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課題・解決手段

本発明は、抗体の製剤化に関する。本発明は、特に、細胞表面抗原結合後IgG分子クラスター化を増強するFc領域における変異を有するIgG1アイソタイプ抗体分子を含む薬学的組成物に関する。

概要

背景

発明の背景
IgG抗体は、その標的抗原に結合した後に細胞表面で規則正しい六量体組織化することができる。これらの六量体は補体C1の第1成分に結合し、補体依存性標的細胞死滅化を誘導する。血液学的腫瘍および固形腫瘍徴候からの細胞上の様々な標的に対するIgG抗体による六量体形成および補体活性化を増強する変異が同定されている(de Jong et al. 2016PLoS Biol 14(1): e1002344、WO2013/004842、WO2014/108198)。Fc領域中の特定の位置に変異を有する、IgG骨格、例えばIgG1は、通常の薬物動態および生物薬剤の開発可能性を保持しながらも、細胞株および慢性リンパ球性白血病(CLL)患者腫瘍細胞条件付き補体依存性細胞傷害(CDC)を誘導する強力な能力をもたらした。この変異は、アポトーシスを誘導する能力を保持しながらも、補体活性化において効果のないII型CD20抗体のCDCおよび抗体依存性細胞傷害(ADCC)を強力に増強した(de Jong, 上記)。

デス受容体5、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー10B、TNFRSF10B、TNF関連アポトーシス誘導リガンド受容体2、TRAIL受容体2、TRAIL-R2およびCD262としても知られているDR5は、腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)に結合し、アポトーシスを媒介する、TNF受容体スーパーファミリー細胞表面受容体である。DR5は、3つの細胞外システインリッチドメイン(CRD)、膜貫通ドメイン(TM)およびデスドメイン(DD)を含む細胞質ドメインを有する、1回貫通I型膜タンパク質である。リガンドが存在しない場合、DR5は単量体として、またはプレリガンドアセンブリドメイン(PLAD)としても知られる、第1のシステインリッチドメインの相互作用を通して2つまたは3つの受容体のプレアセンブリされた複合体として、細胞膜に存在する(Wassenaar et al., Proteins. 2008 Feb 1;70(2):333-43; Valley et al., J Biol Chem. 2012 Jun 15;287(25):21265-78; Sessler et al., Pharmacol Ther. 2013 Nov;140(2):186-99)。DR5細胞外ドメインと複合したTRAILの結晶構造から、TRAILが、三量体受容体および三量体リガンドを含む複合体においてDR5の細胞外ドメイン中のCRD2およびCRD3に結合することが示された(Hymowitz et al., Mol Cell. 1999 Oct;4(4):563-71)。DR5三量体は、脂質マクロドメイン、いわゆる脂質ラフト中の高次受容体凝集体へとさらにクラスター化することができる(Sessler et al., Pharmacol Ther. 2013 Nov;140(2):186-99)。リガンド結合立体配座において、細胞質デスドメイン含有アダプタータンパク質FADDは、オリゴマー化されたDR5分子の細胞内DD表面と結合し、イニシエーターカスパーゼであるカスパーゼ-8およびカスパーゼ-10と会合して、細胞死誘導シグナル伝達複合体(DISC)を形成する。

TRAIL媒介アポトーシスに対するがん細胞の感受性に基づき、この経路活性化してがん細胞において選択的にアポトーシスを誘導するための多数の薬剤が開発された。ヒト組み換えTRAIL (hrTRAIL)はドゥラネルミンとして開発されており、一連の従来の(単一特異性二価)抗DR5抗体が臨床で開発され、試験されている(Ashkenazi et al., Nat Rev Drug Discov. 2008 Dec;7(12):1001-12; Trivedi et al., Front Oncol. 2015 Apr 2;5:69において概説されている): DR5抗体にはレキツムマブ(HGS-ETR2)、HGS-TR2J、コナツムマブ(AMG655)、チガツズマブ(CS-1008)、ドロジツマブ(Apomab)およびLBY-135が含まれる。これらの化合物を用いた臨床研究から、DR5抗体が一般的に耐容性は良好であるが、説得力のある有意な臨床的利点を示せないことが実証された。DR5を標的とする抗体の有効性を高める努力は、(i)併用処置を通してDR5アゴニストに対するがん細胞の感受性を改善すること、(ii) より良好な患者の層別化のためのバイオマーカーを開発すること、および(iii) DR5シグナル伝達およびアポトーシス誘導をより効果的に活性化するDR5標的指向性剤の開発に主に焦点を当てている(Lim et al., Expert Opin Ther Targets. 2015 May 25:1-15; Twomey et al., Drug Resist Updat. 2015 Mar;19:13-21; Reddy et al.,PLoS One. 2015 Sep 17;10(9)において概説されている)。DR5活性化を増加させるための様々な治療形式が記載されており、合成DR5結合ペプチドのオリゴマー化、DR5特異的足場の線状融合、rhTRAILまたはコナツムマブのナノ粒子に基づく送達系および多価DR5抗体に基づく形式を含む(Holland et al., Cytokine Growth Factor Rev. 2014 Apr;25(2):185-93において概説されている)。APG880および誘導体は、ヒトIgGのFc部分に融合された2つの一本鎖TRAIL受容体結合(scTRAIL-RBD)分子(TRAIL模倣体)で存在する。各scTRAIL-RBDは3つの受容体結合部位を有し、融合タンパク質において6価結合様式を生じる(WO 2010/003766 A2)。プロトタイプのscTRAIL-RBD (APG350)は、インビボでFcγR非依存性抗腫瘍効力を誘導することが記載されている(Gieffers et al., Mol Cancer Ther, 2013. 12(12): p. 2735-47)。抗DR5 scFv断片、ヒト血清アルブミン残留物(residue)およびヒトp53の四量体化ドメインの融合によってアセンブルされた4価抗DR5抗体断片由来構築物は、一価構築物よりも強力にアポトーシスを誘導することが示されている(Liu et al., Biomed Pharmacother. 2015 Mar;70:41-5)。ナノボディ分子は、scFvと同様に、多価分子を形成するために連結することができるラクダ科(camelid)重鎖のみの抗体に由来する単一ドメイン抗体断片(VHH)である。前臨床インビトロ試験により、4価抗DR5 Nanobody(登録商標)分子であるTAS266は、より迅速なカスパーゼ活性化動態に起因して、TRAILまたは架橋DR5抗体LBY-135よりも強力であることが示された(Huet et al., MAbs. 2014;6(6):1560-70)。TAS266はまた、LBY-135の親マウスmAbよりインビボで強力であった。MultYbody(商標)分子(MultYmab技術)は、ホモ多量体ペプチドとIgGヘテロ二量体(ノブイントゥホール)における1つの重鎖のFcとの融合に基づいており、MultYbody分子を溶液中で本質的に多価にする。抗DR5 MultYbodyはインビトロで強力な死滅化を誘導することが示された。二重親和性再標的指向性(DART)分子は、共有結合したFvに基づくダイアボディである。単一のDR5エピトープ(単エピトープDART)または2つのDR5エピトープ(二エピトープDART)に対する4価性を含む4価DR5標的指向性Fc DARTは、インビトロおよびインビボで細胞傷害性を誘導する際にTRAILおよびコナツムマブ変種よりも強力であることが示された(Li et al., AACRAnnual Meeting Apr 20 2015, Poster abstract #2464)。あるいは、FcγR非依存性のアビディティー駆動DR5超クラスター化は、がん細胞上のDR5へのおよび腫瘍微小環境中の線維芽細胞上に発現される線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)への同時結合を通して二重特異性DR5xFAP抗体(RG7386)により媒介されうる(Friess et al., AACR Annual Meeting Apr 19 2015, Presentation abstract #952; Wartha et al., Proceedings of the 105th Annual Meeting of the American Association for Cancer Research; 2014 Apr 5-9; San Diego, CA. Philadelphia (PA): AACR; Cancer Res 2014;74(19 Suppl):Abstract nr 4573. doi:10.1158/1538-7445.AM2014-4573)。最後に、異なるエピトープを認識する2つの抗DR5抗体の特異的組み合わせは、重複エピトープまたは類似エピトープを認識する2つの抗DR5抗体の組み合わせと比較してインビトロおよびインビボでアゴニスト効力の増強を示した(WO 2014/009358)。

上記のアプローチは、前臨床試験における従来の抗DR5抗体と比べて効力の増強を示すが、しかし臨床データから、DR5アゴニストの改善が依然として必要であることが示される。さらに、抗体断片に基づく構築物の場合は通常あてはまらないが、抗体に基づく形式では、正規のIgGの薬物動態(PK)および他のFc媒介エフェクター機能を保存することが望ましい。

参照により本明細書に組み入れられるPCT/EP2016/079518は、ヒトIgGのFc領域とDR5に結合する抗原結合領域とを含む抗DR5抗体を提供し、ここでFc領域は、E430、E345またはS440位に対応するアミノ酸位置に変異を含む。細胞表面抗原結合に対する抗体の六量体化および二次架橋結合に非依存的抗原の条件付きクラスター化を容易にする抗DR5抗体のFc領域における特定の点突然変異の導入により、DR5活性化が引き起こされ、アポトーシスおよび細胞死の誘導においての抗体の効力が増強されることが分かった。

PCT/EP2016/079518に記述されている抗体、より一般的には、EU付番によるヒトIgG1での位置E430、E345またはS440に対応するアミノ酸位置での変異、ただしS440における変異がS440YまたはS440Wであることを条件とするものによりさらに容易に六量体化する抗体の、安定した製剤を提供する必要がある。

概要

本発明は、抗体の製剤化に関する。本発明は、特に、細胞表面抗原結合後のIgG分子のクラスター化を増強するFc領域における変異を有するIgG1アイソタイプ抗体分子を含む薬学的組成物に関する。

目的

PCT/EP2016/079518に記述されている抗体、より一般的には、EU付番によるヒトIgG1での位置E430、E345またはS440に対応するアミノ酸位置での変異、ただしS440における変異がS440YまたはS440Wであることを条件とするものによりさらに容易に六量体化する抗体の、安定した製剤を提供する

効果

実績

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請求項1

以下:a.ヒト免疫グロブリンGのFc領域抗原結合領域とを含む抗体であって、Fc領域が、ヒトIgG1におけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置でのアミノ酸の変異を含む、抗体、b.ヒスチジン緩衝液、ならびにc.塩化ナトリウムを含み、pHが5.5〜7.4である、薬学的組成物

請求項2

5 mM〜100 mMのヒスチジン、例えば5 mM〜75 mM、例えば10 mM〜50 mM、例えば 15 mM〜45 mM、例えば20 mM〜40 mM、例えば 25〜35 mM、例えば28 mM〜32 mM、例えば30 mMのヒスチジンを含む、請求項1記載の薬学的組成物。

請求項3

pHが5.8〜7.2、例えば5.5〜6.5、例えば5.8〜6.2、例えば5.9〜6.1、例えば6.0である、請求項1または2記載の薬学的組成物。

請求項4

25 mM〜500 mMの塩化ナトリウム、例えば25 mM〜250 mM、例えば50 mM〜250 mM、例えば100 mM〜200 mM、例えば125 mM〜175 mM、例えば150 mMの塩化ナトリウムを含む、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項5

抗体濃度が0.5 mg/ml〜250 mg/ml、例えば1 mg/ml〜100 mg/ml、例えば1 mg/ml〜50 mg/ml、例えば2 mg/ml〜20 mg/ml、例えば15 mg/ml〜25 mg/ml、例えば18 mg/ml〜23 mg/ml、例えば19 mg/ml〜21 mg/ml、例えば18 mg/ml〜20 mg/ml、例えば5 mg/ml〜15 mg/ml、例えば10 mg/mlまたは例えば20 mg/mlである、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項6

pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムおよび2 mg/ml〜20 mg/mlの抗体を含み、好ましくは、pH 6.0で30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムおよび20 mg/mlの抗体を含む、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項7

界面活性剤を含まない、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項8

抗凍結剤を含まない、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項9

Fc領域が、ヒトIgG1におけるEU付番でのS440に対応する位置でのアミノ酸の変異を含み、ただしS440における変異がS440YまたはS440Wであることを条件とする、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項10

Fc領域が、E430G、E345K、E430S、E430F、E430T、E345Q、E345R、E345Y、S440WおよびS440Yからなる群より選択される変異を含む、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項11

Fc領域が、E430GまたはE345Kから選択される変異を含む、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項12

Fc領域がE430G変異を含む、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項13

Fc領域が、K439EまたはS440Kから選択される変異をさらに含む、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項14

抗原結合領域がヒトDR5に結合する、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項15

抗原結合領域が、SEQID NO: 46のアミノ酸残基番号116〜138内に位置する1つまたは複数のアミノ酸残基およびアミノ酸残基番号139〜166内に位置する1つまたは複数のアミノ酸残基を含むまたは必要とする、ヒトDR5上のエピトープに結合する、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項16

抗原結合領域が、SEQID NO: 46のアミノ酸残基番号79〜138内に位置する1つまたは複数のアミノ酸残基を含むまたは必要とする、ヒトDR5上のエピトープに結合する、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項17

抗原結合領域が、以下のアミノ酸配列を有するCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変重鎖(VH)領域ならびに以下のアミノ酸配列を有するCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変軽鎖(VL)領域を含む、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物:a) (VH) SEQID NO: 1、2、3および(VL) SEQ ID NO: 5、FAS、6;b) (VH) SEQ ID NO: 1、8、3および(VL) SEQ ID NO: 5、FAS、6;c) (VH) SEQ ID NO: 10、2、11および(VL) SEQ ID NO: 13、RTS、14;d) (VH) SEQ ID NO: 16、17、18および(VL) SEQ ID NO: 21、GAS、22またはe) 該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異もしくは置換を有する上記a)〜d)のいずれか1つに定義される(VH) CDR1、CDR2、CDR3ならびに(VL) CDR1、CDR2およびCDR3。

請求項18

抗原結合領域が、以下のアミノ酸配列を有する可変重鎖(VH)領域および可変軽鎖(VL)領域を含む、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物:a) (VH) SEQID NO:4および(VL) SEQ ID NO:7;b) (VH) SEQ ID NO:9および(VL) SEQ ID NO:7;c) (VH) SEQ ID NO:12および(VL) SEQ ID NO:15;d) (VH) SEQ ID NO:19および(VL) SEQ ID NO:23;e) (VH) SEQ ID NO:20および(VL) SEQ ID NO:23またはf) 該(VH)および(VL)配列にわたり全体で1〜5個の変異もしくは置換を有する上記a)〜e)のいずれか1つに定義される(VH)および(VL)。

請求項19

抗体がIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4である、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項20

抗体がIgG1アイソタイプである、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項21

抗体がIgG1m(f)、IgG1m(a)、IgG1m(z)、IgG1m(x)アロタイプまたは混合アロタイプである、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項22

Fc領域が、以下の群のアミノ酸配列を含む、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物:a) SEQID NO:29;b) SEQ ID NO:30;c) SEQ ID NO:31;d) SEQ ID NO:32またはe) 該配列にわたり全体で1〜5個の変異もしくは置換を有する上記a)〜d)のいずれか1つに定義されるアミノ酸配列。

請求項23

抗体が重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、LCがSEQID NO:39の配列を含み、かつHCが以下の配列の1つを含む、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物:a) (HC) SEQ ID NO:33;b) (HC) SEQ ID NO:34;c) (HC) SEQ ID NO:35;d) (HC) SEQ ID NO:36;e) (HC) SEQ ID NO:37;f) (HC) SEQ ID NO:38; またはg) 該(HC)配列にわたり全体で1〜5個の変異もしくは置換を有する上記a)〜f)のいずれか1つに定義される(HC)。

請求項24

抗体が重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、LCがSEQID NO:43の配列を含み、かつHCが以下の配列の1つを含む、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物:a) (HC) SEQ ID NO:40;b) (HC) SEQ ID NO:41; c) (HC) SEQ ID NO:42; またはd) 該(HC)配列にわたり全体で1〜5個の変異もしくは置換を有する上記a)〜c)のいずれか1つに定義される(HC)。

請求項25

抗体がモノクローナル抗体である、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項26

抗体が、請求項14〜18のいずれか一項に定義される1つまたは複数の抗原結合領域を含む二重特異性抗体である、請求項1〜24のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項27

抗体がヒト抗体ヒト化抗体またはキメラ抗体である、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項28

抗体がアゴニストである、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項29

抗体が、カスパーゼ依存性細胞死などの、標的細胞におけるプログラム細胞死誘導する、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項30

抗体が、DR5を発現する標的細胞においてアポトーシスを誘導する、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項31

抗体が細胞生存性を低減する、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項32

2つまたはそれ以上の抗体を含む、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項33

前記請求項1〜31のいずれか一項に定義される第1の抗体および前記請求項1〜31のいずれか一項に定義される第2の抗体を含む、請求項32記載の薬学的組成物。

請求項34

第1の抗体が第1のFc領域を含み、かつ第2の抗体が第2のFc領域を含む、請求項33記載の薬学的組成物。

請求項35

第1の抗体が、DR5に結合できる第1の抗原結合領域および第1のFc領域を含み、かつ第2の抗体が、DR5に結合できる第2の抗原結合領域および第2のFc領域を含む、請求項33記載の薬学的組成物。

請求項36

第1の抗体および第2の抗体が、ヒトDR5上の異なるエピトープに結合する、請求項33〜35のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項37

ヒトDR5に結合する第1の抗体が、ヒトDR5への第2の抗体の結合をブロックしない、請求項33〜36のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項38

第1の抗体が以下の6つのCDR配列:a) (VH) SEQID NO: 1、2、3および(VL) SEQ ID NO: 5、FAS、6を含み、かつ第2の抗体が以下の6つのCDR配列:b) (VH) SEQ ID NO: 10、2、11および(VL) SEQ ID NO: 13、RTS、14を含む、または第1の抗体および第2の抗体がc) それぞれ該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異もしくは置換を有する上記(a)もしくは(b)に定義される6つのCDR配列を含む、請求項33〜37のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項39

第1の抗体が以下の6つのCDR配列:a) (VH) SEQID NO: 1、8、3および(VL) SEQ ID NO: 5、FAS、6を含み、かつ第2の抗体が以下の6つのCDR配列:b) (VH) SEQ ID NO: 10、2、11および(VL) SEQ ID NO: 13、RTS、14を含む、または第1の抗体および第2の抗体がc) それぞれ該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異もしくは置換を有する上記(a)もしくは(b)に定義される6つのCDR配列を含む、請求項33〜37のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項40

第1の抗体が以下の6つのCDR配列:a) (VH) SEQID NO: 16、17、18および(VL) SEQ ID NO: 21、GAS、6を含み、かつ第2の抗体が以下の6つのCDR配列:b) (VH) SEQ ID NO: 10、2、11および(VL) SEQ ID NO: 13、RTS、14を含む、または第1の抗体および第2の抗体がc) それぞれ該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異もしくは置換を有する上記(a)もしくは(b)に定義される6つのCDR配列を含む、請求項33〜37のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項41

第1の抗体および第2の抗体が、約1:1のモル比、約1:2のモル比、約1:3のモル比、約1:4のモル比、約1:5のモル比、約1:6のモル比、約1:7のモル比、約1:8のモル比、約1:9のモル比、約1:10のモル比、約1:15のモル比、約1:20のモル比、約1:25のモル比、約1:30のモル比、約1:35のモル比、約1:40のモル比、約1:45のモル比、約1:49のモル比、約49:1のモル比、約45:1のモル比、約40:1のモル比、約35:1のモル比、約30:1のモル比、約25:1のモル比、約20:1のモル比、約15:1のモル比、約10:1のモル比、約9:1のモル比、約8:1のモル比、約7:1のモル比、約6:1のモル比、約5:1のモル比、約4:1のモル比、約3:1のモル比、約2:1のモル比といった、1:49〜49:1のモル比で組成物中に存在する、請求項33〜40のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項42

第1の抗体および第2の抗体が、約1:9〜9:1のモル比で組成物中に存在する、請求項33〜41のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項43

第1の抗体および第2の抗体が、約1:1のモル比で組成物中に存在する、請求項33〜42のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項44

医薬として用いるための、前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項45

感染性疾患自己免疫疾患または心血管奇形処置において用いるための、1つまたは複数の抗DR5抗体を含む前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項46

固形腫瘍および/または血液学的腫瘍の処置において用いるための、1つまたは複数の抗DR5抗体を含む請求項1〜44のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項47

結腸直腸がん腫および結腸直腸腺がんを含む結腸直腸がん、膀胱がん骨肉腫軟骨肉腫三重陰性乳がんを含む乳がん、神経膠芽腫星状細胞腫神経芽細胞腫神経線維肉腫神経内分泌腫瘍を含む中枢神経系のがん子宮頸がん子宮内膜がん胃腺がんを含む胃がん頭頸部がん腎臓がん、肝細胞がんを含む肝臓がん、NSCLCおよびSCLCを含む肺がん卵巣がん膵管がんおよび膵臓腺がんを含む膵臓がん、肉腫、または悪性黒色腫および非黒色腫皮膚がんを含む皮膚がんなどの固形腫瘍の処置において用いるための、1つまたは複数の抗DR5抗体を含む前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項48

慢性リンパ球性白血病ならびに急性骨髄性白血病および慢性骨髄性白血病などの骨髄性白血病を含む白血病非ホジキンリンパ腫およびホジキンリンパ腫を含むリンパ腫多発性骨髄腫骨髄異形成症候群などの血液学的腫瘍の処置において用いるための、1つまたは複数の抗DR5抗体を含む前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項49

DR5発現腫瘍の増殖の阻害において用いるための、1つまたは複数の抗DR5抗体を含む前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項50

DR5発現腫瘍におけるアポトーシスの誘導において用いるための、1つまたは複数の抗DR5抗体を含む前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物。

請求項51

がんの処置のための医薬の製造のための、1つまたは複数の抗DR5抗体を含む前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物の使用。

請求項52

1つまたは複数の抗DR5抗体を含む前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物の有効量を個体に投与する段階を含む、がんを有する個体を処置する方法。

