1A1/EAAC1介在性グルタミン酸輸送に関与している。

0111

VAC14は、タンパク質VAC14ホモログ又はTax1結合タンパク質2としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ08AM6である。このタンパク質は、初期エンドソームからのエンドソーム担体小胞(ECV)/多胞体(MVB)輸送中間体生合成に関与している。

0112

ITB3は、インテグリンβ−3としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP05106である。このタンパク質は、特にフィブロネクチン、ラミニン又はオステオポンチン(ostoeopontin)等のいくつかのリガンドに対する細胞受容体を形成するため、細胞シグナル伝達に関与している。

0113

PIGRは、高分子免疫グロブリン受容体としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP01833、2007年6月26日−v4である。この受容体は上皮細胞基底外側表面で高分子IgA及びIgMに結合する。

0114

VIMEは、ビメンチンとしても既知であり、多様な非上皮細胞、特に間葉細胞に見られるクラスIII中間体フィラメントである。ビメンチンは、核、小胞体及びミトコンドリア側方又は末端のどちらで結合する。ビメンチンのUniprotデータベースアクセッション番号はP08670、2007年1月23日−v4である。

0115

CTNB1は、カテニンβ−1としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP35222、1994年2月1日−v1である。CTNB1は中心体凝集の負の調節因子として作用し、悪性腎臓及び腸上皮細胞アノイキスを遮断する。

0116

CAYP1は、カルフォシンとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ13938、1997年11月1日−v1である。CAYP1は、細胞シグナル伝達イベント役割を果たし得るカルシウム結合タンパク質である。

0117

WFDC2、即ちWAP4−ジスルフィドコアドメインタンパク質2は、精巣上体分泌タンパク質E4としても既知である、広範囲のプロテアーゼ阻害剤である。WFDC2のUniprotデータベースアクセッション番号はQ14508 2002年1月23日−v2である。

0118

CADH1は、カドヘリン−1又はE−カドヘリンとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP12830、1993年7月1日−v3である。このタンパク質は、上皮細胞の細胞間接着移動性及び増殖を調節する機構に関与している。強力な浸潤サプレッサの役割を有する。

0119

CD44は、CD44抗原としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP16070、2010年10月5日−v3である。HAに対する親和性によって、並びにおそらくオステオポンチン、コラーゲン、マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)などの他のリガンドに対する親和性によって、細胞間相互作用及び細胞マトリックス相互作用に介在する。

0120

XPO2は、エクスポーチン−2としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP55060、2005年3月29日−v3である。このタンパク質はとりわけ、インポーチン−αの受容体を搬出し、基質(カーゴ)搬入後に核から細胞質へのインポーチン−αの再搬出に介在し、その活性GTP合形でインポーチン−α及びGTPアーゼRanに協同的に結合するとして開示されている。

0121

SG2A1は、マンマグロビンBとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はO75556、1998年11月1日−v1である。SG2A1はアンドロゲンや他のステロイドに結合し得る。

0122

ENOAは、α−エノラーゼとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP06733、2007年1月23日−v2である。ENOAは、解糖におけるその役割と同様に、成長調節低酸素耐性及びアレルギー反応などの多様な過程で役割を果たす多機能酵素である。白血球ニューロンなどの複数の細胞型の細胞表面でプラスミノーゲンの受容体及び活性化剤として機能するその能力のために、血管内及び細胞周囲線維素溶解系でも機能し得る。免疫グロブリンの産生を刺激する。

0123

LEG3は、ガレクチン−3(galectin−3)として既知であり、ガレクチン−3(Galectin−3)とも呼ばれ、IgEに結合するガラクトース特異的レクチンである。内皮細胞遊走のCSPG4による刺激に、α−3,β−1インテグリンによって介在し得る。DMBT1とともに、(類似性により)初期胚形成中の円柱上皮細胞の最終分化に必要とされる。核内では、pre−mRNAスプライシング因子として作用する。好中球の活性化及び接着、単球マクロファージ化学誘引アポトーシス好中球のオプソニン作用及びマスト細胞の活性化を含む急性炎症反応に関与する。Uniprotデータベースアクセッション番号はP17931、2008年11月25日−v5である。

0124

LEG1は、タンパク質のLEG1ホモログとしても既知であり、初期肝臓発生に関与する。Uniprotデータベースアクセッション番号はP09382、2005年3月29日−v2である。

0125

CAPGは、マクロファージキャッピングタンパク質としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号は、P40121、2010年11月30日−v2である。CAPGは、アクチンフィラメントの反矢尻端を可逆的に遮断するが、事前に形成されたアクチンフィラメントは切断しない、カルシウム感受性タンパク質である。CAPGは、マクロファージ機能で重要な役割を果たし得る。

0126

PRDX1は、ペルオキシレドキシン−1としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はQ06830、1994年6月1日−v1である。PRDX1は細胞の酸化還元調節に関与している。

0127

CLIC1は、塩化物細胞内チャネルタンパク質1としても既知であり、CLIC1のUniprotデータベースアクセッション番号はO00299、2007年1月23日−v4である。CLIC1は膜中に挿入され、塩化物イオンチャネルを形成する。チャネルの活性はpHに依存する。膜挿入は酸化還元調節されていると思われ、酸化条件下でのみ発生し得る。細胞周期の調節に関与している。

0128

PDIA1は、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP07237、1997年11月1日−v3である。PDIA1は、ジスルフィド結合の形成、破壊及び転位触媒する。

0129

KPYMは、ピルビン酸キナーゼPKMとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP14618、2007年1月23日−v4である。KPYMは、ホスホエノールピルビン酸(PEP)からADPへのホスホリル基の移動を触媒してATPを生成し、腫瘍細胞カスパーゼ非依存性細胞死において一般的な役割を果たす解糖系酵素である。