請求項53

さらなる治療剤を投与する段階をさらに含む、請求項52記載の方法。

請求項54

さらなる治療剤が、化学療法薬(パクリタキセルテモゾロミドシスプラチンカルボプラチンオキサリプラチンイリノテカンドキソルビシンゲムシタビン5-フルオロウラシルペメトレキセドを含むが、これらに限定されない)、キナーゼ阻害剤(ソラフェニブスニチニブまたはエベロリムスを含むが、これらに限定されない)、アポトーシス調節剤(組み換えヒトTRAILまたはビリパントを含むが、これらに限定されない)、RAS阻害剤プロテアソーム阻害剤(ボルテゾミブを含むが、これに限定されない)、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤(ボリノスタットを含むが、これに限定されない)、栄養補助食品サイトカイン(IFN-γを含むが、これに限定されない)、抗体または抗体模倣体(抗EGFR、抗IGF-1R、抗VEGF、抗CD20、抗CD38、抗HER2、抗PD-1、抗PD-L1、抗CTLA4、抗CD40、抗CD137、抗GITR抗体および抗体模倣体を含むが、これらに限定されない)、抗体-薬物コンジュゲートからなる群より選択される1つまたは複数の抗がん剤である、請求項53記載の方法。

請求項55

組成物が治療での同時使用、別使用または逐次使用のためのものである、2つまたはそれ以上の前記請求項のいずれか一項記載の薬学的組成物を含む、要素のキット

請求項56

組成物が治療での同時使用のためのものであり、組成物が使用直前に混合される、請求項55記載の要素のキット。

請求項57

請求項33〜43のいずれか一項記載の薬学的組成物を調製するための方法であって、前記請求項1〜31のいずれか一項に定義される第1の抗体を含む第1の薬学的組成物と前記請求項1〜31のいずれか一項に定義される第2の抗体を含む第2の薬学的組成物とを混合する段階を含む、方法。

技術分野

0001

発明の分野
本発明は、細胞表面抗原結合後IgG抗体六量体化を促進するFc領域における変異を有するIgGアイソタイプの抗体を含む薬学的組成物に関する。本発明はまた、本発明の薬学的組成物を調製するための方法およびそのような組成物の使用に関する。

背景技術

0002

発明の背景
IgG抗体は、その標的抗原に結合した後に細胞表面で規則正しい六量体に組織化することができる。これらの六量体は補体C1の第1成分に結合し、補体依存性標的細胞死滅化を誘導する。血液学的腫瘍および固形腫瘍徴候からの細胞上の様々な標的に対するIgG抗体による六量体形成および補体活性化を増強する変異が同定されている(de Jong et al. 2016PLoS Biol 14(1): e1002344、WO2013/004842、WO2014/108198)。Fc領域中の特定の位置に変異を有する、IgG骨格、例えばIgG1は、通常の薬物動態および生物薬剤の開発可能性を保持しながらも、細胞株および慢性リンパ球性白血病(CLL)患者腫瘍細胞条件付き補体依存性細胞傷害(CDC)を誘導する強力な能力をもたらした。この変異は、アポトーシスを誘導する能力を保持しながらも、補体活性化において効果のないII型CD20抗体のCDCおよび抗体依存性細胞傷害(ADCC)を強力に増強した(de Jong, 上記)。

0003

デス受容体5、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー10B、TNFRSF10B、TNF関連アポトーシス誘導リガンド受容体2、TRAIL受容体2、TRAIL-R2およびCD262としても知られているDR5は、腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)に結合し、アポトーシスを媒介する、TNF受容体スーパーファミリー細胞表面受容体である。DR5は、3つの細胞外システインリッチドメイン(CRD)、膜貫通ドメイン(TM)およびデスドメイン(DD)を含む細胞質ドメインを有する、1回貫通I型膜タンパク質である。リガンドが存在しない場合、DR5は単量体として、またはプレリガンドアセンブリドメイン(PLAD)としても知られる、第1のシステインリッチドメインの相互作用を通して2つまたは3つの受容体のプレアセンブリされた複合体として、細胞膜に存在する(Wassenaar et al., Proteins. 2008 Feb 1;70(2):333-43; Valley et al., J Biol Chem. 2012 Jun 15;287(25):21265-78; Sessler et al., Pharmacol Ther. 2013 Nov;140(2):186-99)。DR5細胞外ドメインと複合したTRAILの結晶構造から、TRAILが、三量体受容体および三量体リガンドを含む複合体においてDR5の細胞外ドメイン中のCRD2およびCRD3に結合することが示された(Hymowitz et al., Mol Cell. 1999 Oct;4(4):563-71)。DR5三量体は、脂質マクロドメイン、いわゆる脂質ラフト中の高次受容体凝集体へとさらにクラスター化することができる(Sessler et al., Pharmacol Ther. 2013 Nov;140(2):186-99)。リガンド結合立体配座において、細胞質デスドメイン含有アダプタータンパク質FADDは、オリゴマー化されたDR5分子の細胞内DD表面と結合し、イニシエーターカスパーゼであるカスパーゼ-8およびカスパーゼ-10と会合して、細胞死誘導シグナル伝達複合体(DISC)を形成する。

0004

TRAIL媒介アポトーシスに対するがん細胞の感受性に基づき、この経路活性化してがん細胞において選択的にアポトーシスを誘導するための多数の薬剤が開発された。ヒト組み換えTRAIL (hrTRAIL)はドゥラネルミンとして開発されており、一連の従来の(単一特異性二価)抗DR5抗体が臨床で開発され、試験されている(Ashkenazi et al., Nat Rev Drug Discov. 2008 Dec;7(12):1001-12; Trivedi et al., Front Oncol. 2015 Apr 2;5:69において概説されている): DR5抗体にはレキツムマブ(HGS-ETR2)、HGS-TR2J、コナツムマブ(AMG655)、チガツズマブ(CS-1008)、ドロジツマブ(Apomab)およびLBY-135が含まれる。これらの化合物を用いた臨床研究から、DR5抗体が一般的に耐容性は良好であるが、説得力のある有意な臨床的利点を示せないことが実証された。DR5を標的とする抗体の有効性を高める努力は、(i)併用処置を通してDR5アゴニストに対するがん細胞の感受性を改善すること、(ii) より良好な患者の層別化のためのバイオマーカーを開発すること、および(iii) DR5シグナル伝達およびアポトーシス誘導をより効果的に活性化するDR5標的指向性剤の開発に主に焦点を当てている(Lim et al., Expert Opin Ther Targets. 2015 May 25:1-15; Twomey et al., Drug Resist Updat. 2015 Mar;19:13-21; Reddy et al.,PLoS One. 2015 Sep 17;10(9)において概説されている)。DR5活性化を増加させるための様々な治療形式が記載されており、合成DR5結合ペプチドのオリゴマー化、DR5特異的足場の線状融合、rhTRAILまたはコナツムマブのナノ粒子に基づく送達系および多価DR5抗体に基づく形式を含む(Holland et al., Cytokine Growth Factor Rev. 2014 Apr;25(2):185-93において概説されている)。APG880および誘導体は、ヒトIgGのFc部分に融合された2つの一本鎖TRAIL受容体結合(scTRAIL-RBD)分子(TRAIL模倣体)で存在する。各scTRAIL-RBDは3つの受容体結合部位を有し、融合タンパク質において6価結合様式を生じる(WO 2010/003766 A2)。プロトタイプのscTRAIL-RBD (APG350)は、インビボでFcγR非依存性抗腫瘍効力を誘導することが記載されている(Gieffers et al., Mol Cancer Ther, 2013. 12(12): p. 2735-47)。抗DR5 scFv断片、ヒト血清アルブミン残留物(residue)およびヒトp53の四量体化ドメインの融合によってアセンブルされた4価抗DR5抗体断片由来構築物は、一価構築物よりも強力にアポトーシスを誘導することが示されている(Liu et al., Biomed Pharmacother. 2015 Mar;70:41-5)。ナノボディ分子は、scFvと同様に、多価分子を形成するために連結することができるラクダ科(camelid)重鎖のみの抗体に由来する単一ドメイン抗体断片(VHH)である。前臨床インビトロ試験により、4価抗DR5 Nanobody(登録商標)分子であるTAS266は、より迅速なカスパーゼ活性化動態に起因して、TRAILまたは架橋DR5抗体LBY-135よりも強力であることが示された(Huet et al., MAbs. 2014;6(6):1560-70)。TAS266はまた、LBY-135の親マウスmAbよりインビボで強力であった。MultYbody(商標)分子(MultYmab技術)は、ホモ多量体ペプチドとIgGヘテロ二量体(ノブイントゥホール)における1つの重鎖のFcとの融合に基づいており、MultYbody分子を溶液中で本質的に多価にする。抗DR5 MultYbodyはインビトロで強力な死滅化を誘導することが示された。二重親和性再標的指向性(DART)分子は、共有結合したFvに基づくダイアボディである。単一のDR5エピトープ(単エピトープDART)または2つのDR5エピトープ(二エピトープDART)に対する4価性を含む4価DR5標的指向性Fc DARTは、インビトロおよびインビボで細胞傷害性を誘導する際にTRAILおよびコナツムマブ変種よりも強力であることが示された(Li et al., AACRAnnual Meeting Apr 20 2015, Poster abstract #2464)。あるいは、FcγR非依存性のアビディティー駆動DR5超クラスター化は、がん細胞上のDR5へのおよび腫瘍微小環境中の線維芽細胞上に発現される線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)への同時結合を通して二重特異性DR5xFAP抗体(RG7386)により媒介されうる(Friess et al., AACR Annual Meeting Apr 19 2015, Presentation abstract #952; Wartha et al., Proceedings of the 105th Annual Meeting of the American Association for Cancer Research; 2014 Apr 5-9; San Diego, CA. Philadelphia (PA): AACR; Cancer Res 2014;74(19 Suppl):Abstract nr 4573. doi:10.1158/1538-7445.AM2014-4573)。最後に、異なるエピトープを認識する2つの抗DR5抗体の特異的組み合わせは、重複エピトープまたは類似エピトープを認識する2つの抗DR5抗体の組み合わせと比較してインビトロおよびインビボでアゴニスト効力の増強を示した(WO 2014/009358)。

0005

上記のアプローチは、前臨床試験における従来の抗DR5抗体と比べて効力の増強を示すが、しかし臨床データから、DR5アゴニストの改善が依然として必要であることが示される。さらに、抗体断片に基づく構築物の場合は通常あてはまらないが、抗体に基づく形式では、正規のIgGの薬物動態(PK)および他のFc媒介エフェクター機能を保存することが望ましい。

0006

参照により本明細書に組み入れられるPCT/EP2016/079518は、ヒトIgGのFc領域とDR5に結合する抗原結合領域とを含む抗DR5抗体を提供し、ここでFc領域は、E430、E345またはS440位に対応するアミノ酸位置に変異を含む。細胞表面抗原結合に対する抗体の六量体化および二次架橋結合に非依存的抗原の条件付きクラスター化を容易にする抗DR5抗体のFc領域における特定の点突然変異の導入により、DR5活性化が引き起こされ、アポトーシスおよび細胞死の誘導においての抗体の効力が増強されることが分かった。

0007

PCT/EP2016/079518に記述されている抗体、より一般的には、EU付番によるヒトIgG1での位置E430、E345またはS440に対応するアミノ酸位置での変異、ただしS440における変異がS440YまたはS440Wであることを条件とするものによりさらに容易に六量体化する抗体の、安定した製剤を提供する必要がある。

0008

驚くべきことに、本発明の発明者らは、ヒトIgG1における位置E430、E345またはS440に対応するアミノ酸位置での変異、ただしS440における変異がS440YまたはS440Wであることを条件とするものにより、さらに容易に六量体化する変種抗体の、安定な製剤を提供する組成物を見出した。CDRドメインにおいて全く異なる配列を有するそのような抗体のうちの2つは、両方とも本発明の組成物中で安定であることが見出された。

0009

第1の主要な局面において、本発明は、以下:
a.ヒト免疫グロブリンGのFc領域と抗原結合領域とを含む抗体であって、Fc領域が、ヒトIgG1におけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置でのアミノ酸の変異を含む、抗体、
b.ヒスチジン緩衝液、ならびに
c.塩化ナトリウム
を含む薬学的組成物に関し、ここで組成物のpHは5.5〜7.4である。
本発明の1つの態様において、第1および第2のFc領域は、ヒトIgG1におけるEU付番でのS440に対応する位置でのアミノ酸の変異を含み、ただしS440における変異がS440YまたはS440Wであることを条件とする。

0010

そのような製剤は、加熱、凍結融解サイクルおよび撹拌などのストレス条件の下で優れた抗体溶解性および安定性を提供することが分かった。高分子凝集体または分解産物などの他の不純物の形成が最小限であることが観察された。

0011

さらなる局面において、本発明は、医薬として用いるための本発明の薬学的組成物に関し、医薬の製造のための本発明の薬学的組成物の使用に関し、および本発明の薬学的組成物の有効量を個体に投与する段階を含む個体を処置する方法に関する。

0012

さらなる局面において、本発明は、本発明の2つまたはそれ以上の薬学的組成物を含むキットに関し、および異なる抗体を各々が含む本発明の2つの薬学的組成物を混合する段階を含む本発明の薬学的組成物を調製するための方法に関する。

0013

本発明の薬学的組成物の好ましい態様において、抗体は、ヒトDR5に結合する抗原結合領域であって、好ましくは
a) (VH) SEQID NO: 1、2、3および(VL) SEQ ID NO: 5、FAS、6;
b) (VH) SEQ ID NO: 1、8、3および(VL) SEQ ID NO: 5、FAS、6;
c) (VH) SEQ ID NO: 10、2、11および(VL) SEQ ID NO: 13、RTS、14;
d) (VH) SEQ ID NO: 16、17、18および(VL) SEQ ID NO: 21、GAS、22または
e) 該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異もしくは置換を有する上記a)〜d)のいずれか1つに定義される(VH)CDR1、CDR2、CDR3ならびに(VL) CDR1、CDR2およびCDR3
アミノ酸配列を有する、CDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変重鎖(VH)領域ならびにCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変軽鎖(VL)領域を含む、該抗原結合領域を含む。

0014

DR5に結合し、かつS440における変異がS440YまたはS440Wであるという条件で、ヒトIgG1の位置E430、E345またはS440 (EU付番による)に対応するFc領域における六量体化増強変異を含むそのような抗体は、上記位置の1つにおける変異のないDR5に結合する抗体と比較して、DR5を発現する腫瘍細胞におけるアポトーシスの誘導において優れていることが分かった。

0015

さらに好ましい態様において、本発明の薬学的組成物は、第1の抗体および第2の抗体を含む少なくとも2つの抗体を含み、ここで
・該第1の抗体は以下の6つのCDR配列: (VH) SEQID NO: 1、2、3および(VL) SEQ ID NO: 5、FAS、6を含み、かつ該第2の抗体は以下の6つのCDR配列:(VH) SEQ ID NO: 10、2、11および(VL) SEQ ID NO: 13、RTS、14を含む、または
・該第1の抗体は以下の6つのCDR配列: (VH) SEQ ID NO: 1、8、3および(VL) SEQ ID NO: 5、FAS、6を含み、かつ該第2の抗体は以下の6つのCDR配列:(VH) SEQ ID NO: 10、2、11および(VL) SEQ ID NO: 13、RTS、14を含む。

0016

1つの態様において、本発明の薬学的組成物は、第1の抗体および第2の抗体を含む少なくとも2つの抗体を含み、ここで該第1の抗体は以下の6つのCDR配列: (VH) SEQID NO: 1、2、3および(VL) SEQ ID NO: 5、FAS、6を含み、該第2の抗体は以下の6つのCDR配列:(VH) SEQ ID NO: 10、2、11および(VL) SEQ ID NO: 13、RTS、14を含む。

0017

1つの態様において、本発明の薬学的組成物は、第1の抗体および第2の抗体を含む少なくとも2つの抗体を含み、ここで該第1の抗体は以下の6つのCDR配列: (VH) SEQID NO: 1、8、3および(VL) SEQ ID NO: 5、FAS、6を含み、該第2の抗体は以下の6つのCDR配列:(VH) SEQ ID NO: 10、2、11および(VL) SEQ ID NO: 13、RTS、14を含む。

0018

1つの態様において、本発明の薬学的組成物は第1の抗体を含み、ここで該第1の抗体は以下の6つのCDR配列: (VH) SEQID NO: 1、8、3および(VL) SEQ ID NO: 5、FAS、6を含む。

0019

1つの態様において、本発明の薬学的組成物は第2の抗体を含み、ここで該第2の抗体は以下の6つのCDR配列:(VH) SEQID NO: 10、2、11および(VL) SEQ ID NO: 13、RTS、14を含む。

0020

DR5の異なる2つのエピトープに結合する2つの抗DR5抗体を含むそのような組成物は、変異のない同じ抗DR5抗体を含む組成物よりもインビトロおよびインビボ研究において優れていることが分かった。すなわち、本発明の2つの抗体を有する組成物は、Fc領域における変異のない2つのDR5抗体を含む組成物と比べて、DR5を発現する腫瘍細胞のアポトーシスの誘導および/または細胞増殖の抑制において優れていた。

図面の簡単な説明

0021

4種類の異なるヒトIgG1 Fcアロタイプのアミノ酸アラインメントを示す。IgG1m(f)、IgG1m(z)、IgG1m(a)、IgG1m(x)のFc配列は、それぞれ、SEQID NO:29、30、31、および32に明記されている。
FACS上のフローサイトメトリーによって測定した際の、DR5陽性HCT 116ヒト結腸がん細胞に対するヒト化(hDR5)およびキメラ化(DR5)抗DR5抗体の結合を示す。抗gp120抗体IgG1-b12を、陰性対照として使用した。結合を、MFI(平均蛍光強度)として表す。エラーバー標準偏差を示す。
DR5陽性COLO 205細胞に対する、六量体化増強変異のE430GまたはE345Kを有するおよび有さない抗DR5抗体の結合を示す。ヒト-マウスキメラ抗体バリアントのIgG1-DR5-01-K409R(A)、IgG1-DR5-05-F405L(B)、および二重特異性抗体IgG1-DR5-01-K409R x IgG1-DR5-05-F405L(BsAb IgG1-DR5-01-K409R x DR5-05-F405L)(C)を、COLO 205細胞に対する結合について、FACS上のフローサイトメトリー分析で試験した。結合を、蛍光強度幾何平均として表す。抗gp120抗体IgG1-b12を、陰性対照として使用した。エラーバーは標準偏差を示す。
ヒトDR5およびアカゲザルDR5に対する抗DR5抗体の結合を示す。ヒト-マウスキメラ抗体のIgG1-DR5-01-K409R-E430GおよびIgG1-DR5-05-F405L-E430Gを、(A)モックトランスフェクトCHO細胞、(B)ヒトDR5トランスフェクトCHO細胞、および(C)アカゲザル(Rhesus macaque)DR5トランスフェクトCHO細胞に対する結合について、FACS上のフローサイトメトリー分析において試験した。結合を、蛍光強度の幾何平均として表す。エラーバーは標準偏差を示す。
(A)EMBOSSMatcher(http://www.ebi.ac.uk/Tools/psa/emboss_matcher/);(.) 類似アミノ酸;(:) 同一アミノ酸を用いた、ヒトDR5およびマウスDR5の細胞外ドメインの一部の配列アラインメントを示す。(B)ドメインスワップ型DR5細胞外ドメインのグラフ表示(白色:ヒトDR5配列;黒色:マウスDR5配列)を示す。アミノ酸番号ヒト配列を指し、ドメインスワップは、パネルAに示されたアラインメントに基づいて行った。(C)フローサイトメトリーによって評価した際の、ヒト-マウスキメラDR5分子のパネルに対するIgG1-hDR5-01-F405Lおよびアイソタイプ対照抗体IgG1-b12の結合を示す。各々のドメインスワップ型DR5分子において、x軸上に示されるように、特定のヒトアミノ酸がマウス配列によって置き換えられている。エラーバーは、二連試料の標準偏差を示す。(D)フローサイトメトリーによって評価した際の、ヒト-マウスキメラDR5分子のパネルに対するIgG1-hDR5-05-F405Lの結合を示す。各々のドメインスワップ型DR5分子において、x軸上に示されるように、特定のヒトアミノ酸がマウス配列によって置き換えられている。IgG1-b12を、アイソタイプ対照抗体に含めた。エラーバーは、二連の試料の標準偏差を示す。
DR5-01抗体およびDR5-05抗体でのクロスブロックELISAを示す。グラフは、ELISAによって測定した際の、競合抗体IgG1-hDR5-01-E430GまたはIgG1-hDR5-05-E430Gの存在下での可溶性DR5ECD-FcHisCtagに対する、コーティングしたIgG1-hDR5-01-E430G(A)またはIgG1-hDR5-05-E430G(B)の結合の阻害を表示する。抗gp120抗体IgG1-b12(b12)を、陰性対照として使用した。DR5-01はIgG1-hDR5-01-E430Gであり;DR5-05はIgG1-hDR5-05-E430Gである。
DR5-01抗体およびDR5-05抗体のバリアントでの生存率アッセイを示す。E430G六量体化増強変異の導入は、単独で使用された単一のヒト-マウスキメラ抗体IgG1-DR5-01-K409RおよびIgG1-DR5-05-F405Lによる、ならびにそれらの組み合わせによる、DR5陽性COLO 205(A)およびHCT 116(B)結腸がん細胞の殺傷の誘導の増強を結果としてもたらす。エラーバーは標準偏差を示す。
(A)それぞれ、IgG1-chTRA8-F405LとIgG1-DR5-01-K409RまたはIgG1-DR5-05-F405Lとの間のクロスブロックELISAを示す。3日生存率アッセイにおいて判定した際に、2種類のクロスブロックしない抗DR5抗体IgG1-chTRA8-F405L-E430GとIgG1-DR5-01-K409R-E430Gとの組み合わせ(B)は、HCT 116結腸がん細胞の殺傷の誘導の増強(EC50の低下)を結果としてもたらし、他方、2種類のクロスブロックする抗体IgG1-chTRA8-F405L-E430GとIgG1-DR5-05-F405L-E430Gとの組み合わせ(C)は、もたらさなかった。エラーバーは標準偏差を示す。
六量体化増強変異の導入が、クロスブロックしない抗体の組み合わせIgG1-DR5-05-F405L-E345K + IgG1-CONA-K409R-E430GおよびBsAb IgG1-DR5-05-F405L-E345K x CONA-K409R-E430Gの組み合わせによるHCT 116結腸がん細胞の殺傷の誘導の増強を結果としてもたらすことを示す。(A)IgG1-CONA-K409RおよびIgG1-DR5-05-F405LでのクロスブロックELISA。(B)3日生存率アッセイ。エラーバーは標準偏差を示す。RLU:相対発光単位
IgG1-DR5-01-K409R-E430G + IgG1-DR5-05-F405L-E430Gの組み合わせが、3日生存率アッセイにおいて判定した際に、様々なヒトがん細胞株の大きなパネルの生存率を低減させることを示す。グラフは、二連の試料由来の平均+/-標準偏差を示す。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001(チューキー多重比較検定での一元配置分散分析)。
BxPC-3およびPANC-1膵臓がん細胞株に対する生存率アッセイにおいて測定した際の、ヒト化IgG1-hDR5-01-K409R-E430G + IgG1-hDR5-05-F405L-E430G抗体の組み合わせおよびキメラIgG1-DR5-01-K409R-E430G + IgG1-DR5-05-F405L-E430G抗体の組み合わせの効能を示す。グラフは、二連(BxPC-3)または三連(PANC-1)の試料の平均値+/-標準偏差を表示する。
(A)HCT 116ヒト結腸がん細胞への結合に対する、ヒト化抗体IgG1-hDR5-01-K409RおよびIgG1-hDR5-05-F405Lにおいてアミド分解模倣する効果を研究するための、FACS分析を用いたフローサイトメトリー分析を示す。Asnアミド分解を模倣する変異N55Dの導入は、IgG1-hDR5-01-K409Rの結合の低下を結果としてもたらしたが、IgG1-hDR5-05-F405Lの結合に対しては最小の効果を有していた。(B)HCT 116ヒト結腸がん細胞への結合に対する、ヒト化抗体DR5-01においてアミド分解を阻止する効果を研究するための、フローサイトメトリー分析を示す。IgG1-hDR5-01-E430Gにおけるアミノ酸置換G56Tの導入は、HCT 116細胞への抗体の結合に対していかなる効果も有さなかった。結合を、蛍光強度の幾何平均として表す。(C)BxPC-3膵臓がん細胞に対する生存率アッセイにおいて測定した際の、ヒト抗体の組み合わせIgG1-hDR5-01-G56T-E430G + IgG1-hDR5-05-E430Gの効能を示す。グラフは、二連の試料の平均値+/-標準偏差を表示する。
IgG1-hDR5-01-G56T-E430GおよびIgG1-hDR5-05-E430Gの反発的および相補的なバリアントでの生存率アッセイを示す。両方の抗体における同じ反発変異(K439EまたはS440K)の導入は、BxPC-3膵臓がん細胞(A)およびHCT-15結腸がん細胞(B)の殺傷の誘導の減少を結果としてもたらす。両方の抗体において2種類の変異(K439EおよびS440K)を組み合わせることによって、反発が中和され、殺傷が回復される。エラーバーは標準偏差を示す。
六量体化増強変異を有する抗体の組み合わせIgG1-hDR5-01-G56T-E430G + IgG1-hDR5-05-E430Gの、細胞表面上での受容体クラスター化およびアポトーシスの誘導を誘導する能力における、Fc相互作用の関与。BxPC-3ヒトがん細胞に対する3日生存率アッセイにおいて示されるように、アポトーシスの誘導は、Fc結合ペプチドDCAWHLGELVWCTによって阻害される。
3日生存率アッセイにおいて判定した際の、接着性BxPC-3ヒトがん細胞に対する、様々な比のIgG1-DR5-01-K409R-E430GおよびIgG1-DR5-05-F405L-E430Gの組み合わせ(DR5-01:DR5-05)の効力を示す。
3日生存率アッセイにおいて判定した際の、接着性BxPC-3(A)およびHCT-15(B)ヒトがん細胞に対する、様々な比のIgG1-hDR5-01-G56T-E430GおよびIgG1-hDR5-05-E430G(DR5-01:DR5-05)の効力を示す。
PANC-1(AおよびB)ならびにBxPC-3(C)膵臓がん細胞に対する生存率アッセイにおいて測定した際の、ヒト化IgG1-hDR5-01-E430G + IgG1-hDR5-05-E430G抗体の組み合わせによる、カスパーゼ依存性プログラム細胞死を示す。01-E430GはIgG1-hDR5-01-E430Gであり;05-E430GはIgG1-hDR5-05-E430Gであり;ZVAD は汎カスパーゼ阻害剤Z-Val-Ala-DL-Asp-フルオロメチルケトン(Z-VAD-FMK)である。
COLO 205結腸がん細胞に対する抗DR5抗体または抗DR5抗体の組み合わせの結合時の、細胞死誘導を示す。COLO 205細胞を抗体試料と、5時間(A〜C)および24時間(D〜E)インキュベートした。様々な段階の細胞死誘導を、アネキシンV/PI二重染色および活性カスパーゼ-3染色によって解析した。パネルCおよびDは、それぞれ、5時間および24時間でのアネキシンV/PI二重染色を示す。エラーバーは、2種類の二連試料の標準偏差を示す。01はIgG1-DR5-01-K409Rであり、05はIgG1-DR5-05-F405Lであり、01-E430GはIgG1-DR5-01-K409R-E430Gであり、05-E430GはIgG1-DR5-05-F405L-E430Gである。
COLO 205結腸がん細胞に対するDR5抗体の結合時の、カスパーゼ-3/7活性化の速度論を示す。COLO 205細胞を抗体と、1、2、5、および24時間インキュベートした。カスパーゼ-3/7活性化を、ホモニア発光アッセイにおいて解析した。AU、任意の単位、エラーバーは、二連の試料の標準偏差を示す。
接着性COLO 205結腸がん細胞ならびにBxPC-3およびPANC-1膵臓がん細胞に対する3日生存率アッセイにおける、抗ヒトIgG抗体のF(ab')2断片によるFc架橋の存在下または非存在下でのIgG1-DR5-01-K409R-E430G + IgG1-DR5-05-F405L-E430Gの組み合わせの効力、ならびに、抗DR5抗体IgG1-DR5-CONAおよびIgG1-DR5-chTRA8-F405Lに対する比較を示す。非標的結合抗体IgG1-b12を、陰性対照として含めた。グラフは、二連の試料由来の平均+/-標準偏差を示す。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001(多重比較のためのボンフェローニ事後検定での一元配置分散分析)。
BxPC-3膵臓がん細胞に対する生存率アッセイにおいて測定した際の、ヒト化IgG1-hDR5-01-K409R-E430G + IgG1-hDR5-05-F405L-E430G抗体の組み合わせおよびヒト化IgG1-DR5-01-E430G + IgG1-DR5-05-E430G抗体の組み合わせの効能を示す。グラフは、二連の試料の平均値+/-標準偏差を表示する。
COLO 205結腸がん細胞株、BxPC-3膵臓がん細胞株、SNU-5胃がん細胞株、SK-MES-1肺がん細胞株、およびA375皮膚がん細胞株由来の接着性細胞に対する3日生存率アッセイにおいて判定した、様々なヒトがん細胞株に対するキメラBsAb IgG1-DR5-01-K409R-E430G x DR5-05-F405L-E430G抗体の効能を示す。グラフは、二連の試料由来の平均+/-標準偏差を示す。*p<0.05、***p<0.001、****p<0.0001(多重比較のためのボンフェローニ事後検定での一元配置分散分析)。(01x05)-E430Gは、BsAb IgG1-DR5-01-K409R-E430G x DR5-05-F405L-E430Gである。
接着性BxPC-3膵臓がん細胞およびCOLO 205結腸がん細胞に対する3日生存率アッセイにおける、抗DR5抗体IgG1-DR5-CONAおよびIgG1-DR5-chTRA8-F405Lと比較した、抗ヒトIgG抗体のF(ab')2断片によるFc架橋の存在下または非存在下でのキメラBsAb IgG1-DR5-01-K409R-E430G x DR5-05-F405L-E430Gの効力を示す。非標的結合抗体IgG1-b12を、陰性対照として含めた。グラフは、二連の試料由来の平均+/-標準偏差を示す。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001(多重比較のためのボンフェローニ事後検定での一元配置分散分析)。(01x05)-E430Gは、BsAb IgG1-DR5-01-K409R-E430G x IgG1-DR5-05-F405L-E430Gである。
COLO 205結腸がん細胞に対する二重特異性DR5抗体の結合時の、細胞死誘導を示す。COLO 205細胞を1μg/mLの抗体と、5時間(A〜C)および24時間(D〜E)インキュベートした。様々な段階の細胞死誘導を、アネキシンV/PI二重染色および活性カスパーゼ-3染色によって解析した。エラーバーは、2種類の二連試料の標準偏差を示す。01はIgG1-DR5-01-K409Rであり、05はIgG1-DR5-05-F405Lであり、01-E430GはIgG1-DR5-01-K409R-E430Gであり、05-E430GはIgG1-DR5-05-F405L-E430Gであり、01x05はBsAb IgG1-DR5-01-K409R x DR5-05-F405Lであり、01-E430G x 05-E430GはBsAb IgG1-DR5-01-K409R-E430G x DR5-05-F405L-E430Gである。
COLO 205ヒト結腸がん細胞での皮下異種移植モデルにおける、キメラIgG1-DR5-01-K409R-E430G + IgG1-DR5-05-F405L-E430G抗体の組み合わせのインビボ効力の評定を示す。示した抗体(5 mg/kg)で処置したマウスにおける腫瘍サイズ(平均およびSEM)を、時間において(A)および23日目に(B)示す。(C)には、750 mm3よりも小さい腫瘍サイズを有するマウスのパーセンテージを、カプラン・マイヤープロットにおいて示す。
皮下COLO 205結腸がん異種移植における、様々な用量のIgG1-DR5-01-K409R-E430G + IgG1-DR5-05-F405L-E430Gの抗体の組み合わせのインビボ効力の評定、およびIgG1-CONAに対する比較を示す。示した抗体用量で処置したマウスにおける腫瘍サイズ(平均およびSEM)を、時間において(A)および16日目に(B)示す。(C)には、500 mm3よりも小さい腫瘍サイズを有するマウスのパーセンテージを、カプラン・マイヤープロットにおいて示す。*p<0.05、***p<0.001。
BxPC-3ヒト膵臓がん細胞での皮下異種移植モデルにおける、様々な用量のIgG1-DR5-01-K409R-E430G + IgG1-DR5-05-F405L-E430Gの抗体の組み合わせのインビボ効力の評定、およびIgG1-CONA-F405Lに対する比較を示す。示した抗体で処置したマウスにおける腫瘍サイズを、時間において(A、中央腫瘍サイズ)および腫瘍接種後48日目に(B、平均腫瘍サイズおよびSEM)示す。*p<0.05、**p<0.01(独立t-検定)。(C)には、500 mm3よりも小さい腫瘍サイズを有するマウスのパーセンテージを、カプラン・マイヤープロットにおいて示す。
A375ヒト皮膚がん細胞での皮下異種移植モデルにおける、様々な用量のIgG1-DR5-01-K409R-E430G + IgG1-DR5-05-F405L-E430Gの抗体の組み合わせのインビボ効力の評定、およびIgG1-CONA-F405Lに対する比較を示す。示した抗体で処置したマウスにおける腫瘍サイズを、時間において(A、中央腫瘍サイズ)および腫瘍接種後29日目に(B、平均腫瘍サイズおよびSEM)示す。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001(マンホイットニー検定)。
HCT-15ヒト結腸がん細胞での皮下異種移植モデルにおける、様々な用量のIgG1-DR5-01-K409R-E430G + IgG1-DR5-05-F405L-E430Gの抗体の組み合わせのインビボ効力の評定、およびIgG1-CONAに対する比較を示す。示した抗体で処置したマウスにおける腫瘍サイズ(平均およびSEM)を、時間において(A)および処置開始後17日目に(B)示す。****p<0.001(独立t検定)。(C)には、500 mm3よりも小さい腫瘍サイズを有するマウスのパーセンテージを、カプラン・マイヤープロットにおいて示す。
SW480ヒト結腸がん細胞での皮下異種移植モデルにおける、様々な用量のIgG1-DR5-01-K409R-E430G + IgG1-DR5-05-F405L-E430Gの抗体の組み合わせのインビボ効力の評定、およびIgG1-CONAに対する比較を示す。示した抗体で処置したマウスにおける腫瘍サイズ(平均およびSEM)を、時間において(A)および処置開始後28日目に(B)示す。*p<0.05、**p<0.01(独立t-検定)。(C)には、500 mm3よりも小さい腫瘍サイズを有するマウスのパーセンテージを、カプラン・マイヤープロットにおいて示す。
SNU-5ヒト胃がん細胞での皮下異種移植モデルにおける、様々な用量のIgG1-DR5-01-K409R-E430G + IgG1-DR5-05-F405L-E430Gの抗体の組み合わせのインビボ効力の評定、およびIgG1-CONAに対する比較を示す。示した抗体で処置したマウスにおける腫瘍サイズ(平均およびSEM)を、時間において(A)および処置開始後23日目に(B)示す。**p<0.01、***p<0.001(マン・ホイットニー検定)。(C)には、500 mm3よりも小さい腫瘍サイズを有するマウスのパーセンテージを、カプラン・マイヤープロットにおいて示す。
SK-MES-1ヒト肺がん細胞での皮下異種移植モデルにおける、様々な用量のIgG1-DR5-01-K409R-E430G + IgG1-DR5-05-F405L-E430Gの抗体の組み合わせのインビボ効力の評定、およびIgG1-CONAに対する比較を示す。示した抗体で処置したマウスにおける腫瘍サイズ(平均およびSEM)を、時間において(A)および処置開始後14日目に(B)示す。(C)には、1.000 mm3よりも小さい腫瘍サイズを有するマウスのパーセンテージを、カプラン・マイヤープロットにおいて示す。
フローサイトメトリーによって測定した際の、E430G変異を有するおよび有さない抗DR5抗体IgG1-hDR5-01-G56TおよびIgG1-hDR5-05による、DR5陽性HCT 116ヒト結腸がん細胞に対する結合を示す。抗gp120抗体IgG1-b12を、陰性対照として使用した。結合を、幾何平均蛍光強度(FI)として表す。エラーバーは標準偏差を示す。7回の実験のうちの代表的な例を示す。
直接標識抗体でのフローサイトメトリーによって測定した際の、抗DR5抗体IgG1-hDR5-01-G56T-E430GおよびIgG1-hDR5-05-E430Gによる、DR5陽性HCT 116ヒト結腸がん細胞に対する結合を示す。結合を、幾何平均Alexa 647蛍光強度(FI)として表す。エラーバーは標準偏差を示す。
ヒトDR5およびカニクイザルDR5に対する抗DR5抗体の結合を示す。抗体IgG1-hDR5-01-G56T-E430GおよびIgG1-hDR5-05-E430Gを、(A)ヒトDR5トランスフェクトCHO細胞および(B)カニクイザルDR5トランスフェクトCHO細胞に対する結合について、フローサイトメトリーによって試験した。結合を、蛍光強度(FI)の幾何平均として表す。エラーバーは標準偏差を示す。
COLO 205結腸がん細胞に対する、クロスブロックしない抗体IgG1-hDR5-01-G56TおよびIgG1-hDR5-05においてE430G変異を導入する効果を示すための、3日生存率アッセイを示す。エラーバーは標準偏差を示す。4回の実験のうちの代表的な例を示す。
COLO 205ヒト結腸がん細胞に対する、DR5抗体での生存率アッセイを示す。六量体化増強変異S440Yの導入は、単一抗体IgG1-hDR5-01-G56TおよびIgG1-hDR5-05による殺傷の誘導(A)、ならびに抗体の組み合わせIgG1-hDR5-01-G56T + IgG1-hDR5-05の効力の増大(B)を結果としてもたらした。エラーバーは標準偏差を示す。
BxPC-3ヒト膵臓がん細胞の殺傷を誘導する、クロスブロックしない抗体IgG1-DR5-CONA-E430G + IgG1-DR5-chTRA8-E430Gの効力を示す。(A)IgG1-DR5-CONA-K409R(CONA)とIgG1-DR5-chTRA8-F405L(chTRA8)との間のクロスブロックELISA。(B)E430G六量体化増強変異の導入は、3日生存率アッセイにおいて判定した際、IgG1-DR5-CONA-C49W-E430G + IgG1-DR5-chTRA8-E430Gの組み合わせによるBxPC-3細胞の殺傷の誘導の増強を、結果としてもたらした。エラーバーは標準偏差を示す。
様々なヒトがん細胞株に対する、133 nMのヒト組み換えTRAILまたは133 nMの抗体の組み合わせIgG1-hDR5-01-G56T-E430G + IgG1-hDR5-05-E430G(E430G)およびIgG1-hDR5-01-G56T + IgG1-hDR5-05(WT)での3日生存率アッセイを示す。グラフは、二連の試料由来の平均+/-標準偏差を示す。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、****p<0.0001(チューキーの多重比較検定での一元配置分散分析)。
Horizon, UKの細胞株パネルの3日生存率アッセイスクリーニングにおいて決定した、(A)抗体(IgG1-hDR5-01-G56T-E430G + IgG1-hDR5-05-E430G)および(B)TRAIL療法による阻害のパーセンテージを示す。各々のデータ点は、示したヒトがん適応症の個々の細胞株を表示する。点線は、レスポンダー(70%以上の阻害)およびノンレスポンダー(70%未満の阻害)として細胞株を分類するために設定した70%最大応答閾値を示す。
3日生存率アッセイにおいて判定した際の、接着性ヒト(A)BxPC-3膵臓がん細胞および(B)HCT-15結腸がん細胞に対する、組み合わせIgG1-hDR5-01-G56T-E430G + IgG1-hDR5-05-E430Gにおける様々な抗体比(01-E430G:05-E430Gとして示す)の効力を示す。2回および3回の実験のうちの代表的な例を、それぞれ、HCT-15およびBxPC-3について示す。
BxPC-3膵臓がん細胞に対する生存率アッセイにおいて測定した際の、IgG1-hDR5-01-G56T-E430G + IgG1-hDR5-05-E430G抗体の組み合わせ、E430G変異を有さない親WTの組み合わせ、およびTRAILによる、カスパーゼ依存性プログラム細胞死を示す。ZVADは、汎カスパーゼ阻害剤Z-Val-Ala-DL-Asp-フルオロメチルケトン(Z-VAD-FMK)である。
E430G変異を有さない親WTの組み合わせ、およびTRAILと比較した、BxPC-3膵臓がん細胞に対する抗体の組み合わせIgG1-hDR5-01-G56T-E430G + IgG1-hDR5-05-E430Gの結合時の、カスパーゼ-3/7活性化の速度論を示す。BxPC-3細胞を抗体と、1、2、4、および6時間インキュベートした。カスパーゼ-3/7活性化を、ホモジニアス発光アッセイにおいて解析した。RLU、相対発光単位。4回の実験のうちの代表的な例を示す。
接着性HCT-15ヒト結腸がん細胞およびBxPC-3膵臓がん細胞に対する3日生存率アッセイにおける、抗ヒトIgG抗体のF(ab')2断片によるFc架橋の存在下または非存在下でのIgG1-hDR5-01-G56T-E430G + IgG1-hDR5-05-E430Gの組み合わせの効力、ならびに、抗DR5抗体IgG1-DR5-CONAおよびWT抗体IgG1-hDR5-01-G56T + IgG1-hDR5-05の組み合わせに対する比較を示す。非標的結合抗体IgG1-b12を、陰性対照として含めた。グラフは、二連の試料由来の平均+/-標準偏差を示す。両方の細胞株について、2回の実験のうちの代表的な例を示す。
ヒトDR5(A、C)またはカニクイザルDR5(B、D)をトランスフェクトしたCHO細胞に対する標的細胞結合時に補体活性化を誘導する、IgG1-hDR5-01-G56T-E430GおよびIgG1-hDR5-05-E430Gの解析を示す。(A〜B)20%のプールした正常ヒト血清の存在下での、抗体濃度系列でのインビトロCDCアッセイ。CDCの効力を、ヨウ化プロピジウム(PI)陽性細胞のパーセンテージによって決定した溶解パーセンテージとして提示する。(C〜D)C5枯渇血清の存在下での抗体結合時の補体活性化産物の沈着を、蛍光強度の幾何平均として表す。HIVgp120に対するIgG1-b12 mAbを、非結合アイソタイプ対照抗体として使用した。
5種類の異なる結腸がん細胞株に対する生存率アッセイにおいて判定した際の、抗体の組み合わせIgG1-hDR5-01-G56T-E430G + IgG1-hDR5-05-E430Gを様々な治療物質と併用する効果を示す。様々な治療的分類由来の100種類の化合物の相乗効果スクリーニングから、5種類の例を示す。
COLO 205ヒト結腸がん細胞での皮下異種移植モデルにおける、単一作用物質および組み合わせの両方としての、抗体IgG1-hDR5-01-G56T-E430GおよびIgG1-hDR5-05-E430Gのインビボ効力の評定を、E430G変異を有さない親抗体と比較して示す。(A)時間において示した際の、示した抗体(0.5 mg/kg)で処置したマウスにおける腫瘍サイズ(平均およびSEM)。(B)500 mm3よりも大きい腫瘍体積でのカットオフ設定を伴う、腫瘍進行のカプラン・マイヤープロット。
HCT15ヒト結腸がん細胞での皮下異種移植モデルにおける、六量体化増強変異E430Gを有するおよび有さない、抗DR5抗体濃度IgG1-hDR5-01-G56T + IgG1-hDR5-05のインビボ効力の評定を示す。0.5 mg/kgの抗体で処置したマウスにおける腫瘍サイズ(平均およびSEM)を、時間において(A)および処置開始後21日目に(B)示す。**p<0.0011(マン・ホイットニー検定)。(C)には、750 mm3よりも小さい腫瘍サイズを有するマウスのパーセンテージを、カプラン・マイヤープロットにおいて示す。
SK-MES-1ヒト肺がん細胞での皮下異種移植モデルにおける、15 mg/kgパクリタキセルと併用したIgG1-hDR5-01-G56T-E430G + IgG1-hDR5-05-430G抗体の組み合わせのインビボ効力の評定を示す。(A)示した化合物で処置したマウスにおける腫瘍サイズ(平均およびSEM)を、時間において示す。(B)16日目の処置群あたりの腫瘍体積。(C)500 mm3よりも小さい腫瘍サイズを有するマウスのパーセンテージを、カプラン・マイヤープロットにおいて示す。
IgG1-hDR5-01-G56T-E430G、IgG1-hDR5-05-E430G、または2種類の抗体の組み合わせを1 mg/kgでi.v.投与したSCIDマウスにおけるクリアランス速度を、E430G変異を有さない親WT抗体と比較して示す。(A)血清試料中の総ヒトIgGを、ELISAによって決定し、濃度対時間曲線においてプロットした。各データ点は、4種類の連続希釈した試料の平均+/-標準偏差を表示する。(B)抗体の投与後21日までのクリアランスを、式D*1.000/AUC(Dは注射した用量であり、AUCは濃度-時間曲線の曲線下の面積)に従って決定した。
付着したCOLO 205ヒト結腸がん細胞に対する、DR5抗体IgG1-DR5-CONAおよびIgG1-DR5-CONA-E430Gでの生存率アッセイを示す。六量体化増強変異E430Gの導入は、殺傷の誘導を結果としてもたらした。データを、抗体なしでインキュベートした試料(殺傷なし)およびスタウロスポリンとインキュベートした試料(最大殺傷)と比べた発光から算出した、生細胞%として提示する。エラーバーは標準偏差を示す。