0130

GSTP1は、グルタチオンS−トランスフェラーゼPとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP09211、2007年1月23日−v2である。GSTP1はp25/p35転座を介してCDK5活性を負に調節して、神経変性を防止する。

0131

GTR1のUniprotデータベースアクセッション番号はP11166、2006年10月3日−v2である。GTR1は促進性グルコース輸送体である。このアイソフォームは、構成的又は基礎グルコース取り込みを担い得る。GTR1は基質特異性が非常に広く、ペントース及びヘキソースの両方を含む広範囲のアルドースを輸送できる。

0132

CH10は、ミトコンドリアの10kDa熱ショックタンパク質としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP61604、2007年1月23日−v2である。CH10はCPN60とともに、ミトコンドリアのタンパク質生合成に不可欠である。Mg−ATPの存在下でCPN60に結合し、Mg−ATPのATPアーゼ活性を抑制する。

0133

MIFは、マクロファージ遊阻害因子としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP14174、2007年1月23日−v4である。MIFは、細菌性病原体に対する自然免疫応答に関与している

0134

PEBP1、即ちホスファチジルエタノールアミン結合タンパク質1は、ATP、オピオイドホスファチジルエタノールアミンに結合する。PEBP1は、トロンビンニューロプシン及びキモトリプシンを阻害するが、(類似性により)トリプシン、組織型プラスミノーゲン活性化因子及びエラスターゼを阻害しないセリンプロテアーゼ阻害剤である。RAF1のキナーゼ活性を、その活性化を阻害することにより、及びRAF1/MEK複合体を解離することにより、MEKリン酸化競合阻害剤として作用して阻害する。RAF1のUniprotデータベースアクセッション番号はP30086、2007年1月23日−v3である。

0135

TPISは、トリオースリン酸イソメラーゼとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP60174、2011年10月19日−v3である。このタンパク質は、炭水化物生合成の一部である糖新生経路に関与している。

0136

NGALは、好中球ゼラチナーゼ関連リポカリンとしても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP80188、1995年11月1日−v2である。NGALはインターロイキン3(IL3)欠乏によるアポトーシス及び自然免疫に関与している。

0137

LDHAは、L−乳酸デヒドロゲナーゼA鎖としても既知であり、Uniprotデータベースアクセッション番号はP00338、2007年1月23日−v2である。このタンパク質は、ピルビン酸から(S)乳酸塩を合成するサブ経路のステップ1に関与している。

0138

これらのタンパク質のいくつかは、組織サンプルにおけるECの段階に関連付けられている。しかし、女性生殖管の子宮液サンプルの値と相関する有意なデータはない。上記で明らかになったように、子宮液(吸引物又は洗浄液)中のマーカの検出によって、婦人科疾患の臨床診療における日常的なサンプリングからデータを収集する利点が示され、コスト、そして重要なことには組織生検が回避される。

0139

上記のように、本発明は、第1の態様として、子宮内膜癌の鑑別診断の方法であって、女性生殖管からの子宮液サンプル中のCTNB1の発現レベルを判定することを含む、方法も目的とする。

0140

子宮内膜癌の鑑別診断方法の詳細な実施形態において、子宮液サンプルは、女性生殖管からの子宮吸引液サンプルである。

0141

別の詳細な実施形態において、本方法は、以下のタンパク質:MMP9、AGRIN、CAPG、HSPB1、及びXPO2の1以上の発現レベルを判定することを更に含む。

0142

更に別の詳細な実施形態において、以下のタンパク質:PIGR、VIME、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、AGR2、BCAM、PODXL、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、及びMX1の1以上の発現レベルを更に判定することを含む。

0143

子宮内膜癌の鑑別診断方法の別の詳細な実施形態において、以下のタンパク質:PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1 、TPIS、NGAL、CAYP1、SG2A1、LDHA、PERM、OSTP、SPIT1、NAMPT、CASP3、K2C8、MUC1、ANXA1、ANXA2、FABP5、及びWFDC2の1以上の発現レベルを判定することを更に含む。

0144

更に、別の詳細な実施形態において、方法は、XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、及びLDHAからなる群から選択される1つのタンパク質の発現レベルを判定することを更に含む。

0145

別の詳細な実施形態において、方法は、子宮吸引物から単離されたエクソソーム含有画分におけるCLD6、BCAM、IF2B3、PLD3、及びMX1からなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベルを判定することを更に含む。

0146

更に、別の詳細な実施形態において、方法は、
LAMP、MMP9、PIGR;AGRIN、MMP9、PIGR;AGR2、PIGR、PLD3;AGR2、BCAM、PODXL;BCAM、PODXL;PIGR、PLD3;BCAM、PIGR;CLD6、RAB8A;CLD6、PODXL;BCAM、RL29;BCAM、PODXL;CLD6、PPIA、AGRIN、BCAM;ANXA、BCAM;BCAM、RAB8A;BCAM、SYIC;CLD6、IFB3;及び表Cに挙げるセットからなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質の発現レベルを判定することを更に含む。

0147

本方法の別の詳細な実施形態において、子宮内膜癌の鑑別診断は、類内膜子宮内膜癌を非類内膜子宮内膜癌及び非癌と区別することによって判定される。

0148

方法の別の詳細な実施形態において、発現レベルはタンパク質レベルで判定される。

0149

より詳細な実施形態において、タンパク質レベルは、イムノアッセイ、生物発光アッセイ、蛍光アッセイ、化学発光アッセイ、電気化学アッセイ、質量分析、及びその組合せからなる群から選択されるアッセイ又は技術によって判定される。

0150

別の詳細な実施形態において、タンパク質の発現レベルは、そのタンパク質に結合することができる抗体又はそのフラグメントを使用して判定される。

0151

より詳細には、抗体又はそのフラグメントはキットの一部を形成する。

0152

指摘するように、本発明の別の態様は、女性生殖管からの子宮液サンプル中の子宮内膜癌の予後を判定するためのインビトロマーカとしてのPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、及びMX1からなる群から選択されるタンパク質の1以上の使用である。より詳細には、少なくともCTNB1の発現レベルの使用である。