0022

発明の詳細な説明
本発明の態様を記載する際に、明確化のために特定の専門用語が用いられる。しかしながら、本発明は、そのように選択された特定の用語に限定されることを意図するものではなく、各特定の用語は、同様の目的を達成するために同じような方法で動作する全ての技術的等価物を含むものと理解される。

0023

定義
本明細書において用いられる「免疫グロブリン」という用語は、4つ全てがジスルフィド結合によって潜在的に相互接続された、1対の低分子量軽(L)鎖および1対の重(H)鎖の2対のポリペプチド鎖からなる構造的に関連する糖タンパク質クラスをいう。免疫グロブリンの構造は、よく特徴付けられている。例えば、Fundamental Immunology Ch. 7 (Paul, W., ed., 2nd ed. Raven Press, N.Y. (1989))を参照されたい。簡単に言うと、各重鎖は、典型的には、重鎖可変領域(本明細書においてVHと略記される)および重鎖定常領域から構成される。IgG抗体の重鎖定常領域は、典型的には、3つのドメインCH1、CH2およびCH3から構成される。重鎖は、いわゆる「ヒンジ領域」中のジスルフィド結合を介して相互連結されている。各軽鎖は、典型的には、軽鎖可変領域(本明細書においてVLと略記される)および軽鎖定常領域から構成される。軽鎖定常領域は、典型的には、1つのドメインCLから構成される。VHおよびVL領域は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる、より保存されている領域によって隔てられた、相補性決定領域(CDR)とも呼ばれる、超可変性の領域(または配列が超可変でありうるおよび/もしくは構造的に規定されたループの形態でありうる超可変領域)にさらに細分されうる。各VHおよびVLは、典型的には、アミノ末端からカルボキシ末端に向かって以下の順に配列される3つのCDRおよび4つのFRから構成される: FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4 (Chothia and Lesk J. Mol. Biol. 196, 901 917 (1987)も参照のこと)。他に明記されていないか、文脈によって矛盾がない限り、本明細書におけるCDR配列はIMGT規則(Brochet X., Nucl AcidsRes. 2008;36:W503-508 and Lefranc MP., Nucleic Acids Research 1999;27:209-212; see also internet http address http://www.imgt.org/)に従って同定されるものである。他に明記されていないか、文脈によって矛盾がない限り、本発明の定常領域におけるアミノ酸位置への言及は、EU付番(Edelman et al., Proc Natl Acad Sci U S A. 1969 May;63(1):78-85; Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, Fifth Edition. 1991 NIH Publication No. 91-3242)によるものである。本明細書において用いられる「ヒンジ領域」という用語は、免疫グロブリン重鎖のヒンジ領域をいうように意図される。したがって、例えば、ヒトIgG1抗体のヒンジ領域は、EU付番でのアミノ酸位置216〜230に対応する。

0024

本明細書において用いられる「CH2領域」または「CH2ドメイン」という用語は、免疫グロブリン重鎖のCH2領域をいうように意図される。したがって、例えば、ヒトIgG1抗体のCH2領域は、EU付番でのアミノ酸位置231〜340に対応する。しかしながら、CH2領域はまた、本明細書に記載の他のアイソタイプまたはアロタイプのいずれかでありうる。

0025

本明細書において用いられる「CH3領域」または「CH3ドメイン」という用語は、免疫グロブリン重鎖のCH3領域をいうように意図される。したがって、例えば、ヒトIgG1抗体のCH3領域は、EU付番でのアミノ酸位置341〜447に対応する。しかしながら、CH3領域はまた、本明細書に記載の他のアイソタイプまたはアロタイプのいずれかでありうる。

0026

本明細書において互換的に用いられうる、「断片結晶化可能領域」、「Fc領域」、「Fc断片」または「Fcドメイン」という用語は、アミノ末端からカルボキシ末端に配列された、少なくともヒンジ領域、CH2ドメインおよびCH3ドメインを含む抗体領域をいう。IgG1抗体のFc領域は、例えば、パパインを用いたIgG1抗体の消化によって作出することができる。抗体のFc領域は、免疫系の様々な細胞(エフェクター細胞などの)および補体活性化の古典経路における第1成分である、C1qなどの補体系の成分を含む、宿主組織または因子への免疫グロブリンの結合を媒介しうる。

0027

本発明の文脈における「Fab断片」という用語は、重鎖および軽鎖の可変領域ならびに軽鎖の定常領域および免疫グロブリンの重鎖のCH1領域を含む、免疫グロブリン分子の断片をいう。「CH1領域」は、例えば、EU付番でのアミノ酸位置118〜215に対応するヒトIgG1抗体の領域をいう。したがって、Fab断片は、免疫グロブリンの結合領域を含む。

0028

本明細書において用いられる「抗体」(Ab)という用語は、免疫グロブリン分子、免疫グロブリン分子の断片、またはそのいずれかの誘導体をいう。本発明の抗体は、免疫グロブリンのFc領域と抗原結合領域とを含む。Fc領域は一般に、2つのCH2-CH3領域および接続領域、例えばヒンジ領域を含む。免疫グロブリン分子の重鎖および軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合ドメインを含む。本明細書において用いられる「抗体」という用語はまた、他に明記されていないか、文脈によって矛盾がない限り、ポリクローナル抗体オリゴクローナル抗体、モノクローナル抗体(ヒトモノクローナル抗体などの)、抗体混合物組み換えポリクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体およびヒト抗体をいう。作出される抗体は、任意のクラスまたはアイソタイプを潜在的に保有することができる。

0029

本明細書において用いられる「ヒト抗体」という用語は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域および定常領域を有する抗体をいう。本発明のヒト抗体は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列によってコードされていないアミノ酸残基(例えば、インビトロでのランダムもしくは部位特異的変異誘発またはインビボでの体細胞変異によって導入された変異、挿入または欠失)を含みうる。しかしながら、本明細書において用いられる「ヒト抗体」という用語は、マウスなどの、別の種の生殖細胞系列に由来するCDR配列がヒトフレームワーク配列上に移植された抗体を含むように意図されない。

0030

本明細書において用いられる「キメラ抗体」という用語は、抗体工学の結果として、両方の鎖タイプ、すなわち重鎖および軽鎖がキメラである抗体をいう。キメラ鎖は、ヒト由来の定常領域に連結された外来可変ドメイン(非ヒト種に由来するか、またはヒトを含む任意の種から合成もしくは操作された)を含む鎖である。

0031

本明細書において用いられる「ヒト化抗体」という用語は、両方の鎖タイプが抗体工学の結果としてヒト化されている抗体をいう。ヒト化鎖は、典型的には、可変ドメインの相補性決定領域(CDR)が外来(ヒト以外の種に由来するか、または合成)であり、鎖の残部がヒト由来である鎖である。ヒト化の評価は、得られたアミノ酸配列に基づいており、それ自体が方法論に基づくものではなく、それによって移植以外のプロトコルを用いることが可能とされる。

0032

本明細書において用いられる「アイソタイプ」という用語は、重鎖定常領域遺伝子によってコードされる免疫グロブリンクラス(例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgDIgA1、IgA2、IgEまたはIgM)をいう。標準的な抗体を産生するために、各重鎖アイソタイプは、カッパ(κ)またはラムダ(λ)軽鎖のいずれかと組み合わせるべきである。

0033

本明細書において用いられる「アロタイプ」という用語は、同じ種における1つのアイソタイプクラス内アミノ酸変異をいう。抗体アイソタイプの主たるアロタイプは、民族個体間で異なる。重鎖のIgG1アイソタイプ内の既知のアロタイプ変異は、図1に示すように抗体フレーム中の4アミノ酸置換に起因する。1つの態様において、本発明の抗体は、SEQID NO 29に定義されるIgG1m(f)アロタイプのものである。本発明の1つの態様において、抗体は、SEQ ID NO 30に定義されるIgG1m(z)アロタイプ、SEQ ID NO 31に定義されるIgG1m(a)アロタイプ、SEQ ID NO 32に定義されるIgG1m(x)アロタイプ、またはIgG1m(z,a)、IgG1m(z,a,x)、IgG1m(f,a)などの、任意のアロタイプの組み合わせのものである(de lange Exp Clin Immunogenet. 1989;6(1):7-17)。

0034

本明細書において用いられる「モノクローナル抗体」、「モノクローナルAb」、「モノクローナル抗体組成物」、「mAb」などの用語は、単一分子組成のAb分子の調製物をいう。モノクローナル抗体組成物は、特定のエピトープに対する単一の結合特異性および親和性を示す。したがって、「ヒトモノクローナル抗体」という用語は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域および定常領域を有する単一の結合特異性を示すAbをいう。ヒトmAbは、機能的なヒト抗体を産生するように再編成され、かつ不死化細胞に融合された、ヒト重鎖導入遺伝子レパートリーおよびヒト軽鎖導入遺伝子レパートリーを含むゲノムを有する、トランスジェニックマウスなどの、トランスジェニックまたは染色体導入非ヒト動物から得られたB細胞を含むハイブリドーマによって作出されうる。あるいは、ヒトmAbは組み換えによって作出されうる。

0035

本明細書において用いられる「抗体模倣体」という用語は、抗体と同様に、抗原に特異的に結合できるが、抗体と構造的に関連しない化合物をいう。それらは、通常、人工ペプチドタンパク質核酸または小分子である。

0036

「二重特異性抗体」という用語は、少なくとも2つの異なる、典型的には重複しないエピトープに対する特異性を有する抗体をいう。そのようなエピトープは、同じまたは異なる標的上にありうる。Fc領域を含む異なるクラスの二重特異性抗体の例としては、分子の各抗原結合領域が少なくとも2つの異なるエピトープに結合する、非対称二重特異性分子、例えば相補的CH3ドメインを有するIgG様分子および対称二重特異性分子、例えば組み換えIgG様二重標的分子が挙げられるが、これらに限定されることはない。

0037

二重特異性分子の例としては、トリオマブ(登録商標) (Trion Pharma/Fresenius Biotech, WO/2002/020039)、ノブ・イントゥ・ホール(Knobs-into-Holes) (Genentech, WO9850431)、CrossMAbs (Roche, WO 2009/080251, WO 2009/080252, WO 2009/080253)、静電的に適合したFcヘテロ二量体分子(Amgen, EP1870459およびWO2009089004; Chugai, US201000155133; Oncomed, WO2010129304)、LUZ-Y (Genentech)、DIG-body、PIG-bodyおよびTIG-body (Pharmabcine)、鎖交換組み換えドメインボディ(Strand Exchange Engineered Domain body) (SEEDbody) (EMD Serono, WO2007110205)、二重特異性IgG1およびIgG2 (Pfizer/Rinat, WO11143545)、Azymetric足場(Zymeworks/Merck, WO2012058768)、mAb-Fv (Xencor, WO2011028952)、XmAb (Xencor)、二価二重特異性抗体(Roche, WO2009/080254)、二重特異性IgG (Eli Lilly)、DuoBody(登録商標)分子(Genmab A/S, WO 2011/131746)、DuetMab (Medimmune, US2014/0348839)、Biclonics (Merus, WO 2013/157953)、NovImmune (κλBodies, WO 2012/023053)、FcΔAdp (Regeneron, WO 2010/151792)、(DT)-Ig(GSK/Domantis)、ツー・イン・ワン(Two-in-one)抗体または二重作用(Dual Action)Fabs (Genentech, Adimab)、mAb2 (F-Star, WO2008003116)、Zybodies(商標) (Zyngenia)、CovX-body (CovX/Pfizer)、FynomAbs (Covagen/JanssenCilag)、DutaMab (Dutalys/Roche)、iMab (MedImmune)、二重可変ドメイン(Dual Variable Domain) (DVD)-Ig(商標) (Abbott, US 7,612,18)、二重ドメインダブルヘッド抗体(Unilever; Sanofi Aventis, WO20100226923)、Ts2Ab (MedImmune/AZ), BsAb (Zymogenetics)、HERCULES (Biogen Idec, US007951918)、scFv-融合体(Genentech/Roche, Novartis, Immunomedics, Changzhou Adam Biotech Inc, CN 102250246)、TvAb (Roche, WO2012025525, WO2012025530)、ScFv/Fc融合体, SCORPION (Emergent BioSolutions/Trubion, Zymogenetics/BMS)、インターセプター(Interceptor) (Emergent)、二重親和性再標的技術(Dual Affinity Retargeting Technology) (Fc-DART(商標)) (MacroGenics, WO2008/157379, WO2010/080538)、BEAT (Glenmark)、Di-Diabody (Imclone/Eli Lilly)および化学的に架橋されたmAbs (Karmanos Cancer Center)、ならびに共有結合的に融合されたmAbs (AIMM therapeutics)が挙げられるが、これらに限定されることはない。

0038

本明細書において用いられる場合、「全長抗体」という用語は、そのクラスまたはアイソタイプの野生型抗体に通常見出されるものに対応する全ての重鎖および軽鎖の定常ドメインおよび可変ドメインを含む抗体(例えば、親抗体または変種抗体)をいう。

0039

本明細書において用いられる「オリゴマー」という用語は、少なくとも原則的には、無制限の数の単量体からなる重合体とは対照的に、2以上であるが限られた数の単量体単位(例えば、抗体)からなる分子をいう。例示的なオリゴマーは、二量体、三量体、四量体五量体および六量体である。ギリシャ語の接頭語は、オリゴマー中の単量体単位の数を指定するために用いられることが多く、例えば四量体は4単位から構成され、六量体は6単位から構成される。同様に、本明細書において用いられる「オリゴマー化」という用語は、分子を有限重合度に変換するプロセスをいうように意図される。本明細書において、本発明による標的結合領域を含む抗体および/または他の二量体タンパク質は、例えば細胞表面での、標的結合後のFc領域の非共有結合によって、六量体などの、オリゴマーを形成できることが認められる。

0040

本明細書において用いられる「抗原結合領域」、「抗原結合領域」、「結合領域」または抗原結合ドメインという用語は、抗原に結合することができる抗体の領域をいう。この結合領域は、典型的には、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる、より保存されている領域によって隔てられた、相補性決定領域(CDR)とも呼ばれる、超可変性の領域(または配列が超可変でありうるおよび/もしくは構造的に規定されたループの形態でありうる超可変領域)にさらに細分されうる抗体のVHおよびVLドメインにより規定される。抗原は、例えば細胞、細菌もしくはビリオン上または溶液中に存在する、ポリペプチドなどの、任意の分子であることができる。「抗原」および「標的」という用語は、文脈によって矛盾がない限り、本発明の文脈において互換的に用いられうる。

0041

本明細書において用いられる「標的」という用語は、抗体の抗原結合領域が結合する分子をいう。標的は、産生された抗体が向けられる任意の抗原を含む。「抗原」および「標的」という用語は、抗体に関して、互換的に用いられ、本発明の任意の局面または態様に関して同じ意味および目的を構成しうる。

0042

「エピトープ」という用語は、抗体に特異的に結合することができるタンパク質決定基を意味する。エピトープは通常、表面分子群、例えばアミノ酸または糖側鎖からなり、かつ通常、特異的な三次元構造的特徴および特異的な電荷的特徴を有する。立体構造エピトープおよび非立体構造エピトープは、変性溶媒の存在下で前者への結合は失われるが後者への結合は失われないという点で区別される。エピトープは、結合に直接関与するアミノ酸残基および結合に直接関与しない他のアミノ酸残基、例えば特異的抗原結合ペプチドによって効果的にブロックされるアミノ酸残基(言い換えると、アミノ酸残基は特異的抗原結合ペプチドのフットプリント内にある)を含みうる。

0043

本明細書において用いられる「結合」という用語は、典型的には、例えばBIAcore 3000機器においてリガンドとして抗原および分析物として抗体またはその逆を用い表面プラズモン共鳴(SPR)技術によって決定される場合、約10-6 Mもしくはそれ以下、例えば10-7 Mもしくはそれ以下、例えば約10-8 Mもしくはそれ以下、例えば約10-9 Mもしくはそれ以下、約10-10 Mもしくはそれ以下、または約10-11 Mもしくはさらにそれ以下のKDに相当する結合親和性での、所定の抗原または標的への抗体の結合をいい、所定の抗原または密接に関連している抗原以外の非特異的抗原(例えば、BSA、カゼイン)への結合に対するその親和性よりも少なくとも10倍低い、例えば少なくとも100倍低い、例えば少なくとも1,000倍低い、例えば少なくとも10,000倍低い、例えば少なくとも100,000倍低いKDに相当する親和性で所定の抗原に結合する。親和性がより低い量は、抗体のKDに依存するので、抗体のKDが非常に低い(すなわち、抗体が非常に特異的である)場合、抗原に対する親和性の程度は、非特異的抗原に対する親和性よりも低く、少なくとも10,000倍低い可能性がある。本明細書において用いられる「KD」(M)という用語は、特定の抗体-抗原相互作用の解離平衡定数をいい、kdをkaで除して得られる。

0044

本明細書において用いられる「kd」(秒-1)という用語は、特定の抗体-抗原相互作用の解離速度定数をいう。この値は、Koff値または解離速度(off-rate)ともいわれる。

0045

本明細書において用いられる「ka」(M-1×秒-1)という用語は、特定の抗体-抗原相互作用の会合速度定数をいう。この値は、kon値または結合速度(on-rate)ともいわれる。

0046

本明細書において用いられる「KA」(M-1)という用語は、特定の抗体-抗原相互作用の会合平衡定数をいい、kaをkdで除して得られる。

0047

本明細書において用いられる場合、「親和性」という用語は、抗体の個々の抗原結合部位の抗原への一価結合などの、単一部位での、ある分子、例えば抗体の、別の分子、例えば標的または抗原への結合の強度である。

0048

本明細書において用いられる場合、「アビディティー」という用語は、標的と同時に相互作用する抗体の複数の抗原結合部位の間などの、2つの構造間の複数の結合部位の複合強度をいう。2つ以上の結合相互作用が存在する場合、2つの構造は、全ての結合部位が解離した場合にのみ解離するため、解離速度は個々の結合部位の場合よりも遅くなり、それによって個々の結合部位の結合の強度(親和性)と比べて高い有効な全結合強度(アビディティー)をもたらすであろう。

0049

本明細書において用いられる「六量体化増強変異」という用語は、EU付番にしたがってヒトIgG1中のE430、E345またはS440に対応する位置におけるアミノ酸の変異をいい、ただしS440の変異はS440YまたはS440Wである。六量体化増強変異は、WO2013/004842; WO2014/108198に記載されているように、抗体分子が溶液中で単量体のままである間に、細胞表面標的に結合した隣接するIgG抗体間のFc-Fc相互作用を強化し、標的結合抗体の六量体形成の増強を引き起こす。

0050

本明細書において用いられる「クラスター化」という用語は、非共有結合相互作用による抗体、ペプチド、抗原、またはその他のタンパク質のオリゴマー化をいう。

0051

本明細書において用いられる「反発変異」または「自己反発変異」または「六量体化阻害変異」という用語は、Fc-Fc界面でのアミノ酸間の電荷反発を引き起こし、結果的に隣接する2つのFc領域含有ポリペプチド間のFc-Fc相互作用の弱化を引き起こし、かくして六量体化を阻害しうるヒトIgG1のアミノ酸位置の変異をいう。ヒトIgG1におけるそのような反発変異の例は、K439EおよびS440Kである。反発変異の位置での2つの隣接するFc領域含有ポリペプチド間のFc-Fc相互作用における反発は、第1の変異を有する位置と相互作用するアミノ酸位置に第2の変異(相補的変異)を導入することによって中和することができる。この第2の変異は、同じ抗体または第2の抗体のいずれかに存在することができる。第1および第2の変異の組み合わせは、Fc-Fc相互作用、したがって六量体化の反発および回復の中和を引き起こす。そのような第1および第2の変異の例は、K439E (反発変異)およびS440K (K439Eにより反発を中和)であり、逆の場合も同じくS440K (反発変異)およびK439E (S440Kにより反発を中和)である。

0052

本明細書において用いられる「相補的変異」という用語は、2つの隣接Fc領域含有ポリペプチドにおける2つの変異の組み合わせに起因する、相補的変異を含むFc領域含有ポリペプチドと好ましくは相互作用する隣接Fc領域含有ポリペプチドにおける第1の変異に関連したFc領域含有ポリペプチドにおけるアミノ酸位置の変異をいう。相補的変異および関連した第1の変異は、同じ抗体中(分子内)または第2の抗体中(分子間)のいずれかに存在することができる。分子内相補的変異の例は、WO 2011/131746による二重特異性抗体における選択的ヘテロ二量体化を媒介するK409RおよびF405Lの組み合わせである。2つの隣接するFc領域含有ポリペプチド間のFc-Fc相互作用したがって六量体化の反発および回復の中和を引き起こすK439EおよびS440K変異の組み合わせは、分子間にも分子内にもともに適用できる相補的変異の例である。

0053

本明細書において用いられる「アポトーシス」という用語は、細胞内で起こりうるプログラム細胞死(PCD)のプロセスをいう。生化学的事象は、特徴的な細胞変化(形態学)および死に至る。これらの変化には、小疱形成、細胞収縮ホスファチジルセリン露出ミトコンドリア機能喪失、核断片化クロマチン凝縮、カスパーゼ活性化、および染色体DNA断片化が含まれる。特定の態様において、1つまたは複数のアゴニスト抗DR5抗体によるアポトーシスは、例えば、実施例19、20、25および45に記載のカスパーゼ-3/7活性化アッセイ法または実施例19および25に記載のホスファチジルセリンの露出などの方法を用いて判定することができる。例えば1 μg/mLの一定濃度の抗DR5抗体が接着細胞に添加され、1〜24時間インキュベートされうる。BD PharmingenのPE活性カスパーゼ-3アポトーシスキット(PE Active Caspase-3 Apoptosis Kit) (カタログ番号550914) (実施例19および25)またはPromegaのカスパーゼ-Glo 3/7 (Caspase-Glo 3/7)アッセイ(カタログ番号G8091) (実施例20および45)などの、この目的のための特別なキットを用いることによって、カスパーゼ-3/7活性化を判定することができる。BD PharmingenのFITCアネキシンVアポトーシス検出キットI (FITC Annexin V Apoptosis Detection Kit I) (カタログ番号556547) (実施例19および25)などの、この目的のための特別なキットを用いることによって、ホスファチジルセリンの露出および細胞死を判定することができる。

0054

本明細書において用いられる「プログラム細胞死」または「PCD」という用語は、細胞内シグナル伝達によって媒介される任意の形態での細胞の死、例えばアポトーシス、自食作用またはネクロトーシスをいう。

0055

本明細書において用いられる「アネキシンV」という用語は、細胞表面上のホスファチジルセリン(PS)に結合するアネキシン群のタンパク質をいう。

0056

本明細書において用いられる「カスパーゼ活性化」という用語は、エフェクターカスパーゼへのその変換に至る、イニシエーターカスパーゼによるエフェクターカスパーゼの不活性プロ型の切断をいい、これによって今度は、細胞内のタンパク質基質が切断されてアポトーシスを引き起こす。

0057

本明細書において用いられる「カスパーゼ依存性プログラム細胞死」という用語は、カスパーゼによって媒介されるプログラム細胞死の任意の形態をいう。特定の態様において、1つまたは複数のアゴニスト抗DR5抗体によるカスパーゼ依存性プログラム細胞死は、実施例18および44に記載されているようにパン-カスパーゼ阻害剤Z-Val-Ala-DL-Asp-フルオロメチルケトン(Z-VAD-FMK)の存在下および非存在下において細胞培養物生存性を比較することにより判定することができる。パン-カスパーゼ阻害剤Z-VAD-FMK (5 μMの終濃度)が96ウェル平底プレート中の接着細胞に添加され、37℃で1時間インキュベートされうる。次に、抗体濃度希釈系列(例えば20,000 ng/mLから始めて5倍希釈で0.05 ng/mLの終濃度まで)が添加され、37℃で3日間インキュベートされうる。PromegaのCellTiter-Glo発光細胞生存性アッセイ(カタログ番号G7571)などの、この目的のための特別なキットを用いて細胞生存性定量化することができる。

0058

本明細書において用いられる「細胞生存性」という用語は、代謝的に活性な細胞の存在をいう。特定の態様において、1つまたは複数のアゴニスト抗DR5抗体とのインキュベーション後の細胞生存性は、実施例8〜18、21〜24、38〜44、46および48に記載されるように、細胞中に存在するATPを定量化することによって判定することができる。抗体濃度希釈系列(例えば20,000 ng/mLから始めて5倍希釈で0.05 ng/mLの終濃度まで)が96ウェル平底プレート中の細胞に添加され、培地が陰性対照として用いられ、5 μMのスタウロスポリンが細胞死の誘導のための陽性対照として用いられうる。3日間のインキュベーション後、PromegaのCellTiter-Glo発光細胞生存性アッセイ(カタログ番号G7571)などの、この目的のための特別なキットを用いて細胞生存性が定量化されうる。生存細胞の割合は、以下の式を用いて計算することができる: %生存細胞 = [(発光抗体サンプル - 発光 スタウロスポリンサンプル)/(発光 抗体なしサンプル - 発光 スタウロスポリンサンプル)]*100。

0059

本明細書において用いられる「DR5」という用語は、3つの細胞外システインリッチドメイン(CRD's)、膜貫通ドメイン(TM)およびデスドメイン(DD)を含む細胞質ドメインを有する1回貫通I型膜タンパク質である、CD262およびTRAILR2としても知られる、デス受容体5をいう。ヒトでは、DR5タンパク質は、SEQID NO:46 (ヒトDR5タンパク質: UniprotKB/Swissprot O14763)に示されるアミノ酸配列をコードする核酸配列によってコードされる。

0060

本明細書において互換的に用いられうる「抗体結合DR5」、「抗DR5抗体」、「DR5結合抗体」、「DR5特異的抗体」、「DR5抗体」という用語は、DR5の細胞外部分のエピトープに結合する任意の抗体をいう。

0061

本明細書において用いられる「アゴニスト」という用語は、DR5に結合した場合に細胞内で、プログラム細胞死でありうる応答を引き起こすことができる抗DR5抗体などの分子をいう。抗DR5抗体がアゴニストであるということは、抗体がDR5への抗DR5結合の結果としてDR5を刺激、活性化またはクラスター化することと理解されるべきである。つまり、DR5に結合した本発明によるFc領域のアミノ酸変異を含むアゴニスト抗DR5抗体は、DR5に結合したTRAILと同じ細胞内シグナル伝達経路のDR5刺激、クラスター化または活性化をもたらす。特定の態様において、抗体濃度希釈系列(例えば20,000 ng/mLから5倍希釈で0.05 ng/mLの終濃度まで)と共に3日間、標的細胞をインキュベートすることによって、1つまたは複数の抗体のアゴニスト活性を判定することができる。抗体は細胞を播種する際に直接添加されてもよく(実施例8、9、10、39に記載)、またあるいは、抗体サンプルを添加する前に細胞をまず初めに、96ウェル平底プレートに接着させる(実施例11、12、13、14、15、16、17、18、21、22、23、24、38、40、41、42、43、44、46、48に記載)。アゴニスト活性、すなわちアゴニスト効果は、PromegaのCellTiter-Glo発光細胞生存性アッセイ(カタログ番号G7571)などの、この目的のための特別なキットを用いて生存細胞の量を測定することにより定量化することができる。

0062

本明細書において用いられる「DR5陽性」および「DR5発現」という用語は、例えばフローサイトメトリーまたは免疫組織化学で、測定できるDR5特異的抗体の結合を示す組織または細胞株をいう。

0063

本発明の「変種」または「抗体変種」は、「親」抗体と比較して1つまたは複数の変異を含む抗体分子である。例示的な親抗体の形式には、非限定的に、野生型抗体、全長抗体もしくはFc含有抗体断片、二重特異性抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体またはそれらの任意の組み合わせが含まれる。

0064

例示的な変異には、アミノ酸の欠失、挿入、および親アミノ酸配列におけるアミノ酸の置換が含まれる。アミノ酸置換は、野生型タンパク質中に存在する天然アミノ酸を別の天然に存在するアミノ酸に、または天然に存在しないアミノ酸誘導体交換しうる。アミノ酸置換は、保存的または非保存的でありうる。本発明の文脈において、保存的置換は、以下の3つの表のうちの1つまたは複数において反映されるアミノ酸のクラス内での置換によって定義されうる。

0065

保存的置換のためのアミノ酸残基クラス

0066

代替的な保存的アミノ酸残基置換クラス

0067

代替的なアミノ酸残基の物理的および機能的分類

0068

本発明の文脈において、変種における置換は、以下のように示される:
元のアミノ酸- 位置 - 置換されたアミノ酸;
アミノ酸残基を示すための表記XaaおよびXを含めて、3文字表記または1文字表記が用いられる。したがって、「E345R」または「Glu345Arg」という記法は、変種が、親抗体中の番号345におけるアミノ酸に対応する変種アミノ酸位置にグルタミン酸アルギニンとの置換を含むことを意味する。

0069

抗体にそのような位置が存在しないが、しかし変種がアミノ酸の挿入を含む場合、例えば: 位置 -置換されたアミノ酸;記法、例えば「448E」が用いられる。そのような記法は、一連の相同なポリペプチドまたは抗体の改変に関して特に関連する。同様に、置換アミノ酸残基同一性が重要でない場合: 元のアミノ酸 - 位置; または「E345」。元のアミノ酸および/または置換されたアミノ酸が、全てではないが2つ以上のアミノ酸を含みうる修飾の場合、位置345におけるアルギニン、リジンまたはトリプトファンに向けてのグルタミン酸の置換: 「Glu345Arg、Lys、Trp」または「E345R、K、W」または「E345R/K/W」または「E345→R、 KもしくはW」が本発明の文脈において互換的に用いられうる。さらに、「置換」という用語は、他の19種の天然アミノ酸のいずれか1つへの、または非天然アミノ酸などの、他のアミノ酸への置換を包含する。例えば、位置345におけるアミノ酸Eの置換には、以下の置換の各々が含まれる: 345A、345C、345D、345G、345H、345F、345I、345K、345L、345M、345N、345Q、345R、345S、345T、345V、345W、および345Y。それは、ところで、345Xという指定と等価であり、ここでXは任意のアミノ酸を指定する。これらの置換は、E345A、E345Cなど、またはE345A, Cなど、またはE345A/C/などと指定することもできる。同じことが、本明細書において言及されたありとあらゆる位置への類推のため、そのような置換のいずれか1つを具体的に含むように適用される。

0070

本発明の目的のため、2つのアミノ酸配列間の配列同一性は、EMBOSSパッケージ(EMBOSS: The European Molecular Biology Open Software Suite, Rice et al., 2000, TrendsGenet. 16: 276-277), 好ましくはバージョン5.0.0またはそれ以降のNeedleプログラムにおいて実施されるNeedleman-Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch, 1970, J. Mol. Biol. 48: 443-453)を用いて判定される。使用されるパラメータは、ギャップオープンペナルティ10、ギャップ伸長ペナルティ0.5、およびEBLOSUM62 (BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。「最長同一性」とラベル付けされたNeedleの出力(-nobriefオプションを用いて取得される)は、%同一性として用いられ、以下のように計算される:
(同一残基×100)/(アライメントの長さ - アライメントにおけるギャップの総数)。

0071

本発明の目的のため、2つのデオキシリボヌクレオチド配列間の配列同一性は、EMBOSSパッケージ(EMBOSS: The European Molecular Biology Open Software Suite, Rice et a/., 2000, 前記), 好ましくはバージョン5.0.0またはそれ以降のNeedleプログラムにおいて実施されるNeedleman-Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch, 1970, 前記)を用いて判定される。使用されるパラメータは、ギャップオープンペナルティ10、ギャップ伸長ペナルティ0.5、およびEDNAFULL(NCBI NUC4.4のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。「最長同一性」とラベル付けされたNeedleの出力(-nobriefオプションを用いて取得される)は、%同一性として用いられ、以下のように計算される:
(同一デオキシリボヌクレオチド×100)/(アライメントの長さ - アライメントにおけるギャップの総数)。

0072

CDR変種の配列は、抗体結合領域の6つのCDR配列にわたって合計で保存的、物理的または機能的アミノ酸から選択される多くとも5つの変異または置換、例えば抗体結合領域の6つのCDR配列にわたって合計で保存的、物理的または機能的アミノ酸から選択される多くとも4つの変異または置換、例えば抗体結合領域の6つのCDR配列にわたって合計で保存的、物理的または機能的アミノ酸から選択される多くとも3つの変異または置換、例えば抗体結合領域の6つのCDR配列にわたって合計で保存的、物理的または機能的アミノ酸から選択される多くとも2つの変異、例えば抗体結合領域の6つのCDR配列にわたって合計で保存的、物理的または機能的アミノ酸から選択される多くとも1つの変異または置換で大部分は保存的、物理的または機能的アミノ酸置換を通じて親抗体配列のCDRの配列とは異なりうる。保存的、物理的または機能的アミノ酸は、見つかった20種の天然アミノ酸、すなわちArg (R)、His (H)、Lys (K)、Asp (D)、Glu (E)、Ser (S)、Thr (T)、Asn (N)、Gln (Q)、Cys (C)、Gly (G)、Pro (P)、Ala (A)、Ile (I)、Leu (L)、Met (M)、Phe (F)、Trp (W)、Tyr (Y)およびVal (V)から選択される。

0073

CDR変種の配列は、大部分は保存的、物理的または機能的アミノ酸置換を通じて親抗体配列のCDRの配列とは異なりうる; 例えば変種における置換の少なくとも約75%、約80%またはそれ以上、約85%またはそれ以上、約90%またはそれ以上(例えば、約92%、93%または94%などの、約75〜95%)は保存的、物理的または機能的アミノ酸残基置換から選択される変異または置換である。保存的、物理的または機能的アミノ酸は、見つかった20種の天然アミノ酸、すなわちArg (R)、His (H)、Lys (K)、Asp (D)、Glu (E)、Ser (S)、Thr (T)、Asn (N)、Gln (Q)、Cys (C)、Gly (G)、Pro (P)、Ala (A)、Ile (I)、Leu (L)、Met (M)、Phe (F)、Trp (W)、Tyr (Y)およびVal (V)から選択される。

0074

別の配列中のアミノ酸またはセグメントに「対応する」1つの配列中のアミノ酸またはセグメントは、典型的にはデフォルト設定で、ALIGN、ClustalWまたは同様のものなどの標準的な配列アライメントプログラムを用いて他のアミノ酸またはセグメントと整列するアミノ酸またはセグメントである。ゆえに、標準的な配列アライメントプログラムを用いて、例えば免疫グロブリン配列中のどのアミノ酸が、例えばヒトIgG1中の特定のアミノ酸に対応するかを同定することができる。さらに、標準的な配列アライメントプログラムを用いて、配列同一性、例えば少なくとも80%、もしくは85%、90%、または少なくとも95%のSEQID NO:29に対する配列同一性を同定することができる。例えば、図1に示す配列アライメントを用いて、IgG1 Fc配列の別のアロタイプにおける特定のアミノ酸に対応する1つのIgG1アロタイプのFc領域における任意のアミノ酸を同定することができる。

0075

本明細書において用いられる「ベクター」という用語は、ベクターにライゲーションされた核酸セグメント転写を誘導することができる核酸分子をいう。1つのタイプのベクターは「プラスミド」であり、これは環状の二本鎖DNAループの形態にある。別のタイプのベクターは、核酸セグメントがウイルスゲノムにライゲーションされうるウイルスベクターである。ある種のベクターは、それらが導入される宿主細胞において自律的複製が可能である(例えば、細菌の複製起点を有する細菌ベクターおよびエピソーム哺乳動物ベクター)。他のベクター(非エピソーム性哺乳動物ベクターなどの)は、宿主細胞への導入時に宿主細胞のゲノムに組み込まれ、それにより宿主ゲノムとともに複製されうる。さらに、ある種のベクターは、それらが機能的に連結されている遺伝子の発現を指令することができる。そのようなベクターは、本明細書において「組み換え発現ベクター」(または単に「発現ベクター」)といわれる。一般に、組み換えDNA技法において有用な発現ベクターは、多くの場合、プラスミドの形態にある。本明細書において、プラスミドが最も一般的に用いられるベクターの形態であるため、「プラスミド」および「ベクター」は互換的に用いられうる。しかしながら、本発明は、等価な機能を果たすウイルスベクター(複製欠損レトロウイルスアデノウイルスおよびアデノ随伴ウイルスなど)などの、他の形態の発現ベクターを含むことが意図される。

0076

本明細書において用いられる「組み換え宿主細胞」(または単に「宿主細胞」)という用語は、発現ベクターが導入された細胞をいうように意図される。そのような用語は、特定の対象細胞だけでなく、そのような細胞の子孫もいうように意図されるものと理解されるべきである。変異または環境の影響のために後に続く世代ではある種の改変が起こりうるので、そのような子孫は、実際には、親細胞と同一ではないかもしれないが、それでも本明細書において用いられる「宿主細胞」という用語の範囲に含まれる。組み換え宿主細胞には、例えば、CHO-S細胞、CHO DG44細胞、HEK-293F細胞、Expi293F細胞、PER.C6、NS0細胞およびリンパ球細胞などの、トランスフェクトーマや、大腸菌(E. coli)などの原核細胞ならびに植物細胞および菌類などの他の真核生物宿主も、大腸菌などの原核細胞も含まれる。

0077

本発明の特定の態様
上記のように、第1の主要な局面において、本発明は、以下:
a.ヒト免疫グロブリンGのFc領域と抗原結合領域とを含む抗体であって、Fc領域が、ヒトIgG1におけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置でのアミノ酸の変異を含む、抗体、
b.ヒスチジン緩衝液、および
c.塩化ナトリウム
を含み、pHが5.5〜7.4である、薬学的組成物に関する。

0078

本発明の1つの態様において、
a.ヒト免疫グロブリンGのFc領域と抗原結合領域とを含む抗体であって、ここでFc領域が、ヒトIgG1におけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置でのアミノ酸の変異を含み、ただしS440における変異がS440YまたはS440Wであることを条件とする、抗体、
b.ヒスチジン緩衝液、および
c.塩化ナトリウム
を含み、pHが5.5〜7.4である、薬学的組成物に関する。

0079

本発明の薬学的組成物は、典型的には、液体水溶液である。

0080

本発明の薬学的組成物の1つの態様において、組成物は、5 mM〜100 mMのヒスチジン、例えば5 mM〜75 mM、例えば10 mM〜50 mM、例えば 15 mM〜45 mM、例えば20 mM〜40 mM、例えば 25〜35 mM、例えば28 mM〜32 mM、例えば30 mMのヒスチジンを含む。

0081

1つの態様において、pHは5.8〜7.2、例えば5.5〜6.5、例えば5.8〜6.2、例えば5.9〜6.1、例えば6.0である。

0082

別の態様において、薬学的組成物は、25 mM〜500 mMの塩化ナトリウム、例えば25 mM〜250 mM、例えば50 mM〜250 mM、例えば100 mM〜200 mM、例えば125 mM〜175 mM、例えば150 mMの塩化ナトリウムを含む。

0083

1つの態様において、薬学的組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムおよび2 mg/ml〜40 mg/mlの抗体を含み、好ましくは組成物は、pH 6で30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムおよび20 mg/mlの抗体を含む。

0084

1つの態様において、薬学的組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムおよび15 mg/ml〜25 mg/mlの抗体を含み、好ましくは組成物は、pH 6で30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムおよび20 mg/mlの抗体を含む。

0085

さらなる態様において、薬学的組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムおよび2 mg/ml〜20 mg/mlの抗体を含み、好ましくは組成物は、pH 6.0で30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムおよび10 mg/mlの抗体を含む。

0086

別の態様において、薬学的組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムおよび2 mg/ml〜20 mg/mlの抗体を含み、好ましくは組成物は、pH 6.0で30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムおよび20 mg/mlの抗体を含む。

0087

好ましい態様において、薬学的組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムおよび2 mg/ml〜40 mg/mlの抗体を含み、好ましくは組成物は、pH 6.0で30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムおよび20 mg/mlの抗体を含む。

0088

別の態様において、薬学的組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムおよび2 mg/ml〜40 mg/mlの抗体を含み、例えば組成物は、pH 6.0で30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムおよび30 mg/mlの抗体を含む。

0089

さらなる態様において、薬学的組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムおよび2 mg/ml〜40 mg/mlの抗体を含み、例えば組成物は、pH 6.0で30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムおよび40 mg/mlの抗体を含む。

0090

薬学的組成物は、(Rowe et al., Handbook of Pharmaceutical Excipients, 2012 June, ISBN 9780857110275)に開示されているものなどの従来の技法にしたがって、さらなる薬学的に許容される担体または希釈剤ならびに任意の他の既知の補助剤および賦形剤とともに製剤化されうる。そのような任意のさらなる薬学的に許容される担体または希釈剤ならびに任意の他の既知の補助剤および賦形剤は、抗体および選択された投与様式に適したものであるべきである。薬学的組成物の担体および他の構成要素に対する適合性を、本発明の選択された化合物または薬学的組成物の所望の生物学的特性に及ぼす顕著な負の影響の欠如(例えば、抗原結合に及ぼす影響が実質的な影響に満たない(10%またはそれ以下の相対阻害、5%またはそれ以下の相対阻害など))に基づいて決定する。

0091

薬学的に許容される担体は、組成物の他の構成要素と生理学的に適合する任意のおよび全ての適切な溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤等張化剤(isotonicity agent)、酸化防止剤ならびに吸収遅延剤などを含む。本発明の薬学的組成物において利用されうる適切な水性および非水性の担体の他の例としては、水、生理食塩水リン酸緩衝化生食塩水エタノールデキストロースポリオール(グリセロールプロピレングリコールポリエチレングリコールなど)、およびその適切な混合物が挙げられる。本発明の薬学的組成物は、充填剤、塩、緩衝液界面活性剤(例えば、Tween-20もしくはTween-80といった、非イオン性界面活性剤)、安定化剤(例えば、糖もしくは無タンパク質アミノ酸)、防腐剤、組織固定剤可溶化剤、および/または薬学的組成物に含めるのに適した他の材料をさらに含みうる。

0092

1つの態様において、本発明の薬学的組成物は界面活性剤を含まない。別の態様において、薬学的組成物は抗凍結剤を含まない。さらなる態様において、組成物を調製するために、ヒスチジン緩衝液および塩化ナトリウム以外の他の賦形剤は抗体調製物に添加されない。