0153

本発明は、態様及び実施形態のいずれか1つの方法における、子宮内膜癌の予後のための、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、及びMX1からなる群から選択されるタンパク質の1以上の使用にも関する。

0154

別の態様は、子宮内膜癌の予後診断及び子宮内膜癌の鑑別診断のためのキットの使用でもあり、キットは、固体担体並びに以下のタンパク質PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、及びMX1の1以上の発現レベルを検出する手段、並びに任意に以下のタンパク質XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、及びLDHAの1以上の発現レベルを検出する手段を含む。

0155

キットの使用の詳細な実施形態において、キットは、固体担体並びにLAMP、MMP9、PIGR;AGRIN、MMP9、PIGR;AGR2、PIGR、PLD3;AGR2、BCAM、PODXL;BCAM、PODXL;PIGR、PLD3;BCAM、PIGR;CLD6、RAB8A;CLD6、PODXL;BCAM、RL29;BCAM、PODXL;CLD6、PPIA;AGRIN、BCAM;ANXA、BCAM;BCAM、RAB8A;BCAM、SYIC;CLD6、IFB3;及び表Cに挙げるセットからなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質の発現レベルを検出する手段を含む。

0156

キットの使用の詳細な実施形態において、タンパク質の発現レベルを検出する手段は、イムノアッセイ、生物発光アッセイ、蛍光アッセイ、化学発光アッセイ、電気化学アッセイ、質量分析、及びその組合せからなる群から選択されるアッセイ又は技術を実施する手段である。

0157

より詳細には、タンパク質の発現レベルを検出する手段は、抗体又はそのフラグメントである。

0158

本発明の別の態様は、固体担体並びにPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、BCAM、IF2B3、PLD3、MX1、XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、及びLDHAからなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベルを検出する手段を含む、特に、少なくともCTNB1の発現レベルを検出する手段を含むキットである。

0159

別の態様は、固体担体並びにLAMP、MMP9、PIGR;AGRIN、MMP9、PIGR;AGR2、PIGR、PLD3;AGR2、BCAM、PODXL;BCAM、PODXL;PIGR、PLD3;BCAM、PIGR;CLD6、RAB8A;CLD6、PODXL;BCAM、RL29;BCAM、PODXL;CLD6、PPIA、AGRIN、BCAM;ANXA、BCAM;BCAM、RAB8A;BCAM、SYIC;CLD6、IFB3;及び表Cに挙げるセットからなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質の発現レベルを検出する手段を含むキットである。

0160

キットの詳細な実施形態において、キットは、
MMP9、PODXL、RAB8A;MMP9、PODXL、RSSA;AGRIN、MMP9、PODXL;MMP9、PODXL、VAMP8;MMP9、MX1;MMP9、RSSA;MMP9、MVP;MMP9、RAB8A;MMP9、VAMP8;BCAM、MMP9;MMP9、AGRIN;AGRIN、CD81、TERA;AGRIN、CD59、MVP;AGR2、AGRIN、CD81;AGRIN、CD166、MVP;AGRIN、CD81;AGRIN、CD166;AGRIN、CD59;AGRIN、MMP9;及び表Dに挙げるタンパク質のセットからなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質の発現レベルを検出する手段を更に含む。

0161

キットのより詳細な実施形態において、タンパク質の発現レベルを検出する手段は、イムノアッセイ、生物発光アッセイ、蛍光アッセイ、化学発光アッセイ、電気化学アッセイ、質量分析及びその組合せからなる群から選択されるアッセイ又は技術を実施する手段である。

0162

より詳細には、キットは、タンパク質の発現レベルを検出する手段として、抗体又はそのフラグメントを含む。

0163

キットの別の詳細な実施形態において、キットは酵素結合免疫吸着アッセイを実施するためのキットである。

0164

別の詳細な実施形態において、キットは、個々のサンプルを分類するためのパンネルダイヤグラムを更に含む。

0165

本発明は、上で開示され、実施形態のいずれかで定義される鑑別診断の方法を実施するためのコンピュータ実装方法であって、ECの診断及び/又は予後のためにタンパク質の1以上の発現レベルを判定した後、レベルに値及び/又はスコアが与えられ、計算値を得るために数式で任意に計算され、レベル、スコア及び/又は計算値の機能において、ECに罹患している若しくは罹患していない選択肢の間で、及び/又は異なるECサブタイプ間で罹患している選択肢の間で決定がなされる、方法にも関する。

0166

上記のように、本発明は、別の態様として、ECの予後のための方法も目的とする。本発明の第1の態様の詳細な実施形態において、本方法は、女性生殖管からの子宮液サンプル中のPIGR、VIME、LEG1、及びCAPGの1以上の発現レベルを判定することを含む。

0167

上記又は下記の任意の実施形態と任意に組合せた、本発明のこの態様の別の詳細な実施形態において、子宮液サンプルは女性生殖管からの子宮吸引液サンプルである。

0168

必要な操作は最小限であり、臨床的に意味のある情報が得られるため、子宮吸引物でタンパク質を差次的に検出できることが非常に有利である。

0169

この態様の別の詳細な実施形態において、方法は、以下のタンパク質:PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、及びCADH1の1以上の発現レベルを判定することを含む。実施例で説明するように、この7つのタンパク質の1つのレベルを判定することによって、ROC曲線下面積(AUC)0.74〜0.85(信頼区間95%)のECサブタイプの高感度かつ特異的な診断が可能となった。