0093

本発明の薬学的組成物中の抗体の実際の投薬ベルは、患者にとって毒性がない状態で、特定の患者、組成物、および投与の様式について所望の治療応答を達成するのに有効である抗体の量を得るように変えられうる。選択される投薬レベルは、利用される本発明の特定の組成物、投与の経路、投与の時間、利用されている特定の化合物の排出の速度、処置の継続期間、利用される特定の組成物と組み合わせて用いられるその他の薬物、化合物、および/または材料、処置されている患者の年齢性別、体重、状態、全般的な健康および以前の病歴、ならびに医療技術分野において周知の同様の因子を含む、種々の薬物動態学的因子に依存するであろう。注射または注入用の薬学的組成物は、典型的には、製造および貯蔵の条件下で無菌かつ安定でなければならない。

0094

1つの態様において、薬学的組成物中の抗体濃度は0.5 mg/ml〜250 mg/ml、例えば1 mg/ml〜100 mg/ml、例えば1 mg/ml〜50 mg/ml、例えば2 mg/ml〜20 mg/ml、例えば5 ml/ml〜15 mg/ml、例えば10 mg/mlである。

0095

本発明の好ましい態様において、薬学的組成物中の抗体濃度は20 mg/mlである。本発明の1つの態様において、薬学的組成物中の抗体濃度は18〜20 mg/mlである。本発明の1つの態様において、薬学的組成物中の抗体濃度は19〜21 mg/mlである。

0096

本発明の1つの態様において、薬学的組成物中の抗体濃度は40 mg/mlである。

0097

本発明の1つの態様において、薬学的組成物中の抗体濃度は60 mg/mlである。

0098

本発明の1つの態様において、薬学的組成物中の抗体濃度は80 mg/mlである。

0099

本発明の1つの態様において、薬学的組成物中の抗体濃度は100 mg/mlである。

0100

本発明の薬学的組成物に製剤化される抗体
上記のように、本発明の薬学的組成物に製剤化される抗体は、ヒト免疫グロブリンGのFc領域と抗原結合領域とを含み、ここでFc領域は、ヒトIgG1におけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置でのアミノ酸の変異を含み、ただしS440における変異がS440YまたはS440Wであることを条件とする。EU付番によるヒトIgG1でのE430、E345およびS440に対応する位置は、Fc領域のCH3ドメインに位置する。

0101

本発明の薬学的組成物中の抗体は、第1および第2の重鎖を含むFc領域を含み、ここでヒトIgGにおけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置の変異が第1および第2の重鎖の両方に存在するか、またはあまり好ましくないが重鎖の1つにのみ存在する。本発明の文脈において、六量体化増強変異という用語は、ヒトIgGにおけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置でのアミノ酸変異をいい、ただし、S440における変異は、S440YまたはS440Wである。六量体化増強変異は、細胞表面上の対応する標的に結合した場合に、変異を含む抗体間のFc-Fc相互作用を強化する。(WO2013/004842; WO2014/108198)。

0102

1つの態様において、抗体のFc領域は、ヒトIgG1におけるEU付番でのE430G、E430S、E430F、E430T、E345K、E345Q、E345R、E345Y、S440YまたはS440Wに対応する変異を含む。したがって、抗体は、ヒトIgG1におけるEU付番でのE430G、E430S、E430F、E430T、E345K、E345Q、E345R、E345Y、S440YおよびS440Wの群から選択される変異を含む。これにより、細胞表面抗原結合の際に抗体の六量体化の増強を可能にする態様が提供される。抗体は、第1の重鎖および第2の重鎖を含むFc領域を含み、ここで上記の六量体化増強変異の1つが第1および/または第2の重鎖に存在しうる。

0103

好ましい態様において、Fc領域は、ヒトIgGにおけるEU付番でのE430GまたはE345Kに対応する変異を含む。したがって、Fc領域は、E430GおよびE345Kから選択される変異を含む。

0104

1つの態様において、抗体は、ヒトIgGにおけるEU付番でのE430に対応するアミノ酸位置に変異を含み、ここで変異は、E430G、E430S、E430FおよびE430Tからなる群より選択される。1つの態様において、Fc領域は、E430Gに対応する変異を含む。したがって、1つの態様において、Fc領域はE430G変異を含む。

0105

1つの態様において、抗体は、ヒトIgGにおけるEU付番でのE345に対応するアミノ酸位置に変異を含み、ここで変異は、E345K、E345Q、E345RおよびE345Yからなる群より選択される。1つの態様において、Fc領域は、E345Kに対応する変異を含む。したがって、1つの態様において、Fc領域はE345K変異を含む。

0106

1つの態様において、抗体は、ヒトIgGにおけるEU付番でのS440に対応するアミノ酸位置に変異を含み、ここで変異は、S440WおよびS440Yからなる群より選択される。1つの態様において、Fc領域は、S440Yに対応する変異を含む。したがって、1つの態様において、Fc領域はS440Y変異を含む。

0107

1つの態様において、Fc領域は、ヒトIgG1におけるEU付番でのK439EまたはS440Kなどの、さらなる六量体化阻害変異を含む。K439EまたはS440Kなどの六量体化阻害変異は、同じ六量体化阻害変異を含む抗体とのFc-Fc相互作用を妨げるが、K439E変異を有する抗体およびS440K変異を有する抗体を組み合わせることによって阻害効果が中和され、Fc-Fc相互作用が回復する。1つの態様において、抗体は、ヒトIgG1におけるEU付番での以下の位置S440またはK439の1つに対応するアミノ酸位置にさらなる変異を含む。1つの態様において、Fc領域は、S440またはK439に対応する位置にさらなる変異を含むが、ただし、六量体化増強変異がS440にある場合、さらなる変異が位置S440にないことを条件とする。本発明によるE430、E345またはS440に対応する位置における変異およびK439E変異などのK439に対応するアミノ酸位置でのさらなる変異を含む抗体は、K439E変異などのK439に対応するアミノ酸位置にさらなる変異を含む抗体とオリゴマーを形成しない。しかしながら、E430、E345またはS440における六量体化増強変異およびK439EなどのK439におけるさらなる変異を含む抗体は、E430またはE345における六量体化増強変異およびS440KなどのS440におけるさらなる変異を含む抗体とオリゴマーを形成する。本発明によるE430またはE345に対応する位置における変異およびS440K変異などのS440に対応するアミノ酸位置でのさらなる変異を含む抗体は、S440K変異などのS440に対応するアミノ酸位置にさらなる変異を含む抗体とオリゴマーを形成しない。しかしながら、E430またはE345における六量体化増強変異およびS440KなどのS440におけるさらなる変異を含む抗体は、E430またはE345における六量体化増強変異およびK439EなどのK439におけるさらなる変異を含む抗体とオリゴマーを形成する。1つの態様において、Fc領域は、E430Gなどの六量体化増強変異およびK439Eなどの六量体化阻害変異を含む。1つの態様において、Fc領域は、E345Kなどの六量体化増強変異およびK439Eなどの六量体化阻害変異を含む。別の態様において、Fc領域は、E430Gなどの六量体化増強変異およびS440Kなどの六量体化阻害変異を含む。1つの態様において、Fc領域は、E345Kなどの六量体化増強変異およびS440Kなどの六量体化阻害変異を含む。1つの態様において、Fc領域は、S440Yなどの六量体化増強変異およびK439Eなどの六量体化阻害変異を含む。これにより、K439E変異を含む抗体およびS440K変異を含む抗体の組み合わせの間で排他的な六量体化を可能にする態様が提供される。

0108

好ましい態様において、本発明の薬学的組成物は抗DR5抗体、すなわちDR5に結合する抗原結合領域を含む抗体を含む。

0109

1つの態様において、薬学的組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムおよび2 mg/ml〜200 mg/mlの抗DR5抗体を含み、好ましくはここで組成物は、pH 6.0で30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムおよび20 mg/mlの抗DR5抗体を含む。1つの態様において、薬学的組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムおよび10 mg/ml〜40 mg/mlの抗DR5抗体を含む。1つの態様において、薬学的組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムおよび15 mg/ml〜30 mg/mlの抗DR5抗体を含む。

0110

1つの態様において、薬学的組成物は、pH 5.5〜6.5で、例えばpH 5.8〜6.2で、10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムおよび18 mg/ml〜25 mg/mlの抗DR5抗体を含む。

0111

本発明の1つの態様において、組成物は、pH 6.0で30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムおよび10 mg/mlの抗DR5抗体を含む。本発明の1つの態様において、組成物は、pH 6.0で30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムおよび30 mg/mlの抗DR5抗体を含む。本発明の1つの態様において、組成物は、pH 6.0で30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムおよび40 mg/mlの抗DR5抗体を含む。本発明の1つの態様において、組成物は、pH 6.0で30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムおよび50 mg/mlの抗DR5抗体を含む。本発明の1つの態様において、組成物は、pH 6.0で30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムおよび100 mg/mlの抗DR5抗体を含む。

0112

本発明の1つの態様において、薬学的組成物は第1および第2の抗DR5抗体を含み、ここで該第1の抗DR5抗体は組成物中に2から200 mg/mlで存在し、該第2の抗DR5抗体は組成物中に2から200 mg/mlで存在し、かつここで組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムをさらに含み、好ましくはここで組成物は、pH 6.0で10 mg/mlの該第1の抗DR5抗体、10 mg/mlの該第2の抗DR5抗体、30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムを含む。

0113

本発明の1つの態様において、薬学的組成物は第1および第2の抗DR5抗体を含み、ここで該第1の抗DR5抗体は組成物中に10 mg/mlから40 mg/mlで存在し、該第2の抗DR5抗体は組成物中に10 mg/mlから40 mg/mlで存在し、かつここで組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムをさらに含む。

0114

本発明の1つの態様において、薬学的組成物は第1および第2の抗DR5抗体を含み、ここで該第1の抗DR5抗体は組成物中に10 mg/mlから40 mg/mlで存在し、該第2の抗DR5抗体は組成物中に10 mg/mlから40 mg/mlで存在し、かつここで組成物は、pH 5.8〜6.2で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムをさらに含む。

0115

本発明の1つの態様において、薬学的組成物は第1および第2の抗DR5抗体を含み、ここで該第1の抗DR5抗体は組成物中に15 mg/mlから30 mg/mlで存在し、該第2の抗DR5抗体は組成物中に15 mg/mlから30 mg/mlで存在し、かつここで組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムをさらに含む。

0116

本発明の1つの態様において、薬学的組成物は第1および第2の抗DR5抗体を含み、ここで該第1の抗DR5抗体は組成物中に15 mg/mlから30 mg/mlで存在し、該第2の抗DR5抗体は組成物中に15 mg/mlから30 mg/mlで存在し、かつここで組成物は、pH 5.8〜6.2で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムをさらに含む。

0117

本発明の1つの態様において、薬学的組成物はまた、タンパク質不純物、例えば抗体不純物などの、不純物を含有しうる。タンパク質不純物は、0.1 mg/ml未満でありうる。1つの態様において、薬学的組成物は0.1 mg/mlのタンパク質不純物、例えば抗体不純物を含む。1つの態様において、薬学的組成物は0.1 mg/ml未満のタンパク質不純物、例えば抗体不純物を含む。1つの態様において、薬学的組成物は0.09 mg/ml未満のタンパク質不純物、例えば抗体不純物を含む。1つの態様において、薬学的組成物は0.07 mg/ml未満のタンパク質不純物、例えば抗体不純物を含む。1つの態様において、薬学的組成物は0.05 mg/ml未満のタンパク質不純物、例えば抗体不純物を含む。1つの態様において、薬学的組成物は0.03 mg/ml未満のタンパク質不純物、例えば抗体不純物を含む。1つの態様において、薬学的組成物は0.001 mg/ml未満のタンパク質不純物、例えば抗体不純物を含む。

0118

本発明の1つの態様において、薬学的組成物は第1および第2の抗DR5抗体を含み、ここで該第1の抗DR5抗体は組成物中に15 mg/mlから30 mg/mlで存在し、該第2の抗DR5抗体は組成物中に15 mg/mlから30 mg/mlで存在し、かつここで組成物は、pH 5.8〜6.2で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムおよび0.1 mg/ml未満のタンパク質不純物、例えば抗体不純物をさらに含む。

0119

本発明の1つの態様において、薬学的組成物は第1および第2の抗DR5抗体を含み、ここで該第1の抗DR5抗体は組成物中に20 mg/mlで存在し、該第2の抗DR5抗体は組成物中に20 mg/mlで存在し、かつここで組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムをさらに含む。本発明の1つの態様において、組成物は、pH 6.0で20 mg/mlの第1の抗DR5抗体、20 mg/mlの第2の抗DR5抗体、30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムを含む。

0120

本発明の1つの態様において、薬学的組成物は第1および第2の抗DR5抗体を含み、ここで該第1の抗DR5抗体は組成物中に40 mg/mlで存在し、該第2の抗体は組成物中に40 mg/mlで存在し、かつここで組成物は、pH 5.5〜6.5で10 mM〜50 mMのヒスチジン、50 mM〜250 mMの塩化ナトリウムをさらに含む。本発明の1つの態様において、組成物は、pH 6.0で40 mg/mlの第1の抗DR5抗体、40 mg/mlの第2の抗DR5抗体、30 mMのヒスチジン、150 mMの塩化ナトリウムを含む。

0121

ヒトDR5分子(Uniprot O14763)は、最初の1〜55位のシグナル伝達ペプチド、それに続く56〜210位の細胞外ドメイン、211〜231位の膜貫通ドメインおよび232〜440位の細胞質ドメインを含む440個のアミノ酸から構成される。細胞外ドメインは155個のアミノ酸の配列から構成される。DR5の短いアイソフォーム(Uniprot O14763-2)は、56〜210位のアミノ酸を含む長いバージョン(Uniprot O14763)と比較して、細胞外ドメインから185〜213を失っている。

0122

1つの態様において、抗DR5抗体は、DR5の細胞外ドメイン内のエピトープに結合する抗原結合領域を含む。

0123

1つの態様において、抗体は、TRAILと同じ結合部位に結合する抗原結合領域またはTRAILの結合部位と重複する結合部位を含む。TRAIL結合モチーフは、DR5外部ドメインと複合体を形成するTRAILの結晶構造に基づいてCRD2およびCRD3に位置する(Hymowitz et al., Mol Cell. 1999 Oct;4(4):563-71)。すなわち、1つの態様において、抗体は、TRAILと同じDR5上の結合領域に結合する抗原結合領域を含む。したがって、1つの態様において、DR5抗体はDR5上のCRD2および/またはCRD3に結合する。1つの態様において、抗体は、DR5へのTRAIL結合をブロックする抗原結合領域を含む。1つの態様において、抗体は、DR5へのTRAIL結合と競合する抗原結合領域を含む。1つの態様において、抗体は、TRAIL誘導アポトーシスなどのTRAIL誘導を介した死滅化をブロックする。

0124

別の態様において、抗体は、TRAILの結合部位とは異なるDR5上のエピトープに結合する抗原結合領域を含む。1つの態様において、抗体は、TRAILとは異なるDR5上の結合領域に結合する抗原結合領域を含む。1つの態様において、抗体は、TRAIL誘導アポトーシスなどのTRAIL誘導を介した死滅化をブロックしない。

0125

本発明の態様において、抗体は、SEQID NO:46のアミノ酸残基116〜138内に位置する1つまたは複数のアミノ酸残基およびアミノ酸残基139〜166内に位置する1つまたは複数のアミノ酸残基を含むまたは必要とするDR5上のエピトープに結合する抗原結合領域を含む。すなわち、抗原結合領域は、DR5への結合のため、位置116〜138内に位置する1つまたは複数のアミノ酸および位置139〜166内に位置する1つまたは複数のアミノ酸に結合するまたはそれを必要とする。抗原結合領域が配列中に含まれる1つまたは複数のアミノ酸に結合するということは、抗原結合領域が配列内の1つまたは複数のアミノ酸と接触しているかまたは直接相互作用していると理解されるべきである。抗原結合領域が配列内の1つまたは複数のアミノ酸を必要とするということは、抗原結合領域と配列中の1つまたは複数のアミノ酸との間の接触または直接的相互作用は必要とされないが、1つまたは複数のアミノ酸が、エピトープの三次元構造を保つために必要とされることを意味する。

0126

本発明の抗体の、ヒトDR5の細胞外ドメイン上のエピトープまたは結合領域は、実施例6に記述されているようにドメインスワップDR5分子の方法の使用によって判定されうる。手短には、ドメインスワップDR5分子をCHO細胞において一過性に発現させ、ドメインスワップヒトDR5分子への抗体の結合をFACSアッセイ法によって判定する。ドメインスワップヒトDR5分子への結合の喪失は、ヒトDR5のスワップドメインが、抗体への結合に関与する1つまたは複数のアミノ酸を含むことを示している。

0127

別の好ましい態様において、抗体は、SEQID NO:46のアミノ酸残基79〜138内に位置する1つまたは複数のアミノ酸残基を含むまたは必要とするDR5上のエピトープに結合する抗原結合領域を含む。

0128

1つの態様において、抗DR5抗体は、以下のアミノ酸配列を有するCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変重鎖(VH)領域ならびに以下のアミノ酸配列を有するCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変軽鎖(VL)領域を含む抗原結合領域を含む:
(a) (VH) SEQID NO:1、2、3および(VL) SEQ ID NO:5、FAS、6;
(b) (VH) SEQ ID NO:1、8、3および(VL) SEQ ID NO:5、FAS、6;
(c) (VH) SEQ ID NO:10、2、11および(VL) SEQ ID NO:13、RTS、14;
(d) (VH) SEQ ID NO:16、17、18およびVL) SEQ ID NO:21、GAS、22; または
(e) 該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異、例えば置換を有する上記(a)〜(d)のいずれかに定義される(VH) CDR1、CDR2、CDR3ならびに(VL) CDR1、CDR2およびCDR3。すなわち1つの態様において、抗原結合領域を含む6つのCDRにわたり、合計で5つまでの変異、例えば置換が許容される。

0129

1つの態様において、抗DR5抗体は、以下のアミノ酸配列を有するCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変重鎖(VH)領域ならびに以下のアミノ酸配列を有するCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変軽鎖(VL)領域を含む抗原結合領域を含む:
(a) (VH) SEQID NO:1、8、3および(VL) SEQ ID NO:5、FAS、6。

0130

1つの態様において、抗DR5抗体は、以下のアミノ酸配列を有するCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変重鎖(VH)領域ならびに以下のアミノ酸配列を有するCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変軽鎖(VL)領域を含む抗原結合領域を含む:
(a) (VH) SEQID NO:10、2、11および(VL) SEQ ID NO:13、RTS、14。

0131

すなわち、1つの態様において、抗原結合領域を含む6つのCDR配列にわたり全体で5つまでの変異、例えば置換が可能である。いくつかの態様において、VH領域の3つのCDRにわたり1つ、2つ、3つ、4つもしくは5つの変異、例えば置換などの、5つまでの変異、例えば置換がなされ、かつVL領域のCDRにわたり変異がなされない。他の態様において、VH領域のCDRにわたり変異、例えば置換がなされないが、しかしVL領域のCDRにわたり1つ、2つ、3つ、4つもしくは5つなどの、5つまでの変異、例えば置換が見出される。

0132

1つの態様において、本明細書において開示される態様のいずれかにおいて定義される抗DR5抗体は、CDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変重鎖(VH)領域ならびにCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変軽鎖(VL)領域を含む抗原結合領域を含み、ここで該VH領域および該VL領域は、以下からなる群より選択される6つのCDR配列に記載されるアミノ酸配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有する:
(a) (VH) SEQID NO:1、2、3および(VL) SEQ ID NO:5、FAS、6;
(b) (VH) SEQ ID NO:1、8、3および(VL) SEQ ID NO:5、FAS、6;
(c) (VH) SEQ ID NO:10、2、11および(VL) SEQ ID NO:13、RTS、14; ならびに
(d) (VH) SEQ ID NO:16、17、18およびVL) SEQ ID NO:21、GAS、22。

0133

1つの態様において、本明細書において開示される態様のいずれかにおいて定義される抗DR5抗体は、CDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変重鎖(VH)領域ならびにCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変軽鎖(VL)領域を含む抗原結合領域を含み、ここで該VH領域および該VL領域は、以下からなる群より選択される6つのCDR配列に記載されるアミノ酸配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有する:
(a) (VH) SEQID NO:1、8、3および(VL) SEQ ID NO:5、FAS、6。

0134

1つの態様において、本明細書において開示される態様のいずれかにおいて定義される抗DR5抗体は、CDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変重鎖(VH)領域ならびにCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変軽鎖(VL)領域を含む抗原結合領域を含み、ここで該VH領域および該VL領域は、以下からなる群より選択される6つのCDR配列に記載されるアミノ酸配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有する:
(a) (VH) SEQID NO:10、2、11および(VL) SEQ ID NO:13、RTS、14。

0135

1つの態様において、抗DR5抗体は、以下からなる群の1つより選択されるCDR配列を有するCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変重鎖(VH)領域ならびにCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変軽鎖(VL)領域を含む:
(a) (VH) SEQID NO:1、8、3および(VL) SEQ ID NO:5、FAS、6、または
(b) (VH) SEQ ID NO:10、2、11および(VL) SEQ ID NO:13、RTS、14、または
(c) 該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異を有する上記(a)または(b)のいずれか1つに定義される(VH) CDR1、CDR2およびCDR3ならびに(VL) CDR1、CDR2およびCDR3。すなわち、1つの態様において、抗原結合領域を含む6つのCDRにわたり、合計で5つまでの変異、例えば置換が許容される。本発明のいくつかの態様において、VH領域の3つのCDRにわたり1つ、2つ、3つ、4つもしくは5つの変異、例えば置換などの、5つまでの変異、例えば置換がなされ、かつVL領域のCDRにわたり変異がなされない。他の態様において、VH領域のCDRにわたり変異、例えば置換がなされないが、しかしVL領域のCDRにわたり1つ、2つ、3つ、4つもしくは5つなどの、5つまでの変異、例えば置換が見出される。