0170

発明者らは、子宮液、特に子宮吸引物中の他のタンパク質の発現レベルを検出することにより、ECサブタイプの分類の、また疾患の診断の、頑健性(感度及び特異性)を改善できたと判断した。このため、上記又は下記の任意の実施形態と任意に組合せた、第1及び他の態様の別の詳細な実施形態において、方法は、以下のタンパク質:XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、CAPG、CD44、LEG1、LEG3、及びLDHAの1以上の発現レベルを判定することを更に含む。

0171

より詳細には、方法は、XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、CAPG、CD44、LEG1、LEG3、及びLDHAからなる群から選択される1つのタンパク質の発現レベルを判定することを更に含む。

0172

上記又は下記の任意の実施形態と任意に組合せた、本発明の第1及び他の態様の別の詳細な実施形態において、方法は、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、MX1、XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、及びLDHAからなる群から選択される2つのタンパク質の発現レベルを判定することを含み、タンパク質の少なくとも1つは、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、及びCAPGからなる群から選択される。

0173

別の詳細な実施形態において、方法は、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、MX1、XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、及びLDHAからなる群から選択される2つのタンパク質の発現レベルを検出することを含む。

0174

第1及び更なる方法の態様の別の詳細な実施形態において、方法は、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、及びMX1からなる群から選択される2つのタンパク質の発現レベルを判定することを含む。

0175

上記又は下記の任意の実施形態と任意に組合せた、本発明の第1及び更なる方法態様の別の詳細な実施形態において、方法は、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、MX1、XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、及びLDHAからなる群から選択される3つのタンパク質の発現レベルを判定することを含み、タンパク質の少なくとも1つは、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、及びCAPGからなる群から選択される。

0176

上記又は下記の任意の実施形態と任意に組合せた、本発明の第1及び更なる方法態様の別の詳細な実施形態において、方法は、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、MX1、XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、及びLDHAからなる群から選択される3つのタンパク質の発現レベルを判定することを含む。

0177

本発明の第1及び更なる方法の態様の別の詳細な実施形態において、方法は、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、及びMX1からなる群から選択される3つのタンパク質の発現レベルを判定することを含む。

0178

ECの予後のための方法の別の詳細な実施形態において、方法は、子宮吸引物から単離されたエクソソーム含有画分におけるCLD6、BCAM、IF2B3、PLD3及びMX1からなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベルを判定することを更に含む。

0179

発明者らは、エクソソームをより精製された形で含む子宮吸引物の画分中で、あるマーカ(タンパク質)がEEC及びNEECにおいて差次的に発現したことを見出した。このため、本発明は、子宮液にて判定された予後を検証するための、又はエクソソームを単離せずに子宮液によって関連データが得られない場合の方法の感度上昇させるための、処理済み子宮吸引物(エクソソーム画分)中で特定のマーカを判定する任意のステップを含む。

0180

より詳細な実施形態において、ECの予後又は鑑別診断の方法は、LAMP、MMP9、PIGR;AGRIN、MMP9,PIGR;AGR2,PIGR,PLD3;AGR2,BCAM,PODXL;BCAM、PODXL;PIGR、PLD3;BCAM、PIGR;CLD6、RAB8A;CLD6、PODXL;BCAM、RL29;BCAM、PODXL;CLD6、PPIA;AGRIN、BCAM;ANXA、BCAM;BCAM、RAB8A;BCAM、SYIC;CLD6、IFB3;及び表Cに挙げるセットからなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質の発現レベルを判定することを含む。

0181

LAMP、MMP9、PIGR;AGRIN,MMP9,PIGR;AGR2,PIGR,PLD3;AGR2,BCAM,PODXL;BCAM,PODXL;PIGR,PLD3;BCAM,PIGR(下の表B);並びに表Cに挙げるもの(明細書の最後に示す)から選択される特定の組合せは、子宮吸引物中のタンパク質の発現レベルが検出された際に、高い予後値で判定された。次の表Bは、AUC及び95%値の信頼区間(CI)を示す。データは、EEC及びNEECのサンプルの分析に由来する。表Cには、AUC値も示す。

0182

他方、表Aは、以下の組合せCLD6、RAB8A;CLD6、PODXL;BCAM、RL29;BCAM、PODXL;CLD6、PPIA、AGRIN、BCAM;ANXA、BCAM;BCAM、RAB8A;BCAM、SYIC;CLD6、IFB3のAUC値及び95%のCIを示し、子宮吸引物から単離されたエクソソーム含有画分でタンパク質の発現レベルが検出された際の重要な予後情報を与える。データは、EEC及びNEECのサンプルの分析に由来する。

0183

0184

より詳細な実施形態において、方法は、CTNB1、XPO2、及びCAPGの発現レベルを判定することを含む。以下で説明及び図示(図1)説明するように、この組合せにより、EEC対NEEC(漿液性EC;SEC)の高感度で特異的な鑑別診断が可能となる。

0185

上記又は下記の任意の実施形態と任意に組合せた、本発明の第1及び更なる方法態様の別の詳細な実施形態において、方法は、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、MX1、XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、及びLDHAからなる群から選択される4、5、6、7、8、9、10、又は11個のタンパク質の発現レベルを判定することを含み、タンパク質の少なくとも1つは、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、及びCAPGからなる群から選択される。

0186

上記又は下記の任意の実施形態と任意に組合せた、本発明の第1及び更なる方法態様の別の詳細な実施形態において、方法は、以下のタンパク質PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、及びCD59の発現レベルを判定することを含む。

0187

上記又は下記で与える実施形態のいずれかにおいて、本発明の態様のいずれについても、発現レベルはタンパク質レベルで判定される。本実施形態において、タンパク質マーカとしては、これに限定されるわけではないが、天然配列ペプチド、アイソフォーム、キメラポリペプチド、マーカのすべての相同体、フラグメント及び前駆体が挙げられ、ポリペプチド及びその誘導体修飾型が含まれる。より詳細な実施形態において、タンパク質レベルは、イムノアッセイ、生物発光アッセイ、蛍光アッセイ、化学発光アッセイ、電気化学アッセイ、質量分析及びその組合せからなる群から選択されるアッセイ又は技術によって判定される。

0188

上記又は下記に与える詳細な実施形態において、発現のレベルは免疫化学によって決定される。

0189

「免疫化学」という用語は、本明細書で使用する場合、サンプル中の抗原(通常はタンパク質及びペプチド、この場合は、単独の又は組合せた上記タンパク質のいずれか)を、抗原に特異的に結合する抗体の原理を利用することによって検出する、多様な技術を示す。抗体−抗原相互作用の描出は、いくつかの方法で実現できる。最も一般的な例では、抗体は、発色反応を触媒できるペルオキシダーゼなどの酵素に結合する。又は、抗体は、フルオレセイン又はローダミンなどのフルオロフォアタグ付けすることもできる。免疫化学的技法は直接的又は間接的であることができる。直接法ワンステップ染色法であり、抗原と直接反応する標識抗体(例えばFITC結合抗血清)を使用する。この技法は抗体を1つのみを使用するため、簡単で迅速であるが、例えば間接法による、信号増幅がわずかであるため感度はより低く、間接法ほど一般的に使用されない。間接法には、サンプル中の標的抗原に結合する非標識次抗体(第1層)と、1次抗体と反応する標識2次抗体(第2層)が含まれる。本方法は、2次抗体が蛍光又は酵素レポータに結合している場合、各1次抗体に複数の2次抗体が結合することによるシグナル増幅のため、直接検出法よりも高感度となる。

0190

2次抗体が複数のビオチン分子に結合している場合、更なる増幅が可能となり、アビジン−酵素、ストレプトアビジン−酵素又はニュートラアビジン−酵素の複合体を補充することできる。間接法は、感度がより高いことは別として、生成する必要があるのは比較的少数標準的な結合(標識)2次抗体のみであるという利点もある。直接法では、対象となるすべての抗原に対して1次抗体をそれぞれ標識することが必要となる。(ある標的核酸配列に特異的に結合するように設計された)タグ付き核酸プローブを標識抗体によって後に検出可能である場合、免疫化学技法を使用してある核酸配列の検出も可能であることに留意する必要がある。このため、タンパク質の検出は、標的タンパク質RNAの特定の配列に結合するように設計されたタグ付き核酸を使用し、次に、タグに選択的に結合する標識抗体によってタグ付き核酸を検出することによって行うことができる。

0191

好適なイムノアッセイ処置としては、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA、例えばマルチプレックスELISA)、酵素イムノドットアッセイ、凝集アッセイ、抗体−抗原−抗体サンドイッチアッセイ、抗原−抗体−抗原サンドイッチアッセイ、イムノクロマトグラフィー(immunocromatography)又は当業者に周知の他のイムノアッセイ形式、例えばラジオイムノアッセイ並びにタンパク質マイクロアレイ形式が挙げられる。

0192

上記又は下記に与える実施形態のいずれかと組合せた、一実施形態において、タンパク質の発現レベルは、イムノアッセイによって判定される。

0193

上記又は下記に与える実施形態のいずれかと組合せた、別の実施形態では、タンパク質の発現レベルはELISA、特にマルチプレックスELISAによって判定される。

0194

又は、タンパク質の発現レベルは、生物発光、蛍光、化学発光、電気化学又は質量分析によって判定することができる。

0195

又は、タンパク質の発現レベルは、タンパク質のプロテオタイプペプチド(所与のプロテオームにおける試験を行ったタンパク質に一意に関連付けられたアミノ酸配列を有するペプチド)のレベルを質量分析によって測定することによって判定することができる。
上記又は下記に与える実施形態のいずれかと組合せた、別の実施形態において、タンパク質の発現レベルは、標的タンパク質に結合することができる抗体又はそのフラグメントを使用して判定される。

0196

「標的タンパク質に結合することができる抗体又はそのフラグメント」という用語は、標的タンパク質に選択的に結合することができる免疫グロブリン又はそのフラグメントとして理解されるべきである。この用語には、モノクローナル抗体及びポリクローナル抗体が含まれる。「そのフラグメント」という用語は、標的タンパク質のエピトープへの結合に好適なサイズ及び構造を有する抗体の任意の部分を含む。好適なフラグメントとしては、F(ab)、F(ab’)及びFvが挙げられる。「エピトープ」は、免疫系(B細胞、T細胞又は抗体)によって認識されている抗原の一部である。

0197

特異的検出に使用される抗体は、ポリクローナル又はモノクローナルである。抗体の調製及びキャラクタリゼーションの最新技術において、周知の手段がある。ポリクローナル抗体を生成する方法は、先行技術において周知である。簡潔には、動物をタンパク質で免疫することによってポリクローナル抗体を調製し、次に免疫動物血清を収集し、抗体を単離する。抗血清の作製には、広範囲の動物種を使用できる。通例、抗血清の作製に使用される動物は、ウサギマウスラットハムスターモルモット又はヤギであり得る。

0198

更に、モノクローナル抗体(MAb)は、周知の技法を使用して調製することができる。通例、この処置は、疾患に関連するタンパク質によって好適な動物を免疫する。免疫化組成物は、抗体産生細胞の刺激に有効な量で投与することができる。モノクローナル抗体の調製方法は、一般に、ポリクローナル抗体の調製と同じ方針に従って開始される。免疫原は、抗原として動物に注入される。抗原は、完全又は不完全フロイントアジュバントなどのアジュバントと混合され得る。およそ2週間の間隔で、同じ抗原によって免疫を反復する。