0136

1つの態様において、抗DR5抗体は、以下からなる群の1つより選択されるCDR配列を有するCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変重鎖(VH)領域ならびにCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む可変軽鎖(VL)領域を含む:
(a) (VH) SEQID NO:1、2、3および(VL) SEQ ID NO:5、FAS、6、または
(b) (VH) SEQ ID NO:10、2、11および(VL) SEQ ID NO:13、RTS、14、または
(c) 該6つのCDR配列にわたり全体で5つまでの変異を有する上記(a)または(b)に定義される(VH) CDR1、CDR2およびCDR3ならびに(VL) CDR1、CDR2およびCDR3。すなわち、1つの態様において、抗原結合領域を含む6つのCDRにわたり、合計で5つまでの変異、例えば置換が許容される。本発明のいくつかの態様において、VH領域の3つのCDRにわたり1つ、2つ、3つ、4つもしくは5つの変異、例えば置換などの、5つまでの変異、例えば置換がなされ、かつVL領域の3つのCDRにわたり変異がなされない。他の態様において、VH領域の3つのCDRにわたり変異、例えば置換はなされないが、VL領域の6つのCDRにわたり5つまでの変異、例えば置換がなされ、ここで変異、例えば置換は保存的であるか、または同様の物理的もしくは機能的特性を有するアミノ酸に関するものであり、好ましくはDR5に対する結合親和性を改変しない。

0137

1つの態様において、本明細書において開示される態様のいずれかに定義される抗DR5抗体は、可変重鎖(VH)領域および可変軽鎖(VL)領域を含む抗原結合領域を含み、ここで該VH領域および該VL領域は、以下からなる群より選択されるVHおよびVL配列に記載されるアミノ酸配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有する:
(a) (VH) SEQID NO:4および(VL) SEQ ID NO:7;
(b) (VH) SEQ ID NO:9および(VL) SEQ ID NO:7;
(c) (VH) SEQ ID NO:12および(VL) SEQ ID NO:15;
(d) (VH) SEQ ID NO:19および(VL) SEQ ID NO:23; ならびに
(e) (VH) SEQ ID NO:20および(VL) SEQ ID NO:23。

0138

1つの態様において、抗体は、以下のアミノ酸配列を有する可変重鎖(VH)領域および可変軽鎖(VL)領域を含む抗原結合領域を含む:
(a) (VH) SEQID NO:4および(VL) SEQ ID NO:7;
(b) (VH) SEQ ID NO:9および(VL) SEQ ID NO:7;
(c) (VH) SEQ ID NO:12および(VL) SEQ ID NO:15;
(d) (VH) SEQ ID NO:19および(VL) SEQ ID NO:23;
(e) (VH) SEQ ID NO:20および(VL) SEQ ID NO:23; または
(f) 該(VH)および(VL)配列にわたり全体で1〜10個の変異もしくは置換を有する上記(a)〜(e)のいずれか1つに定義される(VH)および(VL)。すなわち、1つの態様において、VHおよびVL配列により定義されるVHおよびVL領域にわたり、全体で10個までの変異、例えば置換が許容される。本発明のいくつかの態様において、VHまたはVL配列にわたり1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個の変異、例えば置換などの、10個までの変異、例えば置換がなされる。本発明の1つの態様において、VH配列において10個までの変異または置換がなされ、かつVL配列において変異はなされない。本発明の1つの態様において、VH配列において変異はなされず、かつVL配列において10個までの変異、例えば置換がなされる。これにより、VHおよびVL配列にわたり10個までの変異、例えば置換を可能にする態様が提供され、ここで変異、例えば置換は保存的であるか、または同様の物理的もしくは機能的特性を有するアミノ酸に関するものであり、それにより抗DR5抗体の結合親和性または機能を改変することなく、VHおよびVL配列内での変異、例えば置換を可能にする。

0139

1つの態様において、抗体はモノクローナル抗体である。本発明の1つの態様において、抗体は、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4アイソタイプのものである。好ましい態様において、抗体はIgG1抗体である。

0140

1つの態様において、抗体は、IgG1m(f)、IgG1m(z)、IgG1m(a)もしくはIgG1m(x)アロタイプ、またはIgG1m(z,a)、IgG1m(z,a,x)、IgG1m(f,a)などの、任意のアロタイプの組み合わせである。好ましい態様において、抗体はIgG1m(f)である。

0141

1つの態様において、軽鎖はカッパ軽鎖である。1つの態様において、軽鎖はKm3アロタイプである。

0142

1つの態様において、抗体は、以下からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むFc領域を含む:
(a) SEQID NO:29;
(b) SEQ ID NO:30;
(c) SEQ ID NO:31;
(d) SEQ ID NO:32; または
(e) 該配列にわたり全体で1〜5個の変異、例えば置換を有していてもよい(a)〜(d)のいずれか1つに定義されるアミノ酸配列。すなわち、1つの態様において、Fc領域にわたり、全体で5つまでの変異、例えば置換が許容される。本発明のいくつかの態様において、Fc領域にわたり1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの変異、例えば置換などの、5つまでの変異、例えば置換が許容される。

0143

1つの態様において、本明細書において開示される態様のいずれかに定義される抗DR5抗体は、重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、ここでLCはSEQID NO:39の配列を含み、かつここでHCは、以下からなる群より選択されるHC配列に記載されるアミノ酸配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有する:
(a) (HC) SEQ ID NO:33;
(b) (HC) SEQ ID NO:34;
(c) (HC) SEQ ID NO:35;
(d) (HC) SEQ ID NO:36;
(e) (HC) SEQ ID NO:37; および
(f) (HC) SEQ ID NO:38。

0144

1つの態様において、本明細書において開示される態様のいずれかに定義される抗DR5抗体は、重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、ここでLCはSEQID NO:39の配列を含み、かつここでHCは、(HC)SEQ ID NO:38の配列に記載されるアミノ酸配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有する。

0145

1つの態様において、本明細書において開示される態様のいずれかに定義される抗DR5抗体は、重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、ここでLCはSEQID NO:39に記載される少なくとも75%、80%、85%、90%、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有し、かつここでHCは、以下からなる群より選択されるHC配列に記載されるアミノ酸配列を有する:
(a) (HC) SEQ ID NO:33;
(b) (HC) SEQ ID NO:34;
(c) (HC) SEQ ID NO:35;
(d) (HC) SEQ ID NO:36;
(e) (HC) SEQ ID NO:37; および
(f) (HC) SEQ ID NO:38。

0146

1つの態様において、本明細書において開示される態様のいずれかに定義される抗DR5抗体は、重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、ここでLCはSEQID NO:39に記載される少なくとも75%、80%、85%、90%、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有し、かつここでHCは、(f) (HC)SEQ ID NO:38に記載されるアミノ酸配列を有する。

0147

1つの態様において、抗体は重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、ここでLCはSEQID NO:39の配列を含み、かつここでHCは、以下からなる群より選択される配列の1つを含む:
(a) (HC) SEQ ID NO:33;
(b) (HC) SEQ ID NO:34;
(c) (HC) SEQ ID NO:35;
(d) (HC) SEQ ID NO:36;
(e) (HC) SEQ ID NO:37; および
(f) (HC) SEQ ID NO:38; または
(g) 該(HC)配列にわたり全体で1〜10個の変異を有する上記(a)〜(f)のいずれか1つに定義される(HC)。すなわち、1つの態様において、重鎖配列により定義される重鎖にわたり、全体で10個までの変異、例えば置換が許容される。本発明のいくつかの態様において、重鎖配列にわたり1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個の変異、例えば置換などの、10個までの変異、例えば置換がなされる。これにより、重鎖配列にわたり10個までの変異、例えば置換を可能にする態様が提供され、ここで変異、例えば置換は保存的であるか、または同様の物理的もしくは機能的特性を有するアミノ酸に関するものであり、それにより抗DR5抗体の結合親和性または機能を改変することなく、重鎖配列内での変異または置換を可能にする。

0148

1つの態様において、抗体は重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、ここでLCはSEQID NO:39の配列を含み、HCはSEQ ID NO:38の配列を含む。

0149

1つの態様において、本明細書において開示される態様のいずれかに定義される抗DR5抗体は、重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、ここでLCはSEQID NO:43の配列を含み、かつここでHCは、以下からなる群より選択されるHC配列に記載されるアミノ酸配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有する:
(a) (HC) SEQ ID NO:40;
(b) (HC) SEQ ID NO:41; および
(c) (HC) SEQ ID NO:42。

0150

1つの態様において、本明細書において開示される態様のいずれかに定義される抗DR5抗体は、重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、ここでLCはSEQID NO:43の配列を含み、かつここでHCは、(HC) SEQ ID NO:42に記載されるアミノ酸配列と少なくとも75%、80%、85%、90%、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有する。

0151

1つの態様において、本明細書において開示される態様のいずれかに定義される抗DR5抗体は、重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、ここでLCはSEQID NO:43に記載される少なくとも75%、80%、85%、90%、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有し、かつここでHCは、以下からなる群より選択されるHC配列に記載されるアミノ酸配列を有する:
(a) (HC) SEQ ID NO:40;
(b) (HC) SEQ ID NO:41; および
(c) (HC) SEQ ID NO:42。

0152

1つの態様において、本明細書において開示される態様のいずれかに定義される抗DR5抗体は、重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、ここでLCはSEQID NO:43に記載される少なくとも75%、80%、85%、90%、少なくとも95%、少なくとも97%、または少なくとも99%のアミノ酸配列同一性を有し、かつここでHCは、(HC) SEQ ID NO:42に記載されるアミノ酸配列を有する。

0153

1つの態様において、抗体は重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、ここでLCはSEQID NO:43の配列を含み、かつここでHCは、以下からなる群より選択される配列の1つを含む:
(a) (HC) SEQ ID NO:40;
(b) (HC) SEQ ID NO:41;
(c) (HC) SEQ ID NO:42; または
(d) 該(HC)配列にわたり全体で1〜10個の変異、例えば置換を有する上記(a)〜(c)のいずれか1つに定義される(HC)。すなわち、1つの態様において、重鎖配列により定義される重鎖にわたり、全体で10個までの変異、例えば置換が許容される。本発明のいくつかの態様において、重鎖配列にわたり1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個の変異、例えば置換などの、10個までの変異、例えば置換がなされる。これにより、重鎖配列にわたり10個までの変異、例えば置換を可能にする態様が提供され、ここで変異、例えば置換は保存的であるか、または同様の物理的もしくは機能的特性を有するアミノ酸に関するものであり、それにより抗DR5抗体の結合親和性または機能を改変することなく、重鎖配列内での変異、例えば置換を可能にする。

0154

1つの態様において、抗体は重鎖(HC)および軽鎖(LC)を含み、ここでLCはSEQID NO:43の配列を含み、HCはSEQ ID NO:42の配列を含む。

0155

1つの態様において、抗体はヒト抗体、キメラ抗体またはヒト化抗体である。

0156

1つの態様において、抗体は抗DR5抗体であり、該抗DR5抗体はアゴニストである。抗体がアゴニストであるということは、抗体がDR5をクラスター化、刺激または活性化することと理解されるべきである。1つの態様において、DR5に結合した本発明のアゴニスト抗DR5抗体は、DR5に結合したTRAILと同じ細胞内経路を活性化する。抗体濃度希釈系列(例えば20,000 ng/mLから5倍希釈で0.05 ng/mLの終濃度まで)とともに3日間、DR5を発現する標的細胞、例えばCOLO 205細胞(ATCCCCL-222)またはHCT 116細胞(ATCC CCL-247)をインキュベートすることによって、1つまたは複数の抗体のアゴニスト活性を判定することができる。抗体は細胞を播種する際に直接添加されてもよく(実施例8、9、10、39に記載)、またあるいは、抗体サンプルを添加する前に細胞をまず初めに、96ウェル平底プレートに接着させる(実施例11、12、13、14、15、16、17、18、21、22、23、24、38、40、41、42、43、44、46、48に記載)。アゴニスト活性、すなわちアゴニスト効果は、PromegaのCellTiter-Glo発光細胞生存性アッセイ(カタログ番号G7571)などの、この目的のための特別なキットを用いて生存細胞の量を測定することにより定量化することができる。

0157

1つの態様において、抗体は抗DR5抗体であり、該抗DR5抗体は増強されたアゴニスト活性を有する。抗DR5抗体が活性を有することは、抗体がDR5をクラスター化できるか、またはDR5に結合したTRAILと少なくとも同じ細胞内経路を活性化できると理解されるべきである。すなわち、増強されたアゴニスト活性を有する抗DR5抗体は、TRAILまたはDR5に対する野生型IgG1抗体と比較して、DR5を発現する細胞または組織において増加したレベルのアポトーシスまたはプログラム細胞死を誘導することができる。

0158

1つの態様において、抗体は抗DR5抗体であり、該抗DR5抗体は、標的細胞においてプログラム細胞死を誘導する。本発明の1つの態様において、抗DR5抗体は、カスパーゼ依存性細胞死を誘導する。カスパーゼ依存性細胞死は、カスパーゼ-3および/またはカスパーゼ-7の活性化によって誘導されうる。本発明の1つの態様において、抗DR5抗体は、カスパーゼ-3および/またはカスパーゼ-7依存性細胞死を誘導する。本発明の1つの態様において、抗体はアポトーシスを誘導する。1つまたは複数のアゴニスト抗DR5抗体によるアポトーシスは、例えば、実施例19、20、25および45に記載のカスパーゼ-3/7活性化アッセイ法または実施例19および25に記載のホスファチジルセリンの露出などの方法を用いて判定することができる。例えば1 μg/mLの一定濃度の抗DR5抗体が接着細胞に添加され、1〜24時間インキュベートされうる。BD PharmingenのPE活性カスパーゼ-3アポトーシスキット(PE Active Caspase-3 Apoptosis Kit) (カタログ番号550914) (実施例19および25)またはPromegaのカスパーゼ-Glo 3/7 (Caspase-Glo 3/7)アッセイ(カタログ番号G8091) (実施例20および45)などの、この目的のための特別なキットを用いることによって、カスパーゼ-3/7活性化を判定することができる。BD PharmingenのFITCアネキシンVアポトーシス検出キットI (FITC Annexin V Apoptosis Detection Kit I) (カタログ番号556547) (実施例19および25)などの、この目的のための特別なキットを用いることによって、ホスファチジルセリンの露出および細胞死を判定することができる。

0159

1つの態様において、抗体は抗DR5抗体であり、該抗DR5抗体は、アネキシン-V結合によって測定できるホスファチジルセリン(PS)の露出を誘導する。本発明の1つの態様において、抗DR5は、標的細胞の細胞表面へのPSの転位置を誘導する。それゆえ、アネキシン-V結合は、プログラム細胞死と相関し、プログラム細胞死に至る細胞事象を誘導する抗DR5抗体の能力を測定するために用いることができる。

0160

好ましい態様において、抗体は、腫瘍細胞などの、DR5を発現する標的細胞においてアポトーシスを誘導する抗DR5抗体である。

0161

1つの態様において、抗体は、細胞生存性を低減する抗DR5抗体である。

0162

1つの態様において、抗体は、DR5クラスター化を誘導する抗DR5抗体である。抗体がクラスター化を誘導し、クラスター化をさらに増強しうるということは、DR5に結合したTRAILと少なくとも同じ細胞内シグナル伝達経路の活性化に至る。

0163

1つの態様において、本発明の組成物は抗DR5抗体を含み、DR5を発現するがん細胞またはがん組織におけるアポトーシスまたは細胞死を誘導、誘発、増大または増強する。増大または増強されたアポトーシスまたは細胞死は、本発明の1つもしくは複数の抗DR5抗体に曝露された、または本発明の1つもしくは複数の抗DR5抗体で処理された細胞におけるホスファチジルセリンの露出の増大または増強されたレベルによって測定することができる。あるいは、増大または増強されたアポトーシスまたは細胞死は、本発明の1つもしくは複数の抗DR5抗体に曝露された、または本発明の1つもしくは複数の抗DR5抗体で処理された細胞におけるカスパーゼ3またはカスパーゼ7の活性化を測定することによって測定することができる。あるいは、増大または増強されたアポトーシスまたは細胞死は、未処理の細胞培養物と比較して、本発明の1つもしくは複数の抗DR5抗体に曝露されたまたは本発明の1つもしくは複数の抗DR5抗体で処理された細胞培養物における生存性の喪失によって測定することができる。カスパーゼ媒介アポトーシスの誘導は、カスパーゼ阻害剤、例えばZVADによるDR5抗体への曝露後の生存性の喪失の阻害を実証することによって評価することができる。

0164

本発明の1つの態様において、本発明の薬学的組成物中の抗体は、DR5を発現する標的細胞上での抗体の六量体化などのオリゴマー化に関与する抗DR5抗体である。六量体化などのオリゴマー化は、Fc-Fc相互作用を通じて媒介される。これを判定するための1つの方法は、抗体がオリゴマー化する、例えば六量体化することを示すFc-Fc相互作用を阻害することによるものである。Fc-Fc相互作用は、実施例15に記載されるようにDCAWHLGELVWCTなどのFc-Fc相互作用に関与する疎水性パッチに結合するペプチドによって阻害することができる。

0165

本発明の薬学的組成物に製剤化される抗体は、抗体鎖をコードする配列を運ぶ発現ベクターを導入することで、宿主細胞中で組み換えにより生産されてもよい。本発明の文脈における発現ベクターは、染色体ベクター、非染色体ベクター、および合成核酸ベクター(適切な発現制御要素のセットを含む核酸配列)を含む、任意の適切なベクターでありうる。そのようなベクターの例としては、SV40の誘導体、細菌プラスミド、ファージDNA、バキュロウイルス酵母プラスミド、プラスミドおよびファージDNAの組み合わせ由来のベクター、ならびにウイルス核酸(RNAまたはDNA)ベクターが挙げられる。1つの態様において、ヒト化CD3抗体をコードする核酸は、例えば線状発現要素(例えばSykes and Johnston, Nat Biotech 17, 355 59 (1997)に記述されているような)、コンパクト核酸ベクター(例えばUS 6,077,835および/もしくはWO 00/70087に記述されているような)、pBR322、pUC 19/18、もしくはpUC 118/119などのプラスミドベクター、「midge」最小サイズ核酸ベクター(例えばSchakowski et al., Mol Ther 3, 793 800 (2001)に記述されているような)を含め、のDNAもしくはRNAベクター中に、またはCaPO4-沈殿された構築物などの、沈殿された核酸ベクター構築物(例えばWO 00/46147、Benvenisty and Reshef, PNAS USA 83, 9551 55 (1986)、Wigler et al., Cell 14, 725 (1978)、およびCoraro and Pearson, Somatic Cell Genetics 7, 603 (1981)に記述されているような)として含まれる。そのような核酸ベクターおよびその使用法は、当技術分野において周知である(例えばUS 5,589,466およびUS 5,973,972を参照のこと)。

0166

核酸および/またはベクターはまた、新生ポリペプチド鎖などのポリペプチドをペリプラズム空間へまたは細胞培地中へ向けることができる分泌/局在化配列をコードする核酸配列を含みうる。そのような配列は当技術分野において公知であり、分泌リーダーまたはシグナルペプチドオルガネラ標的指向性配列(例えば、核局在化配列、ER保持シグナルミトコンドリア輸送配列葉緑体輸送配列)、膜局在化/アンカー配列(例えば、輸送停止配列、GPIアンカー配列)などを含む。

0167

本発明の発現ベクターにおいて、抗DR5抗体をコードする核酸ならびに第1および第2のポリペプチド核酸は、任意の適切なプロモーターエンハンサー、および他の発現促進要素を含みまたは伴いうる。そのような要素の例としては、強力な発現プロモーター(例えば、ヒトCMVIEプロモーター/エンハンサーならびにRSV、SV40、SL3-3、MMTVおよびHIVLTRプロモーター)、有効なポリ(A)終結配列、大腸菌におけるプラスミド産物のための複製起点、選択マーカーとしての抗生物質耐性遺伝子、および/または好都合クローニング部位(例えば、ポリリンカー)が挙げられる。核酸はまた、CMVIEなどの構成性プロモーターとは対照的に誘導性プロモーターを含みうる(当業者は、そのような用語が実際には、ある種の条件下でのある程度の遺伝子発現記述子であることを認識するであろう)。

0168

抗体は、抗体を産生する組み換え真核または原核宿主細胞の使用によって生産されてもよい。宿主細胞の例としては、CHOまたはHEK-293細胞などの、酵母、細菌および哺乳動物の細胞が挙げられる。例えば、宿主細胞は、本明細書において記述される抗体の発現をコードする配列を含む、細胞ゲノムへ安定に組み込まれた核酸を含んでもよい。宿主細胞は、本明細書において記述される第1または第2のポリペプチドの発現をコードする配列を含む、細胞ゲノムへ安定に組み込まれた核酸を含んでもよい。あるいは、宿主細胞は、本明細書において記述される抗体の発現をコードする配列を含む、プラスミド、コスミドファージミド、または線状発現要素などの、非組み込み核酸を含んでもよい。

0169

本発明の薬学的組成物に製剤化される二重特異性抗体
別の局面において、本発明の薬学的組成物は、本明細書に記載の、ヒトDR5に結合する少なくとも1つの抗原結合領域を含む二重特異性抗体を含む。

0170

別の局面において、本発明の薬学的組成物は、本明細書に記載の、ヒトDR5に結合する1つまたは複数の抗原結合領域を含む二重特異性抗体を含む。

0171

本発明の1つの態様において、二重特異性抗体は、本明細書において定義される、ヒトDR5に結合する第1の抗原結合領域および第2の抗原結合領域を含む。

0172

1つのこのような態様において、二重特異性抗体は、第1および第2の抗原結合領域を含み、ここで該第1の抗原結合領域および該第2の抗原結合領域は、ヒトDR5上の異なるエピトープに結合する。

0173

別の態様において、二重特異性抗体は、第1および第2の抗原結合領域を含み、ここでヒトDR5に結合する該第1の抗原結合領域はヒトDR5に結合する該第2の抗原結合領域の結合をブロックしない。