0199

第3の態様の別の詳細な実施形態において、本発明を実施する手段は、キットの一部を形成する。標的タンパク質を検出するための抗体又はそのフラグメントを、キットに含めることができる。キットは、抗体−タンパク質相互作用を描出する手段(添加剤溶媒)を更に含み得る。

0200

これらの抗体は、本発明の第5の態様において標的タンパク質の発現を判定するための「手段」として使用することができる。

0201

このため、本発明の第1及び更なる方法の態様の詳細な実施形態において、タンパク質の発現レベルは、タンパク質に結合することができる抗体又はそのフラグメントを使用して判定される。

0202

別の詳細な実施形態において、抗体又はそのフラグメントはキットの一部を形成する。

0203

本発明の第1及び更なる方法の態様の下で、分析されるタンパク質(リストの2〜11)に関する上記の全ての実施形態も、本発明の第2、第3、及び第4の態様の使用の詳細な実施形態である。

0204

又は、発現レベルはmRNAレベルで判定される。

0205

一実施形態において、マーカそれぞれのmRNAの量は、例えば1以上のポリヌクレオチド子宮内膜癌マーカ又はそのようなポリヌクレオチドの補体にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプライマーを使用する、ポリメラーゼ連鎖反応により検出される。他の実施形態では、mRNAの量は、1以上のポリヌクレオチド子宮内膜癌マーカ又はそのようなポリヌクレオチドの補体にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブを用いる、ハイブリダイゼーション技法を使用して検出される。

0206

mRNA検出を使用する場合、方法は、当分野で周知の標準的な方法に従って、単離されたmRNAを試薬と組合せてcDNAに変換し、変換されたcDNAを、核酸プライマーの適切な混合物と共に容器内の増幅反応試薬(例えばcDNAPCR反応試薬)で処理して、容器の内容物を反応させて増幅産物を生成し、増幅産物を分析して、サンプル中の1以上のポリヌクレオチド子宮内膜癌マーカの存在を検出することによって行われ得る。mRNAについては、サンプル中のポリヌクレオチド子宮内膜癌マーカの存在を検出するノーザンブロット分析を使用して、分析ステップが達成され得る。分析ステップは、増幅産物中のポリヌクレオチド子宮内膜癌マーカの存在を定量的に検出し、検出されたマーカの量を、同様のプライマーを使用して得た正常組織及び悪性組織中のそのようなマーカの既知の存在又は非存在に関する期待値のパネルと比較することによって、更に達成され得る。

0207

別の実施形態において、本発明は、mRNAが、(a)サンプルからmRNAを単離し、mRNAを試薬と組合せ、mRNAをcDNAに変換すること、(b)変換されたcDNAを、増幅反応試薬及び1以上のポリヌクレオチド子宮内膜癌マーカにハイブリダイズする核酸プライマーによって処理して、増幅産物を産生すること、(c)増幅産物を分析して、タンパク質子宮内膜癌マーカをコードするmRNAの存在量を測定すること、並びに(d)mRNAの測定量を、同様の方法を使用して得た正常組織及び病変組織(例えば悪性組織)の予測値のパネルに対して検出された量と比較することによって検出される方法を提供する。

0208

本発明の詳細な実施形態において、RTPCRを使用して、検出及び分析のためのタンパク質子宮内膜癌マーカのmRNAを増幅することができる。本発明の他の実施形態は、定量的RT−PCRを使用して、タンパク質子宮内膜癌マーカのmRNAの量を定量的に測定する。本発明の更なる実施形態は、定量化及び分析のためにリアルタイムRT−PCRを使用する。

0209

本発明のデバイス又はキットに関して、キットは、本発明の詳細な実施形態において、患者サンプルの分析のために提供される。このようなデバイス又はキットには、少なくともタンパク質のサブセットが上に挙げたタンパク質及び下に挙げる表A〜Fから選択される、1以上のタンパク質を特異的に同定する試薬が含まれる。対象のデバイスとしては、スライドゲルマルチウェルプレートなどの基質上で試薬が空間的に分離されるアレイが挙げられる。又は、試薬は、懸濁液又は懸濁性形態の試薬、例えばビーズに結合した試薬を含むキットとして提供され得る。対象の試薬としては、自己抗体マーカに特異的な試薬が挙げられる。そのような試薬としては、抗原性タンパク質又はペプチドなどが挙げられ得る。そのようなデバイス又はキットは、サイトカイン特異的抗体又はそのフラグメントなどを更に含み得る。

0210

上記のように、本発明の一態様は、固体担体並びに以下のタンパク質PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3及びMX1の1以上の発現レベルを検出する手段、並びに任意に以下のタンパク質XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、及びLDHAの1以上の発現レベルを検出する手段を含むキットであって、NEECのEECを区別することによる子宮内膜癌の予後のためのキットの使用である。

0211

キットの使用の詳細な実施形態において、キットは、固体担体及びPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3及びMX1、XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、及びLDHAからなる群から選択される2、3、4、5、6、7、8、9、10及び11個のタンパク質の発現レベルを検出する手段を含む。より詳細には、キットは、固体担体及びこれらのタンパク質の3つの発現レベルを検出する手段を含む。

0212

キットの使用の詳細な実施形態において、キットは、固体担体並びにLAMP、MMP9、PIGR; AGRIN、MMP9、PIGR;AGR2、PIGR、PLD3;AGR2、BCAM、PODXL;BCAM、PODXL;PIGR、PLD3;BCAM、PIGR;CLD6、RAB8A;CLD6、PODXL;BCAM、RL29;BCAM、PODXL;CLD6、PPIA;AGRIN、BCAM;ANXA、BCAM;BCAM、RAB8A;BCAM、SYIC;CLD6、IFB3;及び表Cに挙げるセットからなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質の発現レベルを検出する手段を含むキットである。

0213

キットの使用のより詳細な実施形態において、キットは、固体担体並びにCTNB1、XPO2及びCAPGの発現レベルを検出する手段を含むキットである。

0214

キットの使用の別の詳細な実施形態において、タンパク質の発現レベルを検出する手段は、標的タンパク質に特異的に結合する抗体又はそのフラグメントである。

0215

第5の態様により、本発明は、固体担体並びにPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、BCAM、IF2B3、PLD3、MX1、XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、及びLDHAからなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベルを検出する手段を含むキットに関する。

0216

第5の態様の詳細な実施形態において、キットは、固体担体並びにLAMP、MMP9、PIGR;AGRIN、MMP9、PIGR;AGR2、PIGR、PLD3;AGR2、BCAM、PODXL;BCAM、PODXL;PIGR、PLD3;BCAM、PIGR;CLD6、RAB8A;CLD6、PODXL;BCAM、RL29;BCAM、PODXL;CLD6、PPIA;AGRIN、BCAM;ANXA、BCAM;BCAM、RAB8A;BCAM、SYIC;CLD6、IFB3;及び表Cに挙げるセットからなる群から選択される少なくとも1セットのタンパク質の発現レベルを検出する手段を含む。

0217

より詳細な実施形態において、キットは、2〜500セット、より詳細には2〜400セットの組合せの発現レベル検出する手段を含む。

0218

上記又は下記の実施形態のいずれかと任意に組合せた、別の詳細な実施形態において、キットは、MMP9、PODXL、RAB8A;MMP9、PODXL、RSSA;AGRIN、MMP9、PODXL;MMP9、PODXL、VAMP8;MMP9、MX1;MMP9、RSSA;MMP9、MVP;MMP9、RAB8A;MMP9、VAMP8;BCAM、MMP9;MMP9、AGRIN;AGRIN、CD81、TERA;AGRIN、CD59、MVP;AGR2、AGRIN、CD81;AGRIN、CD166、MVP;AGRIN、CD81;AGRIN、CD166;AGRIN、CD59;AGRIN、MMP9;及び表Dに挙げるタンパク質のセットからなる群から選択される、少なくとも1セットのタンパク質の発現レベルを検出する手段を更に含む。

0219

次の表Eから選択される特定の組合せ並びに表Dに挙げたもの(本明細書の最後に示す)は、子宮吸引物中のタンパク質の発現レベルが検出された際に、高い診断値で判定された。次の表Eは、AUCと95%値の信頼区間(CI)を示す。データは、非EC及びEC(EEC及びNEECを含む)のサンプルの分析に由来する。表Dには、AUCも示す。

0220

0221

他方、表Fは、以下の組合せ:AGRIN、CD81、TERA;AGRIN、CD59、MVP;AGR2、AGRIN、CD81;AGRIN、CD166、MVP;AGRIN、CD81;AGRIN、CD166;AGRIN、CD59;AGRIN、MMP9のAUC値及び95%のCIを示し、子宮吸引物から分離されたエクソソーム含有画分でタンパク質の発現レベルが検出された際の重要な予後情報を与える。データは、非EC及びEC(EEC及びNEECを含む)のサンプルの分析に由来する。

0222

第4の態様について示したように、この第5の態様の詳細な実施形態において、タンパク質の発現レベルを検出する手段は、標的タンパク質に特異的に結合する抗体又はそのフラグメントである。

0223

本発明の第4及び第5の態様の別の詳細な実施形態において、キットはELISAキットである。本実施形態において、キットは、固体担体並びに上記のタンパク質及びタンパク質の組合せのいずれかの発現レベルを判定する手段を含む。別の実施形態において、キットは、検出される標的タンパク質に特異的に結合する固体担体及び抗体又はそのフラグメントを含み、これらの抗体はシグナルを生成できるレポータ分子と結合している。
「固体担体」としては、ニトロセルロース膜ガラス又はポリマーが挙げられる。最もよく使用されるポリマーは、セルロースポリアクリルアミドナイロンポリスチレンポリ塩化ビニル又はポリプロピレンである。固体担体は、ストリップチューブ、ビーズ、ディスク若しくはマイクロプレートの形態、又はイムノアッセイを行うのに好適な他の表面であってよい。

0224

本明細書で使用する「レポータ分子」は、その化学的性質により、抗原結合抗体の検出を可能にする分析的に同定可能なシグナルを与える分子を意味する。検出は定性的又は定量的のいずれかであり得る。この種のアッセイで最もよく使用されるレポータ分子は、酵素、フルオロフォア又は放射性核種含有分子(即ち、放射性同位元素)のいずれかである。酵素イムノアッセイの場合、酵素は、一般にグルタルアルデヒド又は過ヨウ素酸塩によって2次抗体に結合されている。しかし、ただちに認識されるように、多種多様の異なる結合技法が存在し、これらは当業者に容易に利用できる。よく使用される酵素としては、特にホースラディッシュペルオキシダーゼグルコースオキシダーゼβ−ガラクトシダーゼ及びアルカリホスファターゼが挙げられる。特定の酵素とともに使用される基質は、一般に、対応する酵素による加水分解の際に、検出可能な色変化の生成のために選択される。例えば、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェートニトロブルーテトラゾリウムは、アルカリホスファターゼ結合体との使用に好適であり、ペルオキシダーゼ結合体には、1,2−フェニレンジアミン、5−アミノサリチル酸、3,3:5,5:テトラメチルベンジジン又はトリジンがよく使用される。上記の発色性基質ではなく、蛍光生成物を生じる蛍光発生基質を用いることも可能である。蛍光発生基質の例は、フルオレセイン及びローダミンである。特定の波長の光の照射によって活性化されると、蛍光色素標識抗体は光エネルギーを吸収し、分子内に励起状態を誘発し、続いて光学顕微鏡によって視覚的に検出可能な特徴的な色で光が放出される。免疫蛍光及びEIA技法はどちらも当分野で十分に確立されていて、本方法にとって特に好ましい。しかし、他のレポータ分子、例えば放射性同位体化学発光分子及び生物発光分子並びに/又は色素及び他の発色性物質も使用され得る。