0174

1つの態様において、二重特異性抗DR5抗体は、第1および第2のFc領域を含み、ここで第1および/または第2のFc領域は、本発明によるヒトIgG1におけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置におけるアミノ酸の変異を含む。1つの態様において、二重特異性抗DR5抗体は、第1および第2のFc領域を含み、ここで第1および第2のFc領域は、ヒトIgG1,におけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置におけるアミノ酸の変異を含む。1つの態様において、二重特異性抗DR5抗体は、第1および第2のFc領域を含み、ここで第1のFc領域は、ヒトIgG1におけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置におけるアミノ酸の変異を含む。1つの態様において、二重特異性抗DR5抗体は、第1および第2のFc領域を含み、ここで第2のFc領域は、ヒトIgG1におけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置におけるアミノ酸位置の変異を含む。

0175

1つの態様において、二重特異性抗体は、第1および第2の抗原結合領域を含み、ここで該第1の抗原結合領域は以下の6つのCDR配列:(a) (VH) SEQID NO:1、2、3および(VL) SEQ ID NO:5、FAS、6を含み、かつ該第2の抗原結合領域は以下の6つのCDR配列:(b) (VH) SEQ ID NO:10、2、11および(VL) SEQ ID NO:13、RTS、14を含む、またはここで該第1の抗原結合領域および該第2の抗原結合領域は、(c) 該6つのCDR配列それぞれにわたり全体で1〜5個の変異または置換を有する上記(a)または(b)に定義される6つのCDR配列を含む。すなわち、抗原結合領域の6つのCDR配列にわたる1つまたは複数の変異または置換は、DR5を発現する標的細胞においてアゴニスト特性、DR5エピトープ結合および/またはアポトーシスを誘導する能力などの第1または第2の抗体の結合特性を変化させない。すなわち、1つの態様において、抗原結合領域を含む6つのCDRにわたり、全体で5個までの変異または置換が許容される。本発明のいくつかの態様において、VH領域の3つのCDRにわたり1個、2個、3個、4個または5個の変異または置換などの5個までの変異または置換が作出され、かつVL領域のCDRにわたり変異が作出されない。他の態様において、VH領域のCDRにわたり変異または置換が作出されないが、VL領域のCDRにわたり1個、2個、3個、4個または5個などの、5個までの変異または置換が見出される。

0176

1つの態様において、二重特異性抗体は、第1および第2の抗原結合領域を含み、ここで該第1の抗原結合領域は以下の6つのCDR配列を含み、(a) 該第1の抗原結合領域は以下の6つのCDR配列:(VH) SEQID NO:1、2、3および(VL) SEQ ID NO:5、FAS、6を含み、かつ該第2の抗原結合領域は以下の6つのCDR配列:(VH) SEQ ID NO:10、2、11および(VL) SEQ ID NO:13、RTS、14を含む、またはここで該第1の抗原結合領域および該第2の抗原結合領域は、(b) それぞれ各第1および第2の抗原結合領域の該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異、例えば置換を含む(a)に定義される6つのCDR配列を含む。すなわち、抗原結合領域の6つのCDR配列にわたる1つまたは複数の変異、例えば置換は、DR5を発現する標的細胞においてアゴニスト特性、DR5エピトープ結合および/またはアポトーシスを誘導する能力などの第1または第2の抗体の結合特性を変化させない。すなわち、1つの態様において、抗原結合領域を含む6つのCDRにわたり、全体で5個までの変異、例えば置換が許容される。本発明のいくつかの態様において、VH領域の3つのCDRにわたり1個、2個、3個、4個または5個の変異または置換などの5個までの変異、例えば置換が作出され、かつVL領域のCDRにわたり変異が作出されない。他の態様において、VH領域のCDRにわたり変異、例えば置換が作出されないが、VL領域のCDRにわたり1個、2個、3個、4個または5個などの、5個までの変異、例えば置換が見出される。

0177

1つの態様において、二重特異性抗体は、第1および第2の抗原結合領域を含み、ここで該第1の抗原結合領域は以下の6つのCDR配列:(a) (VH) SEQID NO:1、8、3および(VL) SEQ ID NO:5、FAS、6を含み、かつ該第2の抗原結合領域は以下の6つのCDR配列:(b) (VH) SEQ ID NO:10、2、11および(VL) SEQ ID NO:13、RTS、14を含む、またはここで該第1の抗原結合領域および該第2の抗原結合領域は、(c) 該6つのCDR配列それぞれにわたり全体で1〜5個の変異または置換を有する上記(a)または(b)に定義される6つのCDR配列を含む。すなわち、抗原結合領域の6つのCDR配列にわたる1つまたは複数の変異または置換は、DR5を発現する標的細胞においてアゴニスト特性、DR5エピトープ結合および/またはアポトーシスを誘導する能力などの第1または第2の抗体の結合特性を変化させない。すなわち、1つの態様において、抗原結合領域を含む6つのCDRにわたり、全体で5個までの変異または置換が許容される。本発明のいくつかの態様において、VH領域の3つのCDRにわたり1個、2個、3個、4個または5個の変異または置換などの5個までの変異または置換が作出され、かつVL領域のCDRにわたり変異が作出されない。他の態様において、VH領域のCDRにわたり変異または置換が作出されないが、VL領域のCDRにわたり1個、2個、3個、4個または5個などの、5個までの変異または置換が見出される。

0178

1つの態様において、二重特異性抗体は、第1および第2の抗原結合領域を含み、ここで(a) 該第1の抗原結合領域は以下の6つのCDR配列:(VH) SEQID NO:1、8、3および(VL) SEQ ID NO:5、FAS、6を含み、かつ該第2の抗原結合領域は以下の6つのCDR配列:(VH) SEQ ID NO:10、2、11および(VL) SEQ ID NO:13、RTS、14を含む、またはここで該第1の抗原結合領域および該第2の抗原結合領域は、(b) それぞれ各抗原結合領域の該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異または置換を有する(a)に定義される6つのCDR配列を含む。すなわち、抗原結合領域の6つのCDR配列にわたる1つまたは複数の変異、例えば置換は、DR5を発現する標的細胞においてアゴニスト特性、DR5エピトープ結合および/またはアポトーシスを誘導する能力などの第1または第2の抗体の結合特性を変化させない。すなわち、1つの態様において、抗原結合領域を含む6つのCDRにわたり、全体で5つまでの変異、例えば置換が許容される。本発明のいくつかの態様において、VH領域の3つのCDRにわたり1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの変異、例えば置換などの、5つまでの変異、例えば置換が作出され、かつVL領域のCDRにわたり変異が作出されない。他の態様において、VH領域のCDRにわたり変異または置換が作出されないが、VL領域のCDRにわたり1つ、2つ、3つ、4つまたは5つなどの、5つまでの変異、例えば置換が見出される。

0179

1つの態様において、二重特異性抗体は、第1および第2の抗原結合領域を含み、ここで該第1の抗原結合領域は以下の6つのCDR配列:(a) (VH) SEQID NO:16、17、18および(VL) SEQ ID NO:21、GAS、6を含み、かつ該第2の抗原結合領域は以下の6つのCDR配列:(b) (VH) SEQ ID NO:10、2、11および(VL) SEQ ID NO:13、RTS、14を含む、またはここで該第1の抗原結合領域および該第2の抗原結合領域は、(c) 該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異または置換を有する上記(a)または(b)に定義される6つのCDR配列を含む。すなわち、抗原結合領域の6つのCDR配列にわたる1つまたは複数の変異または置換は、DR5を発現する標的細胞においてアゴニスト特性、DR5エピトープ結合および/またはアポトーシスを誘導する能力などの第1または第2の抗体の結合特性を変化させない。すなわち、1つの態様において、抗原結合領域を含む6つのCDRにわたり、全体で5つまでの変異または置換が許容される。本発明のいくつかの態様において、VH領域の3つのCDRにわたり1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの変異または置換などの5つまでの変異または置換が作出され、かつVL領域のCDRにわたり変異が作出されない。他の態様において、VH領域のCDRにわたり変異または置換が作出されないが、VL領域のCDRにわたり1つ、2つ、3つ、4つまたは5つなどの、5つまでの変異または置換が見出される。

0180

1つの態様において、二重特異性抗体は、第1および第2の抗原結合領域を含み、ここで、(a) 該第1の抗原結合領域は以下の6つのCDR配列:(VH) SEQID NO:16、17、18および(VL) SEQ ID NO:21、GAS、6を含み、かつ該第2の抗原結合領域は以下の6つのCDR配列:(VH) SEQ ID NO:10、2、11および(VL) SEQ ID NO:13、RTS、14を含む、または(b) 該第1の抗原結合領域および該第2の抗原結合領域は、各抗原結合領域の該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異、例えば置換を含む(a)に定義される6つのCDR配列を含む。すなわち、各抗原結合領域の6つのCDR配列にわたる1つまたは複数の変異、例えば置換は、DR5を発現する標的細胞においてアゴニスト特性、DR5エピトープ結合および/またはアポトーシスを誘導する能力などの第1または第2の抗体の結合特性を変化させない。すなわち、1つの態様において、抗原結合領域を含む6つのCDRにわたり、全体で5個までの変異、例えば置換が許容される。本発明のいくつかの態様において、VH領域の3つのCDRにわたり1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの変異、例えば置換などの、5つまでの変異、例えば置換が作出され、かつVL領域のCDRにわたり変異が作出されない。他の態様において、VH領域のCDRにわたり変異、例えば置換が作出されないが、VL領域のCDRにわたり1つ、2つ、3つ、4つまたは5つなどの、5つまでの変異、例えば置換が見出される。

0181

1つの態様において、二重特異性抗体は、第1および第2の抗原結合領域を含み、ここで該第1の抗原結合領域は以下の配列:(a) (VH)CDR1 SEQID NO:1、CDR2 SEQ ID NO:8、CDR3 SEQ ID NO:3および(VL) CDR1 SEQ ID NO:5、CDR2FAS、CDR3 SEQ ID NO:6、または(b) 該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異を有する上記(a)に定義される(VH) CDR1、CDR2およびCDR3ならびに(VL) CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつここで該第2の抗原結合領域は以下の配列:(c) (VH) CDR1 SEQ ID NO:10、CDR2 SEQ ID NO:2、CDR3 SEQ ID NO:11および(VL) CDR1 SEQ ID NO:13、CDR2RTS、CDR3 SEQ ID NO:14または(d) 該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異を有する上記(c)に定義される(VH) CDR1、CDR2およびCDR3ならびに(VL) CDR1、CDR2およびCDR3を含む。

0182

1つの態様において、二重特異性抗体は、第1および第2の抗原結合領域を含み、ここで(a) 該第1の抗原結合領域は以下の配列:(VH)CDR1 SEQID NO:1、CDR2 SEQ ID NO:8、CDR3 SEQ ID NO:3および(VL) CDR1 SEQ ID NO:5、CDR2FAS、CDR3 SEQ ID NO:6を含み、かつ該第2の抗原結合領域は以下の配列:(VH) CDR1 SEQ ID NO:10、CDR2 SEQ ID NO:2、CDR3 SEQ ID NO:11および(VL) CDR1 SEQ ID NO:13、CDR2RTS、CDR3 SEQ ID NO:14を含み、または(b) 該第1の抗原結合領域もしくは該第2の抗原結合領域は、各抗原結合領域の該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異を含む。

0183

1つの態様において、二重特異性抗体は、第1および第2の抗原結合領域を含み、ここで該第1の抗原結合領域は以下の配列:(a) (VH)CDR1 SEQID NO:1、CDR2 SEQ ID NO:2、CDR3 SEQ ID NO:3および(VL) CDR1 SEQ ID NO:5、CDR2FAS、CDR3 SEQ ID NO:6または(b) 該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異を有する上記(a)に定義される(VH) CDR1、CDR2およびCDR3ならびに(VL) CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつここで該第2の抗原結合領域は以下の配列:(c) (VH) CDR1 SEQ ID NO:10、CDR2 SEQ ID NO:2、CDR3 SEQ ID NO:11および(VL) CDR1 SEQ ID NO:13、CDR2RTS、CDR3 SEQ ID NO:14または(d) 該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異を有する上記(c)に定義される(VH) CDR1、CDR2およびCDR3ならびに(VL) CDR1、CDR2およびCDR3を含む。

0184

1つの態様において、二重特異性抗体は、第1および第2の抗原結合領域を含み、ここで(a) 該第1の抗原結合領域は以下の配列:(VH)CDR1 SEQID NO:1、CDR2 SEQ ID NO:2、CDR3 SEQ ID NO:3および(VL) CDR1 SEQ ID NO:5、CDR2FAS、CDR3 SEQ ID NO:6を含み、かつ該第2の抗原結合領域は以下の配列:(VH) CDR1 SEQ ID NO:10、CDR2 SEQ ID NO:2、CDR3 SEQ ID NO:11および(VL) CDR1 SEQ ID NO:13、CDR2RTS、CDR3 SEQ ID NO:14を含み、または(b) 該第1の抗原結合領域もしくは該第2の抗原結合領域は、各抗原結合領域の該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異を含む。

0185

1つの態様において、二重特異性抗体は、第1および第2の抗原結合領域を含み、ここで該第1の抗原結合領域は以下の配列:(a) (VH)CDR1 SEQID NO:16、CDR2 SEQ ID NO:17、CDR3 SEQ ID NO:18および(VL) CDR1 SEQ ID NO:21、CDR2 GAS、CDR3 SEQ ID NO:22または(b) 該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異を有する上記(a)に定義される(VH) CDR1、CDR2およびCDR3ならびに(VL) CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつここで該第2の抗原結合領域は以下の配列:(c) (VH) CDR1 SEQ ID NO:10、CDR2 SEQ ID NO:2、CDR3 SEQ ID NO:11および(VL) CDR1 SEQ ID NO:13、CDR2RTS、CDR3 SEQ ID NO:14または(d) 該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異を有する上記(c)に定義される(VH) CDR1、CDR2およびCDR3ならびに(VL) CDR1、CDR2およびCDR3を含む。

0186

1つの態様において、二重特異性抗体は、第1および第2の抗原結合領域を含み、ここで(a) 該第1の抗原結合領域は以下の配列:(VH)CDR1 SEQID NO:16、CDR2 SEQ ID NO:17、CDR3 SEQ ID NO:18および(VL) CDR1 SEQ ID NO:21、CDR2 GAS、CDR3 SEQ ID NO:22を含み、かつ該第2の抗原結合領域は以下の配列:(VH) CDR1 SEQ ID NO:10、CDR2 SEQ ID NO:2、CDR3 SEQ ID NO:11および(VL) CDR1 SEQ ID NO:13、CDR2RTS、CDR3 SEQ ID NO:14を含み、または(b) 該第1の抗原結合領域もしくは該第2の抗原結合領域は、各抗原結合領域の該6つのCDR配列にわたり全体で1〜5個の変異を含む。

0187

抗体が、第1および第2の重鎖を含むFc領域を含む二重特異性抗体である場合、本発明による変異、すなわちIgG1のEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置における変異は原則として、重鎖の1つにのみ; すなわち第1または第2の重鎖のいずれかに存在しうるが、本発明による好ましい態様において、変異は二重特異性抗体の第1および第2の重鎖の両方に存在する。

0188

特定の態様において、抗体は、参照により本明細書に組み入れられるWO 11/131746に記載されたヘテロ二量体タンパク質などの二重特異性抗体でありうる。

0189

1つの態様において、抗体は、免疫グロブリンの第1のFc領域と第1の抗原結合領域とを含む第1の重鎖、および免疫グロブリンの第2のFc領域と第2の抗原結合領域とを含む第2の重鎖を含む二重特異性抗体であり、ここで第1および第2の抗原結合領域は、同じ抗原上または異なる抗原上の異なるエピトープに結合する。

0190

さらなる態様において、第1のFc領域を含む第1の重鎖は、ヒトIgG1重鎖のFc領域でのK409、T366、L368、K370、D399、F405およびY407に対応するものから選択される位置にさらなるアミノ酸置換を含み; かつここで第2のFc領域を含む第2の重鎖は、ヒトIgG1重鎖のFc領域でのF405、T366、L368、K370、D399、Y407およびK409に対応するものから選択される位置にさらなるアミノ酸置換を含み、かつここで第1のFc領域を含む第1の重鎖における該さらなるアミノ酸置換は、第2のFc領域を含む第2の重鎖における該さらなるアミノ酸置換とは異なる。

0191

さらなる態様において、第1のFc領域を含む第1の重鎖は、ヒトIgG1重鎖のFc領域でのK409に対応する位置にアミノ酸置換を含み; かつ第2のFc領域を含む第2の重鎖は、ヒトIgG1重鎖のFc領域でのF405に対応する位置にアミノ酸置換を含む。

0192

1つの態様において、二重特異性抗体は、ヒトIgG1重鎖のFc領域においてE345、E430、S440、Q386、P247、I253、S254、Q311、D/E356、T359、E382、Y436、およびK447に対応するものから選択される少なくとも1つのアミノ酸残基での変異を含む第1および第2のFc領域を導入することを含み、ただしS440における変異はS440YまたはS440Wであることを条件とする。

0193

さらなる態様において、S440における変異はS440YまたはS440Wであることを条件とする、ヒトIgG1重鎖のFc領域におけるE345、E430、S440、Q386、P247、I253、S254、Q311、D/E356、T359、E382、Y436、およびK447に対応するものから選択される少なくとも1つのアミノ酸残基での第1および第2のFc領域における変異は、同じアミノ酸残基の位置または異なる位置にありうる。さらなる態様において、それは第1および第2のFc領域における同じアミノ酸残基の位置での同じまたは異なる変異でありうる。

0194

別の態様において、二重特異性抗体は、ヒトIgG1重鎖のFc領域におけるE345、E430、S440、Q386、P247、I253、S254、Q311、D/E356、T359、E382、Y436、およびK447に対応するものから選択される少なくとも1つのアミノ酸残基での変異を含む第1または第2のCH2-CH3領域を含み、ただしS440における変異はS440YまたはS440Wであることを条件とする。

0195

1つの態様において、二重特異性抗体は第1および第2の重鎖を含み、ここで該第1の重鎖は、EU付番でのヒトIgG1におけるF405Lに対応する変異を含み、かつ該第2の重鎖は、EU付番でのIgG1におけるK409Rに対応する変異を含む。

0196

2つまたはそれ以上の抗体を含む本発明の組成物
1つの局面において、本発明は、2つまたはそれ以上の抗体を含む薬学的組成物に関し、ここで抗体の少なくとも1つが、ヒト免疫グロブリンGのFc領域と抗原結合領域とを含む抗体であり、ここでFc領域が、ヒトIgG1におけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置でのアミノ酸の変異を含む。

0197

本発明の1つの態様において、薬学的組成物は2つまたはそれ以上の抗体を含み、ここで抗体の少なくとも1つが、ヒト免疫グロブリンGのFc領域と抗原結合領域とを含む抗体であり、ここでFc領域が、ヒトIgG1におけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置でのアミノ酸の変異を含み、ただしS440における変異がS440YまたはS440Wであることを条件とする。

0198

さらなる態様において、本発明の薬学的組成物は2つの異なる抗体を含み、ここで両方の抗体が、ヒト免疫グロブリンGのFc領域と抗原結合領域とを含み、ここでFc領域が、ヒトIgG1におけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置でのアミノ酸の変異を含む。

0199

さらなる態様において、本発明の薬学的組成物は2つの異なる抗体を含み、ここで両方の抗体が、ヒト免疫グロブリンGのFc領域と抗原結合領域とを含み、ここでFc領域が、ヒトIgG1におけるEU付番でのE430、E345またはS440に対応する位置でのアミノ酸の変異を含み、ただしS440における変異がS440YまたはS440Wであることを条件とする。

0200

本発明の1つの態様において、薬学的組成物は、本明細書において記述される第1の抗DR5抗体と第2の抗DR5抗体とを含む。すなわち、本発明の1つの態様において、組成物は、本明細書において記述される第1の抗体と、本明細書において記述される第2の抗体とを含み、ここで第1および第2の抗体は同一ではない。

0201

本発明の1つの態様において、薬学的組成物は、第1のFc領域を有しかつヒトIgG1におけるEU付番でのE430に対応する位置での第1のFc領域における変異を含む第1の抗DR5抗体と、第2のFc領域を有しかつヒトIgG1におけるEU付番でのE430に対応する位置での第2のFc領域における変異を含む第2の抗DR5抗体とを含み、ここで第1および第2の抗体がDR5上の異なるエピトープに結合する。

0202

本発明の1つの態様において、薬学的組成物は、第1のFc領域を有しかつヒトIgG1におけるEU付番でのE430に対応する位置での第1のFc領域における変異を含む第1の抗DR5抗体と、第2のFc領域を有しかつヒトIgG1におけるEU付番でのE430に対応する位置での第2のFc領域における変異を含む第2の抗DR5抗体とを含み、ここで第1の抗体は、DR5への第2の抗体の結合をブロックしない。別の抗DR5抗体による1つの抗DR5抗体のブロックは、実施例7に記述されるようにサンドイッチ酵素結合免疫吸着アッセイ法(ELISA)において判定されうる。手短には、抗DR5抗体による交差ブロックは、以下の段階、a) 2 μg/mlの第1の抗DR5抗体を96ウェル平底ELISAプレートにコーティングし、その後にb)PBSAでブロッキングしおよびPBST中でプレートを洗浄し、その後にc) 0.2 μg/mlのDR5EDCD-FcHisタグおよび1 μg/mlの第2の抗DR5抗体とともにプレートをインキュベートし、その後にd) PBST中で洗浄しおよび抗Hisタグ抗体とともにプレートをインキュベートし、その後にe) プレートを洗浄しおよびポリ-HRPとともにプレートをインキュベートし、その後にf) 2,2'-アジノ-ビス(3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸)とともにプレートをインキュベートし、その後にg) 2%シュウ酸を加えることにより基質反応を停止させ、その後にh) ELISAリーダー上にて405 nmでの蛍光を測定することによって判定されうる。1つの抗DR5抗体が、別の抗DR5抗体によるDR5への結合をブロックするかどうかは、以下の式によって計算されうる(%阻害= 100 - [(競合抗体の存在下での結合/競合抗体の非存在下での結合)]*100)。

0203

本発明の1つの態様において、薬学的組成物は、ヒトIgG1におけるEU付番でのE430に対応する位置での第1および第2のFc領域における変異を含む第1および第2のFc領域を有する第1および第2の抗DR5抗体を含み、そのような変異は、E430G、E430SおよびE430Tからなる群より選択されうる。

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