0225

特定のレポータ分子結合抗体の選択は、大部分は、本発明の検査キットの意図された使用及び使用者によって決定される。

0226

バイオマーカのレベルを測定するための結合アッセイでは、固相又は均一形式が使用され得る好適なアッセイ法としては、サンドイッチ又は競合結合アッセイが挙げられる。サンドイッチイムノアッセイの例は、米国特許第4,168,146号及び米国特許第4,366,241号に記載され、これらはどちらもその全体が参照により本明細書に組み入れられている。競合イムノアッセイの例としては、米国特許第4,235,601号、米国特許第4,442,204号及び米国特許第5,208,535号に開示されているものが挙げられ、これらはそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み入れられている。
複数のバイオマーカは、マルチプレックスアッセイ形式、例えば、結合試薬アレイの使用による多重化、標識のスペクトル区別を使用する多重化、例えばLuminex(登録商標)システムを使用する、粒子に対して行われる結合アッセイのフローサイトメトリー分析の多重化を使用して測定され得る。

0227

本発明のアッセイは、任意の好適な方法によって行われ得る。一実施形態において、バイオマーカレベルは単一のサンプルで測定され、これらの測定は、これに限定されるわけではないが、アッセイプレートの単一のウェル、単一のアッセイカートリッジ、単一の側方流デバイス、単一のアッセイチューブなどを含む、単一のアッセイチャンバ又はアッセイデバイスで行われ得る。バイオマーカレベルは、当業者が利用可能ないくつかの技法、例えば直接物理的測定(例えば質量分析)又は結合アッセイ(例えばイムノアッセイ、凝集アッセイ及び免疫クロマトグラフィーアッセイ)のいずれかを使用して測定され得る。方法は、化学反応、例えば光学的吸光度の変化、蛍光の変化、化学発光又は電気化学発光の発生、反射率屈折率又は光散乱の変化、表面からの検出可能な標識の蓄積又は放出、酸化又は還元又は酸化還元種電流又は電位、磁場の変化などから生じるシグナルを測定することも含み得る。好適な検出技法は、標識の光ルミネセンス(例えば蛍光、時間分解蛍光、エバネッセント波蛍光、アップコンバートリン光体多光子蛍光などの測定により)、化学発光、電気化学発光、光散乱、光学的吸光度、放射能、磁場、酵素活性(例えば、光学的吸光度若しくは蛍光の変化を引き起こす、又は化学発光の放出を引き起こす酵素反応によって酵素活性を測定することにより)による標識の測定を通じて標識結合試薬の関与を測定することによって、結合イベントを検出し得る。又は、標識の使用を必要としない検出技法、例えば質量(例えば表面弾性波測定)、屈折率(例えば表面プラズモン共鳴測定)又は検体固有ルミネセンスの測定に基づく技法が使用され得る。

0228

別の実施形態において、キットはマイクロアレイである。

0229

別の実施形態において、キットは、タンパク質子宮内膜癌マーカをコードする定義された遺伝子のセットを含むマイクロアレイである。発現が子宮内膜疾患によって著しく変化する、分析される特定のタンパク質(リストの2〜11)について上記で与えた実施形態すべても、マイクロアレイの詳細な実施形態である。

0230

別の詳細な実施形態において、本発明のキットは、個々のサンプルを分類するためのパンネルダイヤグラムを更に含む。

0231

本発明の更なる態様は、予後の機能における、子宮内膜癌に罹患している対象の医療レジメンを開始するか否かを決定又は推奨する方法であった。本方法の詳細な実施形態において、方法は
a)対象の女性生殖管からの子宮液サンプル中の、PIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、CAPG、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、MX1からなる群から選択される1以上のタンパク質の発現レベル及び任意にタンパク質XPO2、PRDX1、CLIC1、PDIA1、KPYM、ENOA、GSTP1、GTR1、CH10、MIF、PEBP1、TPIS、NGAL、及びLDHAの1以上の発現レベルをインビトロで判定するステップ、並びに
b)検査サンプル中のタンパク質レベルがPIGR、VIME、CTNB1、CAYP1、SG2A1、WFDC2、CADH1、CD44、LEG3、LEG1、AGR2、BCAM、PODXL、MMP9、CD59、CLD6、IF2B3、PLD3、MX1の基準対照レベルよりも高く、及びCAPGの基準対照レベルよりも低い場合、EECとNEECを区別することによってECの予後を確立するステップ、
を含み、
i)対象が子宮内膜癌に罹患している、又は子宮内膜癌に罹患している疑いがあると診断され、対象がEECに罹患していると鑑別診断された場合、リンパ節郭清によって任意に補完された、子宮全摘出術及び両側付属器切除術からなる、EECの医療レジメンの開始が推奨され、
ii)対象が子宮内膜癌に罹患している、又は子宮内膜癌に罹患している疑いがあると診断され、対象がNEECに罹患していると鑑別診断された場合、子宮全摘出術及び両側付属器切除術、骨盤内及び傍大動脈リンパ節郭清、大網切除術並びに腹膜(peritioneal)生検からなる、NEECの医療レジメンの開始が推奨される。

0232

確立された予後の機能における子宮内膜癌に罹患した対象の医療レジメンを開始するか否かを決定又は推奨する別の詳細な実施形態の方法において、対象がEECに罹患していると診断された場合、放射線療法化学療法及びその組合せから選択される補助治療が推奨される。更に別の詳細な実施形態において、対象がNEECに罹患していると診断された場合、補助治療として化学療法が推奨される。

0233

本発明の別の態様は、上記の態様及び実施形態で定義された診断及び/又は予後の方法のいずれかを実施するためのアルゴリズムを提供することである。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